デンマーク家具「フリッツ・ハンセン」が東京・外苑前に移転 隈研吾のトークイベントやバーチャルツアーも

 デンマーク発インテリア「フリッツ・ハンセン(FRITZ HANSEN)」は4月1日、東京・外苑前に「フリッツ・ハンセン東京(FRITS HANSEN TOKYO)」をオープンする。「フリッツ・ハンセン東京」は、以前の青山直営店及び、日本支社、ショールーム機能を統合したものだ。隈研吾がデザインしたビルの地上2階234平方メートルで、家具やインテリアアクセサリーなどを販売するほか、コントラクトなどの要望にも対応する。オープンテラスもある2階には、オーダーメードのオリジナルキッチンを設置し、多目的イベントスペースとしても利用が可能だ。

 自然光が降り注ぐ開放的な空間には、同ブランドの家具がゆったりと置かれており、多くの名作家具を手がけたデンマークの巨匠アルネ・ヤコブセン(Arne Jacobsen)による水栓やドアノブを施すなどディテールにもこだわっている。相澤真諭子フリッツ・ハンセン日本支社長は、「気軽に入ってもらえる開放的で温かい空間にしたかった。異業種とのコラボレーションなども行いたい」とコメント。オープンを記念し、店内のバーチャルツアーや動画配信を予定しており、初回のトークイベントは隈研吾の登場を予定している。

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「マルニ」がポップアップストア“マルニフェスト”を渋谷パルコにオープン

 「マルニ(MARNI)」は4月1~22日、ポップアップストア「マルニフェスト(MARNIFESTO)」を渋谷パルコ1階にオープンする。これまで「マルニ・マーケット(MARNI MARKET)」などでポップアップストアを出店してきた同ブランドが「マルニフェスト」を開くのは今回が初。「マルニフェスト」ではクリエイティブ・ディレクターのフランチェスコ・リッソ(Francesco Risso)によるメンズとウィメンズの2021年春夏コレクションをはじめ、日本限定商品を販売する。

 「マルニ」21年春夏は「自由と自己表現の手段としての服」をコンセプトに、ハンドペイントや裁ち切りの裾などでアナーキーな世界観を反映したアイテムが特徴的で、ハンドペイントを施したアイコンバッグの“トランク(Trunk)”(30万9000~35万1000円)などがそろう。限定品では“MARNI LOVER”や”THOUGHTFULNESS MARNI”などのスローガンを入れたTシャツ(3万8000円)や、トートバッグ(3万5000円)、ラフィアのかごバッグ(9万5000円)、2つ折り財布(4万9000円)を扱う。

 内装は「ダイバーシティー」をキーワードにしたカラフルな空間。バッグのペイントなどと共通するスローガンを用いた幾何学柄の壁紙が彩る。中央には“MARNIFESTO”のハンドペイントを施した白い旗が飾られる予定だ。

■マルニフェスト
会期:4月1~22日
場所:渋谷パルコ1階 ポップアップスペース The window
住所:渋谷区宇田川町15-1

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ロレアルがスイスの環境スタートアップ「ギョザ」に投資

 仏ロレアル(L'OREAL)は、コーポレート・ベンチャーキャピタル・ファンドである「BOLD (Business Opportunities for L'Oreal Development)」を通じて、スイスの環境テックスタートアップ企業「ギョザ(GJOSA)」に少数株主として出資した。
 
 スイス・ビールに拠点を置くギョザは独自の節水ソリューションを開発しており、ロレアルと2015年から協業している。18年には1.5リットルの水でシャンプーをすすぐことができるシャワーヘッドを共同開発した(通常は8リットルの水を要する)。また今年1月に開催されたコンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)では、サロンや家庭で使えるサステナブルなヘアケアシステム「ロレアル ウオーター セーバー(L'Oreal Water Saver)」を発表した。

 バーバラ・ラヴェルノス(Barbara Lavernos)=ロレアル チーフリサーチ・イノベーション&テクノロジーオフィサーは「ロレアルは最高のサステナブルビューティサイエンスを提供し、"ビューティテック "のチャンピオンになることを目指す。ギョザのユニークな水技術のイノベーションと、ロレアルの美容に関するノウハウを組み合わせることで、水資源を守りながら、消費者のために新たな美容体験を生み出していきたい」とコメント。

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アルビオンがオンラインカウンセリング開始 専任アドバイザーが無料で相談 

 アルビオンは、4月1日からオンラインカウンセリングを開始する。専任のビューティアドバイザーが肌のお手入れなど相談にのり、商品の販売は行わない。カウンセリングは無料でZoomアプリを利用する。

 同社は創業以来、百貨店や専門店を中心に対面での接客にこだわってきた。そしてコロナ禍で肌へのタッチアップが難しい中でも、お客に寄り添えるサービスを提供してつながりを築いていきたいという考えからオンラインカウンセリングをスタートする。カウンセリングの対象ブランドは「アルビオン(ALBION)」「エレガンス(ELEGANCE)」「エレガンス クルーズ(ELEGANCE)」「イグニス(IGNIS)」「イグニス イオ(IGNIS IO)」「インフィオレ(IN FIORE)」の6ブランド。カウンセリングはHPの申し込みフォームから予約する。

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【動画】写真でアート表現に挑む“現代写真家”三澤亮介 Youth in focus Vol.3

 ミレニアルズやZ世代と呼ばれる若者たちは今何を考え、ファッションやビューティと向き合い、どんな未来を描いているのだろうか。U30の若者たちにフォーカスした連載「ユース イン フォーカス(Youth in focus)」では、業界に新たな価値観を持ち込み、変化を起こそうと挑戦する若者たちを紹介する。連載の3回目は、アートとしての新たな写真表現に挑戦する“現代写真家”三澤亮介にフォーカスする。

 三澤は1992年生まれ。立教大学の映像身体学科を卒業後、広告代理店に入社した。当時の上司に企画会議で「なんで同世代の面白い子をもっと知らないの?」と怒られたことをきっかけにカルチャー誌を読み漁り、同世代とつながるために写真を撮り始めたことが大きな転機となった。

 すぐに写真の面白さに目覚め、フォトグラファーへ転身。しかし三澤は、「好きなことをして生きているはずなのに、なぜか不自由」と違和感を抱き、頭の中にあるイメージや感情の純度を落とさずにアウトプットする新たな表現方法を探り始めた。昨年はアーティストとして「フィラ(FILA)」とコラボし、“東京の光”をテーマに写真をプリントしたアパレルアイテムを発売した。従来の写実的な写真に逆行した“新ピクトリアリズム”という独自のアプローチで、写真史文脈の更新に挑戦する。

次回の展示詳細は下記の通り。
会期:5月31日~6月30日
場所:京都 藤井大丸エントランスアート 1階正面玄関、6階展示スペース
住所: 京都市下京区寺町通四条下ル貞安前之町605番地
入場料:無料

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「ザ・コンランショップ」が伊勢丹新宿本店5階にオープン 約100ブランド、2000点以上をそろえる

 ライフスタイルを提案する「ザ・コンランショップ(THE CONRAN SHOP)」が3月31日、伊勢丹新宿本店5階リビングフロア(以下、伊勢丹5階)にオープンした。同ショップは故テレンス・コンラン(Terence Conran)卿が1973年に英ロンドンに1号店を出店。世界中からセレクトしたモダンで彩豊かな家具や照明、インテリア小物などを販売している。

 伊勢丹5階の店舗は、新宿本店、丸の内店、岩田屋店に続く4店舗目。広々とした店内では、アイコニックな家具や照明を集めた“ファニチャー・ライティング”、テーブルウエアやキッチングッズをそろえる“キッチン・ダイニング”、クッションカバーやベースなどのインテリア小物の“ホームデコレーション”、シーズンごとにコーディネート提案をする“シーズナルプロモーション”の4つのゾーンで構成し、約100ブランド、2000点の商品を販売する。」「カール・ハンセン(CARL HANSEN)」「ヴィトラ(VITRA)」「ノル(KNOLL)」「フロス(FLOS)」「ルイスポールセン(LOUIS POULSEN)」など家具好きであれば、誰もが見たことがあるアイコニックな商品から、遊び心あふれるインテリア小物、オリジナルグッズなどを豊富にそろえる。

 また、三越伊勢丹オンラインストアでは2500点以上の商品をラインアップするとともに、チャットやビデオ接客を行う三越伊勢丹リモートショッピングでも販売し、シームレスな購入体験を提供する。

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「ザ・ギンザ」のスキンケアがリニューアル 香りは銀座に生えるリンデンを再現

 資生堂の子会社のザ・ギンザが展開するプレステージブランド「ザ・ギンザ(THE GINZA)」は6月1日、スキンケアアイテムをリニューアルする。新商品は資生堂ビューティスクエア、資生堂 ザ ストア、「ザ・ギンザ」帝国ホテル店、「ザ・ギンザ」オンラインショップ、国内空港免税店などで扱う。

 2002年に誕生した「ザ・ギンザ」は、「肌は身にまとう、最高のオートクチュール」という哲学のもと、一人一人の肌に合わせて寄り添うような“テーラーメイド・スキンケア”を目指してもの作りを行なっている。ニューアルするのはスキンケア8品とコットン2品で、スキンケアはこれまでの保湿成分の機能が向上。さまざまな肌タイプや状態、環境に適応する独自成分「パーセプティブコンプレックスEX™️」を新たに含み乾燥などあらゆる外部環境から肌を守り、“究極のヘルシースキン”をかなえる。

 スキンケアアイテムには、新香調として複合香料「リンデンアロマ」を配合。銀座の街に実際に生えているリンデンの香りを分析して再現した。また、フレッシュなスイートオレンジやローズも重なり、気品あるグリーンフローラルの香りとなっている。

 「ザ・ギンザ」はリニューアル発売に合わせ、新メンバーシッププログラムを導入するほか、ブロックチェーン(分散型台帳技術)システムも導入。お客のオフラインとオンラインの購入情報を統合することで、よりニーズに合ったパーソナルなサービスの提供を目指す。

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スウォッチ グループ、20年は62億円の赤字 香港の店舗の半数以上を閉店

 「オメガ(OMEGA)」や「ブレゲ(BREGUET)」などを擁する世界最大の時計企業スウォッチ グループ(SWATCH GROUP)の2020年12月通期決算は、売上高が前期比32.1%減の55億9500万スイスフラン(約6546億円)、営業利益が同94.9%減の5200万スイスフラン(約60億円)、純損益が前年の7億4800万スイスフラン(約875億円)の黒字から5300万スイスフラン(約62億円)の赤字となった。

 同社はPVHコープ(PVH CORP)が擁する「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」とのライセンス契約を20年以上にわたって継続していたが、スマートウオッチにシェアを食われ、中間価格帯市場で苦戦していることなどから、21年中にこれを終了する。この非継続事業分を含めると、営業利益は9900万スイスフラン(約115億円)となる。

 地域別の売上高は、本拠地であるスイスが同54.8%減の3億4000万スイスフラン(約397億円)、スイス以外のヨーロッパが同36.1%減の9億9800万スイスフラン(約1167億円)、南北アメリカが同30.6%減の4億9000万スイスフラン(約573億円)、中国本土など中華圏が同16.0%減の24億8700万スイスフラン(約2909億円)、中華圏以外のアジア地域が同43.6%減の11億8700万スイスフラン(約1388億円)と、全ての地域で減収だった。

 半期ベースで見ると、1~6月期は観光客の不在が大きく響き、売上高は前年同期比43.4%減だった。しかし6月以降は一足早くコロナ禍から回復した中国本土が2ケタ成長となったことに加えて、米国市場が年末のホリデー商戦で前年並みの売り上げと好調だったことから、7~12月期は同14.3%減だった。なお、中華圏は同社にとって最大の市場であり、20年の売上高の44.5%を占めている。

 ピーター・スタイガー(Peter Steiger)=コーポレートコントロール部門ヘッドは、「米国市場が力強く回復していることもあり、20年11~12月には前年同期の売り上げを超えるなど、コロナ以前の水準に戻った。21年1~2月も2ケタ成長を続けており、1~3月期(第1四半期)には19年の実績を15%程度上回ると予想している」と語った。

 ニック・ハイエック(Nick Hayek)最高経営責任者は、「危機的な状況が落ち着いてくると、消費意欲が高まるものだ。アジア地域や米国でその傾向が顕著に出ている」と述べた。アジア地域では特に中国本土、台湾、マカオ、韓国、タイが好調だという。一方、ヨーロッパ市場は観光客の不在やホリデーシーズンにおける再度のロックダウンなどが響き、業績の回復にはまだ時間がかかりそうだ。

 スウォッチ グループは世界でおよそ1800の店舗を運営しているが、コロナ禍の影響による売り上げ減のため、20年には約380店を閉じ、全体で約10%の人員削減を行った。特に不調だった香港では92店から38店に減らしているものの、世界の主要都市を中心に55店を新規オープンしている。ECは非常に好調で、売り上げは前年と比べて70%の伸びとなっている。

 スイス時計協会(Federation of the Swiss Watch Industry)の調査によれば、21年2月におけるスイスから米国への時計総輸出額は前年同期比8.8%増の2億2390万スイスフラン(約261億円)となっており、11カ月ぶりにプラスに転じた。中国は同161.0%増、日本は同1.0%減となっている。

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窪塚洋介も親子で来場 家族で楽しめる「バーバリー」日本初のコンバイン型ストア開業を祝福

 「バーバリー(BURBERRY)」は、東京・六本木ヒルズにウィメンズとメンズ、チルドレンズをそろえる日本初のコンバイン型ストアをオープンした。開業を祝して窪塚洋介と息子の窪塚愛流、冨永愛、西内まりや、新井貴子、CHIHARU、高橋らら、ノゾム(Nozomu)、畠山千明親子が来店した。

 店内はバーバリーベージュとウッドを組み合わせたスペースと、淡いブルーで統一したスペースの異なる世界観を合わせた内装が特徴だ。オープン記念の限定アイテムとして、ウィメンズのバケットバッグやメンズのアウター、チルドレンズのキャップとスリッポンスニーカーを用意する。4月11日までの期間限定で、ヘリテージトレンチコートの購入者を対象に、ボタンを好みのデザインのものに付け替えられるパーソナライズサービスも行っている。

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2021年「LVMHプライズ」準決勝に日本から「ターク」「ミドリカワ」が選出 アンバサダーに大坂なおみ

 LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)は3月30日、2021年度「LVMHヤング ファッション デザイナー プライズ(LVMH YOUNG FASHION DESIGNER PRIZE以下、LVMHプライズ)」のセミファイナリストを発表した。

 24歳の若さで「ロシャス(ROCHAS)」のクリエイティブ・ディレクターに抜擢されたシャルル・ドゥ・ヴィルモラン(Charles de Vilmorin)による「シャルル ドゥ ヴィルモラン」をはじめ、ダンサーとしての才能も持つサウル・ナッシュ(Saul Nash)が手掛ける流動性の高いデザインが特徴の「サウル ナッシュ」、上海を拠点とするシュティン・キュウ(Shuting Qiu)によるウィメンズブランド「シュティン キュウ」など、20ブランドが選ばれた。日本からは森川拓野による「ターク(TAAKK)」、緑川卓の「ミドリカワ(MIDORIKAWA)」のメンズ2ブランドが入選している。

 8回目の開催となる今回のLVMHプライズでは、アンバサダーにプロテニスの大坂なおみ選手を迎える。エキスパート委員には新たに、モデルのベラ・ハディッド(Bella Hadid)、サミラ・ナサー(Samira Nasr)「ハーパーズ バザー(Harper's BAZAAR)」エディター、俳優のレア・セドゥ(Lea Seydoux)、アレクサンドラ・ヴォロニェツカ(Aleksandra Woroniecka)仏「ヴォーグ(Vogue)」ファッション・ディレクター、マーガレット・チャン(Margaret Zhang)中国「ヴォーグ」新編集長が加わる。

 通常、最終選考に駒を進める8人のセミファイナリストの選出は3月のパリ・ファッション・ウイークで発表するコレクションをもとに行われてきた。今年は変化するコレクションの発表方法や感染症対策を考慮して、4月6〜11日の間、公式ウェブサイトにオンライン展示会を設立。60人のファッション業界人の審査に加えて、ウェブサイトを通して一般からの投票も募集する。

 LVMHプライズを取りまとめるデルフィーヌ・アルノー(Delphine Arnault)=ルイ・ヴィトン エグゼクティブ・バイス・プレジデントは、「一般投票を通して、より多くの人がデザイナーの世界観や個性を発見するだろう。若手デザイナーは前向きで、明るい未来へのビジョンを共有している。またリサイクルした繊維の使用や新しい技法を開発に取り組むなど、環境問題への意識も高い。ジェンダーニュートラルなコレクションも多様で、新世代による多様性(ダイバーシティー)やアイデンティティー、平等に関する問題へのアプローチにはワクワクするものがある。世界中の若き才能を包括することで、多様な声を取り上げ、業界の変革につなげたい」と語った。

 最終選考は6月に行われるが選考方法は4月末、ファイナリストの発表と同時に公開する。勝者は賞金として30万ユーロ(約3870万円)を受け取るほか、LVMHグループのエキスパートによる1年にわたるメンターシップ(指導)を受けられる機会を獲得する。創設当初から審査員として参加していた故カール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)氏の功績を称えて「カール・ラガーフェルド賞」と改称された特別賞の勝者は賞金15万ユーロ(約1935万円)と、グランプリ同様に1年間の指導を受ける機会を手にする。加えて、20年と21年の卒業生の両方を対象に、ファッション学校の卒業生3人を選出する。受賞者はLVMH傘下メゾンの1つで1年間学ぶことができる。

 「LVMHプライズ」は13年11月、若手ファッションデザイナーの育成・支援を掲げ、アルノー=ルイ・ヴィトン エグゼクティブ・バイス・プレジデントが中心となりスタートした。応募資格は、40歳未満で少なくとも2つのコレクションを製作していること。20年度の「LVMHプライズ」は中止となり、ファイナリストに選ばれていた小泉智貴「トモ コイズミ(TOMO KOIZUMI)」デザイナーやピーター・ドゥ「ピーター ドゥ(PETER DO)」デザイナーら8組には、グランプリ賞金を平等に分配してそれぞれ4万ユーロ(約516万円)が与えられた。

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着物の帯を想起させる生地の上を歩かせる演出が炎上 「ヴァレンティノ」が謝罪

 「ヴァレンティノ(VALENTINO)」は、モデルのKokiを起用したキャンペーンビジュアルが「日本の文化を冒涜している」とSNSなどで集中砲火を浴びた件について、謝罪文を発表した。

 問題になったのは2021年春夏コレクション“ヴァレンティノ コレツィオーネ ミラノ(VALENTINO COLLEZIONE MILANO)”のキャンペーンビジュアルで、Kokiが帯とみられる生地の上を靴のまま歩いたり、日本家屋の中に土足で入るビジュアルが含まれていた。SNS上では、「帯をヒールで踏みつける行為は日本文化を侮辱している」と多くの批判を浴びた。

 これを受けて「ヴァレンティノ」は当該動画や写真を削除。ツイッターの公式アカウントで「日本で撮影を行ったものの中に日本の伝統的な家屋に土足で入らせる行為や帯を想起させる生地の上を靴のまま座ったり歩いたりする場面が含まれていた。(問題となった)生地が意図せず帯と酷似してしまったことで生じたあらゆることについてメゾン・ヴァレンティノは心から謝罪する」とコメントした。

 また、「『ヴァレンティノ』は、それぞれの個性、芸術作品、デザイン、クラフツマンシップを尊重する文化をグローバルな規模で育成することに強くコミットする」「『ヴァレンティノ』は今後も包括的な文化をグローバルに醸成し本件をブランドおよびブランドが属するコミュニティーにとって大きな学びの機会に変えていきたい」と続けている。

YU HIRAKAWA:幼少期を米国で過ごし、大学卒業後に日本の大手法律事務所に7年半勤務。2017年から「WWDジャパン」の編集記者としてパリ・ファッション・ウイークや国内外のCEO・デザイナーへの取材を担当。同紙におけるファッションローの分野を開拓し、法分野の執筆も行う。19年6月からはフリーランスとしてファッション関連記事の執筆と法律事務所のPRマネージャーを兼務する。「WWDジャパン」で連載「ファッションロー相談所」を担当中

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「G-SHOCK」のカシオがオンライン展示会を開催 新作“鳳凰”などを発表

 カシオ計算機はこのほど、メディアおよび卸先向けにオンライン展示会を開催した。2020年9月に公開した特設サイトをアップデートし、英語によるグローバル版もローンチした。プレス担当者は、「ピンチはチャンス。展示会をリアル開催した場合、コロナにかかわらず会場のキャパシティーから人数を制限せざるを得ないが、オンラインではより多くの方にご覧いただける」と話し、メインモデルについては「利用者のリクエストに応える形」として3DCGで細部まで確認できるようにしたという。

公開取材の生配信で、
新作の魅力をより身近に

 オンライン展示会では、時計ジャーナリストの篠田哲生や渋谷ヤスヒト、ガジェットライターの熊山准を招いて、カシオ計算機の開発担当者などへの公開取材を生配信した。プレス担当者は、「プロならではの視点で質問していただくことで、視聴者にも新作の魅力をいっそう理解してもらえたのではないか」と話す。さらにレーシングドライバーの谷口信輝をゲストにトークセッションも行った。

構造の進化がデザインを
進化させた好例

 オンライン展示会で発表した商品の目玉は、“MT-G”シリーズの新作“MTG-B2000PH-2AJR”だ。欧米で“現れると良いことが起きる”といわれるブルーフェニックス(鳳凰)をモチーフに、ベゼルやケースにレインボーIP(イオンプレーティング)を施したモデルで5月21日に発売する。「『G-SHOCK』はこれまでCMF(カラー、素材、仕上げ)を組み合わせて、新たな表現を追求してきた。近年ご好評いただいているメタル製モデルにおいても、IPやレーザーといった加工や新素材の採用により、『G-SHOCK』にしかできないものを目指している」。

 “MTG-B2000PH-2AJR”はケースとベゼルが別体のため、ケースは縦向き、ベゼルは横向きに赤から黄色へのグラデーションを重ね、独特のカラーリングを表現している。機能面でも標準電波の受信機能に加えて、専用アプリとの連携によってスマートフォンが近くにあると自動で時刻を修正する。またタイムゾーンをまたぐ移動の際も、ボタン操作なしで現地時刻に変わる。

「G-SHOCK」専用チタン合金を
マルチカラーで表現

 もう一つの推しは、「G-SHOCK」の初代モデル“DW-5000C”のデザインコードを引き継ぐスクエアフォームの“GMW-B5000TR-9JR”(4月23日発売)だ。国内最大手の鉄鋼メーカー日本製鉄と、約6年の歳月をかけて「G-SHOCK」のために共同開発したチタン合金“トランテクシー”を用いる。軽くて肌に優しいチタンの特徴はそのままに、約2倍の硬度を持つ。「硬度が上がったことでステンレスのような鏡面仕上げが可能となり、『G-SHOCK』としては初のチタンのオールミラー加工を実現した」。またブレスレットにはレッド、ブルー、ライトグレー、ダークグレー、ゴールドの複数のIPを施してマルチカラーにしている。

「特殊な状況下でも
『G-SHOCK』のカシオは走り続ける」

 最後にオンライン展示会の総括を聞くと、「特殊な状況下でメディアや卸先とどう接点を保ち続け、それを強化できるか考えながら走った。当然、そこには“カシオらしさ”も求められる。結果を踏まえてブラッシュアップを続けたい。オンライン展示会に加えて、感染症対策を万全にした上で、メディアに対して実機によるタッチ&フィールの場を設けたり、卸先向けには地域ごとの対面式の商談も実施する予定だ」と述べた。

問い合わせ先
カシオ計算機 お客様相談室
03-5334-4869

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「G-SHOCK」のカシオがオンライン展示会を開催 新作“鳳凰”などを発表

 カシオ計算機はこのほど、メディアおよび卸先向けにオンライン展示会を開催した。2020年9月に公開した特設サイトをアップデートし、英語によるグローバル版もローンチした。プレス担当者は、「ピンチはチャンス。展示会をリアル開催した場合、コロナにかかわらず会場のキャパシティーから人数を制限せざるを得ないが、オンラインではより多くの方にご覧いただける」と話し、メインモデルについては「利用者のリクエストに応える形」として3DCGで細部まで確認できるようにしたという。

公開取材の生配信で、
新作の魅力をより身近に

 オンライン展示会では、時計ジャーナリストの篠田哲生や渋谷ヤスヒト、ガジェットライターの熊山准を招いて、カシオ計算機の開発担当者などへの公開取材を生配信した。プレス担当者は、「プロならではの視点で質問していただくことで、視聴者にも新作の魅力をいっそう理解してもらえたのではないか」と話す。さらにレーシングドライバーの谷口信輝をゲストにトークセッションも行った。

構造の進化がデザインを
進化させた好例

 オンライン展示会で発表した商品の目玉は、“MT-G”シリーズの新作“MTG-B2000PH-2AJR”だ。欧米で“現れると良いことが起きる”といわれるブルーフェニックス(鳳凰)をモチーフに、ベゼルやケースにレインボーIP(イオンプレーティング)を施したモデルで5月21日に発売する。「『G-SHOCK』はこれまでCMF(カラー、素材、仕上げ)を組み合わせて、新たな表現を追求してきた。近年ご好評いただいているメタル製モデルにおいても、IPやレーザーといった加工や新素材の採用により、『G-SHOCK』にしかできないものを目指している」。

 “MTG-B2000PH-2AJR”はケースとベゼルが別体のため、ケースは縦向き、ベゼルは横向きに赤から黄色へのグラデーションを重ね、独特のカラーリングを表現している。機能面でも標準電波の受信機能に加えて、専用アプリとの連携によってスマートフォンが近くにあると自動で時刻を修正する。またタイムゾーンをまたぐ移動の際も、ボタン操作なしで現地時刻に変わる。

「G-SHOCK」専用チタン合金を
マルチカラーで表現

 もう一つの推しは、「G-SHOCK」の初代モデル“DW-5000C”のデザインコードを引き継ぐスクエアフォームの“GMW-B5000TR-9JR”(4月23日発売)だ。国内最大手の鉄鋼メーカー日本製鉄と、約6年の歳月をかけて「G-SHOCK」のために共同開発したチタン合金“トランテクシー”を用いる。軽くて肌に優しいチタンの特徴はそのままに、約2倍の硬度を持つ。「硬度が上がったことでステンレスのような鏡面仕上げが可能となり、『G-SHOCK』としては初のチタンのオールミラー加工を実現した」。またブレスレットにはレッド、ブルー、ライトグレー、ダークグレー、ゴールドの複数のIPを施してマルチカラーにしている。

「特殊な状況下でも
『G-SHOCK』のカシオは走り続ける」

 最後にオンライン展示会の総括を聞くと、「特殊な状況下でメディアや卸先とどう接点を保ち続け、それを強化できるか考えながら走った。当然、そこには“カシオらしさ”も求められる。結果を踏まえてブラッシュアップを続けたい。オンライン展示会に加えて、感染症対策を万全にした上で、メディアに対して実機によるタッチ&フィールの場を設けたり、卸先向けには地域ごとの対面式の商談も実施する予定だ」と述べた。

問い合わせ先
カシオ計算機 お客様相談室
03-5334-4869

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子ども服の西松屋、過去最高の業績 21年2月期の既存店売上高12%増

 子ども服専門店の西松屋チェーンの2021年2月期業績は、売上高が前期比11.5%増の1594億円、営業利益が同6.3倍の120億円、純利益が同7.6倍の82億円だった。売上高、利益ともに過去最高を更新した。子育て世代に欠かせない衣料品、衛生用品、玩具などを低価格で提供する同社の強みがコロナ禍で支持された。

 既存店売上高は前期比11.8%増。外出自粛を強いられる中、都心ではなく消費者の自宅近くに立地し、子育てに必要な商品を一通りそろえる同社の利便性が見直された。特に新規客が増加した。子ども服のプライベートブランド「エルフィンドール」、おしりふきなどの衛生用品がよく売れた。大幅増収に加えて、冬物衣料の販売が好調で年明けの処分セールの比率が減ったこともあり、粗利益率は1.9ポイントも改善した。

 31日にオンラインで会見した大村浩一社長は「コロナ下の1年間で生活必需品には強い需要があることが改めて分かった」と振り返り、今期以降も攻勢をかけていくと述べた。

 22年2月期の業績予想は、売上高が前期比6.6%増の1700億円、営業利益が同13.3%増の137億円、純利益が同10.5%増の91億円で、2期連続の最高業績を目指す。前提となる既存店売上高は同4.4%増。期末店舗数は純増40の1049店の見通し。今期内に自社EC(ネット通販)サイトを立ち上げる。

 同社は25年2月期を最終年度とした中期経営計画も発表した。売上高2000億円、経常利益140億円、店舗数1200店を目指す。多店舗化および既存店の大型化、ECの成長、海外でのPBの卸売事業の拡大などを盛り込む。国内では少子化が進むが、大村社長は「子ども服と関連雑貨を合わせた市場規模は約2兆円と言われている。当社のシェアは8%ほどに過ぎず、少子化でもシェアは伸ばせる」と話した。

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元「ネ・ネット」の髙島一精が関西で初の個展を開催 架空の動物のマスクや洋服も

 「ネ・ネット(NE-NET)」元デザイナーの髙島一精は、関西では初となる個展「THIS IS NOT A CAT.:夜の動物園」を京都・七条のKCIギャラリーで4月22〜7月30日に開催する。“夜の動物園”をテーマに、架空の動物たちのイラスト作品をはじめ、それらをモチーフにしたマスクや新作の洋服を展示。

 髙島は夜をテーマにした展示について、「暗い空間の中に黒い動物が沢山住んでいて、彼らが檻から抜け出すイメージで制作した。想像から生まれる創造性は、時に今までの常識や枠組みを飛び越えて、新しい発見ができる自由さがある。それが楽しい」とコメントした。

 髙島は、架空の動物たちのイラストを中心とした個展「THIS IS NOT A CAT.」を「ネ・ネット」デザイナー時代の2019年にスタート。同ブランドを代表する黒猫のキャラクター“にゃー”を思わせる“もじゃ”のほか、熊の“マロン”などの新たなキャラクターを次々に発表している。顧客とインスタグラムを通して対話しながら、洋服や小物の受注生産を行っている。昨年7月に「ネ・ネット」デザイナー退任後も個展は継続し、既存のファッションの枠組みとは異なるつながりを探求し、活動の幅を広げている。

■「THIS IS NOT A CAT.:夜の動物園」
開催日:4月22〜7月30日
営業時間:9:30〜17:00
住所:京都市下京区七条御所ノ内南町103 ワコール京都ビル5階
定休日:土・日・祝(7月19日、22日、23日は開館)
入場料:無料(完全予約制)

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パリの若者に大人気!手頃な価格の新クリーンビューティブランド

 世界に目を向けると日本とは異なる美容トレンドが生まれている。そこで、連載「海外ビューティ通信」では、パリやニューヨーク、ソウル、ベルリンの4都市に住む美容通に最新ビューティ事情をリポートしてもらう。

フェイシャルも格安!季節ごとの悩みに対応する「シーズンリー」

 フランスでは、クリーンビューティがほぼ当たり前になっている。ブランドはオーガニックやグリーンであることを全面に出さずとも、消費者がスマホアプリ「ユッカ(YUKA)」で製品の安全性の評価をチェックしてから購入することが習慣化している。そんな中、新しく若者層に絶大な支持を得ている手頃な価格の2つのクリーンビューティブランドを紹介する。

 パリのトレンド情報や流行のスポットを配信するニュースレター「マイ リトル パリ(My Little Paris)」の創始者として大成功を収めたファニー・ペショワダ(Fany Pechoidat)が2019年に立ち上げた「シーズンリー(SEASONLY)」は、季節ごとの悩みに応じ、フレッシュかつパーソナライズを売りにしたスキンケアを展開する。プロのモデルではなく、そばかすやシワ、たるみ、肌荒れなど実際に悩みを持つ一般の女性たちをモデルに起用し、インスタグラムで積極的に発信し、イメージをアップしている。パリ2区にスタジオ兼ショップをオープンし瞬く間に話題となり、昨年にはギャラリーラファイエット本館3Fのコーナーを含むパリに5店舗、ボルドーに1店舗をオープンするなど、急成長している。

 おすすめは、肌診断を経て自分にぴったりのスキンケアが届く“ルーティーンセット”(単発購入89ユーロ、約9700円。3カ月のサブスクリプションで計59ユーロ、約7600円)だ。ネットで年齢、ストレスや汚染レベル、肌タイプ、悩み、好みのテクスチャーなどについて答えると、セラム、クリームとカッサの3点が届く。そのほか単品でも化粧水(28ユーロ、約3600円)、クリーム(38ユーロ、約4900円)、セラム(25ユーロ、約3200円)と手頃な価格で製品をそろえる。

 ショップには可愛いドーム型の施術ルームが設置され、10分間のカッサ、目元、頭皮マッサージなどのミニコース(15ユーロ、約1900円)から、フェイスジム(1時間110ユーロ、約1万4100円)、LEDライトでコラーゲンの生成を刺激し、ヒアルロン酸の劣化を抑える酵素へ働きかけるエイジングケアコース(60分95ユーロ、約1万2200円)、そしてビタミン、抗酸化物質、セラミド、ヒアルロン酸、植物由来ポリアミドなどを肌に直接入れる韓国式リフティング(30分115ユーロ、約1万4800円。60分180ユーロ、約2万3200円)など、常に新しい美容トレンドを盛り込んだ楽しいコースばかりだ。

 スタジオでは定期的にヨガ教室や消費者と積極的にアイデアを交換するワークショップ、科学者やアーティストを招いたトークセッションを開いている。またニュースレターでは世界中の最新美容・ウェルネス情報を始め、マスク時のメイク方法やおすすめのレシピ、本などさまざまな情報を盛り込んでいて面白い。

パリのメンズビューティを盛り上げる「ホラス」

 もう一つ注目のクリーンビューティブランド「ホラス(HORACE)」は16年にECからスタートし、昨年マレ地区とギャラフィーラファイエットのメンズ館、リヨンに店舗をオープンした話題のメンズスキンケアブランドだ。全てフランス製にこだわり、95%以上自然派由来であるにも関わらず、中間業者を介さないため15ユーロ(約1900円)前後でフェイス、ボディー、ヘアケアプロダクトが買えてしまうのが魅力だ。創始者の一人マルク・ブリアン・テルレ(Marc Briant-Terlet)は「スーパーでは、タウリン配合のシャワージェルや効能が明確でないケミカルな歯磨き粉を勧められる。そんな(クリーンでない)製品に過去数年で何百ユーロも費やしていたことにうんざりしたんだ」と振り返る。そんな中、「男性は刺激的な商品名だけが一人歩きした90年代のマーケティングトレンドにずっと縛らわれていて、商品について質問することに消極的になっていた。われわれはさまざまな製品を実際に試しコストパフォーマンスと優れた効果を確実に期待できる商品だけを提供したい」と考えたことから、ブランドをスタートしたという。「顧客の悩みや相談にはSNSを通じて積極的に答えるようにし、ウェブマガジンでさまざまなメンズコスメ情報を共有して消費者の意識を高めることに努めている」。

 ベストセラーの洗顔フォーム(12ユーロ、約1500円)は日本の備長炭とアロエベラを配合し、モイスチャークリーム(16ユーロ、約2000円)はウチワサボテンとパパイアAHA配合で肌の乾燥を防ぎ、時間とともに肌の水分バランスを取り戻す。新製品のブルーイモーテルとカオリンクレイ入りのフェイスマスク(12ユーロ)は初めてマスクをする男性でも楽しめる鮮やかなブルーのマスクで、毛穴を引き締める効果が期待できる。またリサイクルにも積極的で、店頭では空き容器を5つ持参すると10%の割引きを提供する。

 この2つのブランドに共通するのはDtoCからスタートし、顧客の意見を積極的に取り込み手頃な価格のプロダクトを提供している点だ。またウェブマガジンやニュースレーターを通して、ブランド情報だけに留まらず、最新の美容トレンドやおすすめのスキンケア、インタビュー記事なども提供する。成長し続ける新しい流れのクリーンビューティ事情に、今後も注目したい。

須山佳子(すやま・けいこ)/コンサルタント:2001年に渡仏しMBAを取得。ファッション業界で働き、09年に日本の美容ブランドを欧州市場へ売り込むコンサルティング会社を設立。取引先は欧州の高級百貨店、美容ストア等。パリ市内でポップアップストア「Bijo;」主宰。インスタグラムアカウントは@bijo.paris

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男性による男性のための新ブランド「メンズツルリ」 メンズ商品=黒白のモノトーンという認識から脱却

 スタイリングライフ・ホールディングス BCLカンパニー(以下、BCL)による、毛穴悩みにアプローチするブランド「ツルリ(TSURURI)」から、メンズ向けの兄弟ブランド「メンズツルリ(MEN’S TSURURI)」が3月8日にデビューした。商品企画から販促、店頭展開にわたるまで携わったのは、社内横断型のプロジェクトチーム“メンズラボ”。自分たちの「欲しい」を形にすることをコンセプトに、第1弾アイテムとして洗顔料の「スクラブフェイスウォッシュ(1320円)と部分用洗顔料『スクラブジェル』(990円)を発売。ラボメンバー6人に、新ブランドに込めた想いやこだわりを聞いた。

WWD:メンズラボ発足の経緯は?

中川涼介・国内事業部バラエティ営業部(以下、中川):BCLにはメンズブランドがありません。そして、私自身も店頭で買いたいと思えるメンズ商品が見当たらず、「メンズが考える、メンズのための化粧品」を作りたいと思っていました。メンズコスメブランドの立ち上げは私の目標でもあり、同じ思いを持ったメンバーと意見を出し合いながら良いものを作りたいと考え、ラボを立ち上げました。私たちのメンズラボは、実は3代目なんです。過去に何度かメンズブランドを作ろうとラボが立ち上がりましたが、ブランド化には至らなかった経緯があります。

近藤允・海外事業部係長(以下、近藤):当社としても、これからメンズ向けアイテムを強化したいという思いがありました。新ブランドを作るなら、メンズ市場が盛り上がっている今がベストでした。

中川:メンズラボは2019年8月に立ち上がりましたが、「メンズツルリ」の開発は20年8月にスタートしました。BCLでもこんなにスピード感のある商品開発はほとんどありません。月1で集まっていますが、みんな普段の業務とメンズラボの割合は7:3くらい。普段の業務の経験を生かしてラボでも営業なら営業を、宣伝なら宣伝の役割を担っています。

WWD:新ブランドはなぜ既存ブランドから派生したものに?

南直宏・宣伝本部宣伝部メディア室PR担当(以下、南): 2000年にデビューしたブランド「ツルリ」は毛穴に特化しており、男性にも扱いやすいブランド。出荷数はシリーズ累計で1800万個を突破して、知名度もありました。しかしパッケージは女性の使用シーンをイメージしたものだったため、パッケージを変更して「メンズツルリ」としてスタートしました。

谷口祐一朗・国内事業部東日本営業部(以下、谷口):既存の「ツルリ」は以前、メンズ向けの“鼻用吸着パック”を発売したこともありました。しかし売り上げは苦戦。「メンズツルリ」は、そのリベンジでもありますね。

赤城俊介・国内事業部専門店営業部(以下、赤城):そして男性の肌悩みはなんといっても毛穴がダントツ。美容感度の高い人もそうでない人も、洗顔は誰でも使っているアイテムなのでまずは洗顔フォームからスタートしました。

WWD:パッケージには特にこだわった?

南:女性が思う“メンズっぽさ”と、男性が欲しいものは違います。社内でもいくつかデザイン案を出しましたが、女性社員が思う“メンズっぽさ”のイメージは、色は白がベース、字体はポップで柔らかめなど韓国のビューティテイストが入ったものでした。しかしラボのメンバーが欲しいカラーは、ダントツでイエローでした。

谷口:ドラッグストアなどで他社製品を見ると、メンズ商材の多くは黒や白のモノトーンや、青など。だからこそラボで作るアイテムは目立つデザインがいいと思いました。イエローは売り場にも少なく、部屋に置いていても、友達や彼女が見たときにおしゃれだと感じてくれる色。結果、「メンズツルリ」はイエロー×グレーの組み合わせになりました。

赤城:いわゆる“男らしい”ものをラボのメンバーでは欲しいと思いませんでした。中身に関しても、スースーしたメントールの清涼感のあるすっきりではなく、“脂の取れたスッキリ感”が欲しいんですよね。「メンズツルリ」の洗顔は、通常より大きめのスクラブを配合しているので、洗顔中もしっかりスクラブを感じながら毛穴の角栓を除去しているスッキリさを実感できるはずです。その点はこれまでの洗顔とは大きく違いますね。

長崎絢・国内事業部マーケティング部ブランド戦略室(以下、長崎):毛穴に特化した「メンズツルリ」ではありますが、実はパッケージやポップには“毛穴”という言葉を書いていません。余計なものを無くしてシンプルさを追求した結果、「商品内容が気になる人は裏面を見るよね」と考え、訴求の文言もあえて日本語を排除してシンプルなかっこよさだけを残しました。その分、店頭で目立たせるためのイエローカラーでもあったりします。

WWD:「メンズツルリ」をどんな人に使ってほしいか。また今後の展開は?

南:「メンズツルリ」は洗顔が1320円という中価格帯の商品です。メインターゲットは20〜30代ですが、大学生や社会人になって「少しいいものが欲しい」と思ったときのアイテムとしてはもちろん、いま市場にある商品に満足していない、美容感度の高い男性に手に取ってもらえるアイテムになるとうれしいですね。そして「黄色のあのブランドだよね」と言ってもらえるブランドに成長させていきたいです。

長崎:今後は半年に1回のペースで新製品を出していきたいです。ブランドとしての鮮度も高まりますし、売り場の新鮮さも上がるので。

近藤:いずれは海外進出も目指しています。グローバルでは日本のメンズアイテムはほとんど知られていません。まずはアジアからスタートし、ゆくゆくは欧州への進出を目標としています。

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「ジーユー」が「アンダーカバー」とコラボ 4月9日に65型を発売

 「ジーユー(GU)」は4月9日に、高橋盾による「アンダーカバー(UNDERCOVER)」とのコラボレーション商品を全国の店舗とECで発売する。メンズ35型、ウィメンズ30型で、アウターウエアやルームウエア、インナーのほか、シューズやスマートフォンケースなどの雑貨も充実。「ディズニー(DISNEY)」のキャラクターをデザインに取り入れた商品も13型そろえる。

 一部商品は限定店舗のみでの販売。9日の発売に先駆けて、東京・原宿の「GU STYLE STUDIO 原宿」では、5日から全商品を展示する。価格は590円〜6990円。「ディズニー」との協業商品は、毒リンゴを持つ「白雪姫」の魔女など、「アンダーカバー」らしいモチーフや、デッサン調の「ミッキーマウス」などを取り入れた。

 「アンダーカバー」は高橋が1990年にスタート。コロナ禍を受けて21-22年秋冬は19年ぶりに東京で単独ショーを開催し、映画「新世紀エヴァンゲリオン」とのコラボでも話題を呼んでいた。「アンダーカバー」は、「ジーユー」と同じファーストリテイリンググループの「ユニクロ(UNIQLO)」と12年にコラボライン「UU」を販売していた。

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うどんチェーン「味の民芸」を知っていますか? 実は「チャルメラ」を作っている会社が始めた事業。それが今は・・・

 うどんチェーン「味の民芸」は、関東圏主体に展開している会社。郊外うどんチェーンの草分けといえる存在で、40代以上にとっては懐かしいブランドだろう。その「味の民芸」は、紆余曲折を経て、いまは中京圏でそば店などを店舗展開しているサガミホールディングスの傘下にある。かつては鳴かず飛ばずだったが、存在感を再び発揮している。
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ディスカウントストア「ターゲット」の衣料品復活の背景 鈴木敏仁USリポート

 アメリカ在住30年の鈴木敏仁氏が、現地のファッション&ビューティの最新ニュースを詳しく解説する連載。米国を代表するディスカウントストア、ターゲットの衣料品が売れている。その裏側には優れたプライベートブランド開発があった。

 ディスカウントストアチェーン大手のターゲット(TARGET)が昨年1月末に導入したプライベートブランド(PB)のアクティブウェア「オールインモーション(ALL IN MOTION)」が初年度で売上高10億ドルを突破したことが分かった。日本円に換算すると1000億円を超える。

 ディスカウントストアというと日本の読者は安かろう悪かろう的な安売り屋をイメージしがちだろうが、米国のディスカウントストア業態はそうではなくて「良いものを安く」を主軸に据えたビジネスモデルだと理解していただきたい。ウォルマート(WALMART)は今も低価格を戦略の主軸に据えた企業だが、店舗を一目でも見れば安売り屋ではなくて、ざっくりと日本で言えばGMS(総合スーパー)を大きくしたような店である。クローズアウト(日本で言うところのバッタや見切り商品)を取り扱う業態はまた別に存在する。

初年度で1000億円売るプライベートブランド

 ターゲットはそのディスカウントストア企業群の中でも対象としている所得層が高めで、ファッションの強さでウォルマートと差別化してきた企業である。ターゲットはマーケティングに強さがあり、ウォルマートはオペレーションに強さがあるといったところだ。

 実はターゲットはもともと百貨店のデイトン(DAYTON)が開発したアウトレット業態が出自なのである。百貨店の人材がターゲットを運営していたため、ファッション性が色濃く反映されてきたのだ。

 非常に優秀な企業で業界評価も高かったのだが、この成長を牽引した中興の祖ともいえるロバート・アーリック氏が2009年に引退してから業績がしばらく低迷した。これを打破するためにアーリック氏の後任CEOが2014年に更迭され、外部から招聘されたブライアン・コーネル氏がCEOとなり再建に取り組んで今に至っている。

 その再建の道筋についてここでは詳細に説明することは省くが、結果として大成功に終わった。成果が出たのが2018年度、それまで既存店成長率が1~2%またはマイナス成長の年もあったのだが、5.0%増を記録したのであった。

 PB「オールインモーション」が初年度に10億ドルを超えたのは、同社の強さが回復したことの象徴なのである。

激しいスクラップ&ビルド

 ターゲットのPBは一昨年度末の時点で、自社ブランドが41、エクスルーシブブランドが11となっている。エクスルーシブとは自社開発ではなく企業やデザイナーと提携してオリジナル開発したブランドで、最も分かりやすいのはリーバイス(LEVI’S)と提携し開発導入したばかりの「リーバイス・フォー・ターゲット(LEVI’S FOR TARGET)」である。デニムをベースコンセプトとしたホームファッションで、これもまた商品開発力に長けるターゲットらしい新ブランドである。

 この自社ブランド41のうち、アパレルとアクセサリーが19、残りはグローサリー、ビューティ、ホーム、ペットとなっている。

 公表されている情報によると、このPB群のうち年商10億ドルを超えているのが10ブランド、20億ドルを超えているのが4ブランド、合計するとプライベートブランドは総売上のおよそ3分の1を占めている。20億ドルを超えている4ブランドの内訳は、子供服の「キャット&ジャック(CAT&JACK)」、食品の「グッド&ギャザー(GOOD&GATHER)」、雑貨の「アップ&アップ(UP& UP)」、ホームファニシングの「スレッシュホールド(THRESHOLD)」である。

 これら20億ドルを超えているブランドはすべてこの5年以内に開発された新ブランドだ。ざっと見る限り昔からあるのはわずかで、ほとんどが再建の途上でオーバーホールされている。その象徴が17年に開始した主力アパレルのブランドの入れ替えである。ウィメンズウエアの「メロナ」とメンズウエアの「モッシモ」を廃番として、新たにウィメンズには「アニューデイ(A NEW DAY)」、メンズには「グッドフェロー(GOODFELLOW)」という新ブランドを投入した。

 「メロナ」はとくに店頭での露出も多くよく知られたブランドで、このニュースを聞いたときは同社の本気度を感じたものである。実は16年の夏に子供服ブランドのチェロキー・アンド・サーコ(CHEROKEE AND CIRCO)」をスクラップして「キャット&ジャック」に入れ替え、これが大ヒットしたことが主力ブランドのオーバーホールへの原動力となったようだ。

 ちなもに「キャット&ジャック」と「アニューデイ」も初年度に売上高10億ドルを超えている。
これらブランドのオーバーホールの総予算は70億ドル(日本円換算で約8000億円)である。私は「メロナ」の廃番で本気度を感じたのだが、この予算額だけでも十分に本気で不退転の取り組みということが分かるだろう。

 今回年商10億ドル超えブランドの仲間入りした「オールインモーション」は、「C9チャンピオン」というブランドの後釜である。「C9チャンピオン」はライセンシングによるブランドで今はアマゾンで買うことができる。

 「オールインモーション」はアクティブウエアと総称されるが別の業界用語を使うならば、流行のアスレジャーだ。リモートワークで昨年初頭から衣料品のトレンドが大きく変わったが、カジュアルウエアや自宅フィットネス用として米国のアスレジャー市場は引き続き伸びていて、25年には市場規模が2000億ドルを超えるだろうという予測もある。

 ディスカウントストアによるブランドなので、「オールインモーション」の基本はベーシックだ。ただし単なるシンプルなデザインのアスレジャーではなくて、少しだけひねりが入っている。ブランドコンセプトは3つ、品質、サステナビリティ、そしてインクルーシビティ。サステナブルな取引先や素材を調達しながらプレミアムブランド並みの品質を実現するとしながら、ここ数年のアメリカの社会潮流ともなりつつあるインクルーシビティを加えている。

 特にマーケシングメッセージにはインクルーシビティを主眼に置いており、広告で利用するモデルの体形、人種、年齢を偏らせず、写真はレタッチを一切せずそのまま使い、店頭のマネキンのサイズには4、10、16を用意する。

 インクルーシビティとは排他的ではない誰でも参加できる社会にしようというムーブメントで、とりわけ若年層にアピールするには避けては通れないテーマとなっている。トレンドをしっかり捉えてブランディングに活用しているというわけで、このあたりはマーケティングに長けたターゲットらしい。

 本稿を執筆している3月半ばにはクラフトカテゴリーに新PBを導入したというニュースが入っている。強いPBは大きな利益源になるだけではなく、アマゾンに代表されるEC企業に対抗する強力な武器でもある。昨年度はパンデミックという追い風も吹いて売上高は19.8%増、一年間で過去11年間のトータル増額分を超える150億ドル増を記録した。同社のPBはこの絶好調を支える屋台骨なのである。

鈴木敏仁(すずき・としひと):東京都北区生まれ、早大法学部卒、西武百貨店を経て渡米、在米年数は30年以上。業界メディアへの執筆、流通企業やメーカーによる米国視察の企画、セミナー講演が主要業務。年間のべ店舗訪問数は600店舗超、製配販にわたる幅広い業界知識と現場の事実に基づいた分析による情報提供がモットー

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ディスカウントストア「ターゲット」の衣料品復活の背景 鈴木敏仁USリポート

 アメリカ在住30年の鈴木敏仁氏が、現地のファッション&ビューティの最新ニュースを詳しく解説する連載。米国を代表するディスカウントストア、ターゲットの衣料品が売れている。その裏側には優れたプライベートブランド開発があった。

 ディスカウントストアチェーン大手のターゲット(TARGET)が昨年1月末に導入したプライベートブランド(PB)のアクティブウェア「オールインモーション(ALL IN MOTION)」が初年度で売上高10億ドルを突破したことが分かった。日本円に換算すると1000億円を超える。

 ディスカウントストアというと日本の読者は安かろう悪かろう的な安売り屋をイメージしがちだろうが、米国のディスカウントストア業態はそうではなくて「良いものを安く」を主軸に据えたビジネスモデルだと理解していただきたい。ウォルマート(WALMART)は今も低価格を戦略の主軸に据えた企業だが、店舗を一目でも見れば安売り屋ではなくて、ざっくりと日本で言えばGMS(総合スーパー)を大きくしたような店である。クローズアウト(日本で言うところのバッタや見切り商品)を取り扱う業態はまた別に存在する。

初年度で1000億円売るプライベートブランド

 ターゲットはそのディスカウントストア企業群の中でも対象としている所得層が高めで、ファッションの強さでウォルマートと差別化してきた企業である。ターゲットはマーケティングに強さがあり、ウォルマートはオペレーションに強さがあるといったところだ。

 実はターゲットはもともと百貨店のデイトン(DAYTON)が開発したアウトレット業態が出自なのである。百貨店の人材がターゲットを運営していたため、ファッション性が色濃く反映されてきたのだ。

 非常に優秀な企業で業界評価も高かったのだが、この成長を牽引した中興の祖ともいえるロバート・アーリック氏が2009年に引退してから業績がしばらく低迷した。これを打破するためにアーリック氏の後任CEOが2014年に更迭され、外部から招聘されたブライアン・コーネル氏がCEOとなり再建に取り組んで今に至っている。

 その再建の道筋についてここでは詳細に説明することは省くが、結果として大成功に終わった。成果が出たのが2018年度、それまで既存店成長率が1~2%またはマイナス成長の年もあったのだが、5.0%増を記録したのであった。

 PB「オールインモーション」が初年度に10億ドルを超えたのは、同社の強さが回復したことの象徴なのである。

激しいスクラップ&ビルド

 ターゲットのPBは一昨年度末の時点で、自社ブランドが41、エクスルーシブブランドが11となっている。エクスルーシブとは自社開発ではなく企業やデザイナーと提携してオリジナル開発したブランドで、最も分かりやすいのはリーバイス(LEVI’S)と提携し開発導入したばかりの「リーバイス・フォー・ターゲット(LEVI’S FOR TARGET)」である。デニムをベースコンセプトとしたホームファッションで、これもまた商品開発力に長けるターゲットらしい新ブランドである。

 この自社ブランド41のうち、アパレルとアクセサリーが19、残りはグローサリー、ビューティ、ホーム、ペットとなっている。

 公表されている情報によると、このPB群のうち年商10億ドルを超えているのが10ブランド、20億ドルを超えているのが4ブランド、合計するとプライベートブランドは総売上のおよそ3分の1を占めている。20億ドルを超えている4ブランドの内訳は、子供服の「キャット&ジャック(CAT&JACK)」、食品の「グッド&ギャザー(GOOD&GATHER)」、雑貨の「アップ&アップ(UP& UP)」、ホームファニシングの「スレッシュホールド(THRESHOLD)」である。

 これら20億ドルを超えているブランドはすべてこの5年以内に開発された新ブランドだ。ざっと見る限り昔からあるのはわずかで、ほとんどが再建の途上でオーバーホールされている。その象徴が17年に開始した主力アパレルのブランドの入れ替えである。ウィメンズウエアの「メロナ」とメンズウエアの「モッシモ」を廃番として、新たにウィメンズには「アニューデイ(A NEW DAY)」、メンズには「グッドフェロー(GOODFELLOW)」という新ブランドを投入した。

 「メロナ」はとくに店頭での露出も多くよく知られたブランドで、このニュースを聞いたときは同社の本気度を感じたものである。実は16年の夏に子供服ブランドのチェロキー・アンド・サーコ(CHEROKEE AND CIRCO)」をスクラップして「キャット&ジャック」に入れ替え、これが大ヒットしたことが主力ブランドのオーバーホールへの原動力となったようだ。

 ちなもに「キャット&ジャック」と「アニューデイ」も初年度に売上高10億ドルを超えている。
これらブランドのオーバーホールの総予算は70億ドル(日本円換算で約8000億円)である。私は「メロナ」の廃番で本気度を感じたのだが、この予算額だけでも十分に本気で不退転の取り組みということが分かるだろう。

 今回年商10億ドル超えブランドの仲間入りした「オールインモーション」は、「C9チャンピオン」というブランドの後釜である。「C9チャンピオン」はライセンシングによるブランドで今はアマゾンで買うことができる。

 「オールインモーション」はアクティブウエアと総称されるが別の業界用語を使うならば、流行のアスレジャーだ。リモートワークで昨年初頭から衣料品のトレンドが大きく変わったが、カジュアルウエアや自宅フィットネス用として米国のアスレジャー市場は引き続き伸びていて、25年には市場規模が2000億ドルを超えるだろうという予測もある。

 ディスカウントストアによるブランドなので、「オールインモーション」の基本はベーシックだ。ただし単なるシンプルなデザインのアスレジャーではなくて、少しだけひねりが入っている。ブランドコンセプトは3つ、品質、サステナビリティ、そしてインクルーシビティ。サステナブルな取引先や素材を調達しながらプレミアムブランド並みの品質を実現するとしながら、ここ数年のアメリカの社会潮流ともなりつつあるインクルーシビティを加えている。

 特にマーケシングメッセージにはインクルーシビティを主眼に置いており、広告で利用するモデルの体形、人種、年齢を偏らせず、写真はレタッチを一切せずそのまま使い、店頭のマネキンのサイズには4、10、16を用意する。

 インクルーシビティとは排他的ではない誰でも参加できる社会にしようというムーブメントで、とりわけ若年層にアピールするには避けては通れないテーマとなっている。トレンドをしっかり捉えてブランディングに活用しているというわけで、このあたりはマーケティングに長けたターゲットらしい。

 本稿を執筆している3月半ばにはクラフトカテゴリーに新PBを導入したというニュースが入っている。強いPBは大きな利益源になるだけではなく、アマゾンに代表されるEC企業に対抗する強力な武器でもある。昨年度はパンデミックという追い風も吹いて売上高は19.8%増、一年間で過去11年間のトータル増額分を超える150億ドル増を記録した。同社のPBはこの絶好調を支える屋台骨なのである。

鈴木敏仁(すずき・としひと):東京都北区生まれ、早大法学部卒、西武百貨店を経て渡米、在米年数は30年以上。業界メディアへの執筆、流通企業やメーカーによる米国視察の企画、セミナー講演が主要業務。年間のべ店舗訪問数は600店舗超、製配販にわたる幅広い業界知識と現場の事実に基づいた分析による情報提供がモットー

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米国No.1宅配「ドアダッシュ」上陸でUber危うし! フードデリバリーは外資が覇権を握る?

 Uber Eatsの上陸で流目され、コロナ禍による需要増でますます白熱するオンラインフードデリバリー。激化するこの業界で今、最も話題となっているのが「ドアダッシュ(DOORDASH)」の日本上陸である。なにしろ「ドアダッシュ」は、米国であのUber Eatsを抑え、最大の市場シェアを占めるサービスだ。また昨今のコロナ禍によって加速したのか、ほかにも様々なプレイヤーが日本上陸を果たしている。覇権はどこが握るのか?
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「上田安子服飾専門学校」2021年卒業コレクション

「上田安子服飾専門学校」が2021年卒業コレクションを発表した。

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「フェンディ」の「ハンド・イン・ハンド」展に森星や山田優、鈴木えみら豪華ゲストが来場

 「フェンディ(FENDI)」は、イタリアで数世紀にわたって受け継がれている伝統工芸のクラフツマンシップに敬意を表した展示会「ハンド・イン・ハンド(hand in hand)」を31日まで銀座店で開催中だ。同展は、2020年10月に発足したイタリア各地の職人とのパートナーシップのもと、10の地域の職人がブランドのアイコンバッグ“バゲット”を再解釈した10作品を展示・販売している。

 プレビューには森星をはじめ、山田優や鈴木えみ、馬場ふみか、富岡佳子、滝沢眞規子、佐田真由美、AMIAYA、桜田通、鈴木仁、吉井添が来場した。なお、4月10日からは阪急うめだ本店でも開催を予定している。

■「ハンド・イン・ハンド」
日程:3月25〜31日
時間:10:30〜20:30
場所:「フェンディ」銀座店
住所: 東京都中央区銀座6-10-1 ギンザ シックス

日程:4月10〜20日
時間:10:00〜20:00
場所:阪急うめだ本店 5F コトコトステージ51
住所:大阪府大阪市北区角田町8-7
・営業時間は変更になる場合あり

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「ニューバランス」 × 「コム デ ギャルソン」新作は軽快でタフな高機能スニーカー

 「ニューバランス(NEW BALANCE)」は、「コム デ ギャルソン・オム(COMME DES GARCONS HOMME)」と「コム デ ギャルソン・ジュンヤ ワタナベ マン(COMME DES GARCONS JUNYA WATANABE MAN以下、ジュンヤ マン)」とのコラボスニーカーを4月2日に両取り扱い店舗で発売する。

 「コム デ ギャルソン・オム」とのコラボスニーカー“ML574I”は、「ニューバランス」の人気モデル“ML574”をベースに、シンセティックレザーやメッシュ素材のアッパーを採用し、外側にはCdGHロゴを用いてストリートの要素を加えた。オールブラックのスタイルに、ソールの一部やシュータンをホワイトで組み合わせ、軽快に仕上げている。価格は2万4000円で、サイズは25〜29cm。

 「ジュンヤ マン」とのコラボスニーカー“ALL COASTS 574”は、グリップ性と耐摩耗性を両立したアウトソール、クッション性や耐久性を兼ね備えたミッドソール、フィット性と快適性に優れたオーソライト(OrthoLite)のインソールを採用。安全性と軽量性を高めて、過度な運動にも対応できるように仕上げた。アウトソールにはJWCdGMANロゴを大胆に配している。カラーはブラックとグリーン、ベージュを用意。価格は2万5000円で、サイズは25〜29cm。

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人気の大襟ファッションは、一歩先を行くアレンジコーデで差をつける

 大きな襟が人気を呼んでいます。主流は、古風な見え具合の貴婦人服を思わせるタイプ。ファッションのクラシック回帰への流れが背景にあるようです。一方、いたずらっぽいピエロやピーターパンをほうふつとさせる襟も登場。大襟のトレンドを受けて、おしゃれの達人たちはさらにその先へ向かっています。フリルで縁取られた修道女ライクな大襟を、スマイルマークのカジュアルなスエットトップスに合わせたファッショニスタのように、きちんと感とカジュアルをクロスオーバーさせるのがイマドキ仕様です。

 マスク着用やオンラインでの対話が当たり前になり、顔周りに視線が集まりやすくなったこともあってか、襟に主張やキャッチーさを求める気分も強まっています。レディーな装いをまとえるうえに小顔効果も期待できるとあって、さらに勢いづきそうな大襟ブーム。コレクションルックを参考に、新アレンジをキャッチしていきましょう。

パンツと合わせて、上品×大胆なジェンダーミックスに

 大襟にはエレガントな雰囲気が漂います。このテイストを生かしてフェミニンにまとめるのが一般的なスタイリングでしたが、有力ブランドからはその先に誘うようなルックが提案されてきました。

 「クロエ(CHLOE)」のブラウスは、蝶々のような飾り襟が顔周りに華やかさを添えています。中央に縦に入ったスリットがセンシュアルなムードもプラスした、進化形の大襟ブラウスです。さらに、ボトムスもサルエルパンツ風のゆったりシルエットで太ベルトで主張。上半身はフェミニン、下半身はメンズライクというジェンダーミックスのスタイリングに仕上げました。このようにパンツと合わせるだけでめりはりコーデが完成します。

スーパーロング襟×着丈ロングで縦長効果はマックスに

 “襟”という枠を超えたボリュームの表現も打ち出されています。身頃と同化させることでダイナミックな動きを加えるアレンジです。

 「トリー バーチ(TORY BURCH)」のレースチュニック風ワンピースは、三角形の大きな襟が肩から胸を覆って、まるで短いベスト(ジレ)のよう。透けるレース地とのコントラストが際立っています。先端部分がウエスト近くまで届くスーパーロング襟は、縦長効果を発揮。ボトムスは黒のジャージー風パンツ、靴はトングサンダルで合わせています。チュニックとの相乗効果が生まれて、落ち感が強まりました。大襟はレイヤードルックにも生かしやすいディテールです。

淑女テイスト×パンク ダークロマンティックが新鮮

 顔周りに視線を引き込む大襟は、アクセサリーのような役割も果たしてくれます。ロマンティック気分を高めたいなら、ワンピースやスカートがおすすめです。

 チェック柄のワンピースに大きな白襟を迎えたのは「ロク(ROKH)」。繊細なレースをあしらい、丸みを帯びた襟は、中世の淑女を思わせるヒストリカルなムードを漂わせています。ワンピースはフリルやペプラムを配した英国ヴィクトリアン調。古風なコンビネーションにレザーのハーネスを巻き込むことでパンキッシュなディテールを交わらせ、相反するテイストをミックスして、芯の強い女性像を演出しました。

たっぷりの量感で着やせ効果も 優美なボリュームルック

 シャツやブラウスだけでなく新たにアウターにも進出した大襟は、コートに生かせば格好のアクセントに。付け襟で取り入れる選択肢もあります。

 ワンピースのように優美な「パトゥ(PATOU)」のコートは、真っ白な大襟が肩をショールのように覆い、大胆でクリーンな印象を顔周りに添えています。リュクスな雰囲気を高めているのは、耳と襟元に迎えた大ぶりのゴールドジュエリー。大襟は面積が広いので、アクセサリーをあしらうフィールドとしても使いでがあります。ボリュームたっぷりの袖口と身幅で自然な着やせルックに。ゆったりとしたシルエットに大襟は好相性です。

 大きな襟を生かした装いは、上品な雰囲気やジェンダーミックス、縦長シルエット、着痩せ・小顔効果など、うれしいメリットが盛りだくさん。取り入れる人が増えてきただけに、“もうひとひねり”遊びを感じさせるアレンジを加えたいところ。薄着になるこれからの季節に、ニュアンスを帯びたディテールはウェルカムです。

ファッションジャーナリスト・ファッションディレクター 宮田理江:
多彩なメディアでコレクショントレンド情報、着こなし解説、映画×ファッションまで幅広く発信。バイヤー、プレスなど業界での豊富な経験を生かし、自らのTV通版ブランドもプロデュース。TVやセミナー・イベント出演も多い

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女性の歴史と貢献を学ぶ3月の「女性史月間」 企業やブランドの取り組みは?

 毎年3月8日は「国際女性デー(International Women’s Day)」と制定し、ジェンダー平等に向けて女性の権利向上を喚起する日となっている。アメリカでは3月いっぱいを「女性史月間(Women’s History Month)」と定めており、期間中は日頃の取り組みに加えて女性の歴史や貢献、活動により一層深い焦点を当てる。ファッション業界からは、自信と勇気が湧き出るエンパワーメントを目的としたカプセルコレクションやトークイベント、キャンペーンの数々が登場している。

 ファッション業界による女性支援に特化したキャンペーンや、女性によるビジネスを紹介する取り組みなどを行うブランドや企業を紹介する。

■H&M USA
 H&Mヘネス・アンド・マウリッツ(H&M HENNES & MAURITZ、以下H&M)のアメリカ法人は、黒人女性が運営するビジネスに焦点を当てて黒人コミュニティーの支援をする非営利団体「バイ・フロム・ア・ブラック・ウィメン(Buy From a Blackwomen)」と1年間にわたるパートナーシップを結んだ。同団体が21年6月に開催する、アメリカで起業など何か新しいことを始めたいと考えている黒人女性に向けた「ザ・ブラック・ウィメン・インスパイア・ツアー(The Blackwoman Inspire Tour)」のスポンサーを務める。

■ギャップ
 ギャップ(GAP)は「女性史月間」に合わせて、2007年から続く女性のエンパワーメントプログラム「パーソナル・アドバンスメント&キャリア・エンハンスメント(Personal Advancement & Career Enhancement以下、P.A.C.E.)」のさらなる強化を25年まで行うと発表した。これまで80万人以上の女性が同プログラムに参加しており、22年までに100万人の加入を目指す。

 加えて人権やジェンダー平等に焦点を当てたサステナビリティを展開する団体と協力して、「エンパワー@ワーク(Empower@Work)」プログラムを立ち上げた。同プログラムではサプライチェーンにおけるジェンダー平等を目指しており、ギャップの主要工場は全て加入している。2025年までに全てのブランドが持つ工場が加入する予定だ。

■バーバリー
 「バーバリー(BURBERRY)」は、現代社会を生きる女性を称えるため、著名人を集めたオンライン対談を開催した。登壇者は「バーバリー」の衣服を身につけて参加し、女性であることで感じる喜びなどを共有。モデルのジョーダン・ダン(Jourdan Dunn)は、「シスターフッドの連帯の中にいられることがうれしい」と語った。2021年に女性であることの体験や気持ちを語り合い、現代社会を生きる上でのヒントなどを提供した。

 国際女性デー当日には、若者の就職支援を行う「ザ・プリンスズ・トラスト(The Prince’s Trust)」が立ち上げた女性の自立をサポートするプログラムへ寄付キャンペーンを実施した。「バーバリー」のアイテム1点の購入ごとに、1ポンド(約150円)を寄付した。

■リーバイス
 リーバイ・ストラウス(LEVI STRAUSS & CO.以下、リーバイス)は、2010年に開始した「パイオニア・イン・ジャスティス(Pioneers in Justice)」イニシアチブの第3弾を開始した。これまで同取り組みを通じて社会貢献を行うリーダーに焦点を当ててきたが、今回は有色人種の女性と自認するリーダーを募集する。アパレルで働く人を対象に、パンデミックへのサポートやサプライチェーンにおけるジェンダー平等を支援する。

■「ピンタレスト」
 幅広いウェブ画像をそろえ、それらをブックマークする機能などを提供するオンラインプラットフォームの「ピンタレスト(PINTEREST)」は、ショップ機能に女性による25小企業をキュレートしたページを公開した。

■「トリー バーチ」
 「トリー バーチ(TORY BURCH)」は社会の変化につながるニュースや情報を届ける「アップワーシー(UpWorthy)」と連携して、「エンパワード・ウィメン(Empowered Women)」キャンペーンを開始した。自身のコミュニティーに変革をもたらした5人の女性を取り上げ、その功績を称えた。キャンペーンが続く1年間を通して新しいことに挑戦する女性を随時募集し、毎月選考を行って1人にスポットライトを当て、その女性が希望する非営利団体に5000ドル(約54万円)を寄付する。

■「マイテレサ」
 ドイツの高級ファッションEC「マイテレサ(MYTHERESA)」は女性のアーティストに着目し、「アート・フィメール・フューチャー(Arts Female Future)」を立ち上げた。女性のアーティスト4人に焦点を当てて支援を行う。また4人それぞれが選んだチャリティー団体に1万ユーロ(約129万円)を寄付する。

■ユークス ネッタポルテ グループ
 大手ECのユークス ネッタポルテ グループ(YOOX NET-A-PORTER GROUP)は、歌手のザラ・ラーソン(Zara Larsson)やコメディアンのインカ・ボキニ(Yinka Bokinni)、チェス選手のアレキサンダー・ボテル(Alexander Botel)、プロスケートボーダーのレティシア・ブフォーニ(Leticia Bufoni)など、さまざまな分野で活躍する女性によるエンパワーメントをテーマにしたオンライントークを開催した。

 ほかにも、連帯感を表現した「私がついてるよ(I Got You)」というロゴがプリントされたTシャツや、女性の体の形をした花瓶など、女性が手掛けるアイテムを集めたカプセルコレクションを展開した。売り上げは全て慈善団体「ウィメン フォー ウィメン インターナショナル(Women for Women International)」に寄付する。SNSでは「#PowerToChange」というハッシュタグを作成し、良い世の中に向けて行っていることを投稿するよう促した。合わせて、1投稿につき1ドル(約108円)を寄付する。

■ニーマン マーカス グループ
 米百貨店のニーマン マーカス グループ(NEIMAN MARCUS GROUP以下、NMG)は、アパレル業界での女性のエンパワーメントと環境問題へのアクションを行う「ファッション メイクス チェンジ(Fashion Makes Change以下、FMC)」とパートナーシップを結んだ。店頭で買い物をした消費者にFMCへの寄付を募るほか、女性による商品を扱うキャンペーンからの売り上げを「エンパワー@ワーク」の支援に当てる。

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サボテンから作るレザースニーカー“ブラッドリー カクタス”が発売

 アメリカ・ロサンゼルス発のスニーカーブランド「クレイ(CLAE)」は、アイコンモデルにサボテン由来のカクタスレザーを用いた新作“ブラッドリー カクタス”を全国の取扱店や公式オンラインストアなどで発売した。

 カクタスレザーは、メキシコのスタートアップ企業、デザート(DESSERTO®︎)が開発したサステナブルな新素材だ。雨水とミネラルのみで自生するサボテンの葉を、数日間天日干しして、化学薬品を一切使用しない特殊加工を施した合皮は、しなやかで、通気性や耐久性に優れている。2020年には、持続可能な製品やアイデアを表彰するドイツ・ベルリンの「グリーンプロダクトアワード」を受賞。「持続可能な素材のなかでも最も高品質」という評価を受けたことで、世界的に注目を集めている。

 新作“ブラッドリー カクタス”には、アッパーにカクタスレザーを採用。アウトソールには100%天然ゴム、インソールやライニングにはコットンキャンバス、シューレースにはプラスチック廃棄物からリサイクルしたナイロン素材を用いるなど、さまざまなパーツをサステナブルな素材でアップデートしている。さらに、パッケージのシューズケースにも、リサイクル段ボールを使用。カラーラインアップは、ブラック、グリーン、ホワイト×ネイビーの全3色で、ウィメンズ&メンズサイズを取り揃える。価格は1万9000円。

 また4月1日から、ポップアップイベントをエストネーション 六本木ヒルズ店で開催する。期間中は、“ブラッドリー カクタス”のほか、サステナブルな素材も使用したメンズスニーカーをバリエーション豊富に販売する。

 「クレイ」は2001年に創業したスニーカーブランド。“アフタースケートで履くレザーシューズ”をコンセプトにしたコレクションは、国際的な認証を得たタンナーが製造するフルグレインレザーや、海洋プラスチックゴミをアップサイクルしたテキスタイルなどを使用している。環境に配慮しながら、快適さとミニマルなデザイン性を兼ね備え、現在、世界50カ国に販路を持つ。

村上杏理:1986年、北海道生まれ。大学で日本美術史を専攻し、2009年にINFASパブリケーションズ入社。「WWDジャパン」記者として、東京のファッション・ウイークやセレクトショップ、販売員取材などを担当。16年からフリーランスで、ファッションやライフスタイル、アートの記事執筆・カタログなどを手掛ける。1女児の母

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スパイバーのタイの量産工場が開所 試運転開始へ

 スパイバー(SPIBER)は3月29日、かねてから建設を進めてきたタイのラヨン県イースタンシーボード工業団地のラヨン工場の開所式を行った。タイ政府および日本政府の要人や関係者など約50人が参列した。

 本工場はスパイバーが開発した人工構造タンパク質繊維「ブリュードプロテイン(Brewed Protein)」の原料となる「ブリュードプロテイン」原末を生産する初の自社量産工場になる。今後、試運転を行い、今年中に商業生産を開始する予定だ。
 
また「ブリュードプロテイン」原末の効率的で環境負荷の低い生産技術の開発や実証にも取り組んでおり、中長期的には本工場をモデルとした他工場への技術移転も視野に入れている。

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アシックスが走法で選ぶ2種の厚底シューズ発表 トップランナーも「新しい世界見えた」

 アシックス(ASICS)は30日、同社が強化する“パーソナライゼーション”の取り組みを紹介するイベント“アシックスイノベーションサミット2021”を開催し、トップランナー向けの新たなランニングシューズ2種類を披露した。

 シューズは、歩幅の長いストライド走法向けの“メタスピード スカイ(METASPEED SKY)”と、足の回転数を上げるピッチ走法向けの“メタスピード エッジ(METASPEED EDGE)”の2種類。両モデルは同社で最も反発性の高いフォーム材“エフエフ ブラスト ターボ(FF BLAST TURBO)”をミッドソール全面に採用した“厚底”仕様で、軽量のカーボンプレートが付く。アッパーは100%リサイクルポリエステルを使ったメッシュ素材で、部位によって編み方を変えて通気性とフィット感を向上させている。靴底の前部にカーブをつけて足首部分の動きをスムーズにし、効率よく推進力が得られる設計も特徴だ。

 2種類のモデルは、それぞれに適した走法に合わせて靴底の厚みや前部のカーブの角度を調整している。“スカイ”はストライドを伸ばす機能を追求し、“エフエフ ブラスト ターボ”を多く使用して反発性を可能な限り高めている。一方で“エッジ”はミッドソールの厚みをやや抑え、足の回転数をスムーズに上げられる設計を用いている。価格は共に2万7500円(税込)。3月31日にアシックスの公式オンラインストアで発売し、4月9日から一部直営店や全国のスポーツ用品店で販売する。

 イベントにゲストとして登場したマラソンの川内優輝選手は、「これまで薄底シューズにこだわってきたが、昨年12月のレースで惨敗し、選手としての限界や不安を感じていた。そんなときに“メタスピード”に出合い、新しい世界が見えた。2カ月後のびわ湖毎日マラソンで8年ぶりの自己ベストを更新し、復活どころか進化できた。このシューズで走ると姿勢が良くなり、ストライドが楽に広がる。結果もメンタルも上向いた」と絶賛。さらに「これまでの厚底は靴に走り方を合わせなければならなかったが、特性に合わせて選ぶ楽しさがある。他社でも同様の取り組みが増えれば、個々のランナーに適した厚底の選択肢が多くなり、けが防止にもつながりそうだ」と期待した。

 廣田康人社長COOは「“メタスピード”は研究開発からマーケティングまで、組織を横断した特別なプロジェクトチームで作り上げた。われわれが大切にしているけが防止の機能がありながら、ランナーが鍛錬を重ねて身につけた走法を生かして最大限のパフォーマンスを引き出す。今後も、一人一人に寄り添った価値ある製品やサービスを提供していきたい」とコメントした。

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キーワードは“シンプル&本格” ナプラから“カラーケアの普段使い”をかなえる「エミーム」誕生

 プロフェッショナルヘアメーカーのナプラは3月19日、新たにヘアサロン専売のカラーケアブランド「エミーム(ETMEME)」をローンチした。3月下旬より全国のサロンで順次取り扱いを開始している。
 これは、プロ向けのヘアカラー剤市場でトップクラスのシェアを持つ同社が、サロンユーザーにもっとヘアカラーを楽しんでもらうために作ったブランド。カラーケアだからといって特別なステップを必要とするわけではなく、毎日のシャンプー&トリートメントなどの普段のお手入れで、髪の悩み解消やカラーの色艶アップをかなえる。

 ラインアップは、なりたい髪質に合わせた3タイプのシャンプー・トリートメントと、アウトバスで使うコンディショニングケア4種。厳選したミニマルなラインアップで、時間をかけずにケアできるため、ライフスタイルに取り入れてもらいやすい。

 また、自宅で使用するデイリーアイテムだけでなく、サロンでのスペシャルアイテムもそろえる。サロンで体験できるシステムトリートメントで、2~3浴式という簡単なステップを採用し、スピーディーに毛髪の内側と外側からのWケアを実現する。“本格&シンプル”をキーワードに、「忙しいけど常に美しい髪色でいたい」と願う女性に寄り添えるブランドだ。

「エミーム」の特徴➀
プロ向けヘアカラーメーカーが
作ったブランド

 「エミーム」は、「エヌドット(N.)」や「ナシード(NASEED)」など、美容師から高い支持を得るヘアカラーブランドを持つナプラが、満を持して作ったカラーケアブランド。ヘアカラーを知り尽くした同社が、髪色や髪質を美しく保つために必要なテクノロジー、成分を投入している。カラーの施術をする美容師のニーズにも対応し、扱いやすい処方になっている。

 ちなみにブランド名の「エミーム(ETMEME)」は、フランス語の“ET=and”と“MEME=myself(自分自身)”を組み合わせた造語。「きれいな髪を育むことは、私らしさを大切にすること」という意味が込められている。

「エミーム」の特徴②
忙しい女性に
寄り添うシンプルケア

 シャンプー&トリートメントとコンディショニングケアというコンパクトなラインアップで、毎日のお手入れをしながら髪色ケアができる。ホームケアアイテムのほか、サロンで行うシステムトリートメントもあり、最短3分からできるので、本格的なカラーケアを簡単かつスピーディーにかなえる。サロンの滞在時間を気にする顧客に対しても配慮したブランドだ。

 システムトリートメントには、ヘアカラーの褪色を防ぐ“スピードティントケアシステム”、熱ダメージを防ぐ“トリプルキューティクルコート”を採用。髪のダメージを補修してケア成分の吸着を高める“ベーストリートメント”、毛髪内部のすみずみまでトリートメント成分や水分を補給する“インナートリートメント”、髪の表面をコーティングして指通りと艶を向上させる“アウタートリートメント”という3種類の薬剤を組み合わせるタイプだ。3ステップだとしっとり、2ステップだとさらさらに仕上がり、最短3分からの施術が可能。

「エミーム」の特徴③
導入希望サロンに
優しい新時代のブランド

 これまでのサロン専売品には、サロンが新規導入する際に数量条件が付くのが一般的だったが、「エミーム」ではそれらをなくし、1本からでも購入できる。「エヌドット」で構築したメーカー直送の流通システムを使い、専売品の流通を守りながら安定して商品を提供できることも特徴の1つ。価格設定も、コロナ禍で苦しむサロンに優しい設定になっている。

厳選したミニマルなホームケアの
ラインアップ

PHOTOS:HIROKI WATANABE(PRODUCTS SHOT)

問い合わせ先
ナプラ
0120-189-720

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「YSL」のイベントにローラとJO1が来場 人気アイテムの魅力や美の秘訣を語る

 コスメブランド「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT以下、YSL)」は3月22日、新製品の発売を記念したイベント「YSL BEAUTY GOLD ICONS」を開催した。会場には、ジャパンアンバサダーのローラと、オフィシャル ビューティ パートナーのグローバルボーイズグループJO1が来場した。

 イベントに来場したJO1のメンバーは、「YSL」のブランドイメージに合わせたブラックとゴールドを合わせた衣装で登場。グループ随一の美意識の高さで、ビューティ担当だという大平祥生は「今まで色々な製品を使ってきましたが、『YSL』の“ピュアショット”シリーズのローションや美容液は、肌のキメが細かくなりトーンアップするなど効果を実感しています。仕事でメイクをする機会も多いのですが、メイクのりも良くなり『YSL』の製品に助けられています」とコメント。他メンバーも「YSL」とパートナーシップを結んで以降、さらに美について関心が高まったという。

 JO1のメンバーも使用しているリップスティック“ルージュ ヴォリュプテ シャイン”について金城碧海は「発色や使い心地が良く、塗るとその日の気分がぐんと上がるので、楽しい毎日が過ごせます」と述べた。また、4月1日にギフトとしての需要も高いリップスティックの刻印サービスに公式オンライン ブティックと一部店舗限定で新たに星座モチーフを追加する。「僕は双子座で、双子座には“才能”という意味があるそうなので、これからも才能を伸ばしていきたいという思いを込めて刻印したいです。あと、母の日も近いのでプレゼントにも良いと思います」と豆原一成。鶴房汐恩は「射手座には“夢を応援する”という意味があるそうです。僕たち JO1は世界を目指すという夢があるので、僕からメンバー全員にプレゼントします……嘘です(笑)」と会場の笑いをさそった。

 昨年3月に「YSL」のジャパンアンバサダーに就任したモデルのローラは、ショートパンツにロングブーツのオールブラックコーデで登場。「美を保つために一番大切だと思うことは?」という質問に「自分の心と向き合う時間を作ること。美は体の内側から出てくるものだと思っているので、運動や瞑想など、自分を大切にする時間をすごく大事にしています」と明かした。最近のメイクやファッションについては「ここ数年、私のファッションはすごくシンプルになっています。自分がどんなアイテムを身につけているときが一番ワクワクするのか、そういうこともすごく見えてきて、手持ちのファッションアイテムも少なくなってきました。でも、それがすごくぜいたくだと感じます。シンプルなファッションだからこそ、メイクは遊びをプラスしやすくなったので、シーンに合わせてリップやアイラインを楽しんでいます」と語った。

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「アンリアレイジ」の森永邦彦が老舗オンワードと組んだ理由

 デザイナーの森永邦彦が手掛ける「アンリアレイジ(ANREALAGE)」とオンワード樫山の協業による、バッグとアクセサリー主軸のブランド「アンエバー(ANEVER)」がこのほど、オンワードグループの自社EC「オンワード・クローゼット(ONWARD CROSSET)」で販売を開始した。

 「アンエバー」は一瞬(A NEVER)と永遠(AN EVER)を組み合わせた造語で、“対極の概念をつなぐ”の意。商品ラインアップでは、ドライフラワーを樹脂に閉じ込めたパーツをシグネチャーとしており、これらは「時間とともに枯れていく一瞬の花の命」を樹脂の中で「永遠に生かす」ことで、ブランドコンセプトを表現したものだ。

 販売している2021年春夏コレクションは、バッグ8型(5940円)とアクセサリー13型(2200〜7700円)で、「アンリアレイジ」の商品と比較すれば格段に手の届きやすい価格設定。ブランドがこれまで取り込んでこなかった層へリーチすることも狙いの一つだ。森永氏は協業に至ったきっかけについて、「これまで『アンリアレイジ』ではファッションが好きな方々に向けて尖ったデザインの、ある種の非日常的な服を作ってきた。より大衆向けのアイテムに価値を吹き込む仕事から学び取れることもあるはずだと考えた」と話す。「アンエバー」のパーツでは生花を用いるため、花の形や模様が一点一点それぞれ違い、リーズナブルながら全てがオンリーワンといえるアイテムだ。

 オンワードの大手アパレルならではの生産背景もメリットと捉えた。「コレクションシーンでは最新の発表作品が常に優先される。過去のものはすぐに忘れ去られてしまう。それらからエッセンスを抽出し、積み重ねていくことができる何かを作ることが『アンリアレイジ』に必要なことだと考えていた。その一つの形が別のブランドを作ることだったが、自分たちだけの力では限界がある中で、(オンワードの資本力が)とても魅力的だった」と振り返る。

 一方のオンワード側は、「アンエバー」にファッション感度の高い若者の取り込みを期待する。同社の会員システム「オンワードメンバーズ」は約300万人以上を抱える(2020年12月時点)が、主要顧客層は40代以上。「アンエバー」の春夏コレクションでは若者の認知度が高い女優の平手友梨奈を起用するなどプロモーションにも力を入れる。公式インスタアカウントのフォロワーは現在約3500人とブランドとしては小規模だが、その内訳は35歳以下が7割を占める。

 今回のように企業としてブランドと協業する事例は珍しい。これについて「アンエバー」の企画・生産を担当する不破一貴・第二カンパニー課長代理MDは「ブランドを通じて、オンワードという名前も若い方を中心により多くの人に認知していただきたいため。(『アンエバー』は)まだ実験的な試みだが、お互いにメリットを享受しながらさまざまな化学変化を生み出していきたい」と話す。

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女優・大政絢が彩る、この春のカシオ“G-MS”

 カシオ計算機の女性向け時計ブランド「BABY-G」の上位ライン“G-MS(ジーミズ)”は、2021年春夏シーズンのイメージモデルに女優の大政絢を選んだ。選定理由について上間卓 時計コミュニケーション戦略部 部長は、「“G-MS”は『G-SHOCK』のアイデンティティーである耐衝撃性や防水性といったタフな機能はそのままに、サイズやデザインをアレンジしてアクティブな女性たちにアプローチしている。大政さんは、われわれが思い描く女性像にピッタリだった」と話す。

推しはデジタルとアナログを
組み合わせた“MSG-W600”

 “G-MS”の今春の推し時計が、デジタル表示と針を使ったアナログ表示を組み合わせた“MSG-W600”シリーズだ。樋口貴康 デザイン開発統轄部 第一デザイン部 BGデザイン室リーダーは、「一見スポーティーだが、メタル(ステンレス)素材を使うことで高級感をプラスしている」と述べる。コーディネートしやすいブラック、ネイビー、ホワイトの3色展開で、機能面では世界6局の電波を受信して時刻を自動修正する“マルチバンド6”やワールドタイム、太陽光はもちろん蛍光灯などの光も動力とするカシオ計算機独自のソーラー充電システム“タフソーラー”などを備える。また、暗所で腕を傾けると自動的にライトが点灯するフルオートLEDライトをデジタル表示と文字板の両方に採用する。中村あゆみ 開発推進統轄部 プロデュース部 第一企画室リーダーは、「洗練のデザインと頼れる機能が女性の毎日をサポートし、ワークシーンから休日まで幅広く活躍してくれるはず」と胸を張る。

八角形ベゼルの
“MSG-W350”もオススメ

 もう1つの推しが、オクタゴンベゼルが特徴の“MSG-W350”シリーズだ。日常生活を意識した日付表示付きの3針仕様で、こちらも“タフソーラー”で稼働する。樋口リーダーは、「女性のきゃしゃな手元にも合わせやすい小型ケースながら、八角形のフォルムで力強さを表現した。ただし大き過ぎたり、ハード過ぎたりしてはいけない。サイズ感については、特に試作確認を繰り返した」と振り返る。色展開は、パール感のあるホワイトと落ち着きのあるオリーブグリーンだ。

「アクティブさと知的さを
併せ持つ大人女性」

 “G-MS”のターゲット層は20代後半~40代の女性だ。上間部長は「彼女たちが憧れる“洗練された大人の女性”として大政さんを起用した。アクティブさと知的な印象を併せ持つ大政さんの力も借りて、“G-MS”の持つデザイン性と機能性を訴求したい」と結んだ。

問い合わせ先
カシオ計算機 お客様相談室
03-5334-4869

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益若つばさが編集長の新雑誌「トーキョードット」創刊 EXIT兼近やヒカルらも登場

 モデルの益若つばさと、SEKAI NO OWARIのグローバルプロジェクト「End of the World」のクリエイティブ・ディレクター、和田直希がダブル編集長を務める新雑誌「トーキョードット(TOKYODOT)」が、「ナイロン ジャパン(NYLON JAPAN)」の増刊号として4月14日に発売する。当初は1月に発売を予定していたが、延期していた。総ページ数148ページで、価格は1100円(税込)。

 テーマは「学校では教えてくれない教科書」。現代社会にまつわるテーマを、ファッションやカルチャーの企画を通して発信する。ターゲットの読者像はあえて設定せず、年齢や性別などに関係なく、誰もが手に取れる雑誌を目指す。

 益若つばさは、「近年、LGBTQという言葉を聞く機会が増えたが、日本では男性らしく、女性らしくあるべきという声も日常的に聞こえてくる。『トーキョードット』は時代の先を行くのではなく、みんなと寄り添いながら身近な問題提議を話し合う雑誌にしたい。創刊号では、自由に選択する生き方、セクシャルマイノリティーとしての生き方など、性別や年齢を問わずさまざまな方に出てもらい、先生として話をしてもらった」とコメント。創刊号では、お笑い芸人EXITの兼近やAMIAYA、川谷絵音、佐藤ノア、ヒカル、ラファエルなどが登場している。

 カバーストーリーを担当した和田直希は、「日本で一番新しい雑誌『トーキョードット』を日本最古の遊園地『花やしき』で撮影した。新しいものばかりを追いかけるのではなく、過去のアセットに“今”というワンピースを掛け合わせることで最新のクリエイティビティーを表現している。ぜひ楽しみにしてほしい」と語った。

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白髪染めは“透明感”にもこだわる時代 赤みと濁りのない鮮やかなグレイカラー「エドル クオン」登場

 タカラベルモントの理美容室専売ブランド「ルベル(LEBEL)」は、技術者専用ヘアカラーシリーズ“エドル”から、グレイカラーライン“エドル クオン”を4月21日に発売する。

 “エドル”シリーズは、赤みに縛られない自由な色表現をかなえるファッションカラーとして、2019年2月の発売以来、幅広い世代が求める外国人のような透明感カラーを提供してきた。

 ブリーチを使ったデザインカラーやハイトーンカラーの人気は、大人女性へも広がっているが、白髪染め(グレイカラー)では、自由なカラーデザインをあきらめる人が多い状況だった。

 そこで“エドル クオン”では、作用成分の浸透を高め、ベースの赤みを効率よく消し、美しい色艶を保つ“エドル”独自の処方をグレイカラーに最適化したシナジープレックスオイル処方を採用。白髪への染着作用を高めながら、黒髪にも白髪にも均一な透明感を与える。

 白髪までクリアに染め上げる高い発色力と染着力、薄くなった染料の定着領域(CMCβ層)を補強することでかなえる色持ちのよさ、さらにしなやかで艶のある美しい仕上がりで、年齢や性別にとらわれず自由に楽しめるグレイカラーとなっている。

 質感を楽しむベースカラー21色と、色を楽しむシェードカラー20色の全41色。ファッションカラーのような透明感カラーを求める大人女性にもフィットする13レベルまでの幅広いラインアップで、ブリーチとの組み合わせでクリエーティブなカラー提案の幅が広がる。

 ライン名にある“クオン=久遠”は、永遠、いつまでも続くこと、遠い過去や未来を意味する日本語。大人の女性たちに“自由に、自分らしさをいくつになっても貫き続けてほしい”という思いを込めてネーミングした。

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アルコインターナショナルが初の自社店舗でスタッフ募集 リカバリーシューズの「ウーフォス」などを取り扱い

 マサチューセッツ発のリカバリーシューズブランド「ウーフォス(OOFOS)」などの輸入・販売を行うアルコインターナショナルは、大阪・北堀江にオープンした初の自社店舗、ファブ_アワー_プラネット(FAV_OUR_PLANET)の店長候補および店舗スタッフを募集する。

 同店は「ウーフォス」のほか、耐熱ボトルやバッグなど同社が契約を結ぶ海外ブランドの中から10ブランドと国内1ブランドを取り扱う。在庫や売り場管理、店舗のVMD、商品の仕入れ、スタッフマネジメントに加え、インフルエンサーを招いた店内イベントの企画なども行う。ブランドのPR拠点として、顧客をはじめバイヤーを想定した商品紹介がポイントとなる。

 同社は、機能性とファッション性を併せ持つ海外ブランドの輸入・販売を手掛ける。これまではスポーツ用品の専門店やセレクトショップなどに商品を卸していたが、3月2日に“地球を、たのしくするお店”をコンセプトに掲げる自社店舗をオープンした。自社ECサイトと連携させた新たな買い物体験を提案する。

募集職種
店舗スタッフ

雇用形態
正社員
※試用期間6カ月あり。期間中に給与・待遇に変更なし

応募条件
大卒以上
基本的なPCスキルがある方(ワードやエクセルなどに文字入力ができる方を想定)
販売経験がある方(予実・在庫管理ができる方を想定。店長経験は不問)
商品を国内に広めることに興味がある方
スポーツやファッションに興味がある方
※職種・業界未経験、第二新卒の方、歓迎

勤務地
大阪府大阪市西区北堀江1-3-12
※転勤なし
※店内は感染症対策実施

給与・待遇
月給23万9500円以上+賞与+各種手当

※上記に加え、子ども手当などを用意
※30時間分のみなし残業代(4万円以上)を含む。万が一超過した場合は別途支給

年収例
500万円(30歳・入社3年)

勤務時間
シフト制(実働8時間)
※基本、定時退社。月残業時間は平均20時間以下
※棚卸しやイベント前などで残業が生じる場合あり

<シフト例>
平日/早番…11:30~20:30、遅番…12:00~21:00
土日祝日/早番…10:30~19:30、中番…11:00~20:00、遅番…12:00~21:00

休日休暇
<年間休日110~115日>
週休2日制(月8~10日|定休日の月曜日+シフト制)
※祝日が月曜の場合は出社。その場合は別の日に代休取得可能
夏季休暇
年末年始
有給休暇
慶弔休暇
産休・育休取得実績あり

福利厚生
昇給年1回(7月)
賞与あり
交通費支給(規定あり)
社会保険完備(雇用・労災・健康・厚生年金)
時間外手当(超過分)
住宅手当(月3万円/規定あり)
子ども手当(子ども1人につき月1万円支給)
健康促進手当(月1万円まで/規定あり)
スキルアップ手当(月1万円まで)
出張手当
役職手当
退職金あり
私服勤務OK(ユニホーム支給。ボトムスや履物は私物でOK)
社員旅行あり(沖縄、グアム、ハワイなど)

応募期限
5月16日まで

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「ブリオーニ」が初のシグネチャー香水 “完璧なスーツのバランス”を意識した香り

 「ブリオーニ(BRIONI)」は、ブランド初となるシグネチャーフレグランス“ブリオーニ オードパルファム”を発売した。価格は100mlが1万7600円(税込、以下同)、60mlが1万1000円。

 香水は世界的に有名な調香師のミシェル・アルメラック(Michel Almairac)が手掛けており、天然香料と合成香料を配合し、同ブランドのエレガンスを体現する香りに仕上げている。清涼感を演出するピンクペッパーとシダーウッドはサステナブルな原料を使用し、グリーンアップルが爽やかさを与える。アルメラックが「全ての要素を巧みに組み立てることによって、ブランドの美意識を写し取った」と語る通り、「ブリオーニ」のアイデンティティーであるスーツのように“完璧なバランス”にこだわっているという。

 ブランドカラーであるネイビーブルーのボトルには、イタリア製のガラスを採用。スーツのような曲線を描き、ビスポークスーツに縫い付けられるラベルに着想したブランドロゴが付く。

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「ここのがっこう」主宰の山縣良和デザイナーが提言、これからは素材に注目と教育に力を、そして次世代リーダーは学び続ける意志を 【ネクストリーダー2021】

 「WWDジャパン ネクストリーダー2021」で審査員アドバイザーを務める「リトゥンアフターワーズ(WRITTENAFTERWARDS)」デザイナーで、ファッション表現の実験と学びの場「ここのがっこう」を主宰する山縣良和氏は、ファッションの最前線で活躍しながら後進の育成にも力を入れる。今月に入り、ダウン症や義足など、さまざまな身体に合う洋服のデザインをサポートするドキュメンタリーに協力するなど、ダイバーシティーやバリアフリー領域にも向き合う。山縣氏が考える今のファッション業界の課題と、次世代リーダーに必要なことについて聞いた。

WWD:ネクストリーダーは年齢で区切るわけではないが、30歳前後の方が中心だ。山縣さんは30歳のころ、どういったビジョンを持っていた?

山縣良和ファッションデザイナー・作家・教育者(以下、山縣):当時はがむしゃらでした。ヨーロッパで過ごした学生時代は物事を決めつけず、とにかくいろいろなものを吸収しようという気持ちで、本当に様々なことにチャレンジしました。いくつかのメゾンでインターンを経験しましたし、ファッションウィークになるとファッションショーのバックステージの手伝いに積極的に参加しました。その他にも大学を休学してフランスに移住したり、ベルギーやオランダの学校に見学にいったり、イタリアの国際コンクールに出品したり……。本当にいろんな経験をさせてもらいました。それは世界を知らずにあれこれ言いたくないという気持ちが強く、とにかく沢山経験をして学びたいという気持ちが強かったんです。

WWD:2005年、セントラル・セント・マーチンズ美術大学ファッションデザイン学科ウィメンズウェアコースを首席で卒業している。

山縣:卒業コレクションは「裸の王様」の続きの話をテーマに発表したのですが、その頃はファストファッションの台頭で超大量生産、大量消費時代の幕開けでした。ファッションや衣服は大好きだけど、本当にそのサイクルの中だけで盲目的に衣服を生産し続けることがいいことなのか?という気持ちが常にあったんです。だから“見えない服”(裸の王様)というテーマでやってみようと思いました。

WWD:当時の大量生産大量消費は業界に大きな影響を与え、今に引きずっている。

山縣:20年代以降、そしてコロナ禍の今、ファストファッションが台頭して来た00年代からのツケが可視化されるようになりました。ファッションという大きな産業の中で、加速度的に短期間に服を大量に作って、売る、そして売れなければ廃棄してというサイクルを繰り返す中で、学びや教育、研究を後回しにしてきてしまったのではないか。デザインも含めてそういったことに取り組まなかった、言い換えれば取り組む時間が作れなかった時代だったと思います。例えば、日本でファッションに興味を持ち、仕事がしたいと思った時、学校の選択肢がほぼ洋裁技術の習得を軸とする専門学校しかありません。そして学生によく聞く話なのですが、行きたいと思っても、「親に反対される」ようです。ファッションにおける概念を学べるアカデミックな教育機関がないので「まずは(普通の)大学に行きなさい」となります。そこには、人材流出が少なからず起こっています。さらにファッションは今、負のイメージで語られることが多くて、余計に反対への拍車が掛かっています。しかし現在問題が山積みのファッション業界には今まで以上に知性を必要としており、アカデミックな環境と人材が必要で、日本でもそのような環境整備ができるかが今後の鍵だと思います。

WWD:だから山縣さんは、2008年にファッションを概念としても学べる「ここのがっこう」を設立した?

山縣:気づきのきっかけになればと思い、立ち上げました。元々、僕自身が日本の教育で挫折をして、海外に渡ったのですが、日本と欧米ではファッション教育に対する環境が大きく違いました。「ここのがっこう」では、ファッションの本質に向き合い、勉強したりすることで、人としても社会としても豊かになってもらえたらという思いで運営をしています。

WWD:「ここのがっこう」の卒業生はすでに1000人以上いる。現在、一番若い人は?どんな人が集まっている?

山縣:現在は高校生がいまする。ということは2004、5年生まれでしょうか。学校を運営していて嬉しくなることがあるのですが、このような時代であっても、みんなファッションが好きで、ファッションを学びたいと思って来てくれていることです。だからこそ最初にまず「ありがとう」という気持ちになります。どんな時代になろうがファッションの本質に触れ合ったり、常に探求する気持ちがある人はこれからもずっと続けていけるだろうと実感しています。また、コロナ禍の影響もありやデジタル社会の加速で手を使ったコミュニケーション、触覚を使う手作業が自ずと減ってきている。動物のコミュニケーションの原点は毛づくろい等に見られるお互いに触れ合うことと言われています。だからこそやってみると本能的に楽しいんだと思います。だからこそなにかを触って作るワークショップはとても盛り上がります。ファッションにはそういった本質的な強さがあるのだとと思います。

WWD:もう少し日本のファッションの問題点を教えてほしい。

山縣:日本のファッション業界でよく言われるのが、大きいキャパシティーになると細分化されて専門分野のことしか分からなくなるということです。本来は素材から織り、パターン、縫製、デザイン、さらにはメディアまで。ファッションで起こること全てをシェアすることが大事だと思うんです。ある種の共通言語を持つことでしょうか。ファッション的なリベラルアーツ(学問の基本)を獲得する必要性があります。例えばパリやNYのアトリエではデザイナーと職人が近くにいて、隣で修正が掛けられていて共通言語が生まれています。日本は場としても、教育としても、散らばったものをまとめる何かがあると良いと思います。

WWD:教育はどうあるべきか?

山縣:まずは国がファッションを文化としてしっかり認めるべきだと思います。そして国立大学でファッションを学べる学科があるといいと思います。世界トップクラスと言われるイギリスの王立の芸術大学、ロイヤル・カレッジ・オブ・アートではアート、デザイン、ファッション、建築などが学べます。学科を超えた横のつながりができ、業界内だけの会話ではなく、社会課題を共有することが大事です。僕が通っていたセントラル・セント・マーチンズも美術の総合大学なので、クリエーションの共通言語を獲得しやすい。ファッションを勉強してない人とも、なんらかの意思疎通ができた。海外で現代アートを鑑賞して思うことは、アートにもファッションと共通した感覚があり、同時代性を感じることが出来ます。それはコンセプト以外にも、造形や色彩感覚などの共通認識があるからだと思います。日本はファッションが他の分野と孤立した環境なので、チグハグになってしまう。だからこそ日本の東京藝術大学にもファッションを学べる学科があってもいいと思うのです。

WWD:山縣さんは東京藝術大学で講師を務めている。

山縣:ほんの少しだけ、年に数回、講義やワークショップを行う機会を頂いています。美術学部長の日比野克彦さんは、ファッションの大事さを理解くださっておりますが、学科を新設するというのは相当ハードルが高いようです。

WWD:「ここのがっこう」をはじめ、次のリーダーを育成しているが、何を大切にしている?

山縣:学生が持っているルーツやバックグラウンドを掘り下げ、個人の悩みや興味から社会問題へ視点を拡張して、本質的に湧き上がってくる動機を大事にしています。ルーツや過去にコンプレックスや悩みを持っている人は多く、突き詰めるとその先に同じような悩みを持っている人が少なからずいる事に気づきます。真剣に自分と向き合ったら、社会とつながるんです。アドバイスはしますが、どんなことがあっても本人そのものを否定しません。

WWD:若いリーダーに必要なことは?

山縣:繰り返しになりますが、問題だらけの社会の中での責任と、学び続ける強い意思、実験と研究、そしてどんな時であろうとユーモアを忘れない事が重要になると思います。特にこれからの時代は、より実験や研究が重要になる時代になります。研究は時間が掛かるもので、1年、いや3年掛かることもあるだろうし。ファッションは季節とともに変化する移ろいのデザインでもあり、産業を守るためにも定期的なサイクルは最低限必要ですが、もっと業界全体で多種多様なクリエーターと豊かな表現方法を受け入れるキャパシティを持たなければ、今後さらに求心力を失った魅力のない業界になってしまいます。

WWD:今後のファッション業界のカギになることは?

山縣:世界のファッションの問題の多くは環境問題などで浮き彫りになったプラスチックなどの“素材”だと思います。自ずとファブリック、マテリアルへのアプローチの比重が大きくなっています。教育現場にも変化が起きていて、セントラル・セント・マーチンズ美術大学がマテリアル・フューチャーズ学科をキャロル・コレットさんらが数年前に立ち上げましたが、ある意味ファッション学科よりもそちらの方が面白いとも言われているんです。同校は、LVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンと提携しサステナビリティプログラムを行っていたり、さらには同学科とファッション学科の連携の強化についても考えられています。2020年代以降、ファッションデザインはリスポンシビリティとマテリアルの時代。日本でもスパイバーが開発しているブリュードプロテインなどが出てくるなど、日本の素材も大いにポテンシャルがあると思います。

WWD:最後に、ビジョンを教えてください。

山縣:「ここのがっこう」が更なる「実験や研究の場所」となれるようラボラトリーを作り、クリエーターが集まれる場所にしたいです。国内外の既存の教育機関、例えば東京大学や藝大、慶應義塾大学のSFCと連携を取り、スパイバーさんのような企業とも連携を行い、日本にある技術が集結できる場所が作れたらいいですね。そこにはデザインしている人、モノを作っている職人の方とか、研究者とかさまざまな人が集まって議論や実験するような場所が理想です。真面目に考えることがより一層大事になってていますが、馬鹿げた発想やユーモアを軽視してはいけません。僕自身も常に学びながら挑戦していけるよう新しい才能を持った方々と切磋琢磨していきたいと思っています。

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「ド田舎」立地がいま最強。「少しオシャレな非日常感」で月商1000万円クラス次々

 地方のロードサイド立地がいま、熱い。人口数万人の「ド田舎」でも、月商1000万円クラスが次々生まれている。コロナで外食が日常使いしにくくなる中、少しオシャレな「非日常感」を演出した店にお客が殺到している。そしてもう一つのキーワードはテイクアウトだ。
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「牛たんとろろ丼」が突然人気。「吉野家」「牛角」「すた丼」が揃ってメニュー化した理由

 牛丼チェーンの「吉野家」が、3月 18 日から「牛たんとろろ丼」 798 円(税込 877 円)を販売しています。「牛角」や「伝説のすた丼屋」も参入しており、人気を博しています。他に牛タン専門のチェーンもある中で、なぜ今、牛タンの新商品を導入するのでしょうか。その理由として考えられる興味深いポイントが2つあります。
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「大阪文化服装学院」2021年卒業コレクション

 「大阪文化服装学院」が2021年卒業コレクションを発表した。

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「シックスパッド」の累計販売台数50万台を超えるトレーニング機器からエントリーモデル発売

 MTGは4月2日、トレーニングブランド「シックスパッド(SIXPAD)」の足裏から歩く力をトレーニングする機器“シックスパッド フットフィット(SIXPAD FOOT FIT)”シリーズから、通販限定の薄型・軽量・コンパクトタイプ“シックスパッド フットフィットライト(SIXPAD FOOT FIT LITE)”(3万5273円)を発売する。新たに月額600円の支払いプランを設け、運動不足に悩む幅広い層を取り込む。

 “シックスパッド フットフィット”は2018年10月に誕生。EMS(筋電気刺激)が足裏や前すね、ふくらはぎなど歩行を支える筋肉を効率よくトレーニングできるとして、誕生から現在までで累計販売数50万台を突破するなど支持を集める。「これまで高齢の愛用者が多かったが、在宅勤務により運動不足に陥りがちな幅広い層に向けても発信する」(宮岸聡恵MTGシックスパッドPR担当)ため、 “シックスパッド フットフィットライト”を販売する。

 同製品は、「より操作をわかりやすくしてほしい」「使用中に一時停止できるようにしてほしい」「トレーニング中の残り時間を知りたい」といった愛用者の声を反映した。既存の“シックスパッド フットフィット”に比べ、高さが約3cm、奥行きが1.7cm、重量が170gコンパクトになった。またこれまで単3電池4本から3本に変更し、省エネ設計とした。

 また価格で購入をためらう人もいたことから「エントリーモデルとして位置づけ、価格も月額600円の支払いプランも用意した」。

 なお、4月下旬には“シックスパッド フットフィット”、6月下旬に“シックスパッド フットフィット プラス”もさらに機能を充実し、高齢の人も使いやすい操作性を追求してパワーアップする予定だ。

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「アトモス ピンク」にゲームセンター出現 「モンハン」最新作のワッペンや往年ゲーム機Tシャツも

 女性のためのスニーカーセレクトショップ「アトモス ピンク(ATMOS PINK)」は、ゲーム周辺機器の企画開発や輸入販売事業を行うMSYと雑誌の「ナイロン ジャパン」とのコラボレーションによるゲームセンター「ゲーミングセンター バイ グラフト サポーテッド バイ アトモス ピンク + ナイロン ジャパン(GAMING CENTER BY GRAPHT SUPPORTED BY ATMOS PINK + NYLON JAPAN)」を原宿店に5月31日までオープン中だ。

 ゲームセンターは約40平⽅メートルのスペースで、MSYのオリジナルブランド「グラフト(GRAFT)」のロゴテープが付いたイエローの什器を設置したほか、人気ゲーム「ぷよぷよ」やスマートフォンのバトルロイヤルゲームを無料で体験することが可能だ。会期中はゲームソフトを随時変更し、幅広い層にリーチしていきたいという。

 店内に並ぶアイテムは、セガの60周年を祝した“セガ 60 TH ハードウエア”や「モンスターハンターライズ」の“2ウエイ刺しゅうワッペン”(1800円)、Tシャツ(4800円)などで、「レーザー(RAZER)」のゲーミングヘッドセットやマウス、キーボードなどをそろえる。

 MSYの秋山昌也・代表取締役は「日本のゲームに対するマイナスなイメージをどうにか払拭したい。今はゲームをしない人の方が少ないし、ファッション好きもゲーム好きも一つのジャンルに対する“オタク”という部分は変わらない。中でもスニーカーとゲームの相性は良いので、『アトモス ピンク』とコラボレーションした。今年の夏頃を目処に、アパレル商品をさらに拡充していく予定」と語る。

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高級ECのファーフェッチ、20年度は63%増収 次なる一手はビューティ

 ラグジュアリーECのファーフェッチ(FARFETCH)の2020年12月通期決算は、商品取扱高(GMV)が前期比48.9%増の31億8701万ドル(約3473億円)、売上高は同63.9%増の16億7392万ドル(約1824億円)、調整後EBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前利益)は前期から7394万ドル(約80億円)改善して4743万ドル(約51億円)の赤字に、純損失は前期の3億7368万ドル(約407億円)の赤字から大幅に悪化して33億3307万ドル(約3633億円)となった。

 20年10~12月期(第4四半期)で見ると、GMVは前年同期比42.8%増の10億5699万ドル(約1152億円)、売上高は同41.3%増の5億4010万ドル(約588億円)、調整後EBITDAは前年同期の1792万ドル(約19億円)の赤字から1037万ドル(約11億円)の黒字に、純損失は前年同期の1億1012万ドル(約120億円)の赤字からやはり大幅に悪化して22億8103万ドル(約2486億円)となった。20年7~9月期(第3四半期)の売上高が同71.3%増だったことを踏まえると、値引きを減らしたことなどによって成長率は鈍化しているものの、四半期ベースで調整後EBITDAが黒字になったのは今回が初めてだ。

 なお、純損失が大きく膨らんでいる理由として、同社の株価が高騰していることが挙げられる。20年4月2日には6.84ドル(約745円)だったが、20年7~9月期(第3四半期)決算を発表した翌日の11月13日には45.67ドル(約4978円)を付けるなどしており、第4四半期には資金調達のために発行した転換社債の公正価格の変動などによる負債が18億9060万ドル(約2060億円)発生したことが影響している。

 ジョゼ・ネヴェス(Jose Neves)会長兼最高経営責任者(CEO)は、「20年は当社のプラットフォームが試される年となったが、高度な機能性と運営力によってラグジュアリーECにおけるリーディングカンパニーとしての地位を確固たるものにできた。また戦略的なパートナーシップ契約を締結しており、ラグジュアリー業界のプラットフォームとしてさらに発展できるものと確信している」と語った。

 この“戦略的パートナーシップ契約”とは、同社が中国最大手EC企業のアリババ(ALIBABA)、そして「カルティエ(CARTIER)」などを擁するコンパニー フィナンシエール リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT以下、リシュモン)と11月5日に締結した契約を指している。アリババとリシュモンはファーフェッチに3億ドル(約327億円)ずつ出資したほか、ファーフェッチが新たに設立した合弁会社ファーフェッチ・チャイナ(FARFETCH CHINA)に2億5000万ドル(約272億円)ずつ出資して、合計25%の株式を取得している。またこの協業とは別に、「グッチ(GUCCI)」などを擁するケリング(KERING)のフランソワ・アンリ・ピノー(Francois Henri Pinault)会長兼CEO一族のプライベートな投資会社アルテミス(ARTEMIS)は、ファーフェッチに対する既存の出資に加えて、新たに5000万ドル(約54億円)の出資をしている。

 提携の一環として、ファーフェッチは3月1日、アリババが運営する高級品に特化したEC「ラグジュアリー・パビリオン(LUXURY PAVILION)」、同アウトレット専用プラットフォーム「ラグジュアリー ソーホー(LUXURY SOHO)」、同越境ECサイト「Tモールグローバル(TMALL GLOBAL)」に、ラグジュアリー専門のショッピングチャネルを開設した。これにより、ファーフェッチに出店するブランドはアリババが抱えるおよそ7億6000万のユーザーにリーチできるようになった。

 ネヴェス会長兼CEOは、「『ファーフェッチ』では約3500のブランドを取り扱っているが、その95%は『Tモール』に出店しておらず、中国でECを展開していなかった。それが7億以上ものユーザーを抱える世界最大のECプラットフォームに出店できることにとても興奮している。コロナ以前にはミラノ、パリ、ニューヨークなどで買い物をしていた中国の消費者にとっても、楽しい買い物体験となるだろう」と述べた。

 一方で、同氏はマーケティングなどの重要性も指摘。「アリババが運営する『Tモール』などのチャネルは、アマゾン(AMAZON)にグーグル(GOOGLE)とインスタグラム(Instagram)を組み合わせたような、巨大なプラットフォームだ。ただ出店しただけではトラフィック増は見込めないので、広告やマーケティングに投資する必要がある。当社としても、最初から大成功できるとは思っていない。トライアンドエラーを繰り返し、さまざまなことを学ばなくてはならないので、多くの人が想像するよりもゆるやかなペースで成長していくものと考えている」と説明した。なお、ファーフェッチは中国本土に約500人から成るチームを置いている。

 ネヴェス会長兼CEOは、ECは今後も伸び続けるものの、小売業界の売り上げ全体の35%程度にとどまり、65%は実店舗によるものになると予測しているという。そうした店舗でのデジタル化を推し進めるべく、ファーフェッチは19年から「シャネル(CHANEL)」と協業し、「未来のブティック(Boutique of Tomorrow)」プロジェクトを行っている。これは販売員用と顧客用の2種類のアプリ、そして試着室に置かれた“コネクテッド・ミラー”を使用して顧客ごとのパーソナル接客を目指すというもので、パリのカンボン通りにある「シャネル」本店の近くに建つ新旗艦店などで導入されている。

 同氏は、「当社のビジョンは、業界のオペレーティングシステム(OS)となること。テクノロジー部分を担うパートナーとなることで、ファッション業界の発展をサポートできると考えている。最も重要な問いかけは、『5~10年後、人々はどのようにしてラグジュアリーブランドで買い物をするだろう?』というもので、それ以外は些末なことに過ぎない」と話した。

 中国市場での事業拡大に当たり、欧州のラグジュアリーコングロマリット2強と提携するというウルトラCを成し遂げたファーフェッチが、次に目を向けているのがビューティ市場だ。同社のステファニー・フェア(Stephanie Phair)最高顧客責任者は、「顧客は当社のプラットフォーム上で、ファッションからビューティまで、欲しい物を全てそろえられたら便利だと考えている。以前から検討していたが、隣接分野だからではなく本腰を入れて取り組みたい。ビューティでは最近AR(拡張現実)などの最新技術が取り入れられているが、当社はテック系のプラットフォーム企業であり、必要に応じて画期的なスタートアップなどとの提携もできる」と述べた。

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高級ECのファーフェッチ、20年度は63%増収 次なる一手はビューティ

 ラグジュアリーECのファーフェッチ(FARFETCH)の2020年12月通期決算は、商品取扱高(GMV)が前期比48.9%増の31億8701万ドル(約3473億円)、売上高は同63.9%増の16億7392万ドル(約1824億円)、調整後EBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前利益)は前期から7394万ドル(約80億円)改善して4743万ドル(約51億円)の赤字に、純損失は前期の3億7368万ドル(約407億円)の赤字から大幅に悪化して33億3307万ドル(約3633億円)となった。

 20年10~12月期(第4四半期)で見ると、GMVは前年同期比42.8%増の10億5699万ドル(約1152億円)、売上高は同41.3%増の5億4010万ドル(約588億円)、調整後EBITDAは前年同期の1792万ドル(約19億円)の赤字から1037万ドル(約11億円)の黒字に、純損失は前年同期の1億1012万ドル(約120億円)の赤字からやはり大幅に悪化して22億8103万ドル(約2486億円)となった。20年7~9月期(第3四半期)の売上高が同71.3%増だったことを踏まえると、値引きを減らしたことなどによって成長率は鈍化しているものの、四半期ベースで調整後EBITDAが黒字になったのは今回が初めてだ。

 なお、純損失が大きく膨らんでいる理由として、同社の株価が高騰していることが挙げられる。20年4月2日には6.84ドル(約745円)だったが、20年7~9月期(第3四半期)決算を発表した翌日の11月13日には45.67ドル(約4978円)を付けるなどしており、第4四半期には資金調達のために発行した転換社債の公正価格の変動などによる負債が18億9060万ドル(約2060億円)発生したことが影響している。

 ジョゼ・ネヴェス(Jose Neves)会長兼最高経営責任者(CEO)は、「20年は当社のプラットフォームが試される年となったが、高度な機能性と運営力によってラグジュアリーECにおけるリーディングカンパニーとしての地位を確固たるものにできた。また戦略的なパートナーシップ契約を締結しており、ラグジュアリー業界のプラットフォームとしてさらに発展できるものと確信している」と語った。

 この“戦略的パートナーシップ契約”とは、同社が中国最大手EC企業のアリババ(ALIBABA)、そして「カルティエ(CARTIER)」などを擁するコンパニー フィナンシエール リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT以下、リシュモン)と11月5日に締結した契約を指している。アリババとリシュモンはファーフェッチに3億ドル(約327億円)ずつ出資したほか、ファーフェッチが新たに設立した合弁会社ファーフェッチ・チャイナ(FARFETCH CHINA)に2億5000万ドル(約272億円)ずつ出資して、合計25%の株式を取得している。またこの協業とは別に、「グッチ(GUCCI)」などを擁するケリング(KERING)のフランソワ・アンリ・ピノー(Francois Henri Pinault)会長兼CEO一族のプライベートな投資会社アルテミス(ARTEMIS)は、ファーフェッチに対する既存の出資に加えて、新たに5000万ドル(約54億円)の出資をしている。

 提携の一環として、ファーフェッチは3月1日、アリババが運営する高級品に特化したEC「ラグジュアリー・パビリオン(LUXURY PAVILION)」、同アウトレット専用プラットフォーム「ラグジュアリー ソーホー(LUXURY SOHO)」、同越境ECサイト「Tモールグローバル(TMALL GLOBAL)」に、ラグジュアリー専門のショッピングチャネルを開設した。これにより、ファーフェッチに出店するブランドはアリババが抱えるおよそ7億6000万のユーザーにリーチできるようになった。

 ネヴェス会長兼CEOは、「『ファーフェッチ』では約3500のブランドを取り扱っているが、その95%は『Tモール』に出店しておらず、中国でECを展開していなかった。それが7億以上ものユーザーを抱える世界最大のECプラットフォームに出店できることにとても興奮している。コロナ以前にはミラノ、パリ、ニューヨークなどで買い物をしていた中国の消費者にとっても、楽しい買い物体験となるだろう」と述べた。

 一方で、同氏はマーケティングなどの重要性も指摘。「アリババが運営する『Tモール』などのチャネルは、アマゾン(AMAZON)にグーグル(GOOGLE)とインスタグラム(Instagram)を組み合わせたような、巨大なプラットフォームだ。ただ出店しただけではトラフィック増は見込めないので、広告やマーケティングに投資する必要がある。当社としても、最初から大成功できるとは思っていない。トライアンドエラーを繰り返し、さまざまなことを学ばなくてはならないので、多くの人が想像するよりもゆるやかなペースで成長していくものと考えている」と説明した。なお、ファーフェッチは中国本土に約500人から成るチームを置いている。

 ネヴェス会長兼CEOは、ECは今後も伸び続けるものの、小売業界の売り上げ全体の35%程度にとどまり、65%は実店舗によるものになると予測しているという。そうした店舗でのデジタル化を推し進めるべく、ファーフェッチは19年から「シャネル(CHANEL)」と協業し、「未来のブティック(Boutique of Tomorrow)」プロジェクトを行っている。これは販売員用と顧客用の2種類のアプリ、そして試着室に置かれた“コネクテッド・ミラー”を使用して顧客ごとのパーソナル接客を目指すというもので、パリのカンボン通りにある「シャネル」本店の近くに建つ新旗艦店などで導入されている。

 同氏は、「当社のビジョンは、業界のオペレーティングシステム(OS)となること。テクノロジー部分を担うパートナーとなることで、ファッション業界の発展をサポートできると考えている。最も重要な問いかけは、『5~10年後、人々はどのようにしてラグジュアリーブランドで買い物をするだろう?』というもので、それ以外は些末なことに過ぎない」と話した。

 中国市場での事業拡大に当たり、欧州のラグジュアリーコングロマリット2強と提携するというウルトラCを成し遂げたファーフェッチが、次に目を向けているのがビューティ市場だ。同社のステファニー・フェア(Stephanie Phair)最高顧客責任者は、「顧客は当社のプラットフォーム上で、ファッションからビューティまで、欲しい物を全てそろえられたら便利だと考えている。以前から検討していたが、隣接分野だからではなく本腰を入れて取り組みたい。ビューティでは最近AR(拡張現実)などの最新技術が取り入れられているが、当社はテック系のプラットフォーム企業であり、必要に応じて画期的なスタートアップなどとの提携もできる」と述べた。

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リセールECの米「スレッドアップ」が上場 新品を買うときのような喜びを古着にも

 中古衣料ECの米スレッドアップ(THREDUP)は26日、ニューヨークのナスダック・グローバル・セレクト・マーケット(NASDAQ Global Select Market)に新規上場した。14ドル(約1500円)で公開し、終値は約1.5倍の20ドル(約2100円)。これにより、スレッドアップの時価総額は18億ドル(約1900億円)となった。

 スレッドアップは2009年に創業。ファッション産業による環境負荷の軽減を目標に、中古品売買の手間とリスクを効率化したオンライン転売システムを持つ。自社サイトでは3万5000ものブランドを取りそろえ、最大90%オフの価格で販売。パッケージにもこだわり、手元に商品が届いた時の喜びが新品同様となるよう気を配ったサービスを提供している。米百貨店のメイシーズ(MACY'S)やJ.C.ペニー(J.C.PENNY)とパートナーシップを結び、売り手と買い手の橋渡し役を通して循環型ファッションの定着を目指す。

 ジェームス・ラインハルト(James Reinhart)最高経営責任者兼共同創業者は、「新品を売ることが主流のファッション業界に新しいカテゴリーを構築するためには多大な時間を要する。われわれはこの10年間、消費者の行動に変化を呼びかけ、どのように業界を革新できるかを理解してもらうことに重きをおいた。これからの10年、新品の商品は長く使われることを前提に、より品質と価格の高いものが増えると考えている。そうしたビジネスによって中古品も増えるだろう。何か変化を起こすためには、マインドのシフトは必須だ。目先のことに対処するだけでなく業界の全体の傾向を抑え、消費者と市場に新しい提案を続けたい」と語った。

 パトリシア・ナカシュ(Patricia Nakache)会長は、「創業以来、1億点を超える中古衣料品を扱ってきた。21年現在550万点を抱えているが、年末までに650万に達する見込み。1日当たり10万点を超える処理能力も今後さらに拡大するだろう。買い手から売り手、RaaS(販売ノウハウとIT技術を掛け合わせたサービス)パートナーにサービスを提供すべく、急速に能力を高めている。スレッドアップはお客さま優先でビジネスを展開している分、短期的な成長はむずかしい。しかし、長期的影響を与えることに期待している」と述べた。

 近年2次流通(リセール)の分野への関心は、サステナビリティの観点からZ世代を中心に高まっている。グローバルデータ・マーケット・サーベイ(GlobalData Market Survey)は、同分野の市場価値は19年の70億ドル(約7600億円)から、24年には360億ドル(約3兆9400億円)に達すると予想する。スレッドアップのほかにも、ラグジュアリーブランドの中古品を扱う会員制ECのザ・リアルリアル(THE REALREAL)やフリマアプリのポッシュマーク(POSHMARK)などが上場している。スレッドアップの直近の年間売り上げは前期比14%増の1億8600万ドル(約200億円)で純損失は4700万ドル(約52億円)、アクティブユーザーは124万だった。

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パルコの泉水常務執行役員が語る、ネクストリーダーに必要な5つの資質【ネクストリーダー2021】

 「WWDジャパン ネクストリーダー2021」でアドバイザーを務めるパルコの泉水隆常務執行役員は、2019年にオープンした新生・渋谷パルコをファッション、アート&カルチャー、エンターテインメント、フード、テクノロジーを文字通りミックスした構成にするなど、従来の枠組みにとらわれない斬新なアイデアを形にした人物だ。直近では心斎橋パルコも陣頭指揮した。先を見据えるその千里眼で、次世代のネクストリーダーに必要な資質を語った。

WWD:ネクストリーダーの資質とは?

泉水隆パルコ常務執行役員(以下、泉水):大きくは5つある。①インターナショナル、②アート・カルチャー思考、③コミュニケーション能力、④SDGs、⑤ITリテラシー。月並だけど、この5つを挙げさせていただく。

WWD:インターナショナルとは、海外で勝負するということか?

泉水:世界に打って出ることが必ず必要だ。例えば韓国をみると、ファッションマーケットは日本の半分以下。韓国国内だけではビジネスが成立しないから、デザイナーらは当たり前にECを立ち上げ海外でも販売しているし、上海の展示会にも出展している。K-ポップを見ても良く分かる。アジアのみならず欧米までを見据えた戦略で、BTSなんかはビルボードで1位を獲得している。日本はガラパゴス。日本国内だけでビジネスが成立してしまうから、コスモポリタン発想、国際的視野が弱い……。今はコロナ禍で海外へ行き来はできないけど、収束すればインターナショナルといったキーワードは出てくる。世界発想、コスモポリタン発想は必ず持っていないと。だから語学力はマストだと思う。

WWD:2つ目のアート・カルチャー思考は?

泉水:ネクストリーダーになりうる30代のデザイナーらと話しているとアートへの造詣が深いように思う。『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』の著者である山口周氏に当社の社内研修に登壇してもらい、マーケティングの予定調和ではなく感性に磨きをかけて勝負するアート経営が重要と言われ感銘を受けた。新生・渋谷パルコのプランニングにもつながっている。「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」と村上隆など、業界としても以前からラグジュアリーとストリートアートの融合が行われているが、つまりファッションだけで勝負するのではなく、アート・カルチャーの付加価値があるかどうか。また、コロナを経て、よりアート・カルチャーへの希求が高まっているように思う。アート・カルチャー思考的なものは持っていた方が良いと思う。

WWD:3つ目のコミュニケーション能力は?

泉水:リーダーというのは部下をリードするのは当然だけど、次世代リーダーは、体制を打破する、既存勢力を突破する力を持っていることも重要だろう。それには、体制の人、目上の人をたらし込む“人たらし力”が必要だと思う。年を経てそういうのが分かってきた。伸びる人にお会いすると、いつもたらし込まれてしまう(笑)。リーダーの資質なんじゃないかな。

WWD:4つ目のSDGsは時代として重要なファクターだ。ファッション・ビューティのネクストリーダーが考えなければいけないSDGsとは?

泉水:持続可能な世界を実現させるためのSDGsはとても重要で、デザイナーを含めたファッション、ビューティ業界人も社会意識を持つべきだ。コロナ前にもリアルファーの使用廃止などにH&Mやケリング、ユニクロなどが取り組んでいたけど、コロナが収束すれば、よりサステナビリティに寄り添っていく事になるだろう。日本環境設計さんの再生素材を使ったブランド開発や、クルックさんと伊藤忠さんが行っているオーガニックコットンプロジャクト、山縣良和デザイナーの「ここのがっこう」など、環境に優しいとか、LGBTQとか、これからはマストになってくるだろう。

WWD:5つ目のITリテラシーとは?

泉水:言わずもがなだが、広告や生産などのビジネスの様々な場面でITを使うというのは自然な流れ。ITリテラシーは、ネクストリーダーにとって当たり前に必要だ。

WWD:次世代リーダーとして注目している世代はあるか?

泉水:注目しているのはZ世代が個性的でめちゃくちゃ面白い。例えば、1995年生まれの辻愛沙子さんは、日本生命と組んでワンコイン診療を実施したり社会意識が圧倒的に強い。03年生まれのグレタ・トゥンベリさんもそうだ。政治にも物申す世代だ。また、音楽の業界では、ユーチューブやTikTokが台頭したことも影響していると思うけど、既成の枠に囚われない新しい音楽を作る若者が出てきている。福岡出身の女の子だけど、メイク、ファッションをセルフプロデュースで英語で歌っている子や、スマホ1個でラップを作っている男の子とか。大流行している「うっせいわ」は2002年生まれの女の子の歌だ。そういうのを聞いていて、音楽業界で起こっていることが、ファッション業界でも起きてこないかなと思う。もしかしたらすでに起きているかもしれないけど、大人のわれわれはキャッチできていないだけかもしれない……。

WWD:Z世代を理解し、体制側の人々を“たらしこめる”人がネクストリーダーになれるのか?

泉水:声を上げるZ世代は影響力が大きいと思うけど、ただ洋服は買わないし限られた消費しかしない世代。この子たちをターゲットに、どんな商売をしていくのかという課題がある。別件だが、新しいビジネスとして、ある企業家の方にお会いした。アパレルから余剰在庫を買い取って、メルカリ等で販売する一般人とマッチングするプラットフォーム。個人プレーヤーが商売相手だ。ブランドとしても2次流通だけど、個人が値付けするから価格が下がっても平気で、そこで売れることでブランド価値が上がるから良しとしている。メルカリがなかったら存在しなかった商売形態でとても面白い。

WWD:ユーチューバーも、アパレルから在庫を買い取って自分のユーチューブで売っている。そんなネクストリーダーが台頭してきているが、泉水さんがネクストリーダーだったころ、30代は何を考えていたか?

泉水:ちょうど課長だったころだ。30代は何も考えずにがむしゃらに仕事をしていたと思う。90年代になってフレンチカジュアルブームで渋谷パルコパート3ではそういった服を集めて超売れた。一方でライバルの渋谷109はフレンチカジュアルファッションは取り扱わずキツそうだった。その中で「ラブボート(LOVE BOAT)」などが出現し、渋谷ギャルカルチャーを創出して人気を集め黄金期を築いた。その時にはわれわれが手がけていたフレンチカジュアルは低迷していった。ファッションには流れがあるんだと身を持って分かったし、流れを掴まないといけない、掴むためにはアンテナを張ってないといけないと思った。

WWD:現在のコロナ禍でのファッションの流れは?

泉水:コロナ禍でも売れているのはラグジュアリーだ。前年を超えて好調の「ロエベ(LOEWE)」や「エルメス(HERMES)」などから思うのが、クラフトワークに造形が深かったり、アート思考が強かったりすることだ。ファッションだけの力では売れなくて、アートの文脈があるから売れている。そういう流れなんだろうなと思う。

WWD:パルコに導入するブランドに基準はあるのか?目を引くブランドとは?

泉水:具体的には言えないが、モノも見るが、人も見る。昔、他のファッションビルの名物幹部が導入したブランドの有名な話だが、商品を見たスタッフさんたちは導入に反対したが、「モノじゃなく人を見ろ」と言って人物にフォーカスしてブランド導入し、一大人気ブランドになった。モノも人が作っているということ。私自身は、影響されるのが嫌で競合施設の視察はしないけど、普段からモノ・服を見るのと同時に来店している人を見ている。イベントでもどういった人が集まっているか、それを見ている。

WWD:今、パルコがやるべきことは?

泉水:それでいうと人材育成、教育をやってこなかったことを反省している。言い訳できるとすれば、われわれの世代は先輩の背中を見て覚えていた。だからスタッフさんは教えずとも見て覚えてくれていると思っていた。でも実際は、ゆとり教育世代とかは覚えてくれないスタッフが多かった。「教える」という意識を持って教育することが大事で、オンザジョブトレーニングの重要性を痛感している。現在、18店舗あるパルコはそれぞれに違う戦略で動いていて、マニュアルがない。だからこそ「こうするんだよ」と個々に教えていく必要がある。

WWD:今後の方針は?

泉水:コロナの流行によりさまざまなことが停滞してしまった。まだ終息したわけではなくリスクはあるが、ワクチン接種も始まったし、人に会っていきたい。人に会いコミュニケーションすることが非常に大切で、我々の生命線だということを痛感したので。

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「ニューバランス」の“快適すぎる”新デイリーウエア シソンヌじろうもボケ冴え渡る

 「ニューバランス(NEW BALANCE)」は、“はたらく大人のデイリーウエア”がコンセプトの“ザ シティ(THE CITY)”コレクションの新作を発売した。はっ水性と伸縮性に優れたジャケット2型(1万5180円、1万1880円)をはじめ、ストレート・スキニー・スリムテーパード・ワイドテーパードの4つのシルエットから選べるパンツ(9790円)、同ブランドのシューズワッペンが胸元に付くポロシャツ(6490円)、無地とボーダー柄のTシャツ(6490円)などを用意する。「ニューバランス」公式オンラインストアと全国のスポーツデポ、アルペンなどで扱う。

 発売に合わせて、同コレクションを通してアクティブに働く生活を提案する“ワークティブ”キャンペーンがスタートした。メディア向け発表会にはお笑い芸人のシソンヌが登壇。実際に“ザ シティ”を着用して1週間生活した2人が、性能の良さと“ワークティブ”な日々を振り返った。長谷川忍は「スムーズに動けるので、快適に通勤できます。いつもならタクシー移動しちゃう場面でも、歩いたり電車に乗ったりして移動するようになりました。適度な運動も増えて、調子が良くなった気がしますね」と真面目にコメント。一方じろうは「“ズ シテイ”……、いや“ザ シティ”ですね。青森が長いもんで、すみません」と笑いを誘いながら、「僕は腰とケツがめちゃくちゃ痛くて、毎日ストレッチが欠かせません。これはすごくよく伸びるので、激しめのストレッチも全く問題なかったです」と回答した。さらにバイクが趣味のじろうは「このままバイクにまたがって、街を走りたい。そしてきれいなお姉さんの目の前に止まって、『ザ シティ』と呟きたい」と話すと、長谷川が「それお姉さんにもニューバランスさんにも失礼だから絶対にやめて!」と突っ込んで会場を盛り上げた。

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「アディクション」の2021夏コレクションは“磨かれる前の「原石」”からインスピレーション

 「アディクション」は、2021年夏コレクション“ザ アンポリッシュ ジェム(THE UNPOLISH GEM)”を 5月21日に数量限定発売する。着想原は、磨かれ抜かれた宝石と変わらない美しさを秘めている“磨かれる前の「原石」”。パールやルビー、ペリドットといったサマーシーズンの誕生石を由来としたカラーコレクションで、これらの“原石”に込められたエネルギーを持ちあわせ、つける人の個性を引き立てる。

 注目は多色の顆粒が混ざり合い、塗布するごとに新たな表情が生まれる「ザ アイシャドウ アンポリッシュ ジェム」(限定5色、各2750円)と「ザ ブラッシュ アンポリッシュ ジェム」(限定2色、各3630円)。3色の組み合わせとマットと微細なパールのテクスチャーでやわらかなきらめきを与える。

 そのほか、「ザ アイシャドウ クリーム」(限定6色、各2200円)や「ザ ネイルポリッシュ L」(限定10色、各1980円)、「ザ リップスティック エクストレム シャイン」(限定3色、各4070円)、「リップ オイル プランパー」(限定2色、各2300円)をラインアップする。

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医療機関に2300枚の吸水ショーツを寄付 フェルマータがフェムテックを通じて医療従事者を支援

 女性のウエルネス課題の解決や支援事業を行うフェルマータ(fermata)は「フェルマータ吸水ショーツ寄付 支援募金」を実施し、全国の35医療機関に合計2300枚の吸水ショーツを寄付した。同プロジェクトは、新型コロナウイルスの感染拡大が一段と深刻化する中、献身的に従事する医療従事者のためにフェムテックを通じて支援したいという思いから始まったもの。

 同社のプロジェクトに対し国内外のフェムテックに関心を寄せる企業や個人から支援が集まり、予想を上回る562万5000円の支援金額が集まった。それら元に「ベア(BE-A)」「イヴ(EVE)」「ガールズ リープ(GAIRLS LEAP)」「ムーンパンツ(MOON PANTS)」「オルタ ナチュラル(OLTER NATURAL)」「ピリオド(PERIOD.)」の6ブランドが吸水ショーツを提供した。

 フェルマータは現場の状況やさらなる負担軽減のため、今後もさまざまな選択肢を通じて継続的に医療従事者を支援していくという。

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「ブリーフィング」の運営会社が「フェリージ」のフィーゴを買収

 バッグブランド「ブリーフィング(BRIEFING)」や「ファーロ(FARO)」を手掛けるユニオンゲートグループ(東京都、中川有司社長)は、ユナイテッドアローズの子会社で「フェリージ(FELISI)」や「ハイド アンド ジャック(HIDE & JACK)」を展開するフィーゴ(東京都、赤間直樹社長)の発行済み株式を100%取得する。株式の譲渡実行日は3月31日の予定で、取得金額は非公表。

 中川社長は「ブランドと共に、フィーゴの全従業員の雇用も継承する。イタリア発祥のブランドがポートフォリオに加わることで当社の多様化も促進され、MADE IN USAを旗印に掲げる『ブリーフィング』と日本製中心の『ファーロ』との間でバランスも図れるだろう。これを機に日本はもとより、今年1月に現地法人ブリーフィングUSAを設立したアメリカ、今夏にブリーフィング台湾を設立予定のアジアでビジネスを拡大していきたい」と話す。

 「フェリージ」は1973年、アンナ・リザ・フェローニ(Anna Lisa Felloni)がイタリア北部の都市フェラーラで創業したバッグブランド。現在もフェラーラの工房で、ほぼ全ての商品がハンドメードされる。「ハイド アンド ジャック」は2014年、イタリア・ヴェネト州でアルベルト・フランチェスキ(Alberto Franceschi)とニコラ・フランチェスキ(Nicola Franceschi)の兄弟が創業したシューズブランド。

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ユナイテッドアローズが新メディア「アイディアズ」開設 “商品の先の生活”提案に見出す勝機

 ユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS、以下UA)がオウンドメディアを強化している。2015年にCSRの取り組みを発信するため「ヒトとモノとウツワ」を立ち上げ、20年10月にはメンズの「アイディアズ(IDEAS)」を、21年2月にはビューティ&ユース ユナイテッドアローズ(BEAUTY & YOUTH UNITED ARROWS)の「ピープル(PEOPLE)」を開設。「アイディアズ」はECとは連動させているものの、主に食やアート、旅などの知識を紹介するコンテンツを充実させている。まずは月間UU5万を目指し、将来的には10万に成長させる計画だ。各社がEC売上高や販売比率の強化を掲げる中で、“売るだけではない”メディアに挑む理由とは。UAの松本真哉クリエイティブディレクターと、「アイディアズ」「ピープル」のコンテンツを統括する制作会社コンタクト(kontakt)の川島拓人クリエイティブディレクターに聞いた。

商品の向こう側にある生活感を伝えたい

WWDジャパン(以下、WWD):メンズに特化したオウンドメディアとして「アイディアズ」を立ち上げた理由は?

松本真哉UAクリエイティブディレクター(以下、松本):現在UAのメンズの方向性を変えていこうとしており、新しい男性像を表現するために立ち上げました。われわれはスーツ屋というイメージが強い。でもこれからはウンチクで服を選ぶのではなく、ライフスタイルに合わせて服を選び、生活感が香るイメージに変えていきたい。その男性像を表現するために「アイディアズ」を立ち上げました。今までもECサイトはありましたが、買い場でのコミュニケーションしかなかったので。

川島拓人コンタクト クリエイティブディレクター(以下、川島):最初はオウンドメディアを作りたいという依頼ではなく、UAの新しい男性像をもっと顧客に伝えたいと相談を受けました。話し合いを続けていく中で、オウンドメディアを作ろうということになったんです。メンズの文脈だと、どうしてもモノ作りや商品の細部の紹介になりがちなので、商品の向こう側にある生活感を伝えていきたいんです。

WWD:UAの新しい男性像とは、どんなイメージ?

松本:簡単に言うと、ファッションが一番前に来る人ではありません。これまではまずファッションから組み立てていくのが当たり前でしたが、これからは食やアートなどのクリエイティブな趣味も並列に並んでいる男性が理想です。かといって何にでも詳しい文化人ではなく、日々のアイデアを軽快に楽しんでいる人というイメージでしょうか。

川島:「アイディアズ」というタイトルにしたのも、情報ではなく知識を提案するメディアにしたかったからです。松浦弥太郎さんと打ち合わせをしているときに「おいしいただ肉を食べに行くだけではなく、肉を食べながらシェフと話して、どうすれば自宅でもおいしいお肉を焼けるのかという知識を得るためにお金を払うのが今の時代観」という話を聞いて、その通りだなと。だから「アイディアズ」でも、サラダを食べるときにこういう服を着ていたらパジャマよりおいしく感じませんか?という知識を共有していきたいんです。

「将来的にはビジネスとして成立させる」

WWD:ECでいかに服を売っていくかで各社が試行錯誤する中、珍しいアプローチでは?

川島:最終的には商品情報にリンクはしているのですが、これまで“ファッション”のイメージが強かったUAがこういう試みをしているのが新しいと思うんです。今のメディアはスタイルサンプルを提案して、これが正解ですという情報を発信するところがほとんど。でも僕たちはもっと自分たち考えることができる。特にUAの顧客は社会性もあって品質も理解している方々なので、正解ではなく知識を提供できたら、さらに人生が楽しくなるのではという思いも込めています。このサラダのときはこのスエットが合う、みたいに多少強引でも(笑)、あのリンクのさせ方が「アイディアズ」のキーポイントなんです。

松本:服がメインではないですが、最初は服も含めたコンテンツを想定していました。でも服以外の方向にもどんどん興味が向いていき、これからもさらにあらゆるジャンルに拡張していくかもしれません。ただ、決して「アイディアズ」で服が売れなくてもいいと思っているわけではないんです。今は服を売るためにファッションだけやっていてもダメなので、中長期的に見て先手を打っているつもりです。将来的にはビジネスとして成立するメディアになると考えています。

WWD:サイトの開設以降、反響は?

松本:「サラダの記事見たよ」とか「クリスマスケーキの記事良かった」という周囲からの反響とともに、商品も少しずつ売れています。こういう購買体験をもっと増やしていくのが理想です。3月にはファッションに特化したコンテンツも公開しましたが、あくまで良質なアイデアの延長線上にあるファッションという軸はブラしたくないですね。

川島:記事への反応を見て、UAに来る人たちが何に興味を持っているのかを情報収拾しているところです。サラダの記事の反応がよければ、次はサラダに関わる何かをやろうと徐々にブラッシュアップしていきたいです。もちろん新規の方々に届けたい気持ちありますが、まずは現在の顧客の興味関心を探っています。

「これほど恵まれた条件って実はあまりない」

WWD:今後計画している施策は?

松本:われわれの強みであるフィジカルの場を生かして、店頭でのイベントも開きたいと考えています。そこには服だけではなく、食材や別注のお酒が並ぶライフスタイルに関するもの。ファッション以外の商材を紹介するのはUAでは珍しいので、そういう場としても活用していきたいです。そのためには、まず「アイディアズ」という名前をまずアイコン化していくことからですね。

川島:いちオウンドメディアで終わらせるつもりは全然ありません。フィジカルのイベントだったり、企業との取り組みだったり、本当のメディアのような機能を持たせることだってできます。別注商品を作ってレーベルのような役割も担える。顧客=読者だと考えると、これほど恵まれた条件って実はあまりないと思うんです。

松本:理想は、UAというフィルターなしでも読者が見てくれるメディアにしたいです。フッターを見て、「実はUAがやっていたんだ」と気づかれるぐらいになればいいですね。結果的にはブランド力のアピールにもなりますから。目標のUU数はありますけど、このメディアを好きになってくれて、共感してくれた人に合わせてどんどん進化させていきたいです。新規顧客の開拓にもきっとつながっていくはずですから。

川島:これから認知度を高めていくためのメール配信やSNSなどを考えないといけないのですが、複数のあるメディアの1つではなく、「アイディアズ」流のやり方でムードがしっかり伝わるように拡散したいですね。それとコンテンツ一つ一つも、ずっと読み続けてもらえるように大事にしていきたいんです。ビジュアルやテキストはもちろん、いつ記事を見ても商品が買えるように関連商品を小まめに入れ替えるなど、細かな親切さにはこだわり続けていきたいです。

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日本最強の期間限定販売のプロ集団ラベルヴィーが“ファミセ”を本気でアップデート

 日本のフラッシュセール最大手企業のラベルヴィー(LA BELLE VIE)が注目を集めている。同社は「グラッド(GLADD)」「ギルト(GILT)」という2大フラッシュセールサイトを擁し、サービス開始の2009年以来、「会員限定」「短期集中販売」「在庫運用」という機能を磨き続けてきた。コロナ禍がファッション産業にも大きな影響を与える中、こうした機能が評価され、ここに来て再び同社の存在がクローズアップ。独自に開発したオンラインファミリーセールサービス「ホワイトレーベル」も、ハイレベルなセキュリティや工数の削減などが評価され、急速に導入企業が増えている。

名実共に日本ナンバーワンの
フラッシュセール企業

 「グラッド」の会員数は約300万人、「ギルト」が同270万人。共に日本でのサービス開始は2009年で、ブランド価値を維持しながら短期間で売り上げるノウハウを蓄積している。18年9月に本社機能、11月に物流拠点、そして12月末に法人を統一。名実共に日本ナンバーワンのフラッシュセールサイトになった。

 カテゴリーの幅広い「グラッド」、ラグジュアリーに強い「ギルト」の両サイトを有しているため、高級ブランドや幅広いターゲットから人気を集めるブランドぞろえ、取り扱いアイテムもアパレル、アクセサリー、家具・インテリア、食品、日用雑貨、旅行まで幅広い。販売したいブランド側にとってはブランドやアイテムによって、両サイトを使い分けることができる。

委託から在庫連携、
買い取りまで
取引形態はいろいろ

 「グラッド」「ギルト」ともにブランドとの取引形態はバリエーションが広がっている。ブランド側の要望に応じて、期間を限定して販売委託する「販売委託」、ECのシステム上で連携する「在庫連携」、すぐに現金化できる「買い取り」など、取引形態はさまざまだ。ブランド側は、在庫を自分たちの状況で決められる。

 会員制フラッシュセールがルーツではあるが、現在はセミクローズド形式だけでなく、短期間でより効率的に販売するための、さまざまなノウハウを蓄積。ブランドや商品カテゴリー、在庫のシーズン性など、アイテムの特性に応じて多角的にアプローチでき、ベストなソリューションを提案している。

ファミセをオンライン化する
「ホワイトレーベル」で
手間と工数を激減、
売り上げは倍増

 ラベルヴィーのファミリーセールに特化したサービス「ホワイトレーベル」が伸びている。フラッシュセールで培ってきた「会員制」「期間限定」「在庫運用」といったノウハウをベースに、ハイレベルなセキュリティーや個人情報の取り扱いにも対応する同サービスは、コロナ禍でリアルイベントが難しくなる中で、外資系の有力ブランドの導入も相次ぎ、急速に広がっている。現在は外資系ブランドや国内の大手セレクトショップなど30社が導入している。導入拡大の背景を香取純一ラベルヴィー共同CEOは「サービス自体は5年前から展開してきたが、昨年3月以降、問い合わせが急増している。ファミリーセールはこれまで実は多くの手間と工数、人員を必要としていたが、『ホワイトレーベル』を使えばかなり削減できる一方、ほとんどのケースで売り上げは1.5〜2倍に増えている」と語る。

 「ホワイトレーベル」の最大のポイントは、手間と工数の圧倒的な削減だ(図参照)。会場の手配などを含めると最大で2カ月前から準備していたファミリーセールは、最短でわずか2〜3週間まで準備期間を短縮できる。渡辺サブリナ=ラベルヴィー共同CEOは「ブランドが年に数回だけのファミリーセールの運用を改善するには限界がある。とはいえハイレベルなセキュリティと個人情報の取り扱いや、ベストなタイミングでの告知や登録、販売面の細かな気配りなど求められる機能やサービスに関しては、かなりのクオリティーとノウハウが必要。『ホワイトレーベル』には在庫運用のプロフェッショナルとして培ってきた多くのノウハウが凝縮されている」という。

ハイレベルなセキュリティや
個人情報の取り扱いにも対応

 導入企業の多くがサービスを継続して利用しており、「ほぼ全てのケースで購入者数と購入単価のアップ率は際立って高くなっている。一つ強調しておきたいのは、『ホワイトレーベル』の導入で、これまでブランドがファミリーセールを自社で開催する際にコストとして可視化しづらかった運営関係者の人件費や手間を削減でき、在庫をより効率的に運用できるという点。経営側のメリットも大きい」(渡辺共同CEO)。また、「当社が最重要視しているのは、効率的な在庫運用をすることで、ファッション産業のサステナビリティに貢献すること。在庫のライフサイクル全体の効率化は、大量生産・大量廃棄が大きな課題となる中で、ブランドが成長し続けるためにも重要な解決策の一つ。ファッション産業に精通した人員を多く抱える当社だからこそ提案できるブランディングの維持・向上と効率的な在庫運用が、業界全体の課題のソリューションになると実感している」(香取共同CEO)。

問い合わせ先
ラベルヴィー
press@labellevie.jp

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「ファッション&ビューティが好き」を応援したい

未曾有の事態による厳しい時期を経て、今世界はこれまでにないスピードで日々変化しています。そんな中、「“好き”を仕事にしたい」との熱意や「業界を変えたい」と秘めた思いを抱き、ファッション&ビューティ業界の世界に飛び込んだU25のみなさんは業界の今と未来を担うエースです。「今業界に必要な力は何なのか」「ワタシにできることは何なのか」の答えにつながるヒントを「WWDジャパン」と考えませんか?

秘めた力を最大化するための武器を身につける
豊富な特集で業界の今を知って、未来を考え、行動につなげる

地球環境を考え今あるものを未来に繋げる"サステナビリティ"という考え方や、コロナ禍でさらに革新する“DC(デジタルトランスフォーメーション)”など、私たちの世界は日々新しい技術や考え方が生まれています。「WWDジャパン」は国内外の最新情報をもとに、業界を変える技術や考え方、アイデアを先導するリーダーたちに取材。最新の国内外ファッション・ビューティトレンドや大手・注目企業の社長インタビュー、販売接客に生かせるキーワードなど役立つ情報満載です。毎月第4月曜日にはビューティ&ヘア業界に特化し、「WWDビューティ」を付録として発行。業界のプロや有識者に徹底取材し、新しい発見を創造する独自の特集もお届けします。

ウェブニュースとは何がちがう?
週間紙「WWDジャパン」は年48回、毎週月曜日発行

「WWDジャパン」の記者は本紙とウェブと担当しています。その日入ってきたスクープはウェブですぐに報道。紙面ではそのニュースが起きた理由や業界への影響など裏側まで取材し、独自の調査やデータ分析に基づき、正確な情報をわかりやすくお届けします。さらに、日本だけでなく世界に広がる取材ネットワークを強みに、国内外の"いま知っておくべき"ニュースを独自に解説。本紙では、専門性に富んだ記者たちがウェブ検索ではたどり着くことのできない“ニュースの先”を追いかけ、徹底取材した特集やトピックスを一目で分かりやすく紹介しているので、ウェブニュースよりも理解も知識も深まります。

業界企業が多数参加!
半年先を読むファッション&ビジネスの
トレンドセミナーへのご招待も!

トレンド&ビジネスセミナー「NEXT VISION」は、ファッション&ビューティ業界の最新トレンドを国内マーケットを見据えてレポート。そして時代と共に生まれる新たなビジネストレンドを独自の視点から切り取り解説します。4月19日(月)午後12時までの「U25応援キャンペーン」お申込み完了で、もれなく今季「NEXT VISION 2021-22FW」のAコースまたはBコースのいずれか1コースに無料ご招待します。セミナーの詳細は下記特設サイトをご確認ください。
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■「U25応援キャンペーン」概要
対象:25歳以下の全ての方
申込期間:3月29日~5月31日
内容:「WWDジャパン」年間定期購読 紙版または電子版
   ※4月19日(月)午後12時までの申込み(入金)完了で「NEXT VISION 2021-22FW」AコースまたはBコースのいずれか1コースに無料ご招待
価格:特別価格1万6500円(通常価格3万3000円)/1購読
   ※複数部ご希望の法人の方は、問い合わせフォームよりお問い合わせください

注意事項:
※本キャンペーン価格での購読は最大2年間となります
※本キャンペーンは申込み時点で25歳以下である方が対象になります
※お手続きには「WWDJAPAN.com」の会員登録が必要です
※申込みには、学校名または社名の入力が必要です
※お支払い方法はクレジットカード決済または銀行・郵貯振込になります
※4月19日(月)午後12時の時点で入金が完了していない場合は、「NEXT VISION 2021-22FW」への無料招待は対象外となります。ご了承ください

問い合わせ先
INFASパブリケーションズ 販売部
問い合わせフォーム:https://www.wwdjapan.com/contact/inquiry/

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