「ナイキ」が初のスポーツ用マスクを発売 東京五輪でアメリカ代表選手が着用

 「ナイキ(NIKE)」はこのほど、ブランド初のスポーツ用マスク“ナイキ ベンチュラー(NIKE VENTURER)”を公式オンラインストアで発売した。カラーはブラックのみで、XS〜Lの4サイズをそろえる。価格は税込5940円。

 マスクは雨天のアクティビティでも型崩れせず、呼吸しやすい軽量で立体的な3D構造を用いた。口元をすっぽりと覆う大きめのサイズが特徴だ。調節と取り外しが可能なストラップが付き、頭にループさせて激しい動きに対応するほか、耳にかけて使用することもできる。洗濯機で洗って再利用でき、移動中の型崩れ防止のために保護ケースが付属する。

 東京五輪では、アメリカ代表選手が「USA」の文字があしらわれたホワイトの“ナイキ ベンチュラー”着用し、話題を集めていた。

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「コスメキッチン」のエコバッグに12人の著名アーティストがデザイン

 マッシュビューティーラボは8月8日、ナチュラル&オーガニックのセレクトショップ「コスメキッチン」と「メイクアップキッチン」で同社のサステナブルな活動に共鳴した豪華アーティストたちが参加するエコロジカルプロジェクト「リサイクルキッチン ミーツ アーティスト」を開始する。10月末までの期間中、週替わりで加賀美健やヒロ杉山など12人のアーティストがデザインした“リサイクルキッチン エコバッグ”を全国の直営店限定でプレゼントする。

 リサイクルキッチンは、2020年4月から実施する使用済み化粧品容器を回収し、リサイクルするプロジェクト。この取り組みをさらに盛り上げるため、「リサイクルキッチン ミーツ アーティスト」を行う。

  “リサイクルキッチン エコバッグ”はイラストレーターの網中いずるや、アーティストの伊藤佳司、クリエイティブユニットのエンライトメント(ENLIGHTENMENT)、現代美術作家の加賀美健、イラストレーターのスガミカ、アーティストの高木耕一郎、アーティストのナイジェルグラフ、アーティストの長場雄、アーティストのハイダッチ(hi-dutch)、アーティストの花井祐介、イラストレーターのヒロ杉山、イラストレーターのミヤギユカリがオリジナルで書き下ろした限定デザインを採用。持ち手部分の一部はリサイクルキッチンで回収した使用済み容器や役割を終えたコスメキッチンのユニフォームのアップサイクル素材を使用している。

 全国の「コスメキッチン」「メイクアップキッチン」約90店舗で毎週金曜日に両店舗で購入した使用済みの化粧品容器を持参し、税込8800円以上の購入者を対象に “リサイクルキッチン エコバッグ”をプレゼントする。

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ポーラと結婚相談所ツヴァイが協業 美の提供で婚活会員をサポート

 ポーラは、エステやカウンセリング、化粧品販売を融合したビューティショップ「ポーラ ザ ビューティー」と、業界最多の全国50店舗の結婚相談所を運営するツヴァイと協業する。ポーラは顧客の中で婚活を希望する未婚女性にツヴァイを紹介し、ツヴァイは婚活会員の中で自分磨きに興味がある女性にポーラを紹介するスキームを組む。ツヴァイが出会いの機会を提供することでポーラ顧客のライフスタイル拡充を支援、また美容スタッフに気軽に相談できる仕組みを設けることで、婚活会員のお見合いや交際をサポートし成婚につながるよう支援していく。

 「ポーラ ザ ビューティー」は、「ポーラ」の最新アイテムが気軽に試せるほか、美容のスペシャリストである“ビューティーディレクター”を配置し、顧客の肌状態に合わせた最適なお手入れを提案するカウンセリングやメイクサービス、オリジナル美容成分を使ったエステサービスを展開する。一方、ツヴァイは相手の紹介からお見合いや交際、成婚までサポートするほか、婚活会員に向けた「美やファッション」に関するセミナーを行う。しかしセミナーに関連したサービスを提供できる仕組みがなかった。そこで“美と健康”のサービスを提供するポーラと提携することにより、婚活会員の自分磨きをより具体的にサポートできるようになる。

 今回の提携は首都圏を中心に推進し、将来的には全国に展開を広げていく予定だ。

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埼玉・深谷にアウトレットモール、22年秋開業 三菱地所・サイモン

 三菱地所・サイモンは、埼玉県深谷市で開発中のアウトレットモールの名称を「ふかや花園プレミアム・アウトレット」に決定し、2022年秋に開業すると発表した。同社にとっては国内10カ所目のアウトレットモールとなる。関越自動車道の花園IC(インターチェンジ)から1.5km。店舗面積2万7000平方メートルに、約120店舗が入る。

 同施設は深谷市が農業と観光の振興の目的で進める「花園IC拠点整備プロジェクト」の一環として開発が進められた。隣接地にはキユーピーの「深谷テラス ヤサイな仲間たちファーム」や、深谷市による「深谷テラスパーク」も計画されている。

 三菱地所・サイモンは関東近郊では高速道路沿いにプレミアム・アウトレットを開発してきた。日本最大のアウトレットモールである御殿場(開業2000年)は東名高速道路、佐野(03年)は東北自動車道、あみ(09年)は常磐自動車道、酒々井(13年)は東関東自動車道のICから近く、広域からの集客に成功している。

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埼玉・深谷にアウトレットモール、22年秋開業 三菱地所・サイモン

 三菱地所・サイモンは、埼玉県深谷市で開発中のアウトレットモールの名称を「ふかや花園プレミアム・アウトレット」に決定し、2022年秋に開業すると発表した。同社にとっては国内10カ所目のアウトレットモールとなる。関越自動車道の花園IC(インターチェンジ)から1.5km。店舗面積2万7000平方メートルに、約120店舗が入る。

 同施設は深谷市が農業と観光の振興の目的で進める「花園IC拠点整備プロジェクト」の一環として開発が進められた。隣接地にはキユーピーの「深谷テラス ヤサイな仲間たちファーム」や、深谷市による「深谷テラスパーク」も計画されている。

 三菱地所・サイモンは関東近郊では高速道路沿いにプレミアム・アウトレットを開発してきた。日本最大のアウトレットモールである御殿場(開業2000年)は東名高速道路、佐野(03年)は東北自動車道、あみ(09年)は常磐自動車道、酒々井(13年)は東関東自動車道のICから近く、広域からの集客に成功している。

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モダン家具の代表格ハーマンミラーがノルを買収 世界最大のインテリアのコングロマリットが登場

 米インテリア企業のハーマン ミラーは7月19日、米インテリア企業のノルを買収し、新会社名をミラーノルにした。「ハーマン ミラー(HERMAN MILLER)」といえば、ジョージ・ネルソン(George Nelson)やチャールズ&レイ・イームズ(Charles & Ray Eames)など、「ノル(KNOLL)」はエーロ・サーリネン(Eero Saarinen)やルードヴィック・ミース・ファン・デル・ローエ(Ludwig Mies van der Rohe)、マルセル・ブロイヤー(Marcel Breuer)などのモダンデザインを代表する名作家具を提供。

 ミラーノルはこれら2つのブランド以外にもデンマーク発「ヘイ(HAY)」や「ムート(MUUTO)」などの約20のブランドを傘下に持つ世界最大のインテリアのコングロマリットで家庭用家具やオフィス用家具、コントラクト用家具などを製造販売する。同社のトップには、アンディ・オーウェン(Andy Owen)前ハーマン ミラー社長兼最高経営責任者が就任する。

 パンデミックにより、eコマースの普及やリモートワークなどが定着し、家具やデザイン業界は変革期にある。ミラーノルは、革新的なデザインと充実したポートフォリオを通して、2社個別では達成できなかったスケールメリットを実現する。

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“原料オタク”が作る自宅キッチン発のシンプル化粧品 2年で売上高10倍へ

 高校時代に自身の肌悩みがきっかけで化粧品に配合されている成分に興味を抱き、自宅のキッチンで肌に負担の少ない化粧品作りを始めた石田彩ラピスラズリ社長。自身を「原料オタク」というほど配合成分にこだわりを持つ。2015年に誕生したスキンケアブランド「ラピスラズリ(LAPISLAZURI)」は、シンプルステップでありながら摩擦と紫外線から徹底して肌を守り抜くアイテムを展開。実直なモノ作りが口コミで広がり、売上高を2年で10倍にするという目標を掲げ成長を遂げようとしている。

WWDJAPAN(以下、WWD):学生時代から化粧品が好きで自分で作るようになったのか。

石田彩ラピスラズリ社長(以下、石田):高校時代から乾燥肌に悩まされ、化粧品でケアしても肌の調子が整わなくて……。今思えば、ケアの方法が適切ではなかったし生活習慣も乱れていたことも一因だと分かるんですけどね。その当時はどんな化粧品でケアしても全然ダメだったんです。いろいろな製品を試すうちにピリピリするコスメとそうじゃないものの違いは何か?と成分表を見出したんです。スキンケアの大半が水が最初に表示されているのを知り、水を中心に構成されているなら自分でも作れるのではないかって思ったんです。ここから“原料オタク”の道がスタートしました。

WWD:最初に作ったアイテムは化粧水だった。

石田:インターネットで検索すると化粧水は水とグリセリンで作れることが分かり試してみました。「生活の木」に原料がそろっていることも知りました。しかし保湿力を高めようとすると成分が調達しにくかったんです。なのでまずは原料が手に入りやすいリップクリームを手作りすることに。ミツロウを溶かして固めればよいので簡単。もちろん硬さ調節に回数を重ねました。それを使用したら荒れた唇の調整も良くなりました。保湿成分やミントなどを加えて友人にプレゼントしたら好評だったんです。買わせて欲しいとまで言われて。それからは趣味で作るようになりました。

営業職から転身 趣味を仕事に

WWD:その後「ラピスラズリ」を立ち上げることに。

石田:高校を卒業し半年後に結婚し、19歳で出産しました。子育てしながら働きやすい生命保険の営業職を4年ほど続けていましたが、子どもの体調不良などで休まざるを得ないことが度々あり、周りのサポートはあったのですがどこか申し訳なさを感じる部分もあって……。趣味で続けていた化粧品作りを仕事にしようと思うようになりました。24歳の15年3月に「ラピスラズリ」をスタートしたのですが、最初の製品を発売するとき第二子を妊娠中で臨月だったんです。大きなお腹でプレゼンテーションしたのを覚えています。

WWD:事業も一からのスタートだった。

石田:乾燥肌の一番の原因は紫外線なので、最初の製品は日焼け止め“LLサンスクリーン”にしました。OEMメーカーに協力を得て処方も含め自信を持ってオススメできる製品は完成したものの、ウェブサイトを作ることも頭にありませんでした。知り合いからアマゾンで販売できると聞き問い合わせしてなんとか発売できることに。初回で3000個を生産し、初月は100本売れましたが後が全く売れませんでした。初月は友人たちが購入してくれたんですよね。翌月以降は十数本しか売れませんでした。

初回生産分を売り切る

WWD:ブランドの転機は。

石田:初回生産分をクリアするため雑誌社へプレゼント企画に使ってほしいと連絡したり、ギフティングしたり、ブログやツイッターを立ち上げたりしました。楽天のスキンケア担当者にも連絡して委託販売も始めましたね。化粧品の消費期間は3年です。2年で3000個売らないといけないためと必死でした。そんなとき美容化学者でユーチューバーのかずのすけさんがツイッターで日焼け止めを紹介してくれて一気に盛り上がりました。在庫が8本になった時、10本まとめ買いがあったんです。そのときの感動は忘れません。OEMメーカーに追加生産の依頼をしたところ驚かれたのも覚えています。小規模のメーカーは大半が一度の生産で終えることが多いそうなんですよ。

WWD:ブランド誕生から7年が経過するが全ラインアップは6品と多くない。

石田:乾燥肌の最大要因は紫外線と摩擦。こだわっているのはラインアップと成分のシンプルスキンケアです。ラインアップに関しては、一般的には化粧水と美容液、乳液、クリームがスキンケアステップとするとこれらを塗布するたびに摩擦が生じます。多機能にして1本にした方が摩擦が少ないわけです。成分を見ると化粧水や美容液、乳液は水とグリセリン、セラミドが剤形を変えて配合してあります。同じ成分なら1本で済んだ方が肌にも消費者にもよいと思うんです。成分に関しては、天然由来にこだわるということではなく必要と判断したものを採用します。本当に「ラピスラズリ」を使うお客さまの肌に必要な成分か、という観点から一つ一つ自分の肌で試して精査しています。成分が多いと肌に合わない人が増え、肌荒れのリスクも高まります。その分、効く濃度をしっかり配合するのが重要です。原料や処方にこだわるあまり、今では生産を依頼していたOEMメーカーのサティス製薬の執行役員に就き、サティス製薬が運営する銀座美容外科クリニックの運営も担当しています。

WWD:成分以外のこだわりも貫く。

石田:製品は厚さ3cm以下の容器で作ることにも徹しています。郵便ポストに入るサイズなのですが、それなら配送料を抑えることが可能に。また製品の鮮度を保てるように1カ月で使い切れる容量にもしています。サブスクリプションも行っていますが、売り上げの85%が定期購入者によるものです。

WWD:今後のラインアップの拡充やブランドの成長については。

石田:今年5月にリブランディングし、スキンケアはほぼラインアップがそろいました。今後はインナーケアとベースメイクに取り組む予定です。既存製品のアップデートも欠かせません。これまでモノ作りから電話対応、発送、パンフレット作りまで一人で対応してきました。お客さまと密なコミュニケーションが取れるという利点がありますが、一方で限界もあります。近年はカスタマーサービスやPRも外部の力を借りています。今まではモノ作りに没頭するあまりブランドの露出は二の次でした。今後は乾燥肌や乾燥肌の人はなぜシンプルなスキンケアが良いのかなどの啓もう活動も積極的に行っていきます。その一環として7月29日19時〜インスタグラムでライブ配信を行います。今はブランドを大きく成長させる時期。販路の拡大なども視野に入れ、現在の年商2000万円を2年以内に10倍にする目標を掲げています。

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日本ロレアルがコロナ禍でも成長 成功の要は定期便とCXチームの立ち上げ

 世界ナンバーワンの化粧品専門企業のロレアル(L'OREAL)は他社同様に新型コロナウイルスの影響を大きく受けたものの、中国市場やドクターズコスメが好調で、早速2020年10〜12月期から復調している。日本事業を担う日本ロレアルの売り上げも、21年1〜4月期は前年同期比8%増と堅調という。

 中でも日本事業の成長をけん引するのは、日本ロレアルの中で最も売り上げシェアが大きいロレアル リュクス事業本部だ。「ランコム(LANCOME)」「イヴ・サンローラン・ボーテ(YVES SAINT LAURENT BEAUTE 以下、YSL)」「キールズ(KIEHL'S)」「シュウ ウエムラ(SHU UEMURA)」「ヘレナ ルビンスタイン(HELENA RUBINSTEIN)」などプレステージブランドを中心に扱う同事業部は、度重なる緊急事態宣言の発令や実店舗の休業で大きな打撃を受けた。しかし、以前から注力するDX(デジタルトランスフォメーション)戦略の促進やCX(カスタマーエクスペリエンス)専門チームの立ち上げ、定期便の導入などが功を奏し、21年1〜4月の売り上げは前年同期比4%増と前年をクリア。2月には日本のスキンケアブランド「タカミ(TAKAMI)」を傘下に収め、近年急伸するドクターズコスメトレンドやデジタルファーストのニーズに応える。そんな事業部を率いるフィリップ・アルシャンボー(Philippe Archambault)=シニアヴァイスプレジデントに、コロナ禍における戦略やポストコロナに向けた展望について聞いた。

WWD:2020年はコロナが大きな打撃となったと思うが、コロナ禍でも成長を続けられた要因は。

フィリップ・アルシャンボー日本ロレアル ロレアル リュクス事業本部長・シニアヴァイスプレジデント(以下、アルシャンボー):世界的なスキンケアブームの影響は大きく、ロレアルでも「ランコム」や「キールズ」などスキンケアが強いブランドは好調だ。もう一つの要因は少し意外なもので、フレグランスがよく動いている。(市場が小さい)日本においても、おうち時間が増えてプライベートを彩る香りを求める人が増え、「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」の“レプリカ”シリーズや「YSL」の“リブレ”などが売り上げをけん引した。ロレアル リュクス事業本部はプレステージブランドがメインなので百貨店の休業は痛かったが、EC施策を一気に加速させ、ダメージを最小限に抑えることができた。

WWD:化粧品業界の中でもロレアルはECに着手するのが早かった。

アルシャンボー:日本ロレアルは10年以上前からEC事業を始めており、そのノウハウを最大限に生かした。eBA(オンラインのビューティアドバイザー・美容部員)にも数年前から投資をしており、EC上のチャットだけでなく、個人・ブランドのSNSの投稿、ライブ配信など幅広い角度からアプローチし、お客さまが対面で美容部員に会えない中でも不便がないように考慮した。

人気製品の定期便がコロナ禍における“最大の武器に”

WWD:ECといえば、複数のブランドで展開する人気製品の“定期便”も好調のようだ。

アルシャンボー:定期便のようなサブスクリプションモデルはコロナ前から注目しており、定期便はコロナ禍において最強の“武器”になった。今回「タカミ」を買収したのも、サブスクリプションモデルが成功しているからだ。われわれがこだわったのは、あらゆる製品で定期便を行うのではなく、ブランドを代表するアイコン製品にだけ絞ったこと。例えば「ランコム」の“ジェニフィック”や「キールズ」の“クリーム UFC”、「YSL」の“ピュアショット ナイトセラム”など。ヒーローアイテムは幅広く支持されている製品のため、新規顧客が獲得しやすく、一方で既存客の満足度も高い。数年前まで日本ロレアルでは、メイクアップをフックにいかに若年層の新規顧客を獲得するかが大きなミッションだったが、高齢化などを鑑みて最近はリピート率が高いロイヤル顧客の育成にシフトしており、定期便はまさにこの戦略を後押しした。ECは店頭でのエモーショナルな体験やBAによる対面接客に代わることはないが、定期便は、お得なサービスや特典をつけることで“オンライン上のおもてなし”になったと捉えている。

WWD:色味やテクスチャーが画面越しでも伝えやすいメイクアップに比べて、スキンケアやフレグランスをデジタルで売るのは難しくないのか。

アルシャンボー:確かにメイクアップはSNSとの相性も良いし、トレンドや新作をアピールしやすい。ただスキンケアはオンラインカウンセリングやサンプリングを行うとコンバージョン率が圧倒的に高く、オンラインとの相性も決して悪くはない。また、18年に買収した「モディフェイス(MODIFACE)」をはじめグループ全体でAR技術にも大きな期待を寄せており、今は画面上で肌診断やコンサルティングが可能になっている。
 
フレグランスにおいては、アットコスメをはじめとする口コミサイトが大きく役立ったと思う。また「メゾン マルジェラ」はさまざまな価格帯・サイズを展開することによりオンラインでも気楽に試しやすい。特に“レプリカ”シリーズは具体的な思い出やエピソードが香りの着想源になっているために、オンラインであったとしても香りのイメージがつきやすいのではないか。

WWD:これら“デジタル接客”が若年層に刺さるのは想像できるが、年齢が上の顧客にもアプローチできているのか。

アルシャンボー:確かに数年前はマチュアな世代はデジタルに前向きではないイメージだったが、今は決してそうではない。SNSは若年層の方が好きだが、ブランドサイトやEC、定期便はマチュア世代にも人気だ。コロナで嫌でもデジタルを活用せざるを得なくなってから、特にこの傾向は強くなったはず。eBAには、ECで買い物するのを躊躇うお客さまに、その不安を払拭するためにも積極的にデジタル上でコミュニケーションを取るように勧めており、「デジタルは若い子のためだけ」というのは変わってきた。

顧客満足度アップにつながったCXチーム

WWD:最近CX専用チームも立ち上げたが、結果的にカスタマーエクスペリエンスは向上したのか。

アルシャンボー:販売拠点が多様化する中で、メーカーからするとオンライン・オフラインともに全てのタッチポイントでシームレスな体験を提供するのが難しくなっている。また大抵の会社は「EC」「(店頭)セールス」「マーケティング」などチームが分かれており、そもそも社内の“O+O”が実現できていないことも多々ある。そこでお客さまに真にOMOな体験を提供するためには社内でチームの架け橋となる存在が必要と感じた。CXチームは「カスタマーエクスペリエンス(お客さまの体験)」を一番に考える存在として、社内のあらゆるチームを結び、統一したメッセージや体験を提供できるように努めている。まだ立ち上げたばかりだが、顧客満足度はここ2〜3年で20ポイントほど上がっている。

WWD:ポストコロナのビューティ業界をどう見ているのか。

アルシャンボー:とてもオプティミスティックだ。すでにコロナが収束しつつあるほかの市場を見ていると、どこも大きな復調を成し遂げている。ポストコロナ時代においてビューティの需要は高まっている証だ。日本でもコロナが収束しても、コロナ禍で加速したO+Oのハイブリッド市場は継続すると思う。われわれの目先の課題は、いかにハイブリッドな市場に対応できるか。それのためのトレーニングだけでなく、キャリアパスもオンラインからオフラインに簡単にシフトできたり、両方を兼ね備えられたりできるように変えた。例えば今日伊勢丹新宿本店のセールスを監修するマネージャーが、明日は「ミーコ(伊勢丹のコスメEC)」を担当するとか。BAにも、通常の店頭の接客に加えてライブ配信で何千人のフォロワーの前での接客術を教えている。変化する消費者ニーズにスピーディーに対応し、社員全員がハイブリッドなマインドセットを持てるように注力する。

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新生「クレージュ」に表参道で期間限定店 現代に再解釈したアイコンをラインアップ

 東京・表参道のセレクトショップ、アディッション アデライデ(ADDITION ADELAIDE)は、「クレージュ(COURREGES)」のポップアップストアを8月1日まで開いている。

 同店では、新アーティスティック・ディレクターのニコラス・デ・フェリーチェ(Nicolas Di Felice)によるブランドのアイコンを現代に合わせて再解釈したコレクション“リエディション(REEDITION)”の商品をラインアップ。同店の限定アイテムとして、リブニットタンクトップ(2万9700円)も扱う。期間中には1971年発表のビニールジャケットや、72年のトレンチコートやリブニットなどを新たにアップデートしたアイテムをウィンドウにディスプレーする。

 ニコラスはベルギー出身。首都ブリュッセルにある有名校ラ・カンブル(La Cambre)でファッションを学んだ後、ニコラ・ジェスキエール(Nicolas Ghesquiere)による「バレンシアガ(BALENCIAGA)」「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」で経験を積んだ。2020年9月に「クレージュ」のアーティスティック・ディレクターに指名され、21年3月にはパリ・ファッション・ウイークで2021-22年秋冬コレクションを発表した。

■「クレージュ」ポップアップストア
期間:7月23日〜8月1日
営業時間::12:00〜20:00
住所:東京都渋谷区神宮前4-19-8 アロープラザ1階
場所:アディッション アデライデ

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渋谷の東急、新宿の小田急 ターミナルの「電鉄系百貨店」に再編の波

 小田急百貨店が新宿店本館の営業を2022年9月末で終了すると発表した。東急百貨店も昨年春に閉店した渋谷の東急東横店に続き、同じく渋谷の東急本店を23年春頃に閉める。両者に共通するのは「電鉄系百貨店」であり、親会社のターミナルの再開発に組み込まれていることだ。今後、名古屋駅の名鉄百貨店、池袋駅の東武百貨店にも再開発の波が押し寄せる。

 新宿駅西口にある小田急百貨店新宿店は、駅と直結する「本館」、その隣でスポーツ売り場とビックカメラが入る「ハルク」の2館で構成されている。営業終了するのは、1967年に開業した本館(売り場面積4万7000平方メートル)の方だ。本館の営業終了後、食品、化粧品、ラグジュアリーブランドなど一部の売り場は改装を経たハルクに移る。小田急百貨店として営業を継続するものの、売り場はだいぶ集約されることになる。

 新宿店本館の跡地は、小田急百貨店の親会社・小田急電鉄などが再開発する。本館の建物は22年10月以降に解体。29年に地上48階の高層ビルに生まれ変わり、上層部がオフィス、下層部が商業施設になる。ここに再び小田急百貨店が入るかは現時点で「未定」(同社広報)だという。

 新宿駅はJR、小田急、京王、東京メトロ、都営地下鉄が乗り入れ、1日の乗降客数はコロナ前で約350万人。世界で最も人が行き交う巨大ターミナル駅である。コロナによって生活様式が長期的にどう変わるか分からないが、圧倒的な乗降客数が小売業にとって超一等地であることに変わりない。再開発後に商業施設が入るのは自然な流れだ。

 ただ、その商業施設が百貨店になるとは限らない。売れ行きに大きく左右される消化仕入れビジネスの百貨店よりも、テナントの賃料で稼ぐショッピングセンター(SC)の方が安定した収益が見込めるからだ。また百貨店の品ぞろえよりも、さまざまなテナントを集めたSCの方が幅広い消費者の期待に沿える。建て替えで新しい商業施設をゼロベースで考える場合、近年は百貨店よりもSCを選ぶ傾向が強まっている。コロナで鉄道会社の運輸収入が打撃を受ける中、収益性に厳しくなることは間違いない。

役割を終える東急東横店と東急本店

 乗降客数で新宿駅に次ぐ国内2位の渋谷駅では、「100年に1度」の再開発が進行中だ。これを主導する東急は、子会社・東急百貨店の旗艦店である東急東横店の東館を12年に閉店し、跡地に複合施設の渋谷スクランブルスクエア第1期棟を19年11月に開業した。低層部は3万2000平方メートルのSCになり、200以上のテナントが営業している。20年春に閉店した東急東横店の西館・南館も現在解体工事が進んでおり、27年に渋谷スクランブルスクエア第2期棟が完成する。

 東急東横店は86年の歴史を持ち、東京におけるターミナルデパートの第1号だった。しかし東急は新しい駅ビルをJR東日本、東京メトロとの合弁事業として開発するに際し、長年親しまれた百貨店の看板ではなく、テナントミックスのSCを選んだ。東急東横店はフルラインの百貨店業態ではなく、デパ地下から派生した東急フードショーと東横のれん街、渋谷スクランブルスクエアの化粧品フロアや服飾雑貨フロア、渋谷ヒカリエの商業エリアであるシンクスの運営といったスピンアウト業態で営業を続ける。百貨店の看板はないものの、同社は渋谷駅界隈に計2万7000平方メートル以上の売り場を引き続き運営する。

 さらに東急百貨店は渋谷駅から徒歩5分の東急本店(売り面積3万5000平方メートル)を23年春頃に閉店することを発表した。跡地は東急、東急百貨店、Lキャタルトン(LVMH系の投資会社)の3社による合弁事業として再開発され、数年後には複合施設に生まれ変わる。現時点では具体的な中身は発表されておらず、「日本を代表するワールドクラスクオリティーの施設」とうたわれているだけ。それでも商業施設が入ることは確実視されており、やはりLキャタルトンが出資するギンザシックスのような高級SCになる可能性が高い。

 東急本店は日本屈指の高級住宅街である松濤が足元にある。ラグジュアリーブランドや時計・宝飾、美術品といった高額品の販売に強く、富裕層などを対象とした外商が売上高に占める割合が4割に達する。この顧客基盤は東急百貨店にとっての最大の財産。再開発後の複合施設に引き継ぐことになるだろう。

呉服系と電鉄系 百貨店の2つの系譜

 日本の百貨店には、「呉服系」と「電鉄系」の2つの系統がある。呉服屋が業態転換して百貨店になったのが、三越、高島屋、伊勢丹、大丸、松坂屋、そごう、松屋など。鉄道会社が自社のターミナル駅の集客力を活用して小売業に乗り出したが、阪急、東急、西武、東武、近鉄、小田急、京王、阪神、名鉄などである。合従連衡によって資本関係が変わった会社も多いが、ルーツはこの2つに分けられる。

 電鉄系百貨店は阪急電鉄の創業者である小林一三(1873-1957年)が、1929年に関西一のターミナルである大阪・梅田駅に阪急百貨店を開業したのが始まりだ。小林一三は鉄道会社がターミナルの小売業や沿線の住宅開発を通じて乗降客数を増やすビジネスモデルを確立したパイオニアだった。この手法は全国に広がり、戦前戦後にかけて全国のターミナルに百貨店が誕生した。当時、今でいうSCは未発達で、大型の小売業といえば百貨店だった。

 鉄道会社にとって子会社の百貨店は、グループの小売業を担う一部門である。必ずしも百貨店事業だけに固執する理由はない。ただ、長年の百貨店事業で築き上げた顧客基盤、特に上質な暮らしを求めるミドルアッパーや富裕層との関係は残したい。再開発後にSCに再編するにせよ、百貨店とSCの融合型にするにせよ、ラグジュアリーブランドなどの高級ゾーンは存続させることになるだろう。前述の通り、小田急百貨店も新宿店本館の営業終了後、面積の広い婦人服や紳士服の売り場はなくなるが、ラグジュアリーブランドは移転して継続営業する。

 電鉄系でも例外はある。阪急阪神百貨店を擁するエイチ・ツー・オーリテイリングは、鉄道の阪急阪神ホールディングスと同じ阪急阪神東宝グループではあるものの、子会社ではない。経営は独立している。12年に建て替え開業した阪急うめだ本店、今年秋に建て替え開業する阪神梅田本店は、ターミナルの再開発を経ても百貨店として存続した。ファッションの阪急うめだ本店、食品や日用品の阪神梅田本店といったように、百貨店として勝負できる強固な地盤が両店にはあった。

名古屋駅の名鉄、池袋駅の東武も再開発へ

 渋谷駅の東急、新宿駅の小田急に今後続くことになるのが、名古屋駅の名鉄、池袋駅の東武である。

 名古屋鉄道は昨年秋、拠点である名古屋駅周辺の再開発計画を延期すると発表した。子会社である名鉄百貨店本店(5万5000平方メートル)のある建物など6棟を取り壊し、地上30階、南北400mの巨大ビルを建設する予定だった。当初は22年に着工、27年完成の予定だったが、コロナを受けて計画の大幅な見直しを迫られる。名鉄百貨店本店は解体を見据えて新たな設備投資を抑制したり、取引先との調整を行ったりしてきたにも関わらず、はしごを外されることになった。6月25日の朝日新聞の報道では、名古屋鉄道の高橋裕樹社長は30年ごろの開業を目指す方針を明らかにしたという。

 乗降客数で新宿駅、渋谷駅に次ぐ日本3位の池袋駅では、豊島区や東武鉄道などが共同で行う池袋駅西口再開発の計画が発表されている。まだ具体的なスケジュールは明らかになっていないものの、東武百貨店池袋本店(8万3000平方メートル)を含む一帯が3棟の高層ビルへと生まれ変わる。東武百貨店池袋本店がどうなるかについては「まだ親会社が検討している段階で、何も決まってない」(同社)が、百貨店として都内最大の面積を誇る同店だけに流通業界からの注目度は高い。

 日本独自のビジネスモデルであるターミナルデパートの誕生からまもなく100年。人々の暮らしや移動、そして消費が大きく変化する中、電鉄系百貨店がどのような姿に変わっていくのか。今後相次ぐターミナルの再開発は大きな節目になる。

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「グッチ」のメイクアップが9月に日本上陸

 「グッチ」は9月10日、メイクアップラインの日本での取り扱いをスタートする。まずは公式ECで発売し、23日からグッチ銀座店、青山店、新宿店、名古屋メイエキ店、ニューマン横浜店、心斎橋大丸店で取り扱う。

 上陸する第1弾は、リップはサテン、シアー、マットの3タイプの質感をそろえるリップスティック、リップバーム、リップバームとカラーを兼ね備えたハイブリッドリップスティック。ベースメイクは肌を滑らかに整えるセラム下地、リキッドファンデーション、プレスドパウダーの基本の3アイテムに加え、目元、唇、頬などさまざまなパーツに艶やかで透明なベールをまとわせるマルチグロスをラインアップ。アイメイクは、マスカラ、アイブロウペンシル、ウオータープルーフのアイライナーペンシルが登場。今回の第1弾を皮切りに、今後順次アイテムを拡充する。

 「グッチ」のメイクアップは2019年にクリエイティブ・ディレクターのアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)の世界観のもとリニューアル。自己表現と多様性をコンセプトとし、キャンペーンには性別や年齢、人種関わらず多様なモデルが登場し話題を呼んできた。19年にリニューアル発売したリップスティックは1カ月で世界で100万本売れるほど人気を博し、以来新製品を出す度に注目を集めてきた。なお、製品はコティ(COTY)が手掛ける。

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