コシノヒロコ監修、ファッションモデルの仕事体験プログラム 8月31日まで参加募集

東京都とアーツカウンシル東京は2024年度から「こどもファッションプロジェクト」を実施している。都内在住または在学・在勤の小学生から18歳の男女を対象に、ファッションを通して芸術文化を体験させることが目的だ。日本を代表するファッションデザイナーの一人であるコシノヒロコが監修する本格的なプログラムになっている。

25年度プログラムの一つである、「ファッションムービー制作 モデル/パフォーマンスコース」の参加希望者を現在募集中で、定員は20人。応募は8月31日まで受け付ける。オーディションからウォーキングレッスン、コーディネート、フィッティングまで、モデルになるまでの一連のプロセスを全7回の講義を通して学ぶ。うち一回の講義では、「ヒロココシノ(HIROKO KOSHINO)」を運営する東京・六本木のイトキン本社で、同ブランドのコレクションを着用し、コーディネートモデルになる体験ができる。プロジェクトの集大成として、参加者がモデルとして出演する映像作品を完成させる。講師には現役モデルの清水沙也佳と松川エミリアが登壇する。

応募は「こどもファッションプロジェクト公式サイト」のフォームから可能だ。参加費は無料。

◾️こどもファッションプロジェクト公式サイト
応募はこちらから

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コシノヒロコ監修、ファッションモデルの仕事体験プログラム 8月31日まで参加募集

東京都とアーツカウンシル東京は2024年度から「こどもファッションプロジェクト」を実施している。都内在住または在学・在勤の小学生から18歳の男女を対象に、ファッションを通して芸術文化を体験させることが目的だ。日本を代表するファッションデザイナーの一人であるコシノヒロコが監修する本格的なプログラムになっている。

25年度プログラムの一つである、「ファッションムービー制作 モデル/パフォーマンスコース」の参加希望者を現在募集中で、定員は20人。応募は8月31日まで受け付ける。オーディションからウォーキングレッスン、コーディネート、フィッティングまで、モデルになるまでの一連のプロセスを全7回の講義を通して学ぶ。うち一回の講義では、「ヒロココシノ(HIROKO KOSHINO)」を運営する東京・六本木のイトキン本社で、同ブランドのコレクションを着用し、コーディネートモデルになる体験ができる。プロジェクトの集大成として、参加者がモデルとして出演する映像作品を完成させる。講師には現役モデルの清水沙也佳と松川エミリアが登壇する。

応募は「こどもファッションプロジェクト公式サイト」のフォームから可能だ。参加費は無料。

◾️こどもファッションプロジェクト公式サイト
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繊維to繊維リサイクルを実現するための4つのボトルネックとは?

「WWDJAPAN」ポッドキャストの「サステナブルファッション・トーク」は、ファッション業界のサステナビリティに関する最新ニュースやトレンドをざっくばらんにお話しする番組です。本番組では、サステナビリティ担当記者木村和花がホストを務め、「WWDJAPAN」サステナビリティ・ディレクター向千鶴とともにお届けします。

廃棄された衣類や繊維製品を再び繊維化する「繊維to繊維リサイクル」が注目されています。例えばペットボトルは、ラベルとキャップを外すリサイクル習慣が多くの人に定着しており、日本のリサイクル率は8割を超えると言われています。では、衣類もペットボトルのように「リサイクルして当たり前」になる未来は来るのでしょうか?今回のエピソードでは、向サステナビリティ・ディレクターが考える4つのボトルネックについてお話しします。



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繊維to繊維リサイクルを実現するための4つのボトルネックとは?

「WWDJAPAN」ポッドキャストの「サステナブルファッション・トーク」は、ファッション業界のサステナビリティに関する最新ニュースやトレンドをざっくばらんにお話しする番組です。本番組では、サステナビリティ担当記者木村和花がホストを務め、「WWDJAPAN」サステナビリティ・ディレクター向千鶴とともにお届けします。

廃棄された衣類や繊維製品を再び繊維化する「繊維to繊維リサイクル」が注目されています。例えばペットボトルは、ラベルとキャップを外すリサイクル習慣が多くの人に定着しており、日本のリサイクル率は8割を超えると言われています。では、衣類もペットボトルのように「リサイクルして当たり前」になる未来は来るのでしょうか?今回のエピソードでは、向サステナビリティ・ディレクターが考える4つのボトルネックについてお話しします。



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HAIM(ハイム)が11年ぶりの来日で語った新作「I quit」——束縛からの解放と3姉妹の絆

PROFILE: ハイム(HAIM)

PROFILE: エスティ・ハイム(ボーカル、ベース)、ダニエル・ハイム(ボーカル、リードギター)、アラナ・ハイム(ボーカル、リズムギター、キーボード、パーカッション)によるアメリカ・カリフォルニア、サン・フェルナンドのヴァリー地方出身の3人姉妹バンド。米SXSW、そして新人登竜門的ショーケース・イベント「THE GREAT ESCAPE」で大絶賛を受け、ポリドールUKと契約。2013年有望な新人アーティストを占う「BBC Sound of 2013」で1位を獲得。同年「フジロック・フェスティバル」に出演、秋にリリースされたデビュー・アルバム「デイズ・アー・ゴーン」は全英1位、全米6位。グラミー賞「最優秀新人賞」ノミネート。14年1月来日公演(東阪)はソールド・アウト。17年7月には2ndアルバム「サムシング・トゥ・テル・ユー」を、20年6月には3rdアルバム「ウーマン・イン・ミュージック Part III」をリリースした。25年6月には5年ぶりとなる4thアルバム「I quit(アイ・クイット)」をリリースし、7月には「フジロックフェスティバル’25」に出演した。

長女のエスティ(Este)、次女のダニエル(Danielle)、三女のアラナ(Alana)からなる3姉妹バンドのハイム(HAIM)は、地元LAの眩しい陽光を思わせる開放的なフィーリングと、ウェストコースト・サウンドからR&Bやクラブ・ミュージックまでを軽やかに横断する音楽性で、この10年以上、世界を魅了し続けてきた。末妹アラナは同郷の盟友ポール・トーマス・アンダーソン(Paul Thomas Anderson)監督の映画「リコリス・ピザ」で主演を務め、ゴールデン・グローブ主演女優賞にノミネートされるなど、俳優としても活躍の場を広げている。

そんな彼女たちが2025年6月に発表した最新アルバム「I quit(アイ・クイット)」は、「自分を抑圧するものに別れを告げ、自由に楽しむこと」をテーマにした作品だ。制作時は3人全員がシングルというタイミングで、その解放感が作品全体を貫くムードを決定づけている。サウンド面でもバンド初のサンプリングに挑戦するなど、これまで以上に「何でもあり」の軽やかさが感じられるだろう。

そしてこの「I quit」を携え、今年の「フジロックフェスティバル」(以下、「フジロック」)では実に11年ぶりとなる来日が実現。アルバムで聴ける以上にパワフルなロック・サウンドと、3人の陽気なキャラクターが弾けるステージには、これぞハイムという魅力があふれていた。

今回お届けするインタビューは、「フジロック」の後日、都内で行なったもの。まだフェスの余韻が残る中、3人は疲れを見せることもなく、明るい笑顔でにぎやかに質問に答えてくれた。

12年ぶりの「フジロック」出演

——これは「WWD JAPAN」というメディアの取材になります。

エスティ:ワオッ、最高ね!

アラナ:私たち、「WWD」の大ファンなの!

——うれしいです。「フジロック」の出演は12年ぶり、来日自体も11年ぶりですが、「フジロック」と日本のオーディエンスはいかがでしたか?

アラナ:日本って、ロックへの熱がすごい。それってほんとに刺激になる。今回の「フジロック」でも、出演してたミュージシャンたち、みんなレベルが高すぎてヤバかった。私、普通にビビってたもん(笑)。

エスティ:みんな、すごくよかったよね。マジでびっくりした。心の中で「お願い、私たち、ちゃんとやれますように!」って思ってた(笑)。

——ハイムのサウンドはロックに留まらず、とても幅広い要素を取り入れていますが、ライブはパワフルで楽しいロック・ショーだと感じました。あなたたちとしては、ライブではどんなパフォーマンスを心掛けているのでしょうか?

アラナ:それって、自然と出てくるものだと思う。私たちはずっと、特にライブのときは、完全にロック・バンドって感じでやってきたから。子どもの頃から一緒に演奏してたけど、そのときからステージではすごくパワフルだったの。大声で叫んだり、めちゃくちゃに暴れたり、髪を振り乱したり、ステージを駆け回ったりしてたし。

でもスタジオに入ると、話はちょっと変わるんだよね。このアルバム(「I quit」)はダニエルがロスタム(・バトマングリ、Rostam Batmanglij)と一緒にプロデュースしたんだけど、スタジオではとにかく音にすごくこだわってて、それぞれの曲がちゃんとユニークに聴こえるように、自分たちをどこまでも追い込むの。今回のアルバムでは、とにかく「恐れがなかった」っていうのが大きいと思う。すごく自信を持って作れたんだよね。これが4枚目のアルバムだし、この15年くらい、ハイムとして活動してきて、すごくたくさんのことを学んできたから。

エスティ:(ハイムをはじめたのは)2006年だよ。

アラナ:ってことは15年……。

ダニエル:いや、もう20年近いってこと。

アラナ:20年!? マジで? 最悪、私、計算できないじゃん!(笑)。

——(笑)。

アラナ:でも本当に、たくさんのことを学んできたと思う。スタジオは、私たちにとっての遊び場って感じだけど、ライブになると、ほんとの自分たちが出る、そんな感覚かな。

——今回の「フジロック」では「Relationships」を演奏しているとき、後ろのスクリーンに「リレーションシップ=恋愛」で大変な目にあったエピソードが3つ、流れていましたよね。最高に楽しい演出でしたが、あれは実話だったりするんですか?

エスティ:あれは全部、実話なの。一つは私の話で——。

アラナ:もう一つは私の。

エスティ:でも、どれが誰の話かは秘密ね(笑)。

新作「I quit」に込めた想い

——なるほど(笑)。では、アルバムについて訊かせてください。「I quit」は、あらゆる束縛から自分を解き放ち、変わろうとすること、前に進もうとすることを祝福するアルバムだと受け取りました。そうした理解は、あなたたちの意図とも一致していますか?

ダニエル:まさにその通り。

アラナ:さっきも言ったけど、今回はすごく多くの学びがあったと思う。これまでのアルバムでは、どちらかというと自分たちの外側で起きていることを学んでいたように感じるけど、このアルバムは完全に内面――心の中にあるものを学ぶことだった。それに、今回は癒やしがすごく必要な時期でもあったと思う。それがちゃんと音にも表れてると思うし、このアルバムがどんな内容になるかは、自分たちで選べるようなものじゃなかった。体がもう「手放さなきゃ」って求めてたんだと思う。で、アルバムのタイトルを「I quit」にしたときに、これはネガティブな意味じゃなく、ポジティブな意味にしたかったの。私たちが伝えたかったのは、「自分を縛ってるものから離れるのは全然OK」ってこと。むしろ、そういうものは手放すべきだって。もちろん怖いことだけど、最終的には自分を信じるしかない。このままの自分でい続けるよりも、その先に何かもっといいものがあるって信じて、一歩を踏み出すことが大事なんだと思う。

——インスタグラムで「Everybody’s trying to figure me out」のプレビューを公開した際、「single girl summer」というキャプションをつけていたのが印象的でした。あのタイミングで3人ともそれぞれ自由に楽しめる時期だったことが、やはり今回のアルバムの雰囲気に影響したということですか?

ダニエル:うん、間違いなく影響してる。

アラナ:このアルバムを作ってたとき、3人ともシングルだったの。全員がシングルだったのって、私が13歳とか14歳の頃以来、初めてだったと思う。だから、今回のアルバムのマントラみたいなものは、「3人でシングルでいるのって、めっちゃ楽しい!」っていう感覚だった。すごく自由で、何にも縛られてない感じがして、よく笑ってたし、3人で遊びに出かけたりして、ただただ楽しい時間を過ごしてた。すごく陽気で、幸せで、ちょっと狂ってるくらいハッピーな時期に、このアルバムを作ってたんだよね。もちろん、話すのがしんどいようなこともあったんだけど、同時にそこには、すごく自由で、楽しくて、ハッピーな側面もちゃんとあったと思ってる。

——「自分自身を束縛から解放して、前に進もう」という今作のメッセージは、同じ状況に置かれた女性だけでなく、より普遍的なメッセージとして、あらゆる人たちに響くものだと思います。そこは意識していましたか?

ダニエル:うん、まさにそう。さっきアラナが言ったように、「自分にとってもう意味のないものは手放す」とか、「自分を縛ってるものはやめる」っていうのが、今回のテーマだった。で、それってきっと誰にでも当てはまることだと思う。だから、それが――少なくとも私たちにとっては――このアルバムを作ってるときのマントラだったっていう。

「I quit」は一つの旅みたいな構成

——今作には間違いなく解放的な側面がありますが、すべての曲がそういうモードというわけではありませんよね。むしろ、解放に至るまでの葛藤も描かれているからこそ、カタルシスが生まれているように感じます。アルバム全体の流れや構成については、どのように考えていましたか?

アラナ:うん、このアルバムは間違いなく、一つの旅みたいな構成になってると思う。最初の「Gone」は、イントロとして必要だったというか、「I quit」っていう世界に入っていくための入り口として、すごく自然な感じがして。

——徐々に盛り上がっていく曲調もそうですし、出だしの歌詞で「ちょっと聞いてくれるかな?」とリスナーに問いかけるところが、アルバム全体の入り口として機能していますよね。

アラナ:そこから「All over me」に入ると、楽しいデートの曲になる。夜に出かけて、いい感じの相手とちょっと遊ぶ、みたいな感じ。その次に「Relationships」がきて、これは「ずっと誰かと付き合ってるっていう状況」のややこしさについて。楽しいときもあるけど、大体はうまくいかないし、これからの人生をどうしていこうか、っていう迷いとかがあって。

——ええ。

アラナ:で、「The farm」では一気に孤独になる。「楽しい瞬間もあるけど、結局ひとりなんだな」って気づく時間で。鏡に映った自分のことを好きかどうか、自分に問いかけるような瞬間。すごく内省的で、癒やしの要素もあるし。けど、その先には「Spinning」みたいな、ちょっとパーティーっぽい雰囲気も出てくる。ちゃんと泣ける曲もあるし、ほんとに感情のジェットコースターみたいになってると思う。

——まさにそうですね。

アラナ:人生って、自分にとって意味のないものを手放すときに、道が分かれるじゃない? で、自分が選ぶほうの道って、暗くてグネグネしてるように感じて、すごく怖い。でも逆に、今のまま変わらずにとどまる道は、表面上はきれいなんだけど、進んだ先に待ってるのは、けっこう切ないものなんだよね。だから、どっちの旅を選ぶかなんだと思う。自分をちゃんと立て直す旅に出るか、それとも慣れた場所にとどまるか。このアルバムは、そういう揺れとか葛藤を全部含んだ、ちょっとガタガタしたジェットコースターみたいな感じになったと思う……って、めっちゃ長くなっちゃったね、ごめん(笑)。

サウンド面での新たな挑戦

——いえいえ、よく分かりました。サウンド面の話ですが、今作は音の鳴りがこれまででいちばん素晴らしいと感じました。

全員:ありがとう!

——ロウでプリミティブでありながら、しっかり作り込まれている印象です。音作りの面ではどんなことを意識していましたか?

ダニエル:サウンドの話で言うと、私たちはずっとロック・バンドっていうものにすごく興味を持ってきたけど、同時にスタジオに入って、いろいろ試したり遊んだりするのも大好きで。で、たどり着くまでに結構時間はかかるんだけど、毎回こだわってるのは、「オーガニックな楽器をどうユニークに鳴らすか」ってこと。そこはめちゃくちゃ大きいポイント。だって、ロックンロールが録音されるようになってから、もう70年くらい経ってるわけじゃない? その中で、普通のドラム・セットをどうやって他とは違う音にするか――それって私たちにとってすごく大事なことなんだよね。

——なるほど。

ダニエル:今回も、オーガニックな楽器でありながら、どう音的に面白くするかをすごく考えてた。いろんな音の要素をミックスしたりして、「これってどんな音になるんだろう?」って探る作業が続いて。それと、今回のアルバムって、実は初めてサンプリングを使っていて。ほとんどの曲は生ドラムだったけど、「Relationships」だけは、いろんなドラムのサンプルを組み合わせてプログラミングして作ったり。そんな感じで、ロック・バンドではあるけど、スタジオにいるときはルールをあんまり作らない。とにかく、自分たちにとってユニークだと思えるものを作りたいっていう、それが一番のモチベーションかな。

——今回は特にドラムのビートを軸に作られた曲が多いように感じましたが、実際はどうだったのでしょうか?

ダニエル:私たち3人とも、もともとドラマーだから。曲を作るときも、まずドラムから始めることが多いし、それが自然な流れって感じ。だから、ビートに特徴があるって感じてもらえるのは納得というか、私たちにとってスタジオで一番大事なのがドラムなの。

——これまでもロスタムと共同プロデュースした曲はありましたが、アルバム全体を彼と一緒にやるのは初めてですよね。彼との仕事で新しい発見は何かありましたか?

ダニエル:とにかく、ロスタムと一緒に音楽を作るのが大好きで。彼のプロデュースした曲がラジオで流れてるのを聴くと、毎回「これ、ロスタムっぽい音だな」って思って調べてみると、やっぱりロスタムだったりして。それくらい彼には独特のサウンドがある。今回は2人で、ちゃんとがっつり組んで、新しいレベルのサウンドを目指してたと思う。ほんとに才能あふれる人だし、一緒に音楽を作れることがめちゃくちゃ幸運だなって感じてる。

——作っていて、難しく感じた部分っていうのはありました?

アラナ:むしろ、今回が一番スムーズだったんじゃない?

ダニエル:うん、確かに。今回がいちばん楽だったかも。

アラナ:今回は、ほんとに空気が軽くて、気持ちのいい制作だったから。

——じゃあ、いちばん作ってて楽しかった曲は?

ダニエル:「Take Me Back」かな。

アラナ:うん、あの日はスタジオの空気がすごく重くて。「なんか気分変えたいよね」って話してて、そしたら高校時代のバカみたいな思い出を話し始めたんだよね。で、そのすごくしんどかった一日が、爆笑しながら思い出を語るめちゃくちゃ楽しい日に変わっていったの。笑いすぎて泣いたくらいで。最初は曲にするつもりなんて全然なかったんだけど、「この変なエピソード、曲にできるかな?」みたいなノリになって。あの一日は、アルバムを作る上で本当に大事な時間だったと思う。あの明るさが、すごく必要だったから。

——僕も「Take Me Back」は特に好きな曲の一つです。

アラナ:イエーッ!

——歌詞も最高ですよね。

アラナ:うん、あの歌詞、クレイジーだよね(笑)。

——アルバム前半は比較的トーンがそろっていますが、後半に進むにつれてどんどん広がっていきます。それも、「自分のやりたいことを自由にやる」という今作のアティテュードの表れのように感じました。

ダニエル:うん、そうね。やっぱり、いろんなフレーバーを詰め込みたかったっていうのがあって。ブルースっぽい曲もあるし、エスティとアラナがそれぞれ自分で歌ってる「Cry」と「Spinning」も、ちょっと違う雰囲気があるでしょ。そういういろんな要素を、スタジオで自由に探っていくのが、私たちはやっぱり好きだから。

——今回、3人それぞれがリード・ボーカルを取ろうというアイデアは、どのようにして生まれたのでしょうか? また、実際にやってみて、2人はどうでしたか?

エスティ:私たち、子どもの頃からそれぞれ違うパートを歌ったりしてて、そういうのは自然にやってたんだよね。でも今回に関しては、偶然だったかも。ある日、私がスタジオに泣きながら入っていったことがあって(笑)。そしたら、2人とも「今日はあなたの日だよ、もう歌っちゃいなよ」ってなって。

アラナ:あれは、すごい日だったね(笑)。

エスティ:「今日はあなたの日。全部出して!」って(笑)。アラナも似たような感じだったよね。たしか、当時ちょうど……

アラナ:そう、恋してた。でも長続きしなかったんだよね。まあ、いい恋ではあったけど(笑)。でもほんとに、リードを歌うってめちゃくちゃ大変。ダニエルがどうやってやってるのか、マジで分かんない。私は端っこにいたい派だから、リードはダニエルに任せる(笑)。でも、リードを歌うっていう経験そのものはすごく面白かったし、楽しかったよ。

U2の「Numb」をサンプリング

——では、サウンド面でも、制作以外の部分でも構いませんが、今回のアルバムに何かしらの影響を与えたアーティストや作品があれば教えてください。

アラナ:うーん、どうだろう。特にこれっていうのはないかも。

エスティ:ないね。子どもの頃からずっと、同じ音楽ばっかり聴いてるし(笑)。私たち、ラジオが大好きな家庭で育ったから、ほんとラジオを聴きながら育ったって感じ。だから、普段耳に入ってくる音を自然に吸収してて、気づいたらスタジオでそれが出てきてる、みたいなところがあるの。でも、たしかダニエルは、ビヨンセ(Beyoncé)の「Cowboy Carter」をめっちゃ聴いてたよね?

ダニエル:うん、あれは大好き。それと、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ(Red Hot Chili Peppers)もすごい聴いてた。「Blood Sugar Sex Magik」とか。

エスティ:そうそう、私たち子どもの頃からずっと聴いてるし。あの人たち、完全にLAのバンドって感じだからね。で、あとはもうずっと好きで聴いてる音楽たち、って感じかな。

ダニエル:それに、ちょうど最高のツアーが終わった直後だったっていうのも大きかったと思う。ライブで曲を演奏してるうちに、またすぐにツアーに出たくてたまらなくなってたし、「じゃあ次にライブでやったら気持ちよさそうな曲ってなんだろう?」ってことをすごく意識してたと思う。だから今回のアルバムは、「早くまたツアーに出たい!」「ライブやりたい!」っていう気持ちがすごく込められてるんだよね。

——先ほどサンプリングの話が出ましたが、「Now it’s time」では、U2の「Numb」をサンプリングしていますよね。U2をサンプリングすること自体が意外でしたが、その中でも「Zooropa」の「Numb」を選んだ理由というのは?

ダニエル:私たちもロスタムも、U2の大ファンなの。実は以前にU2のほうから、私たちのファースト・アルバム「Days Are Gone」に収録されている「My Song 5」をインターポレート(既存の曲のフレーズを引用し、再演奏・再録音して使うこと)したいって連絡が来たことがあって。U2から電話がかかってきて、「スタジオに来ない? 君たちのギターを使ったから、(コーラスで)歌ってほしいんだ」って言われたの。私たちはもう、「え? どういうこと!?」って感じで(笑)。もちろん即OKした。それが「Lights of Home」って曲なんだけど。

——U2の2016年のアルバム「Songs of Experience」に収録されている曲ですね。

ダニエル:で、それからも連絡を取り合ってて。私たち、ずっとU2の大ファンだから。「魂の叫び」(U2のライブ・ドキュメンタリー映画)とか、すごく観てたし。

エスティ:「The Joshua Tree」もね。

ダニエル:「Achtung Baby」も。とにかく大ファン。で、ある日ラジオを聴いてたら「Numb」が流れてきて、「あっ、この感じ、最高!」ってなったの。その時点で「Now it's time」はすでに別のバージョンができてたんだけど、「ちょっと待って、こっちの雰囲気にしたい!」ってなって。それで、「この上に乗せちゃえばいいんじゃない?」っていう流れでやってみた。U2ともメッセージのやりとりをして、「すごくいいね!」って言ってもらえて。彼ら、すごく優しかったな。

アラナ:これで一つの輪がつながった、って感じだったよね。

——「Lucky stars」は、ドリーム・ポップとマッドチェスターが融合したような曲で、1990年代前半のUKインディーを思わせます。U2の「Zooropa」も93年の作品ですよね。今作は特に影響を受けた音楽はなかったという話がありましたが、当時のイギリスやアイルランドの音楽に関してはどうでしょうか?

アラナ:うん、UKの音楽は、ほんとにいつも聴いてるから。そもそも私たちのバンドって、UKのレコード会社と契約したんだよね。だから当時は、「このバンド、イギリス出身なんじゃない?」って思ってた人も多かったみたいだけど、実際は全然違って、めっちゃカリフォルニア出身(笑)。でも、あの頃のUKロックがやってたことって、今でもずっとインスピレーション源になってる。信じられないくらいすごいと思う。ほんと、UKからはずーっと影響を受け続けてる。だって、あんなにすごいバンドが次々出てくる国だよ? 影響されないわけがないでしょ。

——確かに。では、最後の質問です。このアルバムは、3人全員がシングルだったことで生まれたものですが、その一方で「Take me back」や「Blood on the street」のように、姉妹の絆や結束を感じさせる曲もあります。やはり今作は、この3人の姉妹だからこそ作れたという実感がありますか?

ダニエル:間違いない。100%そう。

エスティ:うん、ほんとにそう。

アラナ:自分だけで何かを決断するって、めちゃくちゃ難しいじゃない? でも、もし失敗しても絶対に支えてくれる人が2人いるって思えると、その決断ってすごく楽になるんだよね。それって、ただ楽しいってだけじゃなくて、ものすごく安心感がある。私は、自分には家族がそばにいるから、なんでもできるって思える。ほんとに恵まれてると思うし、お互いがいてくれることがすごくありがたいなって思ってる。特に今回のアルバムでは、3人とも同じようなことを同じタイミングで経験してたから、さらに絆が深まった気がするんだよね。だからこそ、これまでのアルバムとはまったく違うものになった。比べものにならないくらい違う。当時の自分たちは、まったく新しい場所にいて、まったく違うマインドで音楽を作ってた。それは、このアルバムを聴いたら、きっと感じ取ってもらえると思うな。

PHOTOS:YOKO KUSANO

ハイム 4thアルバム「I quit」

◾️ハイム 4thアルバム「I quit
2025年6月20日リリース。デジタル配信と輸入盤各形態に加え、全曲の歌詞・対訳とオリジナル・ライナーノーツを封入した国内盤CDも販売中。
収録曲:
1:ゴーン
2:オール・オーヴァー・ミー
3:リレイションシップス
4:ダウン・トゥ・ビー・ロング
5:テイク・ミー・バック
6:ラヴ・ユー・ライト
7:ザ・ファーム
8:ラッキー・スターズ
9:ミリオン・イヤーズ
10:エヴリバディズ・トライング・トゥ・フィギュア・ミー・アウト
11:トライ・トゥ・フィール・マイ・ペイン
12:スピニング
13:クライ
14:ブラッド・オン・ザ・ストリート
15:ナウ・イッツ・タイム
https://www.universal-music.co.jp/haim/

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HAIM(ハイム)が11年ぶりの来日で語った新作「I quit」——束縛からの解放と3姉妹の絆

PROFILE: ハイム(HAIM)

PROFILE: エスティ・ハイム(ボーカル、ベース)、ダニエル・ハイム(ボーカル、リードギター)、アラナ・ハイム(ボーカル、リズムギター、キーボード、パーカッション)によるアメリカ・カリフォルニア、サン・フェルナンドのヴァリー地方出身の3人姉妹バンド。米SXSW、そして新人登竜門的ショーケース・イベント「THE GREAT ESCAPE」で大絶賛を受け、ポリドールUKと契約。2013年有望な新人アーティストを占う「BBC Sound of 2013」で1位を獲得。同年「フジロック・フェスティバル」に出演、秋にリリースされたデビュー・アルバム「デイズ・アー・ゴーン」は全英1位、全米6位。グラミー賞「最優秀新人賞」ノミネート。14年1月来日公演(東阪)はソールド・アウト。17年7月には2ndアルバム「サムシング・トゥ・テル・ユー」を、20年6月には3rdアルバム「ウーマン・イン・ミュージック Part III」をリリースした。25年6月には5年ぶりとなる4thアルバム「I quit(アイ・クイット)」をリリースし、7月には「フジロックフェスティバル’25」に出演した。

長女のエスティ(Este)、次女のダニエル(Danielle)、三女のアラナ(Alana)からなる3姉妹バンドのハイム(HAIM)は、地元LAの眩しい陽光を思わせる開放的なフィーリングと、ウェストコースト・サウンドからR&Bやクラブ・ミュージックまでを軽やかに横断する音楽性で、この10年以上、世界を魅了し続けてきた。末妹アラナは同郷の盟友ポール・トーマス・アンダーソン(Paul Thomas Anderson)監督の映画「リコリス・ピザ」で主演を務め、ゴールデン・グローブ主演女優賞にノミネートされるなど、俳優としても活躍の場を広げている。

そんな彼女たちが2025年6月に発表した最新アルバム「I quit(アイ・クイット)」は、「自分を抑圧するものに別れを告げ、自由に楽しむこと」をテーマにした作品だ。制作時は3人全員がシングルというタイミングで、その解放感が作品全体を貫くムードを決定づけている。サウンド面でもバンド初のサンプリングに挑戦するなど、これまで以上に「何でもあり」の軽やかさが感じられるだろう。

そしてこの「I quit」を携え、今年の「フジロックフェスティバル」(以下、「フジロック」)では実に11年ぶりとなる来日が実現。アルバムで聴ける以上にパワフルなロック・サウンドと、3人の陽気なキャラクターが弾けるステージには、これぞハイムという魅力があふれていた。

今回お届けするインタビューは、「フジロック」の後日、都内で行なったもの。まだフェスの余韻が残る中、3人は疲れを見せることもなく、明るい笑顔でにぎやかに質問に答えてくれた。

12年ぶりの「フジロック」出演

——これは「WWD JAPAN」というメディアの取材になります。

エスティ:ワオッ、最高ね!

アラナ:私たち、「WWD」の大ファンなの!

——うれしいです。「フジロック」の出演は12年ぶり、来日自体も11年ぶりですが、「フジロック」と日本のオーディエンスはいかがでしたか?

アラナ:日本って、ロックへの熱がすごい。それってほんとに刺激になる。今回の「フジロック」でも、出演してたミュージシャンたち、みんなレベルが高すぎてヤバかった。私、普通にビビってたもん(笑)。

エスティ:みんな、すごくよかったよね。マジでびっくりした。心の中で「お願い、私たち、ちゃんとやれますように!」って思ってた(笑)。

——ハイムのサウンドはロックに留まらず、とても幅広い要素を取り入れていますが、ライブはパワフルで楽しいロック・ショーだと感じました。あなたたちとしては、ライブではどんなパフォーマンスを心掛けているのでしょうか?

アラナ:それって、自然と出てくるものだと思う。私たちはずっと、特にライブのときは、完全にロック・バンドって感じでやってきたから。子どもの頃から一緒に演奏してたけど、そのときからステージではすごくパワフルだったの。大声で叫んだり、めちゃくちゃに暴れたり、髪を振り乱したり、ステージを駆け回ったりしてたし。

でもスタジオに入ると、話はちょっと変わるんだよね。このアルバム(「I quit」)はダニエルがロスタム(・バトマングリ、Rostam Batmanglij)と一緒にプロデュースしたんだけど、スタジオではとにかく音にすごくこだわってて、それぞれの曲がちゃんとユニークに聴こえるように、自分たちをどこまでも追い込むの。今回のアルバムでは、とにかく「恐れがなかった」っていうのが大きいと思う。すごく自信を持って作れたんだよね。これが4枚目のアルバムだし、この15年くらい、ハイムとして活動してきて、すごくたくさんのことを学んできたから。

エスティ:(ハイムをはじめたのは)2006年だよ。

アラナ:ってことは15年……。

ダニエル:いや、もう20年近いってこと。

アラナ:20年!? マジで? 最悪、私、計算できないじゃん!(笑)。

——(笑)。

アラナ:でも本当に、たくさんのことを学んできたと思う。スタジオは、私たちにとっての遊び場って感じだけど、ライブになると、ほんとの自分たちが出る、そんな感覚かな。

——今回の「フジロック」では「Relationships」を演奏しているとき、後ろのスクリーンに「リレーションシップ=恋愛」で大変な目にあったエピソードが3つ、流れていましたよね。最高に楽しい演出でしたが、あれは実話だったりするんですか?

エスティ:あれは全部、実話なの。一つは私の話で——。

アラナ:もう一つは私の。

エスティ:でも、どれが誰の話かは秘密ね(笑)。

新作「I quit」に込めた想い

——なるほど(笑)。では、アルバムについて訊かせてください。「I quit」は、あらゆる束縛から自分を解き放ち、変わろうとすること、前に進もうとすることを祝福するアルバムだと受け取りました。そうした理解は、あなたたちの意図とも一致していますか?

ダニエル:まさにその通り。

アラナ:さっきも言ったけど、今回はすごく多くの学びがあったと思う。これまでのアルバムでは、どちらかというと自分たちの外側で起きていることを学んでいたように感じるけど、このアルバムは完全に内面――心の中にあるものを学ぶことだった。それに、今回は癒やしがすごく必要な時期でもあったと思う。それがちゃんと音にも表れてると思うし、このアルバムがどんな内容になるかは、自分たちで選べるようなものじゃなかった。体がもう「手放さなきゃ」って求めてたんだと思う。で、アルバムのタイトルを「I quit」にしたときに、これはネガティブな意味じゃなく、ポジティブな意味にしたかったの。私たちが伝えたかったのは、「自分を縛ってるものから離れるのは全然OK」ってこと。むしろ、そういうものは手放すべきだって。もちろん怖いことだけど、最終的には自分を信じるしかない。このままの自分でい続けるよりも、その先に何かもっといいものがあるって信じて、一歩を踏み出すことが大事なんだと思う。

——インスタグラムで「Everybody’s trying to figure me out」のプレビューを公開した際、「single girl summer」というキャプションをつけていたのが印象的でした。あのタイミングで3人ともそれぞれ自由に楽しめる時期だったことが、やはり今回のアルバムの雰囲気に影響したということですか?

ダニエル:うん、間違いなく影響してる。

アラナ:このアルバムを作ってたとき、3人ともシングルだったの。全員がシングルだったのって、私が13歳とか14歳の頃以来、初めてだったと思う。だから、今回のアルバムのマントラみたいなものは、「3人でシングルでいるのって、めっちゃ楽しい!」っていう感覚だった。すごく自由で、何にも縛られてない感じがして、よく笑ってたし、3人で遊びに出かけたりして、ただただ楽しい時間を過ごしてた。すごく陽気で、幸せで、ちょっと狂ってるくらいハッピーな時期に、このアルバムを作ってたんだよね。もちろん、話すのがしんどいようなこともあったんだけど、同時にそこには、すごく自由で、楽しくて、ハッピーな側面もちゃんとあったと思ってる。

——「自分自身を束縛から解放して、前に進もう」という今作のメッセージは、同じ状況に置かれた女性だけでなく、より普遍的なメッセージとして、あらゆる人たちに響くものだと思います。そこは意識していましたか?

ダニエル:うん、まさにそう。さっきアラナが言ったように、「自分にとってもう意味のないものは手放す」とか、「自分を縛ってるものはやめる」っていうのが、今回のテーマだった。で、それってきっと誰にでも当てはまることだと思う。だから、それが――少なくとも私たちにとっては――このアルバムを作ってるときのマントラだったっていう。

「I quit」は一つの旅みたいな構成

——今作には間違いなく解放的な側面がありますが、すべての曲がそういうモードというわけではありませんよね。むしろ、解放に至るまでの葛藤も描かれているからこそ、カタルシスが生まれているように感じます。アルバム全体の流れや構成については、どのように考えていましたか?

アラナ:うん、このアルバムは間違いなく、一つの旅みたいな構成になってると思う。最初の「Gone」は、イントロとして必要だったというか、「I quit」っていう世界に入っていくための入り口として、すごく自然な感じがして。

——徐々に盛り上がっていく曲調もそうですし、出だしの歌詞で「ちょっと聞いてくれるかな?」とリスナーに問いかけるところが、アルバム全体の入り口として機能していますよね。

アラナ:そこから「All over me」に入ると、楽しいデートの曲になる。夜に出かけて、いい感じの相手とちょっと遊ぶ、みたいな感じ。その次に「Relationships」がきて、これは「ずっと誰かと付き合ってるっていう状況」のややこしさについて。楽しいときもあるけど、大体はうまくいかないし、これからの人生をどうしていこうか、っていう迷いとかがあって。

——ええ。

アラナ:で、「The farm」では一気に孤独になる。「楽しい瞬間もあるけど、結局ひとりなんだな」って気づく時間で。鏡に映った自分のことを好きかどうか、自分に問いかけるような瞬間。すごく内省的で、癒やしの要素もあるし。けど、その先には「Spinning」みたいな、ちょっとパーティーっぽい雰囲気も出てくる。ちゃんと泣ける曲もあるし、ほんとに感情のジェットコースターみたいになってると思う。

——まさにそうですね。

アラナ:人生って、自分にとって意味のないものを手放すときに、道が分かれるじゃない? で、自分が選ぶほうの道って、暗くてグネグネしてるように感じて、すごく怖い。でも逆に、今のまま変わらずにとどまる道は、表面上はきれいなんだけど、進んだ先に待ってるのは、けっこう切ないものなんだよね。だから、どっちの旅を選ぶかなんだと思う。自分をちゃんと立て直す旅に出るか、それとも慣れた場所にとどまるか。このアルバムは、そういう揺れとか葛藤を全部含んだ、ちょっとガタガタしたジェットコースターみたいな感じになったと思う……って、めっちゃ長くなっちゃったね、ごめん(笑)。

サウンド面での新たな挑戦

——いえいえ、よく分かりました。サウンド面の話ですが、今作は音の鳴りがこれまででいちばん素晴らしいと感じました。

全員:ありがとう!

——ロウでプリミティブでありながら、しっかり作り込まれている印象です。音作りの面ではどんなことを意識していましたか?

ダニエル:サウンドの話で言うと、私たちはずっとロック・バンドっていうものにすごく興味を持ってきたけど、同時にスタジオに入って、いろいろ試したり遊んだりするのも大好きで。で、たどり着くまでに結構時間はかかるんだけど、毎回こだわってるのは、「オーガニックな楽器をどうユニークに鳴らすか」ってこと。そこはめちゃくちゃ大きいポイント。だって、ロックンロールが録音されるようになってから、もう70年くらい経ってるわけじゃない? その中で、普通のドラム・セットをどうやって他とは違う音にするか――それって私たちにとってすごく大事なことなんだよね。

——なるほど。

ダニエル:今回も、オーガニックな楽器でありながら、どう音的に面白くするかをすごく考えてた。いろんな音の要素をミックスしたりして、「これってどんな音になるんだろう?」って探る作業が続いて。それと、今回のアルバムって、実は初めてサンプリングを使っていて。ほとんどの曲は生ドラムだったけど、「Relationships」だけは、いろんなドラムのサンプルを組み合わせてプログラミングして作ったり。そんな感じで、ロック・バンドではあるけど、スタジオにいるときはルールをあんまり作らない。とにかく、自分たちにとってユニークだと思えるものを作りたいっていう、それが一番のモチベーションかな。

——今回は特にドラムのビートを軸に作られた曲が多いように感じましたが、実際はどうだったのでしょうか?

ダニエル:私たち3人とも、もともとドラマーだから。曲を作るときも、まずドラムから始めることが多いし、それが自然な流れって感じ。だから、ビートに特徴があるって感じてもらえるのは納得というか、私たちにとってスタジオで一番大事なのがドラムなの。

——これまでもロスタムと共同プロデュースした曲はありましたが、アルバム全体を彼と一緒にやるのは初めてですよね。彼との仕事で新しい発見は何かありましたか?

ダニエル:とにかく、ロスタムと一緒に音楽を作るのが大好きで。彼のプロデュースした曲がラジオで流れてるのを聴くと、毎回「これ、ロスタムっぽい音だな」って思って調べてみると、やっぱりロスタムだったりして。それくらい彼には独特のサウンドがある。今回は2人で、ちゃんとがっつり組んで、新しいレベルのサウンドを目指してたと思う。ほんとに才能あふれる人だし、一緒に音楽を作れることがめちゃくちゃ幸運だなって感じてる。

——作っていて、難しく感じた部分っていうのはありました?

アラナ:むしろ、今回が一番スムーズだったんじゃない?

ダニエル:うん、確かに。今回がいちばん楽だったかも。

アラナ:今回は、ほんとに空気が軽くて、気持ちのいい制作だったから。

——じゃあ、いちばん作ってて楽しかった曲は?

ダニエル:「Take Me Back」かな。

アラナ:うん、あの日はスタジオの空気がすごく重くて。「なんか気分変えたいよね」って話してて、そしたら高校時代のバカみたいな思い出を話し始めたんだよね。で、そのすごくしんどかった一日が、爆笑しながら思い出を語るめちゃくちゃ楽しい日に変わっていったの。笑いすぎて泣いたくらいで。最初は曲にするつもりなんて全然なかったんだけど、「この変なエピソード、曲にできるかな?」みたいなノリになって。あの一日は、アルバムを作る上で本当に大事な時間だったと思う。あの明るさが、すごく必要だったから。

——僕も「Take Me Back」は特に好きな曲の一つです。

アラナ:イエーッ!

——歌詞も最高ですよね。

アラナ:うん、あの歌詞、クレイジーだよね(笑)。

——アルバム前半は比較的トーンがそろっていますが、後半に進むにつれてどんどん広がっていきます。それも、「自分のやりたいことを自由にやる」という今作のアティテュードの表れのように感じました。

ダニエル:うん、そうね。やっぱり、いろんなフレーバーを詰め込みたかったっていうのがあって。ブルースっぽい曲もあるし、エスティとアラナがそれぞれ自分で歌ってる「Cry」と「Spinning」も、ちょっと違う雰囲気があるでしょ。そういういろんな要素を、スタジオで自由に探っていくのが、私たちはやっぱり好きだから。

——今回、3人それぞれがリード・ボーカルを取ろうというアイデアは、どのようにして生まれたのでしょうか? また、実際にやってみて、2人はどうでしたか?

エスティ:私たち、子どもの頃からそれぞれ違うパートを歌ったりしてて、そういうのは自然にやってたんだよね。でも今回に関しては、偶然だったかも。ある日、私がスタジオに泣きながら入っていったことがあって(笑)。そしたら、2人とも「今日はあなたの日だよ、もう歌っちゃいなよ」ってなって。

アラナ:あれは、すごい日だったね(笑)。

エスティ:「今日はあなたの日。全部出して!」って(笑)。アラナも似たような感じだったよね。たしか、当時ちょうど……

アラナ:そう、恋してた。でも長続きしなかったんだよね。まあ、いい恋ではあったけど(笑)。でもほんとに、リードを歌うってめちゃくちゃ大変。ダニエルがどうやってやってるのか、マジで分かんない。私は端っこにいたい派だから、リードはダニエルに任せる(笑)。でも、リードを歌うっていう経験そのものはすごく面白かったし、楽しかったよ。

U2の「Numb」をサンプリング

——では、サウンド面でも、制作以外の部分でも構いませんが、今回のアルバムに何かしらの影響を与えたアーティストや作品があれば教えてください。

アラナ:うーん、どうだろう。特にこれっていうのはないかも。

エスティ:ないね。子どもの頃からずっと、同じ音楽ばっかり聴いてるし(笑)。私たち、ラジオが大好きな家庭で育ったから、ほんとラジオを聴きながら育ったって感じ。だから、普段耳に入ってくる音を自然に吸収してて、気づいたらスタジオでそれが出てきてる、みたいなところがあるの。でも、たしかダニエルは、ビヨンセ(Beyoncé)の「Cowboy Carter」をめっちゃ聴いてたよね?

ダニエル:うん、あれは大好き。それと、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ(Red Hot Chili Peppers)もすごい聴いてた。「Blood Sugar Sex Magik」とか。

エスティ:そうそう、私たち子どもの頃からずっと聴いてるし。あの人たち、完全にLAのバンドって感じだからね。で、あとはもうずっと好きで聴いてる音楽たち、って感じかな。

ダニエル:それに、ちょうど最高のツアーが終わった直後だったっていうのも大きかったと思う。ライブで曲を演奏してるうちに、またすぐにツアーに出たくてたまらなくなってたし、「じゃあ次にライブでやったら気持ちよさそうな曲ってなんだろう?」ってことをすごく意識してたと思う。だから今回のアルバムは、「早くまたツアーに出たい!」「ライブやりたい!」っていう気持ちがすごく込められてるんだよね。

——先ほどサンプリングの話が出ましたが、「Now it’s time」では、U2の「Numb」をサンプリングしていますよね。U2をサンプリングすること自体が意外でしたが、その中でも「Zooropa」の「Numb」を選んだ理由というのは?

ダニエル:私たちもロスタムも、U2の大ファンなの。実は以前にU2のほうから、私たちのファースト・アルバム「Days Are Gone」に収録されている「My Song 5」をインターポレート(既存の曲のフレーズを引用し、再演奏・再録音して使うこと)したいって連絡が来たことがあって。U2から電話がかかってきて、「スタジオに来ない? 君たちのギターを使ったから、(コーラスで)歌ってほしいんだ」って言われたの。私たちはもう、「え? どういうこと!?」って感じで(笑)。もちろん即OKした。それが「Lights of Home」って曲なんだけど。

——U2の2016年のアルバム「Songs of Experience」に収録されている曲ですね。

ダニエル:で、それからも連絡を取り合ってて。私たち、ずっとU2の大ファンだから。「魂の叫び」(U2のライブ・ドキュメンタリー映画)とか、すごく観てたし。

エスティ:「The Joshua Tree」もね。

ダニエル:「Achtung Baby」も。とにかく大ファン。で、ある日ラジオを聴いてたら「Numb」が流れてきて、「あっ、この感じ、最高!」ってなったの。その時点で「Now it's time」はすでに別のバージョンができてたんだけど、「ちょっと待って、こっちの雰囲気にしたい!」ってなって。それで、「この上に乗せちゃえばいいんじゃない?」っていう流れでやってみた。U2ともメッセージのやりとりをして、「すごくいいね!」って言ってもらえて。彼ら、すごく優しかったな。

アラナ:これで一つの輪がつながった、って感じだったよね。

——「Lucky stars」は、ドリーム・ポップとマッドチェスターが融合したような曲で、1990年代前半のUKインディーを思わせます。U2の「Zooropa」も93年の作品ですよね。今作は特に影響を受けた音楽はなかったという話がありましたが、当時のイギリスやアイルランドの音楽に関してはどうでしょうか?

アラナ:うん、UKの音楽は、ほんとにいつも聴いてるから。そもそも私たちのバンドって、UKのレコード会社と契約したんだよね。だから当時は、「このバンド、イギリス出身なんじゃない?」って思ってた人も多かったみたいだけど、実際は全然違って、めっちゃカリフォルニア出身(笑)。でも、あの頃のUKロックがやってたことって、今でもずっとインスピレーション源になってる。信じられないくらいすごいと思う。ほんと、UKからはずーっと影響を受け続けてる。だって、あんなにすごいバンドが次々出てくる国だよ? 影響されないわけがないでしょ。

——確かに。では、最後の質問です。このアルバムは、3人全員がシングルだったことで生まれたものですが、その一方で「Take me back」や「Blood on the street」のように、姉妹の絆や結束を感じさせる曲もあります。やはり今作は、この3人の姉妹だからこそ作れたという実感がありますか?

ダニエル:間違いない。100%そう。

エスティ:うん、ほんとにそう。

アラナ:自分だけで何かを決断するって、めちゃくちゃ難しいじゃない? でも、もし失敗しても絶対に支えてくれる人が2人いるって思えると、その決断ってすごく楽になるんだよね。それって、ただ楽しいってだけじゃなくて、ものすごく安心感がある。私は、自分には家族がそばにいるから、なんでもできるって思える。ほんとに恵まれてると思うし、お互いがいてくれることがすごくありがたいなって思ってる。特に今回のアルバムでは、3人とも同じようなことを同じタイミングで経験してたから、さらに絆が深まった気がするんだよね。だからこそ、これまでのアルバムとはまったく違うものになった。比べものにならないくらい違う。当時の自分たちは、まったく新しい場所にいて、まったく違うマインドで音楽を作ってた。それは、このアルバムを聴いたら、きっと感じ取ってもらえると思うな。

PHOTOS:YOKO KUSANO

ハイム 4thアルバム「I quit」

◾️ハイム 4thアルバム「I quit
2025年6月20日リリース。デジタル配信と輸入盤各形態に加え、全曲の歌詞・対訳とオリジナル・ライナーノーツを封入した国内盤CDも販売中。
収録曲:
1:ゴーン
2:オール・オーヴァー・ミー
3:リレイションシップス
4:ダウン・トゥ・ビー・ロング
5:テイク・ミー・バック
6:ラヴ・ユー・ライト
7:ザ・ファーム
8:ラッキー・スターズ
9:ミリオン・イヤーズ
10:エヴリバディズ・トライング・トゥ・フィギュア・ミー・アウト
11:トライ・トゥ・フィール・マイ・ペイン
12:スピニング
13:クライ
14:ブラッド・オン・ザ・ストリート
15:ナウ・イッツ・タイム
https://www.universal-music.co.jp/haim/

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「自分を生きる女性のために」 60周年を迎えた「クリスティーナ ティ」の服作りと未来

PROFILE: クリスティーナ・タルディート/「クリスティーナ ティ」デザイナー

クリスティーナ・タルディート/「クリスティーナ ティ」デザイナー
PROFILE: 「クリスティーナ ティ」をイタリアのトリノで創業。父が下着のメーカー(TAMIGI、1964年設立)を経営していたことから、工場系のランジェリーブランドからスタートした。ファッションの技術も工場で学び、家業でもある下着メーカーは後にクリスティーナ・タルディートが継いでいる。品質、探求、ディテールに取り憑かれ、すべてをイタリア製にこだわりながら、常に革新的で、ミニマルかつセンシュアルなコレクションを生み出してきた。「服を着る」というよりも、「自分らしく在る」ためのスタイルを提案する PHOTO : KAZUSHI TOYOTA

イタリア発のファッションブランド「クリスティーナ ティ(KRISTINA TI)」は昨年、ブランド設立60周年を迎えた。フェミニンで知的、そして芯の強い女性のための服作りで知られる同ブランドは、2024年春夏シーズンに約7年ぶりに再上陸。あらためて日本でのファンを広げている。今回、来日したデザイナーのクリスティーナ・タルディート(Cristina Tardito)に、ブランドの哲学や経営において大切にしている価値観、理想とする女性像、日本市場について話を聞いた。

WWD:「クリスティーナ ティ」はどんなブランド?
クリスティーナ・タルディート「クリスティーナ ティ」デザイナー(以下、クリスティーナ): 「クリスティーナ ティ」は個性を大切にし、自分の道を歩む女性のために生まれたブランドだ。「人と違う自分でありたい」「選ばれる側ではなく、自ら選ぶ存在でありたい」といったメッセージはブランドの核。始まりは、家族が経営していた水着会社の中で、私自身の名前を冠した小さなコレクションからスタートした。そのあと18年間は「シャネル(CHANEL)」で働いて、一時期は「プッチ(PUCCI)」や「リック オウエンス(RICK OWENS)」にも関わっていたが、「クリスティーナ ティ」は、コレクション作りから販売まで、すべて自分で手掛け、情熱と熱意を持って育ててきた。現在は、イタリア国内のポルト・チェルボ、トリノ、ミラノ、フォルテ・デイ・マルミの4都市に店舗を構えている。ランジェリー、アウターウエア、バッグ、靴などを展開しているが、コレクションの規模をあえて抑え、少数精鋭の特別なアイテムに絞っている。ジーンズに1点合わせるだけでも存在感を放ち、複数のアイテムを自由に組み合わせて楽しめるような、「一目惚れ」できる特別な一着を届けることを目指している。

WWD:ブランドを経営する上で重要視している価値観は?
クリスティーナ: さまざまな人と交流することで異なる価値観を吸収し、一緒に何かを生み出すこと。例えば、アーティストのボスコ・ソディ(Bosco Sodi)とコラボし、彼の作品に使われている素材感を水着の生地で再現した。こうした異なる価値観やビジョンを持つ人と情熱を共有しながら創作することは、とても刺激的で、特別なものが生まれると感じる。ただ、自分の内側から湧き出るものではないと意味がないので、他人の意見に耳を傾けつつ、自分自身を信じてやりたいことをやるようにもしている。

WWD:理想とする女性像とは?
クリスティーナ: 自由を愛し、自由なマインドで生きる女性たちが好き。今の時代、私たち女性は、かつてよりも多くの力を持ち、以前よりずっと自由になっている。自由な心で人生を築けば、きっとすばらしいことがたくさんできるから。不安や恐れを感じることもあるが、自信を持ち、あえてコンフォートゾーンから出て、時間が経つと自分の道を見つけて強くなり、新しい何かが起こるだろう。ファッションにおいても、単にトレンドを追うのではなく、「自分が素敵に見える」ことが何よりだ。“ユニーク”という言葉が好きで、すべての女性に、唯一無二の“特別な存在”であってほしい。

WWD:日本の女性とファッションに対するイメージは?
クリスティーナ: 日本の女性は物事に丁寧に向き合い、品質やフェミニンさにこだわりながら、派手すぎず上品でシックなスタイルをしている。彼女たちを思い浮かべると、どこか特別な魅力を持っているように感じる。ただ、若い世代のファッションは少し理解が追いつかないこともある(笑)。歳のせいかもしれないね。彼女たちの服装はとても面白くて、遠い存在だけど、時には若者からインスピレーションをもらうこともある。

自分のやりたい事を貫く
“長く愛される”ための服作り

WWD:サステナビリティにも力を入れている。
クリスティーナ: 従業員にはきちんと給料を払い、快適に働ける環境を整えていることはもちろん、私にとってのサステナビリティとは、「長く使える質の良いものを買い、時間をかけて大切にし、最終的には家族へ受け継ぐこと」だ。「クリスティーナ・ティ」全ての製品は厳しく管理・検品したうえで出荷している。このようにして、製品の”命”を少しだけでも伸ばせたらいいなと思う。生地選びでは、リサイクル素材をあえて主軸にしていない。なぜなら、多くの工程を経て品質が落ちることが多いから。ただ、ランジェリーの世界で育ってきたので、体に身に着けたときに心地よく感じることが何より大切で、生地と肌との最初の感触が重要だ。肌に直接触れるものには特にこだわりがあり、シルクやリネン、コットンなど自然素材の生地を採用している。また、長く着続けられるためにはデザインも重要だ。トレンドを追いすぎたアイテムは飽きが来やすいが、特別でありながらも過度に流行に左右されないユニークなデザインなら、10年先でも着られる服になる。ほかに、「グリーンフューチャープロジェクト」にも参加しており、「アクア」という水着のラインで、1点の販売につき1本の木を植える活動を行なっている。単にウェブサイトに環境配慮と記載するだけではなく、実際に意味のある行動を起こしたい。

WWD:他に取り組んでいるSDGs活動は?
クリスティーナ: 現在取り組んでいるのが「リボーン(Reborn)」と呼ぶプロジェクト。店舗やオンラインで一切セールを行わないので、社内にはある程度の在庫が蓄積されている。そこから数点をピックアップし、刺しゅうなどの加工を施して、「リボーン」のラベルを付け、自社店舗限定で再びコレクションとして展開している。

WWD:現在、日本市場に向けて考えている特別な戦略は?
クリスティーナ: 私はコレクションを作るときは、直感的に動いている。義務感で作るのではなく、街を歩くことで感じることからアイデアが生まれる。例えば、イタリアではスカートはあまり履かないが、日本ではスカートを履く人が多いので、コレクションを作るときも、日本市場のためにスカートを取り入れたりしている。また、透け感のある素材は好きだけど、日本市場向けにはそのまま出せず、何かカバーできる工夫をしている。若い世代の感覚も大切にしているので、今季のコレクションは若い世代向けのアイテムと、幅広い年齢層の女性向けのアイテムに分かれている。ただ、日本市場用に作るというよりは、日本ではなかなか見つけられないものを提供したい。つまり、商業的なニーズに耳を傾けつつも、自分が本当にやりたいことを大切にしている。

60周年を迎えたブランドとその未来

WWD;ブランド60周年に向けてカタログを制作したと聞いた。
クリスティーナ: 去年、会社が60周年を迎えた。それを機に、何か形に残るものを作ろうと思って、カタログの制作を始めた。編集者は使わず、写真の選定からグラフィックデザインまで、すべて自分自身で手掛けた。当初から、いつものような「綺麗なロケーションで、ロマンティックにコレクションを見せる」みたいなスタイルではなく、もっと現実味のあるものにしたかった。それで、インスタグラムで一般公募をかけて、「人となり」を重視しながら8人の女性を選出した。撮影は、イタリア人の無名のフォトグラファーに依頼した。彼の写真は、ロマンティックで夢のような空間というブランドの世界観とは真逆の、ストリートスナップのようなリアルなスタイル。そういう全く異なるアプローチで仕事をすることが、私にとってすごく刺激的だった。モデルになってくれた女性たちには、どう服を着こなすかはすべて自分で決めてもらったし、「あなたが好きなこと、嫌いなことを、短く教えてほしい」という質問に対して彼女たちの回答もすごく興味深かった。本当にやりたかったプロジェクトだった。

WWD:ブランドとしての次なる目標は?
クリスティーナ: 簡単なことではないが、自分のペースを重視しながら、一歩一歩よりグローバルに展開していきたい。ただ、程よい規模でね。まずは、いくつかポップアップを開催する予定だ。ポップアップの魅力は、その場で何が起こるか予測できないところ。だからこそ、思いがけない出会いや出来事が自然に生まれることを楽しみにしている。

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「ヨウヘイ オオノ」が新プロジェクト始動 第1弾は“ニキビができた人”のランプなど

大野陽平デザイナーが手掛ける「ヨウヘイ オオノ(YOHEI OHNO)」は、新たなプロジェクト“オブジェクト ライン(OBJECT LINE)”をスタートする。ブランド創設10周年を迎えた昨年以降、同ブランドは大阪・関西万博「住友館」の制服デザインや香りのプロジェクト、映画「箱男」での衣装制作など、ファッションの枠を超えた表現を拡大してきた。

今夏立ち上げた「オブジェクト ライン」は、大野デザイナーが制作やショー、プレゼンテーションを通じて培った空間演出の視点をもとに、機能性よりも“空間そのものに作用する”ことを目的としたオブジェクトを提案する新シリーズ。その第1弾は、クリアカラーのアクリル板を使用した軽量設計のテーブルやランプといった3型を発表した。

テーブルやランプなどの“オブジェクト ライン”

地層や地図の等高線など自然界の有機的モチーフが印象的なテーブル「Stratum」には、中央にチェスの馬を並べて配置。見る角度によってユーモアと遊び心が表現されている。価格は8万8000〜12万1000円。彫刻的な造形に地層や等高線のモチーフを落とし込んだデスクランプ「Topograph」は、“科学キット”のような佇まいも特徴。インテリアとして存在感を放つ。価格は3万5200円。

ウエアにも繰り返し登場した“ニキビができた人”をモチーフにしたウォールランプ「Acne Guy」は、照明としての機能はほとんどなく、空間を飾る愛らしいオブジェとして提案される。価格は2万2000円。3型いずれもブランドの原点であるウエアに通じる自由で軽やかなデザインが特徴としていて、クリアカラーのアクリル板を使い軽量かつ組み立て・分解を可能とした。8月12日から、ブランドの公式オンラインストア、東京・原宿「GR8」、名古屋のラ ヴィラルージュ「LA VILLA ROUGE」などで順次販売する。

商品一覧

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「ルイ・ヴィトン」からファレルとNIGO®が手掛けたデニム地のスニーカーが登場

「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は、ファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)=メンズ・クリエイティブ・ディレクターと、NIGO®デザイナーがコラボした2025-26年秋冬メンズ・コレクションから、“LV トレイナー スニーカー”を発売した。「ルイ・ヴィトン」一部店舗および公式オンラインなどで取り扱う。

“LV トレイナー スニーカー”

“LV トレイナー スニーカー”は、NIGO®デザイナーによる“LV スクリブル”プリントを配したデニム地のモデル(25万6300円)や、カモ柄をテクニカルキャンバスにあしらったモデル(21万8900円)、ダミエ柄のデニムを用いたモデル(21万4500円)、ダミエ柄のデニムとスムースレザーを組み合わせたモデル(21万8900円)、シュータンに両氏の顔をデザインし、ダミエ柄のデニムとヌバックレザーを採用したモデル(21万8900円)などをラインアップする。

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韓国発スキンケア「ユイク」が代官山蔦屋書店でポップアップ RIIZEの限定ノベルティーなどを用意

韓国のスキンケアブランド「ユイク(UIQ)」は8月20日まで、代官山蔦屋書店でマイクロバイオームの世界観を体感できるポップアップストアを開催している。

会場では新製品のタッチアップや購入ができるほか、アンバサダーを務めるK-POPボーイズグループ、RIIZE(ライズ)とのコラボアイテムも登場。メンバーと写真が撮れるフォトスポットも設けられている。

来場者はタッチアップやSNS投稿などでスタンプを集める「スタンプミッション」に挑戦でき、クリアするとサンプルキットや「キューテン(Qoo10)」で使えるクーポンがもらえる。期間中の購入特典として、2000円以上でうちわ、3000円以上でポストカード6枚セット、5000円以上でアクリルスタンドを進呈。さらに日替わり・先着順でRIIZEのブロマイドやステッカーがもらえるギフトイベントも実施している。

「ユイク」とは

「ユイク」は、2021年1月に誕生。「有益」の韓国語の発音である「ユイク」をアルファベットで表現したブランド名で、韓国の製薬会社であるGenome & Company独自で開発したスキン由来のマイクロバイオーム原料と技術力を軸に、肌を健やかに整えるダーマコスメブランドだ。ヒーローアイテムは“バイオームバリアクリームミスト”で、クリーム×ウォーターの細かいミスト化粧水。肌バリアやキメ、ハリを整え、健やかな肌に導く。

現在は「キューテン(Qoo10)」などのオンラインストアを中心に販売しており、「ロフト(LOFT)」などの一部バラエティーストアにも展開。今後はリアル店舗にも注力し、アンバサダーのRIIZEと共に日本市場での存在感を高めていく考えだ。

■UIQ My Microbiome : pop-up in Daikanyama
日程:8月7〜20日 ※会場の混雑を避けるため、一部日程は事前予約制。
時間:11:00~20:30 ※最終日のみ11:00~17:00
場所:代官山 蔦屋書店1号館1階 POP-UPスペース
住所:東京都渋谷区猿楽町17-5 代官山T-SITE

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「ディスコード ヨウジヤマモト」が「ピーナッツ」とコラボ スヌーピーのポーチやバッグ

「ディスコード ヨウジヤマモト(DISCORD YOHJI YAMAMOTO)」は、「ピーナッツ(PEANUTS)」とコラボしたポーチとバッグを発売した。8月26日までの期間、阪急うめだ本店、阪急メンズ大阪で取り扱うほか、阪急百貨店公式オンラインでも販売する。

「ピーナッツ」コラボ

コラボアイテムは、キャラクター“スヌーピー”や“ウッドストック”“HAHAHA! HAPPINESS PEANUTS”のロゴをデボス加工で施した“クラスプ ポーチ(CLASP POUCH)”(6万8200円)と、全体に「ピーナッツ」のコミックを刺しゅうで立体的にあしらったバッグ“インフィニット(INFINITE)”(16万7200円)をラインアップする。

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アシックスが25年12月期予想を上方修正、売上高8000億円へ オニツカタイガー絶好調

アシックスが上期の好調を受け、2025年12月期連結業績予想を上方修正した。修正後の予想は、売上高が前期比17.9%増の8000億円(修正前は7800億円)、営業利益が同35.8%増の1360億円(同1200億円)、純利益が同36.4%増の870億円(同780億円)。これにより、26年度を最終年度とする中期経営計画で掲げた目標(営業利益1300億円、営業利益率17%、ROA15%前後)を1年前倒しで達成する見込み。

25年1〜6月期の連結業績は、売上高が前年同期比17.7%増の4027億円、営業利益が同37.5%増の811億円、純利益が同27.0%増の536億円だった。オニツカタイガーは前年同期に対し50.1%増、スポーツスタイルは同46.4%増、パフォーマンスランニングは同8.2%増と、全3カテゴリーで増収。オニツカタイガーは特に日本・欧州・中華圏、スポーツスタイルは北米・欧州・中華圏・東南/南アジアで伸びた。

好業績を受け株価も上場来最高値を更新。時価総額は3兆円を突破している。

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RHCロンハーマンと「トッズ」がコラボ ミニサイズのバケット型バッグが別注カラーで登場

RHC ロンハーマンは8月23日、「トッズ(TOD'S)」とのコラボレーションライン“トッズ フォー RHC”からミニサイズのバケット型新作バッグ(全2色、各15万2900円)を発売する。RHC ロンハーマンみなとみらい店、大阪店、七里ヶ浜店、豊洲店、川崎店名古屋店、熊本店およびロンハーマン千駄ヶ谷店R、京都店Rとオンラインストアで取り扱う。

ころんとしたフォームが特徴のバケットバックをセレクト

同コラボでは、ころんとしたフォームが特徴のバケットバックをセレクトし、肌馴染みがよく、季節ごとのコーディネートに溶け込む定番のブラウンと洗練された大人のスタイルを完成するライトブルーの2色をカラー別注した。柔らかなグレインレザーの風合いを際立てるライニングのない仕立てや「トッズ」のアイコニックなTタイムレスペンダン、クロスボディーに使えるチューブ状のショルダーストラップを配し、機能的で実用性なアイテムに仕上げた。

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“ミス ディオール”に新たな香りが登場 限定アイシャドウも用意したイベントを伊勢丹新宿本店で開催

「ディオール(DIOR)」は9月5日、新フレグランス“ミス ディオール エッセンス”(35mL、1万5840円/50mL、2万1670円)を発売する。また、8月27日〜9月2日に伊勢丹新宿本店で開催するイベントで同製品を先行販売するほか、アイシャドウ“ディオールショウ サンク クルール”のライラックカラー(1万1550円)と“ディオールスキン ルージュ ブラッシュ”のピーチカラー(7700円)を数量限定で販売する。なお、フレグランスは「ディオール」公式オンラインストアとイセタン ビューティ オンライン、限定アイシャドウとブラッシュはイセタン ビューティ オンラインでもそれぞれ8月27日から取り扱う。

エネルギッシュな女性のためのマニフェストがテーマ

 

“ミス ディオール エッセンス”は、「ディオール」2024-25年秋冬コレクションに登場した“MISS DIOR”の文字にインスパイアされ、エネルギッシュな女性のためのマニフェストをテーマにした。ブラックベリーとエルダーフラワーが甘酸っぱく弾け、フルーティーなジャスミンと交じり合い、さらに深みのあるオークウッドが明るさをより際立たせるフェミニンでありながらも大胆な香りだ。 調香はフランシス・クルジャン(Francis Kurkdjian)が手掛けた。

ボトルは1949年のオリジナルボトルを彷ふつとさせるデザインだ。ボトルキャップは初めてガラス製を採用し、意志の強さを表現する黒のリボンを結んだ。ボトルの四面にはフロスト加工した千鳥格子を刻んだ。

限定イベントとメイクアップコレクション

8月27日〜9月2日に開催するイベント“フロム パリス ウィズ ラブ(FROM PARIS WITH LOVE)”は、ロゴとポップなピンクが印象的な会場に、新作“ミス ディオール エッセンス”と限定メイクアップコレクションが並ぶ。“ディオールショウ サンク クルール”からは陰影、輝き、華やかさをプラスするライラックの“デアリング”、 “ディオールスキン ルージュ ブラッシュ”からは、ダリアとバラの花びらを想像させる柔らかなピンクの“ピーチ コロール サテン”が登場する。

イベント概要

◾️“フロム パリス ウィズ ラブ”

日程:8月27日〜9月2日
時間:10:00〜20:00
場所:伊勢丹新宿本店1階 ザ・ステージ
住所: 東京都新宿区新宿3-14−1

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“ミス ディオール”に新たな香りが登場 限定アイシャドウも用意したイベントを伊勢丹新宿本店で開催

「ディオール(DIOR)」は9月5日、新フレグランス“ミス ディオール エッセンス”(35mL、1万5840円/50mL、2万1670円)を発売する。また、8月27日〜9月2日に伊勢丹新宿本店で開催するイベントで同製品を先行販売するほか、アイシャドウ“ディオールショウ サンク クルール”のライラックカラー(1万1550円)と“ディオールスキン ルージュ ブラッシュ”のピーチカラー(7700円)を数量限定で販売する。なお、フレグランスは「ディオール」公式オンラインストアとイセタン ビューティ オンライン、限定アイシャドウとブラッシュはイセタン ビューティ オンラインでもそれぞれ8月27日から取り扱う。

エネルギッシュな女性のためのマニフェストがテーマ

 

“ミス ディオール エッセンス”は、「ディオール」2024-25年秋冬コレクションに登場した“MISS DIOR”の文字にインスパイアされ、エネルギッシュな女性のためのマニフェストをテーマにした。ブラックベリーとエルダーフラワーが甘酸っぱく弾け、フルーティーなジャスミンと交じり合い、さらに深みのあるオークウッドが明るさをより際立たせるフェミニンでありながらも大胆な香りだ。 調香はフランシス・クルジャン(Francis Kurkdjian)が手掛けた。

ボトルは1949年のオリジナルボトルを彷ふつとさせるデザインだ。ボトルキャップは初めてガラス製を採用し、意志の強さを表現する黒のリボンを結んだ。ボトルの四面にはフロスト加工した千鳥格子を刻んだ。

限定イベントとメイクアップコレクション

8月27日〜9月2日に開催するイベント“フロム パリス ウィズ ラブ(FROM PARIS WITH LOVE)”は、ロゴとポップなピンクが印象的な会場に、新作“ミス ディオール エッセンス”と限定メイクアップコレクションが並ぶ。“ディオールショウ サンク クルール”からは陰影、輝き、華やかさをプラスするライラックの“デアリング”、 “ディオールスキン ルージュ ブラッシュ”からは、ダリアとバラの花びらを想像させる柔らかなピンクの“ピーチ コロール サテン”が登場する。

イベント概要

◾️“フロム パリス ウィズ ラブ”

日程:8月27日〜9月2日
時間:10:00〜20:00
場所:伊勢丹新宿本店1階 ザ・ステージ
住所: 東京都新宿区新宿3-14−1

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ウィリー・チャヴァリア、メキシコ先住民への“文化の盗用”で謝罪 「アディダス オリジナルス」とのコラボシューズで

ウィリー・チャヴァリア(Willy Chavarria)「ウィリー チャヴァリア(WILLY CHAVARRIA)」創業デザイナーは、アディダス(ADIDAS)が擁する「アディダス オリジナルス(ADIDAS ORIGINALS)」とコラボレーションしたシューズのデザインがメキシコ・オアハカ州の“文化を盗用”していると批判されたことを受け、8月9日に正式に謝罪した。

メキシコ大統領が発言する事態に

チャヴァリア創業デザイナーは4日、プエルトリコのプエルトリコ美術館(Museo de Arte de Puerto Rico)で行われたイベントで、「アディダス オリジナルス」×「ウィリー チャヴァリア」“チャヴァリア オアハカ スリッポン(Chavarria Oaxaca Slip-on)”を発表。その際、メキシコ南部オアハカ州の伝統的なサンダル“ワラチェ(Huarache)”を着想源にしていることを明らかにした。メキシコ先住民の職人が手掛ける“ワラチェ”は、レザーストリップを複雑に編み込んだ形状が特徴で、メキシコでは定番の履物だという。

今回のコラボでは、これを彷彿とさせるデザインをアッパーに採用し、チャンキーな厚底と組み合わせたオープントゥのシューズに仕上げている。しかし、発表直後からSNS上で「これは文化の盗用だ」という批判的な意見が多数投稿され、オアハカ州政府が抗議する事態に発展。8日には、クラウディア・シェインバウム(Claudia Sheinbaum)=メキシコ大統領が「大企業は先住民コミュニティーの製品、アイデア、デザインを盗用することがよくある。(そうしたコミュニティーを支えるため)法的な補償を求めることも視野に入れている」と定例会見で発言したことを複数の海外メディアが報じた。なお、関係当局は、チャヴァリア創業デザイナーや「アディダス オリジナルス」がオアハカ州のコミュニティーに許可を求めたり、その功績を認めたりすることなく“チャヴァリア オアハカ スリッポン”を製品化したことに加え、同コミュニティーがあるメキシコではなく中国で製造したと思われることも問題視しているという。

チャヴァリア創業デザイナーとアディダスは謝罪

チャヴァリア創業デザイナーは、「“オアハカ スリッポン”は、オアハカおよびそのクリエイティブなコミュニティーのパワフルな文化やアーティスティックなスピリットに敬意を表する意図で作ったものだ。“オアハカ”は単なる地名ではなく、そこに生きる人々や歴史、カルチャーを表すものであり、私はその美しさや抵抗する力に昔からインスピレーションを受けてきた。このシューズがこうしたデザインであるにもかかわらず、オアハカのコミュニティーとの直接的な、意義深いパートナーシップに基づいて作られなかったことについて深く謝罪する」と述べた。

アディダスは、「当社はメキシコ先住民コミュニティーの豊かな文化や職人としての伝統、またそれらが持つ意味について認識している。“オアハカ スリッポン”は、(先住民が多く住む)イダルゴ・ヤララグ村の伝統をルーツとしたオアハカのデザインにインスピレーションを受けたものだ。当社は正式に謝罪するとともに、ヤララグ村の文化的レガシーに敬意を払った対話に基づいて協業するという約束をここに再確認する」とコメントした。英BBCなどの報道によれば、同社はすでにオアハカ州政府と連絡を取っているという。

メキシコにルーツを持つチャヴァリア創業デザイナー

チャヴァリア創業デザイナーは、1967年カリフォリニア州フレズノ郡生まれ。メキシコ系アメリカ人の父を持ち、農業に従事する移民の多い地域で育ったという。20代でサンフランシスコに移り、アカデミー・オブ・アート大学(Academy of Art University)でグラフィックデザインを学んだ。99年に「ラルフ ローレン(RALPH LAUREN)」で働き始め、その後「アメリカンイーグル アウトフィッターズ(AMERICAN EAGLE OUTFITTERS)」のデザイン・ディレクターに。2015年、自身の名を冠したブランド「ウィリー チャヴァリア」を立ち上げた。

同氏はメキシコ系アメリカ人としてのルーツやそのカルチャーを表現した大胆なスーツや、洗練されたワークウエアに定評があるほか、ラテンアメリカのコミュニティーに光を当てる社会的なメッセージを発信することも多い。今年7月には、主に言論の自由を守ることを目的とした非政府組織アメリカ自由人権協会(American Civil Liberties Union)のアーティスト・アンバサダーに就任しており、移民やLGBTQ+コミュニティーの権利に関する啓蒙活動を行うことが期待されている。

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【2025年秋コスメ】「バーバリー ビューティ」から英国の自然に着想を得たブラッシュが登場 人気リップの新色も

「バーバリー ビューティ(BURBERRY BEAUTY)」は9月3日、英国の美しい自然ににインスパイアされた新ブラッシュ“バーバリー アウトドア ブラッシュ”(全6色、各7590円)と鮮やかな発色と艶をかなえる“バーバリー ブリット シャイン”(新1色、5720円)の新色を発売する。「バーバリー ビューティ」伊勢丹新宿本店、高島屋大阪店、西武池袋本店および「バーバリー ビューティ」各オンラインストアで取り扱う。また8月20日には、伊勢丹新宿本店で先行発売を行う。

英国の自然にインスパイアされた新ブラッシュ

“バーバリー アウトドア ブラッシュ”は、肌に溶け込むような自然な血色感をもたらすパウダーチークで、軽やかな付け心地ながら、重ねるごとに発色する。「バーバリー ビューティ」のフェイスシリーズに搭載している“トレンチ プロテクト テクノロジー”を採用し、雨や湿度などの環境に負けず素肌のような仕上がりをキープする。

カラーラインアップは、英国の自然風景から着想を得た6色。ピンクベースのシェードで自然な血色感を再現し、頬が自然にほんのり色づく高揚感と血色感を演出する。シアーからボールドまで自在に重ねられる輝きを帯びたマット仕上げのカラーをそろえる。

人気リップの新色は青みピンク

“バーバリー ブリット シャイン”は、ひと塗りで鮮やかな発色と艶やかな仕上がりをかなえ、バームのようなテクスチャーが唇を乾燥から守りながら潤いに満ちた柔らかな印象へ導く。新色は、青みを帯びたルバーブピンクのような色合いで、澄んだ甘酸っぱさを思わせるフレッシュで上品な青みピンクが肌の透明感を引き立てる。パッケージは、ゴールドとシルバーの光沢を保護ガラスのようなカバー越しに閉じ込めたデザインに仕上げた。

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キコ・コスタディノフ=デザイナーが「ビーツ」とコラボ 幾何学デザインをまとうワイヤレススピーカー

オーディオブランドの「ビーツ(BEATS)」は、デザイナーのキコ・コスタディノフ(Kiko Kostadinov)とコラボしたスピーカー“ビーツ ピル(BEATS PILL)”を発売する。価格は2万4800円。8月16日11時から、「キコ・コスタディノフ」東京店で取り扱う。

キコ・コスタディノフ=デザイナーとコラボ

コラボスピーカーは、“キコ・グレー”カラーをまとわせ、キコ・コスタディノフ=デザイナーのルーツ、ブルガリアを思わせる幾何学的な模様をあしらう。また同国の民族文化に見られる、護符や儀式用の糸をイメージした、編み込みデザインのランヤードを付した。最大24時間持続するバッテリーを備え、“ファースト フューエル(FAST FUEL)”充電機能を搭載するほか、防塵・耐水性能にも配慮した。

キコ・コスタディノフ=デザイナーは、「私は自分自身や人生においてパーソナルなものを作ることを大切にしており、また自分の人生には相反するものがあふれている。このデザインはモダンと古代の融合と対比を反映している。一見対極に見える2つの概念の間に宿る美を探求する中で、ポップカルチャーや現代のストリートスタイルに多大な影響を与えてきた『ビーツ』とのコラボレーションはまさに理想的なものだった」とコメントしている。

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「キス」が6年ぶりにランウエイショーを開催 2025-26年秋冬コレクションを発表予定 

「キス(KITH)」は8月17日、ランウエイ形式のショーを開催する。同ブランドにとって2019年以来となるショーで、ニューヨーク・ファッション・ウイーク期間外での実施となる。タイトルは“インスティトゥーション(Institution)”で、同ブランドの25-26年秋冬コレクションを、今年後半にローンチ予定の多数のコラボレーションと共に発表する。

同ショーの披露は、メディアと同ブランド関係者を対象とする。招待状は「キス」創業者ロニー・ファイグ(Ronnie Fieg)が初めてコラボしたシューズである「アディダス(ADIDAS)」の“スーパースター ブラック タイ”の形で作成された。

なお、開催場所などの詳細はまだ公開されていない。

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「キス」が6年ぶりにランウエイショーを開催 2025-26年秋冬コレクションを発表予定 

「キス(KITH)」は8月17日、ランウエイ形式のショーを開催する。同ブランドにとって2019年以来となるショーで、ニューヨーク・ファッション・ウイーク期間外での実施となる。タイトルは“インスティトゥーション(Institution)”で、同ブランドの25-26年秋冬コレクションを、今年後半にローンチ予定の多数のコラボレーションと共に発表する。

同ショーの披露は、メディアと同ブランド関係者を対象とする。招待状は「キス」創業者ロニー・ファイグ(Ronnie Fieg)が初めてコラボしたシューズである「アディダス(ADIDAS)」の“スーパースター ブラック タイ”の形で作成された。

なお、開催場所などの詳細はまだ公開されていない。

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「ナイキ」が「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」とコラボした “エア マックス 95”を発売 特別仕様のカードも同梱

「ナイキ(NIKE)」は、故・高橋和希の漫画「遊☆戯☆王(ゆうぎおう, YU-GI-OH!)」を原作とするテレビアニメ「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」とコラボレーションした“エア マックス 95”(全2色、各2万7060円)とアパレルを発売する。同コレクションは、日本限定版とグローバル版を展開し、“エア マックス 95”とアパレルは9月5日から開催される“ハウス オブ デュエル -童実野町決闘遊戯館-”で発売予定だ。9月12日には、日本限定カラーの“エア マックス 95”とアパレルを日本国内の「ナイキ」一部取り扱い店舗で、“エア マックス 95”のグローバル版カラーとアパレルを世界各国のナイキがスニーカー専用EC「SNKRS」と「ナイキ」一部取り扱い店舗で発売する。

登場人物・城之内克也が作中で着用していたフットウエアをイメージ

同コラボで登場する“エア マックス 95”は、アニメ内の登場人物である城之内克也(英語版ではジョーイ ウィーラー)が作中で着用していたフットウエアから生まれ、日本限定版とグローバル版の2色を展開する。アイテムには、実際に使うことができる特製の「遊☆戯☆王オフィシャルカードゲーム」カードを同梱する。

グローバルカラーとして展開される“ジョーイ”カラーは、全体に異なる青の色合いを用い、城之内のスニーカーを彷ふつとさせるロゴや傷跡、前足部外側のエア ユニットも取り入れた。「遊☆戯☆王」のロゴをアウトソールに配し、「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」のカードに着想をえたフラフィックでかかとを飾り、ソックライナーには、友情の象徴として城之内と彼の“真紅眼の黒竜(レッドアイズ・ブラックドラゴン)”のイメージも描いた。日本限定の“城之内”カラーは、グローバルカラーと同様の仕上げを施しつつ、「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」が漫画からアニメ化された経緯を反映させるべくグレーをベースに用いた。

またアパレルでは、作中で城之内らが通う童実野高校の校章をあしらった“ナイキ デストロイヤー ジャケット”とクラシックなTシャツが登場する。ジャケットは“デュエル”のチームユニホームを想定し、バーシティジャケットの厚手のウール地にレザーの袖、立体的な刺しゅう、サテンキルトの裏地とシェニール織りのパッチを配した。厚手素材でルーズフィットのTシャツには、胸に2つのブランドのグラフィックを、背面に“真紅眼の黒竜(レッドアイズ・ブラックドラゴン)”を描いた。

アニメシリーズに登場した声優がフットウエアを紹介するトレーラーも

同コラボに合わせて、「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」の世界へのオマージュとして、アニメシリーズに登場した英語と日本語の声優がフットウエアを紹介するオリジナル・キャンペーントレーラーも制作した。

日本語

英語

開催概要

◼️ハウス オブ デュエル -童実野町決闘遊戯館-
日程:9月5〜7日
場所:6142
住所:東京都渋谷区神宮前6-14-2
※会場での購入は事前抽選制

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「ランコム」90周年記念の限定リップコレクションが登場 時代を繋ぐ4色を用意

「ランコム(LANCOME)」は、ブランド創立90周年を記念した"ラプソリュ ルージュ"(全4色、各2万680円)を9月5日に発売する。公式オンラインショップでは8月29日から先行発売を開始する。リサ・エルドリッジ(Lisa Eldridge)「ランコム」グローバルクリエイティブディレクターとAIテクノロジーが融合し、数百万色の中から選び抜いた4つのシェードで構成した。パッケージには重厚感と高級感あふれるメタル製ケースを採用し、90年の歴史の重みと未来への希望を表現している。

ブランドの歴史を伝える4つのシェード

各カラーは「ランコム」の歴史と未来を象徴する年代をテーマに設定した。1935年の創業時にブランド創設者のアルマン・プティジャン(Armand Petitjean)がフランス中部のランコム城で出合ったローズから着想を得た“#1935 ローズドフランス”、1990年に誕生し時代を超えて愛される“#1990 ラプソリュルージュ”、90周年を祝福する“#2025 パリ ローズ”と、未来の90年への希望を託した“#2115 パープル ローズ”の4色を用意した。

製品にはランコムの新フォーミュラを採用。微細なパールを配合した贅沢なドラママット仕上げを実現している。

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「パレス スケートボード」×「ネイバーフッド」 両ブランドのDNAを掛け合わせたバイカージャケットやワークシャツなど

「パレス スケートボード(PALACE SKATEBOARDS)」(以下、「パレス」)は8月16日11時から、「ネイバーフッド(NEIGHBORHOOD)」とのコラボアイテムを発売する。「パレス スケートボード」トウキョウ、オオサカおよび公式オンラインストア、ドーバー ストリート マーケット ギンザで取り扱う。価格は発売まで非公開だ。

クラフツマンシップ、サブカルチャー、ストリートウエアの精神を融合

クラフツマンシップ、サブカルチャー、ストリートウエアの精神を融合した同コレクションは、「ネイバーフッド」の豊なビジュアルとバイカースピリットを「パレス」流に再解釈した。バイカージャケットやワークシャツ、ビンテージ加工を施したデニム、線香などをラインアップする。

アイテム詳細

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“ワイルドサイド ヨウジ ヤマモト”がデニムアイテム2型を発売 「ヤマネ・インダストリーズ」とコラボ

ヨウジヤマモトの“ワイルドサイド ヨウジ ヤマモト”は8月13日、山根昭彦が手掛けるデニムブランド「ヤマネ・インダストリーズ(YAMANE INDUSTRIES)」とのコラボレーションアイテムを発売する。デニムジャケット(3サイズ、各7万4800円)とデニムパンツ(5サイズ、各6万1600円)を用意する。“ワイルドサイド ヨウジ ヤマモト”の大阪、原宿店と公式サイトおよび「ヨウジヤマモト(YOHJI YAMAMOTO)」 阪急メンズ東京店で取り扱う。

コラボ特別仕様のジャケットとパンツ

デニムジャケットは、「ヤマネ・インダストリーズ」のセカンドタイプのジャケット“Lot.2507T No.2”をベースに仕上げた。右胸ポケットのフラップを削除し、“Y”を象ったステンシルとステッチワークを施した。背面には“WILDSIDE”ロゴのステンシルとコラボレーションタグを配し、ブラックボタンを採用した。サイズは38(M)、40(L)、42(XL)を展開する。

デニムパンツは、「ヤマネ・インダストリーズ」のストレートジーンズ“Lot.1991 No.2”をベースにした。右脚にワイルドサイドのステンシル、左バックポケットに“Y”のステンシルとステッチワーク、右バックポケットに “ワイルドサイド ヨウジ ヤマモト”のステンシルを配置。ウエスト部分には「ヤマネ・インダストリーズ」のレザーラベルとコラボタグをあしらった。サイズは32、34、36、38、40をそろえる。

「ヤマネ・インダストリーズ」は“MAKE THE WORLD SMILE WITH DENIM! (デニムで世界を笑顔にする)”をビジョンに、デニムを軸としたモノづくりやサービスを提供する。デザイナーの山根は日本のデニム業界に20年以上携わり、“デニムを愉しむブランド”として、ジーンズやデニムジャケット、デニムバッグなど多様な製品を制作している。

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「ズッカ」の新デザイナーに馬場賢吾が就任 2026年春夏コレクションから手掛ける

「ズッカ(ZUCCA)」は2026年春夏コレクションから、新たなデザイナーに「カネマサフィル(KANEMASA PHIL.)」のクリエイティブ・ディレクターを務める馬場賢吾が就任することを発表した。

馬場は東京とパリで学び、国内外のさまざまなブランドで衣服デザインを手掛けており、素材からこだわった日本製プロダクトを中心に、日本各地のものづくりの現場に出向き、上質な生地づくりからブランディングまで携わってきた。豊富な経験に培われた知識と技術をもとに、さまざまなシーンで活用できる機能的で普遍的な仕事着、日常着を追究し、ブランドのさらなる発展を目指す。

1988年、デザイナーの小野塚秋良によって設立された「ズッカ」は、ベーシックでありながらディテールにこだわった快適な着心地の衣服づくりを続けてきた。2011年春夏コレクションをもって小野塚がデザインワークを退任した後は、デザインチームとしてクリエーション体制をとっていたが、今後は馬場とともに、人々の求める仕事着、日常着に向き合っていく。なお、馬場は「「カネマサフィル」のクリエイティブ・ディレクターも継続して行う。

馬場は、1979年東京都生まれ。エスモードジャポン東京校卒業。国内コレクションブランドを経て2008年渡仏。フリーランスデザイナーとして国内外の多数のブランドで活動。20年、東京にデザインオフィスCaravel.LLCを設立。同年カネマサ莫大小が発足した和歌山県和歌山市を拠点にする丸編みニットメーカーのオリジナルブランド「カネマサフィル」のクリエイティブ・ディレクターに就任した。

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知る人ぞ知る「シャンパーニュ・ラリエ」 年ごとのブドウのアロマが楽しめる“リフレクション”に新作が登場

「シャンパーニュ・ラリエ(CHAMPAGNE LALLIER)」(以下、「ラリエ」)は、知る人ぞ知るシャンパンメゾンだ。同メゾンは、グラン・クリュ(特別な畑)に分類される数少ない村の一つであるアイ村で1906年に創業。テロワール(土壌)に敬意を払い革新的なアプローチで醸造するシャンパンは、星付きレストランやホテルで採用されており、日本ではカンパリ ジャパンが輸入販売している。

収穫年により異なるアロマが楽しめる“リフレクション”シリーズ

「ラリエ」を代表するのが“リフレクション”シリーズだ。シャンパンのノンビンテージに見られる味わいの均一性から脱却し、中核となる収穫年のブドウにフォーカスしている。毎年自然がもたらす恵みを反映しているため、年により異なる繊細なアロマが楽しめるシャンパンだ。同シリーズの新作“R.021”と“R.021 ロゼ”が登場した。それらは、「ラリエ」の最高醸造責任者であるドミニク・ドゥマルヴィルがぶどうの収穫からブレンド、瓶詰め、ドザージュまで手掛けた初のシャンパンだ。ドゥマルヴィルが新作発表のために来日。フレンチレストランである「エスプリ・セー・ケイ・ギンザ」でイベントを開催した。「エスプリ・セー・ケイ・ギンザ」は、映画「グランメゾン・パリ」の料理監修を務めたミシュラン3つ星を獲得した小林圭シェフが手掛けるレストラン。フレンチと和食の食材と調理法が融合した美食体験を提供している。

テロワール&ブドウの個性を生かした深みと余韻を楽しめる新作

新作2作には、2021年に収穫したワインを70%使用。「ラリエ」のシグニチャーである木樽で醸造・熟成することによる“凝縮感”と品種の区画ごとに醸造する”ピュアさ”、独自のアロマティック発酵による”フレッシュさ”、長期熟成による“深み”という4つの要素をバランス良く取り入れている。ドゥマルヴィルは、「21年は、春の霜、雨の多い初夏、高温とブドウ栽培にとって不利な気象条件だった。だが、8月中旬から収穫まで天候が回復したため、量は少ないが高品質のブドウを収穫することができた」とコメント。

“R.021”は、マンダリンのような柑橘系の香りが特徴。それにエレガントなフローラルノート、ブリオッシュやナッツのような熟成感のある非常に深みのある味わいだ。それにペアリングするのは、“赤シソのグラニテ ヨーグルトムースのタルト イベリコの生ハムのニョッコフリット”。塩味とまろやかな酸味、さっぱりしたグラニテが融合した一皿にぴったりだ。シャンパンのロゼは、美味しいと思うものが少ないが「ラリエ」の”R.021 ロゼ”は、かすかな塩味があり余韻に心地良いビターな風味を感じる1本だ。シャンパンでありながらも、軽やかかつまろやかなコクを感じるロゼには“フランス ランド産 仔バトのロティ ミソコンディメント”がペアリングされた。発酵食材であるミソが野生味のあるハト肉の香ばしさを引き立てるメーンの一皿に負けない力強さがある。

あらゆる美食体験にふさわしいラインアップ

「ラリエ」では、新作以外にも、食前酒にぴったりの100%シャルドネを使用したフレッシュな味わいの“ブラン・ド・ブラン”、塩味やヨード感のある料理やフレッシュチーズに合う”ロリドン”、ロブスターなどの贅沢なメーンディッシュにふさわしいミレジム グラン クリュ 2014”、そして、さらなる美食体験を追求するのに理想的な“ウブラージュ”などを展開。アペリティフとして、また、和食やフレンチなどのフルコースの料理とペアリングできるバラエティーがあるのが魅力だ。あらゆる美食体験にふさわしい「ラリエ」に注目だ。

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中国でもストリートからエレガントへのシフト鮮明 中国「ファッション IP」トップ100最新版、日本勢は16組選出

世界中のファッションデザイナーやアーティストの中国におけるコラボレーションを支援するファッション エクスチェンジ(Fashion Exchange)はこのほど、現地でのECにおける売上やSNS投稿などのデジタルデータをもとに、「FX インデックス(FX INDEX)」という独自指標のファッションIPを算出して、2024年度のトップ100ランキングを公開した。24年度のトップは、前年20位から大きく順位を上げた「ルメール(LEMAIRE)」。同ブランドは、洗練されたシルエットと実用性を兼ね備えた機能的なデザインで中国でも多大な人気を誇っている。

他には、2位に「アクネ ストゥディオズ(ACNE STUDIOS)」、10位に「トーテム(TOTEME)」といった北欧系のブランドがランクイン。「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIUELA)」が3位、「シュプリーム(SUPREME)」が6位に入った。日本ブランドは、「バオ バオ イッセイ ミヤケ(BAO BAO ISSEY MIYAKE)」が不動の人気を誇る「イッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE)」が4位、「ア ベイシング エイプ®(A BATHING APE®)」が21位、「ビームス(BEAMS)」が41位、藤原ヒロシによる「フラグメント デザイン(FRAGMENT DESIGN)」が43位、 NIGOによる「ヒューマン メイド(HUMAN MADE)」が44位、「ネイバーフッド(NEIGHBORHOOD)」が51位、「サカイ(SACAI)」が52位、「ビズビム(VISVIM)」が59位、「ナナミカ(NANAMICA)」が63位、 「ヨウジヤマモト(YOHJI YAMAMOTO)」が64位、「アンブッシュ(AMBUSH)」が77位、「アンドワンダー(AND WANDER)が91位、「アンダーカバー(UNDERCOVER)」が96位に。このほか、草間彌生(40位)や奈良美智(94位)といった、中国および世界中で長年話題となり、ファッション界にも強い影響を与えてきたクリエイターは今年もTOP100に名前を連ねている。また今回は、Verdy(98位)も初登場を果たした。日本勢全体は、23年度に17件ランクインしていたのに対し、24年度は1件減少した。

そもそもファッションIPとは、デザイナーやブランド、アーティスト、セレブリティ、インフルエンサーに帰属する知的財産のこと。ファッション エクスチェンジは、ファッションIPは、生み出される商品のデザイン性や、アイデンティティ、市場への影響力、業界の内外への波及力などによって形成されるものと定義し、人気はもちろん、独自性が重要としている。トップ100ランキングは24年度で6回目で、中国の第一財経ビジネス・データーセンター(CBNData)と共同制作している。ランキングは、中国の検索エンジンである百度(バイドゥ)による検索数や、微博(ウェイボー)と小紅書(シャオホンシュー)、抖音(ドウイン、中国版のティックトック)という3大SNSにおける投稿やそれに対するエンゲージメント、そして大手テック企業アリババ(ALIBABA)によるECでの売上高などから算出しているという。なお、このランキングはデザイナーズブランドが主立っており、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」や「ディオール(DIOR)」などのコングロマリットに属するラグジュアリーブランドの多くと、「ザラ(ZARA)」や「ユニクロ(UNIQLO)」などのSPAブランドは除外している。

「ストリート」から「抜け感重視」のエレガンスへ
アジア勢より欧州ブランドが存在感を放つ

2024年の中国のファッション消費市場は、世界経済の成長鈍化や地政学的リスクの高まりを背景に、緩やかな回復基調を示しつつ、消費の二極化が一層進行した。ハイエンド志向とコストパフォーマンス重視の層が共存し、ロゴを前面に押し出す消費よりも、価格に見合う価値や情緒的な満足感を重視する傾向が強まっている。「ルメール」がランキング首位を獲得したことからも、ストリートスタイルから“抜け感”や“質感”を重視するエレガントなスタイルへのシフトが進んでいることを読み取れる。

また、24年のファッションIPランキングを地域別に見ると、アメリカ(26件)、中国(24件)、日本(16件)、フランス(13件)の4カ国で全体の約80%を占めた。新規ランクインを含め、中国発のファッションIPは引き続き好調ではあるが、トップ20で見ると、アジア全体ではやや苦戦が目立つ。アジア勢はわずか5件にとどまった一方、ヨーロッパ勢は依然として存在感を高めており、トップ10のうち半数を占めた。

中国における2024年度版「ファッション IP」トップ100 1〜10位

1位:「ルメール」(前回20位)
2位:「アクネ ストゥディオズ」(同10位)
3位:「メゾン マルジェラ」(同3位)
4位:「イッセイ ミヤケ」(同4位)
5位:「ヴィヴィアン・ウエストウッド(VIVIENNE WESTWOOD)」(同34位)
6位:「シュプリーム」(同15位)
7位:「エッセンシャルズ(ESSENTIALS)」(同圏外)
8位:「トム ブラウン(THOM BROWNE)」(同28位)
9位:「アレキサンダー ワン(ALEXANDER WANG)」(同5位)
10位:「トーテム(TOTEME)」(同16位)

中国における2024年度版「ファッション IP」トップ100 11〜20位

11位:「クロット(CLOT)」(同11位)
※2003年に香港の俳優、歌手陳冠希(Edison Chen)が立ち上げたストリートファッションブランド。ファッションを通じて東西の架け橋になることをブランドコンセプトに掲げる
12位:白敬亭(バイ・ジンティン)「グッドバイ(GOODBAI)」(同2位)
※中国の俳優、歌手、モデル。「グッドバイ」は彼が2021年に立ち上げた、「良いものを手放し、新しいものを迎える」というコンセプトを掲げるファッションブランド
13位:「ディーゼル(DIESEL)」(同29位)
14位:「ザ・ロウ(THE ROW)」(同36位)
15位:「バブアー(BARBOUR)」(同圏外)
16位:「フィアー オブ ゴッド(FEAR OF GOD)」(同1位)
17位:「カウズ(KAWS)」(同41位)
18位:「ウェルダン(WE11DONE)」(同35位)
19位:刘雯(LIU WEN)(同8位)
※中国のファッションモデル。経済誌「フォーブス」による「世界で最も稼ぐモデル」リストに初めて入ったアジア人モデル。“大表姐”(ダ ビアオ ジェ=いとこ)とも呼ばれる
20位:「リック・オウエンス(RICK OWENS)」(同38位)

中国における2024年度版「ファッション IP」トップ100 21〜30位

21位:「ア ベイシング エイプ®」(同18位)
22位:「ステューシー(STUSSY)」(同39位)
23位:呉建豪「ヴェセル(XVESSEL)(同13位)
24位:リアーナ(Rihanna)「フェンティ(FENTY)」(同27位)
25位:权志龙(G-DRAGON)「ピースマイナスワン(PEACEMINUSONE)」(同21位)
26位:「アンディフィーテッド(UNDEFEATED)」(同62位)
27位:余文楽(ショーン・ユー)「マッドネス(MADNESS)」(同26位)
※香港生まれの映画俳優、歌手。「マッドネス」は、2014年に余が立ち上げたブランド。ブランドを通じて、誰もが持つ「狂気」という感情を表現
28位:「コムモア(COMME MOI)」(同圏外)
※中国ファッションモデルの呂燕(ルー・ヤン)が2013年に設立したファッションブランド。フェミニンで都会的、エフォートレスなスタイルを提案
29位:王鹤棣(ワン・ホーディー)「ディー.デザイアラブル(D.Desirable)」(同圏外)
※中国の俳優兼歌手。「ディー.デザイアラブル」は彼が2022年に立ち上げたストリートファッションブランド。“D”は同氏の名の最後の字に由来するという
30位:「マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)」(同47位)

中国における2024年度版「ファッション IP」トップ100 31〜40位

31位:「オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)」(同43位)
32位:「メゾン キツネ(MAISON KITSUNE)」(同86位)
33位:ジェイ・パーク(Jay Park)「ウォンソジュ(WON SOJU)」(同55位)
34位:「ガニー(GANNI)」(同14位)
35位:「シュシュ・トン(SHUSHU/TONG)」(同54位)
※2015年に設立した、独自のフェミニンスタイルを追究するファッションブランド。「素直でフェミニンなディテール、例えばフリルやリボンなどを纏いながらも、あくまで過度になりすぎずリラックスしたアティチュードで自分を表現したい現代に生きる女性へ」がコンセプト
36位:王嘉爾(ジャクソン・ワン)「チーム ワン デザイン(TEAM WANG DESIGN)」(同6位)
※香港出身の歌手。韓国のボーイズグループGOT7を経て独立。「ここはカタカナ表記TEAM WANG design」は2020年に設立したファッションブランド。ミニマルなエッセンシャルアイテムを提案
37位:馬思唯(MaSiWei)「AFGK」(同25位)
※中国四川省成都市出身。ヒップホップグループハイヤー・ブラザーズ(Higher Brothers)のリーダー兼ソロアーティスト。「AFGK」は、 同氏と中国ストリートウエアブランドの「ドンケア(DONCARE)」とのコラボレーションブランド
38位:「カール・ラガーフェルド(KARL LAGERFELD)」(同37位)
39位:トラヴィス・スコット(Travis Scott)「カクタス ジャック(CACTUS JACK)(同49位)
40位:草間彌生(Yayoi Kusama)(同9位)

中国における2024年度版「ファッション IP」トップ100 41〜50位

41位:「ビームス」(同23位)
42位:「JW アンダーソン(JW ANDERSON)」(同圏外)
43位:藤原ヒロシ(フジハラヒロシ)(同44位)
44位:NIGO(ニゴー)(同23位)
45位:「ストーン アイランド(STONE ISLAND)」(同40位)
46位:「ジャックムス(JACQUEMUS)」(同31位)
47位:「アミリ(AMIRI)」(同30位)
48位:「アンナキキ(ANNAKIKI)」(同74位)
※2017年アンナ・ヤンによって設立されたファッションブランド。モノトーンをベースに、メタリックデザインや、柄物、カーヴィーなシルエットなどの大胆で未来的なデザインが特徴。ミラノ・ファッション・ウイークにも登場
49位:「ジェントルモンスター(GENTLE MONSTER)」(同12位)
50位:「アミ パリス(AMI PARIS)」(同圏外)

中国における2024年度版「ファッション IP」トップ100 51〜60位

51位:「ネイバーフッド」(同51位)
52位:「サカイ」(同63位)
53位:「ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」(同圏外)
54位:「ショートセンテンス(SHORT SENTENCE)」(同圏外)
※2015年に上海でスタートした女性向けアパレルブランド。現代女性の日常のありふれた要素から着想を得た、ポップでカラフルなデザインが特徴
55位:「ジル サンダー(JIL SANDER)」(同24位)
56位:「Y-3(ワイスリー)」(同7位)
57位:「R13」(同42位)
58位:キム・カーダシアン(Kim Kardashian)「スキムズ(SKIMS)」(同圏外)
59位:「ビズビム」(同圏外)
60位:「プロナウンス(PRONOUNCE)」(同82位)
※中国人メンズデザイナー周俊と李雨山が2016年に設立されたメンズウエアブランド。「ジェンダーシェア」というコンセプトに、中国の伝統的なローカル文化を探求しつつ、現代のデザイン美学を追求する

中国における2024年度版「ファッション IP」トップ100 61〜70位

61位:ファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)(同69位)
62位:「ミュグレー(MUGLER)」(同46位)
63位:「ナナミカ」(同65位)
64位:「ヨウジヤマモト」(同圏外)
65位:「アニン・ビン(ANINE BING)」(同圏外)
66位:「ヴェトモン(VETEMENTS)」(同45位)
67位:ジャンヌ・ダマ(Jeanne Damas)「ルージュ(ROUJE)」(同圏外)
68位:「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」(同圏外)
69位:「アテンプト(ATTEMPT)」(同91位)
※リアン・ドン(Liang Dong)が2024年に設立。メンズウエアに重点を置いた、コンテンポラリーブランド。現代性を強調し、東洋的なアジア哲学との融合を目指す
70位:ドレイク(Drake)「オクトーバーズベリーオウン(OCTOBERS VERY OWN)」(同50位)

中国における2024年度版「ファッション IP」トップ100 71〜80位

71位:「ステイプル(STAPLE)」(同圏外)
72位:「ヴェラ・ウォン(VERA WANG)」(同64位)
73位:アンディ・ウォーホル(Andy Warhol)(同83位)
74位:「アライア(ALAIA)」(同圏外)
75位:「ルイ(RUI)」(同圏外)
※中国出身のデザイナー、ルイ・ゾウ(Rui Zhou)が2019年に設立。不完全なものの美しさに魅了され、日本古来の美学である侘び寂びを作品づくりの指針とするファッションブランド
76位:陳粉丸(Chen Fenwan)(同圏外)
※中国の民間伝統である切り絵と現代アートを融合させた作品で知られている中国現代アーティスト。紙という素材の物質性を「創作の言語」として用い、素材の持つ既成の枠組みや空間のボリュームを打ち破るデザインが特徴。「カルティエ(CARTIER)」「フェンディ(FENDI)」「グッチ(GUCCI)」など大手ブランドとのコラボも多数
77位:ビヨンセ(Beyonce)「アイビー パーク(IVY PARK)」(同66位)
78位:「アンブッシュ」(同71位)
79位:「ウーマ ワン(UMA WANG)」(同圏外)
※2009年に中国出身のウーマ・ワンが立ち上げたブランド。生まれ育った東洋の視点から作られたエレガントなアイテムが多い。モチーフは同氏が世界中を旅する中で触れてきた異文化や歴史的な物語が多く、中東、アジア、中世ヨーロッパなどに着想した独自のグラフィックが特徴
80位:「ロークラシック(LOW CLASSIC)」(同87位)

中国における2024年度版「ファッション IP」トップ100 81〜90位

81位:「M エッセンシャル(M ESSENTIAL)」(同圏外)
※デザイナーの馬凱(Muki Ma)が2014年に設立。キルティングやフラワー装飾、パディング刺繍、アップリケなど、伝統的な中国の技法を継承しながらも、現代的な視点で再構築
82位:「フェン・チェン・ワン(FENG CHEN WANG)」(同58位)
※中国出身のデザイナーフェン・チェン・ワンが立ち上げたブランド。「大胆・未来的・構築的」をテーマにし、前衛的なデザインながらも機能性に優れたアイテムが特徴で、2016年にはLVMHプライズのファイナリストにも選出
83位:「クレージュ(COURREGES)」(同90位)
84位:「カーハート WIP(CARHARTT WIP)」(同圏外)
85位:「カサブランカ(CASABLANCA)」(同圏外)
86位:「キス(KITH)」(同92位)
87位:「8ON8」(同圏外)
※中国人デザイナー、李戈(Li Gong)が2017年に設立したブランド。レトロと未来を融合させた「レトロ・フューチャリズム」をテーマに、現代の都市生活を独自の視点で表現
88位:「アワー レガシー(OUR LEGACY)」(同94位)
89位:「マリーン セル(MARINE SERRE)」(同70位)
90位:「ロアーイングワイルド(ROARINGWILD)」(同圏外)
※2010年に設立された中国ストリートウエアファッションブランド。細部にわたる徹底的なコンセプトに焦点を当て、柔軟なデザインで優れたアイテムを製作し多次元で表現。生活、アート、音楽の分野における地元の若者文化の創造と普及に特化したファッションアイテムが多く展開している

中国における2024年度版「ファッション IP」トップ100 91〜100位

91位:「アンドワンダー」(同圏外)
92位:「ディデュー(DIDU)」(同圏外)
※2019年に設立された上海とパリを拠点とするブランド。現代の社会的なナラティブを、芯に激情を秘めたセンシュアルなウエアによって表現
93位:「アンジェラ・チェン(ANGEL CHEN)」(同圏外)
※上海を拠点にする、中国人デザイナーのエンジェル・チェンが2014年に立ち上げたブランド。デザインは、アジアの伝統文化からインスパイアされたビビッドなカラーやプリント、スポーティな要素のミックスが特徴
94位:「サンクアンズ(SANKUANZ)」(同圏外)
※ 中国の福建省出身のシャン・グワイジョー (Shangguan Zhe)がデザイナーを務める2008年に設立された中国の新鋭のメンズファッションブランド。サブカルチャー性が強く、若者文化、美術、音楽、テレビゲーム、アニメ、NASAやストリートといったあらゆる視点を基準点にしつつ、インターネットなどのバーチャル世界と現実世界の要素を融合し、インパクトの強い世界観を新たに構築し、それを具現化したデザインが特徴
94位:奈良美智(同94位)
96位:「アンダーカバー」(同97位)
97位:「アダーエラー(ADER ERROR)」(同61位)
98位:Verdy(同圏外)
99位:「ポール・スミス(PAUL SMITH)」(同84位)
100位:「ギャルソン バイ ギャルソン(GARÇON BY GARÇON)」(同圏外)
※2017年にデザイナーの唐大耘(Tang Dayun)によって設立されたブランド。未知なる世界への好奇心を原動力に、ロマンティックな神話的ストーリーテリングと東洋の伝統文化、そして精緻なクラフト技術を融合させ、現代のジェンダーレス・ファッションを表現。また、サステナビリティにも注力

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中国でもストリートからエレガントへのシフト鮮明 中国「ファッション IP」トップ100最新版、日本勢は16組選出

世界中のファッションデザイナーやアーティストの中国におけるコラボレーションを支援するファッション エクスチェンジ(Fashion Exchange)はこのほど、現地でのECにおける売上やSNS投稿などのデジタルデータをもとに、「FX インデックス(FX INDEX)」という独自指標のファッションIPを算出して、2024年度のトップ100ランキングを公開した。24年度のトップは、前年20位から大きく順位を上げた「ルメール(LEMAIRE)」。同ブランドは、洗練されたシルエットと実用性を兼ね備えた機能的なデザインで中国でも多大な人気を誇っている。

他には、2位に「アクネ ストゥディオズ(ACNE STUDIOS)」、10位に「トーテム(TOTEME)」といった北欧系のブランドがランクイン。「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIUELA)」が3位、「シュプリーム(SUPREME)」が6位に入った。日本ブランドは、「バオ バオ イッセイ ミヤケ(BAO BAO ISSEY MIYAKE)」が不動の人気を誇る「イッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE)」が4位、「ア ベイシング エイプ®(A BATHING APE®)」が21位、「ビームス(BEAMS)」が41位、藤原ヒロシによる「フラグメント デザイン(FRAGMENT DESIGN)」が43位、 NIGOによる「ヒューマン メイド(HUMAN MADE)」が44位、「ネイバーフッド(NEIGHBORHOOD)」が51位、「サカイ(SACAI)」が52位、「ビズビム(VISVIM)」が59位、「ナナミカ(NANAMICA)」が63位、 「ヨウジヤマモト(YOHJI YAMAMOTO)」が64位、「アンブッシュ(AMBUSH)」が77位、「アンドワンダー(AND WANDER)が91位、「アンダーカバー(UNDERCOVER)」が96位に。このほか、草間彌生(40位)や奈良美智(94位)といった、中国および世界中で長年話題となり、ファッション界にも強い影響を与えてきたクリエイターは今年もTOP100に名前を連ねている。また今回は、Verdy(98位)も初登場を果たした。日本勢全体は、23年度に17件ランクインしていたのに対し、24年度は1件減少した。

そもそもファッションIPとは、デザイナーやブランド、アーティスト、セレブリティ、インフルエンサーに帰属する知的財産のこと。ファッション エクスチェンジは、ファッションIPは、生み出される商品のデザイン性や、アイデンティティ、市場への影響力、業界の内外への波及力などによって形成されるものと定義し、人気はもちろん、独自性が重要としている。トップ100ランキングは24年度で6回目で、中国の第一財経ビジネス・データーセンター(CBNData)と共同制作している。ランキングは、中国の検索エンジンである百度(バイドゥ)による検索数や、微博(ウェイボー)と小紅書(シャオホンシュー)、抖音(ドウイン、中国版のティックトック)という3大SNSにおける投稿やそれに対するエンゲージメント、そして大手テック企業アリババ(ALIBABA)によるECでの売上高などから算出しているという。なお、このランキングはデザイナーズブランドが主立っており、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」や「ディオール(DIOR)」などのコングロマリットに属するラグジュアリーブランドの多くと、「ザラ(ZARA)」や「ユニクロ(UNIQLO)」などのSPAブランドは除外している。

「ストリート」から「抜け感重視」のエレガンスへ
アジア勢より欧州ブランドが存在感を放つ

2024年の中国のファッション消費市場は、世界経済の成長鈍化や地政学的リスクの高まりを背景に、緩やかな回復基調を示しつつ、消費の二極化が一層進行した。ハイエンド志向とコストパフォーマンス重視の層が共存し、ロゴを前面に押し出す消費よりも、価格に見合う価値や情緒的な満足感を重視する傾向が強まっている。「ルメール」がランキング首位を獲得したことからも、ストリートスタイルから“抜け感”や“質感”を重視するエレガントなスタイルへのシフトが進んでいることを読み取れる。

また、24年のファッションIPランキングを地域別に見ると、アメリカ(26件)、中国(24件)、日本(16件)、フランス(13件)の4カ国で全体の約80%を占めた。新規ランクインを含め、中国発のファッションIPは引き続き好調ではあるが、トップ20で見ると、アジア全体ではやや苦戦が目立つ。アジア勢はわずか5件にとどまった一方、ヨーロッパ勢は依然として存在感を高めており、トップ10のうち半数を占めた。

中国における2024年度版「ファッション IP」トップ100 1〜10位

1位:「ルメール」(前回20位)
2位:「アクネ ストゥディオズ」(同10位)
3位:「メゾン マルジェラ」(同3位)
4位:「イッセイ ミヤケ」(同4位)
5位:「ヴィヴィアン・ウエストウッド(VIVIENNE WESTWOOD)」(同34位)
6位:「シュプリーム」(同15位)
7位:「エッセンシャルズ(ESSENTIALS)」(同圏外)
8位:「トム ブラウン(THOM BROWNE)」(同28位)
9位:「アレキサンダー ワン(ALEXANDER WANG)」(同5位)
10位:「トーテム(TOTEME)」(同16位)

中国における2024年度版「ファッション IP」トップ100 11〜20位

11位:「クロット(CLOT)」(同11位)
※2003年に香港の俳優、歌手陳冠希(Edison Chen)が立ち上げたストリートファッションブランド。ファッションを通じて東西の架け橋になることをブランドコンセプトに掲げる
12位:白敬亭(バイ・ジンティン)「グッドバイ(GOODBAI)」(同2位)
※中国の俳優、歌手、モデル。「グッドバイ」は彼が2021年に立ち上げた、「良いものを手放し、新しいものを迎える」というコンセプトを掲げるファッションブランド
13位:「ディーゼル(DIESEL)」(同29位)
14位:「ザ・ロウ(THE ROW)」(同36位)
15位:「バブアー(BARBOUR)」(同圏外)
16位:「フィアー オブ ゴッド(FEAR OF GOD)」(同1位)
17位:「カウズ(KAWS)」(同41位)
18位:「ウェルダン(WE11DONE)」(同35位)
19位:刘雯(LIU WEN)(同8位)
※中国のファッションモデル。経済誌「フォーブス」による「世界で最も稼ぐモデル」リストに初めて入ったアジア人モデル。“大表姐”(ダ ビアオ ジェ=いとこ)とも呼ばれる
20位:「リック・オウエンス(RICK OWENS)」(同38位)

中国における2024年度版「ファッション IP」トップ100 21〜30位

21位:「ア ベイシング エイプ®」(同18位)
22位:「ステューシー(STUSSY)」(同39位)
23位:呉建豪「ヴェセル(XVESSEL)(同13位)
24位:リアーナ(Rihanna)「フェンティ(FENTY)」(同27位)
25位:权志龙(G-DRAGON)「ピースマイナスワン(PEACEMINUSONE)」(同21位)
26位:「アンディフィーテッド(UNDEFEATED)」(同62位)
27位:余文楽(ショーン・ユー)「マッドネス(MADNESS)」(同26位)
※香港生まれの映画俳優、歌手。「マッドネス」は、2014年に余が立ち上げたブランド。ブランドを通じて、誰もが持つ「狂気」という感情を表現
28位:「コムモア(COMME MOI)」(同圏外)
※中国ファッションモデルの呂燕(ルー・ヤン)が2013年に設立したファッションブランド。フェミニンで都会的、エフォートレスなスタイルを提案
29位:王鹤棣(ワン・ホーディー)「ディー.デザイアラブル(D.Desirable)」(同圏外)
※中国の俳優兼歌手。「ディー.デザイアラブル」は彼が2022年に立ち上げたストリートファッションブランド。“D”は同氏の名の最後の字に由来するという
30位:「マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)」(同47位)

中国における2024年度版「ファッション IP」トップ100 31〜40位

31位:「オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)」(同43位)
32位:「メゾン キツネ(MAISON KITSUNE)」(同86位)
33位:ジェイ・パーク(Jay Park)「ウォンソジュ(WON SOJU)」(同55位)
34位:「ガニー(GANNI)」(同14位)
35位:「シュシュ・トン(SHUSHU/TONG)」(同54位)
※2015年に設立した、独自のフェミニンスタイルを追究するファッションブランド。「素直でフェミニンなディテール、例えばフリルやリボンなどを纏いながらも、あくまで過度になりすぎずリラックスしたアティチュードで自分を表現したい現代に生きる女性へ」がコンセプト
36位:王嘉爾(ジャクソン・ワン)「チーム ワン デザイン(TEAM WANG DESIGN)」(同6位)
※香港出身の歌手。韓国のボーイズグループGOT7を経て独立。「ここはカタカナ表記TEAM WANG design」は2020年に設立したファッションブランド。ミニマルなエッセンシャルアイテムを提案
37位:馬思唯(MaSiWei)「AFGK」(同25位)
※中国四川省成都市出身。ヒップホップグループハイヤー・ブラザーズ(Higher Brothers)のリーダー兼ソロアーティスト。「AFGK」は、 同氏と中国ストリートウエアブランドの「ドンケア(DONCARE)」とのコラボレーションブランド
38位:「カール・ラガーフェルド(KARL LAGERFELD)」(同37位)
39位:トラヴィス・スコット(Travis Scott)「カクタス ジャック(CACTUS JACK)(同49位)
40位:草間彌生(Yayoi Kusama)(同9位)

中国における2024年度版「ファッション IP」トップ100 41〜50位

41位:「ビームス」(同23位)
42位:「JW アンダーソン(JW ANDERSON)」(同圏外)
43位:藤原ヒロシ(フジハラヒロシ)(同44位)
44位:NIGO(ニゴー)(同23位)
45位:「ストーン アイランド(STONE ISLAND)」(同40位)
46位:「ジャックムス(JACQUEMUS)」(同31位)
47位:「アミリ(AMIRI)」(同30位)
48位:「アンナキキ(ANNAKIKI)」(同74位)
※2017年アンナ・ヤンによって設立されたファッションブランド。モノトーンをベースに、メタリックデザインや、柄物、カーヴィーなシルエットなどの大胆で未来的なデザインが特徴。ミラノ・ファッション・ウイークにも登場
49位:「ジェントルモンスター(GENTLE MONSTER)」(同12位)
50位:「アミ パリス(AMI PARIS)」(同圏外)

中国における2024年度版「ファッション IP」トップ100 51〜60位

51位:「ネイバーフッド」(同51位)
52位:「サカイ」(同63位)
53位:「ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」(同圏外)
54位:「ショートセンテンス(SHORT SENTENCE)」(同圏外)
※2015年に上海でスタートした女性向けアパレルブランド。現代女性の日常のありふれた要素から着想を得た、ポップでカラフルなデザインが特徴
55位:「ジル サンダー(JIL SANDER)」(同24位)
56位:「Y-3(ワイスリー)」(同7位)
57位:「R13」(同42位)
58位:キム・カーダシアン(Kim Kardashian)「スキムズ(SKIMS)」(同圏外)
59位:「ビズビム」(同圏外)
60位:「プロナウンス(PRONOUNCE)」(同82位)
※中国人メンズデザイナー周俊と李雨山が2016年に設立されたメンズウエアブランド。「ジェンダーシェア」というコンセプトに、中国の伝統的なローカル文化を探求しつつ、現代のデザイン美学を追求する

中国における2024年度版「ファッション IP」トップ100 61〜70位

61位:ファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)(同69位)
62位:「ミュグレー(MUGLER)」(同46位)
63位:「ナナミカ」(同65位)
64位:「ヨウジヤマモト」(同圏外)
65位:「アニン・ビン(ANINE BING)」(同圏外)
66位:「ヴェトモン(VETEMENTS)」(同45位)
67位:ジャンヌ・ダマ(Jeanne Damas)「ルージュ(ROUJE)」(同圏外)
68位:「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」(同圏外)
69位:「アテンプト(ATTEMPT)」(同91位)
※リアン・ドン(Liang Dong)が2024年に設立。メンズウエアに重点を置いた、コンテンポラリーブランド。現代性を強調し、東洋的なアジア哲学との融合を目指す
70位:ドレイク(Drake)「オクトーバーズベリーオウン(OCTOBERS VERY OWN)」(同50位)

中国における2024年度版「ファッション IP」トップ100 71〜80位

71位:「ステイプル(STAPLE)」(同圏外)
72位:「ヴェラ・ウォン(VERA WANG)」(同64位)
73位:アンディ・ウォーホル(Andy Warhol)(同83位)
74位:「アライア(ALAIA)」(同圏外)
75位:「ルイ(RUI)」(同圏外)
※中国出身のデザイナー、ルイ・ゾウ(Rui Zhou)が2019年に設立。不完全なものの美しさに魅了され、日本古来の美学である侘び寂びを作品づくりの指針とするファッションブランド
76位:陳粉丸(Chen Fenwan)(同圏外)
※中国の民間伝統である切り絵と現代アートを融合させた作品で知られている中国現代アーティスト。紙という素材の物質性を「創作の言語」として用い、素材の持つ既成の枠組みや空間のボリュームを打ち破るデザインが特徴。「カルティエ(CARTIER)」「フェンディ(FENDI)」「グッチ(GUCCI)」など大手ブランドとのコラボも多数
77位:ビヨンセ(Beyonce)「アイビー パーク(IVY PARK)」(同66位)
78位:「アンブッシュ」(同71位)
79位:「ウーマ ワン(UMA WANG)」(同圏外)
※2009年に中国出身のウーマ・ワンが立ち上げたブランド。生まれ育った東洋の視点から作られたエレガントなアイテムが多い。モチーフは同氏が世界中を旅する中で触れてきた異文化や歴史的な物語が多く、中東、アジア、中世ヨーロッパなどに着想した独自のグラフィックが特徴
80位:「ロークラシック(LOW CLASSIC)」(同87位)

中国における2024年度版「ファッション IP」トップ100 81〜90位

81位:「M エッセンシャル(M ESSENTIAL)」(同圏外)
※デザイナーの馬凱(Muki Ma)が2014年に設立。キルティングやフラワー装飾、パディング刺繍、アップリケなど、伝統的な中国の技法を継承しながらも、現代的な視点で再構築
82位:「フェン・チェン・ワン(FENG CHEN WANG)」(同58位)
※中国出身のデザイナーフェン・チェン・ワンが立ち上げたブランド。「大胆・未来的・構築的」をテーマにし、前衛的なデザインながらも機能性に優れたアイテムが特徴で、2016年にはLVMHプライズのファイナリストにも選出
83位:「クレージュ(COURREGES)」(同90位)
84位:「カーハート WIP(CARHARTT WIP)」(同圏外)
85位:「カサブランカ(CASABLANCA)」(同圏外)
86位:「キス(KITH)」(同92位)
87位:「8ON8」(同圏外)
※中国人デザイナー、李戈(Li Gong)が2017年に設立したブランド。レトロと未来を融合させた「レトロ・フューチャリズム」をテーマに、現代の都市生活を独自の視点で表現
88位:「アワー レガシー(OUR LEGACY)」(同94位)
89位:「マリーン セル(MARINE SERRE)」(同70位)
90位:「ロアーイングワイルド(ROARINGWILD)」(同圏外)
※2010年に設立された中国ストリートウエアファッションブランド。細部にわたる徹底的なコンセプトに焦点を当て、柔軟なデザインで優れたアイテムを製作し多次元で表現。生活、アート、音楽の分野における地元の若者文化の創造と普及に特化したファッションアイテムが多く展開している

中国における2024年度版「ファッション IP」トップ100 91〜100位

91位:「アンドワンダー」(同圏外)
92位:「ディデュー(DIDU)」(同圏外)
※2019年に設立された上海とパリを拠点とするブランド。現代の社会的なナラティブを、芯に激情を秘めたセンシュアルなウエアによって表現
93位:「アンジェラ・チェン(ANGEL CHEN)」(同圏外)
※上海を拠点にする、中国人デザイナーのエンジェル・チェンが2014年に立ち上げたブランド。デザインは、アジアの伝統文化からインスパイアされたビビッドなカラーやプリント、スポーティな要素のミックスが特徴
94位:「サンクアンズ(SANKUANZ)」(同圏外)
※ 中国の福建省出身のシャン・グワイジョー (Shangguan Zhe)がデザイナーを務める2008年に設立された中国の新鋭のメンズファッションブランド。サブカルチャー性が強く、若者文化、美術、音楽、テレビゲーム、アニメ、NASAやストリートといったあらゆる視点を基準点にしつつ、インターネットなどのバーチャル世界と現実世界の要素を融合し、インパクトの強い世界観を新たに構築し、それを具現化したデザインが特徴
94位:奈良美智(同94位)
96位:「アンダーカバー」(同97位)
97位:「アダーエラー(ADER ERROR)」(同61位)
98位:Verdy(同圏外)
99位:「ポール・スミス(PAUL SMITH)」(同84位)
100位:「ギャルソン バイ ギャルソン(GARÇON BY GARÇON)」(同圏外)
※2017年にデザイナーの唐大耘(Tang Dayun)によって設立されたブランド。未知なる世界への好奇心を原動力に、ロマンティックな神話的ストーリーテリングと東洋の伝統文化、そして精緻なクラフト技術を融合させ、現代のジェンダーレス・ファッションを表現。また、サステナビリティにも注力

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「シュウ ウエムラ」がアイラッシュカーラーを新発売 2枚プレートでダメージを軽減

 

「シュウ ウエムラ(SHU UEMURA)」は10月3日、同ブランドの人気製品アイラッシュカーラーの新タイプ、“アイラッシュカーラーW”(3190円※編集部調べ)を全国で発売する。特許出願中の“ダブルエッジ・テクノロジー”を採用し、低ダメージで自然なカールを実現する。

同製品は、高さに0.5mmのギャップをつけた2枚のプレートが特徴だ。従来の1枚プレートとは異なり、2つのポイントで時間差でまつ毛をキャッチすることで、直角にならない自然なカールを作る。何度もまつ毛を上げる必要がないため、まつ毛が切れることを防ぎ、毎日の蓄積ダメージを軽減する。

なお、既存の“アイラッシュカーラー”(3190円※編集部調べ)も継続して販売する。新製品が時短でナチュラルなカールを仕上げる一方、既存品は自分好みにカールを調節でき、しっかりとした存在感のあるカールをかなえる。

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