ジェニファー・ロペスにティモシー・シャラメまで 2019年にバズったセレブのファッション12選をプレーバック

 2019年は多くのセレブたちがレッドカーペットでハイファッションを披露し、人々の注目を大きく集めるファッションのオンパレードだった。

 「ティエリー・ミュグレー(THIERRY MUGLER)」のビンテージを着用したカーディ・B(Cardi B)やキム・カーダシアン(Kim Kardashian)、そして1990~2000年代初頭の「ヴェルサーチェ(VERSACE)」のビンテージドレスとその最新版の両方を着用したエリザベス・ハーレイ(Elizabeth Hurley)やジェニファー・ロペス(Jennifer Lopez)など、セレブの間でのビンテージ人気は健在だ。

 ティモシー・シャラメ(Timothee Chalamet)が着用したサテンのシルバースーツやケイティ・ホームズ(Katie Holmes)のブラにカーディガンを合わせたスタイルなど、19年に注目を集めたセレブのファッションを紹介する。

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「ニコアンド」と「マクドナルド」が初コラボ “アメリカンビンテージ”がテーマの福袋

 アダストリアの「ニコアンド(NIKO AND…)」は、「マクドナルド(MCDONALD’S)」とコラボレーションした福袋を発表した。2020年1月1日から「ニコアンド」原宿店と公式ECサイトでそれぞれ20個限定で販売するほか、全国の「マクドナルド」でも数量限定で販売する。価格は3000円。

 “アメリカンビンテージ”をテーマにセレクトした福袋の中身は、「マクドナルド」の創成期のロゴがプリントされたトートバッグやフェイスタオル、レトロなカラーリングのデリカップ、「マクドナルド」おなじみのメロディーが鳴るポテトタイマー、3270円相当の「マクドナルド」商品無料券だ。さらに10個に1つの割合で、500円相当の“金のマックカード”が含まれている。

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米「WWD」の2019年度ベストコスメアワードが発表 ブランド部門は「トム フォード」などが入賞

 米「WWD」のビューティ別冊「ビューティ インク(BEAUTY INC)」が毎年恒例の「ビューティ インク アワード」を発表した。ビューティ業界で今年ヒットした商品やブランド、そして活躍し た人物をたたえる賞で、日本からは「今年最も革新的だったM&A」部門で資生堂の「ドランク エレファント」買収がランクインした。ここでは、各部門のトップを飾った製品やブランドを紹介する。

商品部門(プレステージ)

 クリーンビューティをいち早くうたったプレス テージヘアケアブランド「ブリジオ(BRIGEO)」は「ビー ジェントル、ビー カインド」シリーズにココナツ やバナナなどのスーパーフルーツを配合したラインを発売し、1週間でセフォラの全カテゴリー の中でのベストセラーポジションを獲得。メイクアップアーティスト、パット・マクグラス(Pat McGrath)の新 ベースメイクは下地、ファンデーション、パウダー、ブラシをそろえ高い評価を得た。「キールズ(KIEHL'S)」 の定番クリームはパラベンやカルバミド、トリエタノールアミンを含まないフォーミュラを作るために114回の試作を経てリニューアル。「ランコム(LANCOME)」のフレグランスはエシカルな調達にこだわったローズを用い、若年層にアピール。

商品部門(マス)

 レブロン(REVLON)傘下の「オルメイ(ALMAY)」は8月に100%バイオディグレーダブル(再生可能)な繊維で作られたクレンジングシートを発売し、サステナビリティを訴求。もともと低刺激処方にこだわっていた同ブランドだが、今後は肌への優しさだけでなく環境にも配慮し、“クリーンビューティ”をうたう。マスメイク市場が苦戦する中、「アーデル(ARDELL)」の磁石式のつけまつげが大ヒット。メイクやヘアサービスを行う「グラムスクワッド(GLAMSQUAD)」はドラッグストア「CVS」と協業し、プロ仕様のヘアケア製品を平均価格7.99ドル(約870円)で提供。パリス・ヒルトン(Paris Hilton)の香水は今も年間1億ドル(約109億円)を売り上げ、04年のローンチ以来25億ドル(約2725億円)を突破。秋には25作目をローンチした。

ブランド部門(プレステージ)

 今年、スキンケアライン「トム フォード リサーチ」を導入した「トム フォード ビューティ」の売り上げは10億ドル(約1090億円)を突破したとされており、世界的なブランドランキングでは過去5年で40位も上昇するほどの飛躍を遂げている。新スキンケアラインは中国市場を意識したもの。現在中国のトラベルリテールの売り上げではアイカテゴリーで3位、フレグランスで9位、リップで1位のポジションで、今後もさらに同市場を強化する狙いだ。

ブランド部門(マス)

 “SNS”時代において最も成功したメイクアップブランドの1つに成長した「モルフィー」。ブレットマン・ロック(Bretman Rock)やジェフリー・スター(Jeffree Star)などのビューティインフルエンサーとのコラボ製品を連発し、若年層の支持を獲得。2018年の売り上げは3億5000万ドル(約381億円)ほどで、D2Cから、最近はリテールにも進出。8月には投資会社のジェネラル アトランティック(GENERAL ATLANTIC)が60 %の株式(22億ドル、約2300億円の価値)を取得。

ローンチ部門(スペシャルティー)

 「ストレンジャー・シングス」の15歳の女優、ミリー・ボビー・ブラウン(Millie Bobby Brown)がジェネレーションZ 向けにスタートしたスキンケア・メイクライン。化粧水ミストやファンデーションなどをそろえ、全てがクルエルティーフリー(動物実験を行わない)でビーガン処方。価格は10〜34ドル(約1000〜3700円)。

ローンチ部門(プレステージ)

 デザイナーがアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)になってからメイクアップラインも彼の世界観を反映してリニューアル。デビュー作の58種のリップスティックは発売1カ月で100万本以上、約3800万ドル(約41億円)を売り上げるほどの爆発的なヒットを記録。アジアのとある店舗では1日で3万3000本を販売したという。

インフルエンサー部門

 バーチャルモデルのミケイラ・ソーサ(Miquela Sosa、通称リルミケイラ LilMiquela)は今年もSNS 界で活躍。ブラジル系アメリカ人という設定で、現在 170万フォロワーを抱える。ファッションとビューティとも協業し、「パット マクグラス ラボ」のミューズにも抜擢された。

その他

小売り部門:シャネル アトリエ ボーテ

ウエルネス部門:ルルレモン(LULULEMON)「セルフケア」

ニュースメーカー部門:ナチュラ(NATURA)

ブランドビルダー部門:イラリア・レスタ(Ilaria Resta)=プロクター・アンド・ギャンブル(PROCTER&GAMBLE)ビューティ北米ヘアケアバイスプレジデント

創業者部門:ミシェル・ファイファー(Michelle Pfeiffer)「ヘンリー ローズ(HENRY ROSE)」創業者

CSR部門:セフォラ(SEPHORA)

マーケティングキャンペーン部門:ダヴ(DOVE)「ダヴ ザ クラウン」

デジタル革新部門:「バイオサンス フォー クリーン アカデミー(BIOSSANCE FOR CLEAN ACADEMY)」

インディーズ部門:「コサス(KOSAS)」

M&A部門:資生堂の「ドランク エレファント(DRUNK ELEPHANT)」買収

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「メゾン キツネ」黒木理也が手掛ける“セクシーな”空間 「カフェ キツネ 青山」が移転オープン

 ファッションブランド「メゾン キツネ(MAISON KITSUNE)」が手掛ける「カフェ キツネ(CAFE KITSUNE)」。パリ、ニューヨーク、ソウルなど世界で8店舗を展開し、日本では2013年に東京・青山にオープンしていたが、このたび「メゾン キツネ 青山(MAISON KITSUNE AOYAMA)」により近いロケーションに移転。12月21日にグランドオープンし、前日にはオープニングパーティーを開催した。

 リニューアルに合わせてメニューもアップデート。今年9月に岡山県出石町にオープンした「カフェ キツネ ロースタリー 岡山」で自家焙煎したオリジナルブレントコーヒーをはじめ、東京・西麻布にある「ハウス(HOUSE)」の谷祐二シェフ監修によるアボカドトーストやクロックムッシュ、あずきトーストといったモダンなメニューに加え、自家製のスイーツなどバラエティー豊かなメニューがラインアップしている。

 内装は「メゾン キツネ」の共同設立者である黒木理也によるもの。今回の移転オープンについて黒木は、「自分が好きな“和”をモダンな形で発信したかった。そして、いわゆるコテコテなセクシーではなく、和を基調とすることで生まれる清潔感のあるセクシーな空間。世代に関係なく皆が集まれるようなフレンドリーな空間でありながらセクシーさも感じられる場所を作った。夜はアペリティーボのように、ディナー前にシャンパンやハイボールなどを飲みに気軽に立ち寄ってもらえれば」と語った。

 その言葉通り、内装は木材、竹、畳や土壁など日本古来のあたたかみのある素材をベースに、真ちゅうや大理石などを所々に施したデザインに仕上がった。緑に囲まれたファサードや、窓の外には竹が植えられているのも特徴だ。また音にもこだわり、時間帯に合わせたキツネ ミュージック(Kitsune Musique)のプレーリストがSONOS(ソノス)のサウンドシステムから流れ、「メゾン キツネ」のカルチャーを存分に味わえる空間となっている。

■カフェ キツネ 青山
オープン日:12月21日
営業時間:月〜日曜日 9:00〜20:00(LO 19:30)
定休日:不定休
住所:東京都港区南青山3-15-9

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日本発シューズブランド「フラワーマウンテン」がウォルター・ヴァン・ベイレンドンクとコラボ 1月の「ピッティ」で初披露

 日本発シューズブランドの「フラワーマウンテン(FLOWER MOUNTAIN)」は、ウォルター・ヴァン・ベイレンドンク(Walter Van Beirendonck)とコラボしたカプセルコレクションを、1月にイタリア・フィレンツェで開催される「ピッティ・イマージネ・ウオモ(PITTI IMMAGINE UOMO)」で発表する。さらにニューヨーク、パリ、北京、東京、ミラノなどで展示会を行う。ウォルターが描き下ろし、ブランド初となるアパレルを展開する。

 「フラワーマウンテン」は、OEMのシューズデザインなどを手掛けていた太田圭輔デザイナーが中国・北京在住のヤン・チャオ(Yang Chao)デザイナーと共同で2015年にスタートしたブランド。ニューヨークのキス(KITH)やイタリアのスラムジャム(SLAM JAM)など海外のセレクトショップでも取り扱っている。11月22日には渋谷パルコにブランド初の旗艦店をオープンした。

 ウォルター・ヴァン・ベイレンドンクは「ウォルター ヴァン ベイレンドンク」デザイナー兼アントワープ王立芸術アカデミーファッション学科長。1980年にアントワープ王立芸術アカデミーを卒業し、ダーク・ヴァン・セーヌ(Dirk Van Saene)、ドリス・ヴァン・ノッテン(Dries Van Noten)、アン・ドゥムルメステール(Ann Demeulemeester)、マリナ・イー(Marina Yee)、ダーク・ビッケンバーグ(Dirk Bikkembergs)らと共に“アントワープシックス(Antwerp Six)”と呼ばれる。同校では、83年から教壇に立ち、2007年に学長に就任した。

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ココカラファインとH2Oリテイリングが合弁会社設立を締結 2021年8月末まで37店舗を運営

 今年5月に業務提携を発表していたココカラファインとエイチ・ツー・オー リテイリング(以下、H2O)は27日、業務提携と合弁会社設立に関する株主間協定書を締結したと発表した。H2Oの子会社でスーパーマーケットチェーンを運営するイズミヤから分割する居住関連商品販売事業会社の発行済み株式数のうち、51%にあたる1020株をココカラファインへ譲渡。2020年4月にココカラファインの連結子会社となる新会社CFIZをH2Oと設立する。新会社の社長はココカラファインヘルスケア取締役の中山和亮ドラッグ事業本部長が務める。

 同業務提携はイズミヤの食品事業以外のテコ入れを狙うH2Oと、新会社へのヘルス&ビューティケアの商品供給やイズミヤからの食品の商品供給で売上拡大を狙うココカラファインの意図が一致したことで実現した。新会社設立の4月から順次イズミヤの医薬品や化粧品の売り場を改装し、21年8月末までに新会社で37店舗を運営する。また、関西エリアの共通ポイント「Sポイント」サービスをココカラファイン関西エリア店舗で導入するなどし、地域での優位性を高めていく。

 ココカラファインは今年8月、マツモトキヨシと経営統合へ向けた話し合いを進めており、今回のH2Oとの関係を育むことで、ドラッグストア業界の再編で確固たる地位を築く。

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控えめだけじゃない自然派コスメに拍手 ファッションフリークOL「WWDビューティ」最新号につぶやく

 1992年生まれのファッションフリーク女子が、今週のファッション週刊紙「WWDビューティ」で気になったニュースを要約してお届け。渋谷のファッションベンチャー企業に勤める等身大OL、Azuのリアルな目線を生かした「このニュースからはコレが見える」という切り口で、さまざまな記事につぶやきを添えます。

今日のニュース:P.5『オーガニック・ナチュラル化粧品 20年春夏商材は機能性アイテムが拡充』

読み解きポイント:「優しさと効能、どちらも選べる未来に拍手!」

ニュースのポイント

 オーガニック・ナチュラル化粧品市場は、化粧品に対する安全・安心、サステナブルやエコなど環境を意識したライフスタイルを志向する消費者と、敏感肌を自覚する女性の増加を背景に拡大を続けている。需要拡大に伴い、一般化粧品に求められる機能性を付加した商品の訴求が強まっている。マッシュビューティーラボのオリジナルナチュラルコスメブランド「トーン(TO/ONE)」は自然由来の成分を使用したバーム状美容液を、国産のミネラルコスメブランド「MIMC」は昨年即完売した化粧下地にコントロールカラー機能を加えた新製品を発売。“機能性”や“エビデンス”による商品訴求は今後さらに広がっていくとみられる。

Azuはこう読む!

 平日はほぼフルメイクをしているので、肌への負担は心配になりつつも、次から次へと現れる魅力的な新製品の誘惑に負け、次から次へとコスメをそろえてしまいます。新しいものはすぐに試したい派なので、あれを試してこれを試して、肌を休める時間がどんどんなくなっていたことに気がついたのは最近のこと。

 肌は強い方なので、化粧品でかぶれたり赤みが出たりすることはありません。とはいえ、10代のフレッシュスキンではないので(笑)、ストレスは明らかに肌に出てしまうし、朝まで化粧をしていた日には吹き出物が日の出とともに現れます。

 そんな中で、今年からようやく肌につけるものに対する刺激について気にするようになりました。とはいえ、一気に「あれもダメ、これもダメ、オーガニックしかダメ!」としたら窮屈になってしまうので、できるところから始めることに。

 記事中にもある「MIMC」はファンデーション、アイシャドウを愛用しているのですが、「石けんで落とせる」という特徴からも分かるように、ミネラルで作られているため肌への負担を気にせず使うことができます。「今日は肌の調子が悪いからあまり負荷をかけたくないな(とはいえすっぴんではいられない)」という時に迷わず使えるので、かなり重宝しています。

 どうしてもオーガニックやナチュラルと聞くと効能が弱かったり、色も地味なイメージがあったりしますが、そこは企業努力の賜物!「MIMC」の2020年春夏は目にも鮮やかなオレンジやピンクがキーカラーだったり、自然派だからといって「地味」なんてことは決してないんです。オーガニックやナチュラル志向でも色や効能を選択できるのは素晴らしいですよね。

 今気になっている自然派ブランドは、今年日本に上陸したフランス発リップブランドの「ラ ブーシュ ルージュ(LA BOUCHE ROUGE)」。防腐剤や動物性油脂、口紅に通常使用されているマイクロプラスチックなどを一切使用していないんです。これを聞いた時に「プラスチック食べてるのか、普段」と思い、ちょっと衝撃でした。

 自分の今の選択が未来の肌を作るので、肌の声を丁寧に聞きながら肌につけるものを選びたいなと思います。その前にお菓子の量を減らすべきなんですけどね。

Azu Satoh : 1992年生まれ。早稲田大学在学中に渡仏し、たまたま見たパリコレに衝撃を受けファッション業界を志す。セレクトショップで販売職を経験した後、2015年からファッションベンチャー企業スタイラーに参画。現在はデジタルマーケティング担当としてSNS運用などを行う。越境レディのためのSNSメディア「ROBE」(@robetokyo)を主催。趣味は、東京の可愛い若手ブランドを勝手に広めること。ご意見等はSNSまでお願いします。Twitter : @azunne

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コミュ力最強! アダストリア最年少取締役“世界のキタムラ”が語る上海店の展望

 12月21日に中国・上海にグランドオープンしたアダストリア「ニコアンド(NIKO AND…)」は、「オープン以来連日3万人の客が訪れている」(広報担当者)といい、オープン記念で企画したスエットトップス3000着が初日に完売した。同事業を指揮しているのが、北村嘉輝・取締役営業統括本部長だ。北村取締役は、上海店開業のために2019年6月から現地に駐在。現地で何をしているかというと、コミュニティー作りが任務の1つ。「上海市内を車で通っていたら、明らかにKOL(キー オピニオン リーダー、いわゆるインフルエンサー)が集まっているお茶の店を見付けたので引き返して訪問。オーナーと仲良くなりその場でウィーチャット(WeChat)を交換した」「仲良くなった現地セレクトショップ店主にメーカーの人を紹介してもらった」等のエピソードに事欠かず、それをコラボレーション企画につなげている。現地スタッフからは愛称“世界のキタムラ”で呼ばれているというコミュニケーション力の鬼、北村取締役に、上海店の展望を一問一答で聞いた。

――ずばり、上海店の勝算は?

北村取締役(以下、北村):初年度からしっかり利益も出していけると思っているし、ゆくゆくは東京・原宿の旗艦店よりも大きな売り上げを取れると考えている。日本のファッションブランドは中国に出尽くしていて中国発のブランドも非常に増えているが、それはアパレルだけのブランドの話。「ニコアンド」のような、雑貨も豊富なライフスタイル提案型のブランドはまだそんなに多くない。こちらではライフスタイル提案といえば「無印良品」のイメージが強いので、一等地の路面店で「ニコアンド」をまずはアピールして、現地の人に知ってもらう。上海店で取り扱っているのは約3000型で、SKUだと7万型。ほぼ雑貨だ。

――「無印良品」の他、中国の雑貨業態だと「メイソウ(MINISO)」なども膨大な店舗数だが、どう差別化していく?

北村:「ニコアンド」の雑貨は、いい意味で無駄なものが多い。遊び心のある雑貨はわれわれに強みがあると思う。準備期間に上海の雑貨屋も結構まわってみたが、いいなと思う商品は日本製だったりする。中国はEC大国。ECは一般的に目的買いが中心だが、そうではなくて、新しいものを発見する楽しさを伝えていければと思っている。

――米中貿易摩擦などを背景に、中国の景気は大幅にブレーキがかかっている。なぜこのタイミングで出店した?

北村:僕は日本の方が市況は厳しいと思っている。「今さら中国出店は遅くない?」ともよく言われるけど、そうはいっても中国のGDP成長率は6.0%前後。日本は伸びていないし、なかでもアパレル売り上げは特に厳しい。それを考えると、この時点での中国出店は決してマイナストレンドではない。

――かつて「コレクトポイント(COLLECT POINT)」業態で中国に30~40店出店していた時期もある。当時のビジネスは何が難しかった?

北村:「コレクトポイント」は中国で10年やった。直営店、代理商によるフランチャイズ含め商売がうまくいっている時期ももちろんあったが、19年9月までに全て閉めた。10年を振り返ると、スマートフォンの普及以降、直近の数年間で一気に中国経済が成長する中で、その流れに対応できていなかった。単純にモノを買うだけの店を出していたのが間違いだった。それで、「ニコアンド」上海店はワークショップを充実したり、3階にフードホールを設けるなどしている。中国は変化のスピードが速い。僕らの店も来年も同じ店のままでいいとは思っていない。どんどん変わっていかないといけない。

――中国といえば“ニューリテール”の国。「ニコアンド」では、テクノロジー×小売りに関し、どんなことに取り組む?

北村:20年の2~3月から、「ウィーチャット」上のミニプログラムを使ってのECをスタートする。これで購買行動のデータが得られるので、消費の分析はしていきたい。「Tモール」には現時点ではまだ出店予定はない。話はいただいているが、「Tモール」はブランド数が多すぎるのでとりあえず様子見だ。

――中国も人件費が上がってアパレル産業には人が集まらないと聞くが?

北村:物販で50人、飲食で30人に働いてもらっているが、集めるのは正直大変だった。各セクションのリーダーは原宿の店舗で研修もしたし、10月の愛知・名古屋のモゾ ワンダーシティ出店の際にオープニング作業も経験してもらった。以前は「中国のスタッフはすぐ辞めてしまう」「すぐ給料のいいところに転職する」と思っていた日系アパレル企業は多いと思う。ただ、当たり前のことを言うようだが、ちゃんとブランドのことを愛してもらえるようにコミュニケーションを深めていけばそんなことはないと改めて思う。

――「ニコアンド」の売上高(19年2月期)は309億円だが、「グローバルワーク(GLOBAL WORK)」は408億円とさらに規模が大きい。「グローバルワーク」の海外展開の予定は?

北村:今中国などに持ってくることは考えていない。(アイデンティティーの)強いものでないと勝てない。今は勝てると思えるタイミングではない。「ニコアンド」は2店舗目以降の出店も考えていくが、まだ具体的な計画はない。売上高を作るために、安い家賃のモールに出店するという逃げを打つとブランド価値が下がる。それよりも、ECを含めて「ニコアンド」の世界を打ち出していく。

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ファッションラバーもハマる女の「サ道」Vol.3 年末復活の「サ道」を思いサウナイベントへGO

 空前のサウナブームに沸く日本列島。いまや、おじさんだけでなく若者にもサウナ文化が定着し、女性サウナーの存在もチラホラ。その背景には、タナカカツキによる伝説の漫画「サ道」のドラマ化や、「湯遊ワンダーランド」「極上! サウナめし」などが大きく影響しているのだとか。ビジネスマンからファッションラバーまで、慌ただしい日常に癒しを求めサウナに集まる人たち。人はいったいどんなきっかけでサウナにハマり、何を得るのだろうか。

 日に日に寒さが増すこの時期、サウナ愛好家はもちろん、そうでない人にとってもサウナを楽しめるベストシーズンがやってきました。ヘビーユーザーのわたしは、サウナの歴史ロマンを巡るべく、今年は東北から九州まで約50の温浴施設に足を運びました。当然のことながら、サウナーにとって何を優先順位に置くかは人それぞれ。サウナ室の温度、水風呂の水温、外気浴スペース、マナーが悪い人の有無、最終的に“ととのう”かどうか、がゴールになってきます。身体を火照らせながら己の煩悩と向き合うことが真の“サウナ道”なのだと。でも、何かひとつ物足りない……、もしかしてサウナに対するマンネリ化が原因なのではないか……。

 その悩みをあっさり解決してくれたのが、サウナーによる数々のコミュニティーでした。この1年、“サ活”を通して人見知りのわたしにも遂に新しいサウナ友達ができたのです!最近は大自然に恵まれた環境でサウナを楽しむイベントが増えており、関連企業が一挙に集結する「SAUNA FES JAPAN/サウナ フェス ジャパン」をはじめ、デザイナーや映像作家、イラストレーター、プログラマーによって結成された「TENT SAUNA PARTY/テント サウナパーティ」など、これまでとは一味違うアウトドアスタイルがブームに。開放的な空間でフレッシュな汗を流しながら、ひたすら互いのサウナ愛について語りあいます。仲間がいるだけでモチベーションが上がり、いつもは10分で燃え尽きるところ、気がつけば12分もサウナ室に!なんてことも。結果、効率よく汗を流し“ととのう”ことができたのです。

 まさに、それを体現しているのが、ドラマ「サ道」でした。特筆すべきは第10話。会社でも家庭でも居場所のない男、荒川良々演じる村田が主役の物語で、「サウナの話をする友達もいない」と嘆く彼に、はじめてサウナ友達ができた瞬間を描いたものでした。そんなサウナ界を熱くさせたドラマ「サ道」が、お茶の間に戻ってきます。12月28日(土曜日)放送予定の「年末SP 北の聖地でととのう」は、北海道・上富良野町が舞台に。原田泰造演じるナカタはどんな出会いを経て、新たな“ととのう”を得られるのでしょうか?

 番組に先駆けて12月25日まで、東京スカイツリータウン4階のスカイアリーナで、ドラマ「サ道」とコラボレーションした、ミライ型サウナエンターテインメント「SKYTREE SAUNA(スカイツリーサウナ)」が開かれました。番組同様、レギュラーメンバーの人数にあわせ、1枠3人限定の貸切・事前予約制(一組9000円)で、友達や家族と一緒に水着でサウナに入りながら、スカイツリーを目の前に極上の“ととのい”を堪能することができます。同イベントでは、テクノロジー × サウナをテーマに各パートナー企業の協力のもと、サウナの未来予想図も提案。AI水循環システムを用いた「ウォータ(WOTA)」は、98%以上を再利用できる水循環システムを導入し、アウトドアサウナをはじめ、水道インフラが困難なシチュエーションにも貢献。なんと100リットルの水で、約100人がシャワーを利用できそう。スマホ充電器サービス「チャージスポット(CHARGE SPOT)」は、温浴施設でモバイルバッテリーをレンタルし、他の施設でも返却できるというもので、サウナ巡業にピッタリなサービスです。また、クラウド型予約管理システムを提供する「テーブルチェック(TABLE CHECK)」は、オンラインで温浴施設の事前予約がスマートに。独創的な照明をプロデュースする「エアスター(AIRSTAR)」は、ライティングファニチャーを提供。フードコートではドラマに登場した、上野・サウナ北欧の「北欧カレー」を堪能することも。イベントをプロデュースした「ティーティーエヌイー」のサウナ師匠こと、秋山大輔は「未来を象徴する東京スカイツリーの下で、新しいサウナの提案・可能性を引き出したかった。あくまで3人一組というのもドラマの世界観を楽しめるキモになっている。また、最新テクノロジーを導入することでエントリー層にもサウナの多様性をアピールしたかった。サウナのエンタメ化によって女性も楽しめる空間を演出している。最終的には減少し続ける銭湯施設の貢献につながれば」と熱い想いを語ってくれました。

 サウナカルチャーはファッション業界にも既に浸透しており、東京発の人気ブランドやクリエイターが集結した期間限定イベント「ザ・サウナ テン」がつい先日開催されたばかり。第一弾となる今回は、「ノン トーキョー(NON TOKYO)」「ベンチ(BENCH)」「サウナボーイ」「ゆにいく」、「スーベニア(SAUVENIR)」の5ブランドがサウナグッズを販売。アーティストのイシバシユミによるシルクスクリーン作品の展示など、サウナをインスピレーション源にしたスペシャツなコンテンツをお披露目しました。“ととのいスポット”では記念撮影ができたり、自分の好きなサウナスポットをステッカーに書き記したマイフェイバリットサウナコーナーも常設。レセプションではサウナ飯と題して、「麺散」の出汁巻きドッグや「トゥエンティ フォー ミルクコーヒー(TWENTY FOR GOOD MILK COFFE)」のオリジナルコーヒー牛乳が振るまわれ、風呂上りの一杯を堪能すべく、腰に手を当ててグイッと飲み干す来場者も。メーンビジュアルは渋谷・改良湯で撮影したのだとか。「サウナの入り方や愛し方、表現方法は人それぞれ。ここはあくまで自由にサウナ愛を語る場所。第一弾は単純にサウナを愛している人たちと一緒に楽しい催しを提案したかった。同イベントを通してコミュニティーの輪をさらに広げていきたい。第二弾も予定している」と主催者のサウナ愛もひとしおです。

 熱い箱のなかでは、それぞれのバックグラウンドなんてどうだっていい。一人サウナ巡業を楽しむのも良いけれど、ときには誰かと語りあいたいときもある。わたしにとってサウナは、今や人見知りという心の壁をも取っ払ってくれる場所に変わりつつあります。さらに、サウナーとのコミュニティーによって新しい時代におけるインプットとアウトプットの学びを得られることも。“サウナは一日にしてならず”というのは大袈裟かもしれませんが、冬休みを利用して温泉に行くも良し、近所の銭湯でたっぷり汗を流すも良し、肉体と精神の浄化とともに2020年に向け、サウナで新しい出会いと学びのヒントを見つけてみてはいかがでしょうか?

尾竹めぐみ:ファッション・エディター、ライター。大学卒業後、ボストンへ留学。帰国後はファッション誌「オーリーガールズ」編集部で、ストリートスナップを担当。2005年からリットーミュージックが発行するファッション&クラブカルチャー誌「ルイール」で、海外アーティストの取材やセレブゴシップ特集に力を入れる。12年、INFASパブリケーションズに入社し、季刊誌「WWD マガジン」、ファッション週刊紙「WWD ジャパン」で経験を積む。現在、フリーランスとしてファッションウェブ媒体を中心にエディトリアルからライティングまでを手掛ける。趣味はネットフリックスと日本全国のスーパー銭湯めぐり

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動画:国内外のデジタル世代にも発信 銀座にオープンした「メゾン コーセー」

 コーセーは、デジタルと体験を融合した新コンセプトストア「メゾン コーセー(MAISON KOSE)」を12月17日に東京・銀座にオープンした。1〜2階の2層展開で、1階は3カ月ごとに変わるポップアップスペースで、第一弾は同社が2014年に傘下に収めた米・化粧品ブランド「タルト(TARTE)」を提案。日本初展開となる同ブランドの世界観を余すことなく発信している。2階はアルビオンをのぞく、同社ブランドを一堂に集積。スキンケアやメイク、ヘアケアなどカテゴリーごとにブランドを横断して配置する。また、パナソニックが開発中の「スノービューティーミラー」やカシオ計算機と共同開発したネイルプリンターも設置した新しい形のショップで、日本人および外国人にもアピールしている。

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2020年上陸の米スキンケアブランド「ロダン+フィールズ」 第1弾製品は日本人のために開発した悩み別3ライン

 来春日本上陸を果たす米スキンケアブランド「ロダン+フィールズ(RODAN+FIELDS)」は、日本市場のために開発した第1弾製品を披露した。同ブランドは「プロアクティブ(PROACTIVE)」の創業者でもあり、皮膚科医のケイティ・ロダン(Katy Rodan)医師とキャシー・フィールズ(Cathy Fields)医師の2人が2000年に立ち上げたブランドで、現在は北米、カナダ、オーストラリアで展開している。

 日本市場デビュー製品は5年の歳月をかけて、日本人特有の肌悩みやスキンケア習慣を徹底的にリサーチして開発。ハリと艶に満ちた肌に導く「ディファイン」、肌のトーンを均一に整える「ブライトーン」、揺らぎ肌にアプローチする「スーズ」の3ラインで、それぞれ洗顔、ローション、エッセンス、朝用UV乳液、夜用クリームをそろえる。

 フィールズ医師は「われわれ皮膚科医としての見解は、肌のエイジングは20%が遺伝子、80%が環境や生活習慣によるものだと考えている。最近は北米でも若い女性がレーザーやフィラーといった美容医療の施術を受ける人が増えているが、たとえ月に1回皮膚科に行ったとしても、日々の手入れがままならないと全く意味がない。また、今はたくさんのブランドと製品が市場を埋め尽くし、製品の使い過ぎや間違った使い方で肌を傷めつけている人も多い。一番重要な自宅ケアも、皮膚科医が監修するプロ目線の製品だったら安心するだろう。ラインにしたのも、製品の組み合わせ、使う順番も分かりやすくするため」と説明した。

 ロダン医師は「日本市場は競争が激しく、日本人が求める質は世界トップクラスだということもよく理解している。日本人は敏感肌で悩んでいる人も多く、外資系のブランドに抵抗を感じる人も多いと聞いた。だからこそ日本人研究員やスキンケアエキスパートと協業し、臨床試験も日本人女性で行い、マーケットのこと、そして日本人の肌のことを5年かけてリサーチした。例えば日本人は欧米人に比べて角層が薄く、スクラブを毎日使うと肌には強すぎることがある。だから洗浄アイテムは洗顔フォームを選んだし、化粧水を使う習慣もあるから、(アメリカにはない)ローションを全てのラインに導入した。欧米人はエイジングサインがシワとして現れるのに対し、コラーゲンを多く含み顔の骨格も異なるアジア人はそれがシミとして現れやすい。日本人のためにトーンを均一にするラインを作った。容器も、欧米と比べて狭いだろう日本の洗面所に入るようにスリムにしたし、キャップの閉まる音など、細部にまでこだわり抜いた」と自信を見せた。

 なお、欧米ではコンサルタントが顧客に直接販売するダイレクトセリングとオンラインサイトで製品を販売しているが、日本での販売チャネルは最終調整中だ。

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アダストリアが営業利益予想を上方修正 値引き抑制で粗利改善

 アダストリアは26日、2020年2月期連結業績の利益予想を上方修正すると発表した。前期(19年2月期)に苦戦していた「グローバルワーク(GLOBAL WORK)」「ローリーズファーム(LOWRY’S FARM)」といった主力ブランドが回復し、「ニコアンド(NIKO AND…)」などその他のブランドも総じて好調に推移した。天候不順や自社ECモール「ドットエスティ(.st)」の不具合の影響で売上高の予想は下回ったが、値引き抑制によって営業利益や純利益は予想を上回るという。

 修正後の予想は、売上高2230億円(当初予想は2250億円)、営業利益120億円(同100億円)。自社ECの不具合の原因となったソフトウエアに関する減損処理に伴い、特別損失15億1100万円を計上するが、純利益は当初予想を5億円上回る65億円になる見通し。

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汗をかいて素直に。だからスポーツブランドが売れている エディターズレターバックナンバー

※この記事は2019年8月16日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

汗をかいて素直に。だからスポーツブランドが売れている

 体を動かすのが好きで最近はほぼ毎日ジムに通っていますが、こんなに足繁く出向くようになったのは、実に単純「ジムにいる、みんながスキ」だからでもあります。飲みにも行くし、キャンプにだって行っちゃいます(異常、ですか?)。ズバッと言いますが、「あんまり表裏がなくてラク」なんです(笑)。

 この春、インクルージョンとダイバーシティーについて取材した「ルルレモン(LULULEMON)」は重要なミーティングの前、出席者は皆一緒にヨガをするそうです。理由は単純、「人は、汗をかくとウソをつかないから」。確かに、だからジムのオジさんや“おねえさん”(笑)とのお付き合いは、ラクなんだと実感します。

 「ホカ オネオネ(HOKA ONE ONE)」をはじめとするスポーツブランドの台頭は、消費者の健康志向の高まりゆえですが、突き詰めると皆、汗をかくことで手に入れられる“素直になれるコミュニケーション”を求めている気がします。もちろん仕事でも素直でありたいし(私は、だいぶ素直です。「良くも悪くも」と自覚していますがw)あるべきと思いますが、時には“駆け引き”が必要。特にインスタグラムでは“飾った自分”をアピールしたい思いは根強く、結果“SNS疲れ”なんて言葉も生まれました。そんな中、スポーツは、素直になれる。そんな人間らしい原点を求めているフシがあるように思います。

 ニューヨークの五番街は、百貨店やラグジュアリー・ブランドの撤退が相次ぎ、それに代わりに「ナイキ(NIKE)」や「アディダス(ADIDAS)」が存在感を増しています。ブームはだいぶ落ち着きましたが、だからと言ってスニーカーが売れなくなることはないでしょう。健康志向以上に、素直なコミュニケーション志向。そう考えると、スポーツブランドではなくても、消費者を魅了できるチャンスはまだまだたくさんありそうです。

 とはいえ、ジムの世界に“争い”が全くないかと言えば、そんなことはありません。特にスタジオレッスンでは、インストラクターのすぐ後ろ、この世界で「右大臣」「左大臣」と呼ばれるポジションに陣取るのは、大変なコトです。何も知らない新参者が「右大臣」「左大臣」のポジションを陣取ると、後ろから見ている僕はドキドキ・ハラハラしてしまいます(笑)。

 ファッションショーの世界も、スタジオレッスンの世界も、「一列目」を陣取るまでの道のりは、決してラクではないのです(笑)。

FROM OUR INDUSTRY:ファッションとビューティ、関連する業界の注目トピックスをお届けする総合・包括的ニュースレターを週3回配信するメールマガジン。「WWD JAPAN.com」が配信する1日平均30本程度の記事から、特にプロが読むべき、最新ニュースや示唆に富むコラムなどをご紹介します。

エディターズレターとは?
「WWDジャパン」と「WWDビューティ」の編集者から、パーソナルなメッセージをあなたのメールボックスにダイレクトにお届けするメールマガジン。ファッションやビューティのみならず、テクノロジーやビジネス、グローバル、ダイバーシティなど、みなさまの興味に合わせて、現在7種類のテーマをお選び頂けます。届いたメールには直接返信をすることもできます。

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資生堂の魚谷雅彦社長が日本地域CEOも兼任する人事を発表

 資生堂と資生堂グループは2020年1月1日付の人事を発表した。資生堂の魚谷雅彦社長兼CEOは日本地域CEOも兼任する。杉山繁和常務日本地域CEOは常務日本地域CEO補佐に就く。鈴木ゆかり執行役員グローバルプレステージブランド事業本部チーフブランドオフィサー クレ・ド・ポー ボーテ クレ・ド・ポー ボーテブランドが常務 チーフブランドオフィサー クレ・ド・ポー ボーテ、イプサ、ザ・ギンザに就任する。

 安野裕美グローバル広報部長が執行役員 チーフパブリックリレーションズオフィサー グローバル広報に、井上美香グローバルイノベーションセンター 研究開発副本部長 兼 化粧情報開発センター長が執行役員 チーフレギュラトリーオフィサー GIC 改革リード 技術知財、GIC 統括、グローバル薬務、化粧情報イノベーションにそれぞれ昇格する。

 また、資生堂ジャパンは魚谷雅彦代表取締役会長が社長も兼任する。杉山繁和社長は代表取締役副会長に就く。

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伊勢丹新宿本店約40年振りの大改装 化粧品売り場のデジタル施策を市川渚が体験 前編

 三越伊勢丹は11月20日、伊勢丹新宿本店本館の化粧品フロアのリモデル第2弾として、1階化粧品売り場をグランドオープンした。“セルフプロデュース”をコンセプトに、外側から自身を美しく彩るメイクアップとフレグランスをゾーニングする。「RMK」や「シュウ ウエムラ(SYU UEMURA)」などを集める「アーティストメイクゾーン」では常駐するメイクアップアーティストによるタッチアップの様子を記録し動画として持ち帰れるサービスなど、顧客自らが“美”を追求できる施策を提案する。

 1階では化粧品売り場のグランドオープンに先駆けて10月23日にリニューアルオープンしたフレグランス売り場もオリジナリティーのあるサービスが特徴だ。売り場面積が約1.5倍になり、ゆったりとしたスペースでコンサルテーションが受けられるほか、エングレービングやラッピングサービスなどパーソナルな施策を用意している。

 今回、ファッションやデジタルの業界で活動するクリエイティブ・コンサルタントの市川渚氏に同店のデジタル施策を同売り場を体験してもらった。

 1階では、バーチャルメイクアプリ「ユーカムメイク(YOUCAM MAKEUP)」を活用した「NARS」のメイクアップサービスと日本初「ゲラン(GUERLAIN)」のフレグランスのみを取り扱う店舗「ゲラン パフューマー」の、脳波で好みの香りを診断するパーソナライゼーションサービスにフォーカスした。

 「NARS」が展開するデジタルツールを用いたメイクアップサービスは、AR(拡張現実)によるコスメのシミュレーションで、リップやファンデーションなどの質感の違いやさまざまな色味の組み合わせなども自由に試すことができるのが特徴だ。同サービスを利用した市川氏は「使用している『NARS』のリップをこのサービスで試しても、全く同じ色味で正確性に驚きました。例えば少し派手な色味のコスメを試したときには一度唇につけると、オフしても次の色を付けても色味が分かりにくい。こういったサービスはすごく便利でコスメ選びの失敗が少なくなると思います。ARの利点を生かした、コスメと相性の良いサービスだと実感しました」とコメントした。その後、メイクアップアーティストがメイクを指南、市川氏自分でメイクを施す横でアドバイス、それを動画で撮影しているので、後で市川氏の携帯に送れるというものだ。「NARS」などを集めた「アーティストメイクゾーン」では、これまでイベント時のみにいた各ブランドのメイクアップアーティストがブティックに常駐ようになったため、顧客自らが“美”を追求できる環境を強化した。

 次は、日本初の店舗「ゲラン パフューマー」では、脳波の動きで100種類以上の中から本能的に好みの香りを発見する「ゲラン」が世界で初めて導入したデジタルコンサルテーション “マインドセント”を実施する。ボトルデザインや香料など視覚的な情報や先入観に左右されずに、感情と嗅覚の揺れを読み取り、同ブランドが掲げる、自身の“象徴(シグネチャー) ”となる香りを提案する。
 
 新サービス“マインドセント”はシトラス、フローラル、オリエンタル、シプレ―の4つの香りをそれぞれ15秒ずつ試し、脳波がどう反応したかを専用のヘッドギアで読み取る。

 その後診断によっては質問に回答し、よりパーソナルな結果に導いていく。市川氏の診断結果はフローラルな香りのものだった。
 
 市川氏は「普段はフローラルなものよりもウッディーな香りを選びがち。これまで香水はブランドやストーリー、ボトルデザイン、香りなどをもとに選んでいましたが、このサービスは、自分の好みや経験などがもたらす認知の偏りを取り払い、自分の本能的な反応をベースにして商品をおすすめしてくれる。まったく新しいアプローチで香りに出合えるところがユニークですね」と興奮気味にコメントした。

 後編は、リモデル第1弾として、「IPSA」「SK-Ⅱ」など約40ブランドを導入した2階のスキンケアゾーンで、顧客自身が商品を調べることができるデジタルツールやスキンケアのコンサルテーション体験をリポートする。

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伊高級チョコレート「ヴェンキ」が銀座に出店 人気の理由は“ホンモノ”にこだわる店作り

 チョコレートの激戦区・銀座で、12日にオープンしたイタリアのチョコレート専門店「ヴェンキ(VENCHI)」の1号店がにぎわいを見せている。オープン初日は約650人、週末の15日までには約2600人が来店した。最大の特徴は、イタリアン・ライフスタイルを体現したという、細部まで凝った内装。まるでイタリアにいるような世界観の中、本場のチョコレートやジェラートをほおばれる。そんな他にはない体験価値を与えてくれる店作りが人気を呼んでいるようだ。

 1878年にイタリア・トリノで生まれた「ヴェンキ」は、創業141年の歴史を持つ老舗のチョコレートブランド。現在では世界各国に100を超える直営店を持つ、イタリアを代表するチョコレートブランドだ。小﨑正貴ヴェンキ・ジャパン社長は、「『ヴェンキ』は、本当の“イタリアン・ライフスタイル”を届けるということに重きをおいている。イタリアへ旅行に行ったような気分を味わってもらえるよう、パッケージデザインや内装に至るまで本国と同じものを採用している」と語る。


 その言葉通り、店内外の壁面には本国が手掛けたパターンが施されている。これは、18世紀イタリアの絵画技法で描いた自然物や、自社広告などのコラージュなどを重ねた一つのアート作品。遠目から見ると花・葉・鳥のモチーフなのだが、近づくと小さなスプーンで描かれていることが分かり、さらに小さなスプーンの中を覗き込むとビンテージのコサージュが見える……という見るものを楽しませる仕掛けとなっている。


 店の奥に進めば、壁面を覆いつくすかのように、カラフルなパッケージのチョコレートが陳列している。銀座店では、90種類以上のチョコレートを取りそろえ、内43種類は量り売り形式で購入が可能。キャビアのように細かいチョコをまぶしたひと口サイズの“キュボット チョキャビア”(1グラム約17円)や、ローストしたピエモンテ特産ヘーゼルナッツとカカオを組み合わせた伝統的な“ジャンドゥイオット”(同)、3層から成る四角い“クレミノ”(同)などを1粒から気軽に楽しむことができる。天然の素材を中心に作られたチョコレートはコーヒーはもちろん、アルコール類にもマッチ。伝統的なレシピと斬新なフレーバーの食べ比べも楽しそうだ。


 なお、エントランス近くにはジェラートラボもあり、ダークチョコレートの「クオール ディ カカオ」、「ピスタチオ」等のイタリアらしい16種類のフレーバーを楽しむことができる。合成香料、フルーツアロマ、着色料、添加物の使用を抑え、鮮度にこだわったジェラートは、コーンやカップにトッピングが可能。ラズベリー、チョキャビア、ヌガティーヌの中から好きなものをたっぷり添えることができる。


 また、その他にも40種類以上もの詰め合わせボックス、ココアパウダー、スプレッド等を多数ラインアップ。丹念に選ばれた天然のものを中心に作られたチョコレートは、ギフトにも最適だ。

 2020年春には直営店および、首都圏百貨店や商業施設内にショップインショップを出店。2021年以降は年に4、5店舗のペースで大都市圏への出店を計画する。日本のチョコレート市場に新たな風を起こしそうだ。

■ヴェンキ 銀座店
住所:東京都中央区銀座4-3-2
営業時間:9:00~21:00

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2019年閉店を振り返る 大手ブランドの日本撤退や苦境の百貨店

 「アメリカンイーグル(AMERICAN EAGLE)」や「フォーエバー21(FOREVER 21)」など大手海外ブランドの日本撤退が相次ぎ発表された2019年。今年は、東京・渋谷エリアの大規模都市開発による開業ラッシュで都心部は華々しくにぎわう一方で、長年地域に愛された地方・郊外百貨店が売り上げの低迷によって多く閉店した。国内企業のブランド休止や破産も目立ち、名所とされた店舗は惜しまれながらも街から姿を消している。19年に閉店あるいは閉店を発表した路面店や商業施設を、企業動向とともにあらためて振り返る。

【大手海外ブランドの日本撤退】

【苦境の百貨店やショッピングセンター】

【ブランド路面店相次ぐ】

【ブランド・事業終了】

【有名店の経営破綻】

【事業再編のため、大量閉店】

【若者に愛された名店も】

秋吉成紀(あきよしなるき):1994年生まれ。2018年1月から「WWDジャパン」でアルバイト中。

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新米男性記者のためのビューティ講座 コレクションメイク編・ビジネス視点も考えられている

コレクションメイクとトレンドメイクの違いとは

 新卒で入社して3年目、4月に「WWDビューティ」編集部に異動となり、メンズコスメを担当しています。ビューティ記者としての一歩を踏み出したものの、分からないことだらけで勉強の日々が続いているのですが、見かねたベテラン先輩記者が業界ビギナーの僕にビューティの基本を教える、そんな連載をスタートさせました。

 第4回目は、コレクションメイク編。パリやミラノなどに代表されるファッション・ウイークのコレクションでは服以外にメイクにも注目が集まります。メイクもルックの一部としてブランドのコンセプトを明確に表現する役割を果たしています。今回の講座では、10月に開催された「楽天 ファッション ウイーク東京(以下、RFWT)」でバックステージを始めて取材した後輩Kが、そもそもバックステージとは?というところから取材時に感じた疑問などを、17年秋冬シーズンからニューヨーク・ファッション・ウイークのバックステージ取材を担当している先輩記者Kに教えてもらいました。

先輩K:今年の10月に行われた「RFWT」のバックステージ取材に初めて入ったんでしょ?どうだった?

後輩K:実は「WWD ビューティ」編集部に異動する以前からコレクションのヘアメイクに関心があったので、ついに取材できたなと!多忙な1週間でしたが、学ぶことばかりですごく刺激的でした。

先輩K:バックステージにはいろいろな発見があると思う。いつも思うのは、ショーは5分ほどの短さで終わってしまうけれど、その裏側ではたくさんの人がショーの始まる何時間も前から一生懸命準備している。だいたい4~5時間ぐらい前に集合しているよね。私たちもショーの開始2~3時間前には取材に入っているし。準備を見られるのは貴重だしバックステージの魅力でもあると思う。

後輩K:デザイナーはもちろんのことヘアメイクアップアーティストやモデル、フィッター、カメラマン、ショーの運営スタッフなどたくさんの人が一つのショーの裏側で尽力していて、その熱量を最前線で感られたことが、バックステージを取材して一番貴重な経験になりました。

先輩K:あるカメラマンが始めて東コレの撮影に入ったときの話なんだけど、その一体感に圧倒されて、ショーが終わったあと「感動しました!」ってバックステージに戻ってみんなが抱き合ってお互いを称えている様子まで撮ってたよ(笑)

後輩K:僕もバックステージを取材した後にショー本番も見ましたが、拍手が止まらなくて本当に感動しました。今回の「RFWT」も多種多様なヘアメイクでしたが、誰がバックステージの指揮を執っているんですか?

先輩K:ヘア・メイク・ネイリストのそれぞれのリードアーティストって呼ばれる人がいるの。そういった役割の人たちが全体のヘアメイクを統率していて、他のアーティストにも指示をしているの。

後輩K:なるほど……。今回の東コレだと「ヨシキモノ(YOSHKIMONO)」には「ナーズ(NARS)」グローバルアーティストリーディレクターの伊藤貞文さん、「ボディソング(BODYSONG.)」では「M・A・C」シニアアーティストの池田ハリス留美子さんがリードを務めていましたね。

先輩K:そういった人たちがモデルに施しているメイクを見て、疑問に思ったことを聞きに行くのがバックステージを取材するときの必須事項。例えば「デザイナーからどんな要望があったのか?」とか「なんでリップを2種類使ってるのか?」とかね。

後輩K:海外のコレクションのバックステージだと、どういった人がリードアーティストを務めているんですか?

先輩K: いくつものメゾンブランドでリードを務めているパット・マクグラス(Pat McGrath)やダイアン・ケンダル(Diane Kendal)、グイド・パラウ(Guido Palau)などの大御所アーティストはよくバックステージで取材するよ。

後輩K:なるほど。そういったひとたちがバックステージを統率しているんですね。今回「スリュー(SREU)」では「RMK」の上荒磯(かみあらいそ)秀俊メイクアップアーティストがリードアーティストを務めていましたが、使用しているアイテムを尋ねたところまだ発売されていない製品でした。そういったことってよくあるんですか?

先輩K:コレクションショーはメイクアップブランドにとってもブランドのコンセプトを伝えられる大事な場所。先んじて発売前の製品を使用することで、実際に売り場に並ぶときにもプロモーションになるしね。ファッションショーといっても、 “売れない”ものを見せる訳ではないから、サポートするブランドもビジネスとしての視点も持ち合わせているのよ。一般でも売れるかなと考えて作っていると思う。

後輩K:ビジネス面でもコレクション自体に大事な役割があるんですね。先輩Kはショーやバックステージはどんなポイントに気をつけて見ていますか?

先輩K:まず、コレクションってあくまで服が主役だからヘアメイクは、デザイナーがどういったコンセプトで服を作って、それらを通してどういったイメージを伝えたいかというのを演出する役目だよね。バックステージを取材しているからメイクはもちろんのこと、ファッションも理解していないとトレンドを見出せない。だからバックステージ取材に行くときはルックを見ることが基本中の基本かな。バックステージって画像や映像で見るのと実際に現場で見るのとでは印象が違わなかった?

後輩K:なるほど。ショーのリハーサルや本番も出来る限り見るっておっしゃっていましたもんね。バックステージはブランドによってはゆったりした雰囲気のところもあって少し意外でした。取材に入るまでは慌ただしくバタバタしているのが当たり前と思っていたので、今回バックテージに入ってみて印象が少し変わりました。今季は比較的ナチュラルメイクのブランドが多かったようでしたが、海外でもそうなんでしょうか?

先輩K:私がこれまで東京ファッション・ウイーク(東コレ)のバックステージを取材してきて、たまに派手なヘアメイクのブランドもあるけど、基本ナチュラルメイクが多い印象かな。東京以外の都市のコレクションもナチュラルメイクの傾向だと感じていて。私が昔見ていたブランドのコレクションを久々に見直したら、モデルやメイクの雰囲気が全然違うの。みんな同じようなヘアメイクだったし、黒人モデルは今と違って、ほとんどいなかった。でも今は時代の流れもあって、ダイバーシティーの価値観が世界的に浸透してきているから、当時のようにみんなを同じメイクにする必要がなくなって、ナチュラルメイクになったのが要因かなって思う。何シーズンか前の「マイケル・コース コレクション(MICHAEL KORS COLLECTION)」のバックステージ取材に入ったときは、「メイクはしない」って言われちゃって(笑)。理由は「シミやそばかすなども個性だから」ってことだった。

後輩K:でも、ナチュラルメイクはモデルの個性が際立ちますよね。ヘアだと特に顕著に表れていて、今回の「RFWT」でも縮毛やくせ毛、髪の長さなどに無理に手を加えるのではなくモデルの個性を生かしているブランドもありました。だからこそヘアメイクを単体で見ても楽しいんだと思います。

先輩K:私がコレクションショーを見始めたのは高校生のときだったかな。当時はすごく遠い存在で、謎に包まれた華やかな世界って感じだったけど、今はショーがブランド公式サイトやSNSなどでライブ配信されていて、バックステージも見られるようになった。ヘアメイクも昔のフルメイク!派手!というよりも、今はどこか引き算していないと消費者がついてこないと思うの。昔はブランドがトレンドを生み出していたけれど、今は消費者から上がってくるトレンドも多い。そういった動きで消費者とブランドの双方からトレンドが生み出されて、みんながその輪に入れるようになっている。ナチュラルメイクがはやっている背景には一般の消費者も取り入れやすいメイクを意識していることがあると思う。

後輩K:消費者もきちんと視野に入れてビジネスとしてクリエイションを演出しているんですね。先輩Kはコレクションを見ていて、このメイクは自分にも応用できるかなと思って見ていたりしますか?赤リップや艶感のある肌、ウエットなヘアスタイルなどはかわいいなって思います。

北坂:私、今季の「アナ スイ(ANNA SUI)」と「マックスマーラ(MAX MARA)」のヘアメイクはめちゃくちゃ可愛いと思う!

後輩K:僕は昔から少し長めのヘアスタイルが好きで、女性誌のヘアカタログのページを読んだり、コレクションのヘアメイクも参考にしています。カーリーなふわふわヘアやウェットでピチッとタイトに仕上げたヘアはまねしやすいですよね。でも今回、バックステージでブいくつもランドを取材していても、どこもコンセプトがばらばらでメイクトレンドがあまり把握できなかったです……次回はメイクトレンドについても教えてください、先輩!

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セルフ焼肉のパイオニア「じょんじょん」。ぶっちゃけもっとコスパの良さを感じたい!

 スマホを使ったセルフオーダーが話題だ。人手不足が叫ばれる昨今、この流れはいっそう拍車がかかるだろう。そんな外食業界内で、いち早くこのシステムを導入していたのが「焼肉じょんじょん」だ。2016年4月、高円寺に1号店を開業して以来、現在は川崎と東新宿にも出店している。ではその現在地はどうなのか、改めて高円寺店へ行ってみた。
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吉野家、フォルクスなどを安楽亭に売却。営業赤字9億円のステーキ事業から撤退。

株式会社吉野家(本社:東京都中央区、代表取締役社長:河村 泰貴)が、100%子会社である株式会社アークミールの全株式を、株式会社安楽亭(本社:さいたま市中央区、 代表取締役社長:柳 先)に譲渡することを決めた。2020年2月29日に譲渡する予定。価格は非公開。
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@itbuyer_fun 展示会IT・ハードバイヤーコミュニティ

いろいろ使ってると年に数回は起こるiPhoneでモバイルスイカのアクティベーション中で一向にアクティベーションが終わらない現象。

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2019年のラグジュアリー市場は売上高4%増 中国と若年層がけん引

 2019年も終わりに近づいてきた。米中貿易摩擦や香港でのデモなど、地政学上の不透明感が増した一年だったが、ラグジュアリー市場は依然として好調だ。米コンサルティング会社ベイン&カンパニー(BAIN & COMPANY)と伊ラグジュアリー業界団体のアルタガンマ財団(FONDAZIONE ALTAGAMMA)が共同で発表したリポート「アルタガンマ・ワールドワイド・ラグジュアリーマーケットモニター(Altagamma Worldwide Luxury Market Monitor)」によれば、19年のラグジュアリー市場の売上高は恒常通貨ベースで前年比4%増の1兆2600億ユーロ(約152兆4600億円)に達するという。

 地域別に見ると、引き続き中国本土が市場をけん引しており、同26%増の300億ユーロ(約3兆6300億円)となった。一方で、香港は6月から続く大規模な民主化デモの影響で小売業が打撃を受け、同20%減の60億ユーロ(約7260億円)だった。また中国本土からの観光客が行先を香港からその他のアジア地域に変更した結果、日本は同4%増の240億ユーロ(約2兆9040億円)、日本以外のアジアは同6%増の420億ユーロ(約5兆820億円)だった。米国市場は国内消費が強かったものの、観光客の減少が響いて成長率は低迷した。しかし市場規模が840億ユーロ(約10兆1640億円)と大きいため、今後もラグジュアリー市場の中心的存在であることは間違いないだろう。欧州は同1%増の880億ユーロ(約10兆6480億円)とやはり緩やかな成長となったが、ポンド安の影響で観光客が増加した英国が比較的好調だった一方で、政府への激しい抗議行動が続いたフランスは観光客の足が遠のいて苦戦した。

 ベイン&カンパニーのクローディア・ダルピツィオ(Claudia D’Arpizio)=パートナーは、「香港が以前と同じ市場規模に戻ることは難しいと思われるため、ラグジュアリーブランドは既存の店舗数を維持できず、縮小せざるを得ないだろう」と語った。同氏はまた、「最近の消費者を象徴するキーワードとして、中国人、若年層、フィジタル(実店舗とデジタルの融合)、多様性、オープン、企業の社会的な責任に敏感、感情を重視などが挙げられる」と解説した。

 同氏の言葉通り、年代別に見ると若年層の伸びが著しい。19年におけるラグジュアリーグッズの売上高の35%をミレニアル世代が占めており、25年にはそれが45%に上ると試算されている。さらに若いZ世代も、35年にはラグジュアリー市場の40%を占めることが予想されるという。

 フェデリカ・レヴァート(Federica Levato)=ベイン&カンパニー パートナーは、「中国や東南アジアなどのラグジュアリー市場ではZ世代がすでにある程度の存在感を示している。彼らはラグジュアリーブランドのクリエイティビティーや将来的な方向性について影響力があることを自覚しており、積極的に意見を発信する。またブランドとの感情的なつながりを求めて、実店舗での買い物体験を重視するところも特徴的だ」と説明した。なお、ラグジュアリーブランドに求めるものとして顧客の80%が「社会的責任」を挙げており、ミレニアル世代では特にその傾向が強い。また、ラグジュアリーブランドはその他の企業よりも多くの社会的責任を果たすべきだと考える顧客は60%に上っている。

 販売チャネルではオンラインが最も伸びており、前年比22%増だった。部門別では靴とジュエリーが同9%増と最も好調だったが、これにはストリートファッションの隆盛によるスニーカー市場の盛り上がりが貢献している。ほかにはレザーグッズが同7%増、ビューティが同3%増と売り上げを伸ばしたが、ウオッチは香港でのデモが響いて同2%減となった。

 ラグジュアリー市場は主な顧客である富裕層が売り上げの30%程度を占めているが、アジアでは中間層の可処分所得が増加しており、ラグジュアリーブランドの新たな顧客となっている。このため、エントリープライスの製品やアウトレットの売り上げが伸びているという。また二次流通市場も成長しており、同16%増の260億ユーロ(約3兆1460億円)となった。

 レヴァート=パートナーは、「ブランド物を初めて購入したのがリセールショップだという消費者も多い。ラグジュアリーブランドは二次流通市場を目の敵にするのではなく、新たな顧客を獲得する機会だと考えて戦略を練るべきだろう」と話した。

 ラグジュアリーブランドの中古品を扱う会員制ECサイトを運営するザ・リアルリアル(THE REALREAL)のジュリー・ウェインライト(Julie Wainwright)創業者兼最高経営責任者によれば、人気のブランドは「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」「グッチ(GUCCI)」「シャネル(CHANEL)」「サンローラン(SAINT LAURENT)」などだが、中でもアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)=クリエイティブ・ディレクターが就任して以降の“新生”「グッチ」は人気が高いという。「同ブランドはラグジュアリー市場への入り口のような役割を果たしている。ストリート系の若者が初めて購入するブランド物は『グッチ』であることが多い。それに次いで『プラダ(PRADA)』や『ルイ・ヴィトン』も人気だ」。

 ダルピツィオ=パートナーは、「ラグジュアリーブランドは今後、顧客とより個人的なつながりを作っていかなければならない。若年層の顧客は多様かつグローバルで、自分の意見をしっかりと持っている。彼らにアピールするには、ブランドや製品の魅力と買い物体験をうまく組み合わせて、その感情に訴えかける必要がある。消費傾向、販売チャネルの進化、顧客動向などはすでに急激な勢いで変化しているが、将来的にはそのスピードがさらに速くなることが予想されるため、ラグジュアリー業界はいっそうの努力が求められるだろう」と述べた。

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2019年のラグジュアリー市場は売上高4%増 中国と若年層がけん引

 2019年も終わりに近づいてきた。米中貿易摩擦や香港でのデモなど、地政学上の不透明感が増した一年だったが、ラグジュアリー市場は依然として好調だ。米コンサルティング会社ベイン&カンパニー(BAIN & COMPANY)と伊ラグジュアリー業界団体のアルタガンマ財団(FONDAZIONE ALTAGAMMA)が共同で発表したリポート「アルタガンマ・ワールドワイド・ラグジュアリーマーケットモニター(Altagamma Worldwide Luxury Market Monitor)」によれば、19年のラグジュアリー市場の売上高は恒常通貨ベースで前年比4%増の1兆2600億ユーロ(約152兆4600億円)に達するという。

 地域別に見ると、引き続き中国本土が市場をけん引しており、同26%増の300億ユーロ(約3兆6300億円)となった。一方で、香港は6月から続く大規模な民主化デモの影響で小売業が打撃を受け、同20%減の60億ユーロ(約7260億円)だった。また中国本土からの観光客が行先を香港からその他のアジア地域に変更した結果、日本は同4%増の240億ユーロ(約2兆9040億円)、日本以外のアジアは同6%増の420億ユーロ(約5兆820億円)だった。米国市場は国内消費が強かったものの、観光客の減少が響いて成長率は低迷した。しかし市場規模が840億ユーロ(約10兆1640億円)と大きいため、今後もラグジュアリー市場の中心的存在であることは間違いないだろう。欧州は同1%増の880億ユーロ(約10兆6480億円)とやはり緩やかな成長となったが、ポンド安の影響で観光客が増加した英国が比較的好調だった一方で、政府への激しい抗議行動が続いたフランスは観光客の足が遠のいて苦戦した。

 ベイン&カンパニーのクローディア・ダルピツィオ(Claudia D’Arpizio)=パートナーは、「香港が以前と同じ市場規模に戻ることは難しいと思われるため、ラグジュアリーブランドは既存の店舗数を維持できず、縮小せざるを得ないだろう」と語った。同氏はまた、「最近の消費者を象徴するキーワードとして、中国人、若年層、フィジタル(実店舗とデジタルの融合)、多様性、オープン、企業の社会的な責任に敏感、感情を重視などが挙げられる」と解説した。

 同氏の言葉通り、年代別に見ると若年層の伸びが著しい。19年におけるラグジュアリーグッズの売上高の35%をミレニアル世代が占めており、25年にはそれが45%に上ると試算されている。さらに若いZ世代も、35年にはラグジュアリー市場の40%を占めることが予想されるという。

 フェデリカ・レヴァート(Federica Levato)=ベイン&カンパニー パートナーは、「中国や東南アジアなどのラグジュアリー市場ではZ世代がすでにある程度の存在感を示している。彼らはラグジュアリーブランドのクリエイティビティーや将来的な方向性について影響力があることを自覚しており、積極的に意見を発信する。またブランドとの感情的なつながりを求めて、実店舗での買い物体験を重視するところも特徴的だ」と説明した。なお、ラグジュアリーブランドに求めるものとして顧客の80%が「社会的責任」を挙げており、ミレニアル世代では特にその傾向が強い。また、ラグジュアリーブランドはその他の企業よりも多くの社会的責任を果たすべきだと考える顧客は60%に上っている。

 販売チャネルではオンラインが最も伸びており、前年比22%増だった。部門別では靴とジュエリーが同9%増と最も好調だったが、これにはストリートファッションの隆盛によるスニーカー市場の盛り上がりが貢献している。ほかにはレザーグッズが同7%増、ビューティが同3%増と売り上げを伸ばしたが、ウオッチは香港でのデモが響いて同2%減となった。

 ラグジュアリー市場は主な顧客である富裕層が売り上げの30%程度を占めているが、アジアでは中間層の可処分所得が増加しており、ラグジュアリーブランドの新たな顧客となっている。このため、エントリープライスの製品やアウトレットの売り上げが伸びているという。また二次流通市場も成長しており、同16%増の260億ユーロ(約3兆1460億円)となった。

 レヴァート=パートナーは、「ブランド物を初めて購入したのがリセールショップだという消費者も多い。ラグジュアリーブランドは二次流通市場を目の敵にするのではなく、新たな顧客を獲得する機会だと考えて戦略を練るべきだろう」と話した。

 ラグジュアリーブランドの中古品を扱う会員制ECサイトを運営するザ・リアルリアル(THE REALREAL)のジュリー・ウェインライト(Julie Wainwright)創業者兼最高経営責任者によれば、人気のブランドは「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」「グッチ(GUCCI)」「シャネル(CHANEL)」「サンローラン(SAINT LAURENT)」などだが、中でもアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)=クリエイティブ・ディレクターが就任して以降の“新生”「グッチ」は人気が高いという。「同ブランドはラグジュアリー市場への入り口のような役割を果たしている。ストリート系の若者が初めて購入するブランド物は『グッチ』であることが多い。それに次いで『プラダ(PRADA)』や『ルイ・ヴィトン』も人気だ」。

 ダルピツィオ=パートナーは、「ラグジュアリーブランドは今後、顧客とより個人的なつながりを作っていかなければならない。若年層の顧客は多様かつグローバルで、自分の意見をしっかりと持っている。彼らにアピールするには、ブランドや製品の魅力と買い物体験をうまく組み合わせて、その感情に訴えかける必要がある。消費傾向、販売チャネルの進化、顧客動向などはすでに急激な勢いで変化しているが、将来的にはそのスピードがさらに速くなることが予想されるため、ラグジュアリー業界はいっそうの努力が求められるだろう」と述べた。

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クラフトポテト専門店、大阪・大正区の水辺再開発施設にオープン。ポテトを脇役から解放する。

フライドポテトを主役としたクラフトポテト専門店「POTALU(ポタル)」が、大阪市大正区の新商業施設「TUGBOAT TAISHO (タグボート大正)」に2020年1月18日にオープンする。運営は、コンサルティング会社の株式会社FUNPANY(本社:大阪市城東区、代表取締役:出口 健一)。
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通勤のお供におススメのエッセイ「男子観察録」 エディターズレターバックナンバー

※この記事は2019年7月1日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

通勤のお供におススメのエッセイ「男子観察録」

 ヤマザキマリさんのエッセイ「男子観察録」(幻冬社文庫)がおススメです。映画「テルマエ・ロマエ」の原作者であるヤマザキさんの文章は、深い知識に裏打ちされていてかつ、軽妙。その人間観察力やどんなテーマもユーモアに昇華する語り口が素晴らしく、スマホ疲れした通勤のお供にぴったりです。

 同書では古今東西の男性25人を取り上げ、その魅力を解説しています。家の近所の書店を巡回中に思わず手に取ったのは、表紙にキューバの革命家チェ・ゲバラ(Che Guevara)のイラストが載っていたから。さらに目次に十八代目中村勘三郎とスティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)、サンドロ・ボッティチェリ(Sandro Botticelli)と山下達郎、加えてマルコ少年と並んでノッポさんなどの名前を確認して迷うことなく会計に向かいました。

 くしくも先週、「WWDジャパン」7月1日号を校正中に、「マルニ(MARNI)」2020年春夏メンズ・コレクションのインスピレーションがチェ・ゲバラであると知りました。赤ペンを片手に若手記者に「チェ・ゲバラって何した人かわかって校正している?」と先輩風を吹かせましたが、かくいう自分が一度もゲバラを通っておらず、「大して語れないわ」と自戒していた矢先に書店で例のベレー帽を前後ろに被ったイラストのチェ・ゲバラと目が合ったというわけです。そしてヤマザキさんが書く、「Tシャツで有名なアイコンの人」というツカみから始まり、「文章や絵や音楽と同じく、自らの思想で群衆を動かす事もいわばひとつの表現だ」と着地するゲバラ評にしごく納得したのでした。

 「マルニ」のクリエイティブ・ディレクターであるフランチェスコ・リッソ(Francesco Risso)は、チューリップハットをかぶっている姿がNHK教育テレビの工作番組に登場するノッポさんに似てなくもないし、ヤマザキさんと気が合うかも。2人の対談が実現したら面白いかもしれません。  
メンズファッションのアイコンは個人的に、見るからに“イケメン”であること以上に、このエッセイに登場するような人たち、つまりバランスを崩しかねないほどに何かに熱中したり、偏っている嗜好・志向・思考を持っていたりする人が気になります。そうやってじりじりと命を燃やしている人たちからにじみ出る強さがスタイルとなり人を惹きつけると思うからです。ジェントルマンの権化みたいな英国ウィンザー公爵も、多趣味・多恋愛が独特なスタイルの礎になったと聞きます 。

 そう言えば、スティーブ・ジョブズがインスピレーション源のコレクションって見たことがないですね。ヤマザキさんの文章を通じてジョブズの魅力を再発見し、ジョブズの生き方にオマージュを捧げるコレクションを見てみたいと思いました。

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エディターズレターとは?
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ハイジュエリーが急成長の「ブルガリ」トップに聞く好調の理由

 創造力と知性に溢れる輝く女性たちをたたえる「ブルガリ アウローラ アワード 2019 (BVLGARI AVRORA AWARD 2019)」の表彰式が12月10日、千葉・舞浜アンフィシアターで開催された。同アワードは16年にスタートし、今年で4度目。女優の小雪や小説家の川上未映子、現代アーティストの塩田千春らが受賞した。表彰式のために来日したジャン・クリストフ・ババン(Jean Christophe Babin)=ブルガリグループ最高経営責任者(CEO)にビジネスについて話を聞いた。

WWD:「ブルガリ」のジュエリー、ウオッチ、レザーグッズの売り上げ比率と年商の前年比は?

ジャン・クリストフ・ババンCEO(以下、ババン):全体の売上高の3分2がジュエリー、残りがウオッチとアクセサリーだ。年商の前年比は2ケタに近い1ケタ増。「ブルガリ」ではジュエリー、特にハイジュエリーが急成長しており、それが他のカテゴリーを形作っている。だから、これからもジュエリーに投資をしていくつもりだ。

WWD:2019年の各カテゴリーにおける動向は?

“セルペンティ” “ディーヴァ”といったアイコン商品に加え、“フィオレヴァー”が好調。色石で知られる「ブルガリ」だが、“フィオレヴァー”はダイヤモンドを使用したクラシックなデザイン。大きなセンターストーンを取り巻く花びらはかすかに動くようになっており、ブライダルの代替品として購入されるケースもある。ウオッチでは、ウオッチとジュエリーの間のような存在だった“ブガス”を日常的に使えるデザインに進化させた“セルペンティ セドゥットーリ”が登場。日本では藤原ヒロシとのアクセサリーのコラボレーションが成功し、来年春には第2弾が登場する。

WWD:日本市場の状況は?

ババン:中国からの訪日客はもちろんのこと、日本人客の売り上げも好調。日本と中国は「ブルガリ」にとって最優先の重要な市場だ。

WWD:各カテゴリーにおける課題と戦略は?

ババン:全カテゴリーに共通することは、「ブルガリ」というブランドをさらに高めること。現代の顧客にアピールするクリエイティビティーとクラフツマンシップに裏付けされた商品はもとより、ブティックやウェブサイト上での体験を向上させる。ブティックでは、商品に秘められたストーリーやクラフツマンシップ、インスピレーションなどを伝える。若い世代は、商品がどのようにデザインされ製造されたかに高い関心があるから。ECはブランドを発見するプラットフォームであり、オンライン上でのアポイントメントなどを通して店舗へ送客する役割も果たす。店舗とECを結び付けたオムニチャネルのショッピング体験を提供する。22年には東京にも「ブルガリ ホテル」ができるが、ホテルを通してユニークな体験を提供する。ホテルは、ロビーやレストラン、客室、サービスなどあらゆるエモーションに訴えかける要素を持っている。ある意味、各国における「ブルガリ」の大使館的な役割を果たすものだ。

WWD:独自でハイジュエリーの発表を行っているが、その効果は?

ババン:以前は多くのジュエラーが「パリ・アンティーク・ビエンナーレ(LA BIENNALE PARIS)」で新作を発表していたが、今はどのブランドも出展していない。それが効果的だと思わないからだ。多くのブランドの中の一つとして新作発表するよりは、「ブルガリ」単独でイベントを開催する方が好ましい。われわれ独自で開催するイベントで数日間顧客と友好的な時間を過ごすことで、、商業的な意味を超えた親密な関係を築くことができる。ハイジュエリーの販売には時間がかかる。まず、顧客との信頼関係を築き、年々それを深めていくことが重要だ。われわれにとってハイジュエリーは急速に成長しているビジネスだ。「ブルガリ」は、ジェットセットや社交界の人々に支持されるイタリアの“甘い生活”を象徴するブランド。イベントでは、新旧の顧客の交流も生まれる。もちろん各国でハイジュエリーのイベントを開催し、日本では百貨店の外商と組んで販売をしている。

WWD:日本企画でアクセサリーのコラボレーションを行ったがその成果は?

ババン:日本では特に、日本人のアーティストなど地域性が反映されたコラボレーションの人気が高く好調だ。日本国内限定ということで、欧米からの訪日客による購入も見られる。他の市場からもコラボレーションをしてほしいという声がある。

WWD:各カテゴリーの売れ筋アイテムと中心価格帯は?

ババン:アクセサリーは“セルペンティ”バッグが人気で、中心価格帯は2000ユーロ(24万2000円)程度。ジュエリーは、“ディーヴァ”“セルペンティ”“フィオレヴァー”と“ビー・ゼロワン”で3000ユーロ(36万3000円)程度。今年誕生20周年だった“ビー・ゼロワン”の売り上げが絶好調だった。ウオッチは“ブルガリブルガリ”や“セルペンティ”。メンズでは“オクト”が好調で、ウオッチの中心価格は8000ユーロ(96万8000円)程度。

WWD:LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(MOET HENNESY LOUIS VUITTON以下、LVMH)の傘下に「ティファニー(TIFFANY&CO.)」が入るが、それに対する見解は?

ババン:「ティファニー」はアメリカのラグジュアリーブランドでブライダルが強い。「ブルガリ」は色石が強く、特にアジア市場で人気が高い。2つともメジャーなジュエラーだが、顧客が異なるので競合にはならない。LVMHにとっては、イタリアの「ブルガリ」、フランスの「ショーメ(CHAUMET)」などにアメリカの「ティファニー」が加わることでブランドのポートフォリオが強化されるはずだ。

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新しい試みが満載のカオスな「渋谷パルコ」←2019年商業施設回顧(後編)

 11月22日にグランドオープンした、新生「渋谷パルコ」。100年に1度と言われる渋谷再開発に合わせて2016年に休業し、建て替え工事が行われていた。渋谷公園通りの名称が、イタリア語で公園を意味するパルコに由来するほど、渋谷を象徴する商業施設であるだけに、「渋谷パルコ」の復活が渋谷に与える活力は計り知れない。しかも内容がユニークだ。
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