ダイドーリミテッドが「モモタロウジーンズ」運営会社を買収

ダイドーリミテッドは26日、「モモタロウジーンズ(MOMOTARO JEANS)」などを運営するジャパンブルー(岡山県倉敷市)の株式の80%を取得し、子会社にすると発表した。取得金額は約58億円。毛織物で発展したダイドーはスーツなどの重衣料アパレルを主力にするが、ジャパンブルーを傘下に入れることでジーンズカジュアルおよびデニム素材に事業領域を広げる。

ジャパンブルーはデニム産業が盛んな岡山の児島地区を拠点にしており、ジーンズブランド「モモタロウジーンズ」「ジャパンブルージーンズ(JAPAN BULE JEANS)」を展開するほか、デニム素材の製造・販売を行っている。特に「モモタロウジーンズ」は高品質な国産ジーンズとして有名で、国内だけでなく海外でも人気がある。24年8月期の業績は、売上高が前期比10.1%増の54億円、営業利益が同7.0%減の4億5200万円、純利益が同9.5%増の2億7600万円だった。

一方、ダイドーリミテッドは衣料事業と不動産賃貸事業の2つの柱を持つ。衣料事業は「ニューヨーカー」のほか、21年に連結子会社化したブルックスブラザーズジャパン、中国の自社縫製工場、16年に買収した伊素材メーカーのポルテトルトなどで構成する。不動産賃貸事業は毛織物工場跡地の再開発で1993年に開業した大型ショッピングセンター、ダイナシティ(神奈川県小田原市)などを手掛ける。2025年3月期の業績は、売上高が前期比0.3%減の286億円、営業損益が6400万円の赤字(前年同期が4億4200万円の赤字)、純損益が24億8300万円の赤字(同2億9100万円の黒字)だった。

ダイドーリミテッドをめぐっては、昨年6月、11年連続営業赤字の同社に対してアクティビスト(物言う株主)のストラテジックキャピタルが経営陣の刷新を求めて応酬を繰り返す異例の事態になった。株主総会を経て、ダイドー側が推す取締役とストラテジック側が株主提案する取締役で構成された新体制がスタートし、経営の立て直しを進めている。

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「ドクターマーチン」と「ノーマリズム テキスタイル」の初コラボシューズ 再生革にバンダナ柄をプリント

「ドクターマーチン(DR.MARTENS)」は7月3日、デザイナーの野口真彩子が手掛ける「ノーマリズム テキスタイル(NOMARHYTHM TEXTILE)」と初のコラボシューズを発売する。今回は、「ドクターマーチン」が開発した再⽣⾰“ジェニックス ナッパ(Genix Nappa)”のアッパーに、「ノーマリズム テキスタイル」のシグネチャープリント“Draw Your Garden”を施した、シューズとミュールの2型を制作。表参道にある「ドクターマーチン」のコンセプトストア「ドクターマーチン ショールーム ティーワイオー(Dr. Mrartens SHOWROOM TYO)」とブランドの公式アプリおよび、「ノーマリズム テキスタイル」のショップで扱う。

再生革のアッパーに小花が咲く
2タイプのレザーシューズ

3ホールシューズの“1461”は、メーンカラーのレッドにブラック、ブルーを組み合わせたパッチワークプリントと、ホワイトのジグザグステッチを施した。ソールはスモークカラーの“DMSアウトソール”を使用し、サイズは23〜29cm(UK4〜UK10)を展開する。

ミュールの“アイシャム”は、“1461”とは対照的なブラック、ブルー、ホワイトのカラーリングに仕上げた。シングルバックルストラップを備え、ソールは“Shoreアウトソール”を採用し、サイズは22〜30cm(UK3〜UK11)をそろえる。価格は両モデルとも2万9700円。

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「アダム エ ロぺ」が「ラングラー」にフレアデニムを別注 3色を用意

ジュンが運営する「アダム エ ロペ(ADAM ET ROPE)」は6月28日、ジーンズブランド「ラングラー(WRANGLER)」との別注フレアデニムを販売する。価格は1万9800円で、カラーは、ウォッシュドインディゴ、マッドインディゴ、フェードブラックの3色を用意。「アダム エ ロペ オム(ADAM ET ROPE‘ HOMME)」全店舗と公式オンラインストア「ジャドール ジュン オンライン」で取り扱う。現在オンラインストアでは予約受け付け中だ。

同企画は、昨年に引き続き2回目となる。「ラングラー」は、今年も「アダム エ ロぺ」のために特別に型からセミフレアシルエットのデニムを制作。同アイテムは、「ラングラー」の真骨頂である、デニム特有のねじれを解消し破れに強い生地を実現したオリジナル生地の“ブロークンデニム”を採用。コットン100%の生地は、柔らかな穿き心地も特徴的で上品な印象を演出する。さらに、深めにとった股上は、程よくゆとりのあるモダンなシルエットに仕上げた。ウエストサイズは、年齢や性別、穿く人それぞれのスタイルに寄り添う、幅広いサイズ(25〜35の6サイズ)をそろえる。

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「タカキュー」改め「ティーキュー」に 61年ぶり屋号変更

メンズウエア専門店のタカキュー(東京、伊藤健治社長)は、主力業態「タカキュー(TAKA-Q)」の屋号を「ティーキュー(T/Q)」に改称する。27日に改装オープンするモラージュ菖蒲店(埼玉県久喜市)を皮切りに、新規店舗や改装店舗を順次、新しい屋号と新しい内装に変更していく。

同社は創業者の高久泰憲(たかく・たいけん)氏の名前からとった屋号「高久(たかきゅう)」を1964年に「TAKA-Q(タカキュー)」に改称し、今日に至るまで使用してきた。「タカキュー」は今年3月末時点で全国に約100店舗ある。新屋号「ティーキュー」はこれまで社内や一部顧客の間で呼ばれてきた愛称で、今年春以降の商品からタグに採用されている。従来のブランドイメージからの脱却し、新しい顧客を呼び込む狙いだ。

タカキューは東証スタンダードの上場企業。1950年6月30日設立で、まもなく75周年を迎える。近年は販売不振によって債務超過に陥り、24年春から官民ファンドの地域経済活性化支援機構の支援のもと、再建を進めている。25年2月期の業績は、売上高が前期比3.8%減の96億円、営業損益が2億300万円の黒字(前期は4000万円の赤字)、純損益は19億円の黒字(同1億200万円の赤字)だった。

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D2Cコスメの先駆け「グロシエ」、V字回復率いたCEOが年内退任 後任人選開始

米コスメブランド「グロシエ(GLOSSIER)」のカイル・リーヒー(Kyle Leahy)最高経営責任者(CEO)が年内で退任する。米「WWD」が入手した社内メモで明らかになった。同氏は移行期間中、現職を継続して務める。創設者であり前CEOのエミリー・ワイス(Emily Weiss)=エグゼクティブ・チェアマンは現職を継続する予定で、CEOに就くことはないという。

セフォラ進出で
D2Cからの脱却に成功

リーヒーCEOは、21年に同社初のチーフ・コマーシャル・オフィサー(CCO)として入社。翌22年5月にワイス前CEOから引き継ぐ形で就任した。同氏の指揮下、「グロシエ」は23年2月にセフォラ(SEPHORA)での展開を開始。それまでのD2Cモデルから一転、オムニチャネル戦略への転換を図った。セフォラとの提携前、業界筋は同ブランドの売り上げと話題性が低迷していると指摘していた。セフォラへの展開後、同社の23年の売上高は約2億7500万ドル(約396億円)と過去最高の売り上げを記録したと推定されている。今月、英国、中東、メキシコに続き、仏セフォラへも進出する予定だ。また、同社はコロナ禍の大幅な人員削減以降、戦略転換を進める中で、組織構造や人員配置の見直しを行った。

同氏は、「グロシエ」のフレグランス事業の拡大も指揮した。フレグランスは現在、同社で最も速く成長しているカテゴリーとなっている。昨秋、ヒット製品“ユー(You)”のシリーズとして、“ユー ドゥー(You Doux)”、“ユー レーヴ(You Reve)”の2種を各78ドル(各約1万1000円)で発売した。同氏は、フレグランスの売上高が1億ドル(約144億円)を超え、ブランド最大のカテゴリーであることを明かしている。さらに今月、トレンドのボディーケアカテゴリーにも参入した。既存のデオドラント製品の香り“サンドストーン(Sandstone)”を使ったボディーローションやボディーウォッシュ、ボディースプレーを発売した。

リーヒーCEOは従業員に宛てたメモの中で、「3年前、エミリーと私は『グロシエ』の次の章に関して気持ちが高ぶるニュースを共有し、エミリーが築いたこの会社のCEOを引き受けることを光栄に思った。今日、我々はビジネス規模、収益性、ブランド力の3つで定義される新たな章に到達した。この基盤を築いた今、取締役会と私は、この新たな成長フェーズを率いる新CEOを迎える適切なタイミングだと信じている」と述べた。

ワイス=エグゼクティブ・チェアマンは、「彼女の過去3年半にわたるリーダーシップと誠実な企業運営に心から感謝している。彼女は『グロシエ』の唯一無二の価値を深く理解している。持続可能性と利益追求のためビジネスモデルを進化させブランドの拡大を目指す中で、CEOとして最適な人物だった。次なるリーダーを彼女と協力して探すことを楽しみにしている」と述べた。

グロシエに出資する投資会社フォアランナーベンチャーズ(FORERUNNER VENTURES )のキルステン・グリーン(Kirsten Green)創業者兼パートナーは、「カイルは明確なビジョンと創造性、そして価値観と顧客への深いコミットメントを持って、会社の重要な転換期を導いてきた。 彼女のリーダーシップにより、『グロシエ』はこれまで以上に強固で野心的な企業となった。持続的な成長と文化的影響力の基盤は整っており、チームが次にどこへ向かうのか非常に楽しみにしている」とコメントした。

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日本初登場色も用意!「ディオール」がゾゾコスメ限定キットなどを発売

オリジナルノベルティーを進呈するキャンペーンも

ゾゾコスメで取り扱う特別キットのラインアップは“ミス ディオール ブルーミングブーケ ヘアミスト&リップグロウ セット”(1万2650円)と“フォーエヴァー スキン コレクト コンシーラー&リップ マキシマイザー セット”(1万0450円)で、人気製品のミニチュア サンプルも組み合わせた。

ほか、日本初登場のカラーも期間限定で販売。“ディオールショウ サンク クルー”(9570円)は可憐なカラーの874 ミスティ― アイリス、“ディオール アディクト リップ マキシマイザー”(4730円)は華やかな083 スパークリング ローズ、“ディオールスキン ルージュ ブラッシュ”(7700円)は732 ピーチ コロール サテンを用意している。

4周年を記念し、特設ページも公開した。ユーザーのスタイルに合う“リップ マキシマイザー”を紹介するコンテンツや、「ディオール」をお気に入りブランドに登録した人を対象に壁紙プレゼントも行う。そのほか、期間中にゾゾコスメで「ディオール」製品を2万2000円以上購入すると、先着順でオリジナルポーチをプレゼントするキャンペーンも実施している。

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良品計画とJERA、再生可能エネルギーの新会社「ムジエナジー」を設立へ

良品計画とエネルギー大手JERAは6月25日、共同出資による再生可能エネルギー発電事業会社「ムジエナジー」を設立すると発表した。新会社の設立は2025年9月を予定しており、出資比率は良品計画が80%、JERAが20%。まずは太陽光発電設備の開発から着手し、再生可能エネルギーの創出とCO₂排出量の削減を目指す。

この取り組みは、良品計画の脱炭素経営を本格化させる一手と位置づけられている。初年度には13メガワット規模の太陽光発電設備の開発を予定しており、これは同社の電力使用量の約20%に相当。年間で約8000トンのCO₂排出量削減が見込まれており、主に無印良品のテナント店舗における電力使用の環境負荷軽減に活用される予定だ。

「環境価値」を可視化・活用するバーチャルPPAの仕組み

ムジエナジーで創出された再生可能エネルギーの「環境価値」は、JERAの子会社であるJERA Crossを通じて、バーチャルPPA(電力の物理的な供給を伴わず、環境価値のみを長期契約で取引する仕組み)という形で良品計画に供給される。一方、実際の電力は日本卸電力取引所(JEPX)に供給される。良品計画はこの「環境価値」を、無印良品のテナント店舗での電力使用におけるCO₂排出量削減に役立てる方針だ。

良品計画は、2030年までに温室効果ガス排出量(スコープ1・2)を2021年度比で50%削減する目標を掲げている。これまでも自社店舗への太陽光パネル設置や、再エネメニューへの切り替えなどを進めてきたが、今回の発電事業への参入は、より安定的かつ持続可能な再生可能エネルギー導入を実現するための大きな一歩となる。

一方、JERAは、燃料の上流・調達から発電、電力・ガスの卸販売までを一貫して担うエネルギー企業であり、2050年までに自社事業からのCO₂排出ゼロを目指す「JERAゼロエミッション2050」構想を掲げている。子会社のJERA Crossは、24時間365日カーボンフリーな電力の提供や、企業のGX(グリーントランスフォーメーション)推進を支援する役割を担っている。

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ドーバー ストリート マーケットがプライベートブランド「DSM」をローンチ 二宮啓が最初のデザイナーに

ラグジュアリーブランドからストリートウエアまでを取り扱うセレクトショップ、ドーバー ストリート マーケット(DOVER STREET MARKET)は、プライベートブランド「DSM」をローンチする。最初のデザイナーには「ノワール ケイ ニノミヤ(NOIR KEI NINOMIYA)」(以下、「ノワール」)の二宮啓が参加する。同ブランドは、卸売顧客を対象にし、6月28日〜7月1日、ドーバー ストリート マーケット パリのショールームで、「ESL」「フィレロ(PHILEO)」「ラスベート(RASSVET)」「ウェストフォール(WESTFALL)」2026年春夏コレクションとともに披露する。

エイドリアン・ジョフィ(Adrian Joffe)=コム デ ギャルソン インターナショナルCEO兼ドーバー ストリート マーケットCEO は、米「WWD」の独占インタビューで、「オリジナルブランドは、ビジネスとしてもイメージとしても、新しい形で作りたかった。デザイナーが“ゲスト”として参加するのではなくむしろその逆で、二宮は『DSM』の最初のデザイナーとして可能な限り長くその職を担っていく予定だ。その後、『DSM』傘下に、それぞれ異なるアイデア、コンセプト、名前を持って他のクリエイターも参加する予定だ」と話した。続くレーベルは2026年にデビューする予定だという。第一期の売り上げ目標については、「我々の野望は尽きないが、ゆっくり着実に始めていく。最初のブランドは手頃な価格で、人気なものにしたい」と話した。

 

またジョフィは、ドーバー ストリート マーケットが、20年以上もの間主要な大都市で展開してきたこと、“多くの人にとってそれぞれ多様な価値を持っていること”を踏まえ、「各クリエイターは、デザイン、カテゴリー、イメージ、サイズ、ポジショニング、アティチュードのいずれか、あるいはその全てにおいて本質的に異なるものを打ち出していく」という。

さらに「そこには境界も分類もない」と続け、「DSM」レーベルに今後参加するデザイナーについては、「著名な人物かもしれないし、全く無名の人物かもしれない」と答えた。

“全く新しく”“身近”なデザインを目指す

自身のブランド外で活動することを嬉しいと語った二宮は、ブランドの方向性について、若い人には手の届きにくいラグジュアリーブランドよりも安価な価格設定になることを考慮し、幅広い人にとって“全く新しい”ものを作りたいという。

二宮が“無名のチームウエア”と表現する『DSM』のコンセプトは、ドーバー ストリート マーケットを中心に形成されたユニークなコミュニティーにインスパイアされた。二宮は、「ビジュアルのアイデンティティーを共有し、繊細で象徴的なアイテムを通して、そのスピリットを表現したい」と語った。

二宮の「ノワール」は、コンセプチュアルで複雑な構造、技術的な実験を多く含み、異世界的なシルエットを生み出すコレクションを発表してきた。一方「DSM」では、日常の衣服やジャージ、身近なシルエットといった、より地に足のついたものに取り組んでいく。“意味のある作品を作る”ために、デザインは先鋭的ではなく、よりシンプルに、かつ主張を持ったものにしていくという。

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米国で若者に人気の“デュープ(模倣品)”香水ブランド「ドシエ」がNYに初の常設店

米国発のフレグランスブランド「ドシエ(DOSSIER)」は27日、ニューヨークのノリータ地区エリザベス・ストリートに初の常設旗艦店をオープンする。店舗面積は1300平方フィート(約36坪)で、主力の”インプレッションズ”シリーズや独自の香りをそろえる“オリジナルズ”シリーズを取り扱う。同地は香水専門店の「セント バー(SCENT BAR)」やフレグランスブランドの「イソップ(AESOP)」「ル ラボ(LE LABO)」「ザ ナクソス アポセカリー(THE NAXOS APOTHEKARY)」などが軒を連ね、“セント ロウ(Scent Row、香りの通り)”とも呼ばれる。

TikTokで話題に
拡大する“デュープ”市場

高級フレグランスの“デュープ(模倣品)”として知られる「ドシエ」は、2019年にオンラインで販売をスタート。デザイナーやニッチフレグランスブランドからインスパイアされた“インプレッションズ”シリーズがTikTokで話題を集め、人気を確立した。22年には、小売最大手のウォルマート(WALMART)で販売を開始。その翌年、オリジナルライン(各50mL、各39ドル=約5600円)を発売して製品カテゴリーを拡張した。今年初めには、ドラッグストアのCVSファーマシー(CVS PHARMACHY)にも進出している。

「ドシエ」のセルジオ・タッシュ(Sergio Tache)創業者兼最高経営責任者(CEO)は、「人々はこのブティックを長年待ち望んでいた。我々は環境をコントロールしながら製品について伝え、消費者が『ドシエ』を発見する手伝いができる独自のスペースを求めていた。『ドシエ』はブランド立ち上げ時から大成功を収めていた。我々はデートで良い香りをまといたいのに、150ドル(約2万1600円)以上を支払って高級フレグランスを購入しなければならない状況が理解できなかった。これが解決したい問題だった」と述べた。

ベストセラーは
「メゾン フランシス クルジャン」の再現

“インプレッションズ”シリーズのベストセラーは、「メゾン フランシス クルジャン(MAISON FRANCIS KURKDJAN)」の“バカラ ルージュ 540”を模した”アンバリー サフラン(Ambery Saffron)”で、49ドル(約7000円)で販売する。一方、「メゾン フランシス クルジャン」の“バカラ ルージュ 540”の価格は335ドル(約4万8000円)だ。“インプレッションズ”シリーズはそのほか、「ディオール(DIOR)」の“ソヴァージュ”や「シャネル(CHANEL)」の“ココ マドモアゼル”、“ブルー ドゥ シャネル”などをインスピレーション源にした約20種類のフレグランスをラインアップする。

タッシュCEOは、ビューティ業界において“デュープ”トレンドが続き、消費者が香りのレイヤードやフレグランス・ワードローブを充実させる中、「ドシエ」の予算重視のアプローチは市場優位性をさらに高めていると説明する。「人々は新しい香りを発見し、香りのワードローブを築きたいと願っている。高級フレグランスの平均的な価格である150ドル以上ではそれが難しい。『ドシエ』はそれを可能にする」。タッシュCEOは同社の業績についてコメントしなかったが、業界筋は『ドシエ』の年間売上高を約8000万ドル(約115億円)と推定している。

情報サービス企業のチャームIO(CHARM.IO)のデータによると、「ドシエ」の24年のTikTokショップの売り上げは440万ドル(約6億3300万円)を記録し、今年は現在までに240万ドル(約3億4500万円)を売り上げている。タッシュCEOは、「時期によってはTikTokショップがアマゾン(AMAZON)より大きな推進力となっている。TikTokは当社の成長において非常に重要な役割を果たしており、オリジナル商品が花開く場でもある」と述べ、5月のTikTokショップ売り上げの26%を“オリジナルズ”シリーズが占め、オンライン全体では約10%を同シリーズが占めたと付け加えた。

オリジナルの香りで
次のステージへ

「ドシエ」のイネス・グイエン(Ines Guien)最高執行責任者(COO)は、「25年は“オリジナルズ”の年だ」と述べ、新店舗が“オリジナルズ”シリーズの魅力を高める鍵になると強調した。店舗内には“オリジナルズ”シリーズ専用のスペースを設けるほか、フローラル、アロマティック、フレッシュ、スパイシー、フルーティー、ムスキーの6つの香りに分けたセクションで、“インプレッションズ”シリーズと並べて展開する。デュープ製品であることについては、「“インプレッションズ”は常に当社の強みであり恥ずかしく思ったことはない」と述べ、他のデュープブランドとの差別化要因として、既存のフレグランスの処方の再現における精度を挙げた。「多くのブランドはトップノートをうまく再現するが、真の挑戦は数時間経っても同じ品質と香りを維持させることだ。我々はここに全ての努力を注いでいる」と語った。

同ブランドは今夏後半、エルムハーストのクイーンズ センターに2号店となる800平方フィート(約22坪)の店舗をオープンする予定だ。 タッシュCEOは、「都市部とショッピングモールという両方の環境を理解するために選択した。これらの店舗の成功を確認した後、他のブティックを展開していく計画だ。私が常に念頭に置いているビジネスモデルは(アイウエアブランドの)『ワービー パーカー(WARBY PARKER)』だ。彼らはオンラインからスタートした後に実店舗展開へ転換し、現在では実店舗が売上高の60〜70%を占めている」と指摘した。

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米国で若者に人気の“デュープ(模倣品)”香水ブランド「ドシエ」がNYに初の常設店

米国発のフレグランスブランド「ドシエ(DOSSIER)」は27日、ニューヨークのノリータ地区エリザベス・ストリートに初の常設旗艦店をオープンする。店舗面積は1300平方フィート(約36坪)で、主力の”インプレッションズ”シリーズや独自の香りをそろえる“オリジナルズ”シリーズを取り扱う。同地は香水専門店の「セント バー(SCENT BAR)」やフレグランスブランドの「イソップ(AESOP)」「ル ラボ(LE LABO)」「ザ ナクソス アポセカリー(THE NAXOS APOTHEKARY)」などが軒を連ね、“セント ロウ(Scent Row、香りの通り)”とも呼ばれる。

TikTokで話題に
拡大する“デュープ”市場

高級フレグランスの“デュープ(模倣品)”として知られる「ドシエ」は、2019年にオンラインで販売をスタート。デザイナーやニッチフレグランスブランドからインスパイアされた“インプレッションズ”シリーズがTikTokで話題を集め、人気を確立した。22年には、小売最大手のウォルマート(WALMART)で販売を開始。その翌年、オリジナルライン(各50mL、各39ドル=約5600円)を発売して製品カテゴリーを拡張した。今年初めには、ドラッグストアのCVSファーマシー(CVS PHARMACHY)にも進出している。

「ドシエ」のセルジオ・タッシュ(Sergio Tache)創業者兼最高経営責任者(CEO)は、「人々はこのブティックを長年待ち望んでいた。我々は環境をコントロールしながら製品について伝え、消費者が『ドシエ』を発見する手伝いができる独自のスペースを求めていた。『ドシエ』はブランド立ち上げ時から大成功を収めていた。我々はデートで良い香りをまといたいのに、150ドル(約2万1600円)以上を支払って高級フレグランスを購入しなければならない状況が理解できなかった。これが解決したい問題だった」と述べた。

ベストセラーは
「メゾン フランシス クルジャン」の再現

“インプレッションズ”シリーズのベストセラーは、「メゾン フランシス クルジャン(MAISON FRANCIS KURKDJAN)」の“バカラ ルージュ 540”を模した”アンバリー サフラン(Ambery Saffron)”で、49ドル(約7000円)で販売する。一方、「メゾン フランシス クルジャン」の“バカラ ルージュ 540”の価格は335ドル(約4万8000円)だ。“インプレッションズ”シリーズはそのほか、「ディオール(DIOR)」の“ソヴァージュ”や「シャネル(CHANEL)」の“ココ マドモアゼル”、“ブルー ドゥ シャネル”などをインスピレーション源にした約20種類のフレグランスをラインアップする。

タッシュCEOは、ビューティ業界において“デュープ”トレンドが続き、消費者が香りのレイヤードやフレグランス・ワードローブを充実させる中、「ドシエ」の予算重視のアプローチは市場優位性をさらに高めていると説明する。「人々は新しい香りを発見し、香りのワードローブを築きたいと願っている。高級フレグランスの平均的な価格である150ドル以上ではそれが難しい。『ドシエ』はそれを可能にする」。タッシュCEOは同社の業績についてコメントしなかったが、業界筋は『ドシエ』の年間売上高を約8000万ドル(約115億円)と推定している。

情報サービス企業のチャームIO(CHARM.IO)のデータによると、「ドシエ」の24年のTikTokショップの売り上げは440万ドル(約6億3300万円)を記録し、今年は現在までに240万ドル(約3億4500万円)を売り上げている。タッシュCEOは、「時期によってはTikTokショップがアマゾン(AMAZON)より大きな推進力となっている。TikTokは当社の成長において非常に重要な役割を果たしており、オリジナル商品が花開く場でもある」と述べ、5月のTikTokショップ売り上げの26%を“オリジナルズ”シリーズが占め、オンライン全体では約10%を同シリーズが占めたと付け加えた。

オリジナルの香りで
次のステージへ

「ドシエ」のイネス・グイエン(Ines Guien)最高執行責任者(COO)は、「25年は“オリジナルズ”の年だ」と述べ、新店舗が“オリジナルズ”シリーズの魅力を高める鍵になると強調した。店舗内には“オリジナルズ”シリーズ専用のスペースを設けるほか、フローラル、アロマティック、フレッシュ、スパイシー、フルーティー、ムスキーの6つの香りに分けたセクションで、“インプレッションズ”シリーズと並べて展開する。デュープ製品であることについては、「“インプレッションズ”は常に当社の強みであり恥ずかしく思ったことはない」と述べ、他のデュープブランドとの差別化要因として、既存のフレグランスの処方の再現における精度を挙げた。「多くのブランドはトップノートをうまく再現するが、真の挑戦は数時間経っても同じ品質と香りを維持させることだ。我々はここに全ての努力を注いでいる」と語った。

同ブランドは今夏後半、エルムハーストのクイーンズ センターに2号店となる800平方フィート(約22坪)の店舗をオープンする予定だ。 タッシュCEOは、「都市部とショッピングモールという両方の環境を理解するために選択した。これらの店舗の成功を確認した後、他のブティックを展開していく計画だ。私が常に念頭に置いているビジネスモデルは(アイウエアブランドの)『ワービー パーカー(WARBY PARKER)』だ。彼らはオンラインからスタートした後に実店舗展開へ転換し、現在では実店舗が売上高の60〜70%を占めている」と指摘した。

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アシックス、アジアパラリンピック委員会と公式サプライヤー契約締結

アシックスは、アジアパラリンピック委員会(以下、APC)と公式サプライヤー契約を締結した。契約期間は2026年12月31日まで。これにより、26年10月に名古屋で開催される第5回アジアパラ競技大会で、アシックスはAPCスタッフが使用するスポーツウエアやシューズなどを提供する。アジアパラ競技大会が日本で開催されるのは今回が初。

契約の調印に臨んだ廣田康人アシックス会長CEOは、「APCと協力しながら、多様性や創意工夫に満ちたパラスポーツの価値、無限の可能性を体現するパラアスリートの魅力を世界に発信し、一人でも多くの方に勇気と希望を感じていただきたい」とコメント。

アシックスは、日本パラスポーツ協会、日本パラリンピック委員会、日本パラ陸上競技連盟のオフィシャルパートナーも務めている。日本デフ陸上競技協会のオフィシャルパートナーでもあり、25年11月に東京で開催される第25回夏季デフリンピック競技大会のトータルサポートメンバーも務める。

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「ジーユー」25年秋は“ニーショーツ” グローバルトレンドを加味、世界で通用するブランドへ

「ジーユー(GU)」は2025年秋、“ニーショーツ”をウィメンズのキーアイテムとして打ち出す。今季用意したのは、バミューダパンツ(全4色、各2990円)、ジョーツ(全3色、各2290円)、“ドレープキュロッツ”(全3色、各2990円)の3型。

“世界の「ジーユー」”になるための種まきを

バミューダパンツ(膝下が見えるほどの丈感。Aラインシルエット)とジョーツ(膝下が隠れるほどの丈感。バギーシルエット)は、「ここ数年、欧米を中心に人気が高まっているアイテム」(PR担当)。「ジーユー」は、24年9月にニューヨークに常設店を初出店し、“日本の「ジーユー」”から“世界の「ジーユー」”への脱皮を急いでいる。バミューダパンツやジョーツの打ち出しにも、「グローバルブランドとして地位を確立させたい」という意思がこもる。一方、“ドレープキュロッツ”は、「日本ではきれいめスタイルが根強い」と、ローカル特有のニーズをくんで企画した。

そんな“ニーショーツ”3型を、シーズンテーマ“ダウンタウンプレッピー”に落とし込む。チェックジャケットやオックスフォードシャツ、ニットカーディガンといった定番アイテムに、シルバーフレームのアイウエアやルーズソックス、ボストンバッグなど今っぽい小物を合わせ、プレッピー特有の“いなたさ”を払しょくする。

ジーユーの24年9月〜25年2月期業績は、売上収益1658億円(前年同期比3.9%増)、営業利益139億円(同9.3%減)の減益だった。ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は、4月10日に行われた決算会見で、「今一度、“ジーユースタイル”を明確にする必要がある。売上高1兆円規模のブランドに成長するため、全てイチから作り直すような覚悟で、世界で通用する『ジーユー』を追求しなければならない」と課題感を露わにしていた。

メンズの新顔は“キャロットパンツ”

メンズは“キャロットパンツ”(2990円)がイチオシ。“キャロットパンツ”とは、太ももから足首にかけて細くなる、にんじんのようなシルエットのパンツのこと。「メンズボトムスのトレンドがワイドからスリムへ向かう中、“その間”であるキャロットシルエットに行き着いた」。今季は、チノ(全3色)、スラックス(全3色)、デニム(全4色)、“パフスエット”(全4色)の4つの素材で用意する。

そのほか注目のアイテム

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「ハリー・ウィンストン」銀座店が国内最大規模のフラッグシップ・サロンを移転オープン 

ジュエリー&ウォッチブランドの「ハリー・ウィンストン(HARRY WINSTON)」銀座店は8月29日、新たに移転オープンする。同店は、2000年に現在の場所にサロンを移転、2015年のリニューアルを経て、伝統的な「ハリー・ウィンストン」のスタイルをコンテンポラリーに再構築した最新のデザインコンセプトを日本国内で初めて導入し、国内最大規模のフラッグシップ・サロンとして銀座1丁目にオープンする。

特注のカーペット、アウトラインにカットされた白い大理石、重厚なシャンデリアーや厳選されたファニチャーがブランドのレガシーを表現する。シグネチャーであるロゼットモチーフがあしらわれたブラックとゴールドの重厚なゲートを、2本の街灯が照らすエントランスのデザインは、ニューヨーク5番街の歴史ある「ハリー・ウィンストン」本店にオマージュを捧げた。

ブランドの伝統とクラフツマンシップへのこだわりを反映した全3フロアには、1階はブライダル・ジュエリーのフロア、2階はコレクション・ジュエリー、タイムピース、最高級のハイジュエリーのエリアの他、日本最大級のVIPルームを設け、地階には、日本初となるリペア専門コンシェルジュを導入した。

オープンを記念してペンダントを先行販売

また、移転オープンを記念して、プラチナにダイヤモンドを繊細にセッティングした新作ペンダント“ミニループ・ペンダント”(101万2000円)を「ハリー・ウィンストン」銀座店で先行販売する。

◾️ハリー・ウィンストン 銀座店

移転オープン日:8月29日予定
住所:東京都中央区銀座1丁目7-10
TEL:03-3535-6441
営業時間:11:00~20:00
定休日:不定休
現店舗は8月24日17:00まで営業、8月25〜28日は休業

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「ハリー・ウィンストン」銀座店が国内最大規模のフラッグシップ・サロンを移転オープン 

ジュエリー&ウォッチブランドの「ハリー・ウィンストン(HARRY WINSTON)」銀座店は8月29日、新たに移転オープンする。同店は、2000年に現在の場所にサロンを移転、2015年のリニューアルを経て、伝統的な「ハリー・ウィンストン」のスタイルをコンテンポラリーに再構築した最新のデザインコンセプトを日本国内で初めて導入し、国内最大規模のフラッグシップ・サロンとして銀座1丁目にオープンする。

特注のカーペット、アウトラインにカットされた白い大理石、重厚なシャンデリアーや厳選されたファニチャーがブランドのレガシーを表現する。シグネチャーであるロゼットモチーフがあしらわれたブラックとゴールドの重厚なゲートを、2本の街灯が照らすエントランスのデザインは、ニューヨーク5番街の歴史ある「ハリー・ウィンストン」本店にオマージュを捧げた。

ブランドの伝統とクラフツマンシップへのこだわりを反映した全3フロアには、1階はブライダル・ジュエリーのフロア、2階はコレクション・ジュエリー、タイムピース、最高級のハイジュエリーのエリアの他、日本最大級のVIPルームを設け、地階には、日本初となるリペア専門コンシェルジュを導入した。

オープンを記念してペンダントを先行販売

また、移転オープンを記念して、プラチナにダイヤモンドを繊細にセッティングした新作ペンダント“ミニループ・ペンダント”(101万2000円)を「ハリー・ウィンストン」銀座店で先行販売する。

◾️ハリー・ウィンストン 銀座店

移転オープン日:8月29日予定
住所:東京都中央区銀座1丁目7-10
TEL:03-3535-6441
営業時間:11:00~20:00
定休日:不定休
現店舗は8月24日17:00まで営業、8月25〜28日は休業

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【スナップ】平野紫耀、NCT 127のYUTA、j-hopeらが来場 「ルイ・ヴィトン」2026年春夏メンズ・コレクション

「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は6月25日、フランス・パリで「ルイ・ヴィトン」2026年春夏メンズ・コレクションを発表した。

「ルイ・ヴィトン」2026年春夏メンズ・コレクション
ビヨンセやジャクソン・ワンらの姿も

会場には、アンバサダーを務める平野紫耀や、NCT 127のYUTA、j-hope、ビヨンセ、ジャクソン・ワン(Jackson Wang)、ビクター・ウェンバンヤマ(Victor Wembanyama)、ブラッドリー・クーパー(Bradley Cooper)、プシャ・T(Pusha T)、ノー・マリス(No Malice)、コン・ユらが来場した。

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【スナップ】平野紫耀、NCT 127のYUTA、j-hopeらが来場 「ルイ・ヴィトン」2026年春夏メンズ・コレクション

「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は6月25日、フランス・パリで「ルイ・ヴィトン」2026年春夏メンズ・コレクションを発表した。

「ルイ・ヴィトン」2026年春夏メンズ・コレクション
ビヨンセやジャクソン・ワンらの姿も

会場には、アンバサダーを務める平野紫耀や、NCT 127のYUTA、j-hope、ビヨンセ、ジャクソン・ワン(Jackson Wang)、ビクター・ウェンバンヤマ(Victor Wembanyama)、ブラッドリー・クーパー(Bradley Cooper)、プシャ・T(Pusha T)、ノー・マリス(No Malice)、コン・ユらが来場した。

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「シロ」の香水シリーズに新7種を追加 フローラルやウッディの香りをラインアップ 

「シロ(SHIRO)」は、香水シリーズ“パルファン” (100mL、各1万6005円/50mL、各1万1203円)の新作7種を発売する。香りは、フローラル系全5種とウッディ系全2種をラインアップする。6月26日に「シロ」渋谷パルコ店で先行販売を開始し、7月3日に全国の直営店舗とオンラインストアで発売する。

“パルファン”シリーズは、世界各地のパフューマーがテーマやコンセプトを設けずに自身のアイデンティティーを表現した香りをそろえる。今回追加するのは、“ピオニー ブリス”、“サニー モーニング”、“ビー ライク ユー”、“ブラック フォレスト ブレッシング”、“ジョイ ウィズ ユー”、“チェリッシュ マイ ラブ”、“リビング マイ ストーリー”だ。

全ての製品には水の代わりに配合する植物成分として、徳島県の木頭ゆず、北海道愛別町のヨモギ、北海道江丹別町の白樺のいずれかを採用した。なお、既存の“テイク イット イージー”、“スパイス アンド ティーズ”、“マーベラス スター”、“インセンス クリア”は在庫がなくなり次第販売を終了する。

フローラル系

華やかな“ピオニー ブリス”

凛としたピオニーをイメージした“ピオニー ブリス”は、青々しいグリーンをアクセントにした涼やかな印象だ。みずみずしい甘さのアップルとペアー、ジャスミンなども配合し、大人っぽさがありながらもピュアで可愛らしいオーラをまとう。

花畑をイメージした“ジョイ ウィズ ユー”

“ジョイ ウィズ ユー”は、可憐な花畑をイメージしたヒヤシンスやミュゲ、ジャスミンのフローラルブーケを中心に、柑橘とアプリコットで構成する。さらに、ムスクやアンバーで華やかさの中に落ち着いた印象をプラスする。

果実やローズが香る“チェリッシュ マイ ラブ”

“チェリッシュ マイ ラブ”は、ペアーやベルガモット、ライチのフレッシュな果実から始まり、ミドルノートにスパイスをまとったローズを配合した明るいフルーティーフローラルでの香りだ。ラストには、ムスクやスウィート、シダーウッド、アンバーが広がり優雅なコントラストを生み出す。

朝の目覚めをイメージした“サニー モーニング”

爽やかな朝の目覚めをイメージした“サニー モーニング”は、イランイランやチュベローズの濃厚な花をグレープフルーツやブラックカラントなど軽やかな果実で包み込む。ラストには落ち着きのある甘さのサンダルウッドやムスク、アンバーが溶け合う香りに仕上げた。

エネルギッシュな情熱を表現した
“リビング マイ ストーリー”

“リビング マイ ストーリー”は、白い花のオレンジフラワーをキーに、ラベンダーやジャスミンなどの花々、マンダリンの軽やかなフレッシュさが特徴だ。明るい印象のトップから始まり、ラストには重厚感のあるバニラが香り立つ

ウッディ系

ウッディアンバーの“ビー ライク ユー”

軽やかにまとうことができる香りの“ビー ライクユー”は、柑橘の爽やかさとフローラルな甘さに、温かみのあるサンダルウッドとカシミヤウッドをアクセントとして添えた。ラストにアーモンド、ムスク、カシミヤウッド加え、奥行きのあるウッディアンバーで全体を包み込む。

力強さと柔らかさが共存する
“ブラック フォレスト ブレッシング”

ウッディの香りの“ブラック フォレスト ブレッシング”は、トップにスパイシーでありながらシトラスを感じさせるカルダモンを配合し、森に差し込む陽光を表現した。また、バルサムファーやシダーウッド、サンダルウッドで木々の深い香りを漂わせつつ、明るさを与えるトンカビーンを添えた。

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「シロ」の香水シリーズに新7種を追加 フローラルやウッディの香りをラインアップ 

「シロ(SHIRO)」は、香水シリーズ“パルファン” (100mL、各1万6005円/50mL、各1万1203円)の新作7種を発売する。香りは、フローラル系全5種とウッディ系全2種をラインアップする。6月26日に「シロ」渋谷パルコ店で先行販売を開始し、7月3日に全国の直営店舗とオンラインストアで発売する。

“パルファン”シリーズは、世界各地のパフューマーがテーマやコンセプトを設けずに自身のアイデンティティーを表現した香りをそろえる。今回追加するのは、“ピオニー ブリス”、“サニー モーニング”、“ビー ライク ユー”、“ブラック フォレスト ブレッシング”、“ジョイ ウィズ ユー”、“チェリッシュ マイ ラブ”、“リビング マイ ストーリー”だ。

全ての製品には水の代わりに配合する植物成分として、徳島県の木頭ゆず、北海道愛別町のヨモギ、北海道江丹別町の白樺のいずれかを採用した。なお、既存の“テイク イット イージー”、“スパイス アンド ティーズ”、“マーベラス スター”、“インセンス クリア”は在庫がなくなり次第販売を終了する。

フローラル系

華やかな“ピオニー ブリス”

凛としたピオニーをイメージした“ピオニー ブリス”は、青々しいグリーンをアクセントにした涼やかな印象だ。みずみずしい甘さのアップルとペアー、ジャスミンなども配合し、大人っぽさがありながらもピュアで可愛らしいオーラをまとう。

花畑をイメージした“ジョイ ウィズ ユー”

“ジョイ ウィズ ユー”は、可憐な花畑をイメージしたヒヤシンスやミュゲ、ジャスミンのフローラルブーケを中心に、柑橘とアプリコットで構成する。さらに、ムスクやアンバーで華やかさの中に落ち着いた印象をプラスする。

果実やローズが香る“チェリッシュ マイ ラブ”

“チェリッシュ マイ ラブ”は、ペアーやベルガモット、ライチのフレッシュな果実から始まり、ミドルノートにスパイスをまとったローズを配合した明るいフルーティーフローラルでの香りだ。ラストには、ムスクやスウィート、シダーウッド、アンバーが広がり優雅なコントラストを生み出す。

朝の目覚めをイメージした“サニー モーニング”

爽やかな朝の目覚めをイメージした“サニー モーニング”は、イランイランやチュベローズの濃厚な花をグレープフルーツやブラックカラントなど軽やかな果実で包み込む。ラストには落ち着きのある甘さのサンダルウッドやムスク、アンバーが溶け合う香りに仕上げた。

エネルギッシュな情熱を表現した
“リビング マイ ストーリー”

“リビング マイ ストーリー”は、白い花のオレンジフラワーをキーに、ラベンダーやジャスミンなどの花々、マンダリンの軽やかなフレッシュさが特徴だ。明るい印象のトップから始まり、ラストには重厚感のあるバニラが香り立つ

ウッディ系

ウッディアンバーの“ビー ライク ユー”

軽やかにまとうことができる香りの“ビー ライクユー”は、柑橘の爽やかさとフローラルな甘さに、温かみのあるサンダルウッドとカシミヤウッドをアクセントとして添えた。ラストにアーモンド、ムスク、カシミヤウッド加え、奥行きのあるウッディアンバーで全体を包み込む。

力強さと柔らかさが共存する
“ブラック フォレスト ブレッシング”

ウッディの香りの“ブラック フォレスト ブレッシング”は、トップにスパイシーでありながらシトラスを感じさせるカルダモンを配合し、森に差し込む陽光を表現した。また、バルサムファーやシダーウッド、サンダルウッドで木々の深い香りを漂わせつつ、明るさを与えるトンカビーンを添えた。

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「パタゴニア」が環境省と協定締結 “流域思考”の海洋再生プロジェクトを始動

アウトドアブランド「パタゴニア(PATAGONIA)」を運営するパタゴニア日本支社は、環境省と協定を締結し、「Ridge to Reef(リッジ トゥー リーフ)」プロジェクトを始動した。同省が推進する「戦略的『令和の里海づくり』基盤構築支援事業」と連携し、「流域思考で日本の海洋再生を目指す」(発表リリースから)。プロジェクト始動を記念し、7月23日にシンポジウムを紀尾井町カンファレンスで開催する。

日本の沿岸生態系は「高度経済成長期の埋め立てなどにより大幅に縮小し、その生物多様性は長期的な悪化傾向にある」。沿岸生態系の健全性回復のために、「海域だけでなく、その源流となる陸域を含めた流域全体を見据えた広域的視点が不可欠」とし、“流域思考”というのはそれを指した言葉。

「Ridge to Reef」プロジェクトでは、「ブランドが培ってきた支援の仕組みを活用し、沿岸域の再生に取り組む地域の人々を、陸域とのつながりという視点から支援する」。そこで得た知見や教訓を整理・共有し、「陸域と海域を一体的に捉えるアプローチで持続可能な海洋環境の実現に貢献する」。

7月23日に開催するシンポジウムには、浅尾慶一郎環境大臣、マーティ・ポンフレー (Marty Pomphrey)パタゴニア日本支社支社長が登壇し協定に著名するほか、鳥取・大山で流域思考の海洋再生に取り組んでいる大原徹 一般社団法人Bisui Daisen代表理事、熊本県立大学の島谷幸宏 特別教授らが講演を行う。

◼️Ridge to Reef:Restoring Our Ocean−流域思考でひらく海洋再生の道−
日時:2025年7月23日 14〜17時
会場:紀尾井町カンファレンス
住所:東京都千代田区紀尾井町1-4東京ガーデンテラス紀尾井タワー4階
参加費:無料(事前登録制)
申込締切:7月10日

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「パタゴニア」が環境省と協定締結 “流域思考”の海洋再生プロジェクトを始動

アウトドアブランド「パタゴニア(PATAGONIA)」を運営するパタゴニア日本支社は、環境省と協定を締結し、「Ridge to Reef(リッジ トゥー リーフ)」プロジェクトを始動した。同省が推進する「戦略的『令和の里海づくり』基盤構築支援事業」と連携し、「流域思考で日本の海洋再生を目指す」(発表リリースから)。プロジェクト始動を記念し、7月23日にシンポジウムを紀尾井町カンファレンスで開催する。

日本の沿岸生態系は「高度経済成長期の埋め立てなどにより大幅に縮小し、その生物多様性は長期的な悪化傾向にある」。沿岸生態系の健全性回復のために、「海域だけでなく、その源流となる陸域を含めた流域全体を見据えた広域的視点が不可欠」とし、“流域思考”というのはそれを指した言葉。

「Ridge to Reef」プロジェクトでは、「ブランドが培ってきた支援の仕組みを活用し、沿岸域の再生に取り組む地域の人々を、陸域とのつながりという視点から支援する」。そこで得た知見や教訓を整理・共有し、「陸域と海域を一体的に捉えるアプローチで持続可能な海洋環境の実現に貢献する」。

7月23日に開催するシンポジウムには、浅尾慶一郎環境大臣、マーティ・ポンフレー (Marty Pomphrey)パタゴニア日本支社支社長が登壇し協定に著名するほか、鳥取・大山で流域思考の海洋再生に取り組んでいる大原徹 一般社団法人Bisui Daisen代表理事、熊本県立大学の島谷幸宏 特別教授らが講演を行う。

◼️Ridge to Reef:Restoring Our Ocean−流域思考でひらく海洋再生の道−
日時:2025年7月23日 14〜17時
会場:紀尾井町カンファレンス
住所:東京都千代田区紀尾井町1-4東京ガーデンテラス紀尾井タワー4階
参加費:無料(事前登録制)
申込締切:7月10日

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トラヴィス・スコットが「オークリー」のチーフ・ビジョナリーに就任 複数年のパートナーシップ契約

「オークリー(OAKLEY)」は、ラッパーのトラヴィス・スコット(Travis Scott)をチーフ・ビジョナリーに任命した。同ブランドは今後複数年に渡って、スコットと彼の手掛けるファッションブランド「カクタスジャック(CACTUS JACK)」とタッグを組む。

また、今後の展開を予感させる3つのアイテムのリリースも発表した。この限定アイテムは、クラシックなサングラスの広告を参照した、ポスターセ3枚セットとアパレル2種を含む。

スコットは、「私は、人々が私にはできないだろうと思うことに挑戦したい。カルチャーを押し上げ、アイデアを再構築し、そのアイデアがどこまで行けるかを確かめるのだ。『オークリー』の設計するデザインはネクストレベルに達しており、私はその一員になる。われわれは過去の遺産と未来を融合するものを作ろうとしている。まだまだ始まったばかりだ」とコメントした。

カイオ・アマート(Caio Amato)=「オークリー」グローバルプレジデントは、「トラヴィス・スコットを迎え、『オークリー』の全く新しいチャプターが幕を開けた。チーフ・ビジョナリーは、クリエイティビティーと信念、目的を表現し、ただ他と違うというだけでなく、象徴的なものを築き上げるための役職だ」と述べた。

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「メゾン ド フルール」が“ハリー・ポッター”とコラボ ホグワーツ4つの寮をイメージした特別コレクション

ストライプインターナショナルの「メゾン ド フルール(MAISON DE FLEUR)」は7月4日、映画“ハリー・ポッター”とコラボした特別コレクションを全国の「メゾン ド フルール」店舗とECサイト「ストライプ クラブ(STRIPE CLUB)」、ゾゾタウン(ZOZOTOWN)で発売する。ECサイトは前日3日20時から販売する。

“ホグワーツへの入学”がテーマ

同コレクションは、“ホグワーツへの入学”をテーマに、作中でおなじみの4つの寮のモチーフなどをデザインに落とし込んだアイテムを展開する。

フロント部分にホグワーツの紋章を刻印し、サイドには大きめのグログランリボンのチャームを付けたトラッドスタイルのサッチェルバッグ、入学準備に必要なアイテムのリストをキャンバス地にプリントしたスクエアトートバッグ、「入学許可証」をモチーフにしたパスケースなどを用意。

さらに、ブラックを基調に4つの寮をイメージしたカラー展開で、ホグワーツの紋章を刺しゅうで表現したトートバッグと巾着ポーチ、作中に登場するアイコンでデザインした総柄のバレッタと、リボンに各寮のネームを入れたチャームもラインアップする。

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映画監督・岩井俊二が語る「高畑勲との出会い」と「作品の魅力」

PROFILE: 岩井俊二/映画監督

PROFILE: (いわい・しゅんじ):1995年、「Love Letter」で長編映画監督デビュー。代表作は「スワロウテイル」「リリイ・シュシュのすべて」「花とアリス殺人事件」「ラストレター」「キリエのうた」など。2012年、東日本大震災の復興支援ソング「花は咲く」の作詞を手がける。25年4月、公開30周年を記念して「Love Letter [4Kリマスター]」が劇場公開。国内外を問わず、多彩なジャンルでボーダーレスに活動し続けている。

「アルプスの少女ハイジ」(1974年)、「母をたずねて三千里」(76年)、「火垂るの墓」(88年)、「おもひでぽろぽろ」(91年)、「かぐや姫の物語」(2013年)などさまざまな名作を手掛けて、日本のアニメーションの歴史を築き上げた監督、高畑勲。今年で生誕90年目を迎える中で、その足跡を追った展覧会「高畑勲展 —日本のアニメーションを作った男。」が6月27日から麻布台ヒルズ ギャラリーで開催される。作品制作のために高畑が集めた資料や作品に使用されたセル画など、さまざまな展示が予定されているが、展覧会のスペシャルサポーターに選ばれたのが映画監督の岩井俊二だ。そこで今回、岩井に高畑作品の魅力を紹介してもらうことになったのだが、実は岩井と高畑は遠縁にあたる関係。岩井がそのことを知ったのは10代の頃のことだった。

「高校の時に親から聞いたんです。親戚に『アルプスの少女ハイジ』に関わった人がいるって。でも、その頃は高畑さんがどういう人かは知りませんでした。(高畑が演出を手掛けた)『赤毛のアン』(1979年)を観ていたんですけどね。高畑さんのすごさに気がついたのは、高校生の頃、自主上映で『太陽の王子 ホルスの大冒険』(68年)を観た時でした。この作品は幼稚園の時に観ているんですけど、改めて観て、東映動画の作品の中でも完成度が別次元だと思いました」。

東映動画とは、東映が1956年に設立したアニメーション制作会社で、宮﨑駿、高畑勲、森康二、大塚康生など後の日本のアニメ界を支える才能が集まっていた。岩井は子どもの頃から東映動画や高畑の作品に親しんできたという。

「小学1年の時に『長靴をはいた猫』(69年)を学校で観たんです。『空飛ぶゆうれい船』(69年)も子ども心にクオリティーが高いな、と思っていました。でも、『海底3万マイル』(70年)でちょっとクオリティーが落ちてしまうんですよね(笑)。70年代に入ってから、アニメだけではなく『ゴジラ』シリーズや特撮ものも、だんだん子ども騙しになっていく。そんな中で(高畑が演出を手掛けた)『パンダコパンダ』(72年)は面白かった。そのあと、(TVシリーズの)『ルパン三世』(71〜72年)とか『未来少年コナン』(78年)といった、高畑さんと宮﨑さんが一緒にやっている作品を観て、この2人が作る作品は他のものとは違うなと思うようになったんです。そんな時に『太陽の王子 ホルスの大冒険』を観直して衝撃を受けた。絵の動きの美しさ、そして、演出が冴え渡っていたんですよ。(高畑がプロデュースをして宮﨑が監督をした)『風の谷のナウシカ』(84年)の原型のようにも思えました」。

高畑勲と初めての対面

そして、大学の卒業が迫る中、映画の世界に進みたいと思っていた岩井は、人づてに高畑に連絡をとって、直接話を訊く機会を得た。

「OB訪問みたいな感じですね。子どもの頃からお世話になっている親戚の叔父さんに相談したら高畑さんと会えることになったんです。その叔父さんは宇宙開発事業団(現JAXA)にいて、高畑さんに会う前に叔父さんが向井千秋さんを紹介してくれて。向井さんから宇宙の話を聞いた後に、宮﨑さんの事務所の『二馬力』で高畑さんと会うという、ただの学生にしては身に余る1日でしたね(笑)」。

そこでアニメ界の重鎮は、名もなき若者に一体どんなアドバイスをしたのだろう。

「高畑さんは開口一番、『君は映画界でプロになって、自分で撮りたい作品を作りたいのかね?』って訊いてきたんです。こっちは何も言ってないですし、高畑さんに何を訊きたいのか整理もできてなかったんですよ。漠然と映画の仕事がどんなものか知りたかっただけで。『そうかもしれないです』と返事をしたら、急に怒ったような顔になって『どうすればそうできるのか、こっちが訊きたいよ!』って言われて、それから2時間、説教されているみたいでしたね(笑)。最後の方で『今作っている作品の助手だったら入れてもいい』って言ってくれたんですけど。恐くなって辞退しました。映画の世界はパワハラとか大変そうで嫌だな、と思っていたんですけど、高畑さんから感じた恐さはそう言うものとは違って、鋭い分析力で迫ってく恐さでした」。

岩井が訪ねた時、高畑は初めての実写映画「柳川堀割物語」(87年)を制作していた。「風の谷のナウシカ」のヒットで得た収益をもとに制作をスタートしたドキュメンタリーだが、制作に3年かかって予算を使い果たし、本作のプロデュースを手掛けた宮﨑が自宅を抵当に入れて完成させたと言ういわくつきの作品だ。岩井にとって「柳川堀割物語」は強く印象に残る作品だという。

「高畑さんはアニメを作る時に、しっかりロケハンをして、その土地や文化をしっかり研究した上で物語を作っていく。『アルプスの少女ハイジ』の時もわざわざスイスまでロケに行って現地の人々の暮らしを見てきた。『柳川堀割物語』はそういう高畑さんの基本的な制作姿勢がそのまま作品にあらわれた映画だと思います」。

高畑作品の魅力

高畑の剣幕に押されて、一旦は映画の道に進むことをあきらめた岩井。しかし、運命に導かれるように映画を撮ることになり、後に映画監督として高畑と再会を果たした。

「映画の世界には進まずにミュージックビデオとかCMを制作する会社に入ったんですが、映画と同じように恐ろしい世界でした(笑)。でも、そこで鍛えられて3〜4年で映画を撮る力をつけることができたんです。そして、映画の仕事をしていく中で高畑監督とやりとりするようになって、『リリイ・シュシュのすべて』(2001年)を公開した時は手紙で感想をいただきました。『花とアリス殺人事件』(15年)の時は直接、お会いして話をしたのですが、とても気に入っていただいたようでした。高畑さんはファンタジーが嫌いみたいなんですよ。アニメの作品はありえない設定が出てきたりするけど、『花とアリス殺人事件』はそういうところがないのが良かった、とおっしゃっていましたね」。

「花とアリス殺人事件」は岩井が手掛けた初めての長編アニメーション作品。それだけに大先輩の言葉は励みになったに違いない。では、岩井からみた高畑作品の魅力はどんなところだろう。今回の展覧会の見どころとあわせて訊いてみた。

「実写だとそこにいる人を撮ればいいんですけど、アニメはまず人物を描かないといけないじゃないですか。その人がこれまでどんな人生を、どんな生活を送ってきたのか。その人が生きている社会は、どんな歴史を持っているのかを、どれくらい深く掘り下げるかで人物の動きに深みが出てくる。高畑さんは登場人物を通じて人間の営みや歴史を見つめてきた。作品の裏側のすごみが高畑ワールドの真髄だと思うんですよ。だから今回の展覧会では、高畑さんが一つの作品を製作する際に、どこまで掘り下げているのかを垣間見られたらいいなと思っています」。

ちなみに今回、岩井は展覧会用のプレイリストを制作。その曲は会場で聴くことができるが、高畑は音楽に造詣が深かった。ピアノを弾くことができたし、「風の谷のナウシカ」をプロデュースした際には、久石讓という宮﨑の音楽的なパートナーを見出した。岩井も音楽を愛し、作品に音楽的な要素を取り入れてきたが、音楽的な感性は2人に共通するところでもある。

「音楽的な構成ってあるじゃないですか。例えばクラシックの曲の4小節、8小節、16小節。4つ割りにしていくと、起承転結の羅列になってるんですよ。あえて、そういう構成に縛られて映画を作ることがあるんですけど、もしかしたら高畑さんも作品を作る時に音楽的なインスピレーションがあったのかもしれませんね」。

またアニメ作品を撮る予定はないのですか、と訊(たず)ねると、岩井は「アニメと実写は向き合い方が全然違うんですよ」と答えて、こう続けた。

「時間が許せばアニメの方がやりたいんです。実写だと1秒ってあっという間に過ぎ去ってしまうけど、アニメはその1秒を丁寧に描く。アニメを作る方が面白いな、と思いますね」。

若かりし頃に説教をされながらも、後に高畑に才能を認められた岩井。今回の展覧会から刺激を受けて、その才能が再びアニメの世界で発揮される日が来るのを期待したい。

PHOTOS:TAKUROH TOYAMA

「高畑勲展—日本のアニメーションを作った男。」

◾️「高畑勲展—日本のアニメーションを作った男。」
会期:2025年6月27日~9月15日
会場:麻布台ヒルズ ギャラリー
住所:東京都港区虎ノ門5-8-1 麻布台ヒルズ ガーデンプラザA MB階
時間:10:00〜20:00(最終入館 19:30)※6月27~ 7月18日の火曜・日曜は10:00〜17:00(最終入館 16:30)
料金:一般2000円、専門・大学・高校生 1700円、4歳〜中学生1400円
https://www.azabudai-hills.com/azabudaihillsgallery/sp/isaotakahata-ex/

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猛暑の夏を快適に!「マークスアンドウェブ」からひんやり頭皮ケアアイテムが登場

「マークスアンドウェブ(MARKS&WEB)」は7月1日、頭皮に爽快感を与える“クールスカルプクレンジングスクラブ”(250g、2200円)と“クールスカルプハーバルスプレー”(120mL、1580円)を数量限定で発売する。全国の「マークスアンドウェブ」直営店および公式オンラインストアで取り扱う。ペパーミントと和種薄荷にパチョリの天然精油を加えた清涼感あふれる香りが、ほてった気分を心地よくクールダウンする。ベタつきがちな夏の不快な頭皮をすっきりと整える。

頭皮の皮脂をすっきり落とすひんやりスクラブ

 

“クールスカルプクレンジングスクラブ”は、ほどよい泡立ちで古い角質や余分な皮脂をすっきりと取り除く。天然由来のスクラブ成分の塩とアミノ酸系洗浄成分、さらに保湿成分のアミノ酸誘導体やパンテノールに加え、植物由来の頭皮コンディショニング成分を配合した。また、冷感成分メントール配合で洗い流し後も清涼感が持続する。

皮脂をひんやり潤しながら乾燥などから地肌を守るスプレー

“クールスカルプハーバルスプレー”は、汗や皮脂でベタつきがちな皮脂をひんやりと潤し、紫外線ダメージによる乾燥などから地肌を守る頭皮ケアスプレーだ。保湿成分のアミノ酸誘導体やパンテノール、イノシトールに加え、植物由来の頭皮コンディショニング成分を配合し、頭皮環境を整えて、すこやかな地肌に導く。

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猛暑の夏を快適に!「マークスアンドウェブ」からひんやり頭皮ケアアイテムが登場

「マークスアンドウェブ(MARKS&WEB)」は7月1日、頭皮に爽快感を与える“クールスカルプクレンジングスクラブ”(250g、2200円)と“クールスカルプハーバルスプレー”(120mL、1580円)を数量限定で発売する。全国の「マークスアンドウェブ」直営店および公式オンラインストアで取り扱う。ペパーミントと和種薄荷にパチョリの天然精油を加えた清涼感あふれる香りが、ほてった気分を心地よくクールダウンする。ベタつきがちな夏の不快な頭皮をすっきりと整える。

頭皮の皮脂をすっきり落とすひんやりスクラブ

 

“クールスカルプクレンジングスクラブ”は、ほどよい泡立ちで古い角質や余分な皮脂をすっきりと取り除く。天然由来のスクラブ成分の塩とアミノ酸系洗浄成分、さらに保湿成分のアミノ酸誘導体やパンテノールに加え、植物由来の頭皮コンディショニング成分を配合した。また、冷感成分メントール配合で洗い流し後も清涼感が持続する。

皮脂をひんやり潤しながら乾燥などから地肌を守るスプレー

“クールスカルプハーバルスプレー”は、汗や皮脂でベタつきがちな皮脂をひんやりと潤し、紫外線ダメージによる乾燥などから地肌を守る頭皮ケアスプレーだ。保湿成分のアミノ酸誘導体やパンテノール、イノシトールに加え、植物由来の頭皮コンディショニング成分を配合し、頭皮環境を整えて、すこやかな地肌に導く。

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国内アイドルグループに見る「かわいい」の多様化——「Y2K」「ダークネス」「フェアリー」 連載:ポップスター・トレンド考察

文筆家・つやちゃんがファッション&ビューティのトレンドをポップスターから紐解いていく本連載。第8回は多様化する「かわいい」を国内のアイドルグループをもとに分析していく。

国内のアイドルシーンが独自の進化を遂げている。2025年、時代を象徴する存在となったのはFRUITS ZIPPER(フルーツジッパー)。「あなたのかわいいはそれぞれ」「自分の中にあるかわいさを信じよう」というメッセージを発信する彼女たちを筆頭に、「自分のスタイルこそがアイドル」という価値観への転換が起きつつある現在だ。「かわいいの魅力は変幻自在」と語るのはFRUITS ZIPPERをはじめ数多くのアイドルを手掛ける木村ミサ(KAWAII LAB.)の言葉だが、こうした多様なかわいさが、いくつかの潮流に分かれつつ加速しているのが昨今の状況と言ってよいだろう。しかも、その自己流のかわいさは、音楽だけでなくファッションとも密接に結びつきながら独自の世界観を形づくっている。本記事では、スタイリングとともに新たなムードを生み出している国内アイドルの現在地を紹介したい。

そもそも、自己決定的なかわいさがアイドルの世界で一般化したのは、ここ数年の話にすぎない。もちろん以前にも自分らしさを打ち出すアイドルは存在したが、それが「かわいい」という感性領域において、本人の視点から語られるようになったのは2010年代半ば以降の変化である。10年代初頭、AKB48や地下アイドル文化の台頭により、完璧さよりも親近感や未完成性に価値が置かれたことでかわいさの正解が揺らぎ始めた。BiSやでんぱ組.incなどは、奇抜さ・混沌・オタク的要素をかわいさに取り入れることで、表現の多様性を切り開いていった。かわいさの基準は、徐々に、“運営による設計”から“本人のキャラクターが受け入れられるか”へと変化していったように思う。

そこにSNSと自己演出文化の浸透が重なり、「かわいさは自分で作るもの」という感覚が広がっていく。同時期、ポップカルチャーにおける女性表現の見直しが進み、「かわいくなければならない」「かわいいは男ウケのため」といった同調圧力への違和感が可視化されたのも大きい。結果、「かわいい」は他人の期待に応じるものから、自分で選び取るものへと変わっていったのである。さらに推し活文化の浸透により、ファンは単なる評価者ではなく、推しと物語を共有する存在となった。「私はこういうかわいさが正解だと思う」と打ち出すアイドルに共鳴し、そのスタイルを支えることが一般化したのだ。こうした関係性の中で、かわいいもカッコいいも、より個人の内側から立ち上がる価値となっていった。

もちろん現在も、アイドル像の多くはプロデューサーや運営による設計の中で成立している。しかし、それでも本人が自分らしさをどう表現するかに関わり始め、境界線が曖昧になってきているのは確かだ。かわいさ/カッコよさの基準は、外から一方的に与えられるのではなく、(運営とともに)自ら選び、磨き、発信していく時代。「私はこういうかわいさ/カッコよさが正解だと思う」と明確に提示できるアイドルこそが、共感を集め、時代を象徴する存在となる。例えば、複数のグループを掛け持ちながら、DIYな姿勢でかわいさ/カッコよさを自在に行き来する戦慄かなの(悪魔のキッス、femme fatale、ZOCX、チバニャン事変)のような存在は、まさに2020年代的だと言えるだろう。

さて、ここからは具体的な事例を紹介していこう。多様化が進む現代のアイドルシーンにおいて、特にコンセプトや世界観が際立ち、ファッションやスタイリング、ムードによってそれが体現されているグループを取り上げたい。今や、いかに個性を打ち出すかが重要な時代。アイドルは、まるで私たちを異世界へと連れていく魔法使いのような存在であり、どんな世界観をまとうかがその表現の鍵となっている。かわいいやカッコいいといった魅力の軸をどこに置くか――そこに、グループごとのスタンスの違いが表れるのだ。

Y2K:過去と未来のスタイルを架橋する、
意匠としてのかわいさ/カッコよさ

一過性のトレンドというより、もはやスタンダードとして定着した感のあるY2K。ここでは、“かわいさ/カッコよさ”を戦略的に構築する=自分を魅せる技術として捉えるアプローチが特徴的だ。能動的なかわいさ/カッコよさをスタイリッシュに表現し、ファッション性とビジュアルセンスを武器に“こうなりたい私”を自己演出する感覚が前面に出ている。エスパ(aespa)やニュージーンズ(NewJeans)といったK-POP勢の影響も大きく、国内アイドルシーンとK-POP由来のダンス&ボーカルグループの潮流が合流しはじめているのもポイントだ。

BENNY

例えば、2025年にデビューしたBENNY(ベニー)はその筆頭だろう。「ジャパンコア」というコンセプトを掲げ、海外志向を明確に打ち出している点ではK-POP的だが、クリエイティブから放たれるムードには、どこか国内アイドルらしいユルさも感じられる。

@onefive

また、元さくら学院のメンバーが結成した@onefive(ワンファイブ)もユニークな存在。“Japanese Classy Crush”というコンセプト通り、静かなガールクラッシュの魅力を放つ。川原真由によるスタイリングも、ヘルシーさと雑多性を兼ね備え、国内アイドルらしい独自性を際立たせている。

ダークネス:闇をも包み込んだ、
現場で熱量高く輝くかわいさ/カッコよさ

かわいさやカッコよさを、身体性と熱量で体現するグループもいる。不穏でダークな世界観を音楽や演出に積極的に取り込みながら、闇を突き抜けるようなエネルギーを放つ人たちだ。社会の異物感を孕(はら)みながら、グロテスクさも厭(いと)わず表現する彼女たちのパフォーマンスは、現代の心象風景を描いていると言ってもよいだろう。

ASP

WACK所属のASPは、ノイズ混じりのサウンドとブラックユーモアを交えたステージ演出で、観客の感情を揺さぶる。反抗的かつトリッキーで混沌としたパフォーマンスは、特にライブで高い熱量とともに爆発。服部昌孝によるスタイリングや、JACKSON kakiによるアニメーション/VJが、そのパンク的暗黒世界を強く印象づけている。

YOLOZ

また、uijinの元メンバー・ありぃがプロデュースするYOLOZ(ヨロズ)も、ライブでの熱気が話題を呼んでいるグループ。ヘビーなサウンドにダークな世界観を重ねつつ、ギャルマインドやエモーションを加えることで、“わたし”を現場に刻むような強烈な表現を展開している。スタイリストは、Quubiやyosugalaといったグループも手掛けるShinya Watanabeが務め、YOLOZ特有の陰影あるビジュアルを演出する。

フェアリー:儚く夢幻的な
かわいい/カッコいいの形

夢見心地のようなムードをまとい、現実から少し浮遊したような世界観を漂わせるグループもいる。ドリーミーな中に秘められた個性が、観る者の感受性によって引き出されるような、繊細な表現が特徴的だ。かわいい/カッコいいは柔らかさであり、存在の曖昧さそのもの。輪郭が溶けるような“私”の演出は、誰にも触れられないおとぎ話のような世界を構築している。

diig

diig(ディグ)は、サクライケンタが設立したekomsがクロスノエシス以来5年ぶりに立ち上げたグループ。注目すべきは、かてぃ(Haze)とam6:23がプロデュースするビジュアルの独自性だろう。MVの衣装だけでなく、ライブ衣装においてもフェアリーなムードを細部まで丁寧に構築している。小南泰葉、帰国子女、諭吉佳作/menといった面々が作り出す楽曲も同様の世界観を繊細に描いており、今最も注目すべき新人グループと言えるだろう。

REIRIE

そしてこのカテゴリーの象徴的存在といえば、REIRIE(れいりえ)をおいて他にはいない。REIとRIEという2人の関係性にのみ成立する、曖昧で形容しがたいニュアンス。彼女たちのかわいさ/カッコよさは、既存の語彙では語り尽くせないほどに内的かつ個的なものであり、それはまさに2020年代的アイドルに見られる自己決定の極北として存在している。2人にとってかわいさとは「似合うから」でも「求められるから」でもなく、「信じているから」生まれているのだ。衣装の多くを手掛けている東佳苗(「ルルムウ(rurumu:)」)が生み出す神秘的な質感と相まって、夢想と現実の境界を曖昧にしながら、観る者をどこにもない場所へと誘うREIRIEワールド。観客は彼女たちを「応援する」というよりも、「彼女たちが信じる世界を一緒に信じる」という態度で向き合うほかない。

今回は3つのスタイルに絞って紹介したが、例えばゴス的世界観を徹底するAdamLilith(アダムリリス)や、男女混合の構成によって“かわいい/カッコいい”を攪乱(かくらん)するlyrical school(リリカルスクール)、アイドルそのものをメタ的に捉えるf5ve(ファイビー)、HiiT FACTORY(ヒットファクトリー)、pinponpanpon(ピンポンパンポン)、PIGGS(ピグス)など、現在のアイドルシーンは“かわいい/カッコいい”のバリエーションをそれらの内外からますます拡張している。「自分だけのかわいい/カッコいいを突き詰めること」は、もはや態度であり、自己肯定の営みであり、ある種の新しい信仰とも言えるだろう。自らの魅力を再発掘し、最後まで追求し信じきれるアイドルこそが、アイドルになる時代なのだ。

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国内アイドルグループに見る「かわいい」の多様化——「Y2K」「ダークネス」「フェアリー」 連載:ポップスター・トレンド考察

文筆家・つやちゃんがファッション&ビューティのトレンドをポップスターから紐解いていく本連載。第8回は多様化する「かわいい」を国内のアイドルグループをもとに分析していく。

国内のアイドルシーンが独自の進化を遂げている。2025年、時代を象徴する存在となったのはFRUITS ZIPPER(フルーツジッパー)。「あなたのかわいいはそれぞれ」「自分の中にあるかわいさを信じよう」というメッセージを発信する彼女たちを筆頭に、「自分のスタイルこそがアイドル」という価値観への転換が起きつつある現在だ。「かわいいの魅力は変幻自在」と語るのはFRUITS ZIPPERをはじめ数多くのアイドルを手掛ける木村ミサ(KAWAII LAB.)の言葉だが、こうした多様なかわいさが、いくつかの潮流に分かれつつ加速しているのが昨今の状況と言ってよいだろう。しかも、その自己流のかわいさは、音楽だけでなくファッションとも密接に結びつきながら独自の世界観を形づくっている。本記事では、スタイリングとともに新たなムードを生み出している国内アイドルの現在地を紹介したい。

そもそも、自己決定的なかわいさがアイドルの世界で一般化したのは、ここ数年の話にすぎない。もちろん以前にも自分らしさを打ち出すアイドルは存在したが、それが「かわいい」という感性領域において、本人の視点から語られるようになったのは2010年代半ば以降の変化である。10年代初頭、AKB48や地下アイドル文化の台頭により、完璧さよりも親近感や未完成性に価値が置かれたことでかわいさの正解が揺らぎ始めた。BiSやでんぱ組.incなどは、奇抜さ・混沌・オタク的要素をかわいさに取り入れることで、表現の多様性を切り開いていった。かわいさの基準は、徐々に、“運営による設計”から“本人のキャラクターが受け入れられるか”へと変化していったように思う。

そこにSNSと自己演出文化の浸透が重なり、「かわいさは自分で作るもの」という感覚が広がっていく。同時期、ポップカルチャーにおける女性表現の見直しが進み、「かわいくなければならない」「かわいいは男ウケのため」といった同調圧力への違和感が可視化されたのも大きい。結果、「かわいい」は他人の期待に応じるものから、自分で選び取るものへと変わっていったのである。さらに推し活文化の浸透により、ファンは単なる評価者ではなく、推しと物語を共有する存在となった。「私はこういうかわいさが正解だと思う」と打ち出すアイドルに共鳴し、そのスタイルを支えることが一般化したのだ。こうした関係性の中で、かわいいもカッコいいも、より個人の内側から立ち上がる価値となっていった。

もちろん現在も、アイドル像の多くはプロデューサーや運営による設計の中で成立している。しかし、それでも本人が自分らしさをどう表現するかに関わり始め、境界線が曖昧になってきているのは確かだ。かわいさ/カッコよさの基準は、外から一方的に与えられるのではなく、(運営とともに)自ら選び、磨き、発信していく時代。「私はこういうかわいさ/カッコよさが正解だと思う」と明確に提示できるアイドルこそが、共感を集め、時代を象徴する存在となる。例えば、複数のグループを掛け持ちながら、DIYな姿勢でかわいさ/カッコよさを自在に行き来する戦慄かなの(悪魔のキッス、femme fatale、ZOCX、チバニャン事変)のような存在は、まさに2020年代的だと言えるだろう。

さて、ここからは具体的な事例を紹介していこう。多様化が進む現代のアイドルシーンにおいて、特にコンセプトや世界観が際立ち、ファッションやスタイリング、ムードによってそれが体現されているグループを取り上げたい。今や、いかに個性を打ち出すかが重要な時代。アイドルは、まるで私たちを異世界へと連れていく魔法使いのような存在であり、どんな世界観をまとうかがその表現の鍵となっている。かわいいやカッコいいといった魅力の軸をどこに置くか――そこに、グループごとのスタンスの違いが表れるのだ。

Y2K:過去と未来のスタイルを架橋する、
意匠としてのかわいさ/カッコよさ

一過性のトレンドというより、もはやスタンダードとして定着した感のあるY2K。ここでは、“かわいさ/カッコよさ”を戦略的に構築する=自分を魅せる技術として捉えるアプローチが特徴的だ。能動的なかわいさ/カッコよさをスタイリッシュに表現し、ファッション性とビジュアルセンスを武器に“こうなりたい私”を自己演出する感覚が前面に出ている。エスパ(aespa)やニュージーンズ(NewJeans)といったK-POP勢の影響も大きく、国内アイドルシーンとK-POP由来のダンス&ボーカルグループの潮流が合流しはじめているのもポイントだ。

BENNY

例えば、2025年にデビューしたBENNY(ベニー)はその筆頭だろう。「ジャパンコア」というコンセプトを掲げ、海外志向を明確に打ち出している点ではK-POP的だが、クリエイティブから放たれるムードには、どこか国内アイドルらしいユルさも感じられる。

@onefive

また、元さくら学院のメンバーが結成した@onefive(ワンファイブ)もユニークな存在。“Japanese Classy Crush”というコンセプト通り、静かなガールクラッシュの魅力を放つ。川原真由によるスタイリングも、ヘルシーさと雑多性を兼ね備え、国内アイドルらしい独自性を際立たせている。

ダークネス:闇をも包み込んだ、
現場で熱量高く輝くかわいさ/カッコよさ

かわいさやカッコよさを、身体性と熱量で体現するグループもいる。不穏でダークな世界観を音楽や演出に積極的に取り込みながら、闇を突き抜けるようなエネルギーを放つ人たちだ。社会の異物感を孕(はら)みながら、グロテスクさも厭(いと)わず表現する彼女たちのパフォーマンスは、現代の心象風景を描いていると言ってもよいだろう。

ASP

WACK所属のASPは、ノイズ混じりのサウンドとブラックユーモアを交えたステージ演出で、観客の感情を揺さぶる。反抗的かつトリッキーで混沌としたパフォーマンスは、特にライブで高い熱量とともに爆発。服部昌孝によるスタイリングや、JACKSON kakiによるアニメーション/VJが、そのパンク的暗黒世界を強く印象づけている。

YOLOZ

また、uijinの元メンバー・ありぃがプロデュースするYOLOZ(ヨロズ)も、ライブでの熱気が話題を呼んでいるグループ。ヘビーなサウンドにダークな世界観を重ねつつ、ギャルマインドやエモーションを加えることで、“わたし”を現場に刻むような強烈な表現を展開している。スタイリストは、Quubiやyosugalaといったグループも手掛けるShinya Watanabeが務め、YOLOZ特有の陰影あるビジュアルを演出する。

フェアリー:儚く夢幻的な
かわいい/カッコいいの形

夢見心地のようなムードをまとい、現実から少し浮遊したような世界観を漂わせるグループもいる。ドリーミーな中に秘められた個性が、観る者の感受性によって引き出されるような、繊細な表現が特徴的だ。かわいい/カッコいいは柔らかさであり、存在の曖昧さそのもの。輪郭が溶けるような“私”の演出は、誰にも触れられないおとぎ話のような世界を構築している。

diig

diig(ディグ)は、サクライケンタが設立したekomsがクロスノエシス以来5年ぶりに立ち上げたグループ。注目すべきは、かてぃ(Haze)とam6:23がプロデュースするビジュアルの独自性だろう。MVの衣装だけでなく、ライブ衣装においてもフェアリーなムードを細部まで丁寧に構築している。小南泰葉、帰国子女、諭吉佳作/menといった面々が作り出す楽曲も同様の世界観を繊細に描いており、今最も注目すべき新人グループと言えるだろう。

REIRIE

そしてこのカテゴリーの象徴的存在といえば、REIRIE(れいりえ)をおいて他にはいない。REIとRIEという2人の関係性にのみ成立する、曖昧で形容しがたいニュアンス。彼女たちのかわいさ/カッコよさは、既存の語彙では語り尽くせないほどに内的かつ個的なものであり、それはまさに2020年代的アイドルに見られる自己決定の極北として存在している。2人にとってかわいさとは「似合うから」でも「求められるから」でもなく、「信じているから」生まれているのだ。衣装の多くを手掛けている東佳苗(「ルルムウ(rurumu:)」)が生み出す神秘的な質感と相まって、夢想と現実の境界を曖昧にしながら、観る者をどこにもない場所へと誘うREIRIEワールド。観客は彼女たちを「応援する」というよりも、「彼女たちが信じる世界を一緒に信じる」という態度で向き合うほかない。

今回は3つのスタイルに絞って紹介したが、例えばゴス的世界観を徹底するAdamLilith(アダムリリス)や、男女混合の構成によって“かわいい/カッコいい”を攪乱(かくらん)するlyrical school(リリカルスクール)、アイドルそのものをメタ的に捉えるf5ve(ファイビー)、HiiT FACTORY(ヒットファクトリー)、pinponpanpon(ピンポンパンポン)、PIGGS(ピグス)など、現在のアイドルシーンは“かわいい/カッコいい”のバリエーションをそれらの内外からますます拡張している。「自分だけのかわいい/カッコいいを突き詰めること」は、もはや態度であり、自己肯定の営みであり、ある種の新しい信仰とも言えるだろう。自らの魅力を再発掘し、最後まで追求し信じきれるアイドルこそが、アイドルになる時代なのだ。

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NCT 127のYUTAが「ルイ・ヴィトン」2026年春夏メンズ・コレクションに来場 「音楽に引き込まれ新作コレクションに心躍った」

「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は6月25日、フランス・パリで「ルイ・ヴィトン」2026年春夏メンズ・コレクションを発表した。

「ルイ・ヴィトン」2026年春夏メンズ・コレクション
NCT 127のYUTAが来場

2026年春夏メンズ・コレクションは、現代インドの服飾美学が世界のワードローブに与える影響に焦点を当て、ダンディズムを通して表現。ランウエイのセットは、ファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)と、スタジオ・ムンバイ(STUDIO MUMBAI)の建築家、ビジョイ・ジェイン(Bijoy Jain)がデザインを手掛け、古代インドのボードゲーム“蛇と梯子”を実物大で再現した。

会場には、NCT 127のYUTAが、「ルイ・ヴィトン」2025-26年秋冬メンズ・コレクションのアイテムと、“LV バターソフト スニーカー”、ファインジュエリー・コレクションの“ル ダミエ ドゥ ルイ・ヴィトン”、ウオッチ“タンブール オトマティック ローズゴールド”を身につけ出席した。

YUTAは、「ショーの音楽に引き込まれながら、新作コレクションに心躍った。中でも、動物や木などのモチーフが描かれたバッグに目を引かれた。インドへの旅の映画がモチーフのアイテムと聞き、さらに興味がわいた」とコメントしている。

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NCT 127のYUTAが「ルイ・ヴィトン」2026年春夏メンズ・コレクションに来場 「音楽に引き込まれ新作コレクションに心躍った」

「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は6月25日、フランス・パリで「ルイ・ヴィトン」2026年春夏メンズ・コレクションを発表した。

「ルイ・ヴィトン」2026年春夏メンズ・コレクション
NCT 127のYUTAが来場

2026年春夏メンズ・コレクションは、現代インドの服飾美学が世界のワードローブに与える影響に焦点を当て、ダンディズムを通して表現。ランウエイのセットは、ファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)と、スタジオ・ムンバイ(STUDIO MUMBAI)の建築家、ビジョイ・ジェイン(Bijoy Jain)がデザインを手掛け、古代インドのボードゲーム“蛇と梯子”を実物大で再現した。

会場には、NCT 127のYUTAが、「ルイ・ヴィトン」2025-26年秋冬メンズ・コレクションのアイテムと、“LV バターソフト スニーカー”、ファインジュエリー・コレクションの“ル ダミエ ドゥ ルイ・ヴィトン”、ウオッチ“タンブール オトマティック ローズゴールド”を身につけ出席した。

YUTAは、「ショーの音楽に引き込まれながら、新作コレクションに心躍った。中でも、動物や木などのモチーフが描かれたバッグに目を引かれた。インドへの旅の映画がモチーフのアイテムと聞き、さらに興味がわいた」とコメントしている。

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【2025年秋コスメ】「ゲラン」が魅惑的な鳥に着想を得たエレガントな秋限定コレクションを発売

「ゲラン(GUERLAIN)」は7月15日、魅惑的な鳥に着想を得た“マジェスティック フェザー”コレクションを発売する。公式オンラインブティックでは7月10日から先行発売を行う。ラインアップはリップケース(限定3種、各4730円)、リップ(新3色&限定2色、各5170円)、4色パレット(新2色、1万780円)、チークシェードパウダー(限定1色、9130円)、ハイライトパウダー(限定1色、1万340円)で、刺しゅうスタジオとコラボレーションしたジュエルケースとリップの限定セット(9万4490円)も用意した。

独特な色彩と華々しい輝きで魅了するコレクション

“ルージュ ジェ ケース”

カスタマイズが可能な「ゲラン」を代表する“ルージュ ジェ ケース”は、流線的にデザインされたゴールドのケースとともに、鳥の優雅な羽に着想を得た3種のデザイン“ソングバード”、“フェニックス”、“ピーコック”を発売する。

“ルージュ ジェ ラグジュリアス ヴェルヴェット”

とろけるようなテクスチャーと長時間持続する高発色の“ヴェルヴェットルージュ”は、かすかに彩度を落とした奥行きのある色合いの新色“234オランジェ シエンヌ”、“555ブリック アンブル”、“819ブルン カジュ”と、限定色“139ヌード ドラジェ”、“207ベージュ ブラッシュ”をそろえる。

“オンブル ジェ”

4色アイシャドウパレットの“オンブル ジェ”からは、新色の “870エメラルド フェザー”と“131バーティーベージュ”が登場。秋らしいこっくりとした深みを実現した。

“テラコッタ ブロンジングパウダー ピーコック”

天然由来成分を配合したアイコニックな“テラコッタ ブロンジングパウダー”は、立体感をもたらすブロンジングシェードを基調とし、ソフトピンクとコーラルの2色のチークを混ぜた限定エディションだ。コンパクトにはクジャクの羽をモチーフにしたオリジナルのグラフィックを採用した。

“メテリオット ビーユ フェニックス”

肌を整え、パールが輝きを放つ“メテリオット ビーユ”からは、 “ルージュ ジェ ケース”と調和するゴールドのケースと、フェニックスの羽をイメージしたプリントを採用した今シーズン限定のパッケージが登場する。

“ルージュ ジェ マジェスティックフェザー プレミアムセット”

テキスタイルアーティストのレティシア・バケとヴィクター・モリネのよるパリの刺しゅうスタジオ“バケ モリネ“とコラボしたマットブラックのケースには、ゴールドのチェーンとレッドのビーズが刺しゅうされ、エレガントなジュエルケースに仕上げる。同ケースと“ルージュ ジェ“の3色(03ヌード アントンス、214ルージュ キス、510ルージュ ヴィブラン)を限定セットとして用意する。

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「無印良品」薬用コンシーラーなど4品を自主回収 容量記載漏れ

良品計画は26日、「無印良品」で6月に発売した薬用コンシーラー2品と薬用リキッドコンシーラー2品の計4製品について、自主回収すると発表した。化粧箱に内容量の記載がないことが判明したため。製品の品質には問題ないとしている。

回収対象は、トキワが製造した“薬用コンシーラー ナチュラル”と“同 オークル”、東色ピグメントが製造した東色ピグメントが製造した“薬用リキッドコンシーラー ナチュラル”、“同 オークル”の4品。

回収は、全国の無印良品店舗の持ち込みか、専用ウェブフォームを通じて実施する。フリーダイヤルでの問い合わせにも対応する。

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平野紫耀が「ルイ・ヴィトン」2026年春夏メンズ・コレクションに出席 「すべてが印象的で心を動かされた」

「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は6月25日、フランス・パリで「ルイ・ヴィトン」2026年春夏メンズ・コレクションを発表した。

「ルイ・ヴィトン」2026年春夏メンズ・コレクション
アンバサダーの平野紫耀が出席

同コレクションは、現代インドの服飾美学が世界のワードローブに与える影響に着目し、ダンディズムを通して表現。ランウエイは、ポンピドゥー・センターを背景に開催し、舞台セットは、ファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)と、スタジオ・ムンバイ(STUDIO MUMBAI)の建築家、ビジョイ・ジェイン(Bijoy Jain)がデザインを手掛けた。

会場には、同ブランドのアンバサダーを務める平野紫耀が、「ルイ・ヴィトン」2025年秋冬メンズ・コレクションと、“LV バターソフト スニーカー”、“ル ダミエ ドゥ ルイ・ヴィトン”のリング、ウォッチ“タンブール コンバージェンス”を身にまとい出席した。同氏が「ルイ・ヴィトン」のショーに出席するのは、4回目となる。

平野は、「『ルイ・ヴィトン』のショーは、毎回驚きと感動があるが、今回も本当に素晴らしかった。特に今回の楽曲や、会場の世界観、コンセプトやモチーフまで、すべてが印象的で心を動かされた。その空間に立ち会えたことを改めてとても光栄に思う」とコメントしている。

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【2026年春夏メンズコレ日記Vol.2】 「ドルチェ&ガッバーナ」の新境地“パジャマコア”に心躍り、「ブリオーニ」の技術に畏敬を抱く

2026年春夏のメンズ・ファッション・ウイークがスタート。久々にメンズコレサーキットに舞い戻った編集長・村上と、初参戦のヘッドリポーター・本橋が、ヨーロッパを覆う熱波に負けないアツいリポートをお届けします!今回はミラノ・コレクションの2日目、前編。

イレブンティ(ELEVENTY)

本橋涼介「WWDJAPAN」ヘッドリポーター(以下、本橋):最初に見たのは「イレブンティ(ELEVENTY)」でした。すでに村上さんもメルマガに書かれてますが、僕も正直、あまりピンとこないというか、「そんなブランドあったっけ?」という感じでした。

ただ実際に見てみると、素材も作りもかなり上質。それでいてラグジュアリーと比べれば価格はだいぶこなれています。モデルプレゼンは、村上さんの言うように“いわゆるイタリアブランド”な感じ。男の色気全開なモデルプレゼンを見ると、急に自分に重ねられなくなりました。

村上要「WWDJAPAN」編集長(以下、村上):正直ノーマークの方も多いのではないでしょうか?私もコロナ前まではスルーでしたが(苦笑)、久しぶりに拝見したら、なんか良かったですね(笑)。以前はごくごくありふれたフツーのイタリア服という印象でしたが、「ロロ・ピアーナ(LORO PIANA)」や「ゼニア(ZEGNA)」の生地を使って、ほんのり黄色いコリアンダーカラーなどをまとわせるなどして、野暮ったさを一蹴。ジャケットの上からのスエードのベストや、ブレザーとベースボールブルゾンのコーディネートなど、実際なかなか披露するチャンスはないけれど、若々しいスタイリングも好印象でした。ディストリビューターの三喜商事は、「百貨店の外商のお客さまに向けて」って話していたけれど、セレクトショップも興味を持ってくれるんじゃないかな?

本橋:CPOジャケットや軽やかなスエードブルゾンは、個人的にはジャストで着こなすというより、ちょいユルくらいで着るのがいいかなと。イメージは「スタジオ ニコルソン(STUDIO NICHOLSON)」。東京のセレクトショップの審美眼でスタイリングすれば、日本でも可能性があるブランドだと思います。

CHURCH’S(チャーチ)

本橋:プラダグループの「チャーチ(CHURCH’S)」は、一枚革のオックスフォードシューズやローファーがすごかったです。スニーカー顔負けの軽さなのに、安っぽく見えず、上品な佇まいはそのまま。まさに職人芸のなせるワザなんでしょうね。
これならサンダルのように――は言い過ぎかもしれませんが、気兼ねなく履けると思います。スーツだけじゃなく、セットアップやショーツなど、カジュアルの格上げにも使えそう。一度、実際に足を入れてみたいです。

ハイエンドの紳士靴ブランドの中では伝統的で、正直これまでは「地味で代わり映えしない」という印象が否めませんでした。でも、そういう存在ってクラスにひとりいますよね。決して目立たないのに、実はすごい特技を持ってて、気づいたら地味にモテてる……そんなタイプ。

村上:何の話してるの(笑)?“シャンハイ”というモンクストラップの初代、1929年に誕生し、2008年に寄贈していただいたことでブランドの手元に戻ってきたシューズのムードを再現した新作、良かったですね。アッパーにダメージ加工を施したり、水に浸して革を柔らかくした後に成形したり、中には一度土に埋めたりなんて商品もあるそう。マニアックな男心をくすぐりつつ、今っぽいビンテージや古着屋で見つけた逸品のムードを醸し出しました。

装飾は、アッパーに直接レーザー加工で。装飾を施したレザーをさらに縫い付けることをせず、軽量化を図っています。伝統的なムードを、新しい発想や技術で形にしているお手本ですね。本橋さんのわかりにくい例えをあえて引用すれば、「地味で代わり映えしない」子が、いきなりデビューしてイケてるグループの仲間入りをしたカンジでした。

プロナウンス(PRONOUNCE)

本橋:ロンドン拠点の中国系デザイナーデュオが手掛ける「プロナウンス(PRONOUNCE)」。そら豆のような緑やサーモンピンク、土っぽいブラウンといった淡く濁った色調は、中国ブランド特有の色彩感覚を感じさせます。

同じ中国系でも、未来的なテック素材の融合が巧みな「フェン チェン ワン(FENG CHEN WANG)」、アルチザンなクリエイションが際立つ「ジギー チェン(ZIGGY CHEN)」などと比べると、「プロナウンス」はフォルムも穏やかで、クラシカルな慎ましさを感じさせます。シャツのパッチワーク使いやセットアップのやわらかい曲線のシルエット、ハイウエストのパンツ、ツヤのあるレザー使い。“壊さない美学“が漂い、西洋的な構造の上に東洋的な要素を静かに添えている印象でした。

それゆえ“アジア枠”にとどまりがちな側面もあるかもしれません。前日の「セッチュウ(SETCHU)」のように、東洋と西洋の文化を横断しつつ、より自由で躍動感を帯びた表現があってもいいのでは?もう少し遊びが必要だと感じました。

村上:私がコロナ前に見ていた頃の中華系ブランドは、総じて「バレンシアガ(BALENCIAGA)」の“三番煎じ”みたいな印象だったけれど(ごめん!でもほんとにそんなカンジだったの!)、そろそろスタイルで勝負できるカンジになったかな。ただ、まだちょっと「頑張ってます」ってカンジですよねぇ。

極端なシルエットとか、極薄のナイロン生地で作った切り返し多数のパラシュートシルエットのシャツとか、やたらとデカいネックレスやスカーフ使いとか、だいぶ落ち着いてはきたけれど、まだまだ味の濃いおかずが多くて、「白米とか、お漬け物はありませんか?」というカンジ。いや、それでもだいぶコース料理とか、幕の内弁当にはなってきたんだけれど。

「プロナウンス」と言えば、今話題の「ラブブ(LABUBU)」とコラボレーションしたことがあるんですよね。ミもフタもないけれど、世界に羽ばたくには、もう一回「ラブブ」とコラボするのが最短じゃね?なんて思ったりもしました。

ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE & GABBANA)

本橋:「ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE & GABBANA)」、個人的にはすごく好みでした。ギラギラしたジャケットスタイル連発かなと思いきや、パジャマを主役に、ジャケットやレザー、ファーを合わせるバランスが、新鮮な裏切りでした。そのまま“パジャマコア”、はたまた“スリープコア”とか“ベッドルームコア”とか呼んだら流行りますかね?手には大きめのボストンを提げていて、こんなリゾートスタイルもいいなと思いました。

村上:シワを寄せたり、シャツブルーやパステルピンクに染めたり、いろんなタイプが登場するけれど、オーバーサイズのパジャマのセットアップで酷暑時代のフォーマルを提案ですね。足元は、当然スリッパかビーチサンダルね(笑)。ホント、ホテルとかに備え付けてありそうなパイル地のヤツ。

そこに「ドルチェ&ガッバーナ」らしいアイテムを合わせているのも良かったですね。起毛してビンテージ感が漂うスキッパータイプのポロニットとか、ゴージャスでボリューミーなファーコートとか、レオパード柄のハラコとカラフルなレザーを切り返した巨大トートバッグとか。そしてフィナーレは、スズランなどの繊細な手刺繍で飾り立てたパジャマの大行進。大行進といえば、今シーズンもモデルたちはそのまま会場の外に飛び出て、セレブリティー見たさに駆けつけた若い世代にもスタイルを見せつけました。セレブの来場だけに終始してしまいがちなSNSの世界を少しでも拡張するチャレンジのように思えて、私は嬉しくなりました。

ブリオーニ(BRIONI)

本橋:「ブリオーニ(BRIONI)」は、スーパー220の繊維から作った生地のスーツが圧巻でした。160や180クラスの生地は見たことがあったけれど、200超えは私は初めて。糸が細すぎて、椅子に座るだけでもダメージを受けそうなほどの繊細さです。

村上:私だったら、新幹線で東京から新大阪まで行く時でも着替えたい(笑)。そのくらい極細の糸で作った柔らかい生地です。ゆえにドレープや光沢がとんでもなかったよね。シューズの上にできる生地のクッションが、普通のスーツでは考えられないくらい優雅に波打っていて......。

本橋:クロコのレザージャケットにも息を巻きました。裾のリブ部分は、通常ならエラスティックな別素材で作るところを、あえて同素材のクロコで仕立てていて。さらにシルクのジャケットは、畝のような立体的な表情。職人による手まつり仕上げの賜物です。想像するだけで気が遠くなるような手間は、驚きを超えて、もはや畏敬の念を覚えました。これがラグジュアリー......。

村上:足を蹴り上げた時の生地の“たまり方”が見たことないカンジでしたね。もはや吸い付いているかのように、足を優しく撫でるカンジ。一方で風が吹くと、シャツはおろかジャケットの裾さえヒラヒラと優しく揺れて、見る者も涼しい気分にさせてくれます。さすが、最高峰だわ。

そんなプレシャスな素材を、卓越した技術力で洋服に仕上げているから、ノンシャラン、気取らず気分が赴くままに洋服を組み合わせたようなスタイルが実にカッコ良い。この辺りは、街で暮らす男性のスタイルを見ながら、彼らの日々の生活や独自の価値観などにも思いを馳せるノルベルト・スタンフル(Norbert Stumpfl)=デザイン・ディレクターならではなんですよね。

「ランバン(LANIVIN)」のかつての黄金期を支えたルカ・オッセンドライバー(Lucas Ossendrijver)の門下生は、「リアリティ」や「アティチュード」「ライフスタイル」なんて言葉に価値を見出し、彼らが求める洋服を提供します。なんてカッコいいんだろう。いつか一着手に入れたいな。

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「YSL」から光のベールをまとうリキッドファンデが誕生 ハイライターにラベンダーの新色も

「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT)」(以下、YSL)は、リキッドファンデーションの“オールアワーズ リキッド グロウ”(全10色、各8360円)を全国発売する。また同日、“オールアワーズ ハイパールミナイザー”(9350円)と“ラディアント タッチ”(6600円)の新色も発売する。公式オンラインストアおよび表参道フラッググシップストアでは8月13日から先行販売する。

輝くシースルードレスのようなリキッドファンデ

“オールアワーズ リキッド グロウ”は、ブランド創設者のイブ・サンローランが、女性のありのままの美しさを讃えて1968年に発表した“シースルー”ルックに着想を得た。

素肌とシンクロするように密着するピグメントが肌のキメを再現し、カバー力がありながら厚塗り感のない仕上がりをかなえる。表情の動きにも柔軟にフィットし、メイク仕立ての艶とカラーが長時間持続する。

スキンケアベースを約78%配合し、高輝度のマカダミアナッツオイルを含むグロウベースが発光するベールのような輝きをもたらす。カラーは、ピンク系とオークル系それぞれ5色、全10色をそろえる。

透明感のあるラベンダーカラーの新色を追加

ハイライターの“オールアワーズ ハイパールミナイザー”は、超微細かつ高輝度の“マイクロパールコンプレックス”を配合し、奥行きのある輝きを実現する。テクスチャーはなめらかで伸びが良く重ね付けしても自然にフィットし、長時間輝きを持続する。新色のラベンダー ラストは、透明感を引き出し、肌の輝きを際立たせるラベンダーカラーだ。

ハイライトペンに最も明るいシェードが登場

“ラディアント タッチ”は、小じわやシミなど気になる肌悩みを光でカバーして目立ちにくくする。ハイライトにプラスして光を強調し、顔の立体感も際立たせることもできる。新色のルミナスミルクは、同製品の中で最も明るい、透明感あふれる色合いだ。

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「YSL」から光のベールをまとうリキッドファンデが誕生 ハイライターにラベンダーの新色も

「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT)」(以下、YSL)は、リキッドファンデーションの“オールアワーズ リキッド グロウ”(全10色、各8360円)を全国発売する。また同日、“オールアワーズ ハイパールミナイザー”(9350円)と“ラディアント タッチ”(6600円)の新色も発売する。公式オンラインストアおよび表参道フラッググシップストアでは8月13日から先行販売する。

輝くシースルードレスのようなリキッドファンデ

“オールアワーズ リキッド グロウ”は、ブランド創設者のイブ・サンローランが、女性のありのままの美しさを讃えて1968年に発表した“シースルー”ルックに着想を得た。

素肌とシンクロするように密着するピグメントが肌のキメを再現し、カバー力がありながら厚塗り感のない仕上がりをかなえる。表情の動きにも柔軟にフィットし、メイク仕立ての艶とカラーが長時間持続する。

スキンケアベースを約78%配合し、高輝度のマカダミアナッツオイルを含むグロウベースが発光するベールのような輝きをもたらす。カラーは、ピンク系とオークル系それぞれ5色、全10色をそろえる。

透明感のあるラベンダーカラーの新色を追加

ハイライターの“オールアワーズ ハイパールミナイザー”は、超微細かつ高輝度の“マイクロパールコンプレックス”を配合し、奥行きのある輝きを実現する。テクスチャーはなめらかで伸びが良く重ね付けしても自然にフィットし、長時間輝きを持続する。新色のラベンダー ラストは、透明感を引き出し、肌の輝きを際立たせるラベンダーカラーだ。

ハイライトペンに最も明るいシェードが登場

“ラディアント タッチ”は、小じわやシミなど気になる肌悩みを光でカバーして目立ちにくくする。ハイライトにプラスして光を強調し、顔の立体感も際立たせることもできる。新色のルミナスミルクは、同製品の中で最も明るい、透明感あふれる色合いだ。

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「ザボディショップ」と東海道新幹線が協業 ヘッドレストカバーをアップサイクルしたティッシュポーチを限定配布

ザボディショップジャパンは7月24日から、東海道新幹線で使われていたヘッドレスカバーをアップサイクルしたオリジナルティッシュポーチを全国の「ザボディショップ(THE BODY SHOP)」店舗および公式ECサイトで数量限定配布する。店舗では6600円以上、ECサイトでは8800円以上の購入者が対象で、なくなり次第終了となる。

25年3月に取り替えとなった麻100%の白色カバーを活用

同ティッシュポーチに使われている素材は、東海道新幹線の座席で使用され、2025年3月に合皮素材のグレーカバーへ変更された際に取り替えとなった麻100%の白色カバーだ。ブランドロゴとリーフ柄をあしらい、麻の風合いが生きるデザインに仕上げた。

ザボディショップジャパンとJR東海の協業はこれまでにも行われており、新宿店や名古屋のタカシマヤ ゲートタワーモール店で使用しているレジカウンターやウィンドーフレームなどの店舗内装や、クリープタイム製品をすくうスパチュラに東海道新幹線車両の再生アルミを活用している。

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緊張を解き、穏やかなトーンへと転換した「プラダ」 ミウッチャとラフにとっての“最も簡単な”コレクション

「プラダ(PRADA)」は、2026年春夏メンズ・コレクションをミラノで現地時間6月22日に発表した。

最高気温34度、湿度70%のうだるような暑さのこの日、プラダ財団のショースペースは自然な安らぎを感じさせるオアシスへとゲストを没入させた。むき出しの梁とコンクリートの床、その上にデイジーを模した毛足の長いラグが何枚も並べられ、窓からは柔らかな自然光が差し込む。鳥のさえずりやカウベルの音が静かに響く会場内には、ユートピア的な幻想とインダストリアルな無骨さが交差し、まるで絵本の中の避暑地に辿り着いたかのような錯覚を与えた。

>「プラダ」2026年春夏メンズ・コレクション

会場のムード同様に、今季はコレクションもとき解され、穏やかささえ帯びていた。ファーストルックを飾ったのは、ボウリングシャツにショーツ、ローファーのスタイリング。典型的な「プラダ」のコードをなぞりながらも、ショーツの股下は極端に短く、ローファーのトゥはカットアウトされ、シャツには子どもが描いたような朝焼けのイラストがプリントされている。首元から覗くのは原色ではなく、ベビーブルーのタートルネック。野原を駆け回る子どもの装いにしてはスタイリッシュすぎるが、従来の「プラダ」よりもフレッシュで肩の力が抜けている。今季多出した、水着か下着にも見えるブルマー風のショーツは、ラフ・シモンズ(Raf Simons)によると“子どもの無邪気さ”を象徴するアイテムだという。

静けさと内省、知的な緊張感の共存

彼とミウッチャ・プラダ(Miuccia Prada)はショー後に、「穏やかさ(calmess)」と「自由(freedom)」という言葉を連呼した。「今の時代において、少し立ち止まり、静かに振り返るひとときが必要だと考えた。ポジティブな気持ちになれたり、穏やかさや自由を感じられる、調和の取れた瞬間」と説明するラフの後に、ミウッチャが鳥のさえずりに掻き消されそうな小さな声で呟いた。「それは、この世界に蔓延しているように見える攻撃性、悪意、権力主義の精神とは対極的な場所で得られる感覚」。“A CHANGE OF TONE(トーンの変化)”と題されたコレクションは、これまでのパワードレッシングから、より静かで内省的なムードへの移行である。とはいえ、柔和な空気の中にも「プラダ」らしい知的な緊張感は隠されている。

クラシックなテーラードジャケットは今季も健在で、シングル、ダブルの両方が登場したが、合わせたのはシャツではなくスポーティなストライプ入りのトラックスーツ。無秩序に異なるスタイルを掛け合わせるのは近年の「プラダ」らしい手法だが、今回は、オリーブグリーンのミリタリーセーターにウールのタッセルを添えたり、エポーレット付きのフラップポケットシャツをチュニック丈に伸ばしたりと、ヒッピーや女性服の要素も忍ばせている。

毎シーズン定番のレザージャケットやコートも、今季は海辺のリゾートで海風に備えるような軽やかさ。柔らかなラフィアで編まれた花型のハット、デッキシューズに合わせたハイソックス、鮮やかな色合いのナイロンバッグのアクセサリーは、実用性よりも開放的な気分を優先して軽快なムードが漂う。過去数シーズンの主役だったコバルトブルーやレッド、イエローは控えめに使われ、代わりにバターイエローやミントグリーン、ピンクといった、癒し効果さえありそうなパステルカラーがコレクション全体のムードを優しく支配していた。

攻撃性の時代に浮かび上がる、穏やかさと自由

緊張が解かれているはいえ、解読するのが容易なわけではない。眉間に皺を寄せるゲストを尻目に、二人は「これまでで最も簡単なコレクションだった」と微笑んだ。「シルエットや肩、ウエストを、時には非常に構築的に作ることもある。しかし今季は、最初からそれはやめようと決めていた。もっと人間的で、軽快で、フレッシュで、カラフルに。だから制作がとてもスムーズだった」と話すラフ。最後にミウッチャが、「本能に身を委ねた」と付け加えた。ビジネスウエアにスポーツ、セーラー、ミリタリー、ヒッピー、そして自然を想起させる多様な要素が溶け合い、一見矛盾するようでいて不思議と調和を保つコレクション。掻い摘んでメッセージを解釈すると、そこに込めたのは、世界平和への祈りだろう。

攻撃性の時代にあって、その反動のように浮かび上がる穏やかさと自由――それこそが、今季「プラダ」が描いた“新たなトーン”である。

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東京ガールズコレクション人気の立役者が語る、ファッションと観光が交わる未来

PROFILE: 永谷亜矢子/立教大学経営学部客員教授

永谷亜矢子/立教大学経営学部客員教授
PROFILE: (ながたに・あやこ)今年3月に「観光”未”立国 ニッポンの現状」を上梓。大学卒業後、リクルートで営業、企画、編集を担当。退社後「東京ガールズコレクション」の設立時にプロデューサー及び同運営会社の代表取締役を兼任、退任後、吉本興業にて全社PRや海外事業を担当し2016年に独立。現在は民間企業や地方自治体の事業プロデュースやマーケティング・PRコンサルタントを担う。観光庁、文化庁アドバイザーほか現在8自治体のアドバイザーとしてハンズオンで関わっている。

東京ガールズコレクション(TGC)を一大イベントに育てた立役者であり、現在は文化庁・観光庁の政策現場に身を置く永谷亜矢子氏がこのほど、著書『観光 立国〜ニッポンの現状〜』(扶桑社)を上梓した。

ガールズトレンドの最前線から、日本の観光施策の設計者へ。雑誌編集やTGCの運営で培ったコンテンツメーカーとしての感覚値と編集力を武器に、地方と国の未来に向き合っている。「日本には優れた観光資源があるが、マーケティングが決定的に欠けている」と語る彼女の視点は、ファッションと地方創生が交差する新たな文脈を浮かび上がらせる。

WWD:まず、これまでのキャリアについて聞きたい。

永谷:新卒でリクルートに入社し、営業と企画・編集を8年ほど担当した。当時のリクルートは営業至上主義的な情報誌の会社で、私が担当していたのは「ABロード」(現在は刊行終了)という海外旅行雑誌だった。

印象に残っているのは、ブータン取材。営業をしていたときに、編集長が急遽行けなくなり、私が代わりに行くことになった。取材なんて初めての経験だったのに、編集・ライティング・撮影ディレクションまで全部自分でやれと言われた。普通の出版社なら営業マンにそんなことはやらせないと思うが、リクルートでは「お前、書けそうだからやってみろ」と。当時は雑誌がバカ売れしていた時代。「ABロード」は広告情報が詰まった情報誌で、編集記事には、広告ページの申し込みの誘引が強く求められていた。

たとえば「4ページでタイのリゾート特集をつくる」となったら、「この限られた情報量でどう“行きたい”と思わせるか」「予約申し込みにどう誘導するか」を徹底的に考えなければならなかった。そうした訓練が、のちのTGCのコンテンツメイキングにすべて生きたと感じている。

WWD:TGCに関わるようになった経緯とは?

永谷:2003年にリクルートを退社後、携帯向けのファッションコンテンツ事業に携わり、05年に東京ガールズコレクション(TGC)を立ち上げ時にチーフプロデューサーに就任してイベント全体を統括することに。

当時のTGC運営事業社であったゼイヴェル社はTGCに加え「ガールズウォーカー」という女性向けケータイメディアと、「ファッションウォーカー」というECサイトも運営していた。通常、こうしたメディアやEC、イベントは別会社が担うため、競合関係になりやすい。しかし、私たちはそれらをひとつのグループ内で横断的に連携できた。それが大きな強みだった。

WWD:当時はガラケー全盛期。

永谷:「iモード」に代表される日本のモバイルコンテンツは世界でもトップレベルと称されていた。携帯で商品を買えるという仕組みは非常に注目されていた。だからこそTGCもPR設計を逆算し、会場で見たリアルクローズをその場で購入できる仕掛けに徹した。

それまでのファッションショーは、半年先のシーズンを関係者だけに見せる閉じた世界だったが、TGCは一般客に開かれたイベントであり、リアルタイムで「見て、買う」ことを可能にした。当時としては革新的な取り組みだったと思う。

WWD:ファッショントレンドは一般に「上から下へ」降りていくピラミッド構造。だがTGCはその“裾野”の部分でリアルクローズを再編集し、新しいトレンドを発信してきた。

永谷:まさにその通り。TGCでは、女性誌全盛期の勢いもあり、女の子たちのリアルに寄り添ったスタイル提案が刺さった。当時は「CanCam」が60万部、「ViVi」が50万部、「SWEET」は100万部というように、女性ファッション誌全体で1000万部時代だった。「JELLY」や「S Cawaii!」などのギャル系も絶好調で、「モテ系」「ギャル系」「青文字系」など、さまざまな女子カルチャーが日本のファッションビジネスを活気づけていた。

その勢いは中国やアジア各国にも波及し、「Ray」や「ViVi」などの日本のライセンス誌が現地で大量に売れていた。「コレクションからトレンドを落とす」というよりも、日本発の“カワイイ”が明確にカテゴリ化され、新たなクリエイティブが生まれていた。

WWD:当時は人気モデルに会えるリアルイベントの価値は非常に高かった。

永谷:TGCにエビちゃん(蛯原友里)が着用すれば、売り上げも爆発的に跳ね上がった。彼女が着用した服は即完売。経済効果は8000億円とも言われていた。専属モデル制度があったため、『CanCam』と『ViVi』のモデルが同じイベントに出るなど通常では考えられなかったが、TGCではそれが可能だった。

当然、事務所や出版社から抗議されることもあった。しかし「観客が本当に見たいものは何か」を突き詰めて考えた上で、あえて“裏切り”を演出することで、ファンの満足度はむしろ高まったと感じている。

WWD:今ではTGCも地方開催が定着しているが、当時から地方展開を行っていたのか?

永谷:名古屋、沖縄、宮崎など、さまざまな地域で開催していた。名古屋では母娘でショッピングする文化に合わせて、会場を半分ショッピングエリア化したり、百貨店と連動してその場で買い物ができるようにした。TGCとコラボしたクーポンを配布したり、会場限定メニューを開発したりもした。

東京発のコンテンツをそのまま持ち込むだけでなく、あえて“その土地の観光資源”に寄せた仕掛けを行うことに意味があった。たとえば「世界の山ちゃん」との手羽先天ぷらは、TGCとのコラボから生まれた。美味しかったため、現在では通常メニューとして定着している。沖縄ではビーチに近い会場で水着ショーを開催するなど、各地域ごとにカスタマイズしてイベントを構成していた。

WWD:そういった地方の魅力を発掘・編集する手腕が買われ、現在の仕事にも繋がっていく。行政に関わるきっかけは何だったのか。

永谷:観光庁・文化庁に関わるようになったのは19年ごろ。オリンピック前年の「日本の夜はつまらない」をどうにかせねばから始まった。観光消費額を増やすためには、夜間や早朝に過ごせるコンテンツが必要になる。宿泊を促すには「夜に何をするか」が重要で、ナイトタイムエコノミーが観光政策の柱として浮上してきた。

その中で観光庁のナイトタイムエコノミー推進協議会の理事として声がかかり、実際に現場の事業者支援や、自治体への伴走支援などを担うようになった。文化庁の取り組みでも、有形文化財の活用や夜間・早朝の文化プログラム開発に携わっている。

地方観光には「マーケティングが存在していない」

WWD:永谷さんが考える観光ビジネスのあり方とは。

永谷:まず観光とは、移住・定住・産業振興の「最初の接点」である。「一度訪れた土地が忘れられなくて、移住を考えるようになった」「地域の素材や文化に惹かれて商品開発したくなった」。そんな流れは珍しくない。

だからこそ、観光は“ただの誘客”ではなく、“関係人口を育てる設計”であるべきだ。“映え”だけを求めて写真を撮って帰る観光では、何も残らない。大事なのは、訪れた人が「この土地の文化や価値観が好きだ」と思い、何度も戻ってきたくなる関係をつくること。そういうファンをつくるのが、観光の本質であり、継続する地域経済の土台になる。

WWD:“質”が重要であると。

永谷:きちんとした「体験」を作らなくてはならない。きれいな景色がある「だけ」ではダメ。その背景にある歴史や文化、職人の技や食の哲学など、「知ったらもっと面白くなる情報」をしっかり伝える必要がある。観光客がその場で深く関われる導線も設計しておくべきだ。

加えて、訪れた人に「自分もこの地域の一部になれた」と思ってもらえるような関係性を作ること。たとえば伝統工芸の体験を通じて職人の話を聞く。郷土料理をつくるワークショップに参加する。それをSNSで発信してくれる。そうして関係性ができれば、再訪率も自然と上がっていく。

WWD:まず手をつけるべき課題は。

永谷:多くの自治体や官公庁の施策は「コンテンツをつくる」ことは頑張っているけれど、それを「どう届けるか」「どう買わせるか」の視点がまったく抜けている。つまりは、「マーケティングが存在していない」ということが一番の問題だと思う。

たとえば、どこにでもあるようなSUP(パドルボード)をアピールしても差別化は難しい。「漁師の船に乗って、自分で釣った魚をその場で調理して食べられる」という体験なら、それだけで十分に旅の目的になる。

そうした体験が「どこでできるのか」「どう予約するのか」「いつ空いているのか」が、ユーザーの目に見える形で提示されていることも大事。そこが整っていなければ、誰も知らず、来ない。Googleマップに載っていない、載っていても営業時間や定休日、アクセス情報が間違っている、有名観光地の公式サイトが機能していない。そんなケースも珍しくない。

WWD:新たなコンテンツをつくるよりも、既存資源を“見せる”ことが先決と。

永谷:そして、観光というのは、ただ一度人を呼んで終わりではない。どう継続させるか、どう熱量を維持していくかが重要で、それには「愛」と「必然性」が不可欠。

今、観光の現場や事業者の多くが、「来てくれたらラッキー」くらいの温度でしか動いていない。でも、実際はそんな簡単な話ではない。来た人がもう一度来たいと思うかどうか、そこに何を感じて、何を持ち帰るかが、次につながる鍵になる。

WWD:著書においても、「継続」の大切さを説いていた。そのエンジンになるのは。

永谷:私は、地域の若い事業承継者だと考えている。たとえば、100年続く酒蔵の5代目が、「このままじゃ無理だ」と感じて動き出す瞬間がある。古いラベルでは売れない。販路がない。ブランド価値も伝わっていない。そんなとき、彼らは一念発起して、海外向けの限定ラベルを開発したり、酒粕を入浴剤にしてコスメ展開したりする。

でも、それを実現するには、ものすごいエネルギーがいる。銀行に頭を下げて資金を確保し、デザイナーを探し、社内の30歳年上の職人たちを説得して動かす。誰もやり方を教えてくれない中で、自分で調べて、一歩一歩かたちにしていく。そこにはマーケティング、営業、マネジメント、すべてのスキルが必要とされる。

WWD:ファッション業界のノウハウやリソースが、そこに役立つことはあるか。

永谷:間違いなくある。今は、工芸品でも「売れない理由」が山ほどある。たとえば「肩掛けできないバッグ」「開口部が狭すぎて物が入らないポーチ」など。職人にとっては“伝統”でも、今の生活者には使いにくい。

そこにファッションの知見が入れば、「使える形に直す」「見せ方を変える」「価格を再設定する」ことができる。たとえば「地元の素材を使ったバッグ」を作るとしても、職人任せでは肩掛けひとつ設計できないことが多い。そこに、アパレル出身者が入って「このストラップの長さで、こういう使い勝手で」と具体的に詰めていけば、全然違う商品が生まれる。それをちゃんと売る、流通に乗せることもできる。

その“直した”事例がひとつでも売れれば、他の職人たちにも説得力が生まれるだろう。事例化と可視化がカギだ。

WWD:モノに付加価値をつけることも、ファッションの得意分野だ。

永谷:その通り。見る人によっては「ただの布」であっても、それに価値をつけ、数万円、数十万円で売るロジックとマジックを持っている。ブランドの文脈や物語性、デザインの力を使って価値を生む。その手法は地方の伝統工芸や観光資源にも応用できるはずだ。

たとえば藍染の反物。38cm幅で着物にしか使えない、家財や小物に使うにしても限界がある。ならば、糸から染めてはどうか?インテリアやアートに転用すればいい。藍染のカーテン、藍染のタペストリー、藍染のアートパネル。すべて再構築によって新しい市場が生まれる。

WWD:体験やストーリーが伴えば、さらに心に響く。

永谷:たとえば錫の器を、自分で叩いてつくるワークショップにするだけでいい。「見て」「買う」だけなら数千円の商品が、体験を伴うことで1万〜2万円に化ける。自分が手をかけた、一点ものという実感が価値になる時代だ。

ファッション業界の人間は、マーチャンダイジング、シーズン設計、サイズ感の最適化、販路戦略、ストーリーテリングまで、商品を“売る”ための全方位的な知見を備えている。しかもそれを、年に何度も高速でPDCAを回しながら実践し、知見を蓄えている。

伝統や技術に裏打ちされたモノ作りと、ファッション業界が得意とする“売れる仕組み”のノウハウ。それが掛け合わされば、地域産業に新たな価値が生まれるはずだ。

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「クリーン」がイチゴの新作フレグランスを発売 みずみずしく甘い香り

ブルーベル・ジャパンは6月25日、米ニューヨーク発のサステナブルフレグランスブランドフレグランスブランド「クリーン(CLEAN)」の新作フレグランス“クリーン クラシック ストロベリーフィールド オードパルファム”(30mL、6050円/60mL、1万450円)を発売した。摘みたてのイチゴの豊かでみずみずしい甘さを表現したフルーティフローラル調の香りが特徴だ。

香り立つワイルドストロベリーが印象的

同ブランドのクラシック コレクションは2003年に誕生。石けんの香りからインスピレーションを受け、清潔感をさまざまな香りで表現することをコンセプトにしている。また、トップノートからラストノートまで香りの印象が変わらないシンプルな構成で、ほかの香りと重ねるレイヤリングもしやすくなっている。

新作はトップノートにワイルドストロベリーとリネンアコードを配合し、ミドルノートでジャスミンペタルとオーキッドブロッサムが広がる。ラストノートには肌に触れるようなホワイトムスクと官能的なアンバーを採用し、魅力的な余韻を演出した。同コレクションの“アップルブロッサム オードパルファム”と重ねることでフルーティでジューシーな香りのハーモニーを、“レイン オードパルファム”と組み合わせることでみずみずしさが際立つ香りを楽しめる。

ボトルには100%リサイクル可能なガラスを使用し、外箱にはFSC認証を受けた素材を採用し、水ベースのインクのみでデザインしている。

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「アンドビーヘア」がテレビアニメ「おそ松さん」とコラボ 人気のシャンプー&トリートメントを限定パッケージで発売

河北裕介ヘアメイクアップアーティストがプロデュースするヘアケアブランド「アンドビーヘア(&BE HAIR)」は7月4日、テレビアニメ「おそ松さん」とコラボレーションしたシャンプー&トリートメントを数量限定で発売する。ロフト(LOFT)、東急ハンズ、アットコスメ(@COSME)、ショップイン(SHOP IN)、アインズ&トルペ、R.O.U、アートマン、イオン、マツモトキヨシなどで取り扱う。アイテムは“ベーシックリペアシリーズ”のパッケージを限定デザインにしたもので、6つ子の描き下ろしイラストをポップにあしらった。
 

髪質&悩みに合わせた2タイプをラインアップ

 
限定デザインアイテムは、毛量が多くて広がる髪をしっとりとなだめる“アンドビー テイクダウンシャンプー”と“アンドビー ヘビーグロウトリートメント”、細くてボリュームが出にくく絡まりやすい髪をなめらかに保湿する“アンドビー スタンドアップシャンプー”と“アンドビー スパークルトリートメント”の2タイプを用意した。共に弱酸性処方のシャンプー&トリートメントで、髪と頭皮をやさしくしっかりと洗い上げながらダメージを補修。髪本来の美しさを引き出して、すこやかな頭皮環境へと導く。

パッケージに描いた6つ子たちは「アンドビーヘア」のロゴパーカーを着用したオリジナルカットで、線画や柔らかなカラーを添えたものなど洗練されたデザインに仕上げている。

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「いいことしてても、伝わらなきゃもったいない」――エシカルと“見える化”の話

「WWDJAPAN」ポッドキャストの「サステナブルファッション・トーク」は、ファッション業界のサステナビリティに関する最新ニュースやトレンドをざっくばらんにお話しする番組です。本番組では、サステナビリティ担当記者木村和花がホストを務め、「WWDJAPAN」サステナビリティ・ディレクター向千鶴とともにお届けします。

本日のゲストは先週に引き続き、再エネを中心とした脱炭素支援事業「みんな電力」などを手掛けるUPDATER(アップデーター)から山浦誉史さんをお迎えしました。ファッション業界におけるサステナビリティの「透明性」とは何か――。情報開示の重要性と日本的価値観とのギャップについて掘り下げます。ファッション領域のSXサービス「シフトシー(Shift C)」などのサービスを通じて企業と消費者をつなぐ現在の取り組み、そしてデジタル製品パスポート(DPP)など国際規制への対応を語る中で見えてきたのは、「言わないことが美徳」とされがちな日本の文化や業界慣習に一石を投じる姿勢。山浦さんの言葉から、これからの“伝える責任”のあり方を考えます。



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「いいことしてても、伝わらなきゃもったいない」――エシカルと“見える化”の話

「WWDJAPAN」ポッドキャストの「サステナブルファッション・トーク」は、ファッション業界のサステナビリティに関する最新ニュースやトレンドをざっくばらんにお話しする番組です。本番組では、サステナビリティ担当記者木村和花がホストを務め、「WWDJAPAN」サステナビリティ・ディレクター向千鶴とともにお届けします。

本日のゲストは先週に引き続き、再エネを中心とした脱炭素支援事業「みんな電力」などを手掛けるUPDATER(アップデーター)から山浦誉史さんをお迎えしました。ファッション業界におけるサステナビリティの「透明性」とは何か――。情報開示の重要性と日本的価値観とのギャップについて掘り下げます。ファッション領域のSXサービス「シフトシー(Shift C)」などのサービスを通じて企業と消費者をつなぐ現在の取り組み、そしてデジタル製品パスポート(DPP)など国際規制への対応を語る中で見えてきたのは、「言わないことが美徳」とされがちな日本の文化や業界慣習に一石を投じる姿勢。山浦さんの言葉から、これからの“伝える責任”のあり方を考えます。



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目黒蓮がメガネブランド「ゾフ」のグローバルアンバサダーに就任 サングラスをかけて本人が登場

メガネブランド「ゾフ(ZOFF)」は、アイドルグループのSnow Man(スノーマン)のメンバーで、俳優としても活躍する目黒蓮をグローバルブランドアンバサダーに迎え、新TVCM「Zoff meets 目黒蓮 SUNCUT GLASSES」編を、6月25日から公式サイトにて公開した。7月4日より全国で順次放送を開始する。

TVCMでは「めのため、未来のため」をキーメッセージに、紫外線を100%カットするサングラスを“サンカットグラス”と名づけ、目黒が軽やかにかけこなす姿を通じて「目を守り夏を楽しむ」というメッセージを発信する。なおTVCMや広告で目黒が着用したサングラスは、7日4日に全国の店舗および公式オンラインストアで発売。本発売に先立ち、6月25日から公式オンラインストアで予約受付がスタートした。

「ゾフ」が25日に開催した「メガネブランド『ゾフ』グローバルアンバサダー就任発表会」で同ブランドを運営するインターメスティックの上野博史社長は「WHOによれば、私たちが生涯浴びる紫外線量の半分以上は、18歳までに浴びたもの」と語る。「だからこそ、若年層における早期の紫外線対策が重要。肌へのケアは一般的になっていく一方で、目に関しては無防備な人が多い。紫外線カット率100%をほこる“サンカットグラス”を通じて、目への紫外線対策の重要性を訴え、サングラス文化が成熟していない日本で新たな習慣や常識を作りたい」と意気込んだ。

性別や世代を問わず多くの支持を集める目黒蓮のグローバルアンバサダーへの起用も、サングラスを使ったアイケア習慣の幅広い普及を目指してのこと。「『目を守りながら夏を楽しむ』というメッセージに共感した」という目黒は、今後、上述のTVCMに出演するほか、「ゾフ」店舗内外の広告ビジュアルなどに登場する。

就任発表会に登場した目黒は、インターメスティックの上垣勝人レンズ・サングラス・パッケージ事業部部門長のアドバイスのもと“通勤”や“ドライブ”といったシチュエーションに応じて「ゾフ」のアイウエアを選び着用。「今回のCM出演をきっかけに、自分も目のケアをしないと、と思うようになった。”サンカットグラス”を通して、みなさんと目の健康について考えていけたら」と語った。

 
「Zoff meets 目黒蓮 SUNCUTGlasses」篇

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キム・カーダシアンの「スキムス」が「ロベルト カヴァリ」とコラボ アニマル柄の水着を母娘で着用

キム・カーダシアン(Kim Kardashian)がプロデュースする「スキムス(SKIMS)」は、イタリアのラグジュアリーブランド「ロベルト カヴァリ(ROBERTO CAVALLI)」とコラボレーションした水着コレクションを発売する。同コレクションは、レトロなイタリア風のグラマラスでセクシーなシルエットの水着をそろえ、キャンペーンビジュアルには、カーダシアンと母親のクリス・ジェンナー(Kris Jenner)が登場する。6月27日9時(EST)から「スキムス」公式オンラインストアで販売する。

コラボアイテムは、「ロベルト カヴァリ」のエキゾチックで大胆なプリントと「スキムス」のスイムウエアデザインを融合した。トラの顔やキジ、しまうまや、フローラル柄をデザインしたワンピース、ビキニ、シフォンのカバーアップ、シルクのヘッドスカーフなどをラインアップする。サイズはXXSから4Xまで用意する。

カーダシアンとジェンナーが出演するビジュアルは、1970〜80年代のビンテージスタイルにインスパイアされた。トラの顔をプリントしたワンピースに赤のヘッドバンドを合わせたカーダシアンのルックは、80年代に流行したエキササイズビデオを彷ふつとさせる。

カーダシアンは、「『ロベルト カヴァリ』とラグジュアリーなコレクションを発表することができて本当にワクワクしている。私はずっと『ロベルト カヴァリ』のエキゾチックなプリントと大胆なエネルギーが大好きだった。『スキムス』の水着を通じて、そのビジョンに命を吹き込むことで、予想もしていなかった洗練されたものを作ることができた。私たちは、『ロベルト カヴァリ』の最もアイコニックなプリントと、『スキムス』のスイムウエアのシルエットを合わせ、どこにいても、どんな人のボディーもエンパワメントするセクシーなコレクションをお届けする」とコメントした。

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「ミュアイス」の人気マルチパウダー“スポメン”に限定色のミルキーホワイト&マットベージュ

美容系動画クリエイターのかわにしみきがプロデュースするコスメブランド「ミュアイス(MUICE)」は7月16日、人気のマルチパウダー“スポットメンテパウダー”(各1045円)から、ミルキーホワイトとマットベージュの限定2色を発売する。

“スポットメンテパウダー”はさまざまな使い方ができるマルチパウダーで、赤みやくすみ補正、クマ隠しなどに活躍する。ほどよくきらめくパール配合で、自然な立体感を演出。既存色は、ニュートラルなベージュや自然なほんのり血色感を演出するピンク、色むらを整えるイエローの3色を用意している。

“ドダイホワイト”は、パール配合でハイライト効果のあるミルキーホワイトで、かわにしが特に苦戦して開発に時間がかかったカラーだそう。真っ白になりすぎない発色が特徴で、チークのベースに仕込んだり、小鼻のハイライターとして使用すると、メイクの完成度がアップデートする。

肌悩みをカバーするマットベージュ“オタスケマットベージュ”は、「パールなしのマットタイプが欲しい」といったユーザーの声に応えて誕生したカラーだ。既存色の“01 ソコアゲベージュ”をマットにしたタイプで、メイク直しとしても使用できる。

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「ミュアイス」の人気マルチパウダー“スポメン”に限定色のミルキーホワイト&マットベージュ

美容系動画クリエイターのかわにしみきがプロデュースするコスメブランド「ミュアイス(MUICE)」は7月16日、人気のマルチパウダー“スポットメンテパウダー”(各1045円)から、ミルキーホワイトとマットベージュの限定2色を発売する。

“スポットメンテパウダー”はさまざまな使い方ができるマルチパウダーで、赤みやくすみ補正、クマ隠しなどに活躍する。ほどよくきらめくパール配合で、自然な立体感を演出。既存色は、ニュートラルなベージュや自然なほんのり血色感を演出するピンク、色むらを整えるイエローの3色を用意している。

“ドダイホワイト”は、パール配合でハイライト効果のあるミルキーホワイトで、かわにしが特に苦戦して開発に時間がかかったカラーだそう。真っ白になりすぎない発色が特徴で、チークのベースに仕込んだり、小鼻のハイライターとして使用すると、メイクの完成度がアップデートする。

肌悩みをカバーするマットベージュ“オタスケマットベージュ”は、「パールなしのマットタイプが欲しい」といったユーザーの声に応えて誕生したカラーだ。既存色の“01 ソコアゲベージュ”をマットにしたタイプで、メイク直しとしても使用できる。

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「フジロック 2025」で観るべきおすすめアーティスト24組

7月25〜27日に新潟県湯沢町の苗場スキー場で開催される日本最大級の音楽フェス「フジロックフェスティバル’25(FUJI ROCK FESTIVAL'25)」(以下、「フジロック」)。今年のヘッドライナーは、7月25日がフレッド・アゲイン(FRED AGAIN..)、26日がヴルフペック(VULFPECK)、27日がヴァンパイア・ウィークエンド(VAMPIRE WEEKEND)が務めるほか、Suchmos(サチモス)やフォー・テット(Four Tet)、ジェイムス・ブレイク(James Blake)、山下達郎、ハイム(HAIM)、リトル・シムズ(Little Simz)、Vaundy、Creepy Nuts、RADWIMPSなど注目アーティストが多く出演する。

今回、音楽ライターのZ11&WWDJAPAN編集部がファッション&音楽好きにおすすめするアーティスト24組をピックアップ。ぜひ現地で見る際の参考にしてほしい。

1日目/7月25日

Green Stage

FRED AGAIN..

ロンドン出身のプロデューサー/DJ/シンガーソングライター、フレッド・アゲイン(Fred again..)は、エド・シーランやストームジーらの楽曲制作にも関わり、英国の音楽賞でも評価された実力派である。「Actual Life」シリーズでは日常の断片をサンプリングし、感情の起伏をダンスミュージックとして昇華。スクリレックスやブライアン・イーノとの共演など、ジャンルや世代を超えたコラボレーションも特徴だ。ライブでは即興性に富んだセットと観客との一体感が魅力であり、ロンドンの「Boiler Room」での圧巻のプレイは世界中で話題となった。日本初上陸となる今回の「フジロック」では、クラブとフェスの境界を軽々と越えるパフォーマンスが期待される。

HYUKOH & SUNSET ROLLERCOASTER

韓国のバンドHYUKOH(ヒョゴ)と台湾のSunset Rollercoaster(サンセット・ローラーコースター、落日飛車)によるコラボステージは、アジア・インディーの現在地を象徴する一夜限りの共演である。HYUKOHは、センチメンタルな歌と鋭敏なバンドサウンドで韓国の若者の心を捉えた存在。Sunset Rollercoasterは、甘美なシティポップ風サウンドとビンテージな音像で台湾を代表する人気バンドとなった。それぞれの持つ文化的背景と音楽性が混じり合い、即興性を帯びたセッションが展開されるステージは、まさにフジロックならではの風景である。アジアからの新しい風が、苗場の空気をしなやかに揺らすに違いない。

White Stage

Suchmos

サチモス(Suchmos)は、ジャズ、ソウル、R&Bのエッセンスをロックに溶け込ませた音楽性で2010年代の日本音楽シーンを席巻したバンドである。13年に結成され、16年の「STAY TUNE」がCMソングに起用されたことで一躍脚光を浴びた。都会的なグルーヴと洒脱なサウンド、YONCEのしなやかなボーカルが絶妙に溶け合い、聴く者を日常から切り離すような没入感を生む。NHKサッカーテーマ「VOLT-AGE」などでも存在感を示しつつ、21年に活動を一時休止。その後24年に再始動を果たし、変化と深化を経たサウンドで再びシーンに帰還した。円熟味を増したライブパフォーマンスは、苗場の大自然とも呼応するに違いない。

MDOU MOCTAR

ニジェール共和国出身のエムドゥ・モクター(Mdou Moctar)は、伝統的なトゥアレグ音楽とロックギターを融合させたスタイルで、グローバルな注目を集めるギタリストである。砂漠のジミ・ヘンドリックスとも評される超絶技巧とスピリチュアルなサウンドは、まさに唯一無二。主演映画や欧米フェス出演を経て、2021年に発表されたアルバム「Afrique Victime」では、ポリリズムと情熱が交錯する圧巻のサウンドで絶賛を浴びた。爆発力あるライブでは、電撃のようなギタープレイとエネルギッシュなリズムが荒野を駆けるような高揚感をもたらす。現在のエムドゥ・モクターはバンドとして活動しており、モクターに加えて、リズム・ギタリストのアフムードゥ・マダサネ、ドラマーのスレイマン・イブラヒム、そしてアメリカ人ベーシスト兼プロデューサーのマイキー・コルタンの4人組だ。アフリカ音楽の未来を切り開く存在として、「フジロック」でもその熱量をぶつけてくるだろう。

Red Marquee

TYCHO

ティコ(Tycho)は、米国サンフランシスコを拠点に活動するスコット・ハンセンによる音楽プロジェクトである。アンビエントとポストロックを基調とし、美しいシンセ・パッドと繊細なギターによって構成される浮遊感のあるサウンドが特徴。グラフィック・デザイナーとしても活動し、自身のライブでは映像と音を融合させた没入型パフォーマンスを展開する。グラミー賞にもノミネートされた「Weather」など、アルバムごとに進化を続ける表現力は、ジャンルを超えてファンを獲得してきた。夕暮れ時の自然と溶け合うようなサウンドスケープは、「フジロック」という環境と完璧にマッチするだろう。

PERFUME GENIUS

パフューム・ジーニアス(Perfume Genius)は、アメリカ・シアトル出身のマイク・ハドレアスによるプロジェクトである。繊細なピアノバラードから始まり、アートロックやエレクトロニカ、グラムロックまで多様な音楽性を展開してきた。とりわけジェンダーやアイデンティティーへの鋭い眼差しと、詩的で劇的な表現がLGBTQコミュニティーにも支持されている。幻想的かつドラマチックなステージは、音楽だけでなく身体表現や演出も含めた表現の場であり、魂を揺さぶるようなライブ体験を提供する。静謐と高揚が交錯するそのパフォーマンスは、フジロックの初日に深い余韻を残すはずだ。

青葉市子

青葉市子は、クラシックギターと声のみで紡ぎ出す静謐な音楽世界で知られるシンガーソングライターである。2010年に10代でデビューして以来、詩的な言葉と独創的な旋律で、聴く者を幻想的な空間へと誘ってきた。代表作「0(ゼロ)」「アダンの風」などでは、自然や夢の中にいるような音響風景を構築。近年は舞台音楽や海外ツアーも手がけるなど、その活動は国内外を問わず広がっている。音と音の間に漂う静けさまでが音楽となるライブは、苗場の森と風とも呼応し、観客に深い没入体験をもたらすだろう。時に言葉より雄弁に語るそのステージは、フェスの中でも異質な輝きを放つ。

2日目/7月26日

Green Stage

VULFPECK

ヴルフペック(VULFPECK)は、米・ミシガン大学で出会った音楽学部の学生たちによって結成されたファンク・コレクティブである。ミニマルなファンクやR&B、モータウン、ニューソウルから強い影響を受けつつ、インストゥルメンタルとボーカル曲を自在に行き来し、過剰な装飾を排したタイトなグルーヴとユーモアを武器に独自の音楽世界を築いてきた。代表曲「Dean Town」や「Back Pocket」などに象徴されるように、ベースラインやリズムセクションが主役となる構成も多く、プレイヤーシップの高さが際立っている。ライブでは、即興性と遊び心に満ちた構成、そして観客との一体感を生む巧みなステージ運びが魅力である。音楽を純粋に楽しむという古き良き精神と現代的なDIY感覚が共存するヴルフペックのライブは、ファンク本来の喜びをあらためて体感させてくれるだろう。

山下達郎

山下達郎は、日本のポップス界を代表するシンガーソングライターであり、シティポップの象徴的存在として国内外に多大な影響を与えてきた。1975年にシュガー・ベイブでデビュー後、ソロとして「RIDE ON TIME」「クリスマス・イブ」など数々のヒットを放ち、卓越した作曲・編曲センスと演奏技術で高く評価されている。ライブでは自身の音楽に対する完璧主義が貫かれ、緻密なバンドアンサンブルと圧倒的な歌唱力で観客を魅了する。「フジロック」初出演となる今回は、野外で聴く達郎サウンドの豊潤さが、新たな魅力として響き渡ることだろう。時代を超えて愛され続けるその音楽が、苗場に美しく降り注ぐ瞬間が訪れる。

JAMES BLAKE

ジェイムス・ブレイク(James Blake)は、UKポストダブステップの潮流から現れたシンガーソングライター/プロデューサーであり、そのソウルフルな歌声と先鋭的なエレクトロニクスを融合させた音楽性で、現代音楽の境界を拡張し続けている。デビュー当初は無機質なビートと空白を活かしたサウンドで注目を浴び、アルバムを重ねるごとに内省的なリリックと感情表現の振れ幅を深めてきた。「Assume Form」や「Friends That Break Your Heart」などでは、ポップと実験の絶妙なバランス感覚が際立ち、リスナーの心を揺さぶっている。ライブでは静寂と轟音の対比を自在に操り、繊細なピアノとサブベースが空間を震わせる。苗場の空に響く彼の声は、特別な時間を生むに違いない。

君島大空 合奏形態

君島大空は、ギタリスト、作曲家、シンガーとして唯一無二の音楽世界を築いてきた日本のアーティストである。合奏形態では、弦楽器や管楽器を取り入れたアンサンブルによって、即興性と構築性がせめぎ合う深遠な音楽が展開される。楽曲はしばしば内面の揺らぎや情景を抽象的に描き出し、その繊細な詩世界と音の起伏は観客の深層へと届く力を持つ。ライブでは沈黙すら一部として取り込む張り詰めた緊張感と、予測不能な音の運動が共存し、強烈な没入体験をもたらす。「フジロック」という開放的な環境において、彼の音楽がどのように響き渡るのか注目である。

CA7RIEL & PACO AMOROSO

カトリエル&パコ・アモロソ(CA7RIEL & PACO AMOROSO)は、アルゼンチンの新世代シーンをけん引する音楽デュオである。ヒップホップ、エレクトロ、ファンク、R&B、ロックなどを自在に横断しながら、ラテンアメリカの感性とストリートの熱量を詰め込んだサウンドで注目を集めてきた。2010年代後半に発表された「OUKE」や「JALA JALA」などのシングル群でブレイクを果たし、24年には待望のフルアルバム「Baño María」をリリース。さらに25年にはEP「Papota」も発表し、その音楽的進化を加速させている。ライブでは、祝祭的なエネルギーと破格の身体性を持つステージングが魅力であり、観客を一気に熱狂へと引き込む。南米から届く色彩豊かなグルーヴが、苗場の空気を鮮やかに染めることだろう。

White Stage

FOUR TET

フォー・テット(Four Tet)は、ロンドン出身のキエラン・ヘブデンによるソロプロジェクトで、エレクトロニック・ミュージックにフォークやジャズ、民族音楽の要素を融合させた先鋭的な作品群で知られている。90年代後半から活動を始め、アルバム「Rounds」で世界的評価を獲得。以降もリリースを重ねながら、クラブと実験音楽の境界を巧みに往還する独自の表現を貫いてきた。2020年代にはフレッド・アゲインやスクリレックス(Skrillex)との共演でさらに注目を集め、同世代の枠を超えた活動が評価されている。DJセットでは細やかなミックスと有機的な展開で観客の身体と心を揺さぶり、野外フェスではその音像が一層の広がりを持つ。苗場の自然との共振にも期待したい。

BARRY CAN'T SWIM

バリー・キャント・スウィム(Barry Can't Swim)は、エディンバラ出身のプロデューサー/DJで、ハウスを基軸としながらもジャズやアフロビート、ラテンなどを取り入れたオーガニックかつ洗練されたサウンドで注目を集める存在である。2023年のデビューアルバム「When Will We Land?」では、エモーショナルなコード進行とグルービーなリズムが交錯するトラック群で高評価を得た。メロディーの美しさとリズムの快楽が共存する彼の楽曲は、ダンスフロアにもフェスの草原にも溶け込む柔軟性を持つ。ライブでは感情を揺さぶる構成力と高揚感を生む展開が魅力であり、苗場の自然と一体になったパフォーマンスは観客の記憶に刻まれるであろう。

FAYE WEBSTER

フェイ・ウェブスター(Faye Webster)は、アトランタ出身のシンガーソングライターであり、カントリー、R&B、インディーポップを独自の感性で融合させた音楽性が特徴である。飾り気のない淡々としたボーカルと、湿度を帯びたギターサウンドが静かな情感を生む。アルバム「Atlanta Millionaires Club」や「I Know I’m Funny haha」では、日常のささやかな感情や違和感を鋭くすくい取ったリリックが多くの共感を集めた。ライブではゆるやかな空気感と内省的な美しさが調和し、フェスの喧騒の中でも特異な存在感を放つ。静けさの中にある強さが、大自然の風景に寄り添うように響くに違いない。

3日目/7月27日

Green Stage

VAMPIRE WEEKEND

ヴァンパイア・ウィークエンド(Vampire Weekend)は、ニューヨークのコロンビア大学出身のメンバーにより結成されたインディーロックバンドである。2008年のデビュー以来、アフロポップやクラシック、レゲエなど多様な音楽性を軽やかに取り入れたセンスと、知的なリリックで高い評価を受けてきた。代表作「Contra」「Modern Vampires of the City」はシーンの金字塔とされ、19年の「Father of the Bride」ではグラミー賞を受賞するなど進化を続けている。ライブでは独特の軽快さと緻密なアンサンブルが際立ち、会場を心地よい熱気で包み込む。今年の「フジロック」では、夜のステージに映える洗練された音像と美しいハーモニーが幻想的なフェスの雰囲気を一層豊かに彩るだろう。

LITTLE SIMZ

リトル・シムズ(Little Simz)は、UK出身のラッパー/俳優/作家として多彩な才能を発揮するアーティストである。鋭く緻密なリリック、壮麗なオーケストレーション、ストーリーテリングを融合させた音楽は、ヒップホップの枠を超えて高く評価されている。アルバム「Sometimes I Might Be Introvert」では、自らの内面と社会的テーマを並列に描き出し、2022年にはマーキュリー賞を受賞。ステージでは巧みなフロウとパフォーマンス力により、メッセージ性とエンタメ性を両立させた圧倒的な存在感を放つ。言葉の力が野外の空気を震わせ、観客の意識に深く刻まれる時間となるだろう。

White Stage

HAIM

ハイム(HAIM)は、エスティ、ダニエル、アラナのハイム三姉妹によるカリフォルニア出身のポップロックバンドである。AOR、R&B、90年代ロックなどを咀嚼(そしゃく)した懐かしくも現代的なサウンドと、全員がマルチプレイヤーである演奏力の高さ、緻密なコーラスワークが大きな魅力である。2013年のデビュー作「Days Are Gone」で脚光を浴び、20年のアルバム「Women in Music Pt. III」ではよりパーソナルで内省的な表現へと進化。ライブでは姉妹ならではの抜群の呼吸と、観客との親密な関係性が際立つ。エネルギッシュでありながら包容力あるそのステージは、真夏の火照った身体に心地よい高揚感を生み出すに違いない。

羊文学

羊文学(ひつじぶんがく)は、現代日本のオルタナティブ・ポップを代表するバンドとして注目されており、透明感あるボーカルと繊細なサウンドメイクで支持を集めている。シューゲイザー、ポストロック、J-POPの要素を内包しつつ、どの楽曲にも普遍的な感情と静かな衝動が宿っているのが特徴である。「光るとき」「our hope」といった作品では、日常の光と陰を柔らかにすくい取る表現力が際立ち、幅広いリスナーの共感を得ている。ライブでは余白や静寂を活かした演奏が空間に染み渡り、観客を優しく包み込む。3人のメンバーが紡ぎ出す有機的なアンサンブルは、苗場の自然と呼応しながら、深く心に響く時間をもたらすだろう。

SILICA GEL

シリカ・ゲル(Silica Gel)は、韓国のインディーシーンから登場したサイケデリック・ロックバンドである。シューゲイザーやアンビエント、ノイズの要素を取り入れた音像は、夢と現実の狭間を彷徨(さまよ)うような浮遊感と深度を併せ持っている。2023年のアルバム「POWER ANDREW」では、さらに音響的実験性を深め、国内外のメディアからも高い評価を得た。視覚的演出にも定評があり、ライブでは映像と光が交錯する没入型の空間演出が施される。「フジロック」の森や霧とも共鳴するであろう彼らの音楽は、幻想的な体験を求める観客の感性に静かに火を灯す。

Red Marquee

kanekoayano

kanekoayanoは、シンガーソングライター・カネコアヤノが率いるバンドであり、内省的で鋭い言葉と、時に優しく、時に荒々しく鳴らされる音像が魅力である。2024年には5人編成による新体制で制作されたアルバム「石の糸」を発表し、フォーキーな質感に加え、クラウトロックやダブの影響を感じさせる自由度の高いサウンドを展開。ライブでは、観客の感情に寄り添うような歌と、緊張感と熱量をはらんだバンドのアンサンブルが交錯し、濃密な空気を生み出す。小さな感情を丁寧にすくい取ったその音楽が、自然に囲まれた苗場の空間にどのように響くのか。開放的でありながら深くパーソナルな音楽体験が期待されるステージとなるだろう。

ENGLISH TEACHER

イングリッシュ・ティーチャー(English Teacher)は、イギリス・リーズを拠点とするオルタナティブロックバンドであり、鋭利なギターサウンドとポストパンク由来の緊張感を持つ新世代バンドとして注目を集めている。2024年に発表されたデビューアルバムでは、風刺的かつ文学的なリリックと、スピーク・シンギング調の独特なボーカルが話題となった。ステージでは、切迫感のあるパフォーマンスとアート性の高い演出が融合し、リスナーの身体と精神を刺激する。英インディーの現在地を象徴する存在として、「フジロック」での初ステージは極めて鮮度の高い一幕となるだろう。

MEI SEMONES

米ミシガン州アンアーバー出身、現在ブルックリンを拠点に活動するメイ・シモネス(Mei Semones)。日本人の母とアメリカ人の父のもとで育ち、ジャズ/ボサノヴァ/インディロックを自在に横断し、日本語と英語のバイリンガル歌詞を用いる才能溢れるシンガーソングライターである。バークリー音楽院でギターを学び、2022年にEP「Tsukino」を発表しデビュー。Red Hot Chili PeppersのベーシストFleaが絶賛し、アメリカの音楽メディアPaste誌からも「The Best of What’s Next」に選出された注目株である。25年5月リリースのデビューアルバム「Animaru」では、日英バイリンガルで歌詞を紡ぎ、ジャズ的な和声と軽やかなタッチのギターが印象的な楽曲「Dumb Feeling」などを通じて独自の音像を築いた。緊張と解放が交錯する構成と心を掴むような柔らかい歌声で高い評価をうけているメイ・シモネスのライブ。繊細さと豊かな色彩感を兼ね備えたサウンドが大自然の伊吹を感じさせる「フジロック」を彩る。

DYGL

DYGL(デイグロー)は、日本のロックバンドながら全編英語詞で活動し、UK/USインディーロックを血肉化したサウンドで国内外から評価を受けてきた。ストレートなギターロックを軸にしながら、作品ごとに洗練と冒険を繰り返しており、2023年のアルバム「Thirst」では内面的な深化とメロディーの強度を両立させた。ライブでは一切の無駄を削ぎ落とした演奏とエモーショナルなボーカルが真っ直ぐに観客の胸に響く。海外のフェスでも実績を重ねてきた彼らが、「フジロック」という舞台でどれほどの熱量を放つのか、その瞬間を目撃したい。

詳しいラインアップはこちらから
https://www.fujirockfestival.com/artist/index

■FUJI ROCK FESTIVAL'25
チケット発売中
日程:2025年7月25〜27日
会場:新潟県 湯沢町 苗場スキー場
https://www.fujirockfestival.com

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「トム ブラウン」2026年スプリング・コレクション

「トム ブラウン(THOM BROWNE)」が2026年スプリング・コレクションを発表した。

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「ラブ・ライナー」とミネラルコスメ「タイムシークレット」が人気ゲームアプリ「ブレイクマイケース」とコラボ 6人の登場人物を書き下ろしデザイン

mshのアイメイクブランド「ラブ・ライナー(LOVE LINER)」とミネラルコスメブランド「タイムシークレット(TIME SECRET)」は、人気ゲームアプリ“ブレイクマイケース”とコラボレーションする。7月1日〜27日、msh公式オンラインストア限定で受注販売を行う。「ラブ・ライナー」はペンシルアイライナーとマスカラを、「タイムシークレット」は薬用プレストパウダーを描き下ろしでデザインした。

「ラブ・ライナー」のコラボアイテム “ラブ・ライナー クリームフィットペンシルR 極細楕円芯” (1320円)は超極細ラインが描けるアイライナーで、ブラックとミディアムブラウンの2色をそろえた。繊維フリーで自まつげ1.5倍の長さを実現するマスカラ“ラブ・ライナー オールラッシュ マスク ロング&セパレート<マスカラ>”(1760円)はディープブラックとブラウンブラックを、スーパーウォータープルーフで長時間カールをキープする “ラブ・ライナー オールラッシュ マスク カール&ロング<マスカラ>”(1760円)は、ディープブラックとブラウンブラックをラインアップする。

「タイムシークレット」の“タイムシークレット プレストパウダー 専用コンパクト ブレイクマイケースデザイン&リフィルセット”(各2640円)は、メイク中のスキンケアとUVカットを備えた薬用フェイスパウダー。購入時には全6種類のコラボデザインコンパクトと、全4色のリフィルから1つずつ選択する。

オリジナルノベルティーやスペシャルセットも用意

コラボレーションを記念し、さまざまな企画も行う。単品製品を1個購入すると「ラブ・ライナー」製品にはオリジナルカード(全7種)を、「タイムシークレット」製品はオリジナルステッカー(全7種)をランダムで付属する。

また、皇坂逢、樋宮明星、在間樹帆、新名有、御門尊、壱川春日ら各スタッフをデザインした「ラブ・ライナー」「タイムシークレット」の両製品、各種ノベルティー、描き下ろしビジュアルのアクリルスタンドをセットにした“ペンシルアイライナー&プレストパウダーセット“(全6種、各5445円)も数量限定で販売する。

製品一覧

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「ラブ・ライナー」とミネラルコスメ「タイムシークレット」が人気ゲームアプリ「ブレイクマイケース」とコラボ 6人の登場人物を書き下ろしデザイン

mshのアイメイクブランド「ラブ・ライナー(LOVE LINER)」とミネラルコスメブランド「タイムシークレット(TIME SECRET)」は、人気ゲームアプリ“ブレイクマイケース”とコラボレーションする。7月1日〜27日、msh公式オンラインストア限定で受注販売を行う。「ラブ・ライナー」はペンシルアイライナーとマスカラを、「タイムシークレット」は薬用プレストパウダーを描き下ろしでデザインした。

「ラブ・ライナー」のコラボアイテム “ラブ・ライナー クリームフィットペンシルR 極細楕円芯” (1320円)は超極細ラインが描けるアイライナーで、ブラックとミディアムブラウンの2色をそろえた。繊維フリーで自まつげ1.5倍の長さを実現するマスカラ“ラブ・ライナー オールラッシュ マスク ロング&セパレート<マスカラ>”(1760円)はディープブラックとブラウンブラックを、スーパーウォータープルーフで長時間カールをキープする “ラブ・ライナー オールラッシュ マスク カール&ロング<マスカラ>”(1760円)は、ディープブラックとブラウンブラックをラインアップする。

「タイムシークレット」の“タイムシークレット プレストパウダー 専用コンパクト ブレイクマイケースデザイン&リフィルセット”(各2640円)は、メイク中のスキンケアとUVカットを備えた薬用フェイスパウダー。購入時には全6種類のコラボデザインコンパクトと、全4色のリフィルから1つずつ選択する。

オリジナルノベルティーやスペシャルセットも用意

コラボレーションを記念し、さまざまな企画も行う。単品製品を1個購入すると「ラブ・ライナー」製品にはオリジナルカード(全7種)を、「タイムシークレット」製品はオリジナルステッカー(全7種)をランダムで付属する。

また、皇坂逢、樋宮明星、在間樹帆、新名有、御門尊、壱川春日ら各スタッフをデザインした「ラブ・ライナー」「タイムシークレット」の両製品、各種ノベルティー、描き下ろしビジュアルのアクリルスタンドをセットにした“ペンシルアイライナー&プレストパウダーセット“(全6種、各5445円)も数量限定で販売する。

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藤原ヒロシ「フラグメント」とソックスの福助がコラボ V.A.で数量限定発売

ジュンは6月26日、福助と、藤原ヒロシが主宰する「フラグメント(FRAGMENT)」がコラボしたソックス“FRGMT FUKUSKE SOCKS”を数量限定で発売する。価格は2200円。ジュンが運営し、全体のディレクションを藤原ヒロシが手掛けた東京・原宿のコンセプトストア、ヴイエー(V.A.)および同公式オンラインで取り扱う。

「フラグメント」ロゴを配した
数量限定ソックス

コラボソックスは、レッグ部分に「フラグメント」ロゴをデザイン。ホワイトを土台とし、ブラックとネイビー、サックスブルー、ピンクのカラーリングをそれぞれ配した。同ソックスは、2025年に香港で開催した、福助初となる海外でのポップアップイベントで限定販売した。

福助は、足袋装束商として1882年に創業、ソックスやストッキング、タイツ、インナーウエアなど幅広く手掛け、福助人形をデザインしたマークでも知られる。

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7回目となるディズニー古着のポップアップ「みんなのファンタジーTシャツ展」が6月28、29日に開催 約500枚を販売

キャラクター古着を専門に取り扱う「サンキュロット(SANS-CULOTTE)」は、7回目となるポップアップイベント“みんなのファンタジーTシャツ展”を、6月28、29日の2日間にわたり、東京・新木場の「ベイアパートメント(BAY Apt.)」で開催する。

今回は、ブランド史上最大規模となる約500枚のTシャツを準備。ディズニーキャラクターをはじめ、企業ものやイベントものなどユニークな古着Tシャツを豊富に取りそろえ、来場者が“宝探し”のような感覚で楽しめるイベントとなっている。需要の高いXLなどの大きめサイズを中心に、Sサイズやキッズ向けの小さなサイズまで幅広く展開する。

「サンキュロット」は、これまで原宿のセレクトショップ「グレイト(GR8)」にて常時数十枚、「サンキュロット」オンラインでは常時100枚近くを販売しつつ、定期的なポップアップを開催してきたが、今後オンラインは縮小し、ポップアップの開催もTシャツシーズンに絞って展開する予定。今回は貴重なポップアップの機会となりそうだ。

「サンキュロット」とは

「サンキュロット」は、“バンドや映画に詳しくなくても着られる古着”をコンセプトに、コレクターの視点でキャラクターTシャツを選定・販売するブランド。約2000枚以上を収集してきた代表が手がけるコレクションは、ディズニーやアニメを中心に、ノスタルジックかつポップな世界観が支持を集めている。

“みんなのファンタジーTシャツ展”

◾️“みんなのファンタジーTシャツ展”
日程:6月28、29日
時間:12:00〜18:00
会場:ベイアパートメント(BAY Apt.)
住所:東京都江東区新木場2-15-14 3F
※会場前の並びは禁止。先着順入場。
※詳細は「サンキュロット」の公式インスタグラムで要確認

販売予定アイテム

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「タカミ」が“好潤感”化粧水を発売 老化サイクルの起点となる“角質硬化”に着目

日本発のスキンケアブランド「タカミ(TAKAMI)」は10月1日、2種の化粧水(100mL、4070円/150mL、5940円)を発売する。老化サイクルにアプローチし、心地良い肌なじみと浸透性をかなえる。9月24日に伊勢丹新宿店で先行発売する。

化粧水の開発にあたり「タカミ」は、“角質硬化”に着目。角質は水分やアミノ酸などの天然保湿因子(NMF)を失うと柔軟性が低下し、硬化するという。角質硬化は、コラーゲンの分解促進や肌代謝の乱れなど、表皮・真皮の構造や機能に悪影響を及ぼし、老化サイクルを引き起こす。「タカミ」は2種の化粧水で、潤いに満ちた健やかな角質にアプローチし、肌本来の健やかな状態を目指す。

化粧水には、NMFの半分以上を構成するアミノ酸にヒアルロン酸やトレハロースなどの潤い成分を配合。角層のすみずみまで潤いを与え、強くしなやかな角層に導く。またコラーゲンの生成もサポーし、肌全体のコンディションにアプローチする。摩擦を抑えてすっとなじむ心地良さと、潤いの持続力にもこだわった。界面活性剤や油分を使用せず、肌に寄り添う低刺激設計を採用した。

“ローションI”は、さらっとしたみずみずしいテクスチャーが特徴。肌に素早くなじみ、ベタつかない後肌感で、透明感溢れる滑らかでしなやかな肌へ導く。“ローションII”はとろりとしたテクスチャーで、肌に滑らかになじむ。マイクロヒアルロン酸を配合し、ハリと弾力のあるもっちりとした肌を目指す。

「タカミ」について

「タカミ」は1999年、東京・表参道の美容皮膚科クリニックから誕生したスキンケアブランド。2021年に日本ロレアル傘下となった。主力製品の角質美容水“タカミスキンピール”(30mL、5500円)は、今年で誕生20周年を迎えた。化粧水と併用することで、“タカミスキンピール”の浸透をさらにサポートする。

天谷美乃里・ロレアル リュクス事業本部 タカミ事業部 事業部長は、「生まれたての肌を取り戻すような体験を、あらゆる肌タイプの人にしていただきたい。全ての製品をどのような肌の人にも使っていただけるような、必要十分なミニマルな処方にこだわって開発している。新作の化粧水を含め、今後も新たなチャレンジとしてさまざまな提案をしていきたい」と話した。

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「ロムアンド」がプライマー機能を備えた新感覚マットリップを発売 秋のトレンドをリード

韓国コスメブランド「ロムアンド(ROM&ND)」は7月19日、リッププライマーにカラーを加えた新感覚マットリップ“カラーリップマット”(全6色、各1320円)を、全国のドン・キホーテ、バラエティーショップ、アインズ&トルぺなどで数量限定発売する。

チューブタイプの同製品は、プライマーのように唇の縦ジワをカバー。ムラなく密着し、色落ちしにくい点が特徴だ。1本でナチュラルに仕上げ別のリップとのレイヤリングを楽しむことができるほか、チークとしても使用できる。

単色使いもレイヤリングもできるソフトなカラー展開

カラーは、透明リッププライマーのリップマット、柔らかく血色感をプラスするソフトピーチ、くすんだニュアンスミュートカラーのハッシュグレープ、ブラウンで唇に深みを与えるトープダーン、青みを足したクールなオールドチェリー、唇の印象を整えるウォームなテディーベージュの全6色を用意している。

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イタリア大使館貿易促進部が「モーダ・イタリア展 」開催 113社が出展し、26年春夏コレクションを披露

イタリア大使館貿易促進部は、7月9日から11日までベルサール渋谷ガーデンで「モーダ・イタリア展 2026 春夏コレクション」を開催する。

本イベントは、25-26年秋冬コレクションから「モーダ・イタリア展 & シューズ・フロム・イタリー展」から「モーダ・イタリア展」に名称を統一。イタリアのトータルファッションの魅力を発信する場として、会期中のイベント内容もアップデートした。前回に引き続き、会場内のブースは、アパレルやレザー製品、シューズなどのカテゴリーに縛られず、「クラシック・フォーマル・エレガント」「トレンディ・イノベーション・サスティナブル」「カジュアル・スポーティー」という3つのテーマ別に配置する。

世界の主要国際見本市に先駆けて開催する本展示会には、イタリアから113社が参加し、最新のイタリアンファッションを紹介。各社のブースやさまざまなイベントを通して、同国の職人技術やモードを体感できる展示会となっている。なお出展企業は、イタリア大使館貿易促進部の公式サイトで確認できる。

会期中の目玉の一つは、7月10日にイタリアバッグ見本市ミペル(MIPEL)と靴見本市ミカム(MICAM)と共催するトレンドプレゼンテーション。ファッションエキスパートのオリエッタ・ペリツァーリ(Orietta Pelizzari)が登壇するほか、イタリアからミペルとミカムのディレクターが来日する。

展示会初日の7月9日には、ファッションエディター・スタイリストの大草直子や「フォルツァスタイル」の干場義雅編集長、ファッションモデルの五明祐子らが来場し、それぞれの視点で展示会を盛り上げる。国内の地方都市や、アジア、オセアニア地域を拠点とするバイヤーを招聘する海外・国内バイヤーズミッションや、日本のトップスタイリストが会場内のアイテムで提案したコーディネートをモデルが着用し、発信するフォトシューティングなどのイベントも継続する。

また「モーダ・イタリア展」のさらなる発展のため、会場ではアンケートを実施。場内のQRコードにアクセスしてアンケートに回答した来場者には数量限定のイタリアンジェラートの引き換えチケットをプレゼントする。さらに初日の9日には、18時から会場地下一階でアフターパーティーも開催予定だ。

入場には、展示会特設ホームページから事前に来場者登録を済ませる必要がある。当日は、取得したQRコードを受付に提示し、入場バッジと引き換える。

※展示商談会のため、デザイン情報を目的とした来場は固くお断りします

問い合わせ先
イタリア大使館貿易促進部
TEL:03-3475-1401

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永戸鉄也のミネラルウオーターブランド「ノーサービス」が誕生 “水はサービスじゃない”をテーマに

アートディレクターの永戸鉄也は、缶に入ったミネラルウオーターのブランド「ノーサービス(NO SERVICE)」をローンチする。また7月4日、原宿でレセプションパーティーを開催する。

同ブランドは、永戸のほか現役の慶應SFC生2人がメンバーとして参加し、 “水はサービスじゃない”をメッセージに、水問題を通じて資本主義の格差や環境問題などにアプローチすることを目指す。

ミネラルウオーターの缶は、“水を飲む”という行為を魅力的にすることをコンセプトに、スタイリッシュでユニークなデザインを採用した。

7月4日15〜20時には、原宿のザ・プラグでレセプションパーティーを行う。会場では、「ノーサービス」のブランドストーリーをインスタレーション形式で表現する。

イベント概要

 

◾️「ノーサービス」レセプションパーティー

日程:7月4日
時間:15:00〜20:00
場所:ザ・プラグ
住所:東京都渋谷区神宮前6-12-9
入場料:無料

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「ウォンジョンヨ」の人気トーンアップベースが艶肌仕上げにリニューアル・新色登場 初のメイクブラシも

「ウォンジョンヨ(WONJUNGYO)」は7月18日、人気のトーンアップベースをナチュラルな艶肌仕上げにリニューアルした“ウォンジョンヨ トーンアップベース N”(全4色、各1430円)とブランド初のメイクツールアイテムとなる“ウォンジョンヨ アーティストタッチブラシ”(#01/1100円、#02/990円)を発売する。「ウォンジョンヨ」公式オンラインストア、アマゾン、キューテン(QOO10)、楽天、ロフトやハンズ、アットコスメストアなどのバラエティーショップで取り扱う。また7月4〜13日には、新商品発売を記念し東京・日本橋で期間限定ポップアップストアをオープンし、先行発売を実施する。

人気トーンアップベースが艶肌仕上げ、美容液成分配合にリニューアル

“ウォンジョンヨ トーンアップベース N”は、これまでカバータイプとして展開していた“ピーチピンク”と“ライムイエロー”を人気の“スカイブルー”のベースに合わせて処方を変更し、ナチュラルな艶感とワントーン明るい肌を演出する下地にリニューアルした。また、新たに美容液成分も配合することで、潤いのあるみずみずしい肌へ導く。さらに、新色として、肌の黄みを補正し透明感のある華やかな肌を演出する“スノーラベンダー”も仲間入りし、全4色のラインナップに。

ブランド初のメイクツールアイテム

また、同日発売するブランド初のメイクツールアイテム“ウォンジョンヨ アーティストタッチブラシ”は、ウォン・ジョンヨがメイクブラシに求めるものを詰め込み、プロ仕上げの技術を再現できるように毛先に長さや厚みをミリ単位まで追求した。サイズは用途に合わせて選べる2種類で、“#01”は目の下などの広い部分に、“#02”はニキビ跡などの細かい部分やコンシーラーを使った涙袋メイクに使用することでワンランク上の仕上がりに導く。

新商品発売に先駆けてポップアップも

新商品発売に先駆けて、東京・日本橋にオープンする期間限定のポップアップストア“ウォンジョンヨ フラワー ショップ”は、新商品の先行販売やポップアップでしか手に入らない限定ノベルティーなど、多数のコンテンツを用意する。

ポップアップ概要

◼️“ウォンジョンヨ フラワー ショップ”

日程:7月4〜13日
場所:0th ハブ ニホンバシ
住所:東京都中央区日本橋2-9-10
時間:11:00〜20:00(初日は14:00〜)

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ジャクソン・ワン×ファレル・ウィリアムス レースをテーマにしたコレクションを発表 

 

アーティストのジャクソン・ワン(Jackson Wang)が手掛ける「チームワン デザイン(TEAM WANG DESIGN)」とファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)が設立した「ビリオネア・ボーイズ・クラブ(BILLIONAIRE BOYS CLUB)」は、レースをテーマにしたカプセルコレクションのローンチを発表した。また、ウィリアムスによるオークションプラットホーム、ジュピター(Joopiter)で限定オークションも行う。

同コレクションは、ロングスリーブTシャツとモト(Moto)にインスパイアされたフーディー、バイクジャケットの3アイテムをそろえる。ワンとウィリアムスのサイン入りTシャツとジャケットは、ジュピターで行うオークションに出品され、収益はウィリアムスの非営利団体ブラック・アンビション(Black Ambition)に寄付される。

また、“ザ・ジャクソン・ワン・エクスペリエンス”と題し、ワンと過ごすことができる権利を全3ロット出品するオークションもジュピターで行う。アクティビティーは未定だが、スタジオセッションやミュージックビデオの撮影を計画しているという。7月2日まで落札可能だ。

 

6月22日(現地時間)には、パリ・メンズ・ファッション・ウイークに先駆け、同コラボコレクションを記念したガーデンパーティーが行われた。 BLACKPINKやNewJeansなどのKPOP曲が流れた会場には、俳優のロウン(Rowoon)やラッパーのエイサップ・ナスト(Asapnast)らが来場し、ワンのアルバム、「MAGIC MAN」をテーマにしたカクテルを楽しんだ。

“人生は自分自身とのレース”
休止期間を経た心境をコレクションに反映

 

コレクションの意味について、ワンは米「WWD」に対して「全てのアイテムに僕からのメッセージを込めている。人生はレースだが、自分自身とのレースだ。他人と競争する必要はない。どんな時でも挑むのは自分自身だ。僕は自分自身と戦っている」と明かした。

2023年に1年間の活動休止期間をとったワンだが、これは彼にとって大きな意味を持ったという。ボーイズグループGOT7のメンバーとしてスポットライトを浴びていた期間を思い起こしながら、「僕はたくさんのことを見逃していたような気がする。自分は、皆が思うような“ジャクソン”なのか、あるいは、自分が思うような“ジャクソン”なのかと、考える時間さえなかった」と述べた。

およそ2年に一度という早いペースで新アルバムのリリースが期待されるKPOPの世界で活動を休止することは、キャリアを失うことになると警告されたという。ワンは、「“活動しないのであれば、人気を失うよ”と言われるかもしれないが、僕には自分が何者なのか、そして自分が生み出すものが自分そのものであることを確かめる時間が必要だった」と休止期間を振り返った。

しかし、彼のことを一目見ようとパーティー会場の入り口付近に集まった数百人のファンを見るからに、活動休止により人気が衰えることはなかったと言っていいだろう。

 

休止期間は、受容と自己向上という新しいマインドセットを形成することに役立ったという。そして、「ビリオネア・ボーイズ・クラブ」と「チーム ワン デザイン」は、このワンのフィロソフィーを、コラボコレクションに反映させることにした。

「チーム ワン デザイン」については、「基本的にジャクソンのクローゼットだ。そしてコラボは全部、単に“ジャクソンと友達”のものなんだ」とジョークを飛ばした。

最新コレクションは、去年の夏以来2回目となるワンとウィリアムスのコラボだ。ワンにとってウィリアムスは、ただのクリエイティブパートナーではなく、メンターのような存在だといい、「僕は、ますます生徒のようになってきていて、彼は先生のようだ。心臓を撃ち抜かれるようにストレートに伝えてくれるし、彼はありのままを受け入れることの大切さを教えてくれる」と話した。

またウィリアムスは、「今回は『ビリオネア・ボーイズ・クラブ』とコラボすることで、ジャクソン・ワンを再びジュピターの世界に招くことができて嬉しい」とコメントした。

ワンにとって、今回のリリースはたくさんある“準備中”のうちの1つだと言う。7月18日にリリースされるアルバム「MAGIC MAN 2」は、彼の生々しく、深い個人的なプロジェクトで、音楽業界や人間関係、大人になっていく現実といった、彼を取り巻く環境から来る感情的な負荷を解きほぐす。ワンはアルバムについて、「全ての歌詞は僕の日記から書いたものだ。成長すること、感情をコントロールすること、人生のあらゆる現実に向き合うことのプロセスなんだ」と語った。

パーティースナップ

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「フェイラー」が“ハイジの日”に向けて浴衣など“和”をテーマにしたコラボやペイズリー柄の新作を発売

「フェイラー(FEILER)」は8月12日の“ハイジの日2025 ”に向けて全国のフェイラーショップ、フェイラー公式オンラインショップで“フェイラー モーメント ハイジ デイ8.12ハイジの日”を開催する。8月12日はフェイラーの人気デザイン、HEIDI(ハイジ)が“812(ハイジ)”と読めることから「フェイラー」ファンが作った記念日だ。

“ハイジの日 2025”に向けて7月4日と11日に“ハイジ”の新作と“和”をテーマにしたコラボアイテムを発売する。全国のフェイラーショップおよび公式オンラインストアで取り扱う。

7月4日発売

“ハイジ”の日を祝す特別デザイン

“ハイジ”のモチーフにペイズリー柄を組み合わせた華やかな“ハイジペイズリー”と“チャム チャム ハイジデイ”だ。てんとう虫や蝶、小鳥、花などのドイツの野にいる小さな生き物たちを集めたデザインの“ハイジ”をペイズリー柄と組み合わせ、定番のシュニール織アイテムかメッシュポーチまで多彩なアイテムをそろえる。“チャム チャム ハイジデイ”からは、たくさんの花が咲く野原に集まって“ハイジ”の森の仲間たちがみんなでお祝いしているデザインのハンカチが登場する。

7月11日発売

“和”をテーマに“ハイジ”の世界観を楽しめるコラボアイテムが勢ぞろい

7月11日には、“ハイジ”と一緒に「涼」を楽しんでほしいという思いから“和”をテーマに、“ハイジ”の世界観を楽しめるコラボレーションアイテムなどを販売する。ラインアップは、伝統工芸品である大館曲げわっぱの製造・販売を行う1966年創業の柴田慶信商店、石川県能美市にある九谷焼の代表的な窯元である九谷青郊窯、奈良の白雪ふきん、東京・日本橋に本店を構える江戸・菓子舗、榮太樓總本鋪、総合商社丸紅の祖業である呉服事業を、1977年に丸紅京都支店から受け継いで設立された呉服の製造販売会社の京都丸紅、京扇子の老舗である宮脇賣扇庵とのコラボレーションアイテムに加え、夏の食卓を涼しげに演出するアイテムも用意する。

柴田慶信商店とのコラボアイテムでは、蓋の右下に“ハイジ”の人気キャラクターであるアヒルをあしらい、底面には「フェイラー」のロゴがアクセントとして入っているオリジナルデザインの曲げわっぱを展開する。窯元である九谷青郊窯とのコラボでは、九谷焼の伝統的な文様から、亀甲紋、庄三風、そして青郊窯で特に人気の梅菊の3デザインに“ハイジ”のモチーフを組み合わせたフリーカップ、姫皿、豆皿の3点をセットにした。白雪ふきんコラボは、古来より受け継がれる奈良の蚊帳生地に、京友禅で“ハイジ”のデザインを染め上げたオリジナルのふきんと手ぬぐいを展開する。

榮太樓總本鋪とのコラボアイテムでは、九谷焼の伝統的な文様に“ハイジ”のモチーフを組み合わせたオリジナル缶に代表商品の梅ぼ志飴、黒飴、抹茶飴を詰め込んだ。呉服の製造を行う京都丸紅とのコラボアイテムからは、浴衣と帯のセットがアイボリーとネイビーの2色で登場。“ハイジ”のデザインを紅型風に表現し、カラフルでありながら上品な雰囲気に仕上げた。また、帯には麻の葉をアレンジした地模様に「フェイラー」のロゴを織り込んだ。宮脇賣扇庵とのコラボでは、扇面に“ハイジ”をデザインし、さまざまなシーンで使いやすいブラックとベージュの2色を展開する。

夏を涼しげに楽しめる食器やポーチなども

コラボアイテム以外に登場する“和”をテーマにしたアイテムでは、夏の食卓を涼しげに演出するガラス食器として、お皿やカップ、耐熱ティーポット、耐熱マグカップをラインアップ。さらに、天然木のお箸やランチクロス、ランチベルトも登場する。また、ファッションアイテムからは、“ハイジ”のデザインを繊細なレースで織り上げた巾着バッグ、ティッシュポーチ、ポーチを展開。同じく“ハイジ”のレースデザインをプリントしたビニール傘もラインアップする。

“ハイジ”の日限定のプレゼントキャンペーンも

さらに、8月12日限定で抽選で20人に好みの“ハイジ“商品が当たるハッシュタグキャンペーンも開催する。「フェイラー」公式インスタグラムまたはXをフォローの上、“ハイジ”デザインの商品写真に#フェイラー、#ハイジの日の2つのハッシュタグをつけて投稿することで応募完了となる。当選結果は8月29日に発表する。

アイテム詳細

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唯一無二の紅茶体験を楽しむ旅 目的地になるホテル「フォションホテル京都」滞在記

京都といえば抹茶を思い浮かべる人が多いと思いますが、この夏は紅茶の面白さを体験してみるのはいかがでしょう。京都駅からバスで10分ほどの距離、鴨川のすぐそばにある「フォションホテル京都」は、フランスの美食ブランド「フォション(FAUCHON)」のスピリットと、和のエッセンスを融合したグルメホテル。姉妹都市であるパリと京都の架け橋として、心地よい接客と食、そして唯一無二の紅茶体験を提供してくれます。

観光客で溢れる京都ですが、このホテルの利用者の多くは日本人女性。やはり「フォション」ならではのフレンチシックなムードは、女性心をくすぐるのでしょう。エントランスから客室、レストラン、ブティックーーどこを切り取っても高揚感を与えてくれるようなインテリアをよく見ると、桜や竹のモチーフが用いられていたり、レストランのソファーの西陣織が使用されていたりなど、日本の職人技を感じさせる工夫が随所に凝らされています。

“フォションピンク“を上品にあしらった客室には、オリジナルの傘やバスローブが用意されているほか、「フォションホテル京都」ならではのおもてなし“グルメバー“を設置。“フォションピンク“のクローゼットを開くと、マドレーヌ、八ツ橋などのスイーツやペストリーがお目見え。紅茶やコーヒーと一緒に、客室でティータイムを楽しむことができるんです。

客室だけでもじゅうぶんにグルメホテルらしさを感じますが、「紅茶と言えば」というほどの「フォション」ですから、より“濃い“ティー体験を楽しみたいもの。この夏、ティーサロン“サロン ド テ フォション”では“リフレッシングサマーアフターヌーンティー”(7000円〜、要予約)がラインアップ。7月下旬〜9月下旬にかけて、前半はピーチ、後半はマスカットとメニューを変えて提供します。素材の彩りがあふれ、アートピースのように仕上げられたスイーツやセイボリーは満足度満点。

そして「フォションホテル京都」を代表する紅茶のスペシャリスト、吉川和孝グランティーマスターによる特製ウェルカムティーは、紅茶なのに“みずみずしさ“を感じるおどろきの味わい。「フォションホテル京都」の井戸から汲み上げたミネラルウォーター“千年水”で、吉川さんの特別技法により20時間かけて抽出しているのだそう。ドリンクは紅茶のほかにフルーツジュースやコーヒーも楽しめるのですが、すべてにグルメホテルならではのこだわりを追求。ワインや日本酒、コーヒーなど、さまざまな業界を経てお茶の世界にたどり着いた吉川さんによる軽快なトークで、それぞれのドリンクにまつわる豆知識も教えてくれます。

そしてこの“千年水”は、アフターヌーンティーで提供する“雫のパルフェ”、7月1日から発売する“レインドロップケーキ”(水餅)にも使用されています。またシグネチャーケーキ“ビズビズ”の夏季限定フレーバーとして“ビズビズ 千年水”も登場。ぷるっぷるの唇型の水餅は、“水を食べる”という不思議な感覚。黒蜜きなこや濃厚な桃のシロップをかけていただきます。

ぜいたくな客室での滞在やアフターヌーンティーのほか、ジムやスパなども充実している「フォションホテル京都」。このほど、メンバーシッププログラム「HAZUKI」をリニューアルし、更なる体験価値を提供していくそうです。会員価格は10万円と一見お高めですが、優待特典がかなりお得でユニーク。スイートルームに泊まれる宿泊チケットやアフターヌーンティーペア利用券のほか、何度も使える宿泊やスパ、レストランの会員割引が付帯します。そしてメンバーのみが購入できるエクスペリエンスチケットもあり、他では体験できないような唯一無二の体験ができるとのこと。今回はエクスペリエンスチケットで体験できるメニューの1つ、“ホテルオリジナルティーブレンド体験“をお試しさせていただきました。

ティーサロン“サロン ド テ フォション”でのティーブレンド体験で用意されたのは、モーニング、ダージリン、セイロン、アッサム4種の茶葉。それぞれの茶葉を自分好みにブレンドする体験なのですが、約140年もの歴史を持つ「フォション」がこのような体験を提供するのはおそらく世界初とのこと。それぞれの茶葉の特徴やルーツ、4000年以上とも言われるお茶の歴史や文化についてなども教えてくれるので、紅茶好きにはたまらない唯一無二の体験になることでしょう。利用者によって内容も調整してくれるようなので、私のように知識が浅い人からツウの方まで、ぜひ体験してみてほしいです。

客室での“グルメバー”、アフターヌーンティーやバーでのカクテル、朝食、そしてティーブレンド体験と、たっぷり“食”を楽しんだ2日間。ホテルから出なくてもさまざまな体験が楽しめる「フォションホテル京都」は、まさに“旅の目的地になるホテル”。少しリッチに過ごす夏の旅の選択肢に入れてみてはいかがでしょう。

◼︎フォションホテル京都
住所:京都府京都市下京区難波町406
公式サイトはこちら

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リアム・ギャラガー着用のパーカを限定復刻 「バーバリー」2018年春夏コレクションから

「バーバリー(BURBERRY)」は、アーティストのリアム・ギャラガー(Liam Gallagher)がステージで着用した、「バーバリー」2018年春夏コレクションのパーカを復刻し、数量限定で発売する。7月2日から「バーバリー」公式オンラインで先行予約を受け付け開始し、7月中旬から「バーバリー」一部店舗および公式オンラインで順次発売する。

キルティングナイロンのパーカ
裏地には“バーバリーチェック”

同パーカは、カーキグリーンのキルティングナイロンを採用、裏地にはサンドベージュの“バーバリーチェック”柄のコットンツイルを合わせた。ブラックレザーのトリムを施し、フードやウエスト部分にはドローコードを、またボタンをダブルブレスト仕様にまとめている。リアム・ギャラガーは、1990年代から2000年代初頭にかけ、“バーバリーチェック”を身にまとっていたことで知られ、6月に開始した「バーバリー」のキャンペーン動画にも、自身のパーカを着用し出演している。

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「アリーズ」のソフィア・プランテラに訊く、初のアーカイブブックからアーセナルFCとのコラボ秘話まで

ソフィア・プランテラ/「アリーズ」クリエイティブ・ディレクター

PROFILE:イタリア人の父親とイギリス人の母親のもとローマで育ち、高校卒業前に渡英し、ロンドン芸術大学セントラル・セント・マーチンズ校に入学。ロンドンのストリートおよびレイブシーンを目の当たりにし、卒業後もロンドンに残ることを決め、人気スケートショップ「スラム シティ スケーツ」で働きながらオリジナルスケートブランド「ホームズ」のデザイナーに就任。そして、1998年に「ホームズ」にも携わっていたラッセル・ウォーターマンと共に「サイラス」を立ち上げたのち、2009年にグラフィックデザイナーのファーガス・パーセルと共に「アリーズ」をスタートした。“正直であること”を心情に掲げており、1980年代から化粧はしていないとのこと PHOTO:SABI RYUSEI

「シュプリーム(SUPREME)」を着こなす男性がニューヨークでプロップスを得るなら、「アリーズ(ARIES)」を取り入れた女性がロンドンの象徴だ。

「アリーズ」は、1990年代後半~2000年代前半のUKストリートシーンを賑わせていた「サイラス(SILAS)」の仕掛け人であるソフィア・プランテラ(Sofia Prantera)が、「パレス スケートボード(PALACE SKATEBOARDS)」のトライアングルロゴも生み出した英国を代表するグラフィックデザイナーのファーガス・パーセル(Fergus Purcell)と共に、2009年に立ち上げたストリートブランドだ。プランテラのサブカルチャーへの深い造詣とエスプリを背景に、ジェンダーレスなアプローチとユニークなグラフィックを落とし込んだ唯一無二の世界観で、パトリアーキーなストリートシーンにおいて女性からの支持を集め、瞬く間にUK内のビッグネームに成長。また、ブランドのアイコンシリーズ「ノー プロブレム(NO PROBLEM)」は、その人気の高さから24年にブランドとして独立し、ロンドンの街中で「アリーズ」もしくは「ノー プロブレム」を見かけない日はないほどだ。

先日、そんな「アリーズ」の軌跡を辿る初のアーカイブブック「アリーズ アーカイブ(Aries Archive)」が、アメリカの名門出版社「リッゾーリ(Rizzoli)」(1万円)から発売された。これを祝した発売記念パーティーが世界各地で開催された中、東京・原宿のセレクトショップ「グレイト(GR8)」でのリリースイベントには、プランテラ本人が登場。そこで、イベント前の短い時間ではあったが、UKストリートシーンの変革者である彼女に、上梓の理由から「アリーズ」のイロハ、昨年話題を呼んだアーセナルFC(注:ロンドン北部を本拠地とする世界的フットボールクラブ)とのコラボまで話を聞いた。

気が進まなかったアーカイブックの上梓

ーーまずは、アーカイブックの上梓を決めた理由を教えてください。というのも、今はアーカイブの管理も情報収集もインターネットで完結してしまう時代です。

ソフィア・プランテラ(以下、ソフィア):「アリーズ」は2009年に誕生したブランドで、当時はインスタグラムが普及するずっと前の時代だったこともあり、最近ファンになってくださった方々は、私たちのグラフィックの歴史や過去に手掛けてきた山のようなプロジェクトに気付かず、オリジンを知らないと思っていました。何より、「アリーズ」は単なるストリートブランドではなく、異なる側面や実験的な意味合いを持ち合わせていることが多いので、時が経つにつれて変化してきた歴史と深いアーカイブを一つのカタチとして見せたかったんです。それに、今の時代は逆にグーグルで「アリーズ」を検索しても、コマーシャルな情報ばかりしか出てこないので(笑)。ただ、実をいうと私自身は過去を振り返ることが好きではないんですよ。

ーーということは、今回のアーカイブブックはリッツォーリ社から話が来たと。

ソフィア:そういうことになります。いつだって「次は何をしよう?」と考えていますが、まさかアーカイブブックを出版するとは思ってもいませんでした。

ーー話が来る前からアーカイブブックを作りたい気持ちはあったのでしょうか?

ソフィア:......なかったですね(笑)。一般的にアーカイブを見ることは興味深く、多くの方々にとってコンテクスト踏まえながら作品を振り返る行為は、リファレンスとしても重要なことだと思います。でも、私のように過去を振り返る行為に気持ちが進まない作り手側も一定数いるのが現実です。これがリタイア直前だったら話は別ですけどね。

ーーアーカイブブックとは別に、イメージブックやフォトブックは制作されていましたよね?

ソフィア:そうですね。デイヴィッド・シムズ(David Sims、英国出身の大御所ファッションフォトグラファー)と2冊、ジェレミー・デラー(Jeremy Deller、英国出身のアーティスト)と1冊、他にもジョシュア・ゴードン(Joshua Gordon、アイルランド出身の写真家)やミア・ハリファ(Mia Khalifa、元ポルノ女優の世界的インフルエンサー)らさまざまなアーティストと協業しながら、いろいろなカタチのブックを出版してきました。これらは新たに生み出した結果のモノで、今回はアーキビストが旅するようにアーカイブを遡り再発見してもらうコンペディアムのようなイメージで、特別何か手を加えたわけではありません。

ーーでは、新たなインタビューの収録などもないのでしょうか?

ソフィア:唯一の新しいコンテンツというと、アンジェロ・フラッカヴェント(Angelo Flaccavento、イタリアで最も影響力のあるファッションジャーナリストの1人)が書いてくれたイントロくらいです。あとは、ブツ撮りをいくつか撮り下ろしましたが、最も時間がかかって大変でしたね。

ーーブツ撮りは、シンプルの中で見せ方を模索する必要がありますよね。

ソフィア:まさに!洋服って、実際のところフォトジェニックではないですから。

ーーアートディレクターには雑誌「i-D」の元エディターであるジョニー・ルー(Jonny Lu)を起用されていますが、この理由は?

ソフィア:彼は素敵な友人であり、過去に何度かブックを制作したこともあったんです。アートディレクターにはさまざまなタイプがいて、その中には印刷物にこだわらずコンテンツ重視の方々もいますが、ジョニーは印刷物に長けていてプリントに対する美意識が強いからお願いしました。また、ブランドのCEOで私のビジネスパートナーであるニッキー・ビダー(Nicki Bidder)は雑誌「デイズド(DAZED)」の元エディターなので、彼女の存在も心強かったですね。

ーーちなみに、表紙には「ナイキ(NIKE)」の“エア マックス 90(AIR MAX 90)”が写っていますが、これは新作コラボのティザーなのでしょうか?

ソフィア:期待させて申し訳ないのですが、モデルが履いてきた私物をそのままスタイリングに使っただけなんです(笑)。

「星座の名前なんてダサくてキッチュだからこそピッタリ」

ーーここからは、「アリーズ」全体の話を伺いたいと思います。初歩的な質問になるのですが、なぜラテン語で牡羊座を意味するブランド名にしたのでしょうか?

ソフィア:設立を手伝ってくれたファーガス・パーセルの星座が牡羊座(3月21日~4月19日)で、私の星座は牡牛座(4月20日~5月20日)なのですが、あと4時間早く産まれれば私も牡羊座だったんですよ。それで、星座の名前のブランドなんてダサくてキッチュだからこそ、“狂ったクオリティー”を目指していたわれわれにはピッタリだな、と。後になって調べた星座占いでは、牡羊座の人間はリーダーシップが強く行動的でクリエイティブな人が多いらしいのですが、そういった部分は気にしていませんね。

ーーファーガスといえば、「アリーズ」のアイディンティティーのひとつであるグラフィックを数多く手掛けてきた人物です。今でも彼はグラフィック面などで関わっているのでしょうか?

ソフィア:おっしゃる通り、ブランド設立当初はファーガスと仕事をすることが多く、テンプルロゴやカラムロゴなど“共通言語”となるアイコニックなグラフィックを作ってもらっていましたが、2012年からは一緒に行動していませんね。といっても、彼と仲が悪くなったわけではなく、より多くのグラフィックデザイナーと仕事をするようになったんです。私が「サイラス」を手掛けていた頃にグラフィックをお願いしていたマーティン・ウェダーバーン(Martin Wedderburn)には、相変わらず手広くお願いしていますが、今では日本人を含む20人ほどのフリーランスと常に仕事をしていて、多くのインプットの機会が得られるようになりましたね。

ーーそのような人々は、どのように見つけ出しているのでしょうか?やはりSNSですか?

ソフィア:SNSもありますが、昔からの友人や自ら売り込んできた人もいます。少し前までは、専門学校で見つけた若いアーティストたちによくお願いしていたのですが、今では「シュプリーム」と仕事をしているようで、彼らのような若い才能が成功する過程のプラットフォームになれているのはうれしいですね。アーティストとは、持ちつ持たれつの関係で向き合うことが大切です。

ーー大半のストリートブランドは、その成り立ちからメンズアイテムが中心ですが、「アリーズ」はウィメンズもユニセックスのアイテムも数多くラインアップしています。これは設立当初から想定していたのか、それとも時代の流れを意識したからでしょうか?

ソフィア:初期はユニセックスのことは気にしていませんでしたが、“幅広いサイズを用意することで、誰もが好きなように着ることができる”という考えを持っていたので、大きいサイズは男性用、小さいサイズは女性用という感覚でしたね。当時は、コマーシャル的にもユニセックスのアイテムを売ることは簡単ではなかったのですが、私が女性ということもあってか自然とラインアップが拡充していった感じです。

ーー公式オンラインストアのメニューでは、“men”と“women”に加えて、“dont care”のセクションが設けられているのが印象的です。

ソフィア:先ほどお伝えした考えから、もともとは性別にとらわれず全てミックスした状態で見せていました。“men”と“women”のセクションは、多くの方々の判断基準の観点から設けましたが、「今日は男性的な気分だな」のようにジェンダーで分けたというよりもムードのイメージです。当然、“dont care”は気にしない方々のためですね。ロンドン・ソーホーの直営店でも、“men”と“women”にラックを分けて陳列することはしていません。

コラボレーターの選り分け方と、アーセナルFCとのコラボ秘話

ーー「アリーズ」の飛躍を語るうえで欠かせないのが、その幅広く多層的なコラボレーションの遍歴です。「プーマ(PUMA)」や「ニューバランス(NEW BALANCE)」から、イタリアのフットウエアブランド「ロア(ROA)」、モロッコを拠点とする女性の織物協同組合「アルチザン プロジェクト(ARTISAN PROJECT)」、キューバのラム酒ブランド「ハバナクラブ(HAVANA CLUB)」まで、どこに比重を置きコラボレーターを選り分けているのでしょうか?

ソフィア:「アリーズ」のコラボのほとんどは、相手側からのコンタクトから始まります。例えば、ビッグブランドはビジネス的な観点からコラボを画策しますが、それはあくまで一面に過ぎません。われわれは、単なる“ロゴブランド”ではない多面的な顔を持っているからこそ、他ブランドからコネクトできると考えてもらえることが多いんだと思います。コラボは生まれる結果がひとつではなく、予期せぬ効果ももたらしてくれる一種の爆発と考えるのがいいかもしれませんね。

ーーコラボレーターの規模感は配慮しますか?

ソフィア:ある程度は気にしますが、相手が求めていることと自分たちのやりたいことが合致していれば、規模が小さくても構わず積極的に進めます。とはいえ、相手の規模が大きいと知名度もバジェットもあるので魅力的だし、何か面白いことを実現するには無理にでも推し進める必要もありますが、“少しでもつまらないと思ったらコラボしないこと”と、“自分たちのプロジェクトであること”は常に意識しています。

ーーブランドの歴史の中でも、アーセナルFCとのコラボは最大規模のプロジェクトであると同時に、世界規模でセンセーショナルを巻き起こしたと感じましたが、実際はいかがでしたか?

ソフィア:とても有意義で素晴らしい経験でしたが、あまりにも大きなプロジェクトがゆえにコントロールが効かない部分もあり、正直なところ個人としては少し怖かったですね。

ーーやはり、あなたがグーナー(注:アーセナルサポーターの愛称)だからコラボを引き受けたのでしょうか?

ソフィア:……違うんです(笑)。

ーーええ!?てっきりグーナーだと思っていました……。

ソフィア:オフィスでは多くのグーナーが働き、アーセナルのホームスタジアムの近くに住んでいるので近所の人もグーナーばかりですが、私はイタリア人なのでASローマ(注:イタリア・ローマを本拠地とするフットボールクラブ)のサポーターで、夫と子どもはウェストハム・ユナイテッドFC(注:ロンドン東部を本拠地とするフットボールクラブ)の熱狂的なサポーターなんですよ。コラボが発売された頃、夫と2人でアーセナルとウェストハムの試合中継を車のラジオで聞いていた時、ウェストハムが3点差で勝って煽られましたが、「あっそ、別に気にしてないけど?」と、あしらいましたね(笑)。でも、夫はアーセナルとのコラボは「君の最大の誇りのひとつだ」と言ってくれますね。

ーー最後に、今後の「アリーズ」の展望を教えてください。

ソフィア:明確なビジョンがあるわけではないのですが、とにかく何か新しいことにチャレンジしたいですし、歳を重ねると“新しいことにチャレンジする必要”が出てくるんです。人によっては理解できないかもしれませんが、私にとっては大事なことなんです。おそらく、85歳の今も引退せずに現役の医者を続けている父親譲りの感覚ですね(笑)。

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「アリーズ」のソフィア・プランテラに訊く、初のアーカイブブックからアーセナルFCとのコラボ秘話まで

ソフィア・プランテラ/「アリーズ」クリエイティブ・ディレクター

PROFILE:イタリア人の父親とイギリス人の母親のもとローマで育ち、高校卒業前に渡英し、ロンドン芸術大学セントラル・セント・マーチンズ校に入学。ロンドンのストリートおよびレイブシーンを目の当たりにし、卒業後もロンドンに残ることを決め、人気スケートショップ「スラム シティ スケーツ」で働きながらオリジナルスケートブランド「ホームズ」のデザイナーに就任。そして、1998年に「ホームズ」にも携わっていたラッセル・ウォーターマンと共に「サイラス」を立ち上げたのち、2009年にグラフィックデザイナーのファーガス・パーセルと共に「アリーズ」をスタートした。“正直であること”を心情に掲げており、1980年代から化粧はしていないとのこと PHOTO:SABI RYUSEI

「シュプリーム(SUPREME)」を着こなす男性がニューヨークでプロップスを得るなら、「アリーズ(ARIES)」を取り入れた女性がロンドンの象徴だ。

「アリーズ」は、1990年代後半~2000年代前半のUKストリートシーンを賑わせていた「サイラス(SILAS)」の仕掛け人であるソフィア・プランテラ(Sofia Prantera)が、「パレス スケートボード(PALACE SKATEBOARDS)」のトライアングルロゴも生み出した英国を代表するグラフィックデザイナーのファーガス・パーセル(Fergus Purcell)と共に、2009年に立ち上げたストリートブランドだ。プランテラのサブカルチャーへの深い造詣とエスプリを背景に、ジェンダーレスなアプローチとユニークなグラフィックを落とし込んだ唯一無二の世界観で、パトリアーキーなストリートシーンにおいて女性からの支持を集め、瞬く間にUK内のビッグネームに成長。また、ブランドのアイコンシリーズ「ノー プロブレム(NO PROBLEM)」は、その人気の高さから24年にブランドとして独立し、ロンドンの街中で「アリーズ」もしくは「ノー プロブレム」を見かけない日はないほどだ。

先日、そんな「アリーズ」の軌跡を辿る初のアーカイブブック「アリーズ アーカイブ(Aries Archive)」が、アメリカの名門出版社「リッゾーリ(Rizzoli)」(1万円)から発売された。これを祝した発売記念パーティーが世界各地で開催された中、東京・原宿のセレクトショップ「グレイト(GR8)」でのリリースイベントには、プランテラ本人が登場。そこで、イベント前の短い時間ではあったが、UKストリートシーンの変革者である彼女に、上梓の理由から「アリーズ」のイロハ、昨年話題を呼んだアーセナルFC(注:ロンドン北部を本拠地とする世界的フットボールクラブ)とのコラボまで話を聞いた。

気が進まなかったアーカイブックの上梓

ーーまずは、アーカイブックの上梓を決めた理由を教えてください。というのも、今はアーカイブの管理も情報収集もインターネットで完結してしまう時代です。

ソフィア・プランテラ(以下、ソフィア):「アリーズ」は2009年に誕生したブランドで、当時はインスタグラムが普及するずっと前の時代だったこともあり、最近ファンになってくださった方々は、私たちのグラフィックの歴史や過去に手掛けてきた山のようなプロジェクトに気付かず、オリジンを知らないと思っていました。何より、「アリーズ」は単なるストリートブランドではなく、異なる側面や実験的な意味合いを持ち合わせていることが多いので、時が経つにつれて変化してきた歴史と深いアーカイブを一つのカタチとして見せたかったんです。それに、今の時代は逆にグーグルで「アリーズ」を検索しても、コマーシャルな情報ばかりしか出てこないので(笑)。ただ、実をいうと私自身は過去を振り返ることが好きではないんですよ。

ーーということは、今回のアーカイブブックはリッツォーリ社から話が来たと。

ソフィア:そういうことになります。いつだって「次は何をしよう?」と考えていますが、まさかアーカイブブックを出版するとは思ってもいませんでした。

ーー話が来る前からアーカイブブックを作りたい気持ちはあったのでしょうか?

ソフィア:......なかったですね(笑)。一般的にアーカイブを見ることは興味深く、多くの方々にとってコンテクスト踏まえながら作品を振り返る行為は、リファレンスとしても重要なことだと思います。でも、私のように過去を振り返る行為に気持ちが進まない作り手側も一定数いるのが現実です。これがリタイア直前だったら話は別ですけどね。

ーーアーカイブブックとは別に、イメージブックやフォトブックは制作されていましたよね?

ソフィア:そうですね。デイヴィッド・シムズ(David Sims、英国出身の大御所ファッションフォトグラファー)と2冊、ジェレミー・デラー(Jeremy Deller、英国出身のアーティスト)と1冊、他にもジョシュア・ゴードン(Joshua Gordon、アイルランド出身の写真家)やミア・ハリファ(Mia Khalifa、元ポルノ女優の世界的インフルエンサー)らさまざまなアーティストと協業しながら、いろいろなカタチのブックを出版してきました。これらは新たに生み出した結果のモノで、今回はアーキビストが旅するようにアーカイブを遡り再発見してもらうコンペディアムのようなイメージで、特別何か手を加えたわけではありません。

ーーでは、新たなインタビューの収録などもないのでしょうか?

ソフィア:唯一の新しいコンテンツというと、アンジェロ・フラッカヴェント(Angelo Flaccavento、イタリアで最も影響力のあるファッションジャーナリストの1人)が書いてくれたイントロくらいです。あとは、ブツ撮りをいくつか撮り下ろしましたが、最も時間がかかって大変でしたね。

ーーブツ撮りは、シンプルの中で見せ方を模索する必要がありますよね。

ソフィア:まさに!洋服って、実際のところフォトジェニックではないですから。

ーーアートディレクターには雑誌「i-D」の元エディターであるジョニー・ルー(Jonny Lu)を起用されていますが、この理由は?

ソフィア:彼は素敵な友人であり、過去に何度かブックを制作したこともあったんです。アートディレクターにはさまざまなタイプがいて、その中には印刷物にこだわらずコンテンツ重視の方々もいますが、ジョニーは印刷物に長けていてプリントに対する美意識が強いからお願いしました。また、ブランドのCEOで私のビジネスパートナーであるニッキー・ビダー(Nicki Bidder)は雑誌「デイズド(DAZED)」の元エディターなので、彼女の存在も心強かったですね。

ーーちなみに、表紙には「ナイキ(NIKE)」の“エア マックス 90(AIR MAX 90)”が写っていますが、これは新作コラボのティザーなのでしょうか?

ソフィア:期待させて申し訳ないのですが、モデルが履いてきた私物をそのままスタイリングに使っただけなんです(笑)。

「星座の名前なんてダサくてキッチュだからこそピッタリ」

ーーここからは、「アリーズ」全体の話を伺いたいと思います。初歩的な質問になるのですが、なぜラテン語で牡羊座を意味するブランド名にしたのでしょうか?

ソフィア:設立を手伝ってくれたファーガス・パーセルの星座が牡羊座(3月21日~4月19日)で、私の星座は牡牛座(4月20日~5月20日)なのですが、あと4時間早く産まれれば私も牡羊座だったんですよ。それで、星座の名前のブランドなんてダサくてキッチュだからこそ、“狂ったクオリティー”を目指していたわれわれにはピッタリだな、と。後になって調べた星座占いでは、牡羊座の人間はリーダーシップが強く行動的でクリエイティブな人が多いらしいのですが、そういった部分は気にしていませんね。

ーーファーガスといえば、「アリーズ」のアイディンティティーのひとつであるグラフィックを数多く手掛けてきた人物です。今でも彼はグラフィック面などで関わっているのでしょうか?

ソフィア:おっしゃる通り、ブランド設立当初はファーガスと仕事をすることが多く、テンプルロゴやカラムロゴなど“共通言語”となるアイコニックなグラフィックを作ってもらっていましたが、2012年からは一緒に行動していませんね。といっても、彼と仲が悪くなったわけではなく、より多くのグラフィックデザイナーと仕事をするようになったんです。私が「サイラス」を手掛けていた頃にグラフィックをお願いしていたマーティン・ウェダーバーン(Martin Wedderburn)には、相変わらず手広くお願いしていますが、今では日本人を含む20人ほどのフリーランスと常に仕事をしていて、多くのインプットの機会が得られるようになりましたね。

ーーそのような人々は、どのように見つけ出しているのでしょうか?やはりSNSですか?

ソフィア:SNSもありますが、昔からの友人や自ら売り込んできた人もいます。少し前までは、専門学校で見つけた若いアーティストたちによくお願いしていたのですが、今では「シュプリーム」と仕事をしているようで、彼らのような若い才能が成功する過程のプラットフォームになれているのはうれしいですね。アーティストとは、持ちつ持たれつの関係で向き合うことが大切です。

ーー大半のストリートブランドは、その成り立ちからメンズアイテムが中心ですが、「アリーズ」はウィメンズもユニセックスのアイテムも数多くラインアップしています。これは設立当初から想定していたのか、それとも時代の流れを意識したからでしょうか?

ソフィア:初期はユニセックスのことは気にしていませんでしたが、“幅広いサイズを用意することで、誰もが好きなように着ることができる”という考えを持っていたので、大きいサイズは男性用、小さいサイズは女性用という感覚でしたね。当時は、コマーシャル的にもユニセックスのアイテムを売ることは簡単ではなかったのですが、私が女性ということもあってか自然とラインアップが拡充していった感じです。

ーー公式オンラインストアのメニューでは、“men”と“women”に加えて、“dont care”のセクションが設けられているのが印象的です。

ソフィア:先ほどお伝えした考えから、もともとは性別にとらわれず全てミックスした状態で見せていました。“men”と“women”のセクションは、多くの方々の判断基準の観点から設けましたが、「今日は男性的な気分だな」のようにジェンダーで分けたというよりもムードのイメージです。当然、“dont care”は気にしない方々のためですね。ロンドン・ソーホーの直営店でも、“men”と“women”にラックを分けて陳列することはしていません。

コラボレーターの選り分け方と、アーセナルFCとのコラボ秘話

ーー「アリーズ」の飛躍を語るうえで欠かせないのが、その幅広く多層的なコラボレーションの遍歴です。「プーマ(PUMA)」や「ニューバランス(NEW BALANCE)」から、イタリアのフットウエアブランド「ロア(ROA)」、モロッコを拠点とする女性の織物協同組合「アルチザン プロジェクト(ARTISAN PROJECT)」、キューバのラム酒ブランド「ハバナクラブ(HAVANA CLUB)」まで、どこに比重を置きコラボレーターを選り分けているのでしょうか?

ソフィア:「アリーズ」のコラボのほとんどは、相手側からのコンタクトから始まります。例えば、ビッグブランドはビジネス的な観点からコラボを画策しますが、それはあくまで一面に過ぎません。われわれは、単なる“ロゴブランド”ではない多面的な顔を持っているからこそ、他ブランドからコネクトできると考えてもらえることが多いんだと思います。コラボは生まれる結果がひとつではなく、予期せぬ効果ももたらしてくれる一種の爆発と考えるのがいいかもしれませんね。

ーーコラボレーターの規模感は配慮しますか?

ソフィア:ある程度は気にしますが、相手が求めていることと自分たちのやりたいことが合致していれば、規模が小さくても構わず積極的に進めます。とはいえ、相手の規模が大きいと知名度もバジェットもあるので魅力的だし、何か面白いことを実現するには無理にでも推し進める必要もありますが、“少しでもつまらないと思ったらコラボしないこと”と、“自分たちのプロジェクトであること”は常に意識しています。

ーーブランドの歴史の中でも、アーセナルFCとのコラボは最大規模のプロジェクトであると同時に、世界規模でセンセーショナルを巻き起こしたと感じましたが、実際はいかがでしたか?

ソフィア:とても有意義で素晴らしい経験でしたが、あまりにも大きなプロジェクトがゆえにコントロールが効かない部分もあり、正直なところ個人としては少し怖かったですね。

ーーやはり、あなたがグーナー(注:アーセナルサポーターの愛称)だからコラボを引き受けたのでしょうか?

ソフィア:……違うんです(笑)。

ーーええ!?てっきりグーナーだと思っていました……。

ソフィア:オフィスでは多くのグーナーが働き、アーセナルのホームスタジアムの近くに住んでいるので近所の人もグーナーばかりですが、私はイタリア人なのでASローマ(注:イタリア・ローマを本拠地とするフットボールクラブ)のサポーターで、夫と子どもはウェストハム・ユナイテッドFC(注:ロンドン東部を本拠地とするフットボールクラブ)の熱狂的なサポーターなんですよ。コラボが発売された頃、夫と2人でアーセナルとウェストハムの試合中継を車のラジオで聞いていた時、ウェストハムが3点差で勝って煽られましたが、「あっそ、別に気にしてないけど?」と、あしらいましたね(笑)。でも、夫はアーセナルとのコラボは「君の最大の誇りのひとつだ」と言ってくれますね。

ーー最後に、今後の「アリーズ」の展望を教えてください。

ソフィア:明確なビジョンがあるわけではないのですが、とにかく何か新しいことにチャレンジしたいですし、歳を重ねると“新しいことにチャレンジする必要”が出てくるんです。人によっては理解できないかもしれませんが、私にとっては大事なことなんです。おそらく、85歳の今も引退せずに現役の医者を続けている父親譲りの感覚ですね(笑)。

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「ルイ・ヴィトン」2026年春夏メンズ・コレクション

「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」が2026年春夏メンズ・コレクションを発表した。

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「タサキ」と協業したニッコロ・パスカレッティが目指す“着用できるアート”のようなジュエリー

「タサキ(TASAKI)」から、デザイナーのニッコロ・パスカレッティ(Niccolò Pasqualetti)とコラボレーションしたジュエリーが登場した。パスカレッティは、イタリア・トスカーナ出身。2021年に自身のブランドを設立し、パリとトスカーナを拠点に活躍している。24年度 「LVMHヤング ファッション デザイナー プライズ(LVMH YOUNG FASHION DESIGNER PRIZE)」でファイナリストに選出されるなど、注目のデザイナーだ。「タサキ」がデザイナーとコラボレーションするのは久しぶり。彼がデザインしたジュエリーは、25日から伊勢丹新宿本店で開催される「タサキ」のポップアップで先行販売される。

「タサキ」の展示会で来日したパスカレッティに、今回のコラボレーションについて聞いた。コラボのきっかけについて彼は、「『タサキ』の世界と私のデザインには共通点が多く、コラボしたのは自然な成り行きだ」と話す。元々ファインジュエリーに興味があったというパスカレッティ。自身のファーストコレクションでは、半貴石やマーブルなどを使用したネックレスやイヤリング、カフなどのジュエリーをデザインしたという。今回「タサキ」とのコラボでは、“フルイド”“アンビバレン”“アンドロジナス”“パッセル”の4つのシリーズをデザインした。これら全て、有機的なフォームが印象的なパールジュエリーの既成概念を超えるデザインだ。

真珠の養殖場の風景や海がインスピレーション

彼は、「タサキ」の長崎にある真珠の養殖場から多くのインスピレーションを得たという。「養殖場の景色、真珠のテクスチャー、海が持つ両義性といったものをデザインに落とし込んだ。海の波をジオメトリックにパールの動きで表現したり、それぞれのアイデアを元に捻りを効かせたり、入念なデザインで仕上げている」。彼がパールを用いてデザインするのは初めてのこと。「パールは置く場所によって輝き方が変化する。パールが持つ発光性は素晴らしい。ダイヤモンドとは違うニュアンスで、パールの輝きを表現したかった」と話す。大ぶりの作品は、イメージ通りに仕上がるか心配だったが、意図した通り、軽やかに仕上がった。「私のアイデアを技術的に可能にする『タサキ』のクラフツマンシップに感動した」と話す。

着用できるアートのようなジュエリー

カテゴライズするのが好きではないという彼のデザイン哲学は、全ての人に向けたジュエリー。今回のコラボでも、年齢、性別問わず、誰もが着用できるようなジュエリーをデザインしたという。「ジュエリーを見て共感する人に着けてもらえれば。ジュエリーは、着ける人にとってエモーショナルなものであり、長く愛用してもらうべきものだ」。ファッションとジュエリーのデザインの違いは、「ジュエリーにはより文化的で、長く着けられるものでなくてはならないので、技術的な面が重要だ」と言う。今後については、「ジュエリーは着用できるアートのようなもの。彫刻のようなジュエリーをデザインしたい」と語った。

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“トラックオイル”からジャスミンの香りが登場 軽い質感で“さら艶髪”に仕上げる

ナチュラルケアブランド「トラック(TRACK)」は7月9日、ナチュラルケアオイル“トラックオイル”からジャスミンの香りを発売する。

“トラックオイル ジャスミン”(30mL、3190円/90mL、4620円)は、髪や顔、体に使用可能な天然由来成分配合のマルチ美容オイル。“トラックオイル”の中で最も軽い質感が特徴だ。ヒートケア成分配合で、ドライヤーやヘアアイロンの熱から髪を守りながら艶やかでさらりとした髪に整える。グレープフルーツやホワイトローズ、ムスク、ウッディを組み合わせた甘すぎず爽やかで芳醇なジャスミンの香り。

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「傘」ビジネスから見た気候変動 いつのまにか“主役“交代

PROFILE: 吉野哲/ウォーターフロント社長

吉野哲/ウォーターフロント社長
PROFILE: (よしの・さとし)1958年生まれ。中央大学経済学部卒業後、伊勢丹(現三越伊勢丹)に入社。サザビー(現サザビーリーグ)でのエストネーションの立ち上げ経て、レッグウエアの福助、タオルの小原およびタオル美術館の社長を歴任。23年3月にシューズセレクト(現ウォーターフロント)の社長に就任した

今年は6月だというのに真夏のように暑い日が多く、雨は比較的少なかった。気候変動による長い夏はアパレルビジネスに多大な影響を与えているが、雨が降ってこその傘ビジネスはどうなっているのか。大手傘メーカー、ウォーターフロント(東京)の吉野哲社長に聞いた。

WWD:6月中盤まで梅雨がどこかに行ってしまったかのような晴天と猛暑続きでした。傘ビジネスにとっては逆風ですか?

吉野哲ウォーターフロント社長(以下、吉野):いいえ、むしろ傘マーケットは好調です。傘は雨の日に使うものと考えがちですが、特にコロナが明け以降は晴雨兼用の折傘(折り畳み傘)が急速に市民権を得ました。当社も晴雨兼用の折傘がけん引する形で、今期(25年12月期)は過去最高の売り上げペースが続いています。

WWD:傘ビジネスはもはや雨頼みではない?

吉野:財務省の貿易統計をベースに、コロナ前の19年とコロナ後の24年で傘の市場がどう変化したか説明しましょう。傘は約99%が輸入品のため、貿易統計をみれば市場の概要をつかめます。

傘の輸入金額は19年が299億円でしたが、24年は405億円と約35%拡大しています。でも本数ベースでは19年に約1億本あったのが、24年には約14%減少している。つまり1本あたりの単価が1.5倍に上昇しているのです。

折り畳み傘が長傘を逆転

WWD:円安だからですか?

吉野:もちろん為替の影響は大きいのですが、それ以外の理由もあります。

一つは、ビニール傘の縮小。エコ意識の高まりもあって、使い捨てを前提にしたような安価なビニール傘から消費者が離れています。作る側もビニール傘の素材や強度を見直して、長く使用できる比較的高い商品を増やしたため、販売本数自体は減る傾向にあります。

二つめは、晴雨兼用の折傘を持つ人が急増している。夏の期間が長くなり、30度、35度を超えるような猛暑がずっと続きます。強い日差しから身を守るために日傘を使うのが当たり前になりました。突然のゲリラ豪雨もいまや日常です。紫外線のカットや遮熱効果のある日傘としての機能性。雨風に負けない雨傘としての機能性。この2つの機能性を兼ね備えた付加価値の高い晴雨兼用の折傘が売れ続けています。貿易統計でも金額ベースでみれば24年に初めて折傘が長傘を逆転しました(長傘が約196億円、折傘が約209億円)。

WWD:エコ意識と気候変動で傘に新しい需要が生まれていると?

吉野:かつて傘屋は雨が降らないと商売が干上がると言われていました。日傘のニーズ拡大でビジネスモデルがだいぶ変わったのです。晴雨兼用の折傘は、当社でもこの数年は倍増で成長しており、売り上げに占めるシェアも10数%まで上昇しました。傘業界でも毎年1.5倍くらいの速度で拡大しています。将来は晴雨兼用がスタンダードになる可能性もあります。

WWD:日傘は女性だけでなく男性の利用も増えていると聞きます。

吉野:日傘男子ですね。若い男性に限った話ではなく、最近は40代以上の男性も珍しくありません。週末に河川敷で子供のサッカーの練習を見守る父さんが日傘を差す姿をよく見かけます。夏のゴルフでも日傘は必需品です。日傘は男女に関係なく、熱中症から身を守るための備え。水筒やペットボトルと同じようにバッグに携帯するのが当たり前になるでしょう。

実は当社は男性向けの日傘では先駆者です。20年以上のロングセラー商品“銀行員の日傘“は、創業者の林秀信氏が当社担当の銀行員のために開発した傘です。大雨の日も炎天下の日も足繁く取引先を回る彼を喜ばせるために、男性が持っても違和感がないユニセックスデザインの晴雨兼用の折傘を作りました。ただ少し早すぎたようで、“銀行員の日傘“がヒットするのはだいぶ後のことでした。美白を意識した女優さんやモデルさんが愛用してくれて認知が広がったのです。

「傘は脇役でいい」

WWD:どんな商品が売れ筋なのですか?

吉野:“COKAGE +(コカゲプラス)“は、木陰のようなやさしさのある日傘をうたった高機能シリーズで、EC(ネット通販)で再入荷のたびに即日完売しています。UVカット率、遮光性、遮熱性に優れた東レの生地「サマーシールドⅡ」を使った機能性と洗練されたデザインが支持を集めています。弊社は卸売りが中心で平均的な価格は2000〜3000円台。一方“コカゲプラス“は7000円台。遮熱による涼しさを体感したという口コミがSNSで拡散され、この価格でも引っ張りだこです。

もう一つが“ZENTENKOU(ゼンテンコウ)“。UVカットに遮光性、そして風に強いのが特徴です。傘の骨にポリカーポネートというしなやかな素材を用いることで、強い雨風に耐えて壊れにくい。価格も2200円とお求めやすい。昨年は10万本以上を売りましたが、今年は30万本以上の受注を受けています。男女を選ばないユニセックスなデザインも好評です。“ゼンテンコウ“はファッションブランドとの協業も増えています。

WWD:とはいえ、晴雨兼用の折傘も競争が激化しています。どう差別化しますか。

吉野:大切なのは実用性とデザイン性です。私たちは傘をファッションアイテムとして売ろうとは考えていません。合理的な価格と機能美を追求します。傘は脇役でいい。服の邪魔をしてはいけない。でもデザインにはこだわる。クリエイティブディレクターを起用して、「ウォーターフロント」のブランディングに本腰を入れ始めたところです。ペールトーンの色の出し一つとっても独自の基準に従っています。

「ウォーターフロント」の躍進の一つのきっかけになった“ポケットフラット“は、畳むと厚さ2.5cmになる超薄型の折傘です。2004年の発売以来、累計2400万本を売っています。バッグに入れてもかさ張ることなく、しっかり雨傘として機能する。傘に新しい価値を与えたわけです。何を解決し、何を提供するか。傘専業メーカーとして地道に取り組んでいくつもりです。

WWD:2025年12月期は、売上高目標を40%増に設定しています。

吉野:晴雨兼用を中心に傘マーケット自体が成長軌道に乗っています。私たちも商品ラインナップの充実によってヒット商品がたくさん生まれているので、十分に可能と考えています。まだ当社のビジネス規模は小さいものの、中国や東南アジア市場も有望です。海外では雨が降っても日本ほど傘をささないと言われてきましたが、温暖化と猛暑化によって紫外線を避けたいと考える人が増えています。伸び代は大きいと思います。

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「なめらか本舗」が薬用エイジングケア2種発売 くすみ対策の泡洗顔&しわ改善ジェルクリーム

常盤薬品工業の豆乳スキンケアブランド「なめらか本舗」は8月5日、大人の肌悩みに着目した新製品“薬用WR泡洗顔 ホワイト”(200mL、990円/つめかえ用180mL、880円※編集部調べ、以下同)と“薬用リンクルジェルクリーム ホワイト”(100g、1760円/つめかえ用100g、1320円)を発売する。泡洗顔はくすみオフと毛穴ケアに着目し、ジェルクリームはしわ改善&シミ対策のWケアと、オールインワンケアの手軽さを実現した。

「たまほまれ」使用の豆乳発酵液を使用した大人のための肌ケア

同ブランドの人気アイテムである泡洗顔製品を大人の肌向けに作り上げた“薬用WR泡洗顔 ホワイト”は、肌荒れ防止の有効成分としてグリチルリチン酸ジカリウムを配合。年齢とともに肌くすみに悩む人が増えていること、肌負担が少なく感想しにくい洗顔を求めるニーズが高いことなどを受けて製品を開発した。エイジングケアラインにふさわしい大豆「たまほまれ」使用の豆乳発酵液に加え、ニコチン酸アミドとピュアレチノールを配合したほか、肌当たりの優しいアミノ酸系洗浄成分をベースに、うるおいキープ成分とセラミドを取り入れた。手を逆さにしても落ちない濃密でリッチな弾力泡で、洗顔後もつっぱらずにもっちりする使い心地をかなえる。

“薬用リンクルジェルクリーム ホワイト”は、化粧水、美容液、乳液、クリーム、パック、ネッククリーム、マッサージの7つの機能を集約した。洗顔料と同じく「たまほまれ」使用の豆乳発酵液とピュアレチノールを配合し、シワ改善の有効成分としてナイアシンアミドを採用。うるおいを抱え込む2種類のオイルがパックのように密着し、ハリと弾力感を与える。

■製品情報

“薬用WR泡洗顔 ホワイト”
価格:200mL、990円/つめかえ用180mL、880円(※編集部調べ)

“薬用リンクルジェルクリーム ホワイト”
価格:100g、1760円/つめかえ用100g、1320円(※編集部調べ)

公式サイト>>

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「コンバース」がアーティストのトウヤ・ホリウチとコラボ アートと「コンバース」のレガシーを融合した2型

「コンバース(CONVERSE)」は6月27日、アメリカ・ニューヨークを拠点に国内外で活動するアーティスト、トウヤ・ホリウチ(Toya Horiuchi)とコラボレーションした“オールスター スクエアトウ OX/トウヤ ホリウチ”(1万8700円)と“オールスター LGCY GP HI/トウヤ ホリウチ”(1万4850円)のスニーカー2型を発売する。サイズはどちらも22〜28.0、29.0、30.0cmを展開。

スクエアトウをヌバックレザーで再構築した
“オールスター スクエアトウ OX/トウヤ ホリウチ”

スクエアトウの“オールスター”をヌバックレザーで再構築した“オールスター スクエアトウ OX/トウヤ ホリウチ”は、全体を黒で統一し、ダルブラックのハトメや1つ目のハトメに施された星型のスタッズがさりげなく個性を主張する。シュータンの裏には、ホリウチが再解釈した“自由の女神×アンクルパッチ”のオリジナルアートワークをプリントした。

オールスターのフラッグシップモデルをキャンパスにグレープを描いた
“オールスター LGCY GP HI/トウヤ ホリウチ”

“オールスター LGCY GP HI/トウヤ ホリウチ”は、LGCYの名を冠した“オールスター”のフラッグシップモデルをベースにホリウチのアートワークを大胆に展開したモデル。ぶどうは新たなフロンティアを開拓しようとする希望と反骨のエネルギーのイメージ化であるというホリウチの思いからテーマは“グレープ”に。アッパー、シューレース、インソールにグレープのグラフィックをあしらい、キャンパス素材で凹凸まで再現した。ライニングには、“オールスター スクエアトウ OX/トウヤ ホリウチ”同様、 “自由の女神×アンクルパッチ”のホリウチ描き下ろしのアートワークをプリント。

トウヤ・ホリウチは、数々の日米ブランドやアーティストにグラフィックやデザインを提供するアメリカ・ニューヨーク在住のアーティストだ。グラフィックデザイン、シルクスクリーン、プリンター、スプレー、チャコール、オイルペインティングなど使うメディアは多岐にわたり、作るモノによって制作の方法はさまざま。カナダ NY ギャラリーをはじめとするニューヨークのギャラリーの展示にも参加し、日本ではコモン ギャラリーや旧ブックマークでも展示を行った。

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好調のオーダースーツ「カシヤマ」 SNS戦略や学割で10〜20代客が1.5倍に

オンワードパーソナルスタイルが運営するスーツを主力としたオーダーメード業態「カシヤマ(KASHIYAMA)」が実店舗ビジネスで急成長を遂げている。2024年度(25年2月期)の実店舗の売上高は前年比52%増と好調で、今期はさらに出店拡大を図っている。5月2日には京都初となる四条店を、24日には横浜駅西口から徒歩2分の場所に路面店をオープンし、66店舗に達した。

横浜西口店の売り場面積は約160平方メートル。オーダーメード店にありがちな“入りにくさ”を解消するため、ガラス張りの開放的なエントランスを採用し、店内は白を基調にした明るく洗練された空間に設計した。通路には明るい木材のハイチェアを設置し、「若者が自由に行き交うアップルストアのようなストアデザインを目指した」(関口猛社長)という。

試着室は大きな鏡を設置した6つを完備。目的や好みなどをヒアリングし、ウールベースの定番「クラシック」に加え、人気の高い“自宅で洗える”「コンフォート」などのカテゴリーを提案した後、3〜29号のサイズ、常時1000種類以上そろえる生地から選びながら、店頭のプロトタイプを試着し、専門スタッフが細かく採寸する。オーダーの内容は全てタブレットに記録され、決済が完了すれば、そのまま中国・大連にある工場にデータが送られる。完成したスーツは圧縮パックにていねいに梱包され、そのまま自宅に届く仕組みだ。その期間、わずか1週間ほど。このスピード感こそ、「カシヤマ」が2017年の設立から業界初の試みとして「カシヤマ」が強みとしてきたF2C(ファクトリー・トゥ・カスタマー)だ。

狙うは、オーダースーツに関心高い若年層と経験が少ない女性

「カシヤマ」はSNSを中心としたデジタルプロモーションや学割制度を通して、若年層の取り込みを強化してきた。1着2万円からオーダーできる学割の使用者は年々増え、24年度の10〜20代の顧客数は1.5倍に伸長。学割使用の売上高は同92%増を達成した。調査によると、既製品のサイズが合わない若者も多く、大半が「オーダースーツを買いたい」と回答しているという。またTikTokの公式アカウントでは、専門的なハウツー動画が特に好評で、600万回以上再生されているものも。若者の間でスーツへの関心が高まっていることがうかがえる。

横浜西口店の売り上げ目標は3億円。東口に構えるそごう横浜店との相乗効果と差別化を図る狙いだ。関口社長は、「横浜エリアだけでもまだまだ成長の余地があると期待している。今後さらに、世代別のプロモーション施策にも注力し、エントリー層のさらなる開拓やウィメンズの強化に取り組む。特にウィメンズは、若年層よりもオーダースーツに対する課題が多く、ファッション性のある商品力に加え、体験価値やコストパフォーマンスといった『カシヤマ』ならではの強みを活かして、新たな市場を切り拓きたい」と意気込む。今秋には新業態をローンチし、さらに出店を加速させる。

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