岡本大陸、林陸也、Kotsu 同世代の東京ユースが作る音楽イベント「HUE」というコミュニティー

 夏も終わる8月30日、東京を拠点とする「ダイリク(DAIRIKU)」の岡本大陸デザイナーと「シュガーヒル(SUGARHILL)」の林陸也デザイナーによるオールナイト音楽イベント「HUE」が東京・渋谷のコンタクト トーキョー(Contact Tokyo)を会場に開催される。

 「HUE」は昨年10月に初開催され、今回が2回目と産声を上げたばかりのイベントだ。しかし、出演するのはサイケデリック・ロックバンドの踊ってばかりの国や、奈良発の気鋭ロックバンドAge Factory、シンガーソングライターでプロデューサーのNTsKi、森敦彦「ワコマリア(WACKO MARIA)」デザイナーがプロデュースするサウンドクルーKILLER TUNES BROADCAST、4人組のDJコレクティブCYKのKotsuなど、多様なジャンルから強力なラインアップ。聞けば、ブランドと密接な関係にあるアーティストとDJを中心に集めたという。

 今回、開催にあたり主催する岡本デザイナーと林デザイナーに加え、出演するKotsuの3人に話を聞いた。ごく感覚的な話ではあるが、94年から96年生まれにはセンスのある人たちが多い。何を隠そう岡本デザイナーは94年生まれ、林デザイナーとKotsuは95年生まれだ。彼ら同世代の東京ユースが見るリアルの先にあるという「HUE」の開催の意義とは?

WWD:まずは2人の出会いから教えてください。

岡本大陸:僕は奈良出身で3〜4年前に上京したんですけど、その頃から「僕の1つ下で『シュガーヒル』ってブランドをやっている子がいる」というのは友達から聞いていたんです。いつか会えるだろうと思っていて、知り合ったのは約2年半前ですね。

林陸也:プレス会社が同じということもあって僕も噂ではずっと聞いていました。でもいざ会おうとすると、展示会に来てくれたのに前日なくした携帯を買い直しに出ていたり、半年くらいすれ違いが続いて(笑)。18年3月頃に、受注会をやる場所と日程が近かったのでようやく大阪で初めて会いました。それから昨年9月に合同展示会を行うことになったタイミングでせっかくだから何かやろうと話が膨らみ、「HUE」の開催が決まったんです。

WWD:ひと昔前と比べてブランドが音楽イベントをオーガナイズすることが少なくなってきたいま、なぜ「HUE」の開催を決めたんでしょうか?

林:親父の趣味で昔から家にバンドセットがあったり、一瞬だけですがバンドを組んだり、音楽がずっと好きで生活の一部としてあったからですね。「シュガーヒル」もアイテムに暗喩的に歌詞が載っていたり、ミュージシャンのスタイルにデザイン面で影響を受けたり、音楽からインスピレーションを受けることが多いので。

岡本:僕は陸也ほどストレートに音楽に影響を受けてはいないんですけど、アメリカ古着やアメリカ映画から影響を受ける中で映画にはBGMとして音楽が使われていて、「空気感として、あの映画ではこういう音楽が流れていたから展示会でもこういう音楽を流したい」というのがあったんです。それで2人で、2つのブランドで何かをやるってなったとき、それぞれのコミュニティーが混ざっていくのが面白いかもしれないという発想から、音楽をきっかけにプラスアルファで何か違う広がり方をしたいと開催に至りました。

WWD:あくまでも2つのコミュニティーを混ぜたいからやる、という趣旨ではないですよね?

林:混ざればいいなくらいの願望で、演奏やDJを通してブランドと僕らの思いが伝わって結果的に面白いことが「HUE」をきっかけに起きればいいなと考えています。

WWD:イベント名の由来は?

林:僕らはバックボーンが本当に全然違うので、まとめようと思ってもまとまらない。だから会場で化学反応みたいに混じり合えればいいという思いから、英語で「色相」や「型」を意味する「HUE」と名付けました。

2ndアルバムのタイトルにもなっているAge Factoryの代表曲「GOLD」

WWD:初回はヒップホップ色が濃かったようですが、今回のバンドからDJまで多様なラインアップにした意図は?

岡本:今回は“自分たちとなんらかのつながりがある”という点が大きいですね。Age Factoryはボーカルの清水エイスケが高校の同級生で友人だし、めちゃくちゃかっこいいから絶対に出演してほしくて声をかけました。エイスケは繊細なセンサーを持っていて、バンドマンなんですけどヒップホップもK-POPも幅広く聴くしファッションにも興味があって、「こういうイベントがあるんだけど」って話をしたら「いつでも誘って!」って言ってくれたんです。エイスケだけじゃなく、ちょうどいまバンドシーンの人たちがファッション系の人と関わりたいっていうのがあるみたいですね。Kotsuは高校生の頃からツイッターで知っていたし、彼が所属しているCYKも聴いていた。(この関係について)掘って深い話があるかって聞かれると難しいんですけど、「この人は絶対に出てほしい」「ジャンルは違うけどこの先一緒に戦っていきたい」って気持ちがあるんです。

林:踊ってばかりの国は、ギターの丸山康太さんを「シュガーヒル」2019-20秋冬コレクションのモデルに起用させていただいたことがきっかけです。もともと僕が学生時代に毛皮のマリーズとドレスコーズの大ファンで、いつか一緒に仕事がしたいと思っている中でラブコールしたんです。そしたら撮影のときに「僕のことを好いてくれるのはうれしい、だけど僕がやってるバンドも素晴らしいからぜひ見てほしい」ってライブに呼んでもらって、ライブ終わりに「HUE」への出演を打診したんです。そのあと丸山さんから、バンドの皆さんがライングループで「ファッション系のイベントに出たことないからこのオファーはうれしいね!出よう!」みたいに「HUE」についてやり取りしてるのを見て、うるっときました(笑)。ほかにも「シュガーヒル」と「ダイリク」でそれぞれ出演してほしいアーティストやDJがいて、調整してくれる人として普段イベントをオーガナイズしているKotsuに声をかけたんです。

Kotsu:もともと初回も、大陸と知り合いたっだし世代も近いしってことで出演者として声をかけてもらっていたんですが、今回は出演と併せてDJのブッキングを手伝っています。クラブに通うようになってから、僕自身がナイトタイムで遊ぶクラブやパーティーをブランドが打ち出すみたいなのがずっといいと思っていて、事あるごとに全部行ってたんです。今回の「HUE」も昔の僕みたいにファッションという文脈があるからこそ行きやすいって人もいるだろうし、初めてクラブに来るって人がいると思う。そういう人たちに対して、今リアルなラインアップを体感してほしいという思いはあります。そういう意味では、僕と同い年のMayu Kakihataさんは同世代の中でもレコードディガーとして尊敬していますし、Little Dead GirlはVERDYさん主宰のWasted Youthとコラボでパーティーを敢行したばかりの注目コレクティブtokyovitaminのメンバー。なかなか共演はないラインアップではありつつも、何か似ているものを抱えた人たちかなと。

WWD:ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)もジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)もマシュー・M・ウィリアムズ(Matthew M. Williams)も、いま一時代を築いているデザイナーは夜遊びがうまかったりDJをやっていたり、ナイトライフは大事ですよね。

Kotsu:僕にとっても大事だったタイミングが多々あるように、音楽やファッション以外の業種でもナイトライフでの出会いから仕事になったり、違う界隈の友達ができたりっていう経験は多くの人があると思います。2人から話をもらったときも、普段の活動だけを続けていたら築けない関係性が新しく生まれるイベントになるだろうなって。僕自身も初めて共演する人ばかりですし。実際に「HUE」で夜遊びすることで、そういうきっかけが生まれてほしい。そういうカルチャーをこの世代でつくるっていうのを僕はやりたいんで、いろんな人に来てほしいです。

WWD:出演陣の中に森「ワコマリア」デザイナーのKILLER TUNES BROADCASTの名前があったことが意外でした。

林:「ワコマリア」のブランドとしてのクルー感みたいなのにすごく憧れていて、世代としては完全に僕らの父親世代。“父親”にすがる思いで「一緒に遊んでくれませんか?」ってお願いしたところ快諾してくれました。僕らみたいな若手デザイナーのイベントに出演してくださるのがうれしいです。KILLER TUNES BROADCASTさんの出演が決まる前からですが、すでにジャンルレスでボーダーレスな感じだったんですけど、よりそれが濃くなりましたね。

Kotsu:全世界的に僕らの世代は、音楽とかファッションだけでなく何でも区切ることなくフラットに見ているんですよ。だからこそいろいろな壁を超えた「HUE」ってイベントが成り立っている。本末転倒になってしまうんですけど、今回のイベントについては探っても掘っても深い話は出てこないと思うんです。でもそれこそが僕らの世代のリアル。僕もDJとして本気で活動していますけど、ファッションやアートが気になるから情報を追うし、洋服も買う。本当に音楽だけが好きだったらボロッボロの洋服を着て、レコードだけ買ってればいい(笑)。でもいろいろな世界に興味があるんですよね。

WWD:みなさんの世代は、片手間で済ませるのとは違い興味があればとりあえずチャレンジするという意味合いで、物事にトライするハードルが低いですよね。

林:すごい自然な流れで「HUE」が出来上がっているんですよ。

Kotsu:この自然さが超リアルだなって。でも僕らからしたらここ(2人)を誘えないんですよね、実は。デザイナーに対するリスペクトもあるし、ブランディングもあるだろうから言えなくて。だから誘ってくれた時はうれしくて即答しました。

WWD:「HUE」ではみなさんのコミュニティー以外の人も巻き込みたいんでしょうか?

岡本:客層は僕らの周りの人、いわゆるファッション系の人たちが多いと思うんですけど、「このバンドめっちゃかっこいいじゃん」とか「あのDJいいね」みたいに広がっていったら、やった甲斐があるなって思います。「HUE」と「ダイリク」と「シュガーヒル」のそれぞれの違う入り口から知ってもらうのはいいことだと思うし、その逆も起きてほしいです。

林:僕らが本当にいいと思った人を集めたので、より広い層に届いてほしいし巻き込みたいですね。ボーダーレスに混じり合って、化学反応的に何かが起きるのを俯瞰で見ることを楽しみにしています。

岡本:とにかくファッションでも音楽でも、何かのきっかけになれればいいんです。僕が服を作るようになったきっかけは、大阪のアメ村のいろんなイベントに行って先輩と遊んでいたから。そこできっかけになる人と出会ったから今の俺がいる、みたいな。

WWD:2ブランドが主催するということは、出演者はブランドのアイテムを身につけて出演するんでしょうか?

岡本:それはないですね。僕とエイスケは同級生という関係性があるからこそ出演してもらっているので、コマーシャル目的で着てもらうという考えはありません。

林:僕は丸山さんに影響を受けてきたからこそ無理に着させたくないし、彼らのスタイルは触ったらいけないんです。偶像崇拝みたいなもので仏様と一緒です。丸山さんたちバンドメンバーの皆さんが自分の意思で着たいって言ってくれたらめちゃくちゃうれしいですけど(笑)。

WWD:今後、「HUE」は定期的に開催していくつもりですか?

岡本:陸也とは、同世代で頑張っている人たちと一緒にやれるのはすごい恵まれていると話していて、年に1回この世代でこういうことができればいいなと思っています。今回は夏の終わりに楽しいことがしたくて、8月30日の開催になりました。「HUE」で稼ぐつもりはないですけど、自分たちが打ち出したいものをちゃんと出せた上で利益が出たら素晴らしいとは思いますね。それこそ前回は赤字でしたけど、それでも今回またやる。だからこそ生まれるものがあると思っています。

林:今は“僕らのイベントにイケてる人たちを呼んでいる”って感覚なんですけど、将来的には“僕らのイベントに出ているからイケてる”みたいになってほしいんです。「HUE」に行けばイケてる音楽と出会える、みたいな。アーティストたちのプロップスになるようなイベントにもしていきたいですね。

■SUGARHILL & DAIRIKU presents HUE
日程:8月30日
時間:22:00〜
場所:Contact Tokyo
住所:東京都渋谷区道玄坂2-10-12 新大宗ビル4号館地下2階
入場料:3000円 / 前売り券 2500円 / 23歳以下 2000円
出演アーティスト:踊ってばかりの国、Age Factory、NTsKi feat. Yosuke Shimonaka、American Dream Express × MES、Kotsu、bungo、KILLER TUNES BROADCAST、Mayu Kakihata、LITTLE DEAD GIRL、Kohei Nishihara、Soichiro

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岡本大陸、林陸也、Kotsu 同世代の東京ユースが作る音楽イベント「HUE」というコミュニティー

 夏も終わる8月30日、東京を拠点とする「ダイリク(DAIRIKU)」の岡本大陸デザイナーと「シュガーヒル(SUGARHILL)」の林陸也デザイナーによるオールナイト音楽イベント「HUE」が東京・渋谷のコンタクト トーキョー(Contact Tokyo)を会場に開催される。

 「HUE」は昨年10月に初開催され、今回が2回目と産声を上げたばかりのイベントだ。しかし、出演するのはサイケデリック・ロックバンドの踊ってばかりの国や、奈良発の気鋭ロックバンドAge Factory、シンガーソングライターでプロデューサーのNTsKi、森敦彦「ワコマリア(WACKO MARIA)」デザイナーがプロデュースするサウンドクルーKILLER TUNES BROADCAST、4人組のDJコレクティブCYKのKotsuなど、多様なジャンルから強力なラインアップ。聞けば、ブランドと密接な関係にあるアーティストとDJを中心に集めたという。

 今回、開催にあたり主催する岡本デザイナーと林デザイナーに加え、出演するKotsuの3人に話を聞いた。ごく感覚的な話ではあるが、94年から96年生まれにはセンスのある人たちが多い。何を隠そう岡本デザイナーは94年生まれ、林デザイナーとKotsuは95年生まれだ。彼ら同世代の東京ユースが見るリアルの先にあるという「HUE」の開催の意義とは?

WWD:まずは2人の出会いから教えてください。

岡本大陸:僕は奈良出身で3〜4年前に上京したんですけど、その頃から「僕の1つ下で『シュガーヒル』ってブランドをやっている子がいる」というのは友達から聞いていたんです。いつか会えるだろうと思っていて、知り合ったのは約2年半前ですね。

林陸也:プレス会社が同じということもあって僕も噂ではずっと聞いていました。でもいざ会おうとすると、展示会に来てくれたのに前日なくした携帯を買い直しに出ていたり、半年くらいすれ違いが続いて(笑)。18年3月頃に、受注会をやる場所と日程が近かったのでようやく大阪で初めて会いました。それから昨年9月に合同展示会を行うことになったタイミングでせっかくだから何かやろうと話が膨らみ、「HUE」の開催が決まったんです。

WWD:ひと昔前と比べてブランドが音楽イベントをオーガナイズすることが少なくなってきたいま、なぜ「HUE」の開催を決めたんでしょうか?

林:親父の趣味で昔から家にバンドセットがあったり、一瞬だけですがバンドを組んだり、音楽がずっと好きで生活の一部としてあったからですね。「シュガーヒル」もアイテムに暗喩的に歌詞が載っていたり、ミュージシャンのスタイルにデザイン面で影響を受けたり、音楽からインスピレーションを受けることが多いので。

岡本:僕は陸也ほどストレートに音楽に影響を受けてはいないんですけど、アメリカ古着やアメリカ映画から影響を受ける中で映画にはBGMとして音楽が使われていて、「空気感として、あの映画ではこういう音楽が流れていたから展示会でもこういう音楽を流したい」というのがあったんです。それで2人で、2つのブランドで何かをやるってなったとき、それぞれのコミュニティーが混ざっていくのが面白いかもしれないという発想から、音楽をきっかけにプラスアルファで何か違う広がり方をしたいと開催に至りました。

WWD:あくまでも2つのコミュニティーを混ぜたいからやる、という趣旨ではないですよね?

林:混ざればいいなくらいの願望で、演奏やDJを通してブランドと僕らの思いが伝わって結果的に面白いことが「HUE」をきっかけに起きればいいなと考えています。

WWD:イベント名の由来は?

林:僕らはバックボーンが本当に全然違うので、まとめようと思ってもまとまらない。だから会場で化学反応みたいに混じり合えればいいという思いから、英語で「色相」や「型」を意味する「HUE」と名付けました。

2ndアルバムのタイトルにもなっているAge Factoryの代表曲「GOLD」

WWD:初回はヒップホップ色が濃かったようですが、今回のバンドからDJまで多様なラインアップにした意図は?

岡本:今回は“自分たちとなんらかのつながりがある”という点が大きいですね。Age Factoryはボーカルの清水エイスケが高校の同級生で友人だし、めちゃくちゃかっこいいから絶対に出演してほしくて声をかけました。エイスケは繊細なセンサーを持っていて、バンドマンなんですけどヒップホップもK-POPも幅広く聴くしファッションにも興味があって、「こういうイベントがあるんだけど」って話をしたら「いつでも誘って!」って言ってくれたんです。エイスケだけじゃなく、ちょうどいまバンドシーンの人たちがファッション系の人と関わりたいっていうのがあるみたいですね。Kotsuは高校生の頃からツイッターで知っていたし、彼が所属しているCYKも聴いていた。(この関係について)掘って深い話があるかって聞かれると難しいんですけど、「この人は絶対に出てほしい」「ジャンルは違うけどこの先一緒に戦っていきたい」って気持ちがあるんです。

林:踊ってばかりの国は、ギターの丸山康太さんを「シュガーヒル」2019-20秋冬コレクションのモデルに起用させていただいたことがきっかけです。もともと僕が学生時代に毛皮のマリーズとドレスコーズの大ファンで、いつか一緒に仕事がしたいと思っている中でラブコールしたんです。そしたら撮影のときに「僕のことを好いてくれるのはうれしい、だけど僕がやってるバンドも素晴らしいからぜひ見てほしい」ってライブに呼んでもらって、ライブ終わりに「HUE」への出演を打診したんです。そのあと丸山さんから、バンドの皆さんがライングループで「ファッション系のイベントに出たことないからこのオファーはうれしいね!出よう!」みたいに「HUE」についてやり取りしてるのを見て、うるっときました(笑)。ほかにも「シュガーヒル」と「ダイリク」でそれぞれ出演してほしいアーティストやDJがいて、調整してくれる人として普段イベントをオーガナイズしているKotsuに声をかけたんです。

Kotsu:もともと初回も、大陸と知り合いたっだし世代も近いしってことで出演者として声をかけてもらっていたんですが、今回は出演と併せてDJのブッキングを手伝っています。クラブに通うようになってから、僕自身がナイトタイムで遊ぶクラブやパーティーをブランドが打ち出すみたいなのがずっといいと思っていて、事あるごとに全部行ってたんです。今回の「HUE」も昔の僕みたいにファッションという文脈があるからこそ行きやすいって人もいるだろうし、初めてクラブに来るって人がいると思う。そういう人たちに対して、今リアルなラインアップを体感してほしいという思いはあります。そういう意味では、僕と同い年のMayu Kakihataさんは同世代の中でもレコードディガーとして尊敬していますし、Little Dead GirlはVERDYさん主宰のWasted Youthとコラボでパーティーを敢行したばかりの注目コレクティブtokyovitaminのメンバー。なかなか共演はないラインアップではありつつも、何か似ているものを抱えた人たちかなと。

WWD:ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)もジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)もマシュー・M・ウィリアムズ(Matthew M. Williams)も、いま一時代を築いているデザイナーは夜遊びがうまかったりDJをやっていたり、ナイトライフは大事ですよね。

Kotsu:僕にとっても大事だったタイミングが多々あるように、音楽やファッション以外の業種でもナイトライフでの出会いから仕事になったり、違う界隈の友達ができたりっていう経験は多くの人があると思います。2人から話をもらったときも、普段の活動だけを続けていたら築けない関係性が新しく生まれるイベントになるだろうなって。僕自身も初めて共演する人ばかりですし。実際に「HUE」で夜遊びすることで、そういうきっかけが生まれてほしい。そういうカルチャーをこの世代でつくるっていうのを僕はやりたいんで、いろんな人に来てほしいです。

WWD:出演陣の中に森「ワコマリア」デザイナーのKILLER TUNES BROADCASTの名前があったことが意外でした。

林:「ワコマリア」のブランドとしてのクルー感みたいなのにすごく憧れていて、世代としては完全に僕らの父親世代。“父親”にすがる思いで「一緒に遊んでくれませんか?」ってお願いしたところ快諾してくれました。僕らみたいな若手デザイナーのイベントに出演してくださるのがうれしいです。KILLER TUNES BROADCASTさんの出演が決まる前からですが、すでにジャンルレスでボーダーレスな感じだったんですけど、よりそれが濃くなりましたね。

Kotsu:全世界的に僕らの世代は、音楽とかファッションだけでなく何でも区切ることなくフラットに見ているんですよ。だからこそいろいろな壁を超えた「HUE」ってイベントが成り立っている。本末転倒になってしまうんですけど、今回のイベントについては探っても掘っても深い話は出てこないと思うんです。でもそれこそが僕らの世代のリアル。僕もDJとして本気で活動していますけど、ファッションやアートが気になるから情報を追うし、洋服も買う。本当に音楽だけが好きだったらボロッボロの洋服を着て、レコードだけ買ってればいい(笑)。でもいろいろな世界に興味があるんですよね。

WWD:みなさんの世代は、片手間で済ませるのとは違い興味があればとりあえずチャレンジするという意味合いで、物事にトライするハードルが低いですよね。

林:すごい自然な流れで「HUE」が出来上がっているんですよ。

Kotsu:この自然さが超リアルだなって。でも僕らからしたらここ(2人)を誘えないんですよね、実は。デザイナーに対するリスペクトもあるし、ブランディングもあるだろうから言えなくて。だから誘ってくれた時はうれしくて即答しました。

WWD:「HUE」ではみなさんのコミュニティー以外の人も巻き込みたいんでしょうか?

岡本:客層は僕らの周りの人、いわゆるファッション系の人たちが多いと思うんですけど、「このバンドめっちゃかっこいいじゃん」とか「あのDJいいね」みたいに広がっていったら、やった甲斐があるなって思います。「HUE」と「ダイリク」と「シュガーヒル」のそれぞれの違う入り口から知ってもらうのはいいことだと思うし、その逆も起きてほしいです。

林:僕らが本当にいいと思った人を集めたので、より広い層に届いてほしいし巻き込みたいですね。ボーダーレスに混じり合って、化学反応的に何かが起きるのを俯瞰で見ることを楽しみにしています。

岡本:とにかくファッションでも音楽でも、何かのきっかけになれればいいんです。僕が服を作るようになったきっかけは、大阪のアメ村のいろんなイベントに行って先輩と遊んでいたから。そこできっかけになる人と出会ったから今の俺がいる、みたいな。

WWD:2ブランドが主催するということは、出演者はブランドのアイテムを身につけて出演するんでしょうか?

岡本:それはないですね。僕とエイスケは同級生という関係性があるからこそ出演してもらっているので、コマーシャル目的で着てもらうという考えはありません。

林:僕は丸山さんに影響を受けてきたからこそ無理に着させたくないし、彼らのスタイルは触ったらいけないんです。偶像崇拝みたいなもので仏様と一緒です。丸山さんたちバンドメンバーの皆さんが自分の意思で着たいって言ってくれたらめちゃくちゃうれしいですけど(笑)。

WWD:今後、「HUE」は定期的に開催していくつもりですか?

岡本:陸也とは、同世代で頑張っている人たちと一緒にやれるのはすごい恵まれていると話していて、年に1回この世代でこういうことができればいいなと思っています。今回は夏の終わりに楽しいことがしたくて、8月30日の開催になりました。「HUE」で稼ぐつもりはないですけど、自分たちが打ち出したいものをちゃんと出せた上で利益が出たら素晴らしいとは思いますね。それこそ前回は赤字でしたけど、それでも今回またやる。だからこそ生まれるものがあると思っています。

林:今は“僕らのイベントにイケてる人たちを呼んでいる”って感覚なんですけど、将来的には“僕らのイベントに出ているからイケてる”みたいになってほしいんです。「HUE」に行けばイケてる音楽と出会える、みたいな。アーティストたちのプロップスになるようなイベントにもしていきたいですね。

■SUGARHILL & DAIRIKU presents HUE
日程:8月30日
時間:22:00〜
場所:Contact Tokyo
住所:東京都渋谷区道玄坂2-10-12 新大宗ビル4号館地下2階
入場料:3000円 / 前売り券 2500円 / 23歳以下 2000円
出演アーティスト:踊ってばかりの国、Age Factory、NTsKi feat. Yosuke Shimonaka、American Dream Express × MES、Kotsu、bungo、KILLER TUNES BROADCAST、Mayu Kakihata、LITTLE DEAD GIRL、Kohei Nishihara、Soichiro

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「レディアゼル」ルミネエスト新宿店の1日売り上げが1700万円超え 館の売り上げ歴代最高を更新

 サマンサタバサジャパンリミテッド傘下のアパレル企業、バーンデストローズジャパンリミテッドが手掛ける「レディアゼル(REDYAZEL)」は23日、新宿ルミネエスト店をリニューアルオープンした。初日の売り上げは1746万円で、館の単独店舗での売り上げ記録を更新した。

 ブランドは2014年秋にスタート。20代前半~30代前半をメインターゲットに、“new 色っぽ girly”をコンセプトとする。都会的でシンプルなデザインをベースに、異素材ミックスで遊び心を表現する。立ち上げから右肩上がりの成長を続け、現在は全国に14店舗を展開。8月の既存店売上高も20%以上増と好調に推移する。

 新宿ルミネエスト店の売り場面積は約50平方メートルと、同フロアのショップとしては小さめ。今回のリニューアルでは、坪効率をさらに上げるため、入り口付近の平台をなくして商品ラックを増やした。床を大理石調、什器を木目調に変えるなど異なるテイストを織り交ぜ、“異素材ミックス”を店装でも表現した。

 リニューアルオープン初日は、主力のオリジナル柄ワンピースがけん引し、コート類も柄や素材の切り替えなど手の込んだ仕様ながら1万円台という値ごろな価格でよく売れた。客単価は5~6万円。2万円以上購入者限定特典のパーカ、シャツドレスの反応もよく、まとめ買いにつながった。

 顧客への地道なアプローチも、売り上げの底上げに貢献した。「デジタルに頼らず、顧客名簿を充実させたり、DMを丁寧に作ったりと、スタッフ一人一人が地道に信頼関係を築いてきた」と安藤慎一郎レディアゼル事業部ブランド長。同店のスタッフ13人には一人あたり50人ほどファンがついているといい、この日の来店も顧客が中心だった。「うちには、何万人ものインスタグラムのフォロワーがいるようなカリスマ販売員が在籍しているわけではない。だが、広く発信することよりも、狭いコミュニティーの中でいかにお客さまとの“共感”を作れるかが大事と考え実行してきた。今までの努力が実を結んだ」と話した。

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宝島社がポップアップストアをオープン 商品を企画する編集部員などが接客販売

 宝島社は8月24日〜9月23日、付録をメインとした出版物のポップアップストアを銀座ロフト6階にオープンする。店頭では、商品を企画する編集部員やミリオンセラーを連発するヒットメーカー部員、日本一バッグを作っているバッグの目利き部員らが接客販売を行う。また、全商品の付録サンプルをディスプレーし、実際に手にとって試すことができる。

 アイテムは、シリーズ累計46万部を突破した「天使の深睡眠マクラBOOK」をはじめ、「モズ(MOZ)」やデニムブランド「リー(LEE)」などブランドのバッグ付きブック、キャラクターのグッズ付きブックなど人気商品約100種類をそろえる。また、イベントや購入者特典ノベルティーなどさまざまなコンテンツを用意する。

■THE POPUP SHOP by TAKARAJIMASHA
日程:8月24〜9月23日
時間:11:00〜21:00
場所:銀座ロフト6階バラエティー雑貨特設会場
住所:東京都中央区銀座2-4-6 銀座ベルビア館

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@BFrance_Japan フランス貿易投資庁-ビジネスフランス

ブルゴーニュ地方 ボーヌ Beaune シャブリ マコン Mâcon でワイン博物館 (シテ・デ・ヴァン)建設計画が進行中🇫🇷🍷再来年の一般公開が楽しみですね😊 2021年 3都市でオープン予定のブルゴーニュワイン博物館 by

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「アディダス」のテクノロジーを体感 「止まれない階段」が出現

 「アディダス(ADIDAS)」は8月23〜29日まで、ミッドソールテクノロジー“ブースト(BOOST)”を体感できる“止まれない階段”を東急プラザ表参道原宿にオープンしている。

 会期中は、スニーカーなどに使用されているミッドソール“ブースト”を東急プラザ表参道原宿1階から2階までの階段に敷き詰めた。反発性と衝撃吸収性を備え、少ない力で前に進むことが可能で、繰り返される圧力に耐える空気が抜けにくい製法で劣化しにくくなっている。また、気温変化による硬度の変化が少なく、耐寒と耐熱における均一性を保つことで、さまざまな環境にも適応が可能。

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@tokyoart_event 展示会&アートイベントbot

【1月15日まで|国立西洋美術館】 クラーナハ展―500年後の誘惑 画家の芸術の全貌を、当時のドイツの思想や文化、社会や政治の状況などと併せて読み解き、さらには彼の死後、近現代におけるその影響まで。 詳細はこちら→

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「フェンディ」が「ポーター」とコラボ LINEで先行予約を受付

 「フェンディ(FENDI)」は2019-20年秋冬メンズ・コレクションで発表した吉田カバンの「ポーター(PORTER)」とのコラボレーションバッグを、9月2日から「フェンディ」店舗、公式オンラインストア、「ポーター」表参道店、吉田カバン公式オンラインストアで販売する。また一部のアイテムに限り、8月27日10時から「フェンディ」公式LINEアカウントで先行予約を開始する。予約した商品は希望の店舗で受け取ることができる。

 同アイテムは、「フェンディ」のアイコンバッグの“ピーカブー”と“バゲット”にポーターの技術を駆使して、軽量で耐久性に優れたボンデッドナイロンツイルを使用し、ラグジュアリーなスタイルにスポーティーの要素を加えた。サイズは“ピーカブー”がレギュラー(40万6000円)、“バゲット”はマキシとレギュラー(23万9000円)を用意する。カラーはシックなブラックとシルバーグレーのほか、ポップなブルーやレッドをそろえ、ゴールドのメタルパーツを合わせた。さらに、同コラボレーションを示す、「フェンディ」と「ポーター」のロゴを並置したタグをあしらった。

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「リーバイス」 × 「ナイキ」 “エア フォース 1”をベースにした新作2型

 「リーバイス(LEVI’S)」と「ナイキ(NIKE)」のコラボレーションシリーズ“ナイキ バイ リーバイス”から“エア フォース 1”をベースにした新作2型が登場する。今回のコラボアイテムは「ナイキ」のカスタマイズサービス“ナイキ バイ ユー”を通したデジタルカスタマイズが可能。8月26日からクラブ リーバイスの会員を対象に購入権が当たる抽選を開始した。

 “ナイキ エア フォース 1 HI”(1万7000円)にはオーバーダイのピンクデニムを使用し、“ナイキ エア フォース 1 LO”(1万5000円)にはインディゴデニムを使用した。「リーバイス」のレーザー技術を駆使し、両ブランドのロゴをデザインしたほか、右足には「リーバイス」のレッドタブ、インソールにも両ブランドのロゴ、シュータンには“ナイキ エア”のラベルを施した。

 ジョナサン・チャン(Jonathan Cheung)=リーバイス・グローバル・ヘッド・デザイナーは「2018年のナイキ ジョーダンとのコラボレーションは、購入後にオーセンティックなデニム生地の特徴を生かして、人々が自ら色を染めたり、ブリーチしたり、加工を施すなどカスタマイズを楽しんだ。今回再度『ナイキ』とコラボレーションするにあたり、最初に頭に浮かんだのがカスタマイズだった。その点で、“ナイキ バイ ユー”でのコラボレーションはパーフェクトなクリエイティブプロジェクトだと思う」とコメントした。

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レベッカ・ミンコフがビューティ事業を開始

 ニューヨークブランド「レベッカ ミンコフ(REBECCA MINKOFF)」共同創設者兼クリエイティブ・ディレクターのレベッカ・ミンコフは、プレミアム グループ(THE PREMIERE GROUP)とビューティにおける長期ライセンス契約に向けて協議を進めている。

 プレミアグループによると、ミンコフの初めてのフレグランスは2020年秋に発売する予定だ。「レベッカ ミンコフ」は、ハンドバッグ、アクセサリー、フットウェア、アパレル、アイウエア、トラベルバッグ、テックアクセサリー、スイムウエアを展開している。

 ミンコフは、始めにフレグランス事業を立ち上げるが、プレミアグループとの契約は、複数年にわたる長期ビューティライセンス契約だ。パフューム センターオブ アメリカ(Perfume Center of America)の子会社の同社は、ブライダルウエアのモニーク・ルイリエ(MONIQUE LHUILLER)を展開するアメリカ人デザイナーのモニーク・ルイリエとライセンス契約を結んだばかりだ。モニーク・ルイリエも20年にフレグランスを発売する予定。

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「ワイズ」×「ドクターマーチン」がイエローの10ホールブーツを発売

 ヨウジヤマモト(YOHJI YAMAMOTO)社の「ワイズ(Y’S)」は8月30日、「ドクターマーチン(DR.MARTENS)」とのコラボブーツを発売する。イエローカラーのニューモデルは、「ワイズ」2018-19秋冬コレクションのルックでも使用されており、さまざまなスタイルで提案している。価格は4万8000円で、サイズは23.0〜28.0cmのユニセックス展開。日本では、全国の「ワイズ」直営店で取り扱う。

 コラボレーションブーツは、「ドクターマーチン」の定番モデルで警察官のユニホームに採用されていたという10ホールブーツをベースに、両者のコラボモデルを象徴するバッジップがスムーズに着脱を可能にする。また、「ドクターマーチン」の“Air Wair”のプルタブとイエローのウェルトステッチを施し、インソールには両者のブランドロゴを刻印する。

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お金持ちは百貨店でこんな商品を買っている! 2019年春夏、百貨店で売れたもの Vol.1

 「WWDジャパン」8月26日号は、毎シーズン恒例の“百貨店で売れたもの”特集です。2019年春夏シーズンは、全国で計50の百貨店にアンケートに協力いただき、特集を製作しました。さらに、これまで定期購読者特典だった「ビジネスリポート」(アンケート回答の詳細をまとめたデータ集)が、今回から単独購入できるようになりました!同特集では、百貨店の各カテゴリーの商況を報道していますが、ウェブでは特集担当記者による取材こぼれ話を座談会形式でお送りします!

座談会参加者
三浦彰:「WWDジャパン」編集顧問
益成恭子:ジュエリーやインテリア、インナーウエアの担当記者
三澤和也:時計やデニムの担当記者
五十君花実:百貨店ビジネスリポート特集の担当デスク

五十君:さて、座談会記事1本目は、時計、ジュエリーという高額品担当の記者に集まってもらいました。百貨店の近年の稼ぎ頭は、高額品、化粧品、食品なので、まずはこのカテゴリーがいいかなと思いまして。では三浦さん、19年春夏の市場の振り返りをお願いします。訪日外国人による免税売り上げが減速して、一方で国内富裕層による高額品消費は好調というシーズンでしたが。

三浦:富裕層の売り上げが好調なのは百貨店側の営業努力がすごいんだと思うよ。通常の外商営業と、あとはラグジュアリーブランドが行っている催事(注:近年、歴史的建造物などを借り切ってラグジュアリーブランドが大掛かりな顧客向けイベントを行うケースが激増している)に百貨店顧客を連れていくといった取り組みをすごくしている。もっとしゃかりきに努力すれば、まだまだ売れるとも思うけど。

三澤:毎年前年比をクリアしていくために、あえてしゃかりきにはなっていない、まだまだやれるってことですか?(笑)

三浦:今百貨店で売れているのは高額品と化粧品で、1月の中国の電子商務法施行の影響で、化粧品は打撃を受けたっていうじゃない(注:転売に制限をかける同法によって、それ以前のような大量買いが減った)。化粧品はこの5~6年絶好調だったわけだけど、天井が見えてきたのかな、という感じはする。だからやはり百貨店は時計やジュエリーみたいな高額品を売らなきゃいけないんですよ。

五十君:では具体的に、それぞれの分野ではどんな傾向があって、何が売れたんでしょう。まず時計からお願いします。

三澤:時計も絶好調を脱して、踊り場に達した印象です。販売価格、伸長率共にケタ外れだった「リシャール・ミル(RICHARD MILLE)」(注:平均単価2000万円強の超高級時計ブランド)や、高級時計ブームをけん引した「フランク ミュラー(FRANCK MULLER)」のような分りやすくてエッジの効いたトレンドは鳴りを潜めて、「ロレックス(ROLEX)」や「オメガ(OMEGA)」など憧れの定番ブランドが売れたシーズンでした。一方で、それ以外は売れないというメリハリが際立った。そして、それらの勝てるブランドを維持もしくは獲得するために、各百貨店は“売り場の増床リニューアル”や“直営店(ブティック)化”という甘い汁を差し出す構図。つまりはブランドの超売り手市場なんです。今回は地方の百貨店も取材したけど、都市部を離れれば離れただけその傾向が強まる印象。

五十君:確か「オメガ」はアニバーサリーイヤーでしたよね?

三澤:うん、今年がアポロ11号の月面着陸50周年(注:「オメガ」の“スピードマスター プロフェッショナル”は、NASAに採用されて史上初めて月面で時を刻んだ“ムーンウォッチ”として有名)で、来年が東京五輪(注:「オメガ」は東京オリンピック・パラリンピックの公式タイムキーパーを務める)と大きな山を続けて迎えるんだけど、こういう売らなきゃいけないタイミングでしっかり結果を残しているって当然といえば当然なんだろうけど、あらためてすごいな!って思いました。

五十君:確かに「ロレックス」は今若い男の子も買うようになっていますよね。一般男性に高級時計が売れるのって、キムタク効果で「ロレックス」“エクスプローラーⅠ”が売れた1990年代以来?

三澤:時間はスマホで見ればいいという時期が長かったけど、時計を身に着けるという当たり前がもう一度戻ってきていると思う。トレンドもストリートからクラシックに回帰しているから、その流れもあるんだろうね。様式美としての服装というか。今まで時計を買っていた人たちとは違う層が市場に入ってきているのは確かだと思う。その分、伸長ブランドには低〜中価格帯のものが目立ちました。

五十君:ジュエリーは19年春夏を振り返るとどんなシーズンでしたか?

益成:10月の消費増税前の駆け込み購入があったのと、本物志向が強まっているというのがトピックでした。好調なブランドは、30万~100万円の商品と、1000万円以上のハイジュエリーの二軸が売れています。10万円台とかのエントリー商品よりも、30万円以上の商品の方が動きがいい。

三浦:増税前の駆け込みって、あるかねぇ?あんまり感じないけど。ブライダルリングとかはあるだろうけど。

益成:ブライダルは間違いなく駆け込み需要があります。あと、“令和婚”効果でブライダルリングの売り上げがよかったという声もありました。それ以外にも、「ミキモト(MIKIMOTO)」のパールとか、“いつか買おうと思っていた定番アイテム”は増税前に売れるみたいですよ。

三澤:高級時計については、増税前の駆け込み需要って聞かないんだよね。14年の5%から8%への増税の時は“何でも売れる”ってバブル状態だったけど、その時に背伸びしていい時計を買った層は、5年後にまた高級時計を買おうとはならないのかも。

益成:外商顧客みたいなお金持ちには、2%の増税とかあんまり関係ないですしね。あと、ジュエリーの今シーズンの注目トピックは、竹内結子さんをはじめとした女優陣がドラマなど着用したアイテムが売れたという点ですね。竹内結子さんが出演したドラマ「スキャンダル専門弁護士QUEEN」で「ブシュロン(BOUCHERON)」の“キャトル”や“セルパンボエム”が売れたという声が多かった。

五十君:ドラマを見て女優が着ている服を買うっていう流れ、最近よくありますけど、30万円台のジュエリーがドラマ効果や女優効果で売れるってスゴイですね。

益成:「メルカリ(MERCARI)」が広がったことで、リセールの市場があるってことを消費者が認識しているから、どうせ買うなら本物志向になっているというのはあると思う。本当に「メルカリ」で売るかどうかは別にしても。

三澤:時計の世界に30代を中心とした国内新客が参入したように、高額ジュエリーも今まで買っていた人以外にも広がっているんじゃない?

五十君:ジュエリーのアンケートでは、令和改元記念小判とか、東京五輪記念小判とか、そういう金製品も売れ筋にあがっていましたよね。

三浦:金製品を買おうっていう富裕層の気持ちは分かるよね。今は株が上がるか下がるか分からない状況で買えない、為替相場も変化があり過ぎて怖くて手が出せない。となると投資の対象は金でしょう。私も買おうかなと思いますよ。高級時計やハイジュエリー買うのも、そういう投資モチベーションでしょう。

益成:希少性の高いカラーダイヤモンドが売れているのも、それに通じるモチベーションだと思います。アーガイル鉱山が閉山する(注:オーストラリアのダイヤモンド鉱山で、希少なピンク色のダイヤモンドの産出で有名。閉山するという話がある)ということで、百貨店が頑張ってピンクダイヤモンドをはじめとするカラーダイヤモンドを売っているんだと思いますよ。

五十君:希少なものを求めるお金持ちの欲望は尽きるところがないのですね…。百貨店はまだまだアプローチ次第で富裕層の消費をいくらでも深耕できそうですね。

益成:まさにそういった狙いで、伊勢丹新宿本店は4階ジュエリー売り場に、“トレジャーハント”というカスタマーデスクを設けるそうですよ。富裕層が求めるものを、スタッフが世界中を飛び回って探してくるんだとか。突拍子もない、ネットで検索しても絶対出てこないようなものを求める富裕層に対応するんだそうです。たとえばマンモスの牙とか。

三澤:要望がスゴ過ぎる……。求婚者に「世にも珍しい宝物を探してきて」って言った「かぐや姫」みたい(笑)

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【井戸実氏インタビュー】「けん」「ふらんす亭」を事業譲渡した後に考えている業態は?

 「ロードサイドのハイエナ」の異名を持つ井戸実氏が代表を務めるエムグラントフードサービスが、主力事業であった「ステーキハンバーグ&サラダバー けん」と、かつて買収した「ステーキと焙煎カレー ふらんす亭」を事業譲渡した。これから何をするのか、井戸氏に迫った(聞き手は、フードリンクニュース編集局長兼編集長・遠山敏之)
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「金の蔵」三光マーケ、エスフーズから5億円出資受け建直しへ。

居酒屋「金の蔵」などを展開する株式会社三光マーケティングフーズ(本社:東京都中央区、代表取締役社長:長澤 成博 )が、食肉卸のエスフーズ株式会社(本社:兵庫県西宮市、代表取締役社長:村上 真之助)と資本提携を行うと発表した。エスフーズは5億15百万円の第三者割当増資を引き受ける。払込期日は9月12日。
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東京・丸の内に大人の男のセレクトショップがオープン コロネットが運営の“コト訴求”

 インポーターのコロネットは9月5日に、東京・丸の内仲通りにセレクトショップ、エディット ウェアハウス(EDIT WAREHOUSE)をオープンする。店舗面積は72平方メートル。

 イタリアのテーラードブランド「ラトーレ(LATORRE)」、機能性に優れた素材使いで名高いイギリスの「グレンフェル(GRENFELL)」、オーストリア・ウイーンで誕生した「ブリューワー(BREUER)」、ニットアイテムが有名なイタリアの「アンドレア フェンツィ(ANDREA FENZI)」などコロネットが手掛けるドレススタイルブランドを中心に、「グッチ(GUCCI)」「エルメス(HERMES)」「ブルックス ブラザーズ(BROOKS BROTHERS)」「リーバイス(LEVI’S)」など世界で買い付けた有名ブランドのビンテージアイテムも販売する。店名の通り、さまざまなブランドを編集した倉庫がコンセプトだ。またブランドや着こなしについて、約1カ月ごとにテーマを変えてポップアップストアなどイベントを行う。

 同社は「面白みのあるコンセプチュアルなアプローチで、“コト訴求”を意識した新セレクトショップだ。いつ来店しても新鮮で楽しんでいただける」と話した。

 初年度売り上げ目標は非公表。

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スタイリストの大草直子が初のコスメ監修「ナチュラグラッセ」とコラボ

 「ナチュラグラッセ(NATURAGLACE)」はスタイリスト大草直子が初めてコスメの監修をしたリップを11月20日に発売する。セミマットな仕上がりに加えて、潤いを感じるトリートメント効果が期待できる「ルージュ モイスト」からファッション感覚を取り入れた限定2種をそろえる。

 「ナチュラグラッセ」はエフォートレスに自分らしさを表現し、ファッションのみならずライフスタイル全般をスタイリングする大草の姿勢に共感。幅広い年齢層から支持を受ける大草は、「ルージュは、ニットやデニムと同じファッションアイテムのひとつ」と賛同する。

 大草監修のリップは、“デニムのようにレッドを着よう”と題した深みのあるシックな赤色の「デニムレッド」と、“カシミヤのやさしさを唇に”と題した「カシミヤベージュ」。価格は共に3200円。

 大草は、「ヴァンテーヌ(Vingtaine)」(ハースト婦人画報社、現在は休刊)編集部を経て、「グラツィア(Grazia)」(講談社、現在は休刊)、「ヴェリィ(VERY)」(光文社)「オッジ(Oggi)」(小学館)などに編集者・スタイリストとして携わってきた。2015年1月に講談社が運営するウェブメディア「ミモレ(mi-mollet)」の外部編集長に就任。18年7月に編集長を辞し、コンセプトディレクターとして活動している。

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@BFrance_Japan フランス貿易投資庁-ビジネスフランス

豊田通商は仏企業とともに現地ベンチャーへの投資企業を設立、アフリカ全土の自動車事業のネットワークを生かしモビリティ事業展開を加速 🇫🇷🌍 🇯🇵🚙 アフリカに起業熱 IoT農業やトラック版ウーバー: 日本経済新聞

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三陽商会「エポカ ウォモ」が初の直営店を表参道ヒルズに9月オープン

 三陽商会は、オリジナルメンズブランド「エポカ ウォモ(EPOCA UOMO)」初の直営店「エポカ ウォモ プリマ(EPOCA UOMO PRIMA)」を表参道ヒルズに9月13日にオープンする。店舗面積は約70平方メートル。イタリア語で“最高級”を意味するプリマの名称のとおり、最上級コレクションを中心に扱う。また同店のオープンを機にスポーツラインを立ち上げ、同店およびEC限定で販売する。

 スポーツラインは、ゴルフをはじめとするアクティブなシーンはもちろん、日常着としても使えるアイテムをそろえる。動きやすさと適度なフィット感を求めたパターンと、ひねりのあるデザインが特徴だ。

 「エポカ ウォモ」は婦人服「エポカ(EPOCA)」のメンズ版として2005年にスタート。“仕事も遊びも抜かりない大人の男性”をターゲットに、上質な素材を用いたたしかな品質と着心地のよさ、現代的なデザインを備えたアイテムを提案する。

 同社は18年、会社の目指す姿として“ジャパン・プレミアム・ファッションカンパニー”を掲げた。オリジナルブランドのプレミアム化を実現するため、販売チャネルの強化を進める。今回の新規出店もその戦略の一環だ。「エポカ ウォモ」の18年度の売上高は前年比6%増と好調に推移している。

■EPOCA UOMO PRIMA
オープン日:9月13日
時間:月〜金曜日 11:00〜21:00/ 日曜日 11:00〜20:00
場所:表参道ヒルズ本館2階
住所:東京都渋谷区神宮前4-12-10

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編集長は先週何した? ビームス&UAの本部長を取材、哲学者鷲田清一氏に突撃、ラグビー界のスターとランチ!

 こんにちは。「WWDジャパン」編集長の向(むこう)です。弊紙は言うなればファッション業界バラエティー紙。この世界にはおもしろい人がたくさんいるのでこの仕事が止められません。先週はセレクトショップ周りの方々を中心に会いましたよ!

8月9日(金)
ビームスの次世代リーダーを取材

 日本のファッションカルチャーを育ててきたのはセレクトショップであり、それを支えてきたのはオモシロイ人たちの目利きの力だと思います。ビームスの設楽洋社長はその代表ですが、こちらの会社にはオモシロイ人たちがほかにも大勢いて企画屋集団(はたまた動物園!?)みたいな感じです。ハイ。

 そんなビームスの次世代を担う、2人のキーパーソンを取材しました。短パンの山﨑さん(軽井沢在住)は元三井物産、ジャケットの池内さんは元電通(東京オリンピック招致にも関わり)というキャリアで、いずれも昨年入社しました。肩書きの「プロデューサー」から分かるように、お2人の仕事は仕入れや店頭というより、全国に散らばるユニークなビームス・ピープルの力を引き出してプロデュースし、そしてビジョンを策定&リードすることのようです。

 何といってもこだわり集団ですから、外から入って仕事をするのは大変かと思いきや、2人ともそれを楽しんでいるポジティブリーダーでした。そろってメディアの前に登場するのは、本邦初!?「WWDジャパン」9月2日号のセレクトショップ特集でインタビューをがっちり掲載します!

 ビームス本社のエレベーター周りがカワイイので取材ついでに写真を撮らせてもらいました。眺望もばっちり。ガラスがきれいで映り込みもばっちりです(笑)。

8月17日(土)
哲学者の鷲田清一氏へ会いに仙台へ

 ファッションを書くことを仕事にしている人なら一度は哲学者の鷲田清一さんの著書「モードの迷宮」や「ひとはなぜ服を着るのか」に触れてきたかと思います。最近はファッションに関して書かれることは少ないですが、新刊「生きながらえる術(すべ)」を読んで、改めて取材をさせていただきたいと思いました。そんな折、鷲田さんが館長を務めるせんだいメディアテークでトークイベントがあると知り夏休みの遊びを兼ねていざ、仙台へ。

 「正直」をテーマにしたトークの相手は、注目の若手建築家ユニットo+hのお二人です。いや~建築家って大変な仕事ですよね。クライアントや街の人、施工会社などリクエストも利害関係も異なる多くの人との対話の中でニーズを引き出しつつ、発注者が予想を超える提案をする仕事は対話の連続!!その中で「正直」であることの大切さと難しさを話してくれました。そして、鷲田さんの話の引き出し方、対話の中での思考の深め方がさすが。偉大な書き手は優秀な聞き手でありました。

 トークショーの終了後、鷲田さんに取材依頼のお手紙を手渡ししてきました。そこでいただいた言葉を公にすることは控えますが、心の栄養になりました。取材、すぐでなくてもいいからいつか叶うといいな。ちなみに、伊東豊雄さんが設計したせんだいメディアテークは杜の都の緑の存在感を空間に取り入れた素敵な建物です。

8月19日(月)
ラグビー界のスター、
ダン・カーターとランチ!

 自慢させてください!ラグビー界の大スター、ダン・カーター(Dan Carter)とランチをいただきました。「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のとあるプロジェクトでインタビューをする機会が得たのです。元ニュージーランド代表の背番号10番のダン・カーターです!とか言いながら正直、ラグビーは全然分かりませんが最強チーム、通称オールブラックスの存在はさすがに知っています。試合前に踊るマオリ族の伝統舞踊ハカは有名ですよね。取材前にダン・カーターの名プレーまとめを動画で見て鳥肌が立ちました。

 ソフトで実直でクレバーな受け答えとこの笑顔。かっこよかったです!!彼はきっとこの先、経営者などラグビー以外でも活躍するに違いありません。スポーツ担当とともに行ったインタビューの内容は近日公開予定でございます。

8月19日(月)
UAの次世代リーダーに取材

 「セレクトショップ特集」の取材のため、今日はユナイテッドアローズへ。竹田光広社長とともに同社をリードしている2人の若き常務に会いました。お一人が写真の松崎さん。主にトレンドマーケット向けの事業を統括する第一事業本部を束ねています。もう一人が、木村竜哉さん(写真を撮らせていただきそこねた……古着も好きなおしゃれ男子)で、「グリーンレーベル リラクシング」などが入る第二事業本部の本部長です。

 UAの年間売り上げは1500億円超え。2人の肩の上の重荷もどんだけ~、ですよね。そのあたりを読み解くためにも戦略を聞きました。セレクトショップにルーツを持ちつつ、今や大手SPA企業でもある同社のモノづくりの仕組みの戦略も、聞きました。そして分かったのはお2人の肩の上に載っているのは重荷ではなく、エンジンであるということでした。プレッシャーを重荷と思うようじゃあ、リーダーは務まりませんものね。

 ユナイテッドアローズ本社の待合スペースにはアート作品がいくつも。名和晃平さんの作品を10センチの距離で上から横からじっくり拝見しました。

8月20日(火)
GR8久保さんがおもしろすぎた


 今、日本で一番尖っているセレクトショップと言えば、原宿のGR8(グレイト)でしょう。品ぞろえも集客も売り上げもピカイチ。で、GR8と言えば久保光博オーナー・バイヤーです。

 弊紙は9月に「モードって何?(仮)」特集を予定しておりまして、このシンプルな問いに答えてくれそうな方を訪ね歩いている最中です。久保さんに申し込むと「ちょうどそんなことを考えていた」とのことで快諾いただき、ラフォーレ原宿2.5階にあるお店に向かいました。アツい!アツすぎる!!期待以上!!!の答えをもらったので特集でお伝えしますね。

 GR8を知ったのは10数年前。当時私が編集長を務めていたコレクションマガジン「ファッションニュース」で、全国のセレクトショップのバイヤー170人を紹介するという気合の入った特集を組んだのですが、着道楽の街である愛媛・松山のセレクトショップ、インセクトの柴田哲志社長を取材した際に、紹介してもらったのが同社出身の久保さんでした。当時インタビューで聞いた“俺がやるしかない”というフレーズ、今も記憶に刻まれています。

 なお、「モードって何?」に一家言ある方、ぜひ編集部まで一報くださいませ。

8月20日(火)
ECセミナーでお悩み相談会開催

 7月9日号「EC特集」は発行済みですが、プロジェクトはまだ終わってなかった。この日開催したセミナーが本当のゴールでした。ヤプリさんのおしゃれなオフィスをお借りして、紙面にも登場いただいた4人のプロを迎えて“お悩み相談会”的なトークイベントを開催しました。質問例は、「モールがありすぎてどれに出店していいか分からない」とか、「リアル店舗とEC、共通のKPIを設定するには?」とか。ぐぬぬ。リアル。

 アマゾン ペイやヤプリ、AMS、イーベイ・ジャパンなどEC関連企業が最新ビジネスを短い時間で紹介するコーナーも設けました。

 消費ビジネスに携わる人なら誰しもECに関する知識や活用する力が求められている時代。どんどん進化するからアップデートが大変ですよね。トークイベントの司会の勉強も大変だったので分かります……。だからこうやって実際に会って悩みを持つ人同士がつながり、相談できる場をもっと増やしたいね、と社内で話しております。

8月21日(水)
元伊勢丹社長、
小柴和正さんのお別れの会へ

 小柴和正・元伊勢丹社長のお別れの会にうかがいました。

 メーカーに勤務していた20代の頃、週末や繁忙期は百貨店や専門店で応援販売をしていました。一番緊張する売り場は伊勢丹新宿本店でした。とにかく忙しいし、指導係の方は厳しかったし、各メーカーが精鋭を派遣してくるから売り場の緊張感も高い。その分、皆誇り高く仕事をしているし、売り上げも大きいからやりがいがある。今思えば、あの頃の伊勢丹の社長が小柴さんでした。当時は小柴さんが打ち出された「ファッションの伊勢丹」という経営理念をまったく理解はできていませんでしたが、それを売り場を通じて体感できたことは今の仕事の財産となっています。

 心よりご冥福をお祈り申し上げます

8月21日(水)
「マルベリー」ナイトの熱気が
すごいことに

 8月一番の盛り上がりだったかもしれないイベントが、「マルベリー(MULBERRY)」が表参道で開催した体感型イベントのオープニングでした。ドラァグクイーンたちと遊べるゲームコーナーが特に人気で、ライブも大盛り上がり。床が抜けるんじゃない!?と心配になるほど、大勢の人が揺れておりました。

 パブ風の演出だからお酒もビールかシングルモルト。ボウモアを前にバーテンさんに「15年と18年、どちらがいいですか?」と聞かれたものの、こちらが答える前に一瞬にして「18年ですよな~」と振舞っていただけたのは、年の功かしら??おいしかったです。

 大好きなクリエイティブ・ディレクターのジョニー・コカ(Johnny Coca)とハグはできたけど、後で写真を撮らせてもらおうと探したものの人が多くてたどり着けず。そんなところもパーティーっぽくていいかな。DJで盛り上げていたのはマドモアゼル・ユリアちゃん。ブラボーです。

8月22日(木)
9/2号「19年春夏売れた物特集」
校了と本日のおやつ

 本日発売の8月26日号は百貨店の春夏売れ筋をまとめた特集です。そして定期購読の方には、記者ほぼ総出で作った渾身の別冊「ビジネスリポート」がつきます!全国50の百貨店、9つの分野(化粧品、特選、婦人服、紳士服、バッグ、シューズ、時計、ジュエリー、ファッションジュエリー)の売れ筋をまとめたデーターブックです。単品購入もできるようになりましたのでぜひ。そして本日のおやつは、集英社でお土産にいただいた「満月チップス」です。

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編集長は先週何した? ビームス&UAの本部長を取材、哲学者鷲田清一氏に突撃、ラグビー界のスターとランチ!

 こんにちは。「WWDジャパン」編集長の向(むこう)です。弊紙は言うなればファッション業界バラエティー紙。この世界にはおもしろい人がたくさんいるのでこの仕事が止められません。先週はセレクトショップ周りの方々を中心に会いましたよ!

8月9日(金)
ビームスの次世代リーダーを取材

 日本のファッションカルチャーを育ててきたのはセレクトショップであり、それを支えてきたのはオモシロイ人たちの目利きの力だと思います。ビームスの設楽洋社長はその代表ですが、こちらの会社にはオモシロイ人たちがほかにも大勢いて企画屋集団(はたまた動物園!?)みたいな感じです。ハイ。

 そんなビームスの次世代を担う、2人のキーパーソンを取材しました。短パンの山﨑さん(軽井沢在住)は元三井物産、ジャケットの池内さんは元電通(東京オリンピック招致にも関わり)というキャリアで、いずれも昨年入社しました。肩書きの「プロデューサー」から分かるように、お2人の仕事は仕入れや店頭というより、全国に散らばるユニークなビームス・ピープルの力を引き出してプロデュースし、そしてビジョンを策定&リードすることのようです。

 何といってもこだわり集団ですから、外から入って仕事をするのは大変かと思いきや、2人ともそれを楽しんでいるポジティブリーダーでした。そろってメディアの前に登場するのは、本邦初!?「WWDジャパン」9月2日号のセレクトショップ特集でインタビューをがっちり掲載します!

 ビームス本社のエレベーター周りがカワイイので取材ついでに写真を撮らせてもらいました。眺望もばっちり。ガラスがきれいで映り込みもばっちりです(笑)。

8月17日(土)
哲学者の鷲田清一氏へ会いに仙台へ

 ファッションを書くことを仕事にしている人なら一度は哲学者の鷲田清一さんの著書「モードの迷宮」や「ひとはなぜ服を着るのか」に触れてきたかと思います。最近はファッションに関して書かれることは少ないですが、新刊「生きながらえる術(すべ)」を読んで、改めて取材をさせていただきたいと思いました。そんな折、鷲田さんが館長を務めるせんだいメディアテークでトークイベントがあると知り夏休みの遊びを兼ねていざ、仙台へ。

 「正直」をテーマにしたトークの相手は、注目の若手建築家ユニットo+hのお二人です。いや~建築家って大変な仕事ですよね。クライアントや街の人、施工会社などリクエストも利害関係も異なる多くの人との対話の中でニーズを引き出しつつ、発注者が予想を超える提案をする仕事は対話の連続!!その中で「正直」であることの大切さと難しさを話してくれました。そして、鷲田さんの話の引き出し方、対話の中での思考の深め方がさすが。偉大な書き手は優秀な聞き手でありました。

 トークショーの終了後、鷲田さんに取材依頼のお手紙を手渡ししてきました。そこでいただいた言葉を公にすることは控えますが、心の栄養になりました。取材、すぐでなくてもいいからいつか叶うといいな。ちなみに、伊東豊雄さんが設計したせんだいメディアテークは杜の都の緑の存在感を空間に取り入れた素敵な建物です。

8月19日(月)
ラグビー界のスター、
ダン・カーターとランチ!

 自慢させてください!ラグビー界の大スター、ダン・カーター(Dan Carter)とランチをいただきました。「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のとあるプロジェクトでインタビューをする機会が得たのです。元ニュージーランド代表の背番号10番のダン・カーターです!とか言いながら正直、ラグビーは全然分かりませんが最強チーム、通称オールブラックスの存在はさすがに知っています。試合前に踊るマオリ族の伝統舞踊ハカは有名ですよね。取材前にダン・カーターの名プレーまとめを動画で見て鳥肌が立ちました。

 ソフトで実直でクレバーな受け答えとこの笑顔。かっこよかったです!!彼はきっとこの先、経営者などラグビー以外でも活躍するに違いありません。スポーツ担当とともに行ったインタビューの内容は近日公開予定でございます。

8月19日(月)
UAの次世代リーダーに取材

 「セレクトショップ特集」の取材のため、今日はユナイテッドアローズへ。竹田光広社長とともに同社をリードしている2人の若き常務に会いました。お一人が写真の松崎さん。主にトレンドマーケット向けの事業を統括する第一事業本部を束ねています。もう一人が、木村竜哉さん(写真を撮らせていただきそこねた……古着も好きなおしゃれ男子)で、「グリーンレーベル リラクシング」などが入る第二事業本部の本部長です。

 UAの年間売り上げは1500億円超え。2人の肩の上の重荷もどんだけ~、ですよね。そのあたりを読み解くためにも戦略を聞きました。セレクトショップにルーツを持ちつつ、今や大手SPA企業でもある同社のモノづくりの仕組みの戦略も、聞きました。そして分かったのはお2人の肩の上に載っているのは重荷ではなく、エンジンであるということでした。プレッシャーを重荷と思うようじゃあ、リーダーは務まりませんものね。

 ユナイテッドアローズ本社の待合スペースにはアート作品がいくつも。名和晃平さんの作品を10センチの距離で上から横からじっくり拝見しました。

8月20日(火)
GR8久保さんがおもしろすぎた


 今、日本で一番尖っているセレクトショップと言えば、原宿のGR8(グレイト)でしょう。品ぞろえも集客も売り上げもピカイチ。で、GR8と言えば久保光博オーナー・バイヤーです。

 弊紙は9月に「モードって何?(仮)」特集を予定しておりまして、このシンプルな問いに答えてくれそうな方を訪ね歩いている最中です。久保さんに申し込むと「ちょうどそんなことを考えていた」とのことで快諾いただき、ラフォーレ原宿2.5階にあるお店に向かいました。アツい!アツすぎる!!期待以上!!!の答えをもらったので特集でお伝えしますね。

 GR8を知ったのは10数年前。当時私が編集長を務めていたコレクションマガジン「ファッションニュース」で、全国のセレクトショップのバイヤー170人を紹介するという気合の入った特集を組んだのですが、着道楽の街である愛媛・松山のセレクトショップ、インセクトの柴田哲志社長を取材した際に、紹介してもらったのが同社出身の久保さんでした。当時インタビューで聞いた“俺がやるしかない”というフレーズ、今も記憶に刻まれています。

 なお、「モードって何?」に一家言ある方、ぜひ編集部まで一報くださいませ。

8月20日(火)
ECセミナーでお悩み相談会開催

 7月9日号「EC特集」は発行済みですが、プロジェクトはまだ終わってなかった。この日開催したセミナーが本当のゴールでした。ヤプリさんのおしゃれなオフィスをお借りして、紙面にも登場いただいた4人のプロを迎えて“お悩み相談会”的なトークイベントを開催しました。質問例は、「モールがありすぎてどれに出店していいか分からない」とか、「リアル店舗とEC、共通のKPIを設定するには?」とか。ぐぬぬ。リアル。

 アマゾン ペイやヤプリ、AMS、イーベイ・ジャパンなどEC関連企業が最新ビジネスを短い時間で紹介するコーナーも設けました。

 消費ビジネスに携わる人なら誰しもECに関する知識や活用する力が求められている時代。どんどん進化するからアップデートが大変ですよね。トークイベントの司会の勉強も大変だったので分かります……。だからこうやって実際に会って悩みを持つ人同士がつながり、相談できる場をもっと増やしたいね、と社内で話しております。

8月21日(水)
元伊勢丹社長、
小柴和正さんのお別れの会へ

 小柴和正・元伊勢丹社長のお別れの会にうかがいました。

 メーカーに勤務していた20代の頃、週末や繁忙期は百貨店や専門店で応援販売をしていました。一番緊張する売り場は伊勢丹新宿本店でした。とにかく忙しいし、指導係の方は厳しかったし、各メーカーが精鋭を派遣してくるから売り場の緊張感も高い。その分、皆誇り高く仕事をしているし、売り上げも大きいからやりがいがある。今思えば、あの頃の伊勢丹の社長が小柴さんでした。当時は小柴さんが打ち出された「ファッションの伊勢丹」という経営理念をまったく理解はできていませんでしたが、それを売り場を通じて体感できたことは今の仕事の財産となっています。

 心よりご冥福をお祈り申し上げます

8月21日(水)
「マルベリー」ナイトの熱気が
すごいことに

 8月一番の盛り上がりだったかもしれないイベントが、「マルベリー(MULBERRY)」が表参道で開催した体感型イベントのオープニングでした。ドラァグクイーンたちと遊べるゲームコーナーが特に人気で、ライブも大盛り上がり。床が抜けるんじゃない!?と心配になるほど、大勢の人が揺れておりました。

 パブ風の演出だからお酒もビールかシングルモルト。ボウモアを前にバーテンさんに「15年と18年、どちらがいいですか?」と聞かれたものの、こちらが答える前に一瞬にして「18年ですよな~」と振舞っていただけたのは、年の功かしら??おいしかったです。

 大好きなクリエイティブ・ディレクターのジョニー・コカ(Johnny Coca)とハグはできたけど、後で写真を撮らせてもらおうと探したものの人が多くてたどり着けず。そんなところもパーティーっぽくていいかな。DJで盛り上げていたのはマドモアゼル・ユリアちゃん。ブラボーです。

8月22日(木)
9/2号「19年春夏売れた物特集」
校了と本日のおやつ

 本日発売の8月26日号は百貨店の春夏売れ筋をまとめた特集です。そして定期購読の方には、記者ほぼ総出で作った渾身の別冊「ビジネスリポート」がつきます!全国50の百貨店、9つの分野(化粧品、特選、婦人服、紳士服、バッグ、シューズ、時計、ジュエリー、ファッションジュエリー)の売れ筋をまとめたデーターブックです。単品購入もできるようになりましたのでぜひ。そして本日のおやつは、集英社でお土産にいただいた「満月チップス」です。

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攻撃的なライブを行うGEZANのマヒトゥ・ザ・ピーポーに見る、混乱をも愛する“優しさ”

 聴く人に挑むように、攻撃的とも言えるライブを行うバンドGEZAN。そのボーカルのマヒトゥ・ザ・ピーポー(以下、マヒト)は今年2枚のソロアルバムをリリースし、自身初の小説も発表するなど注目を集めている。また、GEZANが「フジロックフェスティバル’19」に出演した際にはマヒトの衣装を高橋盾「アンダーカバー(UNDERCOVER)」デザイナーが手掛けるなど、他業界からも注目される存在だ。そして9〜10月には、GEZAN主催の投げ銭式(無料)の音楽フェス「全感覚祭」を大阪と東京で開催するが、2014年から毎年開催している中で、今年は無謀とも言えるフードフリー(投げ銭式)に挑戦する。彼はなぜ生き急ぐように行動し、そして多くの人を引きつけるのか。既存の社会構造に中指を立てるようなマヒトの鋭い視線の裏には、この世界を生き抜くための“優しさ”がある。

WWD:今年はソロアルバムを2枚リリースしているが、制作においてGEZANとはどのような違いがあるのか?

マヒト:ソロはGEZANで走り終わった後に、呼吸を整える時間というか、一人でいるときのため息に近い感覚です。2枚出したのは、単純に曲がいっぱいできたからというのもありますね。

WWD:マヒトさんは平成元年生まれ。2作品を平成が終わるまでにリリースすることは意識したのか?

マヒト:そこまで意識してはいなかったんですが、きっかけにはなりました。きっかけがないと曲があっても表に出せないけど、自分を奮い立たせるためのフックにもなりましたし。でもあまりにも“平成の終わり”が騒がれてたから、途中から言いたくなくなりましたね。“平成最後”って1億回くらい聞きましたもん。

WWD:5月には初の小説「銀河で一番静かな革命」を出版した。小説を書いたきっかけは何だったのか?

マヒト:よくライブに来てくれる作家の吉本ばななさんが自分の言葉を褒めてくれたのもあって、書いてみようかなって。書きためていたこともなかったし、結局完成までに1年半くらいかかりました。でも毎日小説の世界と向き合う時間ができたことは新鮮でしたし、嫌じゃなかったです。普段の自分は朝起きる時間も場所も遊ぶ友だちもバラバラで軸がなくて、自分の生活の中で毎日同じように起きることがほとんどないので。

WWD:書く内容はすぐ決まった?

マヒト:そんなこともないかな。どういうゴールに向かっていくのかも想定せずに、最初の1章を書き始めました。こう書いていこうという主観的な感じよりは、全体を俯瞰しているというか。意図してストーリーを進めていくというよりは、登場人物が勝手に動いているのを書くのに近い感じです。

WWD:作品には特別な主人公がいるわけでもなく、登場人物は普通の人ばかりだったのが印象的だ。

マヒト:自分も含めてですけど、ほとんどの時間ってただの余白みたいなものじゃないですか。特別な時間の方が少ないし、全員自分の平凡さからは逃げられない。俺は基本的に自分から逃げたいんですよ。自分探しの旅をする人がいるけど、マジで分からない。だって24時間365日何10年もずっと自分とは一緒にいなきゃいけないわけだし。だから映画や音楽には、他人の視点に触れられる喜びがあると思うんですよ。人の目を借りて町を歩くと、救われる気持ちにもなる。今回の小説でも、自分と違う人生を集中して見たかったというのもありますね。

WWD:文章を書くことは、自分と向き合うことにもつながると思うが?

マヒト:向き合うというよりは、文章を書くことで自分を全部追い出したい気持ちの方が強いですね。自分の感覚やセンスみたいなものを使い切って、空っぽになりたい。(水曜日のカンパネラの)コムアイも、オリジナルになるよりも個性的なものを追い出して自分じゃない何者でもないものになりたいって、同じようなことを言ってたんですよ。だいたい“マヒトゥ・ザ・ピーポー”って自分じゃない感覚もあるし、褒められてもいまだに自分のことじゃないみたい。ある意味、戦隊ものの着ぐるみに近いんだと思う。

「全感覚祭」ではフードフリーに挑む

昨年大阪で開催された「全感覚祭」のライブ

WWD:今年は東京と大阪の2都市で「全感覚祭」を開催する。その「全感覚祭」についてマヒトさんは“自分たちの街”と表現しているが、そこにはどういう思いが込められている?

マヒト:自分は時代が求めている法律や常識、倫理観とかをすくい取れない感覚があるんですけど、それは“想像力”を駆使すれば補えるはず。例えばボールペンが自分の方に転がってきたら拾って手渡せるけど、それは“想像力”や“思いやり”でできることでどこのルールブックにも書いてない。どの空間でもある程度のケアができるわけじゃないですか。圧力的なルールで縛るんじゃなくて、もともとそういうものが用意されている“日本”とかとは違う、新しい場所という意味での“街”ですね。違う言い方をすれば自治区かな。

WWD:入場料だけでなくフードも無料の中で、参加者に求める最低限のことはあるのか?

マヒト:これもさっきの“想像力”と同じで、一つのハードルというか空気ができていると思う。だから遊びに来る理由がどうであれ、その場所で何も感じなかったらそれも正解。お客さんがポイ捨てしていいやと思ったら、それはポイ捨てしていい空気になったからだろうし、フードを食べてお金入れずに帰ろうとするなら、それもそういう空気だったという証明だと思う。その中で自分たちができることは、一つ一つのものに何が起きているかをクリアに見える状態にすること。

WWD:それは具体的にどういうことなのか?

マヒト:この前カルロス(GEZANのベース担当カルロス・尾崎・サンタナ)が周防大島に行って、農家をしている銀杏BOYZの元メンバーの中村明珍さんに「全感覚祭」のフードのために梅をもらってきたんだけど、その梅は勝手に湧いて出てきたものじゃなくて、作った人の生きた時間と集中力がかかっている。音楽も一緒で、完成するまでにアーティストの孤独の時間がある。お金が間に入ることで、半自動的に成立するとされていることがいっぱいあるんですよ。あらゆるものが当たり前のようにこの場所に来るんじゃないってことや、普段実感のないものを感じられる日になればいいと思います。それは食べ物だけじゃなくて、生き物に対してのリスペクトにもなる。かと言って自分たちだけでは実現できないので、ボランティアも募集しています。

WWD:普段意識されないものや、ないとされているものを扱うことはGEZANにも共通していると感じる。アルバム「Silence Will Speak」の「優陽」にも、「この気持ちにはまだ名前がついてない」という歌詞がある。

マヒト:本当は曖昧なものはたくさんあるんですけど、扱いにくいとか利益に転換しにくいとかでないものと蓋をされてしまう。感情でいえば喜怒哀楽のざっくり4つだけみたいな。だけどそれ以外の曖昧な感情を踏み倒されていては人間の稼働が止まっちゃうから、俺は喜怒哀楽以外の感情も同じように認めることが大事な気がしているんです。

これは少し次元の違う話になるけど、本当は人の個性にはめちゃくちゃ段階があって、一人一人の中にいろんな人格があるのに、それを「あいつはああいうやつだよな」ってカテゴリー分けすることはすごくアホらしい。それでは生き物とか存在することにリスペクトがあるとは言えない。自分の中にある“意味の分からなさ”とか曖昧さをちゃんと認めることが大事じゃないかな。そうすると混乱しますけど、そもそも生きていること自体が相当特殊なことじゃないですか。とにかく混乱を受け入れてそれも愛せることが、優しさに近づくことだという気がするな。

WWD:その中でGEZANはどのような立ち位置になるのか?

マヒト:自分たちだって達観しているわけじゃないし、明確なメッセージを発信しているというよりも、こういうサンプルもあるぞという気持ちが強い。あり得ないくらいの情報が飛び交う中で全てにピントを合わせるなんて絶対無理で、自分が気づいている範囲でしか動くことはできないじゃないですか。それにネットニュースとかは普段は響かないことが多いけど、友だちがその立場になった瞬間に自分の中に感情が湧き上がってくる。だからこそいろんな場所でいろんな友だちをつくることが重要だと思っていて、俺たちはその中の一つでしかない。だから信用すべきじゃないというか、「平気で間違えるからよろしく」って。

「NO GOD」のMV

WWD:「NO GOD」の歌詞「Make your new god by yourself」もそれに近いように感じる。

マヒト:圧倒的なカリスマや神様が象徴する時代は終わったと思っていて。そもそもみんな生きてきた年数とか見てきた景色も違うのに、“日本”とか“神様”と一括りにするのは無理がある。だからこそ人でも概念でも、自分自身で“神様”を見つける方がよっぽど重要な気がするんですよね。俺はコーヒーカップを集めるのが好きで、部屋は散らかってるんですけど、コーヒーカップを並べているゾーンだけはめっちゃきれいなんですよ。集めても何の得もないけど、コーヒーを飲むときくらいは好きなカップで飲みたいし、俺にとってきれいに並んでいる様子の方がよっぽど“神様”に近いんです。そういうものに出合うことでサバイブできるんじゃないかと思うし、今は「主人公は自分なんだ」と全員が思って、一人一人がオリジナルに生きていくのがいいんじゃないかな。

WWD:ちなみに音楽でもっと売れたいという気持ちはある?

マヒト:いやー、俺らの場合は全くイメージができないですね。Mステで何を演奏すればいいんですか(笑)。よく思うんですけど、ミュージシャンに今の音楽業界が最高かと聞いたら、「うーん」って顔するわけじゃないですか。でも、同時にその構造の中で評価されたいという願望も持っている。そういう環境に歩み寄らないといけない矛盾を、俺は気持ち悪いし、本当に嫌なら好きな仲間と好きな空気をつくればいいと思っているんですよ。もちろん自分よりも大切な人がいるとか、家族がいるからメジャーやめられないということもあるかもしれないけど、だからって言い訳にはならない。

WWD:GEZANが自主レーベル「十三月」をやっているのも、全部自分たちでやりたいという意思からか?

マヒト:そんなこともないけど、自分たちがやりたいことは自分たちが一番分かっているっていうシンプルな理由。もちろん大きい事務所とかレーベルの必要性も感じますけどね。「全感覚祭」みたいな、悩んだことを形にできる場があるのは幸せですよね。

WWD:一方でフォトグラファーやアーティストなど他業種とのつながりも多い。

マヒト:めちゃくちゃ遊んでますね、俺(笑)。毎日どこかしらへ遊びに行っているっていう……。どちらかが歩み寄るというよりかは、自然とつながっていく感じはあるかもしれないです。基本的に世の中の9割5分は闇で、嫌だなと思っていると一筋の光みたいな人がスーッと現れる。やっぱり何かを作っている人は、面白いものに飢えてるんじゃないかな。

ファッションへのこだわりは赤?

WWD:ファッションはとにかく赤のイメージが強いが、こだわりはある?

マヒト:別にこだわりはないんですけど、とにかく赤が好きなんですかね。気付いたときにはって感じかな。小さい頃から夕焼けとか好きで、小学校の職場見学とかも消防署行ったし、単純に引かれるんでしょうね。赤じゃない服着て街歩いていると、元気ないと自分で気付くときがあって。でもたぶんそれは赤い服を着ていないから元気がないんじゃなくて、元気がないから赤い服を着られないんだと思う。やっぱり赤って、人を駆り立てる強い色なんじゃないですか。

WWD:一方でタワーレコードの“NO MUSIC, NO LIFE.”のキャンペーンポスターで、高橋盾「アンダーカバー」デザイナーが即興で作ったという衣装は白だった。

マヒト:単純に白黒写真だから赤が伝わらないってのもあるけど(笑)、白も結構好きですよ。白の中に一点だけ赤い点あるとすごく際立つという意味でも好きですね。

WWD:インスタグラムの画像も赤いものが多いが、SNSはどのように使っているのか?

マヒト:何も考えてないな……。でも女の子のブレスレットとかイヤリングとかを入れる箱みたいに、赤いものを見たら収集しているという感じかもしれない。たまに見返して、「赤いな、キラキラしてるな……」って思うみたいな。

ただSNSはいい使い方をしないと、自分が壊れると思いますね。言葉は使い方次第でどこまでも人を追い詰めるし、無防備な状態でSNSを開いたら何かしらの争いが目に入って来る。それが自分に向けられていなくても、触れ続けるのは精神的にギリギリなことだし、相当異常なことじゃないですか。それに、そこにはもっと“いいね”されたいっていう、承認欲求を枯らさない構造がある。そういう欲求があることは理解できるけど、それが生活に侵食してきたらいつ休まるのと思うし、それって本当は生きていることと関係ないと思う。自分らしさとか言ってるなら、絶対SNSやめた方がいいと思いますよ。

WWD:最後に、12年に大阪から東京に活動拠点を移して7年が経過したが、生活スピードは速いと感じる?

マヒト:むしろちょうどいい。大阪は遅すぎて逆に合わなかったもん。大阪はいい意味でも悪い意味でもコミュニティーができやすいし、地元愛みたいなものもすごいあるから、その分だけなんか窮屈な面もあった。大阪に戻りたいとかもないかな。でも温泉好きだから、いつかは別府に引っ越したいな(笑)。

■「全感覚祭 19 -NEW AGE STEP-」
日程:9月21日
場所:堺ROUTE26周辺
住所:大阪府堺市堺区戎島町5-3

日程:10月12日
場所:印旛日本医大 HEAVY DUTY
住所:千葉県印西市鎌苅672-6

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シップスがドラマ「ノーサイド・ゲーム」とコラボ

 セレクトショップのシップス(SHIPS)は8月31日、TBSで放送中の日曜劇場「ノーサイド・ゲーム」とのコラボアイテムを発売する。アイテムは、“ONE FOR ALL ALL FOR ONE PRODUCTS”をテーマに、ラグビーに関するユニークなTシャツ(3種、各4000円)やドラマ中の名言をデザインしたエプロン(4000円)、キッズTシャツ(3000円)をそろえ、シップス新宿店、有楽町店、原宿店などで取り扱う。

 「ノーサイド・ゲーム」は毎週日曜21時に放送中。左遷された主人公の君嶋隼人(大泉洋)と低迷するラグビー部の再起をかけるドラマ。原作は「半沢直樹」や「下町ロケット」などを手掛けた池井戸潤の同名小説。

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なりたい髪の仕上がりに合わせてカスタマイズ 「サボン」から新ヘアケアイテムが登場

 「サボン(SABON)」は、なりたい髪の仕上がりに合わせて使用アイテムをカスタマイズできる新ヘアケアラインを8月29日に発売する。死海の塩を配合したスクラブで頭皮のディープクレンジングができる「ヘッドスクラブ」(4400円)、クリームで洗うような感覚でふんわりとした仕上がりになる「ローシャンプー」(3000円)、コンディショナー、ヘアマスク、スタイリングの3つの使い方ができる「ヘアマスク3in1」(4400円)、濃密なオイルでありながら軽い仕上がりの「ヘアセラムN」(3800円)をラインアップし、自由に組み合わせることが可能だ。

 なりたい髪質が“ふんわり”の人は「ヘッドスクラブ」と「ローシャンプー」を使用し、入浴後に「ヘアマスク3in1」でケアをすることで“ふんわりニュアンス”に仕上がる。なりたい髪質が“しっとり”の人は「ヘッドスクラブ」と「ローシャンプー」の後に「ヘアマスク3in1」を使用し、入浴後には「ヘアセラムN」を用いることで華やかな艶感に仕上がる。

 全てのアイテムに美容成分のマルラオイル、アビシニアンオイル、ユチャオイルを配合した。香りは“グリーン・ローズ”や“デリケート・ジャスミン”を用意する。

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シャネルやエルメス、H&Mやザラまで32社が気候、生物多様性、海洋に対するコミットメントを発表

 8月24~26日にフランス・ビアリッツで開催のG7サミットに先立ち、エマニュエル・マクロン(Emmanuel Jean-Michel Frederic Macron)フランス大統領は22日、ブリュノ・ル・メール(Bruno Le Maire)経済・財務大臣とブリュヌ・ポワルソン(Brune Poirson)環境連帯移行副大臣と共に、「ファッション協定(The Fashion Pact)」を発表したファッションとテキスタイル関連企業32社の代表をエリゼ宮殿に招待した。この「ファッション協定」はG7サミットでも紹介される。

 この「ファッション協定」発表は、今年4月にマクロン大統領がフランソワ・アンリ・ピノー(Francois-Henri Pinault)=ケリング(KERING)会長兼最高経営責任者に対して、ファッションとテキスタイル関連企業トップと共に、環境に与える影響を削減するための実践的な目標を設定するというミッションを与えたことを受けたもの。

 「ファッション協定」は気候、生物多様性、海洋の3分野において、実践的な目標を協力して達成する。地球温暖化の阻止に関しては現在から2100年までの気温上昇を1.5度未満に保つため、50年までに温室効果ガス排出量ゼロを達成するアクションプランを作成し実践する。生物多様性の復元は、SBT(Science Based Targets/15年にWWFなどの国際機関が共同で設定した温室効果ガス排出量の削減に関する目標)を活用した目標を達成し、自然の生態系を復元して種を保護する。海洋の保護に関しては、使い捨てプラスチックの使用を段階的に廃止するなど実践的な施策を通じて、ファッション産業が世界の海洋へ与える悪影響を削減する。

 この協定には、ラグジュアリー、ファッション、スポーツ、ライフスタイルのグループやブランドをはじめ、サプライヤーや小売業者も参加している。現時点での参加企業(英語表記アルファベット順)はアディダス(ADIDAS)、ベストセラー(BESTSELLER)、バーバリー(BURBERRY)、カプリ ホールディングス(CAPRI HOLDINGS LIMITED)、カルフール(CARREFOUR)、シャネル(CHANEL)、エルメネジルド ゼニア(ERMENEGILDO ZEGNA)、エブリボディ アンド エブリワン(EVERYBODY & EVERYONE)、ファッションスリー(FASHION3)、フォン グループ(FUNG GROUP)、ギャラリーラファイエット(GALERIES LAFAYETTE)、ギャップ(GAP INC.)、ジョルジオ アルマーニ(GIORGIO ARMANI)、H&Mヘネス・アンド・マウリッツグループ(H&M GROUP)、エルメス(HERMES)、インディテックス(INDITEX)、カール ラガーフェルド(KARL LAGERFELD)、ケリング(KERING)、ラルドゥート(LA REDOUTE)、マッチズファッション ドットコム(MATCHESFASHION.COM)、モンクレール(MONCLER)、ナイキ(NIKE)、ノードストローム(NORDSTROM)、プラダ(PRADA)、プーマ(PUMA)、PVHコープ(PVH CORP.)、ラルフ ローレン(RALPH LAUREN)、ルイ(RUYI)、 サルヴァトーレ フェラガモ(SALVATORE FERRAGAMO)、セルフリッジズ グループ(SELFRIDGES GROUP)、ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)、タペストリー(TAPESTRY)。

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日本の“東海岸”で探すアメリカ 杜の都のファッション戦線に異状あり!?

「WWDジャパン」8月26日号は、“2019年春夏に百貨店で売れたもの”を特集しています。今回は、北は北海道から南は鹿児島まで50百貨店に協力いただきました。さらに、これまで定期購読特典だったビジネスリポート(データ集)が単品販売で1万円で購入できるようになりました!僕は、創業200周年を迎えた仙台の藤崎を取材したのですが、せっかく仙台まで来たのだからと、百貨店以外の商況についても探ることにしました。

 7月に、ロサンゼルスで行われた全米最大級のビンテージフリーマーケット「ローズボウル(ROSE BOWL)」を取材しました。事前リサーチで“ローズボウル”と検索してヒットしたのが、仙台にあるアンティーク家具店の「ローズボールアンティークス」でした。実は数年前に「ローズボウル」に行く際にも検索の上位に挙がってきて、勝手に気になっていた存在でした(笑)。しかし仙台にとんと縁がなくて、今回の出張取材に伴い、ようやく訪問することができました。

 対応してくれたのはバイヤーの菊田豊さん。聞けば、もともとは「ローズボール」という古着店だったとか。「オープンは1984年。当時は仙台中心部の一番町にありました。古着店は2~3軒くらいしかなかったのですが、90年代後半をピークに一気に増えて100軒以上になりました。それが今は10軒ほど。こんなに浮き沈みがあるのって仙台くらいでは?」。う~ん、きれいめ志向な仙台っ子に古着ブームが伝播して、でもその熱が冷めてしまったということでしょうか。「『ローズボール』も業態を変更して、10年にアメリカのビンテージ家具などを扱うショップになりました」。さらに15年に仙台港近くの卸問屋街に移転しました。

 古着が流行った90年代後半の仙台っ子のファッションについて聞くと、「ビンテージのデニムウエア、ハワイアンシャツ、軍モノが人気でした」との答え。雑誌「メンズノンノ(MEN'S NON-NO)」(集英社)の全国スナップで見た、セレクトショップのオリジナルブランドを着るような、もしくは彼女のお母さんに気に入られそうなきれいめな格好をしている仙台っ子のイメージとはかけ離れた実像!僕の驚きをよそに、菊田バイヤーは「コテコテでしたよ(笑)。フライトジャケットの“A-2”も売れたなぁ」と続けます。ますます仙台っ子のイメージが崩壊……。

 とはいえそのブームは去り、今の仙台には僕の想像する通りのコンサバな装いがあふれていました。気になる業態変更後の「ローズボールアンティークス」のビジネスは、「いいですよ」とにこり。主な購買層は50代前後。それでいて同店の平均単価は1万~2万円、高くても30万円と値頃感があります。さらに個人客に加えて、全国のショップやカフェにショーケースなどの什器を卸しているそうです。「個人客向けには、ランタンなどアウトドアで使えるアイテムが売れています。ほかにも、木製の折り畳みアイロン台をテーブルに転用したり、お客さんの方が自由にアンティーク家具を遊んでくれています」。アメリカでの買い付けは年に3回。「それでも商品が足りない」ほど人気だと言います。

武骨なオーナーが服ではなくスタイルを売る

 「ローズボールアンティークス」を後にして訪れたのは、一番町にある古着店の「アントレー」です。ここではオーナーの大貫友也さんに話を聞きました。「ローズボールアンティークス」の菊田バイヤーの話の裏を取ろうと、もう一度90年代後半の仙台っ子のファッションについて質問しました。「『オーシャンパシフィック(OCEAN PACIFIC)』や『ライトニングボルト(LIGHTNING BOLT)』『ヴァンズ(VANS)』など、西海岸っぽいファッションが流行っていましたね。皆『リーバイス(LEVI’S)』のベルボトム“646”をはいていました」。こ、今度はサーフ!僕がこれまで信じて疑わなかった仙台っ子像はどこへ……。

 アントレーは09年のオープン。大貫オーナーが1人で切り盛りしています。軍モノが多いですが、大貫オーナーは「特にこだわってはいません。シンプルで機能的な服を集めた結果、軍モノ比率が高まりました」と言います。客層は10~40代が多く、99%が女性。売れ筋はコートで、「真夏でも売れます」。何だかつかみどころがありませんが(苦笑)、「わがままな店づくりも僕1人だからできること。スタッフを抱えていたら“売れるもの”を扱わなくてはならないので」と聞いて納得しました。「バーバリー(BURBERRY)」はオープン当初、つまりはブーム以前から買い付けており1960~70年代のアイテムが並びます。

 アントレーで古着の魅力にハマった客も多いそうで、それは若年層?と聞くと「いえ、40~50代が多いですね」。そのわけは、きっと大貫オーナーによるブログ。「インスタグラムなどSNSはやりません。マス向けだと思うし、あれって虚飾ですよね(笑)。文字数も短いのが推奨のようで、それだと書きたいことが書けません。だから僕はブログです」。毎日1投稿と決め、撮影に2時間、原稿に4時間かけるそうです。「写真は三脚を立てて自撮りしているし、原稿も接客しながらだからはかどらなくて」と謙遜しますが、半日がかりの作業には頭が下がります。

 夢について聞くと、「ショップも10年のひと区切り――だからブランドをやってみたいんです。ジャケットやパンツなどクラシックなものを作りたいです。もちろん大好きな古着店はやめません」と笑った。

 シンプルな機能服があったり、こだわりのビンテージがあったり、「やっぱり現地体験しなくちゃ分からないな」と仙台の奥深さを感じつつ、新幹線やまびこに乗って帰京しました。

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「フルラ」が西陣織に着想を得た日本限定コレクションを発売

 「フルラ(FURLA)」は京都のデザインプロジェクト「MILESTONES」とコラボレーションし、西陣織に着想を得た“フルラ 2019年秋冬 ジャパンエクスクルーシブコレクション(FURLA FW19 JAPAN EXCLUSIVE COLLECTION)”を8月28日から日本限定で販売する。全国の「フルラ」ストアと公式サイトで取り扱う。

 「MILESTONES」は京都造形芸術大学と西陣織の老舗・細尾の産学連携プロジェクトで、参加した学生が年月をかけて収集した文様をセレクトしてコレクションに使用した。「フルラ」でも人気の高いユニセックスのトートバッグ(5万円)とクラッチバッグ(2万9000円)の2型を用意し、モダンなアレンジを加えた西陣織の3種類の文様を用いたデザインを施した。

 コレクションの販売を記念して9月11日からは京都高島屋でポップアップストアを開催し、高島屋限定デザイン2点をポップアップ期間中に先行販売する。また4万円(税込)以上の購入者にはノベルティーのオリジナルマーブルコースターをプレゼントし、土日限定でファッションイラストレーターの伊藤ナツキがコースターにライブペインティングを行う。

■「フルラ」ポップアップストア

日程:9月11〜17日
時間:10:00〜20:00
場所:京都高島屋1階ゆとりうむ特設会場
住所:京都府京都市下京区四条通河原町西入真町52
※14、15日には伊藤ナツキによるライブペインティングを実施

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「カンペール」 × 「エコアルフ」 産業廃棄物から生まれた素材で新シューズライン

 スペイン発のシューズブランド「カンペール(CAMPER)」は自然環境保全に対する取り組みの一環として、同じくスペイン発のファッションブランドでB Corp認証を取得している「エコアルフ(ECOALF)」とコラボレーションしたシューズライン“カンペール トゥギャザー エコアルフ(CAMPER TOGETHER WITH ECOALF)”を国内の店舗とオンラインストアで8月27日から販売する。B Corp認証とは米非営利団体「ビー ラボ(B LAB)」が定める透明性と説明責任基準を満たした企業に与えられる認証制度。

 ブランドのアイコンでもある“ぺロータスモデル”の軽量バージョン“ぺロータス XL”をベースに、回収されたペットボトルや廃材の布、産業廃棄物から生まれた生地と糸を、アッパーとシューレース、ライニングに使用した。価格は2万1000円。

 また売り上げ1足につき2ユーロを、エコアルフ財団がスペインとタイの漁師と協力して行なっているプラスチック製の海洋ゴミを回収・リサイクルするプロジェクトに寄付する。

 「カンペール」はブランド創業以来、環境への負荷を最小限に抑えながら高品質な靴を製造する方法を探求してきた。1975年発売の“カマレオン”はリサイクルされたトラックのタイヤとキャンバスの廃材レザーを使用した。2000年発売の“ワビ”は製造工程の簡素化とゴミの削減に焦点を当て、ソックス、ココナツ繊維のライナー、インジェクションモールドによって成型した外側の3つのパーツから構成した。

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「カンペール」 × 「エコアルフ」 産業廃棄物から生まれた素材で新シューズライン

 スペイン発のシューズブランド「カンペール(CAMPER)」は自然環境保全に対する取り組みの一環として、同じくスペイン発のファッションブランドでB Corp認証を取得している「エコアルフ(ECOALF)」とコラボレーションしたシューズライン“カンペール トゥギャザー エコアルフ(CAMPER TOGETHER WITH ECOALF)”を国内の店舗とオンラインストアで8月27日から販売する。B Corp認証とは米非営利団体「ビー ラボ(B LAB)」が定める透明性と説明責任基準を満たした企業に与えられる認証制度。

 ブランドのアイコンでもある“ぺロータスモデル”の軽量バージョン“ぺロータス XL”をベースに、回収されたペットボトルや廃材の布、産業廃棄物から生まれた生地と糸を、アッパーとシューレース、ライニングに使用した。価格は2万1000円。

 また売り上げ1足につき2ユーロを、エコアルフ財団がスペインとタイの漁師と協力して行なっているプラスチック製の海洋ゴミを回収・リサイクルするプロジェクトに寄付する。

 「カンペール」はブランド創業以来、環境への負荷を最小限に抑えながら高品質な靴を製造する方法を探求してきた。1975年発売の“カマレオン”はリサイクルされたトラックのタイヤとキャンバスの廃材レザーを使用した。2000年発売の“ワビ”は製造工程の簡素化とゴミの削減に焦点を当て、ソックス、ココナツ繊維のライナー、インジェクションモールドによって成型した外側の3つのパーツから構成した。

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トランクホテルがリメイクブランド「ドクター ロマネリ」のポップアップ 古着パッチワークのソファなど

 東京・渋谷のトランク ホテル(TRUNK HOTEL)は8月26日から28日まで、「ドクター ロマネリ(DRX ROMANELLI)」のポップアップ「トランク ホテル プレゼンツ DRx Vol.1」を館内のトランク ラウンジ(TRUNK LOUNGE)のポップアップスペースで開催する。

 「ドクター ロマネリ」はビンテージ生地や古着を解体して再構築するリメイクアイテムで知られるブランドで、ミリタリー生地のパッチワークを使用したソファのアートピースと同ポップアップのために製作したアパレルアイテムを展示・販売する。また、デザイナーであるダレン・ロマネリ(Darren Romanelli)と親交がある、静岡・駿河のサボテン専門店コピアポアが、作品に合わせてセレクトしたサボテンで空間を演出する。

 最終日の28日にはクロージングパーティーを開催する予定だ。

■TRUNK HOTEL presents DRx Vol.1
日程:8月26日〜28日
時間:10:00〜21:00
場所:TRUNK LOUNGE内ポップアップスペース
住所:東京都渋谷区神宮前5-31

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摺型友禅とコラボ 「クレ・ド・ポー ボーテ」のホリデーコレクションは「KIMONO DREAM」

 資生堂のハイプレステージブランド「クレ・ド・ポー ボーテ(CLE DE PEAU BEAUTE)」は10月21日に、“KIMONO DREAM”をテーマにしたホリデーコレクション(全6種)を数量限定で発売する。日本国内では百貨店、化粧品専門店を中心に、そのほか、世界12の国と地域(中国、香港、台湾、韓国、マレーシア、タイ、シンガポール、ベトナム、インドネシア、アメリカ合衆国、カナダ、ロシア)で販売する。

 同コレクションは京友禅の伝統技法である摺型友禅と日本画とのコラボレーション。摺型友禅という技法で、大胆かつ繊細な着物作りをする「多ち花」によってオリジナルで制作された着物をパッケージやケースのデザインに使用した。さらに、着物を包む“たとう”から着想を得たパッケージはスリーブに帯の柄を施し、開いていくと内側からアーティストの大竹彩奈が描いた美人画が現れる仕掛けとなっている。

 同コレクションはカシミアのような仕上がりとなめらかなテクスチャーが特徴の口紅「ルージュアレーブル カシミア」(6000円)や「ルージュアレーブル n」(6000円)、3色アイシャドウとアイライナーをセットしたアイカラーパレット「オンブルクルールクアドリn」(7500円)、プレストタイプの化粧直し用パウダー「プードルコンパクトエサンシエル」(1万円)、オイル状美容液「ユイルレパラトゥリス」(1万4000円)をラインアップする。さらに、表参道ヒルズ店、GINZA SIX店限定で「ルージュリキッドルミヌ マット」(5000円)も販売する。

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財布持たずに美容室に通える “ペイレス”システムを導入したヘアサロン「ピンチ」

 年中無休、24時間営業の完全予約制という業態で注目を集めている東京・赤坂の美容室「ピンチ(PINCH)」が、美容業界初の“ペイレス”システムを導入した南青山店を7月初旬にオープンした。ペイレスシステムは、クラウドコンサルテーションと構築・運用サービスを行うフィクサー(FIXER)と同サロンが共同で開発したもの。施術に関するカウンセリング後メニューが確定した段階で、あらかじめ同サロンのライン公式アカウントから登録した支払方法で決済を行う。いまだ現金派が多数を占めるヘアサロンの支払いシステムの中で、現金のやり取りが一切発生しないこのシステムは受け入れられているのか、ヨシダアキヒロ「ピンチ」代表に聞いた。

WWD:混同されることがあると思うのですが、ペイレスシステムとキャッシュレスの違いを教えてください。

ヨシダアキヒロ代表(以下、ヨシダ):キャッシュレスはクレジットカードや電子マネー、口座振替を利用して、紙幣・硬貨といった現金を使わずに支払いを行う決済方法ですが、カードやスマートフォンなどが必要になります。ペイレスシステムは事前に決済用のクレジットカード情報を登録しておくことで、支払いの際にそういったものが手元になくても決済が行えます。

WWD:支払いはどのような流れで行われるのですか。

ヨシダ:カウンセリング後、施術メニューが決まったら金額を確認します。その際にスタイリストがタブレットを操作して決済の確定を行うと、お客さまにラインでレシートが送信されます。

WWD:ではお客さまは一切操作をしないんですね。

ヨシダ:お客さまは何も触らず、決済画面も見ないので、「お金を払った感じがしない」と言われます。今までの固定観念では施術後にお金を払いますが、支払いという行為をすることでせっかくきれいになったのに現実に戻ってしまう。施術前に支払いが済んでいることで、施術前のワクワク感や仕上がりの喜びを損なわずに帰れるんです。

WWD:ペイレスシステムを導入するメリットは?

ヨシダ:支払いがなくなることによる施術体験の満足感向上はもちろん、お店にとっては現金のやり取りがないので、レジ締めの負担がなくなります。全てデータで管理されるので、間違いが起きたときに従業員を疑うことや追及することがなくなるので経営者としても楽ですね。

WWD:反対にデメリットは?

ヨシダ:現金派の人やカードを使いたくない人は当然対応できません。最初はスタッフも既存のお客さまで現金派の方がいると失客につながってしまうので、現金も取り入れたいという意見はありました。しかし、ペイレスシステムはこだわりでありコンセプトの一つなので、ブレずに現金には対応しないことにしています。お客さまに合わせるのもいいと思いますが、最先端のテクノロジーなのでお客さまを“教育”していく感覚もあります。僕が長年作りたかったシステムなので、魅力をしっかり伝えてすばらしさを体験してもらえるように促します。一度カードを登録して便利さを味わえば、次からはずっと使ってくれます。だから初めて利用するお客さまには予約時や来店前日に支払い方法について丁寧に説明をしますし、店内にはポップも用意しています。

WWD:サロンは朝6時オープン、週休2日制も規格外です。

ヨシダ:早朝に来店されるお客さまは赤坂店の顧客が多いですが、今後は新規のお客さまにもアピールしていきます。南青山店の周囲のショップは12時オープンなど開店時間が遅いところが多いので、そういったショップのスタッフには出勤前に気軽に立ち寄ってもらえると思います。テラスで朝食のサービスも行っていますので、朝活サロンとしての認知も進めていきたいですね。

WWD:オープンが早い分、閉店が19時というのも近隣サロンとの違いですね。

ヨシダ:スタッフの働き方も変化します。朝早く開店する分19時に閉店することで、仕事が終わってからご飯に行ったり遊びに行ったりすることができます。21時前はご飯を食べに行っても美容師がほとんどいないので、異業種の人とのつながりを持つきっかけになるはずです。モデルハントを街頭で行うときも、美容師があまり外にいない時間帯なのでいいモデルをつかまえやすいです。また、強制はしませんが19時に営業が終わってから3時間練習しても22時なので、練習もしやすいです。ペイレスシステムも朝6時オープンも、意外とスタッフの働き方の変化にもつながりました。

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アーティストが奇抜な衣装で大集合!米MTVによるミュージックビデオの祭典「VMA」 開催前に知っておきたいことを総ざらい

 8月26日(現地時間)、「2019 MTVビデオ・ミュージック・アワード(2019 MTV Video Music Awards以下、VMA)」が開催される。1984年に始まったVMAは米MTVが主催する一大ミュージックイベントだが、ファッションにおいても要注目だ。これまでもレディー・ガガ(Lady Gaga)が本物の肉を使用したドレスで登場するなど、ほかのイベントよりも奇抜なファッションで多くのセレブやアーティストが登場している。また、ブリトニー・スピアーズ(Britney Spears)とマドンナ(Madonna)がキスをするといった、ハプニング的な出来事が多いのもVMAの特徴だ。

 開催を目前に控えたVMAについて、知っておきたいポイントをまとめてお伝えする。

・いつ、どこで開催されるの?

 今年のVMAは8月26日20時(現地時間)から、ニュージャージー州ニューアークのプルデンシャル・センター(Prudential Center)で開催される。同州で開催されるのはこれが初めてで、ロサンゼルスもしくはニューヨークではない場所でVMAが開かれるのは2004年と05年のマイアミ、07年のラスベガスに続いて4度目だ。

・司会者は誰?

 米コメディアンのセバスチャン・マニスカルコ(Sebastian Maniscalco)が起用された。「ネットフリックス(NETFLIX)」で放送されている自身の番組、「セバスチャン・マニスカルコのハングリー精神でいこう(原題:Stay Hungry)」などで知られる彼がVMAの司会進行役を務めるのはこれが初めてだが、ハプニングが期待される同イベントの司会にはコメディアンが起用されることも多い。過去にはジミー・ファロン(Jimmy Fallon)、クリス・ロック(Chris Rock)、チェルシー・ハンドラー(Chelsea Handler)、ケヴィン・ハート(Kevin Hart)などがその大役を務めてイベントを盛り上げている。

・誰がノミネートされているの?

 アリアナ・グランデ(Ariana Grande)とテイラー・スウィフト(Taylor Swift)の2大歌姫がそれぞれ10部門と最多ノミネートされている。新星ビリー・アイリッシュ(Billie Eilish)は9部門、新鋭ラッパーのリル・ナズ・X(Lil Nas X)が8部門とそれに続く。これらのアーティストは全員、19年3月に再結成を果たしたジョナス・ブラザース(Jonas Brothers)と、ラッパーの21サベージ(21 Savage)と共に「最優秀ビデオ賞(VIDEO OF THE YEAR)」にノミネートされている。

 「最優秀アーティスト賞(ARTIST OF THE YEAR)」には、前述のアリアナ・グランデ、ビリー・アイリッシュ、ジョナス・ブラザーズのほか、カーディ・B(Cardi B)、ショーン・メンデス(Shawn Mendes)、ホールジー(Halsey)がノミネートされた。

 「最優秀新人賞(BEST NEW ARTIST)」には、ビリー・アイリッシュ、リル・ナズ・X、エイバ・マックス(Ava Max)、ハー(H.E.R.)、ロザリア(Rosalia)、リゾ(Lizzo)がノミネートされた。6人中5人が女性アーティストと、ここでもガールズパワーが際立っている。

・パフォーマンスを披露するのは?

 ジョナス・ブラザーズが11年ぶりにVMAのステージに登場する。開催地のニュージャージー州出身の彼らは、イベント会場近くのジャージー・ショアで演奏する予定で、その模様が生中継される。

 テイラー・スウィフトも4年ぶりにVMAでパフォーマンスを行う。8月23日に7枚目のアルバム「ラバー(Lover)」が発売され、その同日に「ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」とのコラボコレクションが発売となるなど大きな話題が続いており、必見のステージとなるだろう。

 ほかにも、ショーン・メンデス、カミラ・カベロ(Camila Cabello)、バッド・バニー(Bad Bunny)、J.バルヴィン(J Balvin)、リゾ、リル・ナズ・X、ノーマニ(Normani)、ビッグ・ショーン(Big Sean)、エイサップ・ファーグ(A$AP Ferg)、ハー、オズナ(Ozuna)などが登場する予定だ。

・名誉賞や特別賞はある?

 グラミー賞を5度受賞し、斬新なミュージックビデオの数々を発表しているミッシー・エリオット(Missy Elliott)が、女性ラッパーとして初めて「ビデオ・ヴァンガード賞(VIDEO VANGUARD AWARD)」を受賞する。過去には、ビヨンセ(Beyonce)、ジャネット・ジャクソン(Janet Jackson)、マドンナ、ジェニファー・ロペス(Jennifer Lopez)、リアーナ(Rihanna)、カニエ・ウェスト(Kanye West)などのそうそうたるアーティストが受賞している栄誉ある賞だ。

 また、デザイナーのマーク・ジェイコブス(Marc Jacobs)が今回から新設された「ファッション・トレイルブレイザー賞(FASHION TRAILBLAZER AWARD)」を受賞する。これはファッションと音楽業界の両方で活躍する先駆者に、MTVとアメリカファッション協議会(COUNCIL OF FASHION DESIGNERS OF AMERICA)が共同で贈るものだ。マークはキム・ゴードン(Kim Gordon)やコートニー・ラブ(Courtney Love)、リル・キム(Lil’ Kim)などの伝説的なミュージシャンを“ミューズ”だと発言しているほか、ミッシー・エリオット、フランシス・ビーン・コバーン(Frances Bean Cobain)、マリリン・マンソン(Marilyn Manson)、シェール(Cher)、マイリー・サイラス(Miley Cyrus)などをブランドのキャンペーンに起用している。

・プレゼンターは誰?

 今年のプレゼンターは、若手女優で歌手のヘイリー・スタインフェルド(Hailee Steinfeld)や、「ネットフリックス」の人気シリーズ「クィア・アイ(原題:Queer Eye)」で一躍有名になった美容師のジョナサン・ヴァン・ネス(Jonathan Van Ness)に加えて、米女子サッカー代表選手のアレックス・モーガン(Alex Morgan)、同アレクサンドラ・クリーガー(Alexandra Krieger)、同アシュリン・ハリス(Ashlyn Harris)、米アルペンスキー選手のリンゼイ・ボン(Lindsey Vonn)、カントリー歌手でマイリー・サイラスの父親としても知られているビリー・レイ・サイラス(Billy Ray Cyrus)、そしてジョン・トラボルタ(John Travolta)など、バラエティーに富んだ顔ぶれとなっている。

・レッドカーペットはある?

 VMAがスタートする1時間前の19時(現地時間)から、レッドカーペットの模様が放送される。テレンス・J(Terrence J)などが司会を務めるほか、エイバ・マックス、シーエヌシーオー(CNCO)、ミーガン・ジー・スタリオン(Megan Thee Stallion)がパフォーマンスを披露する。

・VMAはどこで見られるの?

 米MTVで放送されるほか、当日は公式サイトとアプリで生配信される。日本では、9月8日にMTVジャパン(MTV JAPAN)で当日の模様がオンエアされる予定だ。

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