アーバンリサーチが初のフェムテックライン 第1弾は吸水ショーツ

 アーバンリサーチはこのほど、新たなフェムテックライン「サイン フォー アーバンリサーチ(SIGN FOR URBAN RESEARCH)」をスタートさせた。第1弾として、インナーメーカーのチーカスと製作したナプキン一体型吸水ショーツを、アーバンリサーチ各店と公式ECサイトで販売している。

 同アイテムは、チーカスが特許を持つ9層構造をクロッチ部分に採用し、生理が重たい日でも漏れを防ぐ高い吸水力が特徴。メッシュ仕様の生地で通気性も担保し、ムレによる不快感や臭いを軽減させた。ウエスト部分のゴムはフィット感がありながら、しめつけない点にこだわった。サイズはSとMをそろえ、価格は5280円(税込)。使用後は、洗濯して繰り返し使用できる。また、パッケージにはイラストレーターの山口奈津が描いたイラストを、“Listen to your sign”のメッセージと共に施した。今後は、女性のニーズに沿った下着アイテムなどを発表する予定だ。

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「ティファニー@キャットストリート」にバスケコートが登場 北村匠海、桜田通、よしミチらが来店

 「ティファニー(TIFFANY & CO.)」は、7月2日〜8月31日、東京・渋谷の「ティファニー@キャットストリート」でスポーツをテーマにしたキャンペーンを開催中だ。期間中、同店では“ティファニーメーカー”と呼ばれる職人たちが制作したスポーツトロフィーとチャンピオンシップリングを展示するほか、エントランス前にはバスケットボールコート、2階にはスケートボードのハーフパイプランプをイメージしたフォトスポットを設置している。

 「スポルディング(SPALDING)」とコラボレーションしたバスケットボールとサッカーボール、2型のスケートボード、「ギルバート(GILBERT)」とコラボしたラグビーボールなど、限定のスポーツプロダクトも用意する。また、「ティファニーカフェ@キャットストリート」では期間限定の新メニューを提供する。

 同キャンペーンを祝して、北村匠海、谷まりあ、桜田通、トリンドル玲奈、佐藤晴美、よしあき、ミチ、高橋らら、大平修蔵、SWAYらが徹底された感染予防対策のもと来店した。

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モデル高垣麗子がデザインしたセットアップ発売 豊島のチャリティープロジェクトの一環で

 豊島は、環境保護を目的としたチャリティープロジェクト「セーブ・ネイチャー・アンド・アニマル・プロジェクト(Save nature and the animals project)」の下、モデルの高垣麗子がデザインしたセットアップを数量限定でECサイト「STYLEVOICE.COM」で9日に発売する。ウエアには、豊島のトレーサブルなオーガニックコットン糸“トゥルーコットン(TRUECOTTON)”を用いている。

 今回の協業は、以前からオーガニックコットンへの関心が高かった高垣が、同プロジェクトの主旨に賛同して実現した。“トゥルーコットン” 100%のノースリーブセットアップ(税込1万4300円)は、 オーガニックコットンの風合いを生かした着心地の良さと、女性らしさを演出するスリットや丈感が特徴。高垣は「オーガニックコットンウエアと聞くと、ナチュラルやカジュアルなイメージを連想しがちだが、今回は女性らしさのあるデザインに仕上げた。トップスのイン・アウトで見せ方の変化を楽しめるディテールにし、手持ちのアイテムと合わせやすく、さまざまなコーディネートに取り入れてもらえる」とコメントした。カラーはモスグリーンとチャコールブラックをそろえる。

 昨年始動した「セーブ・ネイチャー・アンド・アニマル・プロジェクト」は、著名人やブランドと協業し、“トゥルーコットン”で制作したアイテムの収益を世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)に寄付。希少な野生生物を守る活動や、森や海などの自然環境の保全、資源の持続可能な利用と地球温暖化の防止を目指した活動を支援している。

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ユニリーバ傘下のJビューティブランド「タッチャ」が日本上陸

 ユニリーバ(UNILEVER)が2019年に買収したスキンケアブランド「タッチャ(TATCHA)」が9月、日本に上陸する。「タッチャ」は台湾系アメリカ人のヴィッキー・ツァイ(Vicky Tsai)があぶらとり紙をはじめとする日本の芸者の美容習慣に感銘を受けて、09年に米サンフランシスコで立ち上げたブランド。椿や米など日本の原料を用いたスキンケアアイテムをそろえ、パッケージも着物の帯や茶道のなつめ(茶器)などからインスパイアされている。セフォラ(SEPHORA)ではスキンケアのトップセラーになるほど知名度があり、アメリカでJビューティ人気に火をつけた存在として知られている。

 今回上陸するのはプレステージラインで、価格も税込1300〜1万5500円。沖縄の海藻、宇治の緑茶、秋田の米を2回に分けて発酵させた独自成分「HADASEI:ハダセイ-3(TM)」をほぼ全ての製品に配合しており、肌の潤い保持やバリア機能をサポートする。そのほか椿油を用いたクレンジングオイルやアコヤ真珠由来エキスを配合したクリーム、芍薬エキスを用いたアイクリームなど、日本各地の原料を取り入れている。また酵素洗顔はお茶を立てるように筆で泡立てるなど、使い方も日本からインスパイアされている。

 コンセプトは「HARMONY FROM SKIN TO SOUL(この肌と、こころに、美しい和を)」で、肌と心の調和を掲げる。スキンケアが自分との対話の時間ととらえ、肌だけでなく心の手入れまでできることをうたう。ウエルビーイングメンターには京都・両足院の住職を務める伊藤東凌氏を迎え、心と五感で楽しむスキンケアを発信する。

 9月28日にECサイトをオープンするほか、同日から京都の両足院と東京・中目黒にあるHIGASHI-YAMA Studioで期間限定の体験サロン兼ショップを開催する。「タッチャは5感と心で楽しむブランドとして、まずはブランドの世界観をフルに体験できる場を提供する。その後、百貨店などの小売りでの展開を目指す」と「タッチャ」を展開するユーピーディー・ジャパンの岡本典子代表。なお、本国にある他のラインアップも順次日本に上陸させる予定だ。

 ユニリーバは近年プレステージビューティに力を入れており、「タッチャ」の買収は大きな成功例とされている。今回の上陸に際し、昨年ユニリーバのプレステージブランドを担う会社としてユーピーディー・ジャパンを設立した。同社はまず、「タッチャ」の日本事業を担当する。

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財布の売り上げが3倍になる天赦日とは? “開運⽇”を⽣かして幸運&ビジネスチャンスを掴め

 長引くコロナ禍で先の読みにくい今、占いブームが再燃している。占い関連のテレビ番組はSNSで話題になり、占い書籍も売れ筋ランキング入り。また“開運日”というキーワードに注目が集まっている。“お金を払っても、何倍にもなって返ってくる”といわれる「一粒万倍日」には財布の売り上げが伸びるなど、新たなビジネスチャンスにも発展。スピリチュアルセラピストとして活動し、ブログやYouTubeで開運情報を発信する碇のりこに、それぞれの“開運日”について解説してもらった。これらの日に起業日や開店日を決めるもよし、日々の接客トークやPR戦略に加えてみては?

開運日とは?

 「開運日」とはいいことが起こる日ではなく、何かアクションをすると大きく実る、願いがかなう日のこと。古くから伝わる縁起がいいといわれる暦で、その中からよいとされる吉日を抜粋した総称。碇のりこが選定した「開運日」は金運アップに特化した一粒万倍日、天赦日、巳の日(己巳の日)、寅の日、甲子の日の5つの吉日に焦点を当て、そこに縁起の良い大安や新月、満月などを組み合わせたカレンダーを紹介している。開運日が重なる日はダブル開運日、3つ重なる場合はトリプル開運日となる(次のトリプル開運日は「天赦日+甲子の日+大安」が重なる11月12日)。「開運日は楽しんで行動するのがポイント。ただ開運日を気にしすぎて、動けなくなるのはもったいないこと。あまり縛られずに参考にしてくださいね」と碇のりこ。

開運カレンダー

※「開運日」は碇のりこが代表を務める合同会社リッチマインドの登録商標

“開運⽇”の内容をチェック

 それぞれの開運日の由来や、その日にオススメの開運アクションを紹介。また開運日に重なるとより幸運のパワーが高まるラッキーデーにも注目したい。

■一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)
 “一粒の籾が万倍に実る”という、うれしい日。開業する、店を開く、習い事を始めるなど、新しいスタートがぴったり。お金を払っても、何倍にもなって返ってくるといわれているため買い物にもいい。ただ、この日に借金をしたり、人の悪口を言ったりすると、苦労も何倍にもなって返ってくるので要注意。
直近の該当日……7月9、12、21、24日、8月2、5、8、15、20、27日

■天赦日(てんしゃにち)
 “百神が天に昇り、天が万物の罪をゆるす日”とされる最上の大吉日。年に数回しかなく、この日に始めたことは“成功する”といわれる。開業、結納、結婚式、転職、引っ越し、旅行など前もって日にちを決める大きなイベントに最適。金運にもいいと言われ、財布の購入や使い始め、買い物にもいい。神社を参拝して神様にごあいさつするのも◎。
直近の該当日……8月28日

■巳の日/己巳の日(みのひ/つちのとみの)
 幸福や芸術の女神とされる弁財天と縁がある日といわれる、金運や財運にまつわる縁起のいい日。60日に1回の「己巳の日」はさらに金運が最強。弁財天が祀られている神社に行ったり、銭洗弁天でお金を洗ったりするのも良いとされる。財布の購入・使い始め、銀行口座の開設、宝くじの購入なども◎。
直近の該当日……巳の日:8月1、13、25日/己巳の日:7月20日

■寅の日(とらのひ)
 寅は「千里行って、千里戻る」といわれている長距離を移動して戻ってくる神聖な動物。そのため、必ず戻ってこられるという意味で、旅立ちにいい日。旅行だけでなく、お金を使っても戻ってくるといわれていて、買い物にも最高の日。車の納品日にすると交通安全の神様が守ってくれるともいわれる縁起のいい日。
直近の該当日……7月5、17、29日、8月22日

■甲子の日(きのえねのひ)
 財運、金運、商売繁盛をもたらす大黒天との縁があるといわれている日。大黒天が祀られている神社に参拝してお願い事をするのがおすすめ。“この日に新しく始めることは長続きする”ともされ、縁結びにも最適な日。告白やプロポーズ、結婚などにもぴったり。
直近の該当日……9月13日

開運日に重なったらラッキー

■大安(たいあん)
 結婚式などのお祝いごとの日に選ばれることも多い、縁起のいい日。碇のりこの公開する開運日カレンダーでは他の開運日と重なったときだけ掲載。「一粒万倍日+大安」(7月21日、8月2日)など、開運日と大安の相乗効果のパワーを得られる日に開運アクションを起こすのがおす

■新月(しんげつ)
 願いごとをするとかないやすい日。新しいことを始めたり、新しいものを使い始めたりするのもいいとされる。特に新月に新しい下着を買ったり、着用を開始したりするのがオススメ。新月の願い事が満月で達成すると言われ、セットで意識するとなおよし。
直近の該当日……7月10日、8月8日

■満月(まんげつ)
 手放しにいいとされる日。整理整頓や掃除をして、物理的に不用品を捨てたり、ネガティブな思いを紙に書き出して、マイナスな感情を手放すのもいい。浄化のパワーもあり、デトックスもおすすめ。お香を焚いたり、キャンドルを灯したり、自分と向き合う時間を作るのもいい。
直近の該当日……7月24日、8月22日

開運日の効果が半減するといわれる日

■不成就日(ふじょうじゅび)
 何事も成就しない日とされ、効果が半減するといわれる日。結婚・開店・子供の命名・移転・契約・芸事始めなど、事を起こすことが凶とされる。

開運日に財布の売り上げが3倍に!

 財布などの革小物を中心に扱う「サマンサタバサプチチョイス(SAMANTHA THAVASA PETIT CHOICE)」は「天赦日」とその他の吉日が重なる日にキャンペーンを打ち出している。購入金額に応じた商品プレゼント企画で、実施した日には売り上げが通常時の3倍になるという。今年は1月16日(天赦日+一粒万倍日)、3月31日(天赦日+一粒万倍日+寅の日)、6月15日(天赦日+一粒万倍日)に行った。

開運日にアクションを起こした実践者

⾼⽊琢也オーシャントーキョー代表/AirTagと「エルメス」の専用アクセサリー


⾼⽊琢也/オーシャントーキョー代表
「天赦日」+「一粒万倍日」の6月15日に使い始めたAirTagと「エルメス(HERMES)」の専用アクセサリー。祖父母の影響で高木家は昔から、吉日にものをおろすようにしている。オーシャントーキョーのオープン日も必ず大安にしている。

⾜⽴優⼦フリーランスPR/「ボッテガ・ヴェネタ」の名刺ケース


⾜⽴優⼦/フリーランスPR
2021年の初買いを「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」の名刺ケースにし、「天赦日」+「一粒万倍日」の6月15日におろした。「ボッテガ・ヴェネタ」の名刺ケースを使っている人に会うことが多く、会話のきっかけになっている。使い始めてから新規の仕事の話も入ってきた。

BTSが「ルイ・ヴィトン」のショーに出演 韓国・ソウルで発表

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は、2021年秋冬メンズ・コレクションのスピンオフショーを韓国・ソウルで7月7日19時(日本時間)に発表する。「ルイ・ヴィトン」公式サイトから閲覧可能だ。ショーには、21年4月からアンバサダーを務める韓国のボーイズグループBTS(防弾少年団)が出演する。

 同コレクションは今年1月に、オンライン上で発表された。米国の小説家ジェイムズ・ボールドウィン(James Baldwin)の代表作「村のよそ者」をテーマに、作家や芸術家、セールスマン、ホテルマンなどのユニホームをアレンジして製作した。そのほか、エンパイヤステートビルや凱旋門を洋服にしたコレクションピースも企画している。

 BTSの公式ツイッターでは現在、コレクションに関するツイートのいいね数が210.2万、リツイート数が101.7万を超えるなど、大きな反響を呼んでいる。

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ユニクロ、「侍ジャパン」のオフィシャルスーツパートナーに

 ユニクロは、野球日本代表「侍ジャパン」とオフィシャルスーツパートナー契約を締結し、トップチームの選手、監督、関係者らが移動時に着るウエアを提供する。「侍ジャパン」に関連するグッズ販売やテレビ放映権の管理などを手がけるNPBエンタープライズとの契約で、期間は2023年5月まで。

 提供するメインアイテムは、シックなウールスーツのように見えて伸縮性が高い “感動ジャケット”(販売価格5990円=税込)、“感動パンツ”(3990円)のセットアップ。コーディネート用に、“エアリズム”素材のポロシャツ(1990円)やボタンダウンシャツ(1990円)、“エアリズム”のTシャツ(990円)、レザーベルト(2990円)も提供予定だ。

 契約にあたり、「侍ジャパン」の稲葉篤紀監督は「機能性が高く、快適なユニクロのフォーマルウエアを着用することは、移動が多い野球選手を快適にし、負担を軽減できる」とコメント。ユニクロを運営するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は、「『侍ジャパン』の皆さんがスポーツの持つ力で多くの人に夢と感動を与えられるよう、パートナーとして貢献していく」と発表した。

 東京五輪の野球競技開始日は7月28日の予定。

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ユニクロ、「侍ジャパン」のオフィシャルスーツパートナーに

 ユニクロは、野球日本代表「侍ジャパン」とオフィシャルスーツパートナー契約を締結し、トップチームの選手、監督、関係者らが移動時に着るウエアを提供する。「侍ジャパン」に関連するグッズ販売やテレビ放映権の管理などを手がけるNPBエンタープライズとの契約で、期間は2023年5月まで。

 提供するメインアイテムは、シックなウールスーツのように見えて伸縮性が高い “感動ジャケット”(販売価格5990円=税込)、“感動パンツ”(3990円)のセットアップ。コーディネート用に、“エアリズム”素材のポロシャツ(1990円)やボタンダウンシャツ(1990円)、“エアリズム”のTシャツ(990円)、レザーベルト(2990円)も提供予定だ。

 契約にあたり、「侍ジャパン」の稲葉篤紀監督は「機能性が高く、快適なユニクロのフォーマルウエアを着用することは、移動が多い野球選手を快適にし、負担を軽減できる」とコメント。ユニクロを運営するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は、「『侍ジャパン』の皆さんがスポーツの持つ力で多くの人に夢と感動を与えられるよう、パートナーとして貢献していく」と発表した。

 東京五輪の野球競技開始日は7月28日の予定。

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ハイジュエリーブランド「ヘリカルコード」が総額3億円のジュエリーを自由に試せる体験型店舗をオープン

 D2Cジュエリーブランド「ヘリカルコード(HELICAL CHORD)」は、7月16日に初の常設店舗「ヘリカルコード ジュエリー & カフェ」を東京・表参道にオープンする。

 ジュエリーをもっと自由に手に取ってほしいという思いから、総額約3億円の全アイテムはショーケースではなく、オープンに展示。全てを自由に試着できる。デザイナーKangの工房やブライダル専用スペースも設けた。

 併設するカフェでは、銀座の高級イタリアンレストラン「ジョヴァンニ(GIOVANNI)」の立野陽平シェフとコラボレーションした同店限定のドルチェや各コレクションをモチーフにしたスイーツのほか、最高品質のコーヒーを追求する「ミカフェート(MI CAFETO)」と共同開発したオリジナルブレンドコーヒーを提供する。一部のメニューはテイクアウトも可能だ。

 同ブランドは、Kangが2005年に創業した「アートオブインスピレーション(ART OF INSPIRATION)」をリブランディングして20年に誕生した。一つ一つのデザインに込めた「想い」からジュエリーを選ぶことを提案し、最高品質のダイヤモンドをはじめとした厳選した素材で国内トップクラスの職人が仕上げたジュエリーを公式ECサイトで販売する。アイテムは全て生涯無料保証で、「一生を共にできる、これからの“パートナー・ジュエリー”ブランド」を目指す。

■HELICAL CHORD JEWELRY & CAFE
オープン日:7月16日
時間:11:00〜20:00
住所:東京都港区北青山3-12-12 HOLON-R 1階
※緊急事態宣言など新型コロナウイルスの影響でオープン日や営業時間は変更になる可能性あり

問い合わせ先
ヘリカルコードフリーダイヤル
(11:00〜20:00)
0120-846-707

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「ミッソーニ」家長女が語る クリエイティブ・ディレクターを辞めた理由

 5月に「ミッソーニ(MISSONI)」のクリエイティブ・ディレクターを退任したアンジェラ・ミッソーニ(Angela Missoni)にメールインタビューを行った。以下はその一問一答。

――まず「ミッソーニ」のクリエイティブ・ディレクター退任の理由は?

アンジェラ・ミッソーニ=ミッソーニ社プレジデント(以下、アンジェラ):ミッソーニ社の中にも最近はいろいろ変化がありました。しかし今回の私の退任はコロナ・パンデミックがきっかけです。私自身の24年間のクリエイティブ・ディレクター人生を振り返り、休む間もなく仕事第一の生活で、プライベートでは、ずいぶんやり残した事が多くあったのを、このパンデミックの中で気付かされました。父オッタヴィオとともにミッソーニの創業者であった私の母ロジータも、ある時、「もう十分にやり切ったわ。これからは、セカンドライフを楽しむわ」と「ミッソーニ」を私に託し、自分のやりたい「ミッソーニ ホーム」に集中しました。私も人生の中で、まだやりたい事、刺激的だと感じる事や興味のある事もたくさんあるし、人生での私のプライオリティであるファミリーや友人たちともっとゆっくり時間を過ごし、セカンドライフを楽しみたいと思ったのです。

――「ミッソーニ」はあなたにとってどういうブランドですか?

アンジェラ:「ミッソーニ」は私の両親によって北イタリアの小さな町スミラゴで1953年に創設されました。巨大なブランドではありませんが、芸術作品と言ってもいいような、アーティザナルな存在です。世界のラグジュアリーブランドと肩を並べる唯一無二の存在です。またラグジュアリーブランドの中でも、常に先駆的でした。その成功のきっかけは1967年にフィレンツェのピッティ・ウオモで発表した「ヌードルック」です。それ以来、あっという間に世界中で愛されるイタリアンブランドになりました。常にファッション界のイノベーターであり続けました。私もそのファミリーの一員であり、クリエイティブ・ディレクターを24年間務めきった事は、私の誇りであり、喜びでした。

――今後、あなたは「ミッソーニ」においてどんな役割を担っていきますか?

アンジェラ:私のミッソーニ社でのタイトルは、プレジデントです。申し添えておけばミッソーニ家はミッソーニ社の株式の58.8%(残りはFSIというミラノ本拠のファンド)を保有しています。「ミッソーニ」は、上場していないファミリーブランドなのです。今後はあらゆる観点から喜んでアドバイスもしますし、手助けもします。例えば、ミッソーニの一番最近のコラボはアメリカの「パーム エンジェルス(PALM ANGELS)」とのものです。今夏商品が発表になったばかりです。すでに「パーム エンジェルス」は2018年の「モンクレール ジーニアス(MONCLER GENIUS)」というコラボプロジェクトでも大成功を収めていますが、そのリーダーであるフランチェスコ・ラガッツィ(Francesco Ragazzi)は、私のライフ・パートナーであるブルーノ・ラガッツィの甥っ子です。今回のコラボでまたファミリーの輪が広がったと思っています。

――24年間のクリエイティブ・ディレクターライフの中で、最も印象的なことはなんですか?

アンジェラ:最も印象的なことと聞かれても、私にとってはたとえ小さなイベントやショーでも、どれも大切で懐かしい思い出ですが、2003年のブランド創設50周年のイベントは、両親のオッタから受け継いだミッソーニ・スピリットを再現、継承できたという証として一つのエポックメーキングなショーだったと思います。

――日本でも、50周年のショーが代々木体育館で行われて、私も拝見しましたが、白い実験着風のガウンを着たスタッフがフィナーレに登場して、感動的だったのを覚えています。

アンジェラ:あれは将来デザイナーを目指す学生たちも含めて数千人を招待した大規模なショーでしたが、今でも鮮明に覚えています。日本は、「ミッソーニ」にとっては特別な存在です。父も母も、私も日本の伝統や文化に深く魅せられています。さらにインスピレーション源にもなっています。「ミッソーニ」はそもそもイタリアのラグジュアリーブランドで日本に本格進出した最初のブランドですから。

――後任のアルベルト・カリーリ(Arberto Caliri)はどんな人物ですか?

アンジェラ:アルベルトは15年以上私の下で私の右腕として一緒にクリエーションをして来たので、忠実に「ミッソーニ」ブランドを継承してくれると確信しています。今一番ふさわしい人物です。

――ミッソーニ社のCEOであるリヴィオ・プローリ(Livio Proli)についてはどうお考えですか?

アンジェラ:彼はとても優秀なオーガナイザーだと思っています。

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「ブルガリ」新作ハイジュエリー“マニフィカ” 最高峰の宝石と職人技の融合による究極のラグジュアリー(後編)

 イタリア・ローマ発ジュエラー「ブルガリ(BVLGARI)」が6月初旬、「ブルガリ ホテル ミラノ(BVLGARI HOTEL MILANO)」で発表した新作ハイエンドコレクション“マニフィカ(MAGNIFICA)”はイタリア語で“荘厳”という名の通り、究極のラグジュアリーを追求したコレクションだ。約120点のハイジュエリーのうち半数以上は1億円超えというマスターピースで、希少性の高い宝石とそれをジュエリーに昇華するクラフツマンシップの融合から誕生した。「ブルガリ」は1884年にローマで創業以来、たゆまず美を追求し大胆な独創性をジュエリーで表現し続けてきた。同ブランドが持つ宝石への情熱とルチア・シルヴェストリ(Lucia Silvestri)=ブルガリ グループ ジュエリー部門クリエイティブ・ディレクターの自由なイマジネーションから生まれるデザイン、それを体現する高度なクラフツマンシップが組み合わさってこそ、最高峰のジュエリーが生まれる。ここでは、そのクリエイションの背景を探る。

希少性の高い宝石が
主役のマスターピース

 新作“マニフィカ”コレクションでは、極めて希少性の高い貴重な石を用いたハイジュエリーが多数そろう。これほど豊富に最高峰の宝石を調達できるのは、名門ジュエラーだからできることだ。“インペリアル スピネル”ネックレスに使用されているスピネルはタジキスタン産の約131カラット。世界で4番目に大きく、1〜3番目に大きいスピネルはイギリスとロシアの王族が所有しているという。市場に出回るスピネルの、まさに頂点というわけだ。センターに約62カラットものエメラルドを使用したネックレスや約35カラットのコーンフラワー色のサファイアをあしらったネックレスなど、想像を超えるハイジュエリーばかりだ。

9通りの着用が
可能なハイジュエリー

 「ブルガリ」の究極のクリエイティビティーとクラフツマンシップの出合いから生まれたのが“ルビー メタモルフォーゼス”ネックレスだ。最近はマルチ使いが楽しめるデザインのハイジュエリーが増えているが、9通りもの楽しみ方ができるのは珍しい。完成までに2500時間を費やしたこのネックレスは、ダイヤモンドのチョーカー、ルビーとダイヤモンドを組み合わせたしなやかなタッセル、チェーンなど取り外し可能な複数のパーツで構成されている。各パーツは目に見えない位置で繊細につながれ、簡単に着け方を変えることができる。「ブルガリ」の限界のないイマジネーションを高度なクラフツマンシップが体現したマスターピースだ。

宝石の魅力を最大限に引き出す
デザインとクラフツマンシップ

 完成まで2000時間を費やした“ダイヤモンド パッション”ネックレスは、総計約64カラットのダイヤモンドをカスケード状の花びらのようなパーツにちりばめた華麗な作品。ダイヤモンドを最大限に輝かせる大胆かつ動きのあるデザイン、それを可能にする立体的で緻密な構造とクラフツマンシップが融合したハイジュエリーだ。ボリュームがありながらも、ダイヤモンドのカットにバリエーションを持たせて立体的にセッティングし、軽やかで優雅な印象に仕上げている。

宝石の個性を読み取り
ジュエリーに昇華

自然の恵みである宝石の美しさへの情熱は「ブルガリ」のDNA

 地球で数十億年にもわたり育まれた宝石の美しさに対する「ブルガリ」の情熱は相当なものだ。それは、本拠地である歴史と芸術が出逢う永遠の都、ローマと同様、ブランドのDNAに刻み込まれている。長年ジュエラーとして培ってきた経験から「ブルガリ」が採用するのは、世界中で採掘される宝石の1%未満という最高の石ばかり。その石の個性を読み取り、たたえ、類まれなジュエリーに昇華させている。

問い合わせ先
ブルガリ ジャパン 
03-6362-0100

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伊藤忠・繊維、21年度は「低重心経営」を徹底 繊維トップが号令

 伊藤忠商事繊維カンパニーは、これまでの数字重視の戦略を転換する。21年3月期に繊維カンパニーは純利益が16億円と、前期に比べ75億円減少した。苦戦の最大の原因は、これまで利益の大半を稼ぎ出していた事業会社が苦戦したため。主要子会社では副資材卸大手の三景が82億円の赤字(前期は15億円の黒字)、エドウインが17億円の赤字(前期は13億円の赤字)だった。常務執行役員で繊維カンパニーを率いる諸藤雅浩・繊維カンパニープレジデントは「21年3月期で負の遺産の処理を思い切って行った。今期は低重心経営を掲げ、改めて傘下の事業会社を磨き直す」と語り、主力の事業会社の立て直しに注力する。

 繊維カンパニーはこれまで、15年3月期の純利益320億円をピークに、145億円(16年3月期)→252億円(17年3月期)→125億円(18年3月期)→298億円(19年3月期)→91億円(20年3月期)→16億円(21年3月期)と年度ごとにばらつきがあった。諸藤繊維カンパニープレジデントによると「ばらついた要因は買収した企業の減損だった。今後は目先の利益にとらわれず、減損を行わないような経営を徹底する」。各事業会社には本体から部課長だけでなく、担当者を派遣するほか、部門を横断し、アパレル企業などの事業会社に派遣し、小売りの経験も積ませる。特に強化するのが、全社で推進する自社EC事業だ。伊藤忠がインポートしたり、ライセンス権を保有する一部のブランドの公式通販サイトを本体の社員が自ら担当する。自社ECサイトを伊藤忠グループ全体で数年内に数百億円規模にまで拡大させる方針。

 伊藤忠商事は21年度から3年の中期経営計画をスタートしており、最終年度の23年度には全社で純利益6000億円を掲げる。繊維カンパニーは2015年3月期の純利益320億円が過去最大で、諸藤繊維カンパニープレジデントは「もっと上を目指す必要がある」と語っており、今年度には低重心経営を徹底した後には、新たな成長戦略に取り組むと見られる。

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「グッチ」が2025年までの環境負荷削減目標を4年前倒しで達成

 「グッチ(GUCCI)」は、サステナビリティの活動内容をまとめた「グッチ エクリブリウム インパクトレポート」を、「グッチ エクリブリウム(GUCCI EQUILIBRIUM)」サイト内で公表した。

 環境に対する取り組みでは、2020年末までに15年を基準値として、環境負荷総量を44%、温室効果ガス排出量を47%削減し、25年までの目標値を4年前倒しで達成した。さらに18年から引き続き、スコープ1〜3におけるカーボンニュートラルを実現。20年の実績を集計した環境損益計算書(EP&L)は特設サイト内で公開している。コレクションで使用する再生可能な原材料を自社のサプライチェーンから調達することを見据え、環境再生型農業の支援にも積極的に取り組んでいる。

 また人権面での活動では、ジェンダー平等のためのグローバルプロジェクト「チャイム フォー チェンジ(CHIME FOR CHANGE)」を通じて、20年の1年間で1750万ドル(約19億円)以上の寄付金を調達し、89カ国442のプロジェクトに資金提供した。同社の管理職における女性の比率は57.4%となっている。また新型コロナウイルスのパンデミックを受け、ワクチンへの公平なアクセスをはじめとする救援活動に250万ユーロ(約3億円)以上の支援金を寄付したほか、イタリアの銀行と協力し、パンデミックで打撃を受けたイタリアのファッションサプライヤーが有利な条件で迅速に融資を受けられるプログラムを立ち上げ、2億ユーロ(約263億円)を上回る融資を実施した。そのほか、若手デザイナーの支援を目的とした「グッチ デザイン フェローシップ プログラム」も新たに導入した。

 マルコ・ビッザーリ(Marco Bizzarri)社長兼最高経営責任者(CEO)は「私たちファッション業界は、人や自然を取り入れた新たな価値提案を行わなければならない。これが、人と地球の総体的な調和を目指して18年にグッチ エクリブリウムを起ち上げた理由だ。今年『グッチ』は創設100周年を迎えるが、過去1世紀を振り返りつつも、未来を見据えた活動に力を入れている。環境負荷の削減目標を4年早く達成できたことは、私たちの変革への取り組みの着実な歩みを表している。よりよい未来のために行動を起こすことは私たちの使命だ。『グッチ』の事業に関わる全てと、世界の人々、気候、そして自然にとっての真の価値を構築していきたい」とコメントした。

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繊維商社が業界のDXをリードする! 「今週の特集お届け隊」2021年7月5日号

 毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2021年7月5日号からの抜粋です)

小田島:繊維商社特集はもう10年くらい続いている長寿企画よね。

横山:繊維商社ってブランドから商品生産を受託する、業界のハブ的な存在です。つまり、そこを知れば、アパレルビジネスの今が分かるんですよ!年商1000億円規模の大企業が多くて、影響力も大です。僕は、アパレルビジネスをやりたい若い人にとって経験と知識を一番いろいろ学べて、将来につながるのが繊維商社だと思っています。

小田島:アツいね〜。でも、消費者からは見えづらい存在でもあるよね。

横山:業界に入って生産に関わると必ず接点ができるんですけどね。以前はどこも事業内容が似ていたのですが、この2、3年で今までと違う事業を始めたり、ビジネスモデルの転換を図ったり、各社の個性が際立つようになってきました。1990年代以降、日本のアパレルは海外に生産拠点を移し、アウトソーシングも進んだ。なので商社のOEM事業は基本ずっと右肩上がりだったそうなんですよ。それが、15〜16年くらいから潮目が変わった。競合同士が合併するなど、動きが活発になっている状況です。

小田島:なるほど。今回は河合拓さんに業界への提言を求めたね。

横山:河合さんは繊維商社出身で、外資系の戦略コンサルティング会社を渡り歩いてきた凄腕の再生請負人です。以前から生産管理のプラットフォームをデジタル化する「デジタルSPA」という構想を掲げていて、そのリード役として繊維商社に期待していたのですが、いよいよそういう時代が到来したという感じですね。もの作りのプロから、これからはブランドや事業そのものをプロデュースする時代です。

小田島:ますます面白くなりそうね。

横山:江戸時代に創業したオーナー企業が多いのですが、企業の寿命が30年といわれている中で、創業家のオーナーが陣頭指揮を執って革新する姿はとても興味深いです。今後もっと面白くなるはずだし、そうならないところは生き残っていけないだろうなと思います。学生や若い人がそういった部分に魅力を感じるかどうかというのが、繊維商社の今後を占う上で意外に大事なポイントになるかもしれません。

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ロレアルやエスティなどトップ企業はドクターズコスメと中国がけん引【世界のビューティ企業トップ100:1~10位】

 「WWDJAPAN」7月12日号は、2020年12月の売り上げに基づく度版「世界のビューティ企業TOP100」特集。ここでは、ロレアル(L’OREAL)やユニリーバ(UNILEVER)、エスティ ローダー(ESTEE LAUDER)などトップを走る企業の商況を紹介。ブラジルのナチュラ&コー(NATURA & CO.)など、ニューカマーにも注目だ。

【10位】CHANEL LTD.
シャネル

 プレステージブランドに比重を置く多くの企業と同様に、全地域、全カテゴリーで売り上げが減少したが、スキンケアは復調の傾向が見られた。世界的な旅行制限により、トラベルリテールが特に影響を受けた。

 フレグランスでは“ココ マドモアゼル”や“ブルー ドゥ シャネル”が好調だった。19年に発売した“ガブリエル シャネル エッセンス”がアジアで人気を博した。今年誕生100周年を迎えた“No5”のキャンペーンには、フランス人女優のマリオン・コティヤール(Marion Cotillard)を新たな顔に起用した。

 新型コロナの影響で、メイクアップ事業の中でも特にリップ製品の需要が落ち込んだ。男性用メークアップライン「ボーイ ドゥ シャネル(BOY DE CHANEL)」を拡充すると共に、スキンケア効果のあるファンデーション“レ ベージュ オー ドゥ タン”やロングラスティング処方のリップ“ルージュ アリュール ラック”も発売した。

 スキンケア分野は主にアジアがけん引しており、“サブリマージュ”“ル リフト”が好調で、クレンジング“ムース ネトワイヤント”も引き続き人気だった。オンライン販売は、自社サイトおよびその他販売サイトでも売上高が大幅に増加した。ポルトガル、ルクセンブルク、オーストリアでは新たなeコマースサイトも導入した。また、アジアを中心に20店舗のビューティブティックをオープンした。

【9位】LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON
LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン

 旅行やメイクアップ需要の低迷が業績に大きな影響を及ぼした。昨年のビューティ製品の売上高は、日本を除くアジア地域では前年比約13.6%減、その他の地域では同30%ほど減少した。日本を除くアジア地域での香水・化粧品部門の収益が全体に占める割合は、昨年の40%から45 %に増加した。「ゲラン(GUERLAIN)」「フレッシュ(FRESH)」はコロナ禍にもかかわらず持ち堪えたが、両ブランド共に売上高は減少した。下半期の「ディオール(DIOR)」の業績は中国、米国、日本、中東を中心に改善し、中国ではオンライン販売も増加した。「ゲラン」のスキンケア製品は中国で好調で、新しいデザインの導入やユネスコ(UNESCO)と協力したミツバチの保護活動なども実施した。

 「ジバンシイ(GIVENCHY)」の看板製品“プリズム・リーブル”は中国で人気を博し、フランスを中心とした欧州ではフレグランス“ランテルディ”がマーケットシェアを拡大した。「ベネフィット コスメティクス(BENEFIT COSMETICS)」はオンライン販売が堅調に推移した。「フレッシュ」は中国を中心にデジタル化に焦点を当てており、プレミアムラインの商品が人気だった。「フェンティ ビューティ(FENTY BEAUTY)」はオンライン限定の「フェンティ スキン(FENTY SKIN)」シリーズが話題を呼び、「アクア ディ パルマ(ACQUA DI PARMA)」は中国での展開を拡大した。「パルファム ロエベ(PERFUMES LOEWE)」はホームフレグランス・シリーズを発売し、中国で堅調な伸びを示した。

 「セフォラ(SEPHORA)」では、スターバックス(STARBUCKS)元幹部のマーティン・ブロック(Martin Brok)が9月に社長兼CEOに就任した。一方でケンドー事業部では、新型コロナの影響でおよそ10%の従業員が解雇された。「キャット ヴォン ディー(KAT VON D)」はブランド名を「KVD ビーガン ビューティ(KVD VEGAN BEAUTY)」に変更。「バイト ビューティ(BITE BEAUTY)」はビーガン仕様を取り入れて、さまざまな顔色に合わせた製品ラインアップも拡大した。

【8位】BEIERSDORF
バイヤスドルフ

 最大ブランドの「ニベア(NIVEA)」は売り上げを11%近く落とし39億6000万ユーロ(約4791億円)となったが、進出している国の半分以上でマーケットシェアを増やした。「ユーセリン(EUCERIN)」「アクアフォー(AQUAPHOR)」などを擁するダーマ事業部は好調で、売上高は5.3%増の6億6100万ユーロ(約799億円)となり、北米、中南米、アジアでは2ケタ成長を記録した。なお、グループ全体ではeコマースの売上高が50%増加した。

 「ラ・プレリー(LA PRAIRIE)」はトラベルリテールの閉鎖が大打撃となり、売上高は23.9%減の4億9700万ユーロ(約601億円)に止まった。中国では2ケタ成長し、最近出店したTMALL店舗に期待を寄せる。

 7月には上海にハンブルクに次ぐ規模のイノベーションセンターを開設し、1000万ユーロ(約12億円)を投じた。また、19年に韓国で開始したニベア アクセラレーター プログラムから生まれたアジア市場向けの新スキンケアブランド「チャウル(CHAUL)」が、同社初のKビューティブランドとして韓国で発売された。

 サステナビリティでは、欧州のコンシューマー部門で使用されるペットボトルの90%をリサイクル素材に切り替えたこと、サステナビリティ認証を受けたパーム油のみを化粧品の製造に使用すること、化学メーカーと共同開発した再生可能なPPプラスチックを化粧品のパッケージに採用するなどの取り組みを実施した。ドイツではドラッグストアのDMと共同でシャワージェルの詰め替えステーションを設置した。20年2月には、詰め替えシステムと生分解性処方を有し、水資源の保全に取り組むドイツの自然派パーソナルケアブランド「ストップ ザ ウォーター ワイル ユージング ミー!(STOP THE WATER WHILE USING ME!)」を買収した。

 サステナビリティ、デジタル化、成長市場における位置付けを高めるために実施した「C.A.R.E.+」戦略プログラムでは、当初の予算に加えてさらに3億ユーロ(約363億円)を今後5年間で投じる予定だ。また、24年末までにハンブルクの本社にテクノロジーセンターを設立するため、6000万ユーロ(約72億円)を投じる。

【7位】NATURA & CO.
ナチュラ&コー

 ナチュラ&コーがブラジルの企業として初のトップ10入り。エイボン・プロダクツ(AVON PRODUCTS)を買収したことで世界第4位のビューティ専門企業となった。グループ全体のデジタルの売上高は第4四半期に前年同期比79%増加、全体の売上高に対するオンラインの割合は前年度の10%から30%に増加した。

 看板ブランドの「ナチュラ(NATURA)」はソーシャルセリングに力を入れ、ラテンアメリカ地域では100万人以上のコンサルタントがオンラインストアを開設。サンパウロには新しい旗艦店もオープン。

 特に好調な「イソップ(AESOP)」は売り上げを前年比50%伸ばし、日本が最大の市場になった。オンラインの成長が著しく、アジア地域ではライブチャットや新しい決済方法、即日配送などのデジタル面を強化した。なお、パンデミックの影響で店舗の拡大は一時棚上げとなった。
「ザボディショップ」はこれまでイオンと協業して展開していた日本事業を本国直轄にシフト。今後は中国進出も狙う計画だ。

 サステナビリティの施策では30年までにCO2排出量を実質ゼロにすること、アマゾン保護活動の強化、男女平等および人権意識の向上、完全な循環型パッケージや95%再生可能原料、天然の生分解性原料の導入などを計画している。20年末には、グループ全体でBコープ(B CORP)認証も取得し、同認証を取得した世界最大の企業になった。

【6位】L BRANDS
Lブランズ

 コロナニーズで「バス アンド ボディー ワークス(BATH & BODY WORKS)」のハンドジェルやソープが好調で、同ブランドの売り上げは前年比20%以上増の64億ドル(約6784億円)だった。ホームフレグランスも合わせて購入する消費者が増加したことで、業績が底上げされた。

 「ヴィクトリアズ・シークレット(VICTORIA’S SECRET)」は新型コロナの影響に加え、“男性目線のセクシーな女性像”を売りにするブランディングが時代遅れと見なされて苦戦した。これを受け、「セクシーの定義を顧客に委ねる」というメッセージに切り替える方針を掲げている。ブランド全体の年間売上高は同20%減だった。全体の売り上げのうちビューティ部門は約15%の8億1000万ドル(約858億円)を占めるとされている。なお、ダイレクトチャネルの売上高は31%増加した。

 「バス アンド ボディー ワークス」は1年間で30店舗を閉鎖したが、新たに27店舗をオープン。一方で「ヴィクトリアズ・シークレット」は225店舗を閉鎖した。Lブランズ全体の実店舗数は、20年末の時点で前年比278店舗減の2669店舗となった。

 さらに本社従業員の15%、およそ850人の解雇を発表したほか、児童買春の容疑がかけられていた米国の富豪、ジェフリー・エプスタイン(Jeffrey Epstein)との交友関係などを批判されていたLブランズ創業者のレス・ウェクスナー(Les Wexner)会長兼CEOが退任し、決定権を持たない名誉会長職に就いた。

 また、投資会社シカモア・パートナーズ(SYCAMORE PARTNERS)に「ヴィクトリアズ・シークレット」を売却する予定だったが、コロナの影響で契約破棄となった。21年度中に売却を成立させる計画だ。

【5位】SHISEIDO CO. 
資生堂

 2020年は5カ年計画の最終年だったが、パンデミックの影響で国内、海外共に売上高が大幅に減少。国内ではインバウンド需要が激減したことが大きな痛手となった。主力スキンケアシリーズ“アルティミューン”からハンドクリーム、マスクを付けていても落ちにくいBBクリームを発売するなど、コロナ禍での新たなニーズにも対応した。

 中国では3月以降売り上げが増加し、「シセイドウ(SHISEIDO)」「クレ・ド・ポー ボーテ(CLE DE PEAU BEAUTE)」「イプサ(IPSA)」「ナーズ(NARS)」などのプレステージブランドが大きく成長した。11月の「独身の日」の売り上げは倍増し、中国での年間売上高の40%以上をeコマースが占めた。その他アジア地域での売上高は減少したが、韓国、タイでは「シセイドウ」「専科」が人気を博した。

 アメリカ大陸ではメイクアップが業績不振で、「ベアミネラル(BAREMINERALS)」の立て直しに苦戦した。一方で、19年に買収した「ドランク エレファント(DRUNK ELEPHANT)」は好調だった。欧州では「シセイドウ」のスキンケアの勢いが増し、「クレ・ド・ポー ボーテ」がイタリアとスペイン、「ドランク エレファント」がドイツに進出した。

 ナチュラルスキンケアブランド「バウム(BAUM)」の立ち上げや、「シセイドウ」が銀座の旗艦店での美容液の充填サービスの開始など、サステナビリティー活動も強化。20年11月には世界初の生分解性リップパレットを発売し、25年までに全てのパッケージをサステナブルなものにすると発表した。

 ヤーマンとは合弁会社エフェクティムを設立し、美容機器と化粧品を組み合わせたブランドを日本と中国で展開。また、上海の美容・健康産業特区「東方美谷(The Oriental Beauty Valley)」に研究開発拠点の中国イノベーションセンターを設立した。
21年2月には、投資ファンドのCVCキャピタル・パートナーズ(CVC Capital Partners)にパーソナルケア事業を15億ドル(約1590億円)で売却した。

【4位】PROCTER & GAMBLE CO. 
プロクター・アンド・ギャンブル

 新型コロナウイルスの影響で生活必需品を買いだめする傾向が見られ、その恩恵を受けた。ビューティ部門ではパーソナルケアやヘアケアの売れ行きが好調だったが、旅行者を対象としたトラベルリテールやインバウンドビジネスが低迷し、特に近年は好調だった「SK-II」の売り上げが伸び悩んだ。一方で幅広いラインアップが後押しして、ビューティ部門全体の売り上げは前年比3%増となった。

 パーソナルケアや新規ブランドの売れ行きは好調で、eコマースも成長の一因となった。20年下半期にはオンラインの売上げが約50%増加するなど大幅な収益増となった。中でもハンドサニタイザーや液体ハンドソープの売り上げが増加した「セーフガード(SAFEGUARD)」が好調。「オールド スパイス(OLD SPICE)」も年間で10億ドル(約1060億円)近い売り上げを計上した。

 ヘアケアは米国と中国での売れ行きが好調。「ヘッド&ショルダーズ(HEAD & SHOULDERS)」は成長を維持、「パンテーン(PANTENE)」もローズウォーター、バンブー、ビオチンなどを配合した“ニュートリエント ブレンド”シリーズを海外で発売。米国ではヘアケアの「オージー(AUSSIE)」が好調で、より黒人や縮毛向けの「マイ ブラック イズ ビューティフル(MY BLACK IS BEAUTIFUL)」「ヘッド&ショルダーズ」の“ロイヤル オイル”シリーズや「パンテーン」の“ゴールド ”シリーズもシェアを拡大した。

 新ブランドの「ネイティブ(NATIVE)」「ファースト エイド ビューティ(FIRST AID BEAUTY)」「ウォーカー&コー(WALKER & CO.)」も成長が続き、現在ではビューティ部門の年間売上高の約2%を占めている。21年初頭には女性用パーソナルケアブランド「ビリー(BILLIE)」の買収計画が連邦取引委員会(Federal Trade Commission)から認められず中止となった。

 新しいパッケージングの導入や、全事業において品質、パフォーマンス、安全性、透明性などを意識した幅広いアプローチでサステナビリティにも注力した。

【3位】THE ESTEE LAUDER COS.
エスティ ローダー カンパニーズ

 パンデミックの影響で売上高は他社同様マイナスとなったが、第4四半期はプラスに転じた。中でも中国の売り上げが大きく貢献し、アジア太平洋地域では全体の約3分の1を占めるおよそ48億ドル(約5088億円)を売り上げた。エスティ ローダー カンパニーズ(THE ESTEE LAUDER COS.)はアジア重視の戦略を掲げて日本に新しい工場を、上海にはイノベーションセンターを建設している。

 また20年度は、実店舗での売り上げが低迷する一方でオンライン販売が急増し、現在は事業全体の約30%を占めている。販売員も含めた各ブランドのチームは、オンラインでのアドバイス、ショッピングのサポート、ソーシャルメディアでの販売などを組み合わせることでオンライン販売に基軸を移した。

 スキンケアは年間を通じて好調で、全体の60%となる約82億ドル(約8692億円)を売り上げた。中でも19年に買収した韓国発のスキンケアブランド「ドクタージャルト(DR. JART+)」が高い業績を記録。一方でメイクアップは厳しい状況が続いており、現在はスキンケア事業の半分以下の規模となっている。21年9月にはメイクアップブランド「ベッカ(BECCA)」とラグジュアリースキンケアブランド「ロダン オリオ ルッソ」を終了する予定だ。また20年末には「プリスクリプティブ(PRESCRIPTIVES)」を終了し、「キートン(KITON)」とのライセンス契約も終了した。一方で21年2月には若年層に人気のスキンケアブランド「ジ オーディナリー(THE ORDINARY)」を手掛けるデシエム(DECIEM)を買収すると発表した。

 BLM運動が繰り広げられた20年はダイバーシティーへの取り組みで美容業界をけん引。黒人の従業員の雇用を増やす5カ年計画を発表し、積極的に活動を行っている。

 なお今後2年間は、20年8月に立ち上げた“ポスト COVID-19 ビジネス推進計画(Post-COVID-19 Business Acceleration plan)”に注力し、欧州、中東、アフリカ、北米の店舗の縮小・効率化を図る。オンライン販売やオムニチャネルの運営にも引き続き力を入れていく予定だ。

【2位】UNILEVER
ユニリーバ

 “地球および人類に世界一いい影響を与えるビューティ企業”を目指すユニリーバ(UNILEVER)は、BLM(Black Lives Matter=黒人の命も大切)運動や美の定義における多様性を認める動きの中で、ソーシャルイシューを意識した取り組みを積極的に行う。スキンケアブランド「フェア&ラブリー(FAIR & LOVELY)」のブランド名を「グロウ&ラブリー(GLOW & LOVELY)」に変更したほか、全ての製品のパッケージや広告などから“美白(fair/fairness)、ホワイトニング(white/whitening)、ブライトニング(light/lightening)”といった表現を廃止する方針も明らかにした。

 また米国では、「ダヴ(DOVE)」が人種によって異なる髪の毛の差別を禁止する法律を提唱し、「ヴァセリン(VASELINE)」は医療情報サイト、メドスケープ(MEDSCAPE)と提携して、皮膚科医や医療従事者がさまざまな肌の色の患者を適切に治療、診断、ケアできるようトレーニングした。メラニンを多く含む肌の女性と皮膚科医のための新スキンケアブランド「メレ(MELE)」も立ち上げた。ロックダウン期間中は、第一線で働くエッセンシャルワーカーにフォーカスした「ダヴ」の自己肯定感アップを目的としたキャンペーンや、「クリア(CLEAR)」によるメンタルサポートの“#ComeBackStronger”イニシアチブなど、ウェルビーイングに焦点を当てた活動も目立った。

 12月には、21年から気候変動対策の目標を株主投票にかける計画を発表。39年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにするという新たな目標も掲げた。また「サンシルク(SUNSILK)」や「スアーヴ(SUAVE)」などが、製造過程で動物実験が行われていないことを保証するピータ(PeTA)認証を取得しことで、ビューティ&パーソナルケア部門の全23ブランドがピータ認証を得た。

 業績面ではクレンジングが好調だった。また衛生用品の需要拡大により、「ライフブイ(LIFEBUOY)」がビューティ&パーソナルケア部門で6番目となる年間売上高10億ユーロ(約1210億円)を突破。一方でスキンケア、デオドラント、ヘアケア製品の需要は減少した。近年、戦略の要となっているプレステージ事業でも売り上げは減少したが、マーケット平均を上回る業績を達成。プレステージの売上高は合計で約7億ユーロ(約847億円)に達し、うちEC売り上げが50%を占めた。

 今後大きな成長が見込める米国、インド、中国では外部のインキュベーターを初めて擁し、事業家や技術系スタートアップとのコラボレーションも図る。中国ではTモールと提携して旗艦店「ユニ・トピア プラネット(UNI-TOPIA PLANET)」を立ち上げ、インドでは衛生用品を扱う「Vウォッシュ(VWASH)」を買収した。

【1位】L’OREAL
ロレアル

 ロレアル(L’OREAL)はデジタル分野への対応力、消費者の健康意識やスキンケア需要の高まりが追い風となったアクティブ コスメティックス事業部のおかげで、コロナ禍での損失を最小限にとどめた。eコマースの売上高は前年比62%増となり、全売り上げの26.6%を占めるまでになった。下半期は復調し、第4四半期はコンシューマー プロダクツ事業本部を除く全ての部門の売り上げが前年を超えた。
急速に伸びるアクティブ事業部は北米とアジアで好調で、売上高が初めて30億ユーロ(約3630億円)を突破。コロナ禍で健康意識が高まる中で、医師推奨の「セラヴィ(CERAVE)」は売上高が倍増、「ラ ロッシュ ポゼ(LA ROCHE POSAY)」や「スキンシューティカルズ(SKINCEUTICALS)」も大きな成長を遂げた。

 コンシューマー プロダクツ事業本部はメイクが大半を占めるにもかかわらず下半期から少しずつ安定し、メイクアップ以外の主要分野でマーケットシェアを拡大、さらにヘアカラーは2ケタ成長を見せた。スキンケアでは「ロレアル パリ(L’OREAL PARIS)」や「ガルニエ(GARNIER)」が好調だった。メイクアップは全体的に低迷したが、「NYX プロフェッショナル メイクアップ(NYX PROFESSIONAL MAKEUP)」や「スタイルナンダ(STYLENANDA)」のコスメライン、「3CE」はデジタルを強化したことで成果を得た。

 プロフェッショナル プロダクツ事業本部は下半期に回復し、サロンのデジタル化、フリーランスのスタイリスト育成、eコマースに注力したことから年間を通じて好調だった。米国ではサロン専売品のEC「サロン セントリック(SALON CENTRIC)」が大幅に成長し、中国ではTモール(T MALL)での販売が好調だった。

 リュクス事業本部はプレステージ市場が世界的に低迷する中で、EC事業に注力し、さらに中国市場にフォーカスしたことで第4四半期には成長基調を取り戻した。20年、世界のラグジュアリー市場の売り上げは推定14%減少したが、同部門は市場を上回る業績を残した。スキンケアでは「ランコム(LANCOME)」「キールズ(KIEHL’S)」「ヘレナ ルビンスタイン(HELENA RUBINSTEIN)」が好調で、「ジョルジオ アルマーニ(GIORGIO ARMANI)」「ヴァレンティノ(VALENTINO)」「イヴ・サンローラン・ボーテ(YVES SAINT LAURENT BEAUTE)」の新作フレグランスも人気が高かった。

 20年3月末にはクラランス グループ(GROUPE CLARINS)のフレグランス事業の買収が完了し、「ミュグレー(MUGLER)」と「アザロ(AZZARO)」を傘下に収めたことでプレステージフレグランス事業の強化を図った。6月には米国発のスキンケアブランド「セイヤーズ ナチュラル レミディーズ(THAYERS NATURAL REMEDIES)」を傘下に収め、12月にはソーシャルセリングプラットホームのレプリカ ソフトウェア(REPLICA SOFTWARE)にも出資した。一方で6月には、「ロジェ・ガレ(ROGER & GALLET)」を仏投資会社のインパラ(IMPALA)に売却、11年に買収した洗顔機器ブランド「クラリソニック(CLARISONIC)」は業績不調により終了した。12月には日本発のドクターズブランド、「タカミ」を製造販売するタカミを買収すると発表し、21年2月に買収が確定した。

 またサステナビリティ分野では、30年に向けて新たなコミットメント、“ロレアル・フォー・ザ・フューチャー(L’Oreal for the Future)”を掲げ、サプライヤーが及ぼす地球環境への影響や消費者による製品の使用、自社の活動などを顧客みるさまざまな取り組みを行う。プログラムの一環として、生態系の再生、循環型経済の発展のために1億ユーロ(約121億円)、女性を支援する基金に5000万ユーロ(約60億円)を拠出した。

 人事では、定年を迎えたジャン・ポール・アゴン(Jean-Paul Agon)=ロレアル会長兼最高経営責任者(CEO)の後任として、ニコラス・イエロニムス(Nicolas Hieronimus)=前デピュティCEOが新CEOに昇格した。 なお、アゴン氏は会長職を継続する。

DESIGN:JIRO FUKUDA

「ホワイトマウンテニアリング」2022年春夏パリ・メンズ・コレクション

 「ホワイトマウンテニアリング(WHITE MOUNTAINEERING)」が2022年春夏メンズ・コレクションをパリで発表した。

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「ラルフ ローレン 銀座」オープンを土屋太鳳やEXILEのAKIRA、三浦翔平らが祝福

 ラルフ ローレン(RALPH LAUREN)は7月2日、銀座中央通りに期間限定のコンセプトストア、「ラルフ ローレン 銀座」をオープンした。6月29日に行われたオープニングセレモニーでは、メインゲストの土屋太鳳がオープンカーに乗って登場。テープカットとトークセッションを行った土屋太鳳は、「緑が素敵で開放的なガーデンがあり、まるでリゾートに来たような感覚になった。頑張った自分へのご褒美や、大切な人へのギフトなど様々なシーンで訪れる事ができる素敵なお店」とコメントを寄せた。

 レセプションには、EXILEのAKIRA、冨永愛、三浦翔平、五郎丸歩、桜田通、森泉、翁安芸、新井貴子、FAKYのHinaとTaki、Niki、emma、高橋らら、大平修蔵らが駆けつけた。

 「ラルフ ローレン 銀座」には毎月変わるコンセプトブースや、ブランドのアイコン「ポロベア」と写真が撮れるARコンテンツ“POLO BEAR In the House”などを用意する。2階のブランド初の情報発信ステーション「RLニュース ステーション」では、「ラルフ ローレン」にゆかりのあるアスリートやアーティスト、セレブリティーをゲストに迎え、日本独自のムービーを順次公開する予定だ。そのほかガーデンテラスを備えた日本最大級のラルフズ コーヒーも併設する。

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「ナイキ」がスケボー日本代表のウエアを制作 世界2位の堀米雄斗らが東京五輪で着用

 「ナイキ(NIKE)」は、スケートボード日本代表のユニホームを発表した。オランダ人アーティストのピエット・パラ(Piet Parra)がデザインを担当。日本の伝統的な野球のユニホームをベースに、富士山や鶴など日本を象徴するモチーフをターコイズ、マゼンダ、ピンクなどのカラーパレットで表現した。競技中に快適に着用できるよう、吸湿性のあるリサイクルジャージー素材を使用している。7〜8月開催の東京オリンピックをはじめ、国際大会で着用される。

 世界ランキング2位で東京五輪代表の堀米雄人選手は、「日本の要素が組み込まれていて、かっこいいデザインだと思います。着心地がよく、汗をかいてもすぐ乾く素材なので、すごく滑りやすい。この夏、世界のスケーターが集まる中で僕の滑りにも注目してほしいです」とコメント。同じく東京五輪に出場する白井空良選手は「リサイクル素材を使用しながら、機能性を備えているのがさすがだと思いました。このかっこいいユニホームを着て大会に出場できるのがとても楽しみです」と語った。

 日本のほか、アメリカとフランス、ブラジルのウエアも制作。アメリカはバスケ、フランスはテニス、ブラジルはサッカーをオマージュし、各国の地理をデザインに反映した。7月17日に一部スケートボード専門店で先行発売し、20日から「ナイキ」公式ECをはじめ各店舗で扱う。各1万2100円(税込)。

 ユニホーム発表に合わせて、「ナイキ」がデザインした新豊洲の運動場「トーキョー スポーツ プレイグラウンド(TOKYO SPORT PLAYGROUND)」でスケボーイベントを開催。ユニホームを着用した20人前後の一般参加者が、手すりや階段を使ってスキルを競い合った。

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「ナイキ」がスケボー日本代表のウエアを制作 世界2位の堀米雄斗らが東京五輪で着用

 「ナイキ(NIKE)」は、スケートボード日本代表のユニホームを発表した。オランダ人アーティストのピエット・パラ(Piet Parra)がデザインを担当。日本の伝統的な野球のユニホームをベースに、富士山や鶴など日本を象徴するモチーフをターコイズ、マゼンダ、ピンクなどのカラーパレットで表現した。競技中に快適に着用できるよう、吸湿性のあるリサイクルジャージー素材を使用している。7〜8月開催の東京オリンピックをはじめ、国際大会で着用される。

 世界ランキング2位で東京五輪代表の堀米雄人選手は、「日本の要素が組み込まれていて、かっこいいデザインだと思います。着心地がよく、汗をかいてもすぐ乾く素材なので、すごく滑りやすい。この夏、世界のスケーターが集まる中で僕の滑りにも注目してほしいです」とコメント。同じく東京五輪に出場する白井空良選手は「リサイクル素材を使用しながら、機能性を備えているのがさすがだと思いました。このかっこいいユニホームを着て大会に出場できるのがとても楽しみです」と語った。

 日本のほか、アメリカとフランス、ブラジルのウエアも制作。アメリカはバスケ、フランスはテニス、ブラジルはサッカーをオマージュし、各国の地理をデザインに反映した。7月17日に一部スケートボード専門店で先行発売し、20日から「ナイキ」公式ECをはじめ各店舗で扱う。各1万2100円(税込)。

 ユニホーム発表に合わせて、「ナイキ」がデザインした新豊洲の運動場「トーキョー スポーツ プレイグラウンド(TOKYO SPORT PLAYGROUND)」でスケボーイベントを開催。ユニホームを着用した20人前後の一般参加者が、手すりや階段を使ってスキルを競い合った。

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ユニクロ、心斎橋店を8月1日に閉店 近隣の「ジーユー」と併設店へ

 「ユニクロ(UNIQLO)」は、大阪・心斎橋にあるグローバル旗艦店を8月1日で閉店する。9月以降に、近隣にある現「ジーユー(GU)」心斎橋店を「ユニクロ」「ジーユー」の併設店舗としてオープンする。

 閉店する「ユニクロ」の心斎橋店は、米ニューヨーク、英ロンドン、仏パリ、中国・上海に続く日本初のグローバル旗艦店として2010年にオープンしていた。地下1階〜地上4階の5フロアで、売り場面積は約2640平方メートル。

 2業態併設となる「ジーユー」心斎橋店は地下1階〜地上4階の5フロアで、売り場面積は約2145平方メートル。7月11日まで営業し、以降改装に入る。コロナ禍を受け、「海外観光客が減ったことから、物件の契約更新のタイミングに合わせて見直すことになった」と広報担当者。「ジーユー」心斎橋店の方が「ユニクロ」よりも「商店街などに近い。(観光客ではなく)地元の客にとっての利便性を考慮した」という。

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京都が眼鏡で激アツ!? 今年5月、祇園に出店したアイヴァンの新業態は「単店で勝機あり!」

 “京都が眼鏡で活性化!”として、現地で約30年眼鏡ビジネスを続ける2社の社長インタビューを掲載してきた。ここからは、その京都に進出する2社のトップに話を聞く。まずは全国に28店舗を運営するアイヴァン(東京)の山本典之社長だ。

WWD:オリジナルブランドの「アイヴァン(EYEVAN)」「アイヴァン7285」「10アイヴァン」「アイヴォル(EYEVOL)」のみで構成する新業態「ジ・アイヴァン」を5月26日、祇園にオープンした。

山本典之アイヴァン社長(以下、山本):主力ブランドの「アイヴァン」は3月に、旗艦店を東京・青山の骨董通りにオープンした。また骨董通りには、その「アイヴァン」から派生した「アイヴァン 7285」やサングラスブランドの「アイヴォル」の単独店舗もある。骨董通りにドミナント出店する一方で、全ブランドを集約したショップは不動産的にも東京では実現が難しいと感じていた。世界に向けて発信する際、代替都市は京都しか考えられず、2年ほど前から構想していた。

WWD:京都市によると2020年の外国人宿泊客数(日本在住の外国人も含む)は、前年比88.2%減の45万人だった。特にインバウンド消滅の影響が大きい京都、それも祇園を選んだ理由は?

山本:20年夏に訪れた、高級時計ブランド「ウブロ(HUBLOT)」の祇園ブティックでの体験がヒントになった。祇園のメインストリートである花見小路通もコロナの影響で人影はほぼなく、ことインバウンドは皆無だった。そんな中でも「ウブロ」には、京都で食事や観光をし、さらに「ウブロ」を買うことを一つのイベントとして捉える国内富裕層がいた。それを見て、インバウンドに頼らなくとも売り上げが立つと直感した。祇園には、ほかに高級カメラメーカーの「ライカ(LEICA)」の店舗があり、かつては「エルメス(HERMES)」の期間限定ショップもあった。京都・祇園という特別な場所で眼鏡を買う喜びが、ブランドの付加価値につながればと思う。

WWD:コロナは開店日にも影響した?

山本:いや、予定通りだった。「ジ・アイヴァン京都祇園」の内装はインテリアデザイナーの森田恭通さんに依頼したのだが、元の店舗である「マスターレシピ(MASTER RECIPE)」(フランフラン)も森田さんによるもので、そのため改装が最小限で済み、コストも抑えられた。

WWD:長い歴史を持つ京都では、“新参者の商売は難しい”と言われる。

山本:15年に、京都の中心地である河原町のファッションビル、京都バルに「アイヴァン リュクス」を出店した際にも言われた言葉だ。けれどコロナ前の19年には、年間売り上げ1億円を超えるまでに成長した。顧客の6~7割が京都の方で、そのほかに近県からも来店がある。この成功体験が祇園出店の原動力ともなった。アイヴァン リュクスの顧客は20〜30代が中心なので、今度はより大人に向けた店をつくりたかった。それが、ジ・アイヴァン京都祇園だ。

WWD:ジ・アイヴァン京都祇園は、単に広告ではない?

山本:もちろん違う。単店でも勝機を感じており、実際、初月売り上げは目標値に対して10%増だった。京都を含む関西圏の方に多く購入いただいている。彼らは車文化の中にあり、そのために“駐車場裏”とも言える立地をむしろ歓迎したほどだ(笑)。

WWD:ひと癖もふた癖もある京都で、どのように眼鏡ビジネスを続けていく?

山本:当社の商品は決して安くない。だから良いものを作って発信し、共感いただく。そしてファンとなってもらい、そのコミュニティーを大切にしていくしかない。当たり前のことを丁寧に、長く続けていきたい。祇園店のオープンに際して1688年創業の西陣織の老舗、細尾と協業して眼鏡ケースを作ったが、今後も京都に根付くさまざまなカルチャーとコラボレーションしていけたらと思う。

藤井たかの(ふじい・たかの)/眼鏡ライター:1976年、大阪府生まれ。大学卒業後、編集プロダクション勤務などを経てフリーランスに。年間1000本以上の眼鏡に触れ、国内外の見本市や工場、商品紹介などのアイウエア記事を担当する。自身のユーチューブチャンネル「メガネ流行通信」でも、世界の眼鏡トレンドやデザイナーインタビューなどを配信中。著書に「ヴィンテージ・アイウェア・スタイル 1920's-1990's」(グラフィック社)がある

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ピーター・ミュリエが紡ぐ「アライア」の新章 創業者への敬意を込めたコレクションで好発進

 「アライア(ALAIA)」はオートクチュール・ファッション・ウイーク開幕前日の7月4日夜、ピーター・ミュリエ(Pieter Mulier)新クリエイティブ・ディレクターによる初のコレクションを発表した。創業者のアズディン・アライア(Azzedine Alaia)がまだ健在だった2017年に開かれた17-18年秋冬オートクチュールから4年ぶりとなる今回のショーで披露されたのは、22年冬春のオートクチュールとプレタポルテ。かつてアズディンが暮らし、今でもアトリエや本店を構えるマレ地区のムシー通りにランウエイを設け、アズディンの生涯のパートナーだったクリストフ・フォン・ウェイエ(Christoph von Weyhe)や親友カルラ・ソッツァーニ(Carla Sozzani)、ラフ・シモンズ(Raf Simons)らが見守る中、デビューを飾った。

 座席に置かれていたのは、「This collection is intended as a tribute to thank you(このコレクションは、あなたへの感謝の気持ちを込めたものです)」という一文から始まるピーターがアズディンに宛てた感謝の手紙。そこからは、彼の温かい人柄が伝わってくるとともに、アズディンが築き上げたレガシーを受け継いでいく決意が感じられる。

 そんな手紙からも分かるように、コレクションは女性のボディラインを強調するシルエットなどブランドを象徴するデザインを現代的に再解釈したものだ。アイコニックなフードをあしらったテーラリング群から幕を開けたショーには、絶妙なカッティングやダーツ、切り替え、ニットで生み出す体に吸い付くようなドレスを筆頭に、タイトシルエットとの対比を描くオーバーサイズのテーラードコート、純白のポプリンを使ったケープのようなシャツとギャザーをたっぷり入れたスカート、ブラックレザーのドレスなどが登場。そこにフリンジや動きのあるヘムライン、メタルパーツの装飾、ボリュームのあるファーライクな素材、フューシャピンクやブルーなどの鮮やかな差し色がドラマチックな印象を加える。

 さらに、より若い世代に伝えていくことを意識したというピーターは、デニムやビニールといったカジュアルな素材を使ったり、レギンスやサイクリングパンツのようなアイテムを取り入れたり。ただし、あくまでも「アライア」らしくセンシュアルかつエレガントに落とし込んでいる。象徴的なパンチングが施されたコルセットベルトはメタリックレザーでアレンジし、立体的なシェイプの新たなバッグとクロッグやウッドヒールのミュール、メタルリング付きのフラットシューズなども提案した。

 シモンズの右腕として長年活躍してきたピーターが一人でブランドのクリエイションを率いるのは、今回が初めてのこと。偉大な創業デザイナーの跡を継ぐハードルは高いが、上々のスタートを切ったと言えるだろう。ただ、彼自身のシグネチャーとなるデザインについてはまだ見えない部分も多く、今後どのように「アライア」の象徴的なスタイルと融合していくかに注目だ。

 在りし日のアズディンは、加速するファッション業界のサイクルやファッション・ウイークのスケジュールにとらわれず、独自のペースで突き詰めたコレクションを制作し続けてきたことで知られる。そんな彼の遺志を継承するピーターも、長く丁寧に「アライア」のストーリーを次世代へと紡いでいってくれることを期待したい。

JUN YABUNO:1986年大阪生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後、「WWDジャパン」の編集記者として、ヨーロッパのファッション・ウィークの取材をはじめ、デザイナーズブランドやバッグ、インポーター、新人発掘などの分野を担当。2017年9月ベルリンに拠点を移し、フリーランスでファッションとライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を手掛ける。「Yahoo!ニュース 個人」のオーサーも務める。20年2月からWWDジャパン欧州通信員

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「カルバン・クライン」の親会社、「ヴァン ヒューゼン」など4ブランドを売却

 「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」や「トミー ヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)」などを擁するPVHコープ(PVH CORP以下、PVH)は、「ヴァン ヒューゼン(VAN HEUSEN)」などヘリテージブランドの知的財産権やその他の資産を、ブランドマネジメント会社オーセンティック・ブランズ・グループ(​AUTHENTIC BRANDS GROUP以下、ABG)に2億2000万ドル(約242億円)で売却した。

 PVHの売上高の約90%は「カルバン・クライン」と「トミー ヒルフィガー」によるものであり、これらの主軸ブランドに注力するため、ヘリテージブランドを手放す。売却対象には「ヴァン ヒューゼン」「アイゾッド(IZOD)」「ジェフリー ビーン(GEOFFREY BEENE)」「アロー(ARROW)」の商標などが含まれており、PVHのヘリテージブランド事業はこれをもって終了する。取引は21年8~10月に成立する予定。

 PVHコープという社名は、同社の前身であるフィリップス・ジョーンズ・コーポレーション(PHILLIPS JONES CORPORATION)が「ヴァン ヒューゼン」を買収し、1957年にフィリップス・ヴァン・ヒューゼン(PHILLIPS VAN HEUSEN)と改称したことに由来している。2011年にその頭文字を取ってPVHコープとなっているが、今回の取引後も、「ヴァン ヒューゼン」やヘリテージブランドへの敬意を込めて社名を維持するという。

 ステファン・ラーソン(Stefan Larsson)PVH最高経営責任者(CEO)は、「今回の売却は非常に難しい決断だった。ヘリテージブランドが事業を支えてくれたからこそ、後に『カルバン・クライン』と『トミー ヒルフィガー』を買収し、今日のPVHとなることができた。過去から現在に至るまで、ヘリテージブランドに携わった全てのチームメンバーに心から感謝する」と語った。

 ジェイミー・ソルター(Jamie Salter)ABG会長兼CEOは、「豊かな歴史を持つヘリテージブランドを迎えることができ、大変うれしく思っている。当社のグローバルなネットワークやブランド開発の経験を生かし、PVHが育ててきたこれらのブランドのライセンス事業をさらに発展させていきたい」と述べた。

 ABGはこの10年間で30以上のブランドを買収しており、20年は「バーニーズ ニューヨーク(BARNEYS NEW YORK)」「フォーエバー21(FOREVER 21)」、米「ブルックス ブラザーズ(BROOKS BROTHERS)」を傘下に収めている。21年5月には、米アパレル運営会社スパーク・グループ(SPARC GROUP)とともに「エディー・バウアー(EDDIE BAUER)」を買収することを発表したばかり。

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「ディオール」×トラヴィス・スコットのアイテム大公開 注目シューズやバッグなどの全容

 7月5日に開催された「ディオール(DIOR)」2022年春夏メンズ・コレクションの展示会へ行ってきました。アクセサリーやディテールには、今季コラボレーションしたトラヴィス・スコット(Travis Scott)の出身地テキサスを連想させるカウボーイ風のボタンやフリンジ、インディアンジュエリーのような彫刻が施されたシルバージュエリーが付きます。ダブル仕様のサドルバッグには重厚なシルバーを使用しているため、なかなかの重さ。さらに重厚感があったのは、ヒマラヤクロコダイルのミニトランク。バッグには定番のロゴに加え、1960年代のダイヤモンドモノグラムを復刻してたくさん配していました。ショーでまばゆい輝きを放っていたカクタス(サボテン)ネックレスやブローチは、キム・ジョーンズ(Kim Jones)が「ディオール」ファインジュエリーのアーティスティック・ディレクターと共に初めて制作したジュエリーです。足元はスニーカーやモンクストラップのサンダル、ヘッドにはボブハットとビーニー、ボブハットとキャップを融合させた2種類のハットがありました。

 ウエアで目を引いたのは、キムが現職に就いたファーストシーズンより発表しているジャケット“テイラー オブリーク”の美しさ。ウィメンズスーツのシルエットがアイデアソースとあって、体に沿ってゆるやかに描くラインが特徴です。襟とラペルの曲線や、袖口に向かって広がるスリーブのラインも、着用するとなお一層美しくて心を奪われました。ラペルの裏には、トラヴィスによる手描きのロゴの刺しゅうが、スーツの袖にはクチュール技術を受け継ぐソウタシエ刺しゅうが施されていました。ショーで存在感を放っていたフレアパンツは、横からから見るとたっぷり生地を使っているのがよく分かります。またコンテンポラリーアーティストのジョージ・コンド(George Condo)がハンドペイントしたシャツは商品化されず、間もなくオークションにかけられて、その収益は次世代のクリエイティブな才能をサポートするための奨学金に充てられるそうです。

シューズ

バッグ&ポーチ

ハット&サングラス

ジュエリー

ディテール

ELIE INOUE:パリ在住ジャーナリスト。大学卒業後、ニューヨークに渡りファッションジャーナリスト、コーディネーターとして経験を積む。2016年からパリに拠点を移し、各都市のコレクション取材やデザイナーのインタビュー、ファッションやライフスタイルの取材、執筆を手掛ける

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社会的課題に向き合うデザイナーを育成&支援するプログラム 環境省が後援

 ファッションデザイナーの中里唯馬による「ユイマ ナカザト(YUIMA NAKAZATO)」と、バイオベンチャー企業のスパイバー(SPIBER)、エシカルファッションを発信する一般社団法人ユニステップス(unisteps)は7月5日、未来のデザイナーを育成・支援する「ファッション フロンティア プログラム(FASHION FRONTIER PROGRAM)」を立ち上げた。環境省も後援する珍しいファッションアワードと教育プログラムとなり、第1期生を8月5日まで募集する。
 
 応募対象は年齢や職業を問わず、社会的課題に向き合うファッションデザイナーで、審査ではソーシャルレスポンシビリティ(社会的責任)とクリエイティビティ(創造性)を併せ持つ衣服のデザインを評価する。8月下旬に第一審査で8人を選出し、素材や機材の提供、サポーターやアドバイザーからの学びの機会などのサポートを開始。11月末に作品撮影、最終審査を実施した後、12月に3人の受賞者を発表する。従来のアワードのように賞金などは用意していないが、受賞者は2022年1月から「ファッション フロンティア プログラム」のラボに参加し、育成と上記の素材提供やメンターシップによる支援を中長期的に受けることができる。

 スポンサーはスパイバーをはじめ、下着のワコール、繊維専門商社の豊島、みんな電力、後援に環境省、協力企業にグーグル(Google)、メディアパートナーに「ヴォーグ ジャパン(VOGUE JAPAN)」などが名を連ねる。

 審査員は、発起人の一人である中里唯馬デザイナーのほか、渡辺三津子「ヴォーグ ジャパン」編集長、建築家の妹島和世、国立環境研究所の生物学者である五箇公一、慶應義塾大学の宮田裕章・医学部教授らが務める予定だ。

 中里デザイナーは「気候変動、人種差別、経済格差など、私たちは多くの深刻な社会的課題に直面しています。 そんな中、多くの環境負荷をもたらすとされるファッション業界は今、変革の時を迎えているのではないでしょうか。『ファッション フロンティア プログラム』はそんな状況に立ち向かう、 勇気と志を持った未来のファッションデザイナーを発掘し、称え、そして育む事が、業界だけでなく社会全体が良い方向へ変化していく原動力となると考え、創設いたしました」とコメントする。

  7月21日にはプログラムの立ち上げを記念したトークイベントをYouTube上で配信する。「開拓者精神を持つ未来のファッションデザイナーへ」と題し、小泉進次郎・環境大臣や、渡辺三津子 「ヴォーグ ジャパン」編集長、中里デザイナーの鼎談動画を予定する。

■FASHION FRONTIER PROGRAMのスケジュール
募集期間:7月5日〜8月5日
第一審査通過者へのサポート期間:8月下旬〜11月
作品撮影&最終審査:11月末
受賞者発表:12月中
受賞者のラボへの参加:2022年1月〜
主催:一般社団法人ユニステップス
共催:ユイマ ナカザト、スパイバー
後援:環境省

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デリケートゾーンケアブランドが渋谷パルコでポップアップを開催

 メリア(MELLIA)が展開するデリケートゾーンケアブランド「アイム ラフロリア(I'M LA FLORIA)」は7月6〜20日、渋谷パルコで期間限定ポップアップショップをオープンする。これまで百貨店を中心にポップアップを行ってきたが、パルコでの実施は今回が初めて。

 「アイム ラフロリア」の製品に加えて、スペシャルセット”Step to be lovin’ Set”(税込1万3200円)を販売する。渋谷パルコに店舗を構える「アルバージェ ランジェリー(ALBAGE LINGERIE)」と、イラストレーターのCHIHO WATANABEとコラボレーションしたもので、「アイム ラフロリア」の”デリケートボディウォッシュ”と”フレッシュクリアシート”、「アルバージェ」のランジェリー、CHIHO WATANABEデザインのオリジナルWrapping Clothes(ふろしき)をセットにした。

 このコラボレーションは、デリケートゾーンケアというセルフケアや、お気に入りのランジェリーを身につけることで自分と向き合う、自分らしく生きるなど、互いのブランドコンセプトやビジョンへの共感から実現したという。

 7月6日21時からは今回のポップアップを記念して、タレントのIMALUや「アルバージェ ランジェリー」創立者のMEGUMIらとオンライントークイベントを開催する。「デリケートゾーンケア」をテーマに、登壇者がリアルにデリケートゾーンケアの悩みや疑問についてトーク。ホルモンバランスプランナーの資格を持つ原由記メリアCEOが「デリケートゾーンの正しい洗い方」をはじめ、正しいケアの仕方をレクチャーする。

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国内有力ブランドの元営業担当者による新ブランド「AYA」 “宇宙”をコンセプトに七夕に始動

 「トーガ(TOGA)」「ファセッタズム(FACETASM)」などで経験を積んだ山口文(やまぐち・あや)が、自身のプロジェクト「宇宙計画 AYA(エーワイエー)」を立ち上げる。ローンチコレクションである“エピソード ゼロ”では、生地にこだわったユニセックスのTシャツ1型(2万2222円=税込)を7月7日の七夕に自社ECで発売。山口のネットワークを生かし、ロゴデザインなどのアートディレクションは河村康輔、ブランド動画などの音楽はミュージシャンのmaruosaが担当する。

 国内の有力デザイナーズブランドで経験を積んだとは言っても、山口が担当してきたのは商品企画ではなく営業。「(デザイナーズブランドは人数が限られることもあって)営業という枠に留まらず、企画や生産に携わることもあった」(山口)が、自身でブランドを立ち上げるのは大きな挑戦だ。「数年前から、大好きなニット(編み地)を使ってブランドを手掛けたいという思いはあったが、資金も必要でなかなか決断ができなかった。しかし、コロナ禍もあって自分が本当にやりたいことは何かを突き詰めて考えた結果、やはりブランドがやりたいと思った」というのが立ち上げの経緯という。

 自身のブランドで掲げたのは“宇宙世界”というコンセプト。そう聞くと非常に壮大でやや身構えてしまうが、「地元の福岡ではない場所に住んでみたいと思って上京したのが34歳のとき。東京には住んだので、じゃあ次はどこに住もうかと考えたら宇宙だった。実際、宇宙旅行も現実になりつつある」と山口。もともと「目に見えないものを突き詰めて考えることが好き」といい、コロナ禍で変わったライフスタイルや人が宇宙で暮らすことをイメージしながら、シンプルで着心地がよいだけでなく、「着ていてテンションが上がる」アイテムを追求する。

 そうして生まれたローンチコレクションのTシャツは、山形の米富繊維の編み地を採用。ブランド立ち上げにあたり、理想の編み地を探しまわったがなかなか納得できるものに出合えず、米富繊維には無理を承知で飛び込みで編み地の製作を依頼したという。そこで、ローゲージの編み機を使ってハイゲージに編み立てる、採用した編み地の手法に出合った。編み地の表に出るのはポリエステル、裏はコットンにしているため、ハリがあってシワにはなりづらいが、肌あたりは柔らかい。Tシャツはユニセックスのワンサイズ展開で、生地のハリ感を生かしてワンピースのように着こなすことも可能だ。

 これまではフリーランスとして他ブランドの営業担当も引き請けてきたが、「AYA」立ち上げにあたって一旦そうした仕事は全てストップした。なかなか勇気のいる決断だが、「やりたいことがあっても、勇気が出ずに悩んでいる若い人がいるとしたら、『やりたいことをやればいいんだよ』と背中を押せるような存在になりたい」という思いもある。今後はファッションだけでなく、スキンケア商品やライフスタイルグッズなど、アイテムの幅を広げた提案を目指す。「AYA」の売り上げの一部は、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の子どもたちに向けたプログラムに寄付予定で、機会があれば宇宙飛行士の宇宙滞在時の被服などにも応募したいという。

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藤原ヒロシの「モンクレール ジーニアス」が新作で初のウィメンズウエア 山下智久が出演する短編映像も

 「モンクレール(MONCLER)」のクリエイターコラボプロジェクト「モンクレール ジーニアス2021(MONCLER GENIUS 2021)」は、藤原ヒロシによる“7 モンクレール フラグメント ヒロシ・フジワラ(7 MONCLER FRAGMENT HIROSHI FUJIWARA)”の新作を7月8日に発売する。コレクションは、一部の「モンクレール」店舗および公式EC、セレクトショップで取り扱う。

 コレクションは、黒を基調としたアイテムを中心に、サステナビリティにも配慮している。藤原が得意とする都会的なウエアに加え、初のウィメンズウエアをラインアップした。ダイヤモンドキルティングが特徴のAラインのスカート(同10万8900円)や上半身にキルティングを施したワンピースなどをそろえ、メンズでは“WORLD OF MONCLER”という今季のスローガンを背面にあしらったダウンジャケット(税込20万2400円)や、取り外し可能なフード付きのチェック柄ナイロンベスト(同20万5700円)が登場する。また、イギリス最古のモーターサイクルウエアブランド「ルイスレザーズ(LEWIS LEATHERS)」とコラボレーションした“441 サイクロンジャケット”の新作も用意する。

 発売に合わせ、2019年、20年に続いて山下智久を起用したショートフィルムを公開した。制作・マネジメント会社のODDJOBがディレクションを務め、藤原自身が音楽を制作。山下がクラブを訪れ、ナイトライフに身を投じるストーリーに仕上げている。

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カゴメ、飲食店を継続して応援!「洋食で笑顔(すまいる)」を

 カゴメ株式会社(社長:山口聡、本社:愛知県名古屋市)は、新型コロナウィルス感染拡大により、大きな影響を受けている飲食店の集客支援を目的として、昨年に引き続き第二弾となる「洋食エール隊」を実施した。2021年7月1日(木)より飲食店のエントリー受付を開始し、9月1日(水)にWEBサイトを公開する。
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コロナがもたらしたビューティ業界の10の変化【世界のビューティ企業TOP100】

 「WWDJAPAN」7月12日号は、2020年12月期の売り上げに基づく「世界のビューティ企業TOP100」特集。20年は新型コロナウイルスが猛威をふるい、ビューティ業界に大きな影響を与えた。毎年恒例の「TOP100」特集だが、今回は初めて、過半数の企業が売り上げを落とす結果となった。100社の売上高の総額は2120億ドル(約22兆円)になり、19年に比べて6.6%減った。これまで絶好調だったビューティ業界だけあってコロナは大きな爪痕を残したが、未曾有の状況下でもV字回復を成し遂げた企業があったり、新たなビューティトレンドを招いたり、明るいニュースもあった。そんなビューティ企業の20年の決算から、最新の市場動向を読み解く。

1 中国市場がいち早く復調

中国の海南島の免税店には大勢の旅行客が (c) FAIRCHILD PUBLISHING, LLC


 コロナ前から中国市場は右肩上がりに成長していたが、コロナ禍でいち早く回復した同市場は、多くの企業の成長の要となった。また中国発のブランドが海外進出したり、「TOP100」のランキングにも初登場したり、Cビューティの勢いも続いている。動物実験にまつわる法律が緩和されるなど、ナチュラル系のブランドも進出しやすくなった同市場を掴んでおくことは大きな成長ドライバーとなるだろう。

2 スキンケアが全世界を席巻

「ランコム」の“クラリフィック デュアル エッセンス ローション”


 これまでアジアを中心に大きかったスキンケアニーズが、一気に全世界に広まった。中でも皮膚科医が推奨するようなダーマコスメブランドが支持され、SNSでの拡散も手伝いで若年層の間でもトレンドに。メイクアップがメインだった市場でもスキンケアが伸び、業界全体における”スキンケアシフト”は顕著だった。トップのロレアル(L’OREAL)はダーマコスメブランドを扱う事業部が前年比20%近く伸び、エスティ ローダー(ESTEE LAUDER)は売り上げの60%をスキンケアが占める結果となった。

3 変化する消費者ニーズへの対応力がカギ

マスクにリップが付きづらいとして話題となった「アンプリチュード」の“クリア リップコート”


 店舗の休業やテスターの廃止など、これまでのように化粧品を売ることが難しくなった中で、迅速にデジタルにシフトした企業はダメージを最小限に抑えた。さらにマスクの着用などで変化する消費者のニーズに柔軟に対応できるかも問われる一年となった。

4 プレステージビューティが大打撃

百貨店の休業が続き、タッチアップもできずプレステージブランドは大きな影響を受けた


 トラベルリテールや百貨店が休業したことにより、プレステージビューティブランドが最も大きな打撃を受けた。外出が減り、中でもメイクアップとフレグランスのダメージが目立った。

5 おうち時間でパーソナルケアが急伸

おうち時間を彩るホームフレグランスアイテムや、マインドや精神にアプローチするようなウエルネスアイテムが好調だった。「ザ パブリック オーガニック」の“ホリスティック精油ディフーザー スーパーポジティブ”


 プレステージが苦戦した一方で、パーソナルケア市場は飛躍した。健康や衛生面に気を遣う人が増え、加えておうち時間が長くなったことをきっかけに、セルフケアが大きなトレンドとして浮上。「ウエルネス」「ヘルス」「ケア」などのアプローチをとったブランドや製品のニーズが伸びた。

6 プレステージヘアケアが次なるブーム?

「ケラスターゼ」のハイトーンカラーケアシリーズ“ブロンドアブソリュ”


 プレステージヘアケアがじわじわとブームになりつつある。サロンに行けない中で家でプロフェッショナル級のヘアケアを求めるニーズが高まった。スキンケア同様に、「ウエルネス」や「ヘルス」の要素を盛り込んだ製品が人気だった。今後も拡大し続けるか、要注目だ。

7 Jビューティ&Kビューティーが苦戦

「クレ・ド・ポー ボーテ」が伊勢丹新宿本店で提供していたARメイク機能を使用したバーチャルオンラインカウンセリング


 日本と韓国はともにここ数年中国人観光客によるインバウンドの恩恵を受けてきたが、渡航制限により売り上げが激減。日本の大手プレイヤーも大きな打撃を受けたが、オンラインカウンセリングやバーチャルショップ、ソーシャルコマースなど新たな手法を試みる企業も多く、ビューティ業界のDXを促した。

8 トップ10に新たなプレイヤーが出現

ブラジル最大手ナチュラ&コーの看板ブランド「ナチュラ」(c) FAIRCHILD PUBLISHING, LLC


 欧米・日本の企業が上位を占めるトップ10のランキングに、ブラジルのナチュラ&コー(NATURA&CO.)が初めてランクイン。南米の注目株でもある同社は昨年エイボン・プロダクツを買収し、昨年の16位から、一気に7位に上りつめた。「イソップ(AESOP)」や「ザボディショップ(THE BODY SHOP)」なども擁する同社はサステナビリティのリーディングカンパニーでもあり、今後環境保全や社会課題においてもマーケットをけん引するだろう。

9 サステナ活動が評価基準に

花王が開発した詰め替え用製品の“ラクラクecoパック”にセットして使う“スマートホルダー®”


 消費者はこれまで以上に製品の環境・社会への影響を気にするようになっており、企業がサステナビリティに取り組むことはもはや必須となった。そんな中、明確で分かりやすいサステナ目標を掲げるか否かが購買を左右するようになり、企業の一つの評価基準に。その証に、パーパスドリブンな企業は(そうでない企業に比べ)成長が著しく評価も高い。

10 盛り上がるD2C市場

D2Cからはじまり大人気を集めているスキンケアブランド「ドランク エレファント」(c) FAIRCHILD PUBLISHING, LLC


 これまでも注目されてきたD2C市場がさらに盛り上がった。D2Cブランドだけでなく、訪問販売の大手企業もECや消費者とのデジタルのコミュニケーションを強化し、D2Cマーケティングを取り入れた。

かっぱ寿司、はま寿司の売上データを盗用。ゼンショーOBの社長が持ち出し。

コロワイドグループで「かっぱ寿司」を運営するカッパ・クリエイト株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:田邊 公己)が、ゼンショーグループの株式会社はま寿司(本社:東京都港区、代表取締役社長:遠藤 哲郎)から不正競争防止で告訴され、6月28日に実際に捜査が行われたと発表した。
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かっぱ寿司、はま寿司の売上データを盗用。ゼンショーOBの顧問が持ち出し。

コロワイドグループで「かっぱ寿司」を運営するカッパ・クリエイト株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:田邊 公己)が、ゼンショーグループの株式会社はま寿司(本社:東京都港区、代表取締役社長:遠藤 哲郎)から不正競争防止で告訴され、6月28日に実際に捜査が行われたと発表した。
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日本最古のステーキチェーン「あさくま」が60年経つ今でも、上場企業として存続しているフシギ。破綻した「けん」と何が違う?

 ステーキ業態は、難しい。一時は200店を超えた「ステーキ&ハンバーグ けん」は、事業譲渡され、「いきなり!ステーキ」も400店を越えながら、既に250店ほどでしかない。ステーキチェーンの先駆けとも言える「ステーキのあさくま」は、上場企業として今も存続している。なぜ?
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BLACKPINKのLISAとファッション 「ANDAM賞」審査員に挑戦した理由からビンテージショッピングまで

 フランス国立モード芸術開発協会が主催する2021年「ANDAMファッション・アワード(ANDAM Fashion Award以下、ANDAM賞)」のグランプリにビアンカ・サンダース(Bianca Saunders)が選ばれた。ファイナリストには「ゲーエムベーハー(GMBH)」「ウェールズ ボナー(WALES BONNER)」「エリア(AREA)」「ロク(ROKH)」「ルドヴィック デ サン サーナン(LUDOVIC DE SAINT SERNIN)」「カサブランカ(CASABLANCA)」が残っていた。

 「ANDAM賞」はマルタン・マルジェラ(Martin Margiela)、ジェレミー・スコット(Jeremy Scott)、クリストフ・ルメール(Christophe Lemaire)らを輩出した若手の登竜門。今年は特にBLACKPINKのLISAが審査員に加わったことで大きな注目を集めた。

 LISAのほか、中国の歌手クリス・リー(Chris Lee)やカービー・ジーン・レイモンド(Kerby Jean-Raymond)「パイヤー モス(PYER MOSS)」デザイナー、フィービー・ファイロ(Phoebe Philo)前「セリーヌ(CELINE)」クリエイティブ・ディレクターも審査員に招聘。審査員長を務めたセドリック・シャルビ(Cedric Charbit)=バレンシアガ社長兼最高経営責任者(CEO)はその理由について「審査員はさまざまな分野から構成されており、今日のクリエイティビティーを多面的に表す面々だ。これからを担う才能の発掘に、大きく役立つ」と明かしている。

 米「WWD」は、審査を終えたLISAに独占インタビューし、「ANDAM賞」の審査員を引き受けた理由や評価基準、パリとファッションへの情熱などについて聞いた。

WWD:「ANDAM賞」の審査員になることを同意したのはなぜ?

LISA:まず、今年の「ANDAM賞」に参加することができてとてもうれしく、光栄に思います。審査員の招待が届いたときはすごく驚きました。私はファッションの世界に入ったばかりだったので、最初は自分にとってかなり勇気のいるチャレンジになると思いました。でも同時に、エキサイティングな経験ができそうですし、この機会にたくさんのことが学べると思いオファーを受けました。

WWD:ファイナリストを決めるのは難しかった?候補者たちと彼らのビジョンのどこが一番の決め手となった?

LISA:本当に難しくて、選ぶのに何時間もかかりました!ポートフォリオを見るだけでは決断できなくて、最終的にアーティスト全員のSNSを見て決めました。アーティストそれぞれの作品のスタイルと特徴が全く違ったので、それぞれのブランドの特徴や世界観を理解することができました。自分の視野が広がる体験だったと思います。

WWD:評価は服とデザインによるものか、それとも価格やストーリー性を重視したか?

LISA:まず全体像をつかんで、それからデザインを細かく見ました。審査員一人一人にそれぞれの評価基準があったのだろうと思います。私はシンガー、そしてエンターテイナーとしての視点から評価しました。私はカジュアルな場では楽に着ることができて、さらにステージのパフォーマンスに適した服が大好きです。なのでステージにすぐ立てるような、自分のニーズを満たしてくれるブランドを選びました。

WWD:ポップカルチャーにおいて、若手ファッションデザイナーの役割は何だと思う?

LISA:ファッションとカルチャーは時間とともに常に変化しています。若手デザイナーの役割は、その世代のファッションとカルチャーをたくさん経験して理解し、今の時代に融合させることだと思います。今の時代はすでに有名で才能あるデザイナーがたくさんいますが、将来のファッション業界を担う若いデザイナーを評価し、サポートすべきだと思います。

WWD:LISAさんにとって、パリでの一番思い出深い出来事とその理由を教えて。

LISA:アイ・ラブ・パリ!初めて訪れたときからパリに心奪われました。そして訪れるたびにもっと好きになっています。「セリーヌ」のイベントでパリに来た時、ワークショップを訪れて職人の仕事ぶりを見る機会に恵まれました。細かくデリケートなタッチで職人が刺しゅうするのを見ました。それに、幸いなことにエディ(・スリマン、Hedi Slimane)と一緒に写真を撮ることができました。とても有意義な時間でした。

WWD:ファッションセンスは以前からあったもの?それとも時間をかけて学んだもの?

LISA:子どものころから服を着て遊ぶのが大好きでした。2019年にパリ・ファッション・ウイークに参加したことでファッションに対する興味が大きくなったと思います。ファッションはとても魅力的で楽しいものです。

WWD:BLACKPINKのスタイルを言葉で表現すると?そしてそのスタイルにどう対応している?

LISA:BLACKPINKのスタイルは私のスタイルとすごく似ています。というより、私そのものです。だから「BLACKPINKらしく見せるにはどうしたらいい?」と思ったり心配したりしたことは一度もありません。私たちBLACKPINKはスタイリストととても仲が良くて、コンセプトとスタイルについてたくさん話します。いろんなスタイルを試して何が私たちに合うのか、多くのアイデアを共有しているんです。

WWD:ファッションにおいて好きな時代、デザイナー、ブランド、スタイルアイコン、映画、写真は?その理由も教えて。

LISA:映画「ミッドナイト・イン・パリ(Midnight in Paris)」で主役が訪れる時代のファッションが大好きです。インターネットでビンテージのアクセサリーと服をよく探しています。

WWD:「セリーヌ」のような世界的ブランドとの関係やスタイリストとの仕事を通じて学んだことは?

LISA:私は歴史のあるグローバルブランドを尊敬しています。何よりも、エディが「セリーヌ」を受け継いで、大胆な変化をもたらしたことに一番感銘を受けました。「セリーヌ」のスタイルを若返らせ、新鮮かつファッション初心者でも挑戦しやすくメゾンをアップデートしたと思います。

WWD:普段の生活とパフォーマンスするときの服はどう違う?

LISA:普段は着やすい服と靴を着ていて、靴は大体テニスシューズを選びます。ステージでは曲と合った服が好きです。特に派手で大胆な服が好き。

WWD:スニーカーやバッグ、ファッションで何か集めているものはある?

LISA:限定品か、レアアイテムです。

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歌手からフェムテック起業家に 信近エリが開発した吸水ショーツ&吸水ブラの「リネ」

 シンガーソングライターとして活動してきた信近エリがフェムテックブランド「リネ(RINE)」を立ち上げた。新たな生理用品として注目されるナプキンやタンポンなしで着用可能な吸水ショーツに加え、授乳期の女性が母乳パッドを使用せずに着用できる吸水ブラレット(ノンワイヤーのブラジャー)を開発。着心地にこだわっているほか、環境に配慮した素材使い、ビジュアルは“シェアしたくなる“イメージを追求している。歌手として活動する傍ら、飲食店のマーケティングを経験するなど、異色バックグラウンドを持つ信近に、ブランドを始めたきっかけや、商品作りや資金調達での道のりを尋ねた。

WWDJAPAN(以下、WWD):これまでどのような活動をしてきたのか?

信近エリ・ネイト代表取締役(以下、信近):19歳でソニーミュージックからデビューし、エイベックスなどにレーベルは変わりながらも、シンガーソングライターとして活動を続けてきました。2017年にはスイーツ店の企画から携わり、SNSを活用したマーケティングや海外へのフランチャイズ展開も担当し、ビジネス目線のクリエイティブに興味を持ちました。

WWD:フェムテックとの出合いは?

信近:生理日が管理できるアプリの「ルナルナ」などを使ってきいましたが、“フェムテック“として意識して触れたのは吸水ショーツが最初でした。1年半前に存在を知り、オンラインで購入。最初はナプキンを付けなくていいことだけでとても快適で満足していたのですが、多くのブランドを試す中でもっと「普段の日と変わらないはき心地の吸水ショーツがあったらいいな」と思うようになりました。

試作品は46型!
はき心地や品質を“変態的に追求”

WWD:商品作りのこだわりは?

信近:これまで試してきた吸水ショーツは、はき心地や品質に改善の余地があると思うことがあり、これは“誰かが変態的に追求する必要がある“と約1年前に自分で作ってみることを決めました。はき心地の面では、ショーツのそけい部は圧迫してむくみ、赤みや黒ずみが気になるところなので、デリケートな部分を避けながら、お腹が冷えないような深めのカッティングをミリ単位で調整しています。また給水量の高さも「リネ」の強みです。本当は3月末に商品をリリースしたかったのですが、その直前で優秀な吸水素材が発表されて、そちらを採用するために発売を2カ月延期して6月になりました。そのおかげで、フルタイプは約110mLの経血を受け止めることができます。試作品は計46型も作っていて、妥協せず、満足いくショーツができました。さらに下着が上下でチグハグしないよう、吸水機能のないブラレットも一緒に提案しています。

WWD:授乳期の乳漏れに対応するブラレットも開発している。きっかけは?

信近:吸水量を上げるために、さまざまなナプキンを購入して構造を調べていました。そのリサーチ時に母乳パッドの存在を知り、使用する友人に話を聞くと、ズレたり、ムレたりと使い心地の悪さを感じでいること分かったんです。ネットで検索してみても吸水ブラジャーは出てこず、ニッチだけれど、必要としている人がいるのであれば作りたいと思いました。授乳中の友人ベースに試着してもらい、頂いた意見をもとに改善しています。出産祝いとなると、赤ちゃんに向けた商品が多いので、このブラレットを新しい出産祝いとしても広げていけたらと思っています。8月に発売予定です。

WWD:環境に配慮した素材も採用している。

信近:まずはオーガニックコットンを考えましたが、通気性、速乾吸収、機能性を考えると難しい素材。リサーチしていると、機能性にも環境面も優れたテンセルに出合いました。テンセルは木材を原料とし、吸水速乾性、抗菌防臭機能、伸縮性にも優れているといい、生分解性で土に還る素材です。ただテンセルではなく、防水素材は化学繊維を使用していて、細かいことを考えれば完全にサステナブルではありません。しかし、生理ナプキンの使用量を減らすことはできると思います。私たちは吸水ショーツを普及するべきだと考えました。

“吸水ショーツといえば”という
ブランドに成長させたい

WWD:ブランド名の由来は?

信近:生まれ変わりを意味する輪廻(りんね)からとっていますが、海外だと発音が難しいので“リネ“にしました。

WWD:5000万円の資金調達を行ったが、意識したことは?

信近:工場が決まり、ある程度商品を制作できる目処がついてから事業計画を作ってピッチに進みました。投資家には男性の方が多いので、生理やナプキンの説明から徹底して資料に織り込みました。

WWD:フェムテック市場の成長をどう見ている?

信近:認知度の高まりを感じていますが、実際に使用している人はそう多くない。吸水ショーツは「漏れそう」「洗うのがめんどくさそう」と踏み出せない人もいる。一つの選択肢として、もっと女性にとって身近なものになるように、使い方を発信していくことが必要だと思います。

WWD:「リネ」の今後の目標や計画は?

信近:“吸水ショーツといえば”というようなブランドに成長させていきたい。一緒に面白いお取り組みができたら、ポップアップやコラボレーションも考えたいですし、卸ももしご縁があれば検討したいです。また起業を経験し、いつか女性のビジネスコミュニティを作りたいと思うようになりました。資金がないからと、やりたいことを諦めてしまうのはもったいない。世の中のニーズに合わせて、事業計画を立てて協力を得られれば新しいビジネスを立ち上げることができるはず。一生懸命なだけじゃダメで、数字と成功できるイメージをきちんと提示することも大事。もっと多くの方にビジネスを身近に考えて欲しいですね。

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TSI傘下「ラリン」の社長交代 水野尚紀経営企画部ディレクターが昇格

 イスラエル発の自然派コスメブランド「ラリン(LALINE)」を展開するTSIホールディングス傘下のラリン ジャパンは、7月1日付けで水野尚紀経営企画部ディレクターが社長に就任したと発表した。山本直樹前社長は、ラリン ジャパンを含むライフスタイル系事業会社3社を統括するTSIホールディングス第5事業部長に就任した。

 水野新社長は2002年に上智大学を卒業後、ラルフローレン、ロクシタンジャポンを経て、17年にラリン ジャパンに入社。経営企画部ディレクターを務め、社長に昇格した。
 
 「ラリン」は1999年に死海のミネラルで有名なイスラエルで、手作りのハンドソープやアロマオイル、ルームフレグランスを扱うショップとして誕生。ヨーロッパやアメリカをはじめ、世界に約200店舗以上を展開する。ラリン ジャパンは2011年2月、アジア第1号店を表参道にオープン。16年5月に、TSIホールディングス傘下となった。現在、全国に約30店舗、ハワイに2店舗を展開する。

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京都が眼鏡で激アツ!?  「G.B.ガファス」はローカルとしてローカル向けに商売

 京都が眼鏡で一躍、活性化していることは前回伝えた通りだ。第2弾は京都で27年、眼鏡ビジネスを続け、京都・東京・大阪・神戸で「G.B.ガファス」や「デコラ」を6店舗運営するグラッシーズの竹中太一社長に話を聞く。

WWD:2020年6月に、東京・渋谷と代官山に店舗を構えるグローブスペックス(東京、岡田哲哉社長)がエースホテルの上陸で話題となった商業施設、新風館にオープンし、21年5月には全国に28店舗を運営するアイヴァン(東京、山本典之社長)が新業態の「ジ・アイヴァン」を祇園に出店した。受け止めについて聞きたい。

竹中太一グラッシーズ社長(以下、竹中):京都はコロナ前、世界中のツーリストの行きたい都市であり、大きくクローズアップされた。実際、外国人旅行者も多かった。それゆえ、そこにビジネスチャンスを感じ、出店する流れは分かる。一方でわれわれのように、ローカルがローカル向けに行う眼鏡ビジネスもある。現在、G.B.ガファス京都のある中京区は僕の出生地であり、河原町や三条に比べたら人出は少ないが、そこには僕なりの物語がある。京都の人は豆腐ならあそこ、草履ならあそこ、とどこで何を買うかを代々受け継いでいる。この街では「100年くらいは老舗じゃない」がリアルで、当社も27年かけてようやく認知されてきた。「京都人は裏表がある」とも言われるが、隣同士が数百年単位で暮らしているからいさかいを起こしたくない。だから本音を押し殺す。それが指摘の理由だろう。人の出入りが激しい東京や大阪と違い、“変えるをしない”が信条になっている。コミュニティーの歴史が古く、ある意味で完結しているから、外から入ってきたものに厳しい一面もある。「京都(と名古屋)で商売が成功したら、どこでも成功する」なんて言葉もあるくらいだ。

WWD:コロナショックによるインバウンド消滅の影響は?

竹中:大阪の2店舗にはコロナ前、訪日外国人客の姿も見られたが、京都店の売り上げにおけるインバウンド比率は多かった時でも3%ほどで、影響はほぼない。

WWD:とはいえ、未曽有の状況下で何か対策は?

竹中:ここでも、慌てて“変えるをしない”だ。イタリア・ミラノで開催される世界最大の国際眼鏡展「ミド(MIDO)」や、フランス・パリの国際眼鏡展「シルモ(SILMO)」で、実際に新作を見て買い付けることはできなくなったが、定番アイテムを仕入れ・販売している。

WWD:“京都”というキーワードは、眼鏡ビジネスにおいてアドバンテージとなっている?京都と眼鏡の親和性について聞きたい。

竹中:商売を始めた27年前、当社は半分ほどをオリジナルアイテムで構成していた(現在は2割ほど)。そのため、足しげく眼鏡作りの本場でもある鯖江(福井県)に通った。京都-鯖江間は車で2時間半ほど、かつては“鯖街道”と呼ばれ、日本海で採れた鯖など海の幸を都に届けるルートだった。鯖江に出入りする中で、「イエローズプラス(YELLOWS PLUS)」の山岸稔明君や「エイチフュージョン(H-FUSION)」の山岸誉君、「ステディ(STEADY)の金子昌嗣君など、鯖江出身の若手デザイナーを発掘・応援することもできた。

WWD:東京・大阪・神戸にも出店するが、京都の間で品ぞろえや戦略に違いはある?

竹中:当社には「デコラ」という別業態があり、2業態間でカラーの違いを出している。G.B.ガファスは“トレンド”重視型で中心価格帯は4万~5万円、客層は30~40代。一方、デコラのキーワードは“ラグジュアリー”で中心価格帯7万~8万円、客層は50~60代だ。

WWD:G.B.ガファスの売れ筋アイテムを教えてほしい。

竹中:アセテートタイプならウエリントン、メタルタイプならラウンドの細型が人気だ。そこに旬のブランドや、アセテートをセルロイドに替えるなどの素材提案でG.B.ガファスらしさを出している。また、別注色も強化しており人気だ。

WWD:20年3月にはECをスタートした。

竹中:おかげさまで手応えを感じている。リモート販売の場合、「受け取り後は必ず近くの眼鏡店へ」と伝えている。全国津々浦々、どこの眼鏡店でも調整はほぼ無料なので。

WWD:眼鏡ビジネスにおいて最も大事なことは?

竹中:ぶれないこと。ここでも“変えるをしない”だ。京都で長く商売を続ける店にはそれぞれのスタイルがあり、他店をまねる必要がない。 

WWD:次の27年をどう迎える?

竹中:現スタッフの中から後継者が出て、ビジネスを承継してくれたらと思う。そして、27年後も店を続けていてほしい。そのためには、ゆるやかながらも確実な成長が必要だ。

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ママになった人気モデルわたなべ麻衣 “赤ちゃんや猫にも優しい”オーガニックホームケアブランドをディレクション

 システム提供やD2C支援事業を行うスーパースタジオは、人気モデルのわたなべ麻衣がブランドディレクターを務めるD2Cブランド「グルーミン(GROOMIN)」を立ち上げた。

 同ブランドは、2020年10月に第一子を出産し、それまでのライフスタイルが一変したわたなべ麻衣の「ともに生活する赤ちゃんや猫にとってより安心で豊かな暮らしを送りたい」という気持ちからスタートした。自宅での暮らしを優しくサポートする、サステナブルなオーガニックホームケアブランドで、「ママたちの苦労や不安な気持ちに寄り添い、少しでも自宅で安心できる環境を提供したい」という彼女の思いを形にした製品をそろえる。

 ラインアップは3アイテム。天然由来の洗浄成分をベースに、オーガニック認証除菌成分などを配合した、フローリングや壁、家具など多用途に安心して使用できる“マルチクリーナー”。植物由来の石けん成分と大豆由来の洗浄成分を採用し、シンクやコンロ周り、調理家電外側などの幅広い用途に使える“キッチンクリーナー”。洗うたびに手肌が潤う、オイルクレンジング発想の“ハンドウォッシュ”。以上の3点セットで税込9680円で販売する。

 地球環境への影響も配慮し、ボトルや詰め替え用フィルムなど全てにサステナブル性を持たせた。赤ちゃんや猫が気にしがちな“匂い”についても、わたなべ氏自身が試作段階で実際に商品を使用したり、専門機関との協議を重ねたりして、負担のかからない匂いを検証するなど、“0歳児のママ”だからこその等身大の体験を生かした商品の開発にこだわった。

 わたなべ氏はインスタグラムフォロワー数57万人超で、同世代の女性を中心に人気を集めるモデル兼タレント。美容誌やファッション誌のほか、情報番組「ZIP!」(日本テレビ)でリポーターを務めるなど、テレビや広告などでも幅広く活躍。19年6月、タレントのJOYと結婚、翌年10月に第一子を出産した。

 「グルーミン」について、わたなべ氏は「以前は日用品などの買い物は“コスパ重視”だったが、出産してからは家族の安心で豊かな暮らしに結び付くようなものを選びたい気持ちが芽生えた。初めての子育てや猫との共同生活をするうえで分からないことや、不安なことなどたくさん感じている中で、私自身が自宅にあったらいいなと思えるオーガニックホームケアブランドをディレクションさせてもらった。少しでも掃除を楽しくできるように、おしゃれでかわいいデザインにもチャレンジしてみたので、夫婦仲の良さにもつながってくれればうれしい」と話す。

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TSI営業利益22億円に回復 3〜5月期、「パーリーゲイツ」がけん引

 TSIホールディングスの2021年3〜5月期業績は、営業利益が22億円だった。前年同期の64億円の赤字から黒字転換した。4月25日に発令された緊急事態宣言で店舗営業が制約されたが、前期に実施した事業撤退や人員削減といった構造改革、仕入れの抑制や販管費の削減などが成果を上げた。3〜5月期の営業利益としては直近5年で最高益となる。

 売上高は同57.8%増の342億円だった。昨年春の緊急事態宣言に比べて営業する店舗が多かった反動で跳ね上がった。前々年同期比では20.2%の減収になる。都心立地で通勤着に対応してきた「ナノ・ユニバース(NANO UNIVERSE)」「ナチュラルビューティベーシック(NATURAL BEAUTY BASIC)」などの回復が遅いのに対し、ゴルフウエアやストリートブランドの好調ぶりが目立つ。ゴルフの「パーリーゲイツ(PEARLY GATES)」は39億円(19年3〜5月期は32億円)、ストリートの「ハフ(HUF)」は15億円(同11億円)に成長した。

 EC(ネット通販)も引き続き伸びている。EC売上高は前年同期比10.4%増、前々年同期比28.4%増の103億円、EC化率は35.3%になった。販売員のスナップを目玉コンテンツにした国内自社ECの売上高は、前年同期比14.3%増の44億円になった。

 消費回復が鈍い中、仕入れ額を前年同期に比べて8掛けに抑えた。また前年同期に休業で販売機会を失った商品のプロパー(正価)による消化も促進した。一連の構造改革や固定費の削減によって、販管費率は前々年同期に比べて3.6ポイント低下し、利益を底上げした。有価証券売却益などの特別利益の計上したため、純損益は24億円の黒字(前年同期は104億円の赤字)に転換した。

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雑誌「グリッター」が復刊 錦戸亮、渡辺直美のW表紙

 2004年に創刊し、20年2月号をもって休刊していた女性誌「グリッター(GLITTER)」が、7月5日にライフスタイル誌として復刊する。編集長は、コンデナスト・ジャパン(CONDE NAST JAPAN)の「ヴォーグ ガール(VOGUE GIRL)」編集部出身の長谷川ナオが務める。発行元は、テレビ東京出身の塩原幸雄が代表を務めるG-ビジョン パートナーズ(G-Vision Partners)。税込780円。

 新生「グリッター」では、「グリッターな人生を!」をコンセプトに、毎号テーマを掲げていく。復刊号は、「エイジレス」と「人生は“自分でデザイン”!」の2大特集。創刊時からのテーマでもある“インターナショナルなエッセンス”は継続しつつ、“エイジレス”な美しさを取り上げるとともに、コロナ禍を機に大きく変わった価値観とライフスタイルに注目し、“自身の生き方をどうデザインしていくか”を掘り下げる。表紙には、復刊号のテーマである“生き方を自分でデザイン”しながら活動している錦戸亮と渡辺直美がW表紙で登場している。

 今後は、雑誌を“創造できる、繋がる場所”の起点にしながら、新たな時代のコミュニティーメディアとしてさまざまな取り組みに挑戦していくという。

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「自己主張しないのがいいのかも」シニア層を攻略している『とんでん』が凄い

 和食レストランチェーンで比較的地味な存在であるが、シニア層から絶大なる支持を得ているのが、和食レストラン とんでん(本社:北海道恵庭市、代表取締役社長:長尾治人)である。北海道と1都4県で96店舗、売上高は176億円(2020年3月期)であり、売上規模は焼肉チェーンの安楽亭を上回っている。
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「クラランス」4〜6月の商況 刷新した主力製品や限定品がヒット

 「クラランス(CLARINS)」は、どのカテゴリーもまんべんなく売り上げを伸ばし、4~6月の商況は前年同期比28%増と好調に推移した。3度目の緊急事態宣言下であったが、一部百貨店の化粧品売り場の営業継続や外出自粛ムードの緩和に伴い、客足も徐々に戻りつつあるという。

 マスク着用による肌荒れなどからスキンケアへの興味関心が高まる中、季節特有のニーズや悩みに配慮した製品を投入し、新客の獲得と各カテゴリーのさらなる底上げに成功した。肌の露出が増え始めた4月は、2017年の発売以降スリミングパワーに注目が集る“ボディ フィット”の通常サイズ(200g)の2倍もの容量のスペシャルサイズ(400g、税込1万3200円)を限定で発売したところ顧客からも好評で、単月の売り上げに大きく寄与した。また、紫外線が一気に強くなり始めたタイミングに合わせ、前月にリニューアル発売した日焼け止め“UVプラス 5P モイスチャライジング マルチ デイスクリーン”に美白ケア製品をセットした限定キットやスターターキットを用意したことも奏功した。

 5月に発売したサマーメイクアップコレクションは、マスク着用時にも活躍する仕上げ用ミスト“フィックス メイクアップ”が限定の香りとキャッチーなパッケージで登場し、インフルエンサーによるSNS投稿が話題を集めた。また、アイシャドウパレット“オンブル4”の限定色は「リップカテゴリーが苦戦している中、アイメイクに注目が集まっており、同製品はECで即日完売した」(ユン・ジヒョン/クラランスマーケティングディレクター)と、盛り上がりを見せた。

 さらに6月は、売れ筋の目元美容液をリニューアルした“グラン アイ セラム V”を発売。まぶたが重くなりやすいアジア人女性に向けて研究開発を行った同製品は、「マスクの着用で目元がクローズアップされ、目元のむくみが気になっている」新客やリピーターの取り込みに成功し、初速は好調だ。

 現在、店頭の売り上げは全体の7割を占めており、「化粧品は手に取って質感を試したいという声が多く、客足が戻ってきている」。一方でECは、今年は店頭の営業再開などでやや落ち着きつつあるが、19年の同期間と比較すると約80%増と成長した。「コロナ禍で消費者の生活行動は大きく変わったが、化粧品の買い方も変化している。化粧品を無駄にしたくないという声が多く、いまはSNSの口コミやユーチューバーなど、自身が信頼している人の意見を参考に、“自分ごと化”してから購入するお客さまが増えている」と分析する。

 秋商戦では、ブランドの顔ともいえる美容液“ダブル セーラム EX”の打ち出しを強化する。「肌に付けた瞬間の浸透力をアピール」できるようにリアルに体験できる場や百貨店でのプロモーションを検討し、知名度の向上を狙う。さらに、7月には人気リップオイルの“コンフォート リップオイル シマー”から限定3色を発売。9月には、スキンケアの大型新製品を控えており、ヒットへの期待を寄せる。

人気美容師2人のサステナビリティの捉え方とは【今週のビューティ展望】

 ビューティ・インサイトは、「WWDJAPAN」のニュースを起点に識者が業界の展望を語る。今週は、人気美容師2人が注目するニュースをピックアップ。


ビューティ業界が一つの価値観を発信

■賢者が選んだ注目ニュース
ごみ・廃棄問題に対し13の化粧品会社が目標に掲げること
「スナイデル ビューティ」から初のアイブロウアイテム登場

 13の化粧品会社の取り組みに関する記事では、原料やパッケージなど取り組みはさまざまだが、競合各社がSDGsの達成という共通の目標に向かっていることに注目した。業界全体が新型コロナウイルスという大打撃を受ける中で、戦うのではなく同じベクトルに業界を向けるという意味で良い流れだと感じた。お客さまに向けてもビューティ業界として一つの価値観を発信できる良い機会なのではないだろうか。

 ヘア業界でもカラー剤やシャンプーについて考えることが増えた。僕自身、最近原料の調達やパッケージにおいて環境負荷が少ないb-exの「クレイエステ」を試した。特に日本では毎日シャンプーをする文化だからこそ、ブランドの理念に共感しやすかった。衣食住とは違うけれども、ビューティは生活とは切り離せないもので、SDGsの取り組みとして原料や容器で表現されることはますますキャッチーになっていくだろう。

 次に「スナイデル ビューティ」の広告ビジュアルに注目した。メンズビューティ、さらにはジェンダーレスを語るブランドは増えているが、広告ビジュアルに自然と男性が登場するのはビューティの発信における革命であり、価値観の変化を感じた。特に日本では男性・女性という性別への意識が強いと思うが、サロンワーク中に男性からアイブロウや脱毛について聞かれることも増えた。美容室がもはや髪を切るだけの場所ではなくなってきている一方で、メイクは本来とても入りやすいカテゴリーだが、サロンで展開するコスメブランドは少ない。また男性美容師の多くが撮影などでメイクをしないことも多い。美容師がハブとなってサロンが発信できる情報や価値観は流行りのヘアデザインだけではなく、もっとパーソナルな部分にもなるべきだろう。


“攻めた”香りとパッケージデザインに注目

■賢者が選んだ注目ニュース
【海外ビューティ通信】韓国で注目の新フレグランス
マリエが本音で語る連載。なぜオーガニックコットンを選ぶ?

韓国コスメは効能やパッケージデザイン的に“攻めた”ブランドが多いので、“韓国で注目の新フレグランス”のニュースが気になった。

 私が自分で使うコスメを選ぶ際、一番の判断基準は“効果効能”。しかしフレグランスやハンドクリームなど、香りがキーとなるアイテムを選ぶときは、パッケージデザインの優先度を高くして探している。“攻めた香りとデザイン”が両立しているブランドはあまりなく、海外製品も含めて常にアンテナを張っているが、久々に“刺さった”のが記事内の「タンバリンズ」の新作。個性的な香りで以前から知っているブランドだが、新作はデザインもすてきで、使ってみたいと思っている。

 韓国はコスメショップの内装デザインもエッジィで、「シアン」をオープンする前に、内装デザインの参考にするため、韓国に行ってコスメやアパレルのショップを巡ったほど。今後も韓国コスメには、“効果”と“デザイン”の両面から注目していきたい。

 マリエさんの連載のオーガニックコットンの記事は、知らなかったことが載っていて勉強になった。オーガニックコットンに関しては、「ナチュラルで肌触りが良さそう」といった“買い手側”のメリットは認知していたが、選ぶことで水質汚染や児童労働問題の改善に貢献できることは知らなかった。

 サステナブルに関心はあるけれど、アクションを起こし、ライフスタイルを変えるまでには至らない、という人は多いはず。そういう人も、“行動を変えることで社会貢献につながる仕組み・裏側”が分かれば、意識が変わってくると思う。しかし今は、例えば“サステナ”で検索すると、あやしげなものも含めて有象無象の情報が出てくる。その意味で、こうした知名度と影響力がある人や媒体が、情報を発信していくことは大事だと感じた。

パリメンズ来場者をストリートフォトの先駆者が撮る 雨の街、美しい人々

 2022年春夏シーズンのパリ・メンズ・ファッション・ウイークが6月21〜27日に開催された。フランスは5月中旬からロックダウンの段階的な解除が始まり、パリメンズ開催直前に全ての飲食店と商店の営業再開と夜間外出禁止の解除に加え、屋外でのマスク着用義務が緩和された。状況は改善に向かっているとはいえ、今シーズンはリアルなショーやイベントの開催には慎重な姿勢を示すブランドが多く、参加72ブランドのうちリアルなショーかイベントを行ったのは7ブランドのみだった。各会場には、フランス以外に、イタリアやドイツ、イギリス、アメリカから訪れたファッション関係者の姿があった。

 ストリートフォトの先駆者であるアダム・カッツ・シンディング(Adam Katz Sinding)は、今季もパリメンズに参加した。「ミラノ行きは直前にキャンセルしたが、パリは想像以上に活気が戻っていた」とアダム。ショー会場の様子については「来場者はいつもより格段に少なく、被写体も少なかった。『ディオール(DIOR)』の会場が一番人が多くにぎやかで、ストリートフォトグラファーたちは暗黙のルールでみんなマスクを着用していたよ」と振り返る。しかし、このまま元通りになるとは考えておらず、「ポジティブな方向に向かってはいるが、まだまだ現実的に考えるべき部分もある」と慎重だ。「9月のウィメンズではさらに多くのブランドがリアルのショーを再開し、来場者も増えるだろう。しかし、秋以降は再び感染拡大を懸念する声が多い。解放的な気分に浮かれることなく、自分や他人を守る衛生対策は入念に行わなければならない」。

ELIE INOUE:パリ在住ジャーナリスト。大学卒業後、ニューヨークに渡りファッションジャーナリスト、コーディネーターとして経験を積む。2016年からパリに拠点を移し、各都市のコレクション取材やデザイナーのインタビュー、ファッションやライフスタイルの取材、執筆を手掛ける

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パリメンズ来場者をストリートフォトの先駆者が撮る 雨の街、美しい人々

 2022年春夏シーズンのパリ・メンズ・ファッション・ウイークが6月21〜27日に開催された。フランスは5月中旬からロックダウンの段階的な解除が始まり、パリメンズ開催直前に全ての飲食店と商店の営業再開と夜間外出禁止の解除に加え、屋外でのマスク着用義務が緩和された。状況は改善に向かっているとはいえ、今シーズンはリアルなショーやイベントの開催には慎重な姿勢を示すブランドが多く、参加72ブランドのうちリアルなショーかイベントを行ったのは7ブランドのみだった。各会場には、フランス以外に、イタリアやドイツ、イギリス、アメリカから訪れたファッション関係者の姿があった。

 ストリートフォトの先駆者であるアダム・カッツ・シンディング(Adam Katz Sinding)は、今季もパリメンズに参加した。「ミラノ行きは直前にキャンセルしたが、パリは想像以上に活気が戻っていた」とアダム。ショー会場の様子については「来場者はいつもより格段に少なく、被写体も少なかった。『ディオール(DIOR)』の会場が一番人が多くにぎやかで、ストリートフォトグラファーたちは暗黙のルールでみんなマスクを着用していたよ」と振り返る。しかし、このまま元通りになるとは考えておらず、「ポジティブな方向に向かってはいるが、まだまだ現実的に考えるべき部分もある」と慎重だ。「9月のウィメンズではさらに多くのブランドがリアルのショーを再開し、来場者も増えるだろう。しかし、秋以降は再び感染拡大を懸念する声が多い。解放的な気分に浮かれることなく、自分や他人を守る衛生対策は入念に行わなければならない」。

ELIE INOUE:パリ在住ジャーナリスト。大学卒業後、ニューヨークに渡りファッションジャーナリスト、コーディネーターとして経験を積む。2016年からパリに拠点を移し、各都市のコレクション取材やデザイナーのインタビュー、ファッションやライフスタイルの取材、執筆を手掛ける

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「ナイキ」がレブロン・ジェームズ主演映画「スペース・プレイヤーズ」とコラボ

 「ナイキ(NIKE)」は、映画「スペース・プレイヤーズ」の公開を記念したコラボレーションコレクションを7月16日から公式アプリやオンラインストア、一部店舗で順次発売する。

 バスケットボール選手のレブロン・ジェームズ(LeBron James)が主演する「スペース・プレイヤーズ」は、eスポーツバトルを描いた映画で、日本では8月27日に公開する。バーチャル・ワールドではぐれてしまった息子を取り戻すため、バックス・バニー率いる「ルーニー・テューンズ」のキャラクターたちとともに、謎の男と対峙する物語だ。

 コレクションでは、近未来的な映画の世界観をデザインに取り入れたシューズとウエアをラインアップする。シューズは、レブロン率いるチーム「テューン・スクワッド」のチームカラーから着想を得た“レブロン 19(Lebron 19)”をはじめ、大人用からキッズサイズを用意した“レブロン 18 ロー(Lebron 18 LOW)”や、ベビーサイズもある“エア フォース 1(AIR FORCE 1)”、“バッグス・レブロン 18(Bugs Lebron 18)”などをそろえる。ウエアは「テューン・スクワッド」と敵対する「ゴーン・スクワッド」のユニフォームおとびショーツ、「テューン・スクワッド」のロゴを配したジャケットを販売する。

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「UT」がカウズと再タッグ 国内初の大型展覧会で先行発売

 ユニクロ(UNIQLO)のグラフィックTシャツブランド「UT」は、アーティストのカウズ(KAWS)による国内初の大型展覧会カウズ トウキョウ ファースト(KAWS TOKYO FIRST)の開催を記念したコレクション「KAWS UT」を7月16日から同展覧会で先行発売する。全国のユニクロ店舗とオンラインストアでは7月30日に発売する。両者の協業は2019年以来となる。

 コレクションは、“XX”の目が特徴的なカウズのキャラクター“コンパニオン(COMPANION)”や展覧会ロゴのプリント、大人とデザインがリンクするキッズTシャツなどで、Tシャツ3柄4色(税込各1500円)、キッズTシャツ2柄(同各990円)、トートバッグ1柄(同税込1990円)をそろえる。

 東京・六本木の森アーツセンターギャラリーで開催するカウズ トウキョウ ファーストは、絵画や彫刻の初期作品から最新作まで150点を超える作品を展示する。過去に開催された日本初個展と同じ展示会名で、“原点回帰”の思いを込めた。展覧会のサポーターとして、俳優の新田真剣佑を起用した。

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「アディダス」がピクサーとコラボ 「トイ・ストーリー」や「モンスターズ・インク」の人気キャラをコミックタッチに

 「アディダス オリジナルス(ADIDAS ORIGINALS)」は、ピクサー・アニメーション・スタジオの人気キャラクターとコラボした“アディダス オリジナルス ピクサー”コレクションを、アディダス アプリ、公式ECサイト、直営店で発売した。

 「トイ・ストーリー」「モンスターズ・インク」「Mr. インクレディブル」のキャラクターが、野球や空手、温泉などの日本文化を楽しむ様子をコミックタッチで描いたデザインが特徴。スニーカーとアパレル、アクセサリーの全35アイテムで構成し、うち5アイテムをABCマート限定で販売する。限定アイテムでは、“スーパースター(SUPERSTAR)”や“スタンスミス(STAN SMITH)”なども登場した。

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ヨウジが新ジュエリーライン「ヨウジヤマモト バイ リーフェ」立ち上げ

 ヨウジヤマモトは、新ジュエリーライン「ヨウジヤマモト バイ リーフェ(YOHJI YAMAMOTO BY RIEFE)」を7月14日に発売する。店頭での販売に先駆け、公式オンラインストア「ザ ショップ ヨウジヤマモト(THE SHOP YOHJI YAMAMOTO)」で先行予約を開始した。

 同ラインを手掛けるのは、春井理絵「リーフェ ジュエリー(RIEFE JEWELLERY)」クリエイティブ・ディレクター。これまでドイツ本国のアディダス社と契約し、「Y-3」のアクセサリー類の制作に携わってきたほか、「ヨウジヤマモト」にもコレクション用のアクセサリーを提供するなど、ブランドとの関係を構築してきた。

 ファーストコレクションでは、映画「ベルリン・天使の詩」の主人公ダミエルの目に映る世界をインスピレーション源に、リングやブレスレット、ネックレス、イヤーカフなどをそろえた。ユニセックスで着用できるアイテムが多く、価格帯は2万円台〜24万円台。全てのアイテムをヨウジらしいブラックで統一し、強さとエレガンスさを兼ね備えたミニマルなジュエリーを目指した。

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「マックス マーラ」が創業70周年記念のTシャツコレクション 7人のアーティストが参加

 「マックス マーラ(MAX MARA)」は、創業70周年を記念したTシャツコレクション“7 for 70”(税込各4万2900円)を7月5日に発売する。7人のアーティストが手掛けた7型11色をそろえる。

 コレクションでは、ブランドを代表する“101801”キャメルコートを着用したワイマラナー犬の写真や、イラストレーターのフランソワ・ベルトゥ(Francois Berthoud)が手掛けたブロックプリント、2016年春夏ランウエイショーのノーティカル(航海)をテーマにしたグラフィック、ボリショイ・バレエ団のプリンシパルを撮影した写真、21-22年秋冬コレクションにも登場したエルベルト・カルボーニ(Erberto Carboni)の作品からインスパイアされたグラフィックなどをデザインに取り入れた。Tシャツはコットンジャージー素材で、デザイン部分のアップリケのパネルが特徴だ。

 「マックス マーラ」が“7 for 70”にTシャツを選んだのは、「着用する人のアイデンティティーを表現してくれる“ステートメントアイテム”であることから」だという。

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“1日南貴之”になって知る、らしさの秘密 売れっ子クリエイティブディレクターに密着

 南貴之を形容する言葉を見つけるのは、なかなか難しい。「職業は?」と問うと、本人も答えに窮するほどだ。ブランドのディレクションやPRを主たるビジネスとするアルファの社長であるが、公式ホームページにはほかに“クリエイティブディレクター”“ブランディングデザイナー”“バイヤー”とある。

 セレクトショップ、カンナビスのバイヤーや、同じくセレクトショップのワンエルディーケー(1LDK)のクリエイティブディレクター、米国のセレクトショップ、ニードサプライの日本におけるディレクターを経験し、現在はモバイル型(移動式)コンセプトストア、フレッシュサービス、ギャラリー機能を持つキュレーション型セレクトショップ、グラフペーパー、1909年創業の書店、有隣堂とパートナーシップを結び東京ミッドタウン日比谷の3階にオープンしたヒビヤ セントラル マーケットのクリエイティブディレクターや、京都のコーヒー専門店、小川珈琲の総合ブランディングディレクターなどを務める。直近では7月3日から「ニート(NEAT)」デザイナーでPR会社にしのや社長の⻄野⼤⼠と組んで、“タンスの肥やしを一軍に押し上げる”新ブランド「タップウォーター(TAP WATER)」を販売している。

 そんなジェネラリストの南社長とは、実は20年来の付き合いがある。しかし、時にひょうひょうと時に苛烈に多様な仕事をこなす彼の実像は捉えてられていなかったかもしれない。そこで“1日南貴之”になって、そのスゴさのわけに(少しだけ)迫ってみたいと思う。

らしさの秘密01 「グラフペーパー」編
時に100%を出し切り、時に影に徹する

 “1日南貴之”体験のはじまりは、グラフペーパー青山でのディスプレー指導だった。忙しく全国を飛び回る日々だが、「時間が許す限り店には顔を出したい」と南社長。多岐にわたるアルファの事業の中で、「グラフペーパー(GRAPHPAPER)」は売り上げシェア6割ほどを持つ基幹ビジネスだ。「特に、卸が好調」だという。客層は25~35歳がコアだが、20代から50〜60代と幅広く、男女比は8:2ほど。東京・青山以外に日比谷、またフランチャイズ契約で仙台と京都で店舗を運営する。

 「グラフペーパー」は当初、同店の販売員のユニフォームとして誕生した。セレクトしたアイテムを侵食しない「無味無臭なもの」を数型だけ作ったが、“南貴之的定番服”が次第にバイヤーの間で話題となり、その声に応える形で2017年に卸をスタート。「産地にこだわり、工場を回りまくって」具現化されたアイテムの人気は、ご承知の通りだ。

 今後の出店計画については、「人・物件、共に縁ありきだが、福岡などを考えている」と答えた。また8月末から9月上旬にかけて、青山店の3階にギャラリー「白紙(仮)」をオープン予定だという。

<“1日南貴之”体験後感>
 撮影のセッティングの合間に、直感的にディスプレーを変えたり、スタッフに指示を出したりする一方で、セール初日でたくさんの客が訪れるのを適宜誘導。“全体が見えているな”と感じた。ただし店舗ではあくまでバッカーとして存在し、接客は販売員に任せる。仙台店と京都店にもお邪魔したことがあるのだが、スタッフに聞くと「シンプルながら、こだわりを詰め込んだアイテムが『良質なものが好き』という地元っ子に受けている」とのことだった。和歌山の吊り編みTシャツや、画期的なワンサイズ提案のシェフパンツなどは南社長もふだんから着用しており、ここにも“自分が着て心地良いものしか売らない”信念が表れている。

らしさの秘密02 「喫茶 談話室」編
一見無駄と思えることにも妥協はしない

 “好きが高じて”の極みとも言えるのが、「喫茶 談話室」だ。現在35ブランドをPRするアルファのプレスルームの一角に、18年12月にオープンした。南社長は、「サンプルの貸し出しは梱包などに時間がかかることがあるので、その間に休憩してもらおうと作った」と話す。リースで訪れたスタイリストのほか、打ち合わせ時の編集者やクライアントにコーヒーなどを無料提供している。かつてはプリンアラモードやコーラフロート、クリームソーダがメニューに載ったこともある。

 内装にもこだわりは満載で、1980年代の日本製の照明や大理石の灰皿、レトロな食器、絵画は「骨董市などで、こつこつ買い集めたもの」。閉店した喫茶店から机やソファー、イスなども譲り受けた。かくして完成したのが、昭和レトロな空間だ。

 南社長は、「家で仕事をすることはなく、もっぱら喫茶店派。打ち合わせ相手も、無機質なオフィスなどよりはリラックスでき、クリエイティブな会話ができる気がする。僕はかなりのヘビースモーカーなのだが、昨今はたばこを吸える場所が激減……。それなら作ってしまえ!と。無駄なことにお金をかけることも時には大事」と笑う。

<“1日南貴之”体験後感>
 事前ミーティングや撮影時、南社長は「定位置」だというソファー席に腰を据えながら、たばこを吸いながらコーヒーを飲み、またたばこに火を付ける。その間も次々とスタッフに指示を与え、確認事項は徹底させる。瞬時に考え、瞬時にアクションする。「あくまで洒落」と謙遜するが、「喫茶 談話室」はアルファのクリエイティビティーを理解してもらうのに十分な装置であると思うし、談話室をハブとして“客”同士の新たな関係が生まれたこともあるという。用意されたコップをよりフォトジェニックなものに変えようとしたところ、「これにもこんなこだわりがある」と熱っぽく説明してくれた。「喫茶 談話室」の備品には代替可能なものはなく、全てに必然性がある。

らしさの秘密03 「小川珈琲」編
飲食にファッションのノウハウを

 アルファは18年から京都のコーヒー専門店、小川珈琲をプロデュースしている。ここでの南社長の肩書は、総合ブランディングディレクターだ。“コーヒーカルチャーを未来に届けるための新業態”と位置付ける「オガワコーヒー ラボラトリー」では、建築デザイナー、関祐介らのマッチングやスタッフのユニフォームを担当し、東京・桜新町の1号店を20年にオープン。7月30日には、小田急電鉄が下北沢に開業した商業施設リロード内に2号店を開店する。“1日南貴之”体験の締めくくりは、同店の施工現場の視察に同行した。

 下北沢店のコンセプトは“体験型ビーンズストア”で、「おいしいコーヒーを淹れるためのメソッドを学べる実験室のような場所」だという。例えば、バリスタが選んだ40種類の器具を自由に組み合わせ、客自身が焙煎や抽出に挑戦できる。コーヒー豆も買って帰るだけでなく、店でキープが可能。プロ推奨のベストな方法で保存でき、「自分で淹れてもいいし、バリスタにお願いしてもいい」。

 コーヒー好きを自認する南社長と小川珈琲の出合いは14年までさかのぼる。「フレッシュサービスのポップアップイベントでコーヒー豆を作りたいとなり依頼先を探していたところ、かつての部下から小川珈琲を紹介された。味も香りも強いのが特徴で、すぐにファンになった」。南社長がクリエイティブディレクターを務めるヒビヤ セントラル マーケットには定食屋兼居酒屋の「一角」などがあるが、純粋な飲食事業を扱うのは初。それについて聞くと、「本来、門外漢であるわれわれが依頼を受けた理由は明白。ファッションのノウハウを用いて、1+1を3以上にしたい」と答えた。

■オガワコーヒー ラボラトリー シモキタザワ
オープン日:7月30日
時間:8:00~20:00(L.O.19:30)
定休日:不定休
住所:東京都世田谷区北沢3-19-20 リロード1-1

<“1日南貴之”体験後感>
 実は、「喫茶 談話室」が提供するコーヒーにも小川珈琲の豆が使われている。さまざまな業務を同時進行し、ジャンルもファッションにとどまらないが、南社長には一気通貫したこだわりがある。施工中の作業員に気さくに声を掛け、労をねぎらう。愛おしそうに完成に近づく店舗を見つめるまなざしには、責任感と少年のようなキラキラが共存していた。

<全てを終えて>
 とにかく忙しい――南社長を1日体験させてもらった率直な感想だ。それでいてSNSなどを見ると、遊びも真剣。“よく働き、よく遊ぶ”を地で行く南社長。最後に休みはあるのか?と問うと「ない」と即答し、暫時あって「なんでもやる会社を作ってしまったから仕方ない(笑)」と続けた。その横顔は忙しさすら楽しんでいるように見えた。

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「アディダス」“爆速ランシュー”の第2世代 トレーニングからレースまで対応の5型

 「アディダス(ADIDAS)」は、“日本人を早くする”がコンセプトのランニングシューズ“アディゼロ”シリーズの最新コレクションを発売した。シーンごとに異なる機能性を追求した全5モデルをラインアップする。

 “アディゼロ アディオス プロ ツー(ADIZERO ADIOS PRO 2)”(税込2万6000円)は、昨年“爆速シューズ”として発売した“アディゼロ アディオス プロ”の第2世代。自然な重心移動と前方への推進力をもたらす5本指のカーボンバーはそのままに、シリーズ最軽量のリサイクルメッシュアッパーを採用(靴に搭載は使わないって言わなかったっけ)。低密度高反発のミッドソール“ライトストライク プロ“は2層構造に変更し、反発力を向上させた。つま先にラバーアウトソールを用いたことで、悪天候でもグリップ力を発揮する。

 新登場の“アディゼロ ボストン テン(ADIZERO BOSTON 10)”(同1万5400円)は日々のトレーニングを想定したモデル。5本指カーボンと軽量アッパーは同様だが、耐久性のあるミッドソール素材を加えている。そのほか、安定性と快適性を求めた“アディゼロ ジャパン シックス(ADIZERO JAPAN 6)”(同1万4300円)やトラック用スパイク“アディゼロ アヴァンチ トラック スパイク(ADIZERO AVANTI TRACK SPIKE)”(同1万9800円)、50ミリの超厚底が特徴のコンセプトモデル“アディゼロ プライム エックス(ADIZERO PRIME X)”(同3万6300円) をラインアップする。

 ニック・ロシェ(Nick Roche)アディダスランニング グローバルプロダクトマネージャーは、「“アディゼロ”シリーズでこれまでに成し遂げてきたことを振り返り、改善の余地があるか検証しながら今回のコレクションを制作した。トレーニングやレース当日など、さまざまな用途で使い分けることができる、トップアスリート向けのパフォーマンスフットウエアになった。今後も継続して開発を進め、アスリートの“より速く”をサポートしていく」と語った。

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「無印良品」9〜5月期、売上高、営業利益ともに過去最高

 「無印良品」を運営する良品計画の2020年9月〜21年5月期連結業績は、売上高に相当する営業収益が前年同期比14.6%増(決算期変更のため参考値。以下同様)の3450億円、営業利益が同173.2%増の351億円だった。第3四半期までの実績として、営業収益、営業利益ともに過去最高となった。

 コロナ禍が後押しする形で、同社の強みである“身の回り品”消費が国内を中心に好調で全体をけん引した。20年10月に衣料品の主力72品を値下げし、それ以降も生活雑貨、日用品などで値下げを実施。その分期間限定の値引きプロモーションを抑制したことが利益面に大きく貢献した。「16年以降、定期的に価格改定を進めてきた成果が出た。世の中の消費の傾向が“身の回り品”中心になっている。6月は前年のリベンジ消費の反動で国内売り上げもやや苦戦傾向にあるが、こうした流れは長くは続かないだろう」と、松崎暁社長。

 好調だった国内事業の営業収益は同20.7%増の2266億円、営業利益は同268.2%増の237億円。9カ月間の国内既存店売上高は同10.0%増で、中でも強化している食品カテゴリーは同49.7%増と引き続き大きな伸び。食品が呼び水となって、客数も同18.3%増だった。

 欧米は引き続きコロナ禍で苦戦したものの、中国を中心とした東アジア事業は営業収益が同17.2%増の955億円、営業利益が同41.7%増の178億円だった。

 食品が増収増益のキーワードとなる中で、5月には横浜に関東初のスーパーマーケット併設型店舗をオープン。地方では、長野や栃木などで地元スーパーマーケットの隣接地への出店を進めている。毎日のように買い物に訪れるスーパーマーケットと組むことで、より消費者の日常に入り込む。5月末時点の店舗数は国内453、海外541の計994。7月中に1000店を突破予定という。

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「トム フォード」がフレグランスの顔に韓国人俳優ヒョンビンを起用

 「トム フォード ビューティ(TOM FORD BEAUTY)」は7月1日、フレグランスの顔に韓国人俳優のヒョンビンを起用したことを発表した。彼は最新作の“ソレイユ ブルロン”のキャンペーンに登場。みずみずしいマンダリンやベルガモットを組み合わせた、夏にぴったりの香りだ。

 ヒョンビンは「長年にわたり『トム フォード』のファンだった私にとって、今回のアジア・パシフィックで初めてのフレグランス アタッシェに就任することを大変光栄に思っています。今後の『トム フォード ビューティ』との活動を楽しみにしています」とコメント。
 
 世界的に人気を誇るヒョンビンは、映画「百万長者の初恋」で百想芸術大賞映画部門男性人気賞を、テレビドラマ シリーズ「雪の女王」で 演技大賞人気賞を獲得。2011年には、テレビドラマシリーズ「シークレット ガーデン」で最高の栄誉である百想芸術大賞部門大賞を受賞した。以来、数々の映画やドラマで主演を務め、最近は主演ドラマ「愛の不時着」で韓国のケーブルテレビ史上2番目に高い視聴率を達成した。

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立地の悪いショップに人を呼ぶLOVEの仕掛け人、クラスカ の大熊健郎に迫る 音声配信「LOVE=好きの先の幸せ」 Vol.1

 「蓉子の部屋」改め「LOVE=好きの先の幸せ」は、伊藤忠ファッションシステムを辞めて心機一転の川島蓉子ジャーナリストが、毎回ゲストを招き、「LOVE=好き」がある人との対談を通して幸せを伝える音声番組です。引き続き、近所のスーパーに行く時や、通勤・通学時に気軽に聞いてください(笑)。

 今回は、大熊健郎クラスカ取締役 クラスカ ギャラリー&ショップ ドー ディレクターに迫りました。正直、立地は最悪だった(!?)「ホテル クラスカ」内のショップに人を招くために行った戦略を皮切りに、同じ生活者として消費者のニーズを捉えているからこそ売れるモノを発掘&プロデュースできるという「LOVE」の結果、ANAの機内誌「翼の王国」を経てなお続けるショップの編集というLOVEなお仕事について聞いています。

川島蓉子:1961年新潟市生まれ。早稲田大学商学部卒業、文化服装学院マーチャンダイジング科修了。伊藤忠ファッションシステム株式会社取締役。ifs未来研究所所長。ジャーナリスト。日経ビジネスオンラインや読売新聞で連載を持つ。著書に『TSUTAYAの謎』『社長、そのデザインでは売れません!』(日経BP社)、『ビームス戦略』(PHP研究所)、『伊勢丹な人々』(日本経済新聞社)、『すいません、ほぼ日の経営。』などがある。1年365日、毎朝、午前3時起床で原稿を書く暮らしを20年来続けている

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「ティファニー」が「モンスト スタジアム」の優勝トロフィーを制作 24Kゴールドとシルバーで

 「ティファニー(TIFFANY & CO)」は、7月10日、11日に開催するスマホアプリゲーム「モンスターストライク スタジアム」の大会「モンストグランプリ2021 ジャパンチャンピオンシップ」の優勝トロフィーを制作する。今回の取り組みは、同ゲームを開発するミクシィの「エックスフラグ(XFLAG)」からの依頼で実現。「ティファニー」がeスポーツのトロフィーを手掛けたのは今回が初めて。

 優勝トロフィーは、「モンスターストライク スタジアム」を象徴するエンブレムから着想を得て、スターリングシルバーと24Kイエローゴールドで仕上げた。高さは約48cmで、重さは約4.5kg。また、「ティファニー」の限られたプロダクトに付く“TIFFANY & CO. MAKERS Ag 925”のほか、優勝チームの名前が刻印される。

 「ティファニー」はこれまで、米ロードアイランド州・カンバーランドに位置するホローウェア工房で、“ティファニーメーカー”と呼ばれる熟練の職人たちが、160年以上にわたり数々のスポーツのトロフィーを手作業で制作してきた。これまで手掛けたのはNFLスーパーボウルの“ヴィンス・ロンバルディ・トロフィー”やNBAの“ラリー・オブライエン・チャンピオンシップ ・トロフィー”、PGAツアー・フェデックスカップの“PGAツアー・フェデックスカップ・トロフィー”など。

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「シャネル」「ディオール」が強さを二分 「WWDJAPAN 2021上半期ベストコスメ」を読み解く 

 「WWDJAPAN」は、「WWDJAPAN」の6月28日号と「WWDJAPAN.com」で「2021年上半期ベストコスメ」の全21部門の結果を発表した。全国の百貨店とセミセルフショップ、バラエティーストア、ドラッグストアのバイヤーに21年1〜4月に“売れた”アイテムをヒアリングし、この間発売された新製品の各部門ベスト3と、新製品と既存品を合わせた全製品(総合)の各部門ベスト3が出そろった。

 安心感のある定番商品や、人気ブランドの新製品が上位にランクインし、昨年からのコロナ禍による影響がランキングにも見てとれた。その中で百貨店・セミセルフショップのランキングには変化の兆しが。以前はより堅実なブランド、アイテムへの人気が集中していたが、ここへきて華やかなブランドへの支持も高まっており、“楽しみたい”という消費者のニーズが現れたランキングだった。バラエティー・ドラッグストアのランキングでは韓国ブランドなどが前回(「WWDビューティ」2020年ベストコスメ)に引き続きランクインしたが、今回は国産ブランドへのニーズも強まっている印象だ。

百貨店・セミセルフショップ:
アイメイクやリップは“華やか”ブランド+堅実なアイテム

 消費者の“楽しみたい”という思いは、カラーアイテムで顕著だった。人気のブランドが新カラーを出したことで、アイシャドウ新製品1、2位の「スック(SUQQU)」「シャネル(CHANEL)」が、総合でも1、2位を獲得。バイヤーコメントでも「リニューアル前から人気のアイシャドウで、SNSでの色比較など話題性の高かった」という声が上がり、SNSでは発売前から注目されていたようだ。3位には「ディオール(DIOR)」や「ルナソル(LUNASOL)」が入り、カラーで定評のあるブランドが上位を占めた。華やかなブランドを選ぶ一方で、実際の“中身”のカラー選びは、“堅実”だ。ブラウンやテラコッタのような落ち着いたカラー展開で、グラデーションが作れるアイテムが人気に。持っていて気分が上がるブランドを選ぶ一方で、使いやすさは必須のようだ。

 日常化したマスク着用で低迷していたリップは、以前は「新しさ」と言えばカラー提案が一般的だったが、マスク下での唇の荒れに着目したケア製品の発売が続いき、そこに人気が集中した。新製品で1位、総合で2位の「ディオール」“ルージュ ディオール バーム”はバイヤーから「マスク着用により『透明のバームをデパコスで欲しい』とのニーズが拡大」との評価が上がり、今の時代を反映した結果だ。そのほか、新製品2位の「クラランス」、3位の「ジルスチュアート」、総合1位の「ディオール」、総合3位の「シャネル」もリップケアアイテムで全製品がケアに着目した製品だった。

百貨店・セミセルフショップ:
ブランドでは「シャネル」「ディオール」が圧倒的な強さ

 今回のベストコスメの大きな特徴は、「シャネル」と「ディオール」が百貨店・セミセルフショップランキングで圧倒的な強さを見せたことだ。もちろんこれまでのベストコスメでも両ブランドは数多く受賞していたが、今回はどのカテゴリーでもランクインしていた。「シャネル」は化粧水、ボディーケアの1位を含め9部門で3位内に入った。「ディオール」は、リップや乳液・クレンジングの1位をはじめ、8部門でランクインした。制限を余儀なくされたコロナ禍が続く中で、そろそろ「楽しみたい」というニーズは、より華やかさや憧れを抱くブランドを選択。気分やモチベーションを上げるアイテムとしても選ばれているようだ。

バラエティー・ドラッグストア:
20年ベスコスでランクイン商品の人気が継続

 バラエティー・ドラッグストアのランキングでは、20年のベストコスメのランクインアイテムが継続して人気を獲得し、不動の地位を築いているブランド、商品が多くなっている。もともと人気のあった「ラ ロッシュ ポゼ(LA ROCHE POSAY)」の“UVイデア XLプロテクショントーンアップ”だが、昨年発売した新アイテム“UVイデア XLプロテクショントーンアップ ローズ”は、今回の総合1位に。右肩上がりで売り上げが伸びている状況だ。リップでは「リカフロッシュ(RICAFROSH)」“ジューシーリブティント”が、前回のポイントメイク3位から、今回1位になった。フレグランスの総合では前回1位の「フィアンセ(FIANCEE)」“ボディミスト ピュアシャンプーの香り”が、前回も総合で1位を獲得しており不動の人気だ。

バラエティー・ドラッグストア:
強まる国産ブランド人気

 店頭では韓国や中国ブランドのスペースが増えているバラエティー・ドラッグストアだが、ランキングでは国産ブランドへのニーズも拡大する。アイメイク部門では、新製品・総合ともに「セクセル」が1位を獲得。ベースメイクでは「マキアージュ(MAQUILLAGE)」や「エテュセ(ETTUSAIS)」、「エトヴォス(ETVOS)」「アンドビー(&BE)」が上がり、総合1位の「ラ ロッシュ ポゼ」以外は日本ブランドで占めた。リップでも「リカフロッシュ」のほか、「セザンヌ」や「フジコ」、「オペラ」など国産勢が上位となった。

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人気シューズ「810s」とコラボ、JSレリュームがアパレルラインを限定販売

 ベイクルーズの「ジャーナルスタンダード レリューム(JOURNAL STANDARD RELUME)」は、シューズメーカーのムーンスターの人気シリーズ「810s(エイトテンス)」とコラボレーションし、限定カラーのシューズやアパレルを限定販売する。

 コラボアイテムは入荷と同時に売り切れ続出の人気アイテムのサンダルタイプ“オルパ(ALLPE)”のほか、スポーティなプルオーバーシャツ(7480円)やトラックパンツ(9680円)、トレーニングショーツ(6380円)、キャップ(4950円)など。アイコニックなグラフィックデザインなどを手掛けたのは、アートディレクターの田中貴志氏によるもの。

 6月25日から販売を開始しており、“オルパ”はすでにほぼ全サイズで売り切れ状態になっている。

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ロケーションを重視した出店戦略で好調の「ダヴィネス」 特にアウトバスヘアオイルが人気

 イタリア発のヘアケアブランド「ダヴィネス(DAVINES)」の4~6月の商況は、前年同期比約2倍(直営店の既存店ベース)で着地。東京などで緊急事態宣言が出ている中でも、好調な業績を維持した。直営店や卸以外にも、ヘアサロンや公式ECサイトなどの販路を持つことも「ダヴィネス」の特徴の1つ。ヘアサロン市場でも同約20%増と堅調だった。

 「単月で見ると、4~6月で右肩上がりに売り上げが伸びていて、コロナ禍から徐々に回復していることを実感した。6月は毎年恒例のビッグボトルキャンペーンがあり、今年も好評だった。ヘアサロンビジネスでは、新型コロナの影響をあまり受けなかった。ECは昨年5月、前年同月比5倍以上という異常な数字であったため、今期は堅調ではあったものの前年をクリアするには至らなかった。7月6日にはオムニチャネル化し、店舗とECでポイントを共有できるようになるので、ECのさらなる伸長に期待している」と、「ダヴィネス」を展開するコンフォートジャパンの星野仁美PRマーケティング部 店舗開発・企画担当は話す。

 全ての販路で共通した傾向として、アウトバスヘアトリートメントが人気。売り上げ1位のマルチユースオイル“オーセンティック オイル”(140mL、税込4400円)と、2位の“オイ オイル”(50mL、税込2970円)が売り上げをけん引している。新型コロナの影響で原料を調達できず、何度か欠品してしまったが、“オーセンティック バター”(200mL、税込3630円)の人気も目立った。

 なお、同社が展開する「コンフォートゾーン(COMFORT ZONE)」から4月に登場したスキンケアブランド「スキンレギメン(SKIN REGIMEN)」も好調。同ブランドは「ダヴィネス」の直営店でも販売している。

 店舗戦略としては、ここ1年で直営3店舗を出店。昨年6月にニュウマン横浜店、今年4月に伊勢丹新宿本店本館に“ビューティアポセカリースパ by ダヴィネス”(サロン)をオープン、5月には渋谷スクランブルスクエア店を構えた。

 「ニュウマン横浜店は、オリジナル限定セットを用意したことなどが奏功し、オープン初日の売り上げが館内でトップ3にランクイン。初月は予算比約20%増でスタートダッシュをきった。渋谷スクランブルスクエア店も、施設と連動した販促施策などでうまく集客できている」。来年も引き続き、ロケーションを重視した新規出店を予定しているという。

 SNS施策では、男性インフルエンサーなどに着目し、製品を紹介するコラボ動画を発信。男性ユーザーを増やすことに成功した。7月にはヘアサロン「ホワイト(whyte)」の中島潮里トップスタイリストをアンバサダーとし、“オーシャンキーパー”キャンペーンを実施する。

 これは、マングローブや干潟などの海洋生態系に取り込まれる炭素“ブルーカーボン”に着目し、海の生態系を守る重要性を訴えるキャンペーン。売り上げの一部が“横浜ブルーカーボン・オフセット制度”に活用される“ダヴィネスシングル シャンプー”(250mL、税込3300円)の情報を含め、インスタライブなどでさまざまな発信を行っていく。

 また、来年は「ダヴィネス」の日本上陸10周年のアニバーサリーイヤーで、SNS施策なども展開しながら年間を通して盛り上げていきたい考えだ。

アトモス社長・本明秀文のスニーカーライフ「中国とUNC」

本明秀文/テクストトレーディングカンパニー社長
PROFILE:(ほんみょう・ひでふみ)1968年生まれ。米フィラデルフィアの大学を卒業後、商社に2年間勤務。96年、テクストトレーディングカンパニーを設立し、裏原宿に「チャプター」を開く。現在「アトモス」や「アトモス ピンク」「トーキョー23」などを運営。近々、“エア ジョーダン展”を開催 PHOTO:SHUNGO TANAKA(MAETTICO)

 スニーカーにまつわる噂話のあれやこれやを本明社長に聞く連載。ファッション業界では2022年春夏メンズコレの真っ最中だ。コロナで日本にいるとファッションウイークの話題がなんだか薄れてしまいがちだけど、ラグジュアリーブランドのコレクションは毎年、新しいトレンドの発信地。そこからトレンドカラーも生まれる……はず!ところが近頃は、中国の影響力がそれに負けずとも劣らないとか。今回はトレンドカラーの話。(この記事はWWDジャパン2021年6月28日号からの抜粋です)

WWD:これから夏にかけてトラヴィス・スコット(Travis Scott)、「フラグメントデザイン(FRAGMENT DESIGN)」「オフ-ホワイト(OFF-WHITE)」など、「ナイキ(NIKE)」の大型コラボが発売されますね。

本明秀文社長(以下、本明):でも「ナイキ」もリセール価格が以前に比べると落ち着いてきたよね。どう?

WWD:そうですね。最近はリセールサイトでも出品数が分かるので、出品数が多いとすぐに値段が下がるし、SNSで情報がすぐに回るので、意外と量が多いんじゃないか?となると著名人が履いていても下がっていきますね。

本明:今、中国の二次流通の調子が悪いからそれも影響していると思う。以前は、ハイプなスニーカーならなんでもと言ってもいいほど中国人が買い占めて中国に持って行っていた。

WWD:二次流通も中国マーケットの影響を受けるんですか?

本明:そう。ただ、今年は水色の“エア ジョーダン(AIR JORDAN)”がすごく人気がある。いわゆる“UNCカラー”(米ノースカロライナ大学のカレッジカラー)が中国で人気みたいなんだ。リセールでもUNCカラーの“エア ジョーダン”シリーズは高値がついているよ。理由はよくわからないんだけど、以前はなかった珍現象が起きている。

WWD:(リセールサイトをチェックして)ほんとですね。2018年や19年に発売された少し前のモデルも高値で取り引きされています。でも中国といえば、以前はゴールドやレッドが人気でしたよね。縁起がいい色とかで。

本明:以前までは少しでも赤色が入っているスニーカーを買えば失敗しなかった。中国で人気があるから、リセールでも高値がついて絶対に売り切れる。投機目的でスニーカーを買っているコレクターなんかも、当初はUNCカラーをスルーしていたから失敗したって言っていたよ。今、トレンドは中国で生まれる。

WWD:もうパリコレでトレンドカラーが生まれる時代ではないんですね……。それにしても二次流通市場が一次流通市場にもたらす影響の大きさに驚かされます。今後、スニーカーの二次流通はどうなっていくんでしょう?

本明:日本も「スニーカーダンク(SNKRDUNK)」や「モノカブ(MONOKABU)」「ストックX(STOCK X)」が台頭してきて、今後は米「ゴート(GOAT)」も上陸するといわれている。でも日本の中だけでビジネスを完結するには限界がある。1月にソフトバンクグループが「スニーカーダンク」に約25億円を出資したのが話題になったけど、ソフトバンクグループは中国のリセールサイト「ナイス(NICE)」と韓国のリセールサイト「クリーム(KREAM)」にも出資している。だから将来的には複数のリセールサイトを一つにまとめたいのだろうけど、海外に輸出入すると関税がかかってスニーカーを売買するのには向いていない。だから僕はスニーカーの買い取りを始めないとダメだと思う。世界中のコレクターから買い取ったスニーカーの在庫を一元化して、グローバルで売れば買いたい人がいっぱいいて、価格も上げられるからね。

WWD:なるほど。ところで、今度アトモス千駄ヶ谷で「プーマ(PUMA)」のコレクターの私物を展示するそうですね。

本明:珍しい「プーマ」のコレクションを並べるんだ。「プーマ」は小ロットで別注できるから、僕らがいつも打ち合わせで使わせてもらっている原宿のダイナー「ホホカム」とコラボして、“スウェード(SUEDE)”も発売するよ。購入者には、当たれば「ホホカム」で特別メニューの“プルコギバーガー”が食べられるスクラッチもプレゼントする。もうかるかは分からないけど、こういう意味がないことに実は価値があるのかも知れないよね。

6月度売上高、ユニクロ、無印良品2ケタ減 しまむらも10カ月ぶり前年割れ

 専門店チェーン、セレクトショップの2021年6月度売上高(既存店ベース)は、昨年同月に休業明けのリベンジ消費で売り上げを伸ばした業態やブランドが多かったことの反動で、15〜20%減といった声が並んだ。

 “感謝祭”を実施したユニクロは同19.2%減と、5月に続いて前年割れとなった。ただし、一昨年同月比では2.0%増。昨年6月には「ユニクロ原宿店」「ユニクロ トウキョウ」のオープンもあり、その開店景気の反動はもちろんあるが、先月に続き「商品や機能性についての発信が足りていない」(広報)ことが夏物消費に勢いが欠けている要因と見る。

 「ファッションセンターしまむら」(5月21日〜6月20日)は前年同月比7.5%減と、10カ月ぶりに前年実績を割り込んだ。ただし一昨年対比では同17.6%増(休業・時短店舗を除く)と、コロナ禍前に比べると伸長。インフルエンサー企画開発商品などの夏物や、パジャマ、インナーなどが売れた。

 「無印良品」は前年同月比14.8%減と前月に続き前年実績割れ。「昨年のリベンジ消費の反動が出ているが、こうした流れは長くは続かない。『無印良品』が強みとする身の回り品へのニーズは今後も強い」(松崎暁社長)と見る。全店売り上げでは、一昨年同月比6.0%増だった。

 アダストリアは同16.2%減。一昨年同月との全店対比では14.4%減だった。「曜日の並びの影響を加味すれば、全店売り上げの一昨年比は10%減前後。昨年6月は月初からセールを行ったが、今年は自社ECのセールは16日から、実店舗は月末からと遅らせており、粗利益は売り上げほど落ちていない」(広報)という。

 ユナイテッドアローズは18.3%減、全店売り上げの一昨年同月比では21.8%減だった。昨年同月は早期からセールを行っていたこともあり、反動で売り上げを落とした。

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アーティストHYDEがイメージモデルに メンズスキンケアブランドによるソロ活動20周年に合わせた取り組み

 化粧品メーカーのビナ薬粧は、メンズスキンケアブランド「マタン(MATIN)」のイメージモデルに、アーティストのHYDE氏を起用した。特設ウエブサイトを制作し、スペシャルムービーを公開したほか、順次広告を展開していく。

 「マタン」は、2020年3月にデビューしたメンズスキンケアブランド。HYDE氏の起用について、担当者は「ブレない芯の強さで、今もなおアーティストとして進化し続けるHYDEさんの生き様は、幅広い年代の男性から長きに渡り支持されている。21年はHYDEさんのソロ活動20周年のアニバーサリーイヤー。その生き様と、『マタン』のブランドとしての成長を重ね合わせてイメージモデルをお願いした」と話す。

 広告ビジュアルやスペシャルムービーについては「“僕は自分らしいものを選びたい”をコンセプトに、HYDEさんの“どんなときでも自分を偽らない、自分らしく進む芯の強さ”を表現した。HYDEさんらしさを全面に表現したいという思いから、『マタン』がHYDEさんに寄り添うようなイメージで撮影を行った。スキンケアに関しても自分らしい選択をして、“心地良い”と感じる時間を増やしてほしいという思いを込めた」とコメント。

 HYDE氏は、“ラルク アン シエル”や“ヴァンプス”のヴォーカリストでありソロアーティスト。NYのマディソン・スクエア・ガーデンや国立競技場などでのライブ実績もあり、日本において最も世界で活躍しているアーティストの一人。18年にソロ活動を再開し、翌年ソロ名義としては13年ぶりとなるオリジナルアルバムをリリース。21年6月より、1stアルバムを再現し昇華するオーケストラツアーを開催中だ。

 「マタン」の特徴は、3種のセラミドですみずみまで潤いで満たし、乾燥を防いで肌を健やかに保つこと。5種のヒアルロン酸が異なるアプローチをし、しっとりとした肌触りと透明感をもたらす。

 洗顔料の“フェイス ウォッシュ”(110g、2178円)、普通肌用化粧水“モイスト ローション”(180mL、3278円)、脂性肌用化粧水“オイルコントロール ローション”(180mL、3278円)、乳液“エマルジョン”(100mL、3278円※価格は全て税込)をラインアップする。

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仏ロレアルとフェイスブック社がタッグ インスタグラムショッピングにモディフェイス社のバーチャルメイク機能を導入

 化粧品最大手の仏ロレアルグループ(L'OREAL)とフェイスブック社は、ロレアル傘下のモディフェイスとの技術プラットフォームの統合を発表した。統合により、AR(拡張現実)によるバーチャルメイク機能がインスタグラムショッピングで利用可能となる。ロレアルブランドの「ニックス プロフェッショナル メイクアップ(NYX PROFESSIONAL MAKEUP)」「アーバンディケィ(URBAN DECAY)」「メイベリン ニューヨーク(MAYBELLINE NEW YORK)」「ランコム(LANCOME)」のリップ製品から実装し、今後もブランドの追加や他のカテゴリーも順次展開する予定だ。

 フェイスブックが提供するARフィルター“スパークAR”とモディフェイスは、ARによるバーチャルメイク機能の質と精度を高めるために、モディフェイスが開発した技術をインスタグラムショップ上で提供。消費者はブランドのインスタグラムページを閲覧し、購入前にバーチャルで試すことができる。 モディフェイスのパラム・アラービCEOは、「当社は10年以上にわたり、AR技術のパイオニアとしてリアルで精度の高いバーチャルメイク機能の体験を開発してきた。ソーシャルコマースが消費者にとってますます重要になっている今、フェイスブックとの新たなステップは、インスタグラムでのビューティ製品の買い物をより便利に、簡単に、そして楽しくすることに貢献するだろう」とコメントした。

 また、フェイスブック スパークARの責任者であるスー・ヤング氏は、「AR によるトライオン機能は、フェイスブックの新しい試み。本機能により人々はより自信を持ってオンラインで買い物ができるようになる。ロレアルとの新たな統合により、消費者は自身が好きなブランドのインスタグラムから、より一層パーソナルな購買体験を期待できるようになる」と述べた。

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「ギャップ」、英国とアイルランドの全店舗を閉鎖 伊仏では店舗売却へ

 「ギャップ(GAP)」は6月30日、英国とアイルランドで展開する直営店やアウトレットストアを全て閉店すると発表した。対象となるのは81店で、8月から9月末までに閉店するが、EC事業は継続する。またフランスとイタリアでも、店舗売却に向けて協議中だという。

 同ブランドは1987年に英国に出店し、欧州市場に初進出。2006年にはアイルランドに出店した。その後も店舗数を増やし、20年には欧州で137店を運営していたが、21年1月末では117店となっている。現在フランスに直営店を21店、イタリアに同じく11店を構えている。フランスの店舗は、FIBグループ(FIB GROUP)のハーマイオニー・ピープル・アンド・ブランズ(HERMIONE PEOPLE AND BRANDS)と10月を目処に売却交渉を進めており、イタリアでも買い手候補と協議中だとしている。

 「ギャップ」の担当者によると、北米ビジネスの21年2~4月期の売り上げは19年の同期間に比べ9%伸び、堅調に推移している。その一方で、グローバルの業績は同1%減となり、海外事業の見直しに至ったという(ともに既存店ベース)。

 「ギャップ」のほか、「バナナ・リパブリック(BANANA REPUBLIC)」や「オールドネイビー(OLD NAVY)」などを擁するギャップ社は、23年までの中期経営計画「パワープラン2023(POWER PLAN 2023)」を20年10月に発表。その中で、同社は「ギャップ」と「バナナ・リパブリック」の北米の店舗およそ350店を閉じる計画を明らかにしている。また「イギリス、アイルランド、フランス、イタリアの約120店については、21年7月までに外部と提携することを検討中だ」とコメントしていた。

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良品計画次期社長にファストリ出身の堂前宣夫専務が昇格

 「無印良品」を運営する良品計画は2日、9月1日付で堂前宣夫専務が社長に昇格すると発表した。松崎暁・現社長は代表権のない副会長となる。堂前新社長が指揮を執る9月からの新年度を“第2創業”と位置づけ、今月21日には新中期経営計画を発表する。

 堂前新社長は1969年1月25日生まれの52歳。2019年に良品計画に入社する前は、マッキンゼー・アンド・カンパニーを経てファーストリテイリングに勤め、柳井正会長兼社長の右腕的存在として知られていた。19年に良品計画入社の後、20年から現職。

 松崎社長は2日に開かれた22年8月期第3四半期決算会見で堂前氏を後任に選んだ理由について聞かれ、「若手社員が3年間で店長になる仕組みを整えるなど、(堂前氏の手腕で)人材育成が進んだ」点を回答。「第2創業として何がわれわれのやるべきことなのかを考え、よりお客さまの生活圏に近づくとともに、引き続き人材育成の面でも期待したい」と語った。

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「キディル」は「普通の服は二度と作らない」 強い服を求めてたどり着いた“純粋な狂気”

 末安弘明デザイナーが手掛ける「キディル(KIDILL)」が、2022年春夏コレクションをパリ・メンズ・ファッション・ウイークで発表した。今季のテーマは“Innocence(純粋性)”。東京・赤坂の草月会館内にある、イサム・ノグチが手掛けた石庭「天国」を舞台に、いつも以上に強く、狂気に満ちたパンクスタイルを披露した。末安デザイナーは「コロナが直撃した去年の春夏は、(型数減らすなど)弱気になっていた。つまんなくて、ただの服になっちゃっていた。それを二度と繰り返したくなくて、とにかく強いものを作りたかった」と今シーズンに込めた思いを語った。

アーティストとのコラボで
“純粋性”を増幅

 欲求のままに制作活動を続ける複数のアーティストとコラボし、コレクションの“純粋性”を追い求めた。英国人アーティストのトレヴァー・ブラウン(Trevor Brown)は、口紅をいびつに塗った少女や首を落としたラブドールや、きのこの笠を被り裸で祈りを捧げる子供など、グロテスクなモチーフをポップに描くタッチを得意としている。彼の作品をオーバーサイズのスエットに大きくプリントしたり、総柄のスーツにしたりして、「キディル」のパンキッシュなスタイルにおどろおどろしさを添える。ロープアーティスト、ハジメ・キノコとの協業では、素肌やTシャツの上から緑やピンクの縄で緊縛したダイレクトなボンテージスタイルを提案。一見不自由に見えるが、「縛る者と縛られる者との信頼の形」とも解釈でき、テーマの“純粋性”を象徴している。その上からスプレーを吹きかけたり、無数のファスナーを付けたり、強いダメージ加工を施したりして、末安デザイナー自身の創作意欲もぶつけた。純粋さを表現するには要素が多いように感じたが、「これが作りたい」「この服を見てほしい」という“純粋”な感情は、ひしひしと伝わってきた。

 インスタレーションの途中には、世界的ノイズミュージックバンド非常階段のボーカルJUNKOが登場。「叫び」という本能的な行動を通して、“難しく考えず、思いのままに表現しよう”というメッセージを届けた。

 コロナを経験したからこそ、フィジカルでの発表に強くこだわる。「生の方がよくないっすか?映像だけ作って配信するよりも、リアルでやったほうが楽しいし、その方が意義があると信じてます。来年1月はパリでやれると思う。そこでも、テンションあがるものを作るだけです」。

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まだ、あなたが知らないニューヨーク最新トレンド 参加型デジタル・リセール市場がファストファッションを抜く?

Online Resale Market Sees a Big Jump During Covid

 ニューヨークのファッション業界で活躍するクリエイティブ・ディレクター、メイ(May)と、仕事仲間でファッションエディターのスティービー(Stevie)による連載、第19回。“You’d Better Be Handsome”では、セレブ情報に敏感なレイチェル(Rachel)も加わって、ニューヨークのトレンドや新常識について毎回トーク。18歳以上のワクチン接種者が70%(ファイザーまたはモデルナのワクチンの場合、2回目を打って2週間経ったら正式に”ワクチン接種完了者、Fully Vaccinated”のスタンスになれるが、この数字には1回だけの接種者も含まれている)を超えたニューヨークは、街に人が戻ってきた!と実感する日々。6月15日には花火まで上がって、これからは社交場の制限、収容人数の制限、追跡のための接触記録といったガイダンスや、ジムやレストラン、娯楽施設での人数制限は任意となることに。今回は近々ファストファッションを抜くと言われているリセール市場についてトーク。

メイ:今朝オフィスの下のスターバックスに寄ったら何かがいつもと違う感じがして。なんでかな?と思ったら、久しぶりにカフェの中に座っている客が何人かいたからだった。

スティービー:確かに去年の3月からずっとテイクアウトのみだったから。オーダーも外で、受け取るのも外で、という期間も長かったしね。

レイチェル:スターバックスのドアには、「ワクチン接種完了者は店内でのマスク着用は不要」と張り出されている。

メイ:レストランも夜遅くまで営業ができるようになって、結構賑わっているのでは?

スティービー:突然、「外ではマスクしなくてもいい」と5月に言われ、さらに「スーパーの中でもしなくてもいい」と言われても、もう少しゆっくり戻してもいいのでは?という気がするけど、この展開の早さがアメリカ的。

レイチェル:6月15日には、ワクチンを少なくとも1回は受けた大人が70%を超えたことで、突然クオモ知事が解禁宣言もしたし。花火まで上がって、なんだかみんなお祭り気分。

メイ:久々に外食するからか、外食ってお金かかるなーって改めて感じる今日この頃。でも自分では絶対に作らない手の込んだお料理とかカクテルとか、人にサービスしてもらえるオプションがあるってありがたい。

スティービー:実際に外食の値段、ワインの価格、それに生活全般の値段が上がっている。このインフレ、しばらく続くらしい。そんなこと関係なく街は毎晩盛り上がっているけど。レストランも引き続き、外にテーブルを出せるようになったからかもね。

消えていくシェアビジネスのスパーク

メイ:昨年3月、どのビジネスも大打撃を受けたと思うけど、なかでも気の毒だったのはシェアビジネス。オフィスにも行かない日々が続いたし、感染が怖くてウーバー(UBER)にも乗らなかったし。

スティービー:実際に中古車がすごく売れたらしいし、今年になって中古車の値段が益々上がっている。飛行機を避けていた期間が長かったから。自転車だっていまだに手に入るまで数カ月待ちだしね。

レイチェル:コロナ中で、ウーバーに乗る人が極端に減って、ドライバーも減ったし、値段が上がるのは仕方ないと思っていた。でもこんなに街に人が戻ってきても、以前の2〜3倍するからびっくり。

メイ:先日も大雨だったし、オフィスからウーバーで帰宅しようと思ったら48ドル(約5300円)と表示されて諦めて地下鉄で帰った。ちなみにリフト(LYFT)だと驚きの98ドル(約1万800円)だった!以前だったら安いときは15ドル(約1600円)くらい、高いときでも25ドル(約2600円)くらいで帰宅できたのに。マンハッタンからJFK空港まで行くのに250ドル(約2万7500円)かかったという人までいて、気軽にアプリで車を呼ぶのはもうできないかも。

スティービー:ウーバーを始めとするシリコンバレーのスタートアップ系のシェアビジネスは、最初はメンバーを増やすために値段を下げて特典を付けたりと、消費者にとっておいしいスパークが以前はたくさんあった。投資された多額の資金の一部が消費者にまで届いたというか。でもそういう時代はコロナ期間中に清算されて体制が変わった。ウーバーやリフトは、この1年で値段が実際に40%アップしたらしいから。逆に収益は上がってきているらしいけど。

レイチェル:そういうスタートアップ系の会社のサービスを、私たちは「ミレニアル・ライフスタイル援助」と呼んで楽しませていただいたけど、おいしい話は確実に減ってきているのを実感する日々。

スティービー:要するに、アプリさえダウンロードして会員になれば便利なサービスが低価格で受けられた。一時はランドリーサービス、家のクリーンアップ、ドッグウオーキングとか、市場価格より断然安い費用で提供されていた。

メイ:コロナの最初は苦戦していたエアビーアンドビー(AIRBNB)も、家にずっとこもってられない人たちが長期で借りたりして、かなり好調な1年だったはず。昨年12月に株式公開までして、予想以上の値段もついたよね?

レイチェル:エアビーアンドビーもこの1年で平均価格が35%アップしたらしいけど。私もこの春ニューヨーク州北部に泊まりに行ったときに利用したけど、いくら一軒家とはいえホテルのように掃除してくれるわけでもないし、プールが付いているわけでもないのに、高いなーと考えてしまった。特に今ってホテルは安いからね。 

スティービー:シェアビジネスのリーダー格と言えばウィーワーク(WEWORK)だったよね?彼らが2017年に元ロード&テイラーの歴史あるビル(6万1300平米)を購入したときは、僕の周りでも、あそこにオフィスを借りたいという人が結構いた。でも結局去年の3月にアマゾンに売られている。あんなにキラキラ輝いていたのが嘘みたい。展開が早いっていうか。

急成長するオンライン・リセール市場

メイ:シェアビジネスに変わって今株式上場が盛んなのは、何と言ってもオンライン系のリセール企業よね。

スティービー:ハイエンドな服はもちろん、バッグや時計も扱うザ・リアルリアル(THEREALREAL)は2019年6月に上場しているし、コレクターズアイテムで人気のストックエックス(STOCK X)は今年5月に上場したばかり。以前のIPOの話題はシェアビジネスが主だったとしたら、最近はリセール企業に移行している。

メイ:そういえば手作りやビンテージの物販サイト、エッツィ(ETSY)も6月に入ってディポップ(DEPOP)というイギリスのオンラインマーケットプレイスを16億ドル(約1760億円)で買収しているし。というか、デポップって、リセールサイトって言っていいの?

レイチェル:元々は雑誌「ピッグ(PIG)」の読者のためのソーシャルメディアプラットホームがマーケットプレイスへと進化したもの、かな。

スティービー:従来の古着屋や店舗中心の委託販売、そしてオンライン中心のリセール市場を引っくるめて「セカンドハンド市場」とも呼ばれているけど、なかでもリセール市場の規模は2019年に70億ドル(約7700億円)だったのが、21年には330億ドル(約3兆6300億円)、24年にはなんと360億ドル(約3兆9600億円)になると予測されている。セカンドハンド市場全体では、24年には640億ドル(7兆300億円)への成長。さらに29年にはリセールだけで440億ドル(約4兆8350億円)へと成長、 ファストファッション市場の430億ドル(約4兆7250億円)を抜くと推測されている。

メイ:ビックリ!新しく作らなくも、世の中(みんなのクロゼット)の中には、たくさんの物であふれているってこと?すでにあるものをシステム化していくのってアメリカ人が得意とするところだし。

レイチェル:昔からローカルレベルでは、バッファロー エクスチェンジ(BUFFALO EXCHANGE)やビーコンズクロゼット(BEACON’S CLOSET)、そして数多くのチャリティショップなんかがあるけど、欲しいものを探すにはかなり頑張らないといけなかったから、オンラインで検索できたら断然ラクよね。

スティービー:09年に創業し、20年には1億8600万ドル(約200億円)の売り上げを記録したスレッドアップ(THREDUP)も、今年3月に上場している。スレッドアップのウェブ上に興味深いレポートがいろいろアップされているんだけど、去年の3月からステイホームになって店舗が閉まってしまったときもオンラインのリセールはぐんぐん伸びている。

メイ:実際に自分にはもう必要なくなったけど、ごみにするにはもったいないようなものを他の誰かが買ってくれるってありがたいこと。ものによっては、かなり儲けている人もいるんじゃない?

スティービー:スニーカーとかは、正規で買うと100ドル(約1万1000円)くらいなのに、それをリセール市場に出すと人気のものだと何倍にもなったり。「ディオール(DIOR)」と“エアジョーダン”のコラボスニーカーとかは現在1万73ドル(約111万7000円)で取引されている。ストックXだと、本物の株のようにそのときの人気に合わせて値段が変動するのがおもしろい。

メイ:私も家にいる時間が非常に長かった去年の夏くらいから、もう着ないような服やバッグ、ジュエリーまでザ・リアルリアルに売って、結構なお小遣いになったよ。フェイスタイムで売りたいものを見せたら、大体の値段を教えてくれるというシステム。途中からそれも面倒になったので、とりあえず一気にピックアップしに来てもらっていたけど、ショップに持ち込んでその場で鑑定もしてくれるし。

レイチェル:私の友人の話だけど、彼女のお母様が亡くなって、大事な品を選んだ後、引き取り手が見つからなかった残りの品々を、ポッシュマーク(POSHMARK)のアプリで売ったらしい。出品がなにしろ手軽にできるらしいから。アイテムがたくさんあるときは本当に便利みたい。この1年は引っ越しした人たちも多かったし。そういうときって要らないものがいっぱい出てくるよね。

スティービー:ポッシュマーク、一時はニューヨークの地下鉄内でもけっこう広告を打っていたよね?米国、カナダ、オーストラリアに7000万人を超えるメンバーがいて、2億点のアイテムが売り買いされているという。どれくらい大きな倉庫があるのかが想像できない。

メイ:ポッシュマークも今年1月に株式上場している。初日の株価が初値から140%伸びてて盛り上がっていた。従来の小売りのスタイルが小売り側からの一方的な提案だとしたら、ポッシュマークやディポップ、そしてスレッドアップも、ただ買い物をするというよりはコミュニティー内でのやり取りを楽しむ、相互的なコミュニケーションを生み出している。ソーシャルメディアと小売りのいいとこ取り、みたいな?

レイチェル:最近は、ソーシャルメディアのスナップチャット(SNAPCHAT)と組んで、「ポッシュマークミニ」というスナップチャット上で開催する“ソーシャルショッピング”というのがミレニアルやZ世代では流行っているらしい。 

メイ:友達と買い物に一緒に行く、みたいな感じかな?最近バーニーズ(BARNEYS NEW YORK)もないし、オープニング セレモニー(OPENING CEREMONY)もないし、次々とリテールが消えていくなかで、そういう場がなくなっていっているのは確か。最後に友達とショッピングに行ったのがすごい昔になってしまった。

サステイナビリテをアピール

スティービー:とはいえ、人が着たものを着るということや、ファッション業界人として新しいものを買わないことに抵抗がある人も多いのでは?ファッション業界で稼いでいるものとしては、自分も積極的にファッションを買うことでファッション業界をサポートしているつもりではあるけど。

メイ:確かに新品というか、シーズンものを全く追わない人ばかりになったら、ファッション界はどうしたらいいやら。ただ、シーズンが過ぎたからと言って商品を捨てたり、焼いたりするのは環境のことはもちろん、不必要な慣習でもあるから、最初から作り過ぎないことが大事だけど、そうは言ってもモノって増えるし。

レイチェル: そもそもミレニアルやZ世代は、モノがあふれている中で育って、そこまでモノを必要としていない。気になるスタイルやインフルエンサーはいて、そういう格好をしたいのだけど、だからと言ってこのブランドじゃないとダメっていうのはスニーカーくらい。生活費も学費も高いし、服代は節約したいところじゃないかな。

メイ:スレッドアップのウェブにも書かれていたけど、コロナによるロックダウンがリセール市場に拍車を掛けたってことらしい。コロナ期間中に、50%の人がコロナ前よりもクローゼットを整理したという結果も。

レイチェル:私も数日かけてかなり減らした記憶が。家にいる時間が長かったから、家を心地良くしたいという気持ちも手伝って。そういう人が多かったというのはわかる。

スティービー:これもスレッドアップのレポートだけど、24歳以下のZ世代がリセール市場への参加率が最も増えている。彼らの80%が古着を買うことにためらいはなく、90%が節約するために古着を買うと答えている。

メイ:このリセール市場の急成長の背景には、ネットフリックス(NETFLIX)シリーズでも人気のコンマリこと近藤麻里恵の存在が大きいよね?アメリカって大都会以外は、家も大きいし、捨てなくてもなんとかなるからもう着ない服とかが貯まっている人がたくさんいるとは予想がつく。誰かが着てくれると思ったら、自分がときめかなくなった服にさよならしやすくなるはず。

スティービー:コレクターではない限り、いらなくなったものを売って、必要なものを買う。ヘルシーな循環と言える。その行為そのものが新しいソーシャルアクティビティーなのかもね。昔自分たちでフリマに出店したこととかを思い出すな。お金というよりは、みんなで集まって自分のお気に入りとかを売ったり、交換したり、その行為そのものが楽しかった。

メイ:教会のチャリティーや学校への寄付のためのオークションとか。そもそもリサイクルするということは本来、アメリカの文化に根付いていたことかもしれない。

レイチェル:そういえば最近、ブルックリンの近所を歩いていて、いらなくなった服がポーチ(玄関先)に置かれているのを見かけなくなったような気がする。以前は新品同然の靴とか、悪くないTシャツとか、味の出た「バブアー(BARBOUR)」のコートまで、誰かもらってくださいと言わんばかりにものが置かれてたんだけどね。ポーチに置かずに、ポッシュマークとかに出品しているのかもね?

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まだ、あなたが知らないニューヨーク最新トレンド 参加型デジタル・リセール市場がファストファッションを抜く?

Online Resale Market Sees a Big Jump During Covid

 ニューヨークのファッション業界で活躍するクリエイティブ・ディレクター、メイ(May)と、仕事仲間でファッションエディターのスティービー(Stevie)による連載、第19回。“You’d Better Be Handsome”では、セレブ情報に敏感なレイチェル(Rachel)も加わって、ニューヨークのトレンドや新常識について毎回トーク。18歳以上のワクチン接種者が70%(ファイザーまたはモデルナのワクチンの場合、2回目を打って2週間経ったら正式に”ワクチン接種完了者、Fully Vaccinated”のスタンスになれるが、この数字には1回だけの接種者も含まれている)を超えたニューヨークは、街に人が戻ってきた!と実感する日々。6月15日には花火まで上がって、これからは社交場の制限、収容人数の制限、追跡のための接触記録といったガイダンスや、ジムやレストラン、娯楽施設での人数制限は任意となることに。今回は近々ファストファッションを抜くと言われているリセール市場についてトーク。

メイ:今朝オフィスの下のスターバックスに寄ったら何かがいつもと違う感じがして。なんでかな?と思ったら、久しぶりにカフェの中に座っている客が何人かいたからだった。

スティービー:確かに去年の3月からずっとテイクアウトのみだったから。オーダーも外で、受け取るのも外で、という期間も長かったしね。

レイチェル:スターバックスのドアには、「ワクチン接種完了者は店内でのマスク着用は不要」と張り出されている。

メイ:レストランも夜遅くまで営業ができるようになって、結構賑わっているのでは?

スティービー:突然、「外ではマスクしなくてもいい」と5月に言われ、さらに「スーパーの中でもしなくてもいい」と言われても、もう少しゆっくり戻してもいいのでは?という気がするけど、この展開の早さがアメリカ的。

レイチェル:6月15日には、ワクチンを少なくとも1回は受けた大人が70%を超えたことで、突然クオモ知事が解禁宣言もしたし。花火まで上がって、なんだかみんなお祭り気分。

メイ:久々に外食するからか、外食ってお金かかるなーって改めて感じる今日この頃。でも自分では絶対に作らない手の込んだお料理とかカクテルとか、人にサービスしてもらえるオプションがあるってありがたい。

スティービー:実際に外食の値段、ワインの価格、それに生活全般の値段が上がっている。このインフレ、しばらく続くらしい。そんなこと関係なく街は毎晩盛り上がっているけど。レストランも引き続き、外にテーブルを出せるようになったからかもね。

消えていくシェアビジネスのスパーク

メイ:昨年3月、どのビジネスも大打撃を受けたと思うけど、なかでも気の毒だったのはシェアビジネス。オフィスにも行かない日々が続いたし、感染が怖くてウーバー(UBER)にも乗らなかったし。

スティービー:実際に中古車がすごく売れたらしいし、今年になって中古車の値段が益々上がっている。飛行機を避けていた期間が長かったから。自転車だっていまだに手に入るまで数カ月待ちだしね。

レイチェル:コロナ中で、ウーバーに乗る人が極端に減って、ドライバーも減ったし、値段が上がるのは仕方ないと思っていた。でもこんなに街に人が戻ってきても、以前の2〜3倍するからびっくり。

メイ:先日も大雨だったし、オフィスからウーバーで帰宅しようと思ったら48ドル(約5300円)と表示されて諦めて地下鉄で帰った。ちなみにリフト(LYFT)だと驚きの98ドル(約1万800円)だった!以前だったら安いときは15ドル(約1600円)くらい、高いときでも25ドル(約2600円)くらいで帰宅できたのに。マンハッタンからJFK空港まで行くのに250ドル(約2万7500円)かかったという人までいて、気軽にアプリで車を呼ぶのはもうできないかも。

スティービー:ウーバーを始めとするシリコンバレーのスタートアップ系のシェアビジネスは、最初はメンバーを増やすために値段を下げて特典を付けたりと、消費者にとっておいしいスパークが以前はたくさんあった。投資された多額の資金の一部が消費者にまで届いたというか。でもそういう時代はコロナ期間中に清算されて体制が変わった。ウーバーやリフトは、この1年で値段が実際に40%アップしたらしいから。逆に収益は上がってきているらしいけど。

レイチェル:そういうスタートアップ系の会社のサービスを、私たちは「ミレニアル・ライフスタイル援助」と呼んで楽しませていただいたけど、おいしい話は確実に減ってきているのを実感する日々。

スティービー:要するに、アプリさえダウンロードして会員になれば便利なサービスが低価格で受けられた。一時はランドリーサービス、家のクリーンアップ、ドッグウオーキングとか、市場価格より断然安い費用で提供されていた。

メイ:コロナの最初は苦戦していたエアビーアンドビー(AIRBNB)も、家にずっとこもってられない人たちが長期で借りたりして、かなり好調な1年だったはず。昨年12月に株式公開までして、予想以上の値段もついたよね?

レイチェル:エアビーアンドビーもこの1年で平均価格が35%アップしたらしいけど。私もこの春ニューヨーク州北部に泊まりに行ったときに利用したけど、いくら一軒家とはいえホテルのように掃除してくれるわけでもないし、プールが付いているわけでもないのに、高いなーと考えてしまった。特に今ってホテルは安いからね。 

スティービー:シェアビジネスのリーダー格と言えばウィーワーク(WEWORK)だったよね?彼らが2017年に元ロード&テイラーの歴史あるビル(6万1300平米)を購入したときは、僕の周りでも、あそこにオフィスを借りたいという人が結構いた。でも結局去年の3月にアマゾンに売られている。あんなにキラキラ輝いていたのが嘘みたい。展開が早いっていうか。

急成長するオンライン・リセール市場

メイ:シェアビジネスに変わって今株式上場が盛んなのは、何と言ってもオンライン系のリセール企業よね。

スティービー:ハイエンドな服はもちろん、バッグや時計も扱うザ・リアルリアル(THEREALREAL)は2019年6月に上場しているし、コレクターズアイテムで人気のストックエックス(STOCK X)は今年5月に上場したばかり。以前のIPOの話題はシェアビジネスが主だったとしたら、最近はリセール企業に移行している。

メイ:そういえば手作りやビンテージの物販サイト、エッツィ(ETSY)も6月に入ってディポップ(DEPOP)というイギリスのオンラインマーケットプレイスを16億ドル(約1760億円)で買収しているし。というか、デポップって、リセールサイトって言っていいの?

レイチェル:元々は雑誌「ピッグ(PIG)」の読者のためのソーシャルメディアプラットホームがマーケットプレイスへと進化したもの、かな。

スティービー:従来の古着屋や店舗中心の委託販売、そしてオンライン中心のリセール市場を引っくるめて「セカンドハンド市場」とも呼ばれているけど、なかでもリセール市場の規模は2019年に70億ドル(約7700億円)だったのが、21年には330億ドル(約3兆6300億円)、24年にはなんと360億ドル(約3兆9600億円)になると予測されている。セカンドハンド市場全体では、24年には640億ドル(7兆300億円)への成長。さらに29年にはリセールだけで440億ドル(約4兆8350億円)へと成長、 ファストファッション市場の430億ドル(約4兆7250億円)を抜くと推測されている。

メイ:ビックリ!新しく作らなくも、世の中(みんなのクロゼット)の中には、たくさんの物であふれているってこと?すでにあるものをシステム化していくのってアメリカ人が得意とするところだし。

レイチェル:昔からローカルレベルでは、バッファロー エクスチェンジ(BUFFALO EXCHANGE)やビーコンズクロゼット(BEACON’S CLOSET)、そして数多くのチャリティショップなんかがあるけど、欲しいものを探すにはかなり頑張らないといけなかったから、オンラインで検索できたら断然ラクよね。

スティービー:09年に創業し、20年には1億8600万ドル(約200億円)の売り上げを記録したスレッドアップ(THREDUP)も、今年3月に上場している。スレッドアップのウェブ上に興味深いレポートがいろいろアップされているんだけど、去年の3月からステイホームになって店舗が閉まってしまったときもオンラインのリセールはぐんぐん伸びている。

メイ:実際に自分にはもう必要なくなったけど、ごみにするにはもったいないようなものを他の誰かが買ってくれるってありがたいこと。ものによっては、かなり儲けている人もいるんじゃない?

スティービー:スニーカーとかは、正規で買うと100ドル(約1万1000円)くらいなのに、それをリセール市場に出すと人気のものだと何倍にもなったり。「ディオール(DIOR)」と“エアジョーダン”のコラボスニーカーとかは現在1万73ドル(約111万7000円)で取引されている。ストックXだと、本物の株のようにそのときの人気に合わせて値段が変動するのがおもしろい。

メイ:私も家にいる時間が非常に長かった去年の夏くらいから、もう着ないような服やバッグ、ジュエリーまでザ・リアルリアルに売って、結構なお小遣いになったよ。フェイスタイムで売りたいものを見せたら、大体の値段を教えてくれるというシステム。途中からそれも面倒になったので、とりあえず一気にピックアップしに来てもらっていたけど、ショップに持ち込んでその場で鑑定もしてくれるし。

レイチェル:私の友人の話だけど、彼女のお母様が亡くなって、大事な品を選んだ後、引き取り手が見つからなかった残りの品々を、ポッシュマーク(POSHMARK)のアプリで売ったらしい。出品がなにしろ手軽にできるらしいから。アイテムがたくさんあるときは本当に便利みたい。この1年は引っ越しした人たちも多かったし。そういうときって要らないものがいっぱい出てくるよね。

スティービー:ポッシュマーク、一時はニューヨークの地下鉄内でもけっこう広告を打っていたよね?米国、カナダ、オーストラリアに7000万人を超えるメンバーがいて、2億点のアイテムが売り買いされているという。どれくらい大きな倉庫があるのかが想像できない。

メイ:ポッシュマークも今年1月に株式上場している。初日の株価が初値から140%伸びてて盛り上がっていた。従来の小売りのスタイルが小売り側からの一方的な提案だとしたら、ポッシュマークやディポップ、そしてスレッドアップも、ただ買い物をするというよりはコミュニティー内でのやり取りを楽しむ、相互的なコミュニケーションを生み出している。ソーシャルメディアと小売りのいいとこ取り、みたいな?

レイチェル:最近は、ソーシャルメディアのスナップチャット(SNAPCHAT)と組んで、「ポッシュマークミニ」というスナップチャット上で開催する“ソーシャルショッピング”というのがミレニアルやZ世代では流行っているらしい。 

メイ:友達と買い物に一緒に行く、みたいな感じかな?最近バーニーズ(BARNEYS NEW YORK)もないし、オープニング セレモニー(OPENING CEREMONY)もないし、次々とリテールが消えていくなかで、そういう場がなくなっていっているのは確か。最後に友達とショッピングに行ったのがすごい昔になってしまった。

サステイナビリテをアピール

スティービー:とはいえ、人が着たものを着るということや、ファッション業界人として新しいものを買わないことに抵抗がある人も多いのでは?ファッション業界で稼いでいるものとしては、自分も積極的にファッションを買うことでファッション業界をサポートしているつもりではあるけど。

メイ:確かに新品というか、シーズンものを全く追わない人ばかりになったら、ファッション界はどうしたらいいやら。ただ、シーズンが過ぎたからと言って商品を捨てたり、焼いたりするのは環境のことはもちろん、不必要な慣習でもあるから、最初から作り過ぎないことが大事だけど、そうは言ってもモノって増えるし。

レイチェル: そもそもミレニアルやZ世代は、モノがあふれている中で育って、そこまでモノを必要としていない。気になるスタイルやインフルエンサーはいて、そういう格好をしたいのだけど、だからと言ってこのブランドじゃないとダメっていうのはスニーカーくらい。生活費も学費も高いし、服代は節約したいところじゃないかな。

メイ:スレッドアップのウェブにも書かれていたけど、コロナによるロックダウンがリセール市場に拍車を掛けたってことらしい。コロナ期間中に、50%の人がコロナ前よりもクローゼットを整理したという結果も。

レイチェル:私も数日かけてかなり減らした記憶が。家にいる時間が長かったから、家を心地良くしたいという気持ちも手伝って。そういう人が多かったというのはわかる。

スティービー:これもスレッドアップのレポートだけど、24歳以下のZ世代がリセール市場への参加率が最も増えている。彼らの80%が古着を買うことにためらいはなく、90%が節約するために古着を買うと答えている。

メイ:このリセール市場の急成長の背景には、ネットフリックス(NETFLIX)シリーズでも人気のコンマリこと近藤麻里恵の存在が大きいよね?アメリカって大都会以外は、家も大きいし、捨てなくてもなんとかなるからもう着ない服とかが貯まっている人がたくさんいるとは予想がつく。誰かが着てくれると思ったら、自分がときめかなくなった服にさよならしやすくなるはず。

スティービー:コレクターではない限り、いらなくなったものを売って、必要なものを買う。ヘルシーな循環と言える。その行為そのものが新しいソーシャルアクティビティーなのかもね。昔自分たちでフリマに出店したこととかを思い出すな。お金というよりは、みんなで集まって自分のお気に入りとかを売ったり、交換したり、その行為そのものが楽しかった。

メイ:教会のチャリティーや学校への寄付のためのオークションとか。そもそもリサイクルするということは本来、アメリカの文化に根付いていたことかもしれない。

レイチェル:そういえば最近、ブルックリンの近所を歩いていて、いらなくなった服がポーチ(玄関先)に置かれているのを見かけなくなったような気がする。以前は新品同然の靴とか、悪くないTシャツとか、味の出た「バブアー(BARBOUR)」のコートまで、誰かもらってくださいと言わんばかりにものが置かれてたんだけどね。ポーチに置かずに、ポッシュマークとかに出品しているのかもね?

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グレン・マーティンスによる新生「ディーゼル」 4つの章で見せたブランドの新境地

 「ディーゼル(DIESEL)」が2022年春夏ミラノ・コレクションをショートフィルムで発表した。昨年10月にクリエイティブ・ディレクターに就任したグレン・マーティンス(Glenn Martens)のデビューコレクションだ。若々しく、楽しみにあふれるムードを継続しながら、実験的な手法で「ディーゼル」を新たなフェーズへと導く。

デニムの新境地を見せる
4つの章

 映画監督のフランク・ルボン(Frank Lebon)と共同制作したショートフィルムは、赤髪の女性モデルが主人公。“ハウスパーティ”“ロード”“エレベーター”“エイリアン”の4章で構成した、夢と現実を行き交うようなストーリーだ。

もっともクリーンな
デニムコレクション

 「ディーゼル」はブランドのコアアイテムとしてデニムを発信し続けている。今シーズンから資源利用を最小限に抑えてデニムを生産するプロジェクト“ディーゼル ライブラリー(DIESEL LIBRARY)”を始動。オーガニック繊維やリサイクル繊維、メッキ不使用のレザーパッチや非亜鉛処理のメタルボタンなどの低負荷素材と、水や化学薬品の使用を削減した新技術による加工を採用し、環境に配慮したデニム作りを行う。ストレートをベースとした普遍的なカッティングと、ブラックやグレー、ミディアムブルー、アシッドウォッシュブルーといったベーシックな色をメインに、パンツからジャケット、トップス、スカートまで、シーズンを問わず長く使えるアイテムを用意。プロジェクト全体のうち50%は定番品として継続していく。

僕らはラグジュアリーじゃない
より汎用的で楽しいブランドへ

WWD:どんなコレクションを目指した?

グレン・マーティンス(以下、グレン):「ディーゼル」というブランドをたたえるコレクションだ。「ディーゼル」のデニムは誰もが知っていて、みんなが着ているアイテム。いわば世界的な言語だ。そのヘリテージを自分なりに解釈し、4つ章に分けて発信した。いずれもアクティブで、ファンで、ジョイフルで、セクシー。そして今まで以上に着やすく、汎用性のあるコレクションになっている。

WWD:ユニークな映像にした意図は?

グレン:「ディーゼル」は、ラグジュアリー・ブランドとは違うし業界のメインストリームとも一線を画している。インディペンデントでオルタナティブな存在だ。だからこそ他のブランドにはできない、変わった映像を作りたかった。最終章に「エイリアン」と名付けたのも、そんな思いを込めている。

WWD:「Y/プロジェクト(Y/PROJECT)」と「ディーゼル」のデザインアプローチは異なる?

グレン:「Y/プロジェクト」はテーラードを主軸とした極めて実験的なブランド。一方「ディーゼル」は、デニムというキーアイテムを起点とするリアルで誰でも楽しめるストリート。今回は、異なるアイテムを縫い合わせた生地にコーティング加工を施したり、アーカイブ生地をアップサイクルしたりと、実験的な加工を中心に汎用性のあるスタイルの価値向上を目指した。それらはケーキに置かれたチェリーのように、コレクション全体に輝きを与える。

WWD:企業としての「ディーゼル」の魅力は?

グレン:ブランド創始者であるレンツォ・ロッソ(Renzo Rosso)OTBグループ会長の個性的なキャラクターかな。それが会社にも色濃く反映されていて、他にない企業になっている。あとは、活発で効率の良い社内コミュニケーション。物事がとてもスピーディに、そしてラディカルに進むんだ。僕は就任直後からサステナビリティの問題に着手して、6カ月で“ディーゼル ライブラリー”の開発に成功した。とても大きな企業だが、意思決定とアクションが早いのは何よりの強みだ。

WWD:大企業だからこそ、ビジネスが社会へもたらす影響も大きい。

グレン:大きな利益を生み出す会社のトップに立つのだから、企業活動が環境に及ぼす影響は絶対に考えなくてはいけない。「ディーゼル」のような世界的なブランドのトップは、単に服を作るだけではなく、責任を負うことが不可欠だ。

WWD:過去に「ディーゼル レッドタグ」で同ブランドと協業したが、当時と今で求められるクリエイションの違いは?

グレン:「ディーゼル レッドタグ」は、デザイナーそれぞれの視点から「ディーゼル」を捉え、シグネチャーと融合させてより個性的なコレクションを作ることがミッションだった。今は自分のブランドとの融合ではなく、実験から設計、生産まで、「ディーゼル」の一員として建設的なデザインを行う必要がある。

WWD:「ディーゼル」は若い世代の取り込みに成功しているブランドの一つ。あなたは今の若い世代をどのように分析し、どう洋服で表現している?

グレン:若い世代は、人生で何が起こっているのか、常にそれを知りたがっている。これはどの時代でも変わらない。そんな彼らに向けて自分ができるのは、とにかく楽しみながら洋服を作ること。コレクション映像の制作期間は、若いモデルと一緒に仕事ができて本当にワクワクしたし、彼らが「自分たちのお金でも買うくらい価値があるよ」とコレクションを評価してくれたこともうれしかった。これからも、僕自身が服作りを楽しみながら、そのマインドを届けていきたい。

問い合わせ先
ディーゼルジャパン
0120-55-1978

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ユナイテッドアローズが銀座と青山の店舗を相次いで閉店

 ユナイテッドアローズは、7月31日にユナイテッドアローズ 銀座店、8月1日にユナイテッドアローズ 青山 ウィメンズストアの営業を終了する。ユナイテッドアローズ 青山 ウィメンズストアは19年9月のオープンで、2年足らずでの閉店となる。閉店の理由について同社は「不採算店舗の見極めの一環」、当該店舗に代わる新店の予定については「特にない」と答えた。

 ユナイテッドアローズ 銀座店はマロニエゲート銀座1の1階・地下1階からなり、メンズとウィメンズを扱う。「ユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS)」のほか、「ソブリン(SOVEREIGN)」「アンルート(EN ROUTE)」「イウエン マトフ(AEWEN MATOPH)」「ロエフ(LOEFF)」などをラインアップする。

 ユナイテッドアローズ 青山 ウィメンズストアは、当時ユナイテッドアローズ傘下にあったイタリアのレザーブランド「フェリージ(FELISI)」の青山本店跡地にオープンした。ユナイテッドアローズ業態として、初の青山エリア出店店舗で、ウィメンズを訴求する位置付けにあった。1階にカフェバー「ユーエー バー アオヤマ(UA BAR AOYAMA)」を併設することも特徴だったが、同店も同日閉店する。

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アイアの萩島宏社長が死去 「ルーニィ」「ココディール」などを育てる

 「ルーニィ(LOUNIE)」「ココディール(COCO DEAL)」など婦人服の製造・卸・販売を手掛けるアイアの萩島宏社長が6月24日、死去した。76歳だった。

 萩島社長は茨城県水戸市生まれ。慶應義塾大学法学部を卒業後、野村証券を経て71年、アイアの前身となる萩島商事を設立。アパレル事業では「ルーニィ」「ココディール」などを人気ブランドに育てた一方、ゲームなどのエンタメ事業も手掛けるなど、ユニークな経営手法で会社を成長させた。2004年に現社名に変更。21年は、同社の創立50周年イヤーだった。

 通夜および葬儀は近親者で執り行った。9月中旬には関係者向けに「お別れの会」が開かれる。

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再び旅する日を夢見て 「マックスマーラ」が南イタリアのリゾートで見せた現代のジェットセッタースタイル

 世界を自由に飛び回ることが難しい時を過ごす中、多くの人が人生を豊かにしてくれる旅という体験を渇望している。6月29日に南イタリアのイスキア島で発表された「マックスマーラ(MAX MARA)」の2022年リゾート・コレクションも、まさにそんな思いから生まれたものだった。ショー会場となったのは、ナポリ湾を望むホテル メッツァトーレ(Hotel Mezzatorre)のロマンチックな庭園。ヨーロッパとアメリカから招いたエディターやジャーナリスト、セレブリティー、インフルエンサーなど約90人の観客が見守る中で、再び旅する日を心待ちにする現代のジェットセッターのためのコレクションを披露した。

 「旅することを夢見ていた私はイギリスでクダウン中、旅について書かれた本をたくさん読み直した」と話すイアン・グリフィス(Ian Griffiths)=クリエイティブ・ディレクターは今季、1950年に発行されたアメリカ人作家トルーマン・カポーティ(Truman Capote)による旅行記「ローカル・カラー/観察記録(Local Color)」にインスピレーションを得た。その一章でイスキア島で過ごした4ヵ月について綴ったカポーティは、まだ旅が特別なものだった当時、半年ごとにパリでオートクチュールを仕立て、その間に地中海の隠れ家的なリゾートでバカンスを過ごす社交界の女性たちを“スワン(白鳥)”と呼んだ。そして、グリフィス=クリエイティブ・ディレクターは洗練された美しいものを追求し、きらびやかな世界を旅する彼女たちの姿からイメージをふくらませ、現代を生きる“スワン”を描いた。

 ファーストルックは、ブランドを象徴するアイテムの一つである“101801”コートと、腰下にギャザーを施したミニドレスのコーディネート。どちらも今季のキー素材である上質なテクニカルジャージーを用いることで、軽やかであると同時にシワになりにくく旅にぴったりなアイテムに仕上げている。また、サイドに深いスリットの入ったカフタン風のロングドレスやジュートソールのレースアップサンダル、ラタンやラフィアを使ったバッグ、ボストンなどリゾートトラベルを想起させるアイテムも数多く登場。一方、店頭に11月頃から並び始めることを考え、ブランドの新たなアイコンとなっているテディベアコートや同素材のブルゾンもラインアップする。

 全体を通して際立ったのは、ギャザーとハリのある素材感を生かしたフレアラインやベルスリーブなどのふんわりした構築的なシルエット。「パリのクチュールを着想源としていた『マックスマーラ』の50〜60年代のアーカイブデザインからヒントを得た。ただ、ダッチェスサテンのようなクチュールによく使われる素材ではなく、テクニカルな素材やスポーティーなディテールと掛け合わせたり、フルレングスだったスカート丈をミニで再解釈したりすることで、コンテンポラリーで若々しいエレガンスを表現した。スエットで多くの時間を過ごした後、またエレガントな着こなしを楽しみたいという女性たちの気持ちに応えたかった」という。

 ベージュやキャメル、白、黒といった落ち着いたカラーパレットに彩りを添えるのは、鮮やかな赤やフューシャ、そして優しいベビーピンク。「喜びに満ちた高揚感のある色合いは、“スワン”がパリで滞在していたオテル プラザ アテネ(Hotel Plaza Athenee)の外観を象徴するとともに、リサーチする中で彼女たちの写真にもよく写っていたゼラニウムのグラデーションからとったもの。それは、イスキア島のいたるところに見られる花々にも通じる」。

 また、2月に21-22年秋冬コレクションをデジタルで発表した際に「リアルなショーが恋しい」と話していたグリフィス=クリエイティブ・ディレクターは、「モデルからエディターもジャーナリストまでショーに携わるすべての人と同じように、私もさまざまな要素が一つになって魔法やエネルギーを生み出すショーを再開できる日を待ちわびていた」と明かす。

 一方、デジタルでは今回はあえてショーのライブ配信は行わず、イタリア人映画監督ジネヴラ・エルカン(Ginevra Elkann)の手がけたムービーを7月1日に公開した。その理由については「ルックやアイテムだけでなく、背景にあるストーリーやショーの高揚感、島の雰囲気を織り交ぜることで、現地でショーを見たゲストと同じ感覚を視聴者にも味わってもらいたかったから。シンプルでぜいたくなエレガンスと、世界ともう一度つながることへの強い思いを伝えたい」とコメント。エルカンは“スワン”の一人であったマレラ・アニェッリ(Marella Agnelli)の孫娘でもあり、そんな彼女の視点を通してカポーティの作品から広がる今シーズンのストーリーを完結させた。

JUN YABUNO:1986年大阪生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後、「WWDジャパン」の編集記者として、ヨーロッパのファッション・ウィークの取材をはじめ、デザイナーズブランドやバッグ、インポーター、新人発掘などの分野を担当。2017年9月ベルリンに拠点を移し、フリーランスでファッションとライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を手掛ける。「Yahoo!ニュース 個人」のオーサーも務める。20年2月からWWDジャパン欧州通信員

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「ボス」の日本最大旗艦店が東京・銀座にオープン メイド・トゥ・メジャーのサービスも

 ヒューゴ ボス(HUGO BOSS)は6月26日、東京・銀座の東急プラザ銀座内に日本最大の旗艦店「ボス ストア 銀座」を出店した。新コンセプトを採用した2層480平方メートルの店舗では、メンズ、ウィメンズ、アクセサリー、フレグランスなどを販売。2階には、メイド・トゥ・メジャーの専用スペースを設置し、顧客一人一人に合ったサービスを提供する。

 白、黒、ベージュが基調の内装は、大理石や木材、クローム素材を組み合わせた開放的で心地よい空間で、つり下げ式のウォールパネルやキューブ形の什器がモダンで洗練された雰囲気を醸し出している。

 ファサードや店内には、デジタルメディアウォールを設置してブランドのキャンペーン映像やコンテンツを紹介。

 旗艦店のオープンを記念し、フーディやシャツ、スイムウエアなどで構成する日本限定のカプセルコレクションを販売する。

問い合わせ先
ヒューゴ ボス
03-5774-7670

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かつての一大産業、“琉球パナマ”復活へ 帽子ブランド「メゾン バース」が那覇でオーダー会

 清原世太による帽子ブランド「メゾン バース(MAISON BIRTH)」は7月2〜4日、沖縄・那覇にあるセレクトショップの「プラント&ソイル(PLANT & SOIL)」で、“琉球パナマ”プロジェクトに焦点を当てたイベントを開催している。同プロジェクトは、1900年代初頭に沖縄に伝わり、一時は県内で泡盛や黒糖生産に次ぐ規模の産業だったという沖縄の帽子生産を「次代に継承し発展させていく」ことを目指した取り組みだ。

 “琉球パナマ”は、沖縄に自生するアダンの葉を職人(現地方言でボウシクマー)が一つ一つ編んで仕立てる帽子。1900年代の最盛期には「沖縄県内で2万人が帽子生産に従事していた」「イギリスやアメリカにも輸出していた」というが、「日中戦争やアダンの葉の乱獲で産業は衰退」。「2000年時点ではボウシクマーは3人にまで減少」していた。

 「メゾン バース」はそういった産業の歴史を明らかにするべく、10年から沖縄で文献調査やフィールドワークを実施。併せて、ワークショップを行って職人も育ててきたという。“琉球パナマ”を工芸品としてではなくファッションアイテムとしてブランド化し、帽子産業を活性化させることで、「沖縄で深刻化する若者の失業問題にも貢献していく」考え。

 「プラント&ソイル」でのイベントでは、21–22年秋冬物のオーダーを受け付ける。帽体の形や付属のリボンなどが選べ、イニシャルなどの刺しゅうも行う。同プロジェクトでポップアップイベントを実施するのは今回が初といい、今後、百貨店やセレクトショップでも同様のイベント開催を狙う。

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手洗い・消毒がマストな今こそ、魅惑の肉球ハンドを手に入れよ 【ニャンダフルなコスメたち】

 狂ったように猫を溺愛する美容ライターが、猫と美容を強引に結びつける力技ビューティコラムVol.3。今回のテーマは「肉球のような手」。いつの時代も猫の好きなパーツの上位にランクインしている肉球は、一度見たら触れずにはいられない魅力がてんこもり。あの“ぷにぷに”の正体から魅惑の“肉球ハンド”をかなえる方法まで、つらつらと考察。

猫の肉球は、世界中の人々を変態にさせる?

 「猫の肉球って、ぷにぷにしてかわいいですよね」。すでに猫と暮らしている人との会話では、当たり前すぎてあまり言われないが、猫好きな人からとてもよく言われるセリフである。

 そう、猫の肉球は、つねにTOP3に入るぐらい人気のパーツ。iPhoneにはすでに「猫狂いのヤバいやつ」ということがバレているので、インスタグラムやツイッターのフィードは常に猫関連記事や動画で埋め尽くされているのだが、「私は毎日、何匹の肉球を眺めているのだろう……」と、ふと気になり、インスタで「#猫の肉球」と検索してみると6530件もヒット。「#catpaws」では49万4000件にものぼり、ワールドワイドな人気ぶりであることがわかった(ちなみに、犬やカワウソ、ラッコ、パンダなど猫以外の動物も含めた「#肉球」は67万1000件ある)。ガラステーブルに猫を座らせ、モフモフの毛に埋もれたピンクの肉球を下から激写したものから、やたら高画質なカメラで肉球のみをドラマチックに撮影したものまで、猫の体のいちパーツだけで6000件超え。肉球は人間を変態にさせる何かがあると思わざるを得ない。

“ぷにぷに”の正体は、コラーゲンと脂肪

 猫の肉球の魅力といえば、やはり“ぷにぷに”とした、柔らかで弾力のある独特の触り心地だろう。猫は助走なしで1.5mも大ジャンプをすることができ、高いところからもけがすることなくシュタッと飛び降りることができるが、肉球のぷにぷには、そんな猫にとって欠かせない上下運動時の衝撃を和らげるクッションの役割を果たしている。

 そもそも猫の肉球の構造は、基本的には人間の手のひらと同じ。ただ表皮は分厚く、真皮はコラーゲンとヒアルロン酸でミチミチ、皮下組織は脂肪でギュウギュウにした3層構造となっており、これが、あの魅惑のぷにぷにとした感触の正体だ。表皮は分厚いが、キメ細かく滑らかで柔らかい。そして汗腺が発達しているのでほのかにしっとりとしている。つなぎたくなる手、ならぬプニりたくなる肉球。外側も内側も魅力がぎっしりだ。

ぷにぷに、柔らか♡ 魅惑の肉球ハンドをかなえるベストアイテムとは?

 欲しい。このぷにぷにとした肉球のような手が。と思ってみたが、1日に何度も手を洗い、消毒をしなければならなくなった今の世の中は、潤いを保つだけでもひと苦労。とはいえ、“手老け”というワードが出てくるほど、手のエイジング悩みは深刻化しているし、顔のようにマスクやメイクでごまかしが利かないから、まずは、顔のエイジングケアと同じように、毎日使うハンドクリームや除菌ジェルをワンランク上のアイテムにアップデートしてみるところから始めたい。

 しっとり柔らかな手のひらのために、まずは角質ケアをルーティン化。「シロ(SHIRO)」の“アイスミント クレイハンドソープ”は、保湿成分のアロエで手肌をしっとりみずみずしく保ちながら、細かなクレイで不要な角質やくすみのもとを優しくオフするハンド用スクラブ。ベルガモット、ライム、レモンのかんきつ系の精油とミントが織りなすフレッシュでアイシーな香りもGOOD!


 外出先で使うハンドサニタイザーは、エイジングの元凶となる肌の乾燥を招く原因に。8月21日に発売する「クレ・ド・ポー ボーテ(CLE DE PEAU BEAUTE)」の“ジェルネトワイアンプールレマン”は、手老けの加速を止めたい大人の手肌にうれしい、みずみずしく潤いあふれる使い心地が魅力。滑らかなテクスチャーで、有効成分を手指や爪の細かい隙間まで届け、目に見えないさまざまな細菌やウイルスを消毒。希少なランや天然ローズを重ねたラグジュアリーな香りにもうっとり。


 手は老け感が出やすいにもかかわらず、うっかり日焼けしやすいパーツ。日中はUVカット機能付きのハンドクリームを持ち歩いて、紫外線ダメージから手肌を守ろう。「ウカ(UKA)」“UV トーンアップ クリーム”は、ノンケミカル&ビーガン処方の手肌に優しい日焼け止め。高いUVカット効果と保湿効果をかなえつつ、パールによる光の効果で透明感を与えて手肌をトーンアップ。瞬時にくすみを飛ばし、手元を若々しく演出してくれる。

 紫外線シーズンど真ん中の今こそ、本気モードでハンドケア。いつものアイテムをアップデートして、プニらずにはいられなくなるほどの、柔らかに弾む魅惑の肉球ハンドを手に入れよう。

サカイナオミ/美容ライター。東京都出身。美容室勤務、美容ジャーナリスト齋藤薫氏のアシスタントを経て、美容ライターとして独立。「WWDJAPAN」のほか、「25ans」「VOGUE GIRL」「kiitos.」をはじめとする女性誌やweb媒体、百貨店媒体、広告などさまざまなメディアで執筆。ジャンルはメイク、スキンケア、ヘアケア、ヘルスケアをメインに、着物や占いまで多岐にわたる。無類の猫好き

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