「ベイプ」が家具、インテリアグッズのプロジェクト“ベイプ ホーム”をスタート

 「ア ベイシング エイプ(R)(A BATHING APE(R) )」は家具、インテリアグッズのプロジェクト“ベイプ ホーム(BAPE HOME)”をスタートする。

 新型コロナウイルス感染拡大でおうち時間が増え、インテリアのニーズが高まったことから始まったプロジェクトだ。

 2002年に開店したベイプ カフェ!?(BAPE CAFE!?)で使用したカフェテーブルが登場する。家具メーカー、カリモクと「ファブリック(FABRICK)」との協業で以前に発売したソファ、シェルフ、フローリングテーブルもリニューアルして発売する。

 受注生産とレギュラー販売のアイテムがある。“ベイプ ホーム”の特設サイトから受注の受け付けと順次販売を行なっている。

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「バレンシアガ」、人気の“ネオ クラシック”ラインに日本限定カラー登場

 「バレンシアガ(BALENCIAGA)」の人気のバッグライン“ネオ クラシック”から日本限定カラーのアイテムが登場した。全国の店舗で順次販売する。

 “ネオ クラシック”は2000年代初頭にスーパーモデルたちを中心に支持を得た“クラシック”ラインの20周年を記念してアイコニックなデザインを再解釈して誕生したもの。クロコダイルエンボスとスパツォラートのカーフなどのさまざまな仕上げを施したレザーとタッセル付きジップクロージャーが特徴。日本限定アイテムとしてイエローのバッグ2型と革小物3型をそろえる。

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「オニツカタイガー」がイタリアに初の旗艦店 欧米市場攻略に向けて

 「オニツカタイガー(ONITSUKA TIGER)」は18日、イタリア初となる旗艦店をミラノ(Corso Como 3,Milano)に開いた。店舗面積は227平方メートルで、外装と内装は全てクリエイティブディレクターのアンドレア・ポンピリオ(Andrea Pompilio)が手掛けている。

 店内は“ラボ(研究所)”“日本の黒漆仕様の重箱”“ギャラリー”の3つのコンセプトのスペースで構成。グレーで統一した“ラボ”は新商品開発のための部屋をイメージし、重厚な光沢感溢れる“日本の漆黒仕様の重箱”は日本らしさを表現している。展示スペースの“ギャラリー”はブランドカラーのタイチイエローを基調にし、イタリアらしさと和風建築を融合した。異なる3つのエリアを通じて、ブランドの世界観が体感できる空間を目指す。ポンピリオ=クリエイティブディレクターは「この旗艦店は、商品を売るために作られた従来の店舗とは全く異なる。ストア全体が新たな体験を提供できる場でなければならない。オープンを心待ちにしていたので、まるで欲しかったおもちゃ箱を開けるときのような気分だ」と期待する。

 オープンを記念し、アメリカ・ニューヨークを拠点とするアーティスト、ブライアン・ケニー(Brian Kenny)とのカプセルコレクションに加え、限定のTシャツとショートパンツを販売する。現在は通常営業しているが、国と地域が定める新型コロナウイルスの感染対策の状況により営業時間は変更になる可能性があるという。

 同ブランドは、好調なアジアでの成功事例をもって欧米でも販路拡大を目指しており、2020年に開いたロンドンやニューヨーク、ミラノの直営店に続き、21年2月にはロサンゼルスにも出店を予定している。

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「ポータークラシック」が短編映画とアニメーション動画を公開 主演は女優の桜井ユキ

 「ポータークラシック(PORTER CLASSIC)」は12月24日に、短編映画「SASHIKO」とアニメーション動画「重さが消える “ニュートンバッグ(NEWTON BAG)”」 をユーチューブ上で公開した。映像作家チームのドローイングアンドマニュアルの林饗太朗と藤代雄一朗が監督を、企画・脚本は高崎卓馬、映画「ALWAYS 3丁目の夕日」を手掛けたロボットコミュニケーションズが両作品を制作した。また「SASHIKO」の主演は女優の桜井ユキが務めた。

 「SASHIKO」のタイトルは、重ね合わせた布に補強・保温の為に糸で図柄を刺しゅうして縫いこむ日本の伝統技術“刺し子”から由来する。同映画は、「ポータークラシック」のオリジナルシリーズ“PC SASHIKO”の魅力を、宇宙にいる恋人「ソラ」と地球で帰りを待つ主人公「サシコ」による恋愛ものを通して再現している。

 「重さが消える “ニュートンバッグ”」は、“職人の愛と技を覗いてみてください”というメッセージを込め、人のシルエットをした男性の背景に作り手の様子が描かれた動画を映し出した。“ニュートンバッグ”は、寝具の老舗、昭和西川の“ムアツ(MUATSU)”ふとんをショルダーストラップに採用し、3年の開発期間を経て完成したもの。凹凸のストラップが肩への圧力を分散することで、血行を妨げにくく、「荷物が軽く感じる」「体に優しい」シリーズだ。

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【動画】古着店「サファリ」大解剖 ユーチューバーが紹介してオーナーが解説

 今回の出張インタビューは古着の聖地、東京・高円寺の「サファリ」にフォーカスします。主要4店舗を古着系ユーチューバーのゆーみん&きうてぃと「WWDジャパン」の(自称)古着担当であるミサワが巡り、さらにその映像を見ながら村山佳人「サファリ」オーナーが解説する構成です。

 「サファリ」やゆーみん&きうてぃについては↑こちらの記事内でたっぷり紹介しているのでそちらを参照いただくとして、本動画ではユーチューブで人気の“行ってみた”“着てみた”動画の良さと「WWDジャパン」らしいビジネス目線を組み合わせてみたので、ぜひご覧ください。

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アルマーニがライセンス提携先と組んでチャリティー ロレアルやルックスオティカと

 「ジョルジオ アルマーニ(GIORGIO ARMANI)」などを擁するアルマーニ グループ(ARMANI GROUP)は、ライセンス提携先の企業と共にチャリティーの資金集めを行う。

 今回協力するのは、同社のビューティ事業のライセンス提携先であるロレアル(L'OREAL)、同じくアイウエアのルックスオティカ(LUXOTTICA)、そしてウオッチのフォッシルグループ(FOSSIL GROUP)。集めた資金は、ボランティア団体の聖エジディオ共同体(Community of Sant’Egidio)を通じて、経済的に恵まれない家庭に対する家賃補助のほか、教育や就業機会の支援を行う「ゴー・アヘッド(Go Ahead)」プロジェクトに寄付する。

 ジョルジオ・アルマーニは、「社会の一員として積極的に活動する責任を感じている。(コロナ禍で)貧困がいっそう進んでおり、それを見過ごすことはできない」と語った。

 また支援先の選定については、「現在のような状況下で最も影響を受ける、社会的に弱い立場の人々にこそ寄り添うべきだ。そのためにも地域社会のつながりを見直し、貧困状態にある人をしっかりとサポートする必要がある。聖エジディオ共同体は、具体的な支援策を打ち出しているところが素晴らしい。子どもたちやその家族を支援するに当たっては、まず基本的な権利である住宅と教育を確保することが重要だ。それらなしに未来を築くことはできないので、『ゴー・アヘッド』プロジェクトを支援先に選んだ」と説明した。

 聖エジディオ共同体は、1968年に当時高校生だったアンドレア・リッカルディ(Andrea Riccardi)がローマで設立。困窮している子どもたちに向けた補習教室や、誰もが無料で食事ができる食堂などを運営しており、現在は世界70カ国以上で活動している。

 アルマーニ グループは、これまでにもさまざまな支援活動や寄付を行っている。ミラノ、ローマ、トスカーナなどの病院や感染症対策に関わる機関に合計200万ユーロ(約2億5000万円)の寄付をしたほか、イタリア国内にある4カ所の自社工場で医療従事者向けの防護服を生産している。また11月には、貧困問題や環境保護に取り組む非営利団体を継続的に支援することを発表し、フードバンクの運営や炊き出しを行っている52の団体に売り上げの一部を寄付した。

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新型コロナ感染予防対策にドイツでシェアNo.1の除菌・消毒品ブランド「サグロタン」が活躍 海外ビューティ通信ベルリン編

 世界に目を向けると日本とは異なる美容トレンドが生まれている。そこで、連載「海外ビューティ通信」ではパリやニューヨーク、ソウル、ベルリンの4都市に住む美容通に最新ビューティ事業をリポートしてもらう。(本文中の円換算レート:1ユーロ=126円)

 新型コロナウイルスの感染拡大により11月2日から来年の1月10日(暫定)まで2度目のロックダウンとなったドイツ。12月16日からはヘアサロンやショップ、学校なども閉鎖となり、1回目のロックダウンとなった3月同様、厳しい規制が設けられている。そんなドイツで、マスク着用と併せて日常的な習慣となったのが手洗いとうがい、手の消毒など感染予防のための対策である。

 ドイツ語ではまとめ買いすることを“ハムスター買い”を意味する「ハムスターカウフ(Hamsterkauf)」というが、3月のロックダウン時にはトイレットペーパーに続き、ハンドソープや除菌ジェルが多くの店舗で完売状態となった。中でも除菌・消毒製品に特化した老舗メーカーの「サグロタン(SAGROTAN)」の薬用ハンドソープが圧倒的な人気で、第2波が収まった現在も品薄状態の店舗が多くある。

 「サグロタン」は、1912年にハンブルクで設立。現在はドイツ南西部のハイデルバルクに拠点を置くレキットベンキーザー・ハイジーン・ホーム・ドイチュラント(RB Hygiene Home Deutschland GmbH)が製造・販売を行なっている。同ブランドは100年以上の長い歴史を誇るだけでなく、米市場調査会社ニールセン(Nielsen Holdings PLC)によると、2006年以降、ドイツの除菌・消毒製品市場でシェア1位を獲得している。

 「サグロタン」の薬用ハンドソープは、ポンプを押すとそのまま泡が出るタイプと液体ジェルタイプの2種類があり、ドイツの2大ドラッグストア「ディーエム(dm)」と「ロスマン(Rossmann)」で簡単に手に入れることができる。筆者のおすすめであり人気商品が泡タイプで、日本製品によく見られる弾力性のある泡ではなく、水気を多く含んだ緩やかな泡が特徴だ。

 泡タイプは液体ジェルタイプよりも化学成分が45%少なく、肌に優しい上に抗菌性があるサリチル酸が配合でバクテリア除去率は99.9%と高い。香りはバニラ&オーキット、シトラス&オレンジブロッサム、チェリーブロッサム&ローズの3種類があり、洗った後にいい香りが持続する。しっとりした肌になるのも人気の理由だ。ポンプを回してロックすれば、外出先にも持ち運ぶことが可能だ。

 優れた特性を持ちながら、ドラッグストア「ロスマン」での販売価格は250mLで1.95ユーロ(約240円)と安価に手に入れることができる。 詰め替えタイプは同じ容量を1.45ユーロ(約180円)で販売し、ドラッグストアでは前述の“ハムスター買い”に走る人が続出している。液体ジェルタイプもアロエ・ヴェラやアップル&ジャスミンなどの5つの香りがあり、泡タイプとほぼ同額で購入することができる。薬用ハンドソープ以外に洗濯除菌剤、消毒スプレー、消毒液、便座クリーナーなどといった除菌や消毒専用の製品を多数展開し、どの製品もバクテリア除菌率99.9%と表示している。

 100年以上に渡り家庭内の衛生を保つために尽力してきた同ブランドは、コロナ禍においてさらに活動を活発化することになる。7月にはハイデルベルクをはじめドイツ全土の学校を対象に、10万個以上の薬用ハンドソープを提供し社会貢献活動にも力を注いでいる。ドイツの除菌・消毒製品メーカーでは初の試みとなったが、薬用ハンドソープを使った手洗いは子どもを感染症から保護し、病気を避けるための適切な手指衛生として重要であると認識され、配布した学校の77%から非常に高い評価を得た。

 「サグロタン」のオフィシャルウェブサイトには、正しい手洗い方法が記されている。30秒から1分間手を洗うことによって、下痢、嘔吐、そのほかの感染症を引き起こす可能性のある有害な細菌の拡散を大幅に減らすことができるとある。改めて正しい手洗いや消毒方法を知ることで、感染拡大防止につながることを願わずにはいられない。

宮沢香奈(みやざわ・かな):フリーランスライター兼コラムニスト。プレス、ブランドディレクターなどを経て、フリーランスとしてPR事業をスタート。その後、ライターとして執筆活動を開始。2014年に東京からベルリンに拠点を移し、ヨーロッパを中心に現地情報を多数の媒体で執筆中

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「マノロ ブラニク」19年の売り上げは17%増 新型コロナ危機を乗り越え21年の見通しは「ポジティブ」

 英国のシューズブランド「マノロ ブラニク(MANOLO BLAHNIK)」は12月11日、英国の企業登記局に2019年の年次財務諸表を提出した。同資料によるとマノロ ブラニク社の19年12月期決算は、売上高が前期比17%増の4500万ユーロ(約56億円)、EBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前利益)が同34%減の675万ユーロ(約8億5000万円)だった。

 小売り、卸、ECの販売チャネルの改善が売り上げ増につながったという。19年にパリに出店した初の路面店や、ブルーベル グループ(BLUEBELL GROUP)の下でオープンした台湾と日本の路面店が小売りをけん引。ジュネーブの店舗やロンドンのメンズ専門店も売り上げ増に貢献したという。

 18年末に立ち上げた自社ECに継続して投資を行い改善を図った結果、同チャネルの売上高は同110%増を記録した。継続的な成長を確保するために20年もさらなる投資を行うとしている。

 EBITDAの減少について同社は、事業の戦略的再構築5カ年計画の遂行や、長年のサプライヤーだったイタリアのシューズ工場であるカルツァトゥリフィチオ・レ・マルチェッロ(CALZATURIFICIO RE MARCELLO)の買収、20年1月から開始した北米ビジネスの直営化に向けた取引準備のための「多額の投資」によるものと説明する。また、投資は「才能を育成し、将来の世代のために靴づくりの技術を育成するというグループのビジョンを強化するためのもの。そのために高度な技術を持つ77人の職人を迎えた」という。

 同社は、従業員への支援を「事業における重要な優先事項」としている。これに伴い19年は同社従業員と地域社会の福利厚生およびメンタルヘルスに「多額の」投資を行い、メンタルヘルス財団(Mental Health Foundation)の研究プロジェクトにも貢献。この取り組みは20年も継続する。20年の1~9月期は新型コロナウイルス感染拡大以前の予想を下回る結果だったが、全従業員の雇用を維持し、給与も全額支払ったという。

 マノロ・ブラニクの姪で最高経営責任者(CEO)のクリスティーナ・ブラニク(Kristina Blahnik)は、19年の業績について「期待通り」と評価。新型コロナウイルス感染拡大については、「予想の見直しを余儀なくされた」と説明する。同社によると20年は厳しい状況だが、ECの売り上げは3ケタで伸長しており、21年春のコレクションの需要は堅調に推移しているという。

 21年についてブラニクCEOは、「当社の強固なキャッシュとバランスシートのおかげで将来に対して楽観的だ。同時にこの先に起き得ることに警戒もしている。成長を続けるECと予想を上回る21年春の持続的な需要により、21年の見通しをポジティブにとらえている」と説明する。21年にはニューヨークのマンハッタンに旗艦店を出店するという。

YU HIRAKAWA:幼少期を米国で過ごし、大学卒業後に日本の大手法律事務所に7年半勤務。2017年から「WWDジャパン」の編集記者としてパリ・ファッション・ウイークや国内外のCEO・デザイナーへの取材を担当。同紙におけるファッションローの分野を開拓し、法分野の執筆も行う。19年6月からはフリーランスとしてファッション関連記事の執筆と法律事務所のPRマネージャーを兼務する。「WWDジャパン」で連載「ファッションロー相談所」を担当中

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「マリーン セル」とエイサップ・ロッキー率いるAWGEがコラボ 「互いにリスペクトする部分を昇華」

 「マリーン セル(MARINE SERRE)」はエイサップ・ロッキー(A$AP Rocky)が率いるクリエイティブチーム、AWGEとコラボレーションしたカプセルコレクションを発売した。

 古着などをアップサイクリングする“リジェネレイテッド(Regenerated)”のアイテムに特化し、アイコンである三日月ロゴのレザーパンツやダウンジャケット、デニムパンツ、パッチワークデニムジャケット、セカンドスキンタイプのブラウンのトップスやメンズのレギンス、キャップ、ドゥーラグのほか、グラフィックTシャツと三日月ロゴの生地を組み合わせたパンツやトップスなどをそろえる。

 エイサップ・ロッキーは2月に行われた「マリーン セル」の2020-21年秋冬コレクションのショーを訪れていたが、その際に同コラボコレクションのレザーのダウンジャケットを着用していた。

 デザイナーのマリーン・セルは同コレクションについて「お互いの世界に飛び込むことだった」と振り返る。一方エイサップ・ロッキーは「互いの創造性でリスペクトしている部分を昇華させた、ある種のパートナーシップだ」と語っている。

 カプセルコレクションは「マリーン セル」の公式ECサイトでのみ取り扱う。

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楽天と日本郵便が提携、物流のDX化目指す

 楽天と日本郵便は24日、物流のデジタル改革などを目的に戦略的な提携を締結すると発表した。楽天は、ネット通販モール「楽天市場」で、自社配送の「楽天エクスプレス」などをすでに展開しているが、日本郵便との提携により、こうしたサービスを強化する。また、2021年3月の最終合意に向けて、楽天の持つIT技術を活用した日本郵便の物流効率の向上や全国に2万4000店舗ある郵便局での「楽天モバイル」の取り扱い、両社の合弁会社設立など、物流だけでなく金融なども含めた幅広い分野での提携を検討する。楽天の三木谷浩史会長兼社長は「物流のDXだけでなく、金融やモバイルなども含め、かつ様々な事業者も活用可能な、次世代のオープンプラットフォームを作りたい」と語った。

 現在検討している提携の内容は「両社の既存の資産及び知見の活用の最大化」「データの共有化とそれらを物流プラットフォームの構築」「共同物流拠点や配送網の構築」「新会社設立を含む物流DXプラットフォームの共同事業化」の4つ。両社は、新たな物流DXプラットフォームに関しては、他のEC事業者や物流事業者にも参加を呼びかける考えで、物流全体の効率化を掲げる。

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帝人が全国高校サッカー選手権大会に高機能マスク6000枚を提供

 帝人は、12月31日に開幕する第99回全国高校サッカー選手権大会に高機能マスク6000枚を提供すると発表した。

 同社は、1991年より全国高校サッカー選手権大会に協賛しており、毎年、各都道府県の代表校に自社の人工皮革「コードレ」を使用したサッカーボールを寄贈するなどの取り組みを継続している。

 このマスクは、繊維・製品事業を展開するグループ会社の帝人フロンティアが手掛ける「洗える!抗ウイルス加工マスク」で、特殊セラミックなどを使用して抗ウイルス・抗菌防臭効果を発揮するとともに、ストレッチ性、吸水速乾やUVカット機能などを併せ持つ高機能マスクだ。

 同大会に参加する選手、チームスタッフ、および大会関係者向けに提供されるほか、準決勝・決勝の試合会場でも販売され、日本テレビのグッズショップ「日テレ屋」「日テレ屋web」、およびテイジン公式オンラインショップ「くらし@サイエンス」において12月25日に発売される。価格は、750円。

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新生「スタイレム瀧定大阪」が新経営体制を発表

 繊維商社の瀧定大阪が100%子会社のスタイレム(STYLEM)を吸収合併して2021年2月1日付で誕生するスタイレム瀧定大阪の新しい経営体制が発表された。

 瀧定大阪社長でスタイレム代表取締役会長の瀧隆太氏が社長、スタイレム社長の酒向(さこう)正之氏が代表取締役副社長事業本部長に就任。また、瀧昌之・瀧定名古屋会長が代表権のない会長を兼務する。

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「シャネル」ビンテージ・ジュエリーがオークションに カール・ラガーフェルド氏がデザイン

 故カール・ラガーフェルド氏(Karl Lagerfeld)がデザインを手掛けた「シャネル(CHANEL)」のビンテージ・ジュエリーが、クリスティーズ(CHRISTIE'S)のオークションで初めて販売される。1月14〜29日にクリスティーズのウェブサイトで開催されるグトフロインド(Gutfreun)家のコレクションを扱う大規模なオークションの一部として出品される。「シャネル」のメゾンコードを取り入れたカール氏のスタイルを象徴するネックレスやイヤリングの数々は、彼の近しい友人であったスーザン・グトフロインド(Susan Gutfreund)が所有していたもの。彼女はたびたびランウエイのサンプルやユニークなジュエリーをカール氏から贈られていたという。

 オークションに出品されるアイテムは全てコスチューム・ジュエリーと見られ、貴金属や宝石は含まれない。しかし、クリスティーズはそれぞれ2000〜5000ドル(約20〜51万円)で落札されるだろうと予測している。比較的高額な見積もりに対してクリスティーズのクレイボーン・ポインデクスター(Claibourne Poindexter)=ジュエリー・スペシャリストは、「これらは時代を象徴するものでありながら、独特なデザインでもある。フランスの銀食器のような形をしたイヤリングからアンティークの封蝋を模したものまで、随所にカール氏の遊び心が感じられる。信じられないくらい素晴らしく、小粋なものばかりだ」とコメントした。

 ポインデクスター=ジュエリー・スペシャリストはまた、世界的にファッションやアクセサリーの大量生産が台頭する以前のラグジュアリー・ファッションにおける時代の産物との見解を示した。「これらのジュエリーは1980〜90年代のオートクチュールの世界が垣間見えるものであり、それぞれに込められたデザインやディテールへのこだわりはその時代に共鳴するもの。ファッションが楽しく、可能な限りの方法で最高なものを生み出せた時代を表している。これらのアイテムは、20世紀の服飾史とファッションジュエリーデザインの歴史において極めて重要な意味を持ちつづけるだろう」と語った。

 今回出品されるコレクションの多くのアイテムはランウエイショーのために作られた一点ものやハンドメイドの試作品であるため、ブランド名の記載やロゴのないものが多い。ポインデクスター=ジュエリー・スペシャリストは、「今日市場に出回っている『シャネル』によるジュエリーはほぼ全てが最終消費者向けに製作・販売されているものだが、グトフロインドのコレクションの大半は試作品として生み出されたもの。完全に手作業で作られ、パリのランウエイショーで着用された唯一無二のジュエリーもある」とコメント。そのため、「単独のオーナーが所有するラガーフェルド時代の『シャネル』ジュエリーにおいて最も素晴らしいコレクション」だと考えている。

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モデルのステラ・テナント氏が50歳で急逝 業界から悼む声

 英国出身のモデルのステラ・テナント(Stella Tennant)氏が22日に亡くなった。50歳だった。23日に家族が声明を発表し、「この突然の死を発表するのはとても悲しいことだ。彼女は素晴らしい女性であり、私たちにインスピレーションをいつも与えてくれた。彼女の死は惜しまれることだろう」と述べた。なお、死因は明らかでない。

 テナント氏は1990年代を代表するスーパーモデルの1人で、「シャネル(CHANEL)」「バーバリー(BURBERRY)」「アレキサンダー・マックイーン(ALEXANDER McQUEEN)」といった多くのラグジュアリーブランドのランウエイに登場した。デザイナーの故カール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)氏のミューズとしても活躍。鼻ピアスや太いアイライン、短い髪の毛でファッションシーンに参加したテナント氏は、型にはまらない新世代のモデルだった。

 近年は家族とスコットランドで過ごしながらも、2016年には友人であるイザベラ・カウダー(Isabella Cawdor)とタッグを組んで「シャネル」が所有する「ホランド & ホランド(HOLLAND & HOLLAND)」のウィメンズコレクションの制作に携わった。プライベートではフランス出身のフォトグラファーであるデヴィッド・ラスネ(David Lasnet)と結婚し、4人の子どもをもうけている。

 テナント氏の死去を受けて多くのブランドやデザイナーが声明を発表している。「シャネル」は、「ステラ・テナントはわれわれにとってとても親しい友人であり、カールが彼女に触発された1990年代半ばから今に至るまで、25年以上共に働いた。彼女はその自立性、優雅さ、堂々とした様子で『シャネル』の精神をまとっていた。とてもアイコニックでインスピレーションあふれる女性だった。外見だけでなく心も美しく、ウィットにとんだユーモアにあふれていた」とコメントした。

 デザイナーのステラ・マッカートニー(Stella McCartney)は、「この衝撃の一年の終わりに迎えるとても悲しいニュースだ。悲しみに包まれているであろうステラの家族のことを思うと心苦しい。言葉にならない。彼女はインスピレーションに溢れており、外見の完璧さに勝る美しい心を持っていた。ステラはいつも優雅さと明るさを持ち合わせていて、どこにいても彼女と知り合えたことを幸せに思う気持ちにさせてくれた。彼女が平和に包まれ、私たちの上を元気に馬で駆け回っていることを願う」と述べた。

 「アルベルタ フェレッティ(ALBERTA FERRETTI)」の2000年春夏や21年春夏キャンペーンをはじめとして、たびたび仕事を共にしたデザイナーのアルベルタ・フェレッティは、「ステラを際立たせていたのはその独特の美しさだ。地に足がついた人物で、彼女の人間性が大好きだった。彼女の人柄はランウエイのカメラを通して映し出され、アイテムに個性やリアリティを与えていた」と語った。

 自身のインスタグラムに悲しみを表現したのは、「ヴェルサーチェ(VERSACE)」のドナテラ・ヴェルサーチェ(Donatella Versace)=クリエイティブ・ディレクターだ。テナント氏がレパード柄のスカートを着用したモノクロ写真を投稿し、「ステラ、あなたがいなくなったなんて信じられない。こんなに早く去るなんて。私たちはあなたのキャリアの初めの頃に出会ったね。一緒に過ごしたすべての瞬間を大切にするよ。チャオ。ご冥福をお祈りする」とコメントした。

 テナント氏と交友関係を持ち、母親としての側面も知る「バーバリー」のリカルド・ティッシ(Riccardo Tisci)=チーフ・クリエイティブ・オフィサーも思いの丈を語った。「ステラ・テナントは真のアイコンだった。彼女の名前の通り、かけがえのない輝く星だった。彼女は素晴らしい女性であり、誠実な母親であり、永遠の美しさであり、エレガンスと愛に満ちた人物。共にこの業界を駆け抜けてきた、素晴らしい友人であるステラのことを深く尊敬する。彼女は優しさと賢さに溢れたオーラとエネルギーを持っていた」。

 「ステラは、エレガントでパンクな英国独特の折衷主義を完全に体現していた。彼女の個性は飛び抜けていて、ステラなしに私は『バーバリー』での新たな人生の章をスタートさせることはできなかった。『バーバリー』での最初のショーやキャンペーンを彼女と一緒にできたことは、忘れられないものになるだろう。彼女のレガシーや美しさは私たちの心に生き続ける。私の大切な友人であり、スターであるステラがいなくて寂しくなるよ。彼女と、彼女の愛する方々が健やかに過ごしますように」と述べた。

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カリスマ店員に憧れ、回転寿司のバイトからルミネエスト店の店長に エスペランサ高山亜樹

 マルキューブーム全盛期には、厚底ブーツの代名詞としてマルキューのカリスマ店員たちの足元を彩ったシューズブランド「エスペランサ(ESPERANZA)」。現在はトレンドからデイリーユースなシューズまで、幅広い層にシューズを展開している。中学生の頃にマルキューブームを体験した「エスペランサ」ルミネ エスト店の高山亜樹店長は、21歳のときに回転寿司のアルバイトから憧れの「エスペランサ」に一念発起して転職した。憧れを仕事にすることやアパレル接客の醍醐味を語ってくれた。

―高校1年生から21歳まで、ずいぶん長い期間、回転ずし店でアルバイトしていましたが、なぜ「エスペランサ」で働こうと?

高山亜樹さん(以下、高山):元々、オシャレをすることは大好きだったんです。それこそ小学生の頃から姉のコーディネートに「今日はちょっと変だよ!」とか口出ししていて、姉も出かける時には私にアドバイスを求めたりしていました (笑)。なので当時、そういうことを仕事にする人を何というのか気になって調べると『スタイリスト』という職業があるんだと知って、将来の夢にはしていたんです。ただ、高校生になったら飲食と接客にも興味が出てきて、回転ずし店でアルバイトを始めたんです。とはいえ、当時もファッション雑誌でトレンドチェックするのは欠かしませんでした。

―ある意味、子どもの頃の夢がかなったんですね!

高山:そうなんです!ショップに買い物へ行くと、そこで接客してくれるオシャレな店員さんと仲良くなれて、そのスタッフさんに会いに行っていたこともありました。好きなブランドのスタッフさんに会いに行って、「また来てくれたんですね!」と会話して、コーディネート提案してくれる。こんなにお客さまがたくさんいるのに、自分のことを覚えてくれていることに感激して、私もやっぱりこんな仕事がしたい!と思ったのが、転職のきっかけでした。

―私にもそんな思い出があります。

高山:一日中に何十人もの人を接客しているのに、それでも覚えていてくださって。それが嬉しかったし、ほかのお客さまも絶対そうだろうなと思って、私もこの世界に入りたくなったんです。

―その頃、接客を受けたスタッフさんで覚えている方はいますか?

高山:はい。中学生のときですが、ある日、特に買う予定がなかったのであるショップの前を素通りしたら、ショップの中から「え!なんで素通りするんですか?」と声を掛けられたんです(笑)。この方は本当にすごくて、いまでも覚えていますが、何度もその方にコーディネートを組んでもらっていました。ずっと前に買った商品まで覚えていてくれて、「前に買ったあの服と今日買ったものを合わせるといいよ!」とアドバイスしてくれたり、その記憶力もすごいですが、おしゃべりも楽しくて、1時間くらい入り浸っていたこともあります。結構強めなギャル系のブランドだったので、中学生の私は“敷居が高いブランドだな”と思っていたのですが、その方の接客でガラッとブランドの印象が変わりました。近寄りがたいスタッフさんかと思ったのですが、いざ話してみるとすごいフレンドリーで、色んなことを相談しました。

―こんなお姉さんになりたい!という感じですよね。それで、実際に働いてみてどうでしたか?

高山:大変でしたね。お客さまのことだけではなく、商品量は多いし、接客のためには覚えておかなくてはならない商品知識もたくさんあって…。その上で、お客さま一人ひとりに合った提案や接客方法を考える、本当に大変な仕事だと改めて知りました。でも、それ以上に楽しかったんです!子供の頃に姉にコーディネートしていた楽しい気持ちを思い出して、仕事という以上に喜びや楽しさのほうが大きかったですね。

―そうした中で、大変だったことは?

高山:やっぱり、接客の入り方です。前職が飲食だったので、どうアプローチしていけばいいか戸惑いました。

―確かに。飲食店は入店したら、お客の方からほぼ必ず注文するので、スタッフからアプローチすることはあまりないですもんね。

高山:そうなんです。自分から声を掛けていくので、今でも「このタイミングで良かったのかな?」と考えることがあります。とはいえ絶対の正解はないですし、自分だけではなく、お客さまありきのことなので、今でも勉強しています。次はこのタイミングで行こうかな、と常に考えていますね。

―声掛けのタイミングは、どんな販売員でも通る最初の壁ですよね。

高山:声掛けが上手くいかなくて、落ち込んじゃうとその気持ちがお客さまにも伝わるので、そこで躓いても、いかに楽しく自分らしく接客できるかが大事だと思います。

―逆にこの仕事の楽しいところは?

高山:仕事だけど趣味というか、自分の好きなことを仕事にしていられることですね。休日とかに洋服を買いに行くと、つい「この服にはうちのあの靴が似合いそうだな」って考えちゃんです(笑)。あと、街を歩いている人のコーディネートを見て、「うちのあの靴を合わせたらもっと可愛くなるのに!」とか…。逆にお客さまのコーディネートから学ぶことも多いです。

―ですが、最近は働き方が変わって、自宅で仕事する人も増えてきています。店頭から見ていて靴の需要はどうでしょうか?

高山:個人的な見方ですが、それでもカワイイ靴は絶対的に必要だと思っています。たとえ自粛期間中であっても、一歩も外に出ないということはありませんし。少し前までは「手持ちの靴がダメになったから買いに来ました」というお客さまも多かったのですが、最近は「こういう靴が欲しくて買いに来ました!」と目的を持って探しに来られるお客さまも増えているように感じます。

―そうなんですね!

高山:仕事が在宅になったからこそ、ちょっとしたお出かけが貴重になっているのかもしれません。以前にも増して、「こういうのが欲しい」というニーズをしっかり持って買い物に来られます。

―高山さんのお話しを聞いているとポジティブに変換するのが上手だなと思ったのですが、そう考える方法や秘訣ってあるんですか?

高山:元々は全然ポジティブではなかったんです。失敗したら本当にとことん落ち込むタイプでした。それこそエスペランサで働くようになってから変わったんです!上司や一緒に働くスタッフのお陰で、ポジティブに変換できるようになったんです。

―どうやって変わっていったのですか?

高山:それまでは、落ち込むときは底が見えないくらい、とことん落ち込むタイプだったんです。色々考えに考えて結局どうにもできずに当時の上司に相談をしたのですが、そこで「考えるより行動した方がいいよ」と言われて、ハッと気づきました。実はアドバイスをもらって気づいたのですが、考えるより思ったことはとりあえず行動に移すことの方が、自分の性格には合っていたんです。それからガラッと変わりました。パッと切り替えられる、ポジティブ思考になりました。

―ちなみに、当時はどんなことで悩まれていたんですか?

高山:この時は店長に昇格したばかりで、スタッフ教育に悪戦苦闘していました。「あの教え方で良かったのかな?」「あの教え方ではダメかな?」「どう教えたら覚えてもらえるかな?」とずっと悩んでいただけで、なかなか実践できていなかったんですね。そこで「行動してみたら」と言われ、実際に自分の考えてみたことをやってみたら道が開けてきて、次にやるべき課題が見えてきたんです。それ以来、悩んだときは即行動とシフトチェンジできるようになりました。

―全国のショップの店長さんが商業施設の休業期間に何をすればと悩まれたと思うのですが、高山さんはどうされていましたか?

高山:休業は仕方ないので、営業再開時に役立つことをしようと、スタッフにいろんな宿題を出していました。例えば「営業再開時に入荷予定の商品について、メリットを5つ考えて」と宿題を出し、スタッフが考えたメリットをみんなで共有して接客ロープレをしていました。商品知識の宿題について本部に相談したら、本部で資料も作ってくれたんですよ。これは本当に嬉しかったです。その新商品のポイントをまとめた資料はスタッフに「こんなの作ってくれたよ!これを参考に考えてきて」とラインで送りました。自粛期間を勉強のために使った結果、営業再開後にはルミネカードの獲得数で「エスペランサ」は群を抜いてトップを取れましたし、スタッフからも「宿題があって良かったです」「むしろ休業前よりレベルアップしました!」という感じで話してくれて、店長としてはやってよかったなと(笑)。

―すごい!学びの時間にして、実際に効果もあったとは。ルミネエストはもとはかなり人通りが多く、スタッフはいつも忙しそうにしていたので、この休業期間を利用して接客や商品知識を身につけたのは良かったかもしれません。

高山:スタッフたちも、すごい自信がついたみたいで、営業再開後はみんな楽しそうに仕事をしています。仕事って自信がついてくると楽しいんですよね。その仕事の本質を分からないでやっているより、ちゃんと勉強して理解した上で仕事していた方が絶対楽しいと思うのです。今回はそれができたんだと思いました。

―それでは最後に今後の目標を教えてください!

高山:今後は、店舗のことだけじゃなくて、お客さまのことを考えていろいろな行動ができるスタッフを増やしていきたいと思いってます。そして、販売の仕事は楽しいんだよ、接客は楽しんだよ、という風に思ってくれるスタッフを増やしたいですね。

苫米地香織:服が作れて、グラフィックデザインができて、写真が撮れるファッションビジネスライター。高校でインテリア、専門学校で服飾を学び、販売員として働き始める。その後、アパレル企画会社へ転職し、商品企画、デザイン、マーケティング、業界誌への執筆などに携わる。自他ともに認める“日本で一番アパレル販売員を取材しているライター”

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「ポルシェ」の魅力をアートとファッションで表現したポップアップイベントが原宿で開催

 ポルシェジャパンは、「ポルシェ(PORSCHE)」初のフル電動スポーツカー“タイカン(TAYCAN)”のポップアップストア「ポルシェタイカン ポップアップ原宿(PORSCHE TAYCAN POPUP HARAJUKU)」をJR原宿駅近くの商業施設「ジング(JING)」で12月8~19日に開催した。注目を集めたのは、サステナブルなスポーツモビリティーの未来を象徴する“ポルシェタイカン”だけでなく、「ポルシェ」ブランドの魅力をアートとファッションを融合して表現した新しい試みだ。

ファッション業界人が語る
「ポルシェ」愛

 カーマインレッドの“タイカン ターボS”とフローズンブルーメタリックの“タイカン4S”とともに会場で目を引いたのが、「ポルシェ」がアメリカの現代アーティストのダニエル・アーシャム(Daniel Arsham)とコラボレートしたアート作品“クリスタル エローデッド ポルシェ911(CRYSTAL ERODED PORSCHE 911)”と、セレクトショップの「ツージー(2G)」による“アーシャム スタジオ×ポルシェ”のファッションアイテムの展示だ。このコラボレーションは、どのように実現したのか。「ポルシェ」と刺激し合うファッションとアートのつながりをテーマとしたトークイベントが12月10日に行われた。登壇したのは、ナビゲーターを務めた中道大輔キッチン & カンパニー代表取締役 マネージングダイレクター、ファッション・キュレーターの小木 “Poggy” 基史、石川涼せーの代表、前田謙一郎ポルシェジャパン執行役員マーケティング&CRM部の4人。

「ポルシェ」と
ダニエル・アーシャムの
世界観が融合

 アーシャムと親友で、「ツージー」のファッションディレクターを務める小木 は「アーシャムとは約7年前に出会い、日本における彼の初の個展もサポートした。『ポルシェ』のことを熱く語る彼を何度も見たことがある。今回の作品は、アートとファッションと車のカルチャーがうまく結びついている」「私はユナイテッドアローズに約20年在籍した。セレクトショップは、本物が好きだ。私が『ポルシェ』に引かれる点も、“走る”ことに全身全霊を傾けて本物を追求している姿勢だ」と話した。また、「ポルシェ」のオーナーである石川せーの代表は、「小学生のころ、父親に連れられて東京モーターショーで見た“ポルシェ911(964型)”の印象が今も心に強く残っている。『ポルシェ』の好きな点は、乗り心地が良いサイズ感と歴史。1つのモデルが進化を遂げながら、確固たるスタイルを構築している『ポルシェ』の歴史を尊敬している。試乗した“タイカン”は、まるで地面の上を滑っているような快適な乗り心地だった」と魅力を語った。

“タイカン”は
「『ポルシェ』の
新しい歴史に対する答え」

 「10年以上前から、『ポルシェ』に憧れていた」という中道大輔キッチン & カンパニー代表取締役 マネージングダイレクターは、約4年前から“ポルシェ993”のオーナー。“タイカン”を試乗した感想について、「電気自動車に乗っているという感覚はなく、ハンドリングなどレスポンスに優れていた。これほどの馬力を持った車で街中を走るのは快適だ。『ポルシェ』の強みは常にアイコニックな哲学を貫き、時が経っても変わらない価値を持ち続けていること。“タイカン”は、このDNAを象徴する『ポルシェ』の新しい時代に対する答えだと言える」と話した。「ポルシェ」の魅力は1931年の創業以来、走り続ける進化の歴史にあるようだ。

多様性を増す
「ポルシェ」カルチャー

 “アーシャム スタジオ×ポルシェ”コレクションは、アーシャムとのコラボレート作品“クリスタル エローデッド ポルシェ911“をイメージしたイラストや、エンジンからインテリアまで車体の内部を露出させた”ポルシェ 930A”のグラフィックを落とし込んだアパレルをラインアップした。価格はフーディー1万8000円、クルーネックのスエット1万6000円、長袖のTシャツ1万円、Tシャツ8000円で、渋谷パルコの「ツージートウキョウ」で販売中だ。「ツージー」は、アートトイなどを企画・販売するメディコム・トイ、アートギャラリー「ナンヅカ(NANZUKA)」、小木とデイトナ・インターナショナルによるセレクトショップが協業したスタジオで、11月に大阪・心斎橋パルコにもオープンした。
 「ポルシェ」はアーシャムのほか、今年ニューヨークのファッションブランド「エメ レオン ドレ(AIME LEON DORE)」やスポーツブランド「プーマ(PUMA)」と相次いでコラボレーションを発表し、多様な「ポルシェ」のカルチャーを創出している。1月に日本でも納車が開始される“タイカン”は、25年までにラインアップの半分の電動化を目指す「ポルシェ」の次世代に向けて重要な役割を担う。アイコン的な存在である“ポルシェ911”同様、サステナブルなスポーツカー“タイカン”は未来の「ポルシェ」を代表するモデルとして注目される。

問い合わせ先
ポルシェ コンタクト
0120-846-911

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爆裂!健康美容マニア道 2021年、進化したビタミンCが来る

 1日8食、ジャンクフード漬けの超不健康児から超健康優良児へと大変身を遂げたフリーアナウンサーの名越涼。およそ15年かけて自らの体で人体実験を繰り返してきた結果、“超絶良かったもの”だけをここで余すことなくお伝えする。今回はビタミンCのサプリについて。

 今年もたくさんの健康美容アイテムに触れ、細胞の活性化にいそしんだ1年でした。うふふ。皆さんはいかがでしたか。あっという間に年末。来月が来年だなんてにわかに信じがたいけど、諸行無常。月日は刻々と流れていくのですね・・と、しみじみ浸っている間も健康になっていたい。そんなストイックなあなたに贈る、健康美容マニア的「2021年はこれが来る!」今回から3回にわたってお届けいたします。第1弾は感動もののサプリメントについて。

24時間フルタイムで働きまくるビタミンC

 万能栄養素であり、必要不可欠な「ビタミンC」。サプリはもちろんのこと、点滴・注射で摂取したり、粉末状のものを化粧水に混ぜたりと、これまで数え切れないほど、かつ、さまざまな方法で補給してきたわけです。おそらく、中学2年生の時のサプリデビューもビタミンC。あれから20年、私の体を通ったビタミンCは数知れず……そんな背景があり、ビタミンC関連の商品に関してはかなり厳しい目を持っていまして、ちょっとやそっとじゃ「これ続けよう♡」にはならないのであります。が!!!久しぶりに「これすごいわ……」とほれぼれしてしまう怪物級ビタミンCを発見。それが「ビタミンCプレミオ」。タイムリリース型でも体内での持続性は8時間前後なのに、これはなんと、24時間。そう、1日頑張って働いてくれるというのです。

格段の美白パワー

 そのビタミンCの正体は脂溶性ビタミンCパルミテート。脂肪酸の1つであるパルミチン酸をビタミンCと反応させたもので、通常の水溶性ビタミンCと比べて体内への吸収が良く、長時間にわたって滞在してくれるという特長があるのです。さらに、胃への負担も少なく「おなかを下しちゃった(泣)」という心配もなさそうなのがうれしいところ。従来のビタミンCだと水に溶けやすい分吸収されにくく、その多くが尿として排出されてしまうのがネックだったのだけれど、「ビタミンCプレミオ」は血液中のビタミンC濃度を高いまま維持して働きかけてくれるから、その結果は歴然。高濃度ビタミンC点滴をした後みたいに「あ。白くなった」って感じられるほど。そういった美白パワーはもちろんのこと、純粋に肌の調子がいい。それだけではなく、驚異の抗酸化作用で体内のサビがたまりにくくなっているからか、結構ハードな仕事をしていても不思議と疲れにくい。ビタミンCってちゃんと吸収されるとこんなに実感あるのね、って今さらながら感心している毎日。年末はどうしても1年分の疲れがどっと出やすく、今の時期は特に免疫力をつけておきたいところ。美容面はもちろんのこと、いつ収束するか分からないコロナ対策としても、21年は進化した“働きものビタミンC”で効率よく、サビない体づくりを。

健康メモ
 ビタミンCと一緒にぜひ摂取したいのが「鉄分」。ビタミンCと共に取ることで鉄分の吸収率が格段にUP!“隠れ貧血”の予防に、意識しておきましょう。

名越涼/フリーアナウンサー。香港出身。福井と愛知のテレビ局アナウンサーを経て独立。司会やライター、セミナー講師、企画・プロデュースなど幅広く活躍するパラレルワーカー。趣味・特技は手作り発酵食、食文化研究、ヨガ(歴15年)eスポーツと農業にも精通

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「ロエベ」が「となりのトトロ」とカプセルコレクション トトロやまっくろくろすけが登場

 「ロエベ(LOEWE)」は、スタジオジブリの映画「となりのトトロ」とコラボしたカプセルコレクションを2021年1月8日に発売する。全国の店舗と公式オンラインストアで取り扱う。

 「ロエベ」のジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)=クリエイティブ・ディレクターは、心が温まるような感情や自然を求めたいと思う今、「世代を超えて安らぎを与えてくえる映画は何だろうかと考えた時、思い浮かんだのが『となりのトトロ』だった」とコメントした。

 宮崎駿が監督を務めた同作は、自然に囲まれた農村に引っ越してきた姉妹、メイとサツキと不思議な生き物トトロらの交流を通し、現代の課題である自然との共存を描写した。カプセルコレクションではその幻想的な自然と可愛らしいキャラクターを「ロエベ」を代表する“ハンモック バッグ”などのレザーアイテムや洋服に落とし込んでいる。

 映画に登場するキャラクター、まっくろくろすけのジップウオレット(8万5000円)、スリッパ(9万2000円)、トトロのTシャツ(3種、4万1000円)など全16アイテムを用意した。“ハンモック トトロ スモール バッグ”(30万7000円)などのアイテムはカッティングしたレザーピースを職人が手作業でモザイクのようにはめ込む技法で製作しているという。

 キャンペーン用ビジュアルは写真家、グレイ・ソレンティ(Gray Sorrenti)が担当し、森の中でかくれんぼをするモデルの姿を撮影した。ビジュアルには日本人モデル、樋口可弥子の姿も見られる。

 発売を記念して「ロエベ」表参道店と公式オンラインストアでは1月7日に抽選制の先行販売イベントを開催する。応募方法は公式LINEを通じて20年12月26日に発表する。また、同日に無料の携帯ウオールペーパーも配信する予定だ。

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岐阜発の高級美顔器が中国で人気沸騰 年商は3年で10倍の300億円に トップが語る「成功の方程式」

 中国の巨大セール「独身の日(W11)」で、日本の中小メーカーが一際大きな売り上げを残した。岐阜県羽鳥市に本社を構えるアーティスティックアンドシーオー(ARTISTIC&CO.)は、1台10万円の高級美顔器でポジションを築き、今年の独身の日期間には前年比150%増の30億円を売り上げた。自社で本格的に展開を始めたのは昨年5月、中国最大のECサイトTモール(天猫)で海外旗艦店をオープンしてからだが、今や約8割が中国の売り上げで、年商はこのわずか数年で10倍の300億円に達したという。なぜ地方の中小メーカーが中国で爆発的な成長を遂げられたのか。

 アーティスティックアンドシーオーはエステサロン向け美容機器の製造・販売会社として2008年に設立し、2010年から小型の家庭用美顔器「ドクターアリーヴォ(Dr.Arrivo)」を販売開始した。現在中国で絶大な人気を誇るのも、この「ドクターアリーヴォ」の商品だ。中国には2013年頃から代理店を通じて卸していたが、在日中国人の口コミやソーシャルバイヤー(代購)の転売が増えたことなどをきっかけに、2016年頃から本格進出を検討。2018年には自社主導で中国でのプロモーション活動をスタートした。

 まずはKOL(Key Opinion Leader、インフルエンサーのこと)による拡散で認知度を向上するプロモーションを実施。実際の愛用者を中心に、KOL数百人を招待した豪華な発表会も行ったという。さらにブランド名が広まると、今度は高級製品としての価値を伝えるべく、有名女優をアンバサダーに起用した。今年はウェイボー(Weibo)で1308万フォロワーを持つ張雨綺(キティ・チャン)をグローバルアンバサダーに起用している。

 多くの場合、中国外の企業はこういったプロモーション活動を中国企業に一任するが、アーティスティック&CO.は自社で企画している。金松月(きん・しょうげつ)取締役は「必要な場合にそれぞれ外注するため、一貫性がないと見えるかもしれない。しかし市場を見て感じたこと、お客の声を聞いて思ったことを都度実行できるため、お客が求めるものを提供できる」と利点を語る。

 同社はプロモーションのみならず、商品の企画から製造、販売も自社で一貫している。今年9月には、これまで分散していた研究開発や製造、物流、営業の国内オフィスを一か所に集約した。営業らと密な連携をとり、顧客の細かいニーズを研究開発に反映していくためだ。さらに製造工程から物流拠点までを一体化することで、高品質な製品を、小ロットから素早く届けることも可能になった。

 近藤英樹社長はこの一体化について「中国市場は日本と全く異なる市場。変化が早いので、日々顧客と対話してどんどん新製品を開発し、すぐ販売することが大切だ」と語る。中国では模倣品も課題の一つだが、その対策としても開発スピードは重要で、「真似できない技術を開発していくことは重要だが、それでも時間が経てばコピーされてしまう。だから次々に作っていく必要がある」という。

 そのスピード感は日本市場でも生かされている。同社は新たな施策を行う際は最小限の費用で小さくテストするというが、12月12日には日本でのライブコマースの第一歩として、リアルイベントと連動したインスタグラムライブを配信。金取締役によると「実際の購入にもつながるなど手応えを感じた」といい、次回配信をすぐさま決定した。次は大晦日の23時から元旦にかけての24時間配信を予定している。

トップKOL頼みのライブコマースから方針転換、その理由は?

 中国市場で注力するライブコマースも、経験を元に方針を変えてきた。昨年半ばにライブコマースでの販売を開始した際には、トップKOLの薇娅(Viya)や李佳琦(Austin)らに販売を依頼した。しかし、一瞬で莫大な売り上げが立つ反面、返品も多かったという。「冷静でない状態で購入を決断していること、また短い紹介時間で製品の価値を理解仕切れていないことが原因ではないか」と金取締役は振り返る。また一時的にセール価格で販売することで、その後の売り上げにも響いたという。

 そのため、現在は自社でのライブコマース配信がメイン。現地社員による毎日の配信に加え、本社の自社スタジオからも週2回配信している。KOLへの依頼も、より熱心に商品説明をしてくれる中規模のKOLが中心だ。最も重視するのは「価値の発信」だと金取締役は力説する。「中国の消費者からは日本ブランドというだけでも信頼は得られるが、ポジションを確立するためには、商品を売るのではなく『価値を売る』ことが重要だ」。

 そのためライブコマースでの配信や中国SNSの小紅書(RED、Xiaohongshu)、ウェイボーなどを通じて、製品情報だけでなく美容知識や、時には他社製品の紹介など、ユーザーの勝ちとなる情報を配信している。

 本格進出にあたって大物女優の起用や発表会などに投資をしてきたが、近藤社長は「KOLらの起用も、既に利益を上げた中から、必要な箇所のみに投資してきた」とリスクとは捉えなかった。適切な投資でブランド価値を高めたことで、現在はKOLによる口コミ投稿も自然に生まれるようになり、中には自ら志願して本社見学に訪れるKOLもいるという。

成功の鍵はメイド・イン・ジャパン品質と経理の社員?

 こういった成功の裏には、いち早く中国市場に商機を見出した金取締役の活躍があった。実は2015年に経理の一社員として入社した金取締役は、中国語が話せることから展示会の中国人対応を任された。「その時にお客の反応がとても良く、中国でも売れるのではないかと可能性を感じた」といい、本格進出を猛プッシュ。当時の中国での取引量は現在の成功には程遠いもので、近藤社長もその先見の明には「中国市場は中国の人でなければできない」と唸る。

 こうした個人の活躍が生きたのも、土台となる製品あってこそ。近藤社長は「成功するには技術力は欠かせない。当社の美顔器は肌に触れる部分が特許技術を用いた24金加工で、何度使用しても剥がれない。こういうところは使っていくうちに分かるコピー品との大きな違いで、真似られないオンリーワンの技術だ」とメイド・イン・ジャパンの品質を強調する。真似されない確かな技術力と中小企業ならではの一体感が合わさったことで、変化の激しい中国市場で成功を収めた。

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モンテ「魚民」いまだに550店。特徴はないけど、幅広いニーズを拾う「ファミレス居酒屋」。だから地方では強い

 居酒屋業界最大手のモンテローザ。およそ1500店を全国展開するが、その主力が「魚民」だ。いまだに550店を誇り、単一ブランドの居酒屋としては最大の規模だ。その強さはどこにあるのか? キーワードは、「使い勝手の良さ」と「地方」だ。
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先駆者“ヨネちゃん”が語る間違いだらけの中国戦略(前編)

 “近くて遠い”とは、まさにこの国のことを指す言葉だと思う。中国のことである。GDP14兆1700億ドル(約1459兆5100億円)の世界第2位の経済大国でありながら、時にテレビやユーチューブからもたらされる農村部の暮らしには愕然たる格差を感じる。同じ東アジアであるが当然、日本とは文化や思想は異なる。人口は日本の12倍近い約14億人で世界1位、多様性もつまり12倍近い。それゆえ“よく分からない”。そこで2009年から中国で活躍する編集者・フォトグラファーの米原康正に、中国のリアルについて聞いた。カルチャーのみならず政治・経済にまでフォーカスしたので、海外渡航に制限がかかる中で隣国を理解するための足掛かりにしてほしい。

WWD:リアルな中国とは?

米原康正(以下、米原):日本人の中には、中国をいまだに発展途上国と勘違いしている人も多い。自転車が町を占拠し、そこに暮らす人は人民服を着て……というイメージを持つ人がいるが、それは外国人が日本に抱く“フジヤマ・ゲイシャ”くらいに古い幻想だ。2019年の中国のGDPは日本(約537兆6600億円)の約2.7倍。日本人が受け取る情報には“創造”されたステレオタイプなものもあり、現実とは異なることが多い。例えば08年の北京オリンピックの際には、渋谷区ほどの土地を一気に都市化する動きを見せた。昨日まで畑だった場所に一夜でクラブができた、なんて話もあった。町ができれば、人が流れ込んでくる。新しい町には先進的な学校もできるから、そういった学校に子どもを入学させたい富裕層が貧民層から土地を買い上げ、結果として貧民層が成金に。そういった人たちが日本に爆買いツアーに来ていた図式だ。

WWD:中国国民の生活も大きく変わった?

米原:僕が中国で活動し始めた09年頃はまだ現金文化だったが、この10年でデジタル化が一気に進行した。このあたりは、さすがは一党独裁といった感じ。“クレジットカードも使えない”から、財布さえ持たない“スマホ決済”に飛躍した。数カ月ぶりに中国に行って売店で水を買おうとしたら、「現金は使えない」と言われて驚いたことを覚えている。

中国を理解しなければ中国では勝てない

WWD:コロナ禍でさまざまに自粛しなければならない今だからこそ、中国戦略を練り直したいと考える人も多いと思う。

米原:業態によって方法は変わってくるが、一つ言えるのは“日本で流行っているから中国でもウケる”という当たり前はないということ。日本に置き換えてみても、アメリカでウケているブランドが必ずしも日本で売れるわけではないのと同じだ。例えば、日本の某アパレル企業の20〜30代向けウィメンズブランドは中国でヒットしたが、同じ世代を狙ったルームウエアブランドは大コケした。これは中国人にとってOL向けブランドは新鮮だったが、ルームウエアは寝間着にしか映らなかったということ。この時に中国系の代理店なりが入って、売れるか否かの判断をしていれば結果は違ったのかもしれない。これって少々言葉はキツいが、民族の優位性みたいなところに根ざしている話で、“皆、日本製が好きでしょ?”というおごった考え方が元凶なのだと思う。

WWD:日本の方法論をそのまま持って行っても失敗すると?

米原:その通りだ。こんな例もある。10年にヤマト運輸が上海で宅急便事業を始めたとき、緑の帽子が原因でストが起こった。中国で緑の帽子は“妻を寝取られた男”を意味するためで、こんなユニホームは着られないとニュースにもなった。結局、帽子の色はベージュに変更されたが、最初から知っていれば、つまり“中国頭”があれば、時間もコストも無駄にならなかった。色に関して言えば、日本ではアースカラーがトレンドになっているが、中国人はブラウンを着ない。国土が乾燥していて大気が汚れているため、くすんだ色は人気がない。これを知っているか否かで大きな差がつく。

WWD:中国にはコピー商品問題もある。

米原:僕も商品をプロデュースしたりしていて最初はコピー商品に悩まされたが、中国人の友人から「それは中国人がヨネちゃん色に染まってきた証拠。本物が欲しくても買えない人が買うだけで、本物が欲しい人は案外、偽物がどれだけ出回っているかを人気のバロメーターとして見てから買う」と教えられて、目からうろこが落ちた。

中国人を尊重して共に歩む気持ちも大事

WWD:中国人とビジネスする上で気を付けるべきことは?

米原:中国人は面倒を嫌うので直接話をしたがる。彼らからすると、「なんでわざわざ代理店を通すの?」と疑問に思うそうだ。僕もよく「芸能人の○○さんを紹介して」と頼まれるのだが、日本であれば所属事務所を通してオファーをするのが普通だが、中国人は本人に直接「やるか否か」を聞けば済むと考える。本人が「YES」と答えれば交渉成立。中国人が日本人と仕事をしていて一番驚くことは、打ち合せ後に相手が「いったん持ち帰って上司と相談する」と言うこと。中国人からしたら「だったら、あなたの役目は?」「なぜ決定権のない人と話をしなくてはならないのか?」なわけで、「じゃあ、その上司と直接話をさせてくれ」となる。このスピード感ってとても大事で、日本人も肝に銘じないと世界の中でどんどん立ち遅れていくと思う。日本企業がダメになった原因って“現場感のなさ”にあると考えていて、こんな企画をしたい!と思い立っても企画書を書いて何人もにはんこをもらっている間に内容がどんどん変わってしまって……があるある。現場には決定権のない人が出てきて、一方で現場感のない人が決定のための会議をしている。こんなのって日本だけだと思う。

WWD:スピードオーバーで事故をする可能性はない?

米原:ある(笑)。だから中国人のスタイルが全部正しいと言っているわけではなくて、実際前のめり過ぎて、いざフタを開けてみたら何もできてないなんてこともあった。ここで注意すべきは中国人は面子を重んじるので、簡単に「できない」と言わないということ。「できる」「大丈夫」と返事はしても、うまく進んでいるか定期的に確認する必要がある。さらに“できなかった”ときのために、第2案を考えておくことも大事だ。

WWD:“できなかった”もありえる?

米原:当初は驚いて怒ることもあったが、今ではそれを想定して動いている。これで心が折れてしまうようでは中国では仕事ができない。面白いのは、日本だと「親族に不幸があって」と言い訳をする人が多いが、中国では「アシスタントの親がちょっと……」となる。これは言霊を信じていて、自分の親族を不幸にしたくないからとのこと(笑)。話を戻すと、できなかったのなら「一緒にやろう」と声を掛ければよくて、心根は真っ直ぐな人が多いからそれで動いてくれる。そういったアクションを重ねて、“この人について行けば「利」がある”と思わせたら勝ち。

ヨネちゃんが考える中国攻略のカギ、“利”とは?

WWD:“利”とは?

米原:自分にとって価値があるか否かということ。中国人を知る上で、この“利”ほど大事なものはないと考えている。その判断はとてもドライで、あなたよりあの人の方が“利”があるとなればそれまで。ところが、やっぱり僕の方に“利”があると感じれば戻ってくる(笑)。これって日本人からしたら裏切りにも見えるが、中国人はどちらに向かい合っているときも本気。だから、ずっと本気でいさせるためにどうすべきかを考えなくてはならない。でも、それってかなり大変(笑)。

WWD:中国で勝負するなら、中国人の気質を理解しなければならない?

米原:こびる必要はないが、その通りだ。例えば、中国の最大手EC企業アリババ(ALIBABA)が「独身の日」に合わせて11月11日まで開催した大規模なセールでは、コスメの売り上げが1番で中でも資生堂は圧倒的人気だった。2番目が家電、3番目がミルクやオムツといったベビー用品で、これらのカテゴリーで日本メーカーは厚い支持を得ている。中国では80年代後半から90年代中頃に生まれた世代のことを“新・新人類”と呼んでいて、子どもの頃から海外製品、こと日本製品に慣れ親しんでいる。日本メーカーによるベビー用品の好調は彼らが親世代になったからであり、こういったデータを踏まえてアパレル企業はどう戦うべきかを考えなくてはならない。

WWD:そのためにまずすべきことは?

米原:PRだと思う。コスメも家電もベビー用品も、前述の爆買いツアー層による口コミあっての高評価であり、日本人が仕掛けたからではない。中国でビジネスをするなら、中国人の目でものごとを見ることが重要。そうすれば今からでも入り込める余地はあるはず。

(後編は2020年12月25日に公開予定です)

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先駆者“ヨネちゃん”が語る間違いだらけの中国戦略(前編)

 “近くて遠い”とは、まさにこの国のことを指す言葉だと思う。中国のことである。GDP14兆1700億ドル(約1459兆5100億円)の世界第2位の経済大国でありながら、時にテレビやユーチューブからもたらされる農村部の暮らしには愕然たる格差を感じる。同じ東アジアであるが当然、日本とは文化や思想は異なる。人口は日本の12倍近い約14億人で世界1位、多様性もつまり12倍近い。それゆえ“よく分からない”。そこで2009年から中国で活躍する編集者・フォトグラファーの米原康正に、中国のリアルについて聞いた。カルチャーのみならず政治・経済にまでフォーカスしたので、海外渡航に制限がかかる中で隣国を理解するための足掛かりにしてほしい。

WWD:リアルな中国とは?

米原康正(以下、米原):日本人の中には、中国をいまだに発展途上国と勘違いしている人も多い。自転車が町を占拠し、そこに暮らす人は人民服を着て……というイメージを持つ人がいるが、それは外国人が日本に抱く“フジヤマ・ゲイシャ”くらいに古い幻想だ。2019年の中国のGDPは日本(約537兆6600億円)の約2.7倍。日本人が受け取る情報には“創造”されたステレオタイプなものもあり、現実とは異なることが多い。例えば08年の北京オリンピックの際には、渋谷区ほどの土地を一気に都市化する動きを見せた。昨日まで畑だった場所に一夜でクラブができた、なんて話もあった。町ができれば、人が流れ込んでくる。新しい町には先進的な学校もできるから、そういった学校に子どもを入学させたい富裕層が貧民層から土地を買い上げ、結果として貧民層が成金に。そういった人たちが日本に爆買いツアーに来ていた図式だ。

WWD:中国国民の生活も大きく変わった?

米原:僕が中国で活動し始めた09年頃はまだ現金文化だったが、この10年でデジタル化が一気に進行した。このあたりは、さすがは一党独裁といった感じ。“クレジットカードも使えない”から、財布さえ持たない“スマホ決済”に飛躍した。数カ月ぶりに中国に行って売店で水を買おうとしたら、「現金は使えない」と言われて驚いたことを覚えている。

中国を理解しなければ中国では勝てない

WWD:コロナ禍でさまざまに自粛しなければならない今だからこそ、中国戦略を練り直したいと考える人も多いと思う。

米原:業態によって方法は変わってくるが、一つ言えるのは“日本で流行っているから中国でもウケる”という当たり前はないということ。日本に置き換えてみても、アメリカでウケているブランドが必ずしも日本で売れるわけではないのと同じだ。例えば、日本の某アパレル企業の20〜30代向けウィメンズブランドは中国でヒットしたが、同じ世代を狙ったルームウエアブランドは大コケした。これは中国人にとってOL向けブランドは新鮮だったが、ルームウエアは寝間着にしか映らなかったということ。この時に中国系の代理店なりが入って、売れるか否かの判断をしていれば結果は違ったのかもしれない。これって少々言葉はキツいが、民族の優位性みたいなところに根ざしている話で、“皆、日本製が好きでしょ?”というおごった考え方が元凶なのだと思う。

WWD:日本の方法論をそのまま持って行っても失敗すると?

米原:その通りだ。こんな例もある。10年にヤマト運輸が上海で宅急便事業を始めたとき、緑の帽子が原因でストが起こった。中国で緑の帽子は“妻を寝取られた男”を意味するためで、こんなユニホームは着られないとニュースにもなった。結局、帽子の色はベージュに変更されたが、最初から知っていれば、つまり“中国頭”があれば、時間もコストも無駄にならなかった。色に関して言えば、日本ではアースカラーがトレンドになっているが、中国人はブラウンを着ない。国土が乾燥していて大気が汚れているため、くすんだ色は人気がない。これを知っているか否かで大きな差がつく。

WWD:中国にはコピー商品問題もある。

米原:僕も商品をプロデュースしたりしていて最初はコピー商品に悩まされたが、中国人の友人から「それは中国人がヨネちゃん色に染まってきた証拠。本物が欲しくても買えない人が買うだけで、本物が欲しい人は案外、偽物がどれだけ出回っているかを人気のバロメーターとして見てから買う」と教えられて、目からうろこが落ちた。

中国人を尊重して共に歩む気持ちも大事

WWD:中国人とビジネスする上で気を付けるべきことは?

米原:中国人は面倒を嫌うので直接話をしたがる。彼らからすると、「なんでわざわざ代理店を通すの?」と疑問に思うそうだ。僕もよく「芸能人の○○さんを紹介して」と頼まれるのだが、日本であれば所属事務所を通してオファーをするのが普通だが、中国人は本人に直接「やるか否か」を聞けば済むと考える。本人が「YES」と答えれば交渉成立。中国人が日本人と仕事をしていて一番驚くことは、打ち合せ後に相手が「いったん持ち帰って上司と相談する」と言うこと。中国人からしたら「だったら、あなたの役目は?」「なぜ決定権のない人と話をしなくてはならないのか?」なわけで、「じゃあ、その上司と直接話をさせてくれ」となる。このスピード感ってとても大事で、日本人も肝に銘じないと世界の中でどんどん立ち遅れていくと思う。日本企業がダメになった原因って“現場感のなさ”にあると考えていて、こんな企画をしたい!と思い立っても企画書を書いて何人もにはんこをもらっている間に内容がどんどん変わってしまって……があるある。現場には決定権のない人が出てきて、一方で現場感のない人が決定のための会議をしている。こんなのって日本だけだと思う。

WWD:スピードオーバーで事故をする可能性はない?

米原:ある(笑)。だから中国人のスタイルが全部正しいと言っているわけではなくて、実際前のめり過ぎて、いざフタを開けてみたら何もできてないなんてこともあった。ここで注意すべきは中国人は面子を重んじるので、簡単に「できない」と言わないということ。「できる」「大丈夫」と返事はしても、うまく進んでいるか定期的に確認する必要がある。さらに“できなかった”ときのために、第2案を考えておくことも大事だ。

WWD:“できなかった”もありえる?

米原:当初は驚いて怒ることもあったが、今ではそれを想定して動いている。これで心が折れてしまうようでは中国では仕事ができない。面白いのは、日本だと「親族に不幸があって」と言い訳をする人が多いが、中国では「アシスタントの親がちょっと……」となる。これは言霊を信じていて、自分の親族を不幸にしたくないからとのこと(笑)。話を戻すと、できなかったのなら「一緒にやろう」と声を掛ければよくて、心根は真っ直ぐな人が多いからそれで動いてくれる。そういったアクションを重ねて、“この人について行けば「利」がある”と思わせたら勝ち。

ヨネちゃんが考える中国攻略のカギ、“利”とは?

WWD:“利”とは?

米原:自分にとって価値があるか否かということ。中国人を知る上で、この“利”ほど大事なものはないと考えている。その判断はとてもドライで、あなたよりあの人の方が“利”があるとなればそれまで。ところが、やっぱり僕の方に“利”があると感じれば戻ってくる(笑)。これって日本人からしたら裏切りにも見えるが、中国人はどちらに向かい合っているときも本気。だから、ずっと本気でいさせるためにどうすべきかを考えなくてはならない。でも、それってかなり大変(笑)。

WWD:中国で勝負するなら、中国人の気質を理解しなければならない?

米原:こびる必要はないが、その通りだ。例えば、中国の最大手EC企業アリババ(ALIBABA)が「独身の日」に合わせて11月11日まで開催した大規模なセールでは、コスメの売り上げが1番で中でも資生堂は圧倒的人気だった。2番目が家電、3番目がミルクやオムツといったベビー用品で、これらのカテゴリーで日本メーカーは厚い支持を得ている。中国では80年代後半から90年代中頃に生まれた世代のことを“新・新人類”と呼んでいて、子どもの頃から海外製品、こと日本製品に慣れ親しんでいる。日本メーカーによるベビー用品の好調は彼らが親世代になったからであり、こういったデータを踏まえてアパレル企業はどう戦うべきかを考えなくてはならない。

WWD:そのためにまずすべきことは?

米原:PRだと思う。コスメも家電もベビー用品も、前述の爆買いツアー層による口コミあっての高評価であり、日本人が仕掛けたからではない。中国でビジネスをするなら、中国人の目でものごとを見ることが重要。そうすれば今からでも入り込める余地はあるはず。

(後編は2020年12月25日に公開予定です)

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 「今日ぐらい不健康でいいんじゃねぇ」。こんな言葉が聞こえてきそうだ。wackwack creative株式会社(東京都千代田区、代表取締役:井川裕介)が創造した「トーキョーギョーザクラブ」、「不純喫茶ドープ」に続く、シリーズ第三弾が「不健康ランド〜背徳の美味〜」である。
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