「大阪文化服装学院」が2021年卒業コレクションを発表した。
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バイヤー向けにトピックスを拾います。
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MTGは4月2日、トレーニングブランド「シックスパッド(SIXPAD)」の足裏から歩く力をトレーニングする機器“シックスパッド フットフィット(SIXPAD FOOT FIT)”シリーズから、通販限定の薄型・軽量・コンパクトタイプ“シックスパッド フットフィットライト(SIXPAD FOOT FIT LITE)”(3万5273円)を発売する。新たに月額600円の支払いプランを設け、運動不足に悩む幅広い層を取り込む。
“シックスパッド フットフィット”は2018年10月に誕生。EMS(筋電気刺激)が足裏や前すね、ふくらはぎなど歩行を支える筋肉を効率よくトレーニングできるとして、誕生から現在までで累計販売数50万台を突破するなど支持を集める。「これまで高齢の愛用者が多かったが、在宅勤務により運動不足に陥りがちな幅広い層に向けても発信する」(宮岸聡恵MTGシックスパッドPR担当)ため、 “シックスパッド フットフィットライト”を販売する。
同製品は、「より操作をわかりやすくしてほしい」「使用中に一時停止できるようにしてほしい」「トレーニング中の残り時間を知りたい」といった愛用者の声を反映した。既存の“シックスパッド フットフィット”に比べ、高さが約3cm、奥行きが1.7cm、重量が170gコンパクトになった。またこれまで単3電池4本から3本に変更し、省エネ設計とした。
また価格で購入をためらう人もいたことから「エントリーモデルとして位置づけ、価格も月額600円の支払いプランも用意した」。
なお、4月下旬には“シックスパッド フットフィット”、6月下旬に“シックスパッド フットフィット プラス”もさらに機能を充実し、高齢の人も使いやすい操作性を追求してパワーアップする予定だ。
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女性のためのスニーカーセレクトショップ「アトモス ピンク(ATMOS PINK)」は、ゲーム周辺機器の企画開発や輸入販売事業を行うMSYと雑誌の「ナイロン ジャパン」とのコラボレーションによるゲームセンター「ゲーミングセンター バイ グラフト サポーテッド バイ アトモス ピンク + ナイロン ジャパン(GAMING CENTER BY GRAPHT SUPPORTED BY ATMOS PINK + NYLON JAPAN)」を原宿店に5月31日までオープン中だ。
ゲームセンターは約40平⽅メートルのスペースで、MSYのオリジナルブランド「グラフト(GRAFT)」のロゴテープが付いたイエローの什器を設置したほか、人気ゲーム「ぷよぷよ」やスマートフォンのバトルロイヤルゲームを無料で体験することが可能だ。会期中はゲームソフトを随時変更し、幅広い層にリーチしていきたいという。
店内に並ぶアイテムは、セガの60周年を祝した“セガ 60 TH ハードウエア”や「モンスターハンターライズ」の“2ウエイ刺しゅうワッペン”(1800円)、Tシャツ(4800円)などで、「レーザー(RAZER)」のゲーミングヘッドセットやマウス、キーボードなどをそろえる。
MSYの秋山昌也・代表取締役は「日本のゲームに対するマイナスなイメージをどうにか払拭したい。今はゲームをしない人の方が少ないし、ファッション好きもゲーム好きも一つのジャンルに対する“オタク”という部分は変わらない。中でもスニーカーとゲームの相性は良いので、『アトモス ピンク』とコラボレーションした。今年の夏頃を目処に、アパレル商品をさらに拡充していく予定」と語る。
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ラグジュアリーECのファーフェッチ(FARFETCH)の2020年12月通期決算は、商品取扱高(GMV)が前期比48.9%増の31億8701万ドル(約3473億円)、売上高は同63.9%増の16億7392万ドル(約1824億円)、調整後EBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前利益)は前期から7394万ドル(約80億円)改善して4743万ドル(約51億円)の赤字に、純損失は前期の3億7368万ドル(約407億円)の赤字から大幅に悪化して33億3307万ドル(約3633億円)となった。
20年10~12月期(第4四半期)で見ると、GMVは前年同期比42.8%増の10億5699万ドル(約1152億円)、売上高は同41.3%増の5億4010万ドル(約588億円)、調整後EBITDAは前年同期の1792万ドル(約19億円)の赤字から1037万ドル(約11億円)の黒字に、純損失は前年同期の1億1012万ドル(約120億円)の赤字からやはり大幅に悪化して22億8103万ドル(約2486億円)となった。20年7~9月期(第3四半期)の売上高が同71.3%増だったことを踏まえると、値引きを減らしたことなどによって成長率は鈍化しているものの、四半期ベースで調整後EBITDAが黒字になったのは今回が初めてだ。
なお、純損失が大きく膨らんでいる理由として、同社の株価が高騰していることが挙げられる。20年4月2日には6.84ドル(約745円)だったが、20年7~9月期(第3四半期)決算を発表した翌日の11月13日には45.67ドル(約4978円)を付けるなどしており、第4四半期には資金調達のために発行した転換社債の公正価格の変動などによる負債が18億9060万ドル(約2060億円)発生したことが影響している。
ジョゼ・ネヴェス(Jose Neves)会長兼最高経営責任者(CEO)は、「20年は当社のプラットフォームが試される年となったが、高度な機能性と運営力によってラグジュアリーECにおけるリーディングカンパニーとしての地位を確固たるものにできた。また戦略的なパートナーシップ契約を締結しており、ラグジュアリー業界のプラットフォームとしてさらに発展できるものと確信している」と語った。
この“戦略的パートナーシップ契約”とは、同社が中国最大手EC企業のアリババ(ALIBABA)、そして「カルティエ(CARTIER)」などを擁するコンパニー フィナンシエール リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT以下、リシュモン)と11月5日に締結した契約を指している。アリババとリシュモンはファーフェッチに3億ドル(約327億円)ずつ出資したほか、ファーフェッチが新たに設立した合弁会社ファーフェッチ・チャイナ(FARFETCH CHINA)に2億5000万ドル(約272億円)ずつ出資して、合計25%の株式を取得している。またこの協業とは別に、「グッチ(GUCCI)」などを擁するケリング(KERING)のフランソワ・アンリ・ピノー(Francois Henri Pinault)会長兼CEO一族のプライベートな投資会社アルテミス(ARTEMIS)は、ファーフェッチに対する既存の出資に加えて、新たに5000万ドル(約54億円)の出資をしている。
提携の一環として、ファーフェッチは3月1日、アリババが運営する高級品に特化したEC「ラグジュアリー・パビリオン(LUXURY PAVILION)」、同アウトレット専用プラットフォーム「ラグジュアリー ソーホー(LUXURY SOHO)」、同越境ECサイト「Tモールグローバル(TMALL GLOBAL)」に、ラグジュアリー専門のショッピングチャネルを開設した。これにより、ファーフェッチに出店するブランドはアリババが抱えるおよそ7億6000万のユーザーにリーチできるようになった。
ネヴェス会長兼CEOは、「『ファーフェッチ』では約3500のブランドを取り扱っているが、その95%は『Tモール』に出店しておらず、中国でECを展開していなかった。それが7億以上ものユーザーを抱える世界最大のECプラットフォームに出店できることにとても興奮している。コロナ以前にはミラノ、パリ、ニューヨークなどで買い物をしていた中国の消費者にとっても、楽しい買い物体験となるだろう」と述べた。
一方で、同氏はマーケティングなどの重要性も指摘。「アリババが運営する『Tモール』などのチャネルは、アマゾン(AMAZON)にグーグル(GOOGLE)とインスタグラム(Instagram)を組み合わせたような、巨大なプラットフォームだ。ただ出店しただけではトラフィック増は見込めないので、広告やマーケティングに投資する必要がある。当社としても、最初から大成功できるとは思っていない。トライアンドエラーを繰り返し、さまざまなことを学ばなくてはならないので、多くの人が想像するよりもゆるやかなペースで成長していくものと考えている」と説明した。なお、ファーフェッチは中国本土に約500人から成るチームを置いている。
ネヴェス会長兼CEOは、ECは今後も伸び続けるものの、小売業界の売り上げ全体の35%程度にとどまり、65%は実店舗によるものになると予測しているという。そうした店舗でのデジタル化を推し進めるべく、ファーフェッチは19年から「シャネル(CHANEL)」と協業し、「未来のブティック(Boutique of Tomorrow)」プロジェクトを行っている。これは販売員用と顧客用の2種類のアプリ、そして試着室に置かれた“コネクテッド・ミラー”を使用して顧客ごとのパーソナル接客を目指すというもので、パリのカンボン通りにある「シャネル」本店の近くに建つ新旗艦店などで導入されている。
同氏は、「当社のビジョンは、業界のオペレーティングシステム(OS)となること。テクノロジー部分を担うパートナーとなることで、ファッション業界の発展をサポートできると考えている。最も重要な問いかけは、『5~10年後、人々はどのようにしてラグジュアリーブランドで買い物をするだろう?』というもので、それ以外は些末なことに過ぎない」と話した。
中国市場での事業拡大に当たり、欧州のラグジュアリーコングロマリット2強と提携するというウルトラCを成し遂げたファーフェッチが、次に目を向けているのがビューティ市場だ。同社のステファニー・フェア(Stephanie Phair)最高顧客責任者は、「顧客は当社のプラットフォーム上で、ファッションからビューティまで、欲しい物を全てそろえられたら便利だと考えている。以前から検討していたが、隣接分野だからではなく本腰を入れて取り組みたい。ビューティでは最近AR(拡張現実)などの最新技術が取り入れられているが、当社はテック系のプラットフォーム企業であり、必要に応じて画期的なスタートアップなどとの提携もできる」と述べた。
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ラグジュアリーECのファーフェッチ(FARFETCH)の2020年12月通期決算は、商品取扱高(GMV)が前期比48.9%増の31億8701万ドル(約3473億円)、売上高は同63.9%増の16億7392万ドル(約1824億円)、調整後EBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前利益)は前期から7394万ドル(約80億円)改善して4743万ドル(約51億円)の赤字に、純損失は前期の3億7368万ドル(約407億円)の赤字から大幅に悪化して33億3307万ドル(約3633億円)となった。
20年10~12月期(第4四半期)で見ると、GMVは前年同期比42.8%増の10億5699万ドル(約1152億円)、売上高は同41.3%増の5億4010万ドル(約588億円)、調整後EBITDAは前年同期の1792万ドル(約19億円)の赤字から1037万ドル(約11億円)の黒字に、純損失は前年同期の1億1012万ドル(約120億円)の赤字からやはり大幅に悪化して22億8103万ドル(約2486億円)となった。20年7~9月期(第3四半期)の売上高が同71.3%増だったことを踏まえると、値引きを減らしたことなどによって成長率は鈍化しているものの、四半期ベースで調整後EBITDAが黒字になったのは今回が初めてだ。
なお、純損失が大きく膨らんでいる理由として、同社の株価が高騰していることが挙げられる。20年4月2日には6.84ドル(約745円)だったが、20年7~9月期(第3四半期)決算を発表した翌日の11月13日には45.67ドル(約4978円)を付けるなどしており、第4四半期には資金調達のために発行した転換社債の公正価格の変動などによる負債が18億9060万ドル(約2060億円)発生したことが影響している。
ジョゼ・ネヴェス(Jose Neves)会長兼最高経営責任者(CEO)は、「20年は当社のプラットフォームが試される年となったが、高度な機能性と運営力によってラグジュアリーECにおけるリーディングカンパニーとしての地位を確固たるものにできた。また戦略的なパートナーシップ契約を締結しており、ラグジュアリー業界のプラットフォームとしてさらに発展できるものと確信している」と語った。
この“戦略的パートナーシップ契約”とは、同社が中国最大手EC企業のアリババ(ALIBABA)、そして「カルティエ(CARTIER)」などを擁するコンパニー フィナンシエール リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT以下、リシュモン)と11月5日に締結した契約を指している。アリババとリシュモンはファーフェッチに3億ドル(約327億円)ずつ出資したほか、ファーフェッチが新たに設立した合弁会社ファーフェッチ・チャイナ(FARFETCH CHINA)に2億5000万ドル(約272億円)ずつ出資して、合計25%の株式を取得している。またこの協業とは別に、「グッチ(GUCCI)」などを擁するケリング(KERING)のフランソワ・アンリ・ピノー(Francois Henri Pinault)会長兼CEO一族のプライベートな投資会社アルテミス(ARTEMIS)は、ファーフェッチに対する既存の出資に加えて、新たに5000万ドル(約54億円)の出資をしている。
提携の一環として、ファーフェッチは3月1日、アリババが運営する高級品に特化したEC「ラグジュアリー・パビリオン(LUXURY PAVILION)」、同アウトレット専用プラットフォーム「ラグジュアリー ソーホー(LUXURY SOHO)」、同越境ECサイト「Tモールグローバル(TMALL GLOBAL)」に、ラグジュアリー専門のショッピングチャネルを開設した。これにより、ファーフェッチに出店するブランドはアリババが抱えるおよそ7億6000万のユーザーにリーチできるようになった。
ネヴェス会長兼CEOは、「『ファーフェッチ』では約3500のブランドを取り扱っているが、その95%は『Tモール』に出店しておらず、中国でECを展開していなかった。それが7億以上ものユーザーを抱える世界最大のECプラットフォームに出店できることにとても興奮している。コロナ以前にはミラノ、パリ、ニューヨークなどで買い物をしていた中国の消費者にとっても、楽しい買い物体験となるだろう」と述べた。
一方で、同氏はマーケティングなどの重要性も指摘。「アリババが運営する『Tモール』などのチャネルは、アマゾン(AMAZON)にグーグル(GOOGLE)とインスタグラム(Instagram)を組み合わせたような、巨大なプラットフォームだ。ただ出店しただけではトラフィック増は見込めないので、広告やマーケティングに投資する必要がある。当社としても、最初から大成功できるとは思っていない。トライアンドエラーを繰り返し、さまざまなことを学ばなくてはならないので、多くの人が想像するよりもゆるやかなペースで成長していくものと考えている」と説明した。なお、ファーフェッチは中国本土に約500人から成るチームを置いている。
ネヴェス会長兼CEOは、ECは今後も伸び続けるものの、小売業界の売り上げ全体の35%程度にとどまり、65%は実店舗によるものになると予測しているという。そうした店舗でのデジタル化を推し進めるべく、ファーフェッチは19年から「シャネル(CHANEL)」と協業し、「未来のブティック(Boutique of Tomorrow)」プロジェクトを行っている。これは販売員用と顧客用の2種類のアプリ、そして試着室に置かれた“コネクテッド・ミラー”を使用して顧客ごとのパーソナル接客を目指すというもので、パリのカンボン通りにある「シャネル」本店の近くに建つ新旗艦店などで導入されている。
同氏は、「当社のビジョンは、業界のオペレーティングシステム(OS)となること。テクノロジー部分を担うパートナーとなることで、ファッション業界の発展をサポートできると考えている。最も重要な問いかけは、『5~10年後、人々はどのようにしてラグジュアリーブランドで買い物をするだろう?』というもので、それ以外は些末なことに過ぎない」と話した。
中国市場での事業拡大に当たり、欧州のラグジュアリーコングロマリット2強と提携するというウルトラCを成し遂げたファーフェッチが、次に目を向けているのがビューティ市場だ。同社のステファニー・フェア(Stephanie Phair)最高顧客責任者は、「顧客は当社のプラットフォーム上で、ファッションからビューティまで、欲しい物を全てそろえられたら便利だと考えている。以前から検討していたが、隣接分野だからではなく本腰を入れて取り組みたい。ビューティでは最近AR(拡張現実)などの最新技術が取り入れられているが、当社はテック系のプラットフォーム企業であり、必要に応じて画期的なスタートアップなどとの提携もできる」と述べた。
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中古衣料ECの米スレッドアップ(THREDUP)は26日、ニューヨークのナスダック・グローバル・セレクト・マーケット(NASDAQ Global Select Market)に新規上場した。14ドル(約1500円)で公開し、終値は約1.5倍の20ドル(約2100円)。これにより、スレッドアップの時価総額は18億ドル(約1900億円)となった。
スレッドアップは2009年に創業。ファッション産業による環境負荷の軽減を目標に、中古品売買の手間とリスクを効率化したオンライン転売システムを持つ。自社サイトでは3万5000ものブランドを取りそろえ、最大90%オフの価格で販売。パッケージにもこだわり、手元に商品が届いた時の喜びが新品同様となるよう気を配ったサービスを提供している。米百貨店のメイシーズ(MACY'S)やJ.C.ペニー(J.C.PENNY)とパートナーシップを結び、売り手と買い手の橋渡し役を通して循環型ファッションの定着を目指す。
ジェームス・ラインハルト(James Reinhart)最高経営責任者兼共同創業者は、「新品を売ることが主流のファッション業界に新しいカテゴリーを構築するためには多大な時間を要する。われわれはこの10年間、消費者の行動に変化を呼びかけ、どのように業界を革新できるかを理解してもらうことに重きをおいた。これからの10年、新品の商品は長く使われることを前提に、より品質と価格の高いものが増えると考えている。そうしたビジネスによって中古品も増えるだろう。何か変化を起こすためには、マインドのシフトは必須だ。目先のことに対処するだけでなく業界の全体の傾向を抑え、消費者と市場に新しい提案を続けたい」と語った。
パトリシア・ナカシュ(Patricia Nakache)会長は、「創業以来、1億点を超える中古衣料品を扱ってきた。21年現在550万点を抱えているが、年末までに650万に達する見込み。1日当たり10万点を超える処理能力も今後さらに拡大するだろう。買い手から売り手、RaaS(販売ノウハウとIT技術を掛け合わせたサービス)パートナーにサービスを提供すべく、急速に能力を高めている。スレッドアップはお客さま優先でビジネスを展開している分、短期的な成長はむずかしい。しかし、長期的影響を与えることに期待している」と述べた。
近年2次流通(リセール)の分野への関心は、サステナビリティの観点からZ世代を中心に高まっている。グローバルデータ・マーケット・サーベイ(GlobalData Market Survey)は、同分野の市場価値は19年の70億ドル(約7600億円)から、24年には360億ドル(約3兆9400億円)に達すると予想する。スレッドアップのほかにも、ラグジュアリーブランドの中古品を扱う会員制ECのザ・リアルリアル(THE REALREAL)やフリマアプリのポッシュマーク(POSHMARK)などが上場している。スレッドアップの直近の年間売り上げは前期比14%増の1億8600万ドル(約200億円)で純損失は4700万ドル(約52億円)、アクティブユーザーは124万だった。
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「WWDジャパン ネクストリーダー2021」でアドバイザーを務めるパルコの泉水隆常務執行役員は、2019年にオープンした新生・渋谷パルコをファッション、アート&カルチャー、エンターテインメント、フード、テクノロジーを文字通りミックスした構成にするなど、従来の枠組みにとらわれない斬新なアイデアを形にした人物だ。直近では心斎橋パルコも陣頭指揮した。先を見据えるその千里眼で、次世代のネクストリーダーに必要な資質を語った。
WWD:ネクストリーダーの資質とは?
泉水隆パルコ常務執行役員(以下、泉水):大きくは5つある。①インターナショナル、②アート・カルチャー思考、③コミュニケーション能力、④SDGs、⑤ITリテラシー。月並だけど、この5つを挙げさせていただく。
WWD:インターナショナルとは、海外で勝負するということか?
泉水:世界に打って出ることが必ず必要だ。例えば韓国をみると、ファッションマーケットは日本の半分以下。韓国国内だけではビジネスが成立しないから、デザイナーらは当たり前にECを立ち上げ海外でも販売しているし、上海の展示会にも出展している。K-ポップを見ても良く分かる。アジアのみならず欧米までを見据えた戦略で、BTSなんかはビルボードで1位を獲得している。日本はガラパゴス。日本国内だけでビジネスが成立してしまうから、コスモポリタン発想、国際的視野が弱い……。今はコロナ禍で海外へ行き来はできないけど、収束すればインターナショナルといったキーワードは出てくる。世界発想、コスモポリタン発想は必ず持っていないと。だから語学力はマストだと思う。
WWD:2つ目のアート・カルチャー思考は?
泉水:ネクストリーダーになりうる30代のデザイナーらと話しているとアートへの造詣が深いように思う。『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』の著者である山口周氏に当社の社内研修に登壇してもらい、マーケティングの予定調和ではなく感性に磨きをかけて勝負するアート経営が重要と言われ感銘を受けた。新生・渋谷パルコのプランニングにもつながっている。「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」と村上隆など、業界としても以前からラグジュアリーとストリートアートの融合が行われているが、つまりファッションだけで勝負するのではなく、アート・カルチャーの付加価値があるかどうか。また、コロナを経て、よりアート・カルチャーへの希求が高まっているように思う。アート・カルチャー思考的なものは持っていた方が良いと思う。
WWD:3つ目のコミュニケーション能力は?
泉水:リーダーというのは部下をリードするのは当然だけど、次世代リーダーは、体制を打破する、既存勢力を突破する力を持っていることも重要だろう。それには、体制の人、目上の人をたらし込む“人たらし力”が必要だと思う。年を経てそういうのが分かってきた。伸びる人にお会いすると、いつもたらし込まれてしまう(笑)。リーダーの資質なんじゃないかな。
WWD:4つ目のSDGsは時代として重要なファクターだ。ファッション・ビューティのネクストリーダーが考えなければいけないSDGsとは?
泉水:持続可能な世界を実現させるためのSDGsはとても重要で、デザイナーを含めたファッション、ビューティ業界人も社会意識を持つべきだ。コロナ前にもリアルファーの使用廃止などにH&Mやケリング、ユニクロなどが取り組んでいたけど、コロナが収束すれば、よりサステナビリティに寄り添っていく事になるだろう。日本環境設計さんの再生素材を使ったブランド開発や、クルックさんと伊藤忠さんが行っているオーガニックコットンプロジャクト、山縣良和デザイナーの「ここのがっこう」など、環境に優しいとか、LGBTQとか、これからはマストになってくるだろう。
WWD:5つ目のITリテラシーとは?
泉水:言わずもがなだが、広告や生産などのビジネスの様々な場面でITを使うというのは自然な流れ。ITリテラシーは、ネクストリーダーにとって当たり前に必要だ。
WWD:次世代リーダーとして注目している世代はあるか?
泉水:注目しているのはZ世代が個性的でめちゃくちゃ面白い。例えば、1995年生まれの辻愛沙子さんは、日本生命と組んでワンコイン診療を実施したり社会意識が圧倒的に強い。03年生まれのグレタ・トゥンベリさんもそうだ。政治にも物申す世代だ。また、音楽の業界では、ユーチューブやTikTokが台頭したことも影響していると思うけど、既成の枠に囚われない新しい音楽を作る若者が出てきている。福岡出身の女の子だけど、メイク、ファッションをセルフプロデュースで英語で歌っている子や、スマホ1個でラップを作っている男の子とか。大流行している「うっせいわ」は2002年生まれの女の子の歌だ。そういうのを聞いていて、音楽業界で起こっていることが、ファッション業界でも起きてこないかなと思う。もしかしたらすでに起きているかもしれないけど、大人のわれわれはキャッチできていないだけかもしれない……。
WWD:Z世代を理解し、体制側の人々を“たらしこめる”人がネクストリーダーになれるのか?
泉水:声を上げるZ世代は影響力が大きいと思うけど、ただ洋服は買わないし限られた消費しかしない世代。この子たちをターゲットに、どんな商売をしていくのかという課題がある。別件だが、新しいビジネスとして、ある企業家の方にお会いした。アパレルから余剰在庫を買い取って、メルカリ等で販売する一般人とマッチングするプラットフォーム。個人プレーヤーが商売相手だ。ブランドとしても2次流通だけど、個人が値付けするから価格が下がっても平気で、そこで売れることでブランド価値が上がるから良しとしている。メルカリがなかったら存在しなかった商売形態でとても面白い。
WWD:ユーチューバーも、アパレルから在庫を買い取って自分のユーチューブで売っている。そんなネクストリーダーが台頭してきているが、泉水さんがネクストリーダーだったころ、30代は何を考えていたか?
泉水:ちょうど課長だったころだ。30代は何も考えずにがむしゃらに仕事をしていたと思う。90年代になってフレンチカジュアルブームで渋谷パルコパート3ではそういった服を集めて超売れた。一方でライバルの渋谷109はフレンチカジュアルファッションは取り扱わずキツそうだった。その中で「ラブボート(LOVE BOAT)」などが出現し、渋谷ギャルカルチャーを創出して人気を集め黄金期を築いた。その時にはわれわれが手がけていたフレンチカジュアルは低迷していった。ファッションには流れがあるんだと身を持って分かったし、流れを掴まないといけない、掴むためにはアンテナを張ってないといけないと思った。
WWD:現在のコロナ禍でのファッションの流れは?
泉水:コロナ禍でも売れているのはラグジュアリーだ。前年を超えて好調の「ロエベ(LOEWE)」や「エルメス(HERMES)」などから思うのが、クラフトワークに造形が深かったり、アート思考が強かったりすることだ。ファッションだけの力では売れなくて、アートの文脈があるから売れている。そういう流れなんだろうなと思う。
WWD:パルコに導入するブランドに基準はあるのか?目を引くブランドとは?
泉水:具体的には言えないが、モノも見るが、人も見る。昔、他のファッションビルの名物幹部が導入したブランドの有名な話だが、商品を見たスタッフさんたちは導入に反対したが、「モノじゃなく人を見ろ」と言って人物にフォーカスしてブランド導入し、一大人気ブランドになった。モノも人が作っているということ。私自身は、影響されるのが嫌で競合施設の視察はしないけど、普段からモノ・服を見るのと同時に来店している人を見ている。イベントでもどういった人が集まっているか、それを見ている。
WWD:今、パルコがやるべきことは?
泉水:それでいうと人材育成、教育をやってこなかったことを反省している。言い訳できるとすれば、われわれの世代は先輩の背中を見て覚えていた。だからスタッフさんは教えずとも見て覚えてくれていると思っていた。でも実際は、ゆとり教育世代とかは覚えてくれないスタッフが多かった。「教える」という意識を持って教育することが大事で、オンザジョブトレーニングの重要性を痛感している。現在、18店舗あるパルコはそれぞれに違う戦略で動いていて、マニュアルがない。だからこそ「こうするんだよ」と個々に教えていく必要がある。
WWD:今後の方針は?
泉水:コロナの流行によりさまざまなことが停滞してしまった。まだ終息したわけではなくリスクはあるが、ワクチン接種も始まったし、人に会っていきたい。人に会いコミュニケーションすることが非常に大切で、我々の生命線だということを痛感したので。
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「ニューバランス(NEW BALANCE)」は、“はたらく大人のデイリーウエア”がコンセプトの“ザ シティ(THE CITY)”コレクションの新作を発売した。はっ水性と伸縮性に優れたジャケット2型(1万5180円、1万1880円)をはじめ、ストレート・スキニー・スリムテーパード・ワイドテーパードの4つのシルエットから選べるパンツ(9790円)、同ブランドのシューズワッペンが胸元に付くポロシャツ(6490円)、無地とボーダー柄のTシャツ(6490円)などを用意する。「ニューバランス」公式オンラインストアと全国のスポーツデポ、アルペンなどで扱う。
発売に合わせて、同コレクションを通してアクティブに働く生活を提案する“ワークティブ”キャンペーンがスタートした。メディア向け発表会にはお笑い芸人のシソンヌが登壇。実際に“ザ シティ”を着用して1週間生活した2人が、性能の良さと“ワークティブ”な日々を振り返った。長谷川忍は「スムーズに動けるので、快適に通勤できます。いつもならタクシー移動しちゃう場面でも、歩いたり電車に乗ったりして移動するようになりました。適度な運動も増えて、調子が良くなった気がしますね」と真面目にコメント。一方じろうは「“ズ シテイ”……、いや“ザ シティ”ですね。青森が長いもんで、すみません」と笑いを誘いながら、「僕は腰とケツがめちゃくちゃ痛くて、毎日ストレッチが欠かせません。これはすごくよく伸びるので、激しめのストレッチも全く問題なかったです」と回答した。さらにバイクが趣味のじろうは「このままバイクにまたがって、街を走りたい。そしてきれいなお姉さんの目の前に止まって、『ザ シティ』と呟きたい」と話すと、長谷川が「それお姉さんにもニューバランスさんにも失礼だから絶対にやめて!」と突っ込んで会場を盛り上げた。
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「アディクション」は、2021年夏コレクション“ザ アンポリッシュ ジェム(THE UNPOLISH GEM)”を 5月21日に数量限定発売する。着想原は、磨かれ抜かれた宝石と変わらない美しさを秘めている“磨かれる前の「原石」”。パールやルビー、ペリドットといったサマーシーズンの誕生石を由来としたカラーコレクションで、これらの“原石”に込められたエネルギーを持ちあわせ、つける人の個性を引き立てる。
注目は多色の顆粒が混ざり合い、塗布するごとに新たな表情が生まれる「ザ アイシャドウ アンポリッシュ ジェム」(限定5色、各2750円)と「ザ ブラッシュ アンポリッシュ ジェム」(限定2色、各3630円)。3色の組み合わせとマットと微細なパールのテクスチャーでやわらかなきらめきを与える。
そのほか、「ザ アイシャドウ クリーム」(限定6色、各2200円)や「ザ ネイルポリッシュ L」(限定10色、各1980円)、「ザ リップスティック エクストレム シャイン」(限定3色、各4070円)、「リップ オイル プランパー」(限定2色、各2300円)をラインアップする。
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女性のウエルネス課題の解決や支援事業を行うフェルマータ(fermata)は「フェルマータ吸水ショーツ寄付 支援募金」を実施し、全国の35医療機関に合計2300枚の吸水ショーツを寄付した。同プロジェクトは、新型コロナウイルスの感染拡大が一段と深刻化する中、献身的に従事する医療従事者のためにフェムテックを通じて支援したいという思いから始まったもの。
同社のプロジェクトに対し国内外のフェムテックに関心を寄せる企業や個人から支援が集まり、予想を上回る562万5000円の支援金額が集まった。それら元に「ベア(BE-A)」「イヴ(EVE)」「ガールズ リープ(GAIRLS LEAP)」「ムーンパンツ(MOON PANTS)」「オルタ ナチュラル(OLTER NATURAL)」「ピリオド(PERIOD.)」の6ブランドが吸水ショーツを提供した。
フェルマータは現場の状況やさらなる負担軽減のため、今後もさまざまな選択肢を通じて継続的に医療従事者を支援していくという。
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バッグブランド「ブリーフィング(BRIEFING)」や「ファーロ(FARO)」を手掛けるユニオンゲートグループ(東京都、中川有司社長)は、ユナイテッドアローズの子会社で「フェリージ(FELISI)」や「ハイド アンド ジャック(HIDE & JACK)」を展開するフィーゴ(東京都、赤間直樹社長)の発行済み株式を100%取得する。株式の譲渡実行日は3月31日の予定で、取得金額は非公表。
中川社長は「ブランドと共に、フィーゴの全従業員の雇用も継承する。イタリア発祥のブランドがポートフォリオに加わることで当社の多様化も促進され、MADE IN USAを旗印に掲げる『ブリーフィング』と日本製中心の『ファーロ』との間でバランスも図れるだろう。これを機に日本はもとより、今年1月に現地法人ブリーフィングUSAを設立したアメリカ、今夏にブリーフィング台湾を設立予定のアジアでビジネスを拡大していきたい」と話す。
「フェリージ」は1973年、アンナ・リザ・フェローニ(Anna Lisa Felloni)がイタリア北部の都市フェラーラで創業したバッグブランド。現在もフェラーラの工房で、ほぼ全ての商品がハンドメードされる。「ハイド アンド ジャック」は2014年、イタリア・ヴェネト州でアルベルト・フランチェスキ(Alberto Franceschi)とニコラ・フランチェスキ(Nicola Franceschi)の兄弟が創業したシューズブランド。
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ユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS、以下UA)がオウンドメディアを強化している。2015年にCSRの取り組みを発信するため「ヒトとモノとウツワ」を立ち上げ、20年10月にはメンズの「アイディアズ(IDEAS)」を、21年2月にはビューティ&ユース ユナイテッドアローズ(BEAUTY & YOUTH UNITED ARROWS)の「ピープル(PEOPLE)」を開設。「アイディアズ」はECとは連動させているものの、主に食やアート、旅などの知識を紹介するコンテンツを充実させている。まずは月間UU5万を目指し、将来的には10万に成長させる計画だ。各社がEC売上高や販売比率の強化を掲げる中で、“売るだけではない”メディアに挑む理由とは。UAの松本真哉クリエイティブディレクターと、「アイディアズ」「ピープル」のコンテンツを統括する制作会社コンタクト(kontakt)の川島拓人クリエイティブディレクターに聞いた。
WWDジャパン(以下、WWD):メンズに特化したオウンドメディアとして「アイディアズ」を立ち上げた理由は?
松本真哉UAクリエイティブディレクター(以下、松本):現在UAのメンズの方向性を変えていこうとしており、新しい男性像を表現するために立ち上げました。われわれはスーツ屋というイメージが強い。でもこれからはウンチクで服を選ぶのではなく、ライフスタイルに合わせて服を選び、生活感が香るイメージに変えていきたい。その男性像を表現するために「アイディアズ」を立ち上げました。今までもECサイトはありましたが、買い場でのコミュニケーションしかなかったので。
川島拓人コンタクト クリエイティブディレクター(以下、川島):最初はオウンドメディアを作りたいという依頼ではなく、UAの新しい男性像をもっと顧客に伝えたいと相談を受けました。話し合いを続けていく中で、オウンドメディアを作ろうということになったんです。メンズの文脈だと、どうしてもモノ作りや商品の細部の紹介になりがちなので、商品の向こう側にある生活感を伝えていきたいんです。
WWD:UAの新しい男性像とは、どんなイメージ?
松本:簡単に言うと、ファッションが一番前に来る人ではありません。これまではまずファッションから組み立てていくのが当たり前でしたが、これからは食やアートなどのクリエイティブな趣味も並列に並んでいる男性が理想です。かといって何にでも詳しい文化人ではなく、日々のアイデアを軽快に楽しんでいる人というイメージでしょうか。
川島:「アイディアズ」というタイトルにしたのも、情報ではなく知識を提案するメディアにしたかったからです。松浦弥太郎さんと打ち合わせをしているときに「おいしいただ肉を食べに行くだけではなく、肉を食べながらシェフと話して、どうすれば自宅でもおいしいお肉を焼けるのかという知識を得るためにお金を払うのが今の時代観」という話を聞いて、その通りだなと。だから「アイディアズ」でも、サラダを食べるときにこういう服を着ていたらパジャマよりおいしく感じませんか?という知識を共有していきたいんです。
WWD:ECでいかに服を売っていくかで各社が試行錯誤する中、珍しいアプローチでは?
川島:最終的には商品情報にリンクはしているのですが、これまで“ファッション”のイメージが強かったUAがこういう試みをしているのが新しいと思うんです。今のメディアはスタイルサンプルを提案して、これが正解ですという情報を発信するところがほとんど。でも僕たちはもっと自分たち考えることができる。特にUAの顧客は社会性もあって品質も理解している方々なので、正解ではなく知識を提供できたら、さらに人生が楽しくなるのではという思いも込めています。このサラダのときはこのスエットが合う、みたいに多少強引でも(笑)、あのリンクのさせ方が「アイディアズ」のキーポイントなんです。
松本:服がメインではないですが、最初は服も含めたコンテンツを想定していました。でも服以外の方向にもどんどん興味が向いていき、これからもさらにあらゆるジャンルに拡張していくかもしれません。ただ、決して「アイディアズ」で服が売れなくてもいいと思っているわけではないんです。今は服を売るためにファッションだけやっていてもダメなので、中長期的に見て先手を打っているつもりです。将来的にはビジネスとして成立するメディアになると考えています。
WWD:サイトの開設以降、反響は?
松本:「サラダの記事見たよ」とか「クリスマスケーキの記事良かった」という周囲からの反響とともに、商品も少しずつ売れています。こういう購買体験をもっと増やしていくのが理想です。3月にはファッションに特化したコンテンツも公開しましたが、あくまで良質なアイデアの延長線上にあるファッションという軸はブラしたくないですね。
川島:記事への反応を見て、UAに来る人たちが何に興味を持っているのかを情報収拾しているところです。サラダの記事の反応がよければ、次はサラダに関わる何かをやろうと徐々にブラッシュアップしていきたいです。もちろん新規の方々に届けたい気持ちありますが、まずは現在の顧客の興味関心を探っています。
WWD:今後計画している施策は?
松本:われわれの強みであるフィジカルの場を生かして、店頭でのイベントも開きたいと考えています。そこには服だけではなく、食材や別注のお酒が並ぶライフスタイルに関するもの。ファッション以外の商材を紹介するのはUAでは珍しいので、そういう場としても活用していきたいです。そのためには、まず「アイディアズ」という名前をまずアイコン化していくことからですね。
川島:いちオウンドメディアで終わらせるつもりは全然ありません。フィジカルのイベントだったり、企業との取り組みだったり、本当のメディアのような機能を持たせることだってできます。別注商品を作ってレーベルのような役割も担える。顧客=読者だと考えると、これほど恵まれた条件って実はあまりないと思うんです。
松本:理想は、UAというフィルターなしでも読者が見てくれるメディアにしたいです。フッターを見て、「実はUAがやっていたんだ」と気づかれるぐらいになればいいですね。結果的にはブランド力のアピールにもなりますから。目標のUU数はありますけど、このメディアを好きになってくれて、共感してくれた人に合わせてどんどん進化させていきたいです。新規顧客の開拓にもきっとつながっていくはずですから。
川島:これから認知度を高めていくためのメール配信やSNSなどを考えないといけないのですが、複数のあるメディアの1つではなく、「アイディアズ」流のやり方でムードがしっかり伝わるように拡散したいですね。それとコンテンツ一つ一つも、ずっと読み続けてもらえるように大事にしていきたいんです。ビジュアルやテキストはもちろん、いつ記事を見ても商品が買えるように関連商品を小まめに入れ替えるなど、細かな親切さにはこだわり続けていきたいです。
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日本のフラッシュセール最大手企業のラベルヴィー(LA BELLE VIE)が注目を集めている。同社は「グラッド(GLADD)」「ギルト(GILT)」という2大フラッシュセールサイトを擁し、サービス開始の2009年以来、「会員限定」「短期集中販売」「在庫運用」という機能を磨き続けてきた。コロナ禍がファッション産業にも大きな影響を与える中、こうした機能が評価され、ここに来て再び同社の存在がクローズアップ。独自に開発したオンラインファミリーセールサービス「ホワイトレーベル」も、ハイレベルなセキュリティや工数の削減などが評価され、急速に導入企業が増えている。
名実共に日本ナンバーワンの
フラッシュセール企業
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「グラッド」の会員数は約300万人、「ギルト」が同270万人。共に日本でのサービス開始は2009年で、ブランド価値を維持しながら短期間で売り上げるノウハウを蓄積している。18年9月に本社機能、11月に物流拠点、そして12月末に法人を統一。名実共に日本ナンバーワンのフラッシュセールサイトになった。
カテゴリーの幅広い「グラッド」、ラグジュアリーに強い「ギルト」の両サイトを有しているため、高級ブランドや幅広いターゲットから人気を集めるブランドぞろえ、取り扱いアイテムもアパレル、アクセサリー、家具・インテリア、食品、日用雑貨、旅行まで幅広い。販売したいブランド側にとってはブランドやアイテムによって、両サイトを使い分けることができる。
委託から在庫連携、
買い取りまで
取引形態はいろいろ
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「グラッド」「ギルト」ともにブランドとの取引形態はバリエーションが広がっている。ブランド側の要望に応じて、期間を限定して販売委託する「販売委託」、ECのシステム上で連携する「在庫連携」、すぐに現金化できる「買い取り」など、取引形態はさまざまだ。ブランド側は、在庫を自分たちの状況で決められる。
会員制フラッシュセールがルーツではあるが、現在はセミクローズド形式だけでなく、短期間でより効率的に販売するための、さまざまなノウハウを蓄積。ブランドや商品カテゴリー、在庫のシーズン性など、アイテムの特性に応じて多角的にアプローチでき、ベストなソリューションを提案している。
ファミセをオンライン化する
「ホワイトレーベル」で
手間と工数を激減、
売り上げは倍増
ラベルヴィーのファミリーセールに特化したサービス「ホワイトレーベル」が伸びている。フラッシュセールで培ってきた「会員制」「期間限定」「在庫運用」といったノウハウをベースに、ハイレベルなセキュリティーや個人情報の取り扱いにも対応する同サービスは、コロナ禍でリアルイベントが難しくなる中で、外資系の有力ブランドの導入も相次ぎ、急速に広がっている。現在は外資系ブランドや国内の大手セレクトショップなど30社が導入している。導入拡大の背景を香取純一ラベルヴィー共同CEOは「サービス自体は5年前から展開してきたが、昨年3月以降、問い合わせが急増している。ファミリーセールはこれまで実は多くの手間と工数、人員を必要としていたが、『ホワイトレーベル』を使えばかなり削減できる一方、ほとんどのケースで売り上げは1.5〜2倍に増えている」と語る。
「ホワイトレーベル」の最大のポイントは、手間と工数の圧倒的な削減だ(図参照)。会場の手配などを含めると最大で2カ月前から準備していたファミリーセールは、最短でわずか2〜3週間まで準備期間を短縮できる。渡辺サブリナ=ラベルヴィー共同CEOは「ブランドが年に数回だけのファミリーセールの運用を改善するには限界がある。とはいえハイレベルなセキュリティと個人情報の取り扱いや、ベストなタイミングでの告知や登録、販売面の細かな気配りなど求められる機能やサービスに関しては、かなりのクオリティーとノウハウが必要。『ホワイトレーベル』には在庫運用のプロフェッショナルとして培ってきた多くのノウハウが凝縮されている」という。
ハイレベルなセキュリティや
個人情報の取り扱いにも対応
導入企業の多くがサービスを継続して利用しており、「ほぼ全てのケースで購入者数と購入単価のアップ率は際立って高くなっている。一つ強調しておきたいのは、『ホワイトレーベル』の導入で、これまでブランドがファミリーセールを自社で開催する際にコストとして可視化しづらかった運営関係者の人件費や手間を削減でき、在庫をより効率的に運用できるという点。経営側のメリットも大きい」(渡辺共同CEO)。また、「当社が最重要視しているのは、効率的な在庫運用をすることで、ファッション産業のサステナビリティに貢献すること。在庫のライフサイクル全体の効率化は、大量生産・大量廃棄が大きな課題となる中で、ブランドが成長し続けるためにも重要な解決策の一つ。ファッション産業に精通した人員を多く抱える当社だからこそ提案できるブランディングの維持・向上と効率的な在庫運用が、業界全体の課題のソリューションになると実感している」(香取共同CEO)。
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「サブレーションズ(SUBLATIONS)」が2021年春夏コレクションを発表した。
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「サブレーションズ(SUBLATIONS)」が2021年春夏コレクションを発表した。
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「WWDジャパン」は4月5日号の「新入社員のための基礎知識AtoZ」特集の発売に合わせ、25歳以下を対象とした期間限定の購読キャンペーン「U25応援キャンペーン」を実施します。ファッションとビューティ業界の専門紙である「WWDジャパン」は、業界に挑む若き人々を応援し、共に業界の未来を描いていきたいと考えています。今回のキャンペーンは、「WWDジャパン」紙版または電子版の年間定期購読料が通常の3万3000円から、50%引きの1万6500円になる特別キャンペーンです。実施期間は、3月29日~5月31日。なお4月19日12時までの申込みで、20日開催の「WWDジャパン」主催トレンド&ビジネスセミナー「NEXT VISION 2021-22FW」に無料ご招待いたします。新入社員や若手社員への活用をご希望の法人の方は問い合わせフォームよりお問い合わせください。
未曾有の事態による厳しい時期を経て、今世界はこれまでにないスピードで日々変化しています。そんな中、「“好き”を仕事にしたい」との熱意や「業界を変えたい」と秘めた思いを抱き、ファッション&ビューティ業界の世界に飛び込んだU25のみなさんは業界の今と未来を担うエースです。「今業界に必要な力は何なのか」「ワタシにできることは何なのか」の答えにつながるヒントを「WWDジャパン」と考えませんか?
地球環境を考え今あるものを未来に繋げる"サステナビリティ"という考え方や、コロナ禍でさらに革新する“DC(デジタルトランスフォーメーション)”など、私たちの世界は日々新しい技術や考え方が生まれています。「WWDジャパン」は国内外の最新情報をもとに、業界を変える技術や考え方、アイデアを先導するリーダーたちに取材。最新の国内外ファッション・ビューティトレンドや大手・注目企業の社長インタビュー、販売接客に生かせるキーワードなど役立つ情報満載です。毎月第4月曜日にはビューティ&ヘア業界に特化し、「WWDビューティ」を付録として発行。業界のプロや有識者に徹底取材し、新しい発見を創造する独自の特集もお届けします。
「WWDジャパン」の記者は本紙とウェブと担当しています。その日入ってきたスクープはウェブですぐに報道。紙面ではそのニュースが起きた理由や業界への影響など裏側まで取材し、独自の調査やデータ分析に基づき、正確な情報をわかりやすくお届けします。さらに、日本だけでなく世界に広がる取材ネットワークを強みに、国内外の"いま知っておくべき"ニュースを独自に解説。本紙では、専門性に富んだ記者たちがウェブ検索ではたどり着くことのできない“ニュースの先”を追いかけ、徹底取材した特集やトピックスを一目で分かりやすく紹介しているので、ウェブニュースよりも理解も知識も深まります。
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トレンド&ビジネスセミナー「NEXT VISION」は、ファッション&ビューティ業界の最新トレンドを国内マーケットを見据えてレポート。そして時代と共に生まれる新たなビジネストレンドを独自の視点から切り取り解説します。4月19日(月)午後12時までの「U25応援キャンペーン」お申込み完了で、もれなく今季「NEXT VISION 2021-22FW」のAコースまたはBコースのいずれか1コースに無料ご招待します。セミナーの詳細は下記特設サイトをご確認ください。
トレンド&ビジネスセミナー「NEXT VISION 2021-22FW」特設サイトはこちら
■「U25応援キャンペーン」概要
対象:25歳以下の全ての方
申込期間:3月29日~5月31日
内容:「WWDジャパン」年間定期購読 紙版または電子版
※4月19日(月)午後12時までの申込み(入金)完了で「NEXT VISION 2021-22FW」AコースまたはBコースのいずれか1コースに無料ご招待
価格:特別価格1万6500円(通常価格3万3000円)/1購読
※複数部ご希望の法人の方は、問い合わせフォームよりお問い合わせください
注意事項:
※本キャンペーン価格での購読は最大2年間となります
※本キャンペーンは申込み時点で25歳以下である方が対象になります
※お手続きには「WWDJAPAN.com」の会員登録が必要です
※申込みには、学校名または社名の入力が必要です
※お支払い方法はクレジットカード決済または銀行・郵貯振込になります
※4月19日(月)午後12時の時点で入金が完了していない場合は、「NEXT VISION 2021-22FW」への無料招待は対象外となります。ご了承ください
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「WWDジャパン」は4月5日号の「新入社員のための基礎知識AtoZ」特集の発売に合わせ、25歳以下を対象とした期間限定の購読キャンペーン「U25応援キャンペーン」を実施します。ファッションとビューティ業界の専門紙である「WWDジャパン」は、業界に挑む若き人々を応援し、共に業界の未来を描いていきたいと考えています。今回のキャンペーンは、「WWDジャパン」紙版または電子版の年間定期購読料が通常の3万3000円から、50%引きの1万6500円になる特別キャンペーンです。実施期間は、3月29日~5月31日。なお4月19日12時までの申込みで、20日開催の「WWDジャパン」主催トレンド&ビジネスセミナー「NEXT VISION 2021-22FW」に無料ご招待いたします。新入社員や若手社員への活用をご希望の法人の方は問い合わせフォームよりお問い合わせください。
未曾有の事態による厳しい時期を経て、今世界はこれまでにないスピードで日々変化しています。そんな中、「“好き”を仕事にしたい」との熱意や「業界を変えたい」と秘めた思いを抱き、ファッション&ビューティ業界の世界に飛び込んだU25のみなさんは業界の今と未来を担うエースです。「今業界に必要な力は何なのか」「ワタシにできることは何なのか」の答えにつながるヒントを「WWDジャパン」と考えませんか?
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「スピンズ(SPINNS)」は原宿のショップ「パーク(PARK)」、カルチャーメディア「マッシュルーム(MASHROOM)」との共同企画“ミーティング(MEETING)” をスタートした。
受注販売やリサイクルで製造ロスと在庫を減らし、よりサステナブルなアパレル販売に取り組む企画だ。ファンコミュニティーを持つアイドル、モデル、インフルエンサーを起用し、受注販売を実現する。
第1弾はアイドルグループAppare!とコラボレーション。各メンバーが書いたオリジナルのイラストをグッズ化し、3月27日に受注を開始した。スエット(1万5000円)とTシャツ(4000円)、マスク(2000円)を販売。スエットはメンバー本人が手刷りを行い、その姿をユーチューブで配信する。
「パーク」はファッションとアニメやマンガの“オタク”カルチャーをテーマにしたショップ。「マッシュルーム」は次世代のインフルエンサーを通し東京のカルチャーやファッションを発信するメディアだ。
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「シアタープロダクツ」はこのほど、京都・亀岡市と連携し、パラグライダーの生地をアップサイクルしてバッグを作る新たなファッション事業「ホズバッグ(HOZUBAG)」を立ち上げた。2019年に亀岡市の駅前で、廃棄されるパラグライダーの生地をつなぎ合わせた巨大なバッグをクレーンで吊るすパフォーマンスを行って以来、つながりを深めている。このパフォーマンスは、SDGsに取り組む“SDGs未来都市”の認定を受けた亀岡で環境先進都市としての多様な取り組みが始まることを周知する目的で行われた。クリエーションの力で長期的な課題解決を目指す武内昭「シアタープロダクツ」デザイナーに話を聞いた。
WWD:亀岡市と取り組むことになった経緯は?
武内昭デザイナー(以下、武内):亀岡市が、「かめおかプラスチックごみゼロ宣言」で2030年までに使い捨てプラスチックごみをなくすことを目指し始めたのがきっかけでした。行政は市民の環境意識を高め、取り組みを広めるための文化芸術を考え、「かめおか霧の芸術祭」でイベントを開いてくれないかと声がかかりました。そこで、廃棄される予定だったパラグライダーの布をエコバッグに生まれ変わらせる「フライバッグ(FLY BAG)」プロジェクトを立ち上げました。夏に10mを超える巨大なパッチワークのバッグを亀岡市の駅前にクレーンで吊り上げるパフォーマンスを行い、冬の芸術祭では市民の皆さんとそれを一緒に解体してエコバッグを作りました。WWD:市民からはどんな反応が?
武内:想像を超える反響で、幅広い年齢層の方に参加していただきました。イベントの成功に背中を押され、一度きりではなく本質的な問題解決のために事業化を目指したプロジェクトを提案し、誕生したのが「ホズバッグ」です。
WWD:販売後の反響は?武内:最初はパリで展示会を開催しました。「かめおかプラスチックごみゼロ宣言」の「私たちにできる身近な取り組みを国内外の他都市とも連携し、湧き上がるような大きな流れを巻き起こしていかなければ」という一文に共感し、「ホズバッグ」で実践したいと思ったんです。すると、パリの名門ギャラリー「イヴォン・ランベール(YVON LAMBERT)」の方が気に入ってくださり、会期中に全て買い取ってくれました。亀岡生まれのブランドが、パリで販売を開始という状況にとてもワクワクし、「ホズバッグ」の可能性を感じました。商品は1カ月で完売しました。国内では20年から販売し、現在生産が追い付かないような状況です。
WWD:「ホズバッグ」の何が共感を呼んだ?
武内:まずファッションとしての価値が一番でしょう。そこから興味を持って、商品に触れ、背景を知ることでさらに価値を感じられる構造が上手く機能したと思います。今後は亀岡市内に工場を作り、独立したブランドとして展開します。
武内:残布で製品を作ったり、既存のプリント版を再利用したりといった、資源を無駄にしないデザインは当初から自然と実践していました。サステナビリティを強く意識するようになったのは、2017年頃に日本環境設計の岩元美智彦会長にお会いして以来です。
WWD:同社の「ブリング(BRING)」プロジェクトは古着をリサイクルして新たな製品を作る循環型の仕組みを確立した。
武内:石油などの地下資源に頼らない未来を目指せることに感銘を受け、以来「ブリング」のディレクションを担当しています。ニューヨーク・ファッション・ウィークで発表したリサイクルできるドレスは同社との取り組みで実現したものです。その後、バンダイスピリッツ(BANDAI SPIRITS)とコラボして、プラモデルの成形中に生じる端材などを再利用したアクセサリーなども販売しました。会社としてもサステナビリティの取り組みを進めていて、「SDGs事業認定」を取得しました。環境や社会への貢献が、ブランドの付加価値を高めると実感しています。
WWD:会社としてはどんな取り組みを?
武内:ほとんどの商品においてカーボンオフセットが実現できそうな段階です。とは言え、本音はまだまだ課題ばかり。まずは自分の襟を正すことが先決ですから、社内のプラスチック使用量の削減など、できることから取り組んでいます。
武内:業界が抱える問題を掘り下げると絶望的な気持ちになりますが、僕は課題意識よりも、資源を循環させた未来というポジティブなところに興味を持ちました。僕のデザインする思考と、資源を循環させることの相性が良かったんだと思います。
WWD:サステナビリティがクリエーションを制限するという意見もあるが?
武内:逆に条件があるほどクリエーションは進むと思います。デザインは、さまざまな課題をどう解決するかという作業です。環境問題は山積だからこそ、クリエーションが生まれる可能性を感じます。
WWD:亀岡市との取り組みでは、クリエイティビティやデザイン力そのものが求められた。
武内:そうですね。僕はファッションデザイン以外にも興味の幅が広いので(笑)。例えば亀岡市は、レジ袋を全面廃止しました。当然市民からは反対の声も上がりましたが、どう解決できるかを考え、亀岡市が共同購入する紙袋のデザインを申し出ました。メッセージを大きくプリントし、掲げるとプラカードになるようなデザインです。紙袋のデザイン一つでも、人々の意識は変化すると思ったからです。亀岡市で行われているさまざまな対話がとても面白く、「これをクリエイティブな方法で多くの人に伝えたい」と思い、映像作家の丹下紘希さんをディレクターにお招きし、「しぜんの中の小さな会議」と題したドキュメンタリー動画も制作しました。農家や子ども、市長といった亀岡市民が自然の中で対話をしています。市民からの問題提起に対して、行政はどんな答えを出せるか、デザイナーやアーティストは何を提案するのかを持ち合う亀岡市の今を再現しました。対話にヒエラルキーはなく、アーティストやデザイナーの声もきちんと行政に届く。その環境が素晴らしいと思います。WWD:これからのデザイナーに求められる技術や知識とは?
武内:ファッションは経済活動と社会・環境問題の解決を比較的結び付けやすい分野です。デザイナーはその双方を解決する役割を担うのではないでしょうか。今ある資源に限りがあることを知ると、得るべき技術や知識は変ります。最終的に問題を解決するのはテクノロジーですが、解決策が見つかるまでの間はクリエイティビティを駆使して答えを模索すること。それが今後のデザイナーの役割だと思います。
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「シアタープロダクツ」はこのほど、京都・亀岡市と連携し、パラグライダーの生地をアップサイクルしてバッグを作る新たなファッション事業「ホズバッグ(HOZUBAG)」を立ち上げた。2019年に亀岡市の駅前で、廃棄されるパラグライダーの生地をつなぎ合わせた巨大なバッグをクレーンで吊るすパフォーマンスを行って以来、つながりを深めている。このパフォーマンスは、SDGsに取り組む“SDGs未来都市”の認定を受けた亀岡で環境先進都市としての多様な取り組みが始まることを周知する目的で行われた。クリエーションの力で長期的な課題解決を目指す武内昭「シアタープロダクツ」デザイナーに話を聞いた。
WWD:亀岡市と取り組むことになった経緯は?
武内昭デザイナー(以下、武内):亀岡市が、「かめおかプラスチックごみゼロ宣言」で2030年までに使い捨てプラスチックごみをなくすことを目指し始めたのがきっかけでした。行政は市民の環境意識を高め、取り組みを広めるための文化芸術を考え、「かめおか霧の芸術祭」でイベントを開いてくれないかと声がかかりました。そこで、廃棄される予定だったパラグライダーの布をエコバッグに生まれ変わらせる「フライバッグ(FLY BAG)」プロジェクトを立ち上げました。夏に10mを超える巨大なパッチワークのバッグを亀岡市の駅前にクレーンで吊り上げるパフォーマンスを行い、冬の芸術祭では市民の皆さんとそれを一緒に解体してエコバッグを作りました。WWD:市民からはどんな反応が?
武内:想像を超える反響で、幅広い年齢層の方に参加していただきました。イベントの成功に背中を押され、一度きりではなく本質的な問題解決のために事業化を目指したプロジェクトを提案し、誕生したのが「ホズバッグ」です。
WWD:販売後の反響は?武内:最初はパリで展示会を開催しました。「かめおかプラスチックごみゼロ宣言」の「私たちにできる身近な取り組みを国内外の他都市とも連携し、湧き上がるような大きな流れを巻き起こしていかなければ」という一文に共感し、「ホズバッグ」で実践したいと思ったんです。すると、パリの名門ギャラリー「イヴォン・ランベール(YVON LAMBERT)」の方が気に入ってくださり、会期中に全て買い取ってくれました。亀岡生まれのブランドが、パリで販売を開始という状況にとてもワクワクし、「ホズバッグ」の可能性を感じました。商品は1カ月で完売しました。国内では20年から販売し、現在生産が追い付かないような状況です。
WWD:「ホズバッグ」の何が共感を呼んだ?
武内:まずファッションとしての価値が一番でしょう。そこから興味を持って、商品に触れ、背景を知ることでさらに価値を感じられる構造が上手く機能したと思います。今後は亀岡市内に工場を作り、独立したブランドとして展開します。
武内:残布で製品を作ったり、既存のプリント版を再利用したりといった、資源を無駄にしないデザインは当初から自然と実践していました。サステナビリティを強く意識するようになったのは、2017年頃に日本環境設計の岩元美智彦会長にお会いして以来です。
WWD:同社の「ブリング(BRING)」プロジェクトは古着をリサイクルして新たな製品を作る循環型の仕組みを確立した。
武内:石油などの地下資源に頼らない未来を目指せることに感銘を受け、以来「ブリング」のディレクションを担当しています。ニューヨーク・ファッション・ウィークで発表したリサイクルできるドレスは同社との取り組みで実現したものです。その後、バンダイスピリッツ(BANDAI SPIRITS)とコラボして、プラモデルの成形中に生じる端材などを再利用したアクセサリーなども販売しました。会社としてもサステナビリティの取り組みを進めていて、「SDGs事業認定」を取得しました。環境や社会への貢献が、ブランドの付加価値を高めると実感しています。
WWD:会社としてはどんな取り組みを?
武内:ほとんどの商品においてカーボンオフセットが実現できそうな段階です。とは言え、本音はまだまだ課題ばかり。まずは自分の襟を正すことが先決ですから、社内のプラスチック使用量の削減など、できることから取り組んでいます。
武内:業界が抱える問題を掘り下げると絶望的な気持ちになりますが、僕は課題意識よりも、資源を循環させた未来というポジティブなところに興味を持ちました。僕のデザインする思考と、資源を循環させることの相性が良かったんだと思います。
WWD:サステナビリティがクリエーションを制限するという意見もあるが?
武内:逆に条件があるほどクリエーションは進むと思います。デザインは、さまざまな課題をどう解決するかという作業です。環境問題は山積だからこそ、クリエーションが生まれる可能性を感じます。
WWD:亀岡市との取り組みでは、クリエイティビティやデザイン力そのものが求められた。
武内:そうですね。僕はファッションデザイン以外にも興味の幅が広いので(笑)。例えば亀岡市は、レジ袋を全面廃止しました。当然市民からは反対の声も上がりましたが、どう解決できるかを考え、亀岡市が共同購入する紙袋のデザインを申し出ました。メッセージを大きくプリントし、掲げるとプラカードになるようなデザインです。紙袋のデザイン一つでも、人々の意識は変化すると思ったからです。亀岡市で行われているさまざまな対話がとても面白く、「これをクリエイティブな方法で多くの人に伝えたい」と思い、映像作家の丹下紘希さんをディレクターにお招きし、「しぜんの中の小さな会議」と題したドキュメンタリー動画も制作しました。農家や子ども、市長といった亀岡市民が自然の中で対話をしています。市民からの問題提起に対して、行政はどんな答えを出せるか、デザイナーやアーティストは何を提案するのかを持ち合う亀岡市の今を再現しました。対話にヒエラルキーはなく、アーティストやデザイナーの声もきちんと行政に届く。その環境が素晴らしいと思います。WWD:これからのデザイナーに求められる技術や知識とは?
武内:ファッションは経済活動と社会・環境問題の解決を比較的結び付けやすい分野です。デザイナーはその双方を解決する役割を担うのではないでしょうか。今ある資源に限りがあることを知ると、得るべき技術や知識は変ります。最終的に問題を解決するのはテクノロジーですが、解決策が見つかるまでの間はクリエイティビティを駆使して答えを模索すること。それが今後のデザイナーの役割だと思います。
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