1位は、パルグループ創業者・井上英隆氏に特別功労金31億円|週間アクセスランキング TOP10(1月9〜15日)

1位は、パルグループ創業者・井上英隆氏に特別功労金31億円|週間アクセスランキング TOP10(1月9〜15日)

「WWDJAPAN」 ウイークリートップ10

1週間でアクセス数の多かった「WWDJAPAN」の記事をランキング形式で毎週金曜日にお届け。
今回は、1月9日(木)〜1月15日(水)に配信した記事のトップ10を紹介します。


- 1位 -
パルグループ創業者・井上英隆氏に特別功労金31億円

01月14日公開 / 文・WWD STAFF

 パルグループホールディングス(HD)は、5月28日付で取締役を退任する創業者で元会長の井上英隆氏(89)に対し、特別功労金31億5800万円を支給すると発表した。

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- 2位 -
洋菓子「ヨックモック」と「ロペピクニック」が初コラボ クッキー缶柄のアイテム発売

01月14日公開 / 文・WWD STAFF

 「ロペピクニック(ROPE PICNIC)」は、洋菓子ブランド「ヨックモック(YOKU MOKU)」との初のコラボレーションアイテムを発売する。ジュン公式オンラインショッピングストアでは1月14日正午から予約を開始。1月31日からは全国の「ロペピクニック」リアル店舗で販売する。

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- 3位 -
「フェンディ」が目黒蓮を起用したグローバル広告キャンペーンを公開 日本人では初の起用

01月13日公開 / 文・WWD STAFF

 「フェンディ(FENDI)」は、メゾン創業100周年、日本上陸60周年を迎える2025年の記念すべき1年の幕開けを飾る、目黒蓮を単独で起用した25年春夏メンズコレクションのグローバル広告キャンペーンを公開した。

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- 4位 -
35周年の「アンダーカバー」が「リーバイス」とコラボ ビジュアルにはレッチリのフリー

01月14日公開 / 文・WWD STAFF

 「アンダーカバー(UNDERCOVER)」はデビュー35周年を記念し1月21日、「リーバイス(LEVI'S)」とのコラボレーションアイテムを発売する。両ブランドの店舗と取り扱い店舗、及び公式オンラインストアで販売する。

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- 5位 -
Snow Man 岩本照が「ドルチェ&ガッバーナ」をまとって空港に登場 ミラノで開催されるコレクションへ

01月15日公開 / 文・WWD STAFF

 Snow Manの岩本照が、ミラノで開催される「ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)」2025-26年秋冬メンズコレクションに参加するため、同ブランドのウエアと新作トートバッグを着用し、空港に登場した。

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- 6位 -
【2025年バレンタイン】「ヴィヴィアン・ウエストウッド」が限定アイテムを発売 「ミシャラク」とのコラボクーニーも

01月14日公開 / 文・WWD STAFF

 「ヴィヴィアン・ウエストウッド(VIVIENNE WESTWOOD)」は1月29日~ 2月4日に伊勢丹新宿本店、2月1日〜14日に阪急うめだ本店で“ヴィヴィアン・ウエストウッド バレンタイン リミテッドストア”を開催する。

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- 7位 -
「MUJIラボ」が2025年春夏アイテムを発売 「カンペール」とコラボのスニーカーやキャリーケースも

01月14日公開 / 文・WWD STAFF

 「無印良品」を展開する良品計画は1月20日、「MUJIラボ(MUJI LABO)」の2025年春夏シーズンのアイテムを発売する。無印良品の全国17店舗とオンラインストアで取り扱う。

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- 8位 -
ユニクロ「UT」がサンリオとコラボ ハローキティやクロミ、シナモロールなどのTシャツを発売

01月14日公開 / 文・WWD STAFF

 「ユニクロ(UNIQLO)」のTシャツブランド「UT」は1月14日、サンリオのキャラクターとのコラボレーションコレクションを発売した。全国のユニクロ取扱店舗および「ユニクロ」オンラインストアで取り扱う。なお、同コレクションは、ガールとウィメンズのみの展開で、価格は990〜1500円。

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- 9位 -
「ルメール」が松坂屋名古屋店に東海地区初の旗艦店をオープン

01月14日公開 / 文・WWD STAFF

 「ルメール(LEMAIRE)」は、松坂屋名古屋店に東海地区初の旗艦店をオープンした。

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- 10位 -
「ルイ・ヴィトン×村上隆」の無料LINEスタンプが登場 カラフル&ポップな全8種類

01月10日公開 / 文・WWD STAFF

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は、現代アーティスト村上隆とのコラボレーション20周年を讃えるリエディション・コレクションの発売を記念し、無料LINEスタンプの配布を行っている。同ブランドのLINE公式アカウントを“友だち追加”することでダウンロードが可能。配布期間は2月3日までとなる。

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「ディオール」が4月に京都の東寺で2025年プレ・フォール・コレクションを発表

「ディオール(DIOR)」は、現地時間の17日、アーティスティック・ディレクターのマリア・グラツィア・キウリ(Maria Grazia Chiuri)によるウィメンズの2025年プレ・フォール・コレクションを、4月15日に京都の東寺で発表することを明らかにした。同ブランドは毎年プレ・フォール・コレクションを発表しており、ソウルやムンバイに続き、昨年はニューヨークでもショーを開催していた。

通常、同ブランドは、12月にプレ・フォール・コレクションをプレス向けに発表し、店頭での販売開始時期に合わせてランウェイショーを開催するが、京都で発表する予定のコレクションはまだ公開されていない。

796年に創建された東寺は、当時日本の首都であった京都の入り口の東西に配された2つの守護寺院のうちの1つ。五重塔で知られる同寺院は、1994年に「古都京都の文化財」としてユネスコの世界遺産に登録されている。ショーが開催される4月15日には、桜の季節は終わっているものの、同コレクションは亀や鯉が泳ぐ池のある日本庭園で発表される予定だ。

メゾンの創設者であるクリスチャン・ディオール(Chiritian Dior)は、53年に日本で初めてコレクションを発表している。キウリは声明のなかで「50年代初頭、クリスチャン・ディオールは京都の絹工房とのコラボレーションを始めた。その後、彼はオートクチュールコレクションのために、日本の貴重なテキスタイルを使った一連のルックをデザインした」と述べ、「才能ある職人たちが何世代にもわたって磨き上げてきた職人技のメッカである京都は、このようなクリエイティブな交流を再び活性化させ、プレ・フォール・コレクションを発表するのにふさわしい場所だ」と付け加えた。

今回の発表は、親会社であるLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)で経営陣やクリエイティブ陣の変更が相次ぐ中での発表となった。水曜日には、「プロエンザ・スクーラー(PROENZA SCHOULER)」の創業デザイナー・デュオのジャック・マッコロー(Jack McCollough)とラザロ・ヘルナンデス(Lazaro Hernandez)がディレクター職を退くことが発表され、彼らがジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)の後任としてスペインのラグジュアリーブランド「ロエベ(LOEWE)」を率いるのではないかという憶測を呼んだ。一方のアンダーソンは、「ディオール」のクリエイティブ部門で活躍するのでは、という見方が強まった。なお、この件についてLVMH、「ロエベ」、そしてマッコローとヘルナンデスはコメントを控えている。

なお、キウリは5月27日にローマで「ディオール」のクルーズコレクションを発表する予定だ。

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「ディオール」が4月に京都の東寺で2025年プレ・フォール・コレクションを発表

「ディオール(DIOR)」は、現地時間の17日、アーティスティック・ディレクターのマリア・グラツィア・キウリ(Maria Grazia Chiuri)によるウィメンズの2025年プレ・フォール・コレクションを、4月15日に京都の東寺で発表することを明らかにした。同ブランドは毎年プレ・フォール・コレクションを発表しており、ソウルやムンバイに続き、昨年はニューヨークでもショーを開催していた。

通常、同ブランドは、12月にプレ・フォール・コレクションをプレス向けに発表し、店頭での販売開始時期に合わせてランウェイショーを開催するが、京都で発表する予定のコレクションはまだ公開されていない。

796年に創建された東寺は、当時日本の首都であった京都の入り口の東西に配された2つの守護寺院のうちの1つ。五重塔で知られる同寺院は、1994年に「古都京都の文化財」としてユネスコの世界遺産に登録されている。ショーが開催される4月15日には、桜の季節は終わっているものの、同コレクションは亀や鯉が泳ぐ池のある日本庭園で発表される予定だ。

メゾンの創設者であるクリスチャン・ディオール(Chiritian Dior)は、53年に日本で初めてコレクションを発表している。キウリは声明のなかで「50年代初頭、クリスチャン・ディオールは京都の絹工房とのコラボレーションを始めた。その後、彼はオートクチュールコレクションのために、日本の貴重なテキスタイルを使った一連のルックをデザインした」と述べ、「才能ある職人たちが何世代にもわたって磨き上げてきた職人技のメッカである京都は、このようなクリエイティブな交流を再び活性化させ、プレ・フォール・コレクションを発表するのにふさわしい場所だ」と付け加えた。

今回の発表は、親会社であるLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)で経営陣やクリエイティブ陣の変更が相次ぐ中での発表となった。水曜日には、「プロエンザ・スクーラー(PROENZA SCHOULER)」の創業デザイナー・デュオのジャック・マッコロー(Jack McCollough)とラザロ・ヘルナンデス(Lazaro Hernandez)がディレクター職を退くことが発表され、彼らがジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)の後任としてスペインのラグジュアリーブランド「ロエベ(LOEWE)」を率いるのではないかという憶測を呼んだ。一方のアンダーソンは、「ディオール」のクリエイティブ部門で活躍するのでは、という見方が強まった。なお、この件についてLVMH、「ロエベ」、そしてマッコローとヘルナンデスはコメントを控えている。

なお、キウリは5月27日にローマで「ディオール」のクルーズコレクションを発表する予定だ。

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「セルヴォーク」がテラコッタカラーの限定コレクションを発売 モード感あるモノグラムデザイン

「セルヴォーク(CELVOKE)」は1月29日、ブランドを象徴するカラー、テラコッタの可能性を広げる2025年限定コレクション“アブソリュート テラコッタ(Absolute Terracotta)”を数量限定で発売する。ラインアップはアイパレット(2色、各6820円)、ブラッシュパレット(5390円)、リップスティック(2色、各3520円)の3種で、昨年に続きヒロ杉山氏が率いるアーティストユニットのEnlightenmentとコラボレーションした限定デザインに仕上げた。

4色アイシャドウパレット

“ヴァティックアイパレット”は、 3種の異なる質感と意外性のあるカラーでスタイルを自在に作り上げるアイシャドウ。高配合の植物由来オイルによりまぶたにピタッと密着し、メイクしたての洗練された仕上がりが長時間持続する。

新色の“ライブリーテラコッタ”は、表情に陰影をもたらしトーンアップする2種のベージュとグリッターを、 ヘルシーなテラコッタと掛け合わせ、アクティブな印象を作り上げる。限定の“フロントロウ”は、ナチュラルな立体感をかなえるマットベージュに、ゴールドの煌きを閉じ込めたテラコッタ、センシュアルなブラウン、 ゴールドグリッターを掛け合わせた。

ブラッシュとハイライトのデュオパレット

“ポリフォニックブラッシュ”は、テラコッタパールを配合したブラッシュパウダーとハイライトクリームのデュオパレット。 さりげない血色感と、ほんのりとした影を宿すオレンジベージュのパウダーにハイライトを重ねることで、キメの整ったなめらかな艶肌に仕上げる。また、肌濁りのないクリアな発色が透明感とハリのある立体感を放つ。さらに、アイメイクやリップメイクにも使用できる。

マット以上、艶未満のリップスティック

“ディグニファイド リップス”は、こなれた血色感と透け感で、 モードな印象を作り上げるテラコッタのリップスティック。 みずみずしい艶と程よく輝きを抑えたマットな質感で、スタイリッシュなフォームへ導く。 また、植物由来オイルを組み合わせたディグニファイドオイルをブレンドし、唇へのなめらかな密着感、高保湿をかなえる。

新色の“テラコッタ”は、モード、 ナチュラル、エレガント、あらゆるスタイルにフィットするカラー。限定の“ヌードモカ”は、シックなオレンジブラウンにテラコッタのニュアンスをプラスしたハンサムにもレディーにも仕上がる。

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「WWDJAPAN」がライターのアルバイトを募集します

 ファッション&ビューティの週刊専門紙およびデジタルメディア「WWDJAPAN」では、ライターのアルバイトを募集します。ファッション、ビューティの各種プレスリリースの記事作成、原稿、写真の配信システムへの登録、編集・制作業務の各種サポートといったメディアの制作・運営・サポートをお任せします。

 ファッションやビューティの最新情報にいち早く触れることができ、文章の書き方、編集・校正・ウェブ入稿といったライティングスキルを一から学ぶことができます。

募集職種
「WWDJAPAN」ライター

雇用形態
アルバイト

応募条件
ファッション・ビューティに興味・知見がある方
ファッション・ビューティに関する記事制作に興味がある方
MicrosoftOffice(Word、Excel、PowerPoint)の基本スキルを有する方
学生可

勤務地
東京都港区六本木

勤務時間
月~金 10:00-18:00(土日祝日休み)※時短勤務も応相談

勤務期間
2025年3月頃から順次。1年間(応相談)

勤務日数
週3日以上

採用人数
5、6人程度

給与・待遇
時給1163円~
交通費支給(月額5万円まで)
加入条件を満たした場合、社会保健加入

応募方法
履歴書および職務経歴書をメールにてお送りください。
※3カ月以内に撮影した顔写真を貼付
※志望動機と希望する勤務開始日と勤務曜日を明記

<送付先メールアドレス>
saiyo@infaspub.co.jp

選考
書類選考後、通過者に面接(対面)を順次実施いたします。

募集期間
2025年4月15日(火)まで

問い合わせ先
〒106-0032東京都港区六本木6-1-24 ラピロス六本木4階
株式会社INFASパブリケーションズ採用係
TEL:050-3852-1270(土日祝日除く10:00~18:00)

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フルート奏者から俳優へ 「東京産、ロサンゼルス製」のマルチクリエイターRiRiaの半生

PROFILE: RiRia/俳優、マルチクリエイター

RiRia/俳優、マルチクリエイター
PROFILE: (りりあ)東京生まれ。10歳でプロのフルート奏者としてデビューし、浅田真央選手のオリンピック出場楽曲を担当する。17歳でハリウッドへ進出し、エミー賞9冠受賞のドラマ「ハックス」などに出演。近年はクリエイターとして活躍の場を広げ、トヨタ自動車「スーパーフォーミュラ」のCMを監督した

レッドカーペットやハリウッド、映画や音楽、ファッションの煌びやかな世界と大自然が共存する大都市ロサンゼルス。世界のエンターテイメントの発信地であるこの地へ、日本からさまざまなクリエイターが移住している。ロサンゼルスに移住して3年、スタイリスト歴23年の水嶋和恵が、ロサンゼルスで活躍する日本人クリエイターに成功の秘訣をインタビュー。多様な生き方を知り、人生やビジネスのヒントを探る。第6回はマルチクリエイターのRiRiaに、フルート奏者から俳優へ転向しマルチクリエイターとして活躍する半生を聞く。

マイケル・ジャクソンに胸を打たれてロサンゼルスへ

水嶋和恵(以下、水嶋):ロサンゼルスに至るまでの経歴は?

RiRia:3歳でリコーダー、7歳でクラシックフルートの演奏を始め、10歳でプロフルート奏者としてデビューしました。人生のとても早い段階でプロになり、14歳でプロフィギュアスケーターの浅田真央選手の競技使用曲を演奏しました。

水嶋:日本で活躍している中、なぜロサンゼルスに移住したのですか?

RiRia:16歳で自分の中で限界を感じてしまったんです。元々話すことが大好きで、両手と口がふさがるフルートの表現に限界を感じました。もっと大きいことがしたい、もっと表現がしたいと思っていた矢先、テレビをつけたらマイケル・ジャクソン(Michael Jackson)の姿が。2009年、彼が亡くなる4カ月前でした。エンターテイメントの世界で、同じ表現者でもこれだけ違うのかと衝撃を受けました。パフォーマーである彼から観客がエネルギーを感じ取っている。その姿を見て、マイケルがいるアメリカ・ロサンゼルスで表現者になりたいと思いました。彼を超えていく!と。

水嶋:人生のターニングポイントですね。

RiRia:はい。両親に米国移住の決意を伝えたところ、「次の国際大会で優勝したら、アメリカへの片道チケットをプレゼントする」と言ってくれました。11年のマクサンス・ラリュー国際フルートコンクールで最年少優勝することができ、12年1月、両親との約束を胸に、米国への移住を見据えてニューヨークとロサンゼルスを視察しました。行った時期のニューヨークが極寒だったこともあり、ロサンゼルスに行くことを決めました。

ただ、ロサンゼルスに来てがっかりしたこともあります。私はファッションが大好き。ロサンゼルスはセレブや水嶋さんのようなファッション業界のおしゃれな人であふれていると思っていたので、移住して最初の頃は、人々があまりにもカジュアルなのを見て、正直残念に感じましたね。それでも気候は素晴らしく、エンタメの中心地です。舞台ではなく映像で俳優をしたいという思いもあり、やはり自分が住むのにふさわしいのはハリウッドだと思いました。

水嶋:ロサンゼルスに来てすぐの頃は、どんな生活をしていましたか?

RiRia:移住をするのに高校卒業まで待てない自分がいて、高校2年生でロサンゼルスへ。最初は公立高校に通いながら、音楽大学付属のプレカレッジに通い、学生寮に住んでいました。俳優・表現者になりたいとロサンゼルスに来たけれど、最初の4~5年は音楽留学となってしまい、やりたいことを思うようにできない時期でした。

水嶋:移住した当初の英語力はどうでしたか?

RiRia:英語力は全くなく、人に話かけることもハグをすることもできなかったですね。いつの間にか英語力が身についたのですが、音楽をやってきたのは英語習得において、ラッキーだったかなと。

水嶋:リスニング(聴力)に長けていそうですよね!

RiRia:また、公立高校に通ったことで英語力がついたように思います。周りに日本人もいなかったので、その環境にもまれながら、高校生活を送れたのは大きかったです。

米国で俳優、マルチクリエイターとして活躍の幅を広げる

水嶋:卒業してから、仕事を得るまでの道のりはどのようなものでしたか?

RiRia:17年、EB-1ビザ(第一優先枠:突出した能力や知名度を持つ人物に与えられるビザ)を取得し、米国で就労可能に。そこから階段を登るように、表現者としてコマーシャル出演、さまざまな方のミュージックビデオ出演と仕事が決まっていき、エージェントもつきました。

水嶋:エンタメの地ロサンゼルスでは、多くの事務所が存在しますが、自分に合うエージェントを見つけるのは容易ではなかったのでは。

RiRia:巡り合わせがとても重要でした。大きな事務所だからといって、仕事が入ってくるとは限らない。小さい事務所だからこそ、親身になってくれる場合もあります。日本のマネージメントの仕組みとは異なり、米国では短い期間であっても、納得のいく結果が得られない場合は、タレントが事務所を変更できます。今までに7回事務所を変え、やっとしっくりくるマネージメントと共に仕事をしています。

水嶋:俳優業をしながら、グラフィックデザインや動画クリエイションをしていますが、マルチクリエーターとして活動するに至った経緯を教えてください。

RiRia:幼いときから、コラージュやペーパークラフトをはじめ、何かを創造するのが好きでした。パンデミック中に「おうち時間で何か楽しいことをしよう。みんなを勇気づけられたら」という思いで、自分の作品をソーシャルメディアに投稿したのがきっかけです。自分の体を紙人形に見立てて着せ替えするデジタル作品“RiRia紙人形”。この作品への反響がとても大きく、企業からのコラボ案件をいただくようになりました。

水嶋:紙人形という古くから日本に伝わるものを、デジタルで表現するなんて素敵ですね!

RiRia:ありがとうございます。この作品をきっかけに、韓国女性グループ 2NE1のメンバーの一人であるCLがソロデビューをする際のミュージックビデオ「+DONE161201+」を監修してほしいとの依頼が。本人からインスタグラム経由でオファーをいただいたので「見てくれている人がいる、こんなことがあるんだ」と驚きました。

水嶋:カメオ出演もされたんですよね。まさに、アメリカンドリーム!多くのミュージックビデオや広告のクリエイティブを担当していますが、最近はどのようなプロジェクトがありましたか?

RiRia:キャセイパシフィック航空のウェブCMのクリエイティブを担当しました。自分をコラージュにして、世界を舞台に「駆ける、架ける、賭けるRiRia」を表現したストップモーションビデオです。少しユーモアのある、遊び心のある作品に仕上がりました。

水嶋:トヨタ自動車とクリエイターとの共創プロジェクト「トヨタ ディレクターズカット(TOYOTA DIRECTORSCUT)」での、RiRiaさんの映像作品も記憶に新しいですが、いかがでしたか?

RiRia:空想のゲームをつくり、キャラクターをデザインし、グラフィックを作り込み、実写でも登場する。ディレクション、編集、そして出演もしたので、大変な作業でした。でも、自分の頭の中のものを一番忠実にアウトプットできるのは自分しかいないと思うので、自分で全てできてしまうのは、アーティストとしての強みだなと思います。

フルート奏者から俳優へ、気持ちが切り替わった転機

水嶋:俳優として出演した思い出深い作品はありますか?

RiRia:ユナイテッド航空のテレビCM出演が印象に残っています。フルートの演奏ができて、奇抜な容姿の俳優を探しているとのことでした。

水嶋:それは、RiRiaさんしかいないですね!

RiRia:私以外に誰かいるのかな?いるなら見てみたい!と思いましたね。撮影はグランドキャニオンの頂上で一人。クルーは数km先まで下山をし、ヘリコプターからの撮影でした。フルート奏者としての自分から、俳優としての自分に切り替わった瞬間に、自分の中で「これだ」と腑に落ちました。今まで積み重ねてきたことから、これから目指す自分が見えました。今でも、あのグランドキャニオンから見た夕焼けと、そのときの自分の感情を思い出します。

水嶋:プロの俳優として歩み出した、素晴らしいターニングポイントですね。

RiRia:そこからドラマ出演も決まるようになりました。「ドールフェイス」(Huluオリジナル)でチェリーという名のロックスター役で出演、またエミー賞9冠を受賞した「ハックス」(HBOオリジナル)に出演。実はスタイリスト役なんです!

水嶋:そうなのですね!ファッションが好きだとおっしゃっていましたが、現場の印象はいかがでしたか?

RiRia:ファッションが好きな私としては、憧れの職業でもあるスタイリストの役を演じられるのは、夢のような時間でした。セットの作り込みも、用意されている衣装も素晴らしく、その空間にいるだけで、ワクワクしました。少しでも自分の性格を投影できる役はしっくりきますね。日本人限定でキャスティングされるよりも、人種関係なく自分がハマる役に挑んでいきたいです。それが自分の役者スタイルだと思います。米国の人々が思う日本のイメージはあると思いますが、ニュー・トーキョー、ニュー・ジャパンを彷彿させる役者でいたいと思っています。

水嶋:RiRiaさんとの出会いは、ロサンゼルス日本大使館主催のイベント「JX」。女優のAKEMIさんが紹介してくれました。とてもファッショナブルで、日本人とは違う存在感とすてきなオーラを感じました。さすがハリウッドで活躍している人だと思いました。

RiRia:私は「東京産、ロサンゼルス製」。二つの土地の素晴らしさを融合して、クリエイションを続けたいです。日本に向けて何かを制作するのは、私にとってグローバル。25年は日本での活動も増やしていきたいです!

PHOTOS:TADASHI TAWARAYAMA[SEVEN BROS. PICTURES], TEXT:ERI BEVERLY

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フルート奏者から俳優へ 「東京産、ロサンゼルス製」のマルチクリエイターRiRiaの半生

PROFILE: RiRia/俳優、マルチクリエイター

RiRia/俳優、マルチクリエイター
PROFILE: (りりあ)東京生まれ。10歳でプロのフルート奏者としてデビューし、浅田真央選手のオリンピック出場楽曲を担当する。17歳でハリウッドへ進出し、エミー賞9冠受賞のドラマ「ハックス」などに出演。近年はクリエイターとして活躍の場を広げ、トヨタ自動車「スーパーフォーミュラ」のCMを監督した

レッドカーペットやハリウッド、映画や音楽、ファッションの煌びやかな世界と大自然が共存する大都市ロサンゼルス。世界のエンターテイメントの発信地であるこの地へ、日本からさまざまなクリエイターが移住している。ロサンゼルスに移住して3年、スタイリスト歴23年の水嶋和恵が、ロサンゼルスで活躍する日本人クリエイターに成功の秘訣をインタビュー。多様な生き方を知り、人生やビジネスのヒントを探る。第6回はマルチクリエイターのRiRiaに、フルート奏者から俳優へ転向しマルチクリエイターとして活躍する半生を聞く。

マイケル・ジャクソンに胸を打たれてロサンゼルスへ

水嶋和恵(以下、水嶋):ロサンゼルスに至るまでの経歴は?

RiRia:3歳でリコーダー、7歳でクラシックフルートの演奏を始め、10歳でプロフルート奏者としてデビューしました。人生のとても早い段階でプロになり、14歳でプロフィギュアスケーターの浅田真央選手の競技使用曲を演奏しました。

水嶋:日本で活躍している中、なぜロサンゼルスに移住したのですか?

RiRia:16歳で自分の中で限界を感じてしまったんです。元々話すことが大好きで、両手と口がふさがるフルートの表現に限界を感じました。もっと大きいことがしたい、もっと表現がしたいと思っていた矢先、テレビをつけたらマイケル・ジャクソン(Michael Jackson)の姿が。2009年、彼が亡くなる4カ月前でした。エンターテイメントの世界で、同じ表現者でもこれだけ違うのかと衝撃を受けました。パフォーマーである彼から観客がエネルギーを感じ取っている。その姿を見て、マイケルがいるアメリカ・ロサンゼルスで表現者になりたいと思いました。彼を超えていく!と。

水嶋:人生のターニングポイントですね。

RiRia:はい。両親に米国移住の決意を伝えたところ、「次の国際大会で優勝したら、アメリカへの片道チケットをプレゼントする」と言ってくれました。11年のマクサンス・ラリュー国際フルートコンクールで最年少優勝することができ、12年1月、両親との約束を胸に、米国への移住を見据えてニューヨークとロサンゼルスを視察しました。行った時期のニューヨークが極寒だったこともあり、ロサンゼルスに行くことを決めました。

ただ、ロサンゼルスに来てがっかりしたこともあります。私はファッションが大好き。ロサンゼルスはセレブや水嶋さんのようなファッション業界のおしゃれな人であふれていると思っていたので、移住して最初の頃は、人々があまりにもカジュアルなのを見て、正直残念に感じましたね。それでも気候は素晴らしく、エンタメの中心地です。舞台ではなく映像で俳優をしたいという思いもあり、やはり自分が住むのにふさわしいのはハリウッドだと思いました。

水嶋:ロサンゼルスに来てすぐの頃は、どんな生活をしていましたか?

RiRia:移住をするのに高校卒業まで待てない自分がいて、高校2年生でロサンゼルスへ。最初は公立高校に通いながら、音楽大学付属のプレカレッジに通い、学生寮に住んでいました。俳優・表現者になりたいとロサンゼルスに来たけれど、最初の4~5年は音楽留学となってしまい、やりたいことを思うようにできない時期でした。

水嶋:移住した当初の英語力はどうでしたか?

RiRia:英語力は全くなく、人に話かけることもハグをすることもできなかったですね。いつの間にか英語力が身についたのですが、音楽をやってきたのは英語習得において、ラッキーだったかなと。

水嶋:リスニング(聴力)に長けていそうですよね!

RiRia:また、公立高校に通ったことで英語力がついたように思います。周りに日本人もいなかったので、その環境にもまれながら、高校生活を送れたのは大きかったです。

米国で俳優、マルチクリエイターとして活躍の幅を広げる

水嶋:卒業してから、仕事を得るまでの道のりはどのようなものでしたか?

RiRia:17年、EB-1ビザ(第一優先枠:突出した能力や知名度を持つ人物に与えられるビザ)を取得し、米国で就労可能に。そこから階段を登るように、表現者としてコマーシャル出演、さまざまな方のミュージックビデオ出演と仕事が決まっていき、エージェントもつきました。

水嶋:エンタメの地ロサンゼルスでは、多くの事務所が存在しますが、自分に合うエージェントを見つけるのは容易ではなかったのでは。

RiRia:巡り合わせがとても重要でした。大きな事務所だからといって、仕事が入ってくるとは限らない。小さい事務所だからこそ、親身になってくれる場合もあります。日本のマネージメントの仕組みとは異なり、米国では短い期間であっても、納得のいく結果が得られない場合は、タレントが事務所を変更できます。今までに7回事務所を変え、やっとしっくりくるマネージメントと共に仕事をしています。

水嶋:俳優業をしながら、グラフィックデザインや動画クリエイションをしていますが、マルチクリエーターとして活動するに至った経緯を教えてください。

RiRia:幼いときから、コラージュやペーパークラフトをはじめ、何かを創造するのが好きでした。パンデミック中に「おうち時間で何か楽しいことをしよう。みんなを勇気づけられたら」という思いで、自分の作品をソーシャルメディアに投稿したのがきっかけです。自分の体を紙人形に見立てて着せ替えするデジタル作品“RiRia紙人形”。この作品への反響がとても大きく、企業からのコラボ案件をいただくようになりました。

水嶋:紙人形という古くから日本に伝わるものを、デジタルで表現するなんて素敵ですね!

RiRia:ありがとうございます。この作品をきっかけに、韓国女性グループ 2NE1のメンバーの一人であるCLがソロデビューをする際のミュージックビデオ「+DONE161201+」を監修してほしいとの依頼が。本人からインスタグラム経由でオファーをいただいたので「見てくれている人がいる、こんなことがあるんだ」と驚きました。

水嶋:カメオ出演もされたんですよね。まさに、アメリカンドリーム!多くのミュージックビデオや広告のクリエイティブを担当していますが、最近はどのようなプロジェクトがありましたか?

RiRia:キャセイパシフィック航空のウェブCMのクリエイティブを担当しました。自分をコラージュにして、世界を舞台に「駆ける、架ける、賭けるRiRia」を表現したストップモーションビデオです。少しユーモアのある、遊び心のある作品に仕上がりました。

水嶋:トヨタ自動車とクリエイターとの共創プロジェクト「トヨタ ディレクターズカット(TOYOTA DIRECTORSCUT)」での、RiRiaさんの映像作品も記憶に新しいですが、いかがでしたか?

RiRia:空想のゲームをつくり、キャラクターをデザインし、グラフィックを作り込み、実写でも登場する。ディレクション、編集、そして出演もしたので、大変な作業でした。でも、自分の頭の中のものを一番忠実にアウトプットできるのは自分しかいないと思うので、自分で全てできてしまうのは、アーティストとしての強みだなと思います。

フルート奏者から俳優へ、気持ちが切り替わった転機

水嶋:俳優として出演した思い出深い作品はありますか?

RiRia:ユナイテッド航空のテレビCM出演が印象に残っています。フルートの演奏ができて、奇抜な容姿の俳優を探しているとのことでした。

水嶋:それは、RiRiaさんしかいないですね!

RiRia:私以外に誰かいるのかな?いるなら見てみたい!と思いましたね。撮影はグランドキャニオンの頂上で一人。クルーは数km先まで下山をし、ヘリコプターからの撮影でした。フルート奏者としての自分から、俳優としての自分に切り替わった瞬間に、自分の中で「これだ」と腑に落ちました。今まで積み重ねてきたことから、これから目指す自分が見えました。今でも、あのグランドキャニオンから見た夕焼けと、そのときの自分の感情を思い出します。

水嶋:プロの俳優として歩み出した、素晴らしいターニングポイントですね。

RiRia:そこからドラマ出演も決まるようになりました。「ドールフェイス」(Huluオリジナル)でチェリーという名のロックスター役で出演、またエミー賞9冠を受賞した「ハックス」(HBOオリジナル)に出演。実はスタイリスト役なんです!

水嶋:そうなのですね!ファッションが好きだとおっしゃっていましたが、現場の印象はいかがでしたか?

RiRia:ファッションが好きな私としては、憧れの職業でもあるスタイリストの役を演じられるのは、夢のような時間でした。セットの作り込みも、用意されている衣装も素晴らしく、その空間にいるだけで、ワクワクしました。少しでも自分の性格を投影できる役はしっくりきますね。日本人限定でキャスティングされるよりも、人種関係なく自分がハマる役に挑んでいきたいです。それが自分の役者スタイルだと思います。米国の人々が思う日本のイメージはあると思いますが、ニュー・トーキョー、ニュー・ジャパンを彷彿させる役者でいたいと思っています。

水嶋:RiRiaさんとの出会いは、ロサンゼルス日本大使館主催のイベント「JX」。女優のAKEMIさんが紹介してくれました。とてもファッショナブルで、日本人とは違う存在感とすてきなオーラを感じました。さすがハリウッドで活躍している人だと思いました。

RiRia:私は「東京産、ロサンゼルス製」。二つの土地の素晴らしさを融合して、クリエイションを続けたいです。日本に向けて何かを制作するのは、私にとってグローバル。25年は日本での活動も増やしていきたいです!

PHOTOS:TADASHI TAWARAYAMA[SEVEN BROS. PICTURES], TEXT:ERI BEVERLY

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【100名様をご招待】「タナカ」が2月5日に国立代々木第二体育館でショーを開催 ランウエイに強い豊かな表現力に注目

「タナカ(TANAKA)」は、2025-26年秋冬コレクションを国立代々木競技場・第二体育館で2月5日に発表する。「WWDJAPAN」は同ファッションショーに100名を招待。応募期間は1月17〜27日だ。

「タナカ」は17年に米・ニューヨークで設立したユニセックスブランドで、タナカサヨリ=デザイナーとクボシタアキラ=クリエイティブ・ディレクターが手掛けている。“これまでの100年とこれからの100年を紡ぐ衣服”をコンセプトにした日本製デニム中心のラインアップで、タイムレスなデニムを使った挑戦的なクリエイションが持ち味だ。

22年9月には、東京都と日本ファッション・ウィーク推進機構(JFWO)主催のファッションコンペ「東京ファッションアワード(TOKYO FASHION AWARD)」を受賞し、翌年3月にはブランド初となるランウエイショーを「楽天 ファッション ウィーク東京(Rakuten Fashion Week TOKYO)」で行った。ショーではニューヨーク発のブランドらしい自由を讃えるムードと、そのアイデンティティーを体現する多彩なデニムアイテムがランウエイで融合し、会場にはパワフルなエネルギーがみなぎっていた。今回は約1年ぶりとなるショーなだけに、期待が高まる。

プレゼント詳細

<募集期間>
1月17日(金)〜27日(月)

<プレゼント詳細>
■「タナカ」2025-26年秋冬ファッションショー
開催日:2月5日(水)
時間:20:00スタート
当選者数:100名
場所:国立代々木競技場・第二体育館
東京都渋谷区神南2丁目1−1

【応募要項】

・「WWDJAPAN.com」の会員登録が必要です。(無料)
・メルマガ会員の方も「WWDJAPAN.com」の新規会員登録が必要です。
・会員登録の上、応募フォームよりご応募ください。
・招待メールが正常に表示されない場合があるため、PC用メールアドレスを推奨しております。

【注意事項】

・席数は予告なく変更となる場合がございます。
・予め設定された会場の収容制限数に達した際は入場を制限する場合がございますので、ショー開始30分前には会場にお越しください。
・応募はお一人様1回のみ有効です。
・応募者多数の場合は抽選により当選者を決定いたします。
・当選発表は招待メールおよび招待状の送信をもって代えさせていただきます。
・ご応募いただいた方には、特別なプロモーションメールをお送りする場合がございます。
・学割会員(スタンダード/ライト)、一般スタンダード会員、一般ライト会員、無料会員の順に優先してご招待いたします。
・抽選結果に関するお問い合わせはお受けできません。また、招待メールおよび招待状は再送いたしませんので予めご了承ください。
・現地までの交通費は含まれません。
・当選権利の交換・換金、また第三者への譲渡・転売はできません。代理の方への譲渡は無効となります。
・ご来場のお客様が写った写真が「WWDJAPAN」および協賛社の広報活動(「WWDJAPAN」のウェブサイトや広報誌への掲載、雑誌、新聞などへの情報提供)および社内コミュニケーション(紙およびその他の媒体を含む)に掲載される場合がございますので、予めご了承の上お申し込みください。
・同業者の方の応募はご遠慮ください。
・当選者ご本人様のみご来場いただけます。小さなお子様の同伴はお断りいたします。
・当社の判断で応募条件を満たさないと考えられる場合や、応募に関して不正な行為があった場合、当選を取り消させていただく場合がございます。
・本キャンペーンのご応募時に発生するインターネット接続料、パケット通信料などの諸経費は応募者のご負担となります。
・本キャンペーンへの参加は、応募者自らの判断と責任において行うものとし、応募に際して応募者に何らかの損害が生じた場合、当社の故意または重過失に起因するものを除きその責任を一切負いません。
・複数のアカウントによる同一人物の応募は無効とさせていただきます。
・個人の属性等、アンケート項目への回答は、統計処理した集計値としてのみ使用いたします。
・当選者の個人情報は、コレクション招待に関する連絡のため、開催ブランドと共有させていただきます。法令により開示を求められた場合を除き、応募者の同意なしに開催ブランドを除く第三者に対して開示・提供することはございません。この点については、下記プライバシーポリシーをご参照ください。
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小袋成彬が語る新作「Zatto」と「ロンドンでの出会い」 「ジャパニーズ・ソウルって感じですよね」

PROFILE: 小袋成彬/ミュージシャン

PROFILE: (おぶくろ・なりあき)1991年生まれ。埼玉県さいたま市出身、ロンドン在住。立教大学を卒業後、プロデューサーのYaffleと共に音楽プロダクション「TOKA」を設立。2018年、宇多田ヒカルをフィーチャリングに迎えたシングル「Lonely One」でメジャーデビューを果たし、同年リリースのデビューアルバム「分離派の夏」は第11回CDショップ大賞2019にノミネートされた。19年、セルフプロデュースによる2ndアルバム「Piercing」、2021年には3rdアルバム「Strides」をリリース。19年以降、活動拠点をイギリスに移し、世界各国のミュージシャンとのコラボレーションを展開。J-WAVEの音楽番組「Flip Side Planet」のMCも務めている。

小袋成彬が、3年ぶり4枚目となるアルバム「Zatto」をリリースした。これまでもアルバムごとに作風を変えてきた彼だが、本作を聴いて分かる通り、今作の進化はかなりラディカルなものになっている。ロンドンで暮らしはじめて5年という月日が経過した今の小袋成彬だからこそ生み出せる、現地で出会ったミュージシャンたちと作り上げた結晶のような音。ロンドンでの生活と、そこで見聞きし考えたことが何なのか、詳しく訊いてみた。

「デジタルプラグインも一切使ってないし、全てが生の楽器」

——アルバム「Zatto」を聴きました。正直、かなり驚いています。これはどういう音楽かと聞かれたら、「音楽的にはジャズでソウルミュージックで……」って答えるんだけど、そんなものでは言い表せない小袋さんのソウルが鳴っています。

小袋成彬(以下、小袋):ジャパニーズ・ソウルって感じですよね。ちあきなおみや和田アキ子あたりの。

——何があってこんな境地にたどり着いたのか。

小袋:最初はハウスミュージックのアルバムを作ってたんですよ。でもコロナになって、ブラック・ライブズ・マターもあって、ウクライナやガザの戦争も起きて、日本に住んでたら関係なさそうな出来事が一気に身近になっていった。いつも行くパブで働くウクライナ人の女の子がどんどん憔悴していく感じとか見てると、もう無関係じゃないなって思えてきて。ハウスミュージック作ってる場合じゃないかも、って。それでハウスミュージックのアルバムは完成半ばで諦めたんですよ。
※その時に制作された楽曲のうち3曲はアルバムのリリース前に配信された。

次第に、ブルースやジャズが響くようになってきた。ロンドン生活が長くなってきて黒人の友達も増えてきたので、彼らが日々考えてる悩みも実感レベルで分かるようになってきたんです。そうすると、ダニー・ハサウェイががっつり入ってくるようになった。フリーダムっていう概念も、正直それまであまりピンと来てなかったんですよ。別に俺は生まれながらにフリーダムだけど、って思ってたし。でも、ロンドンは生まれながらに抑圧されている人たちがいっぱいいるんですよね。そういう延長線上で、今作は生まれていきました。

——世相の変化を受けて、踊っている場合じゃないという心境になってきたと。

小袋:踊ってても、戦争の映像とかがちらつくんですよ。なんか違うな、って思えてきた。

——そこからなぜジャパニーズ・ソウルに?

小袋:ダニー・ハサウェイみたいなカッコいいのを作りたいなと思うけど、やっぱり英語だと猿真似になっちゃうなって。試行錯誤していくうちにここにたどり着いたって感じです。でも、ロンドンの人たちに聴かせたらすごく自然に受け入れてくれてたから、日本語なんだけど譜割りやグルーブは西洋の影響を受けてるんじゃないかな。俺は普段は日本語を喋らないので。

——サウンドは、どのようなアプローチで生まれていったんでしょうか。

小袋:それぞれリファレンスはちゃんとありますよ。「Hanazakari」はボブ・マーリーの「Slave Driver」って曲があって、その弾き語りをずっと練習してたら生まれてきた。でも同じコードだとボブ・マーリーそのままになっちゃうから、いろいろ変えてみました。マイルス・デイヴィスに「All Blues」って曲があるんですよ。半音だけ転調する瞬間があるんですけどそれが手癖で出ていたり。今回はちゃんと楽器を手に取って作ろうという思いがあったので、デジタルプラグインも一切使ってないし、全てが生の楽器ですね。

ロンドンの多様なミュージシャンとの制作

——今作がすごく贅沢なのは、その演奏に集まっているミュージシャンが、今のロンドンのシーンを作っている活きのいい人たちばかりで。しかも、曲によってその座組みもバラバラです。これは、やりたいことに合わせてメンバーを変えていったということですよね。

小袋:まさにそうです。レゲエが弾ける人、チャーチミュージックが得意な人ってそれぞれに得手不得手があるので、特性を考えてバンドを組んでいます。だいたい1バンドにつき2曲で、4バンドで作ってますね。

——それぞれの演奏のアドリブについては、ミュージシャンにどの程度任せていたんですか?

小袋:アドリブもけっこう入ってますよ。でも、大きな設計図は自分が書きました。ここは誰々のソロです、ここのピアノはこういうリズムで弾いてください、というルールの中で遊んでもらってます。だから、今回は基本的にはジャズセッションのメンツを集めています。月曜、火曜にロンドンでフリージャズのセッションがあって、そこに通って出会った人たち。知った仲だし、ある程度どうなるかイメージは描けてました。

——出てきた演奏に対しては、小袋さんはどういったディレクションをされたんですか?

小袋:例えば「Shiranami」だと、英語で「White Waveだよ」って説明しても、ヨーロッパの人たちは南フランスのビーチとかを想像しちゃう(笑)。実際に日本の人たちが想起するのは、岩に打ちつける波しぶきや磯の匂いですよね。「違う違う、そんな弾き方しないでくれ!東映のロゴと一緒に出てくるあの波が日本のShiranamiだよ!」って言うと、理解してくれたり。

——なるほど(笑)。「Kamifubuki」も「Shiranami」と同じミュージシャンが集っていますけど、ニュアンスがまた全然違いますよね。だから、演奏については小袋さんのディレクションがけっこう入っているんだろうなと思いました。

小袋:一回バンドメンバーの前で英語で歌うんですよ。歌詞を理解してもらいたいから。「Shiranami」も、「旗を燃やして人の夢を照らす」っていうのを「Burning the flag to light up people’s dream」とか訳して歌うと、「yeah!!」って返ってくる。そもそも「Shiranami」に関しては、ダニー・ハサウェイがピンク・フロイドと一緒にやったらこんな感じになると思うんだけどって説明すると、あぁなるほどね! って。

——ロンドンのジャズシーンだと、そういったディレクションしながらのセッション&レコーディングは普通なんですか?

小袋:珍しいと思う。いろんなレコーディングに行きましたけど、こんなに明確なビジョンを持って入ることってそんなにない。だいたい皆、適当に入って適当に弾いて帰っていくから。今日のセッションって結局なんだったんだ? みたいなのも多いですよ。そんな感じだから、皆「これだけ分かりやすく説明してくれてありがとう」って言ってました。何をやればいいか理解できた、って。でも金払ってるの自分だし、もったいないことしたくないじゃないですか。だからこそ決めるところは決めつつ自由にやらせるところはやらせて、っていうのは意識しましたね。そういったアプローチや人間関係は、5年間ロンドンに住んで培ってきたもの。ほんと、いろんな人がいるから。そもそも時間通りに来ない人、昼飯行ったきり帰ってこない人……そういう奴に限って一番巧いからムカつくんだけどね(笑)。5年前だったら発狂してたけど、もう慣れました。

——ということは、今作は音楽性も演奏も含めて、小袋さんが5年間ロンドンに住んだ結果の集大成と言えるのかもしれないですね。5年前だったら絶対に生まれていないアルバム。

小袋:自分がディレクションする形でロンドンのミュージシャンと一緒にやったのは、宇多田(ヒカル)さんのセッションで「丸の内サディスティック」を演奏したのが最初だったんです。だけど、当時は英語も喋れないし、ミュージシャンの人たちのことを何も分かってないし、俺全然だめだわって思った。もちろん完成したものには満足してるんだけど、でもクリス・デイヴはじめいろんな人の特性や性格を分かってなかったから。未熟だった。今は一人ひとりのグラデーションが分かってきたし、そういう意味では今が集大成と言えますね。

日本語の歌詞

——そうやってロンドンのミュージシャンが集結して演奏していながらも、特に「Shiranami」あたりに顕著ですけど、演歌にも接近するような日本らしさが出てきているのはなぜでしょう。

小袋:やっぱり、日本語だからそうなっちゃうんだと思います。自分は、USラップを真似して英語っぽいラップをする意味が全然分かんなくて、日本語の良いところを出してこそだと考えてる。それこそ、洋楽の要素を取り入れつつ日本語の良いところを出す歌い方って、ちあきなおみや和田アキ子で完成したと思ってるんです。ラッツ&スターとかね。あの辺が、まだ日本語の響きを大切にしていた人たちなんじゃないかな。あの人たちのバックバンドって、すごく豪華だったりするじゃないですか。今作は、そういうことをやってるんですよ。で、そこにロンドンの多様性を入れた。

——洋楽の歌い方に影響を受けているんだけど日本語の良さを活かしたハメ方、ということですよね。そこに今のロンドンのミュージシャンに加わってもらうことで、1970年代の日本の歌謡曲・ポップスが、今の小袋さんでしか成し得ない音楽として表現されていると。

小袋:演歌って、譜割りを崩して歌うじゃないですか。このアルバムもかなり崩しているところがあるから、余計に演歌っぽく聴こえるんだと思う。でもそもそものメロディーの作りという点でも工夫していて、日本の歌って主音(音階を構成する最初の音。例えばラシドレミファソラというイ短調の場合、ラが主音となる)で終わる。サム・スミスとか聴いてると、英語だけどメロディーは主音で終わるし日本歌謡っぽいなと感じる。演歌っぽい。でも自分はそういったことはあまりしたくなくて、メロディーについては主音で終わらないようにしてます。だから、他の人には真似できないと思う。

——小袋さんはどんどん日本語を客観的に捉えるようになってきてますよね。だからこそ日本語の良さを活かすんだけど日本語っぽくない譜割りやメロディーを組み立てていくという独自の作風になってきてて、それが一周回って演歌っぽく聴こえるというのがすごく面白い。

小袋:そうですよね。演歌はコブシを効かせつつ、基本的にはオンでノるからグルーブがあまりないんだけど、そこが違うポイント。

——どちらが良いとは一概に言えないけれど、日本語ならではの発音と、洋楽の影響を受けたリズムや発声法のバランスという点では80年代は一つの完成と言えるかもしれないですね。

小袋:2000年代以降は、ドメスティックな方向にまた変化していますよね。スキマスイッチさんをはじめとした、ちゃんと日本語の歌を日本の譜割りで歌っていくんだという流れ。その一方で宇多田さんみたいに完全にニューヨーク仕込みの独自の譜割りで歌う人も出て来たけど。この前日本に帰ってきて紅白(歌合戦)を観てると、Mrs. GREEN APPLEさんは完全にオンでの歌い方でしたね。かえるの歌みたいな、日本語に合う形式の乗せ方。あれはあれで一つのドメスティックに進化した日本の歌だと思います。でも、ブルースはなくなってきてますよね。

「皆にカバーしてほしいし、教科書に載ってほしい」

——「Zatto」は、日本語の響きは大事にしつつも、小袋さんがロンドンで肌で感じているブルース的な心の痛みを歌っているのかもしれないですね。

小袋:ソウルを取り戻せ! ということですかね(笑)。今回参加してくれたミュージシャンたちに、曲の説明をする前にデモを聴かせた時点で皆が「やばいね」って言ってくれたんですよ。何かを歌っている、ソウルが出ている、というのが伝わったんじゃないかな。

——いやはや、ソウルって何なんでしょうか。小袋さんがロンドンで生活して感じたもの、としか言いようのない何かがある。

小袋:汚い屋台のケバブばっかり食べてないと、この音は出なかったかもしれない。前みたいに深夜にコンビニ行く甘ったれた生活じゃなくて、カチカチの寿司と、空っぽの冷蔵庫と……なんで33歳にもなってこんな生活してるんだろうっていう……食ってるもので出る音が違いますから(笑)。

——グルーブには、関わっている人や食べているものが出るって言いますよね。生活そのものだと

小袋:絶対にあると思いますよ。ロンドンで暮らしてると、ビザがなくて1年間ずっとつらい思いをしている人もいるし、親父が戦争に行かされちゃったって言ってる人もいるし、そういった嘆きや苦しみが音に出ることでユニバーサルなソウルとして響くんだと思う。今回参加してくれたピアノのライル・バートン(Lyle Barton)も、ガイアナにルーツがあるって言ってて。ガイアナってどこ?! ってなるじゃないですか。ベースのロゼッタ・カー(Rosetta Carr)もイタリア生まれ、ロンドン在住という経歴だしね。本当にいろんなバックグラウンドの人がいるから。

——歌詞は、固有名詞がどんどん減ってきていて、今作は抽象的な言葉遣いが増えた印象です。

小袋:前とは英語の習熟度が違うというのも大きいと思います。あと「Zatto」のように日本語なんだけど言葉の響きが独特なもの。俺は、作ったらまず日本人じゃない人に聴かせて、そこで歌ってもらえたら勝ちじゃないですか。

——今作はそうやってロンドンでの小袋さんの生活そのものが音としてにじみ出ているんだけど、でもそれを極限まで突き詰めていった結果、ちょっと近寄りがたいものとして完成していますよね。俗世間にまみれたところから生まれたものではあるんだけど、どこか聖なるものに聴こえるというか。たぶん、音が削ぎ落とされ過ぎていて、完全に小袋さんという人間の骨格しか残っていないシンプルさゆえ、なのかもしれないですけど。

小袋:今回って、何も変わったことはしていなくて、全然難しくない。だから、皆にカバーしてほしいし教科書に載ってほしい。音も削ぎ落としてあるし、コードも本当に難しくない。日本の音楽って、コードにうるさいじゃないですか。「ここのコード進行が素晴らしい」とかよく言いますよね。日本はやっぱり、協調性を大事にしてるんだと思う。それぞれのリズムを奏でるよりも、ハーモニーを重視するから。西洋は全然そんなことない。コードなんてAマイナーとEマイナーだけで曲ができちゃうし、リズムとグルーブを重視する。J-POPの価値観は、ハーモニー重視で次にメロディー、そしてリズムは最後。メロディーの在り方も、ハーモニーの中でいかに自分を表現していくかという考え。それで言うと、今回の作品は「Shiranami」の最初とかマジでB♭マイナーしか弾いてないから(笑)。子どもでも弾けます。

——例えば最近の宇多田さんの作品を聴いていても、どんどん楽曲の骨格が際立ってきていますよね。スケルトン化している。小袋さんの今作も、ある意味で共振しているように思います。

小袋:宇多田さんはどんどんミニマルになってきてますよね。まあ、もともとあまりコードがどうって人ではないけど、ロンドンの良いプロデューサーと出会ったことでその傾向がさらに出てきてると思います。

——ちなみに、小袋さんは宇多田さんの「BADモード」についてはアルバム全体としてどう受け止めましたか?

小袋:やっぱりフローティング・ポインツ(Floating Points/サム・シェパード)の曲は良いなって思いました。真似できないしね。そういえば、ロンドンの店で飯食ってたらなぜか隣に偶然サムがいて。うわーって思って、「自分でミックスした段階の曲で、良かったら聴いてもらえない? あまり自信ないんだけど」って「Shiranami」を送ったんですよ。そしたら「自信ないなんて言うなよ」って言われて、しかも聴いてくれて「良かった」って返信が来て。あまりそういうこと言わない人だからめっちゃテンション上がりました。友達と「サムから良かったって返信きたよ!やばっ!」って盛り上がった(笑)。

レコーディングメンバーについて

——すごくレアな体験!(笑) ロンドンのミュージシャンとの交流についてもっと詳しく聞きたいんですけど、今作に参加しているジャズ・シーンの人たちはどういった方が多いんですか?

小袋:「Zatto」と「Tangerine」は、サンファ(Sampha)のバンドでベースを弾いているロゼッタ・カーという女の子で。彼女は歌も歌えて、しかも素敵なので、そこにココロコ(Kokoroko)のドラマーのアヨ・サラウ(Ayo Salawu)を呼びました。アヨは後ろ目でリズムをとる感じなので、ロゼッタと絶対合うなと思って。ピアノのアマネ・スガナミ(Amane Suganami)は知らなくて、今回ギターのティージョー・マン・チェン(Tjoe Man Cheung)に紹介してもらいました。

——アマネさんはイギリス生まれなんですよね。

小袋:ドラムのジェローム・ジョンソン(Jerome Johnson)は教会でずっとドラムを叩いてた人で、ソリッドな音を出すしめちゃくちゃ巧い。「Shiranami」にすごく合うだろうなと思ってティージョーが紹介してくれました。ピアノのローリー・レッドファーン(Rory Redfern)はモデルもやってる人。Daichi Yamamotoがイギリスに来た時にジャズセッションに連れてって、そこで弾いてるのを観て「あいつ巧くない?!」ってなって声をかけた。

——それが、「Kagero」と「Hanazakari」になるとまたガラッと音楽性が違いますよね。

小袋:その2曲はラテンとレゲエなので、また違うメンバーを集めています。ドラムのサム・ジョーンズ(Sam Jones)は、去年東京にいた時に彼がちょうど日本に来てて、一緒に「すしざんまい」に行きました(笑)。それで仲良くなってセッションすることになった。彼にピアノでいい人いない? って聞いたら、ヌバイア・ガルシアのバンドで一緒に演奏してるライル・バートンを紹介してくれて。あとはダブルベースを探してたんだけど、ティージョーにベン(Benjamin Crane)のことを教えてもらってライブを観に行って仲良くなった。それぞれの特性と関係性があって、全部詳しく説明すると長くなっちゃうけどそんな感じかな。

——ちなみに、エンジニアのこだわりは?

小袋:ミックスはディアンジェロの「Voodoo」をやっているラッセル・エレバド(Russell Elevado)という人で。一回、ペトロールズの「乱反射」という曲でお願いしたことがあって、今回もお願いしました。あとレコーディングをしてくれてるアンディ・ラムゼイ(Andy Ramsay)はステレオラボ(Stereolab)のドラマーなんです。

——そのスタジオ(Play Studio)は、アンディ・ラムゼイが所有してるんですか?

小袋:いや、これはアンディというよりステレオラボのスタジオなんですよ。キング・クルールやマウント・キンビーといった、俺ら世代のバンドが皆使ってますね。

——「Zatto」と「Kagero」の一部は日本でレコーディングしてますよね?

小袋:そうなんです。弦だけは向こうでレコーディングできなくて。お金かかるし、俺がスコアを書けないので、それだけはリモートで日本でやってもらいました。

「自分のアートを持つのが夢だった」

—今日の小袋さんの話を聞いていると、ロンドンで本当にいろんなミュージシャンと交流しているのが伝わってきました。その中でも、最もコアに関わっているコミュニティーというとどこになるんですか?

小袋:俺がいるのは、バイナルオンリーで自分たちでサウンドシステム作ってDJやる人たちの界隈です。東ロンドンでやってるんですけど、自分はもうそのクルーの一部なので、日曜にそこに行ってお酒飲んで遊んで。あと、演奏する人たちのコミュニティーは南ロンドンにあるので、新しいミュージシャンと交流しながら、「いいねぇ……!」って言って帰る(笑)。同じジャズでもシャバカ・ハッチングスとかのコミュニティーは年上で、声をかけるにはちょっと恐れ多い。ヌバイア・ガルシアとかヤズミン・レイシーの周りの人たちは歳が近いから声かけやすいんですけど。ロンドン・ジャズは一口に語れないグラデーションがありますよね。ロックも盛り上がってて、ブラック・ミディを一回観に行ったんだけどめっちゃ良かった! 詳しくないけど、あの界隈も熱いんでしょうね。

——アートワークは、Zatto=雑踏の中にいる小袋さん、というシチュエーションを表現しているんですか?

小袋:人ごみの中で、世界情勢について話している絵にしたかったんです。新聞読みながらコーヒーを飲んでる感じの。都会に埋もれている人間の苦しみじゃないけど、それについて考えつつちょっとユーモアもあって、みたいな。フォトグラファーのPiczoさんと土日のマーケットに出かけて、そこに面しているカフェで撮りました。

——今回、自主リリースになった経緯は?

小袋:ソニーをやめたんです。そもそもこれまでも全部自分で仕切って作ってたので、もう自分でできるじゃんってなって。でも、今回は打ち込み音を使ってないし、今までで一番お金かかりましたけどね。レーベルに属するとなんだか外注されてる気分になるけど、自分のアートを持つのが夢だったので、そういうありがたいことができて良かったです。全部自分でお金払ってるんで、全力注ぎましたよ。そもそもこんなにロンドンでたくさんレコーディングしたことなかったし、ブッキングもスタジオの予約も全部自分でやって。マジでDIYです。もらったデータも、今までならエンジニアに任せるけど全部自分で編集した。ミキシングもゼロからYouTubeで勉強して。へぇ、こうやるんだ! って。歌の編集も自分でやったんですけど、ピッチ直したら負けだなって思ったからデジタル処理はせずに作ったし。でも、ここまで全部自分でやるのはもう嫌かな(笑)。1年間これしかやってないから。33歳独身じゃないとできないですよこんなの(笑)。

——3月~4月には日本でアルバムのツアーがありますね。楽しみにしています。

小袋:さすがに向こうの人たちを全員は連れてこれないので、日本のミュージシャンでバンドを組みます。同期なしで、一発のセッションで。技術だけでいうと、日本のミュージシャンも演奏は巧いんですよね。だから全然心配してないです。良いライブになると思います。

PHOTOS:MAYUMI HOSOKURA

「Zatto」

■小袋成彬 4thアルバム「Zatto」

Tracklist
1. Zatto

2. Tangerine

3. Shiranami

4. Shigure

5. Kamifubuki

6. Kagero

7. Sayonara

8. Hanazakari

<デジタル配信>

リリース : 2025年1月15日
レーベル : Nariaki Obukuro

<CD盤>

リリース : 2025年2月26日
初回仕様限定ケース+オリジナルポスター
価格:3300円
購入リンク: https://erj.lnk.to/vASidK

<アナログ盤>

8曲40分
予約開始:2025年1月15日
【通常盤】歌詞カード、2L写真付き。
価格:4400円
購入リンク: https://shop.nariaki.jp/

■Nariaki Obukuro Japan Tour 2025 "Zatto"

<日程・会場>
3月15日(土)【大阪】 味園ユニバース

3月16日(日)【愛知】 名古屋CLUB QUATTRO

3月22日(土)【東京】 恵比寿リキッドルーム

3月29日(土)【福岡】 BEAT STATION

3月30日(日)【福岡】 BEAT STATION

4月3日(木)【北海道】 札幌ペニーレーン24

4月6日(日)【東京】 Zepp Diver City (TOKYO)
※追加公演 4月11日(金)【東京】 恵比寿リキッドルーム

https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2556500

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小袋成彬が語る新作「Zatto」と「ロンドンでの出会い」 「ジャパニーズ・ソウルって感じですよね」

PROFILE: 小袋成彬/ミュージシャン

PROFILE: (おぶくろ・なりあき)1991年生まれ。埼玉県さいたま市出身、ロンドン在住。立教大学を卒業後、プロデューサーのYaffleと共に音楽プロダクション「TOKA」を設立。2018年、宇多田ヒカルをフィーチャリングに迎えたシングル「Lonely One」でメジャーデビューを果たし、同年リリースのデビューアルバム「分離派の夏」は第11回CDショップ大賞2019にノミネートされた。19年、セルフプロデュースによる2ndアルバム「Piercing」、2021年には3rdアルバム「Strides」をリリース。19年以降、活動拠点をイギリスに移し、世界各国のミュージシャンとのコラボレーションを展開。J-WAVEの音楽番組「Flip Side Planet」のMCも務めている。

小袋成彬が、3年ぶり4枚目となるアルバム「Zatto」をリリースした。これまでもアルバムごとに作風を変えてきた彼だが、本作を聴いて分かる通り、今作の進化はかなりラディカルなものになっている。ロンドンで暮らしはじめて5年という月日が経過した今の小袋成彬だからこそ生み出せる、現地で出会ったミュージシャンたちと作り上げた結晶のような音。ロンドンでの生活と、そこで見聞きし考えたことが何なのか、詳しく訊いてみた。

「デジタルプラグインも一切使ってないし、全てが生の楽器」

——アルバム「Zatto」を聴きました。正直、かなり驚いています。これはどういう音楽かと聞かれたら、「音楽的にはジャズでソウルミュージックで……」って答えるんだけど、そんなものでは言い表せない小袋さんのソウルが鳴っています。

小袋成彬(以下、小袋):ジャパニーズ・ソウルって感じですよね。ちあきなおみや和田アキ子あたりの。

——何があってこんな境地にたどり着いたのか。

小袋:最初はハウスミュージックのアルバムを作ってたんですよ。でもコロナになって、ブラック・ライブズ・マターもあって、ウクライナやガザの戦争も起きて、日本に住んでたら関係なさそうな出来事が一気に身近になっていった。いつも行くパブで働くウクライナ人の女の子がどんどん憔悴していく感じとか見てると、もう無関係じゃないなって思えてきて。ハウスミュージック作ってる場合じゃないかも、って。それでハウスミュージックのアルバムは完成半ばで諦めたんですよ。
※その時に制作された楽曲のうち3曲はアルバムのリリース前に配信された。

次第に、ブルースやジャズが響くようになってきた。ロンドン生活が長くなってきて黒人の友達も増えてきたので、彼らが日々考えてる悩みも実感レベルで分かるようになってきたんです。そうすると、ダニー・ハサウェイががっつり入ってくるようになった。フリーダムっていう概念も、正直それまであまりピンと来てなかったんですよ。別に俺は生まれながらにフリーダムだけど、って思ってたし。でも、ロンドンは生まれながらに抑圧されている人たちがいっぱいいるんですよね。そういう延長線上で、今作は生まれていきました。

——世相の変化を受けて、踊っている場合じゃないという心境になってきたと。

小袋:踊ってても、戦争の映像とかがちらつくんですよ。なんか違うな、って思えてきた。

——そこからなぜジャパニーズ・ソウルに?

小袋:ダニー・ハサウェイみたいなカッコいいのを作りたいなと思うけど、やっぱり英語だと猿真似になっちゃうなって。試行錯誤していくうちにここにたどり着いたって感じです。でも、ロンドンの人たちに聴かせたらすごく自然に受け入れてくれてたから、日本語なんだけど譜割りやグルーブは西洋の影響を受けてるんじゃないかな。俺は普段は日本語を喋らないので。

——サウンドは、どのようなアプローチで生まれていったんでしょうか。

小袋:それぞれリファレンスはちゃんとありますよ。「Hanazakari」はボブ・マーリーの「Slave Driver」って曲があって、その弾き語りをずっと練習してたら生まれてきた。でも同じコードだとボブ・マーリーそのままになっちゃうから、いろいろ変えてみました。マイルス・デイヴィスに「All Blues」って曲があるんですよ。半音だけ転調する瞬間があるんですけどそれが手癖で出ていたり。今回はちゃんと楽器を手に取って作ろうという思いがあったので、デジタルプラグインも一切使ってないし、全てが生の楽器ですね。

ロンドンの多様なミュージシャンとの制作

——今作がすごく贅沢なのは、その演奏に集まっているミュージシャンが、今のロンドンのシーンを作っている活きのいい人たちばかりで。しかも、曲によってその座組みもバラバラです。これは、やりたいことに合わせてメンバーを変えていったということですよね。

小袋:まさにそうです。レゲエが弾ける人、チャーチミュージックが得意な人ってそれぞれに得手不得手があるので、特性を考えてバンドを組んでいます。だいたい1バンドにつき2曲で、4バンドで作ってますね。

——それぞれの演奏のアドリブについては、ミュージシャンにどの程度任せていたんですか?

小袋:アドリブもけっこう入ってますよ。でも、大きな設計図は自分が書きました。ここは誰々のソロです、ここのピアノはこういうリズムで弾いてください、というルールの中で遊んでもらってます。だから、今回は基本的にはジャズセッションのメンツを集めています。月曜、火曜にロンドンでフリージャズのセッションがあって、そこに通って出会った人たち。知った仲だし、ある程度どうなるかイメージは描けてました。

——出てきた演奏に対しては、小袋さんはどういったディレクションをされたんですか?

小袋:例えば「Shiranami」だと、英語で「White Waveだよ」って説明しても、ヨーロッパの人たちは南フランスのビーチとかを想像しちゃう(笑)。実際に日本の人たちが想起するのは、岩に打ちつける波しぶきや磯の匂いですよね。「違う違う、そんな弾き方しないでくれ!東映のロゴと一緒に出てくるあの波が日本のShiranamiだよ!」って言うと、理解してくれたり。

——なるほど(笑)。「Kamifubuki」も「Shiranami」と同じミュージシャンが集っていますけど、ニュアンスがまた全然違いますよね。だから、演奏については小袋さんのディレクションがけっこう入っているんだろうなと思いました。

小袋:一回バンドメンバーの前で英語で歌うんですよ。歌詞を理解してもらいたいから。「Shiranami」も、「旗を燃やして人の夢を照らす」っていうのを「Burning the flag to light up people’s dream」とか訳して歌うと、「yeah!!」って返ってくる。そもそも「Shiranami」に関しては、ダニー・ハサウェイがピンク・フロイドと一緒にやったらこんな感じになると思うんだけどって説明すると、あぁなるほどね! って。

——ロンドンのジャズシーンだと、そういったディレクションしながらのセッション&レコーディングは普通なんですか?

小袋:珍しいと思う。いろんなレコーディングに行きましたけど、こんなに明確なビジョンを持って入ることってそんなにない。だいたい皆、適当に入って適当に弾いて帰っていくから。今日のセッションって結局なんだったんだ? みたいなのも多いですよ。そんな感じだから、皆「これだけ分かりやすく説明してくれてありがとう」って言ってました。何をやればいいか理解できた、って。でも金払ってるの自分だし、もったいないことしたくないじゃないですか。だからこそ決めるところは決めつつ自由にやらせるところはやらせて、っていうのは意識しましたね。そういったアプローチや人間関係は、5年間ロンドンに住んで培ってきたもの。ほんと、いろんな人がいるから。そもそも時間通りに来ない人、昼飯行ったきり帰ってこない人……そういう奴に限って一番巧いからムカつくんだけどね(笑)。5年前だったら発狂してたけど、もう慣れました。

——ということは、今作は音楽性も演奏も含めて、小袋さんが5年間ロンドンに住んだ結果の集大成と言えるのかもしれないですね。5年前だったら絶対に生まれていないアルバム。

小袋:自分がディレクションする形でロンドンのミュージシャンと一緒にやったのは、宇多田(ヒカル)さんのセッションで「丸の内サディスティック」を演奏したのが最初だったんです。だけど、当時は英語も喋れないし、ミュージシャンの人たちのことを何も分かってないし、俺全然だめだわって思った。もちろん完成したものには満足してるんだけど、でもクリス・デイヴはじめいろんな人の特性や性格を分かってなかったから。未熟だった。今は一人ひとりのグラデーションが分かってきたし、そういう意味では今が集大成と言えますね。

日本語の歌詞

——そうやってロンドンのミュージシャンが集結して演奏していながらも、特に「Shiranami」あたりに顕著ですけど、演歌にも接近するような日本らしさが出てきているのはなぜでしょう。

小袋:やっぱり、日本語だからそうなっちゃうんだと思います。自分は、USラップを真似して英語っぽいラップをする意味が全然分かんなくて、日本語の良いところを出してこそだと考えてる。それこそ、洋楽の要素を取り入れつつ日本語の良いところを出す歌い方って、ちあきなおみや和田アキ子で完成したと思ってるんです。ラッツ&スターとかね。あの辺が、まだ日本語の響きを大切にしていた人たちなんじゃないかな。あの人たちのバックバンドって、すごく豪華だったりするじゃないですか。今作は、そういうことをやってるんですよ。で、そこにロンドンの多様性を入れた。

——洋楽の歌い方に影響を受けているんだけど日本語の良さを活かしたハメ方、ということですよね。そこに今のロンドンのミュージシャンに加わってもらうことで、1970年代の日本の歌謡曲・ポップスが、今の小袋さんでしか成し得ない音楽として表現されていると。

小袋:演歌って、譜割りを崩して歌うじゃないですか。このアルバムもかなり崩しているところがあるから、余計に演歌っぽく聴こえるんだと思う。でもそもそものメロディーの作りという点でも工夫していて、日本の歌って主音(音階を構成する最初の音。例えばラシドレミファソラというイ短調の場合、ラが主音となる)で終わる。サム・スミスとか聴いてると、英語だけどメロディーは主音で終わるし日本歌謡っぽいなと感じる。演歌っぽい。でも自分はそういったことはあまりしたくなくて、メロディーについては主音で終わらないようにしてます。だから、他の人には真似できないと思う。

——小袋さんはどんどん日本語を客観的に捉えるようになってきてますよね。だからこそ日本語の良さを活かすんだけど日本語っぽくない譜割りやメロディーを組み立てていくという独自の作風になってきてて、それが一周回って演歌っぽく聴こえるというのがすごく面白い。

小袋:そうですよね。演歌はコブシを効かせつつ、基本的にはオンでノるからグルーブがあまりないんだけど、そこが違うポイント。

——どちらが良いとは一概に言えないけれど、日本語ならではの発音と、洋楽の影響を受けたリズムや発声法のバランスという点では80年代は一つの完成と言えるかもしれないですね。

小袋:2000年代以降は、ドメスティックな方向にまた変化していますよね。スキマスイッチさんをはじめとした、ちゃんと日本語の歌を日本の譜割りで歌っていくんだという流れ。その一方で宇多田さんみたいに完全にニューヨーク仕込みの独自の譜割りで歌う人も出て来たけど。この前日本に帰ってきて紅白(歌合戦)を観てると、Mrs. GREEN APPLEさんは完全にオンでの歌い方でしたね。かえるの歌みたいな、日本語に合う形式の乗せ方。あれはあれで一つのドメスティックに進化した日本の歌だと思います。でも、ブルースはなくなってきてますよね。

「皆にカバーしてほしいし、教科書に載ってほしい」

——「Zatto」は、日本語の響きは大事にしつつも、小袋さんがロンドンで肌で感じているブルース的な心の痛みを歌っているのかもしれないですね。

小袋:ソウルを取り戻せ! ということですかね(笑)。今回参加してくれたミュージシャンたちに、曲の説明をする前にデモを聴かせた時点で皆が「やばいね」って言ってくれたんですよ。何かを歌っている、ソウルが出ている、というのが伝わったんじゃないかな。

——いやはや、ソウルって何なんでしょうか。小袋さんがロンドンで生活して感じたもの、としか言いようのない何かがある。

小袋:汚い屋台のケバブばっかり食べてないと、この音は出なかったかもしれない。前みたいに深夜にコンビニ行く甘ったれた生活じゃなくて、カチカチの寿司と、空っぽの冷蔵庫と……なんで33歳にもなってこんな生活してるんだろうっていう……食ってるもので出る音が違いますから(笑)。

——グルーブには、関わっている人や食べているものが出るって言いますよね。生活そのものだと

小袋:絶対にあると思いますよ。ロンドンで暮らしてると、ビザがなくて1年間ずっとつらい思いをしている人もいるし、親父が戦争に行かされちゃったって言ってる人もいるし、そういった嘆きや苦しみが音に出ることでユニバーサルなソウルとして響くんだと思う。今回参加してくれたピアノのライル・バートン(Lyle Barton)も、ガイアナにルーツがあるって言ってて。ガイアナってどこ?! ってなるじゃないですか。ベースのロゼッタ・カー(Rosetta Carr)もイタリア生まれ、ロンドン在住という経歴だしね。本当にいろんなバックグラウンドの人がいるから。

——歌詞は、固有名詞がどんどん減ってきていて、今作は抽象的な言葉遣いが増えた印象です。

小袋:前とは英語の習熟度が違うというのも大きいと思います。あと「Zatto」のように日本語なんだけど言葉の響きが独特なもの。俺は、作ったらまず日本人じゃない人に聴かせて、そこで歌ってもらえたら勝ちじゃないですか。

——今作はそうやってロンドンでの小袋さんの生活そのものが音としてにじみ出ているんだけど、でもそれを極限まで突き詰めていった結果、ちょっと近寄りがたいものとして完成していますよね。俗世間にまみれたところから生まれたものではあるんだけど、どこか聖なるものに聴こえるというか。たぶん、音が削ぎ落とされ過ぎていて、完全に小袋さんという人間の骨格しか残っていないシンプルさゆえ、なのかもしれないですけど。

小袋:今回って、何も変わったことはしていなくて、全然難しくない。だから、皆にカバーしてほしいし教科書に載ってほしい。音も削ぎ落としてあるし、コードも本当に難しくない。日本の音楽って、コードにうるさいじゃないですか。「ここのコード進行が素晴らしい」とかよく言いますよね。日本はやっぱり、協調性を大事にしてるんだと思う。それぞれのリズムを奏でるよりも、ハーモニーを重視するから。西洋は全然そんなことない。コードなんてAマイナーとEマイナーだけで曲ができちゃうし、リズムとグルーブを重視する。J-POPの価値観は、ハーモニー重視で次にメロディー、そしてリズムは最後。メロディーの在り方も、ハーモニーの中でいかに自分を表現していくかという考え。それで言うと、今回の作品は「Shiranami」の最初とかマジでB♭マイナーしか弾いてないから(笑)。子どもでも弾けます。

——例えば最近の宇多田さんの作品を聴いていても、どんどん楽曲の骨格が際立ってきていますよね。スケルトン化している。小袋さんの今作も、ある意味で共振しているように思います。

小袋:宇多田さんはどんどんミニマルになってきてますよね。まあ、もともとあまりコードがどうって人ではないけど、ロンドンの良いプロデューサーと出会ったことでその傾向がさらに出てきてると思います。

——ちなみに、小袋さんは宇多田さんの「BADモード」についてはアルバム全体としてどう受け止めましたか?

小袋:やっぱりフローティング・ポインツ(Floating Points/サム・シェパード)の曲は良いなって思いました。真似できないしね。そういえば、ロンドンの店で飯食ってたらなぜか隣に偶然サムがいて。うわーって思って、「自分でミックスした段階の曲で、良かったら聴いてもらえない? あまり自信ないんだけど」って「Shiranami」を送ったんですよ。そしたら「自信ないなんて言うなよ」って言われて、しかも聴いてくれて「良かった」って返信が来て。あまりそういうこと言わない人だからめっちゃテンション上がりました。友達と「サムから良かったって返信きたよ!やばっ!」って盛り上がった(笑)。

レコーディングメンバーについて

——すごくレアな体験!(笑) ロンドンのミュージシャンとの交流についてもっと詳しく聞きたいんですけど、今作に参加しているジャズ・シーンの人たちはどういった方が多いんですか?

小袋:「Zatto」と「Tangerine」は、サンファ(Sampha)のバンドでベースを弾いているロゼッタ・カーという女の子で。彼女は歌も歌えて、しかも素敵なので、そこにココロコ(Kokoroko)のドラマーのアヨ・サラウ(Ayo Salawu)を呼びました。アヨは後ろ目でリズムをとる感じなので、ロゼッタと絶対合うなと思って。ピアノのアマネ・スガナミ(Amane Suganami)は知らなくて、今回ギターのティージョー・マン・チェン(Tjoe Man Cheung)に紹介してもらいました。

——アマネさんはイギリス生まれなんですよね。

小袋:ドラムのジェローム・ジョンソン(Jerome Johnson)は教会でずっとドラムを叩いてた人で、ソリッドな音を出すしめちゃくちゃ巧い。「Shiranami」にすごく合うだろうなと思ってティージョーが紹介してくれました。ピアノのローリー・レッドファーン(Rory Redfern)はモデルもやってる人。Daichi Yamamotoがイギリスに来た時にジャズセッションに連れてって、そこで弾いてるのを観て「あいつ巧くない?!」ってなって声をかけた。

——それが、「Kagero」と「Hanazakari」になるとまたガラッと音楽性が違いますよね。

小袋:その2曲はラテンとレゲエなので、また違うメンバーを集めています。ドラムのサム・ジョーンズ(Sam Jones)は、去年東京にいた時に彼がちょうど日本に来てて、一緒に「すしざんまい」に行きました(笑)。それで仲良くなってセッションすることになった。彼にピアノでいい人いない? って聞いたら、ヌバイア・ガルシアのバンドで一緒に演奏してるライル・バートンを紹介してくれて。あとはダブルベースを探してたんだけど、ティージョーにベン(Benjamin Crane)のことを教えてもらってライブを観に行って仲良くなった。それぞれの特性と関係性があって、全部詳しく説明すると長くなっちゃうけどそんな感じかな。

——ちなみに、エンジニアのこだわりは?

小袋:ミックスはディアンジェロの「Voodoo」をやっているラッセル・エレバド(Russell Elevado)という人で。一回、ペトロールズの「乱反射」という曲でお願いしたことがあって、今回もお願いしました。あとレコーディングをしてくれてるアンディ・ラムゼイ(Andy Ramsay)はステレオラボ(Stereolab)のドラマーなんです。

——そのスタジオ(Play Studio)は、アンディ・ラムゼイが所有してるんですか?

小袋:いや、これはアンディというよりステレオラボのスタジオなんですよ。キング・クルールやマウント・キンビーといった、俺ら世代のバンドが皆使ってますね。

——「Zatto」と「Kagero」の一部は日本でレコーディングしてますよね?

小袋:そうなんです。弦だけは向こうでレコーディングできなくて。お金かかるし、俺がスコアを書けないので、それだけはリモートで日本でやってもらいました。

「自分のアートを持つのが夢だった」

—今日の小袋さんの話を聞いていると、ロンドンで本当にいろんなミュージシャンと交流しているのが伝わってきました。その中でも、最もコアに関わっているコミュニティーというとどこになるんですか?

小袋:俺がいるのは、バイナルオンリーで自分たちでサウンドシステム作ってDJやる人たちの界隈です。東ロンドンでやってるんですけど、自分はもうそのクルーの一部なので、日曜にそこに行ってお酒飲んで遊んで。あと、演奏する人たちのコミュニティーは南ロンドンにあるので、新しいミュージシャンと交流しながら、「いいねぇ……!」って言って帰る(笑)。同じジャズでもシャバカ・ハッチングスとかのコミュニティーは年上で、声をかけるにはちょっと恐れ多い。ヌバイア・ガルシアとかヤズミン・レイシーの周りの人たちは歳が近いから声かけやすいんですけど。ロンドン・ジャズは一口に語れないグラデーションがありますよね。ロックも盛り上がってて、ブラック・ミディを一回観に行ったんだけどめっちゃ良かった! 詳しくないけど、あの界隈も熱いんでしょうね。

——アートワークは、Zatto=雑踏の中にいる小袋さん、というシチュエーションを表現しているんですか?

小袋:人ごみの中で、世界情勢について話している絵にしたかったんです。新聞読みながらコーヒーを飲んでる感じの。都会に埋もれている人間の苦しみじゃないけど、それについて考えつつちょっとユーモアもあって、みたいな。フォトグラファーのPiczoさんと土日のマーケットに出かけて、そこに面しているカフェで撮りました。

——今回、自主リリースになった経緯は?

小袋:ソニーをやめたんです。そもそもこれまでも全部自分で仕切って作ってたので、もう自分でできるじゃんってなって。でも、今回は打ち込み音を使ってないし、今までで一番お金かかりましたけどね。レーベルに属するとなんだか外注されてる気分になるけど、自分のアートを持つのが夢だったので、そういうありがたいことができて良かったです。全部自分でお金払ってるんで、全力注ぎましたよ。そもそもこんなにロンドンでたくさんレコーディングしたことなかったし、ブッキングもスタジオの予約も全部自分でやって。マジでDIYです。もらったデータも、今までならエンジニアに任せるけど全部自分で編集した。ミキシングもゼロからYouTubeで勉強して。へぇ、こうやるんだ! って。歌の編集も自分でやったんですけど、ピッチ直したら負けだなって思ったからデジタル処理はせずに作ったし。でも、ここまで全部自分でやるのはもう嫌かな(笑)。1年間これしかやってないから。33歳独身じゃないとできないですよこんなの(笑)。

——3月~4月には日本でアルバムのツアーがありますね。楽しみにしています。

小袋:さすがに向こうの人たちを全員は連れてこれないので、日本のミュージシャンでバンドを組みます。同期なしで、一発のセッションで。技術だけでいうと、日本のミュージシャンも演奏は巧いんですよね。だから全然心配してないです。良いライブになると思います。

PHOTOS:MAYUMI HOSOKURA

「Zatto」

■小袋成彬 4thアルバム「Zatto」

Tracklist
1. Zatto

2. Tangerine

3. Shiranami

4. Shigure

5. Kamifubuki

6. Kagero

7. Sayonara

8. Hanazakari

<デジタル配信>

リリース : 2025年1月15日
レーベル : Nariaki Obukuro

<CD盤>

リリース : 2025年2月26日
初回仕様限定ケース+オリジナルポスター
価格:3300円
購入リンク: https://erj.lnk.to/vASidK

<アナログ盤>

8曲40分
予約開始:2025年1月15日
【通常盤】歌詞カード、2L写真付き。
価格:4400円
購入リンク: https://shop.nariaki.jp/

■Nariaki Obukuro Japan Tour 2025 "Zatto"

<日程・会場>
3月15日(土)【大阪】 味園ユニバース

3月16日(日)【愛知】 名古屋CLUB QUATTRO

3月22日(土)【東京】 恵比寿リキッドルーム

3月29日(土)【福岡】 BEAT STATION

3月30日(日)【福岡】 BEAT STATION

4月3日(木)【北海道】 札幌ペニーレーン24

4月6日(日)【東京】 Zepp Diver City (TOKYO)
※追加公演 4月11日(金)【東京】 恵比寿リキッドルーム

https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2556500

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【2025年バレンタイン】「ドクターマーチン」からリボンやスタッズでデコったバレンタインコレクションが発売

「ドクターマーチン(DR.MARTENS)」は、バレンタインを彩るディテールをあしらった “トラッシュ ポップ コレクション(TRASH POP COLLECTION)”を発売した。同コレクションは、「ドクターマーチン」の店舗および、公式オンラインストアで扱う。

定番のシューズをデコレーションしたバレンタインコレクション

同コレクションは、柔らかなピンクが基調のシューズ4型に加えて、バッグやソックスなどをラインアップ。シューズのアッパーやバックルには、リボンやスタッズなどの装飾を施し、クラシカルなレザーシューズをデコラティブな印象に仕上げた。

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【スナップ】BLACKPINKジェニーやKoki,らが来場 「ジェントルモンスター」ポップアップ

「ジェントルモンスター(GENTLE MONSTER)」は、“2025ジュエリーコレクション”を発売した。これを記念し、全世界7都市で特別なポップアップをオープン。日本では、東京青山フラッグシップストアで開催中だ。

ポップアップのイメージは、現実と夢の境界を越え巨大な宝石箱の中を探検する、シュールレアリスティックな旅。華やかなディテールが際立つアイウエアと巨大なマジカルステッキに宝石のオブジェを散りばめることで、ジュエリーとアイウエアの境界を超えた新しい美学を表現した。

ポップアップスナップ

ローンチを記念し、世界各地のポップアップにグローバルセレブリティが訪問。韓国・ソウルではアンバサダーを務めるブラックピンク(BLACKPINK)のジェニーが、東京ではモデルのKōki,が、中国・深圳ではリン・イーとレン・ミンが、タイ・バンコクでは俳優のメータウィン・オーパッイアムカジョーン、レベッカ・パトリシア・アームストロング、プリン・サロチャが、新作アイテムを身に着け登場した。

韓国・ソウル

ジェニーは、シルバーメタル素材のオーバルフレームサングラス“GLITZ-02”と“CARAT-02”を着用。どちらもテンプル部分に繊細なジェムストーンの装飾をあしらった、特徴的なデザインとなっている。

東京

Koki,は、パールとジェムストーンで装飾されたテンプルが特徴で、ネックレスとしてもスタイリングできる“GALA-02”とバイオレットアセテート素材のオーバルフレームサングラス“VEGAX-V4”、シルバーメタルフレームのオーバルシェイプサングラス“ORORA-02“の3アイテムを着用した。

中国・深圳

リン・イーは“KUNST-01 (GD)”、“RUVY VAN-WC6”、“BIJOU DE-02”の3アイテムを、レン・ミンは“ON RING-02”と“CORORI-01”を着用した。

タイ・バンコク

メータウィン・オーパッイアムカジョーンは“GLITZ-02”と“RUVY VAN-01”を、ベッキー・アームストロングは“BRIOLETTE-02”、プリン・サロチャは“BIJOU DE-02”と”CARAT-02“を着用した。

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「グローブ・トロッター」×「ピーナッツ」 “スヌーピー”を随所に配したスーツケースなど

「グローブ・トロッター(GLOBE-TROTTER)」は1月29日、チャールズ・M・シュルツ(Charles M. Schulz)の漫画「ピーナッツ(PEANUTS)」75周年を記念したコラボアイテムを発売する。「グローブ・トロッター」一部店舗および公式オンラインで販売する。

「ピーナッツ」コラボ
スーツケースやネームタグなど

コラボアイテムは、アイボリーのボディーに世界地図を広げた“スヌーピー”と“ウッドストック”をあしらったデザイン、シンプルなチャコールのボディーで、内側に“スヌーピーと飛行機、パスポートのスタンプ柄を配したデザイン、ロイヤルブルーのボディーにサングラス姿の“スヌーピー”と“ウッドストック”をあしらったデザインの3種を制作したスーツケース“キャリーオン”(43万4500円)と“ラージチェックイン”(56万1000円)のほか、バッグ“ロンドンスクエア”(28万500円)や、“スヌーピー”と“チャーリー・ブラウン”を描いたネームタグ(3万800円)をラインアップする。

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「グローブ・トロッター」×「ピーナッツ」 “スヌーピー”を随所に配したスーツケースなど

「グローブ・トロッター(GLOBE-TROTTER)」は1月29日、チャールズ・M・シュルツ(Charles M. Schulz)の漫画「ピーナッツ(PEANUTS)」75周年を記念したコラボアイテムを発売する。「グローブ・トロッター」一部店舗および公式オンラインで販売する。

「ピーナッツ」コラボ
スーツケースやネームタグなど

コラボアイテムは、アイボリーのボディーに世界地図を広げた“スヌーピー”と“ウッドストック”をあしらったデザイン、シンプルなチャコールのボディーで、内側に“スヌーピーと飛行機、パスポートのスタンプ柄を配したデザイン、ロイヤルブルーのボディーにサングラス姿の“スヌーピー”と“ウッドストック”をあしらったデザインの3種を制作したスーツケース“キャリーオン”(43万4500円)と“ラージチェックイン”(56万1000円)のほか、バッグ“ロンドンスクエア”(28万500円)や、“スヌーピー”と“チャーリー・ブラウン”を描いたネームタグ(3万800円)をラインアップする。

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小木’’Poggy’’基史が「ポルシェ」に着想を得たウエアコレクション 「セレクト バイ ベイクルーズ」で発売

ベイクルーズが手掛ける「セレクト バイ ベイクルーズ(SELECT BY BAYCREW’S)」は、ファッションキュレーターの小木’’Poggy’’基史が「ポルシェ(PORCHE)」に着想を得たウエアを限定発売する。1月31日から「セレクト バイ ベイクルーズ」虎ノ門ヒルズステーションタワー店、ベイクルーズ公式オンラインで販売、すでに公式オンラインでは予約販売を受け付けている。

ブレザーやBDシャツ、
藍染めセットアップなど

アイテムは、シートベルトを思わせる斜めのフロントデザインをあしらったデニムジャケット(6万500円)、職人の手作業で仕上げたモールエンブレムを配した、ポップサック生地のブレザー(6万500円)、オリジナルのチェック柄を用いたワークトラウザーズ(4万4000円)、藍染め仕上げのボディーに“PORSCHE”を敷き詰めたワークジャケット(5万2800円)とワークパンツ(4万4000円)、往年のレーシングスーツのストライプデザインに着想を得たボタンダウンシャツ(3万800円)、アーティストの上岡拓也が手掛けたアートワークを配したベスト(3万800円)と開襟シャツ(2万4200円)、ネクタイ(1万6500円)、Tシャツ(1万3200円)、またエンブレムが目を引くTシャツ(1万3200円)とパーカ(2万4200円)、スエットパンツ(2万2000円)をラインアップする。

本企画は、「ポルシェ」のカスタマイズプログラムで、小木’’Poggy’’基史の理想を詰め込んだ“911 カレラT”の制作が決定したことから実現した。同車は、小木の生まれた1970年代を思わせるセピアブラウンをまとわせ、内装にはタータンチェックを配した。1月31日〜3月4日の期間、「セレクト バイ ベイクルーズ」虎ノ門ヒルズステーションタワー店で展示する。

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「ビーミング バイ ビームス」から「リーバイス」限定モデルに新色 ライトインディゴカラーの“501 クロップ”

ビームス(BEAMS)のライフスタイルレーベル「ビーミング バイ ビームス(B:MING BY BEAMS)」は2月3日、「リーバイス(LEVI'S)」のジーンズ“501 クロップ(501 CROP)”のライトインディゴカラーを限定発売する。価格は1万450円で、サイズは26、28インチ。「ビーミング バイ ビームス」取扱店、ビームス公式オンラインで販売する。

“501 クロップ”の26、28インチ
ライトインディゴカラーを制作

限定ジーンズは、“501”のシュリンク・トゥ・フィット生地を用い制作。“501 CROP”モデルは、通常26インチのみで展開のところ、「ビーミング バイ ビームス」限定で28インチも用意。

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「ビーミング バイ ビームス」から「リーバイス」限定モデルに新色 ライトインディゴカラーの“501 クロップ”

ビームス(BEAMS)のライフスタイルレーベル「ビーミング バイ ビームス(B:MING BY BEAMS)」は2月3日、「リーバイス(LEVI'S)」のジーンズ“501 クロップ(501 CROP)”のライトインディゴカラーを限定発売する。価格は1万450円で、サイズは26、28インチ。「ビーミング バイ ビームス」取扱店、ビームス公式オンラインで販売する。

“501 クロップ”の26、28インチ
ライトインディゴカラーを制作

限定ジーンズは、“501”のシュリンク・トゥ・フィット生地を用い制作。“501 CROP”モデルは、通常26インチのみで展開のところ、「ビーミング バイ ビームス」限定で28インチも用意。

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「ピッティ」でランニング? 紳士服の合同展で多ジャンル導入の難しさと可能性

2025-26年秋冬シーズンのメンズ・サーキットがいよいよスタートしました。まずはイタリア・フィレンツェでメンズ見本市「ピッティ・イマージネ・ウオモ(PITTI IMMAGINE UOMO)」が、1月14〜17日に開催中です。職人の街であるフィレンツェに、世界中のすご腕ファクトリーや職人たち、そしてイタリアン・クラシコの職人たちが集い、「ピッティ」に行けばメンズドレスの大きな潮流が分かるほどの祭典でした。しかしここ数年は、ドレス系の主要ブランドがミラノやパリでの展示会に集中するため「ピッティ」を相次いで離脱し、規模は縮小傾向にあります。とはいえ、1年前の総来場者数は約2万人でメンズの合同展としては最大規模であることは変わらず、「ピッティ」は時代の変化に合わせてさまざまな取り組みを行っています。

第107回を迎えた今シーズンの目玉の一つが、ランニングに特化した“ニーズ アップ ランニング スペース(Knees Up Running Space)”でしょう。「ニーズ アップ」と英ロンドン発の多機能スペースで、ファッションやランニング、イベントなどを通じて人々をつなぐプラットフォームです。イタリアン・クラシコが主軸だった「ピッティ」がランニングを推していくなんて、数年前では想像もつきませんでした。変化しているとはいえ、「ピッティ」でググると今も個性的なスーツを纏う、恰幅のいい紳士が多くヒットするでしょうし、おそらく世間的なイメージもその紳士たちという印象が強いはずです。つまり、全然走らなさそうなイメージの人たちです。

まずはランイベントに参加

百聞は一見にしかずということで、この“ニーズ アップ ランニング スペース”が企画したランニングイベントに参加してみることにしました。集合は朝7時15分で、場所はシニョーリア広場。実は、個人的に「ピッティ」出張中には必ずシニョーリア広場を中心にランニングしていたので、ロンドンからの“ニーズ アップ”御一行を出迎えるぐらいの余裕で当日は臨みました。(そうそう、フィレンツェは街がコンパクトだから、ランニングにはいいよね。「ニーズ アップ」なかなか分かってる)ぐらいの気持ちで。日が昇る前の早朝から集まったメンバーは約30人弱で、アジア圏からは日本人3人のみの参加です。

「ピッティ」でわざわざ参加するぐらいですからランナーたちのスタイルはそれぞれ個性的でかっこよく、「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」「ナイキ(NIKE)」「アディダス(ADIDAS)」という王道メーカーのウエアも見かけたものの、ほとんどが日常着の延長線のようにカジュアルな着こなしでした。シューズは「ニューバランス(NEW BALANCE)」「オン(ON)」「ブルックス(BROOKS)」「ホカ(HOKA)」など。このスタイリッシュランナーたちはある程度予想できたので、自分は「オン」と「ロエベ(LOEWE)」のコラボアノラックで挑みます。ややファッションすぎて浮いてしまいましたが、フィレンツェでのランニングにおいてはおそらく先輩です。気にしません。

いよいよスタートすると、出だしは明らかにスローランと聞いていたペースではありません。キロ5分台で、フルマラソンでいうとサブフォー(4時間切り)のペースです。早朝なので気温は低かったし、自分たちが主催したイベントに30人以上も集まってテンションが上がっているのでしょうか。うんうん、スタートで飛ばしたくなる気持ちは分かるよ「ニーズ アップ」と、微笑みながら追走します。しかし、そのペースが一向に落ちません。むしろ、速度を増していきます。「あれ、全然スローランじゃないですね」と日本人同士で笑っていたのも束の間、日本人グループから微笑みは徐々に消え、無言になっていきます。後輩だったはずのスタイリッシュランナーたちは談笑を続けています。観光名所であるミケランジェロ広場への心臓破りの坂で、いよいよ自分の膝が上がらなくなるニーズダウン状態でピンチを迎えますが、「オン」と「ロエベ」の高価なウエア着てるランナーが離脱できないだろという謎の意地で何とか集団に食らい付き、絶景の広場まで登り切りました。苦しみの先にこそ、より絶景が心に染み渡る演出か。辛かったけど、ありがとう「ニーズ アッ」……と感謝する暇もなく、再びサブフォーペースでゴールへと向かいました。

並ぶアイテムは新鮮だったが

その後は「ピッティ」会場内の“ニーズ アップ ランニング スペース”で展示ブースを披露します。新進ブランドのランニングウエアやギア、アクセサリーを「ニーズ アップ」がキュレーションし、デザインやスタイルの側面から時代の変化を捉えます。8ブランドのアイテムを展示する中で、個人的に気になったのは「UNNA」のアパレルと、「ノーマル(NNORMAL)」のシューズでした。普段着でも違和感のないデザイン性の高さと、ロードランやトレイルランに適した機能を兼備し、立ち止まるゲストも複数いました。

集客は多くなかったものの、スーツ姿の来場者がアクティブなランニングアイテムを興味深く眺める姿は新鮮でしたし、アイテムの商談というよりも、ライフスタイルの提案という点では「ピッティ」に新風を吹かせる試みだと確信しました。ただ、「ピッティ」のゲストの多くはファッションアイテムを目的に来場しているため、「ニーズ アップ」が提唱するようなウェルネスやカルチャー、コミュニティー創出の価値を伝えるためには、ある程度の継続して提案していく必要性も感じました。変化を示す大胆なアクションと継続性が今の「ピッティ」や世界の合同展には必要です。歯を食いしばって坂道を上り切った先には、きっとミケランジェロ広場のような絶景が広がっているはずです。

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BLACKPINKリサとシアーシャ・ローナンが「ルイ・ヴィトン」のキャンペーンに初登場 “ソフトパワー”を表現

「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は、アンバサダーのBLACKPINKリサ(Lisa)とシアーシャ・ローナン(Saoirse Ronan)が登場する2025年春夏キャンペーンを発表した。同キャンペーンは、フランスのコンセプチュアルアーティスト、ローラン・グラッソ(Laurent Grasso)による独特な風景画を背景に、写真家のスティーヴン・マイゼル(Steven Meisel)が撮影した。

同キャンペーンは、昨年10月に行われたランウエイで、最後を飾った3つの特別なルックである、グラッソによる浮遊する球体と燃え盛るトーチをモチーフにした幻想的な風景の世界観に続くもの。グラッソの「過去への探究(Studies into the Past)」シリーズの新作3点に描かれる黒い長方形を通じて、シュールレアリスティックな現象を表現した。リサとシアーシャは、グラッソが描いた大自然の境界線を再構築した背景に、ニコラ・ジェスキエール(Nicolas Ghesquiere)=ウィメンズ・コレクション アーティスティック・ディレクターによる2025年春夏コレクションの“ソフトパワー”の概念を体現した。

グラッソは、米「WWD」に対して、「ブランドと彼らの作品、そして自分の絵のミックスは、もちろん私の絵は背景にあるが、本当に素晴らしいカクテルのようだ」と同キャンペーンがリサとローランの2人のアンバサダーと共にポップカルチャーを取り入れることへの感激を露わにした。

自信に満ちた温かさを表現したリサとシアーシャ

リサは、昨年7月に同ブランドのアンバサダーに就任。インスタグラムで1億500万人のフォロワーを誇り、KPOPのソロ楽曲として初めてSpotifyで10億回再生を突破した「Money」をはじめ、多数のシングルをリリースしている。また、タイを舞台にしたHBOのドラマシリーズ「ホワイトロータス」のシーズン3で俳優デビューも果たす予定だ。

シアーシャ・ローナンは、映画「つぐない」でハリウッドデビューし、英国アカデミー賞とオスカーにノミネート。最近では、映画「ストーリー·オブ·マイライフ / わたしの若草物語」や「レディ・バード」、「ブルックリン」などに出演し、いずれもオスカーにノミネートされている。

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BLACKPINKリサとシアーシャ・ローナンが「ルイ・ヴィトン」のキャンペーンに初登場 “ソフトパワー”を表現

「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は、アンバサダーのBLACKPINKリサ(Lisa)とシアーシャ・ローナン(Saoirse Ronan)が登場する2025年春夏キャンペーンを発表した。同キャンペーンは、フランスのコンセプチュアルアーティスト、ローラン・グラッソ(Laurent Grasso)による独特な風景画を背景に、写真家のスティーヴン・マイゼル(Steven Meisel)が撮影した。

同キャンペーンは、昨年10月に行われたランウエイで、最後を飾った3つの特別なルックである、グラッソによる浮遊する球体と燃え盛るトーチをモチーフにした幻想的な風景の世界観に続くもの。グラッソの「過去への探究(Studies into the Past)」シリーズの新作3点に描かれる黒い長方形を通じて、シュールレアリスティックな現象を表現した。リサとシアーシャは、グラッソが描いた大自然の境界線を再構築した背景に、ニコラ・ジェスキエール(Nicolas Ghesquiere)=ウィメンズ・コレクション アーティスティック・ディレクターによる2025年春夏コレクションの“ソフトパワー”の概念を体現した。

グラッソは、米「WWD」に対して、「ブランドと彼らの作品、そして自分の絵のミックスは、もちろん私の絵は背景にあるが、本当に素晴らしいカクテルのようだ」と同キャンペーンがリサとローランの2人のアンバサダーと共にポップカルチャーを取り入れることへの感激を露わにした。

自信に満ちた温かさを表現したリサとシアーシャ

リサは、昨年7月に同ブランドのアンバサダーに就任。インスタグラムで1億500万人のフォロワーを誇り、KPOPのソロ楽曲として初めてSpotifyで10億回再生を突破した「Money」をはじめ、多数のシングルをリリースしている。また、タイを舞台にしたHBOのドラマシリーズ「ホワイトロータス」のシーズン3で俳優デビューも果たす予定だ。

シアーシャ・ローナンは、映画「つぐない」でハリウッドデビューし、英国アカデミー賞とオスカーにノミネート。最近では、映画「ストーリー·オブ·マイライフ / わたしの若草物語」や「レディ・バード」、「ブルックリン」などに出演し、いずれもオスカーにノミネートされている。

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「ロクシタン」の美白シリーズ“レーヌブランシュ”刷新 新エキス配合でシミにアプローチ

「ロクシタン(L'OCCITANE)」は3月5日、美白シリーズ“レーヌブランシュ”を名称も新たに“レーヌデプレ”としてリニューアル発売する。新エキスを配合し、すでにあるシミから皮下に潜むシミ、これからのシミまでケアする。ラインアップは、薬用美白美容液、洗顔料、薬用クリーム、化粧水、薬用ジェルクリームの5アイテム。

“レーヌデプレ”シリーズには、「レーヌデプレ高濃度エキス」を新配合する。「レーヌデプレエキス」に含まれる、抗酸化作用のある「ケルセチン」に着目し6年の歳月をかけて開発。従来に比べ約6倍の量の花を使用して抽出し、ケルセチンを200倍に濃縮した。「抗酸化」「炎症シグナル抑制」「色素沈着対策」の3つのアクションでメラニン生成を抑える。

薬用美白美容液“レーヌデプレ ブライトセラム”【医薬部外品】(30mL、1万2100円)は、“レーヌブランシュ ブライトコンセントレートセラム”から商品名をリニューアルし、価格も550円値上げした。マンダリンエキスを新配合し、美白と肌荒れの両方をケアする。洗顔料“レーヌデプレ イルミネイティングクレンジングフォーム”(150mL、4950円)は肌を落ち着かせる「ベータグルカン」を新配合し、肌を整えキメにアプローチ。薬用クリーム“レーヌデプレ ブライトモイスチャーリッチクリーム”【医薬部外品】(50mL、1万1000円)はシアバターを新配合し、より濃密な潤いで肌を満たす。

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「ロクシタン」の美白シリーズ“レーヌブランシュ”刷新 新エキス配合でシミにアプローチ

「ロクシタン(L'OCCITANE)」は3月5日、美白シリーズ“レーヌブランシュ”を名称も新たに“レーヌデプレ”としてリニューアル発売する。新エキスを配合し、すでにあるシミから皮下に潜むシミ、これからのシミまでケアする。ラインアップは、薬用美白美容液、洗顔料、薬用クリーム、化粧水、薬用ジェルクリームの5アイテム。

“レーヌデプレ”シリーズには、「レーヌデプレ高濃度エキス」を新配合する。「レーヌデプレエキス」に含まれる、抗酸化作用のある「ケルセチン」に着目し6年の歳月をかけて開発。従来に比べ約6倍の量の花を使用して抽出し、ケルセチンを200倍に濃縮した。「抗酸化」「炎症シグナル抑制」「色素沈着対策」の3つのアクションでメラニン生成を抑える。

薬用美白美容液“レーヌデプレ ブライトセラム”【医薬部外品】(30mL、1万2100円)は、“レーヌブランシュ ブライトコンセントレートセラム”から商品名をリニューアルし、価格も550円値上げした。マンダリンエキスを新配合し、美白と肌荒れの両方をケアする。洗顔料“レーヌデプレ イルミネイティングクレンジングフォーム”(150mL、4950円)は肌を落ち着かせる「ベータグルカン」を新配合し、肌を整えキメにアプローチ。薬用クリーム“レーヌデプレ ブライトモイスチャーリッチクリーム”【医薬部外品】(50mL、1万1000円)はシアバターを新配合し、より濃密な潤いで肌を満たす。

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「エアコンの白を疑う」ダイキンが多彩な柄の空調ブランド セーレン「ビスコテックス」とコラボ

ダイキン工業とセーレンは、多様な正面パネルを展開する空調ブランド「ジ・アートライン(THE ART LINE)」をスタートする。セーレンのデジタルプリントシステム「ビスコテックス」を活用し、57種類のデザインを展開する。新ブランドのスタートに合わせて、障害のあるアーティストのライセンス事業を展開するヘラルボニーとコラボレーションし、4人のアーティストの作品を展開する。まずはルームエアコンと加湿空調清浄機の2アイテムで展開。東京と大阪のダイキンショールーム「フーハ東京/大阪」2つのショールームで予約販売を1月17日から開始する。ダイキン工業の石井克典・執行役員空調営業本部長は「ワクワクする空間を考えたときに、本当にエアコンが白だけでいいのかという考えに至った。『ビスコテックス』とコラボレーションですることで、空調を起点に空間をデザインする、という新しい挑戦に取り組む。今後はよりパーソナルなモノ作りにも取り組んでいく」と意気込む。

「ジ・アートライン」は57種のデザインは、アートや伝統工芸品を取り入れた「アート」、自然の素材感をイメージした「ネイチャー」、インテリアに溶け込む色と質感にこだわった「ブランド」も3つのシリーズで構成。今後は一品一様にも対応するという。本体に加わるパネルの価格は3万5000円から6万円ほど。まずはショールームのみでの展開になるが、いずれパネル単体での販売も行う考え。

また、今後は他の製品や。家庭用だけでなく業務用の空調製品でも、多彩なパネル柄を展開する。セーレンの川田浩司・代表取締役副社長は「これまで自動車やファッション向けで、そうしたカスタマイズの営業支援ツールを開発してきたノウハウもあり、そうした面でも協働でワークしていく」という。

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「エアコンの白を疑う」ダイキンが多彩な柄の空調ブランド セーレン「ビスコテックス」とコラボ

ダイキン工業とセーレンは、多様な正面パネルを展開する空調ブランド「ジ・アートライン(THE ART LINE)」をスタートする。セーレンのデジタルプリントシステム「ビスコテックス」を活用し、57種類のデザインを展開する。新ブランドのスタートに合わせて、障害のあるアーティストのライセンス事業を展開するヘラルボニーとコラボレーションし、4人のアーティストの作品を展開する。まずはルームエアコンと加湿空調清浄機の2アイテムで展開。東京と大阪のダイキンショールーム「フーハ東京/大阪」2つのショールームで予約販売を1月17日から開始する。ダイキン工業の石井克典・執行役員空調営業本部長は「ワクワクする空間を考えたときに、本当にエアコンが白だけでいいのかという考えに至った。『ビスコテックス』とコラボレーションですることで、空調を起点に空間をデザインする、という新しい挑戦に取り組む。今後はよりパーソナルなモノ作りにも取り組んでいく」と意気込む。

「ジ・アートライン」は57種のデザインは、アートや伝統工芸品を取り入れた「アート」、自然の素材感をイメージした「ネイチャー」、インテリアに溶け込む色と質感にこだわった「ブランド」も3つのシリーズで構成。今後は一品一様にも対応するという。本体に加わるパネルの価格は3万5000円から6万円ほど。まずはショールームのみでの展開になるが、いずれパネル単体での販売も行う考え。

また、今後は他の製品や。家庭用だけでなく業務用の空調製品でも、多彩なパネル柄を展開する。セーレンの川田浩司・代表取締役副社長は「これまで自動車やファッション向けで、そうしたカスタマイズの営業支援ツールを開発してきたノウハウもあり、そうした面でも協働でワークしていく」という。

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「ニューバランス」×「ジョウンド」 “マッシュルーム”カラーのスニーカー“993”を発売

「ニューバランス(NEW BALANCE)」は、カナダ・モントリオールのデザインスタジオ「ジョウンド(JJJJOUND)」とのコラボスニーカー“ジョウンド アンド ニューバランス 993(JJJJOUND AND NEW BALANCE 993)”を発売する。価格は4万4000円で、サイズは23.0〜29.0、30.0cm。1月24日からティーハウス ニューバランス(T-HOUSE NEW BALANCE)とニューバランス 六本木 19:06、「ニューバランス」公式オンライン、その他一部取扱店で販売するほか、「ジョウンド」ではすでに先行発売済み。

コラボスニーカー“993”
「ジョウンド」ロゴをあしらう

コラボスニーカーは、「ジョウンド」の“マッシュルーム”カラーを全体にまとわせ、スエードのオーバーレイにメッシュ地のアンダーレイ、かかと部分に“アブゾーブ DTS(ABZORB DTS)”、前足部に“アクティバ(ACTEVA)”を搭載したミッドソール、耐久性を高める“Nデュランス(NDURANCE)”ラバー付きのフルラバーアウトソールを組み合わせた。かかと部分とインソールに「ジョウンド」ロゴをあしらい、ブラックのシューレースが付属する。

「ニューバランス」の“990”シリーズは、1982年にオンロード用ランニングシューズとして誕生、“993”は2008年にオリジナルモデルが登場した。

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韓国コスメ「ピアー」の人気“飲み会リップ”が「メゾ ピアノ」限定デザインで登場

韓国のコスメブランド「ピアー(BBIA)」はナルミヤ・インターナショナルのアパレルブランド「メゾピアノ(MEZZO PIANO)」とコラボレーションし、“ローティント”(限定4色、各1600円)と、“ローグロス”(1600円)の限定デザインを1月24日に発売する。「ピアー」の公式サイトや公式サイトやキューテン(QOO10)などで取り扱う。

同ブランドのベストセラー商品“ローティント”は、水のように軽いテクスチャーのティントリップで、唇に透明感あふれる水光感を与える。今回のコラボレーションでは、パッケージとリップ本体に「メゾ ピアノ」のキャラクターであるベリエちゃんとブルーベリエちゃんを描いた。水面のようにきれいに輝くリッププランパーグロス“ローグロス”も特別仕様で登場する。

また、2〜3月には“ローティント”のミニサイズや、アイシャドウパレット“ラストアイパレット”の「メゾ ピアノ」コラボレーションアイテムの発売も予定している。

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韓国コスメ「ピアー」の人気“飲み会リップ”が「メゾ ピアノ」限定デザインで登場

韓国のコスメブランド「ピアー(BBIA)」はナルミヤ・インターナショナルのアパレルブランド「メゾピアノ(MEZZO PIANO)」とコラボレーションし、“ローティント”(限定4色、各1600円)と、“ローグロス”(1600円)の限定デザインを1月24日に発売する。「ピアー」の公式サイトや公式サイトやキューテン(QOO10)などで取り扱う。

同ブランドのベストセラー商品“ローティント”は、水のように軽いテクスチャーのティントリップで、唇に透明感あふれる水光感を与える。今回のコラボレーションでは、パッケージとリップ本体に「メゾ ピアノ」のキャラクターであるベリエちゃんとブルーベリエちゃんを描いた。水面のようにきれいに輝くリッププランパーグロス“ローグロス”も特別仕様で登場する。

また、2〜3月には“ローティント”のミニサイズや、アイシャドウパレット“ラストアイパレット”の「メゾ ピアノ」コラボレーションアイテムの発売も予定している。

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「キコ コスタディノフ」×「フォックス ラボ」 映画「三人の女」に着想したカプセルコレクションを発売

イギリス・ロンドン発のブランド「キコ コスタディノフ(KIKO KOSTADINOV)」は、モトクロスの老舗メーカー、フォックス(Fox)社が展開する「フォックス レーシング(FOX RACING)」の新レーベル「フォックス ラボ(FOX LAB)」とのコラボカプセルコレクションを発売した。

「フォックス レーシング」のディレクターを務めるチャド・ヒルトン(Chad Hilton)は、新レーベルについて「50年の間、フォックスはレーシングカルチャーを体現してきた。オートアフターマーケットの試合を広報するためにジャージからはじまったこのレーベルは、今では革新、影響そして勝利を意味するロゴとなった。『フォックス ラボ』は、ファッションと精神、そしてアートの限界を押し広げるために生み出した」と語った。

ジャージを古典的な方法で再解釈

幻想的なキャンペーンビジュアルは、造形作家ジャコルビー・サッターホワイト(Jacolby Satterwhite)が制作した。

コレクションは、1977年に公開されたスリラー映画「三人の女」に着想した全20型のユニセックスアイテムで構成。「キコ コスタディノフ」2024-25年秋冬コレクションの特徴である、柔らかなシルエットと近未来的な非対称さを落とし込んだジャケットやパンツのほか、映画のセットを想起させる退廃的なニュートラルトーンのモトクロスアイテムをラインアップする。

デザイナーのキコ・コスタディノフ(Kiko Kostadinov)は今回のコラボについて、「フォックス社のテクニカルアパレルの典型的な硬く飽和した見た目に洗いをかけ、柔らかなアプローチをかけていった」と説明。さらに、コレクションは「フォックス発祥の地の地理的景観と、1970年代後半に見られた、カリフォルニアの乾燥した砂漠のような場所にいるライダーたち」から美学的な影響を受けていると付け加えた。

カプセルコレクションは、現在「キコ・コスタディノフ」東京店と公式オンラインストアで販売中。1月18日からドーバー ストリート マーケット ギンザ(DOVER STREET MARKET GINZA)と公式オンラインストアで、22日から全国の取り扱い店舗での販売を開始する。

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注目の俳優・坂東龍汰が語る「映画『君の忘れ方』への向き合い方」と「創作の喜び」

PROFILE: 坂東龍汰/俳優

PROFILE: (ばんどう・りょうた)1997年5月24日、アメリカ・ニューヨーク生まれ、北海道育ち。2017年デビュー。「フタリノセカイ」(22/飯塚花笑監督)で映画初主演を務め、第32回日本映画批評家大賞の新人男優賞(南俊子賞)を受賞。主な出演作に映画「春に散る」(23/瀬々敬久監督)、「若武者」(24/二ノ宮隆太郎監督)、「シサㇺ」(24/中尾浩之監督)、劇場アニメ「ふれる。」(24/長井龍雪監督)、ドラマ「RoOT / ルート」(24)、「366日」(24)、「ライオンの隠れ家」(24)などがある。

2017年のデビュー以来、振り幅の広い演技で注目を集めてきた坂東龍汰。初の映画単独主演作となる映画「君の忘れ方」が1月17日から公開される。坂東が演じるのは、結婚間近の恋人を突然亡くした青年、昴。同じような悲しみを抱えた人々が集まる「グリーフケア」との出会いを通じて、昴は自分自身と向き合っていく。昴の複雑な内面を坂東は繊細な演技で表現しているが、そこには個人的な体験も反映されているという。自分の過去と向き合いながらの撮影の舞台裏。そして、子供の頃から惹かれていた、何かを創作することの喜びについて語ってくれた。

「昴を演じて、これまでよりも前向きな気持ちになれた」

——映画「君の忘れ方」は坂東さんにとって初めての映画単独主演作ですが、どんな気持ちで作品に向き合われたのでしょうか。

坂東:話を頂いた時は身が引き締まる思いでした。まず脚本を読んで、他人事とは思えないくらい物語に引き込まれたんです。透明感があってすごく温かい話だと思ったので、「ぜひ、やらせていただきたい」と思いました。脚本と一緒に監督からの手紙を頂いたのですが、これまで僕が出演した作品を観てくださっていて、「あなたの真っすぐなお芝居を観てオファーさせてもらいました」ということを書いてあったのもうれしかったですね。

——他人事とは思えなかった、というのは、昴の葛藤に共感するものがあった?

坂東:僕は子供のころに身内を亡くしているんです。初めての単独主演作がこういう題材なのは不思議な巡り合わせだし、自分にとって大きなチャレンジになると思いました。これまで自分の中でフタをしていた部分と役を通じてちゃんと向き合うことになるわけなので。

昴を通じていろんな感情と出会いました。その中には自分自身の感情とリンクするものもたくさんあったんです。その全てと向き合って自分の傷を癒やすことができた、とまではいきませんでしたが、これまでよりも前向きな気持ちになれた気はします。それだけでも、この映画に参加した意味はあったと思いますし、僕や昴と同じように親しい人の死を経験した方の傷ついた心に寄り添える作品になった、という自信はあります。

——映画に出てくる登場人物たちは、いろんな形で大切な人を失った悲しみと向き合おうとします。その姿を見て、どんな風に思われました?

坂東:どのやり方が正しい、とか、答えがあることではないし、答えを見つける必要もないと思うんです。それぞれが自分に合ったやり方で悲しみと向き合っていけばいい。そんな中で、映画のセリフにもあるように時間が果たす役割は大きいと思いました。僕も時間が経ったからこそ、一度フタをした自分の感情に向き合えたんです。あと、グリーフケア(死別や災害などによる喪失を経験した人が、悲しみや痛みに寄り添い、立ち直り、自立できるよう支援すること)というものをこの映画をきっかけに知ったのが個人的には大きかったですね。海外の映画では見たことがあったのですが、日本でもそういう活動をされている方々がいるのを知って、今後、自分の人生でまた大切な人の死に直面した時に、一つの選択肢としてグリーフケアを考えようと思いました。

「普段は外に出していない自分の一面と向き合った」

——昴はグリーフケアに参加して交流するようなタイプではなく、いつも自分の中に何かを抱え込んでいるようなキャラクターでした。坂東さんは昴という人物のどんなところに興味を持たれました?

坂東:僕は昴とは真逆の性格なんです。僕自身は人との関わりや会話が好きだし、自分の身に起きたこととかを誰かと共有したいタイプなんです。だから、昴との共通点を見つけるのは難しかったのですが、昴の感情を探っていく中で普段は外に出していない自分の一面と向き合いました。

——役作りを通じて自分を見つめ直した?

坂東:僕は基本明るいんですけど、陰の部分も持っているんです。昨年公開された「若武者」という映画で、二ノ宮(隆太郎)監督はそういう部分を見たい、とおっしゃっていました。これまで演じてきた役も何かを抱えている役が多くて、作り手の人たちには自分の性格を見抜かれているのかもしれません(笑)。皆さん、友達とは違う面を見てくださっているんですよね。今回の映画も僕の核の部分で眠っている、普段は開けない引き出しを開けることで昴という人物を作り上げていきました。

——それは精神的にヘビーな作業だったのではないですか?

坂東:大変でしたね。これまでは、自分が演じる役を客観的に見て、分析しながら役を組み立てていくことが多かったんですよ。今回はそのやり方だと煮詰まってしまって。それで撮影に入る前に監督に相談したら、昴に関しては主観に徹して、その場その場で感じたことを拾っていってほしいと言われたんです。組み立てる作業はこちらでやるので、あなたは生まれたての赤ちゃんみたいに目の前で起こることに素直に反応してほしいと。

——実際、そんな風に演じてみていかがでした?

坂東:自分では気付かなかったのですが、気持ちの浮き沈みが激しくて、笑っているな思ったら、絶望的な表情になったり。特に映画の前半、東京のパートの撮影時はいつもと違う様子だったみたいです。。僕は当時のことは全然覚えていないんですよね。

——昴の精神状態に大きな影響を受けていたんですね。

坂東:みたいですね。これまではそういうことはなかったんです。僕は役と自分を切り替えられる方なんですよ。でも、この作品ではそれがうまくできなかった。監督は僕がそういう状態になるのを望んでいたらしくて、「しめしめと思った」とおっしゃっていました(笑)。みんなで野球をした後に昴がキレるシーンがありますが、本当はあんなに感情を爆発するシーンではなかったんです。でも、いざ撮影に入るとああいう演技になってしまって。周りは戸惑ったと思います。

——でも、監督はそのテイクを選んだ。

坂東:選んだというか、そのテイクしか撮ってないんです。どのシーンもほとんど一発本番。シーンによっては撮影準備ができるまで別室で待機して、現場にポンと入って本番ということもありました。

俳優を目指すきっかけ

——毎回、真剣勝負の現場だったんですね。それはかなり神経をすり減らす現場だったと思いますが、そもそも坂東さんが芝居に興味を持ったのはどういう経緯からだったのでしょう。

坂東:子供のころから、ルドルフ・シュタイナーという人の思想を基にした学校に通っていたのですが、 そこでは演劇が授業にあって芝居が身近な存在だったんです。それで姉と演劇塾に通っていたりもしていました。あと、父親が映画好きで、幼いころから映画を観ていたので俳優という仕事に興味はあったんです。自分がやっている演劇と映画の世界が天と地ほど違うというのは分かってはいたのですが、高校のころから人前で芝居をするのがだんだんと楽しくなってきて、自分もスクリーンも向こう側の世界に行ってみたいと思うようになりました。その気持ちの変化は自分にとって大きかったですね。

——気持ちが変化するきっかけが何かあったのですか?

坂東:シュタイナー学校は小中高一貫の学校で、高校を卒業する時に卒業演劇というのをやるんです。それは小学校から学んできたことの集大成で、生徒や保護者がすごく大事にしている行事なんですよ。その卒業演劇で、なぜか僕は主役をやりたいと手を挙げてしまい、これまでよりも演劇にしっかりと向き合うことになったんです。本番が迫ってくる恐怖、膨大なセリフが全然頭に入らない恐怖、いろいろとうまくいかない恐怖、いろんな恐怖と戦いました。学校が終わると、毎日、海に行って日が暮れるまでセリフの練習をしていたんです。本番までの準備期間中はものすごいストレスで、毎日やめたいと思っていたんですけど、本番で舞台に立った瞬間、ハイになったような高揚感を感じたんです。こんなに自分が生き生きとした瞬間は、これまでになかったと思いました。

——プレッシャーからの解放感もあったんでしょうね。

坂東:そうなんですよね。ずっと不安や恐怖と戦ってきたからこそ、こんなに楽しい時間があるんだ!と思いました。その体験がとにかく強烈で。学校を卒業する時、自分は何をしようかと考えたんですよ。絵とか写真とか音楽とか、趣味が多かったので好きなことを天秤にかけて考えてみたんですけど、これまでで一番心が動いたのが芝居だったので、これしかない!と思って上京したんです。

——そういえば、現在所属されている事務所に応募した時に、高校在学中に制作したクレイアニメーションの映像を提出されたとか。高校生でクレイアニメーションを制作するというのも珍しいですね。

坂東:父親がアニメーションの制作をしていたこともあって、それで興味を持ったんです。ストップモーションアニメが好きで子供のころからデジカメを使って大豆が走り出す映像を作ったりしていました。高校の時に作ったクレイアニメは、20分の作品を作るのに1年かけました。男女2人が登場するんですけど、戦争が始まって男性は戦争に行き、恋人の女性は男性を待ち続ける。最後に女性は男性を探しに行くんですけど、そこで嵐にあって力尽きてしまうんです。

——ドラマチックですね! 映画みたいじゃないですか。

坂東:コンテを描いたり、カメラのアングルを決めたりして、大変だったけど楽しかったです。

——子供のころからクリエイティブなことが好きだったんですね。

坂東:0から1を生み出すこと、この世に存在しないものをクリエイティブすることに子供の頃から魅了されて、その衝動に突き動かされてきたところはありますね。でも、それは自分を満足させるためではなくて、自分が創ったものに対する誰かのリアクションを求めているんです。例えば好きな人がいたとして、その人のために絵を描いたらどういうリアクションをするんだろう? 喜んでもらえるかな?って想像しながら描くのが楽しい。

——作品を通じて人や社会とコミュニケートしているのかもしれませんね。

坂東:そうですね。何かを創るというのはすごく労力がいるし、大変なことです。役者の仕事もそうで、撮影の準備期間も撮影をしている時も、自分に向き合いながら孤独の中で新しい表現を見つけないといけない。とても苦しい作業なんですけど、完成した作品を観た人が感想を伝えてくれて、その人に何かを与えることができたと知ることが次の仕事に向かう原動力になる。その繰り返しで仕事を続けてきました。だから「君の忘れ方」の感想を聞くのも楽しみにしています。

PHOTOS:MIKAKO KOZAI(L MANAGEMENT)
STYLING:YASUKA LEE
HAIR&MAKEUP:YASUSHI GOTO(OLTA)

Tシャツ 2万5300円/コール(ダフオフィス)、シャツ2万9700円、パンツ 3万800円/共にアモーメント

映画「君の忘れ方」

■映画「君の忘れ方」
新宿ピカデリーほかで全国公開中
出演:坂東龍汰
西野七瀬
円井わん 小久保寿人 森優作 秋本奈緒美
津田寛治 岡田義徳 風間杜夫(友情出演)
南 果歩
監督・脚本:作道雄
エンディング歌唱:坂本美雨
音楽:平井真美子 徳澤青弦
共同脚本:伊藤基晴
配給:ラビットハウス
Ⓒ「君の忘れ方」製作委員会2024
https://kiminowasurekata.com

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ロート製薬「ダーマセプト RX」に高濃度ピュアレチノール配合の新商品が登場 A反応と向き合い開発

美容医療発想から生まれたロート製薬の機能性化粧品「ダーマセプト RX」は1月27日、高濃度のピュアレチノールを配合した新商品“ダーマセプトRX VAセラム”(30g、4950円)を自社通販限定で発売する。

レチノール使用時のA反応を科学する

近年人気のレチノールはビタミンAの一種で、肌のターンオーバーを促進し肌にハリや艶を与えるとして、さまざまな商品が発売されている。その一方で、レチノールは“A反応(レチノイド反応)”と言われる赤みや皮むけ、乾燥感、ヒリヒリ感などが現れることがあり、使用には注意が必要な成分となっている。そこで、ロート製薬はA反応と向き合いながら開発。ピュアレチノールの浸透速度をコントロールする技術を取り入れている。

同ブランドはロート製薬の研究開発力や皮膚科医との協業による知見をもとに、セルフスキンチェックを経ての販売や使用休止期間の推奨、専任カウンセラー設置などを設けた販売方法が特徴。現在はアゼライン酸やハイドロキノンを配合した商品を展開している。

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ロート製薬「ダーマセプト RX」に高濃度ピュアレチノール配合の新商品が登場 A反応と向き合い開発

美容医療発想から生まれたロート製薬の機能性化粧品「ダーマセプト RX」は1月27日、高濃度のピュアレチノールを配合した新商品“ダーマセプトRX VAセラム”(30g、4950円)を自社通販限定で発売する。

レチノール使用時のA反応を科学する

近年人気のレチノールはビタミンAの一種で、肌のターンオーバーを促進し肌にハリや艶を与えるとして、さまざまな商品が発売されている。その一方で、レチノールは“A反応(レチノイド反応)”と言われる赤みや皮むけ、乾燥感、ヒリヒリ感などが現れることがあり、使用には注意が必要な成分となっている。そこで、ロート製薬はA反応と向き合いながら開発。ピュアレチノールの浸透速度をコントロールする技術を取り入れている。

同ブランドはロート製薬の研究開発力や皮膚科医との協業による知見をもとに、セルフスキンチェックを経ての販売や使用休止期間の推奨、専任カウンセラー設置などを設けた販売方法が特徴。現在はアゼライン酸やハイドロキノンを配合した商品を展開している。

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【2025年バレンタイン】小田急百貨店新宿店が「ショコラ×ショコラ」を開催 “私の幸せはショコラと共に”

小田急百貨店新宿店は1月22日〜2月14日の期間、チョコレートを扱うイベント「ショコラ×ショコラ」を7階イベントスペースで開催する。

イベント「ショコラ×ショコラ」
国内外のチョコレートが勢ぞろい

本イベントは、「‟With Chocolat“ ~私の幸せはショコラと共に~」をコンセプトとし、“ちょっとした贅沢”や“癒し”を届けるチョコレートをセレクト。小田急限定品や、老舗コラボ、アルコール入りの大人向け商品に至るまで、国内外から集めた華やかなチョコレートが勢ぞろいする。

「ショコラティエカイト」

「ジャン=ポール・エヴァン」出身の三浦海斗が手掛ける「ショコラティエカイト」が初登場、“タブレット マンディアン”(140g、2360円)を販売する。72%のベネズエラ産ビターチョコレートを用い、いちじく、アプリコット、レーズン、アーモンド、ピスタチオを敷き詰めた。

「ミッシェル・ブラン」

世界最優秀パティシエ賞を受賞し、‟フランスの至宝”と呼ばれるミッシェル・ブランが手掛けた、ラベンダーのはちみつを使ったショコラなどのアソート“シュシュ 25”(6個入、2916円)を小田急百貨店限定で販売する。

「クルイゼル」

フランス・ノルマンディー地方で4世代続く「クルイゼル」から、お酒を使った色鮮やかなスイーツ“クルイゼル シャルドン8”(8個入、4320円)をラインアップする。

「ピエール・ルドン」

ピエール・ルドンが手掛ける「ピエール・ルドン」から、甘酸っぱいルバーブや爽やかなミントなどを用いた新作のストロベリーショコラ“コフレ フレーズ”(9個入、3564円)が登場。

「ヴィタメール」

「ヴィタメール」から、丸くて薄いショコラにフィリングをとじ込めた“パレショコラ”、ナッツのプラリネや甘酸っぱいフルーツのガナッシュなど、ショコラを詰め合わせた“ショコラ・ルディック”(21個入、3564円)を販売する。

「メリーチョコレート ナハトラビュリント」

魔導書を開いたところから始まる物語“闇夜の迷宮(ナハトラビュリント)”の世界観を落とし込み、夜空の星をイメージしたチョコレート“シュテルン(星)”(9個入、1296円)を用意する。

「メリーチョコレート ねこみゃみれ」

「メリーチョコレート ねこみゃみれ」から、猫のしっぽを模した‟しっぽーち”に、チョコレートクッキーを詰め込んだ“しっぽーち(サバトラ)”(4個入、1485円)をラインアップする。

「カファレル」

イタリアチョコレートのジャンドゥーヤを生んだ「カファレル」から、誕生160周年を記念した“カファレル ジャンドゥーヤ160周年記念缶”(11個入、2376円)を販売する。

「プラリベル」

バニラ風味やキャラメル風味など、ドーナツを模した「プラリベル」の“ドーナツショコラ”(4個入、1188円)をラインアップ、ベルギーから直輸入する。

「セバスチャン・ブイエ」

フランス・リヨンのセバスチャン・ブイエが手掛ける、ビスケットのような形のタブレットショコラとボンボンショコラを合わせた“ビスキュイショコラアソート”(7個入、1836円)を販売する。

「シルスマリア」

「シルスマリア」から、八ヶ岳に咲く可憐な花をイメージした、日本酒の純米大吟醸“真澄 山花”とコラボした“真澄生チョコレート”(16個入、2592円)が登場する。

「宇治園」

京都・山城で1869年に創業の茶舗「宇治園」から、2層になった“ピスタチオ抹茶”と、定番“抹茶”“ほうじ茶”を詰め合わせた“2025限定生ショコラ ピスタチオ抹茶”(抹茶12個・ピスタチオ抹茶12個・ほうじ茶12個、3240円)を販売する。

「バーマンズチョコレート」

「バーマンズチョコレート」から、元バーテンダーのショコラティエが9種の洋酒をセレクト。それぞれに合うチョコレートとブレンドした生チョコレート“9種9粒詰め合わせ”(9 個入、1944円)をラインアップする。

■ショコラ×ショコラ
日程:1月22日〜2月14日
場所:小田急百貨店新宿店 7階 イベントスペース
住所:東京都新宿区西新宿1-5-1(新宿西口ハルク)

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クラシコがシンフラックスのAI技術を活用した医療ユニホーム開始 生地廃棄量約10%減

テーラード技術を取り入れた白衣を中心にメディカルアパレルの企画・開発・販売を行うクラシコは、シンフラックス(SYNFLUX)とのコラボレーションプロジェクトを開始した。AI技術を用いて生地廃棄を最小限に抑え、環境負荷を軽減しつつ、デザインと機能性を両立させた次世代のものづくりを目指す。コラボレーションの第1弾として、25年1月16日に白衣「メンズ白衣:ショートコート・MOVE」を発売した。

クラシコは、医療現場を支えるユニホームを“大切な仕事道具”と捉え、その製造過程で環境への配慮を追求してきた。これまでには染色時に必要なCO2排出量を52.7%削減する先染め生地の採用などを行ってきた。今回のプロジェクトでは、シンフラックスの独自技術「アルゴリズム・クチュール」を活用し、医療用ユニホームの型紙設計を効率化した。この技術は衣服の3Dデータを元に、生地を可能な限り無駄なく使用するための最適な型紙配置をAIで分析・計算するもの。取り組みにより、生地の廃棄量は従来比で約9〜10%の低減を実現。また、AIを活用した精密な分析で型紙設計を効率化し、従来の人力による作業時間を大幅に短縮した。さらに縫製カ所を増やさず効率化を図り、工場での作業工数や電力消費の削減にもつなげたという。

ショートコートはリラクシングなシルエットで、さっと羽織る感覚で着用可能なデザインが特徴。軽量な素材を使用し、ミニマルなデザインと機能性を兼ね備えており、アクティブなシーンで活躍する白衣となっている。

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ティモシー・シャラメが今度は自転車に乗って登場 映画「名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN」ロンドンプレミア

1月14日(現地時間)、映画「名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN」のプレミアがイギリス・ロンドンのBFI サウスバンク(BFI Southbank)で行われた。主役を務めるティモシー・シャラメ(Timothee Chalamet)は、なぜか市内でレンタルできる電動自転車ライム(Lime)に乗って登場。レッドカーペット×自転車というシュールな光景で、会場の人々を驚かせた。

ネイビーブルーのカスタムスーツを着用

今作で演じた若き日のボブ・ディラン(Bob Dylan)を完全再現したり、ベイブレード片手にプレミアに登場したりと、本映画のプロモーションでもいつも通り自由なファッションを楽しんでいるシャラメ。今回は「マーティン ローズ(MARTINE ROSE)」からネイビーのカスタムスーツと、ブラックとブルーの花柄シルクシャツをスタイリッシュにスタイリング。アクセサリーには蛇皮のベルトと輝くチェーンネックレスを選び、足元は「マーティン ローズ」のブラックのレザーシューズで引き締めた。

インパクト大のこのシャツは、ディランが1965年にアメリカのフォークミュージシャンのジョーン・バエズ(Joan Baez)とロンドンを訪れ、ザ サボイ(The Savoy)ホテルの庭園で写真を撮られたことにちなんでいるのだそう。

モニカ・バルバロ

レッドカーペットには、ジョーン・バエズ役を演じたモニカ・バルバロ(Monica Barbaro)も登場した。ドラマティカルなフード付きのユニークなマーメイドドレスは「スキャパレリ(SCHIAPARELLI)」のもの。アクセサリーを最小限に抑えることで、個性的でありながらも落ち着きのある雰囲気に仕上げている。

劇中コスチュームに注目!

レッドカーペットルックだけでなく、コスチュームデザイナーのアリアンヌ・フィリップス(Arianne Phillips)が手掛ける劇中衣装も見逃せない。先日発表された英国アカデミー映画賞のベストコスチュームデザイン賞候補に3度目のノミネートを果たした彼女は、今最も注目すべきスタイリストの一人だ。

映画「名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN」は世界的ミュージシャン、ボブ・ディランの若き日の物語。1960年代初頭のニューヨークを舞台に、ミネソタ出身の無名ミュージシャンであった彼がスターダムを駆け上がる様子を、実際のストーリーに基づき描いている。

フィリップスは、シャラメにモーターサイクルジャケットとディランがザ・ビートルズ(The Beatles)と過ごした時代にインスパイアされたスキニースーツを着せ、内気な性格を隠すためにダークサングラスをかけさせることで、有名な謎めいたシンガーソングライターのペルソナをスクリーン上に作り上げた。

今回のスタイリングのポイントは“色”にある。中でもディランがよく着るスエードジャケットは、彼が名声を得るにつれて暗い色に変化させることでアメリカ公民権運動、反ベトナム運動、社会現象“サマー・オブ・ラブ”の前触れなど、60年代の高揚した雰囲気に反した彼のミステリアスな空気感を表現している。

映画「名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN」の日本公開は2025年2月28日。鑑賞する際はぜひ、衣装にも注目してみてほしい。

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「メイベリン ニューヨーク」が“生チョコ質感”のバームファンデーションを発売

「メイベリン ニューヨーク(MAYBELLINE NEW YORK)」は3月22日、バームファンデーション“SPステイ クリームパクト ファンデーション”を発売する。3月4日にはプラザ(PLAZA)やロフト(LOFT)、アマゾン(AMAZON)で先行販売を行う。

同商品は、滑らかなテクスチャーの“生チョコ質感”が特徴のファンデーションで、肌に塗布した瞬間に体温でとろけてクリーム状に変化。毛穴や赤み、くすみなどの気になる点をしっかりカバーしながらも、厚塗り感を感じさせない自然な仕上がりを演出する。カラーはさまざまな肌色にマッチする4色を用意した。

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「メイベリン ニューヨーク」が“生チョコ質感”のバームファンデーションを発売

「メイベリン ニューヨーク(MAYBELLINE NEW YORK)」は3月22日、バームファンデーション“SPステイ クリームパクト ファンデーション”を発売する。3月4日にはプラザ(PLAZA)やロフト(LOFT)、アマゾン(AMAZON)で先行販売を行う。

同商品は、滑らかなテクスチャーの“生チョコ質感”が特徴のファンデーションで、肌に塗布した瞬間に体温でとろけてクリーム状に変化。毛穴や赤み、くすみなどの気になる点をしっかりカバーしながらも、厚塗り感を感じさせない自然な仕上がりを演出する。カラーはさまざまな肌色にマッチする4色を用意した。

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資生堂が横浜の研究施設をリニューアルする理由

資生堂は、横浜・みなとみらい21地区の研究開発拠点「資生堂グローバルイノベーションセンター(以下、GIC)」の1~2階を大幅にリニューアルし、「資生堂ビューティーパーク(Shiseido Beauty Park)」として1月22日にオープンする。“美の検診”サービス(3万円)をはじめ、オープンイノベーションプログラム「フィボナ(fibona)」で商品化したアイテムの販売、アート展示、薬膳に着目したカフェキッチン、映像体験などのコンテンツを用意。生活者と研究員の交流を深化さる狙いがあり、来館者数をリニューアル前の2倍以上に増やす計画だ。

同施設は、2019年に開設した「エスパーク(S/Park)」を前身に持つ。研究員と生活者が直接つながる場として展開されていたが、今回のリニューアルで、より「体験型テーマパーク」としての要素を強めた。資生堂の岡部義昭副社長兼チーフマーケティング&イノベーションオフィサーは、「今回の施設は、来館者に楽しんでもらえる体験を重視し、完成度は120点満点」と述べ、自信をのぞかせた。

リニューアルの背景には、コロナの影響で変化した生活者の価値観やニーズを踏まえた肌測定ビジネスの成果をアピールする目的がある。岡部副社長は、「研究員が研究だけで終わるのではなく、生活者の求める価値やインサイトをビジネスへ実装する必要がある」と語る。研究所としてのROI(投資利益率)を高めるために、生活者ニーズを迅速に反映するアジャイルな研究体制を強化する方針だ。

さらに、こうした取り組みを通じて、研究とビジネスの距離を縮め、イノベーションを推進する。得られた知見は約2年後を目処に、資生堂の注力ブランドに活用する。

当面は横浜周辺の住民やワーカー、学生をターゲットに集客を図り、将来的には訪日客へのアプローチも視野に入れる。

資生堂ビューティーパークの目玉は“美の検診”

同施設は、アート&サイエンスを体現する研究所でしか体験できない“美の検診”サービスを提供する。同サービスは、角層タンパクをはじめ、肌悩みと関係のある鼻の骨格や歩き姿、五感までを含む13種類の項目を測定。アドバイザーと共に、研究員が一人一人を測定し、科学的根拠に基づいて客観的に美容習慣や生活習慣のアドバイスを提供する。測定結果をもとに、顔やデコルテの肌のトリートメント(約20分)、スイーツと薬膳茶、“見るだけで美しくなれる”映像体験を提供する。1回3時間で、費用は3万円。ウェブ予約制で、1月22日から予約を受け付け、3月1日から開始する。

入り口入ってすぐのコーナーでは、オープンイノベーションプログラム「フィボナ(fibona)」で商品化したアイテムを販売する。クラウドファンディングのマクアケで販売した“スキンアクセサリーTM”(3種、各5000円)の再販や、新商品のパウダー状の香りアイテム“香肌晶(かはだしょう)”(2種、各3000円)を1月22日に発売する。同コーナーではアート企画も行い、3カ月ごとにテーマを変えてアートピースを展示する。

1階の一角にあるキッチンラボは、薬膳に着目し、薬膳研究を専門とする研究員がメニューを監修した。薬膳カレー(1540円)や参鶏湯(1430円)などの通年メニューをはじめ、季節ごとの美容悩みにアプローチする季節限定プレート(キッズ向けあり)、季節のパフェ(2530円)やプリン(550円)などのスイーツ、薬膳茶(4種、各770円)などを提供する。

同施設の象徴でもある世界最大級の16K大画面を有するシアターでは、壮大な風景などを前に自分の存在の小ささを知る“AWE(オウ)”体験ができる映像を上映。サイエンスとアートを融合させた内容で、季節に合わせた映像を上映する。

2階部分を占有するミュージアムでは、資生堂の100 年を超える研究の歴史をベースにしたビューティーやイノベーションにまつわるユニークな展示を行う。

スタッフのユニホームは「CFCL」が制作

スタッフが着用するユニホームは「シーエフシーエル(CFCL)」が制作した。研究員が普段着用する白衣の要素を残しつつ、よりカジュアルにアクティブな活動につなげられ、性別を問わず着用できるデザインが特徴だ。資生堂ブランド価値研究所の中西裕子グループマネージャーは「『CFCL』はサステナビリティを前提としたクリエイションを追求しており、アート&サイエンスのDNAを持つ資生堂と親和性があると考え、依頼した」と前置きしつつ、「なによりも自分が着たいと思っていたからうれしい」と笑顔を見せた。

◾️資生堂ビューティーパーク
場所:資生堂グローバルイノベーションセンター内
住所:神奈川県横浜市西区高島1-2-11

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資生堂が横浜の研究施設をリニューアルする理由

資生堂は、横浜・みなとみらい21地区の研究開発拠点「資生堂グローバルイノベーションセンター(以下、GIC)」の1~2階を大幅にリニューアルし、「資生堂ビューティーパーク(Shiseido Beauty Park)」として1月22日にオープンする。“美の検診”サービス(3万円)をはじめ、オープンイノベーションプログラム「フィボナ(fibona)」で商品化したアイテムの販売、アート展示、薬膳に着目したカフェキッチン、映像体験などのコンテンツを用意。生活者と研究員の交流を深化さる狙いがあり、来館者数をリニューアル前の2倍以上に増やす計画だ。

同施設は、2019年に開設した「エスパーク(S/Park)」を前身に持つ。研究員と生活者が直接つながる場として展開されていたが、今回のリニューアルで、より「体験型テーマパーク」としての要素を強めた。資生堂の岡部義昭副社長兼チーフマーケティング&イノベーションオフィサーは、「今回の施設は、来館者に楽しんでもらえる体験を重視し、完成度は120点満点」と述べ、自信をのぞかせた。

リニューアルの背景には、コロナの影響で変化した生活者の価値観やニーズを踏まえた肌測定ビジネスの成果をアピールする目的がある。岡部副社長は、「研究員が研究だけで終わるのではなく、生活者の求める価値やインサイトをビジネスへ実装する必要がある」と語る。研究所としてのROI(投資利益率)を高めるために、生活者ニーズを迅速に反映するアジャイルな研究体制を強化する方針だ。

さらに、こうした取り組みを通じて、研究とビジネスの距離を縮め、イノベーションを推進する。得られた知見は約2年後を目処に、資生堂の注力ブランドに活用する。

当面は横浜周辺の住民やワーカー、学生をターゲットに集客を図り、将来的には訪日客へのアプローチも視野に入れる。

資生堂ビューティーパークの目玉は“美の検診”

同施設は、アート&サイエンスを体現する研究所でしか体験できない“美の検診”サービスを提供する。同サービスは、角層タンパクをはじめ、肌悩みと関係のある鼻の骨格や歩き姿、五感までを含む13種類の項目を測定。アドバイザーと共に、研究員が一人一人を測定し、科学的根拠に基づいて客観的に美容習慣や生活習慣のアドバイスを提供する。測定結果をもとに、顔やデコルテの肌のトリートメント(約20分)、スイーツと薬膳茶、“見るだけで美しくなれる”映像体験を提供する。1回3時間で、費用は3万円。ウェブ予約制で、1月22日から予約を受け付け、3月1日から開始する。

入り口入ってすぐのコーナーでは、オープンイノベーションプログラム「フィボナ(fibona)」で商品化したアイテムを販売する。クラウドファンディングのマクアケで販売した“スキンアクセサリーTM”(3種、各5000円)の再販や、新商品のパウダー状の香りアイテム“香肌晶(かはだしょう)”(2種、各3000円)を1月22日に発売する。同コーナーではアート企画も行い、3カ月ごとにテーマを変えてアートピースを展示する。

1階の一角にあるキッチンラボは、薬膳に着目し、薬膳研究を専門とする研究員がメニューを監修した。薬膳カレー(1540円)や参鶏湯(1430円)などの通年メニューをはじめ、季節ごとの美容悩みにアプローチする季節限定プレート(キッズ向けあり)、季節のパフェ(2530円)やプリン(550円)などのスイーツ、薬膳茶(4種、各770円)などを提供する。

同施設の象徴でもある世界最大級の16K大画面を有するシアターでは、壮大な風景などを前に自分の存在の小ささを知る“AWE(オウ)”体験ができる映像を上映。サイエンスとアートを融合させた内容で、季節に合わせた映像を上映する。

2階部分を占有するミュージアムでは、資生堂の100 年を超える研究の歴史をベースにしたビューティーやイノベーションにまつわるユニークな展示を行う。

スタッフのユニホームは「CFCL」が制作

スタッフが着用するユニホームは「シーエフシーエル(CFCL)」が制作した。研究員が普段着用する白衣の要素を残しつつ、よりカジュアルにアクティブな活動につなげられ、性別を問わず着用できるデザインが特徴だ。資生堂ブランド価値研究所の中西裕子グループマネージャーは「『CFCL』はサステナビリティを前提としたクリエイションを追求しており、アート&サイエンスのDNAを持つ資生堂と親和性があると考え、依頼した」と前置きしつつ、「なによりも自分が着たいと思っていたからうれしい」と笑顔を見せた。

◾️資生堂ビューティーパーク
場所:資生堂グローバルイノベーションセンター内
住所:神奈川県横浜市西区高島1-2-11

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今の時代のホスピタリティーとは?

毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2025年1月13日号からの抜粋です)

村上:特にラグジュアリーの世界でホスピタリティーという言葉を頻繁に聞くようになり、実際ホスピタリティーを感じると、私もそのブランドを好きになってしまいます。今の時代におけるホスピタリティーの定義や実践を知りたいと考え、特集を企画しました。

益成:私は「ルレ・エ・シャトー」という世界各地580軒のユニークなホテルとレストランが加盟する非営利団体の日本・韓国の支部長を取材しました。その土地の“本物”を提供し、現地のコミュニティーを大事にするムーブメントを1954年から推進していて、加盟し続けるには2年に1度の覆面審査に合格するなど、厳しい基準が設けられています。

提供するのも、されるのも“人”

村上:加盟店のメリットは何ですか?

益成:“「ルレ・エ・シャトー」加盟店”と謳えることと共に、世界中のオーナーやシェフが集まって交流する機会が設けられ、理想のホスピタリティーを実現できるかという情報交換ができることが大きいようです。

村上:ナレッジの共有は魅力ですね。

益成:日本で一番長く加盟し続けている1489年創業の伊豆の旅館「あさば」にもオンラインで取材しました。能の舞台が見られる客室もあるそうで、その「景色」もホスピタリティーの一つのようです。

村上:まさにLVMHジャパンのノルベール・ルレ社長も「まず空間から感動していただくことが大事」と語っていました。加えて竹芝のラグジュアリーホテル「メズム東京、オートグラフコレクション」と同様に「ホスピタリティーを提供する側と提供される側は、フェアであるべき」と語っていたのが印象的でした。プロとして対等にサービスを提供する。「ルイ・ヴィトン」で欲しいバッグを気持ちよく買えるのは当たり前です。ブランドの歴史が紡ぐ夢や新たなインスピレーションを感じてもらうには、召使いのように指示を待つだけではダメなんでしょうね。

益成:提供するのも、されるのも“人”。感じ方は千差万別なので、絶対的な正解はありません。それをどう恒常的に提供するか。“人”にしかできない仕事だと思います。

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今の時代のホスピタリティーとは?

毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2025年1月13日号からの抜粋です)

村上:特にラグジュアリーの世界でホスピタリティーという言葉を頻繁に聞くようになり、実際ホスピタリティーを感じると、私もそのブランドを好きになってしまいます。今の時代におけるホスピタリティーの定義や実践を知りたいと考え、特集を企画しました。

益成:私は「ルレ・エ・シャトー」という世界各地580軒のユニークなホテルとレストランが加盟する非営利団体の日本・韓国の支部長を取材しました。その土地の“本物”を提供し、現地のコミュニティーを大事にするムーブメントを1954年から推進していて、加盟し続けるには2年に1度の覆面審査に合格するなど、厳しい基準が設けられています。

提供するのも、されるのも“人”

村上:加盟店のメリットは何ですか?

益成:“「ルレ・エ・シャトー」加盟店”と謳えることと共に、世界中のオーナーやシェフが集まって交流する機会が設けられ、理想のホスピタリティーを実現できるかという情報交換ができることが大きいようです。

村上:ナレッジの共有は魅力ですね。

益成:日本で一番長く加盟し続けている1489年創業の伊豆の旅館「あさば」にもオンラインで取材しました。能の舞台が見られる客室もあるそうで、その「景色」もホスピタリティーの一つのようです。

村上:まさにLVMHジャパンのノルベール・ルレ社長も「まず空間から感動していただくことが大事」と語っていました。加えて竹芝のラグジュアリーホテル「メズム東京、オートグラフコレクション」と同様に「ホスピタリティーを提供する側と提供される側は、フェアであるべき」と語っていたのが印象的でした。プロとして対等にサービスを提供する。「ルイ・ヴィトン」で欲しいバッグを気持ちよく買えるのは当たり前です。ブランドの歴史が紡ぐ夢や新たなインスピレーションを感じてもらうには、召使いのように指示を待つだけではダメなんでしょうね。

益成:提供するのも、されるのも“人”。感じ方は千差万別なので、絶対的な正解はありません。それをどう恒常的に提供するか。“人”にしかできない仕事だと思います。

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阪神大震災30年 大丸神戸店「復興への意志」に咲いた大輪の花

きょう1月17日は、1995年の阪神大震災から30年の節目。建物の3の2が倒壊した大丸神戸店は存続が危ぶまれる状況だったが、従業員たちの必死の努力によって、約3カ月後には縮小規模ながら営業を再開させた。その後も地元客との関係性を深め、神戸の一番店(売り上げ1位店舗)としての地位を盤石にする。さらに現在は売上高で初の1000億円台を目前にするなど、大きく花開いた。神戸生まれの百貨店関係者2人の目線から「震災と復興」を振り返る。(文中敬称略)

その朝、大学1年生の小野圭一は、神戸市東灘区の自宅マンションで飛び起きた。経験したことのない激しい揺れ。「戦争か何かが起きたのか、自分は死ぬのか」とパニックになった。家具が倒れ、ブラウン管のテレビは数メートル先に飛び、食器や本が散乱した。幸い、母と妹2人の家族は無事だった。

状況を確認しようと外に出た。北側には阪神高速道路の高架が東西に走る。その橋げたの下に見えるはずの六甲の山並みが見えない。なぜだろう。恐る恐る近づいた。「見慣れた高速道路が横倒しになったことに気づき、言葉を失いました」。繰り返し報道されたあの倒壊現場である。

自宅の被害は比較的軽かったが、電気・ガス・水道は止まった。昼は近所の炊き出しや配給に並び、夜は仏壇のロウソクに火を灯して過ごした。

正月に年賀状配達のバイトをしていた郵便局から連絡が入った。全国から届く救援物資を届ける仕事を頼まれた。原付バイクの荷台に水や食料を可能な限り積んで走る。道一本挟んで建物が全壊のエリアとほぼ被害がないエリアに分かれるのが不思議だった。「僕が『お届けに来ました』と告げると、皆さんはすごく喜んでくれました」。

百貨店の灯は消さない

大丸(当時)入社7年目の松原亜希子は、震災から約10日後に自宅待機の指示が解かれ、元町の大丸神戸店に出社した。被害が少なかった神戸市西区の自宅から途中までしか地下鉄が運行していなかった。倒壊したビルが多く、道路もガタガタのためバスもタクシーも走っていない。朝晩に片道1時間半を歩いて通勤した。

大丸神戸店は大部分が損壊し、とても営業できる状態ではない。だが震災が起きた1月半ばは初売りやバーゲンで購入された服の裾上げや丈詰めが完成する時期で、引き渡しを待つ商品がバックヤードにたくさん積まれていた。家財を失った顧客から問い合わせが来るようになった。「着るものに困っているお客さま、連絡もできないお客さまがたくさんいる。預かっている商品をリスト化し、電話をかけるチーム、リュックサックを背負ってご自宅まで届けるチームそれぞれしらみつぶしで対応しました」。店が開けられない中、地元の百貨店として何ができるのか、過酷な現実と向き合う日々が始まった。

スーツを購入した男性の自宅に電話したところ、「息子は地震で亡くなりました」と告げられた。「お辛いですね」と言うのが精一杯だった。通常であれば修繕したスーツは再販できないため、返金には応じられない。ただ、それが傷ついた人に寄り添う商売といえるのか。取引先に「大丸も半分持つので損切りしてもらえませんか」と掛け合い、返金に応じてもらった。袖を通すはずの顧客が亡くなり、行き場を失った服はたくさんあった。

3分の1からの再スタート

大丸神戸店長の森範二は店舗近くのビルに泊まり込み、営業再開の陣頭指揮を執った。森は従業員に「皆さんも被災して大変だろうが、どうか力を貸してほしい」と頭を下げた。損壊がひどかったため、再開できる売り場は3分の1だけ。4月8日の営業再開を知らせる新聞広告には「売場が、小さくなります。」のコピーとともに、下記の文章をつづった。

残された建物で、大丸は、できるだけのことをしたいと思います。
春のお洒落なお出かけ着、コーディネートしたい靴や雑貨を揃えます。
いつも焼きたてのパンをご用意します。

震災から3カ月足らず。市民の生活がまだ不自由な現状を踏まえ、営業再開時に衣料品や日用品を大々的にバーゲンする案も出たが、森は「絶対にダメだ」退けた。明るく華やいだ気分になってもらうことが百貨店の役割だと考えたのだ。震災の前の姿、それ以上のハレの場を提供することが、多くの人々を勇気づけると従業員に説いた。

松原は営業再開の日の光景が忘れられない。買い物を楽しむ顧客の笑顔。接客する従業員の弾む声。「大丸で買い物することは、普通の暮らしに戻る第一歩なんだ。それがすーっと体に染み込むように分かったのです」。

顧客と従業員が抱き合う姿をあちこちで見かけた。涙を浮かべて再会を喜び、励まし合う。実は休業中にも顧客から「あの婦人服売り場のスタッフさんは無事ですか」と従業員の安否を尋ねる電話やファックスが頻繁に届いていた。「神戸のお客さまとの深い関係がかけがえのない宝物であり、この期待に応える店を復活させなくては」と強く誓った。

華やかさに憧れて入社

98年4月、小野圭一は新卒で大丸に入社した。子供の頃から家族でたびたび訪れた大丸神戸店の華やかさに憧れていた。小野は震災の3年前に父を亡くした。父は同店勤務の百貨店マンだった。「でも震災で使命感に目覚めたとか、父の遺志を継ぎたいとか、そんな高尚な気持ちではありません。みんなが楽しみに集まる場所で、人を笑顔にする仕事したいと思ったのが志望動機です」。

小野は氷河期世代である。90年代末は金融機関の破綻も相次ぎ、消費増税も景気悪化に拍車をかけていた。百貨店も“冬の時代“と呼ばれ出していた。そんな中でも小野は目の前の顧客を喜ばせることにやりがいを感じ、販売促進やインバウンド施策で新しいアイデアの実現に汗をかいた。周囲を巻き込んで結果を出すことに人一倍こだわった。

2000年代に入ると、大丸は流通再編を先導する。東海地方を拠点にする松坂屋と統合し、大丸松坂屋百貨店が発足した。持ち株会社であるJ.フロントリテイリング(JFR)は、後にパルコを子会社化し、巨大流通グループへと変貌していった。

神戸店長として継承するもの

震災から28年後の2023年3月。松原亜希子は大丸神戸店の店長に就任した。入社以来、キャリアの半分以上を大丸神戸店や同芦屋店、同須磨店などの神戸エリアで過ごした。この数年は松坂屋上野店、大丸東京店の店長などを歴任したが、生まれ故郷である神戸への“帰任“は感慨深かった。

松原は復興の記録を何度も読み返し、退職した元上司たちを訪ねて当時の話を聞いた。「震災から復興は神戸店の原点。もう一度噛み締めないと神戸店のことを芯から分からない気がしたのです」。神戸店を預かる立場になって自問する。当時の店長の森はどんな覚悟で再建に取り組んだのか。店長のリーダーシップはどうあるべきか。自分たちは毎日、顧客に真摯に向き合えているのか――。

コロナ禍に見舞われた大丸東京店の店長時代、復興の経験は心の支えになった。東京駅直結の集客力を売りにした店の人流が途絶えた。従業員に「先が見えない状況だからこそ、前を向かなくてはいけないよ」と繰り返し呼びかけた。新しい催事やコラボレーションを積極的に実現し、パンデミックを乗り越えた。

もっと素晴らしい店にしよう

震災から29年後の24年3月。小野圭一はJFRの社長に就任した。48歳でのトップ就任は大手百貨店グループとしては異例の若さで、小売業の枠を超えた社会的なニュースになった。総額売上高1兆1519億円(24年2月期連結)の巨大流通グループを率いる小野は、「震災の経験が僕の生き方に影響を与えているかは分かりません。感覚としては、自分の心の奥底にあるもののような気がします」と話す。

年末年始に帰省し、救援物資の配達のバイトをしていた地域を久しぶりに訪れた。瓦礫の間を縫うように原付バイクで走った場所だ。「当時の面影が全くない、きれいな街になっていて驚きました」。歳月の流れと人間のたくましさに思いを馳せた。

阪神大震災を振り返る際、小野は「僕は、深刻な被害とその後の復興の力をセットで思い起こします」と言う。深い悲しみを経験したからこそ、震災の前よりもずっと素晴らしい街に再建しようとする人々のバイタリティー。震災の経験から学ぶべきは、そこだと指摘する。

1997年に損壊部分を建て替えて全館オープンした大丸神戸店は、外装に御影石を用いたり、建物の周囲に回廊を配したり、近代洋風建築の意匠を随所に取り入れ、洋館が並ぶ旧居留地のシンボルにふさわしい威容になった。

2024年2月期には売上高を15年ぶりに900億円台に戻し、25年2月期は994億円の見通しだ。初の1000億円の大台も目前となった。訪日客の割合が少ない神戸店は、地元消費によって支えられている。売上高だけが店舗価値のバロメーターではないものの、松原は地元との関係性の積み重ねの賜物だと考える。「神戸店には、一緒に震災の悲しみを乗り越え、一緒に復興を頑張ってきたお客さまとの特別な一体感があるのです。期待に応えるため、これからもピカピカに磨き続けます」。

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阪神大震災30年 大丸神戸店「復興への意志」に咲いた大輪の花

きょう1月17日は、1995年の阪神大震災から30年の節目。建物の3の2が倒壊した大丸神戸店は存続が危ぶまれる状況だったが、従業員たちの必死の努力によって、約3カ月後には縮小規模ながら営業を再開させた。その後も地元客との関係性を深め、神戸の一番店(売り上げ1位店舗)としての地位を盤石にする。さらに現在は売上高で初の1000億円台を目前にするなど、大きく花開いた。神戸生まれの百貨店関係者2人の目線から「震災と復興」を振り返る。(文中敬称略)

その朝、大学1年生の小野圭一は、神戸市東灘区の自宅マンションで飛び起きた。経験したことのない激しい揺れ。「戦争か何かが起きたのか、自分は死ぬのか」とパニックになった。家具が倒れ、ブラウン管のテレビは数メートル先に飛び、食器や本が散乱した。幸い、母と妹2人の家族は無事だった。

状況を確認しようと外に出た。北側には阪神高速道路の高架が東西に走る。その橋げたの下に見えるはずの六甲の山並みが見えない。なぜだろう。恐る恐る近づいた。「見慣れた高速道路が横倒しになったことに気づき、言葉を失いました」。繰り返し報道されたあの倒壊現場である。

自宅の被害は比較的軽かったが、電気・ガス・水道は止まった。昼は近所の炊き出しや配給に並び、夜は仏壇のロウソクに火を灯して過ごした。

正月に年賀状配達のバイトをしていた郵便局から連絡が入った。全国から届く救援物資を届ける仕事を頼まれた。原付バイクの荷台に水や食料を可能な限り積んで走る。道一本挟んで建物が全壊のエリアとほぼ被害がないエリアに分かれるのが不思議だった。「僕が『お届けに来ました』と告げると、皆さんはすごく喜んでくれました」。

百貨店の灯は消さない

大丸(当時)入社7年目の松原亜希子は、震災から約10日後に自宅待機の指示が解かれ、元町の大丸神戸店に出社した。被害が少なかった神戸市西区の自宅から途中までしか地下鉄が運行していなかった。倒壊したビルが多く、道路もガタガタのためバスもタクシーも走っていない。朝晩に片道1時間半を歩いて通勤した。

大丸神戸店は大部分が損壊し、とても営業できる状態ではない。だが震災が起きた1月半ばは初売りやバーゲンで購入された服の裾上げや丈詰めが完成する時期で、引き渡しを待つ商品がバックヤードにたくさん積まれていた。家財を失った顧客から問い合わせが来るようになった。「着るものに困っているお客さま、連絡もできないお客さまがたくさんいる。預かっている商品をリスト化し、電話をかけるチーム、リュックサックを背負ってご自宅まで届けるチームそれぞれしらみつぶしで対応しました」。店が開けられない中、地元の百貨店として何ができるのか、過酷な現実と向き合う日々が始まった。

スーツを購入した男性の自宅に電話したところ、「息子は地震で亡くなりました」と告げられた。「お辛いですね」と言うのが精一杯だった。通常であれば修繕したスーツは再販できないため、返金には応じられない。ただ、それが傷ついた人に寄り添う商売といえるのか。取引先に「大丸も半分持つので損切りしてもらえませんか」と掛け合い、返金に応じてもらった。袖を通すはずの顧客が亡くなり、行き場を失った服はたくさんあった。

3分の1からの再スタート

大丸神戸店長の森範二は店舗近くのビルに泊まり込み、営業再開の陣頭指揮を執った。森は従業員に「皆さんも被災して大変だろうが、どうか力を貸してほしい」と頭を下げた。損壊がひどかったため、再開できる売り場は3分の1だけ。4月8日の営業再開を知らせる新聞広告には「売場が、小さくなります。」のコピーとともに、下記の文章をつづった。

残された建物で、大丸は、できるだけのことをしたいと思います。
春のお洒落なお出かけ着、コーディネートしたい靴や雑貨を揃えます。
いつも焼きたてのパンをご用意します。

震災から3カ月足らず。市民の生活がまだ不自由な現状を踏まえ、営業再開時に衣料品や日用品を大々的にバーゲンする案も出たが、森は「絶対にダメだ」退けた。明るく華やいだ気分になってもらうことが百貨店の役割だと考えたのだ。震災の前の姿、それ以上のハレの場を提供することが、多くの人々を勇気づけると従業員に説いた。

松原は営業再開の日の光景が忘れられない。買い物を楽しむ顧客の笑顔。接客する従業員の弾む声。「大丸で買い物することは、普通の暮らしに戻る第一歩なんだ。それがすーっと体に染み込むように分かったのです」。

顧客と従業員が抱き合う姿をあちこちで見かけた。涙を浮かべて再会を喜び、励まし合う。実は休業中にも顧客から「あの婦人服売り場のスタッフさんは無事ですか」と従業員の安否を尋ねる電話やファックスが頻繁に届いていた。「神戸のお客さまとの深い関係がかけがえのない宝物であり、この期待に応える店を復活させなくては」と強く誓った。

華やかさに憧れて入社

98年4月、小野圭一は新卒で大丸に入社した。子供の頃から家族でたびたび訪れた大丸神戸店の華やかさに憧れていた。小野は震災の3年前に父を亡くした。父は同店勤務の百貨店マンだった。「でも震災で使命感に目覚めたとか、父の遺志を継ぎたいとか、そんな高尚な気持ちではありません。みんなが楽しみに集まる場所で、人を笑顔にする仕事したいと思ったのが志望動機です」。

小野は氷河期世代である。90年代末は金融機関の破綻も相次ぎ、消費増税も景気悪化に拍車をかけていた。百貨店も“冬の時代“と呼ばれ出していた。そんな中でも小野は目の前の顧客を喜ばせることにやりがいを感じ、販売促進やインバウンド施策で新しいアイデアの実現に汗をかいた。周囲を巻き込んで結果を出すことに人一倍こだわった。

2000年代に入ると、大丸は流通再編を先導する。東海地方を拠点にする松坂屋と統合し、大丸松坂屋百貨店が発足した。持ち株会社であるJ.フロントリテイリング(JFR)は、後にパルコを子会社化し、巨大流通グループへと変貌していった。

神戸店長として継承するもの

震災から28年後の2023年3月。松原亜希子は大丸神戸店の店長に就任した。入社以来、キャリアの半分以上を大丸神戸店や同芦屋店、同須磨店などの神戸エリアで過ごした。この数年は松坂屋上野店、大丸東京店の店長などを歴任したが、生まれ故郷である神戸への“帰任“は感慨深かった。

松原は復興の記録を何度も読み返し、退職した元上司たちを訪ねて当時の話を聞いた。「震災から復興は神戸店の原点。もう一度噛み締めないと神戸店のことを芯から分からない気がしたのです」。神戸店を預かる立場になって自問する。当時の店長の森はどんな覚悟で再建に取り組んだのか。店長のリーダーシップはどうあるべきか。自分たちは毎日、顧客に真摯に向き合えているのか――。

コロナ禍に見舞われた大丸東京店の店長時代、復興の経験は心の支えになった。東京駅直結の集客力を売りにした店の人流が途絶えた。従業員に「先が見えない状況だからこそ、前を向かなくてはいけないよ」と繰り返し呼びかけた。新しい催事やコラボレーションを積極的に実現し、パンデミックを乗り越えた。

もっと素晴らしい店にしよう

震災から29年後の24年3月。小野圭一はJFRの社長に就任した。48歳でのトップ就任は大手百貨店グループとしては異例の若さで、小売業の枠を超えた社会的なニュースになった。総額売上高1兆1519億円(24年2月期連結)の巨大流通グループを率いる小野は、「震災の経験が僕の生き方に影響を与えているかは分かりません。感覚としては、自分の心の奥底にあるもののような気がします」と話す。

年末年始に帰省し、救援物資の配達のバイトをしていた地域を久しぶりに訪れた。瓦礫の間を縫うように原付バイクで走った場所だ。「当時の面影が全くない、きれいな街になっていて驚きました」。歳月の流れと人間のたくましさに思いを馳せた。

阪神大震災を振り返る際、小野は「僕は、深刻な被害とその後の復興の力をセットで思い起こします」と言う。深い悲しみを経験したからこそ、震災の前よりもずっと素晴らしい街に再建しようとする人々のバイタリティー。震災の経験から学ぶべきは、そこだと指摘する。

1997年に損壊部分を建て替えて全館オープンした大丸神戸店は、外装に御影石を用いたり、建物の周囲に回廊を配したり、近代洋風建築の意匠を随所に取り入れ、洋館が並ぶ旧居留地のシンボルにふさわしい威容になった。

2024年2月期には売上高を15年ぶりに900億円台に戻し、25年2月期は994億円の見通しだ。初の1000億円の大台も目前となった。訪日客の割合が少ない神戸店は、地元消費によって支えられている。売上高だけが店舗価値のバロメーターではないものの、松原は地元との関係性の積み重ねの賜物だと考える。「神戸店には、一緒に震災の悲しみを乗り越え、一緒に復興を頑張ってきたお客さまとの特別な一体感があるのです。期待に応えるため、これからもピカピカに磨き続けます」。

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「ディオール」がフレグランス“メゾン クリスチャン ディオール”を“ラ コレクシオン プリヴェ”としてリニューアル 新フレグランスも登場

「ディオール(DIOR)」は2月7日、香水とクチュールの対話から生まれたフレグランスコレクション“メゾン クリスチャン ディオール”を“ラ コレクシオン プリヴェ”(全22種、各50mL、各2万5300円/各100mL、各4万5100円/各200mL、各6万3140円)としてリニューアル発売する。同コレクションは、クリスチャン・ディオール(Christian Dior)が生涯で手掛けた22種のシルエットになぞらえ、全22種の香りをラインアップする。“ジャスミン デ ザンジュ”や“ラッキー”など、ベストセラーのフレグランスのミニサイズを詰め込んだ“パフューマーズ セット”(10mL×8種、5万2360円)も登場。また同日、新作の香り“ボア タリスマン オードゥ パルファン”を発売する。

ディオールは生涯にわたり、自身をクチュリエかつパフューマーだと自負していた。ドレスのファイナルタッチとして発表していたフレグランスのレガシーを、フランシス・クルジャン(Francis Kurkdjian)=ディオール パフューム クリエイションディレクターが継承する。クルジャンにとって“ラ コレクション プリヴェ”は、「クチュールとコレクションを密接に結ぶユニークな世界」。22種の香りは、建築的な美しさが宿るクチュール、庭園や花々への情熱、芸術や文化、食など人生の楽しみ、ディオールがショーの成功を祈ってドレスに縫い付けたスズラン、いつもポケットに忍ばせていたお守りなど、受け継がれるメゾンの美的コードにインスピレーションを受けている。オートパフューマリーの領域で、オートクチュールドレスのように最高級な原料で仕立てたフレグランスとしてあらためて登場する。

メゾンのコードを象徴するフレグランスキャップ

リニューアルに際し、50mL、100mL、200mLの3サイズでの展開となった。ボトル正面のラベルにはファブリックのような質感を採用し、ボトルの底にはCDロゴを刻印。ジュースはよりエレガントな色調に仕立てた。また、メゾンの象徴的なプリントやデザインコードをまとった15種のフレグランスキャップ“クチュール キャップ”(キャンバス全11種、各7920円/レザー全4種、各1万1660円)が登場する。ディオールが1947年にデザインした、パリ・モンテーニュ通り30番地のブティックの壁を装飾した代表的なパターン“トワル ドゥ ジュイ”は、5色をラインアップ。メゾン初のコレクションで登場した“ハウンドトゥース(千鳥格子)”や、ディオールのミューズだったミッツァ・ブリカール(Mitzah Bricard)がいつも手首に巻いていたスカーフのモチーフ“レオパード”のほか、“ディオール カナージュ”は4種で登場する。“ディオール オブリーク”は2種をそろえ、マリア・グラツィア・キウリ(Maria Grazia Chiuri)=ウイメンズ・クリエイティブ・ディレクターによる“プラン ドゥ パリ”のプリントもコレクションに加わる。100mLと200mLのボトル、“メゾン クリスチャン ディオール エスプリ ドゥ パルファン”のボトルに合わせて選べる。

フレグランスを収める特別なトランク

さらに、クチュールのアトリエで製作した、フレグランスを収める特別な“トランク”(“エスプリ ドゥ パルファン”80mL×3本用、全2種、各84万円/“オードゥ パルファン”100mL×3本用、全2種、各88万円)を発売する。“ミニ トランク”(“オードゥ パルファン”200mL×1本用、全2種、各49万円)と円筒形の“ケース”(“オードゥ パルファン”100mL×1本用、全2種、各17万円/“オードゥ パルファン”200mL×1本用、全2種、各18万5000円)もそろえる。

新作の香りはディオールとクルジャンのラッキーチャームが着想源

新作の香り“ボア タリスマン”の着想源は、ディオールが日常的に取り入れていたタロットカードや予言、ラッキーチャーム。ディオールがポケットに忍ばせていたのは、四葉のクローバーとスズランが描かれたゴールドのメダルや、象徴的なスター、そして幸運を祈って一日に何度も触れるという小さな木(フランス語で“ボア”)のかけらだった。一方で、クルジャンが難題に直面したときに頼るラッキーチャームは、1粒の小さな角砂糖。ウッドとシュガーを掛け合わせ、新たな香りを生み出した。

“ボア タリスマン”は、力強いシダーウッドが豊潤で華やかなバニラを包み込む。クルジャンは、「木のアイデアからディオールがスケッチに使っていた鉛筆へつながり、シダーウッドを選んだ。次に、異なる抽出方法により、柔らかな側面からパワフルな側面まで、バニラの多彩な表情を表現することで、シダーとの出会いを構成したいと思った」と話す。さらに合成香料バニリンを加えることで、粉砂糖を思い起こさせるホッとするようなグルマンな香りに仕上げた。

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「ディオール」がフレグランス“メゾン クリスチャン ディオール”を“ラ コレクシオン プリヴェ”としてリニューアル 新フレグランスも登場

「ディオール(DIOR)」は2月7日、香水とクチュールの対話から生まれたフレグランスコレクション“メゾン クリスチャン ディオール”を“ラ コレクシオン プリヴェ”(全22種、各50mL、各2万5300円/各100mL、各4万5100円/各200mL、各6万3140円)としてリニューアル発売する。同コレクションは、クリスチャン・ディオール(Christian Dior)が生涯で手掛けた22種のシルエットになぞらえ、全22種の香りをラインアップする。“ジャスミン デ ザンジュ”や“ラッキー”など、ベストセラーのフレグランスのミニサイズを詰め込んだ“パフューマーズ セット”(10mL×8種、5万2360円)も登場。また同日、新作の香り“ボア タリスマン オードゥ パルファン”を発売する。

ディオールは生涯にわたり、自身をクチュリエかつパフューマーだと自負していた。ドレスのファイナルタッチとして発表していたフレグランスのレガシーを、フランシス・クルジャン(Francis Kurkdjian)=ディオール パフューム クリエイションディレクターが継承する。クルジャンにとって“ラ コレクション プリヴェ”は、「クチュールとコレクションを密接に結ぶユニークな世界」。22種の香りは、建築的な美しさが宿るクチュール、庭園や花々への情熱、芸術や文化、食など人生の楽しみ、ディオールがショーの成功を祈ってドレスに縫い付けたスズラン、いつもポケットに忍ばせていたお守りなど、受け継がれるメゾンの美的コードにインスピレーションを受けている。オートパフューマリーの領域で、オートクチュールドレスのように最高級な原料で仕立てたフレグランスとしてあらためて登場する。

メゾンのコードを象徴するフレグランスキャップ

リニューアルに際し、50mL、100mL、200mLの3サイズでの展開となった。ボトル正面のラベルにはファブリックのような質感を採用し、ボトルの底にはCDロゴを刻印。ジュースはよりエレガントな色調に仕立てた。また、メゾンの象徴的なプリントやデザインコードをまとった15種のフレグランスキャップ“クチュール キャップ”(キャンバス全11種、各7920円/レザー全4種、各1万1660円)が登場する。ディオールが1947年にデザインした、パリ・モンテーニュ通り30番地のブティックの壁を装飾した代表的なパターン“トワル ドゥ ジュイ”は、5色をラインアップ。メゾン初のコレクションで登場した“ハウンドトゥース(千鳥格子)”や、ディオールのミューズだったミッツァ・ブリカール(Mitzah Bricard)がいつも手首に巻いていたスカーフのモチーフ“レオパード”のほか、“ディオール カナージュ”は4種で登場する。“ディオール オブリーク”は2種をそろえ、マリア・グラツィア・キウリ(Maria Grazia Chiuri)=ウイメンズ・クリエイティブ・ディレクターによる“プラン ドゥ パリ”のプリントもコレクションに加わる。100mLと200mLのボトル、“メゾン クリスチャン ディオール エスプリ ドゥ パルファン”のボトルに合わせて選べる。

フレグランスを収める特別なトランク

さらに、クチュールのアトリエで製作した、フレグランスを収める特別な“トランク”(“エスプリ ドゥ パルファン”80mL×3本用、全2種、各84万円/“オードゥ パルファン”100mL×3本用、全2種、各88万円)を発売する。“ミニ トランク”(“オードゥ パルファン”200mL×1本用、全2種、各49万円)と円筒形の“ケース”(“オードゥ パルファン”100mL×1本用、全2種、各17万円/“オードゥ パルファン”200mL×1本用、全2種、各18万5000円)もそろえる。

新作の香りはディオールとクルジャンのラッキーチャームが着想源

新作の香り“ボア タリスマン”の着想源は、ディオールが日常的に取り入れていたタロットカードや予言、ラッキーチャーム。ディオールがポケットに忍ばせていたのは、四葉のクローバーとスズランが描かれたゴールドのメダルや、象徴的なスター、そして幸運を祈って一日に何度も触れるという小さな木(フランス語で“ボア”)のかけらだった。一方で、クルジャンが難題に直面したときに頼るラッキーチャームは、1粒の小さな角砂糖。ウッドとシュガーを掛け合わせ、新たな香りを生み出した。

“ボア タリスマン”は、力強いシダーウッドが豊潤で華やかなバニラを包み込む。クルジャンは、「木のアイデアからディオールがスケッチに使っていた鉛筆へつながり、シダーウッドを選んだ。次に、異なる抽出方法により、柔らかな側面からパワフルな側面まで、バニラの多彩な表情を表現することで、シダーとの出会いを構成したいと思った」と話す。さらに合成香料バニリンを加えることで、粉砂糖を思い起こさせるホッとするようなグルマンな香りに仕上げた。

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