ファッション通信簿Vol.54 斬新、奇抜でワイルドすぎる?「メットガラ」の歴代ファッションを米「WWD」が辛口ジャッジ!

 米「WWD」の人気企画「ファッション通信簿」では、ストリートからパーティー、レッドカーペットまで、海外セレブたちのファッションを厳しくチェック。A+、A、A-、B+、B、B-、C+、C、C-、D+、D、D-、そしてFAIL(失格)の13段階評価で格付けし、それぞれのファッションポイントを勝手に辛口ジャッジ!

 第54回は、これまでに開催された「メットガラ(MET GALA)」からマーク・ジェイコブス(Marc Jacobs)、ジャレッド・レト(Jared Leto)、リル・キム(Lil’ Kim)、キム・カーダシアン(Kim Kardashian)、ケイティ・ペリー(Katy Perry)、ジャネール・モネイ(Janelle Monae)、ジョン・ガリアーノ(John Galliano)、マドンナ(Madonna)が登場。毎年5月に開催されるファッション展覧会のオープニングイベント「メットガラ」では、セレブたちの斬新で奇抜なファッションから目が離せない。2020年は新型コロナウイルスの影響で無期限延期となってしまったが、そうとなれば今回は米「WWD」の辛口評価とともに歴代のファッションを振り返って楽しむのはどうだろうか。

The post ファッション通信簿Vol.54 斬新、奇抜でワイルドすぎる?「メットガラ」の歴代ファッションを米「WWD」が辛口ジャッジ! appeared first on WWD JAPAN.com.

【動画】平均年齢87歳 メンズ最長老らが語るファッションのゆくえ

 「出張インタビュー」3回目は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、初めてオンライン版に挑戦します。お迎えするのは、日本におけるファッションイラストレーターの草分け的存在であり、人気キャラクター“アイビー坊や”の生みの親でもある穂積和夫さん89歳と、今なおメンズファッションのバイブルとして愛される「TAKE IVY」(婦人画報社)の仕掛け人であり、「ヴァン(VAN)」創始者の石津謙介さんの長男であり、服飾評論家の石津祥介さん85歳です。

 柳井正ファーストリテイリング会長兼社長による「『ユニクロ』の原点は『VAN』」発言の真意とは?また、“開拓者”である穂積さんが口にした「ファッションイラストレーションは20世紀で終わった」「同じように“コロナショック”によってファッションデザイナーの時代も終わってしまうのか」が意味するものとは?――見どころ満載です!なにより90歳近いお二人が、初めてビデオ会議システムによる動画インタビューを快諾してくださったことに最大限の謝意と敬意を表します。

The post 【動画】平均年齢87歳 メンズ最長老らが語るファッションのゆくえ appeared first on WWD JAPAN.com.

「無印良品」で売れているリモートワークに役立つアイテム

 新型コロナウイルス拡大の影響でリモートワークが定着しつつある。4月7日の緊急事態宣言発令後の、リモートワーク関連の売れ筋を「無印良品」に聞いてみた。大人だけでなく子どもも休校のため、デスクやテーブルの需要が高まっているという。中でも、“折りたたみテーブル(幅160cm、オーク材)”(税込2万5900円)は折り畳んで省スペースに収納でき、ダイニング用としてだけでなくワークデスクとしても使えるため人気が高い。

 長時間座って仕事をするため、“ワーキングチェア”(税込1万2900円)の売れ行きが好調だ。このチェアの特徴は、自宅での使用を考えた靴を脱いで使いやすい座面高(39〜49cm)で、昇降機能があるので大人用・子ども用を問わないという点。“ウレタンフォームシートクッション角型(杢チャコール)”(税込1490円)も、椅子の座面や背当て用として売れている。コードレスで使用できる“手元をてらすリビングライト”(税込8890円)もリモートワークで売り上げが伸びている。

 仕事をしながら香りを楽しめてリラックス効果がある“ポータブルアロマディフューザー”(2990円)も売れ行きが好調だ。水を使わず、内臓充電池のためコードレスで使用でき、自宅やオフィスではU S B電源でも使用できる。

The post 「無印良品」で売れているリモートワークに役立つアイテム appeared first on WWD JAPAN.com.

@tokyoart_event 展示会&アートイベントbot

【1月15日まで|国立西洋美術館】 クラーナハ展―500年後の誘惑 画家の芸術の全貌を、当時のドイツの思想や文化、社会や政治の状況などと併せて読み解き、さらには彼の死後、近現代におけるその影響にも迫ります。 詳しくはこちら→

Posted in 未分類

名門レナウンの破綻 昭和のビジネスモデルを温存したツケ

 レナウンの経営破綻を「コロナ倒産」と表現することに違和感がある。同社の業績は30年近くにわたって低迷してきた。数年おきに人員整理と事業縮小を繰り返しても収益性が回復することはなく、赤字とわずかな黒字を行ったり来たりしていた。消費増税と暖冬に加えて、親会社・山東如意科技集団の子会社への売掛金を回収できない異常事態によって2019年12月期は67億円の最終赤字に陥っていた。コロナは引導を渡したに過ぎない。

 レナウンの凋落を振り返って感じるのは、企業が変化しないことのリスクである。

 同社のビジネスモデルは、大まかにいえば30年くらい変わっていない。現在の主力ブランドは「ダーバン(D’URBAN)」「アクアスキュータム(AQUASCUTUM)」「シンプルライフ( SIMPLE LIFE)」「エレメント オブ シンプルライフ(ELEMENT OF SIMPLE LIFE)」「インターメッツォ(INTERMEZZO)」「エンスウィート(ENSUITE)」「アーノルドパーマー タイムレス(ARNOLD PALMER TIMELESS)」など。百貨店や量販店向けのブランドが大半で、顔ぶれは1990年代とほとんど同じなのだ。

主力ブランドが高齢化 新ブランドも開発できず

 平成の時代、ファッション業界では2つの大きな潮流があった。一つはSPA(製造小売り)の台頭。製造から販売までを一気通貫管理することで、中間コストをカットし、価格競争力を高める。店頭の客の反応を商品企画に素早く反映させる。2000年以降のショッピングセンター(SC)の開業ラッシュにのって、SPAは業界の主流になった。もう一つはECの浸透。こちらは説明不要だろう。コロナ危機を受けてますます重要性が増している。

 レナウンはどちらの潮流にも乗れなかった。SC向けの「アーノルドパーマー タイムレス」に全体をけん引するほどの力強さはない。売上高に占めるECの割合は3%。そもそも自社ブランドは顧客が高齢化しており、ECを利用する人たちが欲しいと思う商品がない。若い世代を狙ったブランドを育てようと試みてもうまくいかず、この10数年は既存事業を守るだけになっていた。結果として昭和のビジネスモデルが温存され、過去の遺産を食いつぶす状態だった。

 レナウンはかつてグループ売上高3000億円の日本最大のアパレル企業だった。1960年代には“レナウン・ワンサカ娘”のテレビCMで一世を風靡し、70年代以降もアラン・ドロン(Alain Delon)や高倉健を広告塔に起用してブランドイメージを高めた。米人気ゴルファーを起用した「アーノルドパーマー」では、傘のマークによってワンポイントマークの一大ブームを作った。90年代には、のちに多額の負債の要因になる英ブランド「アクアスキュータム」を約200億円で買収した。5月に米国本社が経営破綻した「J.クルー(J.CREW)」を日本に持って来たのもレナウンだった。

 進取の気性に富んでいたレナウンの社風は、長い低迷によって現状維持に傾く。いまレナウンの社内の良い時代を経験しているのは50代以上の社員だけ。それ以外の大半の社員は悪い時代しか知らない。過去の成功体験にこだわりすぎる企業は問題だが、成功体験を知らない縮小均衡の企業からはチャレンジ精神が失われる。

「保守的な選択をしてきてしまった」

 経営陣もそのことは自覚していた。09年から10年間にわたって社長を務めた北畑稔氏は「お客さまの変化が想定以上に早いのに、その時々の商品や企画で保守的な選択をしてきてしまった」と反省の弁を述べたことがある。北畑氏の後任として19年5月に社長に昇格した神保佳幸氏は「負けグセがついている社内の閉塞感を変えたい」と就任会見で話していた。

 10年にレナウンが山東如意の傘下に入った際、中国企業によるショック療法で経営が変わると期待されたが、目に見えるほどの変化はなかった。「アジアのLVMH」を目指すとした山東如意は近年、欧米ブランドの相次ぐM&A戦略が仇となって財務状況が急速に悪化した。レナウンをサポートするどころか、対立する場面が目立つようになっていた。19年末、レナウンは山東如意の香港子会社から売掛金の回収が滞る異例の事態になり、大赤字を計上した。今年3月の株主総会では山東如意の動議によって社長の神保氏、会長の北畑氏の続投が否決された。東証1部上場企業とは思えない迷走のところにコロナ危機に見舞われ、白旗を上げざるをえなくなった。

 レナウンと同様に老舗アパレルとして括られるオンワードホールディングス、ワールド、TSIホールディングスなどは、痛みを伴うリストラを断行しながらもデジタル時代に向けた自己変革に取り組んでいる。それらに比べると、レナウンはあまりに旧態依然として、ビジョンに欠けていたと言わざるをえない。

The post 名門レナウンの破綻 昭和のビジネスモデルを温存したツケ appeared first on WWD JAPAN.com.

高島屋大阪店、日本橋高島屋S.C.、高島屋横浜店など8店が再開 18日から

 高島屋は5月18日から、高島屋大阪店、日本橋高島屋S.C.、高島屋横浜店、タカシマヤタイムズスクエア(東京都渋谷区)など首都圏・大阪の8店の営業範囲を拡大すると発表した。それぞれ衣料品や靴、バッグ、リビング雑貨などを扱うフロアを“生活必需品”の範疇として再開するが、特選や呉服・宝飾・美術、化粧品などは休業を継続する。

 対象店舗は、そのほか高島屋堺店(大阪府)、高島屋泉北店(同)、高島屋港南台店(神奈川県)、高島屋大宮店(埼玉県)。4月7日の「緊急事態宣言」の発効以降は食品フロアのみ営業してきた。

 18日時点では、取引先の判断で休業を継続する売り場はあるものの、それぞれ全館の6~9割程度が再開することになるという。感染防止策として、店内アルコール消毒の強化、飛沫感染防止シートの設置、混雑時の入店制限などを実施する。

 高島屋はすでに玉川高島屋S・C(東京都)、立川高島屋S.C.(同)、柏高島屋ステーションモール(千葉県)を5月14日に再開している。

The post 高島屋大阪店、日本橋高島屋S.C.、高島屋横浜店など8店が再開 18日から appeared first on WWD JAPAN.com.

@tokyoart_event 展示会&アートイベントbot

【4月9日まで|スヌーピーミュージアム】 第2回展覧会 史上最大のスヌーピー展「もういちど、はじめましてスヌーピー。」 誕生秘話から、約50年間大きな変遷を遂げていく様子を、原画約80点と映像で紹介 詳しくはこちら→

Posted in 未分類

帰宅直後の“顔洗い”にも使える 天然由来成分の石けんを味方に

 手洗い、うがいに加えて、帰宅後すぐに顔を洗うこともウイルス対策の一助となるのだとか。また在宅ワークで、石けんでオフできるライトなメイクアップにシフトしている人も増えているのではないだろうか。石けんに含まれる界面活性剤がウイルス除去に期待できるという話もある。今回は、中でも天然由来成分で作られた石けんをピックアップして紹介する。

薬用植物として用いられてきた藍を使用

 「アムリターラ(AMRITARA)」は6月8日に、“タデ藍”を使った「インディゴ バランシング ソープ」(2750円)を発売する。藍は、葉をちぎってもそこから再び根を生やすほど生命力の強い植物で、古くから薬用植物として解毒や解熱のために利用されてきた。同製品に使われているのは徳島県で栽培される“タデ藍”という品種。最近の研究では、抗炎症作用があるといわれるトリプタンスリンや、抗酸化物質ポリフェノールの一種のケルセチンを含むことが分かってきた。

 また、作り方にもこだわりがある。50℃前後の温度でじっくり熟成させるコールドプロセス製法を採用しており、一般的なホットプロセス製法(釜たき製法)に対して、必要最低限の熱だけを加えるため美容成分が壊れにくいという特徴がある。滑らかで少し青みがかかった泡が肌をすっきりと洗い上げ、大人の揺らぎ肌にアプローチする。

20%も海塩を含有。汚れを浮かせ、つるりとした肌に

 天然海塩を使ったコスメブランド「スフィア(SPHERE)」の「ソルト・ソープ エナ」(3260円)には、20%もの海塩が含まれている。配合している海塩はオーガニック認証のコスモスナチュラルを取得しているのも珍しいこと。天然海塩をふんだんに使うことで、血行促進や抗菌、抗炎症、収れん作用が期待できるほか、肌が持つ自然治癒力を高める働きも。泡立てネットを使い、ぬるま湯を少しずつ加えれば、もこもこの濃密泡を作ることができる。顔全体にのせて、30秒~1分ほどパックしてから洗い流すのがおすすめだ。

国産シルクから抽出したシルクプロテインを配合

 表面に刻印されたスマイルマークが印象的な「だいじょうぶせっけん」(1815円)。肌が弱い妻のために、夫が石けんを開発したことが製品化のきっかけになった。キー成分は、国産シルクから手作業で抽出するタンパク質のシルクフィブロイン。フィブロインのアミノ酸組成は人体の組成と似ていて、保湿力に優れた成分といわれているものだ。成分は、オリーブ油、パーム油、ヤシ油、水酸化ナトリウム、加水分解シルク(フィブロイン)とシンプル。洗顔はもちろん、デリケートな部分の洗浄にも使うことができる。

 いずれのアイテムも防腐剤や香料を使っていない。選ぶ際の基準にしてもいいかもしれない。

The post 帰宅直後の“顔洗い”にも使える 天然由来成分の石けんを味方に appeared first on WWD JAPAN.com.

米百貨店J.C.ペニーが破綻 売却先を模索

 米百貨店のJ.C.ペニー(J.C.PENNY以下、JCP)が現地時間15日夕方、日本の民事再生法に当たる連邦破産法11条の適用を申請した。新型コロナウイルスの感染拡大による危機の前から経営は難航していたが、長期休業が追い打ちをかける形となった。

 JCPは36億ドル(約3816億円)の長期債務を抱えており、直近で1700万ドル(約18億円)の利息の支払いをしたが、今月中に別の期限がある。今回の申請で負債を解消し、コロナ危機を乗り切る計画だ。

 同社は財務基盤を強化するために、先取特権債務の約70%を保有する債権者と再建契約を締結。手元に約5億ドル(約530億円)の現金を保有しており、既存の第一抵当権者から9億ドル(約954億円)のDIP融資(倒産手続きに入っている企業に対するつなぎ融資)を確保している。今後、売却の可能性を探りながら、店舗の閉鎖も計画する。

 米国とプエルトリコに850店舗を抱えるJCPはモールに多く出店しており、そうしたモールを運営する大手ディベロッパーのサイモン・プロパティ・グループ(SIMON PROPERTY GROUP)やブルックフィールド(BROOKFIELD)などが買収するのではないかと見られている。

 2020年1月通期決算の売上高は前期比8.1%減の100億1600万ドル(約1兆616億円)、純損失は前期の2億5500万ドル(約270億円)から2億6800万ドル(約284億円)に増加していた。

The post 米百貨店J.C.ペニーが破綻 売却先を模索 appeared first on WWD JAPAN.com.

BARNEYS at HOME #36 【EAR UP】【MOUS.】バーニーズ ニューヨークスタッフおすすめ商品:<イヤーアップ>・<モウズ>プルミナス

バーニーズ ニューヨークのスタッフがおすすめのアイテムをピックアップしてご紹介!

今日ご紹介するのはウィメンズバイヤー熊澤がおすすめするビューティーアイテム、<イヤーアップ>・<モウズ>プルミナスです!

<イヤーアップ>

耳周辺のツボを刺激することで美しい表情に導くアイテムです。

両手が空くため、メイク中や家事をしながらご使用いただけます。

IMG 0098 BARNEYS at HOME #36 【EAR UP】【MOUS.】バーニーズ ニューヨークスタッフおすすめ商品:<イヤーアップ>・<モウズ>プルミナス

<モウズ>プルミナス

コードレスで防水仕様の美顔器で、お風呂でもご使用いただけます。

専用化粧品が不要なので普段の洗顔やスキンケアにプラスしてみてはいかがでしょうか。

IMG 0094 BARNEYS at HOME #36 【EAR UP】【MOUS.】バーニーズ ニューヨークスタッフおすすめ商品:<イヤーアップ>・<モウズ>プルミナス

ご紹介したアイテムはオンラインストアよりご覧いただけます。

 

EAR UP<イヤーアップ>

https://onlinestore.barneys.co.jp/beauty/beauty_accessories/2680003941821.html?2020_bjyoutube

 

MOUS.<モウズ>プルミナス

https://onlinestore.barneys.co.jp/supplier/supplier_05032/2123657.html?dwvar_2123657_color=0000&cgid=supplier_05032#sz=60&start=1?2020_bjyoutube

 

新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、バーニーズ ニューヨーク各店は4月9日(木)より当面の間、臨時休業させていただいております。

バーニーズ ニューヨークでのショッピングはオンラインストアにてお楽しみください。

 

バーニーズ ニューヨーク オンラインストア

https://onlinestore.barneys.co.jp/top?2020_bjyoutube

 

 

それでは次回の更新もお楽しみに!

ステラ・マッカートニーが新型コロナを語る サステナブルなビジネスの重要性

 新型コロナウイルスが全世界で猛威を振るう中、ステラ・マッカートニー(Stella McCartney)へのインタビューが実現した。地球環境、チームとのつながり、創作活動やビジネスから家事や4人の子どもの世話に至るまで――ステラはいま何を考えて、どのような生活を送っているのだろうか?

WWD:気分はどう?

ステラ:2つのことを感じているわ。私の個人的な感情と、もうひとつはもちろんビジネスのこと。私はいま2つの人生を生きている。4人の子どもの母親であり、妻でもある。一日3回の食事を作るのも大好きよ。子どもたちと都会ではなく自然の中で生活するのが好き。馬がいるから隔離生活でも平気よ。

もちろん、新型コロナウイルスによって多くの命が失われていることも、人びとが大変な思いをしていることも心から悲しく思う。英国の国民保険サービス(National Health Service)の最前線で働く人や、緊急事態の分野に従事するすべての人に敬意を抱いている。他者に対する思いやりがあれば、みんなが同じ気持ちでつながることができる。この現実は本当に重くて、簡単に片づけられる問題ではないわ。この状況をとても危惧している。一方で、私には世界中にたくさんの従業員を抱えているビジネスウーマンとしての一面もある。もちろんほかと同様に、私のビジネスにも影響は出ているわ。私たちが大切にしていることのためにビジネスを成功させたいと常々思っている。でも今、「全員が初めて、いろいろな意味で一つにつながった」と思うでしょう?重要なことだわ。

WWD:隔離を通してそのようなつながりを感じるなんで不思議だ。

ステラ:そうね。家族が多いから個人的にはそれほど孤独ではないわ。仕事面では、私たちの業界ではチーム作業によってお互いの創造性を高め合っているから、初めの数週間は本当に興味深いものがあった。デバイスを通じた仕事環境を整えて、これまでとは違う形でチームを動かさなければならなかったから。でも今はチームのみんながつながりを感じている。世界中のチームとも普段以上に強くつながっている。楽しいし、これからも続けていきたい。でも今後新たに普通の生活に戻ったとき、私たちの生活にどのような影響が出てくるのかとても気になる。

チームのみんなが精神的にも感情的にも大丈夫であることを常に気にかけている。普段の私にそんな時間はないし、ただ毎日の仕事に追われているだけだった。でも今は心配だから、みんなの様子を確認するだけのために毎週電話する、みたいな感じよ。イタリアのチームは外出禁止で、食べ物を買いに行くことしか許可されていない。そんな厳しい生活が私たちにどんな影響を及ぼすのかなんてわからないわ。

WWD:そういう根本的な部分は地域によって変わると思うが。

ステラ:そうね。クリエイティブであり続けると同時に、状況が違うそれぞれの地域や、隔離されている人とそうでない人たちなど、対応は本当に大きく異なる面もある。イタリアは活動拠点として重要な位置にあるから、できることとできないこと、いろいろなやり方など多くの話し合いをしたわ。サステナブルな働き方をするには先を見据えて行動しないといけない。サプライヤーや素材の生産現場に対する責任もあるから、製造のプロセスを稼働させて事前に多くの生地を作っている。大切なサプライヤーたちに敬意と誠意を持って対応したいと思っている。

WWD:隔離生活も家族と一緒の場合と1人で行う場合とでは全く別物になる。それでも仕事面でのストレスはあると思うが。

ステラ:私はクリエイティブな家庭で育ったの。そして、クリエイティブであることに孤独は付き物よ。ビートルズ(The Beatles)が解散したとき、私たちはスコットランドの農家に引っ越したんだけど、周りには本当に何もなかった。母(リンダ・マッカートニー)と父(ポール・マッカートニー)はアルバムを作っていたけど、そのときの父のアルバム「マッカートニー(McCartney)」は最高傑作だと思うわ。この経験は私のものの考え方や仕事、家族、友人関係など人生そのものに大きな影響を与えた。

私の友人の大多数はアーティストかクリエイティブな分野の仕事をしている人たちで、彼らのほとんどが孤独な環境で働いている。名前を挙げると、画家のデイヴィッド・ホックニー(David Hockney)に近況報告をしたときに彼は、「いつも以上に絵を描いている」と言っていた。何かが生み出されるのはそうした孤独な瞬間であって、チームワークに移行するのはその後よ。父は一人でアルバムを書き、その後次のステップに進んでいた。技術的な処理や製品化、アートワーク、そして最後は何万人もの人びとの前でツアーを行うようにね。そしてそれはファッション業界でも同じよ。

一人の時間とチームとの時間

WWD:ひとりでクリエイティブな活動を長く続けたいというふうにも聞こえるが。

ステラ:たくさん電話をしているから、普段よりもいそがしく感じるの。そのせいで創作活動や孤独から離れているから、バランスを取りたいと思っている。たぶんすべてに通ずる答えはそれね。

WWD:ほかのデザイナーたちはチームでの創作活動について語ってくれた。あなたの場合はやはり単独で進めるというふうに聞こえる。

ステラ:私の名前がブランド名になっているから、すべては私の考えや信念、創造性が源になっている。私にはお互いに刺激し合えるチームがいるけど、私たちはみんなその源をスタート地点にして創作活動を行っている。ファッション業界にいる人はみんな時間がないと文句を言っているから、私は個人の時間とチームでの時間のバランスを取ることが大切だと思っている。

むしろ今のような状況になる前からすでに、春夏コレクションに向けてそうした働きをしてきた。新しい生地を購入しないで春夏を作れるか?すでにあるものをどう活用できるか?もう何年間もそうしていて、それが私の働き方であり心の動き方でもあるの。今あるものにどうやって新しい命を吹き込むか――すべてがアップサイクルという試みを2シーズン前のランウエイで行ったわ。私たちのブランドにとってとても興味深い経験になった。

WWD:あなたが着ているトレーナーにはなんて書いてある?

ステラ:“ウィー アー ザ ウエザー(We Are The Weather)”と書いてあるわ。小説家のジョナサン・サフラン・フォア(Jonathan Safran Foer)とコラボレーションしたカプセルコレクションなの。サステナブルな生地を使用して製作したもので、コレクション名はジョナサンの気候変動危機をテーマにした小説に由来している。私がやってきたことは今の状況にぴったりな気がするわ。私のキャリアで積み上げてきたもの全てが今にふさわしいと感じる。

WWD:そのことと、先ほど話してくれたことを踏まえると、生地に関してはほかのブランドよりも先を行っていると思う?

ステラ:私が使用しているビスコース生地は、サステナブルな管理態勢を整えた生産地の原材料から作られている。態勢を整えるのに3年かかったわ。長い時間をかけた唯一の供給源であるからこそ大切にしたい。今はビジネス全体を見なければいけないし、どちらにしてもそうするけど、その必要性はさらに高まっている。もし生産拠点が全てイタリアだったら、EC向けの製品をどう手配するのか、各マーケットの動向やロックダウンの状況なども注視しなければいけないし、その点に関してはみんな同じだと思う。

WWD:グローバルマーケットではそれぞれに違いがある?

ステラ:マーケットごとに状況は異なる。でも、世界の人びとがいま購入しているのは予想通り生活必需品やクラシックなものよ。私たちのブランドにはタイムレスでアイコン的な“ファラベラ(FALABELLA)”のバッグや、“エリス(ELYSE)”のシューズのような主要製品があってよかった。多くのブランドでも同じだと思う。人びとがマインドフルネスにより意識を傾けるように願うわ。顧客の意識が高まれば、何かしらのムーブメントも起きる。それがファッション業界のあるべき姿だと思うわ。

WWD:洋服やアクセサリーの需要が少しでもあるとは驚いた。人びとに購買意欲があると思っている?

ステラ:たくさん買うのではなく、厳選して買うということよ。春夏コレクションを製作していたときにすでに「どうしてこんなにたくさんの商品を作っているのか?」と考えていた。廃棄物の多さはファッション業界にとって大きな問題よ。だから私は廃棄物の削減やその活用法に大きな関心があるの。「ステラ マッカートニー」では、ほかのどのブランドよりも廃棄量を抑えていると思う。生産管理を上手にやって、さらに効率化していきたい。

「ファストファッションの行く末は火葬か埋葬のどちらかだ」と言うのに今ほど適した時期はない。貨幣価値に換算すると、年間1000億ドル(約10兆円)もの生地や資源が無駄になっている。大量生産する必要がないのは明らかよね。人びとの購買意欲が落ちていることに私も共感する。今あるものを再利用するというのは私が常々考えていることであって、とくに新しい考えではない。だからこそ私の作る、時を感じさせないクラシックな製品に価値があると思う。誰かの人生とともにあり、その後も別の誰かの人生に受け継がれていくようなものを作るにはどうしたらいいか――私は何かをデザインするとき、それを考えるところから始めるの。リサイクル、再利用、中古販売やレンタルを可能にするためにも、どうやってトレンドに頼らないデザインを生み出すか?そういったことに全く偏見はないし、新しい発想を取り入れていきたい。

WWD:「余計なものはない方がいい」という価値観の中で、どのような成長の見通しを描いている?

ステラ:私たちは巨大ブランドではないけど、そこには本当の意味での成長がある。ブランドがあって製品がある。人は必要なものが壊れたら新しいものを買うか、それに飽きて違うものを求めたりもする。新しいものを欲しがるのはいいことだけど、よりよい方法である必要がある。そこで企業としてできることは、供給源や製造方法に配慮したいいブランドであること。「ステラ マッカートニー」はその点において最高よ。すぐにでも買って大丈夫。

環境問題について学ぶ必要性

WWD:ありがとう。あなたはアイルランド出身の職人だ。

ステラ:その通り!私は何かを禁じたりしないし、人は何かを買うことを禁じられたりするべきでもない。でも人は今後さらに、その土地に根差したいいものをオンラインで買うようになると思う。それが二酸化炭素の排出量削減にもつながる。

環境に配慮した倫理的な行動を取るということは、ビジネスで成功を目指してはいけないということなのか?というジレンマを常に抱えている。でも今は、みんなが私のビジネスモデルを見習うべきだと強く思う。みんながそうすれば議論は必要ない。でも今は従業員を雇い、イタリアに工場を持って、世界中の農家とともに健全なビジネスを行うことが可能だという成功例を示す必要がある。意識の高いビジネスをすることは可能なのよ。

WWD:世界中で外出が規制されたことで空気や水がきれいになったが、その背景には厳格なロックダウン態勢が敷かれていた事実がある。これを楽観的か悲観的か、どちらに捉えている?

ステラ:環境にもたらされたいい影響をとても楽観的にとらえている。環境汚染はすぐに改善されることがはっきりした。もちろん厳しい行動規制を望んだりはしていないけど。

WWD:それは誰も望んでいない。

ステラ:環境問題についてもっと議論して学ぶ必要がある。さもないと後で苦しむことになる。新型コロナによって命を落とした人や大切な誰かを失ったことで痛みや苦しみを経験した人は、そこから何かしらの見返りを得る必要がある。失われた命に対して権力者たちが敬意を払い、環境に配慮した政策決定を行うなら、こうした悲劇も無駄にはならないと思う。

WWD:公衆衛生のプロトコルと環境に対するそれは合致しない部分もある。私たちは常に手を洗っており、水の使用量は増加している。使い捨て製品の需要も高まった。ニューヨークではビニール製手提げ袋が禁止になって間もないが、現在その規制は保留になっている。「スターバックスコーヒー(STARBUCKS COFFEE)」は休業に入る前、顧客が持参したタンブラーやマグにドリンクを提供するサービスを一時的に中止していた。

ステラ:使い捨てプラスチック製品については技術的な話になる。この問題については長年意識を傾けてきた。完全に無害な物質に分解できる使い捨て製品を作る企業に注目してきたが、いまは世界的に需要が高まっていることもあり、使い捨てのカトラリーが注目されている。「ステラ マッカートニー」では、洋服のドライクリーニングを避けたり、洗濯回数を減らすこと、洗濯機の利用を控えめにすることなど、水への取り組みを何年も前から行っている。ファッション業界だけで水の使用量の話をするのは馬鹿げている。手洗い以外にも水の使用量を抑える方法はいくらでもあるし、全ての業界で日々気を付けていくべき問題だと思う。

WWD:環境と公衆衛生問題は二分化されている?それとも、突き詰めて大局的に見れば一つの問題だと思う?

ステラ:突き詰めて大きく捉えれば一緒だと思うわ。究極には動物愛護の考えがあり、食肉用の動物にまつわる各プロセスは疫病の温床でもある。食肉業界は健全できれいな業界とは言えない。地球全体が動物の飼育や食肉としての処理などに罪悪感を抱いていると思う。誰かがこのことについて注目しない限り、問題はなくならない。全てはつながっているのに、誰もこのことについて議論しないことの方が興味深いわ。

WWD:なぜ?

ステラ:なぜなら、毎年何十億もの動物を殺しているという事実に皆はいい気分がしないからよ。そこには罪悪感があるから話したがらない。間違いだとわかっているからこそ向き合いたくないのね。私たち全員が考えなければならないことよ。私はベジタリアンだから当てはまらないけど、地球上の大多数の人は責任を持って議論するべきだと思う。私は前向きなタイプだから、「できないなら完全にやめなくてもいいけど、消費量を抑えていいものを買って」と伝えたい。個人レベルでの消費や需要が食肉ビジネスに影響をもたらすから、それぞれが消費量などの面で行動を変えていくべきだと思う。

22年前に母が亡くなってから、彼女のベジタリアン食品会社の運営にも携わっている。30~40年前に企業したベジタリアン向けの食品ブランドだけど、年々成長を続けている。ベジタリアン人口が増加したことで競合する会社も増えて、母も喜んでいると思う。消費者の嗜好が変わってきたことで、外食チェーンのビジネスにも変化が見られる。これが新しいライフスタイルに向けた変化であればいい。

WWD:お母さんの会社を監督しているの?

ステラ:家族みんなでやっているファミリーブランドよ。私はパッケージを担当している。

WWD:それは素晴らしい。どのくらいの間会社をやっている?

ステラ:会社がいつ設立されたか知らないの。確認しようと思っていたことを忘れていたわ。リブランドするときにパッケージに記載したくて(リンダ マッカートニー フーズは1991年の創業)。

子どもたちに伝えていること

WWD:あなたはご両親のしつけや家庭の主義に忠実な生活を送っているが、お子さんはどうか?あなたの考え方に疑問を投げかけた子はいる?

ステラ:疑問を感じていると思う。まさに私がそうだったから。でも今はまだベジタリアン人口が多くないとはいえ、そういう人もまわりにたくさんいるはずよ。驚いたことに、友人みんながベジタリアンでなくとも、今は昔よりもずっとその考え方に精通している人が多い。子どものころ両親に「なぜ自分たちはベジタリアンで、お肉を食べられないの?」と尋ねたら、「お肉を食べるか食べないかは自分で決めることだから、食べてもいい。でも私たちは死んだ動物を食べたくないからお肉を食べないんだ」と言われたの。私の子どもたちも全く同じ質問をしてきたから、私も「やりたいことは自由にやりなさい。あなたの選んだことを尊重するけど、私はこういう理由でベジタリアンなのよ」と、同じように答えたわ。子どもたちの目を見ればわかる。お肉を食べないスタンスの家族の一員だということを世界の人が知っているとわかっていれば、週末にこっそりチキンカツを食べに行こうとは思わないわよね。

要するに子どもは美しいほどに自然と共鳴していて純粋無垢だから、「見て、ニワトリが生きている。そのニワトリがフライにされる。それを食べたいと思う?」と言えばわかるのよ。肉料理が食卓に並ぶまでの実際の過程を目にすれば、だれも食べたいとは思わない。

WWD:新型コロナウイルスがファッション業界に永続的にもたらす影響は何だと思う?

ステラ:わからないわ。私が最も恐れているのは、私たちが普通だと思っている状態にただ戻ること。でも、今後は別の方向に進むことを願っている。みんなは常に自分自身やチームを急かしてしまう私を見て笑っているけど、変化を起こすための行動を取り続けなければ私がやることは成功しない。

いま、業界やビジネスに携わる人たち全員が立ち止まって、物事を別の面から考え直す必要がある。みんないいアイデアを出して競争で勝ちたいと思っているし、先の未来を予測しようと躍起になっている。世界の状況は変わってしまったけど、ファッション業界にいれば新型コロナウイルスの有無にかかわらず日々そういう風に考える必要がある。それが私たちの仕事よ。でも、人びとのお金に対する考え方は変わったと思う。より注意深く投資をして、物理的にも精神的にもこれまでとは違う買い方になると思う。

WWD:規模は小さくなると思うが、春夏コレクションについての今の考えを聞かせてほしい。

ステラ:今回のことで春夏コレクションの製作が一時中断となったが、ブランドとしてはただ全てをキャンセルするのではなく、なにか別のアクションを起こすべきだと感じる。他のブランドと差をつけるためにも、今まで以上にクリエイティブな働きかけが必要ね。いろいろ考えながら洋服やアクセサリーの製作をしている。数カ月間の自粛生活を通じて、その間におしゃれをしていなかった人たちの意識がファッションに向くこともあるだろうし、買い物を楽しむ人も出てくると思う。

またサステナビリティの話に戻るけど、新しい生地をオーダーせずに春夏コレクションを製作したいと考えている。大量に購入したすでに手元にある生地から何かを作る。私たちはほかのファッションブランドとは違うわ。

WWD:その通りだ。

ステラ:私は環境に配慮したサプライヤーと提携している。それがブランドとしてのコアな価値観であり進むべき方向でもある。そうした意味では私たちはラッキーね。2019-20年秋冬シーズンのアップサイクルのコレクションのラストに発表したコートのデザインは、店頭で5シーズンくらいは通用する。そういうアイテムはすべてリミテッド・エディションになっている。つまり、ファッションビジネスにおいてサステナブルであれば、今回のような出来事が起きても頭一つ抜けている状態にいられるということ。私が頼りにしているのはサステナブルな素材であって、ほかの人たちとは違うわ。

WWD:あなたのポリシーは実践的なビジネスになる。

ステラ:そうね。そしてサプライチェーンとのコミュニケーションにもつながる。私が仕事をしたいと思える合皮のサプライヤーは、ソフト・ビーガンレザーとフェイクファーを一緒に開発した2社しかない。私は自分自身の小さなネットワークを頼りにしている。環境に及ぼす影響のうち60%以上は原材料の生産段階で発生している。つまり、状況をいい方向に大きく変えられるのもこの部分なのよ。そのシーズンで生地を使わなかったとしても、売ったり捨てたりしないで次のシーズンに再利用するの。

WWD:新型コロナウイルスでショーのシステムに変化はあると思う?

ステラ:その話はもう20年くらいしている気がするわ。そうよね?

WWD:はい。でも、今回の危機が決定打となってリセットされると思う?

ステラ:私たちがしているのは新しいものを生み出して、さまざまな方法で関心を集め、人びとの気持ちや考えを反映していく仕事よ。だから常に新しい手法を取り入れることができる。ファッションショーは古いと考えて、ショーの在り方にみんなが疑問を呈している。答えを見つけるのは難しいけど、私たちは今回の危機によってそうすることを余儀なくされると思うわ。でも、きっと新しいエキサイティングなアイデアが出てくることは確かね。

The post ステラ・マッカートニーが新型コロナを語る サステナブルなビジネスの重要性 appeared first on WWD JAPAN.com.

連載「今、デザイナーができること」Vol.13 有働幸司「ファッションシステムが変わる。“新たなスタンダード”を提案するとき」

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、世界中で不透明な状況が続いている。そんなときに、ファッションは何ができるのか。生産者から販売員まで業界全体が不安を抱えている状況に、ファッションデザイナーたちは何を思うのか。日々変化する状況に対応しながら、それでもファッションの力を信じ続けるデザイナーたちの声を連載で紹介する。今回は、自身の「ファクトタム(FACTOTUM)」のほか、さまざまな企業との協業も行ってきた有働幸司デザイナーが今後の物作りのあり方を語った。

FACTOTUM

有働幸司デザイナー

Q.今、デザイナーができることは?

A.新型コロナウイルスの感染拡大で、さまざまなブランドや企業が展示会やイベントを開催できず、小売店も臨時休業を余儀なくされている。その経済的影響はファッション業界にとって深刻で、今後はさらに厳しい状況になっていくことも予想される。未曾有の事態は、人々の価値観や嗜好を変えてしまうかもしれない。でもファッションデザインに携わる身として、ただおびえているわけにはいかない。たとえ経済が厳しくなったとしても、その環境でどのような服を提案すべきかを考え続けている。従来のファッションシステムの中に答えがあるとは必ずしも思わない。システムが変わる可能性があり、資本主義社会がいかに不安定であるかを目の当たりにした今だからこそ、ファッションデザイナーは発想を転換し、“新しいスタンダード”を提案するタイミングだと思う。着た人の気持ちが前向きになり、生活に幸せが生まれて、地球や社会に優しい服作りがこれからは必要になるはずだ。

The post 連載「今、デザイナーができること」Vol.13 有働幸司「ファッションシステムが変わる。“新たなスタンダード”を提案するとき」 appeared first on WWD JAPAN.com.