
オーソドックスな装いへの回帰を追い風に、トラッドに由来するプレッピーの勢いが続いています。そもそもプレッピーとはアメリカの名門私立高校に通う裕福な学生たちの知的で上品なスクールスタイルに由来するファッションのこと。2026年春夏シーズンに向けては、そこにフレンチテイストを加えた「フレッピー(フレンチプレッピー)」に発展しそうです。今までのアメリカンプレッピーとの違いや、フレッピーの着こなし方を、国内ブランドの展示会の様子からリポートします。
ガーリーテイストの掛け合わせが新鮮
英国紳士服に起源を持つ本家のプレッピースタイルはどうしてもボーイズライクに映りがちなので、好みが分かれるところがありました。メンズ風ブレザー、ポロシャツ、トラウザーズといった定番アイテムはエレガント志向の層にとってややハードルが高かったかもしれません。 新「フレッピー」はカーディガンやアンサンブル、ワンピース、デニム上下などフレンチテイストやガーリー感を盛り込む点が特徴です。
制服的な紺ブレ風ジャケットはキーピース。「マディソンブルー(MADISONBLUE)」は子ども服のような丸襟のブラウスを合わせ、“リセエンヌ(フランスの女子高校生)感”を演出します。スカートにはスズランの刺しゅうをあしらって可憐な表情を添えています。
艶やかな赤はキーカラー
紺、白、グレーなどのベーシック色が多いプレッピーに対して、「フレッピー」は艶やか色を活かします。特に、フェミニンなレッド系を取り入れることで、全体にたおやかなムードが生まれます。エレガント派にも、支持が広がりそうな理由のひとつです。
秋篠宮家の次女、佳子さまがご愛用と伝わってさらに人気が高まった「アナイ(ANAYI)」。マリンボーダー柄のトップスは、定番の白地を赤にスイッチ。サマーハットと白パンツで涼やかで上品な着映えに。赤×白×紺のトリコロール(3色使い)にフレンテイストが薫ります。
「GU」も「フレッピー」推し
肩の力を抜いたフレンチスタイリングにスポーティーな味付けは好都合です。先行したカレッジユニフォームをまとうトレンドとも同調。長く暑い夏を見越して、涼やかな装いはさらに勢いづく気配です。
「ジーユー(GU)」のシーズンテーマも「フレッピー」です。ミニスカートを主役にした可愛らしい印象のスタイリングに、ゆる巻きのボウタイ・ブラウスや、肩から垂らしたニットトップスで気負わない雰囲気に整えています。半袖カーディガンとボクサーショーツ風ショートパンツのコンビネーションは涼しげ。少年っぽいボクサーショーツをチャーミングにはきこなす提案です。こちらでも赤が差し色になっていますね。
ビジネスシーンになじむアメリカントラッドをミックス
「フレンチ」と呼ばれる着こなしに共通するのは、大人っぽさや抜け感です。チノパンやデニムに象徴されるアメリカントラッドと交わることで、タフさが加わりより日常スタイルに近づきます。「シップス(SHIPS)」の2026年春夏コレクションはラルフ・ローレン氏の妻で、ブランドのミューズでもあるリッキー・ローレンさんをイメージしています。アメリカンなムードをフレンチにアップデート。デニムシャツの上からトレンチ風コートを羽織るスタイリングを提案しました。ベルトでしっかりとウエストマーク。スカーフにネックレスを重ねて、トラッド調に華やぎを添えています。
デニムonデニムは小技できれいめにシフト
本家プレッピーのキー素材はデニムです。ジャケットを重ねて、カジュアル色を薄めるのが基本のコーディネート。「フレッピー」では、ボウタイやフリル、プリーツなどのディテールで気品やガーリー感を加えます。
「オブリオ(AUBRIOT)」はシャツとパンツのデニム・オン・デニムにまとめました。シャツはインし、ベルトを合わせたうえでグレー系のジャケットを羽織り、全体を落ち着かせています。両袖を無造作にたくし上げて、気負わないエフォートレスなムードに。存在感のあるビッグボウがレディーな気分を印象づけています。
デニム・オン・デニムのお手本を示してくれたのは、ワールドグループのフィールズインターナショナルが手掛ける「デッサン(DESSAN)」プレスの竹内裕香さんです。シャツのボタンを外して、パールネックレスをのぞかせています。ニットウエアを肩に掛けて、正面でゆる結び。決め手は黒ベルトでウエストマーク。全体を引き締めつつ、マニッシュな革靴と響き合わせることで、洗練されたバランスに整えています。
ドット柄はマストトレンド レディーにもスポーティーにも
今回の展示会で目立ったのは、甘さを程よく抑えたドット柄の提案です。フェミニンな印象が強いモチーフながら、配色やドットサイズ、配置に工夫を凝らして、軽やかさやレディー感を示す表現が広がりました。
「メゾンスペシャル(MAISON SPECIAL)」のドット柄ワンピースはボウタイ付きのドレッシー仕様です。デニムパンツにレイヤードして軽い生地で仕立てたトレンチライクなコートを羽織って、トラッド感をプラス。足元にレッドシューズを迎えてトリコロールに仕上げています。ワンピースとコートで表情をずらすのがこなれ感を引き出すコツです。
同じ「メゾンスペシャル(MAISON SPECIAL)」ではスポーティーなトラックスーツ風のセットアップもありました。フレンチテイストのドット柄との組み合わせに意外性がありますね。紺と白のマリンカラーがさわやかな気分を寄り添わせています。赤を差し色に加えて、トリコロールに仕上げたり、ベーシック色の羽織り物でシックにまとめたりと、追加アレンジも自在です。
トップスと羽織りをそろえたアンサンブルは、フレンチ感の高い組み合わせです。ニット素材ならではの穏やかな風合いが、リラクシングな佇まいを演出します。
「ロンハーマン(Ron Herman)」は大きめドット柄のニットトップスにカーディガン風ジャケットを重ねて、アンサンブルで提案。ドットの配置が不ぞろいだから、妙にかしこまって見えていません。ボトムスは適度にユーズド感を帯びたデニムパンツで合わせて、くだけた雰囲気二整えました。細いネックレスの重ねづけが顔周りにノーブル感を醸し出しています。
“ストライプ柄”が生む、涼やかな華やぎ
暑い時期を涼やかに過ごす提案も、今回の展示会で目についた点です。素材やシルエットのほかに、色や柄での演出が相次ぎました。ストライプ柄はその一例です。縦のラインがすっきりイメージに導く効果を発揮。清涼感と端正さも演出してくれます。
「ロンハーマン(Ron Herman)」はマリンカラーのストライプ柄でジャケットとショートパンツのセットアップをまとめ上げました。パンツはボクサーショーツ風で、風が通るシルエット。見た目も実際にも涼しげです。スカートに近い見え具合のワイドショートは着て行ける場面が多いタイプです。赤いバッグが装いのアクセントになっています。
ストライプ柄でフレンチシックを軸に据えつつ、ややインパクトが強めのモチーフを提案するのは、「ウィムガゼット(Whim Gazette)」パジャマライクな上下に、スウエットシャツをレイヤード。さらにレオパード柄の襟なしジャケットをオン。すっきり×ワイルドのドラマチックな掛け合わせで型にはまらないスタイリングが魅力です。
色や柄のバリエーションが豊富なスカーフは、ストライプ柄ともなじみやすく、スタイリングの幅を広げてくれます。「アルアバイル( allureville )」は紳士服ライクな紺色ベースの落ち着いたスカートスーツに、白いピンストライプを合わせ凜々しさを際立たせました。マルチカラーのスカーフを胸元にゆるく巻いて、華やぎをプラスしています。
新トレンド「フレッピー」は定番のトラッドスタイルに、うまく乗れないと感じていた大人女性にも試しやすい発展形です。なかでもドット柄とストライプ柄は、今季の注目モチーフ。そこに赤をプラスすると、フェミニン感が高まります。2026年のファーストトライに踏み出してみてはいかがでしょう。
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