【動画】2020年春夏ミラノ・パリコレバックステージを振り返り 「グッチ」「ディオール」のメイクを動画で

撮影 : IKU KAGEYAMA

 現在2020-21年秋冬ウィメンズ・コレクションが発表されているが、市場での20年春夏メイクの立ち上がりに、同シーズンのバックステージを振り返って紹介!ここではミラノコレクションから「グッチ(GUCCI)」「フェンディ(FENDI)」「サルヴァトーレ フェラガモ(SALVATORE FERRAGAMO)」、パリから「ディオール(DIOR)」のヘアメイクをピックアップ。

 「グッチ」は個性美を表現するためにつけまつげを目の上下に貼り付けた個性的なルックを披露し、「フェンディ」は“フェスで遊んだ2日後”のメイク、つまり崩れてしまったメイクを作った。目のインライン(粘膜)に入れたアイライナーをスマッジさせ、さらにシルバーのグリッターを目の下から頬にかけてまぶした。ヘアも完璧すぎない、あえて自分でモデルが自分たちで作ったかのようなシンプルなルック。「サルヴァトーレ フェラガモ」はビビッドなフェイスペイントを目元にカラーブロッキングしてのせ、アーティスティックな目元に仕上げた。「ディオール」はピーター・フィリップス(Peter Phillips)のチームで働く日本人メイクアップアーティストにメイクルックを解説してもらった。植物を転写したドレスなど、自然からインスピレーションを受けた今季は、肌はナチュラルに、目元にアイライナーを入れてシンプルの中に強さを表現したメイクだった。

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またまたミラノ日記Vol.3 同僚ダウンで14カ所をタッチ&ゴー 「マルニ」について考え抜く

 ミラノ3日目は、後輩記者マミーノが、体調不良で戦線離脱!!昨日は3人だった「WWDジャパン」チームが、一夜明けたら1人になってしまいました(泣)。ということで、本日はいつも以上の高速バージョン。数多のブランドの皆様、タッチ&ゴーで駆け抜けてしまい、本当にごめんなさいでした。

9:55 トッズ

 本日一発目の「トッズ(TOD’S)」は、新クリエイティブ・ディレクターのヴァルター・キアッポーニ(Walter Chiapponi)によるファースト・コレクションです。ヴァルターは、「ヴァレンティノ(VALENTINO)」「グッチ(GUCCI)」「ミュウミュウ(MIU MIU)」そして「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」で経験を積んだ、イタリアン・ファッションをよく知る人物。詳しくはコチラの記事をご覧ください。

 コレクション、良いですね!!チェスターコートは、今シーズンらしいウエストシェイプ。一方のジャケットは、ボーイフレンドシルエット。ウールやツイード、コーデュロイをたっぷり使ってシルエットに抑揚を効かせながら、基本はイタリアンな大人っぽいカラーパレットですが、時折強いレッドなどのフレッシュカラーを加えます。今、若いミラネーゼがお父さんやお母さん、ボーイフレンド、それに自分の洋服を自由奔放にコーディネイトしたら、こんなカンジってカンジ(笑)。アクセサリーの根幹を担うバッグ&シューズは、ラウンドシェイプのホーボーバッグにレトロスニーカー、キルティングレザーのワンハンドル、サイドゴアブーツ、パンプス、ポインテッドトーのフラットシューズ、それに「トッズ」と言えばなドライビングシューズの“ゴンミーニ”とバリエーション豊か。一押しのバッグは、大きさ的にちょっと売りづらそうですが、他のアイテムは格段にフレッシュになりました。好発進です。

10:45 ジェオックス

 お次は、「ジェオックス(GEOX)」。なんという大渋滞!!車が全く動かず、思ったよりかなり遅れての到着です。日本ではどうしても機能面がフォーカスされ、スニーカー、もしくは疲れないパンプスというイメージが先行してしまいますが、ちゃんとエレガントもございます。防水や通気性に優れたブランドのブーツ、案外イケるかもしれません。

11:50 エンポリオ アルマーニ

 ほぼ「トッズ」の場所に逆戻りして、「エンポリオ アルマーニ(EMPORIO ARMANI)」へ。ショーは、1月のメンズ・コレクションでも発表したサステナブルな「R-EA」コレクションからスタートです。リサイクルウールやポリエステルから作ったアイテム、メンズはストリート仕様でしたが、ウィメンズはコンパクト丈のジャケットやチェスターコート、キュロットなど、完全に「アルマーニ」ワールドなアイテムです。アルマーニファンの女性に、選べる選択肢をプレゼント、っていう感じでしょうか?

 コレクションは、ブラック&ホワイトの世界で始まりました。「ジョルジオ アルマーニ(GIORGIO ARANI)」が普遍性をテーマに柔らかな色使いを模索する昨今、「エンポリオ アルマーニ」はモードのテイストを強めています。序盤は、ひたすらにパンツスーツ&ベルベットのネクタイ。クロップド丈のジャケットに、リラックスシルエットのパンツ、それに大きなベルベットタイのコーディネートの連打に、アルマーニさんの、アンコンジャケットの先駆者の、ストリートスタイルからの回帰という想いを感じざるにはいられません。中盤は、そこにリボンが加わってラブリー度がアップ。


 そして終盤は、今季は推しましたね~。エメラルドとミッドナイトブルー。ベロアのセットアップからベアトップのミニドレス、フリルたっぷりのワンピースに至るまで、エメラルドとミッドナイトブルーのペアをランウエイに送り出しました。大きなコサージュにフリル&ラッフル、そしてリボン、大人っぽい色合いにキュートなディテールも素敵です。


12:50 スポーツマックス

今年で50周年の「スポーツマックス(SPORTMAX)」は、装飾は最小限に、シルエットにこだわりました。いずれのルックも、ウエストマーク。ダーツでウエストが大きくくびれたPジャケット、パターン状のレザーやベルベットをコルセットのように配置したジャケット、時にはハーネスのようなパーツも使ったベルトマーク……。今季、多くのブランドが工夫するウエストマーク1本勝負!!という感じです。終盤は、ベルベットに七色に光るクリスタルを散りばめたジャケットやドレス。ドレスにもルレックス(金属糸)を折り込み、ピカピカです。今季のトレンドが、目白押しや~。


13:15~ 怒涛の展示会周りスタート!!

 さぁ、ここからは一気に行きます。それぞれ、滞在時間は全て10分以内です。ホント、ブランドの方には申し訳ない。もう一回謝ります。ごめんなさい。

 「コリーニ(COLLINI)」は、いきなり魔法陣の中で呪文を唱える魔女みたいなスタイルが出迎えてくれました。アクセサリーは、おぅ、目玉(笑)。「普段着」と紹介いただいたスエットも、ナカナカのモンです。「無難は何にも生み出さない」。会場で首脳に聞いた言葉を聞いて、納得であります(笑)。

 「ジャンヴィト ロッシ(Gianvito Rossi)は、往年の名女優を思わせるコレクション。艶っぽいレザー、曲線のヒール、メリージェーンストラップが、そんなムードをかきたてますね。フラットなバレエシューズはベルベット、マウンテンブーツはメタリックレザーなど、イヴニングなムードを備えたカジュアルアイテムもユニークです。

 「ロロ・ピアーナ(LORO PIANA)」は、アクセサリーがめちゃくちゃ可愛くなってます。カメラバッグがカシミヤ製だったり、AirPodsケースにクロコダイルタイプも用意したり、値段はカワイくなさそうですが(苦笑)、大ぶりチェックのトートバッグ含め、コレは新たなガールズ&ボーイズが注目しそう!ウエアも、どうしてもポンチョとかざっくりニットのイメージが強いのですが、パステルカラーのチェスターコートやボディコンシャスなニットドレスなど、コンテンポラリーのムードは増すばかりです。良き!!

 「ポメラート(POMELLATO)」は、新作“ファンティーナ”コレクションを発表。馬術の世界にインスピレーションを得た、曲線なのにパワフルなリング、ネックレス、イヤリング、ブレスレットなどが揃います。聞けば「ポメラート」という名前、イタリア語で“まだら模様の馬”という意味だそう。「へぇ」であります。

 「プラン C(PLAN C)」のプレゼン会場は、光と影。ちなみに、影を作っているおもちゃは、デザイナーのカロリーナ・カスティリオーニ(Carolina Castiglioni)の私物オモチャです(笑)。力強いコートにロングドレス、クリーンなシャツにガウチョパンツとスポーティブルゾンなど、相反するテイストを融合したコレクションと、光と陰のプレゼンテーションがマッチです。

14:35 エトロ

 「エトロ(ETRO)」と言えばノマド(遊牧民)なワケで、今シーズンもテンガロンハット&カウボーイブーツや、アフガンストール、ペイズリー&ナバホ柄、ゴブラン織りのコートなどなど、あらゆるアイテムをエクレクティック(折衷主義)に取り入れます。でも今シーズンは、ロンドンとかパリなど、「エトロ」レディは都会も旅したみたいです。そりゃ、毎回砂漠とか荒野だけじゃ飽きますよね(笑)。

というワケでブリティッシュチェックのジャケット、シルクのボウタイブラウス、ヴィクトリアン調のドレスなどなど、今季はドレスアップのムードが強め。ニットカーデにもショルダーパッドが入ったり、やっぱり時代は今、ちょっと心構えがいるけれど、だからこそ袖を通せば“アガる”服を求めていますね。

15:40 マルニ

 さぁ、コレは一体、何でしょう(笑)。奇才フランチェスコ・リッソ(Francesco Risso)の「マルニ(MARNI)」は、ボロボロのレザー、ニット、ヴィクトリアンなカーペットなどをハイパーパッチワーク。そこにレスリングシューズを合わせました。フィナーレのリッソは、なぜかウサギ姿(「FR2」を思い出したのは、私だけかもしれませんw)です。

 正直ビジネスは、このアイデアをかなり希釈したコマーシャルラインと、もはや別軸にあるようにさえ感じられるプレ・コレクション、加えて日本においては「ポーター(PORTER)」とのコラボレーションや「マルニ マーケット」があるので大きな問題はなく、その意味においても「コレは、誰が着るの!?」という疑問は、こと最近の「マルニ」のランウエイを語るにおいては愚問です。ここは、「そんなビジネスのプレッシャーから解放された(解放されていいのかどうか、はまた別問題ですがw)リッソは今、何を考えているのか、一緒に考えよう」と解釈することが大事でしょう。

 フィナーレのウサギ、そしてインビテーションとして送られてきた動画から考えると、今季は、「不思議の国のアリス」ですよねぇ。結局、まどろんでいただけのアリスの物語は、原作を読むと「?」な場面が多数存在し、ゆえに解釈は今なお無数に存在します。今季の「マルニ」は、そんな無数に存在する解釈までひっくるめての「不思議の国のアリス」な感じ。アリスの時代感のビンテージ、「不思議」の由縁にもなっている「?」な場面を思わせるヘンテコスタイリング、そして、渦巻くあらゆる解釈までもが「不思議の国のアリス」という物語の魅力となっている状況、リッソは、その全てをボロボロの材料、「誰が着るの!?」というアイテムやヘンテコスタイリング、そして、渦巻く意見を思わせるパッチワークやムラだらけのカラーパレットで表現したのではないか?と。ちょっと優しく解釈しすぎでしょうか(笑)?

 「一笑に付す」のは、正直簡単です。でも、ビジネスマンのレンツォ・ロッソ(Renzo Rosso)OTB会長が、わずか32歳で「マルニ」のトップに大抜擢した人物ですから、“勘ぐって”良いハズ。今季は、そう思い、こう勘ぐってみました。いかがでしょう(笑)?

16:30 プラダ

 昨晩の「プラダ(PRADA)」の展示会へ。透ける素材、フリンジ、そしてウエストマークなどで女性らしさを賛美したコレクションのアクセサリーなどをパシャリ。今季のキーディテールのフリンジは、バッグにもてんこ盛り。「何を入れるの!?」とも思いますが、女性の神秘を象徴するバニティケースは、ベルト、ネックレス、ブレスレットなど、あらゆるアイテムに取り入れられています。

17:30 セルジオ ロッシ

 先ほどの「ジャンヴィト ロッシ」同様、「セルジオ ロッシ(SERGIO ROSSI)」も砂時計のようなフォームのヒール。パンプスは、一気にセンシュアル(官能的)になりました。どうやら今季は、「女性であることの喜び」を素直に表現するのが、ミラノの根底に流れる価値観のようです。

 にしても驚きなのが、「セルジオ ロッシ」のヒールが「さぁ、頑張って履くぞ!!」というプレッシャーを感じさせないシルエットに仕上がっていること。今季は、9cmと6cmのヒールの2本勝負なのですが、いずれも7.5cmと4.5cmくらいに見えるのは、「セルジオ ロッシ」マジックでしょうか?会場全体がグリーンなのは、ブランドがずっとサステナブルに取り組んでいるから。自社の太陽光発電と、ドイツのクリーン企業からの買い取りにより、本社と工場、イタリア国内の店舗はアウトレットを含めて全てサステナブルな電力で賄っており、加えて工場の職人は、夏休みが4週間になったそう。労災も大きく減少しました。

19:30 ヴェルサーチェ

 さぁ、本日ラストは「ヴェルサーチェ(VERSACE)」。今回は、男女合同ショーです。会場は、こんなカンジ。目の前には大きなスクリーン。座ると、目の前には自分(笑)。強いエフェクトがかかっていて、ユラユラ揺れています。一人で遊んでいると、あっという間にショーが始まりました。

ドナテラの顔から始まったときはビックリしましたが(笑)、ショーは、このスクリーンを上手に使って疾走感たっぷり。序盤のウエストをシェイプしたブラックドレスから、レッド×ブラックのブリティシュチェックで作るトラッド、そこからストリート、グレーを基調としたイタリアンフォーマル、十八番のシルクスクリーン、そしてレザーとデニムのパッチワークと次々展開。見るものを飽きさせません。重低音の打ち込みと、スクリーンのエフェクト、終盤は歪んだゼブラなどのモチーフに覆われたセットアップやファーコートで迫力満点のランウエイショーは、まさにコレぞ「ヴェルサーチェ」!!素晴らしきランウエイに1日14カ所を回った疲れも吹っ飛びました~!

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「マルコ デ ヴィンチェンツォ」2020-21年秋冬ミラノ・コレクション

 「マルコ デ ヴィンチェンツォ(MARCO DE VINCENZO)」が2020-21年秋冬コレクションをミラノで発表した。

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勢いに乗ったきっかけはSNS!? 2020年「LVMHプライズ」のセミファイナリストたちが語る

 2月14日、LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)が開催する2020年度「LVMHヤング ファッション デザイナー プライズ(LVMH YOUNG FASHION DESIGNER PRIZE以下、LVMHプライズ)」のセミファイナリスト20組が発表された。

 今回のセミファイナリストは、「トモ コイズミ(TOMO KOIZUMI)」「チョポヴァ ロウェナ(CHOPOVA LOWENA)」「レイブ レビュー(RAVE REVIEW)」「ピーター ドゥ(PETER DO)」「ヘルムシュテット(HELMSTEDT)」など、インスタグラムをはじめとしたSNS上ですでに高い知名度を持つデザイナーが多いことが特徴だ。

TOMO KOIZUMI

 セミファイナリストの中でSNSの影響を最も実感しているデザイナーを挙げるとしたら、それは「トモ コイズミ」を手掛ける小泉智貴ではないだろうか。2018年10月。伊「ヴォーグ(VOGUE)」のサラ・マイノ(Sara Maino)が、ラッフルを幾重にも重ねたカラフルでボリュームのある小泉のデザインを自身のインスタグラムに投稿したことがきっかけで事態は急展開を迎えた。

 小泉のデザインはジャイルズ・ディーコン(Giles Deacon)やグウェンドリン・クリスティー(Gwendoline Christie)を通じて、人気スタイリストのケイティ・グランド(Katie Grand)の知るところとなり、ケイティが小泉にメッセージを送ってから1カ月も経たずして18年2月にはニューヨークの「マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)」のショップで小泉にとって初のランウエイショーが実現した。ショーにはベラ・ハディッド(Bella Hadid)、カレン・エルソン(Karen Elson)、ローワン・ブランチャード(Rowan Blanchard)ら有名モデルが参加し、「トモ コイズミ」のショーは一夜にして世界中のSNSを駆け巡った。

 コスチュームデザインのみを手掛ける小泉は、これまでに歌手のマイリー・サイラス(Miley Cyrus)や英女優のソフィー・ターナー(Sophie Turner)の衣装を手掛け、ニューヨークのメトロポリタン美術館(The Metropolitan Museum of Art)で開催された「キャンプ:ファッションについてのノート(Camp: Notes on Fashion)」展でも2着が展示された。

 小泉は、LVMHプライズを受賞した場合はコマーシャル・コレクションの立ち上げを計画しているという。

CHOPOVA LOWENA

 インフルエンサーのスージー・ロウ(Susie Lau)も愛用している「チョポヴァ ロウェナ」は、ビンテージのエプロン、ピローケース、タペストリーやテーブルクロスといったブルガリア産のリサイクルのフォークロア生地を使ったキルトスカートなどを展開している。ブランドとしては今季で3シーズン目を迎えるが、すでにセレクトショップのマッチズファッション ドットコム(MATCHESFASHION.COM)やドーバー ストリート マーケット(DOVER STREET MARKET)、ブラウンズ(BROWNS)など30カ所で販売されている。

 同ブランドのデザイナーのエマ・チョポヴ(Emma Chopova)とローラ・ロウェナ(Laura Lowena)は共にセント・マーチン美術大学(Central Saint Martins)を卒業。二人はファッションショーではなく、フォトグラファーのシャーロット・ウェールズ(Charlotte Wales)とともにブックを制作しており、チョポヴは「私たちは何か違うことがしたい。古くて退屈な方法より新しいアプローチ法に興味があるの」とコメントした。

 彼女たちのインフルエンサーとの関係性もそこから生まれた。「ソーシャルメディアを活用するというよりは、人に会って商品をプレゼントすることで自然に成長したという方がしっくりくる。人を好きになってつながることで、欲しいと思ってもらうことが重要だった」と語っている。

RAVE REVIEW

 スウェーデン発のブランド「レイブ レビュー」を手掛けるジョセフィーヌ・ベリークヴィスト(Josephine Bergqvist)とリヴィア・シュック(Livia Schuck)は、ブランドとして2年目となる18-19年秋冬のコレクションで、チェックのビンテージのウール素材を継ぎ合わせて制作した同ブランドの代表的なブランケットコートを発表。それがインフルエンサーのヤンカ・ポリアーニ(Janka Polliani)、エルザ・ホスク(Elsa Hosk)、ヴェロニカ・ハイルブルンナー(Veronika Heilbrunner)らの目に留まったことから一躍注目を浴びるようになった。

 シュックは、「ブランドを世界展開していく上で、それはただの始まりに過ぎなかった。ソーシャルメディア、特にインスタグラムは私たちのブランドの成長に大きく関わっている。とても本質的な方法だと思う」と語っている。また、今季のコペンハーゲン・ファッション・ウイークで初めてのショーを行ったところ、ほとんどのバイヤーがSNSを通じてアプローチしてきたという。

 「レイブ レビュー」はマッチズファッション ドットコム、LN-CC、トトカエロ(TOTOKAELO)などで販売している。

PETER DO

 14年の「LVMH グラジュエーツ プライズ(LVMH Graduates Prize)」で優勝したピーター・ドゥ(Peter Do)はインフルエンサーとの関わりはないが、「アメリカでのブランド展開においてインターネットが極めて重要だった。僕たちはミレニアルブランドだ。チームのメンバー12人とは全員ブログサイトのタンブラーやフェイスブック、インスタグラムといったSNSを通じて知り合った。僕たちのブランドはインターネット上で立ち上がったようなものだよ」と語っている。

 ドゥは「セリーヌ(CELINE)」のフィービー・ファイロ(Phoebe Philo)の下で経験を積んだ後に活動の場をニューヨークに戻し、次の秋冬シーズンはネッタポルテ(NET-A-PORTER)、バーグドルフ・グッドマン(BERGDORF GOODMAN)、ジョイス(JOYCE)など40カ所で自身のブランドを展開する。

 ドゥはインスタグラムで18万5000のフォロワーを抱えており、コレクションの制作からチームの日常に至るまでを公開している。「みんな明らかにインスタグラムを楽しんでいる。だからブランドが発足したとき、すべてを隠さずみんなに見せたいと思った。イケア(IKEA)に家具を買いに行ったら自分で組み立てるし、コストコ(COSTCO)にランチを買いにも行く。フォロワーはそれに反応するし、インスタグラムはそうして成長してきた。僕たちはファンシーなパーティーやきらきらした部分ではない日常を見せている。重い生地を運んだりしているところとか、他の人が見せていない部分を公開している」とコメントした。同ブランドは、そうした透明性が支持の高さにつながってきた。

HELMSTEDT

 エミリー・ヘルムシュテット(Emilie Helmstedt)は逆に、明るい色で手描き風のプリントを施した独自のデザインで表現する自身の美的世界観をクリエイトする場としてSNSを活用している。コペンハーゲンをベースに活動する「ヘルムシュテット(HELMSTEDT)」は、デンマークのコンセプトストアのホリー・ゴライトリー(HOLLY GOLIGHTLY)や仏プランタン(PRIMTEMPS)、伊リナシェンテ(RINASCENTE)、ラグジュアリーECサイトのモーダ・オペランディ(MODA OPERANDI)、ブラウンズなど20の小売店で取り扱いがある。

 「27歳の私はコンピューターと共に育ち、若い頃からiPhoneを使っている。だからSNS上でコミュニケーションを取ることは私たちにとってすごく自然なこと。誰もがインターネットとつながっている時代に私のブランドが誕生してよかった。20年前だと今のようにみんなに知ってもらうのは難しいと思う。私はブランドのクリエイティブ・ディレクターだから、インスタグラムに情熱を注いでいるわけではない。でもSNSは無視することのできない存在よ。コレクションの創作活動の源を生み出すためにこのプラットフォームに多くの時間を費やしているの」とコメントしている。

 実際のところヘルムシュテットは、ソーシャルメディアがないとファッションのイメージが湧きにくいという。「本当にすべての業界がインスタグラムと関わりがあると思う。ちょっとおかしくて少し恐ろしくもあるけど。だってインスタグラムがなくなったらブランドをどうすればいいの?」と、物思いにふける様子で語った。

 セミファイナリストは、パリ・ファッション・ウイーク期間中の2月27〜28日にパリのLVMH本社でコレクションを披露し、68人の審査員によってファイナリスト8組が選出される。審査員にはインフルエンサーのスージー・ロウも加わっており、グランプリは6月5日に発表される。

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「ユナイテッド カラーズ オブ ベネトン」2020-21年秋冬コレクション

 「ユナイテッド カラーズ オブ ベネトン(UNITED COLORS OF BENETTON)」が2020-21年秋冬コレクションを発表した。

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靴ほど時代を反映するアイテムはない エディターズレターバックナンバー

※この記事は2019年9月3日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

靴ほど時代を反映するアイテムはない

 表題の通りですが、特に女性の靴は女性たちの価値観を反映しますよね。

 ハイヒールは、洋服で言うところのコルセットのような存在だと思います。必要ではないし快適でもないが、“美しく見える”という一点で大きな存在価値があるパーツ。コルセットから女性が解放されてもう100年が経ち、美の基準は刻々と変わってきたのに、ハイヒールは生き残り続けまだまだ重要な存在であり、むしろ多くの女性から愛され求められているすごく貴重な存在だと思います。ラクをしたいのにね……。履きたいのよね……。

 ファッションの殿堂、伊勢丹新宿本店本館2階の靴売り場はそんなゆれ動く女心と社会を反映しているから定期チェックしており、先週開かれた売り場改装のプレビューもお邪魔しました。前回の大きな改装は忘れもしない、2012年のこと。東日本大震災後ということもあり、歩きやすい靴、コンフォートな靴が売り場に一気に増えて驚きました。

 以下の話は時々しているので聞かされるのが2度目の方、ごめんなさい。

 2012年の取材で同行した当時の編集長、山室一幸さんはコンフォートな靴が増えた売り場を見て愕然とし、「伊勢丹がこれではダメだ~、ハイヒールは大切だ~、美しくあれ~」と悲しみ、憤っていました。それに対して私は「山室さんは女の気持ちをわかってない。地震の後に歩いて帰宅した恐怖がまだ身体に残っているんですよ!」と言い返しました。山室さんの女性に対する溢れんばかりの愛情と理想を受け止めきれない自分がそこにはいました。大人2人が伊勢丹新宿店2階の靴売り場の中央(「クリスチャン ルブタン(CHRISTIAN LOUBOUTIN)」あたり)で言い争いをしたことが昨日のことのように思い出されます。

 あれから7年。東日本大震災だけが理由ではないですが、あきらかにあの時を起点に私たちの価値観は大きく変わり、よりコンフォートで、より快適なものをファッションに求める傾向は続いていると思います。今回の改装は、そんな女性たちの靴に対する価値観の変化を救い上げるような施策がいろいろ。この記事でも「1.ラグジュアリーシューズの比較購買がしやすくなった」と「2.パンプスをアプリでマッチング!足を計測してから選ぶ」の2つのタイトルは特に、今の時代を表していると思います。

 極論すればもはやオケージョン対応、とも言われるハイヒールやパンプスを、デジタルと接客の力でポジティブに提案する可能性をそこに見ました。もしかしたらコルセットも、当時デジタルが発達していたら残っていたのかも!?(正直、真夏にコルセットを想像するだけで息苦しいけど)。デジタルの力が美の基準をも左右するんだな~と思いつつ計測器を写真に収めました。

IN FASHION:パリコレもストリートも。ジュエリーもインテリアも。今押さえておきたい旬なファッション関連ニュースやコラムを「WWDジャパン」編集長がピックアップし、レターを添えてお届けするメールマガジン。日々の取材を通じて今一番気になる話題を週に一度配信します。

エディターズレターとは?
「WWDジャパン」と「WWDビューティ」の編集者から、パーソナルなメッセージをあなたのメールボックスにダイレクトにお届けするメールマガジン。ファッションやビューティのみならず、テクノロジーやビジネス、グローバル、ダイバーシティなど、みなさまの興味に合わせて、現在9種類のテーマをお選びいただけます。届いたメールには直接返信をすることもできます。

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「スポーツマックス」2020-21年秋冬ミラノ・コレクション

 「スポーツマックス(SPORTMAX)」が2020-21年秋冬コレクションをミラノで発表した。

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「マルコ デ ヴィンチェンツォ」2020-21年秋冬ミラノ・コレクション バックステージ

 「マルコ デ ヴィンチェンツォ(MARCO DE VINCENZO)」が2020-21年秋冬コレクションをミラノで発表した。ランウエイショーのバックステージに潜入!

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全国49百貨店に聞いた「2019-20年秋冬売れ筋ビジネスリポート」を単品でも販売!

 「WWDジャパン」「WWDビューティ」は年に2回、全国の百貨店約50店舗にアンケートを行い、売れ行き動向を調査しています。アンケートをもとに化粧品、特選、婦人服、紳士服、バッグ、シューズ、時計、ジュエリー、ファッションジュエリーの9カテゴリーについて、各百貨店の商況を「ビジネスリポート」という冊子にまとめて伝えています。2019-20年秋冬シーズンの売れ筋アンケートにご協力いただいたのは49店舗。

 「他店で何が売れたのか知りたい」「保存性の高い資料として欲しい」との声が高まり、2019年春夏から「ビジネスリポート」の単独販売を始めました。それまでは「WWDジャパン」「WWDビューティ」の定期購読者特典という位置付けでした。価格は1万円です。“高い!”と思う人もいるかもしれませんが、“そんなことまで話していいの!?”という内容が赤裸々に語られており、全国の主要百貨店の情報を網羅する他に類のない一冊となっています。

 今後、「WWDジャパン」「WWDビューティ」両紙と「WWD JAPAN.com」では「ビジネスリポート」と連動した記事をアップ予定です。好調店舗のバイヤーへのインタビューや伸長率から読み解く担当記者の見立てなど、「ビジネスリポート」と併読することで、「次に売れる商品は何か?」「売るためにはどんな施策が必要か?」などを重層的につかむことが可能です。この機会に、ぜひ「ビジネスリポート」を手に取っていただきたいです。

ビジネスリポートの購入はこちら

*「WWDジャパン」定期購読者には2/24号、「WWDビューティ」定期購者には2/27号の本紙と共に特典として送付します。ご注意ください。

■WWDジャパン vol.2126 「ビジネスリポート」2019-20年秋冬
定価:10,000円+税 A4版 104ページ

■CONTENTS

P2-3 総論

P4-15 化粧品 COSMETIC

P16-24 特選 INTERNATIONAL BRANDS

P25-43 婦人服 WOMEN’S WEAR

P44-57 紳士服 MEN’S WEAR

P58-67 バッグ BAG

P68-77 シューズ SHOES

P78-87 時計 WATCH

P88-95 ジュエリー JEWELRY

P96-104 ファッションジュエリー FASHION JEWLRY

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*「WWDジャパン」定期購読者には2/24号、「WWDビューティ」定期購者には2/27号の本紙と共に特典として送付します。ご注意ください。

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「ヴェルサーチェ」2020-21年秋冬ミラノ・コレクション バックステージ

 「ヴェルサーチェ(VERSACE)」が2020-21年秋冬コレクションをミラノで発表した。ランウエイショーのバックステージに潜入!

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「アントニオ マラス」2020-21年秋冬ミラノ・コレクション

 「アントニオ マラス(ANTONIO MARRAS)」が2020-21年秋冬コレクションをミラノで発表した。

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「エトロ」2020-21年秋冬ミラノ・コレクション バックステージ

 「エトロ(ETRO)」が2020-21年秋冬コレクションをミラノで発表した。ランウエイショーのバックステージに潜入!

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「エトロ」2020-21年秋冬ミラノ・コレクション バックステージ

 「エトロ(ETRO)」が2020-21年秋冬コレクションをミラノで発表した。ランウエイショーのバックステージに潜入!

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「アントニオ マラス」2020-21年秋冬ミラノ・コレクション バックステージ

 「アントニオ マラス(ANTONIO MARRAS)」が2020-21年秋冬コレクションをミラノで発表した。ランウエイショーのバックステージに潜入!

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「モスキーノ」2020-21年秋冬ミラノ・コレクション

 「モスキーノ(MOSCHINO)」が2020-21年秋冬コレクションをミラノで発表した。

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「マルニ」2020-21年秋冬ミラノ・コレクション バックステージ

 「マルニ(MARNI)」が2020-21年秋冬コレクションをミラノで発表した。ランウエイショーのバックステージに潜入!

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「ヴェルサーチェ」2020-21年秋冬ミラノ・コレクション

 「ヴェルサーチェ(VERSACE)」が2020-21年秋冬コレクションをミラノで発表した。

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「ジョーダン ブランド」のイベントにヴァージルとキム・ジョーンズが登場 学生に送ったメッセージとは

 「ジョーダン ブランド(JORDAN BRAND)」による若者の育成プログラム「ウィングス(Wings)」が米シカゴで開催したイベント「ファッション ディコンストラクテッド(Fashion Deconstructed)」に、「ディオール(DIOR)」のキム・ジョーンズ(Kim Jones)メンズ・アーティスティック・ディレクターやヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)が参加した。

 ヴァージルは、自分自身が「さぼりの常習者だった」と「ウィングス」の学生たちの前で語った。「修士課程の論文を書いていたころ、成果物を貼り付けることで教授に私があたかもそこにいると錯覚させて、私はさぼって10ブロックくらい先でやっていたカニエ(ウエスト、Kanye West)の『College Dropout』のサイン会に行ったことを覚えています」。

 同イベントはヴァージルの地元シカゴで開催された。「自宅から車で来たし、ここから10分くらいのところにあるイリノイ工科大学に通っていた。シカゴは私たちの多くにとって故郷であると同時に、バスケットボールやカルチャー、そしてファッションの世界に貢献している都市でもある」とヴァージルは語る。

 ヴァージルとキムのほか、米プロバスケットボールNBAで活躍する八村塁選手らが参加したパネルディスカッションでは、ファッションとバスケットボールの関係について語られた。ヴァージルは、「ファッションだけの影響を受けているわけではなく、スニーカーカルチャーだけの影響を受けているわけでもない。2つの異なるものを混ぜ合わせることができなくてはいけない」と学生に解説した。

 続けてキムは、「興味や関心のあることを取り込むべきだ。そしてそれらをごちゃ混ぜにして新しいものを作る。その際には自分らしさを出すことが重要だ」とアドバイス。「他人がやるようなことはやるべきではないし、リスクを恐れず挑戦すべきだ。また、他人にどう思われるかなんて気にせず混ぜ合わせて掛け合わせなさい。自分が何を信じるかがしっかりしていれば、他人はついてくるものだ」と語った。

 ヴァージルも「君たちのような若者にとって、またキャリアをスタートさせるタイミングとして現代ほど時代はない。君たちのポジションは、私たちが今いるポジションよりもずっと重要だ。デザインすることを通して世界で何が重要かを語るべきだ。サステナビリティ、平等、多様性、これらは大きなブランドが常に語ることだが、すでに遅れている。なぜなら今は君たちの世代が主役であり、この世界は君たちが受け継いでいくものだからだ。決定権は君たちにある。だから私たちの様子をうかがうのではなく、君たち自身が行動を起こしたなら、目の前の箱に入ったツールを使って世界の問題を解決することができるだろう」とエールを送った。

YU HIRAKAWA:幼少期を米国で過ごし、大学卒業後に日本の大手法律事務所に7年半勤務。2017年から「WWDジャパン」の編集記者としてパリ・ファッション・ウイークや国内外のCEO・デザイナーへの取材を担当。同紙におけるファッションローの分野を開拓し、法分野の執筆も行う。19年6月からはフリーランスとしてファッション関連記事の執筆と法律事務所のPRマネージャーを兼務する。「WWDジャパン」で連載「ファッションロー相談所」を担当中

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「エンポリオ アルマーニ」2020-21年秋冬ミラノ・コレクション

 「エンポリオ アルマーニ(EMPORIO ARMANI)」が2020-21年秋冬コレクションをミラノで発表した。

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