「ヘルムート ラング」、ピーター・ドゥによる2シーズン目は軽やかな防護服

ピーター・ドゥ(Peter Do)による2シーズン目を迎えた「ヘルムート ラング(HELMUT LANG)」がニューヨーク現地時間の2月9日に2024-25年秋冬コレクションを発表した。2シーズン目のテーマは「Protection(保護) VS Projection(投影)」。コレクションノートには「生き方が服装を決める。着こなし方は、私たち自身の装備の仕方。私たちの身のこなし方は、私たち自身を投影する。私たちが自分を守る方法とは、鎧や装飾品を定義する方法であり、ウィットの使い方である(上記一部を抜粋)」と記し、私たちが身につけるものは、思考や生活に直結しているというメッセージを発信した。

テーマは「保護」と「投影」

ランウエイに登場したスタイルには、「保護」と「投影」の2つの要素を落とし込んだ。ファーストルックから数体は梱包材のような新素材「シルク バブル ラップ」を用い、まるでモデルの体を保護している。それらの素材にコーディネートした構築的なスーツや、襟の高いフーディーのビッグアウターがさらに「保護」のメッセージを強調している。アウターやシャツ、スーツなどにアクセントとして加えたファスナーは、丸みを帯びたシェイプを強調したり、開放してシルエットに変化をつけたり、構築的なシルエットを助長したり。ファスナー使いで相反する要素を表現した。シューズのつま先部分は武器のようにメッキで覆われ、モデルの身体を交差するショルダーバッグも防弾チョッキのようなデザイン。オーバーサイズに仕立てたダブルフェイスのウールコートやナイロンのパフィーコートには顔や耳をすっぽりと隠したニットマスクをコーディネートし、モデルたちを何らかの外敵から守っているようだった。

得意の構築的なスーチングが光るシーズン 

「ヘルムート ラング」を象徴する体に沿った細身のシルエットのスーツと、ドゥが得意とするオーバーサイズの構築的なスーチングが交差し、ブランドのヘリテージとモダンさが融合した絶妙なバランスを生み出した。

プロテクション(保護)のディテールに目が行きがちなコレクションも、メッシュや軽やかな素材、流れるようなシルエットを差し込みんで軽やか。黒やダークトーンが中心のカラーパレットの中にアクセントを効かせた青、赤、白の“香港バッグプリント(チェック柄)”は、表情豊かなニットやフリンジのスカート、シアーな素材を使用することでコレクションに解放的な雰囲気をもたらした。

1990年代にミニマリズムファッションを牽引した「ヘルムート ラング」のDNAをドゥなりに解釈し、モダナイズしたファーストシーズンの評価はさまざまだった。2シーズン目を迎え、ブランドのDNAを継承しながらもドゥの特徴となるクリエーションを盛り込んだコレクションを終えた会場の熱気は、新生「ヘルムート ラング」が大きな一歩を踏み出したことを印象付けた。

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「ヘルムート ラング」、ピーター・ドゥによる2シーズン目は軽やかな防護服

ピーター・ドゥ(Peter Do)による2シーズン目を迎えた「ヘルムート ラング(HELMUT LANG)」がニューヨーク現地時間の2月9日に2024-25年秋冬コレクションを発表した。2シーズン目のテーマは「Protection(保護) VS Projection(投影)」。コレクションノートには「生き方が服装を決める。着こなし方は、私たち自身の装備の仕方。私たちの身のこなし方は、私たち自身を投影する。私たちが自分を守る方法とは、鎧や装飾品を定義する方法であり、ウィットの使い方である(上記一部を抜粋)」と記し、私たちが身につけるものは、思考や生活に直結しているというメッセージを発信した。

テーマは「保護」と「投影」

ランウエイに登場したスタイルには、「保護」と「投影」の2つの要素を落とし込んだ。ファーストルックから数体は梱包材のような新素材「シルク バブル ラップ」を用い、まるでモデルの体を保護している。それらの素材にコーディネートした構築的なスーツや、襟の高いフーディーのビッグアウターがさらに「保護」のメッセージを強調している。アウターやシャツ、スーツなどにアクセントとして加えたファスナーは、丸みを帯びたシェイプを強調したり、開放してシルエットに変化をつけたり、構築的なシルエットを助長したり。ファスナー使いで相反する要素を表現した。シューズのつま先部分は武器のようにメッキで覆われ、モデルの身体を交差するショルダーバッグも防弾チョッキのようなデザイン。オーバーサイズに仕立てたダブルフェイスのウールコートやナイロンのパフィーコートには顔や耳をすっぽりと隠したニットマスクをコーディネートし、モデルたちを何らかの外敵から守っているようだった。

得意の構築的なスーチングが光るシーズン 

「ヘルムート ラング」を象徴する体に沿った細身のシルエットのスーツと、ドゥが得意とするオーバーサイズの構築的なスーチングが交差し、ブランドのヘリテージとモダンさが融合した絶妙なバランスを生み出した。

プロテクション(保護)のディテールに目が行きがちなコレクションも、メッシュや軽やかな素材、流れるようなシルエットを差し込みんで軽やか。黒やダークトーンが中心のカラーパレットの中にアクセントを効かせた青、赤、白の“香港バッグプリント(チェック柄)”は、表情豊かなニットやフリンジのスカート、シアーな素材を使用することでコレクションに解放的な雰囲気をもたらした。

1990年代にミニマリズムファッションを牽引した「ヘルムート ラング」のDNAをドゥなりに解釈し、モダナイズしたファーストシーズンの評価はさまざまだった。2シーズン目を迎え、ブランドのDNAを継承しながらもドゥの特徴となるクリエーションを盛り込んだコレクションを終えた会場の熱気は、新生「ヘルムート ラング」が大きな一歩を踏み出したことを印象付けた。

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yutoriが業績予想を上方修正 3月にはコスメ事業も開始

D2Cアパレルのyutori(東京、片石貴展社長)は13日、2024年3月期の業績予想を上方修正した。修正後は売上高41億円(修正前は35億円)、営業利益3億7400万円(同3億3700万円)。純利益は2億1500万円の予想を据え置く。近年、力を入れる実店舗での販売がけん引し、暖冬の影響も限定的だった。

同社は昨年12月に東証グロースに上場した。23年3月期の実績は売上高が24億円、営業損益が4700万円の赤字、純損益が6800万円の赤字だった。Z世代をターゲットにした23にも上る多ブランド戦略に加えて、SNSを駆使したマーケティングが軌道に乗り、成長局面に入った。

新たにY世代(1980年から90年代前半生まれ)に向けた新ブランド開発やM&Aによる取得も計画する。また、3月にはコスメにかかわる事業を始める予定だ。

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「キスミー フェルム」チップ一体型アイカラーから透明感のあるピンクベージュが新登場

伊勢半のメイクアップブランド「キスミー フェルム(KISS ME FERME)」は3月15日、ひと塗りで上品な濡れ艶グラデが完成するチップ一体型アイカラー“クッションチップアイカラーN”(全4色、0.8g、1320円 ※編集部調べ)から、新色の明るく華やかなピンクベージュ“ヌーディロゼ”を発売する。

同商品は、しっとりスフレ処方で粉浮きしにくく、高発色でまぶたに密着。メイクよれを防ぎ、3種のミックスパールで濡れたようなツヤ感を叶える。持ち運びに便利なチップ一体型容器で、ひと塗りで洒落感のある目もとを演出する。

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エンタメ化する睡眠事情 上質な睡眠に導くドリンクや施設に注目【進化する幸せ産業】

今や睡眠さえ娯楽になる時代だ。サウナブームしかり、心身をリラックスできる状態へと整え、開放する時間をみな求めている。リラックスを、努力と工夫で手に入れるための一環として睡眠がある。眠っている時間は1日24時間のうちの多くを占めるので、上質な睡眠を求めるのは当然と言えば当然なのだが、今までは睡眠そのものを楽しむまでには至らなかった。ところが最近、眠りにフォーカスしたドリンクやサプリ、ホテルやサロンなど、上質な睡眠を得るためのさまざまなツールやサービスが増えてきているのだ。

リラクゼーションタイムを支える
次世代の機能性ドリンク

その一例が、“次世代リラクゼーションドリンク”と銘打った「チルアウト(CHILL OUT)」。24時間闘うためのエナジードリンクや、パフォーマンスアップのためのスポーツ飲料など、アクティブな気分になるドリンクではなく、睡眠や仕事合間の休憩など、リラクゼーションタイムをサポートするのが目的だ。ネーミングの通り、気持ちを落ち着かせ、ゆるやかにトーンダウンさせるダウナー系といえそうだ。リラクゼーションサポート成分にはGABAやL-テアニン、ヘンプシードエキス、ホップエキスの4種を配合。野菜や果物に多く含まれるアミノ酸の一種のGABAは、植物由来や乳酸菌由来を使用している。お茶に含まれるテアニンには、リラックス効果が期待できるという。安らぎを感じるグリーンを用いたシンプルな缶のデザインにも鎮静作用がありそうだ。

気になるお味は、これがまたユニーク。シトラスやハーブ、フルーツ系の香りと、清涼感のある香りは、AIが導き出したオリジナルフレーバーだという。マスカットとオレンジ系の爽やかな味の微炭酸は、ノンアルコールのカクテル、モクテルのよう。細やかな泡が心地よく、寝る前に飲むとふんわりとした気分になる。自然派志向の人も安心の、保存料・着色料不使用で、ノンカフェインだ。体に負担が少なく、心地よい眠りへと誘導してくれる、まさに次世代の機能性ドリンクなのだ。定番の「チルアウト」のほかに、カロリー0、糖質0の「チルアウトゼログラビティ」なども展開。スーパーやコンビニなどにも販路を広げ、今後ますます浸透しそうだ。実際、自動販売機などで目にする機会も増えている。

銭湯とコラボレーションした
超没入型寝落ち企画も

「チルアウト」が杉並区高円寺の銭湯「小杉湯」、そしてNTT東日本が運営する睡眠コミュニティー「ザコネ(ZAKONE)」とコラボレーションした「寝落ちチルハウス‐CHILL&SLEEP‐」も興味深かった。これは銭湯に喫茶やコワークスペースを併設した「小杉湯となり」という施設もフル活用し、寝落ちする前のリラックス時間を体感しようというイベント。まずは、銭湯でチルアウトの香りとイメージカラーの浴槽でリラックス。体がほぐれたら、「チルアウト」を使ったクリームソーダを飲んだり、深い眠りを誘う書籍を並べた読書コーナーでくつろいだりする。さらには眠りを可視化し、寝落ちできる空間を体験してもらうという流れだ。入浴した後に過ごす理想的なリラックス時間を、それぞれが楽しむことができる。

「ザコネ」は睡眠業界を盛り上げるために生まれた、企業と個々をつなぐネットワークだ。現在106社が協働し、新規事業創出やサービス開発に取り組んでいる。「寝起きチルハウス」では、リビングや寝室も併設した「小杉湯となり」で超没入寝落チルームを企画。イヤホン型BCI「XHOLOS」で脳波からリラックス度を計測し、その数値をランプの光に反映することで可視化する。ブレインスリープ社の寝具、アスリートや力士も愛用しているというデンバ(DENBA)のヘルスケアマットで自律神経を整えるなど、「ザコネ」に加盟している各企業の快眠グッズを体感できる。BGMやアロマなど、五感で上質な睡眠を得られることを実感すれば、自宅での睡眠環境を整えるきっかけとなるだろう。

客室を寝室と捉えたホテル「レム」

上質な睡眠に特化したホテルも存在する。「よい眠りを」をコンセプトとした阪急阪神第一ホテルグループのブランド「レム」だ。現在、銀座や六本木などの都内5軒に加え、神戸三宮や新大阪、鹿児島に構える。客室を“寝室”ととらえ、心身を休めるカラーリング、快適な眠りのためのデザインを心掛けている。本格的なマッサージチェアを全室完備、心地よい眠りに導くレインシャワー、日本ベッドと共同開発したオリジナルベッドマットレスを採用し、心地よい眠りのための機能とデザインで、上質な睡眠へと誘導している。

ロビーに流れるBGMも良い眠りのためのオリジナルで、朝・昼・夜で曲を変えている。エントランスからエレベーターホールに至るまで、曲線や揺らぎを表現し、落ち着けるライティングなど、快眠を期待させるセンサリーデザインでまとめているのだ。

ゆったり過ごせるように、チェックインは14時から、チェックアウトは12時なのもうれしい。アメニティーグッズは、良い眠りの実現という考え方で統一され、選び抜かれたアイテムで快眠と休息をサポート。チェックインやチェックアウトもできる限り簡略化し、滞在時間=睡眠時間を最大限にする努力をしている。

“無は最高の贅沢”
無重力アイソレーションタンク

究極の睡眠といえるのが、フローティングスパでの瞑想だ。「ココロド(COCORODO)」では、エプソムソルト溶液の中で重力から解放されてフローティングするアイソレーションタンクがある。カプセルの中で身をゆだねると、そこは光と音が完全に遮断された世界。脳の大部分が行う感覚情報の処理過程を手放すことで、深いリラックス状態を促し、無重力のような感覚を味わえるのだ。“無は最高の贅沢”というコピーにも納得。

胎内で漂うような時間の後は、海で泳いだ後のような心地良いけだるさが残る。その後の睡眠はより深く、上質なものとなるだろう。フローティングスパには最短時間で最幸の休息を得るという目的以外にも、ストレスや睡眠障害の軽減、けがや肉体的なダメージからの早期回復、創造的な思考の向上などの効用がある。アスリートやアーティスト、経営者など、感性を磨くことを重視する層が定期的に訪れているそうだ。初心者には90分+説明や前後のシャワー60分のコース(税込1万3000円)がおすすめだという。無重力状態に慣れて脱力するまで30分、さらに深いリラックス状態になり、そのまま浮かびながら眠ってしまう人も多いのだとか。かくゆう私も完全に寝落ちした!

フィットネスに関しても、鍛え上げるエクササイズより、ゆるめてほぐすようなメンテナンスへと移行しているように思える。メディアでも活躍するフィットネスプロデューサーであるトレーナーのAYAが率いる虎ノ門のジム「フィーリングッド(Feelin’Good)」でも、脂肪燃焼やボディーメイクのセッションに加えて、睡眠とマインドフルネスのイベントを専門家を招いて企画中だという。安らぎは黙っていてもやってこない。自らが動くことで、より上質な休息を手に入れることができるのだ。

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「スターバックス」がさくらシーズンのフードやグッズを発売 2月15日から

スターバックス コーヒー ジャパンは、2月15日に“SAKURAシーズン”のフードや新商品を発売する。

フードの新作は、さくらと抹茶風味の生地にあんを包み込んだ“もっちりあんボール さくら&抹茶”(370円)と、さくらと抹茶の風味が楽しめるほろほろとした食感の“2種のボールクッキー”(2190円)。さらに、“さくらシフォンケーキ”(455円)と“さくらドーナツ”(310円)が再登場する。

コーヒーからは、ハニーブッシュを思わせる甘みのあるフローラルな風味とココアの余韻が感じられるやわらかな味わいの“スターバックス スプリング シーズン ブレンド”(250g、1780円)が登場。またラテンアメリカとアジア、太平洋産のコーヒーをブレンドし手軽に楽しむことができるフレーバーも用意する。価格は12本入りが1550円、6本入りが1050円、5本入りが750円。

グッズは、桜モチーフのカラフルで大胆なデザインボトル6種(2200〜5500円)やタンブラー4種(2500〜4600円)、マグ5種(2300〜2800円)に加え、ドリンク引換券付きのメッセージギフト(700〜1500円)、保冷クラフトペーパーショッパー(2350円)、リユーザブルカップ(600円)、ベアリスタのホールキャップ(リユーザブルカップとセットで1200円)、ミルクパックを主原材料としたキャンパスリングノート(500円)を用意する。

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【スナップ】三吉彩花、藤井夏恋、西内まりやが来場 「ランコム」三越銀座店でポップアップ

「ランコム(LANCOME)」はリニューアルした“タンイドル ウルトラ ウェア リキッド N”(全14色、30mL、7590円)を発売した。リニューアルを記念して、三越銀座店で“崩れにくい素肌美 バレンタインメイクアップイベント”を2月7日から13日の期間限定で開催。イベントには、三吉彩花、藤井夏恋、西内まりやが来場し、“新・ウルトラファンデ”の魅力を体験した。

同商品は、整肌成分のワサビノキ種子エキスやトコフェロール、乳酸桿菌などを配合し、大気中の汚れや環境ストレスから肌を守る。自然な素肌美を叶えるカバー力があり、長時間くずれない美しい仕上がりを叶える。新たな薄膜密着テクノロジーでもっと薄く、更なるつけ心地の軽さを追求した。

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「ルイ・ヴィトン」の新作ローファー&メリージェーンはソールに注目!

「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は、メタルスタッズで装飾したレザー製ソールが特徴の“LV ペニー・ライン ローファー”(28万500円)や、武骨なラバーソールを備えた“LV チェッカー・ライン メリージェーン”(18万4800円)など新作シューズを発売した。

ほかに、“LV チェッカー・ライン ダービー”(18万4800円)や“LV ダンディー・ライン ローファー”(17万8200円)もラインアップする。

PHOTOS : LOUIS VUITTON

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「ルイ・ヴィトン」の新作ローファー&メリージェーンはソールに注目!

「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は、メタルスタッズで装飾したレザー製ソールが特徴の“LV ペニー・ライン ローファー”(28万500円)や、武骨なラバーソールを備えた“LV チェッカー・ライン メリージェーン”(18万4800円)など新作シューズを発売した。

ほかに、“LV チェッカー・ライン ダービー”(18万4800円)や“LV ダンディー・ライン ローファー”(17万8200円)もラインアップする。

PHOTOS : LOUIS VUITTON

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「ホワイトマウンテニアリング」×映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」 Tシャツなど全8型

「ホワイトマウンテニアリング(WHITE MOUNTAINEERING)」は、2024年春夏コレクションから映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー(BACK TO THE FUTURE)」とのコラボコレクションを発売する。2月17日から直営店及び全国の取り扱い店舗で販売する。

同コレクションは、“Memories”と題した今季のテーマに基づいて、デザイナーの幼少期の思い出から実現した。ラインアップはコーチジャケット、Tシャツ、スエット、キャップ、トートバッグで、アイテムにはアーカイブのグラフィックや映画のアイコンでもあるタイムマシーン、劇中のワンシーンなどのビジュアルを使用した。

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」は、アカデミー賞受賞監督のロバート・ゼメキス(Robert Zemeckis)とスティーヴン・スピルバーグ(Steven Spielberg)により生み出されたアドベンチャー映画。史上最も成功した3部作シリーズの1つとして、現在でも世界中のファンを魅了している。

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「ホワイトマウンテニアリング」×映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」 Tシャツなど全8型

「ホワイトマウンテニアリング(WHITE MOUNTAINEERING)」は、2024年春夏コレクションから映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー(BACK TO THE FUTURE)」とのコラボコレクションを発売する。2月17日から直営店及び全国の取り扱い店舗で販売する。

同コレクションは、“Memories”と題した今季のテーマに基づいて、デザイナーの幼少期の思い出から実現した。ラインアップはコーチジャケット、Tシャツ、スエット、キャップ、トートバッグで、アイテムにはアーカイブのグラフィックや映画のアイコンでもあるタイムマシーン、劇中のワンシーンなどのビジュアルを使用した。

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」は、アカデミー賞受賞監督のロバート・ゼメキス(Robert Zemeckis)とスティーヴン・スピルバーグ(Steven Spielberg)により生み出されたアドベンチャー映画。史上最も成功した3部作シリーズの1つとして、現在でも世界中のファンを魅了している。

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「プーマ」がアイコン「モストロ」の復活を記念しショー開催 ユニホームをモードに昇華

「プーマ(PUMA)」はニューヨーク・ファッション・ウイーク開幕前日となる2月8日(現地時間)、2024-25年秋冬コレクション「Welcome To The Amazing Mostro Show」を発表した。今回のショーは1999年に発売したアイコニックなスニーカー「モストロ」(イタリア語で怪物を意味する)の25年ぶりの復活を祝して開催したもの。会場となったパーク・アベニュー・アーモリーは「モストロ」によるスペクタクルな遊園地に変身した。フロントローにはラッパーのグロリラ(GloRilla)やシンガーソングライターのダヴィド(Davido)、ベッキーG(Becky G)ら多くのセレブリティが駆けつけた。

スポーツとラグジュアリーを融合

ショーがスタートすると「モストロ」を履いたマネキンの足だけが腰掛ける観覧車がくるくると周り始めた。重低音のBGMがハイピッチで流れる中、「Macht's Mit Qualitat」と胸に書かれたロングニットをまとったモデルが登場。ドイツ語で“Made with quality(高品質)”を意味し、同ブランドの最高級のデザインと素材を表現している。スポーティーなジャージーのセットアップ、「プーマ」のロゴを大きくあしらったパーカやカーゴパンツはレザーで仕立て、ラグジュアリーなモード感を漂わせている。シルバーのメタリックな素材使いやオールブラックのコーディネートもさまざまな素材を組み合わせることでシックなルックを完成させた。大きなサッカーボール型のバッグやジャンプスーツ、「ビー・エム・ダブリュー(BMW)」や「ポルシェ(PORSCHE)」とコラボレーションしたレーシング風のスーツやロングガウン、ボディースーツ、レインボー色のランナーをプリントしたジャージーなど、スポーツユニホームをモードに昇華したルックがランウエイを行き交う。ハリ感のある素材で仕立てたジャージーのセットアップや軽やかな素材使いのフーディーコートにブラトップやレギンスなど、日常のトレーニングウエアとしてワードローブに加えたいリアルクローズも次々に登場した。

もちろん、これらのコーディネートの足元を飾るのは、24年版としてモダンに進化した「モストロ」たち。元祖「モストロ」の左右非対称なストラップクロージャーとスパイクソールはそのままに、ストラップがふくらはぎを包み込むロングブーツタイプ、ハイカット、シアーで軽やかな素材を使ったモデル、ビビッドなカラーが目を引く色とりどりのバリエーション、ストラップクロージャーを配してスプリントスパイクを全面的にデザインしたフューチャリスティックなモデルなど、バリエーションに富んでいる。タイムレスなデザインとして進化を続ける「モストロ」を印象付けるコレクションとなった。

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「プーマ」がアイコン「モストロ」の復活を記念しショー開催 ユニホームをモードに昇華

「プーマ(PUMA)」はニューヨーク・ファッション・ウイーク開幕前日となる2月8日(現地時間)、2024-25年秋冬コレクション「Welcome To The Amazing Mostro Show」を発表した。今回のショーは1999年に発売したアイコニックなスニーカー「モストロ」(イタリア語で怪物を意味する)の25年ぶりの復活を祝して開催したもの。会場となったパーク・アベニュー・アーモリーは「モストロ」によるスペクタクルな遊園地に変身した。フロントローにはラッパーのグロリラ(GloRilla)やシンガーソングライターのダヴィド(Davido)、ベッキーG(Becky G)ら多くのセレブリティが駆けつけた。

スポーツとラグジュアリーを融合

ショーがスタートすると「モストロ」を履いたマネキンの足だけが腰掛ける観覧車がくるくると周り始めた。重低音のBGMがハイピッチで流れる中、「Macht's Mit Qualitat」と胸に書かれたロングニットをまとったモデルが登場。ドイツ語で“Made with quality(高品質)”を意味し、同ブランドの最高級のデザインと素材を表現している。スポーティーなジャージーのセットアップ、「プーマ」のロゴを大きくあしらったパーカやカーゴパンツはレザーで仕立て、ラグジュアリーなモード感を漂わせている。シルバーのメタリックな素材使いやオールブラックのコーディネートもさまざまな素材を組み合わせることでシックなルックを完成させた。大きなサッカーボール型のバッグやジャンプスーツ、「ビー・エム・ダブリュー(BMW)」や「ポルシェ(PORSCHE)」とコラボレーションしたレーシング風のスーツやロングガウン、ボディースーツ、レインボー色のランナーをプリントしたジャージーなど、スポーツユニホームをモードに昇華したルックがランウエイを行き交う。ハリ感のある素材で仕立てたジャージーのセットアップや軽やかな素材使いのフーディーコートにブラトップやレギンスなど、日常のトレーニングウエアとしてワードローブに加えたいリアルクローズも次々に登場した。

もちろん、これらのコーディネートの足元を飾るのは、24年版としてモダンに進化した「モストロ」たち。元祖「モストロ」の左右非対称なストラップクロージャーとスパイクソールはそのままに、ストラップがふくらはぎを包み込むロングブーツタイプ、ハイカット、シアーで軽やかな素材を使ったモデル、ビビッドなカラーが目を引く色とりどりのバリエーション、ストラップクロージャーを配してスプリントスパイクを全面的にデザインしたフューチャリスティックなモデルなど、バリエーションに富んでいる。タイムレスなデザインとして進化を続ける「モストロ」を印象付けるコレクションとなった。

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スノーピーク純利益99%減 キャンプ失速が如実に

スノーピークの2023年12月期連結決算は、売上高が前期比16.4%減の257億円、営業利益が同74.3%減の9億円、純利益は同99.9%減の100万円だった。売上高と各利益全てで業績予想を下回った。過剰在庫のアウトドア専門店が増えたことで、ホールセールが伸び悩んだ。国内全社員のペースアップなどにより、販管費も膨れ上がった。さらに国内既存店と米国現地法人の固定資産について、特別損失4億2800万円も計上した。

2024年12月期の連結業績予想は、売上高が同18.9%増の306億円、営業利益が同130.0%増の21億円、純利益は11億円を見込む。既存卸先における在庫過多の改善によるホールセール拡大や、継続したアウトドア製品の開発強化による新規顧客の獲得を見込む。

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「ストレンジャー・シングス」のセイディー・シンクが「アルマーニ ビューティ」アンバサダーに就任

「アルマーニ ビューティ(ARMANI BEAUTY)」は、グローバル アンバサダーに俳優のセイディー・シンク(Sadie Sink)を起用した。セイディーは、昨年12月にリニューアル発売したリキッドファンデーション“デザイナー グロー ファンデーション”のモデルとして登場。「アルマーニ ビューティ」について、「自然体で内面的な美しさが自信や強さにつながると考えるアプローチが私と一致している」と語った。

セイディーは2002年生まれ。ネットフリックス(NETFLIX)ドラマシリーズ「ストレンジャー・シングス 未知の世界」で、マックス・メイフィールド役でブレイクした。キャリアはブロードウェイでスタートし、13年にミュージカル「アニー」のリバイバル作品に、22年にはダーレン・アロノフスキー(Darren Aronofsky)監督によるA24の映画「ザ・ホエール」に出演した。

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「ストレンジャー・シングス」のセイディー・シンクが「アルマーニ ビューティ」アンバサダーに就任

「アルマーニ ビューティ(ARMANI BEAUTY)」は、グローバル アンバサダーに俳優のセイディー・シンク(Sadie Sink)を起用した。セイディーは、昨年12月にリニューアル発売したリキッドファンデーション“デザイナー グロー ファンデーション”のモデルとして登場。「アルマーニ ビューティ」について、「自然体で内面的な美しさが自信や強さにつながると考えるアプローチが私と一致している」と語った。

セイディーは2002年生まれ。ネットフリックス(NETFLIX)ドラマシリーズ「ストレンジャー・シングス 未知の世界」で、マックス・メイフィールド役でブレイクした。キャリアはブロードウェイでスタートし、13年にミュージカル「アニー」のリバイバル作品に、22年にはダーレン・アロノフスキー(Darren Aronofsky)監督によるA24の映画「ザ・ホエール」に出演した。

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「スーツスクエア」が元ビームスバイヤー監修の新ブランド 価格は従来品の2倍以上

青山商事の「スーツスクエア(SUIT SQUARE)」は16日、同業態内で展開するユニセックスの新ブランド「グービ(GOOVI)」をスタートする。元ビームスバイヤーの高田朋佳氏をディレクターに据え、ビジネスの枠を超えたドレッシーな日常着を提案する。国産素材と国内縫製にこだわり、価格帯は主力ブランド「ザ・スーツ カンパニー」の商品と比較するとおしなべて2倍以上だ。9日からECで先行販売しており、全国12店舗とオーダーメード業態「ユニバーサルランゲージ メジャーズ」2店舗で順次取り扱いを始める。

このほど都内で発表会が行われた。価格帯はジャケット3万2890円〜、パンツ1万4190円、ブルゾン4万3890円〜、カーディガン1万9690円、半袖ポロシャツ1万5290円、半袖セーター1万4190円。すべての商品に国産素材を使用している。高田氏のビームス時代のつながりや知見を駆使し、全国の産地から良質な素材を選んだ。最も高価格なウールモヘアシャンブレーのセットアップ(ジャケット6万5890円、パンツ3万2890円)は上下合わせて10万円を超える。総毛芯、手縫いのボタン穴、二重のAMFステッチなど高級オーダースーツに見られるような仕様を取り入れた。丸みのある肩線や軽く柔らかな仕立ては、「ネクタイなしでの着用を前提にしている」(高田氏)ため。インナーには和紙とポリエステル素材を使ったモックネックニット(1万4190円)、足元にはスニーカーを合わせてコーディネートした。

そのほかにも、高密度なレーヨンギャバジンのジップアップブルゾンや備後デニムのトラウザーなど、きれいめにカジュアルダウンできるアイテムをMDに組み込む。「商品テイストをなるべく“無国籍”にすることを心掛けた」と高田氏。ビームス時代の経験から、「イタリアンクラシコやアメリカントラッドなど、スーツスタイルにおけるセオリーがファッションを難しくしてしまう面もあると考えている。なるべく何も考えず、好きなアイテムを組み合わせるだけでおしゃれになるようにデザインした」。各商品3サイズ展開で、男女問わず着用可能だ。

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【2024年スーパーボウル】アッシャーは「オフ-ホワイト」、テイラー・スウィフトは恋人の背番号入りブーツ、アリアナ・グランデは「ルイ・ヴィトン」を着用

現地時間2月11日、NFL最大の祭典・第58回スーパーボウルが米・ネバダ州のアレジアント・スタジアムで開催された。この日、カンザスシティ・チーフス(以下、チーフス)がサンフランシスコ・フォーティーナイナーズ(以下、49ers)を下し、2年連続、4度目の優勝を果たした。MVPに選ばれたのはチーフスのクォーターバック、パトリック・マホームズ(Patrick Mahomes)。彼が受け取ったトロフィーから、ハーフタイムショーでアッシャー(Usher)が着用した衣装、恋人の活躍のため日本からプライベートジェットで駆けつけたテイラー・スウィフト(Taylor Swift)のルックまで、注目のファッショントピックをお届けする。

優勝チームに贈られるのは「ティファニー」製のビンス・ロンバルディ・トロフィー

1967年以来、毎年NFLのスーパーボウル優勝者に贈られるのは「ティファニー(TIFFANY & CO.)」製のヴィンス・ロンバルディ・トロフィー。高さ約56cm、重さ約4kgのトロフィーの頂上には、レギュラーサイズのフットボールが置かれている。このトロフィーデザインは1966年、当時のNFL理事であるピート・ロゼール(Pete Rozelle)との会談中に、「ティファニー」の元副社長、オスカー・リーデナー(Oscar Riedener)がナプキンにスケッチしたものがベースとなっている。米・ロードアイランド州にある「ティファニー」のホローウェア工房では毎年、このヴィンス・ロンバルディ・トロフィーをはじめ、65個を超えるトロフィーが“ティファニーメーカー”と呼ばれる熟練の職人たちによって手作業で制作されている。

ハーフタイムショーのアッシャーは「オフ-ホワイト」&“エア ジョーダン 4”を着用

スーパーボウルでは毎年、豪華アーティストによるハーフタイムショーのパフォーマンスも見どころの一つ。今年メインアーティストで出演したアッシャーは、ホワイトのロングコートにクロップド丈のブレザーをまとい登場した。グローブやビッグブローチ、アンダーシャツ、スニーカーもホワイトとクリスタルで統一したワントーンコーデだ。

その後、セカンドルックとして映画「トロン(Tron)」にインスパイアされた「オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)」によるデザインのボディスーツにチェンジ。ブルーとブラックの「オフ-ホワイト」の特注スーツで、39万4千個のクリスタルで飾られていた。レザーのバイカージャケットとパンツ、ニットのタートルネックとルレックスのアンダーシャツで構成された未来的なアンサンブルだ。足元には衣装に合わせたカラーリングの特注“エア ジョーダン 4”を合わせた。

アッシャーのパフォーマンスに合わせ、15人のバックダンサー達はスケートシューズを着用しダイナミックにステージを舞った。このスケートシューズは、「ライデル(RIDELL)」と、ロサンゼルスのローラーディスコ“フリッパーズ・ローラー・ブギー・パレス”の共同設立者で、クリエイティブ・ディレクターのリバティ・ロス(Liberty Ross)と組み制作したもの。

ハーフタイムショーではアッシャーに続きアリシア・キーズ(Alicia Keys)、リュダクリス(Ludacris)、ハー(H.E.R.)、リル・ジョン(Lil Jon)、ジャーメイン・デュプリ(Jermaine Dupri)、そしてウィル・アイ・アム(will.i.am)と言った豪華な面々が登場した。

テイラー・スウィフトは恋人の背番号“87”刺しゅう入りのブーツで会場へ

2月7日から10日の4日間、自身のツアー“THE ERAS TOUR”で日本公演を行なっていたテイラー・スウィフトも、恋人であるチーフスのトラヴィス・ケルシー(Travis Kelce)をサポートするため会場へ。
着用したのは「ディオン リー(DION LEE)」のコルセット、「エリア(AREA)」のジーンズ、トラヴィスの背番号“87”が刺しゅうされたブーツ。さらにチーフスのロゴとチーム創設年の“60”が背中に入った「ウエア バイ エリン・アンドリュース(WEAR BY ERIN ANDREWS)」のボンバージャケットでコーディネートを仕上げた。

アリアナ・グランデが着たのは「ルイ・ヴィトン」の特注ジャージ

アリアナ・グランデ(Ariana Grande)と女優のシンシア・エリヴォ(Cynthia Erivo)は、2人が出演する、今年アメリカで公開予定の映画「ウィキッドPart1」からインスピレーションを受けた「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のジャージを着用。それぞれのジャージにはピンクとグリーンのスパンコールがつき、映画の登場人物の名前が刺しゅうされている。

敗北した49ersのアパレルコレクションの行方は?

スーパーボウルでは、優勝したチームを祝福するためのアパレルコレクションが用意される。今年優勝したチーフスも例に漏れず、フィールドでお披露目された。ヴィンス・ロンバルディ・トロフィーを受け取る間、Tシャツ、帽子、パーカーがチームのメンバーによって着用されたのだ。

ここで気になるのは、残念ながら試合に敗れたチームグッズの行方だ。NFLでは負けたチームのために用意されたグッズが一般の人々の目に触れることはない。しかしそれらのグッズは、慈善団体Good360によって世界の人々に寄付されるのだ。
Good360は毎年NFLと協力し、これらの商品をヨーロッパ、アフリカ、アジアなどの人々に寄付するための活動をしている。Good360のシャリ・ルドルフ(Shari Rudolph)=チーフ・ディベロップメント・オフィサー兼チーフ・マーケティング・オフィサーは「国際NGOと緊密に連携し、寄付された衣料品が適切なコミュニティーの手に直接渡るよう活動している。また、寄付された衣料品から利益を得る可能性のある場所や、寄付された衣料品のために地域経済が混乱するような場所には寄付されないよう、細心の注意を払っている」と語る。Good360とNFLの取り組みは9年続いており、ワールドシリーズ終了後のメジャーリーグとも協力している。

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「雪肌精」が大谷翔平のCM新ビジュアル公開 直筆サイン入りグッズが当たる企画も

コーセーのスキンケアブランド「雪肌精」は、新商品の日やけ止め“UV エッセンス ジェル”[SPF50+・PA++++](90g、2310円)、“UV エッセンス ミルク”[SPF50+・PA++++](60g、2640円)を2月16日に発売する。それに伴い、昨年に引き続きCMに出演する大谷翔平選手の新キービジュアルを公開した。CMは2月15日から全国で放映する。

新キービジュアルでは、昨年と同じく“大谷 VS 太陽”をテーマに、爽やかな大谷選手がまっすぐな視線を向ける様子を表現した。新商品のコンセプトは、“最高スペックで肌を守る、雪肌精の日やけ止め”。紫外線をブロックするだけでなく和漢植物成分がうるおいを与え、乾燥などのダメージから肌を守る。

大谷選手は、「カリフォルニアは、だいたいいつも晴れていて、紫外線も強烈です。なので、紫外線が肌や身体に与える影響を意識するようになりました。いいパフォーマンスをするためにも、ダメージを防ぐことはとても大切だと思っています。日やけ止めを幅広い世代へ広めていくコーセーの活動を、僕も応援しています。みなさん、日やけ止めで、未来の肌を守りましょう!」とコメントしている。

また、2月14日〜5月31日に対象商品の購入者を対象に、大谷選手の直筆サイン入りグッズを抽選で進呈するキャンペーンを開催する。商品購入後にキャンペーンサイトから応募すると、直筆サイン入りのスノードームやプリントサイン入りのオリジナルアクリルスタンドなどが当たる。

その他、対象商品の購入者に必ずオリジナルグッズを進呈するキャンペーンも実施する。対象商品を店頭かオンラインストアでいずれか1品購入した人にグッズを進呈。第1弾は3月16日から、第2弾は6月16日からで、景品はなくなり次第終了となる。

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「リファ」のハートブラシにキュートなユニコーンパープルが登場 プラザ&ロフト限定色

MTGの美容ブランド「リファ(REFA)」は3月7日、人気ヘアブラシ“ハートブラシ”(3300円)のプラザ&ロフト限定色を発売する。消費者の声やトレンドを取り入れたユニコーンパープルカラーで、柔らかなカラーときらめきがポイントになっている。

手に持ちやすいハート型のデザインが特徴的な“ハートブラシ”はほぐしピンとみがきピンによる3段構造により、とかすだけで髪に艶が出る機能性の高さやプレゼントしやすい価格帯が支持されている。

限定カラーはこれまでにも展開しており、中でも三越伊勢丹グループ限定で昨年発売した初音ミクとのコラボ色は“本当に売れたもの”をランキングにする「WWDBEAUTY 2023下半期ベストコスメ」の新商品 美容機器・ツール部門で3位に入るなど話題になった。

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「メゾン マルジェラ」から新作バッグ“スナッチト ホーボー” オンライン限定色も

「メゾン マルジェラ」の新作バッグ“スナッチト ホーボー”

「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」は、新作バッグ“スナッチト ホーボー”を発売した。

ジョン・ガリアーノ(John Galliano)クリエイティブ・ディレクターが2020年春夏コレクションで発表したアシンメトリーなデザインの“スナッチト”に、ホーボーバッグの曲線的なシルエットと柔らかな構造を融合したもので、素材はシボ感が特徴のグレインレザー。クラッチハンドルはそのままに、クロージャーを折りたたみ可能なフラップ式からファスナーに変更している。

スモールサイズ(25万1900円)はブラックとグレージュをラインアップし、オンラインではビッシュ(ベージュ)も展開する。

マイクロサイズ(21万8900円)もブラック、グレージュに加え、オンラインではマスタード、メルロ(ワイン)を用意。クラッチハンドルにラインストーンを配した、ベルベット素材のブラック(33万9900円)も販売する。

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「アレキサンダーワン」のアンダーウエアラインに新作登場 キャンペーンモデルはミン・リー・シモンズ

「アレキサンダーワン(ALEXANDERWANG)」は2⽉14⽇、アンダーウエアとルームウエアを組み合わせたコレクション「ボディウェア(bodywear)」の新作を発売する。「アレキサンダーワン」渋⾕パルコ店、銀座シックス店、阪急うめだ本館ポップアップストアで先行発売後、順次取扱い店舗で販売する。

本コレクションでは、新たに保温性に優れ、着回しのきくコットンワッフルサーマル素材のロングスリーブとジョガーパンツを発売する。既存のホワイト、ブラックに新色のダークヘザーグレー、ブルーパール2色も追加した。コットン100%のリブ素材を使⽤したアイテムは定番のアンダーウエアやTシャツなどに加え、ドレス3型を用意した。

今回のキャンペーンビジュアルは、90年代に活躍したモデル、キモラ・リー・シモンズ(Kimora Lee Simmons)の娘で、新世代のITガールとして注⽬されているミン・リー・シモンズ(Ming Lee Simmons)を起⽤した。ジェイミー・モーガン(Jamie Morgan)が撮影し、ブランドの目指す強さと女性らしさを表現している。

また、ポップアップストアを阪急うめだ本館3階コトコト#31で2月14日からオープンする。2024年リゾートコレクション、関西圏限定のボディウエアコレクションを取り扱う。さらに、ポップアップストア限定のエッセンシャルスエットコレクションとして、Tシャツ2型、スエット、フーディー、パンツを今シーズンの新色であるソフトキャンディピンク、ソフトブルーストーン、マリタイムブルーの3⾊で展開する。

■阪急うめだ本館ポップアップストア
日程:2月14〜27日
場所:阪急うめだ本館3階コトコト#31
住所:⼤阪府⼤阪市北区⾓⽥町 8-7

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「アレキサンダーワン」のアンダーウエアラインに新作登場 キャンペーンモデルはミン・リー・シモンズ

「アレキサンダーワン(ALEXANDERWANG)」は2⽉14⽇、アンダーウエアとルームウエアを組み合わせたコレクション「ボディウェア(bodywear)」の新作を発売する。「アレキサンダーワン」渋⾕パルコ店、銀座シックス店、阪急うめだ本館ポップアップストアで先行発売後、順次取扱い店舗で販売する。

本コレクションでは、新たに保温性に優れ、着回しのきくコットンワッフルサーマル素材のロングスリーブとジョガーパンツを発売する。既存のホワイト、ブラックに新色のダークヘザーグレー、ブルーパール2色も追加した。コットン100%のリブ素材を使⽤したアイテムは定番のアンダーウエアやTシャツなどに加え、ドレス3型を用意した。

今回のキャンペーンビジュアルは、90年代に活躍したモデル、キモラ・リー・シモンズ(Kimora Lee Simmons)の娘で、新世代のITガールとして注⽬されているミン・リー・シモンズ(Ming Lee Simmons)を起⽤した。ジェイミー・モーガン(Jamie Morgan)が撮影し、ブランドの目指す強さと女性らしさを表現している。

また、ポップアップストアを阪急うめだ本館3階コトコト#31で2月14日からオープンする。2024年リゾートコレクション、関西圏限定のボディウエアコレクションを取り扱う。さらに、ポップアップストア限定のエッセンシャルスエットコレクションとして、Tシャツ2型、スエット、フーディー、パンツを今シーズンの新色であるソフトキャンディピンク、ソフトブルーストーン、マリタイムブルーの3⾊で展開する。

■阪急うめだ本館ポップアップストア
日程:2月14〜27日
場所:阪急うめだ本館3階コトコト#31
住所:⼤阪府⼤阪市北区⾓⽥町 8-7

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【スナップ】 メリル・ストリープ、ケイト・ブランシェット、ユマ・サーマンら豪華俳優陣 「ランバン」が映画「ソフィーの選択」公開イベント開催

「ランバン(LANVIN)」は2月7日、ニューヨーク近代美術館で映画「ソフィーの選択」の公開40周年を記念したイベントを開催した。

MoMAのロイ&ニウタ・タイタスシアター(Roy and Niuta Titus Theater)に各界から多くのゲストが集い、同作品に出演する俳優のメリル・ストリープ(Meryl Streep)やケヴィン・クライン(Kevin Kline)、ピーター・マクニコル(Peter MacNicol)を迎えて映画の上映を行なった。夜はバカラホテルでカクテルパーティーを行いイベントを締めくくった。

ゲストにはケイト・ブランシェット(Cate Blanchett)、ユマ・サーマン(Uma Thurman)、イーサン・ホーク(Ethan Hawke)、パット・ クリーブランド(Pat Cleveland)、クレア・デインズ(Claire Danes)らが来場し、特別な一夜を楽しんだ。

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「ランバン(LANVIN)」は2月7日、ニューヨーク近代美術館で映画「ソフィーの選択」の公開40周年を記念したイベントを開催した。

MoMAのロイ&ニウタ・タイタスシアター(Roy and Niuta Titus Theater)に各界から多くのゲストが集い、同作品に出演する俳優のメリル・ストリープ(Meryl Streep)やケヴィン・クライン(Kevin Kline)、ピーター・マクニコル(Peter MacNicol)を迎えて映画の上映を行なった。夜はバカラホテルでカクテルパーティーを行いイベントを締めくくった。

ゲストにはケイト・ブランシェット(Cate Blanchett)、ユマ・サーマン(Uma Thurman)、イーサン・ホーク(Ethan Hawke)、パット・ クリーブランド(Pat Cleveland)、クレア・デインズ(Claire Danes)らが来場し、特別な一夜を楽しんだ。

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ロレアルが「ミュウ ミュウ」のビューティ商品のライセンス取得 初のフレグランスは25年発売

ロレアルグループ(L'OREAL GROUP、以下ロレアル)は2月9日(現地時間)、プラダ グループ(PRADA GROUP)傘下の「ミュウミュウ(MIU MIU)」のラグジュアリービューティ商品の開発と販売に関する全世界での長期ライセンスを締結したことを発表した。これまで同ブランドはコティ(COTY)とフレグランス商品に関するライセンス契約を結んでいた。ロレアルによる最初のフレグランスは2025年に発売予定だ。

ロレアルは19年に「プラダ(PRADA)」とビューティライセンス契約を締結。フレグランス“パラドックス”をヒットさせた後、昨年8月にはメイクアップとスキンケア商品を発売し本格的に「プラダ ビューティ(PRADA BEAUTY)」をスタートした。「ミュウミュウ(MIU MIU)」も「プラダ ビューティ」や「ランコム(LANCOME)」と同じロレアル リュクス事業本部に加わる。

「ミュウミュウ」はミウッチャ・プラダ(Miuccia Prada)1993年に立ち上げた。同ブランドのベネデッタ・ペトルッツォ(Benedetta Petruzzo)CEOは、「ロレアルのように個性的でビューティ業界をリードする企業とのパートナーシップを発表できてうれしい。『ミュウミュウ』ブランドを成長させ続け、ビューティカテゴリのポテンシャルを存分に引き出すものになるだろう」とコメントした。

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ロレアルが「ミュウ ミュウ」のビューティ商品のライセンス取得 初のフレグランスは25年発売

ロレアルグループ(L'OREAL GROUP、以下ロレアル)は2月9日(現地時間)、プラダ グループ(PRADA GROUP)傘下の「ミュウミュウ(MIU MIU)」のラグジュアリービューティ商品の開発と販売に関する全世界での長期ライセンスを締結したことを発表した。これまで同ブランドはコティ(COTY)とフレグランス商品に関するライセンス契約を結んでいた。ロレアルによる最初のフレグランスは2025年に発売予定だ。

ロレアルは19年に「プラダ(PRADA)」とビューティライセンス契約を締結。フレグランス“パラドックス”をヒットさせた後、昨年8月にはメイクアップとスキンケア商品を発売し本格的に「プラダ ビューティ(PRADA BEAUTY)」をスタートした。「ミュウミュウ(MIU MIU)」も「プラダ ビューティ」や「ランコム(LANCOME)」と同じロレアル リュクス事業本部に加わる。

「ミュウミュウ」はミウッチャ・プラダ(Miuccia Prada)1993年に立ち上げた。同ブランドのベネデッタ・ペトルッツォ(Benedetta Petruzzo)CEOは、「ロレアルのように個性的でビューティ業界をリードする企業とのパートナーシップを発表できてうれしい。『ミュウミュウ』ブランドを成長させ続け、ビューティカテゴリのポテンシャルを存分に引き出すものになるだろう」とコメントした。

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「ニューバランス」がスニーカー“ワープドランナー”の新色2種を発売

「ニューバランス(NEW BALANCE)」は2月16日、スニーカー“ワープドランナー(WRPD RUNNER)”の新色2種を発売する。価格は各2万2000円。「ニューバランス」一部店舗および公式オンライン、その他取扱店で販売する。

同スニーカーは、2023年夏に発売した“ワープドランナー”を、スエードとメッシュ素材を用い、グレーカラーでともにまとめた。“ワープドランナー”は、ミッドソール部分には反発弾性に優れた“フューエルセル”、また着地時の倒れ込みを防ぐ“メディアルスタビリティポスト”などの機能性を備えるほか、アッパーには同ブランドを思わせるランニングデザイン、ヒールを誇張しそり返ったアウトソールには、波状のパターンが施されている。

「ニューバランス」のシャーロット・リー(Charlotte Lee) =シニアフットウエアデザイナーは、“ワープドランナー”について、「アッパーは洗練されたシンプルさとクオリティーを重視し、ミッドソールは『ニューバランス』の最高峰のランニングテクノロジーである“フューエルセル”を組み合わせ、見慣れたものをあえて歪ませて表現している。フォームの流動的なラインは、未来的なデザインの抽象的な性質と融合し、強い動きの感覚を呼び起こす」と語っている。

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「フェンディ」が作る“貴重な実用品”に「アルマーニ」が描く想像の旅、「スキャパレリ」のロボットドレス【2024年春夏オートクチュールまとめ】

2024年春夏オートクチュール・ファッション・ウイークが、1月22〜25日に開催された。細やかな手仕事やぜいたくな素材を生かすクチュールデザイナーたちのクリエイションは、今季も十人十色。ファンタジーやアートを強く感じる作品から着る人に寄り添うコレクションまでが出そろった。

FENDI

キム・ジョーンズ(Kim Jones)は、自身が手掛けるオートクチュールが、これみよがしに華美な“コスチューム”ではなく、実際に着用する人に寄り添い、控えめできやすいでものであることを大切にしている。それは、さまざまな職人の手仕事を結集して生み出される“プレシャス(希少価値の高い)な実用品”という考えだ。「構造と装飾」をテーマに掲げた今季は、“スカトラ” (イタリア語で「箱」の意)シルエットのベアトップドレスや流れるようなシルエットのアシンメトリードレスをはじめ、縦のラインを強調したワントーンルックを軸にミニマルなエレガンスを表現した。ボディーラインに沿うシャープなテーラリングにはスーパーキッドモヘアやクロコダイルを、“縛り”からヒントを得たノット(結び目)のハーネスでアクセントを加えたリブニットドレスにはカシミヤとビクーニャの糸を使うなど、シンプルなラインをぜいたくな素材が引き立てる。

そして、「カール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)が抱いていた『フェンディ』のフューチャリズム(未来主義)について考えた」とジョーンズが語るように、一見ミニマルなシルエットに加えたのは、未来的なムードを醸し出すシルバーを中心としたメタリックな装飾。その手法は、テグスのようなしなやかな繊維を使って無数のスパンコールやビーズを立体的にあしらったり、星のようにきらめくクリスタルをちりばめたり、竹ビーズを全面に縫い付けたり。ふさふさのファーのように見えるコートやロングドレスはフリンジで表現したもので、モデルの動くに合わせて鈍い光を放つ。

また、“プレシャスな実用品”という考えは、バッグやファインジュエリーにも反映されている。ジュエリーのアーティスティック・ディレクターを務めるデルフィナ ・デレトレズ ・フェンディ(Delfina Delettrez Fendi)は、有機的なフォームのリングやイヤーカフに加え、スキャンによって着用者に合わせたサイズで作られた近未来的なアイウエア“シンギュラー ビジョン”を制作。18Kホワイトゴールドとホワイトダイヤモンドを用いた同アイテムは、サングラスや眼鏡という実用品にもなれば、ジュエリーという装飾品にもなる。一方、アクセサリーを監修するシルヴィア・フェンディ(Silvia Venturini Fendi)は、アイコンバッグの“バゲット”をオートクチュールに合わせて再解釈。クロコダイルやミンクを使用したタイプやウエアと呼応する繊細な装飾を施したデザインから、ファインジュエリー同様のゴールドやダイヤモンドで仕上げたバックルが輝くスーパーラグジュアリーなモデルまでを提案する。

GIORGIO ARMANI PRIVE

今季のクリエイションの背景にあるのは、「ファッションとは、真剣に向き合うべきものだけではなく、遊び心や曖昧さを表現するもの。特にオートクチュールはデザイナーが予期せぬクリエイティビティーを発揮できる世界」だということ。常に世界のさまざまな文化から着想を得てきたジョルジオ・アルマーニ(Giorgio Armani)は、想像の旅からイメージをふくらませ、全92ルックを通して多様な女性たちの姿を描いた。

淡いピンクやグリーンから鮮やかなフューシャやロイヤルブルー、落ち着いたベージュ、黒、ミッドナイトブルーまでで彩られたコレクションは、軽やかさときらめきという「ジョルジオ アルマーニ プリヴェ」らしい要素を持ちながらも、いつもよりも自由で幅広いスタイルをラインアップ。特に今季は繊細な刺しゅうをのせたレース使いが目を引く。ドレスはボディーラインをなぞるスレンダーなデザインから、腰下をフレアやバルーンシルエットで仕上げたビスチエスタイル、マーメイドライン、リラックス感のあるマキシドレスまで多彩。ジャケットはコンパクトなシルエットやスリムなロング丈で作り、前にスカートパーツをドッキングしたようなシアーパンツやアンクル丈のテーパードパンツを合わせる。そこに着物風のローブやさまざまなスタイルで表現した花、ヤシの木やペイズリーのモチーフで、東洋から西洋まで異なる文化のムードを取り入れている。

SCHIAPARELLI

「スキャパレイリアン(SCHIAPARALIEN)」という「スキャパレリ(SCHIAPARELLI)」と「エイリアン(ALIEN)」の造語をタイトルに掲げ、SF映画のように異世界的なコレクションを見せた。ダニエル・ローズベリー(Daniel Roseberry)が着目したのは、意外なものを組み合わせることで独自のデザインを確立してきた創業者エルザ・スキャパレリ(Elsa Schiaparelli)のアプローチ。その伝統に敬意を表し、昔から受け継がれる技術や素材と、斬新なフォームやパターン、インスピレーションを組み合わせた。例えば、ギュピールレースのドレスは、有機的なラインを描くメタルフレームを前身頃に用いることで、大胆なシルエットを表現。創業者とサルバドール・ダリ(Salvador Dali)が1936年に手掛けた象徴的な“スケルトンドレス”からヒントを得たドレスは、全体を細いシェニール糸のフリンジで仕上げている。また、ジャケットやパンツにいくつもあしらわれたベルト&バックルのディテールやカウボーイブーツ、ビーズ刺しゅうで描くバンダナは、ローズベリーの故郷であるアメリカ・テキサスのカウボーイから着想を得たもの。パソコンの基板や昔の携帯電話、電卓をクリスタルと組み合わせて作ったロボットのようなドレスや赤ん坊の人形は、SNSでも話題を集めた。

VIKTOR & ROLF

ユーモアあふれるクリエイションとショー演出で知られる「ヴィクター&ロルフ」のテーマは、“シザーハンズ”。ハサミを動かす音とリズミカルなビートが交じり合う中、シルエットを際立たせる黒を基調にしたコンセプチュアルなコレクションを見せた。ショーは4ルックが1組になった7つのグループで構成されており、それぞれの最初には丁寧に仕立てられたオペラコートやドレス、スーツが登場。2ルック目からはそれを切り裂いたり、部分的に切り取ったりしたようなデザインで、新たなアイテムに変わるさまを描いていく。例えば、スパンコールをびっしりとあしらったガウンは、左半分を切り取って中のビスチエドレスをあらわにしたり、スカート部分を切り取ってケープに作り変えたり。そんなアプローチには、「全ては常に流動的であり、完成されたように見えるものが新たなものへの出発点になる」というメッセージが込められている。

ROBERT WUN

香港出身でロンドンを拠点に活動している新世代クチュリエの一人、ロバート・ウン(Robert Wun)はダークでストーリー性あるクリエイションが持ち味。ブランド設立10周年を迎える今季は、自身の好きなホラー映画などから着想を得た。ガラス片を縫い付けたコートは、映画「マトリックス リローデッド(The Matrix Reloaded)」の1シーンを再現したもの。また、ドレスを着たモデルの背後からマネキンがまとわりつくルックは、アーヴィング・ペン(Irving Penn)が1949年に撮影した写真「マーガレット(Marguerites)」がインスピレーションになっているという。また、1年前に初めてパリで行ったショーでも見られた雨粒のようなクリスタルやシミのようなペイント、タバコで焦がして開けたような穴、ドラマチックなラッフルやプリーツ使いなどの象徴的なデザインは今季も健在。血しぶきを浴びたように真っ赤なビーズとクリスタルを飾ったウエディングドレスのようにショッキングな表現もあるが、丁寧に仕立てられたドレスには恐怖と美しさが同居する。

YUIMA NAKAZATO

「泡沫(うたかた)」と題した今季のコレクションは、中里唯馬が衣装を手掛けたオペラ「イドメネオ(IDOMENEO)」(2月21日からスイス・ジュネーブで公演予定)と連動。同作の舞台となったギリシャ・クレタ島で見た景色やトロイア戦争などの歴史を出発点に、戦いのための衣服の変遷を考察した。そこから導き出したのは、機能性や耐久性を軸にしたミリタリーウエアやワークウエアと、ドレープをたっぷり寄せたシルクなどの柔らかな素材やメタリックカラーのパーツを用いた装飾の融合。もろく儚い甲冑を作り上げた。ショーの演出は、「イドメネオ」の騒動演出を務めるベルギー人振付家のシディ・ラルビ・シェルカウイ(Sidi Larbi Cherkaoui)と中里の協創によるもの。ラストには、アントワープ在住のミュージシャン堀つばさによる童謡「赤とんぼ」の生演奏の中、純白のルックをまとったダンサーが血のように赤い液に服を染めながら踊る。それは儀式的で、祈りの舞のようにも感じられた。

GIAMBATTISTA VALLI

「ジャンバティスタ ヴァリ」は、今季もファンタジーにあふれている。「装飾が施されたプレタポルテのように見えるショーもあるが、私はオートクチュールらしいオートクチュールが好きだ」とヴァリが語るように、ポイントになるのは、チュールやタフタで作るボリュームのあるシルエットとクリスタルやフェザー、立体的な花の装飾。コンパクトなミニドレスやスリムなガウンに、たっぷりとしたバルーンスリーブや大きなリボン、トレーン、ロングケープを合わせることでコントラストを描いている。また、水彩画のようなフラワープリントをのせたタフタのガウンやスカートの大胆なシルエットも目を引く。

TAMARA RALPH

「タマラ ラルフ」は、以前マイケル・ルッソ(Michael Russo)と2人で「ラルフ&ルッソ(RALPH & RUSSO)」を手掛けていたクチュールデザイナーのタマラ・ラルフ(Tamara Ralph)が2022年立ち上げたブランド。「大胆な女性らしさと妥協のない強さ」をビジョンに掲げ、先シーズンからオフスケジュールでコレクションを発表している。今季のテーマは「時間」。腕時計のベルトのようなディテールやメタリックカラーに加え、バラの立体モチーフやたっぷりのフェザー、ケージのようなコルセットがフェミニンなガウンを飾り、スーツのツイード生地には細いチェーンを織り込んできらめきを加える。「オーデマ ピゲ(AUDEMARS PIGUET)」とのコラボレーションによる高級腕時計も披露した。

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長谷川潤と赤西仁が「バナナ・リパブリック」の春キャンペーンに登場

「バナナ・リパブリック(BANANA REPUBLIC)」は2月15日、モデル・タレントの長谷川潤と俳優・アーティストの赤西仁を起用した2024年春のキャンペーンビジュアルを公開する。

長谷川潤は、健康的な美しさと自然体を大切にしたライフスタイルで、世代や年齢を問わず人気があり、赤西仁はアメリカを拠点に、グローバルに活躍の幅を広げている。ブランドのルーツである“人生は旅”の考えのもと、新しいことに挑戦し続ける探検心をDNAとして掲げる「バナナ・リパブリック」の世界観と親和性のある2人を起用し、ビジュアルを通してブランドの魅力を発信する。

本キャンペーンビジュアルは、テーラリングとクラフツマンシップに基づいた、汎用性の高い高品質なアイテムでルックを構成した。全国の「バナナ・リパブリック」の店舗、公式オンラインストアのほか、デジタルメディア、屋外広告、ビデオ、ソーシャルなどで随時公開する。

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アリアナ・グランデとシンシア・エリヴォが第58回スーパーボウルで「ルイ・ヴィトン」を着用

シンシア・エリヴォ(Cynthia Erivo)とアリアナ・グランデ(Ariana Grande)は、現地時間2月11日にラスベガスで開催した第58回スーパーボウルに「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のカスタムメードのジャージを着用して登場した。

シンシア・エリヴォは、カスタムメードのグリーンの刺しゅうジャージ、グリーンの“カプシーヌ MINI”、ブラックのカスタムメードトールパテントブーツを着用した。

アリアナ・グランデは、同じくカスタムメードのピンクの刺しゅうジャージにモノグラム・キャンバスのバッグ“プティット・ボワット・シャポー”、ブラックのトールレザーブーツを合わせた。

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「RMK」がむっちり艶めく新リップ12色と、オイルから生まれたクレンジングバームを発売

「RMK」は4月5日、艶と発色に着目したリップ“デューイーメルトリップカラー”(12色、ケース付き、各4180円)と、“リップベースライナー”(2色、各2750円)、オイルトリートメント発想の“Wトリートメント クレンジングバーム”(100g、4620円)を発売する。

リップ“デューイーメルトリップカラー”は、唇の温度でやわらかに溶けてフィットし、むっちりと立体的なフォルムを演出する。ヒアルロン酸とホホバ種子オイルによりうるおいをキープしながら、独自技術の“カラーロックテクノロジー”でつけてたての仕上がりが長時間続く。カラーは、くすみをテーマにしたベージュやレッド、ピンクなどの全12色をラインアップ。ハニーベージュカラーの“EX-01 ウォーム ハニー デュー”とゴールドパールが輝くライラックカラーの“EX-02 ルミナス ライラック”は数量限定で発売する。

“リップベースライナー”はソフトマットな質感で、斜めカットの太い芯により縁取りと面で塗ることができる。ハニーベージュカラーとローズベージュカラーを用意した。

誕生10周年を迎えた“RMK Wトリートメントオイル”から生まれた“Wトリートメント クレンジングバーム”は、厚みのあるオイルがメイクとなじみ、やさしく浮かせてオフできる。ローヤルゼリーエキスなどのうるおい成分としっとり整えるエモリエント成分で、やわらかさとハリのある肌をかなえる。角栓クリアオイル配合により、気になるざらつきも軽減。香りはオレンジやローズをブレンドしたフローラルシトラスだ。

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ケリング、23年は減収減益 「グッチ」「サンローラン」「ボッテガ・ヴェネタ」が軒並み不調

ケリング(KERING)の2023年12月通期決算は、売上高が前期比3.9%減の195億6600万ユーロ(約3兆1305億円)、営業利益は同13.9%減の46億4300万ユーロ(約7428億円)、純利益は同17.5%減の29億8300万ユーロ(約4772億円)の減収減益だった。

地域別の売上高は、観光客の鈍化が響いた西欧が同2.9%減の54億500万ユーロ(約8648億円)、百貨店を中心に国内需要が低下した北米は同18.9%減の45億ユーロ(約7200億円)だった。一方、売り上げの35%を占めるアジア太平洋地域(日本を除く)は中国市場が回復基調にあることを受けて同4.3%増の68億4800万ユーロ(約1兆956億円)、観光客の増加と円安が寄与した日本は同12.5%増(現地通貨ベースでは24%増)の14億ユーロ(約2240億円)だった。

ブランド別での売上高は、売り上げの半分程度を占める主力の「グッチ(GUCCI)」が同5.9%減の98億7300万ユーロ(約1兆5796億円)だった。北米市場の冷え込み、地政学上の先行き不透明感、全体的なラグジュアリー需要の低下により苦戦した。なお、23年9月にデビューショーを披露したサバト・デ・サルノ(Sabato De Sarno)新クリエイティブ・ディレクターによるコレクションは、24年2月後半から店頭に並ぶ予定のため、今回の売り上げには含まれていない。

ケリングのオペレーションと財務を担当するジャン・マルク・デュプレ(Jean-Marc Duplaix)副最高経営責任者(CEO)は、「24年に『グッチ』の業績が急激に成長するとは考えていないが、デ・サルノ=クリエイティブ・ディレクターによるコレクションへの反応がいいので、下半期には売り上げが回復していくのではないか」と述べた。

また、23年9月にマルコ・ビッザーリ(Marco Bizzarri)=グッチ前社長兼CEOが退任した後、ケリングのジャン・フランソワ・パリュ(Jean-Francois Palus)=マネージング・ディレクターが暫定的に同職を務めているが、ブランドの方向性を固める意味もあり、当面は同氏が続投するという。

フランソワ・アンリ・ピノー(Francois-Henri Pinault)=ケリング会長兼CEOは、「ジャン・フランソワは就任から6カ月も経たないうちに『グッチ』の現状を分析し、今後数年のロードマップを策定するなど大きな成果を上げてくれた。現在、最優先すべきはブランドを率いる強力なエグゼクティブチームの構築だが、彼はその面でも優れたリーダーシップを発揮した」と評価した。

ピノー会長兼CEOはまた、23年を「試練の年だった」とし、主力の「グッチ(GUCCI)」の立て直しに注力してケリングの業績向上に努めると説明。しかし、23年度も増収増益だった競合のLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)にさらに水をあけられた格好だ。

「サンローラン」と「ボッテガ・ヴェネタ」も減収

ほかの主なブランドとして、北米と西欧での売り上げ減が重しとなった「サンローラン(SAINT LAURENT)」は同3.7%減の31億7900万ユーロ(約5086億円)だった。「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」は、アジア太平洋地域で回復の兆しが見えるものの、マクロ経済の悪化やその他の要因によって同5.5%減の16億4500万ユーロ(約2632億円)だった。「バレンシアガ(BALENCIAGA)」が属するその他のメゾン部門は、卸の不調により同9.3%減の35億1400万ユーロ(約5622億円)だった。

そうした中、ケリング アイウエア(KERING EYEWEAR)およびコーポレート部門は、同37.7%増の15億6800万ユーロ(約2508億円)だったが、これには22年10月に買収が完了したサングラスブランド「マウイジム(MAUI JIM)」が含まれており、既存店・現地通貨ベースでは同10%増だった。アジア太平洋地域を筆頭に、全ての主要市場で好調だったことが寄与した。

超富裕層を引き付ける方策とは?

ケリングは今年1月、ニューヨーク5番街のビルを9億6300万ドル(約1434億円)で購入した。ケリング傘下のブランドで5番街に店舗があるのは、今回購入したビルと通りを挟んで隣に立つトランプ・タワーに出店している「グッチ」のみのため、将来的には同ビルにいずれかのブランドがオープンすることが予想される。ケリングは最近、ほかにもパリのモンターニュ通りおよびカスティリオーネ通りにある不動産を購入。また、傘下である「ブシュロン(BOUCHERON)」のパリ旗艦店がある歴史的な邸宅と、東京・表参道の物件を所有している。

ピノー会長兼CEOは、経済環境が悪化する中でも、その他のメゾン部門に属するジュエリーメゾンが総じて好調だったこと、特に「ブシュロン」が2ケタ成長だったことを挙げ、「当社の傘下ブランドが得意としてきた“クリエイティブ・ラグジュアリー”と比べ、“タイムレス・ラグジュアリー”の力学(強さ)が明らかになった」と指摘。超富裕層を引き付けるには、よりエクスクルーシブな商品を、さらにプレステージな環境で提供することが必要だと述べ、短期的にコストがかかっても設備投資は必要だと説明した。

一方で、同氏はエントリープライスの商品をそろえる重要性についても言及。「ボッテガ・ヴェネタ」では24年に、「バレンシアガ」と「アレキサンダー・マックイーン(ALEXANDER MCQUEEN)」では25年に、ハイエンドな香水をローンチする計画を明らかにした。

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「YSL」がNumber_i平野紫耀の新コンテンツ公開 アジアアンバサダー就任から1カ月で2つ目

「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT)」( 以下、YSL)は2月13日、Number_iの平野紫耀を起用した新コンテンツを公開した。平野は今年1月にアジア アンバサダーに就任したばかり。就任時に発表されたアイコンリップ“ルージュ ピュールクチュール”(全40色、各6050円)のコンテンツに続き、ハイペースで新たなビジュアルと動画を公開している。

新たなコンテンツは2月9日にリニューアル発売したブランドのスター美容液“ピュアショットナイト セラム”(30mL、1万4520円/50mL、2万240円、リフィル30mL、2万240円/50mL、 1万7820円)のプロモーションに伴うもので、静止画・動画共に公式サイトや各種SNSで公開。平野は商品を手に取り、さまざまなポーズや表情を見せている。

平野は昨年11月、神宮寺勇太&岸優太とともに「ヴォーグ ジャパン(VOGUE JAPAN)」の「YSL」プロモーションコンテンツに登場。同時期に開催されていたアイコンフレグランス“リブレ(LIBRE)”シリーズのポップアップスタンドには多数のファンが訪れるなど大きな反響を呼んだ。今年1月9日にはアジアアンバサダーに指名され、CM発表会にも登場。会見に同席したジャロン・チャン(Jaron Chan)事業部長は平野の起用について、「彼はカリスマ性を持ち、大胆で自信に満ちた生まれつきのスター。謙虚で、出会う人々がこれまで以上に惹かれて止まない引力を持った素敵な方だ。彼と出会った時世界を羽ばたく絶対的なアイコニックスターになる」と語っている。

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「カルティエ」が“トリニティ”100周年を祝うイベントをパリで開催 「3」にちなんだ多彩な演出

「カルティエ(CARTIER)」はこのほど、アイコンジュエリー“トリニティ”の100周年を祝うイベントをフランス・パリで開催した。ホワイトとイエロー、そしてピンクゴールドの3色のリングがスムーズに重なりあう“トリニティ”のように、イベントは随所で「3」にちなんだプログラムを用意。パリのイベントはニューヨークとロンドンに次ぐ3番目のイベントで、ゲストは3カ所に分かれたディナーを楽しんだ後でパーティ会場に集結。ラビリンスとシーラ、ディプロの3人によるユニットLSDがパリの夜を盛り上げた。世界各地で開いたイベント、それぞれのゲストが1カ所に集結という演出、そして男女混合で人種もさまざまなLSDのライブパフォーマンスなどで、3色のゴールドが渾然一体となって魅力を放つ“トリニティ”らしい多様性や融合などの価値観を訴えた。

パーティには、“トリニティ”のアンバサダーを務めるBLACKPINKのジス(Jisoo)を筆頭に、ジャクソン・ワン(Jackson One)やラビリンスら、さまざまなゲストが集った。

パーティに先駆け、パリでは100周年を祝う“トリニティ”の新作を発表した。リングやバングル、ネックレスなどバリエーション豊かに用意したのは、クッションシェイプのモデル。ラウンドシェイプの“トリニティ”同様、無駄を削ぎ落としたラインやスムーズな可動性はそのままに、幾何学的なアプローチで新しい“トリニティ”が誕生した。スリークな直線部分と、滑らかながら尖ってインパクトさえ放つ角の部分が、それぞれ違った印象を醸し出すのみならず、ラウンドシェイプ以上にジェンダーレスに楽しめそうなデザインだ。

また、2000年代にヒットしたXLサイズのブレスレットを彷彿とさせるリングも発売。さらに、3つのリングをパズルのように組み合わせると1本のリングになるモジュール式の“トリニティ”も生み出している。

クッションシェイプとXLリングは、2月9日に日本でも発売。モジュール式のリングは3月発売を予定している。

「カルティエ」は20世紀の初頭、ルイ(Louis)とピエール(Pierre)、そしてジャック(Jack)の3兄弟がパリのラペ通り、ニューヨークの五番街、そしてロンドンのニューボンドストリートに拠点を構え、いち早く国際的なブランドへと成長した。パリに構える本店は、ラペ通りの13番地。“トリニティ”を象徴する3と、「カルティエ」の関係性は深い。

3人は、たとえばルイは友人の飛行士アルベルト・サントス・デュモン(Alberto Santos Dumont)のために時計の“サントス”を生み出し、ロンドンでの経営を担ったジャックはインドのマハラジャと親交を深めてハイジュエリーの発展に尽力。ピエールは実業家や銀行家のみならず、多くのハリウッドやブロードウェイスターを虜にするなど、それぞれが「カルティエ」の発展に尽力した。

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「ジーユー」×「アンダーカバー」第3弾 “着脱可能な袖のライダース”など21型

「ジーユー(GU)」は、「アンダーカバー(UNDERCOVER)」とのコラボコレクション第3弾を発売する。3月1日から全国の「ジーユー」店舗とオンラインストアで販売する。価格は990〜7990円。

同コレクションでは、“見たことのあるようで誰も見たことのない服を作りたい”という「アンダーカバー」の独創的な世界観に、あらゆる人が自由にファッションを楽しめるようにしたいという「ジーユー」の発想を融合した。

ラインアップはメンズアイテム全21型で、一見ベーシックなアイテムを、見え方や着方の視点を変えたデザインで提案する。ライダースジャケット、モッズコート、ユーティリティーパンツなどのアイテムには着脱可能なデザインの袖や裾、身頃を施し、シャツやニットは通常裏側にある仕様を表に出すインサイドアウトのデザインで用意する。シューズやバッグ、ピンバッチなどの小物もそろえる。

その他、75年以上前にユニバーサル・ピクチャーズが生み出したホラー映画の作品群、ユニバーサル・モンスターズ(UNIVERSAL MONSTERS)に登場する“フランケンシュタイン”や“大アマゾンの半魚人”などのグラフィックを配したトリプルコラボアイテムもそろえる。

発売を記念して、2月13日~3月3日の期間中、「ジーユー」銀座店、マロニエゲート銀座店、渋谷店では本コレクションの世界観を表現した先行展示エリアを設置する。渋谷店のみ3月7日まで展示を行う。

動画配信サービスのジーユー ライブ ステーション(GU LIVE STATION)では2月26日の20:00〜21:00に、本コレクションの商品紹介動画の配信を予定している。

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「WWDJAPAN」表紙を飾った架空のドレスがARに アプリで試着も可能

アーティストの草野絵美による作品で、「WWDJAPAN」2023年6月11日号の表紙を飾ったAIアートからインスパイアされたARドレスが公開された。デジタルファッションプラットフォーム「ドロップ(DRAUP)」が、草野との協業で制作。“グリッチド・リフレクション(Glitched Reflection)”と名付けられた同ARドレスは、草野がAIで生成した、ガラスプレートを何枚も重ねたフューチャリスティックなコスチュームをベースに、キラキラと反射する光をまとうようなデザインになっている。人間がAIで生成した非現実のコスチュームが、AR化されることで人がまとえるものになった。

草野は昨年ニューヨークで開催された「グッチ」とクリスティーズによるNFTオークションに作品を出品した際に、同じく出品者だったダニ・ロフタス=ドロップ代表に出会い、親交を深め、同氏のビジョンやファッションとテクノロジーをつなげる情熱に刺激を受けたという。そして今回のコラボレーションが実現した。

自らの作品が着想源となったARドレスについて、「デジタルならではの光の反射や屈折によって絶えず変わるビジュアルがとてもキレイ。自分が着たかった服が目の前に現れたようで、うれしさがこみ上げてきた」と草野。「グリッチ(デジタル画像や動画の意図的な歪みやエラー風の効果を使ったアートのスタイルを意味する)を含んだガラスが示す儚さとデジタルデータの対比によって、物質のもろさとデジタルの不朽というテーマを映し出している」と解説する。

同ドレスは、AR試着アプリ「ZERO10」に自身の全身画像をアップロードすることで試着可能。さらに、東京都現代美術館で開催中の「MOTアニュアル2023 シナジー、創造と生成のあいだ」展の関連事業「MOTアニュアル エクストラ」でも着用した様子の動画が展示されている。「性別を問わず楽しめるシルエットだ。多くの人に楽しんでほしい」。展示は3月3日まで。

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「WWDJAPAN」表紙を飾った架空のドレスがARに アプリで試着も可能

アーティストの草野絵美による作品で、「WWDJAPAN」2023年6月11日号の表紙を飾ったAIアートからインスパイアされたARドレスが公開された。デジタルファッションプラットフォーム「ドロップ(DRAUP)」が、草野との協業で制作。“グリッチド・リフレクション(Glitched Reflection)”と名付けられた同ARドレスは、草野がAIで生成した、ガラスプレートを何枚も重ねたフューチャリスティックなコスチュームをベースに、キラキラと反射する光をまとうようなデザインになっている。人間がAIで生成した非現実のコスチュームが、AR化されることで人がまとえるものになった。

草野は昨年ニューヨークで開催された「グッチ」とクリスティーズによるNFTオークションに作品を出品した際に、同じく出品者だったダニ・ロフタス=ドロップ代表に出会い、親交を深め、同氏のビジョンやファッションとテクノロジーをつなげる情熱に刺激を受けたという。そして今回のコラボレーションが実現した。

自らの作品が着想源となったARドレスについて、「デジタルならではの光の反射や屈折によって絶えず変わるビジュアルがとてもキレイ。自分が着たかった服が目の前に現れたようで、うれしさがこみ上げてきた」と草野。「グリッチ(デジタル画像や動画の意図的な歪みやエラー風の効果を使ったアートのスタイルを意味する)を含んだガラスが示す儚さとデジタルデータの対比によって、物質のもろさとデジタルの不朽というテーマを映し出している」と解説する。

同ドレスは、AR試着アプリ「ZERO10」に自身の全身画像をアップロードすることで試着可能。さらに、東京都現代美術館で開催中の「MOTアニュアル2023 シナジー、創造と生成のあいだ」展の関連事業「MOTアニュアル エクストラ」でも着用した様子の動画が展示されている。「性別を問わず楽しめるシルエットだ。多くの人に楽しんでほしい」。展示は3月3日まで。

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美容師をサポートして存在価値の向上に貢献する【プロテックス・ジャパン/ハホニコ 酒井良明CEO】

PROFILE: 酒井良明/プロテックス・ジャパン社長兼CEO、ハホニコ会長兼CEO

酒井良明/プロテックス・ジャパン社長兼CEO、ハホニコ会長兼CEO
PROFILE: (さかい・よしあき)1962年、愛媛県出身。美容師、ヘアケアメーカー勤務を経て、98年に化粧品OEM企画・製造メーカーのプロテックス・ジャパンを設立。翌年自社ブランド「ハホニコ」を立ち上げる。同年から現職 PHOTO:CHIE FUKAMI

化粧品OEM企画・製造メーカーのプロテックス・ジャパンは、原料開発から企画、製造、流通まで一貫して手掛け、プロフェッショナルからの信頼を長年にわたり集めている。傘下のヘアケアメーカーのハホニコはヘアサロン専売品にとどまらず、リテール商品もプロデュース。両軸で成長を続けている。(この記事は「WWDJAPAN」2024年1月29日号からの抜粋です)

身だしなみ文化をサポートし
美を通して世界に貢献

WWDJAPAN(以下、WWD):2023年はどのような1年だったか。

酒井良明CEO(以下、酒井):ヘアケアという視点では、サロン業界で注目度の高い酸熱トリートメントが一般市場にも進出し、進化が続いている。酸熱トリートメントは使いこなせるサロンと、そうでないサロンがあるほど、取り扱いに技術が必要とされるものだが、最新の商材では誰が施しても良い質感に仕上げることができるまでに進化した。22年ごろから酸熱トリートメントの開発とブラッシュアップに力を注いできて、実を結びつつある。それを象徴したのがハホニコのヘアケア「レブリ」シリーズの好調だ。サロンメニューとホームケアが連動していて、プロからもエンドユーザーからも人気だ。

WWD:「レブリ」シリーズの特徴は?

酒井:毛髪はエイジングやケミカルダメージによって、痩せ細り、歪んでしまう。そんな毛髪に対して、表面的なケアではどうしても美しい髪には仕上がらない。そこで「レブリ(LEVULI)」シリーズでは、毛髪の歪みを緩和させ真円にしていく真円技術を採用した。毛髪内部から太らせるようなイメージをしてほしい。毛髪内部に栄養が補給されることでふっくらとして、表面のシワ、つまりはクセが治まる。死活細胞の毛髪にアプローチするトリートメントの革命だ。

WWD:酸熱トリートメントはこれからも進化する?

酒井:もちろんだ。多くの人にホームケアでも質の高い提案ができるように、今年はさらに強化していく。新たな原料と商品で髪質改善をプロと一般の双方に打ち出す。OEMでも酸熱トリートメントの需要が高まっているので、応えていきたい。

WWD:プロ向けと一般向けの商材の垣根は年々低くなっているように思うが、商品を作る上で意識していることはあるか。

酒井:これからの時代は商材を用いた上でプロにしかできない工程や技術に、さらに磨きをかけて存在価値を作っていく必要がある。対して、一般向けの商材は家庭で、セルフで、という限られた環境の中でもできる、かゆいところに手が届くような提案をする必要がある。この違いを生かして、プロによるケアとセルフケアとを上手く連動させた商品提案をしていきたい。

WWD:プロが介在するか否かは、確かに大きな違いだ。

酒井:美容師にしかできない技術があるので、そこを極められるような商品を作っていきたい。昨今は心理カウンセラーや美容医療に注目されることも増えたが、専門家のもとできれいを磨いてほしい。ヘアケア、さらには美容の専門家として、誰よりもその人のことを理解し、お手本となり、時に褒め、勇気づけるのが美容師。プロがいる人生と、そうでない人生とでは、幸福度は大きく違う。それにあった商品を提供しようと考えると、プロ向けと一般向けの商材ではおのずと違いが出てくる。

WWD:OEMについてはどうだったか。

酒井:全体の割合としてはヘアケアが依然として高いものの、スキンケアで、特にドクターズコスメの依頼が非常に増えている。カウンセリングを通じて悩みを改善できるようにドクターの要望に応じたスキンケアの開発を行っている。一般消費者の目利き力が上がり、優れた物のみが拡散される中で、こだわりの商品を作れることを評価してもらえた。ゆくゆくはハホニコからスキンケアを提案することも視野に入れている。というのも、プロ向けに関してはヘアケアに特化しつつも、一般の消費者には「ハッとして、ホッとして、ニコッ」というハホニコの社名に込めた思いを体現するのにスキンケアも欠かせないと考えているからだ。

WWD:23年は新たにペット事業をスタートさせたのも印象的だった。

酒井:1人の社員がきっかけでペット事業部を立ち上げた。ペット市場に目を向けると、決して人間には使わない成分を使った商品が横行している。例えばペット用のシャンプーは雑貨に分類されるため、成分表示が義務付けられていない。皮膚や毛にダメージを与えてしまう成分が含まれていることも。ペットを飼っている人にとっては大切な家族の一員にもかかわらず、作り手との愛情の差に疑問を持った。未知の市場ではあるが、ヘアケアを扱ってきたからこそ成分や商品の価値基準は分かる。たとえ売れなかったとしても、存在意義のある商品を作ることに意味があると思っている。

WWD:24年に取り組むことは?

酒井:世界中を見ても、これほど髪の毛を洗って、スタイリングをするのは日本人だけ。これほど自分でケアをして、スタイリングをして、身だしなみにお金をかける国民性は稀。そんな身だしなみ文化をサポートしていきたい。美しくなると心が穏やかになる。美意識が高くなるとそれだけ平和になる。美を通して世界に貢献し、リーダーシップをとっていきたい。

会社概要

プロテックス・ジャパン/ハホニコ
PROTEX JAPAN/HAHONICO

1998年創業。化粧品・医薬部外品の研究開発および製造を行い、ヘアサロンのOEMなどを手掛ける。99年には自社ブランド「ハホニコ」を立ち上げ、2002年にハホニコ販売事業部から株式会社に組織変更。ヘアサロン専売品や一般流通商品も販売する。09年、京都府に研究所および工場を、16年には愛媛県に原料栽培から製造まで取り組む森の国ファームファクトリーを設立

問い合わせ先
プロテックス・ジャパン
お問い合わせフォーム

TEXT:NATSUMI YONEYAMA

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“インフラ業”に注力し新たな一歩を踏み出す【サティス製薬 山崎智士代表取締役】

PROFILE: 山崎智士/サティス製薬代表取締役

山崎智士/サティス製薬代表取締役
PROFILE: (やまざき・さとし)1972年9月18日生まれ、東京都出身。アトピー性皮膚炎を患う子どもたちと関わり、「技術で皮膚を変え、皮膚が変わることで人生が変わる」、そんなきっかけを広く提供したいと99年12月にサティス製薬を起業した PHOTO : SHUNICHI ODA

ユーザー満足度を高める商品開発を主軸に800以上の通販・D2CブランドのOEMを手がけてきたサティス製薬は今年、新たなスタートを切る。個人でもオリジナルのスキンケア化粧品が作れるOEMサービス「ウィズ ブランド プロジェクト」を本格始動するほか、今年から“インフラ業”にも力を注ぐ。「1人でも多くの女性に“正しい綺麗”を届ける」ために、誰もが自分の理想とする肌状態を手に入れられる社会の創出を目指す。(この記事は「WWDJAPAN」2024年1月29日号からの抜粋です)

設立25周年を迎える今年
ビジネスモデルを大きく変える

WWDJAPAN(以下、WWD):2023年を振り返ると。

山崎智士代表取締役(以下、山崎):今年から新たな一歩を踏み出すために、準備に費やした1年だった。われわれは“製造業”の看板は変えないが、その周辺事業を“インフラ業”と位置づけ、今年から推し進める。そのリスタートに向けて、昨年は製造業の仕組み化をはじめ、私が経営との関わりを切り離す準備やインフラ構築に必要な投資資金の確保などに取り組んだ。

WWD:サティス製薬の“インフラ業”とは具体的にどういうことか。

山崎:これまでのOEMは、開発のスキルや製造設備、品質管理の機能を共有するシェアリングビジネスだった。これからはモノづくりの領域を広げ、顧客管理からコールセンター、配送などを含む“インフラ業”として、ブランド規模の大小に関わらずバックオフィスでサポートする。

WWD:なぜ“インフラ業”に踏み切ったのか。

山崎:サティス製薬は20年もの間、OEMとして多くのブランドと伴走してきた。その中でブランド生存率は20%と業界平均よりも高く、良い商品を作り出す優れた組織だと自負しているが、資金不足から休止したブランドも数多く見てきた。その要因は過剰在庫の影響が最も大きいが、顧客獲得コストの高騰によりタッチポイントを広げることが難しかった。また、バックオフィスにまつわる最低限の固定費も負担になっていた。そこで、われわれのインフラを通じてこれらの課題を解決し、ブランド存続におけるリスクを取り払いたいと考えた。昨年はその種まきが終わり、今年からはどのブランドでもユーザーとの接点を“コストゼロ”で実現することを目指す。サティス製薬の理念「1人でも多くの女性に“正しい綺麗”を届ける」に向けて、需要予測、在庫管理、調達リードタイムを最適化しながらブランド生存率を51%以上に引き上げたい。

WWD:酵素洗顔料「パパウォッシュ」を展開するイー・エス・エスのノウハウを生かす。

山崎:19年に子会社化したイー・エス・エスは通信販売を中心に酵素美容の商品を展開する。カタログ制作やコールセンター含め自社で全て運営し、インフラに関して約40年のノウハウがある。そして大きな財産でもある顧客リストは200万人にのぼる。しかし買収当初、火の車だったイー・エス・エスを立て直すために時間を擁した。昨年ようやく経営のメドが立ち、さらには同社のインフラを活用できる土壌が整った。今後、われわれのパートナーブランドにはこの200万人にリーチするサービスを提供する予定だ。

WWD:ユーグレナと資本提携した。

山崎:ここ数年、初心にかえり自分の手でモノづくりをしたいという思いが強かった。そのためには、私が好きで始めたこの製造業という仕事とそこに対しての執着を断ち切る必要があった。今回の資本提携を通じてインフラを中心に事業を促進し、伴走するブランドの生存率をさらに高めていく。

WWD:30万円から個人でオリジナルのスキンケア化粧品ブランドを作れるOEMサービス「ウィズ ブランド プロジェクト」を昨春にプレスタートし、今年から本格始動する。

山崎:「ウィズ ブランド プロジェクト」は、多くのブランドオーナーとともに、多様な価値観や肌悩みに寄り添う化粧品を作りたいと考えた。個人でブランドを立ち上げる人は、特にモノに対する熱量や思い入れが強い。これからの「きれいを作る」ブランドは、“人”が立ってくるスタイルになると予測する。最終的なゴールは、業界全体を巻き込むプロジェクトとして成長させ、賛同企業とともに消費者ニーズを満たすブランドを創出することだ。

WWD:今の化粧品業界をどう見ているか。

山崎:誠実に目の前の1人の人を「綺麗にする」ということに、今まで培ってきた技術や知恵をおしみなく出していくべきだと思っている。そのためには業界の空気を入れ替えないといけない。社内ではゲームルールを変えると呼んでいるが、業界のゲームルールはトップ企業の1社によって作られている。トップ企業と肩を並べるために、この20年はいかにブランドを大きく成長させるかということに汗をかいてきた。しかし、それだけではビジョンが描きづらかった。これからは、小さいブランドでメガブランドを全方位に取り囲み、シェアを削り落とすことが近道だと気づいた。小さいブランドを小刻みに出すのではなく、ダムから放水するように一気に世に出していく必要性がある。この3年はそこに集中する。30年までには、われわれのインフラを通じて小さいブランドを現状の800から1万まで増やすのが目標だ。セーフティーネットを強化しながら、24年はサティス製薬のビジネスモデルを大きく変える元年となるだろう。

会社概要

サティス製薬
SATICINE MEDICAL

化粧品のOEM(相手先ブランド生産)メーカーとして、800ブランドの開発・生産を手がける。2016年12月には国産の天然材を活用した原料開発で、世界初の植物ヒト型セラミドの開発に成功。埼玉県吉川市に本社工場、東京・江東区にラボを持つ。山崎代表はエンジェル投資家としての顔も持ち、スタートアップ企業のバルクオムやメデュラなどにも出資している

問い合わせ先
サティス製薬
03-5646-2434

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構造的な改革を推進し、新たな成長分野を開拓 【プレミアアンチエイジング 松浦清社長】

PROFILE: 松浦清/プレミアアンチエイジング社長

松浦清/プレミアアンチエイジング社長
PROFILE: (まつうら・きよし)慶應義塾大学経済学部卒業、コロンビア大学経営大学院でMBAを取得。外資系金融機関、戦略系コンサルティング会社を経て、伊ラグジュアリーブランド、米オンラインジュエリーブランドの日本法人、上場投資会社の社長を歴任。2009年12月にプレミアアンチエイジングを設立、化粧品開発販売事業を開始。20年東証マザーズ上場、現在に至る PHOTO:SHUNICHI ODA

相次ぐ新ブランド発表や新領域参入など攻めの姿勢で変革を続けているプレミアアンチエイジング。23年は中期経営計画「2024 -2027+Beyond」を策定し「Forever vivid 人の時間(とき)を、解き放つ。」を新たなスローガンとして制定した。創業時から一貫する「Uniqueな価値」から生まれる商品やサービスを通して、年齢に関係なく誰もがいつでも輝き新たなことにチャレンジできるという持続可能な社会の実現を目指す。(この記事は「WWDJAPAN」2024年1月29日号からの抜粋です)

アンチエイジング分野の
リーディングカンパニーへ

WWDJAPAN(以下、WWD):2023年は引き続き事業領域拡大や新ブランドを相次いで投入するなど躍進の年となった。

松浦清社長(以下、松浦):アンチエイジング分野のリーディングカンパニーとして、スキンケア事業とヘアケア事業に加え、23年1月からインナーケア事業への参入や、ベネクスがグループ入りし、リカバリー事業も展開。ベネクスのリカバリーウエアは、生活する上でのパフォーマンス向上に必要な“休養”に着目し、独自開発の特殊繊維で作られた休養時専用ウエア。トップアスリートをはじめ多くの著名人が愛用するなどリカバリー市場の開拓をけん引している。リカバリー事業領域への参入により、当社の目指す「Uniqueな価値」を提供する企業として事業成長の加速を実現することが狙いだ。ベネクスはもともと良質な商品を作っていたが、グループ入りによって、ファッション性や着心地の良さ、生地やデザインなどの改良を進めている。マーケティングが得意な当社とタッグを組むことで、アンチエイジング関連サービスのクロスセル促進やブランド力の強化、会員基盤の拡大などさまざまなシナジーが期待できる。リカバリー市場は30年に14兆1000億円規模になると予想され、中でも衣服の成長は大きな伸びが予測される。今後さらに旬な分野になると見込んでおり、市場リーダーとしての拡大を目指す。

WWD:主力ブランドの「デュオ(DUO)」は4年連続クレンジング市場売り上げNo.1(※1)を獲得した。

松浦:これは、すでに「デュオ」がお客さまに浸透・定着し、高い支持を頂いているからと受け止めている。こうした中、あらためて原点に立ち返り、お客さまにとって「ベストなクレンジング」でありたいと23年11月に「DUO YOUR BEST」というブランドメッセージと共に、新たにブランドアンバサダーとして、ご自身も「デュオ」の愛用者である新木優子さんを起用した。また、これまで「デュオ」のデジタル施策は認知度を上げるための展開が中心だったが、現在はブランドや商品価値を訴求する、従来とは異なるステージのマーケティングに舵を切っている。具体的には、実際に愛用して頂いている美容家やインフルエンサーに出演してもらい、美容感度の高い人たちに評価されている商品であることを発信している。

WWD:22年発売のヘアケアブランド「クレイエンス(CLAYENCE)」の状況は?

松浦:発売から1年にも関わらず、“クレイスパ カラートリートメント”がヘアカラートリートメントブランド別売り上げランキングNo.1(※2)を獲得。若年層の白髪悩みという新しいニーズに着目したカテゴリーのため、顧客の幅は広がった。また、当社の他ブランドとのクロスセルも可能な点が大きい。「クレイエンス」は「カナデル(CANADEL)」とターゲット世代が重なり、合わせ買いを促しやすい。そのほか、23年はインナーケアブランド「シントー(SINTO)」「エックス(X)」で機能志向食品市場に参入。また、23年8月には高濃度に特化したビタミンCのスキンケアブランド「シーマニア(C+MANIA)」をローンチした。いずれも育成ブランド群としてテストマーケティングを実施中だが、初動の良いスタートをきれている。

WWD:会社を象徴する数字について。

松浦:当社は昨年、27年までの成長戦略「中期経営計画 2024 -2027+Beyond」を発表。「Uniqueな価値にこだわりぬく。再び成長軌道へ」を掲げ、継続的な成長を果たすため成長の源泉となってきた「Uniqueな価値」に改めてこだわり抜くことが重要になる。24年は中期経営計画達成に向けた1年目となること、改めて原点に立ち返るスタートになること、そして「デュオ」は5年連続クレンジング売り上げNo.1を目指すことから、「1」を象徴とする数字にしたい。

WWD:「1」に向けた、24年の施策について。

松浦:24年は前期から引き続き構造的な改革に注力し、来期がスタートする8月からの再成長に結びつけていく。その要である一つが、全体売り上げの約65%を占める当社の柱である「デュオ」の存在。クレンジングバーム市場のパイオニアとしてブランド価値を再強化してポジションを固めると共に、市場そのものの成長をけん引する高付加価値の新商品開発を進める。また海外展開に今一度注力し、国内インバウンド市場との連動が期待される中国・台湾の中華圏と、シンガポールを代表する東南アジアにフォーカスする。中でも上海に現地法人を立ち上げた中国市場での売上拡大を目指し、今期中に新たな動きを発表できるよう、準備を進めている。そして引き続き、リカバリーウエア市場のようなアンチエイジングの新たな成長分野を開拓するためのM&Aにも力を入れていきたい。

※1 TPCマーケティングリサーチ㈱によるクレンジングブランド別シェアランキング調査 対象期間:2019年4月〜2023年3月/調査時期:2023年6月調べ
※2 「ヘアカラートリートメントに関する調査」(ブランド別売上)TPCマーケティングリサーチ㈱ 対象期間:2022年7〜12月 調査期間:2023年3月調べ

会社概要

プレミアアンチエイジング
PREMIER ANTI-AGING

2009年12月設立。肌が本来持つ自己回復に着目した「デュオ」をはじめ、高機能エイジングケアブランド「カナデル」、クレイスパ発想のヘアケア「クレイエンス」、メンズスキンケア「デュオ メン」など8ブランドを展開している。23年9月には中期経営計画「2024-2027+Beyond」策定し、新たなスローガンや新コーポレートロゴを制定した

問い合わせ先
プレミアアンチエイジング
お問い合わせフォーム

TEXT:WAKANA NAKADE

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“健康美容長寿社会”の実現を目指す【ヤマノビューティメイトグループ 山野幹夫代表】

PROFILE: 山野幹夫/ヤマノビューティメイトグループ代表

山野幹夫/ヤマノビューティメイトグループ代表
PROFILE: (やまの・みきお)東急エージェンシー入社後、ニューヨーク大学留学を経て、1999年にヤマノビューティメイトグループ代表就任。2002年に琥珀研究所を設立し、理化学研究所と共同研究を開始。世界で初めて琥珀の美容効果で特許を取得。琥珀の健康効果の共同研究を筑波大学、岩手大学と進める。17年に琥珀バイオテクノロジーを起業。著書に『琥珀革命 健康で美しくなる』(幻冬舎)がある PHOTO:YUKIE SUGANO

現代表の祖母であり美容業界におけるパイオニア的存在である山野愛子氏は、1971年にヤマノビューティメイトグループを設立した。どろんこ美容の理念を受け継ぎながら新しい美容法の研究を続け、健康美容長寿社会を実現するトータルビューティ企業を目指して全国約2400店のサロンでサービスや商品を展開する。海外事業では琥珀の研究開発から生まれた商品が好調だ。(この記事は「WWDJAPAN」2024年1月29日号からの抜粋です)

ヤマノの原点であるどろんこ美容と
琥珀バイオテクノロジーを融合

WWDJAPAN(以下、WWD):2023年は新型コロナウイルスが5類に移行し、エステサロンにも本格的に人が戻ったがどう振り返る?

山野幹夫代表(以下、山野):全国のフェイシャルケアサロンに化粧品や美容健康食品、美容メソッドを提供する代理店ビジネスは、23年5月期の売上高が前期比5%増だった。約2400店舗あるサロンのお客さまは60〜80代が主で、上は90代までいらっしゃる。コロナ禍では来店できなかったが、やっと再び通っていただいている状況だ。その一方で、30〜40代を中心とする新客数は同50%増と大きく伸長した。新客はサロンに通ってサービスに満足した結果、化粧品購入につながるが、今はまだ信頼関係を築いている段階。客数が増えているからといってすぐに売り上げにつなげようと焦るとトラブルになりかねない。われわれの代理店ビジネスは地域密着型であり、お客さまとの信頼関係をしっかり築いてきたからこそ55年も続いている。何十年も通っているお客さまの客単価は新客の10倍ほどにもなる。時間をかけて関係性を構築したい。

WWD:トータルビューティ企業を目指し、新サービスもスタートした。

山野:従来はファイシャルケアや美白ケアが中心だったが、現在は健康美容長寿社会の実現を目標に掲げている。顔と頭の筋膜をリラックスさせて快眠へと導く“天空の眠り 筋膜エステ”を独自開発し、23年に提供を開始した。時代のニーズに応えるメニューで非常に好評を得ている。24年には“自律神経エステ”、25年には“脳活性エステ”の開始も予定している。一つ一つの技術をエステティシャンがしっかり習得してお客さまに満足していただくことを最優先に、5年後、10年後には美容と健康の垣根はなくなると信じて進める。

WWD:代理店事業をけん引した商品は?

山野:22年10月にリニューアル発売したスキンケアシリーズ“薬用BIDOU(美道)”だ。創業者の山野愛子は「髪」「顔」「装い」「精神美」「健康美」の5つの美を整える「美道五原則」が真の美しさを引き出すと提唱し、ヤマノブランドはそれらを愚直に実行しており、内面と外面のトータルビューティを追求する“BIDOU”シリーズと筋膜エステは売り上げ増につながった。“BIDOU”シリーズは、優しい泥やヤマノ特許成分の琥珀を使った既存の人気シリーズを医薬部外品としてリニューアルしたものだ。リニューアル前と比べ、同シリーズの売上高は20%増と大きく伸長した。買いやすくするために価格を下げたので、販売個数はそれ以上に伸長している。最近は、創業当時から50年以上愛され続け、“白どろ”“黒どろ”の愛称で親しまれている元祖どろんこ商品“ドロンコクレー24オリジナル”の、インスタグラムなどのSNSを活用した販促にも注力しており好評だ。新規のお客さまも購入しやすい商品として売り上げを伸ばしている。

WWD:グループ企業である琥珀バイオテクノロジーは、琥珀の研究開発を担う。大学と共同研究も進めるが直近の成果は?

山野:当社と筑波大学との共同研究により、琥珀に顕著な抗ストレス効果があることが明らかになり、うつ病のような症状が抑えられることも分かった。また、琥珀エキスが歯周病の原因となる歯周ポケットの予防や改善、さらに骨粗鬆症の予防や改善に有用であると細胞実験などで明らかになり、現在特許を出願している。また、23年春から日本の琥珀研究の第一人者である岩手大学の木村賢一教授との共同研究を開始した。それに伴い、研究拠点を岩手大学構内に移し研究スピードは加速した。その成果を今後の商品開発につなげていく。

WWD:アジアを中心とする海外事業の商況は?

山野:23年11月期の売上高は前期比68%増と大きく伸びている。これまで琥珀を使った外国人向けの商品はインバウンド客を対象にしていたが、新型コロナの影響を受け壊滅的な状況になった。それなら自分たちから売りに行こうと、中国市場に強いビジネスパートナーの商社が現地に販売会社を設立し、協働で取り組んでいる。シンガポールやタイも順調に伸びており、海外事業は今期も同70%増を見込んでいる。

WWD:海外事業の成長要因と24年の戦略は?

山野:健康美容長寿社会を目指す商品展開は国内と変わらない。琥珀フェイスマスクや琥珀美容食品など、海外戦略商品に注力すると同時に、東南アジアでは日本でも展開する泥パックが支持されている。中国ではライブコマースでKOLと協業しECを強化している。今後、サロン発ブランドとしての認知を上げるため、中国国内で上海などに3店ほどフェイシャルケアサロンをオープンする計画だ。これからはメード・イン・ジャパンという安心感だけでは通用しなくなる。泥と琥珀、そして長い歴史の中で培った優れた技術を持つサロンから生まれたブランドという、他社と差別化したイメージを徹底して訴求しさらなる成長を目指す。

会社概要

ヤマノビューティメイトグループ
YAMANO BEAUTY MATE GROUP

化粧品や美容健康食品、美容メソッドなどを全国約2400店舗のフェイシャルケアサロンに提供する代理店事業、琥珀バイオテクノロジー社と理化学研究所、国立大学法人筑波大学および岩手大学との共同研究から生まれた“琥珀エキス”および“琥珀粒子パウダー”などを配合した自社商品のアジア展開を中心とする海外事業の2つをビジネスの柱に据える。22年に女子栄養大学と提携した「健康・美容コンシェルジュ」認定プログラム、23年には健やかな眠りに導く“天空の眠り 筋膜エステ”をスタートさせ、トータルビューティ企業へと進化を続ける

問い合わせ先
ヤマノビューティメイトグループ
03-3375-2424

TEXT : YOSHIE KAWAHARA

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“ビューティーグルーミングカンパニー”の基盤作り【シック・ジャパン 後藤秀夫社長】

PROFILE: 後藤秀夫/シック・ジャパン社長

後藤秀夫/シック・ジャパン社長
PROFILE: (ごとう・ひでお)MBA、米国サンダーバード国際経営大学院卒業後、1996年にジョンソン・エンド・ジョンソンでキャリアをスタート。営業・マーケティングを経験後、2005年から日本ロレアルで日本と台湾での事業部長の要職を歴任し、ターンアラウンドや事業拡大に貢献。17年にヘンケル ビューティーケアの日本兼韓国の代表としてコンシューマー及びプロフェッショナルの両事業を統括。22年8月から現職 PHOTO:SHUNICHI ODA

後藤秀夫氏は2022年8月の社長就任後、強みのウェットシェービング(水やお湯で肌を濡らしヒゲを柔らかくして剃ること)をはじめ、関連ケア商品を含めたトータルグルーミングを提供する“ビューティーグルーミングカンパニー”としての認知拡大を図るため中期経営計画を作成。改革1年目となる23年は、「Build New Foundation(新基盤を築く)」をテーマに、社内外に関わる基礎作りを実施した。(この記事は「WWDJAPAN」2024年1月29日号からの抜粋です)

“起業家精神”を標準化し新発想なモノ作りを実現

WWDJAPAN(以下、WWD):“ビューティーグルーミングカンパニー”に向けた成長への基盤作りとして2023年に注力したことは?

後藤秀夫社長(以下、後藤):シック・ジャパンはウェットシェービング業界のリーディングカンパニーだが、22年にシェービングビジネスを超えた“ビューティーグルーミングカンパニー”として成長する方針を立てた。当社の存在意義を改めて認識し、社員の意識改革に取り組むためパーパスを設定。「Make beauty grooming joyful(シェービング美容をより楽しく)」に定め、ビューティーグルーミングを通して一人でも多くのお客さまにワクワク感と幸せを感じていただける毎日を届けることを表した。

WWD:ビューティーグルーミングカンパニーを体現する環境作りを強化している。

後藤:どんなに良いパーパスを設定しても、目に見える変化がなければ社員も実感を得にくい。職場環境から改革していくことが重要であると、23年10月に当社初の大規模フルリノベーションを実施。商品テストなどを実施できるビューティーグルーミングスタジオ&ラボを完備するなど洗練されたモダンなデザインを採用した。環境変化は社員の意識改革にとって武器となり、すでに数字として結果も出ている。直近の社員のエンゲージメントスコアは7割以上がポジティブと会社満足度は高い。また、成長戦略として当社の強みであるシェービングを生かしながら、シェービング前後で使用するスキンケアやボディーケアなど新カテゴリー育成のポートフォリオを強化する。

WWD:スピーディーなモノ作りはラボがあるからこそ実現できた?

後藤:どれだけ柔軟かつ早く変化できるかが今の時代のリーダーシップのあり方だと思っている。オフィス内にラボが完成したことにより、さらなるスピーディーなモノ作りが可能となった。また、重要な企業カルチャーの一つに「Move forward(前進する)」を掲げ、失敗から学びを得ることやこれまでやったことのない新しいことへの挑戦を推奨している。ただ、国内においては28年間グルーミング市場でシェアNo.1(※1)企業という安定感から社員にあまり浸透していなかった。24年はカルチャートランスフォーメーションとして、挑戦する“起業家精神”を標準化させる取り組みを行う予定だ。この取り組みが広がれば、よりスピーディーかつ新発想なモノ作りにつながるだろう。

WWD:近年は医療脱毛や光エステなど脱毛関連市場は競争が激化。ウェットシェービング市場への影響は?

後藤:コロナ禍が落ち着いた23年度後半は、男性のウェットシェービングが前年同期比約10%増(※2)と伸長した。医療脱毛や光エステなど脱毛に関する選択肢が増えることで、男性にも「毛がない方が美しい」というビューティの価値観ができ上がりつつある。当社は21年にライフスタイルの多様性支援を目的にヒゲ・ボディーグルーミング習慣をサポートする商品群“スタイリングパートナー”を展開し、国内メンズボディーシェービング市場に進出。男性ボディーシェービングの売り上げも同約30%増(※3)となっている。2月27日には当社初の男性向けソープ付きボディー用シェーバー“モイスチャーソープシェーバー”を発売するなど、新規市場創造は積極的に行っていく。

WWD:女性のシェービングニーズについては?

後藤:女性は価値のあるものを購入する傾向になっている。「自宅でサロンのような質の高い仕上がりを目指す」をテーマに、21年に誕生した日本オリジナルブランド「サロンプラス(SALON+)」はフェイシャルシェーバー“サロンプラス トーンアップ フェイススムーサー”がけん引し、同約50%増(※3)と好調。同ブランドからは2月27日にスティックタイプの顔剃り専用オイルバーム“サロンプラス フェイシャルシェービングバーム”が登場予定で、これも市場にはなかったアイテム。同商品は社内ラボも活用し開発したもので、新市場創造の一翼を担っている。

WWD:24年はさらに新規創造や新市場開拓に注力するが、目標とする数字はあるか。

後藤:消費者がワクワク過ごすための商品作りには、まず社員がワクワクする職場環境が必須。そのため、現在のエンゲージメントスコアを8割超えに高めていきたい。当グループにとって日本はアメリカに次ぐ世界第2位の市場のため、日本ビジネスはプライオリティーが高く決定権もある。それにプラスしてエンゲージメント1位を獲れば、グループで世界トップのオフィスになる。そうなればシック・ジャパンで働くことを誇りに思う社員がさらに増え、高品質のモノ作りにもつながる好循環が生まれるだろう。

※1 28年連続国内ウェットシェービング販売シェアNo.1:インテージ SRI+カミソリ市場(ホルダー、ディスポーザブル、替刃)1995 年11月~2023年10月各年メーカー別累計販売金額
※2 インテージ SRI+カミソリ市場(ホルダー、ディスポーザブル、替刃)2022年7~12月および23年7~12月 メーカー別累計販売金額を基に同期間の比較
※3 インテージ SRI+カミソリ市場(ホルダー、ディスポーザブル、替刃)2022年1~12月および2023年1~12月 メーカー別累計販売金額を基に同期間の比較

会社概要

シック・ジャパン
SCHICK JAPAN

世界50カ国以上でビジネスを展開しているエッジウェルパーソナルケアグループの一員。「シック(SCHICK)」は国内ウェットシェービングの金額シェアで28年連続No.1を維持するなど日本市場におけるウェットシェービング業界をけん引。また、女性用カミソリ分野でも国内マーケットをけん引している。シェービングを中心としたパーソナルケア商品を通じ、人々にワクワク感と幸せを感じてもらえる毎日を提供することを存在意義とし事業を推進している

問い合わせ先
シック・ジャパンお客様相談室
03-5487-6801

TEXT:WAKANA NAKADE

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テクノロジーは普遍化、改めてR&Dに注目の2024年 ロレアル&ユニリーバが注視するのは?

【連載】ファッション業界人も知るべき今週のビューティ展望

ビューティ賢者が
最新の業界ニュースを斬る

ビューティ・インサイトは、「WWDJAPAN.com」のニュースを起点に識者が業界の展望を語る。
今週は、世界最大のテクノロジー見本市「CES」に出展したロレアルなどの話。

矢野貴久子「BeautyTech.jp」編集長 プロフィール

雑誌編集者を経て1999年からデジタルメディアに関わり2017年、アイスタイルで媒体開発に着手。18年2月に美容業界のイノベーションを扱うメディア「BeautyTech.jp」の編集長に就任

【賢者が選んだ注目ニュース】

「ロレアル(L'OREAL)はテック企業である」を強く印象づけた、2024年の「CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)」。われわれ美容業界の視点からすれば、同社による基調講演は創業以来考え続けている美とテクノロジー、サステナビリティ、多様性と包括性についての集大成のようなプレゼンテーションだった。同時にCESに集まった美容関連とは縁が薄かったビジネスリーダーたちにも、化粧品会社がいかにテクノロジー企業たり得るか、そしてロレアルがビューティテックNo.1企業であるかを知らしめたという点で、エポックメイキングだったと思う。

ただ、この基調講演を聞いて改めてビューティテックという言葉が指す領域がとてつもなく広くなっていることを実感した。美容企業は今、ウエルネスやメンタルヘルス、医療、睡眠、栄養、スポーツ、ゲームなどの領域と融合しはじめており、同時にサステナビリティや多様性・包括性という点でのパーソナライズも推し進めている。テクノロジーはそのあらゆる部分にしみだしており、さまざまな分野とテクノロジーをかけあわせ、どうイノベーションを起こしていくのかにフォーカスする時代に突入したという実感だ。テクノロジーは生成AIの登場もあり、普遍化したのだ。

では、ロレアルをはじめとするビューティジャイアンツたちが、次なるイノベーションの起爆剤と考えているものは何か?それは医療やバイオテクノロジーといったR&D領域だ。

先進国ではレッドオーシャンの化粧品ビジネスは、その機能性がさらに問われはじめている。SNSマーケティングで一時的に注目されても、機能性に満足しなければ続けての購買にはつながらず、LTV(Life Time Value. 顧客生涯価値)はあがらない。実際、中国で好調なのはバイオテクノロジーに強い企業だ。23年後半には資生堂やプーチが皮膚科医らによるドクターズコスメを傘下に収め、ユニリーバやロレアルはバイオテックに強いブランドや企業に投資を行ったり矢継ぎ早に買収したりの動きを見せた。このトレンドは、明らかだろう。

機能性を高めるため、化粧品開発にはサイエンスに裏打ちされたR&Dが必須だ。そのための研究開発期間は、テクノロジーの開発や導入のそれと比べると体感的に5〜10倍の時間を要する。投資も膨大ゆえ、ユニークな医学的見地あるいはバイオテック技術を持ち、すでにブランドとしても確立している企業を買収してグループに入れるのは理にかなっている。傘下に入れずとも投資すれば、協業や知見の共有など受けられる恩恵は大きいはずだ。そして、やはりグローバルNo.1企業のロレアルとNo.2のユニリーバ(UNILEVER)の目のつけどころが鋭い。

ロレアル、ユニリーバの双方が
注目するのはマイクロバイオーム

ロレアルは23年12月、プロバイオティクス(人体に良い影響を与える微生物)およびマイクロバイオーム研究開発企業で、すでに「BAK」というブランドも持つデンマークのラクトバイオ(Lactobio)を買収した。これは、ロレアルが過去20年にわたり進めてきたマイクロバイオーム研究をさら加速させることを狙ったもの。ラクトバイオの専門知識を活用して、生きた細菌を使用した安全で新しい化粧品ソリューションを開発するという。また、24年1月には傘下のCVCを通じてスイスのエイジング研究に強いバイオテックスキンケアブランド「タイムライン(TIMELINE)」に大型投資を行った。

ユニリーバは、自社のアセットを生かせるユニークなヘアケアブランド「K18」を23年12月に傘下に迎えている。「K18」はバイオテック研究を基盤として新しいアミノ酸配列を開発。これが一過性でなく永続的に髪の強度と弾力性を回復するとうたうブランドだ。設立から18カ月で100カ国2万以上のヘアサロンで採用され、現在ではセフォラのベストセラーヘアケアブランドのひとつとなっている。また、同社は同じタイミングで豪州のマイクロバイオーム頭皮ケアブランド「ストランド(STRAAND)」に2回目の投資を行い、同ブランドがグローバルな新市場に進出するためのサポートをするとしている。

ロレアルとユニリーバの動きを見ていると、マイクロバイオームを活用したスキンケアやヘアケア、エイジングがいかにR&D領域でホットであることが分かる。マイクロバイオーム関連企業含め24年は、「R&Dに強いスタートアップ」が美容大手のM&Aや協業先として大きな注目を集める年となりそうだ。

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テクノロジーは普遍化、改めてR&Dに注目の2024年 ロレアル&ユニリーバが注視するのは?

【連載】ファッション業界人も知るべき今週のビューティ展望

ビューティ賢者が
最新の業界ニュースを斬る

ビューティ・インサイトは、「WWDJAPAN.com」のニュースを起点に識者が業界の展望を語る。
今週は、世界最大のテクノロジー見本市「CES」に出展したロレアルなどの話。

矢野貴久子「BeautyTech.jp」編集長 プロフィール

雑誌編集者を経て1999年からデジタルメディアに関わり2017年、アイスタイルで媒体開発に着手。18年2月に美容業界のイノベーションを扱うメディア「BeautyTech.jp」の編集長に就任

【賢者が選んだ注目ニュース】

「ロレアル(L'OREAL)はテック企業である」を強く印象づけた、2024年の「CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)」。われわれ美容業界の視点からすれば、同社による基調講演は創業以来考え続けている美とテクノロジー、サステナビリティ、多様性と包括性についての集大成のようなプレゼンテーションだった。同時にCESに集まった美容関連とは縁が薄かったビジネスリーダーたちにも、化粧品会社がいかにテクノロジー企業たり得るか、そしてロレアルがビューティテックNo.1企業であるかを知らしめたという点で、エポックメイキングだったと思う。

ただ、この基調講演を聞いて改めてビューティテックという言葉が指す領域がとてつもなく広くなっていることを実感した。美容企業は今、ウエルネスやメンタルヘルス、医療、睡眠、栄養、スポーツ、ゲームなどの領域と融合しはじめており、同時にサステナビリティや多様性・包括性という点でのパーソナライズも推し進めている。テクノロジーはそのあらゆる部分にしみだしており、さまざまな分野とテクノロジーをかけあわせ、どうイノベーションを起こしていくのかにフォーカスする時代に突入したという実感だ。テクノロジーは生成AIの登場もあり、普遍化したのだ。

では、ロレアルをはじめとするビューティジャイアンツたちが、次なるイノベーションの起爆剤と考えているものは何か?それは医療やバイオテクノロジーといったR&D領域だ。

先進国ではレッドオーシャンの化粧品ビジネスは、その機能性がさらに問われはじめている。SNSマーケティングで一時的に注目されても、機能性に満足しなければ続けての購買にはつながらず、LTV(Life Time Value. 顧客生涯価値)はあがらない。実際、中国で好調なのはバイオテクノロジーに強い企業だ。23年後半には資生堂やプーチが皮膚科医らによるドクターズコスメを傘下に収め、ユニリーバやロレアルはバイオテックに強いブランドや企業に投資を行ったり矢継ぎ早に買収したりの動きを見せた。このトレンドは、明らかだろう。

機能性を高めるため、化粧品開発にはサイエンスに裏打ちされたR&Dが必須だ。そのための研究開発期間は、テクノロジーの開発や導入のそれと比べると体感的に5〜10倍の時間を要する。投資も膨大ゆえ、ユニークな医学的見地あるいはバイオテック技術を持ち、すでにブランドとしても確立している企業を買収してグループに入れるのは理にかなっている。傘下に入れずとも投資すれば、協業や知見の共有など受けられる恩恵は大きいはずだ。そして、やはりグローバルNo.1企業のロレアルとNo.2のユニリーバ(UNILEVER)の目のつけどころが鋭い。

ロレアル、ユニリーバの双方が
注目するのはマイクロバイオーム

ロレアルは23年12月、プロバイオティクス(人体に良い影響を与える微生物)およびマイクロバイオーム研究開発企業で、すでに「BAK」というブランドも持つデンマークのラクトバイオ(Lactobio)を買収した。これは、ロレアルが過去20年にわたり進めてきたマイクロバイオーム研究をさら加速させることを狙ったもの。ラクトバイオの専門知識を活用して、生きた細菌を使用した安全で新しい化粧品ソリューションを開発するという。また、24年1月には傘下のCVCを通じてスイスのエイジング研究に強いバイオテックスキンケアブランド「タイムライン(TIMELINE)」に大型投資を行った。

ユニリーバは、自社のアセットを生かせるユニークなヘアケアブランド「K18」を23年12月に傘下に迎えている。「K18」はバイオテック研究を基盤として新しいアミノ酸配列を開発。これが一過性でなく永続的に髪の強度と弾力性を回復するとうたうブランドだ。設立から18カ月で100カ国2万以上のヘアサロンで採用され、現在ではセフォラのベストセラーヘアケアブランドのひとつとなっている。また、同社は同じタイミングで豪州のマイクロバイオーム頭皮ケアブランド「ストランド(STRAAND)」に2回目の投資を行い、同ブランドがグローバルな新市場に進出するためのサポートをするとしている。

ロレアルとユニリーバの動きを見ていると、マイクロバイオームを活用したスキンケアやヘアケア、エイジングがいかにR&D領域でホットであることが分かる。マイクロバイオーム関連企業含め24年は、「R&Dに強いスタートアップ」が美容大手のM&Aや協業先として大きな注目を集める年となりそうだ。

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【視察必至】これから予約必須店確実! センスあふれる料理に感動し、会計時のお得感でさらに感動。「原価ビストロBAN」の個店価値追求業態は必見!

【記事のポイント】 ●FC展開を進めてきた「原価ビストロBAN」が、コロナ禍で個店主義業態に挑戦。5店 目となる「恵比寿ビストロ 猫も杓子も」も絶対流行る! 2段重箱のお通しは550円!?
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「全盛期の面影ナシ」 高級居酒屋チェーン『八吉』の一六堂。元上場企業もコロナの影響大、外食復活の波に乗れず、十年前から時が止まった浦島太郎

【記事のポイント】 ●おいしいものを出しているのに、コロナ前の顧客が戻って来ない。未だ休業中の店も多く、常連の高齢化が響いている。一部上場企業の頃の栄華が忘れられず、目の前の顧客と楽しく過ごすうちに、コロナという現実に引き戻す玉手箱が開いてしまった。頼みはインバウンドだが対策、ちゃんとしているの?
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PROFILE: 奥山哲朗/常務取締役COO兼ドリームターミナルリンク社長

奥山哲朗/常務取締役COO兼ドリームターミナルリンク社長
PROFILE: (おくやま・てつろう)1967年、愛知県名古屋市生まれ。中京大学体育学部卒。高校でも大学でもバスケットボールに打ち込んだ。90年、仙台の繊維商社に入社。2000年に単身で東京に事業部をつくり、以来東京で活動。11年にドリームワークス入社。13年に常務取締役に就任し、創業者の竹中章社長と二人三脚で会社を経営。22年にブランド事業を行うドリームターミナルリンク社長に就任し、現在に至る PHOTO : TAMEKI OSHIRO

ブランド名を受託して企画・製造を行うOEMと海外ブランドのライセンス展開の2軸で事業を展開するのが、ドリームワークス(DREAMWORKS)だ。創業者の竹中章社長がモノ作りと経営の基盤をつくり、2011年に奥山哲朗常務取締役COOが入社して、営業活動とブランド事業を推進。「ユニバーサルオーバーオール(UNIVERSAL OVERALL)」や「ロバート・ピー・ミラー(ROBERT P. MILLER)」などを国内外で販売する。(この記事は「WWDJAPAN」2024年1月29日号からの抜粋です)

基幹の「ユニバーサルオーバーオール」が
創業100周年

WWDJAPAN(以下、WWD):強みは?

奥山哲朗常務取締役COO(以下、奥山):デニムのOEMだ。一般的に手間暇がかかる素材で、扱いづらいとされているが、私たちは中国のデニムを扱う8工場と提携し、ファッション性の高いデザインのものもできるし、少量生産も可能だ。デザイン性やトレンド感の高いアイテムの提案が得意で、クイックな生産が優位性になっている。それでいて、価格は抑えられていると自負している。年に4回OEMの展示会をして新作を提案し、クライアントのリクエストに応える商品を提供している。総合アパレルや、ウィメンズのセレクトショップなど主に30社と取引している。

WWD:ブランド事業では基幹の「ユニバーサルオーバーオール」で渋谷に直営店も運営している。

奥山:今年創業100周年を迎えるシカゴ発のユニホームメーカーで、16年にグローバルな販売権を取得。企画・生産・販売を弊社が行っている。程なくデニムのオーバーオールがヒットして認知度も上がり、19年に渋谷店をオープン。国内200カ所に卸しており、人気も安定してきている。ブランド事業ではこの他に「ロバート・ピー・ミラー」のアンダーウエア以外をライセンス展開している。特徴であるパネルリブを使ったカットソーなどを展開しており、買いやすい価格も手伝って、この2、3年で急成長している。この2つはセレクトショップからの別注も多く、ブランド事業部の売り上げの8割を占めている。昨年からはパンツで一世を風靡した仏「ピカデリー」もライセンス展開している。他にも、バッグブランドのアパレル作りを手伝ったり、スポットでアイテムを作ったりもしている。

WWD:23年はどんな年だったか?

奥山:2月の大幅な円安にがくぜんとしたが、デニムの当たり年だったので、デニムの売上高は前期比30%増と好調だった。秋くらいから為替を反映した価格で取引できるようになり、ほっとしたという状況だ。23年12月期の売上高は約20億円。シェアはOEM事業とブランド事業とでおよそ半々。円安のダメージをデニムと「ロバート・ピー・ミラー」の好調ぶりがカバーした形で、前年同様の売上高を維持した。

WWD:24年の計画は?

奥山:まず、「ユニバーサルオーバーオール」創業100周年の記念イベントを本国のオーナーも招いて3月に都内で業界向けに行う。グローバル契約を結んでおり、すでに香港、台湾、中国、韓国には卸を始めている。これを拡大していきたい。インドネシアやシンガポールにも1件ずつだが卸している。昨年、香港に販売を目的とした事務所を設けており、現地で展示会も行う。アジア、そして欧州へと販路を広げたい。6月のコペンハーゲン・インターナショナル・ファッション・フェア(CIFF)への出展も検討中だ。欧州進出の足掛かりにしたい。本国は作業着をサプライヤーに卸すのみで、小売りはしていない。ファッションアイテムに関しては米国も私たちが販売権を持っている。ゆくゆくは米国でも展開したい。

WWD:国内の直営店を増やす計画は?

奥山:状況を見ながら、関西にもう1店舗をオープンしたいと考えている。10月に阪神百貨店にポップアップを出店したところ、ウィメンズがよく売れた。「ユニバーサルオーバーオール」が国内で火がついたのはウィメンズだったが、現状はメンズの方が売り上げシェアが高い。関西の店舗はウィメンズの打ち出しを強めたい。もともと作業服のメーカーブランドなので、今後はその原点に立ち返るようなラインも企画する。ヘリテージのあるブランドであることを大事にし、定番の開発に力を入れる。特にデニムのラインアップを充実させる。本国にあったデッドストックを買い取っており、100周年に向けて、それらと、一部をシカゴの古着とリメイクの店「コーン レンジャー」に依頼して作ったリメイクアイテムを販売予定だ。

異業種とのコラボも積極的に行っていく。TOKIOと取り組んでおり、彼らが福島県西郷村で行っているプロジェクト「TOKIO-BA」にユニホームを提供する。また、1月26日から公開中の劇場版「機動戦士ガンダム」ともコラボしている。映画の中に出てくる制服のデザインをアレンジしたものやプリントTシャツなどを発売する。

WWD:中期の目標は?

奥山:2年後に年商30億円を目指している。そのためには海外卸の強化が必須だ。先日タイのバンコクを訪れたが、若者がオシャレで市場として勢いを感じた。活気があるアジアマーケットで本格的に売り上げをつくり、土台をつくる。SNS発信やPRも強化していくつもりだ。OEM事業は、人材を採用して3チーム体制にし、取引先の幅を広げる。品質管理を徹底しながら、価格を抑える努力をすることで、価値と競争力を上げながら拡大したい。

会社概要

ドリームワークス
DREAMWORKS

2006年3月に竹中章が設立。量販店向けのOEMからスタートし、その後セレクトショップや総合アパレル向けにシフト。繊維製品、衣料品及び雑貨の企画、製造、輸入、販売、卸売業を行う。「ユニバーサルオーバーオール」や「ロバート・ピー・ミラー」「ピカデリー」などをライセンス展開し、日本国内だけでなく、アジアへの卸も始めている。渋谷に「ユニバーサルオーバーオール」直営店も運営する

問い合わせ先
ドリームワークス
03-6447-2470

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IPの付加価値を発信 ファッション×テクノロジーで突き抜ける【コネクトインターナショナル 由羽弘明社長】

PROFILE: 由羽弘明/コネクトインターナショナル社長

由羽弘明/コネクトインターナショナル社長
PROFILE: (ゆう・ひろあき)神奈川県横浜市出身。慶應義塾大学経済学部卒業後、教育業界、ブランドビジネスを経験し、2013年にコネクトインターナショナルを設立。2017年からロンドンの会社とのジョイントベンチャーであり子会社のユアジャパンの代表取締役も務める

コネクトインターナショナルは、著名なタレントやインフルエンサー、キャラクターのIP(知的財産)を生かしたD2Cブランドの運営、オンデマンド・カスタマイズサービスの提供と、独自性のあるビジネスで存在感を示す。設立10周年を迎えた2023年は電通との新規事業「グッズラック」や新ブランドを始動。IPとファッション、テクノロジーの掛け合わせで独自価値を追求する。

ネトフリ「ワンピース」コラボで
IPの魅力を世界に届ける

WWDJAPAN(以下、WWD):これから掲げていく方針は?

由羽弘明社長(以下、由羽):事業はブランド、グッズ、カスタマイズが3つの柱。これらに通底する提供価値である「IP×ファッション×テクノロジー」の掛け算で、業界トップを目指していく。ブランド事業における弊社の強みは、IPの魅力を最大限に表現するマーケティングや商品企画を幅広く提案できること。取り扱うIPのファンコミュニティーによって、価格帯やアイテムで細かくターゲティングしなければならないのがこのビジネスの難しさ。IPのファンの嗜好をよく分析し、企画の的中率、お客さまの満足度を上げていきたい。

WWD:ブランド事業について。

由羽:俳優の新田真剣佑さんがプロデュースする「インクリム」と、世界規模で大きな話題になったネットフリックス制作による実写ドラマ「ワンピース」のコラボレーションが大きなトピックだ。2年前から温めてきた企画で、ついにこの2月に発売することができる。新田さんはロロノア・ゾロ役として作品に出演し、世界でファンを増やした。インスタグラムのフォロワー数が600万近い、今や日本トップクラスのインフルエンサーだ。「ワンピース」自体も世界累計発行部数が5億冊を超える、単一作者のマンガとしてはギネス世界記録を更新する作品。多くのファンを抱えるIPの掛け合わせで、国内のみならず、海外のファンにも響くはずだ。

WWD:ブランド運営で大切にしていることは。

由羽:付加価値やストーリー性だ。「インクリム」×「ワンピース」では、登場キャラクターをイメージしたモチーフ入りのTシャツや、劇中で新田さんが着用したピアスを再現したジュエリーなどデザイン性にこだわりながら、普段使いができるような工夫を凝らした。新田さんは作中でゾロのスタイルに忠実に、3連ピアスを着用するためにピアス穴を3つ開けたが、商品ではイヤカフになっており手軽に着けることができる。バーニーズ ジャパンや「アトモス」「GQ JAPAN」とのコラボレーションも決まっている。「アトモス」コラボはフィリピンやタイなど東南アジアでも取り扱われる予定だ。ファッション軸での感度の高い協業施策で、ファンの方たちに喜んでもらえるアイテムを届けたい。「インクリム」は、時代の新しい要素を取り入れるブランドにしていきたいと考えており、海の環境問題に関するSDGsの発信にも取り組む。海洋ごみ問題に対応するためのプラットフォーム「一般社団法人アライアンス・フォー・ザ・ブルー」と連携し、廃漁網をアップサイクルしたコースターをノベルティとして配布予定だ。

WWD:“ヒト消費”や“コミュニティー消費”の潮流に変化はあるか?

由羽:今後はより強まっていくと考えている。タレントの辻希美がプロデュースするアパレルブランド「アンジュシャルム」では23年12月に、「ファッションセンターしまむら」とコラボレーションし、「アンジュシャルムトゥールモンド」をスタートさせた。“トゥールモンド”とはフランス語で“みんな”を意味する言葉で、「アンジュシャルム」の世界観のアイテムを、ウィメンズからキッズまで幅広く、手頃な価格で届けられるブランドにする。「ファッションセンターしまむら」は辻さんのファン層にも親和性が高く、個人的にも期待値は大きい。

WWD:新ブランドの進捗、今後の立ち上げ計画は?

由羽:昨年5月にはヒップホップアーティストのオズワールド(OZworld)を起用した新ブランド「ヴォイス」を立ち上げた。オズワールドさんはNFTやAIなど、新たなテクノロジーに興味があるため、フィジカルとデジタルを掛け合わせた“フィジタル”のジュエリーブランドとして、新たなデジタル施策を仕掛けている。ローンチパーティーも1000人以上が集まり大盛況だった。ブランドを闇雲に増やす計画はない。既存の6ブランドのIPの世界観や付加価値を最大化することを、当面は優先したい。

WWD:新規事業は?

由羽:電通との共同事業で、新たなグッズ販売のECプラットフォーム「グッズラック」を昨年5月にローンチした。人気IPのファングッズを、注文を受けてからオンデマンド生産するため、在庫リスクなしで運営できる。またメインキャラのみならずマイナーキャラの絵柄も使い、劇中に登場する名シーンもデザインとして選ぶことができる、その網羅性とカスタマイズ性が強みだ。Tシャツやパーカ、トートバッグ、アクリルスタンドなど、さまざまな形でファングッズを届けられる。これまでにTVアニメ「ウルトラマン」や「東京リベンジャーズ」、サッカーゲームの「イナズマイレブン」などの企画を実現した。IPのファンの方々からも「こんなのが欲しかった」とX(旧ツイッター)で反響をいただいている。今後も新たに人気IPのラインアップを増やしていき、幅広いファングッズを提供できる見通し。テクノロジーを駆使したオンデマンド製造やカスタマイズが生み出す商品企画の醍醐味を、より多くの人々に体験していただきたい。

会社概要

コネクトインターナショナル
KONNEKT INTERNATIONAL

2013年設立。海外ブランド代理店事業、OEM 事業を柱としてスタートし、2015年には米アーティストのライセンスアパレルの製造、販売を開始。17年より、英YRStoreInc.とジョイントベンチャーでユアジャパンを設立、カスタマイズ事業を始めた。その後、香港、韓国、中国にも当事業の関連会社を設立。18年にD2Cブランド事業を始動。現在は辻希美プロデュースの「アンジュシャルム」や新田真剣佑の「インクリム」、AAAの宇野実彩子の「ラバンダ」など6ブランドを運営する

問い合わせ先
コネクトインターナショナル
03-5778-9852

TEXT:MAMI OSUGI

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美容師が今押さえておくべきファッションの流れ・傾向は? 【第7回 WWDBEAUTY ヘアデザイナーズコンテスト】

全国の理美容師、ヘアメイクアップアーティストを対象に、モデルを起用したヘアデザイン作品を募集し、グランプリを決定する「WWDBEAUTY ヘアデザイナーズコンテスト」。7回目の開催となる今回は、“2023~24年のコレクション(ニューヨーク、ロンドン、ミラノ、パリ)におけるファッションやビューティのトレンドを意識した作品”というテーマで募集中だ。

毎回ポイントとなるのが、テーマとなっているコレクショントレンドの解釈。トレンドキーワードをそのまま反映させる必要はないが、コレクションの空気感やムード、流れくらいは把握しておいた方がベターだろう。ここでは「WWDBEAUTY ヘアデザイナーズコンテスト」の審査員も務める村上要「WWDJAPAN」編集長に、2023~24年のコレクションの“気分”を聞いた。

「WWDBEAUTY ヘアデザイナーズコンテスト」担当者(以下、WWD):2023~24年のコレクショントレンドは?

村上要「WWDJAPAN」編集長(以下、村上):大きなキーワードとして“クワイエット・ラグジュアリー”があるが、まずここまでの流れをざっくりと紹介したい。ここ数年、インスタグラムに代表されるSNSが普及して、写真1枚で魅力が伝わるルックとか、高速スクロールする中で目に留まるようなファッションが求められてきた。具体的には、例えばストリートに代表されるような、原色を派手に使う、ロゴを大胆に配置するような感じ。アイテム的には大きなブルゾンや巨大なスニーカーなど、コントラストの効いたプロポーションバランスを誇張するようなスタイルが受け入れられてきた。

WWD:それが変わってきた。

村上:そう。そのテイストは言わば主役は洋服で、着ている人ではない。そこに疑問を抱くムードが生まれ、「着る人が主役になれる服を作ろう」という服本来の役割に回帰する流れになった。違いを端的に言うと、派手な色使いのストリートウエアから、モノトーンベースで赤などの差し色が入った普遍的な定番へ。極端なプロポーションバランスの服も減ってきた。アイテム的には、インパクト強めのブルゾンやスニーカーよりも、ジャケットや白シャツ、ローファーなどが台頭している。

WWD:まさに“クワイエット・ラグジュアリー”。

村上:強く主張しないけれど、丹精込めて作っていることを表現した“クワイエット・ラグジュアリー”は大きな流れ。定番のアイテムが主役で、いつでも、どこでも、誰でも着ることができる。デザイナーたちはダイバーシティやサステナビリティの価値観も意識している。長く使える物を求め、新しい物を買い過ぎないことを良しとする考え方も追い風になっている。

WWD:定番が主役となる中で、どこで個性や今っぽさを出す?

村上:定番を自分らしくスタイリングするのが今の流れ。特に“若々しさ”が1つのテーマになっており、例えば白シャツにミニスカート、ジャケットに膝上丈のショートパンツといった合わせが、自由奔放なスタイリングをシンボリックに表現している。

WWD:実例を挙げると?

村上:2024年春夏コレクションの「ミュウミュウ(MIU MIU)」は、ブルマーや水着、ホットパンツといったアイテムに注目しがちだが、むしろ見るべきはトップス。シンプルなパーカや、ニットとカーディガンのアンサンブルなど、定番を組み合わせるスタイリングを提案している。23-24年秋冬コレクションもカラータイツなどで意表をついているが、スタイリングを紐解いてみると、トップスはプルオーバーニットやカーディガンなど言わば“普通”のアイテムだ。24年春夏の「プラダ(PRADA)」も肌見せのミニ丈を提案しているけれど、トップスは至ってシンプル。そういった発想が、1つのお手本になりそうだ。

WWD:確かに分かりやすい。

村上:変化がもっと分かりやすいのが「グッチ(GUCCI)」。以前はど派手な原色のカラーブロッキング、大胆なロゴ使い、ギラギラのジャケットといったアイテムが象徴的だった。しかしクリエイティブ・ディレクターがサバト・デ・サルノ(Sabato De Sarno)に変わると、例えば24年春夏はミニ丈ではあるけれど、上半身はシンプルなコートやスエット風のジャカードニットをコーディネートするなど、その変わり様が今っぽい。「ミュウミュウ」や「プラダ」は分かりやすいコーディネートが参考になり、「グッチ」はビフォー&アフターを比較すると、「今ってこういう時代なんだな」と感じ取れる。

WWD:ほかには?

村上:23-24年秋冬シーズンの、「ヴァレンティノ(VALENTINO)」の黒いネクタイ。シャツがオーバーサイズで今っぽいシルエットだったり、合わせるパンツがミニ丈だったり、ローファーにスタッズが打ち込んであったり……。ちょっとパンクやストリートのムードを取り入れる、つまり定番を一ひねりするだけで今っぽくなる、というヒントになるのでは。

WWD:その“自由奔放なスタイリング”はマスでも見られる?

村上:街中で起こり始めているのが、カーディガンをパンツイン、スカートインするなどのスタイリング。これからはジャケットの上にブルゾンをはおったり、白シャツとネクタイの上にGジャンを重ねたり、それくらい自由なスタイリングで自分らしさを表現する流れが広がってくるかも。

WWD:ヘアは?

村上:ヘアカラーでいうと、ファッション業界で“クワイエット・ラグジュアリー”が浮上したのと同じタイミングで、ハイブリーチ一辺倒だったトレンドカラーに、自然できれいなブラウンやベージュが戻ってきた。色だけでインパクトを与えるのではなく、本質で人を魅了しようという流れは、ファッションとビューティで通じるものがある。そう考えると、質感がきれいな髪や、一見普通だけどよく見るとテクニックが施されているようなヘアスタイルが時流とシンクロするのでは、と思う。一方、服は“クワイエット・ラグジュアリー”だから、髪型はせめて派手に、という方向性もアリだ。

WWD:編み込みなどで遊んだ、構築的なヘアもあり?

村上:先述したサバト・デ・サルノは、後ろからでも横からでも、360°どこから見ても美しいシルエットの服を作ろうとしている。どこから見ても美しいフォルムの構築的なヘアは、その考え方とシンクロしているように思う。

WWD:ファッションにおける“色”のトレンドは?

村上:一般的には“素材の良さを引き立たせる色”が強くなってきている。例えば素材に柔らかいカシミアを使っているのなら、真っ黒に染めてその良さが分からなくなるよりは、優しいグレーや淡いパステルなど、柔らかい素材の良さがより引き立つ色選びが増えた。逆にレザーのような強い素材を使うなら、黒や赤を用いて、ハードエッジなムードを強調していくような方向性だ。コンテストの作品作りにおいても、トレンドカラーを考えるのではなく、「素材(ヘアやモデルのパーソナリティを含めた“素材”)を引き立たせるにはどの色がいいか」という思考はあってもいいかも。

WWD:今回の応募作品に期待することは?

村上:「自分の作品がイケているのか、かっこいいのか」ではなく、「自分が表現したかったことが伝わっているか」という原点を大切にしてほしい。というのも、ファッションのコンテストでもヘアのコンテストでも同様に、何か1つにつまずくとその解決に終始しがちだから。コンテストの審査をした際、受賞できなかった人に話を聞くと、「問題解決に終始してしまい、途中で『私って何でこれをやろうとしたんだっけ?』と迷子になってしまった」と答える人が多い。そこで「こういうやり方もあったのでは?」と提示すると、「実はそれがやりたかったんです」という回答が……。そうならないためにも、モデル、服、ライティングなどを、常に「何を表現したいか」という視点で1つ1つチェックしていくと、メッセージは伝わりやすくなる。

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堅調なヘアケア事業を基盤に、スキンケアを第3の柱に育成【I-ne 大西洋平社長】

PROFILE: 大西洋平/I-ne社長

大西洋平/I-ne社長
PROFILE: (おおにし・ようへい)1982年生まれ、兵庫県出身。2005年、立命館大学在学中にアパレルモバイル通信事業とインターネット広告代理事業の個人事業主としてY.B.Oを創業。07年3月にI-neを設立し、社長に就任 PHOTO:YUKIE SUGANO

ヘアケア用品や美容家電を中心に企画・製造・販売を手掛けるI-neは、ボタニカルライフスタイルブランド「ボタニスト(BOTANIST)」やミニマル美容家電ブランドの「サロニア(SALONIA)」、ナイトケアビューティブランド「ヨル(YOLU)」など、業界の常識を覆す商品を世に送り出してきた。6期連続で過去最高益を更新する中、新たな領域としてスキンケア事業にも注力する。25年12月期を最終年度とする中期経営計画では、約10の新ブランド投入を掲げてマルチブランド戦略を加速し、25年12月期の売上高550億円、営業利益率13%を目指す。(この記事は「WWDJAPAN」2024年1月29日号からの抜粋です)

“ナイトケア”を訴求する
21年誕生の「ヨル」が急成長

WWDJAPAN(以下、WWD):2023年をどう振り返る?

大西洋平社長(以下、大西):ヘアケアカテゴリーは、国内ドラッグストア市場において当社が展開するブランドの合計販売金額が企業別シェアで国内1位※1を獲得できた。競合ひしめくヘアケア市場で22年からさらにシェアを伸ばすことができたのは、大きな自信になった。

WWD:9月に発売した「ヨル」の“ディープナイトリペアシリーズ”や、10月の「ボタニスト」フルリニューアルは話題になった。

大西:「ヨル」の急成長はヘアケアカテゴリー全体の伸長に大きく寄与した。新シリーズを発売した9月には、ブランド別売り上げシェアで国内1位を獲得。21年のブランド誕生からわずか3年ほどで、売上高100億円が見えてきた。「ボタニスト」は、プレミアム価格帯のシャンプーに求められるのは「ライフスタイル自体のアップデート」であるとのインサイトに基づき8年目でリニューアルを実施。毛髪内部の空洞化リスクに着目しダメージをケアする処方を強化。環境に配慮した原料とパッケージに改良した。まだ伸ばせる余地があると実感している。

WWD:近年はヒット商品を次々に出している。

大西:特にヘアケアカテゴリーにおいては、ブランド開発のアイデア出しからスケールまでの段階ごとにゲートを作り、それぞれにKPIを設定する当社独自のブランドマネジメントシステム「IPTOS(イプトス)」の地道な運用と成功・失敗体験の蓄積が大きい。複数のブランドを展開し、経験値を積み重ねてブランドの垣根を越えて共有することでヒット率が上がっている。例えばAというプロダクトの売れ行きが想定より良くなかったとする。要因はブランドコンセプトが消費者に伝わりにくかったり、ブランドコンセプトとコミュニケーションに一貫性がなかったり、ブランドイメージと価格帯のミスマッチが起きていたりすることが考えられる。「IPTOS」を活用してこれらの改善を一つ一つ繰り返すことでヒットの再現性が高まる。

WWD:ヘアケアに次ぐカテゴリーである美容家電の商況は?

大西:「サロニア」はスタンダードラインのドライヤーとヘアアイロンの値上げを実施し利益率の改善を図った。商品別では「サロニア」の中では2万円台と高価格帯の“EMSリフトブラシ”や“ピュアブライトスチーマー”が非常に好評だ。買いやすい値段で訴求する「サロニア」ブランドも1万円以上の価格帯で勝負できると確信した。商品ラインアップはまだまだ拡充できるので、シンプルで機能性が高い商品によりブランドのさらなる成長を目指したい。高価格帯の美容家電については、新ブランドの立ち上げも視野に入れている。

WWD:23年は新スキンケアブランドの立ち上げも活発だった。

大西:炭酸泡美容の「ドクターシュワン(DR.SYUWAN)」は、当初予定の約2倍の初動売り上げと好結果だった。ECと一部の店舗で展開していたが、今年は実店舗でさらに拡販する予定だ。他にもメンズスキンケアブランド「マーフィー(MURPHY)」は、アマゾンのスキンケアギフトセットカテゴリーでベストセラーを複数回獲得。ECのみの販売ながら、成功体験を積み重ねている。今年2月には肌のバリア機能に着目したスキンアブランド「エンスィ(ENNTHY)」を発売する。社内での試用試験ではこれまでにないほど評価が高く、自分たちの思い入れが強い商品ができてうれしく思っている。スキンケアはノウハウがまだ少ないため、軌道に乗るまで少し時間はかかるだろうが、25年までにはスキンケア10ブランドで売上高50億円の目標が達成できそうだ。

WWD:人材育成への注力を経営戦略に掲げていたが進捗は?

大西:当社の強みであるマーケティングに通じた人材育成が要であることに加え、組織が大きくなるにつれベンチャー企業の良さが薄れてきている問題意識があった。中途人材を含め同じ目標を共有し競争力を高める企業風土の醸成が欠かせなくなっている。ここ数年はマーケッターや営業など職種ごとの当社独自の育成プログラム作成などに力を入れてるほか、各部門内に人事担当を設けるなど育成・評価システムが急激に進化している。今年は人事制度を大きくリニューアルする。意思決定をスピーディーにできる体制を整え、さらなる成長につなげたい。

WWD:24年に向けた戦略は?

大西:ヘアケアカテゴリーは、既存ブランド「ボタニスト」「ヨル」「ドロアス(DROAS)」で新ラインや新商品投入により成長率10%を目指すとともに新ブランドも予定する。美容家電カテゴリーは基幹ブランドの一つ「サロニア」の主力商品であるドライヤーとヘアアイロンの市場シェア拡大を図り中〜高価格帯の商品を拡充する。新たな注力領域であるスキンケアカテゴリーは22年に買収した「リンクフェード(WRINKFADE)」の定期購入客拡大と「ドクターシュワン」「エンスィ」の育成、新規ブランド開発を進める。

※1 ドラッグストア市場におけるヘアケアブランド別売り上げシェア(I-ne調べ)

会社概要

アイエヌイー
I-NE

2007年3月設立。トレンドハンティングチームやアイデア起案コンテストにより数千のアイデアを創出するなど、消費者の潜在的ニーズを商品開発に反映し「ボタニスト」などのヒットブランドを生み出す。アイデア→企画→検証→EC販売→本格展開をたどる独自のブランドマネジメントシステム「IPTOS」を運用し、新規分野や海外にも事業を広げる。20年9月、東証マザースに上場。23年に東証プライムへ市場区分を変更した。22年12月期の連結売上高は352億円。23年12月期の売上高は前期比17.7%増の415億円を見込む

問い合わせ先
I-ne
0120-333-476

TEXT : NATSUMI YONEYAMA

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日本各地の名店セレクトショップ探訪

「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、記者たちが分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

115回目となる今回は「日本各地の名店セレクトショップ」についてです。2月12日号の「WWDJAPAN」では、北海道から熊本まで、全国22のファッション&ビューティ専門店を取材しました。ECで何でも買える時代に、わざわざ足を運びたくなる、なんならその店に行くためにはるばる旅したくなるような店について、その魅力を取材した記者が語ります。

「記者談話室」ではみなさまからのお便りをお待ちしております。ご感想ご意見を聞かせてください。メールアドレスは、danwashitu@infaspub.co.jp です。

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