私は動物との共存を願っているから、リアルなファーのためにいずれはなくなるべき行為が存在すると考えている。今、私のブランド「パスカル マリエ デマレ(PASCAL MARIE DESMARAIS=以下、PMD)」が挑戦している取り組みは、食用動物の皮を余すところなくアイテムにすること。捨てられていくジビエの革からアイテムを作っている。中国のファーメーカーで大量に出るファーの切れ端もいただき、バッグに蘇らせている。そして、どうしてその素材を使っているのかも一緒にメッセージとして届ける。「我々の都合で殺さなければいけない」のなら、使えないから捨てるのではなく、使える道を探したい。
「ジョルジオ アルマーニ(GIORGIO ARMANI)」はこのほど、ドバイのアルマーニ ホテルの10周年を祝うイベント「ONE NIGHT ONLY DUBAI」を現地で開催し、各国から約400人のゲストが集まった。同ブランドがリアルの大型イベントを行うのはコロナ禍以降初めて。
「ONE NIGHT ONLY DUBAI」は、過去にもロンドン(06年)や東京(07年)、北京(12年)、ローマ(13年)、パリ(14年)など世界の主要都市で開催してきた巡回型のイベントだ。今回は同ブランドの2022年春夏シーズンのコレクションとメンズ、「ジョルジオ アルマーニ プリヴェ」21-22年秋冬オートクチュール・コレクションから代表的なルックを集めたファッションショーや、ボーイズグループBTSとのコラボ楽曲「My Universe」を含むアルバム「Music Of The Spheres」をリリースした、コールドプレイ(Coldplay)のクリス・マーティン(Chris Martin)によるライブパフォーマンスを開催した。
事業部別では、化粧品事業が主力の「コスメデコルテ(DECORTE)」が中国と国内で売り上げが拡大。メイクブランド「アディクション(ADDICTION)」「ジルスチュアート(JILLSTUART)」や、「アルビオン(ALBION)」「雪肌精(SEKKISEI)」などの国内売り上げが伸びたことから、売上高は同4.1%増の998億円だった。コスメタリー事業はヘアケアブランドの「スティーブンノル ニューヨーク(STEPHEN KNOLL NEW YORK)」や「サンカット(SUNCUT)」「ソフティモ(SOFTYMO)」などが好調に推移したものの、ドラッグストア向けのヘアケアブランドが苦戦したことから売上高は同12.3%減の222億円。その他はホテルやゴルフ場向けのアメニティー製品やOEM生産などの受注減少が響き売上高が同30.8%減の8億6500万円だった。
英国のウィリアム王子(Prince William, Duke of Cambridge)と動植物学者で作家のデイビッド・アッテンボロー(David Attenborough)が設立した、環境問題の解決に取り組む個人や団体を表彰する「アースショットプライズ(THE EARTH SHOT PRIZE)」の授賞式が、10月17日にロンドンのアレクサンドラ・パレス(Alexandra Palace)で行われた。
2019年12月に創設が発表されたこの賞は、「自然を保護し回復する(Protect and Restore Nature)」「大切な大気を浄化する(Clean Our Air)」「海をよみがえらせる(Revive Our Oceans)」「ゴミの出ない世界を作る(Build a Waste-Free World)」「気候変動を修復する(Fix Our Climate)」という5つのカテゴリーから構成されており、それぞれの受賞者に100万ポンド(約1億5600万円)の賞金が贈られた。
第1回目である今回の授賞式には、ウィリアム王子とケンブリッジ公爵夫人ケイト・ミドルトン(Duchess of Cambridge, Kate Middleton)に加えて、エマ・ワトソン(Emma Watson)などのセレブリティーも参加した。俳優として活躍するかたわら、女性の地位向上や気候変動などの社会問題に取り組む活動家としても知られるエマは、新進ブランド「ハリス リード(HARRIS REED)」による中古のウエディングドレスをアップサイクルしたドレスと黒のフレアパンツを着用。プレゼンターとして登壇し、「過去には不可能だと思われていたことも、よりよい世界にしたいと考えた人々の努力によって実現されてきました。同様に、気候変動も私たちの努力によって改善できると確信しています」とスピーチした。
ニューヨークのファッション業界で活躍するクリエイティブ・ディレクター、メイ(May)と、仕事仲間でファッションエディターのスティービー(Stevie)による連載の21回目。“You’d Better Be Handsome”では、セレブ情報に敏感なレイチェル(Rachel)も加わって、ニューヨークのトレンドや新常識について毎回トーク。今回は、秒刻みで種類やカテゴリーが増えていくノンアルコールドリンクについてトーク。「ニューヨーク・タイムズ」紙によると、5年以内にこの市場はなんと1兆6千億ドル(約180兆円)に達すると言われている。ファッション性も高いラベルデザイン、さらにCBDの参入が加わり、ますます目が離せない。
今回は、メイのオフィスからほど近い、トライベッカに新しくオープンした「ツイッギー・トゥ・ゴー(TWIGGY TO GO)」でランチ。シェフ兼ケータリング業者のミッチェル・ロンドン(Mitchel London)と彼のビジネスパートナーであるトーマス・ミコラスコ(Thomas Mikolasko)によるテイクアウトの店。現在は外にもテーブル席が設けられている。ロンドンは、1980年代にエドワード・アービング・コッチ(Edward Irving Koch)がニューヨーク市長を務めていた間、市長官邸の元シェフを務めた腕を持つ。イベント用のケータリングはもちろん、“ディナー アット ホーム”と称して家庭用のデリバリーも行っている。ショーケースには店内で作られたさまざまなお惣菜に、フレッシュなケーキや焼き菓子、ピザが並ぶ。4つのお惣菜を選べるセットは野菜中心で、なかなかのボリュームでおすすめ。
279 Church St, New York, NY 10013(212)473 2763
スティービー:これまでのビールって、「バドワイザー(BUDWEISER)」にしても「ハイネケン(HEINEKEN)」にしても、パッケージをほとんど変えないことがブランドアイデンティティだったけれど、最近のビールはあえてどんどん変化させていくんだけど、基本的なテイストを変えないという手法。「ハイネケンゼロ(HEINEKEN ZERO )」は、アルコールだけではなくカロリーもゼロで欧米では人気。ただコロナでビジネスランチなどがなくなって、ノンアルコールビールの需要が減ったというデータも。
レイチェル:例えば、「ハドソンバレーブルーワリー(HUDSON VALLEY BREWERY)」のドリーミーなラベルは、いろいろあるビールラベルの中でも際立っている。個人的には、ブルックリンとクイーンズで作っているという「イーブルツインブルーワリー(EVIL TWIN BREWERY」のひねりのあるデザインも好き。次はどうくるか?といつも楽しみだし、ネーミングもツイストがあっておもしろい。
メイ:ネーミング!まるでフレグランスやリップスティックかのように、ネーミングされている。ペールエールなのに、“Do You Remember?”や”Broadway Is Back-Real Life Drama Is Over”とか。どちらも「イーブルツインブルーワリー」の商品名だけどね。2つ目は、ようするに新型コロナで、ブロードウェイミュージカルがずっと閉まっていたのが、2021年9月にようやくオープンした、というところからネーミングされていて世の動きが反映されていたり。
H&Mは、サステナブルに配慮したコレクション“イノベーション・ストーリーズ(Innovation Stories)”の第3弾として11月4日、“コーイグジスト・ストーリー・コレクション(Co-Exist Story Collection)”を発売する。アメリカの動物愛護団体PETAが全面的に承認した全44のアイテムをそろえ、ウィメンズとメンズのほか、“イノベーション・ストーリーズ”初のキッズウエアコレクションも販売する。
「プーマ(PUMA)」は、東京・原宿のキャットストリートに旗艦店、プーマストア原宿キャットストリート(PUMA STORE HARAJUKU CAT STREET)を11月19日にオープンする。3フロア構成で、売り場面積は524平方メートル。ランニングからトレーニング、モータースポーツ、ラフスタイルまで幅広いカテゴリーを扱う。
コーセーは、4月から直営店のメゾンコーセー銀座店と表参道店、メゾンコーセー公式サイトでシーズン中に売り切れなかった製品の販売「コーセー グリーンバザール(KOSE GREEN BAZAAR)」をトライアルスタートした。「お客さまからは、買い物を楽しみながらも、それがエコな活動に自然とつながっているという点に共感してもらい、店頭やSNSなどで賛同の声を多く頂いた。グリーンバザールを知らずに店舗に立ち寄った人もクイズPOPなどをきっかけに、立ち止まり関心を持ち年代問わず幅広い世代のお客さまが、購入してくれている」(同社広報担当者)と好評のため10月から定常的に実施している。
「DENIM IS EDWIN」の表紙時代を彩った「エドウイン」の広告かつてテレビCMに登場した宮沢りえへのインタビュー「エドウイン」のアーカイブ「エドウイン」のアーカイブジーンズの製作工程を解説
「エドウイン(EDWIN)」は10月28日、ブランド創設60周年を記念した書籍「DENIM IS EDWIN」を主婦の友社から発売する。全214ページに60年の歩みを網羅し、当時の雑誌やテレビを賑わせた広告なども掲載する。また阿久悠が作詞、森田公一が作曲を担当したエドウインの社歌を収録した懐かしいソノシートも付録する。定価は税込4180円で、販路は全国の書店やエドウインの直営店、公式オンラインショップ。
別注パンツは、スケート中の摩擦によって生地がはがれ、色味が変化する「ディッキーズ」の“ルーズフィット パンツ(Loose Fit Pants、通称ダブルニー)”をベースに製作した。ひざ部分は、ペイズリー柄の裏地を挟み込んだ二重構造で、自分好みの加工を楽しむことができる。ベルトループにシューレースホールを付属することで、シューレースベルトを通してもずれない仕様に仕上げた。
前回の第2弾では奈良美智とコラボレーションしたステラ。今回は、「マッカートニー A to Z マニフェスト(McCartney A to Z Manifesto)」の中から“ Y is for Youth(ユース)”をテーマに、ロンドンのエド ・カーティス(Ed Curtis)、ニューヨークのミファンウィー/メイジー・ブルーム(Myfawnwy/ Maisie Broome)、アントワープのトム・トッセイン(Tom Tosseyn)とのコラボが実現した。
「クレージュ(COURREGES)」は、2020年9月にアーティスティック・ディレクターに就任したニコラ・デ・フェリーチェ(Nicolas Di Felice)の指揮のもと、2022年春夏シーズンのパリ・メンズ・コレクションで初のメンズウエアを披露した。同ブランドはほかにもアーカイブを現代に向けて再解釈した新プロジェクト「リエディション・コレクション(Reedition Collection)」の始動や、パリ・フランソワ=プルミエ通りにある歴史ある旗艦店を今年6月に改装したり、マレ地区にも新しい旗艦店を構えたりと、動きが活発化。同ブランドの全株式を保有する投資会社アルテミス(Altemis)のサポートで、成長戦略を加速させている。
五十君花実/副編集長:1983年生まれの獅子座A型。ファッションの業界紙をへて、2018年に「WWDJAPAN」にジョイン。占いを読むのは好きだが、自分に都合の悪い部分はすぐ忘れるタイプ (右)米山奈津美/ライター:1993年生まれの山羊座A型。「WWDJAPAN」編集部記者を経て、今夏フリーランスライターに転身。「占いは信じない」と言いながら、「しいたけ占い」を毎週楽しみにしている ILLUSTRATION : UCA
五十君花実/副編集長:1983年生まれの獅子座A型。ファッションの業界紙をへて、2018年に「WWDJAPAN」にジョイン。占いを読むのは好きだが、自分に都合の悪い部分はすぐ忘れるタイプ (右)米山奈津美/ライター:1993年生まれの山羊座A型。「WWDJAPAN」編集部記者を経て、今夏フリーランスライターに転身。「占いは信じない」と言いながら、「しいたけ占い」を毎週楽しみにしている ILLUSTRATION : UCA
この秋最大のデザインとアートの祭典「デザイナート・トーキョー 2021(DESIGNART TOKYO 2021 以下、デザイナート)」が10月22日に開幕した。5回目となる今年のテーマは“かつてないチャンス”で、“優れたデザインやアートは人間の可能性を解き放ち、コロナ禍という前例のない時代を生き抜くための気づきやヒントを与えてくれる”というメッセージが込められている。「デザイナート」の会期は10月31日まで。
この秋最大のデザインとアートの祭典「デザイナート・トーキョー 2021(DESIGNART TOKYO 2021 以下、デザイナート)」が10月22日に開幕した。5回目となる今年のテーマは“かつてないチャンス”で、“優れたデザインやアートは人間の可能性を解き放ち、コロナ禍という前例のない時代を生き抜くための気づきやヒントを与えてくれる”というメッセージが込められている。「デザイナート」の会期は10月31日まで。