「キディル」や「ターク」などパリ公式初参加の日本勢が奮闘 先輩&後輩記者2人のミラノ・パリメンズ8選

大澤錬「WWD JAPAN.com」記者(以下、大澤):本日も2021-22年秋冬メンズ・コレクションレポート第2弾やっていきましょう。前回の「ドタバタ対談」では全ブランドをリアルタイムでリポートし、かなり苦戦を強いられましたが、今回はミラノ最終日、パリ初日で印象的だった8ブランドに厳選して振り返ります。大塚さん、よろしくお願いします。

大塚千践「WWDジャパン」デスク(以下、大塚):よろしく!リアルタイム縛りはなくしたものの、公開時間になるとなんだかんだとソワソワしない(笑)?真面目か!

急激なUターンにびっくり!

大塚:さて、まずは「ア コールド ウォール(A-COLD-WALL)」辺りからいきましょうか。ロンドンからミラノに発表の場を移した当時は意外だったけど、服もイタリアンモードみたいな装いにシフトしてきたね。クラシックかつスポーティーで、ミニマルな雰囲気。となると、「ここの個性や強みって何だっけ?」と動画見ながら考えちゃった。

大澤:当初のストリートスタイルから大きくシフトチェンジしてきましたね。最初は別のブランドを見ているかと思うぐらい、落ち着いていてびっくりしました。元々のファンにはパンチが少ないかもしれないですね。僕は「某ラグジュアリーブランドに似ている気がする」と思いながら見てしまいました(笑)。バケットハットやニットのチャームの付け方、洋服のシルエットなど……。

大塚:分かる!イタリアのあそことあそこが混ざった感じ。僕の経験上、急にクリーン路線やテーラリングを始めたデザイナーはラグジュアリーブランドへのアピールをしている説があるんだよね。サミュエル・ロス(Samuel Ross)も、もしかするとそういう座を狙っているのかも。個人的にはロンドンで発表していたころのインダストリアルなストリートウエアが好きだったので、もう少しその路線で振り切ってほしかった。

地上波完全アウトのハラハラドキドキムービー

大澤:「マリアーノ(MAGLIANO)」は、ルカ・マリアーノ(Luca Magliano)・デザイナーの25歳という若さ溢れるさまざまな要素が詰まったムービーでしたね。肝心の洋服が入ってこず、ドアップで股間を握るシーンや、白いブリーフをはいた謎の天使もツボでした。宮殿ではあまり見かけないようなメンツが勢揃いで、昭和の角刈りヤンキー風モデルがセンターを陣取り、タバコをふかしていましたね。

大塚:あの股間をまさぐる描写は地上波のテレビなら完全アウトだよ(笑)。最後は、ブリ天(ブリーフ天使)から「だめだこりゃ」って聞こえてきそうだった。1回目はコントを見ているようで服が全く入って来なかったけど、2回目を見ると服のクオリティーは着実に上がっているなと思った。一歩間違えるとコミカルに転びかねないテーラリングを、素材感やギリギリのシルエットでクラシックさを残しつつ、エロく仕立てている。コアな若いファン層がいるのも少し分かった気がする。

ミラノを走る!馬に乗った日本兵「ジエダ」見参

大澤:「ジエダ(JIEDA)」は、アメリカ人アーティストのリチャード・プリンス(Richard Prince)の写真集“カウボーイ(COWBOY)”がインスピレーション源でした。1970年代のアメリカで流行したブーツカットパンツやウエスタン調のテーラード、襟を大きめにしたシャツなどをタイトなシルエットにアップデート。若い世代に人気の同ブランドですが、今回の古着っぽいスタイルに新しさを加えて表現するセンスに、人気の要因がありそうです。

大塚:前シーズンのチンピラVシネマ風な映像からラグジュアリーブランドみたいな映像作品にガラリと変わっていて、一瞬ページを間違えたのかと思った(笑)。カウボーイのウエスタンの土っぽさを色や素材感でにじませつつ、きれいなジャケットやセットアップの提案も多くて、新しい方向にも目を向けていこうという感じ?こういう強いコンセプトの世界観が作れるのは意外だったから、日本代表としてもっともっと磨きをかけていってほしいよね。

ベテラン感漂う“さすが”の一言

大澤:続いての「ベルルッティ(BERLUTI)」は1分間のムービーで発表。前回の陶芸家のブライアン・ロシュフォール(Brian Rochefort)との対談形式も面白かったですが、今回は尺が短くシンプルで見やすかったです。モデルは3人でしたが、同ブランドらしい無骨さと、クリス・ヴァン・アッシュ(Kris Van Assche)の鮮やかな色使いのミックスで、良いところが凝縮していました。でもあまりにあっさりしすぎで、もしかしてこれはティーザー映像ですか?(笑)

大塚:正解。今回は3月の本発表に向けたティーザー映像なんだって。ビビッドカラーを差し込んだテーラリングと、染色技法“パティーヌ”を用いたアクセサリーという得意技のオンパレードだったね。前シーズンはアーティストとのコラボレーションでシーズン性を打ち出してきたけど、今季もアートのようなグラフィックが映ったよね?きれいな服とアートという好相性な組み合わせだから、どんな発表をしてくれるのか早くも楽しみになりました。

素材の魔術師「ターク」に驚愕

大塚:「ターク(TAAKK)」は今回からパリ・メンズの公式スケジュールに入ったんです。やはりデザイナーにとって公式に入るか否かはモチベーションが全然違うみたいで、本人もかなり気合いが入っていたよ。その証拠に、今回のキーファブリックの生地サンプルが入ったボックスが直前に届きました。今回もデザイナーからのメッセージ付きで、無機質なデジタルでいかにエモーショナルを届けるかで工夫しているのが分かるよね。

大澤:前回の東京で発表したコレクションも素晴らしかったですが、日本代表としてパリの舞台で戦うブランドが増えるのはうれしいですね。また手書きのメッセージや、生地サンプルを送る辺りも気合いの入り方が伝わってきますね!

大塚:その素材がヘンタイすぎて驚いた!ヘリンボーンがコットンのシャツ生地に変化したり、リップストップがナイロンツイルに変化したり、とにかく意味が分かんない。でも「ターク」は「素材で世界と戦うんだ」という明確な意志を最近は特に強く感じるし、正解だと思う。だからなおさらどんな映像か楽しみにしていて、日本時間0時スタートだったけど、リアルタイムで見ちゃったよ。

大澤:映像はバスに揺られて物件探しから始まり、学校や公園など、これまで当たり前に過ごしていた事柄が描かれたドラマ仕立てのストーリーでした。自分が名古屋から東京に出てきたときをなんとなく思い出した〜(涙)。個人的には背中にテーラードの型押しがされているグリーンのジャケットと、シースルーのアウターが気になりましたね。

大塚:その辺はキャッチーだったね。映像はムード重視で、スタッフも2021年春夏のムービー“UNPOSTED”とほぼ同じ。前シーズンはすれ違う男女の話だったから、もしかして続編?月9みたいにハッピーエンドくる?なんて期待してしまった。結局ストーリーはつながっていないように感じたけど、実は“UNPOSTED”の前の話だったということがデザイナー本人からの連絡により判明して、映像を見直したよね。服はこれまでの自慢の加工素材のオンパレードで、強いピースばかり。ただそれをきれいなスタイルで見せようとしているのが以前との違いで、世界を意識しているんだと思う。

メガシャキムービーに心はズタボロ

大塚:当初は参加予定だった「ファセッタズム(FACETASM)」が緊急事態宣言発令の影響で参加辞退になったので、別のブランドいきましょう。服はさておき、「ブルー マーブル(BLUE MARBLE)」のリアル&CG背景ミックスの映像はかなりキテたね。深夜に目が覚める感じで。背景の情報量多すぎて、服に全然目がいかなかった(笑)。ゴタ混ぜのストリートウエアということは理解したけど、一本調子でちょっとしんどかったなあ。

大澤:同ブランドは、デザイナーのアンソニー・アルバレスが2017年に設立。18年に「ブルーマーブル」に改名し活動を続ける仏の気鋭ブランドだそうです。洋服をきちんと見せようしている点は自分の立場を理解してコレクション発表をしていて良かったと思います。単なるロゴ使いや奇抜な柄、オーバーサイズのシルエットというクリエイションだけではライバルが多すぎる。自分たちの強みを見つけ、そこを伸ばさないことにはパリの場では余計に悪目立ちしてしまいそうですよね。これからの活躍に期待したいです!

進化が止まらない「キディル」登場

大塚:次の「キディル(KIDILL)」の公開時間は、日本時間深夜3時30分。いったん休憩して、5分前にアラームかけたわ。起きるのがマジで辛かった。でも起きた価値はあって、めちゃかっこよかった。ムービーカメラを8台使って撮影しているからアングルがバンバン変わり、5分間があっという間。実は1月15日にリアルのショーを開催してそれを撮影・編集したものなのだけど、シンプルなショーをドラマティックに見せるテクニックには素直に感心した。

大澤:今、日本の中でもかなり勢いのあるブランドだと個人的に注目しているのですが、今回も攻め攻めのグラフィックやディテールが詰まっていてかっこよかったです!ドメスティックブランドは守りに入るブランドが多い中、「キディル」は良い意味で日本のブランドらしくないところが若い世代の人気を集めている要因かと思います。いわゆる見ていて楽しい洋服。「なんじゃこれ」「どこに着ていくんだ」と思わせてくれる。そこがオシャレさんたちに刺さり「なら着こなしてやろうじゃないか」と奮起させているのではないでしょうか。世の中の皆さん、ファッションはまだまだ生きていますよ〜。夜露死苦(笑)。

大塚:出たよ、元ヤンキー魂。でも「キディル」はパンク魂で、“Desire(欲望)”をテーマに強いクリエイションにこだわったらしく、柄もディテールもいつも以上に盛り盛り。時折テーラリングも挟むんだけど、それもストロングな総柄。勢いに乗っている気持ちがそのまま服に反映されたハイテンションなコレクションだった。世界で戦うにはまだまだ引き出しは必要だと思うけど、個人やブランドとのコラボレーションを上手く活用しながら成長しているよね。今後がますます楽しみになりました。

エンスト続きで発進はまだ?

大塚:さあ、本日最後は「ルード(RHUDE)」でございます。まず15分がマジで長い。♪ニュ〜ヒ〜マハハナ〜フヒ〜ていう呪文のようなBGMが延々と流れて辛かったわ。しかも出てくるのは終始普通の服ばかりで。あ、でも大澤さんは車好きだから、セットにあったレースカーは気になったんじゃない?

大澤:セットにあったのは「マクラーレン・メルセデス」のF1ですね!サーキットにF1のセットで「おっ!何か面白いことが起きるのかな?」と期待したのですが、フォーミュラーカーは最後まで動かず……。洋服は変わらず普通の服で、音楽も不気味なものではなくF1にまつわる音楽などにして欲しかったですね。「マクラーレン(MCLAREN)」とのコラボアイテムも発表していましたが、単にロゴをプリントしたアイテムのみ。洋服、車共に好きな僕ですら興奮できませんでした。どうせなら、レーシングスーツ・シューズなどをベースにアレンジした、バチバチにストリート色の強いアイテムを発表してほしかったです。

大塚:さすが車好き。期待を裏切られたときの厳しさ半端ない。品質は良さそうだったけど、会話するポイントがあまりないというのも致命的だね。そしてデジタルでのコレクション発表も2シーズン目となると全体的にクオリティーは上がってくるものの、単調すぎても、奇をてらいすぎてもダメで、バランスが難しい。ルックを見れば服は分かるんだけど、導入として動画は十分機能しているのだなと改めて実感した。パリはまだまだ始まったばかりだけど、あと5日間、楽しんで取材しましょう。

The post 「キディル」や「ターク」などパリ公式初参加の日本勢が奮闘 先輩&後輩記者2人のミラノ・パリメンズ8選 appeared first on WWDJAPAN.com.

「メゾン マルジェラ」が「リーボック」コラボ第2弾 “タビ”と“クラシック レザー”を融合

 「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」は1月30日、「リーボック(REEBOK)」とのコラボレーション第2弾のスニーカーを発売する。

 つま先が2つに分かれた「メゾン マルジェラ」のアイコンシューズの“タビ(TABI)”と、「リーボック」の定番ランニングシューズ“クラシック レザー(CLASSIC LEATHER)”を融合。ナッパレザーとEVAソールには「メゾン マルジェラ」で多用されるビアンケット加工を施し、黒いレザーの上に塗られた白いハンドペイントが履くたびに剥がれていく仕様になっている。これは「経年変化によってピースが進化する」というメゾンの概念を反映しているもの。

 カラーは白と黒のほか、異なるカラーパレットでの販売も予定している。価格は3万7000円。30日から「メゾン マルジェラ」と「リーボック」のオンラインサイトで取り扱う。

The post 「メゾン マルジェラ」が「リーボック」コラボ第2弾 “タビ”と“クラシック レザー”を融合 appeared first on WWDJAPAN.com.

バルコスが新会社を設立、社長に「センケントレンドニュース」の村重達也編集長

 バッグメーカーのバルコスは1月18日付で、新会社ファッションニュース通信社(東京・目黒区)を設立した。社長には、繊研新聞が発行していたトレンド情報「センケントレンドニュース(SENKEN TREND NEWS)」の編集長だった村重達也氏が就任した。資本金は1000万円で、バルコスの100%子会社になる。

 「センケントレンドニュース」は、ファッション専門紙の繊研新聞社が一般ユーザー向けにファッション情報を取り扱うメディアで、同名のウェブサイトと約76万人の配信先を抱えるLINEアカウントで週4回、旬なファッション情報の配信していた。現在はすでに「ファッショントレンドニュース」に名前を変え、引き続きファッション情報を発信している。「センケントレンドニュース」のLINE配信は1月15日で休止しているが、今後はファッションニュース通信社の運営で再開する計画。

 ファッションニュース通信社は、今後「ファッショントレンドニュース」に加え、新たなファッション情報媒体の立ち上げやファッションEC支援事業なども行っていく。村重社長は繊研新聞のメンズ担当の記者や繊研新聞の発行する「センケンアッシュ(SENKEN H)」編集長などを経て、「センケントレンドニュース」の編集長を務めていたが、繊研新聞社を1月15日付で退社していた。村重達也社長は「今後も引き続き、ファッションの楽しさやすばらしさを伝えたい」という。

The post バルコスが新会社を設立、社長に「センケントレンドニュース」の村重達也編集長 appeared first on WWDJAPAN.com.

“リーバイス レッド”が7年ぶりに本格始動 キャンペーンではパフュームが着用

 「リーバイス(LEVI'S)」は、プレミアムラインと位置付ける“リーバイス レッド(LEVI'S RED)”を7年ぶりに本格復活させ、中国や韓国など東アジア圏で発売する。ラインアップはウィメンズ27 型、メンズ39 型、小物3型で、日本では公式オンラインストアで1月25日から予約を受け付け、29日から全国のリーバイス ストアなどで店頭販売する。プレス担当者は「全デニムアイテムには、コットナイズドヘンプやテンセルなどサステナブルな生地を採用する」と説明する。

 キャンペーンにはパフューム(Perfume)を起用し、20日に動画を公開した。ロックバンドのボアダムス(BOREDOMS)やオー・オー・アイ・オー・オー(OOIOO)のメンバーでもあるヨシミ(YoshimiO)の楽曲に合わせて、新作の“リーバイス レッド”を着用したパフュームが踊る様子が収められている。

 “リーバイス レッド”は1999年に登場。「リーバイス」のアイコンである5ポケットジーンズを“再解釈して未来のデニムを創造する”というコンセプトの下、当時プレミアムカテゴリーのヘッドデザイナーだったリッキー・コフ(Rikke Korff)がチームを率いて製作にあたった。立体裁断を採用したジーンズは一大ブームとなった。

The post “リーバイス レッド”が7年ぶりに本格始動 キャンペーンではパフュームが着用 appeared first on WWDJAPAN.com.

フェイスマスが人気の「サボリーノ」がリニューアル 敏感肌に向けた夜用マスクも登場

 スタイリングライフ・ホールディングスBCLカンパニーが展開するブランド「サボリーノ」はブランドメッセージおよび定番商品のパッケージを刷新する。2月8日には夜用フェイスマスクの新製品“すぐに眠れマスク とろける果実のマイルドタイプ”を全国のバラエティーショップ、ドラッグストア約1万店で発売する。一部バラエティーショップとECは1月20日先行発売。

 「サボリーノ」の人気フェイスマスク“目ざまシート”は2015年4月の発売以降、「わずか60秒でケア完了」「メイクノリが良くなり乾燥しない機能性の高さ」「肌質や香りで選べる種類の多さ」などが支持され、数々のベストコスメ賞を獲得。昨年12月に100冠を突破し、メーカー累計出荷枚数も5億枚を突破した。20日に行われた新製品発表会で大村和重カンパニーエグゼクティブは、「『サボリーノ』は時短・朝用・働く女性をキーワードにスタートし、世界27カ国で展開するグローバルブランドに成長した。そしてこの1年はインバウンド需要がほぼ消滅し、“すごもり美容”という新しいライフスタイルが確立された。そこで『サボリーノ』も第2章として新ブランドメッセージを打ち出す」とコメント。

 新ブランドメッセージは「ラクしよ、これからのワタシ。 サボる、広がる、ワタシ時間。」。一人一人の時間の使い方も変わっていく時代に、美容時間も楽しながらスキンケアし、余った時間で自分の趣味などにあててほしいという思いを込めた。新商品の“すぐに眠れマスク とろける果実のマイルドタイプ”は、拡大を続ける敏感肌市場に向けた揺らぎ肌向け夜用フェイスマスク。アロエや桃の葉エキスを配合して肌をしっとり滑らかに整える上、シートマスク自体に刺激を感じやすい人に向けて刺激緩和成分を初配合している。

 発表会には “ティーンのカリスマ”であるモデルの山之内すずもブランドアンバサダーとして登場。「朝用マスクは高校生のときから愛用していました。夜用は今回初めて使ったが、ながらで使えるので家での時間も余裕ができました。新メッセージは時間がないからサボるのではなく“自分の時間のためにサボる”というのが今っぽい。“今どき女子”の味方だと思いましたね。洗面台に置くならパッケージのかわいいものがいい。そこも含めて『サボリーノ』はおすすめです」とアピールした。

The post フェイスマスが人気の「サボリーノ」がリニューアル 敏感肌に向けた夜用マスクも登場 appeared first on WWDJAPAN.com.

ドリス・ヴァン・ノッテンが語るクリエイション 「私たちは立ち止まってはいられない」

 30年以上コレクションをデザインしているドリス・ヴァン・ノッテン(Dries Van Noten)は、自身のコンフォートゾーンの外にあるアイデアや美学に挑戦し続けている。そこには最初のうちは反発しうるものも含まれ、初めてオリーブを食べるようなものだと表現する。「初めて食べてみたときには『あまりおいしくない』と言うかもしれない。しかし、だんだんとオリーブの味が分かるようになり、料理に混ぜて使えるといったような可能性が見えてくる」。そして、それはファッションも同じだとし、次のように語る。

 「私の周りにいる人々は、自分たちが面白いと思っている私の知らないことを教えてくれたり、見せてくれたりする。それを必ずしも好きになる必要はなく、『このアーティストは好きじゃない』や『このミュージシャンは自分には合わない』などと言うかもしれない。でも耳を傾け始めると、良さが分かるようになってくる。それが私にとって最も興味深いことであり、すなわち常に進化していく必要があるということだ。私たちは立ち止まってはいられない。常に驚きや新しさを加えなければならないし、それこそがファッションのエキサイティングなところだと思う」。

 さらに「私は自分のチームやクライアント、バイヤーを驚かさないといけないし、自分自身さえも驚かさないといけない。私が一番望まないのは、私のクリエイティブなプロセスがある種のごまかしやシステムになってしまうことだ。私たちが常に口にしていることではあるが、『ドリス ヴァン ノッテン』には"ごまかしを知ったら、魔法を失ってしまう"という黄金律がある」と続ける。
 

新型コロナのパンデミックがもたらしたもの

 20年5月にドリスが中心メンバーの一人となり立ち上げた、実際の季節に合ったスケジュールで商品を販売することなどを提言するウェブサイト「ファッション業界への公開書簡(Open Letter to the Fashion Industry)」は、ファッションサイクルのスローダウンに取り組む高級小売店の経営者やデザイナー数百人の署名を集めた。もともとドリスは長年、デザイナーを疲弊させるようなプレ・コレクションに反対し、(メンズ・ウィメンズそれぞれ)年2回のみコレクションを発表してきた。それでもなお、新型コロナウイルスのパンデミックによる強制的なスローダウンによって、シーズン提案を30〜35%縮小できたという。

 さらにパンデミックの影響により、広告キャンペーンを制作しない同ブランドにとって主なコミュニケーションツールであるランウエイショーも中止した。彼は当初、ショーなしで21年春夏コレクションを発表することにかなり困惑し、慣れていない新たな形式でどうやって感情を伝えるか心配したと打ち明けた。しかし、最終的にはそんな挑戦を受け入れ、ヴィヴィアン・サッセン(Viviane Sassen)と共に生み出したイメージと短編映像に対して好意的なフィードバックを得たという。

 21-22年秋冬に関してもおそらくショーを行わないことを明かし、「私たちは別の発表方法を見つけなければならない。制限があるとき、人はそれを問題視することもできるし、とてもポジティブに捉えて受け入れることもできる。それこそ、今の私たちが取り組んでいることだ」と話す。実際、ドリスは昨秋のファッション・ウイークで他のデザイナーたちが披露したクリエイティブな解決策の数々を称賛。「誰もが今、学んでいるところだ。そして自分のブランドに合うものを見極めて、それぞれの真実を見つけなければならない。来シーズンは、本当の意味でコレクション発表のための新たな機会を発見できるだろう。それは素晴らしい状況だと思う」と述べる。

 また、ドリスはパンデミックによってもたらされた変化を受け入れる必要があり、それは最終的にはファッションにとって良いものになるべきだと主張。ファッションにおける大きな変化に期待を寄せる。その解決策の一つは、ファッションの“本質”に立ち返って廃棄を減らすこと、そして「最終的な顧客にいかにファッションは美しいものであるかや、そこに注ぎ込まれた技術、そしてハイストリートブランド(大量生産型のブランド)との違いを説明することだ」という。

 ロイヤリティーの高い顧客基盤について聞かれたドリスは、そのことに感謝する一方で、常に新しい顧客を引きつける必要があることを強調する。そして、「コレクションと共に年齢を重ねるということを考えたことは一度もない」とし、「クリエイティブなプロセスの初期段階で、特に自分のためにデザインしていたこともあったメンズ・コレクションからは距離を置くようにしてきた」と説明する。一方、彼のクラフトへの情熱は少しも衰えておらず、独特な装飾は彼の美学のベースになっている。「画家が自分の絵の具を持っているように、私には自分の色や生地、プリントがある。ファッションはとても重要なコミュニケーションの手段であり、私たちの文化の一部だ。だから、私にとってはあらゆる文化的なものが大切だ」。

 尊敬しているデザイナーについては具体的な名前を挙げなかったが、「私はファッションの世界で起こっていることを追いかけている」とコメント。「私にとって、皆がいかに異なる方法で服にアプローチしているかを見るのは、とても刺激的で興味深いことだ」と語る。
 

プーチグループ傘下に入った理由とその後

 長年、ファッション業界を代表する独立ブランドの一つとして知られてきた「ドリス ヴァン ノッテン」は18年、スペインのフレグランス&ファッション企業プーチ(PUIG)に過半数の株式を売却し、業界を驚かせた。ドリスはこの決断の背景を「いろいろなことの組み合わせ」と表現したが、主な理由として60代に突入した彼の会社の将来を確かなものにしたいという思いがあったという。

 そして契約を結んだとき、「(ドリスも)他のデザイナーと同じようになってしまい、ロゴのようなものを多用し始めるかもしれない」とたくさんの人が考えたということを明かした。しかし、何も変わったことはなく、今でもリスク覚悟でコレクションに取り組んでいると強調した。その例の一つが、クリスチャン・ラクロワ(Christian Lacroix)とコラボレーションした20年春夏コレクションだ。そして、昨年10月にオープンしたロサンゼルスのブティックでは過去のコレクションのアイテムも取り扱い、企画展示用スペースやミュージックルーム、トロピカルガーデンを備えている。「私は今でもとても自立していると感じているし、彼ら(プーチ)は私たちに自由を与えてくれている」とし、「プーチは大規模なインターナショナルビジネスでありながら、とても人間的なアプローチがあるファミリービジネスだ」と称賛した。

 最後に、ラクロワと取り組んだような大きなコラボレーションを考える可能性はあるかと尋ねられると、「絶対ないとは言えない。(先のことは)分からないから」と回答。「それこそがファッションの楽しさだろう。そこには常に次のステップがあり、それが感覚を研ぎ澄まし続けてくれる」と締めくくった。

JUN YABUNO:1986年大阪生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後、「WWDジャパン」の編集記者として、ヨーロッパのファッション・ウィークの取材をはじめ、デザイナーズブランドやバッグ、インポーター、新人発掘などの分野を担当。2017年9月ベルリンに拠点を移し、フリーランスでファッションとライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を手掛ける。「Yahoo!ニュース 個人」のオーサーも務める。20年2月からWWDジャパン欧州通信員

  

The post ドリス・ヴァン・ノッテンが語るクリエイション 「私たちは立ち止まってはいられない」 appeared first on WWDJAPAN.com.

「ラルフローレン 」と「クロット」がリミテッドカプセルコレクション発表

 「ポロ ラルフ ローレン(POLO RALPH LAUREN)」は1月27日に、香港のストリートウエアブランド「クロット(CLOT)」とコラボしたリミテッドカプセルコレクションを伊勢丹新宿店本館2階=センターパーク/ザ・ステージ#2と三越伊勢丹オンラインで発売する。

 同コレクションでは、東洋と西洋の架け橋になるという「クロット」のミッションを念頭に置き、「ポロ ラルフ ローレン」のシグネチャーであるアメリカンスタイルに、「クロット」が大切にする中国の伝統的なテイストを掛け合わせたアパレル、シューズ、バッグなどが登場する。キャンペーンには、「クロット」共同創業者のエディソン・チェン(Edison Chen)が登場し、1980~90年代の「ポロ ラルフ ローレン」のヘリテージの広告にオマージュを捧げた。撮影はケネス・カペッロ(Kenneth Cappello)が手掛け、同コラボの世界観を表現した。

 店頭販売にあたり、1月20日からデジタルチケットサービス「Pass Market」で抽選申し込みを受け付けている。

The post 「ラルフローレン 」と「クロット」がリミテッドカプセルコレクション発表 appeared first on WWDJAPAN.com.

「プラダ」のミウッチャとラフが学生たちと語り合ったことは? 21-22年秋冬メンズ発表後の対話を紹介

 「プラダ(PRADA)」は、ミウッチャ・プラダ(Miuccia Prada)とラフ・シモンズ(Raf Simons)が共に手掛ける初のメンズとなる2021-22年秋冬メンズ・コレクションをデジタルで披露した後、ファッションや建築、哲学などを学ぶ世界の学生たちからの質問に答えた。これは、事前にインターネットで募集した質問に答えた21年春夏ウィメンズ・コレクション後の対話を発展させたもの。そこには、2人の教育の力と次世代のクリエーター育成の重要性に対する強い関心が垣間見える。

 まず、セント・マーチン美術大学でファッション・ジャーナリズムを学ぶ学生から「コラボレーションの中で意見の不一致が生じた場合、どのように解決するのか?」と聞かれ、ミウッチャは「私たちの意見が食い違うことは、あまりない」と回答。「どちらかが本当に嫌いなことはやらない。だから、それはとても明確なこと」だと続ける。ラフも「私たちはアイデアについての対話を絶えず続けている。だから、もし意見が合わないことがあればスキップして他のことに取り組むというのは、自然なことだ。意見が一致することの方がもっとたくさんあるからね」と話す。

 ただし、どちらかが説得された場合は例外だ。ミウッチャは、これまでずっとピンストライプが嫌いだったというが、今回のコレクションでは随所に取り入れた。そして、「マインドを変える可能性があるのは、いいことだと思う。私はいつでも話し合い、自分の意見を変えることにオープン。自分が持っていないアイデアを提示されることで、別の角度から考えることができる」とコメント。「私たちは自分たち自身でコラボレーションすることを決めたし、誰かに強いられたわけではない」とし、ラフとのアイデアの交換を楽しんでいるという。

 今回2人が対話を行ったのは、さまざまな色や質感の素材で飾られた複数の部屋からなるショーのセットだった。その中で、空間デザインの重要性について聞かれたラフは、新型コロナウイルスのパンデミックによる制限と移動の自由が失われたことを「私たちは想像もしなかったような状況に直面している」と表現。「対話の中で、私たちは絶えず自分たちのファッションを社会と結びつけて考えているから、大きな影響があった。そんな中で、このコレクションに対してストーリー性のある建築的文脈を生み出すことは重要ではなく、感情的文脈の方が大事だという結論に行き着いた」と説明する。
 一方、ミウッチャは「私たちはデザイナーとして、人々の生活に興味を持っている。服はそのほんの一部で、環境がもっと重要であることは間違いない。だから、人々の生活を定義するものが、ファッションにとって興味深いのは当然のこと。そして、建築は私たちが持っている感情やアイデアを表現し、伝えるのに役立つ」と語る。触感や官能性につながる素材を用いた屋外か室内か分からないような抽象的な今回のショー空間も「自分たちのメッセージを定義するために欠かせなかった」という。

 そして、文化服装学院でファッションデザインを学ぶ学生からは「前回の質疑応答で私たちの生活の中でのテクノロジーのインパクトの大きさについて話していたが、今回のコレクションではどのような技術革新が最も影響を与えたか?」と聞かれ、「正直なところ、このコレクションは主にテクノロジーとは別の側面と向き合った。人間の感情や私たちが今生きている世界と強く結び付いたコレクションだからね」とラフ。今シーズンは、テクノロジカルなものの反対にある感覚や触感、コントラストに目を向けたという。ミウッチャは人々とつながるための方法としてテクノロジーを捉え、その点で依存していることを認めつつ、「テクノロジーを私たちの感情やアイデアを可能な限りベストな方法で伝えるためにツールとして使わなければいけない」と述べる。

 続いて、話題に上がったのはロングジョン(ボディースーツ)だが、2人はそこに21年春夏ウィメンズのキー要素であった“ユニフォーム”としての意図はないことを強調した。そして、ラフはショー映像の中でロングジョン姿のモデルたちが踊っていたのは、もともと計画されていたものではなく自然発生的に起こったと明かし、「その空間にいる彼らがよころび、ワクワクしていることを感じられた」と話す。

 そんなラフにとって最も答えるのは難しかったのは、ハーバード大学デザイン大学院で建築を学ぶ学生からの「誰のためにデザインしているのか?」という質問だった。これに対し、彼は「自分のブランドでの最初の15年は大抵、誰かのことを念頭に置いてデザインしていた」と認めた。ただ、その後状況は変わって、「あまりに幅広くなった観客を定義することはますます難しくなってしまった」ことに気付き、「今は興味を抱いたり、つながりを感じたりする人のためにデザインしている。私は人々がどのように服を着こなすかに惹かれ、そこからインスピレーションを得ている」と説明する。

 一方、ミウッチャにとっては常にその反対だったとし、次のように語る。「私は常に服を物体として見ている。自分の好きなものや自分にふさわしいものをデザインしてきたけれど、誰が自分の顧客であるかなんて考えたことはない。要は、自分の理に叶うかだった。そして、その服を買った人々は、自分たちの着たいように着る。もし私の作った服が似合っていない人に対して腹を立てるかと彼らに聞かれても、決して服の着こなしで人を判断することはない。信じられないかもしれないけど、本当のこと。私が気付くのは、特にインスピレーションを与えてくれるようなものあったときだけ。それに、私はアイコンというアイデアが嫌いで、アイコンを持ったことがない。私がより世界に対してオープンな姿勢で、知的で、現実に接していれば、それは人々にとって理に叶うことだと思うから、(その服を)買ってくれると思う」。

 また、弘益大学高等研究国際デザイン学校の学生からの「どのように自分の好みと商業的な価値、現在のトレンドのバランスをとっているか?」という質問に対しては、次のように答えた。「たとえクリエイターであっても、私たちの仕事は服を売る商売。だから、私たちの仕事は、最大限クリエイティブであることと同じくらい、人々のニーズに応えることでもある。つまり、自分のアイデアに忠実でありながらも、人々が欲しくなるものを生み出すこと。それこそが最も重要なポイントで、ファッションデザイナーである限り、あらゆる面で表現の自由やクリエイティビティーとリアリティーの組み合わせに向き合うことになる」。

 そして、自分の好みとトレンドのどちらに従うすべきかと聞かれると、「常に自分自身に従うべき。私にとっては、それが極めて重要であり基本なことでもある」とキッパリ。「服はあなたのアイデアやパーソナリティーを表現するもの。かつて、どうすればエレガントになれるかと聞かれたことがあるけれど、重要なのは自分自身を知り、自分らしくあること。そうすれば、自分が本当に何を求めているか、何を必要としているかは分かる。自分自身を知ることはそんなに簡単ではないから、難しいと思う。でも、それはどんな人の生活においても基本となるもの。自分の仕事や考え、自分がどんな人間であるかを選ばなければいけないようにね。それができたら、ファッションを選ぶのは簡単。大切なのは “人”だけで、服はその人の生活に役立てるもの」だと続ける。

JUN YABUNO:1986年大阪生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後、「WWDジャパン」の編集記者として、ヨーロッパのファッション・ウィークの取材をはじめ、デザイナーズブランドやバッグ、インポーター、新人発掘などの分野を担当。2017年9月ベルリンに拠点を移し、フリーランスでファッションとライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を手掛ける。「Yahoo!ニュース 個人」のオーサーも務める。20年2月からWWDジャパン欧州通信員

The post 「プラダ」のミウッチャとラフが学生たちと語り合ったことは? 21-22年秋冬メンズ発表後の対話を紹介 appeared first on WWDJAPAN.com.

「M・A・C」の表参道ヒルズ店が閉店 プロアイテムはルミネエスト新宿で期間限定販売

 「M・A・C」の表参道ヒルズ店が1月25日、クローズする。同店は国内唯一のフラッグシップストアおよびアジア初のプロストアとして表参道ヒルズ開業の2006年にオープンした。ピグメントやグリッター、ペイントなどのプロ用製品「M・A・C プロ」を前面に打ち出し、プロフェッショナルから美容初心者までが楽しめるコンセプトを発信していた。

 今後ルミネエスト新宿店に顧客情報に移管するほか、プロ製品も期間限定で販売する。プロ製品は20年7月に大阪・心斎橋にオープンしたプロストアでも購入が可能だ。

The post 「M・A・C」の表参道ヒルズ店が閉店 プロアイテムはルミネエスト新宿で期間限定販売 appeared first on WWDJAPAN.com.

大坂なおみが時計パートナーをシチズンから「タグ・ホイヤー」へ

 LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)傘下のスイスの時計ブランド「タグ・ホイヤー(TAG HEUER)」は、プロテニスプレーヤーの大坂なおみをアンバサダーに指名した。LVMH傘下では「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」が大坂をアンバサダーに指名したばかり。

 起用の理由についてプレス担当者は、「大坂選手は、自身が『テニスの次に熱中している』と話すファッションを通じても自己表現しており、彼女のスタイルやセンスはテニスの試合同様に大胆で目を引き付ける。彼女が身に着ける新たな『タグ・ホイヤー』の時計はファッションをいっそう際立たせ、ブランドのレディス商品への注目度を高めるだろう」と話す。

 またフレデリック・アルノー(Frederic Arnault)タグ・ホイヤー最高経営責任者は、「アスリートとして上を目指す姿勢はもちろん、なおみが素晴らしいのは情熱的に社会活動に取り組み、多くの人に刺激を与えている点だ。オリンピックに向けて準備するなおみをサポートできることを楽しみにしてる」と述べ、大坂も「『タグ・ホイヤー』の“Don’t Crack Under Pressure(プレッシャーに負けるな)”のスローガンは私の生き方と重なる」と答えた。

 大坂は2018年から20年までシチズン時計のアンバサダーを務めており、グランドスラム(国際テニス連盟が定めた4大大会)初制覇となった18年の全米オープンテニス優勝時には、“エコ・ドライブ Bluetooth W410 BZ4006-01E”を着用していた。

The post 大坂なおみが時計パートナーをシチズンから「タグ・ホイヤー」へ appeared first on WWDJAPAN.com.

東コレ21-22秋冬に「サルバム」「フミト ガンリュウ」など 「ハイク」や「リトゥン」も復帰

 日本ファッション・ウィーク推進機構(JFWO)は、3月15〜20日に開催する2021-22年秋冬シーズンの「楽天 ファッション ウィーク東京(Rakuten Fashion Week TOKYO以下、RFWT)」の参加ブランドを発表した。全45ブランドが参加し、うち14ブランドが初参加となる。

 パリ・メンズで発表していた「フミト ガンリュウ(FUMITO GANRYU)」が初参加し、同じくパリ・メンズで発表を続ける「サルバム(SULVAM)」が数シーズンぶりに東コレに戻ってくる。ミラノ・メンズに参加した「チルドレン オブ ザ ディスコーダンス(CHILDREN OF THE DISCORDANCE)」のほか、「東京ファッションアワード 2020(TOKYO FASHION AWARD 2020)」受賞ブランドの「シュープ(SHOOP)」「ミーンズワイル(MEANSWHILE)」「リコール(REQUAL≡)」も登場する。「ドレスドアンドレスド(DRESSEDUNDRESSED)」「サポートサーフェス(SUPPORT SURFACE)」「タエ アシダ(TAE ASHIDA)」「ザ・リラクス(THE RERACS)」などの常連も名を連ね、「ハイク(HYKE)」「リトゥンアフターワーズ(WRITTENAFTERWARS)」など東コレを数シーズン離れていた実力派ブランドも復帰する。

 コレクション形式の発表や実施スケジュールは2月中旬に発表予定。

【2021-22年秋冬RFWT 参加ブランド】

※アルファベット順。★は初参加ブランド

「ナインエム(9M)」★
「アデリー(ADELLY)」★
「バルムング(BALMUNG)」
「ベースマーク(BASE MARK)」
「チルドレン オブ ザ ディスコ―ダンス プラス フェイス エージェー(CHILDREN OF THE DISCORDANCE + FACE A-J)」
「チョノ(CHONO )」★
「ディ_カフェイン オム(DE_CAFFEINE HOMME)」
「ドレスドアンドレスド(DRESSEDUNDRESSED)」
「コンダクター(EL CONDUCTORH)」★
「フォーサムワン(FORSOMEONE)」
「フミト ガンリュウ(FUMITO GANRYU)」★
「ジョイア パン(GIOIA PAN)」★
「ハレ(HARE)」
「ヒロココシノ(HIROKO KOSHINO)」
「エイチシー タカシイトウ(HXCX TAKASHI ITO)」★
「ハイク(HYKE)」
「イン(IHNN)」
「ジョウタロウ サイトウ(JOTARO SAITO)」
「カワキィ(KA WA KEY)」★
「カイキ(KAIKI)」
「ケイスケヨシダ(KEISUKE YOSHIDA)」
「コーティー(KOH T)」
「メアグラーティア(MEGARATIA)」
「ミーンズワイル(MEANSWHILE)
「ミカゲシン(MIKAGE SHIN)」★
「ミントデザインズ(MINTDESIGNS)」
「ミスター・ジェントルマン(MISTERGENTLEMAN)」
「ナオキトミヅカ(NAOKITOMIZUKA)」★
「ネグレクトアダルトペイシェンツ(NEGLECT ADULT PATIENTS)」
「ニサイ(NISAI)」★
「ペイデフェ(PAYS DES FEES)」★
「レインメーカー(RAINMAKER)」
「リコール(REQUAL≡)」
「リト(RITO)」
「リンシュウ(RYNSHU)」
「セヴシグ(SEVESKIG)」★
「シンヤコヅカ(SHINYAKOZUKA)」
「シュープ(SHOOP)」
「ソワハ(SOWAHA)」★
「サルバム(SULVAM)」
「サポートサーフェス(SUPPORT SURFACE)」
「タクタク(TAC:TAC)」
「タエ アシダ(TAE ASHIDA)」
「ザ・リラクス(THE RERACS)」
「リトゥンアフターワーズ(WRITTENAFTERWARS)」

The post 東コレ21-22秋冬に「サルバム」「フミト ガンリュウ」など 「ハイク」や「リトゥン」も復帰 appeared first on WWDJAPAN.com.

メンズコスメブランド「リップス ボーイ」がメンズ専門のアイブロウサロンをオープン

 ヘアサロン「リップス(LIPPS)」が監修するメンズコスメブランド「リップス ボーイ(LIPPS BOY)」は、メンズ専門のアイブロウサロンを、ヘアサロン「リップス レイ ギンザ」店内にオープンした。

 「リップス」に来店する男性の約20%がヘアカットと合わせて眉カットをオーダー。「髪と合わせて眉を整え顔の印象をよくしたい・高めたい」という男性が増えていることから、メンズ専門の眉スタイリングサロンのオープンに至ったという。

 サロンでは、センターパートのヘアスタイルには左右のラバンスを整えたナチュラル眉を、無造作のセンターパートには凛々しい印象の太眉を、アップバングにはシャープな細長眉を提案するなど、ヘアスタイルに合わせた眉スタイルをおすすめする。

 「リップス」は全国に20店舗を展開する人気ヘアサロン。年間の来店客数は約24万人にのぼり、そのうち9割が10〜20代の男性だ。近年は“顔をスタイリングする”をテーマにメンズコスメブランド「リップス ボーイ」を監修し、全国のロフトや「リップス」各店で販売している。

The post メンズコスメブランド「リップス ボーイ」がメンズ専門のアイブロウサロンをオープン appeared first on WWDJAPAN.com.

「ルード」2021-22年秋冬パリ・メンズ・コレクション

 

「ルード(RHUDE)」が2021-22年秋冬メンズ・コレクションをパリで発表した。

The post 「ルード」2021-22年秋冬パリ・メンズ・コレクション appeared first on WWDJAPAN.com.

ハリス副大統領の就任を祝い米「ヴォーグ」が特別版発行 物議を醸した表紙を変更

 米「ヴォーグ(VOGUE)」は、2月号のカマラ・ハリス(Kamala Harris)副大統領の表紙写真への反応を受けて、特別版を発行するとインスタグラムで明かした。新たな表紙には、もともとデジタル版の表紙として採用されていた「マイケル・コース(MICHAEL KORS)」のパウダーブルーのスーツを着用した写真を使用する。特別版は20日の就任式に合わせて、数量限定で発売。「ヴォーグ」のウェブサイトから、7.99ドル(約800円)でアメリカ国内で取り扱う。

 2月号の表紙にはじめに使われた写真でハリス副大統領は、「コンバース(CONVERSE)」のスニーカーと「ドナルド・ディール(DONALD DEAL)」のジャケットを着用。ハワード大学在学中に所属していた黒人女性の社交クラブ「アルファ・カッパ・アルファ(ALPHA KAPPA ALPHA)」のテーマカラーを背景にポーズを決める姿を、フォトグラファーのタイラー・ミッチェル(Tyler Mitchell)が撮り下ろした。

 しかしソーシャルメディアでは、その写真の選択やクオリティーについて批判の声があがった。アナ・ウィンター(Anna Wintour)米「ヴォーグ」編集長兼コンデナスト(CONDENAST) アーティスティック・ディレクターは物議を醸した表紙について初めて公にコメントし、「ニューヨーク・タイムズ(NEWYORK TIMES)」に「プリント版の表紙に対する反応は認識している。ハリス副大統領の偉業を軽視する意図は全くなかったことは繰り返し伝えたい」と語った。

 批判の中にはジャマイカ系とインド系のルーツを持ち、アメリカ初となる有色人種の女性の副大統領誕生を取り上げるにはスニーカーは相応しくないのではないかとの疑問視する声や、パウダーブルーのスーツを着用した写真を表紙にした方が良かったという意見が多く見られた。「ヴォーグ」の広報担当は、「デジタル版の表紙への評判の良さを受け止め、歴史的な瞬間を祝って特別版を限定販売する」と述べた。

The post ハリス副大統領の就任を祝い米「ヴォーグ」が特別版発行 物議を醸した表紙を変更 appeared first on WWDJAPAN.com.

ハリス副大統領の就任を祝い米「ヴォーグ」が特別版発行 物議を醸した表紙を変更

 米「ヴォーグ(VOGUE)」は、2月号のカマラ・ハリス(Kamala Harris)副大統領の表紙写真への反応を受けて、特別版を発行するとインスタグラムで明かした。新たな表紙には、もともとデジタル版の表紙として採用されていた「マイケル・コース(MICHAEL KORS)」のパウダーブルーのスーツを着用した写真を使用する。特別版は20日の就任式に合わせて、数量限定で発売。「ヴォーグ」のウェブサイトから、7.99ドル(約800円)でアメリカ国内で取り扱う。

 2月号の表紙にはじめに使われた写真でハリス副大統領は、「コンバース(CONVERSE)」のスニーカーと「ドナルド・ディール(DONALD DEAL)」のジャケットを着用。ハワード大学在学中に所属していた黒人女性の社交クラブ「アルファ・カッパ・アルファ(ALPHA KAPPA ALPHA)」のテーマカラーを背景にポーズを決める姿を、フォトグラファーのタイラー・ミッチェル(Tyler Mitchell)が撮り下ろした。

 しかしソーシャルメディアでは、その写真の選択やクオリティーについて批判の声があがった。アナ・ウィンター(Anna Wintour)米「ヴォーグ」編集長兼コンデナスト(CONDENAST) アーティスティック・ディレクターは物議を醸した表紙について初めて公にコメントし、「ニューヨーク・タイムズ(NEWYORK TIMES)」に「プリント版の表紙に対する反応は認識している。ハリス副大統領の偉業を軽視する意図は全くなかったことは繰り返し伝えたい」と語った。

 批判の中にはジャマイカ系とインド系のルーツを持ち、アメリカ初となる有色人種の女性の副大統領誕生を取り上げるにはスニーカーは相応しくないのではないかとの疑問視する声や、パウダーブルーのスーツを着用した写真を表紙にした方が良かったという意見が多く見られた。「ヴォーグ」の広報担当は、「デジタル版の表紙への評判の良さを受け止め、歴史的な瞬間を祝って特別版を限定販売する」と述べた。

The post ハリス副大統領の就任を祝い米「ヴォーグ」が特別版発行 物議を醸した表紙を変更 appeared first on WWDJAPAN.com.

スイスの時計「ティソ」が1月30日、銀座に旗艦店をオープン

 世界最大の時計企業スウォッチ グループ(SWATCH GROUP)傘下のスイスブランド「ティソ(TISSOT)」は1月30日、東京・銀座の中央通りに面したニコラス・G・ハイエックセンターの地下1階に、日本における旗艦店となる「ティソ ブティック銀座」をオープンする。売り場面積は約100平方メートル。

 同店ができるのは2020年11月までスウォッチ ブティック銀座だった場所で、ニコラス・G・ハイエックセンターには8~13階にスウォッチ グループ ジャパンが入るほか、2階に「オメガ(OMEGA)」、3階に「ブレゲ(BREGUET)」など同グループ傘下のブランドのブティックが多数出店している。

 「ティソ」にとってはティソ 代官山コンセプトストア、ティソ ブティック戎橋に次ぐ国内路面3店舗目となり、電池交換や磁気帯びチェック、ストラップのパーソナライゼーションを受け付ける“ティソ ラトリエ(TISSOT L'ATELIER)”を「時計について気軽に相談できるタッチポイント」(プレス担当者)として世界で初めて設ける。またインテリアには木材を多用して「スイスの自然をイメージした温かみのある空間を目指し」、オープン型のショーケースを採用することでガラス越しではなく、直接時計の質感や色を感じられるようにする。

 オープンを記念して特別な3モデル(各30本限定)も発売する。いずれもネイビーを基調としたもので、ケースバックにイラストレーター遠山晃司による“GINZA×TISSOT”の手描き文字をあしらう。ティソ ブティック銀座のみの扱いだが、「コロナに伴う状況を鑑み、またお客さまに安心して買い物していただけるよう、来店いただかなくとも電話やメールで問い合わせ等を受け付ける」。

The post スイスの時計「ティソ」が1月30日、銀座に旗艦店をオープン appeared first on WWDJAPAN.com.

バイデン次期大統領夫妻がワシントン入り 夫人は米若手デザイナーによる紫のアンサンブル姿

 1月20日(現地時間)に第46代米大統領に就任する民主党のジョー・バイデン(Joe Biden)次期大統領夫妻が地元デラウェア州を出発し、首都ワシントンに到着した。

 バイデン次期大統領は濃紺のネクタイを締め、ロングコートを着用。ファーストレディーとなるジル・バイデン(Jill Biden)夫人は、紫色の膝丈ワンピースとベルベットのリボンで結ばれたそろいのラップコート、淡い紫色の手袋、そして紫の花柄模様の黒いマスクを着用した。夫人のルックは、マスクも含めて、ニューヨークを拠点とする若手デザイナーのジョナサン・コーエン(Jonathan Cohen)が手掛けた。

 コーエンはカリフォルニア州の出身で、自身のブランド「ジョナサン コーエン」を2011年に設立。循環型ファッションに早くから取り組んでおり、19年には生地などをアップサイクルしたカプセルコレクションを発表している。なお、バイデン夫人が着用したコートやワンピースは21-22年秋冬コレクションの一部で、マスクや裏地は以前のコレクションで余った布を再利用したものだという。

 バイデン夫人はクラシックなテイストを好み、これまでも「ラルフ ローレン(RALPH LAUREN)」や「オスカー デ ラ レンタ(OSCAR DE LA RENTA)」などの米ブランドを多く着用している。今回も米ブランドではあるものの、まだそれほど有名でない新進デザイナーの作品を選んだのは、コロナ禍で苦戦している若手のクリエイターを応援する意味があるのかもしれない。

 大統領就任式のためにワシントン入りするという重要な日に、バイデン夫人が紫色を身に着けたのは、民主党を象徴する“青”と共和党の“赤”が混じり合った色だからではないかと現地メディアで報じられている。就任式のテーマは、「米国の結束(America United)」だ。

The post バイデン次期大統領夫妻がワシントン入り 夫人は米若手デザイナーによる紫のアンサンブル姿 appeared first on WWDJAPAN.com.

「ア コールド ウォール」2021-22年秋冬ミラノ・メンズ・コレクション

 「ア コールド ウォール(A-COLD-WALL)」が2021-22年秋冬メンズ・コレクションをミラノで発表した。

The post 「ア コールド ウォール」2021-22年秋冬ミラノ・メンズ・コレクション appeared first on WWDJAPAN.com.

“隣のパンク兄ちゃん”「キディル」が東雲から初のパリコレ公式参加 不透明な時代に輝く反骨魂

 末安弘明デザイナーの「キディル(KIDILL)」を語るうえで絶対に出てくるキーワードが“パンク”である。1月15日に東京・東雲で行った2021-22年秋冬コレクションのランウエイショーも、稚拙な表現を覚悟でいうならば“超パンク”だった。それもそのはず、このショーは末安デザイナーにとっては初めてパリ・メンズ・ファッション・ウイークの公式スケジュールで発表するという特別なものだから、“超”が付くほど気合が入るのも当たり前。これまでパリで3度行ってきたショーは全て独自開催だったため、44歳の末安デザイナーにとっては遅咲きのメジャーデビューの舞台がここ東雲だったのである。さらに「世界中がコロナウイルスで元気を失っている状況だからこそ、ファッションデザイナーとして強いクリエイションを」という覚悟を服に込めており、ショー序盤からいつも以上に振り切っていた。ミュージシャンの灰野敬二によるノイジーな演奏の中で行われた15分間のショーをカメラ8台を駆使して撮影し、5分の動画に編集してパリメンズの公式サイトで全世界に向けて19日に配信した。

服作りへの確かな手応えと自信

 ロックやパンクの系譜を継ぐ服であることに違いないが、ここ最近の「キディル」はストリートでもなければミュージシャンのスタイルの焼き直しでもなく、完全に唯我独尊。21-22年秋冬は“Desire(欲望)”をテーマに、LAを拠点にするビジュアルアーティストのジェシー・ドラクスラー(Jesse Draxler)によるグラフィックをスーツやニットに盛り盛りに配置し、ファスナーやスタッズも盛り盛りに付け、パンクを軸にアートやカルチャーをゴリゴリとクロスオーバーさせていく。スマートではないかもしれない。だが、独学で服作りを学んできたがゆえの型にはまらない思い切りのよさという強みが生かされていた。「エドウィン(EDWIN)」や「ディッキーズ(DICKIES)」、「ルルムウ(RURUMU:)」などとのコラボレーションも継続。「やっぱりメンズブランドっすから」という理由で強化しているテーラリングも、ストリート風に崩さず真っ向勝負する。末安デザイナーのひょうひょうとしたキャラクターの内側に、現在の服作りに対する手応えと確かな自信が感じられた。

 このつかみどころがないひょうひょうとした性格は、ショー終了後に記者たちがデザイナーを囲んでインタビューする“囲み取材”でも炸裂する。デザイナーが記者に対して「質問の意味がよく分かんないっす」「もっと分かりやすく言ってもらっていいっすか」とストレートに突き返すものの、現場はピリつくどころか和やかムード。「初のパリ公式?つっても東雲にいるので実感なくて」という正直な答えには笑いが起こった。この服と人柄のギャップは狙っているものではなく、おそらく天然。しかし、ファッションに対する愛情と反骨心は人一倍強い。パリメンズ公式参加の可否を決める勝負の面接で、受け答えが「ボロボロに終わった」直後、諦めずに補足の書類を即座に作成して提出。決して簡単ではない審査を何とか通過し、大舞台への切符をもぎ取った。また「服作りができないと俺は死ぬ」と2万以上のフォロワーに向けてSNSで堂々と宣言するなど、愛するファッションやパンクに対しては、とにかく少年のようにピュアで一直線なのだ。

不透明な時代で輝くパンク魂

 唯我独尊の“パンク”なブランド――この響きだけだと、とっつきにくい印象を持つ人も多いだろう。「バンドの音源聴いたことないのにツアーT着てんじゃねえ」的な面倒くさいブランド、デザイナーなのではないかと。しかし「キディル」には“隣の兄ちゃん”のような親しみやすさがある。音楽は詳しくないけどパンクファッションを楽しみたい人と、クセの強い音楽偏愛者の両方の“パンク”を受け入れる温かさがある。そう感じる要因は、ちょっとした隙のある服なのか、スイーツが大好物な末安デザイナーの真っ直ぐな性格なのかは分からない。確かなのは、この裏表のない末安デザイナーの周りに音楽からカルチャー関係まで多くのディープな才人や企業が集まり、「キディル」はそれを力へと変えていったこと。この天然の親しみやすさが、東京のアンダーグラウンドからパリコレにまで押し上げた武器の一つであることは間違いない。

 「いつ潰れるか分かんないっすよマジで」と開店当初に言っていた東京・渋谷の路面店は5年目を迎え、「いつ廃業するか分かんないっすよマジで」と新型コロナウイルスの影響で弱気になっていた1年前から取り扱いアカウントは増えた。現在はドーバー ストリート マーケット(DOVER STREET MARKET)など有力店を含め、国内と海外ともに20で合計40アカウントとなり、パリに出て発表し始めた2年前から10アカウント増えて売り上げもじわじわと伸びている。パリメンズへの公式参加を機に、海外での知名度をさらに広げていきたいのだろう。デジタルでの発表がどう転ぶのかはまだ分からない。しかし先行き不透明な時代には、パンクの反骨精神はより一層輝きを放ってきた。隣のパンク兄ちゃんの挑戦は、まだ始まったばかりだ。

The post “隣のパンク兄ちゃん”「キディル」が東雲から初のパリコレ公式参加 不透明な時代に輝く反骨魂 appeared first on WWDJAPAN.com.

「Nオーガニック」の基幹2製品が刷新 365日揺らがない肌を実現

 自然派ライフスタイルブランド「Nオーガニック(N ORGANIC)」は3月12日、基幹商品の化粧水と美容液の機能を向上させリニューアルする。2017年に誕生して以来、リニューアルは初めて。

 同ブランドはベーシックシリーズ、エイジングケアシリーズ、メイクアップシリーズで構成する。今回刷新するのはリピート率No.1のベーシックシリーズの「モイスチュア&バランシング ローション」「同セラム」。「主力販路のECサイトでは会員が100万人以上いる。彼らの声を汲み取り、365日安定してトラブルのない肌、健康的な肌をかなえるための処方にこだわった」と井上みなみシロク執行役員ブランドマネージャーは語る。

 健康で揺らぎにくい肌に整えるため、“肌幹スキンケア”として訴求。ローションには新たに肌荒れや赤みを抑えるアボカド&オリーブ油や、抗炎症効果が期待できるグリチルリチン酸2K、潤いを与えるグリセリルグルコシドを配合。1本でセラム、乳液、クリームの役割を果たすセラムには、バリア機能を整えるネムノ樹皮エキスや、大気汚染や花粉などから肌を守るポリグルタミン酸、オウゴン根エキスなどを加えた。

 同ブランドは、精油や植物由来の成分を中心に配合しながらも、肌に効果があるケミカル成分を加えたハイブリッドな製品を扱う。オーガニックコスメの入門編という位置づけで誕生して以来、売上高は右肩上がりで成長する。来年には生活雑貨などを扱う「Nオーガニック ホーム」の展開を予定している。

The post 「Nオーガニック」の基幹2製品が刷新 365日揺らがない肌を実現 appeared first on WWDJAPAN.com.

プラダが中国人女優と9日でアンバサダー契約解除 代理母に堕胎を求めようとした問題で

 「プラダ(PRADA)」は旧正月のキャンペーンに起用した中国人女優ジェン・シュアン(Zheng Shuang)とアンバサダー契約を解除したと発表した。シュアンが恋人との破局を理由に代理母に堕胎を求めることを2019年に検討していたことが明らかとなり、アンバサダーとして起用した「プラダ」にも批判が殺到したためだ。

 これを明らかにしたのは、シュアンの元恋人でプロデューサーのチャン・ヘン(Zhang Heng)だ。自身と家族が「幼い2つの命を守り大切にしなければいけない」という理由で、子どもたちが生まれた米国から1年以上も身動きがとれないとウェイボー(Weibo)に投稿した。

 現地メディアが入手した2つの出生証明書にはシュアンの名前が記載されているという。また、ヘンの友人と名乗る人物が現地メディアに提供した音声データによると、里子に出すことを提案するヘンに対してシュアンは生まれてこなければよいと返答したため、ネット上で大きな批判が巻き起こった。

 1月17日にラフ・シモンズ(Raf Simons)加入後初のメンズコレクションを披露したばかりの「プラダ」のコレクションに関する投稿には、シュアンとの契約を解除すべきといったコメントが5000件以上も寄せられた。

 この問題を受けて「プラダ」は19日、「報道を受けて、『プラダ』は1月11日に発表した女優ジェン・シュアンとのコラボレーションをキャンセルすることを決めた」とアンバサダー契約を解除したことを発表。期間はたった9日間でブランド史上最短の契約期間だった。

YU HIRAKAWA:幼少期を米国で過ごし、大学卒業後に日本の大手法律事務所に7年半勤務。2017年から「WWDジャパン」の編集記者としてパリ・ファッション・ウイークや国内外のCEO・デザイナーへの取材を担当。同紙におけるファッションローの分野を開拓し、法分野の執筆も行う。19年6月からはフリーランスとしてファッション関連記事の執筆と法律事務所のPRマネージャーを兼務する。「WWDジャパン」で連載「ファッションロー相談所」を担当中

The post プラダが中国人女優と9日でアンバサダー契約解除 代理母に堕胎を求めようとした問題で appeared first on WWDJAPAN.com.

シップス初のメンズスキンケアが誕生 男性の美容意識の高まりを受け

 シップスは2月10日、同社初のメンズスキンケアブランド「シップス グルーミング スタンダード(SHIPS GROOMING STANDARD)」をスタートする。“スタンダードの本質を肌に”をテーマに掲げ、泡洗顔料、ミスト化粧水、乳液、石けんの4アイテムをラインアップ。価格帯は1700〜1800円。約1週間分のトライアルセット(2700円)も用意する。同社が運営する公式ECサイトでは、1月15日から先行予約を受け付けている。

 同ブランドは20〜40代の男性の美容意識の高まりに着目し、2年半の開発期間を経て化粧品OEMのサティス製薬と共同開発した。天然成分をベースに共通成分として海洋深層水を配合。ベルガモットとラベンダーを基調に、グリーンアップルやスペラミントを加えたハーバル・シトラスの香りが特徴だ。パッケージは、シップスのブランドカラーであり、海を連想させるミッドナイトブルーを採用した。

The post シップス初のメンズスキンケアが誕生 男性の美容意識の高まりを受け appeared first on WWDJAPAN.com.

オルビスが初のパーソナライズスキンケアサービス 手ひらサイズの肌測定IoTデバイス

 ポーラ・オルビス ホールディングスの「オルビス(ORBIS)」は今春、ブランド初となるパーソナライズスキンケアサービスを開始する。手のひらサイズの肌測定ができるIoTデバイス“スキンミラー”を用いて顧客自身が定期的に肌診断し、その結果に合わせて毎月商品を届ける定期販売モデルのサービスだ。価格や発売日などの詳細は今後、発表する。

 同サービスは、2019年に発足した「2029PJ(2029年プロジェクト)」チームが担当。「ポーラ」が29年に創業100年を迎えることから、“10年後の未来を見据えて新たなサービスを生み出す”ことをミッションに立ち上がった。同チームは2021年1月から「新規事業開発グループ」として組織化し、経営戦略やマーケティング、商品企画、アプリ開発など、さまざまなバックグラウンドを持った4人で担当している。社長や役員の管轄下にあるチームで、「オルビス」ブランドの未来の新たな成長ドライバーをつくる存在として会社全体から期待がかかっている部署だという。

 近年、アンケートに答えて“自分だけの”スキンケアが届くパーソナライズサービスや、デバイスを用いたスキンケアシステム、美容のサブスクサービスも多く誕生している。オルビスは今このタイミングでパーソナライズスキンケアを発売する理由について、プロジェクトメンバーの諸町実希氏は「トレンドだからではない。創業当時から掲げている理念を追求した結果、自然な決断だった」と振り返る。

 オルビスは1987年、バブル全盛期に創業。華やかな見た目や派手な包装が主流だった時代に、外見ではなく中身に勝負をかけたシンプルな商品で勝負した。業界のチャレンジャーとして“消費者を主役にした”商品を目指し、シンプルな包装にもこだわり、環境にも配慮した寛容的な袋型パッケージはあんぱんの包装から着想したもので、現在も商品に用いている。90年代後半の成長期99年に、業界でもいち早くEC事業を開始。現在はリアル店舗で105店を運営し、通販ブランドから日本を代表するブランドにまで成長した。2018年には通販ブランドではなくスキンケアを中心としたビューティブランドとしての位置付けを強化すべくリブランディング。ロゴやパッケージも一新し、“オルビスユー”“オルビス ディフェンセラ”“ オルビス オフクリーム”などを世に送り出した。
 

“自分に合うスキンケアを自分で選びたい”というニーズに着目

 30年以上スキンケア商品を届けているが、創業当初からうたっているのは、“一人一人の肌本来の力を引き出し、自然体であることが美しい”というメッセージ。「年齢に抗うのではなく、自分らしさを受け入れる“スマートエイジング”という考え方だ。『2029PJ』が発足したとき、まずは10年後も“その人らしさ”や"一人一人の肌本来の力”を引き出すためにわれわれができることは?を考えるところから始めた」と諸町氏。

 そこで消費者調査を行ったところ、「自分で正しくスキンケアを頑張りたい」という声が多く挙がったという。「自分の肌をきちんと知って、自分で努力したい。言われたから、はやっているからではなく、自分に合ったものを自分で選びたい。その気持ちに応えるためにたどり着いた答えが、“肌を知ることからはじまるパーソナライズ”」。その思いから誕生した“スキンミラー”はカメラと水分チェッカーを搭載し、肌の水分バランスやキメ、皮脂量、毛穴の状態を計測する。洗面台の鏡に装着できる接着パッド付きで、手のひらに収まるコンパクトなサイズにもこだわった。「あくまでも主役はお客さま。これまでの習慣を邪魔せずに、いかに空間やライフスタイルになじむかは、開発において大きなポイントだった」。肌の診断結果は専用アプリにデータとしてログされ、変化の推移が簡単に見られる。これにより消費者が肌の状態をモニタリングできるだけでなく、オルビスにも貴重なデータとして残る。

 サービスの開始は春を予定しており現在、最終調整を行っているという。「未来から逆算して取り組んでいるプロジェクトだが、目指すゴールは創業当時から変わらない。一人一人の肌本来の力を引き出し、その人らしい美しさをかなえること」だと語る。

The post オルビスが初のパーソナライズスキンケアサービス 手ひらサイズの肌測定IoTデバイス appeared first on WWDJAPAN.com.

オルビスが初のパーソナライズスキンケアサービス 手ひらサイズの肌測定IoTデバイス

 ポーラ・オルビス ホールディングスの「オルビス(ORBIS)」は今春、ブランド初となるパーソナライズスキンケアサービスを開始する。手のひらサイズの肌測定ができるIoTデバイス“スキンミラー”を用いて顧客自身が定期的に肌診断し、その結果に合わせて毎月商品を届ける定期販売モデルのサービスだ。価格や発売日などの詳細は今後、発表する。

 同サービスは、2019年に発足した「2029PJ(2029年プロジェクト)」チームが担当。「ポーラ」が29年に創業100年を迎えることから、“10年後の未来を見据えて新たなサービスを生み出す”ことをミッションに立ち上がった。同チームは2021年1月から「新規事業開発グループ」として組織化し、経営戦略やマーケティング、商品企画、アプリ開発など、さまざまなバックグラウンドを持った4人で担当している。社長や役員の管轄下にあるチームで、「オルビス」ブランドの未来の新たな成長ドライバーをつくる存在として会社全体から期待がかかっている部署だという。

 近年、アンケートに答えて“自分だけの”スキンケアが届くパーソナライズサービスや、デバイスを用いたスキンケアシステム、美容のサブスクサービスも多く誕生している。オルビスは今このタイミングでパーソナライズスキンケアを発売する理由について、プロジェクトメンバーの諸町実希氏は「トレンドだからではない。創業当時から掲げている理念を追求した結果、自然な決断だった」と振り返る。

 オルビスは1987年、バブル全盛期に創業。華やかな見た目や派手な包装が主流だった時代に、外見ではなく中身に勝負をかけたシンプルな商品で勝負した。業界のチャレンジャーとして“消費者を主役にした”商品を目指し、シンプルな包装にもこだわり、環境にも配慮した寛容的な袋型パッケージはあんぱんの包装から着想したもので、現在も商品に用いている。90年代後半の成長期99年に、業界でもいち早くEC事業を開始。現在はリアル店舗で105店を運営し、通販ブランドから日本を代表するブランドにまで成長した。2018年には通販ブランドではなくスキンケアを中心としたビューティブランドとしての位置付けを強化すべくリブランディング。ロゴやパッケージも一新し、“オルビスユー”“オルビス ディフェンセラ”“ オルビス オフクリーム”などを世に送り出した。
 

“自分に合うスキンケアを自分で選びたい”というニーズに着目

 30年以上スキンケア商品を届けているが、創業当初からうたっているのは、“一人一人の肌本来の力を引き出し、自然体であることが美しい”というメッセージ。「年齢に抗うのではなく、自分らしさを受け入れる“スマートエイジング”という考え方だ。『2029PJ』が発足したとき、まずは10年後も“その人らしさ”や"一人一人の肌本来の力”を引き出すためにわれわれができることは?を考えるところから始めた」と諸町氏。

 そこで消費者調査を行ったところ、「自分で正しくスキンケアを頑張りたい」という声が多く挙がったという。「自分の肌をきちんと知って、自分で努力したい。言われたから、はやっているからではなく、自分に合ったものを自分で選びたい。その気持ちに応えるためにたどり着いた答えが、“肌を知ることからはじまるパーソナライズ”」。その思いから誕生した“スキンミラー”はカメラと水分チェッカーを搭載し、肌の水分バランスやキメ、皮脂量、毛穴の状態を計測する。洗面台の鏡に装着できる接着パッド付きで、手のひらに収まるコンパクトなサイズにもこだわった。「あくまでも主役はお客さま。これまでの習慣を邪魔せずに、いかに空間やライフスタイルになじむかは、開発において大きなポイントだった」。肌の診断結果は専用アプリにデータとしてログされ、変化の推移が簡単に見られる。これにより消費者が肌の状態をモニタリングできるだけでなく、オルビスにも貴重なデータとして残る。

 サービスの開始は春を予定しており現在、最終調整を行っているという。「未来から逆算して取り組んでいるプロジェクトだが、目指すゴールは創業当時から変わらない。一人一人の肌本来の力を引き出し、その人らしい美しさをかなえること」だと語る。

The post オルビスが初のパーソナライズスキンケアサービス 手ひらサイズの肌測定IoTデバイス appeared first on WWDJAPAN.com.

フランスの新・美容トレンドは菓子感覚で食べられるグミサプリと石セラピー 海外ビューティ通信パリ編

 世界に目を向けると日本とは異なる美容トレンドが生まれている。そこで、連載「海外ビューティ通信」では、パリやニューヨーク、ソウル、ベルリンの4都市に住む美容通に最新ビューティ事情をリポートしてもらう。(本文中の円換算レート:1ユーロ=125円)

 フランスは昨年11月末に2回目のロックダウンが解除されたものの、飲食店をはじめ劇場や映画館などは引き続き閉鎖され、18時以降の夜間外出禁止令が継続中だ。そんな中、美容業界ではより“グリーン”かつ“クリーン”志向の美容人気が定着してきている。さらに自宅でのセルフケアが重視され、新たなブームが生まれている。

さまざまなブランドから目的別の美容グミが登場

 オシャレなサプリメントとして大ブームを巻き起こしている「エイム スキンケア(AIME SKINCARE)」に続き、新しいインナーケアブランドが続々と登場している。「エピキュール(EPICURE)」は、インターネットでカウンセリングを行いオーダーメイドの個人に合ったサプリメントを自宅に届けてくれるサービスだ。1カ月分29ユーロ(約3600円)で、ほかに3ヶ月と6ヶ月コースがある。ロックダウン中に一気に人気の火が付き話題を集めた。オーダーメイドサプリのほか、ストレスフリーや安眠、ダイエットなど目的別の美容グミ(24.9ユーロ=約3100円)や、アセロラ、亜鉛、セレン入りの免疫アップが期待できるタブレット(19ユーロ=約2300円)など豊富な商品をそろえ、1月からは老舗百貨店のル・ボン・マルシェ(LE BON MARCHE)での独占販売がスタートした。

 おいしく菓子感覚で楽しめる美容グミを扱うブランドで代表的なものは、グルテンフリー、着色料フリーにこだわり、髪や肌のケアとスリミング、デトックス、サンケアなどに特化した全9種(各25ユーロ=約3100円)を販売する「ラシレ(LASHILE)」、肌爪髪のケア用から、エネルギー補給、閉経後のケア、子ども用まで全8種(各20ユーロ=約2500円)をそろえる「レミラキュルーズ(LES MIRACULEUX)」などがある。さまざまなブランドが提案することで、新たな美容トレンドとなっている。

石の力で体の内外からアプローチするリトテラピー

 そしてこのところ、ホリスティックな美容の流れから、石を使ったリトテラピー(『リト』はギリシャ語で石、『テラピー』は治癒を意味する)がフランス人にとってより身近な存在になっている。石には肌を強化するさまざまな特性があり、血行促進やニキビ予防のほか、美容成分の浸透力を高め、肌のトーンを明るくするなどといわれているが、同時に精神を落ち着かせて自信を持たせるなど、さまざまな効果があると信じられているからだ。

 中でも「ロール オン ジャード(ROLL ON JADE)」は、ローズクオーツや翡翠を使ったさまざまな形状のカッサ(最近の人気はキノコ型!)や、ローズクオーツ入りのウオーターボトル(70ユーロ=約8700円)などを販売し、リトテラピーブームに火を付けた。ホリスティックブランド「センタラ(SENTARA)」は、同様のカッサやローラーのほか精神の浄化を目的にヘマタイト(赤鉄鉱)とクリスタルの粒を入れたエッセンシャルオイルのスプレー(ユーカリ、レモングラス、パロサントのブレンドオイルを使用)を発売し話題だ。

 年末年始のル・ボン・マルシェでは、ロンドンのセルフリッジを拠点とした占いの活動で知られる超能力姉妹、サイキックシスターズ(Psychic Sisters)が手掛けるプロダクトをコーナー展開で販売していた。ロールオンタイプのオイルやヒーリングミストなどだ。ロールオンは富や成功を呼ぶといわれる鉱石のカーネリアン(紅玉髄)や、ネガティブなエネルギーを除去するといわれるオブシディアン(黒曜石)を漬け込んでいるそうだ。フランス人は占いやスピリチュアルな世界をそれほど信用していない人が多いが、現在の不安な状況下では精神的な世界に頼りたい人が増えているのかもしれない。

須山佳子(すやま・けいこ)/コンサルタント:2001年に渡仏しMBAを取得。ファッション業界で働き、09年に日本の美容ブランドを欧州市場へ売り込むコンサルティング会社を設立。取引先は欧州の高級百貨店、美容ストア等。パリ市内でポップアップストア「Bijo;」主宰。インスタグラムアカウントは@bijo.paris

The post フランスの新・美容トレンドは菓子感覚で食べられるグミサプリと石セラピー 海外ビューティ通信パリ編 appeared first on WWDJAPAN.com.

券売機グローリー、飲食店DXに進出。モバイルオーダー会社に10億投資。

券売機やつり銭機などを製造するグローリー株式会社(本社:兵庫県姫路市、代表取締役社長:三和 元純)が、モバイルオーダーサービス「O:der(オーダー)」を展開する株式会社 ショーケース・ギグ(本社:東京都港区、代表取締役:新田 剛史)と資本業務提携を行い飲食店のデジタルトランスフォーメーションDX化を支援する。
Posted in 未分類

大阪王将、コロナ無害化するコーティング剤開発。順次導入で他チェーンと差別化。

株式会社イートアンドホールディングス傘下の株式会社大阪王将(東京本社:東京都品川区、代表取締役社長:植月 剛)が、新型コロナウイルスを99.99%無害化することが立証された大阪王将オリジナル開発の光触媒コーティング「キングバスター」を店舗に順次導入していく。
Posted in 未分類

英激安店「プライマーク」、20年9~12月は30%減収 それでも「ECはしない」

 英激安店「プライマーク(PRIMARK)」を擁するアソシエイテッド・ブリティッシュ・フーズ(ASSOCIATED BRITISH FOODS 以下、ABF)は、2020年9~12月の売上高が前年同期比で12.7%減の48億200万ポンド(約6770億円)だったと発表した。

 同社は小売事業の「プライマーク」が売り上げの半分程度を占めており、残りが食料雑貨、砂糖、農作物などの食品事業となっている。英国では新型コロナウイルスの感染再拡大を受け、ちょうどホリデー商戦に差し掛かる11月5日から12月2日まで2度目のロックダウンが実施され、生活必需品を取り扱う店以外は再び休業せざるを得ない状況となった。欧州でもさまざまな制限措置が取られていたため、「プライマーク」の売上高は同30.0%減の20億3100万ポンド(約2863億円)だった。同店はECを展開していないことが響き、休業などによる売り上げの機会損失は4カ月間で5億4000万ポンド(約761億円)に上るという。

 英国は21年1月5日から3度目のロックダウンに入っており、1月14日の時点で英国と欧州にある389店のうち305店が休業しているが、これは売り場面積の約76%に相当する。このまま2月末までロックダウンが継続した場合、機会損失はおよそ10億5000万ポンド(約1480億円)まで膨らむ可能性があるとしている。一方、食品事業はコロナ禍においても好調で、売上高は同6.5%増の27億7100万ポンド(約3907億円)だった。

 厳しい経済環境の中でECに活路を見出す小売店も多いが、「プライマーク」は今後も実店舗を中心とし、ECを展開する予定はないという。店舗の合理化を進めると同時に出店を続けるとしており、21年は英国、米国、イタリア、フランス、ポーランド、チェコなどに15の新規店をオープンする予定だ。

 ABFは、「英国や欧州では、店舗の一時的な休業によって間接費を節約できた面もある。また米国では既存店ベースでほぼ前年並みの売り上げとなるなど好調だった。これらの要因により、『プライマーク』上半期の調整後営業利益は前年の4億4100万ポンド(約621億円)と同程度になる見込みだ」とコメントした。

 カナダロイヤル銀行(ROYAL BANK OF CANADA)のリポートによれば、「プライマーク」はワンピースを6~15ポンド(約840~2100円)、アウターを10~35ポンド(約1400~4900円)で提供しており、競合の「ザラ(ZARA)」や「H&M」と比べてもかなり低い価格帯であるため、英国や欧州でのロックダウンが解除されれば急速に業績が回復することが予想されるという。同行は、「『プライマーク』はECを展開していないものの、その圧倒的な価格競争力を武器に、ECに強い小売店とも十分に闘える。米国市場でもさらに成長できると思うが、これらはあくまでも中長期的な話であり、ロックダウンが続いている間は苦戦を強いられるだろう」と分析している。

The post 英激安店「プライマーク」、20年9~12月は30%減収 それでも「ECはしない」 appeared first on WWDJAPAN.com.

英激安店「プライマーク」、20年9~12月は30%減収 それでも「ECはしない」

 英激安店「プライマーク(PRIMARK)」を擁するアソシエイテッド・ブリティッシュ・フーズ(ASSOCIATED BRITISH FOODS 以下、ABF)は、2020年9~12月の売上高が前年同期比で12.7%減の48億200万ポンド(約6770億円)だったと発表した。

 同社は小売事業の「プライマーク」が売り上げの半分程度を占めており、残りが食料雑貨、砂糖、農作物などの食品事業となっている。英国では新型コロナウイルスの感染再拡大を受け、ちょうどホリデー商戦に差し掛かる11月5日から12月2日まで2度目のロックダウンが実施され、生活必需品を取り扱う店以外は再び休業せざるを得ない状況となった。欧州でもさまざまな制限措置が取られていたため、「プライマーク」の売上高は同30.0%減の20億3100万ポンド(約2863億円)だった。同店はECを展開していないことが響き、休業などによる売り上げの機会損失は4カ月間で5億4000万ポンド(約761億円)に上るという。

 英国は21年1月5日から3度目のロックダウンに入っており、1月14日の時点で英国と欧州にある389店のうち305店が休業しているが、これは売り場面積の約76%に相当する。このまま2月末までロックダウンが継続した場合、機会損失はおよそ10億5000万ポンド(約1480億円)まで膨らむ可能性があるとしている。一方、食品事業はコロナ禍においても好調で、売上高は同6.5%増の27億7100万ポンド(約3907億円)だった。

 厳しい経済環境の中でECに活路を見出す小売店も多いが、「プライマーク」は今後も実店舗を中心とし、ECを展開する予定はないという。店舗の合理化を進めると同時に出店を続けるとしており、21年は英国、米国、イタリア、フランス、ポーランド、チェコなどに15の新規店をオープンする予定だ。

 ABFは、「英国や欧州では、店舗の一時的な休業によって間接費を節約できた面もある。また米国では既存店ベースでほぼ前年並みの売り上げとなるなど好調だった。これらの要因により、『プライマーク』上半期の調整後営業利益は前年の4億4100万ポンド(約621億円)と同程度になる見込みだ」とコメントした。

 カナダロイヤル銀行(ROYAL BANK OF CANADA)のリポートによれば、「プライマーク」はワンピースを6~15ポンド(約840~2100円)、アウターを10~35ポンド(約1400~4900円)で提供しており、競合の「ザラ(ZARA)」や「H&M」と比べてもかなり低い価格帯であるため、英国や欧州でのロックダウンが解除されれば急速に業績が回復することが予想されるという。同行は、「『プライマーク』はECを展開していないものの、その圧倒的な価格競争力を武器に、ECに強い小売店とも十分に闘える。米国市場でもさらに成長できると思うが、これらはあくまでも中長期的な話であり、ロックダウンが続いている間は苦戦を強いられるだろう」と分析している。

The post 英激安店「プライマーク」、20年9~12月は30%減収 それでも「ECはしない」 appeared first on WWDJAPAN.com.

新しモノ好きの居酒屋企業「きちり」、新業態・新事業繰り出すも実にならず。80億円企業にしては手を広げすぎでは

 居酒屋事業を核にした外食企業、きちりホールディングス。店舗数は100店弱の中堅だ。この会社、「KICHIRI」の次に様々な業態・事業に手を出しているのだが、ほとんどが鳴かず飛ばず。外食への支援事業を広げ、「FOOD TECH」企業を目指すというが、外食事業以外が利益を産むまでは時間がかかりそうだ。
Posted in 未分類

次はコロッケだ。専門家が指摘する「ごちそうコロッケ」の勢い

 2020年に話題となった、から揚げに次ぐアイテムとして、コロッケに注目する向きが出ている。揚げ物分野では、ダントツの人気。これまではスーパーなどで売る総菜や冷凍食品が中心だったが、「ごちそうコロッケ」と呼べるものが、飲食店のメニューでも目立ってきた。
Posted in 未分類