300億円を集めるユニコーン寸前のスパイバー、“ムーン・パーカ”は「衣服革命ののろし」

 8月29日にゴールドウインと共同で、人工タンパク質素材を使った“ムーン・パーカ(MOON PARKA)”を発表したスパイバーは、日の出の勢いのバイオテックベンチャーだ。ゴールドウインの30億円の出資を筆頭に、ベンチャーキャピタルやクールジャパンファンド、繊維メーカー、政府系金融機関などから300億円以上の資金を集め、現在の企業評価額は897億円。日本のスタートアップとしては、異例の企業価値10億ドル(約1050億円)以上の未上場企業ユニコーンに最も近い企業でもある。

 “ムーン・パーカ”は世界で初めて人工タンパク質素材“ブリュード・プロテイン(BREWED PROTEIN)”を原料にした織物を表地に100%使用しているものの、スパイバーは大規模な商業生産をまだ開始しておらず、15万円の“ムーン・パーカ”は50着限定。それでもある大手繊維メーカーの幹部は「人工タンパク質素材は、間違いなく1953年に工業生産を開始したポリエステル以来の革命的な素材。本格的に普及することになれば、衣服の歴史に新しい1ページが加わることになる」と指摘する。

 一体、スパイバーとは何者なのか。人工タンパク質素材は何を変えるのか。スパイバーを率いる関山和秀・取締役代表執行役を直撃した。

 「今日は僕にとってスパイバーを創業してから、一番重要な日です」——スパイバーの関山和秀・取締役代表執行役はこう語り始めた。2015年10月にゴールドウインと共同で、人工合成クモの糸「クモノス」を使った“ムーン・パーカ”を発表してから4年。当初「翌年」としていた発売日は、どんどん遅れ続け、ようやく2019年8月29日の発表にこぎつけた。この日は6月20日に発表していた“ブリュード・プロテイン”を使った250枚限定のカットソーの発送日でもあった。「世界を変えようと、世界平和を実現しようと思って研究を始めて、それがようやく人の手に渡った。いくら自分たちで美味しいと思った作った料理も、食べてもらえなければ意味がない。この4年間、数百人の人たちの手を借りて、ようやく最初の一着をお届けてきた。まさに偉大なる第一歩を踏み出せた」。

 “ムーン・パーカ”は一見すると、これまでのナイロンやポリエステルといった合成繊維素材を使った高機能アウトドアウエアとあまり変わったところはない。アウトドアウエアに求められる透湿防水性やタフネス(強靭性)などの数値は明かさないものの、「ゴールドウインの最高レベルのウエアとほぼ同水準」(ゴールドウイン渡辺貴生副社長)という。ウエアとしての性能が従来の合繊素材と変わらないのであれば、何が画期的なのか。その理由は製法にある。石油を原料にしている合成繊維とは異なり、素材名の“ブリュード・プロテイン(発酵タンパク質)”という名の通り、スパイバーは地球上に豊富に存在するタンパク質を発酵させて糸やプラスチックを生産できるため、従来の石油化学プラントに比べて、著しくエネルギー消費量が少なく環境負荷が小さい。

 また人工タンパク質素材は、クモの糸のような高機能繊維からカシミヤのような超ソフトタッチの繊維、さらには炭素繊維に匹敵する軽量かつ強度の強い構造部材まで、多種多様な素材を遺伝子レベルで合成し、生産できるところにある。

 つまり、ありとあらゆる種類の素材を、石油などの化石燃料を使わずに、しかも非常に環境負荷の小さい形で生産できるのだ。「タンパク質のすごいところは組み合わせが無限大である点。人類がタンパク質を使いこなせるようになると、オプションが飛躍的に広がる。石油という枯渇資源に頼る必要がなくなるし、動物を殺す必要もなくなる」と語る。実際にスパイバーは自動車向けにも、この“ブリュード・プロテイン”素材を使って、炭素繊維複合材料や鉄などと同等、あるいはそれ以上の強度を持つ部材の開発を進めてきた。

 2015年10月から4年。“ムーン・パーカ”の発売こそずれこんだものの、スパイバーはその間、猛烈なスピードで、この人工タンパク質の研究開発を進めてきた。バイオインフォマティクスから遺伝子工学、合成生物学、分子生物学、発酵工学、有機化学、高分子化学、材料工学など幅広い分野にまたがる分野のトップレベルの研究者を、本社のある山形県鶴岡市に呼び集め、遺伝子レベルで合成し、発酵培養させることで、多彩な糸やプラスチックを生産するシステムを確立した。超収縮という従来の人工クモの糸の欠点を解決することになったのもこのシステムによるものだ。「数年前では考えられないスピードで、遺伝子レベルまでさかのぼって糸の物性を設計・検証・生産できるようになっている」。

 こうした生産システムのために取得した特許は出願中のものも含めると8月時点で220に達する。ライバルの米国ボルトスレッズ(BOLT THREADS)社が20数件にとどまっていることを考えると、圧倒的な差をつけている。関山代表はスパイバーについて、発酵プロセスで微生物を例に用いて、こう説明する。「培養している微生物は最初の数匹単位だと、外側からは全く変化が感じられない。それが1匹から2匹に、2匹から4匹に、4匹が16匹に、指数関数的に増えていくので、ある臨界点を超えると、ものすごいスピードで増殖する」。

 関山代表の最終的な目標は、人類平和だ。「これまでの化石燃料をベースにした大量消費社会は、いずれ破綻する。温暖化や食糧難はいずれ大きな問題になり、戦争の原因にもなる。そのパラダイムシフトのために、タンパク質を使いこなすことが人類にとって非常に重要になる」。スパイバーは現在タイで年間500〜600トンを生産できる原料プラントの建設を進めており、2021年の本格稼働を計画している。だが、それでも「目標にしている人類平和のための素材革命という意味では、まだまだ誤差みたいなもの」という。関山代表が目指しているのは、年間450万トンが生産されているナイロン繊維を超えることだ。「本当に世界を変えようと思ったら、スケール(規模)が必要になる。年間500〜600トンだと、ナイロン繊維から見たら誤差みたいなもの。このまま行けばあと20年である一定のスケール(化)はできる。それでも50万〜60万トンレベル。それをさらに10倍、100倍にしようと思ったら、また新しいことが必要になる。もちろん今からそのための準備も始めている」。

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「YSL」の2019年ノエルコレクションは“スター”を散りばめた限定品やコフレが登場

 「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT)」は10月25日に、2019年のノエルコレクション“ハイ オン スターズ”を数量限定で発売する。星のモチーフを散りばめたデザインで、パーティーシーンやイルミネーションをイメージしたコレクションだ。

 アイシャドウ、ハイライターチークがセットになったマルチメイクパレット「パレット ハイオンスター」(1万2000円)は、強いきらめきを放つグリッターを配合した4色のアイシャドウや艶が出るハイライター2色、コーラルローズのチーク。組み合わせ次第でさまざまなメイクを楽しむことができる。ゴールドに星がデザインされたソフトクッションケースになっている。

 そのほか、同ブランドの人気リップやクッションファンデーションなどを限定デザインで提案。「ルージュ ピュールクチュール コレクター」(全5色、各4300円)、「アンクル ド ポー ルクッション コレクター」(全2色、各7500円)、「ラディアント タッチ コレクター」(全2色、各5000円)、「モン パリ オーデパルファム<ハイオンスターエディション>」(50ml、1万2500円)を展開する。また、日本限定で「ルージュ ヴォリュプテ シャイン コレクター」(全2色、4300円)もそろえる。

 11月15日からはコフレも販売する。人気製品のミニサイズがセットになった「モン パリ オーデパルファム ギフトセット」(1万3000円)、「ノエルクラッカー ミニメイクアップセット」(5000円)のほか、公式オンラインブティック限定で「ノエルアドベントカレンダー 2019」(5万円)が登場する。12月4日には、「ノエルミニ ルージュ ヴォリュプテ シャインセット」(6500円)も発売する。

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憧れの「ダブレット」デザイナーに22歳新卒記者が一問一答 40の素朴な疑問をぶつけました

 「ダブレット(DOUBLET)」が一躍有名になったのは2018年6月のこと。LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)が若手を支援するために創設した「LVMHヤング ファッション デザイナー プライズ(以下、LVMHプライズ)」のグランプリに、同ブランドの井野将之デザイナーが選ばれたことがきっかけだ。この歓喜の瞬間をインスタグラムの生中継で見ていたファッション好きの大学生が、今年4月から「WWDジャパン」の新入社員になった。その新卒記者が「好きなデザイナーのことをいろいろ知りたい」という溢れる思いで、「LVMHプライズ」受賞後の変化からプライベートまで、40歳を目前に控えた井野デザイナーにちなんで40の素朴な質問をぶつけた。

新卒記者O(以下、新卒O):よろしくお願いします。

井野将之(以下、井野):何でも聞いてください。

新卒O:初めて自分で買ったデザイナーの洋服は?

井野:「マサキマツシマ(MASAKI MATSUSHIMA)」の前身頃が超ロングで縛ることができる白シャツです。

新卒O:好きな食べ物は?

井野:これ読者に需要あります(笑)?老舗喫茶店で出てくるナポリタンです。

新卒O:よく行く店は?

井野:東京・用賀のもつ焼き屋、芝浦です。

新卒O:一番好きなデザイナーは?

井野:国内なら三原康裕さん。海外ならマルタン・マルジェラ(Martin Margiela)とジェレミー・スコット(Jeremy Scott)。

新卒O:一番好きなドラマは?

井野:野島伸司の「未成年」と、最近はテレビ東京の「サ道」にハマっています。

新卒O:一番好きな男性俳優は?

井野:国内ならいしだ壱成、海外ならエドワート・ノートン(Edward Norton)。

新卒O:一番好きな女性芸能人は?

井野:持田香織。

新卒O:「LVMHプライズ」のグランプリ受賞時、エマ・ストーン(Emma Stone)の横に並んだ感想は?

井野:テンパりすぎて、彼女がVゾーンの深いジャケットを着ていたことぐらいしか覚えていません。

新卒O:一番好きな映画監督は?

井野:デビッド・フィンチャー(David Fincher)。

新卒O:一番好きな漫画は?

井野:「ジョジョの奇妙な冒険」……これ、本当に大丈夫ですか(笑)?

新卒O:大丈夫です。群馬ではどういう学生でした?

井野:高校は進学校でしたが、特に部活や勉強に打ち込んでいたわけではなく、ボウリング場「ジャンボ」でおでんを食べて時間を持て余していました。

新卒O:あだ名は?

井野:イノマーで、V6が出てからはイノッチ。

新卒O:ボウリング場「ジャンボ」でもお笑い担当でした?

井野:グループにはもっと面白い子がいたから、大笑いは持っていかれました。

新卒O:自分をお笑い芸人に例えると?

井野:松本人志さんになりたい。

新卒O:一番遊んだゲームは?

井野:アーケードの「ジョジョの奇妙な冒険」で、呪いのデーボを使っていました。

新卒O:奥様から仕事のアドバイスを受けることはありますか?

井野:あります。自然と会話が仕事の話題になるし、デザインで煮詰まってしまうときとかにアドバイスを受けます。

新卒O:では、奥様の一番好きなところは?

井野:ここだけはツッコんできますね(笑)。人に対する距離感の近さや場を和ませてくれる明るさです。

新卒O:2019-20年秋冬で一番好きなアイテムは?

井野:コート……の中に仕込んでいる別売り9000円の巨大な肩パッド。

新卒O:デザインのオマージュが得意ですが、これまでにトラブルは?

井野:ええ……あります。けど、全て解決済み!

新卒O:生まれ変わってもデザイナーをやりたい?

井野:やりたいです。モノやコトを作る人ではありたい。

新卒O:今までで一番苦労した仕事は?

井野:最近だと3泊5日のNYとLA格安ツアーのフライトです。まだまだ苦労が足りません。

新卒O:「ダブレット」を立ち上げてから一番うれしかったことは?

井野:やっぱり「LVMHプライズ」のグランプリ受賞です。周りの人たちも喜んでくれたことが一番うれしかったです。

新卒O:受賞から1年で変わったことは?

井野:周りの見方が変わり、海外でも国内でも知名度が飛躍的に上がりました。

新卒O:ご両親にはどのように伝えましたか?

井野:帰国してから伝えました。父が喜んでくれて、親戚以外の人たちにもたくさん電話したらしく、地元の群馬中に広がっていきました。ローカルの「上毛新聞」にまで掲載されて、父のテンションはさらに上がっていました(笑)。

新卒O:地元の新聞にまで掲載されると、帰省したときの反応も違ったのでは?

井野:同級生たちが、「すげー賞とったらしいじゃん、なんの賞か分かんないけど」と喜んでくれたのはうれしかったです(笑)。

新卒O:お祝いのパーティーにはどんな店を選びましたか?

井野:いつも通り、用賀の「ふるさと居酒屋 村さ来」です。

新卒O:賞金は何に使いましたか?

井野:次のステージへステップアップするための費用に使いました。良いプレゼンテーションができる環境になり、ブランドとして一段階上にステップアップできたと実感しています。

新卒O:LVMHのエキスパートからの指導で一番役立っていることは?

井野:やりたいことに対してのアドバイスや、人を紹介してくれたことです。

新卒O:LVMHエキスパートからのサポートは1年のはずだが、もう終了した?

井野:いいえ、今でも相談に乗ってもらっています。パリでも直接相談しています。

新卒O:次シーズンに向けての相談もしている?

井野:はい。9月に開催される2019年「LVMHプライズ」で、ファイナリスト「アンリアレイジ」森永邦彦さんの応援でパリに行くので、そのときに直接相談する予定です。

新卒O:注目されて、これまで関わりがなかった人も多数集まってきたと思うが、ストレスは?

井野:特にストレスはなかったです。自分のキャパシティーが狭くて応えきれず逆に申し訳なかった。

新卒O:最近はユニークなムービーでコレクション紹介しているのをよく見かけるが?

井野:ファッションをファッションっぽく見せるのも当然かっこいいんですけど、ファッションに日常感や懐かしさを加えるとまた別の見え方になって面白いからです。

新卒O:他のブランドからデザイナーのオファーはありましたか?

井野:んん……ないです(笑)。

新卒O:メゾン系ブランドからデザイナーのオファーがあったらどうしますか?

井野:もしオファーがあればありがたいですが、まずは第一に「ダブレット」が30~40年続くブランドにならないといけないので、状況次第です。

新卒O:国内外の取扱店によく足を運んでいる理由は?

井野:店に行けばみんなが喜んでくれるし、自分自身も輪の中に交ざりたいからです。僕らは店が注文してくれて納品してからがスタートです。こちら側から出来ることはたくさんあるし、それをしないとお客さままで届かないので役に立つなら僕のことを使ってもらいたいです。特に、今の時代に大事だと思うのが、インスタントな販売ができる中でもお店で直接買って欲しいなということです。

新卒O:デザインが模倣されることについて思うことは?

井野:模倣されて自分のデザインを超えてきたら悔しいですけど、今は何とも思っていません。海外の人たちからも「似ているアイテムがあったよ」と知らせてくれることもあり、世界的に知名度が上がっていると実感しています。でも、ただのコピー品は大嫌いです。

新卒O:転売についてはどう思う?

井野:知名度があるのはうれしいことですけど、本当に欲しい人が定価で買えないのは申し訳ないです。届くように作りすぎると飽和してしまうし、難しいですね。

新卒O:次のファッションショーはいつやる予定?

井野:2020-21年秋冬シーズンをパリでやる予定です。

新卒O:ブランドの次の目標は?

井野:来年1月のパリでショーをやり切ることです。何よりも周りの人に楽しんでほしい。

新卒O:井野さんにとってファッションとは?

井野:コミュニケーションツールです。

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三井不動産の日本橋再開発が新ステージへ 20年後、川沿いに1.2キロの親水空間を創出

 三井不動産は29日、2004年にスタートした東京・日本橋の再開発計画の新ステージを発表した。2020年に着工する日本橋エリアの首都高速道路の地下化を踏まえ、日本橋川沿いに商業施設や飲食店、歩行空間、広場、オフィスなどを整備し、幅約100メートル(川幅含む)、全長約1.2キロメートルの広大な親水空間を創出する。開発は2035~2040年に終了予定で、総事業費は「数千億円~1兆円の間」(菰田正信社長)という。

 親水空間にはアートや憩いのスペースも整え、それらを活用したフェスティバルやカンファレンスを実施する。国際的な求心力のあるエリアとなることを目指す。また観光や通勤に活用する河川舟運の整備にも注力し、同エリアを中心とする舟運ネットワークを作る。「江戸時代の日本橋は、五街道の起点として日本全国から人・モノ・コトが集まるイノベーティブな街だった。その本来の姿を取り戻す」(菰田社長)。

 同エリアの再開発は「コレド日本橋」の開業を皮切りにスタート。商業施設、飲食店、文化施設の誘致のほか、地元の催事のサポートなどにより、オフィスが中心だった日本橋エリアの機能を多様化させている。

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丸紅が繊維のリサイクル技術を持つ米ベンチャーに出資

 丸紅はこのほど米国子会社を通じて、古着を繊維原料に再生する技術を持つ米スタートアップ企業のタイトン バイオサイエンス社(TYTON BIOSCIENCES LLC以下、タイトン社)に出資したと発表した。

 タイトン社は、綿とポリエステルのミックス素材をポリエステル原料とセルロース繊維原料に再生する技術を開発している。綿とポリエステルのミックス素材は最も多い素材の一つだが、分離して再生することはこれまで難しいとされていた。丸紅によると同社の技術は化学薬品の使用を極力抑えた加水分解の手法を用いており、環境負荷が低く、また繊維再生効率も高いことから、循環型経済に寄与するものとして注目を集めているという。

 丸紅はタイトン社への出資を機に、丸紅グループが有するグローバルネットワークを活用して、再生された原料を糸、生地、衣料へと加工していく。また、サプライチェーンの過程で、縫製工場で出た端材や消費者が着用した古着などを回収してタイトン社で原料に再生する、サステイナブルな循環型経済を実現するビジネスモデルの構築に取り組むという。

 タイトン社は2011年11月設立で、拠点は米国バージニア州。

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イッセイ ミヤケの全てのブランドを扱うショップが西日本に初オープン

 イッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE)は、同社が扱う全てのブランドを展開する西日本初のショップISSEY MIYAKE SEMBAを8月31日に大阪府・南船橋にオープンする。売り場面積は828平方メートル。空間デザインはISSEY MIYAKE KYOTO | KURAのアートディレクターを務める野間真吾が手掛けた。

 デザインコンセプトは“創造の泉”。かつて船の要所として栄えた船橋の歴史にちなみ、“水”をキーワードにしたインテリアを施した。ファサードには蛇口のオブジェ、店内には水道管をモチーフにしたラック、石鹸をモチーフにしたソファーなどを配した。同社は、“店内に一歩足を踏み入れると、こんこんと水が湧き出るようにインスピレーションが湧き上がり創造の泉となるショップを目指す”とした。

 地下1階には展示やイベントなどを開催する“クリエイションスペース”を設ける。大阪をはじめとするさまざまな地域のモノやコト、人々が交差し、新たな文化が生まれる空間を作ることが狙いだ。オープニングエキシビションを務めるのは、イラストレーターの黒田征太郎。船場の地にちなみ“舟”をモチーフにして描いた絵画やデザイナーの倉俣史郎に向けたオマージュのアクリル立体作品、今回のイベントのために製作した新作絵画やインスタレーションなどを展示するほか、9月7日には来場者を巻き込んだライブペインティングなどを行う。

◼︎ISSEY MIYAKE SEMBA
営業時間:11:00〜20:00
住所:大阪府大阪市中央区南船橋4-11-28

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@tokyoart_event 展示会&アートイベントbot

【4月9日まで|スヌーピーミュージアム】 第2回展覧会 史上最大のスヌーピー展「もういちど、はじめましてスヌーピー。」 誕生秘話から、約50年間大きな変遷を遂げていく様子を、原画約80点と映像で紹介 詳しくはこちら→

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パリコレ前に知っておきたい新ショップ事情 コレットの“遺志”を継ぐ「サンローラン」や「ヴェトモン」出身者のセレクト店など

  9月23日から開かれるパリ・ファッション・ウイークを前に、現地では注目のショップが続々オープンしている。今年最も注目を集めた新店の一つがシャンゼリゼ通りに3月に開いたギャラリー・ラファイエット(GALERIES LAFAYETTE以下、ラファイエット)の新店だろう。オープンから約5カ月が経過し、バカンス期間である8月は観光客が多く集客は上々だったようだが、オープン前に期待されていたほど地元や業界での評判は高くないようだ。コンセプトが魅力的であっても「店内で観光客はたくさん見かけるが、ショッピングバッグを持っている人は少ない」と、競合の百貨店に勤める友人は口にしていた。

 しかしラファイエットほど規模は大きくないものの、独自のコンセプトを掲げるショップが注目を集めている。中でも個人的に気になった新店3つを紹介したい。

コレット跡地に建つ世界に一つの「サンローラン」

 コレット(COLETTE)跡地に6月にオープンした「サンローラン リヴ・ドロワット(SAINT LAUREN RIVE DROITE)」。ロサンゼルスとパリに2店舗を構える同店は通常店舗とは異なり、アンソニー・ヴァカレロ(Anthony Vaccarello)=クリエイティブ・ディレクターのキュレーションによるアートや音楽、本、限定アイテムなどを豊富にそろえる。コレットの“遺志”を受け継ぐように、おみやげにもぴったりな雑貨も並ぶ。

 1階にはシューズコレクションのほかにスケートボードやゲーム機、ブックコーナー、筆記用具などが並ぶ。オープンから数カ月後に開かれた2階は、ウィメンズ・コレクションのフロアだ。地下は通常は立ち入り禁止となっており、映画上映やライブ、クラブなどのイベントのためのスペースとして使用する。筆者が訪れた日は顧客や観光客でにぎわっていた。日本人の販売員がいるためコミュニケーションも安心だ。

多様性を掲げ、新進気鋭ブランドがズラリ

 フランス語で“常識外れ”を意味する「ランセイン(L’INSANE)」は、多様性をコンセプトに掲げるセレクトショップ。創始者であり、キュレーターを務めるのはシリア生まれギリシャ育ちのリン・ゼイン(Lyne Zein)だ。パリのマランゴーニ学院(L’institut Marangoni)でファッションビジネス・マネジメントを学び、「ヴェトモン(VETEMENTS)」でインターン経験後に同店を立ち上げた。

 ターゲットはZ世代とミレニアル、LGBTQIA+といった、既存の価値観にとらわれない新時代の若者だ。「自分自身をさらけ出すことを恐れている人々にとって、平等や寛容を受け入れることはいまだに大きな問題だ。『ランセイン』を訪れて世界観に触れてくれた人々に、洋服のキュレーションを通じて自信と勇敢さを与えられるようなプラットフォームを構築したい」とゼイン。ブランドは「ヘルムート ラング(HELMUT LANG)」「ミュグレー(MUGLER)」「032c」「ザンダー ゾウ(XANDER ZHOU)」「コットワイラー(COTTWEILER)」「エコーズ ラッタ(ECKHAUS LATTA)」など、新進ブランドが数多く並ぶ。

定期的にがらりと変わるユニークな店内

 「ポール&ジョー(PAUL & JOE)」創始者兼クリエイティブ・ディレクターのソフィー・メシャリー(Sophie Mechaly)と、彼女のパートナーであるフェリックス・ベーム(Felix Boehm)が手掛けるセレクトショップ「BDC」が、パリ左岸のサンジェルマン・デ・プレ地区にオープンした。店名はロックバンド、ザ・キュアー(The Cure)の代表曲「Boys Don’t Cry」の頭文字を取って名付けたという。

 約60平方メートルの店内は、定期的にコンセプトを替えて刷新するという。6月のオープン時は“ロサンゼルス”をテーマに掲げ、海の絵画やサーフボードがディスプレーされた店内に「パーム エンジェルス(PALM ANGELES)」の商品を多く並べた。現在は“着る芸術”をコンセプトにしたキュレーション。イタリアの建築家チニ・ボエリ(Cini Boeri)やアメリカ人の双子アーティスト、ハース・ブラザーズ(The Haas Brothers)のインテリア、フランス人アーティストのクロード・レベック(Claude Leveque)によるネオンアート作品などを飾る。ブランドは「マルニ(MARNI)」「シエス マルジャン(SIES MARJAN)」「マッキントッシュ(MACKINTOSH)」「オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)」「イージー(YEEZY)」「ボーディ(BODE)」などストリートからベーシックまで、世代や毛色の異なるさまざまなブランドを扱う。

ELIE INOUE:パリ在住ジャーナリスト。大学卒業後、ニューヨークに渡りファッションジャーナリスト、コーディネーターとして経験を積む。2016年からパリに拠点を移し、各都市のコレクション取材やデザイナーのインタビュー、ファッションやライフスタイルの取材、執筆を手掛ける

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レナウンが「ダーバン」「アクアスキュータム」の売上高を1.5倍に 5カ年計画を発表

 レナウンは30日、2023年を最終年度とする中期経営計画を発表した。連結で売上高700億円(18年度は636億円)、営業利益25億円(同25億円の赤字)を目指す。不採算の売り場や取引を見直す一方で、基幹3事業と位置づける「ダーバン(D’URBAN)「アクアスキュータム(AQUASCUTUM)」「アーノルドパーマー タイムレス(ARNOLD PALMER TIMEESS)」に経営資源を集中させる。神保佳幸社長は、「お客さまとわれわれの提供するものにズレが生じてきている。消費者視点で事業運営を見直し、約2000ある店舗を全て一つ一つ点検する」と強い意志で黒字化に臨む。

 基幹3事業の2019年2月期売上高はそれぞれ「ダーバン」が81億円、「アクアスキュータム」が61億円、「アーノルドパーマー タイムレス」が57億円。それぞれのブランドの売上高を最終年度に約50%引き上げる。同社は今月、150人の希望退職者を募ることを発表。人員整理など固定費削減で浮いた資金を、基幹ブランドの設備投資や販促宣伝費などの投資に振り向ける。

 「ダーバン」は、若い顧客の獲得へ向け宣伝投資を強化する。8月初旬から、俳優の吉田鋼太郎と藤原竜也の世代の離れた2人の俳優を広告塔に据え、“継承”をテーマとしたプロモーションを開始。来年春からは比較的値ごろな価格体帯の“レッドレーベル”を導入する。「アクアスキュータム」はエグゼクティブ層へアプローチするため高感度セレクトショップやラグジュアリーECへの卸を拡大する。「アーノルドパーマー タイムレス」はブランドサイトを通じたメディア発信でコト提案を強化し、ファミリー層の間での存在感を高める。

 新規事業やECも強化する。スーツの月額レンタルサービスの「着るダケ」事業の利用者は計画を上回る水準で推移しており、当初目標としていた会員数1万人を23年度に1万5000人に上方修正する。ECの売り上げ比率は3%から10%まで引き上げる。自社EC「アールオンライン ザ・ショップ(R-ONLINE “THE SHOP”)」「AQ オンライン」の会員数は80万人を目指し、他社ECへの出店も積極化。店舗との在庫管理一元化も進める。

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イオンとウエルシアが共同出資会社 仏ナチュラルコスメ「イヴ・ロシェ」日本導入

 イオンとウエルシアホールディングスは8月27日、共同出資会社イオンレーヴコスメを設立し、フランスのナチュラルコスメブランド「イヴ・ロシェ(YVES ROCHER)」を独占販売する。11月15日から関東エリア(東京、神奈川、埼玉、千葉)のイオンの総合スーパー70店舗、ウエルシア30店舗、ダイエー5店舗のほか、公式サイトで販売。2020年に全国に拡大し、25年に2000店舗まで販売網を広げていく。

 「オーガニック・ナチュラル市場は年間5%増で推移する。消費者アンケートで『試してみたい憧れ商品だが、毎日使い続けるには価格面などでハードルが高い』『購入する場所が限られている』という声があった。それを解消できるのが『イヴ・ロシェ』だった」(難波廣幸イオン ヘルス&ウエルネス事業担当責任者)と語り、日本への導入を決めた。

 メインターゲットは女子高校生~女子大生(10代後半~20代)でサブターゲットはメインターゲットの母親世代(30~40代)となる。第1弾は39アイテムを扱う。スターアイテムのヘアリンス「リンシングビネガー さらキララズベリー」(150mL、1000円)をはじめとするヘアケア(900円~)やボディーケア(600円~)、スキンケア(1600円~)、フレグランス(3000円~)。

 「イヴ・ロシェ」は1959年にフランスのブルターニュ地方で誕生。天然由来原料を使用した高品質な商品を手頃な価格で展開し、現在は90カ国で販売している。

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週末お出掛けスポット 日本人初パリコレモデルの山口小夜子と写真家、横須賀功光のコラボ展などアート5選

 週末にオシャレして出掛けたいアートスポットをお届け。今週は、日本人初パリコレモデルの山口小夜子と写真家の横須賀功光のコラボ展覧会や文学の要素を色濃く反映する現代美術家6人によるグループ展など5つをラインアップ。また、「WWD JAPAN.com」の過去記事の中から今週末(8月31、9月1日)に開催されるイベント情報やポップアップもまとめて紹介する。

【アート5選】

【開催中イベント】

そごう横浜店、ビューティフロアのリニューアルから1周年 「秋のBeauty祭」開催

「M・A・C」のビジュアルに超特急のカイが登場 本人来場のイベントも開催

ミキモトで「クラフツマンの感性」展 約1万個の真珠やジュエリーの数々を展示し制作の裏側を公開

「リーボック」が「レブロン」とフィットネス女子応援キャンペーンを実施

眼鏡「フォーナインズ」がフォトコンテスト開催 テーマは“アクティブな夏”

「ブルガリ」と「ドン ペリニヨン」のマリアージュ ブルガリ銀座タワーの最上階に

「リモワ」がストリート誌と企画展 過去のアーカイブからアーティストの作品まで

「MCM」がサステナをテーマに展示会開催 未使用バッグをドレスにアップサイクル

松屋銀座が「美しくなるビアガーデン」開催 今年もクロスフィットトレーナーAYAとコラボ

【開催中ポップアップ】

日本初上陸の英眼鏡「キュービッツ」がブリンク ベースでポップアップイベント開催

「クリスチャン ルブタン」が期間限定でリップカラーに刻印サービスを実施

ビートたけしプロデュースの「キタノブルー」が初ポップアップストアをオープン

眼鏡ブランド「アヤメ」が263日間のポップアップストア 直営店オープンの布石

オーガニックブランド「ラ・ブルケット」が関西で初のポップアップストア

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ストスナ誌「フルーツ」の創設者が大御所ジャーナリストを招き“モード”を解説

 ストリートスナップ誌の「ストリート(STREET)」「フルーツ(FRUiTS)」「チューン(TUNE)」などを手掛けてきたストリート編集室(青木正一代表)が、大御所のファッションジャーナリスト平川武治を招いたセミナー「平川武治のモードYOSE」を開催する。会場は、原宿にあるストリート編集室の事務所兼イベントスペースのルームF。9月1、3、4日の3回にわたって開催する予定。

 1日と3日は学生を含む一般向けで、1日は17時から、3日は19時から。学生は受講料2000円、一般は3800円。4日は「プロフェッショナルな参加者を想定し、個別の質問にも詳しく答えるサロン風のスペシャルデー」として、受講料は5000円。19時から。

 ストリート編集室の公式サイトなどから可能。申し込みは各回当日の正午まで。

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伊藤忠ファッションシステムが米国発のストリートウエアブランド「エコーアンリミテッド」のライセンスを取得

 伊藤忠ファッションシステムはこのほど、米国発のストリートウエアブランド「エコーアンリミテッド(ECKO UNLTD.)」のライセンス契約をアイコニックス・ブランド・グループと締結した。製造・販売はドウシシャが行い、2020年春夏シーズンからメンズアパレルと帽子カテゴリーの販売を開始する。

 アイテムは10代後半〜20代をターゲットとし、Tシャツ(3000円〜)、パーカ(6000円〜)、シャツ(4000円〜)、アウター(8000円〜)、トラックジャケット(6000円〜)、パンツ(6000円〜)、キャップ(3000円〜)をそろえ、セレクトショップ、専門店、ジーンズショップ、SC等で販売を予定している。今後はアイテムカテゴリーを拡大し、3年後には上代ベースで20億円規模のブランドを目指すという。

 同ブランドは1993年にマーク・エコー(Marc Ecko)が設立。“野性的精神”と“群衆の無限の力”を表現したサイのアイコンが特徴だ。ストリートアート、イラスト、ヒップホップ、アクションスポーツなどの要素を取り入れたアイテムをそろえる。

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@BFrance_Japan フランス貿易投資庁-ビジネスフランス

11月に日本上陸するフランスのボタニカル・ビューティーケアブランド イヴ・ロシェ の発表会🇫🇷🌿✨ブランドアンバサダーのパリジェンヌ、レナちゃんも登場。イオン、ウェルシアが独占販売に向け共同出資会社を設立。高品質な仏オーガニック製品が手頃な価格で手に入りやすくなりますね🥰

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温もりのあるカラーメイクがつくれる トレンドのミニサイズも入った「スック」のホリデーキットが登場

 「スック(SUQQU)」は11月1日、「2019 ホリデーメイクアップキット A / B」(2種、各1万円)を発売する。同ブランドで人気を集める4色のアイシャドウパレット「デザイニング カラー アイズ」の現品サイズと、リクイドアイシャドウ「グロウ タッチ アイズ」とリップグロス「フロウレス リップ グロス」のミニサイズをセットにした。同ブランドのカラーメイクアイテムで既存品のミニサイズが発売されるのは初めてだ。

 今年のテーマは“キャンドルナイト”。冬の長い夜にろうそくを灯して小さな炎の光の環が辺りに広がるような、温かく幻想的なカラーをそろえた。キットAはホリデーならではの華やかで情熱的な目元がつくれるレッド&ゴールドのセット。キットBは温もりと艶めきで大人の表情を際立たせるオレンジ&モーヴのセットとなっている。

 さらに12月1には、冬の乾燥から肌を守り、潤いと艶、ハリに満ちた肌へ導く「プレミアム スキンケア キット」(1万5000円)と“諭吉ファンデ”の愛称で親しまれている「エクストラ リッチ グロウ クリーム ファンデーション 102」のハーフサイズなどをセットにした「ファンデーション スターターキット」(6000円)を発売する。

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全員眼鏡でビッケブランカ&佐藤千亜紀のライブに熱狂 「ゾフ ロック」のドレスコードは眼鏡

 眼鏡ブランド「ゾフ(ZOFF)」を運営するインターメスティックは8月29日、「ゾフ」のサングラスコレクションのキービジュアルに起用しているシンガー・ソングライターの佐藤千亜妃とビッケブランカが出演する音楽イベント「ゾフロック2019(Zoff Rock 2019)」を鶯谷の東京キネマ倶楽部で開催した。

 昨年に続く同イベントは、キャンペーン期間中に「ゾフ」商品を購入して応募した人の中から250組500人を招待したもので、ドレスコードはサングラスまたは眼鏡フレームを着用すること。佐藤千亜妃とビッケブランカも眼鏡を掛けて登場した。

 「キスをする」など7曲を歌った佐藤千亜妃は「3~4年前から『ゾフ』を愛用している。家用眼鏡、映画館で字幕がよく見えるようにコンタクトの上から掛ける乱視矯正眼鏡、度付きサングラスなど持っていて、眼鏡屋さんを開けそう」と自身のエピソードを披露。1曲目の「Ca Va?」から大きな盛り上がりを見せたビッケブランカは「観客全員が眼鏡を掛けている光景はだいぶ異様だ。こんな経験はもうないと思う」と笑いを誘った。

 「ゾフ」は眼鏡を通じて音楽とファッションのカルチャーをクロスオーバーさせたブランディングを鮮明にしており、8月29日に渋谷にオープンしたゾフグランド東京渋谷店(127平方メートル)には、眼鏡を加工する待ち時間に音楽を楽しめるサウンドステーションを設けたほか、同施設にあるJVCケンウッド・ビクターエンタテインメントが手掛ける700人収容のライブハウスVeats SHIBUYAと連携して、音楽カルチャーを発信する店作りに生かす予定だ。同店の店長は現役のDJで、また「ゾフ」の社内ではロックバンドが結成されているという。

 幼少期に約10年間ピアノを学んだという高島郷インターメスティック クリエイティブデザイン室プロデューサーは、「『ゾフ』は音楽カルチャーとの親和性が高い活動を続けてきた。このストーリー性を確立し、他のブランドにない独自性や価値観を築きたい。グランド東京渋谷店は『ゾフ』の音楽活動における旗艦店だ」と話した。「ゾフ」の国内店舗数は226。

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“カフェオレ色”で秋の装い おしゃれに見せるベージュ&ブラウンの取り入れ方

 ベージュやブラウンなど“カフェオレ”系の色は、ここ数シーズン人気が続いています。クリーンで穏やかな雰囲気を醸し出せるのが人気の理由。さまざまなシーンに着て行きやすいことに加え、エフォートレスやミリタリーといったテイストとも好相性。でも、程よく主張を強めていくのが2019-20年秋冬のトレンドだけに、味付けを見直したくなります。有力ブランドが提案したコーディネートをヒントにして、ベージュ&ブラウンの賢い取り入れかたを紹介していきます。

 素材の質感やディテールでスタイリングに起伏を持たせると、カフェオレ色に深みを与えられます。具体的な選択肢になるのは、プリーツやドレープ、フリンジ、リボンなど。「バナーバレット(BANNER BARRETT)」はフリンジ付きのニットトップスに、シフォン地のプリーツスカートをコーディネート。フリンジが動きを添え、プリーツのひだが印影を引き出しています。

◆ディテールで動きをプラス 濃淡・素材感をずらして

 ベージュ系で全身をまとめる場合、色味をそろえすぎると、かえって単調に見えてしまいがちです。「ユニクロ ユー(UNIQLO U)」はベージュのシャツにキャメル色アウター、ココア色パンツで、濃淡がリズミカルな“トーン・オン・トーン”に整えました。トップスよりもう一段濃い色をボトムスや靴に配すのが、全体を引き締めるコツです。

 グレーやカーキ系の色を取り入れて、ベージュ系のまとまりを少しだけ崩す“ずらし”のテクニックは、互いの色を引き立て合ってくれます。「ラグナムーン(LAGUNAMOON)」のパンツルックは、ココア色のワイドパンツを主役に、それより色が薄めのニットキャミソールとモッズ風コートを組み合わせています。それぞれに素材感も異なっているので、いっそうずれが生まれて、こなれた雰囲気に仕上がっています。

◆白シューズを引き立て役に 細身ボトムスとレイヤード

 カフェオレ系のアイテムを引き立てる脇役としては、白い靴がうってつけです。柔らかいムードを印象付けられるうえ、足元が軽やかな印象になります。「ジードット(G.)」はキャメルのニットトップスとラップ風スカートで、同系色のコンビネーションを組み立てました。服より濃い色のバッグを斜め掛けして、カフェオレ色を穏やかに演出。白のレザーシューズが品よくクリーンな雰囲気を足元に呼び込んでいます。

 「オトアー(OTOAA)」は、ニットワンピースの下に細身パンツを合わせたカフェオレトーンのレイヤードを提案。レイヤードによってパンツの細さが際立っています。厚みのあるアウターを重ねて、さらにリラックスした見え具合にアレンジしました。唯一の“非ベージュ系”である白シューズが爽やかさを添えています。

◆アイキャッチーなアニマル柄を投入 ブーツをスパイシーに

 優しげなイメージのフェオレ系トーンですが、着こなしのレパートリーを広げるなら、強めの柄とミックスするのが効果的なアレンジです。たとえば、19-20年秋冬に広がりそうなレオパード(ヒョウ)柄は、意外と好相性を発揮してくれます。「コンバース トウキョウ(CONVERSE TOKYO)」はレオパード柄トップスにチェック柄ワイドパンツと、ダブルで印象的なモチーフを取り入れました。攻め系のレオパードと正統派チェックという、ほとんど真逆の柄が装いに動きを出しています。

 レオパードなどの柄を服で取り入れるのは、目立ちすぎが気になるという方もいるでしょう。でも、小物なら取り入れやすいはず。19-20年秋冬のおすすめは、久々に注目のロングブーツです。この秋冬はパイソン柄もリバイバルの気配。「アイレネ(IRENE)」はクラシカルなツイードのセットアップに、パイソン柄のブーツをコーディネート。ベージュ~ブラウンの落ち着いた色味の服と、スパイシーなパイソンブーツが交差します。

 19-20年秋冬の“カフェオレ”色コーデは、配色のずらしや異素材のミックス、白シューズとのマッチング、トレンド柄の投入などが工夫のしどころ。落ち着いた色ならではの上品でソフトなテイストを大切にしつつ、自分なりの落とし込みを楽しんでみてはいかがでしょうか。

2019-20年秋冬トレンドをもっと見る

ファッションジャーナリスト・ファッションディレクター 宮田理江:
多彩なメディアでコレクショントレンド情報、着こなし解説、映画×ファッションまで幅広く発信。バイヤー、プレスなど業界での豊富な経験を生かし、自らのTV通版ブランドもプロデュース。TVやセミナー・イベント出演も多い

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アメカジ「フラットヘッド」が民事再生法申請 負債額は親会社と合わせて16億円強

 アメカジブランド「フラットヘッド(THE FLAT HEAD)」を手掛けるフラットヘッド(長野県、小林昌良代表)は8月28日、東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日保全命令・監督命令を受けた。帝国データバンクによると負債額は約6億6100万円で、関連会社でセレクトショップ「デザートヒルズマーケット」などを運営する親会社のグローバルユニット(同代表)との合計は約16億6400万円(いずれも2019年5月期末時点)。

 小林代表は飲食業や保険セールスを経て、1993年にビンテージウエアを扱う「デザートヒルズマーケット」をオープンした。96年、古着の輸入を目的にフラットヘッドの前身であるアドバンストレーディングを設立。その後、オリジナルブランドの「フラットヘッド」がヒットした。現在、フラットヘッドとデザートヒルズマーケットなど全国に14の直営店を持つ。また2006年から、毎年9月上旬に1万5000人を動員する物販および飲食、音楽イベント「スーパーウィークエンド」を長野で開催していたが、今年は休止する。

 最盛期の売上高はフラットヘッドが約9億1300万円(15年5月期)、グローバルユニットが約9億2900万円(14年5月期)だった。

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経営難の「フォーエバー21」が破産申請を検討か 米メディアが報道

 米ブルームバーグ(BLOOMBERG)は8月28日、「フォーエバー21(FOREVER 21)」が日本の民事再生法に当たる連邦破産法11条の申請を検討していると複数の関係者が明らかにしたと報じた。

 「フォーエバー21」は2014年頃から経営状態の悪化が伝えられ、過去にも資金調達を行ってきた。現在、同社はおよそ5億ドル(約525億円)の動産担保融資による債務を抱えているほか、商業施設に多数の大型店を出店していることによる高額の賃料などの間接費が経営の大きな負担となっている。ECの台頭や嗜好の変化によって、主な顧客である若年層が商業施設に足を運ばなくなっていることも売り上げの減少につながった。こうしたことから、今回は追加資金の貸し手候補との交渉が行き詰まっており、焦点は11条の申請に向けたつなぎ融資(DIPファイナンス、経営陣を残しての会社再建に向けた融資)の確保に移っているという。「フォーエバー21」の担当者にコメントを求めたが、返答は得られなかった。

 なお、「フォーエバー21」は生産を中国にある複数の工場で行っているが、米中貿易摩擦が激化する中、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領がアパレルを含む中国製品に対する10%の追加関税を9月1日から発動するとしていることも、同社の交渉にとって不利な材料だろう。

 「フォーエバー21」は、韓国生まれのドン・チャン(Do Won Chang)とジン・チャン(Jin Sook Chang)夫妻が1984年に創業。世界中で700店あまりを展開しているが、2019年5月には中国市場から完全に撤退している。なお、日本では東京や大阪などで14店を運営している。

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タピオカ生存競争からインスタ生存競争を考える ファッションフリークOL「WWDジャパン」最新号につぶやく

 1992年生まれのファッションフリーク女子が、今週のファッション週刊紙「WWDジャパン」で気になったニュースを要約してお届け。渋谷のファッションベンチャー企業に勤める等身大OL、Azuのリアルな目線を生かした「このニュースからはコレが見える」という切り口で、様々な記事につぶやきを添えます。

今日のニュース:P.20「“タピオカ生存戦争”始まる!」

読み解きポイント「人気の秘訣は“徹底したファン目線”」

ニュースのポイント

 アジア発のブランドだけではなく日本発のおしゃれブランドも続々登場するなど、まだまだ勢いが衰えないタピオカブーム。タピオカ好きの若者から絶大な人気を誇るインスタアカウント「たぴりすと。@tapitapimainichi」にブームの現在地と今後について聞いた。

AZUはこう読む!

 「たぴりすと。」は、タピオカ好きの2人の女子大生が始めたタピオカ紹介アカウント。ひたすらタピオカを飲み紹介を続け、なんと2018年8月にアカウントを開設して1年足らずでフォロワー13万9000人に!これは脅威の成長率……。タピオカ自体がキラーコンテンツではありますが、投稿を見ると「美味しいタピオカを知ってもらいたい!」という想いがまっすぐ伝わってくるので、この成長はひとえに 「たぴりすと。」を運営するお二人の純粋な“タピオカ愛”によるものとわかります。週に何杯飲んでるのかな?

 以前の連載で取り上げた「コスメの文字入り投稿」のように、投稿画像から得られる情報が濃厚なので、タピオカファンならずとも見ていて楽しめるのが特徴。一投稿一杯のレポートですが、驚くべきはその分析力。ドリンク自体の評価、属性や大きさ、量といったタピオカの評価、回転率(!)とコスパという店舗の評価の3軸で分析しているのです。さらには営業時間やアクセスといった店舗情報まで記載されているので、「行きたい!」と思ったら検索せずともだいたいのことはわかるという親切さ。まさにタピオカファンによる、タピオカファンのための投稿です。

 ハッシュタグSEO対策やプロフィール画面の統一、いいね返し、プレゼントキャンペーンなどフォロワーやいいねを伸ばすtipsはたくさんありますが、そうした小手先の技(とても重要なんですけど)がいくら上手くても本当のファンは増えません。結局は「本当にファンになってもらいたい」フォロワーに「適切」で「有益」な情報を届けられるかが、“タピオカ生存戦争”だけではなく“インスタ生存戦争”でも勝ち残る鍵なのです。

 ちなみに、私はそこまでタピオカ好きではありませんが、台湾の「タイガー シュガー(TIGER SUGAR)」の黒糖ミルクタピオカwithクリームが大好きなので、9月の東京上陸を首を長〜くして待っています。モチモチ系タピオカ、濃厚系ドリンクが好きな方はぜひ。

19年春夏の百貨店では何が売れた? 好調ブランド、ヒット商品をリポート

Azu Satoh : 1992年生まれ。早稲田大学在学中に渡仏し、たまたま見たパリコレに衝撃を受けファッション業界を志す。セレクトショップで販売職を経験した後、2015年からファッションベンチャー企業スタイラーに参画。現在はデジタルマーケティング担当としてSNS運用などを行う。越境レディのためのSNSメディア「ROBE」(@robetokyo)を主催。趣味は、東京の可愛い若手ブランドを勝手に広めること。ご意見等はSNSまでお願いします。Twitter : @azunne

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【石田哲大が考える次の繁盛業態】「ミクソロジー」は、実は儲かる

 「ミクソロジー」が世界的に流行っている。日本でも20年ほど前に話題となり、出店が相次いだ。語源から解説すると、「mix(混ぜる)」と「ology(理論、学問)」を合わせた言葉であり、素材と素材を混ぜ合わせて新しい味わいを生み出すコンセプトが分かりやすいようだ。2000年代のはじめにロンドンのバーで興ったスタイルで、それが世界中に広がった。で、実は広がった理由がある。
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日本の若者の46%が模倣品購入経験あり 世界のZ世代はコピー商品をどう見る?

 “ニセモノ”の是非を問われれば否定的な声が大半を占めるだろう。それでも模倣品の数は減らないし、模倣品訴訟の数も減らない。2018年3月に東京税関が発表した資料によると、ファッション関連以外も含まれるが、「デザインを模倣した意匠権侵害物品の差し止め点数は前年比25倍で5万点超え」だという。

 これまでブランド側ばかりを取材対象としてきたが、消費者側はなぜ模倣品を購入するのかということに目を向けてみたい。“正規品”という触れ込みの商品を購入したら実はデッドコピー(注:許可なくそっくりそのままコピーした商品のこと)だったという場合もあるが、その一方で“〇〇風”といううたい文句で売られている商品が売れるということは、“正規品ではない”と理解した上で購入している消費者も存在するということだ。

世界のジェネレーションZの半数がコピー商品に「NO」

 国際商標協会(INTERNATIONAL TRADEMARK ASSOCIATION)が1995~2010年に生まれたいわゆるジェネレーションZ(以下、Z世代)を対象に実施したデッドコピーに対する意識調査が非常に興味深い。日本、米国、中国、ロシア、イタリア、インド、インドネシア、アルゼンチン、ナイジェリア、メキシコの10カ国で、18~23歳の男女延べ4500人を調査している。

 この報告書によると、全体の約半数(48%)がデッドコピーを購入することは「絶対によくないこと」または「たぶんよくないことだと思う」と回答している。「状況による」が39%、「全く問題ない」または「たぶん問題ない」と回答しているのは13%にとどまった。しかしその一方で、過去1年間にデッドコピーを購入したことがあると回答したのは全体の79%だった。つまり、「よくないことだとは理解しているが、購入している」若者が多いということだ。

 さらに、Z世代が購入したことのある商品のジャンルは、アパレルが1位(37%)、シューズ&アクセサリーが2位(34%)。体内に取り込んだり皮膚に触れたりするため危険性が高いと認識し、購入をためらう食料品・飲料(18%)やパーソナルケア商品(16%)と比べると、購入に対するハードルが低いことが分かる。

 ブランド名を重視するかという問いに対しては、全体の62%がブランド名は「とても重要」または「どちらかといえば重要」だと答えている。つまりZ世代にも、ブランド名は決定する上で重要なファクターであるということだ。特にインドは世界平均より+20%、中国は+11%、インドネシアは+10%高く、反対に米国は平均より-6%、日本は-10%、イタリアは-10%、ロシアは-14%と平均を下回った。しかしその一方で全体の81%が「ブランド名よりも自分が必要かどうかを重視する」と答えている。

 では、Z世代は「正しくない」と理解しているデッドコピーになぜ手を出すのか。世界平均を出したときのトップ3は「正規品よりコピー商品の方が簡単に手に入るから」(58%)、「金銭的にコピー商品しか購入できないから」(57%)、「支払った金銭が模倣品を売ることで生計を立てている人の役に立ってほしいから」(57%)だった。

日本のZ世代が気にするのは
「他人からの評価」か

 日本では男女各200人ずつを対象に調査を実施した。過去1年間でデッドコピーを購入したことがある日本のZ世代は46%と、国別に見ると格段に数値が低いことが特徴だ。日本だけを見たときにデッドコピーを購入する理由のトップは「金銭的にコピー商品しか購入できないから」(65%)。次いで「正規品よりコピー商品の方が簡単に手に入るから」(40%)、「使用していても誰も模倣品だと分からないから」(40%)と続き、金銭的な理由が高い比率を占めていることが分かる。

 日本のZ世代の69%が年間所得300万円以下と答えていることからも、金銭的な理由がトップに挙がるのも当然の結果と言えるだろう。米国は年間所得2万5000ドル(約262万5000円)未満と答えた人が38%、2万5000ドル以上と答えた人が全体の52%、そのうち10万ドル(約1050万円)以上と答えたのは全体の5%だ。日本では900万円以上が0%だったことを見ても、18~23歳という若年層でもすでに国ごとの格差が大きいことが分かる。

 もう一つ興味深い数字があった。Z世代の価値観を問う項目だ。彼らが最も大切だと考える価値観は“個性”だった。“個性”と答えたうちの92%が「自分の意思が大切」だと答え、75%が「他者と同調するより目立つことが重要」だという。これに対して日本のZ世代で「他者と同調するより目立つことが重要」と回答したのはたったの36%だった。日本人の同調志向が強いことは長く指摘されているが、Z世代でもその傾向は変わらないようだ。

 こうした数字から、「周りもブランド品を持っていないから、コピー商品を購入してまで所有する必要がない」「コピー商品を購入してでも目立ちたいという気持ちがない」という思考が読み取れ、コピー商品を購入したことがあると答えたZ世代が日本は断然少ないのにもうなずける。

「内心ひいた。ニセモノを買う友達に。」 特許庁の撲滅キャンペーン

 日本人特有の性質を利用したキャンペーンを打ち出しているといえるのが特許庁だ。同庁は18年、コピー商品撲滅キャンペーンのページを公式ウェブサイト内に開設している。そのページのキャッチコピーは「内心ひいた。ニセモノを買う友達に。」だ。さらに20代を対象に行った模倣品に対する意識調査の結果を公表しているが、質問は「友達がコピー商品を披露したら嫌な気がしますか?」「友達がニセモノを買っていたら注意しますか?」という内容で、焦点を当てているのは「他人からどう見られるか」という点だった。ちなみに回答は、「友達がコピー商品を披露したら嫌な気がしますか?」に対しては約8割が「YES」、「友達がニセモノを買っていたら注意しますか?」に対しては約7割が「NO」だった。「コピー商品を購入する=悪いこと→買わない」ではなく「コピー商品を購入する=友達に軽蔑される→買わない」という思考経路になっているのだ。

 模倣品問題だけに目を向ければ、日本人特有の気質が模倣品購入率の低さにつながったと言えるが、日本の将来を背負う若い世代が“他人からどう見られるか”に重きを置いて行動したり、意思決定をしたりしているという事実はやや残念だ。

 また、情熱とプライドを持って商品開発を行っているブランド側としても、そのヒストリーやこだわりを理解した上で「コピー商品を買わない」という選択をしてほしいと思っているに違いない。「エルメス(HERMES)」や「イッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE)」が合同でメディア向けの勉強会を開催してデザイン保護の重要性を訴えたり、「ナイキ(NIKE)」は8月からキッズ用シューズのサブスクリプションサービスを開始して、幼い頃からブランドに対するロイヤルティーを高めて将来の顧客層を獲得することを目指しているのも、全ては消費者に自社ブランドのことを理解してほしいからだ。

 模倣品の問題は業界全体の問題だ。悪貨は良貨を駆逐すると言うように、模倣品が増えれば正規品が少なからず売れなくなり、各社の業績に影響を与えかねないため、業界を守ることは自社を守ることにもつながる。消費者だけでなく、業界で働く人間の模倣に対する知識や理解を高めるために業界全体で教育を行っていく必要があるのではないだろうか。

YU HIRAKAWA:幼少期を米国で過ごし、大学卒業後に日本の大手法律事務所に7年半勤務。2017年から「WWDジャパン」の編集記者としてパリ・ファッション・ウイークや国内外のCEO・デザイナーへの取材を担当。同紙におけるファッションローの分野を開拓し、法分野の執筆も行う。19年6月からはフリーランスとしてファッション関連記事の執筆と法律事務所のPRマネージャーを兼務する。「WWDジャパン」で連載「ファッションロー相談所」を担当中

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紳士服はスーツ受難の時代をどう乗り越える? 2019年春夏、百貨店で売れたものVol.4

 「WWDジャパン」8月26日号は、毎シーズン恒例の“百貨店で売れたもの”特集です。全国計50の百貨店へのアンケート調査&有力店への直接取材によって、2019年春夏の百貨店の各カテゴリーで売れたものを浮き上がらせました。詳細は本紙や定期購読特典(販売もしています!)の「ビジネスリポート」をご確認いただきたいですが、ウェブでは特集担当記者による取材こぼれ話を座談会形式でお届け。第4回は、婦人服&紳士服カテゴリーについてです。

座談会参加者
林芳樹:「WWDジャパン」デスク
大塚千践:メンズウエア、スポーツなどの担当記者
本橋涼介:ウィメンズウエア、百貨店などの担当記者
五十君花実:百貨店ビジネスリポート特集の取りまとめ担当

五十君:今回は婦人服と紳士服の担当記者のお二人と、ご意見番の林デスクに集まってもらいました。さて、婦人服はかつては百貨店の屋台骨と呼ぶべきカテゴリーでしたが、近年は苦戦が目立ち、売り場面積縮小の流れが顕著になっています。19年春夏の婦人服カテゴリーには、どんな動きがありましたか?

本橋:キャリアゾーンが厳しいという声は例年通りでした。ただ、今年は低温が続いたことで、ジャケットを含む羽織り物が売れたという声は多かったですね。ジャケットは単価が高いので、その点はよかったと思います。伸長率上位となったのは「23区」「バンヤードストーム(BARNYARDSTORM)」などでしたが、どちらも羽織り物が好調だったようです。「23区」では、晩夏初秋物の動きもいいそうですよ。

大塚:紳士服も苦戦しているんだろうなと思っていたんですが、意外と底打ち感がありましたね。気温要因は婦人服と同様で、低温でアウターが売れたから前年に対し微増になったという声はよく聞きました。ただ、問題はスーツです。既製品のスーツの売れ行きがよかったという百貨店はないんじゃないかな。スーツの落ち込みをカジュアルアイテムでカバーできた売り場やブランドが、前年実績を超えています。

五十君:今春は、伊勢丹新宿本店メンズ館と阪急メンズ東京が大規模リニューアルを行ったことも話題でした。各店の改装効果はどうだったんでしょう?

大塚:両館共に、調子のよいフロアもあれば不調なフロアもあるので一概には言えません。例えば伊勢丹で言えば、7階などは好調です。「ブルックス ブラザーズ(BROOKS BROTHERS)」を7階に移設したことなどで、フロア全体の客層が狙い通り若返り、客数も増えているそうですよ。「ブルックス ブラザーズ」こそスーツのブランドじゃないかと思われるかもしれませんが、スーツだけでなくチノパンやカジュアルシャツ、セットアップなどもしっかりそろえているんです。19年春夏の紳士服を振り返ると、カジュアル化するニーズにいかに対応するかがシーズンのキーワードでした。

林:ビジネスシーンのカジュアル化というのは、05年に政府主導で打ち出された“クール・ビズ”以来ずっと言われていることではある。でも、19年春夏は段飛ばしでその傾向が強まった印象があるね。何年後かに振り返ると、19年は分岐点だったと言われるかもしれない。百貨店とは直接関係ないけど、青山商事やAOKIホールディングスなど、スーツの量販店の業績が4~6月期ではほとんど赤字になっている。大手企業がどんどんカジュアル通勤を推奨しているのがその理由で、例えば三井住友銀行もその一つ。丸の内系の企業(注:東京・丸の内にオフィスを構えるような、金融や商社、メーカーなどの大企業群)って、最もお堅いイメージの職場だったよね。大企業がカジュアル通勤を推奨し始めているということは、中小企業も今後一気にそっちの方向に流れる可能性は高い。スーツの「ダーバン(D’URBAN)」を擁するレナウンが先日150人の人員整理を発表したけど、黙って上質なスーツを売っていればいい時代は完全に去ったという感じ。

五十君:実際のところ、「ダーバン」は今回の紳士服伸長率ランキングでは3位に選ばれていますが、スーツが厳しい時代だということは間違いないですね。

大塚:小田急百貨店の売り場を取材したときにも、「近隣の大手銀行がカジュアル通勤を推奨していることで、売り上げにも影響が出ている」という話でした。

林:吊るしの既製スーツを買うなら、たとえ価格が高くてもパターンオーダーやメード・トゥー・オーダーのスーツが欲しいという声も増えているよね。

大塚:パターンオーダーやメード・トゥー・オーダーに関しては、百貨店側で強化の動きがここ2~3年で目立ち始めました。ただ、オーダーのコーナーがあるということが消費者まで伝わりきっていない売り場は多いようで、伸び率は比較的ゆっくりですね。とはいえ、アンケート回答でもオーダーが好調という声は都心・地方問わずあがってきています。

五十君:ビジネスシーンのカジュアル化は、紳士服だけでなく婦人服も同様です。百貨店の話とは直結しませんが、ここ1~2年ウィメンズが好調なユナイテッドアローズの竹田光広社長が、その好調理由について、「元来の強みであるトラッドテイストだけでなく、通勤のカジュアル化に対応してウィメンズでさまざまなラインを増やしているから」といったことを先日話していたのが印象的でした。

本橋:例えば、東武百貨店池袋店のヤング・キャリアゾーンでは、「ドレステリア(DRESSTERIOR)」が伸長率1位でした。ザ・百貨店キャリアというブランドではなく、「ドレステリア」のようにセレクト品も含めて幅広いシーンに対応できる品ぞろえの店が好まれているのは間違いないですね。

林:“キャリア”というゾーニングの言葉自体が、消費者の実態とはもはや乖離しているからね。かつてはザ・百貨店キャリアという雰囲気や品ぞろえだったブランドも、今はスーツやジャケットだけを売っているのではなく、リラックスしたスタイリングを増やしている。ただ、婦人服には紳士服のスーツみたいに従来の通勤シーンを象徴する分かりやすいアイテムがないから、センセーショナルにはなりづらい。

本橋:その通りだと思います。話は変わりますが、エイ・ネットが「ツモリチサト(TSUMORI CHISATO)」事業を終了するということで、駆け込み需要で同ブランドが売れたといった声がいくつかの百貨店からあがってきたことも、今期の婦人服の注目トピックスの一つでした。伊勢丹新宿本店4階コンテンポラリースタイル、阪急うめだ本店6階プレミアムで、「ツモリチサト」は伸長率1位になっています。濃いファンのいるブランドだったと思うので納得です。

五十君:婦人服、紳士服共に、今後の展望はどうですか?どんどん売り場面積が減って、現場のバイヤーや販売員たちの士気は下がっていないですか?

大塚:いや、やるべきことは明白なので、紳士服に悲壮感はないと思いますよ。個人的には、ここ数年続いたストリートブームの次がどうなるのかは気になっています。ストリートの流れが一気に廃れることはないですが、スニーカーの売れ行きは全般的に落ち着いてきています。予想よりも早く、ストリートの次のトレンドであるエレガンスのムードが来るような気がしています。ややこじつけになりますけど、ビジネスシーンのカジュアル化で単品ジャケットが売れるという動きと、エレガンスがトレンドになることでジャケットが売れるという流れに、もしかしたら交わる部分が生まれる……かも!?ただ、いくらエレガンスが来るとは言っても、スーツ専業、ドレスシャツ専業みたいなブランドはどんどん厳しくなっていくでしょうね。カジュアル化にも対応できるトータルブランドでないと難しい。「来年あたりには、専業ブランドは日本市場からいなくなるんじゃないか」なんて話すバイヤーもいました。

林:市場全体がラクな方、コンフォータブルな方に流れていて、ウィメンズではパンプスやストッキングが売れなくなっている。クリーニングに持って行かなきゃいけないドレスシャツや、手入れを含めて楽しむような革靴を好む層は今やおじさんだけだね。ジーンズさえ、硬くてはき心地が悪いから若い子には売れないと聞く。

本橋:ジーンズって、インスタ映えしにくいですからね。風になびく生地感やデザインの方が、写真や動画にした時に映えますから。

大塚:まさに、どこの百貨店に聞いても「ジーンズが売れない」って言ってました。老舗のデニムブランドでさえ「ジーンズが売れずにそれ以外の服が売れる」と言っていたのが衝撃的です。

本橋:婦人服の展望としては、プロパー販売強化の流れがいっそう強まるような気がします。「アプワイザー・リッシェ(APUWEISER-RICHE)」などセールを行わないブランドが増えている。消費者の価格に対する信頼を回復して、百貨店で婦人服を安心して買っていただこうという考え方なんだと思います。あと、僕個人としては、1年前に「WWDジャパン」の記者になって、今回の特集取材のために初めて阪急うめだ本店に足を踏み入れました。うめはん(注:阪急うめだ本店の愛称)ってスゴイですね。お盆真っ最中に取材したんですが、店内のエスカレーターは1段も飛ばさず人が並んでいるほど混んでいました。伊勢丹新宿本店はブランドごとの壁をなくす売り場の作り方ですよね。それも好きですが、うめはんは劇場型とでも言うのか、一つ一つのブランドの個性がよりはっきり立っている気がしました。フロア構成も、例えば3階は「バレンシアガ(BALENCIAGA)」とOL向けのリアルクローズブランドが同居していて、イベントスペースや「マルニ フラワー カフェ(MARNI FLOWER CAFE)」を挟んで回遊性を持たせているのが面白い。こんな風にいろんなものが詰まっている感じも、百貨がそろう百貨店ならではだなと感じました。

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米百貨店のロード&テイラーを新興サブスク企業が78億円で買収

 カナダの小売り大手のハドソンズ・ベイ・カンパニー(HUDSON'S BAY COMPANY以下、HBC)が傘下の米老舗百貨店チェーンのロード&テイラー(LORD & TAYLOR)を、サンフランシスコ発の新興ファッションテック企業ル・トート(LE TOTE)に9950万カナダドル(約78億円)で売却した。HBCはこれに加えて、2年後に現金化できる3320万カナダドル(約26億円)相当の担保付き約束手形と、ル・トートの株式25%を受け取る。

 HBCの2018年度における小売り関連の売上高は94億ドル(約9870億円)で、ロード&テイラーはその14億ドル(約1470億円)程度を占めている。今年に入って、同百貨店はニューヨーク五番街の旗艦店を筆頭に数店舗を閉店していた。ル・トートは残りのおよそ40店舗のうち38店舗とECを引き継ぐほか、ロード&テイラーのブランドと知的財産権を取得している。

 ル・トートは、投資銀行リッジクレスト・キャピタル・パートナーズ(RIDGECREST CAPITAL PARTNERS)出身のブレット・ノーサート(Brett Northart)とラケシュ・トンドン(Rakesh Tondon)が、12年に米カリフォルニア州サンフランシスコで創業。同社が展開しているアパレルや雑貨のサブスクリプション・レンタルサービス「ル・トート・ドットコム(Letote.com)」の月額料金は79ドル(約8200円)で、“アパレル版のネットフリックス”として急成長を続けている。

 ヘレナ・フォークス(Helena Foulkes)HBC最高経営責任者は、「ル・トートと合意に至って大変うれしく思っている。伝統的な小売りとル・トートのサブスクリプション・レンタルサービスを組み合わせることで、中堅の百貨店であるロード&テイラーに新たなビジネスチャンスが生まれるだろう」と語った。

 トンドン=ル・トート共同創業者は、「創業以来、当社は小売りの境界線を押し広げてきた。今回の買収は顧客からの要望に耳を傾けた結果だ。彼らはオンラインで買い物やレンタルをするほかにも、実店舗で買い物を楽しみたいと思っている。今回の買収はその両方を提供できるいい機会だったし、ロード&テイラーと『ル・トート・ドットコム』は顧客の年齢層が近いなど親和性が高いのも大きな理由だ」とその意図を説明した。

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@BFrance_Japan フランス貿易投資庁-ビジネスフランス

パリの Japan Expo「海外へビジネス展開したい人が反応を探れる場として機能、フランスでの成果が日本でのPRとなり短期間で元をとるケースも少なくない」 のだそう😊🇫🇷🇯🇵 25万人で「アタリ」をとれ!欧州展開の糸口探る企業、職人… :日経クロストレンド by

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ユナイテッドアローズが日本とアフリカの次世代デザイナーを支援

 ユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS以下、UA)は、日本とアフリカ双方のファッション繊維産業の発展、経済価値と社会価値創造を目的とする「FACE.A-Jプロジェクト(FASHION AND CULTURE EXCHANGE.AFRRICA-JAPANプロジェクト)」に協賛する。

 10月に開催される「楽天 ファッション ウィーク東京(Rakuten Fashion Week TOKYO以下、RFWT)」とナイジェリアで開かれる「ラゴス ファッション ウィーク(Lagos Fashion Week)」で同プロジェクトは、日本とアフリカから選出された次世代を担うファッションデザイナーの作品を紹介するプレゼンテーションを行う。アフリカからは、2019年「LVMHプライズ」のファイナリストでもあるテーベ・マググ(Thebe Magugu)とケネス・イズドンモウエン(Kenneth Izedonmwen)らが参加する。加えて、「RFWT」では日本とアフリカのファッション業界の持続可能性やコラボレーションの重要性をテーマとするディスカッションなどを行う。

 プロジェクトディレクターはUAの栗野宏文上級顧問・クリエイティブ・ディレクション担当が、アドバイザーは伊藤忠商事で渉外・貿易部門の欧州・アフリカ担当である信田阿芸子らが務める。栗野上級顧問は「これまでにアフリカを6回訪れたが、社会は目まぐるしく変わっている。それはファッションも同じだ。ステレオタイプではない、今のアフリカファッションの魅力を伝える」と語る。

 また、栗野上級顧問はアフリカのファッション市場に対する知見と独自のコネクションを生かし、10月の両ファッションウイークに参加するファッションデザイナーの選出にも加わっている。

 「FACE.A-Jプロジェクト」は、アフリカのクリエイティブ業界に強い関心を持つ「アワトリ(AWA’TORI)」の呼びかけにより立ち上げられた。

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「僕が提供したいのは『Wow(驚き)!』」 by ラムダン・トゥアミ

Ramdane Touhami「OFFICINE UNIVERSELLE BULY」アーティスティック・ディレクター

 僕が提供したいのは「Wow(驚き)!」。「素晴らしいサービス」「素晴らしい商品」「なんてすごい空間」––そう思ってほしい。家に帰って試して「Wow!なんていい香り!」「すごく肌の調子がいい!」とか、街ですれ違ったときやボーイフレンドと一緒に寝るときに「Wow!すごくいい香り!」と思ってほしい。僕らは役立たずで、僕らの会社が明日なくなったとしても誰も困らない。僕らが作っているのはただのお土産。でもせっかくのお土産なら、いいお土産になりたいと思っている。(2019年4月5日掲載、ファッション業界も注目するパリ発美容専門店「ビュリー」の仕掛け人 ラムダン・トゥアミの頭の中から)

The WORDS
ファッション業界人の残した名言を日々の糧に。デザイナーやバイヤー、社長、編集長らの心に響く言葉をお届け。

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