「キス」が故マーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師に敬意を表した限定コレクション発売

 「キス(KITH)」は1月18日に、アフリカ系アメリカ人公民権運動を主導した故マーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師の功績に敬意を表した限定コレクションを発売した。公式オンラインストアや「キス トウキョウ(KITH TOKYO)」で販売中だ。今回の収益の50%はマーティン・ルーサー・キング3世のドラムメジャー研究所に、残りの50%は若者主体の支援団体などに寄付される。

 アイテムは、60年前のワシントン大行進の際の象徴的な新聞の見出しをグラフィックに採用したTシャツ(8000円)、フーディー(1万7600円)、雑誌「ザ・ニューヨーカー」のアーカイブの表紙カバーをフロントに配したTシャツ(7000円)、スエット(1万6000円)、フーディー(1万7600円)をそろえる。

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「ユーカムメイク」のパーフェクトがアイウエア業界に参入 テクノロジーを活用したシュミレーションサービスを提供

 AR&AI技術を活用したメイクアプリ「ユーカムメイク(YOUCAM MAKEUP)」を手掛けるなど、美容業界におけるデジタルトランスフォーメーションを推進するパーフェクトは、カラーコンタクトレンズを含むアイウエアの領域に向けたシュミレーションサービスをアイウエア企業向けに開始する。

 眼鏡やサングラス、カラーコンタクトレンズを扱うブランドや小売店は、製品の画像をパーフェクトのビジネスコンソール上にアップロードするだけで、簡単に実商品のバーチャル化を行い、ウェブサイト上で現実に近いバーチャルシミュレーション体験をユーザーに提供できるというもの。

 パソコンとスマートフォンの両ブラウザに対応し、同サービスが導入されたウェブサイトに訪れたユーザーは、アプリの起動なしに、パソコンのウェブカメラやスマートフォンのインカメラで映した自分の顔に、リアルタイムでアイウエアやカラーコンタクトのシミュレーションができる。テクノロジーを融合させたアイウエアの新しい購買体験の提案だ。同社担当者は、「『ユーカムメイク』の機能をベ―スとしている。カラーコンタクトレンズやアクセサリーとのサービスを実施したことはあったが、美容業界以外での本格的な取り組みはこれが初めて。アイウエア分野との取り組みは以前から懸案だった」と話した。

 パーフェクトは本社がある台湾をはじめ日本、アメリカ、ヨーロッパ、中国、インドに拠点を構え、「ユーカムメイク」のほか、累計9億ダウンロードを超えるビューティーアプリシリーズの開発と、コスメブランドや小売店向けに顔認証技術とAI技術を利用して開発したバーチャル メイクアップ サービスを提供している。現在300以上のコスメブランドをパートナーとして、 10万を超えるコスメ商品を60カ国以上で手掛ける。

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「ベイプ」が「リーバイス」とコラボ コラボアイテムを着用した「ベアブリック」も登場

 「ア ベイシング エイプ(R)(A BATHING APE(R) )、以下ベイプ」は1月23日に、3度目となる「リーバイス(LEVI’S)」とのコラボアイテムを発売する。

 今回は「リーバイス」の“TYPEIIIスプリットトラッカージャケット”をベースにカモ柄を施した5つのカラーと同色の“501 93”が登場する。ジャケットは前面にはシャンクボタン、背面にはフルジッパーが付いたハーフ&ハーフ構造でほかのカラーと組み合わせることができる。日本、アメリカ、アジア、ヨーロッパの各エリア限定で販売し、国内ではデニム地にゴールドプリントを施したジャケット(2万8000円)とパンツ(1万7000円)、アジア限定のネイビーのカモ柄ジャケット(2万8000円)とパンツ(1万7000円)、パッチワークを施したジャケット(2万8000円)とウエスタンシャツ(2万3000円)、キャップ(9000円)、Tシャツ(7000円)などを販売する。一部のリーバイス ストアと「リーバイス」公式オンラインストア、全国のベイプ ストアと「ベイプ」取り扱い店舗で取り扱う。

 また1月30日には、同コラボTシャツをプリントした「ベアブリック(BE@RBRICK)」を「ベイプ」公式オンラインストア、「メディコム・トイ(MEDICOM TOY)」直営各店舗と公式オンラインストアで発売する。付属のデニムジャケットは着脱可能で、ステッチやタブ、ダブルホールロゴなどを忠実に再現した。

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MY FIRST STORYのHiroが本名でソロデビュー 「挑戦することがモチベーションに」

 2011年夏に東京・渋谷で結成されたMY FIRST STORY(以下、マイファス)でボーカルを務めるHiro。5分で1万2000席が完売した日本武道館から始まり、幕張メッセ、横浜アリーナ、埼玉スーパーアリーナで公演を行い、着実にキャリアを伸ばしている。また父・森進一、母・森昌子、兄・ONE OK ROCKのTakaという音楽一家で生まれ育つ。そんな彼が昨年、本名の森内寛樹でソロデビューを発表。その背景には暗い世の中がありました。「エンターテイメントを生業にしている人間は、今、先頭立って引っ張っていくべきだと思う」。さらに「自分が着たいものを自分で作りたい」という思いから、ファッションブランド「ルール ザ フェイト(RULE THE FATE)」をスタート。それらを決断した理由について本人に迫った。

WWD:ソロデビューをしようと思ったきっかけを教えてください。

森内寛樹(以下、森内):新型コロナウイルスの影響により、家にいる時間が増え、自分にできることはマイファスの活動以外にないか考えました。そこでいつも応援してくれているファンの人たちからのメッセージを見て、新しい形で歌を届けようと思い挑戦することにしました。

WWD:1月20日に発売するソロアルバム「Sing;est」。この名を付けた理由は?

森内:歌手というジャンルの中で、一番上に立てたらいいなという願いを込めて付けました。また自分自身の背中を押すという意味も込めています。

WWD:収録されている10曲を選んだ決め手は?

森内:ファンの人たちからのリクエストも踏まえて、認知度が高くバンドで歌わなさそうな曲を選びました。またさまざまな世代の人が僕のことを知ってもらうきっかけになってほしいです。

WWD:特に難しかった曲は?

森内:カンザキイオリさんの「命に嫌われている。」は難しかったですね。当事者の姿が浮かばず、どの立場で歌えば良いのかを掴むのが難しかったです。

WWD:マイファスのHiroは東京ドーム公演を目標に活動している。森内寛樹はどこを目指していきたい?

森内:現状、先のことはまだ何も想定していません。一つの挑戦としてスタートした段階ですので、まずは周りの反応を見てから、次の指針を決めようかなと思っています。

WWD:自身の好きなファッションスタイルは?

森内:好きなスタイルは特にありません。自分の中の気分を変えるための一つのツールがファッションです。僕は縁を担ぐタイプで、一日のコーディネートを下着から全て決めていくんですよ(笑)。それに思い悩み始めると、服を選ぶのに30、40分かかる時もあるんですよね……。

WWD:年間どれくらいの洋服を買っている?

森内:僕は5〜10着をシーズンごとに一回にまとめて購入しています。それを次のシーズンまで着回していますね。

WWD:一番購入しているブランドは?

森内:「ディスカバード(DISCOVERED)」や「ジョン ローレンス サリバン(JOHN LAWRENCE SULLIVAN)」。素材やシルエット、デザインも僕の好みとマッチしているので着用することが多いです。

WWD:ファッションブランド「ルール ザ フェイト」も立ち上げましたよね。同ブランドを立ち上げた理由、ブランド名の由来は?

森内:「こんな服があったら良いな」「自分が着たいものを自分で作りたい」と思ったのがきっかけです。ブランド名は自分の胸に彫ってあるタトゥー(“自分自身の運命を支配する” という意味)から採用しました。

WWD:どんなアイテムをそろえた?

森内:最初はオールシーズン着用でき、ライブでも使いやすいパーカやロングTシャツなど、カジュアルなものをそろえました。特にこだわったライダースジャケットは素材、シルエット含めて自分の理想のものに仕上がりました。

WWD:アーティストが故にアパレルはサブと捉えられる見方もあると思うが、その辺りをどう考える?

森内:仮に音楽活動の数値が70%とするならば、そこを伸ばすよりも、新しく始めたアパレルを伸ばす方が楽しいし頑張れる。アパレルの数値を0%から上に引き上げたいし、その活動により音楽活動が80%になる可能性もある。新しいことに挑戦するのであれば中途半端なことはしたくないし、自分の中で納得がいくまでこだわり、世に出していきたいと思っています。

WWD:新型コロナウイルスにより世界中が暗いムードの中、音楽が持つ意味とは?

森内:音楽に限らず、エンターテイメントを生業にしている人間は、今まで以上に先頭立って引っ張っていくべきだと思います。今まで以上に何かを見る・聴くという行為が増えているなかで、僕のことを知ってくれるチャンスでもあるし、ジャンルを超えて何か面白いことができたら良いなと思っています。

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楽天がアパレル在庫のDXサービス リアル店舗とECの倉庫在庫を一元管理

 楽天は21年夏ごろから、リアル店舗と複数のECサイトの在庫情報を一元化できるサービス「楽天ファッション オムニチャネルプラットフォーム(Rakuten Fashion Omni-channel Platform)」をスタートする。サービス開始にあたっては、水岩グループ傘下でアパレル物流大手のフロー・メイカーズホールディングス(HD)やEC支援大手のダイアモンドヘッド、AMSなどと連携。楽天は、この新システムの稼働させることでリアル店舗も含めた在庫の一元管理にも踏み込む。

 大手アパレルの多くはすでに、ダイアモンドヘッドやAMSなどと連携しECに関しては、直営の公式通販サイトと「楽天ファッション」や「ゾゾタウン」などのネット通販モールを横断して管理できるシステムを有しているが、リアル店舗も含めた一元管理には多くの工数やコストがかかり、一元管理している企業は少なかった。

 一方、フロー・メイカーズHDは自社開発したWMS(=Warehouse Management System、倉庫管理システム)を外部にも提供しており、同WMSではリアル店舗向けの製品を中心に、EC向けも含む年間2.1億枚を取り扱っている。楽天は「楽天ファッション オムニチャネルプラットフォーム」で、リアル店舗向けのWMSに強い同社と連携することで、リアル店舗用の倉庫在庫管理も包括的に管理できるようにする。また、すでにフロー・メイカーズやダイアモンドヘッド、AMSのシステムと連携している場合は「原則、初期費用は不要になる」(楽天)という。

 楽天は今後、同システムを使い、在庫の効率化に加え、楽天の自社配送網や楽天が強みを持つ楽天ID(ポイント)ともシステム連携させ、効率的なプロモーションや新規顧客の獲得、リアル店舗とECサイトの相互送客、配送の効率化などにも生かす考え。

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「ディオール」20-21年秋冬メンズ・コレクションは現代アーティスト、ピーター・ドイグとコラボ

 キム・ジョーンズ(Kim Jones)率いる「ディオール(DIOR)」メンズは2020-2021年秋冬コレクションで現代アーティスト、ピーター・ドイグ(Peter Doig)とコラボレーションする。詳細はまだ明らかになっていない。

 ドイグはイギリス・スコットランド出身。トリニダード島やカナダで育ち、ロンドンで絵画を学び絵画を中心に制作している。2008年にはイギリスの美術館テート・ブリテンで回顧展を開催した。
 
 絵画のアートとしての注目が下がっていた1990年代に、再び絵画に焦点を当てたアーティストで、抽象画、ストーリー性、ポップカルチャーなどのインスピレーションを融合したスタイルで知られる。

 2020-2021年秋冬メンズ・コレクションは1月22日、「ディオール」の公式ウエブサイトで公開する。

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化粧品のカタカナ名問題……、オススメを聞かれても答えられないのです エディターズレター(2020年12月9日配信分)

※この記事は2020年12月9日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

 

化粧品のカタカナ名問題……、オススメを聞かれても答えられないのです

 よくママ友に聞かれることがあります。「最近のおすすめのコスメは何?」と。最近だったら、「化粧水でバリア機能を高めてくれるのとかってある?」とか、「目元の老化が気になって……。アイクリームとかつけた方がいいのかな?」とか。やっぱりコロナ禍での悩みが多くなっているようです。

 そこで私はちょっと困るんですよね。「うーんとねーー、あれあれ、あのブランドのあれがいいんだけど……。なんちゃらかんちゃらローションとか言ったかな」とか言うと、「何にも分からないじゃん」と苦笑いされます。

 そうなんですよ……カタカナがネックなんですよ。化粧品と洋服の大きな違いは、製品に一つ一つ名前が付いています。洋服だと、○○ブランドのジャケットとか、△△ブランドのクロップドパンツとか、ブランド名以外はアイテムの名称で済みます。せいぜいこれに加えて、シリーズ名があるぐらい。一方で化粧品はどうでしょう?○○ブランドの○○シリーズの保湿化粧水“○○”とか、同じブランド同じシリーズ、同じ化粧水でも、導入化粧水“○○”とか。しかもしかも、製品名“○○”は日本のブランドでもほぼカタカナなんですよね……。

 例えば、“アクアクリアファイン”とか“ポップインクチュールコレクション”“フィットアイシャインロック”(全て適当です)とか。本当に覚えられなくて困ります。

 余談ですが、幼少期を過ごした田舎で、線路脇にあった会社名が「ウルトラマン」だったんです。歩いて横を通ることはなく、だいたいが車移動。だから車で通り過ぎる際にいつも「ウルトラマンの会社なんだなあ、きっとソフトビニールのあのウルトラマンの人形を作っている会社なんだろうなあ」って幼心に思っていたんです。で、ある日、中学生ぐらいになって自転車で横を通り過ぎた時のこと、いつもながら「ウルトラマンの会社〜」と思いつつ、なにげなく、ゆっくり読んでみたら……、「ウ・ル・シ・ハ・ラ。ウルシハラ!えーーーー、ウルシハラじゃん」と一人でびっくり。カタカナがトラウマになった瞬間でした(笑)。

 そんなこんなで今でもカタカナ恐怖症……。製品を記事化するときは、とにかく“鬼チェック”。一文字一句照らし合わせて確認しています。

 現在、「WWDビューティ ベストコスメ2020」の部門発表を毎日行なっています。発表を受けママ友に「どこがいいの?」と聞かれること間違いなしです。百貨店・セミセルフでは外資系が多いということもありますが、ブランド名・製品名ともにカタカナしか並びません。一方でバラエティー・ドラッグストアでは、結構、日本語が多く登場します。名前を見れば、どういった製品か分かるのも特徴です。だからきっとすっと答えられるバラエティー・ドラッグストアの製品をオススメしてしまいそうです。

 またまた余談ですが歌姫、浜崎あゆみが、自分で作詞する際は、英語を入れずに日本語だけで構成しているというエピソードが記憶に残っています(ある時から英語も入っていますが)。彼女の歌は耳にすっと入ってきますし、歌い継がれています。耳に慣れ親しんだ言葉の方が誰にでも分かりやすいと思ったんです。

 今やSNSの影響で消費者みんながPR担当です。もちろんブランドイメージなどもあったり、カタカナだけでも意味が分かるものもあるので、絶対に日本語がいいとは言いませんが、もう少し分かりやすければ、もっと“バズる”かもしれないな、と思います。

HER OPINION:ママ、女性に関連するファッション&ビューティ業界の話題をお届けします。今、働くママを含めた社会進出が進む女性に関わる情報が増えてきました。彼女らにまつわるニュースをピックアップすることで、彼女らを支える彼らにも役立つニュースを紹介します。

エディターズレターとは?
「WWDジャパン」と「WWDビューティ」の編集者から、パーソナルなメッセージをあなたのメールボックスにダイレクトにお届けするメールマガジン。ファッションやビューティのみならず、テクノロジーやビジネス、グローバル、ダイバーシティなど、みなさまの興味に合わせて、現在7種類のテーマをお選びいただけます。届いたメールには直接返信をすることもできます。

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米倉涼子が「フェンディ」初のジャパンブランドアンバサダーに就任

 「フェンディ(FENDI)」は1月19日、女優でモデルの米倉涼子がジャパンブランドアンバサダーに就任したと発表した。「フェンディ」が1965年に日本に上陸して以来、ブランドアンバサダーを起用するのは初めて。

 93年にモデルとしてデビューした米倉は、2012年にNYのブロードウェイでミュージカル「シカゴ」の主演をアジア出身の女優として初めて務めるなど常に挑戦し続けており、第一線で活躍する。

 米倉は「『フェンディ』初のジャパンブランドアンバサダーに起用されて光栄に思う。世界的なブランドながら常に革新し続ける姿勢に共鳴し、ファッションシーンに少しでも魅力を発信していければと思う」とコメントした。

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深まるファッションとゲームの連携 プレーヤーが着る服とアバターに着せる服

 2020年から新型コロナによるファッション業界への影響は著しく、“不要不急”のファッションは苦境を強いられた。ファッションの多くの伝統やイベントがデジタルで行われる中、業界が目をつけたのはゲーム産業だ。物理的な交流を必要としないゲーム産業は大躍進しており、中でもニンテンドースイッチ用のゲーム「あつまれ どうぶつの森(以下、「あつ森」)」は爆発的な人気を集めた。これまでもeスポーツと関連した動きや、ゲームのキャラクターとコラボした製品もたびたび登場していたが、20年はランウエイの代わりにゲームアバターが自己表現の一部を担うなど、仮想世界との深い関わりが見られた。

 「マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)」「ヴァレンティノ(VALENTINO)」「アナ スイ(ANNA SUI)」といったブランドは、「あつ森」内で着せ替えができるマイデザインを公開している。一方、マッシュスタイルラボの「ジェラート ピケ(GELATO PIQUE)」は、11月にリアルに着られる「あつ森」とのコラボルームウエアコレクションを発売した。コラボレーションコレクションの制作に携わったプロジェクトチームの3人は元々学生時代から「どうぶつの森」シリーズのユーザーだったこともあり、リモートワーク期間中も自宅でゲームをプレイしながらマイデザインの作成をするようになったという。その画像をブランドの公式インスタグラムに投稿するにあたり、任天堂に相談したことがきっかけで同コラボレーションが誕生した。

 「ジェラート ピケ」の巻島彬子企画部サブディレクターは、「緊急事態宣言を受けて店舗は長期休業をし、売り場を開けることができなかった。そんな中『あつ森』は店舗がなくても『ジェラート ピケ』のアイテムをユーザーに届けられるので、ファッションとの融合性が非常に高く、新たな顧客層を獲得するのにとても有効な手段だと感じました。ゲームユーザーもお気に入りのゲームキャラクターのTシャツをリアルで着ることを楽しんでくださっていますし、この2つの業界はお互いを支え合うプラットフォームになると思います」とコメント。

 また、ファッション業界でのゲーム産業の盛り上がりがスニーカーやストリートウエアが人気になった流れと非常に似ていると分析するのはハイプメーカーU.S.(HYPEMAKER U.S.)のポール・ヘブナー(Paul Heavener)=クリエイティブ・ディレクターだ。どちらももともと“マニア”向けだった分野に、大企業が続々と参入していると考察する。

 ハイプメーカーU.S.は、ストリート&カルチャーメディア「ハイプビースト(HYPEBEAST)」を発行するハイプビースト社のクリエイティブスタジオ。中でもヘブナー=クリエイティブ・ディレクターは両社のビデオゲーム「サイバーパンク2077(Cyberpunk 2077)」とのパートナーシップや、藤原ヒロシ率いる「フラグメント デザイン(FRAGMENT DESIGN)」とのコラボレーション成立に一役を買った。「サイバーパンク2077」を開発したCD プロジェクト・レッド(CD PROJEKT RED)はハイプメーカーU.S.にゲームの宣伝のためにアプローチをかけ、ハイプビーストが藤原ヒロシに繋いだことでコラボコレクションが誕生した。

 「今後ゲームを活用して製品を宣伝する方法に一層注目が集まるだろう。ゲーム産業からより多くのパートナーシップが生まれると思う。『ハイプビースト(HYPEBEAST)』の読者の多くは、今まで以上にゲームに時間を費やしているようだ。私自身、ゲーム『コール オブ デューティ(Call of Duty)』をたくさんプレイするし、課金をする傾向がある。私のゲーム内のキャラクターはオシャレしているよ。ストリートウエアと同じように、ユニークな装いで周りから目立ちたいという考えが当てはまる。それが今や封鎖された空間で、デジタルでできる」と語った。

 ほかにも「バレンシアガ(BALENCIAGA)」は2021年秋コレクション(2021-22年秋冬に相当)を発表のために制作したビデオゲームで披露し、ストリートの祭典として世界的に知られる「コンプレックスコン(ComplexCon)」はバーチャル空間で展開された。「グッチ(GUCCI)」と「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」は「ポケモン GO」のためのコラボコレクションを発表。

 さらに北米の男子プロバスケットリーグ、ナショナル・バスケット・アソシエーション(National Basketball Association以下、NBA)公認のゲームソフト「NBA 2K」には、デザイナーのジェリー・ロレンゾ(Jerry Lorenzo)やドン・C(Don C)、ルイージ・ビラセノール(Rhuigi Villasenor)、クリス・ギブス(Chris Gabbs)がキャラクターとして登場した。

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は19年12月に、オンラインゲーム「リーグ・オブ・レジェンド(League of Legends)」の世界観から着想を得て製作したカプセルコレクションを発表。同オンラインゲームの世界大会で優勝者に授与されるトロフィーを収める専用トラベルケースも製作した。

 またバトルロイヤルゲーム「フォートナイト(FORTNITE)」からは、「ナイキ(NIKE)」の「ジョーダン ブランド(JORDAN BRAND)」のアイテムを履いたキャラクターがゲームに登場するコラボレーションも。マーケティングとコミュニケーションの新しい道を切り開いており、ゲームを使用したコレクション発表ももっと増えていく可能性を秘めている。

 「WWDジャパン」1月18日号は「バーチャル空間の可能性」を特集している。

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女性の政治家とファッションの関係 スタイルアイコンとして注目集めるハリス次期副大統領

 きたる1月20日、アメリカの首都ワシントンにて民主党のジョー・バイデン(Joe Biden)次期大統領の大統領就任式が行われる。同時にカマラ・ハリス(Kamala Harris)次期副大統領が就任し、アメリカで初めてとなる女性の副大統領が誕生する。11月7日(現地時間)に行われた勝利演説では、「私は初めて副大統領になる女性かもしれないが、最後ではないだろう。今夜これを見ている全ての小さな女の子たちが、アメリカは可能性の国だと理解するからだ」と歴史的瞬間を祝うスピーチを行った。

 これまで男性が副大統領を務めた232年間、彼らのファッションへの言及がなかったことを考えるとハリス次期副大統領のファッションについて言及する必要性を疑問視する声もある。しかし混乱が続き民主主義が揺らぐアメリカで、女性を中心とした多くの人はハリス次期副大統領を強さの象徴としてみている。そしてこれまでミシェル・オバマ(Michelle Obama)やメラニア・トランプ(Melania Trump)夫人など、歴代ファーストレディーに焦点を当ててきた米「ヴォーグ(VOGUE)」は、ここにきてジル・バイデン(Jill Biden)夫人より先にハリス次期副大統領を2月号の表紙に迎えて特集した。

 ハリス次期副大統領はというと、スタイリストやデザイナーも含め彼女のファッションへのコメントは一貫して控えている。また、ハリス次期副大統領陣営は彼女が発信するメッセージに焦点をあててきた。ハリス次期副大統領が有色人種の女性で、成功している人物だからこそ、ファッションアイコンとしての地位を確立するともいえる。公職を通して力と名声を獲得したハリス次期副大統領にリーダーとして憧れ、服装を真似したいと感じる人もいるだろう。

 すでに複数のブログやインスタグラムアカウントには、ハリス次期副大統領のファッションを分析するものが登場している。2020年9月にミシガン在住のライターであるスーザン・ケリー(Susan Kelley)が立ち上げたウェブサイト「ホワットカマラウォア(WhatKamalaWore)」もその一つだ。

 ケリーは「ベラ・アプツーグ(Bella Abzug)やシャーリー・チザム(Shirley Chisholm)といった象徴的な女性の時代に育ったが、彼女らを軽んじる記事の数々があったのを覚えている。今も昔もそういうものに対して疑問を感じるところはある。しかしこの極めて重要な時期に、ハリス次期副大統領は人々を引きつける人物だ。彼女はファッションを使ってメッセージを強調しており、それが彼女の価値を下げるようなことはない」と述べた。

 ハリス次期副大統領のファッションを追う中で、「ハリス次期副大統領は黒とネイビーのパンツスーツやボウタイ付きシルクシャツ、『マノロ ブラニク(MANOLO BLAHNIK)』のシューズ、『ティンバーランド(TIMBERLAND)』のブーツ、『コンバース(CONVERSE)』、『シャネル(CHANEL)』のバッグを愛用している。中には15年以上着続けているアイテムもある」と分析する。さらにケリーは公平性の観点からは、ハリス時期副大統領の夫であるダグ・エムホフ(Doug Emhoff)のファッションや、バイデン次期大統領のネクタイや靴下も取り上げたいという。

 近年、マデレーン・オルブライト(Madeleine Albright)元国務長官や故ルース・ベイダー・ギンズバーグ(Ruth Bader Ginsburg)最高裁元判事、ナンシー・ペロシ(Nancy Pelosi)下院議長などの名だたる女性の政治家たちはファッションをツールとして使用してきた。ハリス次期副大統領がもしファッションを活用していくのならその前例は十分あり、ファッションウオッチャーたちがしかるべき取り上げ方をするよう準備は整っている。

 20年8月にはヴィットリア・ヴィニョーネ(Vittoria Vignone)がインスタグラムアカウント「カマラズ・クローゼット(Kamala’s Closet)」を立ち上げた。1月現在はウェブサイトも開設し、着用した洋服の紹介と、同じアイテムや似たアイテムを扱うショッピングサイトへ誘導するファッションサイトに成長した。

 ヴィニョーネはウェブサイトやアカウントに関して、「これらはハリス次期副大統領ありきで始まったもの。彼女の政策や、移民の子だという事実に衝撃を受けた。私自身も移民で、同じ女性として彼女がどのように自分を見せているかに注目している。最初に人として惹かれて、次第にどんな洋服を着ているのか気になっていった」と語る。普段ブレザーを着用することのない彼女の妹までもがハリス次期大統領に感化されてブレザーを探し始めたということもあり、影響力の大きさを実感しているという。

 ハリス次期副大統領のファッションについて、「彼女は自分の立ち位置や見せ方に注意をよく払っている。ブレスレットの一つには蓮モチーフのものがあるが、彼女の名前はサンスクリット後で『蓮』を意味する。彼女の選ぶものは全て意識されていると感じる」と評価する一方で、ジル・バイデン夫人のファッションについては、「彼女のことも誰かが真剣に取り上げたらいいと思う」と述べた。「彼女たちは、着ているものにスポットライトが当てられても関係ないくらい真剣に捉えられ、尊重されている」と語った。

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ヨウジヤマモトの「グラウンド ワイ」×「トイ・ストーリー」 モノトーンでユニセックスのコレクション

 ヨウジヤマモトの「グラウンド ワイ(GROUND Y)」はディズニーとピクサーの映画シリーズ「トイ・ストーリー(TOY STORY)とのコラボコレクションを1月27日に発売する。

 ヨウジヤマモト公式オンラインストアと「グラウンド ワイ」直営店舗で取り扱う。

 ヨウジヤマモトらしいモノトーンを基調に「トイ・ストーリー」のモチーフをデザインした。ウッディ、バズ・ライトイヤー、ジェシー、ザーグやエイリアンらが描かれ、貴重な初期のコンセプトアートも多数使用している。

 ギャバジン生地のリバーシブルコート(8万8000円)、スエット(1万6000円~)、カットソー(8000円~)などユニセックスのアパレルアイテムに加え、トートバッグ(3500円)も用意した。アニメーション作品をモチーフにしながらも、デイリーにコーディネートがしやすいデザインになっている。

 ビジュアルには俳優の上白石萌歌と赤楚衛二を起用した。

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ユニクロが独自のキャッシュレス決済「ユニクロ ペイ」を1月19日から使用開始

 ユニクロは自社アプリに決済機能「ユニクロ ペイ(UNIQLO Pay)」を搭載し、1月19日から使用開始する。アプリに銀行口座かクレジットカードを登録すると、国内815の全店(一部駅構内や空港内などは除く)で、アプリ内のQRコードを見せるだけで支払いができる仕組み。

 これまで、ユニクロ店頭でキャッシュレス決済をする場合は、「ペイペイ(PayPay)」「クイックペイ(QUICPay)」「アリペイ(Alipay)」「ウィーチャットペイ(WeChatpay)」などの他社電子マネーを使う必要があった。その場合、一緒にユニクロアプリの会員証を提示してもらわないと顧客情報と購買データが紐付かなかったが、「ユニクロ ペイ」ならば会員証の提示と支払いが同時になり、「店舗での待ち時間が減って、“密”の回避にもつながる」(広報担当者)。

 登録できる銀行口座は、現時点では三井住友銀行、三菱UFJ銀行など5行。今後は自社ECへの「ユニクロ ペイ」の展開も目指していくとともに「グループの『ジーユー(GU)』には拡大の可能性もある」。コンビニやスーパーなど、他社での使用は現時点で考えていないという。

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「シロ」の限定フレグランスシリーズからブランド初のムスクの香りが登場

 「シロ(SHIRO)」は、季節の香りを毎月発表する限定フレグランスシリーズから“ホワイトムスク”を発売する。1月21日からオンラインストア限定で予約を受け付ける。
 
 ブランド初となるムスクをメインにした香り“ホワイトムスク”は、トップからラストまでムスクが続き、そこにフレッシュな柑橘や、美しく咲く花々、ジンジャーが添えられ、より香りにモダンで奥深い印象を加えた。暖かく、透明感のある甘さが全体を包むフローラルムスク調の香りに仕上げた。製品は“ホワイトムスク オードパルファン”(40mL、3800円)、“ホワイトムスク ヘアオイル”(30mL、 3000円)、“ホワイトムスク ルームフレグランス”(200mL、4200円)をそろえる。サステナブルな取り組みのひとつとして実施しているパッケージレスにすることで製品通常価格から3%を割り引きするエシカル割も適応する。

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「ミズノ」が空山基とのコラボスニーカー発売 宙に浮いている靴をイメージ⁉︎

 「ミズノ(MIZUNO)」は、スニーカーの“ウエーブ プロフェシー(WAVE PROPHECY)”シリーズからアーティストの空山基とのコラボモデル“ウエーブ プロフェシー ソラヤマ”を発売する。サイズは23.0〜29.0cmで、価格は3万5000円。「2G TOKYO」、「2G OSAKA」で1月30日に先行販売し、2月6日からはドーバー ストリート マーケット ギンザ(DOVER STREET MARKET GINZA)や「キス トウキョウ(KITH TOKYO)」などで扱う。

 同モデルは空山独自の感性で宙に浮いているスニーカーをイメージして製作。シルバーや半透明のパーツを組み合わせ、“ウエーブ プロフェシー”シリーズのミッドソール「インフィニティウエーブ」の更なる屈曲性の向上と軽量化を図ったほか、アウトソールには一際大きな空洞を設けた。またメインビジュアルおよびムービーは、グラフィックアーティストのYOSHIROTTENが手掛けた。

 また4月30日には、福祉機器メーカーの今仙技術研究所を含む3者のコラボによるトップアスリート向け義足板バネ“カタナシグマ(KATANAΣ)”を発売する。空山を象徴するシルバーをベースカラーに、最先端のカーボン材料の選定や積層設計に改良を加えた軽量モデルだ。全国の義肢装具製作所で取り扱う。

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「ミズノ」が空山基とのコラボスニーカー発売 宙に浮いている靴をイメージ⁉︎

 「ミズノ(MIZUNO)」は、スニーカーの“ウエーブ プロフェシー(WAVE PROPHECY)”シリーズからアーティストの空山基とのコラボモデル“ウエーブ プロフェシー ソラヤマ”を発売する。サイズは23.0〜29.0cmで、価格は3万5000円。「2G TOKYO」、「2G OSAKA」で1月30日に先行販売し、2月6日からはドーバー ストリート マーケット ギンザ(DOVER STREET MARKET GINZA)や「キス トウキョウ(KITH TOKYO)」などで扱う。

 同モデルは空山独自の感性で宙に浮いているスニーカーをイメージして製作。シルバーや半透明のパーツを組み合わせ、“ウエーブ プロフェシー”シリーズのミッドソール「インフィニティウエーブ」の更なる屈曲性の向上と軽量化を図ったほか、アウトソールには一際大きな空洞を設けた。またメインビジュアルおよびムービーは、グラフィックアーティストのYOSHIROTTENが手掛けた。

 また4月30日には、福祉機器メーカーの今仙技術研究所を含む3者のコラボによるトップアスリート向け義足板バネ“カタナシグマ(KATANAΣ)”を発売する。空山を象徴するシルバーをベースカラーに、最先端のカーボン材料の選定や積層設計に改良を加えた軽量モデルだ。全国の義肢装具製作所で取り扱う。

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TikTok 2021年版の活用術とは? キーワードは「興味から、ズドン」

 TikTok For Business Japanは、同プラットフォームのマーケティングの可能性を解説する無料オンラインセミナー「TikTok For Business Year-End Event 2020」を2020年12月16日に開催した。20年は新型コロナウイルスの影響で、人々の生活や働き方だけでなく、マーケティング界も大きく変化した。セミナーでは激動の1年を振り返り、新たな時代に流行を生み出して、ブランドビジネスに貢献するためのマーケテイングソリューションを約6時間、全14コマのボリュームで解説。多彩なゲストと切り口で、存在感を強めるTikTokへの出稿を検討する企業担当者の疑問や悩みに役立つ実践的な内容を届けた。

クライアント数274%!
幅広い年代に広がる「影響力」

 オープニングでは、西田真樹TikTok For Business Japan代表が登壇し、20年の実績とビジョンを発表した。今年一年を振り返り「自社にとって難局の1年だった」としながらも、TikTokの登録クライアント数成長率は19年末比274%と急伸した。アプリのダウンロード数は世界規模で20億を突破し、ユーザーの年齢分布は25歳以上が52.3%に広がった。1日の平均視聴時間も42分から56分に伸びている。日本においてはTikTok流行語大賞になった「きゅんです」や楽曲「香水」のヒットが記憶に新しく、幅広い世代の“流行発信基地”としての地位を築いた年になった。これらの背景を踏まえて、西田代表は「(1990年代中盤以降に生まれた)Z世代に何かを伝えるときには、まずコトがあった上でモノがついてくる」と説明する。21年は「興味との出会いが購買につながるプラットフォーム」をスローガンに、ECとの連動を強め、興味から購買までをダイレクトに促すオリジナルのマーケティングをブランドとともに推奨していく。

“まだ見ぬ好き”に
出会えるTikTok

 「WWDJAPAN.com」編集長の村上要をゲストに迎えた回では、ラグジュアリーブランドにおけるTikTok活用術とマーケティングの可能性を解説した。20年はコロナ禍におけるリアルイベント中止の影響から「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT)」のコスメキャンペーンを皮切りに、「ルイ ヴィトン(LOUIS VUITTON)」や「ディオール(DIOR)」が20年春夏のファッションショーをTikTokで配信するなど、ハイブランドとの取り組みが加速した。クリエイターによる投稿でも画角トレンドは、バストアップから全身を写したストーリー性のあるものへと進化し、従来から人気の購入アイテム紹介動画では、商品がより高価格帯になっている。これらの変化やTikTok独自のアルゴリズムなどにより、興味のある人にダイレクトに情報が届き、投稿者もポジティブで活発な反応がもらえる好循環が生まれている。

 司会を務めた「TikTok For Business Japan」の廣谷亮ブランドストラテジーディレクターは、TikTokの魅力は「未知との出合い」とコメント。好きなアカウントをフォローしたり、キーワード検索をベースに情報を取得したりするのではなく、潜在と顕在どちらの興味にもリーチできるプッシュ型のTikTokでは、“まだ見ぬ自分の好き”に出会える可能性がアップする。

 Z世代を中心にしたTikTokは、ラグジュアリーブランドとの相性を懸念する担当者も多いが、訴求の目的は「憧れの醸成」とTikTok For Business Japanの中村千賀クライアント パートナーシップ アソシエート ディレクターは言う。商品を購入できる年齢になる以前から、ブランドの世界観を伝えることは、未来のロイヤルカスタマー化へとつながる。

 一方で、村上編集長は「ファッション&ビューティ業界のデジタルマーケティングは、まだブランドの“認知”に重きを置いている段階。“興味喚起”のステージに立てているブランドは少ないのでは」と疑問を投げかけた。

 本国主導のラグジュアリーブランドでは、ジャパン社独自のプロモーションを始動しにくい企業もある。しかし、中村アソシエート ディレクターは「インフルエンサーなら、日本で反響のある人物を起用してもいい、という案件が増えている」と補足。TikTokで活躍するクリエイターとのコラボレーションが「ローカライズの近道になるのでは」と言う。

Z世代には
「飾りすぎないリアル」が響く!

 ラグジュアリー&ビューティブランドのTikTok活用実例に関するセミナーの前後には、スペシャルゲストとして信州大学特任教授の原田曜平や、アカウント開設からわずか5カ月でフォロワー100万人を達成したTikTokクリエイターの修一朗が登壇した。

 最新の「TikTokユーザー白書」では、ユーザーの“比較・検討”を促す投稿よりも、その手前の“興味”に訴えかける投稿の方が、実は購買に結びつきやすい、という従来のマーケティング手法の動線を覆す仮説を立てている。原田は「興味から、ズドン」のキーワードで表現される「ユーザー白書」を解説し、SNSでの“映え疲れ”が叫ばれる中「飾りすぎない投稿が、Z世代には好意をもって受け入れら、逆にインパクトを与えられる」と説明した。

 さらに修一朗がTikTok投稿のコツを指南し、“修一朗スタイル”と呼ばれるユニークなテンポとナレーション付きの動画について解説。50万ユーザーの壁を超えるには「ファンの需要やトレンドを取り入れる必要がある」として、①「初めての視聴者にも伝わる内容に」②「音やカット割で視聴者を離脱させない工夫を」③「ツッコミどころを散りばめる」④「視聴者コメントで動画の個性をアップデート」をファン獲得のための要点として伝えた。

TEXT:ANRI MURAKAMI

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TikTok 2021年版の活用術とは? キーワードは「興味から、ズドン」

 TikTok For Business Japanは、同プラットフォームのマーケティングの可能性を解説する無料オンラインセミナー「TikTok For Business Year-End Event 2020」を2020年12月16日に開催した。20年は新型コロナウイルスの影響で、人々の生活や働き方だけでなく、マーケティング界も大きく変化した。セミナーでは激動の1年を振り返り、新たな時代に流行を生み出して、ブランドビジネスに貢献するためのマーケテイングソリューションを約6時間、全14コマのボリュームで解説。多彩なゲストと切り口で、存在感を強めるTikTokへの出稿を検討する企業担当者の疑問や悩みに役立つ実践的な内容を届けた。

クライアント数274%!
幅広い年代に広がる「影響力」

 オープニングでは、西田真樹TikTok For Business Japan代表が登壇し、20年の実績とビジョンを発表した。今年一年を振り返り「自社にとって難局の1年だった」としながらも、TikTokの登録クライアント数成長率は19年末比274%と急伸した。アプリのダウンロード数は世界規模で20億を突破し、ユーザーの年齢分布は25歳以上が52.3%に広がった。1日の平均視聴時間も42分から56分に伸びている。日本においてはTikTok流行語大賞になった「きゅんです」や楽曲「香水」のヒットが記憶に新しく、幅広い世代の“流行発信基地”としての地位を築いた年になった。これらの背景を踏まえて、西田代表は「(1990年代中盤以降に生まれた)Z世代に何かを伝えるときには、まずコトがあった上でモノがついてくる」と説明する。21年は「興味との出会いが購買につながるプラットフォーム」をスローガンに、ECとの連動を強め、興味から購買までをダイレクトに促すオリジナルのマーケティングをブランドとともに推奨していく。

“まだ見ぬ好き”に
出会えるTikTok

 「WWDJAPAN.com」編集長の村上要をゲストに迎えた回では、ラグジュアリーブランドにおけるTikTok活用術とマーケティングの可能性を解説した。20年はコロナ禍におけるリアルイベント中止の影響から「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT)」のコスメキャンペーンを皮切りに、「ルイ ヴィトン(LOUIS VUITTON)」や「ディオール(DIOR)」が20年春夏のファッションショーをTikTokで配信するなど、ハイブランドとの取り組みが加速した。クリエイターによる投稿でも画角トレンドは、バストアップから全身を写したストーリー性のあるものへと進化し、従来から人気の購入アイテム紹介動画では、商品がより高価格帯になっている。これらの変化やTikTok独自のアルゴリズムなどにより、興味のある人にダイレクトに情報が届き、投稿者もポジティブで活発な反応がもらえる好循環が生まれている。

 司会を務めた「TikTok For Business Japan」の廣谷亮ブランドストラテジーディレクターは、TikTokの魅力は「未知との出合い」とコメント。好きなアカウントをフォローしたり、キーワード検索をベースに情報を取得したりするのではなく、潜在と顕在どちらの興味にもリーチできるプッシュ型のTikTokでは、“まだ見ぬ自分の好き”に出会える可能性がアップする。

 Z世代を中心にしたTikTokは、ラグジュアリーブランドとの相性を懸念する担当者も多いが、訴求の目的は「憧れの醸成」とTikTok For Business Japanの中村千賀クライアント パートナーシップ アソシエート ディレクターは言う。商品を購入できる年齢になる以前から、ブランドの世界観を伝えることは、未来のロイヤルカスタマー化へとつながる。

 一方で、村上編集長は「ファッション&ビューティ業界のデジタルマーケティングは、まだブランドの“認知”に重きを置いている段階。“興味喚起”のステージに立てているブランドは少ないのでは」と疑問を投げかけた。

 本国主導のラグジュアリーブランドでは、ジャパン社独自のプロモーションを始動しにくい企業もある。しかし、中村アソシエート ディレクターは「インフルエンサーなら、日本で反響のある人物を起用してもいい、という案件が増えている」と補足。TikTokで活躍するクリエイターとのコラボレーションが「ローカライズの近道になるのでは」と言う。

Z世代には
「飾りすぎないリアル」が響く!

 ラグジュアリー&ビューティブランドのTikTok活用実例に関するセミナーの前後には、スペシャルゲストとして信州大学特任教授の原田曜平や、アカウント開設からわずか5カ月でフォロワー100万人を達成したTikTokクリエイターの修一朗が登壇した。

 最新の「TikTokユーザー白書」では、ユーザーの“比較・検討”を促す投稿よりも、その手前の“興味”に訴えかける投稿の方が、実は購買に結びつきやすい、という従来のマーケティング手法の動線を覆す仮説を立てている。原田は「興味から、ズドン」のキーワードで表現される「ユーザー白書」を解説し、SNSでの“映え疲れ”が叫ばれる中「飾りすぎない投稿が、Z世代には好意をもって受け入れら、逆にインパクトを与えられる」と説明した。

 さらに修一朗がTikTok投稿のコツを指南し、“修一朗スタイル”と呼ばれるユニークなテンポとナレーション付きの動画について解説。50万ユーザーの壁を超えるには「ファンの需要やトレンドを取り入れる必要がある」として、①「初めての視聴者にも伝わる内容に」②「音やカット割で視聴者を離脱させない工夫を」③「ツッコミどころを散りばめる」④「視聴者コメントで動画の個性をアップデート」をファン獲得のための要点として伝えた。

TEXT:ANRI MURAKAMI

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ラフ初の「プラダ」メンズや「ゼニア」に興奮 先輩&後輩記者2人のミラノメンズ10選

美濃島:明けましておめでとうございます!今年も宜しくお願いします。正月気分からようやく抜け出せたと思ったら、2021-22年秋冬メンズ・コレクションが開幕しました。デジタル形式がメインとなりますので、今回もPCとにらめっこしてリポートしていきましょう。まずピッティ・イマージネ・ウオモ(PITTI IMMAGINE UOMO)とミラノ・メンズ・ファッション・ウイークから印象的だった10ブランドをざっくりとプレイバック。今年はピッティもデジタルプラットフォーム「ピッティ コネクト(PITTI CONNECT)」を整えてコレクションを発表しましたね。

大塚:いやーコレクションサーキットの開幕感がないですねえ(苦笑)。デジタルでの取材も2シーズン目となると、モチベーション維持もわれわれの使命ですな。そんな中でも主要都市に続き、ピッティもいよいよデジタル発表に本格参入したね。どう出るのか注目していたけれど、もうひたすらトーク。「ブルネロ クチネリ(BRUNELLO CUCINELLI)」は30分、「ヘルノ(HERNO)」は20分ほぼずっと話していました。それはそれでピッティのブースにいるようで臨場感はあるのだけど、全部集中して見るには相当な気合いが必要だったわ。後者は字幕なしのイタリア語オンリーで全然分かんなかったし。

30分におよぶ怒涛のトークセッション

美濃島:「ブルネロ クチネリ」では、ブルネロさんが「10カ月洋服に触れない時期を過ごした。人は実際に触り、着用したいという気持ちが強くなっている」とファッションの可能性を熱く語ってくれたほか、「ピッティ コネクト」を開設した理由やピッティの存在意義も説明してくれました。「思いを伝えよう!」という意気込みは伝わってきます。ただ、話しっぱなしで少しだけ疲れちゃいましたね(笑)。その流れで服の説明も聞きたかったな。

大塚:ウンブリア州ソロメオの本社からの中継だったね。マスクを付けたモデルが並んでいて、服の紹介はいつかな〜と待っていたらそのまま終了しちゃった。後日オンラインで紹介はあったけれど、ファブリックやコンセプトが毎回素敵で楽しみにしているからちょっと驚いたよね。テーマは“昨日と明日との統合”で、実際に見られる日が待ち遠しいです。ピッティとデジタルをどう融合していくかはまだまだ試行錯誤が必要だな。

ジャージでテーラリングを“リセット”

美濃島:ミラノのトップバッター「エルメネジルド ゼニア(ERMENEGILDO ZEGNA)」は、“THE (RE)SET”と題したコレクションでした。ニットやジャージ素材を用いたテーラードスタイルですが、リラックスしすぎず“しっかり感”があるところにアレッサンドロ・サルトリのセンスと技術力の高さを感じます。

大塚:めちゃかっこ良かったわ。服もよく見えるし、素材感も伝わるし、映像もコンセプチュアルで引き込まれた。テーマに合わせて、新状態のライフスタイルをコレクションで再定義するクリエイションでした。自分たちの強みをしっかり理解して映像を作っているよね。編集部には事前にこんなノートが届いたよ。

美濃島:そんなノートが届いていたんですね。絶賛リモート中の僕は明日の出社時に拝読しようっと。ジャケットやパンツだけでなくインナーもニットで統一するのが新鮮でした。

大塚:ラウンジウエアとフォーマルを融合した、インドアとアウトドアをつなぐシームレスなスタイルですね。きれいなテーラードにワークやスポーツを合体させるのはサルトリの得意技だから。素材はジャージー中心で基本はイージーフィットなのに、ショールカラーのローブやダブルカシミアのスーツ、トラックパンツはどれもエレガントで素敵だった。

美濃島:動画はウオーキングの映像とホテルで撮影したイメージ動画をミックス。前回に続き、「ゼニア」はクリエイションの伝え方が上手いですね。

大塚:15分の長尺って全部見るのはまあまあキツいのだけど、あっという間。映像終盤のサルトリさんの登場も渋すぎたわ。

オマージュ盛りだくさん(?)の気鋭ブランド

大塚:前シーズンはミラノの中堅・若手組の動画は見てられないぐらいクオリティーが低いものが多かったけど、今シーズンはみんな結構作り込んできたね。「フェデリコ チーナ(FEDERICO CINA)」はブリーフ一丁のモデルが登場したときは「きたきた」と嫌な予感がしましたが(笑)、そこから盛り返して、コレクションのムードに合ったかわいい動画に仕上がっていた。最後は「私はロランス」やんけ!だったけど。

美濃島:序盤は身構えちゃいましたが、終わってみたらなんとも言えない心地よさでした。手書きのレターモチーフをのせた白シャツやぶどうを表現したニットなど、キャッチーな洋服の世界観に合った映像でしたね。後半の男女が体を支え合うシーンは金八先生の「人という字は〜」を勝手に連想しました。

大塚:古っ。美濃島さん25歳だよね(笑)?

アウトドアストリートが今っぽい

美濃島:今シーズンのミラノはウオーキングだけの潔い映像も多いですね。「デヴィット カタラン(DAVID CATALAN)」は自然光が注ぐ気持ちいい建物を舞台にモデルが歩く動画でした。同ブランドは2012年にスタートし、ストリートウエアをベースにしたコレクションが持ち味。マウンテンパーカやサファリハットなどアウトドアアイテムがメインでしたが、インパクトのあるタイダイ柄などクセを加えていたのが好みでした。

大塚:きれい目カジュアルに、ワークやアウトドア由来のファンクショナル要素をプラスする今っぽいスタイルだね。タイドアップはやや蛇足だったかな。ラストにデザイナーがランウエイショーっぽく登場するのがかわいくて癒されました。しっかしミラノのサイトは見づらい!喝!

美濃島:サイトデザインを頑なに変えませんね(笑)。逆に愛おしくなってきました。

日本人ラッパーがミラノで大暴れ

大塚:ねえねえ、「チルドレン オブ ザ ディスコーダンス(CHILDREN OF THE DISCORDANCE)」すごくなかった?噂によると撮影が超ギリギリのスケジュールだったみたいなのだけど、どんな映像かと思ったら直球のPV仕立てでのけぞった。

美濃島:海外人気も高いラッパーのHideyoshiとRalphを起用したMVで、インパクト抜群でしたね。ゴリゴリのストリートの世界観に合うキャスティングだし、ブランド得意のバンダナモチーフもめちゃくちゃ似合ってました。ただHideyoshiは髪が長いイメージだったので、一瞬誰だかわかりませんでした(笑)。

大塚:なるほど。そこは一応海外を意識しているのかな。前回の15分間スケボー乗り倒しといい、世界観の発信にこだわっているよね。ただここのブランドの服って見た目の瞬間的な面白さと、ヘンタイ的な作り込みが武器でもあるから、もうちょっと服をしっかり見せてもよいなとは感じた。あと海外、特にミラノの人がこの動画を見てどう反応するか気になるかも。今度本人(志鎌英明デザイナー)に聞いてみよう。

美濃島:PVの見せ方に振り切ったブランドは他になかったので、存在感は示せたと思います。志鎌さんからの返答は僕にも聞かせてください!

“今の普通って何?” 「フェンディ」がやっぱり強かった

大塚:「フェンディ(FENDI)」はやっぱり面白かった!最初はネオンカラーのゲーム空間のようなセットで飛ばしていくのかなと思ったけれど、ガウンコートやパジャマルック、ざっくりリブ編みやルーズソックスなどラウンジウエアのリラックス感をテーラードとミックスしていたね。ディテールをデフォルメして違和感をちょっぴりプラスしつつ、キャッチーなバッグやFFロゴなどのモチーフも際立たせてくる辺りがさすがでした。

美濃島:ネオンの光が変化するにつれてルックのカラーブロックも切り替わる面白い演出でした。ラウンジウエアでニューノーマルの気分を反映させた一方、サイケなアートワークやBGMからは「落ち着いたムードだけじゃ楽しくないでしょ!」というメッセージを感じました。

大塚:そうそう、演出も面白かったね。BGMの「What is Normal Today?」という声はシルヴィア・フェンディ本人だったり、「FENDI」の文字を抽象化したグラフィックはロンドンのアーティスト、ノエル・フィールディング(Noel Fielding)が描いたりと、盛りだくさんでした。

美濃島:「FENDI」の文字を落書きっぽくアレンジしたアートワークはすごいかわいかったです。普通にロゴを載せるだけじゃ機械的すぎるけど、手仕事感のあるアートワークに昇華していて、ロゴブームが去った今でも受け入れられそう。バランスの良い遊び心が素敵です。

大塚:あと如実なのが、見た瞬間「これ絶対に着心地いいやつ」って分かる服が多く登場すること。これは「ゼニア」もしかりで、一時期のストリートブームで各ブランドがビッグロゴや派手なモチーフで“分かりやすいデザイン”が多く登場したけれど、今は“分かりやすい着心地”を、映像でいかにアピールするかに主要ブランドは結構こだわっている気がする。ラウンジ・フォーマルで着心地コンシャスは、この後も続いていきそうな予感。

美濃島:昨シーズンも「ルメール(LEMAIRE)」などが近いアプローチの映像表現をしていましたね。パリでもこの流れは強そうです。

ストリートに舵を切った「エトロ」

大塚:「エトロ」は思い切ってストリートに振ってきたなーというのが第一印象。ストリート全盛の頃も割とスタイルを崩さなかったのに、ここで来たかと。フーディーやイージーフィットのアウターはもちろん、ビッグロゴのキャップ、ボリューム感のスニーカーの打ち出し方とかからも若い世代を意識しているのだなというが感じられたわ。

美濃島:ロゴ入りパーカとキャップ、シャカシャカのブルゾン、バミューダショーツなどグッとストリートテイストになりました。モチーフは相変わらず柄を多用してアクセルを踏み込んできました。モデルたちが建物の中からストリートに飛び出していくフィナーレは見ていて気持ちが良かった。夕日が差し込んでるのかと思ったら外は昼間だったから、窓に色付きのフィルターを張っていたんですかね。

大塚:もともとはリアルでのショーを予定していたから、無観客での映像配信になって急遽用意した演出なのかも。

スキーがトレンド候補? 「MSGM」のストリート×アウトドア

美濃島:「MSGM」はスキージャケットやサイドラインパンツ、ネオンカラーなど、ウィンタースポーツに着想したストリートスタイル。雪が降る演出でコレクションのムードを上手く伝えました。スキーは昨年末に「ディオール(DIOR)」も取り上げましたし、スケボーとヒップホップに続くメンズ市場のトレンドになるかもしれませんね。

大塚:スキーは定期的にトレンドに浮上するし、アウトドアへの欲求は世界中で確実に高まっているもんね。コレクションは、1990年代に東京でも流行したストリートとアウトドアのミックススタイルでした。「カンゴール(KANGOL)」のバケットハットとかドンズバ。「スカルパ(SCARPA)」とのボリューミーなシューズもかわいくて、1930年代のポスターに着想したノスタルジックなグラフィックも好き。登山家のヴァルテル・ボナッティ(Walter Bonatti)の本を参考にし、リゾート地のポスターを参考にしたのだとか。「MSGM」はいつも変わらず明るくて安心するよ。

ラフ加入後、初のメンズを披露した「プラダ」

大塚:さて、お次はいよいよミラノ・メンズ最大の目玉である「プラダ(PRADA)」。ラフ・シモンズ(Raf Simons)が加わって初めてのメンズです。ラフ大好きな美濃島さんはどうだった?

美濃島:柄を多用しているのが新鮮でした。ラフは写真やグラフィックなどをよく使う一方、パターンにはあまり手を出してこなかったので勝手に苦手意識があるのかと思ってましたが、デジタル感のある総柄がめちゃくちゃ格好良かった。裏地が目立つボンバージャケットとニットの柄on柄の組み合わせは最高でしたね。トライアングルをあしらったもこもこグローブは冬の新定番として人気が出そうです。グラフィックが無いためか、9月に発表した21年春夏ウィメンズ・コレクションよりもラフ感は控えめ。少し物足りなさも感じました。

大塚:なるほどね。確かにピーター・サヴィル(Peter Saville)感はなかったけど、僕はめちゃくちゃラフだなと思ったけどな。ミウッチャとラフの個々のバランスをまだ探り合っている印象だけど、融合しようとしている試みている意図は感じました。あの複雑な柄は、自宅で過ごす時間が長くなりって自身の感情と向き合った結果なんだって。そしてここでも出ました!部屋着のようなニットのボディスーツ。ただこれは単なるリラックスとは違ってピッタピタ。コロナ太りしているようでは着られないよ(笑)。アウターは巨大なMA-1やVネックニットはまさにラフの代名詞という印象。ジャケットを二の腕までたくし上げてインナーを見せるスタイルは「ラフ シモンズ」21年春夏でも披露していたね。僕も挑戦したいけど、腕立て毎日100回やんないとな。

美濃島:僕はコロナで3kg太ったのでこういった服を着るために痩せます!!ラフとミウッチャ・プラダ(Miuccia Prada)に向けて服飾学生が質問を投げかけるトークセッションも実施されました。日本からは文化服装学院の生徒が出演し「どんな革新的な技術を取り入れた?」と質問していました。ファッションの面白さを後世に伝えようとするブランドの思いも伝わるし、学生も一生の思い出になる素晴らしい企画でした。

大塚:演出も独特で面白かったわ。音楽は21年春夏ウィメンズと同じく、プラスティックマン(Plastikman)名義のリーチー・ホウティン(Richie Hawtin)。「ゼニア」も「フェンディ」もだけど、服をがっつり見たいわれわれにとっては静かなテクノみたいな音楽が相性いいのかなとふと思った。ちょっとホドロフスキーチックな怪しいダンス(笑)は、ラフいわく「ポジティブで楽しい雰囲気を表現したかった」らしいよ。

美濃島:たしかに、静かなテクノは鑑賞の邪魔にならず洋服に集中できます。表現が自由すぎていろいろやりたくなりますが、「あくまで服が主役」という考えが根底にあるとバランスの良い演出に到達できるかもしれません。

ヒゲの接写&チープな格闘ゲームに苦笑

大塚:安定の変わり種は「スンネイ(SUNNEI)」。いつも「何かほかと違うことやってやろう感」がいいように作用することもあれば、イラっとすることもあるので(笑)、今回はどうかなと構えていたのだけど、動画が始まってビックリ。だって、ほぼ肌しか映らない超接写だったから。たまにヒゲ。

美濃島:新卒で入社した時は、コレクション取材でヒゲや脇毛のドアップを見せられる日が来るとは思ってませんでした。

大塚:「今シーズンは“イラっ”の方かな」と考えながら我慢して見ていたら、最終的にその肌とヒゲはデザイナーデュオのもので、特設サイトに案内するための案内動画だということが最終的に判明しまして。で、そのサイトにアクセスしてみたら、とんでもなく低いクオリティーの自作格闘風ゲームがプレイできるというね。キャラは最新コレクションを着ているのだろうけど、ゲームの意味が全く分からず「何すんねん(SUNNEN)」と思いながら適当に操作するうちに段々クセになってきちゃって、最終的には大笑いさせてもらいました。

美濃島:ゲームは最後まで意味不明でしたし、大塚さんの「何すんねん」もギリギリですよ……。でも新しいことに挑戦しようというブランドの勢いは伝わってきました。問題の服はジェダイっぽいコートや大判のダイヤ柄などゲームキャラらしいアイテムもありましたが、ダウンジャケットやタートルニットなどリアルクローズも多め。ゲーム表現と合わせて、もっと攻め攻めなクリエイションでも面白かったかもしれません。

大塚:唯我独尊すぎてゲーム×ファッションの時代に乗ってるんだかどうかは分かんないけど、人を楽しませようというマインドには好感が持てたね。

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ビープル バイ コスメキッチンが世界中から集めたチョコとアロマの催事を開催 味と香りの組み合わせは約1万通り

 マッシュビューティーラボが運営するナチュラルやオーガニックコスメから食、生活雑貨まで取り扱うビープル バイ コスメキッチン(BIOPLE BY COSMEKITCHEN)」は1月15日~2月14日、チョコレートとアロマをテーマにしたバレンタインフェアを全国の店舗とオンラインストアで開催中だ。

 世界中から134種のアロマと77種類のナチュラル&オーガニックチョコレートを集積し、組み合わせは約1万通りになる。シミやシワ、くすみなどのエイジングケアに加え、冷え性改善、免疫力向上、腸内環境を整えるカカオポリフェノールを含むチョコレートの風味や味と、リラックス効果が期待できるアロマを組み合わせることによりパーソナルな癒やしの提案を行う。催事中、店頭でアロマまたはチョコレートを購入したお客には、バレンタイン限定のラッピングバッグで商品を包装する。

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コーセーがサステナ活動を加速 主力工場を再エネに切り替えや再生プラ使用の買い物かご製作

 コーセーは、環境・気候変動問題への対応が「事業成長」と「持続可能な社会の実現」の両立を図るために、欠かすことのできない重要な経営課題の一つとしてサステナブル活動を進める。その取り組みは今年に入り加速している。

 1月からコーセー群馬工場で購入している全ての電力を再生可能エネルギーへ切り替えた。これは、2030年度までに温室効果ガス排出量を28%削減(2018年度比)するという目標値の実現に向けたものだ。コーセー群馬工場は敷地面積が8万9000平方メートルあり、スキンケアやメイクアップ製品を生産するマザー工場。温室効果ガス排出量は同社グループ全拠点の約23%分(2018年度)に相当する。今回の再生可能エネルギーへの切り替えによって、30年度をゴールとする温室効果ガス排出量の削減目標を35%に引き上げることも検討しているという。

 09年から同社の主力ブランド「雪肌精」で進める海の環境保全活動でも新たな動きがある。長年活動を続ける中で、海洋汚染や海の生態系に影響を及ぼす海洋プラスチックごみの問題に直面した。これら問題を消費者に知ってもらうきっかけづくりとして、イオンスタイル上尾とテラサイクルジャパンと協業し、海洋プラスチックごみを再利用した買い物かごを製作した。

 イオンスタイル上尾は同社の事業所跡地に昨年12月4日にオープン。ゆかりある土地でもあることから1月8日から店内で使用される買い物かご全てを、日本国内の海岸で回収した海洋プラスチックごみを由来とする再生樹脂を一部に使用した「SEKKISEI/雪肌精」ロゴ入りのタイプに変更した。さらに店内では「Gift from the Earth & Return to the Earth」のメッセージを訴求したポスターを掲示し、「雪肌精」を通じた地球環境保全の啓発にも取り組む。

 同社は昨年4月にグループ全体のサステナビリティに関する取り組みと30年までの目標をまとめた「コーセー サステナビリティ プラン」を発表。持続可能な社会の実現へ貢献するため今後も意欲的に実施する。

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コーセーがサステナ活動を加速 主力工場を再エネに切り替えや再生プラ使用の買い物かご製作

 コーセーは、環境・気候変動問題への対応が「事業成長」と「持続可能な社会の実現」の両立を図るために、欠かすことのできない重要な経営課題の一つとしてサステナブル活動を進める。その取り組みは今年に入り加速している。

 1月からコーセー群馬工場で購入している全ての電力を再生可能エネルギーへ切り替えた。これは、2030年度までに温室効果ガス排出量を28%削減(2018年度比)するという目標値の実現に向けたものだ。コーセー群馬工場は敷地面積が8万9000平方メートルあり、スキンケアやメイクアップ製品を生産するマザー工場。温室効果ガス排出量は同社グループ全拠点の約23%分(2018年度)に相当する。今回の再生可能エネルギーへの切り替えによって、30年度をゴールとする温室効果ガス排出量の削減目標を35%に引き上げることも検討しているという。

 09年から同社の主力ブランド「雪肌精」で進める海の環境保全活動でも新たな動きがある。長年活動を続ける中で、海洋汚染や海の生態系に影響を及ぼす海洋プラスチックごみの問題に直面した。これら問題を消費者に知ってもらうきっかけづくりとして、イオンスタイル上尾とテラサイクルジャパンと協業し、海洋プラスチックごみを再利用した買い物かごを製作した。

 イオンスタイル上尾は同社の事業所跡地に昨年12月4日にオープン。ゆかりある土地でもあることから1月8日から店内で使用される買い物かご全てを、日本国内の海岸で回収した海洋プラスチックごみを由来とする再生樹脂を一部に使用した「SEKKISEI/雪肌精」ロゴ入りのタイプに変更した。さらに店内では「Gift from the Earth & Return to the Earth」のメッセージを訴求したポスターを掲示し、「雪肌精」を通じた地球環境保全の啓発にも取り組む。

 同社は昨年4月にグループ全体のサステナビリティに関する取り組みと30年までの目標をまとめた「コーセー サステナビリティ プラン」を発表。持続可能な社会の実現へ貢献するため今後も意欲的に実施する。

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【社説】小池都知事が大企業への協力金支払いを決断。業界全体で声を上げた勝利だ

 1月18日(月)、東京都の小池百合子知事がこれまで中小事業者のみに限定していた時短協力金を大企業まで広げるという指示を出したという報道が出た。緊急事態宣言が出た他府県は、企業規模に関係なく店舗当たり1日6万円を支給するが、東京都のみ大企業を排除していた。業界全体で声を上げた成果だ(編集長・遠山敏之)。
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【アワード候補21】大阪発、レサワ・ホルモン食べ飲み放題の「レモホル酒場」。「『0秒』に先越されたが、爆速で30店舗を目指す」

 「生ホルモン食べ放題100分1480円、レモンサワー飲み放題60分500円」の「レモホル酒場」。大阪発祥の同店は、関東で大人気の「0秒レモンサワーと仙台ホルモン ときわ亭」と似た仕組みで、大繁盛。2021年1月には東京・渋谷駅前へ出店。九州、大阪、東京で出店を進めている。経営する有限会社GC(本社:大阪市北区)の石原義明社長は「早期に30店を目指す」と言う。
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【社説】小池都知事が大企業への協力金支払いを決断。業界全体で声を上げた勝利だ

 1月18日(月)、東京都の小池百合子知事がこれまで中小事業者のみに限定していた時短協力金を大企業まで広げるという指示を出したという報道が出た。緊急事態宣言が出た他府県は、企業規模に関係なく店舗当たり1日6万円を支給するが、東京都のみ大企業を排除していた。業界全体で声を上げた成果だ(編集長・遠山敏之)。<関連記事>【ランダムトーク】協力金、東京都は「中小」...
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ドイツ発のナチュラルコスメ「アンネマリー・ボーリンド」の独占輸入販売権を取得 ピー・エス・インターナショナルが展開

 「エティーク(ETHIQUE)」や「トリロジー(TRILOGY)」などのオーガニックブランドの輸入・販売を手掛けるピー・エス・インターナショナル(P.S. INTERNATIONAL)はドイツ発ナチュラルコスメブランド「アンネマリー・ボーリンド(ANNEMARIE BÖRLIND)」の独占輸入・販売権を取得した。

 同ブランドのLLシリーズは合成香料や合成着色料、パラベン、シリコン、鉱物油不使用で、ブランド独自の保湿成分「LLバイオコンプレックス」とオーガニック由来の整肌成分エキナセアエキスを配合し、メイクや毛穴汚れを洗い落としながら、潤う肌に整える“ジェントルクレンジングミルク”(150mL、4490円)や、美容液のような高保湿力が特徴の“ブロッサムデュージェル”(150mL、5490円)などをそろえる。

 また、ナチュロイヤルシリーズはアミノ酸とビタミンB群を含むホワイトトリュフ由来の保湿成分ツベルマグナツムエキスをはじめ、植物由来の成分を配合し、幅広い年齢の肌にアプローチするスキンケアラインで、“ナチュロイヤルセラム”(50mL、1万3980円)や“同アイケア”(15mL、1万1490円)、“同デイクリーム”(50mL1万5980円など紫外線や乾燥などから肌を保護しケアする製品をラインアップする。

 「アンネマリー・ボーリンド」は、“食べられない化粧品はつくらない”を理念に、1959年にアンネマリー・リンドナーがドイツの環境保護地区シュバルツバルト地方で創業した。リンドナーが若い頃に肌荒れに悩み、ハーブと植物療法で改善した経験から、厳選した自然由来の原料にこだわるほか、製造過程や労働条件が基準となるCSE認証も取得しており自然と人に優しいサステナブルな製品開発に取り組んでいる。これまで日本ではピリカインターナショナルジャパンが輸入販売しており、オーガニックを好む人から注目を集めていた。

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