「イカゲーム」セビョク役のチョン・ホヨンとは何者か

 ネットフリックス(NETFLIX)が配信するオリジナルドラマ「イカゲーム(Squid Game)」に出演するモデル兼俳優のチョン・ホヨン(HoYeon Jung)に注目が集まっている。カン・セビョク役(067番)として初めて演技に挑戦した同作品への出演でインスタグラムのフォロワー数は、約40万から約190万に急増。韓国を拠点とする俳優では女性で最も多いフォロワー数を記録している。21年10月には、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のアンバサダーに就任した。

 「イカゲーム」は、デスゲームを通して社会の貧富の差などに迫る韓国ドラマ。それぞれ借金を抱えた人物が集まり、だるまさんがころんだ、カルメ焼き、綱引きなどといった幼少期のころの遊びをテーマに、賞金をかけてサバイバルを繰り広げる。9月の配信開始以来人気をさらい、ネットフリックスが配信されている全83カ国で視聴ランキング1位を記録した。中でもホヨン演じるカン・セビョクは、家族のために淡々とゲームに挑んでいる姿が多くの視聴者の心を掴んだ。

 同ドラマはピンクのジャンプスーツと緑のジャージの衣装や子供部屋のようなポップな空間、コロシアムをイメージしたというベッドのセットなども特徴的で、出演者の多くは現場での写真をSNSに投稿している。ホヨンはガールズグループBLACKPINKのジェニー(JENNIE)と親交があることから、撮影現場にかけつけたジェニーとの2ショット写真を公開している。

 そんな今をときめくチョン・ホヨンはソウルに生まれ、同徳女子大学校でモデル業を学んだ後、キャリアをスタート。韓国で次世代トップモデルの称号を競うリアリティー番組「韓国のネクストトップモデル(Korea’s Next Top Model)」のシーズン2と4に出演。シーズン4では20歳の時、2位に輝いた。

 その後2016年に国際的にモデルデビューを果たす。「ルイ・ヴィトン」17年春夏コレクションでオープニングを飾って初登場。同シーズン中には、「マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)」「マックスマーラ(MAX MARA)」「フェンディ(FENDI)」といったブランドのモデルを務めた。

 これまでモデルを務めたブランドは、「シャネル(CHANEL)」「ミュウミュウ(MIU MIU)」「スキャパレリ(SCHIAPARELLI)「エミリオ・プッチ(EMILIO PUCCI)」「ランバン(LANVIN)」など。ほかにも「ルイ・ヴィトン」17年プレ・フォール・コレクションのキャンペーンや「シャネル」「エルメス(HERMES)」「セフォラ(SEPHORA)」などの広告キャンペーンに登場している。

The post 「イカゲーム」セビョク役のチョン・ホヨンとは何者か appeared first on WWDJAPAN.

吉井添が初のスキンケアをプロデュース

 コスメの企画や製造、販売を支援するオンラインプラットフォーム“ニュアンス ラボ(NUANCE LAB.)”運営元のトリクルは、モデルの吉井添がプロデュースするスキンブースター“フォレスト スリープ バイニュアンス ラボ(FOREST SLEEP by NUANCE LAB.)”の予約販売を開始した。公式ECで11月11日18時まで予約を受け付け、受注販売する。価格は税込2970円。

 製品は“森林”をイメージし、吉井自身が商品の配合成分や香り、ボトルパッケージを決定した。製品名の“フォレスト スリープ”については「故郷の森林をイメージして、森の中で眠る心地よさを伝えたかった」と吉井。

 吉井は2001年11月生まれで、長野県出身。幼少期から絵を描き始め、高校は美術科に進学した。コスプレの趣味も持ち、独学でメイクを学ぶ。メンズファッション誌「ゼム マガジン(Them magazine)」でモデルデビュー後、東京ガールズコレクションや「サルバム(SULVAM)」2021-22年秋冬コレクションのショーや映像に出演するなど、モデルやアーティストとして活動する。父はザ・イエロー・モンキーの吉井和哉。

The post 吉井添が初のスキンケアをプロデュース appeared first on WWDJAPAN.

土屋鞄が革製品のリユース事業に初参入 職人が修理し自社店舗で販売

 革製品の鞄や小物を製造販売する土屋鞄製造所が、革製品のリユース事業に初参入する。家庭で使わなくなった自社の革製バッグを無料で引き取り、職人が修理し自社店舗で販売する。価格は定価の6割程度だという。2021年10 月1日から31日までの試用期間を経て、22年3月から通年サービスとして本格稼働する。

 製品の引き取りは無料で、国内の土屋鞄17店舗と配送で対応。引き取った製品は工房で修理、メンテナンスを行い、販売をする。リセールするアイテムは、経年変化で革の風合いなどが全て異なる一点物であることも魅力。販売時には自社製品であることの認定書を発行し、修理サービスなど新品と同様のアフターサービス体制も整える。

 提供者には一回の引き取りにつき大人用バッグの20%の割引クーポン(有効期限あり)を進呈することで、買い替えを検討する顧客へのメリットとする。リユース品の販売は、11月19日から土屋鞄製造所「童具店・中目黒」で行う予定だ。引き取りサービスの本稼働以降は、土屋鞄製造所各店に加え、オンラインストアでの販売も検討しているという。

 同社はこれまでも自社製品のバッグやランドセルの修理や、ランドセルの余り革などを材料にしたワークショップを行ってきたが、この度、リユースとリメイク、リペアを柱とするサステナブルなプロジェクトを立ち上げた。今回のリユース事業を第一弾と位置付け、リユース・リメイク・リペアに関わる専門の職人を採用・育成しながら、プロジェクトで26年までに年間売上高5億円を目指す。

The post 土屋鞄が革製品のリユース事業に初参入 職人が修理し自社店舗で販売 appeared first on WWDJAPAN.

「タカヒロミヤシタザソロイスト.」が読売ジャイアンツと初コラボ 「ニューエラ」の“59FIFTY”やマスク

 「タカヒロミヤシタザソロイスト.(TAKAHIROMIYASHITATHESOLOIST.以下、ソロイスト)」は、プロ野球球団の読売ジャイアンツと「ニューエラ(NEW ERA)」とのトリプルコラボアイテムを10月15日に発売する。それぞれの直営店や公式オンラインストアで扱う。今回の協業は、宮下貴裕「ソロイスト」デザイナーが大のジャイアンツファンであることから実現した。

 アイテムは、宮下デザイナーがオリジナルフォントで描いた“YG”マークが特徴の「ニューエラ」の“59FIFTY”(税込1万3090円)とフェイスマスク(同3190円)を用意する。カラーはブラックをベースにした、オレンジとホワイトの2色をそろえる。

The post 「タカヒロミヤシタザソロイスト.」が読売ジャイアンツと初コラボ 「ニューエラ」の“59FIFTY”やマスク appeared first on WWDJAPAN.

パリ発ビーガンフットウエア「ヴィロン」がアボカドや玉ねぎの手染めアイテム ドーバーギンザで販売

 パリ発のビーガンフットウエアブランド「ヴィロン(VIRON)」は、2011年に誕生したベルリンのコンセプトギャラリー「スーヴェニア(SOUVENIR)」とコラボレーションしたカプセルコレクション“フィード ユア ソウツ(FEED YOUR YHOUGHTS)”を、ドーバー ストリート マーケット ギンザ(DOVER STREET MARKET GINZA)6階で10月15日に発売する。

 カプセルコレクションは、「スーヴェニア」が信念として掲げる“フロム アース、フォー アース(FROM EARTH, FOR EARTH)”をアップサイクルな視点で表現。アボカドや茜の根、玉ねぎの色素を手染めした、一点一点の色味が異なるアイテムをそろえる。

 商品は、染めありTシャツ(税込1万5400円)、染めなしTシャツ(同7700円)、染めありフーディー(同3万3000円)、染めなしフーディー(同1万8150円)、染めありクルーネックスエット(同2万8600円)、染めなしクルーネックスエット(同1万5400円)、染めなしブーツ(同3万4100円)をラインアップする。

The post パリ発ビーガンフットウエア「ヴィロン」がアボカドや玉ねぎの手染めアイテム ドーバーギンザで販売 appeared first on WWDJAPAN.

大丸松坂屋、富裕層シフト鮮明 名古屋店は外商シェア5割へ

 J.フロント リテイリング(JFR)は、百貨店事業の富裕層シフトを鮮明にする。大丸松坂屋百貨店の基幹9店舗において、顧客別売上高で外商のシェアを2020年2月期の23.7%から24年2月期には30.0%に増やす。コロナで消費が低迷する中でも、消費意欲が旺盛な富裕層に狙いを定める。

 12日にオンライン開催された21年3〜8月期決算説明会で、24年2月期を最終年度にした「中期経営計画の進捗」として発表した。顧客別売上高ではコロナ前の20年2月期に比べて富裕層を対象にした外商の割合を6.3ポイント高める。呼応するように、カテゴリー別売上高でもラグジュアリーブランドを23.5%(20年2月期は17.3%)、美術・宝飾・呉服を13.0%(同9.2%)に引き上げる。一方、ボリュームゾーンの婦人服・婦人雑貨は14.9%(同18.6%)、紳士服・子供服は8.2%(同9.2%)に縮小する。JFRの好本達也社長は市場環境の変化を述べた上で、「成長戦略として間違いない」と説明した。

 コロナでも株高を背景にした富裕層の消費は手堅い。旅行や外食の自粛のお金が、百貨店のラグジュアリーブランドや宝飾・時計などの高級品に回っている。21年3〜8月期の店舗別売上高を一昨年の同期間を比べると、鉄道旅客輸送への依存が高い大丸東京店が49.6%減、大丸梅田店が44.1%減なのに対し、外商など固定客に強みを持つ大丸神戸店が17.3%減、松坂屋名古屋店が16.1%減まで持ち直した。コロナが収束に向かっても、富裕層市場の安定した伸びは続くと見る。

 大丸松坂屋百貨店の一番店である松坂屋名古屋店は、中計期間内に改装計画に乗り出す。品ぞろえ、サービス、空間演出においても外商での提案力を高める。売上高に占める外商のシェアを現在の4割から5割に高める。

 外商のオンラインサイト「コネスリーニュ」では、若い富裕層を狙った品ぞろえやイベントを強化する。24年2月期にはオンライン経由の売上高100億円を目標に定める。

 今月発足した岸田内閣は経済政策において「成長と分配」を掲げて、かつての豊かな中間層の復活を打ち出した。ただ、政策は不確定な要素が多く、実現も未知数だ。百貨店は、元々の強みである外商ビジネスに磨きをかけ、アベノミクス以降増え続けている富裕層を取り込むことで収益の安定を図る方向で足並みをそろえる。

The post 大丸松坂屋、富裕層シフト鮮明 名古屋店は外商シェア5割へ appeared first on WWDJAPAN.

大丸松坂屋、富裕層シフト鮮明 名古屋店は外商シェア5割へ

 J.フロント リテイリング(JFR)は、百貨店事業の富裕層シフトを鮮明にする。大丸松坂屋百貨店の基幹9店舗において、顧客別売上高で外商のシェアを2020年2月期の23.7%から24年2月期には30.0%に増やす。コロナで消費が低迷する中でも、消費意欲が旺盛な富裕層に狙いを定める。

 12日にオンライン開催された21年3〜8月期決算説明会で、24年2月期を最終年度にした「中期経営計画の進捗」として発表した。顧客別売上高ではコロナ前の20年2月期に比べて富裕層を対象にした外商の割合を6.3ポイント高める。呼応するように、カテゴリー別売上高でもラグジュアリーブランドを23.5%(20年2月期は17.3%)、美術・宝飾・呉服を13.0%(同9.2%)に引き上げる。一方、ボリュームゾーンの婦人服・婦人雑貨は14.9%(同18.6%)、紳士服・子供服は8.2%(同9.2%)に縮小する。JFRの好本達也社長は市場環境の変化を述べた上で、「成長戦略として間違いない」と説明した。

 コロナでも株高を背景にした富裕層の消費は手堅い。旅行や外食の自粛のお金が、百貨店のラグジュアリーブランドや宝飾・時計などの高級品に回っている。21年3〜8月期の店舗別売上高を一昨年の同期間を比べると、鉄道旅客輸送への依存が高い大丸東京店が49.6%減、大丸梅田店が44.1%減なのに対し、外商など固定客に強みを持つ大丸神戸店が17.3%減、松坂屋名古屋店が16.1%減まで持ち直した。コロナが収束に向かっても、富裕層市場の安定した伸びは続くと見る。

 大丸松坂屋百貨店の一番店である松坂屋名古屋店は、中計期間内に改装計画に乗り出す。品ぞろえ、サービス、空間演出においても外商での提案力を高める。売上高に占める外商のシェアを現在の4割から5割に高める。

 外商のオンラインサイト「コネスリーニュ」では、若い富裕層を狙った品ぞろえやイベントを強化する。24年2月期にはオンライン経由の売上高100億円を目標に定める。

 今月発足した岸田内閣は経済政策において「成長と分配」を掲げて、かつての豊かな中間層の復活を打ち出した。ただ、政策は不確定な要素が多く、実現も未知数だ。百貨店は、元々の強みである外商ビジネスに磨きをかけ、アベノミクス以降増え続けている富裕層を取り込むことで収益の安定を図る方向で足並みをそろえる。

The post 大丸松坂屋、富裕層シフト鮮明 名古屋店は外商シェア5割へ appeared first on WWDJAPAN.

「ルイ・ヴィトン」の時代を超えた舞踏会に、「シャネル」の80年代風ショー 2022年春夏パリコレの現場から Vol.5

 こんにちは。ヨーロッパ通信員の藪野です。ついに今回で現地リポートは最終回です。いや〜、2週間にわたるコレクション取材は長いと思っていたのですが、実際はあっという間でした。パリコレ最終日は「シャネル(CHANEL)」に「ミュウミュウ(MIU MIU)」「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」とビッグメゾンのショーが目白押し。最後まで張り切っていきます!

10/5
10:30 CHANEL

 朝一は「シャネル」です。ショーは10時半からなのですが、まずその前にヴァンドーム広場まで、アイコニックな香水“No.5”の100周年を記念したハイジュエリー・コレクションを見に行ってきました。展示されているのは、香水のボトルをはじめ、香りに使われている花、“5”など、さまざまな要素をデザインに落とし込んだ豪華絢爛なジュエリー。眠い目をこすりつつ行ったのですが、完全に目が覚めました。

 その後はショーへ。今回の会場は、定番だったグラン・パレの改修工事に伴い、エッフェル塔近くに一時的な展示ホールとしてオープンしたグラン・パレ・エフェメールです。その中に用意したのは、小高いステージ状になったランウエイの左右にフォトグラファーたちが待ち構えている、かつてのファッションショーを再現したようなセット。その理由をクリエイティブ・ディレクターのヴィルジニー・ヴィアール(Virginie Viard)は、「モデルがランウェイを闊歩し、フラッシュが瞬く1980年代のランウエイが大好きでした。私は、あの高揚感をもう一度表現したいと思ったんです」と話しています。

 そんなランウエイにまず登場したのは、パイピングが施された白や黒のスイムウエア。その後も、ブラトップやクロップド丈のジャケットやタンクトップ、そして、ゆったりしたジャケットに合わせたミニ丈のスカートやドレスなど、ヘルシーな肌見せで快活なイメージに仕上げています。ラストは、カラフルな蝶のモチーフをあしらった軽やかなドレスのシリーズ。蝶は、再生や復活、変化の象徴とも言われていて、先シーズンから注目しています。アクセサリーで目を引いたのは、ビーチバッグのようなざっくりとしたキルティングのチェーンバッグや“No.5”のボトルをモチーフにしたミニバッグ。パールやチェーンのジュエリーの重ね付けも気になります。

14:00 MIU MIU

 「ミュウミュウ」は、先シーズンの壮大な雪山の中で見せたガーリー&フェミニン×アウトドアなスタイルから一転。イームズのオフィスチェアが並べられた空間の中で、プレッピールックとY2K(2000年)ファッションを掛け合わせたような若さあふれるスタイルを披露しました。上半身は、ゆったりとしたボタンダウンシャツやケーブル編みのセーター、テーラードジャケット、スウィングトップなど普遍的なアイテム。ただし、極端なクロップ丈で仕上げられたものが大半です。そして、ボトムスは総じて下着が見えるようなローウエスト。ハサミを入れてDIYしたかのような切りっぱなしの裾も特徴で、中にはマイクロミニ丈のプリーツスカートもあります。足元は、「ニューバランス(NEW BALANCE)」とのコラボスニーカー。アイコンモデル“574”をデニムとローエッジで仕上げているのがポイントです。そんな新たなプロポーションで見せるスタイルをベースにしつつ、ところどころに「ミュウミュウ」らしいクリスタルやフラワーモチーフをあしらったドレスやスカートスーツを差し込みました。

 腰のくびれを大胆に見せるスタイルは好みが分かれ、着られる人もかなり限定されそう。ですが、若い世代を中心にSNSから再燃したY2Kファッションは、間違いなく今季を象徴する流れの一つ。ミウッチャ・プラダ(Miuccia Prada)の時代を捉える感覚には、脱帽です。

16:00 LACOSTE

 「ラコステ(LACOSTE)」のランウエイ・コレクションといえば、スポーツミックスの都会的なスタイル。その機能性とスタイルを兼ね備える提案は、ゲリラ豪雨や熱波など異常気象が増える中で現実味を増しているように感じます。デザインのカギとなるのは、ポロシャツやタンクトップからカジュアルなジャケット、ショートパンツにまで取り入れたメッシュ素材。雨でも楽しくなるようなカラフルなラバーコートやアノラック、天候に合わせてたすき掛けできるアウターもあります。カラーパレットは、ブランドを象徴する深みのあるグリーンやホワイト、ネイビー、トープなどに、レッドやバーガンディー、エメラルド、パステルピンク、イエロー、オレンジをミックス。いつもながら、ルイーズ・トロッター(Louise Trotter)はモダンな色合わせが上手です。

19:00 LOUIS VUITTON

 やっぱりニコラ・ジェスキエール(Nicolas Ghesquiere)はスゴイ!そう言わずにはいられないようなドラマチックなショーでした。会場は、たくさんのアンティークシャンデリアで飾られた、ルーブル美術館敷地内の庭をつなぐ通路。豪奢なランウエイに現れたモデルは、さまざまな時代のタイムトラベルの果てに舞踏会に辿り着いたゲストといった印象です。歴史的な要素から現代の装いまでを巧みに融合させるニコラの想像力、そして創造力には、いつもながら圧倒されます。

 鐘の音と共に始まったショーの序盤に登場したのは、横にパニエが広がる18世紀のドレスのようなシルエットに、1920年代のイブニングガウンをほうふつとさせるビーズ刺しゅうやレースをあしらったスタイル。ボクシーなテーラードジャケットやノーカラーのツイードジャケットには燕尾服のデザインを取り入れ、クチュール並みにぜいたくな細身のドレスにはジーンズを合わせています。さらに、フリル襟のブラウスには、カジュアルな雰囲気のジョッパーズパンツやコクーンシルエットのスカートをスタイリング。装飾的なサングラスが仮面舞踏会をイメージさせる一方で、パテントレザーを使ったバッグやスポーティーなブーツサンダルがクラシックな要素とのコントラストを際立たせます。

 今シーズンの着想源は、アメリカの放送局HBOの新ドラマシリーズ「イルマ・ヴェップ(Irma Vep)」の衣装をデザインしたことだそう。96年に公開された同名の映画をベースにした作品で、今作では無声映画の名作「レ・ヴァンピール 吸血ギャング団(Les Vampires)」のリメイク版撮影のためにパリにやって来た主人公を、「ルイ・ヴィトン」のアンバサダーでもあるスウェーデン人女優のアリシア・ヴィキャンデル(Alicia Vikander)が演じています。それを知って、このコレクションに散りばめられたヴァンパイア的な要素にも納得がいきました。

20:00 AZ FACTORY

 いつもパリコレのトリといえば「ルイ・ヴィトン」なのですが、今シーズンは最後にビッグイベントが待っています!それは、4月に亡くなったアルベール・エルバス(Alber Elbaz)に捧げる「AZファクトリー(AZ FACTORY)」の特別ショー。会場に向かう途中にもイベントのポスターを発見し、テンションが上がります。カラフルなライトに照らされた会場には、今回アルベールを想って特別なルックを制作した錚々たるデザイナーたちが集合していて、なんとも豪華な空間。ショーについてはこちらでリポートしていますが、愛や希望にあふれる“ザ・ファッション”なイベントを生で見られたことは、今シーズンの1番の思い出になりました。

おまけ:パリコレ終了翌日には、「エルメス」の年間テーマイベント

 パリコレ終了と共にベルリンに戻る予定だったのですが、6日にパリで「エルメス(HERMES)」の2021年の年間テーマイベントが開催されるということで、参加してきました。今年のテーマは、「長い冒険」や「知的な探求」を意味する“オデッセイ(odyssey)”です。約100人が招かれたイベントでは、プラザ・アテネやホテル・クリヨンのシェフを歴任したジャン・フランソワ・ピエージュ(Jean-François Piege)による見た目も楽しい絶品ディナーをいただきつつ、女優のジャンヌ・バリバール(Jeanne Balibar)やミュージシャンのルーシー・アントゥネス (Lucie Antunes)らによるパフォーマンスを堪能。終盤に生演奏に合わせて披露されたエモーショナルなコンテンポラリーダンスは圧巻でした。ファッションは自分の知らない音楽やカルチャーとの出合いをもたらしてくれることが多々あるのですが、今回もそんな刺激に満ちた夜でした。ルーシーの音楽にハマって、家に帰ってからもリピートし続けています。

 これにて、2週間にわたるウェブでのコレクション現地リポートは終了です。が週刊紙では現在販売中の10月11日号と来週月曜日発売の10月18日号のコレクション特集、そして11月15日発売のトレンド特集でも2022年春夏シーズンについて深掘りしていきますので、ご期待ください!

The post 「ルイ・ヴィトン」の時代を超えた舞踏会に、「シャネル」の80年代風ショー 2022年春夏パリコレの現場から Vol.5 appeared first on WWDJAPAN.

ブーツ復活、8月末から厚底のサイドゴアがヒット 白ブーツ人気もマスに拡大

 「ブーツが売れている」「今年こそブーツ復活の予感」。そんな声がウィメンズのマーケットで広がっている。百貨店の靴平場でも、ファストファッションブランドでも、秋物の立ち上がりでとにかくブーツが売れているという。売れ筋は、トレンドセッターの「ボッテガ・ヴェネタ (BOTTEGA VENETA)」が2年前から提案しているような、サイドゴアなどの厚底ショートブーツ。ロングブーツをミニスカートに合わせたスタイルも原宿や渋谷では昨年から徐々に見かけるようになったが、ボリュームの売れ筋はショート丈だ。数年前からおしゃれ好きの間で広がっていた白ブーツも、今年はより幅広い層に支持されている。

 百貨店向けの婦人靴メーカー・卸のオギツでは、「モード・エ・ジャコモ(MODE ET JACOMO)」で8月末からブーツが売れている。「動き出しは例年より1カ月は早い。通常は10月上旬ではブーツの売り上げは全体の2割ほどだが、今年は既に3割がブーツになっている」と同ブランドの担当者は話す。婦人靴メーカーではパンプスの不調が近年の悩みの種。春夏はパンプスに代えてサンダルの打ち出しを早めるなど策を講じているが、今秋冬はパンプスに比べ単価の高いブーツが動いていることで、売り上げにも貢献している。

 売れ筋はショート丈の厚底サイドゴアブーツ(税込3万1900円)。黒や茶が中心だが、白も例年より動きがいい。もちろんロングブーツも企画しているが、「ひざ上丈のニーハイブーツにはやや動きがあるが、通常のロングは売れているという実感はない」。ただし、売れ筋のサイドゴアも、「筒の部分は昨年に比べると長くなっている」という。

 ブーツ復活について話を振ると、「そこまでの勢いになるかはまだ分からない」としつつも、「期待はしている」と続ける。「おしゃれ好きの先行層に早い時期から売れたということは、気温が下がれば、もっと幅広い層も買い始めるはずだ」。

 旬のトレンドファッションをそろえる「ジーユー(GU)」でも、「ブーツの動きが非常にいい」と広報担当者。ショート〜ミドル丈のブーツをさまざまなデザインでそろえている点が支持されているといい、売れ筋には厚底のサイドゴア(3990円)が含まれる。「ベーシックカラーだけでなく、今年は白ブーツの動きがいい」というのも「モード・エ・ジャコモ」と同様。ストレッチ素材のスクエアトウの白いショートブーツは2990円。「本革の白ブーツは汚れも目立つため挑戦できないという人も、この価格だからこそ楽しんでいただけているのでは」という。

The post ブーツ復活、8月末から厚底のサイドゴアがヒット 白ブーツ人気もマスに拡大 appeared first on WWDJAPAN.

イッセイミヤケの宮前義之が考える“次世代のモノ作り” 「エイポック」で未来を織りなす

 イッセイミヤケは9月23日、「エイポック エイブル イッセイ ミヤケ(A-POC ABLE ISSEY MIYAKE、以下、エイブル)」の新路面店を京都市に開いた。「エイポック」は1998年に三宅一生が「服作りのプロセスを変革し、着る人が参加する新しいデザインのあり方を提案する」をコンセプトにスタートした実験的なブランドで、07年に休止。「エイブル」は今年3月に前「イッセイミヤケ」デザイナーの宮前義之が率いるチームにより始動し、「エイポック」のモノ作りを継承しながら「作り手と受け手のコミュニケーションを広げ未来を織りなす」ことを目指す。なぜこのタイミングでの再始動なのか。どう「未来を織りなす」のか。宮前義之「エイポック エイブル イッセイ ミヤケ」デザイナーに聞く。

WWD:改めてA-POCのコンセプトを教えてください。またそれをどのように継承して発展させていくのでしょうか。

宮前義之(以下、宮前):三宅は70年代からパリコレを舞台に仕事をしてきて、新しい時代を迎える2000年を前に、「イッセイミヤケ」のバトンを滝沢直己に渡し、三宅自身は藤原大と「ファッションから新しい価値観を」という思いで「エイポック」を立ち上げ98年に初めてパリで発表しました。A-POCは“A Piece of Cloth”一枚の布という意味です。当時あまり服の業界では使わない“立体成型”という言葉を使い、新しい概念の服作りを探求しようと始まりました。

WWD:「エイポック」は無縫製ニットが印象的でしたね。

宮前:今でこそコンピューターを使うのは当たり前ですが、当時からコンピュータープログラムを駆使して編まれた無縫製ニットが特徴で、チューブ状に編まれたものを切り出すと服が現れる――どこをカットしてもほつれないので、着る人が自由にカットできてカスタマイズできます。つまり、服の完成には作り手だけではなく受け手も不可欠であり、そこが「エイポック」の重要なコンセプトの一つだと理解しています。

 「着る人が服を完成させる」――80~90年代はスターデザイナーがたくさんいて新しいスタイルを作り上げることに大きな影響力を持ち、ファンは誰よりも早く着ることにステータスを感じ価値があった。三宅はそこからさらに、「着る人が参加する意識を作ること」をデザインの世界で提案しました。

WWD:98年は時代の変わり目でした。

宮前:アップル(APPLE)が“アイマック”を発表して、コンピューターが普及し始め、ファッションの世界は「ユニクロ(UNIQLO)」が原宿に出店して格安のフリースが流行り、安くて身近に服を楽しめる時代に向かっていました。大量生産大量消費に向かっていた時代に、小ロット多品種を作るシステムを作り上げたこと、1着でも1000着でも必要な数だけ作ることができる仕組みを作ったのは画期的だったと思います。

WWD:画期的な「エイポック」の服作りは既存の服作りのプラットフォームにはあてはまりません。デザインチームはこれまでとは異なるアプローチをしたのでしょうか。

宮前:従来のように生地を集めて編集して服を作るのではなく、デザイナーやパタンナーが原料、糸作り、生地を織る・編む、染色、加工など全ての生産プロセスに関わりながら作っています。僕自身も2001年に入社して「エイポック」で川上から川下に関与しながら、一枚の布の中に服作りを入れることを経験しました。その姿勢は、三宅が会社を設立して日本でモノ作りを始めた時からですが、特に研究開発が活発なのは社内でも三宅率いる「エイポック」チームだったと感じます。

WWD:宮前さんは「エイポック」からキャリアをスタートしたんですね。

宮前:僕が参加したときはちょうど本格的に始まるときでした。素材のこともわからずに入社しましたが、一から経験できたことが11~19年まで手掛けた「イッセイミヤケ」につながっていると思います。「エイポック」の考えを発展させて“スチームストレッチ”が生まれました。

WWD:「エイブル」はどのようにして生まれましたか?

宮前:コロナ禍で立ち止まり、改めてこれからのモノ作りを考えたときに「エイポック」での経験が自分を成り立たせていると感じました。三宅と会話するなかで、「エイポック」の考え方は今、この時代の変化の中で新しいことができるのではないか、改めてチャレンジしようとなりました。

 “できる、可能にする”という意味の「エイブル」という言葉を加えたのは、「エイポック」の思想から、さまざまなことを現実化したいという思いを込めました。エポックメイキングという言葉もありますが、20年前に画期的な服作りを作り出したように、僕たちもこれからの時代に合った新しい服を発信していきたいとスタート地点に立ったところです。

WWD:“可能にする”についてもう少し教えてください。

宮前:モノ作りは協業です。つまり、いろんな人たちと知恵を出し合わないと新しいモノ作りは非常に難しい。「エイポック」はあらゆる人と密につながり、研究するだけでなく、実装させてきました。着る人を巻き込む形で現実化していきたい。一連のことをコミュニケーションという言葉を使いながら行うことがモノ作りで大切だと思っています。“現実”という言葉が改めて大切になってきている。

WWD:現実とは?

宮前:難しいことではなくて、服作りを通じてチームだけでは見えないことも外の人と会話すると新しい景色が見えて見方が変わり、成長させられる。全てのモノ作りに通じているのではないかと思います。だから面白い。

WWD:“新品はいらない”コンセプトが生まれるほど、気候変動や資源の枯渇といった私たちの現実は厳しくなっています。次世代のモノ作りをどのようにとらえていますか?

宮前:“新しいものを作らない”という考えが生まれるのは、時代を考えると当然のことかもしれません。産業革命以降、大量生産して消費することが経済や豊かさの価値基準として存在してきました。その反動が今起きていて、「これからどうしようか」というフェーズに入ってきている。いろんな方法があると思います。モノをリサイクルすることもそうですし、車や家をシェアすること、そして「イッセイミヤケ」が大事にしてきたことーー長く大切に着てもらうことをどう伝えていくかということもそう。時代の価値観が確実に変化しているし、新しいものだけが豊かさの価値にはつながらないし、それが何なのかを考えています。

 先日読んだ(西陣織の)細尾(真孝代表取締役社長)さんのインタビューに共感しました。「人間が創造することを止めてはいけない」という言葉です。人間には新しい美を追求してきたという歴史があり、それが蓄積されて文化になった。太古の昔から美を求めることでテクノロジーが進化して人間が豊かになってきました。それが止まることはないと思うし、その中で新たな美の価値観、時代ごとに変わる美が問われています。

 ファッションの仕事は誤解を受けやすいと感じます。次の時代のモノ作りに不可欠なことは常に社会とのつながりを感じながら作ること。服は一人では作れない。協力者がいて服ができます。そうした優れた技術やその環境をどう持続可能にするか。何事も継続することは大事で、プリーツもそうですが、一つの技術を継承して発展させることが大切だと思います。もちろん変わることが美徳という価値観もありますが、僕たちはいかに継続させていくかを大事にしています。続けていくにはクリエイションとビジネスの両輪が必要になります。

WWD:発信の場が京都だったのは?

宮前:これからの時代に大切なものは文化だと考えます。三宅との日々の対話でも、文化があるかないかは今後非常に重要になってくると話しています。京都は伝統と革新が共存した町。古いものだけがあるのではなくて、イノベーションが起きています。京セラ、島津製作所、任天堂など独自のイノベーションを起こしている企業があります。三宅の哲学を継承して発展させていくことと、自分自身のやりたいことを重ねたときに、どこで発信したいかを考えたら京都でした。

WWD:伝統と革新の街で、三宅さんの哲学を継承していくんですね。

宮前:自分たち独自のモノ作りを伝統にしたいと社内で話しています。伝統とは物事を大切に守る、残すととらえられがちですが、僕は、伝統は時代に合わせて変化させることだと思っています。三宅一生と「エイボック」の考え方を継承させて発展させる場所として、京都にアトリエも構えられたらと話しています。三宅も「京都の水を借りて僕たちのモノ作り(蒔いた種)を成長させていこう」と話していました。

WWD:今回の新作では、現代美術家の宮島達夫さんとコラボレーションされました。

宮前:宮島さんは、ご自身が迷ったりぶれないようにするために3つのコンセプトを掲げられて時間と生命を表現されています。3つのコンセプトとは「変化し続けること」「あらゆるものと関係を作ること」「永遠に続くこと」。僕たちが次の時代のモノ作りを考えて出した答えと宮島さんの言葉が重なり、前に進むために宮島さんの力をお借りできないかとお声がけしました。

 既存のチームだけではアイデアは限られてくるし、固定概念も生まれます。知らない土地に行きたい、心揺さぶられる景色を見たいのと同じで、異分野に触れたい。モノ作りの原動力の全ては好奇心だと思っています。旅と同じ感覚で、異分野の人、出会ったことない人と面白いモノ作りを「エイブル」で行っていきたい。面白い人に出会うのは半年に1回とは限りません。コレクションのスケジュールに合わせていくのではなくて、違うベクトルで取り組んでいきたい。

WWD:宮島さんとのプロジェクトでは「ソニー」のもみ殻を原料にした多孔質カーボン素材“トリポーラス”を用いました。

宮前:実は「ソニー」とは3年前から取り組んでいました。“トリポーラス”は黒しか出せない制限がある素材ですが、今回の用いるのに最適な素材でした。宮島さんの表現する0~9の数字は生命を表していて、0は闇や死を表現しています。服を通じてこういう人がいるんだ、とかこういう素材があるんだ、と着る人の物語が始まればという思いがあります。

WWD:“トリポーラス”についてもう少し教えてください。

宮前:ソニーはバッテリー電極材料の研究開発をしていた中で、もみ殻が持つ独特な微細構造を発見し、優れた吸着特性を持つ新しい植物由来の多孔質炭素材料“トリポーラス”を開発しました。もみ殻は日本で200万トン、世界で1億トン以上が廃棄されていて、そのほとんどが野焼きされていてCO2が排出されます(編集部注:国連食糧農業機関によると、現在世界で年間4億トン以上のもみ殻を含むバイオマスが、野焼きなど焼却によって処理されており、野焼きで発生する短寿命気候汚染物質(SLCPs)は、気候変動の原因のひとつと言われている)。またもみ殻にはシリカという有害なガラス繊維が入っていて、それを取り除く技術をソニーが開発しました。炭と同じでにおいを吸着したりウイルスを除去したりする性質があり、その性質を生かした用途開発をしていました。「ソニー」には繊維だけではなく、シャンプーや食品に発展したいというヴィジョンがあります。一人でも多くの人に素晴らしい技術があることと世界で起こっている問題を伝える機会を持ちたい。

 今回用いた素材はレーヨンに“トリポーラス”を練りこんでいます。黒の美しさは見る人が見たら違います。通常の黒より黒い。どれだけ洗濯しても、繊維が先に壊れるほど黒が落ちません。黒は色が褪せたり、縫いしろにあたりが出たりしますが、新しい代替素材に用いることができればとも考えています。今回はジャケットやパンツに使っています。今後ベーシック素材にしていきたい。

WWD:売り方について教えてください。シーズン制ではない売り方も検討していますか?

宮前:「エイポック」と「エイブル」の2つ、シリーズとプロジェクトの活動があります。プロジェクトはローマ数字のⅠ、Ⅱ、Ⅲと表現されるもので、異分野や異業種とのコミュニケーションから新たな発想、技術開発を行い、ブランドの革新性を示す重要な役割になっていきます。従来のコレクションのようにシーズンではなく、プロジェクト単位で行います。販売方法は、宮島さんのプロジェクトは店に並べて展示の場を作り、予約をいただき、約1カ月後にお届けするというものです。一切余剰在庫を抱えずに気に入ってくださった方に届けたい。

 シリーズもシーズンはなく、タイプS、O、Uなどアルファベットで発表したベーシックアイテムを提案します。20年間で生まれたスチームストレッチや形状記憶素材、無縫製ニットなどでシリーズ化していきます。普遍的なデザインで汎用性のある男女兼用のアイテムで、日常の中の服のアイコニックな存在になればと考えています。作り方は、当時も今も変わらない、一枚の生地の中に服が織り込まれていて、ジャケット、パンツ、ベーシックアイテムを作り始めています。型は一度作ったら変えない予定で、お客さまにとってのメリットは、気に入って自分の型が見つかれば繰り返し購入できます。自分の好きな形を見つけてもらって生活の中に使ってもらいたい。

■A-POC ABLE ISSEY MIYAKE / KYOTO
京都府京都市中京区富小路通三条上ル福長町106
075-251-1288

The post イッセイミヤケの宮前義之が考える“次世代のモノ作り” 「エイポック」で未来を織りなす appeared first on WWDJAPAN.

「ドクターマーチン」が表参道に世界初のコンセプトストア 最上位ライン“メイド イン イングランド”が一堂に集結

 「ドクターマーチン(DR.MARTENS)」はこのほど、世界初のコンセプトストア、ドクターマーチン ショールーム ティーワイオー(Dr. Mrartens SHOWROOM TYO)を東京・表参道にオープンした。同店を“もっともハイエンドな店舗”と位置づけ、英国発の“メイド イン イングランド”コレクションを世界で初めてフルラインアップするほか、過去の作品を再提案する“アーカイブス”や、世界中の企業・ブランドとタッグを組んだ“コラボレーション”をそろえる。

 店内には、ブランドを象徴する“イエローウェルトステッチ”に着想したカウンターや、ヒールタブにインスパイアされスツールなど、ブランドの世界観を表現した什器を置く。ゆったりとしたソファーを設けて、歴史や世界観に浸れる空間を演出する。中央に設置するガラス製の什器には、「マーク ジェイコブス(MARK JACOBS)」「ダブルタップス(WTAPS)」など過去に協業した多数のブランドとのコラボシューズを並べる。ギャラリースペースも設けて、カルチャーの発信やコミュニティの形成も目指す。

 オープンを記念して、定番モデル“1461 3 ホールシューズ”をレオパードなどでアレンジした限定モデルを販売する。ギャラリースペースでは、コラージュアーティストの河村康輔の作品を11月7日まで展示。“1460 8 ホールブーツ”にコラージュを施したアートブーツや、青色の濃淡でグラフィックを映した“青焼き”シリーズなどを並べる。

 特設サイトでは、原宿のストリートシーンと「ドクターマーチン」との関係を深掘るドキュメンタリームービーを公開中。全8エピソードで構成し、隔週で順次公開予定だ。

The post 「ドクターマーチン」が表参道に世界初のコンセプトストア 最上位ライン“メイド イン イングランド”が一堂に集結 appeared first on WWDJAPAN.

ユニクロ、スウェーデンのスキーモーグル選手団に競技ウエアや練習着を提供

 ユニクロはスウェーデンスキー連盟と契約し、モーグル競技のスウェーデン代表選手団や関係者に、オフィシャルサプライヤーとして競技用ウエアや練習着、移動着を提供する。これにより、12月にフィンランドで開催されるフリースタイルスキーワールドカップを皮切りに、2022年2月に開幕する北京冬季五輪でも、スウェーデン選手団は「ユニクロ(UNIQLO)」のウエアを着用する。

 ユニクロは19年にスウェーデンオリンピック委員会とパートナーシップ契約を締結。今年開催された東京五輪では、スウェーデン代表選手団に大会公式ウエアを提供すると共に、スウェーデンのアスリートらの声を反映した商品なども企画・販売していた。当初、同契約は北京冬季五輪までだったが、東京五輪終了後に24年のパリ五輪までの延長が発表された。

 スウェーデンスキー連盟との契約に際し、ユニクロの親会社であるファーストリテイリングの柳井康治グループ上席執行役員は、「ユニクロは引き続き、世界を舞台に挑戦し続けるスウェーデンのアスリートと共に、服を通して、人々の日常をより快適に、ポジティブに変えていく“ LifeWear”を発展させていく」と発表。スウェーデンスキー連盟の担当者は、「ユニクロの“LifeWear”は、選手の最高のパフォーマンスを引き出し、期待以上の成果を上げてくれると信じている」とコメントしている。

 モーグルは、コブ斜面を滑るスピードや技術と、途中のジャンプ台でのエア演技の完成度で競うフリースタイルスキーの競技。モーグルのワールドカップは北京冬季五輪閉幕後の2月26、27日には、秋田の田沢湖スキー場でも開催予定だ。

The post ユニクロ、スウェーデンのスキーモーグル選手団に競技ウエアや練習着を提供 appeared first on WWDJAPAN.

予約66万人待ちの「悟空のきもち」に加えオリジナル製品も大ヒット ゴールデンフィールドの“発想力”に迫る

 
 日本初の頭専門の揉みほぐし店として、2008年に京都に1号店をオープンした「悟空のきもち」。独自に考案した手技で「ほとんどの人を10分程度で眠らせ、幸福感のある“絶頂睡眠”に導く店」として瞬く間に話題となり、現在は5店舗を展開。予約のキャンセル待ち人数が約66万人という驚異の人気を誇っている。さらに睡眠関連製品を中心とした企画開発も手掛け、驚きのコンセプトを持った製品を生み出してヒットさせている。ここでは、そうした規格外のオリジナル製品の概要と、誕生した背景について、同社の創業者である金田淳美代表に話を聞いた。

「WWDJAPAN」(以下、WWD):本業である「悟空のきもち」の現在の状況は?

金田淳美代表(以下、金田):好調です。予約待ちの人数が毎月5000~1万人のペースで増えていて、現在は約66万人待ちになっています。コロナの影響もさほど受けず、最初の緊急事態宣言の時に1カ月間閉めただけでした。

WWD:創業時と比べて手技は進化している?

金田:“絶頂睡眠”を提供するコンセプトは変わりないですが、より快適な“寝落ち体験”をしてもらうために進化を続けています。施術後のお客さまへのアンケート調査で、「快適に眠れた」という回答の多かった際の手技を検証し、それを全員で共有。さらにその中でも高評価を得たスタッフの手技を検証し……という作業を繰り返すことで常にブラッシュアップしています。独創的なビジネスのため、“正解”が世界のどこにもないので、自分たちで常に正解により近づく回答を探している感じです。

WWD:お客さまアンケートは重要視している?

金田:ものすごく重要視しています。例えば“睡眠をアトラクションとして楽しむ”をテーマに、店舗(フロア)ごとに内装を変え、“タイムマシン”“死後の眠りからの蘇生”といったコンセプトのデザインを施しています。これも、施術後のお客さまアンケートで「(眠りが)タイムマシンに乗っているようだった」「(寝起きが)死後の世界から蘇生したようだった」という回答があったからなんです。

WWD:ここ数年はオリジナル製品も話題になっていますね。まず第1弾製品の“塾眠用たわし”とは?

金田:18年に、“熟眠用たわし”というオリジナル枕を発売しました。公式サイトへの掲載以外に広告宣伝を行っていないにも関わらず、累計5万個を売り上げるヒット製品になっています。最大の特徴は、“毛が放射状に伸びている”というたわしの構造を再現し、少しだけ頭皮を均一にいじめ、快適な眠りを誘うことです。

WWD:考案したきっかけは?

金田:開発のきっかけは、寝具メーカーからオリジナル枕の開発依頼を受けたことでした。こういう依頼の際、先方が求めているのって、既存の製品に少しだけ改良を加えることなんです。中には改良は既にできていて、名前を貸すだけのようなパターンもあります。そういう仕事は絶対に嫌なので、受けるか決められずに、スタッフに案件の共有だけして放置していたんです。そんな時、スタッフとのお喋りの中で「彼氏と喧嘩して、むかついてたわしを枕にして寝たら意外と快適だった」という話を聞いたんです。普通なら笑って終わりの会話なのですが、私は施術の経験から“少し強めに頭を刺激した方が快適に眠るお客さまが多い”と感じていたので、「これは!」と思い製品化に行き着きました。

WWD:“睡眠用うどん”は?ちなみに、編集部にこの製品のプレスリリースが届いた時、エイプリルフールネタかと思いました(笑)。

金田:そうなんですね、真面目に作りました(笑)。布団の全てを否定する“睡眠用うどん”として19年に発売し、話題を呼びました。発売初月に2億円の売り上げを叩き出して、現在までに累計2万5000個を売り上げています。製品の見た目は、巨大なうどんを数本並べて作ったような形状で、それを体に掛けたり、すき間に足や手、頭を挟んだりして寝るものです。開発のきっかけは、ざるうどんを食べながら「うどんの中で寝たい」と言ったスタッフの声でした。うどんを数本並べた構造をよく考えてみると、温度調整機能に優れているうえ、寝姿をいつでも自由に変えられ、“抱き枕”にも“足枕”にもなります。とても理にかなっていたので製品化に至りました。

緻密なデータ分析で夢をコントロール

WWD:“睡眠用しゃぼん玉”は?

金田:ゴールデンフィールドの最新作で、早くも2カ月の予約待ちのヒットアイテムになっています。これは一言で言うと“夢をコントロールして、見たい夢を見るための製品”です。“ジャーニー”(旅行)、“スカイ”(浮遊・飛行)、“チャイルド”(遠い昔・再会)、“ロ
マンス”などの“夢カートリッジ”があり、ランプ型の本体にセットして寝るとしゃぼん玉が膨らみ、カートリッジごとに異なった香りと色彩を放つことで理想の夢を見る確率が高まるという製品です。

WWD:開発のきっかけは?

金田:子どもが生まれたスタッフから、「子どもにしゃぼん玉を見せるとよく寝てくれる」という話を聞いたのがきっかけでした。「本当に良いのかなぁ……」と思って調べてみると、“しゃぼん玉は悪夢を軽減する”と言われていることが分かったんです。毎日数多くの施術を繰り返しているので、お客さまアンケートの中には「悪夢を見た」という回答もあります。そのことに関して「何とかいい夢に変えられないか」と考えていたことに加え、“快適な眠りのためには寝る前に見るものが重要”ということが分かっていたので、「寝る前にしゃぼん玉を見せたら変わるのでは」と思いました。

WWD:そこから検証していった?

金田:そうですね。アンケートで“施術で眠った時にどんな夢を見たか”を細かく聞くようにしました。継続しているうちに膨大なデータが蓄積され、それを分析すると“フロアによる壁色や香りの違いで、見る夢の内容に一定の傾向がある”ことが分かりました。そこで、夢をコントロールできる可能性に気付きましたね。それから壁色や香りを意図的に変え、色ごと・香りごとに見た夢の種類を検証し、夢の系統がどのように変わるかというデータを緻密に取集していきました。そうして得られた結果を、落とし込んで作った製品になっています。

WWD:データが蓄積されるほど夢のコントロールの精度が高まる。

金田:まさにそうなのですが、1つ問題があって、夢を見てくれないとデータの収集ができないし、コントロールとかの問題ではなくなってしまうんです。それで、今は夢を見てもらうための手技を研究していて、だいぶ完成に近づいてきたところです。さらに検証を重ねることで、また違った体験を提供できるようになると思います。

WWD:「悟空のきもち 旅する畳店」は?

金田:お客さまと「悟空のきもち」の施術者を、自動運行する“畳”に乗せて走り(時速3~5km)、景色を見ながら施術を受けられるサービスです。“空飛ぶじゅうたんで眠る”ことを畳で実現した企画ですね。期間限定でよみうりランドで運行して、予約枠が全て埋まるほど好評でした。今後も機会があれば、どこかで運行させたいと思っています。

WWD:考案したきっかけは?

金田:これは関西電力と損害保険ジャパン日本興亜との、“自動運転サービス”に関連した共同プロジェクトです。「自動運転の時に何をしたいですか?」という調査で第1位が「寝る」だったことから、最高の睡眠を提供するために3社で企画しました。「自動運転の最新技術と古い畳を合わせたら面白いね」という話になり、できる限り古い畳を探したところ、栃木の天明鋳物家屋から推定200年以上の江戸時代の畳を頂戴したほか、京都の平安神宮からも頂きました。

WWD:“メロンパンマスク”も驚きの製品。

金田:メロンパン専門店「メロン・ドゥ・メロン」の協力を得て開発した、メロンパン製のマスクです。「悟空のきもち」の実験会社として21年に稼働した、悟空のきもち ザ ラボの企画で、パンを愛する大学生の「パンの匂いをずっとかいでいたい」という発想から生まれた、(おそらく)世界初の食べられるマスクです。SNSでかなりバズりましたね。中身をくり抜くのは手作業で行っているので、あまり大量生産はできないのですが、海外からの注文も多いです。ただ最近は、使わずに食べてしまう方が多いようです(笑)。

WWD:なぜ大学生のアイデアを採用した?

金田:今の大学生は、コロナのせいでずっとマスク生活で、思うように集まることもできず、「せっかくの大学時代なのに……」と思っている人も多いようです。そこで、コロナに負けないユーモアを大学生と一緒に表現しました。彼らにとっては“ビジネス体験”のような感じでしたが、自分たちが作ったものが海外にまで届いて、いい経験になったと思います。

会議なし、事業計画なし、売り上げ目標なし

WWD:次から次へと面白い企画が出てくるが、ゴールデンフィールドの社内制度の特徴は?

金田:現在は社員100人ほどの会社なのですが、一般的な企業にあるべきものが、ほとんどありません。会議なし、事業計画なし、売り上げ目標なし、マニュアルなし、さらには採用面接すらありません。これは「普通の企業にあるべきものを設けないという“縛り”の中で何ができるか」という挑戦なんです。私は“縛り”にこだわっていて、例えばサッカーが面白いのって、手を使ってはいけないという“縛り”があるからだと思うんです。実はゴールデンフィールドの社員は全員女性で、悟空のきもち ザ ラボのスタッフは全員21歳以下なんです。これは“女性だけ”“21歳以下だけ”という縛りの中で、社会にもっと面白いことを提案したいという考えからです。ちなみに、売り上げ目標なないけれど、売り上げは創業以来ずっと右肩上がりです。

WWD:特にマニュアルと採用面接がないのは驚き。

金田:手技のマニュアルもありません。手技のスクールを開校しているのですが、そこでは“1度やったことはやってはいけない”という縛りを課しています。ですので、スタッフは常に新しいものを生み出しながら、手技をブラッシュアップさせていく必要があるんです。採用面接に関しては、創業当初は行っていました。でも面接では“自分を作る”人が多く、ミスマッチが起きていました。それで、思い切って面接を止めて、代わりにオリジナルの心理テストをやってもらうことにしました。“似たような嗜好を持った女の子が集まってビジネスをやる”という縛りを設けて、今では心理テストの結果をもとに採用しています。さらに言うと、退職したいときはLINEでそのことを伝えてくれるだけでオーケーです(笑)。

WWD:製品開発などは誰が行っている?

金田:挙手制で、やりたいスタッフがやる感じです。一般的な企業では、「新規開発プロジェクトを任されたら誰だってうれしい」と考えている人も多いですが、それは男性の思考ですね。女性には、新しいことをやるとプライベートが奪われるので、現状維持がいい人も多いんです。今後も“一般的な社内制度は設けない”という縛りの中で、誰も想像していないことを手掛けていきたいです。

The post 予約66万人待ちの「悟空のきもち」に加えオリジナル製品も大ヒット ゴールデンフィールドの“発想力”に迫る appeared first on WWDJAPAN.

3DCGを使ったアパレルOEMが大進化 スタイレムとスタートアップのGVOが資本提携

 2018年創業のスタートアップ企業で、3Dを軸にしたアパレルDX事業を展開するグッドバイブスオンリー(以下、GVO)はこのほど、服地卸の最大手で創業157年の老舗繊維商社のスタイレム瀧定大阪(以下、スタイレム)と資本業務提携を締結した。GVOは来春、3DCGを駆使したアパレルの生産・販売のプラットフォームの開設を計画しており、そこでスタイレムの持つ膨大なテキスタイルのデータとも連携させる。

 現在もごく一部でアパレルOEM(相手先ブランドの生産)・ODM(相手先ブランドの企画・生産)で、3DCGを使ってサンプル生産を減らす試みは行われているが、アパレル3DグラフィックCAD「CLO3D」などを使った画像は、テキスタイルの精緻な表現ができなかった。一方スタイレムはもともと、トレンド性の高いテキスタイルをリスクを張ってストック販売する独自のテキスタイル販売モデルを確立しており、この数年はデジタル化を推進。5000品番、カラーなども含めると10万SKUに達するテキスタイルの画像データをデータベース化していた。

 両社の提携により、「実際にわれわれがフィジカルに在庫をしているテキスタイルのデータを3DのアパレルCGにそのままはめ込むことができるようにあり、3DのアパレルCGはこれまでとは比べ物にならないほど精緻なものになり、ODMだけでなく、ネット通販サイトなど最終消費者に見せて受注を取るようなことができるようになる」(瀧隆太スタイレム社長)と期待を寄せる。実現すれば、アパレルのODMは、フィジカルに在庫を持つテキスタイルの、しかも本物同様のテクスチャーを表現したアパレル3Dグラフィックをベースにしたビジネスモデルへと大きく変革する。

 提携のきっかけは、スタイレムの営業マンがGVOに飛び込みで営業をかけたことだったという。GVOの野田貴司CEOは「初対面にもかかわらず盛り上がって2時間半くらい話した(笑)。どう考えても単に素材を買う以上に、もっと幅広く一緒に取り組めることがあるぞ、と。その後、7月中旬に(スタイレム瀧定大阪の)本社を訪ねたところ、オフィスには瀧社長を筆頭に経営幹部がずらり。その後、わずか実質1カ月弱でのスピード資本提携に至った」という。スタイレムの瀧社長も「実は、担当者から野田CEOに会ったその日に、とても熱い口調で『ぜひ野田CEOとは経営陣で会うべきだ!』と連絡をもらっていた。実際に野田さんの話を聞き、見せてもらった3Dグラフィックのセンスも良くて、われわれのテキスタイルデータがスムーズに服へと変わっていく将来のビジョンがすぐに見えた。野田さんと最初に会った担当者と同じで、われわれもすぐに意気投合した」と振り返る。

 両社にとって今回の資本提携は、一つの「きっかけ」に過ぎないようだ。GVOの野田CEOは、「GVOの目指すゴールはテクノロジーを使ってアパレルビジネス全体をDXすること。具体的に言えば、無駄な在庫を極限までゼロに近づけたい。オンライン上で3Dでテキスタイルからアパレルまでを完結させるビジネスを、日本だけでなくアジアでも展開したい」と意気込む。

問い合わせ先
グッドバイブスオンリー
press@goodvibesonly.jp

The post 3DCGを使ったアパレルOEMが大進化 スタイレムとスタートアップのGVOが資本提携 appeared first on WWDJAPAN.

「オーラリー」 × 「スタイリスト私物」第3弾は機能的なステンカラーコート

 「オーラリー(AURALEE)」は、「スタイリスト私物」とのコラボレーション第3弾として、ステンカラーコート2型を抽選販売する。応募は、「オーラリー」オンラインストアで10月13日11:00〜15日22:59の期間に受け付ける。1人につき1点の応募が可能だ。

 第3弾は、セットインスリーブのゆったりとした膝上丈のステンカラーコート(税込6万6000円)、ラグランスリーブで比翼仕立てのロング丈ステンカラーコート(同8万8000円)の2型。それぞれ3、4、5の3サイズで、ブラックとキャメルベージュの2色を用意する。

 膝上丈のステンカラーコートは、極細の糸とストレッチ糸を混紡した高密度のポリエステルタフタ素材を使用し、しなやかな風合いとストレッチ性を両立させた。撥水加工を施し、自宅で手洗いしても撥水性が落ちにくい特性を持っているという。内側には4つのポケットを付け、収納力のあるマガジンポケットを採用した。

 ロング丈のステンカラーコートは、ショート同様にゆったりとしたシルエットが特徴で、ポリエステルタフタ素材を使用し、撥水加工を施した。軽やかで温かみのある風合いに仕上げたソフトメルトンのライナーは、ジップで取り外すことができ、コートの上に重ねるスタイルアレンジも可能だ。コート内側の2つのマガジンポケットは、ライナーを付けたままでもモノを出し入れすることができる。

The post 「オーラリー」 × 「スタイリスト私物」第3弾は機能的なステンカラーコート appeared first on WWDJAPAN.

「オーラリー」 × 「スタイリスト私物」第3弾は機能的なステンカラーコート

 「オーラリー(AURALEE)」は、「スタイリスト私物」とのコラボレーション第3弾として、ステンカラーコート2型を抽選販売する。応募は、「オーラリー」オンラインストアで10月13日11:00〜15日22:59の期間に受け付ける。1人につき1点の応募が可能だ。

 第3弾は、セットインスリーブのゆったりとした膝上丈のステンカラーコート(税込6万6000円)、ラグランスリーブで比翼仕立てのロング丈ステンカラーコート(同8万8000円)の2型。それぞれ3、4、5の3サイズで、ブラックとキャメルベージュの2色を用意する。

 膝上丈のステンカラーコートは、極細の糸とストレッチ糸を混紡した高密度のポリエステルタフタ素材を使用し、しなやかな風合いとストレッチ性を両立させた。撥水加工を施し、自宅で手洗いしても撥水性が落ちにくい特性を持っているという。内側には4つのポケットを付け、収納力のあるマガジンポケットを採用した。

 ロング丈のステンカラーコートは、ショート同様にゆったりとしたシルエットが特徴で、ポリエステルタフタ素材を使用し、撥水加工を施した。軽やかで温かみのある風合いに仕上げたソフトメルトンのライナーは、ジップで取り外すことができ、コートの上に重ねるスタイルアレンジも可能だ。コート内側の2つのマガジンポケットは、ライナーを付けたままでもモノを出し入れすることができる。

The post 「オーラリー」 × 「スタイリスト私物」第3弾は機能的なステンカラーコート appeared first on WWDJAPAN.

多忙なあの人の美肌を支える「ロクシタン」の夜用美容液がパワーアップ! アナウンサー・竹内由恵ら3人がレビュー

 ブランド内・スキンケア売上世界No.1*1を誇る「ロクシタン(L'OCCITANE)」の “イモーテル オーバーナイトリセットセラム”。SNSでも「#熟睡肌セラム」として注目を浴びている同セラムは、寝不足の日やストレスが多い生活の中でもぐっすりと眠ったような、ハリ・艶のある肌へ導いてくれる、と人気だ。累計売上本数200万本以上、ベストコスメ12冠を記録した夜用美容液が9月29日、リニューアル発売した。

 新成分を配合するなど一層パワーアップした“実力派”美容液を、アナウンサーの竹内由恵、モデルでYouTuberの石井亜美、女優・歌手として活躍する水谷果穂の3人が実際に使用し、使い心地や魅力について語った。

ストレス*2に負けない健やかな
肌へと導く夜用美容液

 “イモーテル オーバーナイトリセットセラム”には、摘んだ後も色褪せないことから“永久花”とも呼ばれるイモーテルの花から抽出した成分を配合し、ストレス*2にさらされた肌を寝ている間にケアする。本セラムならではの癒しの香りや、とろみのあるオイルインセラムのテクスチャーも従来から支持され続ける理由だ。

 今回のリニューアルでは、肌のストレスサイクルに着目。セラムには従来のキバナオランダセンニチエキス、マジョラムエキスに加え、新成分“イモーテルディープエキス”を、オイルカプセルには“イモーテルエッセンシャルオイル”を従来比の10倍配合。肌にハリ・艶を与え、使い続けることでストレス*2に負けない肌へと導く。

2つのイモーテル成分に期待!

 肌になじませるとカプセルがはじけセラムと混ざり合う、フレッシュなテクスチャー。ストレス*2肌のケアをサポートする新成分“イモーテルディープエキス”が、寝ている間に健やかな肌状態へと整え、 さらに“イモーテルエッセンシャルオイル”がストレス*2を受けた肌にアプローチし、肌の底力を高める。

 季節の変わり目や忙しいライフスタイル、コロナ禍で大きく変化した生活環境などにより、肌の不調を感じた時、また20代からのエイジングケア*3として取り入れるのもおすすめだ。

*1 従来品の実績。2020年12月~2021年5月、世界における販売実績
*2 お手入れ不足や気候の変化による乾燥
*3 年齢に応じたお手入れのこと

多忙を極めるあの人に聞く!
“イモーテル オーバーナイト
リセットセラム”の魅力

「#熟睡肌セラム」に
石田ニコルや有村藍里も
ラブコール!

問い合わせ先
ロクシタンジャポン カスタマーサービス
0570-66-6940

The post 多忙なあの人の美肌を支える「ロクシタン」の夜用美容液がパワーアップ! アナウンサー・竹内由恵ら3人がレビュー appeared first on WWDJAPAN.

「ニューバランス」と「ジョウンド」のコラボ第2弾 “990V4”が質感際立つオールネイビーに

 「ニューバランス(NEW BALANCE)」は、アートディレクターのジャスティン・サンダース(Justin Saunders)率いるクリエイティブスタジオ「ジョウンド(JJJJOUND)」とのコラボスニーカーを発売する。価格は税込4万1800円で、サイズは25.5〜29.0cm、30.0cm。10月22日に東京・日本橋浜町のコンセプトショップ「ティーハウス ニューバランス(T-HOUSE NEW BALANCE)」で先行発売し、11月12日から「ニューバランス」公式オンラインストアで一般販売する。

 デザインは、「ニューバランス」を象徴する“990”シリーズの“V4”をベースに、カラーをネイビーで統一。アッパーは質感の異なるヌバックとメッシュで構成し、ワントーンながら奥行きあるムードに仕上げた。ヒールカウンターなどにリフレクター素材を用いたほか、コードロックを備えたリフレクター素材のシューレースが付くなど、機能性も高めている。

 「ジョウンド」を率いるジャスティン・サンダースは、カニエ・ウェスト(Kanye West)が主宰のクリエイティブ・エージェンシー「ドンダ(DONDA)」でアートディレクターとして活動。2006年に、カナダ・モントリオールでフォトブログとして「ジョウンド」を立ち上げ、デザイン業務やグッズ販売などにも事業を拡大する。「ニューバランス」との協業は昨年に続き2回目。

The post 「ニューバランス」と「ジョウンド」のコラボ第2弾 “990V4”が質感際立つオールネイビーに appeared first on WWDJAPAN.

心揺さぶる「モンクレール ジーニアス」の創造性

 9月25日に「モンクレール」が、世界中の人々を結びつけるというコンセプトのもと“モンド ジーニアス”を発表した。5都市、11人のデザイナーのクリエイティブビジョンを共有するデジタルのショーは、ミラノからの生中継で開幕。ホストを務めたアリシア・キーズが、上海から生中継するヴィクトリア・ソングと交流しながら、見る者を特別な旅へと誘った。

 東京からソウル、ニューヨークへと映像が移り変わり、世界中のコミュニティーを結びつけ、「モンクレール」の世界を共にする体験の場を生み出した。物理的な領域の制限を取り除き、“モンド ジーニアス”のデジタル体験は全ての人のクリエイティブな表現を受け入れるオープンな空間となった。モンクレール会長兼CEOレモ・ ルッフィーニ は「体験とクリエイティブなビジョンが生み出すコミュニティーを繋ぐ力」が今季の“モンド ジーニアス”を先導した創造理念だと述べた。

問い合わせ先
モンクレール ジャパン
0120-977-747

The post 心揺さぶる「モンクレール ジーニアス」の創造性 appeared first on WWDJAPAN.

「SK-Ⅱ」がアンディ・ウォーホルとコラボ【2021年クリスマスコフレ】

 「SK-Ⅱ」は10月20日、ポップアートで知られるアンディ・ウォーホル(Andy Warhol)とコラボレーションした“ピテラ(TM)エッセンス アンディ・ウォーホル限定版コフレ”(税込2万4200円)を限定発売する。全国の「SK-Ⅱ」カウンターでは、購入特典としてギフトボックスを無料で提供する。

 コフレは、230mLの化粧水“フェイシャル トリートメント エッセンス アンディ・ウォーホル リミテッド エディション”と洗顔料“フェイシャル トリートメント ジェントル クレンザー”(20g)、ふき取り用化粧水“フェイシャル トリートメント クリア ローション”(30mL)、美容乳液“スキンパワー エアリー”のミニサイズ(15g)、そして再生ナイロンを使ったポーチがセットになっている。化粧水のパッケージは、ピンク、レッド、イエローのカラーラインアップを用意した。

 ボトルには、ウォーホルが残した3つの言葉、“全てのものは美しい(All is pretty)”、“美しくない人なんていない(If everybody’s not a beauty, then nobody is)”、“僕は美しくない人に会ったことがない(I’ve never met a person I couldn’t call a beauty)”をデザインに取り入れたほか、ウォーホルが手掛けたテレビ番組「アンディ・ウォーホル T.V(Andy Warhol T.V)」を象徴するカラーバーをあしらった。

The post 「SK-Ⅱ」がアンディ・ウォーホルとコラボ【2021年クリスマスコフレ】 appeared first on WWDJAPAN.

日本発のアートやカルチャーを紹介するメディアプロジェクト「ポスト フェイク」始動 初回テレビ番組は写真家の高橋恭司

 東京のクリエイターらが集まり、日本発のアート・カルチャーを発信するメディアプロジェクト「ポスト フェイク(POST-FAKE)」を立ち上げた。TOKYO MXで毎週火曜日24時20分〜テレビ番組を放送するほか、ユーチューブやインスタグラム、ウェブマガジンなどを通じてコンテンツを配信する。

 プロジェクト名「ポスト フェイク」には、“偽物で溢れる時代に終止符を打ち、本物のアーティストに光を当てて、新たなアート・カルチャーの世界を築いていく”という思いが込められている。“ホームタウン”“ターニングポイント”“ツール”“東京”“チャレンジ”といった切り口でアーティストに密着取材を行い、創造性を解き明かしていくコンテンツを制作。テレビ版はマルチスクリーンで同時に複数のチャプターを映し出すダイジェスト構成となっており、ユーチューブやインスタグラムではすべてのコンテンツを閲覧できる構成だ。

 10月12日放送の番組第1弾には、写真家の高橋恭司が出演する。第2弾では、コラージュアーティストのヤビク・エンリケ・ユウジ(Yabiku Henrique Yudi)の出演も決定した。今後はファッションデザイナーをはじめ、ゲームクリエーター、イラストレーターなどのさまざまなアーティストを迎える。ウェブマガジンでは、テレビ番組には収まらなかった舞台裏やアーティストインタビュー、ショートコラムなどを公開する。

The post 日本発のアートやカルチャーを紹介するメディアプロジェクト「ポスト フェイク」始動 初回テレビ番組は写真家の高橋恭司 appeared first on WWDJAPAN.

22年春夏トレンドセミナーにマッシュ企画本部長&現地リポーターが登壇 国内外のトレンドを解説

 「WWDJAPAN」は11月16日(火)、「WWDJAPAN Educations 2022年春夏トレンドセミナー」を開催いたします。今回は、最新コレクションから浮上した22年春夏トレンド情報だけに留まらず、国内マーケットを見据えた分析と、日々の取材を通して得られた情報を軸に「WWDJAPAN」が次シーズンに向けたファッショントレンドのヒントをお届けします。

 第1部の「2022年春夏コレクションレポート」では、今シーズンもパリ&ミラノコレクションを取材したベルリン在住の欧州通信員、藪野が登壇します。多くのブランドがリアルショーを開催し復活を感じさせたファッション・ウイークの現状など、現地の最新情報を交えて、デジタル鑑賞した編集統括サステナビリティ・ディレクターの向と編集長の村上とともにシーズンを振り返ります。「国内マーケット展望」をテーマにした第2部では、22年春夏の注目トレンドをアイテム別に解説するとともに、「スナイデル(SNIDEL)」や「ミラ オーウェン(MILA OWEN)」などを運営するマッシュスタイルラボの楠神あさみ取締役企画本部本部長を迎え、国内アパレルの今後を読み解きます。なお、ご参加いただく皆さまにはもれなく「2022年春夏トレンドブック」(「WWDJAPAN」11月16日号)を進呈いたします。

■ WWDJAPAN Educations 2022年春夏トレンドセミナー
【第1部】13:30~14:30
2022年春夏コレクションレポート
 2022年春夏として発表された世界のコレクションをリポート。ビッグメゾンを中心にリアルなファッションショーが戻ってきている22年春夏コレクション。リアルとデジタル表現を読み解き、社会背景とクリエイションの裏側から次シーズンのトレンドを探ります。
また、ミラノ、パリを現地取材したWWDJAPAN特派員が取材を通して得られた現地の潮流や情報を届けます。
■モデレーター
村上 要/WWDJAPAN編集長
■スピーカー
向 千鶴/WWDJAPAN編集統括サステナビリティ・ディレクター
藪野 淳/WWDJAPAN欧州通信員

【第2部】14:50~15:50
国内マーケット展望
 コロナ禍によって変化した2020〜21年の消費動向を踏まえ、22年春夏の注目トレンドをアイテム別に解説。消費動向の最新事情から、22年春夏は何が売れる?までを国内マーケットの展望と共にお届けします。
■モデレーター
村上 要/WWDJAPAN編集長
■スピーカー
五十君 花実/WWDJAPAN副編集長
■ゲストスピーカー
楠神あさみ/マッシュスタイルラボ取締役企画本部 本部長

【第3部】16:00~16:30
質疑応答
受講者の皆さまからの質問に「WWDJAPAN」編集部がお答えします。

<日時>
2021年11月16日(火)
13:30~16:30(会場受付13:00より)
※会場とオンラインの同時開催となります
※終了後、2週間のアーカイブ配信をいたします

<会場>
東京会場:「WITH HARAJUKU HALL」 150-0001 東京都渋谷区神宮前1丁目14-30 3階
オンライン:開催前日にメールにて視聴URLをお送りいたします

<募集人数>
会場:100名
オンライン:100名
※先着順となります

<受講料>
一般:1万3200円(税込)
スタンダードプラン:9240円(税込) ※定期購読者割引クーポンをご利用で30%OFF
ライトプラン:1万1880円(税込) ※定期購読者割引クーポンをご利用で10%OFF
※受講料は会場とオンライン同額となります
※割引価格はクーポンをご利用時に適応となります
※表示価格はすべて1名分となります
※スタンダードプランおよびライトプランご契約の方は、WWDJAPAN.com マイページのお知らせからクーポンコードをご確認ください

<ご注意>
※定期購読者で会員登録がお済でない方はこちらからご登録ください
※会場では感染症対策のため座席を一定間隔空けてお座りいただきます
※必ずマスクの着用をお願いいたします
※当日、体調の優れない方はご来場をお控えください
※オンラインお申し込みの方には前日に視聴用URLをお送りいたします


The post 22年春夏トレンドセミナーにマッシュ企画本部長&現地リポーターが登壇 国内外のトレンドを解説 appeared first on WWDJAPAN.

知られざる“世界最速”のTシャツプリント工場、イメージマジックが来年上場へ

 イメージマジックと聞いて、ピンと来るアパレル関係者はそう多くないかもしれない。だが、同社は日本屈指、いや世界屈指の「アパレルのスマートファクトリー」なのだ。昨年はブラザーのガーメントインクジェットマシンをフル活用し、年200万枚ものプリントTシャツを生産したが、今年7月には岐阜県多治見市の2500平方メートルの敷地に、これまでのノウハウを満載した旗艦工場を竣工。同工場がフル稼働すれば、現在の生産能力は200万枚から一気に400万枚に倍増する。同社のこの数年の売上高は、前年比40%増の急成長を続け、来年春ごろには上場も計画する。

 プリントTシャツという最もベーシックなアパレルアイテムを生産する工場でありながら、日本のアパレル業界では完全な異端であり、アウトサイダーのような存在だ。創業者であり、社長でもある山川誠氏はノウハウも資金もほぼゼロから、独力でここまでの企業を築き上げた。謎多きイメージマジックとは、一体何者なのか。

 東京・板橋区小豆沢(あずさわ)に、ひっきりなしに4トントラックが出入りする、築40年ほどの古ぼけた4階建て建物がある。かつて同地区は小さな印刷所が点在したエリアで、この建物もかつては印刷所だったが、イメージマジックが居抜きで借り上げた。同社のTシャツプリントの主力場だ。建坪こそ400坪に過ぎないが、多いときで1日に1万着、平均でも6000着ものプリントTシャツを生産する。工場内は一見すると所狭しとインクジェットプリント機が置かれているだけのようにも見えるが、徹底的に効率化を研ぎ澄ました、世界でも圧倒的な生産効率を誇るTシャツプリント工場なのだ。一人あたりの生産性は1時間で150〜200着。アマゾンやファナティックなどの超強豪がひしめくTシャツのオンデマンド先進国の米国でもトップ企業が70着にとどまることを考えれば、同社がいかに抜きん出ているかがわかる。しかも東京23区内の「都市型工場」であり、面積あたりの生産性という項目も入れると、その生産性の高さはさらに驚異的なものになる。

 ここに運び込まれた無地のTシャツのボディは早ければ翌日、遅くとも4日後にはプリントされ、仕分けされ、梱包され、佐川急便などの配送会社を経て消費者の手に渡る。建物の狭さと生産量の多さにもかかわらず、配送ミスまでを含めた歩留まりは99%超に達する。その理由を山川社長は「生産性が飛躍的に高まったきっかけは、ブラザーがインクジェットマシンのコマンドキーを開放してくれたから」と語る。小豆沢工場ではTシャツのボディが運び込まれるとまず、シールにプリントされたQRコードを貼り付ける。現場のオペレーターは、ボディをインクジェットマシンに設置し、マシンに連結したQRコードリーダーにかざすだけで自動的にプリントを始められるのだ。「コマンドキーが開放されていないと、作業者が実行ボタンを押す必要がある。それだけで5秒のロスが生まれ、ミスも出るかもしれない。それ以外にも毎日毎週毎月、社内のエンジニアが、作業者の要望やミスを分析して、常にシステムを改良している」。ある関係者は「行くたびに新しい機械が入っている」と驚く。常に進化する小豆沢工場は、工場のレイアウトも設備も日々変わっているのだ。

 イメージマジックの創業は1995年。ベンチャー企業というにはちょっと古いかもしれない。山川社長はIT企業の出身でもなければ、アパレルビジネスの経験もなかった。創業もベンチャー精神からというより、脱サラのような形だったという。「前職を上司と喧嘩のような形で辞めて、起業した。前職はイベント業で、ノベルティでインクジェット機でプリントしたTシャツを時々扱っていて、素人でも事業化がそんなに難しくなさそうだなって(笑)」。1ルームマンションのような小さなオフィスで起業後、大学を卒業したての美大生とともにTシャツのプリントを請け負った。しかしその中でプログラムを独学で取得するなど、「ひたすらいわゆるPDCAを回し続けていた」という。

 イメージマジックの21年4月期の業績は売上高43億円に対し、経常利益は2億円。8機連続で増収増益を続け、この5年間は前期比40%増で推移してきた。株主は山川社長に加え、印刷業大手の日本創発グループと凸版印刷、ハンドメードマーケット「ミンネ」やイラストなどのプリントプラットフォーム「スズリ(SUZURI)」などを運営するGMOペパボが名を連ねる。いずれも重要な取引先で、「基本的に株主は取引ありき。一部でベンチャーキャピタルも入っているが、これは例外的な存在」という。

 イメージマジックは、Tシャツプリントが圧倒的な主力事業ではあるものの、本来の企業コンセプトは、“プリント ✕ IT”で事業はTシャツプリントだけではない。日本で一台しかないと言われる曲面をインクジェットできる機械を持ち、多種多彩なインクジェットプリントを行っている。「正直言って、これまでとあと数年くらいの間はオンデマンドTシャツプリントの市場は、それ以外のデジタル印刷業と比べたら、完全なブルーオーシャンだった。でもいずれ近い将来、日本も超強力な外資企業も参入したパワーゲームになる。上場は、それを勝ち抜くための布石。知名度と資金を獲得し、オンデマンドTシャツプリントの完成度をどんな企業が来ても負けないくらいの完成度に引き上げたい」。

 イメージマジックの考えるオンデマンドTシャツプリントの将来像は非常に明確だ。「無駄を徹底的に排除して、とにかく早く低コスト」。素晴らしい生産性を持つ自社工場は持っているものの、自社生産にだけこだわっているわけではない。すでにオンデマンド生産のノウハウを満載したサービスとして「ODPS」という形で外部にも提供している。「生産管理システムから機械の配置、配送のノウハウまで、自社工場で培ったノウハウの全てをワンセットにして提供している。自社生産にこだわるつもりなんて正直全く無い。同一のシステムなので、受注があれば一番効率のいい工場に振り分けられる。小規模でも日本各地に拠点があれば、それだけ無駄なく消費者に届けられる。まずはそれを日本で実現したい」。

 “プリント ✕ IT”を掲げる同社だが、意外なことに実はシルクスクリーンによるプリントTシャツも行っている。しかも年間50万着に達しているから相当に多い。「理由?シンプルですよ。シルク(スクリーン)の方が圧倒的にコストパフォーマンスがいいから(笑)。どんなにインクジェットプリントの生産性を上げても、シルクには絶対勝てない。もちろん当社の場合はシルクにも超特別なノウハウを入れているというのもありますが。ちなみにシルクの工場はインクジェットの工場とは違って超極秘。外部の人間は絶対に入れませんが(笑)」。

 アパレル業界で知名度が低いのは、大半の受注が自社運営、あるいは他社運営のプリントTシャツのプラットフォームサイト経由だからだ。「アパレル企業との取引をしたこともあるが、納期や取引形態の注文が多くて、必然的に減っていった。ただ、スポーツユニフォームや作業服といったコンスタントに注文の入るカテゴリーには注目していて、今後拡大したい」。

 快進撃を続けるイメージマジックの存在は、アパレル産業における「アパレルとデジタルイノベーション」と「ファッションか非ファッションか」、この二つの不可思議で、難しい課題を象徴している。プリントTシャツは、誰もが絶対に所有する超ベーシックなアイテムでありながら、靴下や下着、ワイシャツなどの日用衣料品とは決定的に異なる。1990年代に日本発のストリートファッションの象徴的なアイテムがプリントTシャツであったことを思い起こせば、ファッションであり、非ファッションでもある、両義的な存在なのだ。また、ニット機の世界的メーカーである島精機の創業者である島正博氏が、NASAのグラフィックボードの競売でアップル創業者のスティーブ・ジョブスと同時に競り落としたことを考えれば、実は最も早くデジタル生産に取り組んできた産業でもある。にもかかわらず、今は「デジタル生産」から最も乗り遅れている産業の一つとみなされているのだ。

 つい数年前にZOZOが挑戦し、あえなく失敗したアパレル工場のデジタル化は、雑草のように誕生し、今でもなぜかアウトサイダーのような存在のイメージマジックが完遂しつつある。だからこそ、これまでの歴史を変える可能性を秘めている。日本発のオンデマンドのTシャツプリント工場が世界市場を制覇する未来はやってくるのか。

The post 知られざる“世界最速”のTシャツプリント工場、イメージマジックが来年上場へ appeared first on WWDJAPAN.

ガンさんも合掌さんも。沖縄に凄い「横丁」ができた

 2021年10月14日、沖縄県那覇市のゆいレール牧志駅からほど近い、那覇の目抜き通り国際通り裏手に注目の飲食ビルがオープンする。+HACCHIビルだ。1、2階に店舗が入居する中、1階のプロデュースを手掛けたのは、楽コーポレーションOB、コジマ笑店(東京・武蔵野市)社長、小嶋崇嗣氏。
Posted in 未分類

ガンさんも合掌さんも。沖縄に凄い「横丁」ができた

 2021年10月14日、沖縄県那覇市のゆいレール牧志駅からほど近い、那覇の目抜き通り国際通り裏手に注目の飲食ビルがオープンする。+HACCHIビルだ。1、2階に店舗が入居する中、1階のプロデュースを手掛けたのは、楽コーポレーションOB、コジマ笑店(東京・武蔵野市)社長、小嶋崇嗣氏。
Posted in 未分類