良品計画、清水新体制で27年8月期に売上高8800億円へ 「30年に3兆円」目標は撤回

「無印良品」を運営する良品計画は、11月23日にスタートする清水智 新社長(現在は副社長)体制での経営戦略を発表した。3年後の27年8月期に、売上高に相当する営業収益で8800億円(24年8月期実績は6616億円)、営業利益790億円(同561億円)を目指す。堂前宣夫社長(23日に代表権のない会長に就任)による3年間の方向性を踏襲するが、堂前氏が21年の社長就任時に掲げた「30年8月期に営業収益3兆円、営業利益4500億円」という目標に関しては「将来的なポテンシャルはあるが、まずは営業収益1兆円、営業利益率10%を目指す」(清水氏)とした。

「堂前(現社長)は戦略立案に長けており、今後の経営においてもそこを担う。一方で私は実行力が強みであり、計画を着地させることが得意」と清水氏。堂前体制で成長スピードが増し、24年8月期は営業収益、利益の各段階で過去最高を達成している。「この3年間で一通りの仕組みや人材は整った。ここからは、戦略を誰よりも早く実行し成果を出していく。そのために、実行が得意な私が次期社長に指名されたと理解しているし、それができるという自信がある」と続ける。

27年8月期に向けて、「出店拡大」「商品開発体制強化」「重点カテゴリー強化」「OMO強化」などを継続する。出店では、国内は引き続き1980平方メートル規模の大型店を、地方の食品スーパー隣接地など生活圏に積極出店。海外は既存店の下げ止まりが見えた中国本土では不採算店の閉店と新規出店を同時に進め、東アジア、東南アジアで出店を継続する。コロナ禍中に大胆な事業整理を進めた欧米は旗艦店出店を模索するも、本格化するのは28年以降とする。27年8月期末の店舗数目標は1650店(24年8月期実績は1305店)。そこに向け、年間で国内60店、海外60店(うち30店は中国本土)の純増ペースを目指す。

商品開発体制強化では、日本だけでなく中国、東南アジアにも開発拠点を設けて、現地ニーズに即した商品開発を進める。現地の規制やサイズなどの問題で、海外では日本と同様の規模での品ぞろえができておらず、課題となっている。現時点で日本の品ぞろえに対する海外店の充足率は58%、これを26年に80%にまで高め、残りの20%は現地開発商品とする。

「“第二創業”を進化させる」

重点カテゴリーの強化では、衣料品・生活雑貨・食品で3000品目以上を取り扱い、さらには住宅や生鮮食品まで扱うといった「全方位型が無印らしさとして浸透している」としつつも、スキンケア商品などが好調なヘルスケア&ビューティ部門、衣料品では天然素材の機能性インナーなど、ポテンシャルの高いカテゴリーの開発を強化する。全方位型ではあり続けるが、注力カテゴリーでは「単品の力でも戦っていけるようにする」。

商品開発強化、重点カテゴリー強化を裏打ちするために、生産面も過去3年で改革を進めてきた。23年に三菱商事ファッションの一部を会社分割で承継し、衣料品生産を内製化、原価低減につなげている。現在、ベトナム、インド、インドネシア、カンボジア、上海、深圳で海外生産拠点が稼働しており、グローバルで商品を開発・生産していく体制構築を引き続き強める。OMO強化においては、ECと店頭など複数チャネルの在庫を一元化して機会損失を減らす。

新社長に就く清水氏は1974年生まれの50歳。96年に良品計画に入社し、以来店長、商品部、中国を中心とした海外事業管掌など、社内で複数の部門を経験してきた。「自分の業務スタンスとして一番のベースになっているのは店頭という現場。過去3年間で進めてきた“第二創業”を進化させ、世界でさらなる成長を目指す」と語った。

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1位は、Snow Manが「プーマ」の新キャンペーンに登場 新作厚底スニーカーを着用|週間アクセスランキング TOP10(11月7日〜11月13日)

1位は、Snow Manが「プーマ」の新キャンペーンに登場 新作厚底スニーカーを着用|週間アクセスランキング TOP10(10月7日〜11月13日)

「WWDJAPAN」 ウイークリートップ10

1週間でアクセス数の多かった「WWDJAPAN」の記事をランキング形式で毎週金曜日にお届け。
今回は、11月7日(木)〜11月13日(水)に配信した記事のトップ10を紹介します。


- 1位 -
Snow Manが「プーマ」の新キャンペーンに登場 新作厚底スニーカーを着用

11月07日公開 / 文・WWD STAFF

 「プーマ(PUMA)」は、新スニーカーキャンペーン“トゥ ザ ニュー ワールド”にSnow Manを起用した。“未知なるステージ”をコンセプトに、自然体でありながらエレガントなパフォーマンスを切り取ったビジュアルとムービーは、取り扱い店舗と特設サイトで公開中だ。

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- 2位 -
東野幸治「東野デニム」と「ジャーナル スタンダード」のコラボ第2弾が11月9日に発売 

11月08日公開 / 文・WWD STAFF

 「ジャーナル スタンダード(JOURNAL STANDARD)」は、タレントの東野幸治のユーチューブチャンネル「東野デニム」とのコラボアイテム第2弾を11月9日に発売する。販売は「ジャーナル スタンダード」各店とオンラインで行う。

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- 3位 -
「ザ・ノース・フェイス」がコレクションルックに豊川悦司と黒島結菜を起用 新作2型も登場

11月13日公開 / 文・WWD STAFF

 「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」は、新作の“ショートバルトロライトジャケット”(6万6000円)と“ウーゼルフーディ”(5万600円)“を含む2024年秋冬のアウターコレクションを発売する。コレクションルックには、俳優の豊川悦司と黒島結菜を起用した。

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- 4位 -
「ヴィクシー」のショーでリサが約2億4320万円のメディアインパクトバリューを記録 ショー全体ではNYコレに匹敵

11月07日公開 / 文・米国版WWD

 10月15日に開催された「ヴィクトリアズ・シークレット(VICTORIA'S SECRET)」(以下、VS)のファッションショーに、多数のセレブレティーが登場し、アーティストたちがパフォーマンスを披露した。データテクノロジー企業ローンチメトリックスによれば、同ショーでBLACKPINKリサ(Lisa)は160万ドル(約2億4320万円)、タイラ(Tyla)は200万ドル(約3億400万円)のメディアインパクトバリュー(以下、MIV)を記録した。

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- 5位 -
「ファミリア」からクリスマス限定アイテム 千鳥格子のバッグや限定色テディベアなど

11月13日公開 / 文・WWD STAFF

 「ファミリア(FAMILIAR)」は11月15日から順次、“クリスマスコレクション2024”と題し、限定アイテムを発売する。

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- 6位 -
三陽商会の“100年コート”に異変 ショート丈が定番トレンチの「2倍」売れている

11月07日公開 / 文・本橋 涼介

 三陽商会「サンヨーコート(SANYOCOAT)」の“100年コート”といえば、重厚で本格的なトレンチコートだ。だがこの秋は、気温がなかなか低下しない中で、9月に発売した新作のショート丈モデル(9万9000円)の動きがいい。ブランドの顔であるロング丈のトレンチコートを押し除ける売れ行きを見せている。

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- 7位 -
「SHISEIDO」銀座・旗艦店が閉店 「体験価値を十分に提供できなかった」

11月08日公開 / 文・新関 瑠里

 資生堂は、グローバルブランド「SHISEIDO」の初の旗艦店「SHISEIDO GLOBAL FLAGSHIP STORE」を7月31日に銀座にオープンする。同店舗は「SHISEIDO」の路面店として世界最大規模の店舗面積となり、ブランドの全製品と店舗限定品を扱う。また、同時にVRで実際に店舗を訪れたかのような体験、そして製品を購入できるバーチャルストアも旗艦店のサイト内にオープンする。

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- 8位 -
銀座に全長2キロの「空中公園」 25年廃止の高架道路跡地に

11月13日公開 / 文・WWD STAFF

 東京・銀座を通る高架の自動車専用道路「東京高速道路(KK線)」が、2025年4月上旬に廃止されることが発表された。東京都の方針に基づき、現在の自動車専用道路は歩行者中心の公共的空間へと刷新される。

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- 9位 -
【2025年春コスメ】「エクセル」が4色アイシャドウ2種を復刻販売 18年&22年発売のピンクブラウン系

11月12日公開 / 文・WWD STAFF

 「エクセル(EXCEL)」は2025年1月14日、ブラウンベースの4色アイシャドウパレット“スキニーリッチシャドウ”(1650円 )から過去に発売した限定色を数量限定で復刻販売する。カラーは18年に発売したSR07(マグノリアブラウン)と22年発売のSR13(ヘーゼルブラウン)で、春の目元を彩る柔らかなピンクブラウンカラーが特徴だ。

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- 10位 -
「ディーン&デルーカ」がワインと食材がたっぷり入るワイングロサリーバッグを発売 

11月12日公開 / 文・WWD STAFF

 「ディーン&デルーカ(DEAN & DELUCA)」は11月15日、“ワインングローサリーバッグ”(6600円)を発売する。麻布十番の“ザ ワイン ストア ディーン&デルーカ(THE WINE STORE DEAN &DELUCA)”のみで取り扱う。さらに、店頭購入限定特典として“ワイングラサリーバッグ”と3300円以上のワインを購入した先着30人に“ゴビーノ ワインカップ”(2脚)をプレゼントする。

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「アヴェダ」が“頭皮の老化”に着目したスカルプ&ヘアマスクを発売 頭皮と髪の両方に潤いを与える

「アヴェダ(AVEDA)」は2025年1月1日、植物科学とスキンケア発想を融合させた“スカルプ ソリューション”シリーズから頭皮と髪に潤いを与える“ハイドレーティング スカルプ&ヘア マスク”(150mL、6710円)を発売する。12月23日に公式ECと南青山旗艦店で先行発売する。

「アヴェダ」が行ったアンケート調査によると、4割近くの人が髪質のパサつきやうねりに悩んでいるという。ドライヤーやアイロンなどの熱、エアコン、紫外線、ヘアカラーなどのケミカル処理といった乾燥の原因に、誰もが日々直面している。また、冬は空気中の水蒸気量が減少するため、より集中したヘアケアだけでなくスカルプケアも重要になる。クリスティーン・ホール=アヴェダ 研究開発部副社長は、「乾燥した頭皮は、ダメージやストレス、目に見える早期老化の影響を受けやすく、光沢がなく切れ毛になりやすい、乾燥した脆い髪や薄毛につながる可能性がある。健康的な髪印象に導くためには、肌のケアと同じように、毎日の頭皮ケアで土台を整えることが大切」と話す。

“スカルプ ソリューション”は、8年にわたる皮膚科学研究から「頭皮の老化」に着目し、誕生したシリーズ。新登場の“ハイドレーティング スカルプ&ヘア マスク”は角層細胞を潤いで満たし、頭皮のバリア機能に働きかける。乾燥による頭皮の不快感を軽減に導くほか、髪にも潤いを与えて柔らかくし、滑らかに仕上げる。97%自然由来成分を配合し、ビーガンかつシリコンフリー処方。シャンプー後、コンディショナーの代わりに週1〜2回の使用を推奨する。

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「YSL」がインクのようなステイン発色のリキッドリップを発売 ミラーシャインとソフトマット各10色

イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT以下、YSL)」は2025年1月17日、2種の仕上がりのリキッドリップ“ザ インクス ヴィニルクリーム”(全10色、各6490円)と“ザ インクス ブラークリーム”(全10色、各6490円)を発売する。1月8日に公式ECと表参道旗艦店で先行発売する。

ミラーシャインの“ザ インクス ヴィニルクリーム”

“ザ インクス ヴィニルクリーム”は、光沢感のあるグロッシーファブリックのようなミラーシャイン。唇の曲線を際立たせ、ふっくらとした印象を演出する。濃密なクリーミーテクスチャーを中央の溝で適量ホールドし、唇に均一にのせるキューピッドアプリケーターを採用。傾斜のついたブラシで唇のフォルムに沿わせやすく、先端が細いテーパー設計により唇の輪郭と曲線を際立たせる正確なリップラインを実現する。

ソフトマットな“ザ インクス ブラークリーム”

“ザ インクス ブラークリーム”は上質なマットファブリックのように唇を優しく包み込むソフトマット。唇にボリューム感をもたらす3種のソフトフォーカス成分とエモリエント成分を配合することで、マットリップ特有のパサつき感がない、ぼかしたような仕上がりをかなえた。毛羽のついたプラッシュアプリケーターは、シルキーなテクスチャーをのせやすい細めのフラットライドと、滑らかにラインを描くアングルのついた先端で、ふんわりとしたリップラインを実現する。

ステイン発色とケア効果を両立

インクで唇を染め上げたような、長時間続くステイン発色が特徴。YSL ウリカ コミュニティ ガーデン産チュベローズとウチワサボテンエキスを配合することで、保湿だけでなくバリア機能にも着目したケア効果の高い処方を実現した。パッケージは、ムッシュ イヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)の作品に繰り返し登場したハート形ネックレスから着想を得た。アシンメトリーなハート形の窓からリップカラーが覗く。“ザ インクス ヴィニルクリーム”は艶のあるブラックシャインボディー、“ザ インクス ブラークリーム”はマットブラックのフロストボディーを採用した。ミラーシャインとソフトマット各10色をそろえるが、「トレンドを意識して半分以上はヌードカラーのラインアップとした」(シニア プロダクト マネージャー)。

“ザ インクス ヴィニルクリーム” 全色一覧

“ザ インクス ブラークリーム” 全色一覧

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「YSL」の“メイクミーブラッシュ”シリーズからパウダーチークが登場 ベールをまとったようなふんわり発色

イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT以下、YSL)」は2025年1月1日、“メイクミーブラッシュ”シリーズからパウダーチーク“メイクミーブラッシュ パウダー”(全7色、各8360円)を発売する。12月25日に全国で予約を開始するとともに、公式ECと表参道旗艦店で先行発売する。

“メイクミーブラッシュ”シリーズは、10月に発売したリキッドチーク“メイクミーブラッシュ リキッド”(全6色、各8360円)から発展した。新登場のパウダーチークは、光を均一に反射させ、毛穴や凹凸を滑らかに演出する“ライトヴェール”効果により、もともとが美しい肌かのようにふんわりと頰を染める。ローズヒップとスクワランを配合することで、パウダーでありながら長時間しっとりとした肌が続く。一つ一つの色素を密着性の高い薄膜でコーティングすることで、ピグメントが肌にフィットし、一日中美しい仕上がりをかなえる。

光のようにきらめくシマリーと、上質な艶を引き出すサテン、肌に溶け込むマットの3つの質感で全7色をそろえる。代表色は、フレンチモードなミルキーピンク“No.44 ヌード ラヴァリエール”(シマリー)とピュアな雰囲気のミルキーペールピンク“No.42 ベビードール ピンク”(サテン)、温かみのあるソフトコーラル“No.06 ローズ ヘイズ”(マット)。

“メイクミーブラッシュ リキッド”のピュアなみずみずしい血色感の仕上がりに対して、“メイクミーブラッシュ パウダー”は洗練されたベールのような血色感を演出する。“No.42”をハイライトのように使い、“No.44”を重ねて奥行きのある血色感と立体感を表現するなど、多様な使い方を楽しめる。パッケージは、シェードに合わせたカラーのシェブロンデザインで、「YSL」のカサンドラロゴを大胆にあしらった。

“メイクミーブラッシュ パウダー” 全色一覧

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三代目JSB岩田剛典の「ナード マインド」がバーニーズ ニューヨーク六本木・福岡で期間限定ストア

EXILEと三代目J SOUL BROTHERSを兼任して活動する岩田剛典がクリエイティブディレクターを務める「ナード マインド(NERD MIND)」は、期間限定ストアをバーニーズ ニューヨークにオープンする。11月15〜21、23、24の期間に、バーニーズ ニューヨーク福岡店で、12月10〜15日の期間に、同六本木店で行う。

六本木・福岡に期間限定ストア
シューズや限定フラグメントケース

「ナード マインド」は、“NERD MIND=オタクマインド=職人気質”をコンセプトとするレザーシューズブランド。期間限定ストアでは、レースアップブーツ“クワットルディチ(QUATTORDICI)”(3万9600円)をオンラインを除く実店舗で先行発売する。また共にダブルソール仕様で、快適な履き心地を目指す“メタインソール(META INSOLE)”を採用した、プレーントゥシューズ“ウノ メタ(UNO META)”(4万4880円)と、ローファー“ドゥエ メタ(DUE META)”(4万4880円)を販売するほか、数量限定でフラグメントケース(2万円)の受注販売も実施する。

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森勉、「モロー・パリ」とのコラボを語る 「犬の散歩が全ての発端でした」

PROFILE: (左)森勉/アーティスト (右)ファビアン・フルーリー/メゾンモロージャパン セールスプロモーションマネージャー兼VMDマネージャー

(左)森勉/アーティスト<br />
(右)ファビアン・フルーリー/メゾンモロージャパン セールスプロモーションマネージャー兼VMDマネージャー
PROFILE: (左)東京生まれ。日本人の父、アメリカ人の母をもつ。ロードアイランド・スクール・オブ・デザインに入学し、グラフィックデザインを専攻。卒業後は帰国し、ビーズインターナショナルでグラフィックデザイナーとして活躍する。2010年、伊藤忠商事とデザイナーの豊田洋人とともに「ホワイト・レーベン」を立ち上げた。ファッション業界で活躍するかたわら、アート活動も精力的に継続。2015 年から 2016 年には、セゾン現代美術館が運営するアートギャラリーのメイン契約作家にも抜擢された。現在は、アーティストの活動に専念している PHOTO:SHUHEI SHINE

「犬の散歩友達」「サイクリング仲間」「飲み友」――アーティストの森勉とファビアン・フルーリー=メゾンモロージャパン セールスプロモーションマネージャーの関係性を表す言葉はたくさんあるが、今回は初めてお互いを「コラボレーター」と呼び合う。森はこのほど、仏バッグブランド「モロー・パリ(MOREAU PARIS)」とのコラボレーションを発表した。両者に由縁のあるハチをモチーフにしたバッグを、三越銀座店でマーカージュ(ペインティング加工)演出とともにお披露目する。「このコラボは2人の関係性があって実現した」と語る森に、自身の作風やコラボの内容を深掘りした。

幼少期の環境を土台に、現在の作風へ

祖母はファッションデザイナーの森英恵。育ってきた環境は、作風に大きな影響を与えたと森勉は語る。「大胆な色使いは、間違いなく祖母からの影響です。また、祖母の『真に美しいものには、ある種の気持ち悪さが宿る』という言葉にも共感しており、私が爬虫類に魅せられる理由のように感じています。そういえば、得意とする立体点描も、ワニやヘビのうろこを点で描いていたのが始まりでした。そのとき、一気に作品が引き締まったと感じたんですよね」。

立体点描とは、粘着力の強い絵の具を使用し、極限の集中力のもと、極小の点で描き上げる手法。「ポイントとなるのは絵の具で、今では何千個と手元にそろえています。一般的な画材屋はもちろん、海外の滞在先でもつい見てしまいますし、最近はヤフオクやメルカリでも良い絵の具に出合うことができます」。

“自然発生”したコラボ? 両者をつなぐ縁

今回のコラボで採用したのはハチのモチーフだ。ハチの腹部は、森勉と「モロー・パリ」の頭文字“M”をもとにデザインした。トリコロールで、フランスへのリスペクトを表現したという。「慣れないバッグへのペイントですが、『モロー・パリ』はスムースな素材を使用しているため、『バッグへのペイント』と意識することなく描けます。ペイントの耐久性を上げるため、レザー用の絵の具やアクリルのトップコートを使用するなど、普段と違う工程も新鮮です」とはにかむ。

ハチは、ポジティブな意味合いが強く、かのナポレオンも繁栄と豊穣の象徴として紋章にあしらっていたことで知られる。「モロー・パリ」創設者のルイ・モローがナポレオンお抱えの家具職人であったこと、森も昆虫や爬虫類を主題に作品を発表していることから、「これしかない!」と満場一致で決定したという。

「今回のコラボは、自然で作り込まれた感がないはずです。実現の経緯もとてもナチュラル。実は、立役者のファビアンは、5年来の友人なんです。犬の散歩中に仲良くなり、意気投合。スタジオにも足を運んでくれ、彼がペイントサービスに定評のある『モロー・パリ』に勤めていることから、コラボの話が自然に浮上しました。そこからはとんとん拍子で事が進み、今回のポップアップに至ります」。インタビュー中、繰り返し出てきたのは“自然体”“ナチュラル”という言葉。「自分に正直でなければ、厚みのあるアートは生まれない」とまっすぐ語る森に、時流に飲まれず生き様を貫く“アーティストの本懐”を見る。

◼️「モロー・パリ」ポップアップストア
日程:11月13日~26日
場所:三越銀座店 本館1階 GINZAステージ
住所:東京都中央区銀座4-6-16

◼️森勉によるマーカージュ実演
日程:11月 13日、16日、17日、23日、24日
時間:14:00〜18:00
場所:三越銀座店 本館1階 GINZAステージ(同上)
住所:東京都中央区銀座4-6-16(同上)

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森勉、「モロー・パリ」とのコラボを語る 「犬の散歩が全ての発端でした」

PROFILE: (左)森勉/アーティスト (右)ファビアン・フルーリー/メゾンモロージャパン セールスプロモーションマネージャー兼VMDマネージャー

(左)森勉/アーティスト<br />
(右)ファビアン・フルーリー/メゾンモロージャパン セールスプロモーションマネージャー兼VMDマネージャー
PROFILE: (左)東京生まれ。日本人の父、アメリカ人の母をもつ。ロードアイランド・スクール・オブ・デザインに入学し、グラフィックデザインを専攻。卒業後は帰国し、ビーズインターナショナルでグラフィックデザイナーとして活躍する。2010年、伊藤忠商事とデザイナーの豊田洋人とともに「ホワイト・レーベン」を立ち上げた。ファッション業界で活躍するかたわら、アート活動も精力的に継続。2015 年から 2016 年には、セゾン現代美術館が運営するアートギャラリーのメイン契約作家にも抜擢された。現在は、アーティストの活動に専念している PHOTO:SHUHEI SHINE

「犬の散歩友達」「サイクリング仲間」「飲み友」――アーティストの森勉とファビアン・フルーリー=メゾンモロージャパン セールスプロモーションマネージャーの関係性を表す言葉はたくさんあるが、今回は初めてお互いを「コラボレーター」と呼び合う。森はこのほど、仏バッグブランド「モロー・パリ(MOREAU PARIS)」とのコラボレーションを発表した。両者に由縁のあるハチをモチーフにしたバッグを、三越銀座店でマーカージュ(ペインティング加工)演出とともにお披露目する。「このコラボは2人の関係性があって実現した」と語る森に、自身の作風やコラボの内容を深掘りした。

幼少期の環境を土台に、現在の作風へ

祖母はファッションデザイナーの森英恵。育ってきた環境は、作風に大きな影響を与えたと森勉は語る。「大胆な色使いは、間違いなく祖母からの影響です。また、祖母の『真に美しいものには、ある種の気持ち悪さが宿る』という言葉にも共感しており、私が爬虫類に魅せられる理由のように感じています。そういえば、得意とする立体点描も、ワニやヘビのうろこを点で描いていたのが始まりでした。そのとき、一気に作品が引き締まったと感じたんですよね」。

立体点描とは、粘着力の強い絵の具を使用し、極限の集中力のもと、極小の点で描き上げる手法。「ポイントとなるのは絵の具で、今では何千個と手元にそろえています。一般的な画材屋はもちろん、海外の滞在先でもつい見てしまいますし、最近はヤフオクやメルカリでも良い絵の具に出合うことができます」。

“自然発生”したコラボ? 両者をつなぐ縁

今回のコラボで採用したのはハチのモチーフだ。ハチの腹部は、森勉と「モロー・パリ」の頭文字“M”をもとにデザインした。トリコロールで、フランスへのリスペクトを表現したという。「慣れないバッグへのペイントですが、『モロー・パリ』はスムースな素材を使用しているため、『バッグへのペイント』と意識することなく描けます。ペイントの耐久性を上げるため、レザー用の絵の具やアクリルのトップコートを使用するなど、普段と違う工程も新鮮です」とはにかむ。

ハチは、ポジティブな意味合いが強く、かのナポレオンも繁栄と豊穣の象徴として紋章にあしらっていたことで知られる。「モロー・パリ」創設者のルイ・モローがナポレオンお抱えの家具職人であったこと、森も昆虫や爬虫類を主題に作品を発表していることから、「これしかない!」と満場一致で決定したという。

「今回のコラボは、自然で作り込まれた感がないはずです。実現の経緯もとてもナチュラル。実は、立役者のファビアンは、5年来の友人なんです。犬の散歩中に仲良くなり、意気投合。スタジオにも足を運んでくれ、彼がペイントサービスに定評のある『モロー・パリ』に勤めていることから、コラボの話が自然に浮上しました。そこからはとんとん拍子で事が進み、今回のポップアップに至ります」。インタビュー中、繰り返し出てきたのは“自然体”“ナチュラル”という言葉。「自分に正直でなければ、厚みのあるアートは生まれない」とまっすぐ語る森に、時流に飲まれず生き様を貫く“アーティストの本懐”を見る。

◼️「モロー・パリ」ポップアップストア
日程:11月13日~26日
場所:三越銀座店 本館1階 GINZAステージ
住所:東京都中央区銀座4-6-16

◼️森勉によるマーカージュ実演
日程:11月 13日、16日、17日、23日、24日
時間:14:00〜18:00
場所:三越銀座店 本館1階 GINZAステージ(同上)
住所:東京都中央区銀座4-6-16(同上)

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ベイクルーズとミッドウエストの最高幹部が語る「リアル店舗DX」

「WWDJAPAN」は10月16日、「リアル店舗の価値向上」をテーマにしたセミナーを開催した。コロナ禍以降、リアル店舗の価値や定義を見直す動きが活発になる中、多くの有力企業が注目しているのが、「DX(デジタル・トランスフォーメーション)から、CX(カスタマー・エクスペリエンス)へ」という考え方だ。

>> 参加費無料でご受講いただけます <<


※お申し込み完了メールに動画の視聴用URLを記載してます
※以前お申し込みいただいた方も再度お申し込みが必要になります
※視聴期限:11/24(日)まで

ベイクルーズが相次いで話題の大型店を仕掛け続けるワケ

第1部では大きな話題となった虎ノ門ヒルズの大型店舗「セレクト バイ ベイクルーズ(SELECT BY BAYCREW’S)」に加え、名古屋と福岡、仙台に1200〜3000㎡クラスの大型店を相次いで出店したベイクルーズの古峯正佳ベイクルーズ上席取締役副社長が登場。デジタル全盛の時代に、あえて大型店を仕掛け続ける狙いや、練り上げられた戦略、セレクトショップを革新し続けるベイクルーズの中心にある熱い魂を語った。

名古屋の雄、ミッドウエストのデザイナーの「言葉」を伝えるシン・SNS戦略

第2部には、名古屋を本拠地に、大阪と東京でも大型セレクトショップ「ミッドウエスト」を展開する中京地区セレクトの雄である大澤武徳ファッションコア ミッドウエスト社長が登場。国内外の有力ブランドのデザイナーを扱う同社ならではのSNS戦略に加え、リアル店舗をアップデートするための仕掛けを語った。

世界最大のフィンテックが語る「最先端のグローバル決済潮流」

後半の第3部では世界最大のフィンテック企業の一つであるアディエン(ADYEN)のキーマンたちが登場。決済を巡るグローバル規模での新潮流に加え、途中からはミッドウエストの大澤社長も参加し、ECや店頭でのクレカの不正利用などへの課題感に触れつつ、セレクトショップの新しいツールの導入に対する考え方などをディスカッションした。

業界のキーパーソンに直接会える&話せるミートアップも白熱

セミナー終了後は恒例のミートアップも実施。業界の最重要キーパーソンに会えるとあって、ドリンクを楽しみながらの情報交換を行った。

 

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※以前お申し込みいただいた方も再度お申し込みが必要になります
視聴期限:11月24日(日)まで

注意事項

・Adyen Japan 株式会社に、お名前・メールアドレス・所属企業・部門・役職の情報提供にご同意いただける方のみご参加ください。
・申し込み時のメールアドレスは個人メールアドレスではなく、勤務先ドメインのメールアドレスをご入力ください。
・同業者/競合企業の参加はお断りする場合があります。
・メールアドレスに誤りがある場合、メールが届かない可能性がございます。
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・個人情報の取扱いについて以下をご確認ください。ご不明な点がございましたら、プライバシーポリシーをご確認いただくか、直接お問い合わせください。本セミナーにお申し込みいただく際にご提供いただく個人情報は、株式会社INFASパブリケーションズおよびAdyen Japan株式会社の両社で共同して利用させていただきます。これにより、両社のマーケティング活動および採用活動を目的として情報を共有いたします。お申し込みをもって、以下のプライバシーポリシーに同意いただいたものとみなします。
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問い合わせ先
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有村架純と脚本家・岡田惠和が語るドラマ「さよならのつづき」での新たな挑戦

PROFILE: 有村架純/俳優(右)、岡田惠和/脚本家(左)

PROFILE: (ありむら・かすみ)1993年、兵庫県生まれ。2010年に「ハガネの女」でドラマデビューし、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」(13)の好演で注目を集める。映画「ビリギャル」(15)で日本アカデミー賞優秀主演女優賞・新人俳優賞W受賞。同作と「ストロボ・エッジ」(15)で、ブルーリボン賞主演女優受賞。「何者」、「夏美のホタル」(16)で日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞新人賞受賞。「ひよっこ」(18)で橋田賞 新人賞、「花束みたいな恋をした」で、日本アカデミー賞 最優秀主演女優賞受賞。その他の主な出演作に、映画「コーヒーが冷めないうちに」(18)、Netflix 映画「ちひろさん」(23)、ドラマ「太陽の子」(20)、「姉ちゃんの恋人」(22)、NHK大河ドラマ「どうする家康」(23)、「海のはじまり」(24)など。今後も映画「花まんま」(25年春公開)や映画「ブラック・ショーマン」(25年公開)などの作品が控えている。 (おかだ・よしかず)1959年、東京都出身。99年にドラマ「彼女たちの時代」で芸術選奨新人賞放送部門受賞。2001年、NHK 連続テレビ小説「ちゅらさん」で向田邦子賞・橋田賞。19 年に紫綬褒章受賞。主な作品に、ドラマ「最後から二番目の恋」(12)、NHK連続テレビ小説「ひよっこ」(17)、「そして、生きる」(19)、「姉ちゃんの恋人」(20)、「日曜の夜ぐらいは…」(23)、「南くんが恋人!?」(24)、映画「いま、会いにゆきます」(04)、「8年越しの花嫁 奇跡の実話」(17)、「余命10年」(22)、「メタモルフォーゼの縁側」(22)など。

有村架純と坂口健太郎がダブル主演を務めるNetflixシリーズ「さよならのつづき」の配信が11月14日にスタートした。本作で有村が演じるのは、傷ついた人を笑顔にする最高においしいコーヒーを世界に広めようと奮闘する菅原さえ子。一方の坂口は、子供の頃から体が弱く多くのことを諦めてきた大学職員の成瀬和正を演じる。事故で最愛の恋人を失ったさえ子と、その恋人に命を救われた成瀬。北海道、ハワイの壮大な風景を舞台に、運命に翻弄される2人の美しくも切ない、“さよなら”から始まる愛の物語だ。

完全オリジナルストーリーである本作の脚本を手掛けたのはNHK連続テレビ小説「ひよっこ」や映画「8年越しの花嫁 奇跡の実話」「余命10年」などで知られる岡田惠和。

これまでに何度もタッグを組んできた有村と岡田。「さよならのつづき」での新たな挑戦について、2人の対話から探っていく。

海外を見据えた脚本

——有村さんが、今回の「さよならのつづき」の脚本を読んで、これまでにない新たな部分を感じたところはありましたか?

有村架純(以下、有村):今回も、岡田さんらしさというものは決して失われずに、でもどこか今まで見ていた視点と違うところからアプローチして書かれているのかなーということは脚本を読みながら感じました。岡田さんの脚本にはいつも「・・・」が多かったんです。でも今回はあまり「・・・」がなくて。ちゃんと主人公のさえ子が、自分の気持ちを言葉にして、誠実に人生を歩んでいくという人物像になっているからかなと思いました。

岡田惠和(以下、岡田):今回、最初はいつも通り書いて、その後に自分で編集するみたいな感じで書きました。いろんな国の言葉に翻訳されるんだろうなと思ったので、訳しにくい言葉にはしないようにと考えました。

——「・・・」を少なくしようと意識されたのでしょうか?

岡田:僕の場合、「・・・」は確かに多いんですよ。それは、演じる役者さんの思う間で演じてほしいという思いがありました。でも、今回はテンポが落ちない方がいいと思ったので、多少、少なくしました。それでも残っていたとは思うんですけどね。

——岡田さんは今回、ハリウッドで行われたバイブルワークショップにも行かれたそうですね。

岡田:世界に通用するキャラクターとは何かというレッスンを受けた後、ハリウッドでショーランナーとして長年活動してきた方に書き上げたプロットを見せてトークセッションをしたりしました。Netflixの仕事は初めてでしたが、今回は全てにおいて新鮮でした。早く脚本を書き始められたことも、脚本を全部書いてから撮影に入れたことも新鮮でした。いつもの連続ドラマは、撮影と並行して脚本を書くことも多く、できあがった映像を見ながら少し脚本にフィードバックしていく、ということもあったんですけど、それは今回はありませんでした。でも、撮影に入る前に、何度も直せる時間もあって、それが楽しかったですね。

——NHKの朝ドラ「ひよっこ」からご一緒されている黒崎博監督にとっても、新しい試みが多かったのではないかと思うのですが、有村さんが撮影現場で何か感じられたことはありましたか?

有村:「ひよっこ」のときも、「映画 太陽の子」のときも、黒崎さんは自分の明確なイメージを持って演出されているという方だと思っていました。でも今回は、いろんな意見を受け止めたり、現場で生まれるものをより細かくキャッチして、一緒に作っていこうという感じを受けました。今回、黒崎監督だけでなく、撮影監督も美術監督もいらっしゃったので、現場には3人の監督がいるような感じがありました。そういう撮影も、黒崎監督も初めてだったのではないかと思います。ワンシーン撮るごとに、3人でこの画はいるのかどうかということを意見交換しながら撮影していたので、きっと柔らかい姿勢で臨まれていたのかなと想像しました。

「岡田さんの作品には人柄とか生き様みたいなものがにじみ出ている」(有村)

——長い準備期間に有村さんと岡田さんのお2人が直接この作品についてお話しされたことはあったのでしょうか。

岡田:直接話すことはそんなになかったんですが、このドラマのプロデューサーの岡野真紀子さんとは本当に時間をかけて話し合っています。だから岡野さんは、この部分はこういう気持ちで書いているっていう正解を100%知っているので、(岡野さんが)有村さんと話されるときも、僕の書いたときの気持ちが正確に伝わっていたと思います。

——有村さんは撮影に入って、岡野さんや監督とやりとりする中で、さらに解釈が深まった部分はありましたか?

有村:そうですね。さえ子というキャラクターについて、周りの皆さんと話している中で、エネルギッシュで自分の気持ちにいつも誠実に向き合って生きている女性像にしようということになりました。私にとっても、さえ子は演じたことのないような女性だったので、さえ子という人を知っていく中で、どんどん魅力的に感じました。

——坂口健太郎さんが演じる大学職員の成瀬和正とのシーンは、繊細なシーンばかりだったのではないでしょうか?

有村:今回も、とても難しい作品を一緒にチャレンジさせてもらいました。過去作品でも坂口さんとは、お互いに傷つけあう役どころだったり、思いあっているけれど、別の人生を歩んでいく役だったりと、一筋縄ではいかないものばかりでした。今回も2人で、「とっても難しい作品だね」って話していました。2人で話し合った結果、「もしかしたら、こういうシーンがあったらいいんじゃないか」と思うところがあって、すごく短い部分ではありますが、追加のシーンを撮ることになったりということもありました。本当に、みんなで一緒になって作っていきました。

——それはどのようなシーンだったんですか?

有村:成瀬が働く大学の施設の中にカフェを作ろうということになって、コーヒーの専門家であるさえ子が偶然、一緒に働くことになるんです。そのときに、2人が一緒になにかを成し遂げるプロセスを見せるシーンがあまりなかったので、それを少しだけ追加してもらいました。2人が恋愛とかそういうことではなく、なんとなく一緒に行動することで通じ合ったという気持ちが、少しだけ濃く見えたらいいのかなっていうことで、追加してもらったんです。

——岡田さんにお聞きしたいんですが、有村さんが演じるからこそ書けた「さえ子」像というものはありましたか?

岡田:何度か一緒にお仕事をさせてもらっているので、やっぱり有村さんに「同じ球」は投げたくないんですよね。しかも、有村さんは僕の脚本も、ほかの方の脚本もたくさん読まれているので、こちらの気合が入ってなかったりしたらすぐにバレてしまうだろうなと(笑)。今回は、いつもと少し違うアプローチをしようとしたことも、有村さんには気付いていただけたのかなと。今までの日本のドラマに登場するヒロインって、か弱く見えたり、耐えるキャラクターだったりという部分があったと思うんですね。今回はそういう要素を書くというよりも、基本的に全部、自分で決定しますっていう潔い感じにしたいなというのがありました。今まで書いたことのないもので有村さんとご一緒できて幸せでした。

——全て書き終わったあとに、一話をかなり書きかえたとのことですが、それは本当ですか?

岡田:書き直しましたよ。でもそれもぜいたくなことで、1回ゼロにしても書ける時間がありましたから。一話の中で、坂口健太郎さん演じる成瀬がどこでどんな風に登場するかということにたどり着くまでに紆余曲折もありました。プロデューサーから「一話の内容を変えませんか?」って言われたときは、一瞬、思考が止まりましたけどね(笑)。でも、一度書いたものを変えていける時間や余裕があるということは、ありがたかったですね。

——有村さんは、初めて脚本を読まれたとき、どんな感覚を受けましたか?

有村:岡田さんから生まれるキャラクターはいつでも同じではないですし、岡田さんのセリフは、いつも心に残るものがあります。今回も、すごく身近に感じられる素敵なセリフがたくさんあるなと思いながら読みました。それとやっぱり、岡田さんの作品には、岡田さんの人柄とか生き様みたいなものがにじみ出ているもので、今回もそれを感じました。

「自分が書くときにしんどい方の道を選ぶ」(岡田)

——途中は厳しいこともたくさんあるけれど、たどり着いたところはとても温かいものになっていて、そんなところも岡田さんらしい脚本なのかなと思いました。最後の着地点については、最初から決まっていたのでしょうか?

岡田:今回はある程度は決まっていたという感じですね。やっぱり書いていく中で役が育っていくということはあります。今回は、最初に設定ができあがったときから、全員きつい道を歩む役だなと思ってたんです。さえ子にしても、坂口さんが演じる成瀬にしても、中村ゆりさん演じるミキにしても。この3人はそれぞれ、答えの出ない厳しい選択をしなくてはいけないし、そういうドラマなんです。厳しいだけに、最終的にどんな選択をすれば気持ちよく終わらせられるかということが大事だったんですね。だから、途中は、それぞれがあんまり楽な方に行かないように、自分が書くときにしんどい方の道を選びました。そうすると演じる俳優の3人にとってもしんどいことになると思うけれど、これはそういうドラマなんだなと自分でも思いました。

——「しんどい方の道を選ぶ」という書き方は、普段はされないことなんですか?

岡田:そうですね。今回は3人ともに、誰も悪くないんだけど、なんでこんなにしんどいことになるんだろうということになっています。さえ子とミキのシーンを書いているときは、自分でも気分が重かったです。ここは勝負なんだという感じで。

——その「しんどい」ところから、結末に至るまではいかがでしたか?

岡田:2回目のさえ子とミキのシーンを書けたのでなんとかなりました。さえ子とミキは、ドラマの中で2回しか会わないんですけど、2人の俳優さんを信じたからこそ書けた感覚があって、うれしかったですね。

——有村さんは、演じてみていかがでしたか?

有村:私もさえ子とミキのシーンを演じるときにものすごく緊張がありました。このシーンの撮影が来ないでほしいと思ってたくらいでした。でも、今岡田さんのお話を聞いたら、自分がこのシーンしんどいなって思ってたとき、岡田さんもしんどいなって思いながら書いてたんだって分かりました。作品って、監督も脚本家さんも演者も、みんな闘ってできているんだなとも思いました。ミキの気持ちも分かるからこそ、自分がもしさえ子の立場だったら、「ごめんなさい」って言って身を引いてしまうと思うんですけど、でもさえ子も、自分の気持ちに誠実だからこそ、「なんで会っちゃいけないんですか」という気持ちをこぼしてしまう。そのセリフを言うときのさえ子の気持ちの強さが少し怖くて……。でも、ちゃんと説得力のあるものにしなきゃって思って演じていました。

——できあがった映像を見て、岡田さんはどう感じられましたか?

岡田:できあがった作品を見て、そのクレジットの中に自分の名前があることが誇らしいなと思ったし、いろんな方の力を感じて幸せでした。有村さんとも、何作も一緒にやってこられたことが幸せだと思ったし、でも決して慣れ合っているとかではなくて、毎回緊張感もあって、そんな関係であることもうれしいですし。そして、さえ子が大好きだなと思いました。

——この作品は、海外でも見られることが多いんじゃないかと思います。有村さんは、「第29回釜山国際映画祭・オンスクリーン部門」で上映されたときに韓国で舞台挨拶をされたんですよね。反響はいかがでしたか?

有村:韓国で見られた方たちが、「なんで2話だけしか見られないの?」とおっしゃっていたようで、ちゃんと続きを見たいって思ってくださったんだな、のめり込んで見てくださったんだなって分かってすごくうれしかったです。いろんな国の方に届く作品になるんじゃないかと思えました。

岡田:祈るような気持ちで、いろんな方に「伝わる」といいなと思っていたので、その反響はうれしいですね。でも、どこの場所で見てもらっても、本質的には変わらないことを書いた物語ではあると思っているので、たくさんの方に届けばいいなと思っています。

PHOTOS:YUKI KAWASHIMA
STYLIST:[KASUMI ARIMURA]YUMIKO SEGAWA、[YOSHIKAZU OKADA]DAN
HAIR & MAKEUP:[KASUMI ARIMURA]IZUMI OMAGARI、[YOSHIKAZU OKADA]MAKI SASAURA(emu)

[KASUMI ARIMURA]トップス 4万7300円/ヨウヘイ オオノ(03-5760-6039)、パンツ 4万9500円/コトナ(kotona@kotona.jp.net)、ネックレス 2万6400円/メゾンドパルス(hello@maisondpulse.com)、リング 28万7100円/e.m.(03-6712-6798)[YOSHIKAZU OKADA]ジャケット 7万7000円、パンツ 3万7400円/ともにグラフペーパー(グラフペーパー東京 03-6381-6171)、その他 スタイリスト私物

■Netflixシリーズ「さよならのつづき」
出演:有村架純 坂口健太郎 
中村ゆり 奥野瑛太  
伊藤歩 古舘寛治 宮崎美子 斉藤由貴 イッセー尾形
生田斗真/三浦友和
脚本:岡田惠和
監督:黒崎博
音楽:アスカ・マツミヤ
主題歌:米津玄師「Azalea」 
撮影監督:山田康介
美術監督:原田満生
エグゼクティブプロデューサー:岡野真紀子
制作プロダクション:テレパック
原案・企画・製作:Netflix
話数:全8話(一挙配信)
Netflix作品ページ:https://www.netflix.com/さよならのつづき

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TWICEナヨンが超能力者に!? 韓国コスメ「ネーミング」がウェブCM&新商品発表会を開催

韓国発のコスメブランド「ネーミング(NAMING.)」は11月16日、軽やかな付け心地と高いカバー力が特徴のクッションファンデーション“ゼログラビティ カバーフィットクッション”[SPF40・PA++](全2色、各3190円)を発売する。15日には新商品発表会を開催し、TWICEのナヨン(NAYEON)が登壇。新商品や新ウェブCMの撮影秘話などについて話した。

15日に公開をスタートしたCMは、“ゼログラビティ カバーフィットクッション“を訴求。コンセプトは超能力で、ナヨンがエスパーに扮して物を触れずに動かしたり、レーザービームを繰り出すなどし、個性を自由に表現する大切さを伝えている。完成したCMを見て、ナヨンは「撮影のときは、映画の1シーンを撮影するような大きな規模感で、そして新しいスタイルだなと思っていたので、完成を期待して待っていました。ミステリアスな雰囲気に仕上がっていて、上手くいって良かったです」と感想を述べた。

また、撮影時のメイクポイントについて「“ゼログラビティ カバーフィットクッション”で肌の悩みをカバーしながらも、透き通るようなベースメイクに仕上げました。目頭にハイライトを入れて神秘的な雰囲気を出しつつ、チークを入れる位置にも気を付けました。自身のインスタグラムのストーリーズにアップするくらい、お気に入りのメイクだったんです」と紹介。最近のメイクは、ハイライターに重きを置いているそうだ。

軽やかな質感とハイカバーを両立したクッションファンデ

“ゼログラビティ カバーフィットクッション”は、毛穴や凹凸などの気になる肌悩みをしっかりカバーし、滑らかなキメの整った肌に導くクッションファンデーションだ。カラーは赤みのある肌トーンを整えるライトベージュと、くすんだ肌トーンを整えるライトピーチピンクの2色を用意している。

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韓国俳優ペ・スジが「セリーヌ」のグローバルアンバサダーに就任

「セリーヌ(CELINE)」は韓国の俳優で歌手のペ・スジ(Su Ji Bae)をグローバルアンバサダーに指名した。「セリーヌ」は今月末、韓国・ソウルの清潭洞(チョンダムドン)への旗艦店オープンを予定している。

スジは今回の起用について「『セリーヌ』はデザインがとても好みです。長年培ってきた伝統を体現し、幅広い世代に愛されるブランドのアンバサダーに選ばれワクワクしています」とコメントした。

同ブランドの韓国人アンバサダーには、ボーイズグループBTSのメンバーでソロ歌手のVや俳優のパク・ボゴム(Bogum Park)、ガールズグループ、NewJeansのダニエル(Danielle)が名を連ねている。

韓国では“国民の初恋”の愛称で親しまれているペ・スジは、2010〜17年までJYPエンターテイメント所属の4人組ガールズグループ、ミス エー(miss A)のメンバーとして活動。ドラマ「ドリームハイ」への出演をきっかけに、11年から俳優活動を始める。代表的な出演作は、ドラマ「バガボンド」「スタートアップ」「イ・ドゥナ!」など。

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韓国俳優ペ・スジが「セリーヌ」のグローバルアンバサダーに就任

「セリーヌ(CELINE)」は韓国の俳優で歌手のペ・スジ(Su Ji Bae)をグローバルアンバサダーに指名した。「セリーヌ」は今月末、韓国・ソウルの清潭洞(チョンダムドン)への旗艦店オープンを予定している。

スジは今回の起用について「『セリーヌ』はデザインがとても好みです。長年培ってきた伝統を体現し、幅広い世代に愛されるブランドのアンバサダーに選ばれワクワクしています」とコメントした。

同ブランドの韓国人アンバサダーには、ボーイズグループBTSのメンバーでソロ歌手のVや俳優のパク・ボゴム(Bogum Park)、ガールズグループ、NewJeansのダニエル(Danielle)が名を連ねている。

韓国では“国民の初恋”の愛称で親しまれているペ・スジは、2010〜17年までJYPエンターテイメント所属の4人組ガールズグループ、ミス エー(miss A)のメンバーとして活動。ドラマ「ドリームハイ」への出演をきっかけに、11年から俳優活動を始める。代表的な出演作は、ドラマ「バガボンド」「スタートアップ」「イ・ドゥナ!」など。

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ラルフ ローレン ジャパンとTWICEサナがパートナーシップを締結 両者のさらなる魅力を発信

ラルフ ローレン ジャパンは11月14日、TWICEのサナ(SANA)とパ―トナーシップを締結したことを発表した。

同氏は、自身のパーソナリティーとトレンドセッターとしての影響力を用いて、デジタルやソーシャルメディアを通じて「ラルフ ローレン(RALPH LAUREN)」のさらなる魅力を発信する。

サナは、今回のパートナーシップに関して「ラルフ ローレンのファミリーの一員になることができて心より嬉しく思う。これからラルフ ローレンの魅力をたくさんお届けするので楽しみにしていてほしい」とコメントした。

サナは、2016年にデビューしたアジア発9人組ガールズグループTWICEのメンバー。昨年4月に5度目となるワールドツアーを実施し、世界14カ国で150万人を動員するなどグローバルに活動するほか、2023年にはサブユニットのMISAMOとしてもデビューし、活躍の幅を広げている。

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タペストリーによるカプリ買収が白紙に 当局による承認の見通しが立たず

「コーチ(COACH)」「ケイト・スペード ニューヨーク(KATE SPADE NEW YORK)」「スチュアート・ワイツマン(STUART WEITZMAN)」を傘下に持つタペストリー(TAPESTRY)は11月14日、「マイケル・コース(MICHAEL KORS)」「ヴェルサーチェ(VERSACE)」「ジミー チュウ(JIMMY CHOO)」を擁するカプリ ホールディングス(CAPRI HOLDINGS以下、カプリ)の買収契約を、双方の合意の上で正式に解除したことを発表した。

タペストリーは2023年8月、カプリを85億ドル(約1兆3000億円)で買収することに合意。24年末までに取引が完了する予定だったが、両社が保有するブランド間の競争がなくなることで独占状態になるとし、米連邦取引委員会(FTC)は本件を停止する仮処分を求めて4月に提訴した。9月9日に開廷した裁判では、“アクセシブル・ラグジュアリー(Accessible luxury)”市場の定義やその独占に関する懸念が大きな争点となり、ジョアン・クレヴォイセラ(Joanne Crevoiserat)=タペストリー最高経営責任者(CEO)やジョン・アイドル(John Idol)=カプリ会長兼CEOらをはじめとする多くの関係者が出廷。しかし、10月24日に米連邦地方裁判所がFTCの申し立てを認める判決を下したため、2社の合併は事実上の暗礁に乗り上げていた。

判決を受け、タペストリーは「買収の合意に基づく義務に則り、判決に対して上告する予定だ」との声明を発表していた。しかし、今回こうして正式に契約を解除したのは、「今後の法的手続きの結果が不確実であり、契約解除が可能となる最終期限の25年2月10日までに問題が解消される可能性が低いため」としている。

契約解除のニュースを受け、タペストリーの株価は14日、前日比12.8%高の57.82ドル(約8846円)を、カプリは同4.4%高の20.52ドル(約3139円)をつけた。

両社のCEOのコメント

クレヴォイセラCEOは、「当社は成長への道筋を常に複数持っており、今回の決定は今後の戦略を明確にしたものだ。好調だった第1四半期の業績を土台に迅速かつ大胆に行動し、本業での成長をさらに加速させていく。特徴的な傘下ブランド、機敏かつ適応力の高いプラットフォーム、情熱的なチーム、安定したキャッシュフローを有する当社は、引き続き強固な立場にある。素晴らしい未来に向けて、まずは追加の株主還元プログラムを実施する」と語った。その一環として、同社は20億ドル(約3060億円)相当の自社株買いを行うことや、配当金の維持および増配の可能性について明らかにした。

アイドル会長兼CEOは、「買収契約の解除に伴い、今後は当社および豊かなヘリテージを持つ傘下ブランドの将来にフォーカスする。過去18カ月の業績を踏まえ、成長軌道に戻るための複数の戦略を導入した。エキサイティングなコミュニケーション、消費者を引き付ける商品、オムニチャネルでの買い物体験を通じ、ブランドの魅力をいっそう高めていく」と述べた。

なお、同氏はアナリスト向けの説明会で、「株主価値をさらに高める機会があれば、慎重に検討したい」と発言。条件によっては、また事業売却の可能性があることを示唆した。

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タペストリーによるカプリ買収が白紙に 当局による承認の見通しが立たず

「コーチ(COACH)」「ケイト・スペード ニューヨーク(KATE SPADE NEW YORK)」「スチュアート・ワイツマン(STUART WEITZMAN)」を傘下に持つタペストリー(TAPESTRY)は11月14日、「マイケル・コース(MICHAEL KORS)」「ヴェルサーチェ(VERSACE)」「ジミー チュウ(JIMMY CHOO)」を擁するカプリ ホールディングス(CAPRI HOLDINGS以下、カプリ)の買収契約を、双方の合意の上で正式に解除したことを発表した。

タペストリーは2023年8月、カプリを85億ドル(約1兆3000億円)で買収することに合意。24年末までに取引が完了する予定だったが、両社が保有するブランド間の競争がなくなることで独占状態になるとし、米連邦取引委員会(FTC)は本件を停止する仮処分を求めて4月に提訴した。9月9日に開廷した裁判では、“アクセシブル・ラグジュアリー(Accessible luxury)”市場の定義やその独占に関する懸念が大きな争点となり、ジョアン・クレヴォイセラ(Joanne Crevoiserat)=タペストリー最高経営責任者(CEO)やジョン・アイドル(John Idol)=カプリ会長兼CEOらをはじめとする多くの関係者が出廷。しかし、10月24日に米連邦地方裁判所がFTCの申し立てを認める判決を下したため、2社の合併は事実上の暗礁に乗り上げていた。

判決を受け、タペストリーは「買収の合意に基づく義務に則り、判決に対して上告する予定だ」との声明を発表していた。しかし、今回こうして正式に契約を解除したのは、「今後の法的手続きの結果が不確実であり、契約解除が可能となる最終期限の25年2月10日までに問題が解消される可能性が低いため」としている。

契約解除のニュースを受け、タペストリーの株価は14日、前日比12.8%高の57.82ドル(約8846円)を、カプリは同4.4%高の20.52ドル(約3139円)をつけた。

両社のCEOのコメント

クレヴォイセラCEOは、「当社は成長への道筋を常に複数持っており、今回の決定は今後の戦略を明確にしたものだ。好調だった第1四半期の業績を土台に迅速かつ大胆に行動し、本業での成長をさらに加速させていく。特徴的な傘下ブランド、機敏かつ適応力の高いプラットフォーム、情熱的なチーム、安定したキャッシュフローを有する当社は、引き続き強固な立場にある。素晴らしい未来に向けて、まずは追加の株主還元プログラムを実施する」と語った。その一環として、同社は20億ドル(約3060億円)相当の自社株買いを行うことや、配当金の維持および増配の可能性について明らかにした。

アイドル会長兼CEOは、「買収契約の解除に伴い、今後は当社および豊かなヘリテージを持つ傘下ブランドの将来にフォーカスする。過去18カ月の業績を踏まえ、成長軌道に戻るための複数の戦略を導入した。エキサイティングなコミュニケーション、消費者を引き付ける商品、オムニチャネルでの買い物体験を通じ、ブランドの魅力をいっそう高めていく」と述べた。

なお、同氏はアナリスト向けの説明会で、「株主価値をさらに高める機会があれば、慎重に検討したい」と発言。条件によっては、また事業売却の可能性があることを示唆した。

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ポーラのサステナブルプロジェクト第2弾は、ゆずのボディーソープ 使い道のない「さのう」を輝かせる

ポーラのサステナブルプロジェクト「フロムロストゥービューティ(FROM LOSS TO BEAUTY)」は12月1日、新商品のボディーソープ“ボディシャワーシロップ”(390mL、3960円)を発売する。

同商品は、高知県産のゆずの加工過程で生まれる未利用資源「さのう」から抽出したエキスを配合した商品だ。テクスチャーはゆずとはちみつを煮つめたような濃密なシロップのようで、豊かな泡立ちがかなう。香りは、はちみつをたっぷりと入れた甘やかなゆず茶からインスパイアした。販路はポーラの全国の直営店や公式ECなどで、通年の定番商品として販売する。

ゆずの白い部分「さのう」の廃棄量は1年で約3600トン

さのうは、ゆずの中心にある白い部分(袋)のことを指す。ゆずと言えば青果としてはもちろん、皮はゆず胡椒やジャム、果汁はポン酢などのさまざまな商品に活用される果実だが、さのうは使い道がなく、全て廃棄されていた。加工過程において、収穫量約1万トンのうち約3600トンを処分するため、廃棄の手間やコストもかかり、地域の課題となってた。

そこで、ポーラがこのさのうに着目。発表会に登壇した重住久美子「フロムロストゥービューティ」プロダクトリーダーは「高知県四万十川流域のゆずが加工されている現場を視察に行った際、さのうを破棄するためにトラックに高く積み込まれている光景を目の当たりにした。運ばれるさのうから、ゆず特有の清々しい香りが辺り一面に広がり、みずみずしく輝くようなその姿を見て、私たちは美しさの可能性に満ちあふれてると感じた。高知県の可能性を広げるきっかけになればという思いから商品の開発をスタートした」と語った。

「ブランドを続けていくことに意義がある」

「フロムロストゥービューティ」は、“失われるものを美に変えていく”をコンセプトに、本来捨てられてしまう資源を活用し、新たな美の価値観を生み出す商品を継続的に打ち出していくブランドだ。第1弾の“ハンドコンフィチュール”(ジャータイプ50g、3850円/チューブタイプ40g、3080円)は、島根県特産のブドウ品種「新紅(しんく)」の栽培過程で廃棄される葉茎、副梢(ふくしょう)から採取されるシンクエキスを配合したハンド美容液で、年に1度限定販売をしていたが、好評だったため2024年9月に定番化した。

「フロムロストゥービューティ」の今後については、「第3弾の商品ももちろん考えており、日々素材を探し続けている。続けていくことに非常に意義があるブランドだと思っているため、『フロムロストゥービューティ』を絶やさぬようにやっていきたい」(重住)。また、ホテルアメニティー事業に力を入れている同社だが、「高知県内のホテルでアメニティーとして取り入れてもらったり、グローサリーショップなどで販売してもらうことも視野に入れていく」ことも考えているそうだ。

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韓国俳優ピョン・ウソクが「プラダ」のブランドアンバサダーに就任

「プラダ(PRADA)」は、韓国の俳優ピョン・ウソク(Byeon Woo-Seok)をブランドアンバサダーに指名した。

ウソクは、今年6月にミラノで行われた「プラダ」2025年春夏コレクションにゲストとして参加。ウールのニットに白シャツ、テイラードパンツ、白のレザーベルトを合わせたダークルックを披露した。

同ブランドによる韓国セレブのアンバサダー起用はエスパ(aespa)のカリナ(KARINA)に続くもの。そのほか韓国から俳優のキム・テリ(Kim Tae-ri)やボーイズグループのエンハイプン(ENHYPEN)、NCTのジェヒョン(Jaehyun)、歌手のチョン・ソミ(Jeon So-mi)、TWICEのサナ(SANA)らが歴代アンバサダーに名を連ねている。

ピョン・ウソクは、世界109か国で6週連続1位を記録した韓国ドラマ「ソンジェ背負って走れ」(日本ではU-NEXTで独占配信中)で主人公リュ・ソンジェ役を務め知名度を上げたモデル出身の俳優。ドラマ「20世紀のキミ」や「力の強い女 カン・ナムスン」、「青春の記録」などにも出演している。

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韓国俳優ピョン・ウソクが「プラダ」のブランドアンバサダーに就任

「プラダ(PRADA)」は、韓国の俳優ピョン・ウソク(Byeon Woo-Seok)をブランドアンバサダーに指名した。

ウソクは、今年6月にミラノで行われた「プラダ」2025年春夏コレクションにゲストとして参加。ウールのニットに白シャツ、テイラードパンツ、白のレザーベルトを合わせたダークルックを披露した。

同ブランドによる韓国セレブのアンバサダー起用はエスパ(aespa)のカリナ(KARINA)に続くもの。そのほか韓国から俳優のキム・テリ(Kim Tae-ri)やボーイズグループのエンハイプン(ENHYPEN)、NCTのジェヒョン(Jaehyun)、歌手のチョン・ソミ(Jeon So-mi)、TWICEのサナ(SANA)らが歴代アンバサダーに名を連ねている。

ピョン・ウソクは、世界109か国で6週連続1位を記録した韓国ドラマ「ソンジェ背負って走れ」(日本ではU-NEXTで独占配信中)で主人公リュ・ソンジェ役を務め知名度を上げたモデル出身の俳優。ドラマ「20世紀のキミ」や「力の強い女 カン・ナムスン」、「青春の記録」などにも出演している。

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「トム フォード ビューティ」から人気リップのミニセット登場 LINEストア限定で

「トム フォード ビューティ(TOM FORD BEAUTY)」は、LINE公式ストア限定でミニサイズのリップ5本をセットにした“ミニ リップ カラー セット”を発売した。

5つの異なる無敵の美しさ

セットにはヌーディピンクからワインレッドまで、多彩なモダンラグジュアリーシェードをそろえた。

ほんのりピーチのアンダートーンのヌードカラー“01 スパニッシュピンク”、映画「カサブランカ」に着想したピンクのヌードカラー“03 カサブランカ”、ボルドーワインのように熟した赤紫色の“80 インパッションド”の3色は艶やかな煌めきを楽しめるシャイニーな質感。ミステリアスなモーヴカラー“04 プシー キャット”と情熱的でゴージャスな深紅“16H スカーレット ルージュ”の2色は、リュクス感のあるベルベットな質感を楽しめる。

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「トム フォード ビューティ」から人気リップのミニセット登場 LINEストア限定で

「トム フォード ビューティ(TOM FORD BEAUTY)」は、LINE公式ストア限定でミニサイズのリップ5本をセットにした“ミニ リップ カラー セット”を発売した。

5つの異なる無敵の美しさ

セットにはヌーディピンクからワインレッドまで、多彩なモダンラグジュアリーシェードをそろえた。

ほんのりピーチのアンダートーンのヌードカラー“01 スパニッシュピンク”、映画「カサブランカ」に着想したピンクのヌードカラー“03 カサブランカ”、ボルドーワインのように熟した赤紫色の“80 インパッションド”の3色は艶やかな煌めきを楽しめるシャイニーな質感。ミステリアスなモーヴカラー“04 プシー キャット”と情熱的でゴージャスな深紅“16H スカーレット ルージュ”の2色は、リュクス感のあるベルベットな質感を楽しめる。

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「ナチュラグラッセ」がブランドリニューアル オーガニックコスメのイメージを払拭、機能性をアプローチ

ネイチャーズウェイが展開する天然由来100%のスキンケアメイクブランド「ナチュラグラッセ(NATURAGLACE)」が8年ぶりにブランドリニューアルする。オーガニックコスメが抱える「機能性が弱い」イメージを払拭するために、機能性や科学的エビデンスのアプローチを強める。2025年から1年かけて段階的に商品を刷新し、商品数は約2割削減する。第1弾は主力のベースメイクを中心に10種・21商品を1月30日に発売する。矢内真樹子ブランドマネジャーは「2025年はオーガニックコスメの新たな時代の幕を開ける」と意気込む。

同ブランドは08年の誕生以来、「スキンケア効果」「仕上がり」「肌への心地よさ」の3つにこだわり、原料は天然由来100%で商品開発を行ってきた。しかし、これまでの天然由来100%の成分は、メイクの仕上がりやキープ力、スキンケア効果の肌実感に対し「課題があった」という。そこで今回、エビデンスに基づくスキンケア効果や妥協のない仕上がりをかなえ、「メイクとスキンケアの両方を兼ね備えたアイテムを届けられると確信している」と自信をのぞかせる。

新ブランドコンセプトは「植物の一滴に、すべてを込める。」を掲げる。共通成分として、独自の“進化系皮脂”成分を配合する。オリーブ果実油やホホバ種子油、サジー果実油などを掛け合わせ、肌を皮脂のように」保護しながら酸化しにくい状態を保つ。他成分も肌に届きやすくなるという。ロゴは頭文字を大文字に変更し視認性を高めた。キーカラーは素肌に届くスキンケア効果を表現したペールブルーを採用し、モダンなパッケージデザインに一新する。

スター商品の“メイクアップ クリーム モイスト”は、全3色をラインアップ。価格帯は各3850円に改定する。「7日後、変わっていく驚きをあなたへ」とメッセージ性を強め、「短期間で実感できるスキンケア効果」を訴求する。商品を一から見直し、主力成分として“進化版レチノール”と呼び声が高い植物成分のシリビンを配合。メイクの仕上がりの美しさやプロテクション効果を10時間キープする処方を搭載する。研究員は「オーガニックコスメの概念を覆した」と胸を張る。

5月に限定発売し、1週間で完売した“ポアレス スムース プライマー”(20g、3300円)は定番品として仲間入りする。このほか、BBクリームやUVルースパウダー、スキンケアUV、コンシーラーパレット、ハイライトパウダー、リップ2種を刷新する。

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「ナチュラグラッセ」がブランドリニューアル オーガニックコスメのイメージを払拭、機能性をアプローチ

ネイチャーズウェイが展開する天然由来100%のスキンケアメイクブランド「ナチュラグラッセ(NATURAGLACE)」が8年ぶりにブランドリニューアルする。オーガニックコスメが抱える「機能性が弱い」イメージを払拭するために、機能性や科学的エビデンスのアプローチを強める。2025年から1年かけて段階的に商品を刷新し、商品数は約2割削減する。第1弾は主力のベースメイクを中心に10種・21商品を1月30日に発売する。矢内真樹子ブランドマネジャーは「2025年はオーガニックコスメの新たな時代の幕を開ける」と意気込む。

同ブランドは08年の誕生以来、「スキンケア効果」「仕上がり」「肌への心地よさ」の3つにこだわり、原料は天然由来100%で商品開発を行ってきた。しかし、これまでの天然由来100%の成分は、メイクの仕上がりやキープ力、スキンケア効果の肌実感に対し「課題があった」という。そこで今回、エビデンスに基づくスキンケア効果や妥協のない仕上がりをかなえ、「メイクとスキンケアの両方を兼ね備えたアイテムを届けられると確信している」と自信をのぞかせる。

新ブランドコンセプトは「植物の一滴に、すべてを込める。」を掲げる。共通成分として、独自の“進化系皮脂”成分を配合する。オリーブ果実油やホホバ種子油、サジー果実油などを掛け合わせ、肌を皮脂のように」保護しながら酸化しにくい状態を保つ。他成分も肌に届きやすくなるという。ロゴは頭文字を大文字に変更し視認性を高めた。キーカラーは素肌に届くスキンケア効果を表現したペールブルーを採用し、モダンなパッケージデザインに一新する。

スター商品の“メイクアップ クリーム モイスト”は、全3色をラインアップ。価格帯は各3850円に改定する。「7日後、変わっていく驚きをあなたへ」とメッセージ性を強め、「短期間で実感できるスキンケア効果」を訴求する。商品を一から見直し、主力成分として“進化版レチノール”と呼び声が高い植物成分のシリビンを配合。メイクの仕上がりの美しさやプロテクション効果を10時間キープする処方を搭載する。研究員は「オーガニックコスメの概念を覆した」と胸を張る。

5月に限定発売し、1週間で完売した“ポアレス スムース プライマー”(20g、3300円)は定番品として仲間入りする。このほか、BBクリームやUVルースパウダー、スキンケアUV、コンシーラーパレット、ハイライトパウダー、リップ2種を刷新する。

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「ビーアイドル」のポップアップに約3000人 吉田朱里「私だけでなく商品やブランドを好きな人が来てくれた」

吉田朱里が手掛けるコスメブランド「ビー アイドル(B IDOL)」は11月1〜4日、東京・キャピタル原宿のビル1棟を使用した大型ポップアップを開催した。約3000人が来店し、広報担当は「ブランド初となる快挙を達成した」と話す。事前内覧会には吉田本人も駆けつけ、「予約の段階で3000人の枠が埋まってしまい、ファンクラブイベント以上の来場者に驚きました。私だけなく『ビーアイドル』というブランドやプロダクトを好きな人が来てくださって、とてもうれしいです」とコメントした。

ポップアップのテーマは吉田がプロデュースする小さなデパートで、11月22日に全国発売する限定品“THE アイパレR 104 ときめきのポッピンラメ”(1908円)や定番品の販売、フロアごとに異なるビューティコンテンツを用意したほか、吉田が登壇するビューティセミナーも開催した。

目標は「日本のプチプラブランドといえば、『ビーアイドル』と言われる存在に」

「ビーアイドル」は、元アイドルである“アカリン”こと吉田朱里がプロデュースしているコスメブランドで、“いつでも、今が一番かわいい”をコンセプトに2019年に誕生した。23年3月には商品やロゴなどを含めたブランドリニューアルを実施し、アイドルが手掛けた“かわいい”から、成長した彼女が表現する“大人かわいい”へとシフトした。代表的なアイテムは4色アイシャドウパレット“THE アイパレR”をはじめ、リップスティック“つやぷるリップR”、リキッドファンデーション“愛されファンデ”など。“つやぷるリップR”や“THE アイパレR”に採用しているカラーネーム「脈ありピンク」や「告白ピンク」、「本命のブラウン」、「強がりのピンクグレージュ」などの“エモい色名”は、キャッチーで色のイメージが湧きやすいことからユーザーに深く親しまれている。

そんな「ビーアイドル」の今後について、吉田は「フルメイクができるよう商品のラインアップを拡充することと、バラエティーショップで固定の大きな陳列棚を確保できるようになることです。そして、日本のプチプラブランドと言えば、3番目に上がってくるくらいポピュラーな存在になりたいです」と意気込みを語った。

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星街すいせいがパルコ「SPECIAL IN YOU.」10周年記念広告に登場 初のVTuber起用

パルコは、今年10周年を迎えたインキュベーションを体現するコーポレートメッセージ「SPECIAL IN YOU.」のキャンペーンに、ホロライブ所属のVTuber、星街すいせいを起用する。CMのタイアップ曲には、11月15日にリリースされたばかりの星街の最新楽曲「AWAKE」を採用。全国のパルコでのポスター掲出や交通広告、TVCMを展開する。パルコが同キャンペーンにVTuberを起用するのは初めてだ。

「SPECIAL IN YOU.」は、才能の発掘・応援を推進するパルコのコーポレートメッセージにフォーカスしたキャンペーンで、14年にスタート。シンガーソングライターの大森靖子やバレエダンサーのセルゲイ・ポルーニン(Sergei Polunin)、「アンリアレイジ(ANREALAGE)」デザイナーの森永邦彦など、多彩な面々を起用し、今回が第23弾となる。

パルコは、バーチャルの世界で新たな才能を発揮する存在として、「SPECIAL IN YOU.」10周年記念というタイミングで星街を起用。撮影は渋谷パルコ9階のスーパードミューンで実施した。CMでは星街が「自分にとってのスペシャル」を語っている。

星街はYouTubeをメインに活動し、公式YouTubeチャンネル登録者数252万人、動画総再生回数は約10億回超。圧倒的な歌唱力と共にMV「ビビデバ」では、ロトスコープというアニメーション化の技法を用いてリアルとバーチャルが融合したユニークな世界観を表現し、大きな注目を集めた。2023年から24年にかけて、サウンドプロデューサーのTAKU INOUEとの音楽プロジェクト「Midnight Grand Orchestra」の展覧会「MIDNIGHT MISSION」を、池袋・広島・名古屋・福岡のパルコで開催したほか、VTuberとして初の野外フェス出演や渋谷での路上ゲリラライブを行うなど、従来の枠にとらわれない挑戦を続けてきた。25年2月には日本武道館でのソロライブも決定している。

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「ミュウミュウ」から大胆で型破りなアップサイクル・ホリデーコレクション 


「ミュウミュウ(MIU MIU)」は、ビンテージアイテムをアップサイクルしたホリデーコレクション“ミュウミュウ アップサイクルド ホリデー 2024”を発表した。キャンペーンビジュアルには俳優のエマ・コリン(Emma Corrin)を起用し、撮影はフォトグラファーのレングア(Lengua)が手掛けた。

“ミュウミュウ アップサイクルド”

本コレクションは、2020年にスタートした “ミュウミュウ アップサイクルド”プロジェクトの一環で、今回で第5弾となる。「循環型デザインをブランドとして長期的に奨励すること」を目的に、これまでヴィンテージドレスやデニム、端材を活用したバッグ、レザージャケットなどを扱ってきた。

ホリデーコレクション

2024年のコレクションでは、世界中から集められたレザーや1950年代から70年代に使われていたキルト、色彩に重点を置きブランドのアーカイブから選んだ糸、シャンティリーレースをベースに施した刺しゅうに焦点を当て、それぞれのアイテムに備わるストーリーをもとに唯一無二のアイテムを作り上げた。

また、2022-23年秋冬コレクションで初登場したアップサイクルレザーが今年も登場。11年春夏コレクションに着想したフラワーとフレームのモチーフや、24-25年秋冬コレクションの刺しゅうをあしらい、取り外し可能なソフトシャーリングの襟で仕上げた。ローウエストのスカートには、タータンチェックのアップサイクルキルトを使用。ブラックのオーバープリントやファセットストーンの刺しゅうをアクセントで加えた。

そのほか、アイコンバッグ“ワンダー”や「ミュウミュウ」のアップサイクル糸で編んだクルーネックのセーター、スカーフ、ニット帽などをラインアップする。

また、製品のライフサイクル全体を通して透明性を促進することを目的に、非営利団体のオーラ・ブロック チェーン・コンソーシアムと提携。2024年の全てのアイテムがオーラ・ブロックチェーン認証を受けている。オーラ ブロックチェーン コンソーシアムは、プラダ グループ(PRADA GROUP)が他のラグジュアリーグループとともに、21年4月に結成し、メタバースなどを含む技術開発を行っており、原材料からエンドユーザーまでの製品の追跡が可能となる独自のデジタルIDを取得するサポートを行っている。

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「ドクターマーチン」が“14XX”コレクション第2弾を発表 定番モデルを再構築

「ドクターマーチン(DR.MARTENS)」は最新コレクション“14XX プロテクト パック(14XX PROTECT PACK)”を発表した。11月15日に公式オンラインショップ、ショールーム TYO(SHOWROOM TYO)、グレイト(GR8)、キス(KITH)で限定発売を開始する。

“プロテクト パック”は“14XX”コレクションの2シーズン目のリリースとなる。今回は、本ブランドの定番モデル“1460 ブーツ”や“1461 シューズ”、“2976 チェルシー ブーツ”を再構築した。はっ水性に優れたレザーをアッパーに使用し、シューレースガードで足の甲からつま先までの部分を覆った特徴的なデザインになっている。“1460”(4万9500円)と“1461”(4万1800円)にはリフレクター素材のシューレースを、“2976”(4万9500円)には踵部にジップを採用。先進的なデザイン技術を駆使して機能性を高めた特別なアイテムだ。

また、「ドクターマーチン」は本コレクションのポップアップを実施するグレイトとタッグを組み制作した国内用の特別キャンペーン・ビジュアルや、日本のアーティスト夜叉のデジタルアートとフランス出身の音楽プロデューサーであるブロディンスキ(Brodinski)のトラックを使用したキャンペーン動画も公開している。

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「ドクターマーチン」が“14XX”コレクション第2弾を発表 定番モデルを再構築

「ドクターマーチン(DR.MARTENS)」は最新コレクション“14XX プロテクト パック(14XX PROTECT PACK)”を発表した。11月15日に公式オンラインショップ、ショールーム TYO(SHOWROOM TYO)、グレイト(GR8)、キス(KITH)で限定発売を開始する。

“プロテクト パック”は“14XX”コレクションの2シーズン目のリリースとなる。今回は、本ブランドの定番モデル“1460 ブーツ”や“1461 シューズ”、“2976 チェルシー ブーツ”を再構築した。はっ水性に優れたレザーをアッパーに使用し、シューレースガードで足の甲からつま先までの部分を覆った特徴的なデザインになっている。“1460”(4万9500円)と“1461”(4万1800円)にはリフレクター素材のシューレースを、“2976”(4万9500円)には踵部にジップを採用。先進的なデザイン技術を駆使して機能性を高めた特別なアイテムだ。

また、「ドクターマーチン」は本コレクションのポップアップを実施するグレイトとタッグを組み制作した国内用の特別キャンペーン・ビジュアルや、日本のアーティスト夜叉のデジタルアートとフランス出身の音楽プロデューサーであるブロディンスキ(Brodinski)のトラックを使用したキャンペーン動画も公開している。

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「RMK」や「スリー」の立役者、石橋寧が化粧品業界に提言  Vol.4「コスメブランドにクリエイターは不要?」

PROFILE: 石橋寧/マーケティングアドバイザー

石橋寧/マーケティングアドバイザー
PROFILE: エキップにて1997年に「RMK」、2003年に「スック(SUQQU)」、08年に設立したACROでは「スリー」「アンプリチュード」「イトリン」を立ち上げ。24年3月に退任し、独立 PHOTO:KOUTAROU WASHIZAKI

――:Vol.2でメイクアップカテゴリーの重要性を語られましたが、このところメイクアップアーティストを「クリエイティブディレクター」や「アーティスティックディレクター」に立てることをやめるブランドが増えているのが気になります。ブランドのキャラクターを作るには欠かせない存在だと思うのですが。

石橋寧(以下、石橋):確かに時代が変わってきて、クリエイティブディレクターとかアーティストの時代ではなくなってきてますね。「RMK」が誕生した90年代は「ボビイ ブラウン(BOBBI BROWN)」や「ローラ メルシエ(LAURA MERCIER)」、「ナーズ(NARS)」といった、いわゆるアーティストコスメ全盛期でした。それが今どうなったかというと、クリエイターがいない、もしくはいても表に出てこない内製化の時代に入っている。その結果は? 個性がなくなり、面白くない商品ばかりですね。

――:まったく同感です。伝説のアーティストたちがバトンをつないできた「インウイ(INOUI)」はブランド復活と同時にアーティストの起用をやめ、最近でも「スリー(THREE)」、「セルヴォーク(CELVOKE)」と続いています。

石橋:クリエイティブディレクターにはクリエイティブディレクターの、アーティストにはアーティストの役割、存在感があり、だからそういう人を使う。でもそれを内製化したら、僕に言わせればマーケティングに商品のどれほどのことが分かるんだ、と。例えば広告代理店などのトレンド予測サービスが“今年の流行色”をその1年くらい前に出して、それをベースに商品を作るから、皆さん似たような色を出されるわけですよね、情報源が同じだから。一方アーティストブランドは、季節に関係なくまったく異なる提案をしてくる。そこが面白いんですよ。RUMIKOさんなんかまさにそうだったけど、昔、「RMK」で秋にピンクだけ出したことがあってそれが大ヒットした。秋だったらワイン系、ブラウン系、ベージュ系が定番じゃないですか。それが、9.11の翌年の秋だったんですよね。アメリカ同時多発テロで世の中が落ち込んでいるからハッピーにしたいということで、全てのアイテムをピンクで出してきた。他のブランドと傾向がまるで違う。それがクリエイティブディレクター、アーティストがいるブランドの強みなわけです。当たり外れはある。毎回当たるわけではない。でも野球選手だって4割バッターはいないんだから。よくて3割。10回プロモーション打ったうちの3回当たればいいと思わないと。必要か必要じゃないかと言われれば、僕はそういう人の能力を高く評価します。

――:トレンドは時代のムードだから、それが投影されてこそワクワクするものが生まれる。アーティストは撮影やショーの現場を踏んでいるから、そういう意味でも強いですよね。

石橋:10年ほど前にピーター・フィリップスが「シャネル(CHANEL)」から「ディオール(DIOR)」に移りましたよね。その時僕は、数年後に「ディオール」の時代がやってくるんだろうなあと思った。お会いしたこともないけれど(笑)。一方「RMK」も「アディクション(ADDICTION)」も昔に比べてクリエイターの存在感が薄いですよね、露出が少ないし。「スック(SUQQU)」も田中宥久子さん以降は表に出していない。時代の流れもあるけれど、結局は経営陣がその人の持っている能力をどう評価するかということですね。

――:日本でアーティストを立てない傾向にあるのは、評価できる経営陣がそもそも少ない?

石橋:何千万円も契約金を払うんだったらやめちまえ、という発想になる。わがまま言うし(笑)。ブランドが大きくなるとクリエイターが自分のブランドだと勘違いしてくることもある。それはそれでいいところもあるんだけれど、経営陣にしてみればわがままでうっとうしく感じるうえ、契約金も跳ね上がるから、以前は10年あたりを節目に変えることが多かったですね。やはり経営陣がクリエイティブディレクターをよく理解し、うまくコミュニケーションを取り続けることが大切になってきます。

――:そういう点では石橋さんはうまくやっていたということですね。

石橋:普通は同じクリエイターを二度も起用することはないからね。世間はどう思われたか分からないけれど、僕が「アンプリチュード(AMPLITUDE)」を立ち上げる時、高品質のかっこいいブランドを日本のブランドとして作りたかったわけですよ。当時ディオールやシャネルが急成長していて、そこで闘えるブランドを作ろうと思った。じゃあそれを誰にやらせよう、誰に関わってもらおうかと考えた時の答えがRUMIKOさんだった。かっこよくて高品質、そして日本のブランドだからどこかに日本を感じるものがなければいけないよ、と。そうして日本の藍色としての“ブラックネイビー”とジパングの“ゴールド”を使った「アンプリチュード」が生まれたわけです。

――:石橋さんはスキンケアにもクリエイティブディレクター的な立場の方を置いていましたよね?

石橋:「スリー(THREE)」も「イトリン(ITRIM)」も同じ女性にお願いしていましたが、通常は自社の研究所なりが作った商品であって、スキンケアのクリエイティブディレクターというのはほぼいません。そういう人だからこそ、今までにない新しい発想の商品ができてくるわけです。僕がブランドビジョンを感覚的に伝え、彼女がそれを具体的に、科学的に商品に落とし込む。作る商品の目的をきちんと話すと、彼女は持てうる知識で提案してくる。そして全国各地の農家や農協に会いに、一緒にいっぱい旅をしましたね。オタクといえばオタクだったけれど、僕にとってのブレーンとしてしっかりと役割を果たしてくれました。

――:「スリー」のメイクアップラインにはRIEさんの感性と哲学が生き生きと表れていたので、今後の展開がどうなるのか非常に気になるところです。

石橋:かねてから難しいなあと思っていたのは、私だけじゃなくていずれはみんないなくなる。その後どうなるの? 僕は自ら海外にも出かけてやってきた。でも同じことを次の人ができるとは限らない。だからACROの経営陣には、せめて年に1回は海外の代理店に挨拶もイベントも含めて絶対に行くように言いましたね。自分がオーナーだったら死ぬまで影響力を与えられるけど、雇われマダムだから(笑)、変わっていくのは仕方がない。自分のコピーはできないけれど、後を託した人には僕が弱かった部分をちゃんとやってもらって、その人ができないことは他にできる人を作ればいいわけで。そういう体制を作り切れるかどうか。商品に詳しい人を外部からでもいいから引っ張ってきて担当にするとか、強いチームでやっていくことが大切だと思いますね。

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「RMK」や「スリー」の立役者、石橋寧が化粧品業界に提言  Vol.4「コスメブランドにクリエイターは不要?」

PROFILE: 石橋寧/マーケティングアドバイザー

石橋寧/マーケティングアドバイザー
PROFILE: エキップにて1997年に「RMK」、2003年に「スック(SUQQU)」、08年に設立したACROでは「スリー」「アンプリチュード」「イトリン」を立ち上げ。24年3月に退任し、独立 PHOTO:KOUTAROU WASHIZAKI

――:Vol.2でメイクアップカテゴリーの重要性を語られましたが、このところメイクアップアーティストを「クリエイティブディレクター」や「アーティスティックディレクター」に立てることをやめるブランドが増えているのが気になります。ブランドのキャラクターを作るには欠かせない存在だと思うのですが。

石橋寧(以下、石橋):確かに時代が変わってきて、クリエイティブディレクターとかアーティストの時代ではなくなってきてますね。「RMK」が誕生した90年代は「ボビイ ブラウン(BOBBI BROWN)」や「ローラ メルシエ(LAURA MERCIER)」、「ナーズ(NARS)」といった、いわゆるアーティストコスメ全盛期でした。それが今どうなったかというと、クリエイターがいない、もしくはいても表に出てこない内製化の時代に入っている。その結果は? 個性がなくなり、面白くない商品ばかりですね。

――:まったく同感です。伝説のアーティストたちがバトンをつないできた「インウイ(INOUI)」はブランド復活と同時にアーティストの起用をやめ、最近でも「スリー(THREE)」、「セルヴォーク(CELVOKE)」と続いています。

石橋:クリエイティブディレクターにはクリエイティブディレクターの、アーティストにはアーティストの役割、存在感があり、だからそういう人を使う。でもそれを内製化したら、僕に言わせればマーケティングに商品のどれほどのことが分かるんだ、と。例えば広告代理店などのトレンド予測サービスが“今年の流行色”をその1年くらい前に出して、それをベースに商品を作るから、皆さん似たような色を出されるわけですよね、情報源が同じだから。一方アーティストブランドは、季節に関係なくまったく異なる提案をしてくる。そこが面白いんですよ。RUMIKOさんなんかまさにそうだったけど、昔、「RMK」で秋にピンクだけ出したことがあってそれが大ヒットした。秋だったらワイン系、ブラウン系、ベージュ系が定番じゃないですか。それが、9.11の翌年の秋だったんですよね。アメリカ同時多発テロで世の中が落ち込んでいるからハッピーにしたいということで、全てのアイテムをピンクで出してきた。他のブランドと傾向がまるで違う。それがクリエイティブディレクター、アーティストがいるブランドの強みなわけです。当たり外れはある。毎回当たるわけではない。でも野球選手だって4割バッターはいないんだから。よくて3割。10回プロモーション打ったうちの3回当たればいいと思わないと。必要か必要じゃないかと言われれば、僕はそういう人の能力を高く評価します。

――:トレンドは時代のムードだから、それが投影されてこそワクワクするものが生まれる。アーティストは撮影やショーの現場を踏んでいるから、そういう意味でも強いですよね。

石橋:10年ほど前にピーター・フィリップスが「シャネル(CHANEL)」から「ディオール(DIOR)」に移りましたよね。その時僕は、数年後に「ディオール」の時代がやってくるんだろうなあと思った。お会いしたこともないけれど(笑)。一方「RMK」も「アディクション(ADDICTION)」も昔に比べてクリエイターの存在感が薄いですよね、露出が少ないし。「スック(SUQQU)」も田中宥久子さん以降は表に出していない。時代の流れもあるけれど、結局は経営陣がその人の持っている能力をどう評価するかということですね。

――:日本でアーティストを立てない傾向にあるのは、評価できる経営陣がそもそも少ない?

石橋:何千万円も契約金を払うんだったらやめちまえ、という発想になる。わがまま言うし(笑)。ブランドが大きくなるとクリエイターが自分のブランドだと勘違いしてくることもある。それはそれでいいところもあるんだけれど、経営陣にしてみればわがままでうっとうしく感じるうえ、契約金も跳ね上がるから、以前は10年あたりを節目に変えることが多かったですね。やはり経営陣がクリエイティブディレクターをよく理解し、うまくコミュニケーションを取り続けることが大切になってきます。

――:そういう点では石橋さんはうまくやっていたということですね。

石橋:普通は同じクリエイターを二度も起用することはないからね。世間はどう思われたか分からないけれど、僕が「アンプリチュード(AMPLITUDE)」を立ち上げる時、高品質のかっこいいブランドを日本のブランドとして作りたかったわけですよ。当時ディオールやシャネルが急成長していて、そこで闘えるブランドを作ろうと思った。じゃあそれを誰にやらせよう、誰に関わってもらおうかと考えた時の答えがRUMIKOさんだった。かっこよくて高品質、そして日本のブランドだからどこかに日本を感じるものがなければいけないよ、と。そうして日本の藍色としての“ブラックネイビー”とジパングの“ゴールド”を使った「アンプリチュード」が生まれたわけです。

――:石橋さんはスキンケアにもクリエイティブディレクター的な立場の方を置いていましたよね?

石橋:「スリー(THREE)」も「イトリン(ITRIM)」も同じ女性にお願いしていましたが、通常は自社の研究所なりが作った商品であって、スキンケアのクリエイティブディレクターというのはほぼいません。そういう人だからこそ、今までにない新しい発想の商品ができてくるわけです。僕がブランドビジョンを感覚的に伝え、彼女がそれを具体的に、科学的に商品に落とし込む。作る商品の目的をきちんと話すと、彼女は持てうる知識で提案してくる。そして全国各地の農家や農協に会いに、一緒にいっぱい旅をしましたね。オタクといえばオタクだったけれど、僕にとってのブレーンとしてしっかりと役割を果たしてくれました。

――:「スリー」のメイクアップラインにはRIEさんの感性と哲学が生き生きと表れていたので、今後の展開がどうなるのか非常に気になるところです。

石橋:かねてから難しいなあと思っていたのは、私だけじゃなくていずれはみんないなくなる。その後どうなるの? 僕は自ら海外にも出かけてやってきた。でも同じことを次の人ができるとは限らない。だからACROの経営陣には、せめて年に1回は海外の代理店に挨拶もイベントも含めて絶対に行くように言いましたね。自分がオーナーだったら死ぬまで影響力を与えられるけど、雇われマダムだから(笑)、変わっていくのは仕方がない。自分のコピーはできないけれど、後を託した人には僕が弱かった部分をちゃんとやってもらって、その人ができないことは他にできる人を作ればいいわけで。そういう体制を作り切れるかどうか。商品に詳しい人を外部からでもいいから引っ張ってきて担当にするとか、強いチームでやっていくことが大切だと思いますね。

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「コスメデコルテ」が“深い潤い”で満たす新ルージュを発売 スキンケアとベースメイクの技術を注ぎ込む

「コスメデコルテ(DECORTE)」は2025年1月16日、ブランドが磨き続けてきたスキンケアとベースメイクの哲学を受け継いだ新作ルージュ“コスメデコルテ ルージュデコルテ クリームグロウ”(全25色、各5500円)を発売する。

同商品は、肌の美しさを引き立たせるスティックタイプのルージュで、プランプアップしたようなボリュームのある唇に仕上げる。配合した成分はさまざまで、唇の状態に合わせて艶膜を形成する複合成分「ボリューマイジング スカルプター」や、スキンケアアイテムに取り入れている独自成分「シャルルドミルローズエキス」、潤いを保持する成分「ハイドロ ステイ カプセル EX」など。これらにより唇を長時間深い潤いで満たし続け、ぷるんとしたリップメイクを演出する。体温でとろける使い心地で、滑らかに伸び広がるテクスチャーが特徴だ。

カラーは自分自身の肌が持つ血色感の延長線上にあるような、あらゆる肌トーンに溶け込む色味を用意した。鮮やかなレッドや気品のあるピンクローズ、温もりを感じるブラウンベージュ、愛らしさあふれるコーラルピンクなどで、ブランド独自の色理論により導き出した25色をラインアップする。

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