LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)とリアーナ(Rihanna 本名:ロビン・リアーナ・フェンティ)はブランド「フェンティ(FENTY)」の運営を休止する。LVMHは、「リアーナとLVMHは、事態が改善するまでヨーロッパを拠点とする『フェンティ』のファッション事業を一時休止すると決定した」と声明を出した。
知名度のあるブランドにとってファッション・ウイークを離れることがマイナスになるわけではないことはデータからも明らかだ。ソーシャルメディア分析プラットフォームのリッスンファーストによると、2020年で最も多くYouTubeの視聴数を記録したランウエイショーのライブ配信は、パリコレが終了してから約2カ月後の12月15日にアップロードされた「サンローラン」21年春夏コレクションのショーだったという。リサ・グラント・ダミコ(Lisa Grant Damico)=リッスンファースト アカウント管理ディレクターは「『サンローラン』はソーシャルメディア上に1600万のファンやフォロワーを抱えており、ファッション・ウィークのような増幅を必要とせずに、新しいコレクションに関してソーシャルメディア上でオーディエンスにリーチすることができる」と分析。「ファッション・ウイークに参加することで最も恩恵を受けているのは、ソーシャルメディアのフォロワーを構築していない小規模なブランドであり、リアルなファッション・ウィークがないために苦労している」と続ける。
一方、パリコレを主催するフランスオートクチュール・プレタポルテ連合会(Federation de la Haute Couture et de la Mode)のラルフ・トレダノ(Ralph Toledano)会長は、公式カレンダーの必要性を強調。カレンダーに則ることは、ショーがデジタルであろうとリアルであろうと、業界に共通のリズムをもたらすだけでなく、参加ブランドやデザイナーにコミュニケーションと商業化のシナジーをもたらすと説明する。「日程が決められていることで、デザイナーは与えられた時間にコレクションを披露しなければいけない。そうしなければ、クリエイティブチームは常により良いものを目指すのでコレクションは完成しないだろう」。
また、ミラノコレを主催するイタリア・ファッション協会(Camera Nazionale della Moda Italiana)のカルロ・カパサ(Carlo Capasa)会長は、「ファッション・ウイークは、デジタルであろうとリアルであろうと、私たちのシステムに活力を与える集合的なエネルギーを生み出している」とコメント。「もしも皆がそれぞれの道を歩んでしまったら、すぐに対比や挑戦から生まれる魔法を失ってしまうだろう。若手や新しいブランドは市場へのアクセスがさらに減るリスクがあり、新たなものが脚光を浴びる機会は減り、ファッションへの関心は時間の経過とともに低下していくだろう。その関心とは、ある空間もしくは少なくとも決められた時間枠の中に同居するクリエイティブなエネルギーの結集によって増幅されるものだ」と話す。
原田:10月に行われた“ジャパンキャンサーフォーラム2020”で、がん患者やその家族、医療関係者らに向けたイベント“ラベンダーリング 2020 powered by SHISEIDO”に初めて参加しました。その中の男の整容コーナーで、がん治療の副作用で抜けてしまう眉や、肌のアピアランスケアをテーマに、男性向けメイクのやり方をレクチャーしました。治療をして眉毛が抜けてしまった方の気持ちを考えたら、生えている眉毛の上から描くことは考えられないし説得力もないので、自分の片眉を全剃りしてから眉の描き方を伝えたんです。全剃りして初めて“何もないところから描くのは難しい”と気付きましたね。
サプライチェーン・マネジメントの領域で用いられる「制約理論(TOC: Theory of Constraints)」を提唱するコンサルティング会社ゴールドラット・ジャパンは4月15日、「WWDジャパン」でも連載を通じて訴え続けた、大量生産による大量廃棄からの決別を考えるオンラインカンファレンスを開催する。参加料は無料。当日は、他の業界では花形と言われるサプライチェーン担当に光をあてる基調講演に続き、世界の生産現場を変えたと言われる「トヨタ生産方式」の著者、大野耐一氏の愛弟子で豊田章男トヨタ自動車社長の師匠でもある林南八・元技監の特別講演、そして岸良裕司ゴールドラット・ジャパン最高経営責任者(CEO)の講演で、業績アップにつながる全体最適の変革プロセスを紹介する。