BtoB製造業のWebサイト制作時の企画手法まとめ

Webサイトは公開後に定期的かつ適切な更新を行うことが大事ですが、もちろん制作(リニューアル)時に行う企画も非常に重要な工程となります。筋の良い企画を立てられれば、公開後に更新を一切行わずとも一定の成果を挙げるWebサイトも少なくありません。当記事では、成功の確率を高めるためのWebサイトの企画手法についてご紹介していきます。

戦略の立案 3C分析とは

まずは、戦略を構築する上で必ず抑えておきたいフレームワークである「3C分析」についてご紹介します。3C分析とは、顧客=Customer、競合=Competitor、自社=Companyのそれぞれの頭文字である3つのCを指しています。Webマーケティングを成功させる上で重要なことは、「ターゲット顧客がたくさんいる市場を選ぶこと」、「競合他社が少ない市場を選ぶこと」、「自社の強みが活きること」。この3つの条件が揃う戦略を立てることです。中小企業の経営者であればランチェスター戦略を学んでいる方も多いと思いますが、考え方はほぼ同じと言ってよろしいかと思います。

製造業のWebマーケティングの場合、特に「競合他社が少ない」というポイントを抑えることが重要であると考えています。なぜなら、せっかく下請脱却を狙ってWebマーケティングを始めたのに、競合他社が多い市場を狙ってしまうと、そこで価格競争に巻き込まれます。それでは下請でコストダウンを要求される環境と変わらないからです。

BtoB製造業のための3C分析

モノカク内に3C分析を使った企画手法に関する詳細記事がありますので、こちらもご参照下さい。

MFTフレームワーク

3C分析の他に、製造業のWebサイト企画を行う上で役立つ「MFTフレームワーク」というものもあります。こちらのフレームワークはどちらかというと装置や機械など最終製品を作っていらっしゃるメーカーの方が活用しやすいものかと思います。

MFTとは、Market(市場)、Function(機能)、Technology(技術)の略です。PRしたいと考えている技術をどの市場へ売り込もうかと考える時に、いきなりターゲットとなりそうな市場を考えようとするとどうしても視野が狭くなってしまいがちです。そこで、技術と市場の間に「機能」を挟むことによって、技術を活用できる市場を幅広く検討できるようになります。このフレームワークを使うことでターゲットとする市場を幅広く効率的に見つけ出す事ができます。

詳細は下記記事に詳しく書かれていますので、こちらをご参照下さい。

キーワード市場調査

大まかな戦略が決まったら、次にどのようなキーワードで新規顧客を獲得していくか、について考えていきます。キーワードは下記3つの基準によって選定していきます。

SEOキーワード選定3つの評価軸

  1. アクセスが稼げるか
    そのキーワードで検索している回数が多く、競合サイト数が少ない方がアクセスを稼ぎやすいです。両者を調べることでアクセスの稼ぎやすいキーワードを選定します。
  2. コンバージョンする(問い合わせに繋がる)か
    候補として挙げたキーワードでWebサイトにアクセスするユーザが最終的に問合せを行うのかを考えます。普段顧客と接している営業担当者などの意見も聞きながら定性的に判断します。
  3. 自社の強みと合致するか
    候補キーワードで検索したユーザが自社と他社を比較検討した場合に、優位性があるかどうかを判断します。実際にそのキーワードで検索した時の検索結果で競合する会社と自社を見比べます。

具体的な選定方法や進め方に関しては下記詳細記事をご覧ください。

サイトマップの作成 ページ別の役割分担を考慮する

サイトマップを作成する際は各ページの役割を考慮しましょう。各ページの役割を意識して企画することで、新規顧客獲得に繋がる集客力の強いWebサイトを作成することができます。

アクセスを獲得するページ(ランディングページ)

まず初めにご説明するのは「アクセスを獲得するためのページ」です。このページは、ユーザが検索エンジンを使いWebサイトを探す際に、最初に辿り着くページとなります。アクセスを獲得するためには、検索結果の上位に表示される必要があり、SEO対策を施す必要があります。そのため、キーワード調査を行った上でどのようなキーワードでSEO対策するか、検索上位表示させるためにはどのようなページ構成にするか、といった点を考えていく必要があります。

製造業のWebサイトで言うと、製品紹介、加工事例、技術説明、加工材料紹介などのページがその役割を果たすことが多いです。

ユーザを口説くページ(訴求ページ)

次にご説明するのは「ユーザを口説くためのページ」です。検索エンジンを使いアクセスしたユーザがランディングページに辿り着きますが、ユーザに対し自社の魅力を存分に伝えるために、このページへ誘導する必要があります。他社のWebサイトと比較検討された際に、口説き文句となるコンテンツを掲載することで、ユーザからの問合せを獲得するのに大きく貢献します。

製造業のWebサイトで言うと、品質の高さ、短納期対応、ソリューション(課題解決)事例、他技術との比較などのページをその役割を果たします。

問合せを獲得するためのページ(クロージングページ)

最後に「問い合わせを獲得するためのページ」です。問合せページを設けることは当たり前のことですが、ユーザが問合せしやすく(問合せしたく)なるよう工夫を施しているWebサイトは意外と少ないものです。どのようなクロージングページを設けるかで問い合わせするか否かの判断が分かれる場合がありますので、手を抜かないようにしましょう。

製造業のWebサイトで言うと、一般的な問合せページ以外にも、技術相談窓口、資料ダウンロードページ、サンプルテスト依頼ページなどのページがその役割を果たします。また、BtoBの場合は必ず問合せ前に会社紹介ページが見られるので、ここも手を抜かないように注意してください。

サイトマップ例

Webサイトマップ例

ページの役割分担を意識したサイトマップの作成方法に関しては下記記事もご参照下さい。

主要ページ制作時の注意点

Topページ

TOPページ

TOPページの構成を上からざっくり言うと、ヘッダー、メインビジュアル、メインコンテンツ、CTA(問合せページへの誘導コンテンツ)、フッターとなります。それぞれ作成時の注意点は下記のとおりです。

  • ヘッダー・・・社名、住所、電話番号は必ず設置する。Webで問合せしたいユーザ向けに必ず右上に問合せへの誘導バナーを設置する。
  • メインビジュアル・・・自社の技術や製品が一目でわかる画像を使用する。キャッチコピーについては次ページ参照。
  • メインコンテンツ・・・主要下層ページの概要とリンクを必ず網羅的に掲載する。技術者は仕事でWebサイトを見ているので、とにかく欲しい情報がどこにあるのかを分かりやすくすることが重要。
  • CTA(問合せページへの誘導コンテンツ)・・・なるべく前ページ共通で設置する。
  • フッター・・・ページ数が膨大でなければサイトマップを設置する。フッターにも社名、住所、電話番号は必ず設置する。

技術・製品の紹介ページ

技術・製品紹介ページ

技術・製品の紹介ページはランディングページと訴求ページを兼ね備えるケースが多いページです。離脱率が上がらないように、TOPページ同様、デザインにもこだわりましょう。ページに掲載するコンテンツを作成する際の注意点は下記のとおりです。

  • キャッチコピーは下記に注意して作成する。
    −具体的な表現を使うこと
    −機能訴求でなく課題解決を意識する
  • 冒頭に「どのような課題を解決できるか」「どのような特徴があるか」について記載することで、ユーザに対し「自分に関係のある情報が掲載されているかどうか」の判断をさせる。
  • TOPページ同様、一通り見て、自分の欲しい情報がどこにあるのか分かりやすくする。そのため、情報が多くなりすぎる場合は、当ページには概要だけを記載し、詳細ページへのリンクを設置する。
  • ページのボリュームが多くなりすぎる場合は、画像やイラストを効果的に掲載するなど、読みやすくなる工夫を行う。

加工事例ページ(加工業者向け)

加工事例は自社の技術力をPRするための絶好のコンテンツです。事例を充実させることで、Google検索での上位表示効果もありますので、なるべく多くの情報を掲載するよう心がけましょう。

①1ページ1製品と一覧ページを作る

製品ページで検索順位を上げるためには、1製品に対して1ページを持ち、その中に製品の詳細情報を掲載しましょう。また、ホームページに辿り着いた後に、他の製品を探しやすいように製品の一覧ページ(カテゴリごとのページ)を作ることもお忘れなく。

②製品写真と特徴を掲載する

製品の写真はできるだけ入れましょう。人の目線はまずは画像に向かい、その後文字に向かいます。文字だらけのページは読み飛ばされやすいため、製品写真は必要です。

ただ、写真が綺麗であることにこだわる人もいますが、そこまでこだわらなくても構いません。言い方は乱暴かもしれませんが、目的である「技術力を相手に伝える」ことができればOKです。そのため、写真が悪くても、それを補足するためのテキスト情報があれば大丈夫です。詳細情報の例としては下記のものが挙げられます。

詳細情報例:材質、サイズ、精度、幾何公差、ロット数(試作かor量産かを伝えたい)、業界、加工方法(設備など)、納品先、値段、備考 など

もちろん掲載できないものも多いかと思いますが、掲載できるものについてはすべて掲載しましょう。

③SEO対策を意識する

検索エンジンがページを評価する際に大切にしている項目はtitle(タイトル)とdescription(ディスクリプション)です。タイトルは35文字程度、ディスクリプションは120文字程度、と言われていますので、必ず記入しましょう。大切なことは「検索してもらいたいキーワード」を入れることです。

加工事例ページの制作方法に関しては下記記事もご参照ください。

設備情報ページ(加工業者向け)

設備一覧は自社の生産能力を伝える上で重要な項目です。設備一覧の更新は定期的に行い、新しい設備を導入した際は必ず新着情報に掲載してください。設備一覧に必要な項目は下記の2点です。

①機械の種類、ワークサイズ、台数などの基本情報の掲載

必ず掲載しないといけない情報が機械の種類ワークサイズ台数です。特に、量産対応が可能な場合は「台数」を記載してください。付属情報として、機械メーカー、機械写真、年式もあるとよりわかりやすくなります。

機械写真:カタログに載っている画像データ場合もあります。現場が汚いから載せたくないという場合は一度機械商社等に問い合わせてくみてください。
年式:新しいと最新のマシンを使っている印象を、年式が古いと減価償却が完了しておりコストが安い印象を与えられます。特に、購買は年式を見る傾向にあります。

②公差、幾何公差の掲載

加工可能な公差を掲載することで、設計者が貴社の技術力を理解できるようになります。ただし、大きさや形状によって対応可能な公差も変わってくるため、あくまで参考値として掲載してください。また、公差を測定できるエビデンスとして、検査装置も合わせて入れることをおすすめします。

設備紹介ページの制作方法に関しては下記記事もご参照ください。

顧客事例ページ(メーカー向け)

導入事例ページ

【タイトル】
・タイトルで読者に伝えるのは「要約」と「関係性の判断材料の提供」です。読者に自分と関わりの強い事例がどれか、一目で分かるようにしてあげましょう。
・タイトルは話の全体像がわかること、インパクト(衝撃)よりもフック(ひっかかり)を意識して作成します。
・タイトルに限らず、全体を通じて「読者の頭の中にある言葉」を意識して使うようにしましょう。

第一段落:導入後の効果
・導入効果は可能な限り定量的に表現し、読者に「先を越されて悔しい」と思わせることができることがベストです。
・具体的にどのような提案を受けどのような施策を実施したかの説明。

第二段落:導入前の状況
・導入前の課題は読者が共感できる情報を記載します。
・候補サービスは、自社サービス以外に課題解決のためにどのようなサービスを検討したかを記載します。
・信頼性や客観性を高めるために「採用理由」だけではなく「比較基準」も書くことが大事。

第三段落:製品(技術)の使用感
実際に現場で導入された後の使用感についてをお話いただきます。期待値とのズレや想定外のメリットなど、導入前に想定していたこと、想定していなかったことの両方を書きます。

第四段落:まとめ 
アドバイスでは、課題解決のためのサービス選びを行う際のコツや注意点を語っていただきます。サービス選定中の読者へ役立つ情報提供を心がけてください。

導入事例の制作方法に関しては下記記事もご参照下さい。

会社紹介ページ

会社紹介ページは企業の信用力を判断してもらうための大切な項目であり、最も見られるページです。会社概要はもちろん、理念や代表挨拶も見られているので、しっかりとした内容のものを作りましょう。会社紹介の主な役割は下記4点があります。

  • 自社の信用力を伝える
  • 自社の生産規模を伝える(加工業者の場合)
  • 自社の場所を伝える
  • 自社のビジョンを伝える

会社紹介に必要な項目は下記のものが挙げられます。

  • 代表挨拶
    代表挨拶はホームページの訪問者に代表者の考えを知ってもらい、親近感や納得感を持ってもらうためのコンテンツです。
  • 基本情報(会社概要)
    会社紹介を書く上で欠かせないのが、会社概要です。会社概要の項目は表にして、見やすく作ってください。
    項目例:会社名、代表者名、事業内容、住所、TEL、FAX、創立、設立、資本金、売上、社員数、主要取引先、取引銀行
  • 拠点の地図
    ホームページ上にgoogleマップを掲載できるので、所在地をぱっと見で知ってもらうことができます。
  • 沿革
    事業の歴史が長い場合は、信用力向上につながるため、記載したほうが良いでしょう。

会社紹介の制作方法に関しては下記記事もご参照下さい。

以上、いかがでしたでしょうか。Webサイトの企画は上述した様々な手法をもとにじっくり時間をかけて行いましょう。

BtoB製造業のWebサイト制作時の企画手法まとめ

Webサイトは公開後に定期的かつ適切な更新を行うことが大事ですが、もちろん制作(リニューアル)時に行う企画も非常に重要な工程となります。筋の良い企画を立てられれば、公開後に更新を一切行わずとも一定の成果を挙げるWebサイトも少なくありません。当記事では、成功の確率を高めるためのWebサイトの企画手法についてご紹介していきます。

戦略の立案 3C分析とは

まずは、戦略を構築する上で必ず抑えておきたいフレームワークである「3C分析」についてご紹介します。3C分析とは、顧客=Customer、競合=Competitor、自社=Companyのそれぞれの頭文字である3つのCを指しています。Webマーケティングを成功させる上で重要なことは、「ターゲット顧客がたくさんいる市場を選ぶこと」、「競合他社が少ない市場を選ぶこと」、「自社の強みが活きること」。この3つの条件が揃う戦略を立てることです。中小企業の経営者であればランチェスター戦略を学んでいる方も多いと思いますが、考え方はほぼ同じと言ってよろしいかと思います。

製造業のWebマーケティングの場合、特に「競合他社が少ない」というポイントを抑えることが重要であると考えています。なぜなら、せっかく下請脱却を狙ってWebマーケティングを始めたのに、競合他社が多い市場を狙ってしまうと、そこで価格競争に巻き込まれます。それでは下請でコストダウンを要求される環境と変わらないからです。

BtoB製造業のための3C分析

モノカク内に3C分析を使った企画手法に関する詳細記事がありますので、こちらもご参照下さい。

MFTフレームワーク

3C分析の他に、製造業のWebサイト企画を行う上で役立つ「MFTフレームワーク」というものもあります。こちらのフレームワークはどちらかというと装置や機械など最終製品を作っていらっしゃるメーカーの方が活用しやすいものかと思います。

MFTとは、Market(市場)、Function(機能)、Technology(技術)の略です。PRしたいと考えている技術をどの市場へ売り込もうかと考える時に、いきなりターゲットとなりそうな市場を考えようとするとどうしても視野が狭くなってしまいがちです。そこで、技術と市場の間に「機能」を挟むことによって、技術を活用できる市場を幅広く検討できるようになります。このフレームワークを使うことでターゲットとする市場を幅広く効率的に見つけ出す事ができます。

詳細は下記記事に詳しく書かれていますので、こちらをご参照下さい。

キーワード市場調査

大まかな戦略が決まったら、次にどのようなキーワードで新規顧客を獲得していくか、について考えていきます。キーワードは下記3つの基準によって選定していきます。

SEOキーワード選定3つの評価軸

  1. アクセスが稼げるか
    そのキーワードで検索している回数が多く、競合サイト数が少ない方がアクセスを稼ぎやすいです。両者を調べることでアクセスの稼ぎやすいキーワードを選定します。
  2. コンバージョンする(問い合わせに繋がる)か
    候補として挙げたキーワードでWebサイトにアクセスするユーザが最終的に問合せを行うのかを考えます。普段顧客と接している営業担当者などの意見も聞きながら定性的に判断します。
  3. 自社の強みと合致するか
    候補キーワードで検索したユーザが自社と他社を比較検討した場合に、優位性があるかどうかを判断します。実際にそのキーワードで検索した時の検索結果で競合する会社と自社を見比べます。

具体的な選定方法や進め方に関しては下記詳細記事をご覧ください。

サイトマップの作成 ページ別の役割分担を考慮する

サイトマップを作成する際は各ページの役割を考慮しましょう。各ページの役割を意識して企画することで、新規顧客獲得に繋がる集客力の強いWebサイトを作成することができます。

アクセスを獲得するページ(ランディングページ)

まず初めにご説明するのは「アクセスを獲得するためのページ」です。このページは、ユーザが検索エンジンを使いWebサイトを探す際に、最初に辿り着くページとなります。アクセスを獲得するためには、検索結果の上位に表示される必要があり、SEO対策を施す必要があります。そのため、キーワード調査を行った上でどのようなキーワードでSEO対策するか、検索上位表示させるためにはどのようなページ構成にするか、といった点を考えていく必要があります。

製造業のWebサイトで言うと、製品紹介、加工事例、技術説明、加工材料紹介などのページがその役割を果たすことが多いです。

ユーザを口説くページ(訴求ページ)

次にご説明するのは「ユーザを口説くためのページ」です。検索エンジンを使いアクセスしたユーザがランディングページに辿り着きますが、ユーザに対し自社の魅力を存分に伝えるために、このページへ誘導する必要があります。他社のWebサイトと比較検討された際に、口説き文句となるコンテンツを掲載することで、ユーザからの問合せを獲得するのに大きく貢献します。

製造業のWebサイトで言うと、品質の高さ、短納期対応、ソリューション(課題解決)事例、他技術との比較などのページをその役割を果たします。

問合せを獲得するためのページ(クロージングページ)

最後に「問い合わせを獲得するためのページ」です。問合せページを設けることは当たり前のことですが、ユーザが問合せしやすく(問合せしたく)なるよう工夫を施しているWebサイトは意外と少ないものです。どのようなクロージングページを設けるかで問い合わせするか否かの判断が分かれる場合がありますので、手を抜かないようにしましょう。

製造業のWebサイトで言うと、一般的な問合せページ以外にも、技術相談窓口、資料ダウンロードページ、サンプルテスト依頼ページなどのページがその役割を果たします。また、BtoBの場合は必ず問合せ前に会社紹介ページが見られるので、ここも手を抜かないように注意してください。

サイトマップ例

Webサイトマップ例

ページの役割分担を意識したサイトマップの作成方法に関しては下記記事もご参照下さい。

主要ページ制作時の注意点

Topページ

TOPページ

TOPページの構成を上からざっくり言うと、ヘッダー、メインビジュアル、メインコンテンツ、CTA(問合せページへの誘導コンテンツ)、フッターとなります。それぞれ作成時の注意点は下記のとおりです。

  • ヘッダー・・・社名、住所、電話番号は必ず設置する。Webで問合せしたいユーザ向けに必ず右上に問合せへの誘導バナーを設置する。
  • メインビジュアル・・・自社の技術や製品が一目でわかる画像を使用する。キャッチコピーについては次ページ参照。
  • メインコンテンツ・・・主要下層ページの概要とリンクを必ず網羅的に掲載する。技術者は仕事でWebサイトを見ているので、とにかく欲しい情報がどこにあるのかを分かりやすくすることが重要。
  • CTA(問合せページへの誘導コンテンツ)・・・なるべく前ページ共通で設置する。
  • フッター・・・ページ数が膨大でなければサイトマップを設置する。フッターにも社名、住所、電話番号は必ず設置する。

技術・製品の紹介ページ

技術・製品紹介ページ

技術・製品の紹介ページはランディングページと訴求ページを兼ね備えるケースが多いページです。離脱率が上がらないように、TOPページ同様、デザインにもこだわりましょう。ページに掲載するコンテンツを作成する際の注意点は下記のとおりです。

  • キャッチコピーは下記に注意して作成する。
    −具体的な表現を使うこと
    −機能訴求でなく課題解決を意識する
  • 冒頭に「どのような課題を解決できるか」「どのような特徴があるか」について記載することで、ユーザに対し「自分に関係のある情報が掲載されているかどうか」の判断をさせる。
  • TOPページ同様、一通り見て、自分の欲しい情報がどこにあるのか分かりやすくする。そのため、情報が多くなりすぎる場合は、当ページには概要だけを記載し、詳細ページへのリンクを設置する。
  • ページのボリュームが多くなりすぎる場合は、画像やイラストを効果的に掲載するなど、読みやすくなる工夫を行う。

加工事例ページ(加工業者向け)

加工事例は自社の技術力をPRするための絶好のコンテンツです。事例を充実させることで、Google検索での上位表示効果もありますので、なるべく多くの情報を掲載するよう心がけましょう。

①1ページ1製品と一覧ページを作る

製品ページで検索順位を上げるためには、1製品に対して1ページを持ち、その中に製品の詳細情報を掲載しましょう。また、ホームページに辿り着いた後に、他の製品を探しやすいように製品の一覧ページ(カテゴリごとのページ)を作ることもお忘れなく。

②製品写真と特徴を掲載する

製品の写真はできるだけ入れましょう。人の目線はまずは画像に向かい、その後文字に向かいます。文字だらけのページは読み飛ばされやすいため、製品写真は必要です。

ただ、写真が綺麗であることにこだわる人もいますが、そこまでこだわらなくても構いません。言い方は乱暴かもしれませんが、目的である「技術力を相手に伝える」ことができればOKです。そのため、写真が悪くても、それを補足するためのテキスト情報があれば大丈夫です。詳細情報の例としては下記のものが挙げられます。

詳細情報例:材質、サイズ、精度、幾何公差、ロット数(試作かor量産かを伝えたい)、業界、加工方法(設備など)、納品先、値段、備考 など

もちろん掲載できないものも多いかと思いますが、掲載できるものについてはすべて掲載しましょう。

③SEO対策を意識する

検索エンジンがページを評価する際に大切にしている項目はtitle(タイトル)とdescription(ディスクリプション)です。タイトルは35文字程度、ディスクリプションは120文字程度、と言われていますので、必ず記入しましょう。大切なことは「検索してもらいたいキーワード」を入れることです。

加工事例ページの制作方法に関しては下記記事もご参照ください。

設備情報ページ(加工業者向け)

設備一覧は自社の生産能力を伝える上で重要な項目です。設備一覧の更新は定期的に行い、新しい設備を導入した際は必ず新着情報に掲載してください。設備一覧に必要な項目は下記の2点です。

①機械の種類、ワークサイズ、台数などの基本情報の掲載

必ず掲載しないといけない情報が機械の種類ワークサイズ台数です。特に、量産対応が可能な場合は「台数」を記載してください。付属情報として、機械メーカー、機械写真、年式もあるとよりわかりやすくなります。

機械写真:カタログに載っている画像データ場合もあります。現場が汚いから載せたくないという場合は一度機械商社等に問い合わせてくみてください。
年式:新しいと最新のマシンを使っている印象を、年式が古いと減価償却が完了しておりコストが安い印象を与えられます。特に、購買は年式を見る傾向にあります。

②公差、幾何公差の掲載

加工可能な公差を掲載することで、設計者が貴社の技術力を理解できるようになります。ただし、大きさや形状によって対応可能な公差も変わってくるため、あくまで参考値として掲載してください。また、公差を測定できるエビデンスとして、検査装置も合わせて入れることをおすすめします。

設備紹介ページの制作方法に関しては下記記事もご参照ください。

顧客事例ページ(メーカー向け)

導入事例ページ

【タイトル】
・タイトルで読者に伝えるのは「要約」と「関係性の判断材料の提供」です。読者に自分と関わりの強い事例がどれか、一目で分かるようにしてあげましょう。
・タイトルは話の全体像がわかること、インパクト(衝撃)よりもフック(ひっかかり)を意識して作成します。
・タイトルに限らず、全体を通じて「読者の頭の中にある言葉」を意識して使うようにしましょう。

第一段落:導入後の効果
・導入効果は可能な限り定量的に表現し、読者に「先を越されて悔しい」と思わせることができることがベストです。
・具体的にどのような提案を受けどのような施策を実施したかの説明。

第二段落:導入前の状況
・導入前の課題は読者が共感できる情報を記載します。
・候補サービスは、自社サービス以外に課題解決のためにどのようなサービスを検討したかを記載します。
・信頼性や客観性を高めるために「採用理由」だけではなく「比較基準」も書くことが大事。

第三段落:製品(技術)の使用感
実際に現場で導入された後の使用感についてをお話いただきます。期待値とのズレや想定外のメリットなど、導入前に想定していたこと、想定していなかったことの両方を書きます。

第四段落:まとめ 
アドバイスでは、課題解決のためのサービス選びを行う際のコツや注意点を語っていただきます。サービス選定中の読者へ役立つ情報提供を心がけてください。

導入事例の制作方法に関しては下記記事もご参照下さい。

会社紹介ページ

会社紹介ページは企業の信用力を判断してもらうための大切な項目であり、最も見られるページです。会社概要はもちろん、理念や代表挨拶も見られているので、しっかりとした内容のものを作りましょう。会社紹介の主な役割は下記4点があります。

  • 自社の信用力を伝える
  • 自社の生産規模を伝える(加工業者の場合)
  • 自社の場所を伝える
  • 自社のビジョンを伝える

会社紹介に必要な項目は下記のものが挙げられます。

  • 代表挨拶
    代表挨拶はホームページの訪問者に代表者の考えを知ってもらい、親近感や納得感を持ってもらうためのコンテンツです。
  • 基本情報(会社概要)
    会社紹介を書く上で欠かせないのが、会社概要です。会社概要の項目は表にして、見やすく作ってください。
    項目例:会社名、代表者名、事業内容、住所、TEL、FAX、創立、設立、資本金、売上、社員数、主要取引先、取引銀行
  • 拠点の地図
    ホームページ上にgoogleマップを掲載できるので、所在地をぱっと見で知ってもらうことができます。
  • 沿革
    事業の歴史が長い場合は、信用力向上につながるため、記載したほうが良いでしょう。

会社紹介の制作方法に関しては下記記事もご参照下さい。

以上、いかがでしたでしょうか。Webサイトの企画は上述した様々な手法をもとにじっくり時間をかけて行いましょう。