D2Cの現在地 ワービーパーカーとナイキの場合【鈴木敏仁USリポート】

アメリカ在住30年の鈴木敏仁氏が、現地のファッション&ビューティの最新ニュースを詳しく解説する連載。D2C脚光を浴びて10年ほどが過ぎた。今ではネット通販に特化するだけでなく、事業規模によってリアル店舗、ホールセールのバランスが求められることが当たり前になった。ここではD2Cの代表格と言われたわービーパーカーと、卸縮小戦略を見直したナイキの推移を紹介しよう。

商業不動産調査会社(Coresight Research)によると、アメリカ大手小売企業による昨年1年間の店舗閉鎖総数は4913店舗だったのに対し、新規オープン数は5645店舗で、新店数が閉店数を上回った。高インフレや金利の上昇など小売業界にはマイナスとなるマクロ要因が少なくなかったが、消費者によるリアル店舗に対する需要は衰えていないことが分かったことになる。

またリーマンショック後にショッピングセンター建設が大きく落ち込んで供給過剰状態が解消されていること、ネット通販(EC)のデータ分析による売れるロケーションを見いだす技術が進化していることが、新店の増加に影響を及ぼしていると説明されている。

ちなみにオフィス需要は弱いままで、空室率が昨年の第4四半期の時点で19.6%となって、過去30年間で最悪となっている。パンデミック終了後にリモートワークは急激に減ったのだが、オフィスワークとミックスするハイブリッド型となって残っていることが要因である。この傾向は続くとみられていて、とりわけ大都市のオフィスは違う用途に転換する必要があるのではないかと言われ始めている。

リモートワークはオフィスワーカーによる買物圏を大きく変えた。例えばNYマンハッタンの小売市場はリモートワークの影響を大きく被ったが、マンハッタンで働く人が多く住むロングアイランドの消費は逆に増えた。

この消費ロケーションの分析に使われているのがECのデータであり、さらに近年さかんに利用されはじめているのがスマホの位置情報による人流分析である。新店の好適地を見いだす精度が上がっていることが、強い新店数の一因となっているということはすでに書いた。

今や大手専門店チェーンに変貌

D2Cブランドとして創業したが、リアル直営店舗強化へと戦略をシフトしているのがメガネのワービーパーカーだ。2013年に1号店をオープンし、23年度末(12月末)の時点で237店舗まで増えている。昨年の新店数は37店舗、今年は40店舗を計画している。

売上高ベースではリアル店舗がすでに60%を占めているので、数値上はすでにD2Cブランドではなくリアルな専門店チェーンである。

このリアル店舗強化戦略は今後も継続し、現時点で900店舗を視野に入れているとしている。これから4倍近くまで店舗を増せると言っているのだ。

何度か書いているが、D2Cというビジネスモデルはスタートアップにとっては便利だが、一定規模になると、他のリアル企業に商品を卸すホールセールと、自ら運営する直営店舗と、チャネルを増やす必要性に迫られる。理由の一つが広告コストだ。知名度を上げる、新規ユーザーを獲得するまたは維持するといった目的による高い広告コストがD2Cモデルにはつきまとう。これを軽減するために、リアルで消費者の目に付く場所に商品を露出する必要が出てくる。

新しい商圏に店舗をオープンするとその商圏のネット売上が3倍に増えると同社は言っていて、広告支出の軽減だけではなく、売上増という相乗効果もあるというわけだ。

またスマホなどを利用した人流分析を専門としている調査企業Placer.aiによると、ワービーパーカーの12月の来店客数は対前年比で40%も増えたという。また来店客の世帯収入の中央値が、全体では上がっているが、店舗では下がっており、このことは同社の対象市場が広がっていることを意味していると結論づけている。

チェーン店舗の運営能力があることが大前提だが、このようにリアル店舗はD2Cにポジティブな影響を及ぼすということが分かってきた。

EC、ホールセール、直営店がポジティブに影響しあう

EC、ホールセール、直営店舗のバランスを崩したのがナイキである。

3月に発表された第3四半期決算によると、EC売上高が対前年比で3%減だった。これは2015年以来初めてなのだという。ナイキ・コムによるデジタル収益を本体から切り離して公開したのが15年だそうなので、“公となっている業績上初のマイナス成長“ということになる。

同社は17年にConsumer Direct Offense Strategyという名称で直販強化に舵を切って、ホールセールチャネルを絞り、ナイキストアとナイキ・コムに注力する戦略にシフトした。EC市場がコンスタントに成長していた時期なのと、D2Cに注目が集まってトレンドとなっていたこともあって、とりわけEC強化に傾いた。

これが裏目に出て、ホールセールを戻す戦略へとシフト、いったん弱めた大手シューズ専門店・フットロッカーとの関係を最強化すると発表したのが昨年の3月である。リアル環境での商品露出を再び増やす方向へと向かうことで建て直そうとしているのだ。

あるべき姿は、EC、ホールセール、直営店舗の3つがそれぞれポジティブに影響を与え合って、全体が伸びていくことなのだが、ナイキのような大企業でも3つのチャネルの最適化は容易ではない。

規模が小さいレベルでとどまるならば話は別だが、大きな企業や、これから一定規模を超えようという企業にとっては、直営店舗であれホールセールであれ、商品やブランドのリアルな露出が必要なのだということが、試行錯誤の中ではっきりと分かってきた。

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BLACKPINKジェニー×「ジェントルモンスター」の全ラインアップを公開 青山の旗艦店に巨大ユニコーン&カピバラが出現

韓国発のアイウエアブランド「ジェントルモンスター(GENTLE MONSTER)」は5月1日、ブラックピンク(BLACKPINK)のジェニー(JENNIE)とコラボレーションしたコレクション「ジェントルサロン(GENTLE SALON)を発売する。発売に先駆け、東京・青山の旗艦店でプレスプレビューが行われ、全商品のラインアップと、ポップアップストアの内装を公開した。

目玉は、「ジェントルサロン」のアイウエアに取り付け可能なチャーム。ジェニーが1番好きな動物であるカピバラやキュートなリボン、パールが揺れるスターなど全7種で、価格は2700〜8800円。このチャームを変更することでアイウエアをカスタマイズすることができ、さまざまなスタイルを楽しむことが可能だ。

アイウエアは全8種で、丸みとボリュームのあるサングラス“ドーナッツバン”(全3色、各3万9900円)や角のあるキャットアイシェイプが特徴のシンプルなサングラス“ベイビーポニー”(全3色、各3万5300円)、カチューシャのような太めのデザインが特徴のサングラス“シュブデ ニニ”(全3色、各4万3300円)、ブラウングラデーションレンズを採用した“グリッター-02”(4万5600円)、ヘアピンを思わせるメタルフレームのアイウエア“バレット-02”(4万5600円)などを用意した。アイウエアの購入者には、ピンクのオリジナルケースをプレゼントする。

PR担当は「プレスプレビューの段階で注目を集めているアイウエアは、“バレット 02”。こちらの商品はチャームの取り付け不可だが、ラインストーンのヘアピンを付けているようなユニークなデザインで、ジェニー自身もインスタグラムで着用した写真を載せていた」と話す。

東京・青山の旗艦店と大阪・阪急うめだ本店では、6月31日までポップアップを開催。青山の旗艦店に足を踏み入れると、ファンタジーな巨大ユニコーンとカピバラのオブジェがお出迎え。ジェニーの考える「ジェントルサロン」を表現した特別仕様で、メルヘンチックな空間が広がっている。

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「ベルルッティ」がパリ五輪フランス代表の開会式の服を公開 選手と職人が対話し製作

LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)が擁する「ベルルッティ(BERLUTI)」は、2024年パリオリンピックとパラリンピックの開催まで100日を迎えた4月17日、フランス代表選手団の開会式での公式服装を公開した。

キーワードは、“エレガンス”と“コンフォート”。メード・イン・イタリーのクラフツマンシップを重んじるフランス発の「ベルルッティ」による短期間かつ注目度の高いデザイン開発の挑戦により、1500着を作り上げた。ジャケットからシャツ、パンツ、ベルト、シューズまで選手の全身を着飾る公式服装の特徴は、随所に取り入れたフランスらしいトリコロールカラーと「ベルルッティ」が得意とする染色技術のデザインだ。そして、「ベルルッティ」のコレクションと同じ生産背景で職人たちにより作られた。

ジャケットは、今回の開会式が夏季大会史上初めてスタジアムの外に会場を置き、セーヌ川沿いの夕暮れ時に開催されることから、タキシードをデザインの出発点とした。考案者は、元「ヴォーグ パリ(VOGUE PARIS)」編集長でファッションエディターやスタイリストとしてもさまざまなブランドとタッグを組むカリーヌ・ロワトフェルド(Carine Roitfeld)「CR ファッションブック(CR FASHION BOOK)」編集長。男子選手には、クラシックなミッドナイトブルーのウールのタキシードを用意。女子選手にはノースリーブジャケットや、ボトムスにパンツまたはシルクの巻きスカートを選ぶことができる。

カリーヌは、「1500人ものアスリートの歴史的瞬間にふさわしいウエアを考案することは、私にとっても前例のないこと。タキシードの案はすぐに思い付いた。『ベルルッティ』のシグニチャーであるパティーナという染色技術を用い、フランスのナショナルカラーをショールカラーにデザインした。選手やコーチに視線が集まる大事な日なので、スタイリッシュな気分で臨んでほしい」と語った。

シューズは、「ベルルッティ」の定番品が生産されるイタリアのフェラーラにある工場で生産。ローファーとスニーカーの2種類をそろえ、選手は選ぶことができる。ローファーはメンズの伝統的な“ロレンツォ(Lorenzo)”をベースに、女子選手には改良。ネイビーのしなやかなレザーに、柔軟性の高いソールを備えた軽量な“ロレンツォ”は、ブラックのパティーナ加工を施し、サイドには、大会アスリート限定のデザインとして赤いステッチがあしらっている。

スニーカーは、2021年まで「ベルルッティ」のアーティスティック・ディレクターを務めていたクリス・ヴァン・アッシュ(Kris Van Assche)が、当時の最高経営責任者(CEO)、アントワン・アルノー(Antoine Arnault)非業務執行会長の依頼で発表したデザインを特別仕様にしたもの。全体をオールネイビーにし、シューレースなどに黒いディテールをプラス。またネイビーに合わせて、赤と白のグラデーションデザインを加え、フランスを象徴するトリコロールを特徴とした。アッパーのサイドにはブランドのロゴ、足首には“Paris 2024”の文字が刺しゅうされている。

ベルトは、「ベルルッティ」のアイコニックなバックル付きのレザーベルトにナショナルカラーをハンドペイント。先行して発表されたフランス代表チームの競技ウエアのデザインにもリンクしているようだ。すべてのアイテムには、LVMHがパリ五輪のプレミアムパートナーであることを示すフレーズ「Artisan of All Victories(勝利の職人)」と記され、ジャケットなどの裏地には製作における職人の役割などを示したラベルが縫い付けられている。

これらのアイテムはすべてオーダーメードであることから、デザインチームは選手と対話を重ね、デザインやスタイルを微調整してきた。例えば、パラリンピック選手のフィードバックから、フルスカートやプリーツスカートのアイデアが、車椅子に乗る選手にとっていかに非現実的だったかを理解したり、“ロレンツォ”のローファーをミュールバージョンで提供する計画も義肢を持つ選手たちにはグリップ力のあるオリジナルのローファーの方が快適であると判断したり、改良を重ねた。ヴァネッサ・ル・ゴフ(Vanessa Le Goff)=プレタポルテ・コレクション&マーチャンダイジング・ディレクターは、「ウエアはコスチューム的なものは避け、選手団に快適さを感じてもらうことを優先して考えた」と語った。

アルノー非業務執行会長は、「世界で最も注目を集めるイベントの一つであり、数十億人もの観衆が集まる。フランスメゾンの一つである『ベルルッティ』がアスリートたちの全身着飾ることはまたとない機会だ。『ベルルッティ』の情熱と職人技のすべてを感じてくれることを願っている。

なお、フランス代表チームの競技ウエアは、「ピガール(PIGALLE)」の創設者兼デザイナーで、今年パリで開催する夏季オリンピック・パラリンピックのフランスチームのアーティスティック・ディレター兼シニア・デザイナーを務めるステファン・アシュプール(Stephane Ashpool)がデザイン。同大会の公式サプライヤー「ルコックスポルティフ(LE COQ SPORTIF)」と共同開発した。このほかにも、アメリカ代表は「ナイキ(NIKE)」、カナダ代表は「ルルレモン(LULULEMON)」といったスポーツブランドがユニホームを手掛けることを発表している。お披露目は、7月26日のオリンピック開会式と8月28日のパラリンピック開会式。

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「ベルルッティ」がパリ五輪フランス代表の開会式の服を公開 選手と職人が対話し製作

LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)が擁する「ベルルッティ(BERLUTI)」は、2024年パリオリンピックとパラリンピックの開催まで100日を迎えた4月17日、フランス代表選手団の開会式での公式服装を公開した。

キーワードは、“エレガンス”と“コンフォート”。メード・イン・イタリーのクラフツマンシップを重んじるフランス発の「ベルルッティ」による短期間かつ注目度の高いデザイン開発の挑戦により、1500着を作り上げた。ジャケットからシャツ、パンツ、ベルト、シューズまで選手の全身を着飾る公式服装の特徴は、随所に取り入れたフランスらしいトリコロールカラーと「ベルルッティ」が得意とする染色技術のデザインだ。そして、「ベルルッティ」のコレクションと同じ生産背景で職人たちにより作られた。

ジャケットは、今回の開会式が夏季大会史上初めてスタジアムの外に会場を置き、セーヌ川沿いの夕暮れ時に開催されることから、タキシードをデザインの出発点とした。考案者は、元「ヴォーグ パリ(VOGUE PARIS)」編集長でファッションエディターやスタイリストとしてもさまざまなブランドとタッグを組むカリーヌ・ロワトフェルド(Carine Roitfeld)「CR ファッションブック(CR FASHION BOOK)」編集長。男子選手には、クラシックなミッドナイトブルーのウールのタキシードを用意。女子選手にはノースリーブジャケットや、ボトムスにパンツまたはシルクの巻きスカートを選ぶことができる。

カリーヌは、「1500人ものアスリートの歴史的瞬間にふさわしいウエアを考案することは、私にとっても前例のないこと。タキシードの案はすぐに思い付いた。『ベルルッティ』のシグニチャーであるパティーナという染色技術を用い、フランスのナショナルカラーをショールカラーにデザインした。選手やコーチに視線が集まる大事な日なので、スタイリッシュな気分で臨んでほしい」と語った。

シューズは、「ベルルッティ」の定番品が生産されるイタリアのフェラーラにある工場で生産。ローファーとスニーカーの2種類をそろえ、選手は選ぶことができる。ローファーはメンズの伝統的な“ロレンツォ(Lorenzo)”をベースに、女子選手には改良。ネイビーのしなやかなレザーに、柔軟性の高いソールを備えた軽量な“ロレンツォ”は、ブラックのパティーナ加工を施し、サイドには、大会アスリート限定のデザインとして赤いステッチがあしらっている。

スニーカーは、2021年まで「ベルルッティ」のアーティスティック・ディレクターを務めていたクリス・ヴァン・アッシュ(Kris Van Assche)が、当時の最高経営責任者(CEO)、アントワン・アルノー(Antoine Arnault)非業務執行会長の依頼で発表したデザインを特別仕様にしたもの。全体をオールネイビーにし、シューレースなどに黒いディテールをプラス。またネイビーに合わせて、赤と白のグラデーションデザインを加え、フランスを象徴するトリコロールを特徴とした。アッパーのサイドにはブランドのロゴ、足首には“Paris 2024”の文字が刺しゅうされている。

ベルトは、「ベルルッティ」のアイコニックなバックル付きのレザーベルトにナショナルカラーをハンドペイント。先行して発表されたフランス代表チームの競技ウエアのデザインにもリンクしているようだ。すべてのアイテムには、LVMHがパリ五輪のプレミアムパートナーであることを示すフレーズ「Artisan of All Victories(勝利の職人)」と記され、ジャケットなどの裏地には製作における職人の役割などを示したラベルが縫い付けられている。

これらのアイテムはすべてオーダーメードであることから、デザインチームは選手と対話を重ね、デザインやスタイルを微調整してきた。例えば、パラリンピック選手のフィードバックから、フルスカートやプリーツスカートのアイデアが、車椅子に乗る選手にとっていかに非現実的だったかを理解したり、“ロレンツォ”のローファーをミュールバージョンで提供する計画も義肢を持つ選手たちにはグリップ力のあるオリジナルのローファーの方が快適であると判断したり、改良を重ねた。ヴァネッサ・ル・ゴフ(Vanessa Le Goff)=プレタポルテ・コレクション&マーチャンダイジング・ディレクターは、「ウエアはコスチューム的なものは避け、選手団に快適さを感じてもらうことを優先して考えた」と語った。

アルノー非業務執行会長は、「世界で最も注目を集めるイベントの一つであり、数十億人もの観衆が集まる。フランスメゾンの一つである『ベルルッティ』がアスリートたちの全身着飾ることはまたとない機会だ。『ベルルッティ』の情熱と職人技のすべてを感じてくれることを願っている。

なお、フランス代表チームの競技ウエアは、「ピガール(PIGALLE)」の創設者兼デザイナーで、今年パリで開催する夏季オリンピック・パラリンピックのフランスチームのアーティスティック・ディレター兼シニア・デザイナーを務めるステファン・アシュプール(Stephane Ashpool)がデザイン。同大会の公式サプライヤー「ルコックスポルティフ(LE COQ SPORTIF)」と共同開発した。このほかにも、アメリカ代表は「ナイキ(NIKE)」、カナダ代表は「ルルレモン(LULULEMON)」といったスポーツブランドがユニホームを手掛けることを発表している。お披露目は、7月26日のオリンピック開会式と8月28日のパラリンピック開会式。

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存在感増す中国コスメ 韓国メイクとの違いとは?

さまざまな中国コスメが日本に上陸している。中国国内でも、Z世代を中心に自国のコスメを愛用する若者が増えているという。今回、卸商社あらたと「フローラシス(花西子)」に売れ筋や人気の理由を聞いた。

1.5年で25店舗を出店予定の「フローラシス(花西子)」

中国コスメの中でも存在感を放つのが2017年誕生の「フローラシス(花西子)」だ。中国・浙江省に本社を置く杭州宜格化粧品(コウシュウイケイケショウヒン)が展開する。2023年は2月にアットコスメ原宿で1週間のポップアップを、秋には伊勢丹新宿本店1階の化粧品プロモーションスペースでポップアップを実施した。アットコスメ大阪にも商品棚を展開する。「われわれは、日本マーケットの展開を遂行し、パートナーと一緒に日本市場を開拓している。今後5年で、アジアほか北米やヨーロッパで50店舗の出店目標を掲げているが、うち25店舗を日本国内で計画している」と、曹明磊(ソウ メイライ)・花西子日本マーケティング責任者は話す。

―――伊勢丹のポップアップで売り上げ点数ベスト1位(23年9月末時点)は何か。

曹明磊(ソウ メイライ)・花西子日本マーケティング責任者(以下、曹):“玉養桃花ルースパウダー 05ラベンダー”(4100円)だ。細かい粉質とサラサラとした仕上がりが好評だ。インフルエンサーからの評価の影響も大きい。

―――ポップアップでのメインの顧客層は?

曹:幅広いが、メインは20〜40代の女性だった。理由は大きく3つある。まず、商品のパッケージが魅力的であること。粉質やラメ、発色など、商品の品質の良さ。そして、自分が好きなインフルエンサーが薦め購買するケースも多かった。

2.「パーフェクトダイアリー(PERFECTDIARY)」をはじめ複数ブランドを取り扱う卸商社「あらた」

―――現在、取り扱っている中国コスメブランドは?

柚原(ゆはら)晴香・あらたコスメ事業本部(以下、柚原)「パーフェクトダイアリー(PERFECTDIARY)」「ズーシー(ZEESEA)」「フラワーノーズ(FLOWERKNOWS)」「カラーキー(CLORKEY)」「カラーローズ(COLORROSE)」「ジューシー(JOOCYEE)」「ジュディドール(JUDYDOLL)」などを取り扱っている。日本の正規代理店で取り扱っているブランドのみを仕入れている。

―――その中でヒットアイテムとその理由は?

柚原:「パーフェクトダイアリー」では、“エクスプローラ12色動物アイシャドウパレット”(3990円)や“トランスルーシェントブルーリングルースパウダー”(3890円)が好調だ。アイシャドウパレットは目を引く動物柄のパッケージと捨て色がないカラー展開、発色の良さで人気。ルースパウダーはTikTokやインスタグラムなどのSNSで「水をはじくパウダー」として話題となりその後店頭で欠品するほど人気となった。「フラワーノーズ」など、見た目にこだわった製品は新しいシリーズが発売する度に、話題を集めている。また「ズーシー(ZEESEA)」の“夢幻燦爛動物シリーズ4色アイシャドウ”(1580円)は、猫や犬のかわいらしいパッケージと手に取りやすい価格帯で若年層を中心に売れている。

―――日本でも「千金メイク」に代表されるように、中国コスメ・メイクが受け入れられつつある印象だ。顧客の温度感については?

柚原:ブランドがこだわっている世界観や高いデザイン性はもちろん、品質面でも非常に優れているものも多く、日本の顧客にも苦手意識はないと感じている。展示会で中国コスメをご紹介する際も顧客からは好印象で、ブランドを既に知っている人も年々増えている。最近では各種SNSで中国メイクの発信が増えており、Z世代を中心にニーズが高まっている。韓国コスメとはまた違ったメイクも常に話題となっている印象だ。

―――韓国メイクと「千金メイク」などに代表される中国メイクでは、テイストにどのような違いがある?

柚原:あくまでも個人的な意見となるが、分類するとすれば韓国メイクはナチュラルな可愛い系、中国メイクは凛としてハッキリした印象の美人を目指す印象だ。韓国メイクはアイドルのような束感のあるまつ毛や透明感ある水光肌、自然な色味(ニュアンスカラー)や淡い配色のアイシャドウやチークを使用し「ナチュラルでキレイ」「かわいい」を強調する傾向がある。一方で中国メイクにおいては、アイラインやアイブロウをしっかりと描き、鮮やかな色味のリップを使用する。さらにハイライトやシェーディングで立体感を演出・陶器のような白いマット肌など美人度が増すようなメイクが多いのではないか。ここ最近の「千金メイク」においても華やかさのある令嬢のようなイメージで、韓国のアイドルメイクとは重視するポイントが異なると感じている。

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存在感増す中国コスメ 韓国メイクとの違いとは?

さまざまな中国コスメが日本に上陸している。中国国内でも、Z世代を中心に自国のコスメを愛用する若者が増えているという。今回、卸商社あらたと「フローラシス(花西子)」に売れ筋や人気の理由を聞いた。

1.5年で25店舗を出店予定の「フローラシス(花西子)」

中国コスメの中でも存在感を放つのが2017年誕生の「フローラシス(花西子)」だ。中国・浙江省に本社を置く杭州宜格化粧品(コウシュウイケイケショウヒン)が展開する。2023年は2月にアットコスメ原宿で1週間のポップアップを、秋には伊勢丹新宿本店1階の化粧品プロモーションスペースでポップアップを実施した。アットコスメ大阪にも商品棚を展開する。「われわれは、日本マーケットの展開を遂行し、パートナーと一緒に日本市場を開拓している。今後5年で、アジアほか北米やヨーロッパで50店舗の出店目標を掲げているが、うち25店舗を日本国内で計画している」と、曹明磊(ソウ メイライ)・花西子日本マーケティング責任者は話す。

―――伊勢丹のポップアップで売り上げ点数ベスト1位(23年9月末時点)は何か。

曹明磊(ソウ メイライ)・花西子日本マーケティング責任者(以下、曹):“玉養桃花ルースパウダー 05ラベンダー”(4100円)だ。細かい粉質とサラサラとした仕上がりが好評だ。インフルエンサーからの評価の影響も大きい。

―――ポップアップでのメインの顧客層は?

曹:幅広いが、メインは20〜40代の女性だった。理由は大きく3つある。まず、商品のパッケージが魅力的であること。粉質やラメ、発色など、商品の品質の良さ。そして、自分が好きなインフルエンサーが薦め購買するケースも多かった。

2.「パーフェクトダイアリー(PERFECTDIARY)」をはじめ複数ブランドを取り扱う卸商社「あらた」

―――現在、取り扱っている中国コスメブランドは?

柚原(ゆはら)晴香・あらたコスメ事業本部(以下、柚原)「パーフェクトダイアリー(PERFECTDIARY)」「ズーシー(ZEESEA)」「フラワーノーズ(FLOWERKNOWS)」「カラーキー(CLORKEY)」「カラーローズ(COLORROSE)」「ジューシー(JOOCYEE)」「ジュディドール(JUDYDOLL)」などを取り扱っている。日本の正規代理店で取り扱っているブランドのみを仕入れている。

―――その中でヒットアイテムとその理由は?

柚原:「パーフェクトダイアリー」では、“エクスプローラ12色動物アイシャドウパレット”(3990円)や“トランスルーシェントブルーリングルースパウダー”(3890円)が好調だ。アイシャドウパレットは目を引く動物柄のパッケージと捨て色がないカラー展開、発色の良さで人気。ルースパウダーはTikTokやインスタグラムなどのSNSで「水をはじくパウダー」として話題となりその後店頭で欠品するほど人気となった。「フラワーノーズ」など、見た目にこだわった製品は新しいシリーズが発売する度に、話題を集めている。また「ズーシー(ZEESEA)」の“夢幻燦爛動物シリーズ4色アイシャドウ”(1580円)は、猫や犬のかわいらしいパッケージと手に取りやすい価格帯で若年層を中心に売れている。

―――日本でも「千金メイク」に代表されるように、中国コスメ・メイクが受け入れられつつある印象だ。顧客の温度感については?

柚原:ブランドがこだわっている世界観や高いデザイン性はもちろん、品質面でも非常に優れているものも多く、日本の顧客にも苦手意識はないと感じている。展示会で中国コスメをご紹介する際も顧客からは好印象で、ブランドを既に知っている人も年々増えている。最近では各種SNSで中国メイクの発信が増えており、Z世代を中心にニーズが高まっている。韓国コスメとはまた違ったメイクも常に話題となっている印象だ。

―――韓国メイクと「千金メイク」などに代表される中国メイクでは、テイストにどのような違いがある?

柚原:あくまでも個人的な意見となるが、分類するとすれば韓国メイクはナチュラルな可愛い系、中国メイクは凛としてハッキリした印象の美人を目指す印象だ。韓国メイクはアイドルのような束感のあるまつ毛や透明感ある水光肌、自然な色味(ニュアンスカラー)や淡い配色のアイシャドウやチークを使用し「ナチュラルでキレイ」「かわいい」を強調する傾向がある。一方で中国メイクにおいては、アイラインやアイブロウをしっかりと描き、鮮やかな色味のリップを使用する。さらにハイライトやシェーディングで立体感を演出・陶器のような白いマット肌など美人度が増すようなメイクが多いのではないか。ここ最近の「千金メイク」においても華やかさのある令嬢のようなイメージで、韓国のアイドルメイクとは重視するポイントが異なると感じている。

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ZOZOコスメ好調、今期130億円 プチプラ強化 25年3月期

「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」を運営するZOZOの2024年3月期通期決算は、商品取扱高(=GMV、その他商品取扱高を除く)が前年同期比7.1%増の5369億円、売上高が同7.4%増の1970億円、営業利益が同6.5%増の600億円、経常利益が同5.4%増の597億円、純利益が同12.2%増の443億円だった。同社は配当性向70%を目安としており、昨年10月31日に発表した年間配当金98円を104円に引き上げた。

親会社のLINEヤフーが運営する「ヤフーショッピング」内の「ゾゾタウン支店」が好調で、同事業のGMVは15.7%増の576億円と大幅に伸び、暖冬で24年1〜3月に春物販売が伸び悩んだ主力の「ゾゾタウン」をカバーした。「ゾゾタウン」内の広告事業、いわゆるリテールメディア事業も好調で、売上高は25.3%増とこちらも大幅に伸びた。

営業利益率は、ほぼ横ばいの同0.1ポイント悪化の11.2%(GMV対比)。物流拠点の「つくば3」の稼働などのコスト増を、人件費の抑制や出荷単価増、ヤフーショッピングの大幅増でカバーした。

ただ、暖冬の影響は小さくない。ずっと伸び続けてきた年間購入者数は、0.1%減とわずかながら数年ぶりに減少に転じた。栁澤孝旨・副社長CFOは「暖冬の影響でアクティブ会員の増加が想定を下回り、新規会員の獲得が低調に推移した」という。商品単価も第4四半期(1〜3月)は、テナント側の商品価格の上昇が続く中で、前年同期比で0.4%増の4003円にとどまった。

一方で出荷単価は、積極的な送料無料施策が奏功し、1注文あたりの合わせ買い点数の増加で同5.2%増の8735円。暖冬を巧みな施策の実施で最小限にくい止めた。

25年3月期の見通しは、GMV(その他商品取扱高を除く)が5722億円、売上高が2144億円、営業利益と経常利益が642億円、純利益が452億円、配当金は107円。主力の「ゾゾタウン」事業が前期比6.5%増の4951億円と増加を見込むほか、「ヤフーショッピング」を中心とするLINEヤフーコマース事業が同10.2%増の636億円と引き続き急成長させる。また、24年3月期でGMV113億円と大台に乗せたコスメ事業を、今期も130億円と伸ばす。「デパコス系の出店は順調に進んでおり、今期はプチプラコスメを強化する」(廣瀬文慎・取締役兼COO)。クーポンなどの積極的なプロモーション施策で、これまで中心だったファッションとの買い周りだけでなく、「コスメをめがけて毎日ゾゾタウンに来る、『コスメを買うのもZOZO』を定着させたい」(広瀬COO)と意気込む。

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ZOZOコスメ好調、今期130億円 プチプラ強化 25年3月期

「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」を運営するZOZOの2024年3月期通期決算は、商品取扱高(=GMV、その他商品取扱高を除く)が前年同期比7.1%増の5369億円、売上高が同7.4%増の1970億円、営業利益が同6.5%増の600億円、経常利益が同5.4%増の597億円、純利益が同12.2%増の443億円だった。同社は配当性向70%を目安としており、昨年10月31日に発表した年間配当金98円を104円に引き上げた。

親会社のLINEヤフーが運営する「ヤフーショッピング」内の「ゾゾタウン支店」が好調で、同事業のGMVは15.7%増の576億円と大幅に伸び、暖冬で24年1〜3月に春物販売が伸び悩んだ主力の「ゾゾタウン」をカバーした。「ゾゾタウン」内の広告事業、いわゆるリテールメディア事業も好調で、売上高は25.3%増とこちらも大幅に伸びた。

営業利益率は、ほぼ横ばいの同0.1ポイント悪化の11.2%(GMV対比)。物流拠点の「つくば3」の稼働などのコスト増を、人件費の抑制や出荷単価増、ヤフーショッピングの大幅増でカバーした。

ただ、暖冬の影響は小さくない。ずっと伸び続けてきた年間購入者数は、0.1%減とわずかながら数年ぶりに減少に転じた。栁澤孝旨・副社長CFOは「暖冬の影響でアクティブ会員の増加が想定を下回り、新規会員の獲得が低調に推移した」という。商品単価も第4四半期(1〜3月)は、テナント側の商品価格の上昇が続く中で、前年同期比で0.4%増の4003円にとどまった。

一方で出荷単価は、積極的な送料無料施策が奏功し、1注文あたりの合わせ買い点数の増加で同5.2%増の8735円。暖冬を巧みな施策の実施で最小限にくい止めた。

25年3月期の見通しは、GMV(その他商品取扱高を除く)が5722億円、売上高が2144億円、営業利益と経常利益が642億円、純利益が452億円、配当金は107円。主力の「ゾゾタウン」事業が前期比6.5%増の4951億円と増加を見込むほか、「ヤフーショッピング」を中心とするLINEヤフーコマース事業が同10.2%増の636億円と引き続き急成長させる。また、24年3月期でGMV113億円と大台に乗せたコスメ事業を、今期も130億円と伸ばす。「デパコス系の出店は順調に進んでおり、今期はプチプラコスメを強化する」(廣瀬文慎・取締役兼COO)。クーポンなどの積極的なプロモーション施策で、これまで中心だったファッションとの買い周りだけでなく、「コスメをめがけて毎日ゾゾタウンに来る、『コスメを買うのもZOZO』を定着させたい」(広瀬COO)と意気込む。

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【メットガラ2024】今年ホストを務めるゼンデイヤの「メットガラ」ルックを振り返り 

「メットガラ2024」が現地時間5月6日にニューヨークのメトロポリタン美術館(The Metropolitan Museum of Art)で開催される。今年は““時の庭(The Garden of Time)”をドレスコードに設け、ゼンデイヤ(Zendaya)らが共同ホストを務める。

スタイリストのロー・ローチ(Law Roach)に支えられ、これまでの「メットガラ」にもゼンデイヤはスタイル・アイコンとして出席してきた。19年にシンデレラルックを披露して以来姿を見せていなかったが、今年は共同ホストとして5年ぶりに参加する。「『メットガラ2024』は本当に開催寸前…。ネタバレをしたいところだけど、まだドレスが決まっていないから何も話せることがない」とローチは映画「チャレンジャー(Challengers)」のロサンゼルスプレミアで「コンプレックス(COMPLEX)」に語った。

迫る「メットガラ2024」を前に、ゼンデイヤのこれまでのメットガラ・ルックを振り返る。

「メットガラ2015」

・テーマ:「鏡越しに見る中国(China: Through The Looking Glass)」
・ドレス:ファウスト・プリージ(Fausto Puglisi)がデザインしたハイローのフロックは、太陽のモチーフと黒と白のパターンが刺しゅうされている。同じく太陽がモチーフのアームカフスと王冠を合わせた。
・ジュエリー:「ジャック ヴァルタニアン(JACK VARTANIAN)」のイヤリング、「リディア クーテル(LYDIA COURTEILLE)」と「パスクワーレ ブルーニ(PASQUALE BRUNI)」のリング
・シューズ:「ジミー チュウ(JIMMY CHOO)」

「メットガラ2016」

・テーマ:「手仕事×機械:テクノリジー時代のファッション(Manus x Machina: Fashion in an Age of Technology)」
・ドレス:「マイケル・コース(MICHAEL KORS)のスパンコールワンショルダードレス。職人が1カ月かけて刺しゅうを施したこのドレスは、まるで「グラマラスなアンドロイド」だとコース=デザイナーは語った。
・ジュエリー:「ホルヘ アドラー(JORGE ADLER)」のリング

「メットガラ2017」

・テーマ:「川久保玲/コム デ ギャルソン:間の技(Rei Kawakubo/Comme des Garçons: Art of the In-Between.)
・ドレス:川久保デザイナーの花への敬愛を「ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)」のボールガウンで表現。着用したドレスは2015年秋冬クチュールコレクションのもの。
・ジュエリー:「フォーエバーマーク(FOREVERMARK)」のリングとイヤリング

「メットガラ2018」

・テーマ:「天国のボディー:ファッションとカトリックのイマジネーション(Heavenly Bodies: Fashion and the Catholic Imagination)」
・ドレス:ゼンデイヤが着た華やかな鎧兜は、「ヴェルサーチェ(VERSACE)」の特注品だった。「ある晩、ジャンヌ・ダルク(Joan of Arc)の夢を見て、ジャンヌダルクにちなんだものを作ったらどうだろうと、ヴェルサーチェに電話した。そうすると彼女たちは本当に素晴らしいスケッチを持って帰ってきたよ」とスタイリストのローチは語った。
・ジュエリー:「ティファニー(TIFFANY & CO.)」
・シューズ:「ジミー チュウ」

「メットガラ2019」

「メットガラ2019」
・テーマ:「キャンプ:ファッションについてのノート(Camp: Notes on Fashion)」
・ドレス:ゼンデイヤは19年メットガラのレッドカーペットにちょっとした魔法をかけた。シンデレラに扮した彼女は、妖精役を務めたローチとともにカーペットを歩いた。ゼンデイヤは、トミー・ヒルフィガー(Tommy Hilfiger)とフセイン・チャラヤン(Hussein Chalayan)が手掛けたライトアップされたドレスに、シンデレラのカボチャの馬車の形をしたクリスタルの特注クラッチバッグを添えた。さらに、ゼンデイヤは“ガラスの靴”を置いてくパフォーマンスまでみせた。ローチによると、彼女のルックはディズニー・スターから本格的な俳優へのキャリア・シフトを象徴するものだったという。
・バッグ:「ジュディス リーバー(JUDITH LEIBER)」
・ジュエリー:「ステフィール(STEFERE)」のイヤリングにリング、チョーカー

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ウィゴー×17歳の“リカちゃん”コラボ第2弾 復活したフレンドドール“ジェニー”もトレンド姿で登場

ウィゴーは、タカラトミーの着せ替え人形「リカちゃん」が17才の高校2年生になった“ハッシュタグリカ(#Licca)”シリーズとコラボした“#LICCA #WEGO リカ”とフレンドドール“同 ジェニー”を6月15日に発売する。価格は各5720円。

ウィゴーと“ハッシュタグリカ”のコラボレーションは2回目。今回は2023年夏に復活して話題を呼んだ“ハッシュタグリカ”のフレンドドール“ハッシュタグジェニー(#Jenny)”もウィゴープロデュースのウエアを着て登場する。カーゴポケットが印象的なボトムスやクロップド丈のトップス、耳付きの帽子や厚底スニーカー、ヘッドホンなどティーンのトレンドを取り入れたもので、全国の玩具専門店、百貨店・量販店の玩具売り場、インターネットショップ、タカラトミー公式ショッピングサイト「タカラトミーモール」などで扱う。

6月15日から7月31日の期間中は「ウィゴー1.3.5...原宿店」「ウィゴー心斎橋店」で商品の展示も予定している。

ユーチューブチャンネル「リカちゃん公式チャンネル」ではウィゴーのショップスタッフ“ハッシュタグリカ”のもとに“ハッシュタグジェニー”がお客さんとして来店する動画を5月31日に公開。“ハッシュタグリカ”が店内を紹介したり“ハッシュタグジェニー”がショッピングする様子を見ることができる。

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「リトゥンアフターワーズ」山縣良和の個展がアーツ前橋で開催 装いを通じた社会との対話


アーツ前橋は4月27日(土)~6月16日(日)、「リトゥンアフターワーズ(WRITTENAFTERWORDS)」とcoconogacco(ここのがっこう)の代表を務める山縣良和の個展を開催する。3.11からの再生を祈った“The seven gods”(2012年)をはじめ、物語性のある実験的な表現の場として発表してきたコレクションを4つのテーマに編集し、全60の作品を展示している。「装う」ことに執着しながらも、そこで扱うテーマは災害、信仰、スキャンダル、過疎化、環境、パンデミックなど身近かつ深刻な社会問題だ。ユーモアを交えつつ、見るものに深く考えるきっかけを投げかけてくる展示内容を、展示解説書にある山縣の言葉と併せてリポートする。

「10数年の活動の全貌を見てもらえるのは初めて。特別な思いで企画をさせてもらった。群馬の前橋、桐生はファッション産業にとって最も重要な場所の一つでありそこからもインスピレーションをもらった」と山縣良和「リトゥンアフターワーズ」代表。旧西武デパート WALK 館を改修して2013年にオープンしたアーツ前橋は、百貨店のモダンな趣を残す吹き抜け(エスカレーター撤去跡)の構造で、散歩道のような展示スペースは約1000㎡と広い。大きな作品が多い「リトゥンアフターワーズ」の独特の世界観に没入するにはうってつけの会場だ。

第0章 バックヤード


「第0章 バックヤード」と題した1階は無料エリアで、07年のデビューコレクションのレースの地球儀やスケッチ、生地のアーカイブ、個人で保管している蔵書などまさに制作の背景が見える38のコーナー展示が続く。

第1章 神々、魔女、物の経

地階へ続く階段の途中では、山縣の真骨頂とも言える「神」のシリーズが待ち構える。「僕は妄想癖があるというか、神話や歴史とかの物語からイメージを膨らませて制作する傾向があります。第1章は『神話の世界で神々はどういう服装をしていたのかな?』とか、ファッションの源流をさかのぼる妄想の中から出てきた作品たち。彼らを崇高で神々しい存在にしたいわけじゃなくて、どこか人間くさくて、ツッコミどころのある身近な存在として表現したい」と山縣。自身の表現媒体としてのファッションを選択している山縣の作品の特徴の一つは、どんなに大きな作品も人が着られる服になっている点にある。

11年の東日本大震災をきっかけにその再生を祈り制作した「七服神」も、そして虐げられた存在を象徴する魔女も、また人間の階層意識が憑依した妖怪も、さらには打ち捨てられた着物の山もショーではモデルが着用して歩いたもの。展示ではマネキンが着用しており、“ルック”として成立しており、ともすれば目を背けたくなる社会の“暗い”部分もルックの形をとることで観るものの心にスッと届く。

第2章 集団と流行(はやり)

第2章「集団と流行(はやり)」は常に山縣のインスピレーションとなってきたフリーマーケットのイメージから始まり、移民問題と向き合い制作した19年の“フローティング・ノマド”、スキャンダルを起こした著名人を集団でヒステリックに叩く“記者会見”などへ続く。「そこの土地での人の営みから生まれた物の集積や集合体ってそれこそ流行(ファッション)の発生源でもあり、終着点でもある」という視点を反映している。

その中の一つは、長崎の爆心地で黙祷する学生服の青年たちと千羽鶴を題材にしたルックだ。父方のルーツが長崎にある山縣は幼少期から平和や戦争が常に頭のどこかにあるという。「日本は戦争であんな酷いことになったのに、日本に限らず今世界中の国々でプロパガンダはまだ続いている。だから流行のポジティブな側面だけを見るんじゃなくて、デザイナーは常にネガポジのバランスに注視してゆく必要があると思う」。

第3章 孤独のトポス

「第3章 孤独のトボス」はここ数年、山縣が制作拠点の一つとしている長崎県・五島列島の島々での活動がベースになっている。「離島の小集落は近代化しなかったからこそ日本の過去から現代に脈々とつながる深い精神性やものづくりが残されていると感じる。日本の近代化ってほとんど西洋化だったわけで、ファッションもそうだし、むやみやたらと西洋化の波にも呑まれてゆく過程で、失っちゃいけないものも消えていったんじゃないか」と思いを馳せる。

軽トラックの荷台から連なるように並べたたぬきの剥製は里山の象徴なのだろうか。剥製ゆえ一瞬ゾッとするが、スケートボードに乗せて愛嬌も振りまく。たぬきたちが抱えているのは、「ぐんまシルク」を使った桐生の最上級の絹織物の反物だ。その華やかな生地を提供した龍匠錦の織り手、小林靖子さんは展示を見ながら「自分の代で辞める」と教えてくれた。無念であろうが多くは語らない、そして展示を見るだけでは伝統技法の消失は止まらない。それだけに「辞める」の一言が重く、心にその無念さが根を張るような感覚を覚える。

第4章 変容する日常

「第4章 変容する日常」は、広いスペースに誰かが使い古した家財道具が雑然と並ぶ。古いテレビゲーム、浜辺で使われたのであろうパラソル。昭和を連想するレトロなそれらの多くはプラスチック製かつ丁寧に汚れを落とされている故カラフルな色が際立つ。日常生活の道具ばかりだが、人が介在せず、洗濯機も音を立てて勝手に回り続けているだけに、逆に非日常性が浮かび上がってくるようだ。「ウクライナやガザでは街が日々現在進行形で破壊され続けているし、日本でも新年早々に能登半島地震が起きてたくさんの人々が避難生活を送っている。現実の僕らの世界だっていつ崩れてしまうかわからない。すでに“非日常のなかの日常”なんじゃないか」と山縣は言う。

第5章 ここに いても いい

最後の部屋「ここに いても いい」は様相がガラリと変わり、優しさと温もりだけが存在している空間だ。昨年子供が生まれた山縣の私生活の今が色濃く反映されている。その選択にはかなり迷いもあったという。「今までの作品では少なからず、現代の社会問題や歴史に向き合って作ってきたけど、今はちょっとそういう社会問題に以前のようにうまく自分の心が接続できなくなりました。目の前のことでもう一杯一杯な自分がいて、ただただ目の前のやるべきことに向き合いながら日々を過ごしている中で、今の僕には目の前にあるパーソナルな出来事や風景からしかリアルな作品を作れないという結論に至った」と告白するかのように言葉を紡いでいる。

iPhoneで撮影した動画からは子供の笑い声がずっと流れている。「新しい世代と共にこれからのファッション表現の可能性についてじっくりと向き合い、新たな物語を綴っていければ」とポジティブな表現でこの展示を締め括った。

▪️「リトゥンアフターワーズ ここに いても いい 〜山縣良和と綴るファッション表現のかすかな糸口」展

会期:2024年4月27日〜6月16日
開館時間:午前10時〜午後6時
休館日:水曜日
会場:アーツ前橋
住所:群馬県前橋市千代田町5-1-16

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「ラブ・ライナー」のmshが新ブランドをスタート 第1弾はショートコード着想の目元ケア&メイク

「ラブ・ライナー(LOVE LINER)」を手掛けるmshは、ジェンダーレスな新ブランド「コントロールバイ(CTRLX)」をスタートする。第1弾として目元悩みに着目して開発した3種類のアイバームと、パーソナルカラー別のコンシーラー2種を5月1日からmsh楽天公式ストアで先行発売。5月中旬からバラエティーストアやドラッグストアででも順次販売を行う。

新ブランドはデザイン会社のグッドパッチ社と協業し開発。mshの化粧品カテゴリーでの商品開発力と、グッドパッチ社のユーザー体験を軸にしたデザインアプローチを掛け合わせ、目元の悩みとパーソナルカラーで選ぶアイテムを作り上げた。

ブランドの世界観はパソコンのショートカットキーに着想を得て、“時間をショートカットする”時短メイクの手軽さをアピール。第1弾商品は目元の悩みに合わせたバーム状美容液“アイバーム DEL”(全3種、各990円)と肌の色に合わせた“アイコンシーラー”(全2色、各990円)を自由に組み合わせ、専用ケース“アイコンパクトケース”(990円)にセットする使い方を推奨する。専用ケースはWindowsのコントロールキーを、バーム美容液はデリートキーなど、パソコンのキーボードを思わせるデザインに仕上げている。

バーム美容液のラインアップはビタミンE誘導体などを配合した血流悩み、ビタミンC誘導体配合のくすみ対策、ナイアシンアミド配合のハリ対策の3種。コンシーラーはイエローベース向けのナチュラルオレンジベージュとブルーベース向けのピンクベージュをそろえたほか、目元タイプをセルフチェックする診断コンテンツも用意し、選ぶ楽しさを提供する。

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都会でも着られるスイムウェア サウナ好きモデル花山瑞貴とオンワード「ネイヴ」がコラボ

オンワード樫山の「ネイヴ(NAVE)」はモデルの花山瑞貴とのコラボ水着を発売する。「ネイヴ」の公式ECでは5月25日から、「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」では5月31日から取り扱う。

花山は、モデル界きってのサウナ好きで知られ、自身のユーチューブチャンネルでもサウナ関連のコンテンツを発信している。

今回のコラボでは、彼女のアイデアから、ビーチやサウナなどのシーンを楽しむだけでなく、その行き帰りや食事にも活用できる“スイムタウンウェア”を製作。キャンプやバーベキューなど夏のアクティブシーンにも幅広く活躍する、おしゃれで機能的なアイテム6型を展開する。

「サウナが大好きで、『こんな水着があればいいな』と思うことも多かった」という花山。「体型や年齢に関わらずサウナでもビーチでも安心して着られて、なおかつおしゃれを楽しめる水際アイテムを製作した」。コラボ商品発売を記念して5月4日、ルミネ新宿1の「ネイヴ」ポップアップストアに花山本人が来店する。

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「ルルレモン」がパリ五輪カナダ代表に特別デザインのウエアを提供 夏季大会は初

カナダ・バンクーバーを拠点とする「ルルレモン(LULULEMON)」は、2024年パリオリンピック・パラリンピックに出場するカナダ代表チームの開会式と閉会式などで着用するウエアを提供する。「ルルレモン」はカナダチームの公式アウトフィッターとして、22年北京冬季大会から28年ロサンゼルス夏季大会までの4大会において、チームのウエアを手掛けることになっており、今回は2回目。夏季大会のウエアは初めてになる。

「ルルレモン」はウエア製作にあたり、14競技19人のオリンピック&パラリンピックの選手と協働し、彼らの身体的、精神的なニーズをリサーチ。その結果、軽量で吸汗速乾性に優れた素材を使用し、温度調節機能や調節可能なドローコード、新たに設計したポケットを備えたウエアが完成した。

開会式用のボマージャケットとショートパンツには、カナダのアートや建築、自然を表したモチーフが描かれたジャカードプリントをデザイン。表彰台に立つ用のウエアは、ショートパンツに切り替わるパンツやジッパーで袖が取り外せるジャケットがあり、カナダのナショナルカラーの赤と白のグラフィックが全体に描かれている。

また、オリンピックをテーマにしたランニングシューズやメディア対応用のフード付きジャケットやショートパンツを用意。閉会式用には、地元ウィスラーの先住民、サドルレイク・クリー族のアーティスト、メイソン・マション(Mason Mashon)とコラボレーションし、オーロラを含む自然の象徴を表現したプリントのウエアもラインアップする。

ビーチバレーのアスリートで、「ルルレモン」のアンバサダーでもあるメリッサ・ヒューマナ=パレデス(Melissa Humana-Paredes)選手は、「このコレクションで気に入っている点は、それぞれのアスリートにフィットするよう包括的なアイデアで作られていること。デザインも美しく、アイテムを着用することで、自分のクリエイティビティを発揮して自分らしくいることができると感じている」と語った。

パラリンピアンのためには、ウエアに点字やマグネット付きファスナー、感覚でのタッチガイドといった特殊な機能を盛り込んだデザインを採用。また座った姿勢で競技する選手のために、フィット感のいい“シーテッド・フィット・カーペンターパンツ”(Seated-Fit Carpenter Pant)や持ち運びしやすい“パッカブル・レイン・ポンチョ(Packable Rain Poncho)”といった2つのアダプティブスタイルを提案している。

車椅子ラグビープレイヤーであり、「ルルレモン」のアンバサダーであるザック・マデル(Zak Madell)選手は、「この製作プロセスに携わった最大のメリットは、コレクションを開発するために、アクセシブルでアダプティブな解決策を見出そうとする『ルルレモン』の真摯な姿勢を目の当たりにしたことだ」と振り返る。

カルバン・マクドナルド(Calvin McDonald)=ルルレモン最高経営責任者(CEO)は、「2回目となる今回のコラボレーションで、新たなトップアスリートたちと親交を深め、彼らのニーズを最優先したデザインを製作できたことに大変嬉しく思っている。選手の身体と能力をサポートすることにフォーカスした快適性や機能性、スタイルに合った革新的なアイテムになっている。世界最大のスポーツの舞台で戦う彼らを応援するのが待ちきれない」とコメントした。

ウエアの一部は一般販売予定で、4月16日にオンラインで、17日にカナダの一部店舗で発売する。主な商品と価格は、切り替え可能なパンツが198カナダドル(約2万2600円)、ジャケットが248カナダドル(約2万8300円)、ハイライズショーツが68カナダドル(約7770円)、半透明のフード付きジャケットは188カナダドル(約2万1400円)、開会式用のボマージャケットは398カナダドル(約4万5400円)、ショーツは98カナダドル(約1万1400円)、ランニングシューズは198カナダドル(約2万2600円)、持ち運び可能なレインポンチョは298カナダドル(約3万4000円)。この他のカナダチームのアパレルとアクセサリーは7月の大会開幕前にアメリカのオンラインショップとパリの一部の店舗で販売される予定だ。

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「ゴールドウイン」中国で出店加速 「ノース・フェイス」より高価格なプレミアムスポーツ市場狙う

ゴールドウインは、7月に発表予定の新中期経営計画(2025年3月期〜29年3月期)の骨子となる、自社ブランド「ゴールドウイン(GOLDWIN)」の強化策を先立って公表した。「われわれが『ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)』(以下、TNF)でつちかった素材開発、縫製、デザインといったノウハウ全てを投下し、“プレミアムスポーツブランド”としてグローバルで地位を築く」と、渡辺貴生社長。10年後の33年3月期に、ブランドとしてグローバルで売上高500億円を目指す。現状、海外店舗は中国・北京の1店舗のみだが、「今後、中国の一級都市で出店を加速する」。詳細は5月14日の24年3月期決算発表時に公表する。

同社の基幹ブランドは「TNF」であり、「それは今後も変わらず、さらなる成長戦略を立てている」。ただし、「TNF」についてゴールドウインは、本国VFコーポレーションとの契約で日本と韓国の商標権を持つに限られている。企業としてさらなる成長を目指す中で、グローバルで売っていける自社ブランドの強化は以前から課題として掲げてきた。「ゴールドウイン」の中国展開については、先立って3月に発表していたように、現地企業の蘇州愿景零售(以下、SGAR)と4月に設立した合弁会社によって行う。出資比率はゴールドウイン65.0%、SGAR35.0%。「合弁会社を作る際は、株のマジョリティを持つことと商標権を保持することを最優先事項とした」と渡辺社長が説明するのは、「TNF」のそうした事情があるからだ。

北京店は原宿や丸の内を超える一番店

21年に出店した「ゴールドウイン」北京店は、日本の原宿や丸の内の旗艦店よりも既に売上規模が大きいという。また、国内店舗も「23年秋ごろから訪日客が増えており、改めてグローバル展開の可能性を感じている。ブランド全体として、現在前年比で1.5〜1.6倍で伸びている」ことを受け、中国での出店強化に踏み切る。「現状、中国市場は二極化が進んでいるが、機能性強化とローカライズ対応で、“プレミアムスポーツブランド”として中国大陸でシェアを獲得する」(発表資料から)。展開強化エリアは中国や日本、韓国が最優先で、次いで欧州、その次が北米だ。

「ゴールドウイン」が目指すポジションの“プレミアムスポーツブランド”とは、競合となる「アークテリクス(ARC’TERYX)」「オン(ON)」などからもよく耳にするワード。“プレミアムスポーツブランド”とは「(スパイバーとの取り組みなどで)サステナビリティやイノベーションに強い意識を払い、品質、機能、普遍的なファッション性を備えたブランドのことを指す。従来のスポーツブランドは幅広い客層を狙ってきたが、より高感度な層に向けて開発していく」と渡辺社長。基本的に、パフォーマンス性を強く打ち出す「TNF」に対し、「ゴールドウイン」はパフォーマンス性と共にファッション性も強化し、「その結果、価格は『TNF』よりも高いレベルになる」。グローバル展開を見据えて、「ゴールドウイン」ブランドはここ3年ほどデザインや価格帯でリブランディングを進めてきたが、それを継続。また、ブランド認知向上の一環として、これまでブランドロゴとは別だったゴールドウインの企業ロゴを、ブランドロゴに統一した。

「ゴールドウイン」の強化策に合わせ、会見では創業地の富山で進めている自然公園「ゴールドウイン プレイアースパーク(GOLDWIN PLAY EARTH PARK)」の進捗も公表した。従来、26年中に開業としてきたが、能登半島地震で土木事業が逼迫していることなどを背景に、27年初夏の開業に後ろ倒しする。

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BTSのヘアも手掛けるパク・ネジュのヘアケアブランド日本上陸 1週間で1万本販売

BTSやルセラフィム(LE SSERAFIM)、パク・ボゴム(Park Bo-Gum)らのヘアを担当する韓国人ヘアスタイリストで、ソウル・清潭洞の美容室「ビット&ブート(Bit & Boot)」オーナーのパク・ネジュ(Park Naejoo)が手掛ける自身のブランド「ネジュ(NEJOO)」が、日本に上陸した。第1弾として、洗い流さない泡タイプのヘアトリートメント“ドン ウォッシュ トリートメント”(150mL、3960円)を販売中だ。販売先はアマゾンで、美容商品の開発および販売などを行う美フレクトが日本における総代理店を務める。

第1弾のヘアトリートメントは、ネジュが数多くの韓国トップアーティストのヘアを約20年にわたって手掛けてきたノウハウと、現場の声を集約して試作を重ね、約2年かけて完成させた。昨年7月に韓国でローンチし、日本では4月12日に発売すると、1週間で約1万本が売れたという。現在は、関西エリアを中心にサロンでの取り扱いも行っており、今後は美容学校への導入も決定している。学校ではネジュ本人による講義など、韓国ヘアを直接学べる機会を提供していきたいという。

同商品は天然成分97%配合で、ネジュは製造者と3段階のヘアケア“3ステップ ヘアケアシステム”を開発した。ステップ1は毛髪に最も近いとされるメラチン トップケラチンや、ビール酵母タンパク質、天然保湿因子NMFでダメージヘアの栄養を補給し、ステップ2は毛髪を強化するセラミドやスピンゴシン、スクワラン成分でフィルム膜を形成。ステップ3は、100%オーガニックのアルガンオイルと椿オイル、ココナッツオイルでタブルコーティングして毛髪タンパク質を保護し、内側から栄養で満たすというもの。濡れた髪にも乾いた髪にも使用でき、短時間でのヘアケアが可能で、使用後に手のベタつきやヌメりも残しにくい。韓国の調香師では第一人者のイ・スンミン(Lee Sungmin)と試作を繰り返した、オリジナルブレンドのネロリの香りも特徴だ。

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【追悼】高島屋前会長・鈴木弘治さん 単独路線で活路ひらく

高島屋の前会長の鈴木弘治さんは、21年間にわたって社長、会長を務めた業界の重鎮だった。そごうの経営破綻、西武百貨店の私的整理などが相次ぎ、百貨店の先行きが不透明だった2003年に社長に就任。ライバルの三越と伊勢丹、大丸と松坂屋、そごうと西武百貨店、阪急百貨店と阪神百貨店がそれぞれ経営統合する中、単独路線を選んだ。ショッピングセンターを運営する子会社・東神開発と組み、百貨店を核にした「まちづくり戦略」の土台を築いた。

1945年6月、神奈川県鎌倉市で生まれる。慶大経済学部を卒業後、68年に高島屋に入社し、日本橋店の家具売り場からキャリアを歩む。労働組合専従となり、委員長を10年以上務めた。49歳でトップへの登竜門である取締役経営企画室長に抜擢された。

社長・会長時代は強固な「守り」と果敢な「攻め」で活路を開いた。

「守り」とは、財務体質の強化だ。社長就任早々、コスト削減など事業構造改革を断行した。借入金の圧縮を図るとともに、公募増資や転換社債の発行を積極的に行い、資金調達に手腕を発揮する。国内では赤字続きだった新宿店の土地・建物を取得し、黒字化に導く。海外でも長期にわたって赤字だったシンガポール高島屋を黒字化するだけでなく、地域一番店へと育て上げた。

「攻め」の成長戦略では、まちづくり戦略を確立した。1969年開業で日本初の郊外型ショッピングセンターである玉川高島屋S・Cの手法を発展させ、新宿、日本橋、流山おおたかの森、京都などの商業不動産の開発に取り組んだ。

足場のなかった名古屋進出も大きな功績だ。90年代後半、社内は慎重論が支配的だった。役員会で賛成派は取締役の鈴木さんを含めて2人だけ。バブル崩壊後の消費低迷期、社運をかけた新宿店(96年開業)が軌道に乗る前に、さらなる大型プロジェクトを進めることを躊躇する意見が多勢だった。鈴木さんは社内を粘り強く説得し、JR東海との合弁会社・ジェイアール東海高島屋の設立にこぎつけた。2000年開業のジェイアール名古屋タカシマヤ(JR名古屋高島屋)は、名古屋の不動の一番店だった松坂屋の売上高を14年に抜き去り、国内有数の店舗になった。

社長時代の08年、高島屋はエイチ・ツー・オー リテイリング(中核会社は阪急阪神百貨店)との経営統合に合意したが、企業文化の違いから10年に破談となる。「高島屋」ののれん一本で戦い抜く覚悟を決めた。苦労したシンガポールで勝ち得た「TAKASHIMAYA」のブランド価値を用いて、ベトナムやタイにも進出した。200年近くにわたる高島屋の歴史と文化を後世に伝えようと東京と大阪に高島屋史料館を整備した。24年2月期には営業利益で過去最高を33年ぶりに更新した。長年の鈴木改革と会長退任の花道になった。

(4月16日死去、享年78)

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ロクシタンが持株会社を通じて株式を買い取り 香港証券取引所から上場廃止へ

ロクシタン インターナショナル(L’OCCITANE INTERNATIONAL、以下ロクシタン)は4月29日(現地時間)、株式を非公開化すると発表した。ライノルド・ガイガー(Reinold Geiger)取締役会長ら経営陣は、投資持株会社のグループ・ロクシタンSA(GROUPE L’OCCITANE SA)を通じて、保有していない全株式を1株あたり4ドル34セント(約677円)、総額約17億ユーロ(約2839億円)で取得して、香港証券取引所における上場を終了する狙いだ。持株会社はすでにロクシタンの発行済み株式の72.64%を保有している。ロクシタンは声明文で「現経営陣で非上場企業として事業を継続することで、長期的で持続可能な成長に投資する。業界の動向と上場企業としての経営のプレッシャーが重なったことが取引の根底にある。世界の化粧品業界における競争が激化する中、柔軟性を重要視する」と述べた。

提示額は2月5日の終値26香港ドル(約520円)に対して約30.77%のプレミアムとなっている。これに基づく同社の時価総額は約64億ドル(約9984億円)。取引は投資銀行クレディ・アグリコル・コーポレート・アンド・インベストメント・バンク(CREDIT AGRICOLE CORPORATE AND INVESTMENT BANK)の外部債務組織と、ニューヨークを拠点とする投資会社のブラックストーン(BLACKSTONE)、ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント・インターナショナル(GOLDMAN SACHS ASSET MANAGEMENT INTERNATIONAL)などの関連会社から追加資金を調達する。

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「ロクシタン」夏の定番“シトラスヴァーベナ”が登場 限定パッケージのオードトワレや2層式シャワージェルなど

「ロクシタン(L'OCCITANE)」は5月1日、夏の定番“シトラスヴァーベナ”シリーズを数量限定で発売する。2024年は、限定パッケージの全4アイテムも販売する。

“シトラスヴァーベナ”の香調はスパークリングシトラスで、トップノートは爽やかなレモンやグレープフルーツ、ミドルノートは柑橘系の香りをより高めるヴァーベナが広がる。ラストノートにシダーウッドを採用し、余韻の残る上品な香りに仕上げた。

ラインアップは日本限定デザインの“オードトワレ”(100mL、8030円)や香りと潤いを全身にまとえる“ボディ&ヘアミスト”(50mL、3410円)をはじめ、シリーズ初登場となるミルクとオイルの2層式シャワージェル“バイカラーシャワージェル”(200mL、3960円)、ひんやりとしたみずみずしい使用感のボディー用乳液“モイスチャースプレー”(150mL、4620円)が登場する。

ほか、通常デザインの“シトラスヴァーベナ アイスボディミルク”(250mL、4620円)や“シトラスヴァーベナ リフレッシングロールオン”(50mL、2860円)も用意している。

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小嶋陽菜のランジェリー「ロジア バイ ハーリップトゥー」がルミネ新宿でポップアップ

小嶋陽菜が代表を務めるハートリレーションのランジェリーブランド「ロジア バイ ハーリップトゥ(ROSIER BY HER LIP TO)」は、5月9〜15日まで、ルミネ新宿でポップアップストアをオープンする。ブランドを代表する“エブリデイ エッセンシャル ブラ”(4800円)と“エブリデイ エッセンシャル ショーツ”(2600円)、“エブリデイ エッセンシャル ソング”(2400円)、マジカルレースを使用したナイトランジェリー“エブリデイ マジカル レーシー ソング”(3200円)の新色フレンチモーヴを先行発売する。

公式サイトで完売している“エブリデイ エッセンシャル ストラップレス ブラ”(4800円)や“エクスクルーシブ コレクション”の一部アイテムも登場する。ショーツ以外の商品は試着が可能で、希望者にはバストサイズの採寸も行う。

また、ポップアップショップ限定のブラとショーツ、ポーチをセットにした“ロジア ポーチ セット”(1万1000円)も登場。ポーチは、巾着型のランジェリーポーチとスクエア型のクリアポーチの2種類から選ぶことができ、ランジェリーのカラーは現在発売しているヌードローズ、ブラック、パールブルー、モカの4色に加えて新色フレンチモーヴもそろえる。会場内で1万5000円以上購入した人には、ノベルティーとして“ロジア スクランチーズ セット”を数量限定で用意している。店頭での購入者全員には、母の日にもぴったりのオリジナルメッセージカードを配布する。

■ロジア バイ ハーリップトゥー ポップアップストア アット ルミネ新宿
日程:5月9〜15日時間:11:00〜21:00
場所:ルミネ新宿 ルミネ2 2階ギャラリー2
住所:東京都新宿区新宿3-38-2

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宮脇咲良「アンドビー ヘア」モデル就任に喜び 河北氏の指名に「私のこと知ってるんだ!と思った」

ヘアメイクアップアーティストの河北裕介がプロデュースする「アンドビー(&BE)」のヘアケアブランド「アンドビー ヘア(&BE HAIR)」が4月30日、発表会を開催し、同ブランドのモデルに就任した宮脇咲良が登壇した。全身真っ白なアシンメトリーのミニワンピースの衣装で登場した宮脇は、就任について「日本を代表するメイクアップアーティストの河北さんに直接指名いただけたことがすごく嬉しくて。私のことを知ってるんだ!と思った」と笑顔を見せ、河北とブランドやヘアケアについてトークを繰り広げた。

宮脇は美しいホワイトブロンズの艶髪をなびかせながら登場。「アンドビー ヘア」について、「季節や髪の状態によって使い分けられるような、豊富なラインアップがうれしい。一番のお気に入りは“アフターサロンpHコンディショナー“(280g、1650円)で、ヘアカラーをした後の1週間継続的に使うことでよりきれいな艶髪をキープできる」とアピール。

新CMについては「『アンドビー ヘア』の始まりを象徴する映画のワンシーンのようなCMに仕上がった。生き生きとした髪を演出するためにトランポリンやバランスボールなどを駆使して撮影したが、表情をブラさずにかっこいい表情をキープできるよう頑張った」と撮影の裏側も語り、笑いを誘った。

河北はブランド誕生のきっかけについて「ずっと『アンドビー』から、ヘアアイテムを販売したかった。20代の頃は美容師として現場に立っていたので、その頃からヘアのことを考えていた。ヘアメイクの現場では髪が一番大事。ファッションの現場でも、ビューティの現場でもヘアスタイルをとにかく重要視しているからこそ、“髪のベースメイク“発想のヘアケアブランドを立ち上げたかった」とコメント。同ブランドは“ヘアケアは髪のベースメイク“という考えの元、自分に最適なケアをカスタマイズできる全9品をそろえている。

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ファイン・ジュエラー「キーリン」が銀座に旗艦店をオープン

中国発のファイン・ジュエラー「キーリン(QEELIN)」がブランド創設20周年を記念し、日本初となるフラッグシップを銀座・並木通りとみゆき通りの交差点にオープンした。同ブランドはケリング・グループ傘下。“東洋のシンボルとモダニティーの融合”をコンセプトに、ファイン・ジュエラーとしてアジアをはじめとする世界中のセレブリティーや若い世代から注目を集める。東洋の伝統的なシンボルとモダニティーを融合した遊び心溢れるクリエイションについて、その魅力と今後の展望に迫る。

東洋のシンボルをモダンに表現

赤と黒のコントラストが印象的なフラッグシップストア“キーリン トレジャーボックス”は、香港を拠点に活動するスティーブ・リョンが建築、内装のデザインを担当。ドラマチックなライティングは照明コンサルタントのティノ・クワンが手掛けた。「キーリン」は、クリエイティブ・ディレクターのデニス・チャンが2004年に創設。ブランド名の「キーリン」は、中国神話に登場する幸運と愛を意味する伝説上の霊獣、“麒麟”(Qillin)に由来している。豊かなクリエイティビティーと卓越したクラフツマンシップを誇り、ひょうたんをモチーフにした“ウル”や愛らしいパンダの“ボボ”、獅子舞をアレンジした“シシ”など遊び心溢れるファイン・ジュエリーをそろえる。

遊び心溢れるファイン・ジュエリー

オリエンタルなシンボルとモダニティーを融合したデザインは、日常使いからドレスアップまでシーンを選ばず楽しむことができる。銀座店のオープンを記念し、限定コレクションとして“芸者”をモチーフにした“サクラ ボボ”が先行発売された。伝統と革新を融合したオリジナリティー溢れるコレクションはクリエイションの枠を広げ、グローバルなファイン・ジュエラーとして日本でも存在感を発揮する。

ユニークなファイン・ジュエラーとして
モダンな東洋の美を発信

ファイン・ジュエリーを通して東洋の美学を世界へと発信する「キーリン」。クリストフ・アルトー=キーリン最高経営責任者(CEO)は、「『キーリン』は、創業者のデニスがシルクロードの敦煌を訪れ、文化遺産に感銘を受け、ジュエリーを通して東洋の美学を表現したいという思いから誕生した」と語る。同ブランドは、中国をはじめアジアパシフィック、ヨーロッパ、北米を含む15カ国に、約60の直営店を構える。2019年に中国初のファイン・ジュエラーとしてヴァンドーム広場に出店。「ユニークなポジショニングのファイン・ジュエラーとして、アジア圏以外の消費者にもブランドを通して中国文化や、東洋の美学に興味を持ってもらいたい」。ブランド20周年の節目に日本初のブティックを出店した。「日本は重要な市場。日本のファンも増やしたいし、旅行客からの需要も期待できる」と同CEO。今後、ブランドのポジショニングを高めるため、ファイン・ジュエリーのラインアップを拡大する。

問い合わせ先
キーリン トレジャー ボックス
03-6228-5562

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「ナーズ」が22年ぶりフルリニューアルの“ブラッシュ N”発売イベント 萬波ユカ、桜田通らが来場

「ナーズ(NARS)」は22年ぶりにフルリニューアルし6月7日に全国発売する“ブラッシュ N”(全20色、各5060円)の誕生を記念したイベントを開催した。官能的かつモダンな商品の世界観を表現し、東京・六本木のエンタテイメントショークラブ、バーレスクのショーケースやDJプレーなどのパフォーマンスを行った同イベントには、モデルの萬波ユカや俳優の桜田通らをはじめとしたセレブリティーやインフルエンサーが来場。熱狂の空間でショーや商品を堪能した。

新しい“ブラッシュ N”は4種のピグメントを独自にブレンドしたパウダーチークで、ルースパウダーに血色感を加えたような繊細なフォーミュラが特徴。シアーな発色が長時間続き、光の反射で毛穴や色ムラなど自然にカバーする。カラーは全20色で、うち9色は5月1日から「アットコスメ ショッピング(@COSME SHOPPING)」で、8日から「アットコスメ トーキョー(@COSME TOKYO)」と「アットコスメ オーサカ(@COSME OSAKA)」で先行独占販売。ポップアップイベントや先行販売特典なども用意している。

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愛用シャンプーに混ぜるだけの“カラーシャンプーの素” 石澤研究所が発売

石澤研究所は6月5日、ヘアカラーの色持ちを良くする新商品“トレンドホリック マゼプー”(10回分、1595円)を全国で発売する。5月24日から順次ハンズ、ロフトで先行販売を行う。愛用のシャンプーに同商品を混ぜることで手軽にカラーシャンプーを作ることができる“カラーシャンプーの素”で、お気に入りのヘアケアとカラーケアを両立させることができる。

カラーラインアップはブリーチの黄みを消したりパープル&ブルー系の髪色に合う“黄み消しムラサキ”、
退色しオレンジ系になる人やピンク&レッド系の髪色向けの“つや出しピンク”、くすみを足してトーンダウンしたい人やシルバー&アッシュ系の髪色におすすめの“くすませアッシュ”の3種類。

1回2gの小分けパウチが10個入っていて、10回の使用が可能。いつものシャンプーに同商品1個を混ぜて髪を洗い、3〜5分放置。その後色水が出なくなるまで洗い流すだけという手軽さも魅力になっている。

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「YSL」の人気アイシャドウ“クチュール ミニ クラッチ”から煌めく復刻限定色

「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT)」は5月8日、アイコニックなアイシャドウ“クチュール ミニ クラッチ”から、昨年のノエルコレクションで人気だった“NO.910 トロカデロ ナイト”をブラック×ゴールドのカサンドラロゴのパッケージにアップデートした復刻限定色“クチュール ミニ クラッチ #910”(1万890円)を公式オンラインブティックと表参道店で数量限定販売する。

同アイテムは、エッフェル塔を真上にのぞむパリの街トロカデロの華やかなナイトタイムに着想。4色のパレットには、エッフェル塔のシャンパンフラッシュをイメージしたメタリックシルバー、大小さまざまなゴールドパールを含む暖かいゴールドグリッター、華やぐ人々の肌を思わせるソフトマットのペールローズカラー、ブルーやピンク、シルバーに輝くパールがアクセントのジェットブラックを収める。

パウダーにはダイヤモンド発想のパールを配合し、ドラマチックな輝きが目元を美しくドレスアップする。さらに、保湿力の高いスウィートアーモンドオイル、抗酸化作用が高いとされているコーヒーシードオイルをミックスした美容オイルカクテルを配合。しっとりと密着する軽やかなテクスチャーで、メイク中も繊細な目元の肌をケアし乾燥やくすみから守る。

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伝統を刷新し続ける「トミー ヒルフィガー」  “若者”と“セレブリティー”を起点に40年目へ

創業者本人が現在もデザイナーを務める「トミー ヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)」は、2025年で40周年を迎える。常にニュースに事欠かず、今年2月にはニューヨーク・ファッション・ウイークにカムバックし、4月には「トミー ジーンズインターナショナル ゲームス(TOMMY JEANS INTERNATIONAL GAMES)」の復刻コレクションをリリース、K-POPグループのストレイキッズ(Stray Kids)と2度目のコラボを果たすなど、現在も精力的に活動し続けている。

WWDJAPAN(以下、WWD):「トミー ヒルフィガー表参道店」がリニューアルオープンしてから1年が経つ。手応えは。

トミー・ヒルフィガー=「トミー ヒルフィガー」デザイナー(以下、トミー):素晴らしい場所に店舗を構えられて、顧客に喜んでもらえているように感じる。コロナ禍の人々は外出自粛を余儀なくされていたから、最高のタイミングで店舗をリニューアルできた。ショッピングは多くの人にとって“気晴らし”。実店舗でリアルな購買体験を楽しんでもらいたい。現在、D2Cやライブコマースが台頭しているが、店舗が顧客に刺激的な体験を提供するものである限り、なくなることはないだろう。

WWD:来年で創業40周年だが、息の長いブランドになるために必要なことは。

トミー:常に市場から求められ続ける存在を目指すことだ。通常、ブランドの刷新には何十年とかかり、決して1日で達成できるものではない。だからこそ、全ての物事を適切に進める必要がある。

「トミー ヒルフィガー」の顧客の年齢層はとても幅広いが、中でも若い消費者は、ブランドの勢いを加速させてくれる存在。彼らはファッションやアート、音楽、エンターテインメント、スポーツの世界で起きていることに敏感。「トミー ヒルフィガー」はこれまで、数多くのセレブリティーとコラボしてきた。我々もカルチャーの一員だからこそ、コラボ相手には単なる有名人ではなく、その時々のカルチャーにおける重要人物を選ばなければいけない。

若者のニーズを視野に
MDバランスで応える

WWD:「トミー ヒルフィガー」が考える現代の若者の特徴は。

トミー:3つある。サステナビリティーに関心があり、テクノロジーが搭載された生地を好み、シルエットやディテール、色にこだわることだ。今日の顧客は妥協しない。ブランドは、彼らのニーズを意識できるかどうかにかかっている。

WWD:現代の若者は、ブランドの歴史に裏打ちされた“らしさ”に魅力を感じる傾向がある。ブランドの伝統と新鮮さを同時に提案する秘訣は何か。

トミー:「トミー ヒルフィガー」は、伝統的なアメリカンプレッピースタイルを打ち出すブランドで、それは今後も変わらない。その上で、MDのバランスが全ての鍵を握る。あまりにも前衛的なスタイルを発表したら、それについていけない顧客も出てくるし、逆に変わり映えのないスタイルばかりを発表していたら、それに飽きる顧客も出てきてしまう。

バランスが重要だ。我々は最近では、1996年の「トミージーンズ ゲームコレクション」の復刻や、スプリング・コレクション、2024-25年秋冬コレクションの発表の中で、メンズ、ウィメンズ、キッズラインのみならず、シューズやアクセサリーも充実させている。同時に、定番アイテムをそろえた「エッセンシャルズ」ラインに力を入れている。同ラインは、「トミー ヒルフィガー」のビジネスを前進させる上で基盤となる存在だと考える。

セレブリティーとの関係性
“尊重し合える”パートナーシップ

WWD:先述のセレブリティーとのコラボについて聞きたい。世界にはたくさんのセレブリティーがいるが、「トミーヒルフィガー」がコラボ相手を選ぶ基準は。

トミー:ブランドを愛してくれているかだ。「トミー ヒルフィガー」を大切に思ってくれない人に対して、ブランドの顔を務めてもらうためだけに報酬は払いたくはない。もちろん、我々もセレブリティーの才能を“当たり前のもの”として消費すべきではないし、人として彼らを好きになる必要がある。幸運なことに、「トミー ヒルフィガー」はその条件を満たしたセレブリティーと仕事ができている。

WWD:コミュニティーが細分化する現代において、新たな才能を探し当てることは必ずしも容易ではない。

トミー:「トミー ヒルフィガー」は、その時々の主流な価値観を察知するのに長けている。これまで、「音楽の世界やハリウッドでは今、何が起きているか?」など、各界の最新トレンドにアンテナを張ってきた。例えば、ブランドのミューズである女優のゼンデイヤ(Zendaya)も出会った当初こそディズニースターの一人だったが、今や世界的なファッションアイコンになっている。ジジ・ハディッド(Gigi Hadid)も、ランウエイに登場し始めた頃は無名だったが、今では最も有名なモデルの一人だ。

スポーツ界についても同じで、F1とファッションは密接な関係性を築いて久しい。その中でも「トミー ヒルフィガー」は、F1のスポンサーを30年前から務めてきたし、レーシングドライバーのルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)とも10年以上にわたってコラボしている。

WWD:23年秋のキャンペーンに引き続き、24年春のキャンペーンでもK-popボーイズグループのストレイキッズ(StrayKids)を起用した。

トミー:彼らは生き生きとした楽しい人たちで、「トミー ヒルフィガー」のブランドスピリットと合致する。若い世代を中心に大人気だ。才能に溢れていて、ビジュアルも申し分ない。現在、K-popは大きな影響力を持っているが、我々はその中でも特に素晴らしい才能を備えたグループを選んだと思っている。

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【スナップ】「ジミー チュウ」が銀座でポップアップ 長谷川京子らが「マルボルン」とのコラボウエアで来場

「ジミー チュウ(JIMMY CHOO)」は、東京・銀座の店舗のガーデンスペースでロサンゼルスの「マルボンゴルフ(MALBON GOLF)」とのコラボアイテムにフィーチャーしたポップアップを6月30日まで開催中だ。入場は事前予約制。

会場は2024年夏コレクションのテーマカラーである太陽をイメージした淡いグラデーションカラーで装飾した。ミニゴルフのコースやコラボ仕様のラッピングを施したゴルフカーもディスプレーしてコラボコレクションの世界観を演出した。「ジミーチュウ」のロゴ入りフレームで撮影できるフォトブースも設置した。

また人気カフェの「ザ マッチャ トーキョー」と協業。事前予約制でレギュラーメニューのほか、特別に用意したドリンクやアイスクリームが楽しめる。

長谷川京子や山田優らが来場

プレオープンの4月25日には、俳優の長谷川京子や大政絢、山田優、俳優の磯村勇斗、一ノ瀬颯、結木滉星、内藤秀一郎らが「マルボルン ゴルフ」とのコラボ商品を身につけて来場した。

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「アミ パリス」が見せた圧巻のランウエイ 世界初、中国・蘇州の相門古城壁でファッションショー 

アミ パリス,AMI PARIS

「アミ パリス」は4月10日、1月にパリで披露した2024-25年秋冬コレクションのリピートショーを開催した。舞台となったのは9つの庭園がユネスコ世界遺産に登録され、「中国のベネツィア」とも呼ばれる中国の蘇州にある、歴史的建造物の相門古城壁。同所でのファッションショーの開催はこれが世界で初の試み。今回のランウエイでは、メンズ、ウィメンズウエアとアクセサリーの中からアイテムをセレクトし直し、新たなスタイリングで発表した。

さまざまなムードを組み合わせ
クラシックとモダンを融合

ランウエイは、メンズ、ウィメンズ共にリッチな質感の素材やテキスタイルを採用し、ジャケット、コートを中心としたクラシカルなテーラリングのクリエイションが際立った。特にダブルブレストのジャケットはピークドラペルでシャープな印象ながらもショールカラーのような柔らかな曲線など、さまざまなシルエットを描く。一方で、後半にはゴールドのボタンや袖をファーに切り替えたコート、きらびやかなキャミソールドレス、抜け感のあるチェックのトップスなども登場。優美なムードも盛り込み、ステレオタイプなクラシックを更新した。

会場に選ばれた相門古城壁は、呉の時代に蘇州旧城の外郭に建てられた8つの城門のうちの1つで悠久の歴史を有する古城だ。同所で開催されるのが世界初のファッションショーは、荘厳さとミニマルな演出、暮れていく夕日とが幻想的にクロスオーバーした特別な時間だった。

アレクサンドル・マテュッシ創設者兼クリエイティブ・ディレクターが大切にしてきた創業当初から変わらないブランドの哲学と共に、ジェンダーや国を超えて多くの共感を生み、コミュニティーを広げて愛されることが「アミ パリス」の重要な要素なのだと再認識したショーとなった。

ブランドの哲学と
アジア文化へのリスペクトが
共鳴したショー

「1月に発表したコレクションはテーラリングを軸としたアイテムが中心だが、華やかなウエアもあるので、今回のショーではあらゆる要素をミックスした。例えば、ウィメンズのコートやダブルブレストのテーラードジャケットにバミューダパンツやロング丈のショーツを合わせたように、クラシックとモダン、エレガンスとクールさというバランスをとることが重要だ。自分にとってテーラリングはクリエイションの本質であり、美しいジャケットやコートを作ることは本当に難しいことと考えている。

そして、蘇州の相門古城壁でファッションショーを開催するのは世界で初めての試みだ。今年はフランスと中国の国交樹立60周年でもあり、「アミ パリス」のフレンドシップというテーマから、このショーも一つのメタファーになっていて、全てが循環している。ブランド設立当初から日本や中国を含めたアジアの国々と素晴らしい関係を築けていることは幸運で、この関係性がブランドの成功と密接に結びついている」

アジアのトップアーティストが
フロントローに

フロントローには、シンガーソングライターのMIKAをはじめ、俳優のジェリー・イェン、カラ・ワイ、アーティストのヘンリー・ラウらアジアのトップアーティストが集結。MIKAは「特にジャケットやコートのシェイプ、スーツのロングショーツといった絶妙な丈感のアイテムが秀逸だった」とショーを振り返り、「『アミ パリス』のクリエイションからはシンプルなメッセージが伝わる。自分もストレートな表現をすることが多く、モノづくりの方向性にはシンパシーを感じる。自分のステージでも着用したい」と自身のクリエイションとの共通点を語った。

ラグジュアリーで親しみやすい
ブランドイメージが
次代のアジア市場を握る

「『アミパリス』が堅実な成長を続けている理由は、これまで日本と中国に現地法人を設立し人的資源に投資を行ってきたことが身を結んだこと。現在、中国での高級品の消費減速による影響はない。これは、昨年11月に北京・三里屯で行ったポップアップ・カフェのようなイベントに投資を強化した結果だ。この経験から今回、蘇州でのリピートショーの開催を決定した。アジアの次世代は、ラグジュアリークラスの品質やサービスを保持しながらも親しみやすく、ポジティブで包括的な雰囲気を求めている。ブランドの価値観とアジアの文化や伝統に対するリスペクトが、この市場で確固たる地位を築くのに役立っているだろう。 

また、日本は売り上げが2年連続最速で成長している国だが、まだ多くの可能性を秘めている。現在のインバウンド需要の復活は、未曽有の円安に後押しされているとはいえ、実績を伸ばす余地がある。特に“パリ パリ バッグ”や“ヴーレ ヴー”といったレザーバッグを中心としたアクセサリーの売り上げが顕著なので、時間をかけてさらにブランディングを推し進めながら、今後は東京だけでなく各都市のショッピングモールへの出店やポップアップの開催も計画している」

問い合わせ先
アミ パリス ジャパン
03-3470-0505

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ルカ・オッセンドライバーが「セオリー」を離れる ブランドのチーフ・クリエイティブ・オフィサーも退任

ファーストリテイリンググループが擁する「セオリー(THEORY)」のジェフリー・カリンスキー(Jeffrey Kalinsky)=チーフ・クリエイティブ・オフィサー兼チーフ・マーチャントが退任した。後任については明らかにされていない。また、「セオリー プロジェクト(THEORY PROJECT)」を手掛けてきたデザイナーのルカ・オッセンドライバー(Lucas Ossendrijver)もブランドを離れた。

カリンスキー前チーフ・クリエイティブ・オフィサー兼チーフ・マーチャントは、1999年に高級セレクトショップのジェフリー(JEFFREY)をニューヨークのミートパッキング地区にオープン。「グッチ(GUCCI)」「サンローラン(SAINT LAURENT)」「シャネル(CHANEL)」などを扱って人気を博し、同地区にほかのデザイナーズストアが出店するきっかけとなった。2005年、米百貨店ノードストローム(NORDSTROM)が同店の過半数株式を取得したことから、デザイナー・マーチャンダイジング・ディレクターとして同百貨店に入社。その後、バイス・プレジデントなどの要職を務めたが、20年にノードストロームがジェフリーを閉店したことに伴い退職。21年11月に「セオリー」のクリエイティブ・コンサルタントに、22年3月にチーフ・クリエイティブ・オフィサー兼チーフ・マーチャントに就任した。同氏は、「2年半にわたって『セオリー』のコレクションをデザインできた喜びは計り知れない。しかし、次へと進むときがきた」と語った。

オッセンドライバーは、1971年オランダ生まれ。2001年から、エディ・スリマン(Hedi Slimane)が率いていた時代の「ディオール オム(DIOR HOMME)」(現「ディオール」)でデザイナーとして経験を積む。05年に「ランバン(LANVIN)」のメンズ・クリエイティブ・ディレクターに就任し、ウィメンズを手掛けていた故アルベール・エルバス(Alber Elbaz)と共にブランドの黄金期を築いた。18年の退任後、しばらくファッション業界の第一線から退いていたが、21年に「セオリー」との協業を発表。22年8月から、メンズ&ウィメンズのカプセルコレクション「セオリー プロジェクト バイ ルカ・オッセンドライバー」を手掛けており、24年3月には4シーズン目となる24年春のカプセルコレクションを発売した。今回、ブランドを離れる理由については明らかになっておらず、同氏やディネシュ・タンドン(Dinesh Tandon)=セオリー グローバル最高経営責任者のコメントも得られなかった。

また、グローバル・マーチャンダイジング部門のシニア・バイス・プレジデントや、ブランドコンテンツ・ヘッドらも4月22日の週に退任している。

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「スウォッチ」がアーティストのVERDYとのコラボコレクションを発売 本人が語るコラボレーションや「ベネチア・ビエンナーレ」への参加

「スウォッチ(SWATCH)」は、日本人アーティストのVERDYと“スウォッチ×VERDYコレクション”を発売した。両者はすでにイタリアの芸術の祭典「べネチア・ビエンナーレ国際美術展」(以下、「ビエンナーレ」)で「ヴィック ブロンズ バイ ヴェルディ(VICK BRONZE BY VERDY)」を発表し、4m大のブロンズカラーのフィギュアと時計をお披露目していたが、今回新たに4型をリリースした。

今回発表したのは、直径41mmの“ヴィック バイ ヴェルディ(VICK BY VERDY)”と“ヴィスティ バイ ヴェルディ(VISTY BY VERDY)”“ウェイステッドユース バイ ヴェルディ(WASTED YOUTH BY VERDY)”の3型(各1万5950円)と、34mmの“ガールズドントクライ バイ ヴェルディ(GIRLS DON’T CRY BY VERDY)”(1万4300円)で、それぞれVERDYを象徴するキャラクターやメッセージを文字盤やベルトに描いた。

さまざまなブランドと仕事をしているアーティスト自身の言葉で「スウォッチ」とのコラボレーションについて語ってもらった。

コラボレーションの経緯 
過去の名作をオマージュしつつ自分らしさも表現

WWDJAPAN(以下、WWD):今回のコラボレーションの経緯は?

VERDY:1年ほど前に今回発売したコラボコレクションの製作が決まり、そのプロセスで「スウォッチ」がサポートしている「ビエンナーレ」への参加を打診され、4m大のフィギュアの展示とブロンズカラーの限定時計の発売が決まった。

WWD:それぞれのアイテムについて。

VERDY:ハードコア・パンクファンのあいだで名作とされる、文字盤に「ストレート・エッジ(喫煙、ドラッグ、飲酒、快楽目的のセックスをしないというハードコアの思想)」のシンボルの「X」の文字が書かれた「スウォッチ」の時計がある。“ヴィック バイ ヴェルディ”はそれをオマージュし、「アナキズム」と「パンク」のシンボルである「A」を書いた。“ウェイステッドユース バイ ヴェルディ”は、文字盤にパンキッシュなコラージュで文字を入れ、ベルトにはいつも使っている総柄をあしらった。“ヴィスティ バイ ヴェルディ”は、新しいキャラクターであるVISTY(ヴィスティ)を使い、子どもの着用をイメージして派手で楽しい配色で作った。ひとまわり小さい“ガールズドントクライ バイ ヴェルディ”はメッセージ通り、女性が着用することを想定した。これも「スウォッチ」の過去の名作に敬意を払い、クリアカラーの文字盤とベルトにした。

WWD:ブロンズカラーのVICKの時計は、口の中の色が変わる仕様になっている。

VERDY:これは「スウォッチ」のデザインチームから提案してもらった。自分はあくまでグラフィックアーティストなので、プロダクトのデザインについて知らないことも多い。今回のように、パートナーのブランドから提案してもらったアイデアを採用することも多い。

アートとの関係が深い「スウォッチ」ならではのやりやすさ

WWD:製作は本国のデザインチームと進めていた?

VERDY:リモートで打ち合わせを続けてきたが、ファッションウイークでパリを訪れた時に打ち合わせをしたり、サンプル品を見せてもらったりした。打ち合わせ後の雑談で生まれるアイデアも多く、ともに仕事をする相手の人となりを知ることも必要。直接会って話すのは重要だと感じている。

WWD:アートとの関係が深い「スウォッチ」ならではのやりやすさはあったか?

VERDY:去年のジャン=ミシェル・バスキア(Jean-Michel Basquiat)とのコラボレーションをはじめ、「スウォッチ」にはアーティストと作った膨大なアーカイブがある。それらを参照することで、アイデアをより具体的に想像できた。ベルトから文字盤、時計の針に至るまで、さまざまな要素をカスタムできる自由度の高さも魅力的だった。

WWD:さまざまなブランドや企業とコラボレーションをしているが、コラボレーションのパートナーを選ぶ基準は?

VERDY:そのブランドに対する思い入れがあるかどうか、直感的に自分が作りたいプロダクトのイメージが湧くかどうかを大事にしている。「スウォッチ」にはアーティストとのコラボレーションの歴史があり、キース・ヘリング(Keith Haring)が描いたポスターなど、自分にとっても思い入れが強いプロジェクトも多く、すぐにアイデアが湧いた。

自分らしさを貫いたからこその「ビエンナーレ」への参加

WWD:アーティストであれば誰もが参加を夢見る「ビエンナーレ」への参加が叶った。

VERDY:ストリートやファッションの文脈で作品を発表してきたので、「ビエンナーレ」は遠い世界だった。当初は想像もつかなかったが、こんなチャンスはなかなかないと思い挑戦を決めた。ベネチアでは各国のパビリオンを巡って作品を見て回ったが、イベントの規模にも圧倒されたし、難解なインスタレーションやコンセプチュアルアートなど、さまざまな種類の作品にも触れて多くの学びを得た。また初めて訪れたベネチアの街からも大いに刺激を受けた。

WWD:日本の代表としてではなく、「スウォッチ」とのコラボレーションの一環として「ビエンナーレ」に参加した。

VERDY:ぼくは、純粋なアーティストともグラフィックデザイナーとも異なり、カテゴリーしづらい異質な存在という自覚がある。活動を始めた当初は、デザイナーにせよ、アーティストにせよ、どちらかに専念しないと成功できないとさんざん言われてきた。そんな自分がブランドとのコラボレーションで「ビエンナーレ」に参加できたのは、自分らしさを貫いたからこそだと感じる。

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【スナップ】「ロクシタン」渋谷新旗艦店に佐々木希、山本美月、大平修蔵らが来場 

「ロクシタン(L'OCCITANE)」は4月27日、東京・渋谷のスクランブル交差点に面した旗艦店名をロクシタン・シブヤ・トーキョー(L'OCCITANE SHIBUYA TOKYO)に変え、世界初のコンセプトストアとしてリニューアルオープン。同店には俳優でモデルの佐々木希、山本美月、グローバルボーイズグループ&TEAMのEJ、K、JO、大平修蔵、鈴木えみ、井上ヤマトが来場し、新店舗の世界観を体感した。

リニューアルした新店舗は建物の外観にラベンダーなどの植物で覆い、ブランド発祥の地であるプロヴァンスの自然を表現。1階では、詰め替え用パッケージを購入すれば、そのボトルを使って何度でも商品を購入することができるリフィルファウンテンを日本で初めて導入した。2、3階は食事やスイーツが楽しめる「カフェ・ロクシタン・シブヤ・トーキョー(CAFE L'OCCITANE SHIBUYA TOKYO)」で、ブランドの世界観とプロヴァンスの文化を取り入れたメニューを用意する。

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BLACKPINKのロゼ、2024年「ANDAM賞」の審査員に シャルロット・ゲンズブールやカーラ・ブルーニも

フランス国立モード芸術開発協会が主催する「ANDAMファッション・アワード(ANDAM Fashion Award以下、ANDAM賞)」は、2024年度のゲスト審査員にBLACKPINKのロゼ(ROSE)、カーラ・ブルーニ(Carla Bruni)、シャルロット・ゲンズブール(Charlotte Gainsbourg)らを起用した。なお、21年度にはBLACKPINKのリサ(LISA)もゲスト審査員を務めている。

ほかには、モデルのアンニャ・ルービック(Anja Rubik)、アレック・ウェック(Alek Wek)、ベアトリス・ダル(Beatrice Dalle)、俳優のロッシ・デ・パルマ(Rossy de Palma)、ニールス・シュナイダー(Niels Schneider)、ヴィルジニー・エフィラ(Virginie Efira)、映画監督のギャスパー・ノエ(Gaspar Noe)、小説家のヴィルジニー・デパント(Virginie Despentes)、元「ヴォーグ・パリ(VOGUE PARIS)」編集長でスタイリストのエマニュエル・アルト(Emmanuelle Alt)、ジャーナリストのオーガスティン・トラペナード(Augustin Trapenard)の計13人がゲスト審査員を務める。

常任審査員は、セドリック・シャルビ(Cedric Charbit)=バレンシアガ(BALENCIAGA)社長兼最高経営責任者(CEO)、フランソワ・アンリ・ピノー(Francois Henri Pinault)=ケリング(KERING)会長兼CEO、ブルーノ・パブロフスキー(Bruno Pavlovsky)=シャネル(CHANEL) ファッション部門プレジデント兼シャネルSASプレジデント、アンソニー・ヴァカレロ(Anthony Vacarello)「サンローラン(SAINT LAURENT)」クリエイティブ・ディレクターら22人。

35回目となる今年のファイナリストは5月末に発表し、授賞式は6月27日に開催する予定。グランプリと準グランプリの受賞者にはそれぞれ賞金30万ユーロ(約5000万円)と10万ユーロ(約1670万円)に加えて、メンターを務めるヴァカレロ=クリエイティブ・ディレクターによる一年間のコーチングセッションが贈られる。

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経産省「みらいのファッション人材育成プログラム」公募開始 専門家伴走や500 万円支援

経済産業省は、次世代ファッションクリエイター育成を目的にした補助事業「みらいのファッション人材育成プログラム」を実施し、26日から公募を開始した。同プログラムは、プログラムパートナーによる持続可能なサプライチェーン構築に向けた実践的な教育機会の提供、事業創出支援を通じ、未来のファッション産業を担う卓越人材育成事業を行う。

公募への参加表明の締め切りは5月10日(金)、公募の締め切りは5月17日(金)。また公募説明会を5月8日にオンラインで実施する予定だ。運営事務局はインフォバーンが担う。

同省は、2021年に有識者と「これからのファッションを考える研究会~ファッション未来研究会~」を実施し、22年には報告書を発表。その中で「持続可能なファッション産業への変革」のためには「サプライチェーンのデザインから製造、販売、使用、リセール・再生までをリアルとデジタルの両輪でアップデートすることが重要」と結論づけている。人材については、地域の伝統産業を支える職人などに加えて、アート、デジタル、ライフサイクル、ビジネスと大きく4つの分野にフォーカスしているが、本プログラムは、このうちアート・デジタル・ライフサイクル人材の育成を目指し、サプライチェーンのアップデートに向けた実践的な教育機会を提供する。

【プログラムの特徴】

▪️活動費の補助:1申請あたり上限500万円を支援
▪️専門家による伴走支援:事業計画の策定支援や計画の推進に必要なメンタリングの提供など、専門家がクリエイターごとに伴走支援。
▪️事業化へのレクチャー:クリエイターの想像性や創造性を刺激し、事業計画を推進するための専門的知見を各領域の講師が提供。
▪️ファブ施設の利用:ファブリケーション機器を備えたデザインスペース・KYOTO Design Lab[D-lab]の利用を必要に応じて提供。
▪️事業化機会の創出:事業計画の推進や成果報告会を通して、京都を中心とした研究機関や産業界との情報交換、マッチングの機会を創出。
参加表明フォームなどは公式サイトで公開している

【実施概要】

プログラム実施期間:2024年6月〜2025年2月
▪️募集数:5組
▪️応募資格:個人またはチーム
▪️対象:2024年4月1日時点で中学校を卒業していること 
▪️国籍:個人またはチーム全員が日本国籍又は外国籍で日本の永住資格を有すること
▪️参加費:無料
▪️公募期間:2024年4月26日(金)〜5月17日(金)17:00
▪️公募説明会:5月8日(水)

▪️参加表明、質問締め切り:5月10日(金)17:00
▪️審査期間:5月20日(月)〜30日(木)

【プログラムパートナー】

水野大二郎/京都工芸繊維大学未来デザイン・工学機構教授(講師/メンター/アドバイザー)
砂山太一/京都市立芸術大学美術学部准教授 (講師/メンター)
津田和俊/京都工芸繊維大学未来デザイン・工学機構准教授(講師)
奥林里子/京都工芸繊維大学 繊維科学センター長京都大学生存圏研究所 特定教授(講師)
井上裕太/KESIKI Co-founder/ Executive Director Whatever CorpDev Director(講師/メンター)
向千鶴/「WWDJAPAN」編集統括、サステナビリティ・ディレクター(メンター)
井登友一/インフォバーン取締役副社長(講師)
辻村和正/インフォバーン執行役員(メンター/アドバイザー)

※プロフィールは2024年4月時点。( )内は本プロジェクトにおける役割

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経産省「みらいのファッション人材育成プログラム」公募開始 専門家伴走や500 万円支援

経済産業省は、次世代ファッションクリエイター育成を目的にした補助事業「みらいのファッション人材育成プログラム」を実施し、26日から公募を開始した。同プログラムは、プログラムパートナーによる持続可能なサプライチェーン構築に向けた実践的な教育機会の提供、事業創出支援を通じ、未来のファッション産業を担う卓越人材育成事業を行う。

公募への参加表明の締め切りは5月10日(金)、公募の締め切りは5月17日(金)。また公募説明会を5月8日にオンラインで実施する予定だ。運営事務局はインフォバーンが担う。

同省は、2021年に有識者と「これからのファッションを考える研究会~ファッション未来研究会~」を実施し、22年には報告書を発表。その中で「持続可能なファッション産業への変革」のためには「サプライチェーンのデザインから製造、販売、使用、リセール・再生までをリアルとデジタルの両輪でアップデートすることが重要」と結論づけている。人材については、地域の伝統産業を支える職人などに加えて、アート、デジタル、ライフサイクル、ビジネスと大きく4つの分野にフォーカスしているが、本プログラムは、このうちアート・デジタル・ライフサイクル人材の育成を目指し、サプライチェーンのアップデートに向けた実践的な教育機会を提供する。

【プログラムの特徴】

▪️活動費の補助:1申請あたり上限500万円を支援
▪️専門家による伴走支援:事業計画の策定支援や計画の推進に必要なメンタリングの提供など、専門家がクリエイターごとに伴走支援。
▪️事業化へのレクチャー:クリエイターの想像性や創造性を刺激し、事業計画を推進するための専門的知見を各領域の講師が提供。
▪️ファブ施設の利用:ファブリケーション機器を備えたデザインスペース・KYOTO Design Lab[D-lab]の利用を必要に応じて提供。
▪️事業化機会の創出:事業計画の推進や成果報告会を通して、京都を中心とした研究機関や産業界との情報交換、マッチングの機会を創出。
参加表明フォームなどは公式サイトで公開している

【実施概要】

プログラム実施期間:2024年6月〜2025年2月
▪️募集数:5組
▪️応募資格:個人またはチーム
▪️対象:2024年4月1日時点で中学校を卒業していること 
▪️国籍:個人またはチーム全員が日本国籍又は外国籍で日本の永住資格を有すること
▪️参加費:無料
▪️公募期間:2024年4月26日(金)〜5月17日(金)17:00
▪️公募説明会:5月8日(水)

▪️参加表明、質問締め切り:5月10日(金)17:00
▪️審査期間:5月20日(月)〜30日(木)

【プログラムパートナー】

水野大二郎/京都工芸繊維大学未来デザイン・工学機構教授(講師/メンター/アドバイザー)
砂山太一/京都市立芸術大学美術学部准教授 (講師/メンター)
津田和俊/京都工芸繊維大学未来デザイン・工学機構准教授(講師)
奥林里子/京都工芸繊維大学 繊維科学センター長京都大学生存圏研究所 特定教授(講師)
井上裕太/KESIKI Co-founder/ Executive Director Whatever CorpDev Director(講師/メンター)
向千鶴/「WWDJAPAN」編集統括、サステナビリティ・ディレクター(メンター)
井登友一/インフォバーン取締役副社長(講師)
辻村和正/インフォバーン執行役員(メンター/アドバイザー)

※プロフィールは2024年4月時点。( )内は本プロジェクトにおける役割

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K-POPから考える“バレエコア”の流行とその先の“ポスト・バレエコア” 連載:ポップスター・トレンド考察

文筆家・つやちゃんがファッション&ビューティのトレンドをポップスターから紐解いていく本連載。第1回は2023年後半から人気となった“バレエコア”をK-POPアーティストから分析していく。

2023年後半から今年にかけてファッションシーンを席巻している“バレエコア”(※レイヤーを重ねたレッグウォーマーやバレエシューズ、クロップトップとチュチュスカート、リボンなど、バレエからインスパイアされたスタイル)。オフィスサイレンやグランパコアといった多岐に渡る昨今のトレンドの中でも、バレエコアは特に熱狂的な人気を得ることですっかり市場に浸透した。興味深いのは、SNSでの盛り上がりを受けることでこの潮流が息長く続いている点だろう。「ミュウミュウ(MIU MIU)」の22-23年秋冬ウィメンズコレクションを1つのきっかけとしながらも、23年の後半から再びTikTok上で支持が再燃、さらに今年以降いくつものアレンジを経てブームになりつつある。実際、Google Trendsで「バレエコア」をサーチしてみると、24年に入って右肩上がりで一気に検索数が増加。SNSでのポストもこの3カ月ほどで急増しており、もはや流行として定着したように見える。そのような状況下で、ほかのトレンドとの融合や実験~拡大解釈が起こることでいくつかの変奏が生まれ、ポスト・バレエコアとも言えるスタイルへと進化の兆しが。本記事では、まさに今勃興し始めている5つの傾向について紹介したい。

K-POPとバレエコア

その前に、バレエコアがそのフォーマットを確立した昨年までの動向を押さえておこう。そもそも、バレエにインスパイアされたルックというのは特段新しいものではない。それこそハイファッションの世界ではバレエはこれまでも繰り返しインスピレーションの一つとして重宝されてきたし、最近も「シャネル(CHANEL)」が24年春夏のオートクチュールコレクションにおいて「バレエ・リュス」をテーマにショーを展開した。昨今は、むしろトレンドの勢いを加速させているのはK-POPの存在が大きいだろう。もともとK-POPのパフォーマーは、性別問わずバレエ経験者が多い。EXO(エクソ)のカイ、TWICE(トゥワイス)のミナ、さらにLE SSERAFIM(ル セラフィム)のカズハに至るまで、たくさんの演者が流麗な身体感覚をポップスのダンスパフォーマンスへと落とし込んできた。さらに、バレエ・インスパイアな世界観を、アートワークやステージングに反映してきた歴史もある。APRIL(エイプリル)は、「April Story」(17年)をはじめとして着想源にバレエがあったし、OH MY GIRL(オーマイガール)も10年代末から同様のスタイルをたびたび取り入れてきた。完成度という点ではRed Velvet(レッド・ベルベット)も忘れてはならない。コンセプトの1つにバレエを借用した「Feel My Rhythm」(22年)の作り込みは素晴らしく、ほかにも「Psyco」(19年)や「Chill Kill'」(23年)といった曲で麗しい装いを見せてきた。

バレエコアの隆盛を作ったターニングポイントとして、22年末からBLACKPINK(ブラックピンク)のジェニーがたびたび取り入れていたシアーな素材やレース使いといったコーディネートが挙げられる。その流れによって勢いづいた23年は、K-POPにおいて音源やMVのアートワークでも盛んにバレエ(のレッスンウエア)が参照され、一気に一大ムーブメントと化した。バレエをそっくりそのまま持ち込んだLEE CHAE YEON(イ・チェヨン)「LET'S DANCE」やJESSICA(ジェシカ)「BEEP BEEP」などの曲もあったが、新たな解釈を取り入れることで“バレエからのインスピレーション”を“バレエコア”へと進化させたのはやはりNewJeans(ニュージーンズ)だろう。「ASAP」のアートワークにおいて見せたフェアリーでおとぎ話的とも言える儚さは、バレエコアの1つの完成形として、イージーリスニングな曲の世界観ともマッチ。以降、「The 38th Golden DISC AWARDS」をはじめとして各所で儚げなコーディネートをまとい、K-POPシーンにバレエコア・ブームを巻き起こした。

ポスト・バレエコアの5つのバリエーション

さて、NewJeansが打ち立てたバレエコア以降、23年の末から24年にかけて薄ピンクやホワイトのカラー、レースやフリル、サテンリボン、クロップトップ、レッグウオーマー、あるいはバレエシューズやトゥシューズ、サテンシューズ風の足元が、あらゆる組み合わせでスタイリングされるようになった。さらには、コルセットやパフスリーブといったコケットコアの潮流とも融合することで、ほとんどのアートワークに何かしらのバレエコア要素を見つけられるほどに。例えばLE SSERAFIM「Swan Song」やRESCENE(リセンヌ)「YoYo」といった曲の衣装を王道と置いた場合、昨今はそこから5種類ほどのバリエーションへと進化しているようにみえる。(※XGは日本のグループだが、主な活動拠点は韓国であるため便宜上本記事で取り上げる)。

フェアリー系

いわゆるポスト・バレエコアのまず1つ目は、フェアリー系。NewJeansのスタイルをベースにした妖精のような世界観は、ILLIT(アイリット)が「Magnetic」で継承してみせた。同時期にARTMS(アルテミス)が「BIRTH」でロリータコーデを展開し話題になったが、ILLITもややロリータのテイストをミックスしているのが特徴的だ。

近未来系

2つ目は、近未来系。XG(エックスジー)が「PUPPET SHOW」で展開したフューチャリスティックなバレエコアは、今後誰かの手によってサイバーな要素とも掛け合わされ進化していくかもしれない。

ギャル系

3つ目は、ギャル系。VIVIZ(ビビジ)が「MANIAC」で試したスタイリングだが、辛めの衣装にバレエコア的なアイテムを引用し構成している。やや難易度の高いバランスだが、ギャルファッションとの接近は今後も避けては通れないはず。

スポーツ系

4つめは、スポーツ系。NiziU(ニジュー)「SWEET NONFICTION」が代表的だが、ジャージやスニーカーと合わせることで、ブロークコアとバレエコアが融合したようなスタイルを標榜。

メンズ系

そして5つ目は、メンズ系。キム・ジョーンズが「ディオール(DIOR)」の24-25年秋冬メンズ・コレクションで宇宙を舞台にバレエコア解釈を行ったが、K-POPにおいてはTOMORROW X TOGETHER(トゥモロー・バイ・トゥギャザー)が「Light」のConcept Clipで『星の王子さま』をテーマにトライ。圧倒的に優雅なロマンティシズムを見せつけた。

韓国のファッションブランドも盛んにバレエコアを解釈しており、たとえばNewJeansが着用した「セリック(CERRIC)」やLE SSERAFIMが取り入れた「ヒッシュ(hish)」など、ウエアからヘアアクセまでさまざまなアイテムが注目されている。恐らく今後もポスト・バレエコアはますます拡大していくと思われるが、やはりこのスタイルは、虚構的で夢見るコンセプトの世界観に最もハマるように思う。バレエをモチーフにしたaespa (エスパ)の24年SEASON’S GREETINGは「Girls just want to have a dream!」というコピーが掲げられていたが、まさに「夢」というのが本来バレエコアの核にあるはず。

今回はK-POPを参照したが、それこそ日本国内でも、雑誌「LARME」のルーツ“夢かわいい”などは、確実に今のバレエコアに通じる概念だろう。だからこそ国内カルチャーとの親和性は高く、現在、ムーブメントは衣服を飛び越えてロマンチックなネイル、シニヨンをアレンジしたヘアスタイルといった範囲にまで影響を及ぼしてきている。ファッションだけではない、本格バレエ小説として恩田陸の「spring」が話題を集めていたり、本物のバレエダンサーが躍る映画「RED SHOES/レッド・シューズ」が公開されていたりと、多くのジャンルでバレエの魅力に人々が夢中になっている最中。現実世界が暗澹(たん)たるものになればなるほど、その反動としてファンタジーへの現実逃避が加速するのが世の常だが、バレエコアを通じた“夢へのひきこもり”は、今後さらなるバリエーションを生みながらまだまだ続いていきそうだ。実際、24-25年秋冬コレクションにて、「プラダ(PRADA)」はすでに「INSTINCTIVE ROMANCE(本能的なロマンス)」をテーマに全身薄ピンクリボンのルックにアプローチ。次の秋冬が到来する頃、K-POP勢は、バレエコアを如何なる方法で料理しているのだろう?

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K-POPから考える“バレエコア”の流行とその先の“ポスト・バレエコア” 連載:ポップスター・トレンド考察

文筆家・つやちゃんがファッション&ビューティのトレンドをポップスターから紐解いていく本連載。第1回は2023年後半から人気となった“バレエコア”をK-POPアーティストから分析していく。

2023年後半から今年にかけてファッションシーンを席巻している“バレエコア”(※レイヤーを重ねたレッグウォーマーやバレエシューズ、クロップトップとチュチュスカート、リボンなど、バレエからインスパイアされたスタイル)。オフィスサイレンやグランパコアといった多岐に渡る昨今のトレンドの中でも、バレエコアは特に熱狂的な人気を得ることですっかり市場に浸透した。興味深いのは、SNSでの盛り上がりを受けることでこの潮流が息長く続いている点だろう。「ミュウミュウ(MIU MIU)」の22-23年秋冬ウィメンズコレクションを1つのきっかけとしながらも、23年の後半から再びTikTok上で支持が再燃、さらに今年以降いくつものアレンジを経てブームになりつつある。実際、Google Trendsで「バレエコア」をサーチしてみると、24年に入って右肩上がりで一気に検索数が増加。SNSでのポストもこの3カ月ほどで急増しており、もはや流行として定着したように見える。そのような状況下で、ほかのトレンドとの融合や実験~拡大解釈が起こることでいくつかの変奏が生まれ、ポスト・バレエコアとも言えるスタイルへと進化の兆しが。本記事では、まさに今勃興し始めている5つの傾向について紹介したい。

K-POPとバレエコア

その前に、バレエコアがそのフォーマットを確立した昨年までの動向を押さえておこう。そもそも、バレエにインスパイアされたルックというのは特段新しいものではない。それこそハイファッションの世界ではバレエはこれまでも繰り返しインスピレーションの一つとして重宝されてきたし、最近も「シャネル(CHANEL)」が24年春夏のオートクチュールコレクションにおいて「バレエ・リュス」をテーマにショーを展開した。昨今は、むしろトレンドの勢いを加速させているのはK-POPの存在が大きいだろう。もともとK-POPのパフォーマーは、性別問わずバレエ経験者が多い。EXO(エクソ)のカイ、TWICE(トゥワイス)のミナ、さらにLE SSERAFIM(ル セラフィム)のカズハに至るまで、たくさんの演者が流麗な身体感覚をポップスのダンスパフォーマンスへと落とし込んできた。さらに、バレエ・インスパイアな世界観を、アートワークやステージングに反映してきた歴史もある。APRIL(エイプリル)は、「April Story」(17年)をはじめとして着想源にバレエがあったし、OH MY GIRL(オーマイガール)も10年代末から同様のスタイルをたびたび取り入れてきた。完成度という点ではRed Velvet(レッド・ベルベット)も忘れてはならない。コンセプトの1つにバレエを借用した「Feel My Rhythm」(22年)の作り込みは素晴らしく、ほかにも「Psyco」(19年)や「Chill Kill'」(23年)といった曲で麗しい装いを見せてきた。

バレエコアの隆盛を作ったターニングポイントとして、22年末からBLACKPINK(ブラックピンク)のジェニーがたびたび取り入れていたシアーな素材やレース使いといったコーディネートが挙げられる。その流れによって勢いづいた23年は、K-POPにおいて音源やMVのアートワークでも盛んにバレエ(のレッスンウエア)が参照され、一気に一大ムーブメントと化した。バレエをそっくりそのまま持ち込んだLEE CHAE YEON(イ・チェヨン)「LET'S DANCE」やJESSICA(ジェシカ)「BEEP BEEP」などの曲もあったが、新たな解釈を取り入れることで“バレエからのインスピレーション”を“バレエコア”へと進化させたのはやはりNewJeans(ニュージーンズ)だろう。「ASAP」のアートワークにおいて見せたフェアリーでおとぎ話的とも言える儚さは、バレエコアの1つの完成形として、イージーリスニングな曲の世界観ともマッチ。以降、「The 38th Golden DISC AWARDS」をはじめとして各所で儚げなコーディネートをまとい、K-POPシーンにバレエコア・ブームを巻き起こした。

ポスト・バレエコアの5つのバリエーション

さて、NewJeansが打ち立てたバレエコア以降、23年の末から24年にかけて薄ピンクやホワイトのカラー、レースやフリル、サテンリボン、クロップトップ、レッグウオーマー、あるいはバレエシューズやトゥシューズ、サテンシューズ風の足元が、あらゆる組み合わせでスタイリングされるようになった。さらには、コルセットやパフスリーブといったコケットコアの潮流とも融合することで、ほとんどのアートワークに何かしらのバレエコア要素を見つけられるほどに。例えばLE SSERAFIM「Swan Song」やRESCENE(リセンヌ)「YoYo」といった曲の衣装を王道と置いた場合、昨今はそこから5種類ほどのバリエーションへと進化しているようにみえる。(※XGは日本のグループだが、主な活動拠点は韓国であるため便宜上本記事で取り上げる)。

フェアリー系

いわゆるポスト・バレエコアのまず1つ目は、フェアリー系。NewJeansのスタイルをベースにした妖精のような世界観は、ILLIT(アイリット)が「Magnetic」で継承してみせた。同時期にARTMS(アルテミス)が「BIRTH」でロリータコーデを展開し話題になったが、ILLITもややロリータのテイストをミックスしているのが特徴的だ。

近未来系

2つ目は、近未来系。XG(エックスジー)が「PUPPET SHOW」で展開したフューチャリスティックなバレエコアは、今後誰かの手によってサイバーな要素とも掛け合わされ進化していくかもしれない。

ギャル系

3つ目は、ギャル系。VIVIZ(ビビジ)が「MANIAC」で試したスタイリングだが、辛めの衣装にバレエコア的なアイテムを引用し構成している。やや難易度の高いバランスだが、ギャルファッションとの接近は今後も避けては通れないはず。

スポーツ系

4つめは、スポーツ系。NiziU(ニジュー)「SWEET NONFICTION」が代表的だが、ジャージやスニーカーと合わせることで、ブロークコアとバレエコアが融合したようなスタイルを標榜。

メンズ系

そして5つ目は、メンズ系。キム・ジョーンズが「ディオール(DIOR)」の24-25年秋冬メンズ・コレクションで宇宙を舞台にバレエコア解釈を行ったが、K-POPにおいてはTOMORROW X TOGETHER(トゥモロー・バイ・トゥギャザー)が「Light」のConcept Clipで『星の王子さま』をテーマにトライ。圧倒的に優雅なロマンティシズムを見せつけた。

韓国のファッションブランドも盛んにバレエコアを解釈しており、たとえばNewJeansが着用した「セリック(CERRIC)」やLE SSERAFIMが取り入れた「ヒッシュ(hish)」など、ウエアからヘアアクセまでさまざまなアイテムが注目されている。恐らく今後もポスト・バレエコアはますます拡大していくと思われるが、やはりこのスタイルは、虚構的で夢見るコンセプトの世界観に最もハマるように思う。バレエをモチーフにしたaespa (エスパ)の24年SEASON’S GREETINGは「Girls just want to have a dream!」というコピーが掲げられていたが、まさに「夢」というのが本来バレエコアの核にあるはず。

今回はK-POPを参照したが、それこそ日本国内でも、雑誌「LARME」のルーツ“夢かわいい”などは、確実に今のバレエコアに通じる概念だろう。だからこそ国内カルチャーとの親和性は高く、現在、ムーブメントは衣服を飛び越えてロマンチックなネイル、シニヨンをアレンジしたヘアスタイルといった範囲にまで影響を及ぼしてきている。ファッションだけではない、本格バレエ小説として恩田陸の「spring」が話題を集めていたり、本物のバレエダンサーが躍る映画「RED SHOES/レッド・シューズ」が公開されていたりと、多くのジャンルでバレエの魅力に人々が夢中になっている最中。現実世界が暗澹(たん)たるものになればなるほど、その反動としてファンタジーへの現実逃避が加速するのが世の常だが、バレエコアを通じた“夢へのひきこもり”は、今後さらなるバリエーションを生みながらまだまだ続いていきそうだ。実際、24-25年秋冬コレクションにて、「プラダ(PRADA)」はすでに「INSTINCTIVE ROMANCE(本能的なロマンス)」をテーマに全身薄ピンクリボンのルックにアプローチ。次の秋冬が到来する頃、K-POP勢は、バレエコアを如何なる方法で料理しているのだろう?

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桂由美氏が死去 日本のブライダルファッションの第一人者

桂由美氏が死去 日本のブライダルファッションの第一人者

桂由美「ユミカツラ(YUMI KATSURA)」クリエイティブ・ディレクターが4月26日、死去した。享年94。

桂クリエイティブ・ディレクターは、1964年に日本初のブライダルファッションデザイナーとして活動を開始。翌65年、日本初のブライダル専門店をオープンした。日本人女性にフィットするウエディングドレスを作り続ける一方、81年にはニューヨークでショーを開催。以降、パリやローマなど30カ国以上に発表の場を広げ、世界中の花嫁に影響を与えた。

ユミカツラインターナショナルは、「桂氏が活動を始めた当時の、日本におけるウエディングドレスの着用率は3%だった。それが現在は90%以上。桂氏の活動は婚礼衣装にとどまらず、結婚式のスタイルにも強く影響を与えた」と話す。

なお、「ユミカツラ」は30年以上、桂クリエイティブ・ディレクターの右腕として共に歩んだ藤原綾子、森永幸徳、飯野恵子の3デザイナーが率いるクリエイティブ・チームが引き継ぐ。

桂由美氏が死去 日本のブライダルファッションの第一人者

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桂由美氏が死去 日本のブライダルファッションの第一人者

桂由美氏が死去 日本のブライダルファッションの第一人者

桂由美「ユミカツラ(YUMI KATSURA)」クリエイティブ・ディレクターが4月26日、死去した。享年94。

桂クリエイティブ・ディレクターは、1964年に日本初のブライダルファッションデザイナーとして活動を開始。翌65年、日本初のブライダル専門店をオープンした。日本人女性にフィットするウエディングドレスを作り続ける一方、81年にはニューヨークでショーを開催。以降、パリやローマなど30カ国以上に発表の場を広げ、世界中の花嫁に影響を与えた。

ユミカツラインターナショナルは、「桂氏が活動を始めた当時の、日本におけるウエディングドレスの着用率は3%だった。それが現在は90%以上。桂氏の活動は婚礼衣装にとどまらず、結婚式のスタイルにも強く影響を与えた」と話す。

なお、「ユミカツラ」は30年以上、桂クリエイティブ・ディレクターの右腕として共に歩んだ藤原綾子、森永幸徳、飯野恵子の3デザイナーが率いるクリエイティブ・チームが引き継ぐ。

桂由美氏が死去 日本のブライダルファッションの第一人者

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