東京ガーデンテラス紀尾井町は大人のアート×イルミネーションを提案 幻想的な絶景撮影スポットを多数用意

東京・紀尾井町にある複合市街地の東京ガーデンテラス紀尾井町は、2024年2月29日までの期間限定のイベント“KIOI WINTER '23/'24”を開催している。同イベントはクリスマス以降も続く、冬を彩る企画だ。“エンチャンテッド クリスマス(ENCHANTED CHRISTMAS)”をテーマにしたクリスマスツリーやイルミネーションを展開し、魔法にかけられているような輝きに満ちた大人のひとときを届ける。

開業から8年目を迎えた23年は紀尾井町のシンボルのパブリックアートと、シャンパンゴールドに輝くイルミネーションが融合した幻想的な冬景色を楽しめる。まずは、高さ約10mの巨大クリスマスツリーとパブリックアート“Echoes Infinity 〜Immortal Flowers〜”がお出迎え。23年のツリーは、行き場を失うことが多い国産針葉樹林(モミの木)を活用し、役目を果たした後は、元の育苗林に戻して樹勢回復処置を行い再び活用する「サステナブルサイクル」を選択している。

ツリーの下部には、アーティスト松尾高弘が率いる光のアートスタジオ、エミッション(EMISSION)とコラボレーションした“プリズムローズ(PRISM ROSE)”をあしらった。コラボレーションを提案した理由について、小関克昌西武リアルティソリューションズ運営企画部課長補佐はこう話す。「東京ガーデンテラス紀尾井町の魅力の一つである、バラのアートを取り入れたいと思っていた。繊細で無垢な輝きを持ち、凛とした存在感を放つ“プリズムローズ”に惹かれ、同作品を手掛けるエミッションに冬に咲く紀尾井町のバラの制作を依頼した」。

他にも、4階にある東京都指定有形文化財の赤坂プリンス クラシックハウスとパブリックアート、イルミネーションの3つを一緒の画角で撮影できる広場がある。全体が写るアングルを探すのも楽しみの一つだ。さらに、1階にある花の広場と弁慶濠沿いには、きらめくシャンパンゴールドのイルミネーションが一面を埋め尽くし、迫力のある1枚が撮影できる。

一部レストランでは、クリスマス限定のメニューを用意。12月22~25日限定で、4階の「ベンジャミン ステーキハウス(BENJAMIN STEAK HOUSE)」ではTボーンステーキのコース ディナー(2万2727円※2名さまより2時間制)を、「ラ・プレシューズ(LA PRECIEUSE)」ではスペシャルモンブラン(4号サイズ、5940円)を提供する。

小関課長補佐は同イベントの狙いについて「紀尾井町で過ごす新しい冬のブランドを作りたい。かつてこの地は恋人たちがクリスマスの特別な時間を過ごす憧れの場所となっていた。時代を経て新しく生まれ変わったこの地を肌で感じていただき、恋人だけでなくご友人やご家族など、大切な人と過ごす上質な冬のひとときをアートとイルミネーションと共にお楽しみいただきたい」と話す。

問い合わせ先
「東京ガーデンテラス紀尾井町」広報事務局

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「ファンケル」が化粧品容器回収プログラムを国内全161の直営店舗に拡大

「ファンケル(FANCL)」は、使用済み化粧品PET容器を回収するリサイクルプログラムを11月から国内全161の直営店舗で実施する。神奈川と東京の6店舗で2021年7月にスタートし、10月末日までに3万人以上の顧客が容器回収に協力。回収本数は約18万6000本を超えた。今後は水平リサイクルを目指すなど、資源循環の取り組みを一層促進する。

同プログラムは、徐々に実施店舗を拡大し今回全直営店舗での実施を実現した。回収した容器は植木鉢などにアップサイクルし、横浜市主催の花と緑のイベント「ガーデンネックレス横浜」や横浜市内の小学校に寄贈する。対象品は30品目で、容器回収に協力した顧客には買い物に使用できるファンケルメンバーズポイントをプレゼントする。

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「ステラ マッカートニー」と「ヴーヴ・クリコ」が協業 “グレープレザー”のバッグを発表

「ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」は、LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)傘下の「ヴーヴ・クリコ(VEUVE CLICQUOT)」とのパートナーシップの下、シャンパンの製造工程で発生するブドウの茎を原料とする“グレープレザー”を用いたアイテムを、2024年春夏コレクションで発表した。

今回の協業では、アイコニックなバッグ「フレイム(Frayme)」に「ステラ マッカートニー」と「ヴーヴ・クリコ」のロゴをあしらったタグ付きのバッグ3型と、ボトルホルダーを用意した。LVMHによると、同素材は1年半以内の開発期間で誕生。レザーとワイン製造の両分野の温室効果ガス削減に貢献するという。使用した茎は、創業者の息子の妻であり、事業を発展させたマダム・クリコが200年前に購入したシャンパーニュ地方のブドウ畑から調達したもので、完全なトレーサビリティーが確保できているという。また、「ヴーヴ・クリコ」が提供した廃棄コルクを、ウエッジソールの部分にリサイクルした2つの「エリス(ELYSE)」サンダルも発表した。

「デザインの可能性をさらに押し広げてくれる」とステラ

ジャン=マルク・ギャロ(Jean-Marc Gallot)=ヴーヴ・クリコ最高経営責任者(CEO)は、「再生農業における私たちの専門知識と、多くの人たちとの強い連携の結果だ。最高のシャンパンを作るだけでなく、私たちのブドウがファッションの明るい未来に貢献できることをうれしく思う」とコメントした。

デザイナーのステラ・マッカートニーは、LVMHのサステナビリティに関する特別アドバイザーを務める。今回の取り組みはステラから ベルナール・アルノー(Bernard Arnault)LVMH会長兼CEOに、「業界の垣根を超えたコラボレーションに挑戦したい」と掛け合ったことで実現したという。

ステラは、「この“グレープレザー”は、本物のレザーと区別がつかない品質だ。加えて、量産もできる。この100年間に5〜10種類の決まった素材を使い続けているファッション業界に挑戦し続けてきた私のデザインの可能性をさらに押し広げてくれるものだ」とコメントした。

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「WWDJAPANサステナビリティ・サミット2023」12月11日にオフライン開催  エントリー受付中

INFASパブリケーションズは、「WWDJAPANサステナビリティ・サミット2023」を12月11日(月)に東京ポートシティ竹芝 ポートホールで開催します。2020年にスタートした同サミットは毎年、ファッション×サステナビリティに関してそのときどきの最先端、グローバルな話題を取り上げて、ファッション業界を牽引してきました。

4回目を迎える今回の特徴はオフライン限定開催であること。国内外からキーパーソンを招き、「環境危機下でのモノ作りとデザイナーの役割」「社会課題の解決や地域振興におけるデザイン」「時代のキーワード“生物多様性“を理解する~ファッションとの関わり~」「大量廃棄の現状 古着の最終地点ケニアの視点を交えて考える」といったテーマで4つのトークセッションを行います。いずれのセッションも大きなスクリーンを生かした映像で没入感を演出し、Q&Aタイムを充実させて登壇者と来場者の対話を重視します。また、体験を通じてサステナビリティを考えるブースも多数用意します。

過去3回は、ビジネスパーソンやデザイナー、学生、研究者、行政関係者など幅広いジャンル、世代の方から参加申し込みをいただいております。立場や職種、年齢は異なれど、多くの方が共通の疑問やビジョンを抱いています。地球や誰かを傷つけないファッションって可能なの?ビジネスはどう成長させるのが理想だろう?「いずれも難題だからこそサステナビリティを前提としたデザイン・設計の力が生かされるときです。ここで出合う新しい視点と、新しい人との出会いを通じて一人一人の方が自分なりの答えをみつけてほしい」と向千鶴・執行役員編集統括サステナビリティ・ディレクターは話しています。

参加は無料で、事前エントリー制

申込先着順で定員になり次第締め切りとなります。
詳しくは、公式サイトをご覧ください。


■イベント概要

名称:「WWDJAPANサステナビリティ・サミット2023」
日時:2023年12月11日(月) 13:00開場、13:30~20:00
場所:東京ポートシティ竹芝ポートホール
住所:東京都港区海岸1丁⽬7-1 東京ポートシティ⽵芝 オフィスタワー1階
参加費:無料
問い合わせ先: support@infaspub.co.jp
ハッシュタグ:#WWDサステナビリティ
参加方法:下記アドレスから事前エントリーが必須。申込先着順で定員になり次第締め切り


▽ 申し込みはこちら ▽

プログラム

キーパーソンによる4つのトークセッション

【13:50 - 14:50(同時通訳)】

■「環境危機下でのモノ作りとデザイナーの役割」

マーク・リトル/パタゴニア メンズ・ライフ・アウトドア グローバル・プロダクト・ライン・ディレクター
アパレル製品は貴重な地球の資源を使い、環境に負荷をかけながら作られます。その負荷は非常に大きく、従来型のビジネスモデルでは地球のダメージを加速させるばかりです。環境危機下で製品をデザインするときに必要な視点とは何でしょうか?製品の生産・販売を核に「ビジネス通じて地球を救う」ことに取り組むパタゴニアのマーク・リトル=メンズ・ライフ・アウトドア グローバル・プロダクト・ライン・ディレクターが会場で登壇し、皆さんと考えます。

【16:00 - 17:00】

■「社会課題の解決や地域振興におけるデザイン」

金井政明/良品計画 代表取締役会長
山縣良和/リトゥンアフターワーズ代表、ここのがっこう代表

循環型社会の実現に向けて「社会・地域の課題解決とデザイン」は大きなテーマになりつつあります。そこで、金井政明 良品計画代表取締役会長をお招きし、同社が進める「地域密着型の事業モデル」について解説してもらうと同時に、ファッションデザイナーによる社会・地域の課題解決のアクション例として山縣良和リトゥンアフターワーズ代表にその実にユニークな取り組みをお話しいただきます。

【17:30 - 18:30(同時通訳)】

■「時代のキーワード“生物多様性“を理解する~ファッションとの関わり~」

サブリナ・ゴンサルヴェス・クレブズバッハ/ケリング ソーシングおよび生物多様性スペシャリスト アカウントナシ
ジュール・アメリア/コンサベーション・インターナショナル・ジャパン カントリー・ディレクター

地球上には3000万種類もの生き物がいて、直接・間接的に支え合って存在しています。その生物多様性の損失が今、大きな問題となっています。ファッションは生物多様性とどう関わりがあり、そして、損失を止め自然を回復するために何ができるのでしょうか?専門家である、ケリングのサブリナ・ゴンサルヴェス・クレブズバッハ =ソーシングおよび生物多様性スペシャリストとジュール・アメリア=コンサベーション・インターナショナル・ジャパン カントリー・ディレクターをお迎えし、実は深いその関係性について理解を深めます。

【19:00 - 19:45(同時通訳)】

■「大量廃棄の現状 古着の最終地点ケニアの視点を交えて考える」

鎌田安里紗/unisteps共同代表
イオナ・マクレス/「キコロメオ」クリエイティブ・ディレクター

大量生産・大量廃棄の問題は、持続可能な業界の未来を設計する上で避けては通れないトピックです。先進国から途上国へ輸出される大量の古着は、現地で売りさばききれずに環境汚染を引き起こしたり、安い古着が現地の産業成長の障壁になったりして問題視されています。今夏、古着の行き着く先を見るためケニアを訪れた鎌田安里紗unisteps共同代表と、ケニア発の気鋭ブランド「キコロメオ」のイオナ・マクレス=クリエイティブ・ディレクターをお招きし、大量生産・大量廃棄の現状を考えます。

ブースで“できること”を体験しよう

■VEOCEL

どちらに一票?“プラ製”or“CO2削減に貢献する樹木由来の再生繊維製”  

日頃使っているウェットティシュやコスメのシートマスクなどの不織布製品の素材はなにかご存知ですか。レンチングファイバーズの「ヴェオセル」の製品は適切な条件下で生分解し、マイクロプラスチックになりません。その原料はサステナブルに管理された森林由来。CO2の削減にも貢献しています。ブースでは不織布業界初のカーボンニュートラルなリヨセル繊維を紹介。投票ゲームを通じ皆さんの考えをぜひシェアしてください。4コマ漫画クイズに回答した方にはサンプルのプレゼントも!(なくなり次第終了)

■CONSERVATION INTERNATIONAL JAPAN

世界の自然環境問題をVRで体験

国際NGOコンサベーション・インターナショナルは、1987年創設以来、世界30カ国に拠点を持ち、100カ国以上で2000を超えるパートナーと協業しながらグローバルスケールで自然保護を行っています。今回会場に用意する映像「DROP IN THE OCEAN」の世界では、小さなプランクトンの視点から、息をのむようなバーチャルリアリティの世界で海を探検し、大切な海を守る必要性がいかに緊急かを体験することができます。ヘッドセットをつけて大いなる海の世界に没入してみては?

■SOILMATEZ STUDIO

撮影の環境負荷低減を目指すサーキュレーションスタジオを体験

会場のフォトブースでプロのフォトグラファーによる記念撮影を体験しませんか?撮影してくれるのは、”フォトグラファー×循環”をコンセプトに、環境負荷を低減した撮影を目指す「ソイルメイツ スタジオ」を運営するRIKKI UENO氏。フォトブースに使用する背景紙は、都内の撮影スタジオで廃棄された背景紙を回収し、リサイクルしたものです。ピンクが映える空間で、記念の一枚をぜひ撮りに来てください。

■DOKKA VIVID

飽きて着なくなった服にスパイスを

「着る人の人生にスパイスを」をモットーに、カラフルなアップサイクルデザインを得意とする若手デザイナーデュオ「ドゥッカ ヴィヴィット」によるワークショップを開催します。飽きて着なくなってしまった服を持参いただくと、「ドゥッカ ヴィヴィット」のオリジナルカスタムシールを施すことができます。彼女たちが熱意を持って取り組む、シーチング(仮縫いなどの試作段階で使われる布)のリサイクルプロジェクトについてのプレデンテーションも必聴です。

■VOICE=ART PROJECT

参加者の「一言」がつながり、12/11にアートが生まれる

本サミットでは、参加者が考えるサステナビリティに関するメッセージを集めてビジュアルアートを完成させる「VOICE=ART PROJECT」を実施します。集まったメッセージと、参加者全員のお名前をイベント当日に巨大スクリーンで投影し共有します。アートを手がけるのは注目のクリエイター2人。ビジュアルはManami Sakamoto、音楽はSakura Tsurutaが担当します。サステナビリティ×ファッションはまだまだ手探り。場に集まる皆さんの声が誰か、そして社会を変えてゆくきっかけになります。会場での発表をお楽しみに!(メッセージの受付は11月29日(水)で終了します)。

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マッシュルームレザーのマイコワークスが初の大規模工場を米サウスカロライナ州にオープン

きのこの菌糸体を用いて代替えレザー素材を製造する米新興企業のマイコワークス(MYCOWORKS)はこのほど、米サウスカロライナ州のユニオン群に初の大規模生産工場をオープンした。特許技術“ファイン マイセリウム(Fine Mycelium)”を用いてオーダーメードで作るマッシュルームレザー素材「レイシ(Reishi)」を製造する。

敷地面積は約1万2634平方メートルで、世界最大の菌糸体生産拠点となる。現在の従業員数は約150人。最大で約400人の従業員を雇用予定だ。同社は連邦政府の金融プログラムを通じて、質の高い雇用を生み出すという理由から3000万ドル(約44億円)の資金援助を受けている。

テープカットセレモニーでダグ・ハーデスティ(Doug Hardesty)最高執行責任者は、「当社の成功は、私たちのチームの創造性と専門性にかかっている。地域との連携も欠かせない。地域の教育機関やリーダーたちとのパートナーシップで、継続的なトレーニングと質の高い雇用を生み出していきたい」と話した。

マイコワークスは2013年創業。高い強度と耐久性を持つ“ファイン マイセリウム”を用いた「レイシ」が代表的な商品。21年には「エルメス(HERMES)」と協業し、“ファイン マイセリウム”技術を活用して開発した素材「シルヴァニア(Sylvania)」を発表した。

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メルカリがゴールドウインや「ラグタグ」、ベイクルーズとタッグ! 新作ゼロのファッションショーを開催

メルカリ(MERCARI)は11月24日、「新作ゼロのサステナブルファッションショー」を渋谷キャストで開催。“ディスカバリー・リユース”をテーマに、リユースを活用したサステナブルなファッションの楽しみ方を提案した。

大規模セールが行われる「ブラックフライデー」(11月第4金曜日)へのアンチテーゼとして、欧州を中心にモノを大切に長く使うなど、地球環境に優しい持続可能な消費を啓発する「グリーンフライデー」に合わせたプロジェクトで、「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」などを擁するゴールドウイン(GOLDWIN)と、リユースショップ「ラグタグ(RAGTAG)」を運営するティンパンアレイ、「ジャーナルスタンダード(JOURNAL STANDARD)」や「イエナ(IENA)」などを展開するベイクルーズ(BAYCREWS)が参加。

日頃からリユースでファッションを楽しむ「メルカリ」ユーザーが、「メルカリ」で購入したものや、長く着用しているものを持参し、それらを軸にスタイリストのRIKU OSHIMAが、「メルカリ」や「ラグタグ」、ベイクルーズのスタッフの私物を扱うリユースショップ「サーキュラブル サプライ(CIRCULABLE SUPPLY)」からセレクトしたアイテムや、「ザ・ノース・フェイス」のユーズドアイテムを組み合わせてルックを作った。

モデルとなったユーザーの私物は、「気に入っているけれど、コーディネイトが難しい」アイテムや、「祖父のジャケット」など。意外な組み合わせや着方によって、新たな価値の発見、古着を着ることの楽しさがショー形式で表現された。「良いものは何年経っても良い。視点を変えると印象が変わることを意識した」とスタイリングの妙を見せたOSHIMA。

メルカリは2020年にも新品ゼロのファッションショーを開催しているが、今回は新品を扱う一次流通と、古着を扱う二次流通の企業がタッグを組む画期的な取り組みとなった。

ゴールドウインが参加を決めた理由

参加したゴールドウインは、同社3ブランドのキッズアイテムを買い取り、リペアし再販するレーベル「グリーンバトン」を22年に立ち上げるなど、サステナビリティに向けた取り組みとして、リセールやリユース、リペアなどを進めている。「持続可能な消費を啓発するという『グリーンフライデー』のコンセプト、そして、『あらゆる価値を循環させる』というメルカリの考えが、当社の理念や目指すべき方向性とマッチしていると考えた」と勝田悦弘管理本部ESG経営推進室。特に「ザ・ノース・フェイス」は、二次流通においても非常に人気が高く、「メルカリ」でも活発に取り引きされている。しかし、企業同士の付き合いはこれまでなかったという。「『長く使ってもらう』が私たちにとっての大前提。そこから廃棄せず、次の方に譲ってもらうというのは、またうれしいことだ。競合するという考えも全くない。業界として連携していくことは重要だ」と参加の意義を語る。ショーには「グリーンバトン」からアイテムを提供。ショーの前に行われた記者会見ではその存在をアピールした。

「ラグタグ」は、すでに「メルカリ」内の個人・個人事業主・法人が直接販売できるECプラットフォーム「メルカリShops」に出店している。「サステナブルなファッションを楽しむ人たちを増やすことが、当社の目指しているところ。こういった機会を通して多くの人にその楽しさを伝えたいと考え、賛同した」とティンパンアレイの桜庭邦洋商品グループゼネラルマネージャーは語る。

メルカリは2月に創業10周年を迎え、フリマアプリ「メルカリ」を中心にあらゆる価値を循環させることによって、事業を通じて環境や社会に貢献する“プラネット・ポジティブ”な存在を目指している。「一次流通、二次流通の枠を超えて、サステナブルなファッションの楽しみ方を提案することで、社会全体の“捨てる”減らし、循環型社会を推進していきたい」とメルカリの河野秀治執行役SVP of Management Strategy。「一次流通と二次流通をコネクトしていきたい」と意欲を語った。

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メルカリがゴールドウインや「ラグタグ」、ベイクルーズとタッグ! 新作ゼロのファッションショーを開催

メルカリ(MERCARI)は11月24日、「新作ゼロのサステナブルファッションショー」を渋谷キャストで開催。“ディスカバリー・リユース”をテーマに、リユースを活用したサステナブルなファッションの楽しみ方を提案した。

大規模セールが行われる「ブラックフライデー」(11月第4金曜日)へのアンチテーゼとして、欧州を中心にモノを大切に長く使うなど、地球環境に優しい持続可能な消費を啓発する「グリーンフライデー」に合わせたプロジェクトで、「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」などを擁するゴールドウイン(GOLDWIN)と、リユースショップ「ラグタグ(RAGTAG)」を運営するティンパンアレイ、「ジャーナルスタンダード(JOURNAL STANDARD)」や「イエナ(IENA)」などを展開するベイクルーズ(BAYCREWS)が参加。

日頃からリユースでファッションを楽しむ「メルカリ」ユーザーが、「メルカリ」で購入したものや、長く着用しているものを持参し、それらを軸にスタイリストのRIKU OSHIMAが、「メルカリ」や「ラグタグ」、ベイクルーズのスタッフの私物を扱うリユースショップ「サーキュラブル サプライ(CIRCULABLE SUPPLY)」からセレクトしたアイテムや、「ザ・ノース・フェイス」のユーズドアイテムを組み合わせてルックを作った。

モデルとなったユーザーの私物は、「気に入っているけれど、コーディネイトが難しい」アイテムや、「祖父のジャケット」など。意外な組み合わせや着方によって、新たな価値の発見、古着を着ることの楽しさがショー形式で表現された。「良いものは何年経っても良い。視点を変えると印象が変わることを意識した」とスタイリングの妙を見せたOSHIMA。

メルカリは2020年にも新品ゼロのファッションショーを開催しているが、今回は新品を扱う一次流通と、古着を扱う二次流通の企業がタッグを組む画期的な取り組みとなった。

ゴールドウインが参加を決めた理由

参加したゴールドウインは、同社3ブランドのキッズアイテムを買い取り、リペアし再販するレーベル「グリーンバトン」を22年に立ち上げるなど、サステナビリティに向けた取り組みとして、リセールやリユース、リペアなどを進めている。「持続可能な消費を啓発するという『グリーンフライデー』のコンセプト、そして、『あらゆる価値を循環させる』というメルカリの考えが、当社の理念や目指すべき方向性とマッチしていると考えた」と勝田悦弘管理本部ESG経営推進室。特に「ザ・ノース・フェイス」は、二次流通においても非常に人気が高く、「メルカリ」でも活発に取り引きされている。しかし、企業同士の付き合いはこれまでなかったという。「『長く使ってもらう』が私たちにとっての大前提。そこから廃棄せず、次の方に譲ってもらうというのは、またうれしいことだ。競合するという考えも全くない。業界として連携していくことは重要だ」と参加の意義を語る。ショーには「グリーンバトン」からアイテムを提供。ショーの前に行われた記者会見ではその存在をアピールした。

「ラグタグ」は、すでに「メルカリ」内の個人・個人事業主・法人が直接販売できるECプラットフォーム「メルカリShops」に出店している。「サステナブルなファッションを楽しむ人たちを増やすことが、当社の目指しているところ。こういった機会を通して多くの人にその楽しさを伝えたいと考え、賛同した」とティンパンアレイの桜庭邦洋商品グループゼネラルマネージャーは語る。

メルカリは2月に創業10周年を迎え、フリマアプリ「メルカリ」を中心にあらゆる価値を循環させることによって、事業を通じて環境や社会に貢献する“プラネット・ポジティブ”な存在を目指している。「一次流通、二次流通の枠を超えて、サステナブルなファッションの楽しみ方を提案することで、社会全体の“捨てる”減らし、循環型社会を推進していきたい」とメルカリの河野秀治執行役SVP of Management Strategy。「一次流通と二次流通をコネクトしていきたい」と意欲を語った。

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無印良品の「エイジングケア」シリーズがリニューアル パーツケア&スペシャルケアも拡充

無印良品は11月29日、乾燥やエイジングサインが気になる肌のための「エイジングケア」シリーズをリニューアル発売する。成分を強化しつつ天然由来成分100%にしたほか、デコルテミルクやリップエッセンスなどのパーツケアアイテムや、オイルタイプの美容液などのスケシャルケアアイテムを拡充している。

ラインアップは全9種14アイテムで、化粧水(300mL、2290円)と乳液(200mL、2290円)は詰替用(各1990円)と携帯用(各590円)を用意する。ほか、エイジングケアクリーム(45g、2290円)、オールインワンクリーム(30mL、550円/150g、2290円)のほか、デコルテミルク(200mL、2490円)、トリートメントオイル(50mL、2490円)、ハンドクリーム(50mL、1490円)、リップエッセンス(10g、1290円)もそろえた。

リニューアルにあたり成分を強化し、米ぬか発酵液や11種の植物エキス、酵母エキスなど13種類の潤い成分を使用し潤い成分の配合量を増やした。機能性もアップデートし、ビタミンC誘導体やレチノール誘導体、セラミド、5種のアミノ酸、ヒアルロン酸などを配合し、シワやたるみなどのエイジングサインにアプローチする。香りはローズを基調としたフローラルシトラスで、香りでも癒しのスキンケアタイムを提供する。

容器は9月にリニューアルした敏感肌用シリーズと同じく100%再生プラスチック(PET素材)を使用したリサイクルボトルを採用。今後は無印良品の店頭で回収したPET素材の化粧水・乳液などのボトルを、化粧水等のボトルに再利用する「ボトルtoボトルリサイクル」の取り組みを行うとしている。

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「サロニア」が使わなくなった家電を次の資源に生かす「サロニア リサイクルボックス プロジェクト」を開始

I-ne(アイエヌイー)が展開するミニマル美容家電ブランド「サロニア(SALONIA)」は使わなくなった家電を次の資源に生かすサーキュラーエコノミー型プロジェクト「サロニア リサイクルボックス プロジェクト(SALONIA RECYCLE BOX PROJECT)」を開始した。期間限定でオープン中のポップアップ、サロニア デポ三井アウトレットパーク木更津店に回収ボックスを設置し、他社商品を含めた小型家電を回収する。

同プロジェクトは不要になった小型家電を小型家電リサイクル認定業者のリネットジャパンリサイクルと連携して実施する。店内に設置した専用の回収ボックスに入る大きさ(30cm×15cm)の小型家電が回収対象で、回収に協力するとオリジナルステッカーをプレゼントする。回収ボックスはエコロジーな資材の「リボード(RE-BOARD)」を採用した。

小型家電のリサイクル回収は、環境省・経済産業省の認定を受けた「認定事業者」に小型家電を送り、専門機機関が分解・破砕・選別資源を適切に取り出した後、原材料としてリサイクルする流れとなる。小型家電に含まれる鉄やアルミなどの金属は再利用できる貴重な資源であり、適切にリサイクル処理を行うことで、回収量の92%を再生利用できる。

「サロニア」は、持続可能な開発目標の一つである「12.つくる責任 つかう責任」に向き合い、アウトレット店舗「サロニア デポ(SALONIA DEPOT)」での販売による商品廃棄の減少や、店頭に小型家電回収BOXを設置することで、限りある資源が循環していく美しい社会の実現を目指す。

■「サロニア デポ三井アウトレットパーク木更津店」
場所:千葉県木更津市金田東3丁目1−1ー6380区画
オープン期間:11月4日~1月28日 10時~20時

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パタゴニア日本支社が目的意識の社内共有のために行っていること

マーティ・ポンフレー/パタゴニア日本支社長 プロフィール

1970年6月29日米国ミズーリ州セントルイス生まれ。ナイキジャパンでアナリストとしてキャリアをスタートし、後にカテゴリーセールスマネージャーに就任。その後、フォッシルジャパンでオペレーションズディレクター、マネージング・ディレクターを経て、アメリカ本社で複数のヴァイスプレジデントのポジションを務める。2007年以降、コンサルタントとして、また起業家として多数のビジネス開発プロジェクトに携わる。19年から現職 PHOTO : TSUKASA NAKAGAWA

社員への目的意識の共有に頭を抱える企業は多いのではないだろうか。前提として、パーパスを明確化することが大切だが、その後のフォローも極めて重要になる。パーパス経営で知られるパタゴニア(PATAGONIA)は社内の意識醸成をどのように行っているのか。マーティ・ポンフレー(Marty Pomphrey)=パタゴニア日本支社長に聞く。

WWD:スタッフ間での目的意識の共有や仲間意識の醸成をどのように行っているか。

マーティ・ポンフレー日本支社長(以下、マーティ):年に5回、全スタッフが集まるタウンホールミーティング(経営陣と従業員との対話の場)を開催し、会社の方向性から環境問題、楽しい出来ごとまで、さまざまな情報を共有している。毎月1回、各部門のディレクターやマネージャーを交えたミーティングを行い、リアルタイムな情報を入手し、その声を直接聞いている。

加えて、スタッフ同士が絆を深める環境を作りたいという思いから、さまざまなオフサイト・イベントを開催している。社員が率先して企画し、社員とその家族がロッククライミングを学ぶ日を設けたり、サーフィンやトレイルランに出かける日を設けたりしている。また、さまざまな環境保護活動のボランティア・セッションに一緒に参加している。 加えて社員とゲストがそれぞれの興味や専門分野に関する情報を共有する会も開催している。

WWD:個人的に行っていることは?

マーティ:会社が提供するオーガニックランチを楽しんでいる。スタッフに混じってカジュアルな会話をする機会を得ることができるから。パタゴニアに入社した理由のひとつに、個人対個人のコミュニケーション文化があることが挙げられる。コロナ禍を経て、改めて日本でビジネスを成功させるためには、直接会って一緒に仕事をすることが大切だと感じている。信頼関係を築く唯一の方法は話を聞くこと。そして話している人が尊重されていると感じることも大切だ。信頼を築くには時間がかかる。相手に真の敬意を示し、相手の話を聞く時間を取ることから始まる。

私は上下関係にはまったく興味がない。私が受ける最良のアドバイスは、小売店、カスタマーサービス、修理など、会社の最前線にいる人々からであることが多いから。顧客と直接つながっているスタッフからのフィードバックは、どの取り組みがうまくいったかだけでなく、何がうまくいかなかったか、何を調整する必要があるかを気づかせてくれる。リーダーとして、私はフィードバックを受け入れる姿勢を持ち続けなければならないし、そのフィードバックが批判的で聞きにくいものである場合はなおさらだ。私は、直面している問題やお客さまとのエピソードを知るために、ときどきカスタマーサービス・エリアに座って仕事をすることがある。同じ理由から、できるだけ多くの時間を費やし店舗や修理センターに立ち寄るようにしている。

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パタゴニア日本支社が目的意識の社内共有のために行っていること

マーティ・ポンフレー/パタゴニア日本支社長 プロフィール

1970年6月29日米国ミズーリ州セントルイス生まれ。ナイキジャパンでアナリストとしてキャリアをスタートし、後にカテゴリーセールスマネージャーに就任。その後、フォッシルジャパンでオペレーションズディレクター、マネージング・ディレクターを経て、アメリカ本社で複数のヴァイスプレジデントのポジションを務める。2007年以降、コンサルタントとして、また起業家として多数のビジネス開発プロジェクトに携わる。19年から現職 PHOTO : TSUKASA NAKAGAWA

社員への目的意識の共有に頭を抱える企業は多いのではないだろうか。前提として、パーパスを明確化することが大切だが、その後のフォローも極めて重要になる。パーパス経営で知られるパタゴニア(PATAGONIA)は社内の意識醸成をどのように行っているのか。マーティ・ポンフレー(Marty Pomphrey)=パタゴニア日本支社長に聞く。

WWD:スタッフ間での目的意識の共有や仲間意識の醸成をどのように行っているか。

マーティ・ポンフレー日本支社長(以下、マーティ):年に5回、全スタッフが集まるタウンホールミーティング(経営陣と従業員との対話の場)を開催し、会社の方向性から環境問題、楽しい出来ごとまで、さまざまな情報を共有している。毎月1回、各部門のディレクターやマネージャーを交えたミーティングを行い、リアルタイムな情報を入手し、その声を直接聞いている。

加えて、スタッフ同士が絆を深める環境を作りたいという思いから、さまざまなオフサイト・イベントを開催している。社員が率先して企画し、社員とその家族がロッククライミングを学ぶ日を設けたり、サーフィンやトレイルランに出かける日を設けたりしている。また、さまざまな環境保護活動のボランティア・セッションに一緒に参加している。 加えて社員とゲストがそれぞれの興味や専門分野に関する情報を共有する会も開催している。

WWD:個人的に行っていることは?

マーティ:会社が提供するオーガニックランチを楽しんでいる。スタッフに混じってカジュアルな会話をする機会を得ることができるから。パタゴニアに入社した理由のひとつに、個人対個人のコミュニケーション文化があることが挙げられる。コロナ禍を経て、改めて日本でビジネスを成功させるためには、直接会って一緒に仕事をすることが大切だと感じている。信頼関係を築く唯一の方法は話を聞くこと。そして話している人が尊重されていると感じることも大切だ。信頼を築くには時間がかかる。相手に真の敬意を示し、相手の話を聞く時間を取ることから始まる。

私は上下関係にはまったく興味がない。私が受ける最良のアドバイスは、小売店、カスタマーサービス、修理など、会社の最前線にいる人々からであることが多いから。顧客と直接つながっているスタッフからのフィードバックは、どの取り組みがうまくいったかだけでなく、何がうまくいかなかったか、何を調整する必要があるかを気づかせてくれる。リーダーとして、私はフィードバックを受け入れる姿勢を持ち続けなければならないし、そのフィードバックが批判的で聞きにくいものである場合はなおさらだ。私は、直面している問題やお客さまとのエピソードを知るために、ときどきカスタマーサービス・エリアに座って仕事をすることがある。同じ理由から、できるだけ多くの時間を費やし店舗や修理センターに立ち寄るようにしている。

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「KANEBO」が子ども向けアートイベント 絵の具がキラキラするのはなんでだろう?

カネボウ化粧品のプレステージブランド「カネボウ(KANEBO)」はこのほど、役目を終えた化粧品サンプルを材料に、児童向けアートイベントを東京・二子玉川ライズで実施した。絵の具はメイクアップのサンプルの内容物を、飾り付けは空き箱を再利用した。実施は昨年に続き2回目。“夢のなる木”をイメージしたモニュメントに、子供たちは思い思いにお絵描きや飾り付けを楽しんだ。

イベントは二子玉川ライズの会場で終日行われ、述べ200組以上の家族連れが参加した。モニュメントにアニメキャラを描く女の子もいれば、空き箱を切り貼りして乗り物を工作する男の子もいた。絵の具の原料は、アイシャドウやリップなど。それらに含まれるラメや濃淡さまざまな色合いが、元気いっぱいの創作に彩りを与えた。化粧品から絵の具へのアップサイクルは、モーンガータ(東京都、田中寿典社長)の特許技術によるもの。アーティストによるレクチャー&ライブペインティングやカメラマンによる記念撮影も行われた。

イベントの発起人である木津裕美KANEBOブランドマネジャーは、「メイクアップ商品の開発過程では、理想の色にたどり着くまで何度も試作を繰り返し、どんどんサンプルが増えてしまう。それらを廃棄することに心苦しさを感じていた」と明かす。再利用の選択肢として、施設や恵まれない国への寄付も考えたが、子どもたちの創作の場を作り、夢を与えることが『カネボウ』の役目だと考えた」。イベントは創作のテーマを変えながら継続していく意向だ。

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パタゴニアの気張らないコミュニティの作り方 北極先住民族を撮る写真家遠藤励と協働

「パタゴニア(PATAGONIA)」は環境危機と闘うためのコミュニティを広げるために、さまざまなイベントを開催している。京都店(11月3日)、福岡店(11月11日)、軽井沢店(11月24日)で行う「北極先住民族のいま」もその一つ。ただし、イベント自体は直接環境危機を訴えかけるものではない。

今回のイベントは写真家の遠藤励を招き、遠藤が撮影したグリーンランドのイヌイットの狩猟の様子を紹介したり、地元バンドのライブ演奏やビール販売を行ったりした。今回はこれまでのパタゴニアのイベントとは異なる方法を採り、間口を広げて来場者を募った。イベントを担当するパタゴニア日本支社の内野宗一郎カテゴリーマーケティング アシスタントマネージャーは「われわれが環境問題をテーマにしたイベントを考えるとどうしても真面目な着席形式の講演のような形になり、伝えたいメッセージを一方的に発信しがちだった。ご来場いただく方もすでに関心が高い方が多く、同じ顔触れになることもある。地球環境は待ったなしの状況で、スピード感を上げて環境・社会問題解決につなげていくには、すでにつながっている仲間だけでは社会に変化をもたらすことはできないと考えた」と話す。加えて、「これまでは伝えたいことをなるべくたくさん持ち帰っていただくためのどうしたらいいかと考えていたが、今回は10伝えたとしたら何か1つでも持ち帰ってもらえればいいと考えた」と内野。

店頭で掲示された遠藤の作品は、グリーンランドの今を写したもので、ナイロンジャケットとアザラシの毛のパンツをまとうイヌイットの少女や、一部がえぐられた氷床、ごみだらけのグリーンランドの海岸線などだ。美しいだけではなく、見る者に危機感を訴えかけてくる。「北極圏で暮らす人々に気候危機と資本主義のしわ寄せがきていることを伝えたいと考えた」。

京都店で行ったイベントには60人以上が参加し(通常は着席で行うので35人程度)、顧客だけではなく新規で来店する人がとても多かったという。「来場者が食い入るように遠藤さんの写真(スライドショー)を見つめながら、話に耳を傾ける姿が印象的だった。今回のイベントの形式は遠藤さんからの提案によるところがあったが、われわれにとっても大きな気づきになった」。

気候変動と資本主義の影響を強く受ける先住民の暮らし

もともと遠藤は雪をテーマに撮り続けてきた写真家で、中でも大きなテーマはスノーボードカルチャーだった。遠藤は「温暖化が深刻化し、エクストリームスポーツとしてのスノーボードだけではなく、自然と社会とのつながりを、雪や氷河を通じて表現していきたいと考えた。そうした活動の延長線上に北極と先住民文化があった」と話す。北極圏の先住民にフォーカスしたのは「自然のサイクルと直結した先住民の暮らしが最もサステナブルなのではないかと思った」から。リサーチの結果、最も先住民族の暮らしが残っていると言われている「地球上最後ともいえる大型哺乳類の狩猟生活を営むグリーンランドの先住民の狩猟の撮影に挑んだ」と遠藤。しかし、実際に訪れてみると予想以上に資本主義に侵食されている現実を知る。先住民族の文化の継承が難しくなっていることや、暮らし自体が変化していた。「人々が安定を求め始めたことや資本が入ることで狩りをする必要がなくなってきている。数年でなくなるか、あるいは観光としてのビジネスになっていくかどちらかではないか」と遠藤。記録を残すという意味もあった。

撮影を通じて自身の気づきも多かったという。「獲物を捕って解体して食べるーー一連の作業を目の当たりにして、複雑な気持ちになった。彼らはホッキョクグマなど絶滅危惧種も狩るし、『やめて』と思う自分がいたりして胸が苦しくなった。命をいただくことに責任を持つとはどういうことかを考えると、普段僕たちが口にする牛や豚の命の重さも同じではないか。僕自身、解体される動物や血を見たことがなかっただけで、彼らの狩猟を本当はどこか好奇な目で見ていたことにも気付いた。そして、日本での暮らしは、都合が悪いことが見えない仕組みになっていることに気付かされた。切り身になったものが提供され、食べるときも罪悪感や感謝の気持ちを持ちづらい。解体を手伝うと命の重みを体感するし、食べるときは感謝していただく。こうした気持ちが自分の生活に抜け落ちていたし、その社会や状態が怖いと感じた」。

「人と自然をつなぐ中間に存在したい」

気候変動の影響で狩猟自体にも変化があるという。「海氷が張らない期間が延びることで狩猟期間が変化しているし、ホッキョクグマの個体自体も20年前に比べると平均で40kg程度軽く小さくなっているという報告がある」。先住民の生活の変化も著しい。「グリーンランドはかつてアルコールの持ち込みが禁止されていたのに、ここ数年で簡単に買えるようになった。そもそもグリーンランドには発酵文化がないからアルコールもなかったし、そこに住む人々は、アルコールを分解する能力が弱い。だから、アルコール中毒や酒乱が増えていることが社会問題になっている。また、アルコールをはじめとした輸入品を購入するためや、外貨獲得のため狩猟という認識が変わり始めた猟師もいる」。

「資本主義代表の僕らが発展するな、というのも違う。僕らが辿ってきたことを辿っていて、生活や選択、需要やニーズがそこに表れている」。それでも写真を撮り続けるのは、「人と自然をつなぐ中間に存在したいから」だ。「関心を高めるきっかけになれば」と語った。

■プロフィール

PROFILE:遠藤励

(えんどう・つとむ)長野県出身、写真家。スノーボードカルチャーに精通。90年代から地元白馬のバックカントリーシーンの開拓に携わり、現在まで日本や世界各地の雪山・コミュニティを訪れ専門誌やメディアに作品を寄与。また、雪にまつわる作品表現に傾倒し、「snow meditation」や「水の記憶」などのシリーズを発表。近年は「雪の民族」を撮影するプロジェクトに注力し、北極圏に通いながら、変容する自然環境や先住民族の暮らしを撮影している。 作品集に「inner focus」(小学館)、「Vision quest」(自主制作)がある

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パタゴニアの気張らないコミュニティの作り方 北極先住民族を撮る写真家遠藤励と協働

「パタゴニア(PATAGONIA)」は環境危機と闘うためのコミュニティを広げるために、さまざまなイベントを開催している。京都店(11月3日)、福岡店(11月11日)、軽井沢店(11月24日)で行う「北極先住民族のいま」もその一つ。ただし、イベント自体は直接環境危機を訴えかけるものではない。

今回のイベントは写真家の遠藤励を招き、遠藤が撮影したグリーンランドのイヌイットの狩猟の様子を紹介したり、地元バンドのライブ演奏やビール販売を行ったりした。今回はこれまでのパタゴニアのイベントとは異なる方法を採り、間口を広げて来場者を募った。イベントを担当するパタゴニア日本支社の内野宗一郎カテゴリーマーケティング アシスタントマネージャーは「われわれが環境問題をテーマにしたイベントを考えるとどうしても真面目な着席形式の講演のような形になり、伝えたいメッセージを一方的に発信しがちだった。ご来場いただく方もすでに関心が高い方が多く、同じ顔触れになることもある。地球環境は待ったなしの状況で、スピード感を上げて環境・社会問題解決につなげていくには、すでにつながっている仲間だけでは社会に変化をもたらすことはできないと考えた」と話す。加えて、「これまでは伝えたいことをなるべくたくさん持ち帰っていただくためのどうしたらいいかと考えていたが、今回は10伝えたとしたら何か1つでも持ち帰ってもらえればいいと考えた」と内野。

店頭で掲示された遠藤の作品は、グリーンランドの今を写したもので、ナイロンジャケットとアザラシの毛のパンツをまとうイヌイットの少女や、一部がえぐられた氷床、ごみだらけのグリーンランドの海岸線などだ。美しいだけではなく、見る者に危機感を訴えかけてくる。「北極圏で暮らす人々に気候危機と資本主義のしわ寄せがきていることを伝えたいと考えた」。

京都店で行ったイベントには60人以上が参加し(通常は着席で行うので35人程度)、顧客だけではなく新規で来店する人がとても多かったという。「来場者が食い入るように遠藤さんの写真(スライドショー)を見つめながら、話に耳を傾ける姿が印象的だった。今回のイベントの形式は遠藤さんからの提案によるところがあったが、われわれにとっても大きな気づきになった」。

気候変動と資本主義の影響を強く受ける先住民の暮らし

もともと遠藤は雪をテーマに撮り続けてきた写真家で、中でも大きなテーマはスノーボードカルチャーだった。遠藤は「温暖化が深刻化し、エクストリームスポーツとしてのスノーボードだけではなく、自然と社会とのつながりを、雪や氷河を通じて表現していきたいと考えた。そうした活動の延長線上に北極と先住民文化があった」と話す。北極圏の先住民にフォーカスしたのは「自然のサイクルと直結した先住民の暮らしが最もサステナブルなのではないかと思った」から。リサーチの結果、最も先住民族の暮らしが残っていると言われている「地球上最後ともいえる大型哺乳類の狩猟生活を営むグリーンランドの先住民の狩猟の撮影に挑んだ」と遠藤。しかし、実際に訪れてみると予想以上に資本主義に侵食されている現実を知る。先住民族の文化の継承が難しくなっていることや、暮らし自体が変化していた。「人々が安定を求め始めたことや資本が入ることで狩りをする必要がなくなってきている。数年でなくなるか、あるいは観光としてのビジネスになっていくかどちらかではないか」と遠藤。記録を残すという意味もあった。

撮影を通じて自身の気づきも多かったという。「獲物を捕って解体して食べるーー一連の作業を目の当たりにして、複雑な気持ちになった。彼らはホッキョクグマなど絶滅危惧種も狩るし、『やめて』と思う自分がいたりして胸が苦しくなった。命をいただくことに責任を持つとはどういうことかを考えると、普段僕たちが口にする牛や豚の命の重さも同じではないか。僕自身、解体される動物や血を見たことがなかっただけで、彼らの狩猟を本当はどこか好奇な目で見ていたことにも気付いた。そして、日本での暮らしは、都合が悪いことが見えない仕組みになっていることに気付かされた。切り身になったものが提供され、食べるときも罪悪感や感謝の気持ちを持ちづらい。解体を手伝うと命の重みを体感するし、食べるときは感謝していただく。こうした気持ちが自分の生活に抜け落ちていたし、その社会や状態が怖いと感じた」。

「人と自然をつなぐ中間に存在したい」

気候変動の影響で狩猟自体にも変化があるという。「海氷が張らない期間が延びることで狩猟期間が変化しているし、ホッキョクグマの個体自体も20年前に比べると平均で40kg程度軽く小さくなっているという報告がある」。先住民の生活の変化も著しい。「グリーンランドはかつてアルコールの持ち込みが禁止されていたのに、ここ数年で簡単に買えるようになった。そもそもグリーンランドには発酵文化がないからアルコールもなかったし、そこに住む人々は、アルコールを分解する能力が弱い。だから、アルコール中毒や酒乱が増えていることが社会問題になっている。また、アルコールをはじめとした輸入品を購入するためや、外貨獲得のため狩猟という認識が変わり始めた猟師もいる」。

「資本主義代表の僕らが発展するな、というのも違う。僕らが辿ってきたことを辿っていて、生活や選択、需要やニーズがそこに表れている」。それでも写真を撮り続けるのは、「人と自然をつなぐ中間に存在したいから」だ。「関心を高めるきっかけになれば」と語った。

■プロフィール

PROFILE:遠藤励

(えんどう・つとむ)長野県出身、写真家。スノーボードカルチャーに精通。90年代から地元白馬のバックカントリーシーンの開拓に携わり、現在まで日本や世界各地の雪山・コミュニティを訪れ専門誌やメディアに作品を寄与。また、雪にまつわる作品表現に傾倒し、「snow meditation」や「水の記憶」などのシリーズを発表。近年は「雪の民族」を撮影するプロジェクトに注力し、北極圏に通いながら、変容する自然環境や先住民族の暮らしを撮影している。 作品集に「inner focus」(小学館)、「Vision quest」(自主制作)がある

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マッシュHDの参加型チャリティーイベント今年も開催 「ジェラート ピケ」カフェやパリヤの限定フードが登場

マッシュホールディングスは11月17・18日、東日本大震災を機にスタートし今回で7回目となる参加型チャリティーイベント“マッシュパークプロジェクト(MASH PARK PROJECT)”を本社で開催する。“子どもたちに最高の笑顔を届ける”をコンセプトとし、売り上げは震災の被災地に公園を寄贈するための建設費になる。イベントでは物販のほか、パリヤ デリカテッセンやコスメキッチンアダプテーション、ジェラートピケ カフェなど同社の人気飲食店による限定フードも登場。また、鬼越トマホークやあばれる君、U字工事などライブパフォーマンスやワークショップなども開催する。

飲食ブースでは、パリヤ デリカテッセンのデリボックス(1000円)、コスメキッチンアダプテーションのピタサンド(700円)、蕎麦うえはらの胡麻ざる蕎麦(1000円)、ジェラートピケ カフェのクレープ(400〜700円)、アズール エ マサ ウエキの柑橘のサヴァラン(700円)、ペンタの次世代エナジードリンク(500~700円)など、本イベントでしか味わうことのできないフードやドリンクを用意する。

容器は竹・バガスを使用したデザイン性に優れている皿やコップを採用し、使用した水の98%以上をその場で循環できる手洗いスタンド“WOTA”を会場内に設置する。また、キッチンか
ら出た生ゴミを微生物の力を借りて分解・発酵し、家庭菜園の堆肥に変えるバッグ型コンポストも用意し、実際に食べ残しが出た際はコンポスト内に入れるアクションも体験できる。

入場料は800円で、ECサイト「ウサギ オンライン」とマッシュグループの公式アプリ「マッシュ ストア」で販売中。チケットの売上は全額チャリティーとして、公園の建設費に充てる。

■マッシュパークプロジェクト
日程:11月17、18日
時間:17日 13:00〜19:00、18日 11:00〜18:00
場所:株式会社マッシュホールディングス1階・2階・3階
住所:東京都千代田区麹町5-7-1 麹町ダイビル
入場料:800円

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「6397」がNYでファッションショーとファンドレイジングを開催 アウトサイダー・アーティストを支援

「サカイ(SACAI)」や「アレキサンダー ワン(ALEXANDER WANG)」を輩出してきたニューヨークの老舗ショールーム、ザ・ニュース(The NEWS)が手掛けるウィメンズブランド「6397」は11月2日、カリフォルニア州オークランドを拠点とするNPO団体クリエイティブ・グロウス(Creative Growth)への寄付を目的としたブランド初のファッションショーをソーホーのショールームで開催した。

クリエイティブ・グロウスは、知的・身体的障害を持つアーティストの表現活動を支援する米国最古のアートセンターで、以前から親交があったザ・ニュースの石井ステラ創業者が同団体への活動資金調達を目的に今回のファッションショーを企画。前シーズンのジャケットやジーンズ、ジャンプスーツ、Tシャツ、ワンピースなどの在庫を無償で提供し、同団体所属のアーティストらがペイントや刺繍でリメイクを施した全39ルックをランウェー形式で披露した。全ルックはショー終了後に販売し、売り上げをクリエイティブ・グロウスに寄付した。

「ファッションセールスを生業にしている私たちにできることは、洋服を通じて彼らの作品を売ること。私たちの服をキャンバスにしてもらい、彼らに自由に楽しんで創作してもらう。そうやってアウトサイダー・アート(障害を持つ人や美術教育を受けていない人による既存の枠に捉われない表現方法)の認知を広めるためのサポートをしていきたい」と石井創業者。モデルには自社の社員や友人、子供など、多種多様なバックグラウンドを持つ身近な人々をキャスティングし、「多様性に満ちたニューヨークのリアルな空気感を表現した」という。司会進行は作家兼メディアパーソナリティとして活躍するミッキー・ボードマン(Micky Boardman)が務めた。

ランウェー終了後には、ニューヨーク近代美術館(MOMA)にも作品が収蔵されている著名な所属アーティスト、ダン・ミラー(Dan Miller)がリメイクしたブルーのアノラックパーカーが即席のオークションにかけられ、1200ドル(約17万8000円)で落札されると来場者から大きな歓声が上がった。会場には、米「ヴォーグ(VOGUE)」のファッションエディター、リン・イエーガー(Lynn Yaeger)や「ペーパーマガジン(PAPER MAGAZINE)」のキム・ハストライター(Kim Hastreiter)創始者ら多くの業界人やアート関係者の姿もあり、150人以上の来場者で賑わった。

クリエイティブ・グロウスのトム・ディ・マリア(Tom Di Maria)ディレクターは、「アートとファッションを融合させることは現代的かつエキサイティングなアプローチであり、アートをより面白くする。こうした取り組みによって障害を持つアーティストが過小評価されることなく、彼らの創造性を発揮できる場を広げていくことに意義があると思う」とコメント。同団体は来年設立50周年を迎え、現在サンフランシスコ近代美術館(SFMOMA)で大規模な展示会を開催中。また日本の東京、大阪、奈良を含む世界40カ所で、アウトサイダー・アーティストに特化した団体やギャラリーの立ち上げの支援にも携わっている。

同ファッションショーで披露されたアイテムは、「6397」の公式サイトでも期間限定で販売を行う。

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「6397」がNYでファッションショーとファンドレイジングを開催 アウトサイダー・アーティストを支援

「サカイ(SACAI)」や「アレキサンダー ワン(ALEXANDER WANG)」を輩出してきたニューヨークの老舗ショールーム、ザ・ニュース(The NEWS)が手掛けるウィメンズブランド「6397」は11月2日、カリフォルニア州オークランドを拠点とするNPO団体クリエイティブ・グロウス(Creative Growth)への寄付を目的としたブランド初のファッションショーをソーホーのショールームで開催した。

クリエイティブ・グロウスは、知的・身体的障害を持つアーティストの表現活動を支援する米国最古のアートセンターで、以前から親交があったザ・ニュースの石井ステラ創業者が同団体への活動資金調達を目的に今回のファッションショーを企画。前シーズンのジャケットやジーンズ、ジャンプスーツ、Tシャツ、ワンピースなどの在庫を無償で提供し、同団体所属のアーティストらがペイントや刺繍でリメイクを施した全39ルックをランウェー形式で披露した。全ルックはショー終了後に販売し、売り上げをクリエイティブ・グロウスに寄付した。

「ファッションセールスを生業にしている私たちにできることは、洋服を通じて彼らの作品を売ること。私たちの服をキャンバスにしてもらい、彼らに自由に楽しんで創作してもらう。そうやってアウトサイダー・アート(障害を持つ人や美術教育を受けていない人による既存の枠に捉われない表現方法)の認知を広めるためのサポートをしていきたい」と石井創業者。モデルには自社の社員や友人、子供など、多種多様なバックグラウンドを持つ身近な人々をキャスティングし、「多様性に満ちたニューヨークのリアルな空気感を表現した」という。司会進行は作家兼メディアパーソナリティとして活躍するミッキー・ボードマン(Micky Boardman)が務めた。

ランウェー終了後には、ニューヨーク近代美術館(MOMA)にも作品が収蔵されている著名な所属アーティスト、ダン・ミラー(Dan Miller)がリメイクしたブルーのアノラックパーカーが即席のオークションにかけられ、1200ドル(約17万8000円)で落札されると来場者から大きな歓声が上がった。会場には、米「ヴォーグ(VOGUE)」のファッションエディター、リン・イエーガー(Lynn Yaeger)や「ペーパーマガジン(PAPER MAGAZINE)」のキム・ハストライター(Kim Hastreiter)創始者ら多くの業界人やアート関係者の姿もあり、150人以上の来場者で賑わった。

クリエイティブ・グロウスのトム・ディ・マリア(Tom Di Maria)ディレクターは、「アートとファッションを融合させることは現代的かつエキサイティングなアプローチであり、アートをより面白くする。こうした取り組みによって障害を持つアーティストが過小評価されることなく、彼らの創造性を発揮できる場を広げていくことに意義があると思う」とコメント。同団体は来年設立50周年を迎え、現在サンフランシスコ近代美術館(SFMOMA)で大規模な展示会を開催中。また日本の東京、大阪、奈良を含む世界40カ所で、アウトサイダー・アーティストに特化した団体やギャラリーの立ち上げの支援にも携わっている。

同ファッションショーで披露されたアイテムは、「6397」の公式サイトでも期間限定で販売を行う。

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「エシカルはブランドのDNA」 NY発の「ローレン マヌーギアン」が渋谷で企画展

ニューヨーク・ブルックリンを拠点とするニットウエアブランド「ローレン マヌーギアン(LAUREN MANOOGIAN)」は、東京・渋谷のセレクトショップN idで初の企画展を11月12日まで開催中だ。

同ブランドは、デザイナーのローレン・マヌーギアンが旅で訪れたペルーのモノ作りに感銘を受けて2008年に立ち上げた。現在はパートナーのクリス・ファイヤオブド(Chris Fireoved)と共に運営する。ペルーの厳選した工房と連携しトレーサビリティーを担保したモノ作りを徹底する。無染色のアルパカ素材を用いたニットウエアを主力商品とし、アルパカを使用したシューズ(7万2600円)やフェルト生地のフリンジストール(8万1400円)といった小物までをそろえる。特殊な編み方でランダムにホールを配したプルオーバー(19万8000円)や、ダブルフェースのロングコート(15万6200円)など、デザインはミニマルながら手仕事を感じさせる豊かな表情が特徴だ。日本ではN idはじめ、ベイクルーズグループの「アパルトモン(L’APPARTMENT)」やトゥモローランドの「ギャルリー・ヴィー(GALERIE VIE)」などで取り扱う。

企画展開催に合わせ来日したマヌーギアンとファイヤオブドは、「私たちはモノ作りの工程もデザインの一部と考える。今はエシカルやサステナビリティという言葉が使われるが、私たちは自分たちの作りたいものを突き詰めた結果たどり着いたのが今の形であり、ブランドのDNAとしてそういう考え方を持っている。日本の顧客は、クラフトマンシップにすごく敏感で、私たちが大事にしているスタイルを上手に解釈してくれるのでありがたい。この企画展でブランドの世界観をより体感してほしい」とコメントした。

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「エシカルはブランドのDNA」 NY発の「ローレン マヌーギアン」が渋谷で企画展

ニューヨーク・ブルックリンを拠点とするニットウエアブランド「ローレン マヌーギアン(LAUREN MANOOGIAN)」は、東京・渋谷のセレクトショップN idで初の企画展を11月12日まで開催中だ。

同ブランドは、デザイナーのローレン・マヌーギアンが旅で訪れたペルーのモノ作りに感銘を受けて2008年に立ち上げた。現在はパートナーのクリス・ファイヤオブド(Chris Fireoved)と共に運営する。ペルーの厳選した工房と連携しトレーサビリティーを担保したモノ作りを徹底する。無染色のアルパカ素材を用いたニットウエアを主力商品とし、アルパカを使用したシューズ(7万2600円)やフェルト生地のフリンジストール(8万1400円)といった小物までをそろえる。特殊な編み方でランダムにホールを配したプルオーバー(19万8000円)や、ダブルフェースのロングコート(15万6200円)など、デザインはミニマルながら手仕事を感じさせる豊かな表情が特徴だ。日本ではN idはじめ、ベイクルーズグループの「アパルトモン(L’APPARTMENT)」やトゥモローランドの「ギャルリー・ヴィー(GALERIE VIE)」などで取り扱う。

企画展開催に合わせ来日したマヌーギアンとファイヤオブドは、「私たちはモノ作りの工程もデザインの一部と考える。今はエシカルやサステナビリティという言葉が使われるが、私たちは自分たちの作りたいものを突き詰めた結果たどり着いたのが今の形であり、ブランドのDNAとしてそういう考え方を持っている。日本の顧客は、クラフトマンシップにすごく敏感で、私たちが大事にしているスタイルを上手に解釈してくれるのでありがたい。この企画展でブランドの世界観をより体感してほしい」とコメントした。

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ファストリ、原料まで追えるサプライチェーン可視化システムが稼働 まずは綿から

ファーストリテイリングは11月7日、サステナビリティ方針の説明会として、「“LifeWear=新しい産業”説明会」を開催した。同様の説明会は2021年にスタートし、今年で3回目。昨年の説明会で公表していた、「最終商品から原材料まで、サプライチェーン全体を可視化するシステム」の詳細を説明すると共に、生物多様性保全のための取り組みなどを公表した。「サステナビリティ達成のために本業をおろそかにすることはない。われわれが本業を充実させることで、地球環境や人権もよくなるという形を作る」と、サステナビリティ分野を統括する柳井康治 取締役グループ上席執行役員。

同社では17年以降、縫製工場や素材工場の集約を進めると共に情報公開し、把握・管理を進めてきた。それを、さらにサプライチェーンの上流の紡績工場、原材料生産(自然由来の原料の栽培・収穫、合繊原料のチップ生産)にまで広げ、品質とコストの安定化を図ると共にトレーサビリティーや人権への対応も強化する。既に23年春夏シーズンから、「ユニクロ」商品で原材料まで把握を行っているといい、8月末までに「ユニクロ」の綿商品の紡績工場を集約した。

今後、綿だけではない全素材で紡績工場集約を進める。「紡績工場は国別で整理し、半分から3分の1に集約していく。集約することで価格競争力が上がり、トレーサビリティーへの対応もしやすくなる」(指吸雅弘グループ執行役員)。

カシミヤは衛星画像で全牧場を解析

“原材料まで把握できる仕組み”は、サプライチェーンの各段階に関わるサプライヤーや取引先工場などが、産地、品質などの情報をプラットフォーム上に登録するもの。ファーストリテイリング社員も随時それを確認することが可能で、商品を企画する段階で原料産地や品質、規格などをトレースして指定することができるようになった。綿商品からこの仕組みをスタートしており、早期に全素材に拡大する。今後はトレーサビリティーをさらに深化させて、単に産地(国・地域)を指定するというのではなく農場や牧場まで指定していくという。リサイクルポリエステルのチップについては、既に工場指定に着手している。

「社外からの注目度が高く要望も多い」(柳井取締役)生物多様性については、「ファーストリテイリング生物多様性保全方針」を策定し、説明会と同日に公表した。「長期的にバリューチェーン全体で、ネットポジティブを目指す(企業活動で生物多様性に対しプラスの影響を与える)」。特に多様性への影響が大きいウール、カシミヤ、コットンにフォーカスし、カシミヤでは琉球大学の研究チームと連動して全牧場の衛星データ解析、牧場への社員訪問などを進める。ウールも同様にし、綿では再生可能農業の検討を行う。

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「アシックス」×「CFCL」 “なるべくデザインを足さない” コラボスニーカーという斬新

「アシックス(ASICS)」は「シーエフシーエル(CFCL)」とコラボレーションし、CO2の排出量が世界最少のスニーカー“GEL-LYTE III CM1.95“から全3色を発売した。スニーカーコラボといえば両ブランドのロゴを掛け合わせるなど“足し算”のデザインや、希少性を高める限定数販売が定石だが、この取り組みにおける“コラボ”の意味は異なる。「排出量を減らす」ためにはパーツ数などデザインの引き算が欠かせないからだ。では「減らし」ながら、両社の何を掛け合わせたのか?荒井孝雄アシックス サステナビリティ統括部サステナビリティ部環境・コミュニティチームと、高橋悠介CFCL代表兼クリエイティブ・ディレクターに聞いた。

WWD:コラボレーションのきっかけは?

荒井孝雄アシックス サステナビリティ統括部サステナビリティ部環境・コミュニティチーム(以下、荒井): 2021年に私たちが環境省のワーキンググループに参加した頃、同省から「CFCL」を紹介してもらったのが出会いだ。

高橋悠介CFCL代表兼クリエイティブ・ディレクター(以下、高橋):我々は「CFCL」を立ち上げた直後で、話を重ねる中で共有する考えが多いことを知った。より多くの生活者にCO2排出削減のことを考えてもらいたい思い、などだ。その後「ファッション プライズ オブトウキョウ」を受賞し、2022年にパリでプレゼンテーションを行うことを決めた時に課題になったのが足元だった。ニットを中心に販売しているブランドなので、靴にビジネスを広げるのはリスクがあるし、お客さんからしても「CFCL」で靴を買う理由がない。その頃、この靴を開発している話を聞き、一緒にできたらいいね、となった。

荒井:「CFCL」はコンセプトが明解で、尖ったメッセージを掲げつつデザイン性に優れて利益を生み出している。非常にパワフルなブランドだと当初から思っていたので、メッセージを届けるパートナーとして取り組めて非常にありがたかった。

WWD:“尖っている”とは?

荒井:メッセージの伝え方が、シャープだと思う。弊社であればこの靴を作るにしても「将来の地球環境のことを考えてやろう!」という理念だけでは足並みを揃えるのは難しく、各所にコンセンサスを取り進めた。「CFCL」はニットにフォーカスしたものづくり、環境問題に対するメッセージ、経営理念などがストレートに伝わってくる。実際には色々な苦労もあるのだろうけどそれを感じさせない。簡単じゃないとわかるだけにすごいと思う。

WWD:高橋さんから見て「アシックス」とはどういうブランド?

高橋:神戸にある「アシックス」のスポーツ工学研究所を訪問し、品質基準の高さ、履き心地を科学で研究する姿勢に感銘を受け、納得感があった。ここまで徹底しているメーカーはなかなかないのでは?初めてパリに臨むタイミングだったこともあり、日本のブランドである「アシックス」とのコラボレーションは最適だった。

難しかったのは、世界最少のCO2排出量を実現しながら品質を保つこと

WWD: “ゲルライトスリーシーエム 1.95(GEL-LYTE Ⅲ CM 1.95)”はCO2排出量を削減するために多くの工夫がされるが、中でもポイントを一つあげるとすると?

荒井:原型は、アシックスのスポーツスタイルカテゴリーの定番である“ゲルライトスリーオージー(GEL-LYTE III OG)”だ。難しかったのは、世界最少のCO2排出量を実現しながら「アシックス」の品質を保つこと。一番のこだわりをあげるなら、サトウキビなどを原料とした複数のバイオベースポリマーを配合して新開発したミッドソール “カーボン・ネガティブ・フォーム”だ。

WWD:バイオベースの素材は色々あるが、“カーボン・ネガティブ・フォーム”は他と何か違う?

荒井:最適なクッション性や耐久性、履き心地を手に入れるために複数のバイオベースの材料の配合方法を追求している。CO2排出量削減の研究は2010年から続けており、これまで色々な素材を使ってきた。その経験があるからここに至っている。

WWD:他に難しかったところは?

荒井:アッパーのデザインだろう。紐を通す穴を開けたらそこを補強するためにパーツを加えるなど、靴にはたくさんのパーツがある。そのパーツはデザインのアクセントにもなっている。一方、CO2排出量を削減するためには、使用する材料の量をどれだけ減らせるかがポイントになる。結果、パーツの数は原型の半分以下とした。このバランスが難しかった。パーツを極限まで減らしてつるんととしたデザインにしたらいいかと言えば、そうではない。履く人にとって価値あるデザインにしたい。そして、“ゲルライトスリーオージー(GEL-LYTE III OG)”の要素を残したい。だからアッパーにパーツを彷彿とさせる刺しゅうを入れた。

“CO2排出量の目標がある中で、何も足さないのが一番いい”

WWD:そこに意味があるからパーツが増えているわけで、減らすことが難しいことは想像がつくが、減らしすぎにより魅力を損なって手に取ってもらえなかったら意味がない、これまでのスニーカーデザインにはない思考だと思う。コラボでは何を行なったのか?

高橋:これが難しくて。従来のコラボレーション製品の開発はイコール、アイコニックな製品に付加価値を付加してゆくことだった。ところが今回「アシックス」はカーボンミニマムな靴を世に送り出したいと燃えている。CO2排出量の目標がある中で何ができますか?と問われれば、何も足さないのが一番いい。じゃあ、デザインしないのかと言えば、そうではない。結果、重視したのは「CFCL」のドレスに合わせる時の“品格”が担保できているか、だ。色使いやブランド名に入れ方などに表れている。

日本政府も2050年カーボンニュートラルを目指す中、「CO2の排出量を考えながら服をデザインする」は、きっと訪れる未来の一つ。コラボを通じてデザインの意味って何だろうと考える良いきっかけになった。

WWD:CO2削減も含めてデザイン、は興味深いテーマだ。

荒井:CO2の排出量の計算に関係する部分は僕らに任せてもらい、高橋さんの細部のこだわりをどう実現するか、ニットの組織の密度や紐の形状、微妙な色のトーンなど意見交換をした。「CFCL」のブランド名も別パーツを足すのではなく、元々「ASICS」の文字が入っている部分に「CFCL」の文字を置き換えてプリントしている。

高橋:私自身、「履き心地を損なわずにCO2の排出を減らすデザイン」については知らない部分も多いから、私が提案したことが採用されずに「アシックス」が決めた方法で進むこともある。そのコミュニケーション自体がコラボレーションだと思う。

WWD:これまでのスニーカーのコラボとは発想が大分違う。

高橋:限定生産で瞬間完売、といった従来型のマーケティング手法はこのコラボにはフィットしない。お客さんに訴求するのは「希少性」ではなく都市の生活の中でなじむ「普遍性」であり、長く履いてもらうことだ。

「CFCL」のスタイルにおける靴の役割

WWD:「CFCL」のスタイルの中で靴はどういう役割を果たしているのか。

高橋:靴は機能性とデザインが切っても切れない関係性にある。服なら、「今にも破れそうなTシャツ」が成立するけれど靴はそうはいかない。そして、靴選びには「生き方」が出ると思う。

「CFCL」の服はニットが軸。ニットはカジュアルな素材だがそれをいかにして現代のオケージョンの中にフィットさせるかをチャレンジしている。それはスニーカーも同じで、スポーツのための靴として誕生したけれど、今や日常生活に溶け込んでいる。そして「ドレスにスニーカーを合わせてカジュアルダウン」という発想も一昔前のものになりつつある。これからはオケージョンにも対応できるスニーカーが必要になると思う。

WWD:「CFCL」は今年、香水も発表した。今後はどのようなアイテムに広げるのか?

高橋:2024年春夏コレクションでは「フォーナインズ(999.9)」との協業でアイウエアを発表した。私はひとつのファッションブランドが総合的にアイテムを手がけるより、専門領域を持つ企業が分担をしてプロダクト化してゆく方がよいと思っている。社内だけでは到達できない発見があることがコラボレーションの意味だと考えるからだ。

荒井:我々にとってもパートナーシップはとても重要で、自社の知見にはどうしても偏りがあるからパートナーシップを通じてイノベーションを起こすことが次へのカギとなる。

靴のリサイクルは今後の課題

WWD:それにしても「よりCO2排出量が少なく」とは、メーカー間で新しいタイプの戦いが始まっている。

荒井:この製品を次にどう発展させるか、まさに今話し合っている。ひとつは、さらに排出量を下げる方向、もうひとつが今回得られた知見を社内に展開して会社全体として削減インパクトを出す方向だ。

WWD:スケールの大きな視点だ。

荒井:CO2削減をするにあたり苦労した点のひとつが再生エネルギーの調達だ。2022年9月に“ゲルライトスリーシーエム 1.95(GEL-LYTE Ⅲ CM 1.95)”を発表してから発売までに1年かかったた理由もここにある。このスニーカーはベトナムの工場で生産しているが、ベトナムの全電力のうち再生エネルギーは5%程度と非常に少ない。事業の意図やビジョンを工場に伝えて理解を得て、屋根に太陽光パネルを設置してもらい、生産ラインの電力を調達するまでに時間を要した。

WWD:そういった点も含めて設計するのがこれからの「デザイン」なのだろう。ところで靴の廃棄は服以上に難しい。生産者として靴のエンド・オブ・ライフについてはどう考えるか?

荒井:まさに次の課題だと考えている。僕らが発表しているCO2排出量削減の施策はサプライチェーンの上流での話、つまり原材料の調達と製造、輸送までだ。工場で発生する廃棄物をリサイクルに回しているが、それは靴になる前の話。廃棄された製品のリサイクルは、現段階ではイエスとは言えない。靴は構造が複雑で、多くの材料をしている。これがリサイクルを非常に難しくしているひとつの理由だ。

WWD:分解しやすい構造や単一素材を採用しつつ、かつパフォーマンスを発揮できる靴の設計は途方もなくハードルが高い。

高橋:こういう取り組みの記事を通じて生活者に課題を知ってもらうことは大事だと思う。それがファッションの持てる影響力でありエネルギーだと思うから。

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「雪肌精」冬の「セーブ ザ ブルー」プロジェクトは“雪を守る”活動 限定デザインの化粧水や乳液、キットを発売

コーセーのスキンケアブランド「雪肌精(SEKKISEI)」は、15年目を迎える美しい地球のための環境支援プロジェクト「セーブ ザ ブルー(SAVE the BLUE〜Snow Project〜)」冬のキャンペーンを11月16日〜12月31日まで実施する。今回は、美しい雪をイメージした限定デザインのアイテムやキット5品を11 月 16 日に発売する。

冬のキャンペーンでは、電力を再生可能エネルギーに切り替える支援に取り組む。期間中、ブランド対象商品の売り上げの一部を長野県北部の山岳リゾート白馬バレー(HAKUBA VALLEY)に寄付。化石燃料から太陽光や風力などの再生可能エネルギーに切り替えることで、地球温暖化の原因であるCO2 削減に貢献し、“雪を守る”活動を行う。

今回は、みずみずしい使用感の化粧水“雪肌精”【医薬部外品】(500mL 、9900円)をはじめ、しっとりした使用感の化粧水“雪肌精 エンリッチ” 【医薬部外品】(500mL 、9900円)、すがすがしい使用感の“乳液”【医薬部外品】(140mL、5500円)、濃密な潤いを与える“乳液 エンリッチ” 【医薬部外品】(140mL、5500円)の4品に加え、現品サイズの高保湿化粧水“敏感肌用化粧水ピュアコンクSS”(125mL)とミニサイズの高保湿乳液“リファイニング ミルク SS”(35mL)をセットした“クリアウェルネス 敏感肌用化粧水 キット”(2420円)の全5品をラインアップする。

「セーブ ザ ブルー」は2009 年にスタートした環境保全プロジェクト。夏期に沖縄のサンゴ育成活動への寄附を始め、今年で15 年目を迎えた。22年から、冬期の活動も開始。同年は12月1〜31日で実施し、単身1世帯が使用する平均電力の約29年分に相当する64516kWh分の電力を再生可能エネルギーに切り替えた。電力は白馬バレーのリフトなど、スキー場内の施設で利用される。

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「雪肌精」冬の「セーブ ザ ブルー」プロジェクトは“雪を守る”活動 限定デザインの化粧水や乳液、キットを発売

コーセーのスキンケアブランド「雪肌精(SEKKISEI)」は、15年目を迎える美しい地球のための環境支援プロジェクト「セーブ ザ ブルー(SAVE the BLUE〜Snow Project〜)」冬のキャンペーンを11月16日〜12月31日まで実施する。今回は、美しい雪をイメージした限定デザインのアイテムやキット5品を11 月 16 日に発売する。

冬のキャンペーンでは、電力を再生可能エネルギーに切り替える支援に取り組む。期間中、ブランド対象商品の売り上げの一部を長野県北部の山岳リゾート白馬バレー(HAKUBA VALLEY)に寄付。化石燃料から太陽光や風力などの再生可能エネルギーに切り替えることで、地球温暖化の原因であるCO2 削減に貢献し、“雪を守る”活動を行う。

今回は、みずみずしい使用感の化粧水“雪肌精”【医薬部外品】(500mL 、9900円)をはじめ、しっとりした使用感の化粧水“雪肌精 エンリッチ” 【医薬部外品】(500mL 、9900円)、すがすがしい使用感の“乳液”【医薬部外品】(140mL、5500円)、濃密な潤いを与える“乳液 エンリッチ” 【医薬部外品】(140mL、5500円)の4品に加え、現品サイズの高保湿化粧水“敏感肌用化粧水ピュアコンクSS”(125mL)とミニサイズの高保湿乳液“リファイニング ミルク SS”(35mL)をセットした“クリアウェルネス 敏感肌用化粧水 キット”(2420円)の全5品をラインアップする。

「セーブ ザ ブルー」は2009 年にスタートした環境保全プロジェクト。夏期に沖縄のサンゴ育成活動への寄附を始め、今年で15 年目を迎えた。22年から、冬期の活動も開始。同年は12月1〜31日で実施し、単身1世帯が使用する平均電力の約29年分に相当する64516kWh分の電力を再生可能エネルギーに切り替えた。電力は白馬バレーのリフトなど、スキー場内の施設で利用される。

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早稲田祭にサステナブル・ファッション団体ReFが出店 リメイクワークショップも

早稲田大学設立の団体、Rethink Fashion Waseda(以下、ReF)は、11月5日に早稲田大学の大規模イベント、早稲田祭に出店する。ReFは、“サステナブルファッションをライフスタイルに”をモットーとして掲げ、SNSでの情報発信やイベント運営を中心に活動する。早稲田祭では2022年度に続き、都内を中心に活動する学生ファッション団体のArchives of Collegeとコラボレーションする。

両団体によるフリーマーケットをはじめ、グッズ販売やワークショップを展開する。ReFのオリジナルグッズとして、環境に配慮した素材で作ったトートバッグやメンバーがデザインしたシールを販売。来場者はワークショップで服やバッグをリメイクすることができるほか、メンバーがリメイクした洋服を購入することも可能だ。ファッションを愛する2つの学生団体が協業することで、洋服の循環を目指す。

■Rethink Fashion Waseda 早稲田祭
日程:11月5日
時間:10:00〜17:00
場所:早稲田大学3号館3階306号室
住所:東京都新宿区西早稲田1丁目6-1

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高島屋の「再生カシミヤ」と文化服装学院が初コラボ 学生の店頭案内とファッションショーも

高島屋は、文化服装学院と初めてコラボレーションした「再生カシミヤ混ニット」シリーズを12月5日まで、新宿高島屋 2階ザ・メインスクエアで販売する。メンズ2型、ウィメンズ2型、ユニセックス1型の計5型をラインアップする。“はじめてのカシミヤ”をテーマに、本当に着たいと思えるデザイン、価格帯を考案し、若い感性を活かしたデザインや、ジェンダーレスで楽しめるカシミヤ商品をそろえた。

本コラボレーションは、文化服装学院のニットデザイン科・インダストリアルマーチャンダイジング科の学生6チーム(約30人)に、コンセプト立案、デザイン、販売促進方法までの考案を依頼し、1つのチームから提案されたデザインを採用、商品化した。デザイン選出されたチーム以外の学生も、販売方法や販売促進方法を検討し、授業の一環として高島屋のホームページに掲載した商品写真のモデルや、文化服装学院のキャンパス内での撮影、新宿店のショーウィンドーの展示のスタイリングに取り組んだ。

11月5日から8日、11日は文化服装学院の学生が店頭に立ち、コラボレート商品を案内する。11月11日は文化服装学院の学生を中心としたクリエイティブチーム「ラム(ramb)」によるランウエイショーを、新宿高島屋1階ジェイアール口特設会場で13時と15時に開催する。各回約30分程だ。

高島屋は21年に循環型衣類の販売および回収プロジェクト「デパート デ ループ」を開始した。店頭で消費者から着なくなった服を回収し、再生ポリエステル原料にした上で、再びアパレル製品にして高島屋で販売する。カシミヤ製品も店頭で回収し、素材の一部に使った「再生カシミヤ混ニット」シリーズを販売している。

■「文化服装学院」の学生による商品案内
日程:11月5〜8日、11日
時間:未定
場所:新宿高島屋 2階ザ・メインスクエア
住所:東京都渋谷区千駄ケ谷5-24-2

■「ラム」×「高島屋」ランウエイショー
日程:11月11日
時間:13時〜、15時〜(各回約30分)
場所:新宿高島屋1階ジェイアール口特設会場
住所:東京都渋谷区千駄ケ谷5-24-2

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TSIがスパイバーと協業 人工タンパク質“ブリュード・プロテイン”を採用した製品を展開

TSIホールディングスは、環境課題解決への新たなソリューションとして注目される人工タンパク質素材、“ブリュード・プロテイン(Brewed Protein)”繊維を展開するスパイバーと、同繊維を使用した製品生産の取り組みを開始する。ウィメンズウエアブランド「アドーア(ADORE)」で同素材を使用したアイテムを11月30日から販売、今後グループ内のブランドでも順次、同繊維を採用した製品を展開していく予定だ。

TSIホールディングスは、2050年にカーボンニュートラルを実現することを目指し、低環境負荷素材の使用を促進している。今回のプロジェクトでは、その活動の一環として2023年秋冬シーズンの製品に同繊維を使用する。同繊維は、カシミヤ繊維と比較して79パーセントのCO2排出量を低減し、99パーセントの土地と97パーセントの水の使用量削減を見込む。また、同繊維は環境分離性を有することから、石油由来製品によるマイクロプラスチックの海洋流出による環境課題解決への貢献も期待されている。

TSIホールディングスSDGs推進室長は次のようにコメントした。「動物性素材やプラスチック素材を使用しない最先端の素材を、当社のブランドの製品として販売できることは光栄です。今後も環境負荷低減や循環経済に寄与する商品を充実していけるように邁進してまいります」。

“ブリュード・プロテイン”繊維は、植物由来のバイオマスを原材料に使用した微生物の発酵プロセスにより生産されており、さまざまなアプリケーションへの活用が可能だ。シルクのような光沢と繊細さを持つフィラメント糸や上質でなめらかな肌触りのカシミヤ、嵩高性に優れたウールのような紡績糸にも加工することができる。

スパイバーは、2007年に創業した構造タンパク質“ブリュード・プロテイン”素材を開発する、山形県鶴岡市が拠点のバイオベンチャー。現在はタイ・ラヨン県で、同社初となる量産プラントで“ブリュード・プロテイン”ポリマーの生産を開始し、段階的に生産量を拡大していく予定だ。

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LGBTQ+の理解を深める オンラインセミナー受講受け付け開始!

WWDJAPAN Educationsは、「サステナビリティ・コネクト」と題し、より一層、企業の垣根をこえて、より広く強くつながりを持つための長期セミナー・ワークショップを開講しています。「環境」「社会問題」「流通」そして 「LGBTQ+」といった、より広義でのサステナビリティを考え、ファッション業界がサステナビリティにおける先進的な業界になることを目指します。

「サステナビリティ・コネクト」DAY5のテーマは、「LGBTQ+の理解を深める
」です。サステナビリティ×ファッションは大きく分けて「地球環境」と「人権・社会」の2つが関係してきます。ここでは後者の「人権・社会」、中でもジェンダーやセクシャリティの違い、LGBTQ+について理解を深めます。DAY5の講義パートのオンライン視聴を、人数限定で受け付けます。

このような人におすすめ

多様性の理解を深めたい
取り組みや実例を知りたい
「人権・社会」問題の課題を学びたい

申し込み▼


プログラム

2023年12月8日(金)16:00~17:00

LGBTQ+の理解を深める

ファッションは本来、「皆違って、皆良い」から輝くもの。ジェンダーやセクシャリティの違いは、体型、年齢、肌の色などと同じく一つの個性であり、輝きの源です。LGBTQ+当事者でもある講師が自身の体験を踏まえ、企業が「LGBTQ+」の理解を深めるためのアドバイスや実践例をお伝えします。

※講義内容は予告なく変更する場合がございます。
申し込み▼


講師紹介

松中権/
認定NPO法人グッド・エイジング・エールズ代表/プライドハウス東京 アドバイザー・理事/公益社団法人Marrriage for All Japan -結婚の自由をすべての人に 理事/一般社団法人 金沢レインボープライド 共同代表/一般社団法人work with Pride 代表

PROFILE:1976年、金沢市生まれ。一橋大学法学部卒業後、電通に入社。海外研修制度で米国ニューヨークのNPO関連事業に携わった経験をもとに、2010年、NPO法人を仲間たちと設立。2016年、第7回若者力大賞「ユースリーダー賞」受賞。2017年6月末に16年間勤めた電通を退社し、二足のわらじからNPO専任代表に。LGBTと社会をつなぐ場づくりを中心とした活動に加え、全国のLGBTQ+のポートレートをLeslie Keeが撮影する「OUT IN JAPAN」や、2020年を起点としたプロジェクト「プライドハウス東京」等に取り組む。一般財団法人mudef理事も務める。NHKドキュメンタリー『カラフルファミリー』が話題に

インフォメーション

日時

2023年12月8日(金)16:00~17:00

実施方法

オンラインセミナー
※講義終了後、一定期間のアーカイブ配信をご案内いたします。
※視聴用URLは、受講前日17:00と当日9:00にお申し込み時に入力いただいたメールアドレスにお送りいたします。入力にお間違いないようご確認ください。メールが確認できない場合、迷惑メールフォルダなどもご確認ください。
※Vimeoでの配信を予定しています。視聴環境をご確認ください。

募集人数

オンライン:50名

受講料

スタンダードプラン:
11,550円 30%OFF
ライトプラン : 14,850円 10%OFF
一般価格 : 16,500円
※価格は税込です
申し込み▼


注意事項

※表示価格は全て1名様分となります。
※割引価格はクーポンをご利用時に適用となります。
※定期購読者で会員登録がお済みでない方はこちら
※本ページでのお支払いはクレジットカード払いのみとなります。コンビニ払いご希望の方はこちら
※お申し込みは12月8日(金)13時をもって、受け付け終了となります
問い合わせ先
株式会社INFASパブリケーションズ カスタマーサポート
お問い合わせフォームはこちら

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パタゴニアの強さの秘密に迫る(2023年10月23日号)

毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2023年10月23日号からの抜粋です)

廣田:この環境危機下にどういう会社のあり方が理想なのかを考えたときに、環境保全をしながら営利企業できちんと収益を上げているパタゴニア(PATAGONIA)を特集したいと考えました。今回の取材で一番驚いたのが、昨年からの新体制が、最終的にパタゴニアのビジネスを強化することにつながっていたことです。

向:昨年、創業者のイヴォン・シュイナード(84歳)が会社を、設立したパタゴニア・パーパス・トラストとNPOのホールドファスト・コレクティブに譲渡したんですよね。

廣田:パーパス・トラストは、パタゴニアのパーパスが守られているかを監査する事業体で、パタゴニアのビジネスが生み出した利益は一度ホールドファスト・コレクティブに入り、再分配される仕組みになっています。パタゴニアのさまざまな事業に適切に再投資され、企業としての競争力を保ちながら、自然保護に取り組む団体にも資金がすぐに分配される。カリスマ経営者のイヴォンによる、「地球を救うためにビジネスを営む」体制なのだと感心しました。

向:日本の経営者にとってイヴォンは“ビジネスアイドル”。アメリカ西海岸文化の影響を受けた人たちってイヴォンについて目をキラキラさせてうれしそうに話します。白地図に自分たちで道を描くような、そんな経営姿勢に憧れるのでしょうね。

廣田:“責任ある企業”として、「企業は資源の基盤に責任を負う」という強い信念があるから成立するのだと思います。

向:同行した取材で私が印象的だったのは、マーティ・ポンフレー日本支社長が「普段、山に接していると先のことは分からないという感覚があるから、目の前の変化に柔軟に対応できる」と語っていたこと。この不確実性の時代にアウトドアブランドが全般的に好調なのは、そういうカルチャーがあるからかもしれないです。

廣田:長期的すぎる計画は立てず、常に社員に自分たちの状況を共有することが強さにつながっているのでは。“新しい資本主義”が求められる時代に、企業はどうあるべきかを考えるヒントになる特集になったと思います。パタゴニアは天然素材回帰にも取り組んでいて、アイコニックな製品のアップデートについても詳しくまとめました。モノを作る時にどういう視点が必要かということを考えるのにも、役立ちます!

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コーセーと花王が役目を終えたメイク品を水性ボールペンにアップサイクル 啓発イベント共催も

コーセーと花王は、両社の研究所における品質追求・品質 管理の過程で最終的に商品にならなかったメイクアップ化粧品を水性ボールペン「スミンクアートペン」にアップサイクルした。9月から試作を開始し、2024年以降両社が実施する各イベントで提供する予定だ。今後は、「スミンクアートペン」を活用した啓発イベントを共催するなど生活者に向けたサステナビリティ領域での協業した取り組みを推進する。

「スミンクアートペン」は、役目を終えたメイクアップ化粧品を活用し絵具などの色材として製造・販売するモーンガータが両社のメイクアップ化粧品を組み合わせて作ったもので、複数色のカラーを展開する。今後、コーセーは、「キッザニア東京」内に出展する「ビューティスタジオ」パビリオンで使用し、子どもたちが化粧品のアップサイクルに触れる機会を提供する。花王は、社内外でのさまざまな活用を通じて、サステナブルかつ化粧品ならではのきれいな色や多様な質感で、ひと味違う彩りを楽しむ機会を提供する。

両社は2021年10月から化粧品事業のサステナ領域で協働を実施する。22年4月には、協働第1弾として、コーセーが主導となる「絵の具などへの化粧品再生利用の取り組み」と花王が主導の「化粧品プラスチックボトル水平リサイクルの取り組み」を推進する。「絵の具などへの化粧品再生利用の取り組み」では、モーンガータに役目を終えたメイクアップ化粧品を提供。コーセーはメイクアップ化粧品から作られた印刷用インキ「エコスメインキ」をギフトボックスやショッパーバッグといった包装資材への印刷などに活用。花王も、絵具を使用した塗り絵体験イベントや子ども向けの体験型アートイベントを実施するなど、アップサイクル色材を用いた取り組みをそれぞれ進めている。

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イタリア大使館貿易促進部がセミナーを開催 2024-25秋冬シーズンのトレンドやSDGs事業にフォーカス

イタリア大使館貿易促進部は日本のファッション業界関係者を対象としたセミナーを10月31日にウィズ ハラジュク ホールで開催する。

今回のセミナーでは、世界有数のトレンド予測企業、WGSN社から講師を迎えて、EU圏やイタリアにおけるSDGs事業の事例についてと、2024-25年秋冬シーズンのトレンド予測などについての2本の講演を行う。

このセミナーは、イタリア国内のSDGsをテーマとしたファッション関連商品の日本への輸入促進を目的とした、SDGs イタリアン ファッション スペシャルプロジェクトの一環だ。今年6月にもイタリア国内のメーカーに向けて日本の貿易・EPUや品質表示、マーケット・トレンドなどを伝えるオンラインセミナーを配信した。

また、10月31日から11月2日までの3日間は、同じくウィズ ハラジュク ホール内のリフォークで、イタリア植物タンニンなめし革協会による展示「その素材、本当にバイオ由来と言えますか?」を行う。

同展示では、イタリアのトスカーナ地方で、伝統的な製法である植物タンニンなめしによって作られる革にフォーカスする。

EUは、グリーンディールと呼ばれる気候変動と戦うための環境戦略を打ち出しており、バイオベース(生物由来)またはバイオマス由来の素材の促進を通じて、2050年までに温室効果ガスの純排出量をゼロにすることを目指している。

タンニンなめし革で作られた製品は、耐久性に優れ、時間の経過とともに味わいを増し、何年にもわたって修理や再生、再利用することができる。また、環境や人体にもやさしいことから、EUの要求事項のいくつかを満たしている。展示では、このことを科学的見地から証明した専門家による分析結果を分かりやすく展示し、現在流通しているファッションアイテムが本当の意味で持続可能なものなのか、来場者とともに考えることを目指す。(入場無料/一般公開)

■イタリア大使館貿易促進部 セミナー
日程:10月31日
場所:ウィズ ハラジュク ホール
住所:東京都渋谷区神宮前1-14-30

■展示会「その素材、本当にバイオ由来と言えますか」
会期:10月31日〜11月2日
場所:ウィズ ハラジュク内 リフォーク
住所:東京都渋谷区神宮前1-14-30

問い合わせ先
イタリア大使館 貿易促進部
 03-3475-1401

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【2023年クリスマスコフレ】「ビー」がマイメロコラボのコフレ3種発売 シーズン特有のゴミ問題を考えるホリデーに

サステナブルビューティブランド「ビー(Be)」は10月25日、マイメロディとコラボレーションし、ホリデーコフレ“ビー×マイメロディ ホリデーコフレ限定セット”を数量限定で発売する。マイメロディをあしらった限定デザインのスキンケアアイテムとオリジナルアイテムをセットした3種を用意し、価格帯は6600円〜7700円。すでに、直営店と他一部店舗では先行予約受付を開始している。

テーマは、“Sustainable Holiday Season”。サンリオキャラクターとのコラボレーションは、第1弾のハローキティに続き2回目。ホリデーシーズンは、食品ロスや華美な包装、使用後のもみの木などが大量廃棄されるといったゴミ問題が発生するという。今回は、マイメロディが二酸化炭素の排出量よりも吸収量の方が多い状態を意味する「クライメート・ポジティブ(CLIMATE POSITIVE)」という言葉を思い浮かべるデザインに仕上げ、ホリデーシーズンに発生するゴミ問題について考えるきっかけ作りを行う。コフレのパッケージには、大判サイズのオリジナルポーチを採用し、ゴミが出ないよう工夫した。

コフレは、メイク落ちと潤いを両立する“クレンジングオイル”と、泡タイプの洗顔料“フォームウォッシング”、保湿化粧水“ローション”の3種のセットを用意する。“クレンジングオイル”のコフレには、再生ポリエステルを使用したエコバッグを、“フォームウォッシング”のコフレには愛媛県今治で作られたハンドタオルを、“ローション”のコフレには、フェアトレードコットンを使用した巻き方ポーチをそれぞれセットする。

なお、全セットに9月発売の“エッセンスシートマスク”(23mL、1枚)を付属する。新世代エイジングケア成分といわれるパワープラント幹細胞や、明るさのある肌へ導くマリンプラント幹細胞のほか、オリジナル発酵粕エキスや自然由来の保湿成分、整肌成分を配合。肌をしっかりと保湿する。

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【2023年クリスマスコフレ】「ビー」がマイメロコラボのコフレ3種発売 シーズン特有のゴミ問題を考えるホリデーに

サステナブルビューティブランド「ビー(Be)」は10月25日、マイメロディとコラボレーションし、ホリデーコフレ“ビー×マイメロディ ホリデーコフレ限定セット”を数量限定で発売する。マイメロディをあしらった限定デザインのスキンケアアイテムとオリジナルアイテムをセットした3種を用意し、価格帯は6600円〜7700円。すでに、直営店と他一部店舗では先行予約受付を開始している。

テーマは、“Sustainable Holiday Season”。サンリオキャラクターとのコラボレーションは、第1弾のハローキティに続き2回目。ホリデーシーズンは、食品ロスや華美な包装、使用後のもみの木などが大量廃棄されるといったゴミ問題が発生するという。今回は、マイメロディが二酸化炭素の排出量よりも吸収量の方が多い状態を意味する「クライメート・ポジティブ(CLIMATE POSITIVE)」という言葉を思い浮かべるデザインに仕上げ、ホリデーシーズンに発生するゴミ問題について考えるきっかけ作りを行う。コフレのパッケージには、大判サイズのオリジナルポーチを採用し、ゴミが出ないよう工夫した。

コフレは、メイク落ちと潤いを両立する“クレンジングオイル”と、泡タイプの洗顔料“フォームウォッシング”、保湿化粧水“ローション”の3種のセットを用意する。“クレンジングオイル”のコフレには、再生ポリエステルを使用したエコバッグを、“フォームウォッシング”のコフレには愛媛県今治で作られたハンドタオルを、“ローション”のコフレには、フェアトレードコットンを使用した巻き方ポーチをそれぞれセットする。

なお、全セットに9月発売の“エッセンスシートマスク”(23mL、1枚)を付属する。新世代エイジングケア成分といわれるパワープラント幹細胞や、明るさのある肌へ導くマリンプラント幹細胞のほか、オリジナル発酵粕エキスや自然由来の保湿成分、整肌成分を配合。肌をしっかりと保湿する。

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【スナップ】まもなく発売!「H&M」×「ラバンヌ」のきらめくナイトスタイルをチェック

「H&M」は11月9日、「ラバンヌ(RABANNE)」とのコラボコレクション「ラバンヌ H&M(RABANNE H&M)」を一部店舗と公式オンラインストアで世界同時発売する。これに先駆け、パリのナイトクラブ「シレンシオ(Silencio)」で行われたお披露目パーティーには、ジャレッド・レト(Jared Leto)やダムソン・イドリス(Damson Idris)、イリーナ・シェイク(Irina Shayk)、エル・ファニング(Elle Fanning)、アシュリー・グラハム(Ashley Graham)、アルトン・メイソン(Alton Mason)といったセレブリティーに加え、日本からは佐藤晴美やAMIAYA、UNA、MATCHA、岩崎拓馬らが駆けつけた。

1970年代のプールパーティーに着想を得た「ラバンヌ H&M」は、グラマラスなドレスが並ぶ中、リラックスなムードのあるトラックスーツもラインアップ。ファニングが着たメタリックメッシュのドレスやグラハムのレオパード柄のスリットドレス、AMIAYAが着用したシルバーメタルを散りばめたミニスカート、メイソンの新しい「ラバンヌ」ロゴをつけたトラックスーツなど、きらびやかなスタイルがパーティー会場をさらに盛り上げた。

販売アイテムはウィメンズのウエアが41点、アクセサリーが25点、メンズのウエアが21点、アクセサリーが11点、「ラバンヌ」初となるインテリア雑貨は「H&Mホーム(H&M HOME)」からのカプセルコレクションとして31点で構成される。

中でも注目は、「ラバンヌ」のシグネチャーでもあるメタリックメッシュを使ったアイテム。通常であれば数千ユーロで販売されるが、「ラバンヌ H&M」ではバッグが39.99ユーロ(約6200円)、ドレスが599ユーロ(約9万4000円)の価格でそろう。ジュリアン・ドッセーナ(Julien Dossena)=「ラバンヌ」クリエイティブ・ディレクターは、「創業者のパコ・ラバンヌが作り上げたメタリックメッシュやチェーン素材をロークオリティーで提供することは考えられなかったが、サステナブルなゴールを掲げるH&Mが生産パートナーと完成させたものはとても満足している」と評価。同コレクションで使用するスパンコールは100%、メタリック生地は70%がリサイクル素材を使用している。

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【スナップ】まもなく発売!「H&M」×「ラバンヌ」のきらめくナイトスタイルをチェック

「H&M」は11月9日、「ラバンヌ(RABANNE)」とのコラボコレクション「ラバンヌ H&M(RABANNE H&M)」を一部店舗と公式オンラインストアで世界同時発売する。これに先駆け、パリのナイトクラブ「シレンシオ(Silencio)」で行われたお披露目パーティーには、ジャレッド・レト(Jared Leto)やダムソン・イドリス(Damson Idris)、イリーナ・シェイク(Irina Shayk)、エル・ファニング(Elle Fanning)、アシュリー・グラハム(Ashley Graham)、アルトン・メイソン(Alton Mason)といったセレブリティーに加え、日本からは佐藤晴美やAMIAYA、UNA、MATCHA、岩崎拓馬らが駆けつけた。

1970年代のプールパーティーに着想を得た「ラバンヌ H&M」は、グラマラスなドレスが並ぶ中、リラックスなムードのあるトラックスーツもラインアップ。ファニングが着たメタリックメッシュのドレスやグラハムのレオパード柄のスリットドレス、AMIAYAが着用したシルバーメタルを散りばめたミニスカート、メイソンの新しい「ラバンヌ」ロゴをつけたトラックスーツなど、きらびやかなスタイルがパーティー会場をさらに盛り上げた。

販売アイテムはウィメンズのウエアが41点、アクセサリーが25点、メンズのウエアが21点、アクセサリーが11点、「ラバンヌ」初となるインテリア雑貨は「H&Mホーム(H&M HOME)」からのカプセルコレクションとして31点で構成される。

中でも注目は、「ラバンヌ」のシグネチャーでもあるメタリックメッシュを使ったアイテム。通常であれば数千ユーロで販売されるが、「ラバンヌ H&M」ではバッグが39.99ユーロ(約6200円)、ドレスが599ユーロ(約9万4000円)の価格でそろう。ジュリアン・ドッセーナ(Julien Dossena)=「ラバンヌ」クリエイティブ・ディレクターは、「創業者のパコ・ラバンヌが作り上げたメタリックメッシュやチェーン素材をロークオリティーで提供することは考えられなかったが、サステナブルなゴールを掲げるH&Mが生産パートナーと完成させたものはとても満足している」と評価。同コレクションで使用するスパンコールは100%、メタリック生地は70%がリサイクル素材を使用している。

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アーバンリサーチ×劇団四季で舞台衣裳を再利用したアイテムを発売

アーバンリサーチは、劇団四季“アップサイクルプロジェクト”の取り組みにおいて、舞台衣裳の布や装飾素材を活用したコラボレーション商品を数量限定で発売する。10月20日からアーバンリサーチ ルミネ有楽町店で取り扱う。

劇団四季が始動した“アップサイクルプロジェクト”は、使わなくなった舞台衣裳用の生地や装飾素材に手を加え、新たな形に昇華するプロジェクトだ。アパレル企業という視点でのSDGs基本方針「3C」を定めるアーバンリサーチが同プロジェクトの思いに共感し、今回のコラボレーションが実現した。

コンセプトは、“カジュアルに観劇を楽しもう”。デニムやキャンバスといったカジュアルな衣料品で使用することの多い素材やアイテムを中心に、日常使いはもちろん観劇の際にも身に着けられるような商品をそろえた。

ラインアップは、デニム素材を中心としたカジュアルな衣類と舞台衣裳生地のコントラストが特徴の“デニム & パンツ”(1万6500円)、“ジャケット”(2万7500円)、劇団四季の生地がアクセントの“キャンパストート”(8800円)、「ロデスコ(RODE SKO)」の人気品番がベースの“キルティングマルチショルダーバッグ”(8250円)など。リメイクウエアは全て1点モノだ。さらに、劇団四季70周年を祝し、劇団四季の生地を贅沢に使用したテキスタイルフラワーの“ロベコブーケ”(9350円)も数量限定で用意する。職人が1本1本手作りするブーケはプレゼントやインテリアにぴったりなアイテムだ。

■販売方法
・10月20〜22日までの期間中は完全抽選販売となる。抽選の上、 整理券を配布。
・上記期間中、1人あたりの購入点数を制限。バッグは各型5点ずつまで、 造花、リメイクウエアは合計で3点まで。
・バッグは、同型・同色内で商品を見比べての購入はできない。
・造花、リメイクウエアは、購入商品の選定時に手元に留めておくのは3点まで。
・お取り置き、店舗通販、お取り寄せはできない。
・クーポンなどによるお値引きは対象外。※各日程毎の在庫の用意はなし。上記期間中であっても在庫が無くなり次第、販売終了となる。

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「H&M」が銀座でワークショップを開催 10月20日「リサイクルの日」に合わせ

「H&M」は10月19〜21日の期間、ワークショップ「H&M サステナビリティ・ラボ(H&M SUSTAINABILITY LAB)」を「H&M」銀座並木通り店で開催する。

同イベントは、「H&M」の古着回収サービスの10周年を祝うとともに、10月20日の「リサイクルの日」に合わせて、衣類の再利用を広めることを目指すものだ。またアーティスト2人が登場し、リウエア(再着用)、リユース(再利用)、リサイクルをテーマにそれぞれ3つのワークショップを開催する。

リウエアのワークショップでは、ステンシルアーティストの守矢努とともに、参加者が持参した古着にステンシルアートを施す体験ができる。リユースのワークショップでは、洋服の端切れを用いてオリジナルアクセサリーを製作。またリサイクルのワークショップでは、段ボールピッカーの島津冬樹とともに、不要になった段ボールを使ったファッション小物作りが楽しめる。なおリサイクルのワークショップの参加には、事前予約を必要とする。それぞれの詳細は公式サイトに記載する。

■H&M サステナビリティ・ラボ
日程:10月19〜21日
時間:11:00〜19:00
場所:「H&M」銀座並木通り店
住所:東京都中央区銀座2丁目3-6 並木通りビル1階

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衣料品を回収・堆肥化する循環インフラが始動 川島幸美の「リン」などが参加

電子部品メーカーの村田製作所と繊維商社の帝人フロンティアによる合弁会社、ピエクレックス(滋賀・野洲、玉倉大次社長)は、ファッション産業を循環型にすることを目指し、衣料品や衣類雑貨の回収・堆肥化の実証実験を開始した。ピエクレックスが開発したポリ乳酸由来の抗菌機能性繊維「ピエクレックス(PIECLEX)」を使った衣料品や雑貨類を回収して堆肥化し、農業や林業に生かして社会に循環させる。実証実験のために、ファッション企業や自治体、学校法人、農林業関係者と共創パートナーとして連携している。

「ピエクレックス」の原料であるポリ乳酸は、トウモロコシやサトウキビに由来。ポリ乳酸繊維は人が動いて圧力がかかると電圧が生じる「圧電性」があり、それによって菌の増殖をおさえるという。「ピエクレックス」と綿やウールなどの天然繊維、一部の生分解性化学繊維を混紡、混織した素材を広げ、それを回収・堆肥化することで「現在、国内で年間50万トンといわれているアパレル廃棄量のうち、まずは1〜2万トンの削減を目指す」(玉倉社長)。

ピエクレックスは自社でも「ピエクレックス」を使用したTシャツやタオル、ソックスなどを企画・販売しているが、「自分たちだけでやっていては(デザインの面で)ダメだと痛感した。ファッションである以上、(マーケットの大きな)女性を魅了することが重要」とし、持続可能性の探究を掲げる川島幸美によるウィメンズブランド「リン(WRINN)」と連携。「リン」は2024年春夏に、「ピエクレックス」を使用したカットソー地のトップス、ドレスの3型を企画している。「『ピエクレックス』は人の動きで繊維に圧力がかかることで抗菌につながるため、タンクトップをレイヤード仕立てにしたり、トップスのフロントにねじりのディテールを入れたりした。タイダイは京都の手染め工場で天然染料で染めている。私の作る服が全ての人に響くわけではないからこそ、色んなジャンルやテーストのブランドが『ピエクレックス』を使用して、循環の文化が世の中に広がっていけばいいなと思っている」と川島。

ほか、エスエスケイが代理店を務めるデンマークのスポーツブランド「ヒュンメル(HUMMEL)」とも連携。「コロナ禍中に抗菌素材を探していたときに『ピエクレックス』を知った。『ヒュンメル』がサポートしているバスケットボールBリーグの滋賀レイクスのユニホームに既に導入している。今後、他のサポートチームのウエアにも順次導入したい」と、エスエスケイの南剛ヒュンメル事業部長。ヒットユニオンによる自転車とファッションを結びつけたブランド「ナリフリ(NARIFURI)」も、「ピエクレックス」を使用した商品を販売している。Tシャツ(9900円)、ショーツ(1万5400円)などに加えて、今秋ポロシャツとカーディガンをラインアップした。

キーワードは「地着・地消・地循」

今回実証実験を始めた「ピエクレックス」の回収・堆肥化のための循環インフラ「P-FACTS(PIECLEX FAbrics Composting Technology Solution)」では、「地着・地消・地循」を掲げ、村田製作所の本社がある京都・長岡京市、滋賀・守山市、奈良・田原本町といった自治体や、守山にある立命館守山中高と連携。それぞれ、イベントのスタッフユニホームや記念タオルなどに「ピエクレックス」を採用したり、イベント時に「ピエクレックス」製品を回収したりといった活動から始める。立命館守山中高では、校内イベント用に作成する「ピエクレックス」Tシャツを回収して堆肥を作り、それを校内農園での野菜栽培に生かすという。

堆肥化では、自家製堆肥を使った農業を実践する東京・三鷹の鴨志田農園、奈良を拠点に循環型林業の実現を進めている大和森林管理協会と連携する。「ポリ乳酸繊維は単に土に埋めても2〜3年ではほぼ分解しないため、適切な堆肥化が必要」と玉倉社長。

「P-FACTS」の実証実験キックオフの会見には、「ピエクレックス」のブランドアンバサダーである武井壮も登場。「1年後には、『P-FACTS』に参画する企業や自治体をさらに増やし、25年4月からの大阪万博で世界に発信したい。2〜3年で理想的な生分解性繊維も循環型の仕組みもできるとは思っていない。5〜10年かけてしっかり構築していきたい」(玉倉社長)という。

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英国発ラグジュアリーオーガニック「バンフォード」の販売代理店が交代 スキンケアコレクションも刷新

ニールズヤード レメディーズはこのほど、関連会社のピューリティが展開する英国発プレミアムオーガニックライフスタイルブランド「バンフォード(BAMFORD)」の販売代理店業務を、名古屋に本社を構える液体移送技術のリーディングカンパニー、IEC の子会社であるB Youに移管した。新体制の下、11月3日にスキンケア商品(全8品、1万4300〜2万900円)をリニューアル発売する。

IECは車や飛行機、新幹線などの噴霧塗装を主業務とする企業。同社の青木秀人社長が60歳を迎えたのを機に、これまでのtoB向け事業に加え「人を幸せにするtoC事業を手掛けたい」とハワイでスパやオーガニックカフェを展開。「バンフォード」も青木社長の思いを体現できるとして取り扱いを決めた。

新体制となり、スキンケアコレクションを刷新。これまでの3つのスキンケアステップを4つに増やし、かなえたい肌に合わせた商品をそろえる。また、外箱をなくしたり、リサイクルしやすいようにガラス製の容器に水性インクで印刷したり、環境に配慮した取り組みも加速する。

「自然の科学で肌を整える」をコンセプトにしたスキンケアステップ1つ目の“落とす”では、クレンジング“ナリシングクレンジングバーム”(100mL、1万6500円)を展開。ココナツオイルやシアバター、ストロベリーシードオイルなどを配合し、毛穴の奥の余分な汚れを落とし、肌も保湿する。2つ目の“磨く”では美容液“ブライトニングセラム”(15mL、1万7600円)を扱う。アップルやレモン、グレープのナチュラルなAHAの働きで肌を滑らかに整える。3つ目の“与える”では、美容液とクリーム5品を扱う。その中でアンチポリューションに対応するウォーターベースの美容液“ステムセル セラム”(30mL、1万9800円)は、スイスで開発したもので肌が敏感に傾いた時にも使用できる処方を採用した。4つ目の“整える”では、“プランピングクリーム”(50mL、1万9800円)を扱う。アルガンオイルやストロベリーシードオイルを配合し環境ストレスによる乾燥や赤みに働きかけ、弾むような肌へ導く。

青木社長は「今後『バンフォード』をさらに日本で発展させたい」と意欲的で、来年2月には化粧水など5商品を導入する予定だ。

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オーパがスタートアップと協業 古着を再エネ原料に

新興企業のバイオテックワークスエイチツー(BIOTECHWOORKS-H2)は このほど、廃棄衣料を水素化するプロジェクト「バイオテックワークスエイチツー」を発表した。イオ ングループの商業施設オーパがパートナーとなり、 両社は2025年をめどに新たな古着回収プロジェクトを開始する。オーパ主要店舗で回収した古着を、 同社のプラントで水素化し、オーパ施設の再生可能エネルギー源として活用する構想だ。

「ファッションの楽しさを失わず、
無理なく循環させたい」

WWDJAPAN(以下、WWD):オーパは過去にも古着の回収を実施しているが、そこで見えていた課題は?

渡邉祐子オーパ社長(以下、渡邉社長):ファッション業界でビジネスを成長させてきた私たちは、ファッションロスに何らかの形で取り組まなければいけないと思い、数年前から、各店舗での衣料回収を実施してきた。従来回収したあとの対応は他社に任せていたが、本質的なサステナビリティを目指すならば、回収した後も自分たちが責任を持って循環させていくべきではないかと思っていた。そこで出合った1つがバイオテックワークスエイチツーだった。

WWD:バイオテックワークスエイチツー創業のきっかけは?

西川明秀バイオテックワークスエイチツー 代表取締役CEO(以下、西川CEO):私はテキスタイルメーカーのやまぎんで、環境配慮型素材の開発に注力してきたが、サステナブルな産業に転換していくためには作る側としてできることには限界がある。作った後に出るゴミを正しく処理する方法も同時に考えていかなければいけないと思ったのが始まりだ。特に繊維商品は、繊維の種類が多く分別ができず廃棄が非常に難しい。ファッションの楽しさを失わず、無理なく循環させる方法を考えたいと思った。

各テナントから出る
ごみ全てを再エネ化

WWD:具体的には?

西川CEO:プロジェクトの参加者には、食品トレーをスーパーに持参する感覚で着なくなった衣類を回収拠点に持ってきてもらう。回収後は当社で仕分けをしたのち、リサイクルが難しいものは専用プラントで水素化する。アパレル商品はボタンやファスナーなど、付属品が多く分解する作業が手間だったが、私たちはそれらをそのまま裁断機にかけて1 0 c m ×10 c m程度の大きさにしたのち、プラントでガス化する。ガス化とは、燃やさずに燻製のような手法で煙を抽出する手法だ。煙は一酸化炭素と水素で構成されるため、そこから水素を取り出すという仕組みだ。水素は再生可能エネル ギーとして協力企業に活用してもらう。一方の一酸化炭素は二酸化炭素にして、ドライアイスなどに使用する。今回であればオーパの飲食テナントにも炭酸ガスとして使ってもらうこともできる。古着の回収量から、どれだけ再エネ化できたか、焼却処分した場合と比較してどれだけ CO 2排出量 に削減したかといったエビデンスも提供で きる。来年の4月からは、プロジェクトの協 力企業に向けて環境貢献度が見える事前サービスを開始する予定だ。

WWD:これまでのゴミ処理のスキームを大きく変える技術だ。

西川CEO:私たちの強みの1つは、どんな商品でも再資源化できること。オーパのお客さまには好きな商品を購入してもらって、あとはオーパを通して私たちに任せてもらえば正しくリサイクルできる。オーパとお客さまの信頼関係構築にもつながるのではないかと思っている。まずは衣類から始めるが、ゆくゆくはオーパの各テナントから出るごみ全てを再エネ化できる。

渡邉社長:初めて聞いたときは、本当にできるの?と思ったのが正直なところだ。それでも、話を聞けば聞くほど興味深い。ファッションの課題を解決していくために一緒に踏み込んでいこうと思わせてくれるパートナーだった。

2025年度に日本での
プラント建設開始を目指す

WWD:今後の展開は?

西川CEO:すでにオーパのインフォメーションカウンターの制服に関してはシーズンの切り替えのタイミングで回収しているが、2025年度に日本でのプラント建設開始を目指しており、建設開始後に回収を本格的に進める。

渡邉社長:主要7店舗で回収を始める。当社の顧客層は若い世代が中心だ。環境に意識の高い彼らとアクションを起こし、実績を積めれば、イオングループや地域全体にも広げられ、業界の未来に貢献できる。

西川CEO:ゆくゆくは、日本全体を変えて いきたいし、日本のファッション企業のカー ボンニュートラル化を後押ししたい。

横浜ビブレの制服から協業始まる

オーパが運営する横浜ビブレでは今年4 月から、インフォメーションカウンターで働く従業員の制服にやまぎんが開発した機能素材「ゼロテックス」を採用している。秋冬の制服のデザインは、ファッションを学ぶ学生から案を募った。従業員とお客さまの投票の中から横浜fカレッジに在籍する長沼綺星(ながぬま・きらら)さん(写真・左)の制服が選ばれた。着なくなった制服は、バイオテックワークスエイチツーの回収スキームに乗せる。

PHOTO:SHUHEI SHINE
問い合わせ先
株式会社BIOTECHWORKS-H2
広報担当 仁谷
03-5422-9701

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オーパがスタートアップと協業 古着を再エネ原料に

新興企業のバイオテックワークスエイチツー(BIOTECHWOORKS-H2)は このほど、廃棄衣料を水素化するプロジェクト「バイオテックワークスエイチツー」を発表した。イオ ングループの商業施設オーパがパートナーとなり、 両社は2025年をめどに新たな古着回収プロジェクトを開始する。オーパ主要店舗で回収した古着を、 同社のプラントで水素化し、オーパ施設の再生可能エネルギー源として活用する構想だ。

「ファッションの楽しさを失わず、
無理なく循環させたい」

WWDJAPAN(以下、WWD):オーパは過去にも古着の回収を実施しているが、そこで見えていた課題は?

渡邉祐子オーパ社長(以下、渡邉社長):ファッション業界でビジネスを成長させてきた私たちは、ファッションロスに何らかの形で取り組まなければいけないと思い、数年前から、各店舗での衣料回収を実施してきた。従来回収したあとの対応は他社に任せていたが、本質的なサステナビリティを目指すならば、回収した後も自分たちが責任を持って循環させていくべきではないかと思っていた。そこで出合った1つがバイオテックワークスエイチツーだった。

WWD:バイオテックワークスエイチツー創業のきっかけは?

西川明秀バイオテックワークスエイチツー 代表取締役CEO(以下、西川CEO):私はテキスタイルメーカーのやまぎんで、環境配慮型素材の開発に注力してきたが、サステナブルな産業に転換していくためには作る側としてできることには限界がある。作った後に出るゴミを正しく処理する方法も同時に考えていかなければいけないと思ったのが始まりだ。特に繊維商品は、繊維の種類が多く分別ができず廃棄が非常に難しい。ファッションの楽しさを失わず、無理なく循環させる方法を考えたいと思った。

各テナントから出る
ごみ全てを再エネ化

WWD:具体的には?

西川CEO:プロジェクトの参加者には、食品トレーをスーパーに持参する感覚で着なくなった衣類を回収拠点に持ってきてもらう。回収後は当社で仕分けをしたのち、リサイクルが難しいものは専用プラントで水素化する。アパレル商品はボタンやファスナーなど、付属品が多く分解する作業が手間だったが、私たちはそれらをそのまま裁断機にかけて1 0 c m ×10 c m程度の大きさにしたのち、プラントでガス化する。ガス化とは、燃やさずに燻製のような手法で煙を抽出する手法だ。煙は一酸化炭素と水素で構成されるため、そこから水素を取り出すという仕組みだ。水素は再生可能エネル ギーとして協力企業に活用してもらう。一方の一酸化炭素は二酸化炭素にして、ドライアイスなどに使用する。今回であればオーパの飲食テナントにも炭酸ガスとして使ってもらうこともできる。古着の回収量から、どれだけ再エネ化できたか、焼却処分した場合と比較してどれだけ CO 2排出量 に削減したかといったエビデンスも提供で きる。来年の4月からは、プロジェクトの協 力企業に向けて環境貢献度が見える事前サービスを開始する予定だ。

WWD:これまでのゴミ処理のスキームを大きく変える技術だ。

西川CEO:私たちの強みの1つは、どんな商品でも再資源化できること。オーパのお客さまには好きな商品を購入してもらって、あとはオーパを通して私たちに任せてもらえば正しくリサイクルできる。オーパとお客さまの信頼関係構築にもつながるのではないかと思っている。まずは衣類から始めるが、ゆくゆくはオーパの各テナントから出るごみ全てを再エネ化できる。

渡邉社長:初めて聞いたときは、本当にできるの?と思ったのが正直なところだ。それでも、話を聞けば聞くほど興味深い。ファッションの課題を解決していくために一緒に踏み込んでいこうと思わせてくれるパートナーだった。

2025年度に日本での
プラント建設開始を目指す

WWD:今後の展開は?

西川CEO:すでにオーパのインフォメーションカウンターの制服に関してはシーズンの切り替えのタイミングで回収しているが、2025年度に日本でのプラント建設開始を目指しており、建設開始後に回収を本格的に進める。

渡邉社長:主要7店舗で回収を始める。当社の顧客層は若い世代が中心だ。環境に意識の高い彼らとアクションを起こし、実績を積めれば、イオングループや地域全体にも広げられ、業界の未来に貢献できる。

西川CEO:ゆくゆくは、日本全体を変えて いきたいし、日本のファッション企業のカー ボンニュートラル化を後押ししたい。

横浜ビブレの制服から協業始まる

オーパが運営する横浜ビブレでは今年4 月から、インフォメーションカウンターで働く従業員の制服にやまぎんが開発した機能素材「ゼロテックス」を採用している。秋冬の制服のデザインは、ファッションを学ぶ学生から案を募った。従業員とお客さまの投票の中から横浜fカレッジに在籍する長沼綺星(ながぬま・きらら)さん(写真・左)の制服が選ばれた。着なくなった制服は、バイオテックワークスエイチツーの回収スキームに乗せる。

PHOTO:SHUHEI SHINE
問い合わせ先
株式会社BIOTECHWORKS-H2
広報担当 仁谷
03-5422-9701

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ユニクロ、自社古着の販売に乗り出し 原宿店のポップアップで検証、事業化めざす

ユニクロが、回収した自社古着の販売に乗り出した。10月11〜22日に「ユニクロ原宿店」地下1階でポップアップストアを実施。同社は2006年に店頭での衣料品回収をスタートし、難民支援や被災地支援などに充ててきた。「20年近く活動を続けてきた中で、支援に充てる量以上の古着の在庫がある」(広報担当者)ことから、ポップアップ開催に至ったが、1回きりのイベントでは終わらせず、循環型社会を目指す取り組み「リ・ユニクロ(RE.UNIQLO)」の一環として事業化を目指す。競合の「ザラ(ZARA)」「H&M」なども、二次流通の事業化に向けてさまざまな検証を目下行っている。ユニクロでサステナビリティを推進するシェルバ英子グローバルマーケティング部部長に、ポップアップの狙いや「リ・ユニクロ」プロジェクトの手応えを聞いた。

WWD:古着販売に乗り出す意図は。

シェルバ英子ユニクログローバルマーケティング部部長(以下、シェルバ):ファーストリテイリングとして、2021年にビジネスモデルを循環型にすることを経営目標として掲げた。そのときから、古着販売にトライすることは1つの構想として持っていた。若い世代を中心に、古着の人気が高まって古着への抵抗感は薄まっている。また、欧米のスタッフからは二次流通のマーケットがどんどん大きくなっていると報告を受けていた。ではわれわれも挑戦してみようとなったときに、大きな規模で始めるのは違う。社風として、何事も大きく始めがちな会社ではあるが、サステナビリティの取り組みは一度始めたら継続しなければならない。大きく始めるよりも小さく始めて、お客さまや社会と対話しながら反応を見て検証していくことが重要と考え、若い世代の客も多い原宿でのポップアップ実施に至った。

WWD:古着を扱う上で苦労したポイントは。

シェルバ:ユニクロが販売する以上、古着であっても一定のクオリティーでなければ販売できない。1点1点検品し、補修が必要なものは補修し、販売基準に満たないものははじいている。ニットは東京・有明のユニクロ本部の近隣、東雲(しののめ)にある子会社のニット工場で洗浄し、手作業で毛玉まで取っている。通常の古着は、洗浄のみで毛玉はそのままということが多いのではないか。単に古着を売るのではなく、いかに付加価値を高めるかという考えのもと、スエットやTシャツなどでは製品染めを施した商品もある。もとの色や素材によって、異なる染まり具合や風合いを楽しめる点が魅力だ。ネルシャツなどはビンテージ風の加工を施した。製品染めは小松マテーレで行っているが、有力な取引先があるからこそ、さまざまな加工もできる。今では使用していない、昔のロゴタグの商品を探すことなども、楽しんでいただけるのではないか。

「サステナビリティは継続が前提」

WWD:「ザラ」は英国でCtoCの二次流通プラットフォームを立ち上げたり、「H&M」はリセール企業を買収したりといった動きがある。そういった構想はユニクロにもあるか。

シェルバ:古着販売に乗り出す際に、外部の二次流通プラットフォームに乗っていくなど、さまざまなやり方は考えられるだろう。ただ、ユニクロとしては“LifeWear”の価値観の中で古着を販売していく。(自社プラットフォームの立ち上げなども)視野に入れつつ、そのための初のトライアルの場がこのポップアップストアだ。ここでお客さまの生の声を集める必要がある。常時スタッフが売り場に張り付いて、お客さまのニーズを聞いていく。私自身も週末は店頭に立つ予定だ。今では13の国・地域の25店に広がったリペアやリメークサービスを提供する「リ・ユニクロ スタジオ」も、もともとはドイツの店舗で行った小さなワークショップが出発点だった。06年に開始した店頭での衣料品回収も、当初は時期を絞って回収していたのを、10年から通年回収に切り替えて規模を拡大した経緯がある。古着販売のポップアップも、原宿を皮切りに国内何カ所かで実施し、検証する。繰り返しになるが、サステナビリティの取り組みはやり続けることが前提だ。とはいえ、何事もやってみなければ分からない。他社も実際にやるまでには迷いがあるのだろうが、小さく始めて検証していくことが重要だと思っている。

WWD:拡大中の「リ・ユニクロ スタジオ」に対する客からの反応や手応えは。

シェルバ:国内は「リ・ユニクロ スタジオ」導入店舗が今秋6店増え、全9店となった。リペアと刺しゅうのサービスは9店全店で提供し、余力がある店舗では刺し子も提供する形にしている。リペアは30〜50代の男性が持ち込むケースが多い。女性はリペアというよりも、刺しゅうなどで自分だけのデザインを楽しむという傾向が強い。全店で(リペアよりも)刺しゅうサービスが人気だ。循環型社会を目指すうえでは、お客さまの行動変容につなげる必要がある。いかに世の中に良いことであっても、企業の独りよがりでは伝わらない。楽しく参加していただけるかどうかがカギだ。だからこそ、今回のポップアップでもキャッチーなワッペンを用意したり、アオイヤマダさんを起用してビジュアルを作り込んだりと、ファッションとして楽しいと感じていただくための要素を盛り込んでいる。

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合同展示会「ファッションワールド 東京」、「レザーはサステナブル」の主張が目立つ

合同展示会「ファッションワールド 東京(FaW TOKYO)2023 秋」が10月10日に、東京ビッグサイト・東展示棟で開幕した。出展社数は昨年から400社増え、約1150社だった。目玉の「サステナブルファッションEXPO」ブースには、昨年から微減の約200社が出展。今回から新たに健康や美容にまつわる「ウェルネスファッションEXPO」ブースを隣に設けることで、課題だったサスナビリティの解釈の多様化を整理する工夫も見られた。

「サステナブルファッションEXPO」の傾向として際立ったのは、皮革産業関連企業の増加だ。“アップルレザー”や“サボテンレザー”などの代替え素材の打ち出しも目立つが、共通して聞かれたのは「サステナビリティの流れでレザーへの懸念が広まっていることから、レザーの需要と魅力をあらためて強調したい」という声だ。

春展に続き2回目の出展となった日本皮革産業連合会はブース内で、畜産から出る皮を革製品に使うことで廃棄や焼却を減らすことができ、結果として脱炭素につながるといった革製品のアピールポイントを大きく掲示した。製造工程における安全性や環境対策などを厳格な基準で審査するレザーワーキンググループ(LWG)認証を国内で2番目に取得した山陽レザーや、伊藤園と協業し緑茶飲料の製造時に排出される茶殻を染色剤に活用した富田興業の「レッザボタニカ(LEZZA BOTANICA)」、老舗靴工場インターナショナルシューズのオリジナルブランドで、ソールのリペアサービスを打ち出す「ブライトウエイ(BRIGHTWAY)」など、事前審査に通過した16ブランドを紹介した。

初出展の「タンニングプライド」は2022年末に発足した新たな認証団体だ。兵庫県姫路市・高木を拠点に6社の加盟タンナーで構成する。NFTを活用し、「タンニングプライド」認証レザーを使用した製品に付属するQRを読み込むと製造元のタンナーまで辿ることができる。主宰の中島勇ユニタスファーイースト社長は、「これまでレザーは問屋を介して販売していたために、タンナーは自分たちのレザーがどのように使われているのか知ることができなかった。タンナー自らが売る力をつけることで、ショップと直接のつながりができたり、メンテナンスの方法を消費者に伝えたりとコミュニティー形成につなげたいと思った」と発足背景を語る。また、レザーの代替え品の開発がブームになっていることについて、「たとえば有害な6価クロムを使用していたのは4,50年前の話。現在は適切な処理でほとんど環境に負荷を与えないなめし剤が使われている。そうした誤解を解き、本来のレザーの素材としての価値を伝えたい」と話す。

繊維循環の取り組みは異業種との連携に広がる

前回に続き、繊維循環の取り組みはキートピックだ。菊池孝宏・事務局長は、「各社の方向性として、長期的に循環型経済に取り組む企業が増えた」といい、今回から新たに「繊維の資源循環フェア」と題した区画をもうけた。「協業先もアパレルに限らず、多岐に広がっているようだ。来場者の属性もインテリアや宿泊施設などのレジャー関連と広がっている。次回は、そうした異業種に向けた打ち出しを強化したい」と話す。

繊維to繊維以外のソリューションを見せたのは、テキスタイルメーカーやまぎんの子会社バイオテックワークスエイチツーだ。同社は、専用のプラントでガス化という手法を用いて、廃棄衣料から水素を抽出し再生可能エネルギー源として活用する仕組みを提案する。実際の稼働は2025年を予定する。西川明秀代表取締役CEOは、「衣類回収に取り組むなかでも、繊維への再利用のハードルの高さがが見えている企業にぜひ見てもらいたい」と話す。

ロフトやイオンと資源循環に取り組むビーピーラボ(BPLab)は、複数の協業先と合同で展示することで回収した先の活用の幅の広さを見せた。今年9月からはリユース大手、ブックオフとの協業も開始した。これまで繊維製品の回収スキームでは取り扱うことができなかったバッグやシューズといった革製品、雑貨などの回収をはじめ、回収したあとはブックオフのマレーシア店舗などで再販する。

素材面では、旭化成アドバンスが環境配慮型素材群「エコセンサー」として初めて単独出店した。「エコセンサー」はリサイクル糸やオーガニックコットンなどの原材料かつ、完全にトレーサブルなサプライチェーンで第三者認証取得済の製造工程で製造した素材のみを集積したブランドだ。なかでも今回は、海洋生分解性の特徴を持つ「ベンベルグ」、リサイクルポリウレタンの「ロイカEF」、非フッ素撥水加工に焦点を当てて紹介した。担当者は、「4年前にスタートし、既存のお客さまに向けた内見会ベースで訴求していたが、これを機に川下の人たちからの認知を広げたい」と話す。

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合同展示会「ファッションワールド 東京」、「レザーはサステナブル」の主張が目立つ

合同展示会「ファッションワールド 東京(FaW TOKYO)2023 秋」が10月10日に、東京ビッグサイト・東展示棟で開幕した。出展社数は昨年から400社増え、約1150社だった。目玉の「サステナブルファッションEXPO」ブースには、昨年から微減の約200社が出展。今回から新たに健康や美容にまつわる「ウェルネスファッションEXPO」ブースを隣に設けることで、課題だったサスナビリティの解釈の多様化を整理する工夫も見られた。

「サステナブルファッションEXPO」の傾向として際立ったのは、皮革産業関連企業の増加だ。“アップルレザー”や“サボテンレザー”などの代替え素材の打ち出しも目立つが、共通して聞かれたのは「サステナビリティの流れでレザーへの懸念が広まっていることから、レザーの需要と魅力をあらためて強調したい」という声だ。

春展に続き2回目の出展となった日本皮革産業連合会はブース内で、畜産から出る皮を革製品に使うことで廃棄や焼却を減らすことができ、結果として脱炭素につながるといった革製品のアピールポイントを大きく掲示した。製造工程における安全性や環境対策などを厳格な基準で審査するレザーワーキンググループ(LWG)認証を国内で2番目に取得した山陽レザーや、伊藤園と協業し緑茶飲料の製造時に排出される茶殻を染色剤に活用した富田興業の「レッザボタニカ(LEZZA BOTANICA)」、老舗靴工場インターナショナルシューズのオリジナルブランドで、ソールのリペアサービスを打ち出す「ブライトウエイ(BRIGHTWAY)」など、事前審査に通過した16ブランドを紹介した。

初出展の「タンニングプライド」は2022年末に発足した新たな認証団体だ。兵庫県姫路市・高木を拠点に6社の加盟タンナーで構成する。NFTを活用し、「タンニングプライド」認証レザーを使用した製品に付属するQRを読み込むと製造元のタンナーまで辿ることができる。主宰の中島勇ユニタスファーイースト社長は、「これまでレザーは問屋を介して販売していたために、タンナーは自分たちのレザーがどのように使われているのか知ることができなかった。タンナー自らが売る力をつけることで、ショップと直接のつながりができたり、メンテナンスの方法を消費者に伝えたりとコミュニティー形成につなげたいと思った」と発足背景を語る。また、レザーの代替え品の開発がブームになっていることについて、「たとえば有害な6価クロムを使用していたのは4,50年前の話。現在は適切な処理でほとんど環境に負荷を与えないなめし剤が使われている。そうした誤解を解き、本来のレザーの素材としての価値を伝えたい」と話す。

繊維循環の取り組みは異業種との連携に広がる

前回に続き、繊維循環の取り組みはキートピックだ。菊池孝宏・事務局長は、「各社の方向性として、長期的に循環型経済に取り組む企業が増えた」といい、今回から新たに「繊維の資源循環フェア」と題した区画をもうけた。「協業先もアパレルに限らず、多岐に広がっているようだ。来場者の属性もインテリアや宿泊施設などのレジャー関連と広がっている。次回は、そうした異業種に向けた打ち出しを強化したい」と話す。

繊維to繊維以外のソリューションを見せたのは、テキスタイルメーカーやまぎんの子会社バイオテックワークスエイチツーだ。同社は、専用のプラントでガス化という手法を用いて、廃棄衣料から水素を抽出し再生可能エネルギー源として活用する仕組みを提案する。実際の稼働は2025年を予定する。西川明秀代表取締役CEOは、「衣類回収に取り組むなかでも、繊維への再利用のハードルの高さがが見えている企業にぜひ見てもらいたい」と話す。

ロフトやイオンと資源循環に取り組むビーピーラボ(BPLab)は、複数の協業先と合同で展示することで回収した先の活用の幅の広さを見せた。今年9月からはリユース大手、ブックオフとの協業も開始した。これまで繊維製品の回収スキームでは取り扱うことができなかったバッグやシューズといった革製品、雑貨などの回収をはじめ、回収したあとはブックオフのマレーシア店舗などで再販する。

素材面では、旭化成アドバンスが環境配慮型素材群「エコセンサー」として初めて単独出店した。「エコセンサー」はリサイクル糸やオーガニックコットンなどの原材料かつ、完全にトレーサブルなサプライチェーンで第三者認証取得済の製造工程で製造した素材のみを集積したブランドだ。なかでも今回は、海洋生分解性の特徴を持つ「ベンベルグ」、リサイクルポリウレタンの「ロイカEF」、非フッ素撥水加工に焦点を当てて紹介した。担当者は、「4年前にスタートし、既存のお客さまに向けた内見会ベースで訴求していたが、これを機に川下の人たちからの認知を広げたい」と話す。

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ショーイチが進める“安全な衣料品リサイクル” グループ内で作業を完結しリスクを低減

余剰在庫の買い取り事業を手掛け、アパレルの大量廃棄問題と向き合ってきたショーイチ(大阪)は今、買い取った衣料品のリサイクル事業も強化している。サステナブル意識の高まりの中で、衣料品リサイクルに関心を持つアパレル関連企業やブランドは増えているが、リサイクル工程にまわしたはずの自社商品が流出してブランド価値が毀損するようなことはないか、不安に感じているケースもあるだろう。ショーイチでは“安全な衣料品リサイクル”を掲げ、そうしたリスクの低減に力を注いでいる。

「外部に商品も情報も漏らさない」

そもそも、ショーイチの言う“安全なリサイクル”とは何か。それは、「外部に商品も情報も漏らさないこと」だと、ショーイチの山本昌一社長は話す。「リサイクル事業をする上で、商品や情報の流出リスクを失くすことを第一に考えている」という。ショーイチのもとに集まった衣料品をリサイクル工程にまわす前には、素材別の仕分けやタグのカット、ボタンなど副資材の分離を行う必要がある。それを外部の業者に依頼したり、作業のために衣料品を別の場所に移したりといったことがあると、その分情報や商品の流出リスクが高まり、ブランド価値の毀損につながりかねない。

その点、ショーイチは自社倉庫内で、自グループで運営する就労支援施設を活用して作業を完結させている。山本社長が自信を持って安全だと言い切るのは、こうした背景を整えているからだ。注意してほしいのは、「外部に商品も情報も漏らさない」と言っても、もちろん依頼主にはリサイクルした商品がどうなったかをしっかり伝えているという点。それにより透明性も担保している。

手作業でタグを確実にカット

実際に、リサイクル前の作業が行われているショーイチの倉庫を視察した。倉庫の中の一角に、タグカットや副資材を分離する作業のためのコーナーがある。その日は、ショーイチのグループ内で運営する近隣の就労支援施設から、通所者と施設スタッフ合わせて計14人が作業をしに訪れていた。通所者はブランドタグや品質タグの一部をカットし、服から切り離したブランドタグそのものにも細かくハサミを入れてタグの悪用ができないように加工。リサイクル不可能な金属ファスナーやプラスチックボタンなどの副資材も、一つ一つ服から切り離す。作業内容に分かりづらい部分があれば、施設スタッフが通所者に丁寧に指示を出していたのが印象的だ。施設スタッフとショーイチ社員も、数時間ごとにコミュニケーションを取って状況を共有している。

リサイクル完了後には
詳細リストも提出

タグや副資材を分離した衣料品の中でリサイクル可能なものは、ショーイチと提携する工場で素材として再生させる。ウール混率80%以上の衣料品は愛知・一宮のサンリードでリサイクルウールに。それ以外の繊維は大阪・泉大津の同心工業で反毛加工し、フェルトに変える。リサイクルが完了した証明として、産業廃棄物管理票などを取引先に提出する。さらに細かいデータとして、引き取った衣料品の品番、カラー、サイズごとに、何点をどこでどのようにリサイクル処理したかを明記した詳細リストも、取引先へ提出が可能。透明性を求める取引先に評価されている。

業界が循環型ビジネスに近づく一助に

ショーイチのもとに集まったリサイクル希望の衣料品は、こうした工程を経てしっかり再生されていく。実際に、ショーイチと組んで衣料品リサイクルを行っているブランドからは、「ショーイチのリサイクルは、どの商品が、いつ、どのように処理されたのかが明確で、証明書の対応や処理現場の視察などにも柔軟に対応してくれる。社会のサステナブル意識が高まる中、われわれはリサイクルの取り組みをさらに加速させていくが、ショーイチにはこれからも良きパートナーとして伴走してほしい」といった声が上がっている。「安心安全な衣料品リサイクルをショーイチが提供することで、ファッション業界の廃棄が少しでも減り、業界のビジネスモデルが循環型に近づいていく一助になれればと思っている」と山本社長。

問い合わせ先
ショーイチ
050-3151-5247

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「ユニクロ」×「ホワイトマウンテニアリング」 リサイクル素材のダウンとフリースを10月13日に発売

「ユニクロ(UNIQLO)」は10月13日、「ホワイトマウンテニアリング(WHITE MOUNTAINEERING)」とコラボレーションした“リサイクルハイブリッドダウンジャケット”(全3色、各7990円)と“フリースフルジップパーカ”(全4色、各4990円)を発売する。「ユニクロ」全店舗・オンラインストアで取り扱う。

リサイクル素材を組み合わせており、ダウンジャケットは再利用のダウンとフェザーを身頃に、フリースはリサイクルポリエステルを100%使用した。また、ダウンジャケットは中綿による保温力のほか撥水力や保湿力を兼ね備え、フリースは左胸・腰部分のポケット、裾部分のサイズ調整用アジャスターなど実用的なデザインになっている。

加えて「ユニクロ」は、9月29日〜12月14日に100万着のダウン回収を目標に掲げたキャンペーン“捨てるなんて、とんでもない。”を行う。本コラボレーションアイテムのようなリサイクル商品を作り続けるため、着なくなった「ユニクロ」のダウンと引き換えに500円のデジタルクーポンを配布する。

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「ワコール」が10月1日リサイクルキャンペーンをスタート メーカー問わず不要のブラジャーが再生プラスチックに

「ワコール(WACOAL)」は10月1日〜2024年3月31日、“ワコール ブラリサイクル”キャンペーンを開催する。国内の百貨店、量販店、下着専門店、ワコール直営店など約800店舗とワコールウェブストアで実施。「ブラジャーは捨てにくい」という消費者の声から08年に生まれた同キャンペーンでは、累計で約319万枚のブラジャーを生活雑貨などのパーツにリサイクルした。メーカーは問わず、不要になった洗濯済みのブラジャーを袋に入れて封をし、実施店舗のスタッフに渡せば、リサイクル企業JEPLANが運営する「BRING」の提携工場でリサイクルされ再生プラスチックに生まれ変わる。

今回からは、ウェブストアでも実施することで、近隣に実施店舗がない消費者も参加できるようになる。ウェブストアでリサイクルチケット(572円、送料別)を注文すると専用回収袋が送付される。

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「ワコール」が10月1日リサイクルキャンペーンをスタート メーカー問わず不要のブラジャーが再生プラスチックに

「ワコール(WACOAL)」は10月1日〜2024年3月31日、“ワコール ブラリサイクル”キャンペーンを開催する。国内の百貨店、量販店、下着専門店、ワコール直営店など約800店舗とワコールウェブストアで実施。「ブラジャーは捨てにくい」という消費者の声から08年に生まれた同キャンペーンでは、累計で約319万枚のブラジャーを生活雑貨などのパーツにリサイクルした。メーカーは問わず、不要になった洗濯済みのブラジャーを袋に入れて封をし、実施店舗のスタッフに渡せば、リサイクル企業JEPLANが運営する「BRING」の提携工場でリサイクルされ再生プラスチックに生まれ変わる。

今回からは、ウェブストアでも実施することで、近隣に実施店舗がない消費者も参加できるようになる。ウェブストアでリサイクルチケット(572円、送料別)を注文すると専用回収袋が送付される。

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「バウム」が“森の端材”使用の限定デザイン商品発売 ローションとオイルの2種

「バウム(BAUM)」は、10月8日の“木の日”に合わせた取り組み“バウム ツリー デイ(BAUM TREE DAY)”の限定デザイン商品“ハイドロ エッセンスローション” (150mL、7150円※編集部調べ、以下同)と“モイスチャライジング オイル” (60mL、8800円)を10月5日に発売する。

特定の樹種を採取する際、一緒に伐採される表情豊かな樹木“森の端材”を使用したパッケージが特徴。日常で手に取る機会が少ないタブ、セン、カシの3樹種を木製パーツ部分に採用した。通常アイテムの木製パーツと同様、木製家具メーカー「カリモク家具」とコラボレーションしている。

“ハイドロ エッセンスローション”はとろみのある濃密なテクスチャーでうるおいをたっぷり肌に与える。“モイスチャライジング オイル”はオイル層とエッセンス層の2層タイプで、融合したオイルが素肌を柔らかにほぐし、みずみずしさで包む。

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「バウム」が“森の端材”使用の限定デザイン商品発売 ローションとオイルの2種

「バウム(BAUM)」は、10月8日の“木の日”に合わせた取り組み“バウム ツリー デイ(BAUM TREE DAY)”の限定デザイン商品“ハイドロ エッセンスローション” (150mL、7150円※編集部調べ、以下同)と“モイスチャライジング オイル” (60mL、8800円)を10月5日に発売する。

特定の樹種を採取する際、一緒に伐採される表情豊かな樹木“森の端材”を使用したパッケージが特徴。日常で手に取る機会が少ないタブ、セン、カシの3樹種を木製パーツ部分に採用した。通常アイテムの木製パーツと同様、木製家具メーカー「カリモク家具」とコラボレーションしている。

“ハイドロ エッセンスローション”はとろみのある濃密なテクスチャーでうるおいをたっぷり肌に与える。“モイスチャライジング オイル”はオイル層とエッセンス層の2層タイプで、融合したオイルが素肌を柔らかにほぐし、みずみずしさで包む。

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ロクシタングループが「Bコープ」認証を取得 従業員と環境の項目に高評価

ロクシタングループはこのほど、境や社会に対する透明性や説明責任などにおいて高い基準を満たした企業に与えられる国際認証「Bコーポレーション(Bコープ)」認証を取得した。獲得点数は85.4点。評価カテゴリーのガバナンス、従業員、コミュニティー、環境、顧客の中で、従業員と環境の2項目で特に高い評価を得た。

同社は、2021年にBコープ認証取得に向けてプロジェクトが発足。認証取得のため、オフィスや工場、店舗、サプライチェーンにおける、従業員、地域社会、サプライヤー、顧客、株主、環境など、全てのステークホルダーに対して厳格な評価を実施した。それによるポジティブインパクトが高く評価され、認証取得へとつながった。

Bコープ認証を運営するBラボ スイスのジョナタン・ノルマン事務局長は、「6900を超える革新的な企業が集う私たちのコミュニティーに、ロクシタングループを迎えられたことをうれしく思う。ロクシタングループの生物多様性と、サステナブルなバリューチェーンに対する取り組みは称賛すべきものであると同時に、『Bムーブメント』の相互依存の原則にも合致するものだ」とコメントした。

ロクシタングループのエイドリアン・ガイガー=チーフ・サステナビリティ・オフィサーは「私たちは、1976年からサステナビリティを提唱し続けてきた。ビジネスの力を活用することで、より強固なコミュニティーを築き、経済的不平等を是正し、全ての人々にとってより持続可能な環境を創造するという、私たちの理念を分かち合うことができる企業グループの一員に加わることができ、大変うれしい」と述べた。

同社は「B コープ」認証を一つのステップとして、今後もグループ一丸となって進めるトリプルボトムライン(社会・環境・経済)に向けた取り組みやビジネスのさらなる進化を目指す。

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高島屋が「ファセッタズム」のカプセルコレクションを限定発売 再生ポリエステル糸使用

高島屋は、「ファセッタズム(FACETASM)」の落合宏理デザイナーによるカプセルコレクションを限定発売する。10月4日10:00から髙島屋各店、タカシマヤファッションスクエアで販売する。

同コレクションは、循環型社会の実現を目指す髙島屋のプロジェクト「デパート デ ループ(Depart de Loop)」のもと、「ファセッタズム」と髙島屋のセレクトショップ、CSケーススタディがコラボレーションして実現。「デパート デ ループ」では、リサイクルシステムを持つ企業とパートナーシップを組み“循環型のものづくり”を行っている。

ラインアップは、モノトーンで統一したクロスロゴとバンダナ柄のデザインがモードなスタイリングを演出する“コーチジャケット”(6万3800円)、「ファセッタズム」定番の“ジップシリーズ”の“ジップコーチジャケット”(7万1500円)や“ジップMA-1”(9万4600円)、軽やかな素材感の“ミリタリーパンツ”(6万500円)など全6型。

素材には、再生ポリエステル糸“ブリングマテリアル”の生地を使用した。“ブリングマテリアル”とは、不要になった衣類やアパレル製品をつくる際に発生する繊維くずなどを原料に、ジェプラン(ジェプラン、旧日本環境設計)の独自技術を用いて再生・製造した繊維由来の再生ポリエステル原料だ。

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ケリングが芸能事務所の過半数株式を取得、リシュモンの新フレグランス部門にフィルメニッヒ元CEOなど【若手社員に読んでほしい記事3選】

この連載は週に一度、「WWDJAPAN Digital」に掲載した記事の中から、編集部の記者が独自のテーマで記事をピックアップし、コメント付きで紹介する。

今週のテーマは「若手社員に読んでほしい記事3選」。ケリング(KERING)が米タレントエージェンシーの過半数株式を取得したニュースとリシュモンがフレグランス事業の新部門を設立しそのトップにフィルメニッヒの元CEOが就任したニュース、そして大量廃棄の現実をリポートしたコラムの3つの記事をセレクトした。若手社員の皆さんはもちろん、キャリアを重ねた皆さんにもぜひ読んでもらいたい。ニュースの読み方を知るとともに、ビジネス会話のヒントになれば幸いだ。

(この記事は無料会員登録で最後まで読めます。会員でない方は下の「0円」のボタンを押してください)

選者:井口恭子記者

幼少期をロンドンで過ごす。大学卒業後は外資系証券会社のリサーチ部門に勤務。否応なく数字漬けの日々を経て、長年の数学嫌いをほんの少し克服した。子どもの頃から活字中毒だったため、20代後半から翻訳の道に進む。主に金融やIT関連の翻訳を行う一方で、海外ドラマや洋楽番組の字幕制作も経験。LGBTQアライ。夢は南の島かロンドンで隠居すること。2018年から「WWDジャパン」編集部で翻訳を手掛けている

【記事1】
「グッチ」親会社ケリングの会長兼CEO、米タレントエージェンシーの過半数株式を取得

「グッチ(GUCCI)」「サンローラン(SAINT LAURENT)」「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」などを擁するケリング(KERING)のフランソワ・アンリ・ピノー(Francois-Henri Pinault)会長兼最高経営責任者(CEO)は、一族の投資会社であるアルテミス(ARTEMIS)を通じ、米タレントエージェンシーのクリエイティブ・アーティスツ・エージェンシー(CREATIVE ARTISTS AGENCY以下、CAA)の過半数株式を取得した。取引額は非公開。(全文はこちら

【記者のコメント】
一族の投資会社を通じての株式取得とはいえ、ラグジュアリー企業の投資先としてタレントエージェンシーというのはあまり類を見ない。傘下ブランドへのアンバサダー就任を容易にするためかと思いきや、情報筋によれば戦略的投資の一環だという。昨今のラグジュアリーブランドはカルチャーとの結び付きを強めていることもあり、取引の目的や今後の動きに注目したい。

【記事2】
リシュモン、フレグランス部門新設  トップにフィルメニッヒ元CEO

コンパニー フィナンシエール リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT以下、リシュモン)はこのほど、フレグランス事業の新部門「ラボラトワール・ドゥ・オート・パルファムリー・エ・ボーテ(Laboratoire de Haute Parfumerie et Beauté)」を設立したと発表した。最高経営責任者(CEO)にスイスの香料メーカー、フィルメニッヒ(FIRMENICH、現DSMフィルメニッヒ)の元CEOであるボエ・ブリンクグレーヴ(Boet Brinkgreve)氏を任命した。ブリンクグレーヴCEOはリシュモンの上級執行委員会にも加わり、ヨハン・ルパート(Johann Rupert)会長の直属となる。(全文はこちら

【記者のコメント】
ラグジュアリーブランドの高額化が進む中、フレグランスを含むビューティ商品はエントリーアイテムとしての役割も担うなど重要性が増している。情報筋によれば、新部門はビューティの内製化を目指すのではなく、各ブランドのビジネス構築を支援するものだという。なお、競合のケリングは今年3月にケリング ボーテを設立し、ビューティ市場に本格的に参入している。

【記事3】
ケニアで見た「大量廃棄」の現実 鎌田安里紗がリポート

先進国から途上国へ輸出される大量の古着が問題視されている。ファッション産業の透明性を推進するファッションレボリューションジャパンのプロデューサーで、消費者への啓発活動に取り組む鎌田安里紗は8月、古着の行き着く先を見るためケニアを訪れた。「チェンジング・マーケット財団」の調査によれば、2021年はケニアに9億着以上の衣類が輸出されたという。現地の人々は、この現状をどう受け止めているのか。鎌田に8日間の滞在の様子をレポートしてもらった。(全文はこちら

【記者のコメント】
おしゃれであると同時に、サステナビリティの観点からも注目される古着。しかし、先進国では売れない状態の、もしくは売れ残った古着が最終的にどこでどう処分されるのか、気になったことはないだろうか。そうした“最終地点”の1つで、2021年には9億着以上の衣類が送られたというケニアのマーケットや埋立地に足を運んだ、鎌田安里紗による現地リポートは必読だ。

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ケリングが芸能事務所の過半数株式を取得、リシュモンの新フレグランス部門にフィルメニッヒ元CEOなど【若手社員に読んでほしい記事3選】

この連載は週に一度、「WWDJAPAN Digital」に掲載した記事の中から、編集部の記者が独自のテーマで記事をピックアップし、コメント付きで紹介する。

今週のテーマは「若手社員に読んでほしい記事3選」。ケリング(KERING)が米タレントエージェンシーの過半数株式を取得したニュースとリシュモンがフレグランス事業の新部門を設立しそのトップにフィルメニッヒの元CEOが就任したニュース、そして大量廃棄の現実をリポートしたコラムの3つの記事をセレクトした。若手社員の皆さんはもちろん、キャリアを重ねた皆さんにもぜひ読んでもらいたい。ニュースの読み方を知るとともに、ビジネス会話のヒントになれば幸いだ。

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選者:井口恭子記者

幼少期をロンドンで過ごす。大学卒業後は外資系証券会社のリサーチ部門に勤務。否応なく数字漬けの日々を経て、長年の数学嫌いをほんの少し克服した。子どもの頃から活字中毒だったため、20代後半から翻訳の道に進む。主に金融やIT関連の翻訳を行う一方で、海外ドラマや洋楽番組の字幕制作も経験。LGBTQアライ。夢は南の島かロンドンで隠居すること。2018年から「WWDジャパン」編集部で翻訳を手掛けている

【記事1】
「グッチ」親会社ケリングの会長兼CEO、米タレントエージェンシーの過半数株式を取得

「グッチ(GUCCI)」「サンローラン(SAINT LAURENT)」「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」などを擁するケリング(KERING)のフランソワ・アンリ・ピノー(Francois-Henri Pinault)会長兼最高経営責任者(CEO)は、一族の投資会社であるアルテミス(ARTEMIS)を通じ、米タレントエージェンシーのクリエイティブ・アーティスツ・エージェンシー(CREATIVE ARTISTS AGENCY以下、CAA)の過半数株式を取得した。取引額は非公開。(全文はこちら

【記者のコメント】
一族の投資会社を通じての株式取得とはいえ、ラグジュアリー企業の投資先としてタレントエージェンシーというのはあまり類を見ない。傘下ブランドへのアンバサダー就任を容易にするためかと思いきや、情報筋によれば戦略的投資の一環だという。昨今のラグジュアリーブランドはカルチャーとの結び付きを強めていることもあり、取引の目的や今後の動きに注目したい。

【記事2】
リシュモン、フレグランス部門新設  トップにフィルメニッヒ元CEO

コンパニー フィナンシエール リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT以下、リシュモン)はこのほど、フレグランス事業の新部門「ラボラトワール・ドゥ・オート・パルファムリー・エ・ボーテ(Laboratoire de Haute Parfumerie et Beauté)」を設立したと発表した。最高経営責任者(CEO)にスイスの香料メーカー、フィルメニッヒ(FIRMENICH、現DSMフィルメニッヒ)の元CEOであるボエ・ブリンクグレーヴ(Boet Brinkgreve)氏を任命した。ブリンクグレーヴCEOはリシュモンの上級執行委員会にも加わり、ヨハン・ルパート(Johann Rupert)会長の直属となる。(全文はこちら

【記者のコメント】
ラグジュアリーブランドの高額化が進む中、フレグランスを含むビューティ商品はエントリーアイテムとしての役割も担うなど重要性が増している。情報筋によれば、新部門はビューティの内製化を目指すのではなく、各ブランドのビジネス構築を支援するものだという。なお、競合のケリングは今年3月にケリング ボーテを設立し、ビューティ市場に本格的に参入している。

【記事3】
ケニアで見た「大量廃棄」の現実 鎌田安里紗がリポート

先進国から途上国へ輸出される大量の古着が問題視されている。ファッション産業の透明性を推進するファッションレボリューションジャパンのプロデューサーで、消費者への啓発活動に取り組む鎌田安里紗は8月、古着の行き着く先を見るためケニアを訪れた。「チェンジング・マーケット財団」の調査によれば、2021年はケニアに9億着以上の衣類が輸出されたという。現地の人々は、この現状をどう受け止めているのか。鎌田に8日間の滞在の様子をレポートしてもらった。(全文はこちら

【記者のコメント】
おしゃれであると同時に、サステナビリティの観点からも注目される古着。しかし、先進国では売れない状態の、もしくは売れ残った古着が最終的にどこでどう処分されるのか、気になったことはないだろうか。そうした“最終地点”の1つで、2021年には9億着以上の衣類が送られたというケニアのマーケットや埋立地に足を運んだ、鎌田安里紗による現地リポートは必読だ。

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1位は、コーセーがジャニーズ事務所に対する声明を発表|週間アクセスランキング TOP10(9月14日〜9月20日)

1位は、コーセーがジャニーズ事務所に対する声明を発表|週間アクセスランキング TOP10(9月14日〜9月20日)

「WWDJAPAN」 ウイークリートップ10

1週間でアクセス数の多かった「WWDJAPAN」の記事をランキング形式で毎週金曜日にお届け。
今回は、9月14日(木)〜9月20日(水)に配信した記事のトップ10を紹介します。


- 1位 -
コーセーがジャニーズ事務所に対する声明

09月15日公開 / 文・WWD STAFF

 コーセーは15日、ジャニーズ事務所の創業者、故ジャニー喜多川氏による性加害問題を受け、十分な改善が認められるまでは同事務所所属タレントの新たな契約や起用を見送ると発表した。現時点で、ウェブサイトの削除や店頭の販促物の撤去などは予定していないが、流通企業の意向などを踏まえ、適応に対応していく方針だ。なお、契約タレントのTVCMの放映は全て終了している。

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- 2位 -
「ユニクロ:シー」発売日の店頭は? 30代の女性客が中心、ちらほら男性の姿も

09月15日公開 / 文・五十君 花実

 ユニクロは9月15日、クレア・ワイト・ケラー(Clare Waight Keller)によるウィメンズの新ライン「ユニクロ:シー(UNIQLO : C)」を発売した。当日朝、東京・銀座のユニクロ トウキョウを訪れると、10時前後から整理券を配布。11時のオープン直前には20人ほどが入り口前で列を作った。

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- 3位 -
「リモワ」と「ティファニー」が初コラボ ジュエリーボックスやスーツケースを発売

09月19日公開 / 文・WWD STAFF

 LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン (LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)傘下のドイツのラゲージブランド「リモワ(RIMOWA)」は9月26日、「ティファニー(TIFFANY & CO.)」とのコラボアイテムを発売する。

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- 4位 -
10日間で3カ月分を完売 「ワコールメン」“レースボクサー”にブリーフタイプが登場

09月15日公開 / 文・WWD STAFF

 「ワコールメン(WACOAL MEN)」から、美しさと機能性を融合した“レースブリーフ”が登場した。2021年12月に発売した同じレースを使用した“レースボクサー”は、発売から10日間で約3カ月分の販売予定枚数を完売した大ヒット商品。

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- 5位 -
ケニアで見た「大量廃棄」の現実 鎌田安里紗がリポート

09月16日公開 / 文・木村 和花

 先進国から途上国へ輸出される大量の古着が問題視されている。ファッション産業の透明性を推進するファッションレボリューションジャパンのプロデューサーで、消費者への啓発活動に取り組む鎌田安里紗は8月、古着の行き着く先を見るためケニアを訪れた。「チェンジング・マーケット財団」の調査によれば、2021年はケニアに9億着以上の衣類が輸出されたという。現地の人々は、この現状をどう受け止めているのか。鎌田に8日間の滞在の様子をレポートしてもらった。

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- 6位 -
阪神梅田本店の優勝セールに2000人行列  早すぎるVで一部商品が間に合わず

 阪神タイガースが18年ぶりにセ・リーグ優勝したのを受け、エイチ・ツー・オー リテイリングのグループ各社は15日、「祝・リーグ優勝 阪神タイガースご声援感謝セール」をスタートした。7日間開催する。

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- 7位 -
新生「エディー・バウアー」出店開始 10月に4店舗

09月19日公開 / 文・林 芳樹

 メンズアパレルの水甚(岐阜市、中村好成社長)は、米カジュアルブランド「エディー・バウアー(EDDIE BAUER)」の出店を開始する。10月6日にモラージュ菖蒲(埼玉県)、イオンモール福岡(福岡県)、高槻阪急スクエア(大阪府)、10月13日にららぽーと愛知東郷(愛知県)をそれぞれ開く。

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- 8位 -
「ルイ・ヴィトン」から青の“モノグラム・キャンバス”を用いたメンズの新作バッグ

09月16日公開 / 文・WWD STAFF

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は、ブルーの“モノグラム・キャンバス”素材を用いたメンズの新作バッグを発売した。

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- 9位 -
Perfumeが吉田カバンの「POTR」とコラボ オレンジのミニバッグをツアー会場で限定販売

09月20日公開 / 文・三澤 和也

 吉田(東京、吉田幸裕社長)が手掛けるブランド「ピー・オー・ティー・アール(POTR)」は、3人組ユニットのPerfume(パフューム)とコラボしたバッグ“ボンサック ミニ”を発売する。

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- 10位 -
「ランコム」が美容液“ジェニフィック”の世界観を体験できるイベントを開催

09月18日公開 / 文・WWD STAFF

 「ランコム(LANCOME)」は9月22〜24日の3日間、渋谷スクランブルスクエアで美容液“ジェニフィック アドバンスト N”の世界観を体験できるイベント“ジェニフィック インテンス チャレンジ”を開催する。

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「WWDJAPAN」 ウイークリートップ10

1週間でアクセス数の多かった「WWDJAPAN」の記事をランキング形式で毎週金曜日にお届け。
今回は、9月14日(木)〜9月20日(水)に配信した記事のトップ10を紹介します。


- 1位 -
コーセーがジャニーズ事務所に対する声明

09月15日公開 / 文・WWD STAFF

 コーセーは15日、ジャニーズ事務所の創業者、故ジャニー喜多川氏による性加害問題を受け、十分な改善が認められるまでは同事務所所属タレントの新たな契約や起用を見送ると発表した。現時点で、ウェブサイトの削除や店頭の販促物の撤去などは予定していないが、流通企業の意向などを踏まえ、適応に対応していく方針だ。なお、契約タレントのTVCMの放映は全て終了している。

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- 2位 -
「ユニクロ:シー」発売日の店頭は? 30代の女性客が中心、ちらほら男性の姿も

09月15日公開 / 文・五十君 花実

 ユニクロは9月15日、クレア・ワイト・ケラー(Clare Waight Keller)によるウィメンズの新ライン「ユニクロ:シー(UNIQLO : C)」を発売した。当日朝、東京・銀座のユニクロ トウキョウを訪れると、10時前後から整理券を配布。11時のオープン直前には20人ほどが入り口前で列を作った。

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- 3位 -
「リモワ」と「ティファニー」が初コラボ ジュエリーボックスやスーツケースを発売

09月19日公開 / 文・WWD STAFF

 LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン (LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)傘下のドイツのラゲージブランド「リモワ(RIMOWA)」は9月26日、「ティファニー(TIFFANY & CO.)」とのコラボアイテムを発売する。

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- 4位 -
10日間で3カ月分を完売 「ワコールメン」“レースボクサー”にブリーフタイプが登場

09月15日公開 / 文・WWD STAFF

 「ワコールメン(WACOAL MEN)」から、美しさと機能性を融合した“レースブリーフ”が登場した。2021年12月に発売した同じレースを使用した“レースボクサー”は、発売から10日間で約3カ月分の販売予定枚数を完売した大ヒット商品。

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- 5位 -
ケニアで見た「大量廃棄」の現実 鎌田安里紗がリポート

09月16日公開 / 文・木村 和花

 先進国から途上国へ輸出される大量の古着が問題視されている。ファッション産業の透明性を推進するファッションレボリューションジャパンのプロデューサーで、消費者への啓発活動に取り組む鎌田安里紗は8月、古着の行き着く先を見るためケニアを訪れた。「チェンジング・マーケット財団」の調査によれば、2021年はケニアに9億着以上の衣類が輸出されたという。現地の人々は、この現状をどう受け止めているのか。鎌田に8日間の滞在の様子をレポートしてもらった。

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- 6位 -
阪神梅田本店の優勝セールに2000人行列  早すぎるVで一部商品が間に合わず

 阪神タイガースが18年ぶりにセ・リーグ優勝したのを受け、エイチ・ツー・オー リテイリングのグループ各社は15日、「祝・リーグ優勝 阪神タイガースご声援感謝セール」をスタートした。7日間開催する。

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- 7位 -
新生「エディー・バウアー」出店開始 10月に4店舗

09月19日公開 / 文・林 芳樹

 メンズアパレルの水甚(岐阜市、中村好成社長)は、米カジュアルブランド「エディー・バウアー(EDDIE BAUER)」の出店を開始する。10月6日にモラージュ菖蒲(埼玉県)、イオンモール福岡(福岡県)、高槻阪急スクエア(大阪府)、10月13日にららぽーと愛知東郷(愛知県)をそれぞれ開く。

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- 8位 -
「ルイ・ヴィトン」から青の“モノグラム・キャンバス”を用いたメンズの新作バッグ

09月16日公開 / 文・WWD STAFF

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は、ブルーの“モノグラム・キャンバス”素材を用いたメンズの新作バッグを発売した。

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- 9位 -
Perfumeが吉田カバンの「POTR」とコラボ オレンジのミニバッグをツアー会場で限定販売

09月20日公開 / 文・三澤 和也

 吉田(東京、吉田幸裕社長)が手掛けるブランド「ピー・オー・ティー・アール(POTR)」は、3人組ユニットのPerfume(パフューム)とコラボしたバッグ“ボンサック ミニ”を発売する。

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- 10位 -
「ランコム」が美容液“ジェニフィック”の世界観を体験できるイベントを開催

09月18日公開 / 文・WWD STAFF

 「ランコム(LANCOME)」は9月22〜24日の3日間、渋谷スクランブルスクエアで美容液“ジェニフィック アドバンスト N”の世界観を体験できるイベント“ジェニフィック インテンス チャレンジ”を開催する。

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「新商品を出すたびごみを作っている気になる」化粧品業界の闇から抜け、“未来の原料”と出合いサキュレアクト起業

「化粧品の新商品を出すたびにごみを作っているようで嫌になった」と開口一番印象的な言葉を述べたのは、環境保護につながる未来を創造するサキュレアクトを3月に起業した塩原祥子社長だ。25年携わった化粧品業界を卒業しようと考えた最中に、地球環境を改善する可能性を秘めた微細藻類に出合い、プラスチック商品を使用しない、ごみを出さない工夫をするライフスタイルブランド「530(ファイブサーティ)」を7月に立ち上げた。塩原社長は消費者の意識、行動変容につながるきっかけになることを願い、これまであまり語られてこなかった化粧品業界の裏側を明らかにした。

WWD:長年化粧品業界でモノ作りに携わり、課題に感じていたことは。

塩原祥子サキュレアクト社長(以下、塩原):日本の化粧品市場は約2兆5000億円で、その内の1兆円を大手企業が占めている。残りの1兆5000億円を中小企業が展開するが、チャネルは、百貨店やバラエティーショップ、ドラッグストア、ECと多岐にわたり、それぞれのチャネルを得意とするメーカーがひしめいている。化粧品の年間出荷個数個数は約25億個(2022年経済産業省化粧品出荷統計)で、化粧品使用人口を約5600万人(15歳以上の女性人口約5100万人、男性使用人口約500万人)と想定すると年間41個を消費しないと全ての出荷数を消費することができない。実際には化粧品使用人口が年間18個消費すると仮定すると、製造した時点で約56%が廃棄対象の可能性があるのだ。その状況は決して健全ではない。

WWD:ドラッグストアも同じ状況か。

塩原:前職ではドラッグストアを主力販路とするメーカーに属していたので、むしろ一番環境が良くない気がする。全国にドラッグストアは約2万5000店舗あるが、売れている店舗は1割にも満たない2000店舗といわれている。化粧品の使用期限は未開封で3年(開封後は約1年)で、年2回の棚の入れ替え時に売れ残った商品が3月と9月に大量に返品される。韓国コスメの使用期限は2年と印字されているが、期限が切れたので交換してほしいと普通に言われる。中には一度も店頭に出ないまま返品されることもあった。これらは防犯タグがついたまま戻ってくるものもあるため、再度販売することは難しい。そして、化粧品は液体のものが多いことから分解して処理が難しく、パッケージも単一素材ではなく複数の素材で複雑に構成されているものが多いためリサイクルできない。安売り業者に販売するか、産業廃棄物として処理するしかない。そんな状況を常に見ていると新商品を出すたびにごみを作っているようで嫌気が差し、二度と化粧品業界に関わりたくないと退職した。

WWD:異業種からの参入も多く、化粧品業界に参入しやすい環境もある。

塩原:日本で研究所と自社工場を有している化粧品メーカーは15社程度しかない 。そのほかはOEMで生産している。研究所がなくてもモノ作りができ、200万円あれば化粧品が作れるため参入障壁が低くなっている。化粧品はもうかるという神話があるが、昔ほど小売り店側にブランドを育成する気概もないため、10年継続できるブランドは多くない。返品商品のコスト、卸への手数料を考慮すると、販売価格の10〜20%の商品原価で抑えないとビジネスとして成り立ちにくいのが現状だ。

微細藻類との出合いで、再び化粧品業界で奮起

WWD:化粧品業界の闇に触れ、一度は離れる決意をしたが再び挑戦する

塩原:微細藻類を活用した新規事業を知る機会があり、微細藻類を培養し、石油に変わる代替エネルギーを作るプロジェクトに興味を持った。微細藻類は肉眼では識別困難なサイズだが、二酸化炭素を酸素に変換する光合成生物で、食物連鎖の出発点である生産者といわれている。太陽光と二酸化炭素さえあれば無限に増殖する微細藻類から、将来的にはSAF(持続可能な航空燃料)を生産する予定の企業と協業することで、生産過程で生まれる副産物を抽出・精製し化粧品や容器の原料にできるのではないかと考えている。24年春以降には商用化が実現しそうで、現在はどう商用に落とし込むか模索している最中だ。

WWD:こうした取り組みを広めるためブランドを立ち上げた。

塩原:7月に「530」が誕生した。ブランド名には“ごみゼロ”という思いをのせており、プラスチック容器を使用しないスキンケアや洗剤、雑貨類を扱う予定だ。第1弾のせっけん“シーデザインソープ”(25g×4、3300円)をマクアケで販売したところ、想定の3倍の売り上げを達成した。 新素材で海の波紋をデザインした九谷焼のソープディッシュ(2200円)も販売する。

WWD:“シーデザインソープ”は、プラスチックごみを含めた海洋汚染が進む海の現状を表した。

塩原:仕込みから乾燥まで最大30日間かけるコールドプロセス製法を採用。全て手作業のため余分なエネルギーは使用しないで作り上げた。ヤシ油やオリーブ果実油、ヒマシ油など天然由来成分99%以上配合し、4種ともお菓子のようなかわいらしいデザインを意識したが、実は一つ一つが海の状態を表現したもの。ブルーの“blue color soap”は「美しい海」、サーモンピンクの“red-orange color soap”は「赤潮の海」、ブルーと白の2層からなる“mix color soap”は「プラスチックの浮かんだ海」、ブラウン系の“brown color soap”は「海底の砂漠化」をそれぞれ表した。海洋汚染問題を生活の中で身近に感じでもらえるものをビジュアル化することでプラスチック商品使用の削減を意識してもらえたら。ビーチクリーン運動の実施やホームページに漫画で読む環境問題などを掲載している。こうして行動や知識を得てもらいごみゼロの地球を実現するための一歩を踏み出してもらえたらうれしい。

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YKKが原宿でサステナイベント ファスニング製品でカスタマイズなど体験

YKKは、9月23~24日に原宿・神宮前で、ファッションコミュニティ「ニューメイク(NEWMAKE)」と、アップサイクルブランド「プラスティシティ(PLASTICITY)」との共同イベント「ループ キャンプ(LOOP CAMP)」を開催する。会場では“サステナビリティ”をテーマにしたアクションを用意する。

キャンプサイトをイメージした会場には3つのサイトがあり、来場者は巡りながらノベルティのカスマタイズや、リペア、ファッションを長く楽しむための考えのシェアなどを体験できる。

「エントリー サイト」では、オリジナルカードケース(800 個限定)を受け取った後、会場を巡り、ファスナー、スナップ・ボタン、カラビナなどの樹脂製品といったファスニング製品を集めながら「わたしのスタイル」にカスタマイズを体験。「インスピレーション サイト」では「ニューメイク」と「プラスティシティ」による廃材やデッドストックを使用した作品や製品を展示する。「トライ&アクションサイト」では洋服の裾上げや穴あき・破れの補修、ファスナーの修理などが可能だ。また、YKK の環境配慮型ファスナー「ナチュロン(NATULON)」のコーナーでは、回収された服や繊維くずから新しいファスナーに生まれ変わるまでの過程を紹介する。

開催について同社は、「サステナビリティに取り組みたいと思っていても行動に移せない消費者が半数を占めるという環境省のデータが示すように、一人ひとりがどのようにアクションすれ良いかが浸透していないとも感じていている。イベントでは直ぐに取り組めるようなアクションを用意するので、サステナビリティを身近に感じていただき、自分のスタイルでサステナビリティに取り組んで欲しい」と話している。

■サステナブルファッションポップアップ「LOOP CAMP」
会期 : 9 月23 日(土)・24 日(日)
時間:11:00~19:00
会場 : 東急プラザ表参道原宿6 階 おもはらの森
入場料 : 無料

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ドイツのフィットネスマシン「ウォーターローワー・ノルド」が本格上陸 木工で手作り

 ドイツのフィットネスブランド「ウォーターローワー・ノルド(Water Rower|NOHrD)」が日本本格上陸に伴い、都内のWIRED TOKYO 1999と大阪の梅田蔦屋書店で24日までポップアップストアを展開している。江ノ島には事前予約制の常設店舗もオープンした。

「ウォーターローワー・ノルド」のフィットネスマシンは、ドイツのノルトリング=ハンブルク地域の伝統的な木工技術を持つ職人が一つずつ手作りしている。デザイン性の高さから「PLUS X AWARD」などの国際的なアワード受賞やミュージアムでの展示実績も持つ。製造から使用に至るまで電力も極力使わず、可能な限り水など自然のエネルギーを活用していることも大きな特徴。実際にマシンを動かすと水の音を感じられる。

ポップアップストア及び常設店ではマシンの体験が可能。また個人向けに全12種の機械の販売も行っているほか、5種類については月額2500円からサブスクリプションプランも提供している。

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ドイツのフィットネスマシン「ウォーターローワー・ノルド」が本格上陸 木工で手作り

 ドイツのフィットネスブランド「ウォーターローワー・ノルド(Water Rower|NOHrD)」が日本本格上陸に伴い、都内のWIRED TOKYO 1999と大阪の梅田蔦屋書店で24日までポップアップストアを展開している。江ノ島には事前予約制の常設店舗もオープンした。

「ウォーターローワー・ノルド」のフィットネスマシンは、ドイツのノルトリング=ハンブルク地域の伝統的な木工技術を持つ職人が一つずつ手作りしている。デザイン性の高さから「PLUS X AWARD」などの国際的なアワード受賞やミュージアムでの展示実績も持つ。製造から使用に至るまで電力も極力使わず、可能な限り水など自然のエネルギーを活用していることも大きな特徴。実際にマシンを動かすと水の音を感じられる。

ポップアップストア及び常設店ではマシンの体験が可能。また個人向けに全12種の機械の販売も行っているほか、5種類については月額2500円からサブスクリプションプランも提供している。

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鎌倉サステナビリティ研究所って? 世界的コンペの審査員も務める代表に聞く

ロンドン芸術大学を拠点とするセンター・フォー・サステナブル・ファッション(Centre for Sustainable Fashion.以下、CSF)は、ケリング(KERING)やIBM、「ヴォーグ ビジネス(VOGUE BUSINESS)」とグローバルなファッション・コンペティションの「ファッション・バリュー・チャレンジ(Fashion Values Challenge.以下、FVC)」を共同開発した。日本から唯一審査員を務めた、鎌倉サステナビリティ研究所(以下、KSI)の青沼愛代表に話を聞いた。

青沼愛KSI代表理事 プロフィール

2004年からバングラデシュの教育支援に携わる。SRI投資助言会社を経て、11年からバングラデシュやミャンマーなどの工場を中心に社会監査(ソーシャルオーディット)や労働環境改善業務に携わる。その後、大手アパレル企業のサステナビリティ部にてアジア圏における取引先工場の労働環境改善、工場従業員の教育支援プロジェクトを担当。現在は、幅広い業界の社会監査を国内外で行いながら、サステナビリティ関連コンサルティングも行う。特定非営利活動法人ウォーターエイドジャパン理事も務める

 

――2018年に設立したKSIとは?
 
青沼愛鎌倉サステナビリティ研究所代表(以下、青沼代表):04年からバングラデシュの働く子どものたちの教育支援に関わり、その後、SRI関連企業を経て、11年からソーシャルオーディター(社会監査人。製品を製造する自社工場や、サプライチェーン上にある取引先工場の労務・人権・環境などをチェックし、問題があればその改善を促す役割を担う)としてバングラデシュやミャンマーの工場の労働環境改善に関わってきました。その後、ファーストリテイリングのサステナビリティ部でアジア圏のサプライチェーンを担当し、18年にKSIを設立しました。KSIの発起人の1人である、青山学院大学の北川哲雄名誉教授と私は鎌倉在住で、鎌倉で定期的にお茶を飲みながらさまざまな業界の動向について情報交換をして、KSIの構想がスタートしました。企業のサステナビリティに関する活動を加速させるには、質の良い情報と信頼できるネットワークが重要であるという思いから、業界を超えて「フラットであること」「中立であること」そして「ファクトをベースとしたディスカッションをすること」を中心として始まりました。
コアな活動として、サステナブル・ファッション、ビジネスと人権などに関する定期的な勉強会や体系的な連続講座を業界の実務者や学生向けに行っています。多くの実務者が参加してくださるのを嬉しく思っていますし、意欲ある学生さんには奨学金制度として受講料を全額または一部免除して応援しています。私自身は、KSI運営をしながらソーシャルオーディターとして、さまざまな業界のサステナビリティ分野に関わっています。
KSIでは、業界やセクター、国を超えて共に議論をすることを大切にしており、面白い化学反応が起きていると感じます。例えば、ファイナンスに関わる方がファッション産業に関心を持ち、学生と一緒に学ぶなど。学生が純粋な問いを投げかけることで、サステナビリティ担当者と本質的な議論に発展する機会も多く、国内外の専門家が新たな事例を紹介してくれることで、担当者の意識や行動に影響を与ることもあります。

――どのような契機でFVCに関わることになった?
 
青沼代表:FVCは、世界中からサステナブルファッションに関するアイデアを募集しています。学生部門と企業部門があり、それぞれ優勝者は半年間、CSFやケリング、IBM、「ヴォーグ ビジネス」からメンターを受ける機会や、オンラインのプログラムを受講する権利などを得ます。
KSIは、20年からCSFと連携して彼らの教育コンテンツを日本語にし、サステナブル・ファッション講座で受講生に提供しています。その流れから、FVCの初回からグローバル審査員として関わらせて頂いています。
 
――今年は日本から3組がファイナリストとしてグローバルに推薦された。グローバル審査員からの反応は?
 
青沼代表:審査会では日本から推薦した3組ともとても高く評価されていました。ファッションを通して想いが循環するエコシステムを届ける「E組 from Enter the E」、埼玉・秩父発の地域で循環するものづくり「レイナ イブカ(REINA IBUKA)」、そしてファッションを通してオール・インクルーシブな社会を目指すアパレルブランド「ソリット!(SOLIT!)」と、今年のテーマである「ファッションはどのように社会を価値づけることができるのか?」に対して、3組がそれぞれ違った個性と、信念を持ったアプローチをされていることも特徴的でした。また日本のカルチャーを背景にしたビジネスプランやモノづくりに対しての評価もとても高かったです。
4月にはCSFのニーナ・スティーブンソン(Nina Stevenson)教育責任者を招いたオンラインイベントを開催し、3組のアイデアについて意見交換をする機会を設けました。ニーナはグローバル審査員の視点でそれぞれのアイデアに対するリスペクトと気づきを共有してくださり、とても良い議論ができました。
 
――KSIの今後と、KSIがファッション業界に期待することは?
 
青沼代表:CSFと連携したことで、海外からのサステナブル・ファッションに関する情報に触れる機会がさらに増えています。世界中でどんなアイデアが議論されているのか、どんなアクションが起きているかを日本に紹介していきたいし、同時に、日本にある素晴らしいアクションを海外に届けるニーズも感じています。
最近はサステナブル・ファッションについて発信する方々も増え、関心の高さを感じます。私たちの強みは国内外の専門的な情報を持っていること。色んな方々と連携し、私たちの情報を使って頂き、さらにその先の多くの人たちに知ってもらえたと思います。
ただ、私たちだけではマンパワーが足りないので、今後日本から賛同する方々を集め、FVCも含め、サステナブル・ファッションを一緒に盛り上げていきたいです。さまざまな方が関わることで、ファッション業界が抱える課題を軽やかに解決して、さらに楽しく、ワクワクするアイデアがたくさん生まれることを願っています。

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ケニアで見た「大量廃棄」の現実 鎌田安里紗がリポート

先進国から途上国へ輸出される大量の古着が問題視されている。ファッション産業の透明性を推進するファッションレボリューションジャパンのプロデューサーで、消費者への啓発活動に取り組む鎌田安里紗は8月、古着の行き着く先を見るためケニアを訪れた。「チェンジング・マーケット財団」の調査によれば、2021年はケニアに9億着以上の衣類が輸出されたという。現地の人々は、この現状をどう受け止めているのか。鎌田に8日間の滞在の様子をレポートしてもらった。

私は以前から、手放された服の先について関心がありました。チリやガーナ、ケニアなどで大量の古着が流れ付いて問題になっていることは、ニュースなどで知っていましたが、現地の様子を直接知りたいと思い、今回ケニアを訪れました。

ケニアの歴史を振り返ると、1960〜80年代にかけては政府が国内産業を守るため、古着の取引は禁止されていました。しかし、90年代に入り政府が貿易の自由化に重点を置いたため取引が解禁され、以降古着市場が拡大しました。現在は主に、ヨーロッパやアメリカ、中国の古着が売買されています。

満員電車のような活気に溢れる古着市場

現地ではまず、モンバサと呼ばれる港町に古着のベールが到着します。ベールとは、古着が圧縮された状態の塊のことです。大きなコンテナにベールがたくさん積まれ、ナイロビ市内へと運ばれます。そこで仲買人がベールを購入し、マーケットがあるギコンバいう場所で古着を販売します。

ギコンバのマーケットは、全貌が把握しきれないくらい広く活気に溢れていて、満員電車のような人の多さでした。ベールを広げ、そのまま販売できる古着は陳列され、それ以外のものはミシンが並ぶエリアでお直しされます。Tシャツやパンツをジャキジャキ切って、大人サイズを子供サイズに大胆にお直ししている様子も見かけました。子どもサイズの方がよく売れるのだそうです。現地の人から聞いた話によると、今まではベールの中の5、6割がそのまま売れる状態でしたが、今は2、3割になっているとのこと。

地面にはお直しの過程で出た端切れが1mほど積み重なっていて、歩くとふかふかして足元を見ていないと転びそうになるくらいでした。端切れの山の上でモップや雑巾を作って販売している人もいました。

マーケットに並んでいたのは、「ザラ(ZARA)」や「マンゴー(MANGO)」「フォーエバー21(FOREVER 21)」「ギャップ(GAP)」「バナナ・リパブリック(BANANA REPUBLIC)」「シーイン(SHEIN)」など。正規品かどうかは分かりませんが、「ナイキ(NIKE)」や「アディダス(ADIDAS)」などスポーツブランドも多く見かけました。いずれも最近の商品が多い印象でした。そのほかにも、穴が空いた靴下なども売られていてびっくりしました。日本では捨てられてしまうような衣類も、現地では想像以上に使い尽くされていました。

地平線まで広がるゴミ

ケニアでは、医療廃棄物などの一部のゴミを除いて焼却処理は行われません。ナイロビ市内のゴミは全てダンドラと呼ばれる場所に埋め立てられます。マーケットに積まれていた端切れも、定期的にトラックが回収してここに運ばれます。

ダンドラは、地平線までゴミが広がっていました。空気が乾燥しているため、いろんなところで何かが自然発火して異臭がしました。周りにはスラム街があります。ダンドラで働いている人たちは、金属など高く売れるものを見つけて売るなどして生計を立てているようです。古着は着られるものがあれば自分で着たり、マーケットに持っていたりもするようです。案内してくれた男性は、「コンバース」のスニーカーを履いたおしゃれな出立ちで、「服どこで買っているの?」と聞いたら、「ここで拾った。いいヤツあったんだよね」と話してくれました。

埋立地で見たゴミは、自分の普段の生活ゴミと変わりません。日本では、これらのゴミが効率よく処理されるすばらしい仕組みが構築されています。手放した先を考えなくて良いからこそ、新しいものを買ったり捨てたりすることがより気軽にできるんだろうなとも思いました。

ファッションが大好きな現地の若者たち

国内産業がどのような影響を受けているのかも知りたかったので、国内の大手縫製工場や若手デザイナー、産業省のような行政機関などにも行きました。縫製工場の社長は、「以前は国内で販売するファッションアパレルをメインに作っていたが、今は新品の服が売れなくなった。自分たちはグローバル企業のユニホームの製作に切り替えて生き抜いている」と話し、ケニア軍の軍服に使用される迷彩柄の生地をたくさん見せてくれました。ビジネスとしては安定しているようですが、ケニア国内で独自のファッションブランドが育つことができない状況には、切ない気持ちになりました。

専門学校で出会った生徒たちは、ファッションが大好き。ケニアにも東京と同じようなファッションカルチャーは存在していますし、グローバルブランドに憧れている若者たちもたくさんいました。ただ国内でブランドを立ち上げても、安い古着が溢れているなか、ビジネスを成り立たせるのは難しいようです。ファッションや衣服が持つ力や喜びはケニアでも日本でも変わらずある一方で、今のままでは新しいクリエーションの芽吹きを潰してしまうかもしれません。

ケニアの光景は、自分たちのものづくりや生活と地続き

今回の訪問で強く思ったのは、服の最終地点に責任を持てない状況で生産を続けることの危険性です。古着が川に流れ込んでいる様子や、埋立地に積み上がっている様子は日本では、まず見ることがない光景でした。その多くはポリエステル繊維です。ポリエステル繊維そのものが悪だとは思いませんが、それらが川に流されマイクロプラスチックとなり、海を渡って日本に戻ってきうるということは、日本のようにオーガナイズされたゴミ処理システムがある場所に暮らしていると想像しにくい部分なのではないでしょうか。ケニアの光景は、自分たちのものづくりや生活と地続きです。

欧州でも日本でも「適量生産」についての議論が盛んですが、個人的には、売り切れた=適量生産、とも言い切れないと考えます。例えば、セールで大幅に値下げされた商品が“お得感”を動機に購入されたとして、長く愛される可能性は低いと言わざるを得ないでしょう。

事実として現地では、古着で雇用が生み出されています。しかし送った先に喜ばれるモノ以外は、ケニアよりもゴミ処理施設が整っている国内で収集・分別・再資源化した方が効率的です。いくら、現地でリユース・リペアにより少し寿命が伸ばされたとしても根本的な解決策にはなりません。本気で循環社会を目指すのであれば、アフリカで着古された服をどうするかまで考える、もしくは各国が国内で循環できる仕組みを作る必要があるのではないでしょうか。

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コーセーがジャニーズ事務所に対する声明 松本潤、Snow Man目黒蓮などを起用

コーセーは15日、ジャニーズ事務所の創業者、故ジャニー喜多川氏による性加害問題を受け、十分な改善が認められるまでは同事務所所属タレントの新たな契約や起用を見送ると発表した。現時点で、契約タレントの情報を掲載する公式サイトの削除や店頭の販促物の撤去などは予定していないが、流通企業の意向などを踏まえ、適応に対応していく方針だ。なお、契約タレントのTVCMの放映は全て終了している。

コーセーは、クレンジングブランド「ソフティモ」の高機能スキンケアシリーズ“クリアプロ”で松本潤、コーセープロビジョンのスキンケアブランド「米肌(MAIHADA)」で関ジャニ∞の“妹分”として活動するキャンジャニ∞、「コーセー敏感肌ケア」キャンペーンでSnow Manの目黒蓮、子会社のアルビオンが展開するスキンケアシリーズ「フラルネ(FLARUNE)」のブランドアンバサダーにSnow Manの渡辺翔太を起用している。

同社は、あらゆるステークホルダーに関わる全ての人の人権を尊重する責任を果たすべく「コーセーグループ人権方針」を掲げており、「いかなる性加害も絶対に許されるもの」としている。日頃から、人権デューディリジェンスの考え方にもとづき、コーセーグループの商品・サービスに関係するすべてのステークホルダーに対し、同方針を理解し、人権の尊重に努めることを要請している。

その上で今回の一連の問題に対して、「長年にわたし事務所と契約をしてきた企業として、人権尊重の徹底や、被害にあわれた皆さまへの補償が少しでも早く進むよう、改革や取り組み状況の報告を求め、必 要に応じて情報提供を要請するなど、事務所の適切なガバナンス体制の確立を注視していく」とコメントした。

その一方で、「所属タレントの皆さまや、それを支えるマネージャなどスタッフの皆さまが活躍の場を失う状況についても非常に懸念しており、才能あるタレントやスタッフの皆さまが、一日も早く活躍の場に復帰できる仕組みの確立についても、強く要請していく」とした。

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「『レスポンシブル・カンパニー』の先駆者、パタゴニアに学ぶファッションの未来」オンライン受講を受け付け

WWDJAPAN Educationsは、「サステナビリティ・コネクト」と題し、より一層、企業の垣根をこえて、より広く強くつながりを持つためのセミナー・ワークショップを7月21日に開講しました。「環境」「社会問題」「流通」そして 「LGBTQ+」といった、より広義でのサステナビリティを考え、ファッション業界がサステナビリティにおける先進的な業界になることを目指します。

「サステナビリティ・コネクト」DAY4のテーマは、「『レスポンシブル・カンパニー』の先駆者、パタゴニアに学ぶファッションの未来」です。日本支社の責任者である篠健司環境社会部ブランド・レスポンシビリティ・マネージャーが世界情勢を踏まえて現状と課題を解説。講義パートのオンライン視聴を、人数限定で受け付けます。

このような人におすすめ

サステナビリティにおけるビジョンを考えたい
世界情勢を踏まえた現状と課題を学びたい
ファッションビジネスの事例を知りたい

申し込み▼


プログラム

2023年10月27日(金)16:00~17:00

「レスポンシブル・カンパニー」の先駆者、
パタゴニアに学ぶファッションの未来

サステナビリティに取り組むのは何のため?そのビジョンを今一度強固なものとするため「 レスポンシブル・カンパニー」の先駆者であるパタゴニアのキーパーソンが世界情勢を踏まえて現状と課題を解説。そこにはファッションビジネスのこれから詰まっています。

※講義内容は予告なく変更する場合がございます。
申し込み▼


講師紹介

篠健司/パタゴニア日本支社 環境社会部 ブランド・レスポンシビリティ・マネージャー
PROFILE:米アウトドア企業、パタゴニアの日本支社において、事業を通じて環境に与える不必要な悪影響を最小限に抑えるため、望ましい再エネや物品・サービスの調達の推進、製品寿命時の循環リサイクル・プログラムの構築などを担当。パタゴニア創業者が共同設立した1% for the Planetの日本窓口、アウトドア環境保護基金を運営する一般社団法人コンサベーション・アライアンス・ジャパン監事、公益社団法人日本自然保護協会理事などを務める

インフォメーション

日時

2023年10月27日(金)16:00~17:00

実施方法

オンラインセミナー
※講義終了後、一定期間のアーカイブ配信をご案内いたします。
※視聴用URLは、受講前日17:00と当日9:00にお申し込み時に入力いただいたメールアドレスにお送りいたします。入力にお間違いないようご確認ください。メールが確認できない場合、迷惑メールフォルダなどもご確認ください。
※Vimeoでの配信を予定しています。視聴環境をご確認ください。

募集人数

オンライン:50名

受講料

スタンダードプラン:
11,550円 30%OFF
ライトプラン : 14,850円 10%OFF
一般価格 : 16,500円
※価格は税込です
申し込み▼


注意事項

※表示価格は全て1名様分となります。
※割引価格はクーポンをご利用時に適用となります。
※定期購読者で会員登録がお済みでない方はこちら
※本ページでのお支払いはクレジットカード払いのみとなります。コンビニ払いご希望の方はこちら
※お申し込みは10月27日(金)13時をもって、受け付け終了となります
※領収書はクレジットカードのご利用明細をもって代えさせていただいています。ご了承ください
問い合わせ先
株式会社INFASパブリケーションズ 販売部
お問い合わせフォームはこちら

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やまぎんとオーパが学生向けデザインコンペ開催 グランプリ受賞作品を従業員の制服に採用

テキスタイルメーカーのやまぎんとオーパは、協業で取り組む「サステナブルプロジェクト」の一環でファッションを学ぶ学生を対象にしたデザインコンペティションを開催した。グランプリ受賞作品は、オーパ、ビブレ、フォーラスの一部店舗のインフォメーションセンターで働く従業員の制服に採用する。

オーパ、ビブレ、フォーラスの顧客および従業員から投票を募った結果、横浜fカレッジ在学中の長沼綺星さんがグランプリを受賞した。制服はやまぎんが開発した機能性素材「ゼロテックス(ZERO-TEX)」を使用。長沼さんは、横浜の海をイメージしたブルーと、側面に入れたプリーツやベルトでスタイルアップがかなうデザインにこだわったという。

やまぎんとオーパは、2023年4月から「サステナブルプロジェクト」として、「ゼロテックス」を使用した制服の導入を進める。「ゼロテックス」は、製造工程における二酸化炭素排出量や水使用量を最小限にとどめた機能素材で、医療現場などにも耐えうる耐久はっ水性、通気性、透湿性が特徴。着用後の制服はやまぎん子会社のバイオテックワークスエイチツーが回収し、ガス化炉を使用して再生可能エネルギーへと変換する予定だ。

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米リセール市場は子ども服が急成長 注目の循環型ECサイト、スウォンドルとは?

アメリカの子ども服のリセールが急成長している。今年7月にメルカリUS(MERCARI US)が発表した2023年度リユースリポートによると、22年に最も成長したカテゴリーは前年比19.2%増の子ども服で、取引額はおよそ19億ドル(約2774億円)。2位のメンズウエアの14.5%増に大きく差をつける結果となった。リセールで人気の子ども服ブランドは、プチプラ子ども服の「カーターズ(CARTER’S)」やシューズの「クロックス(CROCS)」、オーガニックコットンなどを使ったプリント柄が特徴の「ケイト クイン(KATE QUINN)」、ターゲット(TARGET)の「キャット&ジャック(CAT & JACK)」、EC専門のスリープウエア「リトルスリーピーズ(LITTLE SLEEPIES)」。中古品の売買が盛んな米リユース市場は、22年と比較して31年には86.7%増の3250億ドル(約47兆4500億円)に達すると見込まれており、中でも子ども服は同期間に146%の成長率が期待されるという。

こうした中、注目を集めているのが循環型マーケットプレイス、スウォンドル・ソサエティ(SWOONDLE SOCIETY以下、スウォンドル)だ。スウォンドルはサイズアウトや型落ちした子どもの衣料品を一般ユーザーやアパレルブランドから下取りし、交換または販売するフルサービスのプラットフォームを提供している。一般ユーザーは会員登録後に、再利用可能な配送バッグを受け取り、不要になった古着または新品の持ち物をバッグに入れて返送。その後スウォンドルが査定し、5段階のレベルに評価する。ユーザーはサイト上に掲載されたアイテムを購入できるほか、査定品と同じレベルの新品または中古のアイテムと交換することができる。2児の母である創業者のジェン・ズクリー(Jen Zuklie)最高経営責任者(CEO)は、親同士が不要になった子ども服を気軽に交換できる場をつくりたいという思いから起業。また、交換することで廃棄される衣料品を減らすことも目的としている。

スウォンドルは自社サイトに加え、米国の小売最大手ウォルマート(WALMART)やファッション専門のフリマアプリ、ポッシュマーク(POSHMARK)と中古品を売買するリコマースのネットワーク提携を結んでおり、子ども服ブランドの「ピッコリーナ(PICCOLINA)」や「マイトリー(MIGHTLY)」「クラシック・プレップ・チルドレンウエア(CLASSIC PREP CHILDRENSWEAR)」「ロケッツ・オブ・オウサム(ROCKETS OF AWESOME)」なども展開している。さらに、シーイン(SHEIN)のリセールパートナーでもあるトリート社(TREET)との戦略的提携により、子ども服の「ライリーアンドクルー(RYLEE + CRU)」とママバッグの「ジュジュビー(JUJUBE)」の販売と下取りのプログラムをサポートしている。また、ショッピファイ(SHOPIFY)対応のブランドは、独自のリセール&下取りのプログラムの立ち上げも支援する。

スウォンドルはさらなる拡大を図り、7月に子ども服のリセール・マーケットプレイスのショップトゥモローズ(SHOPTOMORROWS)を買収した。ショップトゥモローズの既存の顧客ベースを獲得し、取り扱い数を拡充する狙いだ。ショップトゥモローズのヘイリー・ライバーマン(Haley Lieberman)創業者は、「子ども服は、従来の小売やリセールの委託モデルではコストがかかるため、持続することが難しい。そうした背景から、当社は下取りをベースとしている。スウォンドルと共に、さらなる成長を図る」と語る。またスウォンドルのズクリーCEOは、「両社のビジネスモデルとミッションを組み合わせることによって生まれる相乗効果が互いを引き寄せた。ヘイリーの専門知識と広範なネットワークは、子ども服市場の持続可能性と循環性を向上させるという私たちのミッションにとって大きな財産となるだろう」と期待する。

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「イートリップ」の野村友里と花屋の壱岐ゆかりによる「食植・住」展 10月29日まで

ジャイル(GYRE)は、「イートリップ(EATRIP)」主宰であり料理人の野村友里と「ザ リトルショップ オブ フラワーズ(THE LITTLE SHOP OF FLOWERS)」主宰の壱岐ゆかりによる展覧会を10月29日まで開催中だ。

本展のタイトルは「ライフ イズ ビューティフル:衣・食植・住 “植物が命をまもる家となり、命をつなぐ食となる”」。2021年11月に開催した「衣・食植」展からの続編となる展覧会だ。茅葺き職人の相良育弥との出会いから、かつての日本の住まいにさまざまに生かされていた植物、稲を再発見するプロセスを描いた。食べるための米と、住まうための稲について鑑賞者とともに探究する。

◼️ライフ イズ ビューティフル:衣・食植・住 “植物が命をまもる家となり、命をつなぐ食となる”
日程: 9月8日〜10月29日
時間:11:00〜20:00
場所:ジャイル ギャラリー
住所:東京都渋谷区神宮前5-10‒1 ジャイル3階

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「イートリップ」の野村友里と花屋の壱岐ゆかりによる「食植・住」展 10月29日まで

ジャイル(GYRE)は、「イートリップ(EATRIP)」主宰であり料理人の野村友里と「ザ リトルショップ オブ フラワーズ(THE LITTLE SHOP OF FLOWERS)」主宰の壱岐ゆかりによる展覧会を10月29日まで開催中だ。

本展のタイトルは「ライフ イズ ビューティフル:衣・食植・住 “植物が命をまもる家となり、命をつなぐ食となる”」。2021年11月に開催した「衣・食植」展からの続編となる展覧会だ。茅葺き職人の相良育弥との出会いから、かつての日本の住まいにさまざまに生かされていた植物、稲を再発見するプロセスを描いた。食べるための米と、住まうための稲について鑑賞者とともに探究する。

◼️ライフ イズ ビューティフル:衣・食植・住 “植物が命をまもる家となり、命をつなぐ食となる”
日程: 9月8日〜10月29日
時間:11:00〜20:00
場所:ジャイル ギャラリー
住所:東京都渋谷区神宮前5-10‒1 ジャイル3階

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世界的コンペの覇者「ソリット!」が目指すオールインクルーシブなファッション

「グッチ(GUCCI)」などを擁するケリング(KERING)やIBM、ロンドン芸術大学、「ヴォーグ ビジネス(VOGUE BUSINESS)」が共同開発したグローバルなファッション・コンペティションの「ファッション・バリュー・チャレンジ(Fashion Values Challenge.以下、FVC)」はこのほど、オールインクルーシブを謳うファッションブランドの「ソリット!(SOLIT!)」にグランプリを授けた。「ソリット!」は、これからの未来に向けて、多様な人々はもちろん、自然や動物も取り残さない社会を目指し、2020年9月に設立。企画段階から商品や環境に課題を感じる当事者を巻き込むインクルーシブ・デザインの手法をもとに、必要とする人に、必要とされるものを、必要な分だけを製造することを目指す。障がいの有無やセクシャリティなどを超えて、自分の好みや体型にあわせて部位ごとに1600通り以上の組み合わせの中からカスタマイズが可能な、自分のために作れるファッションサービスも運営している。田中美咲代表に、コペンハーゲンで開かれた授賞式のあと、話を聞いた。
「ソリット!」は現在2024年4月のバンクーバー・ファッション・ウイークへの参加のためのクラウドファンディングを行っている。返礼品は、オンライン配信のチケットやメイキングのドキュメンタリー映画上映会チケットなど。あわせて今月末まで、新宿マルイにポップアップをオープン中だ。

田中美咲(たなか・みさき)SOLIT代表  プロフィール

社会起業家・ソーシャルデザイナー。1988年生まれ。立命館大学卒業後、東日本大震災をきっかけに福島県における県外避難者向けの情報支援事業を責任担当。2013年「防災をアップデートする」をモットーに「一般社団法人防災ガール」を設立して20年に事業継承。第32回 人間力大賞 経済大臣奨励賞 受賞。18年2月に社会課題解決に特化したPR会社であるmorning after cutting my hairを創設。20年「オール・インクルーシブ経済圏」を実現すべくSOLITを創設。同社が開発したインクルーシブファッションは、世界三大デザインアワード「iF DESIGN AWARD 2022」で最優秀賞GOLDを受賞

――FVCへの参加のきっかけは?グローバルコンペでは、他の地域のファイナリストにどんな印象を抱いた?
田中美咲「ソリット!」代表(以下、田中):FVCはSNSで知っていたのですが、応募するか迷っていました。でも複数の知り合いから「これ『ソリット!』に合っていそう」とのメッセージをもらい、エントリーを決めました。日本のファイナリスト(「ソリット!」を含めて3社)はそれぞれとても魅力的で、グローバルのファイナリストも素敵なデザインのファッションサービスばかりでした。NFTを活用したサービスもあれば、民族・文化的背景からの開発も多く、それぞれが「ファッション」をどのように捉えているのか?がアウトプットに表れていると思いました。

――今回は欧州だけでなく、世界中から数百以上のエントリーがあった。そんな中で勝ち取ったプログラムに期待することは?
田中:これから半年間、ケリングやIBM、「ヴォーグ ビジネス」からのサポートに期待しつつ、こちらからも「これをやりたい」と言いまくろうと思っています。例えば今「ソリット!」ではマーケティングとターゲティングをレビューしていますが、今のコアターゲットは障がいのある方とか、セクシャルマイノリティ、高齢者ら、既存のファッションに「選択肢が少ない」もしくは「選択肢が存在しない」と感じている方々です。今は世の中にサービスは生まれつつあるのに、当事者が選択肢を知らないなどの理由で、マーケットがそもそも生み出されない黎明期にあると思うんです。つまり人数はいるけれど、まだマーケットになっていないのが現状です。私たちがターゲットを変えて、カスタマイズやパーソナライゼーションを楽しんでくれそうな人にシフトする方法もあるけれど、収益のためだけにその意思決定はしたくない。あくまで必要な人のためにモノ作りしたいんです。でもこれって、一社だと市場にならないのでもっとプレイヤーを増やすか、それこそケリングのような先駆的存在が「ここに、ちゃんと市場があるよ」と世の中に発信するなど、光を当てる力のある人たちがもっと注目してくれるといいなと思っていて。今回のプログラムでも、そこを一緒に作っていけるのであれば、とてもありがたいです。

――黎明期のマーケットで起業して、今年で4期目。起業までの経緯は?非営利団体から社会課題解決に特化したPR会社を経て、アパレル業界で起業したのはなぜ?
田中:幼少期から正義感が強く、行動力がありましたが、東日本大震災は大きなトリガーとなりました。自分の人生における時間などのリソースを「社会課題を解決するためにつかう」ことを決めました。まず当時勤めていたサイバーエージェントを辞めて被災地に移住して活動する中で、復興も重要だけど、対処療法的解決ではなく、システムチェンジや根本解決のために「防災」を行うべきと考え、非営利団体の一般社団法人防災ガールを立ち上げ、8年活動しました。
さらに構造的に課題解決をするには、自然災害だけではなく、複合的かつ同時多発的に解決・改善していく必要があると考え、同じく異なる社会課題の解決に挑む社会起業家の仲間たちを支援するため、社会課題解決に特化したPR会社のmorning after cutting my hairを創業しました。
私は、アパレル会社を経営したかったわけでも、ファッションブランドを始めてみたかったわけでもなく、あくまで環境問題や人権侵害などの課題へのソリューションとして「ソリット!」を生み出しています。初めに起業した時から今まで、対象とする課題やアプローチ方法は変わったけれど、いかに本質的に解決をするのかを常に考え、意思決定を続けてきました。大学時代からのバックパッカーで世界を一周するなど、日本の一般的な既存のルールやキャリアパスにあまりとらわれていないことも関係していると思います。

――海外も含め多様性のあるメンバーが参画しているが、普段のコミュニケーションで気をつけていることは?
田中:基本的にはSNSで個別DMが届いたり、知り合いの繋がりで共感してくださった方が「私にも何かできないか?」と連絡をくれたりが多いです。メンバーはみんな気候変動やジェンダー、人権に関して何らか強い意志をもち、アクティビストとは言い切れないまでも自分と社会の距離がとても近いメンバーばかり。1人では解決しきれないので、チームで挑戦したいと考えた人が多いです。
今のメンバーは40人ほどです。できているのかちょっとわかりませんが、私自身結構マメなタイプなので、メンバーとのコミュニケーションは多く取るようにしています。あと私にしかできない業務量をできるだけ減らして分担してもらい、私はみんなに茶々を入れたり「元気?」みたいなことを言ったりして、それぞれが本当にやりたいことをできるように調整することを意識しています。成果が出しやすい・見えやすい環境も作っています。今回のようなアワードを取ったり、ちゃんと売り上げにつなげたり、イベントの参加者を予想以上に伸ばしたり、それぞれに成功体験を経験してもらい、自分達の行動が社会とどうつながっているのかを共有できることがとても嬉しいです。

――今後の展望は?
田中:国内でも少しずつ露出が増えていますが、今回の受賞を機にグローバルにどのように評価されたブランド・会社であることがもっと伝わったり、それがきっかけで私たちのプロダクトが必要とされている方にもっと届いたりするといいなと思っています。
私たちはミッションからスタートしたファッションブランドですが、衣食住や生活環境の中で、よりオールインクルーシブで多様な人にも動植物にも配慮されている選択肢がもっと増えたらいいなと思っています。全てがそんなプロダクトにならなくてもいいけれど、そんな選択肢が50%くらいあると、それぞれ自由に選べて、表現できる幅が増えて、自分がより自分らしくあれる可能性が生み出せる。見たい景色は、ファッショアイテムはもちろんのこと、例えばコンビニで売られているお菓子とか果物、文具も、50%はそういうものから選べる状態です。
まだまだ小さなスタートアップですが、ここからさらにたくさんの企業や自治体の方々と協力しながら、目指す社会を実現していきたいです。

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世界的コンペの覇者「ソリット!」が目指すオールインクルーシブなファッション

「グッチ(GUCCI)」などを擁するケリング(KERING)やIBM、ロンドン芸術大学、「ヴォーグ ビジネス(VOGUE BUSINESS)」が共同開発したグローバルなファッション・コンペティションの「ファッション・バリュー・チャレンジ(Fashion Values Challenge.以下、FVC)」はこのほど、オールインクルーシブを謳うファッションブランドの「ソリット!(SOLIT!)」にグランプリを授けた。「ソリット!」は、これからの未来に向けて、多様な人々はもちろん、自然や動物も取り残さない社会を目指し、2020年9月に設立。企画段階から商品や環境に課題を感じる当事者を巻き込むインクルーシブ・デザインの手法をもとに、必要とする人に、必要とされるものを、必要な分だけを製造することを目指す。障がいの有無やセクシャリティなどを超えて、自分の好みや体型にあわせて部位ごとに1600通り以上の組み合わせの中からカスタマイズが可能な、自分のために作れるファッションサービスも運営している。田中美咲代表に、コペンハーゲンで開かれた授賞式のあと、話を聞いた。
「ソリット!」は現在2024年4月のバンクーバー・ファッション・ウイークへの参加のためのクラウドファンディングを行っている。返礼品は、オンライン配信のチケットやメイキングのドキュメンタリー映画上映会チケットなど。あわせて今月末まで、新宿マルイにポップアップをオープン中だ。

田中美咲(たなか・みさき)SOLIT代表  プロフィール

社会起業家・ソーシャルデザイナー。1988年生まれ。立命館大学卒業後、東日本大震災をきっかけに福島県における県外避難者向けの情報支援事業を責任担当。2013年「防災をアップデートする」をモットーに「一般社団法人防災ガール」を設立して20年に事業継承。第32回 人間力大賞 経済大臣奨励賞 受賞。18年2月に社会課題解決に特化したPR会社であるmorning after cutting my hairを創設。20年「オール・インクルーシブ経済圏」を実現すべくSOLITを創設。同社が開発したインクルーシブファッションは、世界三大デザインアワード「iF DESIGN AWARD 2022」で最優秀賞GOLDを受賞

――FVCへの参加のきっかけは?グローバルコンペでは、他の地域のファイナリストにどんな印象を抱いた?
田中美咲「ソリット!」代表(以下、田中):FVCはSNSで知っていたのですが、応募するか迷っていました。でも複数の知り合いから「これ『ソリット!』に合っていそう」とのメッセージをもらい、エントリーを決めました。日本のファイナリスト(「ソリット!」を含めて3社)はそれぞれとても魅力的で、グローバルのファイナリストも素敵なデザインのファッションサービスばかりでした。NFTを活用したサービスもあれば、民族・文化的背景からの開発も多く、それぞれが「ファッション」をどのように捉えているのか?がアウトプットに表れていると思いました。

――今回は欧州だけでなく、世界中から数百以上のエントリーがあった。そんな中で勝ち取ったプログラムに期待することは?
田中:これから半年間、ケリングやIBM、「ヴォーグ ビジネス」からのサポートに期待しつつ、こちらからも「これをやりたい」と言いまくろうと思っています。例えば今「ソリット!」ではマーケティングとターゲティングをレビューしていますが、今のコアターゲットは障がいのある方とか、セクシャルマイノリティ、高齢者ら、既存のファッションに「選択肢が少ない」もしくは「選択肢が存在しない」と感じている方々です。今は世の中にサービスは生まれつつあるのに、当事者が選択肢を知らないなどの理由で、マーケットがそもそも生み出されない黎明期にあると思うんです。つまり人数はいるけれど、まだマーケットになっていないのが現状です。私たちがターゲットを変えて、カスタマイズやパーソナライゼーションを楽しんでくれそうな人にシフトする方法もあるけれど、収益のためだけにその意思決定はしたくない。あくまで必要な人のためにモノ作りしたいんです。でもこれって、一社だと市場にならないのでもっとプレイヤーを増やすか、それこそケリングのような先駆的存在が「ここに、ちゃんと市場があるよ」と世の中に発信するなど、光を当てる力のある人たちがもっと注目してくれるといいなと思っていて。今回のプログラムでも、そこを一緒に作っていけるのであれば、とてもありがたいです。

――黎明期のマーケットで起業して、今年で4期目。起業までの経緯は?非営利団体から社会課題解決に特化したPR会社を経て、アパレル業界で起業したのはなぜ?
田中:幼少期から正義感が強く、行動力がありましたが、東日本大震災は大きなトリガーとなりました。自分の人生における時間などのリソースを「社会課題を解決するためにつかう」ことを決めました。まず当時勤めていたサイバーエージェントを辞めて被災地に移住して活動する中で、復興も重要だけど、対処療法的解決ではなく、システムチェンジや根本解決のために「防災」を行うべきと考え、非営利団体の一般社団法人防災ガールを立ち上げ、8年活動しました。
さらに構造的に課題解決をするには、自然災害だけではなく、複合的かつ同時多発的に解決・改善していく必要があると考え、同じく異なる社会課題の解決に挑む社会起業家の仲間たちを支援するため、社会課題解決に特化したPR会社のmorning after cutting my hairを創業しました。
私は、アパレル会社を経営したかったわけでも、ファッションブランドを始めてみたかったわけでもなく、あくまで環境問題や人権侵害などの課題へのソリューションとして「ソリット!」を生み出しています。初めに起業した時から今まで、対象とする課題やアプローチ方法は変わったけれど、いかに本質的に解決をするのかを常に考え、意思決定を続けてきました。大学時代からのバックパッカーで世界を一周するなど、日本の一般的な既存のルールやキャリアパスにあまりとらわれていないことも関係していると思います。

――海外も含め多様性のあるメンバーが参画しているが、普段のコミュニケーションで気をつけていることは?
田中:基本的にはSNSで個別DMが届いたり、知り合いの繋がりで共感してくださった方が「私にも何かできないか?」と連絡をくれたりが多いです。メンバーはみんな気候変動やジェンダー、人権に関して何らか強い意志をもち、アクティビストとは言い切れないまでも自分と社会の距離がとても近いメンバーばかり。1人では解決しきれないので、チームで挑戦したいと考えた人が多いです。
今のメンバーは40人ほどです。できているのかちょっとわかりませんが、私自身結構マメなタイプなので、メンバーとのコミュニケーションは多く取るようにしています。あと私にしかできない業務量をできるだけ減らして分担してもらい、私はみんなに茶々を入れたり「元気?」みたいなことを言ったりして、それぞれが本当にやりたいことをできるように調整することを意識しています。成果が出しやすい・見えやすい環境も作っています。今回のようなアワードを取ったり、ちゃんと売り上げにつなげたり、イベントの参加者を予想以上に伸ばしたり、それぞれに成功体験を経験してもらい、自分達の行動が社会とどうつながっているのかを共有できることがとても嬉しいです。

――今後の展望は?
田中:国内でも少しずつ露出が増えていますが、今回の受賞を機にグローバルにどのように評価されたブランド・会社であることがもっと伝わったり、それがきっかけで私たちのプロダクトが必要とされている方にもっと届いたりするといいなと思っています。
私たちはミッションからスタートしたファッションブランドですが、衣食住や生活環境の中で、よりオールインクルーシブで多様な人にも動植物にも配慮されている選択肢がもっと増えたらいいなと思っています。全てがそんなプロダクトにならなくてもいいけれど、そんな選択肢が50%くらいあると、それぞれ自由に選べて、表現できる幅が増えて、自分がより自分らしくあれる可能性が生み出せる。見たい景色は、ファッショアイテムはもちろんのこと、例えばコンビニで売られているお菓子とか果物、文具も、50%はそういうものから選べる状態です。
まだまだ小さなスタートアップですが、ここからさらにたくさんの企業や自治体の方々と協力しながら、目指す社会を実現していきたいです。

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アシックスが温室効果ガス排出量最少スニーカーを発売 市販スニーカーのなかで最少値


アシックス(ASICS)は、温室効果ガス排出量(カーボンフットプリント)を市販スニーカーのなかで最も低く抑えたスニーカー「ゲルライトスリーシー エム1.95( GEL-LYTE III CM 1.95)」を、9月14日からアシックスオンラインストアで先行発売し、9月22日からアシックス原宿フラッグシップ、アシックス大阪心斎橋で発売する。価格は1万9800円。

“アシックススポーツスタイル”を象徴するスニーカーの1つである「GELLYTE III OG」をベースとし、先進的な素材や加工を取り入れることでカーボンフットプリントを最小限に抑えている。温室効果ガス排出量は1.95kgCO₂eで、同社によると現時点で温室効果ガス排出量が公表されている市販スニーカーのなかで最少だという。色はホワイト系一色で、靴底を厚めに設計することでシーンや服装を選ばず着用しやすいデザインとしている。

ミッドソールと中敷には新たに開発した“カーボン・ネガティブ・フォーム”を採用。これはサトウキビなどを原料とした複数のバイオベースポリマーを配合したもので、これにより実質温室効果ガス排出を抑えながら、履き心地や品質を損なわない仕上がりになっている。またアッパーと中敷には、環境負荷の低い技法“ソリューションダイ”で染色したリサイクルポリエステルを採用した。

さらにアッパーの補強パーツには、廃棄ロスの少ないテープ形状パーツを必要量のみカットし、折り返すなどして効果的に配置。これにより、材料の廃棄を最小限に抑えつつフィット感やサポート性を確保した。そのほかに、製造工程における再生可能エネルギーの利用、バイオ燃料を使った輸送や委託先工場でのリサイクル施策などを行っている。

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セカンドハンドを販売するフィンランド発ジュエリー「カレワラ」 使い捨て文化にノー

フィンランド発ジュエリー「カレワラ(KALEVARA)」は、2022年から本国で“プレラブド”コレクションを展開している。プレラブド”とは、“前に愛された”という意味。消費者から持ち込まれた使用済みの「カレワラ」のジュエリーを自社の工房で修理やメンテナスを行い、再販している。85年の歴史を持つ同ブランドが販売したジュエリーの種類は多く、“プレラブド”コレクションでしか手に入れることのできない貴重なものもある。そのユニークさからギフトとしても喜ばれている。

再販という企画が生まれたきっかけは、「衣服だけでなく、ジュエリーもリサイクルできるということを消費者に働きかけたい」という思いから。サステナビリティは、「カレワラ」のブランドバリューの中核をなすもので、ジュエリーのセカンドハンドビジネスの先駆者的存在を目指している。同ブランドのジュエリーは高品質でタイムレスなデザインなので、世代を超えて長く愛用できるという。

修理やメンテナンスでセカンドハンドに輝きを

“プレラブド”コレクションのアイテムは郵送または、「カレワラ」の店舗に持ち込むと、オンラインショップや直営店で使用できるギフトカードが提供される。ギフトカードの価格は、価格リストで事前に確認が可能。再販価格やギフトカードの価格は、素材やジュエリーのサイズに基づいて変動する。「カレワラ」のジュエリーであれば、壊れていても、オリジナルの箱や保証書がなくても持ち込むことができ、金細工職人により修理やメンテナンスが行われる。どうしても修理できない場合は、リサイクルするそうだ。現在、“プレラブド”コレクションを展開しているのはフィンランドだけで、それ占める売り上げの割合は15%。今後は、国外での展開も視野に入れ、25年までには25%を目指すという。

キルシ・パーッカリ=カレワラ最高経営責任者は、「『カレワラ』は、使い捨て文化に反対し、世代から世代へと受け継がれるジュエリーをつくることを目指している。われわれの成長戦略の一部としてプレラブド“コレクションが大きな役割を担っている」とコメントしている。

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サステナ推進プロジェクト「ヤギシカル」が「オーガニックライフスタイルEXPO」に出展 無料セミナーの開催も

繊維商社のヤギが、エシカルやサステナビリティの取り組みとして注力しているプロジェクト「ヤギシカル(YAGITHICAL)」は、9月14〜16日に開催する国内のオーガニックライフスタイルビジネスの推進を目指したコンベンション「オーガニックライフスタイルEXPO 2023」に出展する。

同社のブースでは、協働しているNPO法人ディア ミーと共に企画したオーガニックコットン100%を使用した日本製の“musubu Tシャツ”、規格外品のタオルを再利用したミニタオル“musubu アップサイクルタオル”などの環境に配慮した商品を販売する。ほか、農場から糸まで一貫したオーガニックコットン生産のトレーサビリティーを管理するヤギ独自のシステム「コットン iD」、一般財団法人PBPコットンと共に取り組むインドの綿農家の人々の支援につながるオーガニックコットンを介したプロジェクトを始め、同社が取り組む繊維の循環型ビジネスについても展示する。

初日の14日には、セミナーも開催。同社が取り組むオーガニックコットンのトレーサビリティーやインドのオーガニックコットン生産者と、その子どもたちへの支援について解説する。参加者にはセミナー関連資料に加えて、有機栽培で育てられたコーヒー豆を使用した“ヤギシカル コーヒー”を贈呈する。

■「オーガニックライフスタイルEXPO 2023」
日時:9月14〜16日
開催時間:10:00〜17:00
場所:東京都立産業貿易センター(浜松町館2〜5階)
「ヤギシカル」のブースは4階 21エリア
住所:東京都港区海岸1-7-1 東京ポートシティ竹芝
入場料:1000円(12日17時までの事前入場登録で無料、招待状持参)

問い合わせ先
株式会社ヤギ
03-3667-4887

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ヤギがオーガニックコットンを本気で「追跡」、独自のシステム確立

繊維商社のヤギはオーガニックコットンで、原料となる綿花を栽培する農場から糸までの一貫したトレーサビリティーの構築に乗り出す。同社は年間1400t、衣服換算だと500万〜600万着に達する、日本最大のオーガニックコットン糸のサプライヤーの一つ。主力調達先のインドで、オーガニックコットンの偽装問題が発生したことから、独自のトレーサビリティーシステム「コットン・アイディー(Cotton iD)」を構築。9月の糸の出荷分から対応を始めた。同社は今後、インド経由の綿花のほぼすべてをこの仕組みに切り替え、日本だけでなく世界で展開していく。

オーガニックコットンは、米国やインドの農林水産省にあたる政府機関が出す綿花農場を対象にした認証(USDA認証・APEDA認証)と、業界団体(GOTS)による綿花綿(ワタ)と紡績工程を対象にした認証(GOTS認証)が分かれている。インドでは、この仕組みを悪用した一部の業者が各地の農場から綿花が持ち込まれるジニング(綿花ワタの精製工程)工程で、認証以外の農場の綿花を混入。実際に生産されたオーガニックコットン綿花よりも、オーガニックコットン糸の方が遥かに多くなる、偽装問題が発生した。

ヤギはインドの有力オーガニック綿紡績企業ナハール・スピニング・ミルズ(Nahar Spinning Mills)と組み、2つの認証をそれぞれ結びつける仕組みを構築した。福森昭二ヤギ第一事業部長は「現在は手作業でひもづけしているが、今後はブロックチェーンなどの仕組みを活用するなど自動化を進める。インドでのオーガニックコットンの偽装は、日本ではそれほど話題になっていないが、インドから多くの繊維製品を調達している欧米の有力ブランドでは大きな問題になっており、『Cotton iD』には欧米企業から強い引き合いがある」という。

ヤギは、9月以降に出荷する糸はこの仕組みに切り替えており、同社で扱う9割近いオーガニックコットンは、この「Cotton iD」対応になる。取引先からリクエストがあれば証明をつけることも可能という。

ヤギはオーガニックコットン糸では日本最大のサプライヤーで、傘下にはオーガニックコットンタオルの生産量で日本一のツバメタオルも有している。

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コットンの代替素材として注目 「テンセル™」を採用するブランド続々

「テンセル™(TENCEL™)」がコットンの代替素材として注目を集めている。「テンセル™」がトレーサブル(追跡可能)で低環境負荷素材であることはよく知られているが、コットンの代替素材としての需要が高まり、特にデニムでの採用が増えているという。近年の動向を「テンセル™」を提供するオーストリアのセルロース繊維最大手レンチング・グループ(LENZING GROUP)のグローバルビジネス開発デニム部門長のトゥンチャイ・クルチカン(Tuncay Kılıçkan)に話を聞いた。

インディゴに染められる
“長寿命”繊維

デニムといえばコットンという時代は終わりを告げようとしている。「コットンは常にデニム業界で圧倒的な強さを誇っていたが、近年の持続可能性への意識の高まりや、新型コロナウイルスの感染拡大以降の綿花価格の変動に伴い、綿花に代わる素材を持つことが検討されるようになった」とトゥンチャイ・クルチカン=レンチング・グループ グローバルビジネス開発部門デニム責任者は語る。代替素材の候補の一つとして挙がるのが「テンセル™」だ。支持される理由をクルチカンは「価格と供給条件が安定している点に加え、最終衣料製品での鑑別が可能な100%トレーサブルである点」と分析する。中でもデニム分野での活用が広がっていることについては、「多くの繊維はインディゴ染めができないが、『テンセル™』はインディゴに染めることができる数少ない繊維のひとつ」と語る。

ソフトな手触りも支持を集める理由だ。「今日の消費者は着心地に非常に敏感だ。ビンテージデニムにインスパイアされたオーセンティックなアイテムであっても、ソフトな手触りは必須。『テンセル™』はこの付加価値を提供でき、バリューチェーン全体がそれを認識している。もうひとつ強調しておきたいのは、『テンセル™』は繊維強度が高い点。“長寿命”が今後のEUの法制の重要な要素になることを考えると、製品のライフサイクルが長くなることは、付加的な特徴となるだろう。柔らかさと長寿命を兼ね備える『テンセル™』はデニム、アウター、ニットなどさまざまなアイテムに適していると言える」。

デニムブランド「デンハム(DENHAM)」は“同じジーンズでもよりグリーンに”をコンセプトに、コットンに比べて環境負荷が低いジーンズを探求するライン“ゼロ コットン デニム(Zero Cotton Denim)"に「テンセル™」を採用した。「『デンハム』はプレミアムな価値はそのままに、代替素材の開発に重点を置いている。この取り組みはブランドに前向きな変化を起こすというメッセージが込められている。そして、さまざまなブランドが『テンセル™』のサステナブルな点だけではなく、生地の風合いや新たなテクスチャーを評価して、積極的に採用している」と自信をのぞかせる。「リーバイス(LEVI'S)」もコットン古着を原料の一部に活用した「テンセル™」を循環する繊維として注目している。

ナノ・ユニバースは
“清涼感と品の良さ”推しの
デニムアイテムを提案

ナノ・ユニバースは2023年春夏向けに「テンセル™デニムが叶える上品で、快適な夏」と題したアイテムを提案した。糸の光沢感を生かしたブラウスやロングフレアスカート、Vネックワンピースといった清涼感ある軽やかなアイテムをそろえた。「テンセル™」を採用した理由をTSIストリート&カルチャー事業ディビジョンNU事業部コンテンツ開発セクションの山内良太プレスは「良質でありながら環境に配慮されていることはもちろん、通常のインディゴデニムとは異なり、色落ちしない点や柔らかい素材感に優位性を感じた」と振り返る。特に人気を集めたのはワンピースだった。「夏でも快適に着用できることや他のアイテムとレイヤードしたときに色移りなどがなく着やすいという反応が多かった」と語る。今後も「テンセル™」を活用していくという。「時期をずらしてトップスやボトムスを提案していきたい」。

「ラ・エフ」
ゼロ・カーボン テンセル™️
大人の女性が取り入れやすい
アイテムとして発信

ジャヴァコーポレーションは8月23日~9月3日、「ラブ・フェスタ」と題して“服のチカラで明日の世界を変えよう #もっと洋服にできること”をテーマに、「地球環境問題やフェアトレード問題に取り組む」アイテムを展開した。「ラブ・フェスタ」は新たに始める取り組みで、「私たちの服づくりの原点である『愛』ある物づくりへの理念や思い入れ、こだわりや価値観を再考し、単なる『物としての価値』だけではない、『新しい価値観や感動』を伴った物づくりを目指す」試みだという。

このプロジェクトではモリリンが提供するゼロカーボンタイプの「テンセル™」を用いた環境配慮型素材”ビオグレース(BIOGRACE)”を採用。「ロートレアモン」「ラ・エフ」「メイソングレー」「ドロワット」「ビアッジョブルー」の5ブランドでニットやカットソーなどを展開した。また、同素材を使用した、今年100周年を迎えるディズニーキャラクターのTシャツも提案した。この生地を採用した理由をジャヴァコーポレーションの仲谷久悟ラ・エフ チーフMDは、「地球温暖化を抑制したいという思いから開発された素材である点。加えて『テンセル™』の持つ滑らかなタッチや柔らかな風合いと心地よさ、カジュアルにならない光沢感が、環境に配慮しながらも高級感があり、大人の女性のスタイルに取り入れやすいところが魅力」だと話す。さらに“ビオグレース”は木と暮らす未来プロジェクトへの寄付を通じて植林・育林活動を行っているという。

デニムの有力メーカーをはじめ、日本でも「テンセル™」をコットン代替素材としてデニムやニット・カットソーへの活用が広がり始めている。現在、繊維における再生セルロース繊維のシェアは6%だが、近い将来さらに伸びることが予測されている。レンチング・グループもそれに対応して投資を行い、タイの工場ではテンセルリヨセル繊維の生産を開始し、ブラジルでもパルプ設備が稼働を始めている。

TEXT : YUKO HIROTA
問い合わせ先
レンチングファイバーズ

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「メルヴィータ」本国グローバルPRが語る「地球や人に優しいモノづくりを加速」する狙い

ディディエ・テブナン/メルヴィータ グローバルPR&トレーニングディレクター プロフィール

1963 年生まれ。18 歳まで南米、アジアなど海外で過ごす。インテリアデザイナーの PR を経て、98 年ロクシタングループに入社し、ヨーロッパ地区のトレーニングディレクターを務める。2009 年に「メルヴィータ」に参加。 トレーニング部門を立ち上げ、新しい市場の開拓をサポートした後、現職

仏発オーガニックコスメブランド「メルヴィータ(MELVITA)」は、今年創立40周年を迎えた。それを機にWWFフランスが行うウミガメの保全活動をサポートを開始するなど、地球や人に優しいモノづくりをさらに加速する。また技術革新も進み、それを具現化した商品の一つであるネイチャーとサイエンスを融合した化粧水“ソルスデローズ エッセンスローション”(150mL、4400円)を9月6日に発売する。このほど、来日したディディエ・テブナン(Didier Thevenin)=メルヴィータ グローバルPR&トレーニングディレクターがブランドや商品に対する思いを語った。

WWD:来日の目的は?

ディディエ・テブナン=メルヴィータ グローバルPR&トレーニングディレクター(以下、テブナン):日本の年間スケジュールの確認と、新商品のローンチ、日本スタッフとのミーティングを予定する。特にスタッフとは今後の事業戦略や来年に予定する新ロゴ・パッケージの計画などを伝えた。

WWD:日本は2011年から展開するが、日本市場をどうとらえているのか。

テブナン:一言でいうと現在の状況に満足している。スタッフの多くが「メルヴィータ」の根幹を理解して、化粧品だけでなく、本物のライフスタイルを提供するブランドであると広めてくれている。小売り店でも「メルヴィータ」の商品を見かけることが多い。12年前に想定した位置づけと比較すると、さらにライフスタイルを変容できるブランドとして貢献できるし、上を目指せるだろう。現在10カ国で本格展開するが、フランスと日本が常に売り上げ上位を占める。2年以内にアメリカへの進出を計画している。

WWD:本物のライフスタイルとは?

テブナン:健康と環境に配慮した商品を提供することだ。「メルヴィータ」を訴求する際のインスピレーションを与えてくれたハチドリの物語がある。アマゾンで森林火事が発生し、多くの野生動物が森から逃げていたが、ハチドリが川に向かい口に水を含み消化活動をしていた。それを見たある動物がハチドリに「一滴の水で山火事が消せるのか?」と聞くと、ハチドリは「たとえ消せなくても自分にできることをしている。一羽では不可能なことも、みんなが一緒にやれば流れを変えることができる」と応えたという。この話は「メルヴィータ」のことでもあると思っている。「メルヴィータ」を消費者に紹介し、使用してもらうことで環境や人に好循環が生まれることにつながる。

スタッフをブランドアンバサダーに任命

WWD:グローバルPR担当のほか兼務するトレーニングディレクターとして日本で多くのスタッフと対話した。

テブナン:本部のスタッフとはもちろん、3日間で150人の販売スタッフと対話した。その中で重視したのはパッションと教育だ。私は25年前にロクシタングループに入社したが、当時は小さな企業で日本にも進出していなかった。ただ、上記の物語のように巨大なポテンシャルがあるブランドだと思っていたので、「メルヴィータ」を買収した際、「メルヴィータ」で仕事をしたいと手を上げた。新たな市場開拓ができ、好奇心を持って取り組んでいる。こうしたパッションは人に伝わると信じている。

WWD:スタッフの中からブランドの思いを伝えるアンバサダーになるべく人を探している。

テブナン:アンバサダーは役職ではなく、それぞれの職務を果たしながらブランドを体言する人物だ。マーケテイング担当に指南できるほどの知識が深い人、その国にマッチした考えを発信できる人、オプティミスト(楽天的)な考えをしている人、誠実で目的を忘れない人、私が伝えることを自国の言葉で伝えられる人をブランドアンバサダーに任命する。現在、イタリアとスロベニア、マレーシアにアンバサダーがおり、日本でも候補者がいて見極めるタイミングだ。

ブランドが発展するための商品誕生

WWD:“ソルスデローズ エッセンスローション”は「メルヴィータ」が発展していくための期待値の高い商品と聞く。

テブナン:オーガニックスキンケアの概念を覆す、ネイチャーとサイエンスを融合した商品だ。ブランド初のマイクロオイルフラクションテクノロジーを採用し、ピンクの小さな粒が視覚的にも華やかさを演出する。肌を潤すだけでなくふっくらとした健康的な肌へ導く新感覚な化粧水でスペシャルな逸品が完成した。

地球環境・従業員にも優しい取り組みを推進

WWD:ブランド誕生40周年で大地から海への環境保全も強化する。

テブナン:自然を尊重する取り組みを推進する中で、生分解性の高い商品を展開する。ビューティ業界はプラスチック廃棄量が多い産業のため、「メルヴィータ」は海洋成分を採用してきた。その中で絶滅の危機から海洋生物を救う取り組むを行うべきと、WWFフランスとスポンサーシップを結んだ。海洋生物多様性の保全プロジェクトを財政面で支援し、23年から3年にわたって、ウミガメの生育と沿岸漁業の調和を図ったり、保護に活用したりする資金として年間10万ユーロ(約1500万円)を寄付する。

WWD:生産工場も環境に配慮する。

テブナン:創業地であるフランス・アルデッシュ地方に構える生産工場は、使用電力の28%を太陽光発電で賄う。25年までに95%まで引き上げる計画だ。18年から原料の保管庫を半地下に設けた。それにより1年中、冷暖房を使用せずに一定温度を保てている。また、冬に降った水を保管し、雨が少ない夏に植物の散水用に活用する。

工場のスタッフには、乗り合い車で出社を推進する。入り口近くの駐車場は乗り合い車を優先するほか、毎月抽選でガソリンのプレゼントも行う。工場に勤務するスタッフも環境保全の意識が高まり、9月になると夏時期に観光客が多く訪れゴミが増えることから、岸辺のゴミ拾いを労働時間外に自発的に実施するようになった。

若い世代と未来を作る

WWD:若い世代へもアプローチする。

テブナン:未来を作るのは若い世代だ。「メルヴィータ」も若返りを図りたいと思っている。その一つが店舗だ。廃棄物の削減や生物多様性などを訴求すると共に、効果実感のあるスキンケアをそろえていることも伝えていく。現在、フランスに2店舗ほど新コンセプトの店舗を開設しているが、近い将来、日本でも新コンセプトの店舗を構える予定だ。これまでブランドを象徴するアイテムがアルガンオイルだったが、幅広いラインアップを改めて紹介できるだろう。日本においても「メルヴィータ」はさらなる高みを目指していく。

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「メルヴィータ」本国グローバルPRが語る「地球や人に優しいモノづくりを加速」する狙い

ディディエ・テブナン/メルヴィータ グローバルPR&トレーニングディレクター プロフィール

1963 年生まれ。18 歳まで南米、アジアなど海外で過ごす。インテリアデザイナーの PR を経て、98 年ロクシタングループに入社し、ヨーロッパ地区のトレーニングディレクターを務める。2009 年に「メルヴィータ」に参加。 トレーニング部門を立ち上げ、新しい市場の開拓をサポートした後、現職

仏発オーガニックコスメブランド「メルヴィータ(MELVITA)」は、今年創立40周年を迎えた。それを機にWWFフランスが行うウミガメの保全活動をサポートを開始するなど、地球や人に優しいモノづくりをさらに加速する。また技術革新も進み、それを具現化した商品の一つであるネイチャーとサイエンスを融合した化粧水“ソルスデローズ エッセンスローション”(150mL、4400円)を9月6日に発売する。このほど、来日したディディエ・テブナン(Didier Thevenin)=メルヴィータ グローバルPR&トレーニングディレクターがブランドや商品に対する思いを語った。

WWD:来日の目的は?

ディディエ・テブナン=メルヴィータ グローバルPR&トレーニングディレクター(以下、テブナン):日本の年間スケジュールの確認と、新商品のローンチ、日本スタッフとのミーティングを予定する。特にスタッフとは今後の事業戦略や来年に予定する新ロゴ・パッケージの計画などを伝えた。

WWD:日本は2011年から展開するが、日本市場をどうとらえているのか。

テブナン:一言でいうと現在の状況に満足している。スタッフの多くが「メルヴィータ」の根幹を理解して、化粧品だけでなく、本物のライフスタイルを提供するブランドであると広めてくれている。小売り店でも「メルヴィータ」の商品を見かけることが多い。12年前に想定した位置づけと比較すると、さらにライフスタイルを変容できるブランドとして貢献できるし、上を目指せるだろう。現在10カ国で本格展開するが、フランスと日本が常に売り上げ上位を占める。2年以内にアメリカへの進出を計画している。

WWD:本物のライフスタイルとは?

テブナン:健康と環境に配慮した商品を提供することだ。「メルヴィータ」を訴求する際のインスピレーションを与えてくれたハチドリの物語がある。アマゾンで森林火事が発生し、多くの野生動物が森から逃げていたが、ハチドリが川に向かい口に水を含み消化活動をしていた。それを見たある動物がハチドリに「一滴の水で山火事が消せるのか?」と聞くと、ハチドリは「たとえ消せなくても自分にできることをしている。一羽では不可能なことも、みんなが一緒にやれば流れを変えることができる」と応えたという。この話は「メルヴィータ」のことでもあると思っている。「メルヴィータ」を消費者に紹介し、使用してもらうことで環境や人に好循環が生まれることにつながる。

スタッフをブランドアンバサダーに任命

WWD:グローバルPR担当のほか兼務するトレーニングディレクターとして日本で多くのスタッフと対話した。

テブナン:本部のスタッフとはもちろん、3日間で150人の販売スタッフと対話した。その中で重視したのはパッションと教育だ。私は25年前にロクシタングループに入社したが、当時は小さな企業で日本にも進出していなかった。ただ、上記の物語のように巨大なポテンシャルがあるブランドだと思っていたので、「メルヴィータ」を買収した際、「メルヴィータ」で仕事をしたいと手を上げた。新たな市場開拓ができ、好奇心を持って取り組んでいる。こうしたパッションは人に伝わると信じている。

WWD:スタッフの中からブランドの思いを伝えるアンバサダーになるべく人を探している。

テブナン:アンバサダーは役職ではなく、それぞれの職務を果たしながらブランドを体言する人物だ。マーケテイング担当に指南できるほどの知識が深い人、その国にマッチした考えを発信できる人、オプティミスト(楽天的)な考えをしている人、誠実で目的を忘れない人、私が伝えることを自国の言葉で伝えられる人をブランドアンバサダーに任命する。現在、イタリアとスロベニア、マレーシアにアンバサダーがおり、日本でも候補者がいて見極めるタイミングだ。

ブランドが発展するための商品誕生

WWD:“ソルスデローズ エッセンスローション”は「メルヴィータ」が発展していくための期待値の高い商品と聞く。

テブナン:オーガニックスキンケアの概念を覆す、ネイチャーとサイエンスを融合した商品だ。ブランド初のマイクロオイルフラクションテクノロジーを採用し、ピンクの小さな粒が視覚的にも華やかさを演出する。肌を潤すだけでなくふっくらとした健康的な肌へ導く新感覚な化粧水でスペシャルな逸品が完成した。

地球環境・従業員にも優しい取り組みを推進

WWD:ブランド誕生40周年で大地から海への環境保全も強化する。

テブナン:自然を尊重する取り組みを推進する中で、生分解性の高い商品を展開する。ビューティ業界はプラスチック廃棄量が多い産業のため、「メルヴィータ」は海洋成分を採用してきた。その中で絶滅の危機から海洋生物を救う取り組むを行うべきと、WWFフランスとスポンサーシップを結んだ。海洋生物多様性の保全プロジェクトを財政面で支援し、23年から3年にわたって、ウミガメの生育と沿岸漁業の調和を図ったり、保護に活用したりする資金として年間10万ユーロ(約1500万円)を寄付する。

WWD:生産工場も環境に配慮する。

テブナン:創業地であるフランス・アルデッシュ地方に構える生産工場は、使用電力の28%を太陽光発電で賄う。25年までに95%まで引き上げる計画だ。18年から原料の保管庫を半地下に設けた。それにより1年中、冷暖房を使用せずに一定温度を保てている。また、冬に降った水を保管し、雨が少ない夏に植物の散水用に活用する。

工場のスタッフには、乗り合い車で出社を推進する。入り口近くの駐車場は乗り合い車を優先するほか、毎月抽選でガソリンのプレゼントも行う。工場に勤務するスタッフも環境保全の意識が高まり、9月になると夏時期に観光客が多く訪れゴミが増えることから、岸辺のゴミ拾いを労働時間外に自発的に実施するようになった。

若い世代と未来を作る

WWD:若い世代へもアプローチする。

テブナン:未来を作るのは若い世代だ。「メルヴィータ」も若返りを図りたいと思っている。その一つが店舗だ。廃棄物の削減や生物多様性などを訴求すると共に、効果実感のあるスキンケアをそろえていることも伝えていく。現在、フランスに2店舗ほど新コンセプトの店舗を開設しているが、近い将来、日本でも新コンセプトの店舗を構える予定だ。これまでブランドを象徴するアイテムがアルガンオイルだったが、幅広いラインアップを改めて紹介できるだろう。日本においても「メルヴィータ」はさらなる高みを目指していく。

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ロンハーマンが独創的なバスツアー ソーラーシェアリングでヒマワリ収穫体験

セレクトショップが顧客向けに行う体験型イベントが数多くあるが、ロンハーマン(RON HERMAN)が8月に実施した顧客ツアーは珍しい内容だった。「ステラ マッカートニー」とのコラボで同ショップが企画したのは、千葉県・匝瑳市にあるソーラーシェアリングへのバスツアーだ。ソーラーシェアリングとは発電と農業を同時に行い、太陽光をシェアする取り組みのこと。ツアーでは専門家からその仕組みを学び、不耕起栽培で育った大豆のアイスを味わい、畑のヒマワリ収穫を体験した。

このツアーは、「ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」とのコラボTシャツの発売を記念し企画された。Tシャツは、環境再生型農業により栽培されたコットンを使用し、「climate optimist」のメッセージと「ロンハーマン」のスローガン「Love for Tomorrow」をハート型の地球で描いている。ツアーには、同Tシャツの購入者などが参加した。

貸し切りバスは、朝8時にロンハーマン千駄ヶ谷店を出発し、約2時間で千葉県・匝瑳市に到着。見渡す限り広がる青空と緑。その中に、太陽光パネルと畑が点在している開放感ある土地だ。ここでソーラーシェアリング事業を運営しているのは市民エネルギーちばで、ロンハーマンは同社とみんな電力と協業し2021年に1号機を開設した。ほかには、パタゴニア日本支社などが開設している。米国西海岸とゆかりが深い2社が同タイミングで千葉県の自然豊かな土地で新しい取り組みを始めた点が興味深い。

「ステラ マッカートニー」によるエシカル講座で再生型農業を知る

畑でのツアーは、仮設テントでのレクチャーからスタート。挨拶に立った根岸由香里ロンハーマン事業部長兼ウィメンズ・ディレクターは、「今日もとても暑い。気候変動を日々実感する中で、企業として取り組みたいアクションは多い。ソーラーシェアリングもその一つ。体験を通じて前向きなエネルギーを受け取ってほしい」と、その意義を語った。続いて、ステラ マッカトニー ジャパンによるエシカル講座を開催。コラボTシャツに採用した環境再生型農業についてなど、参加者との対話を通じてフレンドリーにレクチャーを進めた。

続いて場所を畑に移して、市民エネルギーちば宮下朝光・環境事業部本部長がソーラーシェアリングについて解説した。同社は2014年に設立され、千葉県初の35kWの市民共同発電所を解説した。宮下本部長は、以前はここが痩せた耕作放棄地であったこと、今は売電と大豆や麦の有機農業を行いミミズが増えてきたこと、使用する太陽光パネルは遮光率が30程度で作物に太陽光が十分に届くことなどを説明。濃い緑色の大豆の葉が目の前で揺れる姿を見ながら聞くと説得力がある。

不耕起栽培の野菜を使ったビーガンプレートやソイアイスクリームを堪能

ロンハーマンのもう一つのソーラーシェアリングではヒマワリが満開だった。参加者はヒマワリを収穫しながら、農業法人Three little birdsの佐藤真吾代表社員からソーラーシェアリングの下での有機農業とは、について学んだ。収穫しないヒマワリはそのまま緑肥として使用すること、有機農業で土壌を回復させつつ、さらに不耕起栽培に切り替えていくことで大気中からCO2を吸収しカーボンニュートラルへ貢献するということ、収穫しきれないヒマワリも土壌の役に立つことを知ると安心して花束作りを楽しむことができる。

汗をかいた後は近くの集会所でランチを楽しんだ。見た目も美しいビーガンプレートを提供したのは、神奈川県茅ヶ崎のハチイチ農園で、彼らも不耕起栽培で野菜を育てている。夏野菜のグリルや野菜で作ったソースは味が濃く、満足度が高い。デザートのソイアイスクリームは、ロンハーマン匝瑳店で不耕起栽培された大豆を使用していてこれもまた濃厚だった。

レクチャーの締めは、東光弘・市民エネルギーちば代表取締役との対話だ。エネルギッシュな活動で多くの人に影響を与えている東代表はとオープンな語り口でこれまでの活動や展望を語る。痩せた土地の上に新事業を立ち上げるとは、多くの苦労があったに違いないと想像するが、東代表はとにかく未来志向。「楽しい」と話し、「日本の畑の18%がソーラーシェアリングになれば、現時点での日本の消費電力はまかなえる」とその展望を語る。

ロンハーマンは、将来的にこの農地で育った小麦を使ったパンを作って販売したいという。取り組む対象は大地だけに、収穫物や成果を得るには時間がかかるに違いない。東代表取締役は以前「WWDJAPAN」とのインタビュでー、ソーラーシェアリングを始めるには「①お金」「②設備」「③農業」「④物語」の4つの要素が必要。多いのはお金の質問だが、優先度は④から②の順番で、それさえ整えば①は自ずとついてくるというのが私の考え」と話していた。大地を覆う一面の太陽光パネルを見て、圧迫感を覚えることは多い。だが、ソーラーシェアリングにはむしろ牧歌的なムードが漂う。違いはそこに共創の概念があるか否かだろう。ツアーは共創の物語の一端に触れるものだった。

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ステーショナリーブランド「モレスキン」が余剰在庫を使ったバックパック発売

イタリア発のステーショナリーブランド「モレスキン(MOLESKINE)」は、アップサイクルブランド「リドゥ(REDO)」と協業し、余剰在庫を用いたバックパックを9月6日に500個限定で販売する。価格は200ドル(約2万9000円)。取り扱いはイタリア国内のみ。

素材は、製造ラインから回収した素材や余剰在庫で、全て一点モノのデザインだ。イタリア国内の社会的に恵まれない人々を雇用して製作した。ジュゼッペ・リゾ=モレスキン・アメリカ社長は、「クリエイティビティーは、前向きな変化を生むと信じている。『リドゥ』のアップサイクルは、熟練した職人技を通して社会的に恵まれない人々に力を与えることができる。一針一針が彼らの成長の物語であり、彼らの可能性を示している。地球と人々へのコミットメントの相乗効果が、サステナビリティの中心だ。私たちの在庫に新たな命を吹き込みながら、イタリアで丁寧に製造された今回の商品は、まさにそれを体現している」とコメントした。

「リドゥ」は2014年に創業。リサイクル素材を用いたファッション雑貨や家具を製作する。

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「リブレ」が洗濯機洗いによる衣類劣化を防ぐ洗濯ネットを発売

ランドリーグッズやクリーニングサービスを提供する「リブレ(LIVRER)」は、衣類同士の摩擦による劣化や毛玉の防止、型崩れの発生を最小に抑える洗濯ネット、ランドリーネット スリーシックスティを発売した。

クロロプレーン素材のこのネットには、特別設計の「ハニカム構造」を施した。水の循環とバッグの耐久性に優れたネットの穴の構造で、特許も取得している。これにより、カシミヤやフリンジ付ストールなど、今まで洗濯機で洗うことが難しいと思われていたデリケート生地へのスペシャルケアを可能にした。

商品はテトラ型のSサイズ(税込7,700円)とトート型のLサイズ(税込1万6500円)の2種類。売り上げの一部は日本の海岸環境の保護を目的に活動するNGO団体サーフライダーファウンデーションに寄付される。

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藤田金属とミズノの協業による「スウィング・パン」が販売好調、バッドの不適格材を取っ手に

大阪八尾市で1951年に創業した藤田金属と、スポーツメーカーのミズノが共同開発したフライパン、「スウィング・パン」が人気を集めている。

「スウィング・パン」は、野球選手用の木製バットの不適格材を取っ手に使用している。ミズノの木製ベースボールバットは職人の手により1ミリ単位で削りながら製造されているが、木の節があるとバットが折れやすくなるため商品としての販売ができない。この不適格材をアップサイクルし、半年の開発期間を経てフライパンとして生まれ変わらせた。無垢木材のハンドルは、使うほど手に馴染み、経年変化を楽しむことができる。発売後、複数のメディアに取り上げられたこともあり、現在は予約販売となっている。サイズは20cmと26cmの2種類で、価格は6,600円と7,700円(いずれも税込)。

藤田金属は創業以来、鉄フライパンやアルミタンブラー、アルミの急須や風呂桶など、金属製の日用品を製造してきた町工場だ。2010年頃には競合他社との価格競争で経営が赤字続きになり、倒産の危機も訪れた。そこからは技術を生かした自社ブランドや製品の開発に舵を切り、鉄フライパン製品の開発に注力。2019年にはプロダクトデザインユニット「テント(TENT)」とのコラボレーションによる「フライパン ジュウ」が話題となり、レッド・ドット・デザイン賞やiFデザイン賞なども受賞して注目を集めた。今回の「スウィング・パン」は、この「フライパン ジュウ」を通じて藤田金属のことを知ったミズノの担当者から連絡があり実現したという。

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廃棄衣料を水素化するプロジェクトが始動 繊維リサイクルの新たな選択肢に

テキスタイルメーカーやまぎんの西川明秀代表取締役はこのほど、子会社のバイオテックワークスエイチツー(東京渋谷区、西川明秀代表取締役CEO)を立ち上げ、廃棄物を水素化するプロジェクト「バイオテックワークスエイチツー」を始動した。アパレル企業に向けてサポーターとしての参画を呼びかける。

同社はアメリカにある提携プラントで、ガス化という手法を用いて廃棄物を再生可能エネルギー化することを実現した。繊維ごみのほか、一般家庭ごみ、電化製品、建築ごみなどリサイクルが難しいと言われている有機廃棄物全般において処理できる。集めた廃棄物を粉砕機にかけた後、1日の処理量100トンのガス化炉でガス化。その後、ガス化炉で発生した混合ガスより水素を抽出し、再生可能エネルギーとして活用する仕組みだ。繊維製品からは、廃棄物量の6~7%の割合で水素化できるという。プラント内で発生した二酸化炭素は、外部へは排出せずCO2炭酸飲料メーカーなどに提供する予定。2025年を目処に、日本とマレーシアで新たなプラント建設も進む。

従来繊維製品のリサイクルは、ファスナーやボタンなどの副資材の分別に手間がかかることや、混紡繊維の分解などに技術的な課題があった。同社の構想は、全ての廃棄衣料を資源化できる新たな選択肢となる。

同社は、独自開発のアプリケーションを使用して廃棄物から抽出する水素量を測定できるトレーサビリティプラットフォーム「バイオテックワークスエイチツー」を提供する。サポーター企業には、会員プランに応じてこれらのサービスやCO2削減量のエビデンス、オリジナルシステムの構築のサポートなどを提供する。

西川CEOは、1977年生まれ。2000年にOEM/ODMメーカーとしてやまぎんを創業。13年以降はテキスタイルの開発も手掛け、20年には洗濯可能な医療用ガウン向け素材“ゼロテックス(ZERO-TEX)”をはじめ、環境配慮型素材を開発に注力。23年7月に、やまぎんの子会社としてバイオテックワークスエイチツーを設立した。

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廃棄衣料を水素化するプロジェクトが始動 繊維リサイクルの新たな選択肢に

テキスタイルメーカーやまぎんの西川明秀代表取締役はこのほど、子会社のバイオテックワークスエイチツー(東京渋谷区、西川明秀代表取締役CEO)を立ち上げ、廃棄物を水素化するプロジェクト「バイオテックワークスエイチツー」を始動した。アパレル企業に向けてサポーターとしての参画を呼びかける。

同社はアメリカにある提携プラントで、ガス化という手法を用いて廃棄物を再生可能エネルギー化することを実現した。繊維ごみのほか、一般家庭ごみ、電化製品、建築ごみなどリサイクルが難しいと言われている有機廃棄物全般において処理できる。集めた廃棄物を粉砕機にかけた後、1日の処理量100トンのガス化炉でガス化。その後、ガス化炉で発生した混合ガスより水素を抽出し、再生可能エネルギーとして活用する仕組みだ。繊維製品からは、廃棄物量の6~7%の割合で水素化できるという。プラント内で発生した二酸化炭素は、外部へは排出せずCO2炭酸飲料メーカーなどに提供する予定。2025年を目処に、日本とマレーシアで新たなプラント建設も進む。

従来繊維製品のリサイクルは、ファスナーやボタンなどの副資材の分別に手間がかかることや、混紡繊維の分解などに技術的な課題があった。同社の構想は、全ての廃棄衣料を資源化できる新たな選択肢となる。

同社は、独自開発のアプリケーションを使用して廃棄物から抽出する水素量を測定できるトレーサビリティプラットフォーム「バイオテックワークスエイチツー」を提供する。サポーター企業には、会員プランに応じてこれらのサービスやCO2削減量のエビデンス、オリジナルシステムの構築のサポートなどを提供する。

西川CEOは、1977年生まれ。2000年にOEM/ODMメーカーとしてやまぎんを創業。13年以降はテキスタイルの開発も手掛け、20年には洗濯可能な医療用ガウン向け素材“ゼロテックス(ZERO-TEX)”をはじめ、環境配慮型素材を開発に注力。23年7月に、やまぎんの子会社としてバイオテックワークスエイチツーを設立した。

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「リーバイス」が“501”のアニバーサリーモデル発売 植物由来や循環型モデルなど3型

「リーバイス(LEVI'S)」はこのほど、今年で150周年を迎えたアイコンジーンズ“501”のアニバーサリーモデルとして、環境配慮型素材に改良した特別モデルを発表した。アイテムは、植物由来の素材を使った“プラントベース 501”とヘンプ混のセルビッチデニム“501”、循環型デザインを実装した“501”の3タイプで、8月25日に全国の店舗および公式ECサイトで発売する。価格は全て1万7600円。

“プラントベース501”は、重量比で97%が植物由来の素材だ。認証取得済みのオーガニックコットンの生地を、天然の鉱物と廃棄食材由来の染料で染め上げた。パッチはナチュラル・ファイバー・ウェルディング(NATURAL FIBER WELDING)が開発した、100%植物由来の代替レザー“ミラム(MIRUM)”を採用し、インクはバイオブラックTX(BIO BLACK TX)が開発した木材由来の黒色顔料を採用した。ラベルや縫い糸にも認証済みのコットンを使用した。

同社は2022年から、循環型デザインの導入を進める。循環型“501”の生地には、オーガニックコットンと、スタートアップ企業のリニューセルが開発した廃棄繊維を原料とする「サーキュロース(Circulose)」を使用した。効率的にリサイクルができるように、単一素材にこだわり、従来合成繊維が用いられるポケットや縫い糸、ラベルはリサイクルコットン、またはその他の代替素材を活用した。

ポール・ディリンジャー(Paul Dellinger)リーバイ・ストラウス グローバル・プロダクト・イノベーション担当バイス・プレジデントは、「“501”を150年間作り続けてきた私たちには、ジーンズを作る最善の工程を追求し続けるチャンスと責任がある。これらのジーンズは、循環型への切り替えを目指してきたこれまでの努力の上に実現できたものであり、今後のイノベーションの基盤となるだろう」とコメントした。

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「キーン」が「ビッグイシュー」とコラボ、チャリティバッグ2種を販売

 米国発のアウトドア・フットウエアブランド「キーン(KEEN)」はこのほど、生活困難者の社会復帰をサポートする雑誌「ビッグイシュー(THE BIG ISSUE)」とのコラボレーションを発表した。サコッシュとトートバッグの二種類を販売している。

どちらのバッグも製品の製造過程で発生した端材を使用。「キーン」の店頭や公式オンラインストア、各取扱店で購入した場合、トートバッグは3,630円、サコッシュは4,620円。「ビッグイシュー」販売者から路上で購入すると、トートバッグは3,600円、サコッシュは4,600円(いずれも税込)。路上で購入した場合は定価の40%が販売者の収入となる。

ビッグイシューは、自社で編集から発行までを手がける雑誌。住居を持たずに生活するホームレスの人々が路上で販売することで、販売者に売り上げの一部が還元される。「キーン」は2008年から販売者向けにシューズを無償で提供するなどの支援を行っている。

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3大メガバンクやりそななどが「サステナビリティデーター標準化機構」設立 中小・非上場企業のサステナ情報開示目指し

銀行などの金融関連企業・団体などが組み「中堅中小企業や非上場企業にフォーカスしたサステナビリティの情報開示」の浸透・促進を図る社団法人が8月14日に設立された。名称は「サステナビリティデーター標準化機構」で、3大メガバンクを含む金融関連39社(リストは本記事の下部に明記)が参加し、今後も参加企業を募る。

各金融企業はこれまでも各社でサステナビリティ指標を設けてきたが、特に中堅・中小企業や非上場企業が取り組む際には整備・開示すべきデータ項目の指標がないことが企業の負担となってきた。足並みをそろえて標準化することで、情報開示の浸透を促す。詳細の設計はこれからで、理事会や各部会での議論を経て24年1月にガイドラインを公表する予定だ。

同機構はスタートアップのサステナブル・ラボが立案し取りまとめている。設立の経緯について、同機構代表理事に就任した平瀬錬司サステナブル・ラボCEOは「日本はサステナビリティの取り組みが遅れていると言われるがそうではない。多くの企業が人的資本経営を行い、環境技術や脱炭素技術において日本は世界のトップの一つ。だが、サステナビリティの取り組みが可視化されていないことで機会損失をしている。中堅・中小企業の“良い部分”をESGの文脈に載せることができれば日本に明るい未来がある」と語る。

8月21日の記者会見では、金融庁に加え、理事を務めるみずほ、三菱UFJ、りそな、SBI新生、みずほ第一ファイナンシャルテクノロジーの担当者が登壇し、連携を強調した。金融庁の池田賢志国際室長チーフ・サステナブルファイナンス・オフィサーは「金融庁が行なっている企業のサステナブル情報開示も基本、上場企業が対象だった。非上場企業が開示に取り組むことが彼らの競争力を高めるためにも重要だ」とコメントしている。

各社の発言で共通したのが、中小企業・非上場企業が情報開示する難しさ、意義・目的の重要性だ。みずほフィナンシャルグループ兼みずほ銀行の末吉光太郎サステナブルビジネス部副部長は、「日本のサステナビリティの実現には、産業構造の9割以上を占める中小企業の参加が不可欠。すでに実施していることを開示していただき加速したい。参加する人のメリットが重要だ」と話し、「グローバルに見ても中小企業に向けた情報開示の仕組みはないから世界的に見ても新規性がある」と続けた。

三菱UFJ銀行の太田悟史サステナブルビジネス部業務推進グループ次長は「大企業に始まった情報開示の波は、中小へと押し寄せてくる。“やらなければならない”ではなく、開示する以上はリアリティを持って企業のパーパスを考える機会とし中小の潜在力をステークホルダーへアピールするものへとしたい」とコメント。地方銀行と連動するSBI新生銀行の長澤祐子・執行役員サステナブルインパクト推進部長は、「開示しなくてはならないという義務感だけで人を動かすのは難しい。社会課題をサポートしてゆくための、あくまでツールとしてスタンダードを開示することが望ましい」と話している。

金融各社はここ数年、各社ごとにサステナビリティ情報開示の議論を進めてきた。りそなホールディングス グループ戦略部サステナビリティ推進室長は「銀行各社がベストなサステナビリティ情報開示を突き詰めると、聞かれる側である企業にすれば大きな負担。平瀬さんの言葉を借りれば“みなでやれば遠くに行ける”と考える」と連携の背景を話している。

◾︎一般会員
SBI新生銀行、いよぎんホールディングス、きらぼし銀行、コンコルディア・フィナンシャルグループ、サステナブル・ラボ、しずおかフィナンシャルグループ、ちゅうぎんフィナンシャルグループ、ふくおかフィナンシャルグループ、ほくほくフィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループ、みなと銀行、りそなホールディングス、りそな銀行、阿波銀行、関西みらい銀行、岩手銀行、宮崎銀行、九州フィナンシャルグループ、広島銀行佐賀銀行、埼玉りそな銀行、三井住友銀行、三井住友信託銀行、三十三銀行、三菱UFJ銀行、山陰合同銀行、山口フィナンシャルグループ、四国銀行、滋賀銀行、千葉銀行、第四北越フィナンシャルグループ、鳥取銀行、東京きらぼしフィナンシャルグループ、農林中央金庫、八十二銀行、百十四銀行、北陸銀行、名古屋銀行、損害保険ジャパン、みずほ第一フィナンシャルテクノロジー

◾︎特別会員
サステナブル・ラボ、有限責任監査法人トーマツ

◾︎賛助会員・オブザーバー
金融庁(オブザーバー)、全国銀行協会、第二地方銀行協会、CRD協会、FINOLAB

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3大メガバンクやりそななどが「サステナビリティデーター標準化機構」設立 中小・非上場企業のサステナ情報開示目指し

銀行などの金融関連企業・団体などが組み「中堅中小企業や非上場企業にフォーカスしたサステナビリティの情報開示」の浸透・促進を図る社団法人が8月14日に設立された。名称は「サステナビリティデーター標準化機構」で、3大メガバンクを含む金融関連39社(リストは本記事の下部に明記)が参加し、今後も参加企業を募る。

各金融企業はこれまでも各社でサステナビリティ指標を設けてきたが、特に中堅・中小企業や非上場企業が取り組む際には整備・開示すべきデータ項目の指標がないことが企業の負担となってきた。足並みをそろえて標準化することで、情報開示の浸透を促す。詳細の設計はこれからで、理事会や各部会での議論を経て24年1月にガイドラインを公表する予定だ。

同機構はスタートアップのサステナブル・ラボが立案し取りまとめている。設立の経緯について、同機構代表理事に就任した平瀬錬司サステナブル・ラボCEOは「日本はサステナビリティの取り組みが遅れていると言われるがそうではない。多くの企業が人的資本経営を行い、環境技術や脱炭素技術において日本は世界のトップの一つ。だが、サステナビリティの取り組みが可視化されていないことで機会損失をしている。中堅・中小企業の“良い部分”をESGの文脈に載せることができれば日本に明るい未来がある」と語る。

8月21日の記者会見では、金融庁に加え、理事を務めるみずほ、三菱UFJ、りそな、SBI新生、みずほ第一ファイナンシャルテクノロジーの担当者が登壇し、連携を強調した。金融庁の池田賢志国際室長チーフ・サステナブルファイナンス・オフィサーは「金融庁が行なっている企業のサステナブル情報開示も基本、上場企業が対象だった。非上場企業が開示に取り組むことが彼らの競争力を高めるためにも重要だ」とコメントしている。

各社の発言で共通したのが、中小企業・非上場企業が情報開示する難しさ、意義・目的の重要性だ。みずほフィナンシャルグループ兼みずほ銀行の末吉光太郎サステナブルビジネス部副部長は、「日本のサステナビリティの実現には、産業構造の9割以上を占める中小企業の参加が不可欠。すでに実施していることを開示していただき加速したい。参加する人のメリットが重要だ」と話し、「グローバルに見ても中小企業に向けた情報開示の仕組みはないから世界的に見ても新規性がある」と続けた。

三菱UFJ銀行の太田悟史サステナブルビジネス部業務推進グループ次長は「大企業に始まった情報開示の波は、中小へと押し寄せてくる。“やらなければならない”ではなく、開示する以上はリアリティを持って企業のパーパスを考える機会とし中小の潜在力をステークホルダーへアピールするものへとしたい」とコメント。地方銀行と連動するSBI新生銀行の長澤祐子・執行役員サステナブルインパクト推進部長は、「開示しなくてはならないという義務感だけで人を動かすのは難しい。社会課題をサポートしてゆくための、あくまでツールとしてスタンダードを開示することが望ましい」と話している。

金融各社はここ数年、各社ごとにサステナビリティ情報開示の議論を進めてきた。りそなホールディングス グループ戦略部サステナビリティ推進室長は「銀行各社がベストなサステナビリティ情報開示を突き詰めると、聞かれる側である企業にすれば大きな負担。平瀬さんの言葉を借りれば“みなでやれば遠くに行ける”と考える」と連携の背景を話している。

◾︎一般会員
SBI新生銀行、いよぎんホールディングス、きらぼし銀行、コンコルディア・フィナンシャルグループ、サステナブル・ラボ、しずおかフィナンシャルグループ、ちゅうぎんフィナンシャルグループ、ふくおかフィナンシャルグループ、ほくほくフィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループ、みなと銀行、りそなホールディングス、りそな銀行、阿波銀行、関西みらい銀行、岩手銀行、宮崎銀行、九州フィナンシャルグループ、広島銀行佐賀銀行、埼玉りそな銀行、三井住友銀行、三井住友信託銀行、三十三銀行、三菱UFJ銀行、山陰合同銀行、山口フィナンシャルグループ、四国銀行、滋賀銀行、千葉銀行、第四北越フィナンシャルグループ、鳥取銀行、東京きらぼしフィナンシャルグループ、農林中央金庫、八十二銀行、百十四銀行、北陸銀行、名古屋銀行、損害保険ジャパン、みずほ第一フィナンシャルテクノロジー

◾︎特別会員
サステナブル・ラボ、有限責任監査法人トーマツ

◾︎賛助会員・オブザーバー
金融庁(オブザーバー)、全国銀行協会、第二地方銀行協会、CRD協会、FINOLAB

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「ナイキ」や「H&M」が注目のスタートアップが約181億円調達 微生物から生まれる脱炭素素材を開発

プラスチックの代替素材“エアカーボン(AIRCARBON)”を開発したスタートアップ企業、ニューライトテクノロジーズ(NEWLIGHT TECHNOLOGIES)は、脱炭素ファンドのジェンゼロ(GEN ZERO)などから1億2500万ドル(約181億2500万円)の資金調達を行なった。

カリフォルニアに拠点を置く同社は、海中の微生物が温室効果ガスを体内に蓄積し、PHB(ポリヒドロキシ酪酸)と呼ばれる物質に変換するメカニズムを応用し、“エアカーボン”の開発に成功した。製造にかかる排出量よりも吸収量が上回る脱炭素型素材で、さまざまな形に成形・加工が可能。ファッション、エンターテインメント、ホテル、自動車、食品産業と幅広い産業を対象に販売する。21年には「ナイキ(NIKE)」がパートナー企業に名を挙げ、“エアカーボン”を使ったプラスチックおよびレザーの代替素材として活用を進める。「H&M」は22年5月に発売した“イノベーション・ストーリーズ(Innovation Stories)”コレクションで、“エアカーボン”を使ったアクセサリーを販売した。

ニューライトテクノロジーズは、今回の資金調達で製造拠点を拡大させる計画だという。同社のマーク・ヘレマ(Mark Herrema)CEOは、「私たちが20年間かけて続けてきた研究・開発をスケール化するためのターニングポイントになるだろう。今後の展開にワクワクしている」とコメントした。

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映画「ファッション・リイマジン」 サステナビリティを信念に世界を旅する英国デザイナーの奮闘

エイミー・パウニー/「マザー・オブ・パール」クリエイティブ・ディレクター プロフィール

1985年英国生まれ。10歳の頃から、英国ランカシャーにあるオフグリッド(電気やガスなどのインフラがない状態)の農場で、妹と両親とともに育つ。2002年、キングストン大学に入学しファッション・デザインを専攻。06年、同大学を卒業後「マザー・オブ・パール」にアシスタントとして入社。その後スタジオ・マネージャーに昇進し、15年にクリエイティブ・ディレクターに就任する。17年、「BFC /ヴォーグ デザイナー・ファッション・ファンド(BFC/Vogue Designer Fashion Fund)」を受賞し、その賞金でサステナブルなライン“ノーフリル(NO FRILL)”を立ち上げる。コレクションは、ロンドン・ファッション・ウィークやコペンハーゲン・ファッション・ウィークで発表し、ネッタポルテ、ハロッズ、サックス・フィフス・アベニュー、ニーマン・マーカスなどで販売されている。また、英国最大の百貨店であるジョン・ルイスのサステナブル・コレクションやホームウェアのデザインも手がける。BBC Earthやチャールズ皇太子とサステナブル・プロジェクトでコラボレーションしているほか、英国「ヴォーグ」で「Ask Amy」のコラムを執筆中

ファッションとトレーサビリティーを題材にしたドキュメンタリー映画「ファッション・リイマジン(FASHION REIMAGINE)」が9月22日に日本で公開される。「WWDJAPAN」では.com会員限定のオンライン試写会を来月、実施する予定だ。映画の主役はファッションデザイナーのエイミー・パウニー(Amy Powney)。2015年に英国ブランド「マザー・オブ・パール(MOTHER OF PEARL)」のクリエイティブ・ディレクターに就任した20代のエイミーは、17年に「BFC /ヴォーグ デザイナー・ファッション・ファンド」を受賞。そこで得た10万ボンドを手に、サステナブルな取り組みを徹底し始める。綿やウールの原産地をこの目で見ようと手探りで世界を旅し、生産者と繋がり、独自のサプライチェーンを築こうとするものの業界慣習を前に挫折の連続。両親や同僚の存在を心の支えに奮闘するエミリーの信念はやがて少しずつ実っていく。ファッション好きに限らず、服を着る全ての人が観る価値ある同作についてエミリー自身に聞いた。

WWD:ウールを手に入れるために牧場を訪れ、コットンのために綿花畑まで訪れる。なぜそこまでして、トレーサビリティーにこだわったのでしょうか。

エイミー・パウニー=「マザー・オブ・パール」クリエイティブ・ディレクター(以下、エイミー):例えばセーターに使うウールの最終製品を理解し、責任を持とうとしたらそれがどこから来たのか、つまり羊に始まり、紡績、織物、染色、縫製、輸送など各工程について理解する必要があります。だって各工程を知らずして“これはサステナブルだ”とは言えないですから。私の旅はいわば、すべての工程を明らかにして、サプライチェーンをつなぐ旅。旅の途中では「サプライチェーンの透明性を保ち、もっと緊密にして、より良くするにはどうしたらいいだろう?」とか、「どうやったら複数の国をまたがずに一つの国の中でサプライチェーンを完結させることができるだろうか?」といったことを考えていました。

私にとって、透明性はとても重要です。その服がどこからやってきたのか、消費者が知る手助けをするからです。現代の人はともすればコットンが植物であり、羊が動物であり、ポリエステルが石油由来であること忘れていると思う。透明性が担保されれば「自分たちが何を買っているのか」を考えるきっかけになります。

WWD:ウルグアイの牧場の美しい景色の中で生産者と話し込むシーンがロードムービーのようでした。誰かに託さず、自分の目で現地を見たかったのはなぜ?

エイミー:「Seeing is believing」という言葉がありますが、「トレーサビリティー」は「知識」とも言い換えられると思う。自分の目で見れば、本当に理解することができるし、確認するだけではなく、学ぶこともできます。例えば、ウルグアイではウルグアイ産のオーガニックウールと従来のウールの見た目に大きな「違いがない」ことを学びました。つまり、私たちはプロセスを学ぶことで、より良い決断を下すことができるようになるのです。知ることで他のサプライヤーに適切な質問をすることもできます。

WWD:長くファッション業界に身を置く人でも畑に行ったことがない人は大勢います。

エイミー:私はつい最近、そのことについてトークイベント「TED」で話したばかりです。(映画にも出てくる)ウルグアイで長く羊毛業に携わるペトロ・オテギ=ラナス・トリニダード責任者から「ファッションデザイナーやファッションブランド関係者でここに来たのはあなたが初めてだ」と聞いた時はショックでした。つまり他のデザイナーたちはここで何が起きているのかを知らないということだから。

気候変動について考えるとき、私たちは化石燃料や農業、畜産業について考えますよね。でも実は、ファッションもすべてそれらの場所から生まれており、ファッションやテキスタイルの産業は気候変動に大きく関わっています。そのことを理解すると環境への意識が変わってくるのではないでしょうか。

WWD:ファッションデザイナーの仕事は、デッサンを描くことだけでない。環境への影響を考えることもまた「デザイン」の一部なのですね。

エイミー:その通りです。私は「life centered design(ライフ・センタード・デザイン)」という概念を学びました。これは、「すべての生命を中心」に設計する概念で、製品だけではなくビジネスやサプライ・チェーン全体、スタッフに伝える哲学を含めてデザインをし、生態系や地球環境へのネガティブなインパクトを最小限にしようとする考え方です。できるだけ公正で、持続可能、再生可能であるようにデザインする。それが私の義務だし、他のブランドや企業経営者たちとともに変えていかなければならないことだと思う。

WWD:若い世代に「未来や地球のためを考えるなら新しくデザインせず、何もしないことが最良の方法では?」と問われたらどう答えますか?

エイミー:大切な考え方だと思う。その質問に答えるとしたら「正しいやり方であれば服を作って売ることはこれからもできると思う」でしょうか。私たちは服を着ないと生きられないですよね?気分を良くするために、温かくするために、しっかり働くために服を着ます。私たちは服との関係性を変えなければならないと思う。最近私は「ファッション」より「衣服」という言葉を使うようにしています。流行や速いスピードを意味する「ファッション」ではなく、製品としての衣服、機能美としてのデザインについてよく考えます。

また私は最近「リジェネラティブ」に情熱を注いでいます。例えば、綿花畑から綿花を採取することで土壌の質を向上させることができたとしたら?大地から奪うのではなく、大地を改善するものを作って売ることができたら?これらは私の次なる理想、ジャーニーです。10年以上かかるかもしれないけども。未来と向きあう学生たちは、心を開き、デザインとファッションの概念を変え、システムを再発明できるもっと良い方法見つけられるはず。

「成功とは何か」という哲学を変える必要がある

WWD:映画化したことでブランドの売り上げは伸びましたか?

エイミー:残念ながら、大きな成長とは言えません。英国は今生活コストの上昇で大変な状況にあります。ウエブサイトへのトラフィックはかなり増えましたが、人々は買い物に対して慎重です。私は「必要なものだけを買おう」と言っている立場でもありますし、難しいです。

WWD:ウール、コットに続いてトレーサビリティ-に取り組んでいる素材は?

エイミー:テンセルです。もっとも持続可能な素材の一つだとだと思うから。オーストリアの繊維メーカー、レンチングのアンバサダーを務めており、最近工場で製造工程を学びました。あと、ヴァージンではなく再生繊維をなるべく使っています。再生繊維といってもポリエステルなどの石油系素材でなく、コットンやウールと言った天然繊維を選ぶことに変わりありません。

WWD:欧州ではサステナビリティに関する法規制が施行されていますが、ビジネスにどのような影響がありますか?

エイミー:ビジネスに具体的な影響が出てくるのはこれからで、様子見といったところです。いずれにしても私は良いこと、重要なことだと思う。ニューヨークでも同様の法規制が始まりそうですよね。ファッションビジネスはグローバルであり、サプライチェーンが複数の国にまたがり複雑。今後、グローバルにビジネスを続け、欧州やニューヨークで取引を行うには、それらの法を遵守するためにブランドは変わらなければならない。非常に良いことです。

WWD:ファッション・ビジネスにおいて、持続可能性と企業の利益は両立すると思いますか?

エイミー:スーツを着た多くの男性が反対するでしょうが、私は成功の形そのものを再構築しなければならないと思う。「成功とは何か」という哲学を変える必要がある。私たちは男性によって築かれた世界に生き、利益と損失を成功の尺度としてきました。口にするのは、お金と成長と成功ばかり。変えなければならないのは、成功の「形」。稼いだ利益に加え、二酸化炭素をどれだけ削減できたか、社会的プロジェクトや慈善団体にどれだけ寄付をしたか、リジェネラティブ農業の新たな展開にどれだけ寄与できたか、といったことが成功の意味になっていい。億万長者になる必要はない。1億ドルであれ、1ポンドであれそれで何をするか?が成功の形になると思う。

◾︎『ファッション・リイマジン』
公開:9月22日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国ロードショー
出演:エイミー・パウニー(「マザー・オブ・パール」デザイナー)、クロエ・マークス、ペドロ・オテギ
監督:ベッキー・ハトナー
日本語字幕:古田由紀子
原題:Fashion Reimagined
2022年/イギリス/英語/カラー/ビスタ/100分/
 

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ネガもポジも明かしていこう!【今週の特集お届け隊】2023年8月7&14日号

毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2023年7&14日号からの抜粋です)

木村:みんなでアパレル産業をサステナブルに転換していこうと努力しているのですが、なんだか点での取り組みに終始してしまっているように感じていて。どうしてなのかを考えた時に、サプライチェーン全体が見えていないからではないかと。理想像を描くには、まず全体像を知ることが大事ではないかと思い、トレーサビリティーについての特集を企画しました。ハードパワーとして欧米から情報開示の波も来ています。

向:「サプライチェーンは細くて長い」とよく言うのですが、自分も含めて本当に理解している人はほとんどいないかもしれないですね。調べてみると、1枚のTシャツを作るのに40工程ぐらいあり、圧倒されました。

木村:ユナイテッドアローズと豊島とファッションレボリューションの担当者鼎談でも出てきましたが、ラナプラザの悲劇や大量廃棄問題など、アパレルの生産について、ネガティブな情報が届いていて、「(服を買うことで)自分もそこに加担しているのではないか」という不安が消費者にあるんじゃないかと思うんです。実際、私自身もそんな不安が、サステナビリティへの興味につながっています。今回の取材で、ほとんどの縫製工場は先進的で、働く環境も整備されていると聞き、勉強になったと同時に、もっとその事実が世の中に知られるべきだと思いました。情報のアップデートが必要です。

向:9月に日本でも公開されるドキュメンタリー映画「ファッション・リイマジン」でまさに服の生産工程をたどっていましたが、アパレルのサプライチェーンが本当に細分化されていて、ちゃんと伝えようとすると映画1本分かかります。でも、全体像を知ることで、それぞれの立場がどうあるべきか、何ができるかを考えられるようになりますね。今回の特集がその一助や、考えるきっかけになればうれしいです。

木村:「今分かっているのはここまでだけれど」と自分たちの理解を明確にした上で、ネガティブな面もポジティブな面も明らかにしていくことが、消費者の「不安」を拭うための一歩だと思いました。

向:ファッションは好きだけれど、どんなふうに作られているかは知らないという人も多いはず。日本人はつい完璧でないと発信してはいけないと考えがちですが、まずは持っている情報を明かしていくことが大事ですね。

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サステナビリティ視点でのサプライチェーン改革を福田稔氏が徹底解説 オンライン受講受付中

WWDJAPAN Educationsは、「サステナビリティ・コネクト」と題し、より一層、企業の垣根をこえて、より広く強くつながりを持つためのセミナー・ワークショップを7月21日に開講しました。「環境」「社会問題」「流通」そして 「LGBTQ+」といった、より広義でのサステナビリティを考え、ファッション業界がサステナビリティにおける先進的な業界になることを目指します。

「サステナビリティ・コネクト」DAY3では、サステナビリティ視点でのサプライチェーン改革をテーマに、A.T.カーニー シニアパートナーの福田稔氏が登壇。その講義パートのオンライン視聴を、人数限定で受け付けます。

このような人におすすめ

・データを基にした業界の課題を知りたい
・グローバル視点でのサステナビリティを学びたい
・サプライチェーン改革のポイントを理解したい


プログラム


サステナビリティ視点でのサプライチェーン改革

2023年9月15日(金)16:00~17:00

アパレル業界は今、サプライチェーンの抜本的な見直しを迫られています。具体的には、環境負荷の低減、トレーサビリティの担保、人権デューデリジェンスの実施、物流網の最適化、地政学リスク対応など、考慮すべき視点は多岐に渡ります。これらを踏まえたサプライチェーン改革のポイントを、グローバル視点と豊富なデータを持つ講師が解説します。
あなたは自社製品を誰がどこでどのような環境で作っているか知っていますか?

※講義内容は予告なく変更する場合がございます。

講師紹介

福田稔/A.T.カーニー シニアパートナー
PROFILE:(ふくだ・みのる)慶應義塾大学商学部卒、欧州IESEビジネススクール経営学修士(MBA)、米国ノースウェスタン大学ケロッグビジネススクールMBA exchange program修了。外資系戦略コンサルティングファーム等を経て、カーニーに参画。主に、アパレル・繊維、ラグジュアリー、化粧品、小売、食品・飲料、インターネットサービスなどのライフスタイル領域を中心に、グリーントランスフォーメーション、DX、グローバル戦略策定など様々なコンサルティングを手がける。経済産業省「繊維製品における資源循環システム検討会」委員、「ファッション未来研究会」副座長委員、「ファッションローWG副座長」委員など政策支援経験も豊富。近著に『2030年アパレルの未来 日本企業が半分になる日』(東洋経済新報社)


インフォメーション

日時

2023年9月15日(金)16:00~17:00

実施方法

オンラインセミナー
 ※講義終了後、一定期間のアーカイブ配信をご案内いたします。
 ※視聴用URLは、受講前日17:00と当日9:00にお申し込み時に入力いただいたメールアドレスにお送りいたします。入力にお間違いないようご確認ください。メールが確認できない場合、迷惑メールフォルダなどもご確認ください。
 ※Vimeoでの配信を予定しています。視聴環境をご確認ください。

募集人数

オンライン:50名

受講料

・一般価格 : 16,500円(税込)
・定期購読(スタンダードプラン): 11,550円(税込)30%OFF
・ライトプラン : 14,850円(税込)10%OFF


注意事項

※表示価格は全て1名様分となります。
※割引価格はクーポンをご利用時に適用となります。
※定期購読者で会員登録がお済みでない方はこちら
※本ページでのお支払いはクレジットカード払いのみとなります。コンビニ払いご希望の方はこちら
※お申し込みは9月15日(金)13時をもって、受け付け終了となります
※領収書はクレジットカードのご利用明細をもって代えさせていただいています。ご了承ください
問い合わせ先
株式会社INFASパブリケーションズ 販売部
お問い合わせフォームはこちら

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「エルメス」出身の山田環境副大臣 “11年前は、政治の中でファッションが取り上げられることは少なかった”

ファッション・繊維産業と行政との関係といえばこれまで、製造業を取りまとめる経済産業省との対話が中心だった。しかし脱炭素、という大きなうねりの中で環境省と産業の取り組み、そして省庁を超えた協業が重要度を増している。元「エルメス」という経歴を持つ山田美樹・環境副大臣が、同職に就いて1年。G7の成果や、実証事業、そして「デコカツ」と呼ぶアクションプランについて聞いた。

WWDJAPAN(以下、WWD):環境副大臣に就任から1年を総括すると?

山田美樹・環境副大臣(以下、山田):環境省に副大臣が2人いる中で、私は主に気候変動と生物多様性、特命案件としてサステナブルファッションを担当してきた。気候変動の分野では、今年の通常国会でGX (グリーントランスフォーメーション)法案を推進するための2つの法律が成立。今後10年間で官民合わせて150兆円の投資をしていくことが決まったことが大きかった。

環境省としては「地域と暮らし」をテーマに、地域脱炭素のモデルになる脱炭素先行地域の選定を進めると同時に、ライフスタイルの転換を後押しするために「脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動」を2022年10月に開始し、個別のアクションの第一弾としてサステナブルファッションにフォーカスした。

生物多様性の分野では「昆明・モントリオール生物多様性枠組」が採択されたのを受け、日本は世界に先駆け「生物多様性国家戦略」を改定して30年にネイチャーポジティブ(自然再興)達成を目指して取り組んでいる。もう一人の副大臣が取り組んでいる循環経済では、プラスチック汚染対策に対する条約策定に向け政府間で交渉中。来年24年末に作業を完了させることを目指している。

WWD:5月に開かれたG7ではそれらはどのように反映されたのか。

山田: G7広島サミットでは気候変動、循環経済、生物多様性の保全の3つを統合的に対応しようという合意があった。その成果文書では、気候と環境、エネルギー関連が全体の1/4もある。それだけ大事なテーマなのだとつくづく実感している。4月には気候エネルギー環境大臣会合が札幌で開催。成果文章の合意文書の中に、初めて「ファッション」という言葉が出てきた。廃棄物の発生を大幅に削減するため、ファッションを含めたあらゆる部門の持続可能性を促進するという書きぶり。G7をきっかけに、サステナブルファッションが日本から発信できたので、これからの広がりを期待している。

WWD: G7の配偶者プログラムでは岸田裕子総理大臣夫人が日本のデニムのスーツや「CFCL」のブルーのドレスを着用していた。

山田:G7は7年に1度、世界の外交の頂点の舞台に日本がなるエポックメイキングなこと。日本は環境問題に遅れていると思われがちなので、そうではないとアピールする格好の場でもある。ウクライナやエネルギー問題がある中で、環境気候変動が大きなテーマになるとわかっていたので、ビジュアルでも発信していけたらと思った。なんらかの形で日本のファッションを発信したいという考えもあった。岸田夫人が着用したことで実際に「その服はどこの?」と話が広がったようだ。

WWD:ファッションは言葉のいらない対話のツールだ。

山田:そう思う。私自身も札幌環境サミットで「CFCL」の服を着用したところ、西村大臣が挨拶の中で紹介してくださり拍手があがったり、歓談のシーンでみなさんが「触っていい?」と声をかけてくださったりした。各国女性の出席者も増えているので盛り上がる。

ファッションは「デコカツ」運動3本柱の1本目

WWD:昨年10月に発表した「新しい国民運動」では、なぜ3本柱の一つにファッションが取り上げられたのか。

山田:ファッションは私たちの暮らしに直接関わること。環境省では20年9月から持続可能なファッションの取り組みをすすめるためにタスクフォースが立ち上がり、ファッションの環境負荷の実態調査や公式ページでの情報発信を行ってきた。また、環境省とファッション関連企業の勉強会をきっかけに21年8月にジャパンサステナブルファッションアライアンス(JSFA)が設立されている。こういったこれまでの経緯を踏まえて新しい国民運動でもサステナブル・ファッションを取り上げることになった。

その後、国民運動の名前を募集し、7月に決定したのが「デコカツ」。8200件の応募から有識者や著名人に審査してもらい、脱炭素を意味するデ・カーボナイゼーション(Decarbonization)とエコを組み合わせた「デコカツ」に決めた。これからは、ファッションは「デコカツ」運動3本柱の1本目という感じで盛り上げたい。

WWD:具体的にどんなアクションを進める?

山田:環境省の政策として、官民協議会を中心に進める。707社の自治体・企業・団体が集まっている(7月24日時点)。どういう形で国民に発信するか話し合うのがまさにこれからのところだ。

WWD:サステナブルファッションを推進していくうえでの課題、環境省の取組は?

山田:国民の意識を高めることと関連して、環境省では廃棄を減らすことが一つの課題と考えている。そのためには、大量生産・大量消費・大量廃棄ではなく、適量生産・適量購入・循環利用を促進するため製品の設計をする段階から、長寿命、リサイクルしやすい設計、透明性の確保が重要になってくる。現在、経済産業省が運営する「繊維製品における資源循環システム検討会」が動いており、環境省も参加。今後、政府としても繊維製品の環境配慮型設計ガイドラインの策定に取り組む予定だ。

また、環境省はカーボンフットプリントへのモデル事業を実施しており、実践ガイドラインを5月に公表。アパレル企業に参加してもらっている。

WWD:20年に環境省はファッション・繊維関連企業を対象にしたアンケート調査を公表。「廃棄衣料年間51.2万トン」といったデータが、多くの企業・団体が資料に採用されるなど認知が広がった。今年更新した報告書では、4割の企業が「取り組むべき社会課題はない」と回答しているが、こういった声は産業内からはあがりにくい。

山田:今年公開した最新の報告書では、廃棄量の試算が3年前の調査と大きく違った。環境省から企業にアンケートを投げ掛けても、そもそも実行している企業しか答えてくれず「良い数字」が出てしまっていたからだ。省が企業に「絶対に答えてください」とお願いすることも啓発の一つ。その結果、現実があぶり出される意味は大きい。

WWD:「特に取り組むべき社会課題はない」企業が4割。それをどう捉えている?

山田:「課題などない」と反発しているわけではなく、課題が分からない、実感できていない方が大きいのでは。事業者が今悩んでいるのは、原材料高、エネルギー高、人手不足。そんな中で環境問題にも取り組まないと将来的に原材料の供給元から締め出されてしまうが、その深刻さが伝わっていない。それはまるで茹でガエルのようにじわじわくる問題。アンケートも一環だが、事業者の理解を深めたい。

WWD:「今後取り組むべき課題」の回答には、「長く使用できる商品の販売」「環境配慮型製品企画」「再生エネルギーの導入」に続いて、「トレーサビリティーの確保」が上がってきた。

山田:新疆綿のようなシンボリックなニュースがあると、意識が高まるきっかけになる。トレーサビリティーは実際にトラックするのは大変で、衣類はそれ自体が課題だが、まずは意識を持つことが大事。あとは、循環利用をどう促していくか、回収が大きな課題だ。昨年、環境省の「使用済製品等のリユースに関する自治体モデル実証事業」において、京都のリユース事業が銀行などと連携して衣服を回収し、古着屋やイベントで販売した。その成功事例ができたので、今年度は衣類の回収に特化したモデル事業を公募して、4件ほど支援する予定だ。地域の特性に即したモデルを提案できれば、選択肢が提示できる。回収・再利用の実態、繊維リサイクルの技術的課題、コストなどまだ十分に把握できていないので、取り組みながら環境省もビジョンを描いていきたい。

WWD:生活者に向けたメッセージは?

山田:消費者が捨てるのはもったい無いと思っても、回収してもらえる場所があるのか、回収したものをどうリサイクルしていくのかなど全部がつながっていかないとみんなが動けない。全体としてどう回してくかが、大切だ。

また、衣類を長く着るにはクリーニングが大事。大切に手入れをすることで長く着られる。私自身、10年くらい前に買って着なくなっていたコートがあり、クリーニングに出したら新品みたいになって帰ってきて実感している。今実はクリーニング業界と関係省庁が連携してサステナブルファッション啓発ポスターを作成中。組合加盟店で「サステナブルファッションにはクリーニングを」と言った内容が掲出される予定だ。

“私たちの世代は「今さら変えられない感」があるが、若い世代は自然体”

WWD:政治からファッションをどう見ているか?

山田:議員になって11年目。議員になったばかりの頃は、政治の中でファッションが取り上げられることは少なかった。目が肥えている国民性、細やかなことができる作り手がいるのに、後押しする仕組みがないと忸怩たる思いだった。「日本から、利益率の高いラグジュアリーファションを」と考えたこともあるが、なかなかうまくいかず。そして出会ったのがサステナブルファッション。サステナブルという切り口で、日本のファッション産業を振興できないかと今は考える。

イギリスは企業がリサイクル費用を負担するとか、フランスは廃棄したら罰金とか、海外発の実務的な要請がおそらく日本企業にも迫ってくる。それは行政の使命でもあるが、それとは別にファッションが何をもたらしてくれるか、も変わりつつある。サステナブルは「高価、希少性」といったこれまでのラグジュアリーファッションの性質とは別の、新しい考え方だ。ファッションを身につけていることで環境に良いことをしているという満足感、高揚感が得られる。そんなこれからの社会を反映した方向に進めていけたらいい。

WWD:若い世代に何を求める?

山田:常識を覆してほしい。G7でも札幌ドームで若い世代との意見交換の場があり意見がどんどん出てきた。私たちの世代は「今さら変えられない感」「やらされなきゃいけない感」があるが、若い世代は自然体で意見が出る。大人に忖度せずに、現状を前提とせず、ガンガン発言して変えていってほしい。

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サティス製薬が地域活性化プロジェクトで100種類の原料を開発

化粧品の開発やOEM製造を行うサティス製薬はこのほど、地域活性化への貢献を目指すプロジェクト「ふるさと元気プロジェクト(以下、FGP)」で開発した原料が100種類に到達したと発表した。同原料を配合した化粧品の年間出荷数は、FGP発足当時の2010年14万個から、22年には2700万個以上に増加。多くのブランドやユーザーが賛同し、「共感と支援の輪が年々広がっている」(同社広報担当者)という。

FPGは、プロジェクトに賛同した化粧品メーカーが商品をPRすることで、消費者が化粧品はもちろんその先の生産者や地域に関心を持つという循環を想定。未利用資源を化粧品原料の素材として選定するほか、素材から成分を抽出する工程でも廃棄物が増えない手法をとるなど環境負荷を軽減する工夫も行っている。

同プロジェクトに参加する温泉街の再生を目指す島根・玉造温泉まちデコは、温泉水を化粧品に活用。PR を通じて知名度が上がり、新規顧客を獲得した。このほか、大分・七瀬活水は、地元素材のクチナシを活用したことで、若い世代に地元の食文化を広めるきっかけになった。愛媛・リモーネは、間引きで廃棄してしまう果実を活用し、事業の支援につなげている。

今後も、持続可能な化粧品産業と日本の価値ある素材と文化の継承を目的に、地域活性化を目指した取り組みを続けていく。原料および商品開発の希望者も引き続き募集する。

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「社会全体で子どもを見る未来をつくりたい」 子育てアドバイザー・河西景翔 が考えるコスメがつなぐ未来とは<後編>

河西景翔/子育てアドバイザー プロフィール

(かわにし・けいと):小学生の頃から保育士を志し、中学生からは保育園でのボランティア活動に参加。2002年に保育士・幼稚園教諭の資格を取得。保育士・幼稚園教諭として15年以上保育の現場で働く。現在は、子育てアドバイザー・保育環境アドバイザーとして保育の現場とも関わりながら、子どものみならず、保護者支援にも注力。“育児も保育もファッションも男女の境はない、ジェンダーレスな社会づくり”を目指し、SNSやウエブなどで日々発信をする

前編では、使われないまま廃棄されるコスメ業界の現状と、その余剰コスメを通じた児童養護施設出身者のアフターケア事業への支援とコスメの可能性を、ビューティ業界特化型PR代理店である千田尚美プレッセ取締役、一般社団法人コンパスナビで児童養護施設退所者のアフターケア事業(クローバーハウス)に携わるブローハン聡氏、子育てアドバイザーの河西景翔氏の鼎談から探った。後編は、保育士として子どもたちやその保護者と関わってきた河西氏に、子育てにおける現状と課題、取り組むコスメやファッションを介した支援活動に耳を傾ける。

保護者の心のケアも必要だと感じた保育士時代

WWD:保育士時代はどんな先生だったのか?

河西:当時から、こんな見た目でしたよ(笑)。2007年くらいは髪も真っ赤で。生徒たちは今でも覚えているそうです。保育園では保育士がその日の過ごし方を決めるのですが、子どもたちと一緒にコスメごっこもしていました。セロハンテープを爪に貼って色を塗ったりとか、スズランテープでエクステをつけたりして。「今日コスメやる?」って言うと、「やるやる!」と目を輝かせるので、本当に楽しい時間でしたね。身だしなみを整えたり、輝けるものに触れたりすることは、子どもだからこそ純粋に感じるのだと思いました。

WWD:そんな河西さんが保育園の枠を超えて保育全体に関わろうと思ったのはなぜ?

河西:子育てにおいて支援するべきは子どもだけでなく、保護者へ目を向ける必要性を感じたからです。保育士時代、4歳児・28人の担任になったある朝、園児を送ってきた母親に「実は子育てで悩んでいる」と相談を受けたんです。朝の受け入れで忙しい時間帯だった自分は、思わず「保育園では元気だし大丈夫、大丈夫!」と言ってしまった。その1カ月後に、園児が足を引きずって登園してきた。聞くと、掃除機の柄で脚を思いっきり叩いてしまったと。「先生が大丈夫って言ってくれたけど、私、全然大丈夫じゃなかった」と言われた時、自分は保護者を全く見れていなかったことにがくぜんとしました。

WWD:その経験から保護者のケアも必要だと考えた。

河西:はい。自分は専門知識を持って保育に向き合っていると思っていたけれど、子どもしか見ていなかったのだと気付かされました。その後、2歳児の担任をしながら休日は学校へ通って、保護者の支援の仕方や話を聞く力を勉強し、保育心理士という資格を取りました。

WWD:学んだ後に保育と向き合ったことで変化は。

河西:保護者の話を聞くことにも注力しました。特に2歳児の保護者は、子どもの発達について悩んでいる方がとても多かった。心が発達し、個人差もある時期なので不安や悩みが出てくるのも当然ですよね。多くの保護者と話す中で、世の中にはきっと同じことで悩んでいるお母さんたちがたくさんいると思ったんです。ならば、自分がここで学んできた専門性と経験を生かして、保育園の中だけでなくいろんな人へ届けたいと思い始めました。その後退職し、子育てアドバイザーになりました。

みんなが子どもの代弁者となる未来に

WWD:どのような活動から始めた?

河西:子育ての現状を知ってもらうために、どうしてもファッション系の雑誌で発信をしたかったので、出版社を周りました。雑誌は美容室に必ず置いてあるから、子育て世代だけでなく、むしろ子育てに関係のない人の目に留まるかもしれないと思ったんです。

WWD:結果、マガジンハウス「Hanako Mama」の連載につながった。

河西:編集長が「面白そう!やろう!」と言ってくださり、「ママのためのカウンセリングルーム」という連載がスタートしました。これから注力したいと思っていたお母さんたちの力になれたことがうれしかったし、同じ悩みを持つお母さんたちの情報共有の場となれたことも良かったです。

WWD:以来、他誌やウエブでの連載が始まり、当初の目標だった“子育て世代以外の目に触れる機会”が増えた。

河西:そうですね。子育て中の人や保育に関わる人にとって当たり前のことも、そうでない人からすれば理解ができないことがたくさんあります。子どもってこういうものなんだ、親ってこんなことが大変なんだということを第三者が知っていれば、社会全体で子どもを見る未来につながると思います。みんなが子どもの代弁者になっていたら世界は変わるのですが、自分だけの世代を生きている人があまりに多い。子どもたちから学べることは本当に沢山ありますから、視野を広く持ってほしい。

子どもたちに、希望や期待を捨ててほしくない

WWD:コスメに興味を持ったきっかけは?

河西:一つは母が資生堂の美容部員だったこと。もう一つは、高校時代に吹き出物ができて人前に出るのも嫌だった自分が、コスメでカバーすることで自信が持てたこと。コスメには人に前を向かせる力があることを、その時身をもって知りました。

WWD:コスメを介して、母親を支援しようと思った理由は?

河西:保育に関わり始めてから、何か子育てにつなげることはできないかと考えていた頃、子ども2人を育てる友人に久しぶりに会ったんです。が、待ち合わせ場所で彼女に気付けなかった。聞けば、年子の子どもたちを平日はワンオペで、自分の時間はなく手間をかけられない、と。そこで自分がコスメをいくつか送ったところ、久しぶりのメイクや香りがリフレッシュになったみたいで、子育てにもちょっとだけ前向きになれたと話してくれました。その時に、自分だったらこういう支援ができるのかもって思ったんです。“自分”があってこそ、子どもに向き合えると思うので。

WWD:先日は子ども食堂でメイクレッスンも主催した。

河西:このイベントはお母さんたちのために開いたものでした。子ども食堂のお手伝いをしていた不登校の子が、お母さんに眉毛を描いてあげる姿を目にしました。きっと勇気が必要だったと思うけれど、彼女がコスメに興味を持てた瞬間だったんでしょうね。

WWD:母親だけでなく子どもたちの可能性を広げている。

河西:そうですね。先日“トー横キッズ”だった子と話す機会があったのですが、現実とは思えない話ばかりでした。小学5年生から体を売ってお金を稼ぐことを覚えてしまった子どももいます。こういう子たちを救い出すのも、親以外の周りの大人なんだと思います。子ども食堂にいた子どもたちも、もしかしたら吸い寄せられてしまうかもしれない。でも今回のようにコスメに触れて、面白い、他の人もきれいにしてあげたいと心が動けば、違う道になっていくじゃないですか。だから、大人たちが楽しそうに働く姿をたくさん見せてあげられる機会をつくりたいんです。

共感する支援活動をシェアすることは、今すぐできる

WWD:シングルマザーへのコスメ提供支援も行っている。シングルマザーはどのようなニーズを抱えていると感じるか。

河西:あくまで僕が関わっている方たちの場合ですが、金銭的に余裕がないことで、子どもにも影響が及んでしまっているのが辛い、という話を耳にします。例えば今の中学生はみんなコスメを持っていて、買えないことで仲間外れにされる。でも自分の収入に余裕がないから、買ってあげることができない、と。金銭的な支援は国が行うべきですが、必要な人にきちんと行き届く物の支援は誰でもすることができる。プレッセが行っているようなコスメを提供する活動は、もっと業界全体で広がっていくべきだと思います。

また、もっと簡単に今すぐにでもできるのは、“情報をシェアすること”だと思います。自分が共感する支援活動をシェアすること。僕がSNSで発信する理由も、支援の輪を広げるためです。100、200人と投稿を見ている中で、一人でも心が動いてくれる人がいたらいい。

WWD:今後はどのような活動をしていきたいか。

河西:子育てや支援について発信している人たちの支えとなる活動をしていきたいです。今はいろいろな考えに柔軟な若い人たちが、SNSをうまく使って発信をしている。これまでは自分が目立つことで表に立ってきたけれど、そこを退いて、“支援する側を支援”したい。例えば、イベントしたいという声があったときに金銭面や協賛などは自分に任せて、参加者のために使える時間を増やせた方がより意味のあるイベントになると思うんです。支援する側が疲弊せず、実現したいことをサポートできたらと考えています。

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「ゲラン」のキーパーソンが語る 「ラグジュアリーはサステナビリティを否定していた」

LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON、以下LVMH)傘下の化粧品ブランド「ゲラン(GUERLAIN)」は、同グループ内でサステナビリティの取り組みをけん引する。5月には、原材料の産地からリサイクルまでを閲覧できるトレーサビリティプラットフォーム「ビーリスペクト(BEE RESPECT)」の提供を日本でも開始し、LVMH傘下のラグジュアリービューティブランドとして初となる取り組みを実現した。

「ゲラン」のセシル・ロシャール(Cecile Lochard)チーフ・サステナビリティ・オフィサーは、その活動をリードする存在だ。金融界からキャリアをスタートし、環境系NGOの世界自然保護基金(以下、WWF)やコンサルティング会社の設立を経て、2015年にLVMH傘下のスキンケアブランド「チャリン(CHA LING)」のサステナブル・ディベロップメント&コミュニケーション・ディレクターに就任し化粧品業界へ。ラグジュアリーとサステナビリティの世界を融合させたいとの思いを持つ彼女に、ラグジュアリー産業の課題や「ゲラン」の取り組みの背景を聞いた。

セシル・ロシャール/ゲラン チーフ・サステナビリティ・オフィサー プロフィール

パリ・ドフィーヌ大学でサステナブル・ディベロップメント(持続可能な開発)、エセック・ビジネススクールで営利及び非営利におけるプロジェクトマネジメントのダブルマスターを取得し、金融界でキャリアをスタートする。8年にわたりWWFで企業とのプライベートパートナーシップを管理した後、コンサルティング会社を設立しラグジュアリーブランドのCSR戦略策定に携わる。2015年、LVMH傘下のスキンケアブランド「チャリン」のサステナブル・ディベロップメント&コミュニケーション・ディレクターに就任。19年、生物多様性プログラム&サステナブル・コミュニケーション・マネージャーとしてゲランに入社し、20年9月から現職

ラグジュアリーブランドだけがサステナビリティを拒否していた

WWD:金融会社の投資部門から環境系NGO、ラグジュアリー化粧品などこれまでのキャリアは多岐にわたる。11年にはラグジュアリー産業とCSR(企業の社会的責任)に関する本「ラグジュアリーとサステナビリティ 新たなる同盟(Luxe et Dévelop-pement Durable : La Nouvelle Alliance)」を執筆した。サステナビリティの重要性が今ほど注目されていない時期に、両者を紐づけたきっかけは?

セシル・ロシャール=ゲラン チーフ・サステナビリティ・オフィサー(以下、セシル):WWFでさまざまな業界と仕事をしていたが、ラグジュアリーブランドだけがサステナビリティと向き合うことを拒否していた。環境や人権に配慮した活動をしていなかったわけではなく、取り組んでいるにも関わらず公表を避けていたのだ。ラグジュアリー産業の根本には、製造の詳細は秘められるべきで、商品は完璧でなくてはならないという思想があった。当時新しい分野だったサステナビリティは「透明性」や「不完全性」が求められた。経済界や社会からの要求も刻一刻と変化し、常に進化することが必要とされる。両者は対極にあった。

本を執筆するにあたり、ラグジュアリー産業におけるサステナビリティはどうあるべきかさまざまな専門家に意見を聞いた。CSR関連の大企業のトップや社会学者、民俗学者、鉱物学者のほか、ファッションではカシミアの専門家、ビューティでは植物学者らに、インタビューを50件ほど行った。産業によってサステナビリティへの感度や対応するスピード感、進捗が全く違っていた

WWD:ビューティ業界はどのように映った?

セシル:ビューティ業界で扱う商材は非常にデリケートで複雑。例えば化粧品のクリーム一つをとっても、当時は90種類以上の原材料を使っていた。成分や処方、パッケージなど要素が多岐にわたるため、持続可能な商品開発はファッションよりも難しい。ラグジュアリーの中でも化粧品は特にサステナビリティの実現が難しいと感じたが、本を出版後に起業したコンサルティング会社が「ゲラン」と契約していた期間があり、「ゲラン」が自然やミツバチと関係が深いことに引かれた。一つの企業の中でもやるべきことがたくさんあると可能性を感じて入社した。

「ゲラン」を他のブランドが追随できないレベルにしたい

WWD:「ゲラン」に入社して最初に取り組んだことは?

セシル:フレグランスの原材料の80%を占めるアルコールを、オーガニックアルコールに変えた。当時はてんさいを使用していたが、農薬を使うことでミツバチを殺してしまう可能性があった。ミツバチはフレグランスの原料となる花だけでなく、野菜や果物、アーモンドなどさまざまな食物の受粉を担う。ミツバチがいないと人間も存在できないほど、生態系にとって重要な存在だ。

次に、「ゲラン」のサステナビリティ戦略を強化した。他のブランドが追随できないレベルを目指し、第三者機関の認証を取得した。パッケージにたくさんのマークがついているのはセクシーではないかもしれないが、厳しい基準をクリアしていることをお客さまに表明したかった。これは「ゲラン」が他社に先駆けて行い、社会に変化を起こしたと言ってもいいだろう。顧客や市場に後押しされたのではなく、われわれからスタートしたことが、先駆者として認められている自負がある。

WWD: 19年の入社当時から現在まで、「ゲラン」やラグジュアリー化粧品を取り巻く環境はどのように変わった?

セシル:一番大きく感じたのは、人の意識の変化だ。それからビューティ業界、ラグジュアリー業界ではさらに「透明性」が求められるようになった。特にヨーロッパでは顕著で、持続可能性に関する法規制が強化された。消費者もスマートフォンで簡単に情報にアクセスできる。

WWD:日本でもトレーサビリティプラットフォーム「ビーリスペクト」がローンチした。公式サイトからアクセスでき、商品の原材料の産地から輸送、販売、使用後にリサイクルされる場所まで追跡できる。顧客の反応は?

セシル:フランスでプラットフォームを立ち上げたのが5年前。スキンケアから始まってメイクアップ、フレグランスまで広がり、日本では今年5月に正式に開始した。使用状況などもトラッキングしているが、お客さまは一度「ビーリスペクト」を閲覧すると、トレーサビリティツールを繰り返し使うことはあまりないことがわかった。「ゲランは透明性を持った会社だ」と安心している。当初の意図とは異なるが、重要な顧客とのコミュニケーションになっている。

ラグジュアリーは市民社会に対して開かなければならない

WWD:「ゲラン」はラグジュアリーブランドとして初めて「サステナビリティボード」を設立した。13人の著名な専門家で構成し、ブランドの戦略をサポートしている。設立の経緯は?

セシル:ラグジュアリーブランドは市民社会に対してもっと外へ開かなければならない、という強い気持ちがあった。城壁の中にいて、都合のいいことばかりを聞くのではなく、耳が痛いと感じる声も傾聴するべきだ。サステナビリティボードには大学関係者や気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の地域議長、ミツバチ保護の専門家、アプリ開発のスタートアップ企業など多様な分野の専門家が名を連ねている。彼らは市民社会を代表するメンバーだ。

「ゲラン」はサステナビリティ戦略の3カ年計画を提出して助言をもらっている。そのフィードバックのおかげで、これまでタブーとされていたPR分野でも持続可能な方法に挑戦できた。昨年、サステナブルなフレグランスシリーズ“アクア アレゴリア ハーベスト”のキャンペーンで、サステナビリティーボードのメンバーであり、写真家でレポーター、映画監督のヤン・アルテュス=ベルトラン(Yann Arthus-Bertrand)と低炭素の撮影に取り組んだ。制作におけるカーボンフットプリント(二酸化炭素排出量)を抑えるため、彼の過去の作品集のビジュアルを用いたほか、撮影は全てフランス国内で行い、国内で育てられたスローフラワーを使用した。

WWD:日本では容器回収が進まず莫大な廃棄量が問題となっている。欧州での状況は?

セシル:一番大きい変化は法整備がなされたこと。フランスではリサイクルや再利用を促進し、プラスチックの消費を削減することを目的とした「循環型経済のための廃棄物対策法」が22年に発表された。以前から「ゲラン」はリサイクルや容器回収に取り組んでいたが、各社がリサイクルせざるを得ない状況になった。また、LVMHグループが投資するリサイクルセンターがある。売れ残った商品をセンターに集め、リサイクル・再利用している。アルミニウムやアルコールなど、化粧品産業だけでリサイクルできないものは他の産業でリサイクルする。今後は国がリサイクル・回収に関する規制をさらに強化したり、企業としては回収業者のパートナーを見つけたりすることが重要な点になってくる。

WWD:CSR戦略では“4つの柱”を掲げている。その中で特に喫緊の課題とその理由は?

セシル:われわれが掲げる4つの柱は、1.生物多様性の保全とミツバチの保護 2.完全な透明性のもとでのサステナブルイノベーション 3.気候変動に対する行動と、カーボンフットプリントの削減 4.素晴らしい自然を守りながら、社会にポジティブなインパクトを生み出す。これらは全てつながっておりどれも重要だが、カーボンニュートラルの達成を重要視している。スコープ1(直接排出の温室効果ガス)、2(間接排出の温室効果ガス)に関してはすでに達成しているが、スコープ3はまだ困難な状況にある。「ゲラン」はアジア、アメリカ、ヨーロッパなど世界26カ国で販売しており、空輸に依存している点が課題だ。

Bコープの取得も時間はかかるが検討している。10年前にISO14001の取り組みを始め、本社と生産拠点、子会社の80%が認証を受けた。今後は100%に向けて、さらなる取り組みを進める。

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パイナップル葉繊維で世界のファッション産業を変える フードリボンが目指す幸せの循環

2017年創業のフードリボン(FOOD REBORN)は、沖縄・大宜味村を拠点に、パイナップルやバナナの収穫時に出る葉や茎から繊維などを生み出す企業だ。同社は、これまで廃棄されてきた農産物資源を天然繊維に生まれ変わらせることで価値を与え、農家の所得向上を目指す。将来的には循環社会を作り出すべく活動の幅を広げており、22年にはTSIホールディングスおよび豊島と業務提携を結んだ。アパレル大手も賛同する取り組みや、パイナップル葉繊維の特徴とは。

廃棄するパイナップルの葉
その大きな可能性に着目

フードリボン創業地の沖縄は、パイナップルとシークヮーサーの名産地だ。同社はシークヮーサーの商品開発事業からスタート。次に、廃棄されるパイナップルの葉の再利用の可能性に着目した。

世界で生産されるパイナップルの半分は東南アジア産で、パイナップルの葉は食用の果実の数倍以上となる約6000万トンが毎年廃棄されているという。東南アジアでは以前から、廃棄する葉から繊維を作り出す試みが行われていたが、手作業の工程が多く、品質維持も難しいという課題を抱えていた。

フードリボンもこの研究を2019年から開始したものの、当初は価格と品質面のハードルが高く、流通するまでには至らなかった。しかし3年間の試行錯誤の末に、水圧によって葉に付着する蝋とリグニンを破砕し、繊維を抽出する技術を開発。1秒1gのスピードかつワンステップで葉を繊維と残渣に分別でき、水は循環させて利用することで、低い環境負荷で1時間3.6kgの繊維の量産を実現させた。

さらに、機械を縦1.5×横1.5×高さ1.5mと小型軽量化して農園に設置しやすくし、農家に新たな収入源を創出する仕組みも構築した。現在は、日本のパイナップル生産の98%を占める沖縄から設置を開始している。24年3月までに沖縄に20台、インドネシア、フィリピン、タイ、台湾、ベトナム、マレーシア、インドに合わせて1000台を配置して、月産1000tの生産を目指す。将来的にはブラジルなどにも普及させ、年間15万tのパイナップル葉繊維の生産を計画。10年後には、世界のコットン市場の5%をパイナップル葉繊維の混紡綿に置き換えるのが目標だ。

フードリボンは機械を無償で農家に貸し出し、取り出された繊維を農家から買い取って糸にし、それをアパレル企業に販売している。さらに繊維を抽出した後の残渣は発酵させて家畜飼料にし、一部はマイクロパウダーにして生分解性樹脂の混合材として商品化する。この素材を使ったバイオプラスチックのストローをすでに販売中で、年内には海洋生分解性樹脂と配合したカトラリーも発売予定だ。

フードリボンの天然繊維事業は沖縄をはじめ、台湾やインドネシア、中国でもプロジェクトを進めている。今後は環境問題、農家の貧困課題を解決しながら、新しいファッション素材を提案していく。

絹のような光沢と機能性で
アパレル全般に対応

パイナップル葉繊維は天然繊維の中でも非常に細く、単繊維ではシルクの2分の1〜4分の1に当たる5ミクロンの細さが特徴だ。これは、マイクロファイバーにも匹敵する。その細さゆえ、最も相性のいいコットンのほか、シルクや麻などあらゆる繊維との混紡が可能だ。混紡率は現在パイナップル葉繊維30%、コットン70%を推奨しており、新しい紡績方法や混紡率の糸の研究も進めている。

繊維は絹のような光沢があり、柔らかく、抗菌性や通気性、吸水性、保湿性などに優れる。また、糸には強度があり、太さのある糸へのアレンジも自在のため、薄手のシャツからドレスシャツまでアパレル全般に対応するほか、リネンやタオル類にも適している。さらにビーガンレザーも開発中で、完成すればバッグや靴、インテリアの生地としても使える見込みだ。現在の価格帯はオーガニックコットンと同等だが、今後はフードリボンの抽出機で量産体制を整備することで、スケールメリットを図る。

Voice from 泉州タオルメーカー(下代勝/富士産業社長)
沖縄に根差した“今そこにある環境問題“の解決からスタートし、地域の支持を得ているフードリボンに感銘を受けた。沖縄ではパイナップルの葉は谷あいに埋めていたが、葉は繊維質で固く、なかなか土に還らないそうだ。それらを埋めずに再利用するだけでも、地域にとって大きな前進。細くて長いパイナップル葉繊維は高品質なタオル製品に適している。“既にそこにある廃棄物“を有効活用したタオルを大阪・泉州から発信していきたい。

“ファッション業界に風穴を開け、
社会をも変えられる可能性”

私たちは繊維やバイオプラスチックを売ることが目的ではない。社会の向きを少しだけ良くしていく運動体がフードリボンだ。沖縄に軸足を置き、国境を越えて世界のパイナップル生産地と連携していけば、パイナップルの葉繊維事業はファッション業界や社会を変えられる規模になる。商品を手にした消費者に、自分の身の回りの環境について考えるなどの意識改革を起こすことができれば、幸せが循環する世界はきっと実現できると信じている。私たちが創業から目指しているのは、大宜味村のおばあから教えてもらった、自分たちだけでなく、次世代の幸せも願って行動すること。この目には見えない大切なことを形にして伝えていけば、自分の幸せになって返ってくるはずだから。

問い合わせ先
フードリボン 那覇事務所
098-917-1830

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パイナップル葉繊維で世界のファッション産業を変える フードリボンが目指す幸せの循環

2017年創業のフードリボン(FOOD REBORN)は、沖縄・大宜味村を拠点に、パイナップルやバナナの収穫時に出る葉や茎から繊維などを生み出す企業だ。同社は、これまで廃棄されてきた農産物資源を天然繊維に生まれ変わらせることで価値を与え、農家の所得向上を目指す。将来的には循環社会を作り出すべく活動の幅を広げており、22年にはTSIホールディングスおよび豊島と業務提携を結んだ。アパレル大手も賛同する取り組みや、パイナップル葉繊維の特徴とは。

廃棄するパイナップルの葉
その大きな可能性に着目

フードリボン創業地の沖縄は、パイナップルとシークヮーサーの名産地だ。同社はシークヮーサーの商品開発事業からスタート。次に、廃棄されるパイナップルの葉の再利用の可能性に着目した。

世界で生産されるパイナップルの半分は東南アジア産で、パイナップルの葉は食用の果実の数倍以上となる約6000万トンが毎年廃棄されているという。東南アジアでは以前から、廃棄する葉から繊維を作り出す試みが行われていたが、手作業の工程が多く、品質維持も難しいという課題を抱えていた。

フードリボンもこの研究を2019年から開始したものの、当初は価格と品質面のハードルが高く、流通するまでには至らなかった。しかし3年間の試行錯誤の末に、水圧によって葉に付着する蝋とリグニンを破砕し、繊維を抽出する技術を開発。1秒1gのスピードかつワンステップで葉を繊維と残渣に分別でき、水は循環させて利用することで、低い環境負荷で1時間3.6kgの繊維の量産を実現させた。

さらに、機械を縦1.5×横1.5×高さ1.5mと小型軽量化して農園に設置しやすくし、農家に新たな収入源を創出する仕組みも構築した。現在は、日本のパイナップル生産の98%を占める沖縄から設置を開始している。24年3月までに沖縄に20台、インドネシア、フィリピン、タイ、台湾、ベトナム、マレーシア、インドに合わせて1000台を配置して、月産1000tの生産を目指す。将来的にはブラジルなどにも普及させ、年間15万tのパイナップル葉繊維の生産を計画。10年後には、世界のコットン市場の5%をパイナップル葉繊維の混紡綿に置き換えるのが目標だ。

フードリボンは機械を無償で農家に貸し出し、取り出された繊維を農家から買い取って糸にし、それをアパレル企業に販売している。さらに繊維を抽出した後の残渣は発酵させて家畜飼料にし、一部はマイクロパウダーにして生分解性樹脂の混合材として商品化する。この素材を使ったバイオプラスチックのストローをすでに販売中で、年内には海洋生分解性樹脂と配合したカトラリーも発売予定だ。

フードリボンの天然繊維事業は沖縄をはじめ、台湾やインドネシア、中国でもプロジェクトを進めている。今後は環境問題、農家の貧困課題を解決しながら、新しいファッション素材を提案していく。

絹のような光沢と機能性で
アパレル全般に対応

パイナップル葉繊維は天然繊維の中でも非常に細く、単繊維ではシルクの2分の1〜4分の1に当たる5ミクロンの細さが特徴だ。これは、マイクロファイバーにも匹敵する。その細さゆえ、最も相性のいいコットンのほか、シルクや麻などあらゆる繊維との混紡が可能だ。混紡率は現在パイナップル葉繊維30%、コットン70%を推奨しており、新しい紡績方法や混紡率の糸の研究も進めている。

繊維は絹のような光沢があり、柔らかく、抗菌性や通気性、吸水性、保湿性などに優れる。また、糸には強度があり、太さのある糸へのアレンジも自在のため、薄手のシャツからドレスシャツまでアパレル全般に対応するほか、リネンやタオル類にも適している。さらにビーガンレザーも開発中で、完成すればバッグや靴、インテリアの生地としても使える見込みだ。現在の価格帯はオーガニックコットンと同等だが、今後はフードリボンの抽出機で量産体制を整備することで、スケールメリットを図る。

Voice from 泉州タオルメーカー(下代勝/富士産業社長)
沖縄に根差した“今そこにある環境問題“の解決からスタートし、地域の支持を得ているフードリボンに感銘を受けた。沖縄ではパイナップルの葉は谷あいに埋めていたが、葉は繊維質で固く、なかなか土に還らないそうだ。それらを埋めずに再利用するだけでも、地域にとって大きな前進。細くて長いパイナップル葉繊維は高品質なタオル製品に適している。“既にそこにある廃棄物“を有効活用したタオルを大阪・泉州から発信していきたい。

“ファッション業界に風穴を開け、
社会をも変えられる可能性”

私たちは繊維やバイオプラスチックを売ることが目的ではない。社会の向きを少しだけ良くしていく運動体がフードリボンだ。沖縄に軸足を置き、国境を越えて世界のパイナップル生産地と連携していけば、パイナップルの葉繊維事業はファッション業界や社会を変えられる規模になる。商品を手にした消費者に、自分の身の回りの環境について考えるなどの意識改革を起こすことができれば、幸せが循環する世界はきっと実現できると信じている。私たちが創業から目指しているのは、大宜味村のおばあから教えてもらった、自分たちだけでなく、次世代の幸せも願って行動すること。この目には見えない大切なことを形にして伝えていけば、自分の幸せになって返ってくるはずだから。

問い合わせ先
フードリボン 那覇事務所
098-917-1830

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ユナイテッドアローズが不要な衣料品を全国の店舗で回収し再利用 2000円オフクーポンを配布

ユナイテッドアローズは、サステナブルな社会を推進するための活動「サローズ(SARROWS)」の取り組みとして、不要な衣料品を回収しリサイクルする「UA リサイクル アクション」を開催する。8月17~31日に全国各店舗(一部店舗除く)で実施する。

この企画では、店舗に不要な衣料品を持ち込むと、全国の店舗やオンラインで利用できる2000円オフクーポンがもらえる。このチケットは、8月17日〜9月30日の期間中、実施店舗での対象商品購入時に、通常価格アイテム合計1万1000円以上の会計1回につき1枚利用可能だ。

回収した衣料品は、ジェプラン(JEPLAN)が展開するリサイクルプラットフォームプロジェクト「ブリング(BRING)」を通じて新たなユーザー向けに再利用するか、もしくは素材やパーツごとに分類・再資源化して新たな原料に作りかえる。

「サローズ」とは、ユナイテッドアローズが取り組むサステナビリティ推進活動。2030年に向けた3つの活動目標を“Circularity(循環するファッション)”、“Carbon Neutrality(カーボンニュートラルな世界へ)”、“Humanity(健やかに働く、暮らす)”と定め、それぞれの数値目標を設定した。これらの実現に向けて取り組むとともに、その進捗状況を情報発信している。

「UA リサイクル アクション」とは、「サローズ」の活動目標“Circularity“のもと、不要になった衣料品の廃棄物削減と循環型ファッションの推進を目指して取り組んでいる活動だ。今年の2月に実施した回では、衣料品15,591㎏分を回収した。

◼︎「UA リサイクル アクション」概要
開催期間:8月17~31日
開催店舗:ユナイテッドアローズが展開する全国各ブランドの店舗(ユナイテッドアローズ グリーンレーベル リラクシング ルミネ立川店、「オデット エ オディール(ODETTE E ODILE)」新宿伊勢丹店、アウトレット各店舗を除く)
対象:UAクラブ会員

<注意事項>
・持ち込みは1日につき1回(最大4点)まで、回収期間中は何度でも可能
・1回の持ち込みにつき、2000円オフスペシャルクーポンを1枚プレゼント
・持ち込みの衣料品は、ブランドに関わらず回収する(当社商品以外も可)
・バッグやシューズ、ネクタイ、帽子、靴下、アクセサリー等の雑貨類、水着や肌着等のアンダーウエア、本革製品については回収対象外
・スーツ等上下セットの衣類については、それぞれ 1 点としてカウントする
・持ち込みの前に必ず洗濯をすること
・持ち込みした衣料品は返却不可
・UAクラブ会員本人の持ち込み品のみ回収
・クーポンお渡し時、クーポン利用上の注意を了承の上で署名が必要
・18歳未満の方の参加には、保護者の同伴または同意書の提出が必要

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ユナイテッドアローズが不要な衣料品を全国の店舗で回収し再利用 2000円オフクーポンを配布

ユナイテッドアローズは、サステナブルな社会を推進するための活動「サローズ(SARROWS)」の取り組みとして、不要な衣料品を回収しリサイクルする「UA リサイクル アクション」を開催する。8月17~31日に全国各店舗(一部店舗除く)で実施する。

この企画では、店舗に不要な衣料品を持ち込むと、全国の店舗やオンラインで利用できる2000円オフクーポンがもらえる。このチケットは、8月17日〜9月30日の期間中、実施店舗での対象商品購入時に、通常価格アイテム合計1万1000円以上の会計1回につき1枚利用可能だ。

回収した衣料品は、ジェプラン(JEPLAN)が展開するリサイクルプラットフォームプロジェクト「ブリング(BRING)」を通じて新たなユーザー向けに再利用するか、もしくは素材やパーツごとに分類・再資源化して新たな原料に作りかえる。

「サローズ」とは、ユナイテッドアローズが取り組むサステナビリティ推進活動。2030年に向けた3つの活動目標を“Circularity(循環するファッション)”、“Carbon Neutrality(カーボンニュートラルな世界へ)”、“Humanity(健やかに働く、暮らす)”と定め、それぞれの数値目標を設定した。これらの実現に向けて取り組むとともに、その進捗状況を情報発信している。

「UA リサイクル アクション」とは、「サローズ」の活動目標“Circularity“のもと、不要になった衣料品の廃棄物削減と循環型ファッションの推進を目指して取り組んでいる活動だ。今年の2月に実施した回では、衣料品15,591㎏分を回収した。

◼︎「UA リサイクル アクション」概要
開催期間:8月17~31日
開催店舗:ユナイテッドアローズが展開する全国各ブランドの店舗(ユナイテッドアローズ グリーンレーベル リラクシング ルミネ立川店、「オデット エ オディール(ODETTE E ODILE)」新宿伊勢丹店、アウトレット各店舗を除く)
対象:UAクラブ会員

<注意事項>
・持ち込みは1日につき1回(最大4点)まで、回収期間中は何度でも可能
・1回の持ち込みにつき、2000円オフスペシャルクーポンを1枚プレゼント
・持ち込みの衣料品は、ブランドに関わらず回収する(当社商品以外も可)
・バッグやシューズ、ネクタイ、帽子、靴下、アクセサリー等の雑貨類、水着や肌着等のアンダーウエア、本革製品については回収対象外
・スーツ等上下セットの衣類については、それぞれ 1 点としてカウントする
・持ち込みの前に必ず洗濯をすること
・持ち込みした衣料品は返却不可
・UAクラブ会員本人の持ち込み品のみ回収
・クーポンお渡し時、クーポン利用上の注意を了承の上で署名が必要
・18歳未満の方の参加には、保護者の同伴または同意書の提出が必要

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7サイズ大きくなる子ども服「プチ・プリ」が上陸 1着で9カ月から4歳まで着用可

イギリスの子ども服ブランド「プチ・プリ(PETIT PLI)」が8月8日まで、伊勢丹新宿店本館6階センターパーク/ザ・ステージ#6でポップアップストアをオープンしている。海外での販売は日本が初めてになる。

「プチ・プリ」は2017年、航空工学者のライアン・マリオ・ヤシン(Ryan Mario Yasin)最高経営責任者(CEO)が専門知識をテキスタイルに応用しようと立ち上げた。また、短期間での成長により、すぐにサイズアウトしてしまう子ども服の機能性と持続可能性を高めようと考えた。日本の折り紙からインスピレーションを得たという特徴的な生地は、持続可能な製造プロセスとリサイクル可能な素材を採用。“着ることのできるテクノロジー”として、特許取得済みのリップストップ生地の伸縮性や耐久性を活かし、1着で最大7サイズの拡張を可能にした。例えば、“ミニヒューマン”と位置付けする乳幼児向けのメーンカテゴリーでは、ワンサイズで生後9カ月から4歳までに対応する。

主な商品はオールインワン(1万4700円〜)やジャケット(1万8700円)、プルオーバー(1万8700円)、ジレ(1万7600円)、パンツ(1万4300円〜)、セットアップ(3万4650円)など。構築的な機能美が評価され、イギリスの建築アワード「デジーン・アワード(Dezeen Awards)」やH&Mファウンデーションによるイノベーションアワード「グローバル・チェンジ・アワード(Global Change Award)」などで受賞歴を持つ。

来日したヤシンCEOは日本のサステナビリティ文化についてこう語る。「2016年に慶應義塾大学の交換留学生として日本に滞在していたことがあるが、そのころに比べて日本でのサステナビリティに対するメンタリティーは変わってきたように思える。日本文化は、工芸や品質、ミニマリズムを大切にする中で昔から環境配慮に対する精神が根付いているが、今回街のあらゆる場所で目にした国連による国際目標のSDGsの啓蒙はとても素晴らしいことだ。イギリスでもサステナビリティの議論が進んでいて、企業による可能な限りの持続可能性が期待されている。開発者としてまだまだ課題解決に取り組む可能性があることにワクワクしている。今後、日本とイギリスで新たな価値観を生み出し提供できることに期待したい」。

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