「ヤバい服」に挑む「ターク」の冒険心 2021-22年秋冬はグラデーションで変わる服

 森川拓野デザイナーのメンズブランド「ターク(TAAKK)」は2月8日、2021-22年秋冬コレクションを東京・池袋の自由学園でショー形式で披露した。1月にデジタルで開催されたパリ・メンズ・コレクションには公式スケジュールで初参加して映像を発表。今回のリアルでのショーは、19年に受賞した東京都と繊維ファッション産学協議会主催のファッションコンペ「ファッション プライズ オブ トウキョウ」の支援で行われた。ショーは1日3回実施され、各回には30人前後のメディアとバイヤーが来場。建築家のフランク・ロイド・ライト(Frank Lloyd Wright)と遠藤新の設計によるノスタルジックで厳粛な空間の中、会場隅にはいつもより強張った表情を見せる森川デザイナーがいた。

演出の裏に素材への自信

 今回のショーは「昔のオートクチュールのショーをヒントにした」という言葉通り、ウオーキングするモデルの服をデザイナー自身が解説するという演出だ。つい1時間前までは「良いショーになるよ!」と輝いていた表情がリハーサル中には「多分、何とかなる」とやや曇り始め、時間を追うごとに「っはぁ〜」という深いため息とともに強張っていく。作り手として人前に立つことが多くないデザイナーにとって、緊張するのは当たり前だ。それでもこの演出にこだわったのは決して奇をてらったわけではなく、新たに開発した素材への自信からである。

 ショーの幕が開けると、マイクを手にした森川デザイナーが「このコートはポリエステルとモヘアを二重織りにし、見た目よりも軽いんです」「ジャケットは光の当たり方によって生地の見え方が変わります」「アウターは薄手の素材ですがライナーが付くので冬でも着られます」と一着一着を丁寧に解説を始めた。先ほどまでのガッチガチな表情がウソのように、コレクションについて滑らかに語る。服への集中力は必然的に高まり、中には解説に合わせて身を乗り出す客もいた。今シーズンは森川デザイナーが夢で見た曖昧な記憶を辿り、服の素材や技法、グラフィックで現実との狭間を表現した。特に目を引いたのが、服が上下で徐々に別の服へグラデーションで変化していく素材のテクニックで、「ヤバい服できちゃった」と森川デザイナー。くっ付けたり貼り付けたりするハイブリッドではなく、2つの服を霞みがかったように融合させる。ウールのジャケットが織りによってナイロンクロスのMA-1に変化したり、MA-1がリップストップのフィールドジャケットに、ウールのヘリンボーンジャケットがコットンツイルのシャツへと変わったりと、既存のハイブリッドとは一線を画す“ミスティ ハイブリッド”がさまざまなアイテムに用いられた。

人の心を動かす冒険心

 前シーズンからのきれいなフォーマルのムードは継続。丈が短いジャケットや肩パッド付きのシャツをはじめ、カウレザーのワイドパンツやジャージーのフレア、カマーバンド付きのハイウエストパンツなど、多彩なフォームでスタイルに変化を加えた。強みである素材のテクニックをはじめ、メリハリを付けたシルエット、夢の光景のような花のグラフィック、優しいパステルカラーはフォーマルだからこそ一層際立ち、デザイナー自身の丁寧な語りによってディテールへの理解も深まった。

 今のフォーマル路線でメジャーの舞台に駆け上がるには、まだまだ洗練させる必要はあるだろう。しかし、「ターク」の大胆で冒険心に満ちたクリエイションには心を動かす力がある。デジタルやリアル、パーソナルな映像やビジュアルなどコレクションの見せ方が多様化する中で、今回のショーは森川デザイナーの口癖である「これ、かっこいいっしょ?」という前のめりな熱量を伝えるにはぴったりだった。

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“ミズノ マスク”が初のキャラクターコラボ “すみっコぐらし”が全面に

 ミズノ(MIZUNO)は、サンエックスのキャラクター“すみっコぐらし”とコラボレーションしたマスクを2月10日に直営店と公式オンラインストアで発売した。サイズは子ども用のXSからLまでを用意。価格は1200円で、ブルーとピンクの2色をそろえる。ミズノがキャラクターとのコラボマスクを販売するのは今回が初めて。

 コラボマスクは、昨年5月に発売して話題を集めた“ミズノ マスク”と同様に、水着や陸上ウエアに使う伸縮性に優れた“2ウエイストレッチトリコット”を採用した。内側には独自の柔らかい素材が付き、フェイスラインを優しく包み込む。飛沫拡散を抑制し、手洗い洗濯が可能で、繰り返し使用できる。

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「アディダス」とビヨンセのコラボ第3弾発売 ゲレンデとストリートが融合

 「アディダス(ADIDAS)」とビヨンセ(Beyonce)のブランド「アイビーパーク(IVY PARK)」は19日、コラボコレクション第3弾“アイシーパーク(ICY PARK)”を発売する。ウインターシーズンをテーマにゲレンデウエアとストリートの要素を融合させ、モデルのヘイリー・ビーバー(Hailey Bieber)やラッパーのグッチ・メイン(Gucci Mane)、歌手のカーシュ・ペイジ(Kaash Paige)らをキャンペーンビジュアルに起用した。店頭での販売やグローバル展開は20日から開始する。

 アイテムは「アイビーパーク」の新モノグラムを採用したアパレルやシューズ、アクセサリーを用意。サイズはXXXSから4Xまでそろえ、価格はアクセサリーの30ドル(約3100円)からアウターウエアは850ドル(8万9000円)まで。素材にはフェイクムートンやパイル地を使用した。

 シューズは第1弾から販売している“アイビーパーク ウルトラブースト”、“スーパー スリーク”の新配色モデルに加え、ローカットやミドルカットのアイテムを用意した。また新たにトレッキングスタイルの“アイビーパーク スーパー スリーク ブーツ”も取り扱う。

 「アイビーパーク」は、ビヨンセとトップショップ(TOPSHOP)のフィリップ・グリーン卿(Sir Phillip Green)が2016年4月に共同設立したアスレジャーブランド。その後18年11月にビヨンセが全株式を取得した。「アディダス」とは19年4月に提携を発表し、第1弾を公開。続く20年10月の第2弾を含め、シューズとアパレルで協業を重ねている。

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【動画】ファッション業界人辞典Vol.1 向千鶴「WWDジャパン」編集長の仕事とは? 

 「ファッション業界人辞典」は、ファッション業界で働く人にフォーカスし、その仕事柄を伝えます。業界のさまざまな職業を紹介しながら、「実際、どんな仕事をしているの?」「どうしたらその職に就けるのか?」などの疑問を解決。これからの若者たちの指針になるような情報や、業界人が気になるあの人の素顔や過去を、日々の仕事姿や過去の映像・写真を通して発信します。

 第一弾は業界歴30年の向千鶴「WWDジャパン」編集長に迫ります。これまでの経歴や32歳で就いた編集長までの道のりから、記者との違い、自分自身が考える編集長の色までを聞きました。動画内では“周りの人からの声”も紹介し、在仏40年のコーディネーターの古堅克己とアデライデ(ADELAIDE)の長谷川眞美子エグゼクティブ・ディレクターが登場します。

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最恐映画「樹海村」に姉妹役でW主演 山田杏奈&山口まゆが語る作品の見どころとメイクのこだわり

 「呪怨」シリーズで有名な清水崇監督がメガホンをとったホラー映画「犬鳴村」。2020年2月に公開され、コロナ禍が迫る中で異例の14億円のヒットとなった同作に続き、“恐怖の村”シリーズ第2弾として今年2月5日に封切られた話題作が「樹海村」(配給:東映)だ。「ホラー映画のヒロインは出世する」と言われている通り、同作にも注目の若手実力派女優である山田杏奈と山口まゆがW主演。ここでは2人に映画のことや、プライベートのビューティ&ファッションのこだわりについて聞いた。

WWD:「樹海村」の見どころは?

山田杏奈(以下、山田):ホラー映画なのですが、起きた事件の背景や因果関係まで細かく描かれていて、新ジャンルの映画だと思います。あと撮影の終盤、現場にずっと“ナウシカ”というキーワードが飛び交っていたんです。私が演じる天沢響が自然や動物に近い存在だからなのですが、映画を見てくれれば“終盤でなぜナウシカなのか”が分かると思います。

山口まゆ(以下、山口):物語の最大の謎の1つ“コトリバコ”にまるわる都市伝説を、私の周りにも知っている人がいて、界隈ではけっこう有名な話みたいです。知っている人は“映画でどのような解釈をしているか”を楽しめるし、知らない人はあえてリサーチしなくても楽しめるし、いろいろな楽しみ方ができる映画になっています。

 

WWD:撮影で苦労したことは?

山田:リアクション的な演技が多くて大変でしたね。あとワイヤーアクションにも挑戦したので注目してほしいです。ワイヤーは体力勝負でした(笑)。

山口:荒い息づかいのシーンが多くて、それを継続させるのに苦労しました。あと撮影が終わってからも、日常の何気ない物が一瞬怖い物に見えたりして大変でした(笑)。

山田:それ分かる! 急に後ろを振り返って見たり、日常生活のベースが“警戒モード”になりました。霊感がついたのかなと思ったけど、それはなかったです。

WWD:撮影中も含めて、ヘア&メイクに対するこだわりは?

山田:映画では、泥まみれになるシーンもあったりしたので、全編ほとんどすっぴんでした。普段はアイシャドウが好きなので、目周りをポイントにすることが多いです。リップなどとのバランスをみて、どこか強くしたらどこか抑えるように気を付けていますね。服の色にトーンを合わせることもあります。ヘアに関しては、いつもは巻いたりもするけど、次の役が分かるまでは伸ばすしかないし、色も変えられないんです。だからお休みが続いたら、インナーカラーに挑戦してみたいです。

山口:最近はマスク生活なので、目元メイクしかしない日が多くなってしまいました。でももともとメイクは好きなので、自粛期間中はモチベーションを上げるためにフルメイクをして、誰にも会わないまま落とす(笑)、ということもやっていました。髪は結ぶのが好きなので、もっと伸ばしたいですね。

WWD:好きなファッションは?

山田:色のトーン的には白、黒、茶色が好きです。気を抜くとクローゼットが黒ばかりになってしまうので、たまには派手なニットとか買ってみたいです。

山口:私は動きやすいオーバーサイズの服が好きで、ワイドパンツに大きめのトレーナーを合わせて、髪を結ぶ、というのが定番スタイルです。

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気分で香りを選ぶ「ラボンホリック」からロールオンのオードトワレ登場

 ネイチャーラボは、音楽のように気分で選ぶコスメブランド「ラボンホリック(LAVONS HOLIC)」からロールオンタイプのオードトワレを発売する。香りをよりパーソナルかつ手軽に楽しむことができる5種をラインアップ。3月1日にロフト、アマゾン、楽天で先行発売し、4月1日にバラエティーショップ、マツモトキヨシなどドラッグストアでも展開する。

 「ラボンホリック」は、同社が展開する「ラボン(LAVONS)」から派生したブランド。第1弾アイテムとして昨年8月にヘアフレグランスミストを投入し、今回は第2弾となる。オードトワレはヘアミストと同様の香りである、ピーチとピオニーが華やかな「ラブリーシック」、フルーティローズとサボンを掛け合わせた「ウキウキウィークエンド」に加え、新たにローズやオーキッド、ブラックベリーが溶け合う「ビューティフルソング」、上品で透明感のあるベルベットペアーにムスクやパチュリを効かせた「トーキョーシブヤ4a.m.」、クリームブリュレやヘーゼルナッツの甘さとコクにアンバーが交差する「クリームドリーム」をそろえる。

 オードトワレは持ち歩きのできる10mLサイズで香りが飛散しないロールオンタイプ。ネイチャーラボ宣伝広告部の有泉ゆかり氏は「『ラボン』は、柔軟剤やファブリックミスト、おしゃれ着用洗剤など機能性のあるアイテムをそろえ、コロナ禍でも“お家需要”のニーズで売り上げを伸ばしている。そして今回のオードトワレはブランド初の“機能性のない”香りアイテム。さまざまな香りのニーズに応えられるように、華やかな『ラブリーシック』を中心に、軽め、重め、爽やか、甘めとシーンや気分で使い分けられる5種で展開する」とコメントした。

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アシックスのサステナビリティへの取り組みが国際NPOから高評価 2年連続で上位企業に選定

 アシックス(ASICS)はこのほど、国際NPOのカーボンディスクロージャープロジェクト(CARBON DISCLOSURE PROJECT、以下CDP)による調査において、温室効果ガス排出量の削減活動が評価され、上位企業が獲得する「サプライヤー・エンゲージメント・リーダー・ボード」に2年連続で選ばれたことを発表した。

 CDPは気候変動と水、森林の3つを活動領域とし、世界の主要企業の二酸化炭素排出量や気候変動への取り組みを調査し、8段階で評価する。2020年度には世界の515の機関投資家の賛同を得て調査を行うなど、投資から信頼を得ている評価機関だ。今回は7000以上の企業が調査対象となり、アシックスは上位約400社のうちの1社となった。

 また信用格付けプロバイダーであるS&Pグローバル(S&P GLOBAL)が発行する「サステナビリティ・イヤーブック 2021」にも選定され、同社の取り組みは業界上位15位との評価を受けた。

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EC支援のBASE、売上高2倍で初の黒字 20年12月期

 ネット通販(EC)の支援などを手がけるBASEの2020年12月期は、売上高が前期比115.3%増の82億円、営業損益が8億300万円の黒字(前期は4億4100万円の赤字)、純損益が5億8400万円の黒字(同4億5900万円の赤字)だった。通期での営業黒字は初めて。コロナ禍によって消費市場のECシフトが進んだため、主力のBASE事業の流通総額(GMV)が2.2倍に急成長した。

 同社は使いやすいシステムと手頃な料金で中小企業や個人商店のEC支援を行ってきた。これまでは先行投資が続いていたが、当期の急成長によって黒字化を果たした。BASE事業のGMVは1〜3月期が125億円(前年同期比38%増)、4〜6月期が310億円(同198%増)、7〜9月期が253億円(同125%増)、10〜12月期が263億円(同115%増)だった。期末のネットショップ開設数は前期比88%増の約130万。テレビCMなど宣伝費に投資したため販管費は同56.7%増加したが、売上高の伸びで吸収した。

 21年12月期の業績予想は、売上高が97億5000万〜105億3600万円(前期比17.6〜27.1%増)、営業損益が9億2900万〜14億3300万円の赤字、純損益が9億3300万〜14億3700万円の黒字とした。認知拡大のための広告宣伝費や新サービス開発のための人件費などの投資を増やすため、販管費が膨らむ。

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「オニツカ」のラグジュアリーラインが北京に出店 中国初

 「オニツカタイガー(ONITSUKA TIGER)」のラグジュアリーライン“ジ・オニツカ(THE ONITSUKA)”は1月27日、中国・北京にコンセプトストアをオープンした。

 北京市の繁華街にある商業施設、北京王府井銀泰in88(in88 Beijing Wangfujing Yintai)への出店で、同ラインの店舗としては中国初だ。

 店舗は“ジ・オニツカ”のキーカラーであるホワイト、チャコールブラックとレッドを基調にした内装。1階では“ジ・オニツカ”のシューズやレザーグッズなどを取り扱い、2階では「オニツカタイガー」のさまざまなアイテムを販売する。

 同ラインは2019年にデビュー。上質な日本製の“神戸牛レザー”を使用し、ドレスシューズのデザイン性とスニーカーの実用性を融合させたシューズを特徴としている。19年の11月、初のコンセプトストアを東京・渋谷パルコにオープンした。

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コロネットが「イザベル マラン」など3ブランドの卸売・小売事業を継承

 伊藤忠商事子会社で海外ブランド輸入卸大手のコロネットは、「アン ドゥムルメステール(ANN DEMEULEMEESTER)」「イザベル マラン(ISABEL MARANT)」「ヴァネッサブリューノ(VANESSABRUNO)」の国内卸売・小売事業を服飾雑貨の製造卸を行うギャレットから継承する。2021年春夏コレクションからコロネットが本格的に事業を担う。

 コロネットは1961年創業の老舗インポーター。「ランバン(LANVIN)」や「ルシアン ペラフィネ(LUCIEN PELLAT-FINET)」「ミラ・ショーン(MILA SCHON)」「ヤコブ コーエン(JACOB COHEN)」「ムーレー(MOORER)」などの卸売事業を手掛けている。

 「アン ドゥムルメステール」は1985年に誕生。“アントワープシックス(Antwerp Six)”の1人と称され、86年にロンドン・コレクション、91年からはパリに発表の場を移した。現在、創設者本人はブランドから退いており、後任を務めたセバスチャン・ムーニエ(Sebastien Meunier)も昨年退任を発表し、未だ後任デザイナーは発表されていない。昨年には伊・セレクトショップのアントニオーリ(ANTONIOLI)創立者のクラウディオ・アントニオ―リ(Claudio Antonioli)がブランドの全株式を取得している。

 1994年に創立された「イザベルマラン」は、ハンドメイドにこだわり、民族調のムードを得意とするブランドとして知られる。今回の事業の対象ブランドとなった「ヴァネッサブリューノ」は中世的なモチーフからアウトドアスタイルまで、幅広く提案するウィメンズブランドだ。

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コロネットが「イザベル マラン」など3ブランドの卸売・小売事業を継承

 伊藤忠商事子会社で海外ブランド輸入卸大手のコロネットは、「アン ドゥムルメステール(ANN DEMEULEMEESTER)」「イザベル マラン(ISABEL MARANT)」「ヴァネッサブリューノ(VANESSABRUNO)」の国内卸売・小売事業を服飾雑貨の製造卸を行うギャレットから継承する。2021年春夏コレクションからコロネットが本格的に事業を担う。

 コロネットは1961年創業の老舗インポーター。「ランバン(LANVIN)」や「ルシアン ペラフィネ(LUCIEN PELLAT-FINET)」「ミラ・ショーン(MILA SCHON)」「ヤコブ コーエン(JACOB COHEN)」「ムーレー(MOORER)」などの卸売事業を手掛けている。

 「アン ドゥムルメステール」は1985年に誕生。“アントワープシックス(Antwerp Six)”の1人と称され、86年にロンドン・コレクション、91年からはパリに発表の場を移した。現在、創設者本人はブランドから退いており、後任を務めたセバスチャン・ムーニエ(Sebastien Meunier)も昨年退任を発表し、未だ後任デザイナーは発表されていない。昨年には伊・セレクトショップのアントニオーリ(ANTONIOLI)創立者のクラウディオ・アントニオ―リ(Claudio Antonioli)がブランドの全株式を取得している。

 1994年に創立された「イザベルマラン」は、ハンドメイドにこだわり、民族調のムードを得意とするブランドとして知られる。今回の事業の対象ブランドとなった「ヴァネッサブリューノ」は中世的なモチーフからアウトドアスタイルまで、幅広く提案するウィメンズブランドだ。

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イーラルの最高峰ブランド「イーラル プルミエ」がリブランディング 加齢と女性特有の悩みをプロテクトする新機能を追加

 美容室向け化粧品の販売を行うイーラルは、創業10年を迎えたことを機に、3ブランドにおいて初の全面リブランディングを実施する。商品は全面刷新し、第1弾として2月17日にイーラル最高峰ブランド「イーラル プルミエ」を発売。第2弾として4月7日に基幹ブランド「イーラル」と、男性向けブランド「イーラル オム プライム」を発売する。

 同ブランドは植物と科学の力を融合させた商品と、独自メソッドの“ヘッドキュア”を提供する、頭皮と髪のエイジングケア*1ブランド「イーラル」の最高峰ライン。加齢を“正しいケアによりより美しくなるチャンス”と考え、先端のエイジングメカニズムを徹底的に追求し、商品化。限られたサロンでしか購入できない希少性も価値となり、1万円を超える商品にもかかわらず、美容感度の高い、本物志向の女性から高い支持を得て「プルミエから離れらない」との声も多く寄せられるほど人気となっている。

 女性は加齢や環境の変化でダメージを受けやすく、体調やバランスの乱れが生じやすくなっている。リニューアルした「イーラル プルミエ」は、 加齢へのアプローチに加え“女性特有の悩み”に着目し、ダメージを受けた頭皮と髪を守り、コンディションを整える新機能を追加。新機能は“トウキ根エキス(保湿成分)”によりサポートされ、“頭皮年齢”をケアし、美しく若々しい髪へと導いていく。トウキ根エキスは全商品に配合しているほか、潤いに満ちた頭皮と髪に導くプルーン分解物、頭皮に潤いと柔らかさを与えるチンピエキス、保湿や引き締めなどの作用が期待できるクララ根エキスも共通成分として配合し、健やかな状態に整える。

アウトバス商品が増えて
“プラスワンアイテム”
を求めるお客さまに
よりおすすめしやすくなった

志賀功祥/
「エアー(air)」マネージャー

 「イーラル プルミエ」はリブランディング前から使っているが、“いいシャンプーを使っているお客さまにおすすめすると必ず使ってもらえる”、そして“「今まで使っていたシャンプーより断然いい」と言ってもらえる”という印象がある。一般的に、シャンプーを提案すると大抵1~2回は購入してもらえるが、数回すると「やっぱ元のシャンプーがいい」とか「ほかのシャンプーも試してみたい」と言われるケースが多い。しかし「イーラル プルミエ」は、数回すると逆にお客さまから求められる。だからお客さまから背中を押されている感覚になり、僕らも自信を持っておすすめできる。
 リブランディング後の新「イーラル プルミエ」は新機能成分がオンされ、細毛や軟毛、クセ毛など加齢による悩みを持つ方にさらに提案しやすくなった。“女性特有のストレス”のケア効果もオンされているが、最近はコロナ禍を経て外見の美しさだけでなく内面の美や癒やしを求める女性が増えたので、時代のニーズにマッチしていると思う。
 また最近は、エステに通って定期的にフェイスケアを行っているような意識の高い女性が、“(顔を引き上げるための)頭皮のリフトアップ”につながるアイテムを探し求めている傾向がある。そうした背景もあり、リブランディングにより頭皮エッセンスやアウトバス美容液など “プラスワンアイテム”として使用できる商品が増えたことはうれしい。特に「バランシングスカルプエッセンス」は、僕の妻も気に入って使っている。

新「イーラル プルミエ」のラインアップは
シャンプー、トリートメント、エッセンスなど

パッケージデザインは
堀口徹氏とのコラボレート

 豊かな黒髪の光と影を想起させるパッケージデザインは、日本を代表する伝統的ガラス工芸の1つ、江戸切子作家の三代秀石 堀口徹氏とのコラボレート。同氏はシンプルでミニマルな表現で高い評価を受け、江戸切子新作展最優秀賞、グッドデザイン賞など多数の受賞歴を誇る。その代表作のひとつである“束(たばね)”にインスパイアされ、美のエレメンツを束ねる“新生プルミエ”をシンボライズする“別格”のパッケージが完成した。

 同氏は「『イーラル プルミエ』のクオリティーにこだわった姿勢に親近感を感じることができ、とても楽しい取り組みだった。パッケージデザインは自分らしく、かつ『プルミエ』らしい最大公約数を探ったもので、仕上がりにはすごく満足している。樹脂成型ならではの精度も、世界観を作り上げる大事な要素になったと思う」とコラボレートの感想を語っている。

これまでのヘアケアの概念から脱却し
“別格”を目指した「イーラル プルミエ」

*1.年齢に応じたケア
*2.ヤシ油脂肪酸加水分解大豆たん白カリウム液
*3.ラウロイル加水分解シルクナトリウム液
*4.ヤシ油脂肪酸加水分解コラーゲンカリウム液
PHOTO:HIROKI WATANABE

問い合わせ先
イーラル
0120-36-1186
(月~金 9:00~17:00)
祝祭日を除く

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マッシュから「スナイデル ビューティ」が3月デビュー “ニュークリーンビューティ”を提案

 マッシュビューティーラボから、コスメブランド「スナイデル ビューティ(SNIDEL BEAUTY)」が3月3日にデビューする。マッシュグループ初のファッションブランド「スナイデル(SNIDEL)」が重視するサステナビリティとモードを両立させた“ニュークリーンビューティ”をコンセプトに、ポイントメイクやベースメイク、スキンケアなどをラインアップする。価格帯は2200~5800円。デビュー当日には、第1号店を新宿ルミネ2の2階にオープンし、阪急うめだ本店や西武池袋本店など百貨店やファッションビルに順次出店する予定だ。なお、「スナイデル」の店舗では取り扱わない。

 「スナイデル ビューティ」は、これまで「セルヴォーク(CELVOKE)」や「トーン(TO/ONE)」などのプライベートブランドをヒットさせてきたマッシュビューティーラボのナチュラル・オーガニックコスメに対する知見を存分に注ぎ、2年の構想期間を経て誕生した。石川雅子マッシュビューティーラボ新規ブランド開発室ディレクターは、「厳しく精査した天然由来成分を生かした処方にこだわると同時に、手にしたときに気分がアガるように工夫した。ビューティを通じて女性たちをエンパワーメントしたいと考えており、年齢やスタイルを限定する“こうあるべき”姿に押し込めるのではなく、前向きな生き方を後押しするようなポジティブなブランドでありたい」と意気込む。スタート時は85品目を展開し、シーズンごとに新製品を追加しながら21年以内には100品目以上の品ぞろえを計画する。

 全製品共通として、シリコーンや紫外線吸収剤、パラベンなどを一切使用せず、メイク共通成分には、コスモス認証原料の保湿成分ビオアクティブコンプレックス(ホホバ種子油×ザクロ花エキス)やエコサート認証原料のモロッコ産アルガンオイルを配合する。天然素材が持つ力を最大限に生かしながら、高い機能性と仕上がりにこだわる。

 パッケージは、ミニマルなデザインが特徴だ。メイクアップ製品には、肌になじみやすいオリジナルのシャンパンゴールド“スキンゴールド”を使い、ニュートラルに仕上げた。スキンケア製品は白を基調にしたデザインで、ボトルには砂糖を絞り出した後のサトウキビ粕を原料としたバイオマス樹脂を採用する。外箱には同社が開発した化学薬品を使用しない“コスキチペーパー”を使用。店舗にも、再生資源やリサイクルが可能な素材を什器や床などに活用し、“サステナブルモード”をコンセプトに有機的なイメージを表現する。

 今後、海外展開も視野に入れ、将来的に売上高50億円規模のブランドとして育成する。

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「アデライデ」長谷川左希子が考えるリーダー像 “世界レベルを目指すには才能もコミュニケーションも不可欠”【ネクストリーダー 2021】

 長谷川左希子「アデライデ(ADELAIDE)」「アディッションアデライデ(ADDITION ADELAIDE)」ディレクターは、「WWDジャパン ネクストリーダー」第2回の受賞者だ。日本でも稀有なセレクトショップは、海外有力ブランドからのラブコールが絶えず、コロナ禍でも徹底した顧客主義で売り上げを維持している。さらに2020年8月には「フォーシーズンズホテル東京大手町」にライフスタイルストア「ザ スパ ブティック バイ アデライデ」をオープンしたことでも話題になった。同店の“2代目”である彼女は、今年「WWDジャパン ネクストリーダー2021」の審査アドバイザーを務める。20代からバイイングで世界中を飛び回り、ファッション業界のキーマンに数多く出会ってきた彼女が考えるリーダー像とは?

WWD:「アデライデ」はここ数年で外に対する“声”を強めているように感じます。意識の変化は?

長谷川左希子「アデライデ」「アディッションアデライデ」ディレクター(以下、長谷川):「フォーシーズンズホテル」の「ザ スパ ブティック バイ アデライデ」のキュレーションを手掛ける過程で、ファッション業界以外の人にも自分の価値観や経験を共有する機会が増えたからかも知れません。新たな分野での仕事や人々との出会いは単純にすごく楽しかったし、ミーティング中のシャイでドキドキした気持ちは、まるで何かの発表会のような気分でした。ヨーロッパでは国を挙げてファッション産業をサポートする土壌があるので、才能がある人が企業の偉い人と対等に出会う機会があり、ブランドやアーティストへのリスペクトありきで、後からビジネスがついてきたりする環境が整っています。日本では少し遅れている気がしますが、フォーシーズンズホテルの方々は海外のスタッフまで、「アデライデ」にわざわざ足を運んでくれて、「コンセプトをきちんと表現しているお店だ」と世界観に共感してくれました。レアなケースですが、これまでの経験の集大成として異分野で結果を出せたことは、10~20代の方にも今後「これが仕事の楽しさだよ」と提示できるエピソードになりました。

WWD:声を発することが自信へとつながっていった?

長谷川:そうですね。19年に「WWDジャパン ネクストリーダー」を受賞したことも意識が変わるきっかけになりました。あのときに「リーダー」と言ってもらえたからこそ、コロナ禍でも「ポジティブに頑張ろう」と思えていて、そんなインタビューを見た人からは「すごく前向きになれた、明るい未来が見られた」という声をもらうようになりました。以前は会社の“2代目”として、良いロールモデルにならなければ、というプレッシャーがありましたが、自分が思ったことや感じたこと、教えてもらったことを発言することで他の方も幸せになる、ということに気付きました。

WWD:リーダーにとって大切なことは?

長谷川:型にはまらないことは大切ですが、最初に型にはまる経験も大切。私自身、型にはまった下積み時代があったからこそ今があります。また、オタクでもアーティストでも世界で活躍するレベルになるにはどうやってでも表に出て、人とコミュニケーションを取る必要が出てきます。私は20代のときから本田健さんの「20代にしておきたい17のこと」という本を読むことで、色々なことを考えるクセがつきました。このシリーズは30代、40代、50代版があり、さまざまなアイデアを練る上で、指針の1つになっています。

WWD:リーダーシップの在り方に影響を与えた人は?

長谷川:「ジル サンダー(JIL SANDER)」のアクセル・ケラー(Axel Keller)CEOです。理由は情報収集力。よく人を見ていて、スマートで品があって、勉強家で、ファッション業界以外の方々とも長年付き合ってきている人だということも分かります。例えば展示会に行くたびに、私にまで「これどう思う?」と問いかけてくれて、「アデライデ」が何を買い付けるかを把握しています。インスタグラムのDMから質問が着たり電話をかけてくれたりすることも。大手のトップだけでなく、さまざまな人の意見に耳を傾け、いざというときには即断即決力もある人柄は本当にすごいです。

WWD:同世代にも気になる存在はいますか?

長谷川:スキンケアブランド「ミース(MEETH)」を手掛けるソンミさん。彼女は色々なことに考えが深くて、同世代として「私は何をやっているんだろう」と焦らされる存在。彼女は店舗接客をとても大切にしていて、「アデライデ」の真裏にあるショップではスタッフ全員がお辞儀まで完璧な接客をしてくれます。プロのコンサルタントを入れて指導を行うなど、経営者としてのアイデアに長けていて、人の気持ちも汲み取れる人。会社の業績も急成長していて、尊敬する数少ない年下として貴重な存在です。

WWD:「『ネクストリーダー』に自らエントリーするには“時期尚早”と謙遜する人に、背中を押す一言を。表に意識的に出る人の価値とは?

長谷川:私自身は、「ネクストリーダー」を受賞する前後で、会話の内容が変わりました。20代の頃は色々迷っていた時期で、お酒の場で「こういう人って嫌だよね」という話をよくしていましたが、今は「こんな人は素敵だよね」という生産的な内容になってマインドも変わりました。苦手なことを克服するのではなく、その意識を克服することが重要。日本には謙虚で奥手な人が多いですが、行動することが自信につながっていくし、それを言葉で表現する場も大切です。まずは、自分の性格と真逆の人に会って、意見を聞くのもいい。自分だけの価値観や殻を破ることができれば、その先にはきっとさらなる“変化”が待っていると思います。

村上杏理:1986年、北海道生まれ。大学で日本美術史を専攻し、2009年にINFASパブリケーションズ入社。「WWDジャパン」記者として、東京のファッション・ウイークやセレクトショップ、販売員取材などを担当。16年からフリーランスで、ファッションやライフスタイル、アートの記事執筆・カタログなどを手掛ける。1女児の母

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アメカジ雑誌「ライトニング」などのエイ出版社が民事再生

 メンズファッション誌の「LIGHTNING(ライトニング)」や「セカンド(2ND)」、バイク誌の「ライダースクラブ(RIDERS CLUB)」など、趣味の雑誌を多数手掛けるエイ出版社(東京都、角謙二社長)は2月9日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。帝国データバンクによると負債額は62億円、2020年3月期の売上高は55億円だった。

 同社は20年12月、アウトドア誌「ピークス(PEAKS)」やサーフィン誌「ナルー(NALU)」など24媒体を、コンサルタント&ベンチャー投資会社のドリームインキュベータ(東京都、原田哲郎代表取締役最高経営責任者)に譲渡していた。

 エイ出版社は1973年に創業。年間500冊以上の雑誌を発行するかたわら、2001年にフードサービス事業部を設立して「用賀倶楽部」や渋谷ロフト2階に「渋谷シティラウンジ」(17年に閉店)などを構え、09年には建築デザイン事業部を設立して自由が丘にショールーム兼店舗の「カリフォルニア工務店」(21年に売却)をオープンするなど多角化していた。公式ホームページによると現在の社員数は152人だが、16年には298人が在籍し、17年3月期の売上高は102億円だった。

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アメカジ雑誌「ライトニング」などのエイ出版社が民事再生

 メンズファッション誌の「LIGHTNING(ライトニング)」や「セカンド(2ND)」、バイク誌の「ライダースクラブ(RIDERS CLUB)」など、趣味の雑誌を多数手掛けるエイ出版社(東京都、角謙二社長)は2月9日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。帝国データバンクによると負債額は62億円、2020年3月期の売上高は55億円だった。

 同社は20年12月、アウトドア誌「ピークス(PEAKS)」やサーフィン誌「ナルー(NALU)」など24媒体を、コンサルタント&ベンチャー投資会社のドリームインキュベータ(東京都、原田哲郎代表取締役最高経営責任者)に譲渡していた。

 エイ出版社は1973年に創業。年間500冊以上の雑誌を発行するかたわら、2001年にフードサービス事業部を設立して「用賀倶楽部」や渋谷ロフト2階に「渋谷シティラウンジ」(17年に閉店)などを構え、09年には建築デザイン事業部を設立して自由が丘にショールーム兼店舗の「カリフォルニア工務店」(21年に売却)をオープンするなど多角化していた。公式ホームページによると現在の社員数は152人だが、16年には298人が在籍し、17年3月期の売上高は102億円だった。

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バイデン氏の勝利演説と、脇を固める2人の衣装 エディターズレター(2020年11月11日配信分)

※この記事は2020年11月11日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editor's Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

バイデン氏の勝利演説と、脇を固める2人の衣装

 前回のお手紙でウソをつきました。いや、正確に言えば「思い出せなかった」のです(苦笑)。申し訳ありません。「共和党支持を公言する人に出会ったことがない」は、誤りでした。その昔、「オスカー デ ラレンタ」のショー会場でお会いしたことがあります。アメリカのファッション界には民主党支持者が多いと思いがちですが、「オスカー デ ラ レンタ」や「キャロリーナ へレラ」のお客さまには共和党支持者が多い印象で、ファッションショーのゲストはビミョーに異なります。

 そんな「オスカー デ ラ レンタ」や「キャロリーナ へレラ」のワンピースやパンツスーツを着て、ジョー・バイデン前副大統領夫人やカマラ・ハリス上院議員が勝利演説に登場したのを見て、「さすが~」と唸りました。「私は、分断するのではなく団結させる大統領になると誓います。赤い州と青い州を見るのではなく、団結した州(合衆国)を見る大統領に(中略)。豊かな心としっかりした手で、アメリカとお互いを信じ、国を愛し、正義を渇望しながら、自分たちがなれると分かっている、そういう国になりましょう。結束した国、力強い国、癒やされた国に」と演説する民主党大統領候補のバイデン氏の両脇に、共和党支持層にも愛される「オスカー デ ラ レンタ」と「キャロリーナ へレラ」の2人。言動がシンクロしています。見事な戦略であり、素晴らしい機微です。

 話は大きく変わりますが先日、「オーシャントーキョー」の高木琢也代表とトークライブをさせていただきました。ヘア業界の風雲児に「イノベーションを起こすために必要なマインドセットは?」と聞くと、「嫌いなヤツの良いところを見つけ、学ぶこと」と言います。なるほど。「嫌いなヤツ」って、自分とは違うから「嫌い」なワケです。ってことは、その「違い」から学べることがあるのでは?革新のヒントが見つけられるのでは?と言う発想です。「嫌い、って言われたら傷つきますか?」と返すと、「『ムカつく』って思うけれど、努力して、感心させてみせる」と続けます。高木代表の「俺が嫌い」なヤツ、「俺のことが嫌い」なヤツへの向き合い方には、学ぶべきが多そうな気がします。

 前回のお手紙では、自分が身を置く世界はもしかすると「世界の半分」で、その向こうには「もう半分の世界」が広がっているのかもしれない、と書きました。バイデン氏の勝利演説と、高木代表とのトークで「やっぱりもう半分の世界、もっと知りたいかも」とますます思うようになっています。

FROM OUR INDUSTRY:ファッションとビューティ、関連する業界の注目トピックスをお届けする総合・包括的ニュースレターを週3回配信するメールマガジン。「WWD JAPAN.com」が配信する1日平均30本程度の記事から、特にプロが読むべき、最新ニュースや示唆に富むコラムなどをご紹介します。

エディターズレターとは?
「WWDジャパン」と「WWDビューティ」の編集者から、パーソナルなメッセージをあなたのメールボックスにダイレクトにお届けするメールマガジン。ファッションやビューティのみならず、テクノロジーやビジネス、グローバル、ダイバーシティなど、みなさまの興味に合わせて、現在7種類のテーマをお選び頂けます。届いたメールには直接返信をすることもできます。

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マクドナルド、時短協力金を辞退。20年売上高、創業以来の最高。

日本マクドナルドホールディングス株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役 社長兼 CEO:サラ・エル・ カサノバ)の2020年12月通期で、全店売上高は5,892億円、19.4%増となり創業以来の最高売上となった。連結営業利益 312億90百万円、11.7%増。連結経常利益314億25百万円、14.3%増。
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「ジョウモン」「ミートマン」社長のガンさん、宣言延長に「舐めんなよ」と深夜営業を開始。「スタッフのノーマスク営業もやります」

 「ジョウモン」「ミートマン」などの繁盛居酒屋を都内で10店展開する株式会社ベイシックス(本社:東京都港区、代表取締役:岩澤博氏)が8日(月)から一部店舗で時短要請を無視し、深夜営業に踏み込んだ。岩澤社長は「ガンさん」と呼ばれ、経営者仲間からも慕われている。個人店以外で時短要請に従わないところは数少ないが、なぜこの段階で始めたのか。ガンさんに直撃した。
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物語コーポ、アドバンテッジパートナーズと提携。アジアへの飛躍へ。

株式会社物語コーポレーション(本社:愛知県豊橋市、代表取締役社長:加藤 央之 )が、投資ファンドのアドバンテッジパートナーズグループのアドバンテッジアドバイザーズ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:笹沼 泰助)と事業提携契約を締結することを決めた。
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コロナ禍で露呈した大手アパレル4社の深刻度 小島健輔リポート

 ファッション業界の御意見番であるコンサルタントの小島健輔氏が、日々のニュースの裏側を解説する。ワールド、オンワードホールディングス、TSIホールディングス、三陽商会の老舗アパレルはコロナによってさらなる構造改革を余儀なくされた。直近の財務諸表から4社の現状を分析する。

 昨年12月28日発表の三陽商会に続き、1月8日にはオンワードホールディングス(以下、オンワード)、13日にはTSIホールディングス(以下、TSI)、2月3日にはワールドとコロナ禍の2021年2月期・3月期第3四半期(以下、3Q)決算が出そろったが、コロナ禍のダメージと財務状況の逼迫度は必ずしも一致せず、コロナ禍以前からの失策のツケが露呈した感がある。各社の実態をどう捉えるべきだろうか。

3月期決算のワールドを除く3社は2月期決算。三陽商会は前期が14カ月変則決算のため前期比数値が算出できない

4社の売り上げダメージと衣料消費の激減

 3Q累計売り上げの前年同期からの落ち込みは三陽商会が最も大きく(月次単純平均で37.9%減、三陽商会は以下同)、オンワードの28.3%減、ワールドの27.2%減が続き、TSIの22.7%減が最も軽かった。いずれも緊急事態宣言に直撃された1Qの落ち込みが大きく、百貨店比率の高かった三陽商会の65.0%減に対し、TSIは49.4%減、ワールドは45.0%減とやや落ち込みが浅く、ECの急伸に救われたオンワードは34.9%減に収まった。2Q、3Qの回復はTSIが最も早く、ワールド、オンワードが続き、三陽商会が最も鈍かったのも百貨店依存度に相応している。

 店舗の休業などで上半期のEC・通販売上比率が前期の12.7%から24.4%に急伸したとはいえ、三陽商会の百貨店売上比率は前期の62.3%から56.9%と高止まりしており、3Q累計国内売り上げでECが32.4%と百貨店の29.6%を凌駕したオンワードと比べれば百貨店依存の高さが際立つ。ワールドは3Q累計でECは22.2%に過ぎないが、駅ビルやSC(ショッピングセンター)など非百貨店が42%ほどを占めて百貨店は20%程度まで落ちたと推計される。TSIは3Q累計で非百貨店が42.7%、ECが29.8%を占め、43%も減少した百貨店は9.7%と1ケタに落ち込んだ。

 コロナ禍の20年は消費が冷え込み、経済産業省の商業動態統計では「衣服・身の回り品小売売り上げ」が16.8%減少、総務省家計調査でも「被覆及び履物支出」が19.8%減少したが、日本百貨店協会による商品別売り上げで衣料品は31.1%、身の回り品は27.1%、化粧品は39.1%も落ち込んだ。衣料消費全体では20%前後落ち込んだと見られるが、百貨店を中心とした高額品の落ち込みが大きく、低価格の生活衣料は落ち込みが浅かった。

 ロックダウンが続いた米国(米国商務省小売統計)では食品スーパーなどエッセンシャル消費が伸びて「小売売り上げ」総体(自動車・機械・ガソリン・飲食を除く)が6.9%増加し、ECが大半を占める無店舗小売が22.1%も伸びた中、衣料・服飾小売りは26.4%も減少した。米国に比べればわが国の衣料・服飾売り上げの落ち込みは浅かったが、日本の「衣服・身の回り品小売売り上げ」は「小売売り上げ」(自動車・機械・ガソリンを除く)の7.96%も占め、米国「小売売り上げ」に占める「衣料品・服飾小売売り上げ」の4.95%の1.6倍にも及ぶから、コロナ禍による市場縮小が一過性で済むと見てはなるまい。

4社の財務的ダメージ

 売上対比の営業損失は三陽商会が25.2%と突出して大きく、他3社は7.3〜8.5%に収まる。三陽商会は純損失を12億6900万円に抑えたが、固定資産売却益67億円や有価証券売却益、助成金収入で補填した結果で、経常損失は68億1200万円に上る。オンワードは経常損失102億4500万円に特別損失85億9200万円が加わり、固定資産売却益25億9200万円、助成金収入16億9700万円等で補填しても142億円の純損失を計上している。TSIは経常損失70億1200万円に特別損失49億600万円が加わり、固定資産売却益18億2800万円や有価証券売却益、助成金収入等25億8500万円を補填しても111億9600万円の純損失を計上している。ワールドは営業損益段階で構造改革費用52億800万円を計上して78億8200万円の純損失を計上しているが、3Q段階では固定資産売却益などによる補填は見られなかった。

 結果、三陽商会の純資産は365億2000万円と前期末から23億200万円減少、オンワードは678億8700万円と261億4900万円減少、TSIは804億400万円と150億4700万円減少、ワールドは747億300万円と85億9400万円減少したが、コロナ禍の今期だけで評価するべきではない。各社ともその前から業績が行き詰まり、純資産が大きく減少していた。15年2月期と比較すれば、オンワードは1174億2800万円/63.4%、TSIは414億5900万円/34.0%、三陽商会は286億2700万円/43.9%も減少している。ワールドは17年3月期の129億1000万円から20年3月期は832億6300万円と年々積み上げたが、今3Qは747億3400万円と85億9400万円減少している。

財務の逼迫度と構造改革

 今3Qの有利子負債はオンワードで887億円と前期から223億1300万円、TSIも423億3600万円と同87億8800万円、ワールドも799億2100万円と同15億6400万円増えたが、固定資産売却益などで補填した三陽商会は60億2000万円と同30億1200万円減少している。ワールドは05年のMBO(経営陣が参加する買収)の借金2300億円の残債など1059億3800万円(18年3月期)を18年9月の再上場で引き継ぎ、20年3月期までに781億1800万円に圧縮していたが、コロナ禍で圧縮が止まった。

 純資産対比負債比率はオンワードが130.7%と突出し、虎の子の欧州子会社オンワードラグジュアリーグループを20年12月11日付で売却することになった(22年2月期に計上予定)。次いで高いのがワールドの106.9%で、含み資産も限られることから2月3日、新たに7ブランドの事業廃止と450店の閉店、子会社2社での100人の希望退職募集に踏み切っている。それに比べればTSIの52.7%はまだ健全だが、今期末までに243店を閉め、300人の希望退職を募集する。

 意外に健全なのが三陽商会の16.5%で財務的には逼迫していないが、営業損失があまりに大きく(3Qで売り上げの25.2%)、今期中に160店を閉めて販売員を500人削減し、4度目の希望退職(150人)も募集する。三陽商会の希望退職は13〜18年で770人にも達しており、今回を合わせると920人を超えることになる。なまじっか財務に余裕があったことが抜本的な改革を遅らせ、度重なる希望退職もあって人材の流失も激しく、脱百貨店もECシフトも遅れ、後手に回って出口が見えなくなっているが、それでも破綻には遠いアイロニーが悲しい。

 傷が軽かったように見えるTSIとワールドだが、両者はコロナ以前に構造改革を断行してある程度、贅肉を落としていた。TSIは13年2月期、14年2月期に941店を閉め、16年2月期には528人が希望退職していたし、ワールドは16年3月期に500店を閉めて453人が希望退職し、20年3月期にも294人が希望退職している。オンワードも20年2月期に423人が希望退職しているが、大量閉店は21年2月期からだ。

 財務的な余裕がそれほどなく(ワールドは借金を抱え)先んじて構造改革に踏み切った非百貨店系大手アパレルとて、コロナ禍では少なからぬダメージを受けて追加の構造改革を強いられたが、長年の蓄積で財務的に余裕があった百貨店系大手アパレルは構造改革に遅れを取り、コロナ禍で急激に追い詰められたと総括されよう。

商品財務と運転資金負担

 在庫回転はSC向け低単価商品も多いワールドが前年同期から0.36回減速の3.07回、在庫を17.2%絞ったTSIは逆に0.17回加速の2.81回、オンワードが0.37回減速の2.36回と大差なかったが、百貨店比率が突出して高かった三陽商会は前期から0.6回減速の1.66回(棚資産回転220.2日)と過剰在庫が積み上がった。2Q末では1.45回(棚資産回転250.9日)だったから3Qで多少は在庫圧縮が進んだが、危機的水準であることは変わらない。

 運転資金回転日数も三陽商会が206.2日と最も長く201億6300万円、純資産対比55.2%の運転資金を要しているが、オンワードも118.4日と短いものの564億2900万円、純資産対比では83.1%の運転資金を要している。TSIは92.3日、326億4100万円、純資産対比では40.6%と抑制できており、ワールドは以前からのマイナス日数を維持して163億1900万円の回転差資金を稼いでいる。商品財務は各企業のサプライチェーンを反映しており、コロナ禍以前から政策的に運転資金回転を制御できていたかが問われた。

4社の将来性

 通期の売上見通しはオンワードが前期比24.5%減、ワールドが24.7%減、TSIが22.3%減と落ち込み幅は大差なく、三陽商会は380億円(前々期比35.7%減)と落ち込みが大きい。

 来期以降の売り上げも百貨店比率とEC比率で趨勢が決まるが、百貨店比率が際立って高く人材の散逸も激しい三陽商会はもちろん、大量閉店と事業撤退、急激なECシフトの反動でオンワードも売り上げの回復は鈍く、コロナが長引けばさらに落ち込むリスクも指摘される。大量閉店とブランド廃止、人員整理でワールドもTSIも厳しいが百貨店比率が低く、回復に転ずるのは三陽商会やオンワードよりは早いと思われる。

 売り上げの回復にはDX(デジタルトランスフォーメーション)やロジスティクスなど新たな投資も必要で、財務基盤から見ればTSIが優位にあり、三陽商会も経営主体次第でチャンスはあるが、オンワードとワールドは財務の立て直しを先行せざるを得ず、反転攻勢に出るのは一歩遅れるかも知れない。

 コンテンツ(ブランドや商品)の市場性という点では、価格が高く旧態な通勤服が大半を占める三陽商会やオンワードは再構築が必要で、市場と大きく乖離した価格の抜本的訂正も必須だから、マーケットに受け入れられるには長い時間がかかる。D2C・C2Mブランドは売り上げのスケールが小さく、全体を押し上げるパワーは期待できない。ワールドやTSIが抱える多様なブランドもアフターコロナのマーケットに受け入れられるのは一部であり、新たなライフスタイルに応えるエッセンシャルなブランドや商品の開発には時間がかかるが、百貨店系2社に比べればまだ組織も思考も柔軟だから可能性は小さくない。

 大手アパレル、とりわけ百貨店系アパレルは幾度、警鐘を鳴らしても、見たい未来と見たい顧客の幻影ばかりを追って現実に目を向けようとしなかった。もはや「レナウンとどこが違うのか」と問われても答えに窮する状況であることは否めないのではないか。

小島健輔(こじま・けんすけ):慶應義塾大学卒。大手婦人服専門店チェーンに勤務した後、小島ファッションマーケティングを設立。マーケティング&マーチャンダイジングからサプライチェーン&ロジスティクスまで店舗とネットを一体にC&Cやウェブルーミングストアを提唱。著書に店舗販売とECの明日を検証した「店は生き残れるか」(商業界)、12月11日に出版した「アパレルの終焉と再生」(朝日新書)

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【アワード候補21】串カツ田中、ダンダダン、次の注目FCは”ジョー”だ。「焼売のジョー、FC展開を本格始動します。」INGS 青柳社長

 2020年の6月、神奈川・川崎に彗星の如く現れた「焼売のジョー」。コロナ禍でも立て続けにオープン、焼売居酒屋のチェーン化として業界の注目を集めた。"ジョー"を展開するのは、株式会社INGS(本社:東京都新宿区 代表取締役 青柳誠希)。ワンコインPIZZA「CONA」やラーメン業態「はやし田」、「らぁ麺 鳳仙花」などを都内中心に展開。「焼売のジョー」は、同社初の居酒屋業態であり、FC展開を本格始動した。"ジョー"の名づけ親であり、同社代表の青柳氏を取材した。
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