コンラン卿は1931年10月4日生まれで、ロンドンのセントマーチン美術大学(Central Saint Martins)でテキスタイルデザインを学んだ後、48年に教師でプリント技師であったエドアルド・パオロッチ(Eduardo Palozzi)とワークショップを始め、家具や陶器、テキスタイルに関するデザイン技術を磨く。
64年に設立したインテリア企業ハビタ(HABITAT)は世界的なチェーン店に発展した。モダンなインテリアやライフスタイルのお手本的な「ハビタ」の店舗は、スウェーデン発「イケア(IKEA)」、米「クレート&バレル(CRATE AND BARREL)」、米「ポタリー・バーン(POTTERY BARN)」といった多くのインテリアブランドにインスピレーションを与えた。72年には家具やデザインアイテムを販売するザ・コンランショップ(THE CONRAN SHOP以下、コンランショップ)の初店舗をロンドンに出店。コンラン卿のスタイルは、シンプルかつミニマルで、モダンで機能的なものだった。コンラン卿はハビタの成功により、家具や洋服など複数の企業から構成されるストアハウス・グループ(STORE HOUSE GROUP)を設立してビジネス拡大を図ったが、デザイン事業に専念するため、90年代に手放している。
コンラン卿の関心はインテリアだけではなかった。53年に初のレストラン、「ザ・スープ・キッチン(THE SOUP KITCHEN)」をスタート。その後、ロンドン・サウスケンジントンの「バベンダム(BIBENDUM)」やチェルシーの「ブルーバード(BLUEBIRD))、ロンドン橋たもとの『ル・ポン・ド・ラ・トゥール(LE PONT DE LA TOUR)』などを開業し、パリ、ニューヨーク、コペンハーゲン、東京などの都市にもレストランを出店してきた。昨年には52軒目のレストランをロンドンの『バウンダリー・ホテル(BOUNDARY HOTEL)』内にオープンしたばかりだ。
コンラン卿はホテルやレストランのインテリア、グラフィック、製品などを手掛けるザ・コンラン・デザイン・グループ(THE CONRAN DESIGN GROUP)を設立。また、建築家のフレッド・ロイド・ロシェ(Fred Lloyd Roche)と組んで建築や内装を手掛けるコンラン・アンド・パートナーズ(CONRAN AND PARTNERS)も立ち上げた。
ビジネス以外の文化的な功績も大きい。89年には、ロンドン南西部のシャッド・テムズにデザイン・ミュージアム(Design Museum)を設立。2016年にデザイン・ミュージアムはケンジントンに移転し以前より3倍の広さになった。デヤン・スジック(Deyan Sudjic)= デザイン・ミュージアム名誉ディレクターは、『コンラン卿以上に、イギリスの現代化に寄与した人物はいない。彼は生涯をかけて、全ての人々の生活を豊かにする方法を探した』と述べている。コンラン卿は12年に芸術慈善活動(Arts Philanthorophy)のメダルを、17年には芸術への貢献を称えるコンパニオンズ・オブ・オーナー(Order of the Companions of Honour)勲章を授与された。
ラグやインテリア雑貨を販売する「スタジオ・ザ・ブルー・ボーイ(STUDIO THE BLUE BOY以下、ブルー・ボーイ)」から、新作ラグ“ゼン ガーデン コレクション”が登場した。「ブルー・ボーイ」のオフィシャルECサイトでは10月23日発売だが、それに先駆けて伊勢丹新宿本店5階センターパーク(以下、伊勢丹)で9月16~29日に同コレクションの先行受注を行う。日本庭園からインスパイアされたラグはマッチャ・ディープ・グリーンとチャコール・グレーの2色で、グラデーションで枯山水の波紋を表現している。一枚一枚京都の職人の手で仕上げられるラグの価格は各32万9000円。
コラボアイテムは、“DOWN BUT NOT OUT / ダウン・バット・ノット・アウト”と題した花井のサイン入りのウッドスカルプチャーとシリアルナンバー入りのウッドボトル(3万2000円)の2作品を用意した。作品タイトルは、「ダウンしたが、まだKOされていない」というボクシング用語から派生した言葉で、人生がうまくいかない時の辛い気持ちを自虐的に茶化して笑い、また前に進むというシンプルな生き方を表現して付けた。
花井は「今回発表したウッドスカルプチャーは普通のフィギュアよりすこし大きめだが、木彫りの人形なので北海道の木彫りの熊に腰掛けてもいいし椅子に腰掛けさせてもいい。たまに眺めて、何かに失敗してやけ酒している馬鹿な男を笑ってほしい。自分たちの人生は、子供の頃に思い描いていたような輝かしいものとはかけ離れている。馬鹿な失敗をたくさんしてきた。でもその度に、友人と酒を飲み自分たちの失敗を自虐的に笑い合い、明日のエネルギーにしてきた。失敗したり嫌な目にあったり大切なモノをなくしたり、辛いことは沢山あるけど生きている限り終わらない。“DOWN BUT NOT OUT”はそんな気持ちで作った作品」とコメントした。
ラグやインテリアを扱う「スタジオ・ザ・ブルー・ボーイ(STUDIO THE BLUE BOY以下、ブルー・ボーイ)」は5月18日、初のお香をオンラインで発売する。香りは大地の強さを感じるパチュリをベースにした“アース トーンズ”と“根木白檀をベースにした甘く凛とした香りが夕陽を感じさせる“ゴールデン アワー”の2種類で、価格は30gが2900円、60gが3900円。当初は7月に発売予定だったが、外出自粛中の“おうち時間を充実させる”というコンセプトで前倒しで発売することになった。
JUN YABUNO:1986年大阪生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後、「WWDジャパン」の編集記者として、ヨーロッパのファッション・ウィークの取材をはじめ、デザイナーズブランドやバッグ、インポーター、新人発掘などの分野を担当。2017年9月ベルリンに拠点を移し、フリーランスでファッションとライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を手掛ける。「Yahoo!ニュース 個人」のオーサーも務める。20年2月からWWDジャパン欧州通信員
「バルミューダ(BALMUDA)」は4月22日、ワイヤレススピーカー“バルミューダ ザ・スピーカー(BALMUDA The Speaker)”の予約受け付けを開始した。価格は3万2000円でブルートゥースとAUX入力に対応している。「バルミューダ」オンラインストアをはじめ、家電量販店、百貨店、インテリアショップなどで取り扱う。発売は6月中旬を予定している。
インテリアデザイナーの片山正通ワンダーウォール代表はこのほど、オランダ・アムステルダムのインテリア雑誌「フレーム(FRAME)」が主催する「フレームアワード2020(FRAME AWARD 2020)」で、「Lifetime Achievement Award」を受賞した。授賞式は2月20日にアムステルダムで行われた。
インテリア雑貨のフランフラン(FRANC FRANC)は3月14日~7月12日、フランス・パリに期間限定ポップアップショップをオープンする。ギャラリー併設の同店舗「フランフラン・スタジオ(FRANC FRANC STUDIO)は2層約92平方メートルでアートギャラリーを併設。同社にとってヨーロッパ発の同店舗では、フランス語の“アール・ド・ヴィーヴル(ART DE VIVRE)=暮らすという芸術、生きる喜び”をテーマに、テーブルウエアやオブジェ、インテリアファブリック、美容家電などを販売。パリのアートギャラリーであるエリア・アートギャラリー(ELLIA ART GALLERY)によるストリート系アートの展示販売も行う。
マンション設立を記念して、“マンションTシャツ-史上最高額のTシャツ(The Condo T-shirts The Most Expensive T-Shirts Ever)”を製作した。ウィンウッドのマンション143戸のいずれかを正面から描いたグラフィックがそれぞれのTシャツにプリントされている(全143型)。例えば、Tシャツ“D6-L7”の価格は104万ドル(約1億1400万円)、Tシャツ“F2-L7”の価格は550万ドル(約5億9800万円)となり、「ディーゼル」史上最高額のTシャツとなる。また、これらのTシャツを1枚購入すると、「ディーゼル」のマンションを無料で手に入れることができる。
5日にオープンした東急プラザ渋谷の3階に店舗を構える「イチイチイチ(111)」は、月替りで異なるコンテンツを用意するコンセプトストアだ。ここだけのオリジナルアイテムやカスタマイズサービスの提供、職人による製作実演やワークショップなどを企画して特別なユーザー体験を提供する。第1弾を飾るのは、ファッションデザイナーの丸山敬太が手掛けるサロン デ マルヤマ(SALON DE MARUYAMA)。丸山デザイナーがディレクションする東京・青山のセレクトショップ「丸山邸」の延長として、「和」「家」「器」「洋服」の4カテゴリからセレクトした逸品をそろえる。12月16日まで。
注目売り場のひとつが、今年4月に同社の完全子会社となった石井スポーツが6階のワンフロア約4000平方メートルで展開するアウトドアとスキーの新業態。従来はエキスパート向けだったが、ビギナーやファミリー向けの商品を増やしたほか、「ザ ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」「マムート(MAMMUT)」など7ブランドのショップインショップも登場する。増床改装した「ゼビオ」と合わせると、地域最大級の品ぞろえを誇るスポーツ・アウトドア売り場となる。
5階には、幼児向けフィットネスクラブ「マイジム」や子どもと家族が安心して遊べるアミューズメント施設「モーリーファンタジー」、子ども服の「ミキハウス ホットビスケッツ(MIKIHOUSE HOT BISCUITS)」などが出店。ヨドバシカメラの玩具・ホビー・ゲーム売り場と合わせて約9900平方メートルのキッズ向けフロアが登場する。地下1階の食物販と飲食のフロアも充実。近商ストアが運営するスーパーマーケット「食品専門館ハーベス」では弁当約200種類、惣菜約200種類以上をそろえるほか、「おいしいもの横丁」では約20軒のネオ居酒屋が軒を連ね、オフィスワーカーのランチやちょい飲みのニーズに応える。
インテリア雑貨のフランフランの新業態「ユー・エフ・オー・バイ・フランフラン(U.F.O. BY FRANCFRANC(以下、UFO))の1号店が10月25日、東京・渋谷にオープンした。ロケーションは元『フランフラン』渋谷店の場所で、『フランフラン』は渋谷スクランブルスクエア9階に移転。地上3階、約1168平方メートルの店舗のコンセプトは“未知なるワクワクとの遭遇”で、クリエイション集団のネイキッド インク(NAKED INC.)による体験型ディスプレーやフォトスポットを設ける。1階のフォトスポットは宇宙空間のようで、クレーターに座るとマグマが出現したりビッグバンに遭遇したりといった体験を提供。また、商品を手に取ると反応するなどの体験ディスプレーなどがあり、ゲーム感覚でショッピングができるようになっている。
日本最大級のデザインとアートの祭典「デザイナート・トーキョー 2019(DESIGNART TOKYO 2019以下、デザイナート)」が10月18~27日に行われる。今年で3回目を迎える「デザイナート」は“感動の入り口”をテーマに、東京の各所でアートやデザイン、インテリア、ファッションなど業界の垣根を超えた展示やイベントを開催する。
日本最大級のデザインとアートの祭典「デザイナート・トーキョー 2019(DESIGNART TOKYO 2019以下、デザイナート)」が10月18~27日に行われる。今年で3回目を迎える「デザイナート」は“感動の入り口”をテーマに、東京の各所でアートやデザイン、インテリア、ファッションなど業界の垣根を超えた展示やイベントを開催する。
「ディオール(DIOR)」は7月29日、パリ・モンテーニュ通り28番地にインテリアに特化した「ディオール メゾン(DIOR MAISON)」の世界初のブティックをオープンした。メゾンのコードであるカナージュのモチーフやスズランなどをモチーフにしたテーブルウエアを中心に、グラスウエア、シルバーウエアなどをそろえる。現代風に再解釈を加えたトワル・ドゥ・ジュイ(TOILE DE JOUI)を施したデザインもあり、フランスの生活様式である“アール・ド・ヴィーヴル”を美しいテーブルセッティングで表現している。
「ベビー ディオール(BABY DIOR)」のクリエイティブ・ディレクターであるコーデリア・ド・カステラ―ヌ(Cordelia de Castellane)が2017年から「ディオール メゾン」のクリエイティブ・ディレクターを兼任している。
インスタレーションは2部構成になっており、第1部“過去 / 現在(PAST/PRESENT)”では、プルーヴェがデザインしたランプ“プチポテンス”や“アントニーチェア”、チャールズ&レイ・イームズ(Charles and Ray Eams)やエエロ・アールニオ(Eero Aarnio)などのオリジナル家具や、ティーンの両親の家や学校の教室などにあったような家具が置かれている。