「ニードルズ(NEEDLES)」が2021年春夏コレクションを発表した。
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バイヤー向けにトピックスを拾います。
「ニードルズ(NEEDLES)」が2021年春夏コレクションを発表した。
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「鎌倉シャツ」の創業者で会長の貞末良雄氏(79)を描いた「シャツとダンス〜『アパレルの革命児』が起こした奇跡〜」(玉置美智子著、文藝春秋刊)に、次のような場面がある。1970年代半ば、貞末氏はヴァンヂャケットに勤務していた。酒の席で部下が愚痴をこぼし、貞末氏が諭す。
「百貨店からはしょっちゅう掛け率、掛け率といわれて大変ですよ」
掛け率を下げるとは、つまり、百貨店がヴァンに支払う商品の仕入れ代金を安くすることだ。定価1万円の商品を7000円より5000円で仕入れて売ったほうが百貨店の利益が増える。利益は2000円増だ。
「百貨店の掛け率を下げればヴァンは、自分たちの利益を確保するために原価率を下げる。そうやってどんどん落ちていくプロパー消化率(編集部注:定価で売れた割合のこと)に対して、掛け率と原価率を低くしてバランスをとっていったんだ。それでプロパー消化率が50%を切る頃には、原価率は20%、ってわけだ。そのうち15%になるよ。お客さんを犠牲にした負のスパイラルだ」
半世紀近く前の話なのに、現在のアパレル業界の課題とあまり変わりないことに驚く。アイビーで一世を風靡したヴァンは、放漫経営がたたって78年にあっけなく倒産した。現在、アパレル業界ではコロナが引き金となった経営破綻や事業再編が相次いでいる。だが、コロナ前から「お客さんを犠牲にした負のスパイラル」に陥っていた。失敗の本質はいつの時代も変わらないのだ。
貞末氏のアパレル人生は50歳過ぎまで挫折と苦労の連続だった。ヴァンを含めて勤務したアパレルや小売業5社は全て倒産する。顧客目線を忘れた企業はどうなるのか、嫌というほど体験してきた。
53歳の貞末氏がこれまでの失敗を糧に立ち上げたのが、1993年創業のメーカーズシャツ鎌倉だった。どうすればお客さんは満足してくれるのかを、徹底的に考え抜いた。中間コストを削減したSPA(製造小売り)モデルを構築する。国内工場で作った高品質なシャツを4900円(当時)で提供する。商品をシャツ1本に絞って決して作りすぎない。価格への信頼性を守るためセールはせずに定価で売り切る。鎌倉市のコンビニの2階からスタートした小さなシャツ屋はじわじわと支持を集め、都心に店舗を持つ頃には鎌倉シャツの愛称で呼ばれるようになっていた。2012年には紳士服の聖地であるNYマディソンアベニューにも出店する。日本を代表するスペシャリティーストア(専門店)になった。
ここで描かれているのは、貞末氏一人のサクセスストーリーではない。もう一人の主人公としてスポットライトが当てられるのが、貞末氏の妻で鎌倉シャツ社長(現在は退任)のタミ子氏だ。ヴァンの同僚だった二人のなれそめから、夫婦それぞれの複雑な生い立ち、ヴァン倒産で経済的にも苦労する家族の姿まで詳細に書かれている。
専業主婦だったタミ子氏は、40代半ばで夫とともにシャツ屋の経営者になる。貞末氏がサプライチェーンの構築に注力する一方で、タミ子氏は毎日休まずに店頭に立ち、抜群のコミュニケーション力で鎌倉シャツのファンを増やしていく。ホスピタリティーが高く評価されている同社の販売スタイルを確立したのがタミ子氏だった。
だが、創業25周年を目前にした18年8月、タミ子氏は脳出血で倒れる。貞末氏と家族による介護の日々が始まる。
重度の後遺症を患ってしまったタミ子氏の体を支えながら、貞末氏は自問自答する。半世紀近く夫婦であり、その半分はビジネスパートナーであった。彼女をビジネスの世界に入れたために、いらぬ苦労をかけてしまったのではないか。心の中で詫びる。「タミ子さんの優しい夫になりたいんだ、なれるだろうか」――。そして、貞末氏は一つの決断を下す。
この本はファッション小売業の要諦を学ぶビジネス書であると同時に、夫婦の飾らない愛情をつづったドラマでもある。タイトルの「シャツとダンス」は夫婦の絆を象徴するあるエピソードから取られた。
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アイウエア企業のジンズが展開するハイエンドライン「ジェイ オブ ジンズ(J OF JINS)」は8月5日に、“COMFORT TECHNOLOGY”というコンセプトのもと、D2C業態にリニューアルしブランド名を「ジェイ アイウエア ラボ(J EYEWEAR LAB)」に変更した。それに伴い、同日に公式オンラインストアをオープンし、無償で30日間返品交換を行うサービス「TRY NOW -30DAYS TRIAL-」を導入した。
6日には、ブランド初となるポップアップストアを渋谷・宮下公園「ミヤシタパーク」3階の「ミノトール インスト(MINOTAUR INST)」にオープンする。アメリカ・シリコンバレーを拠点とするカーボン(CARBON)社の3Dプリンター技術を活用した、高機能サングラス“ニューロンフォーディー(NEURON4D)”の定番モデルのほか、「ミノトール インスト」とのコラボモデルも数量限定で販売。同コラボモデルは、紫外線で色が変化する調光レンズを高強度で搭載し、テンプルを反射加工で施した。価格は定番モデルが2万8000〜3万円で、コラボモデルが3万2000円だ。さらに、購入者全員にビッグクリーニングクロス(メガネ拭き)をプレゼントする。
■“ニューロンフォーディー”ポップアップストア @ 「ミノトール インスト」
日程:8月6日〜9月3日
時間:11:00〜21:00
会場:「ミヤシタパーク」南館3階
住所:東京都渋谷区神宮前6-20-10
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「ミズノ(MIZUNO)」は、2019年に発表したアーバンユーティリティーシリーズ“rhrn”の第2弾を、ラフォーレ原宿で開催中のポップアップストアとドーバー ストリート マーケット ギンザ(DOVER STREET MARKET GINZA)で8月7日に先行発売する。
第2弾のアイテムは、「ミズノ」が7月に発表して話題を集めた高反発素材“ミズノ エナジー(MIZUNO ENERGY)”をソールに使用したシューズ“rhrn2”(2万5000円)をはじめ、ジャケット(3万4000円)、半袖のトップス(2万2000円)、ショーツ(2万円)のアパレル3型をそろえる。“rhrn2”のソールは雲をイメージした形状とカラーで、“ミズノ エナジー”の特徴である反発性と浮遊感を表現。ニットアッパーは靴下の構造を採用し、高い通気性と耐久性を持たせている。アパレルはトップアスリートも着用するはっ水性に優れた生地を使用し、立体裁断や脇下に施したドットなどのディテールで機能性を向上させた。ストリートファッションを意識したビッグシルエットで、若年層へのアピールも狙う。
ラフォーレ原宿2階のポップアップストアは8月17日まで開催しており、“rhrn”のほかにも「エクストララージ(XLARGE)」とのコラボレーションアイテムや秋冬シーズンの新作シューズ、若い客層向けのアパレルなども並ぶ。ストアの一角にはアーティストの山本勇気が描いた“rhrn2”の作品も展示されている。
“rhrn”第2弾は11日から「ミズノ」直営店や公式オンラインショップでも販売し、シューズはミタスニーカーズ(MITA SNEAKERS)やヌビアン(NUBIAN)、ビームス(BEAMS)の一部店舗でも取り扱う。
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ユナイテッドアローズ(UA)の2020年4〜6月期業績は、売上高が前年同期比40.8%減の221億円、営業損益が50億円の赤字(前年同期は31億円の黒字)、経常損益が49億円の赤字(同31億円の黒字)、純損益が35億円の赤字(同19億円の黒字)で減収減益となった。新型コロナウイルス感染拡大に伴う政府の緊急事態宣言を受けて、実店舗の稼働率が、4月が約26%、5月が約30%にとどまったことが大きく影響した。特に単体売上の約37%を占める関東圏店舗の休業期間が長かったことが響いた。単体売上高では、既存店売上高は小売りが同63.7%減と大きく下回り、ネット通販が同39.6%増と伸長するも、小売+ネット通販合計でも同37%減となった。
連結の売上総利益率は前年同期から11.3ポイント低下し、43.4%。コロナ禍を受け、春夏商品の在庫消化を目的に4月末から段階的にセールを拡大したことが大きく響いた。早期にセールを開始したものの、長期化で消化速度が低下。7~8月もセール販売で消化促進を図るが、消化できなかったものは来年度に持ち越して販売、残りをアウトレットで販売する予定だ。
なお、ウィメンズの「エメル リファインズ(EMMEL REFINES)」は今春夏で実店舗、ネット通販の営業を終了し、秋冬からは「グリーンレーベル リラクシング(GREEN LABEL RELAXING)」内のオリジナルレーベルとして継続する。7月末の実店舗数は5店。
21年3月期の連結売上高は同16.7~20%減の1259億~1310億円、営業損益は50億~70億円の赤字を見込む。
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「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は8月14日に、メゾン初となるユニセックスの新作ファインジュエリー“LV ヴォルト(LV VOLT)”を松屋銀座店、表参道店、メゾン大阪御堂筋、横浜高島屋店、西武池袋店、松坂屋名古屋店で世界先行発売する。なお、阪急うめだ本店では8月12日から25日まで期間限定ストアをオープン。その他国内店舗では9月15日から順次販売する。
ウオッチ&ファインジュエリー部門アーティステック・ディレクターのフランチェスカ ・アムフィテアトロフ(Francesca Amfitheatrof)が手掛けた同コレクションは、メゾンを象徴するイニシャル“L”と“V”に着想を得たデザインが特徴だ。「ルイ・ヴィトン」のクラフツマンシップを生かした精緻でグラフィカルなシルエットが印象的で、リングやペンダント、ブレスレット、ピアス・イヤリングなど、幅広いラインアップで展開する。価格はリングが37万6000〜115万5000円、ペンダントが27万2000〜106万円、ブレスレットが23万7000〜410万円、ピアス・イヤリングが17万8000〜199万円だ。
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2017-18年秋冬を最後にパリから離れていた「カラー(KOLOR)」が、5シーズンぶりにパリ・メンズに帰ってきた。パリへの帰還を飾る2021年春夏メンズ・コレクションは、デジタルをプラットフォームとするプレゼンテーションでの発表となった。26台のiPhoneを駆使して360度からルックを切り取る全く新しい映像で、ブランド設立から15年以上経過しても攻める姿勢を崩さない阿部潤一デザイナーの強い意志を伝えた。
取材班は7月上旬、都内のスタジオで行われた同撮影のバックステージに潜入した。その映像とともに、同コレクションに込められた阿部デザイナーの思いを探る。
今シーズンは「『2011年秋冬コレクションの世界観を、現在の空気で表現したらどうなるのか?』という設定でコレクションを製作した」と語る阿部デザイナー。当時はスマートフォンが登場したばかりで、SNSも今ほど浸透していなかった。そんな過去と現在社会をつなぐ表現として、スマートフォンによる撮影を考案したのだろう。
ただスマートフォンで撮影するだけでは面白くない。そこで、円型の装置に26台のiPhoneを搭載し、360度撮影できる機材を特注。縦方向でルックを切り取り、靴の裏から頭のてっぺんまでを見せた。誰もが驚いたこの手法は、単に奇をてらったわけではなかった。「ランウエイショーでは真上と真下からルックを見ることは出来ない。それを収めることで、ビジュアルやムービーで表現する意味が更に増すのではと考えた」。
実験的な表現は今シーズンに限ったことではない。パリ・メンズから離れ、ルックのみで発表したシーズンでも、街中でのシューティングやコラージュなどほかにない表現に挑戦していた。「僕たちは服を作っている。アイテムのデイテールや空気感を感じられるのは、人間が着ている状態を目の前で見られるランウエイショー以上のものはないかもしれない。しかし、プレタポルテのランウエイは1960年代から変わっていない。何か違う形で表現ができないかと数シーズン試行錯誤してきた。今回もその延長で、僕らの伝えたい空気や気分を発信したつもりだ」。
年齢を重ねても立ち止まらず、常にチャレンジングな姿勢を貫く。そこから新たなクリエイションと表現が生まれるーーこれが今の「カラー」の強さだ。今シーズンでその凄みを存分に見せつけた阿部デザイナーは、今後どんなコレクションを見せてくれるのか。パリ・メンズの“第2幕”に期待が高まる。
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ワールドは2021年3月期、収益力の抜本的な改善に向けた構造改革を実施する。グループ内の5ブランドを廃止するほか、継続ブランドも含めた不採算店舗を整理し、全体の15%に当たる計358店舗を閉鎖する。加えて、40歳以上の社員を対象に希望退職者200人を募集する。これらの改革は期中に全て完了する。新型コロナウイルスで大きなダメージを受ける中、課題だったブランド事業のテコ入れを一気に進めるとともに、コストの見直しにより収益体制の強化を図る。
廃止するのは「ハッシュアッシュ(HUSHUSH)」「サンカンシオン(3CAN4ON)」「アクアガール(AQUAGIRL)」「オゾック(OZOC)」「アナトリエ(ANATELIER)」で、いずれもSC・ファッションビル販路のブランド。これらの20年3月期業績は赤字で、「今後の黒字化のめどが立たない」(同社)ことから終了を決めた。閉鎖358店のうち、ブランド終了に伴うものは214店で、残りの144店は継続ブランドの低収益店が対象。中には異なるブランド同士の店舗統合なども含まれる。「現在の収支が黒字であっても、立地の将来性や条件の妥当性などを総合的に検討し、継続か閉鎖か決めていく」(同社広報)。
人員整理の募集条件は40代以上の社員で、期間は9月14〜30日。販売員は対象外となり、閉鎖となる店舗スタッフは配置転換する。そのほかコスト削減策として、テレワーク推進と事務所面積の縮小、役員の月額報酬10%減額などを講じる。
同社は5年前(2016年3月期)にも、上山健二社長(現会長)の下で13ブランドの廃止と約500店を閉鎖する構造改革を実施した。以降、デジタルを活用したリユース、サブスクリプション事業や、生産・販売システムを他社に提供するBtoBのプラットフォーム事業を柱とする「ワールド・ファッション・エコシステム」の構築を推進。リアル店舗偏重からの脱却により、利益を出せるビジネスモデルへの転換を進めてきた。一方、ブランド事業については収益力の回復が遅れており、新型コロナの打撃を受けた20年3月期の売上収益は前期比4.5%減(2145億円)だった。
グループ全体では、21年3月期は最終赤字への転落を予想している(20年3月期は純利益80億円)。同社は「来期(22年3月期)以降の確実な復活と次の成長フェーズへの移行を図るため、大規模な事業の選択と集中、改革のスピードをこれまで以上に加速する」としている。
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※この記事は2020年6月29日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから。
今、ビューティ業界は秋冬の新製品発表会が盛んに行われています。緊急事態宣言が全国で解除になってから1カ月が経ちますが、ソーシャル・ディスタンシングを保つためにオンラインでの発表会が中心です(一部ブランドでは1媒体限定など少人数で対面発表会も行われています)。カラーメイクの新作では口元(口紅やリップグロスなど)にフォーカスしたブランドが数多くありました。商品企画は1年以上前から進行しているため、開発当時は新型コロナウイルスの影響などは予想できなかったので当然ですよね。しかし現状はマスクが必須の生活です。「WWDビューティ」6月4日号で「マスク必須でトレンドに変化の兆し アイビューティ特集」を掲載しましたが、マスク姿にはアイメイクがポイントになりますよね。
個人的にはナチュラルメイクを好んでいるため、目元はおとなしめで、口元はオーガニックブランドの色つきリップクリームなどを使うことが多くなっていました。しかし、ここまでカラーメイクをしない生活が続くと物足りなくなってきています。特に「口紅をつけて外出したい」という思いが強くなっています。発表会で口紅の話を聞くとウキウキしている自分がいるんです。メイク好きの女性なら、それはなおさらですよね。でも新作の口紅をつけて外を歩くにはマスクの改良が必要です。ファッションブランドを見るとオリジナルのマスクを次々と販売して話題となっています。ブランドの世界観があって視覚的にも楽しめるのでいいですよね。
そこでふと浮かんだのが透明マスクです。透明マスクがあれば口紅を楽しめますし、マスクにつかないベースメイクも売れると思うんです。この話を編集部のメイク好き若手記者にしたら「面白そう!ウチがプロデュースしたらいんじゃないですか」と盛り上がりました。通気性がよく、メイク崩れも起こしにくい透明マスク――開発してもらえませんか(笑)。
BEAUTY ADDICT:メイクやスキンケアはもちろんのこと、ヘアケア、フレグランス、オーガニック、インナービューティ、美容医療、イベントまでさまざまなジャンルから、注目トピックを配信するメールマガジン。ビューティアディクト=美容大好き人間に向けた、今流行りのモノやコト、知っておきたいトピックスを厳選してお届けします。
エディターズレターとは?
「WWDジャパン」と「WWDビューティ」の編集者から、パーソナルなメッセージをあなたのメールボックスにダイレクトにお届けするメールマガジン。ファッションやビューティのみならず、テクノロジーやビジネス、グローバル、ダイバーシティなど、みなさまの興味に合わせて、現在7種類のテーマをお選びいただけます。届いたメールには直接返信をすることもできます。
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ミラノ発のファッションブランド「プラン C(PLAN C)」は8月5日、スポーツをテーマにしたカプセルコレクション“GO SPORTY”を日本先行で発売した。ブランドのアイコニックなキャラクターのフィリッポ(Phili)とビアンカ(Bianca)がテニスやサッカー、野球、陸上競技、スケートボードなどを楽しむ姿が描かれたキャッチーなアイテムをそろえる。イラストはミラノ在住のアーティストGGTが担当した。
商品はユニセックスで楽しむことができ、ブランド初のキッズアイテムも登場する。ラインアップは、Tシャツ(1万3000円、キッズ9000円)、スエット(2万3000円、キッズ1万4000円)、バッグ(1万2000〜2万5000円)、コインケース(9500円)、ノートブック(2000円)、キーホルダー(3800円)などで、通常のコレクションよりも手頃な価格帯が魅力だ。
また、同コレクションのポップアップストアも開いており、阪急うめだ本店(8月5〜18日)、伊勢丹新宿本店本館(8月19〜25日)、エストネーション六本木ヒルズ店(8月27日〜9月9日)、京都バル(9月18日〜10月4日)を巡回する。オンラインでは、エル・ショップ(8月5日から)のほか、阪急百貨店公式通販サイト(8月7日から)、三越伊勢丹オンライン(8月7日)、エストネーションのオンラインストア(9月10日から)で取り扱われる。
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こんにちは。
8月に入り、連日暑い日が続いていますね。
さて8月12日は、「#ハイジの日」というのをご存じでしょうか?
<フェイラー>の人気柄“ハイジ”を愛する<フェイラー>ファンが作った記念日です。
ハイジ柄は、てんとう虫や蝶々・小鳥・花々など、ドイツの野にいる小さな生き物たちがシュニール織で描かれたもの。その愛らしいデザインに魅了される方が多く、毎年お気に入りのアイテムをSNSに投稿し、シェアしています。
このたび<フェイラー>から、バーニーズ ニューヨーク限定のハイジ柄と、ライオンモチーフを大きく取り入れたボーダー柄の新作アイテムが登場!8月11日(火)銀座本店・新宿店・横浜店・神戸店・福岡店・オンラインストアにて発売します。
ポーチ ¥5,500
巾着トートバッグ ¥9,000
マルチケース ¥13,000
ハンカチ ¥2,200
スタイ ¥4,500
サッキングパッド ¥6,000
ファブリックバスケット ¥10,000
ベビーカーポーチ ¥14,000
ポーチ ¥6,500
巾着トートバッグ ¥10,000
ジャバラポーチ ¥12,000
マルチケース ¥14,000
さらに、昨年完売した人気のライオン顔ポーチも登場!
ポーチ ¥10,000
お気に入りのアイテムをSNSにアップして、一緒に「#ハイジの日」を盛り上げましょう!
各アイテムは数量限定となりますので、この機会をお見逃しなく!
<フェイラー> 新作アイテム発売
8/11 TUE. 銀座本店3F / 新宿店9F / 横浜店2F / 神戸店2F / 福岡店3F / オンラインストア
※全ての商品は先着販売とさせていただきます。お電話でのお取置きなどは承れませんので予めご了承ください。
※商品は数に限りがございます。なくなり次第終了となりますので予めご了承ください。
感染拡大防止へのお願いと安全・安心への取組みについて
バーニーズ ニューヨークでは、お客様ならびに従業員の健康と安全に配慮し、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、お客様に以下のご対応をお願いしております。
・店内でのマスク着用をお願いいたします。
・レジや試着室には間をあけてお並びくださいますようお願いいたします。
・混雑時は入場制限させていただく場合がございます。
また店舗運営にあたって、下記の対応を行っております。
・従業員のマスク常時着用
・従業員の勤務前の検温(37.5℃以上は勤務不可)、体調確認
・従業員の定期的な手洗い、うがい、手指の消毒
・消毒液を使用した定期的な店内清掃、消毒液を使用した試着後の試着室の清掃
・接客時のお客様との一定距離の確保、およびお客様に直接触れる接客の自粛
お客様に安心してお買物いただくため、ご理解ご協力のほど、よろしくお願い申しあげます。
「サマンサタバサ(SAMANTHA THAVASA)」は8月7日、オリジナルフラワープリントのマスクを全国の「サマンサタバサ」で発売する。4日から公式オンラインサイトで先行予約を開始している。3枚組で2700円。
マスクは抗菌・防塵機能を持つ2枚のインナーレイヤーと防塵・撥水に加えてUVプロテクト機能で汗や日差しにも強いポリエステル製のアウターレイヤーの3層構造。オリジナルフラワープリントのホワイト2枚、アイスブルー1枚の3枚組のセットで約30回洗って使用できる。抗菌材は厳しい品質基準をクリアした米・デュポン(DUPONT)のシルヴェイダーTM930を採用しており高い抗菌機能を持つ。
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フランス・パリで10月2日から5日の4日間、パリ・ノール見本市会場で開かれる予定だった国際眼鏡展「シルモ(SILMO)」は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で開催形式を変更し、フランス国内と近隣諸国の都市を回る小規模のキャラバン型にすると発表した。688社が出展を登録していたが、従来通りの開催を断念した。
スケジュールは、フランス国内のパリで10月3・4日、ボルドーで同12日、レンヌで同19日、リヨンで同26日に開催されるほか、デンマーク・コペンハーゲンで同4日、ベルギー・ブリュッセルでも予定されている。実施概要や参加方法など詳細については、今後発表される予定だ。
これに対し、「シルモ」に毎年出展している増永眼鏡は「参加するかどうかは未定だが、参加する場合はヨーロッパ市場全域を統括している現地の代理店が対応すると思う。従来のように、日本サイドがハンドリングすることはない」と話した。また、アイヴァンは「(情報が不十分なため参加は)現段階では未定」としている。売り上げ全体に占める海外の割合が約70%を占める増永眼鏡をはじめ、海外の売上比率が高い日本企業は多く、今年はミラノの「ミド(MIDO)」やニューヨークの「ビジョンエキスポ(VISION EXPO)」など主要な国際眼鏡展が中止や延期となる中、各社とも海外営業の対応に苦慮している。海外の売り上げが全体の70%を占めるシャルマンの本庄正亨・社長は欧米のビジネスの動向について「4月は各国のロックダウンなどで売り上げはゼロに近かったが、5月から上向きはじめ、6、7月は前年同期と比較して20~30%減まで回復した。予想より早い回復だったが、今後は予断を許さない」と話した。
なお、日本最大級の国際眼鏡展「IOFT」は10月27日から3日間、東京ビッグサイトで開催される予定だ。
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「ディオール(DIOR)」はこのほど、メンズスニーカーの“B23”シリーズを自分好みのシューレースチャームで飾ることができるカスタマイズサービスを「ディオール」店舗と公式オンラインサイトで開始した。
“B23”シリーズは、ホワイトとブラックの“ディオール オブリーク”パターンにクリアラバーのパネルを重ねたデザインが特徴で、ハイトップ(13万2000円)とロートップ(12万1000円)をそろえる。カスタマイズできるシューレースチャームは、メゾンを象徴するコード“CD”シグネチャーや“DIOR”ロゴなどをシルバーやゴールド、マットブラックでそろえた。価格はいずれも2万1000円。
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「アナ スイ(ANNA SUI)」が新体制で日本のビジネスを進めている。3月末で三越伊勢丹ホールディングス(HD)が婦人衣料および雑貨のマスターライセンサーから撤退したが、4月1日付でジャパン社がスタートし、加藤圭氏が社長に就任。7月14日には、ジャパン社主導でバラの花柄をプリントしたガーゼマスク(700円)をファミリーマートで発売し話題になった。今回のマスクのように、「今後はジャパン社が率先して新しい販路を開拓し、マーケティングをしていく」(加藤社長)考えだ。
加藤社長はもともと、三越伊勢丹HD時代の「アナ スイ」と契約し、ブランディングコンサルタントなどを務めていた。三越伊勢丹HDと「アナ スイ」の契約終了にあたり、アナ・スイ本人と三越伊勢丹HDの両者から相談を受け、ジャパン社を立ち上げることに至ったという。三越伊勢丹HDが事業から撤退した4月以降も、化粧品のアルビオンやバッグ・革小物のクイーポなど国内のライセンシー11社は、ライセンス商品の生産・販売をそれぞれ続けている。
ジャパン社で加藤社長が強く意識しているのが、「コアなファンをもっと探すこと」。ブランドとして以前からの根強いファンはいても、近年はなかなか新しいファンをつかめてこなかったという経緯がある。「ファンになってくれそうな層を点でマーケティングしていきたい。たとえば、あるアイドルグループのファンがブランドと親和性がありそうならば届けたいし、アーティストとブランドに共通点が見込めそうなら同様に届けたい」。具体的には、ステージ衣装やライブグッズなどで協業し、そうしたアイドルやアーティストのファンの間でブランドの認知を高め、ロイヤリティーの高いファンを生み出すイメージを描く。そのようにして、日本だけでなくアジアでのファン獲得も目指す。
販路の考え方も、百貨店中心だったこれまでから広げていく。「ディスカウントストア以外なら販路として考えたい」とし、コンビニでマスクを販売したような仕掛けも積極的に行っていく。マスクはファミリーマートの澤田貴司社長に直接プレゼンして実現した。商品としてマスクを選んだのは、「女性が使いやすいもので、日用品というジャンルはとてもいいと考えた」から。マスクならばライセンシー11社の領域と重ならない点もポイントだった。ライセンシー各社も基本的に主販路は百貨店であり、今後の販路政策は彼らにとっても課題ではある。「ジャパン社から特にライセンシーに対して指示などはしないが、マスクのようにわれわれがまず新しい販路を作っていくので、そこに共感してもらえたら嬉しい」。
ジャパン社としては実店舗の出店は現状想定していないという。その分、ECでブランドの世界観をしっかり伝えていく。これまでは化粧品やウエアなど、ライセンシーによってECサイトが別だったが、ジャパン社のもとで、本国からのインポートのウエアと一部ライセンシー商品(化粧品、バッグ・革小物、傘、アクセサリーなど)を集めた統合ECサイトをローンチ。秋以降はEC用の倉庫もライセンシーを超えて同一にし、カテゴリーの異なるアイテムでもギフトラッピングなどに対応する。
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コロナ禍の中、三越伊勢丹ホールディングスでは現実世界を超えたビジネスの発想も生まれている。同社は4月29日〜5月10日にかけて開催された世界最大級のバーチャルリアリティ(VR)上の展示即売イベント「バーチャルマーケット(以下、VM)」内の仮想都市「パラリアルトーキョー」に、伊勢丹新宿本店の仮装店舗(以下、バーチャル伊勢丹)をトライアル出店した。HIKKY(東京、舟越靖社長)の主催で18年に始まり、第4回となったVMには過去最多のクリエイター1400組超、企業43社が出展。来場者も過去最多の70万人超にのぼった。
VMで販売されたのは「バーチャルアイテム」と呼ばれるアバター着せ替え用の3DCG素材。バーチャル伊勢丹では同社の婦人靴のPB「エヌティー(NT)」やメンズブランド「ミノトール(MINOTAUR)」がデザインした着せ替えアイテムなどを出品。さらに同社ECに誘導して、実在の商品も販売した。仮想現実の世界ではコロナの影響もなければ、集客の制限もない。バーチャル伊勢丹も想定の20倍を超える“来店客”で大いににぎわった。
発案者は同社チーフオフィサー室関連事業推進部の仲田朝彦氏。「2021年中にはファッション領域でバーチャル伊勢丹を事業化したい」と意気込む。単なるアバター衣装の販売ビジネスにとどまらず、「アパレルブランドのCADデータを活用したデータ販売」「バーチャルファッションショー」などさまざまな可能性を思い描く仲田氏に、今後の展望を聞いた。
WWDジャパン(以下、WWD):VMに出店するというアイデアはいつから?
仲田朝彦・三越伊勢丹HDチーフオフィサー室関連事業推進部担当(以下、仲田):入社(2008年)からずっとですね。当時はアップルのiPhoneが登場したエポックメイキングな年でもあったのですが、(地図アプリの)「グーグル アース(GOOGLE EARTH)」でワシントンD.C.の街並みが3Dマップ上にリアルに映し出された姿を見て、驚愕しました。同時に、「いつかここ(仮想世界)に百貨店を建てたい!」とすごくワクワクしたのを覚えています。それから10年余り。社内プレゼンは3回失敗しましたが、今回ようやくトライアルにこぎつけました。CGのノウハウは独学で、バーチャル伊勢丹も僕の“手作り”です。でも特別な技術やスキルがあるわけではなくて、すごいのはCGソフトの方。しかもそれが無料で手に入る世の中です。バーチャル世界での不動産開発はリアルの世界と違って、膨大な労力も手間もいらない。やるかやらないか、それだけです。
WWD:なぜ百貨店がバーチャル領域でチャレンジすべきだと思ったのですか?
仲田:百貨店には販売員の接客はもちろん、商品自体の価値、陳列のノウハウなどさまざまな価値が凝縮しているのに、当社の営業利益率は2%ほど。“対価“としては、あまりに少ないのではないかと常々思ってきました。入社当時、大学の同級生に「百貨店?オワコンじゃん」と言われた悔しさも、ずっとくすぶっていましたね。それからしばらく働いているうち、お客さまと商品・サービスの間に立って付加価値を生み出す販売員の力は、百貨店の財産だと実感しました。同時に「接客の価値は、売るものがモノじゃなくても、リアルではなくバーチャルの世界でも、生かせるのではないか?」と感じて、今回のバーチャル伊勢丹はそれを実証する場でした。
WWD:成果は?
仲田:今回のVMには企業40社と約1400サークル(個人など小規模のコミュニティ単位)がブース出店しました。東京タワーや歌舞伎座など、東京のランドマークを再現した仮想都市に、伊勢丹新宿本店の1/10スケールのバーチャル伊勢丹を出店しました。当社の婦人服のPBである「エヌティ」から伊勢丹のチェックをあしらった商品や文化服装学園とのコラボアウター、メンズブランド「ミノトール」などの商品を用意し、一部商品はECに誘導して販売しました。アバターは現実世界とは性別が違う人間、猫やサルなどで作ることもできるので、尋常ならざる姿のお客さまが次々と伊勢丹新宿本店の中に入ってくる光景に私自身、「どう接客したらいいんだろう…」と硬直してしまいましたが……。チャットですぐに打ち解けることができました。リアルでもバーチャルでも、接客に求められるものはやはり「おもてなし」でしたね。ECへの流入率は、通常のウェブ広告の5倍という結果で、SNSでは「初任給でファッションデータを買いました」なんて方もいらっしゃり、もう感無量でした。
WWD:今後はバーチャル伊勢丹をどうブラッシュアップする?
仲田:バーチャル上なら、圧倒的な商品群はそのままに、現実の百貨店のフロア構成を超えて自由にカスタマイズすることができます。たとえば「こだわりの食器でワインを楽しむ」といったコーナーも、リアル店舗であれば地下1階と5階という垣根があって難しいですが、バーチャル上なら軽やかに飛び越えられます。販売員にはバーチャルソムリエとして常駐してもらい、アドバイスも受けられるようにするなど、百貨店のさまざまな価値を掛け合わせるアイデアが生まれます。今年12月には伊勢丹新宿本店の食品フロアを切り出してVMに再出店します。そこではアバターアイテムのほか、食品宅配ECの「イセタンドア(ISETAN DOOR)」と連携して販売します。そこでさまざまな課題を洗い出してブラッシュアップし、21年度中にはファッション領域で事業化を目標にしています。
WWD:アバター衣装販売はビジネスとしてのポテンシャルをどう見ていますか?
仲田:近年はSNSの浸透でオンラインとオフラインの垣根がなくなりつつあります。ここ数年は“ドラゴンクエスト10(スクウエア・エニックス)”や“ファイナルファンタジー(同)”といった家庭ゲーム内でもSNSのようなコミュニティが無数に生まれるなど、どんどんソーシャルな要素が色濃くなっています。そういった背景からアバターファッションの存在感が増しており、あるゲーム内の一つの衣装だけで数億円の収益につながっている事例も生まれています。IT専門の調査会社IDC Japan(東京都)の試算では、アバター用アイテムの世界市場規模は19年末で5兆円、23年で17兆円。しかも、これはコロナ禍以前の予測です。日本の百貨店の市場規模が6兆円弱(2019年度、日本百貨店協会調べ)ですから、それをもうすぐ上回ることになります。アバター市場の中で、圧倒的なけん引役は日本です。アニメやマンガなど文化的な土壌が豊かで、バーチャル世界とも親和性が高いことなどが要因です。アバター衣装はデータゆえ原価が圧倒的に安く、輸送費もかからない。ですから高収益な商品が無限に生み出せます。百貨店店舗は24時間営業。お客さまも現実の自分の体型に関わらず、着られないと諦めていた服も楽しめますから、ビジネスチャンスは大きいと思います。
WWD:とはいえ、アバターの着せ替えのためにで数十万、数百万円と買う人はいるんでしょうか?
仲田:相当レアだと思います(笑)。ですからゲームで終わらせず、興味をリアルの洋服につなげることが必要になってきます。バーチャル上でなら、たとえば全身柄物のような、現実世界よりも少し攻めたようなアイテムも着用できますよね。ファッションは「成功体験」が大事です。百貨店に身を置いて思うのは、50万〜60万のスーツを購入されるお客さまは、お金があるばかりではなくて、それに何らかの対価があると知っているからです。「おしゃれをしてみたら異性にモテた」とか「自分に自信がついた」とか。バーチャル上でもそういった成功体験が生まれるでしょうし、それが現実世界でのファッションの興味にもつながると思うのです。それも若い世代ほど、ネットの世界は現実世界と同等、それ以上に“リアル”ですから。ですが一番重要なのは、三越伊勢丹以外のプレイヤーがバーチャル世界に参入し、多様性が生まれることです。現在の取り組みのままでは着せ替えゲームの延長。バーチャル世界に小売業やそのほかの企業が参入すればそこに社会が生まれ、職業が生まれる。人々が仮想空間のピカデリーで映画を見たり、スポーツ観戦をしたり、レストランを利用したりするようになれば、TPOが生まれる。そうなると、アバターファッションの価値も高まるし、それ以外にも様々なビジネスチャンスが生まれると思います。
WWD:他社との協業では、どんなビジネスが考えられる?
仲田:今構想にあるのは、アバター衣装を活用したBtoBのソリューションビジネスです。現実では消費環境の変化で「服が余る時代」に突入しています。余らせないよう商品企画も売れ筋に走り、同じような服が増えて消費者のファッションへの意欲はますます萎んでいく。そういった構造的な問題にメスを入れるには、バーチャルという角度からのアプローチもあり得ると思います。具体的には、アパレルブランドやメーカーに、商品のテストマーケティングとしての場として活用して頂きたい。「挑戦的だけど、売れるかな……」というデザインを、まずはアバターアイテム化してもらってバーチャル伊勢丹で販売し、需要予測の指標として役立てていただく。商品化に至らぬまま倉庫に眠っていたラフやCADデータなどを元に、バーチャル上で作ってみたらヒットつながるかもしれません。また、若手デザイナーの発掘の場にもなるでしょう。仮想世界でデザインした服が話題になれば、百貨店やメーカーなどへの商談にもつながります。館の外では、商品のリードタイムがゼロであることを生かした即売形式のバーチャルファッションショーや、(バーチャル世界の)街中で素敵なファッションのアバターとすれ違ったときに、そのアイテムがワンクリックで買える仕組みなどを思い描いています。そこで私たちは何らかのマージン(手数料)をいただく。
WWD:すごい世界ですね。実現すれば、リアル店舗の役目はどうなるのでしょう?
仲田:めちゃくちゃハードルが上がると思います。現在、視覚と聴覚に関してはバーチャル上でもリアルをかなり再現できます。そして触覚、嗅覚、味覚も、これからの5G時代ではリアルだけのものであり続けるとは限らない。そうなると、現実の店舗の価値はどうなっていくのか?これはあくまで想像ですが、馴染みの販売員とお客さまの間で交わされる笑顔だったりとか、空気感だったりとか、そういった人と人が居合わせる現場にしか分からない「雰囲気」が価値として残っていく。そうなると、やはりそれを作り出せる人の価値がよりフォーカスされていくようになると思います。
WWD:なるほど。夢が広がりますね。
仲田:当社の現在の顧客平均年齢は40代後半ですが、バーチャルマーケットは若者20〜30代の若者が多く、ユーザーの7割が外国人。国内のスマホユーザーは5500万人といわれていますが、世界には20億人います。バーチャルの世界で三越伊勢丹ブランドを多方面で発信できれば、無限の可能性が眠っています。……と、ここまでの話を当社の上層部にプレゼンしたところ、失敗した3回目までは皆さん意識が飛んでいましたが(笑)、4回目では「すごい未来だね」と拍手をしてくれました。しかし、「これは夢のような話ではなくて、今やるべきなんだ」と分かってもらわなくちゃいけない。だから今は必死に足を動かして、絵に描いた餅で終わらせぬよう、ビジョンを共有しながら一緒に取り組めるパートナーを探しているところです。
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デザイナーのマイケル・コース(Michael Kors)は、2021年春夏シーズンの「マイケル・コース コレクション(MICHAEL KORS COLLECTION)」を、10月15日午前9時(米国東部時間)にブランドの公式SNSやデジタルプラットフォームを通して披露すると発表した。同ブランドは先日、9月のニューヨーク・ファッション・ウイークに参加しないことと、今後はプレ・コレクションを中止して商品発表を春夏・秋冬の2シーズンに絞ることを表明していた。
毎シーズン、ショーの前にメディアに向けて行っていたコース自身によるコレクション紹介は、14日にライブ動画配信の形で実施する。「バーチャルな世界の中で、メディアにも顧客にも、ウエアやアクセサリーを細部まで確実に見てもらえるようにすることが私にとって最優先事項」とコースはコメントしている。
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リード エグジビション ジャパンは9月2~4日に、日常生活を豊かにする逸品が集結する商談展「第15回 ライフスタイル Week夏」を東京ビッグサイト(西展示棟)で開催する。
今展は、雑貨EXPO、ベビー&キッズEXPO、ファッション雑貨EXPO、テーブル&キッチンウェアEXPO、DESIGN TOKYO、ヘルス&ビューティグッズEXPO、インテリア雑貨EXPO、文具・紙製品展(ISOT)の8つの専門展で構成され、初出展の110社を含む410社が出展する。新しいライフスタイルの提案をコンセプトとしたさまざまな領域の最新商品が一堂に会する総合展として毎年開催し、時代のニーズに合わせたコンテンツの充実を図っている。
匠の伝統と最新技術が融合した
メード・イン・ジャパン商品が集結
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中でも毎回話題を集めているのが、日本の伝統と最新技術を融合したメード・イン・ジャパンの商品群だ。例えば、ファンプロジェクトが手掛ける”LOCAセラミックフィルター”は、佐賀県の伝統産業品である有田焼の製造技術から生まれた独自のコーヒーギア。アルチザンの二重タンブラーは、新潟県燕三条の金属加工技術と富山県高岡市の着色技術がコラボレートして生まれた独特の機能と色合いが特徴だ。伝統の高い技術力をベースに生まれた“メード・イン・ジャパン”商品は、海外でも一つのブランドとして評価が高い。
ウィズコロナの“新しい生活様式”
グッズのエリアを新設
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そして今会期は雑貨EXPO内に“新しい生活様式グッズフェア”を設けた。新型コロナウイルス感染拡大の影響から日常生活や働き方が大きく変わり、“リモートワーク、感染対策、おうち時間、癒し、フィットネス”の関連商品を扱う企業が増えた。パソコンやスマートフォンの周辺機器、機能性マスクや非接触グッズ、家飲みグッズやおうち学習用品、自宅でできるトレーニング用品やフィットネスグッズなど、“新しい生活様式”を充実させる商品をそろえる。
次世代のビジネスモデルが
見つかる無料セミナー充実
新型コロナが終息しても、商環境や消費者マインドはコロナ以前には戻らない。今後、経営環境はどう変わり、次世代のビジネスモデルに何が必要なのか――。このヒントととなるのが、各業界をリードするキーパーソンたちによる無料セミナー(事前申し込み制)だ。ネット販売とリアル店舗の融合、マーケットを作るブランディング、新しいリテールの在り方などポストコロナに必要なヒントが見つかるかもしれない。
また、ノベルティーグッズやギフト商材を集めた「販促EXPO」も同時開催する。購買意欲を高めるためのノベルティー製作、印刷・DMサービスなどを手掛ける320社が出展。売り上げ増につながる効果的なプロモーションの強化やコミュニティ作りのために注目したい。
リード エグジビション ジャパンは、政府、自治体及び展示会業界のガイドラインを基に新型コロナウイルス感染防止対策を講じて、出展社、来場者の安全を確保し開催するとしている。
構成展示会:雑貨EXPO、ベビー&キッズEXPO、ファッション雑貨EXPO、テーブル&キッチ
ンウェアEXPO 、DESIGN TOKYO、ヘルス&ビューティグッズEXPO、インテリア雑貨EXPO、
文具・紙製品展(ISOT)
日程:2020年9月2日(水)~4日(金)
時間:10:00~18:00(最終日のみ17:00終了)
会場:東京ビッグサイト(西展示棟)
住所:東京都江東区有明3-11-1
入場料:招待券持参者は無料(招待券がない場合は5000円)
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“グゼティック”は、オーセチック素材(Auxetic Materials)と呼ばれる泡状の素材を圧縮して硬質化させたソールで、着地時の衝撃を効率よく吸収する八の字型の空洞が特徴だ。運動力学を研究するMITのラボとともに何通りものデザインを考案し、コンピューターで衝撃吸収を実験。その結果をもとに最適な空洞デザインを採用した。
オンライン発表会にはソール開発を手掛けたハイコ・デセンス(Heiko Desens)「プーマ」クリエイティブ・ディレクターとローマン・ジラード(Romain Girard)「プーマ」シニア ヘッド オブ イノベーションが登壇。デセンス氏はMITとの共同開発について、「最新のツールとソフトを使って納得のいくまで新素材を研究できた。かけがけのない経験だ」と振り返る。また、「ランニングだけでなく、日常のありとあらゆるシーンに対応する。ゆくゆくはトップランナー向けのシューズにも採用されるかもしれない」と展望する。
“カリブレート ランナー”は、アッパーにフィット感のあるニット素材を採用。ホワイトは繊細なグラデーションとシルバーのコーティングでシンプルに仕上げ、ブラックは鮮やかなグリーンでアクセントを効かせた。ジラード氏は「ソールの機能はもちろん、洗練されたデザインも魅力。カジュアルからストリート、テック系のファッションまで幅広いスタイルになじむモデルだ」とデザイン面の魅力をアピールした。今後はレトロなランニングスニーカーをイメージしたマルチカラーのほか、ドイツのポルシェ・デザイン(Porsche Design)と協業したモデルも発売予定だ。
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ゴールドウインの「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」は、2021年2月28日開催予定の「第15回湘南国際マラソン」の大会スペシャルスポンサーを務める。同大会はプラスチックごみの削減を目的とした世界初の試みとして、ランナーがマイボトルを持参する“マイボトル・マラソン”に取り組む予定で、関係者が4日に会見を行った。
「ザ・ノース・フェイス」は大会のウエアやロゴ入りのマイボトルおよびカップを提供する。森光ゴールドウイン常務執行役員は「『ザ・ノース・フェイス』が普及に努めてきたトレイルランニングは自然の中で行うので、できるだけごみを減らす工夫をしてきた。一方で、ロードランニングではいまだに使い捨てプラスチックなどが使われている。ランニング市場において両者の境界線が曖昧になっている中で、われわれの知見を生かした環境配慮型のロードランニングのあり方を提案したい」とコメントした。
参加者は400mLのマイボトルやマイカップを携行して走行し、コース上に500カ所以上設けられた給水スポットで給水を行う。給水スポットは従来よりも大幅に数を増やすことで、混雑や密集状態を避ける狙いだ。
この取り組みにより、これまで2万人を超える参加者のために用意していた3万1500本のペットボトルと50万個の使い捨てカップを削減する。加えて、参加Tシャツやスタッフウエアにリサイクルペットボトルが原料の繊維を用いるほか、大会プログラムの電子化など包括的な改善を通して約6tの二酸化炭素の排出量削減に貢献する。
監修を務めた高田秀重・東京農工大学教授は「プラスチックごみは有害物質の“運び屋”で、海洋汚染の原因となっている世界的な課題だ。日本全体では数億本に近い未回収ペットボトルが海や川に流出している。今回の大会で削減が見込める3万本のペットボトルは、荒川の河口でボランティアが1年間で回収する量に匹敵し、大変意義のある取り組みだ。これまでは短期的な経済効率やタイムを競うことに注力していたが、これからは何のために走るのか、大会の本質を見据え、持続可能な方法を探っていくことが重要だろう」と同大会への期待を寄せた。
大会名誉会長の河野太郎防衛相は、「今回導入する給水システムは、災害時の防災にも役に立つ。『湘南国際マラソン』は地元ボランティアの協力で成り立ってきた大会なので、スポーツイベントとしてだけではなく、地域防災に貢献する可能性も探りたい」と述べた。
なお、新型コロナウイルス感染拡大に伴う同大会の開催可否は12月に最終判断する。
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イオンモールがミャンマーに進出する。親会社イオンと共に現地の大手不動産会社シュエタン・リアルエステートと合弁会社を設立し、最大都市のヤンゴン郊外に2023年に1号店となる大型ショッピングセンターを開く。同社は20年2月期で中国および東南アジアに30モールを運営しているが、26年2月期には計70モールに増やす計画を掲げている。特に中間所得者層の増加が著しい東南アジアでの存在感を高める。
イオンモールの東南アジアへの出店は、ベトナム、カンボジア、インドネシアに続く4カ国目。すでにベトナムで5モール、カンボジアとインドネシアでそれぞれ2モールを運営するほか、新たに5モールの開発を進めている。
ミャンマーでの出店地はヤンゴンの中心部から約10キロメートルの再開発エリア。宅地開発が進められており、近い将来には100万人超の商圏になると見られている。GMS(総合スーパー)のイオンを核店舗にした総賃貸面積約6万9000平方メートルに、約200店舗を誘致する。
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「ルームサーティーン(ROOM.13)」が2020-21年秋冬コレクションを発表した。
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※この記事は2020年6月29日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから。
先日、弊社の紙面紹介プログラム「Read More」で特集担当記者から「OMO(Online Merges with Offline)」と「O2O(Online to Offline)」の違いを聞いて、確立すべきは「OMO」なんだと納得した直後、下のリンクの記事を読み、改めて「会社として、OMOをどう推進すべきか?」を考えています。「Read More」をご覧になっていない方に簡単に説明しますと(お時間がある方は、リンクの2本目をどうぞ)、「O2O」は、オンラインとオフラインをつなぐという思考ゆえ、両者を区別しているのでアウト!!それは売る側の都合で、消費者には関係ありません。対する「OMO」の「M(Merge)」とは「融合する」の意味で、もはやオンラインとオフラインを区別しないのです。担当記者からは「リアルは、デジタルの一部」という名言、長年リアルを大事にしてきた皆さんにはショッキングなくらいの格言が飛び出し、「あぁ、そうだよな」と思った次第です。
下の記事は、そんな「OMO」を推進するために大事なポイントを解いています。業界人が理解すべきは、「ポイントとなるのは(デジタルで)商品が売れた場合、売り上げの数パーセントがインセンティブ(成果報酬)として給与に加算されるのと同時に、その販売スタッフが所属する店舗の売り上げとして計上されるということだ」。ここです!コレ、試験に出ます。てか、出します(笑)。個人はもちろん、チームの評価になるって大事ですね。この評価基準の有無で、オフラインに携わるスタッフのオンラインに対するモチベーションは、大きく変わることでしょう。
想像してください。もし、販売スタッフの着用コーデが売れても、個人もチームも評価されなかったら?それならだ~れも、わざわざ自分を晒して着用コーデをアップなんかしないですよね?リンクで紹介するアプリサービスを開発した社長も、「数億円かけて一元化しても店舗の販売員がECでの売り上げになることを嫌がり、ECサイトへの誘導をとめていた」と、個人もチームも評価しないサービス設計を反省しています。では、販売スタッフだけが評価されて、チームは評価されなかったら?個人は頑張るかもしれませんが、「あの子は、店頭での接客はおざなり。SNSばっかりじゃん!!」みたいな陰口や、「どうしても自分を晒せない私は……」みたいにクヨクヨするスタッフが出現することでしょう。でもそれが、販売スタッフはもちろん、チームも評価されたら?「あの子がSNSを頑張っている分、私たちは店頭を盛り上げようよ!」とか「私は自分を晒せないから、せめて撮影を手伝ったり、ハッシュタグを一緒に考えよう!」みたいな発想になるかもしれない。少なくともSNSでバンバン売るスタッフに「ありがとう!」という言葉を投げかけたくなるでしょう。他人のデジタル上での販売を“自分ごと”化できるのです。ステキ。
評価基準一つで、組織は大きく変わりそうですね。そしてOMOの推進には、評価基準や組織の変革が不可欠であることも想像させます。余談ですが銀座三越の上層階にある免税店の失敗は、特選フロアのスタッフがインバウンド顧客の免税店への送客を敬遠したから、と言われました。自分が売れば評価につながる、でも、免税店への送客では評価にならない。となれば、知名度の低い上層階は苦戦するでしょうし、同じ店舗、時には同じブランドのスタッフにさえ不要な縄張り争いを生んでしまう。誰の得にもならなそうです。
オンラインとオフラインのマージ(融合)には、組織のマージが不可欠です。アナタの組織は、マージしていますか?
FROM OUR INDUSTRY:ファッションとビューティ、関連する業界の注目トピックスをお届けする総合・包括的ニュースレターを週3回配信するメールマガジン。「WWD JAPAN.com」が配信する1日平均30本程度の記事から、特にプロが読むべき、最新ニュースや示唆に富むコラムなどをご紹介します。
エディターズレターとは?
「WWDジャパン」と「WWDビューティ」の編集者から、パーソナルなメッセージをあなたのメールボックスにダイレクトにお届けするメールマガジン。ファッションやビューティのみならず、テクノロジーやビジネス、グローバル、ダイバーシティなど、みなさまの興味に合わせて、現在7種類のテーマをお選び頂けます。届いたメールには直接返信をすることもできます。
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フランスオートクチュール・プレタポルテ連合会(Federation de la Haute Couture et de la Mode以下、サンディカ)は、初めてオンライン開催した7月6〜8日の2020-21年秋冬パリ・オートクチュール・ファッション・ウイークと9〜13日の21年春夏パリ・メンズ・コレクションのデジタルショーにおける結果を明らかにした。サンディカによる詳細な分析結果はないが、ユーチューブ(YouTube)とSNSアナリティクス企業のリッスンファースト(LISTENFIRST)がそれぞれ詳細なデータを発表した。
サンディカは、6〜13日の公式スケジュール用に制作された動画の再生回数が、合計で1940万回を記録したと発表した。各プラットフォームでの再生回数の内訳はユーチューブの560万回と、中国版のツイッターのウェイボー(微博、WEIBO)と動画配信サイトのビリビリ(哔哩哔哩、Bilibili)、そしてテンセント ビデオ(騰訊視頻、Tencent Video)を合わせた1380万回だ。
動画コンテンツは、ファッション、ラグジュアリー、ビューティ分野のデータテクノロジー企業、ローンチメトリックス(LAUNCHMETRICS)の協力を得て立ち上げた2つのデジタルプラットフォームに投稿された。サンディカのウェブサイトで9月15日まで閲覧が可能なこれらのプラットフォームでは合計20万2000アクセスを記録し、閲覧回数は49万回に達した。
サンディカのパスカル・モラン(Pascal Morand)会長は、「今回の結果に大変満足しているし、励みになる。フィジカルなファッション・ウイークの来場者が通常5000人程度であることを考えると、デジタル版はより多くのオーディエンスに向けて発信できた結果となった」とコメントした。
ローンチメトリックスがSNS上の声をもとに独自のアルゴリズムを用いて割り出した計8日間のファッション・ウイークにおけるメディアへの影響の試算額(Media Impact Value、MIV)は、全体で6510万ドル(約69億円)に相当する。そのうち5080万ドル(約54億円)がクチュール、1430万ドル(約15億円)がメンズによるものだ。同社は19年に開催したクチュール・ウイークの影響試算を5670万ドル(約60億円)と推計しており、同年のメンズは3570万ドル(約38億円)だったとしている。
モラン会長は、通常のショー形式のイベントではインフルエンサーをはじめとする参加者がコンテンツをオンライン上で投稿・シェアすることによりMIVが4〜5倍に上がるとした上で、「今回のオンラインイベントは通常の形式に匹敵こそしないが、失敗だったというわけでもない。ただし従来のファッションショーの代替ではない。今年のファッション・ウイークは普段と異なる形式で行ったが、私たちは従来のファッション・ウイークの重要性も再確認した。9月はフィジカルとオンラインの両方でショーを行う可能性もあるが、いい方向に向かうといい」とコメントした。
ローンチメトリックスによると、今回行われたデジタル形式のファッション・ウイークは従来に比べてより広く世界に発信され、アジアからのアクセスが全体の10%以上を占めていたという。なお通常はフランス、アメリカ、イギリスからの参加が中心だ。
また、小さなブランドにとっては露出の機会が増えるというメリットもあった。拡散の見込みがあるデジタル資産の重要性を踏まえると、今後はフィジカルとデジタルの両方を活用した共有価値の高いコンテンツを生み出すブランドが勝者になると言えそうだ。
今回のファッション・ウイークには公式カレンダーに名を連ねたオートクチュールの33ブランドと、メンズの67ブランドが参加したが、サンディカはコンテンツを広めるために、グーグル(GOOGLE)、ユーチューブ、インスタグラム(INSTAGRAM)、フェイスブック(FACEBOOK)などの主要プラットフォームや、フランスの放送局カナル・プリュス・グループ(CANAL + GROUPE)、「ニューヨーク・タイムズ(The New York Times)」、中国のコミュニケーションエージェンシーのハイリンク(HYLINK)ともパートナーシップを締結した。
ユーチューブのスポークスパーソンによると、80ブランドがサンディカとユーチューブのパートナーシップに参加しており、今回初めてオンライン動画シェアのプラットフォームに参入するというブランドも19あったという。なおクチュールでは、初参入の8ブランドを含む30ブランド、メンズでは初参入の11ブランドを含む51ブランドがユーチューブとの提携に参加した。
動画再生回数が最も多かったオートクチュールのブランドは「ディオール(DIOR)」「シャネル(CHANEL)」「イリス ヴァン ヘルペン(IRIS VAN HERPEN)」で、メンズは「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」「ディオール」「トム ブラウン(THOM BROWNE)」だった。
また、ユーチューブがクチュールの傑作動画として選出したのは「ヴィクター&ロルフ(VIKTOR&ROLF)」「ディオール」「イリス ヴァン ヘルペン」だった。メンズでは「ディオール」「トム ブラウン」「リース クーパー(REESE COOPER)」「ウェルダン(WE11DONE)」「ブルー マーブル(BLUE MARBLE)」「ヘンリック・ヴィブスコフ(HENRIK VIBSKOV)」「アミリ(AMIRI)」、新興ブランドの「キッドスーパー ストゥディオス(KIDSUPER STUDIOS)」「クール TM(COOL TM)」、そしてセーヌ川に浮かぶ船上でショーを撮影した「バルマン(BALMAIN)」だ。
一方でリッスンファーストは、両ファッション・ウイークにおいて最もソーシャル・エンゲージメント(社会的関与)のスコアが高かったブランドのトップ10をランキング形式で発表した。ランキングは、反応の大きさやコメント、シェア、リツイート、“いいね”の件数、フェイスブック、ツイッター、インスタグラムのフォロワー数の伸びやツイッターでのメンションなどにより算出。最高スコアを獲得したクチュールのブランドは「シャネル」で、パリのグラン・パレ(Grand Palais)でショーを開催した前年同時期からは21.66%下がる結果となり、動画の視聴回数は約550万回だった。
クチュールのスコアランキングは2位の「ラルフ & ルッソ(RALPH & RUSSO)」から順に「ジャンバティスタ ヴァリ(GIAMBATTISTA VALLI)」「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」「ヴィクター&ロルフ」「ヴァレンティノ(VALENTINO)」「エリー サーブ(ELIE SAAB)」「ラウル ミシュラ(RAHUL MISHRA)」「メゾン ラビ ケイルーズ(MAISON RABIH KAYROUZ)」「アガノヴィッチ(AGANOVICH)」と続く。なお、パリ・オートクチュール・ファッション・ウイークについて直接言及したツイートは396件にとどまり、1万5000件以上のツイートが行われた19年7月1〜4日の結果を大きく下回る結果となった。
「ジャンバティスタ ヴァリ」はソーシャル・エンゲージメントのスコアを前回から500%以上と大きくアップさせた。インスタグラム上のオーディエンスは大きなピンクのイブニング・チュールドレスに大きな反応を示し、同ブランドは多くのレスポンスを獲得した。
ソーシャル・エンゲージメントのスコアで1位を獲得したメンズのブランドは「ディオール」で、スコアは前年同時期と比べて51.25%アップした。今回のコレクションでコラボレーションを行ったガーナ人アーティストのアモアコ・ボアフォ(Amoako Baofo)から着想を得たコレクションのメーキング動画は、フェイスブックで17万回以上再生された。
メンズのランキングは2位の「ルイ・ヴィトン」から順に「ロエベ(LOEWE)」「エルメス(HERMES)」「パロモ スペイン(PALOMO SPAIN)」「トム ブラウン」「ランバン(LANVIN)」「リック・オウエンス(RICK OWENS)」「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」「ジェイ ダブリュー アンダーソン(JW ANDERSON)」と続く。ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)がメンズ アーティスティック・ディレクターを務める「ルイ・ヴィトン」は、“メッセージ・イン・ア・ボトル(Message in a bottle)”と題した21年春夏コレクションのランウエイショーを8月6日に上海で行う予定だが、そのプロモーション動画の再生回数はツイッター(TWITTER)、フェイスブック、ユーチューブで合わせて1450万回以上を記録した。
また、今回のパリ・メンズに関するリアルタイムのツイート数は3311件にとどまり、19年6月18〜23日の11万7879件と比べて大きく落ち込む結果となった。
リッスンファーストのトレーシー・デイヴィッド(Tracy David)=チーフ・マーケティング・オフィサーは、「それぞれのコレクションは注目を集めているが、通常のファッション・ウイークでの発表方法がもたらすほどの影響は感じられない。主催者は今後のデジタル・ファッション・ウイークについて、全ての動画をひとつのアカウントのもとで公開したり、ファッション・ウイークに華やかさを加えるためにオンライン上でセレブリティーと連携したりすることなどを検討した方がいいかもしれない」と指摘した。
世界の有名ブランドに関するデータ、コミュニケーション活動、広報戦略を分析するDMRグループ(DMR GROUP)は、ロンドン、パリ、ミラノのデジタル・ファッション・ウイークにおいて、ソーシャルメディアでのキャンペーンにおける価値を意味するEMV(Earned Media Value)が1070万ユーロ(約13億円)に相当するとリポートした。なおこのEMV値は、10万のウェブサイトと2万5000のソーシャルメディアから算出されている。2021年春夏メンズやウィメンズ&メンズの21年プレ・スプリングを披露した7月14〜17日開催のミラノ・デジタル・ファッション・ウイークにおけるEMVは624万ユーロ(約7億7000万円)で、続いてパリの268万ユーロ(約3億3000万円)、ロンドンはこれら3つのファッション・ウイークにおけるEMVの合計の17%に相当する181万ユーロ(約2億2000万円)だった。
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「ギャップ(GAP)」が1969年に米サンフランシスコで創業した、「リーバイス(LEVI’S)」のジーンズやレコードのセレクトショップだったことを知っている人って、それほど多くはないと思います。かく言う83年生まれの私もその存在を認識した中学時代には既に、「ギャップ」はロゴスエットが看板アイテムのSPAになっていました。というわけで、私にとって「ギャップ」のイメージは、ザ・アメリカのSPA(アメリカの~というよりも、そもそもSPAというものの先駆け的な存在ですが)です。よほどの「ギャップ」通やジーンズ通、流通業界通を除いて、日本の多くの方の認識も同様ではないでしょうか。
そんな「ギャップ」ですが、ご存知の通り近年はなかなか苦しい状況が続いています。「オールドネイビー(OLD NAVY)」なども含めたギャップ社全体の2020年第1四半期(2月2日~5月2日)の売上高は前年同期比43%減、純損益は9億3200万ドル(987億円)の赤字と発表されています。もちろんこれにはコロナ禍がダイレクトに影響していますが、コロナ以前からの業績不振と、それにまつわるてんやわんや(「オールドネイビー」の分社化断念、大規模な店舗閉鎖、トップの辞任など)は、この記事の一番下に貼り付けた関連記事群を読んでいただければと思います。
言葉を選ばずに言えば、やや迷走気味に感じる近年の「ギャップ」。どんな組織にとってもこういった局面で重要なのは、自らの原点を思い出すことではないでしょうか。オリジナリティが何かを問い直し、元来自分たちが伝えたかった価値は何なのか、競合にはない個性が何かを見つめ直す。コロナ禍が負のスパイラルを加速させているファッション業界において、こういった原点の問い直しプロセスが必要だと感じるブランドは「ギャップ」以外にも非常に多くあります。もちろんブランドだけでなく、われわれメディアにとってもそれは同様なんですが。
さて、その「ギャップ」の原点は冒頭にも書いた通り、1969年にカリフォルニアで創業したジーンズ&レコードショップです。しかし、そうしたストーリーは今や日本の多くの人に忘れられている。もしくはそもそも知られていない。……ですが、このほどリニューアルオープンした「ギャップ」の新宿フラッグス店は、そうした「ギャップ」の原点や背景にあるストーリーを感じさせる作りになっています。個人的に面白いなと感じたので、紹介させてください。
新宿フラッグス店リニューアルの最大のポイントは、カフェ併設型の店舗になったこと。カフェがあるのは世界中の「ギャップ」でもここだけだそうです。ただ、カフェそのものよりも是非注目していただきたいのが、その横にある書籍やレコードのコーナー。座ってコーヒーが飲めるスペースになっているんですが、そこにブランドの歴史を解説したボードなどが飾ってあります。
その解説ボードを見て、「ああ、『ギャップ』って、ヒッピームーブメントやカウンターカルチャー全盛の時代のアメリカで生まれた、ユース(若者)の店だったんだな」という事実に私は改めて出合いました。業界紙記者としてそういった知識は頭の片隅には入っていましたが、「ギャップ」創業者のフィッシャー夫妻の妻、ドリス(Doris Fisher、現会長のお母さん)がおしゃれなセブンティーズファッションでキメた写真を見て、「ギャップ」がどんな時代感の中で生まれてきたのか、初めてイメージを伴って理解できたような気がします。
同コーナーには「ギャップ」創業当時にはやっていた曲のレコードなんかも展示してあります。音楽に詳しくない私にはスライ&ザ・ファミリー・ストーンくらいしか分かりませんでしたが、並べられたレコード群のややサイケデリックなジャケットを見るだけでも、「こういう雰囲気の時代だったのね~」と想像がしやすい。ドリス・フィッシャーの写真もそうですが、やはり、ビジュアル表現の持つ力って偉大ですね。ちなみにこのレコード群、新宿フラッグスの上層階に入っているタワーレコードで買えるそうです。
「ギャップ」の過去のキャンペーンビジュアルを集めた写真集(2006年発行)も置いてあり、自由に閲覧ができます。これが今見ても色褪せず非常にかっこいいんですよ。キム・ベイシンガー(Kim Basinger)やブルック・シールズ(Brooke Shields)といった往年のハリウッドの大女優がいたり、ジャズトランぺッターのマイルス・デイヴィス(Miles Davis)がいたり、映画監督のスパイク・リー(Spike Lee)がいたり。なんてきれいな人なんだと改めて驚いたのがリー・ラジウィル(Lee Radziwill)でした。ジャクリーン・ケネディ・オナシス(Jacqueline Kennedy Onassis)の妹です。実にアメリカ的人選ですよね。日本人では工藤夕貴や冨永愛のビジュアルが収蔵されています。「ギャップ」のシンプルなカットソーやジーンズ姿で写真に映る彼らはみな、眼差しが強くてとてもかっこいい。フォトグラファーもアニー・リーボヴィッツ(Annie Leibovitz)やスティーブン・マイゼル(Steven Meisel)など、巨匠中の巨匠です。
なんというかこの写真集、かつて世界が(言い過ぎ?少なくとも私が)憧れたアメリカのイメージの凝縮みたいに感じたんですよね。あの頃、「ギャップ」の広告にアメリカを感じていた人は少なくないと思います。そう考えると当時の「ギャップ」の存在感って本当にすごいですね。そして繰り返しになりますが、ビジュアルの持つ力って偉大だなと感じます。ただし、そういったキラキラしたアメリカのイメージそのものが幻想だったんだと気付かされたのが、トランプ大統領以降のアメリカ社会な気もしますが。
というわけで、つらつら書いてきて結局何が言いたいかというと、こういった背景のストーリーを知ると、「ギャップ」の見え方がこれまでとはちょっと違ってくるよねということです。品質や価格、デザインの点で、今は「ギャップ」より「ザラ(ZARA)」や「ユニクロ(UNIQLO)」を選ぶという人が少なくないと思いますが、「ギャップ」ってそもそもこういった出自やマインドのブランドだったんだということを知ると、もう少し感じ方に奥行きが出ると言いますか。もちろん、それだけで人が「ザラ」や「ユニクロ」でなく「ギャップ」を買うようになるかというと、世の中そんなに甘くはありません。正直、今の「ギャップ」の商品や売り方からは、創業当時のストーリーやかつての強いビジュアルから伝わってくるような自由を貴ぶ雰囲気を感じることは難しいですから。
ラグジュアリーブランドを取材すると、メゾンの歴史というものをいかに大切にしているか、それをどう価値判断の基準にしているかが繰り返し繰り返し語られます。メゾンの歴史や職人技を紹介する展覧会も、過去10年間でかなり増えました。モノが飽和し、モノそのものよりも文脈や物語を消費したがる時代の中では、歴史こそがブランディングになるからですが、これってなにもラグジュアリーブランドに限った話ではなく、「ギャップ」のようなより身近なブランドだって同じだなと思います。先日、「セシルマクビー(CECIL MCBEE)」の全店閉店の記事のために同ブランドの出自をたどった際も、改めてすごく面白いなと感じたんですよね。「セシルマクビー」は残念ながらその幕を降ろしますが、歴史を生かす企画(たとえば昔購入した商品とその思い出をタグ付けしてSNSに投稿してもらい、そこからどうにか新作購入につなげるキャンペーンなど)を試してみれば、また何らかの違う形のムーブメントを生む可能性もあったんじゃないかと考えたり。歴史だけはお金を払って買うことができません(M&Aなどは別)。歴史を重荷にするか財産にするかは、ブランドにとって分かれ道ですね。身近な存在のブランドほど、歴史が重荷になってしまいがちのように感じます。
話を戻しますが、「ギャップ」は来年から、カニエ・ウェスト(Kanye West)の「イージー(YEEZY)」とのコラボラインを10年間の長期契約で販売すると発表しています。今を時めくカニエが10代の下積み時代に地元シカゴの「ギャップ」でアルバイトしていた(まさに「ギャップ」がキラキラ輝いていた時代!)縁から生まれたコラボだそうです。そう聞くと、「ギャップ」の歴史にカニエ自身の成功物語も重なって、ダブルでエモい。まさにヒップホップ的だしアメリカ的ですね。あの頃輝いていた「ギャップ」を知る世代にも、カニエ好きな新世代キッズにも響くコラボになるのかもしれないと期待が高まります。というわけで、新宿に立ち寄った際には「ギャップ」新宿フラッグス店で「ギャップ」の歴史に触れてみるのも楽しいと思います。
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