高島屋が「循環する服」の発表会 「ファセッタズム」やマッシュと協業

高島屋は2日、サステナブルファッションをテーマにした発表会「サステNight!」を東京・銀座のナイトクラブ「ズーク トウキョウ」で開催した。顧客、取引先、学生など約100人を招待し、取り組みをトークショーで紹介したり、リサイクル素材を使った服の最新コレクションを披露したりした。トークショーには高島屋と協業する「ファセッタズム」の落合宏理デザイナー、マッシュスタイルラボの岩木久剛・生産管理本部長が登壇した。

発表会では「ファセッタズム」と高島屋のセレクトショプ「CSケーススタディ」が協業したカプセルコレクション、マッシュスタイルラボの「セルフォード」「フレイ アイディ」「ミラ オーウェン」の3ブランドと企画したワンピースやスカートが披露された。4日から順次、店頭やウェブサイトで販売する。

高島屋は21年に日本環境設計(現JEPLAN)が運営する衣料リサイクル「ブリング」と提携し、循環型衣類の販売および回収プロジェクト「デパート デ ループ」を開始した。店頭で消費者から着なくなった服を回収し、再生ポリエステル原料にした上で、再びアパレル製品にして高島屋で販売する。これまで数々のデザイナーやブランドと協業して、オリジナルのリサイクル衣料を販売してきた。JEPLANとの取り組みだけでなく、デニム製品、カシミヤ製品、化粧品なども店頭で回収し、リサイクルパートナーを通じて再製品化している。

プロジェクトを推進する高島屋の氏家友彦バイヤーは「取り組みがお客さまに知られ、店頭での回収量は増え続けている。お客さまも参加できることがポイント。高島屋らしい顧客体験を広げていきたい」と話す。

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高島屋が「循環する服」の発表会 「ファセッタズム」やマッシュと協業

高島屋は2日、サステナブルファッションをテーマにした発表会「サステNight!」を東京・銀座のナイトクラブ「ズーク トウキョウ」で開催した。顧客、取引先、学生など約100人を招待し、取り組みをトークショーで紹介したり、リサイクル素材を使った服の最新コレクションを披露したりした。トークショーには高島屋と協業する「ファセッタズム」の落合宏理デザイナー、マッシュスタイルラボの岩木久剛・生産管理本部長が登壇した。

発表会では「ファセッタズム」と高島屋のセレクトショプ「CSケーススタディ」が協業したカプセルコレクション、マッシュスタイルラボの「セルフォード」「フレイ アイディ」「ミラ オーウェン」の3ブランドと企画したワンピースやスカートが披露された。4日から順次、店頭やウェブサイトで販売する。

高島屋は21年に日本環境設計(現JEPLAN)が運営する衣料リサイクル「ブリング」と提携し、循環型衣類の販売および回収プロジェクト「デパート デ ループ」を開始した。店頭で消費者から着なくなった服を回収し、再生ポリエステル原料にした上で、再びアパレル製品にして高島屋で販売する。これまで数々のデザイナーやブランドと協業して、オリジナルのリサイクル衣料を販売してきた。JEPLANとの取り組みだけでなく、デニム製品、カシミヤ製品、化粧品なども店頭で回収し、リサイクルパートナーを通じて再製品化している。

プロジェクトを推進する高島屋の氏家友彦バイヤーは「取り組みがお客さまに知られ、店頭での回収量は増え続けている。お客さまも参加できることがポイント。高島屋らしい顧客体験を広げていきたい」と話す。

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【2023クリスマスコフレ】「グッチ」はルージュとクッションファンデを発売 幾何学グラフィックに

「グッチ ビューティ(GUCCI BEAUTY)」は10月18日、“ビューティ ウィッシュ コレクション’23”としてルージュとファンデーションをホリデー限定パッケージで発売する。一部の「グッチ」店舗や公式EC、全国百貨店化粧品売り場のフレグランスカウンターで発売する。発売日から12月25日まで、伊勢丹新宿本店の2階化粧品プロモーション売り場でも販売予定だ。

“グッチ ルージュ ア レーヴル マット”(各6600円)は、ホリデーリミテッドエディションとして人気の3色をラインアップする。ケースのキャップには鮮やかなブルーグリーンとレッド、「グッチ」を象徴する“G”の文字を組み合わせ、幾何学模様のグラフィックをあしらった。クリーミーでマットな質感が長時間持続する。

クッションファンデーション“グッチ クッション ドゥ ボーテ”(全3色、各1万560円)は軽くみすみずしいつけ心地で、肌に溶け込むようになじみ、重ねづけすることでカバー力を発揮する。スキンケア成分を配合し、紫外線やブルーライトをカットする。コンパクト型ケースを華やかなレッドを基調にした幾何学模様の限定デザインで彩った。

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【2023クリスマスコフレ】「グッチ」はルージュとクッションファンデを発売 幾何学グラフィックに

「グッチ ビューティ(GUCCI BEAUTY)」は10月18日、“ビューティ ウィッシュ コレクション’23”としてルージュとファンデーションをホリデー限定パッケージで発売する。一部の「グッチ」店舗や公式EC、全国百貨店化粧品売り場のフレグランスカウンターで発売する。発売日から12月25日まで、伊勢丹新宿本店の2階化粧品プロモーション売り場でも販売予定だ。

“グッチ ルージュ ア レーヴル マット”(各6600円)は、ホリデーリミテッドエディションとして人気の3色をラインアップする。ケースのキャップには鮮やかなブルーグリーンとレッド、「グッチ」を象徴する“G”の文字を組み合わせ、幾何学模様のグラフィックをあしらった。クリーミーでマットな質感が長時間持続する。

クッションファンデーション“グッチ クッション ドゥ ボーテ”(全3色、各1万560円)は軽くみすみずしいつけ心地で、肌に溶け込むようになじみ、重ねづけすることでカバー力を発揮する。スキンケア成分を配合し、紫外線やブルーライトをカットする。コンパクト型ケースを華やかなレッドを基調にした幾何学模様の限定デザインで彩った。

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「SHISEIDO」が“アルティミューン”発売記念のポップアップイベントを全国で開催 ブランド旗艦店限定で刻印サービス実施

資生堂は10月3日から、グローバルブランド「シセイドウ(SHISEIDO)」の美容液“アルティミューン パワライジング コンセントレート Ⅲn(以下、新“アルティミューン”)”の世界観を体験できるポップアップイベントをブランド旗艦店(東京・銀座)を皮切りに、全国の百貨店で順次開催する。各会場でイベント限定のセット(1万2650~1万3200円)を数量限定で発売する。

“アルティミューン”は、同ブランドを象徴するアイテムとして2014年に登場。18年、21年とリニューアルを重ね、今回4代目となる新“アルティミューン”(30〜50mL、8800〜1万2000円/レフィル50mL、1万2650円)を国内限定で10月1日に販売を開始した。新“アルティミューン”は、従来の成分に新たな独自技術を搭載。日中の乾燥など外的ダメージから肌を保護するだけでなく、睡眠不足などによるスキンケア不足で生じる肌変化にまでアプローチする。グリーンフローラルの香りで、500回以上の試作を重ね“最高の肌触り”を実現したテクスチャーが特徴。

旗艦店では同イベントを10月3〜31日の期間実施する。新“アルティミューン”のテクスチャーの秘密や、資生堂の高度な肌研究から導かれた“美肌サイエンス”をインタラクティブに知ることができるエリアなどを用意する。また、同店限定でレフィル(詰め替え)サービスやボトル刻印(要予約)ほか、肌測定を実施。新“アルティミューン”の現品モニター体験が当たる「美のリズムくじ」も設置する。

百貨店では、伊勢丹新宿本店、西武池袋本店、阪急うめだ本店の3店は10月4〜10日、そごう広島店は10月5〜9日、京王百貨店新宿店は10月19〜25日、ジェイアール名古屋タカシマヤは10月25〜31日、岩田屋本店は11月8〜14日に開催する。

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「ハッチ」×「ハローキティ」 レッドとイエローの限定デザイン全14アイテム&キット3種

「ハッチ(HACCI)」は11月1日、サンリオのキャラクター「ハローキティ」とコラボレーションしたコレクション“ハッティ(HATTY)”を数量限定で発売する。2024年で50周年を迎えるハローキティに「お疲れ様」の気持ちを込めた限定デザインの化粧水やボディーソープ、美容ドリンクなどの全14アイテムをラインアップする。予約受け付け開始日は10月13日。

“はちみつ泡石けん”(80g、5280円)は養蜂園のはちみつを10%以上配合した固形石けんで、キメ細かい泡を作ることができ、肌に潤いをプラスしながら優しく洗い上げる。石けんの中央にはハローキティの顔を施した。泡立てネット“キャンディーカラーリング 泡立てネット”(1540円)も販売する。導入化粧水“ハニーレディ”(95mL、1万3200円)と化粧水“ハニーローション -HINKAKU-”(150mL、1万1100円)、フェイスマスク“シートマスク 6枚入り”(1万2650円)なども限定パッケージで登場。はちみつの成分が艶とハリのある肌に導く。

バスタイムを充実させる3アイテムもそろえる。“ボディウォッシュ Bee Hug”(385mL、4950円)は、“はちみつで洗う”をコンセプトに誕生した濃密な泡立ちが特徴のボディーウォッシュ。はちみつやミツロウ、ローヤルゼリーを含む“ボディクリーム”(180g、6820円)は軽やかなテクスチャーながらもしっかりと潤いを与える。まろやかな感触のミルククレンジング“クレンジングミルク”(190mL、4400円)も用意した。

さらに、べストセラーの美容ドリンク“ハニーコラーゲン 9本セット”(5400円)からも限定パッケージ2種が登場する。ギフトボックスに入っているため、プレゼントにも最適だ。国産のアカシアはちみつとマヌカハニーから選べる食用の“テーブルハニー”(2268〜4320円)も限定デザインが登場する。

セット商品は、スキンケアアイテム2種とリボンクラッチをセットにした“ローズパーティー セット”(2万9700円)、石けんや泡立てネット、ソープディッシュを組み合わせた“ハニーバブル セット”(1万2100円)、公式オンラインストアでのみ発売するボディーケアセット“公式オンライン限定セット”(1万1770円)の3種を取りそろえている。

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「アンドレアス・クロンターラー フォー ヴィヴィアン・ウエストウッド」2024年春夏コレクション

「アンドレアス・クロンターラー フォー ヴィヴィアン・ウエストウッド(ANDREAS KRONTHALER FOR VIVIENNE WESTWOOD)」が2024年春夏コレクションを発表した。

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「ルイ・ヴィトン」からグリーンの新作モノグラムバッグ 半月型のクロスボディーなど

「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は、グリーンのモノグラム・キャンバスを用いた新作のメンズバッグを発売した。

“LVムーン・クロスボディ”(32万6700円、W24.5×H16×D4.5cm)は半月型のフォームが特徴で、ハンドルから続く底面に書いた“LOUIS VUITTON”の白字が目を引く。

また、メインコンパートメント、取り外し可能なフロントのファスナー付きポケット、ストラップに付けられる赤のコインケースの3つを一体化した“トリオ・メッセンジャー”(40万3700円、W25×H18.5×D7cm)はそれぞれを単体でも使用でき、“ハンモックバッグ”(37万1800円、W39×H19×D10cm)はストラップの長さが調節可能で、斜め掛けはもちろんウエストバッグとしても使える。

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「ルイ・ヴィトン」からグリーンの新作モノグラムバッグ 半月型のクロスボディーなど

「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は、グリーンのモノグラム・キャンバスを用いた新作のメンズバッグを発売した。

“LVムーン・クロスボディ”(32万6700円、W24.5×H16×D4.5cm)は半月型のフォームが特徴で、ハンドルから続く底面に書いた“LOUIS VUITTON”の白字が目を引く。

また、メインコンパートメント、取り外し可能なフロントのファスナー付きポケット、ストラップに付けられる赤のコインケースの3つを一体化した“トリオ・メッセンジャー”(40万3700円、W25×H18.5×D7cm)はそれぞれを単体でも使用でき、“ハンモックバッグ”(37万1800円、W39×H19×D10cm)はストラップの長さが調節可能で、斜め掛けはもちろんウエストバッグとしても使える。

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「ヘレナ ルビンスタイン」が“夜用”アイクリームを発売 期間限定の専用マッサージャーも

ラグジュアリースキンケアブランド「ヘレナ ルビンスタイン(HELENA RUBINSTEIN)」は10月27日、“夜用”アイクリーム“リプラスティR.C.アイクリーム”(15mL、3万9600円)を発売する。

同商品は、皮膚に働きかけリカバリー活動を促進する独自成分プロキシレンを高濃度で配合するのが特徴。小ジワやむくみ、たるみなどのエイジングサインにアプローチする。柔らかく滑らかなテクスチャーで伸びやすく、保湿力とストレッチ感を両立。角層のすみずみまで浸透し、潤いをキープする。ヒアルロン酸やビタミンB、シカ成分を配合し、デリケートな目元をケアする。

なお、発売日から12月31日までの期間限定で“リプラスティ R.C. アイ マッサージャー”をプレゼントする。クーリング効果が高く、水を入れて使用することで一定の温度で効果的なマッサージを実現。アイクリームとの併用で効果実感を高める。

同ブランドは、体内リズムと代謝、細胞周期の関連性に着目。体内リズムの乱れが皮膚の老化を引き起こすという研究を基に、独自成分プロキシレンに体内リズムを整える作用があると仮定し今回の商品を開発した。

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「ヘレナ ルビンスタイン」が“夜用”アイクリームを発売 期間限定の専用マッサージャーも

ラグジュアリースキンケアブランド「ヘレナ ルビンスタイン(HELENA RUBINSTEIN)」は10月27日、“夜用”アイクリーム“リプラスティR.C.アイクリーム”(15mL、3万9600円)を発売する。

同商品は、皮膚に働きかけリカバリー活動を促進する独自成分プロキシレンを高濃度で配合するのが特徴。小ジワやむくみ、たるみなどのエイジングサインにアプローチする。柔らかく滑らかなテクスチャーで伸びやすく、保湿力とストレッチ感を両立。角層のすみずみまで浸透し、潤いをキープする。ヒアルロン酸やビタミンB、シカ成分を配合し、デリケートな目元をケアする。

なお、発売日から12月31日までの期間限定で“リプラスティ R.C. アイ マッサージャー”をプレゼントする。クーリング効果が高く、水を入れて使用することで一定の温度で効果的なマッサージを実現。アイクリームとの併用で効果実感を高める。

同ブランドは、体内リズムと代謝、細胞周期の関連性に着目。体内リズムの乱れが皮膚の老化を引き起こすという研究を基に、独自成分プロキシレンに体内リズムを整える作用があると仮定し今回の商品を開発した。

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脱毛サロン「シースリー」が自己破産 負債額80億円で過去3番目の大型倒産

脱毛サロン「シースリー(C3)」を運営するビューティースリーは9月25日、自己破産申請し同日破産手続きを開始した。帝国データバンクによると負債総額は約80億円。債権者は通い放題プランなどを契約した約4万6000人。脱毛サロンの倒産では過去3番目の大型倒産となる。

同社は2007年8月創業。東京や神奈川など関東圏を中心に全国63店舗を展開していた。テレビCMやウエブ広告、ホームページによる集客を行い、地方主要都市へ積極的に出店。19年7月期には約22億円を売り上げていた。しかし多額の広告宣伝費の発生や、店舗数の拡大に伴い従業員の給与など固定費が増加。回数無制限で利用できる通い放題プランにより既存顧客が増える一方で新規顧客は減少していた。新型コロナウイルス感染拡大の影響で全店舗休業を余儀なくされ、事業環境は大幅に悪化。苦しい資金繰りを余儀なくされ、8月に一部店舗を別会社に譲渡していたが、持ちこたえることができなかった。

一部店舗の運営は、トータルエステサロンを運営するFAVORIX BEAUTYが引き継ぎ、会員に対する脱毛の施術のサービスを継続する。

なお、美容脱毛を提供するミュゼプラチナムは、ビューティースリーを退職する従業員を対象に積極的な雇用を行うとホームページで公表している。

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「エッフェオーガニック」が限定の香りを含むハンドクリームキットを数量限定発売

ビューティーブランド「エッフェ オーガニック(F ORGANICS)」は、11月1日に限定の香り“カモミール&モミノキ”を含む“ナチュラルハンドクリーム ミニキット”(25g×3、3960円)を数量限定発売する。同ブランドの公式ウェブストア、全国のコスメキッチンとビープルの各店舗およびウェブストア、メイクアップキッチンの公式ウェブストアで取り扱う。

同アイテムは、持ち運びに便利なミニサイズのハンドクリーム3本セット。アルガンオイルやホホバオイル、アボカドオイルといった天然オイルを使用し、軽くさっぱりとした感触を実現した。香りは、レギュラー商品の“ローズ&イランイラン”、“ユーカリ&レモングラス”に加え限定の“カモミール&モミノキ”をそろえる。

“カモミール&モミノキ”は、シベリアモミ、シダーウッドのようなビターで重く温かな素材をベースに爽やかなシトラスやユーカリを加え、森林の中の澄んだ空気感を感じられるような香りにブレンドした。さらにカモミールを組み合わせることで、やすらぎの香りに仕上げた。

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しまむら23年3〜8月期も「過去最高業績」 高付加価値なPBがけん引

しまむらの2023年3〜8月期連結業績は、売上高が前年同期比5.1%増の3168億円、営業利益が同4.3%増の301億円、純利益が同1.6%増の209億円だった。同社の上期(3〜8月)としては売上高、各利益高で過去最高を更新した。売上高の約75%を占める「ファッションセンターしまむら」で、従来品よりも高価格帯のプライベートブランド(PB)「クロッシープレミアム」の品ぞろえ強化が奏功している。下期(9月〜24年2月)には「クロッシープレミアム」よりもさらに一格上の商品群の導入を計画。商品の高付加価値化を押し進める。

「ファッションセンターしまむら」事業単体の売上高は前年同期比5.4%増の2373億円。客単価は同5.3%上昇した。PBの売上高は同10.0%増で、「クロッシープレミアム」が同約37%増とけん引した。猛暑の中、接触冷感のジーンズ“素肌すずやかパンツ”(2970円)や“超クールインナー”など機能性商品がよく売れた。「ウェブ広告に重点投資して、従来品よりも一格上の機能性や品質、デザインを伝えることに特に力を入れた」(太田誠利企画室長)。客数も前年同期並みを確保。客足が減少しがちな梅雨時期に、人気インフルエンサーやタレントを起用したプロモーションや70周年企画などの集客策を打った。

ヤング向けの「アベイル」はY2Kファッションの打ち出しやキャラクター商品の充実などが身を結んで同6.9%増の316億円。ベビー・ジュニア向けの「バースデイ」は同1.1%増の363億円だった。

24年2月期通期の連結業績は、売上高が前期比3.1%増の6350億円、営業利益が2.4%増の545億円、純利益が同3.9%増の395億円の期初予想を据え置いた。高気温で秋物のすべり出しは鈍いものの、「店頭での買い上げ単価は引き続き上昇傾向」。昨年春から進める都市部への進出については足踏みが続いており、「引き続き物件や条件の精査を進める」とする。

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「バイユア」から毛穴汚れや詰まりにアプローチする新シリーズ 第1弾はクレンジングと洗顔料

スマートフォンアクセサリーの販売やEC業務効率化ツールなどを運営するハミィのコスメブランド「バイユア(BYUR)」は10月26日、新スキンケアシリーズ“クリーン リセット”シリーズを発売する。第1弾は、クレンジングと洗顔料をラインアップする。

“クリーン リセット”シリーズは、毛穴の詰まりと汚れに対し、角質ケアをはじめ、皮脂対策、ホコリや大気汚染などの汚れ除去、毛穴ケア、ブライトニングケア、保湿ケアの6つのケアで多角的なアプローチをかなえる。共通成分に、AHAなど角質にアプローチする成分4種とビタミンC、セラミドなどを配合する。繊細な毛穴に負担をかけずに皮脂や古い角質を洗い落とし、潤いを保ちながら透明感のある滑らかな肌に導く。

クレンジング“クリーンリセット メルティクレンジングバーム”(120g、1880円)は、オイルベースのクレンジングバーム。柔らかいバームは、メイクとなじんでオイル状に、すすぎで乳化してミルク状に変化。さっぱりしながらしっとりとした洗い上がりをかなえる。

洗顔料“クリーンリセットジェルスクラブウォッシュ”(120g、1680円)は、ジェルタイプの洗顔料。火山由来のスクラブを内包した泡が毛穴汚れや角質だけを洗い落とし、肌のゴワつきを和らげ、生き生きと明るい素肌に仕上げる。

また、毛穴ケアに特化した人気のシートマスク“アクアセラムマスク”の大容量タイプ“デイリーアクアセラム”(各30枚、各2420円)を11月9日に発売。“プランプハニー”“スージンググリーン”“ビタギビング”の3種をラインアップする。シートは、ビーガン認証の再生繊維リヨセルを新たに採用した薄さが特徴。

“プランプハニー”は、ハチミツ由来エキス2種に加え、保湿や整肌成分のナイアシンアミドやナノセラミド、ナノセラミドやヒアルロン酸などを配合。肌の水分をキープしながらハリのある肌に導く。

“スージンググリーン”は、ティーツリーエキスやツボクサエキスなどの成分を配合し、肌荒れを防ぐ。角質ケア成分やビフィズス菌培養エキスが、毛穴詰まりを防ぎながら肌を健やかに保つ。

“ビタギビング”は、サジーエキスや2種のビタミンC誘導体、ビタミンB、ホホバ種子油やヒアルロン酸などを配合し、潤いを与える。

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「セグレタ」が柴咲コウを起用した新テレビCM プリンセスプリンセスの「Diamonds」を歌う

花王のエイジングヘアケアブランド「セグレタ(SEGRETA)」はこのほど、“セグレタ シャンプー・コンディショナー”(各430mL、各990円※編集部調べ)をリニューアル発売した。新イメージキャラクターに俳優の柴咲コウを起用し、10月9日からテレビCMを放映する。

“肌のように、髪を愛そう”をテーマに掲げ、多くの人が年齢や悩みに合わせて肌のお手入れを変えるように、髪も年齢に合ったケアをしていくことで、いつまでも美しさと自信を手に入れられるよう応援していきたいという願いが込めた。

新CMでは、5人組ガールズバンドのプリンセスプリンセスの名曲「Diamonds」を柴崎が歌唱する。美しい歌声と、生き生きした表情、内面から溢れる美しさを捉えた映像を通じ、同商品の世界観を表現する。

柴咲は、「自分らしさを楽しんで、自分を愛そうということを感じられる素敵な楽曲だと思った。年齢を重ねる中で自分に自信を持てなくなることもある。でも各年齢で生き生きと生きられれば、自分に自信を持てるのではないか。楽曲はそういう勇気をもらえる」と振り返る。

年齢を重ねることについては、「これから生きていく中では一番若い『今』をどう生かすかというマインドが大切。ネガティブが自分をよりよく生きるための活力や材料になることもあるが、ネガティブに捉われない、溺れないということが大事。『今の自分、なかなかいい感じじゃない?』と思えるようになれれば。年は重ねていくが、その時のベストを更新していきたい」。

“セグレタ シャンプー/コンディショナー”は、うねる髪の表面と内部の両方をケアする“うねる髪もまとまる”と根本がふんわり立ち上がる処方のコンディショナーの“根元からふんわり”の2種をそろえる。いずれもセラミドや、美容液成分配合で、地肌の潤いを保ちながらハリで満ちた大人の髪に導く。

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「ル ラボ」からラベンダーの香りのフレグランスが登場

フレグランスブランド「ル ラボ(LE LABO)」は10月2日、ラベンダーの香りのフレグランス“ラヴァンド31”(1.5ml、990円※オンライン限定/15ml、1万3200円/50ml、2万9700円/100ml、4万2900円)を発売する。同香りの10mLボトルを3本にセットした“トラベル チューブ セット”(10mL×3本、2万3760円)を同日発売する。

ラベンダーのフレッシュな香りにベルガモットとネロリのエッセンシャルオイルをプラス。アンバー、ムスク調にウッディ調のトンカの香りをブレンドし、クリーンでダーティなクラシックスタイルに仕上げた。

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「アレキサンダー・マックイーン」2024年春夏コレクション

「アレキサンダー・マックイーン(ALEXANDER MCQUEEN)」が2024年春夏コレクションを発表した。

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「アレキサンダー・マックイーン」2024年春夏コレクション

「アレキサンダー・マックイーン(ALEXANDER MCQUEEN)」が2024年春夏コレクションを発表した。

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「アレキサンダー・マックイーン」2024年春夏コレクション

「アレキサンダー・マックイーン(ALEXANDER MCQUEEN)」が2024年春夏コレクションを発表した。

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ゾゾヴィラから「キュビスム展」の名画を落とし込んだコラボアイテム発売 Tシャツとキャップ

ファッション通販サイト、ゾゾタウン(ZOZOTOWN)のラグジュアリー&デザイナーズブランドを集積したゾゾヴィラ(ZOZOVILLA)は10月3日、国立西洋美術館と京都市京セラ美術館で開催される展覧会「パリ ポンピドゥーセンターキュビスム展-美の革命 ピカソ、ブラックからドローネー、シャガールへ」とコラボしたアイテムを発売する。

Tシャツ(5500〜6050円)はフルーツオブザルームのボディーに、キュビズム作品からル・コルビュジエ(Le Corbusier)やロベール・ドローネー(Robert Delaunay)などの名画を落とし込んだ4型を用意する。ほか、キャップ(4400円)をそろえる。一部アイテムは同展覧会の会場特設ショップでも取り扱う。

パリのポンピドゥーセンターから多数来日したキュビスムの重要作品は、うち50展以上が日本初出店となる。また、日本でキュビズムを正面から取り上げる展覧会もおよそ50年ぶりだ。

■「パリ ポンピドゥーセンターキュビスム展-美の革命 ピカソ、ブラックからドローネー、シャガールへ」展

国立西洋美術館
会期:10月3日〜1月28日
時間:9:30〜17:30(金・土曜日は20:00まで)※入館は閉館の30分前まで
住所:東京都台東区上野公園7-7

京都市京セラ美術館
会期:3月20日〜7月7日
時間:10:00〜18:00
住所:京都市左京区岡崎円勝寺町124

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「ポーラ」最高峰美容液の発売を記念したポップアップ 五感を刺激する没入体験

ポーラは、「B.A」の最高峰美容液“グランラグゼ IV”(50g、7万9200円)のリニューアル発売記念イベント「未来が動く音 -INTO THE SERENITY-」を旗艦店であるポーラ ギンザで10月31日まで開催中だ。入場は無料で予約不要。

本イベントでは、“グランラグゼ IV”が着目する“静と動”の良循環を体感し、そこから導かれ覚醒へと研ぎ澄まされていくような時間を体験できる特別展示を用意。場内は「静の森」、「目覚めの箱」、「ひらめきの海」、「タッチアップ」の4ステップで構成する。

なお、特別展示を体験しアンケートに回答すると、“グランラグゼ IV”のサンプル3回分(0.6g×3個)をプレゼント。1人1回限りで、プレゼントが無くなり次第終了となる。

“グランラグゼ IV”は、2006年に誕生。4代目となる今回は肌にハリ・弾力を与える「バウンスリフレクト処方」と、配合成分を時間差で放出する時間差放出処方の、2つの新開発処方を採用。新たに開発したオリジナル複合保湿成分やポーラ主要3ブランドと共通のオリジナル保湿成分合わせて14種類を配合した。

◼️未来が動く音 -INTO THE SERENITY-
期間:9月30日〜10月31日
時間:10:00〜19:00
場所:ポーラ ギンザ 1階
住所:東京都中央区銀座1-7-7

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「ポーラ」最高峰美容液の発売を記念したポップアップ 五感を刺激する没入体験

ポーラは、「B.A」の最高峰美容液“グランラグゼ IV”(50g、7万9200円)のリニューアル発売記念イベント「未来が動く音 -INTO THE SERENITY-」を旗艦店であるポーラ ギンザで10月31日まで開催中だ。入場は無料で予約不要。

本イベントでは、“グランラグゼ IV”が着目する“静と動”の良循環を体感し、そこから導かれ覚醒へと研ぎ澄まされていくような時間を体験できる特別展示を用意。場内は「静の森」、「目覚めの箱」、「ひらめきの海」、「タッチアップ」の4ステップで構成する。

なお、特別展示を体験しアンケートに回答すると、“グランラグゼ IV”のサンプル3回分(0.6g×3個)をプレゼント。1人1回限りで、プレゼントが無くなり次第終了となる。

“グランラグゼ IV”は、2006年に誕生。4代目となる今回は肌にハリ・弾力を与える「バウンスリフレクト処方」と、配合成分を時間差で放出する時間差放出処方の、2つの新開発処方を採用。新たに開発したオリジナル複合保湿成分やポーラ主要3ブランドと共通のオリジナル保湿成分合わせて14種類を配合した。

◼️未来が動く音 -INTO THE SERENITY-
期間:9月30日〜10月31日
時間:10:00〜19:00
場所:ポーラ ギンザ 1階
住所:東京都中央区銀座1-7-7

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「ポーラ」最高峰美容液の発売を記念したポップアップ 五感を刺激する没入体験

ポーラは、「B.A」の最高峰美容液“グランラグゼ IV”(50g、7万9200円)のリニューアル発売記念イベント「未来が動く音 -INTO THE SERENITY-」を旗艦店であるポーラ ギンザで10月31日まで開催中だ。入場は無料で予約不要。

本イベントでは、“グランラグゼ IV”が着目する“静と動”の良循環を体感し、そこから導かれ覚醒へと研ぎ澄まされていくような時間を体験できる特別展示を用意。場内は「静の森」、「目覚めの箱」、「ひらめきの海」、「タッチアップ」の4ステップで構成する。

なお、特別展示を体験しアンケートに回答すると、“グランラグゼ IV”のサンプル3回分(0.6g×3個)をプレゼント。1人1回限りで、プレゼントが無くなり次第終了となる。

“グランラグゼ IV”は、2006年に誕生。4代目となる今回は肌にハリ・弾力を与える「バウンスリフレクト処方」と、配合成分を時間差で放出する時間差放出処方の、2つの新開発処方を採用。新たに開発したオリジナル複合保湿成分やポーラ主要3ブランドと共通のオリジナル保湿成分合わせて14種類を配合した。

◼️未来が動く音 -INTO THE SERENITY-
期間:9月30日〜10月31日
時間:10:00〜19:00
場所:ポーラ ギンザ 1階
住所:東京都中央区銀座1-7-7

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俳優の深津絵里が「ロエベ」2024春夏コレクションに来場 艶やかな赤いドレスで

「ロエベ(LOEWE)」がパリ東部のヴァンセンヌ城で披露した2024年春夏ウィメンズ・コレクションに俳優の深津絵里が来場した。ショーでは艶やかなレッドに染まったウールブレンドニットのドレープドレスとナパラムスキンの“トイ パンタ ブーツ”を着用した。

深津氏は、「ロエベが日本で展開されてから50年。その節目の年、同い年の私にパリコレへのお誘いが。私とは無縁の世界だと思っていたのでとても驚きました。でもなぜか、この体験をしてみたい。ファッションショーとはどんなものなのか。好奇心を抑えられず、ショーで着用するお洋服を選ぶことに。

ジョナサンがデザインした服を何着も着る毎に、彼のユーモアや、普通に見えているものには、実は信じられない程の時間と技が必要なんだと改めて思い知りました。それは、かたちは違うけれど私が理想とし目指している最高にかっこいい考え方だと思うのです。今回、彼の信念やフィロソフィーを服を着る事で感じ、ショーを観ることで考えさせられました。」とコメントした。

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虎ノ門ヒルズ ステーションタワー公開 ビジネス街から商業・文化を発信

森ビルは2日、「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」(東京都港区)を6日の開業に先駆けて関係者に公開した。東京メトロ・日比谷線の虎ノ門ヒルズ駅に直結し、オフィス、商業、文化施設などで構成する49階建ての高層ビル。ステーションタワーの開業によって、森タワー(14年開業)、ビジネスタワー(20年開業)、レジデンスタワー(22年開業)の4棟の高層ビルを中心にした虎ノ門ヒルズの開発が完了する。最先端の機能を持った世界的なビジネスセンターを目指す。

ステーションタワーの低層部(地下2階〜地上7階)は、約70店舗、約1万1200平方メートルの商業施設になる。テナントは飲食が中心で、6日から来年春にかけて区画ごとに段階的にオープンする。ファッションではベイクルーズによる大型複合セレクトショプ「セレクト バイ ベイクルーズ」(2・3階、2800平方メートル)が24年2月29日に開店する。

商業施設の6日開業時点では目玉は、虎ノ門ヒルズ駅の改札前に広がる食の集積「Tマーケット」。約3000平方メートルにカフェ、ダイニング、ブリュワー、バーラウンジなどの27店舗が入り、マーケットのようなにぎわいを作る。

上層部の45〜49階には情報発信拠点「TOKYO NODE」が入る。さまざまなイベントでの利用できるメインホールと3つのギャラリーで構成され、49階にはインフィニティプールのあるスカイガーデンを配した。中層階の11〜14階にはハイアットの運営による「ホテル虎ノ門ヒルズ」が12月6日に開業する。
ステーションタワーの開業によって虎ノ門ヒルズは、区域面積7.5ヘクタール、延べ床面積79万2000平方メートル、オフィス面積30万5000平方メートル、住戸数730戸、ホテル370室の規模になった。4棟のビルの低層部に入る商業施設は、全体で170店舗、2万6000平方メートルになる。

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「クロエ」の笑顔あふれるフィナーレ、優美に転じた「ジバンシィ」  2024年春夏パリコレ取材24時 vol.3

夕方からいくつかの若手ブランドが発表を行った初日を含めると、今日でパリコレは4日目。もう中盤に突入です。中盤からは、公式スケジュールのショーに加え、プレゼンテーションや展示会、オフスケジュールのショーも増えるので、スケジュールを組むのが一苦労。渋滞がひどく、予定通りに動けないことがほとんどです。それでは、今日も分刻みのスケジュールの中から、ぜひ知っていただきたいイベントやショーをリポートします!

11:30「ラバンヌ」

「パコ ラバンヌ(PACO RABANNE)」改め「ラバンヌ(RABANNE)」は、トレンドキーワード“クワイエット・ラグジュアリー”の真逆を行く、ゴージャスでセクシーなスタイルを繰り出しました。「インスピレーションは、身体と肌を称えること」と、デザイナーのジュリアン・ドッセーナ(Julien Dossena)。ボディコンシャスで官能的なコレクションは、メタルメッシュやチェーン、天然のフェザーなどの素材で装飾を兼ねて形作られており、歌姫たちがステージで着こなしそうな華やかさです。

「喜びとは何なのか、その意味をずっと考えてきた。喜びは雨のように降ってくるものではなく得るためには努力や献身、多くの集中力が必要」とジュリアン。そんな言葉もまた、スタイル抜群の女性たちが実はボディメイキングの努力を惜しまない姿を連想させます。

客席にはデビューしたてのビューティー製品のギフトが用意され、その一つは肌をゴールドに装飾するスプレー。メイクアップでもウエア同様に、反“クワイエット”で攻めるようです。

12:30「ランバン」

新体制に向けて粛々と準備中の「ランバン(LANVIN)」はデザインチームによる新作を、1860年建設の館に構える本社で発表しました。メゾンの 133年の歴史を再確認することを目的としたプレゼンテーションは、イメージビジュアルとともに一点一点を丁寧に展示しています。創設者ジャンヌ・ランバン(Jeanne Lanvin)が活躍した戦間期の1920〜30年代に目を向け、20年代調のシルエットにアイコニックなオープンハートのカッティングや手刺繍、スネークチェーンによる装飾を取り入れています。

一方メンズはボックスシルエットのジャケットにフレアパンツ、シルクのタンクトップなど、きれいめな70年代調。とにもかくにも待たれるのがこの歴史を現代と融合し、バッグなどアクセサリー含めてディレクションできるディレクターの存在です。中国資本のオーナーたちの本気とセンスが問われています。

13:00「ロジェ ヴィヴィエ」

お次は「ランバン」と同じ通りで開催されていた「ロジェ ヴィヴィエ(ROGER VIVIER)」のプレゼンテーションへ。今季は古い邸宅の4フロアを使っていたのですが、もちろんエレベーターは無し。息を切らしながら4階まで駆け上がります。プレゼンや展示会のアポが多い日は、いろんなところで階段を上がったり下がったり。エレベーターがあったとしても極端に遅い&小さいことも多いので、ファッション・ウイークは本当に体力勝負です。

話をプレゼンに戻します。会場は、今季もよくここまで作り込んだね〜と感心するテーマパークのようなセット。階ごとにテーマが異なり、モネ(Monet)のジヴェルニーの庭から着想した橋がかかる池までが作られています。新作で特に目を引いたのは、水彩で表現したタイダイ風のシューズやバッグ、ラフィアを使ったサマーシューズ、そしてラッフル装飾で覆われたバッグ。今季のトレンドになりそうな格子状のデザインでアップデートされた定番モデル“アイラブヴィヴィエ”も気になります。

14:00「クロエ」

ガブリエラ・ハースト(Gabriela Hearst)クリエイティブ・ディレクターによるラストコレクションは、セーヌ川沿いのオープンスペースを会場に、船上の観光客からも注目も集めながら開かれました。

就任以来ガブリエラは、一貫してサステナビリティ推進のメッセージを訴えてきました。最後のショーで観客に呼びかけたのは「個々のアクション」。それを象徴したのがフィナーレです。「クロエ」のミニドレスを着たブラジルの女性ダンサーの輪の中でガブリエラ自身が情熱的にサンバを踊りながら感謝の意を伝えました。その渦がモデルや観客を巻き込んでいく様はとてもエモーショナルで、今もSNSを通じて拡散されています。それはまさにガブリエラが求めた「個々のアクション」の連鎖そのもの。ただし、客席に目を向ければ冷めた表情もあり、サステナビリティの実践と売り上げが必ずしも連動しないジレンマや現実を象徴しているようでした。

肝心の服は、ガブリエラらしさがより出た好コレクションで「まさにこれからだったのは」と思わずにいられません。ポイントは生命力の象徴である花のモチーフ。レザードレスに施すスカラップヘムや立体的なローズモチーフで表現しています。

サステナビリティ・シフトはものづくりや販売の仕組みの変革。必ずしも色や形といった服のデザインに反映させる必要はありません。後任デザイナーには彼女が築いたサステナビリティの仕組みと社会に与えたインパクトを引き継ぎ活かしつつ、“売れる”バッグや服作りというミッションが待っています。

15:30「ジバンシィ」

「クロエ」の会場からも近かったので、クイックランチを挟みつつ、公園をお散歩しながら「ジバンシィ」へ。Googleマップを見ながら、もう着くと思っていたら、入り口がまさかの反対側ということが判明。若干焦りつつ、早歩きで入り口を目指しました。今回の会場は、建築家のガブリエル・カラトラバ(Gabriel Calatrava)が手掛けたオープン構造のテント。眩しいくらい真っ白な空間でのショーには、アンバサダーを務める菜々緒さんも来場していました。

これまで“アメリカのクール”と“パリのシック”をいかに融合させるかに取り組んできたマシュー・M・ウィリアムズ(Matthew M. Williams)でしたが、今季のクリエイションは大きく変化。ロゴデザインやハードな加工のデニムなどストリート色を排除し、シンプルかつ優美なエレガンスに焦点を当てました。ショーは先シーズンに続き、アトリエの技術を生かしたテーラリングからスタート。その後も、黒やグレーのスーツ地に加え、パステルカラーやエレクトリックブルーのダッチェスサテンで仕立てた広い肩のラインと砂時計型シルエットが特徴のオペラコートやダブルブレストジャケットが、キーアイテムとしてたびたび登場します。そこに合わせるドレーピングが際立つドレスやトップスは、シフォンやタフタ、オーガンジーなどを用いて軽やかに。オープンバックのドレスもあり、トレンドであるシアー素材や肌見せを巧みに取り入れています。

そして今季のボトムスに、パンツは一切無し。前だけが長いタイトスカートを軸に、センシュアルなメッシュのソックスで覆ったパンプスなどを合わせています。シーズンごとのテーマを設けないマシューは、自身の周囲にいる女性たちのワードローブから着想を得たといいますが、そこにはスタイリストやファッションコンサルタントとして同ブランドに関わるカリーヌ・ロワトフェルド(Carine Roitfeld)の影響を感じます。

今シーズンを語る上で欠かせないのは、アイリスやバラをはじめとするフラワーモチーフ。最近メディテーションとしてガーデニングにハマっているというマシューは、花に庭園を愛した創業者ユベール・ド・ジバンシィ(Hubert de Givenchy)との共通点を見いだしたよう。プリントや刺しゅうから、ハンドペイント、ドレーピングで作る立体装飾まで、さまざまな技法で可憐なモチーフをドレスやスカートにあしらっています。

バッグは、新たなアイコンとして人気上昇中の“ヴォワイユー ”のラインアップを拡大。今回のコレクションに呼応するシンプルでエレガントなトップハンドルバッグや、ストラップ付きのかっちりしたパーティークラッチをはじめ、ビッグトートやチェーンバッグ、小ぶりなスクエアデザインなどが登場しました。また、バッグのデザインから引用した細いベルトはドレスやスカートのアクセントにも取り入れられています。

結果として、とてもエレガントで美しいコレクションだったのですが、ハードウエアやアクセサリー以外にマシューらしさがあまり見えないという印象は否めず。今後の方向性に注目です。

17:30「リック・オウエンス」

「リック オウエンス(RICK OWENS)」のショーでは“頭上から何かが降ってくる”演出を覚悟して望みますが、まさかここまでとは!今回は開始と同時にピンクと黄色のスモークが盛大に焚かれ、頭上からは大量のバラの花びらが降り注いできました。日本の席は風下だったためスモークに襲われつつも、それは覚悟済み。「クロエ」でいただいたバンダナで口を押さえつつショーを堪能しました。

肩を極端に強調したライダースジャケットなど得意のアイテムに加えて、今回目立ったのは、リサイクル・ナイロンリュールとシルクオーガンザを重ねて作ったボリューム服。その意図についてデザイナーのリック・オウエンスは「どうしたらなるべく服を選らせるか、いかにシンプルにできるか、と考えた。これなら飛行機の中でも、床に放り出して愛犬のベッドにもできるだろう?」とユーモアを交えて語り、インスピレーション源にはアーティストのドナルド・ジャッドやジョン・チェンバレンなどの名前をあげています。

実際にこの服で飛行機で快適に過ごせるかと言えばノーですが、リックが「どうしたら服を選らせるか」というサステナビリティの大命題に向き合ったと知ると、コレクションの見方も変わってきます。赤い色使いも新鮮でした。

20:00「イザベル マラン」

「イザベル マラン(ISABEL MARANT)」の会場は、お馴染みのパレ・ロワイヤル。ただ、いつもとは配置が異なり、庭園の長辺を使った長〜いランウエイが用意されています。モデルたちがまとうのは、スイムウエアや透け感を取り入れた軽やかなスタイル。そこにユーティリティームードのパーカやカーゴパンツ、レザーで仕立てたジャケットにマイクロショーツ、ミニ丈のプリントドレスといった「イザベル マラン」が得意とするアイテムを合わせています。今季特に目を引いたのは、アールヌーボーの装飾から着想を得たという有機的な模様があしらわれたランジェリーライクなドレスや、ボディーラインに沿う細身のロングドレス。いつもよりもゆっくりなウォーキングやブロンド・レッドヘッド(Blonde Redhead)の心地良い音楽も手伝って、ライブ会場にいるかようなエネルギッシュなショーとは異なる落ち着いた雰囲気や大人っぽさを感じるシーズンでした。

フィナーレには、21年に就任したキム・ベッカー(Kim Bekker)=アーティスティック・ディレクターが創業デザイナーのイザベルと共に登場。今季見られた変化は、彼女の担う役割が大きくなっていることを示しているのかもしれません。

21:00「クリスチャン ルブタン」

当初21時オンタイムと案内が来ていた「クリスチャン ルブタン(CHRISTIAN LOUBOUTIN)」のショーは、当日に21〜22時の間に開始しますと連絡がありました。その時点で、これは22時スタートになるなと思っていましたが、全然始まる気配なし。22時31分にようやくスタートしました。

会場は、歴史あるソルボンヌ大学の荘厳な円形ホール。ステージに置かれた6つのスクリーンに映し出されるアーティストのトビアス・グレムラー(Tobias Gremmler)によるバーチャルな映像と、スパイクのような義足を着けたヴィクトリア・モデスタ(Viktoria Modesta)をはじめとするダンサーのリアルなパフォーマンスを織り交ぜたコンテンポラリーなショーでした。ディレクションと振り付けを手掛けたのは、パリ・オペラ座バレエ団や、レディー・ガガ(Lady Gaga)やビヨンセ(Beyonce)といった世界的アーティストとのコラボレーションで知られるシディ・ラルビ・シェルカウイ(Sidi Larbi Cherkaoui)。「赤」に始まり「情熱的な愛」「力強さ」「華やかさ」などブランドを象徴する要素が詰まったショーは見応えがあり、遅くまで待った甲斐がありました。ただ、ホテルに帰り着いたのは、深夜0時前。さすがに疲れていて、原稿も書かずにベッドに入りました。

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夕方からいくつかの若手ブランドが発表を行った初日を含めると、今日でパリコレは4日目。もう中盤に突入です。中盤からは、公式スケジュールのショーに加え、プレゼンテーションや展示会、オフスケジュールのショーも増えるので、スケジュールを組むのが一苦労。渋滞がひどく、予定通りに動けないことがほとんどです。それでは、今日も分刻みのスケジュールの中から、ぜひ知っていただきたいイベントやショーをリポートします!

11:30「ラバンヌ」

「パコ ラバンヌ(PACO RABANNE)」改め「ラバンヌ(RABANNE)」は、トレンドキーワード“クワイエット・ラグジュアリー”の真逆を行く、ゴージャスでセクシーなスタイルを繰り出しました。「インスピレーションは、身体と肌を称えること」と、デザイナーのジュリアン・ドッセーナ(Julien Dossena)。ボディコンシャスで官能的なコレクションは、メタルメッシュやチェーン、天然のフェザーなどの素材で装飾を兼ねて形作られており、歌姫たちがステージで着こなしそうな華やかさです。

「喜びとは何なのか、その意味をずっと考えてきた。喜びは雨のように降ってくるものではなく得るためには努力や献身、多くの集中力が必要」とジュリアン。そんな言葉もまた、スタイル抜群の女性たちが実はボディメイキングの努力を惜しまない姿を連想させます。

客席にはデビューしたてのビューティー製品のギフトが用意され、その一つは肌をゴールドに装飾するスプレー。メイクアップでもウエア同様に、反“クワイエット”で攻めるようです。

12:30「ランバン」

新体制に向けて粛々と準備中の「ランバン(LANVIN)」はデザインチームによる新作を、1860年建設の館に構える本社で発表しました。メゾンの 133年の歴史を再確認することを目的としたプレゼンテーションは、イメージビジュアルとともに一点一点を丁寧に展示しています。創設者ジャンヌ・ランバン(Jeanne Lanvin)が活躍した戦間期の1920〜30年代に目を向け、20年代調のシルエットにアイコニックなオープンハートのカッティングや手刺繍、スネークチェーンによる装飾を取り入れています。

一方メンズはボックスシルエットのジャケットにフレアパンツ、シルクのタンクトップなど、きれいめな70年代調。とにもかくにも待たれるのがこの歴史を現代と融合し、バッグなどアクセサリー含めてディレクションできるディレクターの存在です。中国資本のオーナーたちの本気とセンスが問われています。

13:00「ロジェ ヴィヴィエ」

お次は「ランバン」と同じ通りで開催されていた「ロジェ ヴィヴィエ(ROGER VIVIER)」のプレゼンテーションへ。今季は古い邸宅の4フロアを使っていたのですが、もちろんエレベーターは無し。息を切らしながら4階まで駆け上がります。プレゼンや展示会のアポが多い日は、いろんなところで階段を上がったり下がったり。エレベーターがあったとしても極端に遅い&小さいことも多いので、ファッション・ウイークは本当に体力勝負です。

話をプレゼンに戻します。会場は、今季もよくここまで作り込んだね〜と感心するテーマパークのようなセット。階ごとにテーマが異なり、モネ(Monet)のジヴェルニーの庭から着想した橋がかかる池までが作られています。新作で特に目を引いたのは、水彩で表現したタイダイ風のシューズやバッグ、ラフィアを使ったサマーシューズ、そしてラッフル装飾で覆われたバッグ。今季のトレンドになりそうな格子状のデザインでアップデートされた定番モデル“アイラブヴィヴィエ”も気になります。

14:00「クロエ」

ガブリエラ・ハースト(Gabriela Hearst)クリエイティブ・ディレクターによるラストコレクションは、セーヌ川沿いのオープンスペースを会場に、船上の観光客からも注目も集めながら開かれました。

就任以来ガブリエラは、一貫してサステナビリティ推進のメッセージを訴えてきました。最後のショーで観客に呼びかけたのは「個々のアクション」。それを象徴したのがフィナーレです。「クロエ」のミニドレスを着たブラジルの女性ダンサーの輪の中でガブリエラ自身が情熱的にサンバを踊りながら感謝の意を伝えました。その渦がモデルや観客を巻き込んでいく様はとてもエモーショナルで、今もSNSを通じて拡散されています。それはまさにガブリエラが求めた「個々のアクション」の連鎖そのもの。ただし、客席に目を向ければ冷めた表情もあり、サステナビリティの実践と売り上げが必ずしも連動しないジレンマや現実を象徴しているようでした。

肝心の服は、ガブリエラらしさがより出た好コレクションで「まさにこれからだったのは」と思わずにいられません。ポイントは生命力の象徴である花のモチーフ。レザードレスに施すスカラップヘムや立体的なローズモチーフで表現しています。

サステナビリティ・シフトはものづくりや販売の仕組みの変革。必ずしも色や形といった服のデザインに反映させる必要はありません。後任デザイナーには彼女が築いたサステナビリティの仕組みと社会に与えたインパクトを引き継ぎ活かしつつ、“売れる”バッグや服作りというミッションが待っています。

15:30「ジバンシィ」

「クロエ」の会場からも近かったので、クイックランチを挟みつつ、公園をお散歩しながら「ジバンシィ」へ。Googleマップを見ながら、もう着くと思っていたら、入り口がまさかの反対側ということが判明。若干焦りつつ、早歩きで入り口を目指しました。今回の会場は、建築家のガブリエル・カラトラバ(Gabriel Calatrava)が手掛けたオープン構造のテント。眩しいくらい真っ白な空間でのショーには、アンバサダーを務める菜々緒さんも来場していました。

これまで“アメリカのクール”と“パリのシック”をいかに融合させるかに取り組んできたマシュー・M・ウィリアムズ(Matthew M. Williams)でしたが、今季のクリエイションは大きく変化。ロゴデザインやハードな加工のデニムなどストリート色を排除し、シンプルかつ優美なエレガンスに焦点を当てました。ショーは先シーズンに続き、アトリエの技術を生かしたテーラリングからスタート。その後も、黒やグレーのスーツ地に加え、パステルカラーやエレクトリックブルーのダッチェスサテンで仕立てた広い肩のラインと砂時計型シルエットが特徴のオペラコートやダブルブレストジャケットが、キーアイテムとしてたびたび登場します。そこに合わせるドレーピングが際立つドレスやトップスは、シフォンやタフタ、オーガンジーなどを用いて軽やかに。オープンバックのドレスもあり、トレンドであるシアー素材や肌見せを巧みに取り入れています。

そして今季のボトムスに、パンツは一切無し。前だけが長いタイトスカートを軸に、センシュアルなメッシュのソックスで覆ったパンプスなどを合わせています。シーズンごとのテーマを設けないマシューは、自身の周囲にいる女性たちのワードローブから着想を得たといいますが、そこにはスタイリストやファッションコンサルタントとして同ブランドに関わるカリーヌ・ロワトフェルド(Carine Roitfeld)の影響を感じます。

今シーズンを語る上で欠かせないのは、アイリスやバラをはじめとするフラワーモチーフ。最近メディテーションとしてガーデニングにハマっているというマシューは、花に庭園を愛した創業者ユベール・ド・ジバンシィ(Hubert de Givenchy)との共通点を見いだしたよう。プリントや刺しゅうから、ハンドペイント、ドレーピングで作る立体装飾まで、さまざまな技法で可憐なモチーフをドレスやスカートにあしらっています。

バッグは、新たなアイコンとして人気上昇中の“ヴォワイユー ”のラインアップを拡大。今回のコレクションに呼応するシンプルでエレガントなトップハンドルバッグや、ストラップ付きのかっちりしたパーティークラッチをはじめ、ビッグトートやチェーンバッグ、小ぶりなスクエアデザインなどが登場しました。また、バッグのデザインから引用した細いベルトはドレスやスカートのアクセントにも取り入れられています。

結果として、とてもエレガントで美しいコレクションだったのですが、ハードウエアやアクセサリー以外にマシューらしさがあまり見えないという印象は否めず。今後の方向性に注目です。

17:30「リック・オウエンス」

「リック オウエンス(RICK OWENS)」のショーでは“頭上から何かが降ってくる”演出を覚悟して望みますが、まさかここまでとは!今回は開始と同時にピンクと黄色のスモークが盛大に焚かれ、頭上からは大量のバラの花びらが降り注いできました。日本の席は風下だったためスモークに襲われつつも、それは覚悟済み。「クロエ」でいただいたバンダナで口を押さえつつショーを堪能しました。

肩を極端に強調したライダースジャケットなど得意のアイテムに加えて、今回目立ったのは、リサイクル・ナイロンリュールとシルクオーガンザを重ねて作ったボリューム服。その意図についてデザイナーのリック・オウエンスは「どうしたらなるべく服を選らせるか、いかにシンプルにできるか、と考えた。これなら飛行機の中でも、床に放り出して愛犬のベッドにもできるだろう?」とユーモアを交えて語り、インスピレーション源にはアーティストのドナルド・ジャッドやジョン・チェンバレンなどの名前をあげています。

実際にこの服で飛行機で快適に過ごせるかと言えばノーですが、リックが「どうしたら服を選らせるか」というサステナビリティの大命題に向き合ったと知ると、コレクションの見方も変わってきます。赤い色使いも新鮮でした。

20:00「イザベル マラン」

「イザベル マラン(ISABEL MARANT)」の会場は、お馴染みのパレ・ロワイヤル。ただ、いつもとは配置が異なり、庭園の長辺を使った長〜いランウエイが用意されています。モデルたちがまとうのは、スイムウエアや透け感を取り入れた軽やかなスタイル。そこにユーティリティームードのパーカやカーゴパンツ、レザーで仕立てたジャケットにマイクロショーツ、ミニ丈のプリントドレスといった「イザベル マラン」が得意とするアイテムを合わせています。今季特に目を引いたのは、アールヌーボーの装飾から着想を得たという有機的な模様があしらわれたランジェリーライクなドレスや、ボディーラインに沿う細身のロングドレス。いつもよりもゆっくりなウォーキングやブロンド・レッドヘッド(Blonde Redhead)の心地良い音楽も手伝って、ライブ会場にいるかようなエネルギッシュなショーとは異なる落ち着いた雰囲気や大人っぽさを感じるシーズンでした。

フィナーレには、21年に就任したキム・ベッカー(Kim Bekker)=アーティスティック・ディレクターが創業デザイナーのイザベルと共に登場。今季見られた変化は、彼女の担う役割が大きくなっていることを示しているのかもしれません。

21:00「クリスチャン ルブタン」

当初21時オンタイムと案内が来ていた「クリスチャン ルブタン(CHRISTIAN LOUBOUTIN)」のショーは、当日に21〜22時の間に開始しますと連絡がありました。その時点で、これは22時スタートになるなと思っていましたが、全然始まる気配なし。22時31分にようやくスタートしました。

会場は、歴史あるソルボンヌ大学の荘厳な円形ホール。ステージに置かれた6つのスクリーンに映し出されるアーティストのトビアス・グレムラー(Tobias Gremmler)によるバーチャルな映像と、スパイクのような義足を着けたヴィクトリア・モデスタ(Viktoria Modesta)をはじめとするダンサーのリアルなパフォーマンスを織り交ぜたコンテンポラリーなショーでした。ディレクションと振り付けを手掛けたのは、パリ・オペラ座バレエ団や、レディー・ガガ(Lady Gaga)やビヨンセ(Beyonce)といった世界的アーティストとのコラボレーションで知られるシディ・ラルビ・シェルカウイ(Sidi Larbi Cherkaoui)。「赤」に始まり「情熱的な愛」「力強さ」「華やかさ」などブランドを象徴する要素が詰まったショーは見応えがあり、遅くまで待った甲斐がありました。ただ、ホテルに帰り着いたのは、深夜0時前。さすがに疲れていて、原稿も書かずにベッドに入りました。

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「スタジオ・ザ・ブルー・ボーイ」が東京・六本木でポップアップを開催 こだわりのラグや雑貨を展示販売

インテリアブランド「スタジオ・ザ・ブルー・ボーイ(STUDIO THE BLUE BOY以下、ブルー・ボーイ)」は10月6〜16日、東京・六本木ミッドタウン内のイデー ショップ六本木でポップアップショップ“ミュゼ・ド・ブルー・ボーイ”を開催する。同ブランドは、アートディレクターやグラフィックアーティストとして活躍する正田啓介のブランド。ポップアップでは、創設3周年を記念して過去最大数のラグ20点のほか、彼が手掛けてきたクッションやブランケット、お香などのインテリア雑貨がそろう。
ブルー・ボーイ」のラグは、ポップな色使いが特徴だが、扇や日の丸、枯山水といった日本的なモチーフを採用。ニュージーランド製のウール100%を使用し、京都の職人が手仕事で仕上げている。最新作は、熊本の棚田からインスピレーションを得た“ライステラスラグ”。ポップアップ限定でブランド初の長方形のラグを販売する。

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「スタジオ・ザ・ブルー・ボーイ」が東京・六本木でポップアップを開催 こだわりのラグや雑貨を展示販売

インテリアブランド「スタジオ・ザ・ブルー・ボーイ(STUDIO THE BLUE BOY以下、ブルー・ボーイ)」は10月6〜16日、東京・六本木ミッドタウン内のイデー ショップ六本木でポップアップショップ“ミュゼ・ド・ブルー・ボーイ”を開催する。同ブランドは、アートディレクターやグラフィックアーティストとして活躍する正田啓介のブランド。ポップアップでは、創設3周年を記念して過去最大数のラグ20点のほか、彼が手掛けてきたクッションやブランケット、お香などのインテリア雑貨がそろう。
ブルー・ボーイ」のラグは、ポップな色使いが特徴だが、扇や日の丸、枯山水といった日本的なモチーフを採用。ニュージーランド製のウール100%を使用し、京都の職人が手仕事で仕上げている。最新作は、熊本の棚田からインスピレーションを得た“ライステラスラグ”。ポップアップ限定でブランド初の長方形のラグを販売する。

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「マメ クロゴウチ」が10月5日に初の“香り”を発売 故郷の長野の冬景色から着想

黒河内真衣子によるファッションブランド「マメ クロゴウチ(MAME KUROGOUCHI)」は10月5日、初のフレグランスコレクションを、東京・青山のブランド直営店と公式ECで発売する。建築家の柳原照弘が主宰するTERUHIRO YANAGIHARA STUDIOのフレグランスブランド「ライケン(LICHEN)」とコラボレーションし、「ライケン × マメ クロゴウチ」としてオードパルファムとキャンドルを製作した。シーズンを超えて製作している黒一色の定番コレクション“マメ クロゴウチ ベーシックス”の1つとして「ワードローブに立体的かつ有機的な広がりを与え、日常のわずかな時間に寄り添いながら、五感へ訴えかけ」(発表資料から)るアイテムとして打ち出す。

オードパルファムは75ミリリットルで4万6200円、キャンドルは2万4200円。ブランド初の“香り”を製作するにあたり、黒河内が着想源としたのは故郷である長野の冬景色だ。「暖が取られた室内から窓越しに眺める一面の雪景色。音のない世界で洋服と肌の間に感じる微熱と目線の先に広がる冷たさの奇妙な共存。対極の調和。雪下の生命」といった五感で感じた要素を、調香師の和泉侃が天然香料を用いて“香り”として設計した。

マットな黒の有田焼容器もポイント

オードパルファムは秋の七草の一つ、フジバカマと、白檀、沈香などの香木、スミレなどで構成。キャンドルにはソイワックスとニホンハッカの精油などを使用している。オードパルファム、キャンドルの容器は、「ライケン」で使用している容器と同様に有田焼でできている。「フジバカマを求めて飛来する黒蝶のアサギマダラを思わせる」マットな墨黒がポイントだ。キービジュアルは、「ライケン」のビジュアルも手掛けた野田祐一郎、Bennie Julian Gay が担当した。

神戸と南仏のアルルに拠点を構えるTERUHIRO YANAGIHARA STUDIOは、「マメ クロゴウチ」の青山や羽根木の直営店や、伊勢丹新宿本店3階リ・スタイル内のショップのインテリア設計も手掛けている。「空間を可視化するフレグランスブランド」という位置づけの「ライケン」は、2022年夏にアルルで発表し、23年4月から日本でも販売している。

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「フィービー ファイロ」、初コレクションは10月30日発売

フィービー・ファイロ(Phoebe Philo)前「セリーヌ(CELINE)」クリエイティブ・ディレクターが立ち上げたシグネチャーブランド「フィービー ファイロ(PHOEBE PHILO)」は、10月30日に初コレクションを発売する。公式サイトで会員登録をしたユーザーに送付されたメールで明らかとなった。

メールには、発売日のほか、人物の顔や指、植物などが点滅するティザー動画が添付されていた。詳細についての記載はなく、公式サイトやインスタグラムでもまだ新たな動きはない。

ファイロは、08年から17年12月まで「セリーヌ」のクリエイティブ・ディレクターを務めた。21年7月、LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)を少数株主とする、独立したブランドでファッション界に復帰することを発表。23年2月に公式インスタグラムアカウントを開設し、9月に初コレクションを披露することを明らかにした。7月には、公式サイトで会員登録の受付を開始した。なお、6月の時点で情報筋がコメントしたところによれば、初コレクションはウエアだけでなく、レザーグッズ、ジュエリー、アイウエア、シューズまで合わせて150型以上のアイテムをラインアップするという。しかし、米「WWD」による当時の取材に対し、ブランドの広報担当はコメントを差し控えるとしている。

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「ルナソル」×「ミキオサカベ」コラボ アイシャドウカラーの限定スカーフが登場

「ルナソル(LUNASOL)」は、宇宙からインスパイアされたメイクアップコレクション"ザ インフィニティ ユニバース”の発売を記念し、坂部三樹郎とシュエ・ジェンファン(Shueh Jen-Fang)のデザイナーデュオが手掛けるファッションブランド「ミキオサカベ(MIKIO SAKABE)」とコラボレーションした限定スカーフを数量限定で制作した。10月11日から、阪急百貨店うめだ本店とコスメ通販サイト「ハンキュウ ビューティー オンライン(HANKYU BEAUTY ONLINE)」で1万3200円以上の購入者に先着順で贈呈する。

限定のスカーフは、ブランドを代表するアイシャドウパレット“アイカラーレーション”の9月に発売した新色“21 メルティングネブラ”をイメージしたデザインに仕上げた。ピンクベージュ、ライトパープル、ピンク、オレンジブラウンの4色をそろえ、それぞれに大粒のグリッターをプラスしている。

坂部デザイナーは「4色のカラーパレットからそのまま出てきたような艶感のある色味の生地を探し、ブランドのイメージやコンセプトを粒の大きなグリッターを使用してプリントで表現した。ドットモチーフでファッションアイテムやヘアアクセサリーとして普段使いしやすいようなデザインながらも、きらめくグリッターで非日常への入り口になればと思い制作した」とコメントしている。

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「ルナソル」×「ミキオサカベ」コラボ アイシャドウカラーの限定スカーフが登場

「ルナソル(LUNASOL)」は、宇宙からインスパイアされたメイクアップコレクション"ザ インフィニティ ユニバース”の発売を記念し、坂部三樹郎とシュエ・ジェンファン(Shueh Jen-Fang)のデザイナーデュオが手掛けるファッションブランド「ミキオサカベ(MIKIO SAKABE)」とコラボレーションした限定スカーフを数量限定で制作した。10月11日から、阪急百貨店うめだ本店とコスメ通販サイト「ハンキュウ ビューティー オンライン(HANKYU BEAUTY ONLINE)」で1万3200円以上の購入者に先着順で贈呈する。

限定のスカーフは、ブランドを代表するアイシャドウパレット“アイカラーレーション”の9月に発売した新色“21 メルティングネブラ”をイメージしたデザインに仕上げた。ピンクベージュ、ライトパープル、ピンク、オレンジブラウンの4色をそろえ、それぞれに大粒のグリッターをプラスしている。

坂部デザイナーは「4色のカラーパレットからそのまま出てきたような艶感のある色味の生地を探し、ブランドのイメージやコンセプトを粒の大きなグリッターを使用してプリントで表現した。ドットモチーフでファッションアイテムやヘアアクセサリーとして普段使いしやすいようなデザインながらも、きらめくグリッターで非日常への入り口になればと思い制作した」とコメントしている。

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「コンバース」と「G-SHOCK」が初コラボ “らしさ”を移植した“オールスター”を発売

「コンバース(CONVERSE)」は10月24日、「G-SHOCK」とコラボしたスニーカー“オールスター® G-SHOCK HI”を発売する。「G-SHOCK」が今年40周年を迎えたことを記念したもので、両者の協業は初めて。

コラボスニーカーは、アッパーにはっ水性のあるバリスティックナイロンを採用し、「雨の日の快適性を向上させ、『G-SHOCK』のアイデンティティーであるタフネスも表現した」(「コンバース」)。

また、アンクルパッチには「G-SHOCK」が時刻表示に用いるフォントで“40”をプリントし、トウキャップにも“PROTECTION”の文字を入れた。タンのラベルも「G-SHOCK」をイメージしたものだ。

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「バレンシアガ」2024年春夏コレクション

「バレンシアガ(BALENCIAGA)」が2024年春夏コレクションを発表した。

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「バレンシアガ(BALENCIAGA)」が2024年春夏コレクションを発表した。

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そごう・西武の失敗から考える「百貨店復活論」 前編:二束三文の売却額の背景【小島健輔リポート】

ファッション業界のご意見番であるコンサルタントの小島健輔氏が、日々のニュースの裏側を解説する。百貨店大手のそごう・西武は、前代未聞のストライキを経て米投資ファンドに売却された。百貨店の低迷を象徴するようなニュースとして取り上げられることも多い話題だが、百貨店の現在地はどこにあるのだろうか。そごう・西武の失敗の経緯を検証しつつ、再生に向けた考察を前編・後編に分けてお届けする。

そごう・西武売却は地元豊島区まで反対に回り、百貨店では61年ぶりというストライキもむなしく、二束三文で外資ファンドに売却されるという結末となったが、その一方で一部の都心百貨店はコロナ前を上回る活況に沸いている。いったい、わが国の百貨店産業は二束三文でも売り払いたいお荷物事業なのか、本格復活を期待して良いのか、どっちなのだろうか。米国の百貨店との比較も加えて検証してみた。

遺恨を残したそごう・西武の「二束三文」売却

地元豊島区や大地主の西武鉄道(西武ホールディングス)まで反対に回ってすったもんだの挙句、そごう・西武労組が8月31日に百貨店業界では61年ぶりというストライキまで決行したのもむなしく、同日、セブン&アイ・ホールディングス(HD)は臨時取締役会を開いて百貨店子会社そごう・西武の米投資ファンドのフォートレス・インベストメント・グループへの売却を決議し、2023年2月1日としていた予定から9カ月遅れの9月1日にようやく売却に至った。

その実質譲渡価値をセブン&アイHDは8500万円と開示しているから、まさに「二束三文」の売却だった。06年1月末にそごうと西武百貨店の持ち株会社ミレニアムリテイリングを野村プリンシパルファイナンスほか株主から買収した総額2377億円から実に2800分の1に減損したわけで、骨折り損の報われない投資だった。

当初2500億円とした企業価値も西武池袋本店のフロアプランの見直しなどで2200億円に切り下げられ、貸付債権916億円の放棄、株式の簿価との差損411億円など1331億円の特損計上、西武池袋本店既存テナントの移動費用負担などが重なった結果が8500万円という実質譲渡価値になった。09年にそごう心斎橋本店を大丸(現大丸松坂屋百貨店)に売却した379億円、17年にそごう神戸店と西武高槻店をエイチ・ツー・オー リテイリングに売却した151億円、23年8月29日に旧そごう川口店ビルを三井不動産に売却した金額(非開示)も借入金の利払いやリストラ費用に消えていき、紆余曲折の売却交渉の末に8500万円しか残らなかったのだろう。

買収を決定した当時の経営陣にどのような戦略があったのか今となっては知る由もないが、量販店とコンビニのセブン&アイHDの経営陣に百貨店経営の知見はなく、不採算店の閉店とリストラに終始して収益化への再構築も進まず、グループ内の相乗効果も得られなかった。

という評価はあくまで結果論であり、ミレニアムリテイリングの買収発表時にはセブン&アイHDの株価はストップ高(11.3%)となって多くの買い注文が残ったほどだから、株式市場が買収を評価したことは間違いない。それが当時の投資認識だったわけで、当時の経営陣の判断を一方的に責めるのは酷かも知れない。

とはいえ、買収時の鈴木敏文体制を引き継いだ井阪隆一体制の無為無策の果てに、そごう・西武の執行経営陣や労働組合から地元自治体まであらゆるステークホルダーの意向を無視して売却を強行した暴挙は各方面に遺恨を残したことは否めず、投資ファンドの傘下となったそごう・西武はもちろん、セブン&アイHDの今後にも影を落とすことになりそうだ。

損益悪化と閉店のスパイラルに終わった無為無策の悲劇

買収直後07年2月期のそごう12店・西武18店の計30店で合計営業収益9665億4500万円。それが23年2月期にはそごう4 店・西武6店の計10店で合計営業収益5073億9500万円にシュリンクした。

営業収益のピークは08年2月期の9700億6400万円で、09年8月にそごう心斎橋本店、同9月に西武札幌店を閉店して10年2月期は8592億6500万円に減少。10年12月に西武有楽町店、12年1月にそごう八王子店、13年1月にそごう呉店を閉店して14年2月期は8015億3500万円に減少。15年8月には西武渋谷店を8年ぶりに全面リニューアルしたが、既に時代をリードする感度を失い、ファッションリーダーの地位も伊勢丹新宿本店に奪われて久しく、期待した成果は得られなかった。

16年2月には西武春日部店(元ロビンソン→現匠大塚)、同9月にはそごう柏店、西武旭川店、17年2月には西武筑波店、西武八尾店を閉店、同10月にはそごう神戸店と西武高槻店をエイチ・ツー・オー リテイリング(阪急阪神百貨店)に151億円で売却、18年2月には西武船橋店と西武小田原店を閉店し、コロナ前20年2月期の営業収益は6001億4800万円まで減少していた。

コロナに直撃された21年2月期は営業収益が26.6%減の4404億8400万円に落ち込み、翌22年3月期も4568億4200万円と3.7%しか戻せず、23年3月期も5073億9500万円と11.1%回復してもコロナ前の84.5%にとどまった。競合と比べれば、7540億円とコロナ前の97.3%まで戻した高島屋の百貨店事業、1兆175億円と同98.3%まで戻した三越伊勢丹の百貨店事業とは大きく差が開いた。

営業利益のピークは06年2月期の371億8000万円(営業収益比3.88%)で、以降は利益額も利益率も年々低下して10年2月期には56億1300万円、営業利益率は0.65%と1%を割り込んだ。12年2月期から15年2月期は1%台を回復したものの16年2月期以降は再び1%を割り込み、20年2月期は0.03%と収支いっぱいまで落ち込んだところをコロナ禍が襲い、21年2月期、22年2月期と2期連続の営業赤字に陥った。23年2月期は24億6300万円、営業利益率0.49%となんとか浮上したが、純利益は4期連続の赤字のまま売却に至っている。

不採算店を3分の2の20店も閉店・売却しても収益を改善できなかったのだから、セブン&アイHDの経営陣はもちろん、そごう・西武の執行経営陣も無為無策のそしりを免れないが、旧来の百貨店という立地依存ビジネスモデルを改革できないまま地盤沈下して売り上げが減少し、リストラが追いつかなかったという図式が見て取れる。買収から売却まで、そごう・西武の社員数は42.4%、パートタイマー含めた従業員数も44.9%に減少し(従業員も痛みを分担したのだ)、社員一人当たり売上高は1億8028万円から2億2511万円に24.9%、パートも含めた従業員一人当たり売上高も9207万円から1億870万円に18.1%上昇したから、不採算店リストラはそれなりに成果があったわけだが、それでも採算の悪化は止まらなかった。

この間、高島屋の従業員数は1万2879人から6926人と53.8%に減少し、一人当たり売上高は7070万円から1億671万円に50.9%上昇、三越伊勢丹の従業員数は旧三越の余剰人員もあって1万7682人から7903人と44.7%に減少し、一人当たり売上高は6162万円から1億2875万円と2.09倍に上昇しているから、18.1%(社員ベースでも24.9%)しか上昇しなかったそごう・西武のリストラは大量首切りに終わって効率改革が進まなかったと非難されてもやむを得まい。

主力の衣料品売上高が減少して百貨店は斜陽産業化した

日本百貨店協会の統計によれば、わが国百貨店売上高のピークは91年の9兆7131億円で、98年以降は年々減少してコロナ前2019年は5兆7547億円まで減少し、コロナ禍の20年は4兆2204億円まで落ち込んだ。21年、22年と回復し、5月にコロナ規制が解除されて客足が戻った23年は7月まで前年比10.1%増のペースで通年では5兆4840億円まで戻ると推計されるが、コロナ前の19年には95.4%と届かず、ピークだった91年比では56.5%にとどまる。

そごう・西武の売上高は07年2月期から23年2月期で52.5%に減少したが、全国百貨店売上高もこの間に64.1%に減少している。そごう・西武の落ち込みは全国百貨店を上回るが、百貨店業界全体が長期凋落傾向にあることは疑う余地もない。99年末のピークには311店に達していた百貨店協会加盟店舗も減少が続き、コロナ下の20年末には196店と200店を割り込み、23年7月末には181店まで減少している。

91年当時は百貨店売上高の40.4%を占めていた衣料品の衰退が激しく、コロナ前19年には29.3%まで減少し、コロナ下のエッセンシャルシフト(生活必需品集中)で21年には26.4%まで落ち込んだ。その背景は13年頃までは国民所得の減少と呼応する衣料品のデフレと低価格衣料チェーンへの流出が大きかったが、14年頃から円高の終焉もあって衣料品購入単価は上昇に転じ、代わって急成長期に入ったECに流出するようになった。

経済産業省の調査によれば、衣類・服飾雑貨の消費者向けEC売上高は13年の1兆1600億円(EC比率10.53%)からコロナ直前の19年は1兆9100億円(同13.87%)に拡大し、コロナ下で店舗から足が遠のいた2年間で急拡大して22年には2兆5500億円(同21.56%)に達したから、この間に1兆3900億円も増えており、同期間に減少した百貨店衣料品売上高8012億円の相当部分が流れたと思われる。最大の百貨店アパレルたるオンワード樫山(オンワードホールディングス)の連結売上高に占めるEC比率はコロナ下の21年2月期には33%と百貨店の29%を凌駕し、店舗販売が回復し始めた23年2月期も30%と百貨店の33.2%と大差ない。16年2月期には百貨店が70.6%を占め、ECは8.1%に過ぎなかったから、その後のECの拡大と百貨店の凋落が如何に急激だったか理解されよう。

コロナ前は食料品や化粧品、ラグジュアリー雑貨のシェアが伸びたが、コロナ下では外出が減って衣料品はもちろんマスクに隠れた化粧品も低迷。コロナが明けた23年は化粧品が復調し、ラグジュアリー雑貨が急伸しているが、衣料品の回復は鈍く、猛暑で売り上げが伸びた7月でも全国百貨店衣料品売上高の19年比は88.5%(8月は86.3%に減速)にとどまった。

伊勢丹新宿本店や阪急うめだ本店など、富裕層や外国人旅行者が集中する大都市の都心百貨店は活況を呈して19年売上高を大きく上回っているが、それらが期待出来ない地方や郊外の百貨店は回復が鈍く、不採算が続いて閉店の危機が迫る店舗も少なくない。商圏の規模や客層、競争環境から見て百貨店として採算を維持できるのは全国最大60店舗ほどと見られるから、コロナ明けのリベンジ消費が一巡する来年以降は再び売り上げ減少に転じ、閉店したりテナント構成のショッピングビルに転業する百貨店が続出すると思われる。

例外的に活況を呈する都心店はあるものの、少子高齢化が進行し経済が停滞して中産階級が疲弊するわが国では百貨店はやはり斜陽産業であり、消費の量も質も足らない地方や郊外の店舗は閉店かテナントビルかの選択を迫られ、いずれフランスやイギリスのように大都市の都心に数店舗ずつしか残らないかもしれない。ならば、移民も流入して人口が増加し経済が発展する米国の百貨店は斜陽産業ではないのだろうか。

米国の百貨店も地盤沈下が激しい

経済が拡大する米国の百貨店(デパートメントストア)も、実は日本の百貨店と似たような凋落の軌跡をたどっている。米国商務省の統計によれば、米国百貨店の売上高は2000年をピークに減少を続け、コロナ前19年には00年の58.2%まで縮小していた。コロナに直撃された20年には00年比48.9%まで落ち込み、21年は57.5%、22年は59.1%まで戻したが、23年はリベンジ消費の一巡とインフレによる生活防衛で2月、8月を除いて前年割れが続いており、このペース(1〜7月で2.3%減)だと00年比57.7%に押し戻されてしまう。00年から22年で米国の衣料品&服飾雑貨小売業の売上高は百貨店とは逆に14.8%増え、23年1〜7月も1.3%増加しているから、百貨店は一方的にシェアを落としたことになる。

日本の百貨店売上高のピークは91年で、98以降は年々減少が続き、コロナ前19年は91年比59.2%まで減少していた。コロナ下の20年は91年比43.5%と米国以上に落ち込んだが、21年は同45.5%、22年は同51.3%まで回復した。コロナが明けた23年は1〜7月で前年比10.7%増と回復が加速して91年比56.5%まで戻す勢いだ。91年から22年で日本の織物・衣服・身の回り品の小売売上高(商業動態統計)は57.0%に減少しているから、百貨店はそれ以上のペースで減少してシェアを落としたことになるが、米国ほどその差は極端ではなかった。

ピーク比の売り上げ水準は22年で米国百貨店59.1%、日本百貨店51.3%と米国の方がやや高く、23年1〜7月のペースは米国百貨店57.7%、日本百貨店56.5%と接近しているが、この数字を真に受けてはいけない。00年〜23年4月のインフレ率はデフレが長く続いた日本は8.00%に過ぎないが、2%前後(21年は4.68%、22年は7.99%に加速)のインフレ基調が続いた米国は77.66%にも達するからだ。インフレ率を割り引いたピーク比売上水準は22年で日本の45.2%に対して米国は33.3%で、米国百貨店の落ち込みは日本の百貨店の比ではなかった。

米国の百貨店はギフトのキャンディーやチョコレートなどを除いて食料品は扱わず、半世紀前は扱っていた家具や家電も前世紀中にほとんどの店舗から消え、今日では衣料品や服飾雑貨、化粧品などソフトラインと美容サービスに特科した巨大ファッションストアとなっているから、強力なデパ地下に支えられた日本の百貨店より売り上げの減少が急激だったのは致し方なかった。事実、日本の百貨店では91年に売り上げの40.1%を占めていた衣料品が年々シェアを落としてコロナ前19年には29.3%まで縮小し、21年は26.4%まで落ち込んだ一方、食料品は19.9%から年々シェアを伸ばしてコロナ下の20年は31.3%に拡大し、22年も29.0%を占めている。
(後編に続く)

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そごう・西武の失敗から考える「百貨店復活論」 前編:二束三文の売却額の背景【小島健輔リポート】

ファッション業界のご意見番であるコンサルタントの小島健輔氏が、日々のニュースの裏側を解説する。百貨店大手のそごう・西武は、前代未聞のストライキを経て米投資ファンドに売却された。百貨店の低迷を象徴するようなニュースとして取り上げられることも多い話題だが、百貨店の現在地はどこにあるのだろうか。そごう・西武の失敗の経緯を検証しつつ、再生に向けた考察を前編・後編に分けてお届けする。

そごう・西武売却は地元豊島区まで反対に回り、百貨店では61年ぶりというストライキもむなしく、二束三文で外資ファンドに売却されるという結末となったが、その一方で一部の都心百貨店はコロナ前を上回る活況に沸いている。いったい、わが国の百貨店産業は二束三文でも売り払いたいお荷物事業なのか、本格復活を期待して良いのか、どっちなのだろうか。米国の百貨店との比較も加えて検証してみた。

遺恨を残したそごう・西武の「二束三文」売却

地元豊島区や大地主の西武鉄道(西武ホールディングス)まで反対に回ってすったもんだの挙句、そごう・西武労組が8月31日に百貨店業界では61年ぶりというストライキまで決行したのもむなしく、同日、セブン&アイ・ホールディングス(HD)は臨時取締役会を開いて百貨店子会社そごう・西武の米投資ファンドのフォートレス・インベストメント・グループへの売却を決議し、2023年2月1日としていた予定から9カ月遅れの9月1日にようやく売却に至った。

その実質譲渡価値をセブン&アイHDは8500万円と開示しているから、まさに「二束三文」の売却だった。06年1月末にそごうと西武百貨店の持ち株会社ミレニアムリテイリングを野村プリンシパルファイナンスほか株主から買収した総額2377億円から実に2800分の1に減損したわけで、骨折り損の報われない投資だった。

当初2500億円とした企業価値も西武池袋本店のフロアプランの見直しなどで2200億円に切り下げられ、貸付債権916億円の放棄、株式の簿価との差損411億円など1331億円の特損計上、西武池袋本店既存テナントの移動費用負担などが重なった結果が8500万円という実質譲渡価値になった。09年にそごう心斎橋本店を大丸(現大丸松坂屋百貨店)に売却した379億円、17年にそごう神戸店と西武高槻店をエイチ・ツー・オー リテイリングに売却した151億円、23年8月29日に旧そごう川口店ビルを三井不動産に売却した金額(非開示)も借入金の利払いやリストラ費用に消えていき、紆余曲折の売却交渉の末に8500万円しか残らなかったのだろう。

買収を決定した当時の経営陣にどのような戦略があったのか今となっては知る由もないが、量販店とコンビニのセブン&アイHDの経営陣に百貨店経営の知見はなく、不採算店の閉店とリストラに終始して収益化への再構築も進まず、グループ内の相乗効果も得られなかった。

という評価はあくまで結果論であり、ミレニアムリテイリングの買収発表時にはセブン&アイHDの株価はストップ高(11.3%)となって多くの買い注文が残ったほどだから、株式市場が買収を評価したことは間違いない。それが当時の投資認識だったわけで、当時の経営陣の判断を一方的に責めるのは酷かも知れない。

とはいえ、買収時の鈴木敏文体制を引き継いだ井阪隆一体制の無為無策の果てに、そごう・西武の執行経営陣や労働組合から地元自治体まであらゆるステークホルダーの意向を無視して売却を強行した暴挙は各方面に遺恨を残したことは否めず、投資ファンドの傘下となったそごう・西武はもちろん、セブン&アイHDの今後にも影を落とすことになりそうだ。

損益悪化と閉店のスパイラルに終わった無為無策の悲劇

買収直後07年2月期のそごう12店・西武18店の計30店で合計営業収益9665億4500万円。それが23年2月期にはそごう4 店・西武6店の計10店で合計営業収益5073億9500万円にシュリンクした。

営業収益のピークは08年2月期の9700億6400万円で、09年8月にそごう心斎橋本店、同9月に西武札幌店を閉店して10年2月期は8592億6500万円に減少。10年12月に西武有楽町店、12年1月にそごう八王子店、13年1月にそごう呉店を閉店して14年2月期は8015億3500万円に減少。15年8月には西武渋谷店を8年ぶりに全面リニューアルしたが、既に時代をリードする感度を失い、ファッションリーダーの地位も伊勢丹新宿本店に奪われて久しく、期待した成果は得られなかった。

16年2月には西武春日部店(元ロビンソン→現匠大塚)、同9月にはそごう柏店、西武旭川店、17年2月には西武筑波店、西武八尾店を閉店、同10月にはそごう神戸店と西武高槻店をエイチ・ツー・オー リテイリング(阪急阪神百貨店)に151億円で売却、18年2月には西武船橋店と西武小田原店を閉店し、コロナ前20年2月期の営業収益は6001億4800万円まで減少していた。

コロナに直撃された21年2月期は営業収益が26.6%減の4404億8400万円に落ち込み、翌22年3月期も4568億4200万円と3.7%しか戻せず、23年3月期も5073億9500万円と11.1%回復してもコロナ前の84.5%にとどまった。競合と比べれば、7540億円とコロナ前の97.3%まで戻した高島屋の百貨店事業、1兆175億円と同98.3%まで戻した三越伊勢丹の百貨店事業とは大きく差が開いた。

営業利益のピークは06年2月期の371億8000万円(営業収益比3.88%)で、以降は利益額も利益率も年々低下して10年2月期には56億1300万円、営業利益率は0.65%と1%を割り込んだ。12年2月期から15年2月期は1%台を回復したものの16年2月期以降は再び1%を割り込み、20年2月期は0.03%と収支いっぱいまで落ち込んだところをコロナ禍が襲い、21年2月期、22年2月期と2期連続の営業赤字に陥った。23年2月期は24億6300万円、営業利益率0.49%となんとか浮上したが、純利益は4期連続の赤字のまま売却に至っている。

不採算店を3分の2の20店も閉店・売却しても収益を改善できなかったのだから、セブン&アイHDの経営陣はもちろん、そごう・西武の執行経営陣も無為無策のそしりを免れないが、旧来の百貨店という立地依存ビジネスモデルを改革できないまま地盤沈下して売り上げが減少し、リストラが追いつかなかったという図式が見て取れる。買収から売却まで、そごう・西武の社員数は42.4%、パートタイマー含めた従業員数も44.9%に減少し(従業員も痛みを分担したのだ)、社員一人当たり売上高は1億8028万円から2億2511万円に24.9%、パートも含めた従業員一人当たり売上高も9207万円から1億870万円に18.1%上昇したから、不採算店リストラはそれなりに成果があったわけだが、それでも採算の悪化は止まらなかった。

この間、高島屋の従業員数は1万2879人から6926人と53.8%に減少し、一人当たり売上高は7070万円から1億671万円に50.9%上昇、三越伊勢丹の従業員数は旧三越の余剰人員もあって1万7682人から7903人と44.7%に減少し、一人当たり売上高は6162万円から1億2875万円と2.09倍に上昇しているから、18.1%(社員ベースでも24.9%)しか上昇しなかったそごう・西武のリストラは大量首切りに終わって効率改革が進まなかったと非難されてもやむを得まい。

主力の衣料品売上高が減少して百貨店は斜陽産業化した

日本百貨店協会の統計によれば、わが国百貨店売上高のピークは91年の9兆7131億円で、98年以降は年々減少してコロナ前2019年は5兆7547億円まで減少し、コロナ禍の20年は4兆2204億円まで落ち込んだ。21年、22年と回復し、5月にコロナ規制が解除されて客足が戻った23年は7月まで前年比10.1%増のペースで通年では5兆4840億円まで戻ると推計されるが、コロナ前の19年には95.4%と届かず、ピークだった91年比では56.5%にとどまる。

そごう・西武の売上高は07年2月期から23年2月期で52.5%に減少したが、全国百貨店売上高もこの間に64.1%に減少している。そごう・西武の落ち込みは全国百貨店を上回るが、百貨店業界全体が長期凋落傾向にあることは疑う余地もない。99年末のピークには311店に達していた百貨店協会加盟店舗も減少が続き、コロナ下の20年末には196店と200店を割り込み、23年7月末には181店まで減少している。

91年当時は百貨店売上高の40.4%を占めていた衣料品の衰退が激しく、コロナ前19年には29.3%まで減少し、コロナ下のエッセンシャルシフト(生活必需品集中)で21年には26.4%まで落ち込んだ。その背景は13年頃までは国民所得の減少と呼応する衣料品のデフレと低価格衣料チェーンへの流出が大きかったが、14年頃から円高の終焉もあって衣料品購入単価は上昇に転じ、代わって急成長期に入ったECに流出するようになった。

経済産業省の調査によれば、衣類・服飾雑貨の消費者向けEC売上高は13年の1兆1600億円(EC比率10.53%)からコロナ直前の19年は1兆9100億円(同13.87%)に拡大し、コロナ下で店舗から足が遠のいた2年間で急拡大して22年には2兆5500億円(同21.56%)に達したから、この間に1兆3900億円も増えており、同期間に減少した百貨店衣料品売上高8012億円の相当部分が流れたと思われる。最大の百貨店アパレルたるオンワード樫山(オンワードホールディングス)の連結売上高に占めるEC比率はコロナ下の21年2月期には33%と百貨店の29%を凌駕し、店舗販売が回復し始めた23年2月期も30%と百貨店の33.2%と大差ない。16年2月期には百貨店が70.6%を占め、ECは8.1%に過ぎなかったから、その後のECの拡大と百貨店の凋落が如何に急激だったか理解されよう。

コロナ前は食料品や化粧品、ラグジュアリー雑貨のシェアが伸びたが、コロナ下では外出が減って衣料品はもちろんマスクに隠れた化粧品も低迷。コロナが明けた23年は化粧品が復調し、ラグジュアリー雑貨が急伸しているが、衣料品の回復は鈍く、猛暑で売り上げが伸びた7月でも全国百貨店衣料品売上高の19年比は88.5%(8月は86.3%に減速)にとどまった。

伊勢丹新宿本店や阪急うめだ本店など、富裕層や外国人旅行者が集中する大都市の都心百貨店は活況を呈して19年売上高を大きく上回っているが、それらが期待出来ない地方や郊外の百貨店は回復が鈍く、不採算が続いて閉店の危機が迫る店舗も少なくない。商圏の規模や客層、競争環境から見て百貨店として採算を維持できるのは全国最大60店舗ほどと見られるから、コロナ明けのリベンジ消費が一巡する来年以降は再び売り上げ減少に転じ、閉店したりテナント構成のショッピングビルに転業する百貨店が続出すると思われる。

例外的に活況を呈する都心店はあるものの、少子高齢化が進行し経済が停滞して中産階級が疲弊するわが国では百貨店はやはり斜陽産業であり、消費の量も質も足らない地方や郊外の店舗は閉店かテナントビルかの選択を迫られ、いずれフランスやイギリスのように大都市の都心に数店舗ずつしか残らないかもしれない。ならば、移民も流入して人口が増加し経済が発展する米国の百貨店は斜陽産業ではないのだろうか。

米国の百貨店も地盤沈下が激しい

経済が拡大する米国の百貨店(デパートメントストア)も、実は日本の百貨店と似たような凋落の軌跡をたどっている。米国商務省の統計によれば、米国百貨店の売上高は2000年をピークに減少を続け、コロナ前19年には00年の58.2%まで縮小していた。コロナに直撃された20年には00年比48.9%まで落ち込み、21年は57.5%、22年は59.1%まで戻したが、23年はリベンジ消費の一巡とインフレによる生活防衛で2月、8月を除いて前年割れが続いており、このペース(1〜7月で2.3%減)だと00年比57.7%に押し戻されてしまう。00年から22年で米国の衣料品&服飾雑貨小売業の売上高は百貨店とは逆に14.8%増え、23年1〜7月も1.3%増加しているから、百貨店は一方的にシェアを落としたことになる。

日本の百貨店売上高のピークは91年で、98以降は年々減少が続き、コロナ前19年は91年比59.2%まで減少していた。コロナ下の20年は91年比43.5%と米国以上に落ち込んだが、21年は同45.5%、22年は同51.3%まで回復した。コロナが明けた23年は1〜7月で前年比10.7%増と回復が加速して91年比56.5%まで戻す勢いだ。91年から22年で日本の織物・衣服・身の回り品の小売売上高(商業動態統計)は57.0%に減少しているから、百貨店はそれ以上のペースで減少してシェアを落としたことになるが、米国ほどその差は極端ではなかった。

ピーク比の売り上げ水準は22年で米国百貨店59.1%、日本百貨店51.3%と米国の方がやや高く、23年1〜7月のペースは米国百貨店57.7%、日本百貨店56.5%と接近しているが、この数字を真に受けてはいけない。00年〜23年4月のインフレ率はデフレが長く続いた日本は8.00%に過ぎないが、2%前後(21年は4.68%、22年は7.99%に加速)のインフレ基調が続いた米国は77.66%にも達するからだ。インフレ率を割り引いたピーク比売上水準は22年で日本の45.2%に対して米国は33.3%で、米国百貨店の落ち込みは日本の百貨店の比ではなかった。

米国の百貨店はギフトのキャンディーやチョコレートなどを除いて食料品は扱わず、半世紀前は扱っていた家具や家電も前世紀中にほとんどの店舗から消え、今日では衣料品や服飾雑貨、化粧品などソフトラインと美容サービスに特科した巨大ファッションストアとなっているから、強力なデパ地下に支えられた日本の百貨店より売り上げの減少が急激だったのは致し方なかった。事実、日本の百貨店では91年に売り上げの40.1%を占めていた衣料品が年々シェアを落としてコロナ前19年には29.3%まで縮小し、21年は26.4%まで落ち込んだ一方、食料品は19.9%から年々シェアを伸ばしてコロナ下の20年は31.3%に拡大し、22年も29.0%を占めている。
(後編に続く)

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大阪・梅田「HEP FIVE」飲食店街がオープン以来、初のリニューアル。注目は老舗企業の「マルバーグ」で見た、ハンバーグ業態の勝ちパターン。

【記事のポイント】 ●大阪梅田の若者に人気の商業施設「HEP FIVE(ヘップファイブ)」の飲食店街が、1998年の開館以来、初のリニューアル。9月15日に新しい飲食エリア「TAMLO(タムロ)」14店舗がオープン。Z世代をターゲットにした店舗ばかりの中、老舗企業の新業態「ハンバーグ マルバーグ」が面白い。意外と流行りそうなのだ。
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「クロエ」が「クロエ by カール・ラガーフェルド」展を銀座店で開催 アーカイブなどを展示

「クロエ(CHLOE)」は、6月28日からパリのサントノーレ店でスタートした「クロエ by カール・ラガーフェルド」展を東京で開催する。期間は10月7〜15日で、同ブランドの銀座店で行う。

展示では、カール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)が「クロエ」に在籍していた25年間のアイコニックなアーカイブデザインと、5月にニューヨークで開催された「メットガラ」のため同ブランドのクリエイティブディレクター、ガブリエラ・ハースト(Gabriela Hearst)が再解釈したデザインなどを紹介する。

これらの展示品はパリを皮切りにシンガポール、台北、香港、成都、上海、北京、杭州、東京、ドバイなどアジアの主要都市を巡回し、メゾンのレガシーを紹介する。

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「クロエ(CHLOE)」は、6月28日からパリのサントノーレ店でスタートした「クロエ by カール・ラガーフェルド」展を東京で開催する。期間は10月7〜15日で、同ブランドの銀座店で行う。

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