「アンリアレイジ」とオンワード樫山がバッグ&アクセサリーブランド設立 樹脂に花を閉じ込めたパーツが特徴

 「アンリアレイジ(ANREALAGE)」とオンワード樫山は、樹脂の中に花を閉じ込めたパーツがアイコンのバッグ・アクセサリーの新ブランド「アンエバー(ANEVER)」をスタートさせる。なお「アンエバー」は「アンリアレイジ」の新バッグ・アクセサリーラインとしても位置付ける。

 “A REAL(日常)”“UN REAL(非日常)”“AGE(時代)”を由来とする「アンリアレイジ」のブランド名の構成と同様に、「アンエバー」のブランド名は対極の概念である“A NEVER(一瞬)”と“AN EVER(永遠)”をつないだ。“対極の概念をつなぐプロダクト開発”をコンセプトに、個性的な生き方が受け入れられる新しい時代のなかで、自然の流れを愛でながら自分自身で豊かな生活を開花させ続けられる女性に向けて、バッグとアクセサリーを展開する。

 商品は、アクリル樹脂の中にドライフラワーを閉じ込めたパーツをアイコンとするレザー・キャンバス地のバッグ、ネックレス・イヤリングなどをそろえる。“対極の概念をつなぐ”というブランドコンセプトを「種から芽が出て花が咲き、その花の最も美しい瞬間を樹脂に閉じ込めたパーツは、花の命の瞬間を永遠に変える」ことで表現する。

 ドライフラワーを散りばめ、樹脂で固めるという生産手法の特性から、世界に一点しかないという価値を提供できるという。バッグの価格帯はは6000~15万円、アクセサリーは2000~7000円。

 「アンエバー」のファースト・コレクションはパリ・ファッション・ウイーク期間中の9月29日に、オンラインで配信した「アンリアレイジ」2021年春夏コレクションで初披露。オープニング映像に登場した平手友梨奈も、「アンエバー」のトライアングルピアスを着用していた。

 ショー配信後から「アンエバー」の一部アイテムの予約販売を「アンリアレイジ」の公式ECサイトで開始した。21年3月上旬から、「アンリアレイジ」の旗艦店、渋谷パルコ店、公式ECサイトやオンワードグループの公式ECサイト「オンワード・クローゼット」などで一般販売する。

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「アンリアレイジ」とオンワード樫山がバッグ&アクセサリーブランド設立 樹脂に花を閉じ込めたパーツが特徴

 「アンリアレイジ(ANREALAGE)」とオンワード樫山は、樹脂の中に花を閉じ込めたパーツがアイコンのバッグ・アクセサリーの新ブランド「アンエバー(ANEVER)」をスタートさせる。なお「アンエバー」は「アンリアレイジ」の新バッグ・アクセサリーラインとしても位置付ける。

 “A REAL(日常)”“UN REAL(非日常)”“AGE(時代)”を由来とする「アンリアレイジ」のブランド名の構成と同様に、「アンエバー」のブランド名は対極の概念である“A NEVER(一瞬)”と“AN EVER(永遠)”をつないだ。“対極の概念をつなぐプロダクト開発”をコンセプトに、個性的な生き方が受け入れられる新しい時代のなかで、自然の流れを愛でながら自分自身で豊かな生活を開花させ続けられる女性に向けて、バッグとアクセサリーを展開する。

 商品は、アクリル樹脂の中にドライフラワーを閉じ込めたパーツをアイコンとするレザー・キャンバス地のバッグ、ネックレス・イヤリングなどをそろえる。“対極の概念をつなぐ”というブランドコンセプトを「種から芽が出て花が咲き、その花の最も美しい瞬間を樹脂に閉じ込めたパーツは、花の命の瞬間を永遠に変える」ことで表現する。

 ドライフラワーを散りばめ、樹脂で固めるという生産手法の特性から、世界に一点しかないという価値を提供できるという。バッグの価格帯はは6000~15万円、アクセサリーは2000~7000円。

 「アンエバー」のファースト・コレクションはパリ・ファッション・ウイーク期間中の9月29日に、オンラインで配信した「アンリアレイジ」2021年春夏コレクションで初披露。オープニング映像に登場した平手友梨奈も、「アンエバー」のトライアングルピアスを着用していた。

 ショー配信後から「アンエバー」の一部アイテムの予約販売を「アンリアレイジ」の公式ECサイトで開始した。21年3月上旬から、「アンリアレイジ」の旗艦店、渋谷パルコ店、公式ECサイトやオンワードグループの公式ECサイト「オンワード・クローゼット」などで一般販売する。

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「アンリアレイジ」とオンワード樫山がバッグ&アクセサリーブランド設立 樹脂に花を閉じ込めたパーツが特徴

 「アンリアレイジ(ANREALAGE)」とオンワード樫山は、樹脂の中に花を閉じ込めたパーツがアイコンのバッグ・アクセサリーの新ブランド「アンエバー(ANEVER)」をスタートさせる。なお「アンエバー」は「アンリアレイジ」の新バッグ・アクセサリーラインとしても位置付ける。

 “A REAL(日常)”“UN REAL(非日常)”“AGE(時代)”を由来とする「アンリアレイジ」のブランド名の構成と同様に、「アンエバー」のブランド名は対極の概念である“A NEVER(一瞬)”と“AN EVER(永遠)”をつないだ。“対極の概念をつなぐプロダクト開発”をコンセプトに、個性的な生き方が受け入れられる新しい時代のなかで、自然の流れを愛でながら自分自身で豊かな生活を開花させ続けられる女性に向けて、バッグとアクセサリーを展開する。

 商品は、アクリル樹脂の中にドライフラワーを閉じ込めたパーツをアイコンとするレザー・キャンバス地のバッグ、ネックレス・イヤリングなどをそろえる。“対極の概念をつなぐ”というブランドコンセプトを「種から芽が出て花が咲き、その花の最も美しい瞬間を樹脂に閉じ込めたパーツは、花の命の瞬間を永遠に変える」ことで表現する。

 ドライフラワーを散りばめ、樹脂で固めるという生産手法の特性から、世界に一点しかないという価値を提供できるという。バッグの価格帯はは6000~15万円、アクセサリーは2000~7000円。

 「アンエバー」のファースト・コレクションはパリ・ファッション・ウイーク期間中の9月29日に、オンラインで配信した「アンリアレイジ」2021年春夏コレクションで初披露。オープニング映像に登場した平手友梨奈も、「アンエバー」のトライアングルピアスを着用していた。

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ストリートフォトの先駆者が撮る「奇妙なミラノ」 パンデミックで変わったファッション・ウイークのリアル

 9月22〜28日に2021年春夏シーズンのミラノ・ファッション・ウィーク(以下、MFW)が開催された。リアルとデジタルの両軸で行われる初のMFWとなった今季、来場者は例年の3分の1かそれ以下だった。来場者はイタリア近隣諸国から訪れたものの、ファッション業界の関係者でさえ極めて少なかった。そのためか、各ブランドのショー会場には顧客らしき人物の割合が例年よりも多いように見られた。来場者は屋内外を問わずマスク着用が必須で、ストリートスタイルを撮影するフォトグラファーが被写体に向かってマスクを外してほしいとリクエストするシーンに何度も遭遇した。トレンドもなければ、奇抜なファッションもほとんどない。そんな異例ともいえるファッション・ウイークをストリートカメラマンたちはどう見たのだろうか。

 2010年から各都市のファッション・ウイークに赴き、ストリートフォトの先駆者として活躍してきたアダム・カッツ・シンディング(Adam Katz Sinding)は、今季のミラノを「奇妙だった」と振り返る。「この時期は天候に恵まれていたのに、今季は暗い雲が垂れ込めて灰色の光や雷雨にも見舞われたんだ。でもヨーロッパを拠点にする業界人をショー会場でわずかながら見かけたし、予想よりは盛況だったかな。ただ、再会を喜ぶ笑顔はマスクやスカーフに隠れて見られなかった。あいさつのハグや頬のキスは少ないし困難な状況だったけど、写真には満足しているよ」。シンディングはリアルな瞬間を切り取るドキュメンタリー写真を得意としているため、通りを歩く人の足を止めることも、マスクを外すよう依頼をすることもなかったという。「僕自身は、母が作ってくれた布製のマスクを着用していたんだ。悪天候であってもサングラスを外さず、小さなボトルの消毒ジェルを持ち歩いていたよ。あいさつは距離を取って言葉を交わすか、肘を合わせるだけさ」と、自身も対策をして現場に臨んだことを明かす。シンディングがミラノを訪れるのは2月のMFW以来となった。「約6カ月ぶりにミラノに戻ってきて、街が想像以上にもと通りになっていたからうれしいんだ。だって、カフェで落ち着いて席に座れることすら驚きなんだから」。

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「エイソス」が“循環型”コレクションを発表

 英EC「エイソス(ASOS)」は、リサイクルなどを通して洋服の廃棄削減や、地球環境を考慮した生産に向けた循環型ファッションの考えを取り入れた2020-21年秋冬コレクションを発表した。メンズ、ウィメンズ、ユニセックスからなる29種類で、オーバーサイズのカーディガンやTシャツ、デニムなどに加えて、90年代に着想を得たマイクロプリントや脱色加工が施されたアイテムをそろえた。鮮やかな色づかいやシンプルなデザインは、スクエアネックラインやボリュームをもたせたドレスで仕立てをアクセントに。またシルバーのジュエリーやバッグなどのアクセサリーも販売する。各製品の衣装タグにはQRコードを付与し、消費者はスキャンをすることで「エイソス」の取り組みや購入した方法を知ることができる。

 それぞれのアイテムは、循環型経済を推進する英エレン・マッカーサー財団(Ellen Macarthur Foundation)が定めた3原則である“廃棄と汚染を出さない設計”“自然のシステムを再生する”“製品と原材料を捨てずに使い続ける”の中から最低2つを満たして作られているという。ヴァネッサ・スペンス(Vanessa Spence)=デザイン部門長は、「私たちはこの数年間、『エイソス』のような組織でどのように循環型ファッションを取り入れられるか試行錯誤を繰り返してきた。サプライヤーとも話し合いを重ね、私たちが設定した循環型デザインのガイドラインを提案した。このコレクションでは循環型経済とファッションのどちらかのみを選ぶ必要はなく、デザインや価格に妥協することなくサステナブルな製品を作ることができる」と述べた。

 またコレクション制作に際して「エイソス」は、ロンドン・カレッジ・オブ・ファッション (London College of Fashion)が持つセンター・フォー・サステナブル・ファッション(Centre for Sustainable Fashion)でトレーニングプログラムを作り、同ブランドのデザイナー216人全員が受講した。同プログラムでは循環型デザインに関するガイドラインを設けて、廃棄ゼロデザインや廃棄物の最少化、リサイクル素材の使用、耐久性、多様性、単一素材、分解性、アップサイクルの8項目を掲げる。

 「エイソス」は具体的な取り組み方を示していないものの、エレン・マッカーサー財団は「廃棄物や汚染物を排出しない製品やサービス、製品を何十年にもわたって使用し続けるビジネスモデルのための簡単な方法は存在しない。循環型経済の3つの原則はそれらを達成するための手段を規定するものではなく、今後の取り組み方法や革新への扉を開くものだ」と述べた。

 「エイソス」は英国ブランドや出店ブランド、自社ブランドを合わせて8万5000点を超える商品をそろえるが、自社以外のブランドに対して循環型ファッションのガイドライン採用を強制することはないという。「エイソス」は「ファッション産業が向かうべき良き例を示したい。『エイソス』ブランドの『コリュージョン(COLLUSION)』『ハートアンドダガー(HEART & DAGGER)』『エディション(EDITION)』などは循環型デザインに取り組んでいく」とコメントした。

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パリコレ現地リポートVol.1 リアルでも開幕!「ディオール」の会場からは生中継

 皆さん、こんにちは。「WWDジャパン」ヨーロッパ通信員の藪野です。9月28日にパリ・ファッション・ウイークが開幕しましたね。新型コロナウイルスの影響によりデジタルとリアルを組み合わせて開催されている今回ですが、公式スケジュールの84ブランドのうち、リアルなショーで発表を行うのは18ブランド。その他、プレゼンテーションや展示会を開くブランドもあります。とは言っても、この状況下で日本から出張というのは難しいので、今回は私が現在暮らしているドイツ・ベルリンからパリにやって参りました(EU内での渡航はそんなに制限がないのです)。パリでは新型コロナの感染が再拡大しているので最大限自衛をしつつ、これから最終日の10月6日まで数回に分けて現地からのリポートをお届けしていきます。いつもミラノやパリは編集部チームと一緒に和気あいあいと取材しているので一人はちょっと寂しいのですが、少しでも“リアル”なパリコレを感じてもらえると幸いです!それでは、まずは1発目のリアルショーが開催された2日目のダイジェストをどうぞ。

9月29日(火)

11:30 初っ端から招待状届かず。執念で59階まで上って見た「コペルニ」

 今回のパリコレ1つ目のリアルなショーは、「クレージュ(COURREGES) 」の元クリエイティブ・ディレクターでもあるデザイナーデュオによる「コペルニ(COPERNI)」です。前々回はアップルストア、前回はインキュベーション施設とユニークな会場でコレクションを発表する彼らが今回選んだのはパリ南部にある高層ビル、トゥール・モンパルナス(Tour Montparnasse)の屋上。朝からテンション上がる〜と思っていたのですが、あれ??ホテルにインビテーションが届いていない……。最近はデジタルインビテーションも多いので、メールも確認したけれど来ていませんでした。しかし、“1発目のショーを見逃すわけにはいかない!”という執念で、とりあえず会場前まで行ってみることに。

 ビルの入り口でPRスタッフに説明したところ、やはり何かの手違いで席がないとのこと。いつもはそれでも交渉するのですが、今回はコロナ禍での開催なので衛生基準がかなり厳しく、スタンディングは基本なしで、席をちょっと詰めたりするのも難しいという話だったので、諦めムードに……。ただ、入り口にいたスタッフの一人が屋上にいる担当PRと連絡をとってくれて、スタートギリギリで来場していない人の席をゲットしてくれました。ありがとう、優しいお姉さん!!ということで、59階まで猛ダッシュ(実際には56階まではエレベーター)で上がったのですが、到着したころにはもうショーは中盤。ソーシャル・ディスタンシングを守りつつ、スタッフと一緒に立って拝見しました。

 コレクションは、今回もクリーン&モダンなデザイン。“衣服は身体の相棒である”という考えから、抗菌性やUVカット効果のあるオリジナルの新素材や伸縮性に優れた素材を使い、セカンドスキン(第二の皮膚)となるようなアイテムを提案しました。サイクリングパンツやトレンカ風レギンス、フロントジップなどで作るスポーティなムードが印象的です。ショーが終わって外を眺めると、あいにくのお天気でしたが、パリの街が一望できる絶好のロケーション。今度は晴れた時に来たいな〜と会場を後にしました。

12:30 「ビクトリア トマス」は新型コロナで服作りを一新

 お次は、夫婦デザイナーデュオによる「ビクトリア トマス(VICTORIA/TOMAS)」。ショーが始まると、モデルが2人ずつ並んで歩いてきます。勘がいい方はお気づきかもですが……そうです、今回から全てのウエアがリバーシブルになりました。片側はワークウエアや伝統的なメンズウエアから着想を得たデザイン、そしてもう片側は刺しゅうやギャザーでより装飾的なスタイルで仕上げられています。例えば、ストライプのスタンドカラーシャツは、裏返せば肩から背中にかけてたっぷりギャザーを入れたスカーフヘムのブラウスに。さらに今季から生産も100%フランス製に切り替えて生産時にかかる環境負荷の低減を目指すとともに、現在年4回発表しているコレクションも半分に減らします。

 その背景にあるのは、やはり新型コロナウイルスです。2人は外出自粛期間中に、ファッションへの向き合い方を考え直したそう。全部リバーシブルというのは手入れのことなどを考えると、正直どうだろう?と思いますが、生産やコレクション数に対する取り組みには賛成です。

14:30 「ディオール」には日本から着想を得た“バー”ジャケットが登場

 7月にイタリアで無観客ショーを行った「ディオール」ですが、今回は念願のゲストありでの開催です。ただ、いつもは1000人以上を収容する会場に今回は350人のみ。生の雰囲気を少しでも多くの方に味わってもらえるように、「WWDジャパン」のYouTube配信番組「着点(きてん)」でパリから生中継しましたので、まだの方はぜひアーカイブをご覧ください!

 会場は、先シーズンからチュイルリー公園になりました。巨大な白い箱のような会場に入ると、中はまるで大聖堂。真っ黒な空間の三面にステンドグラスが飾られているのですが、よく見るとアートに関する雑誌のコラージュになっています。こちらはアーティストのルチア・マルクッチ(Lucia Marcucci)の作品だそう。そしてショーは、12人の女性による合唱をバックにスタート。身近な人を亡くした悲しみや苦しみを表現した言葉や音が、教会さながら会場内に響き渡ります。

 コレクションで最も印象的だったのは、日本のためにデザインされたという1957年秋冬コレクションのシルエットを再解釈した、羽織のようなノーカラージャケット。レザーや共布のベルトを使うと、“バー”ジャケットのシルエットが仕上がります。そういえば、1年前にLVMH賞の取材でマリア・グラツィアを見かけた時に、彼女が着物をアウターのように羽織っていたことを思い出しました。

 そんなオリエンタルなムードはイカットや絞り染めのようなパターンにも見られる一方で、ビンテージの調度品やスカーフのような花柄やペイズリーも多出。プリントやニットをはじめ、刺しゅうやビーズで、ドレスやスカートを飾ります。また、新たな模様でアップデートされた人気バッグ“ブックトート”も数多く登場しました。いつもは強さを感じるマリア・グラツィアによるクリエイションですが、今シーズンは全体的に落ち着いたトーンやゆったりしたシルエットも手伝って、心地よさや優しさを感じるコレクションでした。他都市でも多く見られましたが、この不安渦巻く時代には“安らぎ”ムードが広がりそうです。

 フィナーレの後には、“WE ARE ALL FASHION VICTIMS”と書かれた布を広げて歩く抗議者の女性が乱入!関連記事でも上がっていますが、特に大きな騒ぎになることもなく、普通にランウエイを歩いて去ったので、あれ?今のはショーの一部⁇という感じで終わりました。

18:00 のどかな風景と音楽に癒された「コシェ」

 パリコレブランドの中でもいち早くリアルショーの開催を表明していた「コシェ(KOCHE)」の会場は、北東部のビュット=ショーモン公園。採石場の跡に作られた公園の中には湖があり、その真ん中にある高さ30mの島が象徴的です。湖の周りがランウエイだったのですが、カモも泳いでいて、のどかな風景に癒されました〜。ショーが始まると、バグパイプの音楽隊が「アメイジング・グレイス」や「ハレルヤ」を演奏。これまた癒しでした。

 コレクションの冒頭には、アウトドアブランド「エーグル(AIGLE)」とコラボしたカプセルコレクションを披露。来場者にも着ている人がいたので調べたところ、もう販売中のようです。ユニセックスのポンチョが可愛い!そして、モデルは全員ストリートキャスティングで選ばれたパリジャン&パリジェンヌで、個性が際立っています。写真を撮ろうと思ったら、生中継後に充電するのをすっかり忘れていて、まさかの電池切れ……(泣)。ショー終了後、急速充電器を車に取りに帰って、会場とバグパイプ隊のお兄さんだけギリギリ撮影できました。

20:00 大画面で見る「マリーン セル」のコレクション映像は迫力満点

 本日のラストにやって来たのは、街中にある映画館。今朝デジタルでコレクションを発表した「マリーン セル(MARINE SERRE)」の上映会でした。関係者とブランドのアイテムを着たオシャレな若者が集まっていて、中にはシグネチャーである三日月パターンのマスクをつけた来場者も発見しました!

 会場に入る際にはきちんと消毒を済ませ、お隣さんと一つ間隔を開けて着席。肝心の短編映画は、マリーンらしいミステリアスな世界観に引き込まれました。大画面で見ると一層映えますね!これからデジタルでの発表が増えるなら、家や会社にプロジェクターがあるともっと楽しめるかもしれません。

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アダストリアの20年3~8月期は44億円の営業赤字 「仕入れ抑制が効き、6~8月は黒字化」 

 アダストリアの2020年3~8月期連結業績は、売上高が前年同期比26.9%減の796億円、営業損益が44億円の赤字だった(前年同期は71億円の黒字)。コロナ禍による4~5月の店舗休業が響いて減収減益となったが、「夏物の仕入れを抑制し、迅速な在庫コントロールを行ったことで、第2四半期(6~8月)だけで見れば営業黒字となった」(金銅雅之取締役)と手応えを語る。通期(21年2月期)では売上高が前期比15%減の1890億円、営業損益で10億円の赤字(前期は128億円の黒字)を見込む。

 夏物の仕入れ抑制が効き、上期末の棚卸資産(在庫)は前年同期比11.2%減で着地した。粗利率は前年同期から3.1ポイント悪化して53.1%となったが、第1四半期(4~6月)と第2四半期で比べれば、在庫減による値引き販売の抑制で粗利率は4.3ポイント改善している。下期も仕入れは「従来の9割強に抑える」(北村嘉輝取締役)。

 ECは、実店舗の販売員の着こなしを紹介する「スタッフボード」コンテンツの強化などが効き、自社EC「ドットエスティ(.st)」会員数が半年間で60万人増えて1090万人となった。上期のEC売上高は同25.2%増の252億円。国内売り上げに占めるEC売り上げ比率は33.2%、自社EC「ドットエスティ(.st)」のみでは17.5%だ。

 下期は、10月8日に韓国発のセレクトショップ「エーランド(ALAND)」の日本1号店を渋谷に出店するほか、60代向けの新ブランド「ウタオ(UTAO)」をスタート。また、昨年12月に中国本土に初出店し、非常に好調という上海の「ニコ アンド(NIKO AND…)」では上海に2店目を出店するなど、攻めの姿勢が続く。コロナ禍を受けて、総合アパレルメーカーなどではブランドの休止や退店を決断するケースも聞かれるが、「ブランドや事業部の統廃合は考えておらず、むしろこれまでカバーしていなかったカテゴリーを増やすなどの積極策を描いている」(金銅取締役)。出退店については「新規ブランドなど出店余地が大きいものは積極的に出店するが、(基幹ブランドは)期初の想定よりも退店が増える見込み。ただ、現在家賃の減額交渉を商業施設側と進めており、それが実れば継続する」。

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「ルイ・ヴィトン」が気鋭の現代アーティスト6人とコラボした“カプシーヌ”コレクション発売

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は10月30日に、気鋭の現代アーティスト6人とコラボレーションしたハンドバッグ“カプシーヌ(CAPUCINES)”の新作コレクションを各モデル200個限定で発売する。

 コラボレーションアーティストは、ブラジル出身のベアトリス・ミリャーゼス(Beatriz Milhazes)、フランス出身のジャン・ミシェル・オトニエル(Jean Michel Othoniel)、アメリカ出身のジョシュ・スミス(Josh Smith)とヘンリー・テイラー(Henry Taylor)、中国出身のリウ・ウェイ(Liu Wei)とザオ・ザオ(赵赵)。

 ミリャーゼスはブラジルを代表する画家で、18種類のレザーを加工し、寄木細工の技法を用いた美しい仕上げの“カプシーヌ”にシリコンジェルを注入した金箔と浅浮き彫りのピースサインを施した。オトニエルは手織りのラフィアヤシをベースに、上部にはブラックサテンシルクの手刺しゅうによる縁飾りをあしらった。3つの大きな樹脂ビーズのチャームがアクセントになっている。ニューヨーク在住のスミスは、キャンバス素材をベースにシグネチャーのネームペインティングを施した。カリフォルニア出身のテイラーは、最先端技術のレーザープリントと伝統的な寄木細工の技術を組み合わせ、黒人アーティストでLAのアンダーグラウンドミュージアムの設立者であるノア・デイヴィス(Noah Davis)のポートレートを大胆に描いた。北京在住のウェイは、ベネチア・ビエンナーレ(Venice Biennale)で展示された自身の大規模インスタレーション「Microworld(微視世界)」をもとに、5種類の銀色のレザーを用いて作品を再現した。ザオは自身の彫刻作品に着想を得て、5種類のレザーをレーザーカットした353枚の小さなパッチを組み合わせたパッチワークパターンを施した。

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「アルバイト応募に800人殺到」 韓国セレクトショップ「エーランド」が10月8日渋谷に1号店

 アダストリアが日本でライセンス展開する韓国発のセレクトショップ「エーランド(ALAND)」は、第1号店となる路面店「エーランド トーキョー」を東京・渋谷に10月8日オープンする。

「エーランド」は2005年設立のファッションやコスメ、雑貨など700種類以上のブランドを取り扱うセレクトショップ。韓国国内では明洞、ホンデ、カロスキルなど直営9店舗を持ち、コロナの影響が出るまでは日本をはじめとする観光客にも人気のスポットだった。海外では米ニューヨーク、タイなどに店舗がある。

 9月30日、同社は「エーランド トーキョー」のオープンに関するメディア向けのオンライン発表会を実施した。登壇したのは、「エーランド」日本展開の仕掛け人である北村嘉輝アダストリア取締役営業統括本部長。「韓国に行くたびに『エーランド』の店舗を訪れていたが、その都度ガラリと変わる店内やラインアップが面白いショップという印象だった。同時に、どうして日本には店舗がないのだろうと思っていた」。そこで現地の知人を介して「エーランド」の創業者で女性社長のジョン・ギナム氏とコンタクト。「1300店舗以上を構える当社の店舗開発・運営のノウハウ」をアピールし、日本展開における協業に取り付けたという。今後、「エーランド」で買い付けるブランドは同社のEC「ドットエスティ(.ST)」でも販売する。将来的には国内で30店舗体制を目指す。

 「エーランド トーキョー」のロケーションは宇田川通り沿いの西武渋谷店B館隣で、元「グローバルワーク(GLOBAL WORK)」渋谷店が入居していたビルの1〜2階。627平方メートルの店内は1階がコスメ・雑貨(SKU全体の3割)、2階がウィメンズ・メンズファッション(同7割)という構成で、内装は韓国の「エーランド」店舗も手がけたデザイナーに依頼し、韓国の路地裏をイメージした空間に仕上げた。スタート時の取り扱いブランドは「QT8 ガーメント」「カバーナット(COVERNAT)」「RSVP」など50〜60ブランド。アダストリアの既存ブランドの商品は置かず買い付けの韓国ブランドで構成し、「エーランド」のオリジナル商品の開発なども念頭に「将来的には100ブランドまで拡大する」。そのほか「店舗スタッフは自分が好きな服だけをお薦めする」「店内は客が自由に撮影できる」など、韓国の店舗でも採用されるユニークなルールを採用する。

 店舗オープンに際し、アルバイト募集には約800人の応募があったという。発表会の後半は、ファッション・ビジネスジャーナリストの松下久美がコーディネーターとなり、スタイリストの深海、韓国トレンドライターの高井香子とともに鼎談を実施。日本で韓国ブームが加熱する理由や、韓国のファッション、ビューティトレンドをテーマに議論した。「日本のブランドは皆が着られるアイテムを提案するから同質化しがちだが、韓国のブランドはオリジナリティーにこだわる。着る人を選ぶようなエッジィさがあるが、若い世代はそれをパズルのように組み合わせ、コーディネートを楽しんでいる」(深海)、「メイクアップ後の顔を撮影してSNSにアップするのが一般的だった時代に、韓国ではコスメの物撮りをするのがすごく早かった。『エーランド』では思わず手に取ってしまうような“映える”コスメがそろっている」(高田)などといった意見が出た。

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今回はモデル級にカワイイゲーマーが登場 ゲームカルチャー解体新書Vol.3

 約15年にわたり、ファッションに軸足を置きながら、セールスやPR、企画立案の立場で国内外のブランドビジネスに関わらせていただいています。ファッション業界に携わる私が、ファッション業界をはじめ、ゲーム業界で活躍している方々、ゲーム好きのゲストとの対談を交えながら、「ファッション × ゲーム」の可能性や新しい価値を提供することができたら。そんな想いで新連載をスタートさせていただきました。

戸簾俊広(以下、戸簾):ゲストを迎えての第2回は、モデルの津島衣里です。よろしくお願いします。

津島衣里(以下、つしえり):よろしくお願いします。青森県出身の津島衣里、通称つしえりです。高校卒業と同時に就職で上京し、3年間はOLとして受付と総務のお仕事を兼務しました。その後、芸能事務所に所属し、広告モデルやタレント、またエヴァンゲリオン新劇場版とコラボしたレーシングチーム「エヴァンゲリオンレーシング」で、真希波・マリ・イラストリアス役を一年間務めさせていただきました。そのほかインドをはじめ、クアラルンプール、バンコク、プラハなど、いろいろな国でモデルのお仕事をさせていただきました。その後は、芸能活動を2年ほどお休みし、今後のことを考えたり悩んだりしながら、バイトと引きこもりの生活を繰り返していました。そして、ずっと言いたくても言い出せなかった「音楽をやりたい」とようやく口に出せるようになり8月から音楽事務所に所属しています。今後は、音楽活動をメインに、ゲーム配信やタレント活動などなど、マルチな才能を生かし、幅広く活動していきます。ユーチューブでのゲーム配信は2か月ほど前から始め、プレイステーション4のデビューと同時に「エイペックス(APEX)」をスタートしました。

戸簾:ゲームを始めたきっかけは?

つしえり:父の影響です。小さい頃から父や従兄弟、友達とよくやっていました。上京してからはいつの間にかやらなくなってしまいましたが……。去年の秋頃からボードゲーム会に行くようになり、仲良くなった友達と「コール オブ デューティ モバイル(CALL OF DUTY MOBILE)」というゲームを始めて、一緒にゲームをする楽しさを思い出しました。

戸簾:ユーチューブでゲーム配信をしようと思った理由は?

つしえり:「ゲームが下手な所や、つしえりのキャラクターを前面に出して配信したら?」という周りの声からです。小さい頃からゲーム好きで、特に音ゲーは得意なのですが、FPS(ファーストパーソン・シューティングゲーム)は本当に下手で、プレイステーション4の操作もひどく、そちらのセンスがないようでして……(笑)。「エイペックス」は、1キル(相手を倒す)までに1カ月半も掛かりました。それもまぐれの撲殺で(笑)。でも、初めて1キル出来たときは本当に嬉しすぎて泣いちゃいました。その時の動画を編集してティックトックに載せたら、思った以上の反応で、優しいコメントも多数いただきました。ユーチューブの登録者数も150人ほど増えました。

戸簾:面白いですね!配信はどんなスタイルで?

つしえり:「エイペックス」は敵がどこにいるか見えていないといけないゲームなので、髪を結んで、メガネがほとんどです。気合いを入れて挑む時の勝負服!みたいな感覚で、ゲームとファッションを絡めたいと思います。グロスは少し濃いめの赤など、さり気なくこだわっているんですよ。

戸簾:つしえりさんはゲーマーとして、ゲームとファッションの繋がりを深くするために必要なことは何だと思いますか?

つしえり:例えば「エイペックス」であれば、ゲームをイメージしたブランドの設立、ブランドとのコラボアイテム、特定のキャラクターを意識した洋服を作るなんて、どうですかねえ……?自分の好きなキャラクターの洋服を着るのは面白いと思います。私は「エイペックス」の“ローバ”というキャラクターがお気に入り。ゲームのキャラクターに愛着が湧く人は、たくさんいると思います。需要ありそうですね。

戸簾:例えば、アバターに実在のファッションブランドの洋服が着せられたら、欲しくなりますか?

つしえり:なります!

戸簾:ファッションとコスプレの境界線は?

つしえり:私のイメージではありますが、コスプレはアニメやマンガ、ゲームのキャラクターの衣装を忠実に再現し、そのキャラクターになりきったり、コミックマーケットに参加したりがコスプレです。普段のスタイルに要素だけを落とし込んだら、それはファッションかなあと思います。

戸簾:スキンやアバターへの課金は、途中でもしたくなるもの?

つしえり:ゲーム内課金をする友人は多いですね。やっぱり友達が買ったりしていると、いいな〜って思っちゃいます。私は我慢していますが、現実の世界でお気に入りのキャラクターのグッズや洋服があるとついつい買ってしまいますね……(笑)。

戸簾:ゲームは既に1つのメディアで、プレイヤーはインフルエンサー。ファッションやビューティ業界でマーケティングを行う皆さんは、絶対に注目すべきですね。逆にゲーマーの皆さんも、ユーチューブが飽和しつつある中、コラボによる差別化には可能性があるように感じました。

つしえり:ファッションやビューティとのつながりが深いプレイヤーは、まだいないですね。Vチューバー(バーチャルユーチューバー)はすごく増えていますが、ファッションやビューティにこだわりを持ち発信する人は、私の知る限り見たことありません。

戸簾:是非、自分なりのこだわりメイクでゲーム配信をしてみてください。

つしえり:やってみます!

戸簾:最後にゲームの世界の魅力を含めて、他の業界が学ぶべき長所はありますか?

つしえり:抱えているコミュニティーの規模が大きいという事。例えば、ゲームをする時は、やり方や進め方、上達する方法など、ユーチューブでいろいろな人の動画を見て学びます。私もやってみて分からないことは、ユーチューブで勉強します。比例してチャンネル登録をする人も多いので、コミュニティーが拡大するんです。

戸簾:昨今、コミュニティーの時代・デジタルの時代と言われますが、その双方を手にしたゲーム業界の凄さを感じました。この業界からスターインフルエンサーが生まれる日は、そんなに遠くないんですね。

戸簾俊広: ジェムプロジェクター代表:2009年に国内外のファッション・ライフスタイルブランドのブランディング、PR、セールス、コンサルティングを手掛けるブランディングカンパニーGEM PROJECTORを設立。現在は、地方創生プロジェクトや会員予約制のテンポラリーレストランの立ち上げに向け奮闘する一方、「受信者から発信者へ」をテーマにしたオンラインサロンを運営

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「コーシェ」2021年春夏パリ・コレクション

 「コーシェ(KOCHE)」が2021年春夏コレクションをパリで発表した。

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随時更新:2020年クリスマスコフレまとめ 今年はコラボが充実

 今年もクリスマスコフレの季節が到来。人気漫画のコラボから豪華なアドベントカレンダーまで、注目必須のホリデーコレクションを発売順に随時更新でお届けする。
※すべて数量限定発売

シュウ ウエムラ

・10月15日(公式オンラインストア限定発売)、11月1日、11月15日発売
・今年は人気漫画「ワンピース」とコラボ
・人気アイテムの限定デザインが多数登場
「シュウ ウエムラ(SHU UEMURA)」のホリデーコレクションをチェック

ジバンシイ

・10月16日(9月16日予約開始)、11月20日(10月20日予約開始)、12月4日発売(11月4日予約開始)
・“きらめくランウエイ”をエレガントに落とし込んだアイテム
・欲張りパレットも
「ジバンシイ(GIVENCHY)」のクリスマスコレクションをチェック

ランコム

・10月16日、11月6日、11月27日発売
・毎年人気の「ビューティーボックス」も登場
・サラ・シャキールとコラボしたアイテム
「ランコム(LANCOME)」のホリデーコレクションをチェック

クレ・ド・ポー ボーテ

・10月21日発売
・人気製品の限定パッケージも
・ミニリップのセットもそろえる
「クレ・ド・ポー ボーテ(CLE DE PEAU BEAUTE)」のホリデーコレクションをチェック

イヴ・サンローラン

・10月23日、11月13日発売
(10月16日にECと表参道フラッグシップブティックで先行発売)
・“ドレスミーワイルド”がテーマ
・アドベントカレンダーも
「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT)」のホリデーコレクションをチェック

ロクシタン

・10月28日発売
・アールグレイが香る限定コレクション
・アドベントカレンダーも
「ロクシタン(L’OCCITANE)」のホリデーコレクションをチェック

アディクション

・10月30日発売
・グラマラスなアイテムが勢ぞろい
・定番アイテムの限定色も
「アディクション(ADDICTION)」のホリデーコレクションをチェック

ジルスチュアート

・10月30日、11月13日発売
・テーマは“ダズリングワンダーランド”
・星やダイヤのモチーフをあらった限定デザイン
「ジルスチュアート(JILLSTUART)」のホリデーコレクションをチェック

貝印

・10月30日発売
・タイのナチュラルスキンケアブランド「タン(THANN)」とコラボ
・両社の人気製品を詰め合わせた
貝印のホリデーコレクションをチェック

サボン

・10月30日発売(10月16日から予約開始)
・着想源はくるみ割り人形
・ホリデーシーズン限定“シュガー・プラム”の香り
「サボン(SABON)」のホリデーコレクションをチェック

コスメデコルテ

・11月1日発売(9月10日から予約開始)
・特別デザインを施した限定コレクション
・8色入りのアイカラーパレットに注目
「コスメデコルテ(DECORTE)」のホリデーコレクションをチェック

ポール & ジョー ボーテ

・11月1日発売(10月18日から予約開始)
・ドラえもん&ドラミちゃんとコラボ 
・“ドラえもんリップ”第2弾も
「ポール & ジョー ボーテ(PAUL & JOE BEAUTE)」のクリスマスコレクションをチェック

RMK

・11月1日発売(10月17日から予約開始)
・漫画家・桜沢エリカとのコラボポーチ付き
・赤をキーカラーにしたメイクアップキット
「RMK」のホリデーコレクションをチェック

SHISEIDO

・11月1日発売
・アーティストの舘鼻則孝(たてはな のりたか)氏とコラボレーション
・マットリップのミニサイズ3色セットも
「SHISEIDO」のホリデーコレクションをチェック

スック

・11月2日発売
・“綾羅錦繍(りょうらきんしゅう)”がテーマ
・8色セットのアイシャドウパレットに注目
「スック(SUQQU)」のホリデーコレクションをチェック

ルナソル

・11月6日、11月20日発売
・コレクションテーマは“マージング アディクト”
・人気アイシャドウパレットの限定色も
「ルナソル(LUNASOL)」のホリデーコレクションをチェック

シャネル

・11月6日発売
・ゴールドのチェーンと黒のレザーストラップが着想源
・限定デザインのフレグランスも
「シャネル(CHANEL)」のホリデーコレクションをチェック

THREE

・11月11日発売
・3アイテム11種をラインアップ
・“グラムロックのエモーション”がコンセプト
「THREE」のホリデーコレクションをチェック


2020年クリスマスコフレの最新情報はこちらから

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「ディオール」の2020年クリスマスコレクションは雪の結晶がきらめくファンタジーの世界をイメージ

 「ディオール(DIOR)」は10月30日に、クリスマスコレクション「ゴールデン ナイツ」を限定発売する。価格は3000~2万500円。

 同コレクションは雪の結晶が美しくきらめくファンタジーの世界をイメージした。雪の結晶を表面にデザインしたアイシャドウパレット「サンク クルール クチュール 〈ゴールデン ナイツ」(限定2色、各7800円)や「ディオリフィック ベルベット タッチ リップスティック」(限定4色、各4500円)、ネイルカラー「ヴェルニ ディオリフィック」(限定3色、各3200円)などが登場する。そのほか、アイライナーやチークなどクリスマスコレクション限定製品を多数ラインアップする。

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「ディオール」のショーで抗議者がランウエイをウオーク LVMH幹部も困惑

 29日にパリで行われた「ディオール(DIOR)」の2021年春夏コレクションのショーで、“私たちはみなファッション・ビクティム(We Are All Fashion Victims)”と書かれた黄色いバナーを持った抗議者がランウエイを歩いた。バナーのすみには、19年のロンドン・ファッション・ウイークで一連のデモを行った気候変動問題にアクションを訴える団体であるイクスティンクション・リベリオン(Extinction Rebellion)を含め、環境問題への抗議に使われる絶滅のシンボルが描かれていた。

 「ディオール」のマリア・グラツィア・キウリ(Maria Grazia Chiuri)=アーティスティック・ディレクターは普段からランウエイで社会的メッセージを発することも多く、抗議者の登場が計画的だったのかどうか、会場には困惑が広がった。「ディオール」の親会社であるLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON 以下、LVMH)のアントワン・アルノー(Antoine Arnault)=ヘッド・オブ・コミュニケーション&イメージは「判別が難しいが、ショーの一部だったと思う」と述べたが、後に事実と異なるとの知らせを受けて撤回した。その後この件についてコメントをしていない。ピエトロ・ベッカーリ(Pietro Beccari)=クリスチャン・ディオール クチュール(CHRISTIAN DIOR COUTURE)会長兼CEOもまた、「全員にとって驚きだった。うまくやったので、何なのかよく分からなかった」と皮肉った。

 抗議者の近くに座っていたシドニー・トレダノ(Sidney Toledano)LVMHファッショングループ(LVMH FASHION GROUP)会長兼CEOは、「何が起こっているか全く分からなかった。彼女が私のそばを通るのを見たが、ショーで歩いているようにも見えた。攻撃的ではなかったが彼女のメッセージは明確ではなく、ショーの一部であったかどうか誰も分からなかっただろう」と語った。「われわれが地球を壊しているとは思っていない。二酸化炭素の排出量の削減や原材料の調達管理などにより、環境への影響を減らすことに取り組んでいる。私たちをターゲットにするべきではない。もっと汚染に影響を持つ産業があると思う」。

 LVMHはサステナビリティへの取り組み強化の一環で、1月にエレーヌ・ヴァラド(Helene Valade)を環境開発ディレクターに任命している。新たな役職を通して21年に発表予定の、グループの今後10年間の環境問題に対する目標である「ライフ2030(Life2030)」を定める役割を担う。

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LVMHがティファニーを反訴 対立はより深刻に

 LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)は9月28日、ティファニー(TIFFANY & CO.)買収において合意した条件が満たされていないことや、ティファニーが9月9日に提起した本訴における主張は事実無根だとして米デラウェア州衡平法裁判所に反訴した。これに対してティファニーは翌29日に「根拠のないミスリーディングな訴え」と批判する声明を発表。両社の溝は深まるばかりだ。

 LVMHの主張の概要とティファニーの反論は以下。

1 新型コロナウイルスを理由とした契約破棄はMAE条項に該当する:

 MAE条項は、買収対象企業の事業などに重大な悪影響を及ぼす事由が発生した場合において買い手が取引を中止できる権利を規定する。LVMHは、「合併契約にMAE条項を盛り込む場合、例示としてパンデミックを含めるのは一般的だ」と前置きし、にもかかわらず「今回の契約では、ティファニーの希望で“サイバーアタック”や“イエローベスト運動”、“香港のデモ”といった極めて具体的な事件のみを列挙した。しかし、新型コロナウイルスによるパンデミックはティファニーに壊滅的な悪影響を持続的に及ぼしているため、これがMAE条項に該当することは明らかだ」と主張する。

 これに対してティファニーは、損失を出したのは第1四半期だけで、それ以降は利益を出しており、2020年通期の売上高は前期よりも上回る想定だと主張。新型コロナウイルスを理由とした契約破棄はMAE条項に当たらないと反論する。

2 通常の過程に従って事業を運営することを定めた規定にティファニーが違反した:

 LVMHは、ティファニーが損失を出していた時期にこれまでで最も高額な配当金を分配していたことなどを挙げ、経営判断に誤りがあったと指摘し、通常取られるべき経営手法を取っていないと批判した。

 これに対してティファニーは、「LVMHは根拠となる証拠を一切提出していない」といい、配当については合併契約内に規定した“通常の過程に従って事業を運営する”内容から除外されていると主張する。また、1987年の株式公開以降、ティファニーはいかなる状況においても131期連続で配当を減額したり無配当にしたりしたことはなく、それは不況や金融危機、2001年の米同時多発テロのときでさえも例外ではなかったことを理由に挙げ「通常通り運営している」と主張する。「LVMHは自分たちの利益のためにティファニーが保有するキャッシュの量を減らしたくないだけだ」と訴える。

3 フランスの欧州・外務大臣からのティファニー買収完了日の延期要請:

LVMHは9月9日、フランスの欧州外務大臣からティファニー買収の完了日を2021年1月6日まで延期するよう要請されたことを理由に「現在の情勢では、ティファニー社の買収を完了できない」と断念する姿勢を明らかにした。今回の主張の中でも改めてこの点について触れている。

 これに対してティファニーは、「署名した大臣はLVMHからの要請で書簡を出したと認めている」と反論。また、ティファニーが書簡の写しを提出するよう再三にわたって要求しているが、いまだに同社にも裁判所にも提出されていないと主張する。

4 契約内で定めた義務の履行:

 LVMHは、各種規制をクリアするために契約締結の最終期限に間に合うよう各国に届け出を申請するなど最善の努力を尽くしており、義務を果たしていると主張する。
これに対してティファニーは、欧州委員会に提出する合併に関する届け出の準備に約10カ月もかかっており、申請はティファニーが訴訟を提起した後に行われたことを理由にLVMHの対応の遅さを批判する。

 LVMHがフランスの欧州・外務大臣からティファニー買収の完了日を21年1月6日まで延期するよう要請されたことを理由に買収を断念する姿勢を示したことを受けて、9月9日にティファニーが本訴を提起しており、米デラウェア州衡平法裁判所はトライアル(証拠開示で入手した情報を基に争点について事実を明らかにする審理手続きのこと)を2021年1月5日から4日間にわたって実施すると9月23日に決定したばかりだ。

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日鉄物産がスウェーデンのサステナブルブランドとライセンス契約 2021年春夏発売

 日鉄物産繊維事業本部は、スウェーデンのサステナブルファッションブランド「デディケイテッド(DEDICATED)」とライセンス契約を締結した。アパレルメーカーのサンマリノと協業し、2021年春に発売する。

 「デディケイテッド」は2006年の設立で、ブランド名は英語の“身を捧げた”“専門の”という意味。地球、地域の産業の持続可能性に身を捧げて注力するという思い込めており、当初からオーガニックコットンをはじめとする環境負荷の低い素材を使用するなど、地球環境や人権に配慮したエシカルなモノ作りを目指している。

 日鉄物産は「デディケイテッド」のブランドライセンスの管理と生産を行い、サンマリノは自社店舗および卸で販売する。サンマリノは実店舗3、オンライン2の計5店舗を運営しており、21年春に「デディケイテッド」のeコマースサイトもスタートさせる予定だ。

 商品価格は半袖のプリントTシャツが5000円から、長袖のプリントTシャツが7000円から、トートバックが3500円からなど。環境保護やサステナビリティを訴えるグラフィック、メッセージを用いたデザインが特徴だ。

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「ディオール」2021年春夏パリ・コレクション

 「ディオール(DIOR)」が2021年春夏コレクションをパリで発表した。

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「プラダ」がサステナビリティに本腰 青山店で“リナイロン”のインスタレーション開催

 「プラダ(PRADA)」は、再生ナイロン素材を使用した“プラダ リナイロン”コレクションの特別インスタレーションをプラダ 青山店地下1階メンズフロアで開催中だ(終了日未定)。

 プラダ グループは、「プラダ」の全てのバージンナイロンを2021年までに再生ナイロン繊維に切り替えることを目標に掲げる。“プラダ リナイロン”は、その取り組みの一環として19年にスタートしたもの。織物用糸を生産するアクアフィル社とのパートナーシップのもと、海で回収したプラスチック廃棄物や漁網、繊維廃棄物から開発した再生ナイロン素材「エコニール(ECONYL)」を全てのアイテムに使用する。1万tの「エコニール」の製造につき、7万バーレルの石油を節約することができ、二酸化炭素の排出量を5万7100t削減できるという。

 南青山のみゆき通り沿いの地下フロアにつながる入り口には同コレクションを象徴するロゴが設置されている。ロゴは「プラダ」の三角プレートをループする矢印で表現した。昨年の第1弾では定番バッグを再現したバッグ全6型を発表したが、今年は大幅にラインアップを拡充。同フロア全体にメンズとウィメンズのウエアやバッグ、シューズ、小物などが並ぶ。さらにドイツの「ブラック+ブルム(BLACK + BLUM)」とコラボしたランチボックスセットも予約販売しているほか、「エコニール」仕様のウオーターボトルカバーなどもそろう。壁には「ナショナル ジオグラフィック(National Geographic)」が「エコニール」の製造の様子などを撮影した特別ムービーが投影されている。

 同コレクションの売り上げの一部は、「プラダ」がユネスコと提携して実施する海洋サステナビリティに関する教育プログラムの資金に活用する。このプログラムは、20年2〜5月に世界10都市の中等・高等学校を対象にサステナビリティのテーマに特化した授業を行うというもの。ファッション分野における海洋汚染問題などへの若い世代の理解を深め、授業の最終回では学生たちが海洋保全に関する啓発キャンペーンの企画に取り組む。

 プラダ グループは20年春夏ウィメンズ・コレクション以降、同グループ傘下のブランドにおいて動物の毛皮の使用を廃止することを発表したほか、独自の再生ポリエステル素材を開発するなど、持続可能型への転換に向けて取り組みを進める。

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資生堂ジャパンの社長に直川紀夫常務チーフサプライネットワークオフィサーが就任

 資生堂と資生堂グループは10月1日付の人事を発表した。資生堂の直川紀夫常務チーフサプライネットワークオフィサーが資生堂ジャパン社長兼COO(最高執行責任者)に昇格する。魚谷雅彦社長兼CEO(最高経営責任者)は資生堂ジャパン会長兼CEOに就く。

 直川新社長は1989年に資生堂に入社。近年では財務本部長 最高財務責任者CFOやチーフサプライネットワークオフィサーなどの要職を歴任。1月からは魚谷会長兼CEOとともに資生堂ジャパンの取締役を兼務し、同社の改革に取り組んできた。幅広い経験と能力、組織を率いるリーダーとしての資質から、全社経営の基盤である日本事業の改革に適任であるとして今回の昇格となった。

 そのほか、資生堂の三浦昭宏執行役員SN戦略、SN基盤開発、ロジスティクス、生産が、執行役員チーフサプライネットワークオフィサー代行に就任する。

 また、資生堂アジアパシフィックはニコル・タン(Nicole Tan)氏がアジアパシフィック地域CEO、社長に就任する。タン新社長は06~20年に、エスティ ローダー アジアパシフィック トラベルリテール地域本社でリージョナルブランドマネジャー、中国ジェネラルマネジャーなどを務めた。

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アマゾンが新ラベルを導入 環境に優しい買い物を支援

 米アマゾン(AMAZON)は23日、環境に優しい買い物を支援する新プログラム「クライメイト・プレッジ・フレンドリー(Climate Pledge Friendly)」を導入した。自社で扱う商品を対象に、サステナビリティに関連する認証機関と連携してそれぞれの条件を満たすものに「クライメイト・プレッジ・フレンドリー」ラベルを添付する。導入に際して2万5000種類の商品が同ラベルを取得した。

 認証機関は、スイスに拠点を置く繊維業界のサステナビリティ認証機関であるブルーサインテクノロジー(Bluesign Technologies)や、環境に配慮した繊維素材の普及を進める国際NGOのテキスタイル・エクスチェンジ(Textile Exchange)、オーガニックテキスタイル世界基準(Global Organic Textile Standard、GOTS)などの18団体からなる。それらに加えて、デザインに焦点を当てたアマゾン独自の認証「コンパクト・バイ・デザイン(Compact by Design)」も採用。これは、軽量で梱包が少なくてすむデザインの商品に適用されるもので、出荷時の二酸化炭素排出量の削減を促進する狙いだ。

 テキスタイル・エクスチェンジのアシュリー・ギル(Ashley Gill)=スタンダード・ディレクターはプログラムについて、「アマゾンが認証機関を選ぶ際に設けた高い基準は、透明性の高い厳選した商品を認証するというわれわれの取り組みと一致している。アマゾンの新しいプログラムは、ブランドとメーカーがよりサステナブルな方法で調達と製造を行い、認定を受け、商品の選択肢を豊かにしていくことを奨励している」と述べた。

 一方、世界中に約1億5000万人のプライムメンバーを持つアマゾンのジェフ・ベゾス(Jess Bezos)創設者兼最高経営責任者は「『クライメイト・プレッジ・フレンドリー』は、利用者が環境に優しいサステナブルな製品を見つけるための分かりやすい方法だ。アマゾンで販売する企業にも、将来の世代のために地球環境保護につながるサステナブルな商品を生産するよう促している」とコメントした。

 同社は6月には「クライメイト・プレッジ・ファンド(Climate Pledge Fund)」と題した取り組みで、二酸化炭素の排出量削減に貢献する企業に計20億ドル(約2100億円)を助成した。さらに7月には、森林を保護するキャノピー・スタイル(CanopyStyle)が掲げる資源調達についての誓約書に署名し、消滅の危機にある森林から採取されたレーヨンおよびビスコースの削減と、最終的な廃止を目指している。

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「イケア」のミートボールが植物由来原料のプラントボールに! 見た目も味もそっくりに

 イケア・ジャパンは肉の代わりに植物由来の原料でミートボールを再現したプラントボールを10月1日に全国の店舗で発売する(冷凍プラントボール500g、699円)。

 原料には黄エンドウ豆由来タンパク質、オーツ麦、ジャガイモ、タマネギ、リンゴを使用し、味や食感、見た目もミートボールを再現した。原材料の生成から製造過程までなどで発生する温室効果ガスの排出量を換算したクライメートフットプリントは、ミートボールの4%。「イケア(IKEA)」は2030年までに、全商品のバリューチェーンにおける温室効果ガスの削減量が排出量を上回るクライメートポジティブを達成することを目標に掲げており、今回のプラントボールもこの取り組みの一つだ。

 「イケア」レストラン&カフェではプラントボール8個にマッシュポテトとベリージャム、クリームソース、グリーンピースを添えたメニュー(499円)を提供する。また発売を記念してフードライター・料理人のレイチェル・クー(Rachel Khoo)が日本人向けに開発した4つのレシピを、公式サイトとユーチューブチャンネルで随時公開する。

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容器循環型ショッピングプラットフォーム「ループ」が今冬パイロット版をスタート 本格始動は来年3月で化粧品などが参加

 ループ・ジャパンは循環型ショッピングプラットフォーム「ループ(LOOP)」のパイロットプロジェクトとして、再利用容器を使った弁当や惣菜の販売プロジェクト「ループ テイクアウト 弁当(Loop Takeout Bento)」を12月1日に開始する。期間は来年2月1日までの約10週間の予定で、三菱地所や森ビルが参加し東京・大手町エリアと六本木エリアで販売する。同プロジェクトは東京都の「プラスチックの持続可能な利用に向けた新たなビジネスモデル」に選定され、補助金を受けて実施される。

 プロジェクトでは、弁当の空き容器を回収・洗浄したのち再利用する。弁当は特定オフィスの社員限定で、一般消費者向けには小売店で総菜を販売する。価格は未定。一日の想定販売数は弁当が約35個で惣菜が約50個。容器を返却すると、次回購入時に使えるクーポンが配布される。

 同社は今回の試みについて、「サーキュラーエコノミー(循環型経済)のモデルケースとなり、使い捨てプラスチック削減に貢献する可能性がある。『ループ』のパイロットプロジェクトと位置付け、システム運用を検証し改良につなげていく」としている。なお、今秋を予定していた食品や日用品の容器再利用事業「ループ」の本格運用は来年3月に延期。日本ではサーキュラーエコノミーでの日用品販売の実施例がほとんどないことから、確実な運用のために小規模での試験運用を行うことになった。

 来春の「ループ」本格運用には、小売店のパートナー企業としてイオンが、ブランドパートナー企業として資生堂、プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン、ユニ・チャーム、大塚製薬、NS ファーファ・ジャパン、ネイチャーズウェイ、フィッツコーポレーション、味の素、キッコーマン、キリンビールなど16社が参加する。

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オールバーズが新たに100億円を調達、企業価値は1785億円に

 サンフランシスコ発のスタートアップ企業でサステナブルシューズブランド「オールバーズ」は、新たに1億ドル(約105億円)を調達し、企業価値は17億ドル(約1785億円)になった。米「ウォール・ストリート・ジャーナル(The Wall Street Journal)」が報じた。リードインベスターは機関投資家フランクリン・テンプルトン(FRANKLIN TEMPLETON)で、ラウンドはシリーズE。これまでの調達金額の合計は2億ドル(約310億円)になる。

 「オールバーズ」は、サッカーの元ニュージーランド代表ティム・ブラウン(Tim Brown)とバイオテクノロジーの専門家ジョーイ・ズウィリンジャー(Joey Zwillinger)が2016年にスタート。米国や欧州、アジアなどに直営店を構えている。今年1月には東京・原宿駅前の原宿神宮の森ビルに日本1号店をオープンしている。

 「オールバーズ」はカーボンニュートラルを掲げ、アッパー素材にウールのフェルトを使った“ウールランナー”が代表アイテム。5月には温暖化排出ガスの削減を掲げたプロジェクトでアディダスとのパートナーシップを発表。6月には環境配慮を掲げたアンダーウェアの販売をスタートしていた。

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「パナソニック ビューティ」の人気ヘアードライヤー“ナノケア”がパワーアップして新登場

 美容家電をリードするブランド「パナソニック ビューティ」の人気製品ヘアードライヤー“ナノケア”がパワーアップして新登場する。髪の内部までうるおう高浸透「ナノイー」搭載で、従来よりも高いヘアケア効果をかなえる。さまざまな機能をそなえた高機能ドライヤーが多数登場する中で、なぜ“ナノケア”が支持されているのか。「パナソニック ビューティ」と「WWD JAPAN.com」が行ったライブ配信で、髪のプロである美容師と共に解説した。

ヘアサロン「ノラジャーニー」の
阿形聡美がライブ配信で
正しいドライヤーの使い方をレクチャー 
スペシャルゲストにGENKINGが登場

 「パナソニック ビューティ」と「WWD JAPAN.com」は9月18日にライブ配信を行った。ヘアサロン「ノラジャーニー」の阿形聡美プロモーションディレクターをゲストに迎え、髪のプロである美容師の視点でヘアードライヤー“ナノケア”を解説。昨今のハイトーンカラーの流行にも着目し、ブリーチやカラーリングでダメージを受けた髪にとってドライヤー選びも重要であると解説し、正しい髪の乾かし方などもレクチャーした。さらに、スペシャルゲストにGENKINGを迎え、“ナノケア”の魅力が語られた。GENKINGは以前から「パナソニック ビューティ」のドライヤーの愛用者で、「今までも愛用していましたが、新しい“ナノケア”はさらに髪のまとまりがよくなり、艶が出ます。本当におすすめです」とコメントした。

新“ナノケア”は高浸透「ナノイー」と
新構造でヘアケア効果がアップ

 「パナソニック ビューティ」の“ナノケア”シリーズのドライヤーは、一般的なマイナスイオンの約1000倍以上の水分を含む「ナノイー」を発生させることで髪にうるおいを与え、まとまりのある髪へ導くが、昨年登場した高浸透「ナノイー」搭載モデルは、従来の「ナノイー」の18倍※1の水分発生量を実現し、髪へのうるおいが1.9倍※2になった。10月1日発売の最新モデル“ナノケア EH-NA0E”は、高浸透「ナノイー」とミネラル※3を含む風を髪に届きやすくした新構造で、カラーリングした髪のダメージの抑制やヘアカラーの退色防止にも効果的だ。さらに、「パナソニックビューティ」ならではの速乾ノズルで毛束をほぐし、スピーディーに髪を乾かすことができるためオーバードライによる髪のダメージも防ぐ。

スタイリッシュな
カラーバリエーションにも注目

 今回新たにネイビー(-A)、グレージュ(-H)、コーラルピンク(-P)の3色で登場する。最近では美容家電のデザイン性も重要視しているという声も多く、インテリアとしてなじむスタイリッシュなカラーリングが好評を得ている。

愛用者続々!
“ヘアードライヤー ナノケア”の魅力

※1 「ナノイー」と高浸透「ナノイー」との比較(パナソニック調べ)
※2 従来品2019年発売EH-NA9Bとの比較(パナソニック調べ)
※3 亜鉛電極から発生されるミネラルマイナスイオン

問い合わせ先
パナソニック

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オンデーズがシンガポール30店舗目をマリーナベイ・サンズにオープン 日本製フレームも販売

 アイウエア企業オンデーズ(OWNDAYS)は、5つ星ホテルやショッピングモールが一体となったシンガポールの総合リゾート施設マリーナベイ・サンズ(MARINA BAY SANDS)の地下2階に旗艦店をオープンする。2021年2月中旬のオープン予定で、シンガポールで30店舗目となる。店舗面積は120平方メートルで、天然素材を基調としたラグジュアリーな内装とする。同店限定商品のほか、福井県鯖江市の工房で製作されたフレームも販売する予定だ。

 オンデーズは台湾、インド、香港、タイ、オーストラリアなど世界12の国と地域で350店舗以上を出店しており、21年度中に400店舗展開を計画している。20年2月期の売上高は220億円。

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「エトロ」の新キャンペーン“ぺガサスクラブ”は“ぺガソバッグ”を打ち出し 森星やアンナ・デッロ・ルッソを起用

 ペイズリー柄のモチーフで知られるイタリアブランドの「エトロ(ETRO)」は2020-21年秋冬、フォトグラファーのマティアス・ヴリーンズ(Matthias Vriens)が撮影したキャンペーン“ペガサスクラブ”をスタートする。同キャンペーンでは、ブランドのアイコンである“ぺガソバッグ”のパテントレザーバージョンの新作を打ち出す。

 “ペガサスクラブ”キャンペーンには、スウェーデン出身のスーパーモデルであるエルザ・ホスク(Elsa Hosk)、イタリア人ファッションアイコンのアンナ・デッロ・ルッソ(Anna Dello Russo)、日本人モデルの森星、米国人モデルのアルトン・メイソン(Alton Mason)とハリマ・アデン(Halima Aden)、チュニジア人女優のヘンド・サブリ(Hend Sabry)、イタリア人シンガーのミス・ケータ(Myss Keta)、スペイン人ソーシャライトのナティ・アバスカル(Nati Abascal)の8人を起用。森星はタキシードスーツやコーティング素材のトレンチコートとのスタイリングで“ぺガソバッグ”を見せている。

 “ぺガソバッグ”は、「エトロ」を象徴するぺガソのモチーフを樹脂で象った大きなバックルがポイント。スモール(16万5000円)とミディアム(21万円)の2サイズがあり、ブラック、エレクトリックブルー、レッド、イエローの4色をそろえる。いずれも、パテントのつややかな質感が特徴だ。


問い合わせ先
エトロ ジャパン
03-3406-2655

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「ビープル バイ コスメキッチン」初の路面店が三軒茶屋にオープン デジタル接客を強化

 マッシュビューティーラボは10月5日、ビープル バイ コスメキッチン(Biople by CosmeKitchen以下、ビープル)初の路面店を三軒茶屋にオープンする。店舗は商店街の栄通り沿いに構え、“ローカル&コミュニティ”をコンセプトに、地域に根付いたナチュラル&オーガニックの情報発信を目指す。

 店舗面積は約50平方メートルのワンフロア。コスメやインナーケア、雑貨など1200種類をラインアップし、店舗限定のアイテムも販売する。

 同店では、デジタルを活用した接客も強化する。ビープル初のデジタルカタログを導入し、店頭にない在庫も店舗での決済を可能にする。また、店頭はスタジオとしても活用し、ライブ配信やオンライン接客を積極的に行う。さらに、ナチュラル&オーガニックライフの発信を目的とし、デジタルを活用した“学び”を提供するスクール事業の開設も予定している。

■ビープル バイ コスメキッチン 三軒茶屋店
オープン日:10月5日
時間:11:00〜20:00
住所:東京都世田谷区三軒茶屋1-33-15 1F

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レンチングがCO2排出量実質ゼロの繊維を供給開始

 オーストリアのセルロース繊維最大手レンチング・グループは(LENZING GROUP)は、同社の主力繊維ブランドである「テンセル(TENCEL)」から、CO2排出量を実質ゼロにした “テンセリヨセル”と“テンセルモダール”の供給を開始する。カーボンニュートラル(CO2排出量実質ゼロ)の世界基準を提供するNGO団体のカーボンニュートラル(The CarbonNeutral)の基準に準じた厳しいガイドラインに従って生産される。このガイドラインでは繊維の生産、製造、および流通に関連する排出ガスが計算されて、オフセット(相殺)されたことを裏付ける。またゼロカーボンのテンセル繊維は再生可能エネルギーを利用して製造され、供給元についても監視と関与をしていて透明性を確保する。

 レンチング・グループは、2030年までに特定の炭素排出量を50%削減し、50年には実質セロカーボンを実現すると2019年末に発表。同社はこの目標に向けてSBT(Science Based Targets)イニシアチブ(気候科学に基づく削減目標)と取り組む最初のセルロース繊維製造業者だ。同社は繊維産業界の賛同を促してそのかじ取りを行い、サプライチェーンの透明化、カーボンフットプリントの少ない原料の調達、そしてそれによる全体の炭素排出量の削減を標準化することを目指す。

 「テンセル」ブランドはこの目標のために“リデュース(削減)” “エンゲージ(関与)”“オフセット(相殺)”をキーワードに、製品のカーボンフットプリントの積極的な削減に向けて産業パートナーの賛同を促し、削減できない排出量についてはそのオフセットを進める。

 同社は、サプライチェーン全体で製造方法を効率化し、炭素排出量を継続的に削減していくことに加え、再生可能エネルギーの利用と新技術の採用。カーボンニュートラルと気候関連金融商品(カーボンファイナンス)に関する専門機関であるナチュラル・キャピタル・パートナーズ(Natural Capital Partners)とも協力して、カーボンニュートラル認証を得ることを目指している。ナチュラル・キャピタル・パートナーズは企業側に製品のCO2素排出量に対して第三者機関による評価を求めるなど、検証可能かつ恒久的な排出削減を実現する最も優れたカーボンファイナンスプロジェクトと言われている。

 フロリアン・ハウブランドナー(Florian Hofbrandner)グローバル・ビジネス・マネジメント・テキスタイル担当バイスプレジデントは「会社として、ブランドとして、環境負荷の削減に取り組んでいるが、完全に排出量をなくすことはできない。そのため、私たちは世界規模で行動することを考え、世界各地のCO2排出量削減を支援するという可能性にたどり着いた。オフセットすることで炭素排出量の埋め合わせをするという考えは、信頼性の高さが保証されたカーボンファイナンスプロジェクトを通して炭素排出量削減に貢献することを促進する。こうした気候危機の最中にある今、すべての企業はその影響の及ぶ範囲において、温暖化に対して行動を起こさなければならない」とコメントを発表した。

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大衆酒場にコンセント! タッチパネル注文で省力化した「DX酒場」は次世代酒場になるか?

 デジタルトランスフォーメーション(DX)という言葉が近年、注目されている。ITの力を借りて業務を効率化し、新しいビジネスモデルを作り出すという意味だが、人間味やアナログ対応が特徴の大衆酒場業態で、DX化を図っている店が東京・池袋にある。
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まだ、あなたが知らないニューヨーク最新トレンド キム・ジョーンズ、「フェンディ」就任とその軌跡 Kim Jones Rises to the Top

 ニューヨークのファッション業界で活躍するクリエイティブ・ディレクター、メイ(May)と、仕事仲間でファッションエディターのスティービー(Stevie)による連載も第13回。“You’d Better Be Handsome”では、トレンドに敏感なレイチェル(Rachel)も加わって、ニューヨークのトレンドや新常識について毎回トーク。今回のテーマは、こんな不景気なご時世においても出世街道を着々と進むキム・ジョーンズ(Kim Jones)、そして時代の風雲児たちのこれまでとこれからについて。

今回のランチはオフィスでデリバリー。以前は絶対に店内でしかいただけなかった高級寿司から、人気ラーメン店の冷製担々麺、「ジョーズ上海」の小籠包まで、パンデミックのおかげで(?)デリバリーしてもらえる便利な世の中に。本日はチャイナタウン近辺に3軒、フィラデルフィアにまで進出しているおしゃれ飲茶屋「ノムワ(NOM WAH)」からのデリバリーを仲良くシェア。

スティービー:先週はニューヨークファッション・ウイークだったけど、よっぽど気をつけてないと開催されていることに気づかないレベルだよね。

メイ:ほとんどがデジタル配信で、「ジェイソン・ウー(JASON WU)」は屋外でランウエイを、この夏にロスで復活した「イミテーション・オブ・クライス(IMITATION OF CHRIST)」も路上でショーを開催していたよ。

レイチェル:アメリカファッション協議会(CFDA)が立ち上げたサイト「ランウエイ360」で一気に見られるというのは便利ではあったけど。普段は見ないデザイナーをチェックしてみたり、なかなかインビテーションがもらえない「トム・フォード(TOM FORD)」の動くショーを見られたり。

スティービー:ただビデオのクオリティーにはかなりの差を感じたよね。見る側だけでなく、見せる側も世界のどこにいてもいいわけで。実際にニューヨークにいなそうなデザイナーもたくさんいた。

レイチェル:パリのプルミエールクラス(PREMIERE CLASSE)とかは、予定どおり今年10月2〜4日で開催されるみたい。しかもたくさんのブランドが参加するらしい。パリコレはスケジュールが発表されたけど、各ブランドがどのような形式をとるかの詳細は出ていない。「シャネル(CHANEL)」「ディオール(DIOR)」「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」などの老舗メゾンは名前が挙がっているけど、「コム デ ギャルソン(COMME DES GARÇONS)」「サカイ(SACAI)」「サンローラン(SAINT LAURENT)」「セリーヌ(CELINE)」はファッション・ウイークへの不参加を表明している。

メイ:というか、ニューヨークからそもそもパリへ行けないし。きっと来年2月のショーもデジタルだよね。メトロポリタンオペラ(METROPOLITAN OPERA HOUSE)が来年の秋まで全キャンセルを発表したくらいだから。

スティービー:ニューヨークは早々に「マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)」や「マイケル・コース(MICHAEL KORS)」といった大御所がショーをキャンセルしていたからね。逆に若手デザイナーがこれを機に参加しているような印象。

メイ:アメリカだけ新型コロナの死者数2万人を超えて、しかもまだ増えていて、ファッションショーそのものの在り方にまで影響してきている。この間の業績を理由にLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)がティファニー(TIFFANY & CO.)の撤回してきたのも、分からなくもない。ベルナール・アルノー(Bernard Arnault)=LVMH会長兼最高経営責任者(CEO)に専属の占い師がいたとしても、グローバル・パンデミックは予期できなかったということだね。

スティービー:2020年が劇的な年になるとは前々から言われ続けていたけど、占い師だけでなく、投資家も読めなかったわけ。ティファニー買収の話が伝えられたのは、去年の終わりのことだったから。今回の買収撤回の背景には、フランス政府が圧力をかけてきたということもあるらしいけど。確かにトランプ政権がワインや高級品の関税を上げてきているから、フランス政府としてはおもしろくない。もちろん消費者の僕たちにとってもつらいところ。

レイチェル:ヨーロッパからのワインやチーズにかかる関税が昨年の秋から25%アップしているし、ウールスーツ、ブランケット、ベッドリネン、航空機なんかも対象になっている。

スティービー:そういえば2010年ごろ、LVMHがエルメス(HERMES)を買収するとかしないとかの話があったのを思い出したよ。あのときも裁判沙汰になったけど、結局エルメスはLVMHの傘下に収まることなく今の成功を手にした。

メイ:ティファニーもアメリカを代表するブランドとして、独自の道を進んでほしいかな。政府が絡んでいる今、そんな単純な話ではないと思うけど。

キム・ジョーンズ、「フェンディ」でウィメンズを

スティービー:不景気なニュースばかりのなかでも、前に進んでいる人たちもいるわけで。LVMHと言えば、「ディオール(DIOR)」メンズのアーティスティック・ディレクターのキム・ジョーンズ(Kim Jones)が、LVMH傘下の「フェンディ(FENDI)」のウィメンズのアーティスティック・ディレクターに就任することが決まった。

メイ:カール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)が死去してからは、フェンディ家のデザインチームが手掛けていた?

レイチェル:フェンディ家のシルヴィア・ヴェントゥリーニ・フェンディ(Silvia Venturini Fendi)が今後もメンズとアクセサリーのディレクションをしていき、キム・ジョーンズがウィメンズをやっていくという。ミウッチャ・プラダ(Miuccia Prada)xラフ シモンズ(Raf Simons)式かと思ったけど、領域がきちんと分けられている。カール・ラガーフェルドの跡を継ぐデザイナーって誰なんだろうとはずっと気になっていたけど、「シャネル」もカールの右腕だったヴィルジニー・ヴィアール(Virginie Viard)が引き継いだわけで。

スティービー:キム・ジョーンズは今回のコロナの間にも「ディオール」と“エアジョーダン”のコラボレーションを発表して、定価2000ドル(約21万円)が一気に転売されて10倍の値段になっているという記録を出した。すごい。

メイ:キム・ジョーンズは前からコラボに強いという印象はあるけど。

スティービー:スポーツブランドの「アンブロ(UMBRO)」とのコラボとか覚えてる?

レイチェル:私は彼が、「ルイ・ヴィトン」のメンズ・アーティスティック・ディレクターから「ディオール」に移る一瞬の間に「GU」でもプロジェクトを発表していたのが印象的だった。

スティービー:大きな声では言っていないと思うけど、韓国のサムスン(SAMSUNG)が展開する「ビーンポール(BEAN POLE)」というファッションブランドでもクリエイティブ・ディレクターを数年務めていた。地道に着々と上って行ってる感じよね。

メイ:キム・ジョーンズだけど、18年に就任してすぐに、ハリー王子(Prince Henry, Duke of Sussex)とメーガン・マークル(Meghan Markle)のロイヤルウエディングに、デビッド・ベッカム(David Beckham)が新生「ディオール」のメンズを着用して出席したり、最初から話題も多かったよね。

レイチェル:BTSのワールドツアー、「LOVE YOURSELF」のコスチュームをデザインしたのも、「ディオール」メンズのキム・ジョーンズだったし。

スティービー:彼の強みはデザインだけではなく、グラフィックやフォトグラフィーの知識などを生かしてディレクションができること。そして横のつながりが強いこと。ロンドン、ニューヨーク、そしてパリのクリエイティブ・コミュニティーとうまくコラボレーションしてきている。

レイチェル:そういえばドラァグショーのバックステージで、マーク・ジェイコブスと一緒にいるキム・ジョーンズを見たことが何度かある。マークとは、「ルイ・ヴィトン」にいた時期が重なっているし、プライベートでも仲がいいんだなと。

スティービー:「ルイ・ヴィトン」時代には、歴史に残る「シュプリーム(SUPREME)」とのコラボレーションを実現しているから、そういう意味ではストリートに強いところ、ストリート要素をラグジュアリーに落とし込めるところがキム・ジョーンズのいちばんの強みだね。「フェンディ」が求めているのもそのストリート感かと。

メイ:日本のファッション業界ともわりと親密よね?

スティービー:「GU」以前に、06年に開催された新宿伊勢丹本店の120周年プロジェクトにも、「ヴィジョネア(VISIONAIRE)」や「コム デ ギャルソン」などと一緒に参加している。それに東京ベースのジュエリーデザイナー、「アンブッシュ(AMBUSH)」のYOONを「ディオール」メンズのアクセサリーデザイナーとして起用している。

メイ:自分が自分がというよりも、みんなで仲良く成功するという性格が、LVMHみたいなコーポレートでも受け入れられたのかもね。

レイチェル:そしてやっぱりファッション業界では、ウィメンズをデザインするようになると位が上がるというか。キム・ジョーンズはウィメンズをデザインしたこともあるけれど、クリエイティブ・ディレクターを務めるLVMHブランドではずっとメンズだった。今回「フェンディ」ではウィメンズをデザインするわけで。

スティービー:エディ・スリマン(Hedi Slimane)も、(当時の)「ディオール オム」で大成功を収め、次に「サンローラン」のウィメンズとメンズデザイナーになったわけだし。「セリーヌ」のクリエイティブ・ディレクターに就任した際には、当たり前のようにウィメンズをデザインしている。

ファッション業界の風雲児たち

メイ:そういえば数年前、まだカール・ラガーフェルドも健在だった頃、ジェレミー・スコット(Jeremy Scott)と仕事をする機会があって、関係者の一人はジェレミーが次の「シャネル」のデザイナーになるかもくらいのことを本気で言っていて、実はけっこう驚いた。

スティービー:マーク・ジェイコブスが「シャネル」の後継者になるとか、元「セリーヌ」のフィービー・ファイロ(Phoebe Philo)の名前も挙がっていたよね?だけど、カールの仕事を全部引き継ぐっていうこと自体が無理のある話で。

レイチェル:パリもミラノも、多くのメゾンがショーをキャンセルしたようだけど、そんななかプラダ(PRADA)はショーをしていたね。

メイ:今回ラフ・シモンズが加わって初めてのコレクションだしね。ラフも「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」での完敗がまだ記憶に新しいけど、「プラダ」をより素敵なブランドに若返らせるのに今後も貢献してほしい。

スティービー:さっきも名前が出ていたサムスンの「ビーンポール」だけど、実は元「バンド・オブ・アウトサイダーズ(BAND OF OUTSIDERS)」のスコット・スタンバーグ(Scott Sternberg)も、「ビーンポール」とコラボレーションしていたよね?10年以上前の話になるけど。

メイ:そうそう、私たちも当時のスコットのスタイリスト、ティナ・チャイ(Tina Chai)を連れてソウルにまで行ったから。パーティーには、東方神起まで来場して盛り上がっていたけど、スコットはまるでやる気がなかったという記憶。1秒でも早くロスに帰りたそうだった。

レイチェル:スコットはあのブランドを15年に全借金ごとベルギーの投資会社に買ってもらい、18年に「エンタイアワールド(ENTIRE WORLD)」という、ダイレクト・トゥー・コンシューマーブランド(D2C)を立ち上げている。

スティービー:「エンタイアワールド」とスコットは、8月6日号の「ニューヨーク・タイムズ・マガジン(New York Times Magazine)」で大きく取り上げられていたけど、今回のコロナ自粛中にすごく売れたらしいよ。

メイ:みんな家で過ごしていたわけだから、スエットパンツくらいしか買い換えるものがなかったし。

レイチェル:カラフルなソックスやトートバッグも売り切れていた。ちなみに売り切れたというスエットパンツとスエットシャツはそれぞれ88ドル(約9200円)。

メイ:私はその記事をポッドキャストで聞いたけど、スコットはファッション界のいろんなシステムにすごく振り回されたと言っていたよ。自分が提案するコレクションピースのほかに、特に店が特別コラボ商品を要求してきて、そのためにマージンの低いものをさらに作らなくてはいけなくなって、ということが多かったようで。

スティービー:それでD2Cブランドなんだね。百貨店やセレクトショップを通さずに、直接販売できるから。

メイ:けっこう昔のことだけど、「タクーン(THAKOON)」のショーに客として出席していたスコットに偶然会って声をかけたら、「ショーはすごくよかったけど、自分は絶対にショーはしないという決意ができたから見てよかった」とつぶいていた。それなのに、その後ショーをスタートしたときは、なんでなんだろうって思っていた。ポッドキャストを聞いて、それは米「ヴォーグ(VOGUE)」やアメリカファッション協議会からのプレッシャーだったんだなと今になって分かった。

スティービー:デザイナーたちは、キム・ジョーンズやエディ・スリマンのように大企業に守られて仕事をするか、またはスコットのように構築されたファッション業界から飛び出て動くか、選択していかないと生き残れなくなってきている。

メイ:ポッドキャストの最後にスコットが話していたのは、以前はファッションに投資したい人がたくさんいたけど、今はすぐに結果が出ないファッションに投資したい人を探すのが大変らしい。

レイチェル:ティックトック(TikTok)みたいなソーシャルメディアに投資した方が、リターンは確かに早そうだし。

スティービー:でもティックトックのレベルになると、自分から投資家を指名してくるわけで。マイクロソフトも断られたくらいだから。オラクル(ORACLE)とのことがどうなるのか。どちらにしても一つのジェネレーションの個人情報を握っていて、トレンドを操作しているのは間違いないから。

メイ:この秋は騒々しい大統領選挙も控えているし、西海岸の火事は収まらずここニューヨークにまで煙が届いてしまう勢いだし、学校はほぼ全リモートのまま。トランプ大統領は、11月までに買収が決まらなければ、ティックトックに米国からの撤退を命じると言っているけど、あれに頼りきっている子どもたちは立ち直れないかも?

スティービー:また何か新しいトレンドが始まるよ。きっとみんなワクチン開発くらいの勢いで、今頑張っているはず。ファッションに投資してもらえない理由が分かる気がする。

メイ/クリエイティブディレクター : ファッションやビューティの広告キャンペーンやブランドコンサルティングを手掛ける。トップクリエイティブエージェンシーで経験を積んだ後、独立。自分のエージェンシーを経営する。仕事で海外、特にアジアに頻繁に足を運ぶ。オフィスから徒歩3分、トライベッカのロフトに暮らす

スティービー/ファッションエディター : アメリカを代表する某ファッション誌の有名編集長のもとでキャリアをスタート。ファッションおよびビューティエディトリアルのディレクションを行うほか、広告キャンペーンにも積極的に参加。10年前にチェルシーを引き上げ、現在はブルックリンのフォートグリーン在住

レイチェル/プロデューサー : PR会社およびキャスティングエージェンシーでの経験が買われ、プロデューサーとしてメイの運営するクリエイティブ・エージェンシーで働くようになって早3年。アーティストがこぞってスタジオを構えるヒップなブルックリンのブシュウィックに暮らし、最新のイベントに繰り出し、ファッション、ビューティ、モデル、セレブゴシップなどさまざまなトレンドを収集するのが日課

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まだ、あなたが知らないニューヨーク最新トレンド キム・ジョーンズ、「フェンディ」就任とその軌跡 Kim Jones Rises to the Top

 ニューヨークのファッション業界で活躍するクリエイティブ・ディレクター、メイ(May)と、仕事仲間でファッションエディターのスティービー(Stevie)による連載も第13回。“You’d Better Be Handsome”では、トレンドに敏感なレイチェル(Rachel)も加わって、ニューヨークのトレンドや新常識について毎回トーク。今回のテーマは、こんな不景気なご時世においても出世街道を着々と進むキム・ジョーンズ(Kim Jones)、そして時代の風雲児たちのこれまでとこれからについて。

今回のランチはオフィスでデリバリー。以前は絶対に店内でしかいただけなかった高級寿司から、人気ラーメン店の冷製担々麺、「ジョーズ上海」の小籠包まで、パンデミックのおかげで(?)デリバリーしてもらえる便利な世の中に。本日はチャイナタウン近辺に3軒、フィラデルフィアにまで進出しているおしゃれ飲茶屋「ノムワ(NOM WAH)」からのデリバリーを仲良くシェア。

スティービー:先週はニューヨークファッション・ウイークだったけど、よっぽど気をつけてないと開催されていることに気づかないレベルだよね。

メイ:ほとんどがデジタル配信で、「ジェイソン・ウー(JASON WU)」は屋外でランウエイを、この夏にロスで復活した「イミテーション・オブ・クライス(IMITATION OF CHRIST)」も路上でショーを開催していたよ。

レイチェル:アメリカファッション協議会(CFDA)が立ち上げたサイト「ランウエイ360」で一気に見られるというのは便利ではあったけど。普段は見ないデザイナーをチェックしてみたり、なかなかインビテーションがもらえない「トム・フォード(TOM FORD)」の動くショーを見られたり。

スティービー:ただビデオのクオリティーにはかなりの差を感じたよね。見る側だけでなく、見せる側も世界のどこにいてもいいわけで。実際にニューヨークにいなそうなデザイナーもたくさんいた。

レイチェル:パリのプルミエールクラス(PREMIERE CLASSE)とかは、予定どおり今年10月2〜4日で開催されるみたい。しかもたくさんのブランドが参加するらしい。パリコレはスケジュールが発表されたけど、各ブランドがどのような形式をとるかの詳細は出ていない。「シャネル(CHANEL)」「ディオール(DIOR)」「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」などの老舗メゾンは名前が挙がっているけど、「コム デ ギャルソン(COMME DES GARÇONS)」「サカイ(SACAI)」「サンローラン(SAINT LAURENT)」「セリーヌ(CELINE)」はファッション・ウイークへの不参加を表明している。

メイ:というか、ニューヨークからそもそもパリへ行けないし。きっと来年2月のショーもデジタルだよね。メトロポリタンオペラ(METROPOLITAN OPERA HOUSE)が来年の秋まで全キャンセルを発表したくらいだから。

スティービー:ニューヨークは早々に「マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)」や「マイケル・コース(MICHAEL KORS)」といった大御所がショーをキャンセルしていたからね。逆に若手デザイナーがこれを機に参加しているような印象。

メイ:アメリカだけ新型コロナの死者数2万人を超えて、しかもまだ増えていて、ファッションショーそのものの在り方にまで影響してきている。この間の業績を理由にLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)がティファニー(TIFFANY & CO.)の撤回してきたのも、分からなくもない。ベルナール・アルノー(Bernard Arnault)=LVMH会長兼最高経営責任者(CEO)に専属の占い師がいたとしても、グローバル・パンデミックは予期できなかったということだね。

スティービー:2020年が劇的な年になるとは前々から言われ続けていたけど、占い師だけでなく、投資家も読めなかったわけ。ティファニー買収の話が伝えられたのは、去年の終わりのことだったから。今回の買収撤回の背景には、フランス政府が圧力をかけてきたということもあるらしいけど。確かにトランプ政権がワインや高級品の関税を上げてきているから、フランス政府としてはおもしろくない。もちろん消費者の僕たちにとってもつらいところ。

レイチェル:ヨーロッパからのワインやチーズにかかる関税が昨年の秋から25%アップしているし、ウールスーツ、ブランケット、ベッドリネン、航空機なんかも対象になっている。

スティービー:そういえば2010年ごろ、LVMHがエルメス(HERMES)を買収するとかしないとかの話があったのを思い出したよ。あのときも裁判沙汰になったけど、結局エルメスはLVMHの傘下に収まることなく今の成功を手にした。

メイ:ティファニーもアメリカを代表するブランドとして、独自の道を進んでほしいかな。政府が絡んでいる今、そんな単純な話ではないと思うけど。

キム・ジョーンズ、「フェンディ」でウィメンズを

スティービー:不景気なニュースばかりのなかでも、前に進んでいる人たちもいるわけで。LVMHと言えば、「ディオール(DIOR)」メンズのアーティスティック・ディレクターのキム・ジョーンズ(Kim Jones)が、LVMH傘下の「フェンディ(FENDI)」のウィメンズのアーティスティック・ディレクターに就任することが決まった。

メイ:カール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)が死去してからは、フェンディ家のデザインチームが手掛けていた?

レイチェル:フェンディ家のシルヴィア・ヴェントゥリーニ・フェンディ(Silvia Venturini Fendi)が今後もメンズとアクセサリーのディレクションをしていき、キム・ジョーンズがウィメンズをやっていくという。ミウッチャ・プラダ(Miuccia Prada)xラフ シモンズ(Raf Simons)式かと思ったけど、領域がきちんと分けられている。カール・ラガーフェルドの跡を継ぐデザイナーって誰なんだろうとはずっと気になっていたけど、「シャネル」もカールの右腕だったヴィルジニー・ヴィアール(Virginie Viard)が引き継いだわけで。

スティービー:キム・ジョーンズは今回のコロナの間にも「ディオール」と“エアジョーダン”のコラボレーションを発表して、定価2000ドル(約21万円)が一気に転売されて10倍の値段になっているという記録を出した。すごい。

メイ:キム・ジョーンズは前からコラボに強いという印象はあるけど。

スティービー:スポーツブランドの「アンブロ(UMBRO)」とのコラボとか覚えてる?

レイチェル:私は彼が、「ルイ・ヴィトン」のメンズ・アーティスティック・ディレクターから「ディオール」に移る一瞬の間に「GU」でもプロジェクトを発表していたのが印象的だった。

スティービー:大きな声では言っていないと思うけど、韓国のサムスン(SAMSUNG)が展開する「ビーンポール(BEAN POLE)」というファッションブランドでもクリエイティブ・ディレクターを数年務めていた。地道に着々と上って行ってる感じよね。

メイ:キム・ジョーンズだけど、18年に就任してすぐに、ハリー王子(Prince Henry, Duke of Sussex)とメーガン・マークル(Meghan Markle)のロイヤルウエディングに、デビッド・ベッカム(David Beckham)が新生「ディオール」のメンズを着用して出席したり、最初から話題も多かったよね。

レイチェル:BTSのワールドツアー、「LOVE YOURSELF」のコスチュームをデザインしたのも、「ディオール」メンズのキム・ジョーンズだったし。

スティービー:彼の強みはデザインだけではなく、グラフィックやフォトグラフィーの知識などを生かしてディレクションができること。そして横のつながりが強いこと。ロンドン、ニューヨーク、そしてパリのクリエイティブ・コミュニティーとうまくコラボレーションしてきている。

レイチェル:そういえばドラァグショーのバックステージで、マーク・ジェイコブスと一緒にいるキム・ジョーンズを見たことが何度かある。マークとは、「ルイ・ヴィトン」にいた時期が重なっているし、プライベートでも仲がいいんだなと。

スティービー:「ルイ・ヴィトン」時代には、歴史に残る「シュプリーム(SUPREME)」とのコラボレーションを実現しているから、そういう意味ではストリートに強いところ、ストリート要素をラグジュアリーに落とし込めるところがキム・ジョーンズのいちばんの強みだね。「フェンディ」が求めているのもそのストリート感かと。

メイ:日本のファッション業界ともわりと親密よね?

スティービー:「GU」以前に、06年に開催された新宿伊勢丹本店の120周年プロジェクトにも、「ヴィジョネア(VISIONAIRE)」や「コム デ ギャルソン」などと一緒に参加している。それに東京ベースのジュエリーデザイナー、「アンブッシュ(AMBUSH)」のYOONを「ディオール」メンズのアクセサリーデザイナーとして起用している。

メイ:自分が自分がというよりも、みんなで仲良く成功するという性格が、LVMHみたいなコーポレートでも受け入れられたのかもね。

レイチェル:そしてやっぱりファッション業界では、ウィメンズをデザインするようになると位が上がるというか。キム・ジョーンズはウィメンズをデザインしたこともあるけれど、クリエイティブ・ディレクターを務めるLVMHブランドではずっとメンズだった。今回「フェンディ」ではウィメンズをデザインするわけで。

スティービー:エディ・スリマン(Hedi Slimane)も、(当時の)「ディオール オム」で大成功を収め、次に「サンローラン」のウィメンズとメンズデザイナーになったわけだし。「セリーヌ」のクリエイティブ・ディレクターに就任した際には、当たり前のようにウィメンズをデザインしている。

ファッション業界の風雲児たち

メイ:そういえば数年前、まだカール・ラガーフェルドも健在だった頃、ジェレミー・スコット(Jeremy Scott)と仕事をする機会があって、関係者の一人はジェレミーが次の「シャネル」のデザイナーになるかもくらいのことを本気で言っていて、実はけっこう驚いた。

スティービー:マーク・ジェイコブスが「シャネル」の後継者になるとか、元「セリーヌ」のフィービー・ファイロ(Phoebe Philo)の名前も挙がっていたよね?だけど、カールの仕事を全部引き継ぐっていうこと自体が無理のある話で。

レイチェル:パリもミラノも、多くのメゾンがショーをキャンセルしたようだけど、そんななかプラダ(PRADA)はショーをしていたね。

メイ:今回ラフ・シモンズが加わって初めてのコレクションだしね。ラフも「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」での完敗がまだ記憶に新しいけど、「プラダ」をより素敵なブランドに若返らせるのに今後も貢献してほしい。

スティービー:さっきも名前が出ていたサムスンの「ビーンポール」だけど、実は元「バンド・オブ・アウトサイダーズ(BAND OF OUTSIDERS)」のスコット・スタンバーグ(Scott Sternberg)も、「ビーンポール」とコラボレーションしていたよね?10年以上前の話になるけど。

メイ:そうそう、私たちも当時のスコットのスタイリスト、ティナ・チャイ(Tina Chai)を連れてソウルにまで行ったから。パーティーには、東方神起まで来場して盛り上がっていたけど、スコットはまるでやる気がなかったという記憶。1秒でも早くロスに帰りたそうだった。

レイチェル:スコットはあのブランドを15年に全借金ごとベルギーの投資会社に買ってもらい、18年に「エンタイアワールド(ENTIRE WORLD)」という、ダイレクト・トゥー・コンシューマーブランド(D2C)を立ち上げている。

スティービー:「エンタイアワールド」とスコットは、8月6日号の「ニューヨーク・タイムズ・マガジン(New York Times Magazine)」で大きく取り上げられていたけど、今回のコロナ自粛中にすごく売れたらしいよ。

メイ:みんな家で過ごしていたわけだから、スエットパンツくらいしか買い換えるものがなかったし。

レイチェル:カラフルなソックスやトートバッグも売り切れていた。ちなみに売り切れたというスエットパンツとスエットシャツはそれぞれ88ドル(約9200円)。

メイ:私はその記事をポッドキャストで聞いたけど、スコットはファッション界のいろんなシステムにすごく振り回されたと言っていたよ。自分が提案するコレクションピースのほかに、特に店が特別コラボ商品を要求してきて、そのためにマージンの低いものをさらに作らなくてはいけなくなって、ということが多かったようで。

スティービー:それでD2Cブランドなんだね。百貨店やセレクトショップを通さずに、直接販売できるから。

メイ:けっこう昔のことだけど、「タクーン(THAKOON)」のショーに客として出席していたスコットに偶然会って声をかけたら、「ショーはすごくよかったけど、自分は絶対にショーはしないという決意ができたから見てよかった」とつぶいていた。それなのに、その後ショーをスタートしたときは、なんでなんだろうって思っていた。ポッドキャストを聞いて、それは米「ヴォーグ(VOGUE)」やアメリカファッション協議会からのプレッシャーだったんだなと今になって分かった。

スティービー:デザイナーたちは、キム・ジョーンズやエディ・スリマンのように大企業に守られて仕事をするか、またはスコットのように構築されたファッション業界から飛び出て動くか、選択していかないと生き残れなくなってきている。

メイ:ポッドキャストの最後にスコットが話していたのは、以前はファッションに投資したい人がたくさんいたけど、今はすぐに結果が出ないファッションに投資したい人を探すのが大変らしい。

レイチェル:ティックトック(TikTok)みたいなソーシャルメディアに投資した方が、リターンは確かに早そうだし。

スティービー:でもティックトックのレベルになると、自分から投資家を指名してくるわけで。マイクロソフトも断られたくらいだから。オラクル(ORACLE)とのことがどうなるのか。どちらにしても一つのジェネレーションの個人情報を握っていて、トレンドを操作しているのは間違いないから。

メイ:この秋は騒々しい大統領選挙も控えているし、西海岸の火事は収まらずここニューヨークにまで煙が届いてしまう勢いだし、学校はほぼ全リモートのまま。トランプ大統領は、11月までに買収が決まらなければ、ティックトックに米国からの撤退を命じると言っているけど、あれに頼りきっている子どもたちは立ち直れないかも?

スティービー:また何か新しいトレンドが始まるよ。きっとみんなワクチン開発くらいの勢いで、今頑張っているはず。ファッションに投資してもらえない理由が分かる気がする。

メイ/クリエイティブディレクター : ファッションやビューティの広告キャンペーンやブランドコンサルティングを手掛ける。トップクリエイティブエージェンシーで経験を積んだ後、独立。自分のエージェンシーを経営する。仕事で海外、特にアジアに頻繁に足を運ぶ。オフィスから徒歩3分、トライベッカのロフトに暮らす

スティービー/ファッションエディター : アメリカを代表する某ファッション誌の有名編集長のもとでキャリアをスタート。ファッションおよびビューティエディトリアルのディレクションを行うほか、広告キャンペーンにも積極的に参加。10年前にチェルシーを引き上げ、現在はブルックリンのフォートグリーン在住

レイチェル/プロデューサー : PR会社およびキャスティングエージェンシーでの経験が買われ、プロデューサーとしてメイの運営するクリエイティブ・エージェンシーで働くようになって早3年。アーティストがこぞってスタジオを構えるヒップなブルックリンのブシュウィックに暮らし、最新のイベントに繰り出し、ファッション、ビューティ、モデル、セレブゴシップなどさまざまなトレンドを収集するのが日課

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デジコレでドタバタ対談 「マメ」でパリコレ開幕!予想外の豊作ぞろいに感動した初日

 ミラノ・ファッション・ウイーク終了し、2021年春夏のコレクションサーキットもいよいよ最終章、パリ・ファッション・ウイーク(以下、パリコレ)が開幕しました。パリからはベルリン在住のヨーロッパ通信員が現地取材の様子をお届けして行きますが、オンラインでも対談レビューという形で、引き続き“できるだけリアルタイムに近いペース”で取材を進めていきます。今回は、パリコレ1日目(9月28日、現地時間)をリポート!各都市のメンズコレクションを取材してきた「WWDジャパン」の大塚千践デスクとパリコレ取材3度目の丸山瑠璃ソーシャルエディターがリポートします。

パリコレ前に「JW アンダーソン」でほっこり

丸山:さて、いよいよパリコレがスタート!の前に、「ジェイ ダブリュー アンダーソン(JW ANDERSON)」がオフスケジュールで発表しました。前日には豪華なキットが編集部に到着。前回のメンズコレクション同様、“show in a box(箱の中のショー)”というアイデアで、箱の中から大きなバインダーが現れました。バインダーには、リリースのほか、さまざまな色の紙やルックや写真などが詰まっており、ルックを切り取ってみたり、展示したりと受け手が好きに「各々のインスタレーション」を作りコレクションと関わることができます。

大塚:メンズのときよりも動画に慣れたのか(笑)、ジョナサンのリラックスした語り口に癒されたわ。ボリュームの強弱を極端につけたシェイプに遊び心は感じるけれど、色使いも潔いし、基本的にはベーシックなウエアをベースにしている感じがする。メンズと同じく、長く愛される服作りに気持ちが移っているのかな。あとデザイナー自身の丁寧な解説を発信するのは、なんだかんだでバイヤーやジャーナリストに好評ですね。ジョナサンはメンズでき先陣を切っただけあって、ホスポタリティーが抜群でした。

丸山:「ジェイ ダブリュー アンダーソン」は今回、ティックトック(TikTok)でもライブ配信を実施していました。ティックトックで公開された動画は、ユーチューブなどで公開されたボックスの説明の動画の他にもアンダーソンによるコレクションの説明が差し込まれていました。ハリー・スタイルズ(Harry Styles)が着ていたカーディガンを作ってみようチャレンジでティックトックユーザーからの知名度を上げた「ジェイ ダブリュー アンダーソン」ですが、ティックトックのライブの性質上フォロワー以外のおすすめページにもランダムで表示されるので、わかりやすい説明を挿入したのは良い対応だったと思います。

国がサポートを強調

丸山:トップバッターの「マメ(MAME KUROGOUCHI)」を見ようとしてパリコレの公式サイトを開いたら、なんとその前にロズリーヌ・バシュロ(Roselyne Bachelot)仏文化大臣によるスピーチがありました。内容は、リアルイベントは衛生規定を守って行われることや、特に苦しい状況に置かれている新興ブランドへきちんとサポートを行うという宣言でした。フランスでは感染者数が増えていますが、この状況を省みて安全性を強調したのかもしれません。日本政府が東コレ開催前にこうしたスピーチを行うとはちょっと想像できないのですが、やはりフランスは国全体でファッションを盛り上げようという姿勢を感じました。その後、女優のシャロン・ストーン(Sharon Stone)が登場してパリコレ開幕を宣言しましたね!といいつつ、ちょっと自分はシャロン・ストーンがピンと来ずだったのですが(笑)、何か有名な映画に出演されてますか?

大塚:シャロン・ストーンといえば「氷の微笑」でしょ!って言っても昭和世代じゃないとわかんないか……。まだまだお若い姿を見られて、深夜だけど元気出ました。動画の画質はもうちょっと何とかならなかったのかと心の中でツッコミつつ、アンバサダーがパワフルでオシャレだとワクワクしてくるね。

丸山:自分のWi-Fi環境が悪いのかと思いましたが、やっぱり画質悪かったですよね(笑)。指を鳴らして開幕を宣言したのがキュートでした。

窓を通して記憶を辿る「マメ」

丸山:いよいよパリコレのオフィシャルスケジュールがスタート!トップバッターの「マメ」は写真家の奥山由之による映像を公開。窓から差し込む日差し、カーテン越しにうっすらと見えるドレスなどを曇りガラスを通して見ているような繊細で美しい映像なのですが、プロデューサーのSeihoによる音楽もあいまってちょっとゾクっとするような、冷たさもある仕上がりになっていました。

大塚:先ほどの「氷の微笑」ではないけれど、「マメ」も奥山由之による映像のもやっとした質感とムードに昭和の美を感じた。今は何でも鮮明に映し出される時代だからこそ、こういう奥ゆかしさを含んだ表現につい見入ってしまったよ。作家性が強いから、ルック写真とセットで見ないと全体像はつかめないけどね。世界を舞台に、堂々と和の創作で挑むスタンスがかっこよかった。世界の人がどう見たのか気になるね。

丸山:そうですね。パリコレの公式サイトもNYのように動画とルックがセットで見れるとうれしいんですが……。コレクションのテーマは“窓”で、すりガラスをイメージしたニットや格子柄のアイテムが登場しました。特に黒河内デザイナーはカーテンには住んでいる人の記憶や日差しの色が染み込み、その人らしさが出ると考えているそうで、レースカーテンのような刺しゅうを施したドレスや、日に焼けたカーテンのようなイエローがかったワンピースなどにその思考が反映されていました。リリースとは別に黒河内真衣子デザイナーからの手紙も入っていて、これがすごくよかった。黒河内さんがコレクションに至るまでの考えてきたことや見てきたものの回顧録のような内容なのですが、コレクションをスッと自然に理解することができましたし、一字一句に「マメ」らしさが反映されている美しい文章で、全文掲載したいくらいです(笑)。配信に先立ってアポイント制でメディアをアトリエに招いて黒河内さんがじっくりと製作背景を説明されたそうですよ!うらやましい!ちなみにそのリポートはこちらから読めます。

「ウェールズ ボナー」

丸山:「ウェールズ ボナー(WALES BONNER)」はデザイナーの父親の出身地でもあるジャマイカで撮影した映像を公開しました。映像では8人の若者が目的地にたどり着くまでの様子を表現したそうで、自然の中でスタートした映像は次第にカラフルなジャマイカの街に移ります。コレクションは、ジャマイカの名作映画「ロッカーズ(ROCKERS)」にインスパイアされたそうです。

大塚:「ウェールズ ボナー」の映像はかなりコンセプチュアルだけど、ルックで服を見ると一時期に比べて肩の力が抜けていい意味で“隙”ができたクリエイションを継続していた印象。私生活が順調なのも関係しているのかな。シャープなテーラードを主軸にしていたころはすごみがある一方、ストイックすぎてちょっととっつきづらかったんだよね。それが1月に発表した2020-21年秋冬にリラックスしたムードが強まって、今シーズンはスポーツウエア色が濃くなって快活さもプラスされていた。とはいえまだまだハードルが低い服ではないのだけど、昔ながらのデザイナー気質がある骨太な彼女の姿勢はいつか化けそうな気もするので、僕は応援したい!

「キムへキム」

丸山:「キムへキム(KIMHEKIM)」が公開した映像は、モデル同士がふざけあったりライトで遊んだりとルック撮影の現場の裏側のようでほっこり。コレクションテーマは“Dreams in the City”。眩い都市の中で自分自身を探す人に捧げたコレクションだそうです。ブランドはパリ拠点で生産はデザイナーのキミンテ・キムへキム(Kiminte Kimhekim)の出身の韓国で行っているのですが、キミンテはソウルでロックダウンを過ごし、自分を信じることや情熱を持つことの大切さを再確認したそう。そう考えるとテーマが“Dreams in the City”となったのも納得です。

大塚:さわやかなBGMとモデルたちの自然体な様子に対し、服はゴリッゴリにモードなのがちょっと笑っちゃった。フォーマルの脱構築的クリエイションは世に溢れているけれど、彼の強みって何なのでしょう?

丸山:2シーズン前にパリコレデビューした比較的若いブランドなのですが、大ぶりのパールでドレープを作ったデザインの“ヴィーナス(VENUS)”シリーズや、デザイナーの出身地である韓国の韓服にも使われるオーガンザを使ったアイテムなど、売れるアイコン商品をたくさん持っているのが強みだと思います。若手デザイナーっていろんなアイテムに挑戦しがちですが、彼はアイコン商品を育て、少しずつアップデートしていくのが上手。今回は自分自身を見つめ直す、という意味でパールではなく鏡を使ってたり、オーガンザも今回はシャープなテーラーリングに組み込んでいます。“ヴィーナス”シリーズはボッティチェッリ(Botticelli)の「ヴィーナスの誕生」に出てくる布のドレープを着想源にしているのですが、今回「ヴィーナスの誕生」が透け感のあるプリントで登場していました。かわいい。売れそうです。

大塚:なるほど。「マメ」や「ウェールズ ボナー」もそうだけど、自身のルーツや自国のカルチャーにまっすぐ向き合うことが、世界と戦う上では強い武器の一つになるのだね。

母国ジョージアの日常を映した「シチュエーショニスト」

丸山:パリコレ初参加の「シチュエーショニスト(SITUATIONIST)」は、デザイナーのイラクリ・ルザゼ(Irakli Rusadze)の母国、ジョージアの日常とともに最新コレクションを届けました。街ゆく人がストロングショルダーのスーツやペンシルスカートをまとったモデルたちを物珍しく見つめたり写真を撮ったりしているのが面白かった。ジョージアといえば「バレンシアガ」のデムナ・ヴァザリア(Demna Gvasalia)の出身国でもありますが、名前は知っていていもこういう日常までみる機会はなかなかないですよね。先ほどの「ウェールズ ボナー」しかり、パリコレなのに世界の様々な地の様子を垣間見ることができるのは面白い体験です。

大塚:「シチュエーショニスト」は母国ジョージアではそれなりに知名度があって、かつブランド立ち上げからはもう10年以上のキャリアがあるのだけど、映像はたぶんほぼゲリラ撮影のインディーズ感バリバリ。デムナ直系な強い色柄の服はもちろん、撮影の舞台となったジョージアの街並みも普段はなかなか見ることがないけれど、かなり個性豊かだったわ。故郷の街の様子を伝えたかったのかな。通行人のおじさんがジロジロ見ていたり、モデルがおばあちゃんの手を引いて道路を歩いていたりして微笑ましかったけど、要素が盛り盛りで迷子になりました。

瞽女に着想源を得た「セシル バンセン」

丸山:「セシル バンセン」といえばコペンハーゲン・ファッション・ウイークを代表するブランドの一つですが、今回はコペンハーゲンではなくパリで発表。コレクションは、1970年代の瞽女(ごぜ)の白黒写真にインスパイアされたそうです。瞽女は三味線を弾きながら全国を転々としながら盲人芸能者ですが、映像は閉塞的な雲が空を覆う北欧の草原から始まり、晴れ間が見える海岸へと移ります。最後ビーチに現れた巨大な鏡(?)にモデルが吸い込まれてる展開は突然でびっくりしましたが(笑)、美しい映像でした。デンマークのユトランド半島で撮影されたそうです。

大塚:生っぽい「シチュエーショニスト」から一転して、クリアな映像と抜けのロケーションが気持ちよかったですね。最近はガーリーとテーラードのバランス感をものにしてきた印象で、映像も2つのスタイルを表現しているように見えたよ。曇天の草原ではモノトーンのシックな服、ラストの日が差した砂浜ではカラフルなガーリーで、壮大な世界観ととも成長していきそうなさらに力をつけていきそうな予感がした。

「S.R. STUDIO. LA. CA.」

丸山:スターリング・ルビー(Sterling Ruby)による「S.R. STUDIO. LA. CA.」が配信したのは、“VEIL FLAG”と題し、米50州を表す星がない星条旗をまとったモデルが跪いた状態からゆっくりと立ち上がるという映像でした。音声は教えを叩き込むように男性一人が言った言葉をもう一人の男性が繰り返すというものでしたが、最後の“President of Grand Dragon”はドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領のことを揶揄しているのでしょう。“Grand Dragon”はKKK幹部の呼び名。プレジデントはこの場合は総統ではなく大統領ととらえられます。さらに“marching against leaderless leadership(リーダーなきリーダーシップに行進する)”という文言は、ホワイトハウスに向かって行進したBLM運動を想起させますね。白人至上主義と往々にして指摘されている現大統領を批判し、11月の選挙で退陣させることを呼びかけているのだと捉えました。

大塚:こりゃもう完全にアートですね。意味深な冒頭で何が起こるんだろうと凝視していたら、星条旗広げて終了しちゃった(笑)。コレクションの全貌はまだわからないけど、さすがアーティスト発のブランドという感じ。背景にちゃんと意味をもたせつつ、表現は振り切ってるわ。昨年のピッティ・イマージネ・ウオモ(PITTI IMMAGINE UOMO)でデビューショーを見たんだけど、震えるほどかっこよかったのです。一点一点が服というより“作品”という感覚で、見た目以上の強さがあるというか。その分、価格も非常にかっこいいのだけど。代名詞のブリーチ加工が施されている星条旗は650ドルでした。正真正銘のただの布なんだけど、なんか欲しくなるほど引かれてきた。

丸山:650ドル(約6万8000円)はなかなかの値段ですが、動画のクレジットにも出てきたアメリカ自由人権協会(ACLU)に、売り上げの一部が寄付されます。ACLUは、6月にBLMのデモ隊がホワイトハウスを囲った後、トランプ大統領が教会を訪れることを理由にデモ隊を武力で解散させたとして、大統領などを相手取って訴訟を起こした団体。そこに寄付されることも加味すればちょっとお安く感じるかも(!?)です。

大塚:ちなみに彼はラフ・シモンズ(Raf Simons)とあらゆる形で協業しているもの有名だよね。ラフの「プラダ(PRADA)」デビューは、盟友のピーター・デ・ポッター(Peter de Potter)のグラフィックを採用していたけれど、今後はスターリング・ルビーも絡んできたりして。ああ、妄想が勝手に膨らんでいく!ちょっと、今日面白くない?知名度でいうとまだまだこれからなブランドばかりで、個々で見るとクオリティーや方向性はバラバラなのに、続けて見るとアイデンティティーを強く打ち出そうとする姿勢が共通してる。しかも自分たちのルーツを発展させて表現しているから、ファッションを通じて異文化が競演する様が映像を通してでもわかるぐらい面白い。

丸山:そうですね。これまでは外の世界に着想源を得ていたけど、ロックダウンで外に出れず、また考える時間も多くなったからか自分自身のルーツや考えを反映したブランドが多かったですね。パリコレ1日目は若手ブランドや、初めてパリコレの公式スケジュールに加わるブランドが多いので、インディーズ感満載の映像を予想していましたが、いい意味で期待を裏切ってきたブランドが多く面白かったです!

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「エムエム6 メゾン マルジェラ」 × 「ザ・ノース・フェイス」がいよいよ発売 

 「エムエム6 メゾン マルジェラ(MM6 MAISON MARGIELA以下、エムエム6)」は10月12日10時に、2020年秋冬ロンドン・ファッション・ウイークで発表した「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE以下、TNF)」とのカプセルコレクションを発売する。「エムエム6 」の一部直営店や「TNF」特設サイト、伊勢丹新宿店などで扱う。

 同コレクションは、「TNF」が1990年に開発したアウトドアでの過酷な天候に対応する機能的な”エクスペディション システム(Expedition System)”シリーズを「エムエム6」のデザインとシルエットで表現した。「TNF」を象徴するブラックショルダーとヴィヴィッドカラーのコントラストを効かせたデザインや、機能性を兼ね備えたテキスタイルに、「エムエム6」らしい彫刻的なサークルシルエットを融合させたほか、保護性と断熱性を向上させた。

 アイテムは、「TNF」の代表的な “ヌプシ(NUPTSE)” ジャケットや“ヒマラヤン”コートのほか、ケープ状の“マウンテン(MOUNTAIN)”ジャケット、“デナリ(DENALI)”ジャケットを用意。 “デナリ”ジャケットは、ジャケット、トップス、ドレスをそろえ、アウターにはスリーブ部分の開閉位置を調整できるダブルジッパー、またはトリプルジッパーを取り入れた。また “マウンテン”ジャケットのインナーとして取り付けることもできる。全アイテムのフロントには、キャッチーな両ブランドのロゴを刺しゅうで施し、バックには白いシングルステッチでラベルを縫い付けた。そのほかアクセサリーは、ダウンの“ヌプシ”のロングマフラーや、”タビ”のように指先が分かれたロンググローブ、「TNF」のボストンバッグの“キャンプダッフル(Camp Duffel)”をベースに製作したサークル型のバックパックやクラッチなどをそろえる。全てユニセックスで着用可能なデザインに仕上げた。

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マスクもおしゃれに取り入れる 21年春夏ミラノ・ファッション・ウイーク

 9月22~28日、2021年春夏ミラノ・ファッション・ウイークが開催された。新型コロナウイルスの影響からリアルなイベントとデジタルショーケースを織り交ぜての開催で、24日に発表されたミウッチャ・プラダ(Miuccia Prada)とラフ・シモンズ(Raf Simons)が共同で手掛けた「プラダ(PRADA)」の初コレクションが大きな話題を集めた。

 例年とは違った届け方を模索するファッション・ウイークだが、会場付近にはファッショニスタが集まり、ストリートも華やいでいる。今シーズンのミラノではジャケットを着用した人が多く、アースカラーやパステルカラーでシックにきめている。何より例年と一味違うのは多くの人がマスクを着用していることだ。感染症対策を行いながらも存分にファッションを楽しんでいる姿が見られた。

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ファッションユーチューバーのなかむが伊勢丹メンズ館に期間限定スペース“お店出しちゃいました”

 ファッションユーチューバーのなかむは、“なかむ、伊勢丹メンズ館にお店出しちゃいました。”と題したキュレーションイベントを伊勢丹新宿本店メンズ館2階のポップアップスペースで行う。期間は9月30日~10月13日。同フロアからなかむがピックアップしたアイテムをそろえるほか、なかむが運営するショップ、リュー(LIEU)で扱う商品も出品する。またイベントに向けて製作したオリジナルTシャツ(4000円)も数量限定で販売する。

 会場には「ラフ シモンズ(RAF SIMONS)」「トーガ ビリリース(TOGA VIRILIS)」「ニードルズ(NEEDLES)」「OAMC」「ミドリカワ(MIDORIKAWA)」「フミト ガンリュウ(FUMITO GANRYU)」など国内外のデザイナーズブランドから選んだコートやジャケット、ニットなどの秋冬物を用意する。リューからは「ダイリク(DAIRIKU)」「ユウキ ハシモト(YUKI HASHIMOTO)」「コウタ グシケン(KOUTA GUHIKEN)」「ニューレーベル(NULABEL)」「エド ロバート ジャドソン(ED ROBERT JUDSON)」などの一押しを出品する。

 そのほか、なかむが手掛けるアクセサリーブランド「6:4(ブラス)」の新作リングなどの受注会も行う。

■なかむ、伊勢丹メンズ館にお店出しちゃいました。
日程:9月30日~10月13日
場所:伊勢丹新宿本店メンズ館2階 ポップアップスペース
住所:東京都新宿区新宿3-14-1

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「バレンシアガ」が乳がんの予防研究を支援 “ウィー アー ピンク”コレクション発売

 「バレンシアガ(BALENCIAGA)」は10月1日に、乳がんの予防研究を支援する目的で制作したカプセルコレクション“ウィー アー ピンク”を一部の店舗と公式オンラインストアで発売する。

 ユニセックスのアイテムで構成される同コレクションは、乳がん予防の啓発に使用されているループ型のピンクリボンをジュエリーやウエアに取り入れた。フーディーやロングスリーブ、Tシャツの背中には、「バレンシアガ」のロゴの上に“WE ARE PINK”のスローガンをプリントした。

 “ウィー アー ピンク”製品による収益の10%がフランスのがんセンター、キュリー研究所(Institut Curie)の研究プログラムに寄付される。この研究のプログラムは、簡単な採血で診断が可能な循環腫瘍DNAを測定する早期乳がん再発の検出方法などの研究を進める。

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「ナイキ」がヴァージルとの新作コラボスニーカー発売 96年のアトランタ五輪に着想したゴールドカラー

 「ナイキ(NIKE)」は10月1日、ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)とコラボレーションした新作スニーカー “ナイキ × オフ-ホワイト ラバー ダンク(NIKE X OFF-WHITE RUBBER DUNK)”を発売する。価格は2万1000円で、「ナイキ」公式アプリ「NIKE SNKRS APP」や南青山のナイキラボ MA5(NIKELAB MA5)のほか、ドーバー ストリート マーケット ギンザ(DOVER STREET MARKET GINZA)などの一部店舗で取り扱う。

 地域ごとに展開カラーが異なり、日本では1996年のアトランタ五輪をイメージしたユニバーシティ ゴールドのみの取り扱いとなる。そのほかUS圏はグリーン ストライク、EU圏・中東・アフリカ圏はユニバーシティ ブルーを販売する。

 同スニーカーは、スケートボードシューズ“ダンク ロー”と、2000年代に多くのシリアスランナーが着用した“ペガサス 2006(PEGASUS 2006)”を掛け合わせたモデルだ。隙間を深めにくり抜いて屈曲性を高めたソールの中にエア ユニットを配置するなど、テクニカルなイノベーションを持つ一方で、ラバーのカップソールにはエアを施し、それが外から見えるように仕上げた。

 ヴァージルは「ヒールにエアを配置することは、コラボレーションの初期にも行なっていた。同スニーカーは過去のアイデアを新しい時代に活用しようとするもので、目的を持ち、現代のカルチャーにあった新しいデザインを生み出そうとしている。現代のフットウエアで最高の発明の一つが、『エアをクッション要素として使う』というナイキのアプローチであると言っても過言ではない」と語る。

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マンダムから除菌ブランドが誕生 除菌・消臭スプレーを発売

 マンダムは、初の除菌ブランド「エムエーティ ピュア(MA-T PURE)」をスタートさせ除菌市場に参入する。第一弾として11月上旬、除菌・消臭スプレー(170mL1200円、360mL2000円)を発売。アルコールフリー、パラベンフリー、無香料処方だ。

 同ブランドは、新型コロナウイルスの影響で衛生面や健康を守りたいという気持ちも強くなる中で、“いちばん、大切な人のために”をキーメッセージに立ち上げた。配合する「MA-T(要時生成型亜塩素酸イオン水溶液)」は、反応すべき菌やウイルスが存在するときに、必要な分だけ水性ラジカルを水の中で生成し、菌やウイルスを攻撃・分解するメカニズムを持つ。肌荒れや乾燥などの皮膚刺激や人体への影響を抑えながら、除菌効果を実現する。

 キッチンや食卓、エコバッグ、布マスクなど身の回り品の除菌や消臭に活用できるスプレーで、全国のドラッグストアやホームセンター、スーパーなどで取り扱う。

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AMIAYAやアリアナさくらが増上寺を歩いた「アツシ ナカシマ」のコレクション バックステージには初披露のアイライナーも登場

 「アツシ ナカシマ(ATSUSHI NAKASHIMA)」はミラノ・ファッション・ウイークで、2021年春夏のショーをオンライン配信した。

 コレクションのテーマは“和魂洋才”で、「日本古来の精神を尊重し、西洋から優れた知識と技術を摂取し活用して、調和と発展を目指したい」という思いを込めた。特攻服からインスピレーションを得た刺しゅうを施したトレンチコートやシャツ、日本画をリスペクトした龍や虎のイラストが入ったアウターなどが登場した。

 撮影場所には“日本の美しい文化を世界に発信したい”という意図から、600年以上の歴史を持つ増上寺を選択。AMIAYAやアリアナさくら、AKIRA、TaikiとNoah、NANAといった人気モデルがランウエイに見立てた境内をウオーキングした。

 モデルのヘア&メイクに関して、ヘアのヘッドアーティストを務めた雑賀英敏「トニーアンドガイ(TONI&GUY)」インターナショナルアーティスティックディレクターは「日本の髪の美しさといえば艶。フォルムはシンプルにし、面を作って艶感を強調することを心掛けた」とコメント。メイクのヘッドを務めた松森あず沙ヘア&メイクアップアーティストは「全体的にモデルの個性を生かしつつ、和を意識した切れ長のアイラインをポイントにした」と話した。

 バックステージで使用したアイライナーは、同ブランドが初めて手掛けたジェンダーフリービューティラインの“ニブ リクイドアイライナー BK1”。美容健康商材の企画製造などを手掛けるイースマイルとの協業で、日本の技術を駆使して毛先のバラつきを抑えたニブ筆を採用。独特の弾力とコシがあり、アイライナー初心者でもきれいにラインを引けるように設計されている。

 日本の愛媛県でしか採取できない成分であるマテラ鉱石を配合し、人の手のようなぬくもりを演出、“落ちにくい、にじまない、でも肌に優しい”処方を実現した。和を想起させる幾何学模様に、マテラ鉱石が生み出す自然の模様を組み合わせ、ブランドのシグネチャーの一つである“直線美”を表現したデザインにも注目だ。公式サイトのほか、来春には店頭での販売も予定している。

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花王、新社長に長谷部専務が昇格 澤田現社長は会長に

 花王は29日、2021年1月1日付けで、長谷部佳宏・代表取締役専務執行役員が新社長に就任すると発表した。澤田道隆・社長執行役員は、代表権のない取締役会長に就く。8年ぶりの交代となる。

長谷部氏は1990年に花王に入社し、2003年に化学品研究所所長、08年にハウスホールド研究所室長、11年にビューティケア研究センター ヘアビューティ研究所長などを経て14年に執行役員。現在は研究開発部門統括(15年から)、先端技術戦略室統括(18年から)、コンプライアンス担当(19年から)、代表取締役専務執行役員(19年から)に就いている。

 長谷部氏の新社長就任理由は、「構想力があり、それに基づくリーダーシップを発揮している点。また、今後の花王グループの成長には技術革新をベースとしたイノベーションと先端技術の導入が大事でありそれに秀でている点、トップマネジメントの視点と企業理念に基づく発言や対応があり安定感がある点」(門永宗之助・社外取締役 取締役会議長 取締役・監査役選任審査委員会議長)などが挙げられた。

 長谷部氏は、「新型コロナウイルスの影響は社会のあり方を変えている。また地球環境問題は深刻である。こんな中でも、消費者は花王に期待して消費していただいている。しかしそれは、多くの物質を使い多くの廃棄物を出している会社でもあるということ。これからは“消費しにくい会社”へと舵取りをしなければいけず、これまでの“数と量”から“質と絆”への会社に切り替えていく。そうすることで社会問題にも切り込める会社になれる」と語った。

 澤田氏は1981年に花王石鹸(現・花王)に入社し、99年に素材開発研究所所長、2003年にサニタリー研究所長に就き、08年に取締役執行役員を経て12年から現職。澤田氏は、「社長に就任した際、生理用品やおむつなどの紙製品、次いで化粧品を伸ばしたいと思った。化粧品に関しては、ここ3年間はカネボウ化粧品の村上由泰社長とともに大改革の戦略(グローバルポートフォリオの策定)を行なったこともあり、この2つは事業という意味で方向性を出せた。そして9期8年6カ月やってきた中で成果が出たこと出なかったことはあるが、次の花王グループの成長を支えるには新事業の創造が大事である。それを自身の任期の間に事業として見える形にできなかった。それを具現化できる人にバトンタッチしたいと思っていた。長谷部新社長は必ず達成してくれると思っている」と述べた。新事業とは、“人の命を守る事業領域”を検討しているという。

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ビジョナリーHDが新型コロナ遺伝子検査キットを販売 感染・重症化リスクを判定

 眼鏡専門店チェーンのメガネスーパーを中核企業とするビジョナリーホールディングスは、新型コロナウイルスの感染・重症化リスクの検査が可能なコロナ遺伝子検査キットを全国に300以上ある同社の全店舗および同社eコマースで10月2日に発売する。

 コロナ遺伝子検査キットは、昨年12月に同社が資本提携したエムスリーの子会社でゲノム検査を行うレクサ(REXA)が開発したもので、頬の細胞を採取して、DNA情報をもとに遺伝的要因・環境的要因から新型コロナウイルスの感染リスク・重症化リスクを測定する。1万1900円のミニマルプランと1万4900円のスタンダードプランの2種類があり、購入者は検査申込書の登録、同意書の記入、試料採取を行い、質問票と検体を送付すると約1カ月後に結果がメールで送られる。スタンダードプランは、測定結果と合わせて「新型コロナ感染・重症化リスクへのコントロール方法」「新しい生活様式を送る上でのリスク」「新しい生活様式を送る上でのリスクへのコントロール方法」も紹介する。

 同社は、リスクを測定・可視化することで自身の体質の正確な把握が可能となり、正しい対策を行うことで新型コロナウイルス感染のリスクコントロールに役立てられるとしている。

 なおこの検査は、新型コロナの感染を調べるPCR検査や抗原検査、感染実績を調べる抗体検査とは異なる。

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「ナイキ」が新たなスポーツ施設を豊洲にオープン 多様性やサステナビリティを意識

 「ナイキ(NIKE)」は三井不動産レジデンシャルと共同で新たなスポーツ施設、トーキョー スポーツ プレイグラウンド サポーテッド バイ スポーツ バイ アート(TOKYO SPORT PLAYGROUND SPORT × ART)を10月10日にオープンする(東京都江東区豊洲6-4-1)。入場には「ナイキ」アプリからの事前登録が必要となる。施設のデザインは「ナイキ」と、米国ポートランドのインクルーシブ・プレイグラウンド(年齢や障害の有無にかかわらず多様な人々が遊べるユニバーサルデザインを採用した公園)のデザインをサポートする非営利団体ハーパーズ・プレイグラウンド(HARPER'S PLAYGROUND)が共同で手掛けた。

 総面積約6995平方メートルの同施設は、1周280mのランニングコースやバスケットボールコート、スケートボードプラザ、広場など、さまざまなスポーツを楽しむことができる6つのエリアで構成される。各エリアにはそれぞれ“エア マックス”などの「ナイキ」の代表的なスニーカーに着想を得たグラフィックをデザインした。「ナイキ」のアプリをはじめとするデジタルツールを活用し、施設利用者が一緒にスポーツを楽しむことができる参加型イベントなども開催する。

 設計には年齢やスポーツの経験、障害の有無にかかわらず全ての人がストレスなくスポーツを楽しむことができるインクルーシブデザインを取り入れた。施設内は車椅子での移動にも支障がないように段差をなくし、スケートボードプラザの回転遊具はエリア内の様子を360度見渡すことができるなどの工夫を凝らした。さらにクラブハウス内には使いやすさにこだわったジェンダーレストイレや、車椅子でも利用可能なシャワールームなどを設置した。

 またサステナビリティも意識し、ランニングトラックやバスケットコート、広場のフロア素材には、ナイキ製品の製造工程で発生する廃材や使用済み製品を再利用した“ナイキ グラインドア”を使用した。ラウンジスペースの内装材、椅子やテーブル、小物には、倉庫などの外壁に使われていた板材、家屋解体で発生する廃材、産業廃棄物の木材パレットなどを再利用した。施設内に自動販売機はなく、無料のウオーターサーバーを設置してゴミの削減にも取り組む。

■TOKYO SPORT PLAYGROUND SPORT × ART
オープン日:10月10日
時間:平日 15:00〜21:00 / 土日祝日 10:00〜21:00
住所:東京都江東区豊洲6-4-1

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伊藤忠とクラボウがタッグ、日本の“サステナブルアパレル連合”結成を呼びかけ

 伊藤忠商事とクラボウは25日、環境に配慮した商品開発やビジネスモデルの創出などを目的とした戦略的パートナーシップ契約を締結した。同時に、伊藤忠はクラボウの海外生産拠点であるタイ・クラボウ(本社タイ・バンコク)株式の一部を取得する。グローバルな生産、販売体制の連携強化をれぞれの強みであるサステナブル原料とテキスタイル技術を組み合わせた新商品の開発や新規ビジネスの開拓をめざす。さらに、繊維業界にとって重要課題となっているサステナブル社会の実現にめざす取り組みとなる「アパレル サステナブル コンソーシアム(仮称)」の設立を計画しており、日本の繊維・ファッション企業に幅広く参加を呼びかける。

提携後初の画期的な新商品が近々完成

 提携の狙いについて、クラボウ繊維事業部・事業推進部の中川眞豪部長は「繊維素材メーカーが単独でサステナブルな取り組みを行なってもできることには限りがある。他社との共創をテーマに社会に新たな価値を創出していきたい」と説明する。

 同事業部は1993年にものづくりの基本姿勢として「ヒューマン・フレンドリー発想」を打ち出し、サステナブルな素材、製品の開発とサービスの提供を行なってきた。同社独自のアップサイクル技術「ループラス」や原綿改質技術「ネイテック」、サステナブルインサレーション「エアーフレイク」は国内外で高い評価を得ている。ここ数年はモノ売りからコト売りへとビジネス転換を図り、独自技術を基本とした新規ビジネスの構築をめざしてきた。

 一方、原料部隊を有する伊藤忠のファッションアパレル第三部は、オーガニックコットンをはじめ、循環型ポリエステル「レニュー」、最先端セルロース繊維「メッツァ・リヨセル」などのサステナブル原料を中心としたグローバルなバリューチェーンの構築をに力を入れている。「川中分野が不足している当社にとっては、アセアンに生産拠点を持ち、紡績から織、加工まで技術力の高いクラボウと戦略的パートナーシップを結ぶことで、我々のユニークな原料が生きてくるという狙いがある。そうしないとなかなかマーケットに受け入れられにくいという思いがあり、互いに意気投合した」と、同社ファッションアパレル第三部の大室良麿部長は振り返る。今回の契約提携を弾みとし、両社の取り組みを加速度的に進めたい考えだ。

 すでに、伊藤忠傘下の「エドウィン」で、クラボウの「ループラス」を採用するほか、「レニュー」のカジュアルウェアやワーキングウェアでも取り組みが始まっているという。さらに、レニューを採用した中綿素材「エアフレーク」が近々完成予定で、「象徴的な商品として大々的に売っていきたい」(クラボウの中川部長)と意欲を見せる。 

今年度内にコンソーシアムの基本構想策定

 構想中の「アパレル サステナブル コンソーシアム」は「単独では困難なサステナブル社会の実現をめざし、川上から川下まで繊維業界全体を巻き込んだ初めての試み」(大室部長)。事務局をクラボウと伊藤忠商事が共同で運営する。2020年度内に基本構想をまとめ、同年度末をめどに賛同企業の募集を始める。

 パートナー企業は生産、流通、小売など各専門分野の企業・団体を中心に大学・研究機関、マスコミを含めて想定しており、幅広い参画を呼びかける。3 Rへの取り組みや新技術の創出、新ビジネスモデルの構築、エシカル消費の促進で参画企業と連携を図り、ビジネスを前提とした取り組みで循環型社会の実現をめざす。

 繊維業界紙向けの合同取材で、伊藤忠の大室部長は「サステナブル社会の実現にあたってはサプライチェーンの多岐に渡る分野が関与してくるのでコンソーシアムが大きな役割を果たすことになると思う。世界をリードする日本発のファッション協定につながる取り組みにしていきたい」と意気込みを語った。

橋長初代(はしなが・はつよ)/流通ライター:同志社女子大学卒。ファッション専門誌の編集を経てフリーランスのライターに。関西を拠点に商業施設、百貨店、専門店、アパレル、消費トレンド、ホテル、海外進出などの動向を「WWD JAPAN.com」「日経クロストレンド」などに寄稿。取材では現場での直感と消費者目線を大事にしている。最近の関心事は“台湾”と“野菜づくり”と“コロナ後のファッションビジネス”。「リモート取材が浸透すれば、もっと取材先を広げていきたい」

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「エルメス」元従業員らによる偽“バーキン”製造販売事件に実刑判決

 高品質のクロコダイルレザーを入手し、「エルメス(HERMES)」で培ったノウハウを利用して、同ブランドのアイコンバッグの一つ“バーキン(BIRKIN)”の完成度の高いレプリカを製作し販売したとして元従業員を含む10人がフランスで起訴された事件について、裁判所は全員に実刑を言い渡した。フランス通信社が報じた。

 最も重い刑で3年の実刑と20万ユーロ(約2400万円)の罰金刑が課された。

 この集団は2011年から14年の間に“バーキン”の模倣品約148個を香港を中心としたアジア地域の顧客に販売し、400万ユーロ(約4億8000万円)以上を得たという。購入した顧客は模倣品だと知らずに購入した。この事件は「エルメス」のバッグの盗難容疑で男を取り調べる中で発覚した。この集団には、当時現役だった従業員や元従業員7人が含まれる。

 裁判資料によると、模倣品には正規品の切れ端や盗んだメタルパーツを使用し、2万3500~3万2000ユーロ(約282万~384万円)で販売したという。当時、正規品は4万4000ユーロ(約528万円)で販売されていた。また、これらは「エルメス」の従業員が個人で使用することを条件にマイバッグを作ることができる設備で製作された。正規品と見分けるために流れ星の判が押されている。

 エルメスは200万ユーロ(約2億4000万円)の損害賠償を請求したが、裁判所は損害額を58万ユーロ(約7000万円)と認定した。本件についてエルメスからはコメントを得られていない。

 検察によると、従業員だった者のうちの1人はレザーを裁断するエキスパートで、同社を退社する際に“バーキン”のパターンを含む機密書類を持ち出したとされている。また、もう1人の従業員はイタリアにある同社の子会社の元役員で、エキゾチックレザーの仕入れを担当していたという。この子会社は別の模倣品スキャンダルにも関係している。

YU HIRAKAWA:幼少期を米国で過ごし、大学卒業後に日本の大手法律事務所に7年半勤務。2017年から「WWDジャパン」の編集記者としてパリ・ファッション・ウイークや国内外のCEO・デザイナーへの取材を担当。同紙におけるファッションローの分野を開拓し、法分野の執筆も行う。19年6月からはフリーランスとしてファッション関連記事の執筆と法律事務所のPRマネージャーを兼務する。「WWDジャパン」で連載「ファッションロー相談所」を担当中

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デジコレでドタバタ対談 ニューノーマルに対応する「エムエム6」に共感、約25分間の「マルニ」に戸惑い

 2021年春夏シーズンのミラノ・ファッション・ウイークが閉幕しました。ニューヨーク、ロンドンに続き、今回も“できるだけリアルタイムに近いペース”で取材を進めていきます。今回は9月25〜27日(現地時間)に開催されたミラノ・ファッション・ウイークから、話題のブランドや編集部が面白いと思ったデザイナーをピックアップして紹介。今回はメンズ、ウィメンズともに各都市のコレクションを取材してきた「WWD JAPAN.com」の村上要編集長と大杉真心記者がリポートします。

テレビ会議風に見せた「トッズ」の心地いいコレクション

村上:「トッズ(TOD'S)」の新クリエイティブ・ディレクター、ヴァルター・キアッポーニ(Walter Chiapponi)のセカンド・コレクションは、前回以上に若々しくフレッシュになったね。まずデザインを“てんこ盛り”にするのではなく、パステルからネオンまでさまざまな色の力を借りて、定番になり得るベーシックなバッグ&シューズを今っぽくまとめた姿勢が好印象です。ムービーに登場するバッグは、ほとんどがミニサイズ。シューズはキトゥンヒールやウエッジソール、それにぺたんこシューズ。今の時代感を捉えているなぁ、と思います。ウエアも、柔らかなレザーを多用したシンプルデザイン。

大杉:心地いい色使いでしたね。テレビ会議のような設定の映像で、モデルが近くに寄って映るので、素材の風合いやステッチの色まで、伝わってきました。おっしゃる通り、バッグのサイズ感、シューズのヒールの高さに安心感がありました。特にホーボーバッグがエレガントで仕事からプライベートまでカバーするオンオフ兼用として売れそう。インフルエンサーや歌手が登場するなど、仕掛けも面白かったですね。

村上:Zoomっぽい画面構成だったけれど、撮影場所は1カ所。メンズのプレゼンテーション会場でおなじみの場所でした(笑)。インフルエンサー的な人たちは、正直、登場しなくてもよかった気がするけれど……。素敵なコレクションだったので洋服やアクセサリーだけに集中したかったけれど、一般消費者はやっぱりインフルエンサーを見たいのかな(笑)。

大杉:私はデジタルフロントローのようで、よいと思いました。オリヴィア・パレルモ(Olivia Palermo)やブライアン・ボーイ(Bryan Boy)、デレク・ブラスバーグ(Derek Blasberg)ら常連から、中国の俳優のリウ・ハオラン(劉昊然)、韓国の女優パク・ミニョン(Minyoung Park)まで世界中のインフルエンサーやセレブリティーが集合。終盤にかけてパーティーのような演出になり、「遠くにいてもデジタルでつながれるよ」というようなメッセージが伝わってきてきました。

長すぎる……!「マルニ」は世界中で撮影した約25分間の映像

村上:ん~、ワタクシ、日本でも有数のフランチェスコ・リッソ(Francesco Risso)ファンを自認しておりますが、この24分52秒のムービーについては、彼をかばいきれないかもしれません(笑)。既存のランウエイのあり方を見直し、世界に住む、いろんな人の日常風景を切り取ろうとしているのは理解したつもり。でも、それは他のブランドもみんな同じ。で、他のブランドは限られた時間内に映像をコンパクトに収めているんだから、「マルニ(MARNI)」も頑張ろうよ!!というのが正直な感想です。

大杉:長かったですね……。ミラノ、ロンドン、ニューヨーク、パリ、シドニー、上海、東京、デトロイト、LAなど世界中から、ホームビデオのようなカジュアルな撮影の手法は素敵だったんですが、途中で手ブレに酔い、内容が詰め込まれすぎてコレクションに集中できなかったです。

村上:フランチェスコは、いろんなアイデアが次々に溢れ出るタイプだって分かっているけれど、不思議系の断片的な映像を25分繋げただけで、その多くを感じ取ってほしいというのは、なかなか難しい。日本語のパートさえ、「で、今は何が起こっているの!?」という感じでした。単純に、僕が読み取れないだけかもしれないけれど、カメラのアングルが定まらない前半部分を筆頭に、これを25分見続けるのは大変でした。

大杉:東京からはモデルのモトーラ世理奈ちゃんが、ボーイフレンドでありミュージシャンの佐藤緋美(Charaと浅野忠信の息子)の仕事現場にドッキリカメラ風で侵入するようなシーンがありましたね(笑)。こういった、地域ごとで分かる人にしか分からないシーンが多いのかもしれません。

モデルたちの自然な笑顔が溢れる、ハッピーな「MSGM」

村上:「マルニ」に比べ、「MSGM」の潔さ!同じように、いろんな世界に住む女の子のプチインタビュー集だけど、すっごく可愛かったし、ハッピーな気持ちになれた。ホルターネックのニットトップスにバルーンスカート、腰回りだけ布を寄せたコットンドレス、洗いざらしのコットンタンクにフレアパンツなど、いつもより少しシンプルだけど、まだまだ元気いっぱいな「MSGM」の洋服を着たら、こんなに素直に、自分のことを語れるようになるのかな?という想像を掻きたて、自分とブランドに対してポジティブになれるような気がします。

大杉:インタビューも「名前は由来は?」「最初に覚えたダンスステップは?」など、それぞれのルーツを引き出すパーソナルな質問で、見ている人が共感できるポイントが多かったですね。モデルたちの自然に生まれる笑顔も素敵でした。洋服も「MSGM」らしいカラフルな色と柄のゆったりとしたシルエットのドレスや、甘すぎないフリルスカートなどリラックス感があり、個性がありながらもチャレンジしやすい服がそろっていました。

ウィットを加えて、ニューノーマルに対応する「エムエム6 メゾン マルジェラ」

村上:「エムエム6 メゾン マルジェラ(MM6 MAISON MARGIELA)」がこの週末見た中で一番面白かった。脱構築、トロンプルイユ、ジェンダーレス、体と布の関係性など、なかなか説明しづらい「マルジェラ」のアイデンティティーを、すごくわかりやすく表現していたね。

大杉:はい、メゾンのトロンプルイユのテクニックをふんだんに使いながら、ニューノーマルの新たな需要を捉えていましたね。断ち切られたクロップドのシャツやジャケットなど、上半身を上品に見せるビデオ会議に対応したアイテムや、ウエストがゴムになったパンツやワンピースなどワンマイル感覚のものが印象的でした。

村上:例えば、横に切った2枚の写真を上下に貼り合わせた写真のムービーを1カット入れるだけで、その後続く脱構築ルックの特徴が一発でわかるようになっている。「メゾン マルジェラ」よりもクスリと笑えるユーモアも存在するブランドらしさも光っていました。個人的には、背中にスカーフを縫い付けたTシャツが秀逸!アレさえあれば、来年の春夏以降は、突発的なZoomミーティングもコワくないね。部屋が片付いていなくても、背中のスカーフを広げればバレない(笑)。

大杉:とても欲しいです!(笑)。おまけにドレスに早変わりする椅子のカバーまでありましたね。

ハリウッドで撮影した「モスキーノ」のパペットショー

大杉:「モスキーノ(MOSCHINO)」はドールハウスのランウエイを作り、ミニチュアサイズのコレクションを人形に着せてショーを披露しました。デザイナーのジェレミー・スコット(Jeremy Scott)はアメリカ・ロサンゼルス在住ということもあり、ハリウッドで撮影を行ったそうです。業界おなじみの米「ヴォーグ(VOGUE)」のアナ・ウィンター(Anna Wintour)編集長やヘイミッシュ・ボウルズ(Hamish Bowles)インターナショナル・エディター・アット・ラージ、英「ヴォーグ」のエドワード・エニンフル(Edward Enninful)編集長らもミニチュアサイズになってフロントローに座っていましたね。

村上:この週末のBEST 2です。ジェレミーが「パペットショーじゃないよ!ファッションショーだよ!」って言っていたけど、全編パペットショー。コレ、サンプルの生地代が抑えられて、サステナブルだね(笑)。確かに、デジタル上の洋服は、もはやモデルが着られる等身大じゃなくて良いのかも。大きなリボンと内臓コルセットが特徴のドレスは、いつもの「モスキーノ」よりずっとエレガント。ブロケードの素材をたっぷり(と言っても人形サイズだから、多分20cm四方あれば一着作れそうだけれど)使って、いつも以上にタイムレスな美しさを追求したのかな?ジェレミー・スコットは、実物よりスマートでした(笑)。

大杉: 1950年代のクチュールに着想を得たドレス群で、とてもクラシカルでしたね。従来はウエアにファンタジーの要素を詰め込んでいますが、今季は人形自体がファンタジーだったので、バランスが取れていたような気がします。過去にはバービーの洋服を原寸大にするコレクションがありましたが、その逆パターンというちょっとしたストーリー性も感じました。

シンプル・イズ・ベストの「ジョルジオ アルマーニ」

村上:ムービーで迷走しているブランドは、「ジョルジオ アルマーニ(GIORGIO ARMANI)」で学んでいただきたい!「変に頑張るなら、シンプルに見せろ!!」「シンプルに見せられるくらい、いいものを作れ!!」。そんなアルマーニ御大の声が聞こえて着そうです。アルマーニファンなら誰もが欲しいライトグレーのセットアップで始まったコレクションは、シンプルにランウエイを見せるだけ。でもそれが、柔らかく揺れる布の生地感、刹那的な描写では判別しがたい繊細な模様、そして、「買おうか、買うまいか?」と悩むアクセサリーをじっくりチェックするにはちょうど良い。シンプル・イズ・ベストを再認識させてくれました。今シーズンは、今まで以上に着心地の良さそうな洋服がいっぱいだね。

大杉:まさに無観客ショーのお手本ですね。クレーンカメラで上から撮影するなど、多角的なアングルで服を見ることができ、テンポのいい画面の切り替えも見やすかったです。ウエアは目に優しいニュートラルなカラーパレットと柔らかい素材感で、上品なリラックス感がありました。

村上:ちょっぴりオーバーサイズのジャケットやカシュクール風のトップスなど、新しい提案も。ウィメンズに比べると登場回数が少なかった、メンズのガウチョパンツルックは、ちょっと可愛らしかった。終盤のセージ色のドレスルックは、ただただ美しかったね。オーガンジーのブラウスに葉っぱモチーフをプリントして、布の重なりで色の陰影を楽しむスタイルは、もはや癒しでした。最後にアルマーニさんが出てこなかったのは、ちょっと残念!

深海の「ヴェルサーチェ(VERSACE)」神殿(!?)

村上:深海の「ヴェルサーチェ(VERSACE)」神殿(!?)のセットだけを写す冒頭が1分以上に及んだのはナゾですが、その後はめくるめく「ヴェルサーチェ」ワールドでしたね。トロピカルを思わせる極彩色のカラーパレット、ヒトデのモチーフ、ネオプレンの素材遣い、ミニ丈のワンピやブラトップ、ホットパンツ!!深海の宮殿じゃなくて、地上の楽園を舞台にした方が、気分的には盛り上がったけれど。いつもはボディコン路線だけれど、今シーズンは伸縮するプリーツやネオプレン使いが多く、いつもより着心地も良さそう。このブランドもプラスサイズモデルを起用するなんて、時代はすっかり変わったんだと実感しました。

大杉:モデルの人数も従来のショーと変わらず大勢いて、パワフルなウォーキングも力強かったです。去年はジェニファー・ロペス(Jennifer Lopez)が登場するなど、セレブモデルの印象が強いですが、さすがに今回はビッグネームのモデルはいませんでしたね。ウエットスーツ風のドレスはヘルシーでセクシー。マルチストライプのリゾート着や、原色の水着など、次の夏が待ち遠しくなるワクワク感のあるウエアがそろっていました。

サスペンス調の「サルヴァトーレ フェラガモ」

村上:「サルヴァトーレ フェラガモ(SALVATORE FERRAGAMO)」は世界中がストレスを感じている今、サスペンス映画の巨匠アルフレッド・ヒッチコック(Alfred Hitchcock)の作品にインスピレーション源を得るなんて大丈夫?と思ったけど、杞憂でした。暗めのBGMの代わりに、洋服はスカイブルーやクリームイエロー、ラベンダーなど、明るめの色使い。ポール・アンドリュー(Paul Andrew)はここ最近、シンプルに徹することで、いつでも、どこでも、誰でも着られる洋服を生み出して着た印象だけど、今回もラペルのないジャケット、デザイン的要素はスリットだけのレザースカートなど、汎用性の高い洋服がいっぱいです。サスペンス調だと、足元のクローズアップも違和感がないね(笑)。キトゥンヒールのサンダル、ポインテッドトウのバレエシューズ“ヴァラ(VARA)”の変形版とも言えるメリージェーン、柔らかなレザーを使ったブーティが、とにかく歩きまくるモデルたちの足元を彩っていました。

大杉:映像は、映画「Call Me By Your Name(君の名前で僕を呼んで)」などでファンの多い、ルカ・グァダニーノ(Luca Guadagnino)監督によるもので、ロケーションや構図にも強いこだわりを感じました。遠くから人を眺めたり、怪しい行動を追いかけたりと、ミステリアスで魅力的な人に惹かれる心理をうまく表現していましたね。このサスペンス調にしたのは、不透明な時代に生きる人々をヒロインにして、エールを送るというメッセージが込められているそう。明るい色使いからもエネルギーをもらえますね。

村上:それにしても、このドラマ仕立てムービーは、モデルの演技力が問われますね。みんなメイクが若干濃いめでしたが、なかなかの演技力でした。バッグ開けたら、アイコンモチーフ“ガンチーニ”をあしらった財布やカードケースがどっさり!!「え!?10分間のサスペンスは、殺人事件じゃなくて、万引きの話!?」ってズッコケました(笑)。

和のテイストを強めるも、「アツシ ナカシマ」らしさって何だっけ?

村上:メガブランドのショーの直前だったり、新型コロナウイルスに伴うロックダウンだったりで、ミラノ・コレクションを取材しつつも、なかなか見る機会に恵まれなかったのが「アツシ ナカシマ(ATSUSHI NAKASHIMA)」。「あれ~、こんなにニッポンだったっけ!?」というのが率直な印象です。イロイロ思うところがあったのかな?とはいえ、「これまでのシーズンとの連動性は?」とか「ここまでニッポンにしちゃうと、海外でどうなんだろう?」など思うこともありますが、長年見続けてきた大杉さんは、どう思う?

大杉:今回は日本で見せるということもあったのか、和のテイストを強く出してきましたね。ブランドのコンセプトは「モダンとクラシックの融合」だったと思うんですが、ここ数シーズンは毎回テイストがガラッと変わるので「アツシ ナカシマ」らしさって何だっけ?と分からなくなっている部分もあります。今回は東京都港区の大本山増上寺で無観客ショーを行い、モデルにはAMIAYAやノアとタイキらを起用。中には、ファッションプロデューサーのMBとのコラボウエアが含まれていて、さらに、初のビューティアイテムとしてアイライナーまで作ったそう。話題はたくさんあるのですが、「アツシ ナカシマ」の世界観とブランドイメージを今一度固めて欲しいと思います。

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楽天と東コレがデザイナー支援でいよいよ本格タッグ キーマン2人が目指すもの

 日本ファッション・ウィーク推進機構(JFWO)と楽天は、10月12日から開催する「楽天 ファッション ウィーク東京(Rakuten Fashion Week TOKYO以下、RFWT)」で両者による取り組みを本格始動する。楽天が立ち上げた日本発ブランドの支援プロジェクト「バイアール(by R)」では、「ダブレット(DOUBLET)」と「ファセッタズム(FACETASM)」の「RFWT」でのファッションショー開催を支援する。

 両者は昨年8月に東京ファッション・ウイークの冠スポンサー契約を締結し、わずか2カ月後に「RFWT」が開催された。初回は準備期間がほとんどなかったため、2020年3月開催の第2回に向けて両者は取り組みの準備を水面下で進めていた。しかし新型コロナウイルスの世界的な感拡大を受けて中止を余儀なくされ、いよいよ今回が本格的な協業のスタートとなる。楽天のファッション事業を率いる松村亮執行役員とJFWOの今城薫ディレクターに、10月の「RFWT」にかける思いや今後目指す方向性について聞いた。

「日本のデザイナーの発信と支援を」

WWD:コロナ下で開催される10月の「RFWT」はどのような内容になる?

今城薫JFWOディレクター(以下、今城):昨年のようにリアルのショーを開けない状況のため、現状23ブランドがオンラインで、13ブランドがリアルでの発表を行う予定だ。オンラインでのコレクション配信やSNSの発信など、日本人ならではの丁寧なサポート力を生かしてデジタルを強化していきたい。

WWD:「バイアール」を立ち上げた狙いは?

松村亮・楽天執行役員(以下、松村):日本のデザイナーを応援するのが主たる目的で、物販につなげたいわけではない。具体的な支援内容は公表できないが、東京ファッション・ウイークのタイトルスポンサーとしてはもちろん、世界に出ていくブランドを「バイアール」を通して発信・支援していきたい。「ダブレット」と「ファセッタズム」は6月のパリでコレクションを発表するはずだったが、こういった状況でかなわなかった。今後もグローバルで活躍していくブランドなのにもったいないという観点から、今回はこの2ブランドに自然と決まった。

今城:2ブランドが東京で発表するのはひさしぶりだし、支援する背景も明確だ。ほかのスポンサーと組んで実施する取り組みもあるが、「バイアール」を10月の目玉企画としてアピールしていきたい。ファッション・ウイークの主役は参加ブランドであるべきだ。「バイアール」や8月に「楽天ファッション」内に開いた東コレ参加ブランドの商品を中心に扱う「E-POP UP STORE」など、ブランドを発信するコンテンツを徐々に充実させて強いファッション・ウイークにしていきたい。

「新しいステップに進むべき時期」

WWD:「E-POP UP STORE」の成果は?「バイアール」とともに今後も継続する予定?

松村:想定していた以上にページは見られているが、今後はさらにキュレートしていきたい。コアなファンだけでなく、まずは多くの人にブランドのことを知ってもらうことが次のチャレンジだ。そのためには作り手の思いや背景を伝えることが必要なので、メディア的な役割も担わないといけない。今のようにポップアップを継続するのか常設にするのかは要検討だが、続けるべきことだとは思っている。マスの消費者と「E-POP UP STORE」に出店しているブランドをつなぐことはわれわれのミッションだから。

WWD:JFWOと楽天で東コレをどのようなファッション・ウイークにしていきたい?

今城:ファッションは今や服だけではない。音楽やアート、車などカルチャーの全てがファッションだ。東京はカルチャーに強い街としてこれまでもファッション・ウイークでさまざまなイベントを仕掛けてきたが、スポットでしかなかった。これからはお互いに協力してさらに強化し、継続して色を強めていきたい。世界中でリアルでのファッション・ウイークが再開されているタイミングだからこそ、新しいステップに進むべき時期だと考えている。リアルでのイベント開催はまだ難しいかもしれないが、オンラインで何らかのかたちで表現したい。

松村:われわれもスポンサーとして成長できるサポートをしていきたい。今城さんの言う東京のカルチャーを強く発信していくためには、既存のBtoBの仕組みはベースとしつつも、エンドユーザーを巻き込むことが大事だ。われわれはユーザーとの広いつながりが強みなので、ECなどを通じたさまざまなアプローチでカルチャーを発信できると考えている。「楽天ファッション」は日本を拠点にファッションビジネスを行っているので、日本のファッション産業を成長させていかないといけない。デザイナーズファッションの領域において日本が有力なポジションを維持できるかどうかを考えて、ファッション・ウイークが掲げる理想を実現できるように支援したい。

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ポーラがサステナビリティ推進の一環で「女性のエンパワーメント原則」に署名

 ポーラはこのほど、「女性のエンパワーメント原則(Women’s Empowerment Principles、以下、WEPs)」に署名したことを発表した。「WEPs」はグローバル・コンパクトとUNウィメン(UN WOMEN)が2010年3月に共同で作成した、女性の活躍推進に積極的に取り組むための行動原則のこと。「トップのリーダーシップによるジェンダー平等の促進」「機会の均等、インクルージョン、差別の撤廃」「健康、安全、暴力の撤廃」「教育と研修」「事業開発、サプライチェーン、マーケティング活動」「地域におけるリーダーシップと参画」「透明性、成果の測定、報告」の7原則で構成される。

 ポーラは6月に、29年に迎える創業100周年に向けて“誰もが美しく生きることができる社会”を目指す「サステナビリティ方針」を発表。SDGs(持続可能な開発目標)の目標数値を社会・経済・環境に分類してゴールを定めた。その一つとして「ジェンダー、年齢、地域格差、さまざまな壁の解消」を掲げている。今回の「WEPs」への賛同と署名を機に、女性のエンパワーメントおよびダイバーシティー推進をさらに強化し、全ての人が活躍できる持続的な社会への貢献を目指す。

 現在、同社の女性役員の割合は約40%で、女性管理職の割合は約30%を占める。育児休暇制度やテレワークをはじめとした人事制度の推進に加え、意欲と能力のある女性従業員の活躍の場の拡大や管理職への登用、公平性のある人事評点など、性別やライフステージに関係なく一人一人の能力を十分に発揮できる環境づくりを推進する。

 「WEPs」は、日本企業では251社が署名(20年4月10日時点)。化粧品業界では資生堂と花王が10年に署名し女性の活躍推進に取り組んでいる。

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6~8月のアパレル求人数は25%減と「クリーデンス」が発表 パタンナー、販売職への打撃大きく

 パーソルキャリアが運営するアパレル・ファッション業界専門の転職支援サービス「クリーデンス(CREDENCE)」が、コロナ禍が求人動向に与えた影響を発表した。2020年6~8月に同社が扱った求人数は前年同期比25.0%減。「採用市場は7月を境に徐々に回復基調にある。21年4月以降は企業によって回復レベルは高くなる」と見込むが、「リーマンショック時はそれ以前の状態に戻るのに3年以上かかった。今回もそれと同等、もしくはそれ以上の時間がかかる」と読む。

 6~8月の求人数は、正社員は同17.1%減に踏みとどまったものの、契約社員は同44.8%減と大幅な下落。職種別求人数では、パタンナーが同58.7%減、店長・販売職が同38.2%減と大きく打撃を受けている。パタンナーは、「コロナ禍による業績悪化で海外工場にパターンを外注する企業が増加した」。店長・販売職はコロナ禍以前は人材採用難で正社員化などが進められ、売り手市場が続いていたが、「売り手市場から買い手市場への変化が顕著になっている」。一方で、EC強化が各社の急務となったことで、EC・通販関連の求人数は同3.1%増と増えている。

 今後、採用ニーズが高まると見込むのは、引き続き「ECサイト構築やデジタルマーケティングを行う人材」「業務効率化、コスト削減推進のためのデータ活用、オートメーション化の知見がある人材」。また、コロナ禍からの早急な立て直しのために、「商品企画、販売計画などを担うMDやデザイナーを求める企業も増える」と見込む。

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編集長は今月何した? マックイーンの新店で癒され、LVでアドレナリン、開店前の伊勢丹で秋物チェック

 こんにちは。「WWDジャパン」編集長の向です。9月に入り、少しずつイベントが動き出しました。慎重に、でも盛り上げることを諦めず、ですね。そして週刊紙「WWDジャパン」は今月から“ファッション&ビューティ”のメディアにリニューアルしました!ここには書いていませんが連日、社内ではファッション×ビューティでいかに盛り上げるかの特集ミーティングが続いています。面白くなってきました。

9月1日(火)
マックィーン新旗艦店で
サラの包容力に触れる

 「アレキサンダー・マックイーン(ALEXANDER McQUEEN)」と言えばいまだに黒くて強くてスカルでサディスティックだと思ってしまう方もいるでしょう。そんなファッションラバーのあなたはどうぞ一度、新コンセプトでオープンした表参道店に行ってみてください。サラ・バートン(Sarah Burton)の懐に包まれるような温かさを体感すると、リー・マックイーンの呪縛からゆるゆると解かれ、「時代は進んだのだ、そしてマックイーンというブランドはやはり力強い」と思えるハズ。力強さの理由のひとつは自然に敬意を払ったインテリアでしょう。本当に素晴らしい!店を訪れたらぜひ試着室に入ってその空間を体感してください。母の胎内にいるような(覚えてないけど)、不思議な気分になりますよ。

9月2日(水)
水曜日、開店前の伊勢丹新宿は
やる気に満ちていた

 8月末~9月頭の水曜日の朝、開店前の伊勢丹新宿本店の従業員通用口に立っていると、知り合いが次々と登場します。水曜日は伊勢丹のプロモーションの切り替えのタイミングで、業界関係者が設営や応援販売にくるからです。バイヤーも勢ぞろい。秋の立ち上がりのこの時期は皆さん気合が入っていて、こちらもアドレナリンが出ます。

 この日は本館1階にオープンした自主編集売り場「イセタン シード」などを見に来ました。全館から100ブランド約1300点を選んで並べてあり、広い百貨店をくまなく歩かずとも一押し商品をまとめて見ることができるというコンセプト。フロアごと、セクションごとに分断されがちな百貨店のMDをエイヤッと再編集しており“何かありそう”と思わせます。思い切りましたね~。待ち合わせ場所にも最適です。開店前の1時間に少しで多くの新しい売り場を見ようと走り回っていると、伊勢丹で応援販売をしていた時代を思い出します。新商品の立ち上がりってなんだかんだ店頭はテンションが上がるのですよね。

9月2日(水)
「ルイ・ヴィトン」のショーに
テンションうなぎのぼり

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」が、東京でドカンとやってくれました。2001年春夏メンズ・コレクションの会場に着くと久しぶりにテンションがうなぎのぼり。この時期にこの規模のイベントを開くことは決断だし、調整が山ほど必要だったはず。“ファッションを通じてワクワクを生み出して届けるのだ~”というヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)の情熱がビシバシ伝わってきます。最後に東京湾海上に花火が打ちあがったときはジワリと来ました。そして、デジタルコレクションがリアルのショーとは別の編集であり、なおかつリアルと同じくらいのインパクトがあるのがすごい。下の画像はリアルとデジタルのスクショを織り交ぜてみました。

9月15日(火)
今年も楽しんだ
「日本メガネ大賞」の審査会

 3年目となる「日本メガネ大賞」の審査会へ。在宅勤務が増えたことでコンタクト使用者がメガネ派へ転向するケースが増えていますよね。オンライン会議でほぼスッピン+メガネの女性の姿をよく見ます。メガネはもはやメイクの一部なのです。表情を決定づけるフレームの色やカタチ、質感は重要。そんなことを考えながらじっくり選ばせていただきました。

9月16日(水)
「アルペン」の会見は
“数字で語るデザイン”

 スポーツ専門店「アルペン」の自社ブランド「ティゴラ(TIGORA)」の事業説明会へ。おもしろかったのが、デザインの説明に数値がバンバン出てきたことです。ストレッチが効いたパンツの説明は「横に14%、縦に8.5%の伸縮率があります」となり、とても軽いコートのアピールは「540グラムです」。そしてとても保温性が高いアウターについては、「着ると体感温度は約5.9℃上がります」と超具体的でした。さすがスポーツが出自の会社ですね。見た目はシンプルなデザインが多いからこうやって数値で聞くと納得。接客もしがいがありそうです。

9月16日(水)
今秋一番の話題
「心斎橋パルコ」のオンライン会見

 この秋、商業施設の一番の話題は11月後半に開業する「心斎橋パルコ」でしょう。この日はオンラインで記者会見が開かれ出店テナントなどが発表されました。「サカイ(SACAI)」など人気ブランドがそろうデザイナーゾーンに加えて、1フロア丸ごとの「無印良品」や、8階のスポーツに新しい提案がありそう、と予想しています。

9月17日(木)
最新号と
在宅勤務のお供

 今月から「WWDジャパン」はファッション&ビューティの週間紙としてリニューアルしました。生活では服とメイクは切っても切れない関係ですが、“ファッション業界”と“ビューティ業界”となるとほぼ没交渉なのが現実。百貨店の売り場もきっちり分かれていますよね。掛け算をすればより豊かな提案ができるはずなのにもったいない!という訳で「WWDジャパン」は両方のビジネス情報を同時に得ることができる構成に変えました。特に今月は毎週、ファッション×ビューティをテーマにした特集を連打。私自身、これまでほぼ取材してこなかったビューティの話題がバンバン耳に入ってくるようになり刺激的です。

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編集長は今月何した? マックイーンの新店で癒され、LVでアドレナリン、開店前の伊勢丹で秋物チェック

 こんにちは。「WWDジャパン」編集長の向です。9月に入り、少しずつイベントが動き出しました。慎重に、でも盛り上げることを諦めず、ですね。そして週刊紙「WWDジャパン」は今月から“ファッション&ビューティ”のメディアにリニューアルしました!ここには書いていませんが連日、社内ではファッション×ビューティでいかに盛り上げるかの特集ミーティングが続いています。面白くなってきました。

9月1日(火)
マックィーン新旗艦店で
サラの包容力に触れる

 「アレキサンダー・マックイーン(ALEXANDER McQUEEN)」と言えばいまだに黒くて強くてスカルでサディスティックだと思ってしまう方もいるでしょう。そんなファッションラバーのあなたはどうぞ一度、新コンセプトでオープンした表参道店に行ってみてください。サラ・バートン(Sarah Burton)の懐に包まれるような温かさを体感すると、リー・マックイーンの呪縛からゆるゆると解かれ、「時代は進んだのだ、そしてマックイーンというブランドはやはり力強い」と思えるハズ。力強さの理由のひとつは自然に敬意を払ったインテリアでしょう。本当に素晴らしい!店を訪れたらぜひ試着室に入ってその空間を体感してください。母の胎内にいるような(覚えてないけど)、不思議な気分になりますよ。

9月2日(水)
水曜日、開店前の伊勢丹新宿は
やる気に満ちていた

 8月末~9月頭の水曜日の朝、開店前の伊勢丹新宿本店の従業員通用口に立っていると、知り合いが次々と登場します。水曜日は伊勢丹のプロモーションの切り替えのタイミングで、業界関係者が設営や応援販売にくるからです。バイヤーも勢ぞろい。秋の立ち上がりのこの時期は皆さん気合が入っていて、こちらもアドレナリンが出ます。

 この日は本館1階にオープンした自主編集売り場「イセタン シード」などを見に来ました。全館から100ブランド約1300点を選んで並べてあり、広い百貨店をくまなく歩かずとも一押し商品をまとめて見ることができるというコンセプト。フロアごと、セクションごとに分断されがちな百貨店のMDをエイヤッと再編集しており“何かありそう”と思わせます。思い切りましたね~。待ち合わせ場所にも最適です。開店前の1時間に少しで多くの新しい売り場を見ようと走り回っていると、伊勢丹で応援販売をしていた時代を思い出します。新商品の立ち上がりってなんだかんだ店頭はテンションが上がるのですよね。

9月2日(水)
「ルイ・ヴィトン」のショーに
テンションうなぎのぼり

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」が、東京でドカンとやってくれました。2001年春夏メンズ・コレクションの会場に着くと久しぶりにテンションがうなぎのぼり。この時期にこの規模のイベントを開くことは決断だし、調整が山ほど必要だったはず。“ファッションを通じてワクワクを生み出して届けるのだ~”というヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)の情熱がビシバシ伝わってきます。最後に東京湾海上に花火が打ちあがったときはジワリと来ました。そして、デジタルコレクションがリアルのショーとは別の編集であり、なおかつリアルと同じくらいのインパクトがあるのがすごい。下の画像はリアルとデジタルのスクショを織り交ぜてみました。

9月15日(火)
今年も楽しんだ
「日本メガネ大賞」の審査会

 3年目となる「日本メガネ大賞」の審査会へ。在宅勤務が増えたことでコンタクト使用者がメガネ派へ転向するケースが増えていますよね。オンライン会議でほぼスッピン+メガネの女性の姿をよく見ます。メガネはもはやメイクの一部なのです。表情を決定づけるフレームの色やカタチ、質感は重要。そんなことを考えながらじっくり選ばせていただきました。

9月16日(水)
「アルペン」の会見は
“数字で語るデザイン”

 スポーツ専門店「アルペン」の自社ブランド「ティゴラ(TIGORA)」の事業説明会へ。おもしろかったのが、デザインの説明に数値がバンバン出てきたことです。ストレッチが効いたパンツの説明は「横に14%、縦に8.5%の伸縮率があります」となり、とても軽いコートのアピールは「540グラムです」。そしてとても保温性が高いアウターについては、「着ると体感温度は約5.9℃上がります」と超具体的でした。さすがスポーツが出自の会社ですね。見た目はシンプルなデザインが多いからこうやって数値で聞くと納得。接客もしがいがありそうです。

9月16日(水)
今秋一番の話題
「心斎橋パルコ」のオンライン会見

 この秋、商業施設の一番の話題は11月後半に開業する「心斎橋パルコ」でしょう。この日はオンラインで記者会見が開かれ出店テナントなどが発表されました。「サカイ(SACAI)」など人気ブランドがそろうデザイナーゾーンに加えて、1フロア丸ごとの「無印良品」や、8階のスポーツに新しい提案がありそう、と予想しています。

9月17日(木)
最新号と
在宅勤務のお供

 今月から「WWDジャパン」はファッション&ビューティの週間紙としてリニューアルしました。生活では服とメイクは切っても切れない関係ですが、“ファッション業界”と“ビューティ業界”となるとほぼ没交渉なのが現実。百貨店の売り場もきっちり分かれていますよね。掛け算をすればより豊かな提案ができるはずなのにもったいない!という訳で「WWDジャパン」は両方のビジネス情報を同時に得ることができる構成に変えました。特に今月は毎週、ファッション×ビューティをテーマにした特集を連打。私自身、これまでほぼ取材してこなかったビューティの話題がバンバン耳に入ってくるようになり刺激的です。

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新生「ジバンシィ」の初のビジュアルが公開 マシュー・ウィリアムズによるハードウエアにフォーカス

 「ジバンシィ(GIVENCHY)」は、新クリエイティブ・ディレクターのマシュー・ウィリアムズ(Matthew M. Williams)による初の広告ビジュアルを発表した。今後、ウィメンズとメンズの両コレクションでシンボルとして打ち出していくハードウエアにフォーカスしたもの。ウィリアムズの長年の友人であり、写真家の巨匠のニック・ナイト(Nick Knight)が撮影した。

 ウィリアムズは6月にクリエイティブ・ディレクターに就任して以来、パリでの新生活からインスピレーションを得て、愛着を感じた場所や象徴的なエンブレムをデザインに取り入れているという。特にセーヌ川の橋に飾られる南京錠”ラブ ロックス(Love Locks)”の写真がこのハードウエアのシグニチャーを生み出すきっかけになったという。これらのハードウエアはユニセックスのアクセサリーとして提案される。

 ゴールドフィニッシュの“ジバンシィ ロック”はUロックを採用し、シンプルで幅の細いボディーが特徴的。エキゾチックレザーのエンボス加工を入れた南京錠は、底部にアシンメトリーな穴があり、小ロックをつけて使用することができる。

 動画では、ラッパーでソングライターのプレイボーイ・カルティ(Playboi Carti)が声の出演をして、カルティによる”Givenchy”の正しい発音と間違った発音を、高解像度プリンターの映像に合わせて流している。

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新生「ジバンシィ」の初のビジュアルが公開 マシュー・ウィリアムズによるハードウエアにフォーカス

 「ジバンシィ(GIVENCHY)」は、新クリエイティブ・ディレクターのマシュー・ウィリアムズ(Matthew M. Williams)による初の広告ビジュアルを発表した。今後、ウィメンズとメンズの両コレクションでシンボルとして打ち出していくハードウエアにフォーカスしたもの。ウィリアムズの長年の友人であり、写真家の巨匠のニック・ナイト(Nick Knight)が撮影した。

 ウィリアムズは6月にクリエイティブ・ディレクターに就任して以来、パリでの新生活からインスピレーションを得て、愛着を感じた場所や象徴的なエンブレムをデザインに取り入れているという。特にセーヌ川の橋に飾られる南京錠”ラブ ロックス(Love Locks)”の写真がこのハードウエアのシグニチャーを生み出すきっかけになったという。これらのハードウエアはユニセックスのアクセサリーとして提案される。

 ゴールドフィニッシュの“ジバンシィ ロック”はUロックを採用し、シンプルで幅の細いボディーが特徴的。エキゾチックレザーのエンボス加工を入れた南京錠は、底部にアシンメトリーな穴があり、小ロックをつけて使用することができる。

 動画では、ラッパーでソングライターのプレイボーイ・カルティ(Playboi Carti)が声の出演をして、カルティによる”Givenchy”の正しい発音と間違った発音を、高解像度プリンターの映像に合わせて流している。

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「ジェイ ダブリュー アンダーソン」2021年春夏コレクション

 「ジェイ ダブリュー アンダーソン(JW ANDERSON)」が2021年春夏コレクションを発表した。

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「マメ」21年春夏は“窓”から広がる妄想の旅 21年春夏パリコレのトップバッターとして映像を配信

 黒河内真衣子がデザインする「マメ(MAME KUROGOUCHI)」が、2021年春夏コレクションをムービーとルック画像で発表した。デジタルとリアルを併用する形で9月28日にスタートした21年春夏パリ・ファッション・ウイーク公式スケジュールのトップバッターという位置付けで、現地時間の同日午後5時にムービー、写真を配信。配信に先立ち、アポイントメント制でメディアをアトリエに招いて黒河内がじっくりと製作背景を説明した。ステイホーム期間中、黒河内が考えていたことをたどるような、私的で詩的なコレクションだ。

 シーズンテーマは“窓”。「コロナ禍以前は、1週間の半分は日本各地の素材産地を訪ねる日々を送っていた。地方で撮りためた写真を見返してみると、なぜか窓が多い。四角い枠をどう使っているか、その窓をカーテンでどう隠しているかといったことが自分にとって面白いんだと思う」と黒河内。「新しい家に引っ越して一番最初に決めるのはカーテンだし、引っ越すときに置いていかれることが多いのもカーテン。窓にカーテンが吊るされたままの空き家に地方で出合うと、時間が生み出すテクスチャーによってなんとも言えない記憶の色をしている。こんな人が住んでいたのかな、隣の明かりが灯っている家にはどんな人が住んでいるんだろうと、妄想が広がっていく」と続く。

 もともと、多くの人が見落としているような日常生活の欠片を着想源に、たおやかな女性らしさを表現していくのが「マメ」の持ち味。今季もそれが十分発揮されている。一ついつもと違ったのは、コロナ禍で以前のようにさまざまな場所には行けなくなったことだ。「窓についてリサーチを始めたころ、コロナで外出ができなくなり、今度は家の中から窓を見つめることになった」。不安をかき立てるニュースも多い期間だったが、黒河内にとっては「モノ作りに向き合うことができ、すごく穏やかに過ごすことができた」時間だ。「家のカーテンを体に巻き付けてドレープを作って、そのボリューム感をスタッフに共有したりしていた。祖母の家でお洋服屋さんごっこをしていた少女の頃に戻ったかのような、とても愛おしい時間だった」。

風をはらむシルエット、光を通す透け感がポイント

 自宅にこもる中でも、スーパーなどに買い出しに行く際には、近所の家の窓を観察して後でスケッチにまとめるなどしていた。「近所にある町工場のカーテンの柄からイメージを広げて、図案をおこしたのがこれ」と、押し花などが挟まれたスケッチブックと共に見せてくれたのは、織り柄の凹凸感で花のモチーフを表現したエレガントなドレス。以前、繊細なメッシュのドレスについて「ゴミ置き場のカラスよけのネットから着想した」と明かされて驚いたこともあったが、黒河内の視線を通せば、見慣れた日常の風景もキラキラと輝いてくる。

 窓辺で揺れるレースのカーテンのように、透け感のある素材や、風をはらむシルエット、日に焼けたような生成りを含む白のグラデーションが今季の特徴だ。シルクにナイロンを混ぜることで、水面の反射のような光沢感を出したサックドレスや、窓辺に飾ったアイリスやユリの花を刺しゅうで表現したドレープたっぷりのドレスやブラウス。モデルに生地を当てて素材を選ぶことができなかったため、自宅の窓に生地を当てて質感を確認したというエピソードも面白い。作りこんだ素材は「マメ」の強みだが、産地を直接訪ねることができない今は、テレビ会議などで職人とコミュニケーションを取った。「産地に行けないことはとてももどかしかったが、『こんなこと初めてやるよ』と言いながら、職人さんたちがテレビ会議に対応してくれたのは嬉しかった。会議のセットアップには時間がかかって大変だったけれど、いつもとは違う形でコミュニケーションが深まった」。

MOVIE : YOSHIYUKI OKUYAMA

 写真家の奥山由之が撮影したムービーは、古いサスペンス映画のような、きれいなのに心がザワザワするような映像が特徴。「コレクション製作過程の、少女に戻ったような感覚の話や、田舎の夕暮れのセンチメンタルな感じといったことを伝えたら、8ミリビデオで撮ろうと提案された」のだという。ルック画像の撮影は野田祐一郎が担当。どちらも黒河内の出身地である長野で撮影している。「祖母の家に昔からかかっていた、私も、私の母親も祖母も気に入っているレースのカーテンを送ってもらって撮影の背景に生かしてもいる。そんなふうに、人の記憶がしみ込んでいるカーテンのように愛される服をどれだけ作ることができるかを大事にしたい」。

 「マメ」は10年にスタートし、今年で10周年。18-19年秋冬からはパリでプレゼンテーションやランウエイショーを行っている。20年春夏からパリ・コレクションの公式スケジュールに参加して、初日のオープニングショーを行っている。

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【フードリンクニュースhome】「居酒屋から誕生した2つのレモンサワー」。その行方は?

 「フードリンクニュースhome(ホーム)」は、飲食店での感動を家庭に広めるためのマーケティングニュースとして、定期的に配信していく。昨今、飲食店で誕生、定着した商品が量販店を通じて家庭でも楽しむことができる例が増えている。初回は、居酒屋を中心にブームが一気に加速したレモンサワー。居酒屋から誕生した2つのレモンサワーの量販店での動向に注目した。
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高木琢也「オーシャントーキョー」代表がNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」に3度目の出演 コロナ禍でスタッフに語ったこととは?

 カリスマ美容師・高木琢也「オーシャントーキョー(OCEAN TOKYO)」代表は、NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」に異例となる3度目の出演をする。放送は9月29日の22時30分~23時15分。

 テーマは“泣けど、ボヤけど、闘う者たち”。高木代表は、新喜劇座長の小籔千豊、銀座クラブのママの白坂亜紀とともに出演。新型コロナウイルスの影響でサロン予約のキャンセルが続出するなど、未曽有の危機にどう立ち向かったのか、5カ月間にわたる知られざる記録を放送する。コロナ禍の中、高木代表がスタッフを集めて語った内容は必見だ。

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高木琢也「オーシャントーキョー」代表がNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」に3度目の出演 コロナ禍でスタッフに語ったこととは?

 カリスマ美容師・高木琢也「オーシャントーキョー(OCEAN TOKYO)」代表は、NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」に異例となる3度目の出演をする。放送は9月29日の22時30分~23時15分。

 テーマは“泣けど、ボヤけど、闘う者たち”。高木代表は、新喜劇座長の小籔千豊、銀座クラブのママの白坂亜紀とともに出演。新型コロナウイルスの影響でサロン予約のキャンセルが続出するなど、未曽有の危機にどう立ち向かったのか、5カ月間にわたる知られざる記録を放送する。コロナ禍の中、高木代表がスタッフを集めて語った内容は必見だ。

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「一人ハンバーグ」が来ている! 福岡発の渋谷「極味や」は長蛇の列

 「いきなり!ステーキ」のヒット以来、「一人ステーキ」、「焼肉ライク」のブレイクで「一人焼肉」が定着してきたが、それに続きそうなのが、「一人ハンバーグ」である。きっかけは、2019年11月、「渋谷パルコ」のリニューアルにあたり、地下1階のレストラン街「カオスキッチン」にオープンした「極味や」だ。オープンするや否や、連日長蛇の列ができる人気店となり、「カオスキッチン」随一の繁盛店となった。4〜5月の緊急事態宣言を受けて再開した後も、変わらぬ人気を誇っている。果たして「一人ハンバーグ」は定着するだろうか。
Posted in 未分類

老舗居酒屋チェーンは、なぜダメになったのか? “老衰”へと向かうしかない「ボンボン体質」

 居酒屋ブームを巻き起こした老舗の大手居酒屋チェーンが苦しんでいる。コロナの影響が大きいが、実は低迷は10年以上前から始まっている。原因は時代の変化についていけなくなったということに尽きるが、新興チェーンほどのスピード感がなかった理由が裏にある。
Posted in 未分類

ファッション業界人も知るべきビューティ展望 アパレル企業のコスメ市場への参入その背景にある“消費額の変化”

 ファッションとビューティ、オフラインとオンラインを結びつける「WWDジャパン」がスタートするビューティ・インサイトは、「WWD JAPAN.com」のビューティニュースを起点に識者が業界の展望を語る。識者は、美容媒体の編集長やコンサルタント、エコノミスト、そしてサロンスタイリスト。ビューティ業界の半歩先は、ファッション業界の“道しるべ”にもなるだろう。今週はエコノミストによる「新規参入」と「流通」の話。(この記事はWWDジャパン2020年9月21日号からの抜粋です)

今週の識者 崔真淑/エコノミスト

識者が選んだ注目ニュース

「ジーユー」がコスメ市場に本格参入 日本製にこだわり環境にも配慮

 「ジーユー(GU)」は9月4日に新コスメブランド「フォーミーバイジーユー(#4me by GU)」をスタートさせ、コスメ市場に本格参入した。製品はリップ、リップグロス、クリームアイシャドウ、マルチパレットの4種をラインアップする。価格は590~1490円。“コスメはもっと自由になれる”をコンセプトに、服だけではなくメイクでもトレンド感を簡単に取り入れられるアイテムをそろえる。肌になじむ発色とテクスチャーが特徴で、ベーシックなカラーとトレンドカラーの両方を取り入れたラインアップでさまざまなメイクを楽しめる提案だ。「ジーユー」は2015年にリップグロスなどを発表していたが、今回は成分を含め全てを日本製にこだわり制作した。

オルビスが通販向け出荷ラインに無人搬送ロボットを導入

 ポーラ・オルビスグループのオルビスは、通販向け出荷作業の主要拠点であるオルビス東日本流通センターの通販用出荷ラインの刷新に伴い、集荷から方面別仕分けまでを独自に自動化した「ティーキャリーシステム」を新設し8月25日から本格稼働させた。また、これを機に同グループであるディセンシアの通販商品の出荷作業も統合し、9月14日から「ティーキャリーシステム」での出荷を開始。グループの中でもECを主軸に展開するオルビスとディセンシアの出荷作業を統合することで、物流のオートメーション化、スマート化のシナジー効果を発揮していく。「ティーキャリーシステム」とは、新たに採用した小型自動搬送ロボットを最大限活用した出荷システムだ。

 「ジーユー」が新コスメブランド「フォーミーバイジーユー(#4me by GU)」をスタートさせたが、最近はニトリやヤクルトなどの異業種がコスメ市場へ参入するケースが相次いでいる。特にサザビーリーグやユナイテッドアローズなどファッション関連からの参入が目立っているが、それにはいくつかの理由があるようだ。

 もちろん、一般的に化粧品は原価率が低いため、そこにビジネスの可能性を見いだしているという点はあるが、“女性の化粧品への支出額が景気や年齢に左右されにくい”という側面が大きい。下表の「婦人服と化粧品の消費額」を見れば分かるように、1990年には婦人用洋服に対して一世帯の女性は年間平均6万3574円支出していたが、約30年後の2019年には3万424円と半減している。一方、化粧品に対する支出額は1990年には2万9131円で、2019年には3万1257円とほとんど変わっていない。

30年経っても変わらないコスメへの支出額

 アパレルにおいてはユニクロのように大量供給できる企業が登場して単価が下がった。それに加え、日本の人口の高齢化もアパレルに対する支出額低下の要因の1つになっている。アパレルは数年間使える耐久財であり、10~20代は「トレンドを追いかけたい」「最新のファッションを身につけたい」という欲求もあるが、30代以降は以前に購入した服を着回したり、自分のライフスタイルに合ったファッションが定着して購入頻度が減るケースが多い。それに対して化粧品に関しては、年齢による購買意欲の低下がない。例えば20代は美白、30代はシミ・シワの予防、40代はエイジングケア、50代は健康など、年齢問わず一定の悩みがあり、加えて消耗品であるため安定した定期購入が期待できる点が大きな魅力となって新規参入を促している。

 しかし、参入するケースが増えているという状況とは裏腹に、コスメ事業に参入して成功したというニュースはあまり耳にしない。その点今回の「ジーユー」の参入はメイクアイテムをメインに据えているところがポイントで、アパレルという既存商品とのコ-ディネートを提案するというコンセプトがどう受け入れられるのか注目だ。

EC強化の次なるステップは?

 「オルビスが通販向け出荷ラインに無人搬送ロボットを導入」のニュースは、化粧品業界の流通へのIT投資が動き出したニュースとして注目している。

 化粧品業界は、他業界と比較して流通におけるIT投資が遅れている。流通に関しては、進化させるとなるとアウトソーシングで専門企業に委託するか、ポーラ・オルビスグループのように自社のシステムをIT化により強化していくかの2通りの道がある。大手企業はアウトソーシングしているところが多いが、シーボンのように比較的大きな企業でも、流通まで自前で手掛けているケースもある。それには顧客との情報共有、トラブルがあった際の柔軟な対応など、繊細な化粧品を扱う業種ならではのメリットもあり、一概にアウトソーシングした方が良いとは言えないが、いずれにしても進化の必要性に迫られているようだ。

 あくまで参考までのデータだが、レノボ・ジャパンによる「コロナ禍における働き方の変化と、在宅勤務へのテクノロジーの貢献に関する意識調査」によると、日本では「在宅勤務時の生産性がオフィスでの執務時に比べて低い」との回答が40%と、調査対象の10カ国平均の13%を大きく上回る。生産性の低さが日本での在宅勤務定着・拡大に向け克服すべき課題として明らかになった。日本で在宅勤務の生産性が低い理由として、自らの勤務先企業がテクノロジーに十分な投資を行っていないことを67%が挙げている。

 化粧品メーカーにおいても当てはまる部分はあり、ECやバーチャルメイクへのIT投資は進んできているものの、流通を含めそれ以外の分野へのIT投資は遅れている。

 化粧品業界では新型コロナの影響による自粛期間を経て、ECに対するIT投資の重要性を認識し、さらなる強化を図る動きも多く見られる。しかし、ECやライブコマースのチャネルに注力して販売力を向上させても、次のステップとして流通の壁に突き当たり、そこのIT化を強化していかなければデジタル戦略は続かない。オルビスのニュースはそれを見越した取り組みと見られ、今後他社の動向にも注目していきたい。

先週のビューティニュース アクセスランキング

(集計期間:9月7日~9月13日)

宝塚花組トップスターの柚香光がチャコットコスメのアイコンに

 オンワードグループのチャコットは、2020年秋からコスメブランド「チャコット フォープロフェッショナルズ」のイメージモデルに、宝塚歌劇団花組トップスターの柚香光を起用する。チャコットでは創業70周年を迎えた20年から「人生を、芯から美しく。」をブランドフィロソフィーに掲げ、新たなブランディングを開始。よりブランドを拡大し新市場を切り開くことを目指している。さらなる一般消費者との接点を拡大するためにチャコットのコスメにフォーカスし、コスメ単独としては初めての宣伝を行う。なおチャコットのコスメは、ステージ用ならではの落ちにくさや発色の良さ、安心して使える点などが高く支持されてる。

マンガでビューティを発信のカメダが36の質問に回答

 連載企画「インフルエンサー名鑑Vol.3」は、美大出身で漫画家を志したほどの画力によるイラスト、ほかのアカウントに負けないビューティなどの情報量、そして全ての投稿に漂うポジティブオーラで、瞬く間に頭角を現したカメダ。フォロワーからは、「カメダさんを変えたコスメは?」「今までで一番衝撃が走ったコスメは?」などビューティに関するさまざまな質問が届いたが、特に「ホントに、ホントの一番コスメ」への興味・関心が高かった。ポジティブマインドの秘訣を含め、質問と回答を一挙に公開する。

「YSL」の新作クッションファンデーションをJO1がお試し

 「イヴ・サンローラン」は9月4日、人気のクッションファンデーション“アンクル ド ポー ルクッション(全7色、各8000円)”をリニューアル発売した。素肌感をかなえる仕上がりはそのままに、フィット感などをパワーアップさせている。発売前日の3日にはイベントを開催し、グローバルボーイズグループのJO1が来場。全員黒のスーツ姿に“アンクル ド ポー ルクッション”をつけて登場した。

「シロ」の限定シリーズから“キンモクセイ”の香りが再び登場

 「シロ」は10月8日、限定フレグランスシリーズの“キンモクセイ”の香りから、香水とルームフレグランスをオンラインストアで発売する。今年の“キンモクセイ”シリーズは、上品な甘さの中に、ほのかに香り立つ洋酒のようなアクセントが特徴だ。「オードパルファン」(3800円)は、キンモクセイの香りを3段階で表現。洋酒を連想させる華やかでフルーティーな香りから、キンモクセイの甘く懐かしさを感じる香りなどを調香した。

永野芽郁が「雪肌精」新シリーズのミューズに就任

 コーセーは、「雪肌精」の“クリアウェルネス”シリーズのミューズに女優の永野芽郁を起用し、新CMを9月16日から放送している。「雪肌精」は、今年ブランド誕生35周年を機に、初めて全面的なリブランディングを実施。その一環として、“クリアウェルネス”を9月16日から販売。コアターゲットは20~30代前半で、製品は肌悩みや肌質に合わせた2タイプをそろえる。皮膚の酸化に着目して透明感を加速させる“効能タイプ”と、アルコールフリーで低刺激処方の“フリータイプ”を用意した。

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「ジョーダン」の最新シューズ“エア ジョーダン 35”が発売 革新的なエアズーム搭載、八村塁モデルも

 「ジョーダン ブランド(JORDAN BRAND)」は、新作“エア ジョーダン 35(AIR JORDAN 35)を発表した。全4色をそろえ、10月17日から順次リリースする。日本人初の「ジョーダン ブランド」契約選手であるNBAワシントン ウィザーズの八村塁選手をイメージしたカラーも登場する。

 同モデル最大の特徴は、最新のクッショニングシステム“エクリプス プレート 2.0”だ。昨年発売された“エア ジョーダン 34(AIR JORDAN 34)”に用いた“エクリプスプレート”をアップデートしたもので、エアズームユニットを既存より高く設定することでエネルギーリターンを最大化させるほか、シューズ横の強度を高めてサポート力を向上させている。

 アッパーには複数のワイヤーで足をサポートする技術“フライワイヤー”をアレンジした“フライト ワイヤー”を採用。ワイヤーを放射状に配した洗練された見た目ながら、高いフィット感とサポート力を備える。シュータンのデザインやはき口の形状は“エア ジョーダン 5(AIR JORDAN 5)”をオマージュした。

 同モデルについて八村選手は「新品の状態でも履きこなれた感覚があります。足首周りのフィットとシューズの快適さがとても気に入っています」とコメントしている。

 カラーは、“エア ジョーダン 5”の誕生30周年を記念した“エア ジョーダン 35 SP”(2万1500円、10月17日発売)、八村選手をイメージした“エア ジョーダン 35 プレイヤー エディション ルイ(AIR JORDAN 35 PE RUI)”(2万1500円、10月21日発売)、“エア ジョーダン5”の着想源となった戦闘機をテーマにした“エア ジョーダン 35”(1万9000円、11月13日発売)、ニューオーリンズ・ペリカンズでプレーするザイオン・ウィリアムソン(Zion Williamson)選手向けにデザインした “エア ジョーダン プレイヤー エディション ザイオン”(2万1500円、11月以降発売)の全4色。いずれも公式オンラインストアと一部店舗で取り扱う。

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ビームスがシンガーソングライター藤原さくらのZineにまつわる展示会を開催中

 ビームスは10月7日まで、シンガーソングライターの藤原さくらによるZine展「pilot」を東京・原宿の「トーキョー カルチャート by ビームス」で開催している。

 藤原はフォトグラファーの大辻隆広と、幼なじみでもあるデザイナーの竹下ひかりとともに定期的にZineを発行しており、今作が4冊目。今回発行するZine「4」(1200円)は、数字の“4”を方位記号に見立てて、旅をテーマに製作した。外出自粛を余儀なくされるコロナ禍の旅に出たい気持ちを、近くの公園や海で撮った写真などで表現した。藤原はビームスの衣装を着用している。

 この展示会を記念して、藤原本人をモチーフにアーティストの牛木匡憲がイラストを手掛けたTシャツ(3800円)やスエット(5800円)、ステッカー(400円)、ハンカチ(1500円)、ソックス(2200円)を並べるほか、これまで制作したZineの「1」(600円)、「2」(600円)、「2.5」(500円)、「3」(1200円)も再販売する。

 「トーキョー カルチャート by ビームス」、ビームス公式オンラインショップ、アミューズ公式オンラインショップ「アスマート(A!SMART)」で販売中だ。

■藤原さくらZine展「Pilot」
開催期間:9月25日~10月7日
時間:12:00~20:00(短縮営業中で、最終日は18:00まで)
場所:トーキョー カルチャート by ビームス
住所:東京都渋谷区神宮前3-24-7 3階

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しまむら、中国の全6店舗を閉店へ コロナで見通し立たず

 しまむらは28日、中国で展開する全6店舗を閉店すると発表した。新型コロナウイルスの影響で今後の業績回復は困難と判断した。上海を拠点に展開する店舗を9月から11月かけて順次閉める。鈴木誠社長は「中国市場をあきらめたわけではない。会社の機能(中国子会社)はそのまま残し、コロナ終息後には再出店したい」と話す。

 中国事業は同社の100%子会社である飾夢楽(上海)商貿有限公司が、日本の「ファッションセンターしまむら」に相当する「飾夢楽(しむら、英表記はSHIMALA)」の出店を2012年から開始し、16年2月期には14店舗まで増やしていた。だが採算が合わず、近年は退店が続いていた。19年2月期の11店舗・売上高5億4900万円が、20年2月期には1月に発生したコロナの打撃もあって8店舗・3億4700万円になっていた。

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爆裂!健康美容マニア道 “-190℃”ウルトラアンチエイジングだとうさわのアレをやってみた結果

 1日8食、ジャンクフード漬けの超不健康児から超健康優良児へと大変身を遂げたフリーアナウンサーの名越涼。およそ15年かけて自らの体で人体実験を繰り返してきた結果、“超絶良かったもの”だけをここで余すことなくお伝えする。今回は“冷凍美容”について。

 みなさんは-190℃の世界を味わったことがあるだろうか。ここ最近、冷凍庫内を軽々超える極寒の中で、自分を冷やしている。ちょっと想像してみてほしい。食品が凍るのが、-18℃。凍ったバナナで釘を打てたり、濡れたタオルを振り回してカチンコチンに凍らせたりできる、テレビで見るあの光景は-40℃。そして地球上で最も寒い場所、南極はおよそ-100℃。-190℃がいかに突き抜けているか、お分かりいただけただろうか。そんな超絶危なそうな世界に己の身を突っ込むという、エキセントリックなことにすっかりハマってしまったのだ。いったい全体それは何のことかというと、こちら。

 その名も「クライオ・サウナ(CRYOSAUNA)」。クライオはギリシャ語で冷やすという意味。トップアスリートやハリウッドセレブが愛用していることでも話題の全身冷却療法なのだ(クライオセラピーとも呼ばれる)。ざっくり説明すると、気化させた液体窒素で-110℃〜-190℃をつくりだし、その超絶低温環境の中で1〜3分間己を冷やすというドM美容、もとい、冷却療法である。急激に体を冷やすことによって血管が収縮し、今度はその血管がもとに戻ろうと膨張して一気に血流が促進され、全身の細胞が活性化するという原理。その結果、代謝が上がり、なんと1回入るだけで最大800 kcalも消費するらしい。800 kcalを消費しようと思ったら、だいたい20kmくらい走らないといけない。それが、たったの1回、しかも3分。なんて素晴らしいんだ。

 「とはいえ、それ本当に大丈夫なの?」と心配な声も聞こえてきそうだが、欧米のスポーツ医学の現場ではすでに一般的な冷却療法で、医療分野においても病気や手術後の回復促進、皮膚病などの治療にも活用されているそうだ。

 一番心配なのは凍傷だろう。凍傷を防ぐため時計などの金属類は全て外し、冷えやすい末端部分には手袋とモコモコブーツを装着。スタッフも常時ついていて、こちらの様子を見ながら温度管理をしてくれるから安心だ。ちなみにパンツ以外の下着は全部脱ぐ。バスローブもカプセルに入ったあとは脱ぐ。つまり、ほぼ生まれたての状態で-190℃に包まれることになるのだ。それでは、レッツ、クールビューティー!


 液体窒素の噴出とともにどんどん温度が下がり、冷気が全身を覆う。-100℃に近づくにつれガチの寒さがやってくる。初めて入ったときは漫画みたいに歯がガチガチ音を立てて震えたのを覚えている。


 キターーーーーーー!-176℃の世界。ここまでくるともう、笑うしかない。というか、別のことを考えてテンションMAXにしていないと、やってられないのだよ。わっはっは。

 たかが3分。されど3分。これが慣れるまではなかなか長い。陽気なオーナーと談笑しながらなんとか乗り越え、キャビンから出るとカッチンコッチンになった全身から冷気が。まるでスーパーサイヤ人にでもなった気分だ。全身(特に太もも)はシャーベットのような“シャリシャリ感“があり、外気に触れることによってゆっくり解凍されていく体感は癖になるほど爽快。その後、冷えた体を温めようと全身がポカポカしてくる。手足まで血流が巡っているのが分かるほど。続けてみて驚いたのは、通常の体温が上がったこと。気をつけていないと35℃台になってしまう私の平熱が、なんと36度5分に……!新陳代謝がよくなった影響か、ここ数カ月コロナ禍で十分に運動できていなかったにもかかわらず、2カ月で2㎏、すんなり痩せた(驚)。とにかくこの体感と感動は、実際に試して味わってみてほしい。

 この世界を経験して、冷凍マグロの気持ちがよくわかった。全身を一気に凍らされる気持ち。氷河期を乗り越えてきた生き物たちって本当、すご過ぎだわ!(どんな締めやねん!)

メモ
名越が足しげく通う「クライオ・サウナ」はこちら。
陽気なオーナーが明るくサポートしてくれることでしょう!
〒106-0032 東京都港区六本木6-11-18 HOUビル5F
都営大江戸線 / 南北線「麻布十番駅」より徒歩5分

名越涼/フリーアナウンサー。香港出身。福井と愛知のテレビ局アナウンサーを経て独立。司会やライター、セミナー講師、企画・プロデュースなど幅広く活躍するパラレルワーカー。趣味・特技は手作り発酵食、食文化研究、ヨガ(歴15年)eスポーツと農業にも精通

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【動画】原宿で販売員ひと筋43年 町中華ならぬ“町服屋”を味わう

 今回の「出張インタビュー」は43年間店頭に立ち、目まぐるしく変わる原宿の街を見守り続ける、ある販売員の方への取材を通じて、町中華ならぬ“町服屋”の魅力に迫ってみたいと思います。

 主役は原宿キャシディの仕入れ販売担当、八木沢博幸さんです。経験に裏打ちされた知識とほっこり系のキャラで多くの世代に愛される八木沢さんに、43年間で変わったこと・変わらないこと、そして大先輩から若き販売員たちへのアドバイス、さらにこの秋のおすすめベスト3を聞きます。

 八木沢さんいわく「動画の取材は初めて」とのことで、買い物に行きたくても行けない状況の中、“動くヤギさん”でしっかり癒されてください!

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少林寺拳法グループがシキボウの抗ウイルス加工「フルテクト」を公認道衣に採用 新型コロナにも効果

 少林寺拳法グループは、繊維メーカーのシキボウが開発した抗ウイルス加工技術「フルテクト(FLUTECT)」を公認道衣に採用すると発表した。

 シキボウによると「フルテクト」は2006年に開発され、インフルエンザウイルスに対する抗ウイルス効果を確認していたが、今年4月に新型コロナウイルスにも効果を確認した。ウイルス減少率は99%以上で、10回洗濯した後も効果が持続するという。

 道衣の製造販売を手掛けるオザキは、1973年以来、少林寺拳法のオフィシャルサプライヤーとして道衣や帯など公認用品の企画・製造・販売を担っている。既存の上衣と下ばきのセットの価格は1万円代中心だが、「フルテクト」加工を施した道衣の価格は未定。

 少林寺拳法グループは、金剛禅総本山少林寺1300道院と少林寺拳法連盟1200支部で構成されており、約4万5000人が所属している。同グループの担当者は「新型コロナの感染拡大を受け、独自にガイドラインを定めて活動を継続している。『フルテクト』加工を施した道衣を着用することで安心して清潔に修練できる環境が実現できる」と話す。少林寺拳法の全国クラスの大会は、来年3月の高校選抜大会から再開される予定だ。

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少林寺拳法グループがシキボウの抗ウイルス加工「フルテクト」を公認道衣に採用 新型コロナにも効果

 少林寺拳法グループは、繊維メーカーのシキボウが開発した抗ウイルス加工技術「フルテクト(FLUTECT)」を公認道衣に採用すると発表した。

 シキボウによると「フルテクト」は2006年に開発され、インフルエンザウイルスに対する抗ウイルス効果を確認していたが、今年4月に新型コロナウイルスにも効果を確認した。ウイルス減少率は99%以上で、10回洗濯した後も効果が持続するという。

 道衣の製造販売を手掛けるオザキは、1973年以来、少林寺拳法のオフィシャルサプライヤーとして道衣や帯など公認用品の企画・製造・販売を担っている。既存の上衣と下ばきのセットの価格は1万円代中心だが、「フルテクト」加工を施した道衣の価格は未定。

 少林寺拳法グループは、金剛禅総本山少林寺1300道院と少林寺拳法連盟1200支部で構成されており、約4万5000人が所属している。同グループの担当者は「新型コロナの感染拡大を受け、独自にガイドラインを定めて活動を継続している。『フルテクト』加工を施した道衣を着用することで安心して清潔に修練できる環境が実現できる」と話す。少林寺拳法の全国クラスの大会は、来年3月の高校選抜大会から再開される予定だ。

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しまむら3〜8月期、営業利益11%増 巣ごもり需要に対応

 しまむらの20年3〜8月期の連結業績は、本業のもうけを示す営業利益が前年同期比11.3%増の159億円だった。コロナ禍で収益を大幅に悪化させるアパレル小売業が大半の中、売上高を同3.8%減の2542億円でとどめ、値引き率を抑えたことで増益を達成した。純利益は同9.5%増の105億円。この結果を受けて、通期の業績予想を上方修正した。

 売上高は緊急事態宣言下の3〜5月期こそ前年同期に比べて19.9%減だったものの、宣言が解除された6〜8月期は12.6%増と回復した。緊急事態宣言下でも郊外の多くの路面店は営業を継続していたため、「初めてのお客さま、久しぶりのお客さまが買い物に訪れ、宣言が明けた後もリピートしてくれた」と同社では分析する。「巣ごもり消費に臨機応変に対応した」(鈴木誠社長)ことも奏功した。6月以降は部屋着やパジャマ、インナーウエア、寝具などの店頭在庫を厚くして、販促でも重点的に打ち出した。

 増益は値引き販売の抑制と販管費の削減が大きい。サプライヤーと連携した短期生産システムをうまく活用し、在庫コントロールを徹底した。販促においてもチラシ持参で値引きをする従来の手法を少なくし、商品の魅力を訴えることによるプロパー販売を強化した。広告宣伝費は前年同期に比べてほぼ半分に削減。緊急事態宣言による影響もあるが、新聞の折り込みチラシの回数を減らし、SNSの約2300万のフォロワーに向けたウェブチラシを拡充したことで、コストを大幅に抑えた。

 3〜8月期の善戦を受けて、6月に発表した2021年2月期の業績予想を上方修正した。修正後は売上高が前期比1.3%増の5286億円(修正前は5192億円)、営業利益が同34.4%増の303億円(同234億円)、純利益が46.3%増の192億円(同146億円)の増収増益を見込む。

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ウィズコロナで進化する幸せ産業 アウトドア編 手ぶらで来ても大丈夫!白馬で誰でもアウトドア

 大自然の中でのんびりと――それが真の贅沢になった今、アウトドアも多様化した。例えばグランピング。身一つで出かけても、テントも食事も全てセッティングしてくれ、グラマラスにキャンプを楽しめるアウトドアリゾートだ。グランピングという言葉が定着した今、全国各地にラグジュアリーなグランピング施設がオープンしている。

  一人で自然と向き合うソロキャンプもこの夏は話題になった。ネガティブな自虐ネタでブレイクした芸人ヒロシはたった一人で山にこもるソロキャンプの第一人者となり、自分の山まで購入したという。私が一番驚いたのが、ヴィクトリア系列のアウトドア専門店「エルブレス(L-BREATH)」の店内放送でソロキャンプを勧めていたことだ。一部の変わり者の酔狂な“修行”だったソロキャンプは、ちょっと哲学的な“趣味”へと進化した。

 自粛期間中は外の空気を求めて、庭やベランダなど自宅でアウトドアを楽しむベランピングも流行ったという。かくいう私も、この夏はインテリア誌の撮影用に購入した折り畳みチェアを置き、朝夕はキャンプ気分で猛暑をしのいだ。やっぱり自然の風に勝るものなし!ベランダで飲むビールは最高だ。朝のコーヒーも一味違う。そんなより身近になったアウトドアを、テントもギアもウエアも持たずに、身一つで満喫できるスポットが白馬にできたという。しかも車がなくても大丈夫。バーベキューもテント設営もいつも人任せだった私が、より進化したアウトドアを体験してきた。

手ぶらで行くというメリットを生かしバスや自転車やゴンドラで身軽に動く

 東京から長野県白馬村はかなり遠い。軽井沢あたりまでは日帰り圏内だが、日本海にも近いこのあたりは気軽には行けない。それでも特急あずさなら新宿から1本で白馬駅に。また北陸新幹線の長野駅からはバスでも1時間程度で着く。長距離バスで新宿から白馬の各キャンプ地に直行という選択肢もある。つまり電車やバスを使えば、現地まではラクにたどり着く。移動中には飲むのも眠るのも自由だ。

 さて、ご存じの通りアウトドアとは大自然の中で楽しむもの。現地に着いてからが問題だ。ところが白馬はスキーゲレンデを生かしているので、登山未経験者でもゴンドラやリフトで一気に山頂近くまで連れていってくれる。そこからのトレッキングなら初心者でも無理なく歩け、最近はSNSで発信したくなる“映えスポット”も次々とオープンしている。

 例えば白馬八方尾根ゲレンデの中腹にあるうさぎ平テラス。去年オープンした「白馬マウンテンビーチ(HAKUBA MOUNTAIN BEACH)」は山の上のビーチリゾートだ。白馬村を見渡すスタイリッシュなデッキがあり、ハンモックに揺られながらリフレッシュ。なんとジャクジーや、ゴンドラを再利用したサウナも!さらにリフトを乗り継げば標高2060mの神秘の池、八方池までのトレッキングコースなど。かなり険しい山道だが、往復約2時間、3.3㎞のルートなのでビギナーにも挑戦しやすい。ゴンドラでワープできるちゃっかり登山だ。

 隣のゲレンデ、白馬岩岳マウンテンリゾートに2018年にできたのが「白馬マウンテンハーバー(HAKUBA MOUNTAIN HARBOR)」。標高差1200m、目の前に北アルプスが迫る天空の「ザ シティベーカリー(THE CITY BAKERY)」やアウトドアブランド「スノーピーク(SNOW PEAK)」監修のマウンテンリゾート空間「イワタケ グリーン パーク(IWATAKE GREEN PARK)」など絶景スポットが各所にある。またWi-Fiや電源も完備の「森のオフィス」などもあり、合間に仕事を進めるワーケーションも可能。8月にオープンしたばかりのブランコ「ヤッホー!―スウィング」でハイジ体験もしてきた。ゴンドラは11月8日まで営業し、秋には山の頂の冠雪、中腹の紅葉、山麓の緑の三色の絶景「三段紅葉」が見られるという。ちなみにこのゴンドラには自転車が積めて、MTBで一気に下る初心者でも楽しめるコースもある。山頂にドッグランがあり、スキーゲレンデとして営業していない“グリーンシーズン”は愛犬とともにゴンドラに乗ることもできる。全ての層にフレンドリーなアウトドア空間なのだ。

 ちなみに各所への移動は白馬駅前の白馬山麓ツアーズで自転車をレンタル。電動アシスト自転車もあり、1時間から1日まで設定もさまざまなので、それぞれのプランに合わせて活用できる。エリア内にはシャトルバスも回っているので、荷物をコンパクトにすれば移動もラクだ。

駅から徒歩圏内の距離にオープンした「スノーピーク ランドステーション白馬」へGO!

 はっきり言ってここにいるだけでアウトドア欲求はすべてかなえられてしまうのでは?というほど充実した施設だったのが「スノーピーク ランドステーション白馬(SNOW PEAK LAND STATION HAKUBA)」。白馬駅から歩いて約10分のここは今年7月にグランドオープンしたばかりの、まさに山の駅。アウトドアをより身近に感じるための体験型複合施設だ。隈研吾設計の建物にはアウトドアブランド「スノーピーク」のショップ、地元の食材を堪能できる「レストラン 雪峰」、野遊び×コーヒーを楽しめる「スターバックス コーヒー(STARBUCKS COFFE)」や白馬観光局インフォメーションなどが入っている。広々としたイベントエリアにはテントやアウトドアチェアが並び、毎週末には地元の人と交流できるマルシェも開催。隈研吾氏と「スノーピーク」が共同開発したモバイルハウス「住箱―JYUBAKO」や、キャンプサイトでテントに宿泊できる野遊びエリアも奥にある。しかも敷地内には温泉「みみずくの湯」も!

 施設内のショップにはウエアやギア(食材からテントまで!)が全てそろう。「スノーピーク GO」という体験サービスではスノーピーク製品のレンタルに加えて、「レストラン 雪峰」の特製ランチや電動アシスト自転車、温泉入浴、リフト券等をパッケージにしたプランも。白馬の絶景を巡るポタリングなどもあり、自然と一体になる心地よさを全力でサポートしてくれる。ちなみに山岳リゾートとして世界的に人気を博してきた地だけに、駅前には「パタゴニア(PATAGONIA)」「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」「好日山荘」などのショップもあり、なんでも現地調達できるので心強い。まさに身一つで行ける山なのだ。

テント宿泊からグランピングまで自然を感じる宿の選択肢も大

 山奥で、自分たちだけでテントを設営するのは不安だけれど、キャンプ気分は味わいたい。ならば、「スノーピーク ランドステーション白馬」内の宿泊プランを利用するのもいいだろう。キャンプの醍醐味であるたき火もできる。

 また非日常を体験するグランピングを体験するなら、2019年にできた白馬北尾根高原の「スノーピークフィールドスイート 白馬北尾根高原(SNOW PEAK FIELD SUITE HAKUBA KITAONE KOGEN)」へ。ここはなんと1泊一人7万円~の滞在費を想定して造られたというオーベルジュスタイルの全8室だけのリゾート。標高3000m級の北アルプスの前にテーブルを出し、星空を見上げながらのアウトドアレストランなど、この地ならではのグランピングは格別だ。

 白馬の里山を体感したいなら、白馬岩岳のゴンドラからほど近いせせらぎの里にある「ハルタ白馬(HALUTA HAKUBA)」がおすすめだ。北欧のビンテージ家具の輸入販売や住宅設計を、断熱と空調設計により、夏でも冬でもエアコン不要のサステナブル住宅を体感するのも宿の目的で、共有のリビングやキッチンも快適。“本来の自分に返る場所”がコンセプトだけに、日本の原風景のような里山で過ごしつつ、健やかな一日を過ごせる。

 オートキャンプも魅力的だが、思いついたらひょいと車なしでも行けて、キャンプ初心者だけでも安心なアウトドア施設が今増えている。各アウトドアブランドが参入し、新しい施設が次々とオープンしている白馬はその最たるエリアだ。

 このコロナ禍で自然と一体化する贅沢に皆が気付き、アウトドア人口も増加した。アウトドアの在り方も多様化し、野遊びのハードルは低くなってきている。その人気を支えているのはアウトドアブランドの新たな取り組みなのだ。

間庭典子(まにわ・のりこ)/フリーライター:婦人画報社(現ハースト婦人画報社)を退社後、ニューヨークへ渡る。現在は東京を拠点に各メディアに旅、グルメ、インテリア、ウエルネスなど幅広いテーマで執筆。著書に「ホントに美味しいNY10ドルグルメ」「走れば人生見えてくる」(共に講談社)など

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「マルセロ・ブロン カウンティ・オブ・ミラン」2021年春夏メンズ・コレクション

 「マルセロ・ブロン カウンティ・オブ・ミラン(MARCELO BURLON COUNTY OF MILAN)」が2021年春夏メンズ・コレクションを発表した。

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伊藤忠商事がアウトドアの新ブランドを続々スタート

 伊藤忠商事は中国発の「ネイチャーハイク(NATUREHIKE)」と米国発の「ユナイテッドバイブルー(UNITED BY BLUE)」という2つのアウトドアの新ブランドを相次いでスタートする。いずれもカジュアルウェアのOEMやブランド導入、エドウインを所管するジーンズ・カジュアル課が手がけ、商標権を取得し、アパレルは自社での企画・生産を行う。

 「ネイチャーハイク」は、中国のアウトドア用品の産地として知られる寧波発のファクトリーブランドで、2010年にスタート。全世界でネット通販を軸に展開し、年商は約50億円。国産有力ブランドと遜色のない高品質ながら、価格は5〜6割というコストパフォーマンスの高さで知られ、日本でもアマゾン・ドット・コムなどを通じ、一部の愛好家などから高く評価され、5億〜6億円の売り上げを持つ。伊藤忠はテントなどのギアの独占輸入権を獲得するとともに世界初のアパレルのライセンス権を取得。テントなどの用品とともにウェアの提供をスタートする。ギアとアパレルはいずれもネット通販を軸に展開し、ギアを販売する公式の自社ECサイトの運営を10月から、アパレルは20-21年秋冬物からスタートする。

 米国発の「ユナイテッドバイブルー」は、2010年にフィラデルフィアで設立。サステナビリティを強く打ち出しており、製品を一つ販売すると川や海で1ポンドのゴミを取り除く活動を設立以来続けている。この夏にマスターライセンスを取得し、21年春夏から本格的に展開する。伊藤忠が生産するアイテムも、リサイクルポリエステルの「レニュー」、オーガニックコットン、プレオーガニックコットン、草木染めなどの環境配慮型の生産を行う。ただ価格は、これまで培ったノウハウを活用し、国内アウトドアブランドと同等か、1〜2割ほど安く抑える。再生ポリエステルとコットンの混紡糸を使ったミリタリー風の開襟シャツやポリエステル再生糸を使ったラグランのロングスリーブシャツなど、アウトドア素材にカジュアルウェアを融合したアイテムが特徴。セレクトショップやアウトドア専門店、自社で運営する公式通販サイトで展開する。

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「ヴァレンティノ」2021年春夏は美しい技術で夢と日常をつなぐ 「リーバイス」とのコラボレーションも

 「ヴァレンティノ(VALENTINO)」は9月27日、ミラノ・ファッション・ウイークで2021年春夏コレクションを発表した。今季は新型コロナウイルスの影響で発表の場をパリからミラノに移し、ウィメンズとメンズの合同ショーを行った。会場に選んだのは、工場施設が多いエリアにある廃工場だ。無機質な建物内には、まるで自然と生えたかのように植物が飾られていた。最初に歌手3人とピアニストが登場し、生演奏とともにショーは幕を開けた。

異なる日常をつなぐテクニック

 コレクションは非常にバラエティに富んでいた。ファーストルックを飾ったのはショート丈のプレーンなブラックドレス。スモーキーアイのメイクアップと相まって、見ている側がが身構えてしまうほどの強いムードが感じられた。ルックでは夜遊びを楽しむ若い女性のようなスタイルもあれば、オフィスへ出勤するキャリアウーマンもいる。ほかにもリゾート地を満喫したり、「リーバイス(LEVI'S)」とコラボレーションしたジーンズで都会をさっそうと駆け抜けたりするなど、ルック毎に異なる人物像が浮かび上がる。彼女たちのさまざまな生活をブランドならではのクチュールテクニックによって一つにつなぎ、共存させていた。例えばレーザーカットのレースやレザーのドレス、わらをフィッシュネットのように編んだスカートはクチュールのテクニックが生かされた逸品だった。なかでも繊細なレースはアウターやシャツに用いられ、男女のルックに登場した。中盤には、目のさえる原色のロングドレスの上でフラワープリントが咲き乱れ、ヌードカラーへと徐々にシフトしていきながら優美なフリルが揺れ動く。終盤はシフォンの流動的なロングドレスのルックが続き、「ヴァレンティノ」らしいロマンティシズムで締めくくられた。

 幻想的なドレスやオフィスを連想するシャツ、セットアップ、日常着のジーンズといった、夢と現実を行き来するようなショーだった。各ルックは一人の人間の異なる側面を映し出しているようでもあり、全く別人のようでもある。いずれにせよ、ピエールパオロ・ピッチョーリ(Pierpaolo Piccioli)が世界中の人たちの表現の自由と、常に進化するアイデンティティーを後押ししているように感じられた。日常に美しさを少しでも取り入れるだけで、その瞬間は特別なものへと変わる――そんなメッセージが服や会場の演出から伝わってきた。それは結果的に、「ヴァレンティノ」が異なる価値観や思想、生活様式を持つ全ての人々に開かれた、包括的なブランドであると証明しているようでもあった。

ELIE INOUE:パリ在住ジャーナリスト。大学卒業後、ニューヨークに渡りファッションジャーナリスト、コーディネーターとして経験を積む。2016年からパリに拠点を移し、各都市のコレクション取材やデザイナーのインタビュー、ファッションやライフスタイルの取材、執筆を手掛ける

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