「ドラえもん」や「となりのトトロ」コラボに比べると組み合わせの意外性はやや薄れるが、1月6日に発売された「グッチ」×「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」のコラボも非常に好調だったようだ。同コラボは、国内では東京・渋谷のミヤシタパークのブランド直営店と、大丸心斎橋店のみで販売。大丸心斎橋店は、「具体的な金額は公表できないが非常に好調だった」(玉眞寛貴MD戦略第1統括部マネジャー 特選・海外プレタ担当)という。大丸松坂屋百貨店(10店累計)の1月の特選売り上げは同8%減。前年1月はコロナ禍が本格化する前に春節休暇で来日していた中国人客による売り上げもあったため、それに比べると苦しい着地となったが、「グッチ」×「ザ・ノース・フェイス」が押し上げる形で、国内客に限った特選売り上げは同15%増だったという。
「サザビーズ」によるマルタン・マルジェラの第2弾オークションが開催。200点の作品がそろう(c) COURTESY OF SOTHEBY’S1998-99年秋冬コレクションから、プラスチックコーティングのロングコットンドレス(c) COURTESY OF SOTHEBY’S1999-2000年秋冬コレクションから、エクリュのニットとデュべコート、スカート(c) COURTESY OF SOTHEBY’S1999-2000年秋冬コレクションから、グレーのプルオーバーとエプロンスカート(c) COURTESY OF SOTHEBY’S2003-04年秋冬“アーティザナル”コレクションから、メンズジャケットから仕立てたベストとスカート(c) COURTESY OF SOTHEBY’S2004-05年秋冬コレクションから、ショルダーストラップのロングドレス(c) COURTESY OF SOTHEBY’S2005年春夏コレクションから、ブルーのビスコースドレスとスカート(c) COURTESY OF SOTHEBY’S
JUN YABUNO:1986年大阪生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後、「WWDジャパン」の編集記者として、ヨーロッパのファッション・ウィークの取材をはじめ、デザイナーズブランドやバッグ、インポーター、新人発掘などの分野を担当。2017年9月ベルリンに拠点を移し、フリーランスでファッションとライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を手掛ける。「Yahoo!ニュース 個人」のオーサーも務める。20年2月からWWDジャパン欧州通信員
WWD:今後の目標は?
ノゾム:世界中のさまざまなブランドのショーにもっと出演したいです。モデルを始めたときに雑誌で見かけた「ジャンポール・ゴルチエ(JEAN PAUL GAULTIER)」のショーに憧れてきたんですが、ラストショーとなった20年春夏オートクチュール・コレクションで歩くことができました。また「バーバリー」では表参道駅全体に僕が出ている広告が掲載され、モデルとしての何かを成し遂げた実感がありました。夢は叶いましたが、今後もブランドの大小を問わずにモデルの仕事を続けていきたいです。
第2回に登場するのは、トリンプ・インターナショナル・ジャパン(TRIUMPH INTERNATIONAL JAPAN)の河野智美スロギーブランドヘッドオブクリエイティブデザインだ。2013年に接着技術による無縫製のブラジャー“スロギー ゼロ フィール(SLOGGI ZERO FEEL以下、ゼロ フィール)”を開発し、コンフォートブラの先駆けに。18年には世界41カ国でも同商品の販売を開始し、日本を含む世界でのシリーズ累計販売枚数(トリンプによる13年3月~20年12月末、42カ国の累計販売枚数)は1500万枚を記録し、ヨーロッパでも日本発の革新的な下着として高く評価されている。
大塚:「カシミ(QASIMI)」は、クリエイティブ・ディレクターのフール・アル・カシミ(Hoor Al Qasimi)がルーツを大事にしているのだなという気持ちが伝わった。一昨年に亡くなった創業デザイナーはパリコレを意識した王道のテーラリング&スポーティーに寄せ始めていたのだけど、今回は生まれ故郷のアラブ首長国連邦(UAE)を思わせる日に焼けたような暖色カラーや独特なモチーフがいつもより色濃くて、中東のビジネスが順調なのかなと思ったよ。あとはウィメンズの型数を増やして本格的に打ち出してきたね。地域によって好みが分かれるテイストだからこの路線で日本でも成功するかは未知数だけど、素材や技術のクオリティーは高いので、今後の動向にも注目だね。
丸山:夕焼けのような深いオレンジの光が挿す空間とそれを反映したようなカラーパレットの服が印象的でしたね。素材の良さとテーラードだけでなく、動画のタイトルにもなっていた「WE ALL LIVE UNDER THE SKY」とプリントされたグラフィックもあれば、アラビア建築に用いられるマシュラビヤ(mashrabiya)という木格子の柄に着想を得たセットアップもあり、より顧客層を広げようと意識しているのかなと思いました。ところで「イン」のティーザーでも夕焼けに由来するオレンジ色の服が登場していましたが、今季オレンジはキーカラーになるかもしれないですね。
この投稿には660万以上の「イイネ」が押され、4万5000件以上のコメントがついている。姉のキム・カーダシアン(Kim Kardashian)やサイモン・ポート・ジャックムス(Simon Porte Jacquemus)「ジャックムス」デザイナー、元「ラブ(LOVE)マガジン編集長でスタイリストのケイティ・グランド(Katie Grand)など、親族や業界関係者からは肯定的なコメントが投稿される一方で、ツイッターでは「ケンダル・ジェンナーはテキーラ生産に関するメキシコの文化背景を一切理解していなくて不快だ」といった否定的なコメントが多数散見され、文化の盗用だと批判されている。
フランスオートクチュール・プレタポルテ連合会(Federation de la Haute Couture et de la Mode以下、サンディカ)は、3月1〜9日にオンラインで開催する2021-22年秋冬パリ・ファッション・ウイーク(以下、パリコレ)の暫定スケジュールを発表した。9日間で全93ブランドが参加予定だ。
今季の注目は、20年12月にクリエイティブ・ディレクターに就任したガブリエラ・ハースト(Gabriela Hearst)による「クロエ(CHLOE)」のデビューショーだ。またニコラ・ディ・フェリーチェ(Nicolas Di Felice)による新生「クレージュ(COURREGES)」も今季のパリコレで本格的なデビューを飾る。
「ワタル トミナガ」を手掛ける富永航デザイナーは、文化服装学院、ヘルシンキ芸術デザイン大学(University of Art and Design Helsinki)、セントラル・セント・マーチンズ (Central Saint Martins) などで学び、16年の「イエール国際モードフェスティバル(Le Festival International de Mode, d’Accessoires et de Photographie a Hyeres)」でグランプリを獲得している。
また、パリコレ史上初めてパリの服飾学校「IFM(INSTITUT FRANCAIS DE LA MODE MASTER OF ARTS)」がラインアップに加わり、卒業コレクションを公開する。ほかにも「ジル サンダー(JIL SANDER)」がミラノからパリに発表の場を移し、「ランバン(LANVIN)」「ポール・スミス(PAUL SMITH)」などがスケジュールに復帰。「アン ドゥムルメステール(ANN DEMEULEMEESTER)」は、伊セレクトショップのアントニオーリ(ANTONIOLI)傘下に入ってから初のコレクションとなるが、セバスチャン・ムニエ(Sebastien Meunier)前クリエイティブ・ディレクターの後任は発表されていない。
展示会の見どころは、一定の基準を満たした「TOKYO KNIT」認証企業のファクトリーブランド商品およびOEM(相手先ブランドの生産)/ODM(相手先ブランドの企画生産)アピールの展示の他、「TOKYO KNIT」と森永邦彦デザイナーの「アンリアレイジ(ANREALAGE)」、志鎌英明デザイナーの「チルドレン・オブ・ザ・ディスコーダンス(CHILDREN OF THE DISCORDANCE)」とのコラボレーション商品だ。主催者は「東京および、日本のファッションの今を支える『TOKYO KNIT』の底力を、この機会にぜひ感じてもらいたい」と話す。
「レイボーテ」シリーズは、ムダ毛ケアと美肌ケアができる、独自開発した幅広い波長域の特殊な光“レイボーテフラッシュ”を全機種に搭載していることが特徴。“レイボーテ ヴィーナス”以外にも、新たにVIケア対応となった3機種、“レイボーテ R フラッシュ ハイパーPLUS”“レイボーテ R フラッシュ ダブル PLUS VI タイプ”“レイボーテ Go VI タイプ”を3月上旬から順次発売予定だ。
5年前にはアメフト選手のコリン・キャパニック(Colin Kaepernick)が、有色人種への差別に抗議するために、ナショナル・フットボール・リーグ(National Football League以下)の試合で国歌斉唱中に起立することを拒否してひざまずくムーブメントを生み出した。2021年の今も同じ問題に声を上げる状況は続いているが、当時を振り返ってバーネットは「キャパニック選手は人種差別に対して声をあげたことで、職を失う結果となった。当時、黒人の命も大切だという当然の主張に対して反対する声もあり、議論が起こってしまった」と比較した。
ポール選手らも大統領選挙に向けて、“VOTE”と書かれたアパレルを何週間にもわたって着用した。ジェームズ選手は、自身が立ち上げた選挙促進団体「モア・ザン・ア・ヴォート(More Than a Vote)」のアパレルを繰り返し着用した。そして着用画像を、7800万フォロワーを持つ自身のインスタグラムに投稿した。「モア・ザン・ア・ヴォート」は黒人のアスリートやアーティストが手を組んで、選挙登録率の上昇や、少数民族や低所得層が投票に行きづらい環境や手続きを作って投票を抑制することの撲滅に働きかける団体。20年には4万人を超えるボランティアを投票所係員として採用し、殺人や性暴力を除く犯罪者の投票登録の支援などを通して投票率の向上に貢献した。
ファッション業界では、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」が20年10月、NBAとコラボレートしたカプセルコレクションを発表。「ディオール(DIOR)」は「ジョーダン ブランド」とコラボして、スニーカー“エア ジョーダン 1 OG ディオール(AIR JORDAN 1 OG DIOR)”を手掛け、約500万人からの購入資格申請があった。ファッションへの影響力の高さから、スタイリストのマイケルは、「選手入場は、今や新しい時代のランウエイだ」と語る。
VIEWS ON WWD U.S.:米「WWD」の翻訳記事から、注目すべきニュースの紹介や記事の面白さを解説するメールマガジン。「WWDジャパン」のライセンス元である米「WWD」は1910年から続くファッション業界専門紙。世界中のデザイナーや企業のトップと強く繋がっており、彼らの動向や考え、市場の動きをいち早く、詳しく業界で働く人々に届けています。
VIEWS ON WWD U.S.:米「WWD」の翻訳記事から、注目すべきニュースの紹介や記事の面白さを解説するメールマガジン。「WWDジャパン」のライセンス元である米「WWD」は1910年から続くファッション業界専門紙。世界中のデザイナーや企業のトップと強く繋がっており、彼らの動向や考え、市場の動きをいち早く、詳しく業界で働く人々に届けています。
大澤:新ラインは、東京のユースカルチャー、ストリートファッションにインスピレーションを得て製作したそうです。またメインラインはデザイナーの前田華子が森美術館で開催されていた「STARS展」を訪れた際に影響を受け、現代アートを着想源にしています。BGMはYunaの「Dance Like Nobody’s Watching」を採用し、笑顔を見せるモデルとのマッチングが最高でした。今回は新デザインとして、同ブランドのモノグラムプリントがブラウス、ドレス、パンツに登場。編集部には一足早く、モノグラムのスカーフが届きました!レトロ感漂うカラーリングに、ファッションの要素をプラスした可愛らしいところが現代のムードに合っていますね。ドレスやスカート、パンツの裾に施されたオリジナルのプリーツが素敵でした。