「ランコム」を象徴する口紅“ラプソリュ ルージュ”刷新 人気のミルクティーカラーが定番化

 「ランコム(LANCOME)」は2022年1月1日、ブランドを代表する口紅“ラプソリュ ルージュ”をリニューアル発売する(全25色、各税込4730円)。新たに保湿力の高いローズバームを加えるなど、付け心地の良さとしっとり感を向上した。さらに限定発売するたびに即完売となったミルクティーカラーが定番色として登場する。

 “ラプソリュ ルージュ”は1990年に誕生。ブランドのアイコン的アイテムで世界中の女性から支持されている。新生“ラプソリュ ルージュ”は効果の高い新しいケア成分を配合し、クリームとマットの2つのテクスチャーを用意する。

 “ラプソリュ ルージュ クリーム”は15種の保湿成分を組み合わせたローズバームを配合。保湿力の高いモイスチャー ロック コンプレックスも加え、艶やかでクリーミーな質感をかなえる。これまで限定で発売していたミルクティーカラーも定番化する。全19色をそろえる。

 “ラプソリュ ルージュ ドラママット”はマットな仕上がりを美しく保つサブリメイト コンプレックスを配合。ローズエキスも加え唇が乾燥しにくい仕様とした。全6色を展開する。

 パッケージはファインジュエリーをイメージしたエレガントな印象に。ローズのエンブレムは踏襲しながらもサテンマットな質感に変更した。

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「ニューバランス」が人気スニーカー“1000”番台に着想したスエットコレクション

 「ニューバランス(NEW BALANCE)」は、“もし1980年代にアパレルプロダクトチームがブランドを代表するスエットを作ったとしたら?”をコンセプトに掲げた日本企画の“NBスエット”を12月22日に発売した。アイテムはフーディー(税込1万7600円)とスエットシャツ(同1万5400円)、スエットパンツ(同1万6500円)、ロングスリーブTシャツ(同9900円)の4型で、ブランドの公式ECサイトやスーパースポーツゼビオ(SUPER SPORTS XEBIO)などで取り扱う。

 “NBスエット”は、1985年に誕生したアイコンスニーカー“M1300”をはじめとするフラッグシップシリーズ“1000”番台に着想。「ニューバランス」誕生の地であるアメリカを代表するアイテムのスエットを再解釈した。ブランドのスニーカーがウィズ(足囲)を選べることにヒントを得て、どのアイテムも身幅が異なるレギュラーフィットとオーバーサイズフィットの2種類をそろえる。生地は、ビンテージスエットを再現するため23番手のオープンエンドヤーンで13ozのヘビーウェイト裏毛を編み、ノスタルジックな風合いとラフ&タフな表情を表現している。また、ブランドを象徴する“N”の文字を背面にステッチしたり、アメリカ・ボストンにある本社の住所をプリントしたり、袖口やポケットに1980年代のランニングシューズに採用していた踵の安定性のためのテクノロジー“モーションコントロールデバイス”をモチーフとしたロゴデザインを配したりと、さりげないデザインを盛り込んでいる。

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「ファセッタズム」から初のスキンケアが登場 漢方と”復活草”を配合

 「ファセッタズム(FACETASM)」は、初のスキンケアアイテムを12月26日に発売する。青山店と心斎橋店、公式オンラインストアなどで取り扱う。発売と同時に2022年1月18日まで、伊勢丹新宿本店メンズ館でブランドのポップアップも行う。

 スキンケアシリーズは、ローション(税込3300円)とセラム(同3300円)の2アイテム。どちらも、黄芩、高麗人参、当帰、冬虫夏草の4種類の漢方と、生命力の強さから“復活草”とも呼ばれる植物、テマリカタヒバの成分を配合している。甘さとスパイスが効いたウッディな香りが特徴だ。

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自分へのごほうびに“とびっきりのヒト幹細胞エステ” 【爆裂!健康美容マニア道】

 1日8食、ジャンクフード漬けの超不健康児から超健康優良児へと大変身を遂げたフリーアナウンサーの名越涼。およそ15年かけて自らの体で人体実験を繰り返してきた結果、“超絶良かったもの”だけを余すことなくお伝えする。今回は希少価値が高いとわれるヒト幹細胞エステについて。

 2021年、皆さま本当にお疲れさまでした。新しい生活様式に慣れてきたとはいえ、例年とは違う毎日。いつの間にか蓄積されてしまった疲れもあることでしょう。そんな状況でも一生懸命頑張った自分を、とびっきりのごほうびエステで癒したい。何より、今年のお肌の不調は今年のうちに解決して、ぴっかぴかのトゥルントゥルンで22年を迎えたい。ということで、今回は“飛びっきりのヒト幹細胞”と噂の最先端のお手入れをご紹介!

延髄由来のヒト幹細胞培養液って?

 やってきたのは副都心線の東新宿駅から歩いて5分ほどのところにあるエステサロン「REVI(ルヴィ)スキンケア研究所東新宿院」。ここで、“飛びっきりのヒト幹細胞”を使った施術が受けられるのだ。再生医療の現場で研究が進められている、幹細胞の技術。ニュースでは見聞きしたことがあったけれど、名越が初めて“幹細胞美容”の存在を知ったのはおよそ10年前。当時通っていたエステサロンのお手入れで導入され、「美容面でも使えるようになるなんて……!」と感激したことを覚えている。当時は珍しかった幹細胞コスメも、今や何を選べばいいのかわからないほどバラエティー豊かになってきた。幹細胞は大きく分けて3種類ある。ヒト由来、植物由来、動物由来のものだ。そんな中でも希少価値が高いとわれているのが、今回ご紹介する“延髄由来のヒト幹細胞培養液”。延髄由来というのはつまり神経細胞のこと。脂肪幹細胞、臍帯血幹細胞とヒト幹細胞培養液にもさまざまあるが、一体何が違うのだろうか。

 「そもそもヒト由来の幹細胞培養液には、人の細胞そのものに働きかける成長因子をはじめ、百十種類の活性物質が含まれているのでどんな悩みにもオールマイティーに応えてくれる力があります。」というREVIのサロンスタッフさん。皮膚の本来の機能を取り戻し、回復を促す。皮膚組織の主要な構成成分であるヒアルロン酸やコラーゲン、エラスチンの大元となる線維芽細胞に働きかけ、ハリと弾力をUP。ターンオーバーを促し、肌の生まれ変わりを活性化してくれるのだという。これだけでも「ありがとうございます!」と声を上げたくなるのだが、さらにうれしい言葉が。「その中でも、延髄由来のものは肌への伝達力が飛び抜けているんです。つまり、肌への効果実感が違うんです」そんなことを聞いてしまったら、もうやるしかないでしょ。前のめりぎみに、施術スタート!

高圧スプレーガンでぐんぐん浸透

 まずは肌の状態を整えるために、クレンジング、洗顔、ゴマージュを。ある意味写真映えする、このたっぷりの泡洗顔。なんだかもう優しさに包まれて、このまま眠ってしまいそうなほどの心地よさよ。

 さて、肌が柔らかくなったところで登場したのが、高圧スプレーガン!これで延髄由来のヒト幹細胞培養液を顔全体に噴射し、より肌に届くようアタック。これまた気持ちのいい刺激なのだけど、おや……?もうすでに肌がツルッとしてきたような……?

 仕上げはこちら。医療レベルで管理された優秀な幹細胞を選び“不死化”させた(!)という美容液。不死化させたことで安定した幹細胞が誕生、230種類以上の成長因子が含まれているそうだ。この施術だけで、肌が成長因子祭り。この1年、酷使してしまった肌が息を吹き返していく特別な時間。

新年は、とびっきり気持ちいい肌で

 「わ……!これこれ!」と思わず喜びの声が漏れてしまった施術後。表面だけではない、内側からしっかり潤ったときに感じるモッチリとした肌の感触に、ひたすら感激。これが延髄由来のヒト幹細胞培養液のすごさか……!と、深く納得。砂漠状態の疲れ切った肌にみずみずしさが戻り、肌も気分も最高!今年1年の肌の不調をリセットしてくれるごほうびエステで、22年、気持ち良くスタートを切ろう。

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「ステュディオス」が販売スタッフを募集 国内デザイナーズブランドに特化したセレクトショップ

 TOKYO BASEが運営するセレクトショップ「ステュディオス(STUDIOUS)」は、販売スタッフを募集する。業務内容は、接客・販売、店内レイアウト、人材の採用・教育、シフト・売り上げ・商品などの管理など。バイイング・商品企画にも携わり、商品のコンセプトやデザイナーのこだわり、素材の細かな違いなどを、接客を通してお客さまに伝えていく。

 販売スタッフには店舗の予算達成率や個人実績に応じてインセンティブが加算されるほか、一定以上を売り上げると一部給与に還元される「スーパースターセールス制度」などの評価指標を設定。売り上げ上位の社員は、年に4回の展示会にバイヤーと同行したり、毎月の自社商品企画会議に参加したりできる。販売職、店長、デザイナーの中で年間最も活躍した社員のためのパリ、ニューヨーク、ロンドンなどへの海外研修や、月ごとのMVP表彰制度も用意している。

 TOKYO BASEは日本人デザイナーズブランドに特化したセレクトショップや、メード・イン・ジャパンブランドなどを運営する。2017年2月に東証一部に上場し、国内だけでなく海外にも出店している。

募集職種
販売スタッフ

雇用形態
正社員、契約社員
※6カ月の試用期間あり。期間中の給与や待遇に変動なし
※スキルや実績を考慮した上で、雇用形態を決定
※契約社員も正社員登用前提の採用(契約社員スタートのメンバーのほとんどが、正社員で活躍中。20年は30名が正社員に昇格)

応募条件
職種・業界未経験、第二新卒、歓迎
学歴不問

<以下に当てはまる方は優遇>
アパレルやジュエリーの販売・接客経験をお持ちの方
営業経験をお持ちの方
好きなことを仕事にして、やったらやっただけ評価されたい方
アパレル経験はないが、前職で数字的な「成果」を出した方
※選考では人物面(志向性・行動特性)を重視。これまでの経験や雇用形態は不問

勤務地
全国(東京・神奈川・愛知・大阪・京都・福岡)と海外の各店舗

渋谷パルコ店、2nd原宿店、原宿本店、3rd原宿店、表参道店、新宿ルミネ店、ルミネ池袋店、ルミネ有楽町店、ルミネ横浜店、名古屋パルコ店、藤井大丸店、ルクア大阪店、南堀江店、難波パークス・アミュプラザ博多店、恵比寿店、香港店、北京店、上海店、深セン店、成都店、武漢店、香港店から希望を考慮して決定
※関西積極採用中

給与・待遇
【正社員】月給30万円以上(月45時間分の固定残業代6万5000円以上を含む)
【契約社員】月給24万円以上(月45時間分の固定残業代6万2000円以上を含む)

※一律支給の販売手当を含む
※時間超過分は追加支給
※スキル・実績・前職給与などを考慮し、加給・優遇

<会社全体で、利益を追う社風>
オーナー感覚を養えるよう、毎月、全社員に各店舗の売り上げや営業利益率をメールで配信。「販売職=営業」という考えを基に、売上・在庫や営業利益率に関心を持ち、能動的に働く人を育てる。

勤務時間
シフト制(実働8時間)
シフト例 10:30~20:30(実働8時間)
※営業時間は店舗により異なる

休日休暇
年間休日118日
完全週休2日制(シフト制)
冬季休暇(5日)
夏季休暇(5日)
有給休暇
慶弔休暇
誕生日休暇
産前・産後休暇
育児休暇

<産休・育休の取得率100%>
21年現在は4人(本社・販売)が取得中で、5人は復職。時短勤務も可能。「土・日は働きたい」「土曜か日曜はどちらか休みたい」といった希望や、保育園などのお迎えの時間を考慮して勤務時間や休日などを決定する。

福利厚生
【正社員・契約社員共通】
昇給年2回
社会保険完備
交通費支給(月2万円を一律支給)
社員割引あり
時間外手当
美容手当(月5000~1万円)
※身だしなみを整えるための各種サロン代を補助

アクティブ手当(月5000円)
※新業態アスレジャーブランドスタートに伴い、ジム代などを補助(21年8月スタート)

部活手当(月2回)
※社内の部活動費の自己負担分を半額補助

【正社員のみ】
賞与年2回(業績連動 ※昨年実績は平均3カ月分)
渋谷手当(月3万円)
※家賃手当として、規定エリアに住む正社員に支給

ファッション10大都市視察手当(年1回)
※自己研鑽のため、海外渡航を最大10万円まで補助

【契約社員のみ】
正社員登用制度
※明確な基準で社員登用制度を運用。年間30人程度の正社員を選出

応募期限
2022年1月9日まで

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イオンモールが物流機能併設の次世代SC 25年、八王子に

 イオンモールは、東京・八王子に次世代型複合商業施設を2025年春に開業する。ショッピングセンター(SC)だけでなく、ネットスーパーなどに対応した物流機能を持つ顧客フルフィルメントセンター(CFC)を併設する。リアル店舗で集客するとともに、デジタル事業の拠点として新しいSCのモデルを作る。

 開発する「(仮称)八王子インターチェンジ北」はJR八王子駅から3km、中央自動車道の八王子インターチェンジや国道16号線からも近い場所で、敷地面積は約10万平方メートル。専門店のほか、CFCにリアル店舗を併設したネットスーパー、シネマコンプレックス、障害者スポーツ対応施設、道の駅「八王子滝山」と連携した飲食施設などで構成する。

 英オカド(OCADO)と提携して開発するネットスーパーが目玉となる。中核プラットフォームとなるCFCは、最新のAI(人工知能)やロボット技術を駆使した施設。食品や日用品を中心にした幅広い商品を提供する。宅配システムにもAIを活用し、ストレスの少ないネットショッピングが楽しめるようにする。

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資生堂「イハダ」に初の美白ライン誕生 敏感肌でもしみ・そばかす対策

 敏感肌ニーズに対応した資生堂のスキンケアブランド「イハダ(IHADA)」は、「薬用ケアシリーズ」に美白ラインを加える。資生堂薬品を通じ、2022年2月1日にドラッグストアや公式オンラインサイトで発売する。2018年に誕生した同ブランドだが、美白にフォーカスしたラインは初めて。

 新ラインは肌の透明感をそこなう要因として「しみ・そばかす」「肌あれ・乾燥」「ニキビ」に着目。シリーズの特徴である高精製ワセリンのほか、美白有効成分のトラネキサム酸を配合した。

 ラインアップは化粧水の“イハダ 薬用クリアローション【医薬部外品】”(180mL、税込1980円)、乳液の“イハダ 薬用クリアエマルジョン【医薬部外品】”(135mL、同2090円)、化粧水と乳液がセットになった“イハダ 薬用クリアスキンケアセット【医薬部外品】”(化粧水25mL、乳液15mL、参考小売価格715円)の3品となる。

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「この手の業態、来年も増えるんだろうな」『挽肉と米』のCHP(中途半端にパクル)が増殖中

 外食アワード2021(外食事業者)を受賞した「株式会社挽肉と米(Chief Meat Rice Officer/CRO 山本昇平、Chief Executive Officer/CEO 清宮としゆき、Chief Creative Officer/CCO 小西利行)」が吉祥寺、渋谷で展開する『挽肉と米』の模範店が増殖している。流行りの業態があればTTP(徹底的にパクル)は、業界のお約束であるが、なぜかこの手の業態はCHP(中途半端にパクル)のお店が多い。今年オープンしたCHP店舗を取材した。
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「ニューヨークのフードモールが立川に出現した」仕掛け人はMOTHERS保村氏

 2021年12月20日(月)、東京・立川に「GALERA Tachikawa Food Market(ガレーラ タチカワ フードマーケット)」がオープンした。施設名の「GALERA」はポルトガルで直訳すると「群衆」「集まり」という意味。アフターコロナの世の中に向けて、再び飲食店が力強く時代に挑戦していくという意思が施設名に込められている。横丁でもない、〇〇街でもない、ハイセンスなランドマークが立川に誕生した。
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モスバーガー、獺祭シェイク発売。ノンアルコールですよ。

株式会社モスフードサービス(本社:東京都品川区、代表取締役社長:中村 栄輔)が、12月28日(火)から全国のモスバーガー店舗にて、旭酒造株式會社(代表取締役社長:桜井 一宏、本社:山口県岩国市)が製造する麹仕立ての『獺祭甘酒』とバニラシェイクがコラボした「まぜるシェイク -DASSAI-」を数量限定で販売する。
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アイセイ薬局「クス」と生活の木がコラボ “リラックス”できる香りアイテムが登場

 アイセイ薬局のヘルスブランド「クス(KUSU)」はこのほど、アロマブランドを展開する生活の木とコラボし、ハンドクリームと入浴剤を発売した。“女性のリラックス”をテーマに掲げ、生活の木が4種の精油(ゼラニウム、ベルガモット、フランキンセンス、パルマローザ)をオリジナルでブレンドした甘すぎない香りが特徴。取り扱いはアイセイ薬局グループ店舗と「クス」公式のオンラインストアで展開する。

 “ハンドクリーム プロ 生活の木 フレッシュフローラルの香り”(40g、税込1360円)は、累計販売本数2万本を突破した「クス」の“ハンドクリーム プロ”初の香り付きとして登場する。お湯や水をはじくウォーターインオイルを処方し撥水性が高い。また、8つの美容保湿成分を配合し、潤いを与えながらサラサラとした使用感が特長。

 “薬用入浴剤 生活の木 フレッシュフローラルの香り”[医薬部外品](50g×1包、税込250円/50g×7包、税込1580円)は、「クス」初の薬用入浴剤で、乳白色や濃厚なとろみ感のある湯質が特長。伊豆大島産天然椿オイルなどの天然由来成分を配合し、潤いのある肌に導く。

 アイセイ薬局は、全国に396店舗(2021年11月1日時点)を展開し、薬剤師1500人を擁する。「クス」はアイセイ薬局初のヘルスブランドとして2019年にデビュー。“くらし、すこやか”をコンセプトに、日焼け止めやブレンドティーなど9アイテムを展開している。「クス」広報担当者は「薬剤師は患者から病気以外の日常の困りごとなどの相談を受けることが多い。そういった悩みを解決したいという思いから『クス』が誕生した。最近では、女性の活躍の場が広がっており、ライフスタイルにも大きな変化が起こっている。それに伴い、アイセイ薬局に寄せられる相談にも変化が見られ、『ライフスタイルでリラックスしていない』という声が集まった。そこで、心と体のバランスを整える“リラックス”できる香りに着目し、日常生活で使いやすいアイテムを開発した」と話す。

 アロマを展開する生活の木では、ウェルネス&ウェルビーイングへ事業領域を広げ、心身ともに豊かな暮らしを提案していることから、「クス」の「すこやかなくらしへの貢献」の思いに共感し、今回のコラボが実現した。

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日焼け止め「アリィー」が刷新 ビーチ規制に配慮した処方を採用

 カネボウ化粧品は2022年2月12日、高機能日焼け止めブランド「アリィー(ALLIE)」をリニューアルする。一部の国や地域、ビーチの規制(21年11月時点)に配慮した設計の「ビーチフレンドリー処方」を採用し、“アリィー クロノビューティ”シリーズ(5種、10品種)を発売する。イメージキャラクターには俳優の古川琴音を起用した。

 「アリィー」は、ハワイやパラオなど一部の国や地域、ビーチにおいて、特定の成分を含む日焼け止めの持ち込みや販売などを制限する動きに着目。「世界のどのビーチでも美しく楽しく過ごしてほしい」という願いを込め、今回の開発に至った。全製品とも、国内最高基準の紫外線防御効果があるSPF50+・PA++++で、こすれや汗、水に強い機能も搭載し、べたつきにくさを考慮した。ジェルタイプとミルクタイプの2種をそろえ、高輝度パール配合の“トーンアップ UV”や顔色補正効果を期待できる“カラーチューニング UV”などニーズに合わせたアイテムをラインアップする。

 パッケージも環境に配慮し、外装はFSC認証紙で、容器の一部にはバイオマス素材を採用した。22年3月からは、同ブランドが考えるサステナビリティに共感する企業や団体、顧客と共に取り組む活動“Think Sustainability Action”をスタート。ハワイ州観光局とタイアップし、海洋生物保護活動などを実施する。さらに、5月に発売予定の数量限定品では、外装の一部に、同ブランドが過去に使用した紙の店頭販促物を回収して再生した素材を使用する。同製品の売り上げの一部は環境保全活動団体に寄付する予定だ。

 同ブランドは22年に台湾や香港、タイ、マレーシア、韓国、シンガポール、24年には中国に進出し、アジア圏へのさらなる市場拡大を目指す。グローバルでプロモーションを積極的に打ち出し、25年の売り上げは21年の約2倍を目標に掲げる。

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クリスマス寒波に備えよ!おNEWのニットとお風呂で迎え撃つ猫的温活術【ニャンダフルなコスメたち】

 狂ったように猫を溺愛する美容ライターが、猫と美容を強引に結びつける力技ビューティコラムVol.14。猫にちなんで、毎月2(ニャー)日と22(ニャーニャー)日の2(ニャー)回更新しています。今回のテーマは「年の瀬の冷え対策」。アイルランドのクリスマス・イブにやってくる化け猫から温活の大切さへの気づきを無理やり得つつ、迫り来るクリスマス寒波に備え体を効率よく温める入浴剤をご紹介。

クリスマス・イブは、アイルランド版なまはげ“ユール・キャット”に気をつけろ!

 2021年もあっという間にクリスマス。今年は暖冬なのかしら? とのんきに構えていたら、本格的な寒さがやってきて、自分と愛猫たちの防寒対策に日々アワアワしている。

 皆さんは“ユール・キャット”をご存じだろうか。クリスマス・イブに現れるとアイルランドで言い伝えられている巨大な黒猫。なんでも、クリスマス・イブまでにセーターや手袋など新しい暖かい衣類を身につけていない子供はユール・キャットに丸のみされてしまうのだそうだ(時間通りにやるべきことを終わらせることができない子供や労働者をとって食い、ちゃんとできる子には新しい衣類がご褒美として与えられる、など諸説あり)。

 なぜ暖かい服?と思って調べてみると、アイルランドでは羊毛工業が盛んで、羊毛の刈り取りや加工の仕事に真面目に従事していれば雇用主から新しい服が支給されるが、新しい服を持っていないということは、ちゃんと働いていなかったとみなされ、その罰として(?)ユール・キャットに食べられてしまう、ということらしい。

 「泣く子はいねがあ〜!」でおなじみのなまはげは神の使いだが、どちらも年の瀬に怠け者が罰されるという点はとてもよく似ている。アイルランドではサンタと一緒に恐ろしい化け猫もセットでついてきてしまうというのは、なんだか気の毒な気もするが……。だが、なまはげがドアをバーン!と乱暴に開けて土足でどかどかと上がり込んできたら、泣いていなくても泣くし大人だって怖い。どうせとって食われるなら、オラオラした鬼よりも化け猫の方がいいなと猫狂いは思う(ちゃんと働け)。

あったかニット×お風呂で美と健康のインフラを整えよ

 ユール・キャットが日本までやってくることはないだろうから、セーターや手袋を新調する必要はないが、男性よりも筋肉量の少ない女性は、体の中で熱を生み出せる量が少ないから、しっかり防寒しておくことはいうまでもなく大切だ。

 体を冷やすことによって起こる不調はいろいろあるが、一番ネックになるのが血行不良。血流は栄養と酸素と健康を運ぶインフラなので、これが滞ると内臓の働きが悪くなり免疫力が低下。だるさや婦人科系の不調といったトラブルが起こりがちに。また、新陳代謝もスムーズに行われにくくなるため、シミやくすみ、むくみ、太りやすさといった美容的トラブルにも見舞われやすくなる。セーターや手袋でしっかり防寒することももちろん重要だけれど、冷えない体づくりを日々のルーティンの中でどれだけ実践できるかが、次のシーズンの美の明暗を分けそうだ。

 冷え対策で一番てっとり早いのがお風呂。温かい湯船にドボンと浸かるだけで、血流が一気に促され、人間の体を構成する37兆個の細胞一つ一つに酸素と栄養を十分に巡らせることが可能になる。以前、お風呂研究ウン十年の入浴博士に取材したところによると、血液が体内を一周するのにかかる時間はおよそ1分。だから最低でも10分は浸かることが大切で、温められた血液が体を10周することになり、皮膚表面だけでなく体の芯までしっかり温めることができるそうだ。ちなみに湯温は熱すぎず温すぎずの38〜40℃がベスト。入浴後の体温低下が緩やかで、ポカポカした状態が長持ちし、結果入眠もスムーズになるのだとか。

柚子湯からイタリアンスパまで。楽しく心地よく血流を巡らせる入浴剤

 お風呂タイムを快適にするには、やっぱり入浴剤。本日は冬至なので柚子の爽やかな香りを満喫できるものから、健康のインフラを整える重炭酸湯、温熱&美肌効果抜群の本格天然バスソルトまで、楽しく温活できて美にもアプローチできる一石二鳥な入浴剤をお届け。

柚子湯に入りそびれてしまった人、冬至じゃなくても柚子湯を楽しみたい人におすすめなのがこちら。「ハウス オブ ローゼ(HOUSE OF ROSE)」“日本の四季湯”は、四季折々の自然の素材をお風呂に入れる、日本に古くから伝わる“季節湯”をヒントに生まれた入浴剤。こちらは柚子の産地で有名な高知県産・ユズ果実エキスを配合した、香り豊かでリラクシーな一品。


 炭酸系の中でも、特に血行促進効果が高いとされるのが「重炭酸」。中でも、重炭酸温浴法に欠かせない重炭酸イオンを効率的に生み出す、重曹とクエン酸をタブレット化した「薬用 ホットタブ ウェルネス(HOT TAB WELLNESS)【医薬部外品】」は、微細な炭酸ガスを空気中に逃さず、お湯の中で重炭酸イオンに変化させるため、高濃度の重炭酸温浴効果を実現。効率良く全身の巡りをサポートしてくれる。


 ソルト系もまた、入浴時の温熱効果をサポートしてくれる頼もしいアイテム。こちらは、イタリアの伝統的なスパリゾート施設「テルメ ディ サルソマッジョーレ(TERME DI SOLSOMAGGIORE)」のバスソルト。地下2000m(約2000万年前の地層)から掘り出されるサルソマッジョーレ温泉塩に、天然由来の保湿成分をプラス。ミネラル成分たっぷりで入浴後はしっとり柔らかに。

 クリスマスから始まって冬至の柚子湯で着地する謎な展開になりましたが、とにかくお風呂にゆったり浸かって心と体を温めつつ、ユール・キャットに食われないようセーターやマフラーを新調してしっかり防寒を。猫のようにぬくぬくと温かくして良いお年をお迎えください!(10日後のニャンダフルなコスメたちvol.15もよろしくお願いします)

参考
カラパイア『「悪い子は食うにゃ!」アイスランドに伝わる恐怖のクリスマスキャットとは?』

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カインズが「東急ハンズ」買収 都市部のDIY市場を取り込む

 ホームセンター大手のカインズは22日、東急不動産ホールディングス傘下の東急ハンズを買収すると発表した。カインズは郊外を主戦場にしてきたが、大都市に強い東急ハンズの店舗網を取り込む。譲渡予定日は2022年3月31日で、譲渡額は非公表。

 1976年創業の東急ハンズは国内外86店舗を営業する。DIYや生活雑貨を中心に幅広い商材を扱うが、EC(ネット通販)などとの競合激化もあって収益性は悪化していた。コロナ下の21年3月期の売上高は前期比35%減の619億円で、営業赤字に転落した。

 89年設立のカインズは、1万平方メートル規模のホームセンターを28都道府県に227店舗運営する。親会社は売上高1兆円企業のベイシアグループ(群馬県前橋市)で、作業服のワークマンは兄弟会社になる。21年3月期の売上高は前期比10%増の4854億円だった。

 22日夜に記者会見したカインズの高家正行社長は「当社の基盤を東急ハンズに使ってもらい、磨きをかけたい。両社で新しいDIY文化を作る」と話した。カインズが持つオリジナル商品の開発基盤、ECやシステムなどのデジタル基盤、国内外の物流基盤を共有することで、カインズと東急ハンズの特色を維持しながら相乗効果を出していく。

 屋号については当面は「東急ハンズ」を継続するが、適切なタイミングで新しい名前に変える見通し。

 ベイシアグループはショッピングセンターのベイシア、ホームセンターのカインズ、作業服のワークマンなど、いずれも地方・郊外を主戦場にしてきた。だが、ワークマンがカジュアルウエア拡充によって都市部での出店を始めたのに続き、カインズも東急ハンズを取得して都心マーケットの攻略に乗り出すことになる。

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「ロンシャン」がリサイクル素材の新バッグでサステナビリティを加速 CEOが掲げる3つの指針

 「ロンシャン(LONGCHAMP)」は、サステナビリティに関する新たなCSRの取り組みを今夏から始動させた。2023年までに使用する全ナイロンを100%リサイクルナイロンに、レザーをレザーワーキンググループ(以下、LWG)のゴールド認証レザーに切り替える。また風力エネルギーによる脱炭素海上輸送サービスを提供する仏ベンチャー企業ネオライン社(Neoline)と提携し、輸送時のCO2排出量削減にも取り組む。ジャン・キャスグラン(Jean Cassegrain)最高経営責任者(CEO)に、ブランドが目指すサステナブル施策やリサイクル素材を使用した新コレクション“ル プリアージュ グリーン(Le Pliage Green)”について聞いた。

WWDJAPAN(以下、WWD):新たなCSR指針で、リサイクルナイロンとLWG認証レザーへの100%シフトを発表した。2023年までという短期間での切り替えを決めた理由は?

ジャン・キャスグランCEO(以下、キャスグランCEO):チャレンジングに思うかもしれないが、サステナブルな取り組みはここ最近始めたことではない。ファッションブランドの多くが製造を外部に委託する中、われわれは家族経営で、職人を自社に抱えるメゾンとしてのルーツを持ち、フランス西部にある自社工場と工房で全商品を製造している。それにより、他社とは異なる“アルチザン(職人)のマインドセット(考え方)”がある。優秀な職人は、材料を無駄なく使うことにプライドを持ち、原材料と環境に敬意を払いながらモノづくりに励む。昔はそれを“サステナビリティ”や“エコ”と呼んでいなかっただけで、「ロンシャン」には創業時から根底にあり、大切にしてきた価値観だ。

WWD:リサイクルナイロンを採用した“ル プリアージュ グリーン”開発のきっかけは?

キャスグランCEO:人気シリーズ“ル プリアージュ”は、誕生して28年が経つ。このバッグは、ナイロン1枚とレザー数切れ、ファスナー、ボタンだけで作られたミニマルなバッグだ。われわれはこのミニマリズムをさらに進化させるべく、デザイン性を損なうことなく、カーボンフットプリント(商品のライフサイクル全体を通して排出される温室効果ガス排出量)を減らす方法を模索し、“ル プリアージュ グリーン”が誕生した。

WWD:実際にカーボンフットプリントをどれくらい削減できた?

キャスグランCEO:リサイクルナイロンとLWG認証レザーに切り替えることで、カーボンフットプリントを20%削減できた。バッグのサイズによるが、カーボンフットプリントの排出量は1個につき2.5〜5kg、平均して4kgで、ガソリン車で15〜20km走行分に相当する。われわれは“ル プリアージュ”シリーズのほか、ラゲージコレクションやレザーバッグの裏地に用いる全てのバッグの生地を、2023年までにリサイクルナイロンに切り替える目標を掲げている。 “ル プリアージュ”シリーズの素材の切り替えは22年末までに完了する予定だ。

WWD:全体の何%にナイロンが使われている?

キャスグランCEO:ナイロンのパーセンテージは非公開だが、ご存知の通りコレクション全体のかなりのボリュームを占めているので、相当なインパクトがあるはずだ。テキスタイルを切り替えることは大規模なプロジェクトであり、本気の証でもある。

WWD:“ル プリアージュ グリーン”の各素材を詳しく教えてほしい。

キャスグランCEO:サプライヤーの詳細は公表していない。“ル プリアージュ”のような人気商品は必ず複数のサプライヤーと契約している。“ル プリアージュ グリーン”の場合は2社。100%リサイクルナイロンと70%リサイクルナイロンを扱うサプライヤーと取引しており、それぞれリサイクル製品の国際認証であるGRS(グローバル・リサイクル・スタンダード)認証を取得している。ハンドルとフラップはLWGのゴールド認証レザーを採用している。そのほかのパーツも、ファスナーと”ロンシャン・ホース”の刺しゅう糸は90%リサイクルポリエステル、スナップボタンなどの金具は30%リサイクルメタルを使用している。

WWD:素材を切り替える上で大変だった点は?

キャスグランCEO:リサイクル素材を用いながら、従来の“ル プリアージュ”と同じデザインや品質、強度、耐久性を可能にすること。われわれの顧客は、“ル プリアージュ”に長年親しんでおり、異なる製品を求めていない。ずっと愛してきた“ル プリアージュ”がほしいのだ。だからこそ、見た目も使い心地も耐久性も従来の“ル プリアージュ”と同じにすることが重要だった。アップデートは、レザーをグリーンで縁取ったり、メゾンの象徴である馬のマークを少し大きくしたりしたくらいだ。

WWD:バッグのリペアを積極的に行っているが、今後はバッグを回収してリサイクルする可能性もある?

キャスグランCEO:リサイクルの新たな方法を常に模索しているが、現在はリペアに注力している。フランスのスグレに修理工場を構え、フランス国内では年間6万点以上を無償でリペアしており、そのうち3万点が“ルプリアージュ”シリーズだ(日本は有料)。それが今できるベストだと思っている。古いバッグを回収して新しいものに生まれ変わらせるのは簡単ではない。シンプルな“ル プリアージュ”のバッグでも、レザーやファスナーを一つ一つ手作業で外す必要があり、手間暇がかかる。まだ効率的な方法を見つけられていないのが現状だ。

WWD:新たなCSR指針のひとつに「製造と輸送時に発生するCO2排出量を削減」も掲げている。これはサプライチェーンの協力なしに実現は難しいのでは?

キャスグランCEO:われわれは、サプライチェーンを全てコントロールしている。ときに製造パートナーに依頼することもあるが、彼らとは必ず独自のガイドラインと基準を設けて運営している。ほかにも、国内6つと国外5つの工房で、自然光を最大限取り入れた施設を運営している。LEDに切り替えるなど、電気や熱をはじめ、工場や店舗を含む全施設のエネルギー消費量を削減している。工房付近には1万2500本の植樹も行い、CO2排出量の軽減に貢献した。

WWD:再生可能エネルギーへの切り替えも検討している?

キャスグランCEO:再生可能エネルギーについては、フランスではまだ明確なシステムが整っていない。再生可能エネルギーをうたう企業もあるが、真実を知るすべがないのが現状だ。だから、われわれはまずエネルギーの消費量を抑えることを優先している。

WWD:輸送時のCO2削減の取り組みについては?

キャスグランCEO:輸送時のCO2排出に関しては、主力製品の“ル プリアージュ”が軽量かつ折りたためるアイテムであることに助けられている。おかげで一度にたくさん輸送することができる。また最近は空輸ではなく、よりCO2排出量の少ない船便にこだわっている。風力エネルギーによる脱炭素海上輸送サービスを提供するネオライン社と提携し、今後仏サン=ナゼールと米ボルチモア間の輸送はネオライン社の貨物船で行う。これにより80~90%のCO2排出量削減が可能となる見込みだ。

WWD:ネオライン社と提携した経緯を教えてほしい。

キャスグランCEO:二つのメリットが考えられた。一つ目は、ネオライン社が風力エネルギーを使用しているため、環境負荷が少ないこと。二つ目は、ネオライン社がわれわれと同じフランス西部で創業した企業で、港が「ロンシャン」の主要工場とロジスティクスセンターに近く、輸送時のCO2排出量を抑えられることだ。ネオライン社のプロジェクトには、私たち以外にもミシュランやクラランス(CLARINS)など、複数の仏企業がサポートしている。

WWD:開通はいつ?ネオライン社の船便による輸送エリアの拡大予定は?

キャスグランCEO:仏サン=ナゼールと米ボルチモア間は、2024年に開通予定だ。船は工事中で、さらなる資金調達が必要だ。将来的にはフランスからアジアへの運航も可能かもしれないが、通常輸送より倍の時間がかかるため(通常の船便で5週間程度)、現時点では残念ながら現実的ではない。でも、きっとほかの解決法が見つかるだろう。

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「ロンシャン」がリサイクル素材の新バッグでサステナビリティを加速 CEOが掲げる3つの指針

 「ロンシャン(LONGCHAMP)」は、サステナビリティに関する新たなCSRの取り組みを今夏から始動させた。2023年までに使用する全ナイロンを100%リサイクルナイロンに、レザーをレザーワーキンググループ(以下、LWG)のゴールド認証レザーに切り替える。また風力エネルギーによる脱炭素海上輸送サービスを提供する仏ベンチャー企業ネオライン社(Neoline)と提携し、輸送時のCO2排出量削減にも取り組む。ジャン・キャスグラン(Jean Cassegrain)最高経営責任者(CEO)に、ブランドが目指すサステナブル施策やリサイクル素材を使用した新コレクション“ル プリアージュ グリーン(Le Pliage Green)”について聞いた。

WWDJAPAN(以下、WWD):新たなCSR指針で、リサイクルナイロンとLWG認証レザーへの100%シフトを発表した。2023年までという短期間での切り替えを決めた理由は?

ジャン・キャスグランCEO(以下、キャスグランCEO):チャレンジングに思うかもしれないが、サステナブルな取り組みはここ最近始めたことではない。ファッションブランドの多くが製造を外部に委託する中、われわれは家族経営で、職人を自社に抱えるメゾンとしてのルーツを持ち、フランス西部にある自社工場と工房で全商品を製造している。それにより、他社とは異なる“アルチザン(職人)のマインドセット(考え方)”がある。優秀な職人は、材料を無駄なく使うことにプライドを持ち、原材料と環境に敬意を払いながらモノづくりに励む。昔はそれを“サステナビリティ”や“エコ”と呼んでいなかっただけで、「ロンシャン」には創業時から根底にあり、大切にしてきた価値観だ。

WWD:リサイクルナイロンを採用した“ル プリアージュ グリーン”開発のきっかけは?

キャスグランCEO:人気シリーズ“ル プリアージュ”は、誕生して28年が経つ。このバッグは、ナイロン1枚とレザー数切れ、ファスナー、ボタンだけで作られたミニマルなバッグだ。われわれはこのミニマリズムをさらに進化させるべく、デザイン性を損なうことなく、カーボンフットプリント(商品のライフサイクル全体を通して排出される温室効果ガス排出量)を減らす方法を模索し、“ル プリアージュ グリーン”が誕生した。

WWD:実際にカーボンフットプリントをどれくらい削減できた?

キャスグランCEO:リサイクルナイロンとLWG認証レザーに切り替えることで、カーボンフットプリントを20%削減できた。バッグのサイズによるが、カーボンフットプリントの排出量は1個につき2.5〜5kg、平均して4kgで、ガソリン車で15〜20km走行分に相当する。われわれは“ル プリアージュ”シリーズのほか、ラゲージコレクションやレザーバッグの裏地に用いる全てのバッグの生地を、2023年までにリサイクルナイロンに切り替える目標を掲げている。 “ル プリアージュ”シリーズの素材の切り替えは22年末までに完了する予定だ。

WWD:全体の何%にナイロンが使われている?

キャスグランCEO:ナイロンのパーセンテージは非公開だが、ご存知の通りコレクション全体のかなりのボリュームを占めているので、相当なインパクトがあるはずだ。テキスタイルを切り替えることは大規模なプロジェクトであり、本気の証でもある。

WWD:“ル プリアージュ グリーン”の各素材を詳しく教えてほしい。

キャスグランCEO:サプライヤーの詳細は公表していない。“ル プリアージュ”のような人気商品は必ず複数のサプライヤーと契約している。“ル プリアージュ グリーン”の場合は2社。100%リサイクルナイロンと70%リサイクルナイロンを扱うサプライヤーと取引しており、それぞれリサイクル製品の国際認証であるGRS(グローバル・リサイクル・スタンダード)認証を取得している。ハンドルとフラップはLWGのゴールド認証レザーを採用している。そのほかのパーツも、ファスナーと”ロンシャン・ホース”の刺しゅう糸は90%リサイクルポリエステル、スナップボタンなどの金具は30%リサイクルメタルを使用している。

WWD:素材を切り替える上で大変だった点は?

キャスグランCEO:リサイクル素材を用いながら、従来の“ル プリアージュ”と同じデザインや品質、強度、耐久性を可能にすること。われわれの顧客は、“ル プリアージュ”に長年親しんでおり、異なる製品を求めていない。ずっと愛してきた“ル プリアージュ”がほしいのだ。だからこそ、見た目も使い心地も耐久性も従来の“ル プリアージュ”と同じにすることが重要だった。アップデートは、レザーをグリーンで縁取ったり、メゾンの象徴である馬のマークを少し大きくしたりしたくらいだ。

WWD:バッグのリペアを積極的に行っているが、今後はバッグを回収してリサイクルする可能性もある?

キャスグランCEO:リサイクルの新たな方法を常に模索しているが、現在はリペアに注力している。フランスのスグレに修理工場を構え、フランス国内では年間6万点以上を無償でリペアしており、そのうち3万点が“ルプリアージュ”シリーズだ(日本は有料)。それが今できるベストだと思っている。古いバッグを回収して新しいものに生まれ変わらせるのは簡単ではない。シンプルな“ル プリアージュ”のバッグでも、レザーやファスナーを一つ一つ手作業で外す必要があり、手間暇がかかる。まだ効率的な方法を見つけられていないのが現状だ。

WWD:新たなCSR指針のひとつに「製造と輸送時に発生するCO2排出量を削減」も掲げている。これはサプライチェーンの協力なしに実現は難しいのでは?

キャスグランCEO:われわれは、サプライチェーンを全てコントロールしている。ときに製造パートナーに依頼することもあるが、彼らとは必ず独自のガイドラインと基準を設けて運営している。ほかにも、国内6つと国外5つの工房で、自然光を最大限取り入れた施設を運営している。LEDに切り替えるなど、電気や熱をはじめ、工場や店舗を含む全施設のエネルギー消費量を削減している。工房付近には1万2500本の植樹も行い、CO2排出量の軽減に貢献した。

WWD:再生可能エネルギーへの切り替えも検討している?

キャスグランCEO:再生可能エネルギーについては、フランスではまだ明確なシステムが整っていない。再生可能エネルギーをうたう企業もあるが、真実を知るすべがないのが現状だ。だから、われわれはまずエネルギーの消費量を抑えることを優先している。

WWD:輸送時のCO2削減の取り組みについては?

キャスグランCEO:輸送時のCO2排出に関しては、主力製品の“ル プリアージュ”が軽量かつ折りたためるアイテムであることに助けられている。おかげで一度にたくさん輸送することができる。また最近は空輸ではなく、よりCO2排出量の少ない船便にこだわっている。風力エネルギーによる脱炭素海上輸送サービスを提供するネオライン社と提携し、今後仏サン=ナゼールと米ボルチモア間の輸送はネオライン社の貨物船で行う。これにより80~90%のCO2排出量削減が可能となる見込みだ。

WWD:ネオライン社と提携した経緯を教えてほしい。

キャスグランCEO:二つのメリットが考えられた。一つ目は、ネオライン社が風力エネルギーを使用しているため、環境負荷が少ないこと。二つ目は、ネオライン社がわれわれと同じフランス西部で創業した企業で、港が「ロンシャン」の主要工場とロジスティクスセンターに近く、輸送時のCO2排出量を抑えられることだ。ネオライン社のプロジェクトには、私たち以外にもミシュランやクラランス(CLARINS)など、複数の仏企業がサポートしている。

WWD:開通はいつ?ネオライン社の船便による輸送エリアの拡大予定は?

キャスグランCEO:仏サン=ナゼールと米ボルチモア間は、2024年に開通予定だ。船は工事中で、さらなる資金調達が必要だ。将来的にはフランスからアジアへの運航も可能かもしれないが、通常輸送より倍の時間がかかるため(通常の船便で5週間程度)、現時点では残念ながら現実的ではない。でも、きっとほかの解決法が見つかるだろう。

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ドラバラはマスク生活のニーズを捉えたアイテムが好調 「WWDJAPAN 2021下半期ベストコスメ」を読み解く

 「WWDJAPAN」は、「WWDJAPAN」の12月20日号および「WWDJAPAN.com」で「2021年下半期ベストコスメ」の結果を発表中だ。全国の百貨店とセミセルフショップ、バラエティーストア、ドラッグストア、ECのバイヤーに21年5〜10月に“売れた”アイテムをヒアリングし、この間発売された新製品の各部門ベスト3と、新製品と既存品を合わせた全製品(総合)の各部門ベスト3が出そろった。ここでは、ドラッグストア・バラエティーショップでのランキング結果をもとに、下半期ベストコスメから読み解ける市場のトレンドを紹介する。

スキンケアは消費者ニーズにマッチしたロート製薬が人気

 スキンケアはロート製薬が強さを見せつけた。化粧水部門は全製品(総合)では「メラノCC」の“メラノCC薬用しみ対策美白化粧水”、新製品では「肌ラボ(R)」の“極潤 薬用ハリ化粧水”が1位、美容液部門は全製品(総合)で「オバジ(OBAJI)」の“C25セラム ネオ”と「メラノCC」の“メラノCC薬用しみ集中対策 プレミアム美容液”が1、2フィニッシュ。化粧水部門はほかにも“ナチュリエ スキンコンディショナー”などがランクインしており、1000円前後の購入しやすい価格かつ毎日たっぷり使える大容量が人気。そういった点においては、ロート製薬のスキンケアには詰め替え用があるため(一部除く)うまく消費者ニーズをとらえた形だ。一方で美容液は1品で高い効果が期待できる高価格帯が支持を集めた。

 クレンジング・洗顔部門は、「WWDJAPAN」でも不動の人気を誇る、「デュオ(DUO)」のクレンジングバームが全製品(総合)の1・2位に輝いた。中でも1位の“ザ クレンジング ブラックリペア”は21年3月に発売されたばかりのアイテムで、“洗う”ブランドイメージが定着しているブランドへの信頼感、そして在宅時間が増えた“巣ごもり”需要が追い風となったようだ。

“まつ育”はもはや毎日の定番に

 メイクアップはコロナ禍のマスク着用生活で引き続きUVベースと目元ケアに人気が集中。ベースメイク部門は、上半期ベストコスメでもランクインしていた「ラ ロッシュ ポゼ(LA ROCHE POSAY)」の“UVイデア XLプロテクショントーンアップ ローズ”や「マキアージュ(MAQUILLAGE)」の“ドラマティックパウダリー EX“、そして7月に登場した「プリマヴェスタ(PRIMAVISTA)」の“スキンプロテクトベース(トーンアップ)”が上位に入り、「ファンデーションを使わずベースだけで軽やかにしたい」「肌にフィットしてマスクでも崩れにくい仕上がりにしたい」というニーズに対応するアイテムが好調だ。アイメイク部門は、富山の製薬会社が開発した「水橋保寿堂製薬」の“エマーキット”が全製品(総合)の1位に輝き、“まつ育”はもはや毎日のケアの一つになりつつある。

ティントがマスク生活の味方 リップが復活の兆し

 今回のランキング結果は、リップ復調の兆しも感じさせる。リップ部門の全製品(総合)と新製品ともに首位を飾ったのは「ケイト(KATE)」の“リップモンスター(05)”だ。累計出荷数120万本(2021年4月20日〜10月31日)を突破し、セルフメイクの口紅市場においてシェア55%を超える(インテージSRI/2021年5月10日~5月16日)ヒットを記録。品薄状態が続いたため、ブランドはお詫びと増産体制を整える発表をおこなったほど。もちろんブランド側にとってはお客との出合いの機会を逃してしまう見過ごせない事態。しかしコロナ禍のビューティ業界で最も大打撃を受けたと言っても過言ではないリップカテゴリーにこのような“悲鳴”が上がるのはうれしい限りだ。そのほか、「セザンヌ(CEZANNE)」“ウォータリーティントリップ”や「ロムアンド(ROM&ND)」の“ジューシーラスティングティント”、「オペラ(OPERA)」の“リップティント N”がランクインしており、「落ちない・色移りしない」を打ち出すティントリップは、マスク生活において強い味方になっている。

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ドラバラはマスク生活のニーズを捉えたアイテムが好調 「WWDJAPAN 2021下半期ベストコスメ」を読み解く

 「WWDJAPAN」は、「WWDJAPAN」の12月20日号および「WWDJAPAN.com」で「2021年下半期ベストコスメ」の結果を発表中だ。全国の百貨店とセミセルフショップ、バラエティーストア、ドラッグストア、ECのバイヤーに21年5〜10月に“売れた”アイテムをヒアリングし、この間発売された新製品の各部門ベスト3と、新製品と既存品を合わせた全製品(総合)の各部門ベスト3が出そろった。ここでは、ドラッグストア・バラエティーショップでのランキング結果をもとに、下半期ベストコスメから読み解ける市場のトレンドを紹介する。

スキンケアは消費者ニーズにマッチしたロート製薬が人気

 スキンケアはロート製薬が強さを見せつけた。化粧水部門は全製品(総合)では「メラノCC」の“メラノCC薬用しみ対策美白化粧水”、新製品では「肌ラボ(R)」の“極潤 薬用ハリ化粧水”が1位、美容液部門は全製品(総合)で「オバジ(OBAJI)」の“C25セラム ネオ”と「メラノCC」の“メラノCC薬用しみ集中対策 プレミアム美容液”が1、2フィニッシュ。化粧水部門はほかにも“ナチュリエ スキンコンディショナー”などがランクインしており、1000円前後の購入しやすい価格かつ毎日たっぷり使える大容量が人気。そういった点においては、ロート製薬のスキンケアには詰め替え用があるため(一部除く)うまく消費者ニーズをとらえた形だ。一方で美容液は1品で高い効果が期待できる高価格帯が支持を集めた。

 クレンジング・洗顔部門は、「WWDJAPAN」でも不動の人気を誇る、「デュオ(DUO)」のクレンジングバームが全製品(総合)の1・2位に輝いた。中でも1位の“ザ クレンジング ブラックリペア”は21年3月に発売されたばかりのアイテムで、“洗う”ブランドイメージが定着しているブランドへの信頼感、そして在宅時間が増えた“巣ごもり”需要が追い風となったようだ。

“まつ育”はもはや毎日の定番に

 メイクアップはコロナ禍のマスク着用生活で引き続きUVベースと目元ケアに人気が集中。ベースメイク部門は、上半期ベストコスメでもランクインしていた「ラ ロッシュ ポゼ(LA ROCHE POSAY)」の“UVイデア XLプロテクショントーンアップ ローズ”や「マキアージュ(MAQUILLAGE)」の“ドラマティックパウダリー EX“、そして7月に登場した「プリマヴェスタ(PRIMAVISTA)」の“スキンプロテクトベース(トーンアップ)”が上位に入り、「ファンデーションを使わずベースだけで軽やかにしたい」「肌にフィットしてマスクでも崩れにくい仕上がりにしたい」というニーズに対応するアイテムが好調だ。アイメイク部門は、富山の製薬会社が開発した「水橋保寿堂製薬」の“エマーキット”が全製品(総合)の1位に輝き、“まつ育”はもはや毎日のケアの一つになりつつある。

ティントがマスク生活の味方 リップが復活の兆し

 今回のランキング結果は、リップ復調の兆しも感じさせる。リップ部門の全製品(総合)と新製品ともに首位を飾ったのは「ケイト(KATE)」の“リップモンスター(05)”だ。累計出荷数120万本(2021年4月20日〜10月31日)を突破し、セルフメイクの口紅市場においてシェア55%を超える(インテージSRI/2021年5月10日~5月16日)ヒットを記録。品薄状態が続いたため、ブランドはお詫びと増産体制を整える発表をおこなったほど。もちろんブランド側にとってはお客との出合いの機会を逃してしまう見過ごせない事態。しかしコロナ禍のビューティ業界で最も大打撃を受けたと言っても過言ではないリップカテゴリーにこのような“悲鳴”が上がるのはうれしい限りだ。そのほか、「セザンヌ(CEZANNE)」“ウォータリーティントリップ”や「ロムアンド(ROM&ND)」の“ジューシーラスティングティント”、「オペラ(OPERA)」の“リップティント N”がランクインしており、「落ちない・色移りしない」を打ち出すティントリップは、マスク生活において強い味方になっている。

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ヴァージル・アブローに寄せられた追悼文を訳しながら考えたこと【翻訳日記:今を読み解くキーワード 第3回】

 「WWDJAPAN」の翻訳担当による連載「翻訳日記:イマを読み解くキーワード」では、翻訳した米国版「WWD」のニュースを引用し、その言葉が日本語や英語でどのように使われているかなどを考察。注目のニュースから英語的な感覚を養い、物事を新たな角度から見るきっかけを提供する。連載を担当するのは、「WWDJAPAN」で翻訳を主に手掛ける先輩Kと後輩M。気づけば翻訳の道に入ってはや四半世紀の先輩Kと、入社2年目でミレニアルとZ世代の狭間を生きる日英バイリンガルの後輩Mが交換日記を交わすように話を深めていく。

 3回目のテーマは追悼文の翻訳。ニュース記事でありながらも、故人への思いなどの感情を表現した文章を翻訳する際の苦悩や、追悼文を巡る成り立ちや文化的背景などの裏話を語る。11月28日に急逝したヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)に寄せられた業界人や著名人らのコメントを起点に考える。

後輩M:今回は私が苦戦に苦戦を重ねた、追悼文の翻訳についてお話ししたいと思います。28日にヴァージルが亡くなった際、あまりに急であったことへの衝撃や、彼が残した功績・仕事を称えるため多くの著名人や業界人らが追悼の言葉をSNSで呟いたり、米「WWD」に寄せたりしました。WWDJAPANではウェブ記事としてもまとめたほか、急遽特集ページを作るなどしました。

先輩K:本当に突然の訃報で、私も驚きました。故人に敬意を払いながら、悼む方々の気持ちも表し、かつニュース媒体のコメントであることをバランスよく成立させるのは難しいですよね。

後輩M:そもそも今回このテーマにしよう!と思ったきっかけは、「I miss you(アイ ミス ユー)」の翻訳でした。寂しい気持ちや会いたい気持ちを表現するために日常的にもよく使う言葉なのですが、だからこそ改めて翻訳に向き合った時に「どう訳したら良いのだろう!?」と頭が真っ白になってしまったんです。

先輩K:一般的には、そのまま「〇〇がいなくて寂しい」という風に訳すことが多いです。

後輩M:はい。生活から故人がいなくなって寂しいことを表すには適切だと思うので、記事でも基本的にはそのように訳しました。もしくは「惜しまれる」などと書きましたが、「I miss you」はもっと能動的で、「ずっと愛しているよ!」くらいの熱量がこもっている感覚があって……。

先輩K:そもそも日本の文化では「愛している」と日常的に口にすることはあまりないですし、日本の新聞や報道で「愛」という言葉を目にすることは少ないというのもあって、適訳がないのかもしれません。原文に「love」とあっても、企業トップの話であれば「敬愛」や「尊敬」と翻訳するケースがほとんどです。

後輩M:夏目漱石が「I love you(愛している)」を「月がきれいですね」と訳しなさいと学生に教えたという都市伝説がありますが、それぐらい意訳して、「I miss you」も「私の心はあなたのものよ」はどうかなんて考え出す始末でした。

先輩K:あくまでニュース記事で、小説の翻訳ではないということは念頭におきましょう(笑)。本当はどういう思いが込められているのかなど、本人にしか分からない、事実の裏付けが取れない部分を勝手に翻訳するわけにもいかないですもんね。

後輩M:はい。もう一つ表現に頭を抱えたのが、「Rest in Power(レスト イン パワー)」でした。「安らかにお眠りください」という追悼の言葉は、英語では「Rest in Peace(レスト イン ピース)」、または略して「R.I.P」と書かれるのが一般的です。亡くなっている方に対してあまり使われない「Power(パワー)」をどのように追悼の言葉として表現すべきか悩みました。

先輩K:アメリカ公民権運動の中で、黒人活動家によって発せられた黒人結集のスローガンに「ブラックパワー」はよく使われており、そこからきている言い回しですね。俳優のチャドウィック・ボーズマン(Chadwick Boseman)氏が亡くなったときに、この言い回しをよく見かけました。生前に人種差別や偏見、社会問題と闘った人を讃える意味で、安らかに、そしてブラックパワーの誇りや力を胸に眠ってください、というニュアンスが込められています。公開している記事では「力とともにお眠りください」と訳しています。

後輩M:ブラックコミュニティーのこれまでの歩みや闘いといった、社会的・文化的背景を知らないと訳せないですね。

先輩K:ボーズマン氏が主演を務めた「ブラックパンサー(Black Panther)」は、メジャーな作品では初めての黒人スーパーヒーロー映画でした。アメリカに生きるブラックコミュニティーに勇気や感動、夢を与えたという点でとてもエンパワリングなものだったんです。そのような背景もあって、彼が亡くなったときに多くの方が使ったのだと思います。

後輩M:ヴァージルもそういう存在だったわけですよね。

先輩K:本当にそうでしたね。ラグジュアリーブランドの多くは欧州を拠点に長い歴史を持っていますが、米国出身の黒人として、そうしたメゾンの代表的な存在の一つである「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のメンズ・アーティスティック・ディレクターを務めたのはまさに快挙でした。

後輩M:背景知識も汲み取った翻訳が追悼文ではなおさら大切ということですね。ほかにも追悼文で多く使われた言葉は、「My heart goes out to your family」「My thoughts are with your family and friends」というものでした。これも、「寄り添っているニュアンスをどう訳そう?」と考えさせられました。

先輩K:これは気持ちのこもっている言葉であると同時に、追悼の際の定形文でもあるので、日本語でそれに該当する「ご家族にお悔やみを申し上げます」などとしています。話者の社会的な立場や故人との関係性などによって、日本語として不自然でないように訳すことが重要です。直訳的な意味としては、「ご家族の皆さまのことを思う」ですね。

後輩M:英語独特なのかはわかりませんが、「Thinking of you=あなたのことを考えている」というのは愛情表現の一つですよね。例えば、私がイギリスで出会った友達に日本から連絡をとるときも、「I think about you a lot!」(物理的に離れていてもあなたを思っているし、気持ちはいつも一緒だよ!)と言うことで愛情を表現しますが、日本語にはない言い方のように感じます。

先輩K:一緒にいない時も相手のことを気にかけていて、「私の心はあなたのそばにいるよ」と伝えるという愛情表現ですね。

後輩M:訃報を訳しながら、ヴァージルは本当にたくさんの人々から愛されていたんだと感じました。悲しいニュースにまだ実感もわかない人も多いと思いますが、彼がこの業界に見せてくれた夢や後進に示した道は、多くの人々の心に残って若者たちを勇気づけていくと思います。

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「バルミューダ」初の旗艦店は体験の場 トーストやコーヒーを提供する2階に行例も

 「バルミューダ(BALMUDA)」初の旗艦店が11月、東京・南青山に登場した。2層約300平方メートルの同店舗は、ファッションブティックが並ぶ表参道のショッピングエリアにある。寺尾玄バルミューダ社長が5月に散歩中に、この物件を見つけたのがきっかけだ。天井が高くすっきりとした店内は、ギャラリーのような雰囲気。1階で製品を展示販売し、2階は、体験を提供するラウンジになっている。店舗の壁にはイタリアから取り寄せたビンテージのレンガを用いたり、アーチ形のデザインを施してヨーロッパ風の趣の店舗に仕上げた。BGMはなく、静かな空間にキッチン家電はもちろんのこと、照明や空調など全製品16点を美術作品のように展示している。私が同店舗を訪れたのは平日の夕方だったが、老若男女さまざまな人が来店し、思い思いに製品に触れていた。

引き算で必要な機能にフォーカスしたスマホ

 「バルミューダ テクノロジーズ(BALMUDA TECHNOLOGIES以下、バルミューダ)」は、第一弾5Gスマートフォンを旗艦店オープン直前に発売。旗艦店では、SIMフリーモデルとソフトバンクモデル両方を体験できるコーナーがある。アンドロイド搭載の同スマホは5Gで最小・最軽量。スマホ以外の生活を楽しむためのツールとして開発された。

 スマホは多くのアプリや機能があるが、「バルミューダ」のスマホの特徴は、スケジュール、メモ、計算機、ウオッチ、カメラ機能にフォーカスした独自のアプリが特徴だ。スケジュールは、ピンチイン・ピンチアウトにより、1目で1週間のスケジュールが確認できる。また、天気や気温も表示してくれる。メモはカラー分けされており、付箋を貼る感覚で優先度の高いものから並べ替えられるようになっている。計算機は、ボタンにより億単位で表示が可能。また、ドル、ユーロ、ポンド、元のレート計算ができて履歴も残るようになっており、経営者などに便利な機能付きだ。ウオッチ機能は、目覚ましやカウントダウンなど、目的別に心地良い音で知らせてくれるというもの。これら音楽は、寺尾社長による作曲だ。カメラのモードは、フォト、料理、人物、夜景モードとシンプル。アプリで溢れかえるスマホから、本当に必要なアプリを使い勝手よくアレンジし搭載したのが「バルミューダ」のスマホ。引き算により生み出された経営者をはじめ、多忙な人々にぴったりの一台といえる。

2階の体験ラウンジは平日も満席

 階段を上がると2階はカウンターとベンチが置かれたラウンジスペースになっている。ゆったりとした空間には、「バルミューダ」製品のデザイン画などが展示してある。ここでは、“バルミューダ ザ トースター”で焼いたトーストやクロワッサン、コーヒーメーカーの“バルミューダ ザ ブリュー”で入れたコーヒーを無料で提供。このラウンジでは、トーストやコーヒーの味だけでなく、トーストが焼き上がる時間やコーヒーを入れる時間なども体験してもらうのが目的だ。平日だというのに、ベンチもほぼ満席。限定数を設けておらず、土日は行列ができることもあるという。カウンターに座り、「メゾンカイザー(MAISON KAYSER)」のトーストと「バルミューダ」が「スターバックス(STARBUCKS)」とコラボレーションしたコーヒーをいただく。提供するパンは定期的にブランドが変わるそうだ。

 家電の体験スペースというと、さっと食べてさっと立ち去るイメージだが、まるで、カフェのカウンターでくつろぐイメージだ。ここでの体験が奏功してか、期間店で一番売れているのがコーヒーメーカーだという。トースターやコーヒーメーカーだけでなく“バルミューダ ザ ごはん”で炊いたご飯を提供することもあるようだ。ゆくゆくは、ワークショップなども企画するという。「バルミューダ」の旗艦店は、ブランド体験を見事に体現した店舗だ。

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カッシーナが「ザ・コンランショップ」の日本事業を投資ファンドに売却

 イタリア高級家具「カッシーナ(CASSINA)」などを扱うカッシーナ・イクスシー(以下、カッシーナ)は、傘下の英国発ライフスタイル「ザ・コンランショップ(THE CONRAN SHOP以下、コンラン)」の日本における事業を三井物産、三井住友銀行、日本政策投資銀行の3社により設立されたMSD企業投資会社(以下、MSD)へ売却する。カッシーナが運営する「コンラン」は英国本国のライセンスを受けて、インテリアや生活雑貨などの企画開発及び販売などを行っている。同社は2014年、コクヨの連結子会社であるLmDインターナショナルから100%株式を取得。赤字が続いたが、雑貨の割合を減らし家具を増やしたことにより、20年に黒字化した。今年3 月に伊勢丹新宿本店5階に出店。森康洋カッシーナ社長は、「“おうち時間の増加で、投資企業などからの『コンランショップ』への関心が高まった。さらなる成長を加速させるために売却を決定した」とコメントしている。カッシーナからMSDへの100%株式譲渡は年内に行われる。

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銀座出店に続き神戸本店を拡張移転 ヘアサロン「スクリーン」がコロナ禍でも挑戦を続ける原動力とは

 兵庫県・神戸で2014年に創業したヘアサロン「スクリーン(SCREEN)」は、昨年6月の東京・銀座出店に続き、今年秋に神戸にある本店を拡張移転した。神谷翼代表取締役とKAORI代表、福井優生マネージャーの3人で立ち上げてから7年。来春には新しいメンバーを迎え、33人の体制になる。コロナ禍で先が読みにくく、出店や採用を躊躇するヘアサロンが多い中でも果敢に挑戦する「スクリーン」は、今最も勢いのあるヘアサロンの一つだ。厳しい状況でも挑戦し続ける原動力を神谷代表取締役と、KAORI代表に聞いた。

WWD:コロナ禍にも関わらず、2年連続の出店と拡張移転となりました。どのぐらい前から本店の移転を考えていましたか。

神谷翼代表取締役(以下、神谷):正直にいうと4年ほど前から考えていました。移転前の本店は1階と2階の2フロアの店舗でしたが、スタッフが増えかなり手狭になっていました。けれども7年半前に3人でオープンしたお店には思い入れがありましたし、心の底から気に入った物件が見つからない限り変えたくないという強い思いがありました。そんなときにこの物件が見つかりました。

WWD:拡張移転先は神戸を代表する街並み、旧居留地ですね。

神谷代表:この物件に出合ったのは銀座店をちょうどオープンした去年の4月ごろ。店舗が面する大丸神戸店の裏側の通りは、僕が神戸を訪れてこの場所で0からお店を始めたいと思った場所です。いつかはこの通り沿いに出店したいという思いがありました。けれども銀座店のオープンや新型コロナウイルスが流行し始めた直後だったので、物件は気に入ったもののすぐには決断できませんでした。

心が離れやすい今だからこそ
みんなで一緒に働ける場所を作りたい

WWD:それでも今回の拡張移転を決断したのはなぜ。

神谷代表:まずは銀座店の形を作って、相乗効果で神戸を盛り上げて結果が出たら決断しようと思っていました。コロナ禍でスタートした銀座店は、僕たちの予想以上にたくさんのお客さまに支持していただき、早い段階で形ができました。スタッフを数人銀座店に移動させたので穴はできたものの、銀座のメンバーが頑張っている分、神戸のメンバーも触発されたようで、神戸本店の売り上げは落ちるどころか好調でした。美容業はお客さまから本当に必要とされる仕事だと実感できました。

 それでもコロナ禍がいつ終息するか分からない中、決断には勇気がいりましたね。最後の最後まで僕たちの始まりの場所をなくしてもいいのかも悩みました。けれども、本店のキャパシティーでは僕やKAORIのお客さまで席が埋まってしまうこともあり、「スクリーン」で頑張ってくれているスタッフたちのこれからのチャンスを広げるためにも未来を見据えて決断しました。

KAORI代表(以下、KAORI):最初のお店を残して、もう1店舗出店するという方法も考えました。けれども、こんな時代だからこそ、本店を移転してリセットしてでもみんなが集まってチームで仕事をした方が強いのかなと結論が出ました。人と人との距離が開いて、気持ちが離れやすい今、バラバラで働くよりも一箇所に集まった方がパワーが集まるはずです。心をもう一度通わせ合うためのリスタートの場所という意味を持たせた時に、本店を移転するということに納得ができました。

神谷代表:新店舗の出店や移転はスタッフへのサプライズという意味も大きいです。一番身近な彼ら・彼女らが、どこに出店したら一番驚くのか、どんなお店に作り上げたら喜んでくれるのか。常に考えています。本店の拡張移転は、ギリギリまで悩んで物件を契約した3日後に発表しました。スタッフの中には「本店をなくしてまで……」と思った子もいるかもしれません。それでもたくさんの選択によって今があるんです。何かを大きく変えるときには失うものもあるけれど、失うことでまた大きなチャンスが生まれるはずです。僕らが美容師としての本質を変えなければ、失うものはないんだと思います。

不安定な状況でも
これまでの積み重ねがあるから決断できる

WWD:昨年の新卒入社のスタッフを含めて、「スクリーン」全スタッフがリアルで集まったのは新店舗のお披露目の時が初めてだったとか。

KAORI:神戸と銀座の店舗を、スタッフを行き来させたいという思いはあります。体調管理をして、PCR検査をしながら、探り探りです。会えない時間が長い今だからこそ、私たちは美容師という仕事をしているからこそ、人との繋がりや思いを大切にし続けることは欠かせません。それをスタッフも意識してくれていて、今回みんなが集合できたことで一緒に働くことの価値を高めていけたらいいですよね。
 
神谷:3人でスタートした「スクリーン」のスタッフがどんどん増えていることに喜びがあります。集合写真を撮るときに、一人一人は小さくなってしまうけれども、幅が増えていることがすごく嬉しくてチームの活力になっています。コロナ禍で安心安全を重視して、コンパクトにやらなければいけないことも重々分かっていますが、今回拡張移転を決断したように、自分たちが一番大切にすべきものを、最も形にしやすい手段を今は取るべきだと考えています。

WWD:本店移転は「スクリーン」にとって大きな意味合いがありますね。

神谷:コロナ禍でも銀座店をオープンして、今回の拡張移転ができたのは、本当にお客さまのおかげです。「強く展開するね」「思い切りがある」と言われることもありますが、僕らはものすごく悩んでいます。それでも一時的な思いつきではなく、毎日1つ1つの積み重ねをすることで今が成り立っているんです。不安定なコロナ禍でも、毎日お客さまが来てくださることに勇気をもらっています。そして、僕たちについてきてくれるスタッフにも背中を押してもらっています。僕らだけではこれからの「スクリーン」は作れない。「スクリーン」の第2章が始まります。

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資生堂が13億人利用の中国のチャットアプリ運営会社と3年間のパートナー契約締結

 資生堂は12月21日、中国の大手インターネット&テクノロジーカンパニー、テンセントと3年間のグローバル戦略的パートナーシップを締結した。これにより、D2Cモデルの構築とSNS、Eコマースを掛け合わせた商品の販売促進を行うソーシャルコマースの強化や、デジタルを活用した美容体験を進化させ世界中の中国人消費者に新たなサービスを提供する。

 同社は中長期経営戦略「WIN2023 and Beyond」の主要戦略の一つとして、デジタル事業モデルへの転換・組織構築を掲げる。今回の提携はその一環となる。本提携で得たノウハウを資生堂グループ全体で活用し、デジタルトランスフォーメーションの加速とデジタル能力開発の強化により、グローバルでの成長につなげる。

 テンセントは中国最大のソーシャルメディア事業者で、月間アクティブユーザーが約 13 億人(テンセント調べ)のインスタントメッセンジャーアプリのウィーチャット(WeChat)を運営するなど、D2C プラットフォームや消費者エンゲージメントの優れたノウハウを所有する。

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資生堂が13億人利用の中国のチャットアプリ運営会社と3年間のパートナー契約締結

 資生堂は12月21日、中国の大手インターネット&テクノロジーカンパニー、テンセントと3年間のグローバル戦略的パートナーシップを締結した。これにより、D2Cモデルの構築とSNS、Eコマースを掛け合わせた商品の販売促進を行うソーシャルコマースの強化や、デジタルを活用した美容体験を進化させ世界中の中国人消費者に新たなサービスを提供する。

 同社は中長期経営戦略「WIN2023 and Beyond」の主要戦略の一つとして、デジタル事業モデルへの転換・組織構築を掲げる。今回の提携はその一環となる。本提携で得たノウハウを資生堂グループ全体で活用し、デジタルトランスフォーメーションの加速とデジタル能力開発の強化により、グローバルでの成長につなげる。

 テンセントは中国最大のソーシャルメディア事業者で、月間アクティブユーザーが約 13 億人(テンセント調べ)のインスタントメッセンジャーアプリのウィーチャット(WeChat)を運営するなど、D2C プラットフォームや消費者エンゲージメントの優れたノウハウを所有する。

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下半期ベスコスで注目の傾向は? 「今週の特集お届け隊」2021年12月20・27日号

 毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2021年12月20・27日号からの抜粋です)

中村:恒例のベストコスメで、僕はバラエティー&ドラッグストア&ECを担当しましたが、今回はリップのベストが新製品も総合も全部ティント系、分かりやすい傾向でした。明らかに“マスクに付かない”が求められていますね。

牧田:百貨店でもティント系がランクインしています。今まではアイメイクばかりでしたが、マスクを外した際にやはり口紅はつけていたい、でもマスクに口紅がつくのはイヤということですね。ティントには唇が乾燥するという印象があったのですが、保湿成分を配合し、つけ心地もアップしたものが増えています。

中村:「ロムアンド(ROM&ND)」などを輸入している韓国高麗人参社の、ヒットの先見の明があると評判のキム・ナユン代表も「来年は、カラーコスメやベースコスメでスキンケア効果のあるものが絶対にくる」と言っていましたが、やはりそういう傾向があるんですね。

牧田:百貨店ではスキンケア重視が継続していて、メーカー側も定番アイテムをアップデートして発売しました。そのあたりはやはり強かったです。

中村:バラエティーショップでは、人気サロンや美容師がプロデュースした商品がランクインしているのが新しい動きですね。今まではサロンで売っているものを特別に扱っている感じだったのですが、これらはドラバラ用に開発された商品で、ヒットしています。

牧田:サロンブームが広がってますね。

中村:フレグランスでは金木犀の香りが売れましたね。ピンポイントで花の名前が出てきて、いろんなアイテムで売れたというのは、結構珍しいことでしたよね。香りを嗅いでも、あんまり特別感を覚えなかったんですけど(笑)。

牧田:マイルドな香りでしたよね。30代後半以上にはトイレの芳香剤のイメージがあるのですが、20代には新鮮だったようですね。花には癒されますし、2022年春夏のメイクの新製品でも花からのインスピレーションを得た製品が多いです。何か新しい花にスポットが当たっても面白いかも。

中村:タンポポとか出てきてほしいですね。

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下半期ベスコスで注目の傾向は? 「今週の特集お届け隊」2021年12月20・27日号

 毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2021年12月20・27日号からの抜粋です)

中村:恒例のベストコスメで、僕はバラエティー&ドラッグストア&ECを担当しましたが、今回はリップのベストが新製品も総合も全部ティント系、分かりやすい傾向でした。明らかに“マスクに付かない”が求められていますね。

牧田:百貨店でもティント系がランクインしています。今まではアイメイクばかりでしたが、マスクを外した際にやはり口紅はつけていたい、でもマスクに口紅がつくのはイヤということですね。ティントには唇が乾燥するという印象があったのですが、保湿成分を配合し、つけ心地もアップしたものが増えています。

中村:「ロムアンド(ROM&ND)」などを輸入している韓国高麗人参社の、ヒットの先見の明があると評判のキム・ナユン代表も「来年は、カラーコスメやベースコスメでスキンケア効果のあるものが絶対にくる」と言っていましたが、やはりそういう傾向があるんですね。

牧田:百貨店ではスキンケア重視が継続していて、メーカー側も定番アイテムをアップデートして発売しました。そのあたりはやはり強かったです。

中村:バラエティーショップでは、人気サロンや美容師がプロデュースした商品がランクインしているのが新しい動きですね。今まではサロンで売っているものを特別に扱っている感じだったのですが、これらはドラバラ用に開発された商品で、ヒットしています。

牧田:サロンブームが広がってますね。

中村:フレグランスでは金木犀の香りが売れましたね。ピンポイントで花の名前が出てきて、いろんなアイテムで売れたというのは、結構珍しいことでしたよね。香りを嗅いでも、あんまり特別感を覚えなかったんですけど(笑)。

牧田:マイルドな香りでしたよね。30代後半以上にはトイレの芳香剤のイメージがあるのですが、20代には新鮮だったようですね。花には癒されますし、2022年春夏のメイクの新製品でも花からのインスピレーションを得た製品が多いです。何か新しい花にスポットが当たっても面白いかも。

中村:タンポポとか出てきてほしいですね。

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「ケイタ マルヤマ」のショーに冨永愛やアンミカ、三吉彩花ら豪華ゲスト

 「ケイタ マルヤマ(KEITA MARUYAMA)」は16日、ファッションと日本の伝統文化を掛け合わせたショー「春はあけぼの、夏は夜、秋は夕暮れ、冬はつとめて・・・IT’S SHOW TIME」を東京・六本木の EXシアターで開催した。

 ランウエイには、歌舞伎俳優の尾上右近やモデルの冨永愛、女優のりょうのほか、ミュージシャンの野宮真貴、和太鼓集団・鬼太鼓座、ダンスチームのULTIMATE BBOYZらが出演。三吉彩花、蜷川実花、ちゃんみな、車いすバスケットボール選手の鳥海連志ら、業界を超えた600人以上の観客が来場した。

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「ポーター」が「ポケモン」とのコラボバッグを発売 「赤・緑」がテーマ

 吉田カバンの「ポーター(PORTER)」は、東京・渋谷の「ポケットモンスター」のショップ、ポケモンセンターシブヤとコラボしたバッグ3型を12月24日に発売する。ポケモンセンターシブヤとポケモンセンター公式オンラインストアで取り扱う。さらに発売を記念したポップアップストアを 12月24~31日に渋谷パルコ1階で開催する。

 バッグは、バックパック(税込5万7200円)や 2WAYブリーフケース(同3万9600円)、ショルダーポーチ(同2万7500円)をそろえる。1996年発売のゲームソフト「ポケットモンスター 赤・緑」がテーマだ。

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ラッパー、ジェイ・Zの“成功者のシャンパン”をMHD モエ ヘネシー ディアジオが取り扱い開始

 LVMHモエ・ヘネシー ルイ・ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)グループのMHD モエ ヘネシー ディアジオは2022年1月、シャンパンブランド「アルマン・ド・ブリニャック(ARMAND DE BRIGNAC)」の扱いを開始する。1月6日に“アルマン・ド・ブリニャック ブリュット ゴールド”(税込5万9950円~)、2月1日に“アルマン・ド・ブリニャック ロゼ”(9万4600円)を販売する。

 同ブランドは、トロフィーを思わせるボトルデザインから成功者のシンボルとして知られる。2006年に発売した“アルマン・ド・ブリニャック ブリュット ゴールド”がフラッグシップアイテムだ。また、アルマン・ド・ブリニャックの株式の半数はラッパーのジェイ・Z(JAY-Z)が持つ。

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ラッパー、ジェイ・Zの“成功者のシャンパン”をMHD モエ ヘネシー ディアジオが取り扱い開始

 LVMHモエ・ヘネシー ルイ・ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)グループのMHD モエ ヘネシー ディアジオは2022年1月、シャンパンブランド「アルマン・ド・ブリニャック(ARMAND DE BRIGNAC)」の扱いを開始する。1月6日に“アルマン・ド・ブリニャック ブリュット ゴールド”(税込5万9950円~)、2月1日に“アルマン・ド・ブリニャック ロゼ”(9万4600円)を販売する。

 同ブランドは、トロフィーを思わせるボトルデザインから成功者のシンボルとして知られる。2006年に発売した“アルマン・ド・ブリニャック ブリュット ゴールド”がフラッグシップアイテムだ。また、アルマン・ド・ブリニャックの株式の半数はラッパーのジェイ・Z(JAY-Z)が持つ。

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2021年を振り返る、海外発重大ファッションニュース

 新型コロナウイルスのパンデミックが続く中、2021年は多くの大手企業やブランドが新プロジェクトや改革、事業再編を通してビジネス再建に取り組んだ。また、ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)やアルベール・エルバス(Alber Elbaz)といった人気デザイナーの訃報や、「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」を率いていたダニエル・リー(Daniel Lee)の突然の退任、フィービー・ファイロ(Phoebe Philo)による新ブランドの設立などのニュースも舞い込んだ。ここでは、今年話題になった海外発のファッションニュースを米「WWD」と「WWDJAPAN」翻訳チームがピックアップ。月ごとに分けて、1年間を振り返る。

1月

バイデン大統領就任式のファッションをチェック レディー・ガガが国歌独唱し、22歳の若手詩人が登壇

 1月20日(現地時間)、第46代米大統領就任式がワシントンで行われ、ジョー・バイデン(Joe Biden)新大統領が正式に就任した。

 バイデン大統領は「ラルフ ローレン(RALPH LAUREN)」によるネイビーのスーツを着用。ファーストレディーとなったジル・バイデン(Jill Biden)夫人は、鮮やかなブルーのコートとそろいのワンピース、そして同色の手袋とマスクを着用した。いずれもニューヨークを拠点とする新進の女性デザイナー、アレクサンドラ・オニール(Alexandra O’Neill)が2017年に立ち上げたブランド「マルカリアン(MARKARIAN)」によるものだ。

バイデン大統領就任式のファッションをチェック レディー・ガガが国歌独唱し、22歳の若手詩人が登壇

2月

英ECエイソス、「トップショップ」などを378億円で買収

 英アパレルECを運営するエイソス(ASOS)は、2020年11月に経営破綻した英アルカディア・グループ(ARCADIA GROUP以下、アルカディア)傘下のブランド「トップショップ(TOPSHOP)」「トップマン(TOPMAN)」「ミスセルフリッジ(MISS SELFRIDGE)」「HIIT」と関連する知的財産を2億6500万ポンド(約378億円)で買収した。

英ECエイソス、「トップショップ」などを378億円で買収

リアーナが「フェンティ」休止を発表 LVMHとの立ち上げから2年足らずで

LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)とリアーナ(Rihanna 本名:ロビン・リアーナ・フェンティ)はブランド「フェンティ(FENTY)」の運営を休止する。LVMHは、「リアーナとLVMHは、事態が改善するまでヨーロッパを拠点とする『フェンティ』のファッション事業を一時休止すると決定した」と声明を出した。

リアーナが「フェンティ」休止を発表 LVMHとの立ち上げから2年足らずで

モンクレールがストーンアイランドの全株式を取得

 モンクレール(MONCLER)は、「ストーンアイランド(STONE ISLAND)」の親会社であるスポーツウェアカンパニー(SPORTSWEAR COMPANY以下、SPW)の株式30%をシンガポールの政府系投資会社であるテマセク ホールディングス(TEMASEK HOLDINGS PRIVATE LTD.以下、テマセク)の子会社ヴェネツィオ・インベストメンツ(VENEZIO INVESTMENTS)から3億4500万ユーロ(約438億円)で取得する。

モンクレールがストーンアイランドの全株式を取得

3月

「マルジェラ」親会社が「ジル サンダー」を買収

 「ディーゼル(DIESEL)」や「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」を擁するOTBが「ジル サンダー(JIL SANDER)」をオンワードホールディングス( ONWARD HOLDINGS)から完全買収した。買収金額等は明らかになっていない。かねて売却交渉が噂されていたが、実現する形となった。

「マルジェラ」親会社が「ジル サンダー」を買収

「エルメス」が“キノコ由来の人工レザー”を米国の新興企業と開発

 「エルメス(HERMES)」はパリで行った2021-22年秋冬向けの展示会で、米国のスタートアップ企業のマイコワークス(MYCOWORKS)と開発した、きのこを原料にした人工レザー「シルヴァニア」を用いたバッグ“ヴィクトリア”を発表した。

「エルメス」が“キノコ由来の人工レザー”を米国の新興企業と開発

米国でアジア系住民に対するヘイトクライムが激増 「ナイキ」や「トミー ヒルフィガー」などが抗議声明

 コロナ禍が続く中、米国でアジア系住民に対するヘイトクライム(憎悪犯罪)が激増している。人種差別的な暴言や嫌がらせ行為のほか、身体的な暴力を受けたというケースも少なくない。

米国でアジア系住民に対するヘイトクライムが激増 「ナイキ」や「トミー ヒルフィガー」などが抗議声明

「ティファニー」を代表するジュエリーデザイナーのエルサ・ペレッティが永眠

 「ティファニー(TIFFANY & CO)」を代表するジュエリーデザイナーのエルサ・ペレッティ(Elsa Peretti)が3月18日、スペイン・バルセロナ郊外の村で死去した。80歳だった。彼女はスペインでモデルとして活動後、米ニューヨークに拠点を移し、ファッションデザイナーのロイ・ホルストン(Roy Halston)のミューズ的な存在になった。

「ティファニー」を代表するジュエリーデザイナーのエルサ・ペレッティが永眠

4月

「グッチ」が「バレンシアガ」を“ハッキング” アナリストらの評価は?

 「グッチ(GUCCI)」は4月15日、創業100周年を祝う最新コレクションをデジタルプラットフォーム上で発表した。オペラやクラシックなどで歌われる独唱曲を指す“アリア(Aria)”と題された同コレクションでは、13日頃から噂されていた通り、アレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)=クリエイティブ・ディレクターによる「バレンシアガ(BALENCIAGA)」へのトリビュート作品が登場した。

「グッチ」が「バレンシアガ」を“ハッキング” アナリストらの評価は?

アルベール・エルバスが死去 「ランバン」復活の立役者

 デザイナーのアルベール・エルバス(Alber Elbaz)が24日、パリのアメリカン・ホスピタルで死去した。59歳だった。彼のベンチャー事業、AZファクトリー(AZ FACTORY)のパートナーであるコンパニー フィナンシエール リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT以下、リシュモン)が発表した。同社によると、死因は新型コロナウイルスよるものだという。

アルベール・エルバスが死去 「ランバン」復活の立役者

5月

ラルフ ローレンが「クラブ モナコ」を売却 事業戦略の見直しの一環

 ラルフ ローレン(RALPH LAUREN)は、傘下ブランド「クラブ モナコ(CLUB MONACO)」を米投資会社リージェント(REGENT)に売却。

ラルフ ローレンが「クラブ モナコ」を売却 事業戦略の見直しの一環

「ヴァレンティノ」がファーフリー宣言 「レッド ヴァレンティノ」は終了へ

 「ヴァレンティノ(VALENTINO)」は2022年以降、リアルファーの使用を廃止する。18年以来同ブランドが所有するファー専門の工場、ヴァレンティノ ポーラーは、21年末に生産を終了。ファーを含むコレクションは2021-22年秋冬シーズンを最後とする。

「ヴァレンティノ」がファーフリー宣言 「レッド ヴァレンティノ」は終了へ

6月

カニエと「ギャップ」のコラボ、初アイテムは2万円のジャケット

 カニエ・ウェスト(Kanye West)が手掛ける「イージー(YEEZY)」と「ギャップ(GAP)」のコラボレーションライン、「イージー・ギャップ(YEEZY GAP)」がいよいよ動き出した。

カニエと「ギャップ」のコラボ、初アイテムは2万円のジャケット

パリの老舗百貨店サマリテーヌが16年ぶりに再開 ヨーロッパ大陸最大のビューティフロアなど

 仏パリの老舗百貨店サマリテーヌ(LA SAMARITAINE)は6月23日、16年に及ぶ長期リノベーションを経て営業再開した。オープン前日に催された落成式には、エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)仏大統領やベルナール・アルノー(Bernard Arnault)LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON、以下LVMH)会長兼CEOが出席した。

パリの老舗百貨店サマリテーヌが16年ぶりに再開 ヨーロッパ大陸最大のビューティフロアなど

バーバリーのCEOが2021年末で退任 フェラガモのCEOに

 バーバリー(BURBERRY)は、マルコ・ゴベッティ(Marco Gobbetti)最高経営責任者(CEO)が2021年末で退任することを発表した。後任は未定。退任後、同氏はサルヴァトーレ フェラガモ(SALVATORE FERRAGAMO)のCEO兼ジェネラル・ディレクターに就任する。

バーバリーのCEOが2021年末で退任 フェラガモのCEOに

7月

リシュモンが世界最古の高級レザーグッズメゾン「デルヴォー」を買収

 「カルティエ(CARTIER)」や「ヴァン クリーフ&アーペル(VAN CLEEF & ARPELS)」を擁するコンパニー フィナンシエール リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT以下、リシュモン)は、香港の投資会社ファースト ヘリテージ ブランズ(FIRST HERITAGE BRANDS)からベルギーの高級レザーグッズメゾン「デルヴォー(DELVAUX)」の全株式を取得し、完全子会社化した。契約条件は非公表。

リシュモンが世界最古の高級レザーグッズメゾン「デルヴォー」を買収

「バレンシアガ」のクチュールがついに復活 デムナ・ヴァザリアが考える現代のエレガンス

 「バレンシアガ(BALENCIAGA)」は7月7日、創業者クリストバル・バレンシアガ(Cristobal Balenciaga)が引退してから眠っていたオートクチュールを53年ぶりに復活させた。今回発表された2021年ウィンターコレクションは、デムナ・ヴァザリア(Demna Gvasalia)=アーティスティック・ディレクターが初めて手掛けるクチュールであると共に、メゾンとして50回目のクチュール・コレクション。メゾンのゆかりの場所であるジョルジュ・サンク通り10番地に再建したクチュールサロンを会場に、ショーを行った。間違いなく今季一番のプレミアチケットになったショーに招かれたのは、わずか100人ほど。その中には、カニエ・ウエスト(Kanye West)やベラ・ハディッド(Bella Hadid)、ルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)らの姿もあった。

「バレンシアガ」のクチュールがついに復活 デムナ・ヴァザリアが考える現代のエレガンス

フィービー・ファイロがついにカムバック! 自身のブランド立ち上げへ

 2017年に「セリーヌ(CELINE)」を去ったフィービー・ファイロ(Phoebe Philo)が自身の名前を冠したブランドを立ち上げる。
 「卓越した品質とデザインをベースにした」ウエアとアクセアリーのブランドで、22年1月に詳細を明らかにすると本人が米WWDに明かした。情報筋によると、20年後半にはすでにロンドンにチームを集めて準備を進めていたという。LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON、以下LVMH)が少数株主となる。

フィービー・ファイロがついにカムバック! 自身のブランド立ち上げへ

「エトロ」の過半数株式を約650億円でLVMH系投資会社が買収

 LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)系の投資会社、Lキャタルトン(L CATTERTON)はエトロ(ETRO)の株式の60%を5億ユーロ(約650億円)で取得した。本件取引に近しい金融関係者が米「WWD」にこの事実を認めた。エトロ社が保有する不動産や直営店舗の一部は取引の対象外とされた。「エトロ」は世界中に約200店舗あるという。

「エトロ」の過半数株式を約650億円でLVMH系投資会社が買収

8月

米フットロッカーがアトモスを約400億円で買収

 米国のスニーカー・スポーツウエア小売店のフットロッカー(FOOT LOCKER)は8月2日、スニーカー専門店アトモス(ATMOS)を展開するテクストトレーディングカンパニーを3億6000万ドル(約396億円)で買収すると発表した。
 アトモスは現在日本国内に39店舗、グローバルで49店舗を展開し、20年度は1億7500万ドル(約192億円)を売り上げた。そのうち60%はECによる売り上げだ。

米フットロッカーがアトモスを約400億円で買収

アディダスが「リーボック」を「バーニーズ」や「フォーエバー21」の親会社に売却 最大21億ユーロで

 アディダス(ADIDAS)は、傘下の「リーボック(REEBOK)」をブランドマネジメント企業のオーセンティック・ブランズ・グループ(AUTHENTIC BRANDS GROUP以下、ABG)に最大21億ユーロ(約2719億8549万円)で売却する。取引は、2022年第1四半期に完了する予定。完了時に総額の大部分が現金で支払われるが、そのほとんどを株主に分配する計画だという。

アディダスが「リーボック」を「バーニーズ」や「フォーエバー21」の親会社に売却 最大21億ユーロで

9月

NIGO®が「ケンゾー」のデザイナーに就任

 「ケンゾー(KENZO)」は9月20日付で、NIGO®「ア ベイシング エイプ®(A BATHING APE® 以下、ベイプ)」創業者をアーティスティック・ディレクターに任命した。ウィメンズ・メンズのデビューコレクションは、来年1月のパリ・ファッション・ウイーク中に発表する。なお、2019年からデザインを率いてきたフェリペ・オリヴェイラ・バティスタ(Felipe Oliveria Baptista)氏の後任だ。

NIGO®が「ケンゾー」のデザイナーに就任

「グッチ」「バレンシアガ」の親会社が100%ファーフリー宣言

 「グッチ(GUCCI)」「バレンシアガ(BALENCIAGA)」「サンローラン(SAINT LAURENT)」「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」などを擁するラグジュアリーブランドの複合企業ケリング(KERING)はこのほど、2022年フォールコレクションからグループ全体で動物の毛皮使用を廃止する。

「グッチ」「バレンシアガ」の親会社が100%ファーフリー宣言

10月

「ランバン」親会社が社名変更 伊藤忠との戦略的提携も発表

 「ランバン(LANVIN)」の親会社である中国のフォースン ファッション グループ(FOSUN FASHION GROUP)は、社名をランバン グループ(LANVIN GROUP)に変更した。

「ランバン」親会社が社名変更 伊藤忠との戦略的提携も発表 

「フェンディ」とキム・カーダシアンの「スキムス」がコラボ カプセルコレクションを発売

 「フェンディ(FENDI)」は、キム・カーダシアン(Kim Kardashian)が手掛ける補正下着ブランド「スキムス ソリューションウエア(SKIMS SOLUTIONWEAR以下、スキムス)」と協業し、カプセルコレクションを発売。

「フェンディ」とキム・カーダシアンの「スキムス」がコラボ カプセルコレクションを発売

11月

「ボッテガ・ヴェネタ」人気の立役者、ダニエル・リーが突然の退任

 「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」の親会社であるケリング(KERING)は11月10日、約3年にわたり同ブランドを率いてきたダニエル・リー(Daniel Lee)=クリエイティブ・ディレクターの退任を発表した。2019-20年秋冬コレクションでランウエイデビューしたリーは、瞬く間にブランドをトレンドセッターに返り咲かせた立役者。象徴的な編み込みの技法“イントレチャート”をモダンに再解釈したバッグやシューズをはじめ、多くのヒットアイテムを生み出してきた。

「ボッテガ・ヴェネタ」人気の立役者、ダニエル・リーが突然の退任

「ボッテガ・ヴェネタ」の新クリエイティブ・ディレクターは内部昇格 ラフやフィービーの下で経験を積んだデザイナーが就任

 「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」は、同ブランドでプレタポルテのデザイン・ディレクターを務めるマチュー・ブレイジー(Matthieu Blazy)を新たなクリエイティブ・ディレクターに指名した。先日、突然の退任が発表されたダニエル・リー(Daniel Lee)の後任。2022年2月にデビュー・コレクションを披露する予定だ。

「ボッテガ・ヴェネタ」の新クリエイティブ・ディレクターは内部昇格 ラフやフィービーの下で経験を積んだデザイナーが就任

ヴァージル・アブローが、がんのために41歳で急逝 「ルイ・ヴィトン」と「オフ-ホワイト」の支柱

 ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)が、がんのため急逝した。41歳だった。ヴァージルは自身のブランド「オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)」の創業者であり、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のメンズ・アーティスティック・デザイナーだった。彼はここ数年、がんと戦っていたという。

ヴァージル・アブローが、がんのために41歳で急逝 「ルイ・ヴィトン」と「オフ-ホワイト」の支柱

12月

シャネルの新グローバルCEOにユニリーバの人事部トップが就任

 シャネル(CHANEL)は2022年1月末付で、リーナ・ネアー(Leena Nair)=ユニリーバ(UNILEVER)チーフ・ヒューマン・リソース・オフィサー(CHRO)を新たなグローバル最高経営責任者(CEO)に任命した。これに伴い、現在同職を務めるアラン・ヴェルタイマー(Alain Wertheimer)共同オーナーはグローバル・エグゼクティブ・チェアに就任する。

シャネルの新グローバルCEOにユニリーバの人事部トップが就任

ナイキがバーチャルファッションの先鋒RTFKTを買収

 ナイキ(NIKE)はファッションやスニーカー分野のNFTを多く扱うスタートアップ企業RTFKTを買収した。買収額は非公開。アーティファクトと発音するRTFKTはブノワ・パゴット(Benoit Pagotto)、クリス・リー(Chris Le)、スティーブン・ヴァジレフ(Steven Vasilev)の3人が2020年1月に設立。

ナイキがバーチャルファッションの先鋒RTFKTを買収

「ヴェトモン」の新クリエイティブ・ディレクターにグラム・ヴァサリアが就任

 「ヴェトモン(VETEMENTS)」の新クリエイティブ・ディレクターに、グラム・ヴァサリア(Guram Gvasalia)=ヴェトモン共同創業者兼最高経営責任者(CEO)が就任した。前任者で実兄のデムナ・ヴァサリア(Demna Gvasalia)「バレンシアガ(BALENCIAGA)」アーティスティック・ディレクターが2019年に退任して以来、空いていた役職を担う。今後もブランドのCEOは兼任するのかどうかについてのコメントは差し控えるとしている。

「ヴェトモン」の新クリエイティブ・ディレクターにグラム・ヴァサリアが就任

「ザラ」親会社のインディテックスのCEOが交代

 「ザラ(ZARA)」や「ベルシュカ(BERSHKA)」などを擁するインディテックス(INDITEX)は、新たな最高経営責任者(CEO)にオスカー・ガルシア・マセイラス(Oscar Garcia Maceiras)=ジェネラル・カウンシルを任命した。同氏はこれまで同社の最高顧問弁護士および役員会の補佐役を務めてきた。これに伴い、2019年から同社を率いてきたカルロス・クレスポ(Carlos Crespo)前CEOは最高執行責任者に戻る。なお4月1日付で、インディテックスの創業者であるアマンシオ・オルテガ(Amancio Ortega)の娘、マルタ・オルテガ・ペレス(Marta Ortega Perez)が新たに会長となる。同社に17年在籍し、会長やCEO職などを務めてきたパブロ・イスラ(Pablo Isla)=エグゼクティブ・チェアマンは3月31日付で退社する。

「ザラ」親会社のインディテックスのCEOが交代

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「エンポリオ アルマーニ」がアパレルで初コラボ 相手は「シーピー カンパニー」

 今年、創立40周年を迎えた「エンポリオ アルマーニ(EMPORIO ARMANI)」と、同じく50周年を迎えた「シーピー カンパニー(C.P. COMPANY)」が節目年を記念して、メンズコラボコレクション“エンポリオ アルマーニ フォー シーピー カンパニー”を発売した。「エンポリオ アルマーニ」がアパレルブランドと協業するのは初めて。

 コラボコレクションでは、“実験的”“革新的な技術”“実用的なデザイン”という両ブランドが持つコンセプトを生かしながら、“人々のニーズに耳を傾けてアイテムを生み出したい”という共通のビジョンを表現している。防水ウールや、通気性とはっ水性を兼ね備えたナイロンニット、レーザーカットされたマイクロファイバーといった「シーピー カンパニー」が得意とする機能素材を使い、「エンポリオ アルマーニ」を象徴するネイビーでまとめた。

 ボンバージャケット(税込14万7400円)やゴーグルパーカジャケット(23万2100円)、トレンチコート(18万4800円)、ブルゾン(15万2900円)、フリーススエット(3万5200円)、パーカ(5万6100円)、グラフィックTシャツ(1万9800円)、ウールパンツ(9万2400円)、フリースパンツ(4万1800円)、キャップ(2万2000円)、ビーニー(2万2000円)など服17アイテム、小物2アイテムをラインアップする。

 「エンポリオ アルマーニ」銀座店と公式オンラインサイト、「シーピー カンパニー」の公式オンラインサイトで取り扱いを開始しており、シーピー カンパニー伊勢丹新宿店でも22日から販売する。

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少しずつメイクアイテムが復活か 「WWDJAPAN 2021下半期ベストコスメ」を読み解く

 「WWDJAPAN」は、「WWDJAPAN」の12月20日号および「WWDJAPAN」デジタルで「2021年下半期ベストコスメ」の結果を発表中だ。全国の百貨店とセミセルフショップ、バラエティーストア、ドラッグストア、ECのバイヤーに21年5〜10月に“売れた”アイテムをヒアリングし、この間発売された新製品の各部門ベスト3と、新製品と既存品を合わせた全製品(総合)の各部門ベスト3が出そろった。

 これまでコロナ禍で製品を店頭で試せない関係で、長く人気が続く定番品が売れる傾向にあった。またおうち需要の高まりによる香り付きのボディーケアアイテムの人気も高く、マスク生活によりファンデーションの代わりに下地が上位を占めた。今季もその傾向は続きつつ、少しずつポストコロナの市場が垣間見れるようなトレンドが目立った。例えばリップメイクはマスク生活の関係でリップバームをはじめとするケアアイテムがトップを占めていたが、今季は色付きのリップカラーがランクイン。アイメイクも使いやすい定番のパレットに加え、キラキラ系の単色アイシャドウがランクインするなど、少しずつ華やかなメイクを楽しむ傾向が見られた。

 ここでは、そんな下半期ベストコスメから読み解ける市場のトレンドを紹介する。

スキンケアは定番品の人気続く

 スキンケアは、歴代のベストコスメの殿堂入りアイテムが多くランクイン。「イプサ(IPSA)」の“ザ・タイムR アクア”や「アルビオン(ALBION)」の“薬用スキンコンディショナー エッセンシャル”など、長年支持されているベストセラーアイテムが今季も上位を占めた。バイヤーは「アルビオン」の“薬用スキンコンディショナー エッセンシャル”を「さっぱりとした使用感と肌へ浸透力の高さで潤いが持続し、幅広い年齢層のお客さまから支持。20代の若い世代まで広がりを見せた」と評価するように、男女問わず幅広い年齢に人気のアイテムが相変わらず売れている。その傾向は美容液部門でも見られ、総合部門に「ポーラ(POLA)」の“リンクルショット メディカル セラムN”や「ランコム(LANCOME)」の“ジェニフィック アドバンストN”と定番品がランクインし、加えて新製品も「コスメデコルテ(DECORTE)」の“リポソーム アドバンスト リペアセラム”や「シセイドウ(SHISEIDO)」の“アルティミューン パワライジング コンセントレートⅢ”といった定番製品のリニューアル品がランクイン。安心して使えるベストセラー製品への支持は、しばらく続きそうだ。

メイクアップは外出の規制緩和で復調か

 コロナ禍で最も打撃を受けたカテゴリーがメイクアップなのは言うまでもないだろう。マスク生活によるリップアイテムやファンデーションの低迷は長く続いたが、下半期の後半からは緊急事態宣言も解除され、少しずつ外出する機会が増えた。これにより、リップメイク部門は前回までリップバームやオイルなどのケア製品が占めていたものの、今季は「アディクション(ADDICTION)」の“ザ マット リップ リキッド”や「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT)」の”ルージュ ピュールクチュール ヴェルニ ウォーターステイン”、「スック(SUQQU)」の"シアーマット リップスティック”などがランキングに登場。いずれも華やかなカラーを唇に与えながらマスクにはつきにくい処方で、マスクはつけるものの外出が増える昨今のニーズにマッチしている。

 アイメイクもこれまでブラウン系を中心した“保守派”のアイシャドウパレットが上位を占めていたが、今季は「アディクション」の“ザ アイシャドウ”といった単色系アイシャドウがランクイン。中でも“スパークル004 Mariage”というカラーが人気で、キラキラしたアイシャドウが上位に。コロナ前も自由自在に華やかなメイクアップを楽しみたいニーズから単色系アイシャドウがトレンドだったが、久しぶりにそういった傾向が戻ってきたことが分かる。

フレグランス系は人気の金木犀アイテムがランクイン

 ボディーケアやフレグランス部門に複数ランクインしたのが、今年大きなブームとなった金木犀の香りのアイテムだ。中でも人気なのは「ロクシタン(L'OCCITANE)」の“オスマンサスオードトワレ”や“オスマンサス ハンドクリーム”。ドラッグストア&バラエティーショップ&EC部門のトップにも一部金木犀の香りのアイテムがランクインし、今年を代表する香りになった。ボディーケア部門では総合・新製品ともにトップ3をハンドジェル・ハンドクリームが占め、コロナ禍のニーズが続いている。またシャンプー・コンディショナー部門の新製品部門には「ロクシタン」の固形シャンプーがランクインするなど、サステナビリティへの関心の高まりも伺える結果となった。

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1カラットで10万円程度 コスパ抜群モアサナイト専門ジュエラー「ブリジャール」のトップを直撃

 ミレニアル世代をはじめ、サステナビリティへの関心が高い消費者の間で、環境に優しいラボグロウンダイヤモンド(以下、ラボグロウン)への関心が高まっている。最近では、松屋銀座本店(以下、松屋)が「エネイ(ENEY)」というラボグロウンを使用したジュエリーブランドを立ち上げるなど、さらに広がりつつある。天然ダイヤモンドやラボグロウンに代わるモアサナイトの存在をご存じだろうか?モアサナイトは、天然ダイヤモンドの約2.5倍の輝きと優れた耐久性を持つ人工石で、価格は1カラットで約10万円程度とラボグロウンより安価。松屋では、「エネイ」と同時にラボグロウンとモアサナイトを取り扱う「ネクスト・ダイヤモンド(NEXT DIAMOND)」のコーナーが登場。17年にモアサナイト専門ブランド「ブリジャール(BRILLAR)」を立ち上げた小原亦聡ブリジャール社長に話を聞いた。

WWD:モアサナイトに出合ったきっかけは?

小原亦聡ブリジャール社長(以下、小原):外資系金融機関に勤務していたときに、ホームパーティーに招待され、そこで大きなダイヤモンドのリングをつけているご婦人を見て、ダイヤモンドの輝きに惹きつけられた。社会人1年目のときに、夫から0.38カラットのダイヤモンドのエンゲージメントリングをもらったが、パーティーで大粒のリングを見て私も大きいダイヤモンドが欲しいと思ったのがきっかけだ。ただ、ダイヤモンドは高価なので、大粒のものは到底買えない。そこで、ダイヤモンドと似たようなものがあるのではないかとリサーチしたら、アメリカのブライダル市場でモアサナイトが流行りつつあるということを知った。ダイヤモンドより輝きが強く、耐久性も高いということで、サンプルを取り寄せて、いい石だと実感した。いろいろとモアサナイトを検索してみると、当時はジュエリー業界で嫌われている存在。いわゆる“詐欺に注意”的に扱われていた。モアサナイトがダイヤモンドの偽もの扱いされて、その魅力が伝わっていない、そこにビジネスチャンスを感じた。

WWD:モアサナイトの一番の魅力は?

小原:光の分散率と温度に対する強度はモアサナイトの方がダイヤモンドに勝る。ダイヤモンドは摂氏600度で炭化し800度で無くなるが、モアサナイトは1800度にならないと無くならない。しかも、価格がとても手頃である点。

WWD:いち早くモアサナイトのブランドを立ち上げた理由は?

小原:ラボグロウンが高いと感じた。モアサナイトであれば1カラットのものが10万円程度で買える。「モアサナイトを知って欲しい」という思いから、子育てをしながら「ブリジャール」を立ち上げた。そして、インスタグラムでその良さをアピールし続け、少しずつ市場で流行ればいいなと思った。

WWD:ブランドのコンセプトと目指すものは?

小原:現代女性には、さまざまな役割がある。そんな女性たちに、輝きをもたらせるアイテムを提供したいと思った。女性がジュエリーを着けることで自身や勇気を持つことができれば、社会的に女性が活躍できるムーブメントに貢献できるのではと思った。

1カラットのエンゲージメントリングが15万円程度

WWD:購入していく層は?

小原:来店の5~6割がブライダル需要でそのうち3〜4割、20~30代による購入が多い。その他、記念日やギフト、自家需要で毎年購入する顧客もありリピート率が高い。年齢層は20~60代で主婦や働く女性などさまざま。

WWD:売れ筋アイテムと価格帯は?

小原:ブライダルは1〜2カラット、ファッションジュエリーは1カラット以上で平均価格は13万円程度。エンゲージでは、1カラットの脇石がついた15万円前後のものが人気だ。エンゲージとは別にマリッジとしてエタニティーやハーフエタニティーリングを購入していく場合もある。男性には、何もついていないタイプか1石つきのマリッジを用意している。ファッションの用途では、エメラルドカットどのファンシーカットが人気だ。10万円程度のシンプルな1カラットのネックレスや13万円程度のピアス(両耳で2カラット)などが売れ筋。0.3カラット前後のモアサナイトを使用したミニマルなデザインはネックレスやリング、イヤカフもあり、価格は5万円前後。2年前から、売り上げの3割を一人親を支援する認定NPO法人フローレンスに寄付するチャリティージュエリーも販売し、共感を得ている。価格は6万円程度で、フローレンスの「子ども宅食事業」へ寄付するので、おはしやご飯といったモチーフをデザインにさりげなく盛り込んでいる。

WWD:供給はどこから?ダイヤモンドに使用されるグレードを当てはめると?

小原:中国のメーカー1社と契約し、製品として輸入している。理由はクオリティーが高くコスパがいいから。商品のデザインと一部加工は日本で行う。モアサナイトは、ダイヤモンドではないのでグレードはないが、ダイヤモンドでいうDからFのカラーレス、クラリティーはVVS(ベリー・ベリー・スライトリー・インクルーデッド)以上を扱う。地金はプラチナか、18金中心で、一部シルバーを使用している。

SNSを駆使してモアサナイトの魅力を発信

WWD:ブランド立ち上げから3年連続で売上高20%増を達成しているが?

小原:ブランド立ち上げから今まで、のべ5000人に購入してもらった。人口宝石のトップとしてモアサナイトの認知度アップに貢献し、顧客の声に耳を傾けながらライフスタイルに寄り添うジュエリーを提供し続けている。現在の商品数は約800種類。2週間〜1カ月に数点新商品を導入するなどハイスピードで商品開発を行っている。このように、顧客を飽きさせないのも重要だ。東京と名古屋にショールームを構えている点も安心度が高い。だが、インスタグラムをはじめ、SNSをフルに活用して販売につなげている。見る人情報のシャワーを与えるのが効果的。コスパ良く宣伝するには大量のコンテンツを提供することだ。1日に10回、ストーリーフィードしている。

WWD:販売戦略は?

小原:ウェブサイトのリニューアルを行ったばかりだ。ウェブサイトはある意味、実店舗より大切。そこで、モアサナイトの良さを伝え、オーダーを約束通りにこなしてSNSで発信するのが中心。差別化等は必要なく、顧客に喜んでもらえる発信や商品作りをしていきたい。

WWD:今後の目標は?

小原:モアサナイトのトップブランドとして長年愛され続けられればと思う。女性スタッフが楽しく活躍できる社内の環境作りもしていきたいし、チャリティーを通して社会的貢献もしていきたい。

市場における天然、ラボグロウン、モアサナイトの今後

WWD:天然、ラボグロウン、モアサナイトの現在の市場での位置付けと今後は?

小原:ひと昔は天然が絶対的なものだったが、紛争ダイヤモンドや環境破壊などの問題によりポジショニングが崩れてきた。ラボグロウンと天然は、組成が全く同じなので差別化は難しい。ただ、価格がまだ高いということと、製造にかかるエルギー消費に対する疑問がある。価格が下がり、エコに製造できること証明されればもっと普及するだろう。モアサナイトについては、製造技術が成熟しているので、短時間で結晶化できるため使うエネルギーも少なく、供給も安定している。以前は、天然の一択しかなかったが、今は、消費者の価値観や用途によって選択肢ができた。5年以内に市場のシェアは天然が50%、ラボグロウンとモアサナイト合わせて50%程度のシェアになるのではないかと予測する。

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「ディオール」メンズの新アンバサダーにPSGのキリアン・ムバッペ

 「ディオール(DIOR)」はこのほど、フランス・リーグアンのパリ・サンジェルマン(PSG)所属で、サッカーのフランス代表で背番号“10”を背負うキリアン・ムバッペ(Kylian Mbappe)選手を、メンズコレクションとメンズフレグランス“ソヴァージュ(SAUVAGE)”のアンバサダーに起用することを発表した。

 ムバッペ選手は、以前からキム・ジョーンズ(Kim Jones)=メンズ アーティスティック ディレクターが手掛けるコレクションのファンであることを公言しており、キム本人ともプライベートで交流があった。「ディオール」は就任に際し、「道徳性と寛大さといった価値観を共有するキリアン・ムバッペをアンバサダーとして迎えることを誇りに思う」と発表。同選手は「正式に『ディオール』というメゾンの一員になれたことを発表できて、とてもうれしい。メンズコレクションと“ソヴァージュ”におけるコラボレーションをシェアできる日が待ちきれない」とコメントした。

 “ソヴァージュ”は“未開拓の荒野”をテーマに、「ディオール」の専属調香師のフランソワ・ドゥマシー(Francois Demachy)が調香を担当。爽やかなシトラスと甘く深みのあるオリエンタルなアンバーや、エレミとウッドの香りが特徴だ。

 キリアン・ムバッペは1998年生まれの23歳。2015年に16歳という若さでプロデビューを果たすと、同年にリーグ優勝を経験するだけでなく、年間最優秀若手選手賞とゴールデンボーイ賞を受賞した。17年にPSGへのレンタル移籍を経て、翌年に完全移籍。リーグ3連覇や史上最速での通算100ゴール達成など、クラブ史に残る活躍を見せている。フランス代表としては、18年FIFAワールドカップ ロシア大会(2018FIFA World Cup Russia)で優勝を経験し、同大会のヤングプレイヤー賞を受賞。また、数々のチャリティー活動を行なっており、20年には子どもたちが社会的バックグラウンドにとらわれず、自らが思い描く将来を達成できるよう支援する社会貢献プロジェクト“インスパイアード バイ KM(INSPIRED BY KM)”を立ち上げている。

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「オニツカタイガー」が寅年を祝した新プロジェクト 第1弾は“異形の天才”韮沢靖との協業

 「オニツカタイガー(ONITSUKA TIGER)」は、2022年の干支が寅年であることを記念し、1年を通してさまざまなアーティストを招へいするプロジェクト“イヤー オブ オニツカ タイガー(Year Of Onitsuka Tiger)”をスタートする。その第1弾として、“異形の天才”と称されたイラストレーター・デザイナー・造形作家の故・韮沢靖とのコラボレーションアイテムを2022年1月1日から一部直営店とECサイトで発売する。

 韮沢氏は晩年、オニツカタイガーストライプに着想した柄をまとったキャラクターの“オニツカタイガーマン(OnitsukaTiger Man)”を描いており、今回のコラボでは同キャラクターを大胆にプリントしたスエット(税込1万9800円)とロングスリーブTシャツ(同1万3200円)、Tシャツ(同1万1000円)の3型を用意する。それぞれブラックとホワイトの2色をそろえる。コラボを祝して、造形作家の竹谷隆之が世界に1点だけの“オニツカタイガーマン”のフィギュアを製作し(非売品)、表参道店をはじめとする旗艦店で順次展示するという。

 韮沢氏は1963年生まれ、新潟出身。1984年に東京デザイナー学院を卒業後、フリーイラストレーターを経て漫画「ドラゴンズヘブン」原作者でイラストレーターの小林誠と出会い、アシスタントとして従事。その後、イラストレーター・デザイナー・造形作家として独立し、16年に急逝するまでゲームや映画、CM、TVなど多岐にわたるジャンルで作品を発表してきた。代表作は、2004~11年の「仮面ライダー」シリーズの怪人デザインや、特撮テレビドラマ「牙狼〈GARO〉」のホラーデザインなど。

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時計「ヴァシュロン・コンスタンタン」が銀座旗艦店をオープン 指揮者の佐渡裕や女優の美波が祝福

 コンパニー フィナンシエール リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT)傘下のスイスの時計ブランド「ヴァシュロン・コンスタンタン(VACHERON CONSTANTIN)」は12月5日、東京・銀座に新たな旗艦店をオープンした。これを記念して行われた鏡開きには、指揮者の佐渡裕と女優でアーティストの美波が参加した。

目印は“マルタ十字”、
2階にはストラップのカスタムや
ビンテージ時計も

 銀座4丁目の晴海通り沿いにオープンした「ヴァシュロン・コンスタンタン」銀座本店。ブランドを象徴する“マルタ十字”のファサードが目印で、店内にはイラストレーター兼絵本作家の山崎杉夫とコラボした作品を壁面やショーケースにディスプレーする。

 2階には、常駐する時計職人との交流を目的とした“ウオッチメーキングベンチ”が設置され、クイックリペアなどに対応するほか、ソファスペースに座って大型モニターで愛機の修理の様子を見ることもできる。この空間では、ファン同士のコミュニケーションも促進する。さらにiPadでシミュレーションできる“カスタムストラップステーション”も用意し、ビンテージ時計を常時8本そろえる“レ・コレクショナー”コーナーも日本で初めて導入する。

シンプルから複雑機構、
レディスまでフルラインアップ

 「ヴァシュロン・コンスタンタン」は1755年にスイスで創業。以来266年間、途切れることなく歴史を重ねる世界最古のマニュファクチュール(時計の心臓部であるムーブメントから自社一貫製造する時計メーカー)だ。銀座本店ではシンプルな3針モデルから職人技が光る複雑機構まで、同ブランドの全モデルをラインアップする。ヴァンサン・グジェ(Vincent Gouget)=ヴァシュロン・コンスタンタン ジャパン マネージングディレクターは、「どのモデルもイチ押しだが、2022年はメンズだけではなくレディスにも注目してほしい」と話す。

各分野で活躍する
“コノサー”が来場

 「ヴァシュロン・コンスタンタン」銀座本店のオープンを祝おうと、指揮者の佐渡裕や女優兼アーティストの美波のほかにも、小泉智貴「トモ コイズミ(TOMO KOIZUMI)」デザイナーや写真家の石川直樹、フレンチシェフの岸田周三、元プロサッカー選手の播戸竜二ら、各分野で活躍する“コノサー”(目利き、通、玄人)が多数訪れた。

指揮者の佐渡裕が
「ヴァシュロン・コンスタンタン」
銀座本店を体験

 佐渡は「指揮者には、正しく時を刻むことが求められる。しかし正確さは大事だが、指揮者の本質ではない。適切なテンポをオーケストラに与え、メロディーを美しく仕上げ、異なる楽器間のバランスを整えて、さらにその場にいる人の心に響くハーモニーを届けなければならない。同じことは時計にも言えるのではないか。正確に時を刻み、美しいフォームで魅了し、遊び心にあふれる。そして、その裏には究極の職人技が隠れている」と話す。

 同じく銀座本店を訪れた女優兼アーティストの美波は、「変化する時代の中で、『ヴァシュロン・コンスタンタン』は多くの女性を励まし、背中を押してくれる存在だと思う。時計はアクセサリーと実用性、2つを兼ね備えており、すてきな時計を身に着けることでモチベーションも上がる。目標に向かって進む私たちに寄り添う“相棒”と言える」とコメント。

 最後に、グジェ=ヴァシュロン・コンスタンタン ジャパン マネージングディレクターは、「依然として困難な状況が続くが、日本の時計ファンの美しい時計への情熱は変わらない。そして、われわれは数世紀にわたり、お客さまの眼鏡にかなう時計を提案し続けている。この姿勢は今後も変わることはない」と述べた。

INFORMATION
「ヴァシュロン・コンスタン」銀座本店

オープン日:12月5日
時間:12:00〜20:00
定休日:無休
住所:東京都中央区銀座 4-3-9

問い合わせ先
ヴァシュロン・コンスタンタン
0120-63-1755

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「ファッションは不要不急ではない」 「ケイタ マルヤマ」がショー 尾上右近、齋藤飛鳥、冨永愛らが登場

 「ケイタ マルヤマ(KEITA MARUYAMA)」は16日、ファッションと日本の伝統文化を掛け合わせたショーを東京・六本木の EXシアターで開催した。「春はあけぼの、夏は夜、秋は夕暮れ、冬はつとめて・・・IT’S SHOW TIME」と題したショーは、回り舞台で次々とシーンを展開し、◎人の観客を沸かせた。冨永愛のパフォーマンスで幕開け、歌舞伎俳優の尾上右近の演目が続き、鬼太鼓座の迫力の和太鼓に合わせてダンサーのアオイヤマダが踊るなど、ファッションと伝統芸能を融合。ULTIMATE BBOYZ は「ケイタ マルヤマ」のメンズを着てランウエイで激しいダンスを披露した。

 開催理由について、丸山敬太デザイナーは「コロナ下の2年、僕らは厳しい時間を過ごしてきた。2021年のうちにどうしてもリアルのショーを行いたかった。(昨年亡くなった)髙田賢三さんや山本寛斎さんといった先輩たちに浴びせてもらったクリエイションを僕が見せることで次の世代につないでゆきたい」とコメント。エンターテインメントとの融合については「ファッションは不要不急ものではない。人生を変えるもの」と語気を強め「ファッションは時代の気分を表すもの。今は、異なるエンターテイメントや伝統が手をつなぎ自分たちができることをやろう、としている。その気分をハッピーに表現するのがクリエイターの役割だと思った」と続けた。

 披露した服は2022年春夏コレクションに加え、夏物は着物や浴衣をベースにアレンジ。秋冬物は過去27年間のコレクションの中から選びアップデートしたスタイリングを見せた。TikTokスターの大平修造や乃木坂46の齋藤飛鳥がモデルとして歩き、丸山の長い友人である⼥優のりょうや市川実和⼦、モデルの⽥辺あゆみや渡辺真起⼦なども登場。最後は野宮真貴が「東京は夜の七時」を歌いフィナーレを盛り上げた。

 イベント開催にあたりクラウドファンディングサイト「キャンプファイヤー(CAMPFIRE)」で公演チケットをはじめ、エコバッグやTシャツなどのリターンを用意し、361人、8,477,280円の支援を集めた。リターンの中にはショー会場に飾る名入り提灯や、丸山自身がアドバイスする人生相談などユニークなものも。クラウドファンディングの挑戦について丸山は「最初は照れくさかったけど、応援してもらえることがこんなに嬉しいことだと知った。次は誰かを応援したい」と話している。

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YOPPYが有田焼の器をデザイン ライフスタイルブランド「リトルサニーバイト リビング」が登場

 ファッションブランド「リトルサニーバイト(LITTLE SUNNY BITE)」を手掛けるYOPPYが、ライフスタイルブランド「リトルサニーバイト リビング(LITTLE SUNNY BITE LIVING(以下、サニーバイト リビング))」をスタートした。同ブランドのコンセプトは、「あなたの空間に溶け込む“かわいい”を届ける」で、第1弾は日本の伝統工芸である有田焼に着目し、オリジナルのフラワープリントを施した器や花瓶など4点が数量限定で登場。

 YOPPYは、「日本が大好きで、日本文化をリスペクトしている。日本の伝統と私らしい“かわいい”を融合できればと思い『サニーバイト リビング』を立ち上げた」とコメント。

 レーザープリントで小花柄がプリントされたコラボラインはホワイトとピンクの2色。

 価格は、花瓶が1万3000円、プレートが7500円、ボウルが6700円、カップが4500円。オフィシャルサイトで販売中。

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「ドレステリア」復調の立役者 靏博幸のブランディング論

 ワールド子会社インターキューブのセレクトショップ業態「ドレステリア(DRESSTERIOR)」が、一時の低迷から復調している。10月の業績(ウィメンズ・メンズ)は、コロナ前の2019年と比較しても3〜4割増と大きく伸ばした。

 復活の立役者は19年3月のワールドグループ加入以降、ブランドディレクターとして陣頭指揮を執る靏博幸(かく・ひろゆき)社長。オンワード樫山でのデザイナーを経て三陽商会で「バーバリー・ブラックレーベル(BURBERRY BLACK LABEL)」の立ち上げ(1998年)に携わり、同社の看板ブランドに育てた。その後はユニクロ執行役員を経て三陽商会に戻り、セレクトショップ業態「ラブレス(LOVELESS)」「ギルドプライム(GUILD PRIME)」のディレクター・バイヤーを務めた。

 大手アパレルに勢いのあった90〜00年代当時とは、業界を取り巻く状況も大きく変わっている。「洋服を買うのに大枚をはたく人はずいぶん珍しくなった」と靏社長。過去の成功体験に捉われるつもりはないとしながら、「僕はブランドデザイナーやディレクターをしていたときも『商売人』としての意識を常に持ってきた。いい服もお客さまに届かなければ意味がない。売るために泥臭いことをいとわず、あらゆる手を尽くす」と語る。「ドレステリア」復調の秘けつと、ワールドでの今後を聞いた。

WWD:コロナ禍でも業績を伸ばせている秘けつは。

靏博幸社長(以下、靏):ブランドの個性を明確にすることを意識してきた。僕がトップに就任した当時、それまで外から見ていた「ドレステリア」は強みとなる商品や世界観がなく、ブランドの輪郭がぼんやりしていた。商品のカラバリ(カラーバリエーション)も黒、白、紺、グレーばかりで面白みに欠けた。アウターやニットなど、ブランドの核となる商品が売れず、当時市場で流行っていたフーディでなんとか売り上げをつくっているような状況だった。本当にこれがブランドのあるべき姿なのか。お客さまに届けるべき価値とは何なのか。そう事業部に問い掛け、商品企画全体を徐々に軌道修正してきた。

 今は10万円する服が簡単に売れる時代ではない。しっかりした品質のものを、適正な価格で作ることも必要だ。それまでは5万円程度が中心価格だったワンピースは2万円から、10万円程度だったコートは5万円から買えるようにし、お客さまの選択肢を増やした。付加価値とのなる機能性も強化している。22年春夏企画では、自社開発したコットン100%の冷感素材を採用した商品もある。抗菌・消臭機能も非常に高い。サトウキビ由来の天然ポリマーの働きによるもので、地球にも肌にも優しい。

WWD:三陽商会での経験も生きているか。

靏:いい商品を作るだけではダメで、「届ける」ことも同じくらい大事。これは当時から常に意識していることだ。そして、今の時代においてはますます重要なマインドセットだと感じる。かっこいい服を作って満足するデザイナーもいるが、僕は作った服が売れないと全く楽しくない(笑)。「ラブレス」でも前年の数字を落とさないことには誰よりもこだわってきた自負がある。

 昔(90〜00年代)は有名タレントに自社の商品を着せたり、ファッション雑誌にたくさん出稿すれば売れていた。だが、今はさまざまなタッチポイントでブランドの存在を伝える努力を怠れば、すぐに埋もれてしまう。僕も企画室でディレクションボードを描き、シーズンテーマを決めて、服を作ってという、決まりきったような仕事だけをしていていいわけがない。

 「ドレステリア」はSNS発信も弱かった。僕が着任してからは、メンズ・ウィメンズで統一した世界観のプロモーション動画を作成している。21-22年秋冬はパリ・モンマルトルのカフェをイメージした。ECの商品ページ1つとっても、手を抜いたビジュアルが消費者の目に止まれば「ダサいブランド」という烙印を押されてしまう。油断せず、足元をすくわれるような要素をコツコツなくしてきた。泥臭いことをやり抜けば数字に直結するし、それがブランディングなのだと思う。

WWD:ワールドのクリエイティブ・マネジメント・センターのトップも務める。どのような組織なのか。

靏:店舗設計デザイン、素材開発、発信などのスペシャリストを集めた社長直轄の組織だ。グループ全体のクリエイティブに目を通すとともに、ブランドの垣根を超えてノウハウを水平展開する。寺井(秀藏・現シニア・チェアマン、元社長)さんの時代に組織され、近年はほとんど機能していなかったが、これを復活させる必要性を訴えた。

 忌憚なく言えば、昔(90〜00年代)のワールドはもっと面白い店舗や商品、仕掛けがあったように思う。今は多くの事業子会社を抱え、商品デザインや店舗内装、PRなどがブランドに任せきりになっていた分、全体のクオリティーが下がってしまった。ここを今一度、経営目線でしっかりマネジメントしていく。

 まずは「ドレステリア」を実験台に、さまざまな成功事例をグループ全体に生かしていく。「ドレステリア」のメンズは僕がデザインしている商品もたくさんあるし、新店は僕が店舗空間を設計している。ブランドをやっていると、現場の生の声も聞ける。僕が事業子会社のトップを兼務しているのは、クリエイティブ・マネジメント・センターの取り組みが机上の空論にならないようにするためでもある。

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SANKO、創業者一族の持株過半数に。戦略転換に自信。

株式会社SANKO MARKETING FOODS(旧・株式会社三光マーケティングフーズ、本社:東京都中央区、代表取締役社長:長澤 成博)が、創業者である平林 隆広氏の資産管理会社である有限会社神田コンサルティングの議決権割合が18.00%になったと発表した。
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「レブロン」からマスクに付きにくい軽いつけ心地の新クレヨンリップ登場 広告モデルにはローレン・グレイを起用

 「レブロン(REVLON)」は2022年1月17日、カラーステイシリーズから新リップ「レブロン カラーステイ マットライト クレヨン」(全6色、各税込1320円)を発売する。

 同製品は、滑らかな描き心地で自然なマット質感を実現するスリムなクレヨンリップ。マンゴー種子油やシリカを配合したライトインフュージョンコンプレックス処方により、唇に密着しながらマスクに付きにくいさらさらの軽い付け心地をかなえる。香りにはほんのりとしたバニラの香りを採用。

 カラーはシックな表情を演出するショコラブラウンや、落ち着いた華やかさのあるスモーキーローズなど、くすみ系カラーの全6色をラインアップする。

 また、同商品の広告モデルにはSNSで人気のシンガーソングライター、ローレン・グレイを起用。ローレンは2022年1月からブランドの新グローバル・ブランド・パートナーを務めている。

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荻原桃子がコスメブランドを立ち上げ 第一弾はCBDとヒト幹細胞配合の美容液

 マークスタイラーの「アンスリード(UN3D.)」デザイナーの荻原桃子はこのほど、自身がプロデュースする初のコスメブランド「ユーエヌディーオー(UNDO)」を立ち上げ、第1弾商品のエイジングケア美容液(40mL/8800円)を12月17日に発売した。ブランド公式サイトのほか、タレントやインフルエンサーのD2Cブランドを企画・販売するTWELVE(東京、高橋洋介社長)が運営するECモール「トウキョウ コスメティックス(TOKYO COSMETICS)」で取り扱う。

 美容液は、植物由来原料で肌の乾燥を防ぐボタニカルオイルと、エイジングケアに有効な美容成分を配合したセラムウオーターの2層式となる。オイル層は抗炎症作用や抗菌作用が期待できるCBD(カンジナビオール)のほかホホバ種子油、ダイズ油、アーモンド油をブレンド。セラムウオーター層はヒト脂肪細胞順化培養液エキス、ヒト線維芽細胞順化培養液を配合し、肌本来の再生力にアプローチしてシワやたるみ予防に効果を発揮する。

 荻原デザイナーはアパレル業界で販売、企画、バイヤーを経験し、同社に入社。2006年に22歳の若さで「ムルーア(MURUA)」を立ち上げ、9年間にわたりクリエイティブディレクターを務めた。16年、新ブランド「アンスリード」をスタートし、デザイナー兼クリエイティブディレクターに就いている。

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「ルイ・ヴィトン」や「オフ-ホワイト」がリセールサイトで高騰 ヴァージル死去の影響で

 ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)が11月28日に死去したことを受け、同氏が創業した「オフ-ホワイト ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH以下、オフ-ホワイト)」や、メンズ・アーティスティック・ディレクターを務めた「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」などのアイテムがリセールサイトで高騰している。

 スニーカーのオンライン取引所「ストックX(STOCK X)」や「ゴート(GOAT)」、グローバルECモール「イーベイ(eBay)」などでは、2017年に「ナイキ(NIKE)」と「オフ-ホワイト」が発売したコラボスニーカーの“The Ten(ザ・テン)”シリーズの価格が急騰。その中の一足で、“エア ジョーダン 1(AIR JORDAN 1)”を大胆にアレンジしたシカゴカラーのものは、「ストックX」で11月28日には6126ドル(約60万円)だったが、同月30日には8861ドル(約100万円)に達した。これは190ドル(約1万3000円)の小売価格と比べると4460%高となる。同モデルは、「ゴート」でも7150〜1万ドル(約80万〜110万円)で推移している。

 ラグジュアリーブランドの古着やグッズを専門に扱うパリ発のリセールサイト「ヴェスティエール・コレクティブ(Vestiaire Collective)」には、ヴァージルが「ルイ・ヴィトン」2019-20年秋冬コレクションのショーへの招待状としてデザインした手袋が出品された。故マイケル・ジャクソン(Michael Jackson)氏にオマージュを捧げた同アイテムは12月1日、1127ドル(約12万7000円)で販売された。

 同コレクションで発表したルックの多くは、ジャクソン氏のドキュメンタリー「リービング・ネバーランド(Leaving Neverland)」を巡る世の情勢を受けて販売に至らなかったこともあり、今回高値での取引につながったと見られている。

 リセールサイトの「グレイルド(GRAILED)」には、ヴァージルが初めて「ルイ・ヴィトン」のデザインを手掛けた2019年春夏コレクションで発表した宇宙飛行士のセーターが1618ドル(約18万2000円)で出品された。商品の概要欄にヴァージル追悼のメッセージを記載する出品者もおり、ファン同士が悲しみを分かち合う場となっていることもあるという。

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「WWDJAPAN 2021下半期ベストコスメ」 フェムテック部門1位は「アルジタル」や「サマーズイブ」

 「WWDJAPAN 2021下半期ベストコスメ」を発表!「WWDJAPAN」は、 百貨店・セミセルフショップ、バラエティー・ドラッグストア・ECで2021年下半期(5~10月)に売れた製品を調査。この期間に発売された新製品(NEW PRODUCT)のベスト3と、新製品だけでなく既存品を含めた総合(HERO PRODUCT)のベスト3を紹介する。

 百貨店・セミセルフショップ「フェムテック」部門の総合1位は、「アルジタル(ARGITAL)」の“デリケート ハイジーン ソープ”。2位は「アンティームオーガニック(INTIME ORGANIQUE)」の“アンティーム フェミニン ウォッシュ”、3位にも「アンティームオーガニック(INTIME ORGANIQUE)」が入り、“アンティーム ホワイトクリーム”だった。バイヤーは、「これまでデリケートゾーンの悩みを相談できず不安を抱えていたが、雑誌やSNSで取り上げられるようになり需要が顕在化した」との見解を示す。新製品の首位は「アイムラフロリア(I’M LA FLORIA)」“デリケートブライトニングセラム”だった。

 バラエティー・ドラッグストア・EC「フェムテック」部門の総合1位は、「サマーズイブ(SUMMER’S EVE)」の“フェミニンウォッシュ センシティブ”。2位は百貨店・セミセルフショップの総合でも2位をマークした「アンティームオーガニック(INTIME ORGANIQUE)」の“アンティーム フェミニンウォッシュ”、「ヴィーナスラボ(VENUS LAB)」の“フェミナチュール ジャムウクリアナノソープ”、「マプティ(MAPUTI)」の“オーガニックフレグランスホワイトクリーム”が同率だった。「アンティームオーガニック」についてバイヤーは「SNSや雑誌等など露出も広がり、デリケートゾーンケア製品が好調」という。新製品は「イロハ インティメート ケア(IROHA INTIMATE CARE)」が独占。1位の“インティメートウォッシュ フォームタイプ スウィートシトラスの香り”は、「ボディーソープではなく専用ソープを使う人が年々増加。自分と見つめあう時間ができたことで、変化が大きく出たカテゴリー」とコメント。(価格は全て税込)

1位
“デリケートブライトニングセラム”
「アイムラフロリア」

今年9月、これまでのコンセプト“Step to be lovinʼ(自分を愛するための一歩)”に「よりやさしいブランド」を加えて刷新。界面活性剤やシリコンなどの7つのフリーを実現した。グリチルリチン酸ジカリウムやプラセンタエキスのブライトニング成分が明るさを与えるほか、ツボクサエキスなどの処方がデリケートに傾いた肌にみずみずしさをプラスする。【医薬部外品】(30mL、7480円)

TEXT:AKIRA WATANABE

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「WWDJAPAN 2021下半期ベストコスメ」 シャンプー・コンディショナー部門1位は「ロクシタン」や「ハル」 

 「WWDJAPAN 2021下半期ベストコスメ」を発表!「WWDJAPAN」は、 百貨店・セミセルフショップ、バラエティー・ドラッグストア・ECで2021年下半期(5~10月)に売れた製品を調査。この期間に発売された新製品(NEW PRODUCT)のベスト3と、新製品だけでなく既存品を含めた総合(HERO PRODUCT)のベスト3を紹介する。

 百貨店・セミセルフショップ「シャンプー・コンディショナー」部門の総合1位は「ロクシタン(L’OCCITANE)」の“ファイブハーブスリペアリングシャンプー”。「リニューアルによって、洗いあがりが良くなった印象。シリコンフリーなのも支持されている」とバイヤーに評価された。2位は「ラカスタ(LA CASTA)」の“ラカスタヘアソープ35”、3位は「アヴェダ(AVEDA)」の“ニュートリプレニッシュリーブインコンディショナー”という結果だった。

 新製品1位は同じく「ロクシタン(L’OCCITANE)」の“ファイブハーブス リペアリングソリッドシャンプー”となった。「手頃な価格で良い」との声も。2位は「コスメデコルテ(DECORTE)」の“AQ リペア スムース シャンプー”と「ジョンマスターオーガニック(JOHN MASTERS ORGANICS)」の“C&Gシャンプー(シトラス&ゼラニウム)”がランクイン。

 バラエティー・ドラッグストア・EC「シャンプー・コンディショナー」部門の総合1位は「ハル(HARU)」の“クロカミ スカルプ”という結果に。2位は「アルジェラン(ARGELAN)」の“モイストグローシャンプー”、「ウルリス(ULULIS)」の“ウォーターコンク モイストシャンプー”、「エイトザタラソ ユー(8 THE THALASSO U)」の“CBD&リフレッシング クレンズ 美容液シャンプー”、「スカルプD」の“スカルプD 薬用スカルプシャンプー ストロングオイリー(超脂性肌用)と4製品がそろった。

 新製品1位は「エイトザタラソ ユー(8 THE THALASSO U)」“CBD&リフレッシング クレンズ 美容液シャンプー”となった。あるバイヤーは「サラサラ、艶髪がかなうシャンプー。香りのよさも人気」と話す。「セラティスバイミクシム(THERATIS BY MIXIM)」や「ヨル(YOLU)」などは、睡眠中にダメージと寝ぐせを防ぐ、寝ている間に髪と頭皮に潤いを与えるといった切り口が支持された。(価格は全て税込)

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テンガが超個性派パフォーマーのぼく脳とコラボ ポップアップストアを開催

 男性向けセックストイ「テンガ(TENGA)」のテンガ(TENGA)が、SNSを中心に活躍するパフォーマーのぼく脳と初めてコラボレーションし、ポップアップストア「LOVE BOKU TENGA」を新宿眼科画廊で12月25~26日に開催する。

 ポップアップストアでは、フロントに“袖を素早く上げ下げして摩擦であったかくなってください”のメッセージが添えられ、袖にはオリジナルバキュームカップをプリントしたロングスリーブTシャツ(税込4500円)とステッカー(同1000円)という、ここでしか手に入らないコラボアイテムを取り扱う。また、ぼく脳が制作した1点モノの「テンガ」作品約20点も展示・販売する。なお、12月26日14時からぼく脳本人による作品解説ツアーを実施し、コラボアイテムの購入者には“パフォーマンスお渡し会”を行うという。

 ぼく脳は、SNSの総フォロワーが約8万のパフォーマー。日常に転がるアイテムを使った独創的なアートセンスが人気で、その才能はファッション面にも発揮され、過去にはラッパーKOHHが手掛けるプロジェクト「ドッグス(Dogs)」ともコラボしている。

■LOVE BOKU TENGA
日程:12月25日(12:00~20:00)、26日(12:00~17:00)
場所:新宿眼科画廊
住所:東京都新宿区新宿 5-18-11
入場料:無料

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繊維商社のヤギがフェムテック製品の提案を強化 フェルマータと協力し「点ではなく面で伝える」

 繊維商社のヤギは、フェムテック商材に特化した新規プロジェクト「レイ(RE:I)」を立ち上げた。12月16〜17日にフェムテック商材を集めた展示会を業界関係者向けに開催し、オリジナルで開発した吸水ショーツや吸水ブラなどのインナー類のほか、ストレスの緩和や不安の軽減に有効と言われるCBD(カンナビジオール)成分を配合したバスソルトやデリケートゾーンのケア商品約20型を披露した。今後卸販売のほか、ODM型で提案し、顧客のオリジナル商品のデザイン・設計・生産も請け負う。なお、CBD関連商材は子会社で展開する。オリジナル商品に加えて、フェムテック商品の輸入代理店のフェルマータ(fermata)の商品も仕入れる。

 同社がフェムテック市場に参入したのは2021年7月。自社のライフスタイルブランド「エイトワール(EITORE)」でオリジナルの吸水ショーツ(税込4290円)を公式ECサイトなどで販売した。フェムテック関連部門の責任者の栗林孝典課長は「顧客であるアパレル企業に、吸水ショーツだけを点で取り扱ってもらうのは難しいと気付いた。今後は(商材のバリエーションを持たせ)面で提案していく。フェルマータと協力して、販売スタッフを対象にフェムテック商材ならではの売り方・接客の仕方をレクチャーする機会などを設ける予定だ」と話す。

 「レイ」で開発した吸水ショーツは、クロッチ部分の保水シートを土手型に重ねた構造が特徴で、フィット感があり、伝え漏れを防ぐ作りになっている。表地は「エイトワール」の吸水ショーツでも使用している滑らかなタッチで伸縮性のあるナイロンを採用した。そのほか、日常的に使用できる蓄熱素材入りの温活ショーツやキャミソール、CBDオイルを特殊加工で練り込んだルームウエアなども開発した。プロジェクト名には、「女性の身体的・心理的ストレスをゼロにしたい」という思いを込めた。

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205人のアスリートの声をもとに開発 吸水ショーツの「ナギ」からスポーツラインが誕生

 吸水ショーツを取り扱うフェムテックブランド「ナギ(NAGI)」は、スポーツライン「ナギ スポーツ(NAGI SPORTS)」を公式オンラインストアで12月20日に発売した。あらゆるスポーツシーンに合わせて使える2タイプの吸水ショーツを取りそろえる。

 「ナギ スポーツ」は、女性の体の悩みや製品選びのこだわりをヒアリングする中でスポーツシーンにおける生理について、多くの人が不満や不安を抱えていることから開発に着手。陸上、サッカー、バレエ、フィギュアスケート、馬術など合計35種目のスポーツで活躍する205人のアスリートの声を取り入れた。約1年半の月日をかけて、試作やヒアリングを重ね、実際のスポーツシーンでも使い心地を検証。運動するすべての女性に満足してもらえる吸水ショーツを目指した。

 “スターダードプラス”(全2色、税込6850円)は、通常の「ナギ」よりもウエストゴムをワイドにして食い込みを抑え、ずれにくく安定感のある仕様に仕上げた。吸水量は約70mLで、吸水部分を背面まで伸ばし、ストレッチや寝転がる動作をしても安心の履き心地だ。吸水速乾、UVカット機能に加え、耐久性に優れたCORDURA(R)ベア天竺生地 を採用。汗によるベタつきを抑え、激しい動きによる生地の擦れやよれも軽減する。

 “ショートパンツ”(全2色、税込8950円)は、ホールド感と動きやすさを両立させたショートパンツタイプ。体の動きに自然とフィットするスポーツに適した4WAYストレッチ素材を採用する。通常の「ナギ」よりも伸縮性とパワーがあり、思い切り自由に動けるのが特徴だ。吸水部分は、ショーツ本体と別にして浮かせたハンモック仕様で身生地の動きによる影響を軽減し、吸水部分がずれにくいように仕上げた。吸水量は約60mL。

 開発に携わったアスリートからは「生理中の不快さが全くなく、悩みの全てから解放させた感覚」や、「生理中は動きが制限されてしまいがちだが、『ナギ スポーツ』を履くと安心してプレーできた」といったコメントが寄せられている。

 「ナギ」は女性向けエンパワーメントメディア「ブラスト(BLAST)」を運営する石井リナが立ち上げたフェムテックブランド。吸水ショーツは、吸水機能、防水機能、防臭機能、制菌効果のある独自の積層構造が特徴で、洗濯することで繰り返し使うことができる。新たに「ナギ スポーツ」のスタンダードプラスとショートパンツが加わり、5タイプに。価格は税込5775〜8950円で、多様なカラーとサイズをそろえている。

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「3.1 フィリップ リム」CEOがサステナビリティにこだわる理由 「トレンドではなく、生き方そのもの」

 ニューヨーク発の「3.1 フィリップ リム(3.1 PHILLIP LIM)」は、“長く着られるタイムレスなワードローブ”をポリシーに掲げる。他社と協業した素材開発にも積極的で、国際連合(UN)が支援する、「スワロフスキー(SWAROVSKI)」と、持続可能なファッションを推進するスロー・ファクトリー協会主宰のサステナビリティプロジェクト「ワン×ワン(One×One)」に参画するなど、サステナビリティに真摯に取り組んできた。10月には、「ボルボ・カーズ(Volvo Cars)」が電気自動車の内装用に開発した、レザー風の新素材“ノルディコ(Nordico)”を使った限定バッグを発売。あらゆる業種とタッグを組みながら、地球環境に配慮したブランド経営に挑んでいる。ウェン・ゾウ(Wen Zhou)=3.1 フィリップ リム最高経営責任者(CEO)に、ビジネスやサステナブルなモノづくりについて聞いた。

WWDJAPAN(以下、WWD):「ボルボ・カーズ」とコラボレーションした経緯は?

ウェン・ゾウCEO(以下、ゾウCEO):私たちは、サステナビリティをブランドの根底にある価値観として捉え、ビジネスの方法や製品の生産工程など、あらゆる側面から取り組んできた。私とフィリップにとって生き方そのものといえる。今回のコラボレーションについては、「3.1 フィリップ リム」も「ボルボ・カーズ」も、互いにサステナビリティを重視し、植物由来やリサイクルの素材を積極的に使用するなど共通の価値観を持っていたので、自然な形で実現した。

WWD:デザインでこだわった点は?

ゾウCEO:「ボルボ・カーズ」から提案されたのは、サステナブルでありながら機能性にも優れ、魅力的なものを作ること。それは、両社が掲げる顧客像が共有して求める価値観だった。地球を汚さない、それでいて美しい商品こそが究極のラグジュアリーだ。“ノルディコ”は、ペットボトルなどのリサイクル素材や、スウェーデンやフィンランドの持続可能な森林から採取された素材、ワイン産業からリサイクルされたコルクから作られたテキスタイルなどで構成され、自動車産業の厳しい基準とテストをクリアした新素材を用いている。そんな革新的な素材をわれわれの“ウィークエンド・バッグ”に取り入れ、新たな方法でサステナビリティを発信できることにワクワクした。そして、素晴らしいデザインとは、カテゴリーを超えて響くものだということを証明できたと思う。

今必要なのは、立ち止まって互いを支え合うこと

WWD:9月に発表した2022年春夏コレクションでは、6割をサステナブルな素材に切り替えた。これは過去最高の割合?

ゾウCEO:過去最高だ。ここまで到達できたチームとサプライチェーンの功績を誇りに思う。現在もサプライチェーンと共に、新しい糸や原料を模索しながら素材の開発を進めており、サステナブルな取り組みを日々進化させている。大切なのは、見た目が美しいだけではなく、植物由来やリサイクル、再生可能といった素材を選ぶこと。サプライチェーンを含むエコシステム全体で取り組むことが重要だ。既存の価値観やシステムを問い続け、より良質なものを求め続ければ、全員が高いモチベーションで取り組める。

 次のステップは、消費者も同じ熱量を持てるかだ。消費者がお金を少し多く払ってでも、サステナブルなものの良さを分かってくれるかを、ファッションに関わる全ての人々が考える必要がある。

WWD:企業として、サステナビリティに本格的に取り組んだのはいつ?きっかけは?

ゾウCEO:サステナビリティに本腰を入れた時期は、10周年を迎えた2015年。建築家兼アーティストのマヤ・リン(Maya Lin)とコラボレーションした16年春夏コレクションで、600トンのコンポスト(堆肥)を使って、“STOP AND SMELL THE FLOWERS(立ち止まって花を香って)”というサステナブルなメッセージを込めた。従来多くのゴミを出すランウエイだが、ショー後はその堆肥をニューヨーク中の公園や花に返し、カーボンオフセットを実現したショーだった。

 現在、サステナビリティは業界の“バズワード”になっているので、使うのはあまり好きではないし、ビジネスストラテジーにも掲げていない。前述の通り、私たちにとってサステナビリティは生き方そのものであり、自然なものだから。私は仏教の教えのもと、必要以上に浪費しないことを昔から教えられて育ってきた。それはフィリップも同じ。だからこそ、われわれのビジネス経営は倫理的で無駄がなく、独立している。流行りの“サステナビリティ経営”という言葉を使ってトレンドに乗っかり、時流に合わせて経営スタイルを変えたくない。あくまでも自分たちらしい経営で、ビジネスをどう良いものにできるかを常に考えたい。そして、ビジネス的観点からすると、サステナビリティは考えるだけでは足りない。口約束だけではなく、マイルストーンや目標を立てて、責任感を持って取り組む必要がある。

WWD:近年のコレクション発表では、ランウエイではなく招待制の展示会形式をとっている。

ゾウCEO:改めてリセットする必要があると感じたため、ここ数シーズンは店舗で少人数制のプレゼンテーションを開催してきた。特に、現在はパンデミック下で誰もがコロナの影響を受けている。長いロックダウン期間を経て、大々的に派手なランウエイショーをするのは少し違うと感じた。それよりも、今一度自分たちのコミュニティを集めて、“つながり”を大切にしたかった。ランウエイショーは、やろうと思えばいつでもできる。今必要なのは、立ち止まって互いを支え合うことだと感じた。

WWD:インティメイトな空間での展示会では、どのような気付きがあった?

ゾウCEO:やはり近い距離感でつながれて、直接対話できることの大切さを実感した。支援してくれる関係者や友人らと濃い時間を過ごせるし、服もじっくり見ることができる。ランウエイより充実した時間になった。

 今シーズンも、ニューヨークのファッション・ウイークのスケジュールは相変わらず詰まっていた。いろいろなブランドが華やかなファッションショーを開催し、ニューヨークに活気が戻ったことは素晴らしいことだし、実際フィリップもほかのデザイナーを応援するためにファッションショーを訪れていた。われわれは違うアプローチを取ったが、業界を盛り上げて互いをサポートしたい思いは全員同じだ。

“Less(少ない)でBetter(より良い)”な選択を

WWD:以前のインタビューで、「SKU数を50%カットして、素材研究に注力している」と話していたが、新たな取り組みはある?

ゾウCEO: CO2削減目標や認証取得よりも、まずはSKU数を減らすことで主に2つの取り組みを優先している。1つ目は、デザインチームがクリエイティビティを最大限に発揮し、パンデミックの状況下でもモチベーションをキープできるようにしたこと。デザインは、相当な時間とエネルギーを要する。アイテム数を削ったことで、一つ一つのアイテムを作るプロセスを楽しめるようにし、丁寧なモノづくりを促した。またパンデミックで家庭環境やワークライフバランスまでもが激変する中、これまでと同等レベルの仕事量やアウトプットを従業員に求められなかった。

 2つ目は、新たな素材の発見・発掘にリソースを割くこと。アイテム数を減らしたため、サステナビリティ以外のプロジェクトにも時間を割くことができた。フィリップは、科学者やエンジニアとタッグを組んで、プラスチックに替わる素材を共同開発・試作するプロジェクト「ワン×ワン(One x One)」で、100%海藻から作られたカーボンニュートラルなドレスを開発するなど、新たな試みにも挑戦した。「ボルボ・カーズ」との協業もそうだ。

 今後もこういった取り組みをさらに注力していく。クリエイティビティを通して自分たちをインスパイアしながら、新たなサステナブル素材の開発を続けたい。また、ファッション業界内外の企業と意義のあるコラボレーションを続けて、新しいビジネスにも挑んでいきたい。

WWD:環境に配慮した素材を使うと、必然的に商品の価格は上がる。一方で、少しでも安く購入したい消費者も多くいる中、そのバランスをどう図っている?

ゾウCEO:この課題とは常に向き合っている。われわれは、商品価格を注意深く、意識してコントロールしてきた。過去16年間ずっと言い続けてきたことだが、コストだけを優先したモノづくりは実は有益ではない。ローカルから調達すれば世界中に材料を運送する必要がなくなる。必要最低限のサプライヤーと付き合う代わりに、深く密に関わる——こういったことを意識すれば、コストを抑え、消費者に価値ある商品を届けられる。

 私はよく食品業界で例えるのだが、オーガニック食品とそうでない食品がある。私が望むのは、消費者が数あるものの中から“Less(少ない)でBetter(より良い)”な選択をできるようになること。必要以上にものを購入しない代わりに、良質なものを選ぶ。例えば、安いブラウスを2着買う代わりに、長く着続けられる良質なブラウスを1枚買う。サステナブルな生地を用いた、生産者や労働者にきちんとした給料を払えるような、倫理的なブラウスを選んでほしい。いつか皆がそのようなスマートな選択ができるようになることを期待している。

WWD:最後に、「3.1 フィリップ リム」にとってサステナビリティとは?

ゾウCEO:大きな変化につながる小さな行動。毎日取り組める、そして誰もができる、日常的な行動の積み重ねだ。

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「3.1 フィリップ リム」CEOがサステナビリティにこだわる理由 「トレンドではなく、生き方そのもの」

 ニューヨーク発の「3.1 フィリップ リム(3.1 PHILLIP LIM)」は、“長く着られるタイムレスなワードローブ”をポリシーに掲げる。他社と協業した素材開発にも積極的で、国際連合(UN)が支援する、「スワロフスキー(SWAROVSKI)」と、持続可能なファッションを推進するスロー・ファクトリー協会主宰のサステナビリティプロジェクト「ワン×ワン(One×One)」に参画するなど、サステナビリティに真摯に取り組んできた。10月には、「ボルボ・カーズ(Volvo Cars)」が電気自動車の内装用に開発した、レザー風の新素材“ノルディコ(Nordico)”を使った限定バッグを発売。あらゆる業種とタッグを組みながら、地球環境に配慮したブランド経営に挑んでいる。ウェン・ゾウ(Wen Zhou)=3.1 フィリップ リム最高経営責任者(CEO)に、ビジネスやサステナブルなモノづくりについて聞いた。

WWDJAPAN(以下、WWD):「ボルボ・カーズ」とコラボレーションした経緯は?

ウェン・ゾウCEO(以下、ゾウCEO):私たちは、サステナビリティをブランドの根底にある価値観として捉え、ビジネスの方法や製品の生産工程など、あらゆる側面から取り組んできた。私とフィリップにとって生き方そのものといえる。今回のコラボレーションについては、「3.1 フィリップ リム」も「ボルボ・カーズ」も、互いにサステナビリティを重視し、植物由来やリサイクルの素材を積極的に使用するなど共通の価値観を持っていたので、自然な形で実現した。

WWD:デザインでこだわった点は?

ゾウCEO:「ボルボ・カーズ」から提案されたのは、サステナブルでありながら機能性にも優れ、魅力的なものを作ること。それは、両社が掲げる顧客像が共有して求める価値観だった。地球を汚さない、それでいて美しい商品こそが究極のラグジュアリーだ。“ノルディコ”は、ペットボトルなどのリサイクル素材や、スウェーデンやフィンランドの持続可能な森林から採取された素材、ワイン産業からリサイクルされたコルクから作られたテキスタイルなどで構成され、自動車産業の厳しい基準とテストをクリアした新素材を用いている。そんな革新的な素材をわれわれの“ウィークエンド・バッグ”に取り入れ、新たな方法でサステナビリティを発信できることにワクワクした。そして、素晴らしいデザインとは、カテゴリーを超えて響くものだということを証明できたと思う。

今必要なのは、立ち止まって互いを支え合うこと

WWD:9月に発表した2022年春夏コレクションでは、6割をサステナブルな素材に切り替えた。これは過去最高の割合?

ゾウCEO:過去最高だ。ここまで到達できたチームとサプライチェーンの功績を誇りに思う。現在もサプライチェーンと共に、新しい糸や原料を模索しながら素材の開発を進めており、サステナブルな取り組みを日々進化させている。大切なのは、見た目が美しいだけではなく、植物由来やリサイクル、再生可能といった素材を選ぶこと。サプライチェーンを含むエコシステム全体で取り組むことが重要だ。既存の価値観やシステムを問い続け、より良質なものを求め続ければ、全員が高いモチベーションで取り組める。

 次のステップは、消費者も同じ熱量を持てるかだ。消費者がお金を少し多く払ってでも、サステナブルなものの良さを分かってくれるかを、ファッションに関わる全ての人々が考える必要がある。

WWD:企業として、サステナビリティに本格的に取り組んだのはいつ?きっかけは?

ゾウCEO:サステナビリティに本腰を入れた時期は、10周年を迎えた2015年。建築家兼アーティストのマヤ・リン(Maya Lin)とコラボレーションした16年春夏コレクションで、600トンのコンポスト(堆肥)を使って、“STOP AND SMELL THE FLOWERS(立ち止まって花を香って)”というサステナブルなメッセージを込めた。従来多くのゴミを出すランウエイだが、ショー後はその堆肥をニューヨーク中の公園や花に返し、カーボンオフセットを実現したショーだった。

 現在、サステナビリティは業界の“バズワード”になっているので、使うのはあまり好きではないし、ビジネスストラテジーにも掲げていない。前述の通り、私たちにとってサステナビリティは生き方そのものであり、自然なものだから。私は仏教の教えのもと、必要以上に浪費しないことを昔から教えられて育ってきた。それはフィリップも同じ。だからこそ、われわれのビジネス経営は倫理的で無駄がなく、独立している。流行りの“サステナビリティ経営”という言葉を使ってトレンドに乗っかり、時流に合わせて経営スタイルを変えたくない。あくまでも自分たちらしい経営で、ビジネスをどう良いものにできるかを常に考えたい。そして、ビジネス的観点からすると、サステナビリティは考えるだけでは足りない。口約束だけではなく、マイルストーンや目標を立てて、責任感を持って取り組む必要がある。

WWD:近年のコレクション発表では、ランウエイではなく招待制の展示会形式をとっている。

ゾウCEO:改めてリセットする必要があると感じたため、ここ数シーズンは店舗で少人数制のプレゼンテーションを開催してきた。特に、現在はパンデミック下で誰もがコロナの影響を受けている。長いロックダウン期間を経て、大々的に派手なランウエイショーをするのは少し違うと感じた。それよりも、今一度自分たちのコミュニティを集めて、“つながり”を大切にしたかった。ランウエイショーは、やろうと思えばいつでもできる。今必要なのは、立ち止まって互いを支え合うことだと感じた。

WWD:インティメイトな空間での展示会では、どのような気付きがあった?

ゾウCEO:やはり近い距離感でつながれて、直接対話できることの大切さを実感した。支援してくれる関係者や友人らと濃い時間を過ごせるし、服もじっくり見ることができる。ランウエイより充実した時間になった。

 今シーズンも、ニューヨークのファッション・ウイークのスケジュールは相変わらず詰まっていた。いろいろなブランドが華やかなファッションショーを開催し、ニューヨークに活気が戻ったことは素晴らしいことだし、実際フィリップもほかのデザイナーを応援するためにファッションショーを訪れていた。われわれは違うアプローチを取ったが、業界を盛り上げて互いをサポートしたい思いは全員同じだ。

“Less(少ない)でBetter(より良い)”な選択を

WWD:以前のインタビューで、「SKU数を50%カットして、素材研究に注力している」と話していたが、新たな取り組みはある?

ゾウCEO: CO2削減目標や認証取得よりも、まずはSKU数を減らすことで主に2つの取り組みを優先している。1つ目は、デザインチームがクリエイティビティを最大限に発揮し、パンデミックの状況下でもモチベーションをキープできるようにしたこと。デザインは、相当な時間とエネルギーを要する。アイテム数を削ったことで、一つ一つのアイテムを作るプロセスを楽しめるようにし、丁寧なモノづくりを促した。またパンデミックで家庭環境やワークライフバランスまでもが激変する中、これまでと同等レベルの仕事量やアウトプットを従業員に求められなかった。

 2つ目は、新たな素材の発見・発掘にリソースを割くこと。アイテム数を減らしたため、サステナビリティ以外のプロジェクトにも時間を割くことができた。フィリップは、科学者やエンジニアとタッグを組んで、プラスチックに替わる素材を共同開発・試作するプロジェクト「ワン×ワン(One x One)」で、100%海藻から作られたカーボンニュートラルなドレスを開発するなど、新たな試みにも挑戦した。「ボルボ・カーズ」との協業もそうだ。

 今後もこういった取り組みをさらに注力していく。クリエイティビティを通して自分たちをインスパイアしながら、新たなサステナブル素材の開発を続けたい。また、ファッション業界内外の企業と意義のあるコラボレーションを続けて、新しいビジネスにも挑んでいきたい。

WWD:環境に配慮した素材を使うと、必然的に商品の価格は上がる。一方で、少しでも安く購入したい消費者も多くいる中、そのバランスをどう図っている?

ゾウCEO:この課題とは常に向き合っている。われわれは、商品価格を注意深く、意識してコントロールしてきた。過去16年間ずっと言い続けてきたことだが、コストだけを優先したモノづくりは実は有益ではない。ローカルから調達すれば世界中に材料を運送する必要がなくなる。必要最低限のサプライヤーと付き合う代わりに、深く密に関わる——こういったことを意識すれば、コストを抑え、消費者に価値ある商品を届けられる。

 私はよく食品業界で例えるのだが、オーガニック食品とそうでない食品がある。私が望むのは、消費者が数あるものの中から“Less(少ない)でBetter(より良い)”な選択をできるようになること。必要以上にものを購入しない代わりに、良質なものを選ぶ。例えば、安いブラウスを2着買う代わりに、長く着続けられる良質なブラウスを1枚買う。サステナブルな生地を用いた、生産者や労働者にきちんとした給料を払えるような、倫理的なブラウスを選んでほしい。いつか皆がそのようなスマートな選択ができるようになることを期待している。

WWD:最後に、「3.1 フィリップ リム」にとってサステナビリティとは?

ゾウCEO:大きな変化につながる小さな行動。毎日取り組める、そして誰もができる、日常的な行動の積み重ねだ。

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エストネーションが外部のパーソナルスタイリングサービス「スタイリスト」を導入

  サザビーリーグのエストネーション(ESTNATION)はこのほど、ファッションテックスタートアップのファッションパートナーが手掛けるパーソナルスタイリングサービス「スタイリスト(STYLISTE)」を導入した。

 「スタイリスト」は、アルゴリズムによるスタイル診断やスタイリストのマッチング機能といったITでの課題解決と、専属のプロスタイリストによるアドバイスが受けられるサービス。手持ち服の診断とコーディネート提案、断捨離や整理収納のアドバイスを行う“クローゼットアップデート”と、ショップでの買い足し服やコーディネート提案、着回しアドバイスを行う“ショッピングアテンダント”の2つのサービスを提供する。

 エストネーションでは「スタイリスト」を導入することで、より最適な服の提供やクローゼットの課題解決を目指す。同サービスから予約することで、エストネーション都内各店や自宅でプロのスタイリストによる対面サービスを利用できるほか、エストネーション専用のプロモーションコードを適用することで、購入額に応じたポイント還元などの優待を受けられるようになる。サービス料は税込3万4100円(2時間〜)で、有楽町店、六本木ヒルズ店、二子玉川店、エストネーション セントラルで利用可能だ。

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日本酒「サケハンドレッド」のキャンペーンに村上虹郎が出演

 日本酒事業を手掛けるクリア(Clear)は、日本酒ブランド「サケハンドレッド(SAKE HUNDRED)」のホリデーシーズンキャンペーン「トゥルース(Truth)」に俳優の村上虹郎を起用した。

 「サケハンドレッド」は“心を満たし、人生を彩る”ことを目的に掲げ、味覚だけでなく、心の充足や人と人との関係などによって生まれる体験価値の提供を目指して生まれた。ホリデーキャンペーンでは、長引くコロナ禍で直接伝えきれなかった思いを伝えあってほしいという願いを込めているという。

 キャンペーンのスペシャルサイトでは、村上虹郎が出演するコンセプトフィルムに加え、インタビューフィルム5本を公開した。また12月20日から銀座、渋谷、表参道、六本木で屋外広告・屋外ビジョンも掲出するほか、完売が続いていた商品“百光”の新年度醸造分の販売を開始する。

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業界のトップ経営者ら5人が語る「若手に期待すること」 ルミネ×WWDの次世代応援企画「MOVE ON」

 「WWDJAPAN」はルミネと共に、ファッション&ビューティ業界の次世代を応援するプロジェクト「MOVE ON」をこのたび開始した。「WWDJAPAN」が2017年に立ち上げ、業界の未来を担う人材を讃えてきた企画「NEXT LEADER」も、今年は「MOVE ON」の中で実施。受賞者は22年2月14日号で発表すると共に、3月2日に開催する「Next Generations Forum」にも登壇いただく予定だ。編集部の推薦や公募で募った候補者の中から受賞者を選出するのは、業界のトップ経営者らで構成するアドバイザーたち。今回は業界の中核を担う5人のアドバイザーに、「MOVE ON」や候補者に望むことを聞いた。

※アドバイザーは今後追加発表予定


WWD:「MOVE ON」にどんなことを期待しているか。

佐々木進ジュン社長(以下、佐々木):ビジネスの原動力はクリエイションです。新しい文化や考え方、価値観が生まれた時に、結果として経済はついてくるもの。ただ、現状は文化全般でリバイバルが多いし、何かと何かの掛け合わせであるリミックスが中心です。焼き直しではなく全く新しいものが出てくると、世の中もファッション業界も活性化していくと思います。「MOVE ON」が、そういった新しい価値観が出てくる場になればと期待しています。

近藤広幸マッシュホールディングス社長(以下、近藤):ファッション業界の次世代の話になると、音楽や映画の世界に比べてすごくマニアックだと感じます。業界内では知られていても、世の中は知らないというか。例えば音楽では、宇多田ヒカルさんが出てきたときに曲調にも歌詞にもゾクっとするものがあって、大人も子どもも魅了されました。ハンマーで頭を殴られるような、価値観をドーンと変えるような人がファッションでも出てきたら嬉しいですし、自分や自社も常にそうありたい。現状では、ファッションのクリエイションの部分は一部のマニアのもので、大量生産のブランドだけが大衆とつながっている印象です。消費者と直接つながって、クリエイションや情熱でみんなの心を刺激するような、メジャーな存在感の人に出てきてほしいですね。

山井梨沙スノーピーク社長(以下、山井):私はかつてファッションデザイナーを志し、アウトドア業界に転じました。ファッションは不確定さが面白くて、人の心を動かすモノが出てくる可能性は大いにあると思います。でも、そこにビジネスの商流がついてきていない。マスに向けた大量生産が小売りの支配的な商流としてあり、カルチャーを生み出す可能性のある新進ブランドの影響力はどんどん小さくなっています。D2Cも出てきてはいますが、ビジネスの手法の部分がもっと広がっていけば、業界としてよくなるんじゃないでしょうか。コロナによって従来のやり方にひずみが生じた今だからこそ、誰のために何をどう提供するのが最適かを考えて、新しいことができるはず。服をお客さまに提供すること自体が目的なのではなく、服はあくまで手段です。服によってどんな価値が伝えられるかをもっと掘り下げていくべき。これまで業界は、服自体を目的とする考え方に偏り過ぎていたのではないでしょうか。

齋藤峰明ルミネ顧問(以下、齋藤):ファッションはこれまで消費の最先端を担ってきました。それが行き着くところまで行って、このままでは続けられなくなっていますし、続けていってはいけない。このまま続けていけば地球環境は取り返しがつかないと多くの学者も指摘しています。消費社会を見直し、ファッションの役割や産業のあり方を転換していく必要があります。未来を担う世代の人たちには、われわれ世代がやってきたこと、やっていることを自由にどんどん批判してほしい。それを真摯に受け止めたいし、受け止める体制を業界として作ることが重要だと思っています。

佐々木:イノベーションとは非常識が常識になることですよね。ひょっとしたら、われわれアドバイザーの尺度で良い悪いを判断すること自体が予定調和を招くのかもしれません。「ZOZOTOWN」が始まったときも、服がECで売れるなんて誰も思っていませんでしたが、それを信念でやり通してここまで大きくなった。今までの尺度では測れないような、全然価値観の違うアイデアを持った人が自由に動ける環境を作っていくことが大事だと思っています。「NEXT LEADER」の選出でも、私たちの中で一番反対意見の多かった人が、ひょっとしたら一番可能性があるのかもしれない。そのくらいの発想の転換が必要です。

伊藤純子ルミネプロジェクト戦略部担当部長(以下、伊藤):ルミネの中で長らく業態開発などを担当してきましたが、1を2にするのではなく、0を1にするようなマインドを持った人と組みたいと常に思ってやってきました。商業施設は、1を2にも3にもしていくのが仕事です。だからこそ、0からアイデアを生み出せる人たちのことを本当に尊敬していますし、どうやっても敵わないと強く感じてきました。マーケットの進化やお客さまの気持ちに沿って、新しいものを生み出せる人はまだまだいると信じています。そういう人たちにとってチャンスとなる場がたくさんあってほしい。「MOVE ON」もその一つです。

「たとえダメだと言われてもやる
そうでないと新しいものは生まれない」

WWD:候補者に求める資質や、若い世代に伝えたいことは何か。

近藤:今は若い人にとって大チャンスの時代です。今回アドバイザーを引き受けたのは、今はサブカルチャーがカルチャーに変わる瞬間だから。かつてはクラシック音楽がカルチャーで、ビートルズがサブカルチャーでしたが、今となってはそれが入れ替わっています。同様に、従来はサブカルチャーだったサステナビリティの考え方が、先進国全てがコミットするメインカルチャーになっています。地球環境を無視したブランドはもう認められません。時代がガラっと変わる中では、大企業も駆け出しのブランドもみんな1年生。当社だって、オーガニックコスメなどの事業を始めてからほんの10年ちょっとですから。ココ・シャネルだってそうですよね。彼女は服装で女性を解放しましたが、当時は「女性は家にいるもの」という価値観から、外に出て働くようにカルチャーが変わる瞬間だった。あの時代はデザイナーにとって大チャンスだったわけです。社会的なルールが変わろうとしているとき、やはりファッションがそれをリードしないと絶対いけない。世の中が変わっていくことを後押しするデザインや、そんなデザインのルールを生み出すべきです。サステナビリティが審査基準の全てではないですが、そうした考えが0の人が「NEXT LEADER」にふさわしいとは思わない。大手も若手も関係なく、みんなライバルという時代ですから、候補者から自分にはないアイデアが出てきたら心底悔しいって僕も思いますよ。

山井:ファッションはカウンターカルチャーで時代を作ってきました。時代に反発してやったことが多数派になって、それが流行になっていく。でも、最近はカウンターですらないものが多いです。「このやり方に沿ってやればそこそこ稼げる」という感じのものが中心で、オリジナルが生まれてこない。たとえダメだと言われても振り切ってやるような人じゃないと、新しいものは生まれません。今の若い人は平均的にすごくよくできるんですが、突き抜けるものが見出しづらい。これはファッション業界に限った話ではないですし、教育や幼少期の環境といった部分に根っこがあるのかもしれませんが。

佐々木:“生き方のヒエラルキー”じゃないんだけど、業界の中で有名なトップの人に憧れて仕事を始めた人たちは、必然的にその人の生き方や価値観をなぞって、その枠の中で考えてしまう。だからその人たちからは新しい価値はなかなか出てこないと思うんです。全く新しい枠組みで物事を捉え、ライフスタイル提案からクリエイションまでできる人が必要だと考えます。

齋藤:ファッションは本来何をやってもいいはず。それなのに若者が自由にやらないということは、できる環境ではないんだということです。日本には優秀なクリエイターがたくさんいますが、世の中が多様性と口では言いながら仲間外れにならないようなモノを求めているから、クリエイターは自由にモノを作れない。ファッション業界は、そういう世の中のあり方から変えていかないといけないと思います。

「自分の“好き”を表現すべき
マーケティング先行では続かない」

WWD:自分自身がまだ「NEXT LEADER」世代だったころを振り返って、若い人にメッセージを。

山井:10年ほど前は、自分がファッション業界をよくしたいという思いを相当強く持っていましたね。時代を作ってやるんだと思っていました。

佐々木:仕事を通し世の中をよくしたいという目的はみんな一緒だと思います。その山(目的)に、自分は人とは違う登り方をしたいと思っていました。例えば、当時はインポートブランドの日本での紹介のされ方にすごく違和感を感じていて、それとは違うやり方を模索して、「アー・ペー・セー」との合弁会社を立ち上げたりしました。

近藤:当時は昼も夜もなく働いて、手痛い失敗を繰り返しながら「いつか見ていろ」と思ってやっていました。ファッションが大好きで、やりたいことや表現したいことがあるなら表現すべきです。そうした思いを抜きに、売れるかどうかのマーケティングで始めたようなものは続きませんから。

齋藤:勤め始めて5年間ほどは思うように仕事ができず、自分のクリエイティビティーが略奪されていくような感覚がありました。社会に出たばかりのころはみんな同じように感じるのではないでしょうか。でも、自分のやりたいことがビジネスとして表現できるようになると楽しくなってくる。そのためには勉強も大事です。何も分からない人には仕事を任せられません。

伊藤:元来好奇心旺盛だからというのもありますが、どんなことに対しても難しい、怖いと尻込みせずにやってきました。今考えると、それを支えてくれた大人がとても寛容でしたし、自分は今そういう存在になれているかとは常々考えます。若い皆さんにも、好奇心を大切に挑戦していってほしいですね。


【現在、公募も受け付け中】

「MOVE ON」では、「我こそは、業界の発展に貢献するネクストリーダーだ!」という自薦や、「業界の未来に、あの人は欠かせない」という他薦を募集しています。締め切りは2022年1月10日です。アツい想いやポートフォリオとともに、ぜひエントリーしてください。

問い合わせ先
ルミネ代表電話
03-5334-0550

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業界のトップ経営者ら5人が語る「若手に期待すること」 ルミネ×WWDの次世代応援企画「MOVE ON」

 「WWDJAPAN」はルミネと共に、ファッション&ビューティ業界の次世代を応援するプロジェクト「MOVE ON」をこのたび開始した。「WWDJAPAN」が2017年に立ち上げ、業界の未来を担う人材を讃えてきた企画「NEXT LEADER」も、今年は「MOVE ON」の中で実施。受賞者は22年2月14日号で発表すると共に、3月2日に開催する「Next Generations Forum」にも登壇いただく予定だ。編集部の推薦や公募で募った候補者の中から受賞者を選出するのは、業界のトップ経営者らで構成するアドバイザーたち。今回は業界の中核を担う5人のアドバイザーに、「MOVE ON」や候補者に望むことを聞いた。

※アドバイザーは今後追加発表予定


WWD:「MOVE ON」にどんなことを期待しているか。

佐々木進ジュン社長(以下、佐々木):ビジネスの原動力はクリエイションです。新しい文化や考え方、価値観が生まれた時に、結果として経済はついてくるもの。ただ、現状は文化全般でリバイバルが多いし、何かと何かの掛け合わせであるリミックスが中心です。焼き直しではなく全く新しいものが出てくると、世の中もファッション業界も活性化していくと思います。「MOVE ON」が、そういった新しい価値観が出てくる場になればと期待しています。

近藤広幸マッシュホールディングス社長(以下、近藤):ファッション業界の次世代の話になると、音楽や映画の世界に比べてすごくマニアックだと感じます。業界内では知られていても、世の中は知らないというか。例えば音楽では、宇多田ヒカルさんが出てきたときに曲調にも歌詞にもゾクっとするものがあって、大人も子どもも魅了されました。ハンマーで頭を殴られるような、価値観をドーンと変えるような人がファッションでも出てきたら嬉しいですし、自分や自社も常にそうありたい。現状では、ファッションのクリエイションの部分は一部のマニアのもので、大量生産のブランドだけが大衆とつながっている印象です。消費者と直接つながって、クリエイションや情熱でみんなの心を刺激するような、メジャーな存在感の人に出てきてほしいですね。

山井梨沙スノーピーク社長(以下、山井):私はかつてファッションデザイナーを志し、アウトドア業界に転じました。ファッションは不確定さが面白くて、人の心を動かすモノが出てくる可能性は大いにあると思います。でも、そこにビジネスの商流がついてきていない。マスに向けた大量生産が小売りの支配的な商流としてあり、カルチャーを生み出す可能性のある新進ブランドの影響力はどんどん小さくなっています。D2Cも出てきてはいますが、ビジネスの手法の部分がもっと広がっていけば、業界としてよくなるんじゃないでしょうか。コロナによって従来のやり方にひずみが生じた今だからこそ、誰のために何をどう提供するのが最適かを考えて、新しいことができるはず。服をお客さまに提供すること自体が目的なのではなく、服はあくまで手段です。服によってどんな価値が伝えられるかをもっと掘り下げていくべき。これまで業界は、服自体を目的とする考え方に偏り過ぎていたのではないでしょうか。

齋藤峰明ルミネ顧問(以下、齋藤):ファッションはこれまで消費の最先端を担ってきました。それが行き着くところまで行って、このままでは続けられなくなっていますし、続けていってはいけない。このまま続けていけば地球環境は取り返しがつかないと多くの学者も指摘しています。消費社会を見直し、ファッションの役割や産業のあり方を転換していく必要があります。未来を担う世代の人たちには、われわれ世代がやってきたこと、やっていることを自由にどんどん批判してほしい。それを真摯に受け止めたいし、受け止める体制を業界として作ることが重要だと思っています。

佐々木:イノベーションとは非常識が常識になることですよね。ひょっとしたら、われわれアドバイザーの尺度で良い悪いを判断すること自体が予定調和を招くのかもしれません。「ZOZOTOWN」が始まったときも、服がECで売れるなんて誰も思っていませんでしたが、それを信念でやり通してここまで大きくなった。今までの尺度では測れないような、全然価値観の違うアイデアを持った人が自由に動ける環境を作っていくことが大事だと思っています。「NEXT LEADER」の選出でも、私たちの中で一番反対意見の多かった人が、ひょっとしたら一番可能性があるのかもしれない。そのくらいの発想の転換が必要です。

伊藤純子ルミネプロジェクト戦略部担当部長(以下、伊藤):ルミネの中で長らく業態開発などを担当してきましたが、1を2にするのではなく、0を1にするようなマインドを持った人と組みたいと常に思ってやってきました。商業施設は、1を2にも3にもしていくのが仕事です。だからこそ、0からアイデアを生み出せる人たちのことを本当に尊敬していますし、どうやっても敵わないと強く感じてきました。マーケットの進化やお客さまの気持ちに沿って、新しいものを生み出せる人はまだまだいると信じています。そういう人たちにとってチャンスとなる場がたくさんあってほしい。「MOVE ON」もその一つです。

「たとえダメだと言われてもやる
そうでないと新しいものは生まれない」

WWD:候補者に求める資質や、若い世代に伝えたいことは何か。

近藤:今は若い人にとって大チャンスの時代です。今回アドバイザーを引き受けたのは、今はサブカルチャーがカルチャーに変わる瞬間だから。かつてはクラシック音楽がカルチャーで、ビートルズがサブカルチャーでしたが、今となってはそれが入れ替わっています。同様に、従来はサブカルチャーだったサステナビリティの考え方が、先進国全てがコミットするメインカルチャーになっています。地球環境を無視したブランドはもう認められません。時代がガラっと変わる中では、大企業も駆け出しのブランドもみんな1年生。当社だって、オーガニックコスメなどの事業を始めてからほんの10年ちょっとですから。ココ・シャネルだってそうですよね。彼女は服装で女性を解放しましたが、当時は「女性は家にいるもの」という価値観から、外に出て働くようにカルチャーが変わる瞬間だった。あの時代はデザイナーにとって大チャンスだったわけです。社会的なルールが変わろうとしているとき、やはりファッションがそれをリードしないと絶対いけない。世の中が変わっていくことを後押しするデザインや、そんなデザインのルールを生み出すべきです。サステナビリティが審査基準の全てではないですが、そうした考えが0の人が「NEXT LEADER」にふさわしいとは思わない。大手も若手も関係なく、みんなライバルという時代ですから、候補者から自分にはないアイデアが出てきたら心底悔しいって僕も思いますよ。

山井:ファッションはカウンターカルチャーで時代を作ってきました。時代に反発してやったことが多数派になって、それが流行になっていく。でも、最近はカウンターですらないものが多いです。「このやり方に沿ってやればそこそこ稼げる」という感じのものが中心で、オリジナルが生まれてこない。たとえダメだと言われても振り切ってやるような人じゃないと、新しいものは生まれません。今の若い人は平均的にすごくよくできるんですが、突き抜けるものが見出しづらい。これはファッション業界に限った話ではないですし、教育や幼少期の環境といった部分に根っこがあるのかもしれませんが。

佐々木:“生き方のヒエラルキー”じゃないんだけど、業界の中で有名なトップの人に憧れて仕事を始めた人たちは、必然的にその人の生き方や価値観をなぞって、その枠の中で考えてしまう。だからその人たちからは新しい価値はなかなか出てこないと思うんです。全く新しい枠組みで物事を捉え、ライフスタイル提案からクリエイションまでできる人が必要だと考えます。

齋藤:ファッションは本来何をやってもいいはず。それなのに若者が自由にやらないということは、できる環境ではないんだということです。日本には優秀なクリエイターがたくさんいますが、世の中が多様性と口では言いながら仲間外れにならないようなモノを求めているから、クリエイターは自由にモノを作れない。ファッション業界は、そういう世の中のあり方から変えていかないといけないと思います。

「自分の“好き”を表現すべき
マーケティング先行では続かない」

WWD:自分自身がまだ「NEXT LEADER」世代だったころを振り返って、若い人にメッセージを。

山井:10年ほど前は、自分がファッション業界をよくしたいという思いを相当強く持っていましたね。時代を作ってやるんだと思っていました。

佐々木:仕事を通し世の中をよくしたいという目的はみんな一緒だと思います。その山(目的)に、自分は人とは違う登り方をしたいと思っていました。例えば、当時はインポートブランドの日本での紹介のされ方にすごく違和感を感じていて、それとは違うやり方を模索して、「アー・ペー・セー」との合弁会社を立ち上げたりしました。

近藤:当時は昼も夜もなく働いて、手痛い失敗を繰り返しながら「いつか見ていろ」と思ってやっていました。ファッションが大好きで、やりたいことや表現したいことがあるなら表現すべきです。そうした思いを抜きに、売れるかどうかのマーケティングで始めたようなものは続きませんから。

齋藤:勤め始めて5年間ほどは思うように仕事ができず、自分のクリエイティビティーが略奪されていくような感覚がありました。社会に出たばかりのころはみんな同じように感じるのではないでしょうか。でも、自分のやりたいことがビジネスとして表現できるようになると楽しくなってくる。そのためには勉強も大事です。何も分からない人には仕事を任せられません。

伊藤:元来好奇心旺盛だからというのもありますが、どんなことに対しても難しい、怖いと尻込みせずにやってきました。今考えると、それを支えてくれた大人がとても寛容でしたし、自分は今そういう存在になれているかとは常々考えます。若い皆さんにも、好奇心を大切に挑戦していってほしいですね。


【現在、公募も受け付け中】

「MOVE ON」では、「我こそは、業界の発展に貢献するネクストリーダーだ!」という自薦や、「業界の未来に、あの人は欠かせない」という他薦を募集しています。締め切りは2022年1月10日です。アツい想いやポートフォリオとともに、ぜひエントリーしてください。

問い合わせ先
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ZOZO610(武藤貴宣)の喜び溢れるファッション人生^_^  特別編 憧れの武田邦彦先生に意見をいただきました(前編)

 「ファッション業界がもっと喜び溢れるようになるためにどうしたらいいのか」――ZOZO執行役員の武藤貴宣氏が、敬愛してやまない武田邦彦先生と対談。78歳の科学者ならではの視点で、ファッションおよびファッション業界の課題を指摘してもらった。今回は特別に無料公開でお届けする。(この連載のアーカイブはこちら

武藤:武田先生は、科学や環境問題、政治だけでなく、アートや美術に対してもすごく造詣が深く、さまざまなことをロジカルに科学的な根拠を持って説明されていて、本当に尊敬しています。ファッションやファッション業界についても、こうしたらいいんじゃないかというすごいヒントをいただけるのではないかと思い、今日はお時間をいただきました。

武田:自由に言わせてもらえば、ファッションというのはやはり名前が良くないんでしょうね。カッコつけているのか、英語を使いたいのか、フランスの影響なのか分からないけれど。「俺たちだけでやればいいよ」という態度に見えるんです。ファッション業界自体がそう見えますね。

武藤:いきなりガツンときました!? (笑)

武田:じいさんをモデルとして出してもいいのか。そこが一番、ファッションで問題だと思います。要するにファッションは特別な人のものなんです。日本人が1億2000万人いたら、1000万人ぐらい相手にすればいいやという感じでやっているように見えます。ZOZOさんはそういうのを覆したんでしょうけど。

武藤:僕たちはただ洋服が好きで、やっていたらこうなっていたというのが正直なところです。社員の多くはもともとZOZOTOWNのユーザーで、楽しそうだからと集まってきていて。ただ、今は商品取扱高で年間4100億円ぐらいの規模感でやっているので、当然ですが責任ある立場ですね。

武田:非常にいいモデルだったからこそ、これだけ受け入れられたわけだから。社会的責任がありますよね。

武藤:そうですね。

武田:今日はわざとこういう服を着てきたんです。汚い色。ブランド品ですよ。だけど映えない。なぜこういうふうにしたかというと、私の知るところでは今、アルバイトなどは除いての統計だけれど、20歳から50歳までの30年間の収入の平均というのが、だいたい年間590万円から600万円ぐらいなんです。一方、50歳から80歳の30年間の収入の平均もほぼ一緒で、せいぜい10万円程度違うぐらい。教育費負担を引いたら、可処分所得はお年寄りのほうがずっと高いんです。そして、20歳から50歳までが所有している資産額は平均1300万円。かたや50歳から80歳の資産は平均で4300万円なんです。

 加えて今年、50歳以下の女性と50歳以上の女性の人口が多分、一緒になるんです。男性は少し遅れるんですが。さらに一昨年、一昨々年、50歳を超えた人の平均余命が50年を超えまして。ということは平均100歳。50歳になった人はあと50年生きるということになっています。

 日本には昔から、「隠居」というのがあったんです。余生を基に現役を決めていて、昔は男性の平均寿命が70歳だったから55歳が定年だったわけです。つまり引退後の10年が余暇です。旅行だとかゲートボールだとかに費やして、残りの5年は死ぬ準備。あまり活動できなくなってから死ぬまでの間の年数は正確に測定されていて、統計上は6年なんですけれど、一応5年。それで15年。年金も老人施設や病院の数も旅行会社のプランも全部この余生15年に合っていたのですが、今はもう全然合わないんです。

武藤:なるほど。

武田:そこで最大の問題は、50歳以降をどう生きるかが決まってないということなんです。今までは、結婚して、家を持って、子どもができて、その中で服でも生活でも選んでいくわけです。基本的な概念は誰が作っていたかというと、小説家なんです。皆、小説を読んだりしながら結婚したらどうの、家を持ったらどうの、どこに住んだらどういう生活を送るかのイメージを頭の中に持っていました。そこには、人生の楽しさもある。悲しさもあって、失敗もあるし成功もある。ところが、50歳以上はそのイメージがないんです。

武藤:手本がないということですね。

武田:自分の人生をどう送るかのイメージがないんです。50歳すぎの女性に聞くと、誰もイメージを持っていない。真っ白です。

「ビジネスは必ず幸福とつながっている」

武藤:どうしたらいいのでしょう。

武田:まず必要なのは、小説家に小説を書いてもらうことです。今、50歳から100歳の人が資産4300万円と収入があっても使わないのは、自分が着たい服や住みたい住宅など、欲しいものが分からないんです。もっと言えば、老人には要らないんです。だから、買う意欲ももちろんない。80歳のじいさんに「畳を替えたらどうですか」って言っても、「何言ってんの」って。「俺、もう死ぬばかりだから、そんなの要らないよ」とくるわけです。それが非常に大きな問題です。

 人生そのものの提案、それは企業から見ればビジネスでしょうけれど、僕から見れば老人を幸福にすることなんです。老人が生きている意味がある、そういう社会の像をまず見せる。一刻も早くやるべきです。僕は45歳のときにそれに気が付いたんです。当時は大企業の出世頭で、このままいったら万々歳。ところが、45歳のときに「老婆の一時間」という随筆を書いたんです。

武藤:周りの人がその人を「老婆」扱いするから、その人が「老婆」になってしまう。若いときの1時間も老婆の1時間も価値は一緒だという内容ですよね。

武田:そう。それを書いたときに自分で気が付いて。「なんだ。僕には50歳以上の人生ってないじゃないか。役員になってごますって、定年ちょっと延ばしてもらってゴルフして、旅行に行って死ぬだけだ」って。これ、人生じゃないです。

武藤:ドキ!自分も大丈夫かな(笑)。

武田:それで、50歳でばっと会社を辞めて、60歳から90歳までの30年間を、20歳から50歳までの30年間と全く同じように生活しようと決めたんです。だから今78歳ですけれど、僕は心の中では38歳だと思っているわけです。いつ死ぬか分かりませんよ。死亡の確率は上がってきますから。でも一番の大きな障害は、周りの目なんです。例えば洋服だったら、僕は随分、派手な色の背広を持っています。テレビのときは着ますが、普段は無理ですね。

武藤:「虎ノ門ニュース」で着ていらっしゃった真っ白なスーツ、カッコよかったです。

武田:ところが、そういう格好して街中で友達とご飯を食べようとなんかしたら、あっという間に排斥されちゃう。急にやっては駄目なんです。徐々にやっていかなきゃいけない。ZOZOさんみたいなところや、ファッションをやっているところが徐々に。僕も派手な格好をするときがあります。けれど、それは短時間だけ。あとは、こういう野暮ったいやつを着ているしかない。

武藤:僕個人の意見ですが、70歳ぐらいの人がおしゃれを楽しんだり、カッコよくするというのは、若者からすると、「70歳で!」というレバレッジが利いて、逆にカッコいいですよ。

武田:僕ら78歳のソサエティーというのは、みんな死んでいる世界なんです。お金を持っていても、使う先がない。例えば、市役所に文句を言ってくるのは、50歳以上の男性が多いそうです。それで、四日市の市役所がそういう人たちに、何か話をしてくれと僕に頼んできた。会場に行ったら200人ぐらいの白髪の、60歳から80歳ぐらいのじいさんばっかり。僕はもちろんいろいろ言ったんだけど、「(四日市はすごく洪水が多いから)雨が降ったらわれわれは土のうを担いで川のほうに行こうじゃない。市民はみんな川のほうから引き揚げてくるけど、僕らは川に行こうじゃないか。土のうを積むんだ。足りなければ僕らが寝るんだ。それで、そこで死ぬんだ」って言ったら、みんなわーって笑って。市役所の人が言うには、来るときはみんな下を向いていたけど、帰りはみんな上を向いていたって。つまり、精神的な生きがいとか喜びが必要なんです。まず小説家が書いてくれないと、思いが至らないというか、イメージが湧かないんです。

 それで、悪口言ったらなんだけど、ZOZOTOWNを見たら、全部若者。こっちの資産は4300万円だよと。ビジネスは必ず幸福とつながっていますから。幸福にさえしてあげればみんな買うんです。でも、きっかけがない感じなんです。(次回は2022年1月10日12時にアップ予定です)

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「ザ・​ノース・フェイス パープルレーベル」2022年春夏コレクション

 「ザ・​ノース・フェイス パープルレーベル(THE NORTH FACE PURPLE LABEL)」が2022年春夏コレクションを発表した。

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「ディプティック」からローズをたたえる新作

 「ディプティック(DIPTYQUE)」は2022年1月6日、ローズにオマージュを捧げる“オー ローズ(Eau Rose)コレクション”のオードパルファン(75mL、税込2万3100円)とオードトワレ(100mL、同1万8700円)を発売する。また、限定コレクションとして4つのキャンドルを一部店舗で発売する。

 「ディプティック」と調香師のファブリス・ペルグラン(Fabrice Pellegrin)が手掛けたオードパルファンは、“オー ローズ コレクション”の2種類のローズに加え、アブソリュートとエッセンスを配合し、存在感ある鮮やかな香りに。“エシカル ローズ”と言われる、フィラッド ローズ(Firad Rose)を使用した。

 キャンドルは、みずみずしいローズの存在感あふれる“ローズ(ROSES)”、穏やかで優しいアイリスノートの“リチ(LITCHI)”、ほのかな酸味を感じる“カモミール(CAMOMILLE)”、アロマティックなハチミツのノートが特徴の“アルティショー(ARTICHAUT)”の4つをそろえる。

 さらに、使用後のキャンドルのガラスケースに“第2の人生”を与える「セカンドライフアクセサリーコレクション」として、“ミラーオーバル”(同1万1220円)も発売。ガラスケースの縁にクリップで留めて使用することが可能だ。

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「ディプティック」からローズをたたえる新作

 「ディプティック(DIPTYQUE)」は2022年1月6日、ローズにオマージュを捧げる“オー ローズ(Eau Rose)コレクション”のオードパルファン(75mL、税込2万3100円)とオードトワレ(100mL、同1万8700円)を発売する。また、限定コレクションとして4つのキャンドルを一部店舗で発売する。

 「ディプティック」と調香師のファブリス・ペルグラン(Fabrice Pellegrin)が手掛けたオードパルファンは、“オー ローズ コレクション”の2種類のローズに加え、アブソリュートとエッセンスを配合し、存在感ある鮮やかな香りに。“エシカル ローズ”と言われる、フィラッド ローズ(Firad Rose)を使用した。

 キャンドルは、みずみずしいローズの存在感あふれる“ローズ(ROSES)”、穏やかで優しいアイリスノートの“リチ(LITCHI)”、ほのかな酸味を感じる“カモミール(CAMOMILLE)”、アロマティックなハチミツのノートが特徴の“アルティショー(ARTICHAUT)”の4つをそろえる。

 さらに、使用後のキャンドルのガラスケースに“第2の人生”を与える「セカンドライフアクセサリーコレクション」として、“ミラーオーバル”(同1万1220円)も発売。ガラスケースの縁にクリップで留めて使用することが可能だ。

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オイシーズ、豚と米にこだわる「食堂ぶた」開発。金子半之助、つじ田に続け。

オイシーズ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:清宮 としゆき)傘下の株式会社and RICE(アンドライス)(本社:東京都千代田区、代表取締役:平 剛)が、豚肉とご飯にこだわった「食堂ぶた」の1号店を12月18日(土)に東京・武蔵小山でオープンさせる。
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私が選んだ2021年ベスト記事:記者談話室vol.12

「WWDJAPAN」ポッドキャストの連載「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の専門記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第12回は「私が選んだ2021年ベスト記事」です。「WWDJAPAN」の21年のニュースを振り返り、3人の記者が特に印象に残った記事をそれぞれの視点で紹介します。取り上げた記事は、下記の「関連記事」から読むことができます。

【今回のキーワード】
インドの綿花農家の自殺問題/トレーサビリティ/中国の新疆綿問題/Z世代の大学生が買ったもの/30代の富裕層の平山美春さん/ヴァージルの死/追悼記事の重要性/緊急事態宣言下での営業めぐるせめぎ合い/小売店のいきどおり/金沢発D2C「ジェンヌ」/なぜ成功したか、ディテールを詳しく/10億円規模のD2Cブランド/頭が大きい人のための帽子ブランド/東日本大震災から10年、岩手の縫製工場の今/泥だらけのミシンからの復興/現場に行くこと

出演者:
林芳樹(はやし・よしき):1972年、千葉県生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、98年に業界紙の日本繊維新聞社に入社。広告営業を経て編集記者になり、メンズウエア、スポーツウエア、SPAなどを取材する。2009年2月にINFASパブリケーションズに入社。「WWDジャパン」編集部に配属され、主にビジネスニュースを担当する

横山泰明(よこやま・やすあき):1978年生まれ。繊維・ファッション業界紙「日本繊維新聞」の記者を経て、2010年から「WWDジャパン」で記者。合繊メーカー、素材、商社、EC、ファッションビル、ショッピングセンターを担当。東京外国語大学ヒンディー語専攻出身

五十君花実(いそぎみ・はなみ):1983年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、2006年に繊研新聞社に記者として入社。大手アパレル、セレクトショップ、百貨店、デザイナーズブランド、海外コレクションなど一通りの分野を経験した後、2018年3月にINFASパブリケーションズに「WWDジャパン」記者として入社。同年5月からニュースデスク。現在の取材分野はグローバルSPA、ウィメンズアパレル、百貨店など

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新発想の「香り」アイテムが続々 “肌を美しくする香り”は存在するか?

 コロナ禍を経て、誰もがそれぞれの立場でストレスと向き合っている今。「香り」が体と心に果たす役割は、ますます重要になるのではと感じている。香り研究はどこまで進んでいるのか?今後どのような製品が注目されるのか?下半期に登場した「既存とは一線を画する、新発想の香りアイテム」含め、香りの可能性を取材した。

検査手法の進化が解き明かす、香りと体の関係性

 香りの研究は現在、どこまで進化しているのだろうか。大学や研究機関と共同で、精油に関する研究を重ねてきた「カラーズ(COLOURS)」研究開発部の岡野利彦執行役員は、「嗅覚細胞が香りをどのように捉え、脳がどう反応するかは、すでに詳しく判明しています。ただし、それらはあくまで断片的な情報で“香りを嗅いだときに私たちの体と心がどう反応するか”の関連性については、いまだ謎の部分が多い。そういう意味で香りの研究は“これまで経験的に知られていたことを科学的に実証する”面が大きいように思います」と話す。

 「ラベンダーの香りを嗅ぐとリラックスする」という話を耳にしたことがある人は多いはず。このように経験的に知られる香りの効果は数多く存在する。

 岡野執行役員は、「近年はバイオマーカー(体の状態を評価するための指標)による検査手法が進化して、生体内物質の変化が測定可能になりました。幸福感に関してはオキシトシン、免疫に関しては分泌型IgA抗体などが用いられ、香りを嗅いだときにこれらの指標を分析することで、体の状態を客観的に知ることができます」続ける。

 バイオマーカーによる検査は、ひと昔前は血液検査が主流だった。しかし現在は、唾液による検査で、比較的簡易に精度の高い結果が得られるという。バイオマーカーによる機能性香料の開発は、一般的な化粧品においてまだ広く浸透しているとはいえないが、今後注目が高まるかもしれない。

「肌を美しくする香り」は存在するか?

 香りによって生体内物質、ひいては体の状態が変化するとしたら、「肌を美しくする香り」は存在するのだろうか。答えは「イエス」だ。すでに複数の香気成分や精油において、血流を促す効果が確認されている。岡野執行役員は、「有名なところでは真正ラベンダー、ネロリ、クラリセージなどの精油です。これらは副交感神経を優位に導くことで、全身の血流を促します。肌にも酸素や栄養が巡りやすくなるという意味で、美肌効果が期待できるでしょう」という。

 一方で、「香りを嗅ぐ」とは異なる視点で、香気成分に美肌への可能性を見出したのが資生堂である。資生堂 みらい開発研究所の堤も絵・研究員は、「触覚を担っているメルケル細胞に、実は香りに関する受容体が存在することを発見しました。この受容体にサンダルウッド様の合成香料が結合すると、メルケル細胞が活性化することが判明しています」。

 メルケル細胞には“触れた感覚”を脳や細胞に伝えるために、末梢神経が張り巡らされている。メルケル細胞が活性化すると、末梢神経はさまざまな伝達物質を放出するが、その中にはコラーゲンの生成に関与するものもあるという。

 「つまり、香りの成分を嗅ぐのではなく塗ることによって、肌のハリやうるおいが改善する可能性が示唆されたといえます」と堤研究員。この研究は2021年10月に開催されたIFSCCカンクン大会(世界で最も権威のある化粧品研究発表会)で最優秀賞を受賞している。

「合成香料」が持つ、さまざまな可能性

 資生堂は、サンダルウッド様の合成香料がメルケル細胞を活性化することを見出した。この研究が今後「肌に触れなくても、触れた時と同じようなスキンケア効果をもたらす化粧品」に繋がるとしたら、合成香料の可能性に期待せずにはいられない。さらにカラーズからも、これまでにない発想で合成香料を用いた製品が登場している。

 「11月4日に登場した『サウザンドカラーズ(THOUSAND COLOURS)』の“エクスペリエンスシリーズ”は、香りが特定の記憶や感情を想起させるプルースト効果に注目したフレグランスです。100%合成香料で構成し、時空を越えて“希望を抱ける場所”へと誘うことを目的としています」(岡野執行役員)。

 例えば“E0834 HIDDEN BEAUTY”は、アガーウッドやサンダルウッドの合成香料によって演出した、沈香のような香り。平安時代のみやびで神聖な空気感を体験できるという。岡野執行役員は、「天然の香りを合成香料で全て再現するのは、現在の技術では難しい。その一方、感情に訴えるという意味で合成香料は、狙った香りの再現や製品のコンセプトを表現しやすい利点があるでしょう」。

ストレス時代に寄り添う注目の香りアイテム

 香りの研究がさまざまな角度から進化する中で、21年下半期は既存の化粧品やフレグランスの枠を越えた、新発想の香りアイテムが登場した印象だ。以下に代表的なものをご紹介したい。

精油×合成香料を駆使して「希望」を表現するフレグランス

 1つめはカラーズの「サウザンドカラーズ」、3つのシリーズからなる新発想のフレグランスブランドである。前述の合成香料100%により記憶や感情に働きかける“エクスペリエンス”、精油100%により体の機能に働きかける“アクティベート”、合成香料と精油のハイブリッドで体と心の両方に働きかけ歴史上の偉人を追体験する“メタモルフォーゼ”の3シリーズだ。“アクティベート”はディフューザーのみ、“エクスペリエンス”と“メタモルフォーゼ”は、オードパルファンを中心に、主要な香りにのみディフューザーを展開している。「香りによって人や未来を変えることが出来るのか?」という壮大なテーマのもと、未来への希望を表現した斬新なフレグランスである。

切れ目のない多忙な1日に「オン」と「オフ」の切り替えを

 10月に登場した「スリー(THREE)」の“バランシング SQ シリーズ”は、保湿から一歩踏み込んだ、ライフスタイルに寄り添うスキンケアだ。製品名のSQはSleep Quality(= 睡眠の質)を意味する頭文字。多忙な現代人が良質な睡眠を得るために、注目したのは「1日の中で、オンとオフを上手に切り替えること」。オンのシーン向きの製品にはハッカ水など前向きな気持ちへと導く精油や植物素材、オフのシーン向きの製品にはマジョラム油など鎮静作用のある精油や植物素材を配合。香りはそれぞれの天然素材が織りなす、自然な芳香にこだわった。アイテムは、小型サイズのミスト2種とリップケア2種。会議前にオンの“SQミストA”をひと吹きしたり、睡眠前の唇にオフの“SQリップバーム”を塗るなど、いつでもどこでも取り入れやすいのも魅力といえる。

コロナ後の未来に寄り添う、新たな香りアイテム

 香りは現在美容分野に留まらず、商業施設の空間演出や、医療分野で痛みの緩和に用いられることもある。今後どのような分野で、活用される可能性があるだろう?

 カラーズの岡野執行役員は、「近年の研究では“嗅覚と視覚の繋がり”が判明しています。21年情報通信研究機構(NICT)の発表によると、レモンの香りを嗅ぐと物体の動きが遅く見えることが分かったそうです。この研究は、例えば野球などのスポーツで打者のパフォーマンス向上に応用できる可能性があります。香りにより日常生活やここぞという場面で、人の力を最大化する未来がやってくるかもしれません」。

 ちなみに「肌や体に有効な香り」が「心地良く感じる香り」かというと、それはまた別問題であるという。バイオマーカーのスコアが良くても香りがイマイチなものもあれば、反対のケースもある。香りは人が嗅覚で感じる以上、調香には“人の感覚”を駆使しながら、機能性との両立を追求する必要がある。

 岡野執行役員は、「香りが生体に及ぼす機能と、情緒に働きかける機能、そして香り自体の心地良さも含めて“何ができるのか”を常に考えています。約2年に及ぶコロナ禍を経て、現在世界中で孤独感や他者に対する不寛容など、負の感情に傾く人が増加している。香りの力でストレスとどう向き合っていくかは、今後の大きなテーマです」と締めくくった。

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季節限定の“悪魔的チーズケーキ“が登場 温室効果ガスのオフセットが期待できる“放牧酪農”で原料を生産

 菓⼦の企画・販売などを手掛けるユートピアアグリカルチャーは、“悪魔的チーズケーキ”をチョコレートと融合させた“チーズワンダーブラック”(6個⼊り、税込3580円)の販売を開始した。

 “チーズワンダー”は、3つのポイント(フレッシュである、⼿間をかける、良い原材料を使う)を追求した菓子で、やみつきになるおいしさから“悪魔的チーズケーキ”とも称される。オンラインショップで2022年3⽉19⽇までの毎週⼟曜⽇、20時に数量限定で販売する(販売⽇は製造状況に応じて変更の可能性がある)。

 “チーズワンダーブラック”は、チーズらしさを生かしながらチョコレートと融合させた、⽢みと塩味の⻩⾦⽐を楽しめるチーズケーキ。ザクザクのプレスドアーモンドクッキーにはカカオ味の強いダークチョコレートを、⽣チーズムースには⽢みの強いミルクチョコレートを配合し、さらにムースの上から溶かしたミルクチョコレートをかけて“トリプルチョコレート”に仕上げた。

 原材料の追求の中で、こだわることが難しかったのが乳製品。⽜乳は販売のプロセスにおいて、全ての乳価が均⼀で買い取られ、品質も混ぜられてしまうため、育て⽅にこだわるインセンティブが働きにくくなっているからだ。そのため同社では、菓⼦作りに合う最良の⽜乳を求め、⾃社で牧場運営を開始。⽜にとって健康的な育て⽅であるだけでなく、酪農で発⽣する温室効果ガスをオフセットできる可能性があると⾔われている“放牧酪農”を採用した。

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マレーシアに世界最大のららぽーと 1月20日開業

 三井不動産は、マレーシアのクアラルンプールに大型ショッピングセンターの「ららぽーと」の世界最大店舗を1月20日に開く。海外2号店としてクアラルンプールの再開発エリアに開業する「ららぽーとブキッ・ビンタン シティ センター(BBCC)」で、店舗面積は8万2600平方メートルに約400店舗が順次オープンする。同社にとっては4月に開業した中国の「ららぽーと上海金橋」に続く海外2番目のららぽーととなる。

 大阪のららぽーとEXPOCITYの7万1000平方メートルを抜いて、店舗面積では世界最大のららぽーとになる。広い空間を生かして、イベントスペースや飲食店を充実させて賑わいを作る。日本からは家具の「ニトリ」、家電の「ノジマ」、ドン・キホーテのコンセプトショップ「ジョウネツ・バイ・ドンドンドンキ」、アイウエアの「ゾフ」などがテナントとして入る。

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マレーシアに世界最大のららぽーと 1月20日開業

 三井不動産は、マレーシアのクアラルンプールに大型ショッピングセンターの「ららぽーと」の世界最大店舗を1月20日に開く。海外2号店としてクアラルンプールの再開発エリアに開業する「ららぽーとブキッ・ビンタン シティ センター(BBCC)」で、店舗面積は8万2600平方メートルに約400店舗が順次オープンする。同社にとっては4月に開業した中国の「ららぽーと上海金橋」に続く海外2番目のららぽーととなる。

 大阪のららぽーとEXPOCITYの7万1000平方メートルを抜いて、店舗面積では世界最大のららぽーとになる。広い空間を生かして、イベントスペースや飲食店を充実させて賑わいを作る。日本からは家具の「ニトリ」、家電の「ノジマ」、ドン・キホーテのコンセプトショップ「ジョウネツ・バイ・ドンドンドンキ」、アイウエアの「ゾフ」などがテナントとして入る。

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「サルヴァトーレ フェラガモ」2022年プレ・フォール・コレクション

 「サルヴァトーレ フェラガモ(SALVATORE FERRAGAMO)」が2022年プレ・フォール・コレクションを発表した。

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「サルヴァトーレ フェラガモ」2022年プレ・フォール・コレクション

 「サルヴァトーレ フェラガモ(SALVATORE FERRAGAMO)」が2022年プレ・フォール・コレクションを発表した。

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どんな意見があっても受け入れて、自分の直感を信じて正しいと思う方向に突き進んでいく事が大事 byローラ

ローラ

 環境問題について勉強するうちに、「私たち人間は、地球や動物になんてひどいことしているんだ」「どうすればいいんだろう」って思ってどんどん気分が落ち込んだんだ。学んだことを(SNSに)書いたら、否定的なコメントを受け取ることもあって。でも、今はそれを乗り越えることができた。どんな意見があっても全てを受け入れて自分の直感を信じて正しいと思う方向に突き進んでいく事が一番大事だと思ったから。

【The WORDS】
ファッション業界人の残した名言を日々の糧に。デザイナーやバイヤー、社長、編集長らの心に響く言葉をお届け。


【ローラの思考を知るトピックス】

 ブランド立ち上げまでにはすごく時間がかかったの。色々と地球環境について調べていたんだけど、自分の目でしっかり確かめたいなと思って、インドネシア、ベトナム、バングラデシュを訪れて、現状を見たり、聞いたりしていたから。そして自分の心の問題とも向き合った。去年ついにブランドが始まった時はとてもドキドキしたけど、たくさんの人が共感してくれてうれしかった。

 モデルのローラはこのほど、サステナビリティを意識したライフスタイルブランド「ステュディオ アール スリーサーティー(STUDIO R330)」をスタートさせた。100%自己資金で運営する。第1弾はスポーツブラやTシャツ、ヨガマットなどのワークアウトウエアを発表。

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「アディダス オリジナルス」NFT参入の理由 「スポーツのあり方が変わる」

 「アディダス オリジナルス(ADIDAS ORIGINALS)」は、ブランド初のNFTコレクション“イントゥ ザ メタバース(Into the Metaverse)”を12月18日に発売する。NFTブランド“ボード エイプ ヨット クラブ(Bored Ape Yacht Club)”“ジーマネー (gmoney)”“パンクス コミック(PUNKS Comic)”の3者と共同開発したコレクションで、緑のトラックスーツや黒のフーディー、オレンジのビーニーなどを用意する。購入者はNFTと同じデザインのプロダクトを現実で入手できるほか、NFTゲーム「The Sadbox」などで使用可能なバーチャルウエアを手に入れることができる。各NFTの価格は、0.2イーサリアム(約8万8000円)。

 NFTへの参入は「マネタイズが目的ではなく、もっとも勢いのあるコミュニティを知るためだ」と語るのは、プロジェクトメンバーのエリカ・スニード=ワイクス(Erika Sneyd-Wykes)だ。「『アディダス オリジナルス』は、常に新しいフロンティアでコラボしてきた。NFTは、世界中のクリエイターが、新しいやり方で存在感を強めている場所。このコミュニティによって、スポーツのあり方が変わるかもしれない。どんな人がいて、何が起こっているのかを知ることが第一だ。われわれには何ができるのかを、信頼できるパートナーとともに学んでいきたい」。

 プロジェクトの発端は、「アディダス」フットボールのEC担当者の小さなアクションだった。同スタッフが昨年のクリスマスシーズンにNFTのニュースを見て、「社内でやっている人がいるか」とヒアリングしたところ、複数の社員がNFTをやっていたという。上層部がこれを面白がり、部署を横断した社内タスクフォースとして、NFT参入プロジェクトが始動した。経理や人事など、普段は顔を合わせない異業種のスタッフも共にプロジェクトを進めている。

 同コレクションで協業した“ボード エイプ ヨット クラブ”“ジーマネー”“パンクス コミック”は、今もっとも支持されるNFTブランドの一つだ。例えば“ボード エイプ ヨット クラブ”は、米を拠点とする企業ユガ・ラボ(Yuga Labs)が手掛けるコレクションで、“Bored Ape(退屈した猿)”をモチーフに表情や服装が微妙に変えた作風が人気だ。9月には、サザビーズのオークションで101点の“Bored Ape”コレクションが2440万ドル(約26億8000万円)で落札されたことでも話題となった。

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10周年の「ティート トウキョウ」がランウエイショー 小松菜奈も登場

 岩田翔と滝澤裕史が手掛ける「ティート トウキョウ(TIIT TOKYO)」が、東京・青海の東京国際クルーズターミナルで“2021年コレクション”と題したファッションショーを行った。ブランド設立10周年の節目となる今シーズンのテーマは“Wood Message”。プレスノートには、「自然と対話しながら、外の世界に思いを馳せる。新しい旅を夢見る物語」と記されていた。会場には、草木やウッドチップ、石のオブジェを並べ、巨大なモニターに年輪をイメージしたビジュアルを映し出した。

 ルックでは、22-23年秋冬の新作に加え、コロナでショーができなかった21-22年秋冬と22年春夏のアイテムもミックスした。ランウエイには、過去にも出演している女優の小松菜奈も登場した。

 ファーストルックは、ウインドウペンのブラウスとパンツのセットアップ。袖の生地は不規則にたぐり寄せ、前身頃はボタンによっていびつなシェイプが作られている。深いグリーンのシアー素材のブルゾンや薄いブラウンのワンピースなど、日本の自然の風景に着想したニュアンスカラーが、コレクション全体に奥行きを加える。

 中盤は、シルクハットやフリルシャツ、ラッフルなどのディテールで中世ヨーロッパを思わせるルックが登場した。ミニショーツを合わせたり、シアー素材やカットアウトなどで肌を見せたりして、センシュアルなテイストも添えた。揺らめく花のモチーフを押し出したワンピースやダマスクス柄のセットアップ、草花をデフォルメした総柄ワンピールなど、柄の面白さも際立った。最後は、夕日のような力強い赤色のドレス。濃紺のラッフルが、夕方から夜へと移り変わる風景を思わせた。フィナーレは、船旅に向かう客のように見え、“新しい旅”というショーのメッセージを感じた。

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10周年の「ティート トウキョウ」がランウエイショー 小松菜奈も登場

 岩田翔と滝澤裕史が手掛ける「ティート トウキョウ(TIIT TOKYO)」が、東京・青海の東京国際クルーズターミナルで“2021年コレクション”と題したファッションショーを行った。ブランド設立10周年の節目となる今シーズンのテーマは“Wood Message”。プレスノートには、「自然と対話しながら、外の世界に思いを馳せる。新しい旅を夢見る物語」と記されていた。会場には、草木やウッドチップ、石のオブジェを並べ、巨大なモニターに年輪をイメージしたビジュアルを映し出した。

 ルックでは、22-23年秋冬の新作に加え、コロナでショーができなかった21-22年秋冬と22年春夏のアイテムもミックスした。ランウエイには、過去にも出演している女優の小松菜奈も登場した。

 ファーストルックは、ウインドウペンのブラウスとパンツのセットアップ。袖の生地は不規則にたぐり寄せ、前身頃はボタンによっていびつなシェイプが作られている。深いグリーンのシアー素材のブルゾンや薄いブラウンのワンピースなど、日本の自然の風景に着想したニュアンスカラーが、コレクション全体に奥行きを加える。

 中盤は、シルクハットやフリルシャツ、ラッフルなどのディテールで中世ヨーロッパを思わせるルックが登場した。ミニショーツを合わせたり、シアー素材やカットアウトなどで肌を見せたりして、センシュアルなテイストも添えた。揺らめく花のモチーフを押し出したワンピースやダマスクス柄のセットアップ、草花をデフォルメした総柄ワンピールなど、柄の面白さも際立った。最後は、夕日のような力強い赤色のドレス。濃紺のラッフルが、夕方から夜へと移り変わる風景を思わせた。フィナーレは、船旅に向かう客のように見え、“新しい旅”というショーのメッセージを感じた。

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