TWICEナヨンが韓国発「フィンガースーツ」のミューズに就任 限定プリクラ付きセットも登場

韓国発のネイルチップブランド「フィンガースーツ(FINGER SUIT)」は、9人組K-POPガールズグループTWICEのナヨン(NAYEON)をブランドミューズに起用した。

“無敵”のアイコンがミューズに

ブランドの“ファッションに合わせてネイルを楽しむ”というコンセプトに、洗練されたクールな表情から愛らしいキュートな魅力まで自在に操るナヨンの圧倒的な存在感が完璧にマッチしていることから、今回のオファーに至った。今後、マルチなファッション性を持つ「フィンガースーツ」と、変幻自在な魅力を放つナヨンが生み出すシナジーを活かしたキャンペーンを展開していく。

「フィンガースーツ」についてナヨンは、「ファッションの一部として私が表現したい姿を作り出してくれるマストアイテム。つけると自信が湧いてきます」とコメントした。

ナヨンのプリクラ付き限定セット販売中

ナヨンのブランドミューズ就任を記念し現在、公式オンラインストア限定で“オリジナル ナヨン韓国プリクラ”をセットにした限定製品を数量限定で販売している。

ラインアップは、“シャンパンブラッシュ”、“ブリス”と“SHIRO ver. ナヨン 韓国プリクラ”をセットにした“シロウサギセット”(3966円)、“ビジュー”、“ビロウクラウド”と“KURO ver. ナヨン 韓国プリクラ”をセットにした“クロウサギセット”(3966円)、“シャンパンブラッシュ”、“ビジュー”、“ビロウクラウド”、“ブリス”と“シロver. ナヨン 韓国プリクラ”、“クロver. ナヨン 韓国プリクラ”、“未公開スペシャル ver. 韓国プリクラ”をセットにした“ムテキウサギセット”(7932円)の全3種。

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「ザラ」が中国のテキスタイルアーティストとコラボ ウエアやホーム向けアイテムを発売

「ザラ(ZARA)」は、中国のテキスタイルアーティスト、ファンルー・リン(Fanglu Lin)とのコラボアイテムを発売した。「ザラ」一部店舗および公式オンラインで取り扱う。

職人的要素を盛り込んだ
独自の仕上がり

コラボアイテムは、刺しゅうや結び目、ルーシング加工、シャーリング加工、染色など、ファンルー・リンが着想を得た職人的要素を盛り込み、ウィメンズとメンズ、キッズアイテム、ホーム向けアイテムをラインアップする。

ファンルー・リンはコラボに際し、「この『ザラ』とのコラボレーションは、私が初めて“宿るべき身体”を得た機会だった。これらの作品はただ静止しているわけではない。身につける人とともに動き、呼吸し、次第にその姿を現していく。それは動きの中で紡がれる繊維の言語だ。私は人々が日常の静かな折り目の中で、クラフトのぬくもりを感じられることを願っている。それは大げさな表現によってではなく、長い旅を経てあなたのもとへと運ばれてきた束ねられた糸、布の折り目などのさりげないディテールが、やわらかいものに触れたいとあなたを立ち止まらせるものなのだ」と語っている。

ファンルー・リンは、中国雲南省・大理の周城村で1年間を過ごし、少数民族ペー族の技術を継承する職人から、絞り染めや織り、結びといった技法を習得。伝統技法を再解釈し、大規模なインスタレーションを生み出している。

「ザラ」×ファンルー・リン ラインアップ

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「ロエベ」のレザーケースが付いた「ヘネシー」最高級コニャック ファッションメゾンとの初コラボで実現

MHD モエ ヘネシー ディアジオ(Moet Hennessy Diageo)のコニャックブランド「ヘネシー(HENNESSY)」は5月19日、「ロエベ(LOEWE)」とコラボレーションした“ヘネシー パラディ×ロエベ コラボレーション”(700mL、45万7600円※編集部調べ)を発売する。「ヘネシー」がファッションメゾンとタッグを組んだのは初めて。一部特定百貨店の和洋酒売場で取り扱う。

栗のイガからインスピレーションを得た特製レザーケース

「ロエベ」は同コラボのために、栗のイガからインスピレーションを得たレザーケースを作り上げた。スペインのアトリエに所属する熟練の革細工職人たちが10時間以上かけ手作業で製作。ボトルを保護するだけでなく、「ヘネシー」が樽を守るために伝統的に使用してきた栗の木の輪や、「ロエベ」のアイコニックなレザーグッズのシグネチャーを連想させるデザインに仕上げている。カラーは栗のライフサイクルの中で変化していくアニス、アンバー、チェスナットの3色を用意しており、それぞれ揃いのアクセサリーも付属する。

最も貴重な原酒を熟成させてきたメゾンの特別なコニャック

“ヘネシー パラディ”は熟成年数25〜130年の希少な原種を熟成させる貯蔵庫で生み出される、同社の最高級コニャックだ。最高格付けのグランド・シャンパーニュとプティ・シャンパーニュから生み出される貴重なオー・ド・ヴィーを約100種類以上ブレンドしており、美しい赤みのあるゴールド色や奥行きのある香り、胡椒のようなスパイシーさが、フローラルな香りに包まれながら独特のまろやかさを醸し出す。

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【2025年夏コスメ】「クリオ」のリップ&チークに新色 ジューシーな血色艶を与えるアプリコット&プラム

韓国コスメブランド「クリオ(CLIO)」は5月から順次、リップ&チーク“エッセンシャル リップチークタップ”(各1980円)から新2色を発売する。1日にはキューテン(Qoo10)と楽天市場の「クリオ」公式ショップで先行販売を行う。

同製品は指の温度でとろける使い心地が特徴のリップ&チークバームで、唇と頬などに使用することで統一感のあるワントーンメイクに仕上がる。持ち運びにも便利な手のひらサイズで、チェーンを通して“チャームコスメ”としての使用も可能だ。

新色は温もりを感じるアプリコットオレンジと、爽やかなプラムパープルの2色が登場する。みずみずしくフレッシュな発色で、生き生きとしたジューシーな血色艶をかなえる。

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【2025年夏コスメ】「オサジ」から毎年恒例の初夏限定の香りシリーズが登場 今年は冷感を楽しめる新4アイテムも

「オサジ(OSAJI)」は初夏限定の香り“リョウ”シリーズを、5月14日と7月2日の2回にわけ数量限定で発売する。毎年この季節に登場する“リョウ”シリーズは、夏にぴったりの爽やかな香りが特徴で、今年は、瀬戸内産のレモンオイルを使用。ミントやレモングラスをブレンドした爽やかなシトラスベースの香りで、すっきりとした爽快感が楽しめる。今年のパッケージはみずみずしくジューシーなクリアイエローグリーンをボトカラーに採用し、レモンとミントをイメージしたイラストを大胆にプリントした。

第1弾はシャンプーなどのデイリーケアアイテム

5月14日発売の第1弾は、“オサジ スムージング シャンプーリョウ”(300mL、3300円)、“オサジ リペアリング コンディショナーリョウ”(300g、3630円)、“オサジ モイスチャー ソープ リョウ”(300mL、2970円)、“オサジ ローソープ リョウ”(100g、2420円)をラインアップする。

“オサジ スムージング シャンプーリョウ”はしっとりとした泡で髪と頭皮を優しく洗浄しつつ、健やかな頭皮環境をサポートするノンシリコンシャンプー。“オサジ リペアリング コンディショナーリョウ” は、こだわりの保湿成分で夏の紫外線や乾燥によるダメージを受けた髪を補修し指通りの良さをかなえる。“オサジ モイスチャー ソープ リョウ”は、洗いすぎによる肌のつっぱりを感じにくいアミノ酸系洗浄成分を採用し、潤いを守りながら身体を洗える。半練り状の2層式洗顔石けん“オサジ ローソープ リョウ”は、もっちりした泡立ちで肌を包み込み。潤いを残しながらベタつく肌をさらりと洗い上げる。

第2弾はひんやり冷感を楽しめる新商品4アイテム

7月2日発売の第2弾では、“オサジ クール ボディ ジェル リョウ”(100g、2970円)、“オサジ クール ボディ ミスト リョウ”(限定、95mL、2970円)、“オサジ クール スキャルプ クレンジング リョウ”(135g、2970円)、“オサジ クール スキャルプ ミスト リョウ”(95mL、2970円)の4種をそろえた。

“オサジ クール ボディ ジェル リョウ”は、ひんやり感と保湿力を兼ね備えた夏用ジェル。どこでも手軽に使える“オサジ クール ボディ ミスト リョウ”は、メントールとサトウキビ由来のエタノール効果によって肌にひんやりとした心地よい冷感を与える。頭皮クレンジング、シャンプー、コンディショナーを1本にまとめた“オサジ クール スキャルプ クレンジング リョウ”は、週1〜2回取り入れることで、皮脂分泌が増え、ベタつきやにおいを抑える。“オサジ クール スキャルプ ミスト リョウ”は爽やかなシトラスの香りと心地よい冷感で、夏の頭皮ケアを快適にサポートするスキャルプミストだ。

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【2025年夏コスメ】「オサジ」から毎年恒例の初夏限定の香りシリーズが登場 今年は冷感を楽しめる新4アイテムも

「オサジ(OSAJI)」は初夏限定の香り“リョウ”シリーズを、5月14日と7月2日の2回にわけ数量限定で発売する。毎年この季節に登場する“リョウ”シリーズは、夏にぴったりの爽やかな香りが特徴で、今年は、瀬戸内産のレモンオイルを使用。ミントやレモングラスをブレンドした爽やかなシトラスベースの香りで、すっきりとした爽快感が楽しめる。今年のパッケージはみずみずしくジューシーなクリアイエローグリーンをボトカラーに採用し、レモンとミントをイメージしたイラストを大胆にプリントした。

第1弾はシャンプーなどのデイリーケアアイテム

5月14日発売の第1弾は、“オサジ スムージング シャンプーリョウ”(300mL、3300円)、“オサジ リペアリング コンディショナーリョウ”(300g、3630円)、“オサジ モイスチャー ソープ リョウ”(300mL、2970円)、“オサジ ローソープ リョウ”(100g、2420円)をラインアップする。

“オサジ スムージング シャンプーリョウ”はしっとりとした泡で髪と頭皮を優しく洗浄しつつ、健やかな頭皮環境をサポートするノンシリコンシャンプー。“オサジ リペアリング コンディショナーリョウ” は、こだわりの保湿成分で夏の紫外線や乾燥によるダメージを受けた髪を補修し指通りの良さをかなえる。“オサジ モイスチャー ソープ リョウ”は、洗いすぎによる肌のつっぱりを感じにくいアミノ酸系洗浄成分を採用し、潤いを守りながら身体を洗える。半練り状の2層式洗顔石けん“オサジ ローソープ リョウ”は、もっちりした泡立ちで肌を包み込み。潤いを残しながらベタつく肌をさらりと洗い上げる。

第2弾はひんやり冷感を楽しめる新商品4アイテム

7月2日発売の第2弾では、“オサジ クール ボディ ジェル リョウ”(100g、2970円)、“オサジ クール ボディ ミスト リョウ”(限定、95mL、2970円)、“オサジ クール スキャルプ クレンジング リョウ”(135g、2970円)、“オサジ クール スキャルプ ミスト リョウ”(95mL、2970円)の4種をそろえた。

“オサジ クール ボディ ジェル リョウ”は、ひんやり感と保湿力を兼ね備えた夏用ジェル。どこでも手軽に使える“オサジ クール ボディ ミスト リョウ”は、メントールとサトウキビ由来のエタノール効果によって肌にひんやりとした心地よい冷感を与える。頭皮クレンジング、シャンプー、コンディショナーを1本にまとめた“オサジ クール スキャルプ クレンジング リョウ”は、週1〜2回取り入れることで、皮脂分泌が増え、ベタつきやにおいを抑える。“オサジ クール スキャルプ ミスト リョウ”は爽やかなシトラスの香りと心地よい冷感で、夏の頭皮ケアを快適にサポートするスキャルプミストだ。

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「ジョンマスターオーガニック」×「ニューエラ」再び 大人気サウナハットも限定復刻

「ジョンマスターオーガニック(JOHN MASTERS ORGANICS)」は5月8日、「ニューエラ(NEW ERA)」との限定コラボレーションアイテムを発売する。同ブランドとのコラボは2024年1月に続く2回目。今回は昨年好評を博したサウナハットをはじめ、夏のお出かけや日常使いに嬉しい限定デザインの3アイテムをサウナやアウトドア後にぴったりの製品とセットにしてラインアップする。一部直営店と公式オンラインストア限定で、数量限定で取り扱う。

限定ビューティセット

“ジョンマスターオーガニック×ニューエラ サウナハット&エコ トートバッグ/サウナーセット(1万4300円〜)は、“S&Mボディミスト ミント”(60mL)、コラボサウナハット、コラボエコトートバッグに好みのシャンプー(236mL)とコンディショナー(236mL)を組み合わせて作るサウナ好きにおすすめの限定セット。直営店舗では、シャンプーとコンディショナーを473mLサイズから選ぶこともできる。

“ジョンマスターオーガニック×ニューエラ マルチポーチ/トラベルセット”(7480円)は、“S&Mボディミストミント”(60mL)、“リップカーム オリジナルシトラス”、オリジナルポーチを組み合わせた限定セット。直営店舗では、好みのフレーバーの“リップカーム”を選ぶことができる。

限定キャップセット

“ジョンマスターオーガニック×ニューエラ 9TWENTY/スタイリングセット”(6930円〜)は、好みのスタイリングまたはアウトバス製品1点以上と“ジョンマスターオーガニック×ニューエラ 9TWENTY キャップ”をセットにした限定キット。キャップのカラーは、ネイビーとクロームホワイトの2色を用意する。

“ジョンマスターオーガニック×ニューエラ マイ ファースト9TWENTY/マイ ファースト スタイリングセット”(6380円〜)は、ベビーヘアブラシまたはベビーケアアイテム1点以上と、「ニューエラ」が展開する最小サイズのキャップ“ジョンマスターオーガニック×ニューエラ マイ ファースト9TWENTY”の限定デザインを組み合わせた限定キット。“ジョンマスターオーガニック×ニューエラ 9TWENTY”と合わせることで、親子で揃いのスタイリングを楽しめる。

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俳優・草彅剛が語るNetflix映画「新幹線大爆破」の制作秘話 「これは草彅剛の代表作です」

PROFILE: 草彅剛/俳優

PROFILE: (くさなぎ・つよし)1974年7月9日生まれ、埼玉県出身。91年、CDデビュー。俳優として、「黄泉がえり」(塩田明彦監督/2003年)、「あなたへ」(降旗康男監督/12年)、NHK大河ドラマ「青天を衝け」(21年)、NHK連続テレビ小説「ブギウギ」(23~24年)など多数の作品に出演。17年には「新しい地図」を立ち上げ、20年公開の「ミッドナイトスワン」(内田英治監督)では第44回日本アカデミー賞最優秀作品賞・最優秀主演男優賞に輝いた。近年の主な作品に、「サバカン SABAKAN」(金沢知樹監督/22年)、「碁盤斬り」(白石和彌監督/24年)など。樋口真嗣監督とは「日本沈没」(06年)でタッグを組み、「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド」(15年)にも出演している。

一定のスピードを下回ると作動する爆弾が新幹線に仕掛けられた——。爆発を回避するため新幹線が走り続ける中、犯人グループと警察、国鉄職員と乗客、それぞれの奮闘を描いた1975年公開の映画「新幹線大爆破」。国内外で高く評価され、のちに世界中で大ヒットしたキアヌ・リーブス主演の「スピード」(1994年)のインスパイア元となったとされる歴史的傑作が、50年の時を経てNetflix映画としてリブートされる。メガホンをとるのは原作の大ファンで、「ローレライ」(2005年)や「シン・ゴジラ」(16年)を手掛けてきた名匠・樋口真嗣。今作の企画も樋口の情熱によって走り出したという。

主演を務めるのは「日本沈没」(06年)でも樋口監督とタッグを組んだ草彅剛。乗客の安全を守るため苦難に立ち向かう車掌・高市を繊細な演技で表現する。また脇を固めるのはのん、要潤、尾野真千子、豊嶋花、斎藤工ら錚々たる実力派キャストたち。JR東日本の特別協力のもと実際に駅や新幹線内で撮影が敢行されたことに加え、破格の特撮とVFXによりかつてない映像の一大スペクタクルが誕生。4月23日から配信開始となった本作の見どころについて「これが自分の代表作」とか語る草彅剛に話を聞いた。

樋口監督と18年ぶりの本格タッグ

——「新幹線大爆破」を一足先に拝見しましたが、仰天するほどに面白かったです。一級のパニック&特撮映画であり、プロフェッショナルが一致団結し作戦遂行に挑むお仕事映画であり、思わぬ展開で心揺さぶる人間ドラマでもあり…。原作からのアレンジもとんでもない。Netflix配信ですが、映画館で観たいなと思いました。

草彅剛(以下、草彅):ありがとうございます。僕もすごく自信があるので言いますが、これは草彅剛と樋口監督の代表作です。監督いないのに代表作を勝手に決めちゃった(笑)。

——それくらい自信作ということですね。

草彅:できあがった作品を監督と一緒に観たときに、あまりにテンションが上がって「監督は『新幹線大爆破』を撮るためにやってきたんだよ」って一方的に言いましたからね。

——樋口監督との本格的なタッグは映画「日本沈没」以来ですね。監督はそれ以降、草彅さんが他の監督の作品で活躍する姿にジェラシーを感じていたと2月に行われたNetflixラインナップイベント「Next on Netflix」でお話しされていました。

草彅:監督を嫉妬させるなんて役者冥利に尽きますよ。

——だからこそ今回は監督も相当燃えていたと思うのですが、久々のタッグはいかがでしたか?

草彅:約18年ぶりですから、本当にメラメラと燃えてましたよ。ただ実のところ監督はこの18年間ずっとメラメラと燃えていて、新作があるたび僕にも情報を教えてくれるんですよ。「それ言ったらだめでしょ」って思いながら聞いてると、いつもキャスト候補に僕の名前があるわけ。監督も「良い役だからね」とか言ってくれるんだけど、いざ情報が解禁されると僕ではなく、斎藤工くんとかになってる(笑)。だからこの18年間、僕は監督から出演詐欺を受け続けてきたんですよ(笑)。

——そんなことあります⁉︎

草彅:本当だよ!それで監督に「僕のところに全然話がこないじゃん」って文句を言ったらようやく仕事が来たんだけど、ふたを開けたら「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド・オブ・ザ・ワールド」(15年)の数分間のカメオ出演だったし。だから今回もやるやる詐欺だと思ってたんです。そしたら台本も送られてきて「本当なの⁉︎」って(笑)。

——本格的な共演は18年ぶりですが、関係性はその後も続いていたんですね。

草彅:こうやって18年間も関係が途切れず、連絡を取り合っている監督って樋口さんだけなんですよ。「日本沈没」のときにめちゃくちゃ息が合って、失礼ながら僕は友達みたいな感じで接しちゃったんです。本当は監督と俳優というポジションの違いもあるから、あまり馴れ馴れしくしちゃいけないんですけどね。でもそこから友達のような関係が続いてて、18年間やるやる詐欺とおすすめの映画についてマメに連絡をくれるんです。

—樋口監督から映画をおすすめされるって羨ましいですね。

草彅:やっぱり樋口監督は映画が大好きなんですよ。素直な人だから映画を観て興奮するとすぐ「この映画を観た方がいい」って送ってきて。ほとんど観てないんですけどね(笑)。僕も監督が好きだからそのやりとりも楽しくて、18年間仕事はほぼしていないけど付かず離れずの関係が続いていました。

その間に監督も僕も別の場所でキャリアを重ねて実力をつけてきたわけですよ。ただ18年間も「一緒にやろう」と言い合って助走をしてたら普通どこかで沈没しちゃうじゃないですか。周りからはただの馴れ合いにも見えるだろうし。でもその「一緒にやろう」という思いのままめげずにやってきた結果、ようやく「新幹線大爆破」という最高のかたちで実現して。これは本当に奇跡だと思うし、監督にも「今死んでも悔いがない」って言いましたもん。もちろんまだまだ生きますけどね。

——「今死んでも悔いがない」って言えるのはすごいですね……!

草彅:俳優をしてきて、初めてそう思いました。出来上がった作品を監督と観終わったときも、2人で抱き合ってずっと「最高だったね」って言い合ったり。まだお客さんに届けてもいないのに早くも前のめりになりすぎて、ここ数日ずっと地に足がついてないから、さすがに冷静にならないと……と思ってるんですが、プロデューサーも「この映画はNetflixの日本チーム制作で今、一番の期待作になっているかも」とか言うから落ち着かなくて(笑)。

——でもこの映画は期待をあげても、それをさらに超えてくる作品だと思います。

JR東日本の特別協力の下、撮影

—樋口監督は原作となる「新幹線大爆破」(1975年)を人生で3本の指に入る映画に挙げていて、さらに大の鉄道ファンということで、映像から愛と情熱、そして説得力が溢れていましたよね。驚いたのが「列車が大爆破する」映画なのにJR東日本の特別協力が得られたということ。実際に駅や新幹線車内で撮影するのはもちろん初めてだったと思いますが、その体験はいかがでしたか?

草彅:痺れましたよ。ただうれしくもあると同時に、大変でもありました。朝6時過ぎに上野発の新幹線に乗って青森まで行き、夜の19時とかに帰ってくる。そうやって12時間かけて往復するのを7回くらいしたかな。でも12時間新幹線に乗っているのに、僕が出てくる場面で使われたのは女子高生に水を渡すカットだけだったり(笑)。ただ大勢参加されている方々の準備や撮影もあるので、それだけしか使われないというのも俳優あるあるではあるんですけどね。

貴重な経験をさせていただく中で実感したのは、新幹線の管理技術というのはすごいなということ。撮影するにあたって12両くらいある一編成を丸々貸し切って走らせていたのに、通常運行もしているんです。劇中で描かれているように運行がすごく細かく管理されていて、僕らの乗る新幹線はそれを邪魔しないように調整しながら動いていました。

あと新幹線のセットも実寸大の2車両分つくって撮影したんです。樋口監督は特撮になると子どものようにはしゃいでいるんですが、こだわりがあるからなかなかOKがでないこともあって。そういう意味では体力も使ったし大変ではあったんですが、撮り終えた今思うと本当に楽しい現場だったなと思いますね。

——運転士と比べるとどうしても光が当たりにくい車掌が主役というのが面白いですよね。今回草彅さんが車掌を演じるにあたり、本職の方からのサポートはあったのでしょうか?

草彅:ありましたね。JR東日本さんが僕とのんさんのために講習を開いてくれて、お客さまへのおもてなしの気持ちや時間に対する意識、身だしなみの話から新幹線の車種や特徴まで、とても丁寧に教えてくれたんです。その上で通常入れない場所に入らせてくれて、新幹線を見ながら勉強したりとか。その時間がすごく役作りの役にたちましたね。

——仕草も本物の車掌のようでとてもリアルでした。

草彅:うれしいな。本職の方が毎回現場にも来てくれて、敬礼の仕方や手の動きなど本当に細かく指導してくれたおかげだと思います。

——JR東日本のバックアップのもと車掌という仕事を学ぶと同時に、高市というキャラクターをどのような人物と捉えて役作りしていったのでしょうか?

草彅:今回の高市という人物はあまり特徴がないんですよね。役回りを考えるとあまり個性や感情を出しすぎるのもどうかなと思うし。そういうことを踏まえると、車掌っぽさは別に意識しないで、むしろ普段の僕みたいな感じで演じるのが良いのかなと最終的には考えて役作りしていきました。ただ「お客さまを目的地まで真心を持ってお連れする」という気持ちは常に持つようにはしていましたね。

——車掌としてプロに徹する高市ですが、草彅さんが「特徴がない」と仰ったとおりそのバックボーンやプライベートな部分は見えないキャラクターですよね。その部分は頭のなかで補完されたのでしょうか

草彅:「バックボーンが出せないから大変な役だと思う」ということは樋口監督も言っていて。だからそこは妄想で補いました。僕が想像した高市は、鉄道と同じくらい古着が大好きという設定。

——ほぼ草彅さんじゃないですか。

草彅:小さい頃からオタク気味で、将来を考えるときに古着の道に行くか鉄道の道に行くか悩んだけど、その当時青森の女性と遠距離恋愛していたから最終的に鉄道員を選んだんです。半分は今考えたんですけど(笑)。

監督からの無茶振りアクション

——樋口監督がお話していましたが、台本にないアクションを現場で無茶振りされたそうですね。

草彅:僕は台本をあまり読み込むことをしないから、現場ではそれが無茶振りか分からないんですよね。そういうもんかと思って後で台本を見たら「ないじゃないか!」って部分がたくさんあって(笑)。でも騙されたというよりかは出番が増えてうれしいと思いますよね。僕は樋口監督に絶大な信頼を置いてるので、そこは「見せ場をつくってくれたんだな」って思いますよ。

——その場面って、離れていく列車の間をジャンプするシーンですよね?

草彅:そう!最近はCGがよくできてるから何でもCGでやってると思われがちだけど、あの部分はリアリティーを出すために実際に離れていく列車のあいだを飛び越えてるんですよ。簡単にやってるように見えるけど大変なんですから!もちろん下にはマットも敷いているし安全もしっかり考慮されてはいますけど、新幹線の部分は鉄製じゃないですか。そう考えるとやっぱり怖いし、「スタントだったらなぁ…」とは内心思いましたよね。やりきりましたけど。

——そこでやりきるのはやはりプロフェッショナル。

草彅:昔なんてあるドラマで5メートルも落下するシーンを撮影したことがあって。スタントの人が指導してくれるんですけど、その人はちゃんとパーンって受け身を取るんですよ。でも僕は芝居で腕を上げとかなきゃいけないから受け身が取れないの!受け身取るのと取れないのでは大違いですからね。それもやりきりましたけど。役者の鑑ですよ(笑)。

——先ほどお話しされた「事前に台本をあまり読み込まない」というのはニュースで聞いたことがありましたが、事前に台詞だけ覚えていくんですよね。それであの演技を披露するのだから驚きです。

草彅:集中力も落ちてきて、細かく読むと疲れちゃうんですよ。台詞を覚えていれば撮影は滞らないし、現場に入ってから頑張るので。35歳くらいからはそういう方法でやってきました。

——個人的に魅力的に感じた人物が、のんさん演じる運転士・松本千花でした。車掌の高市とそれほど言葉は多く交わさないけど、固く信頼し合っているあの関係性がたまらなかったです。現場での信頼関係が演技にも出ているのかなと思ったのですが、撮影中はどんな会話をされたんですか?

草彅:のんさんはすごく素敵な人で、とても気が合いましたよ。彼女はギターが好きでYouTubeでも演奏しているから、今度ギターでコラボしようよとか話しましたね。あと斉藤和義さんが好きという共通点もあったりで、もっぱら音楽の話で仲を深めていきました。

——実際に新幹線の運転士として活躍されている女性は増えてきている一方で、どうしてもジェンダーバイアスが抜けきらない運転士役にのんさんをキャスティングをしたのはすごく良いなと思いました。

草彅:原作では目力全開の千葉真一さんでしたからね。のんさんをキャスティングするというのも監督のアイデアなんです。そこも見事ですよね。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 以下ネタバレを含みます 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「命の重み」というテーマについて

——本作は物語が展開していくにつれ、「命の重み」というテーマが立ち上がってきますよね。命の大切さを全身で伝える草彅さんの姿を見ていると、まったく別ジャンルですが、昔大好きだったドラマ「僕の生きる道」(03年)を思い出しました。20年以上経って改めてこの「命の重み」というテーマに向き合って感じたことはありますか?

草彅:思ってもいなかった質問ですが、うれしいですね。確かに樋口監督は優しい人だから、「命の大切さ」に対する眼差しはいつも根底にあるのかもしれない。「日本沈没」でも終盤にはそういうメッセージがあるしね。今作の重要な場面で高市はある選択を迫られますが、彼はそうせずにその人物を抱きしめますよね。そのとき僕は生まれたばかりの赤ん坊を抱きしめているような感覚が少しあったんです。そんな「人が生きる中で芽生える光のようなもの」を描いたことが、もしかすると本作を単純なパニック映画ではない作品にしているのかもしれない。

——これまでNetflixで仕事をされた監督や俳優に話を聞くと、やはり他のドラマや映画の撮影現場とは全然違うということをよく仰られます。草彅さんはNetflixに限らず、動画配信プラットフォームでお仕事をされるのは今回が初だと思いますが、実際にNetflixの現場で撮影された感想はいかがでしたか?

草彅:最高でしたね。Netflixグルーヴって愛に溢れていて、人に優しい環境だし食事も温かくておいしいんですよ。これまでお芝居を続けてきた先に、こんな最高の現場で芝居ができているっていうのは本当に幸せだなって本心から思いました。

——本作に限らず、草彅さんが演技をする上で大切にしていることを教えてもらえますか?

草彅:一番は睡眠ですね。元気があれば何でもできる、という猪木イズムですよ。現場は本当にハードで、今回も巨大な扇風機をガンガンに回して、尋常じゃない風を浴びながら演じるわけです。そんな中寝不足だととても踏ん張れない。30分でも多く睡眠をとることが後々自分を救うことになるんです。技術ももちろん大事ですが、睡眠に比べたら二の次ですよ。

——草彅さんはこれまでもたくさんの優れた作品に出演されていますが、映画やドラマのオファーを受ける際に何を重視しているのでしょうか?

草彅:もしかすると僕のところに依頼が来るまでに事務所が選別しているかもしれませんが、僕はオファーを断ったことがないんですよ。頂いたものは全て全力でやる。家賃とか携帯代とか払わないといけないし、愛犬のクルミちゃんも守らなきゃいけないので。それでも良い作品ばかりやらせてもらえているのは本当にラッキーですよね。僕に仕事をくれた監督たちには感謝しかないし、足を向けて寝られないです。だって今回の高市も超良い役じゃないですか!本当に良い役!だからどんな役でも全力で挑むのが僕のこだわりです。やってみないと結果は分からないから。

——本作は破格の特撮とVFXで撮られた映像や、JR東日本特別協力により生まれたリアリティー、先ほど仰られたドラマ性など注目ポイントが盛りだくさんですが、改めて草彅さんの思う本作の見どころはなんでしょうか?

草彅:まずは映像の見事さですよね。これはNetflixじゃないとできない!(笑)。本当に本作のVFXと特撮は樋口監督の真骨頂ですし、パニック映画としての面白さも抜群なんですが、そこに血の通った物語と説得力のあるキャラクター造形が相まって唯一無二のエンターテインメント作品となっている、そのバランス感覚も本当にすごい。最初から退屈なしでドキドキハラハラさせてくれますしね。鉄道ファンに喜んでもらえるのはもちろん、鉄道に詳しくなくとも日本の文化である新幹線には馴染みがある人が多いだろうから、物語にもスッと入っていけると思うし。本当に良い作品だと思います。そんな素晴らしい作品に出られている僕は最高にラッキーボーイ‼︎

PHOTOS:YUKI KAWASHIMA
STYLING:YASUOMI KURITA
HAIR & MAKEUP:EISUKE ARAKAWA

Netflix映画「新幹線大爆破」

■Netflix映画「新幹線大爆破」
独占配信中
出演:草彅剛 細田佳央太 のん 要潤 尾野真千子 豊嶋花 黒田大輔 松尾諭 大後寿々花 ・ 尾上松也 六平直政 ピエール瀧 坂東彌十郎 /斎藤工
監督:樋口真嗣
原作:東映映画「新幹線大爆破」(監督:佐藤純彌、脚本:小野竜之助/佐藤純彌、1975 年作品)
脚本:中川和博 大庭功睦
特別協力:東日本旅客鉄道 ジェイアール東日本企画
制作プロダクション:エピスコープ
製作:Netflix

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「ユニクロ」からイチロー、役所広司がデザインしたチャリティーTシャツ発売

「ユニクロ(UNIQLO)」は6月20日、チャリティーTシャツプロジェクト“ピース フォー オール(PEACE EOR ALL)”の新作コレクションを発売する。今回は、新たなコラボレーターとして、元プロ野球選手のイチローや俳優の役所広司が参画するほか、すでに同プロジェクトに参加している佐藤可士和、アカマイ・テクノロジーズは新たなデザインを用意する。価格はいずれも1500円で、「ユニクロ」の店舗と公式オンラインストアで販売する。

平和への願いを込めたデザイン

イチローは、ドアをノックするイラストをシンプルにデザイン。また役所広司は、カンヌ国際映画祭最優秀男優賞を受賞したことでも話題を集めた映画「PERFECT DAYS」のワンシーンをプリントし、“こんどはこんど、今は今。”というセリフを添えた。サイズはXS〜4XLを展開し、店頭ではS〜XLのみを取り扱う。

コラボレーターコメント

イチローは、自身のデザインについて「好きなことを見つけて扉を開こう。その先にはきっと素敵な世界が広がっている」とコメント。また、役所広司は「“こんどはこんど、今は今。”って、駄々をこねている子供を諭しているような台詞だ。これは、映画『PERFECT DAYS』の主人公平山さんが、家出をして来た姪に言う台詞。あらゆる物に感謝し、未来でもなく過去でもない、今この瞬間を大切に生きていれば、心の痛みは消えるよって、伝えたかったのか?とても心に残る言葉だった」と述べた。

同プロジェクトは“世界の平和を心から願い、アクションする”という趣旨に賛同したコラボレーターがボランティアで参加し、その利益の全額を人道支援にあてるというもの。2022年6月から販売を開始し、25年1月時点で、寄付総額は19億8000万円に達している。

プロジェクトサイト

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「マーク ジェイコブス」が原宿で写真展を開催 小泉今日子、沢尻エリカら豪華セレブの撮り下ろしカットも

「マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)」は4月25日〜5月11日、原宿のイベントスペース、Creative Space Akademeia 21 Harajukuで写真展“スーパー マーク ジェイコブス フォトグラフド バイ レスリー・キー フォト エキシビション(SUPER MARC JACOBS PHOTOGRAPHED BY LESLIE KEE PHOTO EXHIBITION)”を開催する。本イベントは、「SUPER MAGAZINE」創刊20周年を記念した特別号“SUPER MARC JACOBS”の発売を記念したもの。

豪華撮り下ろしカットも多数展示

今回「マーク・ジェイコブス」へのトリビュートモデルとして、小泉今日子、沢尻エリカ、長谷川京子、山田優、マギー、アオイヤマダ、エリイ、樋口可弥子、AMIAYA、デブラ・ショー(Debra Shaw)、ミス・フェイム(Miss Fame)、アツコ・オカツカが参加。会場では、今年2月のマーク・ジェイコブス(Marc Jacobs)来日中に撮影した本人のポートレートをはじめ、国内外のセレブリティーが今春展開のランウェイコレクションとメインラインを身にまとい、本誌のために撮り下ろしたスペシャルシューティングをラインアップする。展示作品に印刷したQRコードを読み取ることで、セレブリティー着用アイテムを公式オンラインストアから購入できる。

そのほか、イラストレーターのエド・ツワキ(Ed TSUWAKI)によるジェイコブス本人と12人のセレブリティーのポートレートを描いたスペシャルイラストや、「SUPER MARC JACOBS THE MOVIE」と題したレスリー・キー(Leslie Kee)監督による10分間のショートムービーも登場。シンディ・ローパー(Cyndi Lauper)の名曲「Girls just want to have fun」と小泉今日子の名曲「魔女」をDJの高木寛がリミックスしたスペシャルな音源も楽しめる。

◾️SUPER MARC JACOBS PHOTOGRAPHED BY LESLIE KEE PHOTO EXHIBITION

期間:2025年4月25日〜5月11日(火曜日を除く)
時間:11:00〜19:00
会場:Creative Space Akademeia 21 Harajuku
住所:東京都渋谷区神宮前5-27-7

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米「コトパクシ」が福岡に新店 国内販売代理店の降幡社長が語るブランドの現在地と期待

米発のアウトドアブランド「コトパクシ(COTOPAXI)」は、4月24日に天神ビックバンエリアで開業する大型複合ビル「ワン・フクオカ・ビルディング(ONE FUKUOKA BLDG.)」に、九州圏内唯一となる直営店「コトパクシ テンジン」をオープンする。

ワン・フクオカ・ビルディング内の商業フロアは、グローバルブランドなどの最新のファッション、カルチャー、書籍、カフェなど多様な店舗がそろう、新たなトレンドの発信拠点だ。そんなフロアにオープンする同店は、大量生産の残材を使用してフィリピンの工場で製作され、自由な配色が人気のバッグコレクション“Del Diaコレクション”を中心に販売する。オンラインストアではアソート販売だが、店頭は実際にモノを見て、好きな色合わせの商品を購入できるのが魅力だ。

同店は3月の大阪出店に続く、国内4店舗目の直営店。「コトパクシ」の独占輸入販売権を持つアルコインターナショナルの降幡昌弘社長は、「大阪店は過去最高の初日売上高を記録し、その後も安定した売り上げを維持している。大阪店と同様に交通の便が良く、購買意欲の高い顧客やインバウンド客も見込める福岡店にも期待している」と語る。福岡店の初年度売上高目標は京都店と同程度の1億2000万円を目指すという。過去のポップアップでは予想を上回る実績を出しており、京都店の売り上げも目標を上回っているため、ブランドが新店舗に寄せる期待は大きい。

「『コトパクシ』はアウトドアアイテムとしてだけでなく、カラフルでユニークなデザインが認知され、ファッションの一部として受け入れられている。使いやすく機能的であることも支持されている」と、降幡社長は自信をにじませる。売上高の内訳は「バッグが8割、アパレルが2割」。中でも前述の“Del Diaコレクション”の人気が高く、カラフルな色使いは「コトパクシ」のブランドアイデンティティーでもある。「色彩豊かで気分を明るくする商品が求められていると感じる」と語り、このアイデンティティーを今後も打ち出す方針だ。

またBコープ認証を受けている「コトパクシ」のサステナブルな活動への共感が商品の購入につながるケースも増えており、「日本市場におけるサステナビリティーへの意識変化を感じる」という。「コトパクシ」は、今後も名古屋や札幌、東京の新たなエリアなど、注目エリアに戦略的に店舗をオープンしていく予定だ。

問い合わせ先
アルコインターナショナル
pr-info@alco-group.com

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米「コトパクシ」が福岡に新店 国内販売代理店の降幡社長が語るブランドの現在地と期待

米発のアウトドアブランド「コトパクシ(COTOPAXI)」は、4月24日に天神ビックバンエリアで開業する大型複合ビル「ワン・フクオカ・ビルディング(ONE FUKUOKA BLDG.)」に、九州圏内唯一となる直営店「コトパクシ テンジン」をオープンする。

ワン・フクオカ・ビルディング内の商業フロアは、グローバルブランドなどの最新のファッション、カルチャー、書籍、カフェなど多様な店舗がそろう、新たなトレンドの発信拠点だ。そんなフロアにオープンする同店は、大量生産の残材を使用してフィリピンの工場で製作され、自由な配色が人気のバッグコレクション“Del Diaコレクション”を中心に販売する。オンラインストアではアソート販売だが、店頭は実際にモノを見て、好きな色合わせの商品を購入できるのが魅力だ。

同店は3月の大阪出店に続く、国内4店舗目の直営店。「コトパクシ」の独占輸入販売権を持つアルコインターナショナルの降幡昌弘社長は、「大阪店は過去最高の初日売上高を記録し、その後も安定した売り上げを維持している。大阪店と同様に交通の便が良く、購買意欲の高い顧客やインバウンド客も見込める福岡店にも期待している」と語る。福岡店の初年度売上高目標は京都店と同程度の1億2000万円を目指すという。過去のポップアップでは予想を上回る実績を出しており、京都店の売り上げも目標を上回っているため、ブランドが新店舗に寄せる期待は大きい。

「『コトパクシ』はアウトドアアイテムとしてだけでなく、カラフルでユニークなデザインが認知され、ファッションの一部として受け入れられている。使いやすく機能的であることも支持されている」と、降幡社長は自信をにじませる。売上高の内訳は「バッグが8割、アパレルが2割」。中でも前述の“Del Diaコレクション”の人気が高く、カラフルな色使いは「コトパクシ」のブランドアイデンティティーでもある。「色彩豊かで気分を明るくする商品が求められていると感じる」と語り、このアイデンティティーを今後も打ち出す方針だ。

またBコープ認証を受けている「コトパクシ」のサステナブルな活動への共感が商品の購入につながるケースも増えており、「日本市場におけるサステナビリティーへの意識変化を感じる」という。「コトパクシ」は、今後も名古屋や札幌、東京の新たなエリアなど、注目エリアに戦略的に店舗をオープンしていく予定だ。

問い合わせ先
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「セカンドストリート」、国内外1000店舗突破 シンガポールや香港に初進出で海外展開を加速

ゲオホールディングス傘下の総合リユースショップ「セカンドストリート(2nd STREET)」は、4月25日の「セカンドストリート上尾中妻店」オープンにより、国内外の店舗数が1000店舗を突破する。1996年に1号店を開業して以来、国内に加えアメリカ、台湾、マレーシア、タイなど4カ国に進出し、店舗数を拡大してきた。4月29日にはシンガポール、5月9日には香港に初進出を予定しており、海外での事業展開を加速している。

「セカンドストリート」は、2016年に500店舗、18年に600店舗、22年に800店舗の出店を達成。海外では25年3月末時点で、アメリカに47店舗、台湾に39店舗、マレーシアでは23店舗、タイは4店舗出店しており、各国のニーズに合わせた店舗展開を進めている。

初進出となるシンガポール

シンガポールは、政府主導でサステナビリティ政策が進み、若年層を中心に環境意識が高まる一方で、リユース品を扱う店舗が少ない。こうした現地のニーズを背景に、「セカンドストリート」は同国初のリユースチェーンとして出店。若者に人気が高いサマセットエリアの商業施設に店舗を構える。

香港店は、九龍・旺角エリアに位置する大型商業施設、MOKO内に出店。若者に人気が高いエリアであることから、カジュアルブランドやデザイナーズブランドをはじめ、トレンド感のある商品を中心に取り扱う。

「セカンドストリート」は今後、国内における未出店エリアを中心に出店を進め、2029年3月期までに国内1000店舗の達成を目指す。また新たな国への出店も積極的に検討し、手頃な価格で良質な品物を入手できるリユースの利点をグローバルで広めていく方針だ。

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「セカンドストリート」、国内外1000店舗突破 シンガポールや香港に初進出で海外展開を加速

ゲオホールディングス傘下の総合リユースショップ「セカンドストリート(2nd STREET)」は、4月25日の「セカンドストリート上尾中妻店」オープンにより、国内外の店舗数が1000店舗を突破する。1996年に1号店を開業して以来、国内に加えアメリカ、台湾、マレーシア、タイなど4カ国に進出し、店舗数を拡大してきた。4月29日にはシンガポール、5月9日には香港に初進出を予定しており、海外での事業展開を加速している。

「セカンドストリート」は、2016年に500店舗、18年に600店舗、22年に800店舗の出店を達成。海外では25年3月末時点で、アメリカに47店舗、台湾に39店舗、マレーシアでは23店舗、タイは4店舗出店しており、各国のニーズに合わせた店舗展開を進めている。

初進出となるシンガポール

シンガポールは、政府主導でサステナビリティ政策が進み、若年層を中心に環境意識が高まる一方で、リユース品を扱う店舗が少ない。こうした現地のニーズを背景に、「セカンドストリート」は同国初のリユースチェーンとして出店。若者に人気が高いサマセットエリアの商業施設に店舗を構える。

香港店は、九龍・旺角エリアに位置する大型商業施設、MOKO内に出店。若者に人気が高いエリアであることから、カジュアルブランドやデザイナーズブランドをはじめ、トレンド感のある商品を中心に取り扱う。

「セカンドストリート」は今後、国内における未出店エリアを中心に出店を進め、2029年3月期までに国内1000店舗の達成を目指す。また新たな国への出店も積極的に検討し、手頃な価格で良質な品物を入手できるリユースの利点をグローバルで広めていく方針だ。

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森を守るゴムと、土を育てる綿 「ヴェジャ」共同創業者が語る、素材と思想のあいだ

サステナビリティは矛盾だらけ。環境に配慮された素材も見方によってはそうでなくなる。そんなとき、実践者たちはどう考えるのか?来日したサステナビリティの先駆者であるフランスのスニーカーブランド「ヴェジャ(VEJA)」のフランソワ・ギラン・モリィヨン(Francois Ghislain Morillion)共同創業者に彼らが考える“正義”について聞いた。場所は、東京・原宿。ヴィンテージのサッカーシューズをベースにした最新モデル「パネンカ(Panenka)」のお披露目をするスペースだ。

重要なのは、ブランドの社会的意義をしっかり伝えること

WWD:最初に「パネンカ(Panenka)」のコンセプトを教えてください。

フランソワ:・ギラン・モリィヨン(Francois Ghislain Morillion)ヴェジャ共同創業者(以下、フランソワ):私たちは、「ヴェジャ」の思想や世界観を伝えるために、新しいスタイルやモデルを開発しています。その背景には、ブランドの世界観を体現する“言い訳”となる要素を探しているという想いがあります。今回はサッカーシューズの世界観を取り入れ、「パネンカ」という名のモデルをつくりました。これは、サッカーのペナルティーキック技術の名前にもなっているもので、その世界観を借りる形で新しいラインを展開しています。

重要なのは、ブランドの存在意義、つまり社会的意義をしっかりと主張することです。そのために、素材選びにもこだわっており、ラバー、コットン、ペットボトル由来のリサイクルポリエステルを積極的に使っています。これらをスポーティーなサッカーというイメージと結び付けて、新しいスタイルとして打ち出しています。

WWD::「言い訳」とは、どういう意味ですか?

フランソワ::ポルトガル語で“ヴェジャ”は「見る」という意味があります。つまり、デザインの裏にあるすべてのストーリーを見てほしいという意図があります。「こういう背景があるんだよ」と伝えるための“きっかけ”のようなものです。

「神様が植えた」と言われるゴムの木から採取

WWD::新作で採用した素材について教えてください。

フランソワ:::4つの主要な素材を使用しています。まず一つ目はアウトソールの天然ラバーです。これはブラジルのアマゾン地域に自生している、人工的に植えられたものではない「神様が植えた」と言われるゴムの木から採取しています。

WWD:「神様が植えた木」を採取して問題ないのですか?

フランソワ::逆です。アマゾンの森林破壊が大きな問題となっている今、この天然ゴムの使用は森林保全にもつながっています。各家庭が約300ヘクタールの森林を守りながらゴムを採取しており、現在約2000家族と契約しています。つまり、60万ヘクタールもの森を私たちの購買活動で保護していることになります。

WWD:なるほど、ゴムは木を切るのではなく、樹皮に切れ目を入れて樹液を収穫するから、木を枯らさず「ゴムを採るから森を残す」という構造が成立するのですね。現地とのやり取りはどのように行っていますか?

フランソワ:アマゾンには「ヴェジャ」のオフィスがあり、常駐のスタッフ6人が地元の方々と連携しています。ブラジルの生産者たちは小さなグループに分かれ、さらにそれを統括する協同組合のような団体が存在します。私たちはそういった組織と直接契約を結んでいます。

WWD:彼らは元々ゴム生産に関わっていたのですか?

フランソワ:はい、元々ゴムの生産技術は持っていましたが、価格が非常に低かったため生計の主軸にはしていませんでした。収入の約30%がゴムからで、残りはナッツの収穫や農業、畜産などで得ています。「ヴェジャ」が適正価格で買い取るようになったことで、ゴム生産への関心が高まり、生産量も増えています。

WWD:コットンも持続可能な方法で生産していると伺いました。

フランソワ:はい。私たちは約2000家族と「アグロエコロジー」方式で契約しています。これは、単一作物の栽培を禁止し、最低3種類以上の作物を同じ畑で育てるというルールです。例えば、コットンのほかにトウモロコシや豆などを育てることで、土壌の多様性と肥沃さを保っています。生産地は主にブラジルで、一部はペルーにもあります。2005年からこの方式で栽培されたコットンを継続的に使用しています。

WWD:新作の「パネンカ」では革素材も使っていますね?

フランソワウルグアイ産で、完全な自然放牧によるものです。森林を切り開くことなく、広大な自然草原で、1ヘクタールに1頭という贅沢な飼育環境で育てられています。飼料や飼育方法にも自然に配慮しており、「コンパ」と呼ばれる場所で自由に放牧されています。

WWD::リサイクルポリエステの仕組みは?

フランソワ:私たちは15年以上前から再生ポリエステルを使っています。ただし、私たちは「どこから来たペットボトルなのか?」という点まで重視しています。ブラジルの産廃業者と協力し、現地で回収されたペットボトルを洗浄・分類し、小さなチップ状にしてから再生糸にしています。特に「ヴェジャ」では、これらを持ち込む回収者(多くは女性)に対し、通常の2倍の価格で買い取ることで、独自のサプライチェーンを築いています。

WWD:マイクロプラスチック問題にはどう対応していますか?

フランソワ:マイクロプラスチックが問題であることは認識しています。衣類のように頻繁に洗濯されるものに比べ、靴は洗濯されにくいため、発生量は少ないと考えています。とはいえ、内側のライニングにリサイクルペット素材を使っており、これはコットンよりも耐用年数が長く、結果として環境負荷が少ないと考えています。

理想は、20〜30年後にはペットボトル自体の使用がなくなることですが、現状では使い終わったペットボトルを有効に循環させることが大切だと考えています。

私たちは常に自問自答を繰り返しています。以前、リサイクルポリエステルでスウェットを作ったこともありましたが、マイクロプラスチックの懸念から制作を中止したこともあります。完璧ではないからこそ、疑問を持ち、間違いを修正する柔軟さが必要だと考えています。

WWD:グローバル基準についての意見をお聞かせください。

フランソワ:グローバル基準の整備には賛成ですが、懸念もあります。基準を作る側(主に北半球の国々)が、基準を守るよう求める一方で、そのために必要なコストを十分に支払っていないという問題があります。

たとえば、発展途上国や小規模生産者に「この基準を守れ」と求めるだけでは不公平です。使用する側、つまり私たち消費国がそのコストを負担するべきだと考えます。私たちはブラジルの生産者に対しても、その理念に基づいて適正価格での取引を行っています。本来、サステナブルな基準とは、生産者に押し付けるものではなく、それを使用する企業や消費者が共に支えるべきものです。

売り上げよりも、共感を広げるために

WWD:ブランド設立から20年となり、日本ではこのほど、Seiya Nakamura 2.24と日本総代理店契約を結ぶなど、ビジネスの新展開にも意欲的です。現在の売上高は?

フランソワ:2024年は約2億4,500万ユーロ(約395億円)でほぼ横ばいで安定しています。

WWD:その売り上げに満足されていますか?

フランソワ:私たちは売上至上主義ではありません。共同創業者のセバスチャン・コップ(Sebastien Kopp)と私の二人が会社の株式を100%保有しており、外部の株主はいません。だから「もっと売り上げを上げろ」といったプレッシャーもありませんし、自分たちがやりたいことに集中できています。

特に今は、日本に来て、日本市場に私たちの考え方を知ってもらうこと、そして日本の文化を学ぶことの方がずっと大切です。売上数字よりも、価値観を共有できることの方が重要だと考えています。

WWD::買収や投資の話も多いのでは?

フランソワ:たくさんあります。でも私たちはそこを目指していません。投資の話は多く来ますが、「それは私たちの目標ではない」と断っています。

WWD:米国のトランプ政権の施策はビジネスに影響していますか?

フランソワ:弊社の生産はブラジルで行っており、アメリカに輸出する際は関税が10%かかります(2025年4月11日時点)。1足あたり約5ドル程度の影響ですので、特に大きな打撃は受けていません。それに政策が日々変わるので、深刻に受け止めすぎないようにしています。

WWD:地産地消に関しての考えを聞かせてください。

フランソワ:私たちはパリを拠点にしつつ、生産はブラジルで行っています。そして世界中に商品を届けていますが、空輸ではなく船便を使用しています。そのため、物流が排出するCO₂は全体のわずか3%にとどまっています。

一部ポルトガルで生産している商品もあり、それはパリまでトラック輸送しています。実は、ブラジルからの輸送の方が環境負荷が少ないケースもあるのです。「遠くで生産しているからサステナブルではない」というのは誤解で、実際にはより環境に配慮した仕組みで生産・輸送しています。

WWD:迷いなく、明確ですね。

フランソワ:ありがとうございます。私たちは完璧ではありませんし、間違えることもあります。でもその都度立ち止まり、考え直し、変化を受け入れる姿勢を大切にしています。科学技術も日々進化していますから、時には立場を変える必要もあります。それは当たり前のことであり、恐れることではありません。

銀行員時代、「自分はこれをやりたくない」と思った

WWD:創業時から広告に頼らないビジネス方針を掲げていることが広く知られています。改めて、現代ではチャレンジングな戦略では?

フランソワ:広告を使わないという方針は、「ヴェジャ」にとって不可欠です。なぜなら、私たちはラバーやコットンなどの原材料を、生産者が生活できるだけの適正価格で購入しており、競合の約2倍のコストがかかることもあります。それでも大手ブランドと同じくらいの価格で商品を販売できるのは、広告費を一切かけていないからです。もちろん、広告を使えばブランドがもっと大きくなる可能性もあります。しかし、それによって商品の価格が上がったり、素材にかける予算が減ったりすることは、私たちの信念に反します。だから、最初から一貫して広告を使わない方針を続けています。

WWD:経営学を学び、最初のキャリアは銀行だそうですが、それらの経験は役立っていますか?

フランソワ:大学では経営学を学びましたが、金融の実務経験は半年ほどしかなく、それを“キャリア”と呼べるかは疑問です。ただ、その短い経験から、「自分はこれをやりたくない」という気持ちを明確に持てたのは大きかったです。銀行で働いていたとき、上司たちの姿を見て「自分もこうなりたい」とはどうしても思えませんでした。

卒業前に共同創業者のセバスチャンと一緒に旅をして、多くの場所を訪れました。その中で「サステナビリティは非常に重要だ」と感じ、学校にその学びの機会を求めたのですが、校長先生には「そんなの誰も興味を持たない」と一蹴されました。でもその2年後、普通にサステナビリティの授業が始まっていて、「僕たちは少し早すぎたのかもしれない」と感じました。

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森を守るゴムと、土を育てる綿 「ヴェジャ」共同創業者が語る、素材と思想のあいだ

サステナビリティは矛盾だらけ。環境に配慮された素材も見方によってはそうでなくなる。そんなとき、実践者たちはどう考えるのか?来日したサステナビリティの先駆者であるフランスのスニーカーブランド「ヴェジャ(VEJA)」のフランソワ・ギラン・モリィヨン(Francois Ghislain Morillion)共同創業者に彼らが考える“正義”について聞いた。場所は、東京・原宿。ヴィンテージのサッカーシューズをベースにした最新モデル「パネンカ(Panenka)」のお披露目をするスペースだ。

重要なのは、ブランドの社会的意義をしっかり伝えること

WWD:最初に「パネンカ(Panenka)」のコンセプトを教えてください。

フランソワ:・ギラン・モリィヨン(Francois Ghislain Morillion)ヴェジャ共同創業者(以下、フランソワ):私たちは、「ヴェジャ」の思想や世界観を伝えるために、新しいスタイルやモデルを開発しています。その背景には、ブランドの世界観を体現する“言い訳”となる要素を探しているという想いがあります。今回はサッカーシューズの世界観を取り入れ、「パネンカ」という名のモデルをつくりました。これは、サッカーのペナルティーキック技術の名前にもなっているもので、その世界観を借りる形で新しいラインを展開しています。

重要なのは、ブランドの存在意義、つまり社会的意義をしっかりと主張することです。そのために、素材選びにもこだわっており、ラバー、コットン、ペットボトル由来のリサイクルポリエステルを積極的に使っています。これらをスポーティーなサッカーというイメージと結び付けて、新しいスタイルとして打ち出しています。

WWD::「言い訳」とは、どういう意味ですか?

フランソワ::ポルトガル語で“ヴェジャ”は「見る」という意味があります。つまり、デザインの裏にあるすべてのストーリーを見てほしいという意図があります。「こういう背景があるんだよ」と伝えるための“きっかけ”のようなものです。

「神様が植えた」と言われるゴムの木から採取

WWD::新作で採用した素材について教えてください。

フランソワ:::4つの主要な素材を使用しています。まず一つ目はアウトソールの天然ラバーです。これはブラジルのアマゾン地域に自生している、人工的に植えられたものではない「神様が植えた」と言われるゴムの木から採取しています。

WWD:「神様が植えた木」を採取して問題ないのですか?

フランソワ::逆です。アマゾンの森林破壊が大きな問題となっている今、この天然ゴムの使用は森林保全にもつながっています。各家庭が約300ヘクタールの森林を守りながらゴムを採取しており、現在約2000家族と契約しています。つまり、60万ヘクタールもの森を私たちの購買活動で保護していることになります。

WWD:なるほど、ゴムは木を切るのではなく、樹皮に切れ目を入れて樹液を収穫するから、木を枯らさず「ゴムを採るから森を残す」という構造が成立するのですね。現地とのやり取りはどのように行っていますか?

フランソワ:アマゾンには「ヴェジャ」のオフィスがあり、常駐のスタッフ6人が地元の方々と連携しています。ブラジルの生産者たちは小さなグループに分かれ、さらにそれを統括する協同組合のような団体が存在します。私たちはそういった組織と直接契約を結んでいます。

WWD:彼らは元々ゴム生産に関わっていたのですか?

フランソワ:はい、元々ゴムの生産技術は持っていましたが、価格が非常に低かったため生計の主軸にはしていませんでした。収入の約30%がゴムからで、残りはナッツの収穫や農業、畜産などで得ています。「ヴェジャ」が適正価格で買い取るようになったことで、ゴム生産への関心が高まり、生産量も増えています。

WWD:コットンも持続可能な方法で生産していると伺いました。

フランソワ:はい。私たちは約2000家族と「アグロエコロジー」方式で契約しています。これは、単一作物の栽培を禁止し、最低3種類以上の作物を同じ畑で育てるというルールです。例えば、コットンのほかにトウモロコシや豆などを育てることで、土壌の多様性と肥沃さを保っています。生産地は主にブラジルで、一部はペルーにもあります。2005年からこの方式で栽培されたコットンを継続的に使用しています。

WWD:新作の「パネンカ」では革素材も使っていますね?

フランソワウルグアイ産で、完全な自然放牧によるものです。森林を切り開くことなく、広大な自然草原で、1ヘクタールに1頭という贅沢な飼育環境で育てられています。飼料や飼育方法にも自然に配慮しており、「コンパ」と呼ばれる場所で自由に放牧されています。

WWD::リサイクルポリエステの仕組みは?

フランソワ:私たちは15年以上前から再生ポリエステルを使っています。ただし、私たちは「どこから来たペットボトルなのか?」という点まで重視しています。ブラジルの産廃業者と協力し、現地で回収されたペットボトルを洗浄・分類し、小さなチップ状にしてから再生糸にしています。特に「ヴェジャ」では、これらを持ち込む回収者(多くは女性)に対し、通常の2倍の価格で買い取ることで、独自のサプライチェーンを築いています。

WWD:マイクロプラスチック問題にはどう対応していますか?

フランソワ:マイクロプラスチックが問題であることは認識しています。衣類のように頻繁に洗濯されるものに比べ、靴は洗濯されにくいため、発生量は少ないと考えています。とはいえ、内側のライニングにリサイクルペット素材を使っており、これはコットンよりも耐用年数が長く、結果として環境負荷が少ないと考えています。

理想は、20〜30年後にはペットボトル自体の使用がなくなることですが、現状では使い終わったペットボトルを有効に循環させることが大切だと考えています。

私たちは常に自問自答を繰り返しています。以前、リサイクルポリエステルでスウェットを作ったこともありましたが、マイクロプラスチックの懸念から制作を中止したこともあります。完璧ではないからこそ、疑問を持ち、間違いを修正する柔軟さが必要だと考えています。

WWD:グローバル基準についての意見をお聞かせください。

フランソワ:グローバル基準の整備には賛成ですが、懸念もあります。基準を作る側(主に北半球の国々)が、基準を守るよう求める一方で、そのために必要なコストを十分に支払っていないという問題があります。

たとえば、発展途上国や小規模生産者に「この基準を守れ」と求めるだけでは不公平です。使用する側、つまり私たち消費国がそのコストを負担するべきだと考えます。私たちはブラジルの生産者に対しても、その理念に基づいて適正価格での取引を行っています。本来、サステナブルな基準とは、生産者に押し付けるものではなく、それを使用する企業や消費者が共に支えるべきものです。

売り上げよりも、共感を広げるために

WWD:ブランド設立から20年となり、日本ではこのほど、Seiya Nakamura 2.24と日本総代理店契約を結ぶなど、ビジネスの新展開にも意欲的です。現在の売上高は?

フランソワ:2024年は約2億4,500万ユーロ(約395億円)でほぼ横ばいで安定しています。

WWD:その売り上げに満足されていますか?

フランソワ:私たちは売上至上主義ではありません。共同創業者のセバスチャン・コップ(Sebastien Kopp)と私の二人が会社の株式を100%保有しており、外部の株主はいません。だから「もっと売り上げを上げろ」といったプレッシャーもありませんし、自分たちがやりたいことに集中できています。

特に今は、日本に来て、日本市場に私たちの考え方を知ってもらうこと、そして日本の文化を学ぶことの方がずっと大切です。売上数字よりも、価値観を共有できることの方が重要だと考えています。

WWD::買収や投資の話も多いのでは?

フランソワ:たくさんあります。でも私たちはそこを目指していません。投資の話は多く来ますが、「それは私たちの目標ではない」と断っています。

WWD:米国のトランプ政権の施策はビジネスに影響していますか?

フランソワ:弊社の生産はブラジルで行っており、アメリカに輸出する際は関税が10%かかります(2025年4月11日時点)。1足あたり約5ドル程度の影響ですので、特に大きな打撃は受けていません。それに政策が日々変わるので、深刻に受け止めすぎないようにしています。

WWD:地産地消に関しての考えを聞かせてください。

フランソワ:私たちはパリを拠点にしつつ、生産はブラジルで行っています。そして世界中に商品を届けていますが、空輸ではなく船便を使用しています。そのため、物流が排出するCO₂は全体のわずか3%にとどまっています。

一部ポルトガルで生産している商品もあり、それはパリまでトラック輸送しています。実は、ブラジルからの輸送の方が環境負荷が少ないケースもあるのです。「遠くで生産しているからサステナブルではない」というのは誤解で、実際にはより環境に配慮した仕組みで生産・輸送しています。

WWD:迷いなく、明確ですね。

フランソワ:ありがとうございます。私たちは完璧ではありませんし、間違えることもあります。でもその都度立ち止まり、考え直し、変化を受け入れる姿勢を大切にしています。科学技術も日々進化していますから、時には立場を変える必要もあります。それは当たり前のことであり、恐れることではありません。

銀行員時代、「自分はこれをやりたくない」と思った

WWD:創業時から広告に頼らないビジネス方針を掲げていることが広く知られています。改めて、現代ではチャレンジングな戦略では?

フランソワ:広告を使わないという方針は、「ヴェジャ」にとって不可欠です。なぜなら、私たちはラバーやコットンなどの原材料を、生産者が生活できるだけの適正価格で購入しており、競合の約2倍のコストがかかることもあります。それでも大手ブランドと同じくらいの価格で商品を販売できるのは、広告費を一切かけていないからです。もちろん、広告を使えばブランドがもっと大きくなる可能性もあります。しかし、それによって商品の価格が上がったり、素材にかける予算が減ったりすることは、私たちの信念に反します。だから、最初から一貫して広告を使わない方針を続けています。

WWD:経営学を学び、最初のキャリアは銀行だそうですが、それらの経験は役立っていますか?

フランソワ:大学では経営学を学びましたが、金融の実務経験は半年ほどしかなく、それを“キャリア”と呼べるかは疑問です。ただ、その短い経験から、「自分はこれをやりたくない」という気持ちを明確に持てたのは大きかったです。銀行で働いていたとき、上司たちの姿を見て「自分もこうなりたい」とはどうしても思えませんでした。

卒業前に共同創業者のセバスチャンと一緒に旅をして、多くの場所を訪れました。その中で「サステナビリティは非常に重要だ」と感じ、学校にその学びの機会を求めたのですが、校長先生には「そんなの誰も興味を持たない」と一蹴されました。でもその2年後、普通にサステナビリティの授業が始まっていて、「僕たちは少し早すぎたのかもしれない」と感じました。

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ユナイテッドアローズ原宿本店が刷新 “最上級の衣食住”を提案

ユナイテッドアローズは23日、原宿本店をリニューアルした「タバヤ ユナイテッドアローズ(TABAYA UNITEDARROWS)」をメディア向けに先行公開した。「これからのユナイテッドアローズの象徴となる店」と位置付け、ファッションのみならず衣食住全般にこだわりを持つ、高感度の大人層をターゲットとする。開店日は4月25日。

「史上最上級のユナイテッドアローズ」を表現

「史上最上級のユナイテッドアローズ」を掲げ、商品ラインアップから内装に至るまで、同社が考える“最上級”を詰め込んだ。「タバヤ」という名称は、社名にも込められている「ひとつの目的に向かって直進する矢(ARROW)を束ねた(UNITED)もの」のを意味し、創業当初から理念として大切にしてきた考え方だ。同社のロゴにも表現されており、その精神を象徴する言葉を店名に冠した。また深い蒼の色を“タバヤブルー”とし、ショッパーや同店の限定商品などにも採用した。

地下1階のアパレルフロア、1階のギャラリー併設の飲食フロア、2階の生活雑貨や工芸品を中心としたフロアで構成し、ユナイテッドアローズが考える“豊かな暮らし”を包括的に提案する。ディレクションを担当した田村麻衣子UA本部ウィメンズ商品課TABAYA課課長は、「駅から離れた立地だからこそ、わざわざ足を運んでくださったお客さまに、最高の時間を過ごしてもらえるよう意識した」と語る。同店のコンセプトに共感するスタッフを社内公募し、強みのおもてなしを提供する。

3フロアそれぞれで衣食住を提案

地下1階は自然光が差し込む京都の町屋を思わせる空間で、ウィメンズとメンズのウエアを中心に展開。「日本が影響を受け、また影響を与えているブランド」を軸に、取り扱いブランドは従来の半数程度に厳選した。「セッチュウ(SETCHU)」「サカイ(SACAI)」「シーエフシーエル(CFCL)」「オーラリー(AURALEE)」「コモリ(COMOLI)」「ミオ ハルタカ(MIO HARUTAKA)」「ロエベ(LOEWE)」「ザ・ロウ(THE ROW)」「メゾン・マルジェラ(MAISON MARGIELA)」など、国内外のブランドに加え、日本の産地と協業して開発したオリジナルウエアもそろえる。

1階の飲食スペースは従来の20席から37席に拡充し、ゆったり時間を過ごせるようにした。恵比寿の洋菓子店「レス(LESS)」と提携したカフェメニューのほか、ランチ、ディナー、アルコール類も用意する。飲食フロアのみ23時まで営業する。

入り口のアネックス棟は新たにギャラリースペースとし、月替わりで国内外のアーティスト作品を展示する。初回は「伝統的な和文化の形成に大きな影響を与えた」とされる、韓国の白磁をテーマに据え、伝統工芸作家のパク・ソングク氏、キム・ソヨン氏、ホン・ドゥヒョン氏ら7人の作家による作品の展示販売を実施する。

2階は「住」をテーマとし、工芸品や美術品、骨董品、生活雑貨を取り扱う。田村課長は「伝統工芸の魅力を再発掘することが第一の目的ではない。あくまで世界の中で1番かっこいいものを集めたら伝統工芸だった」と強調する。「ロエベ」などともコラボする茶筒ブランドの開花堂や、木村硝子のグラス類、中川木工芸の木桶など、選び抜かれた日本の手仕事がそろうほか、ユナイテッドアローズ共同創業者で名誉会長の重松理氏が手掛ける「順理庵」も同フロアに並ぶ。

内装は同店を手掛けたスペインの建築家リカルド・ボフィルによる外観はそのままに、和との親和性を追求した。壁は「幻の土」とも呼ばれる美里粘土に藁を練り込み、発酵させた土壁で左官職人の手仕事によって丁寧に塗り上げられている。床に敷かれたタイルは、岐阜県多治見市の工房に特注したもの。家具は木目の美しい日本の木材を採用するなど、細部に至るまで、「最上級」へのこだわりを込めた。

田村課長はユナイテッドアローズにアルバイト入社し、同社一筋20年以上のキャリアを持つ。直近ではウィメンズ商品の企画や、ウエアおよび生活雑貨のMDを担当してきた。プライベートでは華道や茶道、日本舞踊を趣味とし、和文化に根ざしたライフスタイルを送っていることから、今回のプロジェクトに抜擢されたという。

「実現に向けては、当社の創業メンバーから多くのアドバイスをもらった。鴨志田(康人)さんや栗野(宏文)さんからは、『ステートメントに掲げている“本物”とは、永続的に価値が変わらないもの。それだけを集める店にしなさい』という言葉をいただき、大きなヒントになった」と振り返り、「創業当時の、日本の生活文化の規範となる価値観を創造したいという思いを受け継ぎ、あらためて日本の伝統文化の奥深さや本質を多くの人に届けていきたい」と意気込む。

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漢方=苦いイメージを打破 クラシエの“おいしい和漢ドリンク”ブランド「エンユー」が誕生

クラシエは医・食・美を融合した新規事業を推進する。このほど、漢方薬と食品を掛け合わせた製品開発に取り組む新規事業開発プロジェクトからドリンクブランド「カラダととのうエンユー(ENN YOU)」(以下、エンユー)が誕生した。漢方薬の研究および開発を担ってきたクラシエ漢方研究所が監修し、体が整う“おまもり的存在のドリンク”3種(各378円)を、「エンユー」公式サイトやコスメキッチン(COSME KITCHEN)、ビープル(BIOPLE)、ビオップ(BIOP)などで販売中だ。今後はポップアップや漢方薬の啓もう活動などを実施するほか、販路拡大を視野に入れる。

同社は「世界を夢中にする100年企業」を目指し、2023年にホームプロダクツ(トイレタリー・コスメティックス)と薬品、食品の3つの事業カンパニー制に再編した。その中で、医・食・美の融合と新領域「快適」の創造を担う新規ビジネス部門の新設や、海外ビジネスの推進部門の新設など、新たな価値創造に取り組み成長を加速させる組織体制を強化している。「エンユー」は、「漢方薬を気軽に生活に取り入れて欲しい」との思いからスタートした新規事業開発プロジェクトから生まれた。

おいしく、続けやすいフレーバー3種

プロジェクトを率いる七森有貴 クラシエ 経営企画室室長 兼 フロンティアBC新規事業(enn you)開発担当は、「香港旅行に行った際、現地の人たちが漢方原料を煮出したお茶を飲みながら談笑している姿が印象的だった。この光景から、日本でももっと手軽に、その時々の体調に合わせて日常的に手に取れられる和漢ドリンクがあったらいいなと考えるようになり、『エンユー』の開発に至った」と語る。プロジェクトチームを編成し、女性特有の悩みに悩まされている人に寄り添える「“おまもり”のようなものを作りたい」と製品開発に着手した。

ドリンクは、リフレッシュ気分に導くレモネード味の“巡(めぐり)”、体を温めたいときに最適なジンジャーラテ味の“温(おん)”、体をスッキリと整える黒ごま味の“快(かい)”のフレーバー3種を用意。胃腸への負担が少ないやさしい味わいのライスミルクをベースに、それぞれのシーンや体調に合わせ和漢エキスを配合した。

直近1年で漢方を服用していない人は約70%

同社の調査によると、直近1年以内に漢方薬を服用していない人は約70%にのぼり、漢方薬の浸透に課題があった。漢方薬は未病対策に有効だが「体調が悪いときに飲むもの」という認識や、「高価格」「苦くて続かない」といったネガティブな回答があった。一方で、漢方薬に対し「苦いけど効果が高そう」というポジティブな意見もあったことから、「エンユー」はこの双方のバランスを取ることに苦戦し、試作を重ねた。

「エンユー」は軽やかな心持ちで健康を維持したいと願う人“ライトコンディショニスタ”をターゲットに設定。約3年をかけて毎日おいしく飲める和漢ドリンクに仕上げた。これまで「“漢方=ハードルが高い”と感じていた層にもアプローチし、愛飲者層の拡大を見込む」。ポップアップストアの開催やサンプリングなどの実施も検討しており、「エンユー」ブランドと製品の認知度拡大を目指す。

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漢方=苦いイメージを打破 クラシエの“おいしい和漢ドリンク”ブランド「エンユー」が誕生

クラシエは医・食・美を融合した新規事業を推進する。このほど、漢方薬と食品を掛け合わせた製品開発に取り組む新規事業開発プロジェクトからドリンクブランド「カラダととのうエンユー(ENN YOU)」(以下、エンユー)が誕生した。漢方薬の研究および開発を担ってきたクラシエ漢方研究所が監修し、体が整う“おまもり的存在のドリンク”3種(各378円)を、「エンユー」公式サイトやコスメキッチン(COSME KITCHEN)、ビープル(BIOPLE)、ビオップ(BIOP)などで販売中だ。今後はポップアップや漢方薬の啓もう活動などを実施するほか、販路拡大を視野に入れる。

同社は「世界を夢中にする100年企業」を目指し、2023年にホームプロダクツ(トイレタリー・コスメティックス)と薬品、食品の3つの事業カンパニー制に再編した。その中で、医・食・美の融合と新領域「快適」の創造を担う新規ビジネス部門の新設や、海外ビジネスの推進部門の新設など、新たな価値創造に取り組み成長を加速させる組織体制を強化している。「エンユー」は、「漢方薬を気軽に生活に取り入れて欲しい」との思いからスタートした新規事業開発プロジェクトから生まれた。

おいしく、続けやすいフレーバー3種

プロジェクトを率いる七森有貴 クラシエ 経営企画室室長 兼 フロンティアBC新規事業(enn you)開発担当は、「香港旅行に行った際、現地の人たちが漢方原料を煮出したお茶を飲みながら談笑している姿が印象的だった。この光景から、日本でももっと手軽に、その時々の体調に合わせて日常的に手に取れられる和漢ドリンクがあったらいいなと考えるようになり、『エンユー』の開発に至った」と語る。プロジェクトチームを編成し、女性特有の悩みに悩まされている人に寄り添える「“おまもり”のようなものを作りたい」と製品開発に着手した。

ドリンクは、リフレッシュ気分に導くレモネード味の“巡(めぐり)”、体を温めたいときに最適なジンジャーラテ味の“温(おん)”、体をスッキリと整える黒ごま味の“快(かい)”のフレーバー3種を用意。胃腸への負担が少ないやさしい味わいのライスミルクをベースに、それぞれのシーンや体調に合わせ和漢エキスを配合した。

直近1年で漢方を服用していない人は約70%

同社の調査によると、直近1年以内に漢方薬を服用していない人は約70%にのぼり、漢方薬の浸透に課題があった。漢方薬は未病対策に有効だが「体調が悪いときに飲むもの」という認識や、「高価格」「苦くて続かない」といったネガティブな回答があった。一方で、漢方薬に対し「苦いけど効果が高そう」というポジティブな意見もあったことから、「エンユー」はこの双方のバランスを取ることに苦戦し、試作を重ねた。

「エンユー」は軽やかな心持ちで健康を維持したいと願う人“ライトコンディショニスタ”をターゲットに設定。約3年をかけて毎日おいしく飲める和漢ドリンクに仕上げた。これまで「“漢方=ハードルが高い”と感じていた層にもアプローチし、愛飲者層の拡大を見込む」。ポップアップストアの開催やサンプリングなどの実施も検討しており、「エンユー」ブランドと製品の認知度拡大を目指す。

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アダストリア、原宿駅前にメディアストア型「アンドエスティ」開業 ECモールへの出店の呼び水に

アダストリアグループは4月24日、東京・原宿駅前に、ECモール「アンドエスティ(and ST)」と連動した旗艦店として、「アンドエスティ トーキョー」をオープンする。「当社は小売業からプラットフォーマーへの転換という、創業以来5回目の️“チェンジ”を今目指している。この店舗の開業は、プラットフォーマー化への軸となる」と、木村治アダストリア社長は力を込める。同店は物販のみを目的としないメディアストアを目指し、外部ブランドから出店料収入を得てのポップアップやサンプリングなどを積極的に行う。

場所は「ユニクロ(UNIQLO)」「イケア(IKEA)」などが入る商業施設「ウィズハラジュク」の1階で、2024年8月まで「資生堂ビューティ・スクエア」だった場所。通りに面した約760平方メートルの売り場に、2000SKU以上の商品をそろえる。原宿エリアの特性を踏まえ、訪日客売り上げ比率50%を目指し、初年度は訪日客、国内客合わせて年間100万人の集客が目標。中華圏の訪日客の誘致に向けて、ウィーチャット上での発信も強化している。

季節のイベントなどに合わせてテーマを設定し、売り場を編集していく。外部ブランドのポップアップは、2週間から1カ月での入れ替えを想定。自社ブランドもコーナーを固定化せず、テーマに合わせて入れ替えていく。柔軟に売り場を編集できるよう、店舗内の内装は可変性を意識した。扱うテーマにもよるが、平均して売り場面積の30〜35%で、外部ブランドによるポップアップや外部とアダストリアブランドとのコラボレーションを展開し、常に話題を発信する。

サンリオの次は「名探偵コナン」

オープン時は、「ローリーズファーム(LOWRYS FARM)」「ジーナシス(JEANASIS)」「ハレ(HARE)」のコーナーを設けると共に、雑貨の「ラコレ(LAKOLE)」を核とした訪日客向けスーベニアコーナーを展開。外部ブランドでは、化粧品や雑貨の「ポール&ジョー(PAUL & JOE)」が入り口すぐでポップアップを行っているほか、レジ前では、スタイリングライフ・ホールディングスの「キャス キッドソン(CATH KIDSTON)」が、「ローリーズファーム」のウエアとのミックスコーディネートでポップアップを実施している。

オープン時の集客の目玉としては、アダストリアの複数ブランドとの横断企画で、サンリオキャラクターズとのコラボを実施し、店内の大型サイネージでも打ち出す。フォトスペースや巨大ガチャも設置し、キャラクターと写真が撮れる撮影会イベントも企画した。こうしたIPコラボは訪日客獲得のために重視しており、オープン時は「ジーナシス」と漫画・アニメ「ハイキュー!!」とのコラボコレクションもそろえる。サンリオキャラクターズコラボの次としては、5月24日から「名探偵コナン」とのコラボを実施予定だ。

また、ECモール「アンドエスティ」の強みである、全国約4000人の販売員が参加するスタイリング投稿コンテンツ“スタッフボード”とも連携。人気スタッフがデザインしたトートバッグのコーナーを設け、スタッフの来店接客イベントも実施する。

「原宿エリアはポップアップスペースが不足している。また、通常はポップアップは販売員を自社で手配しなければならないが、『アンドエスティ トーキョー』ではアダストリア側が接客も行う」(小林千晃アンドエスティ取締役CBO)ことを打ち出し、外部ブランドのポップアップ出店を促す。店内でのポップアップや商品サンプリングだけでなく、サイネージや店内放送などもメディアメニューとして売り出す。好立地でのポップアップを目玉に外部ブランドとの関係性を深め、ECモール「アンドエスティ」への外部ブランドの出店の呼び水にする考え。

東南アジアにも出店へ

アダストリアグループは、プラットフォーマーへの転換に伴い、30年2月期に「アンドエスティ」で流通総額1000億円を掲げている(25年2月期実績は403億円)。そのためには、「アンドエスティ」の外部ブランドによる売り上げ比率を、現状の3%から40%にまで引き上げる必要がある。現時点で「アンドエスティ」に出店している外部ブランドの数は33。これを数百にまで増やすイメージだ。「アンドエスティ トーキョー」の開業を起爆剤に、外部ブランドの「アンドエスティ」への出店につなげる。

同時に、地方や郊外では、メディアストアとしての「アンドエスティストア」ではなく、21年以降展開してきた自社ブランド集約型の「アンドエスティストア」の展開を続ける。人口が減少する地方都市では、ブランド別の店舗を「アンドエスティストア」に集約して効率化を進めるという狙いがある。

メディアストア型の「アンドエスティストア」は、原宿でニーズを見極めた上で、「大阪など大都市への出店を考える。当社の戦略成長エリアと位置付ける、東南アジアの都市にも、26年2月期以降出店を目指す」(木村社長)。

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アダストリア、原宿駅前にメディアストア型「アンドエスティ」開業 ECモールへの出店の呼び水に

アダストリアグループは4月24日、東京・原宿駅前に、ECモール「アンドエスティ(and ST)」と連動した旗艦店として、「アンドエスティ トーキョー」をオープンする。「当社は小売業からプラットフォーマーへの転換という、創業以来5回目の️“チェンジ”を今目指している。この店舗の開業は、プラットフォーマー化への軸となる」と、木村治アダストリア社長は力を込める。同店は物販のみを目的としないメディアストアを目指し、外部ブランドから出店料収入を得てのポップアップやサンプリングなどを積極的に行う。

場所は「ユニクロ(UNIQLO)」「イケア(IKEA)」などが入る商業施設「ウィズハラジュク」の1階で、2024年8月まで「資生堂ビューティ・スクエア」だった場所。通りに面した約760平方メートルの売り場に、2000SKU以上の商品をそろえる。原宿エリアの特性を踏まえ、訪日客売り上げ比率50%を目指し、初年度は訪日客、国内客合わせて年間100万人の集客が目標。中華圏の訪日客の誘致に向けて、ウィーチャット上での発信も強化している。

季節のイベントなどに合わせてテーマを設定し、売り場を編集していく。外部ブランドのポップアップは、2週間から1カ月での入れ替えを想定。自社ブランドもコーナーを固定化せず、テーマに合わせて入れ替えていく。柔軟に売り場を編集できるよう、店舗内の内装は可変性を意識した。扱うテーマにもよるが、平均して売り場面積の30〜35%で、外部ブランドによるポップアップや外部とアダストリアブランドとのコラボレーションを展開し、常に話題を発信する。

サンリオの次は「名探偵コナン」

オープン時は、「ローリーズファーム(LOWRYS FARM)」「ジーナシス(JEANASIS)」「ハレ(HARE)」のコーナーを設けると共に、雑貨の「ラコレ(LAKOLE)」を核とした訪日客向けスーベニアコーナーを展開。外部ブランドでは、化粧品や雑貨の「ポール&ジョー(PAUL & JOE)」が入り口すぐでポップアップを行っているほか、レジ前では、スタイリングライフ・ホールディングスの「キャス キッドソン(CATH KIDSTON)」が、「ローリーズファーム」のウエアとのミックスコーディネートでポップアップを実施している。

オープン時の集客の目玉としては、アダストリアの複数ブランドとの横断企画で、サンリオキャラクターズとのコラボを実施し、店内の大型サイネージでも打ち出す。フォトスペースや巨大ガチャも設置し、キャラクターと写真が撮れる撮影会イベントも企画した。こうしたIPコラボは訪日客獲得のために重視しており、オープン時は「ジーナシス」と漫画・アニメ「ハイキュー!!」とのコラボコレクションもそろえる。サンリオキャラクターズコラボの次としては、5月24日から「名探偵コナン」とのコラボを実施予定だ。

また、ECモール「アンドエスティ」の強みである、全国約4000人の販売員が参加するスタイリング投稿コンテンツ“スタッフボード”とも連携。人気スタッフがデザインしたトートバッグのコーナーを設け、スタッフの来店接客イベントも実施する。

「原宿エリアはポップアップスペースが不足している。また、通常はポップアップは販売員を自社で手配しなければならないが、『アンドエスティ トーキョー』ではアダストリア側が接客も行う」(小林千晃アンドエスティ取締役CBO)ことを打ち出し、外部ブランドのポップアップ出店を促す。店内でのポップアップや商品サンプリングだけでなく、サイネージや店内放送などもメディアメニューとして売り出す。好立地でのポップアップを目玉に外部ブランドとの関係性を深め、ECモール「アンドエスティ」への外部ブランドの出店の呼び水にする考え。

東南アジアにも出店へ

アダストリアグループは、プラットフォーマーへの転換に伴い、30年2月期に「アンドエスティ」で流通総額1000億円を掲げている(25年2月期実績は403億円)。そのためには、「アンドエスティ」の外部ブランドによる売り上げ比率を、現状の3%から40%にまで引き上げる必要がある。現時点で「アンドエスティ」に出店している外部ブランドの数は33。これを数百にまで増やすイメージだ。「アンドエスティ トーキョー」の開業を起爆剤に、外部ブランドの「アンドエスティ」への出店につなげる。

同時に、地方や郊外では、メディアストアとしての「アンドエスティストア」ではなく、21年以降展開してきた自社ブランド集約型の「アンドエスティストア」の展開を続ける。人口が減少する地方都市では、ブランド別の店舗を「アンドエスティストア」に集約して効率化を進めるという狙いがある。

メディアストア型の「アンドエスティストア」は、原宿でニーズを見極めた上で、「大阪など大都市への出店を考える。当社の戦略成長エリアと位置付ける、東南アジアの都市にも、26年2月期以降出店を目指す」(木村社長)。

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