【200名様ご招待】2024年春夏「楽天 ファッション ウィーク東京」を観に行こう!

2024年春夏シーズンの「楽天 ファッション ウィーク東京(Rakuten Fashion Week TOKYO)」が8月28日から9月2日まで開催されます。「WWDJAPAN」は参加ブランドからの協力のもと、「ファッションショーを実際に観てみたい」という皆さまをファッションウィークにご招待します。観覧希望の方は各ブランドによるショーの詳細をご確認のうえ、「WWDJAPAN.com」に無料会員登録のうえ、下記応募フォームからエントリーしてください!
※ブランド名をクリックすると過去のルックを見ることができます。

8月28日(月)

「カナコ サカイ(KANAKO SAKAI)」
時間:13:00〜
場所:ヒカリエホールA
募集:未定

■「ヴィルドホワイレン(WILDFRÄULEIN)」
時間:18:00〜
場所:ヒカリエホールB
募集:20人

8月29日(火)

■「ウィルソンカキ(WILSONKAKI)」
時間:11:00〜
場所:ヒカリエホールB
募集:100人

「ペイデフェ(PAYS DES FEES.)」
時間:13:00〜
場所:非公開
募集:4人

■「イージェイ シェヤン(EJ SHEYANG)」
時間:15:00〜
場所:表参道ヒルズ 本館B3F スペース オー
募集:4人

「コンダクター(EL CONDUCTOR)」
時間:18:00〜
場所:ヒカリエホールB
募集:非公開

「クイーン アンド ジャック(QUEEN&JACK)」
時間:19:00〜
場所:ヒカリエホールA
募集:30人

「シンヤコヅカ(SHINYAKOZUKA)」
時間:20:00〜
場所:東京体育館周辺
募集:未定

8月30日(水)

■「トゥー(TWEO)」
時間:11:30〜
場所:ヒカリエホールB
募集:4人

「セヴシグ(SEVESKIG)」
時間:13:00〜
場所:非公開
募集:50人

「ミツル オカザキ(MITSURU OKAZAKI)」
時間:15:30〜
場所:非公開
募集:10人

■「へオース(HEōS)」
時間:18:00〜
場所:ヒカリエホールB
募集:6人

■「ベンチ(BENCH/)」
時間:19:00〜
場所:ヒカリエホールA
募集:150人

「ミューラル(MURRAL)」
時間:20:00〜
場所:非公開
募集:20人

「エックスエスエムエル(X.S.M.L)」
時間:11:30〜
場所:ヒカリエホールB
募集:15人

8月31日(木)

「セイヴソン(SEIVSON)」
時間:16:00〜
場所:ヒカリエホールA
募集:30人

9月1日(金)

■「アイレンセンス(IRENSENSE)」
時間:15:00〜
場所:表参道ヒルズ 本館B3F スペース オー
募集:10人

「サポートサーフェス(SUPPORT SURFACE)」
時間:17:00〜
場所:非公開
募集:10人

「ミーンズワイル(MEANSWHILE)」
時間:18:00〜
場所:非公開
募集:未定

「チノ(CINOH)」
時間:19:00〜
場所:ヒカリエホールA
募集:2人

「セブン バイ セブン(SEVEN BY SEVEN)」
時間:20:00〜
場所:非公開
募集:未定

9月2日(土)

■「アブランクページ / アズ イヤーズ ゴーズ バイズ アブランクページ x エドウィン x ニシカワケオリ(ABLANKPAFGE./ AS YEARS GOES BYS. ABLANKPAGE X EDWIN X NISHIKAWA KEORI)」
時間:11:30〜
場所:非公開
募集:6人

「WWDJAPAN.com」会員限定で200名様以上をご招待

■イベント詳細

応募期間:〜8月21日(月)10:00

開催期間:8月28日(月)〜9月2日(土)
当選者数:200名様以上

■応募要項

・「WWDJAPAN.com」の会員登録が必要です。(無料)
・メルマガ会員の方も「WWDJAPAN.com」の新規会員登録が必要です。
・会員登録のうえ、応募フォームよりご応募ください。
・アンケートにお答えいただいた方から抽選で、2024年春夏「楽天 ファッション ウィーク東京」に200名様以上をご招待します。
なお、当選発表は当選メールの送信をもって代えさせていただきます。

【応募資格】

・「WWDJAPAN.com」の会員登録が必要です。
・メルマガ会員の方も「WWDJAPAN.com」の新規会員登録が必要です。
・メール・インビテーションがうまく表示されない場合があるため、メールアドレスを記載する際はなるべくPC用アドレスでご登録をお願い致します。
・会員登録のうえ、応募フォームよりご応募ください。

【注意事項】

・座席の仕様・席数は予告なく変更となる場合がございます。
・予め設定された会場の収容制限数に達した際は、入場を制限する場合がございますので、ショー開始30分前には会場にお越しください。
・応募はお一人様1回のみ有効となります。
・応募者多数の場合は抽選により当選者を決定いたします。当選者の方のみに、メール又は郵送にて通知いたします。
・抽選結果に関するお問い合わせはお受けできません、また、招待メール及び招待状は再送しませんので予めご了承ください。
・現地までの交通費は含まれません。
・当選発表は招待メール及び招待状の送信をもって代えさせていただきます。
・当選権利の交換・換金、また第三者への譲渡・転売はできません。代理の方への譲渡は無効となります。
・ご来場のお客様が写った写真が「WWDJAPAN」および協賛社の広報活動(「WWDJAPAN」のウェブサイトや広報誌への掲載、雑誌、新聞などへの情報提供)および社内コミュニケーション(紙およびその他の媒体を含む)に掲載される場合がございますので、予めご了承のうえお申し込みください。
・同業者の方のご応募はご遠慮ください。
・当選者様ご本人様のみご来場いただけます。小さなお子様の同伴はお断りいたします。
・当社の判断で応募条件を満たさないと考えられる場合や、応募に関して不正な行為があった場合、当選を取り消させていただく場合がございます。
・本キャンペーンのご応募時に発生するインターネット接続料、パケット通信料などの諸経費は応募者のご負担となります。
・本キャンペーンへの参加は、応募者自らの判断と責任において行うものとし、応募に際して応募者に何らかの損害が生じた場合、当社の故意または重過失に起因するものを除きその責任を一切負いません。
・複数のアカウントによる同一人物の応募は無効とさせていただきます。
・個人の属性等、アンケート項目への回答は、統計処理した集計値としてのみ使用いたします。
・当選者の個人情報は、当キャンペーンに関するご連絡のため、開催ブランドと共有させていただきます。法令により開示を求められた場合を除き、応募者の同意なしに開催ブランドを除く第三者に対して開示・提供することはありません。この点については、下記プライバシーポリシーをご参照ください。

> プライバシーポリシーはこちら

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東京から2時間圏内の旅“マイクロツーリズム”は、千葉が企画力で圧倒【ウィズコロナで進化する幸せ産業】

WhereよりHowを
重視するマイクロツーリズム

マイクロツーリズムは、コロナ禍に星野リゾートの星野佳路代表が提唱した、自宅から1、2時間の近場を観光する旅のスタイルだ。移動時間や費用を抑えた観光地を選び、今まで知らなかった地元の魅力を再発見し、充実した時間を過ごす——。観光業界にとっても、繰り返し訪れるファンを作ることで、安定したマーケットを築けるメリットもある。東京在住ならば、隣接した神奈川や埼玉、千葉などは、マイクロツーリズムに最適な地だ。自然に恵まれた環境も実は多く、リピートしたくなるような魅力的なスポットもたくさんある。

家族だけで過ごせる一棟貸しのコテージやオートキャンプ場、グランピング施設など、“仲間だけで過ごせる宿”も好調だ。どこへ行って何を見るかという目的地(Where)よりも、誰と、何を体験して、どう過ごすか(How)を優先することが、これからのマイクロツーリズムのテーマとなるだろう。

地形や自然環境を生かした
グルメやアクティビティが魅力

そんな中、千葉県の企画力が際立っている。もともと千葉県はフラットな大地の都市部、三方を海に囲まれた房総半島、山岳地の南部など自然環境も豊か。また、海底では3つのプレートがぶつかり合い、さまざまな形状の地層が露出するなど、絶景スポットが多い県でもある。海の幸、山の幸、大地の幸など食材にも恵まれ、農業産出額では全国6位(農林水産省『令和3年農業産出額」のデータより)。銚子港は12年連続で全国1位の水揚げ量を誇るなど、グルメも充実しており、観光に必要なコンテンツが満載なのだ。

自然を満喫するなら、やはりキャンプ。千葉には手ぶらでキャンプが可能なグランピング施設も多い。しかも、もともとの施設の魅力を生かしたユニークなキャンプ場ばかり。牧場内に立地し、乳しぼりやバター作りも体験できる「マザー牧場グランピング」や、畑で収穫体験ができる農園内の「ザファーム(THE FARM)」、動物園に隣接し、キリンと共に朝ご飯を食べられるプランもある「ザ・バンブーフォレスト(The BambooForest)」などさまざまだ。

稲毛海浜公園内の「スモールプラネット キャンプ&グリル(small planet CAMP&GRILL)」は、サステナブルがテーマの洗練されたグランピング施設だ。地産地消ならぬ、“千産千消”を学ぶべく、森の中のダイニングでは千葉産の食材を味わう。体験型リゾート「リソルの森」には、オリンピックメダリストなど、数々のトップアスリートが集まる約6万平方メートルの敷地のMTC(メディカルトレーニングセンター)がある。施設内のグランピング施設「グランヴォー スパ ヴィレッジ(Grandvaux Spa Village)」では、そのMTCを利用でき、さまざまなスポーツを体験できる。

ユニークなローカル電車や
観光列車でさらに楽しい滞在に

千葉県には、いすみ鉄道や小湊鉄道、銚子電鉄など、東京に隣接した県とは思えないローカル電車が走っているのも特長だ。15万円から車両を貸し切れるため、結婚式や同窓会などイベントに活用する人も多いそう。

JR東日本でもさまざまな観光列車を運行している。2023年7月には、久留里の酒蔵とのコラボレーション「奥房総角打ち列車」を実施した。木更津から久留里までの片道運賃と5つの蔵の地酒の試飲、おつまみ、おみやげなどが含まれて5800円。到着後は久留里の酒ミュージアムで有料試飲や買い物を楽しめる。3蔵12種類の地酒をふるまう「BOSO地酒バルトレイン」も上総一ノ宮と館山間、佐倉と佐原間などで運行した。

18年から運行しているサイクリストを応援する観光列車「B.B.BASE」も好評だ。自転車を解体せず、サイクルラックに乗せて一緒に乗車できるのがうれしい。6両編成の車両99座席は、すぐに満席になるという。週末の運行は内房コース、外房コースなど日程によって異なり、当然サイクリングコースも変わる。中には全てのルートを制覇した猛者もいるとか。地元との連動で、千葉を巡る楽しさを発信するのに一役買っている。

リバーサイドに滞在して
サップやサーフィンを満喫

いすみ市岬町に7月28日にオープンしたばかりのプライベートヴィラ「バイ ザ リバー イスミ(by the river Isumi)」は、一棟建てのコテージ。目の前には夷隅川がゆったりと流れ、デッキから川にアクセスも可能だ。海もすぐそばなので、釣りやサーフィンも気軽に楽しめる。

リバーサイドの広大なデッキで夕陽を眺め、BBQをするなどゆったりと過ごせる。機能的でスタイリッシュなキッチンがあるので、地元の食材で調理したり、地元の名店メニューをテイクアウトしたりしてみるのもいいだろう。川を眺めながらのアウトドアサウナも格別だ。薪ストーブを囲むリビングなど、インテリアも洗練され、心地のいいカフェやショップに滞在しているような気分になる。

それもそのはず。手掛けたのは、サーフカルチャーを日本に広めたサーフショップ「テッド サーフ(TED SURF)」を運営するサーフユナイテッド。阿出川潤オーナーの自宅もすぐそばにあり、「サーフィンをはじめ、サップ、カイトサーフィン、フォイルサーフィンなどのアクティビティーをサポートしたい」と語る。パタゴニア(Patagonia)社のサーフアンバサダーとしても活動する阿出川オーナーは、いわばオーシャンライフのコンシェルジェのような、心強い存在だ。宿泊者はオプションとしてサップやサーフィンのスクール、電動サーフィン(E-FOIL)レッスンが受けられ、オーナー自らがガイドする。まさに、サーフカルチャーの今を体感できる拠点でもあるのだ。

豊かな自然に囲まれた同ヴィラは、都内から1時間弱のロケーション。サーフスポットまで車で10分、JR外房線の太東駅からもすぐで、電車でのアクセスも可能だ。移動時間と交通費をセーブして、ロケーションを生かした体験を満喫する。そんなマイクロツーリズムがこの夏は支持されそうだ。

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台風7号接近 関西や名古屋の百貨店で15日の休業相次ぐ

百貨店各社であす15日、台風7号の影響が予想される関西・中部地方の店舗を休業する動きが相次いでいる。

高島屋は大阪店や京都店など関西・中部の6店舗を終日休業する。大丸松坂屋百貨店は、大型店の大丸心斎橋店や松坂屋名古屋店を含む計8店舗の営業を取りやめる。同じグループの心斎橋パルコと名古屋パルコも休業する。阪急阪神百貨店は阪急うめだ、阪神梅田の両本店を含む関西圏の11店舗を営業しないことを決めた。三越伊勢丹は名古屋三越栄店などを休業する。15日の計画運休が決まっている東海道新幹線の新大阪と名古屋間のターミナルに店舗を構えるジェイアール京都伊勢丹とジェイアール名古屋タカシマヤも休む。

お盆休みは、帰省や観光などでにぎわうターミナル店にとっては書き入れ時でもあり、台風に水を差された格好だ。「ジェイアール京都伊勢丹はお盆休みに入ってにぎわっていただけに残念」(三越伊勢丹広報)「帰省の土産物などをはじめカテゴリー全般が好調だったが、お客さまと従業員の安全が最優先」(阪急阪神百貨店広報)との声が上がる。

15日に休業する店舗は以下の通り。

▼高島屋
大阪店、堺店、泉北店、京都店、洛西店、岐阜店
▼大丸松坂屋百貨店
大丸心斎橋店、大丸梅田店、大丸京都店、大丸神戸店、大丸須磨店、大丸芦屋店、松坂屋名古屋店、松坂屋高槻店
▼阪急阪神百貨店
阪急本店(阪急うめだ本店、阪急メンズ大阪)、神戸阪急、西宮阪急、千里阪急、川西阪急、宝塚阪急、高槻阪急、阪神梅田本店、阪神・御影、あまがさき阪神
▼三越伊勢丹
名古屋三越栄店、名古屋三越星ヶ丘店、三越徳島店
▼JR系
ジェイアール京都伊勢丹、ジェイアール名古屋タカシマヤ

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アイスタイル23年6月期は過去最高の売上高428億円 営業損益も黒字転換

「アットコスメ(@COSME)」を運営するアイスタイルの2023年6月期連結決算は、売上高が前期比24.7%増の428億円、営業損益が8億1700万円(前期は4億5300万円の赤字)、経常損益が4億1000万円(同5億9300万円の赤字)と黒字に転換した。ECと実店舗で構成するビューティーサービス事業がけん引し、過去最高の売り上げを記録した。

ビューティーサービス事業の売上高は同33.4%増の292億円、営業利益が同313.8%増の13億円だった。店舗では、人流の回復に加えオンライン・オフラインの一気通貫した販売促進イベントなどで来店客数が増加。ECは年に一度の祭典「アットコスメ ビューティデー(@COSME BEAUTY DAY)」や毎年6月に開催するイベント「アットコスメ スペシャルウイーク(@COSME SPECIAL WEEK)」が寄与し、店舗とともに2ケタ増収で着地した。「アットコスメ」を中心としたサービスで構成するオンプラットフォーム事業の売上高は同8.4%増の79億円、営業利益が同52.1%増の13億7300万円だった。

グローバル事業の売上高は同3.5%増の43億円、営業損失が8600万円(同2億900万円の赤字)だった。不採算事業の整理や撤退で収益構造の改善を行い、香港の3店舗も健闘したが、中国の越境EC事業と韓国事業が低迷し赤字となった。

24年12月期の連結業績予想は、売上高が同16.6%増の500億円、営業利益が同46.8%増の12億円、経常利益が同143.7%増の10億円、純利益が同154.3%増の7億円を見込む。

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「マウジー」がディズニー創立100周年を記念してオズワルドのコレクションを発売

「マウジー(MOUSSY)」は、ディズニー創立100周年を記念して人気キャラクター「オズワルド・ザ・ラッキー・ラビット」のコレクションを発売する。8月16日から、「マウジー」のフラッグシップショップ、ルミネエスト新宿店、ラゾーナ川崎プラザ店、シェルター(SHEL’TTER)ウェブストア、ゾゾタウン(ZOZOTOWN)で販売する。

ラインアップは、オズワルドやオルテンシアを限定デザインの総柄で織り上げた“オズワルド ジャカード シリーズ”のバケットハット(1万1990円)、ショルダーバッグ(9900円)、ショッピングバッグ(9900円)や、オズワルドをスケッチイラスト調のタッチで描いたオーバーサイズTシャツ(8800円)、ニット(1万3970円)、バンダナ(3300円)など。全てのアイテムをユニセックス仕様でデザインし、年齢問わず幅広い人々にフィットするように仕上げた。

“オズワルド ジャガカード シリーズ”の生地は、200年以上の歴史と伝統を誇る国内最大の綿織物の産地、兵庫県西脇市で生産。本数・糸の渡し方・組織の組み合わせ・糸の太さ・色などを繊細な技術力で組み合わせて絶妙な色合いを表現した。さらに、最新技術であるコンピューターを用いてテキスタイルデザイン・糸染・織布までを一貫して行い、リサイクル糸の“Mecol Tone”を採用し環境負荷の軽減にも取り組んだ。

さらに、8月9〜21日に日本橋三越本店で同コレクションのポップアップストアをオープンする。店舗やウェブストアの発売に先立ち、同コレクションを先行販売予定だ。

「オズワルド・ザ・ラッキー・ラビット」は1927年から28年にかけてウォルト ディズニーが製作した、26本の短編シリーズに登場するうさぎのキャラクター。 ウォルト ディズニーがミッキー マウスより前に描いた作品で、この作品がミッキー マウス誕生のきっかけとなった。

■“Disney SERIES CREATED by MOUSSY”ポップアップストア
日程:8月9〜21日
場所:日本橋三越本店7階

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ヘアケア「ウルリス」が金木犀アイテムを限定発売 今年は2シリーズが登場

ヘアケアブランド「ウルリス(ULULIS)」は8月28日、金木犀の香りが楽しめる限定ラインを発売する。今年は香髪のごわつきや艶不足に悩む人へ向けた「キンモクセイ キラメキ」シリーズと、うねりやくせ毛が気になる人に向けた「キンモクセイ ピンクミー」の2種類を用意している。

それぞれのシリーズではシャンプーとトリートメントのほか、スペシャルケアのサンプルがセットになった"キラメキ シャイニー ペアセット""ピンクミー コントロール ペアセット"(各3080円)と、ヘアオイルの"キラメキ シャイニー ヘアオイル"、"ピンクミー コントロール ヘアオイル"(100mL、各1540円)をラインアップ。

パッケージは金木犀が折り重なった限定デザインで、「キンモクセイ キラメキ」は純愛をイメージしたほんのり甘く大人っぽいロマンチックな香りに、「キンモクセイ ピンクミー」は初恋をイメージした甘酸っぱい香りに仕上げている。

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米アナリストがビューティ市場の失速を予測? 

昨年の米ビューティ業界は、コロナ後のインフレ高騰や景気後退の懸念をものともせず飛躍を遂げた年だった。米大手化粧品小売りのアルタビューティ(ULTA BEAUTY)は33年の歴史で初めて年間売上高が100億ドル(約1兆4100億円)を超え、NY発のプチプラコスメブランド「エルフ コスメティクス(E.L.F. COSMETICS)」はファッション&ビューティ業界で最も好調な銘柄に選ばれ、化粧品メーカーのコティ(COTY)のフレグランス事業は活況を呈し、フレグランスメーカーのインターパルファム(INTERPARFUMS)は売上高10億ドル(約1410億円)の大台を突破した。

しかし今年、米ビューティ業界最大手2社のエスティ ローダー カンパニーズ(ESTEE LAUDER COMPANIES、以下ELC)とアルタビューティ(ULTA BEAUTY)の業績には陰りが見られる。昨年「トム フォード(TOM FORD)」を買収したELCは、同社の売り上げを支えるアジア、特に中国・海南島と韓国でのトラベルリテールの回復が予想より遅れていることから、5月に2023年通期の売上高と最終利益の見通しを再び下方修正し、同社の株価は約18%下落した。アルタビューティの23年第1四半期の決算は、大量の商品を万引きする組織的犯罪が原因の一つである棚卸減耗損が営業利益率を圧迫し、急成長していた業績のペースが鈍化していることが明らかになった。

アナリストらは、2社の状況は全く異なり、それぞれが直面しているのは個別の問題だと強調する。投資銀行TDコーエン(TD COWEN)のオリバー・チェン(Oliver Chen)=シニア株式調査アナリストは、「ELCがプレステージブランドのグローバルカンパニーであるのに対し、アルタビューティはほぼ100%米国内で展開する小売企業だ」と語り、今後の見通しも異なるようだ。「アルタビューティは今後も安定的な経営が続くだろうが、高いプロモーションコストや在庫縮小といった注視すべき要素もある。持続的な成長と利益率が明確になるまでは株価は不安定になるだろう」と述べた。

また投資銀行レイモンド・ジェームス(RAYMOND JAMES)のオリビア・トン(Olivia Tong)=アナリストはELCについて、「22年度の売上高の27%をトラベルリテール事業が占めており、どう対処するかの戦略が不透明なことから短期的な収益の変動が続く可能性が高い」と懸念する。

他業界では米国の景気後退懸念は弱まりつつあるようだが、ビューティ業界においては昨年の目を見張る成長スピードがいくらか緩やかになるとアナリストらは予想している。しかし、成長鈍化は予想されるものの、大手2社の業績はビューティ業界全体が大きく失速する兆候ではないという。コンサルティング会社のグローバルデータ(GLOBALDATA)は、世界のヘルス&ビューティ市場の成長率は今年が5.5%、24年は2.7%、25年は4.9%、26年は4.4%、27 年は4.7%と予測している。米国については、今年が5.5%、24年は1.4%、25年は3%、26年は2.2%、27年は2.5%の成長率を見込んでいる。

グローバルデータのタッシュ・ヴァン・ボクセル(Tash Van Boxel)=リテールアナリストも、「ビューティ市場は強い需要に支えられ成長している」とし、「昨年までの勢いは減速する可能性が高いが、ビューティ市場が衰退するわけではない。特にプレステージフレグランスカテゴリーの成長率は非常に高く、プレステージヘアケアカテゴリーも拡大している。またメイクアップを始める世代も世界で若年化が進み、1人あたりの使用アイテムも増加している。人々は経済状況に関わらずスキンケアやヘアケア商品を欠かさず購入している」と市場拡大への認識を示している。

際立った業績を示す例もある。「エルフ コスメティクス」の23年1〜3月の売上高は前年同期比78%増の1億8740万ドル(約264億円)を記録し、17四半期連続の増収を達成している。

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【2023クリスマスコフレ】「ナルシソ ロドリゲス」のフレグランスセット2種が発売

「ナルシソ ロドリゲス(NARCISO RODRIGUEZ)」は11月8日、“ホリデーコレクション2023 A magical holiday”2種を数量限定で発売する。

センシュアルなミステリアスさが漂う“フォーハー“のアイテムを詰め込んだ“フォーハー オードトワレ ホリデー コフレ”(1万3200円)は、オードトワレ 50mLと ボディーローション 50mL、シャワージェル50mLをセットにした。

ホワイトフローラルのブーケの幕開けから、ムスクがその洗練された魅力を深め、カシュメランの温かさで包み込む“フォーハー ピュア ムスク”の“フォーハー ピュア ムスク ホリデーコフレ”(2万20円)は、オードパルファムの100mLサイズと10mL、ボディーローション50mLを組み合わせている。

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「コンバース」の“オールスター”がNBAとコラボ チームカラーやロゴを大胆にデザイン

「コンバース(CONVERSE)」は、NBAとコラボしたスニーカー“オールスター”を発売した。

ローカットモデル(1万3200円)はアッパーにシカゴ・ブルズやロサンゼルス・レイカーズなどのチームカラーやロゴをデザインし、ハイカットモデル(1万4300円)はロゴをステッカー風の総柄で表現する。またキッズ用(7150円)、ベビー用(6600円)も用意する。

NBAは、北米のプロバスケットボールリーグ。30チームが所属する。

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「コンバース」の“オールスター”がNBAとコラボ チームカラーやロゴを大胆にデザイン

「コンバース(CONVERSE)」は、NBAとコラボしたスニーカー“オールスター”を発売した。

ローカットモデル(1万3200円)はアッパーにシカゴ・ブルズやロサンゼルス・レイカーズなどのチームカラーやロゴをデザインし、ハイカットモデル(1万4300円)はロゴをステッカー風の総柄で表現する。またキッズ用(7150円)、ベビー用(6600円)も用意する。

NBAは、北米のプロバスケットボールリーグ。30チームが所属する。

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「バブアー」のフリークスストア別注モデル ノンワックスやビッグサイズなど

英国ブランド「バブアー(BARBOUR)」のフリークスストア(FREAK'S STORE)別注モデルが発売中だ。価格は4万2900〜5万8300円で、メンズ、ウィメンズ共にフリークスストア全店と公式オンラインで取り扱っている。

“ビッグ ビデイル”(5万3900円、メンズのみ)は、アイコンモデル"ビデイル"のビッグシルエットタイプ。元々乗馬用ワックスドジャケットとして開発したモデルをノンワックスで別注した。べたつき感を気にせずに着用できるほか、ラグランスリーブで動きやすい仕様に。"ビデイル"をベストタイプにアレンジした“ビデイルベスト”(4万2900円、メンズ、ウィメンズ展開)も用意する。

絶妙な丈が人気の“ボロウデイル”(4万7300円、メンズ、ウィメンズ展開)は、ワックスが抜けたような風合いが特徴で、はっ水性のあるコットンポリエステルのピーチ素材を使用した。チンストラップにより、首回りへの風の侵入を防げる仕様もポイントだ。

そのほか、乗馬用のロングレングスコートとして開発した“バーレー”をベースにした"スノードン"(5万8300円、メンズ、ウィメンズ展開)や、“ビデイル”に中綿を入れて防寒性能をアップさせた“ビデイル インシュレーション”(5万7200円 ※9月発売予定)などをラインアップする。

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大谷翔平選手の等身大タオルを発売! 寝具メーカーの西川

寝具メーカーの西川は、大谷翔平選手をモチーフにしたタオルを発売した。全長2mの等身大サイズをはじめ5種類を用意し、日本橋西川で先行販売し、8月下旬からは公式オンラインストアおよび全国の取り扱い店舗でも順次扱う。

西川は、「4月に開催したキャンペーンの景品として大谷選手の等身大バスタオルを準備したところ、想定を大幅に超える応募をいただき、この反響を受けて商品化に至った。西川のオリジナルタオルと共に大谷選手を応援して!」と話す。

西川は、2017年から大谷と睡眠コンディショニングサポート契約を結び、寝具の提供などを行っている。

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「メゾン マルジェラ」表参道店が拡張移転し新店舗をオープン 限定アイテムも

「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」は、東京・表参道ジャイル(GYRE)2階の店舗を1階に拡張移転し新店舗をオープンした。

ストアでは、バッグやスモールレザーグッズなど全商品を取り扱う。中央には広々としたシューズエリアを設け、ストアの奥にはレディ・トゥ・ウエアコレクションを配置。さらに、4つのフィッティングルームと専用エントランスを備えるVIPルームを設置した。

表参道店のオープンを記念して、2023年秋冬“Co-Ed”コレクションで発表したアメリカンチェックのインターシャニットカーディガンとベスト、「ペンドルトン(PENDLETON)」とのコラボレーションコート、“レチクラ”シリーズのハットバッグ、そして”5AC”バッグをリミテッド・エディションとして発売する。

インターシャニットのベストとカーディガンは、美しい透け感を生む透明のナイロンがベース。むき出しになったカラフルな糸が特徴で、ブラウンカラーを表参道店限定で発売する。アイコンバッグ“5AC”は、人工ファーとエコシアリングを使用したスペシャルなデザインだ。

■「メゾン マルジェラ」表参道
営業時間:月〜日曜日 11:00〜20:00(不定休)
住所:東京都渋谷区神宮前5丁目10-1ジャイル1階
電話番号:03-5778-0891

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30年以上ロングセラーのボディースクラブ“Oh!Baby”  限定品なども寄与し累計販売個数1200万個を突破

ハウス オブ ローゼが手掛けるボディスクラブ“ボディ スムーザー N”(570g、2200円)が根強い人気を誇っている。1988年の誕生から累計販売個数1200万個(21年10月末時点、定番品と限定品含む)を突破。「WWDBEAUTY」2023年上半期ベストコスメでも、バラエティー・ドラッグストアとECのボディーケア部門で総合1位をそれぞれ獲得した。多彩な限定の香りを展開し、愛用者を飽きさせない工夫がベストセラーにつながっている。

“ボディ スムーザー N”は天然温泉水*を配合したボディー用マッサージペースト。温泉にも含まれる成分の3種のスクラブをバランスよく組み合わせ、ボディーの古い角質を取り除き、ザラつきがないつるつるな肌をかなえる。甘夏やグリーンレモン、青りんごといった限定品も随時展開。定番品のパッケージはピンクだが、限定品は香りに合わせオレンジやイエロー、グリーンに変え視覚的にも楽しめる仕様となっている。4〜6月に期間限定発売した“ボディ スムーザー BK”は「WWDBEAUTY」のベストコスメでも支持を集めた。汚れ吸着成分の白炭(備長炭)や保湿成分のオリーブ葉エキス・シロツメクサエキスなどを配合し、紫外線で乾燥しがちな肌に潤いを与えながらケアできると好評だった(現在は販売終了)。

“ボディ スムーザー”は「Oh!Baby(オーベイビー)」の愛称で親しまれており同社を代表するアイテムに成長したことから、21年にシリーズ化。現在は温泉水コスメとして訴求し、ボディーケアだけでなくスキンケアからベースメイクまで取りそろえている。

*温泉水:ボディ スムーザー(角質柔軟成分)、他のOh!Baby商品(すべて保湿成分)
問い合わせ先
ハウス オブ ローゼ お客様相談室
0120-12-6860

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30年以上ロングセラーのボディースクラブ“Oh!Baby”  限定品なども寄与し累計販売個数1200万個を突破

ハウス オブ ローゼが手掛けるボディスクラブ“ボディ スムーザー N”(570g、2200円)が根強い人気を誇っている。1988年の誕生から累計販売個数1200万個(21年10月末時点、定番品と限定品含む)を突破。「WWDBEAUTY」2023年上半期ベストコスメでも、バラエティー・ドラッグストアとECのボディーケア部門で総合1位をそれぞれ獲得した。多彩な限定の香りを展開し、愛用者を飽きさせない工夫がベストセラーにつながっている。

“ボディ スムーザー N”は天然温泉水*を配合したボディー用マッサージペースト。温泉にも含まれる成分の3種のスクラブをバランスよく組み合わせ、ボディーの古い角質を取り除き、ザラつきがないつるつるな肌をかなえる。甘夏やグリーンレモン、青りんごといった限定品も随時展開。定番品のパッケージはピンクだが、限定品は香りに合わせオレンジやイエロー、グリーンに変え視覚的にも楽しめる仕様となっている。4〜6月に期間限定発売した“ボディ スムーザー BK”は「WWDBEAUTY」のベストコスメでも支持を集めた。汚れ吸着成分の白炭(備長炭)や保湿成分のオリーブ葉エキス・シロツメクサエキスなどを配合し、紫外線で乾燥しがちな肌に潤いを与えながらケアできると好評だった(現在は販売終了)。

“ボディ スムーザー”は「Oh!Baby(オーベイビー)」の愛称で親しまれており同社を代表するアイテムに成長したことから、21年にシリーズ化。現在は温泉水コスメとして訴求し、ボディーケアだけでなくスキンケアからベースメイクまで取りそろえている。

*温泉水:ボディ スムーザー(角質柔軟成分)、他のOh!Baby商品(すべて保湿成分)
問い合わせ先
ハウス オブ ローゼ お客様相談室
0120-12-6860

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30年以上ロングセラーのボディースクラブ“Oh!Baby”  限定品なども寄与し累計販売個数1200万個を突破

ハウス オブ ローゼが手掛けるボディスクラブ“ボディ スムーザー N”(570g、2200円)が根強い人気を誇っている。1988年の誕生から累計販売個数1200万個(21年10月末時点、定番品と限定品含む)を突破。「WWDBEAUTY」2023年上半期ベストコスメでも、バラエティー・ドラッグストアとECのボディーケア部門で総合1位をそれぞれ獲得した。多彩な限定の香りを展開し、愛用者を飽きさせない工夫がベストセラーにつながっている。

“ボディ スムーザー N”は天然温泉水*を配合したボディー用マッサージペースト。温泉にも含まれる成分の3種のスクラブをバランスよく組み合わせ、ボディーの古い角質を取り除き、ザラつきがないつるつるな肌をかなえる。甘夏やグリーンレモン、青りんごといった限定品も随時展開。定番品のパッケージはピンクだが、限定品は香りに合わせオレンジやイエロー、グリーンに変え視覚的にも楽しめる仕様となっている。4〜6月に期間限定発売した“ボディ スムーザー BK”は「WWDBEAUTY」のベストコスメでも支持を集めた。汚れ吸着成分の白炭(備長炭)や保湿成分のオリーブ葉エキス・シロツメクサエキスなどを配合し、紫外線で乾燥しがちな肌に潤いを与えながらケアできると好評だった(現在は販売終了)。

“ボディ スムーザー”は「Oh!Baby(オーベイビー)」の愛称で親しまれており同社を代表するアイテムに成長したことから、21年にシリーズ化。現在は温泉水コスメとして訴求し、ボディーケアだけでなくスキンケアからベースメイクまで取りそろえている。

*温泉水:ボディ スムーザー(角質柔軟成分)、他のOh!Baby商品(すべて保湿成分)
問い合わせ先
ハウス オブ ローゼ お客様相談室
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PR会社プレッセが余剰コスメを児童養護施設出身者に提供 コスメがつなぐ未来とは<前編>

千田尚美/プレッセ取締役 プロフィール

(せんだ・なおみ):経営に関わりながらオーガニックコスメやドクターズコスメ、美容機器までさまざまな人気ブランドのPRを担当。近年は社会福祉イベントへの協賛や今回紹介する支援など、メディアコミュニケーション以外の視点からも、コスメを介した活動に積極的に参加する

ブローハン聡/一般社団法人コンパスナビ事務局長・支援事業部 部長代理 プロフィール

(ぶろーはん・さとし):フィリピン人の母、日本人の父の間に婚外子として生まれる。4歳から母の結婚相手(義父)から虐待を受け、11歳のときに保護され児童養護施設へ。施設卒園後は病院の看護助手、携帯電話販売ショップなどで働く一方、フリーのモデル・タレントとして活動。現在は埼玉県の一般社団法人コンパスナビで児童養護施設退所者のアフターケア事業(クローバーハウス)に携わる。また児童養護施設出身者として、講演やYoutubeの配信など当事者活動を行う

河西景翔/子育てアドバイザー プロフィール

(かわにし・けいと):小学生の頃から保育士を志し、中学生からは保育園でのボランティア活動に参加。2002年に保育士・幼稚園教諭の資格を取得。保育士・幼稚園教諭として15年以上保育の現場で働く。現在は、子育てアドバイザー・保育環境アドバイザーとして保育の現場とも関わりながら、子どものみならず、保護者支援にも注力。“育児も保育もファッションも男女の境はない、ジェンダーレスな社会づくり”を目指し、SNSやウエブなどで日々発信をする

コスメブランドのマーケティング、ブランディング、宣伝を担うPR会社には、各ブランドからPR用のコスメサンプルが届く。それらは主にメディアへの貸し出しや美容業界関係者へ配布されるが、消費しきれないまま新品のまま残ってしまう現状がある。美容業界特化型のPR会社プレッセは、今春からそれら余剰のPR用サンプルを児童養護施設出身者への支援へつなげている。今回は千田尚美プレッセ取締役、余剰コスメの届け先で児童養護施設出身者のアフターケア事業「クローバーハウス」運営に携わるブローハン聡氏、ジェンダーレスな社会を目指す子育てアドバイザーであり両社の架け橋となった河西景翔氏による鼎談を行った。業界の現状を知るとともに、コスメの可能性について探る。

20代の若手社員たちが声を上げ、支援事業が動き出した

WWD:プレッセにおける余剰サンプルの現状は?

千田尚美プレッセ取締役(以下、千田):弊社は約30社のPRを担当しているので、ヘアケア、スキンケア、ファンデーション、カラーメイクなどメディアへの貸し出しから戻った商品は1カ月間で段ボール何箱分にもなります。各ブランドが一度倉庫から出庫した商品は市場へは出せないため、弊社が預かるのです。ブランドのご好意でわれわれが実際に使わせてもらうことで商品探求へ生かしていますがそれでもかなりの量が残ってしまうのが現状。最終的に破棄することが20年ほど続いていましたが、昨年ようやく社内で具体的な話し合いが始まりました。

WWD:昨年動き出したのは、何かきっかけがあった?

千田:“寄付してどなたかに使ってもらいたい”思いはあったものの、支援先に当てがなく、ブランド側のリスクとしては転売問題がありました。弊社もこの問題を解決する手立てがなく長年破棄せざるを得ませんでした。しかし昨年、20代の社員たちが「どうにかしたい」という声を改めて上げてくれ、今動かなければと。そこで今年1月にイベントでお会いした河西さんに、余剰サンプルをどこかへ寄付できないかと相談しました。

河西景翔・保育アドバイザー(以下、河西):そうでしたね。大阪の育児放棄事件が題材となった映画「子宮に沈める」の公開から10年が経ち、改めて作品と向き合おうというイベントが行われたんです。プレッセはこのイベントに協賛してくださり、ちょうど参加していたブローハンさんを紹介しました。彼が支援しているのは、主に児童養護施設を出た18歳以上の人たちなので、コスメが必要な機会が訪れるはずだと思って。

千田:中学生や高校生にメイクを推奨しないブランドもある中で、全ての条件がぴたりとはまりました。早速ブローハンさんに、サンプルを受け取ってもらえないか聞いたところ、ぜひ受け取らせてください!と。その後すぐにヘアケア、スキンケア、カラーコスメなど約20人分の量を詰めてクローバーハウスへお送りしたんです。

ブローハン聡コンパスナビ事務局長・支援事業部 部長代理(以下、ブローハン):コスメが届いた時の喜びといったらなかったですね。事務所に支援が届くと、利用者登録をしているみなさんにオフィシャルラインで共有するのですが、その日は平日にもかかわらずたくさんの人が来てくれました。

WWD:各ブランドへはどう説明し、どのような反応があったのか?

千田:実は初回は、相談レベルでお話できるブランドのみを送りました。何より受け取られる方の反応を知りたかったんです。結果、懸念していた転売はありませんでしたし、当然SNSに投稿されることもなかった。これは本当に使ってくださっているんだと思っていたところに、「こんなにかわいい化粧品は今まで使ったことがなかったからうれしい」とお礼の手紙をいただいて。お送りしてよかったと思うと同時に、活動を続けなければと思いました。手紙を持って各ブランドへ支援活動の説明に伺うと、ネガティブな声はほぼなく、ぜひ活動に生かしてくださいと言ってくださいました。それから平均して月に1度、余剰のPRサンプルをお送りしています。

WWD:支援活動を始めて半年。感じている課題は?

千田:現在はクローバーハウスと直接のやりとりですし、ブローハンさんが来所者と信頼関係性を築いているのを見ているので、安心して商品をお渡しできます。けれど今後、支援活動が広がったときに、万が一転売サイトへ出されたとしても追うことはできません。また、大量に送りすぎると迷惑をかけてしまうのではという懸念もある。いずれの場合も、コミュニケーションを怠らずに最適な方法を都度考えたいです。活動が広がることはわれわれの願いでもあります。社内できちんと担当化して活動の大きな柱として構えられたら、弊社の担当外のブランドさんへもお声がけしたいですね。そして何より、PRサンプルで行っている活動なので旬なアイテムをお送りしたい。楽しんで使ってもらえたら、これほどうれしいことはありません。

無関心を関心へ。他人事から自分ごとへ。

WWD:河西さんとブローハンさんはどのようにつながったのか?

河西:2020年に、ブローハンさんの新聞記事を読んで僕からコンタクトを取ったんです。児童養護施設についてもっと知りたいと思っていた時に、彼の存在と活動を知って。自分の志ともすごく似ていたので、すぐに意気投合しました。

ブローハン:景翔さんは、オレンジのモコモコしたコートを着ていましたね(笑)。何者なんだろうと思いながら会いに行きました。僕は人と会うのが好きで、呼ばれたら行くというスタンス。福祉の枠を超えた形で、“無関心を関心に変えていきたい”という思いがあるので、景翔さんにはいつも背中を押されています。僕の経験はたしかに辛いものでしたが、悲しいもので終わらせたくありません。Youtubeで自分の経験や活動を発信しているのも、一見無関係な人たちにも、半径5メートルの日常の世界に目を向けてほしいからなんです。

河西:都会はなかなかSOSを出せない人も多いのと同じように、われ関せずと見守ってしまう人も多いですよね。先日、電車で “子どもを助けたいので困っていたら声をかけてください”と書いたバッジを身に付けた18歳前後の女性を見かけました。そういうものがないと動けない社会ってどうなの?という人もいるかもしれませんが、都会においては有効かもしれない、と。この支援の仕方、いいなって思いました。

「人生をリスタートするタイミングに立ち会っている」

WWD:クローバーハウスには主にどのような人が訪れている?

ブローハン:クローバーハウスは埼玉県の児童福祉事業の一つで、児童養護施設(里親、児童自立施設なども含む)を退所した18歳〜30歳前後の人が利用しています。退所後にスムーズに社会に溶け込める人ばかりではなく、施設出身者がシングルマザーとなり子どもをまた施設に預けることになってしまった、妊娠をした、ホームレスになったなどさまざまな事情があり、児童養護施設を介してここへたどり着きます。また、クローバーハウスを拠り所としてくれ、社会へ出たあとも定期的に顔を見せに来てくれる人もいます。利用者が似た状況で困っている友人を紹介してくれるケースもありますね。

WWD:具体的にどのような支援を行っているのか?

ブローハン:スーツや食料、生活必需品、普通運転免許取得のほか、自立支援や就職支援、居住支援など生活全般の支援を行っています。今ではプレッセのように応援してくださる人が増え、支援の輪が広がっています。コスメは初めていただきましたが、施設退所後に就職活動に向かう際にも、心を満たす意味でも大切なものなのだと実感しました。

WWD:18歳で児童養護施設を退所した後に、苦労する人も多いという話も耳にする。

ブローハン:その理由に、高齢児保護が増えてきていることがあると思います。以前は乳幼児期に児童養護施設で預かり、長い年月をかけて職員さんと信頼関係を築きながら成長していくケースがほとんどでしたが、最近は16、17歳でようやく保護されるケースが増えています。心がズタボロの状態で施設へやってきて、初めて衣食住が整う空間で暮らすことができても、18歳までには出なければなりません。虐待を受けた子たちが回復するには、その年月の6倍の時間を要すると言われている中で、時間があまりにも足りない。それまで普通のことを普通に体験してこられなかった子たちが、18歳になってすぐ社会に順応できないことは想像にあまりあると思います。隣の人の手が上がるだけでも反応してしまう、男性を見るだけでも震える、人の顔色を伺ってしまうなど、つまずき方は人それぞれ。僕はクローバーハウスにたどり着いた人と少しずつ会話を深めて、SOSにつながる瞬間を見ています.

WWD:ブローハンさんは、どのような思いを大切に皆さんと向き合っているのか?

ブローハン:いつでも戻ってこられる“居場所である”と伝えたい。クローバーハウスを自分の居場所として利用する人、ここを出発点に次の場所へ進む人、彼氏ができて失敗して戻ってくる人……。どんな状況であれ、自分の人生をリスタートしようとしている子たちと一緒に並走したいと思っています。そして、洋服やコスメを自分で選び、受け取ることは、生まれ変わる瞬間に立ち会えるということ。18歳、19歳というのは、大人になりきれない中途半端さと共にいる難しい時期です。本人たちにとってはじれったい時間かもしれませんが、揺れていた気持ちが自信に変わる瞬間を僕は何度も見ています。コスメは、そのリスタートの大きなきっかけになっていることを今回お伝えしたいと思いました。

WWD:今後、必要なことは?

ブローハン: 細く長く付き合う関係性をたくさん増やしたい。その中で、可能性と選択肢を増やしていきたいんです。先日、プレッセの皆さんがクローバーハウスへ来てくれました。利用者の皆は初めて、届く物にも誰かの思いが乗っていることに触れられたと思います。僕が向き合っている若者たちにとって、選択肢はとても大切です。自分たちを見てくれている人がちゃんと居るんだ、ということを実感できる機会をこれからもつくりたい。その安心感は、自分の人生を主人公として生きることにつながっていくと思います。

WWD:将来、化粧品に携わる仕事をしたいという人がいるかもしれない。

千田:それほどうれしいことはないですね。

ブローハン:それこそ仕事している姿を見てほしいです。家庭から出たことがない子どもたちも多いので、いろんな大人を見るという意味では、仕事をして社会で生きていくこと、人と人の掛け算で仕事が成り立つこと、その姿を見られるというのは視野を広げてくれるはずです。

パフォーマンスではなく、本当に必要な人に届けるべき

WWD:コスメにはどんな力があると感じる?

ブローハン:着の身着のまま沖縄から逃げて来た女の子が、クローバーハウスで洋服やコスメに触れる中で、こんなに人って変わるんだと驚きました。自分の瞳を隠していたカラコンを外して素顔に近づき、自分らしくなれたというか。コスメについては全く無知でしたが、この半年間で変わる力を実感しています。

千田:笑顔にさせることができるんだと改めて感じます。私自身、日々ビジネスとして当たり前のように触れていたので、お手紙から溢れる“使えてうれしい”という純粋な気持ちを知り、この支援を続けたいと強く思いました。

河西:先日、子ども食堂で母親向けのメイクレッスンイベントを行なったんです。その時に一番すごいと感じたのは、コスメのホスピタリティ。子ども食堂では、不登校の子たちがスタッフとして手伝ってくれているのですが、今回のイベントにお母さんと一緒に参加してくれた子がいました。メイクでお母さんがきれいになっていく様子を見て、初めは部屋のすみっこの方にいた子が前へ出てきて、お母さんの眉毛を描いてあげたんですね。それを施設長が見て、「あの子はここへ来ても影に隠れていたけれど、今日は自分が出せたんだと思う。自分がメイクをするんじゃなくて、お母さんをきれいにしてあげようという、その気持ちがうれしい」という言葉を聞いたときに、コスメには人を癒す力があると思いました。

WWD:コロナ禍以前に比べて、支援を必要とする人が増え、ボランティアで活動を行う支援する側が疲弊してしまうという現状もあると聞く。

河西:企業の協賛が多い富裕層へ向けたエシカルイベントはたくさんあるんです。ブローハンさんの言葉を借りると、関心を無関心に変えるきっかけになるので、素晴らしい取り組みだとは思います。けれど、みんなで一緒に育つ社会を目指すのであれば、貧困で悩む人たちにも手を差し伸べることが必要ですよね。例えば、コスメを絵の具に変えてアートを描くという取り組みは、いい思い出にはなる。けれど、使えるコスメを必要な方へ提供したらコスメとしてちゃんと使ってもらえます。提供してもらった人たちにとっては、その時の喜びだけでなく、未来への可能性へつながっていくわけです。誰かが手を差し伸べて助けてくれたという事実があるだけで、未来が全然違うと思うんです。

WWD:エコ、エシカル、SDGs……全て、継続していくべき命題。コスメ業界で考えると、“作ること”全体の話にもなっていくかもしれない。

河西:ファッションイベントでそれらのテーマを掲げていても、裏を返すと何も行われていないこともあります。ジュンから今秋ローンチされる「リ アッシュ」は面白いですよ。循環型ファッションプロジェクトで、リメイクを通して捨てられてしまう洋服に価値を生みながら社会問題にも取り組む試み。貧困層の子どもたちは服を買えない現状がありますが、リメイクすれば洋服は着られる、足した丈だってむしろおしゃれという新たな価値観を作ってくれると思います。コスメもゼロからイチを生み出すばかりではなく、今あるものに“本来の役割”を残した上で使うことを業界全体で考えていけたら、本当に必要な人たちへの支援になると僕は思います。

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PR会社プレッセが余剰コスメを児童養護施設出身者に提供 コスメがつなぐ未来とは<前編>

千田尚美/プレッセ取締役 プロフィール

(せんだ・なおみ):経営に関わりながらオーガニックコスメやドクターズコスメ、美容機器までさまざまな人気ブランドのPRを担当。近年は社会福祉イベントへの協賛や今回紹介する支援など、メディアコミュニケーション以外の視点からも、コスメを介した活動に積極的に参加する

ブローハン聡/一般社団法人コンパスナビ事務局長・支援事業部 部長代理 プロフィール

(ぶろーはん・さとし):フィリピン人の母、日本人の父の間に婚外子として生まれる。4歳から母の結婚相手(義父)から虐待を受け、11歳のときに保護され児童養護施設へ。施設卒園後は病院の看護助手、携帯電話販売ショップなどで働く一方、フリーのモデル・タレントとして活動。現在は埼玉県の一般社団法人コンパスナビで児童養護施設退所者のアフターケア事業(クローバーハウス)に携わる。また児童養護施設出身者として、講演やYoutubeの配信など当事者活動を行う

河西景翔/子育てアドバイザー プロフィール

(かわにし・けいと):小学生の頃から保育士を志し、中学生からは保育園でのボランティア活動に参加。2002年に保育士・幼稚園教諭の資格を取得。保育士・幼稚園教諭として15年以上保育の現場で働く。現在は、子育てアドバイザー・保育環境アドバイザーとして保育の現場とも関わりながら、子どものみならず、保護者支援にも注力。“育児も保育もファッションも男女の境はない、ジェンダーレスな社会づくり”を目指し、SNSやウエブなどで日々発信をする

コスメブランドのマーケティング、ブランディング、宣伝を担うPR会社には、各ブランドからPR用のコスメサンプルが届く。それらは主にメディアへの貸し出しや美容業界関係者へ配布されるが、消費しきれないまま新品のまま残ってしまう現状がある。美容業界特化型のPR会社プレッセは、今春からそれら余剰のPR用サンプルを児童養護施設出身者への支援へつなげている。今回は千田尚美プレッセ取締役、余剰コスメの届け先で児童養護施設出身者のアフターケア事業「クローバーハウス」運営に携わるブローハン聡氏、ジェンダーレスな社会を目指す子育てアドバイザーであり両社の架け橋となった河西景翔氏による鼎談を行った。業界の現状を知るとともに、コスメの可能性について探る。

20代の若手社員たちが声を上げ、支援事業が動き出した

WWD:プレッセにおける余剰サンプルの現状は?

千田尚美プレッセ取締役(以下、千田):弊社は約30社のPRを担当しているので、ヘアケア、スキンケア、ファンデーション、カラーメイクなどメディアへの貸し出しから戻った商品は1カ月間で段ボール何箱分にもなります。各ブランドが一度倉庫から出庫した商品は市場へは出せないため、弊社が預かるのです。ブランドのご好意でわれわれが実際に使わせてもらうことで商品探求へ生かしていますがそれでもかなりの量が残ってしまうのが現状。最終的に破棄することが20年ほど続いていましたが、昨年ようやく社内で具体的な話し合いが始まりました。

WWD:昨年動き出したのは、何かきっかけがあった?

千田:“寄付してどなたかに使ってもらいたい”思いはあったものの、支援先に当てがなく、ブランド側のリスクとしては転売問題がありました。弊社もこの問題を解決する手立てがなく長年破棄せざるを得ませんでした。しかし昨年、20代の社員たちが「どうにかしたい」という声を改めて上げてくれ、今動かなければと。そこで今年1月にイベントでお会いした河西さんに、余剰サンプルをどこかへ寄付できないかと相談しました。

河西景翔・保育アドバイザー(以下、河西):そうでしたね。大阪の育児放棄事件が題材となった映画「子宮に沈める」の公開から10年が経ち、改めて作品と向き合おうというイベントが行われたんです。プレッセはこのイベントに協賛してくださり、ちょうど参加していたブローハンさんを紹介しました。彼が支援しているのは、主に児童養護施設を出た18歳以上の人たちなので、コスメが必要な機会が訪れるはずだと思って。

千田:中学生や高校生にメイクを推奨しないブランドもある中で、全ての条件がぴたりとはまりました。早速ブローハンさんに、サンプルを受け取ってもらえないか聞いたところ、ぜひ受け取らせてください!と。その後すぐにヘアケア、スキンケア、カラーコスメなど約20人分の量を詰めてクローバーハウスへお送りしたんです。

ブローハン聡コンパスナビ事務局長・支援事業部 部長代理(以下、ブローハン):コスメが届いた時の喜びといったらなかったですね。事務所に支援が届くと、利用者登録をしているみなさんにオフィシャルラインで共有するのですが、その日は平日にもかかわらずたくさんの人が来てくれました。

WWD:各ブランドへはどう説明し、どのような反応があったのか?

千田:実は初回は、相談レベルでお話できるブランドのみを送りました。何より受け取られる方の反応を知りたかったんです。結果、懸念していた転売はありませんでしたし、当然SNSに投稿されることもなかった。これは本当に使ってくださっているんだと思っていたところに、「こんなにかわいい化粧品は今まで使ったことがなかったからうれしい」とお礼の手紙をいただいて。お送りしてよかったと思うと同時に、活動を続けなければと思いました。手紙を持って各ブランドへ支援活動の説明に伺うと、ネガティブな声はほぼなく、ぜひ活動に生かしてくださいと言ってくださいました。それから平均して月に1度、余剰のPRサンプルをお送りしています。

WWD:支援活動を始めて半年。感じている課題は?

千田:現在はクローバーハウスと直接のやりとりですし、ブローハンさんが来所者と信頼関係性を築いているのを見ているので、安心して商品をお渡しできます。けれど今後、支援活動が広がったときに、万が一転売サイトへ出されたとしても追うことはできません。また、大量に送りすぎると迷惑をかけてしまうのではという懸念もある。いずれの場合も、コミュニケーションを怠らずに最適な方法を都度考えたいです。活動が広がることはわれわれの願いでもあります。社内できちんと担当化して活動の大きな柱として構えられたら、弊社の担当外のブランドさんへもお声がけしたいですね。そして何より、PRサンプルで行っている活動なので旬なアイテムをお送りしたい。楽しんで使ってもらえたら、これほどうれしいことはありません。

無関心を関心へ。他人事から自分ごとへ。

WWD:河西さんとブローハンさんはどのようにつながったのか?

河西:2020年に、ブローハンさんの新聞記事を読んで僕からコンタクトを取ったんです。児童養護施設についてもっと知りたいと思っていた時に、彼の存在と活動を知って。自分の志ともすごく似ていたので、すぐに意気投合しました。

ブローハン:景翔さんは、オレンジのモコモコしたコートを着ていましたね(笑)。何者なんだろうと思いながら会いに行きました。僕は人と会うのが好きで、呼ばれたら行くというスタンス。福祉の枠を超えた形で、“無関心を関心に変えていきたい”という思いがあるので、景翔さんにはいつも背中を押されています。僕の経験はたしかに辛いものでしたが、悲しいもので終わらせたくありません。Youtubeで自分の経験や活動を発信しているのも、一見無関係な人たちにも、半径5メートルの日常の世界に目を向けてほしいからなんです。

河西:都会はなかなかSOSを出せない人も多いのと同じように、われ関せずと見守ってしまう人も多いですよね。先日、電車で “子どもを助けたいので困っていたら声をかけてください”と書いたバッジを身に付けた18歳前後の女性を見かけました。そういうものがないと動けない社会ってどうなの?という人もいるかもしれませんが、都会においては有効かもしれない、と。この支援の仕方、いいなって思いました。

「人生をリスタートするタイミングに立ち会っている」

WWD:クローバーハウスには主にどのような人が訪れている?

ブローハン:クローバーハウスは埼玉県の児童福祉事業の一つで、児童養護施設(里親、児童自立施設なども含む)を退所した18歳〜30歳前後の人が利用しています。退所後にスムーズに社会に溶け込める人ばかりではなく、施設出身者がシングルマザーとなり子どもをまた施設に預けることになってしまった、妊娠をした、ホームレスになったなどさまざまな事情があり、児童養護施設を介してここへたどり着きます。また、クローバーハウスを拠り所としてくれ、社会へ出たあとも定期的に顔を見せに来てくれる人もいます。利用者が似た状況で困っている友人を紹介してくれるケースもありますね。

WWD:具体的にどのような支援を行っているのか?

ブローハン:スーツや食料、生活必需品、普通運転免許取得のほか、自立支援や就職支援、居住支援など生活全般の支援を行っています。今ではプレッセのように応援してくださる人が増え、支援の輪が広がっています。コスメは初めていただきましたが、施設退所後に就職活動に向かう際にも、心を満たす意味でも大切なものなのだと実感しました。

WWD:18歳で児童養護施設を退所した後に、苦労する人も多いという話も耳にする。

ブローハン:その理由に、高齢児保護が増えてきていることがあると思います。以前は乳幼児期に児童養護施設で預かり、長い年月をかけて職員さんと信頼関係を築きながら成長していくケースがほとんどでしたが、最近は16、17歳でようやく保護されるケースが増えています。心がズタボロの状態で施設へやってきて、初めて衣食住が整う空間で暮らすことができても、18歳までには出なければなりません。虐待を受けた子たちが回復するには、その年月の6倍の時間を要すると言われている中で、時間があまりにも足りない。それまで普通のことを普通に体験してこられなかった子たちが、18歳になってすぐ社会に順応できないことは想像にあまりあると思います。隣の人の手が上がるだけでも反応してしまう、男性を見るだけでも震える、人の顔色を伺ってしまうなど、つまずき方は人それぞれ。僕はクローバーハウスにたどり着いた人と少しずつ会話を深めて、SOSにつながる瞬間を見ています.

WWD:ブローハンさんは、どのような思いを大切に皆さんと向き合っているのか?

ブローハン:いつでも戻ってこられる“居場所である”と伝えたい。クローバーハウスを自分の居場所として利用する人、ここを出発点に次の場所へ進む人、彼氏ができて失敗して戻ってくる人……。どんな状況であれ、自分の人生をリスタートしようとしている子たちと一緒に並走したいと思っています。そして、洋服やコスメを自分で選び、受け取ることは、生まれ変わる瞬間に立ち会えるということ。18歳、19歳というのは、大人になりきれない中途半端さと共にいる難しい時期です。本人たちにとってはじれったい時間かもしれませんが、揺れていた気持ちが自信に変わる瞬間を僕は何度も見ています。コスメは、そのリスタートの大きなきっかけになっていることを今回お伝えしたいと思いました。

WWD:今後、必要なことは?

ブローハン: 細く長く付き合う関係性をたくさん増やしたい。その中で、可能性と選択肢を増やしていきたいんです。先日、プレッセの皆さんがクローバーハウスへ来てくれました。利用者の皆は初めて、届く物にも誰かの思いが乗っていることに触れられたと思います。僕が向き合っている若者たちにとって、選択肢はとても大切です。自分たちを見てくれている人がちゃんと居るんだ、ということを実感できる機会をこれからもつくりたい。その安心感は、自分の人生を主人公として生きることにつながっていくと思います。

WWD:将来、化粧品に携わる仕事をしたいという人がいるかもしれない。

千田:それほどうれしいことはないですね。

ブローハン:それこそ仕事している姿を見てほしいです。家庭から出たことがない子どもたちも多いので、いろんな大人を見るという意味では、仕事をして社会で生きていくこと、人と人の掛け算で仕事が成り立つこと、その姿を見られるというのは視野を広げてくれるはずです。

パフォーマンスではなく、本当に必要な人に届けるべき

WWD:コスメにはどんな力があると感じる?

ブローハン:着の身着のまま沖縄から逃げて来た女の子が、クローバーハウスで洋服やコスメに触れる中で、こんなに人って変わるんだと驚きました。自分の瞳を隠していたカラコンを外して素顔に近づき、自分らしくなれたというか。コスメについては全く無知でしたが、この半年間で変わる力を実感しています。

千田:笑顔にさせることができるんだと改めて感じます。私自身、日々ビジネスとして当たり前のように触れていたので、お手紙から溢れる“使えてうれしい”という純粋な気持ちを知り、この支援を続けたいと強く思いました。

河西:先日、子ども食堂で母親向けのメイクレッスンイベントを行なったんです。その時に一番すごいと感じたのは、コスメのホスピタリティ。子ども食堂では、不登校の子たちがスタッフとして手伝ってくれているのですが、今回のイベントにお母さんと一緒に参加してくれた子がいました。メイクでお母さんがきれいになっていく様子を見て、初めは部屋のすみっこの方にいた子が前へ出てきて、お母さんの眉毛を描いてあげたんですね。それを施設長が見て、「あの子はここへ来ても影に隠れていたけれど、今日は自分が出せたんだと思う。自分がメイクをするんじゃなくて、お母さんをきれいにしてあげようという、その気持ちがうれしい」という言葉を聞いたときに、コスメには人を癒す力があると思いました。

WWD:コロナ禍以前に比べて、支援を必要とする人が増え、ボランティアで活動を行う支援する側が疲弊してしまうという現状もあると聞く。

河西:企業の協賛が多い富裕層へ向けたエシカルイベントはたくさんあるんです。ブローハンさんの言葉を借りると、関心を無関心に変えるきっかけになるので、素晴らしい取り組みだとは思います。けれど、みんなで一緒に育つ社会を目指すのであれば、貧困で悩む人たちにも手を差し伸べることが必要ですよね。例えば、コスメを絵の具に変えてアートを描くという取り組みは、いい思い出にはなる。けれど、使えるコスメを必要な方へ提供したらコスメとしてちゃんと使ってもらえます。提供してもらった人たちにとっては、その時の喜びだけでなく、未来への可能性へつながっていくわけです。誰かが手を差し伸べて助けてくれたという事実があるだけで、未来が全然違うと思うんです。

WWD:エコ、エシカル、SDGs……全て、継続していくべき命題。コスメ業界で考えると、“作ること”全体の話にもなっていくかもしれない。

河西:ファッションイベントでそれらのテーマを掲げていても、裏を返すと何も行われていないこともあります。ジュンから今秋ローンチされる「リ アッシュ」は面白いですよ。循環型ファッションプロジェクトで、リメイクを通して捨てられてしまう洋服に価値を生みながら社会問題にも取り組む試み。貧困層の子どもたちは服を買えない現状がありますが、リメイクすれば洋服は着られる、足した丈だってむしろおしゃれという新たな価値観を作ってくれると思います。コスメもゼロからイチを生み出すばかりではなく、今あるものに“本来の役割”を残した上で使うことを業界全体で考えていけたら、本当に必要な人たちへの支援になると僕は思います。

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PR会社プレッセが余剰コスメを児童養護施設出身者に提供 コスメがつなぐ未来とは<前編>

千田尚美/プレッセ取締役 プロフィール

(せんだ・なおみ):経営に関わりながらオーガニックコスメやドクターズコスメ、美容機器までさまざまな人気ブランドのPRを担当。近年は社会福祉イベントへの協賛や今回紹介する支援など、メディアコミュニケーション以外の視点からも、コスメを介した活動に積極的に参加する

ブローハン聡/一般社団法人コンパスナビ事務局長・支援事業部 部長代理 プロフィール

(ぶろーはん・さとし):フィリピン人の母、日本人の父の間に婚外子として生まれる。4歳から母の結婚相手(義父)から虐待を受け、11歳のときに保護され児童養護施設へ。施設卒園後は病院の看護助手、携帯電話販売ショップなどで働く一方、フリーのモデル・タレントとして活動。現在は埼玉県の一般社団法人コンパスナビで児童養護施設退所者のアフターケア事業(クローバーハウス)に携わる。また児童養護施設出身者として、講演やYoutubeの配信など当事者活動を行う

河西景翔/子育てアドバイザー プロフィール

(かわにし・けいと):小学生の頃から保育士を志し、中学生からは保育園でのボランティア活動に参加。2002年に保育士・幼稚園教諭の資格を取得。保育士・幼稚園教諭として15年以上保育の現場で働く。現在は、子育てアドバイザー・保育環境アドバイザーとして保育の現場とも関わりながら、子どものみならず、保護者支援にも注力。“育児も保育もファッションも男女の境はない、ジェンダーレスな社会づくり”を目指し、SNSやウエブなどで日々発信をする

コスメブランドのマーケティング、ブランディング、宣伝を担うPR会社には、各ブランドからPR用のコスメサンプルが届く。それらは主にメディアへの貸し出しや美容業界関係者へ配布されるが、消費しきれないまま新品のまま残ってしまう現状がある。美容業界特化型のPR会社プレッセは、今春からそれら余剰のPR用サンプルを児童養護施設出身者への支援へつなげている。今回は千田尚美プレッセ取締役、余剰コスメの届け先で児童養護施設出身者のアフターケア事業「クローバーハウス」運営に携わるブローハン聡氏、ジェンダーレスな社会を目指す子育てアドバイザーであり両社の架け橋となった河西景翔氏による鼎談を行った。業界の現状を知るとともに、コスメの可能性について探る。

20代の若手社員たちが声を上げ、支援事業が動き出した

WWD:プレッセにおける余剰サンプルの現状は?

千田尚美プレッセ取締役(以下、千田):弊社は約30社のPRを担当しているので、ヘアケア、スキンケア、ファンデーション、カラーメイクなどメディアへの貸し出しから戻った商品は1カ月間で段ボール何箱分にもなります。各ブランドが一度倉庫から出庫した商品は市場へは出せないため、弊社が預かるのです。ブランドのご好意でわれわれが実際に使わせてもらうことで商品探求へ生かしていますがそれでもかなりの量が残ってしまうのが現状。最終的に破棄することが20年ほど続いていましたが、昨年ようやく社内で具体的な話し合いが始まりました。

WWD:昨年動き出したのは、何かきっかけがあった?

千田:“寄付してどなたかに使ってもらいたい”思いはあったものの、支援先に当てがなく、ブランド側のリスクとしては転売問題がありました。弊社もこの問題を解決する手立てがなく長年破棄せざるを得ませんでした。しかし昨年、20代の社員たちが「どうにかしたい」という声を改めて上げてくれ、今動かなければと。そこで今年1月にイベントでお会いした河西さんに、余剰サンプルをどこかへ寄付できないかと相談しました。

河西景翔・保育アドバイザー(以下、河西):そうでしたね。大阪の育児放棄事件が題材となった映画「子宮に沈める」の公開から10年が経ち、改めて作品と向き合おうというイベントが行われたんです。プレッセはこのイベントに協賛してくださり、ちょうど参加していたブローハンさんを紹介しました。彼が支援しているのは、主に児童養護施設を出た18歳以上の人たちなので、コスメが必要な機会が訪れるはずだと思って。

千田:中学生や高校生にメイクを推奨しないブランドもある中で、全ての条件がぴたりとはまりました。早速ブローハンさんに、サンプルを受け取ってもらえないか聞いたところ、ぜひ受け取らせてください!と。その後すぐにヘアケア、スキンケア、カラーコスメなど約20人分の量を詰めてクローバーハウスへお送りしたんです。

ブローハン聡コンパスナビ事務局長・支援事業部 部長代理(以下、ブローハン):コスメが届いた時の喜びといったらなかったですね。事務所に支援が届くと、利用者登録をしているみなさんにオフィシャルラインで共有するのですが、その日は平日にもかかわらずたくさんの人が来てくれました。

WWD:各ブランドへはどう説明し、どのような反応があったのか?

千田:実は初回は、相談レベルでお話できるブランドのみを送りました。何より受け取られる方の反応を知りたかったんです。結果、懸念していた転売はありませんでしたし、当然SNSに投稿されることもなかった。これは本当に使ってくださっているんだと思っていたところに、「こんなにかわいい化粧品は今まで使ったことがなかったからうれしい」とお礼の手紙をいただいて。お送りしてよかったと思うと同時に、活動を続けなければと思いました。手紙を持って各ブランドへ支援活動の説明に伺うと、ネガティブな声はほぼなく、ぜひ活動に生かしてくださいと言ってくださいました。それから平均して月に1度、余剰のPRサンプルをお送りしています。

WWD:支援活動を始めて半年。感じている課題は?

千田:現在はクローバーハウスと直接のやりとりですし、ブローハンさんが来所者と信頼関係性を築いているのを見ているので、安心して商品をお渡しできます。けれど今後、支援活動が広がったときに、万が一転売サイトへ出されたとしても追うことはできません。また、大量に送りすぎると迷惑をかけてしまうのではという懸念もある。いずれの場合も、コミュニケーションを怠らずに最適な方法を都度考えたいです。活動が広がることはわれわれの願いでもあります。社内できちんと担当化して活動の大きな柱として構えられたら、弊社の担当外のブランドさんへもお声がけしたいですね。そして何より、PRサンプルで行っている活動なので旬なアイテムをお送りしたい。楽しんで使ってもらえたら、これほどうれしいことはありません。

無関心を関心へ。他人事から自分ごとへ。

WWD:河西さんとブローハンさんはどのようにつながったのか?

河西:2020年に、ブローハンさんの新聞記事を読んで僕からコンタクトを取ったんです。児童養護施設についてもっと知りたいと思っていた時に、彼の存在と活動を知って。自分の志ともすごく似ていたので、すぐに意気投合しました。

ブローハン:景翔さんは、オレンジのモコモコしたコートを着ていましたね(笑)。何者なんだろうと思いながら会いに行きました。僕は人と会うのが好きで、呼ばれたら行くというスタンス。福祉の枠を超えた形で、“無関心を関心に変えていきたい”という思いがあるので、景翔さんにはいつも背中を押されています。僕の経験はたしかに辛いものでしたが、悲しいもので終わらせたくありません。Youtubeで自分の経験や活動を発信しているのも、一見無関係な人たちにも、半径5メートルの日常の世界に目を向けてほしいからなんです。

河西:都会はなかなかSOSを出せない人も多いのと同じように、われ関せずと見守ってしまう人も多いですよね。先日、電車で “子どもを助けたいので困っていたら声をかけてください”と書いたバッジを身に付けた18歳前後の女性を見かけました。そういうものがないと動けない社会ってどうなの?という人もいるかもしれませんが、都会においては有効かもしれない、と。この支援の仕方、いいなって思いました。

「人生をリスタートするタイミングに立ち会っている」

WWD:クローバーハウスには主にどのような人が訪れている?

ブローハン:クローバーハウスは埼玉県の児童福祉事業の一つで、児童養護施設(里親、児童自立施設なども含む)を退所した18歳〜30歳前後の人が利用しています。退所後にスムーズに社会に溶け込める人ばかりではなく、施設出身者がシングルマザーとなり子どもをまた施設に預けることになってしまった、妊娠をした、ホームレスになったなどさまざまな事情があり、児童養護施設を介してここへたどり着きます。また、クローバーハウスを拠り所としてくれ、社会へ出たあとも定期的に顔を見せに来てくれる人もいます。利用者が似た状況で困っている友人を紹介してくれるケースもありますね。

WWD:具体的にどのような支援を行っているのか?

ブローハン:スーツや食料、生活必需品、普通運転免許取得のほか、自立支援や就職支援、居住支援など生活全般の支援を行っています。今ではプレッセのように応援してくださる人が増え、支援の輪が広がっています。コスメは初めていただきましたが、施設退所後に就職活動に向かう際にも、心を満たす意味でも大切なものなのだと実感しました。

WWD:18歳で児童養護施設を退所した後に、苦労する人も多いという話も耳にする。

ブローハン:その理由に、高齢児保護が増えてきていることがあると思います。以前は乳幼児期に児童養護施設で預かり、長い年月をかけて職員さんと信頼関係を築きながら成長していくケースがほとんどでしたが、最近は16、17歳でようやく保護されるケースが増えています。心がズタボロの状態で施設へやってきて、初めて衣食住が整う空間で暮らすことができても、18歳までには出なければなりません。虐待を受けた子たちが回復するには、その年月の6倍の時間を要すると言われている中で、時間があまりにも足りない。それまで普通のことを普通に体験してこられなかった子たちが、18歳になってすぐ社会に順応できないことは想像にあまりあると思います。隣の人の手が上がるだけでも反応してしまう、男性を見るだけでも震える、人の顔色を伺ってしまうなど、つまずき方は人それぞれ。僕はクローバーハウスにたどり着いた人と少しずつ会話を深めて、SOSにつながる瞬間を見ています.

WWD:ブローハンさんは、どのような思いを大切に皆さんと向き合っているのか?

ブローハン:いつでも戻ってこられる“居場所である”と伝えたい。クローバーハウスを自分の居場所として利用する人、ここを出発点に次の場所へ進む人、彼氏ができて失敗して戻ってくる人……。どんな状況であれ、自分の人生をリスタートしようとしている子たちと一緒に並走したいと思っています。そして、洋服やコスメを自分で選び、受け取ることは、生まれ変わる瞬間に立ち会えるということ。18歳、19歳というのは、大人になりきれない中途半端さと共にいる難しい時期です。本人たちにとってはじれったい時間かもしれませんが、揺れていた気持ちが自信に変わる瞬間を僕は何度も見ています。コスメは、そのリスタートの大きなきっかけになっていることを今回お伝えしたいと思いました。

WWD:今後、必要なことは?

ブローハン: 細く長く付き合う関係性をたくさん増やしたい。その中で、可能性と選択肢を増やしていきたいんです。先日、プレッセの皆さんがクローバーハウスへ来てくれました。利用者の皆は初めて、届く物にも誰かの思いが乗っていることに触れられたと思います。僕が向き合っている若者たちにとって、選択肢はとても大切です。自分たちを見てくれている人がちゃんと居るんだ、ということを実感できる機会をこれからもつくりたい。その安心感は、自分の人生を主人公として生きることにつながっていくと思います。

WWD:将来、化粧品に携わる仕事をしたいという人がいるかもしれない。

千田:それほどうれしいことはないですね。

ブローハン:それこそ仕事している姿を見てほしいです。家庭から出たことがない子どもたちも多いので、いろんな大人を見るという意味では、仕事をして社会で生きていくこと、人と人の掛け算で仕事が成り立つこと、その姿を見られるというのは視野を広げてくれるはずです。

パフォーマンスではなく、本当に必要な人に届けるべき

WWD:コスメにはどんな力があると感じる?

ブローハン:着の身着のまま沖縄から逃げて来た女の子が、クローバーハウスで洋服やコスメに触れる中で、こんなに人って変わるんだと驚きました。自分の瞳を隠していたカラコンを外して素顔に近づき、自分らしくなれたというか。コスメについては全く無知でしたが、この半年間で変わる力を実感しています。

千田:笑顔にさせることができるんだと改めて感じます。私自身、日々ビジネスとして当たり前のように触れていたので、お手紙から溢れる“使えてうれしい”という純粋な気持ちを知り、この支援を続けたいと強く思いました。

河西:先日、子ども食堂で母親向けのメイクレッスンイベントを行なったんです。その時に一番すごいと感じたのは、コスメのホスピタリティ。子ども食堂では、不登校の子たちがスタッフとして手伝ってくれているのですが、今回のイベントにお母さんと一緒に参加してくれた子がいました。メイクでお母さんがきれいになっていく様子を見て、初めは部屋のすみっこの方にいた子が前へ出てきて、お母さんの眉毛を描いてあげたんですね。それを施設長が見て、「あの子はここへ来ても影に隠れていたけれど、今日は自分が出せたんだと思う。自分がメイクをするんじゃなくて、お母さんをきれいにしてあげようという、その気持ちがうれしい」という言葉を聞いたときに、コスメには人を癒す力があると思いました。

WWD:コロナ禍以前に比べて、支援を必要とする人が増え、ボランティアで活動を行う支援する側が疲弊してしまうという現状もあると聞く。

河西:企業の協賛が多い富裕層へ向けたエシカルイベントはたくさんあるんです。ブローハンさんの言葉を借りると、関心を無関心に変えるきっかけになるので、素晴らしい取り組みだとは思います。けれど、みんなで一緒に育つ社会を目指すのであれば、貧困で悩む人たちにも手を差し伸べることが必要ですよね。例えば、コスメを絵の具に変えてアートを描くという取り組みは、いい思い出にはなる。けれど、使えるコスメを必要な方へ提供したらコスメとしてちゃんと使ってもらえます。提供してもらった人たちにとっては、その時の喜びだけでなく、未来への可能性へつながっていくわけです。誰かが手を差し伸べて助けてくれたという事実があるだけで、未来が全然違うと思うんです。

WWD:エコ、エシカル、SDGs……全て、継続していくべき命題。コスメ業界で考えると、“作ること”全体の話にもなっていくかもしれない。

河西:ファッションイベントでそれらのテーマを掲げていても、裏を返すと何も行われていないこともあります。ジュンから今秋ローンチされる「リ アッシュ」は面白いですよ。循環型ファッションプロジェクトで、リメイクを通して捨てられてしまう洋服に価値を生みながら社会問題にも取り組む試み。貧困層の子どもたちは服を買えない現状がありますが、リメイクすれば洋服は着られる、足した丈だってむしろおしゃれという新たな価値観を作ってくれると思います。コスメもゼロからイチを生み出すばかりではなく、今あるものに“本来の役割”を残した上で使うことを業界全体で考えていけたら、本当に必要な人たちへの支援になると僕は思います。

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「リーバイス」の“Tバック”48サイズを世界独占販売 福岡の「ワイパー」

福岡のミリタリーショップ「ワイパー」は、“リーバイス ビンテージ クロージング(LEVI'S VINTAGE CLOTHING)”の“506XX”(通称、1st[ファースト])の48サイズ(XXXXL扱い)を世界で唯一販売する。価格は4万9500円で、9月中旬の販売を予定。ワイパーは、「詳細はユーチューブチャンネルで発表する」と話す。

「リーバイス(LEVI'S)」のトラッカージャケット(デニムジャケット)の46サイズ以上は、背中をTの字に接(は)いでおり、これを“Tバック”と呼ぶ。もともと生産数が少なく、ビンテージ市場で値上がりが止まらない。ワイパーは、さらに希少な48サイズを独占販売する。

“リーバイス ビンテージ クロージング”は、「リーバイス」の過去作を忠実復刻するコレクション。

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