「ルイ・ヴィトン」メンズ機能服の第2弾 プロ用スキーウエアを都市向けにアレンジ

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は、メンズの機能服に特化したライン“ルイ・ヴィトン 2054(以下、2054)”の新作を一部直営店と公式オンラインショップで12月上旬に発売する。

 “2054”はヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)=メンズ アーティスティック・ディレクターが2019年に立ち上げたラインで、スポーツやアウトドアアイテムの機能性を都市向けのユーティリティーウエアとしてアレンジしたクリエイションが特徴だ。第2弾となる今回はプロスキーヤーが着用するウエアの製法を用いるなど、さまざまな天候やコンディションに対応するウエアやアクセサリー、時計、イヤホンをそろえる。暗視スコープやサーモグラフィーから着想したカラーリングをはじめ、アイテムを圧縮可能にする技法“コンプレッソモーフォシス”によってTシャツがバッグに変形したり、人気スニーカー“LVトレーナー”にハイテク素材を使ったりと、近未来ムードを感じさせるラインアップとなっている。

 価格帯はブルゾン(43万3000〜58万円)、ニット(10万3000円)、Tシャツ(8万2000〜22万4000円)、パンツ(37万3000円)、バッグ(39万9000〜51万5000円)、ハット(9万円)、時計(39万1000円)、イヤホン(13万2000円)など。

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「ルイ・ヴィトン」メンズ機能服の第2弾 プロ用スキーウエアを都市向けにアレンジ

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は、メンズの機能服に特化したライン“ルイ・ヴィトン 2054(以下、2054)”の新作を一部直営店と公式オンラインショップで12月上旬に発売する。

 “2054”はヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)=メンズ アーティスティック・ディレクターが2019年に立ち上げたラインで、スポーツやアウトドアアイテムの機能性を都市向けのユーティリティーウエアとしてアレンジしたクリエイションが特徴だ。第2弾となる今回はプロスキーヤーが着用するウエアの製法を用いるなど、さまざまな天候やコンディションに対応するウエアやアクセサリー、時計、イヤホンをそろえる。暗視スコープやサーモグラフィーから着想したカラーリングをはじめ、アイテムを圧縮可能にする技法“コンプレッソモーフォシス”によってTシャツがバッグに変形したり、人気スニーカー“LVトレーナー”にハイテク素材を使ったりと、近未来ムードを感じさせるラインアップとなっている。

 価格帯はブルゾン(43万3000〜58万円)、ニット(10万3000円)、Tシャツ(8万2000〜22万4000円)、パンツ(37万3000円)、バッグ(39万9000〜51万5000円)、ハット(9万円)、時計(39万1000円)、イヤホン(13万2000円)など。

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「ディオール」が初のメンズ、スキー・コレクションを発表 「デサント」などとコラボで機能性を実現

 「ディオール(DIOR)」は初のメンズ スキー・カプセル・コレクションを11月に発表した。キム・ジョーンズ(Kim Jones)=メンズ アーティスティック ディレクターと、スキー・アウトドアのスペシャリストのデサント、「AK SKI」「POC」がコラボレーション。日本では12月4日から、銀座、表参道、心斎橋のブティックなどで取り扱う。

 ダウンジャケット(60万円)、ブルゾンジャケット(31万円~)、パンツ(33万円)は「デサント(DESCENTE)」とのコラボ。岩手県にある「デサント」の水沢工場で製作し、高度な保温性と快適性を実現。ジョーンズが日本のビンテージのウインタースポーツウエアにインスパイアされデザインした。

 スキーボード(100万円)とスノーボード(86万円)はスイスの「AK SKI」とのコラボで製作し、軽量でスピードにも優れている。ヘルメット(12万円)はスウェーデン発で、スポーツ用防護具で知られる「POC」と開発し、安全性にもこだわった。

 イエローやパープルの大胆な色とミニマルなシルエットが特徴で、専門のブランドや企業とのコラボで機能性も実現しているという。

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「ディオール」が初のメンズ、スキー・コレクションを発表 「デサント」などとコラボで機能性を実現

 「ディオール(DIOR)」は初のメンズ スキー・カプセル・コレクションを11月に発表した。キム・ジョーンズ(Kim Jones)=メンズ アーティスティック ディレクターと、スキー・アウトドアのスペシャリストのデサント、「AK SKI」「POC」がコラボレーション。日本では12月4日から、銀座、表参道、心斎橋のブティックなどで取り扱う。

 ダウンジャケット(60万円)、ブルゾンジャケット(31万円~)、パンツ(33万円)は「デサント(DESCENTE)」とのコラボ。岩手県にある「デサント」の水沢工場で製作し、高度な保温性と快適性を実現。ジョーンズが日本のビンテージのウインタースポーツウエアにインスパイアされデザインした。

 スキーボード(100万円)とスノーボード(86万円)はスイスの「AK SKI」とのコラボで製作し、軽量でスピードにも優れている。ヘルメット(12万円)はスウェーデン発で、スポーツ用防護具で知られる「POC」と開発し、安全性にもこだわった。

 イエローやパープルの大胆な色とミニマルなシルエットが特徴で、専門のブランドや企業とのコラボで機能性も実現しているという。

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「ディオール」が初のメンズ、スキー・コレクションを発表 「デサント」などとコラボで機能性を実現

 「ディオール(DIOR)」は初のメンズ スキー・カプセル・コレクションを11月に発表した。キム・ジョーンズ(Kim Jones)=メンズ アーティスティック ディレクターと、スキー・アウトドアのスペシャリストのデサント、「AK SKI」「POC」がコラボレーション。日本では12月4日から、銀座、表参道、心斎橋のブティックなどで取り扱う。

 ダウンジャケット(60万円)、ブルゾンジャケット(31万円~)、パンツ(33万円)は「デサント(DESCENTE)」とのコラボ。岩手県にある「デサント」の水沢工場で製作し、高度な保温性と快適性を実現。ジョーンズが日本のビンテージのウインタースポーツウエアにインスパイアされデザインした。

 スキーボード(100万円)とスノーボード(86万円)はスイスの「AK SKI」とのコラボで製作し、軽量でスピードにも優れている。ヘルメット(12万円)はスウェーデン発で、スポーツ用防護具で知られる「POC」と開発し、安全性にもこだわった。

 イエローやパープルの大胆な色とミニマルなシルエットが特徴で、専門のブランドや企業とのコラボで機能性も実現しているという。

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「H&M」が廃棄物を素材にした意欲的な新作 循環型社会実現に向けて

 「H&M」は12月1日に、循環型ファッションを体現するコレクション“コンシャス・エクスクルーシブ(CONSCIOUS EXCLUSIVE)”の新作を公式オンラインストアで発売する。11月20日にはメディア向け内覧会が都内で開催され、窪塚洋介、滝沢眞規子、クリスウェブ佳子、蜷川実花らも来場した。

 同コレクションでは、“これまで当たり前に廃棄されていたものから美しさを生み出すこと”を目的に、全てのアイテムに不要になった衣服や食用作物ゴミなどの廃棄物を再利用した素材を使用する。

 今回はリサイクルポリエステル素材「レニュー」を100%使用したグリーンのチュールワンピース(2万9999円、税込)、循環型セルロース繊維“ナイア・リニュー”を使用したフローラルプリントのジャガードパターンのシャツ(9999円)、メンズはリサイクルポリエステル、テンセル、ウールをブレンドしたブラックのダブルブレストタキシード(ジャケット1万8999円、パンツ1万3999円)など、パーティーシーンで活躍するアイテムがそろう。

 ブーツ(1万5999円)に使用した“べジーア”は今回の注目素材の一つで、ブドウの皮や茎、種などを原料に製造されたビーガンレザーだ。そのほか、メンズのツイルシャツジャケット(9499円)に用いた“アグラループ ヘンプバイオファイバー”は、農業廃棄物を繊維に生まれ変わらせる革新的技術でヘンプシードオイルの搾りかすから作られたもの。また、サングラス(5999円)に用いたプラスチック“メイド・オブ・エア”は、製造する過程で空気中の二酸化炭素を吸収するため、製造工程で排出される以上の二酸化炭素を吸収し、環境にポジティブなインパクトを与える。

 エイチ・アンド・エムヘネス・アンド・マウリッツ・ジャパンの山浦誉史CSR・サステイナビリティ・コーディネーターは、「『H&M』が初めてオーガニックコットンを使用した1997年の“ネイチャーコーリングコレクション”では、デザイン性が伴わずアイテムが売れない苦い経験をした。それを踏まえて“コンシャス・エクスクルーシブ”コレクションでは挑戦を重ね、サステナブルな素材でハイエンドなものが作れるというメッセージを業界に発信できるものになった」と話す。2012年に開始した“コンシャス・エクスクルーシブ”コレクションは今シーズンで終了し、今後は通常ラインにもサステナブルな素材を積極的に取り入れていくという。

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アバターでハロウィーンフェス! 「バーチャル渋谷」の成果と課題は?

 「バーチャル渋谷」はKDDI、一般社団法人渋谷未来デザイン、一般財団法人渋谷区観光協会を中心とする参画企業で組成する「渋谷5Gエンターテイメントプロジェクト」が運営する渋谷区公認の配信プラットフォームだ。渋谷のスクランブル交差点一帯をバーチャル空間で再現。“第2の渋谷”として24時間世界中どこからでも無料でアクセス可能で、5月19日のオープニングイベントには延べ5万人が参加したという。そんな「バーチャル渋谷」が10月26日から6日間ハロウィーンフェスを開催した。

 初日20時に予定されていたきゃりーぱみゅぱみゅのバーチャルミニライブはアクセス殺到で延期に。28日に開催された。イベントに参加するには30分前から開設される専用ページに入るが、そこで選べるアバターはカボチャかオバケ。交差点ステージ前に集まり、ペンライトを振ったり拍手をしたり飛び跳ねたりができる。アバターを後ろから眺める視点だとオバケ越しにライブを見ることになり、ある意味リアル。2曲を披露した。他にもネットフリックスオリジナルアニメシリーズ「攻殻機動隊 SAC_2045」が特設スクリーンで上映されたり、アイドルグループBiSHのライブやVチューバーミライアカリのトークショー、和牛が視界を務めるお笑いライブなど、毎日さまざまなイベントが用意された。

 最終日、ハロウィーン当日の夜はバーチャルライブ配信アプリ「リアリティ(REALTY)」でアバターを作成し、「クラスター(Cluster)」と連携させて参加。さぞかし盛り上がっているだろうと思ったが、意外とオバケで徘徊する人が多かった。

 しかし、21時からのサージョン(SURGEON、バーミンガム)、エレン・エイリアン(Ellen Allien、ベルリン)、ケン・イシイ(Ken Ishii)、ダーシャ・ラッシュ(Dasha Rush、ベルリン)ら4組の世界的DJによるパフォーマンスは満員で会場に入れず。どうしても観たかったのでドミューンとユーチューブで視聴。バーミンガムにいるサージョンがプレイする動画をバックに、サージョンのアバターが渋谷のスクランブル交差点でオバケたちの前でプレイし、さらにスーパードミューンらしいAR技術も駆使されて、なんとも不思議な空間が広がっていた。

 エンターテインメントはもちろんだが、ファッションの分野でも大きな可能性を秘めていそうな「バーチャル渋谷」の課題と今後について渋谷未来デザインの長田新子理事に聞いた。

WWD:「バーチャル渋谷」でハロウィーンフェスを開催した経緯は?

長田新子渋谷未来デザイン理事(以下、長田):渋谷のハロウィーンは例年多くの人で賑わうが、路上にゴミがたくさん落ちていたり、お酒を飲んで大騒ぎしたりと、街としては警備などの課題があった。特に今年はコロナ禍ということもあり、長谷部健渋谷区長も自粛を呼びかけていたこともあり、「ニューノーマルのハロウィーンができないか」というところから企画が立ち上がった。

WWD:6日間で40万人が参加したというが目標値には達したか?

長田:アクセスは目標値をはるかに上回った。初日のアクセス集中によるダウンは予想以上の集客になったことによるもので、きゃりーぱみゅぱみゅさんは海外からのファンのアクセスも非常に多かった。そこからチームで日々改善を重ね、どうやってバーチャル空間で多くの人を受け入れればいいのか、滞在時間をどう伸ばせるかを研究しました。あの1週間でいろんなことが見えてきて、まさしくいろんな文化の実験の場として、課題と可能性が実感できた。

 一方でこのコロナ下で渋谷に人がたくさん集まらないように“ステイバーチャル”を掲げて取り組んだが、今年の渋谷のハロウィーンは仮装している人が例年に比べて少なかった。自粛を皆が受け入れてくれたことが最大の成果。ニューノーマルでのイベントのは、リアルとバーチャルの両面を持つことになると思うが、それを実現できたのではないか。31日にリアルな渋谷で大パニックが起こらなくて本当にうれしかった。

WWD:参加者からの反響は?

長田:アバターってある意味“自分”。例えばライブを普通に画面で見るよりも、その場に行ってインタラクティブに楽しめたという声が多かった。渋谷に行かなくても楽しい取り組みに参加できるというポジティブな意見をもらった。車が走らない渋谷のスクランブル交差点でライブが楽しめるというのもバーチャルならではの体験だったと思う。

WWD:ライブ会場の参加人数がだいぶ少ないように見えたが?

長田:見えている数が少ないだけ。見える人数を増やすとデータが重くなってしまうという技術的なところで制限をかけた。実際のアクセスは1000人を超えたりしていた。見た目に盛り上がりに欠けるかもしれないが、例えば会場に1万人見えたとしたら、重なりすぎて見えづらくなってしまう。アバターの種類を限定したのも同じ理由で、データを重くしないため。しかし、もう少し人数が見えた方が盛り上がりやすいかもしれないと話し合っている。

WWD:来場者の属性は?

長田:既にバーチャル空間に親しんでいる人がほとんどだったが、今回のハロウィーンフェスは、バーチャル空間が初めてという一般の人がかなり参加していた。Eテレのコンテンツも用意したりしたので親子で楽しんだりもしていたようだ。イベントによって年齢層や男女比、国籍もバラバラだったと思う。ただ、意外と若い人よりも上の年齢の人が多かった印象だ。

WWD:仮装コンテストは盛り上がったか?

長田:ハッシュタグを付けて応募してくれたのは100人以上。優勝者にはミライアカリちゃんが賞を授与したが、そこに皆集まって「おめでとう!」とコメントしたりして盛り上がっているのが見ていて面白かった。ハロウィーンの仮装って変身願望が満たされるという部分もあると思うので、そういう意味でもバーチャルとの親和性があると思う

WWD:「シブヤ・ファミリーセール」への誘導も行なっていたが?

長田:「シブヤ・ファミリーセール」については宣伝効果はあった。実は今回が初めての物販のトライアルで、ラインアップもまだまだ。「バーチャル渋谷」内で全て完結するのにはまだまだ時間がかかる。しかし、ゆくゆくは経済活動ができるようにしていきたいと考えている。来たからには何か買って帰りたいとう人たちにも対応したい。

WWD:ファッションビジネスの可能性は?

長田:渋谷にもともとある店やブランド、渋谷発のファッションと一緒にファッションショーをしたり、ここでしかできないことを世界的に見せていきたい。もう1つはブランド品をアバターが身につけられるようにして、ファッションやコミュニケーションを楽しんだりでできるようにしたい。街の良さって歩いたり、人と出会うの他に、着飾って楽しむということもあると思う。「バーチャル渋谷」はエンタメ、ファッション、デジタル技術、商業施設などいろんな人が一緒に取り組める。さまざまな技術があるし、行動心理学やブランディングやマーケテイングといった多角的な視点が必要だ。アバターの行動を分析して、そこから何が生み出せるかは個人的にも非常に楽しみ。

WWD:中でも力を入れていこうと思う分野は?

長田:バーチャルだけで完結しない仕組みを作りたい。もともと街を回遊させながら渋谷の街を楽しんでもらいたいというのがもともとのコンセプトとしてあるので、リアルとバーチャルの掛け合わせで新しい価値を作ることだった。リアルとの連動性を模索したい。

 もう1つは経済活動なり、街に還元できる仕組みを作りたい。ゴミ拾いなどの支援できる仕組みでもいい。渋谷ってもともと賑やかしの象徴になり、自粛の象徴になってしまったが、こうした街としての発信をし続けることも大事。実は海外メディアの取り上げがすごく多い。新しいバーチャルの都市として取り上げてもらえ、それがブランド価値になる。内閣府が世界に向けて発信してくれたので、そういうアイコニックな街としてどんどん進化させて発信していきたい。

WWD:課題は?

長田:デジタルの技術の発展と共にできることであって、皆さんが妄想するようなことは全部できないので、それをいかに早く実現していくか。5Gもまだごく一部でしか使えないし、多言語化もできていない。海外から来れないタイミングだからこそ、バーチャルの渋谷に行ってみようと思う人を受け入れる街としての土台を作らないと。「リアルでも行きたい」と思ってもらえるきっかけにしたい。皆さんにとって何が一番いいのかを優先順位をつけながらやっていく。

WWD:次の取り組みは?

長田:年末年始に向けてこの試みを受けてどうやるかを検討しているところ。季節に応じたことをどうやっていくかを考えているところだ。

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コティ、国内のフレグランスライセンス事業運営会社設立 「リンメル」や「グッチ」「クロエ」など取り扱う

 

 米化粧品大手のコティは、コスメブランド「リンメル(RIMMEL)」や「グッチ(GUCCI)」、「クロエ(CHLOE)」などのフレグランスライセンス事業の日本における運営会社として、11月30日付でコティジャパン合同会社(Coty Japan Good Kaisha)を設立した。また同日付で、市原佳代子氏が代表に就任した。

 これまでコティは、日本で展開する全事業の運営をコティグループの日本法人であるHFCプレステージジャパン合同会社が行っており、ヘアケアブランド「ウエラ(WELLA)」やネイルブランド「OPI(オーピーアイ)」を含む、プロフェッショナルビューティおよびヘアケア事業の過半数株式を米プライベートエクイティファンドのKKRに売却した。これに伴い、日本においてもこれら事業を分割し、11月30日付で設立されたウエラカンパニーに引き継ぐ。

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白タートルニットは名脇役だった! アレンジ自在の冬コーデ術

 寒さから首を守ってくれるタートルネックのニットは冬を象徴するアイテムです。なかでもおすすめは白。顔周りを明るくしてくれるのに加えて、コーディネートをうまい具合に取りまとめてくれる名脇役といえます。見慣れた感の強い白タートルですが、ファッショニスタはさすがのアレンジを加えて、オリジナルな着こなしに生かしています。

 たとえばレザーコートを肩掛けで羽織ったこちらの彼女は、ライトブラウンとホワイトのツートーンで整え小粋なたたずまいに。さらに帽子やパールイヤリングも白で統一することで品格を印象づけています。白タートルを生かした達人コーデのコツを披露します。

パーカやシャツとレイヤード チラ見せ加減でこなれ感を演出

 タートルネックは顔に近いので視線が行きやすく、実は目立ちやすいウエアです。そこで、見え具合をあえて控えめに操ることで、レイヤードのバランスを整える裏技をご紹介します。写真1枚目は、スウエットパーカの内側からタートルネックの首元だけをちらりとのぞかせるレイヤード。カジュアルなコーディネートにゴールドネックレスを合わせて、リュクスな雰囲気を盛り込みました。キュロットとロングブーツのレザーコンビネーションでトレンドコーデに。上下でムードを変えて味わい深く整えました。

 タートルニットの通な着こなしバリエーション2つ目は、シャツの下にタートルニットを着込むアレンジです。白タートルに薄いイエローシャツを重ねて、美しいカラーグラデーションを生み出しました。さらにピンクのアウターとレザーのショートパンツで、フェミニン×カジュアルのバランスが絶妙な着映えに。癖のない白タートルが色の響き合いを下支えする、巧みなレイヤードです。
宮田さま:薄黄色のシャツでくっきりではないと思うので、グラデーションに修正しました。

アウターと色を合わせて上品なカジュアルルックに

 タートルニットとコートを近い色でそろえれば、アンサンブル風にまとまって上品なムードに。特に白主体で整えると、ノーブルな装いを組み立てられます。1枚目は、デコルテにカットオフを施した白タートルの上に流麗なシルエットの白コートをオン。ニュアンスカラーのベージュをコットンパンツで迎えて、白のピュア感を引き立てました。バッグとブーツは穏やかなモカ系を添えて、洗練されたカジュアルコーデにまとめ上げています。

 白は色味のバリエーションが多いので、あえて少しずつずらした“ニアカラー”で束ねるホワイトルックはおすすめです。加えて、質感やボリュームにも“ずらし”を仕掛けると、雰囲気に奥行きが出ます。2枚目のオールホワイトコーデは、素材感や色味が少しずつ違うので、全体にこなれ感が備わりました。クリームがかったムートンジャケットのほっこりした質感と量感に、ピュアホワイトのタートルネック、パンツ、バッグ、ロングブーツと全て白系で合わせて、軽やかなホワイトルックの出来上がりです。
宮田さま:2枚目タートルに関する記載がなかったので追記しました。

レザーや派手パンツとミックスしてコントラスト使い

 白タートルニットは、コーデ次第でカジュアルにも華やかにも着こなせます。効果的なアレンジはレザーパンツとのミックスです。オフネックのタートルニットはカジュアルに見えやすいアイテムですが、レザーパンツならではのクールな表情のおかげで、ぐっとスタイリッシュにシフト。風合いが極端に異なるニットとレザーの異素材コントラストが際立ち、ありきたりに見えない仕掛けです。

 ややデイリー(普段着)感を帯びるタートルニットの持ち味を生かせば、“強め”なアイテムの印象をやわらげてくれます。程よく着地させるためのトーンダウン役として活用するスタイリングです。2枚目のキーピースは、舞台衣装のようにシルバーにきらめく総スパンコール仕立てのパンツ。これだけだと目立ちすぎてしまいそうですが、オフホワイト系タートルニットのおかげで、いくらかトーンを抑えられました。ライトグリーンのロングコートを重ねてパンツの露出をセーブすることで、全体のバランスを保っています。

 白タートルネックは印象がやさしげなので、コーデの“仲立ち役”としていい仕事をしてくれます。重ね着のまとめ役やホワイトルックの立役者、異素材コーデの引き立て役など、さまざまなミッションをそつなくこなしてくれる、冬コーデの頼れる名脇役です。

ファッションジャーナリスト・ファッションディレクター 宮田理江:
多彩なメディアでコレクショントレンド情報、着こなし解説、映画×ファッションまで幅広く発信。バイヤー、プレスなど業界での豊富な経験を生かし、自らのTV通版ブランドもプロデュース。TVやセミナー・イベント出演も多い

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「無印良品」関東最大の有明店を公開 目玉は「住空間」への提案

 良品計画は30日、「良品計画」の関東最大の大型店となる東京有明店(江東区)を12月3日のオープンに先駆けて関係者に公開した。住居関連の商品やサービスを目玉にした新しいタイプの大型店。広い面積を生かしてリフォームのショールーム機能やDIYの実演など、マンション開発が進む湾岸エリアの住民をターゲットした取り組みを強化した。会見した金井政明会長は「人口の多い政令指定都市では今後このタイプの店を出していく」と話した。

 住友不動産が開発した複合施設「有明ガーデン」に3層4628平方メートルで出店した。メインフロアの2階を住空間フロアにし、家具・インテリアや生活雑貨を豊富にそろえるだけでなく、リビング、キッチン、洗面所、書斎、バス、トイレなどの部分リフォームのショールーム、リフォームの建材や部材の展示、DIYの実演を行うスペースなどを設けている。リフォームの実例や関連部材、関連書籍、ワークショップ、相談カウンターを通じて、比較検討しながら学べて相談できる環境を整えた。

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「無印良品」関東最大の有明店を公開 目玉は「住空間」への提案

 良品計画は30日、「良品計画」の関東最大の大型店となる東京有明店(江東区)を12月3日のオープンに先駆けて関係者に公開した。住居関連の商品やサービスを目玉にした新しいタイプの大型店。広い面積を生かしてリフォームのショールーム機能やDIYの実演など、マンション開発が進む湾岸エリアの住民をターゲットした取り組みを強化した。会見した金井政明会長は「人口の多い政令指定都市では今後このタイプの店を出していく」と話した。

 住友不動産が開発した複合施設「有明ガーデン」に3層4628平方メートルで出店した。メインフロアの2階を住空間フロアにし、家具・インテリアや生活雑貨を豊富にそろえるだけでなく、リビング、キッチン、洗面所、書斎、バス、トイレなどの部分リフォームのショールーム、リフォームの建材や部材の展示、DIYの実演を行うスペースなどを設けている。リフォームの実例や関連部材、関連書籍、ワークショップ、相談カウンターを通じて、比較検討しながら学べて相談できる環境を整えた。

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米大規模セールデー「ブラックフライデー」 20年はオンライン消費は増加、店舗の客足は減少

 アメリカで大規模セールが展開された27日の「ブラックフライデー(Black Friday)」は、アドビ・アナリティクス(ADOBE ANALYTICS)のデータによるとオンラインの売り上げが90億ドル(約9360億円)に達した。2019年の74億ドル(約7680億円)から21.6%増となった。同調査によるとこれは、19年の「サイバーマンデー(Cyber Monday)」に次ぐ米国史上2番目に規模の大きいオンライン売り上げとなる。

 ブラックフライデーは例年、「サンクスギビング(感謝祭。11月の第4木曜日。今年は11月26日)」翌日に行われ、開店前からお店に行列ができるなど大きな盛り上がりを見せる一大セールデー。今年はパンデミック下での開催となり、密集を避ける狙いから11月を通してセールを行ったブランドや企業が多かったため、売上高は比較的緩やかに伸びたという。

 一注文あたりの平均購買額は27.50ドル(約2800円)で、スマートフォンからの発注が25.3%増加して36億ドル(約3740億円)でオンライン全体の40%を占めた。店頭渡しの利用は、前年に対して52%増加した。売れ筋商品は、ミニカーやホバーボード、レゴなどのおもちゃから、アップル(APPLE)社のワイヤレスイヤホン“エアーポッズ(AirPods)”と“アップルウォッチ(APPLE WATCH)”、アマゾン(AMAZON)のスマートスピーカー“エコー(ECHO)”、「サムスン(SAMSUNG)」のテレビなど。

 企業側は安全対策を全てリストアップすることで感染拡大懸念の緩和を試みているが、多くの消費者は新型コロナ禍で屋内での買い物を控えているという。「ブラックフライデー」で最も盛り上がるマンハッタンに位置する米百貨店のメイシーズ(MACY'S)では27日、ビューティアイテムやシューズ売り場は賑わいを見せたものの、過去数年の忙しさは見られなかった。同エリアのブルーミングデールズ(BLOOMINGDALE'S)ではハンドバッグ売り場が混雑していたというが、比較的落ち着いた様子だった。

 「ブラックフライデー」の翌週の月曜日は「サイバーマンデー」と呼ばれ、引き続き大規模なセールを開催する。アドビ・アナリティクスは、30日に行われている今年の「サイバーマンデー」で史上最大のオンラインでの売り上げを達成すると予想する。売上高は108億〜127億ドル(約1兆1200億〜1兆3200億円)と推定しており、前年に対して15〜35%の増加を見込む。

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「アスペジ」がクリエイティブ・ディレクターに元「マルニ」のローレンス・スティールを起用 

 伊・ファッションブランド「アスペジ(ASPESI)」はこのほど、クリエイティブ・ディレクターにローレンス・スティール(Lawrence Steele)を起用したことを発表した。就任後は2022年春夏を皮切りにメンズ・ウィメンズコレクションを手掛けていく。

 ローレンスはこれまで、「モスキーノ(MOSCHINO)」、「プラダ(PRADA)」でアシスタントを、2004年からは「マルニ(MARNI)」でアソシエイトクリエイティブ・ディレクターを務めた。また自身のブランド「ローレンス・スティール(LAWRENCE STEELE)」は現在、活動を休止している。今回の就任について、「私が探求していくのは人間性。人を中心に置き、衣装よりも個々を表現する美しさと機能性を兼ね備えた道具としての服を作ることだ」と語る。

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「アスペジ」がクリエイティブ・ディレクターに元「マルニ」のローレンス・スティールを起用 

 伊・ファッションブランド「アスペジ(ASPESI)」はこのほど、クリエイティブ・ディレクターにローレンス・スティール(Lawrence Steele)を起用したことを発表した。就任後は2022年春夏を皮切りにメンズ・ウィメンズコレクションを手掛けていく。

 ローレンスはこれまで、「モスキーノ(MOSCHINO)」、「プラダ(PRADA)」でアシスタントを、2004年からは「マルニ(MARNI)」でアソシエイトクリエイティブ・ディレクターを務めた。また自身のブランド「ローレンス・スティール(LAWRENCE STEELE)」は現在、活動を休止している。今回の就任について、「私が探求していくのは人間性。人を中心に置き、衣装よりも個々を表現する美しさと機能性を兼ね備えた道具としての服を作ることだ」と語る。

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「ファセッタズム」を見出した名店「エスティーカンパニー」 いま、ローカルが面白い!桐生編 VOL.1

 コロナ第3波の拡大で再び我慢の時を強いられていますが、こうした状況になる前の11月8日に、群馬・桐生市を訪れました。目当ては同地で約40年にわたって営業しているセレクトショップ「エスティーカンパニー(ST COMPANY)」。ファッション業界関係者の間では、「群馬に名店あり」として昔から非常によく知られる存在です。同店がファッション文化を育んできた桐生は今、IターンやUターンしてファッションやライフスタイル関連のお店を開く若者が多く、訪れる度に面白い街になっていきます。コロナ禍もあって東京一極集中の価値観が揺らぐ中、桐生のような個性ある地方都市は今後ますます注目を集めそうです。

 私が「エスティ―カンパニー」に出合ったのは今から7年ほど前。「『ハイク(HYKE)』の前身である『グリーン(GREEN)』が休止する前、都内の有力百貨店よりも『グリーン』を売っていた店が群馬にある」「今や海外でもよく知られるようになった『ファセッタズム(FACETASM)』を、まだ誰も知らない初期の初期から買い付けていた店がある」。そんな数々の伝説を確かめに、初めて桐生を訪れたのでした。

 出迎えてくださったのは環敏夫社長。前述の「グリーン」「ファセッタズム」をはじめ、才能あるデザイナーを見抜く目利き力が抜群で、面倒見がよくてとっても温かい。そんな環社長を“ファッション業界のお父さん”的に慕うデザイナーや業界関係者は非常に多く、私もその一人です。環社長だけでなく、スタッフもみんな家族のような雰囲気。顧客一人一人のワードローブを熟知していて、そのきめ細かな接客力やホスピタリティーは本当に「スゴイ」の一言です。

若い世代の新客もどんどん訪れる店に

 「エスティーカンパニー」は2018年に、桐生駅そばの旧店舗から古い商店街沿いの現在の場所に移転リニューアルしました。以前から有力店でしたが、移転リニューアルでさらに飛躍した印象です。和菓子の工場だったという建物をリノベーションしたカフェ併設の新店舗を目指して、県外から訪れる客も多数。一般的に、地方のセレクトショップは「長年の顧客との関係性は非常に深いが、新客の呼び込みが課題」といったケースが多いですが、同店は移転以降、ファッション好きの若い世代やカフェ目当ての近隣の客など、新客を多く取り込んでいます。東京や埼玉、新潟などから訪れる人も少なくなく、わざわざ出掛けていきたい“デスティネーションストア(そのためだけに行きたい店)”になっています。

 コロナ禍を受けて、都心のセレクトショップからは苦しい声が聞こえてきます。しかし、「(秋冬物の立ち上がり月として重要な)7月も非常に好調だったし、2021年春夏物も保守的にならずにしっかり買い付けた」と環社長。顧客をしっかりつかんでいて他に代替がきかない個性ある店は、コロナ禍という危機の中でもやはり強いですね。そんな「エスティーカンパニー」をリスペクトして、近年では協業やポップアップストアの依頼も増えているようです。例えば昨秋、新生・渋谷パルコがオープンした際にも、パルコに請われてポップアップストアを行っていました。

デザイナー、スタッフ、客の垣根を超えて親しくなれる街

 「エスティーカンパニー」では以前から、デザイナーが接客する受注会や地元の飲食店などと組んだマルシェなどを定期的に行っています。こうした企画力もファンを集める秘けつ。私もイベントに合わせて年1~2回ほど訪れているのですが、今回は同店からすぐ近くのアウトドアコンセプトショップ「パーヴェイヤーズ(PURVEYORS)」、アトリエ兼ボードゲームカフェ「ふふふ」の3店合同で、植栽を売るイベントを行うとのことだった(今回の企画の発案者は「パーヴェイヤーズ」だったそう)のでお邪魔してきました。「パーヴェイヤーズ」と「ふふふ」については次回以降の記事でご紹介します。

 私がお邪魔したのと同じ週末に、「エスティーカンパニー」と縁の深い「ファセッタズム」の落合宏理デザイナーも桐生を訪れており、落合さんご一家とは「ふふふ」で一緒にボードゲームもしちゃいました。そんなふうに有力デザイナーも交え、お客さん、お店のスタッフなどと親しくなれる街、コミュニティーを感じられる街。それが桐生の魅力だと思います。東京みたいなメガシティだと、なかなか難しいことですよね。

■ST COMPANY KIRYU
住所:群馬県桐生市川岸町177-4
営業時間:11~20時
定休日:水曜

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東レが和紙の風合いと機能性を併せ持つテキスタイル開発 独自のナノデザインを駆使

 東レは、和紙のように柔らかく、さらっとした心地よさと合成繊維ならではの機能性を併せ持つポリエステル長繊維テキスタイル“カミフ(CAMIFU)”を開発した。

 手すきの和紙が持つ質感から着想し、ランダムな凹凸感を発現することで、従来のテキスタイルでは表現しづらかった心地よい触感を実現した。これは、東レの複合紡糸技術“ナノデザイン(NANODESIGN)”を駆使して開発された複雑な空隙を含む糸束構造から生み出されたもの。構成するポリマーの一部に再利用したフィルム屑を使用するなど環境にも配慮した。

 石井慎二=東レ婦人・紳士衣料事業部部長は、「約1年前に発表した“キナリ(KINARI)”は天然絹のようなエレガントな感性を重視した素材だが、“カミフ”は当社ならではの技術力を生かしてこれまでにない機能性も兼ね備えている。革新的な技術による先端素材はファッションの可能性を広げ、ライフスタイルを変えることができる。新型コロナの影響で、下期の売り上げは前年と比較して70%ほどに落ち込んだが、“カミフ”でブレイクスルーしたい」と話した。また、“カミフ”を使用したウエアを着用して記者発表に登場した東レキャンペーンガールのアイリス・ウー(Iris Woo)は、「とても着心地がよく、心が癒された」とコメントした。

 国内外のメンズとウィメンズのハイエンドゾーンに向けたカジュアルなアウターを中心とするテキスタイルとして、2022年春夏シーズン向けから販売する。海外でも展開する予定で、売り上げ目標は22年度に3億円を計画している。東レはナノデザインに関連した商材の全体の売上高100億円を目指しており、そのうちファッション関連は約20億円が目標だ。

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「メゾン キツネ」が賛同するトレーサブルオーガニックコットン糸のチャリティプロジェクトがスタート

 フランスのライフスタイルブランド「メゾン キツネ(MAISON KITSUNE)」は、繊維商社の豊島が手掛けるトレーサブルオーガニックコットン糸〝トゥルーコットン(TRUECOTTON)“から始動した環境保全のチャリティプロジェクト「セーブ・ネイチャー&アニマル・プロジェクト(Save nature and the animals project)」に賛同し、〝トゥルーコットン”を使用したエコバッグとTシャツを限定販売する。

 〝トゥルーコットン“は生産農場と紡績工場を特定できるオーガニックコットン糸で、その代表格であるトルコオーガニックの紡績グループのウチャクテクスティル(UCAK TEKSTIL)社と豊島が日系企業向けの独占販売契約を締結した。

 「セーブ・ネイチャー&アニマル・プロジェクト」の売り上げの一部は、豊島と昨年パートナーシップを結んだ環境保全団体のWWFジャパン(世界自然保護基金ジャパン)に寄付され、希少な野生生物と森や海を守る活動や、自然資源の持続可能な利用と地球温暖化の防止を目指した活動の支援に使用される。

 エコバッグとTシャツのデザインは、「WWF」と書かれたキャップを被るキツネのモチーフが特徴。コンパクトなエコバッグは持ち運びが便利で、付属のボタンは環境に配慮した廃棄魚網のリサイクル素材を使用している。また、Tシャツは心地よい肌触りのトゥルーコットン糸で編んだ生地を「メゾン キツネ」定番の型に仕上げた。エコバッグは12月24日に「メゾン キツネ」の東京・青山店、代官山店、大阪店、京都・新風館店、「カフェ キツネ」青山店とWWFの通販サイト「PANDA SHOP」で発売予定で、価格は3000円。Tシャツは来年1月発売予定で、価格および販売店舗は未定。

 同プロジェクトが実現した経緯について、「メゾン キツネ」の黒木理也ファウンダー、豊島の田中哲平氏、WWFジャパンの金子幸史・淡水グループジャパン テキスタイル リードに話を聞いた。

WWD:「セーブ・ネイチャー&アニマル・プロジェクト」に賛同した理由は?

黒木理也「メゾン キツネ」ファウンダー(以下、黒木):以前からサステナビリティについて大切に考えていたが、余力がなくてなかなか形にできなかった。今回、豊島とWWFジャパンとの協業できちんと取り組めたことをうれしく思う。何か始めないとリアクションがないし、進化しない。

WWD:エコバッグとTシャツに込めた思いは?

黒木:環境保全に対して率直な気持ちを伝えるメッセージだ。新しいスタートをイメージして、色を付けずにシンプルで気軽に使用できるデザインにした。ジェンダーレスでエイジレスなベーシックさは、誰でも愛用することができる。難解な問題なので、特に若者は理解しずらい点があるかもしれないが、このTシャツを着て遊びに出掛けたり、エコバッグを持ってコンビニに買い物に行くことがサステナブルな行動につながる。普段の生活の中で、自分なりにできることは何か。多くの人が環境問題について考えるきっかけになればいい。

田中哲平・豊島二部一課(以下、田中):豊島はオーガニックコットン普及プロジェクト「オーガビッツ(ORGABITS)」や、廃棄食料を再活用する「フードテキスタイル(FOOD TEXTILE)」など30年以上、サステナブルな活動に積極的に取り組んでいる。“トゥルーコットン”の使命は、多くの人にサステナビリティに興味を持ってもらい、環境保全や自然保護につながるちょっとしたいいことを広めていくこと。当社だけの発信では限りがあるが、「メゾン キツネ」とWWFジャパンとの協業は大きな効果を生むと思う。

WWD:WWFの資料によると、繊維産業は石油産業に次いで水の汚染が2番目に大きく、水の使用量が2番目に多い。

金子幸史WWFジャパン淡水グループジャパン テキスタイル リード(以下、金子):服飾・繊維関連分野をサステナブルに変えていくプロジェクトは、WWFの優先活動の1つ。WWFジャパンがパートナーとする初めての日系ファッション企業である豊島と、世界的に影響力のある「メゾン キツネ」との取り組みにより、多くの消費者のリアクションを期待している。

WWD:サステナビリティを重要視するきっかけとなったのは?

黒木:約5年前、ヨーロッパから東京に生活の拠点を移したとき。みんながエコバッグを持つなど環境保護の意識が高いヨーロッパと比較して、日本やアジアの街中であまりのゴミの多さを見て悲しい気持ちになって火が付いた。

WWD:今後、サステナビリティに対してどんな取り組みを進める?

黒木: バリ島に100%サステナブルなヴィラを来年開業する予定だ。他に自然や環境に配慮したリゾート開発も進んでる。(「メゾン キツネ」共同創業者の)ジルダ(・ロアエック/Gildas Loaec)ほどではないが、バリ島は好きだ。日本にサステナブルな旅館があっても面白いと思う。アイデアはたくさんあるので、慎重に考えていろいろと続けてみたい。行動力があり、創造力豊かな日本人は、さまざまなことができると思う。例えば、若者の理解をもっと深めるために、学校の授業にサステナビリティの課題に取り組むコンテンツを取り入れても良いのではないか。

金子:産学連携のサステナビリティの教育は面白いかもしれない。若者の将来が過酷なものにならないように、さまざまな立場の皆さんとの対話を通じて連携を深めながら、環境に高い負荷をかけている繊維産業の課題を克服していきたい。“トゥルーコットン”は、繊維企業の事業をサステナブルに変えていく大きなきっかけになると思う。

田中:これまで、勢いのある取り組みがまだ足りないと感じていた。今回のプロジェクトは、多くの人に強いメッセージとなるに違いない。今後も他社の力を借りながら、日本市場にサステナビリティを落とし込んでいきたい。

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「ポルシェ」と「ヒューゴ ボス」がタッグ サステナビリティをテーマにイベント共同開催

 「ポルシェ(PORSCHE)」と「ヒューゴ ボス(HUGO BOSS)」は先ごろ、東京・有明のポップアップストア「ポルシェ ナウ トウキョウ(PORSCHE NOW TOKYO)」で、両社の顧客を招いたイベント「ヒューゴ ボス×ポルシェ」を共同開催した。テーマは、両社が大切にしている共通のビジョンである“サステナビリティ”だ。

モビリティもファッションも
環境への配慮が使命

 会場ではCO2排出量ゼロの「ポルシェ」初のフル電動スポーツカー「タイカン(TAYCAN)」のプレゼンテーションや、以前からESG(環境、社会、ガバナンスの重視)経営に力を入れている「ボス」が「ポルシェ」とコラボレートしたメンズの新作カプセルコレクションが紹介され、両社が使命としているサステナビリティへの取り組みをアピールした。

「ポルシェ」の未来を象徴する
フル電動スポーツカー
「タイカン」

 “タイカン”は、“CO2を排出しないプラントでCO2を排出しない車を生産する”という「ポルシェ」が目指す持続可能なスポーツカーとして登場した。“タイカン ターボS”の0-100km/h加速は2.8秒という驚異的な加速やポルシェならではの走行性能を持ちながら、走行時にCO2を発生させないだけではなく、軽量でリサイクルが可能なアルミニウムをボディの37%に採用したほか、シート地などにはリサイクル素材を使用し、本拠地であるドイツ・シュツットガルトに設立したカーボンニュートラルの工場で製造されている。また、物流にも鉄道や電気自動車を採用、塗装工場でも排熱利用を行うなど、CO2削減だけでなく資源の節約にも配慮した徹底ぶりだ。日本でも今年9月、ポルシェジャパンが民間企業として初めて渋谷区とコラボレートして、“持続可能(サステナブル)な未来の共創”をテーマとしたポップアップイベントをミヤシタパーク4階の公園スペースで行った。“タイカン”の展示を通して、70年以上の伝統を持つ「ポルシェ」のイノベーションの歴史と、未来を見据えたサステナビリティへの取り組み、持続可能なスポーツカーを次代を担う若い世代にも共有することが狙いだ。このようなサステナブルプロジェクトは今後も継続する。

「Porsche NOW Tokyo」から
サステナブルなメッセージ発信

 「ポルシェ」スピリットの新しい情報発信地が、日本初のポップアップストア「ポルシェ ナウ トウキョウ(Porsche NOW Tokyo)」だ。シュツットガルト、アラブ首長国連邦・ドバイ、ギリシャ・アテネ、台湾・台北に次ぐオープンで、世界市場における日本の重要度を象徴している。店内は車両の展示に加え、各「ポルシェ」モデルを実在するサーキットで走行できるVR(仮想現実)体験スペースが設置されたほか、日本初導入となるコンシェルジュスタッフ“ポルシェプロ”が常駐し、「ポルシェ」に関するあらゆる質問に対応する。また、150kW級を出力する都市型充電ステーション“ポルシェターボチャージングステーション”も設置された。さらに、21年夏にはポルシェが販売する車の魅力をスポーツドライビングなどを通じて体験できる「ポルシェ・エクスペリエンスセンター」を千葉県木更津市にオープンする予定だ。

“電気自動車のF1”
フォーミュラーEで連携

 「ポルシェ」と「ヒューゴ ボス」は昨年、“電気自動車のF1”といわれるフォーミュラーEレーシングにおいてグローバルパートナーシップ契約を締結した。「ヒューゴ ボス」は「ポルシェ」のモータースポーツチームのオフィシャルアウトフィッターとなり、「ポルシェ」とコラボレートしたカプセルコレクションを手掛ける。カプセルコレクションは、両社のコーポレートカラーであるシルバーとブラック、赤を基調としたデザインが特徴で、環境に配慮した素材、製法で生産されている。4シーズン目となる2020-21年秋冬コレクションは、テーラードジャケット(9万4600円)、レザーのブルゾン(5万8300円)、フード付きパーカ(4万8400円)、デニムパンツ(4万4000円)などがあり、「ポルシェ」のアイコニックなシルエットやディテールをデザインに落とし込んだ。イベント中のトークショーに登壇した前田陽一郎クリエイティブ・ディレクターは、30代から「ポルシェ」のオーナーだという。「約5年前、ベルリンの本社を取材で訪れた際、環境に配慮したマシンメードの服の最高峰を目指すと宣言していたほど、『ヒューゴ ボス』はサステナビリティに対して先進的に取り組んでいる会社だ。『ボス』を着用したときに感じるなじみのよさは、“タイカン”でも味わえるはずだ」と話した。

 「ポルシェ」は2025年までにラインアップの半分を電動化する計画で、サステナブルな進化を遂げている。

問い合わせ先
ポルシェ コンタクト
0120-846-911

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天然成分による極上の着心地「サク・レ」がかなえるうるおいに包まれる24時間

 2019年秋冬に誕生した「サク・レ(SACRE)」は、全ての女性に心地よさとうるおい感を提供する極上のウエアだ。その極上な着心地の秘密は素材にある。自然由来のうるおい成分であるサクランを使用したレーヨン素材がソフトでしなやか着心地を約束。素材の良さを引き立てるシンプルなデザインが特徴で、なめらかな肌触りと生地の高い保湿効果で心と体をストレスから解放してくれる。素材はもちろんのこと、インナーウエアの機能性など、創業100年以上の歴史を持つ老舗アパレルメーカーのロイネならではのノウハウが随所に生かされている。価格もインナーが2400〜4800円、Tシャツやパンツ、ワンピース、ローブなどが4500〜8800円と手に取りやすいのも魅力の一つだ。一度手にしたら離せない「サク・レ」。その極上な着心地で多くの女性を魅了している。

ベッドルームから
ワンマイルまで、
あらゆるシーンに対応

 「サク・レ」は、女性のライフスタイルのあらゆるシーンに寄り添うブランドだ。絶妙なフィット感で優しく体を包むインナーウエアの“イン・ユア・シャツ”をはじめ、“ベッドルーム”、“リビングルーム”、“アクティブ”、“ワンマイル”とシーンごとに女性の24時間をサポート。Tシャツやレギンス、パンツなど、カテゴリー別に用途に応じて素材や機能にアレンジを加えている。「サク・レ」のクリエイティブディレクションは新進気鋭のアーティストであるNatsumi Itoを起用。彼女が捉えたスタイリッシュなビジュアルも注目だ。

自身と向き合う“おうち時間”に
ぴったりの商品

 「サク・レ」は8月、伊勢丹新宿本店のマ・ランジェリーでポップアップショップを開催した。三越伊勢丹の吉村恵美クロージング&アクセサリー I グループ マーチャンダイジング部肌着アシスタントマーチャンダイザー(AMD)によると、コロナ禍にもかかわらず店頭、EC共に前年比2ケタ増を売り上げたという。年齢層も20〜60代と幅広い世代から人気でギフト需要も多かった。吉村AMDは、「『サク・レ』の魅力は、インナーには珍しいニュアンスカラーと天然由来成分のサクランを使用した肌触りの良さ。トレンドに左右されないデザインや手に届きやすい価格帯、老舗メーカーだから実現できる品質が支持された」と話す。ポップアップ終了後も多くの問い合わせがあり、目が離せないブランドのようだ。

保水力はヒアルロン酸の
約5倍、驚きのサクラン

 「サク・レ」に使用されているサクランは、熊本県の大地が育む希少な淡水のり“スイゼンジノリ”から抽出された植物由来の天然うるおい成分だ。サクランにはヒアルロン酸の約5倍の保水力があり、化粧品などの材料としても使用されている。サクランをレーヨンの原糸に練り込んだ「サク・レ」を着用することで、肌からの水分蒸発対策になり、今までにないなめらかな触感と極上の着心地を実現することができる。

問い合わせ先
株式会社 ロイネ
info@jp-sacre.com

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店舗から「ダークストア」への転換 ファッション分野にも波及 鈴木敏仁USリポート

 アメリカ在住30年の鈴木敏仁氏が、現地のファッション&ビューティの最新ニュースを詳しく解説する連載。オンライン注文の物流に特化した「ダークストア」が増えている。棚に商品が陳列されているが、客は入ることはできず、EC(ネット通販)で受注された商品を出荷するための施設だ。スーパーマーケットが閉鎖された跡地に食品のダークストアが作られることが多かったが、一部ファッション分野にも広がりを見せている。

 百貨店のメイシーズ(MACY'S)がダークストアの実験を始めている。デラウェア州とコロラド州の2店舗で10月から開始した。名称はオムニサービスセンター。EC(ネット通販)の商品ピックアップと返品のみ可能で、その他の一般的なサービスを提供するカウンターはあるが、店内で買い物はできない。

 目的は急増しているECに対応するためで、ECで注文した商品をこの店からお客に配送するか(またはピックアップに来てもらうか)、他の近隣店舗に送る。同社広報がメディアの取材にそのように答えているが、今のところ情報はここまでだ。不採算店舗を転換したのか、家賃はどうなのかなど疑問は尽きないが、そういったテクニカルな疑問の答えを得るにはいましばらく時間が必要だろう。

 同社はもう一つ10月初頭にドアダッシュ(DOOR DASH)との提携を発表している。ドアダッシュはオンデマンド型の短時間宅配大手。もともと外食業界からスタートした企業だ。小売業界にも徐々に版図を広げはじめているのだが、百貨店との取引開始は私にとっては少々サプライズだった。外食宅配企業が百貨店と組むことと、百貨店がついに短時間宅配を始めることの2つの驚きである。

 料理、チルド、冷食など食品には短時間にお客に届けなければならない商品特性がある。だからそこからビジネスが生まれて市場が大きくなったわけで、これがとうとうファッション業界にも波及し始めたのである。ECで買った服を手数料を払ってまで2時間以内に手にしたい人がいるのかどうかを考えて悩むのではなくて、お客の選択肢を増やすことが正しいということなのだろう。

コロナの店舗休業で明暗が分かれる

 ご存知の通りアメリカの小売業界はコロナによる営業規制でリアル店舗に影響が大きく出る一方、ECの売り上げが急騰する地殻変動のような変化が生じている。ECはピークの5月には前年同月比で80%弱という伸び率を記録した。今も50%前後の増収で推移しているようで、まさにECシフトである。

 この大変化に対する小売業界の対応は、フルフィルメントセンターを急ごしらえで建設することなど不可能なので、店舗を有効活用するしか手がない。そして店舗を最大限に有効活できた企業とできなかった企業とで明暗が分かれた。その差は今まで準備していたかどうか。つまりデジタルにしっかり投資し変革に取り組んできたか否かで勝負が決まった。

 例えばルルレモン(LULU LEMON)がECによるインストアピックアップの実験をしたときに注文の半分以上が店頭欠品していることに気づき、在庫管理の精度を上げるために全商品にRFIDタグ(無線電子タグ)を付ける取り組みを始めたのは2015年のことである。そのためコロナによる営業規制がかかった直後からダークストア化が可能になって被害を最小限に食い止めている。一方のメイシーズはそういった準備ができていなかったので大きな減収に見舞われている。

ダークストアはデジタル小売業への実験場

 EC急増に対する店舗の対応は、おおよそ5つに集約されてきたと考えている。

(1)店内フルフィルメントスペースの設置:
 ネット注文に対する作業スペースは必須で、今は急ごしらえが多いがこれからは店舗計画の線引きの段階でスペースを確保することになるだろう

(2)BOPIS(バイオンライン・ピックアップインストア):
 アメリカには店内ピックアップと、駐車場に止めた車で受け取るカーブサイドピックアップと2つある

(3)オンデマンド型短時間宅配:
 インスタカートやドアダッシュといった専門企業を利用しての短時間宅配

(4)マイクロ・フルフィルメントセンター:
 売り場を大幅に縮小し、オートメーション化された小型のFCを店内に作る手法。ウォルマート(WALMART)、スーパーマーケットのアルバートソンズ(ALBERTSONS)やHEBが実験を始めている

(5)ダークストア:
 ダークストアは既存店を転換する試みでメイシーズに加えて、ウォルマート傘下のサムズクラブ(SAM’S CLUB)、スーパーマーケットのクローガー(KROGER)やレイリーズ(RALEY’S)など複数の企業が実験している。ゼロから作ったのがアマゾン傘下のホールフーズ(WHOLE FOODS )でNY近郊に1店舗、短時間宅配もドアダッシュがコンビニダークストアの実験を始めている。

 クローガーは3月から実験しているのだが、CFO(最高財務責任者)がメディアの取材に対して、「ダークストアはラーニングラボだ、そこから得た知見を適用することでネット注文を店頭で処理するコストが削減できた」と答えており、ECシフトへの対応だけではなくプロセス効率化の実験場としても機能しているようだ。

 モールから抜けた核店舗のあとをダークストア化、つまりフルフィルメントセンター化するというアイディアはかなり前から存在する。専門店が抜けた後を小さなフルフィルメントスペースとして他の複数の専門店に貸すという計画を聞いたこともある。ただ、お客が普通に行き来するモールの中にダークストアがあるという環境がお客のイメージにどう作用するのか、高い家賃を払ってROI(費用対効果)はどうなのか等々の課題もあって、業界では賛否が分かれている。

 メイシーズの実験はこういった諸々の疑問に答えてくれるかもしれない。やらないでゼロのままでいるよりも、とりあえずやってたとえ失敗したとしても少なくともノウハウを得ることができると考える方が重要なのだと私は考えている。

鈴木敏仁(すずき・としひと):東京都北区生まれ、早大法学部卒、西武百貨店を経て渡米、在米年数は30年以上。業界メディアへの執筆、流通企業やメーカーによる米国視察の企画、セミナー講演が主要業務。年間のべ店舗訪問数は600店舗超、製配販にわたる幅広い業界知識と現場の事実に基づいた分析による情報提供がモットー

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カラーコスメOEM国内シェアNO.1のトキワ サステナに取り組むスタートアップ企業を支援

 大手ビューティブランドのカラーコスメ受託製造を中核として事業展開を行うトキワは、スタートアップ企業やビューティに関わる幅広い分野の人を対象にした開発⽀援プログラム“アクセラレータープログラム”を実施。11月27日に最終審査を行い、支援していく3プロジェクトを決定した。

 トキワはカラーコスメのOEM市場で、国内シェア25%以上を占めているリーディングカンパニーだ。“アクセラレータープログラム”は、7月15日~9月14日の期間で、事業開始準備期から事業開始直後のビューティーケア関連事業のアイデアを募集。D2Cを含むビューティケアメーカーはもちろん、サービス事業者や流通業まで幅広い企業を対象としている。

 3回の審査を経て支援先として決定したプロジェクトには、トキワがパートナーとして協業し、⻑年培ってきたノウハウを元に研究開発から製造、販路開拓までを⼀気通貫でサポートする。具体的には、処⽅・容器開発・製造のノウハウのみならず、安全性や品質確認や薬事関連法への対処についてもサポート。最⼤3組までは、原材料・容器・実⽣産コストの全てを無償でサポート(1万個を上限などの諸条件あり)することで1000万円以上のキャッシュフローを創出し、事業開始時のリスク軽減、資⾦調達時の信⽤改善に貢献する。

 応募テーマは“∞ infinity”。具体的には、“より人々を笑顔にできる幸せを提供できる製品・サービス”のほか、“よりヒトを輝かせることができる機能と、人体・環境への配慮を両立することができる製品開発のコンビネーション”“ダイバーシティ&インクルージョンを推進することができる製品・サービス”“次世代に誇れる社会貢献と持続的な商業活動を両立できる製品・サービス”など、サステナビリティに関することが大きなテーマとなっている。

 “アクセラレータープログラム”の意義について、金井博之トキワ副社長は以下のように話す。「昨年、戦略的業務資本提携を経て第2創業を迎えたトキワは、グローバルマーケットで持続的に成長する道を選択した。世界の競合に伍して行くためには、トキワのみでは成し得ない革新と驚きをお客さまに提供し、サステナブルな企業へと変わる必要がある。オープンイノベーションを通じて、新たなパートナーとの共創ができることを期待して実施した。また、このプロジェクトの対象となるスタートアップ企業にとって、カラーコスメの商品販売はとても難しい分野。特にスキンケアとは異なり、世界各国の多様なお客さまのニーズに合わせた商品を提供するためには多色化対応力を確保する必要があり、開発から製造、物流にかかる費用負担も多くなる。そうしたカラーコスメでも、同分野に強みを持つトキワがパートナーとして協業することで、事業開始時のリスク軽減などに貢献できると考えている」。

 審査員は西村豊・元リシュモンジャパン社長、渡辺雄介カーライル・ジャパン・エルエルシーマネージング ディレクター、矢野貴久子アイスタイル「BeautyTech.jp」編集長、渡部賢ノインCEO、今田素子インフォバーングループ本社CEO、酒井里奈ファーメンステーション代表、金井博之トキワ副社長など著名なビジネスパーソンが担当。11月27日に行われた最終審査の結果、3つのプロジェクトが選ばれた。

ホローマイクロニードルを用いたビジネスプランなどが採択

 1つ目は、シンクランドの宮地邦男氏たちのプロジェクト。世界初のホローマイクロニードル(中空部分から薬剤の注入が可能なマイクロニードル)技術を用いたヘアケア・スキンケア製品の開発で、プラスチック由来ではない針を使用したマイクロニードルを使用することで、 クリーンビューティの要件を満たしている。

 2つ目は、インフォバーンの中村圭氏たちのプロジェクト。グリーンパッケージを使用し、中身を詰め替え式にすることでコスメロスを減らす化粧品ビジネスのアイデアだ。

 3つ目は特別サポートプログラムでの採択で、ユーブロームの柴田未央氏たちのプロジェクト。皮膚常在菌に着目したスキンケア商品の提供サービスで、皮膚常在菌の検査によって自分に合う化粧品を見つけることで、合わない化粧品の使用をやめ、コスメロスを減らすというビジネス案が選ばれた。

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旭化成の「ベンベルグ」アウター展示会がデジタルで開催

 旭化成のベンベルグ事業部は11月30日から、キュプラ繊維「ベンベルグ(Bemberg)」の2021-22年秋冬向け展示会「ベンベルグ アウターコレクション」を公式ウェブサイト上で開催する。会期は2021年1月29日まで。

 21-22年秋冬のコンセプトは“New Normal, New Paradigm”。着るという行為に心地良さを求める人々のライフスタイルや価値観の変化を見据え、それに呼応した「ベンベルグ」の魅力をデジタル上で広く発信していく。

 打ち出すテーマは“Green Inspired”と、“Extra Ordinary”。“Green Inspired”は、植物を想起させるような光沢やドレープのあるものやシャープなグラフィカルデザインを施したものが並び、2マイルウエア向けをイメージしたという“Extra Ordinary”からは着心地の良さを追求したものや高い吸湿性を持つもの、コンパクトなベロアやしなやかなベルベットなどが並ぶ。

 また「ベンベルグ」の環境への取り組みを紹介するコーナーも設ける。旭化成は2030年までに石炭火力の使用をゼロにすることを目標に掲げており、その一環としてベンベルグ工場もCO2排出量削減に取り組み30年までに対13年度比30%以上の削減を計画していることや、環境配慮型染色加工の技術開発といったサプライチェーンにおけるCO2削減などの取り組みを紹介する。

■2021-22FW Bemberg Outer Collection
日程:11月30日〜2021年1月29日
場所:公式ウェブサイト
主催:旭化成 ベンベルグ事業部 ベンベルグ第一営業部 第一担当

問い合わせ先
旭化成
06-7636-3360

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旭化成の「ベンベルグ」アウター展示会がデジタルで開催

 旭化成のベンベルグ事業部は11月30日から、キュプラ繊維「ベンベルグ(Bemberg)」の2021-22年秋冬向け展示会「ベンベルグ アウターコレクション」を公式ウェブサイト上で開催する。会期は2021年1月29日まで。

 21-22年秋冬のコンセプトは“New Normal, New Paradigm”。着るという行為に心地良さを求める人々のライフスタイルや価値観の変化を見据え、それに呼応した「ベンベルグ」の魅力をデジタル上で広く発信していく。

 打ち出すテーマは“Green Inspired”と、“Extra Ordinary”。“Green Inspired”は、植物を想起させるような光沢やドレープのあるものやシャープなグラフィカルデザインを施したものが並び、2マイルウエア向けをイメージしたという“Extra Ordinary”からは着心地の良さを追求したものや高い吸湿性を持つもの、コンパクトなベロアやしなやかなベルベットなどが並ぶ。

 また「ベンベルグ」の環境への取り組みを紹介するコーナーも設ける。旭化成は2030年までに石炭火力の使用をゼロにすることを目標に掲げており、その一環としてベンベルグ工場もCO2排出量削減に取り組み30年までに対13年度比30%以上の削減を計画していることや、環境配慮型染色加工の技術開発といったサプライチェーンにおけるCO2削減などの取り組みを紹介する。

■2021-22FW Bemberg Outer Collection
日程:11月30日〜2021年1月29日
場所:公式ウェブサイト
主催:旭化成 ベンベルグ事業部 ベンベルグ第一営業部 第一担当

問い合わせ先
旭化成
06-7636-3360

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「サステナに取り組んでいる」という企業の説明を信じる人はたった20% 英比較サイトの調査

 環境保護に対する関心の高まりとともに、サステナビリティに取り組む企業が増えている。しかしアパレルブランドのエシカル度(倫理的かどうか)の比較サイトを運営するコンペア・エシックス(COMPARE ETHICS)の調査によれば、“サステナブルな商品を扱っている”というブランドの説明を信頼すると答えたのは、回答者の20%にすぎなかったという。

 同社のアビー・モリス(Abbie Morris)共同創業者兼最高経営責任者(CEO)は、「最近はサステナビリティなど、自分の価値観と合致する企業やブランドの商品を買いたいと考える消費者が増えているが、見せかけだけの対応をしてもいずれ見破られる。データや情報を正直に公開して誠実に取り組んでいることを示さない限り、消費者の信頼を失ってしまう。“グリーン・ウオッシュ(見せかけの環境配慮)”は、最終的に大きな損失を生むことになる」と語った。

 コンペア・エシックスは、アパレルブランドの環境や人権問題に関する情報をまとめて検索および比較できるサービスがないことから、2018年にロンドンで創業。独自の評価テクノロジーを使い、社会や環境、動物に配慮しているかなどの条件に基づいてさまざまなブランドを格付けしており、現在50ブランドとその商品およそ3500点の評価が完了している。なお今回の調査は、18~65歳の男女1250人を対象に行われた。

 地球温暖化などの問題に取り組む非営利団体CDP(旧カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト、Carbon Disclosure Project)と、気候変動に関する調査などを行う非営利団体クライメイト・アカウンタビリティー・インスティテュート(Climate Accountability Institute)が17年に発表したリポートによれば、1988年以降、世界の温室効果ガスの70%以上がたった100社によって排出されているという。

 こうした情報が容易に入手できる現代において、大企業や大手ブランドに向ける消費者の視線が厳しくなるのは当然のことだろう。コンペア・エシックスの調査では、回答者の83%が“第三者機関の認定を受けているブランドのほうが信頼できる”とし、53%が“縫製業の環境改善に最も影響力があるのはアパレルブランドだ”と答えている。また“労働者に最低限の生活賃金しか支払っていないブランドはサステナブルだと思うか”という質問に対して、そう思うとしたのは回答者の22%のみだったことを考えると、環境問題だけでなく人権問題への取り組みも重要だ。

 人身売買の被害者支援や女性の貧困問題に取り組んでいるオーストラリア発のデニムブランド、「アウトランドデニム(OUTLAND DENIM)」のジェームズ・バートル(James Bartle)創設者は、「消費者はよりエシカルな商品を買いたいと思うようになっており、ブランド側にその証拠の提示を求めている。そうしたデータを正直かつ積極的に開示するブランドは、今後大きく成長できると思う。消費者と真の意味での信頼関係を結ぶことが大切だ」と述べた。

 ファッション業界のサステナブルでエシカルな起業家に投資するロンドン・ファッション・ファンド(LONDON FASHION FUND)のウェンディー・ハメット(Wendy Hammett)=アドバイザーは、「コロナ禍の影響で個人消費は減少している。消費者とのつながりや市場シェアを維持するため、ブランドはサステナビリティに関する実績や信頼性をしっかりと築く必要がある」とコメントした。

 環境や人権問題に真剣に取り組んでいることを証明するのは、企業やブランド側の責任だ。米アマゾン(AMAZON)は顧客が環境に配慮した商品を簡単に見つけられるようにするため、「クライメイト・プレッジ・フレンドリー(Climate Pledge Friendly)」プログラムを9月23日に立ち上げた。これは自社で扱う商品を対象に、サステナビリティに関するさまざまな外部の認証機関と連携して条件を満たすものに独自のラベルを貼るというものだが、今後は小売店などでもこうした試みが広がっていくかもしれない。

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「サステナに取り組んでいる」という企業の説明を信じる人はたった20% 英比較サイトの調査

 環境保護に対する関心の高まりとともに、サステナビリティに取り組む企業が増えている。しかしアパレルブランドのエシカル度(倫理的かどうか)の比較サイトを運営するコンペア・エシックス(COMPARE ETHICS)の調査によれば、“サステナブルな商品を扱っている”というブランドの説明を信頼すると答えたのは、回答者の20%にすぎなかったという。

 同社のアビー・モリス(Abbie Morris)共同創業者兼最高経営責任者(CEO)は、「最近はサステナビリティなど、自分の価値観と合致する企業やブランドの商品を買いたいと考える消費者が増えているが、見せかけだけの対応をしてもいずれ見破られる。データや情報を正直に公開して誠実に取り組んでいることを示さない限り、消費者の信頼を失ってしまう。“グリーン・ウオッシュ(見せかけの環境配慮)”は、最終的に大きな損失を生むことになる」と語った。

 コンペア・エシックスは、アパレルブランドの環境や人権問題に関する情報をまとめて検索および比較できるサービスがないことから、2018年にロンドンで創業。独自の評価テクノロジーを使い、社会や環境、動物に配慮しているかなどの条件に基づいてさまざまなブランドを格付けしており、現在50ブランドとその商品およそ3500点の評価が完了している。なお今回の調査は、18~65歳の男女1250人を対象に行われた。

 地球温暖化などの問題に取り組む非営利団体CDP(旧カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト、Carbon Disclosure Project)と、気候変動に関する調査などを行う非営利団体クライメイト・アカウンタビリティー・インスティテュート(Climate Accountability Institute)が17年に発表したリポートによれば、1988年以降、世界の温室効果ガスの70%以上がたった100社によって排出されているという。

 こうした情報が容易に入手できる現代において、大企業や大手ブランドに向ける消費者の視線が厳しくなるのは当然のことだろう。コンペア・エシックスの調査では、回答者の83%が“第三者機関の認定を受けているブランドのほうが信頼できる”とし、53%が“縫製業の環境改善に最も影響力があるのはアパレルブランドだ”と答えている。また“労働者に最低限の生活賃金しか支払っていないブランドはサステナブルだと思うか”という質問に対して、そう思うとしたのは回答者の22%のみだったことを考えると、環境問題だけでなく人権問題への取り組みも重要だ。

 人身売買の被害者支援や女性の貧困問題に取り組んでいるオーストラリア発のデニムブランド、「アウトランドデニム(OUTLAND DENIM)」のジェームズ・バートル(James Bartle)創設者は、「消費者はよりエシカルな商品を買いたいと思うようになっており、ブランド側にその証拠の提示を求めている。そうしたデータを正直かつ積極的に開示するブランドは、今後大きく成長できると思う。消費者と真の意味での信頼関係を結ぶことが大切だ」と述べた。

 ファッション業界のサステナブルでエシカルな起業家に投資するロンドン・ファッション・ファンド(LONDON FASHION FUND)のウェンディー・ハメット(Wendy Hammett)=アドバイザーは、「コロナ禍の影響で個人消費は減少している。消費者とのつながりや市場シェアを維持するため、ブランドはサステナビリティに関する実績や信頼性をしっかりと築く必要がある」とコメントした。

 環境や人権問題に真剣に取り組んでいることを証明するのは、企業やブランド側の責任だ。米アマゾン(AMAZON)は顧客が環境に配慮した商品を簡単に見つけられるようにするため、「クライメイト・プレッジ・フレンドリー(Climate Pledge Friendly)」プログラムを9月23日に立ち上げた。これは自社で扱う商品を対象に、サステナビリティに関するさまざまな外部の認証機関と連携して条件を満たすものに独自のラベルを貼るというものだが、今後は小売店などでもこうした試みが広がっていくかもしれない。

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アーティスティックスイミング選手からメイクアップアーティストに転身 “スポーツ選手らしい”メイクに奮闘

 「音楽に合わせて水中で演技を行い、技の完成度や同調性、演技構成、芸術性や表現力を競い合う」と聞けば、シンクロナイズドスイミングを思い浮かべるだろう。実は2018年にアーティスティックスイミング(以下AS)と名前を新たに、より感情豊かな演技が求められている。その中には、美しい動きはもちろん、その表情を彩るメイクにも目を引きつけられるが、そのAS用メイクを選手に指導している荒井美帆メイクアップアーティストもまた、元アーティスティックスイミング選手だった。その経歴についてやメイクアップアーティストへの転身についてはもちろん、日常生活にも生かせる汗や水に強いメイク方法、アスリートに向けたメイク活動について話を聞いた。

WWD:AS選手からメイクアップアーティストになった経緯は?

荒井美帆メイクアップアーティスト(以下、荒井):AS選手時代、09年に日本代表チームに入ることができましたが、日本代表になるとアーティスティック日本代表オフィシャルスポンサーであるコーセーのメイクアップアーティストから試合用のメイクアップを教えてもらえる機会があるんです。メイク講習会が1年に2回ほどありましたが、その講習がとても楽しかったですね。それに、ASには必ずメイクアップが必要にもかかわらず、日本代表に選ばれない限りメイクを学ぶ機会がないんです。試合のたびに自身でメイクをしなければいけないため、私も小学生のときから先生にやってもらったり周りの先輩の真似をしたりしていました。ただ、その先輩も自己流なのでそれを真似ていてもひどい出来だったりもしましたね(笑)。そんな経験もあって、「代表以外の人にメイクを教える機会を設けたい」と思いメイクアップアーティストを目指しました。引退後に専門学校に通い、メイクアップアーティストになることができました。

WWD:メイク講習会ではどのようなことを教わりましたか?

荒井:まず色使いが違いました。教わる前までは、赤い水着のときは目元に赤いアイシャドウを入れたり、青い水着だったら青一色のメイクを施したりなどワンパターンなものでしたから。演技のテーマに合わせてアイシャドウの入れ方を変えたりチークの色を変えたり、メイクの使い分けを初めて知ることが多かったです。明るい曲のときは、表情が柔らかく見えるようにライトなカラーやアイラインの入れ方で変化を出しました。一方で、カッコよく見せたいときや怖さを表現したいときはアイラインを強めに入れてキリッとさせたりリップの色も濃い目の赤にしたりしましたね。

WWD:直近の活動は?

荒井:新型コロナウイルスが流行する前までは、アメリカを拠点にメイクアップアーティストとして活動していました。そして直近1年半は、ASのパフォーマーとしてカリブ海を回る世界最大級の豪華客船内で毎日開催される50分間ショーに出演していました。これまでに2回乗船しており、それぞれ9カ月と4カ月半乗船していました。もともと5月までパフォーマーをする予定だったのですが、コロナの影響で今年の3月に帰国し、再びメイクアップアーティストとして活動しています。

WWD:日本ではどのような活動をしているのか?

荒井:例えば、京都のAS選手に向けてなじみのある「よーじや」のメイクアイテムを使用したオンラインのメイク講習を行いました。オンラインでメイクを伝えるのは難しく、最初はライティングや画面に対して鏡をどこに向けて設置したら見えやすいかなど試行錯誤でした。画面越しで色の見え方も違いますし、アイラインがきれいにひけているかどうかの判断もしづらかった。しかし、北海道から沖縄まで離れた場所の人にも講習できるというのはオンラインならでは。これまでは関東のASチームを中心にメイク講習をしていたので新鮮でした。

WWD:AS用メイクで重視するポイントは?

荒井:水に強いのはもちろん、アイシャドウならグラデーションを作るのを大切にしています。AS選手がメイクを濃くするのは、遠くのお客さまにも表情をよく見せるためでもあります。年々ASメイクも多様化し、まつ毛を描いてみたり、アイシャドウもアートのように奇抜に入れてみたりするようになっていきました。しかしそのうち、「競技に相応しくない」「スポーツ選手らしくない」となり、数年前から“派手すぎるメイク”が禁止となりました。テーマに合わせたメイクを考えるのが楽しかったのでやはり寂しさもありましたが、“ショー”ではなく“競技”なので、「選手らしく」というのは仕方のないことだとも感じましたね。そのため、以前は2色を目元に強くいれるメイクを多用していましたが、それでは「濃いメイクでNG」と判断される恐れも。なので、同じ2色でもグラデーションを使って自然にきれいめに見えるようにしています。

WWD:元選手だからこそ分かる、現役選手に伝えられることとは。

荒井:私のメイクはコーセーのメイクアップアーティストに教わったことがベースにはなっていますが、それにプラスして元選手としての目線でも伝えています。例えば、早朝に試合があるときは練習をしてすぐ本番というタイトなスケジュールなので、選手は朝起きてホテルでメイクとヘアをセットします。その場合、「目の下のアイラインはにじみ防止のため練習後(本番前)に引いたほうがいいよ」「リップは試合の直前に塗ったほうがいいよ」などプラスのアドバイスができます。試合前はバタバタして一からメイクを直す時間がないので、ほんの少しのメイク直しで済むように教えていますね。そのほか、選手はまだメイクをしたことがない中学生や高校生が多いので、ファンデーションは簡単に塗れて化粧直しもしやすいパウダータイプをすすめています。スポンジを水に濡らして使えば、汗や水にも強くなる。これは日常生活も使える小技ですね。

WWD:AS用メイクにはもちろん、日常生活でも使える汗や水に強いメイクアイテムを教えてください。

荒井:AS用では、「メイクアップフォーエバー(MAKE UP FOR EVER)」の“アクアシール”がおすすめ。どんなパウダーやペンシルもウオータープルーフにできるリキッドで、例えばアイシャドウに混ぜて使用したり、アイシャドウを塗ってからリキッドを上に塗ったりすると一瞬でウオータープルーフになります。私はリキッドをアイシャドウ下地として塗り、その上にアイシャドウを重ねるという使い方が多いですね。「ファシオ(FASIO)」のアイブロウペンシルとマスカラは選手時代から使用していますが、使いやすく落ちにくいので今も使い続けている一品です。「キャンメイク(CANMAKE)」のジェルタイプアイシャドウ“ジェルスターアイズ”はパールとラメがたっぷりで選手にも使いやすい。手に取りやすい価格も魅力ですね。「エクセル(EXCEL)」の“ロングラスティングアイライナーEX”も汗や皮脂、水に強くおすすめです。また、「よーじや」「チャコット(CHACOTT)」のアイシャドウは発色が良く使っています。

WWD:今後の活動予定は?

荒井:メイクのオンライン講習は今後も続けていきます。普段は、アスリートがメディアに出るときに自分でできるセルフメイクの方法も伝えていますが、いま広げていきたいのは、新体操やフィギュアスケートの選手などメイクが必要な競技の選手に向けた競技用メイクです。そのほか、ウオータプルーフ重視のメイクとして、ランナーやインストラクターなど汗をかきやすい人に向けたメイク、ボディービルダーなどコンテストに出場するステージメイクといった、スポーツ全般に関わる人にメイクを広げていきたいですね。

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「肩入れ」してます、ダメですか? エディターズレター(2020年8月28日配信分)

※この記事は2020年8月28日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

「肩入れ」してます、ダメですか?

 お読みいただいている方も多いと思いますが、「元ファストリ上級執行役員の心に火をつけた“トーチング”回顧録」を連載しています。連載は、お会いして1時間後に早くも決意。「10回やります!」と宣言し、初顔合わせを強引に締め括りました。編集長とは言え、独断にも程があるかもしれません。連載の主役、神保“隊長”に「肩入れ」しすぎているのは、分かっています。バランスを欠いており、記者らしくないかもしれません。

 とは言え、「肩入れ」の理由を1つ、ちゃんとお話してみようと思います。「この人、本物なんだな」と感じたのは、連載を告知するリンク1本目の記事をアップして間もなく、連載の舞台となる「ユニクロ」の某店舗で神保“隊長”と共に働いていたスタッフの方から、SNSでDMをいただいたからです。実名で「私たちの『奇跡』を、『軌跡』として残してくださることに感謝したい」という、ご丁寧なDMでした。

 時には匿名で辛辣なご意見を頂戴しますが(正直、いろいろ思いますよw)、このメルマガについては多くの皆さんから実名でお返事を頂戴しています。でも、そんなラヴい皆さんの連絡より、このDMはもっと素敵に思えました。ご本人が「奇跡」を「奇跡」と正々堂々発言しているからです。コレは、本当の「奇跡」を起こした人じゃなきゃ言えませんね。神保さんとDMを送ってくれた方、そして彼らの同僚は、本当に「ユニクロ」のありふれたロードサイド店に奇跡を起こした方なんだと実感し、批判されても(あんまりされないと思いますが)「肩入れ」する覚悟を決めました。

 最近で言うなら「ソーシャル・グッドに共感したドネーション的購買」みたいなモノです。皆さん、ソーシャル・グッドに惚れ込んだブランドの商品は、「ちょっと高いな」なんて思っても「ま、ソレがソーシャル・グッドだよね」と思って買っちゃいませんか?僕の場合は、「デザイン、もうちょっとあっても良いよねぇ」なんて思うのですが、「ミニマルな方が、CO2排出は少ない?」なんて思い込んで買っています。“トーチング”連載は、そんなカンジ。「ちょっとやりすぎ?」と思いつつ、「でも広がったら、業界が、社会がちょっと良くなるなぁ」と自分自身を正当化しているのです。

 というワケで、この風呂敷、まだまだ広げちゃいますよ。連載も背中を押し、トーチングは現在予約がパンパンだそうです。「そこをなんとか!!」と思う皆様は、このメールに簡単な自己紹介と悩みをご連絡ください。取材を条件に(企業名や個人名は匿名でもOKです)、神保“隊長”と相談し、「優先枠」を差し上げたいと思います(笑)。詳しくは、リンク2本目の記事の最後をご覧ください。

FROM OUR INDUSTRY:ファッションとビューティ、関連する業界の注目トピックスをお届けする総合・包括的ニュースレターを週3回配信するメールマガジン。「WWD JAPAN.com」が配信する1日平均30本程度の記事から、特にプロが読むべき、最新ニュースや示唆に富むコラムなどをご紹介します。

エディターズレターとは?
「WWDジャパン」と「WWDビューティ」の編集者から、パーソナルなメッセージをあなたのメールボックスにダイレクトにお届けするメールマガジン。ファッションやビューティのみならず、テクノロジーやビジネス、グローバル、ダイバーシティなど、みなさまの興味に合わせて、現在7種類のテーマをお選び頂けます。届いたメールには直接返信をすることもできます。

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【ランダムトーク】お客あっての商売。要請に従うかの判断ポイント

 北海道、東京都、愛知県、大阪府で飲食店への時短営業や休業の要請が出されています。日本を代表する三大歓楽街のひとつ、中洲のある福岡県だけは感染者数が10人台で抑えられています。中洲はどんな対策を取っているのか気になります。ランダムトークです。
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「シセイドウ」から初のニューイヤーコレクション 人気美容液など限定パッケージで登場

 資生堂は2021年1月1日、グローバルブランド「シセイドウ(SHISEIDO)」からニューイヤーコレクションとして限定パッケージのスキンケア・メイクアップ製品を世界各国で順次数量限定発売する(全4品、1200〜1万6000円)。日本では百貨店を中心とした50店舗と「シセイドウ」公式サイト、資生堂の総合美容サイト「ワタシプラス」で取り扱う。同ブランドがニューイヤーコレクションを発売するのは初めて。

 “Beauty Starts Afresh(みなぎる美しさで、新しい年へ。)”をテーマに、新しい年の始まりを予感させるエネルギッシュな印象の花のビジュアルをパッケージデザインに採用した。発売する製品は、世界で7.1秒に1本売れているベストセラー美容液“アルティミューン パワライジング コンセントレート N”と、エイジングケアと美白ケアをかなえるシリーズ“バイタルパーフェクション”のモイスチャライザー、軽い感触とほんのり艶のあるクリアな発色が特徴の口紅“ヴィジョナリー ジェルリップスティック”、クッションファンデーション用のコンパクトケースの4品となる。

 同社はこれまでクリスマス商戦に向けて限定商品を扱ってきたが、グローバル化が進み消費者のニーズも多様化していることからニューイヤーコレクションを発売することになった。

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今週のスケジュール(2020年11月30日〜2020年12月6日)

FASHION

30 MON
ユーロファッションジャパン
「Under The Tree by Famiglia Martinese」ファッションショー
10:20〜13:00 新宿御苑プラタナス並木
(東京都新宿区内藤町11)

良品計画
「無印良品 東京有明」内覧会
13:00〜17:30 有明ガーデン モール&スパ1-3階
(東京都江東区有明2-1-7)

3 THU
松屋銀座
もの繋ぎプロジェクト展 プロジェクト今後の活動発表会
9:30〜 松屋銀座8階イベントスクエア
(東京都中央区銀座3-6-1)

BEAUTY

1 TUE
再春館製薬所
「ドモホルンリンクル」リニューアル発表会
10:00~/13:00~/14:30~/16:30~/18:00~
オンライン

2 WED
アンファー
新製品発表会
11:00〜12:00
オンライン

ピエール ファーブル ジャポン
「アベンヌ 」新製品発表会 (3日も開催)
11:00~/14:00~
ピエール ファーブル ジャポン
東京都港区赤坂2-17-7 赤坂溜池タワー2階

4 FRI
MIMC
新製品発表会
13:00~/15:00~/17:00~
オンライン

ハグ&スマイル
「ニーゼロネオ」新製品発表会
13:30~(フィジカル)11:00~/15:30~(オンライン)
東京都渋谷区神宮前4丁目21−10 URA表参道2F

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NiziUが初のコスメミューズに! コーセー「カールキープマジック」の新広告に登場

 コーセーは、まつげ化粧料「カールキープマジック」の新ミューズにグローバル・ガールズグループ 「NiziU(ニジュー)」を起用する。“まつ毛もテンションも上げてこう!”をビジュアルコンセプトに、メイクをすることに喜びや楽しさを感じられるようなビジュアルを作成。新広告は、来年1月16日から全国のドラックストアで順次展開予定。

 NiziUの起用理由は、「夢に向かって進む彼女たちの姿に共感してもらいたい。そしてアクティブに生きる現代の女性たちの美しさを、長時間キープできるコスメで応援したい」という思いから。新ミューズ就任についてNiziU のメンバーは、「女の子の憧れであるメイクアイテムの顔になることができて本当にうれしいです。初めて聞いた時はメンバー皆で驚きました!」とコメント。

 「カールキープマジック」はカールアップ&キープに優れ、1品でマスカラ下地、トップコート、マスカラの3役で使用可能なまつげ化粧料。まつげを自然にカールして約 10時間持続させるほか、まつげ保護成分を配合し、汗や水、涙に強いウオータープルーフを採用する。全国のドラッグストアや量販店、海外では中華圏およびASEANを中心に順次導入している。

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#敦子スメ「新月・満月」ノート 未来をより良いものに変えるタイミングのふたご座満月(11月30日)

 この連載では、新月・満月の流れを最大限に引き出すためのサポートをしてくれるコスメやインナーケアアイテムも紹介していきます。最終回の第24回は、11月30日の満月とおすすめコスメについてお伝えします。

今回の満月(11月30日)はふたご座

 今回の満月はふたご座で起こります。拡大、楽観、冒険心を表すいて座の太陽に、好奇心、コミュニケーション、知識を表すふたご座の月という組み合わせ。何か新しいことや“未知のもの”にトライしたくなるような星の配置です。2020年は根本から生活や価値観を変えられるような1年でした。この変化をどう捉えているか、人それぞれかもしれませんが、これを機に未来をより良いものに変えていける希望を持つのにいいタイミング、そんな星の配置です。

 新型コロナウイルス感染拡大という大きな波をきっかけにさまざまなことが変化し、世の中を見ていても新しい世界や暮らしがじわじわ始まっていて、もうその入り口に立っている感じが感覚的にもありますよね。そんなタイミングの今回の満月ですが、これからの新しい時代にマッチした面白いアイテムを今回は紹介します。

今回の満月コスメ

 「コアフィット(COREFIT)」の“ハイミラープロフェッショナル”はAIが搭載された次世代型のビューティミラー。ミラーといってもただの鏡ではありません。顔の筋膜の癒着をリリースする美容ギア、フェイスポインターとセットで使うものですが、顔のコリ・たるみや肌の状態の測定ができる機能に加え、Zoomやユーチューブなどが見られる機能を搭載。画面の半分でメイク動画を見ながら、もう半分をミラー機能にしてメイクの練習をしたり、Zoomを使ってポインターのインストラクションを受けたり、物とも人とも新しいコミュニケーションの取り方で美容に向き合える、そんなアイテムです。


 「フォレオ(FOREO)」 の“UFO”は、スマホアプリと連動して肌のトリートメントが行える新しいスキンケアツール。専用のマスクシートをセットしてスマホのアプリを起動。そのガイダンスに従ってスキンケアを行うと、本体が温冷作用と光の効果で肌を柔らかくし保湿成分を浸透。エイジングケアもできる優れもの。順序やトリートメントの長さはアプリが管理してくれるのでとても楽にスキンケアが楽しめます。

 新しい時代になって変化する私たちの人とのコミュニケーションやあり方、その波は美容アイテムにも現れています。鍵となるのはインターネットやデバイスなどのツールなのかもしれません。


福本敦子(ふくもと・あつこ)/フリーランスPR・美容コラムニスト:コスメキッチンに14年間勤務後、現在はフリーランスPRとして活動するかたわら、ビューティコラムニストとしてイベント、SNSなど多方面で活躍。オーガニックに精通した知識を武器に、ライフスタイルに寄り添った独自のオーガニック美容論が、著名人やエディターをはじめ各方面から大人気。「#敦子スメ」は「読んだ瞬間試したくなる」と多くの反響を呼び、紹介した商品の欠品や完売も多数。2019年秋、初の書籍となる「今より全部良くなりたい 運まで良くするオーガニック美容本 by敦子スメ」を出版。発売前に増刷が決まるなど話題を呼んでいる。旅を愛し、占星術にも精通 instagram:@uoza_26

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#敦子スメ「新月・満月」ノート 未来をより良いものに変えるタイミングのふたご座満月(11月30日)

 この連載では、新月・満月の流れを最大限に引き出すためのサポートをしてくれるコスメやインナーケアアイテムも紹介していきます。最終回の第24回は、11月30日の満月とおすすめコスメについてお伝えします。

今回の満月(11月30日)はふたご座

 今回の満月はふたご座で起こります。拡大、楽観、冒険心を表すいて座の太陽に、好奇心、コミュニケーション、知識を表すふたご座の月という組み合わせ。何か新しいことや“未知のもの”にトライしたくなるような星の配置です。2020年は根本から生活や価値観を変えられるような1年でした。この変化をどう捉えているか、人それぞれかもしれませんが、これを機に未来をより良いものに変えていける希望を持つのにいいタイミング、そんな星の配置です。

 新型コロナウイルス感染拡大という大きな波をきっかけにさまざまなことが変化し、世の中を見ていても新しい世界や暮らしがじわじわ始まっていて、もうその入り口に立っている感じが感覚的にもありますよね。そんなタイミングの今回の満月ですが、これからの新しい時代にマッチした面白いアイテムを今回は紹介します。

今回の満月コスメ

 「コアフィット(COREFIT)」の“ハイミラープロフェッショナル”はAIが搭載された次世代型のビューティミラー。ミラーといってもただの鏡ではありません。顔の筋膜の癒着をリリースする美容ギア、フェイスポインターとセットで使うものですが、顔のコリ・たるみや肌の状態の測定ができる機能に加え、Zoomやユーチューブなどが見られる機能を搭載。画面の半分でメイク動画を見ながら、もう半分をミラー機能にしてメイクの練習をしたり、Zoomを使ってポインターのインストラクションを受けたり、物とも人とも新しいコミュニケーションの取り方で美容に向き合える、そんなアイテムです。


 「フォレオ(FOREO)」 の“UFO”は、スマホアプリと連動して肌のトリートメントが行える新しいスキンケアツール。専用のマスクシートをセットしてスマホのアプリを起動。そのガイダンスに従ってスキンケアを行うと、本体が温冷作用と光の効果で肌を柔らかくし保湿成分を浸透。エイジングケアもできる優れもの。順序やトリートメントの長さはアプリが管理してくれるのでとても楽にスキンケアが楽しめます。

 新しい時代になって変化する私たちの人とのコミュニケーションやあり方、その波は美容アイテムにも現れています。鍵となるのはインターネットやデバイスなどのツールなのかもしれません。


福本敦子(ふくもと・あつこ)/フリーランスPR・美容コラムニスト:コスメキッチンに14年間勤務後、現在はフリーランスPRとして活動するかたわら、ビューティコラムニストとしてイベント、SNSなど多方面で活躍。オーガニックに精通した知識を武器に、ライフスタイルに寄り添った独自のオーガニック美容論が、著名人やエディターをはじめ各方面から大人気。「#敦子スメ」は「読んだ瞬間試したくなる」と多くの反響を呼び、紹介した商品の欠品や完売も多数。2019年秋、初の書籍となる「今より全部良くなりたい 運まで良くするオーガニック美容本 by敦子スメ」を出版。発売前に増刷が決まるなど話題を呼んでいる。旅を愛し、占星術にも精通 instagram:@uoza_26

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中国で若者を中心に人気集める「漢服」 漢民族の伝統衣装の魅力をアピール

 漢服をはじめとする中国の伝統を祝う漢服文化週間が10月31日〜11月3日、水郷の町として知られる西塘で開催された。漢服は漢民族が起源の民族衣装で、長い袖や紐づかいで歩くときの揺れる感覚が特徴。近年若い世代を中心に漢服を着ることが人気を集めており、イベントではカーニバルやファッションショー、弓を使ったパフォーマンスや市場も開かれ、多くの人で賑わった。中には孫に連れられ親子三世代で参加した家族や、犬や猫にも漢服を着せて一緒に参加した人もいた。

 西塘は上海の郊外に位置する、浙江省嘉興市嘉善県の小さな町。上海の4大水郷古鎮の1つで、石造りの家が並ぶ運河が特徴だ。参加者の多くは漢服を着用して西塘の持つ石橋など歴史的な外観に合わせてポーズを決めたり、動画の撮影をして漢服文化の魅力を伝えている。パフォーマンス動画を撮影していた人は、「子どもの頃から漢服を着るのは好きだった。私の両親もパフォーマーで多くの奇抜な衣装をステージで見ているから、漢服を着ることを応援してくれている」とコメントした。

 ここでは、髪型からメイクまで全身を鮮やかな色使いで包んだ参加者の漢服ファッションを見てみよう。

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中国で若者を中心に人気集める「漢服」 漢民族の伝統衣装の魅力をアピール

 漢服をはじめとする中国の伝統を祝う漢服文化週間が10月31日〜11月3日、水郷の町として知られる西塘で開催された。漢服は漢民族が起源の民族衣装で、長い袖や紐づかいで歩くときの揺れる感覚が特徴。近年若い世代を中心に漢服を着ることが人気を集めており、イベントではカーニバルやファッションショー、弓を使ったパフォーマンスや市場も開かれ、多くの人で賑わった。中には孫に連れられ親子三世代で参加した家族や、犬や猫にも漢服を着せて一緒に参加した人もいた。

 西塘は上海の郊外に位置する、浙江省嘉興市嘉善県の小さな町。上海の4大水郷古鎮の1つで、石造りの家が並ぶ運河が特徴だ。参加者の多くは漢服を着用して西塘の持つ石橋など歴史的な外観に合わせてポーズを決めたり、動画の撮影をして漢服文化の魅力を伝えている。パフォーマンス動画を撮影していた人は、「子どもの頃から漢服を着るのは好きだった。私の両親もパフォーマーで多くの奇抜な衣装をステージで見ているから、漢服を着ることを応援してくれている」とコメントした。

 ここでは、髪型からメイクまで全身を鮮やかな色使いで包んだ参加者の漢服ファッションを見てみよう。

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「ナナナナ」をヒットさせたデザイナーによる「ラストフレーム」 有力店が注目する“長く愛されるモノ作り”

 コロナ禍を受けて欧米の有力百貨店やスペシャリティストアには元気がなく、それらの店での販売に力を入れてきた日本のデザイナーズブランドにとっても、難しい状況が続いています。そんな中にあって「海外からの引き合いが高まっている」というのが、奥出貴ノ洋(おくで・たかのひろ)さんが手掛けるバッグやスカーフのブランド「ラストフレーム(LASTFRAME)」。奥出さんは、ミニサイズのバッグが大ヒットした「ナナナナ(NANA-NANA)」のデザインも手掛けており、名前は出せませんがそれ以外にも関わってきたブランドをヒットさせています。そんなふうに時代を読むのに長けた奥出さんですが、「今はサステナブルじゃないということがファッションではない時代」と語ります。

 「ラストフレーム」は、2018年秋に奥出さんが個人で立ち上げたブランド。現在、国内ではGR8やリステア(RESTIR)、バーニーズ ニューヨーク(BARNEYS NEW YORK)などで販売しており、21年プレ・スプリングや21年春夏からは、英のEC大手マッチズファッション ドットコム(MATCHESFASHION.COM)、中国・北京の百貨店SKP、英の百貨店ブラウンズ(BROWNS)などでの販売も決まりました。「(コロナ禍もあってバイヤーは保守的になっていると思ったが)だからこそ、比較的買いやすい価格で元気の出るようなカラフルな色合いの商品が支持されているんだと思う」と奥出さん。

 同ブランドがコンセプトとして掲げているのは、「年々職人が減少している日本の伝統技術を未来につなげる」こと。奥出さんがこれまで関わってきたブランドは、「ナナナナ」しかりカジュアルやストリートといったジャンルなので、このコンセプトはやや意外に感じます。「(これまで関わってきたブランドで海外のバイヤーなどと話す中で)『日本人なんだから、もっと日本のいいものを世界に発信すればいいのに』と言われる機会があった。そう言われても何をやればいいのか分からなかったが、偶然地元の石川県のシルクの機屋と知り合う機会があり、そこから日本の素材産地に足を運び、伝統技術について調べるようになった」そう。

 その結果生まれた第1弾商品がシルクスカーフです。石川県で作られる紋織りという技法のシルク織物にプリントを重ねていて、手触りや仕上がりは非常に繊細。でも、プリントではバンダナ風のペイズリーとチェッカーフラッグを組み合わせたりしていて、毒っ気を感じるところがポイント。価格は90センチ×90センチの商品が2万円前後です。奈良県のニッターとの出合いから生まれたというスーパーのビニル袋風ニットバッグ(2万2500円)もアイコン商品。日本に数台しかない特殊な編み機で編んだ生地を使っているといいます。

廃盤にはせず、年間を通して販売

 毎シーズン、少しずつ新商品を増やしていきますが、基本的にどの商品も廃盤にはせず、通年で提案し続けていくそう。そんな考えを象徴するように、21年春夏の展示会では“SSAW”という文字を無数にプリントしたスカーフも企画していました。通常は「2021SS」で2021年春夏シーズンを、「2021AW」で21年秋冬シーズンを表しますが、年を示す数字は組み合わせず、SSAWと4文字全て並べることで、いつのシーズンかを限定しないようにしているんだとか。そういった話をしていた時に奥出さんから出てきた言葉が、冒頭で紹介した「今はサステナブルじゃないということがファッションではない時代」というものでした。半年ごとに新しいトレンドを打ち出して、買い替え(つまり廃棄)を促してきた今までのファッション業界のシステム自体が、もはやファッショナブルではなくなっているという皮肉を表していますね。

 サステナビリティって、近年急速にファッション業界内で意識されるようになりました。でも正直なところ、完全な循環型商品の開発などが自社内でできるのはグローバルSPAやスポーツブランド、ラグジュアリーブランドなどの大資本に限られます。そういった中で、中小のデザイナーズブランドがサステナビリティの問題とどう向き合うべきかの好例の一つが、「ラストフレーム」のように“シーズンを超えて、長く使えて愛される商品を作る”といったことかもしれません。

 さて、これまでいくつもヒットを生んできた奥出さんに、「なぜみんなが欲しがるモノが分かるのか」なんてことも聞いてみました。その答えは、「自分がゼロからデザインしている感覚ではなく、世の中で広がっているものとか、自分の中で気になるもの、好きなものがホワッとある。それらが重なって形になったときに『あ、これだな』と形になる。ヒットするアイテムの時は企画の段階からそれが分かる」というものでした。商品企画に携わる人なら多かれ少なかれみんな同じような思考をしていると思いますが、そう簡単にはいかないもの。それがサラリとできちゃうというのが嗅覚というものなんですね。奥出さんのようにストリートやカジュアルといったリアルなマーケットを主戦場にしてきた人が、技術を次代につなげる、長く愛されるサステナブルなモノ作りを志向しているということが、まさに今の時代だなと感じます。

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「ナナナナ」をヒットさせたデザイナーによる「ラストフレーム」 有力店が注目する“長く愛されるモノ作り”

 コロナ禍を受けて欧米の有力百貨店やスペシャリティストアには元気がなく、それらの店での販売に力を入れてきた日本のデザイナーズブランドにとっても、難しい状況が続いています。そんな中にあって「海外からの引き合いが高まっている」というのが、奥出貴ノ洋(おくで・たかのひろ)さんが手掛けるバッグやスカーフのブランド「ラストフレーム(LASTFRAME)」。奥出さんは、ミニサイズのバッグが大ヒットした「ナナナナ(NANA-NANA)」のデザインも手掛けており、名前は出せませんがそれ以外にも関わってきたブランドをヒットさせています。そんなふうに時代を読むのに長けた奥出さんですが、「今はサステナブルじゃないということがファッションではない時代」と語ります。

 「ラストフレーム」は、2018年秋に奥出さんが個人で立ち上げたブランド。現在、国内ではGR8やリステア(RESTIR)、バーニーズ ニューヨーク(BARNEYS NEW YORK)などで販売しており、21年プレ・スプリングや21年春夏からは、英のEC大手マッチズファッション ドットコム(MATCHESFASHION.COM)、中国・北京の百貨店SKP、英の百貨店ブラウンズ(BROWNS)などでの販売も決まりました。「(コロナ禍もあってバイヤーは保守的になっていると思ったが)だからこそ、比較的買いやすい価格で元気の出るようなカラフルな色合いの商品が支持されているんだと思う」と奥出さん。

 同ブランドがコンセプトとして掲げているのは、「年々職人が減少している日本の伝統技術を未来につなげる」こと。奥出さんがこれまで関わってきたブランドは、「ナナナナ」しかりカジュアルやストリートといったジャンルなので、このコンセプトはやや意外に感じます。「(これまで関わってきたブランドで海外のバイヤーなどと話す中で)『日本人なんだから、もっと日本のいいものを世界に発信すればいいのに』と言われる機会があった。そう言われても何をやればいいのか分からなかったが、偶然地元の石川県のシルクの機屋と知り合う機会があり、そこから日本の素材産地に足を運び、伝統技術について調べるようになった」そう。

 その結果生まれた第1弾商品がシルクスカーフです。石川県で作られる紋織りという技法のシルク織物にプリントを重ねていて、手触りや仕上がりは非常に繊細。でも、プリントではバンダナ風のペイズリーとチェッカーフラッグを組み合わせたりしていて、毒っ気を感じるところがポイント。価格は90センチ×90センチの商品が2万円前後です。奈良県のニッターとの出合いから生まれたというスーパーのビニル袋風ニットバッグ(2万2500円)もアイコン商品。日本に数台しかない特殊な編み機で編んだ生地を使っているといいます。

廃盤にはせず、年間を通して販売

 毎シーズン、少しずつ新商品を増やしていきますが、基本的にどの商品も廃盤にはせず、通年で提案し続けていくそう。そんな考えを象徴するように、21年春夏の展示会では“SSAW”という文字を無数にプリントしたスカーフも企画していました。通常は「2021SS」で2021年春夏シーズンを、「2021AW」で21年秋冬シーズンを表しますが、年を示す数字は組み合わせず、SSAWと4文字全て並べることで、いつのシーズンかを限定しないようにしているんだとか。そういった話をしていた時に奥出さんから出てきた言葉が、冒頭で紹介した「今はサステナブルじゃないということがファッションではない時代」というものでした。半年ごとに新しいトレンドを打ち出して、買い替え(つまり廃棄)を促してきた今までのファッション業界のシステム自体が、もはやファッショナブルではなくなっているという皮肉を表していますね。

 サステナビリティって、近年急速にファッション業界内で意識されるようになりました。でも正直なところ、完全な循環型商品の開発などが自社内でできるのはグローバルSPAやスポーツブランド、ラグジュアリーブランドなどの大資本に限られます。そういった中で、中小のデザイナーズブランドがサステナビリティの問題とどう向き合うべきかの好例の一つが、「ラストフレーム」のように“シーズンを超えて、長く使えて愛される商品を作る”といったことかもしれません。

 さて、これまでいくつもヒットを生んできた奥出さんに、「なぜみんなが欲しがるモノが分かるのか」なんてことも聞いてみました。その答えは、「自分がゼロからデザインしている感覚ではなく、世の中で広がっているものとか、自分の中で気になるもの、好きなものがホワッとある。それらが重なって形になったときに『あ、これだな』と形になる。ヒットするアイテムの時は企画の段階からそれが分かる」というものでした。商品企画に携わる人なら多かれ少なかれみんな同じような思考をしていると思いますが、そう簡単にはいかないもの。それがサラリとできちゃうというのが嗅覚というものなんですね。奥出さんのようにストリートやカジュアルといったリアルなマーケットを主戦場にしてきた人が、技術を次代につなげる、長く愛されるサステナブルなモノ作りを志向しているということが、まさに今の時代だなと感じます。

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キャリア20年のデニム担当も思わず「いいね!」の沖縄発のサステナブルジーンズ

 ファッションビジネスの世界に生きていて、“サステナブル”という言葉を聞かない日はない。そして、日々なされる会話の代表格が「サステナビリティとクリエイティビティは共存するのか?」だ。作り手としては「NO」と言えず、ただし受け手としては「う~ん……」と頭を抱えてしまうこともしばしば。そんな中にあって、思わず「いいじゃない!」と身を乗り出したジーンズがある。それがサステナブルプロジェクト「キセキレーベル(KISEKI LABEL)」と日本を代表するジーンズブランド「エヴィス(EVISU)」が協業した一本だ。

 最大の魅力は素材感で、パイナップル繊維が濃紺のデニムの上で白く毛羽立っている。ツイードを想起させる見た目と風合いで、20年間デニムを取材してきた僕も「こんなの見たことない」だった。これについて山根英彦エヴィスジャパン社長は、「シルクのように繊維長のあるパイナップルの特徴を生かした。セカンドサンプル、サードサンプルではこれを推し進めて、ネップ感を表現してみても面白いだろう」と話す。

 「キセキレーベル」は、食品関連の研究・開発・販売を行うフードリボン(沖縄県、宇田悦子社長)が2020年7月にスタートさせたプロジェクトで、本来廃棄されるパイナップルの葉を再利用している。パイナップルの葉の60%は水分であり、残りの40%の内39%をバイオプラスチック化してストローやカトラリーに、さらに残った1%から繊維を抽出している。宇田社長は、「パイナップルの葉は水分が多く固いため燃やすこともできず、堆肥への転用も難しい“厄介者”だった。そのため畑に放置されていたが、『キセキレーベル』はそれを価値あるものに変える。すでにパイナップルの生産量日本一の沖縄県北部・東村に加工場を作り、機械を導入した。年始をめどに製造ラインを稼働させる。パイナップルの葉から抽出した繊維を大阪の紡績会社に持ち込み、オーガニックコットンと混ぜて糸にする」と話す。

 「キセキレーベル」は「エヴィス」のほか、2021年春夏シーズンに沖縄のアロハシャツブランド「パイカジ(PAIKAJI)」とも商品を製作する。

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バロックの「マウジー」からサステナブル素材の新ライン オトナ女性の取り込み狙う

 バロックジャパンリミテッドの「マウジー(MOUSSY)」は、環境に配慮した素材を使った新ライン“エム アンダーバー(M_)”を2020-21年秋冬からスタートした。「マウジー」全店と同社のEC「シェルター ウェブストア(SHEL’TTER WEB STORE)」で販売している。

 体のラインを強調するスリムなシルエットや鮮やかなカラーリングが特徴の「マウジー」に対し、体のラインを拾わず落ち着いたデザインのベーシックアイテムをそろえる。既存のマウジーよりも価格はやや上に設定。2021年春夏の新作は、再生ポリエステルのセットアップ(トップス9500円、パンツ1万円)やオーガニックコットンのガウン(1万2000円)など。商品だけでなく、ブランドタグや下げ札にも再生原料や生分解性素材を使用している。

 ターゲットは30〜50代。20-21年秋冬のブランドビジュアルにはモデルのエリーローズと母の親子を起用した。9月にはバーニーズ ニューヨーク銀座店でポップアップストアを開催し、再生ポリエステルのアイテムを中心に売れ行きは比較的好調だったという。「新ラインでは既存の『マウジー』では接点のなかったお客さまへのアプローチにより、ブランドの可能性を広げていきたい」(担当者)としている。

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固形シャンプーの「エティーク」から初のフェイスケアが登場 クレンジングと洗顔料をそろえる

 固形シャンプーを展開するニュージーランドのサステイナブル ビューティバーブランド「エティーク(ETHIQUE)」から、初のフェイスケアが登場した。クレンジングと3種の洗顔料バーをライアップする。日本では「トリロジー(TRILOGY)」などの輸入・販売を手掛けるピー・エス・インターナショナル(P.S. INTERNATIONAL)が展開し、11月27日からオンラインストア「エシカミー」で販売している。

 メイク落とし、洗顔料、保湿剤とマルチに使える“エティーク クレンジングバー スーパースター!”(65g、3400円)は、カカオバターやココナツオイルなどを配合し、肌を滑らかに整える。洗顔料バー“エティーク フェイスウオッシュ”からは、クリーミーな泡が特徴で保湿効果の高い“ブリスバー”(110g、3400円)、クレイを配合し毛穴ケアの効果がある“ディープグリーン” (100g、3400円)、スクラブの“クリーンナップ”(100g、3200円)の3種を展開する。

 同ブランドは、エティーク社のブリアン・ウエスト(Brianne West)CEOが、理学部の学生だったときに海洋汚染や地球温暖化に問題意識を持ったことから2012年に設立。プラスチック使用廃止をテーマに、化学物質を使わず天然原料による美容関連製品を開発した。“シャンプー バー”は350mLボトル約3本分、“コンディショニング バー”は同5本分に相当する回数の使用ができるという。これまで600万本以上ものプラスチックボトルを製造、廃棄されるのを防ぎ、25年までに5000万本の削減を目標にしている。

 日本での取り扱いは19年からスタート。新客と共にリピート客が増えているという。広報担当者は、「日本でもSDGsへの関心が高まり、意識の高い女性はエコでナチュラルなものを好むようになってきている。11月から上映している海洋プラスチック問題に焦点を当てたドキュメンタリー映画「プラスチックの海」に協賛し、公開に合わせて2カ所の映画館でシャンプーとコンディショニングバーのサンプリングを実施したところ、とても喜んでいただけた。『エティーク』は、環境に配慮しながら使用感も妥協していないため、リピートが非常に多い」と話す。

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“Toxic Positivity(有害なポジティブさ)”とは? 常に前向きじゃなくていい、ファッションも人に寄り添うものに

 “トキシック・ポジティビティ(Toxic Positivity)”という言葉を知っているだろうか。コロナ禍で先が見えない状況を反映して6月ごろから英語メディアを中心に見かけることが多くなった。日本語にすれば“有害なポジティブさ”で、米フロリダ州フォート・ローダーデール拠点のセラピストグループ、ザ・サイコロジー・グループ(THE PSYCHOLOGY GROUP)は「どんな状況下においても幸せで楽観的な状態でいることを過度かつ無益に一般化しすぎること。その結果純粋な感情を否定、矮小化、無効化すること」と定義している。

 同グループは同時に、怒りや悲しみなどネガティブな感情を抑圧し、言葉にしたり表情に出さないことで後に不安やうつ、身体的不調につながる可能性があることを警告している。例えば、落ち込んでいる時に無理やりポジティブに振る舞ったり、元気でないことに罪悪感を覚えてまた落ち込んだりと、元気な状態がデフォルトでなければならないと過度に断定してしまうと逆効果を生むというのである。

 また落ち込んでいる人に対して「元気出して!なんとかなるよ」「そのくらいで済んでよかった」「良いこともあるよ」などと励ますことも純粋な感情から目を逸らせるもので“トキシック・ポジティビティ”になり得るという。ザ・サイコロジー・グループはそのような言葉ではなく落ち込んでいる人を受け入れ、共感し、話を聞くことが大切だと説く。

 なぜ突然この言葉を紹介したかといえば、まず今年は常に元気でいること、そして常に大丈夫な状態であることがいかに難しいかを各々味わった年であるからだ。ファッション業界でいえば、国内の大手アパレル5社だけで3100店舗以上を閉店する見込みだ。そして閉店には人員解雇が伴う。そのような状況で、常に前向きで元気でいることははっきり言って無理だ。

 しかしながら、現実世界では“前向きであること・元気であること”が当然で推奨されるべきこととして扱われる。「頑張って」は元気がない人にとりあえずかける常套句であるし、自粛期間中には外に出られない分、新たなスキルを身につけたり、苦しい状況でも笑顔をたやさず頑張ることがもてはやされた。もちろんポジティブでいられるときにポジティブでいることは悪いことではない。ただ、ポジティブでいられないときの感情も認め、一般化する必要がある。ネガティブな日があるのは当然なこと。自分自身、また他の人に対しても無益にプレッシャーを与えていないか今一度確かめるべきだ。

ファッションができるアプローチとは

 ファッションといえば、人に元気を与えるものと認識されてきた。実際に新しい服やメイクに身を包むことで得られる高揚感は多くの人が経験したことがあるだろう。ただ、元気を与えるアプローチは独りよがりな“元気の押し売り”ではなく人の感情に寄り添い、安らぎや癒しをを与えるアプローチのほうが今は適切かもしれない。コロナ禍により予定より数カ月遅れてオープンしたミヤシタパーク近くのビルボード広告にソフ(SOPH.)が掲げた「まいったな2020」のコピーは多くの反響を呼んだが、これも共感を得たからだろう。

 「ファッションは時代を反映する」とはよく言われたものだが21年春夏シーズンは、華やかさや派手さで元気を与えるというものよりも、圧倒的に安らぎムードが席巻していた。ベージュや白など優しい色使い、ゆったりとしたシルエットや着心地の良い素材が多く登場し、「WWDジャパン」の21年春夏のトレンドブックの副題も“家でも外でも心地よさをまとう”になっている。時代の空気に敏感なデザイナーたちが提案したのは、ネガティブな日も人を優しく包み、無理なく寄り添うファッションだ。

 社会の規範に則れば人々にポジティブでいることを呼びかけるのは企業として当然のようなことのように思われる。もちろんブランドや企業によってはそうしたアプローチを求める顧客もいるかもしれない。しかし今は、いやこれからも、自分たちの顧客は何を求めているのか常に追求し、それに寄り添うアプローチをすべきだ。またファッション業界がもし自らに「常にポジティブなメッセージを発信しなければいけない、そのためには自らも常にポジティブでなければならない」という考えを課しているなら、その考えから自らを解放する必要がある。

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全国のロフトで売れている環境に優しい商品トップ10は?

 突然ですが、皆さんは環境に優しい取り組みを何かしていますか?ーー地球環境のことを考えると壮大で、「自分にできることなんて微力かも・・・」と思ってしまいがちですが、まずは自分が楽しく続けられる、身近な取り組みから始めてみたい!ということで、全国のロフト(LOFT)で9月1日~11月16日までに売れた、コスメ、雑貨のカテゴリーをメインとする環境に優しい商品の売り上げトップ10を集計し、その理由を広報の高橋結衣さんに聞いてみました。皆さんもぜひ参考にしてみては?(一部の店舗では取り扱っていない商品もあります)

10位 「ゾク ポケットストロー」 1200円

 ロフトでは「ストローをプラスチックから紙やステンレスに変更するカフェが増え、メディでも取り上げられるようになった数年前から商品ラインアップを強化しています」と広報の高橋さん。中でも人気なのが外出に便利なポケットタイプで長さが調整できる「ゾク(ZOKU) ポケットストロー」。携帯するケースには、掃除用のブラシまでついている。ストロー部分はステンレスだが、子どもでも飲みやすいように口に触れる部分はシリコンになっているのがポイント。

9位 「ミアー」カップ&タンブラー 3700円、3000円

 真空断熱材ボトルで知られる米シアトル発のミアー(MIIR)社の新色のタンブラーとカップがラインクイン。同社は“製品そのものをプロジェクト化する”をコンセプトに掲げ、「水や教育、移動手段が十分に行き届いていない地域に売り上げの一部を寄付しています」とのこと。高い保温、保冷機能とシンプルかつスタイリッシュなデザインで、「キャンプで使用する人やテレワークの増加で家で長い時間仕事をする人、さらにはギフト需要でも人気です」。

8位 「ハザイ プロジェクト」の天然木カッティングボード 1500円、3800円

 一枚板のテーブルを製作している愛知県の岡崎製材が加工する際に余った木材で製作した天然木のカッティングボード。「ハザイ プロジェクト(HAZAI PROJECT)」とは、その名の通り端材から作られた商品。サイズ展開も豊富だがロフトでは使いやすいミドルとミニサイズが人気。「ケヤキやヒノキ、カバの木などの無垢の木の風合いが良く、パンやチーズをのせて食卓を彩る、お家時間のちょっとした充実に購入される方が多いですね」。

7位 電子メモパッド「ブギー ボード」2700円

 従来のA4サイズ、B5サイズに加え、新たに付箋サイズの電子メモパッド「ブギー ボード(BOOGIE BOARD)」が登場。裏面にマグネットが付いており、冷蔵庫に貼るのみならず、例えば木面でも付属のマグネットを付ければ貼ることができる。付属のペンで書き、中央のボタンを押すと文字が消えるようになっている。コイン電池1つで約3万回消去できる。「紙の節約になると同時にあとに書き込んだ内容が残らないため、個人情報を扱うコールセンターでも重宝されています」。

6位 「ロジカル・ペーパーリング」280~420円

 「もう分別廃棄しなくていいんです!!」と書いてある通り、ノートのリングの部分がプラスチックや金具ではなく紙でできているため、雑紙として廃棄した後にリサイクルすることができる「ロジカル・ペーパーリング」。「中央部分はリングがないため、書く際にも手に当たらないのがポイントです」と高橋さん。サイズもスリムやワイド、紙面も方眼や罫線タイプなど豊富にそろう。

5位 「Gゼロ マグボトル」 1800円

 2年前に爆発的にミニボトルが売れて以降、さまざまなタイプが販売されている中、200ml の「Gゼロ マグボトル」がランクイン。「500mlを一日で飲みきれない女性に支持されています。ちょっとした散歩や、薬を飲む際にも利用できると年配の女性の購入も多いです。断熱、二重構造で保温保冷効果も高く、90gと軽くて持ち運びに便利なのも人気の理由です」。

4位 ベジシャキちゃん 2個組 580円

 商品名の通り、野菜をシャキっと保つためのスティック。キャベツやレタス、白菜などの芯に刺すだけで成長のスピードを抑え、野菜の鮮度を保つという優れもの。「野菜の傷みが激しい夏場に特に売れた商品です。加えてコロナ禍で食材をまとめ買いする消費者が増えたことも後押しました」。食品ロスに貢献するだけでなく、繰り返し使えて経済的なのもうれしい。

3位 「ドクターブロナー マジックソープ」 各1200円

 リピーターも多く、長年愛されている米国発の全身用ソープ「ドクターブロナー マジックソープ(DR.BRONNER'S MAGIC SOAP)」。100%オーガニック成分で容器も100%リサイクルプラスチックを採用している。「素材が全て有機栽培で作られているので、生分解性で人と地球に優しいのが特徴です。この3カ月で一番売れたのはベビー用(敏感肌用)で、その次にシトラス、ティーツリーなどの香りが人気です。夏場はペパーミントのクールタイプもよく動きました。私はシトラスを愛用しています」と高橋さん。

2位 洗たく マグちゃん 1800円

 洗濯機に入れて一緒に洗うだけで、水道水がアルカリイオンの水素水になり、5キロの洗濯量の場合、2個入れると洗剤を使わなくても大丈夫なくらいの洗浄力。「洗剤の量を減らして併用するのをおすすめしています。部屋干しのイヤな臭いを解消し、消臭、洗浄、除菌の3つの効果が期待できます。また使用し続けることで、洗濯槽の汚れ防止にもなり、1個につき約300回使用可能です。洗剤の量を減らせて何度も使えるということで、メディアでも取り上げられ、その後の反響が大きかった商品です」。使用後は、中身のマグネシウムの粒を庭や鉢の植物に与えれば肥料のような役割を果たし、植物を元気にしてくれる。

1位 エコバッグ「クルリト」 700円~

 栄えある第1位はエコバッグの「クルリト」。ロフトでは、レジ袋有料化のタイミングで商品の取り扱いを拡大し、現在200点ほどをそろえる。「当初は、“シュパット(SHUPATTO)"という瞬時にたためるタイプのエコバッグが人気でしたが、じわじわ『クルリト』シリーズが人気に。シャカシャカしている素材のエコバッグが多い中、布に近い素材感でエコバッグに慣れていなかった男性からも支持を得たことが人気の理由です。リュックタイプ、マルシェタイプなどもあり、肩に当たる部分が太めなので、肩が痛くならないのもポイント。また、付属の袋をなくしがちですが、これは袋なしでまとめられ、価格も手ごろなことも後押ししました」。

番外編 ロフト エコバッグ小 300円

 エコバッグを持参するのを忘れて、レジ横にあるロフトのオリジナルエコバッグを購入する人が多数。「ひもがショルダー用と手持ち用の2ウェイになっており、ピンクのカラーリングのかわいらしさから購入する人もいますね。3カ月で3800個売れた人気商品です」。大きいサイズもあり、価格は500円

 最後に広報の高橋さんに売り上げトップ10の商品を総評してもらうと、「売れたものの共通点で全体的に言えることは、エコ視点や環境にいいだけではなく、色合いも明るくポップで、デザインや機能性も優れているということですね。まだまだ消費者の方は環境に良いだけでは手に取らないというのが実感です。加えて何度も使用でき、経済的であることもポイントです。今後も環境に優しい商品を増やしていく予定です」とのことでした。自分の気に入ったデザインで、機能的かつ環境に優しいなら、長く使用したいと思うはず。まずは身近な生活でできることから取り組んでいきたいですね。

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マリー・アントワネットの右靴が競売に 約540万円で落札

 仏競売会社オズナ(OSENAT)が11月15日に開催したオークションに、ルイ16世(Louis XVI)の王妃だったマリー・アントワネット(Marie Antoinette)の右靴が出品され、4万3750ユーロ(約538万円)で落札された。

 靴は白いシルクとヤギ革で作られており、4つのリボン飾りが付いている。サイズは約22.5cm。グレーのエナメルで覆われたヒールの高さはおよそ4.5cmで、「マリー・アントワネットの靴をM. ド・ボイジーに贈る(Soulier de Marie-Antoinette donne a M. de Voisey)」と書かれている。

 この靴は、マリー・アントワネットの侍女の友人だったマリー・エミリー・ド・ラ・シャペル(Marie Emilie de La Chapelle)の一族に代々受け継がれてきたものだという。予想落札価格は8000~1万ユーロ(約98万~123万円)だったが、世界中のコレクターから強い関心を集め、それを大幅に超える価格で落札された。なお5月に開催された同様のオークションには、マリー・アントワネットがコンシェルジュリー(フランス革命時に政治犯が収容されていた牢獄)に投獄された際に使用した木製のトランクが出品され、やはり4万3750ユーロで落札されている。

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マリー・アントワネットの右靴が競売に 約540万円で落札

 仏競売会社オズナ(OSENAT)が11月15日に開催したオークションに、ルイ16世(Louis XVI)の王妃だったマリー・アントワネット(Marie Antoinette)の右靴が出品され、4万3750ユーロ(約538万円)で落札された。

 靴は白いシルクとヤギ革で作られており、4つのリボン飾りが付いている。サイズは約22.5cm。グレーのエナメルで覆われたヒールの高さはおよそ4.5cmで、「マリー・アントワネットの靴をM. ド・ボイジーに贈る(Soulier de Marie-Antoinette donne a M. de Voisey)」と書かれている。

 この靴は、マリー・アントワネットの侍女の友人だったマリー・エミリー・ド・ラ・シャペル(Marie Emilie de La Chapelle)の一族に代々受け継がれてきたものだという。予想落札価格は8000~1万ユーロ(約98万~123万円)だったが、世界中のコレクターから強い関心を集め、それを大幅に超える価格で落札された。なお5月に開催された同様のオークションには、マリー・アントワネットがコンシェルジュリー(フランス革命時に政治犯が収容されていた牢獄)に投獄された際に使用した木製のトランクが出品され、やはり4万3750ユーロで落札されている。

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あなたの「MUJI愛」をチェック! 約2000人に「無印良品」に関するアンケート調査を実施

 「WWDジャパン」11月9日号では、「無印良品」特集を実施した。特集にあたり、一般消費者が抱く「無印良品」に対するイメージを調べるため、「WWDJAPAN.com」および公式SNSを通して約2000人の消費者にアンケート調査を実施した。今年の10月に実施し、質問は計6問で、対象は1163~2850人の男女(対象人数は質問により異なる)。アンケート結果からは、今の消費者のリアルな“MUJI愛”が見えてきた。

 Q1は“「無印良品」の店舗に行く頻度は?”。
 ECは含めずリアル店舗に行く頻度を聞いた結果、“月に1~2回”の利用が最も多く46.5%。次が“数カ月に1回かそれ以下”で42.1%、続いて“週1回”が9.6%だった。“毎日”という回答も1.8%あり、“月に1~2回”“週1回”“毎日”の回答数を合わせると、実に過半数が月に1~2回以上利用している実態が明らかになった。

 Q2は“「MUJIパスポート」をダウンロードしている?”
 「MUJIパスポート」とは「無印良品」のアプリで、2020年8月末時点で国内の累計ダウンロード数が2111万、海外を含むダウンロード数は4937万を誇っている。今回のアンケート調査でも、6割超がダウンロードしているという驚きの結果を示した。

 Q3は“あなたにとって「無印良品といえばコレ!」という定番カテゴリーは?”。
 生活に密着したあらゆるジャンルの商品を扱う「無印良品」ならではの質問で、取り扱い商品を全14カテゴリーに分けて回答を求めた。結果、“食品”という回答が20.9%と最も多く、2位が“収納用品”で18.7%、3位が“文房具・ファイル”で12.3%、それに“化粧品・アロマ”(11.6%)、“家具・インテリア”(10.6%)という回答が続いた。“食品”と“収納用品”の割合の高さが目立つものの、全カテゴリーがある程度の回答数を得て、“日々の生活に必要なものがそろっている”という「無印良品」の特徴が表れた。

 Q4は“あなたにとって「無印良品といえばコレ!」という定番商品は?”。
 Q3では“定番カテゴリー”を聞いたが、それよりも具体的な“定番商品”を聞いたもので、回答者の“MUJI愛”の対象が分かる質問だ。結果、さまざまな形状・サイズのラインアップがあることで人気の収納アイテム“ポリプロピレン・ポリエチレン収納ボックス”が1位になった。同様の形状だけでも、幅26、34、37、40、44、55cmから選べるようになっているなど、どのような収納スペースにも合うようサイズ展開が豊富なことも魅力の1つ。基本的に用途は自由だが、“衣装ケース”と記載した回答が多かったため、服を収納している消費者が多いようだ。

 2位は、“食品”カテゴリーの中で圧倒的な回答数を得た“カレー”。中でも無印カレーの代名詞ともいえる“素材を生かしたカレー バターチキン”が1番人気で、続いて“素材を生かしたカレー グリーン”が人気だった。なお“食品”カテゴリーでは、“バウム”や“チョコがけいちご”などの回答も多かった。ちなみに“カレー”“バウム”“チョコがけいちご”の3商品は、各店舗のレジ横に並べられていることが多く、会計前に思わず手に取ってしまうため“レジ横3大誘惑商品”と呼ばれているという。

 3位は、“高保湿タイプ”“しっとりタイプ”“さっぱりタイプ”の3種類がある“化粧水・敏感肌用”。実際、ヘルス&ビューティカテゴリーで最も売れているアイテムで、老若男女使える処方であることから認知度も高い。SNSに投稿する美容家も常にいてロングセラーになっている。また400mL、200mL、50mL(携帯用)の3タイプのサイズ展開があることも人気の秘訣。50mLは旅行にも持って行きやすくて便利で、400mLは化粧水としては珍しいくらいの大容量で、ファミリーで使っているケースも多いという。

「無印良品」を「ユニクロ」と比較する人も多い

 Q5は“「無印良品」の好きなところは?”。
 記述式で回答を求めたところ、“定番商品を長く扱ってくれるので買い足ししやすい”“いくつになっても手にすることができ、どんな生活環境にも合うところ”“商品、ニュースレター、店舗のディスプレーを通し、日々の暮らしのさまざまな点を整理するアイデアに気付ける点”“シンプルなデザインと見やすい店内”“衣料品は素材がよく、着心地がよいためユニクロからシフトした”“商品そのもので勝負しているところ”“ブランドに頼ることなく、適正価格で商品を販売しているところ”などの回答を得た。

 Q6では、Q5とは反対の視点で“「無印良品」に今後望むことや改善してほしいことは?”を聞いた。
 結果、“衣料品に関して、価格が上がってもデザイン性や素材をよくしてほしい”“自給自足キットとか、これからの暮らしに合うアイデア”“「無印良品村」を作ってほしい”“子ども服の種類を増やしてほしい”“以前より価格と敷居が高くなったと思う。お手頃価格を期待したい”“事業を広げ過ぎないでほしい。身近な位置で現状なままくらいがよい”“衣服のデザインや形をもう少し凝ったものにしてほしい”などの回答を得た。「無印良品」の衣料品を「ユニクロ」と比較した意見が複数見られ、衣料品に関しては両者を比較検討して購入を決めている人も少なくないようだ。

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資生堂が「第2回日経SDGs経営大賞」社会価値賞を受賞 女性活躍を中心としたダイバーシティ経営の促進などが評価

 資生堂は日本経済新聞社が主催する「第2回 日経SDGs経営大賞」において、社会価値賞を受賞した。女性の活躍を中心としたダイバーシティ経営の促進や、ビューティカンパニーとしての本業を通じたライフクオリティーメイクアップ(病気や治療による見た目の変化ややけど、傷あとなど肌に深い悩みを持つ人のための商品開発、トータルメイクアップの提案など)といった活動が評価された。

 資生堂は2019年に企業使命を「BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD(ビューティイノベーションでよりよい世界を)」と定め、企業としての成長はもちろんのこと、本業であるビューティビジネスそのもので社会課題の解決や、人々が幸せになる持続可能な社会を実現することを目指している。特に同社の強みであるダイバーシティ経営では、SDGsの17の目標の一つである「ジェンダー平等の実現」を目指し、日本社会の課題である女性活躍の推進をリードするため、23年には国内事業の女性管理職比率を機会均等の象徴である50%に高めたいという。

 「日経SDGs経営大賞」は日本経済新聞社が国内の上場企業など731社を対象に今年実施した「日経SDGs経営調査」の結果に基づき、外部審査委員会が企業の取り組みや戦略を総合的に審査。“SDGsと経営を結びつけることで事業を通じて、社会、経済、環境の課題解決に取り組み、企業価値の向上につなげた企業”を選出し表彰するもの。今回発表された「第2回 日経SDGs経営大賞」では、大賞をリコーが、部門賞ではSDGs戦略・経済価値賞は東京海上ホールディングス、環境価値賞はキリンホールディングスが受賞した。

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東武池袋にオーガニック&無添加商品が集結 「ViOマルシェ」開催 

 オーガニックや無添加にこだわる子育てママに向けたウェブマガジン「ViO(ヴィオ)」を運営するスタイルスは12月1日まで、イベント「ViOマルシェ」を東武百貨店池袋本店で開催している。オーガニックや無添加商品を展開する23社が出展し、消費者と生産者が直接コミュニケーションが取れる、買い物の場を提供する。
 
 同イベントは2018年からスタートし、今回で6回目。これまで六本木ヒルズや渋谷ヒカリエで開催し、昨年は伊勢丹新宿店ビューティアポセカリーでポップアップイベントを開催した。一般客と共にタレントやインフルエンサーを招待し、SNSで情報を拡散したところ、過去のイベントでは1200人以上が来場したという。スタイルスの中山真見社長は、「今回は新型コロナの影響を踏まえ、新しい試みとして、イベントの前日にビューティモデルの田中マヤさんとのトークセッションをインスタライブで配信し、デジタル上でイベントを盛り上げている(現在IGTVで公開中)。また、一部の商品は東武百貨店のオンラインショッピングでも購入できるので、ご自宅からも楽しんでいただけたら」と話す。

 会場には、農家や生産者と協力し、地域活性化に貢献しながら、フードロスや廃材リサイクルなど環境問題に取り組むオーガニックブランド「トイラボ(TOYLABO)」が初出展した。同ブランドは、ECを中心に展開しているが、イベント出展やポップアップなど積極的に行っている。ブランド担当者は、「物産展などで知り合った農家の方とタッグを組み、“農家支援コスメ”としても商品開発を行っている。私たちのブランドがハブになり、農家さんの野菜や果物を食べてもらうきっかけをつくりたい」と意気込む。11月からはアーバンリサーチでの取り扱いがスタートした。「今後、ブランドコンセプトに共感してくださる場所に出店していきたい」と話す。

 そのほか、ブルーボトルコーヒージャパン(BLUE BOTTLE COFFEE JAPAN)やフグレントウキョウ(FUGLEN TOKYO)などのカフェに導入しているバリスタ専用オーツミルクの「マイナーフィギュアズ(MINOR FIGURES)」、自社有機農場で原料から生産するオーガニックコスメ「ネオナチュラル(NEO NATURAL)」、ミツロウベースで繰り返し使えるラップの「アピアリーメイド(APIARY MADE)」、「ハービヴォア ボタニカルズ(HERBIVORE BOTANICALS)」を販売するインポートのメリーゴーラウンドなどが出展する。

■イベント名(正式表記)
日程:11月27日~12月1日
時間:10:30~19:00
場所:東武百貨店池袋本店8階催事場
入場料:無料

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ベルリンの日常に溶け込むサステナブルな取り組み

 先進国の一つと言われているドイツでは、環境のことを考えたシステムや活動が暮らしの中にごく当たり前に溶け込んでいるように感じます。実際、ベルリンに住み始めてからサステナブルな取り組みをより身近に感じるようになり、関心も高まりました。「サステナビリティ」や「SDGs」と言う言葉だけを聞くと、難しく考えてしまったり自分事化しづらかったりしますよね。僕自身もそうでしたし、今でも環境に配慮した暮らしを“完璧”に実践しているわけではありません。でも大事なのは、自分の身の回りでできることをやってみること。そして何よりも継続することではないでしょうか。ドイツや北欧諸国などでは特に目新しいことがあるというわけではないのですが、今日は日常に根付いているサステナブルな取り組みを紹介します。
   

飲み物は購入時にはデポジットが必要

 ドイツではペットボトルや瓶、缶入りの飲み物を購入するときに、 “プファンド(Pfand)”と呼ばれるデポジットを商品代金と一緒に支払う必要があります。これは容器の再利用やリサイクルを促すために始まったシステムなのですが、1本につき瓶は8~15セント、ペットボトルなどのプラスチックボトルは15〜25セント、缶は25セントとなっていて、まとめ買いすると意外と高額になるのです。さすがにもう慣れましたが、ベルリンに住み始めた頃はレジで合計金額を見てびっくりすることもありました。

 そしてスーパーマーケット各店には回収専用の機械が設置されているので、飲んだ後はどこのお店でも返却可能。その都度返すというよりは、家に溜めておいてまとめて持っていく人が多いです。返却すると合計金額とバーコードが記載されたレシートが発行されるので、それをレジで換金してもらうか新たに購入する商品の合計から割り引いてもらうという仕組みになっています。

 ちなみに“プファンド”システムの対象となっているのは、「Mehrweg(再利用可能)」と書かれたボトルと「Einweg(使い捨て)」マークのついた商品のみ。瓶でもワインボトルなどは対象外なので、ゴミ置き場や街中に設置された色別の回収ボックスに入れます(透明、緑、茶色と分ける必要があります)。また輸入品やフルーツジュースの一部なども対象外なので、分別して捨てます。
 

自分がいらなくなっても、捨てずに欲しい人を探す

 日本では断捨離したら、捨てる、もしくはフリーマーケットやメルカリで売ったりするというのが一般的ではないでしょうか?ベルリンでも週末の蚤の市は人気で、家でいらなくなったものを売りに来ている感じの人もいます。ただ、それよりも僕が驚いたのは、普段からアパートのエントランスや家の前に「zu verschenken(差し上げます)」と書いて、家庭でいらなくなったものを置く人が非常に多いこと。10分ほど住宅街を歩いていたら、必ずと言っていいほど目にします。

 置いてあるものは、割と大きな家具や家電から、服や靴、本、食器、植物までさまざま。正直、どう見ても“がらくた”じゃないか!!と思うようなものもありますが、中にはアンティークの素敵なグラスや雑貨なんかが置かれていることもあるので捨てたもんじゃありません。日本だとちょっと人目が気になったりして物色するのは勇気がいるかもしれませんが、こちらでは皆、普通に立ち止まって見ているので気にする必要は一切なし。僕自身もまだまだ使える立派な穴あけパンチを拾ったことがあり、今でも使っています。そして、最近引っ越しのために断捨離をしたので、“ご自由にどうぞ!”ボックスを試してみたのですが、夜遅くに段ボールに10点ほど入れて家の前の通りに出しておいたら、翌朝にはすっからかんに!自分には必要なくなったものでも欲しい人がいるというのは、本当でした。

 最近のリサイクル事情でいうと、8月にベルリン郊外に“捨てる代わりに再利用”をモットーに掲げ、中古品のみを集めたデパート「ノッホ・モール(NOCH MALL)」がオープンしました。母体はベルリンのゴミ収集やリサイクルセンターの運営を行っているBSR(BERLINER STADTREINIGUNG、ベルリン市清掃局)で、2000平方メートルの店内に状態の良い家具や電化製品から洋服、おもちゃ、本、スポーツ用品まで約1万5000点が並んでいます。このお店の特徴は、街中にたくさんあるリサイクルショップやビンテージショップとは違って営利目的ではなく、持続可能な消費を啓蒙するプラットフォームとしての役割を担っているということ。そのため、修理やアップサイクルのワークショップなども企画しています。まだ実際に足を運んだことはないのですが、近所にあるデパートの1フロアで現在ポップアップストアもやっているそうなので、今度行ってみようと思います。

フードロス削減に取り組む“廃棄食品”のスーパーマーケット

 ベルリンはスタートアップ企業が多いことでも知られている街ですが、フードロス削減に取り組むスーパーマーケット「サープラス(SIRPLUS)」もその一つです。2017年に1号店をオープンして以来、着実に成長を続け、現在はベルリン市内に6店舗とオンラインショップ、そして2つの自動販売機を構えています。

 取り扱っているのは、全て廃棄食品。賞味期限が切れたものや近いものが多いですが、それだけではなく過剰生産された商品やイースターなど季節限定商品の売れ残り、規格外の野菜や果物などもあり、生鮮食品やパンから缶詰めや瓶入りの食品、お菓子、調味料、飲料、アルコールまでがそろっています。商品は主に理念に賛同したメーカーや卸業者から仕入れていて、オーガニックやエシカルな商品も多いのも特徴です。行く時期によって品ぞろえは随分変わるのですが、それもまた楽しみの一つ。普段スーパーで普通に買っている商品があったり、ビックリするようなお買い得品を見つけたりすることもあります。

 また「サープラス」のオンラインショップでは、「パッケージにプラスチック不使用もしくは削減」や「ビーガン」「オーガニック」といった項目で商品を絞り込むことが可能。それぞれのライフスタイルに合った商品を見つけやすいというのも好印象です。
 

JUN YABUNO:1986年大阪生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後、「WWDジャパン」の編集記者として、ヨーロッパのファッション・ウィークの取材をはじめ、デザイナーズブランドやバッグ、インポーター、新人発掘などの分野を担当。2017年9月ベルリンに拠点を移し、フリーランスでファッションとライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を手掛ける。「Yahoo!ニュース 個人」のオーサーも務める。

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「エスター」2021年春夏コレクション

 「エスター(ESTH.)」が2021年春夏コレクションを発表した。

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「プーマ」×「スーパーマリオ」 ゲームの鮮やかな風景を再現したスニーカー4型など

 「プーマ(PUMA)」は今年誕生35周年を迎える任天堂「スーパーマリオブラザーズ(SUPER MARIO BROTHERS)」とコラボレーションしたアイテムを11月27日に発売する。「プーマ」店舗、公式オンラインストアと一部の取り扱い店舗で販売する。

 ニンテンドースイッチ(NINTENDO SWITCH)用ゲームの「スーパーマリオ 3D コレクション」に収録されている3作「スーパーマリオ 64 」「スーパーマリオ サンシャイン」「スーパーマリオ ギャラクシー」からインスパイアされたコレクションだ。

 「スーパーマリオ 64 」のゲームの景色をイメージし、レンガブロックをデザインした“FUTURE RIDER SUPER MARIO 64”(9900円税込)。「スーパーマリオ サンシャイン」に登場する“ドルピック島”の冒険にインスパイアされ、“水”をテーマにした“RS-DREAMER SUPER MARIO SUNSHINE”(1万5400円税込)。「スーパーマリオ ギャラクシー」の宇宙の世界観をイメージした“RS-FAST SUPER MARIO GALAXY”(1万4300円税込)と“RS-DREAMER SUPER MARIO GALAXY”(1万5400円税込)。以上、スニーカーは全4モデルを用意した。

 アパレルアイテムはTシャツ(5390円税込)、ロングTシャツ(6490円税込)、フーディー(2色、9790円税込)を用意した。

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消しゴムの「MONO」が「ミドラ」とコラボ トリコロールをモチーフに

 消しゴムの「MONO」を販売するトンボ鉛筆はこのほど、安藤大春が手掛ける「ミドラ(MIDDLA)」とコラボしたユニセックスブランド「モノ × ミドラ(MONO×MIDDLA)」をスタートした。「ミドラ」公式オンラインショップとクラウドファンディングサイト「キャンプファイヤー(CAMPFIRE)」などで受注販売中だ。

 今回のコラボは安藤デザイナーがデザイン画を描くときに使っていた「MONO」からインスピレーションを受け、トンボ鉛筆にアプローチし実現した。コンセプトは“MAKE NEW HERITAGE=新たな遺産を作っていく”とし、多くの人に馴染みのある「MONO」の3色ストライプを“遺産”と捉えてウエアラブルなアイテムに落とし込んでいく。

 第一弾は“MONOストライプ”と「ミドラ」のリンゴのアイコンをドット状に刺繍したものと、“MONOストライプ”を細くデザインした2種類の生地を用いたシャツとシャツドレスが登場した。価格は2万2000~3万1900円。

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「フェンディ カフェ」が日本初上陸 アニヴェルセルカフェ 表参道とのコラボで期間限定オープン

 「フェンディ(FENDI)」は、アニヴェルセルカフェ 表参道(ANNIVERSAIRE CAFÉ OMOTESANDO)とコラボレーションし、日本初となるカフェ「フェンディ カフェ バイ アニヴェルセル(FENDI CAFFE by ANNIVERSAIRE)」を11月28日から12月27日までの期間限定で東京・表参道にオープンする。2020年ホリデーコレクション“フェンディ ローマ”の発売を記念しての開催となる。

 店内は“フェンディ ローマ”のキーカラーとなるペールピンクと、ブランドカラーのイエローが基調。テーブルウエアやおしぼり、カトラリーケースなど、細部にまで世界観を演出している。オリジナルメニューは、シルヴィア・フェンディ(Silvia Fendi)=クリエイティブ・ディレクターのこだわりのゆで時間などを忠実に再現し、フェンディ家秘伝のレシピをベースにして作られた“FF”ロゴ型パスタなどフード5種、イタリアを代表するスイーツを組み合わせたケーキセットなどスイーツ6種、ドリンク13種、ディナーコース1種をそろえる。

 オープンに先立ち行われた内覧会で広報担当者は、「カフェという身近な体験を通して、これまで接点がなかったお客さまにもブランドを知ってもらう機会になればうれしい」とコメントした。

■フェンディ カフェ バイ アニヴェルセル
日程:2020年11月28日~12月27日
時間:11:00〜20:00(ただし、12月19・20・24〜26日は22:00まで)
場所:アニヴェルセルカフェ 表参道
住所:東京都港区北青山3丁目5-30
TEL:03-5411-5988

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「ケンゾー」が山本寛斎氏とのコラボコレクションを発売

 「ケンゾー(KENZO)」は故山本寛斎氏とのコラボカプセルコレクションを30日、同ブランドの店舗とオンラインで発売する(日本では12月16日発売)。動物モチーフやアニマルプリントを得意とする両者のコラボで、山本氏のアーカイブからモチーフやアートワークを再考し、「ケンゾー」のデザインと組み合わせたコレクションだ。30着のウィメンズアイテムと25着のメンズアイテム、22のアクセサリーをそろえ、価格は125〜1270ドル(約1万3000〜13万2000円)だ。

 「ケンゾー」のフェリペ・オリヴェイラ・バティスタ(Felipe Oliveira Baptista)=クリエイティブ・ディレクターは2019年7月の現職就任時にコラボのアイデアを持っていたといい、当時「ケンゾー」の創業者、高田賢三氏と山本氏にプロジェクトの賛同を得ていた。

 バティスタ=クリエイティブ・ディレクターは、「両者はカラフルで奇抜なデザインを通してファッションに革命をもたらした人物。そして、他にはない方法で東洋と西洋の文化を融合させたパイオニアだ。伝説の2人の新たな物語を始めるのはとてもワクワクする。私のお気に入りは虎が前面と背面にある黒いTシャツで、山本寛斎氏が手書きした書体で『KENZO』『カンサイ』『フェリペ』と書かれている」とコメントした。

 山本氏は70年代初頭に日本人として初めてロンドンでファッションショーを開催して以来、音楽やダンス、アクロバットなど日本の伝統的なお祭りの要素を組み合わせた“元氣”なショーの数々で世界を魅了した。急性骨髄性白血病により20年7月21日、76歳で死去した。

 高田氏は60年代後半にパリデビューを果たし、モデルが踊っていたり動物までもが登場する熱烈なファッションショーを通じてファッションを開拓していった。新型コロナウイルスの合併症により10月4日、パリ郊外のヌイイ=シュル=セーヌにあるアメリカン・ホスピタルで死去した。81歳だった。

 バティスタ=クリエイティブ・ディレクターはコレクションを通じて、彼らの才能と功績を称えるオマージュを捧げたという。「おそらくだが、このように賢三氏と寛斎氏の名が残されていくことは2人とも望んでいると思う。仕事を通じて世界に喜びをもたらすことに人生を尽くした2人に捧げる」と語った。

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ストリートウエアブランド「サイクル」が提案する“ユニークに環境と向き合う”選択肢

 環境に配慮したモノ作りを目指すストリートウエアブランド「サイクル(CYCLE BY M.Y.O.B.)」は、“アースエナジー(Earth Energy)”をコンセプトに2021年春夏コレクションを発表した。2シーズン目を迎えた今回のコレクションでは、アースカラーのリラックスしたムードのアイテムをそろえ、全体の約50%をリサイクルポリエステルやオーガニックコットンなどのサステナブル素材で構成した。

 「サイクル」のデザイナー、COMI(コミ)がこだわったのは、自身が表現したいストリートスタイルはそのままに、少しでも環境負荷を軽減する生地を用いること。日本のテキスタイルメーカーのサンプルを繰り返し試す中、アースカラーのジャケットには、帝人フロンティアが手掛けるリサイクルポリエステル“エコペット”を使用し、ハリのあるビッグシルエットを実現した。“エコペット”は回収された使用済みペットボトルを原料にしており、新たな石油を使わず資源を有効活用できる。そのほか鮮やかなグラフィックプリントのハットにはオーガニックコットンを、フューチャリスティックな雰囲気のオーバーサイズシャツには、リサイクル繊維を使用したポリエステル生地で、田村駒が提供する“C2C(シートゥーシーサーキュレーションポリエステル)”を選んだ。価格はジャケットが5万9000円、ハットが1万6000円、オーバーサイズシャツが1万8000円。

 さらに前シーズン好評だったというLEDランプ「ソネングラス」とのコラボアイテムも継続する。メイソンジャーのふた部分がソーラーパネルになっており、日中はジャケットやバッグのポケットに装着して充電することができる。ランプは防水仕様のため、フェス、キャンプなどのアウトドアシーンやバスタイムも楽しめる。「ソネングラス」が南アフリカ産のフェアトレード製品であることに共感したCOMIが、直々にコラボレーションを依頼したことで実現した。

 プラスチックごみや汚水問題などさまざまな情報に触れる中で、環境への関心が高まったというCOMIだが、ブランドの信念にあるのは「環境問題をカジュアル、かつユニークに表現したい」という思いだ。「私ができることはデザイン」と語り、一見“エコ”とは無関係なストリート色の強いアイテムをきっかけに、「ブランドを知って選んでくれたみんなが環境問題について考えたり、洋服を選ぶ選択肢の一つになったりしたらうれしい」という。

 素材や制作工程について、「まだ全てのアイテムに環境に配慮した素材を採用できているわけではない。リサイクル素材を使用しても染める際に水を使用するなど課題はある。ただ100%にこだわりすぎると自分もみんなも楽しくなくなってしまう。前シーズンでは30%程度だった環境配慮型素材の割合も今回は50%まで増やした。私ができることを少しずつストリートウエアで表現し、それを『サイクル』というブランドに乗せて発信していきたい」と語る。今後はさらに素材を見直すほか、パイナップルの葉の繊維から作られるレザー風テキスタイル“ピニャテックス”にも挑戦したいという。

 「サイクル」は、ニューヨーク発のブランド「エムワイオービー ニューヨークシティ(M.Y.O.B NYC、以下エムワイオービー)」を立ち上げたデザイナーのCOMIが2020-21年秋冬シーズンにスタートしたブランド。「エムワイオービー」の特徴であるエッジの効いたストリートスタイルはそのままに、よりリアルクローズなデザインへとアップデートし、環境に配慮したモノ作りを目指す。現在は公式オンラインストアを主軸に、中国、韓国などアジア圏のほか、ミラノ、ロンドンでも取り扱う。日本では9月に伊勢丹新宿本店で、11月には渋谷パルコでポップアップストアを開催した。

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世界最大の毛皮オークション「コペンハーゲン・ファー」が閉鎖 デンマークでのミンク大量処分を受けて

 世界最大の毛皮オークションであるコペンハーゲン・ファー(Kopenhagen Fur)が、新型コロナウイルスによるデンマークでのミンクの大量処分を受けて、2023年までにビジネスを終了すると発表した。21年にすでに予定されているオークションを開催後、規模を徐々に小さくしていくという。また、約300人の従業員が人員整理の対象となる。

 デンマーク政府は4日、新型コロナの変異種がミンク農場で見つかり人への感染も確認されたことから、国内の養殖ミンク1700万匹の殺処分の強制を命じた。その後法的措置が十分でなかったとの指摘を受けて、メッテ・フレデリクセン(Mette Frederiksen)首相は全頭の殺処分には「新しい法律が必要だった」と謝罪した。

 また将来のワクチンの効果を危惧して殺処分に至ったとデンマーク政府は説明しているが、科学的見解を疑問視する声もあり、モーンス・イエンセン(Mogens Jensen)農業担当相は18日、ミンク殺処分を巡る混乱の責任を取って辞任した。なおデンマーク政府は2021年までにペット以外のミンクの飼育を禁止する法案を新たに提出している。

 コペンハーゲン・ファーのヤスパー・ラウゲ(Jasper Lauge)最高経営責任者(CEO)は、「残念なことにわれわれのような大きな企業でも、生き残ってはいけない。インターナショナルなクライアント企業もまたデンマーク政府の決断への理解に苦しんでいるだろう。多くの顧客はビジネスモデルそのものをデンマーク産のミンクに頼っていた。それだけわれわれのクオリティーは認められている」と述べた。

 一方、動物の権利保護活動を行うヒューマン・ソサエティ(Humane Society)のジョアナ・スウェーブ(Dr. Joanna Swabe)広報担当シニア・ディレクターは、「コペンハーゲン・ファーの閉鎖の発表は、毛皮の生産が転換点を迎えたことを示している。毛皮取引全体が今後衰退していく可能性が高い。毛皮農場は、大規模で不要に動物を苦しめているだけでなく、死に至るウイルスの根元にいつなってもおかしくない」と述べた。

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「イケア」が渋谷にオープン 世界初のビストロや人気のフードマーケットも

 スウェーデン発「イケア(IKEA)」は11月30日、都心2店舗目を東京・渋谷に出店する。地上7階約4800平方メートルの同店舗は、日本撤退した「フォーエバー21(FOREVER21)」の跡地で駅近だ。同店舗には19種類の売り場があり、3100点を展示、オンラインの商品を合わせると約9500点を販売する。そのうち1800点は当日持ち帰りが可能だ。

 渋谷店では、世界初のベジドッグ専門スウェーデンビストロがオープン。10種類のメニューのうち6種類がプラントベースで、各メニューには“ストックホルム”などスウェーデンの都市名が付けられている。また、都市型店舗では初のスウェーデンフードマーケットもあり、人気のミートボールなどの食品を販売する。来年には7階にレストランがオープン予定だ。渋谷店限定品として、おなじみのショッピングバッグ“フラクタ”素材で作られた帽子を販売する。開業日前日の29日、21時からオンライン順番受付サイトで整理券を発行する。

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「カリマー」が環境に配慮したアパレルコレクション マイクロプラスチックの海洋汚染問題に対応

 イギリス発のアウトドアブランド「カリマー(KARRIMOR)」は、環境に配慮したアパレルコレクションを発売した。新素材“ポーラーテックパワーエア”を用いた“PAパーカ”(1万7600円)と“PAパンツ”(1万3200円)、“リプリーブ”を封入した“インディーフーディー”(2万2000円)と“インディーカーディガン”(1万9800円)の全4型をそろえる。直営店と公式ウェブサイトで扱う。

 “ポーラーテック パワー エア”は、再生ポリエステルをメインに繊維の抜け落ちを最小限におさえる構造で糸を長持ちさせる素材。アウトドアウエアに用いられる合成繊維は洗濯で抜け落ちたマイクロプラスチックが海洋汚染につながっており、この問題解決に向けてアメリカの生地製造会社のポーラーテックが開発した。フリースのような保温性と高いストレッチ性を備え、トレーニングウエアとしても活用できる。

 中綿“リプリーブ”は、アメリカのユニファイがペットボトルを再利用した繊維。用途広く、多くのアパレルメーカーに採用されている。

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文化学園の大沼淳・前理事長が死去 世界的ファッションデザイナー育成に尽力

 文化服装学院や文化学園大学などを運営する文化学園の大沼淳・前理事長が11月21日に死去した。92歳だった。葬儀は親族で行い、文化学園はお別れの会を開く予定で、日程は後日発表される。

 大沼氏は1928年、長野県生まれ。45年、海軍兵学校を修了後、人事院を経て、60年、並木学園(現文化学園)理事長に就任。文化女子大学(現文化学園大学)学長(69年)、文化服装学院学院長(76年)、文化ファッション学院大学学長(2006年)などを歴任し、世界的に活躍するファッション業界人を数多く育成した。昨年、文化学園理事長を退任した。日本私立大学協会会長など数多くの公職を務め、藍綬褒章(84年)、勲二等瑞寶章(03年)などを受章した。

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「ニコアンド」初のコスメラインが登場 服を“きがえる”ようにコスメも“きがえる”

 アダストリアの「ニコアンド(NIKO AND…)」は、初のコスメライン「ティニーティニー(TINY TINY)」をスタートする。11月27日にアダストリア公式WEBストア「ドットエスティ」で先行発売し、12月12日から一部の「ニコアンド」店舗で販売する。

 クッションファンデーションやコンシーラーといったベースメイク、アイシャドウ、チーク、リップティントなどのポイントメイク、さらに美容成分配合のフェイスマスクやハンドクリームなどスキンケアアイテムまでをそろえる。価格は350〜1500円。

 「服を“きがえる”ように、季節に合わせてメイクも毎日楽しくきがえたい。HAPPYな気持ちになれるわたしサイズの“きがえる”コスメ。」をコンセプトに、アクセサリーを選ぶように服に合わせてコスメも気軽に試せるように、手のひらに収まるミニサイズで展開。衛生的に使い切ることができる。ポイントメイクアイテムは、蓋にチップやブラシが付属したパウチタイプで軽く持ち運びにも便利な仕様だ。

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「データから想像」に必要なのは「現場力」 エディターズレター(2020年8月26日配信分)

※この記事は2020年8月26日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

「データから想像」に必要なのは「現場力」

 プリントからデジタルメディアに軸足を移して、最大の変化は「データから想像するようになった」ことです。

 「分析」ではなく、「想像」だと思っています。私たちメディアが読み解くデータは、PV、UU、SS、PV/SS、SS/UU、TET(Total Engagement Time. 全読者の該当記事の滞在時間の総和を指します)などですが、指標ごとに並べ替えたり、ABテストで比較したりは、正直苦手(笑)。それは、隣にいる頼もしきデジタル・マーケティング部に依存しています。「想像」とは例えば、ロイヤルユーザーの滞在時間が長い記事を見つけては、「この記事はなぜ、ロイヤルユーザーに刺さっているの?」からスタートし、「彼らは、どこからサイトに来たの?Facebook?Twitter?」「今は、彼らにとってどんな時間?」なんて想像を膨らませること。最終的には往々にして、ユーザーのライフスタイルに思いを馳せることになります。下のリンクにある通り、私の記事が働き方や組織論などに傾倒しがちなのは、まぁまぁ大きな集団と予想される特定のロイヤルユーザー(乱暴に言えば、業界人です)のニーズと期待されるネタの中から、同僚が応えきれていないリクエストに対応したものです。想像する業界人と私自身は大差ないので、正直、“打率”は結構良いんですよ(笑)。PVは「中の上」くらいかもしれませんが、TETは「上の中」くらいだと思っています(笑)。

 こんな風に「記事そのもの」を考えることに加え、「記事を読んでくれそうなユーザー」を考え出したら、いろんなことがやりやすくなりました。「どんな記事がバズるか?」とは考えないようになっているので、他媒体を常時チェックして、バズっている記事をマネることはありません。自分らしくない記事を無理やり吐き出すこともありません。そして私の記事やメルマガはお気に召さない方もいるでしょうが(笑)、一方で興味を持ってくださる皆さんとのエンゲージメントは日に日に強くなっている実感があります。上述の“打率”も、よほどの新機軸以外は向上している実感もあります。「プロダクト・セントリック」から「カスタマー・セントリック」に移行できているのかなぁ?なんて考えるワケです。

 こんな経験を重ねると、「データから想像すること」「カスタマー・セントリックに進化すること」には、現場力が必要だと痛感します。私の場合は、データと、実際のコミュニケーションを掛け合わせることで「データから想像」できるようになったからです。実際のコミュニケーションがなければ、私は「データから想像」なんてできなかったでしょう。「データを分析する」では、導き出される答えは、おそらく1つに収斂します。差別化ができません。一方で「データから想像」ができなければ、書く記事は「当たればラッキー」くらいの散弾銃になってしまい、費用対効果が良くありません。

 そう考えると、個人においても組織においても、机上と現場の融合は不可避ですね。データ・ドリブンなチームと顧客ファーストのチーム、本部のEC担当とショップスタッフはイーブンな立場で交わらないと、「データから想像し、カスタマー・セントリックに移行する」は難しい気がします。

 と同時にリアル店舗は減少しているけれど、そこでキャリアを築いてきたスタッフには、まだまだ輝ける場所がいっぱいあると思っています。データを、現場を知るスタッフが想像して戦略が導き出せたら、それは強そうな予感です。

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身近なゴミが服に!? 廃棄物から生まれたファッションアイテム【今知りたいサステナビリティQ&A】

 「サステナビリティなしに未来はない」といわれているが、具体的な問題や取り組みについてはまだまだ知らないことは多い。「今知りたいサステナビリティQ&A」は、SNSで読者に募った「サステナビリティに関する気になるトピックス」に対して、「WWDジャパン」の先輩&若手記者の対談と過去記事を引用して回答していくインタラクティブな新連載だ。第1回目は、廃棄物から生まれたファッションアイテムを取り上げる。

【対談参加者】
廣田悠子:サステナビリティ担当記者
皆合友紀子:ファッション担当記者

皆合友紀子(以下、皆合):読者が気になるサステナビリティのトピックスについて話し合う連載が始まりました!インスタの読者アンケートで最も関心が高かったのが、廃棄問題や循環型ファッションでした。今はゴミからいろいろなものが作られていますよね。最近だと、9月に発売されたリサイクルナイロン「エコニール(ECONYL)」を使った「プラダ(PRADA)」のリナイロン(Re-Nylon)コレクションがかわいかった!

廣田悠子(以下、廣田):ミウッチャ・プラダ(Miuccia Prada)とラフ・シモンズ(Raf Simons)による「プラダ」2021年春夏コレクションでも「エコニール」を使ったアイテムがあったよね。サーキュラースカートが欲しい!

皆合:「プラダ」は21年までに全てのナイロンを「エコニール」に切り替えると発表していますよね。ナイロン製品が主力の一つである「プラダ」の決断に、環境への意識の高まりを感じました。廣田さんも取材していましたが、「プラダ」をはじめ「グッチ(GUCCI)」や「バーバリー(BURBERRY)」「H&M」などサステナビリティ推進企業が注目する「エコニール」のすごさって何ですか?

廣田:不純物が混ざった廃棄物から作られているところ。これまでのリサイクルナイロンは、製造工程で出た歯切れなど不純物が比較的混じっていないものから作られていたの。でも回収されたゴミから作るにはさらに高い技術が必要とされる。しかも「エコニール」は製造工程もクリーンで危険な化学物質を使っていない。「危険な化学物質を使わずに作る」「新たな資源を使わずに作る」というテキスタイル業界の2大課題を実現したといえるんじゃないかな。

皆合:「エコニール」は50%が漁網と使い古したカーペットなどの廃棄物から作られているんですよね。漁網は海洋汚染としても問題視されています。

廣田:「科学者は、65万以上の海洋生物が漁網に捕らえられて命を奪われるか、怪我をしていて、生態に重大な悪影響を及ぼしていると推定している」と「パタゴニア(PATAGONIA)」の方が教えてくれましたが改めて「海はゴミ箱じゃないんです!」と言いたいね。

皆合:本当ですね。他に気になるのが食糧廃棄物のリサイクル。過去にパイナップルの葉の繊維やオレンジの皮から作られたスニーカーや服が「H&M」や「シャネル(CHANEL)」「ボス(BOSS)」から商品化されて話題になっていましたよね。もはやゴミは資源になりうるのだなと。

廣田:“パイナップルレザー”を作るロンドンのスタートアップ企業の創業者は、もともとラグジュアリーブランド向けの革製ハンドバッグのデザインやコンサルをしていた方。サプライチェーンの理解のために原料を調達していた南米やフィリピンを訪れたときに、現場の劣悪な環境にショックを受けたそう。「レザーはサステナブルではない。こんな生産方法でいいのか」と自問して大学へ入り直し、一からテキスタイルを学びなんと博士号まで取って、パイナップルの葉から作るレザー風のテキスタイルを開発。パイナップルの葉は硬くて土に埋めても分解に時間がかかるらしいから、再利用するのはいい取り組みだよね。

皆合:他に気になっている食糧廃棄物からのリサイクルはありますか?

廣田:ブドウの搾りかすの皮を原料にしたビーガンレザーかな。ワイン、そしてグラッパのために使われたへとへとなブドウの搾りかすだから、とても有効活用しているよね。12月1日発売の「H&M」コンシャス・エクスクルーシブ・コレクションのブーツにも使用されていましたよ。

「グッチ」「プラダ」も採用するリサイクルナイロン 創業者に開発秘話を直撃

■イタリアのアクアフィルが開発
■原料は使い古しの漁網やカーペット
■「『エコニール』はマジカルな商品」
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「プラダ」の“リナイロン”コレクションから新作発売 再生ナイロンを使用したアパレルからシューズまで

■ラインアップを拡張
■ロゴでタイムレスを表現
■青山店でインスタレーションも
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「シャネル」も注目する“パイナップルから作るレザー”、ロンドンのスタートアップ創業者が語るその意義

■開発者はレザーグッズのデザイナーから転身
■開発に10年
■「日々の選択を全力で行って」
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ヒューゴ ボスがパイナップル由来の人工レザースニーカーを発売

■パイナップルの葉からレザーに似た不織布ができる
■染色も植物を用いる
■ソールはリサイクルTPU
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ブドウの搾りかすから人工皮革 「ベントレー」が注目する伊ベンチャー

■建築家と化学者が設立
■英国の高級車「ベントレー」とコラボ
■2019年9月から量産へ
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入社のきっかけは就活スーツ購入時に受けた接客 逆風下で挑む“傾聴接客” AOKI高橋哲平

 「クールビズ」からスタートした夏の通勤着改革の勢いは年々増しており、「ノーネクタイデー」「カジュアルフライデー」など新たな通勤スタイルの提案も相次ぐ。多くの企業でも服装規定が緩まり、スーツ需要は減少している。今年は追い打ちをかけるように、コロナ禍をきっかけに在宅ワークが広まり、ますますスーツ需要の減少に拍車をかけた。スーツ大手のAOKIの店頭販売員は、そうした現実にどう立ち向かっているのか。平和台店の高橋哲平店長に話を聞いた。

―今年の4~5月にかけて首都圏の大型商業施設は休業しました。路面店はどうしていました?

高橋哲平さん(以下、高橋):路面店は感染防止対策を行った上で、時短営業をしておりました。確かにコロナ禍でテレワークになった方は増えましたが、それでも一部の方は出社していましたし、急用でビジネスウェアやフォーマルウェアをお買い求めになるお客さまから、「開いてて良かった!」という声もいただきました。そうした時は営業していて良かったな、と思いましたし、自社の強みや存在意義を改めて感じることができました。

―とはいえ、近年「ノーネクタイデー」「カジュアルフライデー」と脱スーツの傾向が高まっています。どう感じている?

高橋:それは、自社だけでなく、紳士服業界全体の課題だと感じています。当社でも、これからはかっちりとしたスーツだけを提案するのではなく、いろんなコーディネートに対してのアプローチをしていこうと動いていて、ビジネスシーンにもカジュアルにも着られる商品が店頭には並んいます。
 
ただ、AOKIに対するお客さまのイメージはまだ「ビジネススーツ専門店」だと思います。そんなこともあって販売員スナップツール「スタッフスタート」を導入し、SNSや自社ECサイトで自分のコーディネートを発信して、多様な服装対応のできる「ビジネスウェア」のAOKIというイメージに変えていきたいと考えています。

―AOKIでもスタッフスタートを導入したのですね。

高橋:2019年夏からスタートしたのですが、スーツ業界では初の試みでした。その初期メンバーとしてコーディネートを発信しています。今は30名程度のスタッフが発信をしており、11月からはメンバーがさらに増える予定です。

―導入前からインスタとかSNSは積極的に発信していたんですか?

高橋:私個人は以前からSNSを情報収集ツールとして、かなり使っていました。元々、洋服が好きで、最近は特に雑誌よりもインスタでコーディネートをチェックすることが多いですね。自分が発信するようになってからは、写真の撮り方を気にして見ています。

―投稿するときに心がけていることは?

高橋:現実味のあるスタイル、親しみやすいスタイルを追求しています。私は身長186cmと大柄のため、写真に納まった時のサイズ感やコーディネートが現実的に見えるように心がけています。あと、写真と一緒に投稿するコメントは接客に置き換わる部分になるので、とても重視しており、時間も非常に掛けています。商品の詳細など必要最低限のことも書きますが、写真では伝わらない商品の良いところ、このコーディネートであればこういうシーンに使える、こんなシーンに着れば仕事とマッチする!など対面接客のシーンでも伝えるであろう言葉を書くようにしています。

―元々、洋服がお好きだそうですか、なぜAOKIに?

高橋:就活のためにスーツを買いに行ったのがきっかけです。大学は経営学部だったので、学生時代からスーツを着ることが度々あったのですが、実はそれまでAOKIでスーツを買ったことがありませんでした。学生のころは「ナノ・ユニバース」さんなど、セレクトショップで買ってましたね。AOKIは敷居が高いイメージがあったので、就活スーツを買いに行くときは緊張しました。でも大学近くのAOKIに行ったら、その接客に感動しました。スーツの相談に加え、自然と社会人の先輩としての体験談まで話してくれて、就活の不安も少し解消できました。本当に気持ちよく買い物ができたんです。

―そうなんですね!ちなみにどんな相談をしたんですか?

高橋:当時はどの業界がいいのか、どの企業がいいのかすら定まっておらず、まずは就活そのものに慣れようと色んな企業を受けようとしていたところだったんです。良い接客を受けた縁もあったのでAOKIも受けたのですが、その面接の対応も印象が良く、ここで働きたいと思いました。

―就活スーツを買いに行ったことがターニングポイントになったのですね。社員として、販売員として働き始めて以降は、どうでしたか?

高橋:元々、人と話すことが好きだったので、そのまま仕事に生かすことができていると思います。いろんなお客さまが来店されるのですが、商品のことはもちろん、それ以外のことも話をします。その結果、お客さまから「次もお願いしたい」と思っていただけることに、やりがいを感じています。

―経営学部出身で人と話をすることが好きなら、ほかの業界は考えなかった?

高橋:実は旅行も好きで、旅行会社も視野に入れていましたが、旅行は趣味として楽しむことにしました(笑)。それにしても旅行好きの人間としては、コロナ禍の広がったこの数カ月間はとてもしんどかったですね(苦笑)。自分の目標は全都道府県制覇で、大学時代からコツコツと旅行してきたのです。全国制覇まであと5~6県で、今年中に達成できると思っていたんですよ!

―それは残念でしたね……。

高橋:でも、この趣味の良いところは、お客さまと共通点が持てることです。ほとんどの都道府県に行っているので、お客さまの出身地の話で盛り上がったりしています。

―確かに!自分と同郷だったり、出身地を知っている人と話すと盛り上がりますね(笑)

高橋:印象的な会話ができるとお客さまも私のことを覚えてくださいますし、私もお客さまのことをより深く覚えることができるのです。しっかりお話しすることが、他の店舗との差別化につながるのではないかと考えています。

―取材をしていると、お客さまとの会話が苦手という販売員さんが意外と多いのですが、お客さまとの会話で気を付けていることは?

高橋:接客は会話が重要な要素ですが、もっとも大切なのは「聞き上手になること」だと思います。話をするのが好きと言いましたが、以前は話を聞くより自分の話を一方的にしているだけでした(苦笑)。本来、会話は言葉のキャッチボールなので、相手の話をしっかり聞いた上でのこちらの発信がすごく大切なのですが…。

―たまに接客を受けると、商品説明ばかりで一方通行な販売員さんに出会います。会話の訓練はどうされてきたのですか?

高橋:例えば、相手の話したことをもう一回自分の言葉に置き換えて伝えるということから始めました。それをお客さまとの会話だけでなく、友人や同僚、スタッフなど仕事以外の会話でも心がけました。最近、その「傾聴」が店長としてのマネジメントにも役立っていることを実感しています。もちろん、商品知識を身につけることなども大切なのですが、まずは「傾聴」と「会話力」を高めることに注力してみるのは良いかもしれません。

―接客業にとって、“傾聴力”は大事ですよね。それを日頃の会話から気を付けているんですね。特にAOKIの場合、夫の服を奥さんが買いに来るというパターンが多いと以前に伺いました。

高橋:確かに、その場にいない方の洋服を提案するためにはたくさんの質問が必要になります。この仕事を始めた頃は質問することが失礼にならないかと心配しましたが、今は色んな質問をさせていただきます。特にサイズ感や体形によって、お勧めする色・柄も変わるので……。

―体型によってお勧めする柄も違うんですか?

高橋:ファッションの良い点は、コンプレックスを解消できることです。例えば、体が小さいことが悩みでしたら、体を大きく見せる明るめの膨張色、ライトグレーやベージュをお勧めしますし、柄もストライプを着るよりもチェックを着たり、身につける色や柄によってコンプレックスを緩和することができます。こういったことを店頭での接客だけでなく、スタッフスタートでも発信しています。

―とても勉強になりました!それでは最後に今後の目標は?

高橋:インターネットで見たと言って来店される方を増やしていきたいです。今までのように気軽に来店していただければいいのですが、テレワークが増え、スーツも需要が減り、店や接客の概念が大きく変化してきています。つい最近、私が投稿したナノ・ユニバースさんプロデュースの商品が見たいといって、来店されたお客さまがいらっしゃいました。自分も好きなブランドなので、お客さまと意気投合して、当初は試着だけだったところを、最終的にはお買い上げしていただきました。とてもうれしかったのと同時に、お客さまに足を運んでいただけるきっかけになる可能性を秘めているのだと感じました。時代の変化に対応するために、どんどん新しいことにチャレンジして、その中で身をもって体験したことを周囲に共有して、やりがいをもって働けるスタッフを増やしていければいいなと思います。

苫米地香織:服が作れて、グラフィックデザインができて、写真が撮れるファッションビジネスライター。高校でインテリア、専門学校で服飾を学び、販売員として働き始める。その後、アパレル企画会社へ転職し、商品企画、デザイン、マーケティング、業界誌への執筆などに携わる。自他ともに認める“日本で一番アパレル販売員を取材しているライター”

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オンワードが12年続ける服の回収運動 リサイクル毛布を国内外に送る

 オンワード樫山の「オンワード・グリーン・キャンペーン」は、今年で12年目に入った。全国の店舗で春と秋の年2回、消費者から着なくなった同社の衣料品を回収して、毛布や軍手にリサイクルして国内外の被災地や発展途上国に送り、状態のよいものはリユース販売してその収益を環境・社会貢献活動に寄付する。累計90万7207人の消費者から487万7951点の衣料品を回収した。今年秋からは一部の百貨店と直営店での常時引き取りを始めている。

 「オンワード・グリーン・キャンペーン」は09年に当時、同社の執行役員だった保元道宣・現オンワードホールディングス(HD)社長の発案で始まった。売りっぱなしにするのではなく、責任を持って回収し、次に役立てる。今ではアパレルによる循環型の取り組みは珍しくないが、当時はまだ少なかった。服を捨てることに抵抗のある消費者の気持ちを軽くし、来店機会を作ることで新しい服の購入にもつなげる。長年続けたことがブランドロイヤリティを高め、定期的に利用する顧客も少なくない。

 回収した衣料品は77%が固形燃料、毛布、軍手などへのリサイクル、23%がリユースとして東京・吉祥寺の直営店「オンワード・リユースパーク」での販売に回る。毛布にリサイクルされる場合は、選別された衣料品の付属品(ボタンやファスナーなど)を外して機械で裁断し、綿状にほぐした反毛綿を紡績した糸で毛布を編む。できあがった毛布は、バングラデシュ、カザフスタンの難民キャンプ、モンゴル、ベトナム、ミャンマー、インドネシアなどの生活困窮者、日本の東日本大震災、中国の四川大地震、ネパール大地震の被災者などに累計3万7500枚が寄付された。

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ロレアルが「EC化率50%を目指す」と宣言 ゲームやeスポーツなどの“リテールテインメント”に注力

 2020年1〜9月のデジタル事業での売上高が48億ユーロ(約5904億円)を記録したロレアル(L’OREAL)は、今後売り上げの50%、売り上げをけん引するグロースドライバー(成長推進力)の50%、さらに消費者とのコミュニケーションの80%をデジタルに移行する方針を明らかにした。現在グループ全体の売上高の24%を占めるEC事業だが、さらなる成長を促進するため、D2Cから従来のオンライン販売まで、さまざまな形態のデジタルリテールを活用する。

 なお、同社は米国でビデオチャットを用いた個人向けのカスタマイズ・ヘアカラーサービス「カラー アンド コー(COLOR & CO)」を通じて、サブスクリプション(定額制)を基本としたEC事業モデルを展開している。また、SNSを活用したソーシャルショッピングは中国ではすでに約1300億ドル(13兆5200億円)を生み出す巨大市場となりつつあり、同市場のEC売り上げの10%ほどを占めている。このように、すでにさまざまなデジタル戦略を施行している同社だが、ルボミラ・ロシェ(Lubomira Rochet)=チーフ・デジタル・オフィサーは11月5日に行われたデジタル記者会見で、今後のDXのためにさらに強化するデジタル戦略について説明した。中でも注力するのは、最近台頭しているリテールテインメント(リテール+エンターテインメント)やソーシャルコマース、ビューティテックなどだ。

ゲームやSNSを活用したショッピング体験

 ゲームやeスポーツなどのリテールテインメントは、さらなるデジタル化に一役買うと期待を寄せる。「今の消費者にとって、エンターテインメント要素があることも重要だ。特にZ世代を中心とした若者の間では美容製品の消費の仕方が変わりつつある。ビューティ市場の未来には、ライブ配信、ゲーム、ビューティテック、リテールエンターテインメントが大きな要となるだろう」と話す。このことから、「メイベリン ニューヨーク(MAYBELLINE NEW YORK)」はツイッチ(TWITCH)でライブ配信を行い、中国のテンセントQQ(TENCENT QQ)でユーザーがゲーム内のアバターにメイクを施せるサービスを開始した。

 また最近は皮膚科医や化粧品研究員、美容部員、メイクアップアーティストをはじめとするプロのコンシューマー (通称プロシューマー)やマイクロインフルエンサーによる情報発信も、消費者の購入に影響を与えている。このようにメーカーからの発信だけでなく消費者同士のコミュニケーションが活発になる中で、ソーシャルメディアを活用したソーシャルセリングも盛り上がりを見せている。この動きは、110年以上もの間にわたり世界中のヘアスタイリストや皮膚科医、メイクアップアーティストと関係を保ってきた同社にとっては強みなると続ける。「彼らがオンライン上で発信し、インフルエンサー化すると、われわれのブランドや製品をSNS上で宣伝・販促するソーシャルセラーになる」。そのため、「ランコム」は3月8日の国際女性デーに向けて、中国で2300人のビューティーアドバイザーをソーシャルセラーおよびインフルエンサーにするためのトレーニング行った。

 また、消費者同士のコミュニケーションは、消費者とメーカーの関係性にも影響を与えたという。これまではメーカーが消費者に対して一方的に訴えかけるマーケティング手法が主流であったが、消費者がメーカーに対して声を上げることも増え、特に新型コロナウイルスでその動きはさらに活発になっている。その証に、全ての販売チャネルで消費者からの(製品やサービスに対する)リクエストが40%増加しているという。それら全てのリクエストに対応することが顧客満足度やブランドに対する信頼、支持につながると話す。

ビューティテックも拡大

 ビューティテックも、同社が以前から投資を続けてきた分野だ。Tモール(TMALL)やアマゾン(AMAZON)、ウィーチャット(WECHAT)、ピンタレスト(PINTEREST)といったプラットフォームにモディフェイス(MODIFACE)のAR技術を導入しており、バーチャルのタッチアップを提供している。その結果、消費者はバーチャルのタッチアップを7分以上も行い、購入率は(通常に比べ)3倍となっているという。
 
 今後はモディフェイス(MODIFACE)の技術をグーグル(GOOGLE)傘下のユーチューブ(YOUTUBE)や検索エンジンに組み込む計画だ。例えば、アイライナーやリップスティックをグーグル検索すると、検索結果のページから直接タッチアップのバーチャル体験に進むことができたり、インフルエンサーの動画で紹介されている製品のバーチャルタッチアップを体験したりすることも可能となる。なお、グーグルが自社のソフトウエア・システムに外部の技術を適用するのは初めての試みだ。

 これらDXにより「美容は今後ますますパーソナライズ化されるとともに、よりプライベートなものになるだろう。プライバシーや個人情報の保護はますます重要になる」とロシェ氏。美容サービスをパーソナライズ化するためには、データの集積やアルゴリズムの構築が必要だが、ロレアルはそうしたデータの保護に慎重な姿勢だ。同社が運営するウェブサイトでは、データの収集方法や利用目的を説明したプライバシーポリシーを表示している。「それだけでは十分で、消費者から個人のデータを収集する代わりに、それに値する付加価値を提供しなければならない」と話す。例えば肌診断器で消費者の肌データを集積する代わりに、消費者に対してこれまで以上に精密で信頼できる肌分析結果を届けないと、信頼につながらないと指摘する。これを「バリュー(価値)のエクスチェンジ(交換)」と言い、デジタル化が加速するにつれ、ますます重要になると予測する。

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デザインの祭典「ミラノサローネ」、21年は9月に延期

 世界最大級デザインの祭典「ミラノサローネ(MILANO SALONE)」が、2021年の開催予定を4月から9月へ延期する。「ミラノサローネ」は、毎年4月にイタリア・ミラノで開催され、世界中からインテリア企業やクリエイターが集結するイベント。年間で最もミラノの人口が増えるといわれるイベントだ。今年の開催は4月から6月に一旦延期されたが、新型コロナウイルス感染拡大で中止を余儀なくされた。

 イベントがスタートして60周年を迎える21年は、4月13〜18日の開催を予定していたが、パンデミックの収束の目処が立たず、9月5~10日開催へ延期になった。クラウディオ・ルーティ(Claudio Luti)ミラノサローネ代表は、「9月に延期することでパンデミックの収束に十分な時間を稼ぐことができる。長期にわたる物理的、社会的距離を強いられている今、来年9月開催時にリアルに会えて議論できる機会、そして新たなアイデアで賑わうミラノの町で高揚感を共有できれば」と述べている。

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小泉環境大臣が業界へ提言「今のままじゃダメだ、世界の土俵で発言を」

 小泉進次郎環境大臣が就任後、環境省とファッション業界の対話が増えている。8月には任意団体ファッション レボリューション ジャパンの提言を受け、伊藤忠商事や豊島、ファーストリテイリング、H&Mジャパン、アダストリア、帝人フロンティアなど9社との意見交換会を行い、日本の企業が国際的な枠組みへ参加することへの期待などを語った。環境大臣はファッション産業をどう見て、どのようなアクションを考えているのか。単独インタビューを行った。(この記事はWWDジャパン2020年11月23日号からの抜粋です)

WWDジャパン(以下WWD):8月にファッション関連企業と意見交換会を実施したが、率直にどのようなことを感じたか?

小泉進次郎環境大臣(以下小泉):意見交換会でも伝えたのは、今のままじゃいけない、変えたいということ。日本のファッションの評価は世界で高いのに、サステナビリティの文脈でいうとその評価が追い付いてこない。出席した企業の皆さんからは、そのギャップを何とか埋めたい、日本のファッションブランドをサステナビリティの観点でもワールドクラスに持っていきたいという熱意を受け取った。課題はたくさんあるだろう。国内生産が激減し、流通している服の9割以上が海外生産であることもその一つだ。だけどこのままじゃいけない。それを何とかしようという前向きな思いを感じることができた。

WWD:ファッション業界のサプライチェーンは細分化されて長く、全体の意思疎通が難しい。

小泉:同じような状況の産業は他にもあるが、ファッションの分野は前向きな方だと思う。実は今回、環境省の音頭で川上から川下までの企業が集まってくれるのか?という懸念があった。結果、繊維メーカーからグローバルSPA、商社などあれだけのプレーヤーがそろったことはまずよかった。いいスタートが切れたと思う。

WWD:印象に残ったやりとりは?

小泉:フランスのブリュヌ・ポワルソン環境連帯移行大臣付副大臣が2019年のG7サミットで提案した「ファッション協定」に日本の企業が賛同していないなど、国際社会へのメッセージが不十分なのでは?と思った。どれだけいい取り組みをしていてもファッション協定に日本企業の参加がゼロの時点で日本のファッション企業はサステナビリティに関心がないと見られても仕方ないだろう。協定の指標が日本と合わないという懸念もあるようだが、国際社会にメッセージを届けるという大局から考えると参加せずに外で発言していても始まらない。まず土俵に上がり、日本の意見や立場を伝え始めないと非常にもったいない。これは実は安倍内閣での第1期の環境大臣時に石炭政策について国際社会から受けた日本に対する強い批判と共通する問題意識だ。

WWD:決定に従うのではなく、枠組みを議論する土俵に上がらねば。

小泉:気候変動の世界では、菅内閣が2050年カーボンニュートラル宣言をし、米国ではバイデン大統領候補(11月11日時点)が積極的だ。EUはすでに宣言しており、クリーンな産業とダーティな産業の2分類でルールを作ろうという動きがある。これに対して日本の産業界には「そんなこと、たまったもんじゃない」という思いがあり、EUに対して外から文句を言ってきたが、日本も2050年カーボンニュートラルを宣言したのでこれからは違う。菅総理の脱炭素宣言はいわば日本固有のコミュニケーションからの脱却だ。減点方式ではなく、まず高い目標を掲げてどこまでできるかやってみよう、という発想の転換だ。「ファッション協定」の話はそれに近い。ファッションというライフスタイルにかかわるサステナビリティについて日本の政治家が国際社会で語るときに「日本の企業はファッション協定にこれだけ入っています」と言えれば、一言で語れる。逆に「参加企業はゼロですが実はこういうことをやっています」では説明にものすごく時間がかかる。

WWD:日本の中でまず枠組みを作る、という考え方もあるが。

小泉:「日本版〇〇を作る」はよくある手法だが、その取り組みはたいていグローバルな取り組みほどは飛躍しない。日本固有のファッションのカルチャーがあるという思いや、サプライチェーンの構造が違うからグローバルスタンダードの指標で評価をされても損をするだけだとの思いは分かるが、併せて考えたいのが世界に対するメッセージだ。高い技術やクリエイティビティを伝えることができるのはどちらなのか?「日本版〇〇」の中での高得点をアピールしてもそれは一つのマーケットの話にすぎない。

WWD: 2013年、バングラデシュで縫製工場が入ったビル、ラナ・プラザの崩落事故などをきっかけにここ数年、「ファッション業界は大量生産・大量廃棄を当然と思っている、環境意識の低い産業」というイメージが世の中に広がっている。率直にこの業界にどんな印象を抱いているか。

小泉:映画「ザ・トゥルー・コスト」を見たが、あれを見ると自分のクローゼットあらためて見直す。罪悪感なく着られるものを当たり前に選べる社会にしなければ。僕も身の回りからライフスタイルを変えており、再エネ100%で作られたネクタイや、オーガニックコットンのマスクのレパートリーなどは持っている。今はまだそれが当たり前の選択肢として世の中にラインアップされてはいない。一方で、私自身も環境大臣になってから初めて知ったことはたくさんある。無知であることで、気付かないうちに世の中に負の影響を与えている。どこで、どういう環境で作られているかを知るだけで消費者の行動は変わると思う。環境省でもファッションチームを立ち上げて具体的な施策に取り組んでいく。

WWD:ファッション業界は中小企業の割合が高い業界。中小企業ではサステナビリティ促進に向けてできることは限られるという嘆きも業界内にはある。

小泉:評価の可視化、評価される指標作りも大切。そしてそこでは大きなプレーヤーだけではなく、小さなプレーヤーも評価されるべき。先日、ファッションの会社を立ち上げたばかりの方に会った。彼は認証Bコーポレーションに申請しようとしており、評価されれば一気に日本の中でトップに躍り出る可能性がある仕事をしている。ビッグプレーヤーでなくても世界の指標の中に躍り出ることができる。それが可能になった世界に希望を見る。こういった人がこれから次々に出てくるのだろう。社会全体が脱炭素に向かう中でその思いに応えられる正当なマーケット、サステナブルな活動をしているところが報われるマーケットを作ることはとても大切だ。例えばアップルは再生可能エネルギー100%(RE100)を宣言した。それはアップルの部品を作っている日本の中小企業を含む全てのプレーヤーに再エネを求めるということ。できなければサプライチェーンから外される。

WWD:認証取得を政府がサポートするという形での支援はあり得るか?

小泉:実はすでに一部補助をしている。例えばTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)やSBT(サイエンス・ベースド・ターゲット)などがそうだ。

WWD:ファッション関係者はインディペンデント気質が強い傾向にあることも関係してか、政治との関わり方、距離の取り方がうまいとは言えない業界。政治と産業が協業するために必要なこととは?また、企業や団体、業界を超えた協業において政治の役割とは?

小泉:ファッション業界の人は誇りを持って責任と使命感を持ってやられている方が多いと思う。ただそれが新しい国際社会の評価に耐えうるのか、時代変化に合っているのかは常に見直す必要がある。日本の中の情報格差もあるだろう。霞が関、永田町で仕事をしているとグローバルな情報も比較的入ってきやすいが、自分の出身地である神奈川県の横須賀、三浦という東京から車で1時間半の場所でさえ、情報格差はある。これを全国規模で考えたら?ファッション関係者は全国にいるわけで、情報をどう共有するかも重要なことだと思う。環境省は集まる場、プラットフォームを提供することが可能だ。2050年カーボンニュートラルはエネルギーだけではなく衣、食、住、移動などあらゆるところを変えないと実現できない。ファッションは政治と同じで無関心でいられても無関係ではいられない産業だからとても重要だ。

WWD:「無駄なものを作らない、捨てない、循環させる」サステナビリティは、新しい物を生み出す産業と時に矛盾するが。

小泉:そこはサーキュラーエコノミーが鍵になる。実は11月10日に環境省は経団連と意見交換をして、史上初の脱炭素社会に向けた合意書を結んだ。次の意見交換会のテーマはサーキュラーエコノミー。日本最大の経済団体がとうとうサーキュラーエコノミーに取り組むのだから日本は変わりつつある。サーキュラーエコノミーとは新たな資源を投入せずに廃棄をできるだけ減らし、経済を回す仕組み作りだ。この循環経済は国際的な潮流として大きくなってきており、オランダは2050年サーキュラーエコノミー化を国家の目標としている。日本でもサーキュラーエコノミーのビジネスモデルは始まりつつある。ブリヂストンはタイヤを売るだけでなく、メンテナンスを含めたサービスを提供し[A1] [向2] 、パナソニックは電球を売るのではなくどれだけ使ったかで課金をする。私も子どもがゼロ歳なので分かるが、服は子どもの成長に追いつかないから成長に合わせてリースするのもよいだろう。環境省としてはそうしたサーキュラーエコノミーのビジネスを支援し経済と環境の好循環を起こし、二つの両立を実現したい。

WWD:再任されて、あらためてどんな目標を抱いているか?理想とする社会像とは。

小泉:安倍内閣での環境大臣1期目から、環境先進国日本の復権をしたいと取り組んできた。1期目に力を入れたのは石炭政策。国内では石炭に対する意識が薄いが、海外では日本=石炭が批判の対象になっている。これを何とかしないと本来評価されるべきことが埋もれてしまう。京都議定書までまとめた国なのに今はリーダーシップをとれていない。石炭政策の見直しにようやく風穴が開いたのが1期目。同時に政府の長期目標を引き上げることに取り組んできた。2期目に入り、2050年カーボンニュートラルは菅総理の発信によってすぐに宣言が実現した。実現した以上今後は具体的な道筋を描き、国民運動につなげていかないといけない。国、行政、企業だけではできない。CO2を出さない社会を作ることで環境と経済が好循環する新たな社会に向かって、一人一人が前向きに参加できる環境を作りたい。ファッションでいえば、サステナブルなファッションが当たり前の選択肢となり意識もしなくなることだ。

WWD:リーダーたるもの、そのファッションはどうあるべきだと考えるか?

小泉:僕にとってファッションは自分に自信を与えてくれるもの。サイズが合っていない服を着ているときは人前に出たくなかったり、ネクタイとスーツがしっくりきていないと力が出なかったり。お気に入りの靴を履いているときは歩く度にエネルギーが湧く気がする。だけど、今のファッションに関する課題を知ってからはサイズ感やコーディネートだけでは誇りが持てなくなっている。このスーツはどこから来ていて、原材料を生産をしている農家はここ、などとまだ言えないことが自分でももどかしい。それを当たり前に言えるような社会を、ファッション業界を変えたいと思っている人たちと作りたい。

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化粧品の売れ残りはどうしてる?透明性は進んでる? 大手化粧品メーカーOGによる覆面座談会

 食品ロスや衣料品の大量廃棄問題への関心が高まり、削減に向けた動きが活発になっている。化粧品業界でも環境問題への取り組みがさまざまな角度から行われているが、具体的な数字とともに廃棄ロスが語られることは少ない。大手化粧品メーカーやアパレルメーカーで化粧品の商品企画や営業として勤めてきた4人に集まってもらい、化粧品の廃棄ロスの裏側について聞いた。

WWD:アパレル業界では大量廃棄が大きな問題になっています。衣料品の国内の年間供給数量約29億点に対して、消費数量は約14億点。約15億点が売れ残り、100万トンを超える衣料品が廃棄されているという推計もあります。化粧品業界ではどうですか?

Aさん:私が勤めていたメーカーの主力スキンケアブランドは、定番品が売り上げの主体になっていたため欠品しないことが何より重視され、常に商品が回転し続けている状態。なので、アパレルのように消化率が指標になることはあまりなく、生産量に対してどのくらいが売れ残っているかを追うのが難しいですね。限定品はヒットしなかった商品が店頭に長く置いておけないため戻ってくることがありますが、使用期限が近いという理由で返品されることはほとんどないです。定番品、限定品を含めてどれくらいの商品が廃棄処分にまわっているかは正直なところ把握できていなかったです。

WWD:限定品は使用期限前に返品されることもあるということですが、商品全体の中で定番品と限定品の割合はどのくらいですか?

Aさん:売り上げでは全体の20%程度が限定品で、SKU数では30%程度でしょうか。

Bさん:ブランドによりますが、スキンケアブランドは定番品がほとんどを占めていて、たまに大容量サイズなど限定品を発売するイメージ。メイクアップブランドだったら毎月限定品を発売しているようなブランドもあります。

Aさん:メイクアップブランドを担当していたときは、限定品や色数も多かったので、人気がなく売れなかった色は社販にまわしていました。全ての商品が9~10割売り切ることを目指して生産数を設定していますが、売れないものは5割程度しかいかないものもあります。限定品に関しては、百貨店で発売から2カ月たっても「まだある」というのはよくないので、使用期限がまだ先でも店頭から下げるということもありました。

WWD:店頭から引いた商品を社販で販売する際、何割引きくらいで販売しますか?

Aさん:3~5割引きくらいが通常で、何回か社販を繰り返して使用期限が近づいてくると、最終的には何百円など、原価を割ったとしてもとにかく価格を下げて売り切ることを目指していました。

Bさん:社販では利益を出すことは考えず、廃棄にかかるコストよりは安く済むという考え方ではけさせます。現場の美容部員さんが優先的に購入できる決まりになっていたと思います。

Cさん:私がいた会社では、社販専用のカタログやウェブサイトがあって、ブランドリニューアルなどで発生する旧品や、得意先から返品された商品を、社員やOB・OGとその家族を対象に販売していました。申し込むと半永久的に、カタログ冊子が定期的に届きます。

Dさん:使用上の問題がない商品ですから、安く買えるのは福利厚生としてもいいですよね。

Aさん:社員はその会社の化粧品のコアな愛用者であることが多いので、社販は非常によく売れます。それでも全ての商品を売り切るのは難しいですが。

WWD:使用期限までどのくらい近くなった商品が店頭から引かれますか?

Aさん:百貨店や専門店など商業施設によってルールが異なりますが、化粧品は一般的に未開封の場合、製造から約3年間が使用期限となっています。2年たったらNGというところが多いと思います。

Cさん:卸売りは3分の2が残っていないとダメですよね。私は営業として専門店を担当していましたが、当時は返品が得意先との商談において重要なカードの一つになっていました。専門店も買取や委託、取引形態はさまざまですが、例えば決算月などに、仕入れてもらいたい商品を仕入れてもらう代わりに、売れていない商品の返品を受けるということです。こちらとしては現金を返すことになるので返品はとりたくないですけど、それを上回る商談を成功させたいときに交渉材料として承ることはありました。

Aさん:売れなくて返品されたり、リニューアで戻ってきたりすることはありますが、需給をコントロールする専門の部署があってなるべく商品が残らないように調整するので、使用期限が近いという理由で商品が戻ってくることはほとんどなかったとように思います。

Bさん:使用期限が来るよりも前に「棚落ち」「売れない商品」の烙印が押されてしまうので、使用期限いっぱいまで店頭に残すというスタンスがないですよね。ロスを減らすにはMD担当の努力が大きいです。生産数のコントロールと消化案をひたすら考えていると思います。以前は“捨て色”だから返品がきてもしょうがないよねという暗黙の了解がありましたが、今は全色売ろうというふうに年々変わってきていると思います。

化粧品の廃棄処分量は年間どのぐらいあるのか

WWD:廃棄処分される製品量を、メーカー社員は把握している?

Aさん:どのぐらいの量が廃棄処分になっているか、具体的な数字や処分法について社内で共有されておらず、不透明だったと思います。社員の中にも廃棄量を減らそうという意識はなかったですね。

Cさん:私がいた会社ではPL(損益計算書)の問題の一つとして、廃棄にコストがこれだけかかるから店頭売り上げを上げようという伝え方でした。今は環境保護の観点から廃棄処分を減らそうという伝え方になっていますよね。

WWD:化粧品の廃棄問題があまり表に出てこない理由は?

Cさん:人をきれいにするという化粧品の特性上、返品や廃棄処分の情報はイメージが悪いので公表したくないのでは?具体的な改善事例と共に出せればいいのですが、そこまで行き着いていないんじゃないでしょうか。現時点では開示するメリットがないですよね。昨今のサステナビリティへの関心の高まりを考えると、今後は負の情報も開示している企業から商品を買おうという流れになっていくかもしれませんが。

Aさん:化粧品は洋服ほど技術面でも仕組み面でまだリサイクルと結びついていないからかもしれないですね。中身は捨てるしかないし、容器も洗浄が必要ですし、ガラスやアルミ、プラスチックなどさまざまな素材のパーツを組み合わせたものが多くリサイクルを難しくしています。ポジティブな話として消費者に伝えるところにまだ来ていないですよね。

Bさん:洋服のようにきれいな繊維にして安全に使えますとはならない難しさがあると思います。外箱にリサイクル再生紙を使うことはできますが、容器は衛生上の問題やコスト面からリサイクル資源を積極的に使うのはまだまだ難しいのが現状です。

Dさん:化粧品は広告に人気女優を起用したりしてきらきらとしたイメージで訴求しているのに、真逆ともいえる廃棄問題や環境負荷を表に出すというのは、あまりにギャップがあり過ぎて社内外を問わず耐えられないんじゃないですかね。せっかく掲げているブランドイメージを揺るがしてしまいかねないですから。

WWD:化粧品業界の環境配慮への取り組みで足りないところは?

Aさん:アウトレットやディスカウント販売はもう少し増えてもいいのかなと思います。外資系の大手メーカーが期間限定で、ときどき公式サイト上でアウトレットコーナーを設けて販売していますよね。国内メーカーではまだあまりないですが、公式サイトであれば信頼感もありますし、リピートしている商品などは使用期限が近いものであっても需要がありますよね。郊外のアウトレットモールなどでは化粧品のアウトレットショップがよく出店していますが、もっと街中でも気軽に買えるようになったらいいと思います。

Bさん:中身にはまったく問題がなくて外箱や容器にちょっとした傷がついている訳あり品などは商品として売るのにまったく問題がないので、アウトレットなどでもっと販売されてもいいのでは。箱がちょっとつぶれているだけで不良品とみなす消費者の感覚も変えていかなければいけないと思います。大手メーカーが一斉に呼び掛けたら一気に変わるような気がしますけどね。

Aさん:あと包装についてはかなり改善の余地があると思います。高級品ならではの過剰包装は、「消費者は夢を一緒に買っているのですてきな包装であるべき」という考え方もありますが、振り返ると必要なのかなという包装は結構あります。バージンの商品である証拠にフィルム状のシュリンク包装を施す慣習がありますが、メーカー側も本当に必要なのか考えてもいいのではないでしょうか。

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【家飲み】日本酒・久保田に「再ブレイクの兆しが訪れた?」ワケは、「寿」で表される分かりやすいグレード

 1980年代後半の地酒ブームにより、一躍有名になったのが「久保田(新潟県/朝日酒造)」である。以降、日本酒の代表銘柄のひとつとして、多くの飲食店で見かけるようになった。しかし、2012年頃から、「獺祭(山口県/旭酒造)」が、注目されはじめた。当時の安倍総理が各国の首相にプレゼントしたことや、海外での評価や一度聞いたら忘れない特徴あるネーミングでもあり、一気に知名度を上げた。飲食店も獺祭を取扱っていれば差別化を図れるとの理由で、多くの飲食店が獺祭を取扱い、多くの人が知る日本酒になった。飲食店で流行った商品は家庭でも売れることで、スーパーでも獺祭が陳列させるようになった。
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【ホーム】日本酒・久保田に「再ブレイクの兆しが訪れた?」ワケは、「寿」で表される分かりやすいグレード

 【ホーム】は、飲食店での感動を家庭に広めるためのマーケティングニュースとして、定期的に配信。  1980年代後半の地酒ブームにより、一躍有名になったのが「久保田(新潟県/朝日酒造)」である。以降、日本酒の代表銘柄のひとつとして、多くの飲食店で見かけるようになった。しかし、2012年頃から、「獺祭(山口県/旭酒造)」が、注目されはじめた。当時の安倍総理が各国の首相にプレゼントしたことや、海外での評価や一度聞いたら忘れない特徴あるネーミングでもあり、一気に知名度を上げた。飲食店も獺祭を取扱っていれば差別化を図れるとの理由で、多くの飲食店が獺祭を取扱い、多くの人が知る日本酒になった。飲食店で流行った商品は家庭でも売れることで、スーパーでも獺祭が陳列させるようになった。
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着物着るだけが”女将”じゃない。 アガリコ出身のカジュアル女将が伝授。「売上金の管理には注意して」

 外食における女性の独立は男性と比べて、多額の借入をして開業するようなリスクを背負う形ではなく、小さく自分でやっていける開業モデルで始める傾向がある。コロナ禍で注目されているビジネスがスモールビジネスであり、女将酒場である。過去、二人の女将を取材したが、女将酒場=着物のイメージが強い。今回、敢えて着物を着用しないカジュアル女将に注目した。
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東京都の時短要請、「40万円もらえるなら、ウチは従うわ」「俺は営業する。お客がいるから」。中小・個人店の声

 札幌、大阪に続き、東京都がコロナ感染者拡大に対し、営業時間の短縮要請を発表した。酒類を提供する飲食店に対し、12月17日まで営業を22時までにするという内容だ。上場している大手は、8月のように従う企業が多そうだが、街に寄り添う中小・個人店はどうか?
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教えて!パタゴニアさん 連載第2回 環境にやさしい素材

 サステナビリティ先進企業のパタゴニアの担当者にその取り組みを聞く連載第2回。環境への負荷が高いと指摘されているファッション産業は、どのようにして環境負荷を軽減すればいいのでしょうか。ファッション産業のCO2排出量は世界全体の8~10%、水質汚染は約20%を占めるともいわれています。アパレルやフットウエアの製品ができるまでの水やエネルギーの使用量、CO2排出量や水質汚染といった環境負荷を数値化した場合、約6~8割が原材料生産から素材になるまでの工程に由来します。つまり、素材選びが大切だといえます。では環境にやさしい素材とはどういう素材なのでしょうか。細野雅子マーチャンダイジング部ライフスタイル・スポーツウェア担当に聞きます。

WWD:環境に配慮した素材とはどんな素材だと思いますか?

細野雅子マーチャンダイジング部ライフスタイル・スポーツウェア担当(以下、細野):パタゴニアが取り組む環境に配慮した素材とは、「可能な限り環境への負荷を抑えた素材」と「地球環境を再生することが可能な素材」です。

WWD:「環境への負荷を抑えた素材」とはどんなものですか?

細野:例えば、リサイクル素材やオーガニック栽培された原料を用いることです。私たちは1993年にペットボトルを再生したポリエステルを採用したフリースを発表し、1996年にはオーガニック・コットンへの切り替えを完了しました。

WWD:90年代から行っていたのは早いですよね。リサイクルポリエステルだけではなく、今はほかにもリサイクル繊維の開発・利用を行っていますよね。

細野:はい。海洋に流れ出したプラスチックごみや漁網などを再生して新素材として利用することで、環境への負荷を抑えるだけではなく、地球温暖化の緩和やダメージを受けた「地球環境を再生する」ことが可能だと考えます。

WWD:確かにごみを回収して素材にすることは「地球環境を再生する」といえますね。

細野:ポストコンシューマー(使用した後に回収された材料)からのリサイクルや、すでに地球上にごみとして捨てられた物を回収して再生することは、地球環境の再生に貢献する方法だと考えています。

WWD;具体例を教えてください。

細野:2019年から、使用ができなくなり海中に廃棄された漁網を回収してナイロン素材として再生したブレオ社の“ネットプラス(NetPlus)”という素材を用いています。ほとんどの使い古された漁網はそのまま海に廃棄されていて、科学者は65万以上の海洋生物が漁網に捕らえられて生命を奪われるか、あるいはケガをしており、生態系に重大な悪影響を及ぼしていると推定しています。私たちはこの素材を特に売り上げの大きいカテゴリーや製品に採用することによって多くの漁網を海中から回収し、有害な廃棄物が海に流出することを防ぎます。またこのプロジェクトを通してブレオ社は放棄された漁網が海に捨てられることを防ぎ、地元の漁業従事者に補足的収入を提供しています。

WWD:「地球環境を再生する」という意味では環境再生型農業にも力を入れていますね。パタゴニアは“リジェネラティブ・オーガニック(RO)”農法と呼んでいますが、あらためてRO農法について教えてください。

細野:土壌の健康、動物福祉、社会的公平性の3本の柱を軸にしています。多種多様な作物を同時に生産し、耕さない、あるいは耕す回数を減らす農法によって、土壌微生物の増加やCO2の土壌への吸収に加え、農家の皆さんの持続可能な経営につながります。現在RO農法に移行中のコットンを用いた商品を販売しています。もちろん、従来のオーガニック・コットン栽培でも、大量の農薬を削減することで、限りなく環境負荷を軽減できます。

WWD:健康な土壌は炭素を多く吸収するといわれているので、環境再生型農業の導入が進めば気候変動対策にもなると注目を集めています。

細野:はい、そのとおりです。また私たちは「産業用ヘンプ(大麻)」にも注目しています。日本のような高温多湿な環境でも快適に過ごせ、天然繊維の中でも抜群な強度があるという機能面はもちろん、環境再生要素が大きいからです。ヘンプはかんがいをほとんど必要とせず、他の作物に比べて肥料の使用量も少なくて済みます。栽培に合成肥料を必要とせず、重要な栄養素を供給して浸食を防ぎます。ヘンプもまた地球環境再生のために最も必要な健康な土壌の維持を支えることができます。

WWD:最後に理想とする環境に配慮した素材はどういうものだと思いますか?

細野:今最も理想とする素材は環境再生型プロセスを経て生産された素材で、強度があり出来上がった製品を購入者が捨てることなく長く使用し続けることができる素材だと考えます。天然繊維ならばRO農法のコットンや産業用ヘンプ、化学繊維ならば、使用した後に回収された廃棄物で再生した素材ではないでしょうか。また、それらの素材を育て生産を担ってくれている生産者の生活も、環境を守るフェアトレード認証の取り組みも同じく重要です。

答えてくれた人:細野雅子/マーチャンダイジング部ライフスタイル・スポーツウェア担当:栃木県出身。2016年入社。パタゴニア入社前は米国で約2000店を展開する大手ディスカウントチェーン本社に製品開発担当として約10年勤める。大量生産・大量消費の現場、大量生産品でもちゃんと人の手で作られている製品がすぐに捨てられてしまうビジネスに心を痛め、帰国後ベターなビジネスモデルを探しているときにパタゴニア日本支社に出合う。「入社当初はフェアトレード認証を積極的に進めるところに引かれていましたが、環境面での取り組みが革新的であることに驚きました」。US開発チームと深くかかわり、日本市場のニーズ(デザイン、カラー、素材の良し悪しなど)に合う製品のリクエストやフィードバックを行う。日本のニーズが反映された製品としては、US本国よりも高温多湿な日本のリクエストを受けた“メンズ・シティ・ストーム・レイン・パーカ”や“クラウドリッジ・ジャケット”(2019秋冬まで展開)などがある。好きなアウトドアは山や海で遊ぶこと。日常生活ではゼロウェイスト(廃棄ゼロ)を目標にゴミを減らすことに取り組む

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「ジョルジオ アルマーニ ビューティ」の人気アイシャドウから新色が登場

 「ジョルジオ アルマーニ ビューティ(GIORGIO ARMANI BEAUTY)」は2021年1月29日に、リキッドアイシャドウ“アイ ティント”(全4色、各3900円)の新色を発売する。1月15日から公式オンラインサイトで先行販売する。

 同製品は14年に発売し、19年7月にリニューアル。独自のアプリケーターにより、アイシャドウ、アイライナー、ハイライターの3つの使用方法を兼ねたマルチアイテムに生まれ変わった。軽いつけ心地で使いやすく、にじみにくい処方で長時間つけたての仕上がりが持続する。今回新たに登場する新色はリンダ・カンテロ(Linda Cantello)=ジョルジオ アルマーニ ビューティ インターナショナル メイクアップ アーティストがスモーキーアイをイメージしてクリエイトした。カラーはバイオレット、オレンジ、ブルー、シルバーをラインアップする。

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「ディオール」の2021年春夏は春を彩る花々に着想 桜カラーのパレットやリップも

 「ディオール(DIOR)」は2021年1月1日、2021年春夏コレクションを発売する。今季は春に咲く花々に着想を得て、ピンクやコーラルを中心とした淡く上品なカラーがそろう。また、新アイテムとしてスティック状のハイライトも登場する。

 主役は、折り紙をほうふつとさせる繊細な花柄模様がデザインされた3色入りのパレット(限定2種、各7700円)だ。柔らかな花びらをイメージしたピンクやコーラルにゴールド、ブラウンを含んだ2種のパレットが登場し、それぞれラメやマットなど異なる質感をセットにしている。また、5色入りのアイシャドウパレット“サンク クルール クチュール”(限定1種、7600円、2月11日発売)も春を彩る満開の桜をイメージしたピンクやローズ、ベージュカラーをそろえる。初のスティック状のバームハイライト“スティック グロウ”(限定2色、各5000円)はほんのりピンクと甘美なオレンジの2色をラインアップし、艶やかで健康的な肌に仕上げる。人気の“リップ マキシマイザー”(限定1色、既存2色、各3700円)からはピンク、コーラル、ウルトラピンク(2月11日発売)の3色、“リップ グロウ オイル”(限定1色、既存2色、各3800円)もピンク、ローズウッド、ウルトラピンクの3色が登場する。そのほかリップスティック“ルージュ ディオール”(限定2色、各4500円)やネイルカラー“ディオール ヴェルニ”(限定2色、各3000円)も桜やコーラルカラーに染まり、口元や指先を華やかに演出する。
 
 また、アイコンリップスティック“ルージュ ディオール”も来春生まれ変わる。クリスチャン・ディオールのイニシャルが刻印されたシルバーのベルトはクチュールのウエストラインをほうふつとさせ、アクセサリーのようなパッケージを特徴とする。また、レフィル対応になり、環境にも配慮したパッケージになった。同リップは鮮やかな発色だけでなく、ブランド独自のフローラル サイエンスから着目した花の成分を配合し、ケアもかなえる。リップペンシルやバームも合わせてリニューアルする。

 フレグランスからは“ミス ディオール ローズ&ローズ”の100mLサイズ(1万4000円)とローラーパール(20mL、4000円)が新発売となる。100枚の花びらという意味の名を持つセンチフォリアローズとみずみずしいベルガモットとレモンを組み合わせたフレッシュな香りだ。スキンケアからは、エイジングケアライン“カプチュール トータル”からリッチなテクスチャーのクリーム(50mL、1万3000円)が登場。異なる融点をもつ自然由来のホホバオイルやビーワックスを厳選して配合し、バターのような濃厚さととろけるような触感を両立させたバームテクスチャーが肌を包み込む。 肌の修復サイクルを高め、バリア機能を強化するシャクヤクオイルも豊富に配合し、強く活力に溢れた肌に導く。

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マガジンハウスがビューティ・ヘルスケア・エコに特化したウェブメディア「ananBeauty+」を始動

 マガジンハウスはこのほど、1970年創刊の女性誌「アンアン(anan)」からビューティ・ヘルスケア・エコ領域に特化したウェブメディア「アンアンビューティプラス(ananBeauty+)」を立ち上げた。ウェブメディア事業を支援するインクルーシブが運営をサポートする。

 コンテンツはスキンケア、メイク、ヘアケア、美容家電、脱毛、オーラルケア、インバスケア、食、運動など美容とウエルネスに関する情報のほか、サステナブルな社会を実現するために企業が行っているSDGsに対する取り組みを発信していく。

 「アンアン」は創刊以来50年にわたり、最先端のカルチャーやファッション、ビューティ、グルメなどの情報を発信し、女性のライフスタイル周辺のトレンドを生み出してきた。

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1400足を収集してきたスニーカーマニアと辿る「スニーカーの過去・現在・未来」

 数年前から巻き起こっているスニーカーブーム。しかし現在は、ブームから定着へと移行しており、少し前までの熱狂は徐々に落ち着き始めているようにも見える。そんな現状を、スニーカーマニアはどのように思っているのか?スニーカーを追い続けて20年以上、累計1400足は買ってきたというスニーカーマニアのKOBA Shunsuke氏に、スニーカーを好きになったきっかけや注目のモデル、そして今後の行く末などを聞いた。

WWD:スニーカー愛に目覚めたきっかけは?

KOBA Shunsuke(以下、KOBA):僕がスニーカーに明確に興味を持ちはじめた理由は2つあります。1つは、僕ら世代のバイブル的ファッション誌である「ブーン(Boon)」(祥伝社)で見た街中スナップです。ピーコートにモヘアのタートルネック、黒のスリムパンツに「アディダス(ADIDAS)」の“コンコルド(CONCORD)”の黒を合わせていた方のスナップがあり、単純にかっこいいなと思ったのと同時に、スポーツシューズをファッションアイテムとして明確に意識するようになりましたね。

もう1つが、マイケル・ジョーダン(Michael Jordan)と“エア ジョーダン(AIR JORDAN)”への憧れです。僕が小学生だった当時、マイケル・ジョーダン本人は全盛期で、彼と彼が履いていたシューズには本当に憧れていました。僕が中学1年生だった1994年に、“エア ジョーダン”のファーストモデルの復刻があったのですが、なんとかして手に入れようと「月刊バスケットボール」(日本文化出版)とかに載っている通販可能なショップに片っ端から電話して購入したのを覚えています。

WWD:一番最初に買った一足は?

KOBA:自分のお小遣いで一番最初に買ったのは、「アディダス」の“ガゼル(GAZELLE)”ですね。当時は“ガッツレー”と呼ばれていました。本当は“フォーミュラー1(FORMEL 1)”や“コンコルド”が欲しかったのですが、小学生のお小遣いには限界があったので(笑)。最終的にはジャミロクワイ(Jamiroquai)のJKが履いていたスウェードアッパーの“ガッツレー”を買いました。

WWD:現在は週にどのくらいのペースでスニーカーを買っているのか?

KOBA:細かくは把握していないのですが、少なくとも週に1足以上、多いと月に15足は買っていると思います。

WWD:二次流通市場で定価以上の“プレ値”となっているスニーカーを買うことはある?

KOBA:あまりないですね。例えば「ナイキ(NIKE)」の特定のモデルしか買わない、という人はプレ値でも購入するのかな、と思います。一方で僕は、特定のブランドに強いこだわりを持っているわけではない。興味があって、足を入れてみたいという動機があればなんでも動いています。逆に範囲が広すぎて制限したいくらいです(笑)。ただ、ずっと探していたモデルだったり、今買わないとさらに値上がりして入手が困難になりそうだったりするものに関しては少しプレ値が付いていても買うことはあります。

WWD:自身がフリマアプリや二次流通サイトを通じて販売することはあるのか?

KOBA:あります。基本的には、欲しいモデルを購入するためにいろいろと手を打った結果、複数購入できた場合、1足を残して売るという形ですね。フリマアプリだと楽天の「ラクマ」などをよく使っています。逆に自分が欲しいモノで、2足手に入れられそうなモデルがあっても、売るのは厳しいかも、と感じた場合は、下手に応募しまくらないようにしています。

WWD:その判断には何か基準があるのか?

KOBA:1つは経験則ですね。特にここ20年くらいは、各ブランドから新しい定番のモデルが出てきていないんですよ。「ナイキ」でも売れるのは“ジョーダン 1”とか、“エア フォース1”なんかで、ほかはコラボモデルか、著名人が履いたモノがメインになっている。見方によってはあまり面白くないとも言えます。あとは、海外の方で先行発売されているものに関しては「ストックX(STOCK X)」などで相場を見る場合もあります。

WWD:スニーカーだけでなく、服にも興味はある?

KOBA:そうですね。僕がスニーカーに興味を持ちはじめた90年代は、ビンテージが人気でありつつ、NIGOさん、高橋盾さんたちによるノーウェア(NOWHERE)や藤原ヒロシさんなどに代表される、裏原ブームも起こっていました。僕もその中で、レプリカントと呼ばれる復刻モノを買っていましたね。デニムだとエヴィス(EVIS)とかフルカウント(FULLCOUNT)とか、関西のダルチザン(D'ARTISAN)といったところのモノを古着屋でよく探していました。

WWD:服は現在もよく買っているのか?

KOBA:今はスニーカーがメインになっています。服も買うことは買いますが、基本的には品質以外は特にこだわらなくなってきているかも。普段は「ユニクロ(UNIQLO)」をよく着ていますね。それ以外だと、自分が今までずっと着ているブランドだったり、個人的にサッカーが好きなので、サッカーシャツだったりを買っています。

WWD:服やスニーカーにおいて、自分が買う基準のようなものはあるのか?

KOBA:前代未聞のコラボとかだとやはり欲しくなってしまいますね(笑)。ただ、自分が買いたいと思ったモノが、多くの人も欲しいと思うようなモノだった場合は、どのくらい購入のハードルが高いのかを知っておくようにはしています。買えそうにない第一候補を追いすぎると、第二候補のアイテムを買い逃すことにもなりかねないので。そのためにもトレンドの情報や、発売時期などは常にチェックしています。

WWD:どういったところから情報は得ているのか?

KOBA:主に2つあります。1つはインスタを中心としたSNSです。最近はリークサイトやアカウントがかなり充実してきている印象を受けます。僕がメインで見ているのは、「Sneaker Bar Detroit」と、サッカー系の情報に強い「Footy Headline」ですね。あとはブランドやショップ、そしてそれらに関わるディレクターやクリエイターの方のアカウントもチェックしています。

情報収集源のもう一つが、友人たちから寄せられる情報です。みんな同じような行動を取っていますが、それぞれ好きな分野などが違うので、お互いに情報を出し合うことで情報を濃密になるし、自分が追いきれていない範囲のことも知ることができます。

WWD:友人たちの間で注目されているモデルは?

KOBA:ここ最近だと、「ホカ オネオネ(HOKA ONEONE)」や「サロモン(SALOMON)」、「オン(ON)」の評判は良く聞きますね。「ホカ」と「サロモン」はアウトドアギアがベースにあるので、スペックがしっかりしているし、ソールのチャンキーな感じが今の雰囲気にも合っている。ファッション業界の方が率先して履いていることもあったり、「サロモン」はビームス(BEAMS)や「パレス スケートボード(PALACE SKATEBOARDS)」と、「ホカ」は「エンジニアド ガーメンツ(ENGINEERED GARMENTS)」やオープニングセレモニー(OPENING CEREMONY)などとコラボしたりして、ファッションアイテムとしての認知も広げている印象を受けています。「オン」は比較的新参ブランドですが、「ナイキ」との契約を終えたロジャー・フェデラーが製品開発のアドバイザーやマーケティングを担当しているのと、8月にドーバー ストリート マーケット ギンザ(DOVER STREET MARKET GINZA)で発売した”クラウドノヴァ(CLOUDNOVA)”というモデルが即完売したことから注目度は高いと思っています。

WWD:KOBAさんが個人的に注目しているモデルはある?

KOBA:僕個人は「ニューバランス(NEW BALANCE)」に注目しています。“M1300”や“992”といったヘリテージナンバーの復刻などもさることながら、昨年ごろから、パリの「ペイパーボーイ(PAPERBOY)」や吉祥寺の「アパートメント(THE APARTMENT)」、「スノーピーク」といった規模の小さな地域密着型のブランド、ショップとのコラボモデルをリリースしているのもポイントです。既存のファンだけでなく、新規のファンにも満遍なく訴求するようなマーケティングとリリースを両立しているのは純粋にすごいことだと思っています。

WWD:現在もスニーカーマーケット自体は、やはり盛り上がっているのか?

KOBA:マーケット自体は盛り上がっているのかもしれませんが、全体としてはスニーカーに対して持っている熱量の維持が難しくなっているなと感じています。特に“ハイプ”なイメージがあるスニーカーやウエアを追いかけている人たちは、転売ヤーやリセール関連の人を除くとモノを買えなくなってきている。あまりに買えなさすぎて情熱が続かないという人も多いんじゃないかなと思っています。僕も周囲の友人に気になっているブランドやモデルがあるのかを聞いたのですが、「そもそもスニーカーに対しての熱量が落ちて来ている」という意見も多かったです。

WWD:KOBAさん自身は今後もスニーカーは買い続けていく?

KOBA:正直、今のようなスタンスは年齢的にも、家庭的にも続かないのかなと思っています。でも、これだけスニーカーが好きで、ずっと動いて来たので、全く買わなくなることはないだろうし、情報を追い続けていくんだろうなとは考えています。ただ、ゆくゆくはスニーカーとの関わり方を変えていきたいですね。現在パーソナルトレーナーとしても活動する中で、お客さんの身体を見て、おすすめのスニーカーを提案することもしているので、そういった活動にも注力していきたいと考えています。

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「ルイナール」がサステナブルな新パッケージを日本でも採用 来春から

 世界最古のシャンパーニュメゾン「ルイナール(RUINART)」は、100%リサイクル可能なパッケージ“セカンドスキン”の日本での展開を決定した。2021年5月から順次移行する。“ルイナールブラン・ド・ブラン”、“ルイナール ロゼ”専用のパッケージとなる。

 2年以上の歳月をかけて完成させた“セカンドスキン”は、プラスチック不使用のため既存のパッケージより9倍軽く、生産時の二酸化炭素排出量を60%削減。加えてウォータープルーフ仕様のため、パッケージのままシャンパンクーラーで冷やすことも可能だ。ヨーロッパでは今年7月にフランス、10月にイギリスですでに採用されている。

 パッケージの素材は天然木質繊維で、持続可能な管理がされているヨーロッパの森林を供給源とする紙を採用している。留め具は使わず、ケースに直接はめ込まれたスナップボタンで開閉する仕組みだ。デザインは、メゾンの地下38mにある白亜質のシャンパーニュセラー「クレイエル」をイメージしたテクスチャーで、繊細なエンボス加工を施した。

 フレデリック・デュフォー(Frederic Dufour)=ルイナール社長は、「この“セカンドスキン”のケースは、メゾンルイナールがシャンパーニュ界における先駆者としての役割、そして社会や環境に対する責任を果たす強い意志を裏付けるものだ。この画期的なプロジェクトは、ブドウの木の手入れから消費者の体験まで、製品開発やマーケティングの全段階において、より持続可能なパッケージ開発に取り組んでいることを体現している」とコメントしている。

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「ロロ・ピアーナ」がクリスティー・ターリントンを広告ビジュアルに起用 カシミアのマットで瞑想

 「ロロ・ピアーナ(LORO PIANA)」は、ウェルビーイングをテーマにしたカプセルコレクションの広告ビジュアルにモデルのクリスティー・ターリントン(Christy Turlington)を起用した。撮影はターリントンの親しい友人でもある写真家のパメラ・ハンソン(Pamela Hanson)が手掛けた。

 米・ハンプトンビーチで撮影された映像では、秋の陽光が照りつける中、自然や自宅で自分らしく過ごす様子を表現。「ロロ・ピアーナ」のウエアを身にまとい、カシミアのストームシステムマットで瞑想を行ったほか、ヨガやデッキでのワークアウト、潮風の吹くビーチでの愛犬との散歩を撮影した。ターリントンはヨガやマインドフルな暮らしを提唱することで知られ、「体を動かせば、どんな気分もポジティブに変えることができる」と話す。

 同コレクションは最高級品質の素材と機能性、独自の肌触りを体感できるワークアウトウエアで、世界中の顧客のニーズに応えていくという。

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ジュン アシダからEC限定の新ブランド ニューノーマルに対応するラウンジウエア

 ジュン アジダは11月25日、ラウンジウエアの新ブランド「メゼール わたしの翼(MES AILES)」をスタートした。芦田多恵デザイナーがコロナ禍の需要に合わせて開発した新ブランドで、家での過ごす時間や散歩、ジョギングなどの運動など外でも着用できるユニセックスのラウンジウエアをそろえている。ジュン アジダの公式オンラインストア限定で販売を開始した。

 商品はコットンやテンセルとカシミアのジャージーなどの柔らかく、光沢感のある素材を扱い、デザイン性と着心地の両方を重視したデザインになっている。価格帯はトップスが1万8000〜2万9000円、ボトムスが2万5000〜2万9000円。パーカが3万5000〜3万9000円、ワンピースが4万1000円。イメージビジュアルにはモデルの安藤ニコ(20)を起用し、従来の同社が展開する「ジュン アシダ(JUN ASHIDA)」や「タエ アシダ(TAE ASHIDA)」よりもターゲットを広げ、若年層の獲得を目指す。

 芦田デザイナーは「コロナ禍で多くの人のライフスタイルが変化する中で、一ファッション企業として私たちも世の中の変化に対応することが重要だと考えた。ECで気軽に洋服が購入できる時代に、日常で役立てるものを提供したいという思い、50年以上の歴史がある当社の新しい挑戦として、新規ブランドを計画した。ジュン アジダを知らない若い世代にも、受け入れてもらえるようなブランドにしていきたい」と話す。同社では近日、今回発表した「メゼール わたしの翼」に加えて、ニューノーマルに対応する新ブランドを発表していく計画だという。

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スタバとコーヒー産業をサステナブルに変えた 企業と共創する環境NGOのキーマン日比保史さんに聞く 後編

 米国バージニア州を拠点にする国際環境NGOのコンサベーション・インターナショナル(CONSERVATION INTERNATIONAL、以下CI)は各国の地域コミュニティーや政府、民間企業とタッグを組み、持続可能な社会の実現を目指した仕組み作りに取り組んできた。後編ではスターバックス(STARBUCKS CORPORATION)との取り組みをきっかけにコーヒー産業の生産および調達に変革をもたらし、産業全体のサステナビリティ向上をもたらしたプロジェクトについて聞いた。

WWD:CIの成り立ちは?

日比保史CIジャパン代表理事兼CIバイスプレジデント(以下、日比):1987年に生物多様性をグローバルに守ろうと、生物博士号を持つような人30人ぐらいが集まって始まりました。発展途上国で生物多様性が豊かで、それが危機に瀕している地域にフォーカスをしています。これまでに77カ国1200の保護地域の創設に貢献してきました。

WWD:その危機とは?

日比:人が住んで農業を営んだり、大資本が入り大規模な伐採を進めたり、鉱山開発をしたりといろいろあります。そうした地域の自然は、地球全体でみると非常に貴重で価値があります。ただし、われわれの活動は保護区を作り単に自然を守ればいいということではないんです。そうすると住んでいる人々は困っちゃいますよね。そこに住む人たちと“ハーモニー”を作ることを大切にしています。

WWD:“ハーモニー”とは?

日比:「自然を守る」ことを第一に自然とのハーモニーを作ることで保護できた地域もありますが、設立から約20年たったころ、活動を総括すると、地球の生態系全体で見たらむしろ状況は悪化していました。そこで2010年ごろにこれではだめだとやり方を変えることにしました。“human well-being”の定義と最終目標を「衣食住が足りて、健やかで、選択の自由があり、社会とのつながりの中で平和に暮らせること」に変えました。今でいえばSDGsですね。人間はさまざまな自然から恵みを得ています。食べ物や水はもちろん、ファッションも繊維の原料は自然の恵みですよね。こうした状態は、健全な自然生態系があって初めて成立します。「人のために自然を守ろう」と考え方を変え「自然を守ることは、人間を守ること」をモットーにしています。

WWD:科学的調査に基づいた方法論を開発してきた。

日比:はい。人間を支えている自然がどういう状態なのかを科学的に押さえないと守れないので、力を入れています。そこがわれわれの活動の一番コアかな。もう一つ大切にしているのは、現場での活動です。現場に拠点を構えて自然を守ることで人々が幸せになるモデルを作ることーー当然そこに住む人々が一番大切なので、地域のコミュニティーや先住住民、現地の政府とのパートナーシップを非常に重視しながら、現地の人に一番貢献できる仕組み作りに取り組んでいます。

WWD:具体的には?

日比:単に絶滅危惧種を守りましょうではなくて、絶滅危惧種を守れば学校に行けなかった子供たちが学校に通えるようになるというような仕組みを作ったり、政府に働きかけて政策を作ったりします。特に力を入れているのは民間企業との連携です。

WWD:今でこそ、NGOと政府や民間企業が協働するのは当たり前になってきたが、設立当初は対立構造で厳しかったのでは?

日比:はい。設立当初、日本にはまだNGOという言葉もないころですが、欧米ではNGOの活動が非常に盛んでした。でもわれわれはそうじゃない。(企業批判をすることを主としたNGOとは異なり)ダメなことはダメということも大事ですが、むしろ企業などと一緒に取り組まないと地球規模の問題解決にはならないので、立ち上げ当初から連携を重視していました。民間企業の支援を得られれば、絶滅危惧種を守れる可能性は高くなり、そこに住む人々の生活も良くなり、さらに言えばそこに関わる民間企業のビジネスも良くなる。そういう枠組みというかシステム、仕掛けを作ることを目指しています。

WWD:民間企業の巻き込み方は?

日比:方法はいろいろあります。コンサルティング的な入り方もしますが多くの場合はごく一部です。われわれとの関係が長期的かつ広範型のパートナーシップに発展したのはスターバックスとのそれですね。

森を切り開かずに森の中でコーヒー栽培をしよう

WWD:そもそもコーヒーに取り組むきっかけは?

日比:あれは確か1990年代半ばのことだったと思います。本部の科学者が、コーヒーの栽培地域とわれわれが事務所を構える地域がほぼ重なっていることに気付き、調べ始めました。コーヒーは熱帯、亜熱帯の植物で非常に豊かな自然の恵みを得て成長する植物なのです。なので、われわれの活動エリアとコーヒーの生産適地が重なるのは当然といえば当然でした。

WWD:90年代といえばコーヒーチェーンのグローバル化が進んだころだ。

日比:マーケットがどんどん拡大していて、コーヒーの生産量が伸びていました。そうすると普通の経営センスでいえば、いかにコストを下げて品質を確保しながら量を増やすか、となる。森林を更地にしてコーヒーの木をダーっと植えると、管理もしやすいし収穫もしやすいとなりますよね。こういうコーヒーを、日なたで育てるという意味でSUN COFFEE(サンコーヒー)と言ったりするんですが、そうすると当然森が失われていきます。需要が増えて生産量を増やすとどんどん森が切り開かれて、森が失われていく――そうした問題がちょうど顕在化していました。

WWD:CIはどうアプローチした?

日比:コーヒーはもともと森の中に生えている木です。だとしたら森の中でコーヒーを栽培しようと考えました。まずは、コスタリカの小さな規模の実験農園の相手を見つけて取り組み始めました。

WWD:スターバックスとパートナーシップを結ぶことになったきっかけは?

日比:99年にWTO(世界貿易機関)の総会がシアトルで開かれることになったことでした。ちょうどそのころ、グローバライゼーションが進み、特に途上国の貧困層の負担を元にしているのではないか、という批判がありました。欧州の人権系NGOは、スターバックスはもちろん、グローバル企業をターゲットにしていましたが、特に発展途上国との関係がじかに見えるスターバックスが総会前から標的にされていました。そうしてスターバックスはわれわれの取り組みを知り何か一緒にできないかという話になりました。

WWD:出発点はNGOからの批判だった。

日比:はい。まずはコーヒー栽培とは直接関係がなかったのですが、コスタリカの保護区への寄付から始まり、われわれが進めていたコーヒープロジェクトも一緒に取り組むことになりました。品質や量の確保も必要なので単に森を守ってコーヒーができました、ではもちろんだめで、技術的な部分でも連携しました。森を切らずに商業ベースで成り立つコーヒーの研究を重ねて、技術的にも確立できたところで、スターバックスと一緒にガイドラインを作りました。ガイドラインは環境面だけではなくてフェアトレードといった社会面も含んでいて、サステナブル調達やエシカル調達のガイドラインの先駆けになりました。

WWD:それはいつから?

日比:2000年から2000年代半ばごろです。栽培エリアはコロンビアやメキシコ、ペルーやパナマにも広がっていきました。一般的にはSHADE GROWN COFFEE(森の日陰で育つコーヒー)と呼ばれていました。

WWD:価格は少し上がるが?

日比:はい、どうしても少し高くなります。スターバックスとしては、自然を守りながら現地の農家のコミュニティーの状況が良くなるコーヒー栽培を目指していると言いたいし、われわれもこうしたプロジェクトがもっと広がれば森を切らずにコーヒーが作れるようになるので、どうやったらこれを推進できるかを考えました。“シェード・グロウン・メキシコ”という商品を新たに作って市場に投入し、サステナブルコーヒーがマーケットでも成立するモデル作りを一緒に行いました。

WWD:その後は?

日比:軌道に乗ってきたころ、気候変動の影響が顕在化してきて、特に品質のいいコーヒーであるアラビカ種に影響が出てきました。この種は熱帯の、標高の高い山岳地帯で栽培されるのですが、気候変動は標高の高いところがその影響を受けやすく、品質の維持が難しくなったり、さび病(植物の病気)のような病気が広がったりします。国の経済を揺るがすくらいに生産量が落ち込みました。こうした気候変動問題にコーヒー産業はどう対処すべきかについてもスターバックスと一緒に取り組むことになりました。

WWD:業界トップシェアだったとしても1社で取り組むには限界がある。

日比:はい。コーヒー業界全体を、産地全体をサステナブルにするにはサプライチェーン全体で取り組むネットワークが必要だと考えました。そこで、コーヒーに関わるさまざまな業者が集まってサステナビリティについて考え、議論して共有する枠組み「サステナブル・コーヒー・チャレンジ(SUSTAINABLE COFFEE CHALLENGE)」を作り、目標を設定しました。現在までに160の企業、政府、組織、機関などが参画していて、運営事務局はCI内にあります。

WWD:今、まさにファッション業界もその段階にある。アパレルやテキスタイルメーカーから小売りまでがサステナブルなファッション産業を目指す枠組み「ファッション協定(FASHION PACT)」などもそうだ。

日比:はい。みんなで共通の目標を作りさらに各社が独自の目標を作る。毎年モニタリングして進捗をチェックしていきましょうというものなので、プラットフォームとしては「ファッション協定」に近いですね。コーヒー版はスターバックスとCIが立ち上げましたが、今ではスターバックス色は薄れて、そこに集まった有志が分科会のような形で研究をしています。

WWD:小さく始めてさまざまな企業を巻き込みながら大きくしていく必要がある。

日比:CIが目指すモデルの代表例ですね。現地のプロジェクト自体もとても重要ですが、それを足掛かりにどう業界全体を変えるのか、消費者のマインドを変えるのか、政策を変えるのか、企業経営の在り方を変えるのか、が最終的に目指すところなので、コーヒーは紆余(うよ)曲折ありながらも、ここまで来たかなというところです。

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ユニクロがダウ・ジョーンズによるサステナブル企業指標に初選定 引き続き花王や丸井も選定

 「ユニクロ(UNIQLO)」「ジーユー(GU)」などを運営するファーストリテイリング(以下、ファストリ)は、世界的なESG投資指標である「ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス(Dow Jones Sustainability Index以下、DJSI)」のワールド・インデックス構成銘柄に初選定された。日本の年金積立管理運用独立行政法人などの機関投資家によるESG投資指標「MSCI ジャパン ESG セレクト・リーダーズ指数」にも選定された。

 1999年にスタートした「DJSI」は、環境・社会・ガバナンス(この3単語の頭文字がESG)の3つの側面から企業活動を分析し、サステナビリティの面で優れた企業を格付けする指標。ワールド・インデックスでは2020年度は全世界の時価総額上位約3500社から323社を選定。うち日本企業はファストリを含め39社で、初選出はファストリやZホールディングス、楽天など計10社。ファッションやビューティ、小売りに関連する日本の選定企業はファストリのほか伊藤忠商事、花王、三菱ケミカル、丸井グループなど。世界のファッション・ビューティ、小売り関連の選定企業は英バーバリー、独ヒューゴ・ボス、仏ケリング、伊モンクレール、米イーベイ、スウェーデンのH&M、スペインのインディテックス、米ギャップなど。

 「DJSI」はワールド・インデックスのほかに地域や国別のインデックスもあり、ファストリはそのアジア・パシフィック版に5年連続で選定されている。

 「MSCI ジャパン ESG セレクト・リーダーズ指数」は日本株の時価総額上位700銘柄中、20年6月時点で日本企業227社が選定されているという。

 今回の両指標への選定は「温室効果ガス排出量を始めとする環境負荷データの継続的な開示、女性管理職比率の向上、従業員における人権デューデリジェンスの実施と結果の開示、労働災害事故防止の強化、コミュニティー支援活動の効果を測定するために支援額や支援対象者数、支援団体数などを算出する『コミュニティー投資』の開示などの取り組みが評価されたもの」とファストリ広報は発表している。

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「ラルフ ローレン」がホリデーキャンペーンをスタート 特別仕様のカスタマイズイベントも

 「ポロ ラルフ ローレン(POLO RALPH LAUREN)」はこのほど、“Family is Who You Love(愛する人が家族)”と題したホリデーキャンペーンを開始した。

 同キャンペーンでは、家族を愛する人たちのコミュニティーと広く解釈し、一体感や結束感といったメッセージを発信していく。ネイティブアメリカンのモデルであり職人でもあるフィリップ・ブレッド(Phillip Bread)とその家族や、ペンシルベニア州フィラデルフィアに拠点を置く非営利組織WORK TO RIDE、ダンサー兼振付師であるレオ・ウォーク(Leo Walk)が創設したフランスのダンスカンパニーLA MARCHE BLEUEのメンバーなども登場する。

 カスタマイズサービスの“CYO カスタムショップ”には、ホリデー仕様のポロベアなどのホリデーシーズン限定の特別デザインが登場する。また11月28日からの期間中、ラルフ ローレン 表参道店では対象商品の購入者に先着で人気イラストレーターのフォクスコ(foxco)のイラスト入りホリデーカードをプレゼントする。28、29日の2日間限定でフォクスコを招いたカスタマイズサービスイベントも実施する。5種類のオリジナルイラストのうち1つにその場で名前やメッセージ、イラストなどを加えてオリジナルのホリデーカードを作成することができる。

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「ラルフ ローレン」がホリデーキャンペーンをスタート 特別仕様のカスタマイズイベントも

 「ポロ ラルフ ローレン(POLO RALPH LAUREN)」はこのほど、“Family is Who You Love(愛する人が家族)”と題したホリデーキャンペーンを開始した。

 同キャンペーンでは、家族を愛する人たちのコミュニティーと広く解釈し、一体感や結束感といったメッセージを発信していく。ネイティブアメリカンのモデルであり職人でもあるフィリップ・ブレッド(Phillip Bread)とその家族や、ペンシルベニア州フィラデルフィアに拠点を置く非営利組織WORK TO RIDE、ダンサー兼振付師であるレオ・ウォーク(Leo Walk)が創設したフランスのダンスカンパニーLA MARCHE BLEUEのメンバーなども登場する。

 カスタマイズサービスの“CYO カスタムショップ”には、ホリデー仕様のポロベアなどのホリデーシーズン限定の特別デザインが登場する。また11月28日からの期間中、ラルフ ローレン 表参道店では対象商品の購入者に先着で人気イラストレーターのフォクスコ(foxco)のイラスト入りホリデーカードをプレゼントする。28、29日の2日間限定でフォクスコを招いたカスタマイズサービスイベントも実施する。5種類のオリジナルイラストのうち1つにその場で名前やメッセージ、イラストなどを加えてオリジナルのホリデーカードを作成することができる。

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爆裂!健康美容マニア道 脱・ヘトヘト!スーパー酵母原液で免疫力強化

 1日8食、ジャンクフード漬けの超不健康児から超健康優良児へと大変身を遂げたフリーアナウンサーの名越涼。およそ15年かけて自らの体で人体実験を繰り返してきた結果、“超絶良かったもの”だけをここで余すことなくお伝えする。今回は免疫力をアップさせる酵母について。

また、本物と出合ってしまった

 パン酵母に、ビール酵母。「酵母」はとても身近なものであり、酵母が含まれるサプリやドリンクはすっかりメジャーなものになった。もちろん、健康オタクの名越もこれまでさまざまな酵母サプリを試してきた。しかし、期待を超えるものに出合ったことがなかった。が、今回は違った。ついに、本物と巡り合えたのだ。その名も「アミノン酵母原液」。かわいらしいネーミングとギャップのある、いかつい雰囲気と実直なパッケージ。「心とからだ ヘルシーリフレッシュ!!」のキャッチフレーズに釣られて試してみたけど、これが本当にすごかったのだ。

職人による手作り酵母原液の、すさまじい万能さ

 ふたを開けようとキュッとひねった瞬間、「ボンっ!!!」という音と共にすさまじい勢いで中栓が飛んでいった。しまった。ちゃんと説明書きを読んでいなかった。生きた酵母の発酵によって二酸化炭素が増え、開栓時に中栓と気泡が飛び出すことがある、と記載されていたのに(通常は冷蔵庫で十分に冷やしながらゆっくりガスを抜く)。そのくらい、豊富に酵母が生きているのだ。だって作り方のこだわりが尋常じゃない。吉野杉の杉だるに旬の野菜や果物を仕込み、シャクナゲやアケビ等の植物から採取した野生酵母を添加・培養。そこから抽出したものが、アミノン酵母原液となる。仕込みは全て職人の手作業で、60年以上製法を変えていないのだそう。酵母にはビタミンB群やカルシウム、カリウム、鉄、亜鉛などのミネラル類やアミノ酸、食物繊維など豊富な栄養素が含まれていて、腸管の免疫機能を高める働きもある。しかも、食物酵素や消化酵素、代謝酵素の生産や不足までカバーしてくれるという万能さ。え、もうこれ、最強じゃないか。
 

次元を超える目覚めの良さ

 とろみのある原液は、そのままなめると砂糖水のような甘さで、「おお!酵母が生きてる!」と実感できるしゅわしゅわした発酵感。そしてとても飲みやすいではないか。毎日30mLを水で希釈して飲むのが基本だけど、たまにヨーグルトやスムージーに混ぜて味の変化を楽しんでいる。ちょっとしたデザート感覚でも飲めるので、口寂しい時にもくいっといける。飲み続けてまず実感するのは、おなかの調子の良さ。生理前の便秘になりがちな期間でも酵母はよく働いてくれる。ありがたし。腸内がきれいになっていくから、当然肌艶も良くなる。もちろん、それだけじゃない。驚いたのは、目覚めの良さである。超絶低血圧(上は80、下は40)の私にとって朝は自分との闘い。目覚まし時計を10回くらい鳴らし続けて「……ぅぅ」とうめき声を上げて起きる毎日が、明らかに変わった。体が軽い。スキッと起きられる軽さなのだ。「え?羽でも生えた?」と勘違いしそうなほど朝の時間が楽になった。鉛のような重さからの解放は、正直感動ものだった。あぁ、酵母よ、酵母さま。今まで見くびっていてごめんなさい。こんなにすごい力があるなんて知りませんでした。改めて実感した酵母の実力。「本物ってすごいわ」って思わずつぶやいてしまう感激体験を、ぜひあなたも。

健康メモ
〈酵母と乳酸菌ってどう違うの?〉
食品を発酵させたり、腸内環境を整えたりする働きを持つ酵母と乳酸菌。よく似ているけれど、生物学的には大きく違うもの。また、酵母は小腸と大腸の両方で働くけど、乳酸菌は主に大腸で働くといわれているそう。

名越涼/フリーアナウンサー。香港出身。福井と愛知のテレビ局アナウンサーを経て独立。司会やライター、セミナー講師、企画・プロデュースなど幅広く活躍するパラレルワーカー。趣味・特技は手作り発酵食、食文化研究、ヨガ(歴15年)eスポーツと農業にも精通

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文化の盗用問題でイザベル・マランが謝罪

 「イザベル マラン エトワール(ISABEL MARANT ETOILE)」2020-21年秋冬コレクションの一部のアイテムにメキシコの先住民特有の模様を使用したことなどが“文化の盗用”だとメキシコのアレハンドラ・フラウスト・ゲレロ(Alejandra Frausto Guerrero)文化相に非難された件について、デザイナーのイザベル・マランが謝罪した。

 問題のアイテムは同コレクションに登場したケープで、メキシコの先住民プレペチャ(Purepecha)が用いるデザインや柄が使用されていたという。フラウスト文化相はマラン宛に書簡を送り、その中で「メキシコの先住民の文化やアイデンティティを構成する要素」が使われたと非難した。「あなた(イザベル・マラン)が採用した一部のシンボルについては、この世界のどの言語とも関連をもたない言語で、この文化にとって重要な意味を持つものも含まれている」として、「どのような理由で共有財産を私物化するのか、その利用がどうクリエイティブなコミュニティーのためになるのか、公に説明することをイザベル・マラン氏に求める」とつづった。

 これに対してデザイナーのマランは、「工芸の促進と、工芸が持つ美学への敬意を表することが目的だった」と説明し、自身のデザインに対するアプローチが文化の盗用だとみなされたことについて非常に残念だと返答した。また、「イザベル マラン」は常に「世界に開かれ、外国の文化や伝統を志向してきた。この理由から、文化的なミックスに焦点をあて、ドレスコードを再解釈してきた」と使用した意図を説明した。そのうえで、「もしメゾン イザベル マランおよびそのクリエイターたちがプレペチャのコミュニティーとメキシコを軽視したとしたら、心からお詫び申し上げます」と謝罪し、「今後は、双方の利益を両立させ、伝統的な文化表現の所有者への感謝を表すことでインスピレーション源に敬意を表する」と続けた。謝罪文にはマランとアヌーク・デュラントー・ロペ―ル(Anouck Duranteau-Loeper)=ブランド最高経営責任者が連名で署名した。

 マランの謝罪をツイッターで公表したフラウスト文化相は「コミュニティーがいかなる利益よりも優先されるべきだ。われわれは国際的なデザイナーが先住民の文化遺産の価値と多様性を認識し、それを守るためのアライ(協力者)になってもらえるよう努めていく」とコメントした。

YU HIRAKAWA:幼少期を米国で過ごし、大学卒業後に日本の大手法律事務所に7年半勤務。2017年から「WWDジャパン」の編集記者としてパリ・ファッション・ウイークや国内外のCEO・デザイナーへの取材を担当。同紙におけるファッションローの分野を開拓し、法分野の執筆も行う。19年6月からはフリーランスとしてファッション関連記事の執筆と法律事務所のPRマネージャーを兼務する。「WWDジャパン」で連載「ファッションロー相談所」を担当中

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H&M、新サステナビリティ担当者を任命

 H&Mヘネス・アンド・マウリッツ(H&M HENNES & MAURITZ AB以下、H&M)は11月6日、新たなサステナビリティ責任者として、レイラ・エルトゥール(Leyla Ertur)欧州地域生産担当マネジャー兼グローバル品質戦略およびコンプライアンス部門ヘッドを任命した。2021年2月1日付で就任する。現在サステナビリティ責任者を務めているアナ・ゲッダ(Anna Gedda)は、同日付で運営および戦略立案部門ヘッドに就任する。

 ヘレナ・ヘルマーソン(Helena Helmersson)最高経営責任者は、「レイラには生産国における幅広い経験と優れたリーダーシップがあり、サステナビリティ責任者として素晴らしい業績を上げたアナの後任として最適だ。当社や業界でサステナビリティをさらに推し進めるために尽力することを期待している」と語った。

 エルトゥール新サステナビリティ責任者は、「このエキサイティングな役割を担うことになり、大変光栄に思う。H&Mは全てにおいてサステナビリティを核としており、当社の革新的な取り組みに貢献できることを楽しみにしている」と述べた。

 同氏は00年にH&Mに入社。人事部を経て、主に生産国におけるサプライチェーンマネジメント部門でチームリーダーなどを務めた後、現職に就いた。

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H&M、新サステナビリティ担当者を任命

 H&Mヘネス・アンド・マウリッツ(H&M HENNES & MAURITZ AB以下、H&M)は11月6日、新たなサステナビリティ責任者として、レイラ・エルトゥール(Leyla Ertur)欧州地域生産担当マネジャー兼グローバル品質戦略およびコンプライアンス部門ヘッドを任命した。2021年2月1日付で就任する。現在サステナビリティ責任者を務めているアナ・ゲッダ(Anna Gedda)は、同日付で運営および戦略立案部門ヘッドに就任する。

 ヘレナ・ヘルマーソン(Helena Helmersson)最高経営責任者は、「レイラには生産国における幅広い経験と優れたリーダーシップがあり、サステナビリティ責任者として素晴らしい業績を上げたアナの後任として最適だ。当社や業界でサステナビリティをさらに推し進めるために尽力することを期待している」と語った。

 エルトゥール新サステナビリティ責任者は、「このエキサイティングな役割を担うことになり、大変光栄に思う。H&Mは全てにおいてサステナビリティを核としており、当社の革新的な取り組みに貢献できることを楽しみにしている」と述べた。

 同氏は00年にH&Mに入社。人事部を経て、主に生産国におけるサプライチェーンマネジメント部門でチームリーダーなどを務めた後、現職に就いた。

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1年の締めくくりに“ご褒美コスメ” 「ミラノコレクション フェースアップパウダー 2021」

 毎年テーマを設けたパッケージデザインが特徴の、人気商品“ミラノコレクション フェースアップパウダー”が今年は12月1日に登場する。2021年は“知る幸せ”をテーマに、知識を得て、新たな幸せを見つける守護天使をパッケージとパウダーの表面に施した美術品のような仕上がり。中身の高機能さはもちろん、見た目にも華やかで毎年、年に1度の発売を待ちわびる人が大勢いる。今年一年を締めくくる、そして来年に向けての自分へのご褒美として、また家族や恋人、友人への贈り物にもおすすめの逸品だ。

高城彩香・ヨシタカギ夫婦が語る
大切な人に贈る
「ミラノコレクション 
フェースアップパウダー 2021」

 美容家として互いを高めあっている高城彩香とヨシタカギ夫婦が、これからのギフトシーズンに向けて、大切な人に贈りたい「ミラノコレクション(MILANO COLLECTION)」について語り合った。女性へのプレゼントとして人を選ばない“フェースアップパウダー 2021”がぴったりな理由、もしヨシタカギさんがプレゼントしたら、もし高城彩香さんがプレゼントされたらどんな気持ちを抱くか。また、マスク着用が必須な現代にマッチしているという商品の魅力についても紹介する。

“ずっと憧れているもの
だからこそ喜びも倍増”

 “ミラノコレクション フェースアップパウダー”は毎年凝ったデザインが素敵で、プレミアム感があります。ずっと憧れてはいるけれど、約1万円という価格になかなか手が伸びない人も多いのではないでしょうか。自分で買って使うのもいいですが、だからこそプレゼントされたときは喜びも倍増ですよね。特に男性からいただいたら、「ちゃんと調べてくれたんだろうな」なんて思ってしまいます。最近はマスク着用が常なので、顔は下地とフェイスパウダーで仕上げることも多いですが、“ミラノコレクション フェースアップパウダー 2021”はカバー力があるのに厚塗り感もなく自然な仕上がり。マスクの下でもサラサラ感が続き、色移りしにくく化粧崩れもしにくいので、今の時代にマッチしているなと感じます。見た目の素敵さに使うのがもったいないですが、人気の高い理由がわかった気がします。

“まるで美術品のような
高級感はギフトにぴったり”

 女性に物を贈る際は、「使ってもらえるか」をいつも想像します。そういった意味で、女性にとって化粧品はマストなもの。カラーアイテムはパーソナルカラーや好みがあるため、あらゆる人に使えるフェイスパウダーは贈りやすいし、プレゼントされる側も貰いやすいのではないでしょうか。“流行に左右されない高級感”という印象の“ミラノコレクション フェースアップパウダー”は、長く愛されて歴史のある商品なのでギフトにはぴったり。また、1年のこの時期にしか買えないという限定さや特別感は女性にとってもうれしいもの。そして男性にとっては、足を運ぶのに勇気がいる百貨店カウンターだけではなく、手に取りやすいドラッグストアでも購入できることはポイントが高いです。長く愛される歴史ある商品、また見た目も可愛く持っているだけでテンションが上がる逸品を、気持ちを込めて贈りたいですね。

おしろい市場12年連続売上
No. 1のフェイスパウダー

 1991年に誕生した「ミラノコレクション」を代表するアイテム“ミラノコレクション フェースアップパウダー”は、繊細でベールのようなきめ細かいパウダーがつけたてのような美しさをキープし、まるで名画の中の美しい女神の肌のような仕上がりをかなえる。その品質の良さと彫刻のような美しさから愛用者が年々増加。おしろい市場で12年連続売り上げNo.1を誇る人気商品となっている。12月1日発売の“ミラノコレクション フェースアップパウダー 2021”は、ドラッグストアやスーパー、化粧品専門店、オンラインで販売する“レギュラータイプ”(24g、9000円)と、百貨店や一部の化粧品専門店で展開するワンランク上の“グランデ(GR)タイプ”(30g、1万2000円)の2種をそろえる。それぞれレフィルの付いたセット(レギュラーセットが1万5000円、GRセットが2万円)をラインアップする。価格は全て編集部調べ。

※インテージSRI おしろい市場 2008年1月~2019年12月 販売金額

PHOTOS:YUKIE SUGANO
COOPERATION:PLACE 171

問い合わせ先
カネボウ化粧品
0120-518-520

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「ジルスチュアート」の2021年春コレクションは宝石の輝きに着想を得たリップやアイカラーが登場

 「ジルスチュアート(JILLSTUART)」は2021年1月8日に、宝石に着想を得た春コレクション“be Jeweled, be a Heroine”を発売する。

 新リップスティック“ルージュ リップジュエル ジェミーサテン”(全22色、うち限定2色、各2200円)は美しい発色と上質なサテンのような艶でクラシックな仕上がりをかなえる。カラーはニューヨークで活躍するメイクアップアーティストのフランキー・ボイド(Frankie Boyd)が監修し、遊び心のあるカラーをそろえた。さらに、宝石をイメージしたデザインのリップケースも登場し、リップとケースを自由に組み合わせることができる。

 そのほか、透明感のある発色とパールのきらめきが特徴のアイカラー“アイジュエルデュー”(全8色、各2200円)や、パールを配合したアイライナー“アイジュエルデュー ライナー”(限定3色、各2200円)、ケースに限定デザインを施したアイシャドウパレット“エターナルクチュール アイズ シマー ジュエル”(限定1種、5000円)、チークカラー“ブルーム ミックスブラッシュ コンパクト ジュエル”(限定1種、4200円)、“ブルーム ミックスブラッシュ コンパクト”(4200円)の新色もラインアップする。

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今年を象徴するおしゃれな著名人は?「ベストドレッサー賞」に田中みな実、伊藤忠商事社長ら

 日本メンズファッション協会は、第49回「ベストドレッサー賞」の発表・授賞式を11月25日に、東京・渋谷のセルリアンタワー東急ホテルで行った。

 同賞は、ファッションセンスだけでなく、魅力ある人間性、話題性、国際性など幅広い観点から、各界で活躍する著名人を選出、表彰するファッションアワードで、今年49回目を迎えた。今回は、鈴木善久・伊藤忠商事社長COO(政治・経済部門)、日本舞踊尾上流四代家元の尾上菊之丞(学術・文化部門)、田中みな実(芸能部門)、中村倫也(芸能部門)、プロeスポーツ選手のときど(スポーツ部門)の5人が選ばれた。

 田中みな実は授賞式に着用したドレスについて、「受賞が決まってからスタイリストと一緒に考えて最後に2着を選び、会場を見てこれに決めた」とエピソードを披露。光沢感があるスーツを着用した中村倫也は「最近スーツを着る役が多く、背筋が伸びる感じがする。散歩が好きで、その際にファッションの店をまわっている」などとコメントした。また伊藤忠商事の子会社のコロネットが手掛けるイタリアブランド「カナーリ(CANALI)」のスーツで登場した鈴木善久・伊藤忠商事社長COOは、「ふだんは、その日にお会いする方々の顔を思い浮かべながら自分でコーディネートを考えるが、プロの手ほどきを受けるのも大事。(伊藤忠商事は仕事の発想を広げるため“脱スーツ”を推進しているが)社員は伊勢丹新宿本店と協力して、プロトコールに合ったカジュアルウエアのコーディネーションが実現できている」などと話した。

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