公爵のプロポーズを拒絶? あなたが知らないココ・シャネルの真実9選

 「シャネル(CHANEL)」といえば、そのアイコニックなツイードのスーツや香水の「ナンバー5(No. 5)」、モダンでエレガントな“リトルブラックドレス”などが思い浮かぶが、いずれも創業デザイナーのガブリエル・シャネル(Gabrielle Chanel)が愛して定番となった品々だ。1883年8月19日にフランス西部の小さな町で生まれ、やがてココ・シャネル(Coco Chanel)としてモード界に君臨した彼女の生誕を記念し、“あなたが知らないココ・シャネルの真実9選”をお送りする。

1. ウェストミンスター公爵からのプロポーズを拒絶

 シャネルは英国の第2代ウェストミンスター公爵ヒュー・グローブナー(Hugh Grosvenor)と10年ほど交際していたが、公爵から結婚を申し込まれるとあっさり断ったという。シャネルが後に語ったところによれば、その理由は「公爵夫人はたくさんいるけれど、ココ・シャネルは私一人しかいないから」。

2. ほかのデザイナーにも容赦なく噛みつく

 シャネルは多くのデザイナーに影響を与えたが、それは自身もよく分かっていたようだ。イヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)に対しても、「彼は素晴らしいセンスの持ち主ね。私をコピーすればするほど、どんどんセンスがよくなっていっているわ」ときつい皮肉を投げかけた。

 「バレンシアガ(BALENCIAGA)」の創業デザイナーであるクリストバル・バレンシアガ(Cristobal Balenciaga)とは仲がよかったが、後年に「彼はデザイナーを続けるには年を取りすぎた」とコメントしたことから仲違いしてしまったという。しかし、シャネルが死去した際の追悼記事でバレンシアガは、「(シャネルが亡くなって)とても悲しいし、私も本当に年を取ってしまったのだと感じる。強い影響力を持った類まれな存在が消えてしまった」と語り、その死を悼んだ。

3. 帽子デザイナーとしてキャリアをスタート

 シャネルのデザイナーとしてのキャリアは、1912年にフランスの海沿いにあるリゾート地、ドーヴィルに帽子の店を開いたところからスタートしている。そこでシャネルはトレンドセッターとなり、やがてアパレルへと手を広げていった。

4. 王室のリクエストを拒否

 シャネルはタダ働きを嫌がり、王室のためにデザインすることを拒否した。いわく、「全く、王女や公爵夫人たちときたら絶対にお金を払わないんだから。なぜ私が無償で何かあげないといけないの?私には、誰も何もくれなかったわ」。

5. 女性はメイクすべし

 女性が素顔でいることを、シャネルは好ましく思わなかった。彼女はアトリエに毎日出勤していたが、そろそろ到着するという知らせが入ると、モデルたちは慌ててメイクをしたという。シャネル自身も、「ベッドで隣に寝ている男性の気持ちを考えなさい。誰も起きてすぐに青白い顔の女性など見たくないでしょう?」とベッドサイドに頬紅を常備していた。

6. 歯に衣着せぬ物言いが注目の的

 相手が誰であれ、シャネルは思ったことをズバズバと遠慮なく言った。フランスの女優、ブリジット・バルドー(Brigitte Bardot)を「金の亡者」だと評し、その豊満なバストについては「大きすぎる」とこき下ろした。ファッションエディターにも容赦はなく、「猿みたいな顔をしているし、口が悪すぎる」「これほど偉ぶった女性には会ったことがない」など、今日では物議を醸すような物言いで周囲を驚かせた。

7. ミニスカートは嫌い

 シャネルはミニスカートを「肉体を見せびらかすもの」だと言い、下品な服装だと酷評した。実用的なパンツルックを好み、女性もはくべきだと提唱して自らも着用していたが、そのことで第2次世界大戦中に成立した仏ヴィシー政権によって逮捕されている。

8. カメリアが大好き

 シャネルが一番好きな花だったカメリアは、「シャネル」のシンボル的な存在としてアパレルやアクセサリーによく使われている。92年に米「WWD」がアトリエを訪れた際も、オートクチュールのショーのため、カメリアを使用したさまざまなデザインのピンが作られていたという。

9. 最後もお気に入りのシャネルスーツで

 シャネル自身の希望により、最後はお気に入りのシャネルスーツをまとった姿で埋葬された。それはベージュと白のツイードで、アイコニックな金ボタンとブレードの縁取りが施されたものだった。

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公爵のプロポーズを拒絶? あなたが知らないココ・シャネルの真実9選

 「シャネル(CHANEL)」といえば、そのアイコニックなツイードのスーツや香水の「ナンバー5(No. 5)」、モダンでエレガントな“リトルブラックドレス”などが思い浮かぶが、いずれも創業デザイナーのガブリエル・シャネル(Gabrielle Chanel)が愛して定番となった品々だ。1883年8月19日にフランス西部の小さな町で生まれ、やがてココ・シャネル(Coco Chanel)としてモード界に君臨した彼女の生誕を記念し、“あなたが知らないココ・シャネルの真実9選”をお送りする。

1. ウェストミンスター公爵からのプロポーズを拒絶

 シャネルは英国の第2代ウェストミンスター公爵ヒュー・グローブナー(Hugh Grosvenor)と10年ほど交際していたが、公爵から結婚を申し込まれるとあっさり断ったという。シャネルが後に語ったところによれば、その理由は「公爵夫人はたくさんいるけれど、ココ・シャネルは私一人しかいないから」。

2. ほかのデザイナーにも容赦なく噛みつく

 シャネルは多くのデザイナーに影響を与えたが、それは自身もよく分かっていたようだ。イヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)に対しても、「彼は素晴らしいセンスの持ち主ね。私をコピーすればするほど、どんどんセンスがよくなっていっているわ」ときつい皮肉を投げかけた。

 「バレンシアガ(BALENCIAGA)」の創業デザイナーであるクリストバル・バレンシアガ(Cristobal Balenciaga)とは仲がよかったが、後年に「彼はデザイナーを続けるには年を取りすぎた」とコメントしたことから仲違いしてしまったという。しかし、シャネルが死去した際の追悼記事でバレンシアガは、「(シャネルが亡くなって)とても悲しいし、私も本当に年を取ってしまったのだと感じる。強い影響力を持った類まれな存在が消えてしまった」と語り、その死を悼んだ。

3. 帽子デザイナーとしてキャリアをスタート

 シャネルのデザイナーとしてのキャリアは、1912年にフランスの海沿いにあるリゾート地、ドーヴィルに帽子の店を開いたところからスタートしている。そこでシャネルはトレンドセッターとなり、やがてアパレルへと手を広げていった。

4. 王室のリクエストを拒否

 シャネルはタダ働きを嫌がり、王室のためにデザインすることを拒否した。いわく、「全く、王女や公爵夫人たちときたら絶対にお金を払わないんだから。なぜ私が無償で何かあげないといけないの?私には、誰も何もくれなかったわ」。

5. 女性はメイクすべし

 女性が素顔でいることを、シャネルは好ましく思わなかった。彼女はアトリエに毎日出勤していたが、そろそろ到着するという知らせが入ると、モデルたちは慌ててメイクをしたという。シャネル自身も、「ベッドで隣に寝ている男性の気持ちを考えなさい。誰も起きてすぐに青白い顔の女性など見たくないでしょう?」とベッドサイドに頬紅を常備していた。

6. 歯に衣着せぬ物言いが注目の的

 相手が誰であれ、シャネルは思ったことをズバズバと遠慮なく言った。フランスの女優、ブリジット・バルドー(Brigitte Bardot)を「金の亡者」だと評し、その豊満なバストについては「大きすぎる」とこき下ろした。ファッションエディターにも容赦はなく、「猿みたいな顔をしているし、口が悪すぎる」「これほど偉ぶった女性には会ったことがない」など、今日では物議を醸すような物言いで周囲を驚かせた。

7. ミニスカートは嫌い

 シャネルはミニスカートを「肉体を見せびらかすもの」だと言い、下品な服装だと酷評した。実用的なパンツルックを好み、女性もはくべきだと提唱して自らも着用していたが、そのことで第2次世界大戦中に成立した仏ヴィシー政権によって逮捕されている。

8. カメリアが大好き

 シャネルが一番好きな花だったカメリアは、「シャネル」のシンボル的な存在としてアパレルやアクセサリーによく使われている。92年に米「WWD」がアトリエを訪れた際も、オートクチュールのショーのため、カメリアを使用したさまざまなデザインのピンが作られていたという。

9. 最後もお気に入りのシャネルスーツで

 シャネル自身の希望により、最後はお気に入りのシャネルスーツをまとった姿で埋葬された。それはベージュと白のツイードで、アイコニックな金ボタンとブレードの縁取りが施されたものだった。

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ファッション通信簿Vol.28 2019年「ティーン・チョイス・アワード」授賞式の出席者たちを米「WWD」がめった切り

 米「WWD」の人気企画「ファッション通信簿」では、ストリートからパーティー、レッドカーペットまで、海外セレブたちのファッションを厳しくチェック。A+、A、A-、B+、B、B-、C+、C、C-、D+、D、D-、そしてFAIL(失格)の13段階評価で格付けし、それぞれのファッションポイントを勝手に辛口ジャッジ!

 第28回は、ロサンゼルスで行われた2019年「ティーン・チョイス・アワード(Teen Choice Awards)」の授賞式から、KJ・アパ(KJ Apa)、マディー・ジーグラー(Maddie Ziegler)、ゼンデイヤ(Zendaya)、ノア・センティネオ(Noah Centineo)、テイラー・スウィフト(Taylor Swift)、クロエ・ベイリー(Chloe Bailey)とハレ・ベイリー(Halle Bailey)姉妹、グレッグ・サルキン(Gregg Sulkin)、ジョン・ステイモス(John Stamos)が登場。ティーン層からの支持を集める彼らに下された評価とは?!

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「オメガ」が9月12日に六本木ヒルズに都内初の直営路面店

 スウォッチ グループ(SWATCH GROUP)傘下のスイスの時計ブランド「オメガ(OMEGA)」は、9月12日にオメガブティック六本木ヒルズをオープンする。国内10店舗目で、都内初の直営路面店となる。2階建ての同店の総面積は約140平方メートルで、関東最大規模。場所は六本木けやき坂通り沿いの、「トゥミ(TUMI)」六本木ヒルズ店があった場所。

 白い大理石やシャンデリアに、ブランドを象徴する赤をアクセント使いした店内は最新のデザインコンセプトによるもので、2階奥には「オメガ」に関する書籍を集めたライブラリーが設けられ、ソファを置く。また2階ではコマ調整やストラップ、バッテリーの交換などクイックサービスも行う。

 今年は、1969年にアポロ11号の乗組員が“スピードマスター プロフェッショナル”を着用して月面に着陸してから50周年で、2020年にはオフィシャルタイムキーパーを務める東京オリンピック・パラリンピックの開催を控える。21日には日本橋三越本店内にも直営店を開店。同ブランドの広報担当者は「相次ぐ直営店のオープンで、好調さにさらに拍車を掛けたい」と話す。

 スウォッチ グループの18年12月期の売上高は、前期比6.1%増の84億7500万スイスフラン(約8983億円)で、「オメガ」はけん引役を担っている。

■オメガブティック六本木ヒルズ
オープン日:9月12日
時間:11:00〜21:00
定休日:不定休
住所:東京都港区六本木6-10-3

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途上国支援の「マザーハウス」がアパレルに本腰 藤森照信による路面店を秋葉原にオープン

 “途上国から世界に通用するブランドをつくる”を理念にするバッグメーカーのマザーハウス(MOTHERHOUSE)(東京、山口絵理子・社長兼チーフデザイナー)は2019-20年秋冬、新たなファッションブランド「イードット(E.)」を立ち上げた。インドの伝統的な手紡ぎ・手織りの綿素材“カディ”を用いたシャツを中心に昨秋始動したブランド「ファブリックマザーハウス(FABRIC MOTHER HOUSE)」を「イードット」に改称し、品ぞろえを拡大してリニューアルした。 

 8月21日には東京・秋葉原の「マザーハウス」本店隣に「イードット」の本店をオープンする。店舗デザインは建築家の藤森照信が担当。面積99平方メートルの店内は、長野県産のクリの木を使用した什器や、滋賀県の苔装飾など自然素材を基調にしたインテリア。曲線を生かした独特な形の入り口と窓は有機的なブランドイメージを反映しているという。木製のハンガーや鏡も藤森がデザインした。

 「イードット」19-20年秋冬物はインドの自社・提携工房で作った“カディ”のシャツやボトムスに加え、太番手の綿や麻で織り上げた“カディ”のジャケットやコート、ネパールのカシミアニットなど。トータルブランドとして雑貨も強化しており、バッグでは、「マザーハウス」とは差別化して高度な編み込みを特徴にしたハンドバッグを企画。ジュエリーブランドの「ジュエリーマザーハウス(JEWELRY MOTHERHOUSE)」よりも希少性の高い色石を使ったジュエリーなども扱う。シルクのストールは、アーティストによる手描きプリントを施した。価格帯はシャツ1万8000円〜、ボトムス2万4000円〜、ワンピース2万6000円〜、ジャケット3万8000円〜、コート5万5000円〜、ニット2万2000円〜。

 ブランド名の「イードット」は山口絵里子・社長兼チーフデザイナーの名前の頭文字に由来する。「アパレルの提案は、年齢も性別もお客さまの間口が広いバッグやジュエリーと異なって、スタイリングと個人の主観が大切だと感じた。その覚悟を持ってブランド名に自分の頭文字を入れた」と山口社長兼チーフデザイナー。数日前には「マザーハウス」の顧客を招いた受注会も開催し、「30〜40代の女性のお客さまを中心に好評をいただいた。テイストはナチュラルでありながら、カジュアル過ぎないところがポイントになっている。緩くなりすぎないこだわりのシルエットは、パタンナーと何度も話し合って作り上げたもの。受注会ではインドで作ったコーデュロイのワンピースなどが人気だった」という。

 現在、「ファブリックマザーハウス」として出店している東武百貨店池袋本店は、22日に改装オープンする。「イードット」はオンラインストアでも取り扱いを開始するほか、3年間で10店舗体制にし、海外への出店も目指す。商品はベルトや帽子などの新たなカテゴリーの開発も進めているという。

 マザーハウスは06年に山口絵里子がバングラデシュで立ち上げたバッグメーカー。バングラデシュ(バッグ)やネパール(ストール)、インドネシア(線細工ジュエリー)、スリランカ(色石ジュエリー)、インド(生地)の5カ国に自社工場を持ち、途上国から世界に通じるブランド作りを目指している。海外を含めた直営店は現在37店舗。

■「イードット」本店
オープン日:8月21日
営業時間:12:00〜20:00
住所:東京都台東区台東1-10-6 サワビル1階

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菅田将暉と大阪発「ボクハタノシイ」がコラボ ツアーグッズを発売

 菅田将暉は、8月24日から開催する4都市5公演のZeppツアー「菅田将暉LIVE TOUR 2019“LOVE”」で、ファッションブランド「ボクハタノシイ(BOKU HA TANOSII)」とコラボレーションしたツアーグッズを限定発売する。Tシャツ(2色、各8000円)とキャップ(2色、各5500円)をラインアップする。

 Tシャツは、「ボクハタノシイ」のアイコニックなロゴデザインをベースに、海をイメージしたブルーのグラデーション染めと、ツアーのテーマである“LOVE”を表現したハートが浮かぶ、タイダイ染めの2色を用意。全て職人が1枚ずつ染め上げた一点モノで、菅田がこだわる“古着的要素”を取り入れたデザインに仕上がっている。キャップは、ブラックとエメラルドグリーンの2色をそろえる。共にツアー会場のみで販売する。

 菅田が同ブランドのキャップやTシャツを愛用していたことから、「今回のコラボ制作に至った。多くの人の手が加わったツアーグッズから、“愛”を感じてもらえたら」(「ボクハタノシイ」PR担当)と話す。

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即完売続く“人生最高のチーズケーキ” シンデレラストーリーを駆け上がった先に目指すもの

 毎週日曜と月曜の朝10時にネット上で数量限定で販売し、即完売しているチーズケーキ「ミスターチーズケーキ(MR. CHEESECAKE)」の公式オンラインストアが8月4日にオープンした。これまではネットショップ作成サービス「ベイス(BASE)」で販売してきたが、「ショッピファイ(SHOPIFY)」に移行。サイトのデザインやビジュアルを一新した。

 “人生最高のチーズケーキ”とも一部で呼ばれる「ミスターチーズケーキ」を手掛けるのは、シェフの田村浩二氏だ。同氏は乃木坂「 レストラン フウ(RESTAURANT FEU)」にてキャリアをスタート。フランスで修業を積んだのち、2017年に世界最短でミシュランの星を獲得した東京・白金台のフレンチレストラン「ティルプス(TIRPSE)」のシェフに弱冠31歳で就任(現在は退任)。シェフとして活動するだけでなく、フード関連の事業を複数手掛ける実業家の顔も持つ。そんな田村氏がチーズケーキを作り始めたのは、フランス発レストランガイドの日本版「ゴーエミヨジャポン(Gault & Millau Japon)」で“期待の若手賞”を受賞したのがきっかけだという。「受賞前と後で個人的には何も変わらない一方で、来店客層は大きく変わった。お店にとって良いことでもあるが、僕個人の料理ではなく、賞を取ったシェフの料理ということが重視されているのではないか。そういった疑問から、賞を取るために変わった料理を作るというこれまでのスタンスから、誰が食べても美味しいと思うものを作るスタンスに変わり、子供のころ誕生日に母が作ってくれていたチーズケーキの試作を始めた」と語る。

 18年1月の試作開始から改良を重ね、4月に納得のいくものが完成。特徴はトンカ豆やバニラ、レモンを組み合わせた香りや小麦粉不使用の製法で仕上げた独特の食感、そして酸味と甘みのバランスの3つ。また、冷凍、半解凍、完全解凍それぞれの状態で食感や味が変わるのもポイントだ。そのケーキを田村氏が自身のインスタグラムに投稿したところ、レストランの来店客からの「食べてみたい」という声が多かったことから販売を開始した。「当時はシェフ業と並行して作っていたため、朝の4時に起床し、9時のレストラン開業までチーズケーキの制作や梱包、発送などを行っていた。作る数も最大で1日に32本が限界。販売数を減らすなどの方法もあったが、SNS上で届く『美味しかった』『食べてみたい』といった声がモチベーションとなり、一生懸命作った」と当時を振り返る。田村氏のチーズケーキは口コミで人気が広がっていき、販売数を増やした後も販売後は即完売。18年12月に法人化し、現在に至る。

 気軽な気持ちでインスタグラムに投稿し、法人化するまでに至った「ミスターチーズケーキ」で田村氏は何を目指すのか?「“時間を作る”ことと“シェアをする”ことの2つを大切にしたい。ケーキは冷凍保存の状態でお届けしているため、食べるまでに1時間~1時間半と時間がかかる。待っている間の誰と食べるのか、どこで食べるのか、どんな食器で、どんな飲み物と共に食べるのかを考えることから『ミスターチーズケーキ』は始まる。忙しい世の中において、食卓は大切な人と過ごす貴重な時間。その時間を見つめなおし、考えなおしてもらうことができればと思っている」。また、世界進出も目的の一つだ。EC構築のプラットフォームを越境ECに対応した「ショッピファイ」に変更したのも世界進出を視野に入れてだという。「かつて働いていた南フランスのレストラン『ミラズール(MIRAZUR)』がWorld's 50 Best Restaurants 2019の1位に選ばれたこともあり、タイミングとしては年内にパリに進出したい。今では仲間も増え、できることも増えてきた。サイトも新たにオープンし、世界観をより強く打ち出せるようになった。『ミスターチーズケーキ』“東京発のチーズケーキ”としてを世界に発信していきたい」。

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オムニコマースの悩みを解決 「WWDジャパン」ECセミナーの模様をライブでお届け

 「WWDジャパン」は、7月29日号のEC特集と連動したセミナーを8月20日18時からスタートする。EC業界をけん引する企業のキーパーソンたちによるピッチトークや、ファッション&ビューティ企業のEC担当者たちの悩みをテーマとした、「WWDジャパン」が選定した“オムニコマース専門家集団”のパネルディスカッションを行う。各社のオムニコマースにおける悩みの解決法を探る本セミナーの模様をライブ配信でお届けする。

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ファストリが画像認識を搭載したアプリを今秋ローンチ グーグルとの協業の一環

 ファーストリテイリング(以下、ファストリ)傘下のユニクロ、ジーユーは共同で、グーグルの解析サービスを活用した“着こなし検索アプリ”「スタイルヒント(StyleHint)」を今秋ローンチする。サービス開始に先駆けて8月20日から試験運用を行っており、「ユニクロ(UNIQLO)」「ジーユー(GU)」のアプリ会員、インフルエンサー、両ブランドスタッフなど約1万人が参加。本格運用に向けて改善を行う。ファストリは2018年9月、グーグルと日本企業として初となるパートナーシップ締結を発表しており、同アプリの開発はその一環。

 同アプリは、「『これ着てみたい』に出会える、着こなし検索アプリ」。インフルエンサーや一般消費者、販売員の着こなしの閲覧がアプリ上でできるだけでなく、画像認識技術を活用した検索機能によって、服の画像から類似商品を検索できる。ユーザーが画像を投稿する際には、同技術によって画像内のアイテムに自動でタグ付けをし、投稿を簡略化。「ユニクロ」「ジーユー」以外の商品画像を投稿する際も、両ブランドの類似商品のタグが付く。

 検索後はECサイトですぐに購入が可能。購入対象ブランドはまずは「ユニクロ」「ジーユー」でスタートし、今後、「セオリー(THEORY)」など、ファストリグループ内のブランドにも拡大する考えという。

 同アプリは、「グーグル クラウド プラットフォーム(GOOGLE CLOUD PLATFORM)」の製品である画像解析サービス「グーグル クラウド ヴィジョン API(GOOGLE CLOUD VISION API)」を活用している。「ファストリの持つ服の専門性と、グーグルのテクノロジーを活用する」ことで、「“あらゆる人の服のプラットホーム”になる画像認識活用サービスの実現」を目指す。日本だけでなく、世界中から投稿が集まる仕組みを目指す。

 同アプリの企画・開発には、これまで「ユニクロ」のECサイトリニューアルや、アプリ上で起動するAI(人工知能)チャットボットによる買い物支援サービス「ユニクロ IQ(UNIQLO IQ)」の開発などに関わってきたレイ・イナモトI&CO社長が、クリエイティブ・ディレクターとして参画している。

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「WWDジャパン」が選んだ魅惑の新作ハイジュエリー12選

 毎年7月に開催されるパリ・オートクチュールウイークでは、新作ハイジュエリーの発表も行われる。この期間は世界中から富裕層がパリに集結し、クチュールやハイジュエリーの受注会がパリ各所で開催される。今年の話題は「グッチ(GUCCI)」のハイジュエリー参入だ。ジュエラーの聖地、ヴァンドーム広場にも「グッチ」はジュエリー専門のショップをオープンし、存在感をアピールした。他のジュエラーの作品も力作ぞろい。8月19日号の「WWDジャパン」ハイジュエリー特集2019で掲載できなかった各ジュエラーの作品を紹介する。

高度な職人技がモノを言う
動きのある流麗なデザイン

 カボションの宝石をつなげたり、パールやダイヤモンドをカスケード状に施すなど動きのある流麗なデザインが多く見られた今シーズン。「カルティエ(CARTIER)」の新作ネックレス“ウプサラ”は淡い色のカボションサファイアをタッセル状にした涼しげな作品。ルチルクオーツやイエローダイヤモンドなど意外な素材の組み合わせが見どころだ。藤の花をほうふつとさせる“ハード&アロー”イヤリングは「グッチ(GUCCI)」の作品。ルベライトとピンクサファイアのグラデーションが美しい華麗なデザインで仕上げている。ロシアがテーマの「シャネル(CHANEL)」の新作“サラファン”はダイヤモンドで描いたカメリアにパールを添えた荘厳なビブネックレス。襟を付ける感覚でまとう「シャネル」らしい逸品だ。

 庭に咲き誇るバラとアイアンワークを繊細なラインで表現した「ミキモト(MIKIMOTO)」のブローチは、パールとダイヤモンド、スピネルなどをリズミカルに組み合わせかれんに仕上げた。「ブシュロン(BOUCHERON)」のカボションのエメラルドを連ねた“ヴェリエール(ガラス天井)”ネックレスはグラン・パレがモチーフ。ブローチの部分は空から見たグラン・パレでドームの部分は緑の植物が生い茂る温室を表現している。流れるようなパールのイヤーカフは「アトリエ タサキ(ATELIER TASAKI)」の新作だ。“ウォーターフォール”と名付けられた、耳の形に添うようにデザインされたボリューム感あるイヤーカフは存在感たっぷり。

素材の魅力を最大限に引き出した
王道ハイジュエリー

 「ショーメ(CHAUMET)」は、ティアラで知られるハイジュエラーだ。天空をテーマにした新作コレクションでももちろんティアラが登場した。“ソレイユ グロリュー(栄光の太陽)”ティアラは、イエローダイヤモンドを太陽に見立て、荘厳な輝きを放っている。同じく、太陽をモチーフにした「ピアジェ(PIAGET)」の“ブレージング ライト”ネックレスはその名の通り、燃えるような太陽を極めて希少性の高いピジョンブラッドのルビーとダイヤモンドの対比で描いている。「ロミオとジュリエット」をテーマにした「ヴァン クリーフ&アーペル(VAN CLEEF & ARPELS)」の“フィオーレ”ブレスレットは2石合わせて100カラット以上のアクアマリンを使用。大きさ、クラリティー、色調全て完璧なまでに調和した素材調達の妙と、それらを大胆に組み合わせるアプローチは「ヴァン クリーフ&アーペル」ならでは。

 設立20周年を記念した「ディオール ファイン ジュエリー(DIOR HAUTE JOAILLERIE)」による“ジェム ディオール”は、まるで宝石のカクテルのようなコレクションだ。異なるカットを組み合わせた“ローズ ボンボン”リングは、22石計9.4カラットのピンクサファイアを使用している。「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は、フランチェスカ・アムフィテアトロフ(Francesca Amfitheatrof)=ウォッチ&ジュエリー・アーティスティック・ディレクターが手掛けた初のハイジュエリーを発表。9石計152.83カラットのアクアマリンを使用した“ラ レーン”ネックレスは迫力たっぷりだ。アムフィテアトロフらしいエッジの利いたジオメトリックなデザインでシャープな印象に仕上がっている。イタリア・カプリ島で新作発表を行った「ブルガリ(BVLGARI)」は、色石が得意なジュエラーらしく色とりどりのゴージャスな作品をそろえた。サファイアを主役にエメラルドとダイヤモンドをレール留めで施し、さらにダイヤモンドをパヴェセッティングするなど凝ったデザインにも注目だ。

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創業50周年記念 「ギャップ」が10組のアーティストとコラボしたTシャツをプレゼント

 8月22日にブランド創業50周年を迎える「ギャップ(GAP)」は20日に、10組11人のアーティストとコラボレーションした“Artists Meet Gap 50th Anniversary”を開始した。コラボTシャツを製作し、50人限定でプレゼントする。

 参加アーティストは、YOSHIROTTEN × 永戸鉄也、たなかみさき、オートモアイ、酒井いぶき、ancco、渡邉直、ユアサエボシ、skydiving magazine、KASENO JONES、NANOOK。定番の“GAP”の文字プリントにアレンジを加えたものから前面に大きくイラストをプリントしたものまでそろえた。

 応募はツイッターとインスタグラムで行う。ツイッターの場合、公式アカウントをフォローして8月20日の投稿の中から応募したいアーティストに関するツイートをリツイートすれば応募完了となる。インスタグラムの場合、公式アカウントをフォローして、8月20日に投稿で応募したいアーティストの名前をコメントすれば応募完了となる。当選者への賞品の発送は9月中旬~10月上旬を予定している。

 同キャンペーンのムービーとコラボTシャツを「ギャップ フラッグシップ銀座」の店頭で公開する。コラボTシャツは今後展開する創業50周年企画でもプレゼントする予定だ。

“Artists Meet Gap 50th Anniversary”

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「メゾンレクシア」のフレグランスが陶器のようなボトルに ユナイテッドアローズなどのアートディレクションを手掛けた平林氏がデザイン

 国産スキンケアブランド「メゾンレクシア」は9月4日に、フレグランスラインの第5作目「メゾンレクシア イノセント セイジ オードパルファム」を発売する。また同作を機に、フレグランスラインのボトルデザインを一新する。

 同フレグランスラインは“使う人自身が優雅な心になれる”がコンセプトで、天然香料に現代の調香技術を掛け合わせた新発想のライン。2014年から年に1作品ずつ発表しており、これまでは一部の限られた顧客にのみに提供していたが、5作目を機に直営店などで本格展開する。

 同時にリニューアルするボトルのデザインを手掛けたのは、ユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS)やラカグ(la kagu)などのアートディレクションを務めた平林奈緒美アートディレクター。真っ白い陶器のようなボトルと、製品の個性を色で表現したラベルが特徴的で、現代とも古典とも異なるモダンクラシックな香りの世界観に注目だ。

 5作目となる「メゾンレクシア イノセント セイジ オードパルファム」は、信仰心が息づく美しいアジアの仙境にインスパイアされたライトフロリエンタル。フルーティーなトップからチュベローズ、温かみのあるパチュリへとうつろい、時間とともに甘く熟していくウッディースイートが香る。

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@tokyoart_event 展示会&アートイベントbot

【1月15日まで|国立西洋美術館】 クラーナハ展―500年後の誘惑 画家の芸術の全貌を、当時のドイツの思想や文化、社会や政治の状況などと併せて読み解き、さらには彼の死後、近現代におけるその影響まで。 詳細はこちら→

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新生渋谷パルコ11月22日グランドオープン 広告にはエムエムパリスを再起用

 パルコは、現在建て替え中の渋谷パルコを11月22日にグランドオープンする。オープン広告のクリエイティブ・ディレクターには2014年秋冬から18年春夏までの4年間シーズン広告を手掛けたフランスのクリエイティブ・ユニット、エムエムパリス(M/M Paris)を再起用した。フォトグラファーにはヴィヴィアン・サッセン(Viviane Sassen)を起用し、両者のタッグは16年春夏以来となる。第1弾“TEASER”編は現在公式WEBサイトで公開中だ。

 ペンギン通りとオルガン坂をつなぎ、渋谷パルコの1階を貫くナカシブ通りの壁面にはアートウインドーを設置し、オープンから半年間限定でアーティストの田名網敬一によるスペシャル・インスタレーションを公開する。

 また3階、4階に展開するパルコ編集型売り場の「ガイザーパルコ(GEYSER PARCO)」と「ポートパルコ(PORT PARCO)」への出店店舗が決定した。「ガイザーパルコ」には初直営店3店舗を含む8店舗、「ポートパルコ」には初直営店1店舗を含む4店舗がオープンする。パルコが内装、造作をプロデュースし、集合レジや共通フィッティングなどを設け、出店しやすい環境を整え、次世代ファッションデザイナーやブランドのインキュベーションを目的とする。

3階「ガイザーパルコ」

エリン(ELIN)
グリードインターナショナルトウキョウストア(GREED INTERNATIONAL TOKYO STORE)
アウラ(AULA)
パメオポーズ(PAMEO POSE)
ベスト パッキング ストア(BEST PACKING STORE)
シブヤソーシャルウェーブ(Shibuya Social Wave)
ファンダメンタル(FDMTL)
フラワーマウンテン(FLOWER MOUNTAIN)

4階「ポートパルコ」

ミントデザインズ(MINTDESIGNS)
スニュウ(SNEEUW)
カルチャーショップ byミツカルストア(meetscalstore)、アシッドギャラリー(acidgallery)
デザイナーPOP UPショップ(仮称)
バルムング(BALMUNG)、ボディソング(BODYSONG.)、メアグラーティア(MEAGRATIA)、ミドラ(MIDDLA)、ネイプ(NAPE_)、ノブユキマツイ(NOBUYUKI MATSUI)、ノントーキョー(NON TOKYO)、テンダーパーソン(TENDER PERSON)

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クリエイターと協働するブランド「オンファッド」が若手写真家と示す“建築写真の可能性”

 クリエイティブ集団NEWPEACEが展開するプロダクトブランド「オンファッド(ONFADD)」は8月16日~21日、パリや東京で活動する写真家イリグチケンタとONFAdd Galleryで写真展を開催中だ。同展のテーマは“WALL(壁)”。イリグチが魅了された世界の建築物の“壁”にフォーカスした作品やコラージュアーティストのヤビク エンリケ ユウジ(Yabiku Henrique Yudi)が手掛けたインスタレーションも展示する。また、「オンファッド」とイリグチが共同制作したTシャツやバンダナなどのアイテムを販売する。

「オンファッド(ONFADD)」は、“Unleashed habit(解き放たれた習慣)“の価値観のもとに、クリエイターのためのプロダクトをさまざまな分野のクリエイターと共同制作している。これまでに雨や雪などの悪天候からスニーカーを守る靴用雨具「レインソックス(RAIN SOCKS)」や、寝袋にもなるバックパックなど、“移動”に重点を置いたプロダクトを展開している。19年6月、世界各地を移動するクリエイターであるフォトグラファーに特化し、展示を行うONFAdd Galleryを設けた

WWD:これまでファッションシューティングを中心に活動してきて、何故今回の写真展は“壁”をテーマに選んだんでしょう?

イリグチケンタ(以下、イリグチ):海外で活動していた時に壁に無数に貼られたポスターや企業広告に引かれたのが理由です。そこから壁”を主題とした建築写真の撮影をスタートしました。

WWD:今回の写真展に使用した壁や建築物を撮影する基準は?

イリグチ:一般的に壁は綺麗な平面をイメージしますが、建築物によって作り方はさまざまで、異なる素材を使用している点に着目しました。色味や劣化具合、建物物に差す光など全体のバランスを考えて撮影しています。

WWD:ヤビクさんが制作したインスタレーションのコンセプトは?

ヤビク エンリケ ユウジ:街中にある壁を自分なりに再現しています。作品の展示を順番に見ていった先にコンセプトの“壁”を再現したら面白いかなとイリグチさんと話し合って決めました。それで、見たことのないような特殊な壁ではなく日常生活になじみの深い壁を製作しました。

イリグチ:インスタレーションの壁も特殊な素材を使用して壁を表現しています。僕が引かれた広告のたくさん貼られた壁もヤビク君と一緒に製作しています。また、作品を展示するレイアウトも一貫したストーリーを持たせていて、空間演出もヤビク君がディレクションをしてくれました。床にも立体的な作品や写真を展示する予定です。

WWD:今回、「オンファッド」 のギャラリーを会場として提供した理由を教えてください。

川谷太一・「オンファッド」アートディレクター(以下、川谷):ウチのクルーと元々面識があったのと、先々月にこのギャラリーで開催した写真家の飯野匠紀(ENO)君の写真展にイリグチさんがいらっしゃっていて、そこでこちらからオファーさせていただきました。

早川和彦・同ブランドディレクター(以下、早川):ブランド名の「ONFAdd」はOf No Fixed Address(住所不定)を意味します。私たちは、移動が新しいクリエーションを生み出すと考え、その移動を後押しするようなプロダクトを作っているんですが、実際に各地を飛び回って作品を生み出し続けているのは誰だろうとイメージした時にフォトグラファーが思い浮んで依頼しました。

イリグチ:「ヌーヴェルトマガジン」(イリグチが運営に携わる、さまざまな若手クリエイターなどを取り上げるECサイトと連携したウェブマガジン)の立場で初めて「オンファッド」の方々に会いました。クルーの一人が、僕と地元が同じだったりそういったご縁もあって仲良くさせてもらってます。

WWD:今回発売するアパレルのデザインはどういったコンセプトなんですか?

川谷:イリグチ君の写真をそのままプリントして取り入れるのではなく、彼の普段のファッションのスタイルを聞いたりして私たち側からもいろいろな提案をして決めました。ただのコラボというわけではなく作品の1つとして捉えています。

早川:写真のアウトプットの方法も、必ずしも写真のプリントを展示するだけではないんじゃないかとイリグチ君から提案がありました。我々のギャラリーは展示発表するだけではなく共作する場でもあるのでテーマの“壁”を表現できるアイテムを製作しました。”

イリグチ:“Wearing Wall(着用できる壁)”をイメージしました。前回、写真集を製作した時も作品と一緒に、写真をプリントしたTシャツを同梱しましたが、写真をより身近に感じて欲しいという気持ちを込めて製作しています。

WWD:「オンファッド」でも使用する素材を使っていますか?

川谷: 今回の写真展の為に作ったエクスクルーシブなものになります。

WWD:東京に上京してきて1年が経ちましたが、活動拠点を変えて環境に変化はありましたか?

イリグチ:福岡にいた時は海外のクライアントしかいなかったんですが、東京に来て初めて日本の企業と仕事をしました。仕事も出会った人達が僕を繋いでくれて、運や人の力でここまでやってこられたという感じです。

WWD:2020年に向けてやりたいことは?

イリグチ;これまでファッションや人物を中心に撮ってきましたが、最近は、建築物に引かれています。僕はストリートスナップからキャリアをスタートしていますが、ある意味建築物もストリートにあるものなので、2020年に向けて日本の建築物をもっと世界に発信していきたいです。

ファッションスナップがバッグボーンにあるので、建築物も同じように格好良く撮れるフォトグラファーになりたいですね。

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カネボウが肌への“触れ方”を“花の咲き方”にビジュアル化

 カネボウ化粧品は、お手入れ時の“肌への触れ方”を“花の咲き方”に置き換えてビジュアル化するコミュニケーションツール「タッチ&ブルーム(Touch & Bloom)」を、プレステージブランド「KANEBO」を展開する百貨店カウンターに導入した。ツールを用いて自分の手で肌に触れることの大切さを訴求し、毎日のスキンケアを心地よく感じ、美しさにつながる時間にすることを目指す。

 全身の中でも触覚の感知能力が高い指は、肌状態を敏感に感じ取ることができるほか、同社の研究でも手で肌に触れることで人は心地よさを感じるということが分かっている。しかし、毎日のスキンケアは流れ作業で、“触れる”行為も無意識になりがちと分析。そこで「タッチ&ブルーム」を開発し、無意識に行いがちな“触れる”行為に気付きを与え、自身のスキンケアに向き合う機会を提供する。

 使い方は、店頭に設置したiPadの画面上で好きな花や色を選び、センサーを装着した手のひらで「KANEBO」のクリーム「ナイトリピッド ウェア」を肌の上で10秒間、円を描くようにゆっくりとなじませる。センサーが「密着度合い」「一定の動き」を読み取り、“触れ方”に合わせ画面上の花が咲くという仕組み。「密着度合い」は花びらの大きさで表現され、「一定の動き」は花びらの間隔(一定であるほど均等に並んだバランスよい花びら)で表現される。これまで計測した人の“花”も見ることができ、比較することで自身の触れ方の特徴を知ることができる。

 すでに「タッチ&ブルーム」を導入したカウンターでは、「スキンケアをする際、テクスチャーや香りを意識することがあっても、肌に触れる手指の動きまで気にしていなかったという発見があった」「丁寧にケアしているつもりだったが、意外と動きが速かったり強かったりしたことに気付けた」などの反応があったという。また、美容部員にとっても「接客をする上で、触れ方を伝える機会は少なかったが、店頭で楽しみながら自身の触れ方に気付いて頂けている」「花の形で可視化することでお客さまとの会話も弾んでいる」との声があがり、購買にも結び付いているという。

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伝説的デザイナーによる“元祖ストリートコラボ” パリのアライア展が語ること

 パリ・マレ地区にあるアズディン・アライア(Azzdine Alaia)財団で、アライアの回顧展「別の視点から見たファッション タチ コレクション(ANOTHER WAY TO LOOK AT FASHION TACHI COLLECTION)」が開催されている。6月30日から始まったパリ・オートクチュール前日に内覧会が行われた。同展は、アライアの1991年春夏コレクションにフォーカス。パリのディスカウントショップ「タチ(TATI)」のシンボルともいえるヴィシーチェックを採用したこのコレクションはまさに、ハイファッションとストリートの融合を象徴するものだ。今では「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」と「シュプリーム(SUPREME)」を筆頭に、「H&M」と「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)」、「ユニクロ(UNIQLO)」と「ジェイ ダブリュー アンダーソン(JW ANDERSON)」などハイブランドとストリート、ファストファッション、量販店のコラボレーションは当たり前だが、アライアは今から約30年前にそれを試みている。アライアがこのコレクションを製作するきっかけとなったのが、アメリカの画家ジュリアン・シュナーベル(Julian Schnabel)との交友だ。シュナーベルが「タチ」のヴィシーチェックを使って絵を描きたいと言ったのがそもそもの始まりだった。

 「タチ」といえばピンクのヴィシーチェックのショッパーがトレードマークで、店内はいつもディスカウント商品をあさる人々であふれており、移民の多いパリの一面を感じるショップだ。チュニジア出身のアライアは帰省する際に、たくさん物を詰め込んだ「タチ」のバッグを携えたチュニジア人の姿を目にしており、彼にとって、ピンクのヴィシーチェックは平等主義を表すものであった。「タチ」にコラボレーションの話を持ち込んだアライアは創業者がチュニジア人だと知り、ピンクに加えブラックとブルーのヴィシーチェックをアライアの専用で追加注文し、「タチ」の店舗で販売するバッグとTシャツ、エスパドリーユを自分も製作すると告げた。アライアは、「ディスカウントショップの代表格である『タチ』に私の名前と、オートクチュールの世界を融合させるのはエキサイティングなこと。ファッショナブルな服を買えない『タチ』の顧客にクオリティーの良いものをデザインしたかった」と述べている。このコラボレーションは、アライアの温かい人柄と幅広い視野、革新的な思考力の現れだと言ってもいいだろう。

 アライア財団では2020年1月5日まで、同コレクション展とシュナーベルの絵画、そして、ファッションイラストレーターのティエリー・ペレズ(Thierry Perez)によるイラストなども展示している。

■AZZDINE ALAIA ANOTHER WAY TO LOOK AT FASHION THE TATI COLLECTION
日程 :7月1日~2020年1月5日
時間:11:00~19:00
場所:ASSOCIATION AZZEDINE ALAIA
住所:18, rue de la Verrerie, 75004 Paris

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ホットランド、油そばのSC限定マスタージーに。銀だことのジョイント出店あり。

「築地銀だこ」を展開する株式会社ホットランド(本社:東京都中央区、代表取締役:佐瀬 守男)が、油そば専門店「東京油組総本店」を展開する株式会社サッポロ実業(本社:東京都豊島区、代表取締役:早川 和義)と国内の商業施設内におけるマスターフランチャイズ契約を締結した。
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「チューンメーカーズ」がリニューアル ラインアップ強化し原液エキスパートへ

 レノア・ジャパンが展開する原液美容ブランド「チューンメーカーズ」は9月26日、ラインアップを強化してリニューアルする。また、10月1日には初の路面店を表参道にオープンする予定。

 2006年に誕生した「チューンメーカーズ」は、原液をサプリメントのように“今”の肌にカスタマイズして使用するブランド。原液は46種類をそろえ、肌にそのままつけるのはもちろん、化粧水やクリームに混ぜて使用することも可能だ。今回、新たに原液ラインには乾燥にアプローチする「NMF(天然保湿因子)アミノ酸原液」が加わるほか、原液を調合するスキンケアラインにブランド初の洗顔料「原液保湿ジェル洗顔」と、5種の原液を調合して揺らいだ肌を1カ月集中ケアする「原液美容液」、保湿に特化した「原液保湿乳液」が登場する。製品は9月12日から全国のロフトで先行販売し、その後26日からバラエティショップやドラッグストア、専門店、ECで販売する。

 レノア・ジャパンの中山絵美マーケティングDiv.ブランドマネージャーは「ブランドは現在、世界10カ国で展開している。国を超えてさまざまな肌悩みに向き合うにつれ、さらなるブランドの成長と認知拡大を考えてリニューアルを行うことにした。今回のリニューアルでよりお客さまのニーズにアプローチできる品ぞろえとなった。“原液ブランド”から“原液エキスパート”へと進化し、国や世代、性別を超えたユニバーサルブランドの確立を目指していく」とコメント。
 
 秋にはブランド初の路面店が表参道にオープンする。「一人一人の肌悩みに寄り添うパートナーであるために、ブランドの全てを体験できる場所を作りたい」(中山絵美マーケティングDiv.ブランドマネージャー)と、同店では全製品が購入できるほか、スキンケアのカウンセリングやワークショップなども開催する予定だ。

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「ニナ リッチ」がギンザ シックスでポップアップ 新クリエイティブ・ディレクターによるコレクションを販売

 「ニナ リッチ(NINA RICCI)」は2019-20年秋冬コレクションの初となるポップアップストアを8月27日からギンザ シックス(GINZA SIX)で開く。ルシェミー・ボッター(Rushemy Botter)とリジー・ヘレブラー(Lisi Herrebrugh)が新クリエイティブ・ディレクターに就任した後のファーストシーズンとなる19年プレ・フォール・コレクションから、ランウエイデビューを果たした19-20年秋冬コレクションまでをラインアップする。

 プレ・フォール・コレクションではカリブ海にルーツを持つ2人が島のエネルギーや人々、自然の美しさから得たインスピレーションをもとに、鮮やかなエレクトリックブルーの“スキューバ”ボンディングファブリックやドローコートを展開。ほかにもグログランのリボンで腰や胸回りのサイズを自由に楽しめるドレスやシャツなどを提案した。

 19-20年秋冬コレクションでは、彼らのメンズブランド「ボッター(BOTTER)」の経験からモダンなテーラーリングを生み出した。ドレープや繊細なシャーリングなどたっぷりの生地を使った女性らしいシルエットのルックをそろえ、カラフルな日よけのバケットハットでコレクションを彩った。

 期間中には先着でオリジナルギフトをプレゼントする予定だ。

■「ニナ リッチ」ポップアップストア
日程:8月27日〜9月24日
時間:10:30〜20:30
場所:ギンザ シックス 3階 ザ ポップアップ 3rd
住所:東京都中央区銀座6-10-1

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【DEAD POP FESTiVALに参加させて頂きました!】

フットサル オリジナル ユニフォームはロンヨンジャパン!

 

いつもロンヨンジャパンをご利用いただき誠に有難うございます、ロンヨンジャパンの上田です!

 

最近は雨が続いていますね~気候の変化も大きいので、皆様ご体調にはくれぐれもお気をつけ下さいませ(^^)

 

さて、本日のブログに参ります!

 

いきなりですが、皆様は音楽フェスに行かれたりしますか??

有名アーティストも多数参加している【DEAD POP FESTiVAL】という音楽フェスが先月行われ、

私達ロンヨンジャパンからコラボレーショングッズを提供させて頂きました(^^)

 

普段は余りない素晴らしい経験をさせて頂きましたので、当日のライブ模様と併せてご報告させて頂きます!

はじめに、コチラがDEAD POP FESTiVALのロゴです!

格好良いですね!!

 

dEY0AhEn_400x400

 

この音楽フェスのテーマはズバリ

「壁を壊す」

『この言葉を合い言葉にSiMの呼びかけにより、

“ライブ”に特化したアーティスト達が全ての壁を越え一同に会すイベントこそがである。』

(公式HPより抜粋)

 

冒頭でも記載させて頂きました通り、 素敵なこの音楽フェスに弊社からオリジナルウェアをご提供させて頂きました(^^)

早速ですが、それがコチラのウェアです↓

 

DPF19_soccer_tee-01

ロックな雰囲気がでてますね!!

弊社のスポーツ用生地に昇華プリントを行っているので、デザインだけでなく機能的な作りになっています(^^)

野外フェスにピッタリですね♪

 

それでは、当日の模様を写真と共に掲載させて頂きます!

まずは入口ゲートの写真です↓

 

DEAD POP FESTiVAL_01

 

 

残念ながら、ライブ中の写真は掲載できないのですが、

ものすごい数の人がライブを観戦しておりました(@_@。

アーティストと観客の熱狂が渦の様になった熱いステージでした!!

 

メイン会場の周囲はこんな感じになっています!

皆さんお店に並んだり、座って一緒に来た方と話したり、寝ている人もいますね…笑

半分ピクニックみたいで、皆さん思い思いに楽しまれています!

 

DEAD POP FESTiVAL_06

 

フェスに参加させて頂いたメンバーで記念撮影、

皆仲良くオリジナルコラボウェアを着て観戦させて頂きました(^^)

 

DEAD POP FESTiVAL_07

 

普段接点のない方々と、こういった素晴らしいイベントに携わらせて頂き本当に良かったと思います(^^)

おまけにライブまで楽しませて頂いちゃいました(:_;)

 

 

また是非、私達に何か出来る事が有りましたら、ご協力させて頂きます!!

それでは、本日はこの辺で失礼致します!!

ひらまつ、ファンドから20億円調達。ホテル開発で再建。

高級レストランやウェディング事業を展開する株式会社ひらまつ(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:陣内 孝也)が、投資ファンドの株式会社アドバンテッジパートナーズのグループ会社、アドバンテッジアドバイザーズ株式会社と事業提携し、同社から第三者割当により20億円を8月30日付けで調達する。
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「ファーフェッチの買収、本当の勝者は……」 ITのプロ「WWDジャパン」最新号につぶやく

 大手通信会社に入社後、国内外でITソリューションを提供するビジネスマンが、今週のファッション週刊紙「WWDジャパン」で気になったニュースを要約してお届け。最先端のテクノロジーから企業と、その利用者が必要とするものについて考え続けたITのプロ、CKRが未来的視点からニュースにつぶやきを添えます。

今日のニュース:「ファーフェッチ」、株価44%ダウンの衝撃

読み解きポイント マーケットプレイスでなく自社商品を強化

ニュースの要約

 高級ブランドECの「ファーフェッチ(FARFETCH)」が、19年4-6月期決算報告に合わせ、ニューガーズグループ(NGG)の買収を発表(買収金額:715億円)。発表直後から株価は44%急落。営業損失拡大(前年同期▲39億円から▲101億円に拡大)と下半期7-12月期の流通総額の下方修正が懸念視されている。

CKRはこう読む

「17%」。ファーフェッチがEC上で取り扱う自社商品の流通総額の割合です。83%は、他社商品を販売しています。他社商品を販売する際、消費者とのマッチングを行い、その手数料がファーフェッチの売り上げとなります。ファーフェッチは、在庫を持たないマーケットプレイス型のプラットフォームビジネスが主軸であると言えます。

では、NGG買収は何を意味するのでしょうか。ファンドや市場から資金が集まり、次の一手を悩むなか、17%である自社商品強化を選択したということです。
元々、CEOのジョゼ・ネヴェス(Jose Neves)は、2001年に「B Store(ビー・ストア)」を設立し、新進気鋭ブランドをブティック店舗に販売するビジネスを行っていました。尖った元気のある新しいブランドを目利きし、自社商品としてラインアップすることに思い入れがあったのかもしれません。

マーケットプレイスを切り盛りするだけでなく、セレクトショップ的に先鋭的な商品を仕入れ、販売することでさらに魅力ある場所に仕立てたい。そうしたネヴェスの思いとは逆に、市場からのメッセージは、「膨らんでいる売り上げ原価や販売管理費を抑え、収益を改善して欲しい」「主軸であるマーケットプレイスを強化、流通総額を拡大し、新たな道筋、方向性を示して欲しい」といったことなのでしょう。

そんな中、今回の勝者は、NGG。2015年に設立、わずか4年で、700億円で評価され、売り抜けてしまいました。

CKR Kondo : 大手通信会社に入社後、暗号技術/ICカードを活用した認証決済システムの開発に従事。その後、欧州/中東外資系企業向けITソリューションの提供、シンガポール外資系企業での事業開発を経験。企業とその先の利用者が必要とするもの、快適になるものを見極める経験を積み、ウェアラブルデバイスやFree WiFiを活用したサービスインキュベーションを推進。現在は、米国、欧州、アジア太平洋地域にまたがる、新たなサイバーセキュリティサービスの開発を推進中

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ユニクロが「国民服」になった背景を読み解く 米澤泉著「おしゃれ嫌い」

 フリースブームから20年。いまや「ユニクロ(UNIQLO)」は日本人にとって国民服ともいえる存在だ。エアリズム、ヒートテック、ブラトップ、ジーンズ、感動パンツ、カシミヤセーター、ウルトラライトダウン――。子供からお年寄りまで、よほど意識的に遠ざけない限り、誰でも数点のユニクロ製品を持っているだろう。

 ユニクロは単にビジネスとして成功しただけではない。日本人の服に対する価値観まで変えた。消費生活全般まで与えた影響は計り知れない。

 甲南女子大学教授の米澤泉氏による「おしゃれ嫌い−私たちがユニクロを選ぶ本当の理由−」(幻冬舎新書)は、平成不況の真っ只中に価格破壊者として登場したユニクロが、どのように日本人の生活インフラとして浸透していったかを丹念に分析している。

 ただ安いだけの服、機能的なだけの服なら国民服にはならない。創業者の柳井正ファーストリテイリング会長兼社長には、一般消費者が本当に望む服の姿が見えていた。それはファッション性やステータスをひけらかす服ではない。着るもので個性や感性まで判断される風潮に疲れた人々に寄り添う服、誰もが気兼ねなくお金も時間もかけずに購入できる服である。

 柳井氏は「ライフウエア」と表現する。同社ウェブサイトのステートメントでは下記のように説明される。

 「服に個性があるのではなく、着る人に個性がある。そうユニクロは信じています。私たちの服は、作り手ではなく、着る人の価値観から作られる服です」

 「私たちの服は、シンプルで、上質で、長く使えるという日本の価値観をもとに、時代の新しい息吹を取り込んで作られています。だからこそ私たちの服は、あなたらしいスタイルを形作る部品になれる、と信じています」

 本書ではこの20年の間で、消費者の価値観が、ユニクロが提唱する価値観にシンクロしていく様子が丁寧に紹介されている。とりわけ印象的なのは、ファッション誌とユニクロとの距離感だ。

 まだ「ユニバレ(ユニクロを着ているのがバレるのが恥ずかしい)」「ユニクロは画一的」と言われていた2000年代は、女性向けファッション誌にはほぼ黙殺されるか、ごく小さな扱いだった。それが10年代半ばになると、主役級の扱いを受けるようになる。大人女子をターゲットにした「アンドガール(and GIRL)」(15年9月号)では、表紙に「ユニクロでよくない?」と大きな見出しを打ち、28ページのユニクロ特集を組んだ。同じくらいのタイミングで「クラッシー(CLASSY.)」「ノンノ(non-no)」「ウィズ(with)」「JJ」「ヴェリィ(VERY)」などもユニクロをクローズアップするようになる。ついにはセレブ御用達誌「ヴァンサンカン(25ans)」(18年9月号)で「目が離せない!ユニクロのホットなコラボレーション」と銘打ったページが組まれるに至る。

 米澤氏は「ユニクロを追うことは、この30年の間に服を着ることの意味がどのように変わったのかを考えることになる」と書く。服飾史の枠を超えて、日本人の価値観の変化が伝わる好著だ。

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「何でもネットで買えてしまう時代だ。だからこそ、店に来た時にしかわからない隠し味が必要だ」 by 設楽洋

設楽洋ビームス社長

 「何でもネットで買えてしまう時代だ。だからこそ、店に来た時にしかわからない隠し味が必要だ。商品もマスのちょっとオシャレなものが中心だけれども、品揃えの中に通(ツウ)が唸る商品を必ず用意している。それがビームスがビームスたるゆえんだ」(Vol.1580 2010年5月24日号)ビームスの強みを聞かれて

The WORDS
ファッション業界人の残した名言を日々の糧に。デザイナーやバイヤー、社長、編集長らの心に響く言葉をお届け。

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販売員のための新資格制度がスタート 9月2日に申し込み

 一般社団法人日本プロフェッショナル販売員協会(以下、JASPA)は、販売員のための新資格制度「JASPAセールスプロフェッショナル資格」の第1回認定試験を行う。9月2日に申し込みを始め、2020年2月4日に一次試験、3~5月をめどに二次試験を実施する。さらにミニ論文や推薦状など応募時の書類審査や適性検査を経て6月ごろに合格を発表する。同資格の有効期限は5年間で、その理由についてJASPAの清水洋延事務局長は「マーケットが変化するため」とした。同試験の実施は16年のJASPA創設時からの目標だった。

 受験資格は、対面販売の実務経験が5年以上、扱う商品がファッションカテゴリーに属する販売員などで、学生は受験できない。一次試験は筆記式で商品や販売知識、教養についての2科目を実施。二次試験は、異なる調査員による2回のミステリーショッピング式となる。受験料は一次試験が1万4000円(税込)、二次試験が3万2000円(税込)で、JASPA会員や10人以上の団体には割引がある。

 ミステリーショッピング式試験のためにJASPAは、ワールド・モード・ホールディングス傘下の人材会社iDA、コンサルタント会社のキャリア・ブロッサムと合弁して新会社「ファクツ・リサーチ」を設立する。8月中にも登記予定で、JASPAのエマニュエル・プラット(Emmanuel Prat)代表理事が社長を務める。

 清水JASPA事務局長は、「現在、販売員の評価を決めるものは売り上げであり、売り上げを作るまでのプロセスや客との関係作りについての評価基準はない。しかし業績を上げる販売員は高いコミュニケーション能力を持ち、客のニーズや好み、トレンドなどを踏まえて最適な提案ができる人物だ」と述べた。これまで販売員は店長やエリアマネジャーになるためのステップだったが、「JASPAセールスプロフェッショナル資格は、“販売を極めたい人”の新たなキャリアプランを示したい。資格を取得することで、プロであることの誇りと自信を持ってもらいたい」と続けた。

 第1回認定試験は東京のみの開催だが、今後開催地を広げていく予定だという。「年に1度実施したい」とし、ファッションに加えてビューティ分野での資格制度整備も視野に入れる。同時に資格保持者に給与や待遇面で、業界がどういったメリットを与えるかが課題となる。

 JASPAは、販売員の地位向上とキャリア、能力開発を支援することを目的に16年に設立された。販売員のための資格としては、ほかに日本百貨店協会が認める国家検定資格の「接客販売技能検定」や一般財団法人日本ファッション教育振興協会による「ファッション販売能力検定」などがある。

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