今年に入り、サックス・グローバルのチャプター11申請というニュースもあって、米国市場には緊張感が漂っています。そうした状況を背景に、2026-27年秋冬ニューヨーク・ファッション・ウィークは、顧客が求めるリアルクローズをあらためて見つめ直そうとするブランドの姿勢が目立ちました。アメリカンブランドが得意とするクリエーションを磨き込みながら、それを現実のワードローブへと丁寧に落とし込む。その絶妙な塩梅こそが、いまプラスに転じるタイミングなのかもしれません。後半戦から、特に気になるブランドをピックアップしてお届けします。
ハイエンドな素材で磨くアメリカンスポーツウェア
レーシングにエレガンスを宿す「アダム リペス」
「アダム リペス」2026-27年秋冬コレクション
「アダム リペス」2026-27年秋冬コレクション
「アダム リペス」2026-27年秋冬コレクション
「アダム リペス」2026-27年秋冬コレクション
「アダム リペス」2026-27年秋冬コレクション
「アダム リペス」2026-27年秋冬コレクション
「アダム リペス」2026-27年秋冬コレクション
「アダム リペス」2026-27年秋冬コレクション
「アダム リペス」2026-27年秋冬コレクション
「アダム リペス」2026-27年秋冬コレクション
「アダム リペス」2026-27年秋冬コレクション
「アダム リペス」2026-27年秋冬コレクション
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「アダム リペス」2026-27年秋冬コレクション
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「アダム リペス」2026-27年秋冬コレクション
「アダム リペス」2026-27年秋冬コレクション
「アダム リペス」2026-27年秋冬コレクション
「アダム リペス」2026-27年秋冬コレクション
「アダム リペス(ADAM LIPPES)」は今シーズン、2026年プレフォールから続くレーシングのムードを、アルプスのレンズを通して表現しました。毎シーズン、最高級かつこだわり抜かれた素材使いでクラシックなアメリカン・スポーツウェアを再解釈してきたブランドです。コレクションはアッパーイーストサイドに構えるショールームで発表されました。デザイナーのアダム・リペス(Adam Lippes)が選りすぐった家具やインテリアで統一されたラグジュアリーな空間は、会場そのものがブランドの世界観を体現していました。
ロゴや派手な装飾に頼らず、一目でその上質さが伝わる素材使いと控えめなエレガンスを追求してきた「アダム リペス」。そのコレクションは、間近で手に取り、じっくりと向き合うことで豊かさを実感できる服です。クラシックカーからインスピレーションを得た今シーズンは、ドローストリングで構築的なフォルムを描いたアウターやハーフジップのフード付きプルオーバー、エラスティックウエストのパンツなど、スポーティなディテールを取り入れたアイテムも登場しました。しかし、それらはピュアシルクやダブルフェイスのカシミアで仕立てられたラグジュアリーなものばかり。スポーツウェア由来のディテールでありながら、その印象はあくまでエレガント。クラシックなアメリカン・スポーツウェアはあくまでディテールとしてリペス流に取り入れられており、ほとんどのルックは都会の女性が纏うエレガンスを体現しています。カラーパレットは、クラシックカーを想起させる鮮やかなブルーやレッドをアクセントに、アルプスの銀世界を思わせるウィンターホワイトやキャメル、ニュートラルな色彩で上品にまとめられました。
今季も表情豊かな素材がコレクションを彩りました。シルクやカシミアといった上質なファブリックに加え、パイソンやスネークを思わせるモチーフ、色のバリエーションによってニュアンス豊かに輝くスパンコールなど、多彩なテクスチャーが印象を残します。今シーズンは、歴代の米国大統領にも愛されてきたファブリックハウス「スカラマンドレ(Scalamandré)」とのコラボレーションによる、アイコニックなタイガーモチーフも登場しました。また、フランスで生産を行う新作バッグも披露されました。今年はいよいよ日本上陸を控えているとのことで、日本での展開にも注目が集まりそうです。
「ディオティマ」の燃えるように静かな抵抗 記憶を縫い、時代を変える
「ディオティマ」2026-27年秋冬コレクション
「ディオティマ」2026-27年秋冬コレクション
「ディオティマ」2026-27年秋冬コレクション
「ディオティマ」2026-27年秋冬コレクション
「ディオティマ」2026-27年秋冬コレクション
「ディオティマ」2026-27年秋冬コレクション
「ディオティマ」2026-27年秋冬コレクション
「ディオティマ」2026-27年秋冬コレクション
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「ディオティマ」2026-27年秋冬コレクション
「ディオティマ」2026-27年秋冬コレクション
「ディオティマ」2026-27年秋冬コレクション
「ディオティマ」2026-27年秋冬コレクション
「ディオティマ」2026-27年秋冬コレクション「ディオティマ」2026-27年秋冬コレクション
「ディオティマ」2026-27年秋冬コレクション
「プロエンザ スクーラー(PROENZA SCHOULER)」での本格デビューを終えたばかりのレイチェル・スコット(Rachel Scott)が自身のブランド「ディオティマ(DIOTIMA)」のコレクションを発表しました。今シーズンのテーマは「ファム・シュヴァル(FEMME CHEVAL)」。植民地支配への抵抗と文化的脱植民地化を象徴するキューバ出身の画家、ウィフレド・ラム(Wifredo Lam)の作品名に由来します。
スコットは「『ディオティマ』にとって、美は常に政治と切り離せないものです。そして今、ラムのメッセージをあらためて提示することの切迫性は、決して軽視できません。彼の絵画は、離散や抵抗、脱植民地化の歴史を映し出しています。」と語っています。会場には、新ニューヨーク市市長のファーストレディであるラマ・ドゥワジ(Rama Duwaji)の姿もありました。ファッションウィーク期間中、彼女が足を運んだショーはおそらく「ディオティマ」だけだったと思います。現在進行形でアメリカは不法移民問題や対外関係をはじめ、国内外でさまざまな課題を抱えています。「このコレクションは、疲弊と分断が色濃く漂う政治的・文化的な時代のただ中で生まれました。回復力、アイデンティティ、そして記憶が“抵抗”という意味を帯びる時代です。描いているのは、輝きと力、そして急進的な自己定義を携えながらこの時代を歩む女性の姿。時代に抗うのではなく、そのただ中を生き抜く女性についての物語です。強制によって、選択によって、あるいは必要に迫られて国境を越えてきた人々へ。そして、私たちの内に今も息づく祖先たちへ。敬意を込めて」。その言葉は、会場に静かな緊張感と深い共鳴をもたらしました。
「ファム・シュヴァル」は、植民地時代に“欲望の対象”や“見られる存在”として描かれてきた女性像への抵抗でもあります。透け感のある素材から覗く肌や、ボディラインを際立たせるニットドレス、ヒップを強調したライディングジャケットは、女性の身体を美しく浮かび上がらせます。しかしそれは他者の視線に応えるためではなく、自らの意思で装いを選び取る、エレガントでありながら反逆性を秘めた自立した女性像を表現しています。
スコットはこれまでもクラフトへの強いコミットメントを掲げてきましたが、今シーズンは「ファム・シュヴァル」を直接的に引用するなど、その姿勢をいっそう明確に打ち出しました。ラムの作品が持つ複雑な層構造と色彩の強度を表現するため、ゴブランジャカードやウールシルクのキャンバス地へのデジタルプリント、手作業によるオーガンジーのインターシャといった高度な技法を採用。重層的なテクニックによって思想を可視化したコレクションには、ファッションを通じて時代に働きかけようとするスコットの強い意志が確かに宿っていました。
新生「J.プレス」の徹底して
アイビーであるという選択
「J.プレス」2026-27年秋冬コレクション
「J.プレス」2026-27年秋冬コレクション
J「J.プレス」2026-27年秋冬コレクション
「J.プレス」2026-27年秋冬コレクション
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「J.プレス」2026-27年秋冬コレクション
「J.プレス」2026-27年秋冬コレクション
「J.プレス」2026-27年秋冬コレクション
「J.プレス」2026-27年秋冬コレクション
「ローイングブレザーズ(ROWING BLAZERS)」創業者のジャック・カールソン(Jack Carlson)氏をクリエイティブ・ディレクターに迎えてから2シーズン目となる今季。コレクションは、1965年に日本で出版された写真集「テイク アイビー(TAKE IVY)」を核に据えて構成されました。親会社のオンワードホールディングスは米国J.プレス社の売り上げを2031年2月期までに10倍にする目標を掲げており、新クリエイティブ・ディレクターの起用からもその本気度がうかがえます。
カールソンは「WWD」のインタビューに対し、こう語っています。「何か急進的な変化を起こすことではなく、徹底的に『J.プレス』とアイビーの原点に立ち返ることです。スタイリングは徹底してアイビーらしく、プロダクトは真にクラシックなアメリカンスタイルであることを意識しています」。アイビーがより開かれた人たちのものであるこということを訴求するため、様々な人種や年齢のモデルをキャスティングを意識していました。カールソン氏の言葉通り、ランウェイには正統派のアイビースタイルに身を包んだモデルたちが次々に登場してきました。「多くのブランドが再解釈やツイストを試みる中で、徹底してトラディショナルであるためには、リサーチを重ね、深く研究することが欠かせません。最も大きなポイントは“テクスチャー”です」。その言葉通り、客席とランウェイの距離が近い会場では、細かな素材のディテールまで確認することができました。生地の開発に相当な時間を費やしたという、ハリスツイードのように見えるコットンやリネン、さらにトラウザーズにはストーンウォッシュやガーメントダイの加工を施すことで、奥行きのある色合いが表現されています。
アイビースタイルの真っ向勝負はニューヨーク・ファッション・ウィークの中でも新鮮に映りました。オックスフォードシャツやガーメントダイのトラウザーズ、カレッジロゴTシャツといったアイビーの定番が、王道のスタイルで展開されています。
これまで「J.プレス」を知らなかった人や、アイビーリーグ出身ではない層にも関心を持ってもらうには、クリエイティブでありながら、魅力的なブランドであることが不可欠だと言います。「人は“本物”に惹かれるものです。私はスケーターではありませんが、『シュプリーム(SUPREME)』をクールだと思いますし、肉体労働をしているわけではありませんが、『ディッキーズ(DICKIES)』も格好いいと感じます。そうであるなら、たとえアイビーリーグ出身でなくても、『J.プレス』をクールだと思ってもらえるはずです」。
「ローレン マヌーギアン」の
静かな強さをまとう構築美
「ローレン マヌーギアン」2026-27年秋冬コレクション
「ローレン マヌーギアン」2026-27年秋冬コレクション
「ローレン マヌーギアン」2026-27年秋冬コレクション
「ローレン マヌーギアン」2026-27年秋冬コレクション
「ローレン マヌーギアン」2026-27年秋冬コレクション
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「ローレン マヌーギアン」2026-27年秋冬コレクション
「ローレン マヌーギアン」2026-27年秋冬コレクション
「ローレン マヌーギアン」2026-27年秋冬コレクション
「ローレン マヌーギアン」2026-27年秋冬コレクション
「ローレン マヌーギアン」2026-27年秋冬コレクション
「ローレン マヌーギアン」2026-27年秋冬コレクション
ニューヨークを拠点に2008年に設立された「ローレン マヌーギアン(LAUREN MANOOGIAN)」は、ペルーで調達されたアルパカをはじめとする自然素材を用い、現地工房と継続的なパートナーシップのもとコレクションを発表しています。派手な装飾やロゴに頼ることなく、ニットを軸にクラフトマンシップによって素材の表情を丁寧に引き出すその佇まいには、静かな強さが漂います。アルパカやカシミヤ、メリノウールなど自然由来の素材本来の色味を生かしたニュートラルなカラーパレットもまた、凛とした品格と自然の力強さを感じさせます。展示会では、ベージュやエクリュ、テラコッタ、ブラウンなど大地を思わせる色調が繊細なグラデーションを描き、シックで穏やかな世界観を形づくっていました。
今シーズンはブランドの象徴であるニットウェアを軸に、布帛や重衣料のバリエーションも広がり、コレクション全体に厚みが加わりました。ニットは編み地やフォルムによって、布帛は加工によって、それぞれ異なる表情を見せています。あえて裏地を見せることで裁断された毛糸をフリンジのように見せたニットや、泡のように立体的に編まれたもの、ざっくりとした編み地のニットなど、クラフト特有の温もりを感じさせるアイテムが並びました。不完全さをあえて残したテクニックには、手仕事ならではの力強さが表れています。
また、編み方だけでなく素材の選択も豊か。カシミヤとスーパーベビーアルパカの混紡や、スリアルパカやベビーアルパカといった異なる種類のアルパカを用いることで、ニットは多彩なテクスチャーを生み出しています。
布帛ではコットンに加え、リネンやパイナップル繊維を混紡したコットンなどの素材も開発。ベロアのような光沢や鉄を思わせる質感を生み出す柿染め、コットンにハンドペイントを施して染めのような質感を生み出すなど、素材選びだけでなく加工技術へのこだわりも随所に見られます。自然由来の素材が持つ不均一なテクスチャーには、大地を思わせる力強さが表れています。ルックでは温かみのあるニットとのレイヤードによってコントラストを生み出し、スエードやムートンの重厚なアウターがコレクション全体に存在感を与えていました。
今後は中国でのビジネス展開を広げるほか、東京ではショップインショップの展開も計画しているといいます。
The post 「アダム リペス」「J.プレス」それぞれが示すアメリカンクラシックの新しいカタチ 【2026-27年秋冬NYコレ ダイジェストVol.02】 appeared first on WWDJAPAN .