資生堂が歓送迎会シーズンに“手守り習慣”訴求で医療従事者に感謝を届ける

 歓送迎会シーズンを迎え、危惧されていた新型コロナウイルスの感染拡大が現実となった。その中で資生堂は「正しい手指の消毒による感染予防」と「手洗いや消毒による手荒れを防ぐハンドケア」を実施する“手守り習慣”の大切さを伝える「資生堂 Hand in Hand Project」を4月30日まで実施中だ。3月中旬からは人気動画クリエーターのKemioを起用し、新型コロナウイルス感染経験者と医療従事者と言葉を交わすインタビュー動画「資生堂 Hand in Hand CALL」をユーチューブやテレビCMで放映し、関心を集めている。

“手守り習慣”の第2フェーズ

 「資生堂 Hand in Hand CALL」はKemioが電話インタビューで新型コロナウイルス感染経験者から感染経路や症状だけでなく、隔離期間に感じたことや不安だったことなどを聞く様子を映し出す。医療従事者にも話を聞いて、医療現場で感じていることや感染予防の大切さを伝える。Kemioを起用した理由について、「卒業・入学など人生の節目を迎える期間は外出が多くなるので、若い層に“手守り習慣”の重要性を知ってほしかった」と石川由紀子資生堂ジャパンチーフマーケティングオフィサーは語る。Kemioも「自粛生活が1年以上も続いている中で、自粛疲れもあって日々の手洗い・うがいをおこたってしまうというか、このくらいで大丈夫なんじゃないかと思ってしまっていた。“手守り習慣”というのを今一度考えて取り組んでいけば、少しずつ前の生活に戻っていくのではないか」とコメントする。
 手指の消毒は日常化しているものの、この時期を“手守り習慣”の第2フェーズととらえ、昨年末からプロジェクトを実現するためのチーム作りが始まり、1カ月弱で小売店にも協力を得た大きな取り組みを実らせた。

プロジェクトのきっかけは魚谷社長のメール

 同プロジェクトのきっかけは、魚谷雅彦資生堂社長兼最高経営責任者(CEO)のメールだった。同社は昨年6月から消毒液を生産し医療施設や特定の地域に販売していたが、12月には全国で販売できるほどの供給体制を構築。そこで魚谷社長兼CEOから「消毒液で利益を得るのではなく、社会に役立つこと、利益を医療従事者に還元できないか」と投げかけがあったという。石川チーフマーケティングオフィサーが手を挙げ1月6日にキックオフした。営業、マーケティング、PR、リスクマネージメント、ファイナンスなど各部門からメンバーが集結。「一つのプロジェクトにこれだけのメンバーが集まるのは稀なケース。短期間でパフォーマンスを発揮するには必要な人材が集まった」(石川チーフマーケティングオフィサー)。それぞれが通常の業務と並行して週2回(通常の新規プロジェクトは週1回ペース)の定例会議を実施。メンバーは各部門の要職者だったこともあり、迅速かつ完成度高く物事が進み、2月1日に「資生堂 Hand in Hand Project」にスタートし、公式サイトもオープンした。

協力の和が広がり展開店舗は600から1500店舗に拡大

 医療従事者への感謝と敬意を届ける意味も持つ「資生堂 Hand in Hand Project」の対象商品は「S 手指消毒用エタノール液(指定医薬部外品)」や「資生堂 ハンドクリーム N」など全21アイテム。これら商品の利益を医療現場に寄付するものだが、プロジェクトの認知拡大と商品を販売するには小売店の協力が欠かせなかった。「通常半年かけて商談を行うが営業担当が奮闘し2週間で600店が参画してくれた」。その後もプロジェクトに共鳴する小売店が増え、現在では1500店舗まで拡大する。「今回のプロジェクトは社内横断、容器などのサプライヤー、小売店、お客さまがハンドインハンドで協力して成立したもの。その思いを医療現場に届けたい」。また、「不透明な時代にスピード感をもって行動することが重要。自主的に部署を横断し自主的に動き完成するプロジェクトは今後増えていくだろう」と述べた。

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ジャパンメード116年の粋を極めた4シリーズに注目 日本眼鏡のレジェンド「マスナガ」の進化

 日本の眼鏡産業の祖、増永眼鏡の強みは、創業から116年の歴史で培った技術力と普遍的なデザイン性だ。伝統とモダンを融合した独自のモノ作りをさらに進化させた今春の新作が、注目を集めている。

 主力のシリーズは4つ。デザイナーの故高田賢三氏をディレクターに迎えて8年前にスタートした「マスナガ デザインド バイ ケンゾータカダ(MASUNAGA DESIGNED BY KENZO TAKADA)」は、同社の今のクリエイションを象徴するコレクションだ。高田氏は眼鏡デザインに意欲的で、春の新作は生前に残した豊富なアイデアを増永眼鏡のデザインチームが商品化したもの。高田氏が常にこだわっていたのは、ラグジュアリーな眼鏡の表現と日本の伝統文化に対するオマージュ。パントシェイプとクラウンシェイプを合わせた新作のオールメタルフレームは、ダブルフロントリムによって空間を作ることで、日本的な“間”の美学を表現したデザインがポイントだ。

 創業年を冠した「マスナガ シンス 1905 (MASUNAGA SINCE 1905)」は、ニューヨークの代表的な建物の1つであるフラットアイアン・ビルディングからインスピレーションを得たデザイン。全てのパーツを異なるチタン素材で構成した繊細な色のコントラストと、スライド式のヨロイ(フレームとテンプルがつながる部分)にリムロックがドッキングされた新しい機構が特徴だ。

 1933年、昭和天皇が福井県を訪問した記念に献上された3本のラウンドフレームをルーツとする「ジーエムエス(G.M.S.)シリーズ」は、フロントの生地の厚みを計算しながら幅を細く設計することにより、強度を保ちつつ軽量でソフトな掛け心地を実現した。デザインと機能性のバランスが計算された仕上がりだ。

 70年に開催された大阪万博の松下館の企画で使用された“カスタム72”の後継モデルとして誕生した「光輝(KOKI)シリーズ」の新作は、クラシックとモダンを独自の解釈で融合したビッグスクエアのサングラスが代表的だ。熟練の眼鏡職人が丹念に磨き上げて繊細なシルエットを描き出したフロントは、黒の存在感が際立つ。

 増永眼鏡はスイス、アメリカ、マレーシア、香港にオフィスを構え、世界最大級の国際眼鏡展ミド(MIDO)に長年参加して、販売先は世界30カ国以上。売り上げは、海外が国内を上回っている。進化するジャパンメードのクリエイションは、グローバルに評価を高めている。

問い合わせ先
増永眼鏡
03-3403-1918

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コーセーの「ファシオ」が全面刷新 全アイテムを一挙公開

 コーセーは5月16日、メイクアップブランド「ファシオ(FASIO)」をリブランディングする。従来の“落ちない”機能性はそのままに、“なじむ、らしさ、つづく。”をコンセプトに掲げ、ロゴやパッケージ、処方など一新する。

 「ファシオ」は10~20代をターゲットに、スポーツシーン対応の機能性とファッション性を兼ね備えたブランドとして2000年に誕生。14年に初めてリブランディングを行い、“スマートカジュアル”を掲げ、機能的で日常に使いやすいカジュアルなメイクアップブランドとして幅広い年代の女性に訴求してきた。過去には、イメージキャラクターに桐谷美玲や元E-girlsの藤井萩花と藤井夏恋の姉妹を起用した。

 これまで、“キレイ、ずっと、落ちない。”をコンセプトとし、持続力の高い新素材と快適なデザインを採用した高機能コスメとしてアピールしてきたが、「近年、無理せずに続けられるものを選びたいマインドが主流になってきている」(ブランド担当者)ことから、リブランディングに着手した。

 新「ファシオ」は、肌の負担感が少なく、時間がたっても馴染む処方を採用。軽い付け心地と密着性の高さを両立し、肌から浮きにくい色設計のフェザーフィット成分と、オリーブ果実油やホホバ種子油など5種のオーガニック植物抽出成分を配合する。ロゴは、スマートフォンなどの小さい画面でも読みやすいように設計。過去のロゴに太さを加え、「ヘルシーでチャーミング」なブランドの世界観を表現する。パッケージ容器は、持ちやすさや握りやすさを追求したデザインを施した。

 主力のマスカラは、ウォータープルーフタイプとお湯オフタイプをそろえ、マスカラ下地やまつげ美容液、リムーバーなど8種をラインアップする。また、ブランド初となる、マルチカラーの“マルチフェイス スティック ”(全10色、税込各990円、編集部調べ)やコンシーラーパレット“エアリーステイ コンシーラ”(全3種、税込各1100円、同)、アイブロウパレット“アイブロウ ベース & パウダー”(全2種、税込各1430円、同)、“グラデーション アイカラー”(全5色、税込各1045円、同)、“ティント リップ UV”(SPF12、全3色、税込各990円、同)が新しく仲間入りする。そのほか、肌なじみがよく薄膜で均一性をもたせたファンデーション“エアリーステイリキッド”(全3色、税込各1760円、同)、スキンケアのような化粧下地“エアリーステイ オイルブロッカー”(30g、税込1100円、同)などを取り扱う。

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アシックスに初の女性チーム マネジャーが語る活躍の場

 アシックスは今年3月にデビューしたオリジナルブランド「ウノハ(UNOHA)」の立ち上げに伴い、20〜30代の女性社員を中心に構成するプロジェクトチーム「ウィメンズ クリエイティブ スタジオ(以下、WSJ)」を19年に発足させた。同社は23年までにグローバル全体で女性の管理職比率を約3割まで引き上げることを目指し、女性社員が積極的なキャリアビジョンを描くためのサポートなどを行う。同社にとって初の試みとなった同プロジェクトを率いる三浦亜友マネジャーに話を聞いた。

WWD:これまでのキャリアは?

三浦亜友アシックス「ウィメンズ クリエイティブ スタジオ」マネジャー(以下、三浦):もともとスポーツが好きで大学卒業後はアシックスに入社し、10年間スポーツ工学研究所で研究員として働いていました。走る動作を研究して必要な機能を製品に反映したり、生地やスパイクの研究をしたりしていました。

WWD:まさに女性がマイノリティーの分野な気がするが、キャリアを進める上で障壁を感じることはあった?

三浦:そうですね。入社当時は男性ばかりの職場でしたが、年々女性の割合も増えています。研究員時代にも積極的に自分の意見を発信したり、社内のリーダー研修などにも参加していたりしたことが、今回「WSJ」のマネジャーに抜擢された要因になったのだと思います。もちろん、重い実験器具を運べないなど体力的なハンデはありましたが、自分のできることとできないことを明確にして、コミュニケーションを取ることで肩肘張らずにさまざまなことに挑戦できています。特にアシックスは数年前からフルフレックス制を採用し、個人の裁量で時間の管理ができるのでライフプランとキャリアプランの両立に難しさを感じませんでした。

WWD:現在の女性管理職の割合は?

三浦:2020年3月末時点で、アシックスヘッドクオーターの女性管理職比率は約11%です。23年にグローバル全体でこの比率を35%まで引き上げることを目指しています。私の同期でも管理職が出始めている状況で、数値の達成は難しくないと感じています。

WWD:「ダイバーシティ&インクルージョン」の具体的な取り組みは?

三浦:ダイバーシティへの理解を浸透するための社内研修などが行われています。「WSJ」もその一環ですが、これまでスポーツの分野で注目されてこなかった多様な視点を学ぶことで、時代に沿ったモノ作りにつなげられると思います。

WWD:女性をはじめ、もっと幅広い層にスポーツを楽しんでもらうためには何が必要?

三浦:女性が社会で活躍する土壌は大前提です。あとは、スポーツの捉え方を広げていく努力が必要です。健康のためのスポーツ、自分が心地よく生活するためのスポーツなど、競うだけではないスポーツのあり方を「ウノハ」を通して伝えていきたいです。私たちのチームメンバーは「ウノハ」のターゲット世代を中心に構成しています。メンバーの共感から生まれるモノ作りが強みですが、共感ばかりでは視野が狭くなることも。そのバランスを取ることが私の役目だと思っています。どんな時でも広い視野を持ち、チームを引っ張っていきたいです。

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「テイクアウトは狙わない」。サイゼリヤの新・小型店は、「我が道を行く」が満載だった

 サイゼリヤが今後の成長戦略の一つに掲げる小型店の1号店を出店した。店舗面積を従来の4割にした店だ。初期投資や賃料を抑えた上で、小さな物件でも成り立つモデルを確立する。この店、サイゼリヤらしい新しい工夫にあふれていた。
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まだ、あなたが知らないニューヨーク最新トレンド 急ピッチで広がるメンタルウエルネス

Entering the New Chapter for Mental Wellness

 ニューヨークのファッション業界で活躍するクリエイティブ・ディレクター、メイ(May)と、仕事仲間でファッションエディターのスティービー(Stevie)による連載も第18回。“You’d Better Be Handsome”では、セレブ情報に敏感なレイチェル(Rachel)も加わって、ニューヨークのトレンドや新常識について毎回トーク。今回は、現在1210億ドル(約13兆2000億円)と言われているメンタルウエルネス市場について。コロナの影響でロックダウンが始まった昨年春から1年間の間に、アメリカでは6人に1人が新たにセラピー(心理カウンセリング)を始めたという統計も。90%以上の人々が、1つまたは2つ以上のうつ系の症状を持っていると言われている。

メイ:暗くて長〜い冬もようやく終わりそうな気配。この冬は特に長かったような。

スティービー:この1年間ずっと冬みたいなものだったから。冬ごもりする熊みたいな気分だったよ(笑)。

レイチェル:ニューヨークでは3月30日から新型コロナウィルスのワクチンを受けられる年齢制限が30歳まで下がったし、少し光が見え始めてきたかも。4月6日からは16歳以上は誰でも受けられるようになったし。

メイ:落ち込む暇もないくらい仕事が忙しかったのはありがたかったけど、友人と食事に行ったり旅行に行ったり、以前のような息抜きがうまくできなくなった。ときには「これってうつ?」という気分にもなったり。

スティービー:そういう人は多いんじゃないかな。やる気が出ないというか、体に力が入らないバーンアウトみたいな日も結構あった。以前だったら「次の旅行」とか「次の出張」を一つのゴールにして生活の張りを維持できていたんだけど。

レイチェル:うつや精神が不安定になっている人は周りでも増えているし、そういった心の問題について前よりもオープンにするようになってきたように感じる。このようなご時勢だし、メンタルが弱っても仕方ないというか、それを受け入れるムードが広がっているのかも。

メイ:雑誌や新聞でもメンタルイルネス(Mental Illness、精神疾患)とどう向き合うかだったり、メンタルウエルネスに効果的なグッズを紹介するような記事が目につく。また家にいる時間が長くなると嫌でも自分と向き合う時間も増える。

スティービー:これまで以上に、自分のメンタルウエルネスを維持し向上させることを意識している人が増えているよね。気をつけないと、知らぬ間に精神的に不安定になることもあり得る。普段から食事や運動に気を使って、大きな病気にならないように努力するのと一緒。強度のストレスや落ち込みから自分をうまく解放していかないと、心の健康はもちろん、体の健康にまで影響が出てくるってことだね。

リモートの進化で手軽に始められるセラピー

スティービー: 気が滅入ったからといって、突然セラピーに行くのはハードルが高い。そこに目をつけたシリコンバレー系のテックカンパニーが次々とメンタルヘルスビジネスに乗り出してきている。

メイ: 仕事から授業まで、この1年ですべてがリモート化されて、同時に前からあったはずのメンタルウエルネスアプリも一気に認知が高まった。

レイチェル:2020年はリモートが浸透してさまざまな事業やサービスのアプリ化が進んだ。「何もかもアプリってどうかな?」と思っていた分野でさえ、実際にアプリを使ってみると便利かも!とみんなが気づいたよね。これまでセラピーは前もってアポを入れて一対一で向き合うものが主流。アプリだと家から出なくていいしとても楽!前からメディテーションのアプリは充実していたけど、最近は心理学に基づいて症状を判断してくれ、そのときの気分はもちろん、睡眠、投薬、運動などを記録していけるようなアプリ「ムードフィット(MOODFIT)」なども人気みたい。

メイ:「ヘッドスペース(HEADSPACE)」 や「カーム(CALM)」などの瞑想アプリはテレビ広告まで打ち出し、ニーズが高いのだと感心した。私も何度かダウンロードしかけたけど、「瞑想するのにアプリって本当に必要?」ってやめてしまった。でも、シリコンバレーの人たちはみんな使ってそうな印象。

スティービー:「トークスペース(TALKSPACE)」はセラピストと直接やりとりができるという進化型アプリ。サブスクリプション型になっていて、会員になるとライブセッションに参加したり、テキストや動画、音声メッセージをいつでもセラピストに送信できるシステム。一対一のセッションは65ドル(約7000円)という設定で、いわゆる対面セラピーに比べるとかなりお得。

レイチェル:似たようなシステムだけど、 「ベターヘルプ(BETTER HELP)」も話題。1万人を超えるセラピストが登録していて、みんな資格はもちろん、最低3年・2000時間の実績が条件になっている。サービスの頻度などによって価格は変わるけど、週に35〜80ドル(約3800円~8700円)くらい。ニューヨークで実際に精神科医に診てもらうと1回200〜300ドル(2万1800〜3万2700円)はするだろうし。

スティービー:ミレニアル世代はネットやアプリでセラピストを探す人が多いから、こういったアプリは今後もっとニーズが高まるはず。にしても、この1年で新たにセラピーを始めた人が6人に1人いるってアメリカはメンタルウエルネスの先進国だね。

英国王室とメンタル問題

メイ:メンタルウエルネスといえば最近の話題は英国王室に嫁いで離脱したメーガン・マークル(Meghan Markle)。彼女はテレビ界の女王オプラ・ウィンフリー(Ophra Winfrey)のインタビューで、自身が精神的に追い込まれていた時に助けを求めても王室はセラピストを用意するなどはもってのほか、精神的な問題を抱えていることは黙らされていたと告白した。

スティービー:さらに、王室の中には2人の間に生まれてくる子供の皮膚の色を懸念する人もいたということを明かした。ブラック・ライブズ・マター(Black Lives Matter、黒人の命は大切)の時代にテレビで激白されると、王室も逃げ場がない。

メイ:英国王室は今回のことだけではなく、故ダイアナ妃のときもメンタル問題を見ないふりして責められているよね?確か。

スティービー:ダイアナ妃はチャールズ皇太子と婚約したすぐ後から過食症に悩まされていたことを、離婚した後1995年にBBCのテレビインタビューでも告白している。王室内では周知の事実だったにも関わらず、アンドリュー・モートン(Andrew Morton)の著書「ダイアナの真実」が1992年に出版されるまで、措置も取らず黙って見過ごしていた。

レイチェル:若いときに母親を亡くしたヘンリー王子も20代で精神的に病み、セラピストにかかっていると2017年に発表。そのときウィリアム王子が彼を支援してくれたらしい。実際ウィリアム王子は、セレブリティーらと共に英国のメンタルヘルスウイークをプロモーションしたり、メンタルの問題に理解があるようには見えるけど。彼らの親、そして祖父母の世代は考えが古そうだから。

メイ:だってクイーンの夫であるフィリップ 殿下は99歳だからね。

レイチェル:そのヘンリー王子は最近ハリウッドに引っ越し、ネットフリックス(NETFLIX)とスポティファイ(SPOTIFY)と契約して企業向けにライフコーチングを提供するベターアップ(BETTERUP)に参加したというニュースが。

メイ:ヒルトンとかNASAとかをクライアントに持つ、あのベターアップ?

スティービー:そう。ベターアップは年商17億ドル(約1853億円)の企業で、ヘンリー王子はスポークスマンのような役割みたいだよ。彼はプレスリリースで、「メンタルフィットネス(Mental Fitness)」と いう言葉を使っていたけど、“心の健康の重要性”の伝道師として第二の人生を歩くということかも。

レイチェル:ヘンリー王子は、メーガンとともに「アーチウェル(ARCHEWELL)」という非営利団体を去年の春に立ち上げていて、支援を必要とする人々のチャリティのサポートや、ソーシャルおよびパーソナルケア、メンタルサービスなどのコーディネートをしていくらしい。

うつ病に悩まされるセレブリティたち

スティービー:英国王室ほどではないにしろ、人目にいつもさらされるセレブリティにはメンタルの問題を抱えている人が多いのは事実。最近はみんな声を大にして自分の問題を公にしているよね。ソーシャルメディアというプラットフォームがあるからだと思うけど。

メイ:メンタルイルネスと言ってすぐ思い浮かぶのはカニエ・ウェスト(Kanye West)かな。双極性人格障害らしいけど、突然大統領選挙に出馬したり、キム・カーダシアン(Kim Kardashian)ともとうとう離婚が決まってしまったしね。

レイチェル:ヘイリー・ビーバー(Hailey Bieber)との結婚で落ち着いて見えるジャスティン・ビーバー(Justin Bieber)もうつ病の治療を受けているらしい。元ガールフレンドのセレーナ・ゴメス(Selena Gomez)もキャリアは順調に見えるけど、うつ病を抱えている。セレーナが最近始めたビューティブランド「レアビューティー(RARE BEAUTY)」の売り上げ一部を、同時に立ち上げたレアインパクトファンド(RARE IMPACT FUND)に寄付し、お金がなくてもセラピーが受けられるメンタルヘルスのサポートを支援している。

メイ:歌手のエルトン・ジョン(Elton John)も「若くて有名というのは本当に大変なプレッシャーなんだ」と語っているけれど、実際に若くて有名な人の多くは心を病んでいる。

レイチェル:シンガーのビリー・アイリッシュ(Billie Eilish)は現在19歳だけど、18になったばかりのときにグラミー賞を一気に5つも獲得して大快挙を成し遂げた一方で、裏ではうつ病で大変だったみたい。他にもビヨンセ(Beyonce)、ケイティ・ペリー(Katy Perry)、レディー・ガガ(Lady Gaga)、そしてマライア・キャリー(Mariah Carey)もメンタルを病んだことがあると告白している。

スティービー:歌ったり踊ったりしてストレスを発散してそうだけど、やっぱり人に見られているって大変なプレッシャーだよね。最近はそれにソーシャルメディアまで加わって、24時間監視されている気分になるのかも。セレーナは自分のソーシャルメディアからしばらく離れていたらしいよ。それもメンタルウエルネスには重要な鍵かも。

メイ:意見を発信する立場にいるセレブリティがメンタルウエルネスの話をすることで、「自分もセラピーを受けてみようかな」とか、「悩んでいるのは自分だけじゃないんだ」、と分かるならば素晴らしい。私もとりあえず「トークスペース」と「ベターヘルプ」を使ってみようかと、今日二人と話して思ったよ。

ヘルプが必要なファッション業界

レイチェル: メンタルを病むファッションデザイナーも多いよね。

スティービー:アレキサンダー・マックイーン(Alexander McQueen)やケイト・スペード(Kate Spade)の自殺は記憶に新しい。いま振り返ると、ジョン・ガリアーノ(John Galliano)が酔っ払って、人種差別的なコメントをしてディオール(DIOR)のクリエイティブ・ディレクターを降ろされたけど、彼もあのときはメンタル的にかなり衰弱していたのだと思う。マーク・ジェイコブス(Marc Jacobs)もアルコールと薬物で何度か通称“リハブ”と呼ばれる更生施設に行っているし。

メイ:そういえば以前はよくケイト・モス(Kate Moss)がリハブに入っただの、そういう話が多かったけど、最近あまり聞かないね。

スティービー:ファッション業界は一見華やかに見えるかもしれないけど、デザイナーの仕事量とプレッシャーは半端じゃないし、常に新しい子たちが入ってくるモデル業界もシビア。業界別にみる自殺率は、ストレスが多いと言われる法律系と医療を抜いてファッション業界が7位らしい。アメリカ疾病予防管理センター(CDC)がそういう衝撃のデータを発表している。

レイチェル:オリジナル性の高いもの、クリエイティブなものを生み続けるって大変だからね。天才たちもそれを休みなくアウトプットしないといけないとなると、どこか狂ってくるのかも。

メイ:もっといろいろなサポートシステムが必要よね。最近は健康的に見えないモデルを起用しない企業があったり、コンデナスト社も18歳以下のモデルは起用しない方針を掲げているし、ここ数年で変わってきたこともある。

スティービー:高級ブランドコングロマリットのLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)やケリング(KERING)も、ビジネスではライバルであるにも関わらず、モデルの健康を守るために、共同で基準を決めて取り組んでいるね。細すぎるモデルの起用を取りやめたり、22時から6時は労働を禁止したり。これまで当たり前のことがファッション業界では無視されがちだから。

メイ:モデルもフォトグラファーのポートフォリオ作りのために無償でサービスを提供したり、デザイナーもお金が払えないから物品をあげたり。駆け出しのときは仕方がないとしても、いつまでもきちんとサービスに対するフィーを払わないケースも多々見てきたし。まだまだ改善の余地あり、よね。

受講者300万人超え、幸せになるコツを科学的に立証する授業

スティービー:ようするに「幸せってなんだろう?」みたいなことをみんな常に考えていて、以前だったら本を読んだり、映画を観たり、教会に行ったりしていたけど、最近はみんなアプリに答えを求めているのかも?

メイ:アプリだけじゃなくて、リモートで爆発的な人気を呼んだエール大学の授業、「ウエルビーイングの科学(SCIENCE OF WELLBEING)」を知っている?有名大学のオンライン授業が受けられるコーセラ(COURSERA)上で無料で受けられるんだけど、なんと受講者数が300万人を超えたそう。しかも2020年3月だけで63万人が申し込んだのだとか。

レイチェル:私もそれ受けた。イェール大学で元々人気があったクラスがオンライン化されて、世界中から受講者が増えたという。心理学科のローリー・サントス(Laurie Santos)教授が18年にスタートした授業で、イェール大学史上最も人気のクラスになり、その後オンライン化されてさらに人気に火がついた。

メイ:通称「ハピネス・コース」ね。実際どういう内容なの?

レイチェル:例えばお金がたくさんあるとか、高級車に乗ってるとか、完璧な体型とか、一般的な思い込みでは実はハッピーになれないというところから始まる。このコースは科学とリサーチに基づいているから説得力もある。

スティービー:確かに欲しいものは全て持っていて、家を何軒も持っている人が必ずしも幸せとは限らないよね。それを大学生の時点で学べたらラッキーかもね。

レイチェル:すぐに取り入れられるようなトリックや考え方も教えてくれる。「モノよりも経験を大事に」、「たくさんのお金よりたくさんの時間を大切に」、「人に親切にすることで自分が幸せになれる」などね。そこでも瞑想、運動、快眠はやはり大事と言っていた。

日々進化するメンタルウエルネスグッズ

スティービー:実はこのメンタルウエルネス市場規模は、世界で1210億ドル(約13兆2000億円)を超えているらしい。内訳は、香りや睡眠関係グッズが495億ドル(約5兆4000億円)、脳を活性化するサプリ系が348億ドル(約3兆8000億円)、自己啓発系が336億ドル(約3兆7000億円)、瞑想とマインドフルネスが29億ドル(3200億円)なんだとか。

メイ:言われてみれば、私も快眠を目指して新しい枕やシーツ、ルームフレグランス、サプリとか日々いろいろ試している。さらに心が落ち着くようにと、毎朝「ザ ヌー コー(THE NUE CO)」の“ムード(MOOD)”というサプリを欠かさないし。

レイチェル:それってもしかしてアシュワガンダが入っている?うつにも効くと言われている?

メイ:そうそう。古くからアーユルヴェーダで使われてきたインドの“薬用植物界の女王”と言われるアシュワガンダと、ビタミンBとD。ストレスを減らしてくれるらしい。効いているかと聞かれたら自信がないんだけど、もしこれを飲んでないでストレスが2倍になったらと想像するだけでストレスになる。

スティービー:リラックスが大事だというならば、カンナビジオール(CBD)はどう?最近CBDが入ったありとあらゆるグッズが充実してきている。

レイチェル:最近は専門店もよく見かける。不安、不眠、体の痛みだけでなく、ときには中毒にも効果的らしい。私の友人は、犬が吠えてうるさいときにもCBD入りのおやつをあげているくらい。

メイ:あっという間に製品が増えていて、吸うタイプやドロップタイプから、スキンケアライン、入浴剤、インティメシーオイルまであるし。

スティービー:食べられるものもあるよね。寝る前に食べるCBD入りのグミやチョコレートとかまで。

レイチェル:そういうのは分かるけど、不思議なトレンドもあるよね。本来は仏前で手を合わせるときに使う“鈴(りん)”をヨガする前か、瞑想のときなどに使っている人も多いようで。本来の役割である邪念を祓う、ところまで理解しているとは思えないから、あの音が気持ちを落ち着かせてくれるってことかと思うけど。

スティービー:もちろんグウィネス・パルトロー(Gwyneth Paltrow)のグープ(GOOP)でも売っていた。彼女はトレンドを読むのが早いからね。ハッピーになるには、お金も時間もかかるってことなのか。

メイ/クリエイティブディレクター : ファッションやビューティの広告キャンペーンやブランドコンサルティングを手掛ける。トップクリエイティブエージェンシーで経験を積んだ後、独立。自分のエージェンシーを経営する。仕事で海外、特にアジアに頻繁に足を運ぶ。オフィスから徒歩3分、トライベッカのロフトに暮らす

スティービー/ファッションエディター : アメリカを代表する某ファッション誌の有名編集長のもとでキャリアをスタート。ファッションおよびビューティエディトリアルのディレクションを行うほか、広告キャンペーンにも積極的に参加。10年前にチェルシーを引き上げ、現在はブルックリンのフォートグリーン在住

レイチェル/プロデューサー : PR会社およびキャスティングエージェンシーでの経験が買われ、プロデューサーとしてメイの運営するクリエイティブ・エージェンシーで働くようになって早3年。アーティストがこぞってスタジオを構えるヒップなブルックリンのブシュウィックに暮らし、最新のイベントに繰り出し、ファッション、ビューティ、モデル、セレブゴシップなどさまざまなトレンドを収集するのが日課

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「備長扇屋」のヴィア、トップ交代。外食は銀行管理の時代に入るのか?

 「備長扇屋」など400店を展開するヴィア・ホールディングスが、大幅な経営体制の再構築に踏み込んだ。銀行主体のファンドと銀行団から69億円を調達し、さらに事実上の創業者と言える横川紀夫社長が退任して、メインバンクである、りそな銀行出身の取締役が社長に就任する。コロナによる財務毀損に対し、キャッシュ確保で金融機関に頼った会社は、今後銀行管理下に置かれる可能性が高まっている。
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「スナイデル」がプーマと初コラボ レディーライクに落とし込んだワンピース、スエット、スニーカー

 マッシュスタイルラボの「スナイデル(SNIDEL)」は、「プーマ(PUMA)」とコラボしたワンピース、スウェット、スニーカーを16日発売する。両者のコラボは初めて。「スナイデル」全店で取り扱うほか、ブランドの公式ECおよびマッシュグループのEC「ウサギオンライン(USAGI ONLINE)」では14日から先行予約を開始する。

 「プーマ」らしいスポーティなテイストをベースに、「スナイデル」らしい柔らかなトーンのカラーリングや素材使いにより、レディーライクに落とし込んだ。「プーマ」のワンポイントロゴを胸元にあしらったキャミソールタイプのワンピース(税込9900円)は、落ち着いたアイボリーとミントの2色展開。ジャージー素材で軽やかに仕上げた。オーバーサイズシルエットのクルーネックスエット(税込8800円)は、ボリュームスリーブやドロップショルダーなどによりカジュアルに見えすぎない一着。スニーカー(1万1000円)はプーマの人気のインラインモデル“RS”をベースに、オールホワイトで別注した。

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「エンポリオ アルマーニ」が地球環境に配慮したコレクション第2弾 海をイメージした爽やかなアイテム

 「エンポリオ アルマーニ(EMPORIO ARMANI)」はこのほど、2021年春夏コレクションで発表した環境配慮素材を用いた“サステナブル コレクション”をエンポリオ アルマーニ表参道店と心斎橋パルコ店限定で発売した。

今回は20-21年秋冬シーズンに発表したデビューコレクションとは対照的に、青と白のカラーパレットで航海や海を連想させる爽やかな印象に仕上げた。メンズはアノラック(15万1800円)やバミューダパンツ(10万4500円)、オーバーオール(15万1800円)など33アイテムで、ウィメンズはミニトップス(7万3700円)やショートパンツ(9万2400円)、トレンチコート(17万9300円)など22アイテムで構成する。一部のアイテムには、“SAVE THE EARTH”のメッセージをのせた。また、環境に配慮した素材を使ったサングラスや時計も加わった。

ウエアの素材は、カーペットや漁網などのプラスチック廃棄物を原料とするリサイクルナイロンやリサイクルポリエステル、農薬や有毒な化学肥料を使用せずに栽培されたオーガニックコットンなどを使用した。ショッパーには、生産時に出る繊維廃棄物から作ったコットン素材を用いた。

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「ジバンシイ」を代表する“プリズム・リーブル”から初のチークが登場 世界初の“多色粉体点在”チーク

 「ジバンシイ(GIVENCHY)」は6月4日、ブランドを代表するマルチカラーパウダー“プリズム・リーブル”から、初のチーク“プリズム・リーブル・ブラッシュ”(全4色、各税込6600円)を発売する。感情が高まったり、心が弾む瞬間だったり、または湯上がりなど頬に赤みがさす“紅潮”をイメージした仕上がりにこだわっている。単に血色をメイクするだけでなく、感受性豊かな“紅潮”を描き出すことではつらつとした美しさを表現する。

 “プリズム・リーブル・ブラッシュ”は世界初の“多色粉体点在”チークとして点描画から着想を得た“ピクセル テクノロジー”を使用。点描画の手法は多色の点を点在させた方が、一色の面で書くよりも肌をより美しく見せられるとされており、人の肌を描く際によく用いられる。このメカニズムからヒントを得て、肌の奥から湧き上がる血色やきめ細かい肌色ニュアンスをリアルに再現するために、異なる4色の超微粒子粉体を採用。また太陽光や温度など、その時々の環境の影響を受けて発色の度合いを変化させる特殊なピグメントを配合することで室内の光の下でも、外の光の下でも、さらにはさまざまな天候のもとでも美しく発色するように処方。さらに1粒1粒が透き通るようなクリアカラーピグメントを使用し、どのように重ねても美しく透明な仕上がりをもたらし、時間が経ってもカラーが濁ることなく、つけたてのような発色を12時間キープする。

 さらに4月16日には人気の色付きリップバーム“ローズ・パーフェクト”(全10色、うち限定1色。各税込4620円)もリニューアルする。新しくなった処方は鮮やかな発色と輝きをもたらすカラーとスキンケア成分がマーブル状に溶け合い、95%を自然由来成分で構成している。シアバターエキスやヒアルロン酸、ピンクペッパーに加え、新たにビタミンC誘導体とローズオイルを配合し、唇を優しくケアしながらふっくらと仕上げる。全10色のうち“No.001 ピンク・イレジスティブル”のみ単色で、唇のpHでピンク色に変化する。

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新たな世界最大の時計見本市 2回目となるデジタル開催の評価は?

 「バーゼル・ワールド(BASEL WORLD)」の消滅により、世界最大の時計見本市となった「ウオッチ&ワンダー ジュネーブ(WATCHES & WONDERS GENEVA)」(旧「S.I.H.H.」、以下「W&W」)が4月7日から13日の日程でデジタル開催中だ。「カルティエ(CARTIER)」「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」といったラグジュアリーから、「ロレックス(ROLEX)」「パテック フィリップ(PATEK PHILIPPE)」などの時計専業まで約40のブランドが参加し、7日間で約110のセッションが行われている。新型コロナウイルスの影響により2回目もデジタル開催となった同見本市について、スイスの見本市を25年以上取材する時計ジャーナリストの渋谷ヤスヒトに聞いた。

WWD:昨年「S.I.H.H.」からリニューアルし、ジュネーブ市と組んで立体的なイベントとなるはずだった「W&W」だが、新型コロナウイルスの影響は大きく、2年連続のデジタル開催となった。今年の印象は?

渋谷:Zoomなどのビデオ会議システムを活用した、インタラクティブなセッション(Q&A)を設け進化した。昨年は、最高経営責任者や開発責任者の録画ないしはライブメッセージを一方的に配信するケースが主だった。初日は何度ログインしてもエラーが出る不具合が発生したり、“マイカレンダー”という自分のスケジュールを管理できる機能の時差設定がずれてしまったりしたが、スイスのデジタルインフラ事情を考えたら“よくがんばりました”をあげられると思う。しかし、問題は別にある。

WWD:というと?

渋谷:“時計ほど、実機に触れないと真の価値が分からないものはない”ことだ。古いタイプの人間なのかもしれないが、作り手(伝え手)の放つ空気感や行間から伝わる要素は時計においては非常に重要で、不慣れな外国語であっても実際にやり取りすることで伝わるものは多い。

WWD:それを補うためにデジタル開催中の「W&W」と並行して、日本でも実機やサンプルを用いたタッチ&フィールの場が設定されている。

渋谷:感染症対策で参加人数は限定されているが、他のジャーナリストや編集部とのちょっとした雑談から、自分以外の視点を知ることも大事だ。映画を見終わったあとにカフェなどでする、あの談義に似ている。

WWD:“新作”の中には、昨年発表できずにスライドしたものも多い。

渋谷:肌感では3~4割程度だろうか。ただし、考え直す時間があったことは有益だったと感じている。熟成というか、コンセプトワークも出来も完成度が例年に比べて格段にアップし、粒ぞろいの商品群となった。そもそも開発に時間のかかる時計にとっては、1年に1回の新作発表のサイクルは短過ぎると言える。時計は2000~14年ごろに、“出せば売れる”いわゆるバブルの時代があった。しかしそれが原因で生産キャパシティーが限界を超え、納期遅れが発生。その間に次の新作が発表され、消費者が納品を待っているのにキャンセルという本末転倒なケースも起きた。コロナショックが、そういった時計業界全体のシステムを見直す良い機会になればと思う。

WWD:4月14日から18日まで19ブランドが参加して行われる「ウオッチ&ワンダー上海」は、今年リアル開催される唯一の世界規模の時計見本市となる。

WWD:日本人としてはアジアで唯一の開催が中国というのは残念な気もするが、スイス時計協会がまとめた20年のデータによると、スイスの時計輸出が21.8%ダウンする中で中国は唯一プラス20%を記録した。国・地域別のシェアも約14.1%で中国が1位だ。日本も7%で4位と人口比で見たら健闘しているが、「W&W」の判断は賢明と言わざるを得ない。

WWD:中日を迎えた「W&W」だが、前半のベストは?

渋谷:「ジャガー・ルクルト(JAEGER LECOULTRE)」の“レベルソ”だ。今年は“レベルソ”誕生90周年のアニバーサリーイヤーで、トゥールビヨンやミニッツリピーターなど11の複雑機能を搭載した超複雑モデルを発表した。注目したのは、自動調整機能を内蔵した専用のコレクションボックス。時計を収納することで、永久カレンダーや天文表示機能がアジャストされる。一度ずれてしまったそれらの機能を修正する場合、これまではブランドに預け、場合によっては本国に送り分解する必要があったわけで、ユーザー(コレクター)フレンドリーな試みと言える。同時に、スイスのトップマニュファクチュール(時計の心臓部であるムーブメントから自社一貫製造する時計メーカー)の威信を感じた。

 時計見本市をめぐっては、かつて世界最大だった「バーゼル・ワールド」が高額な出展料やラグジュアリービジネスの場にふさわしくないホスピタリティーなどへの不満から離脱者が続出して崩壊。今年から「ウオッチ&ワンダー ジュネーブ」が、その座に取って代わっている。

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明治「チェルシー」と英「アニヤ・ハインドマーチ」がコラボ ラグジュアリーなトートに変身

 イギリス発のバッグブランド「アニヤ・ハインドマーチ(ANYA HINDMARCH)」は4月16日、明治のスコッチキャンディ「チェルシー(CHELSEA)」とコラボレーションしたトートバッグを発売する。

 今回のコラボは、同ブランドが30年前にスタートした日常のありふれたモノをデザインに落とし込むライン"アニヤ ブランズ(Anya Brands)"のデザイン。スパンコールをふんだんにあしらった装飾が特徴で、同ラインのアイテムは、ロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館のパーマネント・コレクションにも収められている。これまでに、英キャドバリー(Cadbury)のチョコレートや、米ハインツ(Heinz)のトマトケチャップなどとコラボしたアイテムが登場していた。

 今回、50周年を迎える「チェルシー」との協業が実現し、パッケージをビーズ刺しゅうで再現したデザインで、日本限定アイテムとして登場した。価格は税込14万8500円。「アニヤ・ハインドマーチ」オンラインストアと全国直営店で取り扱う。

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ナイキの元従業員が電信・郵便詐欺で逮捕 約1億6000万円をだまし取った疑い

 電信・郵便詐欺などの疑いで逮捕されていたナイキ(NIKE)社の元マーケティング・マネジャー、エロル・アンダム(Errol Andam)が電信・郵便詐欺の事実を認め、司法取引に応じた。米オレゴン州の新聞「ザ・オレゴニアン(THE OREGONIAN)」が第一報を報じた。この件についてナイキの担当者からはコメントを得られなかった。

 2月初旬、連邦検察当局はアンダムがナイキ社から約150万ドル(約1億6500万円)をだまし取り、詐欺行為の計画の一環としてマネーロンダリングとローン申請書への虚偽記載も行ったとして起訴した。

 アンダムは2001年から18年に解雇されるまでオレゴン州にあるナイキ本社に勤務。ナイキの北米地域のリテール・ブランド・マーケティング部門マネジャーを務め、米国内のスポーツ大会やそのほかの特別なイベントに出店する「ナイキ」のポップアップストアの店舗デザインや建設、運営を統括していた。

 アンダムは16年夏に幼少期からの友人に会社を立ち上げさせ、「ナイキ」のポップアップストアのデザイン・建設の依頼先として契約し、自分のマネジャーとしての立場を利用して友人の会社に仕事をあっせんしたとみられている。アンダムは友人の会社で公式には役職に就いていなかったが、同社の財務運営の大部分を監督し、口座の管理を行っていたという。また、「フランク・リトル」という偽名を使用してナイキ社に請求書を発行していたとされている。

 司法取引に関する裁判期日は4月12日に予定されている。本件を報じた「ザ・オレゴニアン」によると、アンダムが電信詐欺やマネーロンダリング、虚偽の住宅ローン申請書提出の罪を認めた場合、24~37カ月の懲役刑が下るという。また、ナイキ社に149万ドル(約1億6000万円)、別の会社に17万3172ドル(約1900万円)の賠償金を支払うことになるという。

 2月初旬に起訴された当初、アンダムは最高で30年の懲役刑と450万ドル(約4億9500万円)の罰金刑、釈放後も5年間の監視が付く可能性があった。

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金山大成が答えるファッションや仕事に関する45の質問 インフルエンサー名鑑Vol.10

 インスタグラムを筆頭とするSNSの普及で、「憧れの人」「なりたい人」が細分化している。今は、誰もが、それぞれの「なりたい人」を持っている時代。ならば、そんな身の回りの人を改めて知るべきではないか?そこで「WWDJAPAN.com」は、インフルエンサーをはじめとするソーシャルリレーション マーケティング事業を手がけるリデルの協力を得て、身近な新世代インフルエンサー名鑑を作成する。

 今回は“衣食住の充実“をテーマに、雑誌風の投稿でコーディネートやアイテム、暮らしに役立つ知識、食など発信する金山大成。アパレル、ジュエリーブランドを手がけるほか、近年では動画制作やコンサルティング、キャスティングなどファッション領域以外にも事業を拡大する金山には、好きなブランドやコーディネートのポイントのほか、仕事や今後の展望に関する質問が数多く寄せられた。全ての質問と回答を一挙に公開する(2021年4月12日号「WWDジャパン」には、彼にSNS運用などを聞いたインタビュー記事を掲載します)。

ファッションに関するあれこれ

Q.1:アパレル業界を目指したきっかけは?
A.1:10代の頃に過酷な仕事を経験して、自分は好きなことしか続かないと感じたからです。

Q.2:ファッションにハマったきっかけは?
A.2:高校生のときにファッションを通して笑顔になる、楽しくなるという幸福感を覚えたことがきっかけです。

Q.3:服を購入するときの基準は?
A.3:値段は関係なく、ワクワクするかどうかです。私の場合、その感覚がないと買っても必ず失敗します。

Q.4:「ここは人に負けない」というコーディネートのポイントは?
A.4:レイヤード力と色の組み合わせです。

Q.5:いつからドレスライクな服が好きになった?
A.5:22歳ごろからです。童顔なので、革靴を履いたりシャツを着たりして“いかに大人っぽく見せるか”を意識していました。

Q.6:自身のブランド「サブレーションズ(SUBLATIONS)」のコンセプトは?
A.6:矛盾し対立する二律背反の要素をデザインに落とし込んだユニセックスブランドです。

Q.7:衝動買いすることはありますか?
A.7:あります(笑)。先日も勢いで「オーバーコート(OVERCOAT)」を買ってしまいました。

オススメのブランド

Q.8:オススメの財布ブランドは?
A.8:今は「ロエベ(LOEWE)」か「PB 0110」が欲しいです。

Q.10:3万円以内でオススメのローファーは?
A.10アウトソールの縫製のみ機械で行い、そのほかの工程すべてを手作業で仕上げるハンドソーンウェルテッド製法を採用している「ジャラン スリウァヤ(JALAN SRIWIJAYA)」のローファーです。

Q.11:2021-22年秋冬で気になっているブランドは?
A.11:「ヘド メイナー(HED MAYNER)」です。

Q.12:好きなブランドトップ3は?
A.12:1. 「ジル サンダー(JIL SANDER)」2. 「ヘド メイナー」3. 「アワー レガシー(OUR LEGACY)」です。

Q.13:社会人になって初めて買ったブランドは?
A.13:「プラダ(PRADA)」のシューズです。

Q.9:10代でも手に取りやすいブランドは?
A.9:「スタイルミキサー(STYLEMIXER)」や「コス(COS)」「ザラ(ZARA)」などは比較的に安価で手に取りやすいと思います。ブランド古着を買うことを1番オススメしたいです。

Q.14:ファッション誌は何を読んでいる?
A.14:主に「ウオモ(UOMO)」「ギンザ(GINZA)」「シュプール(SPUR)」「エル(ELLE)」「ヴォーグ ジャパン(VOGUE JAPAN)」「ポパイ(POPEYE)」です。

Q.15:女性に贈るならどのようなアクセサリーを選ぶ?
A.15:女性には華奢なアクセサリーよりも、ヴィンテージの「エルメス(HERMES)」など少し大振りなものを着けて欲しいです。

過去と現在について

Q.16:これまでの経歴は?
A.16:アルバイトスタッフとしてアーバンリサーチに入社しました。その後、社員になり店長やプレス、販促、マーケティングを経験し、昨年独立しました。

Q.17:販売員が持つべき心得えは?
A.17:お客様に喜んでもらうにはどうしたらいいかを考えることです。

Q.18:ブランド立ち上げで大変だったことは?
A.18:出資を受けずに立ち上げたので、資金を集めるのに苦労しました。

Q.19:コロナで仕事に影響はある?
A.19:自由にイベントが開催できなくなったので、ECでの販売戦略を今まで以上に考えるようになりました。

Q.20:「今の仕事をしていてよかったな」と思う瞬間は?
A.20:夢だった大好きなブランドのコレクションや、展示会に行けたときです。

仕事と人生に対する考え方

Q.21:人生で一番大事にしている「自分軸」や「考え」は?
A.21:人に喜んでもらうために行動するよう心がけています。周囲が楽しければ自分も楽しいという考え方を大切にしています。会社のメンバーが楽しそうに働いていたり、やりたいことに熱中していたりする姿を見るのが、なにより楽しいです。

Q.22:座右の銘や好きな言葉は?
A.22:切磋琢磨です。

Q.23:モチベーションを保つ秘訣は?
A.23:読書とロールモデルを立てることです。

Q.24:自身の原動力は?
A.24:目標を公言すること。後には退けない環境に自らを追い込みます。

Q.25:仕事の糧は?
A.25:「諦めるのは簡単。」と友達に言われてから、その言葉が糧になっています。

Q.26:現在の仕事をしていなかったら今は何をしていた?
A.26:きっと体育教師をしていたと思います。

Q.27:尊敬している人物は?
A.27:当時勤めていたアーバンリサーチの店長は、ずっと尊敬しています。ファッションでは松田翔太さん、「メンズノンノ(MEN’S NON-NO)」モデルの守屋光治さん、中田圭祐さんに影響を受けました。

趣味趣向について

Q.28:人生最後に食べたいものは?
A.28:納豆です(笑)。

Q.29:好きな女優は?
A.29:中条あやみさん、高田里穂さん、新木優子さんです。

Q.30:好きなアーティストは?
A.30:FIVE NEW OLDとLUCKY TAPESです。

Q.31:好きな女性のタイプは?
A.31:夢を持って走り続けている人です。

Q.32:好きな香りは?
A.33:「ロエベ(LOEWE)」の “001 MAN”という香水の香りです。

Q.34:服以外の趣味は?
A.34:歌うことと身体を動かすことです。

Q.35:幼少期はどんな子どもだった?
A.35:とにかく身体を動かすことが大好きでした。昔から好きなことへの探求心は変わらないです。

SNS運用のきっかけや方法

Q.36:インスタグラムで情報発信するきっかけは?
A.36:「私も光の当たっている方へ出てみたい」という憧れと「有名なアパレル販売員になりたい」という思いがあったからです。

Q.37:どのように インスタグラムで約18万人のフォロワーは獲得した?
A.37:ニーズに合わせて投稿内容を柔軟に変えることで、飽きられずに支持していただいています。常にPDCAを回すことが大切です。

Q.38:SNS運用で気を付けていることや意識していることは?
A.38:顔を出して運用しているので、インターネットにはないリアルな情報を伝えられるように意識しています。

Q.39:投稿写真の加工方法は?
A.39:adobe lightroomというアプリを使用しています。

今後の展望や将来のこと

Q.40:30歳までに成し遂げたいことは?
A.40:「サブレーションズ」のショーを行うことです。

Q.41:今後挑戦したいことは?
A.41:山ほどあります。挑戦するために現在の事業をコツコツ頑張ります。

Q.42:人生の目標は?
A.42:私の会社で働いている従業員がもっと安心できるような環境を築くことです。あとは、死ぬまでに1〜12月の四季を演出するホテルを経営したいです。

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「福祉×オシャレで世の中を変える」 身体障害者の声から生まれたブランド「ボトモール」

 障害があってもなくても誰でも着られるファッションを提案する「ボトモール(BOTTOMALL)」が、パリ・コレクション参加に向けて着々と準備を進めている。同ブランドを2019年に立ち上げたのは、日本障がい者ファッション協会(以下、JPFA)の平林景代表理事だ。JPFAはファッションの力で福祉を明るくするためにさまざまな活動を行い、同氏は、自他ともに認める"福祉業界のオシャレ番長”。「福祉×オシャレで世の中を変えることが生涯をかけた使命」と断言するほど、ファッションの力で福祉業界の課題や世の中の偏見に熱く立ち向かっている。「ボトモール」は、なぜパリコレを目指すのか。平林に話を聞いた。

WWD:これまでの経歴を教えてください。

平林景(以下、平林):20代のころ美容師として働いていました。ヘアスタイルが変わることで自分に自信を持てるようになったお客さまを見るうちに、“オシャレ”が持つ力を強く感じるようになっていきました。でも徐々に手荒れが悪化し、最終的にはハサミを持つこともできなくなって25歳のときに美容師を辞める決心をしました。退職後は美容専門学校の教員として10年ほど働いたのち、福祉と出合って現在に至ります。

WWD:福祉業界に携わるきっかけは?

平林:身近に発達障害を抱える人がいて、不得意なことはてんで駄目でも、得意なことには突き抜けた能力を発揮しています。そんな人たちの長所を子どものころから伸ばせれば、障害を持つ人の人生や社会全体を変えられるんじゃないかと思いました。そこで勤務先の美容専門学校を運営する学校法人に掛け合い、1年間に渡る交渉の末、2014年に個別学習塾「東京未来大学こどもみらい園」を開き、副園長を務めました。

WWD:JPFAを設立した経緯は?

平林:知人から過去に「パリコレでは、車椅子の人たちを中心にショーが行われたことがないらしい」と聞いたのがきっかけです。美容師時代に感じていた、"オシャレ"の持つ力で福祉業界も変えられるんじゃないかと思ったんです。ニューヨーク・ファッション・ウイーク(現在はアメリカン・コレクションズ・カレンダーに改称)で義手やダウン症のモデルなどがランウエイを歩いているので、パリコレでも実現できると考えました。

WWD:なぜそのような事例がないと考える?

平林:車椅子は着座しなければいけないので、立位姿勢を前提としたコレクションではファッションとして成り立ちにくいではという先入観や、障害に対するネガティブな考えもあるからではないでしょうか。障害に対する偏見はまだまだ根強い。“車椅子だからこそ格好いい”を表現できれば、そういった世間の偏見や考えが覆せるのではないかと思っています。

「オシャレのために誰かの手を煩わせたくない」

WWD:どうして福祉×ファッションにこだわる?

平林:車椅子に乗る人とお会いした時に、「若いときはファッションを楽しんでいたが、車椅子に乗る今は、お洒落を諦めてしまっている」と話していました。その理由を尋ねると「車椅子では入れない試着室がある。仮に入れたとして服を一人で着れないときは、誰かにサポートしてもらわなければいけない。『オシャレがしたい』という自分の欲求を満たすために、誰かの手を煩わせることが心苦しくなった」という答えに心を強く締め付けられました。

もし車椅子の人が簡単に着られるお洒落な服があればそんな気持ちを抱くこともなくなるんじゃないかーー。そう思い立って教育系大学の生徒や教授、福祉の現場で職員などに相談したところ、座席に広げて座るだけで着脱できる巻きスカートのアイデアが出てきたんです。本格的に製品化するにあたりファッションブランド「ボトモール」を立ち上げました。

WWD:スカートを履くことに抵抗を感じる男性も多いのでは?

平林:そもそも障害を持つ人のための服を作っているわけではありません。「ボトモール」は“障害の有無や性別、年齢なども問わず誰もが着られる機能的な服”がコンセプトです。ブランド名は「ボトム」と「オール(全員)」を組み合わせた造語に由来しています。

WWD:一般的な巻きスカートと異なる点は?

平林:車椅子に座ったときに一番きれいに見えるように前と後ろの長さをアシンメトリーにしています。また足が動かしづらいと血流が悪くなり冷えやすくなるので内側の生地を起毛素材にしたり、着脱がより楽になるようにセンターにジップを施したりしています。

WWD:巻きスカートのほかにアイテムは?

平林:両サイドにジップを施してスムーズに着脱できるパンツや、片麻痺(体の左右どちらかが麻痺する症状)の人でも、腕を通さず着られるトップスなどを作っています。また車椅子を使用するとき、一般的なジャケットでは丈が長すぎてしわがつきやすいという声を聞き、丈の短いジャケットを作りました。巻きスカートと同じ素材でセットアップとしても着用できます。

行政を巻き込んでパリコレ出展に尽力

WWD:パリ・コレクション参加に向けて具体的にどういった活動をしている?

平林:JPFAの拠点がある大阪・茨木市の福岡洋一市長と共に、経済産業省のクールジャパン政策課に出向いてパリコレ参加についてお話をしました。現在はその取り組みを“パリコレプロジェクト”と題して、正式に茨木市後援事業としてサポートとしてもらっています。また大阪府の吉村洋文知事にはフランス大使館の大使を紹介してもらい、現地での支援をお願いするなどたくさんの方々に援助していただきながら、少しずつ実現に向けて前進しています。デジタルショーも視野に入れ来年の参加を目標にモデルオーディションも進行中です。

WWD:ショーの構想は?

平林:“If…(もしも)”がテーマです。もしも世界が車椅子を乗ることに当たり前だったら、どんなデザインや未来が生まれていたのかを表現したいんです。「車椅子の方でもお洒落ができる」とうたった、障害者のためのファッションショーをするつもりは全くありません。マイナスをゼロにするのではなく、マイナスをプラスに変える「車いすだからこそ格好良いファッションは何か」を世界に向けて提示したいです。

WWD:今後の課題と展望は?

平林:障害に対する世の中のイメージを変えたいです。福祉業界の意識だけを変えても何も変わりません。世の中を変えるためにはまず地域を、地域を変えるためには市長や知事などのトップの意識が変わらないといけないんです。また「ボトモール」の認知拡大も今後の課題です。例えばファーストリテイリングなどのファストファッションの大企業と一緒に取り組むことができれば、ファッションに悩む人たちにも一気に認知を拡大できると考えています。

WWD:福士業界の課題は?

平林:福祉業界はまだまだ“きつい”“汚い”“危険”の「3K」のイメージが強い。福祉業界は、団塊世代が後期高齢者に達し、近い将来、現場の人材が大幅に不足する問題を抱えています。若者が福祉や介護に憧れて業界に入ってもらえたら、それを解決できるはず。だからこそファッションと掛け合わせて福祉業界を盛り上げたいんです。

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マリエが本音で語る「私の33年目のサステナブル」 Vol.10 ファッション好きの少女がデザイナーになるまで【モデル時代編】

17歳でアメリカ・ウィスコンシン州での留学から帰国。卒業後の進路を悩んでいたとき、「本腰を入れて芸能界でチャレンジをしてみないか?」と、現在の事務所に声をかけてもらい、5年間の契約を結んだ。ニューヨークのパーソンズ美術大学への進学と悩んだが、「うまくいってもいかなくても、5年後はまだ23歳。それからでも遅くない。今しかできないことに集中しよう」と決心した。

芸能界で過ごした5年で、さまざまな経験をした。活動を始めてすぐに憧れだったファッション誌「ヴィヴィ(ViVi)」の専属モデルになり、TV番組「笑っていいとも!」のレギュラーになった。ほかにもウエディングドレスやアクセサリーのプロデュース、時計やバッグ、海外アーティストの衣装ディレクション、ブランド立ち上げのプロデュースなど、さまざまなブランドともコラボレーションして、商品は飛ぶように売れた。当時は、多くのタレントやモデルがこんな風にブランドビジネスに参入し始めた時期だった。

モノづくりは、どれも心躍る楽しいものだった。関わった商品が店頭に並び、長蛇の列ができ、完売する瞬間を目の当たりにしたり、アイテムを身につけている子を見かけたりすることはうれしかったが、次第に疑問を抱き始めていった。

例えば、「チェック柄のシャツが欲しい」という要望をコラボ企業に伝えると、チェック柄の生地見本が3種類ほど用意され、私はその中からしか選べない。それが、“〇〇さんデザイン”として世間に発表されるのだ。「世界中には無数のチェック柄があるはずなのに、どうしてこの3つからしか選べないの?」「私がデザインしたと信じて購入してくれるみんなにどんな顔をすればいいの?」と、本気で悩んだ。私はそのやり方に限界を感じ、持続可能な消費者との関係性ではないと考えた。売り上げだけを狙ったビジネスは私には向かないのではと疑問が生じ、ファンとの関係性を考えると心苦しくなった。

その時、「ファッションをもっと勉強したい」という思いが心に強く芽生えた。「勉強して、可能な限りの知識を学び、自分が思う・表現できるベストをファンに届けたい。そうすれば『買ってくれてありがとう』と、気持ちよく伝えられる」。

そして23歳の時、パーソンズに留学した。

私の決断に多くの人が反対した。「どうしてその歳で大学に行くの?」「遅すぎない?」「ファッションブランドをやりたいなら、これまでのようにどこかの企業と組めばすぐできるじゃない?」。それでも自分の本能に従い、ゼロからファッションを学ぼうと決めた。

つづく……

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「ジェラート ピケ」から着るだけで肌のケアができるインナーウエア登場

 マッシュスタイルラボは4月16日、ルームウェアブランド「ジェラート ピケ(GELATO PIQUE)」から帝人フロンティアが開発した“着る化粧品”「ラフィナン®」を使用した女性向けスキンケアウエアを発売する。全国の「ジェラート ピケ」店舗と公式オンラインストアなどで取り扱う。

 同社は新型コロナウイルスの影響により自宅で過ごす時間が増え、女性がスキンケアに充てる時間が増えている背景を受け、新しいライフスタイルでのスキンケア需要に対応するため、「ラフィナン®」を応用したインナーウエアを帝人フロンティアと共同制作した。女性から高い支持を得ている「ジェラート ピケ」のリラックスウェアに関するデザインやパターンのノウハウと、帝人フロンティアが開発した、着用するだけで肌を健康に保つウェアタイプの化粧品「ラフィナン®」を組み合わせることで、自宅でファッションを楽しみながら気軽に肌をケアすることが可能となる。

 アイテムは「ラフィナン® プルオーバー」(税込5720円)と、「ラフィナン® カップインキャミソール」(税込5280円)、「ラフィナン® レギンス」(税込5280円)を用意。いずれもサイズフリーで、カラーはピンクとグレーを展開する。

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オンワードHDが2030年度に向けた新ビジョン OMOで事業モデル刷新

 オンワードホールディングス(HD)は、2030年に向けた中長期ビジョンを発表した。ライフスタイル事業をアパレル事業に並ぶ柱に育てつつ、30年度(31年2月期)に売上高3000億円、営業利益250億円を目指す。実現に向けて3年内に生産から企画、販売、マーケティングなどの仕組みを再構築する。

 「簡単ではないが、ファッション企業としてのあり方を根本から再定義する必要がある」。8日に電話会議方式で行われた21年2月期(前期)の決算説明会で保元道宣社長が強調した。同社は19年10月から着手したグローバル構造改革で国内外の約1700店舗を閉鎖。店舗数をほぼ半減させたところにコロナに直撃され、「前期は740億円の売上高、4割近くの粗利益が消失する激震に見舞われた」(保元社長)。行き詰まりをみせていた百貨店を主販路にした伝統的な事業モデルを刷新する機会と捉え、新ビジョンを推進する。

 30年度の売上高計画3000億円(21年度の予想は1905億円)の内訳は、アパレル事業が2000億円(同1497億円)、ライフスタイル事業が1000億円(同408億円)を想定する。営業利益計画250億円(同32億円)の内訳は、アパレル事業100億円(同10億円)、ライフスタイル事業150億円(同22億円)とする。23年度(24年2月期)までの3年間はコロナの影響の長期化を織り込んで事業モデルの整備にあて、その後の高度成長につなげる。

 成長のけん引役と位置づけるライフスタイル事業は、ダンス・ウエルネスのチャコット、化粧品の「プロダクト(PRODUCT)」、ペット用品のクリエイティブヨーコ、食品ECの「オンワードマルシェ」、ギフトのヤマトといった既存の子会社やブランドの底上げに加えて、M&A(企業の買収・合併)も積極的に行う。

 主力のアパレル事業ではOMO(オフラインとオンラインの融合)を強力に進める。在庫の一元化だけでなく、オウンドメディア、SNS、ライブコマースなどの新しい手法を通じて、消費者との双方向の関係性を作る。都心に偏っていた出店立地も郊外の消費者の生活圏に出ていく。EC売上高は1000億円(同500億円)を目標にする。

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100年目の「グッチ」が時計でも見せた本気 初のオリジナルムーブメントなどを発表

 2021年にブランド創設100周年を迎えた「グッチ(GUCCI)」が、時計カテゴリーにおいても本気を見せた。同ブランドにとって22年は、スイスでの時計製造本格化50周年にもあたり、ダブルアニバーサリーに合わせて魅力的な新作を多数発表した。

 大きなアクションは2つある。まず1つ目は、時計の心臓部であるムーブメント“GG727.25”の開発だ。スイスにあるケリング(KERING)の開発・製造施設で作られた「グッチ」初のオリジナル自動巻きムーブメントにより、「グッチ」はマニュファクチュール(時計を自社一貫製造する時計メーカー)に生まれ変わったと言える。“GG727.25”の厚さは3.7ミリメートルで、新たに発表された“グッチ25H”ラインに搭載される。

 モノグラムや愛らしい図案使いが特徴だったこれまでの「グッチ」の時計に比べて、“グッチ25H”は驚くほどスマートな印象だ。このあたりにも「グッチ」の本気度が見える。現在、時計において最大の売れ筋は“ラグジュアリー・スポーツ”と呼ばれるジャンルであり、同モデルはそのマトリックスの中心に入る。価格もステンレススチールモデルで113万円(予価、今秋発売予定)と、百貨店や時計専門店で最も売れているゾーンだ。

 これまで「グッチ」の時計は、一部のスペシャルピースを除きアンダー10万円から数十万円が主流だった。高価格帯の投入で、幅広い顧客層を維持しながらラグジュアリー化する戦略は、2年ほど前から注力するジュエリー同様だ。

 そして2つ目のアクションが、ハイジュエリーウオッチへの挑戦。「グッチ」のグラマラスかつユニークな世界観を、金細工やプレシャスストーン、さらにクラフツマンシップを用いてアートに表現する。これらは、19年にパリのヴァンドーム広場にオープンしたファインウオッチ&ハイジュエリー向けブティックで予約販売する。

 上記以外にも、“G-タイムレス”ラインでは「グッチ」の代表的モチーフの一つであるビー(蜂)が文字盤の上で手の動きに合わせて揺れる“ダンシング ビー”を発表し、19年にクリエイティブ・ディレクターのアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)が初めてデザインした時計である“グリップ”では“ジャンピングアワー”(文字盤に設けた小窓から見える数字がジャンプして瞬時に替わる仕様)をリリースした。

 ラグジュアリーブランドの時計をめぐっては00年ごろから、ムーブメントやパーツメーカーの買収が増加し、マニュファクチュール化の動きが顕著になった。「シャネル(CHANEL)」「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」「エルメス(HERMES)」などが先行し、「グッチ」はそれとは別に独自のファッション路線を進んでいたが、「ラグジュアリーブランドで初めて1972年にスイスで時計製造を本格スタートした」(ブランド担当者)自負もあり、今年一気にシフトした。

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NEW ARRIVALS: VINCENZO FERRERI

こんにちは。

気温も暖かい日が多くなり、過ごしやすい日が増えてきましたね。

 

コロナ禍で遠出の旅行などはなかなか難しい状況ではありますが、車で少しドライブするだけでも気分転換になります。

そんなドライブシーンを盛り上げてくれる、<ヴィンセンツォ フェレーリ>のドライビングシューズをご紹介させていただきます!

 NEW ARRIVALS: VINCENZO FERRERI

イタリア南部のナポリにファクトリーを構える<ヴィンセンツォ フェレーリ>

小さなファクトリーですが、数々の有名ブランドからお墨付きを得る実力を持ち、丁寧で品質のよいものづくりが魅力です。

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今や誰もがタウンユースとして履くほどに浸透しているドライビングシューズ。

もともとの発祥は1963年に遡りイタリアのブランド<カーシュー>が最初に特許を取得したといわれ、その名のとおりドライビングをするためだけに作られた革靴でした。

当時は誰もが買える訳ではなく、セレブ向けに作られた、なんとも”リッチなアイテム”

1970年代後半になると、現代に近いモデルが誕生したことで徐々に人気が出始め、ファッショナブルで贅沢なアイテムとして今に至るまで多くの人に愛されてきました。

 

ドライビングシューズの魅力はこの歴史からも読み取れるように、なんといってもこの“リッチなテイスト”。特に<ヴィンセンツォ フェレーリ>のドライビングシューズはそのリッチなテイストを纏い、細かい部分に拘った非常に丁寧な仕上がりです。

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細かいところですが、モカシンの顔とも言える、モカ縫いは全体の雰囲気を上品に見せる重要なディテール。熟練した職人が一つ一つ手縫いで丁寧に仕上げています。

横から見たときの美しいヒダも職人技を感じます。

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一般的なペブルソールと比較して耐久性を高めた、ブラックラバーソールを使用。街履きとしても安心してお使いいただけます。

ライニングもフルレザーになっており、素足でも快適な履き心地。

スーツに合わせても、カジュアルに合わせても余裕のあるリラックスした雰囲気を演出でき、ニューノーマルなスタイルと好相性です。

 

こちらはシボ革を使用したドライビングシューズ。

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ドライビングシューズ ¥33,000(税込)オンラインストアはこちらから>>>

ドレッシーになり過ぎない足元を演出してくれる一足で、オンオフ兼用でお使いいただけます。

 

続いてこちらは、スエード素材を使用したレースアップタイプの新作ドライビングシューズ。

 NEW ARRIVALS: VINCENZO FERRERI

ドライビングシューズ ¥33,000(税込)オンラインストアはこちらから>>>

アッパーには、撥水加工を施したイタリア オペラ社のスエード素材を採用しており、なめらかな手ざわりと鮮やかな発色が特徴です。

春夏らしい明るいカラーは、ショーツとも愛称のよい夏のマストアイテムです。

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これからの季節に出番も多くなり、履きたくなるドライビングシューズ。

ぜひ店頭、オンラインストアでご覧ください。

「シュウ ウエムラ」がジェンダーレスでサステナブルな新制服を発表 「ウジョー」の西崎暢がデザイン

「シュウ ウエムラ(SHU UEMURA)」は、西崎暢によるファッションブランド「ウジョー(UJOH)」が手掛けた新しいユニフォームを発表した。世界の「シュウ ウエムラ」店舗のメイクアップスタイリストが順次着用する。

制服は、ジェンダーレスで機能性を重視したデザイン。日本の伝統的な袴から着想を得たワイドパンツ、袖にスリットを入れたTシャツをユニセックスで提案する。男性用にカーゴパンツと、東京・表参道に16日に開くグローバル旗艦店「シュウ トウキョウ メイクアップ ボックス」のスタイリスト用のシャツドレス(女性用)もラインアップする。素材は環境に配慮し、繊維製品の安全性を証明する「エコテックス(OEKO-TEX)」の認証を受けた生地を使用している。

西崎デザイナーは「ジェンダーレスなアイテムを取り入れることで、性差ではなく個人に焦点を当てた。またワンピースの袖が長袖から半袖にでき、ジャケットは袖をあげやすいようにスリットを入れている。制服として新しい機能を持たせながら、ちょっとした着こなしで一人一人が持つ個性を引き出しやすいアレンジを忍ばせた」とコメントしている。

「ウジョー」の西崎は「ヨウジヤマモト(YOHJI YAMAMOTO)」や「ワイズ(Y’S)」でパタンナーとして経験を積み、2009年に「ウジョー」を立ち上げた。パタンナー視点の本質的なテーラリング、大胆なカッティングに定評がある。これまでにミラノやパリのファッション・ウイークでランウエイショーを披露している。

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「ディオール」のスナップチャット活用術 試着ARプロモーションで6倍の費用対効果

 「ディオール(DIOR)」はスナップチャット(SNAPCHAT)と協業し、2020年11月に拡張現実(AR)体験を使った“B27”スニーカーの発売プロモーションを実施した。「ディオール」は、同キャンペーンをこれまでのプロモーションで最も成功した1つと評価する。

 消費者はスナップチャットの“レンズ”(フィルター)を使い、カメラで自分の足を写すことで6種類の「ディオール」最新モデルのスニーカーがバーチャルで試着できる。「ディオール」公式アカウント内のほかにも、カメラ内で選択できる“レンズ”としてプロモーション展開し、さらにランウエイモデルやユーザーが同レンズで遊ぶ様子を動画で紹介。ユーザーはフィルター画面から直接商品を購入できる。

 「ディオール」によるとその結果、ARフィルターの導入とスナップチャット内の広告のみで3.8倍の費用対効果を生み、カメラ内で選択できるレンズからの使用を含むと6.2倍となったという。またアプリのビジネスアカウント向け機能を活用して、商品発売時にはアカウントのホーム画面をバーチャル試着ができるコンテンツのみにしてデジタルショールーム化した。これにより230万回以上のARフィルターの利用につながったという。

 24時間で消える写真・動画共有アプリとして人気を集め、現在はビジネスのマーケティングにも使われるスナップチャットにとっても、同キャンペーンはユニークだったという。ジェフリー・ペレス(Geoffrey Perez)=スナップチャット ラグジュアリー担当は、「ブランドがビジネスアカウントを通して、スニーカーの発売からすぐにキャンペーンを開始し、話題を集めていたのは初めてのことだった。加えて自社ウェブサイトやSNSチャンネルへの誘導など、さまざまなタッチポイントを生み出した。AR機能とこれらを結びつけて展開することで、オリジナリティーが際立った」とコメントした。

 「ディオール」は、19年には「リモワ(RIMOWA)」とのコラボカプセルコレクションに際してAR機能を搭載したフィルターをスナップチャットで公開した。ほかにも20年ホリデーキャンペーンでは、パッケージと関連したARフィルターをフェイスブック(FACEBOOK)とインスタグラム(INSTAGRAM)、スナップチャットで公開した。ブランド広報担当は、「Z世代はスマホからの購入に抵抗がなく、SNSでのショッピングに前向きであるため、われわれは常にARに関心を持っていた。デジタルでの購買体験の向上にいち早く取り組んできたが、新型コロナウイルスの感染拡大によるパンデミックで消費者との新しいつながり方を考えなければいけない。AR機能を使うことで、安全性を保ちながら商品を身近に届けることが可能になる」と語った。

 スナップチャットはほかにも、「グッチ(GUCCI)」や「ラルフ ローレン(RALPH LAUREN)」「メイベリン ニューヨーク(MAYBELLINE NEW YORK)」「ニックス プロフェッショナル メイクアップ(NYX PROFESSIONAL MAKEUP)」とパートナーシップを結んでいる。新しい技術やトレンドに対して一般的に懐疑的である傾向を持つラグジュアリー業界でも、パンデミックが後押しとなって新しいデジタルツールの導入に乗り出しているという。今後の課題としては、AR機能を一過性のトレンドではなくクリエイティビティーの新しい発表方法と認識し、若い消費者にリーチするためのビジネスのツールと捉えることが必要になる。

 デジタルマーケティングとカスタマーエンゲージメントのコンサルタントを行うスライブ・アナリティクス(THRIVE ANALYTICS)とVR・AR関連のリサーチを行うアーティレリィ・インテリジャンス(ARTILLERY INTELLIGENCE)の最新データによると、AR機能の利用者は増加しており、中でも一度使ったことのある人は日常的に使う傾向にあるという。消費者の29%は携帯端末でARを使用したことがあり、59%は少なくとも週に一回は使用している。78%が少なくとも月に一度は使用しているという。またスナップチャットの2020年12月期締結決算では、ユーザーが12カ月間で22%増加し、2億6500万のアクティブユーザーを持つと報告している。

 いわゆる“スナップチャット世代”であるミレニアル世代とZ世代にとって、ビジュアルを使ったコミュニケーションが主流になりつつあることを受けてペレス=スナップチャット ラグジュアリー担当は、「ミレニアル世代とZ世代の消費者は、これからの鍵となる将来性の高い顧客だ。いますぐにでもアプローチをかけ始めないと、ほかに流れてしまう恐れがある。ラグジュアリーブランドの発展と成長のためには、消費者の関心が集まる場所を狙うべきだ」と語った。

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ヴィヴィアン・ウエストウッドが80歳を短編動画で祝う 現代のパンクは環境・社会活動

 デザイナーでアクティビストでもあるヴィヴィアン・ウエストウッド(Vivienne Westwood)が8日、80歳の誕生日を祝して短編動画「ドゥー ノット バイ ア ボム(Do Not Buy A Bomb)」を公開した。ミュージカルの「マイ・フェア・レディ(My Fair Lady)」の楽曲「ウィズアウト ユー(Without You)」の替え歌を通して、環境・社会的問題へのメッセージを発信した。10分弱の同動画は毎月異なるアーティストの作品をデジタルとリアルで披露する「サーカ(CIRCA)」と協業で作成し、ロンドンの繁華街、ピカデリー・サーカスにあるビッグスクリーンで上映された。アーカイブ動画は「サーカ」のウェブサイトから視聴可能だ。

 動画の中でヴィヴィアンは改装されたロンドンのメイフェア店のウィンドウから、環境問題の実態や、社会の無関心に対して警鐘を鳴らしている。ロックダウンで人が消えたロンドンについて考えを巡らせながら、武器取引やそれに関連する環境へのインパクトについて、「私には、世界を救うための計画がある。現在資本主義は戦争の経済的な支えとなっており、戦争は環境汚染の原因だ。戦争をやめて経済の仕組みを変えて、平等に富を分配しよう」と語った。

 パートナーでデザイナーのアンドレアス・クロンターラー(Andreas Kronthaler)は、長い白い髪に緑のフェイスペイントを合わせた同氏のポートレートを公開。1970年代にパンク文化を牽引し、不動の地位を獲得した同氏のこれまでのコレクション作品や、自身のポートレートを振り返る。

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「シュウ ウエムラ」が韓国から撤退

 ロレアル(L'OREAL)傘下の「シュウ ウエムラ(SHU UEMURA)」が2021年9月末で韓国市場から撤退する。ECサイトおよび店舗を段階的にクローズする。

 同社は「グローバルビジネスを展開している中で地域の需要に基づいて市場別のブランドポートフォリオを定期的に見直し、それに応じてブランドの市場戦略を調整している。今回の決断も、当社のブランドポートフォリオ全体を最大化するための戦略の一環。21年9月以降も、韓国の消費者は引き続き免税店のオンライン&オフラインショップで製品を購入することができる」と発表している。韓国国内による日本製品の不買運動による影響との噂もあるが、同社はコメントを控えている。

 ロレアルは1993年に韓国で事業を開始後、2005年に「シュウ ウエムラ」を上陸させた。現在公式ECのほか、百貨店34店舗、セレクトショップ「シコル(CHICOR)」23店舗、「オリーブヤング(OLIVE YOUNG)」9店舗、セフォラ(SEPHORA)5店舗、「オン アンド ザ ビューティ(ON AND THE BEAUTY)」1店舗で取り扱われている。

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「アンダーカバー」×「エヴァンゲリオン」コラボの完成度は? 展示会で実物をチェック

 「アンダーカバー(UNDERCOVER)」が3月、2021-22年秋冬コレクションを「楽天 ファッション ウィーク東京(Rakuten Fashion Week TOKYO)」で披露しました。“CREEP VERY”と題して日々の不安と未来への希望を込めたコレクションには、「新世紀エヴァンゲリオン」とコラボしたメンズと、大きなフリルや生き物の総柄で毒っ気あるファンタジーを詰め込んだウィメンズが登場しました。

 展示会場で目立ったのは、やはり「エヴァ」コラボです。入り口には、人造人間「エヴァンゲリオン」をイメージしたロングコートとヘッドピースのセット(44万〜49万5000円、コート単体で24万2000円)がドドンと置かれていました。ナイロン製のコートは、生地の切り替えや腕のスケルトンパーツ、裏地のテープにまで「エヴァ」のデザインを反映させていますが、リアルクローズが軸なので、純粋に「着てみたい」と思えます。ボリューム満点のパフジャケット(38万5000円)は、カラーブロッキングや肩のパッチなどで「エヴァ」各機を表現。紫・緑・黒の初号機カラーは難易度高めでも、オレンジとイエローが基調の二号機ならアメカジっぽく着られそうです。ウール素材のマント(22万円)は、「コラボでもなかなか使用許可を出さない」(版権担当者)というアニメの原画をプリントし、ブラックライトで浮かび上がるギミックを付けました。在宅時間の増加を受けて昨年から提案しているパジャマのセットアップ(9万9000円)も「エヴァ」仕様にアップデート。鳥やペンギンなどの総柄に人類を襲う生命体「使徒」をプリントし、同ブランドらしいフェイクレイヤードを施しました。

 アクセサリーで目立ったのは、作中の名セリフを英語で載せたロングマフラー(3万8500円)です。「You won’t die. I will protect you(あなたは死なないわ 私が守るもの)」(綾波レイ)や「Don’t run away(逃げちゃダメだ)」(碇シンジ)などの全8種がそろい、ポリエステルの中綿入りで防寒性も備えています。Tシャツやスエットは1万〜2万円代のアイテムもあり、店頭での争奪戦が予想されます。

 両者のコラボは、「(『エヴァ』が)ずっと好きで、いつか一緒にやりたいと思っていた」と語る高橋盾デザイナーが、最新作公開を見据えて版権会社に声掛けしたことから実現しました。ヘッドピースなどは「サンプルの出来次第ではNGを出そうと思っていた」(版権担当者)そうですが、仕上がりを見て「どれもコスプレでなく、『アンダーカバー』のファッションになっていたので、GOサインを出した」とのこと。関係者も納得の完成度の高いコラボを、店頭でぜひチェックしてみてください。

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パルコの春夏広告を手掛けたジェイミー・リードに聞く “希望と重力”に込めた思い

 パルコの広告といえば、石岡瑛子や箭内道彦、エムエムパリス(M/M Paris)ら稀代のアートディレクターが次々と金字塔を打ち建ててきた栄誉ある仕事だ。そんなパルコのシーズン広告を、2020年からイギリス人アートディレクターのジェイミー・リード(Jamie Reid)が手掛けている。31歳のリードは、英ファッション誌「デイズド&コンフューズド(DAZED & CONFUSED)」や「ポップ(POP)」などのアートディレクターを務めてきた、若くして才能を認められた人物。コロナの脅威が続く中で制作された21年春夏のシーズン広告は、希望と重力を表現した“HOPE FLOATS”をテーマに掲げる。フォトグラファーにジョニー・デュフォート(Johnny Dufort)、スタイリストにガレス・ライトン(Gareth Wrighton)と、ロンドンの若手クリエイターを起用し、未来へのポジティブなメッセージを発信する。

WWD:19年にパルコのキャンペーンで初来日したと聞いた。そのとき感じたパルコの印象は?

ジェイミー・リード(以下、リード):パルコのキャンペーンをデザインすることになり、まずはパルコの持つコミュニティーのあり方や文化、サブカルチャーがその地域にどういう機能をもたらしているかに興味を抱いた。当時の渋谷パルコは建替中(19年に大規模改装を実施)だったけれど、建築自体もものすごくかっこよかったし、店が街にどんな機能を果たすかをすごく丁寧に考えているなという印象を持った。ファッションに限らず、とても強いアイデンティティーを発信していたんだ。デジタル社会におけるリアル店舗の意味とか、渋谷の中心から文化を発信していくんだっていう気概みたいなものを感じたよ。

WWD:21年春夏のキャンペーン“HOPE FLOATS”に込めた思いは?

リード:初めからみんなの共通認識だったのは、未来に向けて希望を抱けるようなそういう思いを大事にしようということだった。だから、気持ちが高揚したり明るくなったりする感覚をどうやって表現するかを何度も話し合った。それで、空に上っていく感じや体が浮き立つような感覚を重力に例えて、それをバルーンで表現することにしたんだ。

WWD:バルーンのモチーフをウサギやアイスクリームにした理由は?

リード:モチーフのアイデアはたくさんあったんだけど、広告を打ち出す際には、メッセージがクリアに伝えられるかを大事にしている。だから誰もが親近感を抱けるようなモチーフにしなければならなかった。ウサギやアイスクリームは多くの人の記憶と結びつく。サイズ感やビジュアルは、スタイリストのガレスのアイデアなんだけど、人間よりも大きいサイズにすることで、パワフルさを感じられる。最終的にはパッと伝わることが大事だから、それを写真の中に納めたときに一番効果的なビジュアルにできるかどうかにこだわった。この大きなウサギのバルーンがパルコのショッピングモールの中にあったら面白いだろうなって。

WWD:背景に実際のロンドンの街並みを用いた理由は?

リード:昨年の12月にロンドン市内の複数の場所で撮影した。ロンドンは今、コロナの状況がかなり悪化していて、街中に誰もいない本当に空っぽの状態なんだ。今は人々が行き来できない場所になってしまっているけど、そこで楽しいことや想像もしないような非現実的なことが起こっている様子をビジュアルで表現したいなって思ったんだ。

WWD:ファッションキャンペーンにおいて、特に大切にしていることは?

リード:キャンペーンの仕事では、どんなクリエイティブチームを作るかがとても大切だと思う。今回のキャンペーンのこのアイデアだったら、この人とこの人を出会わせたら面白いことが起こるんじゃないかとか。それが一番大事にしていることだし、自分が一番楽しんでいるところかな。

WWD:パルコと仕事をして感じたことは?

リード:19年に日本に行ったのがアジアを訪れること自体初めてだったから、消費者としてパルコを知っていたわけではないんだけど、グラフィックデザインを学ぶにあたって、パルコの広告はさまざまなところで目にした。アートやデザイン界隈にいれば、パルコの名前は必然的に目に入るから、歴代のキャンペーンビジュアルも自然と頭の中に刷り込まれているよ。だから声を掛けてもらったときは、非常に光栄だったし、関われることがうれしかった。パルコチームは表現に対してとても誠実だから、僕も自分のやりたいことをできたし、アイデアを追求できた。今回のキャンペーンみたいにゼロから全部考えさせてもらえるプロジェクトはなかなか無い。アイデアのためにデザイナーに服まで作ってもらえる自由があるのは、後にも先にもパルコぐらいなんじゃないかなって思うよ。

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「サルヴァトーレ フェラガモ」のクリエイティブ・ディレクターが退任

 サルヴァトーレ フェラガモ(SALVATORE FERRAGAMO)は、ポール・アンドリュー(Paul Andrew)クリエイティブ・ディレクターの退任を発表した。退任時期は5月で、当面の間は社内のデザインチームがコレクションを監修する。

 アンドリュー=クリエイティブ・ディレクターは、「アレキサンダー・マックイーン(ALEXANDER McQUEEN)」「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」「ナルシソ ロドリゲス(NARCISO RODRIGUEZ)」などでシューズデザイナーを務め、「ダナ キャラン ニューヨーク(DONNA KARAN NEW YORK)」で約10年間キャリアを積んだ人物。その後、13年に自身のシューズブランドを立ち上げ、16年には「サルヴァトーレ フェラガモ」のウィメンズ・シューズ・デザイン・ディレクターに就任、19年から同ブランドのクリエイティブ・ディレクターとして全カテゴリーのディレクションを行ってきた。

 フェラガモ社によると、アンドリュー=クリエイティブ・ディレクターの退任理由は「新しい機会を追求するため」だという。アンドリュー=クリエイティブ・ディレクターも、デザイナーのチャールズ・イームズ(Charles Eames)の「最も重要なことは自分がしていることを愛することで、二番目に大切なことは、自分の考えがどこに導こうとも恐れないことだ」という発言を引用して自身のインスタグラムアカウントで退任を発表した。

フェラガモ社は長年会長を務めてきたフェルッチオ・フェラガモ(Ferruccio Ferragamo)氏が会長職を弟のレオナルド・フェラガモ(Leonard Ferragamo)氏に引き継ぐなど、経営レベルでも変化が起きている。

YU HIRAKAWA:幼少期を米国で過ごし、大学卒業後に日本の大手法律事務所に7年半勤務。2017年から「WWDジャパン」の編集記者としてパリ・ファッション・ウイークや国内外のCEO・デザイナーへの取材を担当。同紙におけるファッションローの分野を開拓し、法分野の執筆も行う。19年6月からはフリーランスとしてファッション関連記事の執筆と法律事務所のPRマネージャーを兼務する。「WWDジャパン」で連載「ファッションロー相談所」を担当中

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KING-MASAが出題するスニーカークイズの挑戦者求む “ナイキ ダンク ハイ”ゲットのチャンス

 「WWDJAPAN」のライブ配信番組「Dig IT」は、スニーカーコレクターのKING-MASAを招いたクイズ番組を公式ユーチューブチャンネル“WWDJAPAN”で4月15日21時30分に配信します。そこで彼が出題するスニーカークイズ10問への挑戦者を2名募集し、全問正解の勝者には「ナイキ(NIKE)」のスニーカー“ダンク ハイ “オレンジブレイズ”(DUNK HIGH ORANGE BLAZE)”をプレゼントします!!。KING-MASAのファンをはじめ、「WWDJAPAN」読者やスニーカーヘッズの方たちをお待ちしております。下記の申し込みフォームより、ご応募ください(期間は4月12日18時まで)。

 ライブ配信番組「Dig IT」は、私たちが「皆さんに、詳しく知って欲しい」と思うニュースはもちろん、読者やユーザーの業界に関する疑問や質問、社内の若手が「もっと知りたい」と思うトピックスについて解説します。毎週木曜(年末年始やお盆休み、ゴールデンウイークは除く)の20時に公式ユーチューブチャンネルでお届けしています。

【プログラム】
スニーカー10問クイズ

【登壇者】 
村上要/「WWDJAPAN」編集長
KING-MASA/スニーカーコレクター
クイズ挑戦者2名

男の定番の悩み“フケとかゆみ”に正面から向き合うシャンプーが登場 全編アニメのCMも放送開始

 P&Gジャパンは4月10日、 頭皮ケアシャンプーブランド「エイチ アンド エス(h&s)」から、フケとかゆみに悩む男性に向けた新ライン“エイチ アンド エス スカルプ”を発売する。

 多くの男性がフケとかゆみに悩みながらも、「完全にはなくならないもの」と諦めている。そこで“エイチ アンド エス スカルプ”では、フケとかゆみを克服できない2つの要因に着目した。

 1つは原因菌(マラセチア菌)による要因。通常のシャンプーでは、フケとかゆみを一時的に抑えることはできるが、原因菌までは防ぐことが難しい。そのため朝に一度洗い流しても、日中になると再びフケとかゆみが出てきてしまいがちだ。

 同ラインでは、新処方の有効成分ピロクトンオラミンが、頭皮全体を均一にカバーし、毛穴の奥に潜むフケとかゆみの原因菌の増殖を防ぐ。ミクロな泡立ちで頭皮をしっかりクレンジングし、優しく洗い上げる。

 2つ目の要因は、頭皮の状態に合わせた対策ができていないこと。フケとかゆみが生じる原因は、体質や頭皮の状態によって異なる。頭皮が乾燥していると水分を失いやすいため、バリア機能が弱くなり、フケとかゆみにつながる。一方、頭皮がべたついていると、過剰な皮脂によって頭皮の炎症を引き起こす原因菌が増加し、頭皮環境が乱れてフケとかゆみが発生する。

 同ラインのラインアップは、2種のシャンプー、“オイリー スカルプ”(350mL、990円)と“ドライ スカルプ”(350mL、990円)、頭皮に直接つけることで頑固なフケとかゆみの長時間予防を可能にする“スカルプコンディショナー”(350g、990円、価格は全て編集部調べ)の3種。頭皮の状態に合わせて選べる医薬部外品のラインアップで、悩む男性をサポートする。

 また、フケに悩む多くの男性消費者に「悩んでいるのは自分一人ではない、『エイチ アンド エス』を活用することでフケはケアできる」というメッセージを印象的に伝えるため、同ブランド初となる全編アニメのテレビCMを制作した。

 CMは「エイチ アンド エス」のブランド名を冠した主人公“アンドー”が、フケを克服した後、フケに悩む男性達にシャンプーを渡し、次々と救っていくというストーリー。

 さらに同ブランド公式ユーチューブ限定で、“アンドー”誕生にまつわるストーリーを公開。その他にも公式ツイッターなどを通して、フケで悩む全ての男性が“フケに邪魔されずに、人生を楽しめる”ことをサポートするべく、さまざまなコミュニケーションを展開していく。

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そごう・西武の最終赤字172億円 21年2月期、構造改革費用かさむ

 そごう・西武の2021年2月期業績は、純損益が172億円の赤字(前期は75億円の赤字)だった。昨年春の緊急事態宣言の際の約1カ月の休業と、その後の消費低迷が響き、既存店売上高が前期比24.2%減と落ち込んだ。8月末に西武岡崎店、西武大津店、そごう西神店、そごう徳島店を閉店するなど、一連の構造改革費用も膨らんで損失幅を広げた。

 売上高に相当する営業収益は同26.6%減の4404億円だった。主力である衣料品の下げ幅が激しく、売上高が同37.7%減の1334億円で終わった。本業ももうけを示す営業損益は66億円の赤字(前期は1億7200万円の黒字)に転落した。

 同社および親会社のセブン&アイホールディングスは、現時点での22年2月期の業績予想を見送った。

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【家飲み】「釈お酌」コロナ禍で釈由美子に第3波の到来か? 「お酌パラダイス 釈お酌(しゃくおしゃく)」

 コロナ禍、家飲み需要拡大で女優の釈由美子が、再び脚光を浴びている。その理由は、今から19年前の2002年6月、玩具メーカーのバンダイから発売した「お酌パラダイス 釈お酌(しゃくおしゃく)」である。釈由美子の「釈」とお酌の「酌」をかけた、なんともくだらない商品であるが、インパクトあるネーミングで、当時「釈お酌」のテーマソングまでリリースされた。今、釈由美子が、家飲みファンの心を癒している。
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【家飲み】「釈お酌」コロナ禍で釈由美子に第3波の到来か? 「お酌パラダイス 釈お酌(しゃくおしゃく)」

 コロナ禍、家飲み需要拡大で女優の釈由美子が、再び脚光を浴びている。その理由は、今から19年前の2002年6月、玩具メーカーのバンダイから発売した「お酌パラダイス 釈お酌(しゃくおしゃく)」である。釈由美子の「釈」とお酌の「酌」をかけた、なんともくだらない商品であるが、インパクトあるネーミングで、当時「釈お酌」のテーマソングまでリリースされた。今、釈由美子が、家飲みファンの心を癒している。
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インポートランジェリーの軽やかさを実現し機能性では特許も取得 「シュット!インティメイツ」の斎藤ゆかり ランジェリー業界の開拓者vol.5

 新型コロナウイルスの感染拡大は、従来の商品やサービスの在り方に変化をもたらしている。対面のフィッティング接客や機能ありきの商品を重視してきた下着業界にも影響を及ぼしているのは言うまでもない。ライフスタイルが大きく変わり、既成概念に縛られない新たな価値観が下着にも求められる。この連載では、コロナ禍に先んじて新領域の商品やサービスを生み出してきた下着業界の開拓者を紹介する。

 第5回に登場するのは、「シュット!インティメイツ(CHUT!INTIMATES)」を展開するインティメイツ社の斎藤ゆかりマーケティング部商品開発課ヘッドデザイナーだ。インティメイツはオンワード傘下のチャコットが100%出資している。2014年にルミネ新宿店に出店した同ブランドは、ファッショントレンドを反映したデザインと機能性を兼ね備えた下着として独自のポジションを築いてきた。デビュー時から貫いているデザインや売り方の“軽やかさ”は消費者が今求める価値観とマッチし、共感を呼んでいる。

――数ある下着ブランドにおける「シュット!インティメイツ」らしさとは?

斎藤ゆかりインティメイツ マーケティング部 商品開発課 ヘッドデザイナー(以下、斎藤):その時代の気分を気取らずに楽しめるファッションとしてのランジェリー。ファッションのトレンドを反映すると同時に必要なボディーメイク機能を備えていて。デザイン、着け心地、価格全てが“いい感じ”というのが「シュット!インティメイツ」らしさだと思っている。ブランド設立時から、下着に対する既成概念を破ること、そして下着における新しい価値観の創造にチャレンジしてきた。良い下着=豪華で高額という方程式にずっと疑問をもっていたので、下着の価値観はそれだけでないことを伝えたい。

――具体的なもの作りにどのように反映されている?

斎藤:カップサイズやアンダーサイズが大きくなっても、C70サイズのブラジャーの雰囲気をキープしたい。サイズが大きくなると、素材や仕様が変わって、がっしりとした見た目になる場合が多いが、そのようなデザインにしないと決めている。その代わり、設計やパターンを精査して機能を加えている。そもそもブラジャーは、しっかりした素材で安定させてバストの形を作るのではなく、軽く薄い素材で見た目のデザイン性やファッション性を大事にしながら、パターンやフィッティングのバランスで安定性を出すべきという考え方で作っている。「大きいサイズのブラジャーはこうあるべきだ」という既成概念は壊したいし、デザイン、フィッティング、下着に対する考え方、全てにおいて軽やかでありたいと思っている。

ブランドを象徴するブラジャーは特許を取得

――その軽やかさを実現させる「シュット!インティメイツ」のブラジャーとは?

斎藤:ブランドを象徴するブラジャーは3タイプ。1つ目が“ドレスイージーブラ”。ブランド独自のサイズ展開で、1サイズで最大4つのサイズを網羅できる。ノンワイヤーのサイズ許容が広いブラは過去にもあったが、それをワイヤー入りブラで実現した。2つ目が“シアーライトブラ”。C70であれば卵1個分(約30g)という、驚異的な軽さを誇るワイヤー入りブラで、カップ脇からストラップにかけてチュールをあしらったサイドリフト構造でバストメイクできるようになっている。3つ目がノンワイヤーの“クロスフィットブラ”。土台がたすき掛けのようになっていて、どんなに動いてもズレない圧倒的なフィット感がポイントだ。この“クロスフィットブラ”と“シアーライトブラ”は特許を取得している。それ以外に、プッシュアップ、ボリュームアップ、サイドシェイプにそれぞれフォーカスしたポイントメイクシリーズがある。

――従来のサイズ展開を覆す“ドレスイージーブラ”を作った意図は?

斎藤:“ランジェリーもファッション”と謳う以上、サイズも洋服と同じように選べるべきという発想から生まれた。「ブラジャーを購入する際の一番のハードルは試着」という声が多く、「試着をしなくてもいい、それていてバストメイク機能を備えたワイヤー入りブラを作ろう」という発想が起点だ。1サイズで許容する複数のサイズの人全てが快適だと感じられる着地点を見つけ出すのは非常に難しく、パタンナーと二人三脚で試作とフィッティングを何十回も重ねながら答えを導いていった。

――特許取得した“シアーライトブラ”の開発意図は?

斎藤:私が好きなヨーロピアンランジェリーのような、ノンパテッドの軽くてセクシーなブラジャーを作りたかった。胴が丸いの欧米人向けに作られた下着は日本人が着けると、合わず期待はずれになることも多い。そこが同じインポートでもバッグや靴、洋服とは違うところだ。正面から見ても背後から見ても美しく、着けたときに気持ちいい、機能性と美しさの両立に挑戦したのが“シアーライトブラ”だ。

下着に対する価値観の多様化

――素材の軽さや薄さと、日本の厳しい品質基準の両立は難しいのでは?

斎藤:繊細さと日本人が納得できる品質基準の両立は、せめぎ合いだ。その解決策としていくつかの副資材はオリジナルで開発している。レースの繊細さを生かしつつ耐久性を持たせるために使用する薄手のパワーネットや細くて華奢だけれど引き上げる力を備えたストラップ、柔らかく伸縮性に優れているゴムなど。これらの副資材はブランド設立時からずっと使い続けている。パターンや副資材は、人に例えるなら素肌の美しさや髪の艶で、レースはメイク。ベースがきれいだったら、その先の可能性はいくらでも広がる。そのベースの部分に最初からこだわっていたから、ブランドのコンセプトがブレることなくリピーターがついてきたのだと思う。

――ブランド誕生から7年で、消費者の意識は変わったと思うか?

斎藤:価値観の多様性が進んだと思う。デビュー時はわれわれが提案する価値観がなかなか浸透しなかった。それまでの日本ブランドの下着に比べると、軽くて華奢なので品質に不安を持たれることもあった。「下着は分厚くしっかりしたものが高級」という価値観を持つ日本人が多いので、正直、戸惑うこともあった。ただ、4年目にそれを目指して失敗したので吹っ切れた。ブランドの“らしさ”を大切に、ブランドのファンに寄り添うことを第一に考え、リアルだけでなくデジタルでのコミュニケーションも重視するようにした。その後は順調に売り上げが伸びて、生産枚数が増えたことにより、新素材を開発できるようになり、ブランドのコンセプトが、より明確に表現できるようになったと思う。

――コロナ禍にも関わらず2020年度の売上高は初年度の約4倍と伸長した要因は?

斎藤:売り上げの3分の2をECが占めていることが大きい。デビュー時は駅ビルへの多店舗出店を念頭にしており、通勤や乗り換えの途中など短い時間で試着せずにブラジャーを変えるようにと“ドレスイージーブラ”を開発した。それが今は、ECでの買い物にマッチして売り上げアップに貢献している。サイト自体や商品構成、ビジュアル表現も、分かりやすさを重視し、20年にはオンラインで接客するシステムも構築してECでの買い物がしやすい環境を整えた。

――今後の目標は?

斎藤:ランジェリーが好きな人を増やしたいというのが、私がランジェリーデザイナーを志したときからの目標で、ずっと変わらない。ランジェリーの楽しさや新しい価値観を、「シュット!インティメイツ」を通して伝えていきたいし、それが伝わる商品を多く手掛けていきたい。

川原好恵:ビブレで販売促進、広報、店舗開発などを経て現在フリーランスのエディター・ライター。ランジェリー分野では、海外のランジェリー市場について15年以上定期的に取材を行っており、最新情報をファッション誌や専門誌などに寄稿。ビューティ&ヘルス分野ではアロマテラピーなどの自然療法やネイルファッションに関する実用書をライターとして数多く担当。日本アロマ環境協会認定アロマテラピーアドバイザー。文化服装学院ファッションマーチャンダイジング科出身

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「自称、外食産業の金の卵です」川崎・柿生に現れた「ホルモン王子」は若干20歳の大学生

 低迷している外食業界にヤバイ男が現れた。令和3年3月3日、小田急線、柿生駅から徒歩3分場所に新規オープンしたのが、「ホルモン王子」。このお店のオーナーは、若干20歳、東京農業大学に通う大学生、小楠裕己氏である。イケメン顔であるが、見た目はチャラい。学生のノリでオープンしたと思いきや、「日本一の産業グループを作る」と、将来の夢を熱く語る。一体、この男、何者だよ。
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いきなりステーキ、テスト値下げ35店舗に拡大。お客はオーダーカット・厚切りを求めている。

株式会社ペッパーフードサービス(本社/東京都墨田区、代表取締役社長CEO: 一瀬 邦夫)が展開する「いきなりステーキ」で3月22日~4月30日の間、オーダーカットステーキ3種の値下げを10店舗で実施しているが、25店舗を追加して計35店舗とすると発表した。
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やったもん勝ち!? 簡単でバズる「こぼれ」メニュー。ポテトフライや、かき氷も

 最近、インパクトのある見た目が話題の「こぼれ」メニューが増えている感じです。文字通り、「器からこぼれる」という単純な演出ですが、それだけで「バズる」のであれば、もしかしたら、やったもん勝ちかも? ということで「こぼれ」メニューの考察レポートです。
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「リック・オウエンス」 × 「チャンピオン」第2弾は五芒星ロゴのジョガーパンツやパーカなど

 「チャンピオン(CHAMPION)」は、「リック・オウエンス(RICK OWENS)」とのコラボコレクション第2弾を公式オンラインストアとチャンピオンブランドハウス シブヤ トウキョウで4月9日に発売する。なお、「リック・オウエンス」直営店や一部取り扱い店舗ではすでに販売している。

 コラボコレクション第2弾は、「リック・オウエンス」の定番アイテムをベースに、リラックス感のある素材使いや刷新したコラボロゴ、シルエットで快適性を追求。リックがデザインした五芒星と「チャンピン」のロゴを刺しゅうで施したTシャツやナイロン地のジョガーパンツ、2本のドローコードが付いたパーカのほか、メッシュ地のハーフパンツ、タンクトップ、ブリーフ、マスクなどをそろえる。カラーはブラックと新色のグレーを用意。全アイテムは、オーガニックコットンとリサイクルナイロンで生産しており、パッケージには生分解性素材やリサイクルペーパーを使用した。

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ヘアメイク松田未来が手掛ける「リーカ」から初のメイクアップアイテム、リキッドアイシャドウが仲間入り

 D2Cブランドを運営するnewn(ニューン)は、ヘアメイクアップアーティストの松田未来が手掛けるコスメブランド「リーカ(RIHKA)」から初のメイクアップアイテムとしてリキッドアイシャドウ“プランプ アイポリッシュ”(2種・全8色、税込各2500円)を5月1日に発売する。

 「リーカ」は、ブランドディレクターでもある松田氏の"女性たちに光と救いを与えたい"という思いをコンセプトに、2020年6月にデビュー。ファーストコレクションはネイルポリッシュのみの展開だったが、SNSを中心に色のネーミングやくすんだ色合いが“絶妙カラー”と話題を集め、入荷したら即完売と人気を博している。
 
 初登場の“プランプ アイポリッシュ”では、ネイルポリッシュで人気のニュアンスカラーを採用し、チークやハイライターとしても使える8色を展開する。しっとりとした滑らかな塗り心地のソフトマットタイプ(3色)とナチュラルな艶と透け感のある発色のシアーグロスタイプ(5色)をラインアップ。保湿成分のスクワランを配合し、潤いとハリを与えながらふっくらとした目元を演出する。

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オンワードHDの最終赤字231億円 21年2月期

 オンワードホールディングス(HD)の2021年2月期連結業績は、純損益が231億円の赤字(前期は521億円の赤字)だった。コロナによる国内外での店舗休業と、百貨店など都心部での消費低迷が痛手になった。子会社の伊オンワードラグジュアリーグループなどの売却損51億円、固定資産などの減損損失32億円といった構造改革費用も影響した。

 売上高は同29.8%減の1743億円だった。コロナに加えて19年10月から着手した国内外での店舗撤退が計1700店舗に及んだことも減収の要因。EC(ネット通販)の売上高が同26%増の416億円と拡大したものの、リアル店舗の落ち込みを補うには至らなかった。国内の売上高構成比はECが33%、百貨店が29%、ショッピングセンターその他が38%だった。コロナ下とはいえ、かつて6割以上を占めていた百貨店の売上高をECが上回った。本業のもうけを示す営業損益は212億円の赤字(前期は30億円の赤字)だった

 22年2月期の業績予想は売上高1905億円(前期比9.3%増)、営業利益32億円、純利益63億円。一連の不採算事業の構造改革によって営業利益で200億円の押し上げ効果を見込む。EC売上高は500億円を想定する。

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ファストリ柳井社長が4月8日に語ったこと「業界の常識より『服の本質』を問い続ける」

 ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は4月8日、2021年8月期上期(2020年9月~2021年2月)決算説明会に登壇し、今後の展望やいま最も重要だと考えていること、今後どのような考え方で経営を進めていくのかを14分間にわたって語った。ここでは、そのほぼ全文に加え、報道陣からの質問に対する一問一答をまとめた。

柳井正会長兼社長(以下、柳井):最初に申し上げたいことは、世界を取り巻く環境がいかに変わろうと、これから大きく成長する企業にとって、グローバルに展開するしか生きる道はないということです。私達ファーストリテイリングが初めて海外に店を開いたのは、2001年9月、英国のロンドンです。そして翌2002年9月、上海に中国大陸の1号店をオープンしました。当時の会社の年間売上高は現在の数分の1、資金も人材もブランドの知名度もない中、未経験の世界に乗り出しました。そこから、まもなく20年になります。その間、失敗は山ほどしましたが、現在では主力事業であるユニクロの売上高、営業利益とも海外事業が国内を上回るまでになりました。

アジアの一国である日本で生まれた企業にとって、独自の美意識や品質、機能性の高さといった特徴を持ちつつ、例えば、クリストフ・ルメール(Christophe Lemaire)、ジル・サンダー(Jil Sander)女史、ジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)といった優れたデザイナーの皆さんと協業し、ニューヨークのMOMA、パリのルーブル、ロンドンのテートモダンなどの美術館とのコラボレーションをし、世界中のさまざまな文化、デザイン、技術、人材、資源などを利用し、優れた商品を創造しています。

そして、LifeWear、MADE FOR ALLという服の概念を変える世界的にもユニークなコンセプトを持ち、真にグローバルな形で、誰でも気軽に着られる究極の普段着を提供する。こういった我々の日本の中だけに閉じることのない世界的な視野の経営姿勢が世界中の皆様に評価されているものと信じています。

今もこれからも、アジアが世界の成長センターになります。2030年までに世界で50億人が中産階級になります。その半数以上がアジアです。今から従来以上に本格的にアジアに進出していきます。出店のペースを上げ、アジアで圧倒的なナンバーワンになります。

そのためのカギを握るのが、インターネット販売です。店舗での販売とインターネット販売を融合し、相乗効果を出していく。オンラインで注文した服を店舗で受け取れば、受け取ったその場で着用が可能で、サイズが合わなければ交換もできます。ご来店の機会に他の商品を購入されるお客さまも多数いらっしゃいます。店頭受け取りをされるお客さまは、例えば、イギリスでは40%にも達しており、他の国でもさらに増加を見込んでおります。各国におけるECのさらなる強化のため、現在、世界中に自動倉庫を建設中です。

こうした施策をより強くするため、各国・各地域の経営チームを強化していきます。アジアを中心に世界各国で採用した若い人たちが経営者になり、私たちと一緒に世界中に出ていく。能力があれば誰でも世界のどこでも、どんな仕事でもできる。そういう仕組みを作っているところです。

進出した中国を含むアジアには、現在約3万人の従業員がおり、日々の業務を通じて多くのことを学び、優秀でグローバルに活躍ができるポテンシャルを持っています。また、直近の進出国であるベトナムでは同国政府の協力のもと、小売業を近代化し、ベトナムの人材がグローバルに活躍できるプラットフォームの構築を始めています。

販売面でも現在、ハノイとホーチミンに計7店舗を展開しており、いずれも絶好調です。アジア以外でも経営者を育てる取り組みに力を入れています。スウェーデンとベルギーなどでは、女性のCOO(最高執行責任者)が誕生しています。ヨーロッパも深刻なコロナ禍ではありますが、経営の中枢で活躍できる人材が続々と育ってきています。

私達ファーストリテイリングは、山口県宇部市という地方都市の小さな紳士服店から始まりました。何かとくに恵まれた経営資源を持っていたわけでもありません。商店街の小さな紳士服店がここまで来ることができた理由はただ一つ。正しいと思ったことを勇気を持ってやり抜く。状況が厳しくてもめげない、諦めない。そういった精神があったこと。これが一番の要因です。

楽に儲かる方法はないかを考えるのではなく、お客さまに一番喜んでもらえる商品は何か、社会のために最も役立つビジネスは何か。それらをどうしたら提供できるか、真剣に考え実行する。最初から業界の常識を前提にするのではなく、服とは何だろうか。今の社会は服に何を求めているのか。全ての人にとって究極的に良い服はどんなものか。こういったことを愚直に問いかけ、考え抜いて、具体的な商品の形にすることから、LifeWearの発想が生まれました。

こうした姿勢が少しずつお客さまに伝わり、1枚1枚自社の店頭で売り、次もこの店で買おうという。お客さまが増え、この積み重ねで現在の我々があります。こうした努力をさらに加速することが継続的な成長を可能にする唯一の道です。

サステナビリティの考え方も同じです。自分の得になるとか、会社が儲かるかとかいうことではなく、地球や人類にとって正しいことは何かを考えて行動する。日々の判断をそういう基準で行うということです。今の世界は誰もが自分の損得、目先の利害だけを考えて、本気で人類の将来のことを考えようとする人があまりに少ない。このままでは地球は今の世代で終わりになってしまいかねません。私は強い危機感を持っています。今こそ、全地球を視野に入れて、人類全体の将来を考えることが必要です。次の世代のために、この地球をどうやって残すのか。そのための企業活動とはどうあるべきなのか。こういったことを本当に真剣に考え行動する必要があります。

「お客さま第一」を貫く

ご承知のように、4月1日から価格表示を内税の総額表示に変えました。それに先立つ3月12日から、ユニクロとGUでは言全ての商品価格を総額表示に統一し販売しております。その際、これまでの商品本体価格はそのまま消費税込みの価格として販売することにしました。今回このような方法をとることにしましたのは、本日お話ししてきたように、お客さまにとってどのような方法が最も便利でわかりやすいのか、という基本な観点から決めたものです。短期的に見ると減収の要因になるとの懸念はありましたが、お客さま第一の基本姿勢をしっかりと守ることで、長い目で見れば、より多くのお客さまに我々のファンになっていただき、たくさんのお買い物をしていただけると考え、最終的に私の判断でこのように決定しました。

この1年あまり、新型コロナウイルスの感染拡大によって世界の状況は大きく変わりました。グローバルの人の往来はほぼ止まり、各国の経済は停滞を続けています。各国でワクチンの接種は始まっているものの、感染の収束はいまだに見通せない状況です。

加えて、世界の各地で政治的な対立が深刻化し、その影響がビジネスの現場にも及んでいます。厳しい環境ではありますが、愚痴や不満を言っても仕方ありません。今のコロナ禍はいずれは終わります、本当の正念場はこのコロナが終わってからです。昨年の10月の決算説明会で、私はグローバル化の流れは何があろうと止まらない、と申し上げました。しかし今は、グローバル化は止まらないどころか、ますます加速すると確信するに至りました。

例えば、コロナワクチンの接種という問題一つとっても、世界中の国々が協力する体制がなければ、有効な対策はとりえません。これまで機会あるごとに申し上げて来たように、地球上の全ての国、全ての個人は繋がっています。自分さえよければという姿勢で、自らの利益を守ることもできません。そのことを改めて深く認識する必要があります。私は今回のコロナ禍の最大の教訓は、この点にあると考えています。企業は社会的な存在です。社会があって、はじめて企業があります。

世の中にとって良い企業、人々の役に立つ企業であればあるほど、大きく成長する。そういう時代です。私達ファーストリテイリングは今こそ服屋の原点に還り、日常の生活を大切にし、買い物をしたことが嬉しいという体験をしていただく。服によって、世界中の人々をもっと幸福にし、どの国でもどの街でも世界中で親しまれ、感謝される企業になる。それが世界で最も大きく成長する企業になる道だと思います。

私は必ず実現できると確信しております。今後ともよろしくご指導、ご支援をお願い申し上げます。

【メディアからの質疑応答】

ーこれからアジアでの出店をさらにスピードを上げていくとのことですが、出店ペースの現状と今後の計画は?

柳井正(以下、柳井):柳井:出店は東南アジアで年間40〜50店だったものを、今後は年間100店舗前後を目指して(スピードを)上げていきたい。[筆者注:コロナ禍前の2019年8月期実績は、グレーターチャイナで91店舗(うち、中国大陸86店舗)、韓国10店舗、東南アジアなどその他アジアで37店舗。2021年8月期計画は、グレーターチャイナで100店舗、韓国2店舗、その他アジアで40店舗を計画]

ーサステナビリティについて。柳井さんは、グローバル化は止められない流れだが、世界中で分断が起こっていることや、個人や企業が目先の自分の利益だけを考えている状況などに強い危機感を抱いているといった趣旨の発言を何度か繰り返してきている。ファーストリテイリングはファッション小売業だが、そういった状況に対して一石を投じるというか、世界を良い方向に変えていくために、具体的にはどんなことが必要でしょうか?

柳井:ファッション小売業、小売業だけに特化するということじゃなしに、顧客ニーズから、お客さまのニーズを、あるいは潜在ニーズ、潜在需要と言ってもいいというふうに思いますし、潜在要求かもしれません。そういったものを自分たちで(つかんで商品化することが必要だ)。多分、今の服で不平不満な点があるとしたらこういう点だっていうこと(を理解して解決していく)。それと、裕福な人ばっかりじゃないんで、あらゆる人が本当に良い服、今までにない新しい価値をもった服(が手に入るように)、そういったものを自分たちで考えて、自分たちで作って、自分たちで運んで、自分たちで売っていく。そういう一気通貫みたいなことが現状必要だと思います。それはなぜかって言ったら、情報自体がもう瞬時に世界に伝わる時代なので、最初ニーズのところから最終の販売まで、いかに速くしていくのか、いかに正確にしていくのか、そういうふうに産業自体が要求されているんじゃないかなと思います。やっぱり(企画から生産、販売まで)時間かかりすぎっていうことと、ニーズもない商品を作っている企業がすごく多いと思います。

ー先ほど説明の中でもあった、世界的な政治的分断と対立というところに関連する、海外のミャンマーと新疆ウイグルの件です。ミャンマーでは3月に取引先の工場火災があったり、かなり混乱をしていると思う。これに伴っての仕入れや生産の影響がどの程度出ているのか。今後ミャンマーの工場で取引の見直しという可能性があるのかどうかというのが一つ目。もう一つが、ウイグルに関して、女性労働や人権問題が取り沙汰されている中で、ファーストリテイリングとしてこのウイグルで作られた綿花を実際の商品に採用されているのかどうか。それに伴って世界的なアパレル各社が対応に非常に苦戦されていると報道されています。取引があったとしたら今後どう対応されるのか。ファーストリテイリングとしてのスタンスや立場を教えていただきたい。

柳井:まずですね、やっぱりそういった政治的な質問自体はノーコメントでお答えしたい。我々は常に政治的には中立な立場でやっていきたいというふうに思っています。ただし言えることは、ミャンマーに対しては、ほとんど取引がありません。ですから、(影響は)軽微です。

ウイグルに関しては、これこそ政治的なことなので、ノーコメントとさせてもらいます。

ー今のところに関連して、しつこいですが、ウイグル自治区での強制労働の問題ですが、会社としてのスタンスというところで、国際的に機関投資家の団体などがこういった人権問題に対しては厳しい姿勢を貫くようにというようなリクエストを出されているところも結構あるかと思います。こういう声に対しての御社のスタンスということではいかがでしょうか?

柳井:当然、全部の工場に関して、あるいは綿花の生産に関して監視しています。そういった問題があったら即座に取引停止しています。それ以上は、人権問題というよりも、政治問題なので、ノーコメントです。

ーウイグルに関連して柳井会長にお聞きいたします。中国国内で新疆綿を使わない海外企業に対してボイコット、不買運動の動きが広がっていますが、こういった運動の影響はどう見てらっしゃいますか?先ほど政治的なことに関してはノーコメントとおっしゃっていたのですが、こういったポジションを明らかにしないということ自体がこういった運動に繋がるっていう可能性はないのでしょうか?

柳井:そういった考え方自体が政治的だという風に思います。ですから、人権は非常に大事なことです。それに関しては完全に、我々、やるべきことは全てやっています。我々は政治的に中立なので、これ以上の発言は政治的になりますので、ノーコメントとさせてもらいます。

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第3の「東京ミッドタウン」が八重洲に 三井不動産の再開発事業

 三井不動産は八重洲二丁目北地区の再開発事業の名称を「東京ミッドタウン八重洲」に決定した。2018年12月に着工し、竣工は22年8月末を予定している。

 港区の「東京ミッドタウン」、千代田区の「東京ミッドタウン日比谷」に続く3つ目の「東京ミッドタウン」だ。東京駅に八重洲地下街を通じて直結した立地で、地上45階建ての“A-1街区”と7階建ての“A-2街区”で構成される。

 “A-1街区”の39階から最上階には日本初上陸の「ブルガリ(BVLGARI)」の宿泊施設「ブルガリ ホテル 東京」が開業し、7~38階はオフィス、4、5階はビジネス交流施設が入居する。“A-2街区”の2、3階は子育て支援施設(認定こども園)を設け、“A-1街区”の地下1階~3階、“A-2街区”の1階は商業施設が入る。

 “ポストコロナ時代”を見据えた施設を目指し、顔認証で入館、エレベーターの行き先の選択、執務室の入室までを管理する“完全タッチレス”のシステムを首都圏の大規模オフィスで初めて導入する。また、抗ウイルス剤の使用、空調の抗菌高性能フィルターの設置など様々な感染対策を実施する。

 オフィスロボットの活用で、働く人のユーザビリティの向上も目指す。ビルのメンテナンスを省人化する清掃ロボットと案内ロボットに加え、飲食店のテイクアウト品の施設内デリバリーを行う運搬ロボットも導入する。

 全国に5カ所ある三井不動産の太陽光発電所で得た、市場で取り引き可能な“環境価値”を付与することで施設内の電力はグリーン電力と認定される。これにより電気を使用するテナント企業のESG、SDGsの達成にも貢献することができるという。

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ファストリ柳井会長、ウイグル問題には「ノーコメント」

 「政治的なことにはノーコメント」。4月8日に行われたファーストリテイリングの2020年9月〜21年2月期決算会見の場で、柳井正会長兼社長は記者からの質問にそう繰り返した。中国の新疆綿をめぐり、ウイグル人の強制労働問題や、それに対するグローバルSPA各社の対応が世界中で報道されている。「われわれは全ての工場、全ての綿花(の労働・生産環境)を監視している。(もしも強制労働などの)問題があれば取引は停止している。これは人権問題というよりも政治問題であり、われわれは常に政治的に中立だ。政治問題にはノーコメント」と発言した。

 20年9月〜21年2月期の同社の連結業績(国際会計基準)は、売上高にあたる売上収益が前年同期比0.5%減の1兆2028億円、営業利益が同22.9%増の1679億円、純利益が同5.4%増の1058億円だった。欧米を中心にコロナ禍の影響が色濃い中で、ユニクロの国内事業と中国本土事業の増収増益が大きく貢献。「今も今後もアジアが世界の成長の中心になる。われわれはアジアで圧倒的なナンバーワンになる」とし、アジア各国でのEC強化や、実店舗出店を従来の年間40〜50店から今後は100店前後に拡大していくと発表した。それを目指す中で障壁になりかねない問題として、冒頭のように新疆についての質問が相次いだ。

 国内ユニクロ事業は売上収益が同6.2%増の4925億円、営業利益は同36.6%増の978億円。売り上げ増と値引き抑制などにより粗利率が2.9ポイント改善し、50.7%となった。6カ月間の既存店売上高は同5.6%増。海外ユニクロ事業は売上収益が同3.6%減の5218億円、営業利益は同25.9%増の670億円。欧米での苦戦で減収となったが、中国本土、台湾、ベトナムなどが好調。中国本土は粗利率が4.7ポイント改善したという。ジーユー事業(国内、海外含む)の売上収益は同0.3%増の1326億円、営業利益は同0.4%増の158億円と、ほぼ計画通り。

 上期(20年9月〜21年2月)の上振れを反映し、21年8月期通期の連結業績を上方修正した。売上収益は同10.0%増の2兆2100億円(修正前は2兆2000億円)、営業利益は同70.7%増の2550億円(同2450億円)、純利益は同82.6%増の1650億円(修正なし)と予想。「下期(3〜8月)もコロナ前までの状況に戻すには難しい」(岡部健取締役グループ上席執行役員最高財務責任者)としながらも、19年8月期の売上高2兆2905億円、営業利益2576億円に迫る勢い。回復ぶりが際立っている。

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「ザ・ノース・フェイス」×「エンダースキーマ」コラボ第2弾 “シャトルデイパック”など定番4型をレザー仕立てに

 「エンダースキーマ(HENDER SCHEME)」は、アウトドアブランド「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」とのコラボコレクション第2弾を発売する。登山靴がベースのシューズやポケットが取り外し可能なバックパックなどをそろえる。4月9日〜14日に両ブランドの特設サイトで抽選を受け付け、当選者に順次配送する。30日からは「エンダースキーマ」のオフィシャルオンラインストアでも一般販売する。

 シューズは、“HS クライミングディバーシティ(HS Climbing Diversity)” (3万6300円税込、以下同)と “HS ウルトラ ストレイタム プロ(HS Ultra Stratum PRO)”(2万5300円)の2型を用意する。“HS クライミングディバーシティ”は「ザ・ノース・フェイス」の2ウエイ登山靴“クライミングディバーシティ”に、「エンダースキーマ」のチロリアンシューズを融合したモデル。単体で使用できるインナーシューズや、ジャージーとメッシュ素材による優れた軽量性・通気性はそのままに、アッパーのモカ部分に革靴と同じ千鳥縫いを採用したり、かかとのプルタブにはレザーを用いたりと、「エンダースキーマ」らしい意匠を組み込んだ。

 ストラップサンダル“HS ウルトラ ストレイタム プロ”は、「ザ・ノース・フェイス」の定番“ウルトラ ストレイタム プロ”をカウレザーでアレンジしたモデル。高反発の中敷きや高いグリップ力を持つビブラム社製のアウトソールは継続し、ストラップやヒールタブに経年変化を楽しめるカウレザーを採用した。シューズはいずれも23.0〜28.0cmをそろえる。

 バッグは、「ザ・ノース・フェイス」の人気バッグ“シャトルデイパック(Shuttle Daypack)”をレザーハンドルにアップデートした。フロントポケットは取り外し可能で、付属のストラップを付けてスモールバッグやポーチとしても使用できる。34L(4万6200円)と22L(3万7400円)の2サイズをそろえる。

 トラベルキット“グラム シリーズ”をベースにした“HS グラム トラベル キット(HS Glam Travel Kit)”(1万9800円)もラインアップ。3サイズの収納ケースがミニバッグに入り、持ち手にはカラフルなレザーを使用した。

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“文化の盗用”問題で、ファッション業界にできることは? メキシコ文化相が語る

 メキシコのアレハンドラ・フラウスト・ゲレロ(Alejandra Frausto Guerrero)文化相は、フェアチャイルド・メディア・グループ(FAIRCHILD MEDIA GROUP)が3月24日にオンラインで開催した「ダイバーシティー・フォーラム(Diversity Forum)」に登壇し、ファッション業界が先住民の文化を尊重する重要性について語った。

 同氏は、メキシコの先住民に特有の模様などをデザインに使用するのは“文化の盗用”だとして、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」「マイケル・コース(MICHAEL KORS)」「キャロリーナ ヘレラ(CAROLINA HERRERA)」「イザベル マラン エトワール(ISABEL MARANT ETOILE)」などのブランドにそれを非難する書簡を送ったことでも知られている。

 メキシコはアステカ、マヤ、サポテカ文明などの豊かな文化遺産を有しているが、こうした文化や民族が過去のものだと誤解されている場合が多いという。同氏は、「メキシコには先住民の人々の子孫がおり、その文化は現代に脈々と受け継がれている。彼らのコミュニティーはクリエイティブ性が高いので、国際的なファッション市場に参入して経済的に発展できる可能性がある。しかし彼らの民族衣装などをインターネット上で見た人々は、それを自分のものとして勝手に流用してしまう」と説明。「ファッション業界における“文化の盗用”問題は、盗用された側とブランド側が協業する機会にもなり得るが、それはあくまでも盗用された側が了承した場合に限られる。これは尊厳の問題だ」と述べた。

 同氏はまた、「ファッション業界は、先住民の文化が持つ美しさやそれがいかに洗練されているかを理解することはできても、その衣装や模様の真の価値、すなわち文化的な背景や意味を理解していないのではないか」と話した。

 例えば、先住民族の衣装の一つであるウィピルは、主にチュニックやワンピース型をしており、刺しゅうで模様が施されている。この模様は民族や地域ごとに異なっていて、人々の間で大切に育まれてきた。同氏は、「物事の背景を知らずに、それを尊重することはできない。文化遺産は誰か一人のものではなく、コミュニティー全体に属するものだ」と述べた。

 また民族衣装や模様に基づいたデザインをした場合、それを“トリビュート”だと呼ぶだけでは十分でないと同氏は説いた。「トリビュートだというなら、その元になった相手を招くのが筋だと思う。そもそも、その対象となった民族やコミュニティーの了承を先に得るべきだ」と語った。

 メキシコには50以上の先住民族が住んでおり、伝統的な衣装や工芸品作りに携わる職人が数百万人いるといわれているが、貧困状態にあるケースも少なくない。こうした状況を踏まえて、同国では2021年中に職人らの作品を展示するファッションの見本市、オリジナルズ(Originals)を開催する予定だ。来場者として多数のブランドが招かれているが、ブランド側が提携する職人を選ぶのではなく、職人側がブランドを選べるようになってほしいと同氏は話した。「この見本市を機会に、さまざまな対話が生まれることを期待している。われわれは、(搾取されている)コミュニティーでよく掲げられているスローガンの一つ、“私たち抜きに、私たちのものを使うな(Nothing from us without us)”ということを推進したいと考えている」。

 メキシコ政府は国連およびユネスコと協力し、同国の職人などクリエイティブなコミュニティーの保護や育成に取り組んでいる。また、同国の工芸品などに対する集団的権利を与える法案を議会で審議中だという。

 ゲレロ文化相は、ゆっくりとではあるものの、“文化の盗用”問題についてファッション業界の意識の変化を感じると話した。最近では、「ナイキ(NIKE)」や「ルイ・ヴィトン」などのブランドから相談を受けたという。「『ナイキ』はメキシコ文化の要素をコレクションに使うことについて、『ルイ・ヴィトン』はウィピルについての問い合わせだった」と述べた。

 “文化の盗用”問題が起きないようにするため、ファッション業界にできることはあるのだろうか。同氏は、「デザインの元となった文化を作った民族の声に耳を傾け、理解を深めることが重要だ。豊かな歴史や文化を持ちながらも経済的な貧困状態にある地域について知り、彼らが望むのであれば、仕事や収入につながるように開発してほしい。民族衣装の裏にはそれを生み出した文化があり、コミュニティーがある。彼らと共に、未来を織ることを考えていきたい」と締めくくった。

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マークスタイラーの「アングリッド」が10周年 アニバーサリーブックやオーガニックデニムの限定商品を発売

 マークスタイラーの「アングリッド(UNGRID)」は、ブランドの10周年を記念したアニバーサリーブックを4月22日発売する。9日から「アマゾン(AMAZON)」で、14日から同社の公式EC「ランウェイ チャンネル(RUNWAY CHANNEL)」で先行予約をスタートする。A4版全84ページ、価格は税込1650円。

 表紙と巻頭にはブランドのイメージモデルである長谷川潤を起用し、ハワイで特別に撮り下ろした写真を掲載。そのほか「アングリッド」と関わりの深い10人のモデル・著名人から寄せられたメッセージのほか、高園あずさ「アングリッド」クリエイティブディレクターとゲストの対談、ブランドのシグネチャーアイテムであるジーンズへのこだわりなどを紹介する。
 
 また4月には周年限定アイテムとして、オーガニックコットンを使用したデニムシリーズ(ワンピース1万7600円、ブラウス1万4000円、パンツ1万8000円)やブランド初となるロゴTシャツ(4400円)を発売する。

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エスティ ローダーが2つのブランドを終了 日本未上陸のメイク・スキンケア

 エスティ ローダー カンパニーズ(ESTEE LAUDER COMPANIES 以下、エスティ ローダー)はメイクアップブランド「ベッカ コスメティックス(BECCA COSMETICS)」とスキンケアブランド「ロダン オリオ ルッソ(RODIN OLIO LUSSO)」を終了する。同社は新型コロナウイルスの影響を受けて戦略プラン「ポストCOVIDビジネス・アクセラレーション プログラム」を掲げており、業績が振るわない店舗の閉店やブランドの終了を行っている。今回のブランド終了はその一環だ。

 「ベッカ」は9月にブランドを終了し、全社員が解雇される。同ブランドは2001年に創業し、ハイライターをはじめとするベースメイクアップが有名だ。近年はインフルエンサーやセレブとの協業に積極的で、ビューティインフルエンサーのジャックリン・ヒル(Jaclyn Hill)とコラボした“シャンパンポップ”ハイライターは大ヒットを記録しブランドを代表する製品になった。SNS戦略も奏功し急成長する中、16年にエスティ ローダーが2億3000万ドル(約253億円)で買収したとされている。しかし新型コロナウイルスの影響でメイク需要が下がる中、大きな打撃を受け売り上げを落としていた。

 「ロダン オリオ ルッソ」は公式ECを4月19日に閉店し、卸先は在庫がなくなり次第取り扱いを終了する。同ブランドは07年にモデル兼スタイリストのリンダ・ロダン(Linda Rodin)が立ち上げたブランドで、フェイスオイルを筆頭にスキンケアを主軸とする。現在72歳のリンダだが、年齢に関係なく自由にファッションやビューティを楽しむ姿とそのセンスの高さで多くから注目を集めてきた。ボディーケアやメイクアップも手掛けており、モデルやメイクアップアーティストなどからも支持されている。製品は自然由来の原料を用い、シンプルな処方にこだわっている。10月には同じくエスティ ローダー傘下のフレグランスブランド「ジョー マローン ロンドン」とのコラボコレクションを発売予定だ。

 エスティ ローダーは「20年8月に発表した『ポストCOVIDビジネス・アクセラレーション プログラム』を通じて、われわれは今後長期的な成長を見込めるビジネスに集中する。その中で非常に難しい決断も必要となり、今回のブランド終了に至った」とコメントを発表している。2月にはカナダの化粧品メーカー、デシエム(DECIEM)を買収すると発表しており、今後はスキンケアへの投資を強化するとされている。

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「ザボディショップ」が東海道新幹線の車両アルミをリサイクルした新店舗をオープン

 イギリス発の自然派化粧品ブランド「ザボディショップ(THE BODY SHOP)」は4月9日、サステナブルな新コンセプトショップ「アクティビストワークショップ」を名古屋のタカシマヤ ゲートタワーモール内にオープンする。その後4月27日に大分県にアミュプラザおおいた、4月28に福岡県にアミュプラザ小倉にもオープンする。

 新コンセプトショップは、引退した東海道新幹線車両の再生アルミを店舗内装に使用。JR東海の新幹線再生アルミを店舗内装用建材として使用するのは、JR東海グループ以外で初めてだ。再生アルミはレジカウンターやウィンドーフレーム、ハンドクリームコーナーの背面、バックカウンター背面壁などに用いる。また、FSC認証を得た木材や環境負荷の少ない素材を使った美濃焼のタイル“ミノアール”も内装に活用する。

 さらに、国内初の新レフィルステーションを設置する。専用のアルミボトル(300gサイズ、500円)とポンプ(150円)を購入すると、人気のボディーシャンプー4種(モリンガ、ブリティッシュローズ、ストロベリー、アーモンドミルク&ハニー、各税込1320円)とハンドソープ2種(ティーツリー、シア、各税込1320円)の計6種から、レフィルが選べるようになっている。他国でも導入し、21年には世界で約400店舗、22年にはさらに約400店舗に展開する予定だ。

 「ザボディショップ」は「より美しい公正な社会のために立ち向かう」という目的のもと、これまでエシカルでサステナブルな製品開発、化粧品の動物実験反対、コミュニティフェアトレードなど、多くの社会活動を行ってきた。2019年には社会的・環境的パフォーマンス、透明性や説明責任などの厳しい基準を満たす企業に与えられる、Bコーポレーション認証を取得した。新コンセプト「アクティビストワークショップ」は19年にイギリスのボンドストリートのフラッグシップストアで誕生し、世界約3000店舗中、現在17店舗で展開している(2020年12月末時点)。

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ぷるるん美肌へ エステのハイフもここできた!最新レポ【爆裂!健康美容マニア道】

 1日8食、ジャンクフード漬けの超不健康児から超健康優良児へと大変身を遂げたフリーアナウンサーの名越涼。およそ15年かけて自らの体で人体実験を繰り返してきた結果、“超絶良かったもの”だけを余すことなくお伝えする。今回は肌のたるみやハリにアプローチするハイフについて。

 小顔施術で有名なKADOMORIがプロデュースした最新の美容マシーンが登場した。その名も「HIFU.com」。ハイフ(HIFU)と美顔器がセットになっていて、理想の小顔にデザインしてくれるだけでなく、お肌のお手入れも同時にかなえられるという。今やクリニックでもセルフでも受けられるようになったハイフ。ご多分に漏れず名越もハイフは経験済みで、クリニックで受けられる高価なものからお手頃なセルフまでやってみた。確かに効果は感じるものの、クリニックは高くて痛いし、セルフは何度も通うのがなぁ、と足が遠のいていたのだ。ちょうどその間にあるのが、もしかしたら今回のハイフなのかもしれない。しかし、ぶっちゃけ、エステのハイフってどうなんだ?その実力を確かめにやってきたのは、表参道にあるエステサロン「ENAYAA.」。では早速、いってみよう!

小顔を“デザイン”する最新マシーン

 たるみといえばハイフ、と近年人気の施術。そもそもハイフとは高密度の超音波エネルギーのことで、たるみの真皮層に向かって点状に熱を当てていくもの。熱によって収縮したコラーゲンを修復しようとコラーゲンそのものが増殖するため、肌のハリUPが期待できる。さらに、真皮層よりも深い筋膜層にまで熱エネルギーが届くため、劣化していた筋組織などが刺激され、新しい筋繊維に生まれ変わるのを促してくれる。その作用でゆるんでいたたるみが引き上がり、リフトアップ効果を得られるというわけ。うれしいことに、この「HIFU.com」はヘッドが小さく細かく当てることができるため、名越のように「顔は小さくなりたいけど、頬はこけさせたくない……」という人にも対応できるという。引き締め箇所によっては「え?やつれた?」という疲れ顔になりかねないから、これはとてもうれしい。そしてもう一つ、美顔器が思った以上にすごい。筋肉を動かすだけでなく、中高周波で真皮層まで刺激できるというパワーがあり、コラーゲンやヒアルロン酸など、これまでできなかった高分子を導入することも可能だという(すご!)。肌の土台を整えた後にお肌磨きとリフトアップ維持ができるだなんて、胸アツすぎるでしょ。

とにかく痛くない!新感覚ハイフ

 KADOMORIの東京店を除き、都内で唯一「HIFU.com」を導入しているプライベートサロン「ENAYAA.」。完全予約制で、ゆったりした時間の中で自分磨きを楽しむことができる。さて、今回、名越が受けたのは「デザインHIFU+LED美顔器+ヒト幹細胞導入」のメニュー。ハイフといえば骨に響くような鈍い痛みが印象的で、「オシャレは我慢♡」ばりに「きれいは我慢♡」と気合いを入れないと途中で心が折れてしまいそうだった記憶が。このハイフは、果たして。

 「当てていきますよ〜」というサロンのお姉さんの声と同時にスタート。「……ん?あれ?全く痛くないんですけど、もう始まってますよね?」と思わず聞いてしまったほど、痛みが、ほぼ、無い(驚)。レベルを1つ上げてもらったもののわずかに骨に響く程度。とてつもなく楽なのだけれど痛みやつらさを感じてなんぼの昭和世代の名越としては心配になって「これ、効いてますよね……?」と、確認。「大丈夫ですよ〜。私も受けてますけどしっかり結果が出てますから」というお姉さんの言葉に一安心。痛みが苦手な人にとってはパラダイスなハイフが登場したものだ。

 あっという間にハイフが終わり、ヒト幹細胞高分子美容液を顔全体に塗布していざ、美顔器へ。この美顔器が……最高に気持ちいい……!小さいお魚さんたちに顔を優しく吸われているような、心地よい吸引力。それは初めて味わう感覚で、あまりの気持ちよさに「これ欲しい」と言ってしまったほど。「化粧水や美容液を肌に浸透させようとしたときに、手だと10%、通常のイオン導入だと60%しか導入できないと言われていますが、この美顔器は80%なんですよ〜」というお姉さんの言葉に「まじですか!」と心躍らせている間に終了。触ってびっくり。え、何このお肌の感触。

ぷるんぷるんの最上級“ぶるんぶるん”

 写真をご覧あれ。ぷるんぷるん、の最上級があるとしたら、それはきっと“ぶるんぶるん”だろう……そんなことを考えてしまうほど、お肌がもちもちのアンパンマンに変身している。遠目で見ても光っているのが分かるくらい、内側からの潤いがすごい。恐るべし、美顔器パワー!


 恒例のビフォー・アフター写真がこちら。顔全体がきゅっとまとまりバランスが良くなったのが分かる。特に顎にかけての引き締まりに感動。頬がこけることなく、理想の顎ラインを手に入れることができた。「これから1週間かけて、もっと引き上がってきますからね〜」というお姉さん。そうか。ハイフはこれで完成じゃなく、ゆっくりさらに引き上がっていくのね。それ、楽しみすぎるやないかい!エステのハイフもついにここまできたか。気軽に行けるアットホーム感と納得の仕上がり。自分だけの隠れ家サロンで、きれいに磨きをかけて初夏を迎えましょ♡

ENAYAA.
東京都港区南青山4-17-51
Est Largo OMOTESANDO 301

名越涼/フリーアナウンサー。香港出身。福井と愛知のテレビ局アナウンサーを経て独立。司会やライター、セミナー講師、企画・プロデュースなど幅広く活躍するパラレルワーカー。趣味・特技は手作り発酵食、食文化研究、ヨガ(歴15年)eスポーツと農業にも精通

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「キーン」が“撥水加工”の有害物質を排除する過程を公開 2025年までの実現を業界に呼びかけ

 米国発のアウトドア・フットウエアブランド「キーン(KEEN)」は、4月から月間で、地球環境について考える活動「デトックス ザ プラネット(Detox the Planet)」を実施する。4月の第1弾は、フットウエアの撥水加工の工程から発生する有害化学物質“PFCs(パーフルオロアルキル物質およびポリフルオロアルキル物質)”を排除するための過程を「グリーンペーパー(GREEN PAPER)」として公式サイト内で公開。アウトドア・フットウエア業界に対して、2025年までのPFC-FREEの実現を呼びかける。

 撥水加工はアウトドア業界では欠かすことのできない技術で、多くのアウトドア・フットウエア製品に採用されている。多くの撥水加工に使われるPFCsとは、5000以上のフッ素化合物の総称。自然界で分解されにくいことから“永遠の化学物質”と呼ばれ、汚染された水や廃棄物を通じて、化学物質や部品、完成品の製造が行われている環境中へと入り込み、いとも簡単に拡散する。この有害物質はエベレストのベースキャンプから人の母乳まで、どこからでも見つかり、環境や人間の健康に害を及ぼすことが判明している。

 キーンは2012年から次世代に豊かな自然環境を残していくための取り組み「デトックス ザ プラネット イニシアティブ」をスタートした。サプライチェーンから有害な化学物質を特定・除去し、それらを安全かつ効果的なほかの手段に置き換え、環境負荷を最小限にした製品づくりを積極的に行っている。

 キーン USのエリック・バーバンク(Erik Burbank)は、「私たちは7年間に渡り、性能に妥協することなく製品からPFCsを排除するためのプロセスを研究、開発、改良してきた。そして今では、『キーン』のフットウエアの95%以上で、PFC-FREEを実現し、その上で撥水効果も生み出している。サプライチェーンと製品からPFCsを排除することで、これまでに180トンものPFCsを削減できた。ほかのブランドも1日も早くPFC-FREEを実現できるように『キーン』の取り組みを共有したいと考えた。PFCsを排除することは容易ではないが、人体への影響や環境負荷を考えると一刻の猶予もない状況だ。モノ作りに携わる私たちが企業の壁を超えて協力することで、ポジティブな影響を加速させ、より良い地球環境へと変えることができると信じている」とコメントした。

 「キーン」はアメリカ・オレゴン州ポートランドで2003年に創業。水陸両用サンダル“ニューポート(NEWPORT)”が世界中でヒットするなど、オリジナルかつ汎用性の高いフットウエアを提案する。ファミリー経営で社会貢献を経営の礎とし、出自や性別、世代を超えて「誰もがいつでも外を楽しめ、やりたいことを実現できる世界」を目指す。

問い合わせ先
キーン・ジャパン
https://www.keenfootwear.com/ja-jp/contact-us

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「キーン」が“撥水加工”の有害物質を排除する過程を公開 2025年までの実現を業界に呼びかけ

 米国発のアウトドア・フットウエアブランド「キーン(KEEN)」は、4月から月間で、地球環境について考える活動「デトックス ザ プラネット(Detox the Planet)」を実施する。4月の第1弾は、フットウエアの撥水加工の工程から発生する有害化学物質“PFCs(パーフルオロアルキル物質およびポリフルオロアルキル物質)”を排除するための過程を「グリーンペーパー(GREEN PAPER)」として公式サイト内で公開。アウトドア・フットウエア業界に対して、2025年までのPFC-FREEの実現を呼びかける。

 撥水加工はアウトドア業界では欠かすことのできない技術で、多くのアウトドア・フットウエア製品に採用されている。多くの撥水加工に使われるPFCsとは、5000以上のフッ素化合物の総称。自然界で分解されにくいことから“永遠の化学物質”と呼ばれ、汚染された水や廃棄物を通じて、化学物質や部品、完成品の製造が行われている環境中へと入り込み、いとも簡単に拡散する。この有害物質はエベレストのベースキャンプから人の母乳まで、どこからでも見つかり、環境や人間の健康に害を及ぼすことが判明している。

 キーンは2012年から次世代に豊かな自然環境を残していくための取り組み「デトックス ザ プラネット イニシアティブ」をスタートした。サプライチェーンから有害な化学物質を特定・除去し、それらを安全かつ効果的なほかの手段に置き換え、環境負荷を最小限にした製品づくりを積極的に行っている。

 キーン USのエリック・バーバンク(Erik Burbank)は、「私たちは7年間に渡り、性能に妥協することなく製品からPFCsを排除するためのプロセスを研究、開発、改良してきた。そして今では、『キーン』のフットウエアの95%以上で、PFC-FREEを実現し、その上で撥水効果も生み出している。サプライチェーンと製品からPFCsを排除することで、これまでに180トンものPFCsを削減できた。ほかのブランドも1日も早くPFC-FREEを実現できるように『キーン』の取り組みを共有したいと考えた。PFCsを排除することは容易ではないが、人体への影響や環境負荷を考えると一刻の猶予もない状況だ。モノ作りに携わる私たちが企業の壁を超えて協力することで、ポジティブな影響を加速させ、より良い地球環境へと変えることができると信じている」とコメントした。

 「キーン」はアメリカ・オレゴン州ポートランドで2003年に創業。水陸両用サンダル“ニューポート(NEWPORT)”が世界中でヒットするなど、オリジナルかつ汎用性の高いフットウエアを提案する。ファミリー経営で社会貢献を経営の礎とし、出自や性別、世代を超えて「誰もがいつでも外を楽しめ、やりたいことを実現できる世界」を目指す。

問い合わせ先
キーン・ジャパン
https://www.keenfootwear.com/ja-jp/contact-us

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“女性に寄り添う”売り場「ミチカケ」担当者が語る百貨店の未来 “モノを売るだけ”の売り場から脱却【ネクストリーダー2021】

 大丸梅田店5階に2019年11月にオープンした売り場「ミチカケ」は、“月のみちかけのように、あなたのリズムに寄り添う”ことをコンセプトに、コスメや洋服に加え、女性のデリケートな悩みや不安に向き合うための雑貨やサプリなどを集積。これまで百貨店で売られることが少なかったセクシャルトイや生理関連アイテムなどをそろえ、オープン当時から大きな話題を集めた。そんな「ミチカケ」を率いるのは、若手社員2人だ。女性に寄り添う売り場を目指し、コロナでさらなる追い討ちを受けて苦境に立つ百貨店に新しい息吹をもたらしており、今回業界をけん引する「WWD NEXT LEADERS 2021」に選ばれた。

WWD:ミチカケを立ち上げた理由は?

髙橋知世・大丸松坂屋百貨店 大丸 大阪・梅田店 営業1部 ブロックリーダー ミチカケ担当(以下、髙橋):ミチカケがある5階の売り場は、もともとトラフィックが少ないことが課題だった。「うふふガールズ」という売り場名でヤングレディーズファッションを扱っていたが、近年の婦人服の低迷の影響が大きく、新たな売り場を作る必要性を感じていた。「消費者は何を求めているのだろう?」と改めてプロジェクトチームで考えたときに、(市場が)モノであふれていることに対する疲弊感や、何を買ったらいいのか分からないという迷いに着目した。そんなネガティブな感情を解決できる売り場だったらいいね、と話していた。

澤井裕之・大丸松坂屋百貨店 大丸大阪・梅田店 営業推進部スタッフ販売促進担当(以下、澤井):2018年の夏にプロジェクトチームが発足したのだが、ちょうどときを同じくしてアダルトグッズのテンガと商談する機会があり、セルフプレジャーグッズブランド「イロハ」のポップアップをすることに。最初社内からは「アダルトグッズを百貨店で売るの?」という(戸惑いの)声を多く上がったが、社長は前向きに受け入れてくれて、いざやってみることに。そうしたらそのポップアップが2週間で400万円を売り上げ、大きな手応えを感じた。われわれのような百貨店で取り扱うことにより、これまで一般の人が手に取りにくかったセクシャルグッズをより身近にできたのかと。この成功をみて、目に見えない・口に出せない悩みや課題を解決したり、寄り添う売り場があったらいいのでは、という思いが強くなり、「ミチカケ」のコンセプトのベースが出来上がった。

最初はテナント誘致も苦労 ブランドと一緒に作り上げた売り場

WWD:売り場のコンセプトが決まった後、テナントの誘致や商談は順調に進んだのか。

澤井:全く順調ではなく、最初は本当に苦労した(笑)。そもそも「ミチカケ」のコンセプトに沿ったブランドがそこまでなかったので、商談相手を探すのも大変だった。「ムーンド」は「ミチカケ」のための業態を作ってくれたり、「デイリリー」や「イロハ」は初めて常設店舗を作ることになったり、一緒にゼロから新しい売り場を作った、という感じだった。

WWD:オープンしてから約1年強経って、どのように成長してきたか。

高橋:売り上げでいうと、前身の「うふふガールズ」は婦人服の方が単価が高く、さらに新型コロナウイルスの影響もありどうしても落ちることは想定の範囲内だった。ただ20〜30代の若い方や親子、カップルでの来店が増えたり、新たな客層を取り込むこと、さらに課題だったトラフィックを呼び戻すことには成功したと感じる。

WWD:売れ筋は?
高橋:特徴がしっかり分かりやすい物が売れる傾向にあり、オープン当初からだとメディアからの取り上げも多かった「ムーンド」や「イロハ」は人気。「ムーンド」は“初めてのサニタリーショーツ”セットが初潮を迎えた娘のために購入する女性が多くて、好評だ。また最近は膣トレーニングアイテムの問い合わせが来たり、更年期グッズを求めて来店するお客さまも増えている。

澤井:フェムテックは日本だと性・生理くらいまでしかカバーされていないが、海外だともっと広く人生全部を網羅して、さまざまなサービスやソリューションがある。今後はもっと幅広い意味で女性に寄り添える売り場にしたい。

「全てをオープンにすることが是ではない」

WWD:世の中の「生理」「性」に関する意識は変わったと感じるか?

高橋:生理に関しては、2019年は“生理元年”と言われたりして、大手企業も色々取り組んでいるし、結構オープンになってきていると感じる。一方で性はそこまでなっていないと思う。ただ、「何もかもオープンにするのが是」とは思わない。オープンにしたい人はそうすればいいし、したくない人はしなくていいと思う。「ミチカケ」はそういうあらゆる意見を含め、女性に“寄り添う”ことがコンセプト。それは今後も貫きたい。

WWD:社内の意識は変わった?

高橋:正直、今でもいろいろ言われることはある。「アダルトグッズを取り扱っている」といった意見より、「ミチカケってそもそも何を売っている売り場?」と疑問に思われることが多い。なんとなくフェムテックだったり女性のリズムに寄り添った提案だったり、そういうのは分かっていても、具体的にどういう活動や取り組みをしているのか、その認識はまだ浸透しきっていないと感じる。ただ、私自身もそうだが、「ミチカケ」のオープンでいろいろと考えさせられることが増えた。それはいい変化だったと思う。

WWD:「ミチカケ」のオープンは大きな話題となり、その後他社もフェムテック関連のイベントやポップアップを行ったり、全国規模に広まった。

高橋:大丸松坂屋百貨店以外でポップアップを出店するブランドからも、逆に相談を受けたりするようになった。「ミチカケ」はコンセプトや目的がはっきりしているため、商談時は具体的に話すことが多いが、ほかの売り場だとポップアップの内容や方針を全て任されることもあるみたいで。百貨店に初めて出店するブランドも多く、ポップアップの運営方法だったり、細かな薬事法・景表法に関するアドバイスをしている。

モノ売りだけにとらわれないことで百貨店の未来を切り開く

WWD:最近はオンラインセミナーなども積極的に行っている。

澤井:初回は予約枠を増やさなければいけないほど好評だった。今は百貨店もライブコマースに挑戦しているが、われわれの配信コンテンツはモノを売ることにはフォーカスしていない。産婦人科の先生とフェムテックベンチャーの担当者、髙橋でトークショーを行ったが、性や女性特有の悩みに対してディスカッションをしたもので、正直1円も収益にはなっていない。ただ、多くの方が視聴してくれたというのは、それだけニーズが高いということ。物売りだけに執着すると、百貨店の未来が限られてしまう。これだけリアルな売り場の存在意義が問われる中で、われわれはモノを売る以外のことでリアルの場を生かしていきたいと考えている。百貨店は「百貨を売る店」ではなく、「百貨を取り扱う場」であってもいいと思う。

WWD:今後どう業界をけん引したいか。

澤井:売り場自体はメディアにも取り上げられて注目を浴びたが、「ミチカケ」が寄り添うトピックスは、世の中一般にはまだ浸透しているわけではない。だから「ミチカケ」では、これからも性や生理、更年期などに関する悩みが特殊なことではない、ということを発信し続ける。またフェムテック周りは小さなプレイヤーが多く台頭しているが、社会的に大きな変化をもたらすには、大手企業が変わることも必要。今後は大手企業とタッグを組んだりして、社会にもっと大きなうねりを起こしたい。

髙橋:「ミチカケ」の存在自体、特別なものではない。「ミチカケ」はお客さまに寄り添うもので、日常生活の一部である。そう考えると、洋服だって女性に寄り添うもの。今は5階の一部ゾーンに限られているが、いずれは、館全体を「ミチカケ」と呼べるようにしたい。

【推薦理由】
大手百貨店がフェムテック関連市場に参入したことで、性や生理に関するトピックスのタブーやイメージを払拭することに一役を買った。実際、「ミチカケ」オープン後には他社が次々とフェムテック関係の売り場やポップアップを開催するようになり、市場や認知を広げた。また、2人は古くから百貨店に残る考えや習慣を覆し、新たな視点で百貨店ビジネスを進化させている。社内外の反発に負けず、お客さまに寄り添うことを一番に考えた結果に生まれた新たな売り場は、百貨店に新たな可能性をもたらしているだろう。

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【月次速報】グローバルD、3月は「前年の2倍」の売り上げ。長谷川社長は、やはり勝負師

 上場企業の3月の月次速報。驚くのは、グローバルダイニングがなんと前年比で100%増の着地。要は売り上げが前年の2倍となった。小池百合子都知事との訴訟になっているが、ビジネス面ではグローバルDが勝ったように見える。その陰で気になる会社が。
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ロンドン発イタリアン・グローサラント「リナストアズ」、表参道に上陸。銀座では「イータリー」開店。

株式会社髙島屋の連結子会社である株式会社アール・ティー・コーポレーション(本社:東京都中央区、代表取締役社長:花谷 聡子)が、この度、1944 年ロンドン・ソーホー地区で創業し、イタリアンデリカテッセン(食料品店)やレストランとして絶大な人気を誇る「リナストアズ」の英国外初の旗艦店を、2021 年夏に東京・表参道にオープンさせる。
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オープンから3年内田聡一郎「レコ」代表に聞く 新規出店の背景とスタッフの育て方

 2018年のオープン以来、東京・渋谷のヘアサロン「レコ」はエッジの効いたヘアデザインと多彩なスタッフ陣で人気を集めている。20年4月には姉妹ブランド「クク」、今年3月には「レコ オーベン」をオープンし、スタッフも30人ほどに増えるなど、勢いは年々増している。内田聡一郎代表に「レコ オーベン」出店の背景と今後の展望を聞いた。

WWD:3店舗目となる「レコ オーベン」をオープンした背景は?

内田聡一郎「レコ」代表(以下、内田):「レコ」と「クク」2店舗体制でやってきて、単純に席数が足りなくなってきたというのがきっかけです。「レコ」と「クク」はかなり近い場所にあり、オペレーションがよく、なるべく3店舗目も近い場所でと考えていたところ、同じビルの2階が空いたので出店を決めました。

WWD:“内田代表のアトリエ”とも表現しているが、「レコ」にとって「オーベン」はどのような位置付けになるか。

内田:「レコ」の2号店であり同じビル内にあるので、大きく差別化するつもりはありませんが、「オーベン」では僕のお客さまを中心に施術して、より上質な空間を提供したいと考えいています。僕の美容師歴も20年ぐらいになり、サロンワークは長年通い続けてくれているお客さまが中心です。「レコ」は10〜20代半ばのお客さまがメインターゲットということもあり、僕の顧客層とのズレも感じていました。「レコ」に通ってくれたお客さまが大人になっても通える場所を作りたいという思いもありました。「個性は好きだけれど、リラックスした空間が心地よくなってきた」というお客さまもカバーしたいですね。「オーベン」は個室を完備し、スパメニューも充実させることでよりエグゼクティブな空間を提供します。

スタッフに会社の将来性を
プレゼンテーションする

WWD:「レコ」オープン時には、“人が辞めないサロン”を掲げていた。店舗数が増えるにつれてスタッフたちも育っている?

内田:4月には新たなスタッフを迎え、30人近くになりました。着々と人数が増え、当初目標としていた形が出来上がりつつあります。若手スタッフが増えたこともあり、「レコ」を統括してもらうためにも1月には小林賢司を店長兼ディレクターに任命して幹部陣の充実をはかりました。組織としての体制も整ってきています。

WWD:スタッフとのコミュニケーションで意識していることはあるか。

内田:僕自身は“叩いてのばす”ような体育会系の教育を受けてきました。それにも良い面はあるとは思いますが、今は否定せずに良いところを伸ばしていこうというムード。自分も最近は無理せずにそれができていると思うし、怒ることはほとんどありません(笑)。同じサロンで働いているのでコアにあるものは近いと思いますが、「クク」のメンバーも含め引き出し方は人それぞれ。多様性がある中で、僕がうまくコントロールして「いろんなタイプがいても良い」「美容師の成功って一つじゃない」と考えながら、成長してもらえたらと思います。

WWD:スタッフそれぞれの個性を伸ばせる環境ができている。

内田:そうですね。働き方も、ライフワークバランスの比率も人それぞれなので。僕の場合は10対0で仕事だけれど、5対5もありだし、年齢やライフステージごとに変化するものだと思うので、自分の型にはめないことも最近意識していますね。

WWD:今後の展望は。

内田: “「レコ」ビル”みたいに全フロアがうちみたいなこともアリですよね。働くスタッフたちもサロンの勢いや“乗っている”空気感を感じれるはず。“会社に将来性がある”ことは僕が一番見せるべき部分だと考えています。「『レコ』にいたら自分もいい感じになれるんじゃないか」という期待値をみんなにしっかりとプレゼンテーションできているか勝負しているところです。

WWD:コロナ禍での出店ということもあり勢いを感じる。

内田:単純にコップの水が溢れそうになったから次を出す、というシンプルな考え方です。人が育たないと意味がないと思うので、基本的には人ありき。一寸先も想像できない中でビジネスしないといけない中、それが一番着実とも考えています。「オーベン」はミニマムに作っていて、顧客に継続的に来店してもらえることがコンセプトです。それでもコップの水が溢れる状況は出てくると思うので、4店舗目や別のブランドを作るなども視野に入れています。

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「メゾン マルジェラ」が北海道に初出店 限定“タビブーツ”は過剰在庫のレザーをリサイクル

 「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」はこのほど、ジョン・ガリアーノ(John Galliano)=クリエイティブ・ディレクターのデザインコードやメゾンのルーツを反映した新店を丸井今井札幌本店にオープンした。北海道への出店は初めて。売り場面積は127平方メートルで、男女共通の“Co-Ed”コレクションをはじめ、ウィメンズとメンズのプレタポルテ、シューズ、バッグ、フレグランスなどを扱う。

 インテリアデザインは、これまでの店舗同様にオランダ人建築家のアンヌ・ホルトロップ(Anne Holtrop)率いるスタジオ アンヌ ホルトロップ(STUDIO ANNE HOLTROP)が手掛けており、布地の折り目や質感を石膏の壁や柱で再現した。通常は壁の内側に使用される石膏をむき出しにした構造で、工事途中のようなムードもポイントだ。

 オープンを記念して、ガリアーノが探し出したヴィンテージピースを修復・復元する“レチクラ(RECICLA)”シリーズから、過剰在庫で残った上質な皮革を再利用した“5ACバッグ”27万7200円(税込、以下同)と“タビブーツ”(16万600円)を発売する。

 同店舗では「エムエム6 メゾン マルジェラ(MM6 MAISON MARGIELA)」のスペースも併設し、ガーメントやシューズ、バッグ、アクセサリーをラインアップ。スペース内にはコンクリートブロックとパイプを組み合わせたラックやロールボックスパレット(カゴ付き台車)、ベルトコンベアーの什器を設置した。
 
 「メゾン マルジェラ」は、20年6月のロンドン・ブルートン通りへの出店を皮切りに、11月には大阪の心斎橋パルコ、中国・上海のショッピングモール「リール(REEL)」に新コンセプトのストアを出店している。

■メゾン マルジェラ 丸井今井札幌
オープン日:3月17日
時間:10:30〜19:30
場所:丸井今井札幌本店
住所:北海道札幌市中央区南1条西2丁目1-1丸井今井札幌一条館1階

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息苦しさを解消できる“マスクのほね”が話題 リクエストに応えて小サイズも登場

 武林製作所は、プラスチック成形マスクフレーム“マスクのほね”(10本セット、1980円)を発売した。

 これは、不織布マスクの中心に丈夫なプラスチックでできた1本のフレームを通すことで、フレームがマスクを支えて内側に空間を作り、口周りに触れることなく快適に過ごせるようにするアイテムだ。

 息苦しさや話しづらさ、蒸れ、メイク崩れといったマスクによるストレスを改善。不織布マスクは頬の部分に隙間ができやすいが、マスクの両端にフックをかけてワンタッチで装着する仕様のため、マスク両端の隙間がなくなり密着しやすくなる。

 1本のフレームで支えるため見た目には目立たず、使用後は水洗いができ、繰り返し使えるため経済的だ。発売後、「マスクが口周りにピタッと密着すると息苦しかったり、中が蒸れて肌が荒れやすくなったりしたが、その余計なストレスが解消した」などと話題に。

 リクエストに応え、4月14日にシリーズ第2弾として小さいサイズのマスク専用フレーム“マスクのこぼね”(10本セット、1980円)を発売する。

 武林製作所は、歯ブラシ用の金型製造で国内トップシェアを誇る大阪の町工場。同製品は、コロナ禍に「自分たちの技術を生かして困っている人の役に立てることはないか」と考えて企画したもの。

 白いプラスチックを成形した細長い形状を見た武林美孝社長の「それ、骨みたいやな!」というひと言から、大阪の町工場らしいユーモアのあるネーミングになったという。

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「セリーヌ」初のスイムウエアも ビーチコレクションを世界20店舗限定で発売

 「セリーヌ(CELINE)」は2021年春夏シーズンのカプセルコレクション“プラージュ(PLAGE)”を4月23日に発売する。

 世界20店舗限定の販売で、国内では「セリーヌ」伊勢丹新宿店、表参道店、銀座店で取り扱う。伊勢丹新宿店ではリニューアルオープンする14日に合わせ、一部商品を先行販売する。

 “プラージュ”はフランス語でビーチ(浜辺、砂浜)を意味し、名前の通りリゾートスタイルの夏らしいアイテムをそろえた。スイムウエアの発売は同ブランドで初めて。

 ビキニトップ(3万4000円)やビキニショーツ(2万8000円)、ビーチタオル(5万1000円~)、ドローストリングバッグ(12万5000円)、スクエアバッグ(19万5000円)、ビーチポンチョ(25万円)、サマードレス(39万5000円)などを用意する。

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ポーラが従業員やお客などの幸福度を高める「ポーラ幸せ研究所」を創設

 ポーラはこのほど、「ポーラ幸せ研究所」を創設した。従業員やビジネスパートナーの幸福度の意識調査や、同社オリジナルの「幸せ」を構成する因子の特定、幸せ研究に基づくソリューション開発などを行い、企業理念に掲げる“美と健康を願う人々および社会の永続的幸福”を追求する。

 同社は、昨年6月にサステナビリティ方針を策定し、2029年までのSDGsの目標数値を設定した。それらを実現するために幸福学の専門家である前野隆司=慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授と、同SDM研究所の前野マドカ氏の協力を得て、ポーラ幸せ研究所を設けた。前野教授は「幸せの研究をする中で、幸せな人は利他的で誠実、挑戦心や外交的な人であることが知られている。外見の美しさと内面の美しさは相互作用すると考えている。ポーラともに、これまでにない内外面の美しさと幸せの関係について研究し、よりよい世界を築くための基盤を担っていくことが楽しみ」とコメントした。

 今後は、調査研究を生かし、一般向けワークショップやセミナーの企画運営、プロダクトやサービスパッケージの設計、接客コミュニケーションの改革などを行い、「従業員やビジネスパートナーとその家族、お客さま、ステークホルダー、地域・社会における美しく幸せな生き方、 ウェルビーイング実現に向けた仕組み作りと社内外への啓発を推進する」(及川美紀ポーラ社長)。

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通販大手フェリシモ、巣ごもりで売上高16%増 21年2月期

 通販大手フェリシモの2021年2月期連結業績は、売上高が前期比16.3%増の332億円だった。同社の増収は9年ぶり。巣ごもり需要によって機能性のある下着や日常着、手芸キットなどが活発に動いた。販管費は増加したものの大幅増収で吸収したため、営業利益は同約5倍の15億円になった。

 昨年春の緊急事態宣言の前後で新規の会員が目に見えて増えた。品目別売上高は7割弱を占める服飾・服飾雑貨が同10.5%増、約3割の生活関連が同28.4%増だった。下着「フラフィール(FLUFEEL)」の姿勢を美しく保つ“ヨガ気分ブラ”、婦人服「リブ・イン・コンフォート(LIVE IN COMFORT)」のリラックスしたシルエットの日常着、ハンドメイド雑貨「クチュリエ(COUTURIER)」の刺しゅうの手作りキットなどがよく売れた。

 22年2月期は巣ごもり特需の沈静化を織り込んで、売上高321億円(前期比3.2%減)、営業利益3億7700万円(同74.9%減)を予想する。

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「ヴェルサーチェ」のアイコン“グレカ柄”の新作スニーカー発売

 「ヴェルサーチェ(VERSACE)」はこのほど、2021年春夏シーズンの新作スニーカー“ラ グレカ(LA GRECA)”を発売した。ブランドのアイコン“グレカ柄”に着想したシリーズで、厚みのあるミッドソールにグレカ柄をエンボス加工している。ヒールにはメドゥーサモチーフをあしらった。

 ハイカットとローカットの2タイプをそろえ、ハイカットは足首にもメドゥーサのラベルが付く。アッパーはスムースレザーとキャンバスの2種で、ブラック、ホワイト、ブルー、レッド、パープル、ピンクと豊富なカラバリをそろえる。ブランドロゴを大きくプリントしたモデルや、代表的な“バロッコプリント”を採用したモデル、シーズンテーマを反映して海の生き物を描いたモデルも扱う。

 メンズ・ウィメンズ共に用意し、価格は5万9400〜8万1400円。「ヴェルサーチェ」直営店と公式オンラインストアで扱う。

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国産オーガニックCBDブランド「シービーデイズ モーメント」誕生 柴田陽子らがプロデュース

CBDを軸にライフスタイル事業を展開するqols(クオルス、2020年設立)は、ブランドプロデューサーとして活躍する柴田陽子氏と杉谷恵美ビーバイ・イー代表をプロデューサーに迎え、CBDブランド「シービーデイズ モーメント(CBDAYS MOMENT)」を立ち上げた。CBDを配合したドロップオイル(経口摂取)やロールオンオイル、ボディーバームをラインアップする。価格帯は税込5292~6380円。ドロップオイルのみ公式オンラインストアで販売を開始しており、4月13日からビープル バイ コスメキッチンで販売、伊勢丹新宿店ビューティアポセカリーでも取り扱う予定だ。

 同ブランドは堀金健吾クオルス代表が2019年にアメリカ・ロサンゼルスでCBDと出合ったことをきっかけに立ち上げたという。堀金代表は、「アメリカでは多くの人がCBDを暮らしに取り入れており、一つの自然物(CBD)が人の健康や心の安定、人生に与える影響の偉大さを感じた。日本では頑張りすぎている人が多く緊張感が常にあり、コロナ禍においても気持ちが落ち着かない不安な日々が続いている。そういった人たちを元気に、またサポートすべくこのプロジェクトをスタートした。日本ではCBDがまだ根付いていないため、多くの人に誤解なく届けるために2人の女性リーダーを迎えた。今の時代のライフスタイルにマッチしたCBDブランドを目指す」と話す。

 そこで、“自分の気持ちは自分でつくる”をコンセプトに、自己肯定感を高める日本発のCBDブランドとしてデビュー。米オレゴン州にある自社提携農場で栽培し、日本仕様に精製したCBDを使い、日本の工場で生産する。また、「毎日でも取りれてほしい」という思いから、それぞれのアイテムに対し、ナチュラルやオーガニック認証を取得した。

 第1弾では、3カテゴリー8種類を展開。“CBD ドロップオイル”(9g、税込各5292円)は、「睡眠前など緊張を鎮めたいとき」「前向きになりたいとき」「愛しい気持ちを高めあい、一つになりたいとき」の3つのオケージョンに合わせたオイルドロップをラインアップ。消化吸収されやすいMCTオイルとヘンプシードオイルをベースに、濃度3%のCBDを270mg配合する。有機JAS認証を得た。

 "CBD ロールオンオイル"(5mL、同各5390円)は、“CBD ドロップオイル”と同様の3つのオケージョンに合わせ、ひと塗りでCBDを取り入れられるロールオンタイプ。ホホバ種子油、ツバキ種子油などの植物原料と濃度5%のCBDを225mg配合する。コスモスオーガニック認証を取得した。

 “CBD ボディバーム”は(30g、同6380円)は、髪をはじめ全身に使える保湿効果が高いバームタイプ。加唐島産ツバキ種子油などの植物原料と濃度1%のCBDを300mg配合する。香りはネロリ&ローマンカモミールを採用。コスモスナチュラル認証を取得。

 さらに、同ブランドの中でも最高濃度である濃度40%のCBDを3600mg配合した“CBD ドロップオイル ULTIMATE 40”(9g、同3万2400円※予定)も発売する。

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立体的に女性の強さを引き出す気鋭デザイナー 夢は子どもたちを支援する財団の設立 【ネクストリーダー2021】

 「フォトコピュー(PHOTOCOPIEU)」の竹内美彩は、異質な雰囲気を持つデザイナーだ。日本のアパレル企業で婦人服のデザイナーとして勤めた後、パリへ留学し「イザベル マラン(ISABEL MARANT)」などで経験を積んだ。パリ仕込みの立体裁断を得意とし、天然素材を使いながら、ソフトに肩を誇張したシルエットとワークウエアの機能性を備えたデザインを持ち味とする。2019-20年秋冬のデビュー以来、業界関係者にファンが多く、バイヤーたちも唸らせている。デビューシーズンから、伊勢丹新宿本店や阪急うめだ本店、インターナショナルギャラリー ビームス、エディションなどの有力店が買い付けを続けているのがその証だ。また日本の社会構造に疑問を抱く竹内デザイナーは将来、「フォトコピュー財団」を立ち上げて、母子家庭の子どもたちを支援するという夢も持つ。

WWD JAPAN(以下、WWD):ファッションに目覚めたきっかけは?

竹内美彩「フォトコピュー」デザイナー(以下、竹内):田舎に生まれ育ち、雑誌「キューティ(CUTiE)」「フルーツ(FRUiTS)」、漫画「ご近所物語」の世界に憧れ、小学1年生のときにはすでに将来の夢をデザイナーと書いていた。高校は美術科に進学し、デッサンや彫刻などを学ぶ上で立体造形と向き合い、そこでものを見る力がついたと思う。バンタンデザイン研究所大阪校に通ってからは、積極的にコンテストに応募して、入選できるようになった。

WWD:コンテストでは独創的な服をデザインしてきたが、その後リアルクローズをデザインしたいと思った理由は?

竹内:学生時代にクマの着ぐるみのような作品を作ったときに、モデルの女の子が「これを着るの?」と悲しそうな顔をしていた。それが衝撃で私は“着る人が喜ぶ服を作りたい”と思うようになった。

“媚びることなく自由を感じられ、
着る人が見下されず、格が上がるかっこいい服”

WWD:渡仏前は日本のアパレル企業に就職していたが、どのような経験をした?

竹内:4年間勤務したアパレル企業では、婦人服のデザイン企画担当として、ニットや布帛、刺しゅうなど一通り学んだ。自分のブランドも持たせてもらえて良い経験だったが、実力のある女性社員は平社員のままで、昇進するのは男性社員ばかり。その頃から日本の社会構造に疑問を持つようになった。

WWD:就職後にパリへ留学した理由は?

竹内:会社員時代も「海外に行きたい」という思いはずっとあり、入賞特典が海外留学である、神戸ファッションコンテストに応募した。2013年に入賞し、サンディカ・パリクチュール校の3年生に編入できることになった。

WWD:フランスと日本のモノ作りの違いは?

竹内:パリでの服作りで驚いたのは、肩のシルエットを作り込むこと。今まで「服装はジーパンとTシャツでこと足りる」と思ったこともあったが、フランスではシルエット作りが重視されていた。日本にあまりない肩パッドを使った服作りをフランスで学び、表現が広がったと思う。立体的なシルエットとデイリーな洋服が共存することを知った。

WWD:パリで勤めた「イザベル マラン」と「ヴェロニク ルロワ」では何を学んだ?

竹内:「イザベル マラン」では、まずは半年間アトリエでモデリストアシスタントとしてパターン作りを経験し、その後イザベルさん本人が働くデザインスタジオに移った。イザベルさんは全部の服を試着して確認する勤勉なデザイナー。スタッフの多い大規模な会社だったが、女性社員が多く、男性社員とはジョークを言い合うような雰囲気があり、男女が対等だと感じた。一方、「ヴェロニク ルロワ」はスタッフが5人ほどの小規模ブランド。ボタンなどの付属品の細かいディテールにこだわり、ヴェロニクさん本人の真摯なモノ作りを近くで学ぶことができた。

WWD:いつから独立してブランドを始めようと考えたのか?

竹内:「イザベル マラン」にいるときから自作した服を着ていた。アジア人は容姿が幼く見られがちなので、強さを感じさせるような黒いシルクにワークウエアから着想を得たタフなディテールの動きやすい日常向けのドレスを作っていた。ブランド名も「ヴェロニク ルロワ」にいたときに思いついたもの。アトリエに手書きで“photocopieuse”(フランス語で印刷機械の意)と書かれたラベルがあり、その歪んだ字面がなんとも愛おしく見えて、語尾のseをとってブランド名にした。そうして、パリでブランドのベースとなる“0コレクション”を作り、帰国直前に「イザベル マラン」で同僚だった友人をモデルにビジュアルを撮影した。

WWD:ブランドコンセプトはどのように考えたか?

竹内:世の中にたくさんブランドがある中で、唯一無二でなければいけないと強く思った。媚びることなく自由を感じられる服であり、着る人が見下されず、格が上がるようなかっこいい服を届けたかった。また「イザベル マラン」のショーのバックステージでモデルのジュリア・ノビス(Julia Nobis)に会い、彼女が着るような服を作りたいと刺激をもらった。

“世の中をけん引できる女性リーダーが少しでも増えてほしい”

WWD:クリエイションとMD(商品構成)のバランスもいい。

竹内:デビューの19-20年秋冬は全体のバランスを見ながら、万全に準備ができた。バイヤーには「日本のウィメンズの市場にありそうでない」と言ってもらえ、11アカウント、15店舗での販売が決まった。プレス関係者からの個人オーダーも多く受け、手応えを感じた。

WWD:天然素材にこだわっているが、サステナビリティについてどう考えている?

竹内:個人的にポリエステルが好きではなく、シルクやコットンを選ぶことが多い。膨大な数の素材に目を通すが、ピンとくるものだけを使用し、違和感を感じるものは使わない。扱いづらいイメージもあるが本来シルクはあらゆるシーンを想像できるし、トレンド性を抑えた自然と生活の中に存在する服は長く愛用してもらえる。ユーズドデニムなどを使ったリメイクアイテムも出しているが、“サステナブルだから”という理由ではなく、デザイン前提で素材を選んでいる。

WWD:今後の目標や挑戦したいことは?

竹内:遠い目標だが、「フォトコピュー財団」を立ち上げて母子家庭で育った子ども、恵まれない環境にいる女の子たちを支援したいと考えている。ファッションの成功者には、大学を卒業してから専門学校などに通った人が多いと感じていたし、私自身母子家庭で育ったことで(経済的な理由から)学びの環境の選択肢が限られていたと感じることもあった。世の中をけん引できる女性リーダーが少しでも増えてほしいという願いもある。現実的な目標は、ブランドを続けていくこと。ファッションショーやお店を持つことも魅力的だが、できるだけ身軽でいたい気持ちもある。生活と両立できる道があれば考えたい。

【推薦理由】
半年に100件以上の展示会を訪れる中で「フォトコピュー」はファーストシーズンから異彩を放っていた。華やかな装飾はなく、肩をソフトに誇張したシルエットで存在感のある日常着は、“日本にありそうでなかった服”だ。ロゴやステートメントを立ててフェミニズムを示すブランドではないが、着る女性に自信を与える強さがある。また竹内デザイナーに共感して集まったセールスやPRのチームからも強いブランド愛を感じる。今後も竹内デザイナーとブランドの魅力を知り、憧れを抱く人が増えていくだろう

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ファストリが本部に日本最大級スタジオ、カスタマーセンター導入 “情報製造小売業”の基盤に

 ファーストリテイリングは、「ユニクロ(UNIQLO)」や「ジーユー(GU)」などのグローバルヘッドクォーターが入る東京・有明の有明本部で、4階(全体で約1万6500平方メートル)を倉庫からオフィスに改装した。具体的には、グループ内の各ブランドが使用できる大型撮影スタジオ、ウェブ制作専用のワーキングスペース、「ユニクロ」の仮想店舗、カスタマーセンターなどで構成。ここを同社が目指す“情報製造小売業”への変革を加速化するための基盤とし、客が実店舗・ECを問わず、「ほしい商品を、ほしい時に、ほしいだけ」買えるあり方をいっそう追求する。

 写真や動画撮影のためのスタジオは約5940平方メートルで、「企業が独自に所有するスタジオとしては日本最大級」だという。自然光で撮影ができるスタジオもある。ウェブ制作専用のワーキングスペースでは、スタジオで撮影した画像や動画などとともに、最新の商品や着こなし情報を迅速に発信していく。

 仮想店舗は「ユニクロ」の標準店(約1155平方メートル)、大型店(約1980平方メートル)を各1店構える。ここで店舗に商品を投入する前に、VMDや広告ビジュアルなどを確認・検証する。「ザラ(ZARA)」を擁するスペインのインディテックスが、ラ・コルーニャの本部にこうした仮想店舗を構え、VMDの検証などを行っていることはよく知られている。

 カスタマーセンターはこれまで山口本社内に構えてきたが、それに加えて新たに有明にも約990平方メートルの拠点を設けた。同社が強化している客の声を反映したモノ作りである“VOC”(ボイス・オブ・カスタマー)をいっそう進めるのがその目的。世界中の客から届く声や要望を「直接経営層や本部社員に届け、リアルタイムで商品・サービス開発に活用する」という。

 そのほか、4階にはスポーツジム、ホールなども構える。なお、有明本部は1〜3階がEC用の自動倉庫で、5階はジーユー本部、PLST本部、6階がユニクロ本部となっている。

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「オニツカタイガー」が欧米市場進出に手応え ミラノコレ参加で波に乗る

 「オニツカタイガー(ONITSUKA TIGER)」は、2021-22年秋冬コレクションを初参加となるミラノ・ファッション・ウイークの公式スケジュールで発表した。同ブランドは欧米市場への本格進出を目指しており、その序章としてアンドレア・ポンピリオ(Andrea Pompilio)=クリエイティブディレクターの活動拠点であるミラノを選んだ。昨年12月にはイタリア初の旗艦店をミラノに開いたばかり。“ブランドシアター”と称する店舗や突き抜けたクリエイション、好調なアジア市場で培った実績を武器に、欧米攻略に向けて動き出す。

“雄大な自然”を
取り入れ快活に

 2021-22年秋冬コレクションは、冬のヒマラヤ山脈がそびえる雄大な自然と1970年代のトレッキング・ハイキングブームから着想を得た。アナログ×デジタルなど相反する2つの要素を掛け合わせたテキスタイルグラフィックが、トラックスーツやダウンジャケット、バックパックに描かれている。屈強なグリップ性に優れたブーツは、険しい山が立ちはだかる現代社会でも、快活に登り切るためのアーバンフットウエアとして提案。ボリューム感がキャッチーなシューズも際立った。

「ミラノで発表することが
夢だった」

WWDジャパン(以下、WWD):ミラノ・コレクションに参加した理由は?

アンドレア・ポンピリオ「オニツカタイガー」クリエイティブディレクター(以下、ポンピリオ):「オニツカタイガー」との協業が始まってすぐにフィレンツェの見本市ピッティ・イマージネ・ウオモ(PITTI IMAGINE UOMO)に出展するなどイタリアでコレクションを披露してきたが、ミラノでの発表は夢の一つだった。イタリア初の旗艦店がミラノに昨年12月にオープンしたタイミングも重なり、今この地でコレクションを発表することは素晴らしい機会だと考えた。

WWD:映像に出演していたパフォーマーは?

ポンピリオ:女性ラッパーのミス・ケータ(M¥SS KETA)、ダンサーのガブリエーレ・エスポジート(Gabriele Esposito)、ウォールアーティストのオズモ(Ozmo)といったミラノで活躍する次世代の表現者たちだ。彼らが出演してくれたおかげで音楽やアート、パフォーマンスの融合という今の世界を見事に映し出せたと思う。

WWD:動画のプレゼンテーションを実施した感想は?

ポンピリオ:パンデミックによりファッション・ウイークはほぼデジタル化されたものの、映像での新しいクリエイティブな表現が発見できてとても面白い。光や音楽、色が混ざり合った映像作品は、リアルのファッションショーや映画館が喚起する感情に近いものを生み出せるはずだ。

WWD:2021-22年秋冬コレクションのテーマを“雄大な自然”にした理由は?

ポンピリオ:「オニツカタイガー」は、スポーツに関わる心身の健康やウェルビーイングが根幹にあるファッションブランドだ。現在の困難な状況下で、誰もが内面のバランスを整える方法を探っている。そこで、“雄大な自然”というテーマにたどり着いた。自然の地を散歩すると、どういうわけか自分自身を見つめ直すことができる。それからヒマラヤ山脈がイメージに浮かび、トレッキングの世界とのさまざまな繋がりを発見した。トレッキングのディテールに加え、冬の真っ只中から春の夜明けまで、山のあらゆる風景からインスピレーションを得た。デザイナー兼アートディレクターの足立豊樹によって描かれた美しいフラワープリントは、花が咲き誇る自然風景に私たちを導いてくれるはずだ。

WWD:8年間の協業を経て、自身に変化は?

ポンピリオ:長いコラボレーションを経て、「オニツカタイガー」はもはや私のDNAの一部になっている。それでも初心を忘れることは決してない。コラボレーションが始まった当初に駆り立てられた創作意欲を今でも鮮明に覚えている。デザイナーにとって、歴史あるブランドで働ける環境はとても刺激的だ。私を深く理解してくれる日本のチームと一体となり、ブランドの歴史と私のアイデアを融合させられることに喜びを感じる。

WWD:欧米での販路拡大において「オニツカタイガー」の強みは?

ポンピリオ:「オニツカタイガー」は日本で誕生したが、国際的なブランドであると私は以前から信じている。快適性やフェアプレー、ウェルビーイングの基盤を築き上げてきたからだ。これらは確実にブランドの大きな強みであり、重要な価値として欧米でもさらに成功させることができるだろう。

イタリア初の旗艦店は
見どころたくさん

 昨年12月にオープンしたミラノの旗艦店は“古今東西”をテーマに、「インテリアをデザインすることが夢だった」というアンドレア・ポンピリオが外装と内装のデザインを手掛けた。店舗面積は227平方メートル。東京とミラノ、二つの核で成り立つ「オニツカタイガー」の象徴的なコンセプトを、“ラボ(研究所)”“日本の黒漆仕様の重箱”“ギャラリー”の3つのスペースで表現している。幅広いラインナップで商品を提供するほか、二つの都市の文化や美学を凝縮し、顧客と共に新たな体験を共有する“ブランドシアター”としての役割も持つ。イタリアや欧米のPRの拠点として、期待は高い。

TEXT:ELIE INOUE

問い合わせ先
オニツカタイガージャパン お客様相談室
0120-504-630

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スタイレム瀧定大阪、売上高26.6%減 21年1月期

 服地卸大手のスタイレム瀧定大阪の21年1月期決算(未上場)は売上高が前期比26.6%減の694億円と大幅な減収を強いられたものの、営業利益は3100万円(前記は20億1700万円)と黒字を確保した。売上総利益率は同1.4ポイント悪化の13.7%だった。瀧隆太社長は「業界自体が縮小しており、コロナが収束したとしても元には戻らない」との見方を示した上で、「前期(21年1月期)はそうした中でも黒字化できる態勢を整えた」という。特別損失に構造改革費用として10億8500万円を計上した。

 品目別の売上高は原料が同63.6%減の16億6400万円、生地が同26.6%減の374億円、衣料製品が同23.1%減の253億円、ライフスタイル製品が同20.0%減の30億4400万円、その他が同13.9%減の19億300万円だった。酒向正之代表取締役副社長は「残っているブランドも多くが型数を絞り込み、初回生産の数量も減らしている。その一方で売れたものを追加で生産していくやり方が増えており、これまで以上に現物へのニーズが高まっている。ニーズを先読みして、求められる在庫をストックする、当社本来の機能が求められている」という。

 また、「コロナ禍が出張経費などを見直すいいきっかけにもなった。移動が制限されていることもあるが、19年度に比べると出張経費は今期も7掛けくらいのイメージ。その分デジタルトランスフォーメーションを進め、経費を圧縮する。一方で当社の本質的な役割である、ニーズを見極め在庫を積むということに関してはデータを活用しつつも、最終的には人間の力がモノを言うし、その部分に関しては『失敗してなんぼのもん』。リスクを取って思い切ってやっていく」と瀧社長。

 22年1月期の見通しは公表していないものの、「21年1月期の10%増を計画している」(酒向副社長)。

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グローバルSPAの中国事業の撤退や売却相次ぐ 市場攻略のヒントは?

 ギャップ(GAP)社や「ザラ(ZARA)」の親会社であるインディテックス(INDITEX)など、グローバルSPA企業の中国市場での不調が続いている。

 ギャップは傘下ブランドの「オールドネイビー(OLD NAVY)」の中国撤退を決定しているが、今後について中国事業自体の売却を含めて検討しているようだと米「ブルームバーグ(BLOOMBERG)」が報じた。インディテックスは2021年1月、傘下ブランドの「ベルシュカ(BERSHKA)」「プル&ベアー(PULL & BEAR)」「ストラディバリウス(STRADIVARIUS)」の中国にある全店舗約100店を閉じると発表。ECに専念する方向に切り替えた。ほかにも、オランダのシーアンドエー(C&A)は中国事業を北京を拠点とする金融企業へ売却すると決定。投資持株会社のミュルザンヌ・グループ(Mulsanne Group)と提携して中国ビジネスの強化を図った「エスプリ(ESPRIT)」も、その後中国本土での事業を終了した。19年には「フォーエバー21(FOREVER 21)」が、18年には英国発の「ニュールック(NEW LOOK)」がそれぞれ撤退している。

 「ザラ」は21年1月末時点で、141店を中国に構えるがそれまでの12カ月間に38店を閉店している。H&Mは約500店舗を運営し、さらなる強化に向けて今後姉妹ブランド「アンド アザー ストーリーズ(& OTHER STORIES)」を上海に、同じくベーシックウエアを中心に生活雑貨などをそろえる「アーケット(ARKET)」を北京に、それぞれ旗艦店をオープンする予定だ。しかし19年12月〜20年11月に中国で17店減らしており、売上高は現地通貨ベースで前期比17%減だった。一方、「ピースバード(PEACEBIRD)」や「メタスバンウェイ(METERS/BONWE)」「セミル(SEMIR)」といった中国ファストファッションブランドはより厚い人気を獲得しており、数1000店舗規模でビジネスを展開する。

 グローバルに展開するブランドなら、その国によってデザインを変えるなど、地域に合わせる工夫も時には必要となる。アパレル業界のベテランであるエディー・リム(Eddie Lim)は、「不調の大きな要因は、商品のデザインだろう。制作チームの拠点はデザインにも影響を持つ。欧米ブランドの多くは商品を地域に根付かせる努力が足りなかった」と語る。例えば、中国で人気のブランド「ジャック&ジョーンズ(JACK & JONES)」「ヴェロモーダ(VERO MODA)」などを擁するデンマークのアパレル企業、ベストセラー グループ(BESTSELLER GROUP)は中国に独立事業を設立し、国内独自のコレクションを販売する。

 続けてリムはベストセラー グループでの経験を振り返って「在籍した7年間、デンマークからアイテムを取り寄せたことはほとんどない。中国で生活する女性の多くは細いストラップのワンピースにTシャツを合わせて着るか、時にはジャケットを羽織る。しかし欧米ではそのまま肩を出して着る人が多い。こういった違いを理解して、ディスプレイ方法などの教育を行うことが大事だ」と言う。地域ごとの文化や気候など考慮しなければいけない要素はさまざまだが、今は新型コロナからの回復程度も重要な要素だ。中国では新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着きを見せ始めており、生活様式がコロナ前に戻りつつあるという。3、4度目のロックダウンに突入する欧米諸国では、ルームウエアコレクションの需要が高いかもしれないが、中国で今求められるのはお出かけに着られる洋服だ。

 また、ギャップや「フォーエバー21」、「ニュールック」「エスプリ」を見てみると、そもそも本国で苦境にさらされた結果から撤退などに至っており、中国ビジネスでのみ失敗したとは言えない。10年前は5000店をこえる店舗を持っていた人気中国ブランド「ラ・シャペル(La Chapelle)」であっても、20年上半期のうちに504店を閉鎖している。またローン返済が停滞したことで、上海証券取引所から強制的に下される可能性があると投資家に報告している。ジェーン・ドゥ(Jane Du)=チャイナ・ワールド・エキシビジョンズ ジェネラルマネジャーは、「新鮮味を加えるコラボレーションを行ったり、インフルエンサーと共同でライブ配信を活用したり、マーケティングとコミュニケーションにも工夫が必要となる。『ユニクロ(UNIQLO)』の商品開発やコラボレーションは、消費者を絶えず惹きつけている。また、日本のブランドでサイズの調整がいらないのもポイントだ」と評価する。

 「ユニクロ」などを運営するファーストリテイリング(FAST RETAILING)の2020年9~11月期決算(国際会計基準)は、営業利益が同23.3%増の1130億円と大幅な増益となった。国内と中国本土、台湾のユニクロ事業が増収増益で全体に寄与したと報告しており、セールを調整しながらブランディングの強化と新商品情報の発信に工夫を凝らした戦略が功を成したという。ドゥ=チャイナ・ワールド・エキシビジョンズ ジェネラルマネジャーは、「今の30代の人々は、20代の時には『ザラ』などから洋服を買っていただろう。しかし年齢に合わせて、より高価なブランドを買うようになる。そして今の20代は『ザラ』に魅力を感じていない。マーケット層の移り変わりに合わせて進化しなければいけないが、対応できず撤退するものが多い」と分析。

 中国市場を生き抜くには、目まぐるしく変化するスピードへの対応も必要だ。中国では国内最大手ECのアリババグループのECサイト「タオバオ(淘宝)」に絶えず新しいEC専業ブランドが登場し、商品の制作にかかる時間もどんどん短縮されている。中国ファストファッション関係者は「流行のサイクルがどんどん短くなっているので、トレンドを掴むことがますます難しくなっている。ブランドはよりタイトなスケジュールで新商品を展開して追いつく必要がある。中国で『タオバオ』は、価格設定や再編のスピードなどに大きな影響を持つ」と語る。

 続けて、「中国の消費者はサステナビリティを意識することなく、価格の安いアイテムを簡単に見つけることができる。まだ価格が優先事項の高いところにあるのも、グローバルブランドが成功しない一因だ。しかし、少しずつ志向に変化はみられ、サステナビリティを意識するマインドが普及しつつある」と述べた。

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「プラダ」がユネスコと連携 世界の学生と海洋問題に向き合う

 「プラダ(PRADA)」はこのほど、2020年からユネスコと提携して実施してきた海洋サステナビリティに関する教育プログラム「シー ビヨンド(SEA BEYOND)」の第一回授賞式をオンラインで開催した。世界各国の中高生が海洋環境保護の啓発を目的に制作したキャンペーン作品の中から上位3作品をプラダ・グループ公式サイトとユネスコ公式サイトなどで配信した。

 同プログラムは、世界の中等・高等学校を対象に20年5月に開始。対象校の生徒は4ヶ月間に渡りサステナビリティをテーマにした授業を受け、海洋保全に関する啓発キャンペーンを企画するというもの。今回はポルトガルのアグルパメント・デ・エスコラス・デ・ヴィアロンガ(Agrupamento de Escolas de Vialonga)校が制作した「循環するネット:プラスチックの海」と題した短編アニメーションが優勝した。同作品では、海洋生態系を危険にさらすプラスチック汚染の現状から、プラスチック廃棄物を回収してリサイクル素材へと生まれ変わらせるまでの様子が描かれている。第2位は中国・上海の上海中学国際部、第3位はメキシコ・タバスコ州のコレジオ・ラティーノが受賞した。プラダ・グループは教材費用として5000ユーロ(約65万円)を優勝校に寄付した。

 授賞式には、同プログラムに参加した生徒約300人とウラジミール・リャビーニン(Vladimir Ryabinin)=ユネスコIOC事務局長、ロレンツォ・ベルテッリ(Lorenzo Bertelli)=プラダ・グループのマーケティング統括担当、環境活動家やアーテイストで構成する審査員らが参加し、海洋活動家でアーティストのパトリシア・ファータド・デ・メンドンサ(Patricia)がファシリテーターを務めた。

 ベルテッリ=プラダ・グループのマーケティング統括担当は「素晴らしい生徒の皆さんに海の知識を学んでいただき、国際的な海洋保護運動に参加してもらうことができた。教員の方々にとっても、生徒の皆さんにとっても、この試練の時に参加し続けることは非常に大変なことで、さまざまな困難も経験した。皆さんが熱心に参加してくださったことに、心から感銘を受けている」とコメントした。

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コロワイドOBが大手町に集結。仕掛人は、元コロワイド東日本社長

 2021年4月1日(木)、東京・大手町、大手町プレイスウエストタワー2Fに、日本料理「蓮の庭」がオープンした。「蓮の庭」は、茨城県内(土浦、取手)で2店舗を展開している。代表の吉田氏はコロワイド時代、高級業態の店長や料理長を歴任した。今回のオープンにあたり、吉田氏の師匠であり宮内庁御用達松和会所長で、元コロワイド総料理長の鈴木良二氏を迎えた。この舞台を用意したのが、元コロワイド東日本、西日本で代表取締役を務めた竹下和頼氏である。
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ゴンチャ、世界1400店舗で統一マスク着用。4/7世界保健デーに賛同。

アジアンティーカフェ「ゴンチャ」は、4月7日に制定されている世界保健デーに合わせ、世界で展開している店舗で『Wearing is Caring』と題し、店舗スタッフがオリジナルのマスクを着用する。株式会社ゴンチャ ジャパン(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:前田仁志)も賛同して着用する。
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2021年SAGアワードのベストドレッサー 「プラダ」を着たエマ・コリンら9選

 第27回「全米映画俳優組合賞(Screen Actors Guild Awards、以下SAGアワード)」の授賞式が4日(現地時間)、デジタルで開催された。「SAGアワード」は通称「オスカー(Oscar)」こと「アカデミー賞(Academy Awards)」の前哨戦とも言われており、全米俳優組合に所属する俳優たちの投票によって受賞者が決定する。

 開催時期を例年の1月最終日曜日から延期し、式の時間も短縮して開催した。参加者は現地でレッドカーペットに登場することはかなわなかったが、それぞれのドレスアップした姿をオンラインで公開して盛り上げた。SAGアワードの最高賞とされるキャスト賞にはネットフリックス(NETFLIX)の映画「シカゴ7裁判」が輝いた。映画部門の主演男優賞はチャドウィック・ボーズマン(Chadwick Boseman)、主演女優賞はヴィオラ・デイヴィス(Viola Davis)がそれぞれ受賞した。助演女優賞は、映画「ミナリ」から韓国出身の女優であるユン・ヨジュン(Youn Yuh-Jung)が受賞するという快挙を成し遂げた。

 デジタル授賞式では、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のライムグリーンのドレスを着用したヴィオラ・デイヴィスから、足先まで覆う真っ赤なロングドレスを着こなしたグレン・クローズ(Glenn Close)らが明るい色をふんだんに使用したルックを披露。「ロエベ(LOEWE)」に身を包んだジョシュ・オコナー(Josh O’Connor)は70年代のレトロな雰囲気も表現した。

 それぞれがルックを自ら公開する“バーチャル レッドカーペット”ということもあって、伝統的なドレスコードを覆す個性的なスタイルも数々登場した。2021年SAGアワードから9つのベストルックを紹介する。

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西武渋谷店にD2Cブランドを集約した新フロア 店舗業務は百貨店側が全て代行

 そごう・西武の西武渋谷店は9月、駐車場の「パーキング館」1階を改装し、D2Cブランドを集約したフロア「チューズベース シブヤ(CHOOSEBASE SHIBUYA)」を新たに設置する。店舗面積は約700平方メートル。同時にECサイトもオープンする。10代〜30代前半の「ミレニアル世代」や「Z世代」をターゲットに、彼らが興味を持つ社会課題に関わる商品などを、期間ごと入れ替わりで展開する。一方、出品者側には、資本や出店経験が乏しくても負担なく出店ができ、かつリアル店を出すメリットが享受できる仕組みを整えた。

 「メディア型OMOストア」をうたい、デジタルを活用した便利な買い物体験や情報発信に注力する。EC在庫は店頭在庫とリアルタイムで連動(一部を除く)させることで、客のニーズに合わせてさまざまな購入・受け渡し手段を用意する。「チューズベース シブヤ」専用に構築したスマホ用のウェブカタログは、購入やお気に入り登録などの機能も備える。その場で決済して店頭から持ち帰るだけでなく、自宅での購入から店頭受け取り、配送にも対応する。

 4月6日現在で約30社の出品が決まっている。カスタムオーダーウエアを展開するFABLIC TOKYOのウィメンズ専門の新業態「インセイン(INSEIN)」、カンカク(東京都港区、松本龍祐社長)の、一人一人に合わせてパーソナライズしたスムージーを提供する「テーラード スタンド(TAILORED STAND)」など、ファッションだけでなく雑貨、食などさまざまなカテゴリーのブランドを誘致する。

 出店者は商品をシステム上へ登録し、「チューズベース シブヤ」へ送るだけでよく、陳列や販促、在庫管理、売り上げ管理などの店舗業務はそごう・西武がすべて代行する。さらに出品者はECサイトの訪問・購買データ、店舗のAIカメラによる客の行動分析、ウェブカタログのログなどを自由に閲覧可能で、それらを元に販促やマーケティングに生かすことができる。

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「アンスクリア クラブスポーツ&リッチヘルス」2021年春夏コレクション

 「アンスクリア クラブスポーツ&リッチヘルス(INSCRIRE CLUB SPORTS & RICH HEALTH)」が2021年春夏コレクションを発表した。

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「ロレアル プロフェッショナル」から“銅イオン”に着目したシリーズが登場 カラーリング時のトラブルやダメージをケア

 「ロレアル プロフェッショナル(L'OREAL PROFESSIONNEL)」は、グローバルに展開する新ライン“メタル ディーエックス(Metal DX)”をローンチする。日本でのサロン展開は9月になる予定だ。

 これは“金属ストレス”に着目し、独自のテクノロジーを採用したシリーズ。金属ストレスとは、髪に潜む金属(銅)が、髪の内部や表面に与える影響のことだ。傷んだ髪ほど吸着しやすい銅イオンは、「髪が思った色に染まらない」といったカラーリングトラブルや、切れ毛などのダメージにつながるといわれている。

 ラインアップはミスト、シャンプー、トリートメント、マスクの4アイテム。まずミストを使って髪の銅イオンを取り除き、それからカラーリング。後にシャンプー、トリートメント、マスクでケアすることで87%の切れ毛を防ぎ(ロレアル調べ)、潤いに満ちて色をキープしやすい髪の状態に整える。

 日本では現在、年齢を問わず“ブリーチブーム”となっているが、ハイトーンほどカラーリングトラブルや切れ毛のリスクが高いといわれている。その原因の1つとして金属ストレスに着目した点がポイントで、9月の発売に向けて期待が高まりそうだ。

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Da-iCEの工藤大輝、上杉柊平、杉野遥亮、堀田真由らが来場 「マルニ」の渋谷パルコポップアップ

 「マルニ(MARNI)」はポップアップストア「マルニフェスト(MARNIFESTO)」を渋谷パルコ1階に4月22日までオープンしている。同ストアではフランチェスコ・リッソ(Francesco Risso)=クリエイティブ・ディレクターによる2021年春夏コレクションのほか、日本限定商品を販売している。

 内装は「ダイバーシティー」をキーワードにしたカラフルな空間。バッグのペイントなどと共通するスローガンを用いた幾何学柄の壁紙が彩る。開催に先駆けて、女優でモデルの堀田真由、太田莉菜、松井愛莉、八木莉可子、モトーラ世理奈、俳優の杉野遥亮、小関裕太らが来場。KANDYTOWNのHolly Qとしても活動する上杉柊平やDa-iCEの工藤大輝、向井太一、オカモトレイジ、カワグチジンらアーティストも会場を訪れ、ポップアップストアの世界観を楽しんだ。そのほか、AMIAYAやTaiki、Noah、中田みのり、古市憲寿、千原徹也、蜷川実花も来場した。

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