【追悼 上田稔夫】 超高効率経営で紡いだ「コムサ神話」

「コムサ」や「コムサイズム」で知られるファイブフォックス創業者の上田稔夫(うえだ・としお)代表取締役会長が5月2日に死去した。80歳だった。90年代から2000年代前半にかけて急成長し、SPAによる高収益な事業モデルや旺盛な出店や業態開発意欲でも話題だった。数々の「コムサ神話」が生まれたが、当の上田氏本人は取材を受けるのは基本的には年に1回の決算発表時のみ(それも2000年代半ばまでのこと)で、新業態・新ブランドの開発時や重要店舗のオープン時などに話が聞ければラッキーという希少性も、強力なリーダーシップと相まって、彼のカリスマ性を際立たせた。

DCブランドからいち早くSPAへ変貌、1994年に「SPA宣言」

上田氏は1944年生まれで、四国・愛媛の出身。60年代から70年代にかけて、婦人服専門店トップ3だった3S(鈴屋、鈴丹、三愛)のうち、三愛と鈴屋で小売業を学んだ。当時、三愛は銀座交差点の角地の和光と三越の並びに「三愛ドリームセンター」を構えた。鈴屋は川久保玲氏が立ち上げたばかりの「コム デ ギャルソン」を扱い、後に青山ベルコモンズを開発するなどファッション感度の高さを誇り、カルチュア・コンビニエンス・ストア(CCC)の創業者(現取締役会長)である増田宗昭氏や小島ファッションマーケティングの小島健輔氏、ユナイテッドアローズの栗野宏文・上級顧問ら多くの人材を輩出した企業としても知られた。

上田氏がファイブフォックスを創業したのは76年、世の中がDCブランドブームに向かう黎明期のことだ。卸売りからスタートし、78年に札幌で直営店1号店を開始。日本の美意識や様式美を重視しながら西洋のスタイルと融合。陰影礼賛を意識したモノトーンな世界観を訴求した。とくに「コムサデモード(COMME CA DU MODE)」(CAのCはセディーユ)はフランス語で「こんな様式はいかが」という意味で、世界のトレンドを意識しつつ、日本人の黒髪に合う凛としたモード服を提供することに努めた。

「コムサイズム」など多彩な業態&店舗フォーマットを開発、
平成ニューファミリー層を開拓

ファイブフォックスが自らをSPA(製造小売業)と宣言したのは94年のこと。前年の93年にウィメンズ、メンズ、キッズ、雑貨の複合型大型新業態「イズム・コムサデモード(後の「コムサイズム」)」を始動し、後に「モノコムサ」を開発するなど、短期間で「平成ニューファミリー」と呼ばれる市場を席捲していった。

郊外型ショッピングセンター(SC)や都心再開発などによる大型商業施設の開発ラッシュの波に乗り、出店を加速。業界内でもいち早く店舗の大型化を進め、スーパーストア(100~200坪/330~660㎡)、メガストア(200坪~/660㎡~)、都心好立地でのストロングショップ(30~50坪/99~165㎡)という店舗フォーマットを開発したり、赤字店舗・赤字ブランドの撤退基準を2年と定めて年間100店舗近い出退店・スクラップ&ビルドを行うなど、商業リーシングのキーテナントとして存在感を発揮した。2000年からは自社のコンテンツを複合した「コムサストア」も展開。一時は全国に東京ドーム5個分を超える総売り場面積を有したほどだ。

2001年に大阪・梅田に約1万㎡の超大型店舗「コムサストア」梅田店をオープン

振り返って、ファイブフォックスのハイライトの一つは、「コムサ流百貨店」とも呼べる、ヨドバシ梅田に2001年11月21日にオープンしたコムサストア梅田店だった。1~7階までの計3020坪(約9966㎡)には、「コムサイズム」、生活雑貨の「モノコムサ」、新感覚コンビニエンスストアを標榜し100円、300円、500円、700円、1000円といったカラフルな低価格な服と雑貨を集めた「スリーミニッツハピネス」、ファストファッションブランドを意識した低価格ファッションの「コムサコムサコムサ」、富山の置き薬をイメージしたサプリメント「コムサ本舗」や福助との協業ソックス「コムサフクスケ」、老舗バッグ・レザー企業の味岡と組んだ「味平」など和雑貨を集積した「ものこむさ」。さらには、アイウェア「コムサオプティカル」や、オープンキッチンも有する「カフェコムサ」などを展開。オリジナルマネキンによる群像ディスプレーや大パネルによるエモーショナルなビジュアル訴求、独自のライティングなどによって、ドラマチックな店舗を創り上げ、売り場が埋めきれないのではないかとの心配をよそに、充実のコンテンツと、初年度売上高目標80億円を上回る爆発的なスタートを切った。

もう一つは翌年の02年11月8日に札幌の丸井今井本店南館の地下1~地上3階までの4層に出店した「シアターコムサ」(同1130坪、3720㎡)だ。「コムサイズム」を軸としたメガストアの「コムサストア」とは異なり、「コムサデモード」や「アルチザン」を軸とした高感度な都市型メガストアで、まさに日本の美意識を感じさせるVMDは圧巻だった。

SPA化で高収益、1998年に売上高1135億円・経常利益率13%を達成

業績面では、1998年10月期が最高のパフォーマンスだったと記憶している。のちにグループ売上高2000億円を達成することになるが、98年10月期の売上高は1135億円(前期比11.4%増)で経常利益が147億円(同32.8%増)、経常利益率はなんと13.0%。粗利益率は64.8%、プロパー消化率が75%、商品回転数が年間24回と驚異的な数字を叩き出した。

上田社長は当時、ファッション小売業のビジネスで大切なのは、第一に「商品」、第二に「店舗」、第三が「在庫コントロール」だと語っていた。素材、デザイン、価格などトータルで競争力のある商品を創り上げるために、高いクオリティでハイスピードできるように国内生産、とくに国内縫製にこだわっていた(当時の海外生産比率は2割程度に抑制していた)。また、デザインに関しては、イタリアのデザイン事務所と契約していた他、優秀なデザイナーからのデザイン提供なども受けており、中にはラグジュアリーブランドやデザイナーズブランドでクリエイティブディレクターやアシスタントなどを務めるようなバリバリの現役もいたと聞く。

日本の美意識を服と店舗、VMD、おもってなしで表現

店舗では基本ショップマニュアル「店憲法」を制定し、笑顔、挨拶、おたたみを徹底。ディスプレーだけでなく、本格的なVMD(ビジュアルマーチャンダイジング)で劇場型の店舗を開発。おもてなし力と商品力と店舗の魅力を融合し、「感動企業」を目指していた。さらに在庫コントロールを徹底し、高プロパー消化率と、一点も残さない完全消化率100%を追求。在庫コントロールの精度が狂うと、アウトレットはかたくなに拒んだ。

また、POSデータの活用や、カテゴリーごとのSCM(サプライチェーンマネジメント)構築など在庫や調達分野でのIT活用には積極的だったものの、長く自社のウェブサイトすらを持たず、ECの参入も大手アパレルとしては最遅だった。SPAの弊害で、店頭消化率が落ちると在庫が滞留し、利益率が落ち、顧客が離れ、売上げが落ち、資金繰りも悪化するという、負のスパイラルにも陥った。店舗面積が大きかっただけに、上田社長が進めた改革(ルネッサンスと呼んだ)は難航を極め、2000年代半ばごろから苦労が続いたと聞く。病に倒れたこともあった。晩年は、「としおちゃん」名義での作詞活動や、芸能事務所のアミューズと組んで開発した「おしりかじり虫」のデザイナーうるまでるびがデザインした昭和女子的なキャラクター「スミ子」の展開など、謎の動きもあった。いつの間にか、「コムサ・デ・モード」の名称は消え、「コムサ」に統一されていたことにもしばらく気付かれない時期があった。

東京商工リサーチの調べによると、2023年8月期の売上高は215億円。コロナ前の19年8月期の450億円からさらに大きく落ち込んでいるのは、オンラインストアやデジタル施策の遅れも要因だろう。

実は契約目前だった「ZARA」との合弁会社設立

それでも、上田稔夫氏は一代でファイブフォックス帝国を創り、数々のコムサ神話を紡いだ希代のカリスマだったことに変わりはない。個人的に筆者が一番印象的だったのは、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」や「グッチ(GUCCI)」をはじめとしたラグジュアリーブランドやコングロマリット、「H&M」や「ZARA」などのファストファッションなど、海外の企業研究や店舗研究の知見の深さだ。スペインの「ザラ(ZARA)」は1998年、「H&M」は2008年に日本に上陸したが、日本のファッションビジネスマンの中でもいち早く注目。しかも、「ZARA」のインディテックスとは日本上陸時のパートナーの大本命として合弁会社設立に向けて話し合いを重ねたこともあった。結局、出資比率のマジョリティがとれないという理由で決裂してしまったという。しかも、ビギグループがインディテックス社とザラジャパンを97年に設立した際には、ビギが51%、インディテックスが49%で設立されたため、上田社長の憤りは大きかった。ファイブフォックスが「ZARA」を日本で展開していたら、「ZARA」は、そしてファイブフォックスや「コムサ」はどうなっていたのか、見てみたかった気もする。

最後に、ファイブフォックスの主なブランド(今はなきものも含めて)を載せておきたい。きっと多くの人がどこかで目にしたり、愛用したりしていたはずだ。合掌。

「コムサデモード」(現コムサ)、「コムサデモードメン」(現コムサメン)、「コムサデモードフィユ」(子ども服)、「ペイトンプレイス」「PPFM」(ペイトンプレイスフォーメン)、「バジーレ28」「コムサイズム」「K.Tキヨコタカセ」「ギャバジンK.T」「コムサコレクション」「コムサボーイズ」「コムサイズム」「モノコムサ」「コムサコムサコムサ」「ボナ・ジョルナータ」「スリーミニッツハピネス」「コムサコミューン」「コムサモデルズ」「プラチナコムサ」「パトリックコックス ワナビー」「アンフォンテーヌ」(独占輸入販売)、「イーストボーイ」(子会社イーストポイント)

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1億円超えのランジェリー 「ヴィクトリアズ・シークレット」の歴代“ファンタジー・ブラ”を総まとめ

「ヴィクトリアズ・シークレット(VICTORIA’S SECRET)」(以下、VS)のファッションショーを見たことがあるなら、“ファンタジー・ブラ”を知っているだろう。「VS」は1995年に毎年開催されたショーを皮切りに、数億円相当の宝石をちりばめた豪華なランジェリーを制作し発表してきた。毎年ブランドを象徴するモデル、“エンジェル”の一人がランウエイで“ファンタジー・ブラ”のモデルを務める。クラウディア・シファー(Claudia Schiffer)、ジゼル・ブンチェン(Gisele Bündchen)、アドリアナ・リマ(Adriana Lima)は、長年このランジェリーを身にまとった数少ない歴代のスーパーモデルだ。

先日、「VS」はファッションショーを今秋に復活するとインスタグラムで発表した。2019年にテレビ放送を中止して以来、ファッションショーは5年ぶりとなる。

ショーの開催に先駆け、20年以上にわたる“ファンタジー・ブラ”の歴史を米「WWD」が振り返る。

1996年 “ミリオンダラー・ミラクル・ブラ”

名前:“ミリオンダラー・ミラクル・ブラ”
モデル:クラウディア・シファー
価格:100万ドル(約1億5500万円)

クラウディア・シファーは「VS」のモデルとして初めて“ファンタジー・ブラ”を着用した。100カラットのダイヤモンドをあしらったこのブラは広告でのみ披露されたが、後にタイラ・バンクス(Tyra Banks)が99年の「VS」ファッションショーでモデルを務めた。“ミリオンダラー・ミラクル・ブラ”は1億円を超える価格にもかかわらず、これまでに作られた“ファンタジー・ブラ”の中で最も安価なもののひとつである。

1997年 “ダイヤモンド・ドリーム・ブラ”

名前:“ダイヤモンド・ドリーム・ブラ”
モデル:タイラ・バンクス
価格:300万ドル(約4億6500万円)

タイラ・バンクスの“ダイヤモンド・ドリーム・ブラ”はストラップレスのサテン地にダイヤモンドを敷き詰め、センターに42カラットのストーンをあしらったデザイン。

1998年 “ドリーム・エンジェル・ファンタジー・ブラ”

名前:“ドリーム・エンジェル・ファンタジー・ブラ”
モデル:ダニエラ・ペストワ(Daniela Pestova)
価格:500万ドル(約7億7500万円)

ダニエラ・ペストワが着用した“ドリーム・エンジェル・ファンタジー・ブラ”は、ダイヤモンドとルビーで飾られた花模様が特徴。

1999年 “ミレニアム・ブラ”

名前:”ミレニアム・ブラ”
モデル:ハイディ・クルム(Heidi Klum)
価格:1000万ドル(約15億5000万円)

ハイディ・クルム初のファンタジー・ブラは星空のようなデザインが特徴で、2000個以上のダイヤモンドとサファイアを散りばめている。

2000年 “レッド・ホット・ファンタジー・ブラ”

名前:“レッド・ホット・ファンタジー・ブラ"
モデル:ジゼル・ブンチェン(Gisele Bündchen)
価格:1500万ドル(約23億2500万円)

「VS」史上最も高価な“ファンタジー・ブラ”とアンダーウエアはどちらもダイヤモンドとルビーをあしらっている。ギネス・ワールド・レコーズによると、“レッド・ホット・ファンタジー・ブラ”は史上最も高価なランジェリーだという。

2001年 “ヘブンリー・スター・ブラ”

名前:“ヘブンリー・スター・ブラ”
モデル:ハイディ・クルム
価格:1250万ドル(約19万3750万円)

01年、レバノンの宝石商ムアワッド(Mouawad)がデザインした“ファンタジー・ブラ”を着用し、同ブランド初のテレビ・ファッションショーに登場したクラム。おそろいのアンダーウエアが付属した“ヘブンリー・スター・ブラ”には、1200個のピンク・サファイアと90カラットのエメラルド・カット・ダイヤモンドをあしらった。

2002年 “スター・オブ・ヴィクトリア・ファンタジー・ブラ”

名前:“スター・オブ・ヴィクトリア・ファンタジー・ブラ”
モデル:カロリナ・クルコヴァ(Karolina Kurkova)
価格:1000万ドル(約15億5000万円)

バラの庭園に着想した“ファンタジー・ブラ”とおそろいのベルトをデザインしたのは、ムアワッド。1600個のエメラルドと1150個のルビー、60カラットでペアシェイプのダイヤモンドでデコレーションした。

2003年 “ベリー・セクシー・ファンタジーブラ”

名前:“ベリー・セクシー・ファンタジーブラ”
モデル:ハイディ・クルム
価格:1100万ドル(約17億500万円)

ムアワッドが03年の「VS」ファッションショーで発表した作品は、イエロー・オレンジのサファイアにロドライト、アメジスト、さらにダイヤモンドで作られた“ファンタジー・ブラ”。先述したジュエリーに加え、大きなダイヤモンドのペンダントがぶら下がっている。同じく宝石をちりばめたアンダーウエアを作成しセットを完成させた。

2004年 “ヘブンリー・70・ファンタジー・ブラ”

名前:“ヘブンリー・70・ファンタジー・ブラ”
モデル:タイラ・バンクス
価格:1000万ドル(約15億5000万円)

バンクスにとって2回目となる“ファンタジー・ブラ”は、70カラットのペアシェイプ・ダイヤモンドをセンターにあしらったことで価格の3倍以上の価値となった。ムアワッドのグラマラスな下着には、ホワイトゴールドのボーニングにセットされた2,900個の小さなストーンも備えていた。

2005年 “セクシー・スプレンダー・ファンタジー・ブラ”

名前:“セクシー・スプレンダー・ファンタジー・ブラ”
モデル:ジゼル・ブンチェン
価格:1250万ドル(約19億3750万円)

ムアワッドが手掛けた新たな“ファンタジー・ブラ”は、2900個のパヴェダイヤモンドと22個のルビーを18カラットのホワイトゴールドにセット花のような幾何学模様に仕上げた。中央に吊り下げた101カラットのダイヤモンドとペアのベルトが豪華さをさらに引き立てた。

2006年 “ハーツ・オン・ファイア・ダイヤモンド・ファンタジー・ブラ”

名前:“ハーツ・オン・ファイア・ダイヤモンド・ファンタジー・ブラ”
モデル:カロリナ・クルコヴァ(Karolina Kurkova)
価格:650万ドル(約10億750万円)

その名が示すとおり、アメリカのジュエラー、「ハーツ・オン・ファイア」が06年に製作した“ファンタジー・ブラ”。カロリナ・クルコヴァが着用したこのブラは、2,000個のダイヤモンドで飾られ、中央には10カラットのダイヤモンドをあしらった花のペンダントが付いている。

2007年 “ホリデー・ファンタジー・ブラ”

名前:“ホリデー・ファンタジー・ブラ”
モデル:セリタ・エバンクス(Selita Ebanks)
価格:450万ドル(約6億9750万円)

ヒイラギとポインセチアのモチーフをあしらったブラとTバック、ガーター、バレッタ、カフブレスレットで構成されたムアワッドによるクリスマス気分な“ファンタジー・アンダーウエア”。18カラットのゴールド・セットには、584カラットのダイヤモンドに797カラットのエメラルド、276カラットのルビー、3カラットのイエロー・サファイアをあしらった。

2008年 “ブラック・ダイヤモンド・ファンタジー・ミラクル・ブラ”

名前:“ブラック・ダイヤモンド・ファンタジー・ミラクル・ブラ”
モデル:アドリアナ・リマ(Adriana Lima)
価格: 500万ドル(約7億7500万円)

ビバリーヒルズを拠点とする宝石商のマーティン・カッツ(Martin Katz)が、アドリアナ・リマ初の“ファンタジー・ブラ”をデザインした。ブラックダイヤモンドのピースは、117個のホワイトダイヤモンドと34個のルビーを含む3,900個の宝石で構成されている。

2009年 “ハーレクイン・ファンタジー・ブラ”

名前:“ハーレクイン・ファンタジー・ブラ”
モデル:マリサ・ミラー(Marisa Miller)
価格:300万ドル(約4億6500万円)
イタリアの宝石商「ダミアーニ(DAMIANI)」がマリサ・ミラーの“ハーレクイン・ファンタジー・ブラ”を制作。カップにはホワイトダイヤモンドとカラーダイヤモンドをあしらい、中央には16カラットのハート型ダイヤモンドをぶら下げた。

2010年 “ボムシェル・ファンタジー・ブラ”

名前:“ボムシェル・ファンタジー・ブラ”
モデル:アドリアナ・リマ
価格:200万ドル(約3億1000万円)

「ダミアーニ」の2作目となるファンタジー・ブラは、18Kホワイトゴールドに3,000個の宝石をセットして制作した。ダイヤモンドとサファイア、トパーズをちりばめた印象的な作品を完成させるのに1500時間を要した。

2011年 “ファンタジー・トレジャー・ブラ”

名前:“ファンタジー・トレジャー・ブラ”
モデル:ミランダ・カー(Miranda Kerr)
価格:250万ドル(約3億1000万円)

貝殻の形をしたミランダ・カーの“ファンタジー・ブラ”はパールでデコレーション。「ロンドンジュエラーズ(LONDON JEWELERS)」は、ダイヤモンドとエメラルドカットのアクアマリン、シトリンをあしらったタッセルで、水中をテーマにした作品に仕上げた。

2012年 “フローラル・ファンタジー・ブラ”

名前:“フローラル・ファンタジー・ブラ”
モデル:アレッサンドラ・アンブロジオ(Alessandra Ambrosio)
価格:250万ドル(約3億8750万円)

「ロンドンジュエラーズ」は「VS」のファッションショーに再び参加し、アメシストとルビー、サファイア、ホワイト、ピンク、イエローのダイヤモンドをちりばめたボタニカルな格子デザインの“フローラル・ファンタジー・ブラ”を制作。18カラットのローズゴールドとイエローゴールドにセットされたこのブラには、取り外し可能な20カラットのダイヤモンドのセンターピースもあしらった。5200個の宝石で飾ったおそろいのベルトでセットを完成させた。

2013年 “ロイヤル・ファンタジー・ブラ”

名前:“ロイヤル・ファンタジー・ブラ”
モデル:キャンディス・スワンポール(Candice Swanepoel)
価格:1000万ドル(約15億5000万円)

前回の発表から6年後、ムアワッドはキャンディス・スワンポールがモデルを務める13年版“ファンタジー・ブラ”を制作した。05年以来最も高価な“ファンタジー・ブラ”は、ダイヤモンドとルビー、イエローサファイア、ブルーサファイアを含む5,400個の宝石を散りばめ、52カラットのペアシェイプのルビーを施した。

2014年 “ドリーム・エンジェル ファンタジー・ブラ”

名前:“ドリーム・エンジェル ファンタジー・ブラ”
モデル アドリアナ・リマ、アレッサンドラ・アンブロジオ
価格:400万ドル(約6億2000万円)

今回ムアワッドはOGエンジェルのアドリアナ・リマとアレッサンドラ・アンブロジオのために、2つのファンタジー・ブラを制作した。職人が1380時間かけて組み立てたこの2つのセットは、18Kでつなぎ重ねられたボディーチェーンとベルトが付属している。リマのブルーのセットは、ダイヤモンドとサファイア、アメシスト、トパーズ、メノウで飾られていた。アンブロジオのスカーレットのセットには、ダイヤモンドとサファイア、ガーネット、トパーズ、クオーツ、メノウをあしらい、さらにバラエティ豊かに。

2015年 “ファイヤーワークス・ファンタジー・ブラ”

名前:“ファイヤーワークス・ファンタジー・ブラ”
モデル リリー・オルドリッジ(Lily Aldridge)
価格:200万ドル(約3億1000万円)

リリー・オルドリッジのために作られたムアワッドの新作“ファンタジー・ブラ”は18Kのイエローゴールド製。花火の模様を模し、ダイヤモンドとサファイア、ガーネット、アメシスト、トパーズ、トルマリン、ペリドット、クオーツ、シトリン、ツァボライトなどの宝石でブラとベルトを仕上げた。

2016年 “ブライト・ナイト・ファンタジー・ブラ”

名前:“ブライト・ナイト・ファンタジー・ブラ”
モデル ジャスミン・トゥークス(Jasmine Tookes)
価格:300万ドル(約4億6500万円)

エディ・ボルゴ(Eddie Borgo)の職人チームは、エメラルドとホワイトダイヤモンドで覆った“ブライト・ナイト・ファンタジー・ブラ”とレイヤード・ボディ・チェーンの製作に700時間を費やした。

2017年 “シャンパン・ナイト・ファンタジー・ブラ”

名前:“シャンパン・ナイト・ファンタジー・ブラ”
モデル:ライス・リベイロ(Lais Ribeiro)
価格:200万ドル(約3億1000万円)
“シャンパン・ナイト・ファンタジー・ブラ”はムアワッドがレイス・リベイロのために制作したもの。おそろいのベルトとジュエリー一式とともに、18Kゴールドの装飾にダイヤモンドとサファイアをあしらった葉をブルートパーズの間にセットした。

2018年 “ファイナル・ファンタジー・ブラ”

名前:“ファイナル・ファンタジー・ブラ”
モデル:エルザ・ホスク(Elsa Hosk)
価格:100万ドル(約1億5500万円)
エルザ・ホスクが着用した“ファイナル・ファンタジー・ブラ”は、スワロフスキーが製作した。ブラレットに着想したデザインで、2万1000個のダイヤモンドをちりばめた。

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TXQ FICTION「イシナガキクエを探しています(4)」が5月24日20時からTverで配信 「諸事情により配信のみとなります」

テレビ東京で深夜に放送されていたTXQ FICTION「イシナガキクエを探しています」の第4回が5月24日20時からTVerで配信されることが発表された。

本作は放送中Xで日本トレンド1位になるなど、大きな反響を呼んだ「イシナガキクエを探しています」の特別編で、「イシナガキクエに関して追加で判明した情報を、しかるべきタイミングが来ましたので、お伝えします。諸事情により配信のみとなります。放送はございません」とのこと。

配信に際して、プロデューサーの大森は「引き続きフィクションです」、皆口大地の「イシナガキクエの結末を見届けて下さい」とコメントする。

本作は制作スタッフとして「このテープもってないですか?」「SIX HACK」「祓除」を手がけたテレビ東京の大森時生、「ゾゾゾ」「フェイクドキュメンタリーQ」の皆口大地、「フェイクドキュメンタリーQ」「心霊マスターテープ」の寺内康太郎、第2回日本ホラー映画大賞を受賞の近藤亮太が参加。アーティストのPOOLがビジュアルを制作、「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」「万引き家族」「ミッドサマー」のポスターデザインで知られるグラフィックデザイナーの大島依提亜がデザインを担当。また、オープニングテーマはキタニタツヤが担当した。

過去の大森が手がけた「TXQ FICTION『イシナガキクエを探しています(1)(2)(3)』」「Aマッソのがんばれ奥様ッソ」「Raiken Nippon Hair」「このテープもってないですか?」「SIX HACK」「祓除」は、TVer、U-NEXTで配信中。

■TXQ FICTION「イシナガキクエを探しています(4)」
5月24日20時からTverで配信

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「スック」が昨冬好評の限定アイシャドウパレット“甘艶”を受注生産で復刻

「スック(SUQQU)」は5月22日~6月3日の17時まで、ブランドを代表するアイシャドウパレット“シグニチャー カラー アイズ”の限定カラー“129 甘艶 -AMAIZUYA”(7700円)の受注生産を行う。公式オンラインショップで注文を受け付け、商品は送料無料で10月下旬以降に順次届ける予定だ。

2023年冬に販売した限定カラーの“甘艶”は、甘くなりすぎないシックなピンクとブラウンを組み合わせたパレットで、温かみと艶やかさに満ちた大人の目元を演出する。パールリッチで滑らかな粉質がまぶたに密着し、濡れたような艶を与える。

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「シセイドウ」とハンター・シェイファーがコラボ “アルティミューン”やメイクブラシが書き下ろしの限定デザインに

「シセイドウ(SHISEIDO)」は9月1日、アメリカでファッションモデルや女優として活躍し、同ブランドのグローバルアンバサダーを務めるハンター・シェイファー(Hunter Schafer)とコラボレーションした限定コレクションを発売する。

ラインアップは、ブランドを代表する3つの商品が限定パッケージで登場。美容液“アルティミューン パワライジング コンセントレート Ⅲn”(75mL、1万7600円)、ブラシ“DAIYA FUDE フェイス デュオ”(5280円)、ハイライターの限定ピンクカラー“オーラデュウ プリズム イルミネーター #10 ツクヨミ”(4400円)をそろえ、シェイファー書き下ろしのイラストを施した。パープルとシャルトリューズグリーンの印象的な色合いのパッケージデザインに仕上げている。

ハンター・シェイファーは、2019年に「シセイドウ」のグローバルブランドアンバサーとして就任。俳優やアーティストとしてインスピレーションにあふれ、変革と境界を超えるグローバルなビューティーアイコンとして幅広く活躍している。

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【スナップ】ローラ、板谷由夏、黒木メイサが来場 「ブシュロン」表参道店リニューアルレセプションイベント

「ブシュロン(BOUCHERON)」は5月24日、「ブシュロン」表参道店を移転、リニューアルオープンする。これに伴い、オープニングレセプションを開催した。

「ブシュロン」表参道店は、ブランド創業から作品の着想源としてきた“自然”をテーマとし、店舗正面にはLEDスクリーン、店内には創業者のフレデリック・ブシュロン(Frederic Boucheron)がジュエリーデザインにも取り入れたアイビー(蔦)のストローマルケトリー(藁製の象嵌細工)を施し、ブライダルエリアやVIPサロンを備える。ブランドを代表する“キャトル”や“セルパンボエム”、ブライダルリングなどのジュエリーをラインアップする。

オープニングレセプションには、ジャパンアンバサダーを務めるローラをはじめ、板谷由夏、神尾楓珠、黒木メイサ、金子ノブアキ、市川紗椰、大東駿介、田中真琴、田中道子、豊田エリー、櫻井貴史らがジュエリーを身につけ来場した。

■「ブシュロン」表参道店
オープン日:5月24日
時間:11:00〜22:00
場所:表参道ヒルズ⻄館1階
住所:東京都渋谷区神宮前4-12-10

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【スナップ】ローラ、板谷由夏、黒木メイサが来場 「ブシュロン」表参道店リニューアルレセプションイベント

「ブシュロン(BOUCHERON)」は5月24日、「ブシュロン」表参道店を移転、リニューアルオープンする。これに伴い、オープニングレセプションを開催した。

「ブシュロン」表参道店は、ブランド創業から作品の着想源としてきた“自然”をテーマとし、店舗正面にはLEDスクリーン、店内には創業者のフレデリック・ブシュロン(Frederic Boucheron)がジュエリーデザインにも取り入れたアイビー(蔦)のストローマルケトリー(藁製の象嵌細工)を施し、ブライダルエリアやVIPサロンを備える。ブランドを代表する“キャトル”や“セルパンボエム”、ブライダルリングなどのジュエリーをラインアップする。

オープニングレセプションには、ジャパンアンバサダーを務めるローラをはじめ、板谷由夏、神尾楓珠、黒木メイサ、金子ノブアキ、市川紗椰、大東駿介、田中真琴、田中道子、豊田エリー、櫻井貴史らがジュエリーを身につけ来場した。

■「ブシュロン」表参道店
オープン日:5月24日
時間:11:00〜22:00
場所:表参道ヒルズ⻄館1階
住所:東京都渋谷区神宮前4-12-10

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「ニューバランス」×「ミタスニーカーズ」×「マーキープレイヤー」 トリプルコラボの“580 GTXが登場

「ニューバランス(NEW BALANCE)」は、1996年にトレイルランニングモデルの先駆けとして登場し、2022年に復刻した“580 GTX”の「ミタスニーカーズ(MITA SNEAKERS)」×「マーキープレイヤー(MARQUEE PLAYER)」の別注モデルを5月25日に一部の店舗限(ニューバランス六本木 19:06、ミタスニーカーズなど)で限定発売する。また、「ニューバランス」と「ミタスニーカーズ」のオンラインストアでは5月27日10時から販売する。

本アイテムは、「ニューバランス」とシューケアブランドの「マーキープレイヤー」、「ミタスニーカー」が共同で製作した。“MT580”に防水・透湿性を発揮するゴアテックスを搭載し、アッパーデザインをアップデートした。

「マーキープレイヤー」の代表的な製品である“グローインザダーク”仕様のスプラッシュプリントを大胆にあしらい、シュータンのテキストは580のタン裏に表記されていた注意書きをサンプリング。インソールには、「ミタスニーカーズ」のアイコンである「CHAIN LINK FENCE」と“東京改”、「マーキープレイヤー」が展開するスニーカー用撥水撥油スプレーのノズルヘッドのグラフィックをそれぞれ左右に配置した。サイズは、23.0〜29.0、30.0cmを展開し、価格は3万3000円。 

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「ニューバランス」×「ミタスニーカーズ」×「マーキープレイヤー」 トリプルコラボの“580 GTXが登場

「ニューバランス(NEW BALANCE)」は、1996年にトレイルランニングモデルの先駆けとして登場し、2022年に復刻した“580 GTX”の「ミタスニーカーズ(MITA SNEAKERS)」×「マーキープレイヤー(MARQUEE PLAYER)」の別注モデルを5月25日に一部の店舗限(ニューバランス六本木 19:06、ミタスニーカーズなど)で限定発売する。また、「ニューバランス」と「ミタスニーカーズ」のオンラインストアでは5月27日10時から販売する。

本アイテムは、「ニューバランス」とシューケアブランドの「マーキープレイヤー」、「ミタスニーカー」が共同で製作した。“MT580”に防水・透湿性を発揮するゴアテックスを搭載し、アッパーデザインをアップデートした。

「マーキープレイヤー」の代表的な製品である“グローインザダーク”仕様のスプラッシュプリントを大胆にあしらい、シュータンのテキストは580のタン裏に表記されていた注意書きをサンプリング。インソールには、「ミタスニーカーズ」のアイコンである「CHAIN LINK FENCE」と“東京改”、「マーキープレイヤー」が展開するスニーカー用撥水撥油スプレーのノズルヘッドのグラフィックをそれぞれ左右に配置した。サイズは、23.0〜29.0、30.0cmを展開し、価格は3万3000円。 

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“ウィークエンド マックスマーラ”から京都の職人が手掛けたバッグ“パスティチーノ” 渋谷と京都でポップアップも

「マックスマーラ(MAX MARA)」のライフスタイルライン、“ウィークエンド マックスマーラ(WEEKEND MAX MARA)”は5月24日、バッグ“パスティチーノ”の限定アイテムを発売する。また発売に際し、5月24〜30日の期間に渋谷キャストで、加えて6月11日〜17日の期間にジェイアール京都伊勢丹でポップアップをオープンする。

“パスティチーノ”は、“ウィークエンド マックスマーラ”を代表するバッグで、世界旅行になぞらえ“パスティチーノ ワールドツアー トレジャー オブ ジャパン”と題し、このほど日本の織物や着物に着想を得た、6型をラインアップする。2サイズを用意し、価格はミディアムサイズが16万3900円、スモールサイズが13万9700円。ファブリックは、それぞれ唐草模様や花模様をはじめとする意匠をシルクジャカードで制作、1843年に京都で創業の川島織物セルコンのアーカイブから選出した。また留め具部分は、1927年の創業から4代に渡り帯留めや羽織紐を手掛ける、中森組紐工房の職人がハンドメイドで仕上げている。イメージビジュアルには、モデルのAMIAYAを起用した。

■ポップアップストア
日程:5月24日〜30日/6月11〜17日
場所:渋谷キャスト/ジェイアール京都伊勢丹3階
住所:東京都渋谷区渋谷1-23-21/京都府京都市下京区烏丸通塩小路下ル東塩小路町

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「ヴァン クリーフ&アーペル」のCEOが、親会社リシュモンの新CEOに就任 6月1日付

コンパニー フィナンシエール リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT以下、リシュモン)は、新たな最高経営責任者(CEO)として、傘下に持つヴァン クリーフ&アーペル(VAN CLEEF & ARPELS)のニコラ・ボス(Nicolas Bos)CEOを任命した。6月1日付で就任する。これに伴い、現職のジェローム・ランバート(Jerome Lambert)CEOは、以前の役職だった最高執行責任者(COO)に戻り、ボス新CEOの直属となる。

新CEOはより幅広い役割に

リシュモンは2017年3月にCEO職を廃止したが、18年9月にこれを復活し、ランバートCOO(当時)がCEOに就任した。なお、ボス新CEOは、全ての傘下ブランドおよび地域を直接的・間接的に統括するほか、財務や人事部門も統括するなど、より幅広い役割を担うという。

ボス新CEOは、フランスのESSECビジネススクールを卒業。1992年にリシュモンに入社し、2000年にヴァン クリーフ&アーペルに加わった。同ブランドでさまざまな要職を務め、13年にグローバル・プレジデント兼CEOに就任。19年からはブチェラッティ(BUCCELLATI)も統括している。

ヨハン・ルパート(Johann Rupert)会長は、「『ヴァン クリーフ&アーペル』の成長に多大な貢献をしたニコラが、グループの新たなCEOに就任することを大変うれしく思っている。彼は、ジュエリーと小売りにさらにフォーカスしていくリシュモンを、次の段階へと導いてくれるだろう。また、ジェロームが再びCOOを務めてくれることも非常にありがたく思う。リシュモンの支柱をさらに強化し、今後のかじ取りに大いに貢献してくれるに違いない」と述べた。

24年3月期決算はジュエリー部門がけん引、ウオッチ部門は不調

リシュモンは、「ヴァン クリーフ&アーペル」のほかに、「カルティエ(CARTIER)」「ピアジェ(PIAGET)」「ヴァシュロン・コンスタンタン(VACHERON CONSTANTIN)」「クロエ(CHLOE)」「ダンヒル(DUNHILL)」などのブランドを擁している。

同社の24年3月期決算は、売上高が前期比3.3%増の206億1600万ユーロ(約3兆4841億円)、営業利益は同4.7%減の47億9400万ユーロ(約8101億円)だった。部門別の売上高では、ジュエリー部門が同6.0%増の142億4200万ユーロ(約2兆4068億円)と業績をけん引。一方、ウオッチ部門は、中国の景気後退を背景とした世界的な高級腕時計の需要減やスイスフランの高値により、同2.7%減の37億6700万ユーロ(約6366億円)と不調だった。

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タペストリーによるカプリ買収に「待った」 市場の番人に誤謬はないのか【鈴木敏仁USリポート】

アメリカ在住30年の鈴木敏仁氏が、現地のファッション&ビューティの最新ニュースを詳しく解説する連載。「コーチ」などを傘下に持つタペストリーは、「マイケル・コース」などを展開するカプリ・ホールディングスを買収しようとしたものの、米国連邦取引委員会から「待った」がかかった。この件は、フェアなマーケットとは何か、国がどこまで介入できるのか、といった根本的な部分で議論を呼んでいる。問題を整理してみよう。

タペストリー(TAPESTRY)によるカプリ・ホールディングス(CAPRI HOLDINGS以下、カプリ)の買収計画に米国連邦取引委員会(FTC)が待ったをかけた。両社が所有するブランド間の競合がなくなることで独占状態になるとして、買収取引の中止を求めて訴訟を起こしたのである。両社が合意し正式発表されたのが昨年の8月だったので、半年強をかけて準備して訴訟に踏み切ったことになる。

タペストリーは「コーチ(COACH)」「ケイト・スペード ニューヨーク(KATE SPADE NEW YORK)」「スチュアート・ワイツマン(STUART WEITZMAN)」、カプリは「マイケル・コース(MICHAEL KORS)」「ヴェルサーチェ(VERSACE)」「ジミー チュウ(JIMMY CHOO)」を所有する。両社ともに複数のブランドを運営するコングロマリット型企業だ。買収総額は85億ドル(150円換算で1兆2750億円)、統合後には年商120億ドル(同1兆8000億円)企業が誕生する計画だった。

昨年の計画発表の時点で、タペストリーの年商は67億ドルで、対前年比で成長率はほぼフラット、カプリは56億ドルでこちらも成長率はフラットだった。ブランドの成長に天井が見えてきたときに取るべき手段は、別ブランドの新規開発、または買収だが、手っ取り早いので後者を選ぶケースが多いことはご存知のことだろう。

そういう状況での統合に対する当局による否定的な動きに対して、意外だとする見解が業界には少なくない。

“アフォータブルハンドバッグ”を法的に定義できるのか

FTCはこういうコメントをしている。

「消費者による『手頃な価格のハンドバッグ(Affordable Handbags)』を求める競争を奪う恐れがある」

一方のタペストリーは異議を唱えており、ステートメントの中で“手が届くラグジュアリー(Accessible Luxury)”という表現を使っている。この手頃な価格で手が届く高級品市場の定義が争点で、FTCは2社統合で独占になるような狭い市場だとみなしていて、一方の当事者や業界の専門家の多くはもっと広い市場だとみているのである。

このFTCの姿勢はバイデン政権の考え方を反映しており、委員長のリナ・カーンが政権によって責任者に据えられてから一貫しているものだ。

小売業界では現在2つの案件が係争中である。1つめがアマゾン(AMAZON)、2つめがスーパーマーケットのクローガー(KROGER)による同業のアルバートソンズ(ALBERTSONS)買収計画だ。

アマゾンに対しては、サードパーティーセラー(3Pセラー)への独占的な地位を利用し、アマゾン以外の競合他社で安く売らせないようコントロールしていて消費者が不利益を被っているとするのがFTCの論旨。クローガとアルバートソンズは、タペストリーと同じで市場が寡占化するという論旨である。

アマゾン案件については、アマゾンによる3Pセラーに課す取引条件はほぼ業界標準であることや、アマゾンがEC市場で大きなシェアを持ちつつも、越境ECのシーイン(SHEIN)やティームー(TEMU)が一気に成長しはじめるなど競合状態はいまだ苛烈なのと、リアル小売市場との競合も当然のことながら存在し、アマゾンが独占的地位を利用して3Pセラーをコントールしているという論旨に懐疑的な見方が多い。

一方のクローガーは簡単だ。食品リテール市場のトップはウォルマートで25%弱を握っており、以下クローガー、コストコ、アルバートソンズと続き、クローガーとアルバートソンズが統合してもウォルマートには届かず、両社が統合しても独占にはほど遠いのである。アメリカの食品リテール市場は細分化されており、単独企業が価格をコントロールするのは難しく、可能性があるとするならウォルマートだが、まだ先のことになるだろう。

この点については、FTCによる食品リテールに対する見方は1980年代から変わっていないという専門家による指摘がある。伝統的なスーパーマーケットに対して、ウォルマート、コストコ、アルディ、トレーダージョーズ、アマゾンを筆頭としたECなど、米業界用語で言うところのオルタナティブ(代替)フォーマットが視野に存在しないという見方である。

大統領選の結果にも左右される

この2件と今回のタペストリー案件は市場の定義の食い違いという観点で相似している。FTCの見解を裁判所が認めるのかどうか、実に興味深いのである。

また万が一、今年の大統領選で共和党のトランプが勝つと、カーン委員長は更迭される可能性があり、訴訟が取り下げられることもあり得る。政治に左右される案件なのである。

ちなみに食品リテール市場がほぼ寡占化して問題化しはじめている国もある。

インフレが収束しつつある中でスーパーマーケットの価格がなかなか下がらない状況に業を煮やしたカナダ政府が、海外企業を誘致して新たな競争環境を作ろうと計画していることが報じられた。ロブロウ、ソビーズ、メトロの3社でシェアが半分を超えており、3社が市場をコントロールしていると主張している。

実は某大手食品メーカーの営業責任者から、カナダの市場は寡占していると聞いたのは10年以上前のことである。業界では知られた事実で、それ以降も3社による競合企業の買収は続き、カナダ政府がなぜ傍観してきたのか理由は分からない。

FTCが買収計画に反対して反古にし、買収対象だった企業が別の会社に買収され、その後に衰退し縮小に向かっている例もある。オリジナルの計画通りに強い企業が買収していればてこ入れに成功し、社員が解雇されることはなかったかもしれない。

政府介入による市場のコントロールは容易ではない。何が正しいのかは神のみぞ知るといったところか。M&Aが消費者に与える影響は判断の非常に難しい分野だと思っている。

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「カルティエ」の親会社リシュモン、23年は3%増収 YNAP売却は年内に成立か

コンパニー フィナンシエール リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT以下、リシュモン)の2024年3月通期決算は、売上高が前期比3.3%増の206億1600万ユーロ(約3兆4841億円)、営業利益は同4.7%減の47億9400万ユーロ(約8101億円)、純利益はおよそ8倍(同682.3%増)の23億5500万ユーロ(約3979億円)だった。

純利益については、傘下に持つラグジュアリーEC大手のユークス ネッタポルテ グループ(YOOX NET-A-PORTER GROUP以下、YNAP)の株式の47.5%を高級ECのファーフェッチ(FARFETCH)に売却することに関連した非現金費用34億ユーロ(約5746億円)などを22年度に計上し、純利益が激減していたことが影響した。なお、後述のように、その後この取引は中止となっている。

日本は円安とインバウンド需要で8%増収

地域別での売上高は、欧州が同1.6%増の44億4200万ユーロ(約7506億円)、南北アメリカが同1.4%増の45億3000万ユーロ(約7655億円)、中東およびアフリカが同7.1%増の16億7300万ユーロ(約2827億円)だった。日本を除くアジア太平洋地域は同3.6%増の82億2000万ユーロ(約1兆3891億円)と、中国の景気後退がやや響いた。日本は、中国人観光客を中心とした力強いインバウンド需要と円安の恩恵を受け、同8.4%増(現地通貨ベースでは20%増)の17億5100万ユーロ(約2959億円)と好調だった。

ジュエリーとウオッチ部門で明暗分かれる

部門別では、「カルティエ(CARTIER)」「ヴァン クリーフ&アーペル(VAN CLEEF & ARPELS)」「ブチェラッティ(BUCCELLATI)」を擁するジュエリー部門が同6.0%増の142億4200万ユーロ(約2兆4068億円)と業績をけん引。

「ピアジェ(PIAGET)」や「ヴァシュロン・コンスタンタン(VACHERON CONSTANTIN)」などを擁するウオッチ部門は、やはり中国の景気後退を背景とした世界的な高級腕時計の需要減や、スイスフランの高値により同2.7%減の37億6700万ユーロ(約6366億円)と不調だった。

「クロエ(CHLOE)」や「ダンヒル(DUNHILL)」などを擁するファッション&アクセサリー&その他部門も、同1.6%減の26億700万ユーロ(約4405億円)と減収だった。

ヨハン・ルパート(Johann Rupert)会長は、「23年度はマクロ経済および地政学上の不透明感が続き、不利な為替レートに直面する中でも、堅実な業績を上げることができてうれしく思う。第4四半期は、アジア太平洋地域の業績が芳しくなかったものの、他地域の力強い成長で相殺できた。予想通り、中国市場の本格的な回復には時間がかかることが見込まれるが、成長の著しい地域もある。当社の事業戦略、ユニークなブランド資産、健全なバランスシートにより、長期的な目標を達成できるものと確信している」と語った。

YNAP売却の進捗やデビアス買収のうわさについて

前述のように、リシュモンはYNAPの株式の47.5%をファーフェッチに売却する予定だった。しかし、取引が成立する前にファーフェッチが経営破綻の瀬戸際にあることが明らかになり、23年12月に韓国の大手EC企業クーパン(COUPANG)が買収。これを受けてリシュモンは取引を中止し、23年10~12月期(第3四半期)決算を24年1月に発表した際に、YNAPの株式を100%売却することも検討していることを明らかにした。

今回の決算発表の説明会で、ブルクハルト・グランド(Burkhart Grund)=リシュモン最高財務責任者は、「(売却の)プロセスは進行しており、複数の当事者がかかわっている」と発言。24年12月末までに取引が成立する予定だという。

また、リシュモンは5月にイタリア・ミラノのジュエラー、ヴェルニエ(VHERNIER)の株式の100%を取得。1984年に金細工の工房としてスタートした同ブランドは、人体や現代彫刻の曲線美を着想源とした大胆なデザインが特徴だ。

ルパート会長は、適切な機会があればさらなる買収も前向きに検討するとしつつも、かねてより臆測が広まっている「デビアス(DE BEERS)」の買収については「全く関心がない」と一蹴。「デビアス」は2011年にグローバルな鉱業資源会社アングロ・アメリカン(ANGLO AMERICAN)の完全子会社となったが、それ以前の段階で買収を断っているという。同氏はその理由について、「当社は(ダイヤモンド原石の)採掘事業は行っておらず、『デビアス』の価値を高められないと判断した」と説明した。

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「クラネ」と「リグ」がコラボ 日本人の足に特化したリカバリーサンダルを5月28日に発売

「クラネ(CLANE)」は「リグ(RIG)」とコラボしたリカバリーサンダルを5月28日に発売し、「クラネ」直営店と公式オンラインサイトで取り扱う。「リグ」は⽇本⼈にとって最も快適になるように設計され、約4年の開発を経て2019年に誕⽣した⽇本初のリカバリーサンダルブランドだ。カラーはブラックでサイズはSとMを用意する。価格は8800円。
 
今回コラボしたのは柔らかい素材と厚底ソールを採用した「リグ」の中で1番クッション性が高い“フリップフロップ2.0”モデル。衝撃吸収性に優れ、⾜腰のストレスを解放して疲労回復を促すという。インソールと⿐緒部分に「クラネ」のロゴが⼊るコラボ仕様となっている。

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中国コスメ「フローラシス」が海外進出に本腰 パリの百貨店サマリテーヌに出店 日本では今年後半にギンザ シックスに進出

中国コスメ「フローラシス(FLORASIS)」は9月1日、仏パリの百貨店サマリテーヌ(SAMARITANE)にヨーロッパ初のカウンターを開設する。LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)のセレクティブ・リテール部門に属するDFSとの提携によるもので、1年間はフランス国内で同店が独占販売する。カウンターはビューティフロアの中央に位置し、世界的なプレミアム・ビューティブランドの数々と隣接する。内モンゴルの地域文化に着想を得た“ノマディック・グラム”シリーズは、この機会にヨーロッパでデビューする。

米「WWD」が発行する「ビューティ インク(BEAUTY INC)」の推定によると、「フローラシス」の2023年売上高は前年比14.1%減の28億4000万人民元(約596億4000万円)だった。一方で、中国国外での売上高は同180%増と伸長しており、海外進出を加速する。世界展開と国際的な商品開発のために2000万人民元(約4億2000万円)以上を投資し、日本とアメリカ、ヨーロッパで事業を拡大している。大阪に配送センターを持ち、29年までに日本に約25店舗、アジアと北米、ヨーロッパに計25店舗ほどオープンする目標だ。中国では手頃な価格帯のブランドとして知られており、世界でも同様の価格戦略を目指す。

「フローラシス」とDFSの関係

ギャビー・チェン(Gaby Chen)=「フローラシス」グローバル展開担当プレジデントは、「DFSとのパートナーシップ、特にサマリテーヌでの販売は、ラグジュアリーでスタイリッシュな販路の獲得に貢献するだろう」と述べる。セーヌ川に面したポン・ヌフ通りに位置するサマリテーヌは、パリ市民と海外からの旅行客の両方にアピールできる場所だ。

一方アマエル・ブレイン(Amael Blain)=DFSビューティ部門シニア・バイス・プレジデントは、サマリテーヌの会員制ラウンジ、ラパルトマンでVIP顧客向けに「フローラシス」の歴史や商品、ブランドにインスピレーションを与えた中国文化を学ぶマスタークラスを開講する予定という。「DFSは、『フローラシス』の商品から洗練されたデザインまで、同ブランドが掲げる美を理解している。『フローラシス』も同様に、DFSがグローバルなネットワークを持つラグジュアリー・トラベル・リテールのリーダーであることを高く評価している。今後も中国コスメのトレンドを注視し、新しいブランドを発掘し、顧客のニーズに応えたい」と述べる。

日本は、「フローラシス」が最初に進出した国際市場だ。アマゾンで取り扱い、23年9月には伊勢丹新宿本店でポップアップを開いた。日本市場の売上高は前年比132%増と好調で、24年第4四半期にはギンザ シックスにカウンターをオープンする予定だ。チェン=プレジデントは、「日本の消費者は、『フローラシス』の商品開発の中核である伝統と革新を重視している。日本市場での知見は商品の処方だけでなく、信頼性や伝統、技術的進歩に焦点を当てたマーケティング戦略にも生かせるだろう」と話す。ブランドの認知度が十分に高まった後は、独立した店舗の展開も視野に入れているという。

「フローラシス」は、中国の伝統文化にインスパイアされた華美な商品とパッケージで知られる。同国の伝統的な美学と現代の化粧品の革新性を取り入れた“百鳥朝鳳 アイシャドウパレット”(6700円)が世界的なベストセラーだ。“百花同心錠 彫刻リップ”(5600円)も発色と成分の処方から、中国国内外で人気を博している。

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桜田通がロサンゼルスからリポート 「モンブラン」“マイスターシュテュック”100周年を祝う宴

ドイツのラグジュアリーブランド「モンブラン(MONTBLANC)」を代表する筆記具“マイスターシュテュック”は、1924年の生誕から今年で100周年を迎える。5月1日に米・ロサンゼルスで行われたアニバーサリーイベントでは、映画監督のウェス・アンダーソン(Wesley Anderson)とコラボレーションした最新キャンペーンを披露した。記念すべき1日を祝うべく日本から駆けつけた桜田通と共に、ブランドのヒストリーをひもとく。

100周年を迎えた「モンブラン」の顔
“マイスターシュテュック”とは?

「モンブラン」を代表する“マイスターシュテュック”コレクションは、ドイツ語で“マスターピース(傑作)”を意味する。中でも万年筆は歴史的な条約のサインなどにたびたび使用される名品として知られ、49年に現在まで続く葉巻型のシェイプが完成。不朽のクラシックとなった。カリグラフィーの芸術を生み出す美しいペン先は、熟練した職人の手仕事によって35もの工程と厳正なテストに合格しなければならない。“マイスターシュテュック”は現在、万年筆をはじめボールペン、メカニカルペンシルなど、幅広い商品を展開し、名実共に「モンブラン」の顔となっている。

アニバーサリーを祝して
ウェス・アンダーソンとの
コラボレーションキャンペーンを発表

5月1日、ロサンゼルスのザ パラムーア エステートで行われたアニバーサリーイベントでは、ウェス・アンダーソンとタッグを組んだ新キャンペーンを発表した。同キャンペーンでは、ウェスが得意とする独特なカラーパレットや世界観を投影したこだわりのクリエイションと、「モンブラン」のブランドDNAが融合。ブランドの新スローガンとなる“Let’s Write(さぁ、書こう!)”と共に、デジタル時代においても書くことの喜びが感じられるメッセージを発信する。

桜田通が考察する
「モンブラン」のレガシーと書くことの喜び

「デザインや形を変化させながらも、100年もの間、さまざまな人々が“マイスターシュテュック”を通して書くという行為を積み重ねてきました。人々が1本のペンに託す『大切な誰かにメッセージを伝えたい』『自分の中では消化できない思いを記したい』という気持ちに応えるように、歴史を紡いできた『モンブラン』に感銘を受けます。
ウェス・アンダーソンは、人々を興奮させ、物事を再考するきっかけを与えてくれる素晴らしいクリエイター。そのスピリッツが『モンブラン』と共鳴したのは必然のようにも感じます。キャンペーンビジュアルの1つ1つに込められた思いを想像し、心が躍りました」。

「『モンブラン』は万年筆からスタートしたブランドでありながら、老若男女やシーンを問わず、さまざまな人が手に取れるアイテムが増えています。そんなふうに変化を遂げてきたブランドの『使う人が日々をより楽しみ、人生を彩ってほしい』という考え方に魅了され、今回の旅でもラゲージやバッグを使わせていただきました。実際に使う中で、『モンブラン』のアイテムが人々の思い出に寄り添い、華を添えてくれる存在だと改めて感じます。万年筆と同じく、レザーグッズも使い続けることでその人の暮らしぶりが出て、使う人の人生そのものが投影されていく――自分と一緒に成長していけることに、喜びを感じます」。
Bag:¥199,100, Watch:¥489,500, “Meisterstuck Writing Instrument”(Dark Green):¥137,500, “Meisterstuck Writing Instrument”(Black):¥115,500/MONTBLANC(0800-333-0102), Shirt:¥106,700, Jacket:¥468,600, Pants:¥162,800, Handkerchief:¥54,780, Shoes:¥162,800/DUNHILL(0800-000-0835)
MODEL:DORI SAKURADA
PHOTOS & DIRECTION:SEAN HAZEN(W)
MOVIE:AARON CURRY
RETOUCH:MARI OBARA
STYLING:KEI SHIBATA(TSUJI MANAGEMENT)
HAIR & MAKEUP:SHIZUKA WADA
TEXT:REIKO SUGA
問い合わせ先
「モンブラン」お客様サポート
0800-333-0102

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アオイヤマダと「ゼクシィ」がコラボ “好きの宝石”のような華やかな結婚式を誌面で実現

「ゼクシィ」は7月号の「結婚式って自由なんだ!」というメッセージを伝える新企画でアオイヤマダが考える結婚式を実現した。式場は屋形船で自身が参加する生き様パフォーマンス集団「東京QQQ」の高村月を新郎役に他メンバーをゲストで招待し、赤無垢の花嫁姿やピンクがドレスコードのゲストの衣装など独特の世界観を持つ式を作り上げた。
 
2年前に親族だけで自身の結婚式を親族だけで挙げたアオイヤマダは「東京の仲間を集めた式をやりたいという思いは持っていた」と言い、今回の企画を快諾したという。式を終えて「結婚は決してゴールではなくスタートだと思うので、自分の続けられるもの、そして愛をこめられるものっていうのをテーマにやらせていただきました。“好きの宝石箱”みたいな結婚式になりました」と満足そうに語った。ユーチューブ“ゼクシィ TV”でアオイヤマダが考える結婚式密着動画を公開中だ。
 

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【2024年夏コスメ】「シロ」の“亜麻ネイル”から限定カラー含む新色4種が登場

「シロ(SHIRO)」は、爪を健やかに保つアマニ油をベースに配合したネイル“亜麻ネイル”(10mL、各2560円)から定番カラー2色と夏限定カラー2色を新発売する。5月23日から「シロ」メンバーシッププログラムで会員向け先行予約を開始し、5月30日からオンラインストアと全国直営店舗で販売する。

定番カラーには、ゆらめく炎のように鮮やかなレッド“4E02 フレイムレッド”、シルバーラメとブルーやパープルの偏光パールが繊細な輝きを放つニュアンスピンク“4E04 シャインピンク”を用意。限定カラー“4E01 スパークルシルバー”は大粒のラメがはじけるように輝くシルバーで、ワンカラーやポイント使いなどジュエリーのような感覚でまとえる。限定カラー“4E03 シャインホワイト”はシルバーと大粒のガラスパールがきらめくシアーホワイト。単色使いで透け感のある仕上がりを楽しめるだけでなく、他の色に重ねると煌めく表情をプラスできる。

同コレクションの発売に伴い、“1I04 キャメル”と“1I05 ブルーグリーン”は現在の在庫がなくなり次第販売終了となる。

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「YSL」がNumber_i平野紫耀起用の新ムービーを公開 ファンデーションを手に妖艶な表情

「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT)」(以下、YSL)5月22日、アジア アンバサダーを務めるNumber_iの平野紫耀を起用した新コンテンツを公開した。ベースメイクの”オールアワーズ”シリーズを訴求するもので、静止画・動画共に公式サイトや各種SNSで公開。平野は動画の中で商品を手に取り、妖艶な表情を見せている。

平野が動画内で手にしているのは2022年に誕生したリキッドファンデーション“オールアワーズ リキッド”(全13色、各7810円)と、今年3月に誕生した“オールアワーズ コンシーラー”(全6色、5940円)の2商品。ハイカバーでありながらナチュラルな仕上がりが特徴の同シリーズを、美しい肌と表情で表現している。

平野は今年1月にアジア アンバサダーに就任し、リップ“ルージュ ピュールクチュール”、美容液“ピュアショットナイト セラム”、ギフトラッピングなど、さまざまな商品や企画を動画と静止画でアピールしてきた。3月25日にフランス・パリで行われた新リップ“ラブシャイン リップスティック”(全20色、各5940円)のグローバルイベントにも出席し、「YSL」のトム・ペシュー(Tom Pecheux)グローバル・ビューティ・ディレクターやグローバル アンバサダーのデュア・リパ(Dua Lipa)とも対面するなど、「YSL」ファミリーの一員として活躍している。

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「ホカ」が「ダブルタップス」とコラボ ベストセラー2モデルを再構築

ランニングシューズブランド「ホカ(HOKA)」は、ストリートウエアブランド「ダブルタップス(WTAPS)」とコラボした限定2モデルを5月24日に発売する。「ホカ」原宿店、フッズ(HOODS)各店、両ブランドの公式オンラインストアで扱う。

同コラボは、「ホカ」のベストセラーであるデイハイクモデル“アナカパ ロー GTX”とリカバリーサンダル“オラ ラックス”を「ダブルタップス」の代名詞である漆黒と無骨なオリーブを基調とした新たな限定カラーで再構築した。

”アナカパ ロー GTX WTAPS”(3万1900円)には「ダブルタップス」のグラフィックを、“オラ ラックス WTAPS”(1万6500円)にはアイコニックなクロスボーンモチーフを施し、どちらもスペシャルシューズボックスが付属する。

トラビス・ワイズマン「ホカ」ライフスタイルプロダクト ディレクターは「『ダブルタップス』は日本のストリートウエアシーンのパイオニア的存在。このパートナーシップは、『ホカ』の絶え間ないイノベーションの追求と『ダブルタップス』の独特な美学を融合させ、境界線を押し広げ、アーバンスタイルを再定義するコレクションを生み出した。私たちは共に、優れたパフォーマンスを具現化するだけでなく、両ブランドの代名詞である大胆な姿勢と信頼性を反映したフットウエア・コレクションを作り上げている」とコメントした。

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「ホカ」が「ダブルタップス」とコラボ ベストセラー2モデルを再構築

ランニングシューズブランド「ホカ(HOKA)」は、ストリートウエアブランド「ダブルタップス(WTAPS)」とコラボした限定2モデルを5月24日に発売する。「ホカ」原宿店、フッズ(HOODS)各店、両ブランドの公式オンラインストアで扱う。

同コラボは、「ホカ」のベストセラーであるデイハイクモデル“アナカパ ロー GTX”とリカバリーサンダル“オラ ラックス”を「ダブルタップス」の代名詞である漆黒と無骨なオリーブを基調とした新たな限定カラーで再構築した。

”アナカパ ロー GTX WTAPS”(3万1900円)には「ダブルタップス」のグラフィックを、“オラ ラックス WTAPS”(1万6500円)にはアイコニックなクロスボーンモチーフを施し、どちらもスペシャルシューズボックスが付属する。

トラビス・ワイズマン「ホカ」ライフスタイルプロダクト ディレクターは「『ダブルタップス』は日本のストリートウエアシーンのパイオニア的存在。このパートナーシップは、『ホカ』の絶え間ないイノベーションの追求と『ダブルタップス』の独特な美学を融合させ、境界線を押し広げ、アーバンスタイルを再定義するコレクションを生み出した。私たちは共に、優れたパフォーマンスを具現化するだけでなく、両ブランドの代名詞である大胆な姿勢と信頼性を反映したフットウエア・コレクションを作り上げている」とコメントした。

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「無印良品」のスキンケア“薬用クリアケア”シリーズが刷新 全アイテム医薬部外品に

「無印良品」は5月29日、肌を清潔に保ち、ニキビや肌荒れをケアする“薬用クリアケア”シリーズをリニューアル発売する。全てのアイテムを医薬部外品にしたほか、シミやそばかすを防ぐ美容液や集中ケア美容液の2品を拡充した。

リニューアルにあたり成分を強化し、肌のバリア機能の低下と毛穴のつまりに着目した有効成分のグリチルリチン酸2Kや保湿成分のツボクサエキス、ブドウ葉エキスを配合。天然由来成分100%にもこだわり、パラベンフリーやアルコールフリーなどで肌へのやさしさを追求した。

ラインアップは全6種で、拭き取り化粧水と化粧水、乳液(本品300mL、各1690円/詰替用、各1490円/携帯用、各490円)の基礎化粧品のほか、オールインワンジェル(本品200g、2290円/詰替用、各1990円/携帯用、各490円)、美容液(50mL、1490円)、集中ケア美容液(10g、990円)のスペシャルケアアイテムも用意している。

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“ワイルドサイド ヨウジヤマモト”と「ブロッシュ」が初のコラボ ファッションアイテムとグルーミングアイテムを発売

「ヨウジヤマモト(YOHJI YAMAMOTO)」のコンセプチュアルプロジェクト“ワイルドサイド ヨウジヤマモト(WILDSIDE YOHJI YAMAMOTO)”は5月25日にポマードブランド「ブロッシュ(BROSH)」とのコラボアイテムを“ワイルドサイド ヨウジヤマモト”公式オンラインサイト及び、大阪、原宿の2店舗で発売する。

初となるコラボとして、Tシャツ(1万2100円)、フーディー(2万4200円)のファッションアイテムのほかに、ポマード(2750円)、カットクロス(1万6500円)、コーム(3300円)のメンズグルーミングアイテムが登場する。

全てのアイテムに、「ヨウジヤマモト」のアイコニックな柄と「ブロッシュ」のグラフィックが施される。両ブランドの個性が交わった特別なコレクションだ。

グルーミングアイテムのポマードはローズフローラルムスクの香りとタバコバニラの洗練された大人の香りの2種類。今回のコラボレーションポマードのパッケージからイメージして調香した特別な香りだ。

また今回のコラボレーションを記念して、“ワイルドサイド ヨウジヤマモト”大阪、原宿店及び、「ブロッシュ」のセレクトショップである葛屋東京で「ブロッシュ」の商品を購入した人に先着でキービジュアルのポストカードをプレゼントする(無くなり次第終了)。

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「シセイドウ」“アルティミューン”初のインナーケア商品が登場 免疫力の向上&腸内環境をケア

「シセイドウ(SHISEIDO)」は7月1日、ブランドを代表する美容液シリーズ“アルティミューン”から、初のインナービューティーケア商品“アルティミューン プロバイオティクス パウダー”(2.2g×30袋、6480円)を発売する。旗艦店の「シセイドウ ザ ストア(SHISEIDO THE STORE)」をはじめ、全国のデパートを中心とした約380店、公式オンラインストア、資生堂の総合美容サイト「ワタシプラス」で取り扱う。

“アルティミューン プロバイオティクス パウダー”は、“アルティミューン”の特長である「美肌免疫」を生かしたパウダーサプリメントだ。免疫力の向上および腸内環境のケアに働く3つの成分「ビフィズス菌」「アムラ果実」「ブルーベリー」が肌と全身に働きかける。味はシトラスベリーで、ほどよい酸味と甘みを感じる味わいに仕上げた。

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「シャネル」の卵形ハンドクリーム“ラ クレームマン”がリニューアル 全2種のテクスチャーを用意

「シャネル(CHANEL)」は6月7日、象徴的な卵形のハンドクリーム“ラ クレーム マン”(2種、各50mL、各7920円)をリニューアル発売する。カメリア由来の複合成分を新たに配合し、ケア効果を強化した。カメリア セラミドやカメリア オイル、カメリア イースト エキスが手元や爪のバリア機能を高め、乾燥などの外的刺激から肌を守る。つけた瞬間にすっとなじむ“ドゥース”と、高い保湿感とベタつきのなさを両立した“リッシュ”、全2種のテクスチャーをラインアップする。

“ラ クレーム マン”は2017年10月に初めて登場し、ユニークな容器の形が話題を呼んだ。19年8月には、エイジングケア効果をプラスした“ル リフト ラ クレーム マン”を発売。丸い形状はそのまま、黒いパッケージで登場した。

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「シャネル」の卵形ハンドクリーム“ラ クレームマン”がリニューアル 全2種のテクスチャーを用意

「シャネル(CHANEL)」は6月7日、象徴的な卵形のハンドクリーム“ラ クレーム マン”(2種、各50mL、各7920円)をリニューアル発売する。カメリア由来の複合成分を新たに配合し、ケア効果を強化した。カメリア セラミドやカメリア オイル、カメリア イースト エキスが手元や爪のバリア機能を高め、乾燥などの外的刺激から肌を守る。つけた瞬間にすっとなじむ“ドゥース”と、高い保湿感とベタつきのなさを両立した“リッシュ”、全2種のテクスチャーをラインアップする。

“ラ クレーム マン”は2017年10月に初めて登場し、ユニークな容器の形が話題を呼んだ。19年8月には、エイジングケア効果をプラスした“ル リフト ラ クレーム マン”を発売。丸い形状はそのまま、黒いパッケージで登場した。

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川久保玲が手掛ける“新たなカオス” ドーバー ストリート マーケット パリが5月24日にオープン

ドーバー ストリート マーケット パリ(DOVER STREET MARKET PARIS、以下DSMP)が、ついに5月24日にオープンする。場所は、マレ地区のフラン・ブルジョア通り35-37番地(35-37 rue des Francs-Bourgeois, 75004)。店舗面積は1100平方メートルで、17世紀に建てられたタウンハウスの1階、2階、地下を使用する。ブランドごとに独自スペースを設けていたこれまでのドーバー ストリート マーケット(DSM)とは異なり、パリ店は併設するカフェ「ローズ ベーカリー(ROSE BAKERY)」も含め、全体のデザインを川久保玲「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)」デザイナーが担当。DSMとしては、近隣にあるビューティに特化したドーバー ストリート パフューム マーケットも含めると、8店舗目になる。なお、建物の3〜5階はすでに入居しているDSMPのブランド開発部門のオフィスやショールームとして引き続き使用する。

外からは服が見えない店舗デザイン

ルールにとらわれないショップ作りで知られる川久保デザイナーが今回手がけたのは、ウインドーディスプレーのない店。実際、全ての服はカーブを描く壁の裏側にあるので外からは見えず、売り場のほぼ半分は空いた状態になっている。しかし、この世のものとは思えないような息を呑むほど美しい建築や、シャルトリューズグリーン、ベビーピンク、スカイブルーなど意表を突く色彩を加えて、こだわりの空間に仕上げている。DSMPは、またしてもマルチブランドショップのあり方の常識を覆し、川久保デザイナーの小売における奇才としての地位を、そして彼女の夫であるエイドリアン・ジョフィ=コム デ ギャルソン インターナショナル(COMME DES GARCONS INTERNATIONAL)最高経営責任者(CEO)兼DSM CEOの大胆なビジネスマンとしての地位を確固たるものにするものだ。

川久保デザイナーは、歴史あるタウンハウスの中に映画「メッセージ(英題:ARRIVAL)」に登場するミステリアスなホバリング船のような空間を生み出すことで、心躍る荘厳な雰囲気を醸し出す。楕円形の部屋からゆがんだ円錐や円柱の形をした白く輝く金属製のオブジェ、亜鉛メッキのスチール棚まで、妥協を許さない厳格さをもちながら感情を揺さぶる彼女の建築は、複雑なアイデアと感情を建物に融合する建築家のダニエル・リーベスキンド(Daniel Libeskind)を思い起こさせるものだ。加えて、空間には「コム デ ギャルソン」の核である生き生きとしたフェミニニティーも漂う。

ジョフィCEOは、そんな空間を「まさに発見の旅だ。しっかりと見ないと、きっと見落としてしまうものがあるだろう」と説明。そして、「彼女にとって最も重要なのは、美しさと見たこともないものをデザインする意外性。それは、彼女が55年間変わらず持ち続けている深い価値観だ」と、自身が生み出すファッションと同様に小売環境も革新的であり、パーソナルな発見を促すものでなければいけないという信念を再び表現した川久保デザイナーについて言及する。

150ブランドが混在する“カオス”な空間

DSMPの店内には、「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)」や「ジュンヤ ワタナベ(JUNYA WATANABE)」「ノワール ケイ ニノミヤ(NOIR KEI NINOMIYA)」といったコム デ ギャルソン傘下のブランドをはじめ、「バレンシアガ(BALENCIAGA)」や「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」「プラダ(PRADA)」「ミュウミュウ(MIU MIU)」といったラグジュアリーメゾンから、「セッチュウ(SETCHU)」や「ニコロ パスカレッティ(NICOLO PASQUALETI)」「アラインポール(ALAINPAUL)」といった若手デザイナーブランドまでが混在。DSMではおなじみの「シモーン ロシャ(SIMONE ROCHA)」や「クレイグ グリーン(CRAIG GREEN)」「サカイ(SACAI)」「アンダーカバー(UNDERCOVER)」「リック・オウエンス(RICK OWENS)」「JW アンダーソン(JW ANDERSON)」に加え、DSMPがブランド開発やセールス、生産に携わる「ERL」や「ランダム アイデンティティーズ(RANDOM IDENTITIES)」「ヴァケラ(VAQUERA)」「ウェインサント(WEINSANTO)」「オリー シンダー(OLLY SHINDER)」などもラインアップする。さらに、スニーカーは「ナイキ(NIKE)」や「アディダス(ADIDAS)」「アシックス(ASICS)」「ホカ(HOKA)」「サロモン(SALOMON)」「コンバース(CONVERSE)」「ニューバランス(NEW BALANCE)」「ヴァンズ(VANS)」などをそろえる。

取り扱いブランドの合計数は、約150。そのうち、「ホダコバ(HODAKOVA)」や「マリーナ イー(MARINA YEE)」「デュラン ランティンク(DURAN LANTINK)」など12ブランドはDSMでは同店のみの限定になるほか、川久保デザイナーとチャールズ・ジェフリー・ラバーボーイ(Charles Jeffrey Loverboy)とのコラボレーションといった特別なアイテムも並ぶ。

また、中庭と地下のスペースではアートや文学、音楽などのイベントやコミュニティーイベントを実施する。オープン時には、中庭と地下で「パオロ・ロヴェルシのための、パオロ・ロヴェルシによる『コム デ ギャルソン』(Comme des Garcons for and by Paolo Roversi)」と題したインスタレーションと展覧会を開催。地下では、気鋭英国人デザイナーのマッティ・ボヴァン(Matty Bovan)がTシャツのカスタマイズやデッドストック生地を使った服作りなどを行う期間限定の“アーティスト・イン・レジデンス”インスタレーションも行う。将来的には、過去3年間この場所を文化施設として運営していた「3537.org」のクリエイティブな精神に則り、アーティストを招いて、その視点や展示を店舗自体に侵⾷させる取り組みも計画しているという。

“来店者が⾃ら探し出す努⼒をすればするほど満⾜感は高くなる”

川久保デザイナーは常々、来店者が⾃ら探し出す努⼒をすればするほど満⾜感は高くなると考えており、昨年の米「WWD」のインタビューでも「私の理想は、人々が自分で考えるとともに何かを感じ、自分で服を探して発見し、そして選ぶこと」と語っていた。その思いに応えるようにジョフィCEOがDSMPで目指すのは、たくさんの発見を約束することで、できるだけ多くの人々を呼び込むことだ。「一度来たことのある人が再び訪れた時に『これは初めて見た』と言ってもらえたら、それは素晴らしいことだ」とし、「人々を飽きさせず、毎回が冒険であるという感覚を失わないようにすること」を願っているという。世界中から集められたクリエイティブなファッションが混ざり合う空間には、04年に初めてロンドンのドーバー・ストリートにあるオフィスビルにオープンしたDSMのコンセプトである“美しいカオス”が息づいている。

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