「デニス バッソ」2020年春夏ニューヨーク・コレクション

 「デニス バッソ(DENNIS BASSO)」が2020年春夏コレクションをニューヨークで発表した。

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NY発の「オーバーコート」がポップアップストアをオープン 特別に制作したインスタレーションを用意

 ニューヨーク発のコートだけのブランド「オーバーコート(OVERCOAT)」は9月13日から順次、ビオトープ(BIOTOP)、エディション(EDITION)、ユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS)でポップアップストアをオープンする。2019年秋冬コレクションに加えて、特別に制作したインスタレーション“セブン スパイクス(SEVEN SPIKES)”を各店舗で用意する。

 “セブン スパイクス”は、ニューヨークの街を象徴する自由の女神像をパタンナー目線で制作したオブジェクト。約125ピースのパターンで構成されており、パターンの起こし方や縫製など、既製服を製作する時と同じ工程で作り上げている。また、“モノ作りのコアやエンジニアリングの確かさは最終形がどんなものだったとしても変わらない”という「オーバーコート」が最も大切にしている美意識を象徴する作品だ。

 「オーバーコート」は、ニューヨークを拠点とするパターンメーカー大丸製作所2を手掛ける大丸隆平が、2015年にスタートさせた。

■ビオトープ
日程:9月13〜23日
時間:11:00〜20:00
住所:東京都港区白金台4-6-44

■エディション 表参道ヒルズ店
日程:10月4〜14日
時間:11:00〜21:00(日曜は20時まで)
住所:東京都渋谷区神宮前4-12-10 表参道ヒルズ2階

■エディション グランフロント大阪店
日程:10月4〜14日
時間:10:00〜21:00
住所:大阪府大阪市北区大深町4-20 グランフロント大阪南館2階

■ユナイテッドアローズ 原宿本店
日程:11月1〜10日
時間:12:00〜20:00
住所:東京都渋谷区神宮前3-28-1

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退任後は月旅行に新規事業 ZOZO前澤前社長の今後を知る一問一答

 「Yahoo!JAPAN」を運営するヤフーは12日、同日朝方発表したZOZOの買収に関する記者会見を行った。会見にはヤフーの川邊健太郎社長とZOZOの澤田宏太郎新社長、そして前澤友作前社長の3人が登壇。前澤前社長が自身の今後について「新しい道に進みたい」と説明した。会見の終盤には提携のきっかけを作ったという孫正義ソフトバンク社長兼会長がスペシャルゲストとして登場した。「当分は前澤さんが社長をやったら?とも言ったが、前澤さんは『スッパリ辞めたい』と。月に行くためのトレーニングもあるし、彼女とも仲良くしないとね(笑)。うらやましい限りです」と語り、会場の笑いを誘った。ZOZOの買収は朝から大きな話題を呼んでいたこともあり、会見には多くのメディアがつめかけ、質疑応答では前澤社長の今後についての質問が殺到した。本記事では、記者団からの前澤前社長への質問とその回答をまとめて掲載する。

―前澤氏の借金について。今回のヤフーの売却にどの程度影響したのか。自力で返そうとしていたのか、それが無理だからZOZOを売却したのか。

前澤友作(以下、前澤):高額品を買う際に、借金やローンをする方も多いと思いうが、ゼロが何個か違うだけで、それと一緒。使用用途は宇宙の渡航チケットや現代アートなどで、自分の信用の範囲、人に迷惑をかけない範囲で借金をしていた。宇宙渡航によって得る体験や人脈はかけがえのないものだし、現代アートは購入後価値が上がっており、得るものも多い。そうして作った借金は、アートなどの現物資産を売却して返せばいいだけ。借金のせいで首が回らなくなって、提携したというのは憶測にすぎない。

―ここまで成長させてきたZOZOに愛着もあると思うが、その社長を退くことに対して、どういう気持ちなのか。後悔はしていないのか

前澤:これは悩みに悩んだ。無責任なのではないか、と言われることも予想していたし、ネット上で実際にそう書かれている。しかし、自分の地位や権力に甘んじて、ZOZOの事業拡大や成長を見過ごす経営を行うことこそが無責任だと思う。ZOZOは成長にあたり一つの課題を抱えている。それはこれまでの自分のワンマン、トップダウン経営の一つ。ZOZOはもっと社員それぞれの個を生かしたチーム力や総合力を磨かなければならない。そういう意味で後継者である澤田新社長にZOZOを譲り、さらなる成長を遂げていく。苦渋の決断だったが、退くことにした。よく「経営者は孤独」と言われるが、個人的にはそんなことはないと思ってきた。しかし、社長退任という最後の決断を一人で悩んでいた時に、孤独を感じた。

―「新しい道に進みたい」とのことだが、具体的に考えていることは?

前澤:考えているのは2つ。1つ目は宇宙渡航だ。2023年に月に行くが、それよりも前に宇宙に行く予定がある。外国語の勉強や、トレーニングもしなければならない。2つ目は新規事業をしたいということ。社会や人の役に立つビジネスをやりたい。もう43歳で頭も鈍っているので、早めに取り掛かりたいなと思っている。まだ決まっていないが、チャンスがあれば事業に積極的に取り組んでいきたい。

―孫氏が提携のきっかけを作ったとのことだが、それはいつ頃のことか?また、ソフトバンクではなくヤフーと組むことに対してどう思ったのか?

前澤:時間軸は正確性を欠くため話さないが、孫さんに「もっとロックに行きたい」と相談したところ、ヤフーの川邊さんを紹介してもらった。そこで川邊さんから提携の話が出た。ヤフーとはいろいろな提携の話をさせていただき、議論を重ねて今回の提携に至った。

―今日の率直な気持ちは?

前澤:正直実感はまだわいていない。今日は朝8:45に提携と退任の情報を開示した。7時には出社して、社員たちと思い出話をしていた。この後社員を集めて、改めて自分の口から説明はする。社員の話をすると本当に感極まってしまう。辞めていく分際で何を言ってるんだ、何を古臭いこと言ってるんだとも思われるかもしれないが、社員は本当に家族だと考え、創業から21年間やってきた。それを思うと……(涙ぐむ)。今日のために普段は持っていないハンカチを持ってきた(笑)。これ以上は勘弁してください。

―“Let’s Start Today”のメッセージが書かれたTシャツを着てきた理由は?

前澤:創業以来、毎日が始まりだと思っていた。日々、社会や人の役に立とうと進んできた。今回の提携で、ZOZOとは別々の道を歩むことになったが、ZOZOにとってスタートトゥデイという名前は非常に重要な意味があるし、僕にとっても非常に大切。毎日が始まりだというシンプルな考え方をもとに、これからもお互いに一生懸命生きて、一歩一歩楽しい人生を歩んでいければいいなと考えてこのTシャツを着てきた。

―孫氏からは彼女の話もあったが、交際は順調か?

前澤:今日は資本業務提携の話なので、プライベートの話は別の機会にしようと思う。

―彼女に今回のことを相談した?

前澤:今回は誰にも相談していない。先ほど「経営者は孤独だと感じた」と言ったように、実の家族にも相談せず、一人で悩み抜いた。

―今後は第二の人生ということで結婚もあるのでは?

前澤:今回の会見とは全く関係がないので(笑)、回答は控えたい。

―新事業に関して。すでにやりたいことはある?社会に対してどのようないい影響を与えたいと考えている?

前澤:やりたいことは困っている人を助けたり、不便だと思われることの解決に着手したい。「ゾゾタウン」を始めた時も、遠方でなかなか服を買えない人や、試着が苦手な人などのためにスタートさせた。そういったユーザー意識からビジネスを行うのが得意でもある。その考え方は変わっていない。

―社長人生を振り返って、ZOZOだけに一番“ゾゾっ”としたことは?

前澤:(笑)。真面目に答えると、ミュージシャンをやりながら、プログラミング・エンジニアリングなどを全てやっていたことがある。その当時、サーバーのアップデートをした時に、サーバーがクラッシュし、お客さまのデータなど全てを失いかけた。あの時は“ゾゾっ”としたが、幸いなことに前日に自動バックアップが働いていて助かった。それがあったから今のZOZOがある。

―社長を退任しようと思ったのはいつ頃?また、どういった理由で?

前澤:ズバリ9月に入ってから。先ほども話したが、今後ZOZOが成長していくために必要なものは何かを考えて辞任に至った。最初は続投のリクエストを受けていたが、そこは持ち前の直感で、このまま数年・数カ月いてもいいことはないと感じ、急きょ辞任することになった。

―冒頭の質問と関連するが、これまで金融機関に入れていた担保は2000億円を超えると言われている。月の旅行が100億円、現代アートも「バスキア」が143億円ほどと見られており、計算が合わないが、何にそんなにお金が必要だったのか?

前澤:なぜ、僕が買ったものを全部言わなきゃいけないんですか?という話で、他にもいろいろと買っている。発表しているのは一部で、それ以外にも多くのものを買ったり、提携に使ったりしている。あとの計算はご自由に。

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「ライアン ロッシュ」2020年春夏ニューヨーク・コレクション

 「ライアン ロッシュ(RYAN ROCHE)」が2020年春夏コレクションをニューヨークで発表した。

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「ダブレット」とバーニーズ ニューヨークがコラボイベント 焼きそばイメージの限定Tシャツを用意

 バーニーズ ニューヨーク(BARNEYS NEW YORK)は9月14日、「ダブレット(DOUBLET)」と、イタリアレストラン「SALONE2007」とのコラボイベントをバーニーズ ニューヨーク横浜店で開催する。メインエントランス前にセットする屋台を舞台に、ファッションと食を融合した大人も楽しめる縁日を演出する。

 同イベントは、“夏の終わりの祭り”をテーマに、「ダブレット」の世界観を「SALONE2007」が食で表現した屋台メニューや、表裏で異なるプリントを表現し、焼きそばに見立ててパッケージに詰めた限定Tシャツ(4色、各1万1000円)を用意する。

 限定Tシャツのカラーは、レッドは紅しょうが、グリーンは青のりといった焼きそばをイメージして採用した。

■“SUMMER END FESTIVAL DOUBLET×SALONE2007×バーニーズ ニューヨーク”
日程:9月14日
時間:12:00〜18:00
場所:バーニーズ ニューヨーク横浜店
住所:神奈川県横浜市中区山下町36-1

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「モードは終わった」by栗野宏文上級顧問 連載「モードって何?」Vol.5

【#モードって何?】きっかけは読者から編集部に届いた質問「つまるところ、モードって何ですか?」だった。この素朴な疑問に答えを出すべく、「WWD ジャパン」9月16日号では特集「モードって何?」を企画し、デザイナーやバイヤー、経営者、学者など約30人にこの質問を投げかけた。答えは予想以上に多岐にわたり、各人のファッションに対する姿勢や思い、さらには現代社会とファッションの関係をも浮き彫りにするものとなっている。本ウエブ連載ではその一部を紹介。今回は栗野宏文ユナイテッドアローズ上級顧問クリエイティブディレクション担当に聞く。

WWD:ずばり“モード”とはなんでしょうか?

栗野宏文上級顧問(以下、栗野):語源としては「誰もが理解できる記号」という意味です。ジャズには、一つのコードを基本として自由に演奏する“モード奏法”というプレースタイルがあるなど、ファッション以外の分野でも用いられる言葉ですね。ファッションの文脈では、「衣服を通してすべての人に共有される美意識」を意味すると思う。非常に簡単に言えば“流行”ですね。そしてこの言葉は、「特権階級と非特権階級」という図式なしには語れません。

WWD:「特権階級と非特権階級」の図式とは?

栗野:現代ファッションに通ずるオートクチュールは、王侯貴族や近代的ブルジョワジー、限られたセレブリティーといった特権階級の富の象徴として誕生しました。そして彼・彼女らは、それらをまとうことで自らの美意識を発信しました。一方、その他の大多数の非特権階級の人は、特権階級の衣服を見て、同じ美意識を享受することしかできませんでした。この絶対的な構図によって、一つの美意識が時代の潮流として大きな力を持ちえたのです。

WWD:オートクチュールからプレタポルテへ移行した後はどうでしょうか?

栗野:オートクチュールからプレタポルテへ、さらにプレタポルテから量産品へと移行する間も、「特権階級と非特権階級」の構図は存在し、モードは機能し続けました。各国のVIPやムービースター、スポーツ選手、ミュージシャンなど、特権階級の姿は変容したものの、メディアやテレビは彼・彼女らの美意識をあがめ、一般人もそれを享受していました。

WWD:「特権階級と非特権階級」の構図が存在する限り、モードは機能したのですね。

栗野:はい、そうです。しかし、「特権階級と非特権階級」の構図も、ついに崩壊する時を迎えます。それは2010年以降、ソーシャルメディアが台頭したタイミングです。ソーシャルメディアによって、出生・職業・年齢・性別といったステータスに関係なく、誰もが自らの嗜好を発信できるようになった結果、かつてのように特定の美意識だけが大きな力を持つということはなくなりました。つまり、モードは終わったのです。

WWD:モードは終わった――たしかに今は、美意識として享受された価値観が広範囲で共有されるのではなく、小さなコミュニティー内で完結する美意識が、世界のあちらこちらに点在している感覚があります。では、その新たなあり方を表現する言葉、モードに代わる言葉はあるのでしょうか?

栗野:よく用いられるのは“ダイバーシティー”ですよね。日本では言葉が一人歩きして、ダイバーシティー本来の意味が理解されていない気もしますが、(新たな時代の形容詞として)間違いはないと思います。現代は、10人いれば10通りの、千人いれば千通りの美意識が発信され、それらの価値が認められる時代です。ファッションアイコンで言えば、かつては冨永愛さんでしたが、今は渡辺直美さんも同じくらいの人気があります。ただし、今は「極端な美」が支持される傾向にありますね。これからはもっと微妙なニュアンスの美にも光が当たって、それらの価値も認められていくでしょう。

WWD:ダイバーシティーの時代には、モードのような大多数の人に共有される美意識は生まれないのでしょうか?

栗野:モードは終わり、美意識は多様化していきますが、広範囲で多数の人に受け入れられる美意識は今後も存在しうるでしょう。“知性”や“カルチャー”を反映した美意識がその一つだと思います。

WWD:知性とカルチャーですか。栗野さんから見て、その美意識を発信するクリエイターは誰でしょうか?

栗野:「グッチ(GUCCI)」のクリエイティブ・ディレクターであるアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)です。彼のクリエイションは、知性とカルチャーをひしひしと感じさせます。彼は「グッチ」のコレクションをつくるとき、誰よりもブランドの歴史を研究し、それをどう反映させるか熟考します。“アーカイブを研究する”という表現は、近年、頻繁に用いられるようになりましたが、彼ほど対象を深掘りし、その価値と向き合うデザイナーはほかにいないと思いますよ。コレクションだけでなく、毎シーズンの広告にもその姿勢は見て取れます。ノアの箱船から黄金時代のハリウッドミュージカル、イタリアの神殿まで、シーズンの世界観を発信するのに最適なモノ・コトを広大な文脈から汲み上げ、現代に通用するビビッドな形に仕上げるのは、並大抵のクリエイターにはできません。彼の母親はイタリアの映画撮影所、チネチッタで衣装を担当し、父親はシャーマニズムの研究者だったそうです。生まれ持ってのセンスももちろんあると思います。しかしそれ以上に、日頃から物事を深く考えているから素晴らしいクリエイションが生まれるのです。彼のように、カルチャーへの造詣の深さ、インテリジェンスの振り幅を感じさせるクリエイターは、今後も価値を持ち続けるでしょう。

「#モードって何?」をもっと見る

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編集長ムラカミに物申す! モノ作りのあり方とステートメントの多様性

 「WWD Japan.com」が5月にスタートした登録制のメールマガジン「エディターズレター」をご存知でしょうか?「まだ」という方は、ぜひ今すぐ申し込みを。本紙とウェブの2人の編集長と副編集長が執筆を担当し、今後続々と書き手が増える予定です。このエディターズレター、実は“内部(編集部内や社内)”に向けたメッセージ性が強いのでは?と感じており、毎朝の僕の楽しみともなっています。

 以下は、ニューヨーク・コレクション取材中の「WWD Japan.com」編集長ムラカミが発信した9月12日付のエディターズレターからの一節です。タイトルは「クオリティーよりステートメント」で、「『日本に数台の、現存する織機で』とか『吊り編み機でゆっくりと』なんて話は正直、もう以前ほど魅力的に聞こえません。『で?』と聞き返してしまう自分がいます」とつづり、続けて「それを追うあまり没個性的になるくらいなら、違う何かを見つけた方が賢明だと思うのです」とムラカミは書いています。

そのうえで、工場取材好きを自負するデニム担当の僕からも一言――「ステートメントよりクオリティー」だってあってしかるべき!

 確かに“古い機械で作ったからエラい(スゴい)”は極めて限定的なエリアでしか認められない価値でしょうが、認める人がいることは事実なわけで、そこにはれっきとした商業活動があります。そういう機械を稼働させ続けるために、現場ごとにチューンアップがなされ、足りない部品は自作しています。古い機械を調達し、それをメンテナンスする専門職もいます。1999年にスタートした「リーバイス(LEVI'S)」のセルフリバイバルライン“リーバイス ビンテージ クロージング(LEVI'S VINTAGE CLOTHING)”の立ち上げ時、当時のディレクターは「往年の糸やミシンはもちろん、買えるものなら空気も買いたい」と話しました。そのときはクレージーだと思いましたが、今では気持ちが理解できます。

 8月に発売したデニム特集では、本澤裕治ドクターデニムホンザワ社長に話を聞きました。本澤さんはジーンズブランド「レッドカード(RED CARD)」のプロデューサーも務めており、同ブランドは2009年のデビュー以来10年連続で2ケタ成長を続けています。ダウントレンド真っただ中の国内ジーンズ業界において独り勝ち状態。そんな本澤さんの話で印象的だったのは、「日本のモノ作りを今一度見直し、あらためて体系化しなくてはいけない」というものでした。“メード・イン・ジャパン”や“岡山(児島)ジーンズ”といった言葉が独り歩きし、無策な量産の結果生まれた粗悪品が市場に流通しています。昨今流行りの“サステイナブル”のように言葉だけが先行して、実たる部分は形骸化しているんです。ついでに言わせていただけば、サステイナブルの分野でも“錬金術化”を図る輩がおり、そのあたりは11月25日発売のサステイナブル特集で、現在ロンドン取材中のサステイナブル担当が一刀両断にしてくれると信じています。

 閑話休題。「リーバイス」と「エドウイン(EDWIN)」、国内外2大ジーンズブランドを渡り歩き、業界をリードし続ける本澤さんが憂えて放ったのが前述の言葉でした。真摯にモノ作りを行う工場をしっかりと認め、そこで働く人も幸せになれるよう前進しようというもので、それこそサステイナブルだと思います。

 もう一つ心に響いたのは「ジャスト・ジーンズ」という表現。たかがジーンズ、されどジーンズ。名称だけが異なる、似たような素材や加工が多過ぎないか?そもそもこんなにたくさんのジーンズブランドが必要なのか?大量生産されたジーンズは、当然大量廃棄の対象になります。「オリジンたる『リーバイス』よ、もっとがんばってくれ!」といった声は、デニム特集を通じて各方面から聞こえました。ひとしきり憂えた本澤さんが、「これ見てよ」と笑顔で大きなバッグから取り出したのは自身がプロデュースするアイテムではなく、「リーバイス」の“501”でした。それも「アメリカの量販店で普通に売っている」59ドル50セント(約6420円)の“501”。「皆、頭でっかちになり過ぎ。だから今は、こういうシンプルなものをはきたいんです」と本澤さん。「ずっとはけるように」と、バッグの中にはサイズ違いの「普通の“501”」が何本も入っていました。

 大量廃棄させないためには、“的確に”モノ作りを行う必要があります。「ジーンズは『リーバイス』だけが作ればいいし、Tシャツは『ヘインズ(HANES)』に任せておけばいい」と極論を唱える人もおり、あながち間違ってもいないなと思います。一方で、それはファッションとは真逆の考え方でもあります。答えは一つではないし、僕らは賢者ではないので、たくさん間違いを犯しながら答え(もしくは答えらしきもの)に近づかなければなりません。それがメディアの役割であり、現場としての面白みでもあります。ムラカミはこう思うし、ミサワはこう思う――そういう多様性も必要でしょう。本当は吊り編み機についても触れたかったんですが、ますます長くなるのでこのへんで筆を置きます。言いたかったのは、エディターズレターをよろしくってことです(笑)。

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@tokyoart_event 展示会&アートイベントbot

【4月9日まで|スヌーピーミュージアム】 第2回展覧会 史上最大のスヌーピー展「もういちど、はじめましてスヌーピー。」 誕生秘話から、約50年間大きな変遷を遂げていく様子を、原画約80点と映像で紹介 詳しくはこちら→

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「マリーナ モスコーン」2020年春夏ニューヨーク・コレクション

 「マリーナ モスコーン(MARINA MOSCONE)」が2020年春夏コレクションをニューヨークで発表した。

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@itbuyer_fun 展示会IT・ハードバイヤーコミュニティ

iPhone新機種発表された。やや価格を下げたことになってるが、アンドロイド陣営がどんどんミドルレンジの商品に力を入れているので相対的には高くなった気がする。

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読者が注目した今週の新作 「ハイク」 × 「ザ・ノース・フェイス」など(9月13〜19日)

 「WWD JAPAN.com」が今週発売の新商品を「ファッション部門」「ビューティ部門」「スニーカー部門」別にまとめてお届け。「ファッション部門」と「ビューティ部門」は読者の注目度(PV)から1〜3位までをランキング形式で紹介。今週の「ファッション部門」では「ハイク(HYKE)」 × 「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」のラストコレクションが最も注目され、「ビューティ部門」ではアメリカ発メイクブランド「スティラ(STILA)」が1位に輝いた。

【ファッション部門】


【ビューティ部門】


【スニーカー部門】

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「ファッキング オウサム」からシンプルかつ存在感のある“スタンスミス”が登場 原宿で1日限定発売

 1990年代から活躍するプロスケーターのジェイソン・ディル(Jason Dill)が手掛けるブランド「ファッキング オウサム(FUCKING AWESOME)」と「アディダス オリジナルス(ADIDAS ORIGINALS)」は、コラボレーションした“スタンスミス(STAN SMITH)”を9月14日に発売する。価格は1万2000円で、サイズ展開はUS5〜12(23.0〜30.0cm)。「ファッキング オウサム」がプロデュースし、東京・原宿に1日限定でオープンするギャラリースペースで12時から先着順で販売する予定だ。

 コラボ“スタンスミス”は、アッパーに発色のよいオレンジのプレミアムレザーを採用。アイコニックなサイドの打ち抜き穴で表現されたスリーストライプスは、コラボを象徴するダイカスト製の「ファッキング オウサム」のロゴへと変更され、ヒールの「アディダス オリジナルス」のロゴも取り除かれ、シンプルながら存在感のある1足に仕上がっている。

■Adidas x Fucking Awesome is here"
日程:9月14日
時間:12:00〜18:00
住所:東京都渋谷区神宮前3-22-11

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「ファッキング オウサム」からシンプルかつ存在感のある“スタンスミス”が登場 原宿で1日限定発売

 1990年代から活躍するプロスケーターのジェイソン・ディル(Jason Dill)が手掛けるブランド「ファッキング オウサム(FUCKING AWESOME)」と「アディダス オリジナルス(ADIDAS ORIGINALS)」は、コラボレーションした“スタンスミス(STAN SMITH)”を9月14日に発売する。価格は1万2000円で、サイズ展開はUS5〜12(23.0〜30.0cm)。「ファッキング オウサム」がプロデュースし、東京・原宿に1日限定でオープンするギャラリースペースで12時から先着順で販売する予定だ。

 コラボ“スタンスミス”は、アッパーに発色のよいオレンジのプレミアムレザーを採用。アイコニックなサイドの打ち抜き穴で表現されたスリーストライプスは、コラボを象徴するダイカスト製の「ファッキング オウサム」のロゴへと変更され、ヒールの「アディダス オリジナルス」のロゴも取り除かれ、シンプルながら存在感のある1足に仕上がっている。

■Adidas x Fucking Awesome is here"
日程:9月14日
時間:12:00〜18:00
住所:東京都渋谷区神宮前3-22-11

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そごう横浜店が紳士フロアにメンズビューティ売り場を開設

 そごう横浜店は9月12日、5階の紳士フロアにメンズビューティ売り場を開設した。これまで紳士フロアでは雑貨コーナーの一部でメンズコスメを取り扱っていたが、今回アテンダントカウンターを含む売り場を新たに設けた。肌着やワイシャツなど肌に触れるアイテムと共に展開し、男性の新生活習慣を提案する。

 売り場開設は、男性客の利用が増加していることや百貨店の化粧品売り場が男女問わず悩み相談の場として活用されていることを受けたもの。昨年には1階のビューティフロアを日本最大級にリニューアルオープンしており、林拓二そごう・西武社長は「WWDジャパン」のインタビューで「そごう横浜店はフロアをまたいでビューティを強化する」と語っていた。

 展開ブランドは新しく取り扱う「資生堂メン」「クリニークフォーメン(CLINIQUE FOR MEN)」「オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー(OFFICINE UNIVERSELLE BULY)」のほか「アラミス(ARAMIS)」「オルタナ(OLTANA)」「アクア ディ パルマ(ACQUA DI PARMA)」「クリーン リザーブ(CLEAN RESERVE)」などで、スキンケアやフレグランス商品を用意する。

 リニューアル後はセミセルフで選べる環境に加え、肌診断などのコンサルティング会も充実させていく。14、15日にはオープニングイベントとして「カラダ開発 肌診断会」を実施し、肌年齢測定やストレスチェックなどを行う予定だ。

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そごう横浜店が紳士フロアにメンズビューティ売り場を開設

 そごう横浜店は9月12日、5階の紳士フロアにメンズビューティ売り場を開設した。これまで紳士フロアでは雑貨コーナーの一部でメンズコスメを取り扱っていたが、今回アテンダントカウンターを含む売り場を新たに設けた。肌着やワイシャツなど肌に触れるアイテムと共に展開し、男性の新生活習慣を提案する。

 売り場開設は、男性客の利用が増加していることや百貨店の化粧品売り場が男女問わず悩み相談の場として活用されていることを受けたもの。昨年には1階のビューティフロアを日本最大級にリニューアルオープンしており、林拓二そごう・西武社長は「WWDジャパン」のインタビューで「そごう横浜店はフロアをまたいでビューティを強化する」と語っていた。

 展開ブランドは新しく取り扱う「資生堂メン」「クリニークフォーメン(CLINIQUE FOR MEN)」「オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー(OFFICINE UNIVERSELLE BULY)」のほか「アラミス(ARAMIS)」「オルタナ(OLTANA)」「アクア ディ パルマ(ACQUA DI PARMA)」「クリーン リザーブ(CLEAN RESERVE)」などで、スキンケアやフレグランス商品を用意する。

 リニューアル後はセミセルフで選べる環境に加え、肌診断などのコンサルティング会も充実させていく。14、15日にはオープニングイベントとして「カラダ開発 肌診断会」を実施し、肌年齢測定やストレスチェックなどを行う予定だ。

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「バッジェリー・ミシュカ」2020年春夏ニューヨーク・コレクション

 「バッジェリー・ミシュカ(BADGLEY MISCHKA)」が2020年春夏コレクションをニューヨークで発表した。

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「ザラ」の親会社、19年上期も増収増益 店舗数は2店減

 「ザラ(ZARA)」「ベルシュカ(BERSHKA)」などを擁するインディテックス(INDITEX)の2019年2~7月期決算は、売上高が前年同期比6.6%増の128億2000万ユーロ(約1兆4999億円)、EBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前利益)が同47.1%増の34億4700万ユーロ(約4032億円)、純利益が同10.0%増の15億5300万ユーロ(約1817億円)の増収増益だった。

 ブランド別の売上高では、「ザラ」(「ザラ ホーム(ZARA HOME)」を含む)が同7.2%増の88億9500万ユーロ(約1兆407億円)、「ベルシュカ」が同3.3%増の10億8000万ユーロ(約1263億円)、「ストラディバリウス(STRADIVARIUS)」が同12.4%増の7億7600万ユーロ(約907億円)だった。日本未上陸の「プル&ベアー(PULL & BEAR)」「オイショ(OYSHO)」「マッシモ デュッティ(MASSIMO DUTTI)」「ウテルケ(UTERQUE)」などを含め、全てのブランドで増収となった。

 同社は20年までに世界中のどこからでも傘下全ブランドの製品をECで購入可能にする計画を公表しており、19年上期はブラジル、アラブ首長国連邦、レバノン、エジプト、モロッコ、インドネシア、セルビア、イスラエルでECサイトをオープンした。実店舗も31の市場で新規開店したが、前年と比べて2店減り、上半期の時点で7420店を運営している。なお、「ザラ ホーム」とキッズコレクションを扱う店舗に来年から導入される、白で統一されたモダンですっきりとした新デザインも発表された。このように事業を拡大しつつも、営業費用は同14.2%減の38億2300万ユーロ(約4472億円)に縮小されていることも増益に寄与した。

 パブロ・イスラ(Pablo Isla)会長は、「実店舗とオンラインストアを非常に高いレベルで統合し、シームレスに機能させていることが奏功した」とアナリスト向けのオンライン会議で語った。

 カルロス・クレスポ(Carlos Crespo)最高経営責任者(CEO)は、「店舗を統廃合しつつ全体としては事業を拡充するなど、戦略をハイレベルかつ正確に実践してきた結果だ」と述べた。以前は最高執行責任者を務めていた同氏はイスラ会長によって新CEOに指名され、7月に同職に就任した。これに伴い、CEO職も兼任していたイスラ会長は会長職に専念している。

 インディテックスはサステイナビリティーにも熱心に取り組んでおり、15年にスタートした環境に配慮したラインの“ジョイン ライフ(JOIN LIFE)”は、生産工程での水やエネルギーの使用量を削減することを目的に、オーガニックコットンや再生ポリエステル、再生セルロース繊維の一つであるテンセル・リヨセルなどの持続可能な素材から作られている。現在、同社の傘下ブランドでは製品のおよそ20%がそうした持続可能な素材で作られており、20年にはそれが25%に、25年までには100%に達するという。また出荷や配送に使用される箱は全て再生段ボールで作られているほか、プラスチック製のレジ袋も順次紙製に切り替えられている。

 こうした環境への配慮を中国にある店舗でも推進するべく、イスラ会長は最近、チェン・ジーニン(Chen Jining)北京市長と会談している。

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「ディオール」が山中教授のiPS細胞研究所とタッグ エイジングケアにまつわる幹細胞研究を開始

 「ディオール(DIOR)」の研究開発施設であるLVMHリサーチは12日、2012年にノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥・京都大学教授が所長を務めるiPS細胞研究所(以下、CiRA)との共同研究を開始した。加齢による幹細胞の変化を研究する。

 LVMHリサーチはこれまでにもエイジングケアにまつわる多くの新知見と学術論文を発表してきた。特に幹細胞研究は1999年から行っており、これまでもフランス国立保健医学研究所やスタンフォード大学などと共同で研究してきた。これまで行ってきた研究と、CiRAが行う幹細胞研究と開発技術に親和性が高いことから、パートナーシップを締結した。なお、CIRAが海外の化粧品メーカーと共同研究を行うのは初めて。

 研究ではCiRA未来生命科学開拓部門のクヌート・ウォルツェン(Knut Woltjen)准教授が率いる研究室が、高齢で健常者のドナーの細胞を由来としたiPS細胞や、ゲノム編集技術のノウハウをLVMHセンターに提供するなど、両機関の研究成果などを共有し合い、未知の分野が多い皮膚科学領域で、加齢や紫外線、有害物質などによる肌の老化現象の研究を進める。クヌート准教授は「われわれは臓器としての皮膚、特に表皮に興味を持っており研究を続けているが、LVMHリサーチの貴重な研究成果を共有してもらい、内容に重複しているところがあると感じた」とコメント。

 ブリューノ・バヴーゼ(Bruno Bavouzet)LVMHパフューム&コスメティックス 研究開発ディレクターは「われわれの研究所はフランスのほか、アジアにも研究所を設立しており、日本でも優秀な技術者とともに素晴らしい製品を開発してきた。今回、以前から力を入れている幹細胞研究について、世界的な研究期間であるCiRAとともに行うことができるのは光栄」と語った。

 パートナーシップの期間は未定。ブリューノディレクターは「最終的には新しい技術を用いた製品を作ることになるが、まずは先進的な研究を行うことが第一。加齢のメカニズムをより良く理解し、論文発表などで共有し、皮膚科学を進化させる」と述べた。

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「プロエンザ スクーラー」2020年春夏ニューヨーク・コレクション バックステージ

 「プロエンザ スクーラー(PROENZA SCHOULER)」が2020年春夏コレクションをニューヨークで発表した。ランウエイショーのバックステージに潜入!

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NYコレハイライトVol.4 NYコレ中盤4日目の4ブランドをプレイバック

2020年春夏ニューヨーク・コレクションの後半に差し掛かり、4日目の4ブランドをプレイバックする。

トム フォード(TOM FORD)

DESIGNER/トム・フォード

 これまではインスピレーション源を公にすることをためらってきたトム。なのに今季は、アンディ・ウォーホル(Andy Warhol)やモデルのイーディー・セジウィック(Edie Sedgwick)がマンホールから出てくる時を捉えた1965年の写真、イーディーが身につけていたシルバーのブラジャー、リュック・ベッソン(Luc Besson)の映画「サブウェイ」、「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT)」のアーカイブ、息子のクラスメートが着るナイロンのバスケットボールショーツ、カリーヌ・ロワトフェルド(Carine Roitfeld)のインスタグラムなど、脈絡のないインスピレーション源を列挙した。

 ここから昔の地下鉄の駅をショー会場に、ボックスシルエットのジャケットや、シルクタフタのボリュームスカート、シルクジャージーのタンクトップ、レザーのホットパンツ、それにオブジェのようなメタリックブラなど、一貫性のないアイテムを提案。それを自由奔放に組み合わせることで、フォーマル、スポーティー、マスキュリン、フェミニン、エレガント、テディ、アクティブなど、さまざまなスタイルを導いた。アイテムは数種類に絞ったが、スタイルは無限大だ。

3.1 フィリップ リム(3.1 PHILLIP LIM)

DESIGNER/フィリップ・リム(Phillip Lim)

 久しぶりにメンズ・ウィメンズの合同ショーを開催。ブランドの根底にある“ワークウエア”(仕事に着ていく服)は、テーラードのジャケットやパンツ 、クリーンなシルエットのシャツとして登場。そこにドローストリングでボリュームを調整できるようにしたり、ワンショルダーの非対称的なシルエットに仕上げたり、ダイナミックなラッフルやワイドなラペルなどを施したりして、ツイストを加えた。メンズもセットアップやシャツなどの定番アイテムにグラフィカルプリントをあしらったり、少しゆったりとしたシルエットに仕上げたりして、現代男性のためのワードローブを提案した。

ザ・ロウ(THE ROW)

DESIGNER/アシュリー&メアリー・ケイト・オルセン(Ashley & Mary-Kate Olsen)

 NY随一のボリュームシルエットブランドが、ジャストサイズまでフォームをコンパクトに改めた。フィービー・ファイロ(Phoebe Philo)由来のコクーンシルエットが長き一時代を終え、エディ・スリマン(Hedi Slimane)が導いたコンパクトシルエット時代が到来するであろうことを予感させる。

 ハイゲージのニット、砂時計シルエットのジャケット、クロップド丈のリラックスパンツ、ミディ丈のスカートは、体に沿うが締め付けることはない。モノトーンとごくごく淡いパステルカラーが穏やかな印象を強化し、ブランドらしい自然体の優しいムードはそのままだ。

アナ スイ(ANNA SUI)

DESIGNER/アナ・スイ(Anna Sui)

 イタリア人コスチュームデザイナー兼イラストレーターのリラ・ド・ノビリのイラストレーションからインスピレーションを受けた。シフォンや透け感のあるシアーな素材を多用し、エアリーでフェミニンなムードのアイテムが多数登場。パステル調のブルーやピンク、イエローといった淡いカラーパレットを用いたほか、ふわりとしたボリュームを袖や肩に入れ、さらに歩くたびに揺れるフリルを施すなどして、いつもに増してフェミニンでロマンチックなコレクションに仕上がった。

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「アンダーアーマー」が新宿に「世界一売れる店」 女性客獲得狙う

 米スポーツブランド「アンダーアーマー(UNDER ARMOUR)」の日本総代理店であるドームは12日、東京・新宿に13日に開く国内最大店「アンダーアーマー ブランドハウス 新宿」をメディア関係者に公開した。読売ジャイアンツ前監督の高橋由伸(現特別顧問)やモデルの長谷川理恵、栗原ジャスティーンを招いてのトークセッションやファッションショーを行い、新店の方針や同ブランドの商品をアピールした。

 新店は米アンダーアーマーのデザインチームと共同でつくり上げた日本初のグローバル旗艦店として、世界で2番目となる規模の売り場面積(約1500平方メートル)や新宿という立地を生かして「商品と体験を提供していきたい」と安田秀一代表取締役CEO(最高経営責任者)。売り場は合計4層で、1階はシーズンの強化商品が並ぶフロア、2階はウィメンズ、3階はメンズで、中2階にはフィットネススタジオとポップアップスペースを設けている。国内の他店よりもウィメンズの商品を充実させて、女性客の回遊性を意識したフロア構成でグローバルの方針である女性客の拡大を図る。

 3年ぶりのフルマラソン挑戦を目指してトレーニング中の長谷川は「品ぞろえが豊富で、欲しいものがたくさんある。特にシューズが気になった。店で商品を見て、体を動かしたいと思う人が増えてほしい」と期待する。同ブランドのグローバルアンバサダーを18年から務める栗原は「アメリカの店舗も見てきたが、1階のスクリーンや床一面のはほかにはない大きさで圧倒された。体を動かすことの大切さと快適さを新宿で楽しみたい」と話した。

 中2階のポップアップスペースには、オフィシャルパートナー契約を2015年から結んでいる読売ジャイアンツのユニホームやグッズが並ぶ。高橋は「『アンダーアーマー』のインナーは現役のころから着用しており、動きやすさを実感していた。店でたくさんの商品を見ると、またトレーニングしたくなる」と述べた。

 安田CEOは同店を「世界で一番売れる店にしたい」と意気込む。さらに「アメリカでは30年前に比べてスポーツ市場は4〜5倍に拡大しているが、日本はまだ横ばいか少し伸びたぐらいだ。これから開催されるラグビーのワールドカップやオリンピック効果でビジネス面だけではなく、スポーツの発展や消費者が健康的な生活を送れるきっかけをつくりたい」と続けた。年内に売上高は4億円を目指し、80人を超えるスタッフは全国から優秀な人材をそろえているという。「これまで国内は『アンダーアーマー』というブランドの勢いに乗っかってきた部分もあったが、今は苦戦中。時代の変化とともに一度原点に立ち戻って、お客さま一人一人に適切な商品が提供できる体制作りを新店も含めて進めており、成果が出てきている」。

■アンダーアーマー ブランドハウス 新宿
オープン日:9月13日
住所:東京都新宿区新宿3-26-11
時間:11:00〜22:00

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「バットシェヴァ」2020年春夏ニューヨーク・コレクション

 「バットシェヴァ(BATSHEVA)」が2020年春夏コレクションをニューヨークで発表した。

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「ラコステ」が古着・新品を扱う期間限定ショップをオープン タイムレスなファッションの価値を提案

 「ラコステ(LACOSTE)」は、ブランド初の古着を扱うショップ「OLD meets NEW」を東京・表参道の「ベーカリーカフェ 426」に9月13〜25日の期間限定でオープンする。全国から集めた「ラコステ」の古着を新品とともに販売するほか、古着をミックスしたコーディネートを展示・販売する。そのほか、古着に金や銀の箔を施すアップサイクルサービスなど多様な企画を用意し、年代にとらわれない自由なファッションの楽しみ方を提案する。
 
 同ブランドのアイコンであるポロシャツをはじめ、アウターやジャケット、ニット、シャツ、Tシャツなど、約400点の古着をそろえる。コーディネートサンプルは、ケーブルニットやアーガイル柄を取り入れつつ、重ね着や素材の組み合わせで現代的にアレンジした“ニュークラシック”や、ビッグシルエットやクレイジーパターン、斬新なカラーブロックが特徴の“ユースカルチャー”など、5つのコンセプトのもとに考案した。

 古着に箔を施して新たな価値を加えるアップサイクルサービスは、テキスタイルレーベルを運営する藤澤ゆきデザイナーが担当する。同店で古着を購入した人、もしくは過去に購入した同ブランドのアイテム(ポロシャツあるいはTシャツ)を持参した人を対象に、毎日先着3人のオーダーを受け付ける。

 期間中はさらに、“OLD meets NEW“をテーマにした広告キャンペーンも実施する。モトーラ世理奈をはじめ20人以上のモデルを起用したイメージビジュアルを打ち出すほか、ビジュアルをまとめたルックブックを配布予定だ。ほかに、期間限定のステッカーなどのオリジナルグッズも用意する。

 同店は常に最新のアイテムを店頭に並べるファッションブランドにとって、大胆な試みと言える。プロジェクトを担当する櫻間史子マーケティング部長は、「“ファッション業界が直面する大量生産・大量廃棄の課題に対する一つのアプローチであり、“タイムレスな価値”を大切にする私たちらしいプロジェクトだ。当店を通して、時を経ても色褪せないファッションの価値を体感してほしい」と語る。

■OLD meets NEW
日程:9月13〜25日
場所:ベーカリーカフェ 426
住所:東京都渋谷区神宮前4-26-18 原宿ピアザホテル1、2階

問い合わせ先
ラコステお客様センター
0120-37-0202

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ストライプが地方百貨店のEC 運営を代行する新サービス

 ストライプインターナショナルが運営するECモール「ストライプデパートメント(STRIPE DEPARTMENT)」は、主に地方百貨店にECプラットフォームを提供して、運営も代行する新サービス「ダース(DASS)」を12日から開始した。第1弾として石川県の大和、大分県のトキハの2社と業務提携を結んだ。百貨店は初期投資や人的資源を負担せずに、約1000のファッションブランドを扱うストライプデパートメントのECに相乗りできる。

 ストライプデパートメントは2018年春にスタートしたファッションECモールで、百貨店で展開するF2(35〜49歳の女性)に向けた国内外のブランドを中心に営業する。客単価は1万6000円とECモールとしては高価なのが特徴だ。当初から地元百貨店の閉店や規模縮小によって上質なブランドが手に入りにくくなった地方在住の女性をターゲットに想定してきた。今回の「ダース」導入によって地方百貨店の優良顧客を取り込むメリットが生まれる。

 一方、地方百貨店はファッションECに関しては手付かずの企業が多い。自社ECには運営や物流などバックシステムなどに多大のコストがかかり、デジタルに精通した人材の確保も必要となるため、対応が後手に回っていた。

 12日に都内で行われた会見に登壇したトキハの植山浩文常務取締役は「地方百貨店がかかえる事情はそれぞれ異なるが、(他者の)ECにお客さまが流出してしまう悩みは一緒。『ダース』が解決に向けた一歩になる」と導入を決めた。

 利用者は、親しみのある百貨店の屋号を冠したECサイトで買い物を楽しめる。ページの上には「ストライプデパートメント」ではなく、「大和」「トキハ」といった屋号が表示されるが、中身はストライプデパートメントと変わらない。百貨店には売り上げに応じた手数料が入る。

 また百貨店にとってはオムニチャネル化にもつながる。百貨店と顧客との接点が増える結果、ストライプデパートメントの試算によると、現状の店舗売上高を100とした場合、リアル店舗に6%、ECに2%の増収効果が見込めるという。業務提携を発表した2社には、ストライプデパートメントのポップアップストアをショールーミング形式で出店し、リアル店舗でも顧客にアピールする。

 ストライプデパートメントの社長を兼任する石川康晴ストライプインターナショナル社長は「オムニチャネル化が進めば、エンゲージメントが高まり、ECもリアル店舗も購買率がアップすることは確実」「確かに当社にコストの負担はあるが、地方百貨店の優良なお客さまを取り込めるメリットの方が大きい」と強調する。石川社長によると、「ダース」では全国に40社80店舗ほどある地方百貨店の半分の獲得に動くという。関東や関西の都心型百貨店でも自社ECに投資ができない企業へはアプローチをかける。

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「ディオン リー」2020年春夏ニューヨーク・コレクション

 「ディオン リー(DION LEE)」が2020年春夏コレクションをニューヨークで発表した。

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アダストリアの40~50代向け新ブランド「エルーラ」が参考にしたのは好調ビューティ業界 悩みに“効く”服を提案

 アダストリアは、10月1日から販売する40代半ば~50代女性に向けた新ブランド「エルーラ(ELURA)」の詳細を発表した。「ニコアンド(NIKO AND…)」「スタディオ クリップ(STUDIO CLIP)」など、20~30代向けのカジュアルを主力とする同社にとって、大人女性向けのエレガントなブランド開発は初めて。今秋冬は自社ECサイト「ドットエスティ(.st)」と一部の「グローバルワーク(GLOBAL WORK)」店舗などで販売し、2020年春以降、単独出店を目指す。ブランド開発にあたって参考にしたのは、化粧品だという。その意図とは?

 新ブランドの現場を指揮するのは、「グローバルワーク」出身で、自身も40代後半という伊藤啓子マネジャー。「ファッションは、トレンドやきれい、かわいいといった要素で語られがちだが、新ブランドでは『大人女性の悩みに“効く”』という打ち出しをしていく」と伊藤マネジャー。化粧品の広告やパッケージが、「何々に効く、というのを非常に分かりやすく表現している」ことに着目し、ファッションでも同様なことができないかと考え、開発を進めたという。

 立ち上げにあたり、40代以上の社内スタッフやスタイリスト、雑誌編集者からファッションにまつわる悩みを抽出。「下半身を中心とした体型の変化が気になる」「肌がくすんで見える」といった大人女性が抱える課題を解決するデザインを心掛けた。「素材が非常に重要になるが、上質な素材を使ったから高額になったというのでは、社会に出るタイミングでバブル崩壊を経験し、感覚が現実的なこの世代には響かない」として、アダストリアの持つ生産背景をフル活用。「デビューシーズンにも関わらず、オリジナル開発を含む上質な素材を、値ごろに提案できている」点が強みだ。

 例えば、ブランドの顔として打ち出すパンツは、中心価格4900円。「社内の他ブランドに比べて価格は1マーク、2マーク高い」が、あくまでSC内で競争力が持てる価格だ。パンツは5サイズをそろえ、体型変化の悩みに対応する。また、コートの中心価格は1万2900円だが、スーパー110のウール糸を使った日本製素材の1万9900円のコートも投入するなど、「価格の幅は他ブランドより広く持ち、上質な商品を求める声にも対応する」。

 店頭などに掲出するビジュアルは、「ボトルネックで小顔効果に期待できる」「腰高パターンによる脚長効果」など、分かりやすい文言を心掛けた。また、商品発表会には40~50代のインフルエンサーを招待し、商品への感想を集め、今後の商品開発に生かしていく。立ち上げ時から、このようにターゲット層からの意見を積極的に吸い上げて“共創”していくようなブランド作りは、同社にとっては今まであまりなかったという。

 「対象とする団塊ジュニア世代は人口も多い。会社としても、40代以上の販売員などが長く働いていけるブランドをそろえ、環境を整えていく必要がある」と、北村嘉輝取締役営業統括本部長は開発の背景を話す。初年度売り上げ目標などは公開していないが、「出店立地は厳選する考えではあるが、もちろんアダストリアとして100億~200億円規模は狙っていきたい」。今秋冬、「エルーラ」の商品を投入する「グローバルワーク」の店舗はコレド日本橋など全国14店。基本的に面積660平方メートル以上の大型店だ。「都心、準郊外、郊外とさまざまな立地で、来春に向けて検証していく」考え。プロモーションを兼ねて、テレビ通販の「ショップチャンネル」でも販売する。

エディターズビュー
大人世代に向けたお悩み解決型ブランドはこれまでにも多数あったが、お悩み解決に焦点が寄り過ぎると、どんどん“おばちゃんっぽく”なってしまう。お悩み解決とスタイリッシュさをいかに両立させるかがポイントだが、そこで着目したのが化粧品だ。伊藤マネジャーは「40~50代女性のし好について、さまざまな分野・業界の情報に目を通したが、一番心を動かすのがうまいと感じたのが化粧品だった」と話す。服が売れないという嘆き節があちこちから聞かれるファッション業界に対し、ビューティ業界はここ数年絶好調。ビューティ業界の手法を研究した新ブランドは、好調の波に乗れるか?

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@tokyoart_event 展示会&アートイベントbot

【1月15日まで|国立西洋美術館】 クラーナハ展―500年後の誘惑 画家の芸術の全貌を、当時のドイツの思想や文化、社会や政治の状況などと併せて読み解き、さらには彼の死後、近現代におけるその影響まで。 詳細はこちら→

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「ミズノ」がDJ スネーク率いるパードン マイ フレンチとコラボ ヌビアン原宿店で限定発売

 「ミズノ(MIZUNO)」は9月13日、フランス出身のDJでプロデューサーのDJ スネーク(DJ SNAKE)が率いるDJ集団パードン マイ フレンチ(Pardon My French)とのコラボコレクションをヌビアン(NUBIAN)原宿店で発売する。世界4店舗限定のコレクションで、アジアではヌビアン原宿店でのみ取り扱う。

 パードン マイ フレンチは「失礼なフランス語を許して」を意味し、DJ スネーク、チャミ(Tchami)、マーラ(Malaa)、マーサー(Mercer)の4人からなるフランス出身のDJ集団だ。フランス人アーティストが持つ音楽への情熱を世界を届けることを目的に結成され、これまでに日本でもそれぞれのメンバーがフェスなどに出演しており、DJ スネークは14〜15日に行われる「ウルトラ ジャパン 2019(ULTRA JAPAN 2019)」の1日目にヘッドライナーとして出演する。

 今回のコレクションはパードン マイ フレンチのオリジナルブランド「パードン マイ フレンチ」とのコラボで、“AFRICAN MELTING POT”をテーマに定番スニーカー“ウエーブ ライダー 1(WAVE RIDER 1)”(1万7500円)や、トラックジャケットとトラックパンツのセットアップなどを用意した。どのアイテムも鮮やかなイエローをベースにアフリカの民族的な模様が描かれ、挿し色のシアンが彩りをよりいっそう引き立てている。

 なおヌビアン原宿店では、13日から14日までパードン マイ フレンチのポップアップストアをオープンし、「ミズノ」とのコラボコレクションとオリジナルアイテムの取り扱いに加え、DJ スネークとのミート&グリートも予定している。

■PARDON MY FRENCH POP UP STORE
日程:9月13〜14日
時間:11:00〜20:00
場所:NUBIAN HARAJUKU
住所:東京都渋谷区神宮前1-20-2

DJ スネークの代表曲「Taki Taki ft. Selena Gomez, Ozuna, Cardi B」。YouTubeでは公開から1年が経っていないが15億回以上の再生数を記録している

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使用済みペットボトルが洋服に生まれ変わる 「H&M」秋の“コンシャスコレクション”が登場

 「H&M」は9月12日、地球への環境負荷が少ないリサイクル素材などを用いたサステイナブルな“コンシャスコレクション(CONSCIOUS COLLECTION)”を発売する。これは「2030年までにすべての素材をサステイナブル素材に切り替える」という、同社の目標に近づくものだ。

 パスカル・ブルン(Pascal Brun)=グローバル・サステイナビリティー・マネジャーは、「『H&M』の規模を活かし、循環型で再生可能なファッション業界への変換をリードしていきたい。“コンシャスコレクション”は従来の素材をリサイクル素材に置き換える技術的革新と、私たちが歩んできたこれまでの道のりを示すものになる」とのコメントを発表した。

使用済みペットボトルを
再生したポリエステルがカギ

 キー素材は使用済みペットボトルをはじめとする石油由来の廃棄物から生まれたリサイクルポリエステルだ。チェック柄のテーラードジャケットやトラウザー、深いスリット入りやアニマル柄のワンピ―ス、ボックスシルエットのジャケットなどで提案する。いずれもトレンドを押さえた柄や色、シルエットで今すぐ着たいアイテムに仕上がっている。またニットドレスではリサイクルポリエステルのほか、オーガニックコットンや、パルプ由来のビスコースを用いた。
 
 今回は“コンシャスコレクション”をイメージしたユニークなキャンペーン動画も制作した。リサイクルポリエステルに注目した動画は、ペットボトルの状態から洋服に生まれかわるまでの工程を、一人の女性の日常生活に置き換えて表現している。

あなたはいくつ分かる?
女性の日常生活とペットボトルの
状態をリンクさせてみて

9月12日から放映されている“コンシャスコレクション”のキャンペーン動画

 “求めて”:楽しそうにボーイフレンドと歩いているシーンは、「何かを、そして誰かを求めている」ことを表現。

 “楽しんで”:女性が回転するシーンは「ペットボトルを転がす」ことを表現。

 “ひっくり返して”:2人でストレッチしていてカメラが上下逆転するシーンは「ボトルフリップチャレンジ」をイメージ。

 “クールダウンして”:屋上にいるダウンジャケット姿の女性が少し寒そうにしているシーンは「飲み物の入ったペットボトルを冷蔵庫で冷やす」イメージ。

 “踊って”:女性が楽しそうに踊っているシーンは「炭酸の入ったペットボトルを振って開けたら泡があふれ出す」イメージ。

 “もし手放されたら”:女性たちが寝そべっているシーンは「ペットボトルをポイ捨てする=失恋」をイメージ。

 “あるべき場所へ戻そう”:女性が友人に挟まれて楽しそうに座っているシーンは、「ペットボトルが潰されてあるべき場所=リサイクルボックスにある」イメージ。

 “そして新しい1日を”:ベッドで目覚めるシーンは、「ペットボトルを処理して新しい洋服に生まれ変わったこと」を表現。

 “大切にして”:女性がボタンを留めているシーンは「長く着られるように大切にしよう」という思いを込めた。

 “着よう”:女性がお気に入りの洋服を着て歩いているシーンは「お気に入りの洋服を着る」イメージ。
 
 “また何度でも着よう”:女性が同じ洋服を違うスタイリングで着て同じ道を何度も歩くシーンは「お気に入りの服を何回も大切に着回す」ことをイメージ。

 かなり誌的に描かれているが、あなたはいくつ分かっただろうか。

問い合わせ先
H&M カスタマーサービス
0120-866-201

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アリババ、中国の越境ECを2120億円で買収 市場の半分以上を独占へ

 中国最大手EC企業のアリババ(ALIBABA)は、中国の大手インターネット企業ネットイース(NETEASE)が擁する越境ECプラットフォーム「カオラ(KAOLA)」を20億ドル(約2120億円)で買収する。これにより、アリババは中国の越境EC市場の半分強を独占することになる。

 「カオラ」は主に中国国内の消費者向けに衣類、ビューティ、家電などの輸入品を扱っている。今回の買収に伴い、「カオラ」の最高経営責任者にはアリババが運営する中国大手EC「Tモール(TMALL)」のアルビン・リュー(Alvin Liu)輸出入品部門ジェネラル・マネジャーが就任するが、名称は変更せず、引き続き独立したECサイトとして運営する。アリババは、「杭州市にルーツを持つインターネット企業2社が協業することで、さらなる発展を目指したい」とコメントを発表した。

 アリババはまた、ネットイースが運営する音楽ストリーミングサービス事業「ネットイース クラウド ミュージック(NETEASE CLOUD MUSIC)」にも7億ドル(約742億円)程度の投資をするが、これはネットイースが引き続き支配株主となる。

 中国のデータ分析会社アナリシス(ANALYSYS)によれば、2018年12月末現在で中国の越境EC市場の31.7%を「Tモールグローバル(TMALL GLOBAL)」が、24.5%を「カオラ」が占めており、アリババは今回の買収によって56.2%のシェアを握ることになる。なお、中国第2位のEC企業JDドットコム(JD.COM)が運営する越境EC「JDワールドワイド(JD WORLDWIDE)」のシェアは同11.5%だった。また、中国の越境EC市場の19年第1四半期における市場規模は908億3000万元(約1兆3624億円)だったという。

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「マイケル・コース コレクション」2020年春夏ニューヨーク・コレクション

 「マイケル・コース コレクション(MICHAEL KORS COLLECTION)」が2020年春夏コレクションをニューヨークで発表した。

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アウトドアブランド「カリマー」から新レーベル 移動装備におけるファッション性を追求

 英アウトドアブランド「カリマー(KARRIMOR)」は新レーベル“アスパイア(ASPIRE)”と“アルティメイト(ULTIMATE)”を立ち上げた。2019-20年秋冬コレクションからスタートさせ、9月12日に全国の「カリマー」取り扱い店舗とオフィシャルサイトで発売した。

 “アスパイア”は同ブランド初となるファッションレーベルで、既存のライフスタイル向けレーベル“ライフ(LIFE)”よりもファッション性の高いデザイン。ビューコレクションではパターン製作を重視し、リュックサックを背負う姿の美しさと快適な背負い心地にこだわり、移動装備におけるファッション性を追求した。アイテムはウールダッフルコート(約6万8000円)やパンツ(1万6000円〜)など。

 “アルティメイト”は「カリマー」の原点であるアルピニズムを体現するレーベル。国内外のクライマーと協業して開発し、既存のトレッキングレーベル“エクスプローラー(EXPLORER)”よりも本格的なアルピニストに向けた商品を展開する。第1弾となる今回はアイスクライミングをテーマとした。ハードシェルが約6万9000円、インナーパーカーが約2万4000円。

 発売の12日にはオフィシャルサイトをリニューアルする。コンテンツや検索機能を強化し、商品の決済方法にアマゾンペイを導入する。

 また“アルティメイト”の発売記念キャンペーンとして、世界中のアルピニストが愛したという伝説のマット“カリマット”を数量限定で復刻し、同レーベルの商品を2万円以上の購入者に先着でプレゼントする。

ブランド初のファッションレーベル“アスパイア”

より専門性を追求したレーベル“アルティメイト”

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【居酒屋の神様】「楽」宇野社長インタビュー「小さい店はいつまでも繁盛できる」

半世紀もの間、繁盛店を作り続けてきた楽コーポレーション社長・宇野隆史氏。繁盛店の作り方を説いた著作の数々は、韓国、中国、ベトナムで翻訳され、特に韓国では累計17万部を超える大ベストセラーに。万国に共通する商売の極意を宇野氏に聞いた。
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50ブランドのリーダーが織りなすパルコの秋スタイル


 パルコは2019年秋の新作アイテムの広告キャンペーン「50 STYLES 50th PARCO」を12日に開始した。今回は同社の開業50周年にちなみ、総勢50ブランドの新作を使ったコーディネートを紹介。キャンペーンに起用されたモデルのNikiとともに、各ブランドのスタイルアイコンが個性あふれるコーデを披露する。自分にぴったりの秋スタイルを見つけよう。

多彩な秋の装いを見せる
ブランドアイコンたち

 キャンペーンに登場するのは、「グレース コンチネンタル(GRACE CONTINENTAL)」のアイテムをまとうNikiをはじめ 、「ビームス(BEAMS)」の土井地博コミュニケーションディレクター、「ステュディオス(STUDIOUS)」の中根大樹ディレクター・バイヤー、「トゥモローランド(TOMORROWLAND)」の山野邉彩美バイヤー、「ダブルクローゼット(W CLOSET)」の花井千春執行役員販売部部長ら。“5 THINGS ABOUT MY STYLE”をテーマに、それぞれが大切にしているファッションルールに基づいたスタイリングを着用し、自身のファッションにまつわる5つの質問に答えた。

着用アイテムが当たる
プレゼント企画も

 パルコ館内での対象ブランドで買い物した客には、ブランドアイコンたちの着用アイテムのプレゼント企画も用意する。購入時に手渡されるステッカーから応募が可能だ。応募期間は9月12日~10月6日。当選者には10月中旬以降に賞品が届く。

Nikiのファッションルールは?
動画をチェック

 特設サイトでは、新作カタログとともに出演者のファッションルールを紹介するキャンペーン動画も公開している。秋服にバッグ、アクセサリー……次々と切り絵のように飛び出すアイテムは、「あれもこれもほしい」とわくわくするNikiの頭の中をイメージしたもの。ポップでキュートなポスターはデザイナーの小池アイ子、ムービーは映像作家の吉岡美樹が手掛けた。

問い合わせ先
PARCO
campaign@parco.jp

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「マーク ジェイコブス」2020年春夏ニューヨーク・コレクション

 「マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)」が2020年春夏コレクションをニューヨークで発表した。

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「アンリアレイジ」森永デザイナーが振り返る「LVMHプライズ」 土や太陽光を必要とする服を作った理由

 「アンリアレイジ(ANREALAGE)」の森永邦彦デザイナーは、第6回「LVMHヤング ファッション デザイナー プライズ(LVMH YOUNG FASHION DESIGNER PRIZE以下、LVMHプライズ)」でファイナリストまで勝ち残った。9月4日にパリのフォンダシオン ルイ・ヴィトン(Fondation Louis Vuitton)で行われた最終審査では、“光合成(PHOTOSYNTHESIS)”と題した“自然と共生することで完成する”新作コレクションを披露。土と水と温度により生分解される“バイオデグラデーションガーメント”、太陽の光で色が変わる“フォトクロミックガーメント”、世界地図が輝く球体型の“リフレクトグローブガーメント”を用意し、審査員や取材に訪れたジャーナリストの度肝を抜いた。

 結果、受賞には至らなかったが、「LVMHプライズ」への参加はブランドにとってプラスになることが多かったようだ。グランプリ発表直後の会場で、森永デザイナーに半年以上をかけた戦いを振り返ってもらった。

-まずはお疲れさまでした。今回は過去最高の1700組以上の応募があったようですが、「LVMHプライズ」に応募するのは何度目だったんですか?

森永邦彦「アンリアレイジ」デザイナー(以下、森永):ありがとうございます。「LVMHプライズ」への応募は、今回が初めてです。面識はなかったのですが、元コレット(COLETTE)のサラ(・アンデルマン、Sarah Andelman)からホームページ経由で「プライズに応募した方がいいと思う」というメールをいただいて。年齢的に応募できる最後の年でもあったので、挑戦してみようという気持ちになりました。

-最初で最後の挑戦だったということですが、どのような思いで臨みましたか?

森永:ファイナルまで残るとは正直思っていなかったのですが、自分たちがパリで発表するようになり5年が経つ中で「LVMHプライズ」に参加することが次のステップにつながると考えていました。

-ファイナリストに選出された感想は?

森永:率直にうれしかったです。パリコレで発表を続けていてもなかなか届かない人や出会えない人はいるのですが、2月から9月までこのプライズに関するやりとりをする中で本当にいろいろな人と出会うことができました。また同時に、LVMHグループで働く人と関わることも増え、巨大なファッション産業への捉え方や自分たちが今まで持っていなかったファッションへの視点などを与えてもらいました。受賞はできませんでしたが、この半年はブランドにとって力になることやプラスになることばかりでした。

-最終審査のために制作されたコレクションは、いつもとはまた異なるアプローチを感じました。今回、サステイナブルを意識した理由は?

森永:「LVMHプライズ」に携わる間に他のファイナリストと話す機会も多かったのですが、その中には根からのサステイナビリティーに対する意識を持っているデザイナーもかなりいて。僕自身は彼らとはまた違う価値観で服を作っていましたが、一緒に取り組む中で影響を受けた部分もたくさんありました。それに今後自分が作るものを考えると、避けては通れない課題になってくると。「LVMHプライズ」のためのコレクションは、それを意識する第一歩であり、今回限りというわけではなく取り組みとして続けて行くつもりです。“自然と共に作る”というのは、例えば飛騨の雪ざらしのように、日本人が昔からやってきたこと。そのコンセプトを現代のテクノロジーを使って「アンリアレイジ」なりに表現していくというのは、欧米のデザイナーと異なる独特の美意識だと思いますし、自分たちにはテクノロジーと自然の両軸が必要で、それが交わるところに描きたいファンタジーがあります。

-実演も交えた展示ブースはひときわ盛り上がっていましたが、審査員のフィードバックはいかがでしたか?

森永:審査員の反応は非常に良かったです。(非公開で行われた)最終プレゼンテーションも本来は10分間と決められていたのですが、質問が止まらずに15分以上やらせてもらいました。新たに取り組んだ“バイオデグラデーションガーメント”や“フォトクロミックガーメント”という洋服自体が自然と共生して完成するコレクションには、どの審査員も驚いていましたし、興味を持ってもらえたと思います。

-実際に参加されてみて、「LVMHプライズ」は若手デザイナーにとってどんなものだと感じましたか?

森永:やはり夢がありますよね。30万ユーロ(約3540万円)という賞金を差し置いても、これだけのスターデザイナーとファッション業界を動かす重要人物に自分のクリエイションを直接プレゼンテーションできる機会は他にない。僕らやそれより下の世代のデザイナーが夢を見られる場所であり、今回の挑戦を通して僕も夢を見せてもらいました。

パリコレに発表の場を移してからの変化

-パリでの発表に切り替えて5年が経ちます。海外での反応は、どのように変わりましたか?

森永:東京で発表していた時は全然海外での展開や広がりは感じられなかったし、パリに出ても最初の1、2年はあまり変わらないという印象で、箸にも棒にも……という感じでした。ただ続けていく中で、「ANDAMファッション・アワード(ANDAM FASHION AWARD)」のファイナリスト選出やパリでの展覧会への参加といった機会がじわじわと増え、3年目くらいから手応えを感じられるようになってきました。「アンリアレイジ」は、パリコレで発表するブランドの中でも独特の道を歩んでいますが、それがすごくポジティブに受け止められるようになっていると感じます。

-森永さん自身の中でも考え方や価値観の変化はありました?

森永:最初はとても力んでいて、パリの中で独行するぞ!という気持ちでした。でも今はパリ自体が自分たちに馴染みのあるものになり、すごく活動しやすいですし、理解が生まれているように感じます。今日ブースに来てくれた方も、「アンリアレイジ」を知っていて応援してくれている人が多かったですし。やはり継続することは重要だと思います。

-パリコレデビュー以降は「光」をテーマにさまざまな可能性を模索してきましたが、先シーズン(2019-20年秋冬シーズン)はまた大きく方向転換しました。そのきっかけは?

森永:東京でも大きなショーをやるということが大きかったです。それにパリに出てきた頃は“非日常的なこと”を力んでやっていたけれど、それをもう一度巻き戻し、日常的にウエアラブルな洋服の中で少し視点の違うことをより追求しようと思いました。その結果、今までジャーナリストだけだった広がり方がしっかりバイイングにもつながり、ビジネス的にもいい影響が出ています。9月24日にパリ・ファッション・ウイークで発表するコレクションも、その方向性をさらに発展させていきます。

-海外での発表に切り替えて良かった点、逆に難しいと感じた点は?

森永:難しいのは、やはり日本で発表するよりも費用がかかること。そして最初は英語が話せなかったので、コミュニケーションにおけるストレスが大きかったです。今も流暢なわけではないですが、次第にコミュニケーションはできるようになるし、費用に関してもそれを前提として進めているので問題はありません。逆に費用をかける分だけの広がりを実感していますし、自分たちが東京でやっていたことを客観的に見られるようにもなりました。具体的に言うと、いろんな人種や体型、価値観の人がいる中で洋服を作るというボーダーレスな感覚が生まれ、考え方がオープンになりましたね。昔は、海外は敵だと思っていたので(笑)。

-今後、どのようにブランドを発展させていきますか?

森永:「アンリアレイジ」を立ち上げてから15年以上が経ちましたが、ブランド名に「AGE」とついているだけに、その時代時代での戦い方があると思っています。そういった約5年ごとの周期で変わることと、“日常と非日常の境界線を探る”という設立当初からずっと変わらないことを続けていくのみです。

JUN YABUNO:1986年大阪生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後、「WWDジャパン」の編集記者として、ヨーロッパのファッション・ウィークの取材をはじめ、デザイナーズブランドやバッグ、インポーター、新人発掘などの分野を担当。2017年9月ベルリンに拠点を移し、フリーランスでファッションとライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を手掛ける。「Yahoo!ニュース 個人」のオーサーも務める。

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NYコレもドタバタ日記 2つの百貨店を見比べた後は記者会見へ ファッション・ウイークはランウエイショーだけじゃない!!

 みなさん、こんにちは。昨日は、ついに1日日記を休んでしまいました(苦笑)。いよいよ、限界が近づいております。携帯電話で言えば、今の充電は「18%」くらい。もう、電池は赤色、そんな感じです。

 ということで、今日は趣向を変えまして、ファッションショー以外の取材からスタートしてみました。

9:30 ノードストロム

 今日の朝イチは、10月21日にマンハッタンにグランドオープンする百貨店ノードストロム(NORDSTROM)の内見会。と言っても、前日の9月9日に建築が一段落、什器と商品の搬入はこれからという段階ですから、まだ全貌はつかめません。とは言え、地下2階・地上5階、合計7層の百貨店のオープニング取材なんて、もしかしたら僕の記者人生の中で最初で最後かもしれません。日本では、改装はあれど、新装なんてないですからね。

 改装の詳細については、コチラの記事をご参照。EC化率が30%を超える百貨店は、「ヴァンズ(VANS)」から「ヴァレンティノ(VALENTINO)」までが一堂に会するシューズフロアや、全面ガラス張りの壁面など、日本の百貨店とは全然違いました。

10:45 セオリー

 ノードストロムの内覧会が予想以上に長く、しかも「セオリー(THEORY)」はプレゼンテーションと思いきやランウエイショーだったようで、間に合わず……。残念でした。

12:20 ガブリエラ ハースト

 お次は、「ガブリエラ ハースト(GABRIELA HEARST)」。世界的な売り上げはようやく10億円越え。ゆえに日本での知名度はまだまだですが、今年の頭にはLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY- LOUIS VUITTON以下、LVMH)が擁する投資ファンドのLVMHラグジュアリー・ベンチャーズ(LVMH LUXURY VENTURES)が資金を注入した注目ブランドです。ちなみに彼女のダンナ様は、出版社ハースト・コーポレーション創業者の孫であるジョン・オーガスティン・ハースト(John Augustine Hearst)。つまり、ええトコの奥様なのです。

 出自で人をジャッジするつもりはありませんが、ええトコのお嬢様や奥様は、ラグジュアリーのセンスと、社会的な使命感の双方を得るに恵まれた環境にあると思います。彼女はまさしくそんな環境を生かした人物で、サステイナブルなモノ作りに基づくラグジュアリーが、セレブを魅了しています。

 今シーズンもオフホワイト、つまり余計に漂白していないリネンを使い、ダーツを複数走らせることで体にフィットするシルエット手に入れたジャケットなどを提案。ハイゲージのサマーコットンを天然染料でカラフルに染めたタンクトップやマルチなカラーブロッキングのワンピース、編み込みやフィッシュネットと組み合わせたトレンチコートやドレスなど、オーガニックなムード漂う手仕事ウエアを連発しました。

 そして出ました、今シーズンのマストハブ、ハンカチーフワンピです。「ケイト・スペード ニューヨーク(KATE SPADE NEW YORK)」や「トリー バーチ(TORY BURCH)」でも登場。嫌いな人なんていない、清涼感と清潔感たっぷりのワンピは、フィット&フレアシルエットを楽しみたいものです。

1:25 TOM FORD

 昨晩拝見した「トム フォード(TOM FORD)」の展示会へ。

 昨日のトム様、非常に多くの刺激を得てコレクションに至った様です。アンディ・ウォーホル(Andy Warhol)やモデルのイーディー・セジウィック(Edie Sedgwick)がマンホールから出てくる時を捉えた1965年の写真、イーディーが身につけたシルバーのブラジャー、リュック・ベッソン(Luc Besson)の映画「サブウェイ」……etc。他にもイタリアの映画、「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT)」のコレクション、(息子には着せないけれどw)クラスメートが着るだろうナイロンのバスケットボールショーツ、カリーヌ・ロワトフェルド(Carine Roitfeld)のインスタグラムなど、過去から現在、アートからストリート、そして男性から女性、さまざまから得た刺激をモリモリ加えたそうです。なるほど、いかようにも変幻自在なスタイルの源は、多彩な着想源にあったんですね。

1:40 バーニーズ ニューヨーク

 次まで歩いて移動しようとすると、目の前にはバーニーズ ニューヨーク(BARNEYS NEW YORK)。この記事のように、最近日本の民事再生法相当する法律の適用を申請つまり破たんした名門です。

 入り口には、「私たちは倒産しましたが、まだ営業しています。これからも皆さんに文化を紹介します。これでお別れではありません」というメッセージ。中は、そこそこ賑わっていました。

 破たんの主因は、ここニューヨーク・マディソンアヴェニュー地代などと言われますがどうでしょうかね?正直、「マノロ ブラニク(MANOLO BLAHNIK)のパンプス積み上げたディスプレーとか見ると、「え、もったいない」と“罪の意識”が湧いてしまいますが、皆さんはどうでしょうか?高価なもの、ゆえに長く価値があるべきものを積み上げるディスプレーには共感できませんでした。

 店内にも入ってみましょう。地下ビューティ売り場の販売員は、そろって皆フレンドリーです。ただ、“手ぐすねを引いて待っている”感じがある。「カモられてる?」そうも感じます。

 朝イチのノードストロムとは、なにかが違います。キラキラしているのは、バーニーズです。でも、今買い物するならノードストロムなのかも。「私たちの世界にようこそ」というバーニーズと、「あなたの世界にジョインして良いですか?」というノードストロム、そんな感じがしてしまいました。

 ちなみに、これはアメリカの話。日本のバーニーズは、資本も含め、今はけっこう別モノです。

14:15 マイケル・コース

 毎回恒例、ランウエイショー前日の「マイケル・コース コレクション(MICHAEL KORS COLLECTION)」のプレスカンファレンスへ。デザイナーのマイケル・コースが、ユーモア交え、事前に数ルックだけ見せてくれながら、さまざまを語ってくれました。

 これ、毎回楽しいんです。マイケルは人気TV番組「プロジェクト・ランウェイ(PROJECT RUNWAY)」に出演していたことも手伝い、トークが完璧。ユーモアを交えながら、明日発表するコレクションについて話してくれました。その中身は、この次の記事でお楽しみに。

15:30 ケイト・スペード ニューヨーク

 こちらも、先日拝見した「ケイト・スペード ニューヨーク(KATE SPADE NEW YORK)」の展示会へ。もともとアクセサリーデザイナーだったニコラ・グラス(Nicola Glass)体制になってから、デザイン性と機能性を兼ね備えたバッグが増えました。ここでは、その写真をどうぞ(笑)。

17:30 コーチ

 全米最大の百貨店メイシーズ(MACY’S)の旗艦店をブラブラしながら、「コーチ(COACH)」のショーへ。会場は、ハドソンヤード。最新ショッピングスポットながら、所有者がドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領に政治献金しているため、イロイロ言われている施設です。「コーチ」は、そのドタバタ劇の前から、ここに本社を構えています。

 スチュワート・ヴィヴァース(Stuart Vevers)、大胆なクリエイションの方向転換です。

 今まで「コーチ」と言えば、シフォンのガーリーなドレスにボリュームコートのレイヤード。そこにフリンジやスタッズでデコったアクセサリーをプラスするスタイルでしたが、まずはシルエットが激変。色も随分大人っぽくなりました。バッグもシンプル路線です。コレは、なかなか思い切った決断です。特にアクセサリーは、ここ数年の努力でデザイン性の高い、比較的高単価のバッグが売れてきた「コーチ」。このシンプル回帰は、ビジネスにどう影響するでしょうか?とは言え、いつでも、どこでも、誰でも使えるシンプリシティと、スマホ時代らしいサイズ感は、時代の流れをちゃんと掴んでいる証拠。この変化は、吉と出るか、凶と出るか?その後、来場者の反応をイロイロ聞きましたが、賛否両論です。でも、それで良いんじゃないか、と思います。一番怖いのは、無反応、な世の中です。

 ショーには、モデルとして水原希子ちゃんも登場。1年前より堂々としたウォーキングで、周りのモデルと比べても遜色がありません。

19:30 オスカー デ ラ レンタ

 さぁ、今日のゴールも近づいてきました。お次は「オスカー デ ラ レンタ(OSCAR DE LA RENTA)」。会場には、リンゴやオレンジ、それにレモン。フルーツいっぱいの会場は、「マンサー ガブリエル(MANSUR GAVRIEL)」と一緒だな。

 ドレスは、そんなフルーツ同様、元気いっぱいのビタミンカラー。ミニ丈やベアトップも多く、どんどん若くなっています。

20:35 プロエンザ スクーラー

 さぁ、最後はジャック・マッコロー(Jack McCollough)とラザロ・ヘルナンデス(Lazaro Hernandez)の「プロエンザ スクーラー(PROENZA SCHOULER)」。前回同様、ボックスシルエットでラペルの大きいジャケットを軸とした、1980年台のキャリアウーマンスタイルです。80年代のワーキングウーマンとは、2人のお母さん世代。クリエイションをパーソナルな家族と結びつけるのは、コレクションの共感性を高める良き手段です。

 前回は着脱自在なパーツウエア、まるで部品のような、洋服ともアクセサリーとも言えるハーネスのようなアイテムを組み合わせることでモード感を高めましたが、今回はドレープするインナーを組み合わせる程度で比較的シンプル。マニアック感は薄れ、永続性を手に入れました。たくし込み、結び、垂らすことで手に入れるドレープは、このブランドの真骨頂。ラペルの大きなフォーマルも、パンツが柔らかくドレープするだけで身近に感じられるモノですね。

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帽子の「カシラ」がECサイト運営スタッフを募集

 帽子ブランドの「カシラ(CA4LA)」は、ECサイトの運営スタッフを募集する。商品の検品から撮影、発送、問い合わせ対応まで、さまざまな業務に携わりながら世界中に「カシラ」の魅力を発信する。商品撮影では、帽子の形によって角度を変えたり、シルエットを整えたりして、商品を分かりやすく伝えるよう工夫する。商品コメントは、デザイナーから共有される商品特徴をベースに、その魅力を伝えられる文言を考える。毎月100〜200アイテムを掲載するため、いち早く新作に触れられる。

 入社後、注文を受けた商品のピックアップの仕方や検品・発送時の梱包作業など、簡単な業務から丁寧に教わる。業務は幅広いが、1カ月程度で習得できる。配属部署のメンバーは23〜36歳の男性4人、女性2人で構成する。全員がECサイト運営未経験からスタートしたスタッフ。

募集職種
ECサイト運営スタッフ

応募条件
接客経験者(アルバイト含む。職種・業種不問)
職種・業種未経験、社会人未経験歓迎
学歴不問

ECサイト運営経験者歓迎

勤務地
東京都墨田区横川1-1-10 WAREHOUSE
※転勤なし

雇用形態
正社員(準社員)
※3カ月間の試用期間あり

「準社員」の呼称について
「カシラ」では無期雇用の正社員を「正社員(月給制)」と「準社員(時給制)」に分けて呼称。「準社員」は契約社員ではなく無期雇用の正社員契約。毎年の昇給制度があり、3年を目安に正社員への昇格も可能

勤務時間
9:00〜18:00(実働8時間)
※1カ月の平均残業時間は20時間以下

休日休暇
完全週休2日制(土・日)
年末年始休暇
有給休暇
慶弔休暇

福利厚生・待遇
昇給制度あり
業績に応じて一時金の支給あり
社会保険完備(雇用・労災・健康・厚生年金)
交通費支給(月3万円まで)
時間外手当
社員割引制度あり(オリジナル商品を定価の50%の金額で購入可能)※一部除く

応募期限
2019年10月3日まで

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帽子の「カシラ」がECサイト運営スタッフを募集

 帽子ブランドの「カシラ(CA4LA)」は、ECサイトの運営スタッフを募集する。商品の検品から撮影、発送、問い合わせ対応まで、さまざまな業務に携わりながら世界中に「カシラ」の魅力を発信する。商品撮影では、帽子の形によって角度を変えたり、シルエットを整えたりして、商品を分かりやすく伝えるよう工夫する。商品コメントは、デザイナーから共有される商品特徴をベースに、その魅力を伝えられる文言を考える。毎月100〜200アイテムを掲載するため、いち早く新作に触れられる。

 入社後、注文を受けた商品のピックアップの仕方や検品・発送時の梱包作業など、簡単な業務から丁寧に教わる。業務は幅広いが、1カ月程度で習得できる。配属部署のメンバーは23〜36歳の男性4人、女性2人で構成する。全員がECサイト運営未経験からスタートしたスタッフ。

募集職種
ECサイト運営スタッフ

応募条件
接客経験者(アルバイト含む。職種・業種不問)
職種・業種未経験、社会人未経験歓迎
学歴不問

ECサイト運営経験者歓迎

勤務地
東京都墨田区横川1-1-10 WAREHOUSE
※転勤なし

雇用形態
正社員(準社員)
※3カ月間の試用期間あり

「準社員」の呼称について
「カシラ」では無期雇用の正社員を「正社員(月給制)」と「準社員(時給制)」に分けて呼称。「準社員」は契約社員ではなく無期雇用の正社員契約。毎年の昇給制度があり、3年を目安に正社員への昇格も可能

勤務時間
9:00〜18:00(実働8時間)
※1カ月の平均残業時間は20時間以下

休日休暇
完全週休2日制(土・日)
年末年始休暇
有給休暇
慶弔休暇

福利厚生・待遇
昇給制度あり
業績に応じて一時金の支給あり
社会保険完備(雇用・労災・健康・厚生年金)
交通費支給(月3万円まで)
時間外手当
社員割引制度あり(オリジナル商品を定価の50%の金額で購入可能)※一部除く

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「コヴァ」の新店がギンザ シックスにオープン ミラノの旗艦店を忠実に再現

 東急は9月12日、ミラノの高級カフェ・菓子店「コヴァ(COVA)」の新店をギンザ シックス(GINZA SIX)3階にオープンした。店内にはアンティークミラーやビロード素材のソファ、クリスタルのシャンデリアを設置し、ミラノの旗艦店を再現。天然大理石を用いたバーカウンターを設け、日本で馴染みのないコーヒーの立ち飲みを「コヴァ」のスタイルとして提案する。「イタリア人はバーカウンターでコーヒーをすすりながら、知らない客同士での会話を楽しむ。提案したいのは、ホームのように居心地のいいイタリアのカフェ文化そのものだ」とパオラ・ファッチョーリ(Paola Faccioli)「コヴァ」CEOは説明する。内装以外にもそのこだわりは反映され、メニューは全て旗艦店のエグゼクティブ・シェフが監修したもの。使用する食材もイタリアで用いているものに限りなく近い素材を厳選した。

 オープンに先駆け10日、関係者向けのプレビューとレセプションパーティーを行った。パオラCEOをはじめ、東急の野本弘文会長、高橋和夫社長、堀江正博・取締役執行役員リテール事業部長、ノルベール・ルレ(Norbert Leuret)LVMHモエヘネシー・ルイ ヴィトン・ジャパン社長らが来場し、オープンを祝した。パオラCEOは「銀座店と渋谷店(11月に渋谷スクランブルスクエア4階にオープン予定)を拠点に、じっくりと魅力を発信する。大阪などの大都市への出店も視野に入れるが、その際のパートナーはもちろん東急になる。恋人は1人だけでいい」と語った。

 東急は7月、「コヴァ」との独占ライセンス契約締結を発表した。LVMHグループ傘下の「コヴァ」には複数の日本企業からアプローチがあったようだが、最終的には「ブランドのビジョンを共有できる」(パオラCEO)東急が選ばれたようだ。

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「コヴァ」の新店がギンザ シックスにオープン ミラノの旗艦店を忠実に再現

 東急は9月12日、ミラノの高級カフェ・菓子店「コヴァ(COVA)」の新店をギンザ シックス(GINZA SIX)3階にオープンした。店内にはアンティークミラーやビロード素材のソファ、クリスタルのシャンデリアを設置し、ミラノの旗艦店を再現。天然大理石を用いたバーカウンターを設け、日本で馴染みのないコーヒーの立ち飲みを「コヴァ」のスタイルとして提案する。「イタリア人はバーカウンターでコーヒーをすすりながら、知らない客同士での会話を楽しむ。提案したいのは、ホームのように居心地のいいイタリアのカフェ文化そのものだ」とパオラ・ファッチョーリ(Paola Faccioli)「コヴァ」CEOは説明する。内装以外にもそのこだわりは反映され、メニューは全て旗艦店のエグゼクティブ・シェフが監修したもの。使用する食材もイタリアで用いているものに限りなく近い素材を厳選した。

 オープンに先駆け10日、関係者向けのプレビューとレセプションパーティーを行った。パオラCEOをはじめ、東急の野本弘文会長、高橋和夫社長、堀江正博・取締役執行役員リテール事業部長、ノルベール・ルレ(Norbert Leuret)LVMHモエヘネシー・ルイ ヴィトン・ジャパン社長らが来場し、オープンを祝した。パオラCEOは「銀座店と渋谷店(11月に渋谷スクランブルスクエア4階にオープン予定)を拠点に、じっくりと魅力を発信する。大阪などの大都市への出店も視野に入れるが、その際のパートナーはもちろん東急になる。恋人は1人だけでいい」と語った。

 東急は7月、「コヴァ」との独占ライセンス契約締結を発表した。LVMHグループ傘下の「コヴァ」には複数の日本企業からアプローチがあったようだが、最終的には「ブランドのビジョンを共有できる」(パオラCEO)東急が選ばれたようだ。

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【接客】居酒屋でオーダーを効率化できる面白いやり方

 阿部大です。先日、一人焼き肉業態店がTVで放送されて、3分提供の徹底ぶりがTwitterで話題となっていました。お客様の待ち時間を徹底的に減らして満足度と回転率をUPさせたり、お客様への負担をとことんまで減らす努力をしているお店がある一方で、お客様に協力してもらいながら店を継続しているお店もあります。
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マンハッタンに新百貨店 EC化率30%越えのリアル店舗はどうなる?

 アメリカ・シアトルが拠点の百貨店ノードストロム(NORDSTROM)は10日(現地時間)、今秋マンハッタンにグランドオープンする旗艦店を一部プレスに向けて紹介した。同店は10月24日にオープン予定。1年半前にブロードウェイを挟んだ場所に先行オープンしたメンズ館を含めて、同社にとって本格的なニューヨークでの足がかりとなる。

 工事は9日に大半を終えたばかり。これから内装を整え、什器を入れ、商品を並べる。このため、現段階ではほとんどのフロアが撮影NGだ。

 それでも7層構造で地上5階、地下2階の店舗が、従来の百貨店の当たり前を踏襲していないことはわかる。すでにEC化率が30%を超え、特にこれまで近隣に店舗がなかったニューヨーカーがオンライン最大の顧客という同店は、先行オープンしたメンズ館同様O2O施策に積極的。すでにメンズ館でもオンラインで注文した商品を店舗で受け取れるシームレスなショッピング体験を提供しているが、本館グランドオープンに合わせ、オンラインで注文した商品の返却も面倒な書類の記入やパッキングなどせず、店舗でドロップオフできる環境を整える。また、店内にはデジタルウォールのほか、携帯の充電チャージステーションを随所に完備する予定だ。

 北米を中心に120以上の百貨店と、アウトレット業態「ノードストロム ラック(NORDSTROM RACK)」は240店舗以上を展開するノードストロムだが、ニューヨーク・マンハッタンについては、サックス・フィフス・アヴェニュー(SAKS FIFTY AVENUE)やバーグドルフ・グッドマン(BERGDORF GOODMAN)、ブルーミングデールズ(BLOOMING DALE’S)、そして破たんしたバーニーズ ニューヨーク(BARNEYS NEW YORK)を追随する。そこで、EC化率も高いことから、「コミュニティーのハブにならなければ生き残れない」と一族のピート・ノードストロム(Pete Nordstrom)ヴァイス・プレジデント。既存百貨店から遠いアッパーウエストの富裕層や、地下鉄のハブ駅コロンバスサークル利用者をターゲットに、彼らにとって居心地の良い空間を構築する。まず壁面は、基本全てガラス製。ドイツで生産し、スペインで加工した湾曲するガラスで壁面を作り、店舗全体から自然光を取り入れ、マンハッタンの街並みが一望できる環境を作る。

 店内には、7つの飲食施設を設ける。好調なシューズやビューティは2フロア展開。特に女性靴は1フロア全てを使い、「ヴァンズ(VANS)」から「ヴァレンティノ(VALENTINO)」までを同じ売り場に並べる。オープン時、シューズは50、バッグは100の限定品が並ぶ予定。ライバルに比べ手頃な商品も多く、婦人服では「カナダグース(CANADA GOOSE)」「メイドウェル(MADEWELL)」「トップショップ(TOPSHOP)」なども取り扱う。

 構想から7年。期間中、状況は大きく変化し、当初は本館に組み込む予定だったメンズフロアをスピンアウトするなど、計画は大きく、何度も変わった。ピート=ヴァイス・プレジデントは、「予定しなかったことも多々あったが、顧客にベストオファーを提供するため、突発事項は柔軟に受け入れ何度も計画を練り直した。マンハッタンでの成功は、世界的な百貨店になるため必要なステップ」と話す。EC化率高さを含め、現在アメリカの百貨店業界では頭一つ抜きん出た存在になりつつあることに水を向けると、「拠点がシアトルなのが良いのかもしれない。シリコンバレーは、常に刺激を得ている」という。

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マンハッタンに新百貨店 EC化率30%越えのリアル店舗はどうなる?

 アメリカ・シアトルが拠点の百貨店ノードストロム(NORDSTROM)は10日(現地時間)、今秋マンハッタンにグランドオープンする旗艦店を一部プレスに向けて紹介した。同店は10月24日にオープン予定。1年半前にブロードウェイを挟んだ場所に先行オープンしたメンズ館を含めて、同社にとって本格的なニューヨークでの足がかりとなる。

 工事は9日に大半を終えたばかり。これから内装を整え、什器を入れ、商品を並べる。このため、現段階ではほとんどのフロアが撮影NGだ。

 それでも7層構造で地上5階、地下2階の店舗が、従来の百貨店の当たり前を踏襲していないことはわかる。すでにEC化率が30%を超え、特にこれまで近隣に店舗がなかったニューヨーカーがオンライン最大の顧客という同店は、先行オープンしたメンズ館同様O2O施策に積極的。すでにメンズ館でもオンラインで注文した商品を店舗で受け取れるシームレスなショッピング体験を提供しているが、本館グランドオープンに合わせ、オンラインで注文した商品の返却も面倒な書類の記入やパッキングなどせず、店舗でドロップオフできる環境を整える。また、店内にはデジタルウォールのほか、携帯の充電チャージステーションを随所に完備する予定だ。

 北米を中心に120以上の百貨店と、アウトレット業態「ノードストロム ラック(NORDSTROM RACK)」は240店舗以上を展開するノードストロムだが、ニューヨーク・マンハッタンについては、サックス・フィフス・アヴェニュー(SAKS FIFTY AVENUE)やバーグドルフ・グッドマン(BERGDORF GOODMAN)、ブルーミングデールズ(BLOOMING DALE’S)、そして破たんしたバーニーズ ニューヨーク(BARNEYS NEW YORK)を追随する。そこで、EC化率も高いことから、「コミュニティーのハブにならなければ生き残れない」と一族のピート・ノードストロム(Pete Nordstrom)ヴァイス・プレジデント。既存百貨店から遠いアッパーウエストの富裕層や、地下鉄のハブ駅コロンバスサークル利用者をターゲットに、彼らにとって居心地の良い空間を構築する。まず壁面は、基本全てガラス製。ドイツで生産し、スペインで加工した湾曲するガラスで壁面を作り、店舗全体から自然光を取り入れ、マンハッタンの街並みが一望できる環境を作る。

 店内には、7つの飲食施設を設ける。好調なシューズやビューティは2フロア展開。特に女性靴は1フロア全てを使い、「ヴァンズ(VANS)」から「ヴァレンティノ(VALENTINO)」までを同じ売り場に並べる。オープン時、シューズは50、バッグは100の限定品が並ぶ予定。ライバルに比べ手頃な商品も多く、婦人服では「カナダグース(CANADA GOOSE)」「メイドウェル(MADEWELL)」「トップショップ(TOPSHOP)」なども取り扱う。

 構想から7年。期間中、状況は大きく変化し、当初は本館に組み込む予定だったメンズフロアをスピンアウトするなど、計画は大きく、何度も変わった。ピート=ヴァイス・プレジデントは、「予定しなかったことも多々あったが、顧客にベストオファーを提供するため、突発事項は柔軟に受け入れ何度も計画を練り直した。マンハッタンでの成功は、世界的な百貨店になるため必要なステップ」と話す。EC化率高さを含め、現在アメリカの百貨店業界では頭一つ抜きん出た存在になりつつあることに水を向けると、「拠点がシアトルなのが良いのかもしれない。シリコンバレーは、常に刺激を得ている」という。

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英D2Cブランドがサステイナブルスニーカー 再生プラスチックと3Dプリンターで製造

 イギリスのD2Cフットウエアブランド「オリバー・カベル(OLIVER CABELL)」は丸洗いできる再生プラスチック製のスニーカー“フェニックス(PHOENIX)”を自社のウェブサイトで発売した。1足のスニーカーの原材料は、ペットボトル7本強。チップにしたペットボトルから糸を紡ぎ、3Dプリンターで製造する。

 「毎年3億トン以上のプラスチックが生まれ、うちリサイクルされているのはわずか9%。つまり世にあるプラスチックの大半は手つかずのままで放置されている。解決策は1つしかなく、本気でプラスチックを再利用することだ」と同ブランドは話す。

 再生プラスチックから理想通りのフットウエアを作り出すことは容易ではない。「オリバー・カベル」と製造パートナーは、技術の特定と向上に2年を費やした。最終的に最も実行可能なソリューションとして3Dプリント技術にたどり着いたという。

 「われわれのミッションは常にとてもシンプルだ。最高のデザイン、素材、そしてプロセスを最新技術と結び付け、社会的に意義のあるビジネスにつなげる。“フェニックス”はわれわれの創業からの理念の集大成だ」とスコット・ガブリエルソン(Scott Gabrielson)=オリバー・カベル創設者は語る。

 “フェニックス”はプラスチック廃棄物由来の単一素材だけで作った「アディダス(ADIDAS)」の100%リサイクル可能なランニングシューズ“フューチャークラフト.ループ(FUTURECRAFT.LOOP)”に通じる商品だ。フットウエアの新時代を象徴するスニーカーにとってサステイナビリティーはセールスポイントだが、それでも履き心地は大事だ。ガブリエルソン創設者は「“フェニックス”にとってサステナビリティーはコアバリューだが、シューズ軽量で快適でなければ。製品化まで48足のサンプルを作り、柔らかさや伸縮性、構造の完璧なバランスを見出した。シューズは靴下なしでも履けて、吸湿発散性と柔らかさを兼ね備えた抗菌のライニングも用いている」という。

大根田杏(Anzu Oneda):1992年東京生まれ。横浜国立大学在学中にスウェーデンへ1年交換留学、その後「WWD ジャパン」でインターンを経験し、ファッション系PR会社に入社。編集&PRコミュニケーションとして日本企業の海外PR戦略立案や編集・制作、海外ブランドの日本進出サポート、メディア事業の立ち上げ・取材・執筆などを担当。現在はフリーランスでファッション・ビューティ・ライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を行う。

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英D2Cブランドがサステイナブルスニーカー 再生プラスチックと3Dプリンターで製造

 イギリスのD2Cフットウエアブランド「オリバー・カベル(OLIVER CABELL)」は丸洗いできる再生プラスチック製のスニーカー“フェニックス(PHOENIX)”を自社のウェブサイトで発売した。1足のスニーカーの原材料は、ペットボトル7本強。チップにしたペットボトルから糸を紡ぎ、3Dプリンターで製造する。

 「毎年3億トン以上のプラスチックが生まれ、うちリサイクルされているのはわずか9%。つまり世にあるプラスチックの大半は手つかずのままで放置されている。解決策は1つしかなく、本気でプラスチックを再利用することだ」と同ブランドは話す。

 再生プラスチックから理想通りのフットウエアを作り出すことは容易ではない。「オリバー・カベル」と製造パートナーは、技術の特定と向上に2年を費やした。最終的に最も実行可能なソリューションとして3Dプリント技術にたどり着いたという。

 「われわれのミッションは常にとてもシンプルだ。最高のデザイン、素材、そしてプロセスを最新技術と結び付け、社会的に意義のあるビジネスにつなげる。“フェニックス”はわれわれの創業からの理念の集大成だ」とスコット・ガブリエルソン(Scott Gabrielson)=オリバー・カベル創設者は語る。

 “フェニックス”はプラスチック廃棄物由来の単一素材だけで作った「アディダス(ADIDAS)」の100%リサイクル可能なランニングシューズ“フューチャークラフト.ループ(FUTURECRAFT.LOOP)”に通じる商品だ。フットウエアの新時代を象徴するスニーカーにとってサステイナビリティーはセールスポイントだが、それでも履き心地は大事だ。ガブリエルソン創設者は「“フェニックス”にとってサステナビリティーはコアバリューだが、シューズ軽量で快適でなければ。製品化まで48足のサンプルを作り、柔らかさや伸縮性、構造の完璧なバランスを見出した。シューズは靴下なしでも履けて、吸湿発散性と柔らかさを兼ね備えた抗菌のライニングも用いている」という。

大根田杏(Anzu Oneda):1992年東京生まれ。横浜国立大学在学中にスウェーデンへ1年交換留学、その後「WWD ジャパン」でインターンを経験し、ファッション系PR会社に入社。編集&PRコミュニケーションとして日本企業の海外PR戦略立案や編集・制作、海外ブランドの日本進出サポート、メディア事業の立ち上げ・取材・執筆などを担当。現在はフリーランスでファッション・ビューティ・ライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を行う。

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ヤフーがZOZOを4000億円で買収 前澤社長は退任へ

 「Yahoo!JAPAN」を運営するIT大手のヤフーは、通販サイト「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」を運営するZOZOを、約4000億円を上限とした株式公開買い付け(TOB)により、所有株式を50.1%まで引き上げ子会社化する。創業者でZOZO株の約36%を持つ前澤友作社長は約30%にあたる約9200万株の売却に応じ、本日9月12日付で社長を辞任し、取締役からも退任する。ZOZOは買収された後も上場を維持する考え。NHKが朝のニュースで報じ、午前9時に正式発表された。ZOZOの運営する通販サイト「ゾゾタウン」は年間の商品取扱高3231億円に達する日本のアパレル分野のネット通販の最大手で、前澤氏は日本のファッションECを育成させてきた最大の立役者の1人だった。海外でもラグジュアリーEC企業の最大手であるユークス ネッタポルテ グループ(YOOX NET-A-PORTER GROUP= YNAP)を、ラグジュアリーブランドのコングロマリットであるコンパニー フィナンシエール リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT)が買収するなど業態を超えた合従連衡が進んでおり、日本も今後はさらに業態を超えた新しい動きが活発になりそうだ。

 前澤氏は常々、ヤフーの親会社であるソフトバンクグループの孫正義会長兼社長を「最も尊敬する経営者」と公言していた。また、今年4月のZOZOの決算発表では中国市場への再参入を表明しており、ソフトバンクグループが大株主である中国最大のEC企業アリババグループとも連携すると見られる。ヤフーとZOZOは本日12日午後5時半から会見を行う予定だ。

 9月11日に前日比2.5%高い2166円だった株価は、発表を受けて買い注文が殺到し、現在(9時36分)は2491円にまで上昇している。

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「プロエンザ スクーラー」2020年春夏ニューヨーク・コレクション

 「プロエンザ スクーラー(PROENZA SCHOULER)」が2020年春夏コレクションをニューヨークで発表した。

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「プロエンザ スクーラー」2020年春夏ニューヨーク・コレクション

 「プロエンザ スクーラー(PROENZA SCHOULER)」が2020年春夏コレクションをニューヨークで発表した。

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「かつて感じていた可能性、ワクワクするような感じはこの10年くらいない」by成実弘至教授 連載「モードって何?」Vol.4

【#モードって何?】きっかけは読者から編集部に届いた質問「つまるところ、モードって何ですか?」だった。この素朴な疑問に答えを出すべく、「WWD ジャパン」9月16日号では特集「モードって何?」を企画し、デザイナーやバイヤー、経営者、学者など約30人にこの質問を投げかけた。答えは予想以上に多岐にわたり、各人のファッションに対する姿勢や思い、さらには現代社会とファッションの関係をも浮き彫りにするものとなっている。本ウエブ連載ではその一部を紹介。今回は成実弘至・京都女子大学家政学部生活造形学科教授に聞く。

パリを中心とした生産と流通

WWD:“モード”とは何でしょうか?

成実弘至・京都女子大学教授(以下、成実):“モード”はフランス語なので、シンプルに「パリを中心としたファッションのグローバルな生産と流通」だと思っております。多くの事物はアメリカが中心になりますが、ファッションだけはフランスが中心です。以前に比べればパリコンプレックス、とにかくパリコレで認められなければ一人前じゃないみたいな風潮はないですが、パリを中心としたシステムが世界のファッションを動かしているということは疑うべくもないことだと思います。

WWD:デザインや表現の段階だけではなく、生産流通までを含むものであると。

成実:“モード”にはさまざまな捉え方があります。一つは“流行”。“流行”をつくるということをパリがやってきたという事実は歴史的に確かなことです。19世紀ごろのオートクチュールから世界のファッションのシステム、“流行”、あるいは服の進化などはパリが切り開いてきたと思うので、そういうふうに考えたいです。

WWD:現在の“モード”はなにを反映しているのですか?

成実:いまの“モード”が反映しているのは、グローバリゼーションだと思います。もともとオートクチュールなども西ヨーロッパ限定のシステムであり現象だったわけで、それが戦後アメリカを媒介として全世界に広まっていった。

1990年代前後から、LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)などが産業の多国籍化、コングロマリット化を進め、現在もグローバルで成長している。対抗するかたちでファストファッションが出てきましたが、現在でもそのトレンドは続いています。

クリエイターはそこそこの力が
あれば誰でもいい

WWD:“モード”を体現しているクリエイターは?

成実:クリエイターとは言えませんが、ベルナール・アルノー(Bernard Arnault)LVMH会長兼最高経営責任者(CEO)とアナ・ウィンター(Anna Wintour)=コンデナスト(CONDENAST)アーティスティック・ディレクター兼米「ヴォーグ(VOGUE)」編集長だと思います。

21世紀のファッション産業は、クリエイターがつくっていく時代ではなくなっていて、ある意味クリエイターはそこそこの力があれば誰でもいい。そこそこ力のある人を巨大資本が、言い方は悪いですけれども使っていくような状況になっています。クリエイターが時代を切り開くような表現をしていた80~90年代までの状況と現在は少し違います。ファッション業界をつくっているのは、その上に立っている人です。

WWD:クリエイティブ・ディレクターでもなく、彼らを採用する側であるビジネスマンが“モード”を作っていると。

成実:80年代だったら「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS以下、ギャルソン)」、90年代だったら「メゾン マルタン マルジェラ(MAISON MARTIN MARGIELA、現メゾン マルジェラ)」など、クリエイターが“モード”をつくっていく時代がありましたが、この20年ほどはそういう状況にない。自分で切り開いてやっていく人は極端に少なくなってしまっていて、いたとしても目立たない。どちらかというと既存の“モード”の中で活動していく人が多い。

べつにそれが悪いわけではないですし、それなりに面白いものは作られているとは思うのですが、かつて感じていた可能性、ワクワクするような感じはこの10年くらいないです。だから若い世代が何を面白いと思っているかということの方が僕は興味がある。

クリエイターが切り開いていく時代は決着した

WWD:アルノー、アナはお互い作用しあってビジネスをつくっていっているパートナーのような部分もあります。アルノー・アナ方式的なものは今後も続く?

成実:ファッションは変化していく世界ですからもうそろそろ……とは思うので、次のモデルが必要だと思います。大量生産はもうやめようよ、みたいな社会になっていますから。

WWD:次のファッションのシステムはどのようなものになるのでしょうか?

成実:むしろ私が知りたい(笑)。

WWD:著書の「20世紀ファッションの文化史 時代をつくった10人 」の続編を書くとしたら誰を書くのか?あるいは書けるのか?

成実:紹介する最後の1人がマルタン・マルジェラ(Martin Margiela)だったのですが、本当にそこで終わってしまっているなという気がします。クリエイターが切り開いて行く時代は最終的に決着した気がします。

ローカルなリアリティーから作られるもの

成実:僕が最近関心があるのは、グローバルを意識せずローカルで活動する人たちです。例えば、長賢太郎「オサケンタロウ(OSAKENTARO)」デザイナーや居相大輝「イアイ(IAI)」デザイナー。2人とも京都で服を手作りしていて、ある意味アルノーたちと対極にあるような人たちです。

WWD:なぜその2人に興味を持った?

成実:“モード”ではない服作り、もう少しローカルなリアリティーから作られるものってなんだろうということを考えたかったからです。

WWD:彼らはグローバル企業とは逆で成長拡大願望はない?

成実:そういうことを考えていない人たちですね。彼らが既存のファッションシステムの代わりになるということはあり得ないかもしれませんが、一つの服の可能性として面白いなと。水野大二郎・京都工芸繊維大学特任教授はもっとラボを使ったデジタルな服作りなどを目指しているでしょうけれども、僕の場合は「服ってなんだろう?」みたいなことを人文的に考える方向です。

例えば、京都新聞の行司千絵さんは記者をやりながら服を作っている人で、自分の母親に服を作ったり、知り合いに頼まれて服を作ったりなどのアートっぽい活動をしている。人ありきなんですよね、この人にこういう服を着てほしいとかで、ビジネスではない。

WWD:どこか原点回帰に近い気がします。

成実:オートクチュールみたいなことがもう一回復活してもいいわけです。いまと違うものが面白い。もちろん「ギャルソン」とかも面白いんですけれどもね。

「#モードって何?」をもっと見る

秋吉成紀(あきよしなるき):1994年生まれ。2018年1月から「WWDジャパン」でアルバイト中。

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「かつて感じていた可能性、ワクワクするような感じはこの10年くらいない」by成実弘至教授 連載「モードって何?」Vol.4

【#モードって何?】きっかけは読者から編集部に届いた質問「つまるところ、モードって何ですか?」だった。この素朴な疑問に答えを出すべく、「WWD ジャパン」9月16日号では特集「モードって何?」を企画し、デザイナーやバイヤー、経営者、学者など約30人にこの質問を投げかけた。答えは予想以上に多岐にわたり、各人のファッションに対する姿勢や思い、さらには現代社会とファッションの関係をも浮き彫りにするものとなっている。本ウエブ連載ではその一部を紹介。今回は成実弘至・京都女子大学家政学部生活造形学科教授に聞く。

パリを中心とした生産と流通

WWD:“モード”とは何でしょうか?

成実弘至・京都女子大学教授(以下、成実):“モード”はフランス語なので、シンプルに「パリを中心としたファッションのグローバルな生産と流通」だと思っております。多くの事物はアメリカが中心になりますが、ファッションだけはフランスが中心です。以前に比べればパリコンプレックス、とにかくパリコレで認められなければ一人前じゃないみたいな風潮はないですが、パリを中心としたシステムが世界のファッションを動かしているということは疑うべくもないことだと思います。

WWD:デザインや表現の段階だけではなく、生産流通までを含むものであると。

成実:“モード”にはさまざまな捉え方があります。一つは“流行”。“流行”をつくるということをパリがやってきたという事実は歴史的に確かなことです。19世紀ごろのオートクチュールから世界のファッションのシステム、“流行”、あるいは服の進化などはパリが切り開いてきたと思うので、そういうふうに考えたいです。

WWD:現在の“モード”はなにを反映しているのですか?

成実:いまの“モード”が反映しているのは、グローバリゼーションだと思います。もともとオートクチュールなども西ヨーロッパ限定のシステムであり現象だったわけで、それが戦後アメリカを媒介として全世界に広まっていった。

1990年代前後から、LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)などが産業の多国籍化、コングロマリット化を進め、現在もグローバルで成長している。対抗するかたちでファストファッションが出てきましたが、現在でもそのトレンドは続いています。

クリエイターはそこそこの力が
あれば誰でもいい

WWD:“モード”を体現しているクリエイターは?

成実:クリエイターとは言えませんが、ベルナール・アルノー(Bernard Arnault)LVMH会長兼最高経営責任者(CEO)とアナ・ウィンター(Anna Wintour)=コンデナスト(CONDENAST)アーティスティック・ディレクター兼米「ヴォーグ(VOGUE)」編集長だと思います。

21世紀のファッション産業は、クリエイターがつくっていく時代ではなくなっていて、ある意味クリエイターはそこそこの力があれば誰でもいい。そこそこ力のある人を巨大資本が、言い方は悪いですけれども使っていくような状況になっています。クリエイターが時代を切り開くような表現をしていた80~90年代までの状況と現在は少し違います。ファッション業界をつくっているのは、その上に立っている人です。

WWD:クリエイティブ・ディレクターでもなく、彼らを採用する側であるビジネスマンが“モード”を作っていると。

成実:80年代だったら「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS以下、ギャルソン)」、90年代だったら「メゾン マルタン マルジェラ(MAISON MARTIN MARGIELA、現メゾン マルジェラ)」など、クリエイターが“モード”をつくっていく時代がありましたが、この20年ほどはそういう状況にない。自分で切り開いてやっていく人は極端に少なくなってしまっていて、いたとしても目立たない。どちらかというと既存の“モード”の中で活動していく人が多い。

べつにそれが悪いわけではないですし、それなりに面白いものは作られているとは思うのですが、かつて感じていた可能性、ワクワクするような感じはこの10年くらいないです。だから若い世代が何を面白いと思っているかということの方が僕は興味がある。

クリエイターが切り開いていく時代は決着した

WWD:アルノー、アナはお互い作用しあってビジネスをつくっていっているパートナーのような部分もあります。アルノー・アナ方式的なものは今後も続く?

成実:ファッションは変化していく世界ですからもうそろそろ……とは思うので、次のモデルが必要だと思います。大量生産はもうやめようよ、みたいな社会になっていますから。

WWD:次のファッションのシステムはどのようなものになるのでしょうか?

成実:むしろ私が知りたい(笑)。

WWD:著書の「20世紀ファッションの文化史 時代をつくった10人 」の続編を書くとしたら誰を書くのか?あるいは書けるのか?

成実:紹介する最後の1人がマルタン・マルジェラ(Martin Margiela)だったのですが、本当にそこで終わってしまっているなという気がします。クリエイターが切り開いて行く時代は最終的に決着した気がします。

ローカルなリアリティーから作られるもの

成実:僕が最近関心があるのは、グローバルを意識せずローカルで活動する人たちです。例えば、長賢太郎「オサケンタロウ(OSAKENTARO)」デザイナーや居相大輝「イアイ(IAI)」デザイナー。2人とも京都で服を手作りしていて、ある意味アルノーたちと対極にあるような人たちです。

WWD:なぜその2人に興味を持った?

成実:“モード”ではない服作り、もう少しローカルなリアリティーから作られるものってなんだろうということを考えたかったからです。

WWD:彼らはグローバル企業とは逆で成長拡大願望はない?

成実:そういうことを考えていない人たちですね。彼らが既存のファッションシステムの代わりになるということはあり得ないかもしれませんが、一つの服の可能性として面白いなと。水野大二郎・京都工芸繊維大学特任教授はもっとラボを使ったデジタルな服作りなどを目指しているでしょうけれども、僕の場合は「服ってなんだろう?」みたいなことを人文的に考える方向です。

例えば、京都新聞の行司千絵さんは記者をやりながら服を作っている人で、自分の母親に服を作ったり、知り合いに頼まれて服を作ったりなどのアートっぽい活動をしている。人ありきなんですよね、この人にこういう服を着てほしいとかで、ビジネスではない。

WWD:どこか原点回帰に近い気がします。

成実:オートクチュールみたいなことがもう一回復活してもいいわけです。いまと違うものが面白い。もちろん「ギャルソン」とかも面白いんですけれどもね。

「#モードって何?」をもっと見る

秋吉成紀(あきよしなるき):1994年生まれ。2018年1月から「WWDジャパン」でアルバイト中。

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@BFrance_Japan フランス貿易投資庁-ビジネスフランス

仏スタートアップ でネット上の画像やテキストを分析しトレンドを予測📈 LVMHとも連携👚🇫🇷 パリ拠点のHeuritech、シリーズAで400万ユーロ(約4.7億円)調達—InstagramやWeibo投稿からファッションや美容の流行を予測 - THE BRIDGE from

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「ヴァケラ」2020年春夏ニューヨーク・コレクション

 「ヴァケラ(VAQUERA)」が2020年春夏コレクションをニューヨークで発表した。

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地球の17%を占める微生物の力を借りるスパイバーにワクワク ITのプロ「WWDジャパン」最新号につぶやく

 大手通信会社に入社後、国内外でITソリューションを提供するビジネスマンが、今週のファッション週刊紙「WWDジャパン」で気になったニュースを要約してお届け。最先端のテクノロジーから企業と、その利用者が必要とするものについて考え続けたITのプロ、CKRが未来的視点からニュースにつぶやきを添えます。

今日のニュース:P.6「スパイバーはアパレル産業をどう変えるのか」

読み解きポイント:「Brewed(ブリュード)」に込められた意味を考える。ビールの作り方を知れば、人工タンパク質素材のすごさが分かる!

ニュースのポイント

 ゴールドウインとスパイバーが共同で、“ムーン・パーカ”を発表。天然素材、化学繊維でない、第3の繊維である人工タンパク質素材「ブリュード・プロテイン」を使用。全く新しい素材のため、加工、染色、縫製、全ての工程をゼロベースで設計しており、プロセスそのものも知的財産に値する。

CKRはこう読む!

 「17%」。地球上の全ての生物の重量のうち、微生物が占める割合です。ちなみに植物が82.5%、動物は0.5%、人間は、たったの0.01%です。この割合だけでも、微生物の可能性を感じます。

 人工タンパク質素材も、食卓で馴染みのあるビールも、地球上に多く存在する微生物の発酵という力を借りて、作られています。

 「タンパク質素材は、石油のような枯渇資源依存ではなく、再資源化が可能。だからサステイナブル」というふんわりしたイメージから、もう一段踏み込み、発酵という循環型プロセスと科学的アプローチに成功したスパイバーのすごさについて、考察してみたいと思います。

 「Brewed Protein(ブリュード プロテイン)」。直訳すると、醸造されたタンパク質です。醸造とは、発酵作用を利用して製造するという意味で、「Brewery(ブリュワリー)」は、ビール醸造所のことです。

 ビールは、以下の工程で製造されます。

・麦芽、米などとお湯を混ぜ、麦汁を作る。
・麦汁をろ過し、ホップを加え煮沸。
・酵母(微生物)を加え、麦汁に含まれる糖分をアルコールと炭酸ガスに分解。
・貯蔵、熟成させ、ろ過すれば、ビールの出来上がり。

 酵母は生きるために糖を食べて、アルコールと炭酸ガスに分解するという循環型プロセスを持っています。ビールの香りや味は、どんな麦芽、ホップ、水を使い、どの酵母を組み合わせるかで決まります。また自然生物を活用した製造のため、理想の香りや味を生み出すまでには、トライ&エラーを繰り返す必要があります。

 人工タンパク質素材の“ムーン・パーカ”も、遺伝子データを解析し、微生物による糖の分解プロセスというトライ&エラーを繰り返し、最適な仕込み方、ノウハウを蓄積した上に誕生したものです。今回の発表は、科学的アプローチで一定の品質、ノウハウを確保できたということを意味します。

 今までの服は、生地を選択し、色やサイズ、カッティングによって、デザイン、カスタマイズを行なってきました。これからは素材そのものも、同じ生態系に生きる微生物の力を借りてデザインする、という時代へ入ったことにワクワクしませんか?

 科学的アプローチでレシピを増やし、繊維だけでなく、フィルムや樹脂など適用領域拡大に挑戦するスパイバーの活動をこれからも応援したいですね。

CKR Kondo : 大手通信会社に入社後、暗号技術/ICカードを活用した認証決済システムの開発に従事。その後、欧州/中東外資系企業向けITソリューションの提供、シンガポール外資系企業での事業開発を経験。企業とその先の利用者が必要とするもの、快適になるものを見極める経験を積み、ウェアラブルデバイスやFree WiFiを活用したサービスインキュベーションを推進。現在は、米国、欧州、アジア太平洋地域にまたがる、新たなサイバーセキュリティサービスの開発を推進中

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