「ヴェニット(VENIT)」が2021-22年秋冬コレクションを発表した。
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バイヤー向けにトピックスを拾います。
「ヴェニット(VENIT)」が2021-22年秋冬コレクションを発表した。
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2018年のオープン以来、東京・渋谷のヘアサロン「レコ」はエッジの効いたヘアデザインと多彩なスタッフ陣で人気を集めている。20年4月には姉妹ブランド「クク」、今年3月には「レコ オーベン」をオープンし、スタッフも30人ほどに増えるなど、勢いは年々増している。内田聡一郎代表に「レコ オーベン」出店の背景と今後の展望を聞いた。
WWD:3店舗目となる「レコ オーベン」をオープンした背景は?
内田聡一郎「レコ」代表(以下、内田):「レコ」と「クク」2店舗体制でやってきて、単純に席数が足りなくなってきたというのがきっかけです。「レコ」と「クク」はかなり近い場所にあり、オペレーションがよく、なるべく3店舗目も近い場所でと考えていたところ、同じビルの2階が空いたので出店を決めました。
WWD:“内田代表のアトリエ”とも表現しているが、「レコ」にとって「オーベン」はどのような位置付けになるか。
内田:「レコ」の2号店であり同じビル内にあるので、大きく差別化するつもりはありませんが、「オーベン」では僕のお客さまを中心に施術して、より上質な空間を提供したいと考えいています。僕の美容師歴も20年ぐらいになり、サロンワークは長年通い続けてくれているお客さまが中心です。「レコ」は10〜20代半ばのお客さまがメインターゲットということもあり、僕の顧客層とのズレも感じていました。「レコ」に通ってくれたお客さまが大人になっても通える場所を作りたいという思いもありました。「個性は好きだけれど、リラックスした空間が心地よくなってきた」というお客さまもカバーしたいですね。「オーベン」は個室を完備し、スパメニューも充実させることでよりエグゼクティブな空間を提供します。
WWD:「レコ」オープン時には、“人が辞めないサロン”を掲げていた。店舗数が増えるにつれてスタッフたちも育っている?
内田:4月には新たなスタッフを迎え、30人近くになりました。着々と人数が増え、当初目標としていた形が出来上がりつつあります。若手スタッフが増えたこともあり、「レコ」を統括してもらうためにも1月には小林賢司を店長兼ディレクターに任命して幹部陣の充実をはかりました。組織としての体制も整ってきています。
WWD:スタッフとのコミュニケーションで意識していることはあるか。
内田:僕自身は“叩いてのばす”ような体育会系の教育を受けてきました。それにも良い面はあるとは思いますが、今は否定せずに良いところを伸ばしていこうというムード。自分も最近は無理せずにそれができていると思うし、怒ることはほとんどありません(笑)。同じサロンで働いているのでコアにあるものは近いと思いますが、「クク」のメンバーも含め引き出し方は人それぞれ。多様性がある中で、僕がうまくコントロールして「いろんなタイプがいても良い」「美容師の成功って一つじゃない」と考えながら、成長してもらえたらと思います。
WWD:スタッフそれぞれの個性を伸ばせる環境ができている。
内田:そうですね。働き方も、ライフワークバランスの比率も人それぞれなので。僕の場合は10対0で仕事だけれど、5対5もありだし、年齢やライフステージごとに変化するものだと思うので、自分の型にはめないことも最近意識していますね。
WWD:今後の展望は。
内田: “「レコ」ビル”みたいに全フロアがうちみたいなこともアリですよね。働くスタッフたちもサロンの勢いや“乗っている”空気感を感じれるはず。“会社に将来性がある”ことは僕が一番見せるべき部分だと考えています。「『レコ』にいたら自分もいい感じになれるんじゃないか」という期待値をみんなにしっかりとプレゼンテーションできているか勝負しているところです。
WWD:コロナ禍での出店ということもあり勢いを感じる。
内田:単純にコップの水が溢れそうになったから次を出す、というシンプルな考え方です。人が育たないと意味がないと思うので、基本的には人ありき。一寸先も想像できない中でビジネスしないといけない中、それが一番着実とも考えています。「オーベン」はミニマムに作っていて、顧客に継続的に来店してもらえることがコンセプトです。それでもコップの水が溢れる状況は出てくると思うので、4店舗目や別のブランドを作るなども視野に入れています。
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「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」はこのほど、ジョン・ガリアーノ(John Galliano)=クリエイティブ・ディレクターのデザインコードやメゾンのルーツを反映した新店を丸井今井札幌本店にオープンした。北海道への出店は初めて。売り場面積は127平方メートルで、男女共通の“Co-Ed”コレクションをはじめ、ウィメンズとメンズのプレタポルテ、シューズ、バッグ、フレグランスなどを扱う。
インテリアデザインは、これまでの店舗同様にオランダ人建築家のアンヌ・ホルトロップ(Anne Holtrop)率いるスタジオ アンヌ ホルトロップ(STUDIO ANNE HOLTROP)が手掛けており、布地の折り目や質感を石膏の壁や柱で再現した。通常は壁の内側に使用される石膏をむき出しにした構造で、工事途中のようなムードもポイントだ。
オープンを記念して、ガリアーノが探し出したヴィンテージピースを修復・復元する“レチクラ(RECICLA)”シリーズから、過剰在庫で残った上質な皮革を再利用した“5ACバッグ”27万7200円(税込、以下同)と“タビブーツ”(16万600円)を発売する。
同店舗では「エムエム6 メゾン マルジェラ(MM6 MAISON MARGIELA)」のスペースも併設し、ガーメントやシューズ、バッグ、アクセサリーをラインアップ。スペース内にはコンクリートブロックとパイプを組み合わせたラックやロールボックスパレット(カゴ付き台車)、ベルトコンベアーの什器を設置した。
「メゾン マルジェラ」は、20年6月のロンドン・ブルートン通りへの出店を皮切りに、11月には大阪の心斎橋パルコ、中国・上海のショッピングモール「リール(REEL)」に新コンセプトのストアを出店している。
■メゾン マルジェラ 丸井今井札幌
オープン日:3月17日
時間:10:30〜19:30
場所:丸井今井札幌本店
住所:北海道札幌市中央区南1条西2丁目1-1丸井今井札幌一条館1階
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これは、不織布マスクの中心に丈夫なプラスチックでできた1本のフレームを通すことで、フレームがマスクを支えて内側に空間を作り、口周りに触れることなく快適に過ごせるようにするアイテムだ。
息苦しさや話しづらさ、蒸れ、メイク崩れといったマスクによるストレスを改善。不織布マスクは頬の部分に隙間ができやすいが、マスクの両端にフックをかけてワンタッチで装着する仕様のため、マスク両端の隙間がなくなり密着しやすくなる。
1本のフレームで支えるため見た目には目立たず、使用後は水洗いができ、繰り返し使えるため経済的だ。発売後、「マスクが口周りにピタッと密着すると息苦しかったり、中が蒸れて肌が荒れやすくなったりしたが、その余計なストレスが解消した」などと話題に。
リクエストに応え、4月14日にシリーズ第2弾として小さいサイズのマスク専用フレーム“マスクのこぼね”(10本セット、1980円)を発売する。
武林製作所は、歯ブラシ用の金型製造で国内トップシェアを誇る大阪の町工場。同製品は、コロナ禍に「自分たちの技術を生かして困っている人の役に立てることはないか」と考えて企画したもの。
白いプラスチックを成形した細長い形状を見た武林美孝社長の「それ、骨みたいやな!」というひと言から、大阪の町工場らしいユーモアのあるネーミングになったという。
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「エスター(ESTH.)」が2021-22年秋冬コレクションを発表した。
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「セリーヌ(CELINE)」は2021年春夏シーズンのカプセルコレクション“プラージュ(PLAGE)”を4月23日に発売する。
世界20店舗限定の販売で、国内では「セリーヌ」伊勢丹新宿店、表参道店、銀座店で取り扱う。伊勢丹新宿店ではリニューアルオープンする14日に合わせ、一部商品を先行販売する。
“プラージュ”はフランス語でビーチ(浜辺、砂浜)を意味し、名前の通りリゾートスタイルの夏らしいアイテムをそろえた。スイムウエアの発売は同ブランドで初めて。
ビキニトップ(3万4000円)やビキニショーツ(2万8000円)、ビーチタオル(5万1000円~)、ドローストリングバッグ(12万5000円)、スクエアバッグ(19万5000円)、ビーチポンチョ(25万円)、サマードレス(39万5000円)などを用意する。
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ポーラはこのほど、「ポーラ幸せ研究所」を創設した。従業員やビジネスパートナーの幸福度の意識調査や、同社オリジナルの「幸せ」を構成する因子の特定、幸せ研究に基づくソリューション開発などを行い、企業理念に掲げる“美と健康を願う人々および社会の永続的幸福”を追求する。
同社は、昨年6月にサステナビリティ方針を策定し、2029年までのSDGsの目標数値を設定した。それらを実現するために幸福学の専門家である前野隆司=慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授と、同SDM研究所の前野マドカ氏の協力を得て、ポーラ幸せ研究所を設けた。前野教授は「幸せの研究をする中で、幸せな人は利他的で誠実、挑戦心や外交的な人であることが知られている。外見の美しさと内面の美しさは相互作用すると考えている。ポーラともに、これまでにない内外面の美しさと幸せの関係について研究し、よりよい世界を築くための基盤を担っていくことが楽しみ」とコメントした。
今後は、調査研究を生かし、一般向けワークショップやセミナーの企画運営、プロダクトやサービスパッケージの設計、接客コミュニケーションの改革などを行い、「従業員やビジネスパートナーとその家族、お客さま、ステークホルダー、地域・社会における美しく幸せな生き方、 ウェルビーイング実現に向けた仕組み作りと社内外への啓発を推進する」(及川美紀ポーラ社長)。
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通販大手フェリシモの2021年2月期連結業績は、売上高が前期比16.3%増の332億円だった。同社の増収は9年ぶり。巣ごもり需要によって機能性のある下着や日常着、手芸キットなどが活発に動いた。販管費は増加したものの大幅増収で吸収したため、営業利益は同約5倍の15億円になった。
昨年春の緊急事態宣言の前後で新規の会員が目に見えて増えた。品目別売上高は7割弱を占める服飾・服飾雑貨が同10.5%増、約3割の生活関連が同28.4%増だった。下着「フラフィール(FLUFEEL)」の姿勢を美しく保つ“ヨガ気分ブラ”、婦人服「リブ・イン・コンフォート(LIVE IN COMFORT)」のリラックスしたシルエットの日常着、ハンドメイド雑貨「クチュリエ(COUTURIER)」の刺しゅうの手作りキットなどがよく売れた。
22年2月期は巣ごもり特需の沈静化を織り込んで、売上高321億円(前期比3.2%減)、営業利益3億7700万円(同74.9%減)を予想する。
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「ヴェルサーチェ(VERSACE)」はこのほど、2021年春夏シーズンの新作スニーカー“ラ グレカ(LA GRECA)”を発売した。ブランドのアイコン“グレカ柄”に着想したシリーズで、厚みのあるミッドソールにグレカ柄をエンボス加工している。ヒールにはメドゥーサモチーフをあしらった。
ハイカットとローカットの2タイプをそろえ、ハイカットは足首にもメドゥーサのラベルが付く。アッパーはスムースレザーとキャンバスの2種で、ブラック、ホワイト、ブルー、レッド、パープル、ピンクと豊富なカラバリをそろえる。ブランドロゴを大きくプリントしたモデルや、代表的な“バロッコプリント”を採用したモデル、シーズンテーマを反映して海の生き物を描いたモデルも扱う。
メンズ・ウィメンズ共に用意し、価格は5万9400〜8万1400円。「ヴェルサーチェ」直営店と公式オンラインストアで扱う。
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CBDを軸にライフスタイル事業を展開するqols(クオルス、2020年設立)は、ブランドプロデューサーとして活躍する柴田陽子氏と杉谷恵美ビーバイ・イー代表をプロデューサーに迎え、CBDブランド「シービーデイズ モーメント(CBDAYS MOMENT)」を立ち上げた。CBDを配合したドロップオイル(経口摂取)やロールオンオイル、ボディーバームをラインアップする。価格帯は税込5292~6380円。ドロップオイルのみ公式オンラインストアで販売を開始しており、4月13日からビープル バイ コスメキッチンで販売、伊勢丹新宿店ビューティアポセカリーでも取り扱う予定だ。
同ブランドは堀金健吾クオルス代表が2019年にアメリカ・ロサンゼルスでCBDと出合ったことをきっかけに立ち上げたという。堀金代表は、「アメリカでは多くの人がCBDを暮らしに取り入れており、一つの自然物(CBD)が人の健康や心の安定、人生に与える影響の偉大さを感じた。日本では頑張りすぎている人が多く緊張感が常にあり、コロナ禍においても気持ちが落ち着かない不安な日々が続いている。そういった人たちを元気に、またサポートすべくこのプロジェクトをスタートした。日本ではCBDがまだ根付いていないため、多くの人に誤解なく届けるために2人の女性リーダーを迎えた。今の時代のライフスタイルにマッチしたCBDブランドを目指す」と話す。
そこで、“自分の気持ちは自分でつくる”をコンセプトに、自己肯定感を高める日本発のCBDブランドとしてデビュー。米オレゴン州にある自社提携農場で栽培し、日本仕様に精製したCBDを使い、日本の工場で生産する。また、「毎日でも取りれてほしい」という思いから、それぞれのアイテムに対し、ナチュラルやオーガニック認証を取得した。
第1弾では、3カテゴリー8種類を展開。“CBD ドロップオイル”(9g、税込各5292円)は、「睡眠前など緊張を鎮めたいとき」「前向きになりたいとき」「愛しい気持ちを高めあい、一つになりたいとき」の3つのオケージョンに合わせたオイルドロップをラインアップ。消化吸収されやすいMCTオイルとヘンプシードオイルをベースに、濃度3%のCBDを270mg配合する。有機JAS認証を得た。
"CBD ロールオンオイル"(5mL、同各5390円)は、“CBD ドロップオイル”と同様の3つのオケージョンに合わせ、ひと塗りでCBDを取り入れられるロールオンタイプ。ホホバ種子油、ツバキ種子油などの植物原料と濃度5%のCBDを225mg配合する。コスモスオーガニック認証を取得した。
“CBD ボディバーム”は(30g、同6380円)は、髪をはじめ全身に使える保湿効果が高いバームタイプ。加唐島産ツバキ種子油などの植物原料と濃度1%のCBDを300mg配合する。香りはネロリ&ローマンカモミールを採用。コスモスナチュラル認証を取得。
さらに、同ブランドの中でも最高濃度である濃度40%のCBDを3600mg配合した“CBD ドロップオイル ULTIMATE 40”(9g、同3万2400円※予定)も発売する。
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「レルディ(RELDI)」が2021-22年秋冬コレクションを発表した。
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「フォトコピュー(PHOTOCOPIEU)」の竹内美彩は、異質な雰囲気を持つデザイナーだ。日本のアパレル企業で婦人服のデザイナーとして勤めた後、パリへ留学し「イザベル マラン(ISABEL MARANT)」などで経験を積んだ。パリ仕込みの立体裁断を得意とし、天然素材を使いながら、ソフトに肩を誇張したシルエットとワークウエアの機能性を備えたデザインを持ち味とする。2019-20年秋冬のデビュー以来、業界関係者にファンが多く、バイヤーたちも唸らせている。デビューシーズンから、伊勢丹新宿本店や阪急うめだ本店、インターナショナルギャラリー ビームス、エディションなどの有力店が買い付けを続けているのがその証だ。また日本の社会構造に疑問を抱く竹内デザイナーは将来、「フォトコピュー財団」を立ち上げて、母子家庭の子どもたちを支援するという夢も持つ。
WWD JAPAN(以下、WWD):ファッションに目覚めたきっかけは?
竹内美彩「フォトコピュー」デザイナー(以下、竹内):田舎に生まれ育ち、雑誌「キューティ(CUTiE)」「フルーツ(FRUiTS)」、漫画「ご近所物語」の世界に憧れ、小学1年生のときにはすでに将来の夢をデザイナーと書いていた。高校は美術科に進学し、デッサンや彫刻などを学ぶ上で立体造形と向き合い、そこでものを見る力がついたと思う。バンタンデザイン研究所大阪校に通ってからは、積極的にコンテストに応募して、入選できるようになった。
WWD:コンテストでは独創的な服をデザインしてきたが、その後リアルクローズをデザインしたいと思った理由は?
竹内:学生時代にクマの着ぐるみのような作品を作ったときに、モデルの女の子が「これを着るの?」と悲しそうな顔をしていた。それが衝撃で私は“着る人が喜ぶ服を作りたい”と思うようになった。
WWD:渡仏前は日本のアパレル企業に就職していたが、どのような経験をした?
竹内:4年間勤務したアパレル企業では、婦人服のデザイン企画担当として、ニットや布帛、刺しゅうなど一通り学んだ。自分のブランドも持たせてもらえて良い経験だったが、実力のある女性社員は平社員のままで、昇進するのは男性社員ばかり。その頃から日本の社会構造に疑問を持つようになった。
WWD:就職後にパリへ留学した理由は?
竹内:会社員時代も「海外に行きたい」という思いはずっとあり、入賞特典が海外留学である、神戸ファッションコンテストに応募した。2013年に入賞し、サンディカ・パリクチュール校の3年生に編入できることになった。
WWD:フランスと日本のモノ作りの違いは?
竹内:パリでの服作りで驚いたのは、肩のシルエットを作り込むこと。今まで「服装はジーパンとTシャツでこと足りる」と思ったこともあったが、フランスではシルエット作りが重視されていた。日本にあまりない肩パッドを使った服作りをフランスで学び、表現が広がったと思う。立体的なシルエットとデイリーな洋服が共存することを知った。
WWD:パリで勤めた「イザベル マラン」と「ヴェロニク ルロワ」では何を学んだ?
竹内:「イザベル マラン」では、まずは半年間アトリエでモデリストアシスタントとしてパターン作りを経験し、その後イザベルさん本人が働くデザインスタジオに移った。イザベルさんは全部の服を試着して確認する勤勉なデザイナー。スタッフの多い大規模な会社だったが、女性社員が多く、男性社員とはジョークを言い合うような雰囲気があり、男女が対等だと感じた。一方、「ヴェロニク ルロワ」はスタッフが5人ほどの小規模ブランド。ボタンなどの付属品の細かいディテールにこだわり、ヴェロニクさん本人の真摯なモノ作りを近くで学ぶことができた。
WWD:いつから独立してブランドを始めようと考えたのか?
竹内:「イザベル マラン」にいるときから自作した服を着ていた。アジア人は容姿が幼く見られがちなので、強さを感じさせるような黒いシルクにワークウエアから着想を得たタフなディテールの動きやすい日常向けのドレスを作っていた。ブランド名も「ヴェロニク ルロワ」にいたときに思いついたもの。アトリエに手書きで“photocopieuse”(フランス語で印刷機械の意)と書かれたラベルがあり、その歪んだ字面がなんとも愛おしく見えて、語尾のseをとってブランド名にした。そうして、パリでブランドのベースとなる“0コレクション”を作り、帰国直前に「イザベル マラン」で同僚だった友人をモデルにビジュアルを撮影した。
WWD:ブランドコンセプトはどのように考えたか?
竹内:世の中にたくさんブランドがある中で、唯一無二でなければいけないと強く思った。媚びることなく自由を感じられる服であり、着る人が見下されず、格が上がるようなかっこいい服を届けたかった。また「イザベル マラン」のショーのバックステージでモデルのジュリア・ノビス(Julia Nobis)に会い、彼女が着るような服を作りたいと刺激をもらった。
WWD:クリエイションとMD(商品構成)のバランスもいい。
竹内:デビューの19-20年秋冬は全体のバランスを見ながら、万全に準備ができた。バイヤーには「日本のウィメンズの市場にありそうでない」と言ってもらえ、11アカウント、15店舗での販売が決まった。プレス関係者からの個人オーダーも多く受け、手応えを感じた。
WWD:天然素材にこだわっているが、サステナビリティについてどう考えている?
竹内:個人的にポリエステルが好きではなく、シルクやコットンを選ぶことが多い。膨大な数の素材に目を通すが、ピンとくるものだけを使用し、違和感を感じるものは使わない。扱いづらいイメージもあるが本来シルクはあらゆるシーンを想像できるし、トレンド性を抑えた自然と生活の中に存在する服は長く愛用してもらえる。ユーズドデニムなどを使ったリメイクアイテムも出しているが、“サステナブルだから”という理由ではなく、デザイン前提で素材を選んでいる。
WWD:今後の目標や挑戦したいことは?
竹内:遠い目標だが、「フォトコピュー財団」を立ち上げて母子家庭で育った子ども、恵まれない環境にいる女の子たちを支援したいと考えている。ファッションの成功者には、大学を卒業してから専門学校などに通った人が多いと感じていたし、私自身母子家庭で育ったことで(経済的な理由から)学びの環境の選択肢が限られていたと感じることもあった。世の中をけん引できる女性リーダーが少しでも増えてほしいという願いもある。現実的な目標は、ブランドを続けていくこと。ファッションショーやお店を持つことも魅力的だが、できるだけ身軽でいたい気持ちもある。生活と両立できる道があれば考えたい。
【推薦理由】
半年に100件以上の展示会を訪れる中で「フォトコピュー」はファーストシーズンから異彩を放っていた。華やかな装飾はなく、肩をソフトに誇張したシルエットで存在感のある日常着は、“日本にありそうでなかった服”だ。ロゴやステートメントを立ててフェミニズムを示すブランドではないが、着る女性に自信を与える強さがある。また竹内デザイナーに共感して集まったセールスやPRのチームからも強いブランド愛を感じる。今後も竹内デザイナーとブランドの魅力を知り、憧れを抱く人が増えていくだろう
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ファーストリテイリングは、「ユニクロ(UNIQLO)」や「ジーユー(GU)」などのグローバルヘッドクォーターが入る東京・有明の有明本部で、4階(全体で約1万6500平方メートル)を倉庫からオフィスに改装した。具体的には、グループ内の各ブランドが使用できる大型撮影スタジオ、ウェブ制作専用のワーキングスペース、「ユニクロ」の仮想店舗、カスタマーセンターなどで構成。ここを同社が目指す“情報製造小売業”への変革を加速化するための基盤とし、客が実店舗・ECを問わず、「ほしい商品を、ほしい時に、ほしいだけ」買えるあり方をいっそう追求する。
写真や動画撮影のためのスタジオは約5940平方メートルで、「企業が独自に所有するスタジオとしては日本最大級」だという。自然光で撮影ができるスタジオもある。ウェブ制作専用のワーキングスペースでは、スタジオで撮影した画像や動画などとともに、最新の商品や着こなし情報を迅速に発信していく。
仮想店舗は「ユニクロ」の標準店(約1155平方メートル)、大型店(約1980平方メートル)を各1店構える。ここで店舗に商品を投入する前に、VMDや広告ビジュアルなどを確認・検証する。「ザラ(ZARA)」を擁するスペインのインディテックスが、ラ・コルーニャの本部にこうした仮想店舗を構え、VMDの検証などを行っていることはよく知られている。
カスタマーセンターはこれまで山口本社内に構えてきたが、それに加えて新たに有明にも約990平方メートルの拠点を設けた。同社が強化している客の声を反映したモノ作りである“VOC”(ボイス・オブ・カスタマー)をいっそう進めるのがその目的。世界中の客から届く声や要望を「直接経営層や本部社員に届け、リアルタイムで商品・サービス開発に活用する」という。
そのほか、4階にはスポーツジム、ホールなども構える。なお、有明本部は1〜3階がEC用の自動倉庫で、5階はジーユー本部、PLST本部、6階がユニクロ本部となっている。
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「オニツカタイガー(ONITSUKA TIGER)」は、2021-22年秋冬コレクションを初参加となるミラノ・ファッション・ウイークの公式スケジュールで発表した。同ブランドは欧米市場への本格進出を目指しており、その序章としてアンドレア・ポンピリオ(Andrea Pompilio)=クリエイティブディレクターの活動拠点であるミラノを選んだ。昨年12月にはイタリア初の旗艦店をミラノに開いたばかり。“ブランドシアター”と称する店舗や突き抜けたクリエイション、好調なアジア市場で培った実績を武器に、欧米攻略に向けて動き出す。
“雄大な自然”を
取り入れ快活に
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2021-22年秋冬コレクションは、冬のヒマラヤ山脈がそびえる雄大な自然と1970年代のトレッキング・ハイキングブームから着想を得た。アナログ×デジタルなど相反する2つの要素を掛け合わせたテキスタイルグラフィックが、トラックスーツやダウンジャケット、バックパックに描かれている。屈強なグリップ性に優れたブーツは、険しい山が立ちはだかる現代社会でも、快活に登り切るためのアーバンフットウエアとして提案。ボリューム感がキャッチーなシューズも際立った。
「ミラノで発表することが
夢だった」
WWDジャパン(以下、WWD):ミラノ・コレクションに参加した理由は?
アンドレア・ポンピリオ「オニツカタイガー」クリエイティブディレクター(以下、ポンピリオ):「オニツカタイガー」との協業が始まってすぐにフィレンツェの見本市ピッティ・イマージネ・ウオモ(PITTI IMAGINE UOMO)に出展するなどイタリアでコレクションを披露してきたが、ミラノでの発表は夢の一つだった。イタリア初の旗艦店がミラノに昨年12月にオープンしたタイミングも重なり、今この地でコレクションを発表することは素晴らしい機会だと考えた。
WWD:映像に出演していたパフォーマーは?
ポンピリオ:女性ラッパーのミス・ケータ(M¥SS KETA)、ダンサーのガブリエーレ・エスポジート(Gabriele Esposito)、ウォールアーティストのオズモ(Ozmo)といったミラノで活躍する次世代の表現者たちだ。彼らが出演してくれたおかげで音楽やアート、パフォーマンスの融合という今の世界を見事に映し出せたと思う。
WWD:動画のプレゼンテーションを実施した感想は?
ポンピリオ:パンデミックによりファッション・ウイークはほぼデジタル化されたものの、映像での新しいクリエイティブな表現が発見できてとても面白い。光や音楽、色が混ざり合った映像作品は、リアルのファッションショーや映画館が喚起する感情に近いものを生み出せるはずだ。
WWD:2021-22年秋冬コレクションのテーマを“雄大な自然”にした理由は?
ポンピリオ:「オニツカタイガー」は、スポーツに関わる心身の健康やウェルビーイングが根幹にあるファッションブランドだ。現在の困難な状況下で、誰もが内面のバランスを整える方法を探っている。そこで、“雄大な自然”というテーマにたどり着いた。自然の地を散歩すると、どういうわけか自分自身を見つめ直すことができる。それからヒマラヤ山脈がイメージに浮かび、トレッキングの世界とのさまざまな繋がりを発見した。トレッキングのディテールに加え、冬の真っ只中から春の夜明けまで、山のあらゆる風景からインスピレーションを得た。デザイナー兼アートディレクターの足立豊樹によって描かれた美しいフラワープリントは、花が咲き誇る自然風景に私たちを導いてくれるはずだ。
WWD:8年間の協業を経て、自身に変化は?
ポンピリオ:長いコラボレーションを経て、「オニツカタイガー」はもはや私のDNAの一部になっている。それでも初心を忘れることは決してない。コラボレーションが始まった当初に駆り立てられた創作意欲を今でも鮮明に覚えている。デザイナーにとって、歴史あるブランドで働ける環境はとても刺激的だ。私を深く理解してくれる日本のチームと一体となり、ブランドの歴史と私のアイデアを融合させられることに喜びを感じる。
WWD:欧米での販路拡大において「オニツカタイガー」の強みは?
ポンピリオ:「オニツカタイガー」は日本で誕生したが、国際的なブランドであると私は以前から信じている。快適性やフェアプレー、ウェルビーイングの基盤を築き上げてきたからだ。これらは確実にブランドの大きな強みであり、重要な価値として欧米でもさらに成功させることができるだろう。
イタリア初の旗艦店は
見どころたくさん
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昨年12月にオープンしたミラノの旗艦店は“古今東西”をテーマに、「インテリアをデザインすることが夢だった」というアンドレア・ポンピリオが外装と内装のデザインを手掛けた。店舗面積は227平方メートル。東京とミラノ、二つの核で成り立つ「オニツカタイガー」の象徴的なコンセプトを、“ラボ(研究所)”“日本の黒漆仕様の重箱”“ギャラリー”の3つのスペースで表現している。幅広いラインナップで商品を提供するほか、二つの都市の文化や美学を凝縮し、顧客と共に新たな体験を共有する“ブランドシアター”としての役割も持つ。イタリアや欧米のPRの拠点として、期待は高い。
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服地卸大手のスタイレム瀧定大阪の21年1月期決算(未上場)は売上高が前期比26.6%減の694億円と大幅な減収を強いられたものの、営業利益は3100万円(前記は20億1700万円)と黒字を確保した。売上総利益率は同1.4ポイント悪化の13.7%だった。瀧隆太社長は「業界自体が縮小しており、コロナが収束したとしても元には戻らない」との見方を示した上で、「前期(21年1月期)はそうした中でも黒字化できる態勢を整えた」という。特別損失に構造改革費用として10億8500万円を計上した。
品目別の売上高は原料が同63.6%減の16億6400万円、生地が同26.6%減の374億円、衣料製品が同23.1%減の253億円、ライフスタイル製品が同20.0%減の30億4400万円、その他が同13.9%減の19億300万円だった。酒向正之代表取締役副社長は「残っているブランドも多くが型数を絞り込み、初回生産の数量も減らしている。その一方で売れたものを追加で生産していくやり方が増えており、これまで以上に現物へのニーズが高まっている。ニーズを先読みして、求められる在庫をストックする、当社本来の機能が求められている」という。
また、「コロナ禍が出張経費などを見直すいいきっかけにもなった。移動が制限されていることもあるが、19年度に比べると出張経費は今期も7掛けくらいのイメージ。その分デジタルトランスフォーメーションを進め、経費を圧縮する。一方で当社の本質的な役割である、ニーズを見極め在庫を積むということに関してはデータを活用しつつも、最終的には人間の力がモノを言うし、その部分に関しては『失敗してなんぼのもん』。リスクを取って思い切ってやっていく」と瀧社長。
22年1月期の見通しは公表していないものの、「21年1月期の10%増を計画している」(酒向副社長)。
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ギャップ(GAP)社や「ザラ(ZARA)」の親会社であるインディテックス(INDITEX)など、グローバルSPA企業の中国市場での不調が続いている。
ギャップは傘下ブランドの「オールドネイビー(OLD NAVY)」の中国撤退を決定しているが、今後について中国事業自体の売却を含めて検討しているようだと米「ブルームバーグ(BLOOMBERG)」が報じた。インディテックスは2021年1月、傘下ブランドの「ベルシュカ(BERSHKA)」「プル&ベアー(PULL & BEAR)」「ストラディバリウス(STRADIVARIUS)」の中国にある全店舗約100店を閉じると発表。ECに専念する方向に切り替えた。ほかにも、オランダのシーアンドエー(C&A)は中国事業を北京を拠点とする金融企業へ売却すると決定。投資持株会社のミュルザンヌ・グループ(Mulsanne Group)と提携して中国ビジネスの強化を図った「エスプリ(ESPRIT)」も、その後中国本土での事業を終了した。19年には「フォーエバー21(FOREVER 21)」が、18年には英国発の「ニュールック(NEW LOOK)」がそれぞれ撤退している。
「ザラ」は21年1月末時点で、141店を中国に構えるがそれまでの12カ月間に38店を閉店している。H&Mは約500店舗を運営し、さらなる強化に向けて今後姉妹ブランド「アンド アザー ストーリーズ(& OTHER STORIES)」を上海に、同じくベーシックウエアを中心に生活雑貨などをそろえる「アーケット(ARKET)」を北京に、それぞれ旗艦店をオープンする予定だ。しかし19年12月〜20年11月に中国で17店減らしており、売上高は現地通貨ベースで前期比17%減だった。一方、「ピースバード(PEACEBIRD)」や「メタスバンウェイ(METERS/BONWE)」「セミル(SEMIR)」といった中国ファストファッションブランドはより厚い人気を獲得しており、数1000店舗規模でビジネスを展開する。
グローバルに展開するブランドなら、その国によってデザインを変えるなど、地域に合わせる工夫も時には必要となる。アパレル業界のベテランであるエディー・リム(Eddie Lim)は、「不調の大きな要因は、商品のデザインだろう。制作チームの拠点はデザインにも影響を持つ。欧米ブランドの多くは商品を地域に根付かせる努力が足りなかった」と語る。例えば、中国で人気のブランド「ジャック&ジョーンズ(JACK & JONES)」「ヴェロモーダ(VERO MODA)」などを擁するデンマークのアパレル企業、ベストセラー グループ(BESTSELLER GROUP)は中国に独立事業を設立し、国内独自のコレクションを販売する。
続けてリムはベストセラー グループでの経験を振り返って「在籍した7年間、デンマークからアイテムを取り寄せたことはほとんどない。中国で生活する女性の多くは細いストラップのワンピースにTシャツを合わせて着るか、時にはジャケットを羽織る。しかし欧米ではそのまま肩を出して着る人が多い。こういった違いを理解して、ディスプレイ方法などの教育を行うことが大事だ」と言う。地域ごとの文化や気候など考慮しなければいけない要素はさまざまだが、今は新型コロナからの回復程度も重要な要素だ。中国では新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着きを見せ始めており、生活様式がコロナ前に戻りつつあるという。3、4度目のロックダウンに突入する欧米諸国では、ルームウエアコレクションの需要が高いかもしれないが、中国で今求められるのはお出かけに着られる洋服だ。
また、ギャップや「フォーエバー21」、「ニュールック」「エスプリ」を見てみると、そもそも本国で苦境にさらされた結果から撤退などに至っており、中国ビジネスでのみ失敗したとは言えない。10年前は5000店をこえる店舗を持っていた人気中国ブランド「ラ・シャペル(La Chapelle)」であっても、20年上半期のうちに504店を閉鎖している。またローン返済が停滞したことで、上海証券取引所から強制的に下される可能性があると投資家に報告している。ジェーン・ドゥ(Jane Du)=チャイナ・ワールド・エキシビジョンズ ジェネラルマネジャーは、「新鮮味を加えるコラボレーションを行ったり、インフルエンサーと共同でライブ配信を活用したり、マーケティングとコミュニケーションにも工夫が必要となる。『ユニクロ(UNIQLO)』の商品開発やコラボレーションは、消費者を絶えず惹きつけている。また、日本のブランドでサイズの調整がいらないのもポイントだ」と評価する。
「ユニクロ」などを運営するファーストリテイリング(FAST RETAILING)の2020年9~11月期決算(国際会計基準)は、営業利益が同23.3%増の1130億円と大幅な増益となった。国内と中国本土、台湾のユニクロ事業が増収増益で全体に寄与したと報告しており、セールを調整しながらブランディングの強化と新商品情報の発信に工夫を凝らした戦略が功を成したという。ドゥ=チャイナ・ワールド・エキシビジョンズ ジェネラルマネジャーは、「今の30代の人々は、20代の時には『ザラ』などから洋服を買っていただろう。しかし年齢に合わせて、より高価なブランドを買うようになる。そして今の20代は『ザラ』に魅力を感じていない。マーケット層の移り変わりに合わせて進化しなければいけないが、対応できず撤退するものが多い」と分析。
中国市場を生き抜くには、目まぐるしく変化するスピードへの対応も必要だ。中国では国内最大手ECのアリババグループのECサイト「タオバオ(淘宝)」に絶えず新しいEC専業ブランドが登場し、商品の制作にかかる時間もどんどん短縮されている。中国ファストファッション関係者は「流行のサイクルがどんどん短くなっているので、トレンドを掴むことがますます難しくなっている。ブランドはよりタイトなスケジュールで新商品を展開して追いつく必要がある。中国で『タオバオ』は、価格設定や再編のスピードなどに大きな影響を持つ」と語る。
続けて、「中国の消費者はサステナビリティを意識することなく、価格の安いアイテムを簡単に見つけることができる。まだ価格が優先事項の高いところにあるのも、グローバルブランドが成功しない一因だ。しかし、少しずつ志向に変化はみられ、サステナビリティを意識するマインドが普及しつつある」と述べた。
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「プラダ(PRADA)」はこのほど、2020年からユネスコと提携して実施してきた海洋サステナビリティに関する教育プログラム「シー ビヨンド(SEA BEYOND)」の第一回授賞式をオンラインで開催した。世界各国の中高生が海洋環境保護の啓発を目的に制作したキャンペーン作品の中から上位3作品をプラダ・グループ公式サイトとユネスコ公式サイトなどで配信した。
同プログラムは、世界の中等・高等学校を対象に20年5月に開始。対象校の生徒は4ヶ月間に渡りサステナビリティをテーマにした授業を受け、海洋保全に関する啓発キャンペーンを企画するというもの。今回はポルトガルのアグルパメント・デ・エスコラス・デ・ヴィアロンガ(Agrupamento de Escolas de Vialonga)校が制作した「循環するネット:プラスチックの海」と題した短編アニメーションが優勝した。同作品では、海洋生態系を危険にさらすプラスチック汚染の現状から、プラスチック廃棄物を回収してリサイクル素材へと生まれ変わらせるまでの様子が描かれている。第2位は中国・上海の上海中学国際部、第3位はメキシコ・タバスコ州のコレジオ・ラティーノが受賞した。プラダ・グループは教材費用として5000ユーロ(約65万円)を優勝校に寄付した。
授賞式には、同プログラムに参加した生徒約300人とウラジミール・リャビーニン(Vladimir Ryabinin)=ユネスコIOC事務局長、ロレンツォ・ベルテッリ(Lorenzo Bertelli)=プラダ・グループのマーケティング統括担当、環境活動家やアーテイストで構成する審査員らが参加し、海洋活動家でアーティストのパトリシア・ファータド・デ・メンドンサ(Patricia)がファシリテーターを務めた。
ベルテッリ=プラダ・グループのマーケティング統括担当は「素晴らしい生徒の皆さんに海の知識を学んでいただき、国際的な海洋保護運動に参加してもらうことができた。教員の方々にとっても、生徒の皆さんにとっても、この試練の時に参加し続けることは非常に大変なことで、さまざまな困難も経験した。皆さんが熱心に参加してくださったことに、心から感銘を受けている」とコメントした。
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