資生堂20年12月期 コロナ禍で業績回復厳しく116億円の赤字

 資生堂は、コロナ禍による厳しい経営環境の中で注力ブランドへの投資の継続など業績回復に努めたものの全ての地域で影響を受け、売上高が前期比18.6%減の9208億円、営業利益が同86.9%減の149億円、経常利益が91.1%減の96億円、純損益が116億円の赤字となった。

 事業別の売上高は日本事業が同29.7%減の3030億円だった。コロナ禍で変化した消費者ニーズに対応し、マスクにつきにくいBBクリームやハンドクリームなどを発売したほか、在庫適正化など事業基盤の再構築を推進したものの、緊急事態宣言による小売店の休業や訪日外国人旅行者の大幅な減少の影響を受けた。

 中国事業は20年3月下旬以降回復基調が続き、“独身の日”では前年の2倍を売り上げるなど好調に推移。eコマース売り上げ比率は40%を超えるなど、eコマースへの投資強化などによりシェアを拡大した。売上高は同9%増の2358億円となった。

 そのほか、アジアパシフィック事業が同15.3%減の591億円、米州事業が同25.7%減の914億円、欧州事業が同20.4%減の942億円、トラベルリテール事業が同19.8%減の985億円、プロフェッショナル事業が同13.1%減の128億円、その他が同27.1%減の259億円だった。

 21年12月期の業績は売上高が同19.4%増の1兆1000億円、営業利益が同133.9%増の350億円、経常利益が同221.6%増の310億円、純損益が115億円の黒字を目指す。

 魚谷雅彦社長兼CEOは「中長期経営戦略『WIN 2023 and Beyond』に掲げる売上高1兆円程度、営業利益律15%、高い生産性を達成するため、21年は構造的転換や財務基盤強化、アフターコロナへの準備を行い、創業150周年を迎える22年には再び成長軌道にのせ、23年には完全復活を果たす」と述べた。

 また、デジタル領域で多くの支援実績を持つアクセンチュアと戦略的パートナーシップを結んだことも発表した。デジタルマーケティングの加速、グループ全体の基幹業務システムの統一・標準化、及びデジタル専門分野での社員のスキル向上を図るのが目的で、合弁会社の設立も検討する。デジタルトランスフォーメーション(DX)を加速し、変化するお客と市場環境に迅速に対応して日本の事業モデルを革新する計画だ。

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資生堂20年12月期 コロナ禍で業績回復厳しく116億円の赤字

 資生堂は、コロナ禍による厳しい経営環境の中で注力ブランドへの投資の継続など業績回復に努めたものの全ての地域で影響を受け、売上高が前期比18.6%減の9208億円、営業利益が同86.9%減の149億円、経常利益が91.1%減の96億円、純損益が116億円の赤字となった。

 事業別の売上高は日本事業が同29.7%減の3030億円だった。コロナ禍で変化した消費者ニーズに対応し、マスクにつきにくいBBクリームやハンドクリームなどを発売したほか、在庫適正化など事業基盤の再構築を推進したものの、緊急事態宣言による小売店の休業や訪日外国人旅行者の大幅な減少の影響を受けた。

 中国事業は20年3月下旬以降回復基調が続き、“独身の日”では前年の2倍を売り上げるなど好調に推移。eコマース売り上げ比率は40%を超えるなど、eコマースへの投資強化などによりシェアを拡大した。売上高は同9%増の2358億円となった。

 そのほか、アジアパシフィック事業が同15.3%減の591億円、米州事業が同25.7%減の914億円、欧州事業が同20.4%減の942億円、トラベルリテール事業が同19.8%減の985億円、プロフェッショナル事業が同13.1%減の128億円、その他が同27.1%減の259億円だった。

 21年12月期の業績は売上高が同19.4%増の1兆1000億円、営業利益が同133.9%増の350億円、経常利益が同221.6%増の310億円、純損益が115億円の黒字を目指す。

 魚谷雅彦社長兼CEOは「中長期経営戦略『WIN 2023 and Beyond』に掲げる売上高1兆円程度、営業利益律15%、高い生産性を達成するため、21年は構造的転換や財務基盤強化、アフターコロナへの準備を行い、創業150周年を迎える22年には再び成長軌道にのせ、23年には完全復活を果たす」と述べた。

 また、デジタル領域で多くの支援実績を持つアクセンチュアと戦略的パートナーシップを結んだことも発表した。デジタルマーケティングの加速、グループ全体の基幹業務システムの統一・標準化、及びデジタル専門分野での社員のスキル向上を図るのが目的で、合弁会社の設立も検討する。デジタルトランスフォーメーション(DX)を加速し、変化するお客と市場環境に迅速に対応して日本の事業モデルを革新する計画だ。

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スターバックスがアイスコーヒーを紙カップに変更 年間約6100万杯分のプラスチック削減

 スターバックス コーヒー ジャパンは、現在プラスチックで提供しているアイスコーヒーとアイスティーの提供を2月15日から国内全店舗で紙カップに切り替える。同時にストローがいらないリッド(ふた)を導入する。使い捨てプラスチック削減を目指し、昨年11月に国内101 店舗で先行実施しているもので、全国展開により年間約6100万杯分のプラスチックカップの削減が可能となる。また2021年春には、スターバックス ラテやアイスココア・ミルクなども対象となる予定だ。

 米スターバックス(STARBUCKS)は、20年1月に発表した“リソースポジティブカンパニー”を目指す一環として、各国で使い捨てプラスチック削減の取り組みを加速させている。18年の韓国でのストローレスリッド導入を皮切りに、中国、アメリカ、カナダで提供を開始したほか、日本やインドネシアなどのアジア圏、ヨーロッパ諸国などでFSC認証紙ストローの導入を進めてきた。FSC認証紙とは適正に管理された森林の原材料で生産された紙に付けられた認証。今回採用された紙カップもFSC認証で、冷たい液体を注いだ時の耐久性を持たせるようカップの内と外にラミネート加工を施している。

 ストローレスリッドは、ホットビバレッジに使用していた従来のリッドよりも飲み口を大きく設計した。今回の導入により、持ち帰り時に使用していたプラスチック製のマドラーや、飲み口をふさぐシールなどの使い捨て資材のさらなる削減にもつながる。

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ZOZOから4人のバーチャルモデルが登場 ECでの活用に期待

 ZOZOの子会社ZOZO テクノロジーズは、バーチャルモデル“DRIP”を公開した。

 ファッション業界でテクノロジー活用を進める“バーチャルファッションプロジェクト”の第1弾として、人工知能を使用し画像や動画で人物の顔をすり替える合成技術“ディープフェイク”のパイオニアである米国のピンスクリーン(Pinscreen)社と共同開発した。

 “DRIP”は異なるファッションスタイルを持つ4人で構成され、インスタグラムやティックトックでそれぞれのコーディネートなどを発信する。

 今後はECの商品ページで利用者の体形、年齢に近いモデルの着用画像を自動的に表示することが可能になるという。また、現実世界のモデルを使用するより業務におけるコストを省くことができる。

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GET IT RIGHT!スタッフの春夏シーズンオーダーアイテムご紹介 #1

こんばんは。

バーニーズ ニューヨークが大切にしている、オーダーイベントの季節がやってまいりました。

 

2月11日(木・祝)から順次スタートするオーダーイベントでは、<ベルベスト>・<フランコ ミヌッチ>・<ルイジ ボレッリ>にてお客様のお好みや体型に合わせたメンズアイテムをオーダーいただけます。

 

どんなアイテムを作ることができるのか?

どんなリクエストが可能なのか?

など、オーダーしてみないとわからないこともあるかと思います。

そこで、各店スタッフ自らそれぞれオーダーしたアイテムを、こだわりのポイントも併せてご紹介。

ぜひみなさまのオーダーのご参考になさってくださいね。

※生地・素材はご用意のラインナップが異なりますのでご了承ください。

 

六本木店シニアセールスアソシエイトの町直哉は、オーダーしたアイテムでのコーディネートを披露。

 GET IT RIGHT!スタッフの春夏シーズンオーダーアイテムご紹介 #1

「既製服で自分の求めていたネイビージャケットに出会うことができず<ベルベスト>のカプセルモデルのジャケットでオーダー。イタリア(色気)×アメリカ(男臭さ)をイメージしました。ディティールはカプセルコレクションのワイドラペルにチェンジポケット・金ボタンをリクエスト。いろいろなコーディネートができる万能なジャケットに仕上がりました」

 GET IT RIGHT!スタッフの春夏シーズンオーダーアイテムご紹介 #1

ドレスシャツは<ルイジ ボレッリ>、タイは<フランコ ミヌッチ>、それぞれにもこだわりが詰まっています。

 GET IT RIGHT!スタッフの春夏シーズンオーダーアイテムご紹介 #1

「ドレスシャツの襟型は“エリオ”。やわらかな襟の質感にこだわってオーダーしました。タイは“セッテピエゲ”で長さを152㎝と既製品より長く、素材もプリントでスカーフのように巻ける質感が気に入っています。Vゾーンはかっちり感がありながら、ソフトな襟の印象とドレープ感のあるタイで抜け感のあるコーディネートを意識しています」

 

新宿店マネージャー 羽鳥慎二がオーダーした<ベルベスト>のスーツと<フランコ ミヌッチ>のタイは、端正でありながら成熟した印象。

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「スーツは<ベルベスト>のA71100カプセルモデルをベースにオーダー。落ち着いたなかにも素材感のある生地を選びました。<フランコ ミヌッチ>のタイは“BOB(ボブ)”というモデルをセレクト。ブラックを基調としたペイズリー柄で、大人のモノトーンコーディネートに」

 

モデルや素材のチョイスによって、さまざまなスタイルをかなえることができるのもオーダーの醍醐味の一つです。

 

タイドアップをされる方にトライしていただきたいのは<フランコ ミヌッチ>のタイオーダー。

“セッテピエゲ”はブランドの代名詞ともいえるモデル。芯地がなく生地を7回折り込んで作り上げるリッチな生地づかいでありながら、やわらかな印象で生地の表情が楽しめるタイです。

 

銀座本店マネージャー 小山猛は、美しいカラーリングの生地で“セッテピエゲ”タイをオーダー。

 GET IT RIGHT!スタッフの春夏シーズンオーダーアイテムご紹介 #1

 GET IT RIGHT!スタッフの春夏シーズンオーダーアイテムご紹介 #1

「黒チェック柄×黒ポケットチーフ×暖色のタイでカジュアルなスタイルを演出しています。モダンなVゾーンを意識し、パッチポケットのスーツスーツは<ベルベスト>、ドレスシャツは<ルイジ ボレッリ>の既製品。外羽根式の<オールデン>のシューズをコーディネートしました。」

 

新宿店マネージャー 黒崎伸広も“セッテピエゲ”でオーダーした一人。

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「黒のソリッドタイを既製品で探すと、なかなか気に入るものに出会えないと感じていました。思い切って贅沢に“セッテピエゲ”でオーダー。フォーマルな雰囲気でありつつ、抜け感があるところが気に入っています」

 

神戸店セリングスーパーバイザー 福富巧真は、<フランコ ミヌッチ>で異なるモデルをチョイス。

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「あえて、ストレートなフォルムの“BOB(ボブ)”でオーダー。ネイビー×カーキの落ち着いた色味はジャケットやシャツを選ばず万能なのですが、幅広のストライプ柄なのでコーディネートにアクセントを与えてくれます」

 

モデルや生地・デザインのセレクトでお好みのスタイルを実現する、バーニーズ ニューヨークのオーダーイベント MADE TO MEASURE。イベント期間中は特別な生地や素材もご用意しています。

 

またこのブログでバーニーズ ニューヨークスタッフのオーダーアイテムをご紹介していきますので、どうぞお楽しみに!

 

SPRING 2021

MADE TO MEASURE

BELVEST

2/11 THUR. – 2/13 SAT. 銀座本店B1

2/14 SUN. 六本木店2F

2/15 MON. 新宿店6F

2/16 TUE. 横浜店5F

2/20 SAT. – 2/22 MON. 神戸店B1

2/23 TUE. 福岡店B1

 

FRANCO MINUCCI & LUIGI BORRELLI

2/11 THUR. – 2/13 SAT. 銀座本店1F

2/14 SUN. 六本木店2F

2/15 MON. 新宿店5F

2/16 TUE. 横浜店4F

2/20 SAT. – 2/22 MON. 神戸店B1

2/23 TUE. – 2/28 SUN. 福岡店B1

 

※オーダー品のお渡しは<ベルベスト>は5月中旬以降、<フランコ ミヌッチ>。<ルイジ ボレッリ>は7月上旬以降を予定しております。

※新宿店にてオーダーいただいたアイテムのお渡しにつきましては、承り時にスタッフよりご案内させていただきます。

 

2020年秋冬シーズンのGET IT RIGHTブログはこちらからご覧いただけます>>>

「ロシャス」に新デザイナー 24歳のクチュール界の新星

 「ロシャス(ROCHAS)」のクリエイティブ・ディレクターに、24歳のシャルル・ドゥ・ヴィルモラン(Charles de Vilmorin)が就任した。同氏による初コレクションは2022年春夏シーズンの予定だ。アレッサンドロ・デラクア(Alessandro Dell’Acqua)前ウィメンズ・クリエイティブ・ディレクターは、20年2月のコレクション発表を最後に退任した。

 ヴィルモラン新「ロシャス」クリエイティブ・ディレクターは、19年にサンディカ・パリクチュール校(Ecole de la Chambre Syndicale de la Couture Parisienne)を卒業。卒業制作コレクションが支援者に売れたことから、その資金を元手にロックダウン中の20年4月にブランドをスタート。仏芸術家のニキ・ド・サンファル(Niki de Saint Phalle)に着想を得た、パッチワークが特徴の鮮やかなボマージャケットをそろえた。

 9月に初めてのカプセルコレクションを発表し、11月には「グッチ(GUCCI)」が短編映画を通して最新コレクションを発表する「グッチフェスト(GUCCI FEST)」に参加した。「グッチ」のアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)=クリエイティブ・ディレクターが選んだ15人の若手デザイナーの1人で、ファースト・コレクションに新作を数点加えて、ショートフィルムを通して披露した。初めてファッション・ウイークに参加したのは、21年春夏オートクチュール・ファッション・ウイーク(1月25〜28日)。色鮮やかな絵画のようなデザインが特徴だ。

 同氏の大叔母であるフランスの小説家ルイーズ・ド・ヴィルモラン(Louise de Vilmorin)が「ロシャス」創設者の妻、エレーヌ・ロシャス(Helene Rochas)と親交があったことから幼い頃から同ブランドに精通していたという。就任に際して、「『ロシャス』は家族との深い絆やブランドの持つヘリテージによって、心の中で特別な位置にあるブランド。とても魅力的で、刺激的だ。この美しいメゾンのコードを再解釈するのが楽しみだ。前からずっとやりたいと感じていたことで、準備も整った。夢が叶ったようだ。今は自分のブランドを一人で運営しているが、もっと人手を増やして展開していく」と述べた。

 「ロシャス」の親会社である仏フレグランス大手インターパルファム(INTER PARFUMS SA)のフィリップ・ベナサン(Philippe Benacin)会長兼最高経営責任者(CEO)は、「『ロシャス』のレガシーの根底には、大胆さ、エレガンス、“変わらないこと”、オリジナリティーがある。これらはシャルルの作品を表すのにもぴったりの言葉で、われわれと彼の間にシナジーを生んでいる。彼の若さや才能、ワイルドな作風は『ロシャス』に新しい息を吹き込むだろう。ブランドの新時代をシャルルと共に築けることを光栄に思う」と語った。

 インターパルファムは、HIM Co SpA(旧オンワードラグジュアリーグループ)と「ロシャス」ウィメンズウエアのライセンス契約を延長し、引き続きファッション事業に取り組む。

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オオスミタケシを悼む 大きな男がくれた小さな勇気

 「フェノメノン(PHENOMENON)」や「ミスター・ジェントルマン(MISTERGENTLEMAN)」を手掛けてきたオオスミタケシさんが1月24日に敗血症で死去した。47歳だった。3月の「楽天 ファッション ウィーク東京(Rakuten Fashion Week TOKYO)」で発表予定の「ミスター・ジェントルマン」の2021-22年秋冬コレクションは、亡くなる直前まで病室で制作していた同氏によるラストコレクションとなる。ブランドの今後については現在未定。東京ストリートをけん引してきたデザイナーの突然の訃報に、関係者やファンの間では驚きと悲しみが広がっている。(この記事はWWDジャパン2021年2月8日号からの抜粋です)

 オオスミさんはヒップホップユニット「シャカゾンビ(SHAKKAZOMBIE)」のBig-Oとして活動し、ストリートブランド「スワッガー(SWAGGER)」の立ち上げを経て2004年に「フェノメノン」を始動させた。ストリートウエアに音楽やカルチャーなどを大胆に融合し、オオスミさん自身を体現するような服が若者を中心に徐々に人気を博す。10年には東京ファッション・ウイークに参加し、鎧のようなMA-1やジャケット、デフォルメしたフォームや強いマテリアルなど、ジェンダーを超越する振り切ったミックス感でストリートの既成概念を思い切り突き破り、鮮烈なデビューを飾った。ショーは海外でも評価され、当時モード一辺倒だった自分自身も衝撃を受けた。エディ・スリマン(Hedi Slimane)や「プラダ(PRADA)」のシャープなスタイルに夢中になっていたころだったが「フェノメノン」の異質な強さはとてもまぶしく、今思えば全く似合わないアイテムでも物欲を強烈に刺激されてつい購入してしまった。

 東コレデビューの2年後には、ショーをきっかけに出会った吉井雄一氏と「ミスター・ジェントルマン」を立ち上げる。吉井氏がオーナーを務めているセレクトショップ、ザ・コンテンポラリー・フィックスのオリジナルブランドとして、ベーシックなトラッドにストリートの要素を加えた“みんなから愛される服”を作り続けた。13-14年秋冬シーズンに東コレデビューを果たすと、16年春夏シーズンをもって「フェノメノン」のデザイナーを退任してからはクリエイションの強さは徐々に加速し、大胆なハイブリッドや、ベーシックの中に違和感をにじませた提案型のスタイルへと進化していった。16-17年秋冬シーズンに同ブランドのショーを初めて目の当たりにしたときは、普遍性と強さの巧みなバランス感に鳥肌がたち、「東コレはこの2人がいれば大丈夫」と希望を抱いたのを鮮明に覚えている。フィナーレでチャーミングにあいさつする2人も大好きだった。

 同ブランドのクリエイションは服だけにとどまらず、2人の強みである音楽から食、アート、カルチャーまでライフスタイル全てを融合して多面的に世界観を拡張し、いつしかショップオリジナルのブランドから独立したファッションブランドへと存在感を強めていった。17年にマッシュホールディングスの傘下に入ってからその側面はさらに色濃くなり、他業種との積極的なコラボレーションで商品の幅を広げている。最近ではアンダーウエアや、同グループの「ジェラート ピケ(GELATO PIQUE)」とのルームウエア、「ウカ(UKA)」と協業したスカルプブラシなど生活を意識したアイテムを拡充。ここでも“つい買ってしまう衝動”でひと通りそろえ、外着にしかお金をかけてこなかった生活にささやかな豊かさを与えてくれた。

 オオスミさんは「フェノメノン」で新たなスタイルに挑戦する勇気をくれ、「ミスター・ジェントルマン」で生活の新たな価値に気づかせてくれた。ファッションを通じて踏み出した小さな一歩が、たくさんの人やカルチャーとの出合いへとつながり、人生を大きく変えることだってある。それを教えてくれた1人がオオスミさんだった。世間から「ファッションは不要不急」と言われようが、彼が残した服や音楽はこれからも生き続けて多くの人の人生を変えていくだろう。ラストコレクションとなる3月の東コレをしっかりと見届け、そこで得た力をファッション業界の未来のために少しでも役立てていきたい。

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ビューティ、ライフスタイルの海外トレンドを日本の商機へ ミンテル 新サービス「ジャパンレポート」

 グローバルトレンドや世界の市場調査を通じてインサイトを提供するミンテル(MINTEL)はこのほど、日本の企業に向けた日本版のレポート「ジャパンレポート」の販売を開始した。日本ではまずビューティ・パーソナルケアとライフスタイルの2カテゴリーで展開する。今注目すべきグローバルトレンドがワンストップで理解できると共に、消費者調査から見出した「何を、なぜ求めているのか?」、さらに日本市場で何をすべきかの示唆を提供。レポートに活用したデータにもアクセスが可能だ。本年度は「エシカル・ライフスタイルと消費者」や「ECトレンド」「美容成分トレンド」「クリーンビューティ」「フレキシタリアンとプラントベース食品トレンド」など、それぞれのカテゴリーで年間最低12本以上のレポートをサブスクリプション形式で販売する。

 例えば「エシカルなライフスタイルと消費者」というレポートでは、日本でもエシカルはSDGsと共に急速に広がっているが、欧米ではトレンドを超えたスタンダードである現状を解説。海外企業の取り組みはCSR(企業の社会的責任)のレベルを超え、消費者も常日頃意識していることから、海外のエシカル商品はマス市場にも及び環境やフェアトレード、多様性と包摂・包括性などの社会的問題に対する配慮も広がっていると説く。ここで消費者の意識と行動データから、日本人はエシカルに対する意識が低いのではなく、顕在化していないだけと導き、エシカルが顕在化している欧米と潜在的な日本でのB2Cのアプローチは異なるべきだと示唆する。レポート内のリンクをクリックすれば活用した消費者調査データにアクセスできるだけでなく、簡易クロス集計ができるなど、それぞれが本当に欲しいデータにアレンジすることも可能だ。

 ミンテルは1972年にロンドンで創業。市場分析で得た情報を発信することで、企業に市場を理解するインテリジェンスを提供して成長を後押ししてきた。ジャパン社は2008年に誕生。日本版のレポートでは、日本の消費者調査はもちろん、35カ国以上のネットワークを活用してグローバルトレンドをまとめる。世界に広がるミンテルのネットワークを活用した海外トレンドと、その背景や理由を、日本人アナリストが日本語で多面的な解説を加えながら提供することで、海外トレンドの日本市場における意味や商機とするための応用方法などを考えることができる。

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い海外出張が制限される中でも、トレンドや時流を見極めるにはフィールドリサーチが必要だ。同社は、「ミンテルの強みは、海外のアナリストとのつながりが深く、生の情報をタイムリーに得られること。基礎調査として今、知るべきポイントをレポートとデータで理解していただければ」と話す。

「ジャパンレポート」は今後、上記2カテゴリー以外にも取り扱う分野を拡充する計画だ。

問い合わせ先
ミンテル ジャパン
03-6228-6595

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「アキラ ナカ」の躍進を支える生産管理のDX 経営の“見える化”で数字に向き合ったクリエーションが可能に

 国内外のセレクトショップや百貨店に販路を広げる有力ウィメンズブランド「アキラ ナカ(AKIRA NAKA)」が、デザイナーズブランドの業務効率化のための生産管理システムを開発した。「7年越しで開発してきた」(クリエイティブ・ディレクターの中章)というシステムを、3月から国内の2つの有力デザイナーズブランドに試験的に提供し、ブランドや会社の枠を超えてうまく稼働するよう修正を重ねていく。2022年の春には正式にサービス提供を開始し、新進を含む国内の中小ブランドになるべく抑えた料金で提供、デジタルトランスフォーメーション(DX)が遅れている中小デザイナーズブランドのビジネスを前進させることを目指す。

 同システムは、生産工程のあらゆる場面でかかるコスト(生地代、サンプル代、縫製賃など)を一括管理し、透明化するもの。それにより中小のデザイナーズブランドが陥りがちな“どんぶり勘定”を防ぎ、適正な値付けや、よりバランスのとれた企画・生産のあり方を導く。また、一反の生地からどのように服のパーツを切り出すのが効率的か、それをすると生地はどれだけ必要になるのかといった生地計算も可能で、生地メーカーへ送る発注書も、生地を縫製工場に納入する際に付ける指示書も「ボタン一つで出すことが可能」。もちろん、卸先に商品を送る際の請求書も、国内向け、海外向けを問わずオートで出力できる。「デザイナーズブランドにとっては夢のシステム」と中は話す。

 他産業であれば、こうした業務の一括管理は当たり前のように行われているものだろう。しかしサプライチェーンが細分化され、関わるプレーヤーが非常に多いアパレルビジネスではこれが難しく、なかなかDXが進まない。さらに、一般のアパレル企業ではなくデザイナーズブランドとなると、凝った商品を作るため取り組み先はいっそう多様になり複雑化する。「アキラ ナカ」はプレ・コレクションを含めて年間4シーズン発表をしているが、「1シーズンに作るのはおよそ60型。その1型を完成させるまでに、平均で外部の10社(生地メーカー、加工工場、サンプル工場、量産工場、ニット工場など)と関わっている」といった具合に膨大だ。

 加えて、1つのシーズンの全工程が終わってから次のシーズンに移るわけではないため、常に複数のシーズンを同時並行で管理していくことが求められる。そうなると請求書が届いても、その内容をシーズン別で精密に分けて原価として追っていくことが難しい。こうした複雑さが「売上高は増えているのに、いつまで経っても利益が出ない」という状況を生みやすく、それによって中小のデザイナーズブランドが経営難に陥ることは非常によくあるケースだ。

「作りたいものを作るために、リアルな数字と向き合うことが必要」

 多くのデザイナーズブランドは、こうした複雑な管理を今もエクセルに手で入力して行っているという。それではどうしてもヌケやモレが出て、“どんぶり勘定”を脱せない。時間も膨大にかかる。「アキラ ナカ」もかつては同様に管理していたというが、それを変えるきっかけになったのが、マネジング・ディレクターを務める堀田彰文の存在だ。中と堀田は中学時代からの幼なじみ。堀田は米国で物流関連のシステムを開発する会社を起業・運営後、12年に帰国し「アキラ ナカ」に加わった。日本でも自身のシステム開発会社mipickを経営している。

 「中からいろいろと相談は受けており、業務のシステム化が必要だと感じていた。ただ、既存のアパレル向け生産管理システムは一般のアパレルメーカーを対象にしたものがほとんど。一般アパレルとデザイナーズブランドとではニーズが異なるため、既存のシステムを導入してもエクセルで手入力しなければならない部分が残ってしまう。それだと意味は半減する」と堀田。それでmipickで開発を始めたという。

 7年前に開発をスタートし、問題が起きる度に改良を重ねてきたことで、業務フローはかなり改善されてきたという。生産途中で何度仕様や工場を変えてもボタン一つでそのコストが自動で追え、製作段階でも原価率が見える。「そうしたデータを、『アキラ ナカ』ではデザインチーム、生産チーム、パターンチーム全員で製作途中に何度も確認する。データをもとに、いかに原価率を下げて儲けるかといった話ではない。数字というリアリティーを踏まえた上でクリエーションに集中して、どうやったら自分たちのやりたいことが実現できるかを考える。たとえ原価率が高くてもブランドとしてやるべきと判断する物は作るが、それは思い付きでデザインをすることとは全く違う」と中。「アキラ ナカ」はこの10年間で拡大・成長した数多くはない日本のデザイナーズブランドの一つだが、「順調にステップアップできたのは、裏側にこの仕組みがあったからこそ」と胸を張る。

 「システム導入前は、シーズンによって原価率のバラつきが大きかった。もちろん、今でも提案型のメインシーズンと実売を意識したプレ・コレクションでは2~3ポイントほどの差はあるが、その範囲でコントロールできるようになったことは大きな成果」と堀田。売り上げ規模自体が大きくなっているため単純比較はできないが、システム導入前の一時期に比べ、原価率は15ポイントほど下がったという。「原価率のブレは中小のブランドにとっては致命的。日本のデザイナーは本業以外の外部の仕事を請け負っているケースも多いが、それはブレによって急に資金がショートした時のための保険が必要だから。そうした状況を防ぐため、デザイナー兼経営者は自分のブランドの不健康なポイントを分析する必要がある。しかし、毎シーズン膨大な量の仕事が迫ってくる中ではなかなかそれができない。期末にまとめた数字を会計士に持って行っても、一般の会計ソフトではじき出したデータではモノ作りのどこがどう悪かったかまでは分析しきれない」(中)。

「若手ブランドにこそ使ってほしい」

 同システムは今年の3月から外部ブランドに試験提供を開始し、22年3月を目途に月額課金制で一般提供していく考え。新進を含む中小ブランドこそ導入して、ビジネス面を強化してほしいという。そのためにも料金はできる限り抑える。「自分たちだけ優位でいたいならわざわざ他社に提供する必要はない。でも、価値を独占する時代は終わった。欧米ならコングロマリットや投資家が才能ある新進デザイナーをサポートすることもあるが、日本ではそういうことは滅多にない。われわれ日本人のデザイナーはデザインだけでなく、経理も営業も労務管理も何もかもやらなきゃいけない」(中)。

 業務フローの透明化によって中小デザイナーズブランドの競争力を上げ、日本のファッション全体を振興し、市場が縮小する国内だけでなく海外でも売っていけるように後押しする。物流分野に詳しい堀田が開発していることで、同システムでは大手国際物流企業との取り組みも決まった。企業名は明かせないが、システムを導入したブランドが海外発送をする際は、同物流企業が特別割引レートを導入してくれる取り決めになっているという。「通関手続きに必要な書類のデータを一元化するという条件で特別割引レートを適用してもらえることになった。海外発送の多い有力ブランドは個別で割引レートを持っているケースもあるだろうが、小さなブランドにとってはこの差は大きいはず」と堀田。この物流部分のみでのメニューの切り出しも今後は考えていく。

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「TikTokは露骨に人種・体形差別をしている」 米ランジェリーブランドが告発

 米国の下着ブランド「アドア ミー(ADORE ME)」は、動画投稿アプリのティックトック(TikTok)に投稿したコンテンツのうち、有色人種やプラスサイズのモデルを起用したものばかりが削除されるとブランドの公式ツイッター(Twitter)で告発した。

 「アドア ミー」は、「(ティックトックが)プラスサイズや“醜い”とされる人、障害のある人や貧しい人に対して露骨に差別するようなアルゴリズムを組んでいることは公然の秘密だ」と批判している。これに対してティックトックは、「『ティックトック』は、全員が歓迎されていると感じ、安心してありのままの自分を表現できるコミュニティー作りを目指している。『ティックトック』は体形やサイズ、能力をベースにコンテンツを管理することは一切しておらず、今後もその方針を強化していくことをここに明言する」と反論している。

 「アドア ミー」の公式ツイッターが2月5日に投稿した一連の告発には、2月8日現在、1万件の「いいね」がついている。

YU HIRAKAWA:幼少期を米国で過ごし、大学卒業後に日本の大手法律事務所に7年半勤務。2017年から「WWDジャパン」の編集記者としてパリ・ファッション・ウイークや国内外のCEO・デザイナーへの取材を担当。同紙におけるファッションローの分野を開拓し、法分野の執筆も行う。19年6月からはフリーランスとしてファッション関連記事の執筆と法律事務所のPRマネージャーを兼務する。「WWDジャパン」で連載「ファッションロー相談所」を担当中

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「ジャック・ウルフスキン」が創設40周年を記念したコレクションを発売 復刻モデルにトレンドを融合

 ドイツ発のアウトドアブランド「ジャック・ウルフスキン(JACK WOLFSKIN)」は、ブランド創設40周年を記念するカプセルコレクション「レトロ・アーカイブ・パック(RETRO ARCHIVE PACK)」を公式ウエブサイトと店舗で2月11日から順次発売する。

 1990年代の人気アイテム“ブリザード”と“ウォーターライン”を掛け合わせたジャケット(2万2000円)、防水透湿素材でアップデートしたサイクリングジャケット(2万4000円)、90年代に多く発売したマルチカラーのアイコンをデザインしたTシャツ(5400円)などを用意する。

 ブランド創業当時のアイテムに東京のトレンドをミックスしたコレクションで、80~90年代のヨーロッパのアウトドアのスタイル、最先端の高機能素材、日本人の体形を研究して製作したパターンを組み合わせた。同コレクションのアイテムにロゴも当時のデザインを精密に再現し、外側にあえて配置した。

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大統領選挙と炎上事件を目の当たりにして エディターズレター(2020年11月9日配信分)

※この記事は2020年11月9日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editor's Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

大統領選挙と炎上事件を目の当たりにして

 予断を許さない状況が続いていますが、アメリカ大統領選挙についてはチョットだけ自分の心は落ち着きました。11月3日の数日前から、報道番組に現れるトランプ大統領の演説に付される字幕が「(例えば『悪の枢軸』とか『卑劣な極悪集団』など)もはやニュースじゃなくて、映画のソレだな」とソワソワしていましたが、直前になって「猛追」のニュースが増えると更にソワソワ。4日はスマホに釘付けで、彼がフロリダで勝ったことを知った時、そのソワソワは頂点に達しました。

 つくづく、「アメリカは広いんだなぁ」と感じました。だって私、ニューヨークで3年半ほど暮らし、その後も出張を繰り返していますが、訪れる街はニューヨークやロサンゼルス、サンフランシスコばかりなせいか、正直、共和党支持を公言する人に出会ったことがないんです。民主党を支持する人が多いとされるファッション&ビューティ業界に身を置いている影響もあるのでしょうが、民主党支持、もしくは反トランプ大統領の人には大勢お会いしたことがあるのに、です。あらためて「私が知っているアメリカは、実際の半分にも満たないのかもしれない」と痛感しました。

 そうなるとリンク1本目の記事のように、アメリカの店舗は厳戒態勢を敷かずにはいられませんね。だってどれだけ想像しても、それは「私の知っている世界」、つまり「実際の半分」かもしれないんです。ニュースに対して、もう半分がどう思い、何をするかは想像しきれない。その反応により、「私の知っている半分の世界」の人さえ行動を変えるのかもしれない。そう考えると、ショーウインドーを木製パネルで覆いたくなる気持ちも分かります。

 「私の知らない半分の世界」を少しでも知るためには、どうしたら良いのでしょうか?月並みですが、「学ぶ」しかないのでしょうね。学び、考え、話し合う。そのループを繰り返すしかないのでしょう。こんな時、記者という仕事をしていて本当に良かったなぁと思います。私の仕事は、究極「学ぶこと」です。知らないことを「知りたい」と思い、名刺一枚で誰にでも会える特権を生かして、学んで、それを発信する。すると、コンテンツに対するリアクションでまた学び、考え、今は誰とも案外簡単に話し合うことだってできる。それを、お給料をもらいながら続けられるのだから、本当にありがたい仕事です。この仕事を繰り返して想像力を育み、そんな自分の経験をコンテンツという形で還元することで、みんなの想像力が豊かになればと願います。

 業界では最近、アツギのキャンペーンが大炎上して中止に追い込まれ、同社は謝罪。現在ツイッターは休止中です。男性目線(と言うのは乱暴ですが)的な表現が、「世界のもう半分」の女性(これも、また乱暴な表現です)を中心とする人々の怒りを買いました。正直、「想像力が足りなかった」という印象です。「キャンペーンを見た女性がどう思うか?」、つまり「キャンペーンを見た、自分とは違うもう半分の世界にいるかもしれない人がどう思うか?」という想像力です。こうした力を育むには、やっぱり学び、考え、話し合うしかない気がします。

 学び、考え、話し合うことを生業にしている私たちは、何かできるのではないか?大統領選挙と炎上を目の当たりにして、そんなことを考えました。

FROM OUR INDUSTRY:ファッションとビューティ、関連する業界の注目トピックスをお届けする総合・包括的ニュースレターを週3回配信するメールマガジン。「WWD JAPAN.com」が配信する1日平均30本程度の記事から、特にプロが読むべき、最新ニュースや示唆に富むコラムなどをご紹介します。

エディターズレターとは?
「WWDジャパン」と「WWDビューティ」の編集者から、パーソナルなメッセージをあなたのメールボックスにダイレクトにお届けするメールマガジン。ファッションやビューティのみならず、テクノロジーやビジネス、グローバル、ダイバーシティなど、みなさまの興味に合わせて、現在7種類のテーマをお選び頂けます。届いたメールには直接返信をすることもできます。

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【1月街角景気】2~3ヶ月先に期待感あり。1月は底か。

街角景気は地域の景気に関連の深い動きを観察できる立場にある人々から聞いた景気判断。2021年1月は、3ヶ月前と比較しての景気の現状判断は飲食関連では、12月から僅か1.0ポイントの後退で15.1ポイントとなった。12~1月が底だと考えているようだ。
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復帰した元ハイエナ井戸氏、詐欺まがい6億円投資が「けん」衰退の一因と告白。「今後はFC支援が主ですが、スナックは興味あります」

 「ロードサイドのハイエナ」の異名をとった井戸実氏。2020年に申請した破産手続きがすべて終了し、実業界へ復帰した。これから何をするのか? そもそもエムグラントは、なぜ破綻してしまったのか?
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「パタゴニア」「H&M」が注目するスタートアップ、コットン古着でリサイクル繊維を実現

 フィンランド発のスタートアップ企業インフィニテッド ファイバー(INFINITED FIBER)は廃棄衣料や段ボール、稲や小麦のわらからコットンに近いセルロース繊維「インフィナ(Infinna)」を製造する技術を開発した。同社の技術は100%廃棄衣料を原料にしても新品のような品質を提供でき、綿やビスコースと比べて優れた染色性などを持つという。すでに「パタゴニア(PATAGONIA)」や「H&M」とも協働して試作品を製作したり、パートナー企業と工場を建設したりと、量産に向けた準備が着々と進む。これまで欧州委員会やフィンランド政府など公的資金を中心に660万ユーロ(約8億3000万円)を調達。今後は、さらに各地域のテキスタイルメーカーと組んで事業拡大を狙う。ペトリ・アラヴァ(Petri Alava)共同創業者兼最高経営責任者にオンラインインタビューを行った。

WWD:古着からセルロース繊維が作れるとか。

ペトリ・アラヴァ共同創業者兼最高経営責任者(以下、アラヴァ):私たちが開発した技術は、さまざまな原料からセルロース繊維「インフィナ」を生産できる。古着、廃棄段ボール、稲や小麦のわらなどから生産可能だ。現在は古着を原料に、ポリエルテルやスパンデックスなどを分離してセルロースを取り出して生産している。われわれの技術で製造するのは“セルロースカルバメート”で、人工繊維としては珍しく手触りや見た目はコットンに近くナチュラルだ。また、ビスコースやコットンに比べて染色しやすい点も特徴だ。

WWD:特に廃棄衣料を原料にすることに重きを置いているとか。

アラヴァ:われわれは、埋め立てたり焼却されたりしている繊維廃棄物に対して、価値のある循環型経済のソリューションを提供することができる。当社の技術は天然資源への圧迫を軽減することができる。もちろん、将来的にはわらや段ボールなどを原料に使用する可能性もある。

WWD:“セルロースカルバメート”は技術開発が進んでいるものの、さまざまな理由から量産化に至っていないと聞いたことがある。

アラヴァ:当社の技術の起源であるVTT(フィンランド技術研究センター)は何年もの歳月をかけて技術を磨き上げ完成させた。現在の技術にたどり着くまでにたくさんの研究開発作業とパイロットテストを行った。当社はまだパイロットスケールだが、商業生産にスケールアップする準備ができている。

WWD:強度も含めて、どれぐらいのクオリティーなのか?

アラヴァ:コットン古着から再生する場合、これまでの技術では繊維が10%程度減ってしまうので、品質が低下してピリングの問題が起こりやすかった。しかし、われわれは新品のような品質が提供できる。これまでとは異なる技術アプローチなので、リヨセルやテンセル、ビスコース繊維のテクノロジーとは違う。

WWD:ではレンチング・グループ(LENZING GROUP)や米国のエヴァニュー(EVRNU)、そして同じフィンランドVTT出身のスピノバ(SPINNOVA)とは違う技術ということ?

アラヴァ:そうだ。使用する技術も薬品も異なるので、できる繊維もかなり違う。競合他社の技術は明確には分からないが、レンチング・グループはリヨセルテクノロジーで、作られる繊維は全く異なる。スピノバの詳細情報を持っていないが、木材の機械処理に基づいていて、彼らの技術革新は原料の処理方法だけでなく、そのプロセスで生成される繊維の面でも異なる。

当社の技術は、セルロースを含む繊維廃棄物(ポリエステルやナイロン、エラスタンなどの物質を含む)をケミカルリサイクルして、カルバミン酸セルロースを粉末状に再生し、その後いろいろな用途で使用できる高品質なカルバミン酸セルロース繊維に生まれ変わらせることができる。また、繊維は非常に汎用性が高く、糸や織物の製造工程で優れた効果を発揮する。デニムから、シングルジャージー、フレンチテリー、シャーリング生地などファッション用途から不織布まで幅広く繊維を製造することができる。

WWD:特にどういった衣類に最適なのか?

アラヴァ:デニムが最も適している。プロトタイプで作ったデニムは、一般的なデニムと全く変わらないものができた。われわれの技術は安定性があると信じている。消費者が使用した後の衣類(ポストコンシューマー)を100%用いても質の高い素材を作ることに成功している。他社にはまだできていない技術だ。エラスタンを含む素材を分離することに問題があるようだ。

WWD:価格はどうなる?

アラヴァ:将来的には綿に対しても価格競争力のあるものにしたいと考えている。また現在、消費者がリサイクル素材や循環型のビジネスモデルに付加価値を見いすようになってきている。特に欧州で顕著で、米国でも広がりを見せている。つまり消費者は、安いかどうかではなく、企業がどのようにサステナビリティに取り組んでいるかなどに価値を置くようになっている。非常に励まされることだ。

WWD:使用する薬品はどういうものを使っているのか。

アラヴァ:薬品というと聞こえが悪く、私は当初ショックを受けた――だからこそ、われわれはクリーンな薬品を使っている。われわれが用いるのは、動物飼料グレードの尿素で、完全にリサイクルしている。LCA(ライフサイクルアセスメント)の評価も他の薬品に比べて高い。例えばビスコースは主に二硫化炭素が用いられているが、毒性が強く、吸い込むと脳に悪影響を及ぼす。

目指すは地産地消のモノ作り

WWD:現在の生産量と今後の計画は?

アラヴァ:フィンランドにパイロット工場が2つあり、今はプレコマーシャルの状態だ。生産量は年間150トンなので、この工場では商業生産はできないが、この工場には2つの目的がある。1つ目はテキスタイル業界に、この技術のスケールアップが可能であると示すこと。われわれはその準備ができている。2つ目は、ファッションブランドとのコラボレーションのため。すでにパタゴニアやPVH、H&Mと取り組み、彼らのサプライチェーンで試してデニムやTシャツ、セーターなどを商業的に生産できるかを検証している。そして、次のステップは、業界でのパートナーを作ることだ。日本はテキスタイル業界のリーダーの一つだから、とても興味がある市場だ。

WWD:今後は繊維メーカーなどと協業して事業を拡大する計画ということ?

アラヴァ:そうだ。われわれのビジネスの本質にあるのはコラボレーションだ。われわれはテクノロジーオタクであり、また、世界規模のメーカーになりたいと考えている。そのため、商業規模の工場をいくつか建て始めている。テクノロジーの規模がより大きくなってきている自信はある。

WWD: 各国にパートナーシップを持つのが次の段階?

アラヴァ:われわれは環境への負荷を低く抑えるためにできるだけ輸送を避けたいと考えている。そのため、その土地での原料調達を目指している。有望な顧客候補が2社アジア市場にあり、規模拡大に取り組んでいる。ヨーロッパにも2社ある。

WWD:服をリサイクルして新たな服を作ることがメインになるのか?

アラヴァ:何を原料にしても結果は全く同じだ。私たちの技術は、何を原料にしようが関係なく、ポイントはその地域で何が入手可能かということ。古着の収集方法は各国で異なる。ニューヨークでは改善されてきているし、EUでは廃棄テキスタイルを分別して収集している。段ボールにも興味をそそられる。オンラインショッピングが拡大していて、廃棄段ボールの量も増えている。要は、原料のコストや何が入手可能かということ。原料がなんであれ、常に同じ繊維を作ることができる。

WWD:さまざまな業界を見てきたあなたにとって、ファッションやテキスタイル業界はどう映る?

アラヴァ:われわれは、ファッションやテキスタイル業界を導く立場にはないが、われわれが確実にポジティブな傾向だと思うのは、ファストファッションでさえも、新しい素材を探している点だ。テキスタイル業界が母なる地球に与える影響が大きいのは原材料生産を見れば明らか。過去20年間、繊維はポリエステルが主流だったが、ポリエステル製の服は洗濯時にマイクロファイバーが海に流れ出て、最終的には食品に入り込む。綿花栽培も美しく見栄えはいいが、残念なことにサステナブルとは程遠いといえるだろう。綿はとても乾燥しやすく、さまざまな種類があるが、1キロの綿を育てるのに、1~2万リットルの淡水が必要だと言われているから。そういった綿花栽培の地域では、すでに20億人もの人が水不足に苦しんでいる。綿花畑は食料生産のために使われるべきだ。また、ブランドは以前にも増して、生分解性のある素材を使おうとしているのが見てとれる。

テキスタイル業界は遅れを取っているビジネスモデルだと言えるだろう。廃棄テキスタイルのほとんどは焼却されるか埋め立てられ、リサイクルされて新しいテキスタイルに生まれ変わるのはわずか1%。原料になり得るテキスタイルを焼却するのを避け、資源として再利用することは本当に大切なことだと思う。

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いきなり!ステーキ、「すき焼き」メニューを実験。紙鍋でシズル感を出し、女性やシニアを取り込む目論見か?

 「いきなり!ステーキ」を展開するペッパーフードサービスが一部の店舗ですき焼きメニューの実験をしている。昨年後半からチキンステーキなどの低価格メニューを投入しているが、客層がより幅広い商品の導入で、苦しむ既存店を回復させる狙いと思われる。
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いきなり!ステーキ、「すき焼き」メニューを実験。紙鍋でシズル感を出し、女性やシニアを取り込む目論見か?

 「いきなり!ステーキ」を展開するペッパーフードサービスが一部の店舗ですき焼きメニューの実験をしている。昨年後半からチキンステーキなどの低価格メニューを投入しているが、客層がより幅広い商品の導入で、苦しむ既存店を回復させる狙いと思われる。
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デニーズ、テレワーク専用スペースの実証実験。ドリンクバー付600円。

ファミレス「デニーズ」(株式会社セブン&アイ・フードシステムズ、本社:東京都千代田区)が、2月8日(月)より、都内の「デニーズ錦糸町駅前店」と、同 9 日(火)より「デニーズ浅草雷門店」にて、平日14時から18時の間、客席の一区画をテレワーク専用のスペースとして利用できるサービスの実証実験を開始する。
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デニーズ、テレワーク専用スペースの実証実験。ドリンクバー付600円。

ファミレス「デニーズ」(株式会社セブン&アイ・フードシステムズ、本社:東京都千代田区)が、2月8日(月)より、都内の「デニーズ錦糸町駅前店」と、同 9 日(火)より「デニーズ浅草雷門店」にて、平日14時から18時の間、客席の一区画をテレワーク専用のスペースとして利用できるサービスの実証実験を開始する。
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