ホワイトペーパーのマーケティング方法まとめ

こんにちは、テクノポートの卜部です。これまでモノカクでは、ホワイトペーパーに関する多くの記事を書いてきました。そこで、これらをまとめて各記事へのリンクを貼り、それぞれの概要を説明します。

BtoB企業のホワイトペーパーマーケティングに関するまとめ記事として、お気に入りに登録いただければ、いつでも読み返すことができる参考資料として活用していただけます。

ホワイトペーパーとは

マーケティング分野で使用されるホワイトペーパーという語は、ターゲットが求める情報に基づいて作成され、顧客獲得や育成を目的とした資料を指します。マーケティングから受注までのプロセスである「認知→リード獲得→リード育成→営業→受注」においては、特にリード獲得と育成の段階で効果的です。

ホワイトペーパーには、目的に応じて多様な形態があります。たとえば、課題解決型やチェックリストなどのノウハウ提供型、調査レポート型、事例紹介型などがあります。

また、ホワイトペーパーを活用して新たなリードを獲得するためには、まずはホワイトペーパーの存在を知ってもらう必要があり、その施策にはWeb広告、SEO、メールマガジン、FAXや郵送DMなどがあります。

以下の記事ではホワイトペーパーの定義や概要、種類と成功の秘訣を説明しています。

BtoBマーケティングにおけるホワイトペーパー

BtoBマーケティングで使われるホワイトペーパーは、ターゲットのプロジェクトマネージャーや担当者に向けて作成され、自社の認知拡大と信頼構築を目的にWebサイトで配布されます。

ホワイトペーパーは、サービス紹介資料とは異なり、顧客ニーズに基づいて作られ、情報提供を通じて課題解決のパートナーとして認識してもらい、リードの獲得と育成、顧客との接点の営業、商品やサービスの認知、商談時の資料として活用され、顧客生涯価値の向上に貢献します。

BtoBマーケティングにおけるホワイトペーパーの活用方法は、自社メディアにダウンロードフォームを設置する、メールにダウンロードリンクを設置する、SNSで潜在顧客に情報を提供することが挙げられます。

ホワイトペーパーの作り方

ホワイトペーパー作成には6ステップがあります。

  1. 目的の明確化:受注確度の高いユーザー獲得と、リード顧客の育成。
  2. 解決課題の洗い出し:自社製品が解決できる課題を特定。
  3. ターゲット設定:課題を抱える企業担当者のプロファイルを作成。
  4. ストーリー設計:魅力的な構成で読者の関心を維持。
  5. ライティング:簡潔でわかりやすい文章を心掛ける。
  6. デザイン:テーマカラー、イラスト・写真のテイスト、フォントを統一。

これらのステップに従い、ターゲットにマッチしたホワイトペーパーを作成することで、問い合わせ数増加につながります。

ホワイトペーパーの構成

ホワイトペーパーにおける構成とは、どの情報をどの順序で提示するかということです。

ホワイトペーパーを読んだ後に、顧客がどのように変化することを望むか。お問い合わせをしたいのか、企業のサービスに詳しくなってファンになってほしいのかなど、さまざまな目的に基づいてホワイトペーパーが作成されますが、その目的を達成するためには、どの情報をどの順序で配置するかが重要です。

ホワイトペーパーにはいくつかのパターンがあり、それぞれに適した構成方法が存在します。ホワイトペーパーのタイプには、チェックリスト型、課題解決のノウハウ提供型、調査レポート型、事例紹介型などがあります。それぞれの構成については、以下の記事で説明していますので、ぜひ参考にしてみてください。

ホワイトペーパーのデザイン

ホワイトペーパーのデザインプロセスは、主に次の3つの段階に分けられます。

  1. ホワイトペーパー全体の構成を考慮
  2. 各ページの構成を考慮し、文章を作成
  3. デザインを実施

重要なのは、デザインから始めないことです。ホワイトペーパーを作成すると決めたら、PC上のソフトウェアを開く前に、メモに全体の構成を書き出してから作業に取り掛かることが望ましいです。

それでは、これらの3つのプロセスを順番に詳しく見ていきましょう。

まず、ホワイトペーパーの全体構成を考えます。「ストーリーライン」を意識することが非常に重要です。ストーリーが整っていることで、読者が興味を持ち続け、感情移入しやすくなり、さらに記憶に残りやすくなります。

全体構成が決まったら、各ページの構成に移ります。因果関係の説明や特徴の説明(箇条書き)、フローの説明など、基本的なページレイアウトを検討しましょう。

最後に、ホワイトペーパーデザインについては、共通のデザイン指針を定め、フォントサイズやカラーリングに注意してください。また、ホワイトペーパー作成に役立つ商用利用可能なフリー素材サイトも活用しましょう。

ホワイトペーパーの事例

製造業を中心に各社のホワイトペーパーの事例を20個集め紹介しております。ほぼすべての種類を網羅しており、実際にホワイトペーパーがどう作られているかはこの記事を参考にすれば問題ございません。

ホワイトペーパーの広告手法

ホワイトペーパーのダウンロードには2つの主要な導線があります。一つ目はWebサイトにホワイトペーパーを設置する方法と、広告から直接リードを獲得する方法です。後者は見落とされがちですが、有益な手法です。

広告から直接ホワイトペーパーをダウンロードさせることができる媒体としては、Meta広告やGoogle検索広告(Googleリスティング広告)があります。これをリード獲得型広告と呼びます。

リード獲得型広告の他にもホワイトペーパーをダウンロードさせるために有益な広告手法を、以下の参考記事で説明しています。どうぞご覧ください。

まとめ

ホワイトペーパーの制作や活用に必要な情報を、今回の記事ではまとめました。ホワイトペーパーを使ったマーケティング施策にお困りの際には、ぜひ当記事をまとめ情報として参考にして下さい。

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BtoBマーケティングにおけるホワイトペーパーを徹底解説

こんにちは。テクノポートの卜部です。ホワイトペーパーとは、特定の分野における最新情報や問題解決に興味のある見込み客に情報を提供するための文書です。多くの企業がリードの獲得や商談につながる施策として取り入れているので、具体的な効果や活用方法が気になっている方は多いでしょう。

そこで本記事では、BtoBマーケティングでホワイトペーパーが必要とされる理由や具体的な活用方法を解説します。ぜひこの記事を参考に、ホワイトペーパーの有効性を知り、マーケティング活動に活かしていきましょう。

BtoBマーケティングにおけるホワイトペーパーとは

BtoBマーケティングでは、企業のプロジェクトマネージャーや担当者をターゲットにホワイトペーパーを作成します。Webサイトにフォームを設置し、顧客の会社名や連絡先などの情報と引き換えに資料をダウンロードしてもらいます。

ホワイトペーパーの主な目的は、自社の認知拡大と信頼の構築です。まだ商品やサービスに興味を持っていなくても、将来的に成約につながる顧客との接点を作り出すために活用します。

BtoBビジネスは情報収集から成約までの期間が長く、導入の1〜2年前から検討を始めることも珍しくありません。「とりあえず情報収集」というステージの顧客が多いため、ホワイトペーパーによる潜在顧客の獲得が重要視されているのです。

ホワイトペーパーとサービス紹介資料の違い

BtoBの営業活動でよく使われているサービス紹介資料は、自社の商品やサービスを起点に作られています。資料請求をきっかけに商談になるケースもありますが、強い購買意欲は持っていない傾向です。

一方でホワイトペーパーは、顧客起点で作成する資料です。役に立つ情報やノウハウを提供することで、課題解決のパートナーとして認識してもらえます。そのため顧客からの信頼を得やすいのです。商談に進んだ顧客とは深い話ができるため、購買につながりやすいというメリットがあります。

BtoBにおけるホワイトペーパーの役割

BtoBマーケティングにおいてホワイトペーパーには非常に重要な役割があります。そこで、具体的な理由を詳しく解説していきます。

リードの獲得

ホワイトペーパーは、特定のジャンルで悩みを抱えている潜在顧客と自社の接点を作るきっかけになります。

今はネットで何でも調べられるので、0から問い合わせをするよりも自ら判断材料を集める顧客が多くなっています。つまり、自社の課題を解決する方法を理解した上で、商品やサービスを比較して候補を絞り込み、商談を申し込んできます。

そのため、情報収集の段階で有益な情報を提供できるホワイトペーパーが必要とされているのです。

リードの育成

ホワイトペーパーからダイレクトに商品購入やサービスへの申し込みが成約することはほとんどありません。その代わり、手に入れた顧客情報をマーケティングに活用します。メルマガやお役立ち情報を定期的に送ることで、長期の関係を築いていくのです。

そうすることで潜在顧客のニーズを醸成し、将来的な顧客を育成していきます。その過程でもホワイトペーパーを紹介して必要な情報を提供し続けていきます。

接点のある顧客への営業

保有している顧客リストにホワイトペーパーを紹介して、ユーザーニーズや検討状況を探ることも可能です。

BtoBビジネスでは検討が長期化するケースが多く、コミュニケーションが途切れてしまうことで、顧客情報が眠ってしまっているケースが多く見受けられます。

そこで、ホワイトペーパーとメールマーケティングを活用して、顧客ニーズの掘り起こしをするのです。相手の状況が分かれば、最適な情報を届けられます。結果として顧客満足度が向上し、商談や成約につながるのです。

商品やサービスの認知

顧客が最初から商品やサービスを探すケースはまれです。なぜなら、自社が抱える問題や解決すべき課題に対して何が必要なのかが分からず困っているからです。

ホワイトペーパーは顧客が求めている情報を提供するために作るものなので、課題を切り口にして、会社概要や商品・サービスを自然に認知してもらえます。

自社のことを知らない顧客にリーチできる分、宣伝できる範囲が広がります。

商談時の資料としての活用

顧客が悩むポイントをまとめているホワイトペーパーは、商談時の資料にも活用できます。どの顧客も共通の悩みを抱えているからです。

また、サービスの説明をしたときの疑問や不安にもすぐに回答できるので、商談をスムーズに進めていけます。

LTV(顧客生涯価値)の向上

ホワイトペーパーは、顧客との最初の接点になることが多く、第一印象を決定づける要因にもなります。クオリティーが高ければ第一印象が良くなり、その後に提供する情報への信頼度が増すのです。

ビジネスは継続性やリピート率が重要です。ホワイトペーパーを作り込むには時間を要しますが、その分の費用対効果は高いでしょう。

BtoBマーケティングにおけるホワイトペーパーの活用方法

ホワイトペーパーは情報やノウハウをまとめた資料に過ぎません。そこで、有効に活用するための方法を詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。

自社メディアにダウンロードフォームを設置する

自社メディアへのダウンロードフォームの設置は、ホワイトペーパーの活用において最もポピュラーなやり方です。自社のホームページやオウンドメディアにダウンロード専用ページを作り、会社名やメールアドレスなどをフォームに記入し送信してもらうことで、ダウンロードを許可します。

自社サイトであれば、常に上に表示されているグローバルメニューから1〜2クリックで表示できるようにダウンロードページを設置しましょう。一方、オウンドメディアの場合はSEO対策が必要です。記事をサーチエンジンで上位表示させることによってユーザーを集客し、自然な形でダウンロードページに誘導する必要があります。

このように、悩みを抱えるユーザーにホワイトペーパーのダウンロードを訴求して顧客リストを集めていきます。

メールにダウンロードリンクを設置する

ホワイトペーパーのダウンロードリンクをメールで直接届ける方法もあります。個人のメールフォルダに届くため、Webサイトの訪問客よりもクリックされやすいのが特長です。

メールの開封状況やホワイトペーパーをダウンロードしたかどうかで相手の興味・関心の強さを把握できます。メールであれば相手のステージに合った情報を届けられるので、顧客育成にも活用できます。

事前に顧客リストを収集しておく必要はありますが、リード獲得から商談までの過程で高い効果が見込めるでしょう。

ただし、メールの件名と内容にギャップがあると、相手を失望させてしまう原因になります。メールの内容に合った形で情報を届けていきましょう。

SNSで潜在顧客に情報を提供する

Webサイトに訪問してもらう方法と比較して、より多くの潜在顧客にリーチできる可能性を秘めているのがSNSです。有益な情報だと認識してもらえれば情報が拡散され、多くの人に自社のホワイトペーパーを認知してもらえます。

無料で利用できる点も大きなポイントです。広告やWebサイト制作と比較すると大幅にコストを抑えられるので、チャレンジするハードルが低い施策です。

ただし、投稿がタイムライン形式であり、常に発信し続ける必要がある点には注意が必要です。社内で運用チームを組み、定期的に投稿していきましょう。

まとめ

BtoBマーケティングにおいて、ホワイトペーパーは重要な存在です。潜在顧客の獲得につながるだけでなく、既存顧客の育成や眠っている顧客リストのニーズの掘り起こしなど、多方面で活用できるからです。

ただし、ホワイトペーパー単体だけでは有効なマーケティング施策にならない点には注意が必要です。オウンドメディアやSNS・メールと組み合わせて、顧客に情報を届けていきましょう。

なお、他社の成功事例を参考にしたい方には以下の記事がおすすめです。ぜひ参考にしてください。
ホワイトペーパーの事例20選まとめ 種類や作成のコツも紹介

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ホワイトペーパーの作り方6ステップとコツを解説

こんにちは。テクノポートの卜部です。BtoB企業のWebマーケティング戦略として、ホワイトペーパーを活用する企業が増えています。

しかし、初めてホワイトペーパーを作る際には、「何から手をつけたらいいかわからない…」「ホワイトペーパーの作り方のイメージがわかない」と悩まれる方も多いかと思います。

そこで本記事では、ホワイトペーパーの作り方を6つのステップに分けてお伝えします。

BtoB企業におけるホワイトペーパーとは

BtoB企業におけるホワイトペーパーは、解決すべき課題を示して、自社製品を使ったソリューションを提案する報告書のことです。

自社のWebサイトに掲載されており、PDFでダウンロードできる形が一般的です。

ホワイトペーパーの作り方 6ステップ

ホワイトペーパーの作り方として、大きく分けて6ステップあります。

1.目的を明確にする

ホワイトペーパーを作る最終的な目的は、「受注確度の高いユーザーの獲得」になるかと思います。

そのきっかけとして、まずは自社のサービスや商品を知らない潜在層にホワイトペーパーをダウンロードしてもらい、新規リード顧客を獲得します。

次に、リード顧客の育成を行います。定期的なメール配信などの手法で段階的に商品・サービスの情報を提供します。これを、マーケティング用語でナーチャリングと言います。

よって、ホワイトペーパーを作って終わりではなく、その後のフォローについても合わせて考えておくようにしましょう。

2.解決できる課題を洗い出す

自社の商品やサービスが解決できる課題を洗い出しましょう。商品やサービスの強み・機能を抽出し、それらがどのようなシーンで活用されるかを考えると、課題の洗い出しがスムーズになります。

3.ターゲットを設定する

洗い出した課題を抱えている人はどんな人かを考えましょう。

企業担当者の中でも、どの部署に所属していてその分野の知識量はどれくらいかなど、具体的に設定しておくことで、よりターゲットにマッチした内容にすることができ、問い合わせ数増加につながります。

4.ストーリーを設計する

次に、ストーリーを設計していきます。ストーリーとは、ホワイトペーパー全体の構成のことです。全体のストーリーが魅力的だと、最後まで興味を持って読んでもらいやすくなり、記憶にも残りやすくなります。

ホワイトペーパーの一般的なストーリーは以下です。

  1. 要約
  2. 問題提起
  3. 解決策の提示
  4. 製品情報
  5. クロージング

ホワイトペーパ-を作るのが初めてという方は、このストーリーを参考にして、事例やQ&Aなども適宜追加していくとよいでしょう。

5.ライティング

ストーリー設計まで済んだら、文章のライティングに入っていきましょう。わかりやすいホワイトペーパーを作るためのライティングのコツは以下の3つです。

  • 冗長な表現は避けて、簡潔にまとめる
  • 基本的に1ページにつき1メッセージにする
  • 箇条書きを使用し、視覚的にもわかりやすくする

6.デザイン

最後に、ホワイトペーパーのデザインをしていきます。デザインする際、以下の3つはルールとして決めておくとよいでしょう。

  • テーマカラー
  • 使用するイラストや写真のテイスト
  • フォント

これらを決めておくことで、2つ目以降のホワイトペーパーを作成する際にスムーズになります。

BtoB企業におけるホワイトペーパー作り方のコツ

実際にホワイトペーパーの中身を考える際は、以下の内容に注意しましょう。

語り口はプロとして

ユーザーはその分野のプロが作成した資料だと思ってホワイトペーパーを読みます。「〜だと思う」「〜かもしれない」といった曖昧で断定しない口調や、カジュアルすぎる表現は避けるようにしましょう。

図解を効果的に使用する

ホワイトペーパーをダウンロードしてもらっても、読んでもらえなければ意味がありません。読んでもらうためには、ユーザーが直感的に理解できることが重要です。

よって、図解とテキストのバランスを意識して作成しましょう。よく使う図解として、フロー図、マップ図、ベン図があります。適切な箇所で使ってみてください。

ダウンロードしてもらえるタイトルにする

ユーザーがホワイトペーパーをダウンロードするかどうかは、タイトルによって決まるといっても過言ではありません。ターゲットと課題、解決法が明確なタイトルだとユーザーに興味を持たせることができます。

例)「品質管理担当者の工数削減を可能にするAI画像検査装置」

数値データを入れる

ホワイトペーパーには、企業コラムやWebサイトに載っている情報よりも深い情報が求められます。

解決策の根拠となる数値データがあれば、記載するようにしましょう。

実際の写真を活用する

自社の設備や商品を紹介する際は、実際の写真を活用すると効果的です。加工技術の紹介であれば、サンプルの写真を載せましょう。具体的なイメージがわき、問い合わせにつながりやすくなります。

まとめ

今回は、ホワイトペーパーの作り方を6ステップでお伝えしました。「受注確度の高いユーザーの獲得を達成できるホワイトペーパー」を作るためには、事前の情報整理が非常に重要です。

自社の商品・サービスについてどのような切り口でホワイトペーパーを作るべきか、ぜひ社内で案を出し合ってみてください。

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ホワイトペーパーの構成の7つの型(種類ごとの構成の作り方と各要素の考え方)

こんにちは。テクノポートの卜部です。「ホワイトペーパーの方向性は決まったけど、中身はどのように作っていけばいいのだろうか」と悩んでいませんか?

ダウンロードしてくれたユーザーを満足させるには、情報を伝える順番が重要です。中身が同じでも、資料の構成が成果を左右するといっても過言ではありません。しかし、ホワイトペーパーを制作した経験がなく、どのような構成を作ればよいのか分からない方は多いでしょう。

そこで本記事では、ホワイトペーパーの基本構成や作り方を詳しく解説します。作成をスムーズに進めるポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

ホワイトペーパーにおける構成の目的と重要性

ここでいう構成とは、ホワイトペーパーにおいてどのような情報をどのような順番で伝えるか、ということです。

ホワイトペーパーを読んだあと、顧客にどう変化してもらいたいか。問合せをしてほしいのか、自社のサービスを良く知ってファンになって欲しいのか、など様々な目的に沿ってホワイトペーパーは作られますが、その目的を達成するためにはどのような情報をどのような順序で載せていくかが重要になります。

ホワイトペーパーの種類に応じた構成

ホワイトペーパーの構成例を種類に応じて紹介していきます。ホワイトペーパーには型が何パターンかあり、それぞれに適した構成の組み方があります。

ノウハウ提供型

ノウハウ提供型における構成作成方法を紹介していきます。それぞれ詳しく見ていきましょう。

チェックリストタイプ

自己診断シートなどのチェックリストをホワイトペーパーにして提供します。チェックリストを通じて、最終的には自社のサービス紹介に自然につなげる構成が理想形です。

【構成】

  • 表紙
  • 導入:サービスに関連するテーマについて、社会情勢や経営改善の視点で必要性や重要性が増している旨などについて言及します。チェックリストを実施することでサービスの必要性が分かることを明記しましょう。
  • チェックリスト:10個前後のチェック項目を用意します。マルバツ形式や点数方式で回答できるようにします。
  • 結果診断:マルの合計が何個以上であれば十分、バツの合計が何個以上であれば不十分などの結果診断ページを用意します。
  • 自社サービスの紹介:サービス内容を紹介します。特に、不十分判定になった企業には、サービスを導入することで経営改善ができる旨などを明記します。
  • 問い合わせ先:担当者の名前や所属部署も明記しましょう。

診断結果からサービスを検討する理由づけをして、サービスの検討を促しましょう。

セミナー資料タイプ

セミナーで使用した資料をホワイトペーパーとして二次利用する形で制作します。

【構成】

  • 表紙
  • 導入:テーマに関する課題やセミナーの目的を記載します。
  • 目次:資料の内容を目次にします。全体が一目で分かるように、章ごとに項目を記載しましょう。
  • セミナーのスライド:内容が分かるように説明を加えます。
  • 会社概要:どういうコンセプトで商品やサービスを提供しているのかを伝えます
  • 問い合わせ先

気になるところを読みたいユーザーもいるので、飛ばし読みができるように細かく目次を記載しておきましょう。

課題解決タイプ

課題解決型の資料では、商品やサービスに興味があり、悩みを抱えているターゲットに解決策を提供します。

【構成】
  • 表紙
  • 目次
  • 導入:資料を読むことで得られるベネフィットを明確化し、最後まで読み進めてもらえるようにします。
  • 業界全体の近況:過去から現在への変化やトレンドを紹介し、課題に取り組むべき理由を明確にします。
  • 課題:業界全体が抱える課題を明確化します。アンケート結果などを示すことで、資料の信頼性を向上させましょう。
  • 基礎知識や課題の分析:解決するために必要な知識や課題の原因を示します。
  • ノウハウ:解決策を詳しく解説します。ステップに分けたり、図や写真を入れたりすることで読むハードルを下げましょう。
  • 自社商品の紹介:解決策を手軽に実施できる手段として自社商品を紹介します。
  • 実績:お客様の声や改善効果を紹介することで不安を取り除きます。
  • 問い合わせ先:すぐに連絡できるように必ず設置しましょう。

課題を100%解決できるくらいの密度で情報を伝えて、ダウンロードしてくれた読者から信用を得ましょう。そして、解決を手助けする手段として自社商品を紹介し、ユーザーが問い合わせしたくなるような導線にしてください。

比較表タイプ

既知の情報を整理してまとめたり、自社と似ているサービスの違いを分かりやすくまとめたりして付加価値を提供します。

【構成】

  • 表紙
  • 導入:何に関する情報をまとめて比較したのかを伝えます。
  • 比較表:テーマに関する重要項目を並べ、〇や△・数字などを用いて一目で分かる形で一覧を作ります。
  • 自社商品の紹介:競合他社との違いや強みを中心に解説します。
  • 会社概要:信頼できる会社であることを伝えましょう。
  • 問い合わせ

類似のサービスとの違いを見える化することで、価値のある情報を提供します。自社のコンセプトや強みに共感してもらうことで、ユーザーが相談したくなるような流れにしましょう。

入門ガイド・用語集タイプ

自社がサービスを提供しているジャンルに詳しくない方に向けて作成します。

【構成】

  • 表紙
  • 導入:全く知識のない方でも分かりやすくまとめていることを伝えます。自社の権威性を伝えることで活用してもらいやすくなります。
  • 入門知識や業界用語集:プロが初心者になったと想定して、効率良く学べるように情報をまとめましょう。
  • 会社概要:悩みや課題の相談にも親身になって対応していることを伝え、問い合わせのハードルを低くします。実績を紹介するなどして強い印象を残しましょう。
  • 問い合わせ先

幅広いユーザーに自社を認知してもらい、常に比較検討の候補になるようにインパクトを残しましょう。

調査レポート型

業界に詳しい会社だからこそ得られる情報や顧客アンケートの結果をレポートにまとめていきます。

【構成】

  • 表紙
  • 導入:調査対象の属性情報や独自性・情報の鮮度などを伝え、読者の興味を引きます。
  • 調査結果のグラフや図:一目で分かるように工夫します。前提条件も明記しておきましょう。
  • 考察:自社なりの見解をまとめます。
  • 会社概要:調査に関連するジャンルでの取り組み内容やサービスを紹介します。
  • 問い合わせ先

最新のトレンドや自社の顧客に対する調査結果を提供し、業界に詳しい企業の一つとして認知してもらいましょう。

事例紹介型

自社のサービスを利用している顧客に取材をして資料にまとめましょう。

【構成】

  • 表紙
  • 導入
  • 目次
  • サービス導入前の状況:顧客が抱えていた悩みや状況をリアルな言葉で表現します。
  • サービスの決め手:他社と迷っていたポイントや依頼を決めたきっかけを記載します。
  • 導入後の変化:導入後に得られた効果を記載します。従業員の声や写真を載せて、明るい未来が得られることを伝えましょう。今後の取り組みを見せることで、「業界内で置いていかれる」という危機感をあおります。
  • 商品の紹介
  • 問い合わせ先

サービスの比較・検討をしている読者の期待感を高め、今すぐ行動を起こしたくなるような内容を意識しましょう。

ホワイトペーパーにおける構成の要素の考え方・作り方

構成は、ホワイトペーパーの目的に合わせて組み立てる必要があります。各要素における考え方や作り方を解説していくので、ぜひ参考にしてください。

問題提起

ホワイトペーパーから問い合わせにつなげていくには、読者の良き理解者であることを示し、話に耳を傾けてもらう必要があります。読者が抱えている課題を言語化したり、関心事を投げかけたりすることで、読者が先に読み進めるための準備を整えてあげましょう。

問題点に関する統計データを示すのも有効です。課題に現実味が出ることで、解決に向けて行動を起こしてもらいやすくなります。

要因分析

問題点の要因を深掘りし、失敗する原因を理解してもらいましょう。そうすることで、失敗を回避したいという欲求が生まれ、読み進めてもらいやすくなります。

逆に成功要因を解説することで読者の興味を引き、解決策の有用性を示すための布石にもできます。

解決策

読者の課題解決や関心事を実現するための具体的な方法を示していきましょう。実践できるノウハウを伝え、問題解消に向けた道筋を明確にしてあげることで、行動しない理由を取り除いていきます。

行動喚起

解決する方法は理解できても、ハードルの高さやリソース不足により一歩が踏み出せない読者が大多数でしょう。そこで必要なのが、後押しするための行動喚起です。

導入前後の変化や顧客事例を、数字や写真付きで紹介するなどして、取り組むことで得られる未来像を示しましょう。手軽に取り組めることやサポートが充実していることを伝えるのも効果的です。

最後には必ず問い合わせ先を明記してください。気になる点や詳しい情報をすぐに届けることで、顧客の満足度を高められます。

ホワイトペーパーの構成作成をスムーズに進めるポイント

ホワイトペーパーの構成を効率よく作成するポイントを紹介します。ぜひ活用してみてください。

既存のコンテンツを利用する

社内にすでにあるコンテンツを活用しましょう。ゼロから作るよりも早く作成できます。なお、この手法は課題を解決するようなホワイトペーパー作成に向いています。

インタビューする

課題を解決するノウハウを持っていないのであれば、社内の有識者にインタビューしましょう。知見や経験をホワイトペーパーに落とし込みます。

読者に有益なノウハウを提供する系統のホワイトペーパーに向いている手法です。

顧客アンケートを実施する

業界で話題のテーマや最新動向に関する情報を提供するのであれば、顧客アンケートを実施しましょう。

ターゲットと関わりの深い顧客属性に絞ることで、より興味を引けるコンテンツになります。

まずは見出しを作る

構成を作る際には、見出しを先に完成させましょう。先に全体の流れを作ることで、情報を整理しやすくなります。

マインドマップを活用し、中身の階層構造を意識しながら作成するのがおすすめです。

まとめ

無料で手軽に情報を収集できる時代において、ホワイトペーパーには相応の付加価値が求められます。分かりやすく、なおかつ面白く、詳細な情報を伝えるには構成が重要です。

ぜひこの記事を参考に、ホワイトペーパーにおける構成の本質を理解し、読者満足度の高いコンテンツを制作していきましょう。

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ホワイトペーパーの事例20選まとめ 種類や作成のコツも紹介

テクノポートの卜部です。「参考になるホワイトペーパーがなかなか見つからない」「どんなホワイトペーパーが成功するのかわからない」といったお悩みはありませんか。ホワイトペーパーは、BtoBマーケティングにおいて有効な手段ですが、コツを知らずに作ってしまうと工数の無駄になりかねません。

そこで本記事では、製造業を中心に参考になるホワイトペーパーの事例を20個紹介します。企業の担当者の方は、自社のホワイトペーパーの企画や制作のヒントとしてご活用ください。

ホワイトペーパーとは

ホワイトペーパーとは、自社製品やサービスに関する技術情報や、読者の課題解決につながるであろう自社ソリューションを紹介するための資料です。

これは、BtoBマーケティングにおいて非常に効果的な方法で、製造業にもおすすめのコンテンツマーケティングです。

ホワイトペーパーの事例20選

では、ホワイトペーパーの事例を20個紹介します。

事例1:株式会社キーエンス

出典:株式会社キーエンス

株式会社キーエンスは、FA機器の開発や製造を中心としている企業です。

幅広い製品を扱っているため、ホワイトペーパーの種類・数が他企業と比較して非常に豊富です。読者目線での要望を日々吸い上げてコンテンツ化しており、ホワイトペーパーは現在もコンスタントに更新されています。幅広い製品の取り扱いがある企業は、ぜひキーエンスの事例を参考にしてみてください。

事例2:株式会社バーテック

出典:株式会社バーテック

株式会社バーテックは、ブラシの開発・製造・販売を行っているメーカーです。「新しく製造担当者になった人のための」とタイトルにある通り、どの工業用ブラシを選ぶべきかがよくわかる内容になっています。

バリ取り用パワーブラシというニッチな分野ですが、非常にわかりやすくまとめられているため、同じくニッチな製品を扱っている製造業は参考になるのではないでしょうか。

事例3:ローム株式会社

出典:ローム株式会社

ローム株式会社は、半導体を扱うメーカーです。

英語のホワイトペーパーもあり、海外のお客様もターゲットにしていきたい企業にとっては非常に参考になる内容になっています。また、更新日も書かれているので、情報の鮮度も確認することができます。

事例4:東洋紡株式会社

出典:東洋紡株式会社

東洋紡株式会社は、繊維を主力として、化学、バイオテクノロジー、医薬品などの高機能製品を開発・製造している企業です。

動画を用いたホワイトペーパーも提供しており、他のホワイトペーパーとは差別化されています。新商品を企画する際のヒントとして、自社の基礎技術の活用方法を解説しており、読者の興味を惹きつける内容となっています。

事例5:ブラザー工業株式会社

出典:ブラザー工業株式会社

ブラザー工業株式会社は、ミシンやプリンターなどの製品を販売している企業です。

記事やホワイトペーパーなどのコンテンツマーケティングによって、リード獲得をしており、ホワイトペーパーは社内の資産として商談にも利活用しているとのことです。

事例6:オムロン株式会社

出典:オムロン株式会社

オムロン株式会社は、電気機器メーカーです。

毎月、課題解決のためのホワイトペーパーが発行されており、時代の変化に応じた鮮度の高い内容になっています。2001年から発行されており、豊富なノウハウを読者目線で届け続けているという点で非常に参考になる事例だと思います。

事例7:株式会社村田製作所

出典:株式会社村田製作所

株式会社村田製作所は、電子部品メーカーです。

Webサイトにスマートシティに関する記事ページがあり、興味を持った人は詳細な情報をホワイトペーパーとしてダウンロードできるようになっていますブログやコラム記事と合わせながら、コンテンツマーケティングを行いたい企業は、参考になる事例だと思います。

事例8:株式会社神戸製鋼所

出典:株式会社神戸製鋼所

株式会社神戸製鋼所は、日本の大手鉄鋼メーカーです。

今回紹介するのは、「PVDコーティング」についてのホワイトペーパーです。自社でやるべきか外注すべきか迷っている企業への提案として、流れが綺麗にまとまっています。

事例9:積水マテリアルソリューションズ株式会社

出典:積水マテリアルソリューションズ株式会社

セキスイグループの一つである積水マテリアルソリューションズは、包装資材や梱包機械までを取り扱っている企業です。

業種別に導入事例が掲載されており、読者が自分ごととして読めるような工夫がされています。

事例10:トッパン・フォームズ株式会社

出典:トッパン・フォームズ株式会社

トッパン・フォームズ株式会社は、帳票類を主力製品とする日本のメーカーです。

導入事例のホワイトペーパーが多く掲載されており、その他セミナーや展示会のレポート、コラムなど種類が豊富です。

事例11:東レACS株式会社

出典:東レACS株式会社

東レACS株式会社は、アパレル向けの3DCADの販売等を行っている企業です。

さまざまな顧客の課題を抽出し、3Dがどのように活用できるかをケース別に図解も用いながら解説しています。

事例12:アドビ株式会社

出典:アドビ株式会社

読者がAdobe Acrobatの社内導入をしたい場合に、稟議資料とコスト削減試算ツールをダウンロードすることができます。

導入した場合、どれくらいのコスト削減が可能か試算できるため、顧客にとってのメリットが数字で具体的に感じられます。

事例13:株式会社SmartHR

出典:株式会社SmartHR

クラウド人事労務ソフトを開発・販売している株式会社SmartHRは、テクノロジーによる日本の労働のアップデートを目標に掲げています。

同社のホワイトペーパーは、SmartHRを導入すると業務がどのように変化するのかを漫画形式で伝える内容です。ストーリー仕立てでメリットがわかりやすくなっています。気軽に読めそうな表紙を採用している点も、リード獲得につながるポイントです。

事例14:日本製紙株式会社

出典:日本製紙株式会社

日本製紙株式会社は、紙・パルプ・紙加工品の製造販売を行っているメーカーです。

日本製紙のホワイトペーパーは、紙の基本データ総括表をPDFで配布しています。これにより、商談の際にすぐに品番が検索でき対応できるといったメリットがあります。また、「紙」にまつわる情報を環境やSDGsの観点からまとめた読み物として面白いホワイトペーパーもあり、材料を扱う企業は事例として参考になります。

事例15:株式会社ミライロ

出典:株式会社ミライロ

株式会社ミライロは、ユニバーサルデザインに関する企画や設計を行っている企業です。

ユニバーサルデザインを取り入れるためのポイントや、「手話用語8選」といったお役立ち資料も配布しています。自社サービスの宣伝だけでなく、企業の理念が伝わるような内容になっています。

事例16:オーム電機株式会社

出典:オーム電機株式会社

オーム電機株式会社は、家電・AV機器等の開発・製造・販売を行っているメーカーです。

種類が豊富にある機器について、選定方法を技術的に記載したPDFを掲載しています。品番がいくつかある機器を取り扱っている企業は参考になる事例です。

事例17:Sky株式会社

出典:Sky株式会社

Sky株式会社は、ソフトウェアの設計や開発を行っている企業です。

同社のホワイトペーパーは、ダウンロードまでの導線が非常に明確なのが特徴です。導入前・導入中・導入後のお客様としてタブを分けて、お悩み別に最適なホワイトペーパーに素早くたどり着ける仕様になっています。

事例18:株式会社サイトウ製作所

出典:株式会社サイトウ製作所

株式会社サイトウ製作所は、超硬精密切削工具の製造販売を行っているメーカーです。

自社製品・技術を使って、顧客にどんな価値を届けられるかを、実際の加工事例を用いて資料にしています。写真と加工の詳細が載っており、信頼性獲得にもつながるうえ、比較検討中の顧客にとっても非常に役立つ内容です。

事例19:株式会社アライドマテリアル

出典:株式会社アライドマテリアル

株式会社アライドマテリアルは、タングステン・モリブデン製品・電子部品・工具などのメーカーです。

登録不要で概要確認でき、気になったものは会員登録してダウンロードするようになっています。製品カテゴリ・産業別・被削材料別・加工方法といったアプローチから検索できるようになっており、欲しい情報がすぐに見つけられる導線設計が非常に参考になります。

事例20:東洋精密工業株式会社

出典:東洋精密工業株式会社

東洋精密工業株式会社は、金属エッチングという金属加工をメインとする加工メーカーです。

同社はそれぞれのホワイトペーパーについて、「この資料でわかること」として箇条書きで概要を記載しています。さらに表紙や中身の画像があることで、内容が把握できるのが魅力的です。図解もわかりやすいので、ぜひ参考にしてみてください。

ホワイトペーパーの種類

ホワイトペーパーには様々な種類がありますが、大別すると以下に分けることができます。ターゲットに応じて種類を変えてみましょう。

ノウハウ提供型

顧客が抱えているであろう課題に対して、解決するための手法としてノウハウを解説するホワイトペーパーです。最終的に、自社の製品やサービスの必要性を訴求できます。

調査レポート型

自社で行ったアンケート調査や業界で発行されている資料を元に、分析結果をまとめたレポート形式のホワイトペーパーです。トレンド情報や今後の動向を提供するため、読者の興味を惹きつけることができます。

事例紹介型

自社の商品やサービスの導入事例をまとめて掲載する形式のホワイトペーパーです。情報収集をしており、製品の比較検討をしたい場合に最適で、社内の稟議を通すための資料としても活用してもらえます。

ホワイトペーパーを作る際の注意点

ホワイトペーパーを作る際に注意しておきたいポイントを3つ紹介します。

ターゲットは明確に

むやみにホワイトペーパーを作っても、思うようにリード獲得できず、効果を発揮しません。どんな人にダウンロードしてほしいのかを明確にすることで、前述したどの種類のホワイトペーパーにすべきか方向性が定まります。

専門用語を多用しない

製造業は専門用語が多く、意識しないとホワイトペーパーにも多用しがちです。同業以外の方、導入検討段階の初心者の方が読むことを考慮して、予備知識が不要なわかりやすい内容を心がけましょう。

押し売りをしない

自社製品・サービスの特徴やメリットを伝えたい想いから、情報が偏ってしまうことがあります。あくまでも顧客の課題解決を前提に、ホワイトペーパーの構成を作っていきましょう。

まとめ

ホワイトペーパーは、読者が求めているものは何かを深掘りし、内容を考えることが重要です。そうすることで、確度の高いリード獲得につながります。

今回紹介した20個のホワイトペーパーの事例を参考にしながら、自社に置き換えて検討してみてはいかがでしょうか。

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ホワイトペーパーの広告手法

テクノポートの卜部です。今回の記事では、ホワイトペーパーによるリード獲得を効果的に行うWeb広告手法をご紹介します。

ホワイトペーパーの役割

ホワイトペーパーはマーケティングにおいてどのような役割を果たすでしょうか。獲得リード数を上げることと、獲得したリードを育成すること、この2つが主な役割です。特に獲得リード数を上げることに関して、ホワイトペーパーは強力な武器になります。

ほとんどのBtoB会社がWebサイト上でユーザーのリード情報を取得するポイント(コンバージョンポイント)として「資料請求」と「問い合わせ」のフォームを設置しています。「資料請求」と「問い合わせ」は、その会社に興味があり内容を深く知りたいユーザーしかアクションを起こしません。

「資料請求」と「問い合わせ」の前段階でその会社のサービスに関わるテーマに興味を持つユーザー層、つまり潜在層のリードを広く獲得する手法がホワイトペーパーになります。

ホワイトペーパーダウンロードの導線

ホワイトペーパーをダウンロードしてもらい、顧客のリード情報を得るための動線には次の2つがあります。広告から直接リードを取る手法は見逃されやすいですが、有用な手段です。

WebサイトもしくはLPに誘導

コーポレートサイトやオウンドメディアなどのWebサイト上にホワイトペーパーを設置する方法です。また、広告用のLPを個別に作り、そこにホワイトペーパーを置く方法もあります。

この方法は、Web広告から一度Webサイトや広告用LPなどのランディングページにユーザーを飛ばし、そこからフォーム入力をしてもらう導線です。そのため、広告クリックからホワイトペーパーダウンロードまでにサイト遷移というワンクッションの動作が置かれることになります。

検索広告(リスティング広告)では直帰率が50%前後、バナータイプのディスプレイ広告では直帰率が80%前後まで上ることもあるため、その分広告費用は無駄になってしまいます。その解決策として今回おすすめしたいのが、次のリード獲得型広告です。

広告から直接DL(リード獲得型広告)

広告表示の段階で顧客のリード情報を入力してもらい、ホワイトペーパーなどをダウンロードしてもらう手法があります。つまりランディングページがなくとも広告配信のみでリードが獲得できます。

リード獲得型広告を提供している媒体は次になります。

Meta広告 = Facebook(Instagram)広告

FacebookとInstagramに配信可能な広告です。広告をクリックするとその画面上で入力フォームが表示され、入力→送信→完了の表示遷移もすべて広告画面上で完結できます。

参考情報:Meta広告マネージャでリード獲得広告を作成する | Metaビジネスヘルプセンター
https://www.facebook.com/business/help/375478503258484?id=735435806665862

Google検索広告(Googleリスティング広告)

Googleの検索広告の広告表示オプションには、リードフォームという機能があります。こちらはGoogleの検索エンジンの検索結果の上部に表示された広告をクリックすると、そのまま入力フォームが立ち上がる仕様になっています。

参考情報:リードフォーム アセットについて – Google 広告 ヘルプ
https://support.google.com/google-ads/answer/9423234?hl=ja

LinkedIn広告

LinkedInは世界最大級のビジネス特化型SNSです。LinkedIn上で配信できるLinkedIn広告でも、広告をクリックすると広告上でフォームが立ち上がり、フォーム送信をクリックすることで登録が完了するフォーマットがあります。

参考情報:LinkedInリード獲得フォーム – 概要 | Marketing Solutions Help
https://www.linkedin.com/help/lms/answer/a426365/linkedin-?lang=ja

Eight広告

Eightは日本製の名刺管理アプリですが、この媒体の広告にも入力フォームを追加することができます(Lead Generation Option)。またログインユーザーの情報が自動的にフォームに入力されるため、ユーザーは入力の手間が省かれます。

参考情報:広告メニュー – Eight Marketing Solutions
https://materials.8card.net/eight-marketing-solutions/plans/

ホワイトペーパーDLのための広告手法

ホワイトペーパーをダウンロードしてもらうためのWeb広告媒体はリード獲得型広告だけではありません。Webサイトや広告用LPへ遷移させ、そこからホワイトペーパーをダウンロードさせる動線でも様々な広告媒体があります。

次に各広告媒体の特徴を整理してご紹介します。世の中には様々なWeb広告媒体がありますが、特にBtoBのホワイトペーパーと相性のよい媒体のみ紹介します。

Facebook・Instagram広告

  • 特徴:職業や役職などビジネスセグメントに関するターゲティングが可能。Facebookは細かなキャリア情報などを登録ユーザーが直接入力しているため、その情報を元にしたターゲティングの精度が高いのが特徴です。
  • 利用者世代:Facebook 40〜60代/Instagram 10~40代
  • クリエイティブ:バナー広告、動画広告
  • 目的:認知、リード獲得
  • 奨励予算:5万円程度/月~

検索広告

  • 特徴:検索エンジンで検索されたキーワードがフックとなり広告が表示されます。これはバナー広告などのプッシュ型の広告と比較し、プル型の広告と呼ばれます。ピンポイントで検索ユーザーに広告を表示できるため、コンバージョン率が媒体で一番高い傾向にあります。
  • 利用者世代:Yahoo! 30代以上/Google 全年代
  • クリエイティブ:テキスト広告
  • 目的:リード獲得
  • 奨励予算:10万円程度/月~

Googleファインド広告

  • 特徴:Gmail、YouTube、Googleアプリ(ディスカバー)に配信されるバナー広告です。配信面が良質かつ多くの人が目にする箇所ですので、ディスプレイ広告よりもクリック率やコンバージョン率が高い傾向にあります。また、ターゲティングもキーワードでのターゲティングが精度が高いです。
  • 利用者世代:20~30代
  • クリエイティブ:バナー広告
  • 目的:認知、リード獲得
  • 奨励予算:5万円程度/月~

Twitter広告

  • 特徴:ビジネス面の情報収集ツールとしてもよく活用されるTwitter。特定のアカウントをフォローしているユーザーや、特定のキーワードを最近つぶやいたユーザーなど、Twitter特有のターゲティングが可能です。
  • 利用者世代:20~40代
  • クリエイティブ:テキスト広告、バナー広告、動画広告
  • 目的:認知
  • 奨励予算:5万円程度/月~

LinkedIn広告

  • 特徴:Linkedinは特にビジネスに興味を持つユーザーが活用し(特に外資系が強い)所属している企業名や業種など、経歴などでターゲティングをすることが可能です。しかし、他のSNSに比べ全体のユーザー数が少ないため、リーチの面では劣る場合があります。
  • 利用者世代:20~40代
  • クリエイティブ:バナー広告
  • 目的:認知
  • 奨励予算:5万円程度/月~

Eight広告

  • 特徴:Eightは名刺管理ツールの役割も持っているため、その情報を元に部署・職位・地域・従業員規模・売上規模などでターゲティングができることに特徴があります。
  • 利用者世代:30~40代
  • クリエイティブ:バナー広告
  • 目的:認知
  • 奨励予算:40万円程度/月~

DSP広告

  • 特徴:DSP広告は、各社独自のデータ収集や配信面の設定でターゲットに合わせた広告媒体が多いです。例えばIPアドレスをベースに企業単位でバナーを配信できる媒体や、クレジットカード情報をベースに高年収層へのターゲティングができる場合があります。
  • 主な媒体:Logicad、ADMATRIX DSP、ExLead-DSP など
  • クリエイティブ:バナー広告
  • 目的:認知
  • 奨励予算:各社

媒体の優先順位

ここまで、様々な広告媒体を紹介しました。この中からどの広告を出稿すべきか、その優先順位を紹介します。主にリード獲得が目的となる場合は、次の順番で媒体を試すことをおすすめします。

  1. Google検索広告
  2. Yahoo!検索広告
  3. Facebook・Instagram広告

まずはこの3つが最優先媒体です。検索広告はコンバージョン率が高く、Facebook・Instagram広告はユーザー数も十分におりターゲティングも正確です。この3つの媒体を試して効果が出ない場合は、他の媒体をランダムで試してみましょう。

まとめ

ホワイトペーパーを用意しただけでは、うまくダウンロード数が伸びない場合があります。その場合はWeb広告の出稿も視野に入れ、今回の記事で紹介した媒体を試してみてください。

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ホワイトペーパーのデザインフロー(構成レイアウト・デザイン方針・素材)

効果のあるホワイトペーパーを作るには、デザインが非常に重要です。しかし、「どうデザインすべきかわからない…」「何から手をつけるべきかわからない…」といったお悩みのある方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、ユーザーにとってわかりやすい、見てもらえるホワイトペーパーのデザインについて解説します。実際弊社で使用している構成イメージや、各社ホワイトペーパー事例も載せておりますので、ご参考になれば幸いです。

ホワイトペーパーデザインのフロー

ホワイトペーパーのデザインフローは、大きく以下の3つに分けられます。

  1. ホワイトペーパー全体構成の検討
  2. ページ内構成を検討し、ライティング
  3. デザインを行う

ポイントは、デザインから始めないことです。「ホワイトペーパーを作ろう」と思ってPCでソフトを開いて作業を始める前に、メモに全体構成を書き出してから、作業に入るようにしましょう。

この3つのフローに沿って一つ一つ詳細を見ていきましょう。

ホワイトペーパーの全体構成

では、ホワイトペーパーの全体構成を考えていきます。ホワイトペーパーの構成を考えるにあたって、「ストーリーライン」を意識することは非常に重要です。ストーリーがしっかりしていることで、ユーザーの読まない壁を突破することができ、感情移入してもらえて、さらに記憶にも定着しやすいというメリットがあります。

このストーリーラインを組むための基本的な流れは以下になります。この大枠の流れに沿って、実際に作成するホワイトペーパーの製品やターゲットに応じて具体的な内容を考えていきます。

要約

ホワイトペーパーを読むことで、どのような情報が手に入るのかを簡潔に表現します。ユーザーを惹きつけるために重要な部分ですので、情報の取捨選択をしてわかりやすくまとめましょう。

問題提起

ユーザーが抱えている悩みの根本原因を教えることで、新たな気づきを与えられる内容にしましょう。ここでは商品・サービスの内容はまだ記載せず、続きが気になる形で締めくくります。

解決策

問題提起した内容に対する解決策を提示します。ここでは、あなたの商品・サービスを利用することが最も適した選択である理由を説明する必要があります。データを用いながら、論理的に価値をしっかりと伝えましょう。

製品情報

具体的な製品の仕様、特徴、競合との比較やお客様の声を提供します。解決策の部分では伝えきれなかったベネフィットがあれば、ここで伝えましょう。

クロージング

最後にユーザーの行動を促す内容を伝えます。価格やアフターサポート、保証など、ユーザーが不安を感じる箇所は払拭するようにしましょう。また、問い合わせまでの導線がわかりづらいと、離脱の原因になります。どこに問い合わせるべきなのか、わかりやすく伝えましょう。

ホワイトペーパーのページ内構成

全体構成ができたら、ページ内の構成に入っていきます。因果関係の説明、特徴の説明(箇条書き)、フローの説明など、基本的なページ内レイアウトを検討しましょう。これは実際に弊社で使用しているページ構成の一例になります。

因果関係の説明

因果関係を説明する際は、ビフォーアフターがわかりやすい以下のようなページ構成がおすすめです。

特徴の説明(箇条書き)

箇条書きにしたものを、以下のようにまとめるとわかりやすくなります。最後にフリー素材サイトも紹介しているので、そちらも参考にしてください。

フロー

商品やサービスを使用する手順などを説明したい時には、矢印を活用しながら以下のようにフロー図で表現するのがおすすめです。

ホワイトペーパーのデザインを行う

ページ内構成を元にテキスト情報のライティングが終わったら、ホワイトペーパーの本デザインに入っていきます。配色やイラストはコーポレートカラーやブランディングと統一するようにしましょう。デザインツールは、PowerPointなど、普段使用しているもので問題ありません。また、可能なものは図解やインフォグラフィックを用いてデザインすると、グンとわかりやすくなります。

参考にしたい製造業のホワイトペーパーデザイン

特に弊社がサービス提供している製造業界のホワイトペーパー例を以下に紹介します。

・株式会社キーエンス
URL:https://www.keyence.co.jp/downloads/?mode=tg&q=&o=12

キーエンスはFA機器の総合メーカーです。

Webマーケティングに力を入れており、ホワイトペーパーの種類が非常に豊富です。課題解決のための商品紹介だけでなく、最新トレンドや導入事例なども掲載しています。

・株式会社神戸製鋼所
URL:https://kobelco-coating.com/jp/document/index.html

株式会社神戸製鋼所は、日本の大手鉄鋼メーカーです。自社ホームページにホワイトペーパーのページがあり、表面処理の一つである「PVDコーティング」について、基礎知識から装置の導入メリットまで詳しく掲載されています。

課題解決の提案から商品紹介までの流れが綺麗で、ユーザーが行動しやすい内容となっています。

・株式会社村田製作所
URL:https://article.murata.com/ja-jp/article/vision-and-technology-for-the-future-of-smart-cities

株式会社村田製作所は、電子部品メーカーです。自社ホームページ内に技術記事のコンテンツが読めるページがあり、中にはホワイトペーパーが最後に掲載されている記事があります。

概要は記事ページで読むことができ、さらに詳細を知りたい方はダウンロードが必要な構成になっています。

ホワイトペーパーデザインのコツ

では、ホワイトペーパーデザインのコツをお伝えしていきます。

共通のデザイン方針を策定しておく

社内で、共通のデザイン方針を策定しておくことで、統一感のあるホワイトペーパーが作成できます。

デザイン方針を決めるということはつまり、トンマナを決める必要があります。トンマナとは、トーン&マナーの略で、具体的には

  • 使用する色
  • 使用するフォント
  • イラストのテイスト

を統一すると良いでしょう。

フォントサイズに注意

ホワイトペーパーをスマホからダウンロードして見る人も多いです。フォントは可読性の高いゴシック体を選択し、フォントサイズにも注意が必要です。

タイトルは14px、リード文は12px、本文は11px以上にすると良いでしょう。強調したい部分はフォントサイズを大きくしたり、太字にしたり、強調デザインを活用して表現するとメリハリのあるホワイトペーパーになります。

カラーリングの注意点

ホワイトペーパーのカラーリングは、ベースカラー、メインカラー、アクセントカラーの3つを押えておくと見やすくなります。

  • ベースカラー:主に文字に使う基本の色
  • メインカラー:見出しやボックスの背景などに使う色
  • アクセントカラー:特別強調させたい箇所に使う色

ホワイトペーパーに使えるフリー素材サイト

ここからは、ホワイトペーパーに活用できる商用利用可なフリー素材サイトを5つ紹介していきます。

Icooon mono

リンク先:https://icooon-mono.com/

シンプルなモノクロアイコンが豊富に配布されています。色やサイズを自由に変えることができるため、資料にも使いやすくおすすめです。

ヒューマンピクトグラム2.0

リンク先:https://pictogram2.com/

人型のピクトグラムを使用したい時に、非常に役立つサイトです。非常口のあの人が活躍しています。

Tech pic

リンク先:http://tech-pic.com/

テック系のイラスト素材を無料でダウンロードできるサイトです。IT企業や製造業の方が使いやすいイラストが豊富にあります。

manypixels

リンク先:https://www.manypixels.co/gallery

さまざまなテイストのイラストが掲載されています。カラーツールから色を変更することも可能で、使い勝手の良さやイラストの幅広さが特徴です。

unDraw

リンク先:https://undraw.co/illustrations

シンプルでこなれ感のあるデザインのイラストが利用できます。こちらも色の変更が可能で、トンマナに合わせた素材を簡単にダウンロードできます。

DrawKit

リンク先:https://www.drawkit.com/

おしゃれで、ホワイトペーパーのレベルを上げてくれる素材が無料で利用できるサイトです。PSD形式で配布されているので、カスタマイズすることも可能です。

まとめ

今回は、ホワイトペーパーのデザインフローについて解説しました。ホワイトペーパーを作成する際は、いきなりデザインから入るのではなく、構成やレイアウト、カラーリングなどのデザインレギュレーションを策定してから、本デザインに入ることがポイントです。

ユーザー目線で見やすくわかりやすいホワイトペーパーを作成しましょう。

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ホワイトペーパーとは?(役割と効果・種類・成功の秘訣)

ホワイトペーパーは、自社製品やサービスの宣伝をするだけのものではありません。ユーザーの課題解決を目的として、情報を提供するために作成することが重要です。そんなホワイトペーパーの制作を検討している方に向けて、制作に着手する前にその役割や効果など、前提知識として押さえておくべき情報を紹介していきます。

ぜひ、この記事を参考にコツをつかみ、成果につながるホワイトペーパーを作成しましょう。

ホワイトペーパーとは

ホワイトペーパーは直訳すると「白書」という意味になり、元は政府が発行する社会経済や施策の内容について国民に広く周知させる資料を意味していました。マーケティングの文脈で使用される場合には、ターゲットが求める情報をベースに構成した顧客獲得や顧客育成を目的とした資料を指します。

ホワイトペーパーはWebサイトやメールマガジンに設置され、ダウンロードを求める形で提供されるのが一般的です。すでにあるリストの顧客に対して有益な情報を届け、資料請求や商談につなげるためにも活用されています。

マーケティングにおけるホワイトペーパーの役割と効果

マーケティングから受注に至るまでのフローを「認知→リード獲得→リード育成→営業→受注」とした場合、ホワイトペーパーは「リード獲得」と「育成」に特に効果を発揮します。つまり、問い合わせや商談などの営業担当者が接触する前段階として重要な資料になります。

ホワイトペーパーの役割と効果を「リード獲得」と「リード育成」のステージごとに解説します。資料作成の本質的な部分になるので、ここで理解を深めていきましょう。

リード獲得

一般的なWebサイトにおけるリード獲得は「お問い合わせ」か「資料請求」で達成されます。しかし、この2つのコンバージョンポイントはハードルが高く、製品やサービスに興味を持っていたり、購入を深く検討していたりする顧客しか集められません。

そこでホワイトペーパーを活用し、コンバージョンのハードルを下げることで獲得できるリード数を増やします。つまり、自社の製品やサービスの購入を検討していない層にも興味を持ってもらえる範囲で情報提供をする必要があります。

例えば「ペーパーレス」のためのソフトウェアを販売する会社が「DX」に関するホワイトペーパーを作る、というイメージです。ペーパーレスというピンポイントの分野よりも、DXという広い層の顧客が興味を持ちそうな分野でホワイトペーパーを作ります。そうすることで、より広い層で多くのリード情報を入手できます。

リード育成

獲得したリードにホワイトペーパーを定期的に届けることで、商談化率を上げることも可能です。これをリードナーチャリングと呼びます。

例えば、展示会で名刺交換をして獲得した膨大なリードに対して、メルマガなどでステップを踏みながらホワイトペーパーを届ける手法があります。上記と同じようにペーパーレス化のソフトウェアを販売する会社を例にすると、以下のような流れが考えられます。

  • 1通目:DXの重要性やDXに取り組んでいる会社の調査資料
  • 2通目:DXの第一歩としてペーパーレスが最適な理由と効果説明
  • 3通目:自社ソフトを使った具体的なペーパーレス化の手順

重要なことは、ホワイトペーパーを読んでもらったリードに自社製品の必要性を認識してもらうことです。その情報を効果的にまとめられるのがホワイトペーパーであり、リードナーチャリングへの活用に適しているのです。

その他の活用方法

ホワイトペーパーは、他にも商談前や商談時のツールとしても活用できます。

例えば顧客から問い合わせがあったときに、ホワイトペーパーを持参して直接説明することを口実に商談を取り付けるきっかけにできます。

商談時には、顧客から質問があった際に、対応するホワイトペーパーを渡すことで満足度を高められます。さらに、商談の終盤に差しかかったときに、「次回も興味のありそうな資料やお役立ち情報を持参します」というように次回訪問のきっかけに使うこともできます。

ホワイトペーパーの種類

ホワイトペーパーといっても、その中身はいくつかの種類に分類されます。目的によって必要になるものが変わってくるため、理解しておきましょう。

ノウハウ提供型

ノウハウを提供し、顧客からの信頼を得るためのホワイトペーパーです。さらに細分化されるので、具体的なものを6つ紹介します。

チェックリスト

チェックリストは、提供している製品やサービスのジャンルにおいて、何かを始める際のポイントや状況整理のための項目をまとめたものです。簡単に制作できることからも、おすすめのホワイトペーパーです。

セミナー資料

セミナーで使用したスライドを編集してホワイトペーパーにすることも可能です。要点をまとめたレポート形式もあります。セミナーのコンテンツを再利用して作成できるメリットがあります。

課題解決型

見込み客が抱えている課題に対応したノウハウを提供する形でまとめたホワイトペーパーです。自社の製品やサービスが課題解決に必要であったり、効率化に役立つことを訴求できます。

マンガ

課題解決型のホワイトペーパーをマンガで書き換えたものです。イラストやストーリーが加わることで、難しい内容を分かりやすく伝えられるメリットがあります。BtoBの商材と相性が良いとされています。

比較表

他社と比較されやすいジャンルでは必須とも言えるホワイトペーパーです。比較表をダウンロードするユーザーはそのジャンルへの関心が高く、資料請求や無料お試しといった先のステップに進みやすい特徴があります。

入門ガイド・用語集

自社のジャンルにそこまで詳しくない人の入り口として提供できる、教科書的なコンテンツです。広い範囲の人にダウンロードされやすいコンテンツと言えるでしょう。

調査レポート型

企業独自のアンケート調査やデータ分析の結果をまとめたレポート形式のホワイトペーパーです。業界の動向における生きた情報を提供できるため、読者の興味関心を引けます。

事例紹介型

実際に自社の製品やサービスを活用し、問題解決に至った事例をまとめたものです。リアリティが高く、同ジャンルにおける他社の動向が気になる人に強い興味を持ってもらえます。また、すでに実現している事例として稟議を通すための材料としても利用されています。

ホワイトペーパー成功のための秘訣

ホワイトペーパーで成果を上げるための秘訣を段階に分けて解説します。これから制作に取りかかる方は、ぜひ参考にしてみてください。

企画段階

ホワイトペーパーの種類で紹介した型の中から、商談化率の高いコンテンツを選びましょう。比較表や導入事例が該当します。

「顧客の困りごと・悩み」「顧客の理想像」「顧客のいる市場で話題になっていることやトレンド」を熟知した上でコンテンツの内容を決めていきます。これらを把握するには、顧客へのインタビューが最も効果的です。企画が最も重要な工程なので、妥協せず検討していきましょう。

制作段階

制作段階でいきなりコンテンツを作り始めてはいけません。まずは情報収集を実施したうえで構成を作りましょう。

一般的な全体構成は以下のとおりです。

  1. 表紙
  2. 導入
  3. 問題提起
  4. 解決策の掲示
  5. 自社サービスの紹介
  6. 問い合わせ先

表紙ではタイトルや図・写真を工夫して、見込み客の目を引けるような内容にすることが重要です。導入と問題提起で最後までコンテンツを読む動機づけをします。そして解決策を掲示し、自社の製品やサービスの紹介へとつなげていきましょう。最後には必ず問い合わせ先を明示し、興味や質問のある顧客がすぐに連絡できるようにしておきます。

ただし、常にこの構成が正しいわけではなく、顧客のニーズに合わせて柔軟に組み立てていく必要がある点には注意してください。

設置段階

ホワイトペーパーはWebサイトにおける関連ページに設置しましょう。導入事例のホワイトペーパーは、事例集をまとめたページに設置するのが適切です。

サイトのトップページに表示されるグローバルナビゲーションからホワイトペーパー群に直接アクセスできる導線を作ることも効果的です。例えば、有名なマーケティングツール会社では「参考資料と導入事例」というグローバルメニューの下に「無料のお役立ち資料&ノウハウ」としてホワイトペーパー群にアクセスできるように設計されています。

集客段階

ホワイトペーパーを活用してリードを集めるための代表的な施策を紹介していきます。

Web広告

Web広告にはたくさんの種類があります。リスティング広告やFBのリード獲得広告など、ターゲットや目的に合わせて広告媒体を選択しましょう。

SEO

特定のキーワードで検索エンジンの上位表示を狙うSEO対策も、集客に有効な手段の1つです。訪問者の悩みを解決できる記事を提供し、興味関心の強い人にホワイトペーパーのダウンロードを促す形でリードを獲得します。

メルマガ

すでにリスト化されている顧客に対してはメルマガが有効です。新規の顧客よりもホワイトペーパーをダウンロードしてもらえる確率が高いため、次のステップに進んでもらえるようなコンテンツを配信していきます。

FAXや郵送DM

BtoBにおいては、FAXや郵送DMは今でも有効な手段です。宛名入りの資料や郵便物として届けられるため、メールよりも実際に手に取ってもらえる確率が高くなります。ホワイトペーパー自体は、QRコードからダウンロードを促します。

まとめ

ホワイトペーパーは「問い合わせ」や「資料請求」のコンバージョンのハードルを下げ、リード獲得の数を増やし、さらに獲得したリードの育成に役立つ資料です。顧客が興味関心を持ちそうな内容にしつつ、製品やサービスの紹介へとつなげていきましょう。

ぜひこの記事を参考に、ホワイトペーパーを制作し、自社のリード獲得に活用してみてください。

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