サステナには「恐れの入り口」から入らない エディターズレター(2020年8月24日配信分)

※この記事は2020年8月24日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

サステナには「恐れの入り口」から入らない

 先日、「改めて、サステナブルなマインドを押し出します!!」と宣言してくれた「シチズン L」というレディス時計のオンライン発表会に参加しました。フリージャーナリストの生駒芳子さんに参画を仰ぐなどしてサステナマインドを磨いてきたブランドは、合成ダイヤモンドやパイナップル由来の人工レザー、そしてペットボトルからの再生素材などを、地球を思わせる美しき時計に積極活用。小さな時計で大きな世界を変えるのは容易ではありませんが、シチズン(=市民)を名乗るブランドが、みんなの地球を考えるって素敵ですよね。リンク1本目にある通り広がりつつある「世界市民」という概念、シチズンにはぜひ取り入れてほしいな、と思います。

 そんなブランドの担当者からは、「サステナブルの世界に、『恐れの入り口』から入りたくない。地球の美しさから考えたいんです」という話をいただきました。「恐れの入り口」から入っちゃうサステナブル、多いですよね。「このままだと、地球は……」という記事、私たちも書き続けていますが、そろそろ考えて良い頃だと思います。「恐れの入り口」から入ると、気落ちして、疲れるんですよね(苦笑)。いや、「このままだと、地球は……」という状況であることは、私も理解しています。でも、自分一人では抗いきれないこと、そんな自分だって完璧じゃないことを考えると、「恐れの入り口」からのアプローチには「ごめんなさい……」と言って、逃げたくなってしまうのです。でも、それが一番サステナブル(=持続可能)じゃない。「この美しい地球を守りたい。そのために、私たちにできることは?」のマインドセットだと、もっとずっと前向きかつ積極的に取り組めるような気がします。

 なんてことを考えながら、先週末は「MERY」とのコラボイベントに挑戦し、U-25の女性を誰よりも知る編集部員の皆さんとトークセッションしてきました。リンク2本目で紹介する自己啓発ノート、通称“シンデレラノート”の存在に改めて驚いたり、環境意識の高まりに舌を巻いたりと発見はさまざまありましたが、改めて「こんな状況でも前向きな世代だなぁ」と痛感しました。一番ウケたのは、「マスクを着用するとまつ毛が下がるので、あえての『すだれまつ毛』」というフレーズ!!43歳のオジさんには、「マスクでまつ毛が下がる?」「すだれまつ毛?」とハテナだらけでしたが、「マスク内の湿気が隙間から上に上がると、上向きカールも台無し。そこであえて、まつ毛を下にキレイに伸ばす『すだれまつ毛』」なのだと言います。「MERY」世代、ポジティブ!!

 そんな人にはサステナも、「恐れの入り口」から語るのではなく、理想の地球から語りたいですね。

FROM OUR INDUSTRY:ファッションとビューティ、関連する業界の注目トピックスをお届けする総合・包括的ニュースレターを週3回配信するメールマガジン。「WWD JAPAN.com」が配信する1日平均30本程度の記事から、特にプロが読むべき、最新ニュースや示唆に富むコラムなどをご紹介します。

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サステナには「恐れの入り口」から入らない

 先日、「改めて、サステナブルなマインドを押し出します!!」と宣言してくれた「シチズン L」というレディス時計のオンライン発表会に参加しました。フリージャーナリストの生駒芳子さんに参画を仰ぐなどしてサステナマインドを磨いてきたブランドは、合成ダイヤモンドやパイナップル由来の人工レザー、そしてペットボトルからの再生素材などを、地球を思わせる美しき時計に積極活用。小さな時計で大きな世界を変えるのは容易ではありませんが、シチズン(=市民)を名乗るブランドが、みんなの地球を考えるって素敵ですよね。リンク1本目にある通り広がりつつある「世界市民」という概念、シチズンにはぜひ取り入れてほしいな、と思います。

 そんなブランドの担当者からは、「サステナブルの世界に、『恐れの入り口』から入りたくない。地球の美しさから考えたいんです」という話をいただきました。「恐れの入り口」から入っちゃうサステナブル、多いですよね。「このままだと、地球は……」という記事、私たちも書き続けていますが、そろそろ考えて良い頃だと思います。「恐れの入り口」から入ると、気落ちして、疲れるんですよね(苦笑)。いや、「このままだと、地球は……」という状況であることは、私も理解しています。でも、自分一人では抗いきれないこと、そんな自分だって完璧じゃないことを考えると、「恐れの入り口」からのアプローチには「ごめんなさい……」と言って、逃げたくなってしまうのです。でも、それが一番サステナブル(=持続可能)じゃない。「この美しい地球を守りたい。そのために、私たちにできることは?」のマインドセットだと、もっとずっと前向きかつ積極的に取り組めるような気がします。

 なんてことを考えながら、先週末は「MERY」とのコラボイベントに挑戦し、U-25の女性を誰よりも知る編集部員の皆さんとトークセッションしてきました。リンク2本目で紹介する自己啓発ノート、通称“シンデレラノート”の存在に改めて驚いたり、環境意識の高まりに舌を巻いたりと発見はさまざまありましたが、改めて「こんな状況でも前向きな世代だなぁ」と痛感しました。一番ウケたのは、「マスクを着用するとまつ毛が下がるので、あえての『すだれまつ毛』」というフレーズ!!43歳のオジさんには、「マスクでまつ毛が下がる?」「すだれまつ毛?」とハテナだらけでしたが、「マスク内の湿気が隙間から上に上がると、上向きカールも台無し。そこであえて、まつ毛を下にキレイに伸ばす『すだれまつ毛』」なのだと言います。「MERY」世代、ポジティブ!!

 そんな人にはサステナも、「恐れの入り口」から語るのではなく、理想の地球から語りたいですね。

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Z世代に人気のアイウエアブランドが循環型プロジェクトを開始 

 オランダ発のアイウエアブランドの「エース&テート(ACE & TATE)」は循環型プロジェクト、リフレーム(Reframe)を開始した。ギフトコードと引き換えに顧客から中古モデルを集め、フリマアプリの「ディポップ(DEPOP)」で再販する取り組みだ。

 「エース&テート」はオリジナルの度入りメガネやサングラスのフレームをオンラインと店頭で展開するアイウエアブランド。無料の視力検査も実施し、度入りレンズ込みで98ユーロ(約1万2000円)から販売する。今回「ディポップ」と連携する初のアイウエアブランドとなる。Z世代やミレニアル世代をターゲットとしていることから、同世代に人気を集めるプラットフォームでの販売に乗り出したという。

 アップサイクルされたフレームは、正規価格より20〜50%安く販売する。フレームだけでなく度入りレンズも「ディポップ」で購入可能になる。また同ブランドは「ディポップ」からの購入者に向けて最新の診断結果を共有するようメッセージを送り、購入者が過去数年間で視力検査を行なっていない場合は近所の店舗で無料で受けられるようにしている。

 「エース&テート」のマーク・デランゲ(Mark de Lange)最高経営責任者(CEO)は電話でのインタビューで、「リフレームプロジェクトは環境により負担のかからない方法を追求した結果だ」と述べた。アイウエア市場の規模は1200億ドル(約12兆円)に発展しており、一般的にプラスチックが原材料の多くを占める。「われわれは石油ベースのものではなくリサイクル可能な資源で、生分解(微生物の働きによって無機物まで分解されること)が可能なアセテートとバイオアセテートを引き続き使用する」という。

 なお同プロジェクトは現段階では収益拡大を目的としていないが、「将来的には収益化も考えている。でも今は責任ある一歩に向けて動くことに重きを置いている。金銭的意味合いを持たせていないことで、プロジェクトに余裕も生まれている」と述べた。

 アイウエアをよりサステナブルなものにすることは「洋服より複雑だ」と言うデランゲCEOは、「私たちの仕事は環境負担を軽減するために何ができるかを見極めること。われわれは自社をサステナブルな企業とは位置付けていない。なぜなら実際にそうではないから。ただできる限りのことをしようとしている」と語った。また、多くの廃棄物の元となっていたパッケージも刷新した。

 「ディポップ」のスティーヴ・ドゥール(Steve Dool)=パートナーシップ責任者は、「すでに人気を集めているブランドが『ディポップ』を介して積極的に循環型モデルを取り入れ、同じく循環性を大切にする消費者に寄り添っているのは素晴らしいこと。われわれのアプリでは従来の小売モデルの範囲内ではできない方法で、消費者層と直接関わる機会を提供できる」と述べた。

 「エース&テート」は6月に投資ファンドのリンケルバーグ・キャピタル(Rinkelberg Capital)から1425万ユーロ(約17億円)を得て、累計5750万ユーロ(約70億円)を調達している。

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イモーテルやシアバターなど「ロクシタン」のキー成分 栽培から生産過程まで追跡し安全性を担保

 「ロクシタン(L’OCCITANE)」は1976年の創業時から環境負荷を軽減し、品質の良さで製品に興味を持ってもらえるモノ作りに徹する。ブラントが最初に手掛けたのはローズマリーの抽出からという。現在、原材料に関してはブランドのキー成分となるイモーテルやシアバター、アーモンド、ラベンダーなどでチームを組み栽培から生産過程までを追跡する。原材料のトレーサビリティーを重要視したのは90年代にグローバル展開が加速したことがきっかけだ。

 2008年にはフランス・マノスクに位置する研究所にトレーサビリティーやバイオダイバーシティ、原材料を調査するチームを設け、トレーサビリティーを組織化する取り組みを実施する。日本でも「ブランドや製品の背景が、お客さまが製品を購入する際の選択肢の一つなっている」(中原奈都子ロクシタンジャポン マーケティング本部 基金&CSR担当)ことから、9月に発売したスキンケアシリーズ“イモーテル ディヴァイン”を機に、イモーテルの栽培法や成分の抽出、生産者の声などをまとめたプレス向け冊子を作成し可視化した。「これまで点で発信していた情報をストーリーとしてまとめたほか、(消費者に向けては)インスタグラムのライブ配信やオウンドメディアで情報発信を行った」と自然環境に配慮したモノ作りを推進するブランドであることを伝えている。

 また大半の製品をマノスクで生産するが、各国に輸出する際は船による輸送が基本となる。各国にいるロジスティック担当がシステムを構築。コンテナに混載する際に隙間なく積む努力を重ねるなどして、CO2削減につなげている。こうした取り組みもブランド創業期から行なっていることだ。さらに、日本では19年から空き容器を店舗で回収するグリーンプログラムをテラサイクルと組んで実施する。現在は新型コロナウイルス感染拡大により中止しているが、廃プラや減プラにも注力する。25年までには全世界(90カ国以上)の店舗で不要容器の回収を実施するほか、100%リサイクルプラスチックに移行すると宣言している。

 「ロクシタン」は18年秋にこれまで取り組んできた活動や進捗状況などを表す“ロクシタンコミットメント”を公表。そこでは 植物の多様性の保護、生産者のサポート、地球の自然にやさしく、女性の自立を支援、視覚障害者への取り組み、伝統的技術の継承、と6項目を掲げ、25年までに達成するべく数値目標も示している。これを達成するべくナチュラルコスメのリーディングカンパニーとして6つのコミットメントを含めた環境に配慮した取り組みを推進する。

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「シュタイン」2021年春夏コレクション

「シュタイン(STEIN)」が2021年春夏コレクションを発表した。

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【外食市場20年10月】自粛緩和ムード、7ポイント改善。Go To予約は手数料かさみ、キャッシュ改善に疑問。

一般社団法人日本フードサービス協会(本部:東京都港区、会長:髙岡 慎一郎)による 協会会員社を対象とした外食産業市場動向調査2020年10月度は、コロナの新規感染者数が比較的落ち着き、自粛緩和ムードも出始め、外食全体の売上は9月の86.0%から94.3%に改善した。
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都も時短要請。居酒屋企業のホンネは「もう笑うしかないです」。年末年始は、時短相次ぎそう

 「もう笑うしかないですよ。もう分かんない、何か策があるなら教えて下さいよ。」居酒屋チェーン幹部社員の第一声である。25日、東京都の小池百合子知事は、酒類を提供する飲食店やカラオケ店を対象に11月28日(土)から12月17日(木)までの20日間、時短営業の要請を発表した。24日には大阪府が大阪市内の北区、中央区の飲食店を対象に一足早く、時短営業の要請を決めた。次は東京都か。予測はしていたが、店には動揺が走った。要請発表前後の飲食店を取材した。
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進撃のイタリアンファミレス「バンサン」社長、「家賃坪5000円で月1300万円売ります」。メインの30代女子ゴコロをつかむ秘訣は?

 郊外の住宅街で圧倒的な集客力を誇るカジュアルイタリアンの「バンサン」。この2年ほどで20店以上を展開し、40店規模になった。地方も好調だ。30代のママ層が圧倒的に支持する強みはどこにあるのか? レインズ出身の相原希社長に聞いた。
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マッシュの「アンダーソン アンダーソン」がヘアサロンとコラボした和紙Tシャツを発売

 マッシュスタイルラボのアンダーウエアブランド「アンダーソン アンダーソン(UNDERSON UNDERSON)」は11月28日、ブランド初のコラボレーションとしてヘアサロン「サンバレー」と協業したTシャツ(9500円)を発売する。「サンバレー」のスタッフユニホームとして採用するほか、店頭で数量限定発売する。

 同アイテムは、特許取得の和紙布「WASHIFABRIC(R)」を使用し、肌に触れる部分の99.9%が和紙でできた「アンダーソン アンダーソン」のTシャツに、「サンバレー」のオリジナルロゴをプリントした。サロンでは鏡に写った姿を長時間目にすることから、鏡に映ることでロゴが本来の向きで見えるようにフロントロゴのみが“鏡文字”になっている。

  “和紙がつくる健やかな肌”をコンセプトに肌に触れる部分の99.9%を和紙の素材、「WASHIFABRIC(R)」を使用し、アンダーウェアやルームウェアを中心にレディース・メンズ・ベビーアイテムを展開するほか、オリジナルの洗剤や器など生活雑貨などもそろえる。

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伊勢丹新宿本店でビデオ通話接客が本格スタート 将来的に「100万種類の商品を購入可能に」

 三越伊勢丹は25日、スマートフォン用の自社アプリ「三越伊勢丹リモートショッピング」による、ビデオ通話のオンラインショッピングを伊勢丹新宿本店でスタートした。同店の婦人服、紳士服、ジュエリー・時計、化粧品カテゴリーの計14売り場・300ブランドで先行導入する。

 同日、本館3階の婦人服の自主編集売り場「リ・スタイル」と地下2階の化粧品フロア「ビューティ アポセカリー」で、アプリによる接客のデモンストレーションが行われた。接客枠は1時間の完全予約制で、売り場の販売員が対応する。事前にチャットとアンケートによるヒアリングにより、性別や年齢のほか嗜好やライフスタイルなどの情報を得ておく。アパレルの販売では、スタッフが自分の身長を伝え、服を体に当ててサイズ感を確認したり、服を画面に近づけて色味や素材感などを伝えたりする。クリームなどの化粧品は、実際に手指に塗ってテクスチャーを見せたり、「甘く華やか」といった香りのニュアンスを画面越しに伝える。

 検討中の商品は、同社EC「三越伊勢丹オンラインストア」のカートにスタッフが代理で登録し、客のスムーズな購入を促す。EC上に掲載のない商品も、売り場のスタッフがその場で商品を撮影・アップすることで、「将来的に(伊勢丹新宿店にある)100万種類の商品をオンラインで購入できるようにしたい」(升森一宏・三越伊勢丹MD統括部デジタル推進グループシームレス推進部長)とする。

 同社は、今年6月から「ズーム(ZOOM)」や「ライン(LINE)」を使ったリモート接客のトライアルをランドセルや美術品販売で実施し、一定の成果を得たことで本格導入に至った。「三越伊勢丹リモートショッピング」の導入でオンライン接客の間口を一本化するとともに、接客で得た性別、年齢、購買趣向やライフスタイルなどの顧客情報をウェブ会員IDと結びつけて蓄積し、サービスの向上につなげる。

 「ビデオ接客はお客さまとの双方向のコミュニケーションが可能で、商品に関するさまざまな疑問にもじっくりお答えできるのがメリット」と升森部長は話す。「一方で、もちろん来店して購入したいお客さまもいれば、商品を横並びで比較しやすいECを選択する方もいる。その場その時で最適な買い方はさまざまで、大事なのはお客さまの利便性を考えて購入の選択肢の幅を増やすこと」。今後はオンライン接客の教育体制の整備や、専門販売スタッフの育成なども視野に入れ、同じく都心旗艦店である三越日本橋本店と三越銀座店にもサービスを広げる。

 親会社の三越伊勢丹ホールディングスは2020年4〜9月期の最終赤字367億円を受けて来年5月にも新中期経営計画を発表するとしており、優先事項の一つに「オンライン接客の強化」を掲げている。ECを含めた売上高は21年3月期末で310億円を見込み、22年2月期には400億〜450億円規模を目指す。

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AYAKOメイクアップアーティストが語る「Nº21」とのコラボの裏側 「透明感と大胆さを両立したメイク」

 アレッサンドロ・デラクア(Alessandro Dell’Acqua)が手掛ける「ヌメロ ヴェントゥーノ(Nº21)」は、ブランド設立10周年を記念したプロジェクト「ガラージュ ヴェントゥーノ」を始動した。11月4〜10日に阪急うめだ本店1階コトコトステージ 11、11月11日〜2021年1月31日に同店3階イベントスペースでポップアップを行い、そこで限定のグッズやビューティアイテム、フードをそろえる。
 
 ブランド初のビューティアイテムを手掛けたのは、コスメブランド「アディクション(ADDICTION)」の前ディレクター、AYAKOメイクアップアーティスト。「ヌメロ ヴェントゥーノ」を代表するブラックとヌードをコンセプトにスキンケアとメイクアップ製品5つをセットにした。「アディクション」を離れて約1年のAYAKO氏。最近はクリーンビューティにも目覚め、「ヌメロ ヴェントゥーノ」とのコラボも動物実験を行わないなどビーガン処方にこだわり、またパラベン(防腐剤)も含まないなどできる限りのクリーンビューティを目指した。今回はファッションのブランドのために作るメイクと、これまでとは異なるアプローチでの化粧品作りだが、どのような思いが込められているのかーー。

WWD:今回「ヌメロ ヴェントゥーノ」と協業したきっかけは?

AYAKOメイクアップアーティスト(以下、AYAKO):もともとデラクア氏の服が好きでした。日本で「ヌメロ ヴェントゥーノ」を輸入販売するグルッポタナカの田中タキ副社長と2年前にお会いしたのがきっかけで、昨年、日本でスタートする「ガラージュ ヴェントゥーノ」の話を伺い、ビューティの提案をしたことでスタートしました。

WWD:デラクア=デザイナーの服の魅力は?

AYAKO:セクシーだけれど少しメンズ仕立てになっていたり、ガーリーでありながらハンサムであったり。甘すぎず、モードすぎず、そのバランスが絶妙。また、彼はシアーやヌードの素材の使い方が美しく、服に透明感があるように感じます。透明感がありながら、ボールド(大胆さ)もあって、その相反した使い方が素敵です。

WWD:今回のメイクも“透明感”と“大胆さ”を兼ね備えたコンセプトになっている。

AYAKO:そうです。ブラックにフォーカスしたボールドなコレクションと、シアーヌードを意識したコレクションの二つを作りました。ボールドな黒のコレクションは黒のマットなネイルやリキッドアイライナー、深みのあるボルドーのリップスティックと艶やかな透明のグロスのようなリップエンハンサーなど異なる質感も楽しむことができます。一方でシアーなヌードのコレクションは艶やかなネイルやシアーなリップスティック、肌に溶け込むようなアイ&チークのパウダーやヌードカラーのアイライナーなどをそろえました。彼のコレクションから、肌が透けるくらいのシアーな素材に着想を得ました。この2つのコレクションを並べた時にガラスから見えるネイルカラーと、ヌードとブラックの色が見えるマスクでインパクトを加えました。

WWD:今回、単品ではなくセットにこだわった理由は?

AYAKO:これは新しいアプローチです。常々ビューティとファッションが別々に語られることに違和感を感じていたので、「ガラージュ ヴェントゥーノ」だからこそできる提案を考えました。それはつまり、ファッションのフロアで潔くビューティを提案することでした。化粧品カウンターとは違い、ビューティアドバイザーのいないスペースなのでセットで使えば1つのルックが完成するようなものを作りました。また、ジェンダーフリーに使えるようにもこだわりました。

WWD:メイクだけでなく、スキンケアもセットに入れている。

AYAKO:メイクアップの土台となる肌のケアもできるアイテムをどう入れるか。カウンセリングを必要とせず、全てのスキンタイプで誰もが簡単に使えるもの、それであって魅力的なものにこだわりました。ブラックのコレクションには肌をデトックスするチャコールマスク、ヌードのコレクションは肌をふっくら保湿するローズウオーターのマスクを入れています。

WWD:成分にもこだわり、クリーンビューティをうたっているのもポイント。

AYAKO:今話題のクリーンビューティは私自身、今とても関心があるものです。アイテムはビーガン処方でもちろん動物実験も行っていません。パラベンフリーであることを前提に、物によっては、シリコーンやアルコールフリー、無香料で作るには結構大変で(笑)。試行錯誤を繰り返しました。

WWD:セットにつくバッグもAYAKOさんがセレクトしたもの?

AYAKO:バッグもこだわりました。アーカイブから選んだバッグの縮小版をエコレザーで再現していただきました。化粧品なのでメイクを入れるポーチが通常は定番ですが、今回はファッションブランドとのコラボレーションですから、あえてバッグにしたかったんです。ちょっとランチタイムに持っていけるくらいのサイズで、いろんなシーンで使えると思います。実は製品が入っている外箱もガレージをイメージしてピザ箱のように仕立てたり、細かいディテールにも目を配りました。

WWD:「アディクション」で製品を作っていたときと、今回のコラボの違いは?

AYAKO:クリエイティブの部分では大きな違いはありませんでした。「アディクション」では常に旅をテーマにクリエイションをしていましたが、今回の旅はN21の旅でした。ブランドの世界観や価値観をビューティで表現する旅はとてもエキサイティングで、幸いデラックア氏は快く私のクリエイションやビジョンを受け入れてくれて、とてもスムーズに進みました。ただなんと言っても大きな違いはアメリカでラボを探すところから全て一から一人でやらなくてはいけなかった部分です。ものすごく勉強になりました。

WWD:今後もファッションブランドとコラボしたいと思うか?

AYAKO:そうですね。今回のお仕事は初めてのことも多く、とても勉強になりました。特にコロナ禍での作業だったので、遠隔でのコミュニケーションやサンプル製作など、チャレンジングなこともたくさんありました。今後はファッションに限らず、いろいろなコラボレーションやプロジェクトに挑戦したいですし、クリーンビューティの知識ももっと深めていきたいですね。また、今回の経験で良かったと思うのは、ビューティとファッションをつなげられたこと。以前からビューティとファッションが切り離されて扱われることに違和感を抱いていました。アディクションの前には「ナーズ(NARS)」でインターナショナルメイクアップディレクターという立場で ファッションショーや広告などを手掛けていましたが、同時にストアアピアランスを世界中で行った経験があります。アメリカのカウンターとロンドンやパリ、マドリッドではまた違ういろいろな反応がありましたが共通していたのは、ファッションを基盤にメイクアップの提案をすると、人種に限らず必ず納得してもらえたという経験でした。今回も、大阪の売り場での反応は想像以上で、化粧品カウンターでないからこそ違ったアプローチで提案したことが無条件にお客さまにストレートに伝わったことが実感できました。今後のビューティのあり方に、少しでも新しい道を提供できたのではないかと思います。

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「バレンシアガ」2021-22年秋冬コレクションをオンラインゲームを通じて発表

 「バレンシアガ(BALENCIAGA)」は12月6日、2021-22年秋冬コレクションを、発表のために制作したビデオゲーム「アフターワールド:ザ・エージ・オブ・トゥモロー(Afterworld: The Age of Tomorrow」で披露する。ゲームとコレクションはあらゆるデバイスからのアクセスに対応しており、シェアも可能だ。

 コレクションのテーマは「人間の運命」で、ゲームの舞台は2031年。21年プレ・フォール・コレクションで挑戦した2030年のファッションを思い描くというアイデアを引き継いでいる。ゲームでは寓話的な冒険を軸に、キャラクターやビジュアルには写真から3DCGモデルを作成するフォトグラメトリーを採用する。

 「バレンシアガ」のデムナ・ヴァザリア(Demna Gvasalia)=アーティスティック・ディレクターは9月、パリ・ファッション・ウイークでプレ・コレクションを発表し、6月と12月にメインコレクションを披露するスケジュールに切り替えると発表した。また、毎シーズン慣習的にランウエイショーを行うことからも脱却したいと表明している。ファッションショー自体は肯定しながらも、「ファッションはチェックリストをこなすものになってしまった。私は違ったやり方で取り組みたい」とコメントした。

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ダウンに動物以外の選択肢を 木の実由来のダウンブランド「カポックノット」

 植物由来のダウンブランド「カポックノット(KAPOK KNOT)」は、羽毛の代わりに東南アジアに自生する植物カポックの実からできた繊維を使用し、デザインバリエーション豊かなアイテムを提案する。

 創業者の深井喜翔は、大手繊維メーカーに勤め、アパレル業界の大量生産、大量廃棄の現状に課題を感じ、28歳の時に同ブランドを立ち上げた。2019年10月にファーストアイテムとなるコートをクラウドファンディングサイトの「マクアケ(MAKUAKE)」で販売したところ、開始9分で目標の50万円を達成し、合計1700万円以上を調達した。また日本での反響を受けてこのほど、アメリカでのオンライン販売も開始した。

 原料となるカポックの木1本からは、約コート30着分のコットンを採集することができる。木の実由来のため、木を伐採せず土地の環境を破壊することなく調達ができるというメリットに加えて、通常のコットンの1/8の軽さで、吸湿発熱といった機能性も備える。アイテムはこのカポックの機能性や着膨れしない特徴を生かしたダウンやチェスターコート、ステンカラーコートなどで、メンズ、ウィメンズ合わせて10型をそろえる。価格は3〜5万4000円。公式ECサイトを軸に、新宿マルイと有楽町電気ビルにある体験型店舗「ベータ(B8TA)」でも取り扱う。

 今季から同ブランドのデザインを手掛ける満汐国明は、江角泰俊が手掛ける「エズミ(EZUMI)」やイタリアの「コスチューム ナショナル(COSTUME NATIONAL)」でデザイナーを務めた経験を持つ人物だ。満汐デザイナーは「長く着用してもらうため、1970年代や80年代のディテールを参照したクラシックなアイテムを提案していく。コートの購入を通して、自分の選択が地球環境の再生に貢献していると感じられる体験を提供したい」と言う。

 自社ECサイトはメディア機能を持たせ、サステナブルな衣食住にまつわる情報を網羅的に発信していく。さらに、購入者を中心としたオンライン上のコミュニティーを運営し、環境問題解決に向けたアクションや情報交換なども行う予定だ。

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「フェンディ」が公式サイトにサステナビリティのためのページを新設 地元イタリアに工場も

 フェンディ(FENDI)は13日、公式サイトに社会的責任とサステナビリティに特化したページを設けた。

 同サイトは「サプライチェーン」「環境」「コミュニティー」の3つの軸で展開され、活動内容や達成率に関する情報を提供している。「サプライチェーン」のセクションでは、全体の流れの透明性促進に取り組みながら、労働環境や社会的基準を満たすよう努めていると発信。「環境」では、フェンディが使用する素材に関する情報や調達源を提供しており、製品をめぐるコンプライアンスも掲載。また、資源を循環利用し廃棄物を出さないサーキュラーエコノミーの取り組みについてのページも設けている。ブランドと企業と関わりを持つ人々に焦点を当てた「コミュニティー」では、職人や従業員、クライアント、サプライヤー、そして地元社会に貢献する取り組みを紹介。若いデザイナーを支援するプログラムなども掲載している。フェンディのセルジュ・ブランシュウィッグ(Serge Brunschwig)会長兼CEOは「サステナビリティの分野では透明性がますます重要になっている」と述べた。

 フェンディの親会社であるLVMHモエ ヘネシー ルイ ヴィトン(LVMH MOE HENESSY LOUISE VUITTON)では、ベルナール・アルノー(Bernard Arnault)会長兼最高経営責任者(CEO)が1992年にサステナビリティに関する部署を設立している。アントワン・アルノー(Antoine Arnault)=ヘッド・オブ・コミュニケーション&イメージは、「LVMHグループのすべてのマネジャーや経営陣は、サステナビリティを優先リストの最上位に置いている。過去数年で考え方は変わり、プロジェクトの種類にかかわらず、常にステナビリティを考慮しており、エコデザインは最優先事項になりつつある。アイデアが生まれる瞬間から製品が廃棄されるまで、リサイクルや古いものから新しいものを生みだすこと、サステナビリティはわれわれのビジネス活動に根付いている。このテーマがまだ広く普及していない時から、長く取り組んできたことを誇りに思う」と述べた。

 また「コミュニティーや従業員、クライアント、このトピックについて興味のある人などみんなと話すことが大切」とし、「われわれは自分たちが完璧ではないと理解している。ときには落ち度があることも認めた上で、透明性を通じて誠意を示している。正しい方向に進んでいないよう感じた場合は内外の人に注意してほしいとお願いしている。これは改善のために有効な方法だ」とコメント。

 また、フェンディはフィレンツェ郊外のトスカーナに新工場を設立する。新工場は22年7月にオープン予定で、革製品の生産と発展を強化し、トレーニングセンターとしても活用するという。生産規模の拡大に伴い、すでに工場で働く150人の従業員に加えて、今後2、3年のうちに300〜350人を新たに雇用する予定だ。8万平方メートルの敷地に建てられ、ミラノを拠点とする建築スタジオのピウアーチ(PIUARCH)が設計を手掛けた。周囲と内壁の両方にガラスを使用し、中庭に地元の品種の植物や花を置くことで、フェンディは建築や都市の環境性能評価システムであるLEEDプラチナ認証取得を目指している。また、生物多様性へのアプローチで公園も併設した。

 フェンディのシルヴィア・ヴェントゥリーニ・フェンディ(Silvia Venturini Fendi)=
クリエイティブ・ディレクターは、「素晴らしいことで、とても幸せだ。このような厳しい状況にある中でも“メード・イン・イタリア”を核に成長を続けられている。工場は常に私たちの中心にあり、工場を訪れるといつも感情が揺さぶられる。この施設では人々が協調性を持って働くことができ、周囲の景観にも馴染むだろう」とコメントした。すでにあった古い建物を生かして建てられることから、「これ以上新たに建てる必要もない」と喜びを露わにした。

 フェンディはほかにも、サステナブルなコットンの生産に取り組むBCI(Better Cotton Initiative)認証のコットンの使用など天然素材の採用を強化し、最終的に完全にオーガニックコットンの使用を目指す。ライニングや包装にセルロースベースの繊維を使用するとともに、2020年春夏コレクションではレザーデザインの進化系である“FFグリーン インターレース”カプセルコレクションを発売した。ハンドバッグの“ピーカブー”や“バケット”は、認定されたFFコットンと、リサイクルポリエステルを混合して作られる。

 サステナビリティを通じた地元コミュニティーの支援にも力を入れており、10月にはイタリアの職人を称えるためのパートナーシッププロジェクト「ハンド・イン・ハンド(Hand in hand)」を発足した。21年春夏コレクションで初めてのデザインを公開。さらにパンデミックによって事業に大きな打撃を受けたイタリアのガラス会社を買収し、37のシャンデリアを分解してローマや上海、パリ、ロンドン、ニューヨークなど世界各地の店頭のクリスマスディスプレイの装飾に再利用する。

 一方フェンディのブランドの核ともいえる毛皮製品は、近年環境問題と動物愛護の観点からその存在が見つめ直されつつある。人工ファーを用いたファッションは関心を集めており、ファッションブランドも動物を原料とする毛皮の使用を避ける傾向にあるが、ブランシュウィッグ会長兼CEOは、「フェンディにとって毛皮は間違いなくサステナブルな素材だ」という。

 アントワン=ヘッド・オブ・コミュニケーション&イメージは、「このようなセンシティブな話題について真実を伝えることは非常に重要だ。確かな認証に準拠するためにできることはすべて行うが、ナイーブであってもいけない。私たちが毛皮の生産をやめたとしても、人々が毛皮を買うのをやめるわけではない。正しい方法で作られた毛皮をそういったクライアントに売りたいと思っている。確かに動物は命を落としているが、敬意を示して扱っている。劣悪な環境で動物を扱う業者による毛皮が取り引きされるより、むしろ私が悪者になり、正しい方法で販売したいと思っている。聞き入れがたい意見であることも理解しているが、良い反応も悪い反応もすべて受け止める責任は持っている」と語った。

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「フェンディ」が公式サイトにサステナビリティのためのページを新設 地元イタリアに工場も

 フェンディ(FENDI)は13日、公式サイトに社会的責任とサステナビリティに特化したページを設けた。

 同サイトは「サプライチェーン」「環境」「コミュニティー」の3つの軸で展開され、活動内容や達成率に関する情報を提供している。「サプライチェーン」のセクションでは、全体の流れの透明性促進に取り組みながら、労働環境や社会的基準を満たすよう努めていると発信。「環境」では、フェンディが使用する素材に関する情報や調達源を提供しており、製品をめぐるコンプライアンスも掲載。また、資源を循環利用し廃棄物を出さないサーキュラーエコノミーの取り組みについてのページも設けている。ブランドと企業と関わりを持つ人々に焦点を当てた「コミュニティー」では、職人や従業員、クライアント、サプライヤー、そして地元社会に貢献する取り組みを紹介。若いデザイナーを支援するプログラムなども掲載している。フェンディのセルジュ・ブランシュウィッグ(Serge Brunschwig)会長兼CEOは「サステナビリティの分野では透明性がますます重要になっている」と述べた。

 フェンディの親会社であるLVMHモエ ヘネシー ルイ ヴィトン(LVMH MOE HENESSY LOUISE VUITTON)では、ベルナール・アルノー(Bernard Arnault)会長兼最高経営責任者(CEO)が1992年にサステナビリティに関する部署を設立している。アントワン・アルノー(Antoine Arnault)=ヘッド・オブ・コミュニケーション&イメージは、「LVMHグループのすべてのマネジャーや経営陣は、サステナビリティを優先リストの最上位に置いている。過去数年で考え方は変わり、プロジェクトの種類にかかわらず、常にステナビリティを考慮しており、エコデザインは最優先事項になりつつある。アイデアが生まれる瞬間から製品が廃棄されるまで、リサイクルや古いものから新しいものを生みだすこと、サステナビリティはわれわれのビジネス活動に根付いている。このテーマがまだ広く普及していない時から、長く取り組んできたことを誇りに思う」と述べた。

 また「コミュニティーや従業員、クライアント、このトピックについて興味のある人などみんなと話すことが大切」とし、「われわれは自分たちが完璧ではないと理解している。ときには落ち度があることも認めた上で、透明性を通じて誠意を示している。正しい方向に進んでいないよう感じた場合は内外の人に注意してほしいとお願いしている。これは改善のために有効な方法だ」とコメント。

 また、フェンディはフィレンツェ郊外のトスカーナに新工場を設立する。新工場は22年7月にオープン予定で、革製品の生産と発展を強化し、トレーニングセンターとしても活用するという。生産規模の拡大に伴い、すでに工場で働く150人の従業員に加えて、今後2、3年のうちに300〜350人を新たに雇用する予定だ。8万平方メートルの敷地に建てられ、ミラノを拠点とする建築スタジオのピウアーチ(PIUARCH)が設計を手掛けた。周囲と内壁の両方にガラスを使用し、中庭に地元の品種の植物や花を置くことで、フェンディは建築や都市の環境性能評価システムであるLEEDプラチナ認証取得を目指している。また、生物多様性へのアプローチで公園も併設した。

 フェンディのシルヴィア・ヴェントゥリーニ・フェンディ(Silvia Venturini Fendi)=
クリエイティブ・ディレクターは、「素晴らしいことで、とても幸せだ。このような厳しい状況にある中でも“メード・イン・イタリア”を核に成長を続けられている。工場は常に私たちの中心にあり、工場を訪れるといつも感情が揺さぶられる。この施設では人々が協調性を持って働くことができ、周囲の景観にも馴染むだろう」とコメントした。すでにあった古い建物を生かして建てられることから、「これ以上新たに建てる必要もない」と喜びを露わにした。

 フェンディはほかにも、サステナブルなコットンの生産に取り組むBCI(Better Cotton Initiative)認証のコットンの使用など天然素材の採用を強化し、最終的に完全にオーガニックコットンの使用を目指す。ライニングや包装にセルロースベースの繊維を使用するとともに、2020年春夏コレクションではレザーデザインの進化系である“FFグリーン インターレース”カプセルコレクションを発売した。ハンドバッグの“ピーカブー”や“バケット”は、認定されたFFコットンと、リサイクルポリエステルを混合して作られる。

 サステナビリティを通じた地元コミュニティーの支援にも力を入れており、10月にはイタリアの職人を称えるためのパートナーシッププロジェクト「ハンド・イン・ハンド(Hand in hand)」を発足した。21年春夏コレクションで初めてのデザインを公開。さらにパンデミックによって事業に大きな打撃を受けたイタリアのガラス会社を買収し、37のシャンデリアを分解してローマや上海、パリ、ロンドン、ニューヨークなど世界各地の店頭のクリスマスディスプレイの装飾に再利用する。

 一方フェンディのブランドの核ともいえる毛皮製品は、近年環境問題と動物愛護の観点からその存在が見つめ直されつつある。人工ファーを用いたファッションは関心を集めており、ファッションブランドも動物を原料とする毛皮の使用を避ける傾向にあるが、ブランシュウィッグ会長兼CEOは、「フェンディにとって毛皮は間違いなくサステナブルな素材だ」という。

 アントワン=ヘッド・オブ・コミュニケーション&イメージは、「このようなセンシティブな話題について真実を伝えることは非常に重要だ。確かな認証に準拠するためにできることはすべて行うが、ナイーブであってもいけない。私たちが毛皮の生産をやめたとしても、人々が毛皮を買うのをやめるわけではない。正しい方法で作られた毛皮をそういったクライアントに売りたいと思っている。確かに動物は命を落としているが、敬意を示して扱っている。劣悪な環境で動物を扱う業者による毛皮が取り引きされるより、むしろ私が悪者になり、正しい方法で販売したいと思っている。聞き入れがたい意見であることも理解しているが、良い反応も悪い反応もすべて受け止める責任は持っている」と語った。

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伊藤忠と日本気象協会 天候データ活用でアパレル廃棄を減らす

 伊藤忠商事は、日本気象協会と提携してアパレル向けの需要予測サービスを始める。日本気象協会の中長期の天候予測と、伊藤忠の川上から川下のサプライチェーンを結びつけることで、アパレルの生産・販売計画の適正化を図る。ファッション業界の課題である在庫過多や値引き販売の乱発を抑える。

 2021年春夏からユナイテッドアローズ、ナノ・ユニバースなどの専門店とテスト運用を始め、効果や課題を検証したのち、22年春夏から本格的に展開する。

 まず各社のPOSデータなどを収集してファッション業界全体の商品の動きを学習する。その後、中長期の気象予測に基づき、生産計画、生産調整、売価変更の最適化を図る。生産計画では寒暖や降水量などの予想と近年の収益の実績を分析した上で、コートやカットソーなどアイテムごとの需要予測を弾き出し、発注量の決定に役立てる。販売計画では、週1回の頻度で気象予測・需要予測を配信し、値引きや棚割り変更のタイミングを知らせる。

 日本気象協会はこれまでも食品や日用品の企業に向けて同様のサービスを提供してきた。ビールや制汗剤では気温が1℃変わるだけで販売量が万単位で変わる。豆腐では廃棄を3割減らした実績もあるという。

25日にオンラインで会見した伊藤忠のファッションアパレル第二部の溝内剛士部長は「アパレルでは前年の販売実績をクリアする目標ありきで計画が作られるケースが多かった。客観的なデータに基づいた生産計画・販売計画を組むことで過剰在庫や大量廃棄などの問題解決をサポートしたい」と話した。

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「メルカリ」が新作ゼロの「サステナブルファッションショー」を開催 MBや丸山敬太が登場

 フリマアプリ「メルカリ」は11月26日15時に、家で眠っているモノの利活用を促す取り組みとして、新作ゼロの「サステナブルファッションショー」を公式ユーチューブチャンネルで開催する。

 「サステナブルファッションショー」は、人気スタイリストの小山田早織氏、ファッションアドバイザーのMB氏が一般参加者から募集した不要になった服や「メルカリ」で購入した服を活用したコーディネートをショー形式で披露する。加えて、ファッションデザイナーの丸山敬太氏を招き「これからのサステナブルな消費のあり方」と題したトークセッションを実施する予定だ。

 メルカリが2020年10月に実施した独自調査では、「購入後ほとんど活用できていないモノを保有している人が45.7%で、そのうち58.5%は『洋服』で占められている」ことが判明した。また活用できていないモノを購入する背景には「衝動買い」があり、「購入時は気に入っていた」(54.9%)、「セールされていた」(42.4%)などの理由が挙げられている。そこで、活用できていないモノの価値を見直し、セール品を購入する以外にもファッションを楽しむ選択肢があることを提唱するため、欧州を中心に広がっている持続可能な消費を促すグリーンフライデーに合わせて開催に至った。

 グリーンフライデーは、大規模なセールが行われるブラックフライデー(11月第4金曜日)に代表される過剰消費に対抗し、モノを大切に長く使うなど、地球環境に優しい持続可能な消費を啓もうする目的で行われている取り組みだ。

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ワコールのアバター接客体験リポート 本音トークでより深いカウンセリングが可能に

 ワコールは、アバターを活用した新しい接客システム「アバカウンセリング パルレ(以下、パルレ)」を10月末、東京の「3Dスマート&トライ」東急プラザ表参道原宿店に導入した。2019年に同社がスタートした「3D スマート&トライ」とは、3Dボディースキャナーで約5秒でバストをはじめ全身18カ所を計測し、A Iを用いて最適な下着を提案するサービスで、現在日本国内の12店舗で提供されており年内に数店舗に導入予定だ。「対面接客は苦手」という消費者や体のメンテナンスへの意識が高い20〜30代を中心に、今年の10月末までに約3万人が計測した。「3Dスマート&トライ」の店舗ではカウンセリングルームを設けて予約制でサービスを提供していたが、新型コロナ感染拡大で現在は行っていない。その代わりに登場したのがアバター接客「パルレ」だ。「パルレ」とはどのようなサービスか、ここでリポートする。

 店舗に到着するとカウンセリングルームに案内される。スクリーン上に2人のアバターが登場。ショートヘアの進藤みなみさんか、セミロングヘアの明石舞さん、どちらかを選ぶ。まず、アバターによるカウンセリングがあり、奥の3Dボディスキャナーで計測後、アバターがおすすめのインナーやアドバイスをしてくれるという流れだ。カウンセリングにかかる時間は約1時間。アバターの進藤さんを選び、カウンセリングをスタートした。アバターはお辞儀をしたり、自然な仕草や目線で想像以上にリアルだ。下着に関する悩みや理想のバスト、好みのつけ心地について聞かれた。自分の体に関することなので対面だとどうしても控えめになりがちだが、相手がアバターなのでざっくばらんに話せる。

計測結果やおすすめ商品を丁寧に解説

 3Dボディースキャナーの計測方法の説明があり、セルフで計測が終わるとタブレットに必要情報を入力して登録、そうすると計測データを見ることができる。自分自身の体型を360度客観的に見るのは初めてという人も多いだろう。私自身、想像以上にお尻が下がっていてがっかり。進藤さんは「皆さん、お尻や下腹の話をされます」と言う。このデータをアバターの進藤さんと共有することで、体型の特徴や体型に合う下着選びのポイントを説明してくれる。計測結果のパーソナルシートをはじめ、タブレットでA Iによる商品の提案からお気に入りを選びプリントアウトすることもできる。進藤さんはカウンセリングと計測結果から、「すっきり3/4カップのブラジャーがおすすめです。後ろの棚にサンプルが幾つかあるので、実際商品に触って見てください」と言う。カウンセリングルーム内にある棚からサンプルを取り出して、実際触りながらその商品の特徴について進藤さんが説明してくれる。気に入った商品の在庫が店舗にあれば、購入可能だ。店舗スタッフに頼めば、試着も可能。また、即決しなくてもお気に入りアイテム情報をプリントアウトして、後にワコールウェブストアやショップで購入してもO Kとフレキシブルだ。カウンセリングが終了すると進藤さんは、うやうやしくお辞儀をして、さようならと手を振ってくれた。対面のストレスもなく、可愛らしいアバターとおしゃべりしながら楽しく下着選びができる「パルレ」。しかも、そこで購入しなくてもいいという自由度も魅力だ。カウンセリングルームへの案内以外は、対面接客はなく、全てセルフで完結するコロナ時代にはぴったりのサービスといえる。だが、「パルレ」はコロナ対策ではなく、別の目的から開発されたサービスなのだ。

消費者、販売員どちらにとっても画期的なシステム

 「パルレ」の着想は2019年秋。下着についての相談は抵抗があると人も多い。だが、アバターだったら、相手の顔色を伺うことなくより深いカウンセリングができるのではという理由から。今年に入って、ワコールが持つビューティーアドバイザー(BA)の接客技術とソーシャルデザイン企業のヒーローズのアバターコミュニケーション技術である“アヴァ・トーク(Ava Talk)”を融合させて開発を進めた。ワコールは、システム開発企業のテックファームにシステム開発および運用に関する技術支援を受けている。

 アバターとBAの融合はどのように行われているのだろうか。PCのカメラがBAの動きを感知しアバターに反映。まばたきは連動しているので、とても自然な反応だ。BAがお辞儀をしたり手を振ればアバターも同じ動きをするという仕組みになっている。BAにとっても仕事とはいえ、1時間対面カウンセリングをするのはプレッシャーだという。しかし、アバターを介せばBAも消費者もお互い楽に、悩みや感情の共有ができる。

 また、このシステムは、“接客員は店頭に立たないと仕事ができない”という概念を覆すものでもある。ワコールでは、将来的にこのシステムを活用することで、B Aのリモートワーク環境を実現し、自宅からでも接客できる新しい働き方の創造を目指している。コスト削減や効率化ではなく、消費者もBAも両方ハッピーになれるシステム「パルレ」。これからのアバター接客の大きな布石になりそうだ。

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ワコールのアバター接客体験リポート 本音トークでより深いカウンセリングが可能に

 ワコールは、アバターを活用した新しい接客システム「アバカウンセリング パルレ(以下、パルレ)」を10月末、東京の「3Dスマート&トライ」東急プラザ表参道原宿店に導入した。2019年に同社がスタートした「3D スマート&トライ」とは、3Dボディースキャナーで約5秒でバストをはじめ全身18カ所を計測し、A Iを用いて最適な下着を提案するサービスで、現在日本国内の12店舗で提供されており年内に数店舗に導入予定だ。「対面接客は苦手」という消費者や体のメンテナンスへの意識が高い20〜30代を中心に、今年の10月末までに約3万人が計測した。「3Dスマート&トライ」の店舗ではカウンセリングルームを設けて予約制でサービスを提供していたが、新型コロナ感染拡大で現在は行っていない。その代わりに登場したのがアバター接客「パルレ」だ。「パルレ」とはどのようなサービスか、ここでリポートする。

 店舗に到着するとカウンセリングルームに案内される。スクリーン上に2人のアバターが登場。ショートヘアの進藤みなみさんか、セミロングヘアの明石舞さん、どちらかを選ぶ。まず、アバターによるカウンセリングがあり、奥の3Dボディスキャナーで計測後、アバターがおすすめのインナーやアドバイスをしてくれるという流れだ。カウンセリングにかかる時間は約1時間。アバターの進藤さんを選び、カウンセリングをスタートした。アバターはお辞儀をしたり、自然な仕草や目線で想像以上にリアルだ。下着に関する悩みや理想のバスト、好みのつけ心地について聞かれた。自分の体に関することなので対面だとどうしても控えめになりがちだが、相手がアバターなのでざっくばらんに話せる。

計測結果やおすすめ商品を丁寧に解説

 3Dボディースキャナーの計測方法の説明があり、セルフで計測が終わるとタブレットに必要情報を入力して登録、そうすると計測データを見ることができる。自分自身の体型を360度客観的に見るのは初めてという人も多いだろう。私自身、想像以上にお尻が下がっていてがっかり。進藤さんは「皆さん、お尻や下腹の話をされます」と言う。このデータをアバターの進藤さんと共有することで、体型の特徴や体型に合う下着選びのポイントを説明してくれる。計測結果のパーソナルシートをはじめ、タブレットでA Iによる商品の提案からお気に入りを選びプリントアウトすることもできる。進藤さんはカウンセリングと計測結果から、「すっきり3/4カップのブラジャーがおすすめです。後ろの棚にサンプルが幾つかあるので、実際商品に触って見てください」と言う。カウンセリングルーム内にある棚からサンプルを取り出して、実際触りながらその商品の特徴について進藤さんが説明してくれる。気に入った商品の在庫が店舗にあれば、購入可能だ。店舗スタッフに頼めば、試着も可能。また、即決しなくてもお気に入りアイテム情報をプリントアウトして、後にワコールウェブストアやショップで購入してもO Kとフレキシブルだ。カウンセリングが終了すると進藤さんは、うやうやしくお辞儀をして、さようならと手を振ってくれた。対面のストレスもなく、可愛らしいアバターとおしゃべりしながら楽しく下着選びができる「パルレ」。しかも、そこで購入しなくてもいいという自由度も魅力だ。カウンセリングルームへの案内以外は、対面接客はなく、全てセルフで完結するコロナ時代にはぴったりのサービスといえる。だが、「パルレ」はコロナ対策ではなく、別の目的から開発されたサービスなのだ。

消費者、販売員どちらにとっても画期的なシステム

 「パルレ」の着想は2019年秋。下着についての相談は抵抗があると人も多い。だが、アバターだったら、相手の顔色を伺うことなくより深いカウンセリングができるのではという理由から。今年に入って、ワコールが持つビューティーアドバイザー(BA)の接客技術とソーシャルデザイン企業のヒーローズのアバターコミュニケーション技術である“アヴァ・トーク(Ava Talk)”を融合させて開発を進めた。ワコールは、システム開発企業のテックファームにシステム開発および運用に関する技術支援を受けている。

 アバターとBAの融合はどのように行われているのだろうか。PCのカメラがBAの動きを感知しアバターに反映。まばたきは連動しているので、とても自然な反応だ。BAがお辞儀をしたり手を振ればアバターも同じ動きをするという仕組みになっている。BAにとっても仕事とはいえ、1時間対面カウンセリングをするのはプレッシャーだという。しかし、アバターを介せばBAも消費者もお互い楽に、悩みや感情の共有ができる。

 また、このシステムは、“接客員は店頭に立たないと仕事ができない”という概念を覆すものでもある。ワコールでは、将来的にこのシステムを活用することで、B Aのリモートワーク環境を実現し、自宅からでも接客できる新しい働き方の創造を目指している。コスト削減や効率化ではなく、消費者もBAも両方ハッピーになれるシステム「パルレ」。これからのアバター接客の大きな布石になりそうだ。

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「アグ」がサステナビリティに特化したサイトを開設

 「アグ(UGG)」は10月15日、“環境”“コミュニティー”“革新”の3つの柱に焦点を当てたウェブサイト「フィールグッド(Feel Good)」を立ち上げた。透明性と説明責任を育むことを目的としており、消費者がブランドの活動を知ることで、その影響を理解することができるようになっている。

 1978年創業の「アグ」は、クラシックなシープスキンブーツからアパレル、アクセサリー、ホームウエアへと多角化し、拡大を続けている。同社は2016年にデッカーズ ブランズ(DECKERS BRANDS)傘下ブランドとして国連グローバル・コンパクトに加盟。多様性、ジェンダー平等、女性のエンパワーメント、インクルージョンの重要性を掲げて、3万3000人以上の女性にトレーニングを行い、27年までにその数を10万人とする計画を立てている。

 また、パリ協定に沿って環境への影響を監視し、温室効果ガスの排出量を削減するために専門家のパートナーと協力して活動を開始し、21年までに科学的根拠に基づいた目標を設定することを計画している。さらに27年までにリサイクル、再利用、植物由来素材、バイオ由来素材、認証繊維の使用量を35%増やすことも掲げている。

 アンドレア・オドネル(Andrea O'Donnell)「アグ」ブランドプレジデントに米「WWD」が聞いた。

WWD:新たなイノベーション、そして新たなステップとは何か?

アンドレア・オドネル「アグ」ブランドプレジデント(以下、オドネル):私たちはこれまで、特にウールとリヨセルの混紡“アグプラッシュ(UGGplush)”と、天然ウールの“UGGpure(アグピュア)”を使って、廃棄物を減らし、環境への影響を最小限に抑えることに取り組んできた。さらに、アウトソールの“シュガーソール(SugarSole)”など、革新的なソリューションを含む、エキサイティングな新コレクションも発表する。同コレクションでは、成長が早く、雨水に依存し、灌漑を必要としない再生可能なサトウキビを採用。また、テンセルと植物由来の染料を使用し、化学物質への影響を軽減している。これは、私たちが取り組むイノベーションの一例に過ぎず、今後もシーズンごとに拡大していく。

 パートナーも重要だ。サヴォリー・インスティテュート(THE SAVORY INSTITUTE)とは、非営利団体「ランド・トゥ・マーケット」のプログラムの一環として、再生可能な農業プロジェクトのためのコラボレーションを開始した。同プログラムは、私たちが暮らす土地を保護し、回復させるために農家と協力し、人と地球の両方に良い影響を与えている。また、業界の専門家と協力して、パリ協定の目標に沿った温室効果ガスの計測や排出削減対策支援も行っている。

WWD:なぜサステナビリティに投資するようになったのか?

オドネル:私たちは皆、未来の世代のために地球を守る役割を担っており、このメッセージを伝え、推進していくことが重要だと考えた。それにはまず、自分たちが今どこにいるのかを理解し、環境への影響を最小限に抑えるためにブランドレベルで何ができるのかを正直に評価する必要があった。そこで専門家のパートナーに依頼して、積極的な変化を促進してきた。変化は一朝一夕には起こらないことは分かっているが、私たちは現在地と今後の方向性について、透明性を保ちたいと考えている。

WWD:踏み込んだステップをどのように伝えていくのか?

オドネル:ウェブサイト「フィールグッド」で、私たちの長期的な持続可能性の目標や計画、提携についての情報を提供したいと考えている。“環境”“コミュニティー”“革新”という3つの柱に基づいた活動や情報を閲覧したり、体験することができる。“環境”とは、地球を大切にし、事業が与える影響を最小限に抑えることだ。“コミュニティー”とは、従業員、お客さま、地域社会、そしてその先の人々を第一に考えること。そして最後に、“革新”とは、地域社会と地球のために、より良い製品を生み出すために努力し続けることだ。その3つにどのように取り組んでいるかを発信していく。

WWD:消費者との関係は?

オドネル:「アグ」は、“人々を感じさせる”ことで知られているブランドであり、私たちは消費者と密接で個人的な関係を持っている。サステナビリティと透明性が消費者にとって重要だ。このサイトで私たちの取り組みや計画を共有していく。

WWD:そのような消費者がいるからこそ、持続可能性を高めるための努力が必要か?

オドネル:消費者は私たちの原動力であり、消費者にとっての透明性を保つことが鍵だと思う。ファッションは現実的で、民主的で、同時に野心的なものであり得るというのが、私たちの信念だ。また、美しいだけでなく、革新的で、長持ちし、ポジティブなインパクトを与える商品を作っていきたい。

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「ウーバーイーツ」が「フランフラン」と提携 東京都内3店舗で雑貨の宅配をスタート

 デリバリーサービス「ウーバーイーツ(UBER EATS)」は、「フランフラン(FRANCFRANC)」とタッグを組み、雑貨の宅配を東京都内3店舗(青山店、新宿サザンテラス店、自由が丘店)で11月25日に開始する。食器や加湿器などの商品約30種類(700~7000円)を扱い、配送手数料は300~400円に設定。飲食を含まない小売り事業者としては日本で初めての試みとなる。

 新しい生活様式の導入により、「ギフトを買いに行く時間がない」という悩みを抱えている客が多いことが判明。注文から約30分で配達ができる「ウーバーイーツ」との取り組みにより、客の「今すぐ欲しい」「今すぐ贈りたい」というニーズに応えるため、サービスを開始した。

 「ウーバーイーツ」は、日本国内でのフード以外のデリバリーサービスの拡大を図っており、ギフトニーズの高い「フランフラン」と組み、さらなる人々のつながりを創出していくという。

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「モンクレール」がダウ・ジョーンズのサステナブル企業ランキングで首位

 モンクレール(MONCLER)が、ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス(Dow Jones Sustainability Index以下、DJSI)のテキスタイル・アパレル・ラグジュアリーグッズ部門で「DJSI ワールド(DJSI WORLD)」と「DJSI ヨーロッパ(DJSI EUROPE)」のトップに輝いた。DJSIはサステナビリティ推進企業を、経済と環境、社会的責任からなる基準でランク付けする。調査は信用格付けプロバイダーであるS&Pグローバル(S&P GLOBAL)が行っている。

 モンクレールのレモ・ルッフィーニ(Remo Ruffini)会長兼最高経営責任者(CEO)は、「われわれの会社の発展において、サステナビリティが戦略的資産であるということを証明している。ステークホルダーへの決意の表明であり、子ども達や未来への道徳的義務である。モンクレールでは人々や環境を反映して敬意を示し、守ることのできるビジネスモデルを構築するために日々取り組んでいる。次世代に確かなビジョンや新しいインスピレーション、希望を残していきたい」とコメントした。

 同社は10月、2025年までにサステナビリティへの取り組み強化計画として、気候変動対策、持続可能な循環型経済、公正な資源調達、多様性の強化、そして地域社会への還元という5つの戦略的要素を主軸とする「ボーン トゥ プロテクト サステナビリティ プラン(Born to Protect Sustainability Plan)」を発表した。また、「ナーチャー ジーニアス(Nurture Genius)」プロジェクトの一環として、21年1月までにダイバーシティー&インクルージョン協議会を発足し、社内外文化の改革にも取り組んでいる。

 これまでも製品パッケージの90%にサステナブルな素材を使用し、17〜19年には二酸化炭素排出量を30%削減してきた。同プランでは新たに21年までにカーボンニュートラルを世界的に実現し、23年までに100%再生可能なエネルギーを世界規模で採用するなどの目標を設定した。

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「原料といえば伊藤忠」から「環境配慮型素材といえば伊藤忠」へ 循環型経済の実現目指す

 伊藤忠商事はリサイクルポリエステル素材を軸とした「レニュー」プロジェクトを通して、サーキュラーエコノミー(循環型経済)の実現を目指す。核となるリサイクルポリエステル素材「レニュー」の原料は中国の協力工場で回収した端切れや残たんに加えて使用済衣服で、年間約3万トンの衣料品生地を回収する。それらを化学的に分解することで元の原料にまで戻し、機能を落とすことなく新しい繊維に再生するケミカルリサイクル技術で、バージンポリエステル同様の安定した染色性と品質を備える。下田祥郎繊維カンパニーファッションアパレル第三部繊維原料課長に話を聞いた。

WWD:「レニュー」を立ち上げたきっかけは?

下田祥郎繊維カンパニーファッションアパレル第三部繊維原料課長(以下、下田課長):私が所属する繊維原料課では2000年頃からコットン生産者のオーガニック農法への移行をサポートするプレオーガニックコットンの販売を開始し、常に環境に重点を置いたビジネスを行ってきた。さらに海外を含めた繊維業界の大量廃棄と環境の問題にわれわれとして何か貢献できないかと考え、19年度に循環型経済の実現を目指す「レニュー」プロジェクトを立ち上げた。

WWD:サステナビリティにはさまざまなアプローチがあるが、循環型に注目した理由は?

下田課長:これまでのペットボトルを原料としたマテリアルリサイクルでは、一度しかリサイクルができないためペットボトルのゴミを繊維のゴミに変えているだけだった。それではサステナブルとは呼べないだろう。繊維で作ったものを繊維にリサイクルして循環させることこそが、繊維業界の責任だと考えたからだ。

WWD:「レニュー」素材の優位性は?

下田課長:バージンポリエステルと同様の機能性と品質を持つことが最大の強みだ。お客さまは繊維から繊維のリサイクルというストーリーの部分に共感していただいているようだ。

WWD:現在はどのようなブランドと取り組んでいる?

下田課長:最近では「H&M」「GU」、デサントの「リ:デサント(RE:DESCENTE)」、アダストリアが手掛ける「グローバルワーク(GLOBAL WORK)」の一部の商品で採用してもらっている。国内外ともに反応がよく、次の春夏に向けて商品展開を拡大していく。

WWD:トレーサビリティーはどのように担保している?

下田課長:われわれは環境に配慮した繊維素材の普及を進める国際NGOのテキスタイルエクスチェンジ(TEXTILE EXCHANGE)が発行する環境認証GRS(GLOBAL RECYCLE STANDARD)を取得している。これは、毎年の監査でわれわれの部署だけでなく、工場、糸の売り先も同じ基準をクリアすることで、トレーサビリティーのある生産体制を認証する仕組みになっている。

WWD:循環型経済実現に向けた技術で注目しているものは?

下田課長:特に最近増えているのが。イタリアのアクアフィル(AQUAFIL)社が手掛けているようなリサイクルナイロンだ。そのほか、レンチング社のリサイクルレーヨンにも注目している。世界的に繊維業界における温室効果ガス削減への取り組みは加速していくため、これからさらにリサイクル素材は増えるだろう。ケミカルリサイクルはさまざまな技術開発が現在ラボレベルで行われている。それらをどのように商業化していくかが、この5年での課題となるだろう。われわれもそこをサポートしていきたい。

WWD:循環型経済を目指す上での課題は?

下田課長:企業ごとの開発に加えて、消費者の文化レベルで衣料品の回収を定着させる必要がある。以前イタリアに住んでいた時には家の近所に衣料回収ボックスが常設してあり、生活に溶け込んでいた。モノを捨てて焼却するのが当たり前になっている日本では、新しい制度や仕組み作りから取り組むべきだろう。

WWD:「ファッション協定(The Fashion Pact)」のようなグローバルな枠組みに参加する予定はあるか?

下田課長:まずはテキスタイルエクスチェンジの会員として、カンファレンスに参加し意見交換している。ほかにも、エレンマッカーサー財団や環境NPOのキャノピー(Canopy)ともコミュニケーションが取れている。同時に当社が繊維業界の旗振り役となり、日本での枠組み作りにも取り組んでいきたい。9月にはクラボウと業務資本提携を結び、環境を軸にしたコンソーシアム作り目指すことを発表した。ここから消費者も巻き込んだ循環型社会を目指していく。サステナビリティは、業界全体が手を取り合って取り組むべき課題だ。「レニュー」プロジェクトは横のつながりを作るための一つのツールとしても機能するだろう。これまでは「原料といえば伊藤忠」とうたってきたが、今後は「環境素材といえば伊藤忠」というステータスを世界で作っていきたい。

WWD:「レニュー」プロジェクトの今後の目標は?

下田課長:消費者が欲しいと思って買った商品が、実は「レニュー」素材を使っていた、というような世界の実現を目指す。しかし、まだ完全にクローズドループは実現できていない。回収して繊維に戻す工程をわれわれとしてもさらに注力していきたい。究極の目標は、世界各地でこのプロジェクトを地産地消できるまでに拡大していくことだ。

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「ヴォーグ チャイナ」の名物編集長が退任 中国ファッションのグローバル化を牽引

 「ヴォーグ チャイナ(VOGUE CHINA)」を創刊から16年間率いてきたアンジェリカ・チャン(Angelica Cheung)編集長が退任するようだ。同誌を発行するコンデナスト・チャイナ(CONDE NAST CHINA)からはコメントを得られなかったが、米「WWD」のスタッフが見た内部メモによると12月8日で退任。後任は未定で、チャン編集長の今後も明らかになっていない。

 中国のファッション業界で最もパワフルな女性として知られるチャン編集長は1966年に北京で生まれ、文化革命の中で育った。北京大学で法学と英語の学位を取得し、香港の英字新聞「イースタン・エクスプレス(EASTERN EXPRESS)」のジャーナリストとしてメディア界でキャリアをスタート。その後、香港版「マリ・クレール(MARIE CLAIRE)」や「エル チャイナ(ELLE CHINA)」などの編集長を務めた後、2005年に「ヴォーグ チャイナ」の創刊編集長に就任した。彼女は国際的なクリエイターを同誌に紹介するとともにグローバルブランドの中国進出に携わり、中国人スーパーモデルや若手ブランドの育成や国際的な活躍の支援にも尽力。中国におけるファッションの発展や中国ファッションのグローバル化への貢献は計り知れない。

 退任については、「別れを告げるのは決して簡単ではないが、これほど長く続けるつもりはなかった。もともと『ヴォーグ チャイナ』を創刊した後、法律家としてのキャリアを積もうと考えていたが、そうはならなかった。5年、10年、そして今15年という節目を迎え、退任するのにふさわしい時が来たと感じていた」と語った。

 なお、新編集長が決まるまでは、現在グローバルコンテンツを監修するアナ・ウィンター(Anna Wintour)米「ヴォーグ(VOGUE)」編集長兼コンデナスト(CONDE NAST)アーティスティック・ディレクターがチャン編集長とデニス・スエン(Denise Suen)「ヴォーグ チャイナ」マネジング・エディターと密に連携し、スムーズな移行を図るという。

JUN YABUNO:1986年大阪生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後、「WWDジャパン」の編集記者として、ヨーロッパのファッション・ウィークの取材をはじめ、デザイナーズブランドやバッグ、インポーター、新人発掘などの分野を担当。2017年9月ベルリンに拠点を移し、フリーランスでファッションとライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を手掛ける。「Yahoo!ニュース 個人」のオーサーも務める。20年2月からWWDジャパン欧州通信員

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まだ、あなたが知らないニューヨーク最新トレンド 女性初副大統領の登場で沸くファッション業界 Arrival of New Ladies

 ニューヨークのファッション業界で活躍するクリエイティブ・ディレクター、メイ(May)と、仕事仲間でファッションエディターのスティービー(Stevie)による連載も第15回。“You’d Better Be Handsome”では、トレンドに敏感なレイチェル(Rachel)も加って、ニューヨークのトレンドや新常識について毎回トーク。今回のテーマは、バイデン勝利で終わった大統領選挙から生まれた新世代のアイコン、カマラ・ハリス、そしてトランプのテイラースーツなどなど。

 1週間続いた冷たい雨がやみ、初冬にしては暖かい外の陽気に久しぶりに外でランチをせずにはいられなかった今回は、オフィスからも近くトライベッカの住人から長く愛されている「ペトラーカ カックチーネ ヴィノ(PETRARCA CUCINA E VINO)」をチョイス。シェフのレオナルド・プリト(Leonardo Pulito)と2人の息子、さらにボスと呼ばれる奥さんの家族経営ならではの温かな本場のイタリアン料理を楽しめる。
34 White St, New York, NY 10013

メイ:長い長い大統領選挙がようやく終わったはずなのに、なんだかスッキリしないよね。

スティービー: ドナルド・トランプ(Donald Trump)が負けを認めずゴルフばっかりやっているから?彼の護衛や家族も、彼が大統領じゃなくなると無職になるからか粘っている。こうなることは分かっていたとはいえ醜い。

メイ:実際のところ、引退したトランプを待っているのは、数多くの裁判だろうし。返済しないといけない借金や未払いの税金も山のように抱えていて、それを選挙の不正とかいって時間稼ぎしている。

レイチェル:それにしても今回よく分かったけど、アメリカが広いとはいえ、ウソばかりついて何にもしないトランプをヒーローのように祭り上げる人たちが多くいて、本当に衝撃だった。選挙の後も、トランプのニセ情報に踊らされて、選挙に不正があったと抗議したり。自分たちに有利だと票を数えろと言い、不利になりそうだと票を数えるなと言う。

スティービー:破茶滅茶過ぎてストレスになるから、もうニュースを見ないという人たちがニューヨークにも多くいるけど、それももっとも。いまセラピーに通う人たちは、ストレスの理由の一つに大統領選挙を必ず挙げるらしい。ただ今回の選挙を見ているなかで、ジャーナリズムの重要性というか、作り話をネタ元も確認せずにすぐ信じる人たちがたくさんいて驚かされた。

メイ:いちばんいい例がキューアノン(QAnon)。ジョー・バイデン(Joe Biden)をはじめ、前大統領のバラク・オバマ(Barak Obama)や大統領候補だったヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)といった民主党の数名、セレブリティーらが児童売春の組織を運営しているという陰謀論。

レイチェル:それだけでも不明な発想なのに、その救世主としてトランプが登場するんだから、みんなしっかり目を開いてほしいと思う。トランプが困っている子どもを助けに行くような大統領だったら、アメリカで新型コロナの死者が250万人に達するいま、ワクチンをニューヨーク州にはあげないとか、幼稚園児みたいな発言はしていないはず。

スティービー:ソーシャルメディアも、右寄りの人たちには、右寄りの情報ばかりが入っていくシステムだから、自分で情報源をきちんと選ばないと。当たり前のこととはいえ、一人一人が真実とウソを見分けていく力、メディアリテラシーを身につけていかないと。もちろんアメリカだけの話ではなくて。

初女性副大統領に興奮のファッション界

レイチェル: 先行きが見えない2020年だけど、残すところ1カ月。それにしても、勝利演説のときのカマラ・ハリス(Kamala Harris)新副大統領は白いシルキーなパンツスーツで、まさにハンサムウーマン。久々に希望が見えた!

メイ:あれは「キャロリーナ・ヘレラ(CAROLINA HERRERA)」のパンツスーツだったらしい。18年からは、ウェス・ゴードン(Wes Gordon)がクリエイティブ・ディレクターを務めているけど。キャロリーナ自身はベネズエラ出身。カマラは初の女性副大統領として、女性が創業者のブランドを選んだのかしら。

スティービー: 堂々としているからか、彼女ってミシェル・オバマ(Michelle Obama)ほどではないとしても、身長も高いのかと思っていたら、身長が157cmと知って驚いた。

メイ:それは意外、少なくとも170cmくらいはありそうだったから。ミシェル・オバマも、メラニア・トランプ(Melania Trump)も、身長180cmと大きいからね。ちなみにトランプは190cmあるらしいけど…。

スティービー:ファーストファミリー(大統領一家)ではないけれど、キム・カーダシアン(Kim Kardashian)も大きく見えて、実際は155cmくらいらしい。彼女の場合はあらゆる手を尽くして背が高く見えるようにバランスを研究しているだろうけど、カマラと共通しているのは堂々とした存在感。

メイ:ミシェル・オバマが、アメリカのデザイナーの服を積極的に着てプロモートしたことは記憶に新しい。就任式にはジェイソン・ウー(JASON WU)のドレスを着たことで、彼の知名度が一気にアップしたり。アメリカのデザイナーたちには、振り返ってみるといい時代だった。それを指揮していたのが、シカゴのセレクトショップ、イクラム(IKRAM)。

レイチェル:一方のメラニアは、モデル出身で何でも似合うルックスなのに、アンチトランプばかりが圧倒的に多いニューヨークのファッション業界からは歓迎されていなかった。

スティービー:そういう意味でも4年ぶりにファッション業界も可能性を感じている。ファーストレディーで大学教授のジル・バイデン(Jill Biden)は、勝利宣言のとき「オスカー デ ラ レンタ(OSCAR DE LA RENTA)」を着用していたね。カジュアルだけど華のあるデザインだった。

レイチェル:故オスカー自身はドミニカ共和国出身のデザイナー。16年から韓国出身のローラ・キム(Laura Kim)と、ドミニカ共和国出身のフェルナンド・ガルシア(Fernando Garcia)が共同クリエイティブ・ディレクター。キャロリーナ・ヘレラも、オスカーも、歴代のファーストレディーに愛されてきたブランド。

メイ:カマラみたいに初の女性副大統領として歴史を大きく変えている人には、今後は新しいデザイナーブランドにも挑戦してほしいな。

スティービー:こういう場合、アメリカのデザイナーが中心になるとは思うけど、最近元気のないニューヨークのファッション業界に誰がいる?

レイチェル:そうね、現在CFDA(アメリカファッション協議会)の会長も務めるトム・フォード(Tom Ford)とかはどうかな?似合いそうじゃない?シルキーなパンツスーツに、彼女のシグニチャーであるパールネックレスで。

メイ:あとは、今回もバイデン新大統領を一生懸命応援していたレディー・ガガ(Lady GaGa)のスタイリストもしていたブランドン・マックスウェル(Brandon Maxwell)、シックに「ザ・ロウ(THE ROW)」、または「ガブリエラ ハースト(GABRIELA HEARST)」とかも似合いそう?

スティービー:イメージとしては、「ダナ キャラン(DONNA KARAN)」とかもいいかと思うんだけど、最近はどこで売っているかよく分からないから残念。それか、「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」、「ダナ キャラン」で経験を持つ、ネリー・パートウ(Nellie Partow)のアメリカンスポーツウェアブランド、「パートウ(PARTOW)」もカマラにとても似合いそう。

レイチェル:ネリー自身も小柄でかつ有色人種の女性デザイナー。カマラにぜひ着てほしい。それと個人的には、「マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)」とかも似合いそうと思っている。ディレクションだけでなく、今では数少ない(?)服を作れるデザイナー兼ディレクターであるマークは、店頭で見る派手なものだけでなく、ジャケットなどの少し硬い服も再評価されてもよいころかと。

メイ:どちらにしても、ホワイトハウスに女性がいる方がファッション界的には話題があっていいよね。

スティービー:誰も話題にしないけど、トランプって実はブルックリンにあるカルト的テイラー、マーティン・グリーンフィールド(Martin Greenfield)に仕立ててもらっていたのは知ってた?

レイチェル:え?あのダブダブのシルエットのスーツ?マーティン・グリーンフィールドって、どちらかというと細身のシルエットかと思っていた。「トム ブラウン(THOM BROWNE)」のスーツとかも仕立てていたような記憶が。オバマ前大統領のスーツとか。

スティービー:何着か仕立てただけだと思うけど。ほかにもトランプは「ブリオーニ(BRIONI)」を愛用しているらしいけど、全く気付かなかった。

メイ:前副大統領というか新大統領のバイデンは、すらっとスーツをかっこよく着こなしているけどね。どこのブランドかまでは分からないけど、体にフィットしているという印象。

政界のニューミューズ

レイチェル:大統領レベルではないけれど、AOCの頭文字で知られるニューヨーク出身の若手アレクサンドラ・オカシオ・コルテス(Alexandra Ocasio-Cortez)議員も、最近「ヴァニティ・フェア(Vanity Fair)」誌の表誌を飾ったり、話題の女性政治家よね。

スティービー:19年の当選のときはウエイトレスをしながら選挙活動をしていたという!当時29歳。おしゃれにすごく敏感というわけではなさそうだけど、「ヴァニティ・フェア」誌ではいろんなスーツをクールに着こなしていたという印象。

レイチェル:フォトグラファーは、「ヴォーグ(VOGUE)」史上初めてカバーを撮影した黒人フォトグラファーのタイラー・ミッチェル(Tyler Mitchell)が担当。ワードローブも、クリストファー・ジョン・ロジャーズ(Christopher John Rogers)やウェールズ・ボナー(Wales Bonner)ら注目の若手から、キャロリーナ・ヘレラや「ロエベ(LOEWE)」など大御所からビッグブランドまで、面白い企画だった。

メイ:今年はどんなセレブリティーよりも、政治家が良くも悪くも目立っていたから。AOCは彼女のスタイルというよりも、発言力で目立ってはいるんだけどね。

レイチェル:夏に「VOGUE.COM」の人気ビデオシリーズ、ビューティシークレット(Beauty Secrets)で、彼女自身の毎日のルーティンを披露していた。

スティービー:鏡に向かって自分で語りながら、すっぴんからメイクしていく人気シリーズだね。ナオミ・キャンベル(Naomi Campbell)、ミランダ・カー(Miranda Kerr)、ヴィクトリア・ベッカム(Victoria Beckham)、リアーナ(Rihanna)、ベラ・ハディッド(Bella Hadid)、マーク・ジェイコブス(Marc Jacobs)、渡辺直美、水原希子までゴージャスなラインアップ。

メイ:政治家は見かけたことがないような。AOCいわく、毎日テレビに出たり、さらにニューヨークとワシントンDCを行ったり来たりの生活らしいけれど、コントゥアーもカーダシアン並みにしっかり入れ、ハイライトもきちんと入れ、熱い演説のようなトークをしながらも、レッドリップスティックで仕上げるテクニックは見ていて気持ち良かった。

レイチェル:周りの人々からどう思われるかではなく、自分を愛するという意味でメイクアップが彼女にとっては大切だという。ビューティ哲学の根本を語ってくれた気がする。ミレニアル世代として、メイクアップはユーチューブで学んだらしいけどね。

スティービー:彼女のファンが増えるのも分かるね。米「ヴォーグ」のアナ・ウィンター(Anna Wintour)編集長も彼女のことを褒めていたよね。スタイルではなく、彼女が話していることの本質にもっと目を向けるべきと。

メイ:AOCが仲良くしている若い女性議員が何人かいて、彼女たちの今後の活躍も期待したい。

メイ/クリエイティブディレクター : ファッションやビューティの広告キャンペーンやブランドコンサルティングを手掛ける。トップクリエイティブエージェンシーで経験を積んだ後、独立。自分のエージェンシーを経営する。仕事で海外、特にアジアに頻繁に足を運ぶ。オフィスから徒歩3分、トライベッカのロフトに暮らす

スティービー/ファッションエディター : アメリカを代表する某ファッション誌の有名編集長のもとでキャリアをスタート。ファッションおよびビューティエディトリアルのディレクションを行うほか、広告キャンペーンにも積極的に参加。10年前にチェルシーを引き上げ、現在はブルックリンのフォートグリーン在住

レイチェル/プロデューサー : PR会社およびキャスティングエージェンシーでの経験が買われ、プロデューサーとしてメイの運営するクリエイティブ・エージェンシーで働くようになって早3年。アーティストがこぞってスタジオを構えるヒップなブルックリンのブシュウィックに暮らし、最新のイベントに繰り出し、ファッション、ビューティ、モデル、セレブゴシップなどさまざまなトレンドを収集するのが日課

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「オバジ」が“Cセラム”シリーズをリニューアル 20年守り続けた処方を一新した理由とは

 ロート製薬は2021年3月10日、「オバジ」ブランドの高濃度ビタミンC配合美容液シリーズ“オバジCセラム”をリニューアルする。シリーズの処方を一新し、ビタミンCの肌への浸透スピードがアップ。シミやシワなど肌悩みに対してこれまで以上に効果を実感できるようになる。

 2001年に誕生し、来年6月に20周年を迎える「オバジ」は、肌に適切なアプローチをすることで自ら美しくなろうとする力を高めるという皮膚再生理論に基づき、化粧品開発に取り組んできた。特に昨年発売した、ピュアビタミンC濃度25%というブランド史上最高濃度を実現した美容液「オバジC25セラム ネオ」は、各美容誌のベストコスメ賞を受賞し売り上げも加速。シリーズ累計1000万本以上の出荷を達成した。

 そんな好調な「オバジ」だが、「さらにピュアビタミンCの効果を最大限発揮した形でお客さまに届けたい」(黒木未知瑠スキンケア製品開発部開発2グループ)という思いから、20年間守り続けたベース処方の見直しを行うことに。「“オバジCセラム”シリーズの高濃度・高浸透・超安定をかなえる製剤設計は、ベース処方があってこそ。また、ピュアビタミンCは効果が高い一方、溶解性が悪い、安定配合できない、水溶性成分のため浸透しにくいという製剤化の難しさもあった。そこで800を超える製剤検討の末、新ベース処方が完成。肌への有用性をさらにアップした」と話す。特に新処方は旧処方に比べてピュアビタミンCの浸透スピードが3.7倍にアップ。浸透スピードが高まるメリットは、抗酸化スピードが速くなることでシミやシワの原因となる活性酸素をいち早く除去し、ダメージの蓄積を防ぐことができる。さらに、頬に広範囲にわたる“肝斑様シミ”へのアプローチも可能となるという。

 リニューアル後も、「オバジC5セラム」(12mL、3000円)、「オバジC10セラム」(12mL、4000円、26mL、7000円)、「オバジC20セラム」(15mL、8000円)、「オバジC25セラム ネオ」(12mL、1万円)といった、肌悩みや年齢に応じて幅広く使用できる濃度別のラインアップは継続。「各濃度の“極限”の効果を発揮するように進化した。これまで以上に肌への効果実感が期待できる」(石井雪プレステージスキンケア事業部 マーケティングマネージャー)と語った。

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ロート製薬が化粧品の廃棄ロスに取り組む理由とは 「汗水流して作った製品が大量廃棄されることに心が痛んだ」

 ロート製薬はこのほど、化粧品・日用品の廃棄ロスや廃棄物を減らす取り組みの一環として、2つのプロジェクトを始動した。1つはロハコと協業して、従来は廃棄処分対象となっていた製品で品質に問題ないものをアウトレット売り場で再販売することを7月に始めた。もう1つは、マツモトキヨシと共同で始めた「地球も肌も潤うリサイクルプログラム」と題し、全国のマツキヨ ラボでスキンケア製品(他社製品も含む)の空き容器の回収を行うものだ。

 化粧品は使用期限が設定されているものもあり、毎年大量の製品が廃棄処分されている。そのことから、同社は化粧品業界ではほとんど行われていないアウトレットを活用を決めた。また、化粧品業界のプラスチック消費量も問題になる中で自社製品の空き容器の回収は化粧品ブランドでも最近増えているが、メーカーが他社製品も回収対象にするのはめずらしい。以前からもさまざまなサステナビリティ施策を行ってきたが、同社は日本をけん引する製薬メーカーとして、まだ課題が多く残る化粧品の廃棄ロスの減少を目指す。そこで自身も数多くの商品開発に携わり現場を見てきた角田康之マーケティング&コミュニケーション部部長に、プロジェクト始動のきっかけや思いを聞いた。

WWD:廃棄ロスは化粧品業界でも大きな問題になっている。今回の取り組みを始めるきっかけは?

角田康之ロート製薬マーケティング&コミュニケーション部部長(以下、角田):まず、メーカーの役割が変わったことが大きい。作る側の責任はより良い製品を作って、買って頂いたらそれで終わり、ではなくなっている。また、ビューティ・日用品業界においても、大量生産・大量消費を前提としたビジネスモデルの時代ではなくなっている。環境や人間以外の生命にも配慮した容器・成分などにフォーカスした、よりサステナブルな製品設計が必要だ。今後は、お客さまが製品を手に取っていただくまでの間、使っていただく最中、そして使い終えたあとの製品がどのような形で環境に戻るか、製品のライフサイクル全てにおいて作る側に責任があると考える。廃棄を減らす、サーキュラーエコノミー型ビジネスを目指さなければ、と考えていた。

さらに背景を話すと、われわれはシーズンに特化した製品やブランドを多く手掛けている。例えば1980年代後半に誕生した「アルガード」という花粉症対策のトップブランドを抱えているが、製品は花粉の飛散期は大きな売り上げを作っている。しかし花粉シーズンが過ぎると、相当量が小売店から返品されることもあった。日焼け止めブランド「スキンアクア(SKIN AQUA)」もカテゴリーで大きなシェアを持っているが、1990年代後半から日焼け止め市場も拡大傾向となり、花粉カテゴリー同様にピーク時にに向けて十分な商品供給を行なったことでシーズン終了とともに返品が増える傾向にあった。日焼け止め以外にも、制汗剤、リップ、皮膚治療薬など、所有する人気ブランドの製品の多くがいわゆる季節商材であり、季節が終わるとその多くは返品となっていた。実際に製品開発にも携わっていたが、工場に製品が大量に返品され、ゆくゆくは廃棄処分されることを想像すると、汗水流して製品を作っている側としては心が痛む思いだった。

小売店側も同様で、多くは季節の変わり目に合わせて店内の品ぞろえを大きく変更し、シーズン商品は棚替えのタイミングで返品が増える。これらシーズン商品は短期間で集中的に販売するため、大量に陳列してお客様にアピールする必要があり、緻密に計画しても売れ残りはどうしても発生してしまう。取り扱い店舗数が多い、生活必需品の人気ブランドほど、返品数絶対値も多くなる傾向にあるだろう。売らんがためのビジネスによって大量に作り、返品も多く生み出す……。じきにこの現象は、社員の間でも課題意識が高まっていた。

WWD:品切れを起こさないためにも少し多めに生産することは理解できるが、大量返品を防ぐために需要を予測し、それだけの分を作ることはやはり難しいのか?

角田:季節商材は天候が大きく影響するので、どうしても生産時点で正確に予測を立てることが難しい。例えばどんなに「今年は夏が長い、猛暑が続く」と予報されていても、実際は曇りの日が多かったりすると、日焼け止めの売り上げは左右される。返品抑制のための試行錯誤は長年繰り返してきており、メーカー1社だけで動いても成果が出ないと考え、お客さまの動向をいち早くキャッチできる小売りとの議論を重ねてさまざまな対策を打ってきた。その一例が、全国有数の小売りから販売POSデータを購入し、適正在庫・適正発注量コントロールによってリニューアルや季節品・棚替えに伴う返品を減らす対策。小さな一歩でも、新しい取り組みを続けてきたと思う。そんな試行錯誤を繰り返している中で、アスクルのロハコから新しい返品廃棄の削減取組のお話をいただき、またマツモトキヨシとは業界での環境問題に対する課題認識をお互いに話し合う中で、取り組みの必要性を強く感じ、協業することになった。

WWD:アウトレットで再販する製品の基準は?

角田:基本的に未開封かつ品質的に長期間保存しても変質しにくいアイテム。一般製品と同様に、製薬会社としての品質管理基準にかなった製品だけを販売することにしている。基準は社内で議論を重ね、100%廃棄することにしていた店頭戻り品と、廃棄率がきわめて高かった旧商品の不動在庫の中から選んでいる。ロット、使用期限の管理の徹底などを盛り込んだ「選定基準」をそれぞれの商品ごとに細かく定めている。

WWD:自社の製品の空き容器回収をしている企業はほかにもある。他社製品も回収対象にするのはコストや手間もかかると思うが、あえてそうする理由は?

角田:基礎化粧品カテゴリーでは、「肌ラボ」はブランド全体で販売個数がナンバーワンで、ゆえにプラスチックの排出量も多い。発売時から詰替えパウチを準備するなど製品単位では無駄を省くことは常に考えてきたが、カテゴリー全体で環境への取組を加速化させていきたいと考えた。また、正直に言えばリサイクルするにはボリュームが必要。ペットボトルなど生産量・消費量が多大なものは大量にリサイクルの資材が出るため再利用できているが、われわれの場合自社製品だけだと足りないため、他社製品も受け付けることにした。リサイクルした製品は、今後植木鉢にして再生させ、地球にも社会にもやさしく潤いを与えられるようにしていきたい。

WWD:ファッションは某ラグジュアリーブランドが洋服を廃棄処分したことで炎上したり、一部のファストファッションも問題になっていたりする。一方で化粧品の廃棄ロスはそこまで話題になっていないように感じる。

角田:化粧品は基本的には3年以上の使用期限を担保している。1年で販売しきれなくても、もう1シーズン販売することが可能。シーズンごとに製品を入れ替えるファッションと違って化粧品、特に通年売れるような定番製品は長く販売できる。店頭に置ける。ファッションや食品に比べるとサイクルが長いことから、店頭まで並ばずに廃棄される商品の量は他の業界と比べても少ないかもしれず、棄物量総量の規模は違うかもしれない。でも、どんなに数量が少なくても無駄が発生し環境に負荷をかけているのは事実。またシーズン終盤によるディスカウントやアウトレットも、まだ常識とまではなっていない。依然、店頭からの返品が生まれてしまう状況にはあるので、これは課題だと考えている。

WWD:今後、どのようにプロジェクトを拡大させていきたいか?

角田:ロハコとの取組はすべての返品商品が再販売できているわけではないので、品質確認体制や流通協力体制を整えて出来る限り無駄をなくすべく、取扱商品を増やしていきたい。またマツモトキヨシとの取組みについては結果をお互いに確認しながらどういった環境取り組みが出来るのか?議論を重ねていきながらお互いの課題認識を合わせてさらなるアクションにつなげて行ければと考えている。作る側の責任として、地球に優しい製品設計に加え、廃棄ロスを削減することは、今後も取り組むべき重要な課題。化粧品も、大量生産・大量消費をしてきた時代もあったが、これからは、小売店様とも協力しながら問題提議や取り組みを続けていきたい。

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「いきなり!ステーキ」、激安路線を止める? 国産牛を推して、美味しさ重視に

 「いきなり!ステーキ」のポジショニングが微妙に変わってきた。「ステーキを安く、お腹いっぱいに」という基本理念は変わらないものの、国産牛フェアを実施するなど、「激安」から「美味しさ」を両立する路線に変化している。大量閉店、希望退職を実施して瀬戸際にあるペッパーフードサービスの今は?
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この週末は「ザラ」と「日経電子版」アプリを エディターズレター(2020年8月21日配信分)

※この記事は2020年8月21日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

この週末は「ザラ」と「日経電子版」アプリを

 UI・UXとクリエイティブの両立は、正直なかなか難しいものであります。例えばSP(スマートフォン)で見るウェブメディアの場合、私は、デザインは「WWDJAPAN.com」風と「TOKION」風に大別されると考えています(笑)。乱暴に言えば、前者は全世代に向けた情報サイトの王道で、後者はデジタルネイティブ世代に重きを置いたイマドキのデザインでありUI・UXです。「日経電子版」は「WWDJAPAN.com」風、「MEN’S NON-NO WEB」は「TOKION」風など、多くのメディアは2つのグループのいずれかに属すると思っています。「FASHIONSNAP.COM」は、両者の中間っぽいカンジでしょうか?独特なのは、「新R25」です。

 各社・各ブランドが積極開発したり、既存のサービスを利用したりで広がり続けるオンライン買い付けシステムについては、「SSENSE」や「マッチズファッション ドットコム」を思わせるUI・UXを採用するケースが多いように思います。実際、「それを意識しています」という開発担当も多いです。大手ECやプラットフォームはUI・UXを研究し続けているでしょうし、私たちも慣れてきましたよね。となると、多くのデザインがそこに収斂されるのは当然のハナシです。

 数年前は、「バーバリー」や「セリーヌ」「フルラ」など、あらゆるブランドのロゴがサンセリフ体の太字に変わり、ニュースに触れるたび私たちは「『バルマン』よ!!お前もか……!?」と、シェイクスピアの悲劇よろしくニュースをお伝えしました。アレなんかはまさに、「スマホの画面の中で、高速でスクロールされちゃうSNSのタイムラインの中で、どんな書体に変えたら視認性が高いだろう?」を考えた末の決断かと思われます。「クリエイティブか?」と聞かれたら、下の記事の通り賛否両論あるでしょう。でもUI・UX的デジタル観点から考えれば「ベター」。ゆえにUI・UXとクリエイティブの両立は、なかなか難しいと思うのです。

 そんな中、「やっぱスゴいな」と思うのは、「ザラ」のスマホアプリです。皆さん、最近ご覧になってますか?最近、ちょっとシンプルになった感はあるのですが、それでもなお先鋭的。全画面表示を基本に、モーションてんこ盛り。画面が上下左右から飛び込んできます。正直ありがちなUI・UXに慣れきった人には、多分チョット使いづらい(笑)。でも「これは、未来かもしれない」と思わせてくれるのです。ごくごく一部の消費者に向けたブランドならまだしも、「ザラ」ですからね。「ザラ」が提供するEC体験は、「将来のメジャーになるのだろうか?」なんて考えながら操作すると、Z世代のスマホ使い含め学ぶべきが多いと思います。

 メディアの世界では、「WWDJAPAN.com」風なんて生意気申し上げましたが、「日経電子版」の「ビジュアルデータ」というコンテンツに未来を感じます。トップページ下段のタブを、一番右までスクロールしてください。既存のニュースを、クリッカブルなモーション付きで再構築してデータ化。「この1タップで、1PV?」なんて考えながら、イロイロ操作しています。新たな取材はほとんどせずに価値を生み出す挑戦は、編集者としても学ぶべきが多いです。みなさま、ぜひお試しあれ。そして未来を感じるUI・UXがありましたら、ぜひ教えてください。

FROM OUR INDUSTRY:ファッションとビューティ、関連する業界の注目トピックスをお届けする総合・包括的ニュースレターを週3回配信するメールマガジン。「WWD JAPAN.com」が配信する1日平均30本程度の記事から、特にプロが読むべき、最新ニュースや示唆に富むコラムなどをご紹介します。

エディターズレターとは?
「WWDジャパン」と「WWDビューティ」の編集者から、パーソナルなメッセージをあなたのメールボックスにダイレクトにお届けするメールマガジン。ファッションやビューティのみならず、テクノロジーやビジネス、グローバル、ダイバーシティなど、みなさまの興味に合わせて、現在7種類のテーマをお選び頂けます。届いたメールには直接返信をすることもできます。

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「グッチ」「プラダ」も採用するリサイクルナイロン 創業者に開発秘話を直撃

 イタリアのアクアフィル(AQUAFIL)が開発したリサイクルナイロン「エコニール(ECONYL)」に環境配慮型素材として世界中から注目が集まっている。「ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」「グッチ(GUCCI)」「バーバリー(BURBERRY)」「H&M」などサステナビリティを推進するブランドがこぞって採用。特にインパクトが大きかったのは、環境意識の高まりを受けて、ナイロン製品を主力の一つとする「プラダ(PRADA)」が、21年までに使用するナイロンを全て「エコニール」に切り替えると発表したことだろう。

 「エコニール」は漁網や使い古したカーペットなどの廃棄物を100%原料にしたリサイクルナイロンで、アクアフィル社は廃棄物をナイロンの原料に戻す技術を4年かけて開発した。しかもこの過程で使う溶剤は無害なもので、これまでになかった画期的な技術で特許も取得している。実はアクアフィルはこの技術開発の10年以上も前から、リサイクルナイロンの開発に力を入れていた。なぜ、リサイクルナイロンなのか。ジュリオ・ボナッツィ(Giulio Bonazzi)会長にオンラインインタビューを行った。

WWD:「エコニール」を開発しようと思ったきっかけは?

ジュリオ・ボナッツィ会長(以下、ボナッツィ会長):人は「生きるか死ぬか」ではなく「どのように生きるか?」ということが大切で、私は“エコニール”で一つの答えを出したかった。合成繊維は石油からできていて、エネルギーをたくさん消費します。加えて、そうした石油から作られたものが海にたくさん捨てられていて地球にとって有害なものになっています。私たちは今、できることをやらなければならないのです。

WWD:あなた自身の中で環境への意識が高まったきっかけを教えてください。

ボナッツィ会長:まず、妻から学びました。私たちは結婚した当初、2000本のオリーブの木がある畑の中で暮らし始めました。私の家族所有の畑でしたが、ほぼ放置された状態。そこで妻は、有機栽培でオリーブオイルの生産を始めました。今ではビオロジック(有機栽培でブドウを育て自然酵母で発酵させる製法)のワインも生産しています。今でこそ、有機栽培やビオロジックは普通になっていますが、30年前はまだ珍しかったんです。

そして、1990年代半ばに本を読んで知った業界の改革者の2人から影響を受けました。一人目は、タイル型になった(四角い形の)カーペットを作ったレイ・アンダーソン(Ray Anderson:タイルカーペット世界シェアナンバーワンの米国インターフェイス〈Interface〉社の創業者。廃棄物ゼロ、環境に悪影響を与えない排出、再生可能エネルギーの利用、再利用材やバイオベース素材の利用などで2020年までに環境への負荷をゼロにすることに取り組む)。そして、もう一人は「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」と「エスプリ(ESPRIT)」の創業者ダグ・トンプキンス(Douglas Tompkins:パタゴニアの創業者イヴォン・シュイナード〈Yvon Chouinard 〉と並んで環境保護活動家としても知られる)です。この2人が、“変えることができる”と教えてくれました。

WWD:もともとアクアフィルはレインコートの製造から始まり、そこからナイロンの糸やテキスタイルの製造を始めました。

ボナッツィ会長:まずは90年代に、プレコンシューマーの素材(製造工程などで出る端切れなど)からリサイクルナイロンを作ろうと技術開発を始めて、10年後の2007年に作れるようになりました。これが最初の「エコニール」でした。けれど、もっとポテンシャルが高い技術開発をしなければと、さらに開発を加速させることを決めました。

WWD:というと?

ボナッツィ会長:どんなタイプのナイロンでもリサイクルできる機械があればと思いませんか?そこで、当時ケミカルリサイクルで主流だったポリマー(重合によってできる高分子化合物のこと)にとどまらず、さらにさかのぼったモノマー(単量体。高分子であるポリマーの分子結合を分解した状態)に戻す技術開発に取り組み、ナイロンの原料であるカプロラクタムまで戻す技術“デポリマライゼーション”を4年かけて開発しました。11年に初めていろんなナイロンの廃棄物から、リサイクルナイロンが作れるようになりました。

WWD:「エコニール」の優位性を教えてください。

ボナッツィ会長:「エコニール」はマジカルな商品で、ポリエステルやポリプロピレンといった他のマテリアルを使っている部分の代替品になれます。そして、染色されたさまざまな廃棄物を再生できる技術は他にはありません。他社のリサイクルナイロンは自社の何も加工されていない廃棄物をリサイクルしていて、それは比較的簡単です。

エコニールの基本的な特徴は3つあります。100%廃棄物からできているので、地球の資源を使わずに無限に繰り返し利用ができます。そして、エンジニアやデザイナーが作りたいと思うものの可能性が無限です。通常のナイロンに比べてエネルギー消費量は60%削減できていて、われわれは自然エネルギーを用いているので、通常のナイロンに比べてCO2排出量は90%削減できます。

WWD:原料は全て漁網などの使い古した素材なのですか?

ボナッツィ会長:50%がポストコンシューマー(使用済み、使用できなくなった製品)からという規格を作っています。その多くは漁網かカーペットです。今、漁網は海を汚染していると問題になっているので漁網を用いることはとても重要です。私たちはNGOと組んで、破棄された漁網などの漂流ゴミを取り除くこともしています。そして、なぜカーペットか、というとわれわれはカーペット用の糸のサプライヤーとして世界でトップシェアを誇っています。ですので、カーペットの循環を作り上げることはとても大事です。もう半分の50%というのはプレコンシューマー素材です。われわれが再利用するまでは、誰もそれをリサイクルしなかった。重要なのは、今まで誰も扱っていなかった、リサイクルできなかったものをリサイクルするということです。

WWD:材料となる廃棄物はどのように回収するのですか?

ボナッツィ会長:プレコンシューマー素材は私たちの取引先から回収しています。例えば「グッチ」「ステラ マッカートニー」「スピード(SPEED)」などです。漁網の回収で一番簡単なのは養殖をしているところに取りに行くこと。漁網は世界各国のものを集めています。日本から届くものもありますよ。

WWD:回収するにあたり難しいことは?

ボナッツィ会長:今市場に出ているほとんどの商品は、最終の目的を考えずに生産されています。例えば魚網は、100%ナイロンでできていない場合もあるし、危険な物質が入っている場合もあります。

WWD:リサイクル前提にしたデザインが求められていますよね。

ボナッツィ会長:リサイクルしやすいモノを作ることを始めた企業も増えてきました。例えばVFコーポレーションの「ナパピリ(NAPAPIJRI)」は、ジャケットを100%ナイロン6(エコニール)で作ることを試みました。ライニングもファスナー全てナイロン6で作るので完成まで3年かかりました。

WWD:現在の「エコニール」の生産量は?

ボナッツィ会長:年間4万トンです。昨年大きな投資をして、機械を大きくして今年完成し、6万トンまで生産できるようになりました。昨年の当社の売上高の38%が「エコニール」です。目標は5~6年以内に商品を100%廃棄物から生産することです。

WWD:昨年の売上高と今年の見込みは?

ボナッツィ会長:昨年は5億4900万ユーロ(約675億円)でしたが、新型コロナウイルス感染症の影響と原油の価格下落で20%減ぐらいになるでしょう。

WWD:技術開発のチームについて教えてください。

ボナッツィ会長:アクアフィルの内部だけでなく、いろんな大学の研究室やリサーチセンターと協力しています。イタリア、ドイツ、アメリカ、スロベニア4カ国のリサーチセンターと組んでいますが、研究のために年商の2%を投資しています。今現在、新型コロナウイルスの問題が起こっていますが、それにもかかわらず会社内部のリサーチ部の人数を増やしました。今世界中で起こっている問題を解決していくためには、リサーチが一番重要だと思うからです。

WWD:人数を増やすということはさらなる新技術の開発に取り込んでいるのですか?

ボナッツィ会長:はい。「エコニール」の旅は始まったばかりで、いろいろな問題があります。完全なものにするには研究が欠かせません。循環性を高めるために、簡単にリサイクルできるようにすることに取り組んでいます。方法は2つあります。モノマテリアルで作るか、分解しやすいものを作るか。

WWD:「エコニール」で資材も作っているということですか?

ボナッツィ会長:ファスナーや、ボタン、面ファスナーなどに取り組んでいます。そしてもう一つ、染料の原料に少し問題があります。今、化学染料を使っているのですが、より環境に配慮した染色ができないかも研究しています。大前提として商品は美しくなくてはいけません。そうじゃないと誰も買いませんから。

WWD:今、「エコニール」でどういうものが作れますか?

ボナッツィ会長:いろいろな種類の商品ができますよ。これは(画面で見せながら)私の「プラダ」のリュックですが、「グッチ」のスニーカーも持っています。妻は「ステラ マッカートニー」のリュックや「バーバリー」のレインコート、「トミー ヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)」のサングラスを持っています。

WWD:メーカーは今何kgから購入可能なのですか?

ボナッツィ会長:スタンダードのものであれば、50kgから可能ですが、商品のタイプにもよります。カーペットに関しては、カーペット用の材料として色を染めたもので100kgから可能です。

WWD:最後にボナッツィさんが考える環境に配慮した素材はどんなものだと思いますか?

ボナッツィ会長:環境に対してリスクのある物質を使わないもの、地球の資源を消耗しないもの。だからとても難しいんです。

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「グッチ」「プラダ」も採用するリサイクルナイロン 創業者に開発秘話を直撃

 イタリアのアクアフィル(AQUAFIL)が開発したリサイクルナイロン「エコニール(ECONYL)」に環境配慮型素材として世界中から注目が集まっている。「ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」「グッチ(GUCCI)」「バーバリー(BURBERRY)」「H&M」などサステナビリティを推進するブランドがこぞって採用。特にインパクトが大きかったのは、環境意識の高まりを受けて、ナイロン製品を主力の一つとする「プラダ(PRADA)」が、21年までに使用するナイロンを全て「エコニール」に切り替えると発表したことだろう。

 「エコニール」は漁網や使い古したカーペットなどの廃棄物を100%原料にしたリサイクルナイロンで、アクアフィル社は廃棄物をナイロンの原料に戻す技術を4年かけて開発した。しかもこの過程で使う溶剤は無害なもので、これまでになかった画期的な技術で特許も取得している。実はアクアフィルはこの技術開発の10年以上も前から、リサイクルナイロンの開発に力を入れていた。なぜ、リサイクルナイロンなのか。ジュリオ・ボナッツィ(Giulio Bonazzi)会長にオンラインインタビューを行った。

WWD:「エコニール」を開発しようと思ったきっかけは?

ジュリオ・ボナッツィ会長(以下、ボナッツィ会長):人は「生きるか死ぬか」ではなく「どのように生きるか?」ということが大切で、私は“エコニール”で一つの答えを出したかった。合成繊維は石油からできていて、エネルギーをたくさん消費します。加えて、そうした石油から作られたものが海にたくさん捨てられていて地球にとって有害なものになっています。私たちは今、できることをやらなければならないのです。

WWD:あなた自身の中で環境への意識が高まったきっかけを教えてください。

ボナッツィ会長:まず、妻から学びました。私たちは結婚した当初、2000本のオリーブの木がある畑の中で暮らし始めました。私の家族所有の畑でしたが、ほぼ放置された状態。そこで妻は、有機栽培でオリーブオイルの生産を始めました。今ではビオロジック(有機栽培でブドウを育て自然酵母で発酵させる製法)のワインも生産しています。今でこそ、有機栽培やビオロジックは普通になっていますが、30年前はまだ珍しかったんです。

そして、1990年代半ばに本を読んで知った業界の改革者の2人から影響を受けました。一人目は、タイル型になった(四角い形の)カーペットを作ったレイ・アンダーソン(Ray Anderson:タイルカーペット世界シェアナンバーワンの米国インターフェイス〈Interface〉社の創業者。廃棄物ゼロ、環境に悪影響を与えない排出、再生可能エネルギーの利用、再利用材やバイオベース素材の利用などで2020年までに環境への負荷をゼロにすることに取り組む)。そして、もう一人は「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」と「エスプリ(ESPRIT)」の創業者ダグ・トンプキンス(Douglas Tompkins:パタゴニアの創業者イヴォン・シュイナード〈Yvon Chouinard 〉と並んで環境保護活動家としても知られる)です。この2人が、“変えることができる”と教えてくれました。

WWD:もともとアクアフィルはレインコートの製造から始まり、そこからナイロンの糸やテキスタイルの製造を始めました。

ボナッツィ会長:まずは90年代に、プレコンシューマーの素材(製造工程などで出る端切れなど)からリサイクルナイロンを作ろうと技術開発を始めて、10年後の2007年に作れるようになりました。これが最初の「エコニール」でした。けれど、もっとポテンシャルが高い技術開発をしなければと、さらに開発を加速させることを決めました。

WWD:というと?

ボナッツィ会長:どんなタイプのナイロンでもリサイクルできる機械があればと思いませんか?そこで、当時ケミカルリサイクルで主流だったポリマー(重合によってできる高分子化合物のこと)にとどまらず、さらにさかのぼったモノマー(単量体。高分子であるポリマーの分子結合を分解した状態)に戻す技術開発に取り組み、ナイロンの原料であるカプロラクタムまで戻す技術“デポリマライゼーション”を4年かけて開発しました。11年に初めていろんなナイロンの廃棄物から、リサイクルナイロンが作れるようになりました。

WWD:「エコニール」の優位性を教えてください。

ボナッツィ会長:「エコニール」はマジカルな商品で、ポリエステルやポリプロピレンといった他のマテリアルを使っている部分の代替品になれます。そして、染色されたさまざまな廃棄物を再生できる技術は他にはありません。他社のリサイクルナイロンは自社の何も加工されていない廃棄物をリサイクルしていて、それは比較的簡単です。

エコニールの基本的な特徴は3つあります。100%廃棄物からできているので、地球の資源を使わずに無限に繰り返し利用ができます。そして、エンジニアやデザイナーが作りたいと思うものの可能性が無限です。通常のナイロンに比べてエネルギー消費量は60%削減できていて、われわれは自然エネルギーを用いているので、通常のナイロンに比べてCO2排出量は90%削減できます。

WWD:原料は全て漁網などの使い古した素材なのですか?

ボナッツィ会長:50%がポストコンシューマー(使用済み、使用できなくなった製品)からという規格を作っています。その多くは漁網かカーペットです。今、漁網は海を汚染していると問題になっているので漁網を用いることはとても重要です。私たちはNGOと組んで、破棄された漁網などの漂流ゴミを取り除くこともしています。そして、なぜカーペットか、というとわれわれはカーペット用の糸のサプライヤーとして世界でトップシェアを誇っています。ですので、カーペットの循環を作り上げることはとても大事です。もう半分の50%というのはプレコンシューマー素材です。われわれが再利用するまでは、誰もそれをリサイクルしなかった。重要なのは、今まで誰も扱っていなかった、リサイクルできなかったものをリサイクルするということです。

WWD:材料となる廃棄物はどのように回収するのですか?

ボナッツィ会長:プレコンシューマー素材は私たちの取引先から回収しています。例えば「グッチ」「ステラ マッカートニー」「スピード(SPEED)」などです。漁網の回収で一番簡単なのは養殖をしているところに取りに行くこと。漁網は世界各国のものを集めています。日本から届くものもありますよ。

WWD:回収するにあたり難しいことは?

ボナッツィ会長:今市場に出ているほとんどの商品は、最終の目的を考えずに生産されています。例えば魚網は、100%ナイロンでできていない場合もあるし、危険な物質が入っている場合もあります。

WWD:リサイクル前提にしたデザインが求められていますよね。

ボナッツィ会長:リサイクルしやすいモノを作ることを始めた企業も増えてきました。例えばVFコーポレーションの「ナパピリ(NAPAPIJRI)」は、ジャケットを100%ナイロン6(エコニール)で作ることを試みました。ライニングもファスナー全てナイロン6で作るので完成まで3年かかりました。

WWD:現在の「エコニール」の生産量は?

ボナッツィ会長:年間4万トンです。昨年大きな投資をして、機械を大きくして今年完成し、6万トンまで生産できるようになりました。昨年の当社の売上高の38%が「エコニール」です。目標は5~6年以内に商品を100%廃棄物から生産することです。

WWD:昨年の売上高と今年の見込みは?

ボナッツィ会長:昨年は5億4900万ユーロ(約675億円)でしたが、新型コロナウイルス感染症の影響と原油の価格下落で20%減ぐらいになるでしょう。

WWD:技術開発のチームについて教えてください。

ボナッツィ会長:アクアフィルの内部だけでなく、いろんな大学の研究室やリサーチセンターと協力しています。イタリア、ドイツ、アメリカ、スロベニア4カ国のリサーチセンターと組んでいますが、研究のために年商の2%を投資しています。今現在、新型コロナウイルスの問題が起こっていますが、それにもかかわらず会社内部のリサーチ部の人数を増やしました。今世界中で起こっている問題を解決していくためには、リサーチが一番重要だと思うからです。

WWD:人数を増やすということはさらなる新技術の開発に取り込んでいるのですか?

ボナッツィ会長:はい。「エコニール」の旅は始まったばかりで、いろいろな問題があります。完全なものにするには研究が欠かせません。循環性を高めるために、簡単にリサイクルできるようにすることに取り組んでいます。方法は2つあります。モノマテリアルで作るか、分解しやすいものを作るか。

WWD:「エコニール」で資材も作っているということですか?

ボナッツィ会長:ファスナーや、ボタン、面ファスナーなどに取り組んでいます。そしてもう一つ、染料の原料に少し問題があります。今、化学染料を使っているのですが、より環境に配慮した染色ができないかも研究しています。大前提として商品は美しくなくてはいけません。そうじゃないと誰も買いませんから。

WWD:今、「エコニール」でどういうものが作れますか?

ボナッツィ会長:いろいろな種類の商品ができますよ。これは(画面で見せながら)私の「プラダ」のリュックですが、「グッチ」のスニーカーも持っています。妻は「ステラ マッカートニー」のリュックや「バーバリー」のレインコート、「トミー ヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)」のサングラスを持っています。

WWD:メーカーは今何kgから購入可能なのですか?

ボナッツィ会長:スタンダードのものであれば、50kgから可能ですが、商品のタイプにもよります。カーペットに関しては、カーペット用の材料として色を染めたもので100kgから可能です。

WWD:最後にボナッツィさんが考える環境に配慮した素材はどんなものだと思いますか?

ボナッツィ会長:環境に対してリスクのある物質を使わないもの、地球の資源を消耗しないもの。だからとても難しいんです。

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【時短要請・自治体の動き】「ノーゲス」の悪夢が、よみがえるのか? 東京都が今日25日会見の予定

 コロナ感染者数の急増で、国や自治体が飲食店の利用制限を再び始めようとしている。いまのところ、4月のような全国一律の緊急事態宣言ではなく、エリアごとのピンポイント要請だが、年末の書き入れ時に大きな影響を与えそうだ。
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【時短要請・自治体の動き】「ノーゲス」の悪夢は、またやってくるのか? 東京都が今日25日会見の予定

 コロナ感染者数の急増で、国や自治体が飲食店の利用制限を再び始めようとしている。いまのところ、4月のような全国一律の緊急事態宣言ではなく、エリアごとのピンポイント要請だが、年末の書き入れ時に大きな影響を与えそうだ。
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「わけあって、安い」の限界 コロナ後の価格革命に備えよ 小島健輔リポート

 ファッション業界の御意見番であるコンサルタントの小島健輔氏が、日々のニュースの裏側を解説する。12月で40周年を迎える「無印良品」(運営:良品計画)が、衣料品の価格見直しによって攻勢をかけている。そこに死角はないのか。

 「わけあって、安い」は「無印良品」の原点的キャッチフレーズでレーゾン・デートル(存在意義)と言ってもよいだろう。だが、「わけあって、安い」商品開発は“トレード・オフ(trade-off)”であり、「お、ねだん以上。」とは限らない。そこに現在の「無印良品」の限界がある。

ユニクロに引き離される良品計画

 10月21日掲載の本リポート「『ユニクロ』と『無印良品』の明暗を分けたコロナ禍決算」で詳説したように、ファーストリテイリングと良品計画、国内ユニクロ事業と良品計画国内事業の業績格差は年々開き、コロナ禍決算では一段と明暗が広がった。なぜそうなったのか、詳細は当リポートを読み返してほしいが、コンセプト先行で食住衣遊と際限なく広がっていく領域に商品開発が追いつけず、「わけあって、安い」がブラックジョークになりかねない状況に陥っている。

 衣料関連の売り上げを比較すべく2020年3〜8月期の国内ユニクロ事業商品売り上げと良品計画単体商品売り上げ(連結の「国内事業」には衣料売り上げの開示がない)を比較すれば、国内ユニクロ事業が前年同期比89.7%の3304億1300万円を売り上げたのに対し良品計画単体は同84.1%の1406億300万円と、国内ユニクロ事業商品売り上げに対する良品計画単体商品売り上げの比率は前年同期の45.4%から42.6%に低下した。同期間の良品計画単体商品売り上げに占める衣料・雑貨比率は34.7%、実額で487億1900万円に過ぎないから、良品計画単体の衣料・雑貨売り上げはユニクロの14.7%(7分の1強)でしかない。それでいて年間の展開アイテム数は年々増えて20年2月期では1854にも達していたから、1品目当たりの売り上げは7200万円弱でしかなかった。国内ユニクロの年間展開アイテム数を660と見れば1品目当たりの売り上げは前期で12億7500万円ほどだから、両者の1品目当たり売り上げ規模は17.7倍も違う。

 良品計画単体衣料・雑貨売り上げの中身も服飾雑貨・靴・バッグが21.3%、インナーウエアが16.3%を占め、紳士ウエアは18.9%の91億9000万円、婦人ウエアは39.1%の190億6500万円、子供服は4.4%の21億2400万円、アパレル合計は303億7900万円と中堅チェーンほどの売り上げ規模でしかない。国内ユニクロ事業のメンズは40.4%を占めて良品計画より圧倒的に比率が高く1335億1900万円、ウィメンズは45.1%の1491億1500万円、キッズ・ベビーは7.7%の255億2700万円だから、良品計画の紳士ウエアはユニクロの6.9%、婦人ウエアは12.8%、子供服は8.3%の規模でしかない。これでは調達ロットもケタ違いで、「ユニクロ」と品質とお値打ちを競えるはずもない。

壁にぶつかる「わけあって、安い」

 「無印良品」の「わけあって、安い」は元々、ブランド商品の宣伝費や包装費、流通コストなどマーケティング費用を省くという一面と並んで、素材はもちろんパターンと生産仕様、縫製工程や仕上げ工程を工夫して生産コストを落とすという“トレード・オフ”が前提となっていた。

 “トレード・オフ”とは何かを実現するために別の何かを犠牲にする、という交渉事や商品開発における「代償行為」であり、商品開発では主要な企画意図を実現しながらコストを抑制すべく、素材を落としたり生産仕様を簡略化したりすることが多い。見た目の織り組織は同じでも糸のクオリティーを落とせば素材のコストは倍も変わるし(大手商社は毎シーズン、同タイプで3段階の素材を用意する)、パターンとマーキングを工夫すれば用尺を節約し、縫製工程数を減らすことができるが、玄人目には手抜きは一目瞭然だし、やり過ぎれば素人客でも手抜きが見えてしまう。

 工場の閑散期に生産したりロットを増やしたりしてもコストは落とせるし、製品在庫を市場投入直前まで生産地倉庫に保管し、生産地で店舗仕分けと物流加工を済ませてからコンテナ単位でパッキン物流するなど物流方法でもコストは落とせる。閑散期生産や過大ロット生産は需給ギャップを肥大させ、物流の集約はサプライ効率を切り下げ、パッキン物流は畳みシワや型崩れの原因となるから“トレード・オフ”にはなってしまうが、それで商品の品質が落ちるわけではない。

 「無印良品」の衣料品は売り上げ規模が限られるのにアイテム数が多く、MDも流動するからロットでコストを落とすのが難しく、“トレード・オフ”に頼ることになる。ブランド流通が大勢でSPA的な商品開発がまだマイナーだった1990年代半ばまでは、「無印良品」の“トレード・オフ”はブランド商品より「わけあって、安い」を実現してインパクトがあったが、98年に「ユニクロ」がフリースでブレークしてSPA流通が大勢になって以降、単品でお値打ちを比較されれば苦しくなっていった。とりわけリーマンショック以降、デフレが再燃して価格がジリジリと下がっていく中、衣料品は「ユニクロ」や「ジーユー」、生活雑貨は100円ショップとの価格競争にさらされ、割高感から値引き販売が増え、シーズンごとに政策的に価格切り下げを繰り返すようになった。

価格と品質のポジション是正が不可避

 「無印良品」の衣料品は「価格」を「ユニクロ」と張っても、素材や縫製仕様、工業パターンは「ジーユー」にも見劣りするものがあり、エコナチュラルでサステナブルなコンセプトやライフスタイルをうたっても「正価」を通すのは難しくなっていた。玄人目には「ジーユー」に及ばず、「ファッションセンターしまむら」やホームセンターの衣料と比較したくなるようなものもある。自然素材志向のコンセプトゆえ、近年の機能素材アクティブウエアや機能性アウトドアウエアにも手を伸ばせず、店頭在庫は抑えても過剰在庫が倉庫に積み上がり(2019年2月期から20年2月期で41.6%増、さらに20年8月期で45.0%増。19年2月期との比較では2.05倍)、値下げによって在庫の消化を図る図式が強まっていた。

 コロナ禍はそんな「無印良品」の苦境を突き、割高感をコンセプトでカバーできない海外市場はもちろん、支持基盤が厚い国内市場でも打撃は大きく、回復も鈍かった。3〜8月期の国内ユニクロ既存店売り上げ(EC含む、良品計画も同じ)が9.6%の減少にとどまったのに対し良品計画単体衣料・雑貨は28.7%(商品売り上げベース)も落ち込み、9月も国内ユニクロの10%増に対して良品計画衣料・雑貨は15.5%減と差が開き、10月は前年の消費増税の反動もあって国内ユニクロが16.2%増と加速する中、良品計画衣料・雑貨は6.5%増にとどまった。

 アイテムを集約して調達ロットを1ケタ上げるとともに原価率を切り上げて抜本的に品質を高めない限り、「ユニクロ」と同じ価格ポジションを維持するのは難しく、現行の調達ロットと品質のままなら「ジーユー」の価格ポジションに切り下げるしか「無印良品」衣料品の立ち位置はないのではないか。そのどちらも難しいのなら、「無印良品」のコンセプトを無理なく訴求できるアイテムに絞り込んで一から出直すしかない。

 「顧客がコンセプトに共感してくれるなら、商品開発や在庫運用のスキルが至らず多少は割高になっても受け入れてもらえる」とスタートアップのD2Cブランドみたいに考えているとしたら、良品計画は自らの事業規模をあまりに見誤っている。国内でも海外でも「ユニクロ」と張り合って事業を拡大していきたいなら、事業の構造と組織、商品開発手法とサプライ同盟を抜本から再構築して出直すべきだ。

コロナを契機にデフレが加速する

 そんな指摘は良品計画だけに限らない。「ユニクロ」が価格と品質のデフェクトスタンダード(事実上の標準)として定着した今日、店頭で商品を手に取れば一般消費者も、つい「ユニクロ」の同一アイテムと比較してしまう。「ユニクロ」で3990円のアイテムに4500円とか4900円とか、中には5900円とか付けているブランドをしばしば見かけるが、そんな価格で買う消費者はまれだから早々に値引きすることになる。そんなことを繰り返していては、どこかのアパレルチェーンのように二重価格商法なのかといぶかられるのがオチだ。

 「ユニクロ」でも厳しいのに「ジーユー」や「ワークマン」が次のデフェクトスタンダードになるとしたら、アパレルの価格はもう一段のデフレが避けられない。コロナ禍の過剰在庫が大量にたたき売られるのを目の当たりにした消費者が素直に「正札」を信用するとも思えない。ならば、業界都合のコストとロスを積み上げた無理強い価格はもう通らないと覚悟するべきだろう。

 半世紀前のブティックは65掛けで買い取っても8割以上をプロパー消化して利益を確保していた。商店街の自前店舗で家族労働プラスαというエコ経営だったからできた芸当だが、今やそんなプロパー消化率など望むべくもなく、テナント店舗では不動産費と人件費やキャッシュレス決済手数料など販売費で売り上げの40%が消えていく(百貨店のインショップなら50%)。そんな法外コストを前提とした価格と品質のバランスがもはや通らない以上、販売コストを切り下げるか、高いプロパー消化率が望めるお値打ち価格を「正札」とするしかアパレルの生き残る道はない。高コストな販路から早々に脱出し、LCC型商業施設(オープンモール型の低コスト商業施設)やD2C、C2M※1.など格段に低コストで低ロスな販路や販売手法に転ずるべきだろう。

※1.C2M(Customer to Manufactory)……ネットやショールームで受注してからデジタル生産や3Dプリンタで素早く生産して“個客”に届けるパーソナル対応の無在庫販売手法

小島健輔(こじま・けんすけ):慶應義塾大学卒。大手婦人服専門店チェーンに勤務した後、小島ファッションマーケティングを設立。マーケティング&マーチャンダイジングからサプライチェーン&ロジスティクスまで店舗とネットを一体にC&Cやウェブルーミングストアを提唱。近著は店舗販売とECの明日を検証した「店は生き残れるか」(商業界)

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「ロジェ ヴィヴィエ」新作ジュエリーコレクション 「エミリー、パリへ行く」出演女優をキャンペーンに起用

 「ロジェ ヴィヴィエ(ROGER VIVIER)」は新作ジュエリーコレクションのデジタルキャンペーンに、ネットフリックス(NETFLIX)の人気ドラマ「エミリー、パリへ行く(原題:Emily in Paris)」に出演中のカミーユ・ラザット(Camile Razat)を起用した。同キャンペーンでは、シャルル・ボードレール(Charles-Pierre Baudelaire)の詩「Les Bijoux」にオマージュを捧げて撮影し、ショートムービーを作成した。

 ジュエリーコレクションは、デビューコレクションで披露した“ブロッシュ”バックルを採用し、さまざまな形のジュエリーが組み合わせられた。イヤリングはミニバックルとクリスタルが施され、パールは流れるようにつなぎ合わせられている。またいくつもの異なるサイズのクリスタルで作られた花の王冠も製作した。

 「エミリー、パリへ行く」は外出が制限された中で多くの人がハマり、人気を集めている連続ドラマ。パリでのアメリカ人の古典的な様子を描写しており、物語の中でラザットはリリー・コリンズ演じるエミリーの友人として出演し、最終的に男性相手の三角関係に発展する。

 同ブランドのゲラルド・フェローニ(Gherardo Felloni)=クリエイティブ・ディレクターは、「彼女は若く、素晴らしい才能を持った新鋭の俳優だ。ミステリアスな美しさを持ちながら、生き生きとしている。このドラマはときにステレオタイプにパリのイメージを描きすぎているが、フィクションにおいては本当ともいえる」とコメントした。

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女性誌「ミセス」が休刊 60年の歴史に幕

 学校法人文化学園の文化出版局が発行する総合ライフスタイル誌「ミセス」が、2021年3月5日発売の4月号をもって休刊する。休刊の理由は「雑誌発行の方向性を検討した結果」としている。

 「ミセス」は1961年創刊。毎日の暮らしに美しさと豊かさを求める全ての女性に向けて、ファッション、ビューティ、食、旅、カルチャーなどの情報を総合的に発信してきた。なお、ファッション誌「装苑」とファッション&手芸誌「ミセスのスタイルブック」は継続。今後は出版事業のデジタル化を推進していく。

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【動画】ウオッチプラス アップルウォッチをあらためて学ぶ

 「WWDジャパン」とハースト婦人画報社の時計デジタルメディア「ホディンキー・ジャパン(HODINKEE JAPAN)」の時計番組「ウオッチプラス」の今回のテーマは、9月にシリーズ6が発売されたアップルウォッチです。「ホディンキー・ジャパン」によると、2019年に発売された約9000万台のスマートウォッチのうち、3分の1にあたる約3000万台をアップルウォッチが占めるそうで、その圧倒的シェアのわけや、センセーショナルだった「エルメス(HERMES)」とのコラボレーションやスマートウォッチとスポーツの共存を鮮明に打ち出した「ナイキ(NIKE)」との協業。さらに機械式時計に与えた好影響や、今後どう進化していくのか?について話します。

 出演は、関口優「ホディンキー・ジャパン」編集長、和田将治「ホディンキー・ジャパン」ウェブプロデューサー、村上要「WWD JAPAN.com」編集長、三澤和也「WWDジャパン」記者(時計担当)の4人です。

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洋服はシーズンに10型だけ 「トム ウッド」が新プロジェクトでサステナブルに挑む

 ジュエリーからスタートした「トム ウッド(TOM WOOD)」は2021年春夏シーズン、ヘッドデザイナーにマティア・ヴァン・セヴェレン(Mattia Van Severen. 以下、マティア)を起用し、テーラードを主軸とするウエアのコレクション「テン・バイ・トム ウッド」をスタートする。マティアはベルギー・アントワープの王立芸術アカデミーで修士課程を修了後、「ハイダー アッカーマン(HAIDER ACKERMANN)や「アン ドゥムルメステール(ANN DEMEULEMEESTER)」で経験を積み、現在はノルウェーのオスロを拠点に活動。今後も北欧でメンズとウィメンズそれぞれ10型のアイテムで構成するウエアを手がける。

 デッドストックのイタリアンウールや、オーガニック認証を取得したコットンを用い、性別や年齢を問わずに楽しめるサステナブル&ジェンダーレスなテーラードやデニム、スエット、Tシャツなどを揃えた。コレクションへの思いをマティア、そしてブランドを立ち上げたモナ・ヤンセン(Mona Jensen)クリエイティブ・ディレクターに聞いた。

WWD:「テン・バイ・トム ウッド」でウエアのコレクションを拡充する理由は?

モナ・ヤンセン「トム ウッド」創業者兼クリエイティブ・ディレクター(以下、モナ創業者):アイデア自体は、私の“スケッチブック”の中にずっと存在したんです。ブランドとして、クラシックゆえに力強く、トレンドに流されない洋服を提案したいという思いがありました。そんな中でマティアに出会い、「ワードローブは、“ステイプル(重要)”なアイテムだけで十分。シルエットやディテール、サステナブルな作り方で一着一着にこだわるという方向性で共鳴したんです。

WWD:「テン・バイ・トム ウッド」というくらいだから、本当にメンズとウィメンズで10型ずつしか提案しない?

モナ創業者:色のオプションはあるけれど、本当に10型ずつです(笑)。「テン・バイ・トム ウッド」は、私たちのDNAになるでしょう。提案するのは、ライフスタイルに基づく構築的なテーラード。これまでのウエアよりちょっぴり大人っぽいと思います。私たちは「トム ウッド」をデザイナーズブランドに育てないワケではなく、トレンディな洋服を着る人だけに捧げるつもりもありません。

WWD:提案できる洋服は、毎シーズン全部で20型。普通のブランドに比べるとずっと少ない。デザイナーとして、表現が制限される不安はなかった?

マティア・ヴァン・セヴェレン「トム ウッド」ヘッドデザイナー(以下、マティア・ヘッドデザイナー):これまでのブランドでは1シーズンで30~40ルックを作るのが当たり前だった。男女10型ずつというのは、新しい挑戦だったよ。コンパクトにまとめる過程で、アイデアはよりコンセプチュアルに、イメージはさらにコンクリート(具体的)に進化したよ。提案を絞り込むのは、自然の流れだった。自分自身もワードローブを厳選するようになっているし、それぞれの洋服は好きなように楽しめるものばかり。仕事にも、レストランにも、パーティーにも使える汎用性の高い洋服だ。

モナ創業者:それが「トム ウッド」らしいと思ったの。だって「トム ウッド」のジュエリーは、いつでも、どこでも、誰でも楽しめるから。シーズンで10型は、とってもコンパクト。もしかしたらバイヤーは、欲しい洋服が見つけられないかもしれない。でも「トム ウッド」は創業時から、「そんな時もあるわ」と腹をくくっているの。ジュエリーのデザインも大きく変わらず、創業当初は「マスキュリンで好きじゃない」と評するメディアもあった。7年でバリエーションは増えたけれど、本質は変わらないわ。

マティア・ヘッドデザイナー:良い素材を使ってボリュームなどを変えていけば、アイコニックな洋服は常にモダンになる。ブレザーが、クールになる。今はナチュラルな思考を大事に、自分たちらしく、「テン・バイ・トム ウッド」を育てたいんだ。

WWD:世界が分断されている今、新しいプロジェクトを始めるのは大変だったと思う。

マティア:ニットファクトリーなどはあるけれど、ノルウェーのアパレルの生産背景は限られている。特に素材調達は大変だった。これまでの環境が、どれだけ恵まれていたのか思い知ったよ(笑)。でも、パタンナーなど素晴らしい人材に巡り会い、こんな時でも完成に導くことができた。プライスは、これまでの洋服に比べると多少高い。でも、小さなブティックから大手まで、反応は総じてポジティブだよ。

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エクアドルの小さな村での取り組みが国連へ 企業と共創する環境NGOキーマン日比保史さんに聞く 前編

 今、ますますNGOやNPOの存在感が増している。特に欧米では政府や企業、メディアよりもNGO/NPOの信頼度が高いという調査結果も出ている。実際、私たちが今抱えている環境や人権、社会などの課題解決にはNGO/NPOの力は欠かせなくなっており、企業はもちろん国連や政府もNGO/NPOと組んで持続可能な社会実現に取り組んでいる。

 ファッション産業に目を向けると、例えば「ゴアテックス(GORE-TEX)」で知られるゴア(W. L. GORE & ASSOCIATES)社は、環境NGOのグリーンピース(GREEN PEACE)と協業して環境負荷の軽減に取り組んでいるし、「グッチ(GUCCI)」の親会社のケリング(KERING)は、環境NGOコンサベーション・インターナショナル(CONSERVATION INTERNATIONAL、以下CI)と連携して生物多様性の保全に取り組む。NGO/NPOといえば、企業の不正義を告発する団体として、民間企業とはVS構造で語られることが多かったが、その考えを持っているとしたらさまざまなことを見誤るだろう。

 CIは、30年以上にわたり自然環境の保全に取り組んできた。「自然を守ることは、人間を守ること」というモットーで地域コミュニティや政府、民間企業、研究機関と協働しながら、社会全体をより健全にする仕組みを作ってきた。CIの小さく始めたプロジェクトがコーヒー産業の構造を変え、気候変動対策の仕組みは国連レベルの取り組みに発展するなどその取り組みが解決策への具体的な道筋になっている。どのようにプロジェクトを推進するのか。日比保史CIジャパン代表理事兼CIバイスプレジデントに聞く。

WWD:今、力を入れていることは?

日比保史CIジャパン代表理事兼CIバイスプレジデント(以下、日比):気候変動の分野で、科学的な研究を実証し、そして実装させることに力を入れています。CO2排出量削減に関しては、エネルギーの分野で化石燃料をどこまで減らせるかが王道でもちろん重要なのですが、われわれは森林に注目しています。森林、植物は光合成によって成長します。光合成はCO2を吸収して固定するので大気中のCO2を吸収し固定する装置としては極めて優秀で、しかも効率的なオプションなんです。この仕組み作りは私たちCIジャパンも直接関わりました。

WWD:始めたのはいつ頃から?

日比:2003~04年頃です。森を守り再生することがどれだけCO2を吸収しているのかは目に見えないのでわかりませんよね。それを第三者から見ても明らかにすることに取り組みました。科学的な根拠や測定方法、モニタリング、統計学、衛星画像などを駆使して(今はドローンも利用)、計算の方法論を作りました。測定だけではなく、実装させるためのプロジェクトの仕組みも作り、国連に承認してもらいました。森林を通じてのCO2吸収、固定排出削減プロジェクトの方法論でいうと、国連に認証されたのは世界2番目で、NGOが関わるものとしては初めてでした。

WWD:方法論はどこで?

日比:エクアドルです。現地チームと本部スタッフ、CIジャパンで開発しました。当時、リコー(RICHO)が資金援助をしてくれ、そのカーボンクレジットをリコーが買い取るというスキームを考えていましたが、リーマンショックによってプロジェクトの継続が難しくなりました。しかし、そこで得た方法論や知見から権利関係を明確にするような法律を現地政府と一緒に作りました。さらにそこから国連レベルの取り組みに発展していきました。

WWD:権利関係の法律とは?

日比:エクアドルはじめとした途上国の多くでは、まず土地の所有・利用の権利が明確になっていないことがよくあります。これは、法制度あるいは登記簿の未整備や不適切な管理などもあれば、そもそも先住民族などの伝統的・慣例的な土地の利用の考え方と近代的な法律がうまく調和しない場合などがあります。ただ、国際的に炭素吸収量をクレジットとして取引するとなれば、権利関係が明確にできなければ、クレジットの対価(金銭収入)が誰に帰属するのか、などの問題が発生するので、事業開始前にそれらを明確にする必要があったわけです。また、そもそも森が吸収した「炭素」という物質について、所有権という考え方が成り立つのか、というような法理論の整理なども必要となりました。エクアドルでは、もちろんCIからの働きかけやカーボンプロジェクトだけがきっかけというわけではないですが、これらの課題への対応も視野に、憲法を改正して世界で確か初めて「環境権」を位置付けるという「改憲」もしたりしました。

WWD:それがREDD+(レッドプラス:Reducing Emissions from Deforestation and Forest Degradationの略)につながった。

日比:はい。REDD+は気候変動枠組条約の下で合意された、途上国の森林から温室効果ガスの排出を減らすための仕組みで、森林を保全・回復する途上国は、先進国から資金を受け取ることができるものです。例えば、コミュニティが森林の開発を控えると、その代わりに、REDD+の資金を受け取ったり、既存の農地をより効率的に活用して収量を上げるための研修を受けたりできます。

WWD:ファッション産業ではケリング(KERING)もREDD+と取り組んでいる。

日比:はい。一緒に取り組んでいます。小さなプロジェクトから、国際条約の動きに発展して、REDD+は森林のある国々の持続可能な経済のためのエンジンの役割を果たすところに来ています。例えば南アメリカの北東部、アマゾンの北にあるスリナム共和国では、国土の9割が森林で、結構地中には資源が埋蔵されています。これまでの開発モデルだったら、森を拓いて地中の資源を掘ってそれを売るとなりますが、それをせずに森林を守ることでスリナムが発展するモデルを作ろうとしています。

WWD:大切なのは地域レベルで取り組み、それを大きくしていくこと?

日比:最終的なインパクトをもたらすには、地域でのコミュニティ、政治、行政、民間企業が関わることが大切です。スケールが大きければいいのか、という批判もありますが、地球環境がどんどん悪化している状況でいえば、規模感を持って取り組むことが重要になってきます。小さいけれどきらりと光るいいことやっています、というのももちろん重要なんですが、残念ながら、それだけでは問題解決できないところに来てしまっています。

WWD:アパレル産業が抱える課題とそれに対して企業がとるべきアクションは?

日比:アパレル産業をちゃんと理解していないという前提でお話しますが、ケリングが「ファッションは農業から始まる」と発信しているように、私もそれが本質だなと思っています。自然の恵みをいかにサステナブルに、品質良くサステナブルに作っていくか――環境や地域社会皆がハッピーになる調達を続けていくことが大切なのではないでしょうか。衣料は食べ物と似ていますよね。サステナブルでなくても必要だから産業自体はなくならない。サステナブルにしないと生き残れないコーヒーとは違います。コーヒーはなくても生きていけますから。ただ、20~30年で20~30億人増え、全体的に経済水準が高まり、皆が消費していく世界になると、どうやってその需要に応えていくのか――制約条件としては極めて厳しい条件です。環境や人に配慮して長期的に安定的に品質が確保された原料の調達が求められるので、上流部分のサステナビリティ確保が一番の課題なのではないでしょうか。

WWD:上流=素材メーカーの負担が大きくなるが。

日比:上流ががんばることの意味を下流にいるアパレルメーカーや消費者も理解しないと絶対に成り立ちません。

WWD:「高いから買わない」という考えではいけない、と?

日比:安いものは決してただ安いんじゃないということを消費者が理解しなくちゃいけないし、それを売る側も情報を提供していかなきゃいけないのですが、なかなか難しいかなと思います。

WWD:どのくらい環境への負荷があるか、共通の指標がないと消費者は選べないし、企業が同じ指標を使うなど、グローバルレベルで同じ土俵に立たないと比較もできない。そうしたグローバルの土壌に上がる日本企業は少ない。

日比:いやーそうなんですよ。ESG(環境・社会・ガバナンス)経営や環境経営を頑張っている日本企業があるのも事実。「うちは前からやっているよ」という反応もあります。でも前からやっていたから今OKではないんです。今の世界の現状を見たらOKじゃない。もちろん一社では変えられるものではないとはいえ、今、現在、地球全体でうまくいっていないことの責任はシェアしなければいけないんです。不十分だったという多分認識を持って、「我が社がすべきことは何だろう」という発想を持ってもらいたいなと思います。その時に、国際的にはどういう議論がなされていて、どういう方向に進もうとしているのかを把握して先取りするような動きができたらいいですよね。

WWD:数値的な話でいうとCO2排出量は、気候変動の原因にもなっているのでわかりやすい。まずはCO2排出量の削減を目指すのも一つだと思う一方で、オフセットを免罪符にするのを疑問視する声もある。日本は京都議定書では6%の削減を目標にしていたものの、実際は1.4%増。でも外国でのCO2削減に貢献した分を自国での削減として認める制度を使って最終的に8.4%減にしたというのを本で読み、複雑な気持ちになった。

日比:現実的にも科学的にもCO2はどこで出しても1トンは1トン。日本国内で減らすのも途上国で減らすのも変わんないです。で、日本は1トン削減するのにコストが高い国です。減らしにくい体質になっています。政府や産業界が言うほどではないですが、途上国に比べたら高いです。日本は1トンあたり1万6000円(2020年時点)、途上国で森林吸収源を活用した場合10~20ドル程度です。なので、同じ費用をかけるのであれば、途上国で効率的に使った方が気候変動対策にはなります。削減努力はどうだったかはさておき、で話しています。減らす努力を何もせずに金に任せて買ってくるのがいいのかというと、それはまた別の議論としてありますが、努力で減らせない部分を途上国で、しかもCO2の吸収だけではなく、地域の人や生物多様性なんかにも貢献できるプロジェクトのクレジットであれば、それはむしろやるべきなのではないかなと思いますよ。

WWD:アパレル企業もCIと一緒にプログラムに取り組むとしたら、どういった取り組みができるのでしょうか?

日比:自分たちの努力だけでは減らせないCO2排出というのは必ずあるのでその分はオフセットを使って減らすのがいいのではないでしょうか。今はサプライチェーンまで含めて責任を持つという考えになってきているので、自社のビジネスと間接的ではあるけれど、原料や素材を得ている地域が良くなるのは、自社のビジネスやサプライチェーンをよくすることにつながるので、サステナブルに変えていく方法の一つとしてあり得るのではないでしょうか。

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スタッフ インターナショナル ジャパンがLA発「アミリ」と日本独占販売契約を締結

 スタッフ インターナショナル ジャパンは11月20日、ロサンゼルス発のブランド「アミリ(AMIRI)」と日本市場における独占販売契約を結んだ。30日に2021年春夏シーズンのメンズとウィメンズのウエア、シューズ、バッグ、アクセサリーコレクションのセールス、プレス事業を開始する。日本での出店計画も視野に入れており、21年中に東京に旗艦店をオープンする予定だ。

 「アミリ」は14年にクリエイティブ・ディレクターのマイク・アミリ(Mike Amiri)が設立。LAのスケートボードやストリートカルチャーのテイストに、クラフツマンシップを融合したラグジュアリー・ストリートブランドとして知られる。LAで装飾を施したハンドメードのジーンズをはじめ、レザージャケット、フランネルシャツ、グラフィックTシャツなどの代表的なアイテムがあり、現在はイタリアでレザーグッズとテーラードスーツを生産している。パリ・メンズ・ファッション・ウイークでは年2回コレクションを発表。19年にOTBが「アミリ」への資本提携を開始した。
 
 スタッフ インターナショナル ジャパンは「ディーゼル(DIESEL)」「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」「マルニ(MARNI)」などを擁するOTB傘下で、現在日本では「ディースクエアード(DSQUARED2)」「ジャスト カヴァリ(JUST CAVALLI)」「コシェ(KOCHE)」を展開する。今回の契約は日本に限定したもので、本国イタリアのスタッフ インターナショナルと「アミリ」は契約を結んでおらず、グローバルではLAの「アミリ」が運営を行なっている。

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「ユニクロ」×「ジェイ ダブリュー アンダーソン」 “ヒートテック”素材で手袋やニットキャップ発売

 「ユニクロ(UNIQLO)」は12月4日から、「ジェイ ダブリュー アンダーソン(JW ANDERSON)」とのコラボレーションラインでとなるホリデーコレクションを販売する。“ヒートテック”素材を編み込んだ雑貨をウィメンズ、メンズ、キッズで豊富にそろえ、冬のギフトニーズに対応。アーガイル柄のギフトボックスも企画した。一部を除く全国の店舗と自社ECで扱う。

 商品ラインアップは、ギフトボックスにも描かれたアーガイル柄のソックス(590円)や同柄のニットグローブ(1500円)、同柄のニットキャップ(1500円)など。よりシンプルなカラーブロックの商品もそろい、それらも柄を合わせたセットコーディネートができるようになっている。どれも“ヒートテック”素材を編み込んでいるのが特徴で、冬を暖かく快適に過ごせるようにしている。ギフトボックスは3サイズで各290円。Lサイズは一部店舗とECでのみ販売する。

 「ユニクロ」と「ジェイ ダブリュー アンダーソン」とのコラボは2017年秋にスタート。20年秋冬は全42型を10月16日に発売していた。「ユニクロ」は今季、クリストフ・ルメール(Christoph Lemaire)率いるパリR&Dセンターによる「ユニクロ ユー(UNIQLO U)」でもロングスリーブTシャツ感覚で着られる“ヒートテック”を企画するなど、従来のような機能性インナー以外の用途での“ヒートテック”の提案を強化している。

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「ユニクロ」×「ジェイ ダブリュー アンダーソン」 “ヒートテック”素材で手袋やニットキャップ発売

 「ユニクロ(UNIQLO)」は12月4日から、「ジェイ ダブリュー アンダーソン(JW ANDERSON)」とのコラボレーションラインでとなるホリデーコレクションを販売する。“ヒートテック”素材を編み込んだ雑貨をウィメンズ、メンズ、キッズで豊富にそろえ、冬のギフトニーズに対応。アーガイル柄のギフトボックスも企画した。一部を除く全国の店舗と自社ECで扱う。

 商品ラインアップは、ギフトボックスにも描かれたアーガイル柄のソックス(590円)や同柄のニットグローブ(1500円)、同柄のニットキャップ(1500円)など。よりシンプルなカラーブロックの商品もそろい、それらも柄を合わせたセットコーディネートができるようになっている。どれも“ヒートテック”素材を編み込んでいるのが特徴で、冬を暖かく快適に過ごせるようにしている。ギフトボックスは3サイズで各290円。Lサイズは一部店舗とECでのみ販売する。

 「ユニクロ」と「ジェイ ダブリュー アンダーソン」とのコラボは2017年秋にスタート。20年秋冬は全42型を10月16日に発売していた。「ユニクロ」は今季、クリストフ・ルメール(Christoph Lemaire)率いるパリR&Dセンターによる「ユニクロ ユー(UNIQLO U)」でもロングスリーブTシャツ感覚で着られる“ヒートテック”を企画するなど、従来のような機能性インナー以外の用途での“ヒートテック”の提案を強化している。

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「ケイト・スペード」と渡辺直美のコラボバッグがいよいよ発売 エコファーのトートバッグやミニバッグなどが登場

 「ケイト・スペード ニューヨーク(KATE SPADE NEW YORK)」は11月25日、2020年のグローバルアンバサダーを務める渡辺直美とコラボレーションしたカプセルコレクションを発売する。クリエイティブ・ディレクターのニコラ・グラス(Nicola Glass)と共に作った3つのハンドバッグが登場し、阪急うめだ本店でポップアップショップも開催する。全国の直営店及び公式ECで取り扱う。

 コラボレーションしたハンドバッグは、パープルカラーのエコファートートバッグ(5万3000円)、フューシャピンクのカメラバッグ(3万5000円)、マイクロサイズのカメラバッグ(全2色、各1万5000円)の3つ。トートバッグは「バッグの中央に据えた、これまでブランドで見たことがないぐらい大きい特注サイズのスペードのハードウエアが一番のこだわりです。バッグの素材がふわふわしているので、素材感的にもたついた印象にならないように二コラさんに相談した際に、スペードを組み合わせたこのハードウェアを見せて頂き、一目で気に入りました」とコメント。

 また、ミディアムサイズのカメラバッグはサイズ感に重きをおいたという。「ここ最近の世の中ではバッグはどんどん小さくなるのに、それに反して携帯がどんどん大きくなり需要が合っていないので、日常使いに最適なパッグを作るためには携帯が入る大きさというのははずせないポイントでした。携帯、カード、リップなどの日常生活の必要なものは一通り全部入るサイズ感だけれど、アクティブに過ごすのに邪魔にならないようマチは薄くしています。また、荷物が重くなった時に肩が痛くならないように、チェーンではなく、太めのストラップをセレクトしました」。マイクロサイズのカメラバッグは「本当にとても可愛く仕上がりました」と自信を見せ、「チェーンのストラップにすることでアクセサリー感覚でも合わせられますし、ピアスや目薬、リップを入れたり、またお財布として使ったり、はたまたお薬入れにしたり、本当に自由に 使えるバッグだと思います。 通常のレザーよりも、光が当たった時の発色が良く、質感もすごく綺麗です。これこそ、使う人が 想像力を膨ませて、自分らしさを表現できる、わくわくするバッグになっていると思います」と話した。

 それぞれブランドを代表するスペードモチーフの金具に加え、渡辺のサインをデザインに落とし込んだハングタグとレザーネームを施した。毎日使いできるトートバッグ、ホリデーシーズンにもぴったりな華やかなカラーのカメラバッグと、さまざまなシーンに使えるバッグになっている。

 11月25日〜12月1日に阪急うめだ本店1階で行うポップアップでは、コラボコレクションだけでなく、そのほかのハンドバッグやウエア、小物、テックアイテム、ウオッチなどをそろえる。期間中は渡辺の直筆サイン入りのコラボレーションバッグを抽選で6人にプレゼントするLINEキャンペーンを行い、3万円以上の購入でプレゼントを提供する。

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逆境に立ち向かう東コレ 新事務局長は2021年に飛躍を誓う

 10月に開催された「楽天 ファッション ウィーク東京(RFWT)」は、半数以上がオンラインのみでコレクションを発表するという異例のシーズンだった。パンデミックによって世界の価値観が一変し、各都市のファッション・ウイークも新常態に向けて模索を続ける中、東京が目指すべき方向性とは何なのだろうか。また有力ブランドが続々と海外に発表の場を移したり、韓国や中国などのファッション・ウイークが存在感を徐々に強めたりする影響もあり、「東コレは盛り上がってない」という声が強まる状況に対してどう向き合っていくのか。7月に日本ファッション・ウィーク推進機構に加わった古茂田博事務局長に聞いた。

課題山積も今後に手応え

WWDジャパン(以下、WWD):今シーズンを振り返ってどうだった?

古茂田博JFWO事務局長(以下、古茂田):東コレ期間中の感染対策がひとまずはうまくいってホッとしている。今回からデジタルの施策を強化し、インフルエンサーがSNS投稿で盛り上げる“デジタル ボイス”や「ニューズピックス(NewsPicks)」との共催でオンラインカンファレンスを実施するなど新たな試みを始めた。課題は山積みだが、実行できたことは今後に向けての大きな一歩になるだろう。それに、新しいファッションの表現が生まれそうなポジティブな雰囲気も感じられた。JFWOとしては、まずはブランドの発信力を高めるインフラ作りに努めたい。「ファッションは面白い」というメッセージを届けるサポートをするのはわれわれの使命であるから。

WWD:東コレは以前よりも盛り上がりに欠けると言われているが?

古茂田:私自身もそれはすごく感じている。かつての東コレは大御所デザイナーも参加して熱量が高かった。またほかの都市に先駆けて消費者を巻き込み、会場にできた長い行列がニュースとしてメディアにも取り上げられた。それからインターネットやSNSの普及で価値観が変わり、昨今は生活様式も大きく変化している。これはもう元に戻るものではない。時代を映す鏡であるデザイナーもそれらを感じないとクリエイションで強いメッセージは届けられないだろうし、われわれも時代に合わせて進化していきたい。

WWD:東コレは今後どういった方向性に進むべき?

古茂田:ブランドをいかに認知してもらうかどうかを考え、全く新しいファッション・ウイークを組み立てていく必要がある。今、ファッションは服だけで表現するものではない。東京の強みである音楽やアートを絡めたイベントをさらに強化したり、サステナビリティに関する施策を次回以降は検討したりしている。ライフスタイルを提案するブランドもどんどん巻き込んでいくつもりだ。実は今回のキービジュアルでもモデルの中にバーチャルモデルを混ぜる試みに挑戦している。

2021年には目に見える結果を

WWD:来年に向けての計画は?

古茂田:次回3月は計画通りに進めて、その次は従来の10月から8月開催に切り替えるため場所も含めて未定だ。ホップステップジャンプという言葉があるが、今回はいろいろ挑戦したホップで、次が改善点を実績にするステップ。そして8月は集大成のジャンプとして、目に見える結果を残したい。

WWD:海外で発表していた日本のブランドが東コレに参加する予定は?

古茂田:現段階では未定だが、いくつか話はきている。お互いにとってチャンスなのであれば、発表できる準備を積極的に進めていきたい。そういったブランドが参加できるように、東京だけではなく世界の各都市がしっかり連携して考えていくべきだ。時代は変わっているのだから、もしかするとファッション・ウイークではなくファッション・マンスぐらいの考えがあってもいいのかもしれない。

WWD:自身のキャリアを現職にどう生かしていきたい?

古茂田:東レ時代からデザイナーズブランドに通い詰めて素材を提案し続けてきた。デザイナーを納得させるためには、同じ熱量や感度が必要だった。出る杭は打たれまくってきたけれど、その分ブランドへの思いは強いし、新しい文化を一緒に作っていきたい気持ちもある。それとサプライチェーンを構築し、いかに消費者に届けるかということを考えてきた。ショーに関わる仕事でも同じ。新しいことをやりたいという信念は常に持ち続けているので、「RFWT」でもその姿勢は持ち続けたい。

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スノーマンやストーンズから、瑛人や田中みな実まで 「GQ」が選ぶ“最も輝いたヒーロー”が集結

 コンデナスト・ジャパンは11月23日、「GQジャパン(GQ JAPAN)」が2020年に“ジャンルを問わずその年に圧倒的な活躍をした”男性を称える「GQメン・オブ・ザ・イヤー2020」の授賞式を東京アメリカンクラブで開催した。今年のテーマは“最も輝いたヒーローたち”で、お笑い芸人のEXITやシンガー&ソングライターの瑛人、プロテニスプレイヤーの大坂なおみ、映画監督の黒沢清、アーティストのストーンズ(SixTONES)、スノーマン(Snow Man)、アナウンサーで女優の田中みな実、クリエイティブディレクターのNIGO®︎、ドラマ・映画監督の福澤克雄、星野源、本木雅弘の計11組25人が受賞した。

 メディア向け撮影会にトップで登場した瑛人は、「今年は『香水』をきっかけにたくさんの人に知ってもらえた。来年はまた別の一面を届けていきたい」とコメント。星野源は、「今年は音楽制作やドラマ、映画など働き通しの一年でとても忙しかったので、『お疲れさま。よく頑張ったね』と言ってもらえたようだ」と受賞を喜んだ。ストーンズからは松村北斗とジェシーが代表で出席。松村は「今年デビューした当初からこの賞を意識していた。来年もこの賞に恥じないグループでいたいという決意につながった」と語った。ジェシーは、「『本当に僕たちでいいの?ドッキリじゃないよね?ありがたいね』とメンバーと話していた。音楽を通して新しい挑戦をしていきたい」と述べた。スノーマンからはラウールと目黒蓮が登場。17歳のラウールは「去年の『GQメン・オブ・ザ・イヤー』をワイドショーで見ていた。その時には来年デビューすることが決まっていたので、自分たちも来年そこにいられたらいいなと夢見ていたが、本当に叶ってびっくりしている」と興奮し、自身のヒーローを聞かれて「ドラマ『ドクターX』の大ファンで全シーズン見ている。大門未知子先生が僕のヒーロー」と会場の笑いを誘った。目黒は「今年デビューして、早速こんな大きな賞がもらえて光栄だ。ジャニーさんも喜んでくれていたらうれしい」と話した。ドラマ「半沢直樹」を手掛けた福澤克雄監督は、「今日は『半沢直樹』のスタッフとキャストを代表してここに立っている。視聴者に元気になってもらいたいという気持ちで作ったドラマがこのような評価をもらえてうれしい。今後も視聴者が元気になり、希望を持てる作品を作り続けたい」と語った。

 「ブレイクスルー・ウーマン・オブ・ザ・イヤー」は、田中みな実が受賞。「数年前は司会として参加していたが、今回は受賞者として登壇できて感慨深い」と喜び、来年の抱負については「どんなことにも臆せず挑戦していきたい」と述べた。また女優としても活躍する田中は、「これまではエキセントリックな役柄が多かったので、今後機会があれば純度の高いラブストーリーに出演してみたい」と意欲を見せた。

 「GQ メン・オブ・ザ・イヤー」はその年に活躍をした人物に贈られる賞で、アメリカで1994年にスタートした。日本では今年で15回目を迎え、これまでに北野武や菅田将暉、横浜流星、元SMAPの香取慎吾や稲垣吾郎、草なぎ剛ら110名が授賞している。11月25日発売の「GQジャパン」1・2月合併号では、今年の受賞者のインタビューとポートレートを掲載する。

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「コスメデコルテ」2021年春メイクはナチュラルな“ネオベーシック”カラー

 「コスメデコルテ(DECORTE)」は、2021年春カラーコレクションを2021年1月16日に発売する。今回は「SWAY LIGHT」をテーマに、光をプラスすることで表情の魅力を引き出すメイクアイテムをそろえ、ナチュラルで使いやすい“ネオベーシック”なカラーをラインアップする。

 メインアイテムは、自然な立体感と艶を与えて奥行きのある顔立ちの印象になる“コントゥアリング”発想のアイブロウマスカラ“ブロウ スタイリングクリーム”(4色、各3000円)。透明感のあるカラーが眉と地肌になじみ、まるで自身の眉のような自然な艶を演出するほか、独自開発の短いソフトカーブ型ブラシが眉にフィットし、根元からしっかりと毛を立ち上げる。また、セットが長続きするラスティング効果もある。

 そのほか、人気のアイシャドウ“アイグロウ ジェム”(新3色、各2700円)から濡れたような艶感やほのかな湿度を感じるマットな質感の新色が登場。どんな肌色にもなじむパウダーチーク“パウダー ブラッシュ”(新5色、各5000円)は、内側からにじみ出るような血色感と、柔らかな輝きをまとったセミマット肌を演出する。また、マスク着用が当たり前となった生活にマッチする、ティントタイプの“ティント リップグロス”(新4色、各2700円)は、保湿成分配合でふっくらと滑らかな唇に導く。

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コーセー「エスプリーク」が誕生10周年でブランド刷新 ベースメイクに注力

 コーセーのメイクブランド「エスプリーク(ESPRIQUE)」は誕生10周年を迎える2021年2月に、ブランドを刷新する。これまでのコンセプト“大人のエレガントさを簡単に叶える”から、多様化する生活様式や化粧習慣の変化に応じた“どんな日も、もっと私らしく~Effortless Elegant~”に制定した。今後、ブランドイメージの鮮明化を図り、主力カテゴリーとしてベースメイクに注力する。

 第1弾として、マスク着用による化粧崩れを防ぐパダーファンデーション“シンクロフィット パクト EX”(2800円、編集部調べ)や、マスクによる肌荒れをケアする化粧下地“エッセンス グロウ プライマー”(2600円、同)、コンシーラー(2500円、同)ほか、ツール2種、限定キット2種を2月16日に発売する。

 ファンデーション“シンクロフィット パクト EX”は、マスク内の高湿度下においても長時間化粧が崩れず、マスクを外した後でもメイク直後の仕上がりが持続するファンデーション技術を応用した。毛穴や色ムラ、シミをカバーする。化粧下地“エッセンス グロウ プライマー”との併用で、化粧崩れを防ぐ効果が高まり、化粧持ちが13時間持続(コーセー調べ)する。

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「落ち目ブランドのハイエナ」ジー・テイスト。「焼肉屋さかい」「村さ来」「けん」を買収し、気がつけば640店

 ジー・テイストという外食企業がある。東証ジャスダック市場に上場。フランチャイズ(FC)店を含め、640店を展開し、2021年3月期には200億円の売上高を見込む。実は、この会社、業績が悪化した「落ち目」企業を買収し、成り上がってきた「ハイエナ」だ。コロナ後、どんな企業に食指を伸ばすのか。
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ラーメンのスキマ時間FC「ばんから派出所」スタート。誰でも同じ味で提供可。

ラーメン「ばんから」などを展開する株式会社花研(本社:東京都豊島区、代表取締役:草野 直樹)が、店舗の空き時間でラーメン屋を営業できる「ばんから派出所」事業を立ち上げた。11月20日(金)より、夜営業のみだった板橋にある居酒屋「酒場 五感」のランチ営業に導入される。
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レナウンの売却価格 たった11億円の衝撃 エディターズレター(2020年10月2日配信分)

※この記事は2020年10月2日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

レナウンの売却価格 たった11億円の衝撃

 テレビのバラエティ番組で美術品などの鑑定士が一般家庭を訪問して、その家の絵画や陶器の価格を言い渡す場面をたまに見かけます。先祖代々のお宝として継承されていた掛け軸が二束三文だったり、逆にぞんざいに扱われてきた壺(つぼ)に高値がついたり、見ているこちらまで一喜一憂してしまう。バラエティ番組なので、想定よりもケタ違いの安値がつけられても笑い話に落ち着きます。

 でも、企業ビジネスの場での査定は時に非情です。

 経営破綻したレナウンの債権者集会が9月9日に行われました。レナウンが保有する主要ブランドは大阪の小泉グループに切り売りされたわけですが、その売却価格が発表になったのです。「アクアスキュータム」「ダーバン(「スタジオバイダーバン」を含む)」が10億円、「シンプルライフ」「エレメントオブシンプルライフ」が1億円。合わせて11億円でした。300〜400店舗を継承するにもかかわらず、です。

 ピーク時の1991年には売上高が2438億円に達し、グループ会社(当時)のダーバン、レナウンルック、レリアンなどを加えれば3000億円を優に超え、日本のファッション業界のリーディングカンパニーとして君臨していた企業の価値が、倒産後とはいえ、たったの11億円。

 紳士服の「ダーバン」は百貨店ではビジネススーツの代表的なブランドだったはずだし、「アクアスキュータム」のトレンチコートは「バーバリー」と並ぶ逸品とされてきました。歴史や伝統などの無形のブランド価値よりも、現在の市場で実績や将来性で容赦なく査定した金額なのでしょう。かつて傘マークで一世を風靡した「アーノルド・パーマー」の後継である「アーノルド・パーマー・タイムレス」や、婦人服の「エンスウィート」などは値段さえつかず、廃止されることになりそうです。

 往年を知る業界人にとって11億円という金額はショッキングでしょう。さらにブランドに誇りを持って働いてきたレナウンの従業員の気持ちを考えると言葉もありません。

 ブランド価値とは何か。維持して、高めるためには何が必要なのか。とても考えさせられるニュースでした。

MARKET VIEW:ファッション市場で日々発信されるホットなニュースを、「WWDジャパン」のビジネス担当記者がコンパクトに解説するメールマガジン。ニュースを読み解くヒントを提供します。

エディターズレターとは?
「WWDジャパン」と「WWDビューティ」の編集者から、パーソナルなメッセージをあなたのメールボックスにダイレクトにお届けするメールマガジン。ファッションやビューティのみならず、テクノロジーやビジネス、グローバル、ダイバーシティなど、みなさまの興味に合わせて、現在7種類のテーマをお選びいただけます。届いたメールには直接返信をすることもできます。

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今週のスケジュール(2020年11月24日〜2020年11月29日)

FASHION

25 THU
一般社団法人日本メンズファッション協会
第49回ベストドレッサー賞発表・授賞式/第17回ベストデビュタント賞発表・授与式10
16:20〜 セルリアンタワー東急ホテル 「セルリアンタワーボールルーム」地下2階
(東京都渋谷区桜丘26-1)

27 FRI
フェンディ ジャパン
「FENDI CAFFE by ANNIVERSAIRE」試食・内覧会
11:00〜14:00 アニヴェルセルカフェ表参道
(東京都港区北青山3-5-30)

BEAUTY

25 WED
アリエルトレーディング
「サンフード スーパーフーズ」新製品発表会
11:00~/14:00~
オンライン配信

プレミアアンチエイジング
「デュオ」新製品発表会
11:00~/13:00~/15:00~/17:00〜
オンライン配信

26 THU
花王
「KANEBO」新製品発表会
10:00〜/13:00~/15:00~
オンライン配信

エトヴォス
新製品発表会
11:00~/17:00~
オンライン配信

27 FRI
アインファーマシーズ
「ダズショップ」新製品発表会
11:00~/13:00~/14:00~
オンライン配信

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「スナイデル ホーム」が初のポップアップストア 三越銀座店やルミネ新宿など4商業施設で

 マッシュスタイルラボのルームウエアブランド「スナイデルホーム(SNIDEL HOME)」は11〜12月にかけて、全国の4商業施設でポップアップストアをオープンする。これまで同社の「ウサギ オンライン(USAGI ONLINE)」などECのみで販売していたが、今回初めてリアルで披露する場を設ける。

 ポップアップストアを開催するのは三越銀座店(11月25日〜12月8日)、ジェイアール名古屋タカシマヤ(12月2〜8日)、ルミネ新宿2(12月11〜25日)、大丸札幌店(12月16〜25日)。なお12月10〜27日にはECモール「ゾゾタウン」でも期間限定店を出す。

 期間中は2020-21年秋冬の新作のほか、ネコをモチーフにした長袖Tシャツ(6300円)、ワンピース(6900円)、シルクのマスク(2900円)などポップアップ限定商品も並べる。1万2000円以上の購入者にはオリジナルのマーブル柄を施した食器皿をプレゼントする。

 「スナイデル ホーム」は同社のウィメンズブランド「スナイデル」から派生する形で20-21年秋冬にスタート。女性を美しく見せるデザインやシルエット、日常に配慮したディテールや素材使いなどを盛り込んだルームウエアを「ホームドレス」として打ち出している。将来的には既存の「スナイデル」店舗への一部商品の導入やルームウエア単体での出店なども視野に入れ、売上高30億円規模を目指す。

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「グッチ」と「ナイキ」のデジタルアイテム戦略 エディターズレター(2020年10月23日配信分)

※この記事は2020年10月23日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

「グッチ」と「ナイキ」のデジタルアイテム戦略

 オンラインに費やす時間が増える中、ブランドはどうやって顧客とコミュニケーションするかに腐心しています。もちろん、私たちメディアもですが(笑)。

 小売りにおいてはOMO(Online Merges with Offline)が提唱され、このコロナ禍でさらにその流れに拍車がかかりました。ECで買えることはもはや当たり前で、ブランドはSNSなどを介してあのテこのテで顧客にアプローチしています。

 そんな中、個人的に注目しているのがデジタルアイテムです。何のことかというとアバターに着せる服やアクセサリーです。ゲームも含めてオンライン上で時間を過ごす人が増えるにつけ、アバターもより身近なものになっているように思います。コミュニケーションの場として機能していたりもするので、バーチャル空間で大半の時間を過ごすような人も結構多いのでは?オンラインでの会議や取材が当たり前になってきましたが、そのうちバーチャルオフィスでアバターが会議する日も来るんだろうなぁと考えています。

 というわけで、3Dアバターのデジタルアイテムに投資する「グッチ」に激しく納得です(1番目の関連記事参照)。ブランドファンや社員がSNSやバーチャル空間で「グッチ」を楽しめる環境を用意するというのに、妙味を感じます。こちら、2年前の記事によればシステムの導入費用は10万~300万ドル(約1050万~3億1500万円)。サービスが開始したら、即トライしてみたいと思っています。

 「グッチ」はこれ以外にもデジタルコンテンツに非常に積極的です。アプリは試着機能もゲームもあって楽しいです。デジタルネイティブ世代に刺さるでしょうし、接触時間も長そう。売り上げに繋がる可能性は十分あると思います。

 このデジタルアイテムについて考えると思い出されるのが、昨年末に上げた「ナイキ」のブロックチェーン特許取得の記事です(2番目の関連記事)。ブロックチェーン技術を本物であることの保証に使うということなのですが、大いに注目したいのが、デジタルアイテムについてもその技術を適用するということです。

 デジタルアイテムの需要が増えれば、偽物が出回るのもすぐに想像できますよね?それを早くもブロックする動き!さすが!「ナイキ」がバーチャル空間を作り、そこにファンやコレクターのアバターが自慢のアイテム(本物認証付き)を着用して集い、大いに盛り上がるという世界もそう遠くないんじゃないかなと妄想してしまいます。

 というわけで、12月7〜11日の「コンプレックスランド」(3番目の関連記事)には是非参加してみたいと思っています。皆さまも是非!

VIEWS ON WWD U.S.:米「WWD」の翻訳記事から、注目すべきニュースの紹介や記事の面白さを解説するメールマガジン。「WWDジャパン」のライセンス元である米「WWD」は1910年から続くファッション業界専門紙。世界中のデザイナーや企業のトップと強く繋がっており、彼らの動向や考え、市場の動きをいち早く、詳しく業界で働く人々に届けています。

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フェムテック編集ゾーン「ミチカケ」1周年 10種類の吸水ショーツなど発信

 
 大丸梅田店は、2019年11月に誕生したフェムテックの編集ゾーン「ミチカケ」の1周年を記念し、さまざまなイベントを開いている。

 11月24日まで、今話題の吸水ショーツを世界中から10種類以上を集めた「吸水ショーツまつり」を5階中央西イベントスペースで開催。ナプキンやタンポン、月経カップに続く第4の生理用品と呼ばれる吸水ショーツで、フェルマータが取り扱う「ピリオド(PERIOD.)」や「ベア(BE-A)」、メイドインジャパンの「ガールズリープ(GIRLS LEAP)」、「エミリーウィーク(EMILY WEEK)」などをそろえる。12月1日まで5階中央イベントスペースでは、デバイスを専用のナイトブラにつけて寝るだけで、女性特有の温度リズムを自動計測するヘルスケアデバイス&アプリ「わたしの温度」を発信。専門スタッフが常駐。触って質問してヘルスケアを身近に感じることができるイベントだ。

 また、11月25日から12月1日まで5階中央にしイベントスペースでは、サニタリーランジェリーブランド「ケープラスワンパーセント(K+1%)」のポップアップショップを開設する。サニタリーランジェリーには見えないファッション性の高さはSNSでも話題だ。

 なお期間中、「ミチカケ」で2000円(税込)以上の購入者にスタンプカードを渡し、スタンプが2つそろった先着200人にフードアートを発信するカフェ「ジェイティード(JTRRD)」のミチカケロゴ入りマカロンとアートスムージー100円引きクーポンをプレゼントする。そのほか各ブランドでもノベルティーや1周年の限定品などをそろえる。

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フェムテック編集ゾーン「ミチカケ」1周年 10種類の吸水ショーツなど発信

 
 大丸梅田店は、2019年11月に誕生したフェムテックの編集ゾーン「ミチカケ」の1周年を記念し、さまざまなイベントを開いている。

 11月24日まで、今話題の吸水ショーツを世界中から10種類以上を集めた「吸水ショーツまつり」を5階中央西イベントスペースで開催。ナプキンやタンポン、月経カップに続く第4の生理用品と呼ばれる吸水ショーツで、フェルマータが取り扱う「ピリオド(PERIOD.)」や「ベア(BE-A)」、メイドインジャパンの「ガールズリープ(GIRLS LEAP)」、「エミリーウィーク(EMILY WEEK)」などをそろえる。12月1日まで5階中央イベントスペースでは、デバイスを専用のナイトブラにつけて寝るだけで、女性特有の温度リズムを自動計測するヘルスケアデバイス&アプリ「わたしの温度」を発信。専門スタッフが常駐。触って質問してヘルスケアを身近に感じることができるイベントだ。

 また、11月25日から12月1日まで5階中央にしイベントスペースでは、サニタリーランジェリーブランド「ケープラスワンパーセント(K+1%)」のポップアップショップを開設する。サニタリーランジェリーには見えないファッション性の高さはSNSでも話題だ。

 なお期間中、「ミチカケ」で2000円(税込)以上の購入者にスタンプカードを渡し、スタンプが2つそろった先着200人にフードアートを発信するカフェ「ジェイティード(JTRRD)」のミチカケロゴ入りマカロンとアートスムージー100円引きクーポンをプレゼントする。そのほか各ブランドでもノベルティーや1周年の限定品などをそろえる。

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フェムテック編集ゾーン「ミチカケ」1周年 10種類の吸水ショーツなど発信

 
 大丸梅田店は、2019年11月に誕生したフェムテックの編集ゾーン「ミチカケ」の1周年を記念し、さまざまなイベントを開いている。

 11月24日まで、今話題の吸水ショーツを世界中から10種類以上を集めた「吸水ショーツまつり」を5階中央西イベントスペースで開催。ナプキンやタンポン、月経カップに続く第4の生理用品と呼ばれる吸水ショーツで、フェルマータが取り扱う「ピリオド(PERIOD.)」や「ベア(BE-A)」、メイドインジャパンの「ガールズリープ(GIRLS LEAP)」、「エミリーウィーク(EMILY WEEK)」などをそろえる。12月1日まで5階中央イベントスペースでは、デバイスを専用のナイトブラにつけて寝るだけで、女性特有の温度リズムを自動計測するヘルスケアデバイス&アプリ「わたしの温度」を発信。専門スタッフが常駐。触って質問してヘルスケアを身近に感じることができるイベントだ。

 また、11月25日から12月1日まで5階中央にしイベントスペースでは、サニタリーランジェリーブランド「ケープラスワンパーセント(K+1%)」のポップアップショップを開設する。サニタリーランジェリーには見えないファッション性の高さはSNSでも話題だ。

 なお期間中、「ミチカケ」で2000円(税込)以上の購入者にスタンプカードを渡し、スタンプが2つそろった先着200人にフードアートを発信するカフェ「ジェイティード(JTRRD)」のミチカケロゴ入りマカロンとアートスムージー100円引きクーポンをプレゼントする。そのほか各ブランドでもノベルティーや1周年の限定品などをそろえる。

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「クロエ」と「ピエール・エルメ」がコラボ コレクションをイメージしたチョコレートを発売

 「クロエ(CHLOE)」はフランス・パリ発のパティスリーブランド「ピエール・エルメ・パリ(PIERRE HERME PARIS 以下、エルメ)」とコラボしたチョコレートを11月28日に発売する。「クロエ」銀座店、表参道店で取り扱うほか、12月16日からの三越銀座店に開設するポップアップブティックでも販売する。

 「エルメ」のアソリュティマン ド ショコラ (Assortiment de Chocolats)の12個入りをベースにしたチョコレートボックスで、価格は5500円。

 同日28日に発表する「クロエ」のフェスティブ・コレクションのテーマ“CHASE THE STARS”をイメージし、ゴールドのデコレーションを多用した。「クロエ」のロゴをデザインしたチョコレートも印象的だ。

 「クロエ」の名を冠したフランボワーズ風味ガナッシュのショコラノワールなど8フレーバーのチョコレートを詰めている。コルシカ島産のハチミツを使用したショコラノワールは「クロエ」限定のフレーバーだ。

 「エルメ」はフランス出身のパティシエ、ピエール・エルメ(Pierre Herme)のパティスリーブランド。 “パティスリー界のピカソ(Picasso of Pastry)”と賞賛されるなど、独創的なクリエイションで知られる。

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創設者の自宅の一室でのブランド立ち上げを経て、新宿に路面店をオープン 世界を目指すビューティブランド「ユブネ」とは?

 “日本初のメディテーションブランド”をうたう新ビューティブランド「ユブネ(YUBUNE)」がデビューし、10月8日に体験型ショップを東京・新宿にオープンした。スキンケアからヘアケア、フレグランスまで約60SKUでスタートした同ブランドは、100%天然の動物性油脂を使った原液美容液“ロー エミュー オイル”や、酸素が溶け込んだ水を主原料とする“オキシジョン スキン ミスト”などユニークなアイテムがそろう。ブランド創設者の渡邊寛氏は10年以上前に通販のヘアケアブランド「クイーンズバスルーム(QUEEN’S BATHROOM)」を立ち上げ現在まで着実に成長させてきた人物だ。新ブランド「ユブネ」は「日本から世界を目指すブランドを」という、渡邊代表の思いを聞いた。

WWD:化粧品業界にはどのように入ったんですか?

渡邊寛YUBUNE代表取締役(以下、渡邊):ビジネス系の専門学校を出た後、香水に興味があり香水の販売会社に就職しました。販売員をしたりメーカーの人と商談をしたりしていたのですが、彼らの話を聞くうちに自分で商品を作ったら楽しそうだなと思い、ブランドを作ることにしたんです。当時はようやくインターネットが普及したぐらいの時代だったんですが、インターネット通販であれば販路を持たない状態でもやっていけるのではと考えました。

WWD:2007年に立ち上げたヘアケアブランド「クイーンズバスルーム」のアイデアはどこから?

渡邊:何か化粧品を作ろうと思っていたんですが、悩みに訴求する商品が最も世の中に求められていると感じ、自分がくせ毛に悩んでいたので、髪の毛のくせを扱いやすくするヘアケア商品は需要があると発想しました。「クイーンズバスルーム」では薬用シャンプーや2剤式のシステムトリートメントなど、しなやかでまとまりのある髪に導くヘアケア商品や、皮脂を再現したオイルクリームをはじめスキンケアアイテムもそろえています。OEM会社を探すところからだったんですが、個人だとなかなか相手にしてくれなくて、資金を用意して会社を作って掛け合っていくうちに一社、サロン専売のヘアケア商材を扱う会社から「そんなに言うんだったら協力しますよ」という返事があったんですね。

WWD:そこからビジネスは順調に進みましたか?

渡邊:最初は倉庫を借りるお金もないですから、自宅の一室に何千本という在庫を置いてそこから発送していました。初月の売り上げは7万円だったのですが、それでも海の物とも山の物とも分からない状態でも売れるんだということで成功体験になり、売り上げを上げていく自信がつきました。少しずつインターネット広告を出したり、商品の訴求方法を変えてみたり試行錯誤を重ねて、7月にオンラインショップをオープンしたのですが、その年の12月には月商100万ぐらいにはなりました。

WWD:現在の販路は?

渡邊:自社ECのほかに楽天などにも直営ショップを出店しています。ほとんどがネットショップを通じてお客さまに直接販売していますが、一部ヘアサロンなどに卸しているものもあります。

海外市場を見据え、香りや日本らしさにこだわり開発

WWD:10月にデビューしたメディテーションブランド「ユブネ」を立ち上げた理由を教えてください。

渡邊:日本は超高齢化社会を迎えて、市場が縮小傾向にあるわけですが、一方で海外に目を向けると人口は増えています。これからは日本村にとどまるのではなく、世界市という思考で販路を広げていかないといけないと考えました。はじめは「クイーンズバスルーム」で海外市場を目指そうと思ったのですが、日本人とは異なる毛質や、言葉の壁により商品の微妙なニュアンスを伝えるのが難しいと感じ、別のブランドを作って、海外の人にも分かりやく、日本人である自分にしか作れない商品をラインアップしようとスタートしました。

WWD:ブランドコンセプトやアイテム構成は?

渡邊:ブランドコンセプトはことわざからお借りした“命の洗濯”を掲げています。ニューヨークなど世界中の人が集まる場所を視察する中で、長野の白骨温泉に日本らしい美しさの真髄を感じ、多くのインスピレーションを得ました。その雰囲気を分かりやすく化粧品に落とし込めないかと考え商品開発にあたりました。商品構成はスキンケア、ボディーケア、ヘアケア、フレグランス、マインドフルネスツール(お香や和ろうそくなど)など5カテゴリーを設け、SKUとしては約60あります。スキンケアが最も多くて約4割、残りはほかのカテゴリーで等分という構成です。ブランドを象徴するアイテムが、髪を洗う“シャワージェル”です。珪酸母岩が主原料の鉱石粉末や、ケラチン由来の低刺激で高価な洗浄成分を高濃度で配合し、髪に潤いとハリ、コシを与えます。ニューヨークやバリ島など、世界の場所から着想した8種の香りを用意しています。

WWD:ユニークなアイテムがそろっていますが商品開発はどのように行っていますか?

渡邊:最新の処方やはやりの成分や色、ということではなく、もう少し感覚的にいいものだなというのが伝わる商品にしようと思いました。世界中の人が分かりやすい香りであったり、シンプルな原料、ブランドアイデンティティーを強く伝えるパッケージなどであったりを重視しています。いい原料と出合ってどんな商品を作れるか考える場合もありますし、作りたい商品があってそれを構築できる原料や処方を追求する場合もあります。原料の展示会に行ったり、原料リストを眺めたり、後は自分の体を観察して汗や皮脂が出るメカニズムを調べたり、肌の不調はどの機能が弱まって起きるのかを調べたり。そうしてできあがります。

ショールームを兼ねた足湯併設のショップをオープン

WWD:ブランド立ち上げと同時に新宿に路面店をオープンした理由は?

渡邊:伝わりやすい商品を作ると言ったのですが、僕の性格上、どうしても難しい商品が多くなってしまう(笑)。ブランドの世界観を伝え、商品についてしっかり説明するには実店舗がないと無理だなと思ったんです。今は実店舗をなくしてオンラインで売るという流れがありますが、実店舗があることで信頼性が増し、海外展開を目指すにあたり有利に働くと考えました。海外からの観光客が多く集まる立地ということで新宿を選びました。日本に視察に来たときに、実際にお客さまの様子も見てもらえると、自国で展開した場合の想像がしやすくなるので、ショールームとしての役割もあります。店舗のデザインは、異世界に入っていくような世界観にしたかったのと、地下に足湯を作ったのは“命の洗濯”というブランドコンセプトもありますし、都会の真ん中でふらっと立ち寄ってリフレッシュしてもらえたらという思いからです。

WWD:卸販売は考えていますか?

渡邊:かなり原価率が高い商品ばかりなので、卸では利益がほとんど出ません。なのでその小売店に置いてあることでブランドイメージがよくなったり、ブランド認知の拡大に寄与したりしそうであれば、利益度外視で置いていただくという考えはあります。ですが、販売としての卸は基本的に考えていません。

WWD:今後の商品展開の構想と初年度の売り上げ目標を教えてください。

渡邊:今企画が進んでいるのがメイクアップカテゴリーです。ファンデーションが先行して進んでいて、顔料を使わず色のついた泥をミックスして色を作る、という商品を開発中です。いろいろなOEMからできないといわれたのですが、ようやく一社で形になりそうです。クレイは鉱石の粉末なので、皮脂を抑えたり遠赤外線を発したりそれぞれに生理活性作用があります。それらの組み合わせによって肌に与える効果が変わるという面白い商品です。とはいえまだブランド認知が低いので、SNSを中心にプロモーションに力を入れ、もう少し認知度が上がったいいタイミングで発売しようと思っています。初年度の売り上げは正直あまり多くを見込んでいなくて、3000万円行けばいいかなと思っています。

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「サステナビリティは“エリート”じゃなくて良い」 デトロイトで活動する黒人女性デザイナーの取り組み

 アメリカ・デトロイトを拠点とするデザイナーのトレイシー・リース(Tracy Reese)は、自身のブランド「ホープ オブ フラワー(Hope of Flower)」の最新コレクションを通してサステナビリティに取り組んでいる。同コレクションは“イントゥー フォール(Into Fall)”と題し、秋の雰囲気を表現したスカートやドレスを中心に10アイテムをそろえた。アイテムの素材には、環境負担が少ないとされるリヨセル・テンセルや、オーガニックコットンとリネンを使用する。

 トレイシー・リースは自身の名を冠したブランドを1998年に設立。当時まだ大きな動きでなかった包括性や多様性を表現し、プリントデザインが特徴のエレガントなスタイルで人気を獲得した。18年からはコレクション活動を休止しているが、19年にサステナビリティーを中心に据えたブランド「ホープ オブ フラワー」を始動。サステナブルな素材の使用やエシカルな生産、手作りであることに重きをおいている。

 「新しいコレクションを制作する時に大切なことはこれまでのやり方に戻らないことだ」とリースは語る。「私たちの業界はあまりに未来や結果にフォーカスしすぎている。その道中に目を向けられていない。責任を持ってよりサステナブルなアイテムを作ることは、一日でできるものではない。今までやっていたことを全て学び直さなければいけない。サステナビリティはエリート志向で、みんなが行いやすいものではないと感じることが多い。それらを解体してもっとシンプルなものをそろえたい」。

 「ホープ オブ フラワー」は主に中国で生産しているが、3月からは地元コミュニティーとのパートナーシップ確保に取り組んでいる。デトロイト産を推進する背景には同地域の黒人の経済状況が大きく関係している。「デトロイトの街の振興プロジェクトが実施される中、同地域に住む黒人が公平に扱われていないということを実感した。デトロイトを新しい視点で見るようになり、取り組みの中で資金提供が最も必要とされる場所に行き届かないことに気がついた」という。

 また、「こういった取り組みに気がつくのは白人で教養のある人ということが多い。その人たちは助成金申請をして、何枚もの応募書類を作成することができるが、黒人コミュニティーはこれらの機会が存在することに気がつくのに時間がかかる。素晴らしい裁縫師で工芸家であった私の母や彼女の友人は、その才能を生かして経済的自立ができるということに気がついていなかったと思う」と語った。

 リースは地元支援のため、職人と材料をつないでクラフトマンシップを守り、経済的自立を促進するメーカーズ・ユナイテッド(Makers United)の非営利団体のネスト(NEST)と協業する。同団体はほかにも職場の多様性と包括性の向上を促進しながら事業拡大を支援する取り組みを行う。

 ネストを2006年に立ち上げたレベッカ・ファン・ベルヘン(Rebecca van Bergen)=エグゼクティブ・ディレクターは、「デトロイトは圧倒的に黒人が多く、移民人口も多い。そしてそれぞれのコミュニティーがそれぞれのクラフトやアート、芸術による社会活動などを次代へと引き継いでいる。しかし原材料がメーカーの手に正しく届かないことが多々ある。特に有色人種や移民の間でのやりとりでは」と言う。

 リースは取り組みを通して「有色人種の人々が実際に恩恵を受ける支援の一部になりたい。それがデトロイトでのネストの使命だ。私たちは同じ認識を共有しており、同じ対象にリーチしたいと考えている。黒人をはじめとする有色人種や先住民の声に焦点を当て、移民を支援したい」と語った。

 「ホープ オブ フラワー」はほかにも6月に立ち上げた公式ウェブサイトを通じて、若者たちへのアートの授業を無料で提供したり、大人向けワークショップを開催する。また今年中にアメリカのインテリアブランド「ポッタリーバーン(POTTERY BARN))とのコラボ予定もあるが、詳細は未定だ。

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故ダイアナ妃とキャサリン妃のファッションがそっくり! 13の場面を紹介

 ケンブリッジ公爵夫人ケイト・ミドルトン(Duchess of Cambridge, Kate Middleton以下、キャサリン妃)のファッションは、英国ブランドを着こなしながら、コートジャケットなどを愛用する洗練されたスタイルで知られる。キャサリン妃は自分流のファッションを楽しむかたわら、故ダイアナ・フランセス(Diana Frances)元英国皇太子妃(以下、ダイアナ妃)にオマージュを捧げるルックも度々披露している。

 ジュエリーでは10年にケンブリッジ公ウィリアム王子(Prince William, Duke and Duchess of Cambridge以下、ウィリアム王子)からプロポーズをされた際に、ダイアナ妃が所有していた12カラットのサファイアが輝く指輪を贈られた。キャサリン妃が愛用しているラバーズ・ノット・ティアラ(Lover’s Knot Tiara)はダイアナ妃のお気に入りの1つで、トレードマークとしても知られている。19粒のバロックパールとローズカットのダイヤモンドがハート型にあしらわれた同ティアラは元々、ダイアナ妃がエリザベス女王(Queen Elizabeth II)から結婚祝いに贈られたものだった。

 またキャサリン妃とウィリアム王子は王室の伝統に沿って、子どもたちが誕生した際はロンドンのセントメアリーズ病院の階段でお披露目をしている。ジョージ王子(Prince George)が生まれた2013年には、ファッションもドットのワンピースで合わせてオマージュを捧げた。ルイ王子(Prince Louis)を18年に出産した際も、キャサリン妃は白い襟がアクセントの赤いドレスに身を包み登場。そのルックは1984年にダイアナ妃がハリー王子(Prince Harry)を出産した際に着用したドレスによく似ている。

 19年のパキスタンでの公務では、同国の文化に敬意を払いながら90年代にダイアナ妃が訪れたときと似た着こなしを披露した。キャサリン妃は英国人デザイナーのキャサリン・ウォーカー(Catherine Walker)やパキスタン人デザイナー、マヒーン・カーン(Maheen Khan)のアイテムを使用。ターコイズブルーのヘッドスカーフで1991年にダイアナ妃が訪れたラホールのバッドシャヒ・モスクを訪れている。

 2人が実際に対面することは叶わなかったが、ダイアナ妃の死から20年以上が経った今でも、彼女のアイコニックなファッションセンスはキャサリン妃に受け継がれているようだ。

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ユーチューバー時代到来。彼らは“生きることが仕事”である エディターズレター(2020年10月14日配信分)

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ユーチューバー時代到来。彼らは“生きることが仕事”である

 「WWDジャパン」10月5日号の特集は「大解剖 ユーチューバー時代」でした。いや~取材が楽しかったです。特集制作はユーチューバーと同世代の若手記者が担当しました。私が出しゃばったりしない方がよいと頭では分かっているのですが、どうしても直接話を聞きたくていくつかの対面&オンライン取材に同行しました。「顔や生活、言葉をオープンにすることで時に傷ついたりしない?」とか、「企業案件を引き受ける基準は?」とか、「何歳までユーチューバーを続けるの?」とか、「ぶっちゃけ、どのくらい稼いでいらっしゃるの?」など知りたいことがありすぎたから(笑)。

 共通していたのは、「徹底したリアル」でした。何度も聞いたのは「本当に思っていることしか言わないし、良いと思っているものしか紹介しない」といった言葉。ガッツリ食べる姿やくじける姿、何かに失敗した姿など決して美しいとは言えない姿を見せることでファンを獲得しているユーチューバーは多いですが、視聴者は「嘘」に敏感であり、それが「本当」でなければ離れます。これだけフェイクがあふれている今、なぜ一部のユーチューバーが支持されるのか、それは「嘘がないから」なんだと思います。

 表紙にも登場した、あさぎーにょには企業案件がビジバシ届いているようですが、「ファンは私以上に私の好みを知っているから、嘘は絶対につかない」とブレません。彼女の強みは企画力で、ファッションや食ネタ以外に田舎の祖母との対話、飼っていた愛猫の死、友だちへのバースデーサプライズなどなど(おもしろくて見まくりました!)、生活そのものがコンテンツになっています。「人生のストーリーをそのまま発信している」とは、何と強い精神力でしょうか!私には絶対に、真似はできません(笑)。そんな彼女のオリジナルブランドの服はブラウス1型で1600枚を売ったそうです。

 成功しているユーチューバーはよい意味で野心がある人が多いですね。チャンネル登録者数が79万人(これは福井県の全人口に相当する数です)の古川優香さんは、オリジナルコスメ「リカフロッシュ」の開発などが話題ですが、「私の手に負えないくらいの大きいブランドになってほしい」という〆の言葉がよかった。モノづくりをする人にはその位、自分が作るモノやブランドの未来を信じてほしいです。「業界が盛り上がらないと僕はやっていけないし、このまま終わってゆくものを見届けたくない」とは、なかむさん。彼らはそんな風に呼ばれたくないかもしれないけど、新しいタイプの “ファッション&ビューティの業界人”の登場だと痛感して自分も頑張ろう、と思ったのでした。

IN FASHION:パリコレもストリートも。ジュエリーもインテリアも。今押さえておきたい旬なファッション関連ニュースやコラムを「WWDジャパン」編集長がピックアップし、レターを添えてお届けするメールマガジン。日々の取材を通じて今一番気になる話題を週に一度配信します。

エディターズレターとは?
「WWDジャパン」と「WWDビューティ」の編集者から、パーソナルなメッセージをあなたのメールボックスにダイレクトにお届けするメールマガジン。ファッションやビューティのみならず、テクノロジーやビジネス、グローバル、ダイバーシティなど、みなさまの興味に合わせて、現在9種類のテーマをお選びいただけます。届いたメールには直接返信をすることもできます。

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「ミスター・ジェントルマン」が「ウカ」とコラボ 人気の“ケンザン”がグレージュカラーに

 「ミスター・ジェントルマン(MISTERGENTLEMAN)」は、トータルビューティサロンの「ウカ(UKA)」とコラボレーションしたシリコーン製のスカルプブラシ“ケンザン”(2000円)を12月18日に発売する。11月20日から「ミスター・ジェントルマン」の公式サイトで先行予約を受け付けている。同ブランドの直営店と、マッシュビューティーラボの男性向けコスメのコーナー「コスメキッチン オム(COSME KITCHEN HOMME)」で取り扱う。

 「ウカ」の“ケンザン”はシャンプー時などにマッサージやツボ押しとして頭皮ケアができる人気商品で、コラボモデルはグレージュカラーにアレンジされている。

 「ミスター・ジェントルマン」はライフスタイルを意識したアイテムを拡充しており、初のアンダーウエアとなるボクサーショーツ(2500円)を11月20日に発売したほか、同じマッシュホールディングス傘下の「ジェラート ピケ オム(GELATO PIQUE HOMME)」と協業したルームウエアを販売中だ。

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秋冬は躍動感あふれるロングフリンジ! シンプルな服とも好相性

 フォークロアや70年代ヒッピーのトレンドの影響で、フリンジ人気が続いています。この秋冬は、長さがたっぷりあるロングフリンジへと発展。有力ブランドが相次いでロングフリンジで装いを弾ませています。背景にあるのはきれいめやミニマルからの流れ。シルエットは細感を保ちつつ、ロングフリンジで動きを出した“ミニマル+α”のスタイリングが提案されています。

 「ディオール(DIOR)」は、シックなシャツ&ジャケットに艶感のある黒のロングフリンジをスカートのように重ねました。足元は白のコンバット系ブーツを合わせて今年らしく。これまでの“ヒッピー調からアートライク”へ、“部分的な装飾使いから服本体の素材へ”という2大変化がフリンジの新傾向です。モードを牽引する有力ブランドの秋冬ルックから、ロングフリンジの最旬スタイリングを見ていきましょう。

シンプルなワンピースをあでやかに格上げ

 フリンジの色や素材を服地とずらすと新たなムードが加わります。さらに襟回りやひじ先など裾以外の位置にフリンジをあしらったり、長短のフリンジをミックスするのも変化を出しやすいアレンジです。

 「プラダ(PRADA)」はシンプルなタートルネックの装いを多彩なフリンジ使いで弾ませました。裾周りに加えた、ビーズ風の装飾をあしらった色も素材も異なるロングフリンジが表情に富む理由。さらに首周りやひじ先にもショートフリンジを配して、長短の違いを際立たせています。

楽ちんニットをドラマチックに昇華

 腰から下にロングフリンジをあしらうと、歩くたびにダイナミックな動きを生みます。ワントーンの装いにも意外性を与えられる演出です。

 「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」はマスタードイエローのニットのセットアップを披露。ボディラインにフィットしたしなやかルックを腰下からのロングフリンジでざわめかせています。足さばきで不規則に跳ね動くフリンジが楽しげ。ワントーンの装いに、ビッグバッグとボリュームブーツでアクセントを添えています。

フリンジを“着る”感覚で流れ落ちるシルエットに

 20-21年秋冬で目立ったのは、フリンジをそのまま服地のように操る手法です。もはやフリンジを“着る”という感じ。流れ落ちるような“フリュイドライン”効果が期待できます。

 「ジル サンダー(JIL SANDER)」のロングドレスは、つややかなフリンジだけが見えるアートライクな着映え。黒と白のフリンジは長さが異なり、さらに落ち感が際立っています。体を動かすたびにフリンジのどこかが揺れドラマチックな印象に。フリンジが躍るような感覚に気分が上がりそうです。

フェザー風グラデーションで“きちんとドレッシー”

 極細のフリンジは、まるでフェザー(羽毛)のような見え具合。長さや色のバランスでいっそう優美なムードに整うので、ドレッシーな装いの雰囲気作りに効果的です。

 フェザー風のフリンジをジャケットの裾から垂らしたのは、パリコレの「ビクトリア トマス(VICTORIA/TOMAS)」。細いロングフリンジがまるでドレスのよう。グラデーションの利いた色合いがリズミカルな印象も与えます。端正なジャケットと繊細なフリンジとのコントラストが際立ち、意外感が生まれました。

トップスに組み込み質感ミックス ハイウエスト効果も

 ボトムスの裾にあしらうことが多いフリンジですが、トップスにあしらうタイプも増えてきました。ボトムスと比べて扱いやすいので、ロングフリンジ・デビューにうってつけです。

 「ハイク(HYKE)」のニットベストは胸下からロングフリンジに切り替え。高めの位置からフリンジが始まっている分、ウエスト位置を高く見せるスタイルアップ効果も狙えます。さらに質感が異なるシャツの上から重ねることで、装いに深みももたらしています。シンプルなトップスはもちろん、長袖の柄ワンピースなどの上から重ねるような多彩なアレンジが楽しめそうです。

 ロングフリンジの魅力は落ち感や躍動感にあります。動きや表情に富んでいるので、シンプルな服や定番ウエアに合わせるだけでムードをガラリと変えられます。手持ちのワードローブから新たなスタイリングを引き出せるアイテムといえるでしょう。

ファッションジャーナリスト・ファッションディレクター 宮田理江:
多彩なメディアでコレクショントレンド情報、着こなし解説、映画×ファッションまで幅広く発信。バイヤー、プレスなど業界での豊富な経験を生かし、自らのTV通版ブランドもプロデュース。TVやセミナー・イベント出演も多い

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「ロゼット洗顔パスタ」から“黒”と“赤”の洗顔料が登場 毛穴悩みや乾燥小ジワにアプローチ

 洗顔料を展開するロゼットは2021年2月1日、「ロゼット洗顔パスタ」から毛穴のざらつきに着目した“ブラックパール”と乾燥小ジワを目立たなくする“レッドリンクル”を発売する。世代を問わず、肌悩みの上位にあがる毛穴の悩みや小ジワにアプローチし、多様化する洗顔料へのニーズに応える。

 温泉成分のイオウを配合したイオウシリーズから5年ぶりに登場する “ブラックパール”(90g、700円)は、シリーズの主成分であるイオウに、パール、チャコールを加えた3種のスムーススキンパウダーを配合。黒ずみや毛穴汚れを洗い落とし、しっとりさらさらの毛穴レスに洗い上げる。

 クレイを練りこんだ“クレイシリーズ”から7年ぶりに登場する“レッドリンクル”(120g、600円)は、「ロゼット洗顔パスタ」初となる、乾燥による小ジワを目立たなくする(抗シワ効能評価試験済み)洗顔料。ミネラル豊富なレッドクレイと高保湿成分の働きで、洗いながらい潤いを与え、ふっくらとしたハリのある肌に洗い上げる。
 
 「ロゼット洗顔パスタ」は、日本初のクリーム状洗顔料(「レオン洗顔クリーム」から商品名を変更)として1929年に誕生した。きめ細やかなパウダーを練り込む独自製法のパスタ処方を採用し、ニキビや毛穴、乾燥などの肌悩みに応じた洗顔料をラインアップする。

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ファッション通信簿Vol.60 人気ドラマ「ザ・クラウン」に遂に登場! 故ダイアナ妃のエターナルシックな装いを米「WWD」が勝手にジャッジ!

 米「WWD」の人気企画「ファッション通信簿」では、ストリートからパーティー、レッドカーペットに至るまで、海外セレブたちのファッションを厳しくチェック。評価を絵文字でお伝えするとともに、それぞれのファッションポイントを勝手に辛口ジャッジ!

 第60回は、ネットフリックス(NETFLIX)の人気ドラマ「ザ・クラウン(The Crown)」のシーズン4の配信開始に合わせて、ダイアナ・フランセス(Diana Frances)元英国皇太子妃(以下、ダイアナ妃)が登場。英国王室を舞台にした「ザ・クラウン」の新シリーズは11月15日に配信がスタートした。いよいよ登場したダイアナ妃――フォーマルもカジュアルも完璧に着こなした永遠のアイコンによる懐かしのファッションの数々を振り返りたい。

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「セシルマクビー」渋谷109店で閉店イベントがスタート 母娘2世代ファンなどが続々と大量買い

 「セシルマクビー(CECIL McBEE以下、セシル)」の旗艦店である渋谷109店で、11月30日の閉店を前に21日から閉店イベントがスタートした。店内にはブランド全盛期の商品をスタイリングした撮影ブースや、歴代のムック本、ノベルティーグッズなどを展示するコーナーを設置。ファンがコメントを寄せられる壁面もある。21日は11時の開店と同時に、ブランドファンが集まった。「セシルマクビー」は30日をもって全店閉店となる。

 開店後すぐに寄せ書きブースでメッセージを書いていた2人組。“アムラー”(1990年代後半に女子高生の間で一大ブームになった安室奈美恵さんのファン層)世代と24歳の母娘で、親子で「セシル」ファンだという。「私は90年代からずっとファン。娘は、小学生の頃から私のお下がりを『捨てずに全部取っておいて!私が着たいから』とせがまれていた」と母親。普段はららぽーと海老名内の「セシル」に通っていたが、そこも既に閉店。「海老名の閉店前は2人で毎週通った」という。「今日は復刻品のミラー(1500円)を絶対買いたいと思って来た。服もいろいろ見たい」と娘。

 10点入りの“サンキューバッグ”(5000円)と、ニット、ミラーを購入した28歳の女性は、“エビもえ”(蛯原友里、押切もえ)ブームの頃(2005年前後)からファンだという。「最近は好きな服のテイストがカジュアルになって、あまり『セシル』で買うことはなくなっていたけど、閉店すると聞いて『来なきゃ!』と思った。中高生のころは、毎年福袋を2個買っていた」という。「ずっと『セシル』でしか服を買ってこなかったから、これからどこで買えばいいのか分からない」と話したのは、中学生のころからファンだという20代半ばの女性。25年来のファンだという女性も同意見だ。「『セシル』の会社(ジャパンイマジネーション)が今後も運営を続けるブランドがあると聞いたので、今までは知らなかったけど、そのブランドを一度のぞいてみようかな」とも。

 最後の機会だけにまとめ買いをするファンも多く、開店から1時間後にはレジ待ちの列もできた。滞留時間もみな長い。アラサー世代の姉と、「セシル」のトレンチコート姿の妹の2人組は、それぞれ10点以上を購入。親しかった販売員と最後に話している際には、感極まった販売員が涙ぐむ場面も。「最終日の30日、また来るね」と販売員に声を掛けて帰っていった。

■「CECIL McBEE THANK YOU CLOSE EVENT」
開催期間:11月21~30日
場所:渋谷109の2階
住所:東京都渋谷区道玄坂2-29-1
注:新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、混雑時は展示ブースは20分ごとの総入れ替え制を予定。その際は店頭で入場時間を指定したチケットを配布する。ブース入場のために渋谷109内で行列を作り、待機することは不可

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セレクト内ポップアップで「実験」を エディターズレター(2020年8月17日配信分)

※この記事は2020年8月17日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

セレクト内ポップアップで「実験」を

 高校は静岡、大学は仙台、そして卒業後は再び静岡、からのニューヨーク!!「WWDジャパン」で働くことになって初めて上京した(と言っても、東京暮らしは1年でイヤになり、横浜に引っ越して10年以上が経ちましたw)私にとって、東京のブランドショップは憧れでした。

 いや、静岡はもちろん、仙台はスゴいんですよ。下のリンク1本目で触れている「リヴォリューション」は、仙台はおろか宮城、いや東北ファッションの総本山。私もここでいろんなブランドに触れ、憧れ、購入し(ちなみに当時ご執心だったのは「プリ・ド・ボテ」というブランドです)、結果バイト代が右から左に流れる生活を送ってしまいました(苦笑)。私の“ファッション愛”の原点は、「仙台のリヴォリューションにあり!!」と言っても過言ではありません。でも心の中では時々、「東京には、このブランドのオンリーショップがあって、この数倍も洋服があるんだろうなぁ」なんて思うこともありました。ECなんてない時代です。だから「カラー」のポップアップツアーという発想、とってもステキだと思います。“kolor is everywhere”って名前もいいですね。「地方にいる、俺のそばにも『カラー』はいる!!」そんな風に思わせるネーミング、カッコ良きです。

 この「カラー」同様、セレクトショップの中にポップアップを開くことについては、結構なポテンシャルを感じています。リンク2本目の「ミッドウエスト」大澤バイヤーが妄想するのは、セレクトショップ内セレクトショップ。これなら普段取り扱っていないブランドを売り場に並べるハードルも低そうだし、同じブランドを取り扱っていてもキュレーションの違いが表現できそう。出店時の初期投資、そこで生まれるバイヤーやショップスタッフ、顧客同士のコミュニケーションなどを考えても、「良き」と思います。都内では「ユナイテッド ヌード」旗艦店の上に、福岡のセレクト「マギークープ」が出店なんてニュースが、コレに近いでしょうか?リンク3本目をご覧ください。

 そして、コレをビューティでやってみては?と思うのですよ。特に「オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー」や「Y-3」的なラグジュアリー・ストリートのウィメンズを扱うようなセレクトは是非、コスメブランドのポップアップに名乗りをあげていただけないでしょうか?

 そう思うようになったのは2、3年前。ビューティ業界の友人に、「ああいうストリートなスタイルの女性は、どんなビューティブランドを使ってるの?」と聞かれ、「ん~、確かによくわかんないかも」と思ってからです。「アディクション」や「ナーズ」「M・A・C」でしょうか?「スリー」とかなのかしら?個人的には「イヴ・サンローラン」や「ジバンシイ」を期待してしまったり。ムムム~、1つに絞れないということは、いろんな可能性があるのではないか?そう思ってしまい、以来「いつか、どこかで実験してくれないか?」なんて思っているのです。「だったら、百貨店で買い回りを聞いてみたら?」という声もあるでしょう。でも、質問したのが百貨店で働く友人なのです(笑)。

 ということでビューティも含め、ポップアップでセレクトショップにいろんな実験をして欲しいと思う今日この頃。そして、その縁を生み出すのは、私たち「WWDジャパン」だとも思っています。

FROM OUR INDUSTRY:ファッションとビューティ、関連する業界の注目トピックスをお届けする総合・包括的ニュースレターを週3回配信するメールマガジン。「WWD JAPAN.com」が配信する1日平均30本程度の記事から、特にプロが読むべき、最新ニュースや示唆に富むコラムなどをご紹介します。

エディターズレターとは?
「WWDジャパン」と「WWDビューティ」の編集者から、パーソナルなメッセージをあなたのメールボックスにダイレクトにお届けするメールマガジン。ファッションやビューティのみならず、テクノロジーやビジネス、グローバル、ダイバーシティなど、みなさまの興味に合わせて、現在7種類のテーマをお選び頂けます。届いたメールには直接返信をすることもできます。

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「クードス」の工藤司が出版事業をスタート フィッシュ・チャン初の写真集を発売

 ファッションブランドの「クードス(KUDOS)」を手掛ける工藤司は、出版事業としてツカサ クドウ パブリッシング(TSUKASA KUDO PUBLISHING)を開始し、写真家のフィッシュ・チャン(Fish Zhang)による初の写真集「TANG TAO by Fish Zhang」を11月20日に発売した。

 同書は 2019 年 4 月に香港を舞台にストリートキャスティングした女性モデルが「クードス」の服を着用した写真で構成している。ブランドが数シーズン、ベースにしてきた「物事を一方向から見ることをしない」という考え方のもと、女性モデルがメンズウエアを着用した。序文を編集者で2人と親交の深い山﨑潤祐、書籍のデザインを「ウェル(WELL)」の村尾雄太が担当した。500部の限定発行で価格は3500円。

 ドーバー ストリート マーケット ギンザ(DOVER STREET MARKET GINZA)内の書籍スペース、ビブリオテカ(BIBLIOTHECA)と代官山 蔦屋書店ではフィッシュ・チャンのサイン入り写真集を限定販売する。購入者にはツカサ クドウ パブリッシングのトートバッグをプレゼントする。

 フィッシュ・チャンは1991年、中国・深圳市生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッション(London College of Fashion)でファッションジャーナリズムを学び、2014年に東京を拠点に移す。16年に友人で写真家のレン・ハン(Ren Hang)の影響で写真を始め、ファッションフォトグラファーとして活動をスタート。映画などから着想を得た独特の構図や色彩感覚、ストロボを多用したエロティックでシュールな世界観を得意とする。

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ヒゲ剃りが「マスク荒れ」にいい!? 編集部が勝手にトーク

 ビューティにまつわるニュースを編集部で語り合う「WWDビューティポッドキャスト」。今回のテーマは、「ヒゲ剃りがマスクによる肌荒れに有効か?」です。ビューティ記者歴が社内で一番長い中村慶二郎記者と、サロン担当の米山奈津美記者に、福崎明子デジタルデスクが真相を聞きます。

 中村記者が長年取材を続けるエステサロンからの話や、米山記者が理容師に聞いたことなどから答えを考えます。中村記者の趣味であるバイクの話題から、バイカーとマスクとヒゲの関係にも発展……。思わぬ話にもなり、これまでとちょっと違った?ポッドキャストをお楽しみください。

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「エディション」が開業 和洋の要素が融合した楽園のようなロビーは必見

 マリオット・インターナショナル(MARIOTT INTERNATIONAL以下、マリオット)のブティックホテル「エディション(EDITION)」が10月20日、東京・虎ノ門で開業した。「東京エディション虎ノ門」は、森トラストがオーナーでマリオットが運営を手がける。「エディション」のコンセプトやクリエイティブ・ディレクションは、米ニューヨークの伝説の「クラブ54(CLUB 54)」の仕掛け人であるイアン・シュレーガー(Ian Schrager)によるもので、日本初上陸。内装デザインはシュレーガーのスタジオと隈研吾建築都市設計事務所が手掛けた。神谷町の複合施設である東京ワールドゲート内の31〜36階に位置し、全206室。各客室からは東京のスカイラインが見渡せるようになっている。“東と西の交差点”と銘打つホテルの見所をリポートする。

 1階のエントランスは一見ホテルと分からないブティックホテルらしいデザイン。中に入ると黒い大理石がドラマチックな空間を演出しており、シュレーガーが手がけたニューヨークのホテルを彷彿とさせる。エレベーターホールの奥には美術家の森万里子によるオブジェが置かれている。エレベーターで31階に着くと、インテリアデザイナーの倉俣四郎による椅子がお出迎え。壁には、シュレーガー自身のコレクションである、渡辺克巳が捉えた1960~70年代の新宿歌舞伎町の写真が並んでいる。アートもこのホテルの見所の一つだ。

人々を温かく迎えるアーバンジャングル

 エレベーターホールからロビーエリアに入ると、そこはまるでジャングルのようだ。外光が降り注ぐアトリウムのロビーラウンジには25種類、500以上の植栽が置かれ、全てシュレーガー自身が選びディレクションしたという。右手にレセプション中央にバーカウンターがあり、その周囲には植栽やカーテンで区切られたラウンジスペースがいくつもある。クッションやブランケットが置かれたラウンジはリビングルームのような快適さと親密さを備えており、友人宅を訪れたような錯覚に陥る。

 この共用スペースのロビーラウンジは仏寺から着想を得ており、5.8mの天井は二重構造になっている。上を見上げると、なるほど、隈が手掛けた空間だと感じる。内覧会の前に開催されたオンライン会見でシュレーガーは、「公共エリアでは、社交はもちろん、ビジネス、読書など、あらゆるシチュエーションが想定される。寺院の境内は欧米の広場のようなもので人々が集う場所だった。私はロビーラウンジを世界中のあらゆる人々が集まり光を見られるような場所にしたかった」と述べている。東京タワーを一望できるロビーは開放感に溢れつつも、プライベート感もあり、遊び、仕事、社交、独りの時間と利用客の目的に合うようにデザインされている。「ロビーラウンジでは、エネルギーに溢れ、自然と交流が生まれるような想像を超える体験を提供したい。人間はソーシャルアニマル(社会的な動物)だから、人と関わらずにはいられないんだよ」とシュレーガー。ゲストが喜ぶのは、「生き生きとした場所。それが新しいギャザリンングの場だ」と言う。

客室はプライベートを重視

 社交、ビジネスなど公共な場であるロビーラウンジと客室エリアは一枚の扉で仕切られている。その扉が公共の場であるロビーの音をシャットアウト。扉の奥には客室と客室用エレベーターがある。客室は、木がふんだんに使用されており至ってシンプル。アイボリーやシルバーなどのニュートラルなカラーパレットが禅の雰囲気を醸し出している。全ての部屋から東京の景色が見渡せ明るく心地よい空間だ。家具は全てオーダーメード。「エディション」オリジナルのアメンティティーやバスローブが用意されている。また、機能的にデザインされたワークスペースがある点も特徴だ。さまざまな目的で滞在する宿泊客全てが満足できるよう工夫されている。客室は42平方メートルからだが、その中でも、プライベートテラス付きスイートはオープンエアーで開放感満点。東京の風景を眺めながら、ゆったりと寛げるようになっている。

東京にいることを忘れるようなレストランやバー

 31階にある「ザ・ブルー・ルーム(THE BLUE ROOM)」では朝食、ランチ、ディナーを提供。名前の通り、鮮やかなブルーの家具が基調の空間で、ロビー同様植栽が置かれている。

 10人まで着席可能なプライベートダイニングルームもある。世界中のクラシックをベースにした多彩なメニューを提供する。同じフロアにはイギリスのミシュランスターシェフであるトム・エイキンズ(Tom Akens)が指揮を執る「ザ・ジェイド・ルーム+ガーデンテラス(THE JADE ROOM + GARDEN TERRACE)」が21年にオープンする。広いテラス席は、25種類、200以上の植栽が配されてまるで空中庭園のようだ。レストランの食事のほか、カクテルなども楽しめるようになっている。

 ホテル1階には、来年オープンする「ゴールド・バー・アット・エディション(GOLD BAR AT EDITION)」がある。ゴールドを貴重にしたバーは開放的な他の空間とは一転し、1920年代のニューヨークのスピークイージーを想起させるデカダンでラグジュアリーな空間だ。バーとしてだけでなく、日中はラウンジとして営業し、ティーサービスや軽食メニューを提供する。

日本とのスピリチュアルなコネクション

 シュレーガーは会見を前に自ら詳細なプレスリリースを作成。オンライン会見では、日本が彼のキャリアに与えた影響について語った。「私は日本の美的センスやデザインに多大な影響を受けてきた。ピュアでシンプル、洗練された日本の美しさが大好きだ。日本とはスピリチュアルなコネクションを感じるんだ」とシュレーガー。彼は1970年代に「スタジオ54」で黒人モデルを起用して三宅一生のショーを開催したという。三宅の他、川久保玲にも多大な影響を受けたようだ。また、80年代にコラボした建築家の磯崎新とは友人で、長年日本に住んでいた建築家のジョン・ポーソン(John Pawson)とも親しい。ポーソンとは米ロサンゼルス・ウエストハリウッドの「エディション」で協業している。隈のことは、「いつも違う表情をみせる理想的なコラボレーター。優しい口調の素晴らしい人だ」とコメントしている。来年オープンする銀座の「エディション」に関しては、虎ノ門とは全く違う雰囲気になるようだ。シュレーガーは、「東京に住んでいる人々にも『エディション』を楽しんでほしい。コロナを乗り越えたら再度、盛大なオープニングにしたい」と語った。

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「アレキサンダー・マックイーン」2021年プレ・スプリングコレクション

 「アレキサンダー・マックイーン(ALEXANDER McQUEEN)」が2021年プレ・スプリングコレクションを発表した。

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「サカイ」のホリデーコレクション 「ポーター」「アー・ペー・セー」などのコラボ商品を発売

 「サカイ(SACAI)」は11月20日、ホリデーコレクションを日本国内の直営店と自社EC「sacai THE store」で発売した。中国・北京、上海、香港の3都市でのポップアップイベント「你好 / ハロー サカイ(Nihao / Hello sacai)」で販売する一部限定商品を日本でも購入することができる。

 吉田カバンの「ポーター(POTER)」とのコラボレーションによるヘルメットバッグを再構築したトートバッグをはじめ、フランス発の「アー・ペー・セー(A.P.C.)」とのブルゾン、白い陶器で知られる「アスティエ・ド・ヴィラット(ASTIER DE VILLATTE)」のマグカップやティーポット、香港とロサンゼルスを拠点にするライフスタイルブランド「ケースティファイ(CASETIFY)」のiPhoneケースやAirpods Proケースなどをラインアップ。またアーカイブテキスタイルを使った傘や、コレクション制作の過程で出た残反を活用したバブーシュシューズやバッグなども扱う。

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「サカイ」のホリデーコレクション 「ポーター」「アー・ペー・セー」などのコラボ商品を発売

 「サカイ(SACAI)」は11月20日、ホリデーコレクションを日本国内の直営店と自社EC「sacai THE store」で発売した。中国・北京、上海、香港の3都市でのポップアップイベント「你好 / ハロー サカイ(Nihao / Hello sacai)」で販売する一部限定商品を日本でも購入することができる。

 吉田カバンの「ポーター(POTER)」とのコラボレーションによるヘルメットバッグを再構築したトートバッグをはじめ、フランス発の「アー・ペー・セー(A.P.C.)」とのブルゾン、白い陶器で知られる「アスティエ・ド・ヴィラット(ASTIER DE VILLATTE)」のマグカップやティーポット、香港とロサンゼルスを拠点にするライフスタイルブランド「ケースティファイ(CASETIFY)」のiPhoneケースやAirpods Proケースなどをラインアップ。またアーカイブテキスタイルを使った傘や、コレクション制作の過程で出た残反を活用したバブーシュシューズやバッグなども扱う。

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【動画】Youth in focus Vol.1 ジェンダーの課題にクリエイションの力で挑戦するエド・オリバー

 「WWDJAPAN.com」はU30の若者たちにフォーカスした新連載「ユース イン フォーカス(Youth in focus)」をスタートする。ミレニアルズやZ世代と呼ばれる若者たちは情報感度が高く、ジェンダー平等やサステナビリティなど社会課題に関心が強いと言われている。彼ら/彼女らは今何を考え、ファッションやビューティーと向き合い、どんな未来を作ろうとしているのだろうか。同企画では業界に新たな価値観を持ち込み、変化を起こそうと挑戦する若者たちを紹介する。

 連載の1回目は、クリエイティブスタジオのリング(REING)でクリエイティブ・ディレクターを務めるエド・オリバー(Edo Oliver)にファーカスする。リングは性別や人種、年齢、体形に対する他者からのラベリングや社会の枠組みから個人を解放することを目的に活動する。企業やブランドのクリエイティブ制作、ジェンダーニュートラルなアンダーウエアや指輪などの商品の製造・販売に加え、ジェンダーを多角的に考察する対話型イベントを通じたコミュニティ運営なども手掛ける。同氏にリングの活動から、社会を変えるために必要だと思うこと、今後の目標などについて語ってもらった。

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【動画】Youth in focus Vol.1 ジェンダーの課題にクリエイションの力で挑戦するエド・オリバー

 「WWDJAPAN.com」はU30の若者たちにフォーカスした新連載「ユース イン フォーカス(Youth in focus)」をスタートする。ミレニアルズやZ世代と呼ばれる若者たちは情報感度が高く、ジェンダー平等やサステナビリティなど社会課題に関心が強いと言われている。彼ら/彼女らは今何を考え、ファッションやビューティーと向き合い、どんな未来を作ろうとしているのだろうか。同企画では業界に新たな価値観を持ち込み、変化を起こそうと挑戦する若者たちを紹介する。

 連載の1回目は、クリエイティブスタジオのリング(REING)でクリエイティブ・ディレクターを務めるエド・オリバー(Edo Oliver)にファーカスする。リングは性別や人種、年齢、体形に対する他者からのラベリングや社会の枠組みから個人を解放することを目的に活動する。企業やブランドのクリエイティブ制作、ジェンダーニュートラルなアンダーウエアや指輪などの商品の製造・販売に加え、ジェンダーを多角的に考察する対話型イベントを通じたコミュニティ運営なども手掛ける。同氏にリングの活動から、社会を変えるために必要だと思うこと、今後の目標などについて語ってもらった。

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G-DRAGONと「ナイキ」“エアフォース”のコラボを記念したブックが発売 藤原ヒロシのインタビューなど

 東京・原宿のセレクトショップ、GR8はG-DRAGON(ジードラゴン)と「ナイキ(NIKE)」がコラボレーションしたスニーカー第2弾の発売を記念したブック(1988円)を発売する。GR8限定の取り扱いで、11月25~27日に特設サイトで先着で応募を受け付ける。

 コラボのスニーカー、“ナイキ エア フォース 1 パラノイズ(NIKE AIR FORCE 1 PARA-NOISE)”は25日発売。昨年に続き、第2弾だ。磨耗することで徐々に白いペイントが剥がれ落ち、その下からG-DRAGONが描いたフローラルパターンのグラフィックが現われる仕組みになっている。

 記念のブックはGR8オーナーバイヤーの久保光博、「デイズド&コンフューズド ジャパン(DAZED&CONFUSED JAPAN)」などの編集で知られる山﨑潤祐が手掛ける雑誌 「198201111959」とのコラボレーション。G-DRAGONの誕生日の1988年8月18日にちなみ「198201111959_19880818」と名付け、1988部限定で発売する。

 G-DRAGON本人のアートワークや未公開写真、親交のあるドクター・ウー(Dr.Woo)やエリ・ワキヤマ(Eri Wakiyama)らが数字“8”をテーマに制作したアート、 G-DRAGONの友人が同シューズを撮影したスナップフォト、藤原ヒロシのインタビュー記事などを掲載する。

 また、同ブックの収益の一部は原宿表参道欅会のけやき基金に寄付するという。街路修景事業や美化推進など表参道周辺の環境と商業の発展を目指す基金だ。

 G-DRAGONことクォン・ジヨン(權志龍、Kwon Ji-yong)は、韓国・ソウル生まれのラッパー、アーティスト。2006年にアーティストグループBIGBANGでデビューを果たすと、以降不動の人気を誇るK-POPアーティストに。「アンブッシュ(AMBUSH)」や藤原ヒロシの「フラグメント デザイン(FRAGMENT DESIGN)」などとコラボを果たしている。

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「アルティミューン」からハンドクリーム誕生 外的ダメージから守り滑らかな手肌へ

 資生堂は12月1日、グローバルブランド「シセイドウ(SHISEIDO)」を代表するスキンケアシリーズ“アルティミューン”から、“パワライジング ハンドクリーム”(2000円)を発売する。コロナ禍においてアルコール消毒が常用となり、ハンドクリームの需要が高まったことからスピーディに開発。国内の百貨店を中心とする約380店と、ブランドサイト、同社の総合美容サイト「ワタシプラス」で販売する。

 “7.1秒に1本売れている”人気のベストセラー美容液“アルティミューン パワライジング コンセントレート N”だが、ハンドクリームにも“アルティミューン”の特徴である、乾燥などの外的ダメージから肌を守り滑らかに導く効果と、心地よい香りを踏襲。また、美容液に搭載しているイミューンジェネレーションテクノロジーに加え、花粉やちり・ほこりなどの空気中の微粒子の付着を防ぐ新技術、マルチディフェンスシールドを加え、手洗いやアルコール消毒によって乾燥する手肌を美しく保つ。

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中国進出支援のトレンドExpressに聞く、中国マーケティングを成功させる3つのポイント

 新型コロナで、これまでインバウンドやトラベルリテール需要の大きかった企業は痛手を受けた。特に中国客に期待していた企業の中には、越境ECや一般貿易など、中国客へ新たなアプローチを模索するところも少なくない。そのハードルは低くないが、勝ちパターンはあるのだろうか。

 日本企業の中国進出サポートやマーケティングを手掛けるトレンドエクスプレス(トレンドExpress)の濱野智成社長に、今の中国のニーズと消費者動向を取材。その中から見えた3つのポイントを紹介する。

在日中国人から熱意あるUGCを増やす

 中国ではインフルエンサーのことをKOL(Key Opinion Leader)と呼ぶ。これに加えて、フォロワー数百〜1万以下で、より消費者に近いKOC(Key Opinion Consumer)もいる。どちらもプロモーションで起用される欠かせない存在だが、KOLを起用するより先に注力すべきはUGC(User Generated Contents)を増やすことだ。

 「プロモーションの初期は在日中国人や、在日ソーシャルバイヤー(代購)をターゲットとするべきだ。彼らは日本の商品を中国向けに展開するコンシェルジュのような役割を果たしている。彼らの認知を拡大していかないと、いきなり中国SNSで広告を打っても費用対効果が見合わない。中国の方から『進出してほしい』と思われることが第一優先だ」と濱野社長。こうした在日中国人の理解を深め、熱意のある口コミ(UGC)を投稿してもらうことが重要だ。

 これと並行して、公式情報を発信する基地として公式アカウントを設置、発信する。その次に、流通開拓をしてくれる代理店とともに、いつ公式旗艦店を開くか、KOLを起用するかのタイミングを模索していくことになる。

 濱野社長によると、越境ECを開始するタイミングは「おおよその目安は、タオバオで1カ月に1万件ほど検索をされ、またUGCが1000件投稿されている状態(小紅書の場合)」。日本で実績のある商品であれば、中国向けのプロモーションをしていなくてもすでに1000件ほど投稿はあることが多いという。

日本市場におけるブランドステータスより上を狙う

 また、濱野社長は「日本の化粧品ブランドで勝ち筋を見つけるとしたら、プレステージカテゴリーを目指す必要がある。低価格帯は中国のローカルブランドが市場を作り飽和しつつあるため、先行優位性が相当ない限り勝っていくのは難しい。新規で参入するブランドは、日本市場で得ているブランドステータスより少し上を狙わなければいけない」と語る。

 ブランド価値を高めるには、ブランドのストーリーを伝える施策が重要だ。例えば、ブランドマネージャーや研究者、社長といった“ブランドの中の人”が語るコンテンツも大きな力を持つ。「研究者が話すときに、技術や開発力についての話(How)をしがちだが、なぜその商品を作ろうと思ったのかの話(Why)を掘り下げると、消費者がより共感しやすい情報になる」と濱野社長。

 こういった大掛かりなマーケティング手法はプレステージブランドが行うことが多いが、中国では地元の中価格帯ブランド「完美日記(Perfect Diary)」や「花西子(Hua xi zi)」も同様の手法でストーリテリングを行っているという。両ブランドは中国化粧品業界でも注目を集める成功ブランドで、他社よりも高級路線をとっている。

いざ中国進出、旗艦店立ち上げのタイミングは?

 こうしたプロセスを経て、公式旗艦店を開くタイミングになる。多くのブランドが選択するのがTモール国際などの越境ECだ。越境ECであればNMPA(中国国家食品薬品監督管理局)に申請することなく販売できる大きなメリットがある。一方で越境ECは消費者とオフラインでの接点は持つことができない。濱野社長は「越境ECのみではブランド規模が成長しない原因には、オフライン接点を持てないことにあると考えている」と指摘する。

 その欠点を補うのが、トレンドエクスプレスが新たに開始するサービス「意中盒 -SURPRISE BOX-」だ。同社が提携するアプリやカルチャーセンター、ジムなどを利用する中国本土に住む1500万人の中から、企業の狙いに合った人にのみギフティングを行うサービスで、「リアル店舗のように実際に手に取って使うことで商品の良さを体感してもらいたい」という企業側のニーズに応える。

 仕組みとしては越境ECに商品を展示し、ユーザーにそこから商品を購入してもらう。購入費用はサービス側で補てんするため、消費者は無料で商品を試すことができる。また通常の発送とは異なり、ブランドイメージをつくる豪華な箱でラッピングするなどの演出で体験価値を上げるという。

 ギフティング後、企業側はユーザーアンケートを取ることができ、結果から商品の評価されているポイントや消費者像を知ることができ、中国での訴求ポイントの戦略を練る中で活用できる。例えばある男性向け化粧品ブランドは、これまで対象としてこなかった若年の寮生活をしている学生に商品を試してもらい、新たな商機を見つけるとともに「化粧品を使うべき場面がイメージできない」という消費者側の思いを理解するに至ったという。

 同社の中国事業を統括する子会社・数慧光(上海)商務諮詢有限公司(Trend Express China)の渡辺健太COO(最高執行責任者)は「単に市場調査をするだけでなく、消費者には商品を気に入ってもらい、リピートしていただく機会にしたいと考えている。また今後は本サービスからUGCを生み出す施策も考えていく」と語った。

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カラーリング後の髪の変化に着目 4種の専用アイテムで美容師とともに進めるカラーケア

 「ウエラ プロフェッショナル(WELLA PROFESSIONALS)」は9月、美容室専売品のカラーケアアイテム「カラーモーション+ 4ウィーク プログラム」を発売した。これはヘアサロンでのカラーリング後、毎週変わりゆく髪の変化に着目し、週ごとに異なる専用ケアをするという新コンセプトの製品。同ブランドによる研究の結果、カラーリング後には“色が不安定で著しく変化しやすい時期”“手触りや滑らかさが失われやすい時期”“パサつきやすくなる時期”“艶感が失われやすい時期”があり、それにピンポイントで対応することで色・質感・艶の整った理想的な髪の状態を保ち続ける。

 また、4種のアイテムを使う時期、使い方などについて美容師のアドバイスを受けてケアを進め、次回来店まで髪の状態を保つプログラムであるため、美容師と顧客との連携が必要不可欠。二人三脚でケアを行うことで、ワンランク上のヘアカラーの楽しみ方を提供するアイテムでもある。

4週間、週1回のケアで
髪の色・質感・艶を保つ

人気ヘアサロン「ミンクス(MINX)」の顧客が
「カラーモーション+
4ウィーク プログラム」を体験

「カラーモーション+
4ウィーク プログラム」を通じて
お客さまとの絆がより深まる

 一般的なカラーケア製品は、どの週でも使う製品は同じで、仕上がり感も同じ。その点「カラーモーション+ 4ウィーク プログラム」は4種類あり、各アイテムごとに使用する目的がピンポイントで、仕上がりも明確にイメージしやすいという点ですごく新しい。

 また、今はヘアカラーもただ“色がきれい”というだけでは満足してもらえない時代。色がきれいで、質感も良くて、艶も出ていて、その状態が長持ちするなど、複数の要素を求めるお客さまが増えている。そうした多角的な要望に対し、専用のアイテムが分かりやすく対応してくれるので、今のニーズにマッチしていると思う。さらに(一般的なカラーケア製品にありがちなのだが)使用後に髪が固くなるというデメリットがなく、普段使っているヘアケア製品と併用できるのでおすすめしやすい。トレンドのブリーチカラーは色落ちを感じやすいので、こういう商品はなくてはならないものになっている。

 4週にわたって、美容師の指示のもとに自宅で使ってもらうアイテムなので、自宅に居ながら「美容師さんの言っていた通り、使ったら質感が良くなった」などと実感してもらえれば、「カラーモーション+ 4ウィーク プログラム」を通じてお客さまとの絆がより深くなることも期待できる。

ライフスタイルに
組み込むことで、
しっかりとしたケアが可能に

 「カラーモーション+ 4ウィーク プログラム」の最大の特徴は、4週間にわたり、毎週異なったアイテムでケアすること。日々のスケジュールに組み込んで、髪の状態の変化を見ながら楽しみつつケアできるアイテムでもある。また「一般的なホームケア製品だと、使うのを忘れてしまったり、最初はきちんと使っていても次第に使わなくなってしまったりするケースも少なくない。その点『カラーモーション+ 4ウィーク プログラム』は使用目的がはっきりしているため、『髪がパサついてきたから使わなきゃ』といった感じで、髪の状態を見て思い出してもらえるので、しっかりとしたケアにもつながる」(佐藤ディレクター)という。ケアすることをライフスタイルの一環にしてくれるアイテムだ。

問い合わせ先
ウエラお客様相談室
0120-411524

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さよなら「セシルマクビー」! 全盛期を支えた元社員らが語る「キラキラ輝いていたあの時代」

 1990年代半ばから2000年代にかけて、若い女性のファッションを象徴する存在として社会現象も巻き起こした「セシルマクビー(CECIL McBEE、以下セシル)」(ジャパンイマジネーション)が、いよいよ幕を下ろす。旗艦店であり、往時は月商1億円を誇った渋谷109内の店舗が11月30日をもって閉店し、これで全店閉店となる。閉店を前に渋谷109店では、かつての人気商品やムック本などを展示するイベントを11月21~30日に実施。同イベントのために、現役社員だけでなく全盛期を支えたディレクターやプレス担当者らが再結集した。彼らにキラキラ輝いていた時代の「セシル」を振り返ってもらった。

 「『セシル』での10年間があったからこそ、今の自分がある」と話すのは、00年代の “東京エレガンス”ブーム時代の「セシル」を支えた名越万理・元ディレクター。90年代後半の“セクシーカジュアル”“ギャルファッション”のムーブメントで「セシル」に憧れ、大阪文化服装学院を卒業してジャパンイマジネーションに入社。13年に退社するまで、企画やディレクションを担った人物だ。現在はフリーランスとして、大手カジュアルSPAなどのディレクションに携わる。1990年代後半からブランドを支え続けてきたメンバーもいる。「渋谷109店で店長をしていた97~98年は、お客さんが絶えることが全くなかった。朝10時から夜9時まで休憩を取る間もなくレジを打ち続けていたし、販売員として働きたいという応募も多くて、毎日10~15人は面接していた」と振り返るのは、現役社員の手塚邦洋セシルマクビー営業部次長だ。手塚次長は95年にアルバイトとして入社。現在入社25年目の43歳で、まさに「セシル」と共に人生を歩んできた。

 閉店を前にして、何かイベントができないかと渋谷109から打診を受けたのが10月上旬。そこから急ピッチで準備を進めてきた。ただし、コロナ禍の中ではイベントとしてやれることも限られる。加えて、「現在の本社の事業部人員は自分も含めて4人とかなり減っている。そこで、名越元ディレクターや当時のプレスチーフに声をかけた」と手塚次長。再結集したメンバーで話し合ったのは、「『セシル』とは何か」。それに対する回答としてメンバーから口々にあがったのが、レオパード柄のミニワンピースやツイードジャケット、クラッシュベロアのベアトップやキャミソール、ロールカラーのAラインコートといったアイテムだった。当時を知っていれば「懐かしい!」「まさに『セシル』!」と言いたくなるものばかりだ。イベント用にそれらを復刻生産し、展示することを決めた(販売はしない)。

 近年の「セシル」店頭では白のシンプルなマネキンを使っていたが、復刻アイテムを展示するためのマネキンはゴールドがかった塗装を施して当時を再現。「全盛期の『セシル』のマネキンは、美容師と組んでメッシュや巻き髪などのトレンドを取り入れたウィッグを付けているのも特徴だった。当時の資料を探し出して、同じような華やかな巻き髪ウィッグを作った」と名越元ディレクター。他にも、往年の顧客を楽しませるためにアイコニックなロゴ入りショッパーや四角いミラーを復刻。DMを持参し来店した客にはそれらをプレゼントする。「今となってはよくある手法だが、20年前は『セシル』が他ブランドに先駆けて始めたものだった」と手塚次長が語るノベルティグッズやブランドムック本も、年代順に並べて「『セシル』のミュージアムのような空間を作る」という。

倉庫作業でもハイヒールは死守

 一時代を築いたブランドだけに、印象的なエピソードや思い出話が次から次へと出てくる。「僕は安室奈美恵さんと同い年だけど、97~98年頃は安室さんやMAXさんにワンボタンのパンツスーツなどを頻繁に貸し出していた。当時はまだプレスルームやプレス担当者といったものがカジュアルブランドにはなかった時代で、全て渋谷109の店頭でスタイリストに貸し出し対応していた」と手塚次長。「あの頃は毎日渋谷の日焼けサロンに通って肌を焼いていた。渋谷109で働いている販売員には、日焼けサロン側が割り引きしてくれていた(笑)」といった小話も。カリスマ店員の影響力が強かった時代だからこそだ。

 名越元ディレクターが在籍した“東京エレガンス”時代のエピソードとして出てきたのは、「今となってはハラスメントになってしまうが、どこでお客さまに見られても『セシル』のイメージが保てるように、販売員には通勤時も5センチ以上のハイヒールを履くように指示していた」(名越元ディレクター)というもの。「言い出しっぺの自分がそれを破るわけにはいかないので、年末に倉庫を掃除する時も毎年ハイヒールで通していた」と話す。「セシル」といえば、接客のしっかりした優秀な販売員が多いことも業界内ではよく知られていた。「個人の売り上げ額に対してプライドを持っている販売員が同業他社と比べても多かったと思う。とにかくみんなブランド愛が強かった。ノベルティイベントの告知などで各販売員は毎月のように顧客に300~400枚のDMを送っていたが、シールを貼るなど1枚1枚すごく作り込んでいたのをよく覚えている。お客さまとの関係も非常に近く、接客をしながら“人生相談”のような深い話をしているケースもよくあった」と手塚次長。

少女漫画の題材にもなった「セシル」

 ファッション誌はもちろんのこと、テレビの情報番組などにもよく取り上げられ、とにかくメディアへの露出が多かったのも全盛期の「セシル」の特色だった。これについては、2006~13年に同社に在籍し、今回のイベントにも関わっている中道あすか元プレスチーフがコメントを寄せてくれた。「ファッション誌は対象年齢やテイストの枠を超えて、当時の他ブランドでは考えられないほど幅広い媒体に掲載いただいていた。テレビの情報番組に取り上げられるケースも多く、その商品が発売される日は店のオープンと同時に大勢のお客さまが走り込むような状態だった」という。中でも「さすが『セシル』!」と思わせるエピソードが、「『セシル』を題材にした漫画もあった」という話。集英社の少女漫画誌「マーガレット」で、12年に「LOOK~CECIL McBEEの恋の魔法~」が連載され、コラボレーションアイテムなども企画していた。中道元プレスチーフ自身も漫画内に登場している。

 「セシル」は00~13年の14年間にわたって、渋谷109で売り上げナンバーワンの座に君臨。しかし、その後はマーケットの変化に対応しきれず、右肩下がりが続いてきた。模索の中で、シーズンごとにリブランディングを繰り返していた印象だ。「時代の半歩先を行くというのが、かつては『セシル』のプライドだった。それが、この5~10年は半歩先でなく、時代の主流と同じになってしまっていた」と手塚次長は省みる。「店舗数も増え、ブランドの規模はすごく大きくなっていた。一方で、世の中は“私だけのブランド”と思えるようなストーリー性のあるものを個々が発信していく時代に変わっていった。そこにギャップがあった。変えたいけど変えられない。作り手の側には、そういったジレンマがあったと思う」と、名越元ディレクターは外から見ていて感じていたという。

 「セシル」は1987年にスタート。96年頃に渋谷109を発信源に“セクシーカジュアル”“ギャルファッション”ブームに火が付くと、その代表ブランドの1つとなった。2000年代中盤以降は、赤文字系雑誌や「東京ガールズコレクション」と連動した“東京エレガンス”の波をつかんで成長。しかし、08年の「H&M」上陸や15年の「ジーユー(GU)」のガウチョのヒットに象徴される競合状況の激化、SNSの拡大などの中で、次第に影響力を失った。ジャパンイマジネーションは今後は「アンクルージュ(ANK ROUGE)」「ジェイミーエーエヌケー(JAMIE エーエヌケー)」「スタニングルアー(STUNNING LURE)」「デイシー(DEICY)」の4ブランド事業に集中する。

■「CECIL McBEE THANK YOU CLOSE EVENT」
開催期間:11月21~30日
場所:渋谷109の2階
住所:東京都渋谷区道玄坂2-29-1
注:新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、混雑時は展示ブースは20分ごとの総入れ替え制を予定。その際は店頭で入場時間を指定したチケットを配布する。渋谷109内で行列を作り、待機することは不可

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健康的な笑顔とライフスタイルが人気のモデル・忍舞の輝く女性になるための“自分らしさと自信”

 仕事にプライベートに、いろんな選択肢があるからこそ、幸せのカタチだって人それぞれ。では本当の意味での“自分らしさ”ってなんだろう。今の自分に自信を持つためには、心身ともに毎日美しくいることが大前提。乾燥しがちな肌の保湿はもちろん、脱毛だって忘れてはいけない重要な課題の一つだ。ここでは自分らしく生きられるための素敵なヒントを探るべく、毎日を豊かに輝く女性たちをフィーチャー。第4回は、モデルとして活躍するかたわら自身のブランド「ワム(WoM)」をプロデュースする忍舞さんが登場。モデル業に加えて、日々の子育てなど彼女の充実したライフスタイルをクローズアップする。さらにキメ細かな美肌に欠かせない家庭用光美容脱毛器“スムーズスキン ピュア”を使用し、その効果や感想を聞いた。

”子育ても仕事も、
頑張りすぎないからこそ楽しめる”

WWD:モデルとして母として、さらに自身のブランド「ワム」のディレクターとして、さまざまな顔をお持ちですが、バランスよく両立させるために心掛けていることはありますか?

忍舞:仕事も子育ても、特に切り替えはしていません。すべてが楽しいから。やりたくない!と思うようなことは最初からやらないようにしています。だって、興味のないことを始めてもきっと続かないから。そこは自分の気持ちや直感に従います。しいて言うなら、好きな仕事が息抜きになっているのかも。

WWD:いそがしい毎日を過ごす中で、オンオフの切り替えはどのようにされていますか?

忍舞:すべてを完璧にこなそうとしても、無理がたたります。そこは自分に厳しくしすぎず、自分なりのペースでこなせればいいなと思っています。私の場合は、子育ても仕事もすべて好きでやっていることなので、オンオフという感覚はとくにありません。頑張りすぎないからこそ楽しんで続けられるのかなと思いますね。

WWD:子育て中は「オシャレができない」という声も多いですが、実用性がありつつも自分らしくファッションを楽しむためには?

忍舞:今年の12月で2歳になる息子がいます。もう本当にワンパクで(笑)。なので、子どもと遊ぶときは動きやすいデニムスタイルが多いですね。アクセサリーもつけないしシャツもあまり着ないかも。抱っこしていると子どもに引っ張られちゃうから(笑)。でも、子育て中だからって、オシャレを断念しちゃうのはもったいない。そんな女性に向けて「ワム」をプロデュースしました。働くママはもちろん、カジュアルだけどスタイルが良く見える服、なおかつ上質な素材で、着ていて気持ちのよい服を提案しています。楽なのにオシャレに見える、それは働くママにとってモチベーションを上げるための大事な要素だと思っています。「ワム」には、私の理想をすべて詰め込んでいます。

WWD:母として子育てや家事をこなしながらモデルとしても活躍する忍舞さんですが、日常で行なうプチぜいたくとは?

忍舞:一日の終わりの晩酌かな(笑)。そのときの気分で、ビールや日本酒をセレクトしています。ワインも好きで、息子を寝かせたあとにしっぽりと楽しんでいます。子どもや愛犬と一緒に太陽の下で思い切り遊んでいるときも、ぜいたくな幸せを感じますね。

”発酵の力が与える健康と美の秘けつ”

WWD:インスタグラムでは、ナチュラルなライフスタイルで多くの支持を集めていますが、食へのこだわりを教えてください。

忍舞:心身ともに健康でいるために、外側からだけでなく内側のケアも心掛けています。食は自分自身をつくる源ですから。たとえば季節の野菜を使ったお総菜だったり、子どものおやつにはオートミールのクッキーを作ってあげたり。梅干しも自家製です。あと食事には必ず発酵食品を取り入れるようにしています。お塩の代わりに塩麹を使ったり、お醤油の代わりに醤油麹だったり。私の料理の調味料として最適なんです。柚子胡椒も自家製です。混ぜて放置するだけなので誰でも簡単にできます。お料理だって、頑張りすぎたり気合を入れすぎると面倒になって長く続かなくなる。何事も難しく考えない方がいいんです!

WWD:発酵食品を取り入れるようになってから、体に何か変化を感じるようになりましたか?また、美しく輝き続けるために日ごろ行なっているビューティケアを教えてください。

忍舞:発酵食品を取り入れるようになってから生理痛がぴたっと止まりました。発酵食品は日本人の食生活になじみのあるものばかりなので、腸内環境を整えてくれるだけでなく、肌にもよい影響を与えてくれます。あと、乾燥しがちなこの季節は、お風呂上がりに無添加のオイルを全身に塗ってマッサージをしたり、うぶ毛処理として“スムーズスキン ピュア”も週1のルーティンに取り入れています。

“毛穴知らずの美しい肌は
日ごろの積み重ねが大事”

WWD: “スムーズスキン ピュア”を使用してからどのような効果が見られましたか?

忍舞:コンパクトで使いやすいので、凹凸のある膝にも照射しやすいし、ケアする部位によって3つのモードから選べるのが安心。皮膚の薄い顔まわりは「ジェントルモード」で、脚など範囲が広い部位には「スピードモード」で、くまなくスムーズに処理できました。週1回、4週間の継続使用で、うぶ毛や毛穴が目立たなくなりましたね。サロンに行く手間が省けるので、気になる箇所だけパッと済ませられるのも便利です。

WWD:ムダ毛のない美しい肌を手に入れることで、気持ちや行動にどのような変化を感じましたか?

忍舞:撮影時にスカートをはくことが多いのですが、ためらわずに自信を持って肌を出すことができるのがうれしいですね。脱毛処理はもちろん、美しい肌は日頃の積み重ねが大事なのだとあらためて実感しました。

WWD:モデルとして母として、新たにチャレンジしたいことや目標はありますか?

忍舞:食に関する提案を積極的にやっていきたいです。ビーガンは美意識の高い人が取り入れるもの、という認識がいまだに多いと思いますが、海外のように選択肢の一つとして日本でも気軽に取り入れられるようなきっかけをつくっていきたい。いつか、ビーガンスイーツと「ワム」の服を同時に楽しめるカフェをオープンさせたいですね!

 よりヘルシーな美肌を手に入れるなら、イギリス発の家庭用光脱毛美容器「スムーズスキン」の新モデル、“スムーズスキン ピュア”をぜひ試してみて。最先端テクノロジーを用いた同製品は、10段階のスキントーンセンサーを搭載しており、使う人の肌に合った最適なパワーで高い脱毛効果を実現してくれる。軽量で持ちやすいコンパクトな形状なので、凹凸のある部位も含めて高速照射で全身のケアがスムーズに行えるのもうれしい。ムダ毛のないキレイな素肌を保つことで、今までのコンプレックスを解消し、指の先まで自信に満ち溢れた新しい自分に出会えるはず。

PHOTOGRAPHS:TSUKASA NAKAGAWA
TEXT:MEGUMI OTAKE

問い合わせ先
スムーズスキン カスタマーサポート
0120-791-355

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中国コスメはなぜコラボするのか?人気アイテムから見る拡散戦略

 中国では国産コスメが急成長しており、日本や東南アジアでも話題となっている。それらの製品の中で目につくのが、キャラクター、ブランド、建造物など多様なコラボレーションだ。

 中国市場では2015年ごろから、IP(Intellectual Property、知的財産)が注目されている。IPとは一般に認知度が高く、大規模なファン層が存在し、強力な収益化能力を持つものを指す。具体的にはブランドやコンテンツ、キャラクター、人物などがIPと呼ばれる。

 こういった異業種のIPとブランドがコラボすることで話題を生んだり、新客を獲得したり、ブランド理解を深めたりと多くの効果が期待できる。こうしたブランドやキャラクターと自社の商品を掛け合わせて目新しさや希少性を提供する戦略をクロスボーダーマーケティングという。

 こういったコラボアイテムは、特に1990年代生まれ以降(30歳以下)の若者が主な消費者とされており、ファッションや化粧品のメイン消費者層とも重なる。今回は実際に中国で販売されたコラボ商品の事例から、成功するコラボの秘訣を読み解きたい。

世界的に有名な芸術とのコラボ

 この数年、中国の化粧品企業は多くの芸術関連コラボを販売した。CBNデータによると、19年の国内IPライセンス市場では、芸術、文化、美術館との共同コラボレーションが17%を占めており、若い消費者が文化的に意味のある製品への関心を高めているという。

 日本でも販売される中国コスメ「ズーシー(ZEESEA)」は、特に芸術との結びつきが深い。ブランドは「使用する人に芸術のような美しさを与え、日々をよりカラフルなものにする」という理念があり、その表現方法として芸術関連コラボを選択している。これまでに大英博物館や、画家パブロ・ピカソ(Pablo Picasso)などとコラボし、特に大英博物館コラボの「ミステリーエジプト」シリーズのルースパウダーは18年に美容アワードのひとつ、美粧V賞 でメイクアップ製品の年間トップ10に選ばれた。

 このほか、中国スキンケア「阿芙(AFU)」は画家フィンセント・ファン・ゴッホ(Vincent van Gogh)とのコラボ製品、中国コスメ「ランサー(LANSUR)」は英V&A博物館に所蔵される画家アルフォンス・ミュシャ(Alfons Mucha)の作品とのコラボ製品を販売し、いずれも話題となった。 また最近ではルーブル美術館がTモール(天猫)に旗艦店を出店し、中国のメイクアップアーティストブランド「マリー ダルガー(MARIE DARGAL、瑪麗黛佳)」とコラボ製品を販売している。

中国風“国潮”を取り入れる

 中国では18年ごろから“国潮(グオチャオ)”という、中国伝統文化の要素を取り入れたトレンドが起こった。検索エンジン百度(バイドゥ)のレポート「国潮プライドビッグデータ」によると、特に人気のあるIPには故宮(紫禁城)や敦煌といった歴史的建造物や都市も入った。

 中国コスメでも“国潮”を取り入れるブランドは多く、コスメブランド「毛戈平(MAOGEPING、マオ グァ ピン)」は故宮と、中国コスメ「カズラン(CARSLAN)」は敦煌博物館とコラボして話題に。 また中国コスメ「キャットキン(CATKIN)」は北京・頤和園とコラボし、頤和園の楽寿堂にある屏風「百鳥朝鳳」をモチーフにした3Dパッケージを製作。口紅の一部カラーは売り切れとなる人気だった。  

 中国コスメ「完美日記(パーフェクトダイアリー)」の人気アイシャドウは、中国の自然や地理に関する雑誌「中国国家地理」とコラボしている。中国の美しい景色や自然からインスパイアされたカラーをまぶたにまとうというコンセプトのアイテムで、ウェイボーでは愛国心を持つユーザーたちから「アイラブチャイナ」といったコメントが多数寄せられている。 愛国心という多くの人が持つ要素を持つIPと国産ブランドのコラボは相性が良く、受け入れられやすい反面、“国潮”ブランドの差別化が難しくなっているという声もある。

国民的アイテムとの異業種コラボ

 中国の若者トレンド“国潮”は、コスメとは縁遠い存在をも結びつける。中でも大きな話題になったのは、国民的なキャンディー「大白兔奶糖」の香りを再現した、香水ブランド「気味図書館(SCENT LIBRARY)」のフレグランスだ。“子どものころの思い出”として親しまれるミルキーなフレーバーに、多くの人が懐かしさを感じて買い求めた。

 同じように大衆の懐かしい思い出を喚起させたのは、ロレアル傘下の「羽西(YUESAI)」と「新華字典」のコラボだ。「新華字典」は1953年の初版以来続くロングセラーの国民的字典。このIPを使用することで、2000年に設立したブランドの若返りを図るだけでなく、中国医学と漢方スキンケアというブランドアイデンティティーと、中国文化と伝統の知恵を継承する字典の要素を結びつけイメージ作りを行った。

 また、昨年9月に越境ECのTモール国際への出店で中国進出した「フェンティ ビューティ バイ リアーナ(FENTY BEAUTY BY RIHANNA以下、フェンティ ビューティ)」は今年5月、若者に人気のティースタンド「喜茶(HEYTEA)」とのコラボ製品を発売。「フェンティ ビューティ」は既にハイライトなど人気製品も一部あったが、ブランドとしての人気は同価格帯の海外ブランドに劣る。また価格帯も高く、よりブランド認知を広げる必要があった。そこでこのコラボを発表すると瞬く間に話題となり、ウェイボーのホットリストにも登場した。

アニメ、ゲーム、コミックとのコラボ

 「M・A・C」と中国の人気ゲーム「ストライク オブ キングス(STRIKE OF KINGS、王者荣耀)」のコラボコレクション「M・A・C アーナー オブ キングス」は、そういった若者の心を反映している。元々ネットユーザーの間ではキャラクターのイメージに近い既製品を探すのが人気で、製品はその流れを汲む形で作られた。リップカラーはゲームの登場人物の性格や物語、イメージを反映しており、ゲームファンの評判もよく、大きく拡散された。

 また、今年公開になったディズニー映画「ムーラン」関連の製品も多数発売された。主人公のムーランは中国の伝説の女性をモデルとしており、その勇ましい姿から人気が高い。中国スキンケアブランド「三草両木」はこの国民的IPとコラボすることで全ての自立した女性に敬意を表し、“現代のムーラン”の肌を守るというメッセージを発信している。

 中国コスメ「カラーキー(COLORKEY)」も、ムーランとのコラボ製品を販売した。アイテムにはムーランが持つ国への忠誠心、勇気、誠実さという精神的な象徴をそのままデザインしている。さらにブランドアンバサダーの蔣一僑にムーランのイメージメイクを施したビジュアルを公開。消費者向けには画像加工アプリ「フェイスユー(FaceU、激萌)」で、手軽にムーランのイメージメイクを楽しめるフィルターを配布し、話題と拡散を狙った。

 これらのコラボは話題を生んだ成功例だが、うまくいかなかったコラボ製品との違いは何か。中国ではコラボは「1 + 1 > 2」だといわれている。コラボとは単純に「2」にするために行うものではなく、相互のシナジーを生むことで「2」以上の成果を得るものという意味だ。そのためには、流行りやIPの人気だけでなく、よりブランド価値を消費者に理解してもらうためのコラボ相手を見つけ、またそのコラボ意図を明確化することが重要だ。

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若手スタイリストが惚れる新生「ボッテガ・ヴェネタ」の魅力 濱本愛弓 編

 「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」はこのほど、表参道に新たなフラッグシップをプレオープンした。クリエイティブ・ディレクターのダニエル・リー(Daniel Lee)が監修する同店は、ブランドが築き上げてきたものを受け継ぎながら、新しいコンセプトを取り入れたフレッシュな空間になっている。オープン直後、ダニエルが手掛ける「ボッテガ・ヴェネタ」のファンの1人であり、若手スタイリストとして注目を集める濱本愛弓が来店した。

 濱本は仙波レナに師事し、2018年に独立した。モード誌でのスタイリングに加え、自身がモデルとなって撮影を行ったり、商品をプロデュースしたりと、スタイリストの枠にはまらない活動を見せている。「ダニエルの絶妙な色彩感覚に注目している」と話す濱本に表参道店で自由にコーディネートを組んでもらった。

スタイリスト濱本愛弓が選ぶ
「ボッテガ・ヴェネタ」

 ファーストルックはキャメルのコートと、パープルのブラウスにフリンジのスカートを重ねた。「フリンジのアイテムは個人的にも好きなアイテム。さまざまなファッションブランドで経験を積んだ、ダニエルのバックグラウンドが反映されていると思いました。ストーンをちりばめて上品に仕上げるところがさすがの落とし込みです。コートは計算されたラインで美しく構築的ですてきだったので選びました」。胸元にはゴールドのネックレスを合わせた。「大ぶりのゴールドはチープに見えてしまうこともありますが、ダニエルの出すゴールドはとても上品。アクセサリーだけでなく、小物やバッグの装飾としても大胆にあしらわれているので、毎シーズンチェックしています」。

 セカンドルックは表参道店限定色の“ザ・パドル” ブーツにロングドレスを合わせ、ゴールドのメタルを施したホワイトのバッグをアクセントに加えた。「エレガントなドレープで体のラインを強調するシルエットのドレスに、コロンとした可愛らしいシルエットが特徴のブーツを合わせてみました。普段の私のスタイリングではアクセサリーをたくさんつけるのですが、今回はドレスのきれいなラインを生かしたくてあえてつけませんでした。『ボッテガ・ヴェネタ』を通して新しい自分を発見できた気がします」。

色彩豊かな大理石を敷き詰めた
表参道のフラッグシップ

 店内は自然光が入る開放的な空間で、床には色彩豊かな大理石を敷き詰めた。ブランドのアイコニックな“イントレチャート”のデザインのソファがブランドの世界観を演出する。「入り口のドアノブのデザインから、入店する際から気持ちを高揚させる工夫がされているなと思いました。デザイン性の高い鉢植えやユニークな形の鏡など、店内はモダンとアートの要素が混ざっていてちょっとした美術館のような雰囲気を感じます。私も今後はスタイリストの枠にとらわれず、活動の幅を広げたいと思っています。これまで培ってきた色彩感覚を生かして、将来的には空間の提案なども行っていきたいと考えています」。現在同店は1階のみの営業だが、来春には2階と3階も開かれグランドオープンする。

 同店では“ザ・パドル” ブーツから表参道店限定色の“デューン”を販売する。そのほか限定アイテムとして“キャンピング”カラーのトートバッグ、同じく“キャンピング”カラーのキルティングナッパのサンダルをそろえる。

INFORMATION
BOTTEGA VENETA OMOTESANDO FLAGSHIP

住所:東京都渋谷区神宮前5-1-5
営業時間:11:00~20:00
電話番号:03-5962-7630

PHOTOS(MODEL):MAYUMI HOSOKURA

問い合わせ先
ボッテガ・ヴェネタ ジャパン
0120-60-1966

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ティックトックだけではない 中国でホットな動画アプリ

 何かと話題のティックトック(TikTok)が中国発のアプリであることは広く知られているが、中国にはそのほかにもさまざまな動画アプリがある。

 中国インターネットネットワーク情報センター(CNNIC)の「中国インターネット開発状況に関する統計報告」によると、 今年6月時点で中国のオンラインビデオ(短時間動画を含む)のユーザー数は8億8800万人に達した。これは全体の94.5%を占めており、ネットを利用する大半の人が動画から情報を得ているということになる。

 国民のライフスタイルに密接する動画は、ファッションや化粧品業界にとっても欠かせない。中でも知っておくべき動画アプリやプラットフォームを活用事例とともに紹介する。

抖音(Douyin、ドウイン)

 抖音はティックトックを運営する中国バイトダンスが、中国向けに展開するアプリだ。見た目はティックトックそっくりの短時間動画アプリだが、実際には別アプリで、中国アカウントでなければダウンロードすることもできない。

 中国のインターネットデータ分析を行うクエストモバイル(QuestMobile)によると、新型コロナ禍の今年3月には月間アクティブユーザー数(Monthly Active Users、MAU)が5億を超えた。若年層に加えて30歳以上のユーザーも多く、60歳を超えた中高年世代ユーザーも増えている。芸能人や企業、KOL(Key Opinion Leader、中国のインフルエンサーのこと)が発信する高品質な動画が多いのも特徴だ。またアプリには抖音小店というEC機能があり、商品や外部ECへのリンクを貼ったライブコマースを行うことができる。

 抖音の活用事例として、中国コスメ「完美日記(PERFECT DIARY)」が新作のアイシャドウパレットを販売する際、短時間動画の配信とライブコマースを行った。まず短時間動画では新しいアイパレットを紹介するため、コロナ禍で定番になったマスク着用時のための“マスクメイク”紹介動画を制作し、役立つ情報を得られるコンテンツとしてユーザーの興味を引いた。ライブコマースでは8人のスターを招き、抖音で芸能人コンテンツを視聴するファンを呼び寄せた。短時間動画とライブコマースを組み合わせることで、商品の認知獲得から購買促進までをひとつのアプリで行っている。

快手(Kuaishou、クアイショウ)

 快手は抖音に近い短時間動画アプリだ。抖音と異なるのはユーザー層で、人口の多い内陸部(3〜5線都市、または3~5級都市)のユーザーが多い。特徴としては、ユーザー発信のコンテンツが多く、エンゲージメントが高いことを売りにしている。一般人の口コミやライフスタイルの共有が盛んだ。また抖音と同じく快手小店というEC機能を持ち、外部ECとの連携が可能なライブコマース機能もある。

 中国スキンケアブランドの「韓束(KANS)」が販売する“金剛侠マスク”は、ゴールドと炭を用いたフェイスマスクとして人気が高い。その一因に、“短時間動画映え”する見た目がある。マスクは着けると蜂の巣状のゴールド模様が現れ、誰が動画を撮っても興味深く目を引くコンテンツになる。KOLから一般人まで多くの人が着用動画をアップしており、ブランド認知の向上に役立っている。

ビリビリ(Bilibili)

 ビリビリは2009年にスタートした動画共有サイトで、日本のニコニコ動画に近いサービスだ。視聴者のコメントが動画の上を流れる“弾幕コメント”機能があり、参加型のサイトとなっている。特筆すべきは、ユーザーの8割が11〜30歳と若者が多いこと。そのため、若者にリーチしたい企業から注目されている。

 元々アニメ、コミック、ゲーム(ACG)などのサブカルチャーがコンテンツの大多数を占めていたが、現在は美容やファッションなどライフスタイルコンテンツも徐々に増えている。ほかのプラットフォームと比べて長めの動画(3〜10分程)を投稿するため、より専門的知識を持つ人や、ビューティテクニックのある投稿者が多い。

 企業はKOLとコラボして発信したり、生放送で視聴者とのコミュニケーションを図ったりしている。またドラマ仕立ての動画を配信して娯楽を提供しつつブランド理解を深めてもらうケースも多く、中国スキンケアブランド「自然堂(CHANDO)」はロリータやコスプレイヤーが登場する動画「支流大学」を、「ロレアル パリ(LOREAL PARIS)」は15分弱にもなる芸能人出演の短編ドラマ「時光魔暦」を配信している。

ライブコマース

 新型コロナ禍でライブコマースはさらに人びとの身近な存在になった。中国・iiメディアコンサルティングの調査によると、中国ライブコマースの市場規模は年内に9610億元(約14兆4150億円)に達し、中国の小売総額の約8.7%を占める見通しだ。

 ライブコマースは商品を売るための配信ではあるが、ブランドの認知を拡大し、理解を深めるという効果もある。最近では芸能人をゲスト起用する配信も多く、独身の日(W11)の販売期間にもさまざまな出演者が登場。中国トップのライブ配信者、薇婭(Viya)の放送には人気女優アンジェラベイビー(Angelababy)が出演。また“口紅王子”として知られる人気ライブ配信者、李佳琦(Austin)の配信にはコスメブランド「レッドアース(RED EARTH)」のアンバサダーで女優の舒淇(スー・チー)が出演した。

 さまざまな娯楽要素をライブコマースにプラスすることで、消費者は賢く買う以外の目的で視聴し、より広く拡散されるようになった。

 このほか、短時間動画にはタオバオ(淘宝)の店舗SNS機能、微淘(Weitao、ウェイタオ)やSNSアプリのRED(小紅書、Xiaohongshu、シャオホンシュ―)、ウェイボー(微博)、ウィーチャット(微信)などさまざまなアプリで動画発信が可能だ。

 情報過多な中国では、品質が成熟し娯楽性や情報性に優れた動画コンテンツは、消費者をよりひきつけるために不可欠な存在となっている。

 

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【家飲み】発売から10年。スパークリング清酒「澪」は家飲みでも浸透したのか?

 2011年に発売した、宝酒造のスパークリング清酒「澪」。当初は、百貨店や飲食店など限定で販売していたが、2013年秋からは販売ルートをスーパーなどにも拡大して、売上を大きく伸ばしている。飲食店では定着した「澪」であるが、家庭では浸透したのか。
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【ホーム】発売から10年。スパークリング清酒「澪」は家飲みでも浸透したのか?

 【ホーム】は、飲食店での感動を家庭に広めるためのマーケティングニュースとして、定期的に配信。  2011年に発売した、宝酒造のスパークリング清酒「澪」。当初は、百貨店や飲食店など限定で販売していたが、2013年秋からは販売ルートをスーパーなどにも拡大して、売上を大きく伸ばしている。飲食店では定着した「澪」であるが、家庭では浸透したのか。
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カスタマイズサービスで「ユアジャパン」が選ばれる理由

 英・ロンドン発「ユアライブ」は、ユーザーがタッチパネルディスプレイで自由にカスタマイズしたデザインを、プリントや刺しゅうでTシャツ、トートバッグ、キャップなどにその場でライブプリントし、提供するサービスだ。2013年に英国のユアストア社がサービスを開始し、日本のほか米ニューヨークやロサンゼルス、韓国、香港にも支社を持つ。日本法人のユアジャパンは2017年から「ヴォーグ(VOGUE)」とのコラボレーションを皮切りにファッション、ビューティ、エンタテインメント分野へ裾野を広げている。

「自分だけの1着」を
その場で届ける

 同社のカスタマイズサービスは、専用アプリを搭載するタッチパネル式のモニターで行う。直感的な操作で誰でも簡単にデザインできるのが特徴で、アパレルで最も導入事例が多いTシャツであれば好みのカラー、グラフィックやレタリングを選択・配置し、自分だけの一着を作ることができる。
 
 アーティストのライブやレセプション、ポップアップストアなどにモニターをプリンター機とともに導入する事例も多く、デザイン決定から数分でTシャツにプリントをアウトプットし、その場で手渡しが可能だ。会員や顧客などに向けた特別なサービスとして、差別化している企業もある。「デザインを自分で作れて、しかもそのTシャツがその場で手に入るという、2度の感動を感じていただけるサービスはほかにない」と由羽弘明ユアジャパンCEOは胸を張る。モニターのみを設置しているアパレルの店舗などでも、ユアジャパンは親会社コネクトインターナショナルがオンデマンドプリントの製造工場・配送網を抱えているため、注文から1〜2週間ほどの短納期で客のもとへ届けることができる。 グローバルではすでにユアライブのサービスの活用が大きな成果につながっている事例もあり、「ポロ ラルフローレン(POLO RALPH LAUREN)」は定番のポロシャツのカスタマイズ商品が大きな収益源の一つになっている。

消費者の生の声を元に
ブラッシュアップ

 リアルイベントから事業を始め、消費者と直接接点を持ってきたユアジャパンは、BtoBサービサーでありながらその先を見据えた「顧客体験」に何より重きを置く。「大物アーティストのドームツアーに付いて全国を行脚したこともあれば、ゴルフイベントで大雨の中ライブプリントをしたこともある。お客さまの生の声を第一にブラッシュアップを重ねてきた僕たちのカスタマイズのシステムやプリントの品質は、他に負けないという自負がある」(鈴木由洋ユアジャパンCOO)。サービスは本国のひな形を元に、クライアントに応じて柔軟にアレンジし納品する。そのため、クライアントのブランドイメージ、顧客特性などをコンサルティングした上での最適なサービス設計も重要なポイントだ。たとえば、一年以上をかけて作り上げ、11月に渋谷パルコに導入する「ポケモンデザインラボ」のTシャツのカスタマイズサービスは、151匹という膨大なキャラクターとデザインの組み合わせをストレスなく選べる仕組みづくりに腐心した。「ファンは小さいお子さまから年配のお客さままで幅広い。お客さまがどこまでのカスタマイズ性を求めているか、どこに楽しさのツボがあるかを考え、設計の最適解を導き出していった」。

ECでのカスタマイズサービスを
拡大

 コロナ禍で消費者の価値観や消費行動が急激に変化しているが、「小売業の多くが存在意義が見直しを迫られる中、低リスクかつサステナブルなオンデマンドビジネスに活路がある」(由羽CEO)とみる。今後注力するのが、EC上でのカスタマイズサービスの拡大だ。「カスタマイズサービスはこれまで、あくまで“プラスアルファ”のサービスとして捉えられてきたが、いよいよ既製品と同列で語られる時代がくる。僕らはその先駆者として成果を出し、カスタマイズサービスの存在感を高める役割の一旦を担うとともに、世界を視野に事業を拡大していきたい」。

問い合わせ先
YR Japan
03-5778-9854

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40代ショップオーナーと20代ユーチューバーが語る「古着」の現在地点

 東京・高円寺と吉祥寺に古着店「サファリ」を6店舗経営する村山佳人フォーリーフ社長と、古着系ユーチューバーのゆーみん&きうてぃ。世代も立場も異なる3人に、「古着」を取り巻く環境の変化や未来について聞いた。

WWD:コロナショックを受けて世の中がさまざまに変化した。その中にあって古着は今、逆境にある?それともピンチをチャンスに変えられている?

村山佳人フォーリーフ社長(以下、村山):“古着”とひと口に言っても、現在ではかなり広義な意味を持つと思う。菅田将暉さんやりゅうちぇるさんがけん引した古着スタイルは、ファストファッションの同質化に飽きた10~20代の若年層を引き付け、下北沢を中心に原宿や三軒茶屋などでバブルともいえる状態を生み出した。やはり若者は手軽に、つまり安価に個性を主張したいのだと思う。下北沢では、すでにコロナ以前の売り上げをクリアしていると聞く。僕ら40代が彼らくらいだった時の、つまりファストファッション前夜の“安い服といえば古着しかなかった”時の感覚に戻っているのかもしれない。一方で、ビンテージを頂点とするアメリカ古着は“オジサン化”してしまっている。もちろん、そこにゆるぎない信念を持つ層は一定数いて、日本人が少しずつ研究・開発してグローバルスタンダード化した体系を引き続き礼賛する動きもある。要するに二極化しており、後者にとってはここが正念場だとも思っている。だからサファリはランチェスター経営を目指している。とにかく質にこだわり、一番店でありたい。

WWD:20代のゆーみん&きうてぃの意見は?

きうてぃ:僕の入り口がまさに、菅田将暉さんやりゅうちぇるさん的“なんちゃって古着”だった。それから現行品(ブランド物)を通って、現在は“オーセンティック古着”が楽しい。それをユーチューブを通して視聴者に伝えている。好きだから市場として活性化してほしいし、おこがましいがその啓蒙活動をしているつもりだ。

WWD:視聴者は同世代が多い?

ゆーみん:25~35歳が25%ほどで中心だが、10代もいるし50代もいる。われわれ20代にとってなんちゃって古着も流行であり、SNS等に影響されてその波に乗った人は多い。ただ若年層のサイクルは早く、火の付いたものが廃れるのもあっという間。しかし上っ面を流れていくだけはつまらないし、皆トレンドを追いかけることに疲れていると感じる。だから、ユーチューブでオーセンティック古着の魅力を伝える活動を始めた。オーセンティック古着にはメンズ服の基礎が詰まっているので。

WWD:ユーチューブの視聴者からリクエストが届くことも多い?

きうてぃ:僕らのもとに届くのはミリタリーを求める声。「ナイジェル・ケーボン(NIGEL CABOURN)」や「コモリ(COMOLI)」の影響もあると思うが、決定的なのはなんちゃって古着にはミリタリーがない(少ない)ということかと。

WWD:彼らのような若者の存在は、サファリにとっても応援団なのでは?

村山:その通りで、アメリカンビンテージをモチーフにしたメンズファッション誌「フリーアンドイージー(FREE & EASY)」(イースト・コミュニケーションズ)が休刊した時は、“さぁ、これからどう市場を維持してこう?”と悩んだ。ゆーみん&きうてぃの専門はヨーロッパ古着だが、きうてぃの働く「アンコール」は高円寺におけるUK古着の先駆的ショップで、正直、最初は“高円寺で英国物は無理なのでは?”と思ったが今や行列店に成長している。これからはアメリカではなく、英国をはじめとするヨーロッパなのだろうと感じた。

WWD:ヨーロッパ物の追い風は感じる?

ゆーみん:僕らのチャンネルが跳ねたきっかけはフランス軍のカーゴパンツ“M-47”の解説動画だったのだが、これが今やバブル状態で価格も高騰。4万~5万円が中心で、サイズがよければ7万円で売買されている。

村山:僕ら世代の感覚では8000円なので、ものすごい値上がり率だ!

ゆーみん:ジャンルではなく、アイテム単位で火が付くのが若年層の特徴だと思う。オーセンティック古着の価値が認められることはうれしいが、それは点でしかないから危険だ。一方で、単純に“知らない”ことの裏返しだとも思う。だから僕らがもっともっとがんばらなくては。

きうてぃ:チャンネルを運営していて、視聴者の古着感が変わってきていると感じる。皆がミーハーでいてくれたから盛り上がったことは事実だが、最近は“もっと深い情報を知りたい”というコメントも届くようになり、内心“やった!”と思っている。

WWD:かたや古着の体系化が進み、ビンテージが投資対象となっている一面もある。

村山:残念ながら、指摘の通りだ。「リーバイス(LEVI'S)」「ロレックス(ROLEX)」「ゴローズ(GORO'S)」がサファリの人気トップ3で、古着店としてはやはり好きな人に買ってほしいが、そうも言っていられない状況になっている。もちろん、これもビジネスなのだが……。

WWD:自粛期間中、総じてアパレルECは伸長した。古着は?

村山:サファリでも4月にEC制作サービスのベイス(BASE)を導入した。まさに救世主的活躍で、それまでEC化率はほぼゼロだったが、6~7月の売り上げの6~7割を占めるまでに急成長した。

きうてぃ:僕の働いている「ミリタリア」や「アンコール」でもベイスを始めた。緊急事態宣言を受けて実店舗を約2カ月閉めたが、その間の売り上げを維持することができた。

ゆーみん:僕が運営する古着EC「フロムアンティーク」も、19年の売り上げがまだ小さかったこともあるが、3~6月は前年同期比をクリアできた。当然、ユーチューブの影響が大きい。

村山:古着というジャンルは案外、コロナのダメージを受けていないのだと思う。少なくとも古着店が閉店したという話を現時点で聞いていない。

WWD:それはベイスやユーチューブなどデジタルツールで、実店舗休業中も顧客とつながり続けられたことが一因?

きうてぃ:そうだと思う。それに、これは古着ファンとして意見だが、ひいきのショップが大変な時に応援したいという気持ちもある。続けてほしいから、それが消費行動につながったのでは?

WWD:サファリは今後もデジタル化を進める?

村山:そう考えている。それこそユーチューブを始めようかと(笑)。

ゆーみん&きうてぃ:ぜひ!

村山:古着の持ち込み客はもちろん新客を増やしたくて、そのためには認知拡大が必要。だからこそのユーチューブだ。

 「WWDJAPAN.com」では近日、3人の“今、気になるアイテム”や“プロが教える値上がり必至のアイテム”について紹介する動画もアップ予定なので、そちらも楽しみにしてほしい。

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“そんな時”こそ「真実を語って」欲しい エディターズレター(2020年8月14日配信分)

※この記事は2020年8月14日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

“そんな時”こそ「真実を語って」欲しい

 このメルマガで何度かお話した、「レベッカ ブティック」の赤澤えるチャンが新会社「私たちの株式会社」を立ち上げたそうです。「レベッカ ブティック」は、ストライプインターナショナル傘下のブランド。ストライプと決別するワケではなく、ストライプではできないことに「私たちの株式会社」で挑戦する。そんなカンジのようです。

 「面白いな」と思ったのは、このニュースの発表方法でした。「私たちの株式会社」はこのニュースを、PR TIMESと赤澤えるチャンのnoteで発表。PR TIMESの文言は極めてシンプルで、「ファッションブランド『LEBECCA boutique(レベッカ ブティック)』の総合ディレクターをはじめ、音楽や映像などの領域でクリエイターとして活動してきた赤澤えるは、この度『私たちの株式会社』を設立いたしました。」だけ。マジでコレだけ。一方、本人のnoteはこれまでの想いなどを存分に語っており、総文字数は8000を超えています(笑)。「共感してくれる人(つまりは「私たち」なのでしょう)には、ちゃんと伝えたい」ーー。本人のそんな思いが透けてみえる気がします。

 「ファンにはちゃんと、この想いを届けたい」、逆を言えば「ファンじゃない人には、まぁそれなりに(笑)」くらいの考えは、今から3年前、下のリンク1本目で紹介する「アレキサンダー ワン」のゲリラショーで、「アリだな」と思いました。下の記事をかいつまんで話しますと、ワンはこの時、当初のスケジュールの事前に開くゲリラショーをインスタグラムだけで告知。そっちのショーの方がよっぽど豪華で、対照的にギョーカイ人に広く伝えた当初のショーは「あっさり」終えました。「インスタグラムをチェックしている本当のファンや、感度の高い人にこそ、素敵なショーを届けたい。不快感を示すメディアもあったけれどね(苦笑)」。「あっさり」したショーを見終えた翌日、ブランドのPRがそう話していたのが印象的でした。同じように、「まずは本当のファンにこそ、素敵なコミュニケーションを」と考えるブランドはビューティ業界にも存在し、近々、その概要は明らかになるでしょう。コレも従来の常識を覆す、でも、本質的なコミュニケーションだと思っています。

 赤澤えるチャンに「アレキサンダー ワン」、ビューティブランドを見ていると、コミュニティーの作り方を学べそうな気がします。そして、えるチャンの8000文字以上のラブレター(と私は解釈しました)を読むと、やっぱり「真実を語る」「吐露する」、今っぽく言えば「晒す」って、大事なんだと痛感します。

 残念ながらブランドの休止や撤退のニュースが相次いでいますが、こんな時も、いや、こんな時こそ「真実を語る」が大事なのでしょう。この手のニュースは、最低限のリリースさえ出ないことも多く、取材しても「コメントできない」と返されることが多々あるのですが、私たちを介さずとも、ブランド側には「真実を語って」欲しい。それが、ロイヤリティーの高い顧客への当然の対応であり、次につながるポジティブな一歩であり、大局的に見れば業界全体の透明性を担保するための1つの手段だと思うのです。その意味で「イッセイ ミヤケ メン」は、立派でした。取材した大塚デスクの「愛」も垣間見えた記事から得た印象は「有終の美」であり、記事内の「新たな可能性」を期待させます。これが「ノーコメント」だったら、記事を読んで得る印象は、だいぶ違ったハズです。

FROM OUR INDUSTRY:ファッションとビューティ、関連する業界の注目トピックスをお届けする総合・包括的ニュースレターを週3回配信するメールマガジン。「WWD JAPAN.com」が配信する1日平均30本程度の記事から、特にプロが読むべき、最新ニュースや示唆に富むコラムなどをご紹介します。

エディターズレターとは?
「WWDジャパン」と「WWDビューティ」の編集者から、パーソナルなメッセージをあなたのメールボックスにダイレクトにお届けするメールマガジン。ファッションやビューティのみならず、テクノロジーやビジネス、グローバル、ダイバーシティなど、みなさまの興味に合わせて、現在7種類のテーマをお選び頂けます。届いたメールには直接返信をすることもできます。

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ファイヤーラーメン、シンガポール進出。外国人来ないなら、こっちから出ていく。

京都で外国人に大人気だったラーメン店「めん馬鹿 京都ファイヤーラーメン」が、シンガポールの商業施設シネレジャーオーチャードに11月24日にオープンする。運営するのは、ジャパンフードエンターテイメント株式会社(本社:京都市、代表取締役:宮澤 心)。
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外国人ファイヤーラーメン、シンガポール進出。外国人来ないなら、こっちから出ていく。

京都で外国人に大人気だったラーメン店「めん馬鹿 京都ファイヤーラーメン」が、シンガポールの商業施設シネレジャーオーチャードに11月24日にオープンする。運営するのは、ジャパンフードエンターテイメント株式会社(本社:京都市、代表取締役:宮澤 心)。
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グローバルD、「復活」の兆し。ボエム、モンスーンは95%越え、地方店も好調。気になるのは財務

 グローバルダイニングが復活の兆しを見せている。主力業態であるイタリアンの「カフェ ラ・ボエム」と、アジアンの「モンスーンカフェ」の10月既存店は95%を越えた。地方の新店も好調だ。かつての光り輝いた企業は、近年低迷を続け、コロナ禍で大打撃を受けた。だが、あらゆる手を打ち、苦境から這い上がろうとしている。
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