海外向けGoogleリスティング広告の運用戦略を徹底解説

テクノポートの稲垣です。現在「海外Webマーケティング」のサービス責任者を務めています。

この記事では、海外向けのGoogleリスティング広告の運用戦略について、解説します。

overseas-listing-ads

無料相談はこちら

Google広告を選ぶメリット

まず数ある広告媒体の中でも、個人的にGoogle広告が優れていると思う点を紹介します。

1. 機械学習の精度の高さ

定量的にどこがどう優れているという議論はできませんが、やはりGoogle広告の機械学習の精度は、年々高まっていると感じます。

特に記事後半でも解説する「自動入札戦略」を適用し、一定の期間運用を続けることで、管理者側で細かくチェックをすることなく高い水準でコンバージョンを獲得してくれる印象があります。

この機械学習の精度の高さは、Googleに所属するエンジニアの技術力の高さはもちろん、世界中のGoogleユーザー、Google広告運用者から膨大なデータを集めれることが大きく関係していると考えます。(データ量が多ければ多いほど、学習のスピードも精度も高まるため)

また一昔前まで、無駄クリックが増えることで嫌煙されがちであった「部分一致」によるキーワード入札も、現在では自動入札戦略と組み合わせて使用することで効果が出やすいキーワードとGoogle公式でも推奨されています。

部分一致キーワードでスマート自動入札キャンペーンを促進する

部分一致キーワードは、コンバージョン数の最大化、コンバージョン値の最大化、目標コンバージョン単価、目標広告費用対効果など、スマート自動入札戦略と組み合わせて使用すると効果的です。

最適化を促進するためにマッチタイプで分割する必要はありません。検索語句ごとにオークションの入札単価が設定され、検索語句の有効性に合わせて入札単価が調整されます。部分一致キーワードを適用すると、機械学習による学習速度が高まるため、成長目標達成に役立つさらに多くのオークションを特定できます。部分一致キーワードの詳細

引用元:スマート自動入札について

2. 圧倒的なシェア

全世界における圧倒的なシェアもGoogleの大きな強みと言えます。

以下のグラフは、2023年4月における世界の検索エンジンのシェアを示したグラフです。

Source: StatCounter Global Stats – Search Engine Market Share

一目見てわかるように、Googleのシェアは圧倒的です。すなわち、Google広告を使用することで、Googleを使用する世界中のユーザーに対して広告を配信できます。

また利用者が多いということは、その分他の広告媒体よりデータが集まりやすいと言えます。例えば、自社の製品に対して興味関心のあるユーザに絞って広告を配信を行いたい場合、Google広告を利用することで、競合他社の広告配信結果などのGoogle内に溜まったデータを利用し、短い学習期間で精緻なターゲティングを行えます。

3. 高度な測定・分析が可能

広告の配信結果として得られるデータの観点からも、Google広告は優れていてると言えます。

例えば、以下の「オークション分析」という機能を利用することで、自社が出稿している広告が、競合の広告に対してどれだけの認知(インプレッション)を獲得できているか、というデータを確認できます。(これはYahoo!広告では利用できないデータです)

このデータを活用することで、競合他社の広告と比較した際に、自社の広告の配信状況を客観的に把握できます。

例えば、広告の配信を始めたが思ったよりもクリックが集まらない時に、現在インプレッションを多く獲得している競合の広告の見出し、ディスクリプション、ページの内容を確認し、広告の品質スコアを改善する際の参考として活用できます。

overseas-listing-ads

無料相談はこちら

海外向けGoogle広告配信時の戦略

これまでの運用経験を基に、海外向けにGoogle広告を利用し集客を行う場合のポイントを3つ紹介します。

1. キーワードの精査に最も時間をかける

これはSEO対策のキーワードの選定の記事でも解説しましたが、キーワードの選定に最も時間をかけることをおすすめします。

具体的な手順はその記事で既に解説しているため、ここではキーワードの選定時によくある失敗パターンを紹介します。(なお英語キーワードについての話です)

パターン1:BtoCキーワードを誤って選定

BtoB向けの製品・サービスを扱っている場合、自社製品の英語直訳がBtoC向けの別の製品を表すパターンです。

例えば、日本語「ストレーナー」という単語は、一般的に「プラント業界における配管の中に流れる異物を除去するための濾過装置」としての意味で使用されます。そのため、当該のキーワードを日本のGoogleで検索すると、以下のように、BtoB向けの配管の画像が検索結果として多く表示されます。

引用:ストレーナー – Google 検索

一方、ストレーナーの直訳にあたる英語「Strainer(s)」を、アメリカのGoogleで検索した結果が以下です。

引用:strainer – Google Search

検索結果からわかるように、「Strainer(s)」は家庭用の「こし器」に近い意味で一般的に使われている言葉だと推測できます。日本語の「ストレーナー」にもこのような意味で使用される場合もありますが、単語が持つニュアンスとしては、両者に違いがあることが分かります。

すなわち、日本語キーワードの「ストレーナー」をそのまま英訳し「Strainer(s)」というキーワードで広告出稿を行なってしまった場合、全く意図していない一般家庭のユーザーによって広告がクリックされてしまう可能性が生じます。これは特にカタカナ英語を直訳した際に生じやすいミスだと言えます。

パターン2:日本語にはない別の意味が存在

別のパターンとして、1つの単語が複数の意味を持つ場合にも注意が必要です。

例えば、”ag film”という英語には、以下の2つの解釈が存在します。

  1. Anti Glare Film(アンチグレア(=防眩)フィルム)
  2. Agricutural Film(生分解性プラスチックを使用した農業用フィルム)

一般的に日本語で「AGフィルム」という製品は、前者の「アンチグレアフィルム」という意味で使用されます。したがって後者の「農業用フィルム」という、意味は日本語にはない英語独自の解釈だと言えます。

この場合、仮に”ag film”というキーワードで広告出稿を行うと、日本語の「AGフィルム」を探すユーザーに加えて「農業用フィルム」を探すユーザーからもクリックが発生してしまう可能性が生じます。このようなケースは、今回の例のような略語が製品名に使用される場合、よく起こります。

これらの例で解説したように、英語キーワードの選定は安易な直訳に頼ってしまうと、ターゲット以外のユーザーにも広告がクリックされてしまい広告の費用対効果が悪化する可能性があります。

対策

対策方法は至ってシンプルで「徹底的にニュアンスを調べる」ことに尽きます。

私がよく使用する情報収集の方法は以下です。

  • Google検索:当該のキーワードで上位に表示されるサイトの内容、検索者が求める情報を調べる
  • 画像検索:当該のキーワードで画像検索を行い、上位に表示される画像から単語がもつ一般的なニュアンスを推測する
  • キーワード調査ツール:Ubersuggestなどの、キーワード調査ツールを使用し、特定のWebページが集客しているキーワードの情報を集める
  • Q&Aサイト:redditなどのQ&Aサイトにて、現地の技術者が回答している情報を参照
  • ChatGPT:キーワードのニュアンスの違いをダイレクトに質問

今回紹介した中でも、前者のような場合は、このような情報源を調べていくことで、製品を表す適当なキーワードが見つかります。

一方、後者のような場合、ピンポイントで特定の製品のみを表すキーワードを見つけられないことがあります。そのような場合は、掛け合わせキーワードを中心に選定する、広告見出し、説明文にて意味が一意に伝わるように工夫することで、無駄なクリックを抑えられます。

2. 地域別のデータを活用する

国内のGoogle広告でも同様ですが、特に海外では地域別のデータをうまく活用し、広告運用を行うことが重要です。

例えば、以下はアメリカ全土に向けて広告配信を行った際の、広告のクリック数の分布を示したヒートマップです。(円の大きさがクリック数の多さに比例しています)

こちらのヒートマップからわかるように、1つの広告を配信した場合でも、地域によってクリック数にはばらつきが生じます。また今回の例は「クリック数」でしたが、これは「広告のクリック率」「コンバージョン数(引き合いの数)」「コンバージョン率(引き合いの獲得率)」「クリック単価」「コンバージョン単価」などの指標にも、同じように州によってばらつきが生じます。

この要因について仮説を立て、検証を重ねることで、より広告の費用対効果を高められます。

例えば、ある州において広告のクリック数は多いものの、コンバージョン率が低い(=コンバージョン単価が高い)場合、その州において何かしら顧客が問い合わせをしにくい要因があるのではないかと予想します。(例:アメリカの中でもカリフォルニアにのみ販売拠点があり、ニューヨークに居住するユーザーからはコンバージョン率が低い、など)

このようにデータから予想した仮説をもとに、広告の配信設定を調整し、実施に効果が改善されるかを確かめます。この場合、コンバージョン率が低い州において、一時的に配信地域から除外し、全体のコンバージョン単価が改善するかどうか確かめる、といったイメージです。

3. 自動入札戦略の適用後はすぐに変更しない

これは細かい話ですが、Google広告においてキーワードを入札を機械学習を用いて自動化する「自動入札戦略」というものが存在します。(参照:自動入札戦略とは

この自動入札戦略は、適用後にすぐに効果を発揮するものではなく、適用後に一定の学習期間(約2週間)を経て徐々に精度が高まっていく、という特徴があります。したがって、一度自動入札戦略を適用してから大幅にクリック単価などの数値が上下した場合でも、まずは慌てることなく黙って様子を見る必要があります。

特に海外向けのGoogle広告においては、国内のそれよりもクリック単価が高くなりやすく、自動入札の適用後に急激に単価が上昇してしまうケースがあります。このような場合でも、慌てて戦略を変える前に、まず今が学習期間なのかどうか、ということを冷静に考え必要があります。

クリック単価については、国内よりも競合が多く、物価が高い国(例:アメリカ、ヨーロッパ)に対して広告配信を行う場合、特に高くなる傾向があります。

overseas-listing-ads

無料相談はこちら

まとめ

今回の記事では、海外向けのGoogle広告配信における戦略とポイントを解説しました。

この記事を含めて、私の執筆する記事ではノウハウの更新に応じて、随時内容を更新するので、定期的に見に来ていただけると幸いです。また弊社では、BtoB企業様向けに、海外リスティング広告運用代行サービスを行なっております。海外向け広告の企画設計から、実際の配信準備、配信後のデータ分析、改善提案まで丸ごとお任せいただけます。興味のある方は、無料相談からご連絡いただければと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

The post 海外向けGoogleリスティング広告の運用戦略を徹底解説 first appeared on モノカク.

製造業の集客手法大全

こんにちは、テクノポートの渡部です。今回の記事では製造業の集客について、方法やうまくいくコツなど全体像について紹介します。

製造業の集客が重要な理由

こちらから仕掛けている営業スタイルは、以下のような理由があるのでなかなか難しく、相手から来てもらうような集客の仕組みを作ることが重要になってきます。

コロナ禍で飛び込みなどの営業が難しい

もともと、飛び込みなどの営業活動をしているところも少ないとは思います。昨今は、さらにコロナ禍の影響もあって来訪をお断りしている企業も多く、ますますこの手法は難しくなっています。

プッシュ型の営業は効率が悪い

製造業に限らずですが、こちらから仕掛けていく営業スタイルは効率が悪いです。

新規開拓にかける労力の余裕があまりない

製造業の営業担当者は開拓に特化した営業をすることは少ないといえます。製造や開発担当、社長が兼任している場合も多く、新規開拓に多くの労力をかけられない状況にあります。

主な集客先

向こうから来てもらうような仕組みづくりをするとして、それの終着点をどこにするのかには、Web上・リアルといくつかあります。

自社ホームページへの集客

まずは、自社ホームページです。ホームページへの閲覧者を増やすことによって、確度の高い問い合わせを獲得することができます。

出展する展示会や、自社で開催するイベントへの集客

営業活動の一環として定期的な展示会への出展や、ワークショップやオンラインセミナーなどを開催している企業も多いと思います。コロナ禍ではありますが、リアルの展示会も増えつつあります。現在、展示会に足を運ぶ人の購買意欲は高いことが多いので、うまく自社のブースへ集客ができれば、その場で商談まで進めることができます。また、単独主催のイベントへの参加者は確度がかなり高いリードとなるので、うまく集客できれば新規顧客獲得の大きな要素となります。

SNSアカウントへの集客

直接的にすぐに顧客になるリードではありませんが、Twitter、Instagram、Facebook、YouTubeなど、自社で運営しているSNSアカウントのフォロワーを増やすことで、長期的に潜在的なリードを獲得することができます。

自社ホームページへの集客

自社ホームページへ集客するための具体的な施策について解説します。

SEO対策による集客

ホームページへのアクセスを伸ばすためのSEOの施策については、こちらの記事に完全ガイドがあります。他にも様々な記事がモノカク内にありますので、探してみてください。

広告出稿による集客

SEOによる集客は即効性があるわけではなく、また、施策を行ったからといって必ずアクセスが集まると保証されているわけではありません。どうしてもアクセスを集める必要がある場合は、リスティング広告による集客も検討してみてください。

製造業のポータルサイトに登録することによる集客

飲食店のポータルサイトにぐるなびや食べログがあるように、製造業にも専門のポータルサイトがあります。これらに登録することで、検索からの直接集客だけでなく、これらのポータルサイト経由での集客が期待できます。基本的には無料で登録できますので、集客に困った場合はこちらに登録するのも一つの施策です。

出展する展示会や、自社で開催するイベントへの集客

定期的に開催されている展示会は、直接その場で対面して商談できるというメリットはありますが、出展にはそれなりの費用と、準備などの労力がかかります。自社のブースへうまく人を集客できなければ、出展にかかった人員もコストも無駄になってしまいます。出展するからにはしっかりと集客したいものです。

メールマーケティング、DMによる集客

自社の顧客リストやこれまでの名刺交換をしたリード情報などに、メールや招待状を送付して集客する方法です。メールマーケティングに関しては、こちらの記事で解説していますので、参考にしてみてください。

SNSなどでの告知による集客

展示会は期間中の「出展しています」という発信はもちろんのこと、展示会に出展する1週間ぐらい前から、出展しますと継続的に発信していく必要があります。また、1回投稿するだけでなく、同じ投稿でも、日を分けて数回投稿するほうがいいです。SNSの投稿はすぐに埋もれてしまうため、フォロワー全員がその日の投稿を見るとは限りません。

また、期間中は、1日に1回の投稿だけにとどまらず、SNS上のフォロワーやフォローしている他の企業のアカウントとお互いに投稿し合うなど、他のアカウントとの相乗効果も狙うとよいです。

中でも自社ホームページへ集客がおすすめ

集客先をいくつかあげましたが、中でも力を入れるのであれば、自社のホームページに力を入れることをおすすめします。理由は以下の通りです。

最終的な着地点は自社Webサイト

他にも集客先はいくつかありますが、どの集客先に誘導するにしても自社のホームページを経由することが多く、最終的には自社のホームページに行き着くことがほとんどです。

集客の効果が永続的に続く

一時的なイベントや展示会の集客に力を入れても、そのイベントが終われば、その施策の効果はなくなってしまいます。しかし、ホームページは常に存在するものなので、実施した施策の効果が永続的に続きます。

リーチできる可能性のあるユーザーが圧倒的に多い

展示会やイベントであればそこに来場できる可能性のある人、SNSであればそのSNSのアカウントを持っている人にターゲットは限られます。しかし、ホームページであればターゲットユーザーに制限はなく、リーチできる可能性のあるユーザーの数が圧倒的に多いです。また、英語のホームページを用意すれば、海外にも可能性は広がります。

探す人が増加傾向で社内での閲覧制限がない

基本的に製造業の集客のターゲットは、同じ製造業の購買担当者です。大手の会社の場合、社内のネットワークから、FacebookやTwitterなどのSNSのサイトにアクセスできない会社もまれにあります。また、わからないことがあったらまずは検索エンジンというぐらい、検索エンジンの利用頻度は増加傾向にあるので、そこに対してもっとも有効なのは自社のホームページです。

まとめ

いかがだったでしょうか。おすすめしている自社のホームページへの集客については、このモノカクの中にテクニックの記事が多数投稿されていますので、ぜひ自社に合ったテクニックを探してみてください。

The post 製造業の集客手法大全 first appeared on モノカク.

印刷業界のSEOコンテンツの作り方(実際の制作手順を解説)

こんにちは。テクノポートの卜部です。今回の記事では、印刷会社のSEOコンテンツの作り方を実際の手順に沿って具体的なキーワード選定から見出し構成の作り方まで解説します。

実際の調査に使ったスプレッドシートを公開しておりますので、それを見ながらこの記事を読み進めてみてください。

SEOコンテンツの作り方の手順は以下の通りです。

  1. キーワードの洗い出し
  2. キーワードの分類
  3. 対策キーワードを決める
  4. 一つのキーワードを選びコンテンツを作っていく
  5. ニーズの調査
  6. 競合ページの調査
  7. 見出し構成を作成する
  8. 構成に基づきライティングを行う
  9. 公開作業を行う

それでは実際に印刷会社を仮想的に定義し、SEOコンテンツを作っていきましょう。

印刷業界のSEOコンテンツの作り方(実際の制作手順を解説)

印刷会社の仮想設定

今回SEO対策を行う仮想会社の概要を以下の通とおりとします。この会社のコーポレートサイトにSEOコンテンツを追加していきます。

<会社概要>

会社名:株式会社プリント
住所:千葉県四街道市
社員数:42名
業務内容:印刷・デザイン・制作・出版
印刷対象:パンフレット・カタログ・DM・チラシ・パッケージ・雑誌・ポスター・シール・看板・名刺
出版商品:フリーペーパー「街歩き」・「らーめんガイド」。両方とも四街道市内の店舗などに設置されている。
強み:低価格が強み

キーワード調査

キーワードの洗い出し

次に、会社の事業内容に関連するキーワードを調べます。これにはキーワード調査ツールを使います。今回はラッコキーワードとGoogle広告キーワードプランナーを使用しました。

次の3つの軸で関連キーワードの洗い出しを行います。

  • 印刷会社
  • 提供しているサービス名
  • フリーペーパー

<説明>

  • 「印刷会社」はターゲットとする顧客が印刷会社を探す際に用いるキーワード群です。
  • 「提供しているサービス名」は「印刷対象物」と「印刷」「デザイン」のかけ合わせで調査します。今回「印刷対象物」が10品目ありますので、10×2で合計20個のキーワードを調査しました。
  • 「フリーペーパー」は今回自社でフリーペーパーを出版しているので、その広告主に検索ヒットさせることを目的としています。

3軸で調査したキーワード一覧は次の通りです。スプレッドシートで作成しておりますので以下URLをご覧ください。

「印刷会社」
調査ツール:ラッコキーワード
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1EjBntrudXq1vX28s49G1mFlLXLVbjbsyE-FhmfgEaZE/edit?usp=sharing

「サービス名」※ABC列
調査ツール:Google広告キーワードプランナー
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1EjBntrudXq1vX28s49G1mFlLXLVbjbsyE-FhmfgEaZE/edit#gid=1562474816

「フリーペーパー」※ABC列
調査ツール:ラッコキーワード
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1EjBntrudXq1vX28s49G1mFlLXLVbjbsyE-FhmfgEaZE/edit#gid=641341900

キーワードの分類

ツールにより関連キーワードを調べました。

次に、洗い出した関連キーワードの一つ一つを見て、誰が何を知りたく検索しそうかを考えます。複数のターゲットセグメントが検索しそうなキーワードもあります。自社のターゲットとなる人、もしくは会社担当者が検索しそうなキーワードを大まかにピックアップします。

今回弊方では次のように分析しました。

<考察>

印刷会社

  • 「求人」「仕事内容」「志望動機」など求人情報検索のキーワードが多いため、これらは除外する。
  • 印刷会社+「エリア名」は求人情報検索のキーワードでもあるが、見込み顧客が依頼先を見つけるキーワードでもあるので対策する。
  • 「印刷会社 安い(検索Vol:140)」などは安価な依頼先を探す見込み顧客の検索キーワードのため対策する。
  • 「印刷会社 個人向け(検索Vol:140)」は個人が依頼先を探すキーワードであるため、個人がターゲットの場合は対策する。
  • 以下のような印刷会社+印刷物のキーワードは、対象製品の印刷を依頼しようとしている見込み顧客が検索するキーワードでもあるため、対策する。

「印刷会社 漫画(検索Vol:70)」「印刷会社 名刺(検索Vol:70)」「印刷会社 パンフレット(検索Vol:50)」「ペットボトル ラベル 印刷会社(検索Vol:50)」「名刺 印刷会社 おしゃれ(検索Vol:40)」

サービス名

  • 「チラシ」「名刺」とのかけ合わせキーワードの検索ボリュームが特に多いが、これは比較的規模の小さい個人事業をされる方が検索している量も含まれている。小ロット生産に強みがある場合は、こちらのキーワードも対策する。
  • すべてのかけ合わせキーワードが一定量検索ボリュームがある。検索ボリュームがあるゆえに競合ページが強く、上位表示が叶いそうにない場合は「エリア」の語を入れ、3語キーワードでの対策を集中的に行うことも効果的だと考える。

フリーペーパー

  • 広告主が検索するであろうキーワードは「フリーペーパー広告(検索Vol:260)」「フリーペーパー 粋(検索Vol:140)」「フリーペーパー 掲載 無料(検索Vol:90)」「フリーペーパー 広告料金(検索Vol:90)」などがある。

対策キーワードを決める

キーワードの調査と対策が必要だと考えられるキーワードのピックアップを行いました。これらを踏まえ、次の方向性で対策をしていこうと思います。

<方向性>

  • 「千葉」「四街道」×「印刷会社」のキーワードをおさえたい。TOPページのメタタイトルを次にする。「千葉県四街道市の印刷会社 – 株式会社プリント」
  • サービス名は検索ボリュームが多く魅力的なキーワードが多いが、実際に検索してみると競合ページが大手ばかりでドメインパワーも強いため、エリアや価格に関するキーワードも追加し3語のかけ合わせキーワードで対策することにする。キーワード再調査。
  • フリーペーパーも2語だとエリア範囲が広すぎるため、「千葉」「四街道」のキーワードのかけ合わせが有効化。キーワード再調査。

キーワード再調査

上記箇条書きの下の2つの部分について、サービス名関連のキーワードに「エリア」と「安い」を追加したものと、フリーペーパーに「エリア」を追加して再調査を行いました。

「サービス名」※EFG,IJK列
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1EjBntrudXq1vX28s49G1mFlLXLVbjbsyE-FhmfgEaZE/edit#gid=1562474816

「フリーペーパー」※FGH列
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1EjBntrudXq1vX28s49G1mFlLXLVbjbsyE-FhmfgEaZE/edit#gid=641341900

再調査した結果を受け、以下考察を行いました。

<考察>

  • 「エリア」×サービス名は「千葉」とのかけ合わせで数個検索ボリューム10のものがあり、四街道はすべて10以下であったため、「千葉」をターゲットキーワードとする。
  • フリーペーパーとのかけ合わせは「千葉」「四街道」どちらも10以下であったため、エリアは含ませない。

<対策キーワード>

  • 対策キーワードは以下の通りとします。

印刷会社関連

千葉四街道 印刷会社

サービス関連関連

千葉 パンフレット 印刷
千葉 カタログ 印刷
千葉 DM 印刷
千葉 チラシ 印刷(10)
千葉 パッケージ 印刷
千葉 雑誌 印刷(10)
千葉 ポスター 印刷
千葉 シール 印刷(10)
千葉 看板 印刷
千葉 名刺 印刷(10)
パンフレット 印刷 安い(260)
カタログ 印刷 安い(30)
DM 印刷 安い(90)
チラシ 印刷 安い(720)
パッケージ 印刷 安い(20)
雑誌 印刷 安い
ポスター 印刷 安い(1,000)
シール 印刷 安い(720)
看板 印刷 安い
名刺 印刷 安い(1,300)

フリーペーパー関連

フリーペーパー広告(260)

一つのキーワードを選びコンテンツを作っていく

それでは、決めた対策キーワードの中から一つを選んで実際にコンテンツを作成してみましょう。今回コンテンツを作るキーワードは次のものとします。

千葉 チラシ 印刷(検索Vol 10)

ニーズの調査

「千葉 チラシ 印刷」を検索するユーザーは、何の情報を知りたいと思っているでしょうか。ここでも関連キーワードの調査を行います。「チラシ 印刷」の関連キーワードを洗い出してみましょう。

「チラシ 印刷」
調査ツール:ラッコキーワード
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1EjBntrudXq1vX28s49G1mFlLXLVbjbsyE-FhmfgEaZE/edit#gid=589181698

<考察>

  • 「安い」「料金」「激安」などのキーワードから、料金体系の説明はマストで入れる必要がある。
  • 「即日」「最短」「最速」などのキーワードから納期に関する説明を入れる。
  • 「ポスティング」のキーワードから、ポスティングを代行できる場合は説明を入れる。また代行していない場合でもその旨を記載する。
  • 「用紙」「紙質」のキーワードから、用紙の種類や特長を説明する。
  • 「小ロット」「1000枚」「少量」のキーワードから、生産ロットに関する説明を入れる。「店舗」のキーワードから店舗とオンライン注文など注文方法を説明。
  • 「a4」「b4」のキーワードから、用紙サイズに言及。
  • 「カラー」のキーワードからカラー色やモノクロの価格体系も説明する。
  • 「持ち込み」から持ち込み対応の説明も加える。

競合ページの調査

次に上位5位のページを調べてみましょう。※時期や検索者により表示順位は異なります。

1位 千葉県のおすすめ印刷会社7選【2022年最新版】|アイミツ
https://imitsu.jp/list/printing/chiba/

2位 アクセア 千葉駅前店 | ポスター印刷、ラミネート、パネル、製本、オンデマンド印刷のアクセア
https://www.accea.co.jp/map/chibaekimae.html

3位 千葉市のおすすめ印刷会社11社を徹底比較【2022年度版】 | 千葉市で印刷会社を探すなら「比較ビズ」
https://www.biz.ne.jp/list/printing/12_chiba/chibashi/

4位 チラシ | 千葉で印刷なら株式会社みつわ|オンデマンド印刷|企画制作
https://mitsuwa-printing.jp/bill

5位 キンコーズ・千葉中央店 – コピー・プリント・ポスター・名刺・製本などオンデマンド印刷のキンコーズ・ジャパン
https://www.kinkos.co.jp/store/chiba/cb001/

<考察>

  • おすすめ◯選の記事が2ページ入っている。
  • 大手のアクセアとキンコーズが入っている。
  • 地元の印刷会社である株式会社みつわが表示4位に入っているため、コーポレートサイトのサービスページでも上位表示が可能であることを確認できる。
  • 株式会社みつわのページの内容を確認すると「スタイル・形状」と「制作の注意点」のみで、これよりも充実したページコンテンツの作り込みが必要。

見出し構成を作成する

ニーズと競合ページの調査を行ったあと、その内容を踏まえて構成を作っていきます。弊方が考えた構成は次になります。

構成
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1EjBntrudXq1vX28s49G1mFlLXLVbjbsyE-FhmfgEaZE/edit#gid=2050288430

構成に基づきライティングを行う

構成に基づいて実際の執筆を行います。ここでは詳細を省きますが、構成を作成することによって書く内容は決まったので、後は内容をできるだけわかりやすく執筆していきます。

公開作業を行う

ライティングしたテキスト情報と集めた素材などをレイアウトし、コーポレートサイト上に公開します。

まとめ

今回は、印刷会社のSEOコンテンツの作り方を手順に沿って実際に行ってみました。キーワードの内容は違えど、どの業界でもフローや考え方は同じです。ぜひ参考にしていただき、自社サイトのSEO対策を強化していきましょう。

The post 印刷業界のSEOコンテンツの作り方(実際の制作手順を解説) first appeared on モノカク.

リスティング広告のアカウント構成(効果的な設計)

こんにちは、テクノポートの卜部です。今回のテーマは「リスティング広告のアカウント構成」に関してです。

リスティング広告を作成する際、アカウント構成を具体的にどうすればいいか分からず、戸惑ったことはないでしょうか。アカウント構成は案外複雑であり、知識がなければうまく運用することはできません。本記事では、実際にリスティング広告のアカウント構成の設計方法について解説します。

アカウント設計

キャンペーン、広告グループとは

キャンペーン、広告グループはともにリスティング広告のアカウント構成要素になっています。以下がそれぞれの特徴となっています。

キャンペーン

アカウントの配下に位置しており、各アカウントの中に複数作成することができます。また、設定できる代表的な項目は以下の9つになります。

  1. 日予算:1日あたりの予算のこと。
  2. 配信エリア:配信する地域のこと。都道府県や範囲で指定。
  3. 言語:設定する言語のこと。ターゲットに応じて選択。
  4. 配信日時:配信する日および時間のこと。
  5. ユーザー属性:ターゲットの性別、年齢、世帯収入が選択可能。
  6. 配信デバイス:配信するデバイスの割合のこと。
  7. 除外キーワード:広告配信をしないキーワードのこと。
  8. 入札単価:上限クリック単価のこと。
  9. 広告表示オプション:補足文を表示する機能のこと。

広告グループ

キャンペーンの配下に位置しており、各キャンペーンの中に複数作成することができます。また、設定できる代表的な項目は以下の4つになります。

  1. 広告文:サービスや商品の説明文およびそのタイトルのこと。
  2. キーワード:検索語句のこと。サービスや商品の特性などを指す。
  3. 表示URL:1と一緒に表示されるURLのこと。
  4. リンク先URL:広告をクリック時に飛ぶリンク先のURLのこと。

アカウント設計のフロー

アカウント構成は基本的にはキーワードの分類の仕方で決まります。キーワードの選定から分類までのフローは次の通りです。

1.キーワード調査・洗い出しを行う

まずは、キーワードをしっかりと調査し、洗い出す必要があります。思いつくままに洗い出しては抜け漏れが発生してしまうため、ここでは効果的な洗い出し方について、3つ紹介します。

メディア活用事例(自社サイト)

自社のサイト名・サービス・商品などに関連したキーワードを洗い出します。また、自社だけでなく、競合他社のサイトからヒントをもらいキーワードを洗い出すことも手です。

専門情報活用事例(専門書、専門家)

抜け漏れの少ない書籍を選びたいので、評価が高い、もしくはレビュー件数の多い専門書籍から洗い出すことが有効です。また、書籍のみならず専門家より直接意見を聞くことも手です。

ツール活用事例(キーワードプランナー)

キーワードプランナーを使用しキーワード検索すると、検索した用語のボリュームや競合がどの程度いるかなどの情報が表示されます。この情報を参考に、キーワードを洗い出します。

2.キーワードを分類する

次に、洗い出したキーワードの分類を行います。大きく以下の4つのタイプに分類され、この分類を理解していると、キーワードを選定する際に役に立ちます。ッグキーワード

ユーザーの検索数や検索時に表示されるコンテンツ数が多いキーワードを指します。非常に検索されやすいというメリットはありますが、その反面、競合が多いため、上位表示されるには膨大な時間がかかると言えます。例えば、「サッカー」が該当します。

情報収集キーワード

ユーザーが何かの情報を獲得するために用いるキーワードを指します。検索は流動的ですが、4つの分類の中では比較的割合の多いものであるため、重要なカテゴリーになります。例えば、「サッカー 上達方法」が該当します。

購入検討キーワード

ユーザーが何かを購入したい、もしくは、サービスを利用したいときに用いるキーワードを指します。ユーザーに購買意欲があるため、アクションを期待できますが、その反面、ビッグキーワード同様に競合が多いため、上位表示させるには一定の予算と運用改善が必要です。例えば、「江東区 サッカースクール」が該当します。

指名キーワード

自社の商品やサービスなどの名称(キーワード)を指します。購入検討キーワード同様に、ユーザーに購買意欲があるため、高確率でアクションを期待できますが、

指名検索されるには、対象となる商品やサービスの知名度が必要となります。例えば、「サッカーラン(サッカースクールの商標名)」が該当します。

3.分類したカテゴリーをキャンペーンと広告グループに割り振る

キーワードを分類することができたら、意味のまとまりでキャンペーンと広告グループに分けていきます。例えば以下のような分類にします。

キャンペーン(指名)
広告グループ(指名)KW:サッカーラン

キャンペーン(エリア)
広告グループ(江東区)KW:江東区 サッカースクール、江東区 サッカー教室
広告グループ(東京)KW:東京 サッカースクール、東京 サッカー教室

キャンペーン(情報収集)
広告グループ(関連)KW:サッカー 上達方法、サッカー 習いたい

キャンペーンと広告グループをうまく割り振るためには、双方の機能を理解している必要があります。キャンペーンは、予算配分を決定できる大分類であり、目的に応じて商品やサービスを取りまとめ、管理する場所です。

一方で、広告グループはキャンペーンの配下に存在する小分類であり、多種多様な要素が絡んでいますが、検索結果の表示スタイルや表示条件などを決定する場所です。このように、機能ごとに割り振り、最適化していきます。

キャンペーンの分け方

キャンペーンを分ける際に重要なのは、1日の予算額の優先順位をつけるまとまりにすることです。例えば指名と情報収集系のキャンペーンを分ける目的は、指名キャンペーンは予算を十分に配分しインプレッションシェアを100%に近づけることです。

逆に情報収集系のキャンペーンは、例えばインプレッションシェア50%を目標にするとそれ相応の予算配分が必要になります。

このように予算の配分を変える単位がキャンペーンだと考えておけば良いでしょう。

広告グループの分け方

広告グループは、キーワードの意味のまとまりと捉えます。広告グループはできるだけ分けない方が機械学習が進みますが、配信開始や停止の操作など運用管理上の工数も考える必要があります。

費用による分け方の違い

リスティング広告は予算の大小によって、選定に適するキーワードが異なります。つまり、想定予算とキーワードの量がうまくかみ合わなければ、成果に繋げることができません。おおよそのイメージとして、広告予算別のキーワード群は以下のようになります。

30万円(ターゲットは認知されている顕在層)

指名キーワード+業界の購入キーワード

50万円(ターットは顕在層+認知されていないが、興味関心がある準顕在層)

指名キーワード+業界の購入キーワード+業界の興味関心キーワード

100万円(ターゲットは準顕在層+認知されておらず興味関心もない潜在層)

指名キーワード+業界の購入キーワード+業界の興味関心キーワード+業界の類似キーワード

まとめ

本記事では、リスティング広告のアカウント構成について、基本的な設計方法を解説しました。

リスティング広告のアカウント構成要素はキャンペーンと広告グループがあり、それぞれの役割は異なります。その役割をしっかりと理解し、最適なアカウント設計ができなければ、リスティング広告でうまく成果を挙げることはできません。

とは言え、知識さえ身につけられればどなたでもアカウント設計は可能ですので、ぜひ本記事で記載したことをうまく活用して、実際に作成してみてください。

The post リスティング広告のアカウント構成(効果的な設計) first appeared on モノカク.

【2022年最新】リスティング広告の広告文(構造・作り方・活用方法)

こんにちは、テクノポートの卜部です。今回のテーマは「リスティング広告の広告文」です。どんなに素晴らしい商品やサービスでも、適切な広告文を書き、ユーザーの目に届かなければ意味がありません。つまり、上手な見せ方が重要なのです。本記事では、実際にリスティング広告を書く際の具体的な作り方やその活用方法について、踏み込んで解説します。

リスティング広告の広告文の仕様

リスティング広告では、商品やサービスで狙うユーザーの様々なニーズに合わせた広告文を配信することが重要です。ここでは、その仕様について解説していきます。

拡張テキスト広告の廃止

拡張テキスト広告は、3つの見出しに2つの説明文を設定できるテキスト広告です。しかしながら、この拡張テキスト広告の広告フォーマットは2022年6月30日をもって廃止されました。2022年7月からはもう一つの広告フォーマットであるレスポンシブ検索広告のみ入稿できる仕様となっており、必然的にレスポンシブ検索広告の導入を進めていく必要があります。

広告文の構造

テキスト広告は、通常以下の要素により構成されています。

  • 広告見出し

広告文の一番上に表示されるテキストのことで、最も目立つ構成要素です。

  • 説明文

広告見出し・広告URLの下に表示されるテキストで、ユーザーに商品やサービスの詳細を伝える構成要素です。

  • パス

広告見出しの下、説明文の上に表示され、ユーザーが広告をクリックした際に表示されるWebサイトの場所を示す構成要素です。

なお、リスティング広告の広告文の下には、追加情報を表示できるオプション機能(広告表示オプション)があり、代表的なものとしては、以下があります。

  • 構造化スニペット

商品・サービスの特徴を紹介できる機能で、広告の説明文の下に表示されます。カテゴリーを表すヘッダーと商品・サービスの種類を表す値という構成になっています。

  • サイトリンク

広告リンク先とは別でリンク先URLを追加できる機能です。複数のリンクを表示できるため、ユーザーは目的に合ったページに飛んだり、アピール力を高めたりできます。

  • コールアウト

自社の商品・サービスを利用することで得られる価値をユーザーに訴求することができます。

また、広告文には文字数制限があり、訴求ポイントをうまくまとめなければなりません。リスティング広告ではフォーマットに応じて、使用できる文字数制限が異なります。

  • 広告見出し:最大15個で半角30文字以内
  • 説明文:最大4個で半角90文字以内
  • パス:最大2個で半角15文字以内

さらに、リスティング広告には、ユーザーに適切な情報を届けるため、使えない記号や語句があります。例えばGoogle広告では、「{}、〈〉、±、→(全て全角)」などがそれに該当します。

広告見出し3・説明文2が表示されない!?

広告の「広告見出し3」と「説明文2」は必ず表示されるわけではありません。伝えたい内容はこれらには載せず、「広告見出し1」「広告見出し2」「説明文1」に載せることが重要となります。

レスポンシブ検索広告

レスポンシブ検索広告とは

レスポンシブ検索広告は検索されたキーワードやユーザー属性により、見出しと説明文が自動的に組み合わさり出し分けされる広告です。どの見出しと説明文が一番クリック率が高くなるかなど、機械学習によってそのタイミングごとに最適化され配信されることに特徴があります。

拡張テキスト広告との違い

レスポンシブ検索広告が拡張テキスト広告と大きく異なる点は、広告見出し・説明文の組み合わせが自動的に変化し表示されることです。拡張テキスト広告では、登録した広告見出し・説明文の単純な組み合わせでしか表示されません。レスポンシブ検索広告の方がニーズに合う広告が表示される可能性がありますが、実測値も見るとどちらが効果が高いかは判断できない状況です。

リスティング広告の広告文の書く前の準備

ここでは、実際にリスティング広告の広告文を書く前にどのような準備をするべきかについて解説していきます。

USPのフレームワークで強みを分析する

サービスサイトでは、閲覧者に「自社が提供する商品・サービスを選ぶべき理由」が伝わるようにしなければなりません。これから説明するUSPをうまく設定すれば、商品の魅力が閲覧者に伝えられるようになり、売り上げに繋げやすくなるはずです。

USPとは

USPとは、Unique (独自)Selling (売り)Proposition(提案)の略称で、商品やサービスが持っている「独自の強み」のことを表します。

自社サービスの特徴の整理

まずは、自社サービスの現状や顧客からの反応に関する情報を収集し、サービスの特徴や強みをキーワードとして書き出します。ここで重要なのは、サービスサイトを担当するメンバーだけでなく、多くの関係者から話を聞くことです。これにより、様々な角度から見たサービスの特徴やセールスポイントが明らかになり、より多種多様な特徴を抽出できます。

競合の調査

上記の特徴を整理する中で、競合サービスと並べて比較し、競合にはない、もしくは似たものはあっても明らかに優れている部分を洗い出し、言語化します。

USPの抽出

USPを抽出する際に意識したいポイントが2つあります。1つ目は、設定したペルソナに刺さるかどうかです。どんなに便利で独自性の高い機能でも、顧客が求めていなければ強みになりません。2つ目は、必ずしもひとつに絞る必要はないということです。ひとつに絞り込めればピンポイントに刺さる可能性はありますが、複数の掛け算で新たな価値が生まれる可能性もあるためです。

リスティング広告の広告文の書き方のコツ(レスポンシブ検索広告に特化!)

ここでは、リスティング広告の広告文を書く際の具体的なコツをレスポンシブ検索広告に特化して解説していきます。

コンバージョン数・クリック数を上げるためには

コンバージョン数・クリック数の向上なくして、ユーザーのアクションに繋げることはできません。そのポイントとして、以下のようなものが挙げられます。

レスポンシブ検索広告でのABテストの考え方

従来の拡張テキスト広告では1広告文でのABテストでしたが、レスポンシブ検索広告では見出しや説明文を複数設定できるため、訴求カテゴリーごとに広告文を考える必要が出てきます。

ピン止め固定を活用する

見出し1に一番重要なテキスト(「商品名」や「社名」などの広告文に必須の情報)をピン止めして、その他が自動表示するような形にしましょう。そうしないと、必要な情報が出なくなる恐れがあります。

どの順番になっても意味が通じる文になるように注意

レスポンシブ検索では、表示位置も含めてユーザーの検索語句に合わせて適切な組み合わせで表示するよう最適化されます。そのため、どの順番になっても意味が通じるように工夫する必要があります。

見出しの書き方

見出しは最も文字サイズが大きく目立つため、一番重要な情報やキーワードを記載する必要があります。

説明文の書き方

説明文は目立ちにくい反面、構成要素の中で最も長い文字数が使えるため、商品やサービスの詳細を記載します。

広告文の書き方のコツ

リスティング広告の広告文の作り方には、押さえておけば簡単に成果を出せるいくつかのポイントがあります。ここでは、一通り押さえておきたい広告文の書き方のコツをご紹介します。

ユーザーベネフィットを明示する

自社の強みやメリットを並べただけの広告文では、ユーザーの心を動かしてアクションを起こしてもらうことは難しいです。顧客のメリットやベネフィットを盛り込むことで、ユーザーの心を動かし「欲しい」という気持ちになってもらい、アクションを起こしてもらうのです。

キーワードを入れる、自動挿入機能を使う

ユーザーの検索キーワードが広告文に含まれていると、広告表示の際にそのワードが太字で強調されるため、商品やサービスを表すキーワードは必ず入れるようにしましょう。また、キーワードの自動挿入機能を活用すると、広告文の中にユーザーが実際に検索した語句を自動的に挿入することができます。これにより、ユーザーの探している情報と広告文の内容が一致しやすくなり、クリック数の向上に繋がります。

具体的な情報(数字など)を入れる

具体的な情報を広告文に盛り込むことで信頼性や魅力を高められるため、クリック数の向上に繋げられるほか、誘導したサイトからの問い合わせや購入などのアクション率も上がりやすくなります。 クリックしてから分かってもらうのではなく、クリック前に広告文で商品やサービスの魅力を伝えるようにしましょう。

SEOへの活用方法

リスティング広告でクリック率の高かった広告文をSEO記事のタイトルに活用することで、自然検索の検索結果を向上させることができます。ただし、そのままタイトルに転用するのは危険です。あくまでも傾向を把握した上で新規ユーザーと再訪問ユーザーそれぞれが反応しやすいタイトルを決める必要があります。

まとめ

本記事では、リスティング広告を書く際の具体的な作り方やその活用方法に踏み込んで解説しました。

リスティング広告において重要なことは、広告を見たユーザーに商品やサービスの特徴を正しく分かりやすく伝えることであり、特別なセンスなどは必要ありません。必要なことは、今回解説した具体的なコツを意識して書くことです。

リスティング広告の広告文では、テクニックさえ身につけられればどなたでもコンバージョンがとれるようなものを作成できます。ぜひ本記事で記載したことを活かして作成してみてください。

The post 【2022年最新】リスティング広告の広告文(構造・作り方・活用方法) first appeared on モノカク.

【2022年最新】リスティング広告のキーワードの選定方法

こんにちは、テクノポートの卜部です。

今回のテーマは「リスティング広告のキーワードの選定方法」になります。どんなに素晴らしいサービスや商品も、正しい広告戦略がなければ全く意味のないものになってしまいます。最適なリスティング広告に必要なものの1つとして、キーワードが挙げられます。

本記事では、キーワードを入稿する前にどのようなキーワードを選んでよいかわからない方に、成果を出すために効果的なキーワードの選び方のポイントについて解説します。

【2022年最新】リスティング広告のキーワードの選定方法

マッチタイプの仕様変更

2021年7月より、マッチタイプの絞り込み部分一致が廃止され、フレーズ一致に統合されました。従来のフレーズ一致はキーワードの語順で検索語句が限定されていましたが、絞り込み部分一致が統合されてから、語順は問われません。フレーズ一致にプラスして絞り込み部分一致のマッチタイプが付加され、つまり拡張度合いが広くなりました。

これにより、マッチタイプの使い分けを簡素化することができます。

リスティング広告のキーワードとは

ここでは、よく混同しやすい「キーワード」と「検索語句」の違いについて解説します。

キーワードと検索語句

「キーワード」とは、広告媒体の管理画面に入力する語句を指します。一方で、「検索語句」とは、ユーザーが実際に検索エンジンに入力した語句(クエリと呼ぶこともあります)のことを指します。

キーワードと関連性の高い検索語句が検索された時に広告が表示されます。このときの「関連性」の強さや弱さは設定でき、それをマッチタイプと呼びます。キーワードの数<検索語句の数の関係になります。

キーワードの役割

ここでは、リスティング広告に取り組む際に重要とされるキーワードの役割について解説していきます。キーワードの役割は以下の4つです。

リーチの範囲を指定する

リーチとは広告が届いた人(見た人)の数ですが、ターゲットの範囲とも言い換えることができます。キーワードの数を多くする、もしくはマッチタイプを拡張するとリーチの範囲は広がります。その反対をすればリーチの範囲は狭まります。

入札単価を決める。それにより広告ランクが確定する。

2つ目の役割は、入札単価の設定・調整です。入札単価は広告オークションにおいて、広告ランクを決定する際に使用されます。広告ランクが高まれば上位表示が叶います。対象のキーワードの入札単価を高めればそれだけ上位表示の可能性が高まり、入札単価を下げれば上位表示されなくなります。

クリック率や反響率の高いキーワードは入札単価を上げることで、全体の効果を改善できます。

品質評価の確認

3つ目の役割は、品質スコアの確認です。品質スコアはリスティング広告で入札するキーワードの品質評価指標のことで、 1~10の10段階で値が振られます。この品質スコアを元にキーワードと広告文の品質を確認し、例えば広告文を変えるなどして、広告品質を改善していきます。

広告の品質は広告ランクの計算のため、入札単価とかけ合わせて使用されます。つまり広告の品質が高ければそれだけ入札単価を下げることができます。

配信結果の確認

最後4つ目の役割は、配信結果を確認することです。キーワードに対する表示回数、クリック数、クリック率など様々なデータを確認できますが、まずはクリック率と反響率を確認しましょう。

クリック率と反響率の高いキーワードに優先して予算を配分していくことで、全体の広告効果を改善できます。

キーワード選びを失敗すると

キーワード選びに不備があった場合、どのような影響が考えられるでしょうか。代表的なものとして、以下の2つが挙げられます。

  • ターゲットのニーズがずれ、クリック率や反響率が悪くなる。
  • キーワード数を多く入稿しすぎることで、反響効果の高いキーワードに十分に予算が割かれず、全体の反響単価が高くなる。

キーワードの選び方

検索するサービスや商品に最適化してリスティング広告を表示するには、サービス・商品を探しているユーザーの気持ちを汲み取り、検索するであろうキーワードを推測することが必要です。ここでは、選び方の手順について解説していきます。

手順① 関連するキーワードを洗い出す

まずは、関連するキーワードを洗い出していきます。洗い出し方として、以下の方法が知られています。

  • ヒアリング

クライアントやサービスや商品をよく知っている販売担当者に対し、ターゲット層・強みや弱みなどをヒアリングします。ヒアリングが難しい場合はSNSや関連サイトからのWeb情報も活用します。

  • 競合分析

対象のサービスや商品の競合分析も行います。競合の強み・弱みを知り、訴求点を明確にします。ここでも、Web情報を活用します。

  • ツールを使用した調査

Google広告のキーワードプランナーや、ラッコキーワードなどのツールを用いて、関連キーワードを網羅的に調査します。

手順② キャンペーンと広告グループを念頭に、キーワードを分類する

リスティング広告にはキャンペーンと広告グループの2つの箱があり、キーワードと広告分をひとまとまりにして、広告グループに入れ、その広告グループをキャンペーンの箱の中にもう一度入れます。

キャンペーンは配信予算を分類できますので、費用的に優先順位を付けたい場合にキャンペーンを分けます。広告グループはできるだけ統合したほうが自動化が働くため好ましいですが、管理のしやすさも考慮し意味にもとづいて分類します。例は後述します。

手順③ 予算に応じて入稿するキーワードを決める

キーワードを分類したら、以下の優先基準に基づきキーワードを決めていきます。

  • 分類したキーワードが反響に近いかどうかで優先順位を決める。
  • 指名検索やエリアキーワードは反響に近いため、優先順位を高める。
  • 逆に情報収集系のキーワード反響から遠いため、優先順位は低い。
  • 対象のキーワードの検索ボリュームとクリック単価がわかればそのキーワードに必要な予算がわかるので、予算額に応じて優先順位が高いキーワードから埋めていく。

手順④ マッチタイプを決める

キーワードを選定したら、広告のマッチタイプを決めていきます。マッチタイプには次の3つがあります。

  1. 完全一致:表記ゆれなど拡張度合いが一番低い
  2. フレーズ一致:対象のキーワードを含んでプラスアルファの検索語句が入力された場合でも広告が表示される
  3. 部分一致:関連性があると媒体側のロジックで判断された検索語句全てに表示される。とても拡張性が広い

いきなり部分一致で配信するととても多くの検索語句を拾うので、完全一致→フレーズ一致→部分一致の順にマッチタイプを変更していくパターンをおすすめします。

手順⑤ 入稿する

手順①~④すべてが完了した段階で、入稿して完了です。

キーワードの選び方の具体例

上記の手順に準じて例としてブレーカーを取り上げてみましょう。BtoBのマーケティングになりますが、あなたがブレーカーを製造販売する会社(株式会社DENKI)に務めていて、リスティング広告を出稿するためにキーワード選定をしようとしているとします。

あなたが製造販売するブレーカーは多岐に渡ります。全てのブレーカーに対して広告を打つわけには行きませんので、今回新発売の「漏電ブレーカ 型名:ABC-12 商標名:安全くん」に絞ってキーワードを選定していきます。

手順① 関連するキーワードを洗い出す

まずは、一番手軽に可能なツールを使って関連するキーワードを洗い出します。今回はラッコキーワードを使って、関連キーワードを調べます。

関連キーワードを調べるための検索窓に「漏電ブレーカ」と入力して検索すると490個のキーワードが抽出されました。全ては載せられませんので一部のキャプチャーを添付します。

手順② キャンペーンと広告グループを念頭に、キーワードを分類する

洗い出したキーワードを分類しますが、購買に繋がりそうかどうかの基準で分類して行います。購買に繋がりやすいキーワードには予算を順分に配分したいため、これがキャンペーンの分類に繋がります。

一旦想定で分類してみます。

①指名キーワード

◯会社名
・「DENKI」「株式会社DENKI」
◯商標名や型名
・「ABC-12」「安全くん」

②購買に繋がりそうなキーワード

◯仕様
・「漏電ブレーカ 10A」「漏電ブレーカ 感度電流15mA」
◯用途
・「漏電ブレーカー 空調機」「漏電ブレーカー 太陽光用」
◯特徴
・「漏電ブレーカー 小型」「漏電ブレーカー 経済型」
◯選定
・「漏電ブレーカ 選定方法」「漏電ブレーカ 価格」

③購買につながるか微妙なキーワード

◯競合
・「漏電ブレーカー 三菱」
◯課題
・「漏電ブレーカー テストボタン 作動しない」「漏電ブレーカー 落ちる 漏電してない」

④購買に繋がらなさそうなキーワード

◯勉強
・「漏電ブレーカとサーキットブレーカの違い」「漏電ブレーカ 英語」「漏電ブレーカ 感度電流とは」

反響率(問合せや購買率)としては①→④の順に低くなっていきます。予算に応じて①②だけにするのか、それとも③も入れるのかを判断してみましょう。

④のキーワード群は漏電ブレーカーを購買しようとしているユーザーではなく、漏電ブレーカーについて勉強したい、調べ物したいというユーザーが検索する傾向があるので、リスティング広告での入稿はおすすめしていません。

手順③ 予算に応じて入稿するキーワードを決める

例えば「仕様」の「漏電ブレーカ 10A」「漏電ブレーカ 感度電流15mA」と2キーワードを十分に配信するためには、いくらの予算が必要でしょうか。

仮にこのようなデータが取れたとします。これはGoogle広告のキーワードプランナーで調べることができます。

「漏電ブレーカ 10A」月間検索ボリューム:50/平均クリック単価150円
「漏電ブレーカ 感度電流15mA」月間検索ボリューム:100/平均クリック単価100円

月間検索ボリューム✕平均クリック単価の計算すれば1ヶ月に必要な想定予算が計算できます。

「漏電ブレーカ 10A」50✕150円 = 必要予算7,500円/月
「漏電ブレーカ 感度電流15mA」100✕100円 = 必要予算10,000円/月

このように配信したいキーワード毎に必要な予算が計算できますので、例えば月30万円をリスティングで運用しようとする場合、その予算内で配信できるキーワードの種類と数を計算していきます。

手順④ マッチタイプを決める

マッチタイプには正解がありませんが、指名キーワードは完全一致、その他の掛け合わせキーワードはフレーズ一致で初めは入稿することをおすすめします。その中で特にクリック率やクリック数、反響率が高いキーワードは出てくれば、そのキーワードを部分一致まで拡張します。

手順⑤ 入稿する

マッチタイプが決まったら入稿していきます。

クリック単価の調整は、初めはクリック数の最大化を行い、反響が溜まってきた段階でコンバージョン数の最大化に切り替えることをおすすめしています。

広告文との関係

リスティング広告では、キーワード選定の他、広告文が重要であり、その出来映えによりクリック率が変わってしまいます。ここでは、今回は効果を上げるための広告文の作り方やポイントを解説していきます。

広告文にキーワードを入れる

広告文を作る際、必ず設定したキーワードを入れるようにしましょう。そうすることで、広告との整合性に応じて広告ランクが高まり、クリック単価を下げる効果も期待できます。なお、漢字・ひらがな・カタカナのバランスに注意して下さい。漢字が多いと堅い印象を与え、ひらがなやカタカナが多いと読みづらくなるためです。

キーワード挿入機能を積極的に使う

キーワード挿入機能とは、検索広告において、広告表示につながった広告グループ内で設定したキーワードが、広告文に自動的に入力される機能のことです。この機能を使えば、キーワード数が増えても効率的にキーワードを入力することが可能であり、膨大な量の広告文の作成時間を節約することができます。一方で、自動な反面、意図しない広告文となるケースもあり、すべてのキーワードで表示されても違和感のない広告文を設定する必要があります。

まとめ

本記事では、リスティング広告のキーワードの選定方法を解説しました。

ユーザーの検索ニーズなどを考慮した上で、最適なキーワードを選定することで、検索結果に広告が表示されやすくなるのはもちろん、クリックされる確率も上がり、さらにはWebサイト訪問後の問い合わせなどにも繋がりやすくなります。

キーワードを入稿する際にキーワード選定で迷っている方は、ここでご紹介したポイントを押さえ、効果的なキーワード選びを進めていきましょう。

The post 【2022年最新】リスティング広告のキーワードの選定方法 first appeared on モノカク.

【プロが厳選】リスティング広告運用で成果が出ない9つの原因と改善方法

リスティング広告運用基礎情報

こんにちは。テクノポートの卜部です。リスティング広告の運用で効果が出る設定方法を解説します。Google広告やYahoo!広告で設定できる変数をMECE(ミーシー)で確認し、それぞれに最適な設定をご説明します。

キーワードや広告文の設定調整など、個別改善を解説した記事は多くありますが、まずは「そもそも管理画面で設定可能な項目は何か」を把握した上で、それぞれをチェックしていくことが一番有効だと考えています。

【プロが厳選】リスティング広告運用で成果が出ない9つの原因と改善方法

リスティング広告の定義

「リスティング広告」という語は一般名称として検索連動型広告を指すことが多いように見受けられますが、現在実際の広告メニューにおいて「リスティング広告」を名称として使用している媒体はありません。「リスティング広告」の語源を調べましたが、なかなか合点が行く情報がなく、2009年10月~2013年1月の間だけ、Yahoo!リスティング広告という名称が使用されていました。「リスティング広告」の語は検索連動型広告を指す場合も、検索連動型広告とディスプレイ広告をあわせて指す場合もあり、その定義には使用者によってブレが生じています。そのため、検索結果として表示される広告を「検索広告」、YDAやGDNを「ディスプレイ広告」ともう一度定義を見直して用語を使用することをおすすめします。

クライアントや広告代理店が「リスティング広告」という語を使用した際には、必ずそれが検索広告を指しているのか、Web広告の総称として使っているかを確認してコミュニケーションを図りましょう。

今回の記事では「リスティング広告=検索広告」として使用します。

リスティング広告のメリットデメリット

リスティング広告は周知の通り有料施策です。まず、オンラインマーケティングにおける有料施策と無料施策のメリット・デメリットを考えますと、有料施策がWeb広告、無料施策がSEOやSNSとしたときに、有料施策は費用を投下することで成果が出るまでの時間を短縮できます。例えばSEOの効果は2ヶ月~半年後から出る場合が多いですが、検索広告を出稿すれば当日から検索上位に自社のWebサイトやLPを表示させることができます。

それがメリットで、反対にデメリットはその逆で、費用をかけ続けないと集客がピタリと止まることです。

リスティング広告の仕組み

検索広告はクリック課金制です。簡略化した説明になりますが1クリックあたりに払える費用が大きければ大きいほど、検索上位に表示させることができます。これは広告オークションと呼ばれ、それこそ巷で開かれる骨董品のオークションのようにお金を払えば払うほど検索上位の広告枠を競り落とせるのです。

しかし、お金だけで広告を上位に表示させるかどうかを決めてしまうと、ユーザーが検索したキーワードと全く関係ない広告を表示させたり、広告の飛び先であるWebサイトの品質が極めて低いものが上位表示されたりし、検索エンジン自体の使い勝手が極めて悪くなってしまいます。

そのため、広告に支払うお金に加え、媒体は「広告の品質」と呼ばれる指標を用意し、広告自体が適正であるかをアルゴリズムで判断しています。つまり、正確には「広告に支払うお金」×「広告の品質」で検索順位が決まっています。

広告の品質(Google広告ヘルプ):https://support.google.com/google-ads/answer/156066?hl=ja
広告の掲載順位について(Google広告ヘルプ):https://support.google.com/google-ads/answer/1722122

インハウスかアウトソーシングか

短期的にはアウトソーシングを行い、長期的にはインハウスで運営していくことをおすすめします。リスティング広告の運用はPDCAを回し、どのシーンにも固定的な解が存在するわけではないため、さまざまな施策を試してみる必要があります。

そうしますと、運用初期は作業工数が多く、また広告主の経験値も少ないため、まずは広告代理店かフリーランスに依頼し、アカウント構成や運用の仕方を見て学び、ノウハウを蓄積した上でインハウスに順次移行していくのがいいでしょう。

リスティング広告の運用項目と方法

リスティング広告の特徴をざっくりと見ました。次に本題である、実際に設定できる9つの項目をおさらいします。その項目毎に設定すべき基本的な情報を整理します。まず以下が設定できる変数の全てです。最後の「目標設定」は実際の設定項目ではなく運用背後にある目標で、それを到達させるために運用改善していく前提条件のようなものと考えてください。

成果が悪いときはこの9つの項目に変更をかけていきます。言い換えれば効果悪化の原因は外部要因を除けばこの9つしかありません。

  1. アカウント構成
  2. 基本ターゲティング
  3. キーワード
  4. 広告文
  5. ランディングページ
  6. 入札戦略
  7. 予算金額
  8. コンバージョン設定
  9. 目標設定

キーワード

まずはキーワードです。キーワードは「このキーワードに関連した語句をユーザーが検索した際に広告が表示される」ものです。ここで「キーワードを検索した」ではなく「キーワードに関連した語句を検索した」と書いた意味は、登録したキーワードの意味は随時拡張されて、それに類似するまたは関連した検索語句をユーザーが検索した際に広告が表示されるため、キーワード≠検索語句であることに注意してください。

キーワードの追加と除外

キーワードは、当たり前ですが追加するか、または除外するかの2パターン設定することが可能です。キーワードの選定に関しては①同じ意味を持つキーワードを調べる②関連キーワードを洗い出す③購買に繋がりそうなキーワードに絞り込む、の3フェーズで考えましょう。

マッチタイプの変更

キーワードに設定できるマッチタイプは、拾う検索語句の拡張度合いを設定するためにあります。①完全一致②フレーズ一致③部分一致の3つに分かれます。ちなみに絞り込み部分一致は廃止されておりますのでご注意ください。

完全一致はキーワードとほぼ同じ検索語句を拾います。「ほぼ」と書いた理由は「類似パターン」という考えがあり、完全一致のキーワードでも表記ゆれや言い間違い、極めて似た表現は拾ってきますので、一定は拡張されているということができます。

フレーズ一致は簡単に言えば、その語句+他の語句が検索されたときでも表示されます。

部分一致は媒体が「これは関連がある」と判断した検索語句をかなり広く拾ってきます。部分一致を使う際には関係が薄いと思われる検索語句も拾ってくる傾向もあるため注意が必要です。

最初は完全一致→効果が高ければフレーズ一致→効果が高ければ部分一致と、ちょっとずつマッチタイプを広げていくような運用がいいでしょう。

入札単価の変更

入札単価はキーワード毎に設定できます。手動(半自動)では拡張クリック単価があり、自動では目的に応じて自動入札を設定できます。運用初期はクリック数の最大化の自動入札を選択し、コンバージョン数が蓄積されたらコンバージョン数の最大化の入札戦略で基本的には問題ないと考えています。

詳細は「入札戦略」の項目をご覧ください。

広告文

広告文はリスティング広告(検索広告)で最も重要な要素です。広告文はユーザーが目にする部分だからです。Googleはユーザーエクスペリエンスを最重要視しています。キーワードや入札単価は管理画面上での設定項目ですが、広告文は実際にユーザーが目にする項目なので、遷移先のランディングページと相違がないよう注意して記載しましょう。

広告文の追加

2022年6月末で拡張テキスト広告の新規入稿ができなくなりました。現在はレスポンシブ検索広告というフォーマットになります。これはタイトルと説明文に複数のテキストを入稿すると、最適とされるテキストが自動的に組み合わされます。

一見便利な機能のように思えますが、実際の運用の数値を見てみますと、我々が考えて組み合せた固定の拡張テキスト広告の方がCTR・CVR共に良い数値を出すことが多く、レスポンシブ検索広告を盲信することはよくありません。

レスポンシブ検索広告では表示箇所を固定にする機能もありますので、自動組み換えされる箇所を最小限に限定して、一見で意味の通る文章をまずは自分で作成してみて、「この箇所は自動組み換えでもいいな」と思う箇所のみ自動化することをおすすめしています。

広告表示オプションの追加

サイトリンクや構造化スニペットなどを広告表示オプションと言います。広告オークションの広告ランクという評価項目には、広告表示オプションが追加されているかどうかも含まれているので、入稿できるものは「必ず」全て入稿してください。

リンク先URLの変更

リンク先URLはWebサイトのTOPページ、という短絡的な考えは捨てましょう。例えば製造業の会社サイトの広告を出している場合を考えますと、製品訴求する広告のリンク先URLは製品ページ、設備訴求をする広告のリンク先URLは設備ページなど、ユーザーが求める情報に最短距離で到達できるようにするリンク設計を心がけましょう。

アカウント構成

アカウント構成は、Hagakureをベースに考えるといいと考えています。アカウント構成ではキャンペーンと広告グループの2軸の箱を作ることができます。Hagakureは広告グループを細分化しすぎず、できるだけ同じ意味のキーワードを広告グループに集約して媒体のアルゴリズムでの最適化を働きやすくするという考えです。

出稿したいキーワードと広告文を整理したら、そのキーワードと広告文のまとまりでカテゴリーを作っていきます。キャンペーンは日の予算を設定できる箱なので、広告グループ毎にかけたい費用が異なるカテゴリー毎にキャンペーンを設定していきます。

ランディングページ

ランディングページとは広告の遷移先ページです。飛び先のサイトの内容や導線も広告評価に影響します。最もこれは広告改善の視点ではなく、サイト改善側の視点になり広告改善よりも重要な領域になりますので、言うまでもなく実施すべきです。

こちらはどちらかと言えばサイト制作側のテーマとなりますので、ざっとだけ説明させていただきます。

サイト構造の改善

ページ分けや階層など、構造を見ます。ページの構造についてはSEOも深く関わってきます。まずはユーザーに使いやすい情報分類と階層構造を一番に心がけましょう。

導線の改善

導線はページ内とページ間を繋ぐ位置関係やリンク設定ですが、いちばん大事なのは問い合わせまでの導線がわかりやすく遷移しやすいかです。こちらも細かくは紹介しませんが、サイトの導線も改善必須事項になります。

コンテンツの改善

ユーザーの興味・検討・購買それぞれの層に合ったコンテンツを用意すること、これも事業者視点ではなく、ユーザー視点で組み立てていく必要があります。また、SEO対策のためにも、競合ページ以外の独自性の高いコンテンツを入れていきましょう。

基本ターゲティング

リスティング広告(検索広告)はキーワードによるターゲティングの他に配信するエリア、ユーザーの年齢・性別・世帯年収、デバイスの種類、時間や曜日のスケジュール、リマーケティングリストや類似リストといったターゲティングが可能です。

こちらは都度PDCAを回しながら頻繁に変えるというよりは、製品やサービスのターゲティングに合わせて初期設定すれば問題ありません。しかし、「大雑把」なターゲティングのため必要以上にターゲティングを狭めるとそもそもの配信数が少なくなりすぎてしまうため、「誰に広告を出したいか」というよりも「誰に広告を出すと無駄であるか」という判断から除外する項目だけピックアップする考え方がいいです。

年齢、性別、世帯年収

ユーザー自体の属性を限定できる設定項目です。前述したように、「大雑把」なターゲティングのため必要以上に設定しないようにしましょう。例えば、「うちのサービスは高齢者向けだから50歳以上だけに配信設定しよう」という判断はまずやめたほうがいいです。表示ボリュームが極端に小さくなるためです。

このときの判断として正しいのは「18~24歳」はこの広告を見ても絶対に買わないし、自分のおじいちゃんおばあちゃんに勧めることもないだろうから「18~24歳」だけは除外にしておこう、です。

性別も世帯年収も絶対に買う見込みのない層だけ除外にして、必要以上に設定しないことをおすすめします。

地域

配信エリアはリスティング広告(検索広告)にとっては難しい判断になります。ディスプレイ広告については、配信エリアを絞ることが常識ですが、リスティング広告(検索広告)で配信エリアを設定することはにどのような意味があるでしょうか。

エリアマーケティングが必要とされる新築不動産の広告プロモーションを例に取って考えてみます。例えば、埼玉県さいたま市の大宮区の新築マンションのリスティング広告を配信する際に、配信エリアを「埼玉県さいたま市」にするとどのようなことが起こるでしょうか。「埼玉県さいたま市」にいるもしくはいた人だけがキーワードを検索したタイミングで広告が表示されます。

つまり、東京に住んでいて「大宮×マンション」で検索したユーザーには広告が表示されないのです。近隣エリアに住んでいなくても大宮のマンションを探しているユーザーはターゲットに他ならないのに、ここで広告が表示されないのは機会損失です。

したがって、リスティング広告(検索広告)では不用意に配信エリアを設定しないでください。このときの考え方はせめて関東地方のみ配信、などにしてください。「大宮」という地名は西日本では三重や京都にもありますので、それらのエリアでマンションを探すユーザーを除外する、という意図です。

デバイス

デバイスは配信を除外すると言うよりは、入札単価調整で傾斜をつけることをおすすめしています。例えばBtoBサービスの広告などはPCから閲覧するユーザーが多いですが、だからといってスマホを除外することをおすすめしていません。

なぜなら、会社から支給されているスマホで検索するユーザーもいれば、休憩時間に自分のスマホで閲覧するユーザーもいるためです。しかし、スマホ使用時よりもPC使用時の問い合わせの方が確実に多いことが予想されます。入札単価をPCだけ+◯%にして、PC表示での表示損失を少なくする、という考え方がポイントです。

スケジュール

スケジュールは、曜日や日付、時間で調整できますが、これは例えば営業日以外は表示しない、などの設定を行ってください。

リスト

リストには、大きくはリマーケティングリストと類似ユーザーリストがあります。これも必要に応じて設定してみてください。

リスティング広告(検索広告)で再来訪ユーザーに手厚く広告を配信したいと考える場合は、リマーケティングリストへの配信単価を増加させる、ということもできます。これを検索広告向けリマーケティング(RLSA)と言います。

入札戦略

入札戦略には手動(半自動)の拡張クリック単価と自動のスマート自動入札があります。

手動入札

ここでは拡張クリック単価の説明を行います。拡張クリック単価はキーワードごとに手動で上限クリック単価を設定します。上限クリック単価とは1クリックあたりに払うクリック単価の上限を定めたものですが、拡張クリック単価は前述した通り半自動であるため、場合によっては上限クリック単価より多くの金額を1クリックに投下するケースもあります。しかし、1ヶ月単位でみたときの平均クリック単価としては上限クリック単価に合うような仕様になっています。

瞬時では上限クリック単価よりも高い金額を払うこともありますが、その他のタイミングで低いクリック単価を保ち、平均としては上限クリック単価に収まるという仕組みです。こちらは比較的運用上級者が使うものなので、一旦はおいておきましょう。

自動入札

スマート自動入札にはいろいろな種類がありますが、ここではクリック数の最大化と、コンバージョン数の最大化と、目標コンバージョン単価の3つを解説します。

・クリック数の最大化
運用初期に使うことが多いです。コンバージョン数の蓄積がないフェーズで、まずはクリック数を稼ぎ、その後コンバージョン数の最大化に移行していきます。

・コンバージョン数の最大化
コンバージョン数がある程度蓄積されたらコンバージョン数の最大化に切り替えます。CPAの高騰が気になる場合は次の目標コンバージョン単価に目標CPAを入力します。

・目標コンバージョン単価
こちらはコンバージョン数の最大化のスマート入札を行う際に設定できる項目で、目標CPAを定めることで、CPAの高騰を抑制します。

予算金額

予算金額はキャンペーンに設定する1日の予算で設定します。月10万円の予算としたら、10万円を月の日数で割って1日の予算を決定させます。

キャンペーン配分

予算金額の決定の際に一番重要となるのが、キャンペーン配分です。まず指名ワードを中心とした広告グループで構成されているキャンペーンと、関連キーワードの広告グループで構成されているキャンペーンがあるとします。指名ワードのキャンペーンはインプレッションシェアができるだけ100%近くなるように予算を投下し、残りの予算を関連キーワードに回すような運用を行います。

つまりキャンペーン毎に優先順位を決めるわけですが、これはキーワードの特性で獲得に近いキャンペーンの優先順位をあげる考え方になります。

コンバージョン設定

コンバージョン設定はどのページURLが表示されたときにコンバージョンを計測するかということで、設定や考え方自体は簡単です。

コンバージョンポイント

通常問合せや資料請求の完了ページ(サンキューページ)をコンバージョンポイントにします。コンバージョンの種類によってコンバージョンの価値を変えることもできます。これをコンバージョン値と呼びます。例えば問い合わせを資料請求より倍のコンバージョン値に設定するような運用をおすすめします。

マイクロコンバージョン

BtoBのリスティング広告運用や高単価製品の広告運用では、月に数件のコンバージョン数の場合があります。その場合、例えばコンバージョン数の最大化の入札戦略を使うにはコンバージョン数が少なすぎるケースがあり、このときにマイクロコンバージョンを設定します。

マイクロコンバージョンは設定自体はコンバージョン設定と同じなのですが、例えば問い合わせフォームの入力ページをコンバージョンポイントとすることなど、コンバージョンポイントの手前に設定します。

それにより、マイクロコンバージョン数を稼ぐことができ自動化を上手に働かせることができます。

目標設定

目標設定は管理画面上で選択するようなものではありませんが、広告運用の前提としてある目標計画です。一般的には反響単価(CPA)と反響数(CV数)に目標とする数値を定め、それをKPIとして広告運用を行っていきます。

さらに細かい点で言うと、インプレッションシェアやクリック率を目標にするケースもありますが、まずはCPAとCV数を目標としましょう。

まとめ

設定可能な変数を全て押さえた上で、その変数で推奨する設定方法を解説しました。リスティング広告で効果がでない場合はこの9つの点をチェックしてみてください。抜け目のない運用を行えば必ず成果は出ます。

The post 【プロが厳選】リスティング広告運用で成果が出ない9つの原因と改善方法 first appeared on モノカク.

BtoB製造業におけるリスティング広告

マーコム・サポーターの椎名です。中小企業や個人事業主のマーケティング活動をサポートする傍ら、ライティング活動も行っています。今回はBtoB製造業におけるリスティング広告について、活用方法や分析ツールについて紹介します。

本記事では、BtoB製造業においてリスティング広告を検討する方に向けて、広告の手法や注意点、事例などを解説します。リスティング広告はWeb広告の中でも比較的取り組みやすいものなので、「Web広告に興味はあるけどまだ着手できていない」という方にもおすすめです。

リスティング広告の概要

リスティング広告とは、Web広告のひとつで、ユーザが検索するキーワードにあわせて検索結果の画面上に広告を出すものです。検索連動型広告ともいいます。検索画面上の一番上か一番下にテキストで表示されます。

リスティング広告の種類

代表的なものは、検索エンジンのGoogleとYahooの2種類です。これ以外にもいくつかありますが、まずはこの2つを押さえておけばよいでしょう。なお、Google/Yahooでは、検索パートナーとして連携している他社のものも利用可能です。

リスティング広告の効果

リスティング広告では、能動的に情報収集している顕在層に働きかけることができます。少額予算から始められ、比較的短期で成果をあげやすいのが特徴です。地域や曜日・時間帯、ターゲットの関心事など細かいセグメントに絞って配信できます。

リスティング広告の手法

リスティング広告は、比較的手軽に始められるのでゼロから自社で運用することも可能です。ここでは、自社で運用する際の始め方や費用、設定項目についてさらっと説明します。

自社ではなく、代理店に依頼するやり方もあります。どういう場合、代理店に向いているのか、代理店を選ぶ際のポイントについてもお話します。

リスティング広告の始め方

リスティング広告を自社で始めるには、まずGoogle/Yahooプラットフォームのアカウントを開設する必要があります。アカウントの登録は無料。登録すると広告管理ツールにアクセスできます。

管理ツールの使い方は、GoogleとYahooで少し異なりますが、基本設定項目は同じです。ターゲットユーザが情報収集すると想定される検索キーワードと、それに対して出稿する広告文を管理ツール上で設定すれば始められます。

必要な情報を管理ツールにセットすると、Google/Yahoo側がその広告に対し、掲載のポリシーを遵守しているかを審査します。承認がおりるとすぐに広告を配信できます。早ければ設定したその日のうちに配信が可能です。

リスティング広告の費用

リスティング広告はクリック課金方式です。クリックされなければ費用は発生しません。費用はクリック単価×クリック数で算出されます。1クリックあたりの相場は10円~数千円です。クリック単価は入札制で決まるため、人気度/競合の多さで変動します。

ターゲットの選定

BtoB商材の場合、商談化までの道のりが長く、複数の人間の意思決定を経てビジネスが成立することが多い傾向にあります。ターゲットは意思決定のどの段階の、誰に向けてのものかをよく検討したほうがよいでしょう。

Webでの情報収集は、意思決定プロセスの前段である場合が多く、それにあわせたターゲティングが有効といえます。また、リスティング広告の場合、実際に検討している顕在層を対象にすると成果につながりやすいといわれています。

キーワードの選定

リスティング広告のキーワードは、ターゲットのニーズを考えて選定しましょう。例えば、産業用ロボットの導入を検討している担当者は、「産業用ロボット 導入事例」のようなキーワードで情報収集している可能性がありますので、こうしたキーワードを管理ツールで設定するとよいでしょう。

なお、キーワードによっては、ターゲットでない人に広告が配信されるので注意が必要です。その場合、無関係の人間がクリックし、余計な広告費が発生してしまいます。

よくある失敗として、顕在層をターゲットにしているのに潜在層のキーワードを設定してしまうとうことがあげられます。例えば、先ほどの産業用ロボットの場合、「産業用ロボット 用途」というキーワードがあてはまるでしょう。こうしたキーワードでは、漠然と興味がある、これからこの分野を勉強したい潜在層が多く含まれているかもしれません。

代理店の存在

リスティング広告は他のWeb広告に比べて容易に始めやすく初心者でもとっつきやすいと言われています。一方、広告の専門知識は必要で、運用経験がないとなかなか成果があがらないことも多いです。社内に知見が全くない場合、代理店への委託であれば短期で成果があがりやすいでしょう。

代理店の場合、事業領域の知識が浅く、的外れなキーワードや広告文となってしまうこともあります。どのターゲットを狙いたいか、どんなニーズがあるかを担当者とすり合わせておきましょう。また、代理店を検討するときは、関連テーマでどの程度運用経験があるかを事前に確認しておくとよいでしょう。

なお、代理店に依頼する場合の運用手数料は、広告費の10~20%程度が相場です。広告の出稿費用の規模によって手数料が変動することもあるので注意しましょう。

リスティング広告の事例

ここでは、リスティング広告の活用事例を紹介します。

リスティング広告のよいところは、検索することで他社の広告が見えることです。キーワードの候補が決まったら、そのキーワードを実際に検索窓に打ち込んでみましょう。どんな企業がどのように広告を出しているかを実際に確認できます。

例えば、「産業用ロボット 導入事例」というキーワードで検索すると、ロボットのシステムや部品を手掛けるメーカーの広告が上部に表示されます。


実際に他社の広告と、自社のキーワードや広告文を比較してみるのもよいでしょう。リスティング広告では、検索キーワードと広告文の関連性の高さや、ランディングページの利用のしやすさ、広告文との親和性がよいと上位に表示されます。特にターゲットユーザがドンピシャで検索するワードに対して常に上位に表示される他社広告はよく研究することをおすすめします。

まとめ

リスティング広告は、少額から始められて、ニーズが顕在化した情報収集中の顧客に有効な広告です。BtoB製造業におけるキーワードは業界特化の用語が多いため、関係者による情報収集が多く、見込み客が含まれている可能性が高いです。対面では直接アプローチできない未知の顕在層を効率よくアプローチできます。

広告はGoogle/Yahooのプラットフォームを活用し、無料で開設できます。管理ツールにキーワードと広告文を設定すれば配信できるので、経験が浅くても自社で運用しやすいです。検索キーワードと広告文、ランディングページとの親和性が高い内容を検討しましょう。なによりターゲットのニーズに寄り添った質の高いコンテンツが必要です。

テクノポートは製造業の現場経験・工業知識をもつ技術ライターがコンテンツの執筆を対応いたします。ぜひご相談ください。

The post BtoB製造業におけるリスティング広告 first appeared on モノカク.

Web広告のタイプ別費用相場と外注費

マーコム・サポーターの椎名です。中小企業や個人事業主のマーケティング活動をサポートする傍ら、ライティング活動も行っています。今回はWeb広告の費用相場や外注費をテーマに取り上げたいと思います。Web広告は、低額予算からはじめられることや、即効性があること、細かいターゲッティングができることなど様々なメリットがあります。特に予算がかけられない中小企業にとっては、むしろ大手よりも活用しやすいものといえるでしょう。

ただし、初めるにあたってハードルが高いのも事実です。Web広告の専門知識がなかったり、担当者をアサインするリソースがなかったりといった課題にぶち当たります。広告運用を外注するにしても、「なににどのくらいの費用をかけたらよいのか」と悩む担当者も少なくないかもしれません。

そこで、本記事では、広告の主なタイプ別の費用感と外注費について解説いたします。

タイプ別のWeb広告費

Web広告は、広告の種類と課金形態で費用が異なります。広告の種類としては、純広告、検索広告、動画広告、SNS広告などがあり、課金形態では、インプレッションや、クリックが発生する都度課金される方式や、PVや掲載を保証するものなどさまざまです。

主な広告の種類と課金形態について表にまとめておきます。

広告の種類 課金形態 価格相場
純広告 期間保証型課金
インプレッション課金
期間保証型では、数万円~/週、インプレッション型では10円~/1000回
検索(リスティング)広告 クリック課金 1クリックあたり10円~数千円
動画広告 再生課金
インプレッション課金
クリック課金
各々単価10円~数百円程度
アドネットワーク

(ディスプレイ)広告

クリック課金 1クリックあたり10円~数百円程度
SNS広告 インプレッション課金
クリック課金
1クリック or 1000インプレッションあたり10円~数百円程度
メール広告 配信課金 1配信あたり5円~数十円程度

表1 主な広告の種類と課金形態

広告タイプによって、費用のかかり方が大きく異なります。以下に、主な広告タイプについて解説いたします。

純広告

純広告は特定のメディアが提供する広告枠を買い取るものです。課金方式には、広告配信期間を保証する「期間保証型」と広告の表示回数で課金する「インプレッション型」があります。金額相場は、期間保証型では、数万円~/週、インプレッション型では10円~/1000回となります。

検索(リスティング)広告

検索広告は、Googleなどの検索エンジンでユーザが検索するキーワードをトリガーに広告出稿されるものです。1クリックあたりいくらの費用がかかる「クリック単価制」となっており、広告が表示されただけでは費用は発生しないのが特徴です。検索キーワードのクリック単価は入札制となっており、人気度/競合度によって10円~数千円と幅があります。

動画広告

動画の再生途中などに流れる広告です。バナー広告のようにYouTubeサイトの右側に置かれるものもあります。動画広告の課金方式は、再生数、インプレッション、クリックの3種類です。再生数の場合、1回再生されるごとに課金となりますが、一定秒数経過しないと課金対象にならない仕組みです。例えばYouTubeの場合、30秒以上再生すると課金されます。

費用相場は、プラットフォームによりますが、おおむね10円~数百円程度です。

アドネットワーク(ディスプレイ)広告

アドネットワーク広告は、複数の広告媒体(Webサイト、SNS等)を集め広告配信ネットワークを作り、まとめて配信する広告手法です。多くの媒体で効率的に広告が出せる反面、意図していないサイトに広告が表示されることもあります。検索広告同様、クリック単価制で、金額相場は、1クリックあたり10円~数百円程度です。

SNS広告

SNS広告は、Twitter、Facebook、InstagramやTikTokの投稿フィードに表示するなどの方法で配信する広告です。SNSページの右側の固定場所に出るバナー広告タイプや動画広告など様々な手法があります。課金方式は、主にクリック課金型とインプレッション課金型の2種類。費用相場は1クリック、あるいは1000回表示で 10円~数百円程度になります。

メール広告

電子メールで広告を配信する手法です。メルマガのコンテンツ内に広告文を挿入するタイプと、1通丸ごと広告を配信するタイプの2種類あります。1通いくらの配信課金型で、1通あたりの費用は5円~数十円程度です。

Web広告の費用対効果

Web広告はたくさんの手法があり、選ぶ媒体によっても費用対効果は大きく異なります。

  • ターゲットがどこにいて、どんな関心を持っているのか、
  • ターゲットがどの検討ステージにいるか

狙いたいターゲットの状態に合わせて、どの媒体でどういう広告を打つか決めることで費用対効果が高くなります。ここでは、ターゲットが顕在層か、潜在層にわけて一般的に効果的な手法をご紹介します。

顕在層に働きかけ行動喚起したい場合

購入する商品を探している顕在層にアプローチしたい場合、一般的に効果が高いのが検索広告です。ユーザが商品を探す際に使うキーワードを対象に、購入を促すランディングページを用意することで費用対効果が高くなります。また、関連する商品コンテンツの閲覧者に対するリターゲティング広告も有効です。

潜在層に働きかけ行動喚起したい場合

商品を知らない、漠然とした関心しかない潜在層に働きかけたい場合、検索広告は効果的ではありません。まずターゲットの悩みや関心を掘り起こして気づいてもらうことが必要になります。

その場合、ターゲットがよく見るサイトやSNSが何かを事前に仮説をたてておくことが重要です。媒体がある特定のメディアなら、そのメディアへの純広告が有効になります。例えば、自動車関係の技術者や自動運転に興味がある人に対しては、彼らが常日頃読むであろう自動車エレクトロニクスやAI関係の専門メディアへの広告が有効となります。

一方、対象のニーズが漠然としている場合、記事広告などで問題提起するのも費用対効果が高い施策となります。メディアが不特定多数なら、アドネットワーク広告で関連するWebサイトに広告出稿するのも有効です。

Web広告を外注する場合の費用・効果

Web広告は専門知識が必要であり、運用工数もかかってしまいます。広告の最新手法やトレンドを常に押さえておく必要があり、自社内で運用が難しい場合もあるでしょう。そうした状況では、社内で検討するよりも、外部の広告会社に委託する方が短期で成果をあげやすいといえます。

外部に委託するメリットは、運用の手間が省けるだけではありません。広告会社は多くの企業を運用した実績があります。広告のノウハウもあり、最新のトレンドもおさえています。そのため、自社内で運用するよりも費用対効果が高くなる可能性があるのです。広告の運用だけでなく、コンテンツの制作までまとめて依頼できるのも魅力のひとつでしょう。

Web広告の外注費用

では、具体的にWeb広告を外注する場合、どのくらい費用が必要になるのでしょうか?Web広告では、個々の広告の運用代行だけを行うケースと、制作物まで含め企画から運用進行管理まで総合的に行う場合があります。

個々の運用代行の場合、費用相場は、広告費の20%が多いです。ただし、業者や広告運用金額によって異なり、中には10%程度で運用したり、定額制のサービスを実施したりしているところもあります。

コンテンツ制作物まで含め依頼する場合、別途コピーライティングやコーディング、バナー画像制作料金が上乗せされます。こうした制作物は、内容や業者によってまちまちです。例えば広告ランディングページの場合、10万円~数十万程度かかるでしょう。

外注に依頼する際、注意したいこと

一方、Web広告を外注することのデメリットもあります。ひとつは、外注頼みになってしまい自社にノウハウがたまらないことです。そのため、ずっと外注にお願いし続けなければならず、長期的にみると費用対効果が悪くなる可能性があります。

中には料金をかさ上げするために、不必要な提案を盛り込んでくる業者もいるかもしれません。自社にノウハウがないと、そうした提案の要不要を見極めることも困難になります。

もうひとつは、自社の製品サービス領域に対する専門性の問題です。外注先の中には、自社のビジネス領域について広告運用の実績が少ない企業もあります。その場合、運用担当者が業界や製品サービスへの知識がないことが多々あります。

その場合、適切でない広告クリエイティブで運用されてしまい、費用対効果が下がってしまうリスクがあります。自社のテーマでどの程度実績があるか確認しておくといいでしょう。

まとめ

Web広告は、広告の種類や課金形態としてさまざまなものがあります。効果的に広告を打つには、ターゲットや目的によって使い分ける必要があります。ターゲットの興味関心や検討ステージに合わせて、費用対効果の高い、広告手法・媒体を選ぶ必要があります。

Web広告の浅い企業の場合、自社で運用するには、担当者の専門知識やリソース不足など様々な課題もあります。外注を活用することで、ノウハウや最新トレンドを取り入れることができ、効率的に成果をあげやすくなるでしょう。

一方、外注に丸投げにしてしまうと、かえって費用対効果が悪くなるリスクもあります。運用会社の実績・専門領域をしっかり見た上で、外注任せにせず、自社でもしっかり検証できる体制を構築することが重要です。

The post Web広告のタイプ別費用相場と外注費 first appeared on モノカク.

B2B製造業は活用すべき?Google広告のススメ

マーコム・サポーターの椎名です。中小企業や個人事業主のマーケティング活動をサポートする傍ら、ライティング活動も行っています。今回は、Web広告と、その代表選手でもある「Google広告」について取り上げます。

昨今、どんな企業でもWebサイトを活用した見込み客の獲得に力を入れています。リレーションのある少数の顧客に対してのルート営業を主軸としていたB2B製造業でも例外ではありません。コロナ禍で非対面の営業スタイルが浸透したことや、環境の変化に備えて新しい市場、顧客を開拓する必要性が出たことで、

「自社製品をWEBサイトで紹介し、新たな見込み客を集めたい」

としてデジタルマーケティングの体制強化を図る企業も多いようです。実際、ウェビナーや動画コンテンツの活用を増やしたり、自社ブログやオウンドメディアを立ち上げたりするB2B企業がこの1-2年で一気に加速しています。

見込み客が集まらない

「未知の見込み客」へのアプローチは容易ではありません。新しいデジタルコンテンツが日々量産され、世の中にあふれている中、潜在顧客に気づいてもらうのは難しいでしょう。見込み客が集まらないと悩んでいる企業は多く、特に中小企業では顕著になっています。

中小企業の場合、もともとコンテンツマーケティングや広告宣伝にかけられる予算が少なく、専任の担当者がいないケースも珍しくありません。限られた予算の中でメディア広告を実施しても効果が得られない、効果が見えないことが多々あります。

今回は、限られたリソース・予算しかない中小企業でも有効なオンラインで未知の見込み客に働きかける方法について言及したいと思います。

未知の顧客に働きかける方法

オンラインで未知の見込み客に働きかける方法は、大きく2種類あります。ひとつはSEO対策、もうひとつはWeb広告です。

SEO対策

SEO対策は、ネット検索経由で情報収集をする未知の顧客にアプローチする方法です。ターゲットユーザは、「検索キーワード」にちなんだテーマに関心があって、情報収集しています。彼らが検索するキーワードからニーズを読み取って、そのニーズに即したコンテンツを提供することで、興味関心のあるユーザをサイトに誘導します。

この方法はニーズが顕在化したユーザの獲得に有効です。しかし、自社サイトが検索エンジンの上位に表示されなければ、多くののユーザを集客できません。サイト立上げから効果をあげるまでに時間がかかるのが難点です。また、Googleアルゴリズムの理解など専門知見が必要になります。

Web広告

一方、Web広告は、ネット上の各種媒体に広告を出稿するものです。広告媒体として、出版社が提供するオンラインメディアや、Google、Yahooなどの検索エンジン、Facebook、TwitterなどのSNSなどがあります。

かつては、B2B製造業の場合、専門メディアへのバナー広告やPR記事が主流でした。しかし、ここ数年、GoogleやYahooが提供する広告出稿サービスやSNS広告の普及が進んでいます。クリック課金型で費用対効果が見えやすく、少額予算でも始められるのが特徴です。

従来、こうしたクリック課金型の広告は、広告代理店、運用代行業者が行うことが一般的でした。しかし、最近ではAIの高度化などで専門知識がなくてもツールを使えるようになったため、企業の担当者が社内で運用するケースが増えています。

今回取り上げるGoogle広告も、代表的な広告出稿サービスのひとつです。

Google広告とは?

Google広告は、Googleが提供するサービスです。Google AdSenseというサイト運営者向けの広告配信サービスから、広告を世界中のWebサイトに表示させることができます。クリック課金型の広告で、リンクのクリックによって費用が発生します。

Google広告の費用はオークション形式で決まります。そのため、競合と広告の品質で掲載の優先度が変わります。広告は全部で5種類。検索連動型広告、ディスプレイ広告、ショッピング広告、動画広告、アプリ広告です。

B2B製造業で主に使われる広告は以下の3種類です。

  • 検索連動型広告(リスティング広告)
  • ディスプレイ広告
  • 動画広告

それぞれ、簡単に紹介します。

検索連動型広告(リスティング広告)

検索エンジンでユーザが検索するキーワードに関連する広告を検索結果の画面に表示するものです。広告は、検索窓のすぐ下か一番下に掲載されます。

能動的に情報収集しているユーザに対して表示されるので、目的やニーズが顕在化したターゲット層へのアプローチに適しています。また、ターゲットをさらに絞り込むことも可能です。地域や曜日、時間帯、ターゲットの興味関心などで絞り込みできます。

ディスプレイ広告

ディスプレイ広告は、Googleディスプレイネットワーク(GDN)と呼ばれています。Googleと提携するWebサイトやアプリに配信される広告のことです。提携サイトのバナー枠で配信されます。静止画像、動画、テキスト形式で配信できます。

Google提携サイトは非常に多く、広い範囲のユーザに訴求できます。漠然としたニーズをもつ潜在層へのアプローチにも有効です。非常に詳細なターゲット設定が可能で、地域、年齢、性別はもちろん、家族構成や世帯年収、興味関心分野、購買意欲の高さ、サイトの閲覧履歴などから細かく指定できます。一度自社サイトに来訪したユーザに対してリマーケティングできるのもディスプレイ広告の特長です。

動画広告

YouTubeに掲載される広告です。「インストリーム」「ディスカバリー」「バンパー」「アウトストリーム」「マストヘッド」の5タイプあり、掲載場所や時間、課金方式が異なります。

YouTube広告は広告の目的によって配信すべきタイプが異なります。ブランディングや認知度アップに向いているのは、動画の中で再生されるインストリーム広告やバンパー広告です。一方、商品の比較検討や購買促進には、YouTube内の検索結果や関連動画の横に表示されるディスカバリー広告が向いています。

Google広告の活用事例

具体的にどんな広告が出稿されているのか、活用事例を紹介します。

B2B製造業におけるキーワードは、業界特化の用語が多く、基本、一般の個人が検索することはほとんどありません。そのワードで検索されている時点で、ほぼ関係者による情報収集ということになります。それが見込み客の可能性も高いです。つまり、その検索ワードに対して検索連動型広告を出稿することで、具体的に情報収集している顕在化した「未知の見込み客」に効率よくアプローチできます。

例えば、「協働ロボット」というキーワードで検索すると、以下のようにロボットメーカーや、部品メーカーの広告が上位にズラリと並びます。

検索連動型広告でも競合が多いキーワードだと、自社の広告を上位に表示させるために工夫が必要となります。Google広告はオークション形式ですが、単に入札単価をあげれば広告が上位に表示されるわけではありません。検索キーワードと広告文がどれだけ関連性が高いかや、リンク先のランディングページの利用のしやすさ、広告文との親和性なども影響します。

どのキーワードで広告を出稿するかは、Googleが提供している「キーワードプランナー」というツールで調査してから決めるといいでしょう。検索ボリュームや入札単価の範囲、競合がどれだけ多いかなどを調べることができます。

まとめ

Webサイトで未知の見込み客を集める方法として、Web広告は有効な手段です。Google広告は代表的なWeb広告のひとつです。広告は全部で5種類ありますが、B2Bでは、検索連動型広告、ディスプレイ広告、動画広告がよく使われます。

中でも、少額から始められて、ニーズが顕在化した情報収集中の顧客に有効な広告が検索連動型広告です。B2B製造業におけるキーワードは、見込み客による可能性が高いので、効率よくアプローチできます。

Google広告はオークション形式ですが、単に入札単価をあげても広告が上位に表示されるわけではありません。検索キーワードと広告文、ランディングページとの親和性や使い勝手が影響します。ターゲットのニーズに寄り添った質の高いコンテンツが必要です。

テクノポートは製造業の現場経験・工業知識をもつ技術ライターがコンテンツの執筆を対応いたします。ぜひご相談ください。

このキーワードは?リスティング広告の1クリックあたりの単価の調べ方

こんにちは。テクノポートの渡部です。自社のホームページを作ったものの、アクセスをなかなか集められず、広告を出してみようと検討したことがある人もいるのではないでしょうか?

本日はWeb上において、最も簡単で気軽に始められるリスティング広告について、その1クリックあたりの単価の調べ方についてご紹介します。

リスティング広告とは

よく聞く言葉だけど、仕組みがよくわかっていないという方もいるかもしれませんので簡単に説明します。リスティング広告とは検索エンジンに対して広告料を払い、広告枠として検索結果よりも上に自社のサイトを表示させる方法です。具体的には下記の枠の部分です。

※googleで「精密切削加工」と検索した結果

SEO対策との比較

SEO対策はコンテンツが検索エンジンに評価されれば、長期的に集客を見込めるのは確かですが、コンテンツ評価されて上位表示されるとは限りませんし、キーワードによっては上位表示のサイトが強すぎて上位表示が難しいキーワードもあります。それに対して、リスティング広告は広告料を支払えば、自社のサイトの評価に関わらず検索結果1位の上に表示されるので、即効性が高く、しかもクリックされて初めて料金が発生するので、無駄がなく確実な成果を感じることができます。

料金の発生の仕方

リスティング広告は、いくら表示されても広告料は発生せず、クリックされたときにはじめて広告料が発生します。1クリックあたりの単価はキーワードによって変わり、おおよそ100円前後のキーワードが多いですが、中には1クリックあたり1,000円以上もするキーワードもあります。

1クリックあたりの金額はどうやって決まる?

基本的にはオークション方式でクリック単価は決まるので、人気があるキーワード程1クリックあたりの単価は高くなります。先ほどの例で出した「精密切削加工」だと、131円~398円の間で決まります。

どういうキーワードの単価が高いのか?

“これはあくまでも傾向ですが、下記の3つの条件が揃うと高額になっていく傾向があります。

  1. コンバージョン率が高く、オンライン上で完結するもの。
  2. コンバージョンに繋がったときの単価が高いもの。
  3. 緊急性が高いもの。

1つ目の例で言うと、「英会話 オンライン」といったキーワードで、1クリックあたりの単価は339円~924円の間です。コロナ禍のステイホームで需要が固まったということもありますが、中々の人気キーワードです。

2つ目と3つ目に当てはまるキーワードとして例を出すと「交通事故 弁護士」といったキーワードで1,157円~3,014円の間と1クリックあたりの単価はかなりの高額になります。ただ、2と3の条件を両方とも満たしているので、1クリックあたりの単価が高くても広告代が十分元が取れると思われます。

キーワード単価の調べ方

上記の様な情報は、googleの場合、キーワードプランナーというサイトで調べることができます。(要googleアカウント)yahooの場合はキーワードアドバイスツールというツールで調べることができます。(要yahooビジネスアカウント)

これらのサイトでは、予算と一緒に月間の検索需要も知ることが出来ます。キーワードプランナーの場合、調べ方は簡単で、「新しいキーワードを見つける」という枠に希望のキーワードを入れて結果を表示させるだけです。(広告を出していないアカウントの場合、月間検索需要は100~1,000といった範囲で結果が表示されます。)

予算について

1クリックあたりの単価が分かって広告を出す場合、1日当たりの予算を決めて広告を出します。広告がクリックされて、1日の予算を使い切った場合、その日はそれ以降広告が表示されなくなります。なので、予想外にクリックされて思っていたよりも広告料がかかってしまうということはありませんし、1日当たりの金額も数百円から始めることができ、いつでも変更が可能なので、少額からでも始められます。

まとめ

今回はリスティング広告を検討するにあたって、大枠の仕組みと1クリックあたりの単価の調べ方、予算について解説しました。少額からでも始めることができ、すぐに効果を実感できる方法ですので是非一度取り組んでみてください。