今回新たに加わるのは4色。ベルベットのようなしなやかなマットさが特徴の“ロッソ ヴァレンティノ マット”(6160円)は、ペタルヌードの“114R LOVE GATEWAY”、花々を思わせるモーヴヌード“126R THANK YOU FOR THE FLOWERS”、まろやかなジンジャーヌード“132A GO FOR GINGER”を用意する。みずみずしく艶やかな仕上がりをかなえる“ロッソ ヴァレンティノ サテン”(6160円)は、野生的で深みのあるディープヌード“190R WALK ON THE WILD SIDE”を加える。
同ブランドは、すでに発売している8色セットのアイパレット“ヴァレンティノ カラーフリップ”(1万4300円)の“WHEN IN PARIS 02”と合わせたヌードメイクもすすめている。
フランス人デザイナー、クロード・モンタナ(Claude Montana)が2月23日に死去した。76歳だった。ショルダーラインを極端に強調した逆三角形のシルエットで一世風靡し、ティエリー・ミュグレー(Thierry Mugler)やジャンポール・ゴルチエ(Jean Paul Gaultier)とともに、1980年代を代表するデザイナーとして活躍。当時のパリならではの刺激的でアバンギャルドなファッションを提案し、“ショルダーパッドの帝王”と呼ばれた。
フランス・オートクチュール&モード連盟(Federation de la Haute Couture et de la Mode以下、FHCM)の会長を務めるブルーノ・パブロフスキー(Bruno Pavlovsky)=シャネル(CHANEL) ファッション部門プレジデント兼シャネルSASプレジデントは、「クロードの作品は素晴らしいクラフツマンシップを具現化しており、その大胆はクリエイションは多くのデザイナーに影響を与えた。洗練と現代的な感覚を融合した特徴的なスタイルは、コンテンポラリー・ファッションの創造性に根ざしており、消え去ることのないインパクトをファッション界および次世代に残した」と故人を悼んだ。
89年に「ランバン(LANVIN)」のクリエイティブ・ディレクターに就任し、オートクチュールを手掛けた。批評家から作品を高く評価され、クチュリエに贈られる権威ある賞の「金の指貫賞(The Golden Thimble Awards)」を2年連続で受賞したものの、デザインが大胆すぎるなどの理由によって5シーズンで退任した。93年にはミューズだったアメリカ人モデル、ウォリス・フランケン(Wallis Franken)と結婚するが、96年に死別。自身の会社が97年に倒産した後は、ファッション業界の一線から退いていた。2013年には、「エリック・ティブッシュ(ERIC TIBUSCH)」13-14年秋冬オートクチュール・コレクションで3作品を披露。しかし、「ずっとカムバックしたいと思っていたが、イメージしたような、理想的な状態ではなかった。以前のように制作に没頭するのは難しかった」とコメントしている。
なお、イヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)は、04年のインタビューでこう語っている。「クロードは豊かな才能の持ち主で、その幅広さはジョン・ガリアーノ(John Galliano)をも超えるほどだ。モダンで、コンテンポラリーで、若く、斬新で、挑発的だった。本物の才能だった。しかし、薬物でそれを台無しにしてしまった」。
同書は、ヴァカレロ=クリエイティブ・ディレクターとユルゲン・テラーがコラボで制作した2019年から2024年までのすべての作品と、一部のファッションエディトリアルを収録。発売を記念し、フランス・パリでは、2月28日17時30分(フランス時間)から、ユルゲン・テラーによるサイン会を行う。また同氏と“サンローラン リヴ・ドロワ(SAINT LAURENT RIVE DROITE)”コラボによる書籍など商品の発売を予定している。
大草直子/エディター・スタイリスト (おおくさ・なおこ)東京都出身。大学卒業後、婦人画報社(現・ハースト婦人画報社)に入社。雑誌編集に携わった後、ファッションエディター・スタイリストとして独立。幅広いメディアで活躍し、トークイベントや執筆業でも人気を集める。2019年にはメディア「AMARC」を立ち上げる PHOTO:KAZUO YOSHIDA
連載「1000円で何する?」21回目の登場は、原宿系韓国ブランド「キュピキュピ(QPQP)」デザイナーのスープ(Soup)さん。「キュピキュピ」は、水曜日のカンパネラの詩羽がライブで身につけたり、元アイズワン(IZ*ONE)のチェ・イェナ(Choi Ye Na)が「Hate Rodrigo」のMVで着用したりするブランドだ。韓国の穴場スポットで見つけた“お宝”を紹介してもらった。