「YSL」新アイシャドウを全色スウォッチ PR担当のイチ押しカラーは「ローズピンク」

「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT 以下、YSL)」はこのほど、新アイシャドウ“クチュール ミニ クラッチ”の発表会を開催した。同商品の解説や全色スウォッチのほか、ブランドPRスペシャリストに聞いたイチ押しカラーなどをリポートする。

宝石のような輝きを与えるアイシャドウパレット

「YSL」らしいビビッドな発色が特徴的な新アイシャドウは、グリッター、サテン、マットの3種のテクスチャーが一つのパレットに収まっている。存在感のある色味と質感は単色でも使え、自由な発想で目元を上品に彩ることができそうだ。パウダーには保湿力の高いスウィートアーモンドオイルと抗酸化作用の高いコーヒーシードオイルをブレンドした美容オイルカクテルが配合されていて、目元にしっとり密着するテクスチャーだ。

パレットは全6種で、創業者のイヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)が愛したパリやマラケシュの地にオマージュを捧げたカラーをラインアップ。ベージュ系、テラコッタブラウン系、ローズピンク系などのほか、数量限定でミントブルー系のパレットも用意されている。

パッケージは高級感のあるレザータッチで、中心にはブランドのアイコニックな“YSL”のロゴをあしらった。

全6種をスウォッチ

“100 ストラ ドールズ”

カラー:ニュートラルベージュ系

“200 ギリーズ ドリーム”

カラー:テラコッタブラウン系

“300 カスバ スパイシーズ”

カラー:イエローゴールド系

“400 バビロン ローズ”

カラー:ローズピンク系

“500 メディナ グロウ”

カラー:ウォームピンク系

限定色“900 パルメリーズ スカイズ”

カラー:ミントブルー系

イチ押しは「400番の“バビロン ローズ”です」と即答

「イチ押しカラーはどれですか?」――。全6種のアイシャドウがズラッと並ぶ中、橋本メイクアップシニアプロダクトマネージャーと井上PRスペシャリストにこの質問をしたところ、2人とも「400番の“バビロン ローズ”です」と即答した。

左上:薄いピンク。ベースカラーの発色は控えめで大粒のラメや偏光ラメが大胆に輝く
右上:ブラウンニュアンスを感じるピンク。極小のピンクラメを含んでおり、繊細なきらめきをプラスする
左下:締め色としても使える深みのあるバーガンディ。マット質感に微細な偏光ラメを加えた
右下:マット質感のくすんだピンクブラウン。目元に自然な血色感を演出する

「パレットによってアイシャドウの構成を変えているが、全6種の中でもグリッター3色とマット1色の贅沢な構成はこの“400 バビロン ローズ”だけ。光の屈折を意識したグリッターで、肌になじむ輝きが特徴。華やかに仕上がり、かつセンシュアルなピンクなので目元から大人の色気をまとえる」と橋本シニアプロダクトマネージャー。

普段ピンク系は敬遠している私だが、その言葉に背中を押され“400 バビロン ローズ”を体験。塗る前は青みの強いピンクパレットに見えたが肌に塗布すると左下のバーガンディカラーに温かみがあるからか肌にしっくりと馴染んだ。大粒のシルバーラメにピンクやゴールドの偏光ラメが含まれていて、甘さとクールさを両立させたような輝きも魅力的だ。

テクスチャーはパウダーでありながらもしっとり。ラメを多く配合しているアイシャドウは粉飛びしてしまう印象があるが、肌にピタッと密着した。この崩れにくさは、朝から夕方までメイク直しができない場面でも活躍してくれそうだなと感じた。

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新生“ハンズ”本格始動 ハンズ新宿店が大規模リニューアル、カインズ同居

カインズ傘下のハンズは6月29日、旗艦店のハンズ新宿(2〜8階)をリニューアルオープンする。店舗空間やフロア構成を一新し、新宿エリアで初出店となるカインズが同居する。高家正行ハンズ代表取締役会長兼カインズ社長 CEOは「ハンズとカインズが同じ館に出店するという、昨年から目指していた『DIY文化の共創』の第一歩となる」と強調した。

ハンズは、2022年3月に東急不動産ホールディングスからホームセンター大手のカインズの子会社となった。同年10月に社名(商号)と店名(屋号)を「東急ハンズ」から「ハンズ」に変更し、ロゴも刷新。国内外の全65店舗のうち17店舗が新しい看板に切り替えており、24年3月末までに順次変更する。また4月から、大型商業施設ららぽーとの豊洲、富士見、湘南平塚で店舗の改装を実施している。

ハンズ(前・東急ハンズ)は1976年に創業。手を表す“ハンズ”には、生活者が自らの手でライフスタイルを創造するという思いが込められているが、創業から半世紀が経った現在、「手はスマホを握るだけの役割になりつつある」という。そこで、「手を使うことを超えた、頭を拡張させる手、心を拡張させる手」として“手”を再定義。新たに「手でソウゾウしよう。手でワクワクしよう。」をコンセプトに掲げる。

ハンズ新宿は、そのコンセプトを体現する1号店として品ぞろえやMDを一から見直し、再編集を行なった。2〜7階は各フロアにテーマを設け、専任のスタッフを配置。8階はカインズをオープンする。

ハンズ自体は、従来の店舗から1フロア分減ったことになるが、各フロアで倉庫だった場所を売り場に切り替えるなどし、実質の売り場面積は10%減った計算になるという。また、カテゴリーにおいてはインテリアを縮小し、ビューティや雑貨、ペット、グリーン類を強化した。

ハンズの入り口でもある2階は、顧客からの「熱いメッセージ」が書かれた紙の筒状を天井の装飾として施した。バッグや財布ほか、カード約2000種類、バルーン約250種類を取り扱うほか、ラッピング用品を豊富にそろえる。また、新宿店初となる切り花を導入する。さらに「新しい文化の芽」プロジェクトを開始。「世の中の半歩先の提案、流行の兆しが見つかる」「地域・産業の魅力を再発見できる」など、まだ世に知られていない「文化のタネ」を見つけ、育て、暮らしの中に根付かせていく企画に取り組む。第1弾は“BOTTO(没頭)”をキーワードに、マインドフルネスになれる商品や体験を展開する。

3階のヘルス・ビューティフロアでは、新たにテスターバーを設置。メンズコスメコーナーを拡充したほか、約1カ月単位で入れ替わるポップアップコーナーを設置。第1弾では韓国コスメを特集する。

4階の文具フロアでは、約4500種類のマスキングテープやシールスタンプなどデコレーションアイテムをそろえる。また、筆記具や財布、パスケースの名入れサービスをスタートする。5階はクラフト・トラベル・アウトドア関連を扱う。

6階はDIY関連を扱うフロアで、体験スペース「HANDS DO」を設置。ワークショップやカインズとのコラボレーション企画を実施していく。7階は約300種類の包丁を扱うなどハウスウエアを取り扱う。包丁研ぎなど愛用品を長く使うための修理やメンテナンスサービスを用意する。またワークショップコーナー“HANDS DO”を設けた。

8階は、新宿エリア初出店となるカインズがオープンする。売場面積は950㎡。「くらしをもっと楽しくする創意工夫のアイデアとオリジナル商品を提案する」4つのエリアで構成。掃除用具やインテリア、睡眠用具、植物など厳選した商品をラインアップする。なお、今後カインズをハンズ店舗に導入する計画は未定だという。

今後のハンズに関して桜井悟ハンズ社長は、「23年は既存店の改装に力を注ぎ、24年から新規出店やプライベートブランドの開発を本格的に始動する」と述べた。

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【2023年秋コスメ】「オペラ」の秋コレは“アンニュイ”がテーマ ティントリップやカラーマスカラなど

「オペラ(OPERA)」は9月6日、2023年秋コレクションからティントリップやカラーマスカラ、カラーアイライナーの3アイテムを発売する。テーマは「My Nostalgia “追憶にきらめくアンニュイカラー”」で、空や光などのカラーをシックにきらめく質感で提案した。

ロングセラーのティントリップ“リップティント N”(各1760円)から、“空想の中の果実”をイメージしたカラーが登場。ノンパールで熟したプラムのような青みを感じる“モーヴピンク”を新色として、深みのあるぶどう色にグリッターをプラスした“シマリングボルドー”の数量限定色を用意した。

アイメイクアイテムは2種類。“カラーリングマスカラ”(各1650円)は、“スモーキーブルー”の新1色に加え、シックな“モスグリーン”とくすんだ“モーヴグレー”の数量限定2色を販売する。“アイカラーペンシル”(各1650円)は、シルバーパールを配合した“グレイッシュモーヴ”を新色として、クールな“サックスブルー”とレッドカラーの“ガーネット”を数量限定で発売する。両商品のすべてのカラーに繊細なパールを配合し、洗練された目元を演出する。

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【スナップ】「ギャルソン」ラバーの“ハッピー アヴァンギャルド” シルエットで遊ぶ「オム プリュス」2024年春夏ショー来場者たち

「コム デ ギャルソン・オム プリュス(COMME DES GARCONS HOMME PLUS)」は、2024年春夏コレクションをパリで発表した。ショー会場周辺には、新たなシルエットの探究を続ける同ブランドの哲学に共鳴するように、裾がフープ状に広がったジャケットやスカートの着用者が見られた。定番である黒のルックが多い中で、中世の道化師に触発された23−24年秋冬コレクションのマルチカラーのハーレークインプリントも存在感を放っていた。どのゲストも、シルエットや色柄などのアヴァンギャルドなアイテムを、自分らしく楽しく着こなしていた。

足元は、国内で今年4月に発売された、「ナイキ(NIKE)」とのコラボレーションによるスニーカー、​​“ターミネーター ハイSP(Terminator High SP)”を筆頭に、スニーカーの着用率が高かった。愛するブランドの洋服を自由に着用する来場者の光景から、バッグに描かれたブランドのメッセージ“強い意思で自由に生きる(Live fee with strong will)”が浸透していることが伝わってきた。

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「ニール バレット」の総代理店に豊田貿易

豊田貿易はこのほど、イタリアブランド「ニール バレット(NEIL BARRETT)」の日本市場における輸入販売権を取得し、総代理店契約を締結した。「ラルディーニ(LARDINI)」や「アスペジ(ASPESI)」なども取り扱う同社は、「ニール バレット」の価値向上を促進し、全国の百貨店や専門店、セレクトショップなど販路開拓・拡大を目指す。

「ニール バレット」は2000年にイタリア・ミラノで誕生。「グッチ(GUCCI)」や「プラダ(PRADA)」で経験を積んだイギリス出身のニール・バレットがデザイナーを務める。イギリスで代々続くテーラーで育った背景を生かし、仕立てとスポーツの要素を融合させたデザインが特徴だ。サン・フレールが総代理店を務めていた01年には、東京・南青山に直営店を開いた。その後は、PMDジャパンやアオイが代理店業務を担ってきた。

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ローラからの進捗報告 “作りたくても素材は限られている。その中で挑戦すると決めているの”

ローラ プロフィール

16歳でモデルデビュー。ハーフモデルとして独自のアイデンティティーをもち、その愛くるしいキャラクターと個性溢れるスタイルで国内外を問わず活躍。多くのファッション誌の表紙を飾り、さまざまな表情でファンを楽しませている。2016年には米映画製作プロデューサーの目にとまり、映画「バイオハザードⅥ:ザ・ファイナル」(16年12月23日公開)の女戦士役に抜擢されハリウッド映画デビューを果たす。20年に「Essentials for a good life」をスローガンに掲げたライフスタイルブランド「ステュディオ アール スリーサーティー」を立ち上げ活動している。

ローラが自身のライフスタイルブランド「ステュディオ アール スリーサーティー(STUDIO R330)」を始動して2年半が経過した。環境再生型農業によるデニムや受注生産の採用などその取り組みは至極真面目で先進的だ。日進月歩のサステナビリティについて、今のローラに見えている世界とは?「マックス マーラ(MAXMARA)」2024年リゾートコレクションのためにスウェーデンを訪れた彼女を現地でキャッチして近況を聞いた。

WWDJAPAN(以下、WWD):1年半前でのインタビューでは、サステナビリティに関する学びやリサーチを1日数時間行なっていると話していたが、この1年半で何を進化させた?

ローラ:この1年は特にベトナムのデニム工場サイテックス(SAITEX)との話し合いの中で学ぶことが多かったかな。今回、デニム素材に初めてサイテックスの”リジェネラティブコットンデニム”を採用してプレミアムなラインを作ったの。これまで作ってきたトップスと合うように、ブーツカットと少しワイドで切りっぱなしのデザインをね。

WWD:”リジェネラティブコットンデニム”つまり環境再生型農業は、農地そのものを健全に保つ手法で、今注目を集めている。理解するには学びが必要だったのでは。

ローラ:勉強すればするほど深くなってゆく。不耕起栽培で土地も健康になり、循環がしっかり回ることが理想だけど、本当に深くて。それはエコに関する他のことも同じ。例えばオーガニックコットンを目指す農家さんがいて、90%実現しても10%できていなかったらオーガニックとはうたえない。私は最初から100%パーフェクトでなくていいと思うから、そういう農家の人も応援したい。

WWD:認証の有無ではなく、対話をして本気だとわかったらサポートしてゆく姿勢ですね。それにしても少し前まで服を作る人が綿花の作り方まで考えることはなかった。ローラさんにとってはそれも含めてデザイン?

ローラ:そうだね。ベーシックなアイテムをエコな素材で作れたらいいな、といつも思っている。だけど農地の土を含めて環境に優しい生地はまだすごく少なくて、作りたいものがあっても素材は限られている。その中でチャレンジしようと決めているの。

WWD:「ステュディオ アール スリーサーティー」はベーシックなアイテムが多いから一見すると変わらないけど、使用する素材は進化しているのですね。メーンは、オーガニックコットン、リサイクルポリエステル、ウール。

ローラ:リサイクルポリエステルは今回は、ペットボトルからリサイクルした生地を使ってトラウザーを作った。

WWD:繊維由来のリサイクルペットボトルは使っていない?

ローラ:それもすごいいいことだけど、まだ値段が高くて、量も多く使わないといけないから今回はペットボトル由来にしたの。リサイクルウールのコートも作りたかったけど、同じ理由で断念。作る量はたくさんではなく、ほど良い数にしたいから。

リサイクル素材は再生するまでのプロセスが多いから当然価格が上がるでしょ?それなら、ヴァージンウールの方が良いのかな?とか今のベストを常に探している感じ。断念することが多い中でなんとか見つけてやっている。リサイクルでなくてもノンミュールジングウールなら、羊に痛みを与えない形で作られているし、ウールは天然繊維だから海に流れても大丈夫だしとか、一つ一つがすごく深いの。エコの価値、リサイクルの大切さがもっと広がったら変わると思う。

「ステュディオ アール スリーサーティー」は“タイムレスとエコの2つのエネルギーが同時に入った服”

WWD:知らないと選べないことだらけですね。バングラディシュの縫製工場が崩落し多くの方が亡くなったラナプラザの事故から10年。ファッションの世界は良くなっていると思う?

ローラ:あの事故は私も本当にショックで今も覚えている。あれから10年だ……。どうかな、時間はかかっていると思うけど、少しずつ良くなっているかな。私は私ができる形でバランス良くやっているけれど、世界にも少しずつサステナブルやエコの話題が多くなっていると思う。紙ストローにするとか、マイカップを持つとか、物をたくさん持ちすぎない大切さだとかね。

WWD:「ステュディオ アール スリーサーティー」はどんな女性に支持されている?

ローラ:年齢は関係なく様々な女性にタイムレスに着て欲しいと思っていて、共感してくれる人が買ってくれていると思う。エコな服って見つけるのが大変。だから自分で作ろうと思ったのだけど、これをきっかけにエコな服という選択肢があることを知った方も多いのかな、と思う。

WWD:アイロン不要のシャツはいいアイデアですね。"アイロンが面倒で結局着ない服”はタイムレスじゃないから、毎日着ることを考えたデザインは大事だと思う。

ローラ:あのシャツは、オーガニックコットン自体が柔らかいから、アイロンをたくさん使うより、生地の良さが生かされると思ったのもあるの。タイムレスとエコの2つのエネルギーが同時に入った服をデザインチームと考えるのは楽しい。大変だけど少しずつやっている。

WWD:以前、食やアロマなどライフスタイルにも関心があると話していて、実際アロマテラピー検定の1級を取得したとか。他に今、学んでいることは?

ローラ:今は禅について学んでいる。茶道も好きだから千利休さんについて学んだりね。エコは心ともつながっていて、心に余裕がなければ、家に物が溜まっちゃう。「部屋の汚れは心の汚れ」は本当だと思う。エコは自分磨きとつながっているね。

WWD:本質的ですね。

ローラ:ヨガもそう。自分のこと、食、世界のことまでつながっているから楽しくて、学びながら行動している感じかも。

WWD:スウェーデン滞在は楽しんでいますか?

ローラ:このサステナブルの国に前から本当に来たかったから嬉しい。空港に降りてすぐ色々な物が目に入ってきた。子供達の遊具が木で作られていて自然を大切にしていることが感じられたり、お手洗いに使い捨ての紙ではなく繰り返し使えるタオルが置かれていて使い捨てを減らしていこうと言う意識が感じられたり。

WWD:ゴミ箱の分別が細かいですよね。「生ゴミ」「分けられない」という分類まである。

ローラ:それいいよね。30%分解性はどっちだろう?とかゴミって時々難しいから。

WWD:ストックホルムに来た理由である「マックスマーラ」は70年続くブランド。ブランドのクリエイティブ・ディレクターとして長く続けることについて、想いはあるのでは?

ローラ:これだけの長い歴史があり、ベーシックで色々なものに合わせられるタイムレスなデザイン、それが「マックスマーラ」の美しいところだな、といつも思う。色もベーシックカラーが多くて好きな世界観。タイムレスであることもサステナブルにつながると思う。

WWD:タイムレスでい続けるって難しいことで、どこか進化し続けることも必要。

ローラ:そうだね、でもどうだろう。ものを大切にする日本の文化では漆の器は1000年以上持つと言われていて、これは飽きるものではない。だから人それぞれの見方かな、と思う。何年も前に買った大好きなドレスはいつ着ても飽きない。物に対して自分がどう思うか、が進化することも大切。何が程よいバランスなのか常に考えている。

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ローラからの進捗報告 “作りたくても素材は限られている。その中で挑戦すると決めているの”

ローラ プロフィール

16歳でモデルデビュー。ハーフモデルとして独自のアイデンティティーをもち、その愛くるしいキャラクターと個性溢れるスタイルで国内外を問わず活躍。多くのファッション誌の表紙を飾り、さまざまな表情でファンを楽しませている。2016年には米映画製作プロデューサーの目にとまり、映画「バイオハザードⅥ:ザ・ファイナル」(16年12月23日公開)の女戦士役に抜擢されハリウッド映画デビューを果たす。20年に「Essentials for a good life」をスローガンに掲げたライフスタイルブランド「ステュディオ アール スリーサーティー」を立ち上げ活動している。

ローラが自身のライフスタイルブランド「ステュディオ アール スリーサーティー(STUDIO R330)」を始動して2年半が経過した。環境再生型農業によるデニムや受注生産の採用などその取り組みは至極真面目で先進的だ。日進月歩のサステナビリティについて、今のローラに見えている世界とは?「マックス マーラ(MAXMARA)」2024年リゾートコレクションのためにスウェーデンを訪れた彼女を現地でキャッチして近況を聞いた。

WWDJAPAN(以下、WWD):1年半前でのインタビューでは、サステナビリティに関する学びやリサーチを1日数時間行なっていると話していたが、この1年半で何を進化させた?

ローラ:この1年は特にベトナムのデニム工場サイテックス(SAITEX)との話し合いの中で学ぶことが多かったかな。今回、デニム素材に初めてサイテックスの”リジェネラティブコットンデニム”を採用してプレミアムなラインを作ったの。これまで作ってきたトップスと合うように、ブーツカットと少しワイドで切りっぱなしのデザインをね。

WWD:”リジェネラティブコットンデニム”つまり環境再生型農業は、農地そのものを健全に保つ手法で、今注目を集めている。理解するには学びが必要だったのでは。

ローラ:勉強すればするほど深くなってゆく。不耕起栽培で土地も健康になり、循環がしっかり回ることが理想だけど、本当に深くて。それはエコに関する他のことも同じ。例えばオーガニックコットンを目指す農家さんがいて、90%実現しても10%できていなかったらオーガニックとはうたえない。私は最初から100%パーフェクトでなくていいと思うから、そういう農家の人も応援したい。

WWD:認証の有無ではなく、対話をして本気だとわかったらサポートしてゆく姿勢ですね。それにしても少し前まで服を作る人が綿花の作り方まで考えることはなかった。ローラさんにとってはそれも含めてデザイン?

ローラ:そうだね。ベーシックなアイテムをエコな素材で作れたらいいな、といつも思っている。だけど農地の土を含めて環境に優しい生地はまだすごく少なくて、作りたいものがあっても素材は限られている。その中でチャレンジしようと決めているの。

WWD:「ステュディオ アール スリーサーティー」はベーシックなアイテムが多いから一見すると変わらないけど、使用する素材は進化しているのですね。メーンは、オーガニックコットン、リサイクルポリエステル、ウール。

ローラ:リサイクルポリエステルは今回は、ペットボトルからリサイクルした生地を使ってトラウザーを作った。

WWD:繊維由来のリサイクルペットボトルは使っていない?

ローラ:それもすごいいいことだけど、まだ値段が高くて、量も多く使わないといけないから今回はペットボトル由来にしたの。リサイクルウールのコートも作りたかったけど、同じ理由で断念。作る量はたくさんではなく、ほど良い数にしたいから。

リサイクル素材は再生するまでのプロセスが多いから当然価格が上がるでしょ?それなら、ヴァージンウールの方が良いのかな?とか今のベストを常に探している感じ。断念することが多い中でなんとか見つけてやっている。リサイクルでなくてもノンミュールジングウールなら、羊に痛みを与えない形で作られているし、ウールは天然繊維だから海に流れても大丈夫だしとか、一つ一つがすごく深いの。エコの価値、リサイクルの大切さがもっと広がったら変わると思う。

「ステュディオ アール スリーサーティー」は“タイムレスとエコの2つのエネルギーが同時に入った服”

WWD:知らないと選べないことだらけですね。バングラディシュの縫製工場が崩落し多くの方が亡くなったラナプラザの事故から10年。ファッションの世界は良くなっていると思う?

ローラ:あの事故は私も本当にショックで今も覚えている。あれから10年だ……。どうかな、時間はかかっていると思うけど、少しずつ良くなっているかな。私は私ができる形でバランス良くやっているけれど、世界にも少しずつサステナブルやエコの話題が多くなっていると思う。紙ストローにするとか、マイカップを持つとか、物をたくさん持ちすぎない大切さだとかね。

WWD:「ステュディオ アール スリーサーティー」はどんな女性に支持されている?

ローラ:年齢は関係なく様々な女性にタイムレスに着て欲しいと思っていて、共感してくれる人が買ってくれていると思う。エコな服って見つけるのが大変。だから自分で作ろうと思ったのだけど、これをきっかけにエコな服という選択肢があることを知った方も多いのかな、と思う。

WWD:アイロン不要のシャツはいいアイデアですね。"アイロンが面倒で結局着ない服”はタイムレスじゃないから、毎日着ることを考えたデザインは大事だと思う。

ローラ:あのシャツは、オーガニックコットン自体が柔らかいから、アイロンをたくさん使うより、生地の良さが生かされると思ったのもあるの。タイムレスとエコの2つのエネルギーが同時に入った服をデザインチームと考えるのは楽しい。大変だけど少しずつやっている。

WWD:以前、食やアロマなどライフスタイルにも関心があると話していて、実際アロマテラピー検定の1級を取得したとか。他に今、学んでいることは?

ローラ:今は禅について学んでいる。茶道も好きだから千利休さんについて学んだりね。エコは心ともつながっていて、心に余裕がなければ、家に物が溜まっちゃう。「部屋の汚れは心の汚れ」は本当だと思う。エコは自分磨きとつながっているね。

WWD:本質的ですね。

ローラ:ヨガもそう。自分のこと、食、世界のことまでつながっているから楽しくて、学びながら行動している感じかも。

WWD:スウェーデン滞在は楽しんでいますか?

ローラ:このサステナブルの国に前から本当に来たかったから嬉しい。空港に降りてすぐ色々な物が目に入ってきた。子供達の遊具が木で作られていて自然を大切にしていることが感じられたり、お手洗いに使い捨ての紙ではなく繰り返し使えるタオルが置かれていて使い捨てを減らしていこうと言う意識が感じられたり。

WWD:ゴミ箱の分別が細かいですよね。「生ゴミ」「分けられない」という分類まである。

ローラ:それいいよね。30%分解性はどっちだろう?とかゴミって時々難しいから。

WWD:ストックホルムに来た理由である「マックスマーラ」は70年続くブランド。ブランドのクリエイティブ・ディレクターとして長く続けることについて、想いはあるのでは?

ローラ:これだけの長い歴史があり、ベーシックで色々なものに合わせられるタイムレスなデザイン、それが「マックスマーラ」の美しいところだな、といつも思う。色もベーシックカラーが多くて好きな世界観。タイムレスであることもサステナブルにつながると思う。

WWD:タイムレスでい続けるって難しいことで、どこか進化し続けることも必要。

ローラ:そうだね、でもどうだろう。ものを大切にする日本の文化では漆の器は1000年以上持つと言われていて、これは飽きるものではない。だから人それぞれの見方かな、と思う。何年も前に買った大好きなドレスはいつ着ても飽きない。物に対して自分がどう思うか、が進化することも大切。何が程よいバランスなのか常に考えている。

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アルページュが配信スタジオを備えたブランド複合の新業態 新宿マルイに1号店

TSIホールディングス傘下のアルページュは、配信スタジオを併設したブランド複合型の新業態「アルページュ サローネ(ARPEGE SALONE)」の1号店を新宿マルイ2階に7月1日オープンする。

店舗面積は約80平方メートル。大理石調の内装や什器による上質な空間に、「アプワイザー・リッシェ(APUWEISER-RICHE)」「カデュネ(CADUNE)」などの商品を並べる。これらの中から新作、人気商品をピックアップし、配信スタジオで店舗スタッフがライブ番組を撮影・配信する。スタジオはガラス張りにし、収録の様子を来店客も楽しめるようにする。

 「コロナ禍でお客さまのリアル店舗への来店が難しい中で、インスタライブを通じてお客さまとの新しいつながりを作ることができた」と同社広報担当者。「今後はライブ配信以外の形でも、お客さまとの双方向のコミュニケーションを深められる場所を作っていきたい」とする。新宿マルイ店の売上高目標や今後の店舗展開については未定としている。

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アルページュが配信スタジオを備えたブランド複合の新業態 新宿マルイに1号店

TSIホールディングス傘下のアルページュは、配信スタジオを併設したブランド複合型の新業態「アルページュ サローネ(ARPEGE SALONE)」の1号店を新宿マルイ2階に7月1日オープンする。

店舗面積は約80平方メートル。大理石調の内装や什器による上質な空間に、「アプワイザー・リッシェ(APUWEISER-RICHE)」「カデュネ(CADUNE)」などの商品を並べる。これらの中から新作、人気商品をピックアップし、配信スタジオで店舗スタッフがライブ番組を撮影・配信する。スタジオはガラス張りにし、収録の様子を来店客も楽しめるようにする。

 「コロナ禍でお客さまのリアル店舗への来店が難しい中で、インスタライブを通じてお客さまとの新しいつながりを作ることができた」と同社広報担当者。「今後はライブ配信以外の形でも、お客さまとの双方向のコミュニケーションを深められる場所を作っていきたい」とする。新宿マルイ店の売上高目標や今後の店舗展開については未定としている。

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マツキヨがアパレルに参入 コラボスニーカーやキャップなどを限定発売

マツキヨココカラ&カンパニーはマツモトキヨシ創業90周年を記念し、6月30日に、「パトリック(PATRICK)」、「ニューエラ(NEW ERA)」、「ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ(BEAUTY&YOUTH UNITED ARROWS)」のEC限定レーベル「インフォ.ビューティ&ユース(INFO.BEAUTY&YOUTH)」それぞれとのコラボ商品を発売する。スニーカーやキャップ、Tシャツを展開し、価格はスニーカーが1万9800円、キャップが4400〜4950円、Tシャツが5500円。

「パトリック」とのコラボは、スラッシュとマツキヨの“マ”の角度のデザインに共通点があることからコラボが実現。「パトリック」の定番モデル “マラソン”をベースとし、“マ”の部分は、リフレクターになっており、ライトで照らすと光る仕様だ。カラーはブラックとイエローの2色展開する。

「ニューエラ」とのコラボキャップは、キャップの中心に“マ”をあしらったデザインを採用し、キャップのサイドにも“マ”のロゴを小さく施されている。形は“ナインフィフティー(9FIFTY)”、“ナインフォーティー(9FORTY)”、“ナインサーティー(9THIRTY)”、の3型で、カラーはブラックとブリティッシュカーキー(ナインサーティーのみ)の2色展開する。

「インフォ.ビューティ&ユース」とのコラボTシャツは、“マ”を19個あしらったデザインが特徴的で、カラーはブラックとホワイトの2色展開で、S〜XXLの5サイズを用意する。

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マツキヨがアパレルに参入 コラボスニーカーやキャップなどを限定発売

マツキヨココカラ&カンパニーはマツモトキヨシ創業90周年を記念し、6月30日に、「パトリック(PATRICK)」、「ニューエラ(NEW ERA)」、「ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ(BEAUTY&YOUTH UNITED ARROWS)」のEC限定レーベル「インフォ.ビューティ&ユース(INFO.BEAUTY&YOUTH)」それぞれとのコラボ商品を発売する。スニーカーやキャップ、Tシャツを展開し、価格はスニーカーが1万9800円、キャップが4400〜4950円、Tシャツが5500円。

「パトリック」とのコラボは、スラッシュとマツキヨの“マ”の角度のデザインに共通点があることからコラボが実現。「パトリック」の定番モデル “マラソン”をベースとし、“マ”の部分は、リフレクターになっており、ライトで照らすと光る仕様だ。カラーはブラックとイエローの2色展開する。

「ニューエラ」とのコラボキャップは、キャップの中心に“マ”をあしらったデザインを採用し、キャップのサイドにも“マ”のロゴを小さく施されている。形は“ナインフィフティー(9FIFTY)”、“ナインフォーティー(9FORTY)”、“ナインサーティー(9THIRTY)”、の3型で、カラーはブラックとブリティッシュカーキー(ナインサーティーのみ)の2色展開する。

「インフォ.ビューティ&ユース」とのコラボTシャツは、“マ”を19個あしらったデザインが特徴的で、カラーはブラックとホワイトの2色展開で、S〜XXLの5サイズを用意する。

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コロナ前より売り上げが30%アップ 仏ランジェリー「オーバドゥ」のセールスマネジャーを直撃

日本の下着市場は、大手下着メーカーによる寡占が長かった。しかし最近は、アパレルブランドが手掛ける下着や新進デザイナーズブランドが注目されるなど、大きく変化している。その中で、改めて存在感を示そうとしているのが、ヨーロッパのインポートランジェリーだ。上質な素材と独創的なデザインで消費者を魅了する一方で、さまざまな施策で購買層を広げようとしている。その一つが、栄進物産が輸入販売するフランスを代表するランジェリーブランド「オーバドゥ(AUBADE)」だ。現状と今後の展開について、アジアや中東などの営業を統括するフランソワ・トレル=オーバドゥ輸出部門エリアセールスマネージャーに聞いた。

WWD:現在の仕事の内容は?

フランソワ・トレル=オーバドゥ輸出部門エリアセールスマジャー(以下、トレル):役職は輸出部門のエリアセールスマネージャー。「オーバドゥ」は現在、約50カ国に輸出しており、私はアジア、イタリア、中東、アフリカ、カリブ海エリアの販売を統括している。

WWD:「オーバドゥ」の現在の売上高は?

トレル:2022年の世界売上高は約7400万ユーロ。(約105億8000万円)。「オーバドゥ」はスイスが本拠地の「カリダ」グループの傘下で、チューリッヒ証券取引所に上場している。そのうち、フランス国内ビジネスは全体の64%を占め、輸出は36%。私が担当している国の中では、日本は1位の売り上げで、重要な国の一つだ。日本は、ファッション、カルチャー、ウェルビーイングという点で非常に刺激的な国と捉えている。

WWD:現在の日本における販売拠点数は?

トレル:現在、伊勢丹新宿本店、松屋銀座、名鉄百貨店、岩田屋本店、栄進物産の直営店舗である青山の「マリアネリ」、帝国ホテルアーケード内の「マリアネリマダム」とECで販売する他、約200に卸している。ECと伊勢丹新宿本店、青山の「マリアネリ」が好調だ。

WWD:他の高級ランジェリーと違う理由は?

トレル:「オーバドゥ」の歴史は1875年まで遡り、医療用コルセットの会社がルーツだ。1958年に“朝の詩”を意味する「オーバドゥ」の名でランジェリーブランドとしてスタートした。“朝の詩”が名前の由来となったのは、愛しい人と過ごした夜を思い出して詠んだ朝の詩をイメージしたランジェリーだから。そのことからもわかるように、「オーバドゥ」は多くの観客に語りかけるエモーショナルなブランドだ。女性に力と幸福を与えるという使命を、自らに課している。

WWD:高級ランジェリーの魅力を伝えるために尽力していることは?

トレル:「オーバドゥ」の魅力を伝えるためには、卓越したビジュアルを見ていただくのが一番だ。製品に対する情熱を饒舌に表現している。また、医療用コルセットメーカーをルーツとしていることからも分かるように、「オーバドゥ」の魅力はそのフィッティングの良さだ。エモーショナルな部分とフィッティングという機能性を兼ね備えていることを顧客一人一人に説明し、「オーバドゥ」を身につけることで喜びを感じてもらうことが重要だ。

WWD:そのための効果的な施策は?

トレル:店頭で「オーバドゥ」の魅力を伝えるセールススタッフのトレーニングに力を入れている。世界各国の代理店との連携も重要で、コロナ禍ではフランス出張がなく、動画にパリ本社のスタッフが出演して、社内を案内したり、ものづくりの現場を紹介したりした。私自身も世界各国の代理店とオンラインでコレクションの説明を行うなど、コミュニケーションを重視した。

ファッションの一部として見せるランジェリーが好調

WWD:コロナ感染拡大がビジネスに与えた影響は?

トレル:ヨーロッパでは、コロナが下着のデザインと販売に大きな影響を与え、一部のブランドは姿を消した。「オーバドゥ」も肌触りのいいシルクのラウンジウエアやノンワイヤーブラを充実させるなど、家の中で快適な時間を過ごすためのアイテムを増やした。それらの戦略が功を奏し、ロックダウンで店舗が全て閉鎖する中、ECが非常に健闘し、コロナ禍でも売り上げを落とすことなく伸長し続けた。22年も、ECの売り上げは前年比18%増だった。

WWD:アフターコロナで売れる商品に変化は見られるか?

トレル:心地いいもの、リラックスできるものを求めていたコロナ禍と異なり、よりファンタジーを掻き立てるような魅惑的なランジェリーが好まれるようになっている。特にファッションとして楽しめるアイテムが人気で、ジャケットの下に着たりデニムとコーディネートしたりする“見せるランジェリー”の動きが活発だ。そんなファッションで、ディナーを楽しんだりスペシャルな場所に出かけたり、女性達は、コロナ後にご褒美を望んでいるのだろう。その結果、ECも店頭も好調で22年の売り上げはコロナ禍前(19年)と比べると30%増になった。

WWD:現在伸びている市場は?

トレル:世の中がアフターコロナのムードに包まれた22年はイギリス、ドイツ、アメリカなどが好調だった。ただ、エネルギーや物価高の影響で、購買意欲が落ちているように思える。ヨーロッパでは、バケーションに向けた買い物が盛んな時期だが、悪天候が重なり、水着やビーチウエアの動きもやや鈍っている。

WWD:今後のグローバル戦略は?

トレル:まずは、最高の商品を提供し続けること。「オーバドゥ」は約50カ国で同じデザインを販売しているが、サイズの幅を広げてHカップまで展開するようにし、多様な体形への対応を進めている。また、モールドプランジブラやブラレットなど新しいブラのデザインやメンズラインも充実させている。23年秋冬は「エリー サーブ(ELIE SAAB)」とコラボレーションしたカプセルコレクションを発売する。国際的なデザイナーとのコラボコレクションは革新性をアピールするためにも積極的に行っていくつもりだ。これは私個人の夢だが、将来、日本人デザイナーとのコラボレーションを実現したい。先日、2023年度「LVMHヤング ファッション デザイナー プライズ(LVMH YOUNG FASHION DESIGNER PRIZE)」のグランプリに輝いた「セッチュウ(SETCHU)」とのコラボなどを夢に描いている。

WWD:今後の日本戦略、注力したいカテゴリーや商品は?

トレル:日本に限ったことではないが、魅惑的な商品を提供するだけではなく、多くの人が着けられる幅広いラインアップを展開していく。その一つが、24年春夏に発売するウェルネスウエア“ホットモーション”だ。これは、ヨガやピラティスなどアスレジャー用として楽しんでもらえるスポーツブラやショーツ、ボディースーツ、スポーツレギンスなどだ。スポーツ系セグメントはポテンシャルが高く、多くのハイブランドも手掛けている。話題になりそうなビジュアルも完成しており、日本市場はもちろん、世界で受け入れられると期待している。また、サステナビリティへの取り組みも加速させる。今もいくつかのコレクションにリサイクルレースを採用しているが、今後は全ての新シリーズを100%リサイクルマテリアルとし、継続コレクションも同様にリニューアルしていく計画だ。

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コロナ前より売り上げが30%アップ 仏ランジェリー「オーバドゥ」のセールスマネジャーを直撃

日本の下着市場は、大手下着メーカーによる寡占が長かった。しかし最近は、アパレルブランドが手掛ける下着や新進デザイナーズブランドが注目されるなど、大きく変化している。その中で、改めて存在感を示そうとしているのが、ヨーロッパのインポートランジェリーだ。上質な素材と独創的なデザインで消費者を魅了する一方で、さまざまな施策で購買層を広げようとしている。その一つが、栄進物産が輸入販売するフランスを代表するランジェリーブランド「オーバドゥ(AUBADE)」だ。現状と今後の展開について、アジアや中東などの営業を統括するフランソワ・トレル=オーバドゥ輸出部門エリアセールスマネージャーに聞いた。

WWD:現在の仕事の内容は?

フランソワ・トレル=オーバドゥ輸出部門エリアセールスマジャー(以下、トレル):役職は輸出部門のエリアセールスマネージャー。「オーバドゥ」は現在、約50カ国に輸出しており、私はアジア、イタリア、中東、アフリカ、カリブ海エリアの販売を統括している。

WWD:「オーバドゥ」の現在の売上高は?

トレル:2022年の世界売上高は約7400万ユーロ。(約105億8000万円)。「オーバドゥ」はスイスが本拠地の「カリダ」グループの傘下で、チューリッヒ証券取引所に上場している。そのうち、フランス国内ビジネスは全体の64%を占め、輸出は36%。私が担当している国の中では、日本は1位の売り上げで、重要な国の一つだ。日本は、ファッション、カルチャー、ウェルビーイングという点で非常に刺激的な国と捉えている。

WWD:現在の日本における販売拠点数は?

トレル:現在、伊勢丹新宿本店、松屋銀座、名鉄百貨店、岩田屋本店、栄進物産の直営店舗である青山の「マリアネリ」、帝国ホテルアーケード内の「マリアネリマダム」とECで販売する他、約200に卸している。ECと伊勢丹新宿本店、青山の「マリアネリ」が好調だ。

WWD:他の高級ランジェリーと違う理由は?

トレル:「オーバドゥ」の歴史は1875年まで遡り、医療用コルセットの会社がルーツだ。1958年に“朝の詩”を意味する「オーバドゥ」の名でランジェリーブランドとしてスタートした。“朝の詩”が名前の由来となったのは、愛しい人と過ごした夜を思い出して詠んだ朝の詩をイメージしたランジェリーだから。そのことからもわかるように、「オーバドゥ」は多くの観客に語りかけるエモーショナルなブランドだ。女性に力と幸福を与えるという使命を、自らに課している。

WWD:高級ランジェリーの魅力を伝えるために尽力していることは?

トレル:「オーバドゥ」の魅力を伝えるためには、卓越したビジュアルを見ていただくのが一番だ。製品に対する情熱を饒舌に表現している。また、医療用コルセットメーカーをルーツとしていることからも分かるように、「オーバドゥ」の魅力はそのフィッティングの良さだ。エモーショナルな部分とフィッティングという機能性を兼ね備えていることを顧客一人一人に説明し、「オーバドゥ」を身につけることで喜びを感じてもらうことが重要だ。

WWD:そのための効果的な施策は?

トレル:店頭で「オーバドゥ」の魅力を伝えるセールススタッフのトレーニングに力を入れている。世界各国の代理店との連携も重要で、コロナ禍ではフランス出張がなく、動画にパリ本社のスタッフが出演して、社内を案内したり、ものづくりの現場を紹介したりした。私自身も世界各国の代理店とオンラインでコレクションの説明を行うなど、コミュニケーションを重視した。

ファッションの一部として見せるランジェリーが好調

WWD:コロナ感染拡大がビジネスに与えた影響は?

トレル:ヨーロッパでは、コロナが下着のデザインと販売に大きな影響を与え、一部のブランドは姿を消した。「オーバドゥ」も肌触りのいいシルクのラウンジウエアやノンワイヤーブラを充実させるなど、家の中で快適な時間を過ごすためのアイテムを増やした。それらの戦略が功を奏し、ロックダウンで店舗が全て閉鎖する中、ECが非常に健闘し、コロナ禍でも売り上げを落とすことなく伸長し続けた。22年も、ECの売り上げは前年比18%増だった。

WWD:アフターコロナで売れる商品に変化は見られるか?

トレル:心地いいもの、リラックスできるものを求めていたコロナ禍と異なり、よりファンタジーを掻き立てるような魅惑的なランジェリーが好まれるようになっている。特にファッションとして楽しめるアイテムが人気で、ジャケットの下に着たりデニムとコーディネートしたりする“見せるランジェリー”の動きが活発だ。そんなファッションで、ディナーを楽しんだりスペシャルな場所に出かけたり、女性達は、コロナ後にご褒美を望んでいるのだろう。その結果、ECも店頭も好調で22年の売り上げはコロナ禍前(19年)と比べると30%増になった。

WWD:現在伸びている市場は?

トレル:世の中がアフターコロナのムードに包まれた22年はイギリス、ドイツ、アメリカなどが好調だった。ただ、エネルギーや物価高の影響で、購買意欲が落ちているように思える。ヨーロッパでは、バケーションに向けた買い物が盛んな時期だが、悪天候が重なり、水着やビーチウエアの動きもやや鈍っている。

WWD:今後のグローバル戦略は?

トレル:まずは、最高の商品を提供し続けること。「オーバドゥ」は約50カ国で同じデザインを販売しているが、サイズの幅を広げてHカップまで展開するようにし、多様な体形への対応を進めている。また、モールドプランジブラやブラレットなど新しいブラのデザインやメンズラインも充実させている。23年秋冬は「エリー サーブ(ELIE SAAB)」とコラボレーションしたカプセルコレクションを発売する。国際的なデザイナーとのコラボコレクションは革新性をアピールするためにも積極的に行っていくつもりだ。これは私個人の夢だが、将来、日本人デザイナーとのコラボレーションを実現したい。先日、2023年度「LVMHヤング ファッション デザイナー プライズ(LVMH YOUNG FASHION DESIGNER PRIZE)」のグランプリに輝いた「セッチュウ(SETCHU)」とのコラボなどを夢に描いている。

WWD:今後の日本戦略、注力したいカテゴリーや商品は?

トレル:日本に限ったことではないが、魅惑的な商品を提供するだけではなく、多くの人が着けられる幅広いラインアップを展開していく。その一つが、24年春夏に発売するウェルネスウエア“ホットモーション”だ。これは、ヨガやピラティスなどアスレジャー用として楽しんでもらえるスポーツブラやショーツ、ボディースーツ、スポーツレギンスなどだ。スポーツ系セグメントはポテンシャルが高く、多くのハイブランドも手掛けている。話題になりそうなビジュアルも完成しており、日本市場はもちろん、世界で受け入れられると期待している。また、サステナビリティへの取り組みも加速させる。今もいくつかのコレクションにリサイクルレースを採用しているが、今後は全ての新シリーズを100%リサイクルマテリアルとし、継続コレクションも同様にリニューアルしていく計画だ。

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スタイリスト長谷川昭雄の「カウラム」がTシャツを発売 シルクスクリーンで数量限定

スタイリストの長谷川昭雄による「カウラム(CAHLUMN)」は、数量限定でTシャツを発売した。価格は5500円。フリークスストア渋谷店、デイトナパーク(予約販売のみ)、ANDREM HOFFWANN(6月29日に発売)で取り扱う。なくなり次第終了となる。

「カウラム」は、不定期にファッション雑誌を発刊するとともに、洋服も手掛ける。今年4月に雑誌の1号目、6月に2号目を発売した。雑誌は製本せず色校のように、印刷物の裁断サイズを示すマーク“トンボ”を残したデザインに仕上げている。今回はトンボロゴを、シルクスクリーンスタジオ「パハ スタジオ(PAJA STUDIO)」が手刷りでTシャツに落とし込んだ。

長谷川昭雄は、「スタイリストにも種類が幾つかあるんだけど、僕はずっと雑誌をやって来たので、本にまつわることが好きなんだ。だから、印刷の校正の時に目にする”トンボ”はとても目に馴染みのあるもの。洋服だけでなく、マガジンも作っているブランドだから、このトンボを自分たちのアイコンとして、ロゴにしようと思ったんだ」と述べている。

長谷川昭雄はスタイリスト、ファッションディレクターで、英国の国際情報誌「モノクル(MONOCLE)」、「ポパイ(POPEYE)」などでファッションディレクターを務めた。現在は「フイナム(HOUYHNHNM)」と制作する「AH.H」やブランドのディレクション、プロダクト製作に携わる。

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スタイリスト長谷川昭雄の「カウラム」がTシャツを発売 シルクスクリーンで数量限定

スタイリストの長谷川昭雄による「カウラム(CAHLUMN)」は、数量限定でTシャツを発売した。価格は5500円。フリークスストア渋谷店、デイトナパーク(予約販売のみ)、ANDREM HOFFWANN(6月29日に発売)で取り扱う。なくなり次第終了となる。

「カウラム」は、不定期にファッション雑誌を発刊するとともに、洋服も手掛ける。今年4月に雑誌の1号目、6月に2号目を発売した。雑誌は製本せず色校のように、印刷物の裁断サイズを示すマーク“トンボ”を残したデザインに仕上げている。今回はトンボロゴを、シルクスクリーンスタジオ「パハ スタジオ(PAJA STUDIO)」が手刷りでTシャツに落とし込んだ。

長谷川昭雄は、「スタイリストにも種類が幾つかあるんだけど、僕はずっと雑誌をやって来たので、本にまつわることが好きなんだ。だから、印刷の校正の時に目にする”トンボ”はとても目に馴染みのあるもの。洋服だけでなく、マガジンも作っているブランドだから、このトンボを自分たちのアイコンとして、ロゴにしようと思ったんだ」と述べている。

長谷川昭雄はスタイリスト、ファッションディレクターで、英国の国際情報誌「モノクル(MONOCLE)」、「ポパイ(POPEYE)」などでファッションディレクターを務めた。現在は「フイナム(HOUYHNHNM)」と制作する「AH.H」やブランドのディレクション、プロダクト製作に携わる。

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「アトモス」が「コロンビア」とコラボ 星柄とペイズリー柄のTシャツとショーツを発売

「アトモス(ATMOS)」は「コロンビア(COLUMBIA)」とのカプセルコレクションを、「アトモス」の各店舗とオンラインで7月1日に発売する。アイテムは、Tシャツとショーツをそれぞれ2型展開する。価格は、6930〜1万5400円。

Tシャツは、1990年代のアウトドアウエアによく見られたメッシュポケットをフロントに付属し、星柄とペイズリー柄をデザインする。バックプリントはフロントと同柄を使用し「アトモス」と「コロンビア」のロゴを施した。ベビーウエイトの肉厚な生地感でブラックとホワイトの2色展開。シルエットはオーバーサイズ仕様だ。

ショーツも同様にサイドにメッシュポケットを採用し、星柄とペイズリー柄をラインアップ。ウエストは調節可能なベルトとDカンを付属した。ナイロン素材でアクティブシーンにも使用可能だ。

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リアーナ、「サヴェージ×フェンティ」のCEOを退任 後任はアンソロポロジーの前CEO

リアーナ(Rihanna)によるランジェリーブランド「サヴェージ×フェンティ(SAVAGE X FENTY)」は、新たな最高経営責任者(CEO)として、アンソロポロジー グループ(ANTHROPOLOGIE GROUP以下、アンソロポロジー)のグローバルCEOを務めていたヒラリー・スーパー(Hillary Super)を任命した。これまでCEOを務めていたリアーナは、エグゼクティブチェアとして今後もブランドに携わるという。

スーパー新CEOは、「ギャップ(GAP)」「オールドネイビー(OLD NAVY)」「アメリカンイーグル アウトフィッターズ(AMERICAN EAGLE OUTFITTERS」「ゲス(GUESS)」などのカジュアルブランドでマーチャンダイジングやマネジメント分野のキャリアを積んだ後、アーバンアウトフィッターズ(URBAN OUTFITTERS)に入社した。4年後、同社が擁するアンソロポロジーのグローバルCEOに就任し、2019年には同ブランド初のプラスサイズラインをローンチ。21年4月に退任した。

「サヴェージ×フェンティ」は18年の設立。さまざまな人種や体型、性自認のモデルを起用して多様性を表現する姿勢が広く共感を得て人気を博し、22年1月に初の実店舗をラスベガスにオープン。その後、ロサンゼルス、ヒューストン、ブルックリンなどに出店している。同社の広報担当者は、「卸に加えて小売事業を拡大するに当たり、その分野での経験が豊富なリーダーの必要性が高まった。ヒラリーは小売業界で実績を上げており、当社をさらに成長させてくれるものと確信している」とコメントした。

なお、「サヴェージ×フェンティ」は21年2月にLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)系の投資会社、Lキャタルトン(L CATTERTON)などから1億1500万ドル(約134億円)を、22年1月には米投資会社ニューバーガー・バーマン(NEUBERGER BERMAN)などから1億2500万ドル(約146億円)を調達している。22年3月には、同ブランドがIPO(新規上場)を目指して情報収集をしていると米ブルームバーグ(BLOOMBERG)が報じた。

現在、第2子を妊娠中のリアーナは、ファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)新メンズ・クリエイティブ・ディレクターによる「ルイ・ヴィトン」メンズの初キャンペーンに登場し、大きな話題を集めた。

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ルミネの新社長に表輝幸氏、JR東日本の常務執行役員

ルミネは6月28日付で、新社長に表輝幸(おもて・てるゆき)JR東日本常務執行役員マーケティング本部副本部長が就任した。

表氏は1988年、早稲田大学大学院理工学研究科を修了し、同年にJR東日本に入社。ホテル、住宅、新規事業開発などに従事し、2000年日本レストラン調理センター社長にグループ最年少で就任。その後高級スーパーの紀ノ國屋のM&A、東京駅グランスタ開発などを手掛け、11年からルミネ常務取締役、専務取締役を経て、16年にJR東日本の執行役員、21年から常務執行役員を務めていた。

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【2023年水着】循環型社会目指すキッズ「スピード グリーン」が絵本「くさむら」とコラボ

ゴールドウインが手掛ける循環型社会の実現を目指すキッズライン「スピード グリーン(SPEEDO GREEN)」は、絵本作家の田島征三による代表作「くさむら」と協業アイテムを発売する。

田島とのコラボレーションのきっかけは、社員とバッタ好きの娘が図書館で田島の絵本「とべバッタ」と出合ったこと。その後「くさむら」を読み、子どもたちの豊かな想像力やワクワクを体験できる環境に感銘を受け、オファー。田島が大切にする環境への配慮や次世代育成に対する考えと「スピード グリーン」のコンセプトにある“原体験”といった点に共感を得たという。

「くさむら」は草むらに入ったボールの目線で、色彩豊かに描いた作品。「草むらに投げられたボールは子どもたちの気持ちそのもので、子どもたちの目には草むらがこんな風にカラフルに躍動的に映っているんだと感じ、この絵本柄の水着を着て水と遊んだら、たとえそこがベランダの小さなプールだとしても、草むらを走り抜けながら水と遊んでいる、そんな気持ちになってもらえることを期待して企画した」(ゴールドウイン)。

絵本の中のさまざまなシーンを切り取りプリントした水着やラッシュガード(7480〜8800円)、Tシャツ、バッグ(4620円)といった全8アイテムをそろえる。ウエアのサイズは全て90〜120cm。7月1日に、「プレイアースキッズ(PLAY EARTH KIDS)恵比寿ガーデンプレイス店で先行発売する。また発売に先駆けて、田島とのトークショーやワークショップも開催を予定している。

今年3月にスイムウエアブランド「スピード」から立ち上げた「スピード グリーン」は、UVカット機能を備えた環境配慮素材や残反を利用したアイテムなどをそろえ、循環型社会の実現を目指したキッズカテゴリー。ゴールドウインは「プレイ アース」というコンセプトのもと、世界へ挑戦する子どもたちの夢の支援や子どもたちの可能性を引き出し、美しい未来を形づくるためのひらめきと機会の提供を目的にさまざまな活動を行う次世代育成を行っており、「スピード グリーン」はその一環としてスタートした。

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【2023年水着】循環型社会目指すキッズ「スピード グリーン」が絵本「くさむら」とコラボ

ゴールドウインが手掛ける循環型社会の実現を目指すキッズライン「スピード グリーン(SPEEDO GREEN)」は、絵本作家の田島征三による代表作「くさむら」と協業アイテムを発売する。

田島とのコラボレーションのきっかけは、社員とバッタ好きの娘が図書館で田島の絵本「とべバッタ」と出合ったこと。その後「くさむら」を読み、子どもたちの豊かな想像力やワクワクを体験できる環境に感銘を受け、オファー。田島が大切にする環境への配慮や次世代育成に対する考えと「スピード グリーン」のコンセプトにある“原体験”といった点に共感を得たという。

「くさむら」は草むらに入ったボールの目線で、色彩豊かに描いた作品。「草むらに投げられたボールは子どもたちの気持ちそのもので、子どもたちの目には草むらがこんな風にカラフルに躍動的に映っているんだと感じ、この絵本柄の水着を着て水と遊んだら、たとえそこがベランダの小さなプールだとしても、草むらを走り抜けながら水と遊んでいる、そんな気持ちになってもらえることを期待して企画した」(ゴールドウイン)。

絵本の中のさまざまなシーンを切り取りプリントした水着やラッシュガード(7480〜8800円)、Tシャツ、バッグ(4620円)といった全8アイテムをそろえる。ウエアのサイズは全て90〜120cm。7月1日に、「プレイアースキッズ(PLAY EARTH KIDS)恵比寿ガーデンプレイス店で先行発売する。また発売に先駆けて、田島とのトークショーやワークショップも開催を予定している。

今年3月にスイムウエアブランド「スピード」から立ち上げた「スピード グリーン」は、UVカット機能を備えた環境配慮素材や残反を利用したアイテムなどをそろえ、循環型社会の実現を目指したキッズカテゴリー。ゴールドウインは「プレイ アース」というコンセプトのもと、世界へ挑戦する子どもたちの夢の支援や子どもたちの可能性を引き出し、美しい未来を形づくるためのひらめきと機会の提供を目的にさまざまな活動を行う次世代育成を行っており、「スピード グリーン」はその一環としてスタートした。

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伊勢丹メンズが本格的夏に向けて「香水夏市」を初開催 “フレグランスの聖地”を目指せ

三越伊勢丹は6月28〜7月18日、伊勢丹新宿本店メンズ館(以下、伊勢丹メンズ)で香りのコンセプトショップ「香水夏市 キュレーティッド バイ 伊勢丹メンズ(以下、香水夏市)」を開催する。

三越伊勢丹によると、来年には1600億円規模になると言われるメンズコスメ市場。昨年、メンズコスメティクス売り場を約2倍に拡大したという伊勢丹メンズでは、フレグランスの売り上げが約3倍(2020年比)になっているという。そこで、“自分らしい香水と出合う”をテーマに「香水夏市」を企画。300点以上のフレグランスを集結し、初心者にはファーストフレグランスを見つけてもらい、香りにこだわりのある男性には、フレグランスについて、より理解を深められるようなイベントにする。

香りへの関心が高まる夏に向けて“香水のイロハ”を伝授
これから夏本番。消費者の香りへの関心が高まり、フレグランス市場が盛り上がる時期だ。「香水夏市」では、伊勢丹メンズ初登場の4ブランドを含む11ブランド、300点以上のフレグランスをそろえる。参加ブランドは、イタリア発「アクア ディ パルマ(ACQUA DI PARMA)」やイギリス発の「ペンハリガン(PENHALIGON’S)」、フランス発の「セルジュ・ルタンス(SERGE LUTENS)」などのおなじみのブランドから人気の「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」の“レプリカ”まで、さまざま。米ロサンゼルスのラグジュアリースタイルを発信する「アポーシア(APOTHIA)」やスウェーデン人アーティストのヨハン・ベルゲリンが手掛ける「ナインティーンシックスティナイン(19-69)」、ビーガンフレグランスの「オブヴィアス(OBVIOUS)」などもある。

 会期中は、香水を熟知したプロがおすすめの香りを紹介するほか、フレグランスの選び方や使い方、どのようなシーンで着けるかなど“香水のイロハ”を教えてくれる。 伊勢丹メンズは、“男性美容の聖地”、ひいては“メンズフレグランスの聖地”を目指し、さまざまなイベントを企画。パーソナルカウンセリングやオリジナルの香り作りのワークショップ、 カリグラフィーでボトルに名入れサービスなども行い、フレグランス初心者へも出合いや発見のきっかけを提供する。

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伊勢丹メンズが本格的夏に向けて「香水夏市」を初開催 “フレグランスの聖地”を目指せ

三越伊勢丹は6月28〜7月18日、伊勢丹新宿本店メンズ館(以下、伊勢丹メンズ)で香りのコンセプトショップ「香水夏市 キュレーティッド バイ 伊勢丹メンズ(以下、香水夏市)」を開催する。

三越伊勢丹によると、来年には1600億円規模になると言われるメンズコスメ市場。昨年、メンズコスメティクス売り場を約2倍に拡大したという伊勢丹メンズでは、フレグランスの売り上げが約3倍(2020年比)になっているという。そこで、“自分らしい香水と出合う”をテーマに「香水夏市」を企画。300点以上のフレグランスを集結し、初心者にはファーストフレグランスを見つけてもらい、香りにこだわりのある男性には、フレグランスについて、より理解を深められるようなイベントにする。

香りへの関心が高まる夏に向けて“香水のイロハ”を伝授
これから夏本番。消費者の香りへの関心が高まり、フレグランス市場が盛り上がる時期だ。「香水夏市」では、伊勢丹メンズ初登場の4ブランドを含む11ブランド、300点以上のフレグランスをそろえる。参加ブランドは、イタリア発「アクア ディ パルマ(ACQUA DI PARMA)」やイギリス発の「ペンハリガン(PENHALIGON’S)」、フランス発の「セルジュ・ルタンス(SERGE LUTENS)」などのおなじみのブランドから人気の「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」の“レプリカ”まで、さまざま。米ロサンゼルスのラグジュアリースタイルを発信する「アポーシア(APOTHIA)」やスウェーデン人アーティストのヨハン・ベルゲリンが手掛ける「ナインティーンシックスティナイン(19-69)」、ビーガンフレグランスの「オブヴィアス(OBVIOUS)」などもある。

 会期中は、香水を熟知したプロがおすすめの香りを紹介するほか、フレグランスの選び方や使い方、どのようなシーンで着けるかなど“香水のイロハ”を教えてくれる。 伊勢丹メンズは、“男性美容の聖地”、ひいては“メンズフレグランスの聖地”を目指し、さまざまなイベントを企画。パーソナルカウンセリングやオリジナルの香り作りのワークショップ、 カリグラフィーでボトルに名入れサービスなども行い、フレグランス初心者へも出合いや発見のきっかけを提供する。

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小嶋陽菜「ハーリップトゥ」初の公式ブック発売 2種の表紙でポーチまたはバッグ付き

宝島社は6月28日、小嶋陽菜がプロデュースするライフスタイルブランド「ハー リップ トゥー(HER LIP TO)」の公式ブックを発売した。価格は3289円。ブランド設立5周年を記念した40ページものブックは2種類の表紙をそろえ、小嶋監修によるバニティーポーチとワンハンドルバッグがそれぞれ特典としてつく。

誌面では、立ち上げからこれまでをたどるブランドストーリーや小嶋が大切にしてきた5つのこと、小嶋の7デイズコーディネートなどに加え、小嶋が“小嶋陽菜”として“社長”としてブランドの思いを語ったインタビューなどを収録している。インタビューでは、所属事務所で立ち上げた「ハー リップ トゥー」の当時の運営状況やブランドの成功を確信したときなど、小島が赤裸々に語っている。

特典のポーチとバッグはそれぞれ、ブランドらしいヌードローズカラーで仕上げ、5周年にちなんだ5つの収納を備える。自立する半円型のポーチは、口が大きく開く使い勝手のいい大容量。ボトルのコスメも入れやすく、ジッパー付きやメッシュのポケットもある。2種の生地を用いたバッグは、13インチのPCも入る大きめサイズ。ゴールドの金具や型押しのブランドロゴ、「H」のモノグラム柄の裏地など、随所にこだわりを詰めた。

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アッシュ・ぺー・フランスが合同展示会ルームス事業を休止

アッシュ・ペー・フランスは、6月30日をもって合同展示会事業ルームス(ROOMS)を休止すると発表した。10月に開催予定だった展示会と、10月から来年にかけて予定していたオンライン展示会は中止する。公式サイトは7月31日で閉鎖。なお、現在オンラインで開催中の展示会「ルームス オンライン」は9月30日の会期まで継続する。また、大阪のルクア イーレ5階Eサロンへの出展2件は、それぞれ7月31日まで、9月30日まで続ける。

合同展「ルームス」は2000年に、“クリエイティブの祭典”を掲げてスタート。佐藤美加がプロデューサーを務め、ファッションだけでなくライフスタイル、アート、パフォーマンス、飲食、ビューティなどさまざまな分野のクリエイターを巻き込んだイベントとして盛況を誇ったが、近年は展示会ビジネス自体の苦境やコロナ禍もあり、存在感は弱まっていた。佐藤をはじめとする当時のスタッフもほぼ事業を離れており、その一部は22年に、ECサイト制作などを手掛けるダイアモンドヘッド内で、新合同展「ニュー エナジー」を立ち上げている。

アッシュ・ペー・フランスは今年2月24日、東京地裁地裁へ会社更生法の適用を申請し、同日保全管理命令を受けた。なお、同社は以降も、新宿ルミネエスト地下2階のセレクトショップ「デスティネーショントーキョー」などの小売事業を継続している。ルームス事業の公式サイトでは「ルームス事業の再開については、めどが立ち次第SNSや公式サイトで案内する」「小売事業について休止または廃止の予定はなく、平常通り店舗営業を行っていく」とコメントしている。

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新生「ルイ・ヴィトン」メンズに放心し「アルマーニ」「ゼニア」の美学に酔う 2024年春夏メンズコレ取材24時Vol.4

2024年春夏コレクションサーキットが、各都市のメンズ・ファッション・ウイークから本格的に開幕しました。「WWDJAPAN」は今回も現地で連日ほぼ丸一日取材をするノンストップのコレクションリポートを敢行。担当は、メンズ担当の大塚千践「WWDJAPAN」副編集長とパリ在住のライター井上エリの大阪出身コンビ。時には厳しい愛のツッコミを入れながら、現場のリアルな空気感をお届けします。

6/19(月)
10:00 「ドゥルーフ カプール」

「ドゥルーフ カプール(DHRUV KAPOOR)」は、昨シーズンのゴジラとのコラボレーションが衝撃的だったインド発のブランド。ブルーに染まった会場で、空席を残したまま約40分遅れでショーがスタートしました。今季は何のキャラクターが登場するか楽しみにしていましたが、特定のアニメではなく1970年代のSF映画から着想を得たといいます。コミカルなプリントをオーバーサイズのシャツやTシャツにプリントし、最終的にはストリートウエアに落とし込む。暖色と寒色のコントラストを利かせたカラーパレットは、「スイコック(SUICOKE)」とのコラボレーションによるサンダルにも反映していました。

目のさえるようなプリントもさることながら、魅力はやはり手刺しゅうによる装飾です。インドの職人技を讃え、デザイナーの地元の小規模な工場と提携し、手織りの生地の生産と装飾を施しています。さらに今季は、アップサイクルレザーを使用した2つのバッグも新たにリリース。ジュエリーはイギリス発のジュエリーブランド「ヴァン(VANN)」とのコラボレーションにより、3Dプリントと手仕事を融合させて有機的なフォームのイヤリングやネックレスを制作しました。クオリティーは高いものの、どこかあか抜けないのが課題です。シルエットや構造、パターンなど、洋服そのもののデザインにもう少し手を加えたアップデートを期待します。

11:00 「ジョルジオ アルマーニ」

さあ、ミラノ・メンズのビッグボス「ジョルジオ アルマーニ(GIORGIO ARMANI)」の時間です。会場入りは、ミスター・アルマーニとちょうど同じタイミングでした。来年90歳を迎えるとは思えない足取りで、“モードの帝王”はエレガントに横切っていきます。見習いたい。

今シーズンは“物語を紡いで”というテーマに合わせて、ランウエイに巨大なペンを設置しました。インビテーションも、1ページ目に手書き風のメッセージをしたためたノートでした。何だかミスター・アルマーニが贈ってくれたギフトのようでうれしくなります。書く、という行為をテーマに据えて「ジョルジオ アルマーニ」の新しいストーリーを構成していきます。一目見て上質と分かる素材が、柔和なフォームと縦長のシルエットによって優美に動きます。序盤は、ライトグレーやオフホワイトといったナチュラルトーンが中心で、単色のカラーリングが素材感のメリハリをより一層引き立てます。同ブランドが大切にする“マイナスの美学”を象徴するスタイルが続くと、中盤からは徐々に色味が加わり、幾何学柄が物語にリズムを生み出していく。イージーフィットのトラウザーズに合わせるジャケットは、ドロップショルダーのソフトテーラードから、ノーカラーのソリッドなタイプ、巨大なピークドラベルのクラシックなものまで、バリエーション豊富に提案します。ラスト4ルックは、シャープなスーツスタイルが新鮮。肩やボディーラインはジャストフィットで、ネクタイやチーフの合わせで遊び心を効かせました。こんなエグゼクティブがいる企業に憧れます。

ラストはミスター・アルマーニが登場し、巨大なペンを抱えてポーズをとるサービス。ショーのラストのデザイナー登場時は、多くのゲストがスマートフォンを主役に向けるのですが、ミスター・アルマーニのショーは特にその姿を写真に納めたいというゲストが多い気がします。その気持ち、分かりますよ。

14:00 「ゼニア」

いつもは街の中心地から離れた場所でショーを開催する「ゼニア(ZEGNA)」ですが、今季はドゥオーモに程近いサン・フェデーレ広場(Piazza San Fedele)にゲストを招待しました。じっとしていても汗ばむ30度超えの炎天下で行う屋外のショーです。「ゼニア」は気を利かせて、会場入り口でキャップを配ってくれました。ありがたや。そしてその方法がなんともシュールで、壁に開けた小さな小窓から、人の手と共に帽子がニョキっと出てくる、世にも珍しい自動的手動の帽子配布システムです。壁の奥でスタッフが手に取った帽子を一つずつ出すアナログ式で、壁を隔てて人と人が目を合わすこともありません。まるでラーメン一蘭の味集中カウンターです。おかげで、日差しを防いでショーを鑑賞することができました。グラツィエ!

会場には巨大なリネンの俵を積み、曲がりくねったランウエイをリネンで構成されたコレクションが風に乗って軽快に舞いました。春夏に提案するのは、“オアジカシミヤコレクション(Oasi Cashmere Collection)”の対となる、イタリア生産のリネンを使用した”オアジリノ(Oasi Lino)”です。カシミヤとリネンは全く異なる素材であるものの、共通するのはとにかく軽量であること。ジャケットもコートもシャツのような軽さで、エクリュやミントグリーン、アースカラーの色彩も相まって、どこまでも爽やかな印象を受けました。また、アレッサンドロ・サルトリ(Alessandro Sartori)=アーティスティック ディレクターによれば、リネンはカシミヤに最も近い天然繊維で、自由に変幻するといいます。その証となるのが、リネンを加工したジャージーやニットウエアです。これも、素材の開発から縫製までを一貫して自社のファクトリーで手がける「ゼニア」だからこそ生み出せる素材。

ショーに来場した俳優の磯村勇斗さんも大興奮した様子で、コレクションに負けないくらい爽やかな笑顔と共にコメントしてくれました。そうそう、「ゼニア」のショーは演出が細部に到るまでとびっきりかっこいいので、観た後にテンションが上がるのは分かります。とはいえショー後は汗を垂れ流す状態になり、涼むために「プラダ(PRADA)」傘下の老舗パティスリー「マルケージ(Marchesi)」でジェラートをいただきました。大好物でエナジーチャージしたところで、コレクションサーキットはミラノからパリへと移ります。

6/20(火)
15:30 「ランバン」

今季のパリコレは「ランバン」の展示会からスタート。ブルーノ・シアレッリ(Bruno Sialelli)=クリエイティブ・ディレクターが今年4月に退任し、2024年春夏プレ・コレクションはデザインチームによる、創業者へオマージュを捧げたコレクションです。注目なのは、ウィメンズで販売するバレエシューズです。アルベール・エルバス(Alber Elbaz)が手掛けていた、2010年頃に大ヒットを飛ばしたバレエシューズを今秋に復刻します。幅広いカラーバリエーションをそろえ、価格は11万8000円〜。ウィメンズでバレエシューズは昨今のトレンドアイテムの一つなので、この潮流に乗って新体制は好調な滑り出しになるでしょうか。

16:30 「キディル」

さあ、日本人デザイナーのトップバッターは「キディル(KIDILL)」のプレゼンテーションです。会場はルーブル美術館地下の薄暗いスペース。タイトルに掲げた“異端児たち(HERESIE CHIRDREN)”というテーマや会場の雰囲気から、今回もバッキバキのパンクなショーになるのは間違いない、という確信を持ちながらショー開演を待ちます。しかし、ショーが開演してエビータ・マンジ(Evita Manji)の演奏が始まると、なんとずっと静かだったのです。安直なイメージを抱いてしまっていた自分が恥ずかしい。

このアンビエントな空間だからこそ、末安弘明デザイナーの作る服はより一層鋭く映ります。ニットやデニムを激しく切り裂いたり、トム・トッセイン(Tom Tosseyn)による激しいグラフィックを全面にあしらったり、帽子ブランド「ヒズメ(HIZUME)」との不気味なヘッドピースだったりと、今シーズンもDIY精神はフルスロットル。これらは16〜18世紀に存在した“魔女”たちの、世間からの抑圧に反抗する生命力を反映しているのだとか。確かに、フィナーレでモデルがマンジを囲む演出は儀式のようでした。ただ決してシリアスではなく、和装のムードをキャッチーな表現で取り入れており、服に刻んだ“フォーマルアナキスト”“ネクロマンサー”“異端狂気生死”といったストロングワードもどこかかわいらしく映ります。胸に“釈迦”の文字をあしらった、Aラインの巨大スカジャンが特に印象的でした。点で見るとかなりクセが強いのですが、引きで見ると、見た目は激しいけど愛らしい“かわイカつい”「キディル」の無二の世界観がしっかり確立されているのが改めて分かりました。パリコレ初日の切り込み隊長も役もそろそろ板についてきたので、次のステップが楽しみです。

17:30 「ブルク アクヨル」

フランス系トルコ人デザイナー、ブルク・アクヨル(Burc Akyol)が公式スケジュールで初のショーを行いました。現在34歳のアクヨルは、2019年に自身の名を冠したブランドを設立し、23年度「LVMHヤング ファッション デザイナー プライズ(LVMH YOUNG FASHION DESIGNER PRIZE)」のファイナリストに選出された注目株。ブランドの根底にあるのは、フランス人でありながらトルコで生まれ育った自身のアイデンティンティーで、西洋の厳格なオートクチュールと東洋の快楽主義の感性を融合させたスタイルを生み出します。

会場は、彼の自宅兼アトリエである建物の中庭。パリジャンにとって日常的な空間のランウエイに登場したのは、オーガンジーのドレープで装飾した縦長シルエットの非日常的なウエアです。トルコの民族衣装であるケプネクのような、肩に垂直のラインを描くシルエットがジャケットやコートを特徴づけ、彼のシグネチャーのようでした。ケプネクとは、「不思議の国のアリス」のトランプの兵隊のような民族衣装のこと。優れたドレープ技術がドラマチックに体を演出し、デミクチュールのようにエレガントでした。感極まり頬を赤らめ、満面の笑みでフィナーレに登場したデザイナーの姿がとてもかわいらしかったです。エンタメ化されていない、純真無垢なファッションへの愛を感じられた瞬間でした。

19:00 「エチュード」

その次は雰囲気がごろっと変わり、ワークウエアとストリートウエアを融合させたリアルクローズを提案する「エチュード(ETUDE)」のショーに参加しました。ショー会場は立体駐車場の屋上で、パリの景色を一望できる場所。コレクションはワークウエアジャケットやフィッシャーマンベスト、トラックスーツといつもと変わらない内容。よく言えば安定感がありますが、変化がないのは少し退屈でもあります。パリのスカイラインを眺める開放的なショー会場は最高でした。

20:30 「ルイ・ヴィトン」

今シーズンのメンズ・ファッション・ウイーク最大のニュースは、ファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)=「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」メンズ・クリエイティブ・ディレクターによるデビューコレクションで間違いないでしょう。どのようなショーになるのか、現地にいる人もそうでない人も期待感が膨らみます。会場はパリのセーヌ川に架かる橋ポンヌフで、会場まではボートで移動。目の前にルイ・ヴィトン本社を構える橋上が、ゴールドに輝く巨大なランウエイへと姿を変えました。

1500人にも及んだゲストの人数もさることながら、5メートル歩けばセレブが1人いるといっても過言ではないぐらい、来場者も今まで見たことがないほど豪華です。日本からも歌手のNissy(西島隆弘)さんやNCTのYUTAさんが会場を訪れ、他国のセレブに負けない堂々とした存在感で夢の空間を楽しんでいるようでした。俳優のジャレッド・レト(Jared Leto)なんて、突然目の前の人混みが開けて、運命の人の登場シーンかのように目の前に現れるし。そんな異空間の中で夜10時過ぎにショーが始まると、メゾンの代表的なモチーフであるダミエパターンをさまざまに解釈したコレクションが登場しました。詳しくはショーのレビューやアイテムの詳細をリポートした記事をご覧ください。

ショーは一大スペクタクルだったものの、ミラノからパリに移動してきたバイヤーやメディア関係者にとっては、ストの関係で航空ダイヤが乱れたため、かなりハードな日程でした。だから「アフターパーティーですごいゲストがライブをするらしい」と聞いても、「明日も取材があるし5分だけ見よう」という気持ちだったのです。長丁場のコレクションサーキット取材は、切り替えが大事ですから。

しかし人混みにどんどん流されているうちに、気がつけばライブを行うステージのほぼ真ん前にいるではないですか。夜11時に過ぎに登場した“すごいゲスト”は、なんとジェイ・Z(JAY Z)でした。そして途中でファレルもステージに上がり「I Just Wanna Love U (Give It 2 Me)」を披露します。デザイナーポジションの人がショー後にライブパフォーマンスするなんて、前代未聞です。しかも世界的ロックフェスでヘッドライナーを務めるジェイ・Zが手を伸ばせば触れそうな距離にいて、1、2曲とかではなく、30分間しっかりライブをしてるなんて。「明日も取材があるし5分だけ見よう」と言っていた自分はどこへやら。フルセットをしっかりと見届けて、日付が変わる頃にホテルへと向かいました。ファレルの新生「ルイ・ヴィトン」は、クリエイションという点ではまだまだ未知数ではあるものの、世間からの期待に十分答えた内容だったのではないでしょうか。SNS上で饒舌なファッション評論家のような方たちがさまざまな分析をしていて興味深く見ているのですが、あの現場のパワーを作り出せる個人というのはやっぱり強い。まさに“JOY”な一夜でした。

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好調「ビームス プラス」 世界に通じる“日本ブランド”へ

ビームスは2023-24年秋冬シーズンの展示会を行った。メンズの主要レーベルの一つ「ビームス プラス」は、色と柄のアイテムを豊富にそろえた。釣りを表現した手書き風のイラストや、ペイズリー柄とパッチワークを掛け合わせた総柄、マルチカラーの切り替えなどを、アノラックパーカやキルトジャケット、カーゴパンツ、ケーブルニットなどに落とし込む。インパクトのある柄も多いが、色数を絞ることで着やすいバランスに仕上げている。

同レーベルは直営販売に加えて、卸売りを強化している。コロナ以降の海外の伸びが大きく、グローバルで約80のアカウントを持つ。6月のパリ・メンズ・ファッション・ウイーク中も現地で展示会を行った。オリジナルファブリックと国内縫製を追求しながら、シャツが1万〜2万5000円、ジャケットが2万5000〜4万円、パンツが1万2000〜2万5000円と国内デザイナーズブランドより値ごろなのも強みだ。広報担当者は、「“セレクトショップのオリジナル”ではなく、“日本ブランドの一つ”として評価されている。今後も積極的に海外に発信していく」と語る。

メンズカジュアルライン「ビームス」は、強みのアメカジに“Y2K”のムードを盛り込んだ。化繊素材のボリューミーなパフジャケットや、裾にドローコードを付けたカーゴパンツなどを軸に、フリースパーカやチノパンツ、カーディガンなどアメカジの定番を合わせた。小物は「ニューエラ」と協業したベースボールキャップや、「ティンバーランド」とコラボしたボートシューズなどを企画した。

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香港と日本のカルチャーが交わるショップSSB7が、日本初上陸「エピデ プレファブ」を販売

香港と日本のカルチャーをミックスさせたコンセプトショップ、エスエスビーセブン(SSB7)阪急メンズ東京店は、日本初上陸となる中国香港発ブランド「エピデ プレファブ(EPIDE PREFAB)」の2023年春夏コレクションを販売中だ。

「エピデ プレファブ」は服飾デザイナー、広告デザイナー、製図家、伝統刺しゅう家、ショップバイヤーと、異なる分野で活動する5人によって、2019年にスタートした。コンセプトは“より多くの人を照らす光がありますように”。トレンドに音楽や伝統工芸といったクラシックなエッセンスを加える。今シーズンのテーマは、“Past & Future”で、ビンテージとアウトドアウエアを軸にしながら、“未来と過去”を象徴するさまざまな時代のスタイルを表現する。

“Past”は、アメリカのレトロなアイテムをベースに、1980年代〜2000年代の音楽や古着、漫画などからインスピレーションを得た遊び心のあるグラフィックをプリント。“Future”は、アウトドアウエアをベースに、未来の機能性を意識したカッティングピースや防水、日焼け防止、透湿性素材などを採用し、ファッション性や機能性、快適性を兼ね備えたアイテムを提案する。価格帯はTシャツで2万8000〜3万800円、パンツで2万9700〜11万5500円。

エスエスビーセブンは、7人で結成されたプロジェクトチームだ。コンセプトは、“一つの視点にとらわれず、7人の異なる角度から香港の世界観を発信する”こと。日本のカルチャーが好きな香港では、そこから影響を受けたものも多いといい、それぞれの視点で解釈された日本のカルチャーをモノ作りへと生かしていきたい考え。阪急メンズ東京店では、アート作品から生活雑貨、インテリア、限定商品までを幅広くそろえ、併設されたテイクアウト専門カフェで、香港茶葉を使用したドリンクなどを提供する。

問い合わせ先
SSB7阪急メンズ東京店
03-6252-5395

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【2023年夏コスメ】「YSL」の“艶リップ”に限定のマンゴーカラーが登場

「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT)」は、リップスティック“ルージュ ヴォリュプテ キャンディグレーズ”から数量限定カラーの“NO.12 コーラルエキサイトメント”(4950円)を発売した。

“ルージュ ヴォリュプテ キャンディグレーズ”は、シロップのようなとろけるテクスチャーが特徴で唇に艶と潤いを与えるリップスティックだ。スキンケア成分を78%配合し、使うたびにふっくらとした唇に導く。限定カラーの“NO.12 コーラルエキサイトメント”は、マンゴーを思わせるジューシーな発色のコーラルピンク系。

そのほか、美しい発色と艶が⻑時間持続するリキッドルージュ“ルージュ ピュールクチュール ヴェルニ ヴィニルクリーム”(各6490円)から数量限定カラーが登場。くすんだローズピンク“NO.440 ローズプレイヤー”と、ジューシーなブリックレッド“NO.441 アーケード チリ”の2色を用意している。

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「イザベル マラン」が南青山に新旗艦店 ジャパン社も設立

「イザベル マラン(ISABEL MARANT)」は、東京・南青山に新旗艦店「イエローハウス(YELLOW HOUSE)」を7月6日にグランドオープンする。

同店は日本人アーティストの曽根裕と協業し、同氏が発表したシリーズ“パワー オブ テン(POWER OF TEN)”と“オブシディアン(OBSIDIAN)”からインスピレーションを得た、黒曜石のようなファサードが特徴だ。店舗面積は200平方メートルで、鮮やかな色の黒曜石や手掘りの木製什器、ベルベルソファなどを配置した。ウィメンズおよびメンズコレクション、セカンドライン「マラン エトワール(MARANT ETOILE)」、シューズ・バッグ・アクセサリーなどをフルラインナップする。

また同ブランドは、日本上陸から約20年間にわたってトゥモローランドが日本事業を担ってきたが、イザベル マラン ジャパンをこのほど設立した。新旗艦店「イエローハウス」を含め、よりダイレクトな運営・プロモーションを行い、日本におけるブランドの認知拡大を目指す。

ジャパン社設立にあたり、本国のアヌック・デュラントー・ロペール(Anouck Duranteau-loeper)CEOは「トゥモローランド、そしてコロネットとのビジネスにおけるパートナーシップによってブランドへの好感度が高まってきている今、日本において初の直営店のオープンはいいタイミングだと感じている。よりダイレクトな運営で日本のお客さまに寄り添い、身近に感じてもらうことができるはずだ」とコメントした。

■「イエローハウス」
住所:東京都港区南青山5-9-8
営業時間:11:00〜20:00

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「サンローラン」の支援で蔡國強が白天花火プロジェクト 個展開催に合わせ

「サンローラン(SAINT LAURENT)」は26日、国立新美術館と共催で開催する現代美術家の蔡國強の大規模個展開幕に先駆け、福島県いわき市の海岸で「満点の桜が咲く日」と題した白天花火の打ち上げを行った。

蔡國強は1957年中国の福建省・泉州市生まれ。上海戯劇学院で舞台芸術を学んだ後、86年からの約9年間、日本で製作活動を行う。火薬を用いて描く火薬画の技法が特徴で、代表作には万里の長城の終点から1万メートルの導火線を敷設し点火した「万里の長城を1万メートル延長するプロジェクト」や、ヒロシマ賞を受賞した「キノコ雲のある世紀」などがある。

「津波や原発事故などで失った命に捧げる」約4万発の花火

蔡が「第二の故郷」と呼ぶ福島県いわき市では、94年に地元住民と協力して実現した「地平線プロジェクト」をはじめ、さまざまな作品を製作してきた。以来、95年に拠点をニューヨークに移してからも地元住民との交流が続いている。今回の「満点の桜が咲く日」では、「東北大震災による津波や原発事故などで失った命に捧げる」とし、約4万発の花火を打ち上げた。高さ80メートル、幅400メートルにわたって津波の壁を表現した作品やピンクの煙で満開の桜を描いた作品など約20分間にわたって披露した。海岸には、「サンローラン」が招待したメディア関係者や顧客のほか、地元住民が多数集まり作品を楽しんだ。

花火の打ち上げ後は、蔡がデザインを手がけた「いわき回廊美術館」で地元のボランティアによるウェルカムランチが振舞われた。冒頭の挨拶に登壇したフランチェスカ・ベレッティーニ(Francesca Bellettini)=サンローラン社長兼最高経営責任者(CEO)は、「クリエイティビティーをより発展させアーティストを支援することは、当社のスピリットである。皆さんもこの精神に沿って、一緒にこの機会をお祝いしてほしい」とコメントした。サンローランは加えて、いわき市で震災後に立ち上がった「いわき万本桜プロジェクト」の植樹にも協力するという。

29日から始まる個展「蔡國強 宇宙遊 ―〈原初火球〉から始まる」では、蔡自身が展示構成し初期の代表作である「原初火球」をはじめ、ガラスや鏡に焼き付けた新作を含む日本初公開の新作を含む約50件の作品を展示する。

■蔡國強 宇宙遊 ―〈原初火球〉から始まる

会期:6月29日〜8月21日
時間:10:00〜18:00
※毎週金・土曜日は20:00まで
定休日:火曜日
場所:国立新美術館 企画展示室1E
住所:106-8558東京都港区六本木7-22-2
入場料:一般1500円/大学生1000円/高校生、18歳以下は無料

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”エアマックス95”の90年代人気定番カラーが復刻 「ナイキスポーツウエア」から発売

アトモス(ATMOS)は、「ナイキスポーツウエア(NIKE SPORTSWEAR)」の”エアマックス95”から復刻カラーを発売する。価格は1万9800円で、サイズは23.0〜29.0cmを用意。現在アトモス公式オンラインサイトで抽選受付を開始しており、6月30日から「アトモス」各店(一部店舗除く)とオンラインで取り扱う。

デザイナーのセルジオ・ロザーノ(Sergio Lozano)により誕生した”エアマックス95”は、人体モチーフの構造を採用したデザインだ。アッパーのグラデーションは隆々とした筋肉を表現し、革新的なアウトソールのクリアパーツは背骨をイメージ。ランニングシューズの常識を覆すデザインと最新テクノロジーで多くの人々を魅了している。

今回発売する”エアマックス95”は、代表的なカラーリングであるイエローグラデと同時期に登場したもの。グレイとホワイトトーンに、アクセントとしてパープルを配色。エアユニット内部には発色のよいグリーンをデザインした。90年代のムードをまとった歴史的名作モデルの人気カラーだ。

■”エアマックス95”抽選詳細
抽選期間:6月27日9時~29日8時59分
特集サイトはこちら

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【スナップ】NCTのテヨン、板垣李光人、ファレル・ウィリアムスらが来場 「ロエベ」2024年春夏メンズ・コレクション

「ロエベ(LOEWE)」は、パリ・メンズ・ファッション・ウイーク期間中の6月24日に2024年春夏メンズ・コレクションを発表した。

ショーはパリの中心部にある歴史的なフランス共和国親衛隊の馬術トレーニングアリーナに設けられた特設会場で行われた。

ブランド グローバル アンバサダーを務めるK-POPグループNCTのテヨンをはじめ、俳優の板垣李光人、ミュージシャンのファレル・ウィリアムス、トロイ・シヴァンらが来場し、コレクションを楽しんだ。

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アマゾンvs模倣品 マーケット浄化への戦い【鈴木敏仁USリポート】

アメリカ在住30年の鈴木敏仁氏が、現地のファッション&ビューティの最新ニュースを詳しく解説する連載。模倣品に頭を痛めている企業は多い。特にEC(ネット通販)の世界ではビジネスの存続にも問題であるが、今回は圧倒的王者であるアマゾンの取り組みに当ててみよう。

4月にアマゾンが模倣品対策エクスチェンジ(Anti-Counterfeiting Exchange、略称ACX)と呼ぶプラットフォームを立ち上げた。業界評価がすこぶる高く、コピー商品削減に大きな役割を果たすのではないかと期待が集まっている。

“エクスチェンジ”という名称が示すとおり基本的な機能は情報共有である。マーケットプレイスを運営している企業や組織がコピー商品や販売業者の情報を提供し合い、取引中止の判断を迅速に進めることができる。アマゾンによるリリースには、政府管掌の知的財産保護組織による参加の呼びかけも引用されており、国もバックアップしていることが分かる。

アマゾンのマーケットプレイスは規模が大きいこともあって、長いことコピー商品の温床という批判を受けてきた。危機感を持ち始めたのは10年ほど前あたりからと見られているが、おそらくもっともインパクトが大きかったのは2019年にナイキがリスティングを停止したことだったろう。

ブランドメーカーやサプライヤーがトレードマークや知的財産を登録できるブランドレジストリーというシステムを開始したのは17年なので、19年の時点ですでにアマゾンは本腰を入れはじめていたのだが、ナイキによる停止はマスコミが大々的に取り上げたため注目を集め、アマゾンによる取り組みを加速させたと思っている。

ブランドレジストリーは同社にとっての対策の土台となるデータであり、これが取り組みの出発点となっている。

模倣品対策に12億ドルを投じる

加速させた結果、現時点でどの程度の取り組み規模になっているのかというと、昨年1年間で12億ドルを投資し、対策専門の人員数は1万5000人に達しているという。3年前からブランド保護レポート(Brand Protection Report)という名称で過去1年間の取り組み内容や成果をまとめて発表しており、これに掲載されている数字である。

140円換算で1700億円という巨額の予算と1万人を超える人材を投じているということは、あまり知られていないのではないだろうか。

その結果、昨年1年間で600万アイテムを処分し、模倣品犯罪ユニット(Counterfeit Crimes Unit、略称CCU)がアメリカ、イギリス、EU、中国で提訴または捜査に協力した犯罪件数は1300件と記されている。

模倣品犯罪ユニットとは、検察、刑事、専門のデータアナリストなどを集めて20年に編成された専門部署で、訴訟を前提として動くプロ集団である。

このCCUが中国当局とコラボして一斉捜査に動き、大きな成果を上げたことが昨年末に報じられている。押収されたアイテム数は24万、偽の身分証明書やビジネスライセンスを使ってアマゾンに登録していた84人を検挙したという。

今年の1月に議会で成立し、今月から発効したのがINFORM Consumer Actと呼ぶ法律である。マーケットプレイスに対して、取引数が一定数を超えるセラーの情報収集や、販売ページでの情報開示などを求めるものである。またこれに関連して、外国企業による知的財産の侵害に対する制裁を強化する知的財産保護法(Protecting American Intellectual Property Act)という法律も成立している。

アマゾンやEベイといったマーケットプレイスが大きくなるにつれてコピー商品も問題化し、法制化にまで至ったということになる。

盗難品問題にも取り組む

コピー商品に加えてもう一つ問題として顕在化しはじめているのが盗難品の販売である。アメリカの小売業界は万引き増に悩まされており、その結果として盗難品の出品も増えているとされている。廉価な商品は発見しづらく、アイテム単位ではなくセラー単位で犯罪者または組織を見いださなければならないので、頭の痛い問題となっている。

ホームセンターのロウズはプライベートブランドの工具にRFID(無線タブ)を仕込む実験をはじめている。名称はプロジェクト・アンロック、自社人員による開発でロウズのオリジナルテクノロジーである。レジがRFIDを認識するとアクティベートされる仕組で、レジを通さないと工具が動かない。また購入するとブロックチェーンに登録し、その後の転売時に歯止めをかけるとしている。

商品にRFIDやNFCを仕込む取り組みはナイキが知られているが、効果があるので今後徐々に広がるのではないかと思っている。

ちなみにアマゾンはコピー商品や犯罪組織を検知するために機械学習への投資を増やしていると言っている。出品商品やセラー数は膨大で、対策システムのオートメーション化が不可欠なのだ。コピー商品や盗難品対策もやはりテクノロジーが重要な役割を果たす時代なのである。

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「ラッシュ」がスポンジ・ボブとのコラボ商品を発売 トロピカルなバスアイテムの全6種

「ラッシュ(LUSH)は、スポンジ・ボブとのコラボ商品を「ラッシュ」公式アプリで6月28日に先行発売、全国の店舗とオンラインで29日に販売する。

アイテムは、バニラとココナッツの甘い香りと共に、桃色のお湯を楽しめるバスボムやパイナップル果汁とブチュオイル(バロスマベツリナ葉油)をブレンドしたフルーティーでフレッシュな香りのソープ、マンゴーを含む3種のバターを配合したボディバームなど、スポンジボブのキャラクターを用いたトロピカルなバスアイテム全6種を提供する。

7月は、オーストラリアのNPO団体が主催する使い捨てプラスチックの使用削減を目指す参加型エコチャレンジ“プラスチック・フリー・ジュライ”が開催され注目が高まる。「ラッシュ」は常にプラスチックパッケージを使用しない“ネイキッド商品”を採用し、スポンジ・ボブと仲間たちが暮らす海にこれ以上プラスチックごみを増やさない、環境に配慮した取り組みを行う。

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「グッチ」から初の潤うリキッドハイライター発売 リップの新色も登場

「グッチ ビューティ(GUCCI BEAUTY)」は6月28日、ブランド初となるリキッドタイプのハイライター“グッチ イルミナトール ドゥ ボー テ”(12mL、6490円)と、リップスティック“グッチ ルージュ ア レーヴル”の新色(新12色、各6600円)を発売した。公式オンラインショップのほか、三越銀座店、新宿店、渋谷ミヤシタパーク店、ニュウマン横浜店、名古屋メイエキ店、大丸心斎橋店、神戸阪急店で販売する。

ハイライター“グッチ イルミナトール ドゥ ボー テ”は、素肌に直接伸ばしてフェイストーンを明るく整えたり、下地やファンデーションに重ねて艶感のあるベースメイクを演出したりと、自由に顔やからだに乗せて輝きを演出できる。ブラックローズやリリー、デイジーなどの花から抽出した保湿成分で肌をふっくらと整え、潤いが長時間持続するのも特長だ。カラー展開は1色で、さまざまな肌の色に合わせた設計にした。

また、リップスティック“グッチ ルージュ ア レーヴル”から質感の異なる新色を発売する。天然のオイルを配合しサテンのような光沢感が持続する「サタン」、軽いテクスチャーでシアーな艶を演出する「ヴォワル」、濃密なカラーが目を引く「マット」の3種類の質感から各4色ずつ、合計12色を新たにラインアップ。それぞれキャップのデザインが異なり、アールデコ調の装飾やポーセリン調のバラの花柄を施した。

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