「無印良品」が自宅で“洗えるウール”と“チクチクを抑えた”シリーズから多数アイテムを発売

「無印良品」は、自宅で手入れができる“洗えるウール”シリーズからウィメンズとメンズのウエア14型、“首のチクチクを抑えたメリノウール混”と“おでこのチクチクを抑えたメリノウール混”シリーズから4型を発売する。9月1日から、「無印良品」一部店舗および公式オンラインで順次販売する。

セーターやカーディガン、
ネックウォーマー、ニット帽をラインアップ

“洗えるウール”シリーズからは、ウィメンズのセーター(2990円〜)とカーディガン(3990円〜)、メンズのセーター(3990円)とカーディガン(4990円)、ニットポロ(4990円)をラインアップする。同シリーズは、糸になる前の繊維自体に防縮加工を施したメリのウールを10%使用し、家庭の洗濯機で洗えるほか、目を詰めて編み立てることで、薄さと暖かさの両立を目指した。チクチクを抑えたシリーズからは、ネックウオーマー(1990円)とポンチョ(4990円)、バラクラバ(2990円)、ニット帽(2990円)を販売する。「無印良品」は2009年から、襟部分に肌触りの良い綿混素材を用い、首のチクチクを抑えたニットの制作に取り組んでおり、同製法を活かしたアイテムを用意した。

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リアーナが‘“デイジャマ”ルックを90年代風に昇華! トム・フォード時代の「グッチ」からヘビ革バッグをアクセントに

第3子妊娠中のリアーナ(Rihanna)のマタニティコーデに注目が集まっている。8月25日(現地時間、以下同)、ロサンゼルスでキャッチされた彼女は、トム・フォード(Tom Ford)が「グッチ(GUCCI)」のクリエイティブ・ディレクターを務めていた頃のヘビ革バッグを片手に姿を見せた。

リアーナは、グラフィック柄のロングスリーブシャツと流れるようなストライプパンツを組み合わせ、トレンドの“デイジャマ”(デイ=日中に着るパジャマ)を彷ふつとさせるルックに身をつつんだ。中でも際立っていたアイテムは竹製のハンドルが付いた「グッチ」のヘビ革バッグだった。これは、フォードが1996年春夏ウィメンズ・コレクションで発表したアイテムだった。煌びやかなアクセサリーを重ね付けし、唯一無二のマタニティルックを完成させた。

 

フォードが96年に手掛けたコレクションでは、複数のアニマルプリントをモチーフに、ヘビやゼブラ柄などを用いたルックが生まれた。レースも多用され、90年代半ばの感性を反映した、親しみやすく、グラマラスな解釈が施されていた。

ここ数年、現代でも90年代風の美学が復活を遂げ、Z世代を中心にY2Kトレンドが主流となった。ローライズジーンズやバレエシューズなど、いま風にアップデートされたアイテムがストリートスタイルからレッドカーペットまで幅広く浸透している。

リアーナも例外ではなく、「シャネル(CHANEL)」や「グッチ」などのファッションブランドからビンテージのアーカイブ品を調達し、独自のスタイリングに取り入れている。

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1位は、築地市場跡地に5万人収容スタジアム 三井不動産が再開発計画を発表|週間アクセスランキング TOP10(8月21日〜8月27日)

1位は、築地市場跡地に5万人収容スタジアム 三井不動産が再開発計画を発表|週間アクセスランキング TOP10(8月21日〜8月27日)

「WWDJAPAN」 ウイークリートップ10

1週間でアクセス数の多かった「WWDJAPAN」の記事をランキング形式で毎週金曜日にお届け。
今回は、8月21日(木)〜8月27日(水)に配信した記事のトップ10を紹介します。


- 1位 -
築地市場跡地に5万人収容スタジアム 三井不動産が再開発計画を発表

08月25日公開 / 文・WWD STAFF

 三井不動産は、築地市場跡地(東京都中央区)の再開発の基本計画を発表した。都が保有する約19万平方メートルの敷地に、総事業費約9000億円を投じて多目的スタジアム、ホテル、オフィス、住宅棟、商業施設などを建てる。目玉の多目的スタジアムの屋根は、築地市場の形状をモチーフにした扇型になる。開業は2030年代前半以降になる見通し。

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- 2位 -
「ユニクロ」、2025-26年秋冬はトラッドに装う “パフテック”とニットの新顔続々

08月25日公開 / 文・伊藤花笑

 「ユニクロ(UNIQLO)」はこのほど2025-26年秋冬展示会を開催した。今季のテーマは“Revisiting Classic”。高機能中綿“パフテック”を使ったアイテムやニット類が充実した。会場は、大学のキャンパスとアップステート・ニューヨークのキャビンを模していた。

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- 3位 -
「マッドハッピー」が水原希子の「オフィス キコ」とタッグ 夏限定のカプセルコレクションを発売

08月21日公開 / 文・WWD STAFF

 ロサンゼルス発のストリートブランド「マッドハッピー(MADHAPPY)」は8月29日、水原希子によるクリエイティブプロジェクト「オフィスキコ(OFFICE KIKO)」(以下、OK)とタッグを組み、夏限定のカプセルコレクションを発売する。ラインアップは、フーディーのセットアップやTシャツ、靴下などをそろえた。価格は6600〜4万1800円。取り扱いは、同日12時から両ブランドの公式オンラインストア限定で行う。詳細は公式サイトに記載する。

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- 4位 -
パルが奈良・下市町に総額6億円寄付 地方創生にコミット

 パル(大阪市、小路順一社長)は、奈良県吉野郡下市町との地方創生に向けた連携を強化するため、企業版ふるさと納税による寄付を行うと発表した。寄附金目録と感謝状の贈呈式が8月18日に大阪市内のパル本社で行われた。下市町出身でパル創業者の井上英隆相談役、パルの小路社長、下市町の仲嶋久雄町長らが出席した。

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- 5位 -
ハリウッド ランチ マーケットと「ヘインズ」がコラボしたサーマルパックTに新色のネイビーが登場

08月21日公開 / 文・WWD STAFF

 聖林公司が運営するハリウッド ランチ マーケット(HOLLYWOOD RANCHMARKET)(以下、HRM)は、「ヘインズ(HANES)」とコラボした”サーマル2パックTシャツ”の新色を発売する。すでに8月31日までの期間で予約販売を開始しており、店頭では9月上旬に発売予定だ。価格は1万4300円でサイズはXS〜XLを用意する。同アイテムは、HRM、ブルーブルー、聖林堂の店舗および、聖林公司の公式オンラインストアで取り扱う。

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- 6位 -
資生堂&マツキヨココカラがグミ状洗顔料を数量限定発売 朝洗顔キャンセル界隈にアプローチ

08月27日公開 / 文・WWD STAFF

 資生堂ジャパンとマツキヨココカラ&カンパニーは9月21日、共同企画製品として美容液生まれのグミ洗顔“肌グミ”(全3種、各2420円※編集部調べ)を全国のマツモトキヨシグループ、ココカラファイングループの一部店舗、マツキヨココカラオンラインストアで数量限定発売する。美容液を高配合したベース基材に洗浄と角質除去成分を配合して40日間熟成し、グミ状に固めた独自技術を採用した。泡立て不要で、肌になでるだけで潤いを奪わずに皮脂汚れや古い角質を取り除く。

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- 7位 -
テイラー・スウィフトとトラビス・ケルシーが婚約 高級ジュエラーが指輪の値段で予想合戦

08月27日公開 / 文・米国版WWD

 歌手のテイラー・スウィフト(Taylor Swift)は8月26日、2023年から交際していたプロアメリカンフットボール選手のトラビス・ケルシー(Travis Kelce)との婚約を発表した。2人はインスタグラムに、「皆の英語の先生と体育の先生が結婚するよ」とコメントを添え、花々に囲まれ抱き合う姿など全5枚の画像を投稿。大きなダイヤモンドの婚約指輪も公開した。

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- 8位 -
「プーマ」× BLACKPINKロゼ “スピードキャット”新モデル2型を含むコレクションを発売

08月26日公開 / 文・WWD STAFF

 「プーマ(PUMA)」は、グローバルアンバサダーを務めるブラックピンク(BLACKPINK)ロゼ(Rose)による初のコレクションを発売する。“スピードキャット”2型を含むアパレルアイテムをラインアップする。「プーマ」ストア 原宿キャットストリートで8月27日に先行発売し、8月28日から公式オンラインストアや一部取扱店で販売する。

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- 9位 -
アーティスト・三浦大地や書道家・武田双雲が「ミャクミャク」をイメージしてアート制作 万博会場内の大丸松坂屋店舗で発売

08月27日公開 / 文・WWD STAFF

 書道家の武田双雲やアーテイストの三浦大地など国内外で活躍するアーティストが、大阪・関西万博の公式キャラクター「ミャクミャク」をイメージしアート作品を制作した。8月28日から、大阪・関西万博会場内にあるオフィシャルストア東ゲート店 大丸松坂屋百貨店で販売する。また同日、人気のブラインドアイテムに新製品6種類をラインアップに加える。

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- 10位 -
「無印良品」が持ち運び便利なダウン7型を発売 重ね着しやすく暖冬にも対応

08月21日公開 / 文・WWD STAFF

 「無印良品」は、軽く持ち運びが便利な“軽量ダウンポケッタブル”シリーズの全7アイテムを発売する。8月26日にウィメンズのノーカラーベスト(4990円)を限定店舗とオンラインストアで先行発売し、残りの6アイテムは9月1日から全国の無印良品とオンラインストアで順次販売する。

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「コンバース」史上、日本人選手として初のシグネチャーモデルを発売 富樫勇樹選手が開発に携わる

「コンバース(CONVERSE)」は12月、バスケットボール日本代表でブランドアンバサダーを務める富樫勇樹選手のシグネチャーモデル“コンズ アンアベレージ ミッド(CONS UNAVERAGE MID)”(2万2000円)を発売する。同作はブランド史上、日本人選手として初のシグネチャーモデルで、サイズ展開は25.0〜29.0cmと30.0cm、31.0cmだ。

冨樫選手のプレースタイルを体現したモデル

本モデルは、富樫選手自身が開発に深く携わった。同作のベースモデルには、冨樫選手が好んで着用しているミッドカットを採用。クッション性のあるベースとサポート性のある側壁の2つのパーツで構成したミッドソールは、プレーヤーの足元を支える。そのほか、着地時の衝撃を緩和するブランド独自の緩衝材や、屈曲性の高いアウトソール、弾性特性で反発効果を発揮するTPU樹脂パーツなどを採用することで、安定性と軽快さを両立し、試合でのパフォーマンスを最大限に高める。

またデザインには、富樫選手のスピードやエネルギー、闘志を象徴する“閃光”と“炎”のイメージを落とし込んだ。さらに、冨樫選手のイニシャルや背番号、プレーの軸であるスピードとテクニックを表現したオリジナルのシグネチャーロゴをシュータンに配置するなど、冨樫選手を象徴する一足に仕上げた。

富樫勇樹は、1993年新潟県出身のバスケットボール選手。千葉ジェッツふなばし所属で、ポジションはポイントガード。パリオリンピックでは、日本代表のキャプテンを務め、2024年8月「コンバース ジャパン」のブランドアンバサダーに就任した。

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「ナイキ」が「スーザン ファン」とコラボ  “ダンク”や“V2K”スニーカーを発売

「ナイキ(NIKE)」は9月12日、中国出身デザイナーのスーザン・ファン(Susan Fang)が手掛ける「スーザン ファン(SUSAN FANG)」とコラボレーションし、“ダンク”と“V2K”スニーカーを含むカプセルコレクションを発売する。中国の「ナイキ」一部店舗やECサイトのTモールで取り扱う。

同コレクションは、太陽の光に当たる水や泡など自然に着想を得たアイテムをラインアップし、スニーカーのほか、スポーツブラ、Tシャツ、靴下、バッグなどをそろえる。“ダンク”スニーカーは、アッパーにシャガード素材を使用し、フローラルの刺しゅうをあしらった。“V2K”スニーカーには、シルクスクリーンで波のパターンを施した。

「スーザン ファン」は、ロマンチックでありながら爽やかな女性像の表現で知られる。「ナイキ」は2023年から同ブランドを支援しており、ランウエイショーにフットウエアを提供していた。

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「フジロック」初出演で話題のメイ・シモネス ジャズもJ-POPも越境する“ニューヨークの新星”——村上春樹との共通点は?

父親がアメリカ人、母親が日本人で、日米にルーツを持ち、現在はニューヨーク・ブルックリンを拠点に活動するシンガー・ソングライター、メイ・シモネス(Mei Semones、芽衣シモネス)。日本語と英語を織り交ぜたボーカルも個性的な彼女の音楽は、バークリー音楽大学で培った楽曲理論やギターの確かな技術をもとに、ジャズやボサノヴァ、フォーク、マスロック、さらに日本のポップスの要素まで取り込み、それらのあわいを軽やかに縫いながら独自の軌跡を描いていく。弾き語りとバンド・アンサンブルを自在に行き来する演奏ものびやかで、直感的かつオーガニックな空気をたたえた佇まいがとても魅力的だ。今年5月にはデビュー・アルバム「Animaru」をリリース。先日行われた「フジロックフェスティバル’25(FUJI ROCK FESTIVAL'25)」(以下、「フジロック」)にも初出演を果たし、バークリー時代からの仲間と共に披露した自由で親密なパフォーマンスが多くの観客を惹きつけていた。

高校でジャズと出会う前はロック・ギタリストに憧れ、当時夢中だったニルヴァーナやスマッシング・パンプキンズの音楽は今も自分のルーツにあると明かすシモネス。「自分がつくりたい曲をただつくって、それを誰かの前で演奏できたら、それで十分だなって思っていました」。来年1月には初のジャパン・ツアーを行う。すでに東京、大阪、名古屋の公演はソールドアウトするほどの人気で、新たに2月1日に東京での追加公演が決定した。新曲の準備も進んでいるという彼女に、「フジロック」に出演した翌日、音楽のことからファッション、そして大好きな村上春樹についてまで、いろいろと話を聞いた。

初めての「フジロック」出演

——初めての「フジロック」はいかがでしたか。

メイ:とても楽しかったです。山の中の景色が本当にきれいで、泊まった苗場プリンスホテルの朝ごはんもすごく美味しくて(笑)。それから、青葉市子さんにご挨拶できたり、君島大空さんにもお会いできたりして。そういう出会いも嬉しい思い出になりました。

——漢字で「芽衣」と書かれたバックドロップの映像もかわいかったです。

メイ:あれは東京に住んでいる友人のEma Gaspar(エマ・ギャスパー)につくってもらったんです。私はビジュアルアートとか全然なので(笑)、普段から周りの人に手伝ってもらうことが多くて。「こんな感じがいいな」ってイメージを伝えると、すごくいいものをつくってくれるんです。

——今回のアルバム「Animaru」のアートワークも、お母さまが手掛けられたんですよね。リリースされてからさまざまな反響が届いていると思いますが、アルバムについてメイさんの中ではどんな手応え、実感がありますか。

メイ:初めてのアルバムなんですけど、1曲1曲本当に頑張ってつくったので、とても誇りに思っています。一番大事にしたのは、自分が演奏しているときの気持ちをそのまま曲に込めることでした。曲のストラクチャーや流れも、頭で考えるというよりは自然に出てくるものを大切にして。制作中のフィーリングをそのまま音に落とし込めたアルバムになったと思います。

——サウンドに関しては、どんなアイデアをもって制作に取り組んだのでしょうか。

メイ:私はジャズがすごく好きで、例えば最初の曲「Dumb Feeling」は、チャーリー・パーカーのサックスのリックと、「Polka Dots and Moonbeams」というジャズ・スタンダードのギターのリックを組み合わせてつくりました。「Zarigani」ではジョン・コルトレーンのメロディック・マイナーのリックを取り入れたり、コードに関してはセロニアス・モンクがよく使うドミナント7thを引用したりもしています。あとはバークリー音楽大学で学んだギターのアルペジオやボイシングも使っています。いろんな要素を取り入れながらつくっていますね。

「自分にはこれしかない」と
バークリー音楽大学に進学

——そもそもメイさんが「ジャズ」を好きになるきっかけはなんだったんですか。

メイ:高校のジャズ・プログラムに入ってからですね。ただ、高校に入る前からギターが好きで、「ギターが弾けるならやりたい!」という理由でそのプログラムに入ったんです。最初はジャズそのものに特別な興味があったわけじゃなかったんですけど、先生に「ジャズを演奏するなら聴かないと演奏できない」といつも言われて、それで自然とジャズばかり聴くようになりました。そこからどんどんジャズの魅力にハマっていきましたね。

——バークリー音楽大学に進んだのも、その流れで?

メイ:はい。それもあるし、ただ単純に音楽が本当に好きだったからですね。もう、音楽以外に興味が持てるものが全然なくて、「自分にはこれしかないな」って。だからバークリーを選びました。本当にそれ以外は、何にもできないので(笑)。

最初は、どちらかというとギタリストとして生きていきたいと思っていたんです。他の人のバンドで演奏したり、ギターでレコーディングに参加したり……そういう、いわゆる“セッションギタリスト”を目指していました。でも、大学2年生か3年生くらいから、自分で曲を書くことがどんどん増えてきて。そこからはもう少し“アーティストとしての活動”に力を入れるようになりました。ただ、「こういうアーティストになりたい」っていう明確な理想像があったわけではなくて。自分がつくりたい曲をただつくって、それを誰かの前で演奏できたら、それで十分だなって思っていました。

——メイさんは自身の音楽を「ジャズとボサノヴァにインスパイアされたインディーJ-POP」と表現されていますね。

メイ:はい。影響を受けたアーティストで一番大きいのは、やっぱりジョン・コルトレーンですね。テクニックもすごいんですけど、聴いた瞬間に心に響くというか、演奏から感情や気持ちが強く伝わってくるところが好きなんです。あとはセロニアス・モンク、バド・パウエル、ウェス・モンゴメリー、ジョー・パス、グラント・グリーン、ウェイン・ショーター……そういうジャズの巨匠たちもよく聴きますし、ジョアン・ジルベルトみたいなブラジルの音楽も好きです。ロックだとニルヴァーナやスマッシング・パンプキンズもよく聴きました。いろんなアーティストから刺激を受けて、自分の音楽に取り組んでいます。

——そうした幅広い影響を取り込みながら、“自分らしさ”を表現するために大事にしていることはなんでしょう。

メイ:うーん、そうですね……コードの使い方やギター・リック、歌い方とか、自分にしかできない形にしていくことを大事にしています。

日本語と英語を
織り交ぜた歌詞

——メイさんの音楽の特徴の一つに、日本語と英語を織り交ぜたリリック、ボーカル・スタイルがあると思います。そこについてはどんなことを意識しているのでしょうか。

メイ:歌詞については、本当に頭に浮かんできたことをそのまま書いている感じです。日本語にするか英語にするかは、そのメロディーやリズムにいちばん合う言葉を選んで。日本語だと長すぎたり短すぎたりすることがあるので、そういうときは英語にしたり、逆に英語がうまくはまらなければ日本語にしてみたり。パズルのピースを組み合わせるような感覚で言葉を選んでいます。

——初めて書いた曲は全て英語の歌詞だったと聞きました。

メイ:中学生の頃から作曲はしていて、その時は全部英語の歌詞でした。わりとロックっぽい曲で、ちょうどニルヴァーナにハマってた時期だったので、そういう感じの曲をつくりたくて。でも今思うと、全然いい曲じゃなかったですね(笑)。まあ、中学生だったから仕方ないですけど。

初めて日本語を歌詞に入れたのは、2020年に出した「Hfoas」っていうシングルでした。きっかけはよく覚えていないんですけど、自然に「日本語も入れた方がいいかな」と思ったんだと思います。小さい頃から日本語と英語の両方を話してきたので、音楽にも両方を取り入れる方がナチュラルに感じられるんです。

ただ、表現については、日本語でも英語でもできるだけシンプルにストレートに伝えたいと思っていて。日本での思い出なら日本語になるし、アメリカでの思い出なら英語になることが多いです。例えば「上履き」なんてアメリカにはないから、日本語じゃなきゃダメですよね。おばあちゃんの「おはぎ」っていう歌詞も英語では表現できない。だから自然に日本語を使う。日本語は今も母と話すときは必ず使っているし、子どもの頃は年に一度くらい日本に来ていて、学校に通ったこともあったし、友達と遊んだりしていました。そういう思い出は自分にとってすごく大事で、曲を書くときもよく思い出します。

——ちなみに、歌詞を組み立てる際に“譜割り”ってどのくらい意識していますか。個人的に“Inaka”という曲が好きで、メイさんの歌にはラップに通じる魅力もあると思うんですけど。

メイ:「Inaka」の歌い方はラップっぽいと言われますね。ラップは好きです。日本のラップはあまり聴いてこなかったけれど、高校時代はアメリカのラップをよく聴いていました。ただ、“譜割り”については正直あまり考えていなくて(笑)、けっこう適当にやっています。日本語が完璧じゃないので、日本人からすると「その言葉、このメロディーには合わないんじゃない?」と思う部分もあるみたいなんですけど、私はそれが分からないから、逆にちょっと不思議な感じになるってよく言われます。

最近は日本語のYouTubeを見たり、漫画を読んだりして、日本語がもっと上手になるように頑張っています。今は「君に届け」という少女漫画を読んでいて、すごくかわいいし、ふりがなが付いているのが助かります(笑)。

J-POPの魅力

——メイさんはJ-POPや日本の音楽もよく聴いてきたと伺いました。本格的に音楽理論や楽器演奏について学ばれてきた立場から見て、J-POPの魅力はどんなところにあると思いますか。

メイ:私の知っているJ-POPは、メロディーがとてもキャッチーで耳に残る曲が多いところ。それがすごくいいと思います。前のEP「Kabutomushi」に入っている「takaramono」という曲があるんですけど、そのコーラスは特にJ-POPっぽいなと思っています。

——先ほど青葉市子さんと君島大空さんの名前が出ましたが、2人の音楽は以前からよく聴かれていたんですか。

メイ:はい。日本のアーティストでは、青葉市子さんが一番好きです。ギターの演奏も素晴らしいし、声が本当にきれいで、聴いていると癒されるんです。ライブも何度も観ていますが、本当に素晴らしいミュージシャンです。

君島大空さんの曲もすごく好きです。なんて言うのかな……すごく“ジャーニー”な感じというか、最初から最後までいろんな景色に連れて行ってくれるような感覚があって、そこが魅力的だと思います。

——そういえば、chelmicoの鈴木真海子さんのアルバム(「mukuge」、2024年)に参加されたのは、どういう経緯だったんですか。

メイ:最初はInstagramでした。真海子さんが私の曲をストーリーにあげてくれて、それをきっかけにやりとりするようになったんです。「ありがとうございます!」って伝えたら、そこから交流が始まって。日本に来たときに実際にお会いできて、すぐ友達になりました。

あの曲(「お酒を飲んだ夜」)は、最初に真海子さんがボイスメモを送ってくれたんです。ギターを弾きながら歌っているシンプルなデモで、それを私がちょっとジャズっぽくコードをアレンジして、一緒に歌いながら形にしていきました。すごく自然な流れで生まれた曲です。

——真海子さんとは、去年ブルーノートで行われたメイさんのライブで共演もされましたよね。メイさんから見て、真海子さんの音楽のどんなところに惹かれますか。

メイ:いろいろあるけれど、やっぱり歌詞が素晴らしいと思います。それと、メロディーやリズムのつくり方がすごく独特で、私には考えつかないような展開をするんです。それが本当に面白い。Chelmicoの音楽も大好きで、聴くと元気になれます(笑)。

ブルーノートでのライブもすごく楽しかったんですが、その2日前に体調を崩してしまって、声が出ないくらいひどい風邪をひいてしまって。だから自分的にはちょっと残念な気持ちが残っているんです。でも、ファンの方から「風邪ひいててもすごくよかったよ」って言ってもらえて、それは本当にうれしかったです。

——ところで、レッチリのフリーがメイさんの「Kabutomushi」をInstagramでリコメンドした件はニュースになりましたが、やはり反響は大きかったですか。

メイ:そうですね、本当にびっくりしました。その日だけで何千人もの人が私のことを見てくれたみたいで。

(フリーと)ロサンゼルスで一度お会いしたんです。去年の11月にライブをしたときに観に来てくれて、「本当にユニークだね。君にしかつくれない音楽をつくってる」って言ってもらえて。すごくうれしかったです。

——実際に会ったフリーはどうでしたか。

メイ:世界中の人をインスパイアしている存在なんだなって、改めて感じました。私のバンドでベースを弾いている子も、フリーを観てベースを始めたんです。本当にたくさんの人に「ベースをやってみよう」って思わせている人で、すごいなって思います。そして、とても優しい方でした。実際に会ったときは、思っていたより落ち着いた雰囲気で、そこも素敵でしたね。

——ちなみに、星野源さんもメイさんの音楽のファンを公言されていますが、その声が届いていますか。

メイ:はい、紹介していただいたと聞きました。本当にうれしかったです。私も母も星野源さんのドラマをよく観ていたので、すごく光栄でした。

ファッションへの関心

——先ほど、作品のビジュアル部分は周りの人に手伝ってもらうことが多いと話していましたが、例えばアーティスト写真やステージで着る服、衣装についてはどんなこだわりがありますか。

メイ:衣装は、着ていて気持ちがいいことと、自分が可愛いって感じられることが大事ですね。ステージでは動きやすさも必要だから、きついものは避けています。普段はあまり買い物をしなくて、双子の妹がもう着なくなった服をもらうことも多いんです(笑)。(ツアー告知のビジュアルで着た赤い衣装も)妹のクローゼットからひっぱり出して、「今日のフォトシュート、何着ようかな……赤にしようかな」って決めただけで(笑)。あと、古着を買うこともよくありますね。

——好きなファッションのテイストやスタイルはありますか。

メイ:私が好きなのは……今日もこんな感じですけれど、上はブカブカでちょっと男の子っぽくして、下はスカートを合わせるスタイルが好きです。ボーイッシュな感じと女の子っぽいものを組み合わせることが多いですね。あと、友達から服をもらうこともよくあります。これ(着ている服)もロサンゼルスの友達がやっているブランド「ジェンドゥー(JENDU)」のもので。昨日のライブで着たTシャツもそう。だから、結構適当な感じですよね、洋服は(笑)。

——メイさんといえば、ニット帽やヘッドピースのイメージがあります。

メイ:うん、今は夏で暑すぎるのであまり被っていないんですけど(笑)、冬はいつもウサギの耳がついた帽子とか、猫の帽子を被っています。単純にかわいいから好きなんです。

——NMEのカバー写真では角のようなものもつけてましたね。

メイ:あれはアルバムが「Animaru」だから、なんかアニマルっぽい感じにした方がいいかなと思って(笑)。そしたらスタイリストさんが用意してくれたんです。

村上春樹との共通点

——ところで、メイさんは村上春樹がお好きだと伺いました。

メイ:はい。村上春樹はほとんど読んでいて、全部好きなんですけど、最近また読み返した「1973年のピンボール」が面白くて。彼の小説って、日常の出来事を書いているように見えるんですけど、そこにちょっとしたスリルやファンタジーが混ざっている。そのバランスがとても面白いと思います。あと、言葉の使い方がとてもストレートで好きです。読み始めたのは中学生の頃で、母が村上春樹を好きで「お姉ちゃんも読んでみたら?」って勧めてくれて。それで初めて読んで、大好きになったんです。

——メイさんと村上春樹の共通点は、2人ともジャズが好きで、あと、作品のなかに動物がよく出てくることかなと。

メイ:そうですね(笑)。うーん、なんでかな……動物が好きだからなのかな。あと、子供の頃はよく外で遊んでいたので、そのときの思い出を書くと自然と動物が出てくるんです。

——村上春樹の小説では「動物」が、主人公の分身だったり、現実と夢をつなぐ存在や“失われたもの”の象徴だったり、災いをもたらすものとして描かれることもありますよね。メイさんにとっても「動物」は何かを表すシンボルだったりするのでしょうか。

メイ:うーん、どうかな……私はそこまで深く考えてはいなくて、単純に動物がかわいいから、好きだからという感覚で描いているんだと思います。アルバムには「Donguri」という曲があるんですけど、それは動物の視点で描いた曲なんです。動物を象徴的に扱うというよりも、「動物だったらどう感じるんだろう?」って想像してみる。そうやって自然とか動物の目線から世界を見ている、っていう感覚に近いですね。

私はベジタリアンなんですけど、それは“人間も動物の一部だ”って思っているからなんです。世界では人間が上で動物が下、みたいな考え方が多いけれど、私にとっては同じ存在。もっと対等であってほしいなと思っていて。そういう考え方が曲の中に出てくることはあるかもしれないです。「人間も動物だ」って。あと、子供の頃から犬と一緒に育ってきたので、いつも動物が身近にいる環境だったというのもあるかもしれません。

——そういえば、「Animaru」のMVではブタのバイクに乗って渋谷を走っていましたね。

メイ:いろんな人に見られてちょっと恥ずかしかったけど(笑)、すごく楽しかったです。「東京だってすぐにわかる場所がいい」ってディレクターさんに伝えて、それで渋谷で撮影することになりました。「109」とかが映れば一目で“東京だ”って分かるので。渋谷は小さい頃からよく遊びに行っていた場所なので、そこでMVを撮影できたのはすごくうれしかったです。

——この後、都内で新しいMVを撮影されると聞きました。他にどこか訪れる予定はありますか。

メイ:はい、このあとみんなで回転寿司に行こうと思っていて。まだ「くら寿司」か「スシロー」か決めてないんですけど(笑)。アメリカにはそういうお店がほとんどなくて、ニューヨークにあるお店も高いわりにあまり美味しくないので……。日本の回転寿司は安くて美味しいし、たくさん食べられるから。それに、バンドメンバーも日本が初めてなので、絶対楽しんでもらえると思います(笑)。

——メイさんの曲に「寿司」が登場する日も近そうですね(笑)。来年1月にはジャパン・ツアーも決まりましたが、何か考えていることはありますか。

メイ:できれば自分の曲だけじゃなくて、もっとジャズやクラシックの曲も取り入れたいと思っています。例えば、ヴィオラやヴァイオリンを入れたクラシカルな曲とか、ドラムやベースと一緒にジャズのスタンダードを演奏するとか。カバー曲も交えて、いろんな音楽を届けられたらいいなって。いつもそう思っているんですけど、なかなかリハーサルの時間がなくて実現できないことも多いんです。でもいつか必ず、そういう幅広い音楽を取り入れたステージをやりたいと思っています。

——今暮らしているニューヨークはナイトライフやアートスペースも充実していて、新しい音楽に出会える機会も多いんじゃないですか。

メイ:うん、確かにそれは絶対にあると思うんですけど……でも私は、ニューヨークにいるときはほとんど家にいて(笑)。ツアーで外に出てることが多いから、ツアーがないときは家にこもってギターを練習したりしています。この夏もずっとツアーをしていて、9月にはヨーロッパ・ツアーもあるので、それが終わったらしばらくニューヨークにいる予定です。その間に、またじっくり練習したり、作曲したりする時間が取れるかなと思っています。

——新曲が楽しみです。最後に、今回の「フジロック」や「Animaru」をきっかけにメイさんを知ったリスナーに、おすすめのレコードを教えてください。

メイ:ジョン・コルトレーンの「John Coltrane Plays the Blues」っていうアルバムがすごく好きで、ブルーズの演奏を集めたものなんですけど、本当におすすめです。あと「Solo Monk」というセロニアス・モンクのソロ・アルバムもすごくいいので、ぜひ聴いてみてほしいです。

PHOTOS:TAKUROH TOYAMA

デビュー・アルバム「Animaru」

◾️メイ・シモネス デビュー・アルバム「Animaru」
2025年5月2日リリース
収録曲目:
01. Dumb Feeling
02. Dangomushi
03. Tora Moyo
04. I Can Do What I Want
05. Animaru
06. Donguri
07. Norwegian Shag
08. Rat With Wings
09. Zarigani
10. Sasayaku Sakebu
11. Itsumo*
*日本盤ボーナス・トラック(CD)
https://bignothing.net/meisemones.html

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ジンズホールディングスの次期社長に創業家の田中亮氏

アイウエアブランド「ジンズ(JINS)」を運営するジンズホールディングスは、11月27日付で、田中亮(たなか・りょう)副社長COOが代表取締役社長COOに昇格すると発表した。それに伴い、創業者の田中仁(たなか・ひとし)現代表取締役CEOは、代表権のある会長CEOを務める。

同社は今回の人事を「持続的な企業価値向上を見据えた計画的な承継」と説明。創業以来、田中仁CEOのリーダーシップのもと業界をリードしてきたが、今後は次世代の経営体制を整えることで、さらなる成長とグローバル展開を目指す。

田中仁CEOの息子で新社長となる田中亮副社長COOは、2008年にみずほ銀行に入行後、11年にジンズグループの雑貨事業会社に入社。事業部長を経て、17年にジンズホールディングスに入社した。その後は執行役員、取締役、副社長を歴任し、23年にはジンズの社長に就任。24年からはホールディングスのCOOを務めてきた。

田中亮副社長COOは「祖業の雑貨事業からアイウエアのマーケティング、商品企画、海外展開まで幅広く携わってきた経験を礎に、グローバル市場での成長とイノベーション創出に全力を尽くす」とコメント。また「田中仁CEOが築いた知見やネットワークを最大限に活かし、株主・顧客・従業員を含むステークホルダーの信頼に応えていきたい」と意気込みを示した。

一方で、会長に就任する田中仁CEOは「新社長の田中亮は幅広い経験と実績を培ってきた。今後はその力を発揮し、グループ全体の成長を担っていく」と語り、会長として新体制を支える考えを強調した。

ジンズは近年、アイウエア事業を基軸にグローバル展開を加速させており、新体制の下で持続的成長と社会貢献を実現する構えだ。

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映画監督・横浜聡子とDos Monosの荘子itが考える「映画と音楽の関係」——映画「海辺へ行く道」対談

PROFILE: 左:横浜聡子/映画監督 右:荘子it/Dos Monos

PROFILE: 左:(よこはま・さとこ)1978年、青森県生まれ。横浜の大学を卒業後、東京で1年ほど会社員をし、2002年に第6期映画美学校フィクションコース初等科に入学。04年、同高等科卒業。卒業制作の短編「ちえみちゃんとこっくんぱっちょ」が06年第2回CO2オープンコンペ部門最優秀賞受賞。CO2からの助成金を元に長編1作目となる「ジャーマン+雨」を自主制作。08年、商業映画デビュー作「ウルトラミラクルラブストーリー」を監督。「いとみち」(21)では第16回大阪アジアン映画祭にて観客賞とグランプリをダブル受賞。日常にたゆたう「名もなき存在」を捉える鋭い洞察力とオリジナリティー溢れるユニークな表現は中毒性が高く、業界内外で熱狂的なファンを擁す。 右:(ソウシット)1993年8月24日生まれ、東京都出身。2015年に中学生時代の友人であるTaiTanと没 aka NGSと共にDos Monos(ドスモノス)を結成、全曲のトラックとラップを担当する。18年にアメリカのレーベル・Deathbomb Arcと契約を結び、19年3月に1stアルバム「Dos City」でデビュー。20年に「Dos Siki」、21年に「Dos Siki 2nd season」「Larderello」などの作品をリリース。24年3月に吉田雅史との共著書「最後の音楽:|| ヒップホップ対話篇」を上梓。同年5月末にリリースしたアルバム「Dos Atomos」以後、Dos Monosは第二期へ移行しヒップホップクルーからロックバンドになった。25年5月7日に最新作「Dos Moons」をリリース。「海辺へ行く道」で自身初の映画音楽を手掛けた。

オリジナリティー溢れる物語とユニークな表現で作品ごとに注目を集めてきた映画監督の横浜聡子。8月29日に公開された最新作「海辺へ行く道」は三好銀のコミックを映画化。海辺の小さな町を舞台にして、美術部に所属する14歳の中学生、南奏介(原田琥之佑)をめぐる人間模様を描き出す。本作で横浜監督が音楽を依頼したのは、ヒップホップ・グループ、Dos Monosのフロントマン、荘子it。映画音楽は初めての挑戦だったが、大学で映画を学んだ知識と独自の音楽性を発揮してユニークなサウンドトラックを作り上げた。強烈な個性を持った横浜聡子と荘子itは、どのように刺激を与え合ったのか。2人が考える映画と音楽の関係について話を訊いた。

横浜監督と荘子itの出会い

——横浜監督は原作のどんなところに惹かれて映画化されたのでしょうか。

横浜:もともと三好銀さんの大ファンで、映画化の話をいただく前から原作は読んでいたんです。三好さんの漫画は、日常の中で一人の人間の感情のベクトルを、すっと拾いながら物語に紡いでいく。それを感動させようとせずに、被写体との距離を保ちながら軽妙に人間ドラマを描いていて、その軽やかさが好きでした。ただ、この作品は絵が強いので映像化は難しいと思っていたんです。そんな時にプロデューサーからお話をいただいて、難しそうだけどやってみたいと思いました。

——そこで荘子itさんに音楽を依頼されたのは、どういう経緯で?

横浜:映画監督の冨永(昌敬)さんと深夜ドラマ「一人キャンプで食って寝る」を監督した時に、劇版は荘子itさんがいいんじゃないかと冨永さんが提案してくださったんです。荘子itさんは私の映画なんて観ていないだろうな、と思っていたらご存知で、映画の造詣も深くて驚きました。それをきっかけにDos Monosを知ってハマったんです。ライブに足繁く通うようになって、推し活みたいな状態でした(笑)。

荘子it:ありがとうございます(笑)。

横浜:当時、「映画でも音楽でもいいから新しくて面白い人がいないかな」って探していたんですけど「これだ!」って思ったんです。Dos Monosは容姿も声の出し方も全然違う3人が集まっているのが面白いんですよね。音楽も生ぬるくなくてゴリっとしている。映画音楽を荘子itさんに頼んだら、どんなものができんだろう?って興味が湧いたんです。私の映画に合うか合わないかも分からなかったんですけど、逆にそれが面白いんじゃないかと思って。

——横浜監督と荘子itさん、すごく面白い組み合わせだと思いました。荘子itさんは横浜監督から話が来た時どう思われました?

荘子it:ドラマをやった上で、声かけてもらえたっていうのがうれしかったですね。自分の仕事を認めてもらったということですから。映画は大学で勉強していたくらいすごく好きで、映画音楽はずっとやりたいと思っていたんです。ただ、最近の邦画で音を当てたいと思う作品があまりなくて。でも、横浜監督や冨永監督の作品だったら何か面白いことができそうな気がしていたんです。

音楽としても面白くて
映画ともリンクしている

——曲作りに入る前に、監督と音楽についてどんな話をされたのでしょうか。

荘子it:まず、監督から既存の曲を集めたリファレンスをもらったんです。「このシーンはこんな感じの音楽で」って。時代も音色もバラバラだったので、リファレンスを参考にしながら自分なりにゼロから音楽をイメージし直しました。

横浜:必死で曲をかき集めたんですけど、気がついたらリファレンスというより自分の好きな音楽を集めてました(笑)。

荘子it:現代音楽の作曲家が多かったですね。湯浅譲とか武満徹とか。あと、完成している映画のラッシュを観たり、脚本を読んで自分なりに映画をイメージしました。そこで頭に浮かんだのがロバート・アルトマン監督の映画「3人の女」(1977年)です。「3人の女」みたいに精神の病とか妄想について描いているわけではないけれど、よく考えるとそういう要素がこの作品にあるような気がして。そういうことも念頭に入れて作曲することで、発想を広げて音楽の奥行きが出せた気がします。それで「こんな感じでいかがでしょうか」と試しに作った曲を2曲聴いてもらったんです。

横浜:それを聴いて驚きました。荘子itさんの中で音楽のイメージがしっかりとできていることが分かったんです。なので「このままでいってください」と伝えました。私はメロディーが際立つような映画音楽はあまり好きではなくて、この映画もアンビエントな感じの音楽がいいのかな、と漠然と思っていたんですけど、荘子itさんなら思いもよらない音楽でイメージを塗り替えてくれるんじゃないかと期待が高まりました。

——監督の方から、特にサウンドの方向性や音色についてのリクエストはなかったのでしょうか。

横浜:多分、なかったんじゃないかな……。

荘子it:「クラリネットを入れたい」と言ってましたよね。取り憑かれたように(笑)。

横浜:そうでした!(笑)。奏介を見ていて「この子、クラリネットっぽい」と思ったんですよ。どこか抜けてるような感じが。荘子itさんはクラリネットは吹けないだろうな、と思いながら丸投げしてしまいました。

荘子it:結局、クラリネットは使いませんでしたが、怪獣が出現する前のシーンの音楽に、その名残があると思います。

——作曲していく上で荘子itさんが心掛けていたことはありますか?

荘子it:最近の映画音楽の潮流で、主旋律がはっきりしたメロディーの曲がバン!と流れるのではなく、映画に溶けこんだ抽象的な曲が増えているんですよ。最近の映画は音質がこれ以上ないくらい良くなって音がリアルなので、そこに音楽がかかると違和感がある。だから環境音と溶け合うような音楽にする方が上品なのはよく分かるんです。でも、僕は音楽の面白さを追求したくて、今風の抽象的な音楽を映像に当てるのは怠慢なような気がしたんです。だから、音楽単体で面白くて映画ともリンクしているものにしたい、と思っていました

横浜:荘子itさんの音楽はインパクトありましたね。良い意味で予想を裏切られました。私は映像より強い音楽ってあまり好きではないんですよ。でも、今回は映画に良い影響を与えていました。音楽の強さが映像を阻害せず、シーンをさらに強くしている。そう感じる瞬間がたくさんあったんです。この映画は、これまでの音楽の付け方と全然違う新しい試みになったと思いました。荘子itさんじゃなかったら全然違う映画になっていたと思います。エンディング曲も予想外の仕上がりだったし。

エンディング曲は共作

——エンディング曲「La chanson de Yoko」は荘子itさんが作曲、監督と荘子itさんが歌詞を共作していますね。

荘子it:エンディング曲は僕の方からやりたいって言ったんです。劇伴をやるならエンディングもって。そして、曲を書いて監督に渡して「歌詞を書いてください!」ってお願いしました。

横浜:歌詞なんて書いたことがなかったので嫌で仕方なかったんですよ(苦笑)。一週間かけて断片的に歌詞を書いて「これをつなげてください」って荘子itさんに投げたんです。

——それで共作という形になったんですね。監督が書いた歌詞はいかがでした?

荘子it:すごく良い歌詞でした。僕が書いたメロディーに対して真摯に答えてくれている感じがしましたね。作詞の経験がないからこそ、メロディーに対して言葉をはめるっていう初めての作業を、まっさらな気持ちで真面目にやってくれたのが伝わってきた。監督とキャッチボールが成立したのが分かって良かったです。

——そのキャッチボールが重要だった?

荘子it:そうですね。自分に与えられた仕事をこなすだけではなく、作品のコンセプトや脚本が持っているやばいものを、カメラマンならカメラマンなりに、音楽家なら音楽家なりに、自分の職能を活かして、一つの作品ぐらいの感じで仕上げて持ち寄ることができたら最高だと思うんですよ。それが集団作業の重要なところだと思っていて。それでエンディング曲をまず最初に作ったんです。

横浜:この曲はすごく早い段階に出来上がったんですよ。まだ本編の編集をやっている時に。すごく良い曲に仕上がっていて、映画を仕上げていく上で精神的に励まされた部分が大きかったです。本編が終わった後のエンディングの音楽って、前作の「いとみち」の時は、劇版の渡邊琢磨さんが本編の余韻を残した落ち着きのある音楽を考えてくださいました。でも今回の曲はエンディングがもう一つの物語みたいな、新しいものが始まるみたいな感じもするくらい力強い曲で、自分にとっても初めての試みだったように思います。

——荘子itさんは自分が手がけたサントラが乗った映画を観て、どんな感想を持たれました?

荘子it:自分の好きにやらせてもらって、それで作品のバランスがガタガタだったら目も当てられないと思っていたんですけど、映像と音楽をはじめ、いろんな要素が奇跡的なバランスで成り立っている作品だと思いました。映画は漫画みたいに1人では作れない。集団制作だから俺みたいなやつが音楽で変なことやり始めたりするとバランスが整わなくなるのですが、そうならずに他にない独特な空気感を持った作品になったと思いましたね。

印象に残っている映画音楽

——映画を観て、横浜監督と荘子itさんが映像と音楽でセッションしているように感じました。その関係性が面白いと思ったのですが、お2人は映画と音楽の組み合わせで印象に残っている作品はありますか?

横浜:私は映画を観ていて「音楽はいはいらないな」って思ってしまう時の方が多いでんすよ。そんな中で、印象に残っているのがナンニ・モレッティ監督の「息子の部屋」(01年)です。エンディングにブライアン・イーノの「By This River」が流れるんですけど、その曲が劇中に何回か出てくるんですよ。同じフレーズが何回も繰り返される、あの音楽の使い方には憧れますね。大島渚監督の「東京戦争戦後秘話」(70年)もそうで、武満徹が音楽を担当しているんですけど、まずオープニングでテーマ曲をほぼ全部聞かせるんです。その後、劇中でもここぞというシーンで何回かテーマ曲を聞かせる。そういう風に、一つの音楽や音を劇中で何回も繰り返すというのを一度やってみたいと思っています。

——そういう使い方をすると、音楽が登場人物の一人みたいになって映画に溶け込んでいますよね。荘子itさんはいかがですか?

荘子it:僕はポール・トーマス・アンダーソン監督の「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」(07年)を中学生の時に観て「すごい!」と思ったんです。この映画を子供の頃に観たことが原体験として大きくて。

——音楽はレディオヘッドのジョニー・グリーンウッドでしたね。

荘子it:そうです。映像と音楽が戦っているみたいだったんですよ。昔のサイレント映画って本編に音がなくて、映画を観ている時に耳が寂しいから、後から音楽を乗せたり、活動弁士が喋ったりした。映像と音楽が完全に別で、映像に音楽を当てるというのは、ある意味、戦いだったと思うんですよ。だから、絵だけの芸術に対して音でアプローチをする面白さや実験性があったと思うんです。でも、トーキー以降、映画にセリフや効果音がきれいな音で入っている状態においては、監督が言うように音楽は余計といえば余計なんですよ。なくても成立させれられるから。

「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」の冒頭の10分はセリフがなくて映像と音楽だけなんですけど、サイレント映画みたいに映像と音楽が戦っているんです。そのほかのシーンでも、映像ですごいことが起きると、それに対して音でもすごいことをしている。音楽は映像と同じくらい強烈なものでありながら、それでいて映像とリンクしていないといけない、という映画音楽に対する僕の考え方のベースになっているのは、「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」を観た影響かもしれませんね。

——音響的なサントラは映像には馴染みやすいけど、音楽としての魅力が薄まってしまう。そんな中で、存在感がある映画音楽をどう作っていくのか、というのは重要な問題ですね。

荘子it:今回、僕は音楽家として、監督が撮った映画からいろいろなものを受け取りました。だから僕なりに、この映画に対して音楽で何かお返しをしたかった。そのために、映像と同じレベルで、そこに別の表現を乗せるという変なことをしているんですけど、それが面白いと観客に思ってもらえることが大切だと思っていました。そうしないと、今後映画音楽ってどんどん先細りになってしまうと思っているんです。今回僕が音楽でやったことはすごく危ういチャレンジだったけど、その試みが成功しているんじゃないかと思いますね。

PHOTOS:MASASHI URA

映画「海辺へ行く道」

◾️映画「海辺へ行く道」
8月29日からヒューマントラストシネマ渋谷、新宿ピカデリーほか全国ロードショー
原作:三好銀「海辺へ行く道」シリーズ(ビームコミックス/KADOKAWA刊)
監督・脚本:横浜聡子
出演:原田琥之佑
麻生久美子 高良健吾 唐田えりか 剛力彩芽 菅原小春
蒼井旬 中須翔真 山﨑七海 新津ちせ
諏訪敦彦 村上淳 宮藤官九郎 坂井真紀
音楽:荘子it
撮影:月永雄太
編集:大川景子
製作:映画「海辺へ行く道」製作委員会
配給:東京テアトル、ヨアケ
©2025映画「海辺へ行く道」製作委員会
https://umibe-movie.jp/

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アルタビューティ、通期予想を上方修正 英スペースNK買収やグローバル展開が追い風

米アルタビューティ(ULTA BEAUTY)の2025年4〜6月期(第2四半期)決算は、売上高が前年同期比9.2%増の27億8846万ドル(約4099億円)、営業利益は同4.7%増の3億4485万ドル(約506億円)、純利益が同3.2%増の2億6087万ドル(約38億円)と、売上高と利益のいずれも市場予想を上回った。既存店の売り上げ増加や新規出店、英美容小売りスペースNK(SPACE NK)の買収効果、グローバル展開の進展が寄与し、ターゲット(TARGET)との提携終了の影響を吸収した。これを受けて、通期業績予想を上方修正した。修正後の予想値として、売上高を従来の115億〜117億ドル(約1兆6905億〜1兆7199億円)から120億〜121億ドル(約1兆7640億〜1兆7787億円)に引き上げた。

カテゴリー別では、フレグランスが引き続き最も強い成長を見せ、母の日や父の日の販促施策、新商品の投入、ギフトセットやメンズフレグランスの好調により2ケタ成長を記録した。スキンケアとウェルネスは1ケタ台後半の成長を遂げ、特にボディーケアとウェルネス商材がけん引した。メイクアップは1ケタ台半ばの伸長を示し、ヘアケアもプロフェッショナル向け製品やアクセサリー、ツールの需要が堅調で1ケタ台半ばの伸びを記録した。ケシア・スティールマン(Kecia Steelman)社長兼最高経営責任者(CEO)は「“アルタビューティ・アンリーシュド(Ulta Beauty Unleashed)”戦略の実行と事業モデルの強化に引き続き注力する。年初来の堅調な実績を踏まえる一方で、下半期の消費需要の推移には慎重な姿勢を維持する」とコメントし、足元の不透明感を認めながらも事業成長に自信を示した。

同社は7月、投資会社マンザニータ・キャピタル(MANZANITA CAPITAL)からスペースNKを買収した。買収金額は非公表だが、報道では3億〜4億ポンド(約596億〜792億円)規模とされる。資金は手元資金に加えて融資枠の活用でまかなった。スペースNKはイギリスとアイルランドで83店舗を展開し、24年の売上高は1億9650万ポンド(約391億円)に達する。今後もアンディ・ライトフット(Andy Lightfoot )CEOが率いる現経営陣が継続して運営を担い、アルタビューティ傘下の独立子会社として事業を進める方針だ。スティールマンCEOは「スペースNKは、ビューティラバーの有力な目的地であり、成長する英国市場に既に確立されたプレーヤーとして参入できる戦略的な好機だった」と強調し、今後は品ぞろえや顧客体験、成長拡大に向けた知見共有など、両社の強みを生かしたシナジーを追求する考えを示した。

アルタビューティは、グローバル展開も加速させている。同社はこのほど、メキシコで初となる店舗をソフトローンチし、数週間以内にグランドオープンを予定するほか、年内には中東初の店舗を開業する見通しだ。一方、ターゲットとの提携終了については、スティールマンCEOが「24年度のターゲットとの提携によるロイヤルティー収入は売上高の1%未満」と説明し、業績への影響は軽微だと強調した。同社は既存事業の底堅い成長に加え、スペースNKの買収や海外市場への進出を追い風に、通期を通じて強気の姿勢を示している。消費者需要の先行きには慎重さを残すものの、今後も事業基盤の強化とグローバル展開を軸に成長戦略を進めていく方針だ。

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城郭や町家、まちを観光遺産とした大洲でイマーシブな体験を トラベルライター間庭がハコ推し! 

旅の質が重視される今、気分や価値観に添い、心から満足できるホテルが求められている。そんな施設やブランド、会社をハコ推しするこの連載だが、今回、推すのは街そのもの。コロナ過では城を貸し切り滞在できるという大胆なプランで話題となり、歴史や文化という資産を観光に生かす、持続可能な観光モデルとなった「大洲」に注目する。

まちそのものを観光資産に 歴史ある街並みをそのまま残した大洲

さまざまなホテルブランドや施設にクローズアップしてきたハコ推しホテルの連載ではあるが、今回、猛烈に推したいのは街そのもの。愛媛県大洲市が行政や住民、企業などさまざまな立場の人たちが一体となって街の観光を促進し、世界の持続可能な観光地TOP100に選ばれた。さらには2023年「ザ グリーン ディスティネーションズ ストーリー アワード」の文化伝統保全部門の世界1位も受賞。世界的にも注目されているという成功モデルだという。

2020年には日本初の城泊事業「大洲城キャッスルステイ」がスタート。コロナ禍であった当時、停滞した気分が明るくなる夢のあるニュースとして、私も各メディアで取り上げた。価格は1泊100万円以上!夢のまた夢!と思ったが、最大6人まで滞在でき、大洲藩鉄砲隊による祝砲など住人「まちびと」により再現され、まちをあげて歓迎される。甲冑をまとったエキストラ(まちの人々!)のコストを考えたら、かえってお得なんじゃない? 

ちなみに1泊朝食、夕食、税込みで2名だと1人66万0000円、6人だと30万8000円となる。特別なお祝いとして、あの人を1日城主として祭り上げるなんてとっておきのサプライズも。城主には甲冑やお殿様衣装が用意され、大洲藩の史実に従い、入城の際はほら貝が鳴り響く。伝統的な神楽で歓迎される大河ドラマの1シーンのような舞台も。城主気分になってお城での滞在を実現できるこのスペシャルなプランは、当然ながら1日1組限定。しかも年間で30日だけ可能という滞在だ。

そして大洲の城下町には、旧加藤家住宅や老舗の商家などの、建造物を保存・改修した宿「NIPPONIA HOTEL大洲 城下町」の客室やレストランが点在しているという。その規模はいかに?古い街並みを生かした観光地や、モダンにリユースされた古民家の宿は他にもあるけれど、何が違うの?その疑問を解決すべく、愛媛県大洲まで飛んでみた!

城下町にラグジュアリー空間が溶け込み、
没入感のあるアート作品のように

「NIPPONIA HOTEL大洲 城下町」の施設は城下町に点在している。歴史を紡いできた屋敷や商家など、そのまま生かして客室にしているからだ。中には1階を店舗として活用している建物も。まち全体がまるごとホテルとなる分散型ホテルであり、フロント・客室・レストランなどの役割を持たせて、ゲストが回遊する仕組みを築き、まちをまるごと1つの宿泊空間にしている。

まずはフロント棟であるOKI棟へ。なるほど、ここもまた江戸時代に「木蝋」で財を成した豪商の邸宅を改装した棟。随所に江戸後期の建築の特徴が残され、国の登録有形文化財にも指定されている。チェックインの手続きをするまで、ゆったり過ごせるスペースでもある。

私が今回滞在したのはこのOKI棟のすぐ近く、道1本、肱川側に位置するかつて木蝋の作業場であったMUNE棟だった。こちらは敷地内に木蝋の原料であるはぜの加工に使われた石臼や井戸などが残り、職人たちの名残を感じる空間。私の部屋は天窓付プレミア蔵ツイン。明治期の蔵の中にある。

重い扉を開くと、目の前には透明なガラス壁に囲まれた檜風呂が!建造物を守るため、設計されたユニークな透け透けバスルームなのだ。2階は梁がそのままむき出しの高い天井で、スタイリッシュで広々とした空間となっていた。窓の下を見下ろすと芝生の中庭にテラス席が。蔵の1階が宿泊するゲストならば誰でも利用できるクラブラウンジなのだ。そしてこのラウンジがすごかった!

ラウンジは朝8時から夜の10時まで開放されていて、コーヒーやお茶などはもちろん、ワインや地元酒造の日本酒、ビール、ウイスキー、ご当地ジュースなど約15種のドリンクがずらり。なんと朝からシャンパン(スパークリングワインではなく!)という贅沢さ。街歩きやディナーの後、そして翌朝も、何度もラウンジに通ったので、MUNE棟を拠点とした宿泊は大正解だった。

大洲城のライトアップを一望できる
レストランや料亭での朝ご飯も格別

国指定の重要文化財を擁する大洲城郭のお膝元に位置し、本丸や天守閣が迫ってくるような景観に圧倒されるのがレストラン「ルアン(LE UN)」だ。こういった歴史的な空間では、伝統的な和食が定石かもしれないが、あえてのフレンチ。神戸北野ホテルや伊豆のアルカナイズなどでの実績がある杉本和弥シェフが、サイエンスな技法で展開する美食体験。瀬戸内海の海の幸や山々の幸、そこから流れる清らかな肱川の川の幸など、旬の食材を吟味し、ここでしか食べられない地産地消フレンチなのだ。

たとえば夏のコースでは、カツオの炙りとパプリカの取り合わせ、八幡浜産鮮魚のポワレ 瀬戸内レモンのソースなどが提供される。そして〆は鯛めし ル・アン風。ネタばれになってしまうので、みなまで言わないが、お刺身をのせた宇和島たいめしがあんなお醤油によりフレンチスタイルに昇華する。これにはびっくり!この不思議体験をぜひ。そしてワインから日本酒まで、お料理に合わせて提案されるペアリングもぜひぜひ。和食とフレンチの垣根を越えた調和には、さまざまな発見があるはず。

料理や絶景にも魅了されるが、大洲の工芸もこのコースでは味わいつくす。お料理はすべて砥部焼の人気工房、ヨシュア工房の器に。瀬戸内海の海のブルーを表現したグラデーションが美しく、彩りが美しいフランス料理に映えるのだ。

朝食は老舗料亭「いづみや」だったTUNE棟で。大洲名産のいもたきからインスピレーションを得たお料理や、愛媛県産米のつやつやごはん、麦みその優しい甘味のお味噌汁など、郷土料理の朝ごはん。

夕食、朝食の会場はいずれも客室も備えた棟なので、夜そのまま寝たいのならばSADA棟へ、朝寝坊ならTUNE棟へ、など旅のスタイルに合わせて選ぶのもいい。それぞれの客室の背景やデザインが違うので、リピーターでも毎回、新鮮な気持ちで滞在できる。もともとの住み手の息遣いや、家族の歴史を感じられる空間なのだ。

空家を掃除しよう、という若者たちの一歩からプロジェクトに発展

そそのほかにも元製糸工場、茶本舗など、老朽化で取り壊される危機にさらされていた歴史的にも文化的にも価値ある建造物が客室となっている。中はスタイリッシュ、外観は景観を損ねぬ、今まで通りの風情を保つ施設を展開し、まちを活性化させている。それぞれの建物にはオーナーがおり、住んでいたり店舗を展開していたりしている。

「大洲城下町再生のストーリーを体感するまち歩きツアー」はそんな大洲の取り組みを紹介する約2時間のツアー。1組16,000 円(ひとり参加)~32,000円(10名参加1人3200円)組と決して安くはない参加費ながら、人気は上々。ツアーは英語・中国語、フランス語、スペイン語、ドイツ語でも開催された実績があり、この成功例から学ぼうと、世界各国から訪れている。

大洲城下町再生に関わった住民や事業者などの「まちびと」と交流し、再生した歴史的建造物、再生前の物件の現状を見学するなど、体感しながら「まちびと」の思いに触れる。「旅びと」と「まちびと」をつなぐ、ガイド「紡びびと」は実際にまちづくりの立役者になっている方々。ツアーの収益はまちの保全を行う地域団体に寄付され、ガイド育成にも充当されている。参加し、学ぶことで、旅びともまた、まちづくりに貢献できるという仕組みだ。

ツアーに参加して、実際に改装前の民家に足を踏み入れ、歴史や文化を守りながら、宿として改築することがどれほど困難かという切実さを知った。こう言っては何だが、廃墟のように荒れ果てた空き家、そしてその予備軍がそこかしこにあるのだ。高齢化が進む今、日本各地で共通する課題だろう。これは簡単なことではない。

けれど案内人である「紡ぎびと」が語っていたことで、少しの明るさがみえた。それはどうにかしたいと思っていた大洲の若者たちが、最初の一歩を踏み出したということ。地域がすたれていくことに心を痛め、空き家をそうじすることから始まった。毎週末、休みのたびに集まり、廃墟になりかけた空き家を一気に片付ける。これは若い世代の勢い、自主性がなくては進まなかったであろう。それにより大洲のまちは蘇生するかのように、新しい息吹がもたらされた。

大洲のまちの再生を、行政や企業が後押しし、世界が認める成功例に!

その思いを組んだのが行政や各企業。伊予銀行と国土交通省の間で「大洲まちづくりファンド」が設立され、空き店舗等を活用した民間主体のリノベーションまちづくり事業等を資金面で支援するなど、プロジェクトを促進。善意の連鎖のようなそのストーリーは実に、胸アツ。その躍動をぜひとも、大洲の地で「紡ぎびと」から、そして「まちびと」から感じてほしい。

もちろんまちそのものの魅力がなければ、この成功はなかっただろう。実際に訪れてみると、大洲には実に見どころが多い! なかでも圧巻なのが数寄屋造り建築の傑作と言われるが臥龍山荘。瓦葺屋根の臥龍院には月を表現した丸窓や欄間「花筏」の透し彫りなどの意匠が美しい。臥龍淵を足元に盛る崖に建つ不老庵からの眺めはスリル満点だ。

肱南地区の古い街並みの中には、カフェやギャラリー、ショップが点在。古き良き昭和を体感できるポコペン横丁の思ひ出倉庫にもわくわくした。明治時代の銀行の建物を生かしたおおず赤煉瓦館や観光案内所もある大洲まちの駅あさもやで、おみやげ探しもいい。できたてのクラフトビールを楽しめるタップルームがある臥龍醸造などもあり、街歩きの楽しさがぎゅぎゅっと詰まったようなエリアなのだ。

まちびとたちの発案で、第3土曜日はさらに街歩きが楽しく…! 「おおず夜まで迂回バル」というイベントが開催され、15軒以上のカフェやショップが1コイン500円でおつまみとこだわりの推し酒を提供するスタンプラリーに参加できる。飲食店ではないショップも賛同し、まちびとと交流しながら、飲み歩く。まち全体がバルになるという週末イベント、いつかは加わりたい!

9月20日までは日本三大鵜飼いと言われる大洲のうかいのシーズン。貸し切り船でディナーも乙だし、水しぶきをあげながら魚を獲る鵜たちを川沿いからも見学できる。月夜に浮かぶ大洲城や臥龍山荘も幻想的だそう。

伊予大洲の夏には、心の中のふるさとのような、ニッポンの原風景がある。松山空港から車やバスで約1時間、松山市内からはJR特急で約35分。実はすごかった大洲のまちに没入し、ぜひ五感で味わってほしい。

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「DESIGNEAST」が大阪で9年ぶりに開催 「マメ」大規模展示とトークなど多様なコンテンツ

展示、ワークショップ、トークセッションなどの多様なコンテンツからなるデザインイベント「DESIGNEAST(デザインイースト)」が9月19~21日に大阪・北加賀屋のクリエイティブセンター大阪で9年振りに開催される。主催は建築家でdot architects共同主宰の家成俊勝、デザイナーでUMA/design farm代表の原田祐馬、編集者でMUESUM代表兼どく社共同代表の多田智美、デザイン研究者で京都工芸繊維大学教授の水野大二郎、デザイナーでTeruhiro Yanagihara Studio代表の柳原照弘の5人。2009年の始動以来、「デザインする状況をデザインする」をコンセプトに「デザインと都市」「social sustainability」「周縁と中心」「状況との対話」「場への愛」「CAMP」「XO(eXtra-Ordinary)」「MOBILITIES=移動」をテーマに自由に論じる機会をつくってきた。

今回のテーマは相反するものがともに息づき、往来する豊かな状態を表す「IKIKIIKIIKI(いきき・いきいき)」。対話の場、展示、食のプログラム、今日における/これからの建築やデザインについて、そして、生きること・居ることそのものをめぐる多様で豊かな応答が交差する対話の場を生み出すという。

今年は2021年に長野県立美術館での単独個展以後、「インスピレーション展」を開催し自身の制作過程を多様なメディアを通して表現してきた「マメ クロゴウチ(MAME KUROGOUCHI)」の黒河内真衣子デザイナーをはじめ、現在「ヴァレンティノ(VALENTINO)」のクリエイティブ・ディレクターを務めるアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)との共著や、イタリアのITSアカデミー・ミュージアムオブアートインファッションで昨年開催された展覧会のキュレーションなど多様な活動に従事するイタリアの哲学者エマヌエーレ・コッチャ(Emanuele Coccia)、茅葺きの家に着目し地域とコモンズに関する実践的研究に携わる建築家、アトリエ・ワン共同主宰の塚本由晴など、国内外の哲学者や建築家、デザイナー、食の実践者ら総勢42名が集う。見どころを紹介する。

「マメ」はものづくりの背景を約200種類の生地を通じて紹介

「マメ クロゴウチ」は「Mame Kurogouchi: Notes on Fabric」と題して、これまで日本全国の産地と協力して開発した約200点の生地を展示する。展示ではデザイナーと生産者、加工機械と素材の対話によって編まれた互恵的(相互に利益を与え合うさま。協力関係を築き、それぞれ相手に見返りを与えること)なストーリーを視覚化する。展示はコレクション制作の始まりの記録である⿊河内のノートの抜粋に始まり、2014年春夏コレクションから2025年秋冬コレクションまでに開発した約200種類のオリジナル生地が並ぶ。インスピレーションの起源と織り上げられた⽣地を展示することで、「マメ クロゴウチ」のデザインを前進させる記憶、⽂化、ものづくりの円環の⼀端を紹介する。黒河内は21日、DESIGNEASTの実⾏委員である柳原照弘と⽔野⼤⼆郎と鼎談を行う。柳原は東京・羽根木の「マメ」直営店や表参道の旗艦店の設計を手掛けている。

「種と旅と」がコーディネートするマーケット

食分野では「種と旅と」がコーディネートするエリアが登場する。ナチュラルワインにあわせて各地の料理人が腕をふるう立ち呑みエリアのほか、在来種野菜や天然酵母の味噌、天日干しの昆布、クラフトアイスやタコス、お弁当を販売するマーケットエリアを設ける。また、インスタレーション「いのちのやさい」も実施する。

「種と旅と」は長崎県雲仙市のオーガニック直売所タネトの店主・奥津爾と青果ミコト屋の鈴木鉄平が主宰するプロジェクト。全国各地で料理人と農家、八百屋がつながりその土地の在来種、伝統食を味わうイベントを行っている。

サンダー・ワッシンクと廃材を利用した家具をつくる

日本とオランダを拠点に活動するデザイナーでアーティストのワンダー・ワッシンク(Sander Wassink)はワークショップ(事前予約可)と展示を開催する。今回は家屋解体時の資材を活用した、オリジナルデザインの家具「V.5.0」を制作する。参加費は1万8000円で、デザイナーも常駐しており共同で制作が可能。制作した家具は、もちろん持ち帰ることができる。ワッシンクは「作品は、固定された完成形を求めるのではなく、変化し続けることや文脈の移り変わりを価値として捉える」と語る。

ワッシンクはこれまでオブジェクト、インテリア、建築、大規模インスタレーションと、国内外での幅広い実践を展開し、見過ごされがちなものから新たな価値を見出してきた。2024年には建築家の長坂常を含む多様なプロフェッショナルに自身がデザインした椅子の構造パーツを提供し、デザインしてもらう展覧会を開催している。

タイルやダンボールの可能性を広げる展示やインスタレーション

「タジミカスタムタイルズ(TAJIMI CUSTOM TILES)」はマックス・ラム、 イ・カンホ、ロナン・ブルレックと取り組んだ作品を展示する。「タジミカスタムタイルズ」はタイルの日本最大産地である岐阜県多治見市の技術の高さや多様性、タイルの可能性を伝えるために、産地のメーカーと連携し、オーダーメイドタイルを制作する。伝統的な成形や焼成技術、豊かな釉薬表現が強みで、多治見の本社にはリサイクルタイルの研究開発などを行うラボやギャラリーを併設する。

ダンボールに向き合ったものづくりや、その加工のための道具開発など、独自の視点で探求を続けてきたインターデザイン・アーティストでダンボール社会学者の織咲誠は最新作「Hug Box♡ーー分断のない世界のつくりかた」を展示する。これは従来のダンボール箱に存在する切れ目や接着を“分断”と捉え、それを無くすことで誕生した世界初の構造をつくったもので、分断のない一枚構造から、シートから箱へまたその逆にとワンアクションで変形。接着剤もホッチキスも使わず自立する革新的な「箱」だという。分断や対立が煽られる時代に、日常的な素材を通して「調和」を提示する試みで、織咲の思想と造形が一体となった空間体験を提供する。

コンセプト「IKIKIIKIIKI」に込めたおもい

DESIGNEAST実行委員会のコンセプトを紹介する。

どこでも、なんでも、“デザイン”と呼ばれる今日。その広がりのなか、私たちは新たな希望の萌芽を感じています。

それは、ささやかな存在で目立たずとも、戦術的で、また、長期的・包括的・再生的・利他的・自律的な営みであり、これまでとは異なる生存・居住のあり方(Habitability)への希望です。この希望が示す“Habitability”は、あらかじめ計画された近代的な生活の空間ではありません。むしろ、「テリトリーに住まう」という感覚ーーつまり、土地や環境に根差し、自らを含むさまざまな人や生き物、制度、時間との関係のなかで、暮らしの場をともに育んでいく、「関係的なデザイン」です。

ロビン・ウォール・キマラーの著書「植物と叡智の守り人」のなかに、「プポウィー」という言葉があります。これは、あるアメリカ先住民が、キノコが一夜にして地面から顔を出す力を表す言葉です。「関係的なデザイン」は、この「プポウィー」のような、言語化される以前の表現力に近いものだと私たちは考えています。しかし、近代的で分析的な、分別智的な見方に慣れ親しむにつれ、私たちは、こうした力を失いつつあるのではないでしょうか。

それらは、アーティストや人類学者、生態学者により、言語化以前にある「宙吊り状態の価値」として表現されてきました。また、さまざまなデザイナーや建築家が、そうした表現を感知し、制度・法律・産業といった枠組みに橋渡ししてきた歴史があります。しかし今、都市的な職能としての建築家やデザイナーに、「プポウィー」のような力を取り戻すことはできるでしょうか。「関係的なデザイン」を実践することは、この問いに対する応答のひとつになりうるのではないかと考えています。

それは、近代と土着、都市と地域、利己と利他、西洋と東洋といった、二項を対立させることなく、矛盾をまるごと呑み込みながら存在させる「一即夛(いっしょくた)」の状況をデザインすることでもあります。今年のDESIGNEASTのテーマ「IKIKIIKIIKI(いきき・いきいき)」は、相反するものがともに息づき、往来する豊かな状態を表しています。

・予測可能で短期的・片利的なデザインの代替として、長期的で関係的なデザインは、既存の価値構造を撹乱しうるか?
・今ここの「圏内」と、周縁化された「圏外」の世界観をつなぎとめ、往来する豊かな回路をデザインすることは可能か?

9年ぶりに開催するDESIGNEASTでは、こうした問いに対する多様で豊かな応答が交差する場をつくりたいと考えています。今日における/これからの建築やデザインについてはもちろん、生きること・居ることそのものをめぐる対話の場となるはずです。

イベント詳細

◼️:DESIGNEAST IKIKIIKIIKI

日程:9月19~21日
時間:9月19日 前夜祭 18:00~21:00
   9月20~21日 11:00~21:00
場所:クリエイティブセンター大阪
住所:大阪府大阪市住之江区北加賀屋4-1-55
入場料:19日 一般・学生 2000円(コース料理は別途申込みが必要)
    20~21日 当日チケット 一般 3000円、学生 2000円
    PIY(Price it Yourself)チケット 1万円~
    前売チケットはPeatixで販売中

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メンズ部門は「アリミノ メン」の“ハード ミルク”が3年連続のランクインでついに1位に輝く【「WWDBEAUTY ヘアサロン版ベストコスメ 2025」結果発表】

年1回の恒例企画、「WWDBEAUTY ヘアサロン版ベストコスメ 2025」の結果を発表する。今回は全14部門のアワードを設定し、都内の人気ヘアサロン50軒の美容師159人に、各カテゴリーで「2024年下半期~25年上半期に実際に使ってみて良かった製品」についてアンケート調査を実施した。

メンズ部門では、アリミノのトータルケアブランド「アリミノ メン(ARIMINO MEN)」の“ハード ミルク”が1位に輝いた。同部門は2023年まで「エヌドットオム(N.HOMME)」が5連覇を達成しており、“ハード ミルク”はランクインするものの1位にはなれなかったので、今回は待望の結果といえる。発売して期間が経ってからランキングが上がるというのは、「実際に使って良かった製品」を評価する「ヘアサロン版ベストコスメ」ならではの結果といえる。2位は、中野製薬「モデニカ ナチュラル(MODENICA NATURAL)」の“モデニカ ナチュラル S”が受賞。これまでは“モデニカ ナチュラル J”の受賞が多かったが、メンズスタイルの主流である柔らかな毛先の動きに適した同製品が、時流を受けて浮上した。3位には、前回初めてランクインしたホーユー プロフェッショナル「エトラス(ETORAS)」の“レアバーム”が受賞した。(全てサロン専売品で、価格は編集部調べ)

なお今回の集計方法は、ヘアサロンで扱うプロ用製品を14部門に分類し、50軒の美容師159人に各カテゴリーのベストだと思う製品を選んでもらった。選んでもらった各製品を、効果実感、香り、コストパフォーマンス、パッケージデザイン、使用感、トレンド、店販人気、おすすめのしやすさ、といった項目に分けて、各10点満点で評価してもらい、そのポイントの合計数で各部門の順位を導き出した(製品以外に“サロンモデル部門”も有り)。

1位
“ハード ミルク”

「アリミノ メン(ARIMINO MEN)」

束感やカールの質感を作り出すミルクタイプのスタイリング剤。時間が経つとキープ力を発揮する時間差のスタイリングを実現し、長めのヘアでもスタイリングしやすい。ほどよい束感とウェット感を表現する。アンケートの回答には、「ミルクタイプが使いやすい」「柔らかなニュアンスが作れる」といった声があった。(100g、2200円)

2位
“モデニカ ナチュラル S”

「モデニカ ナチュラル
(MODENICA NATURAL)」

柔らかな毛先の動きや、自然なボリューム感を意識したナチュラルな質感のスタイリングアイテム。根元の立ち上がりでナチュラルなボリューム感を演出でき、髪馴染みの良いクリームで、手ぐしだけでも束感を簡単に表現できる。アンケートの回答には、「柔らかな毛先の動きをしっかりキープできる」といった声があった。(100g、2420円)

3位
“レアバーム”

「エトラス(ETORAS)」

適度な艶とゆるやかな動きをさっと作れて、ハンドクリームとしても使える“半生テクスチャー”のマルチユースバーム。潤うのに表面のベタつきは少なく、柔らかな仕上がりへと導く。アンケートの回答には、「伸びと良さと髪馴染みの良さは抜群」といった声があった。(30g、1210円/80g、2640円)

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坂本龍一の企画展を記念した吉田カバン「POTR」コラボバッグ 未発表音源のレコードと共に

吉田カバンの「ピー・オー・ティー・アール(POTR)」は8月30日、アーティスト、坂本龍一の企画展「サカモトコモン オオサカ 1970/2025/大阪/坂本龍一」を記念したコラボアイテムを発売する。ポーター フラッグシップ ストア、「サカモトコモン オオサカ 1970/2025/大阪/坂本龍一」展会場でのみ販売する。

コラボショルダーバッグ
2柄2色をラインアップ

コラボアイテムは、“音をかたちにする”をテーマに、12インチレコードが入るショルダーバッグ(2万8500円)2柄2色を制作。バッグには、坂本の演奏する姿や、響き渡るその音色をイメージした、デザインユニット“グーチョキパー(GOO CHOKI PAR)”によるグラフィックをあしらう。配色は、1970年と2025年に開催した、両万博をつなぐブルー&レッドと、静けさの中に残る音をモチーフとしたブラック&ホワイトを用意。バッグには、坂本が1970年の大阪万博で出合ったバシェの音響彫刻に46年後再び向き合い、演奏、録音した未発表音源を収めたレコード「Ryuichi Sakamoto: Playing the Baschet」がセットになる。なお企画展会場では、ショルダーバッグとレコードは別売り。

企画展「サカモトコモン オオサカ 1970/2025/大阪/坂本龍一」は8月30日〜9月27日の期間、大阪・梅田のグラングリーン大阪・うめきた公園内の文化施設、ヴイエス(VS.)で開催する。

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パタゴニア京橋が9月に開業 「サーキュラリティを発信する場に」日本支社長語る

PROFILE: マーティ・ポンフレー/パタゴニア日本支社長

マーティ・ポンフレー/パタゴニア日本支社長
PROFILE: PROFILE: 1970年6月29日米国ミズーリ州セントルイス生まれ。ナイキジャパンでアナリストとしてキャリアをスタートし、後にカテゴリーセールスマネージャーに就任。その後、フォッシルジャパンでオペレーションズディレクター、マネージング・ディレクターを経て、アメリカ本社で複数のヴァイスプレジデントのポジションを務める。2007年以降、コンサルタントとして、また起業家として多数のビジネス開発プロジェクトに携わる。19年から現職 PHOTO:KAZUO YOSHIDA

「パタゴニア(PATAGONIA)」は、2025年9月、東京駅近くの京橋に新ストアをオープンする。ビジネスパーソンが行きかい、歴史と文化が息づく街に誕生するこの拠点は、“責任ある消費”を提案するサーキュラリティ・ハブとして位置づけ、アウトドアからライフスタイルまで幅広い製品を揃えるだけでなく、フィルムや写真を通じて環境保護のメッセージを発信する場ともなる。この新たな取り組みについて、パタゴニア日本支社長マーティ・ポンフレー氏に鎌倉オフィスで話を聞いた。

WWD:9月にオープンする京橋ストアの特徴は。

マーティ・ポンフレー パタゴニア日本支社長(以下、マーティ):東京駅にほど近い京橋に開くこのストアは、パタゴニアにとって“サーキュラリティ・ハブ”の拠点となる。関東初の中古品常設コーナー “ウォーン ウエア(Worn Wear)”を展開し、“責任ある消費”を提案する。また、歴史と文化の息づく京橋という土地柄を活かし、アートや写真、フィルムを通じて環境保護のメッセージを発信していく。地域の人々だけでなく、国内外の旅行者にも満足いただける空間を目指している。

WWD:サーキュラリティ・ハブとは、どのような役割を担うのか。

マーティ:製品を売る場であると同時に、循環型ビジネスを考える場ともしたい。イベントや展示を通じてビジネスリーダー、行政、教育関係者、地域の人々とつながり、責任あるビジネスを広める拠点にする。パタゴニアにとって店舗は単なる販売の場ではなく、ブランド体験とコミュニティへの“ギフト”だ。

日本は中古品の状態が良く大きな市場になり得る

WWD:改めて、「循環型」モデルはパタゴニアにとってどのような意味を持つのか。

マーティ:まずは長く使える製品をつくることが前提である。修理しながら使い続け、最終的に使えなくなった時には企業として責任を取る。過剰生産を避けるためにラインを絞り、シーズンをまたいで売れるキャリーオーバーを増やしている。新製品は「何のために存在するのか」という問いに応えられるものでなければ市場に出さない。

WWD:昨年から日本でも本格的に始めた“ウォーン ウエアの成果は。

マーティ:二子玉川、吉祥寺、神戸の3店舗で行ったポップアップでは約850点のキッズ製品を買い取った。大人向けも6日間で230点を回収した。数は大きくないが、大きな可能性を感じている。大阪・梅田店に続き、京橋店にも専用コーナーを導入する。日本は中古品の状態が良く、米国に次ぐ大きな市場になり得ると考えている。

WWD:他にも日本市場ならではの特徴や課題は何か。

マーティ:最大の課題は「夏の長期化」である。UVカットや速乾性のある夏物の需要が増えているが、単価は冬物に比べ低い。そこで革新的な夏物を開発する必要がある。また、日本ではもっと、アウトドアを楽しむコア層だけでなく、まだパタゴニアを購入したことのない人々にも「長持ちする製品の価値」を伝えたいと考えている。

素材と環境負荷削減

WWD:環境負荷削減について、素材面での取り組みの進捗を教えてほしい。

マーティ:環境フットプリントの90%以上は素材製造の段階で発生している。そのため素材改革に注力している。2025年秋のコレクションでは97%が弊社が定義する「望ましい素材」だ。リサイクルポリエステル、リサイクルナイロン、オーガニックコットン、ウェットスーツ用の天然ゴム「Yulex(ユーレックス)」などを採用している。また全製品から意図的に添加されるPFASを排除し、96%はフェアトレード認証工場で生産されている。さらに、150スタイルに漁網をリサイクルする「ネットプラス(NetPlus)」を使用しており、約620万ポンド、トラック155台分に相当する漁網を再利用したことになる。

収益性との両立は非常にチャレンジング

WWD:再生型ビジネスにはコストもかかる。収益性との両立は難しくないか。

マーティ:非常にチャレンジングである。望ましい素材は調達に時間がかかり、労働基準を守る工場と連携するためコストも高い。さらに関税や経済の不安定さもある。しかし「困難だからやめる」という選択肢はない。クリーンエネルギーを導入する工場との取り組みなど、難しくても正しい方向へ進む努力を続けている。

WWD:不況期におけるパタゴニアの強みは何か。

マーティ:むしろ不況期にこそ強さを発揮する。人々は少なく買い、長く使い、修理して活用するものを求める。これはパタゴニアのビジネスモデルに合致している。

WWD:政策への提言があれば教えてほしい。

マーティ:三つある。第一に、再生型農業やリサイクル素材の活用を政策で支援すること。第二に、サプライチェーン全体の透明性を高め、労働者の権利や環境基準を守れるようにすること。第三に、企業を短期的な利益だけで評価するのではなく、環境・社会への貢献も含めて評価する仕組みに変えることだ。

「パタゴニア」の創業者イヴォン・シュイナードが繰り返し語っているように「困難でも正しいことを続けることが、長期的にはビジネスにも良い結果をもたらす」。この哲学は普遍的であり、日本市場においても同じであると信じている。

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「アンリアレイジ」が「ドラえもん」の新店舗“ザ 「ドラえもん」 ストア”とコラボしたアイテムを発売 

「アンリアレイジ(ANREALAGE)」は、9月3日から「渋谷パルコ」で期間限定オープンする「ドラえもん」の新店舗、“ザ 「ドラえもん」 ストア”とコラボしたアイテム“ザ 「ドラえもん」 ストア×「アンリアレイジ」タイムマシーン Tシャツ(THE DORAEMON STORE×ANREALAGE TIME MACHINE T-SHIRT”(2万2000円)を発売する。サイズは、38、46、48を用意し、1人2枚まで購入できる。7日までは、混雑緩和のため、各日時間別入場整理券を配布する。詳細は公式サイトに記載する。

「ドラえもん」を象徴するデザインに

同ストアは、“未来といまの交差点”をコンセプトにファッションアイテムやインテリア小物を中心に取り扱う「ドラえもん」の新店舗だ。Tシャツは、「ドラえもん」のひみつ道具 “タイムマシン”に着想を得てデザインした。デザインの一部に、太陽光に反応して色が変化する“フォトクロミック技術”を施し、タイムマシンの周りに時計の文字盤が浮き上がるよう仕上げた。

“フォトクロミック技術”を施した近未来的なTシャツ

一見するとモノクロ1色のシンプルなアイテムが、太陽光に当たることでカラフルな文字盤が浮き出し、時空間を移動している様子を表現した。

◼️“ザ ドラえもん ストア”

オープン日:9月3日
時間:11:00〜21:00
定休日:なし
場所:渋谷パルコ 5階
住所:東京都渋谷区宇田川町15-1

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「メゾン マルジェラ」がポップアップを順次オープン “アヴァン・プルミエール”コレクションの発売に際し

「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」は、2025-26年秋冬シーズンの“アヴァン・プルミエール”コレクションの発売に際し、ポップアップを順次オープンする。9月4日〜10月7日に「メゾン マルジェラ」表参道店、9月5日〜10月7日に同伊勢丹新宿本店、9月8日〜10月7日に同ギンザ シックス店、9月10日〜10月7日に同心斎橋パルコ店、10月14日〜11月17日にバーニーズ ニューヨーク銀座本店で実施する。

2025-26年秋冬シーズン
“アヴァン・プルミエール”コレクション

ポップアップでは、国内限定のウエアや、ウオッシュドレザーを用いたバッグ“5AC”のXLサイズのカーキカラーのほか、レザーグッズやシューズ、アクセサリーなど幅広くラインアップ。「メゾン マルジェラ」2025-26秋冬コレクションは、ミュージシャンのマイリー・サイラス(Miley Cyrus)を起用し、フォトグラファーのパオロ・ロヴェルシ(Paolo Roversi)がキャンペーンビジュアルを撮影、絵画のようなポートレートで表現した。

アイテムは、プレス技術を用いて着古したようなシワをあしらったコートやパーカ、裏返すとフォーマルウエアに変わるリバーシブルのダッフルコート、日焼けして色褪せたように見せ、襟やラペル袖の下には本来の色を残したウールモヘアのスーツ、タキシードのような輪郭に縮小したバラシア織のスーツ。加えて、ライニングと分離し、外と内の双方に足を通せるプリーツ入りのウールスカート、裏返してウールラメのライニングが表に現れたフランネルのコート、スカートに生まれ変わった「ディッキーズ(DICKIES)」のアイテム、メンズのパンツにトップスを継ぎ当てたノースリーブのドレス、シャツとスカートを融合したドレス、オーバーレイ加工を施したレースのドレス、ガーゼやモスリンに覆われた裏返しの刺しゅうカーディガン。またペブルドカーフスキンを用いた、ゴートスキンのスエードライニング付きバッグ“ドレサージュ”、つま先を歪んだフォルムで表現したブラックレザーのダービーシューズと、ダービーブーツ、ミッドセンチュリーの陸上競技用スパイクに着想を得たシューズ“スプリンターズ”などをそろえる。

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ユニチカが染色工場をサントリーに売却、譲渡益194億円 ウイスキー「山崎」蒸溜所に隣接

経営再建中のユニチカは8月29日、子会社の大阪染工の本社工場をサントリーホールディングスに売却する。譲渡金額は非公表だが、譲渡益194億円を計上する。老舗の名門プリント工場として知られる大阪染工はサントリーのウイスキー「山崎」の蒸溜所に隣接しており、山崎蒸溜所と同じ地下水を使って染色やプリントを行っていた。関係者によると「以前は地下水を融通しあったり、パイプラインでつなぎサントリー側からタービンを回すための蒸気を供給されていた」という。土地は4.5万㎡になる。

すでに閉鎖を発表していた岡山県総社市の6.4万㎡の常盤工場についても土地・建物を22億円で売却する。売却先は非開示。

大阪染工は、大日本紡績(現ユニチカ)の山崎絹糸工場としてスタート。1977年にグループ再編で現在の大阪染工の本社工場になった。高いプリント技術で知られ、英「リバティ」のプリントも手掛けていた。

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カラーケア部門は「ファイバープレックス」が首位に躍進 表面+内部のケアは定番に【「WWDBEAUTY ヘアサロン版ベストコスメ 2025」結果発表】

年1回の恒例企画、「WWDBEAUTY ヘアサロン版ベストコスメ 2025」の結果を発表する。今回は全14部門のアワードを設定し、都内の人気ヘアサロン50軒の美容師159人に、各カテゴリーで「2024年下半期~25年上半期に実際に使ってみて良かった製品」についてアンケート調査を実施した。

カラーケア部門では、昨年3位の「ファイバープレックス(FIBREPLEX)」の “No.1 ボンド ブースター” が1位を受賞した。入れ替わりが激しいカラーケア部門で2年連続のランクインとなり、成長を見せた。2位は昨年に続いて「オラプレックス(OLAPLEX)」の “No.1 ボンドマルチプライヤー”が受賞。「圧倒的なケア力」「毛髪の強度と耐ダメージ性を大幅に向上させてくれる」など製品力に対するコメントが多かった。3位は同率で、「ヴィラロドラ(VILLA LODOLA)」“ヴィラロドラ カラー インターバルリケア”と「エプレ(EPRES)」“ボンド トリートメント プロ”が受賞。ともに初ランクインとなった。「ヴィラロドラ」以外の3ブランドは全てボンディング系のケアをうたっており、表面のキューティクルを整える時代から表面と内部の両方をケアする時代への移り変わりが読み取れる。(全てサロン専売品で、価格は編集部調べ)

なお今回の集計方法は、ヘアサロンで扱うプロ用製品を14部門に分類し、50軒の美容師159人に各カテゴリーのベストだと思う製品を選んでもらった。選んでもらった各製品を、効果実感、香り、コストパフォーマンス、パッケージデザイン、使用感、トレンド、店販人気、おすすめのしやすさ、といった項目に分けて、各10点満点で評価してもらい、そのポイントの合計数で各部門の順位を導き出した(製品以外に“サロンモデル部門”も有り)。

1位
“No.1 ボンド ブースター”

「ファイバープレックス(FIBREPLEX)」

異なる性質を持つジカルボン酸3種を配合し、ブリーチやカラー、パーマの酸化ダメージから髪を守る。ダメージ部分だけでなく未ダメージ部分まで広範囲に作用し、“ダメージレス”を追求する。アンケートの回答には、「操作性が高いながらカラーやパーマなどのダメージをしっかりと軽減してくれる。カラーにいれると塗りやすさも増してありがたい」といった声があった。【医薬部外品】(500mL)

2位
“No.1 ボンドマルチプライヤー”

「オラプレックス(OLAPLEX)」

サロン施術によるダメージから髪を守る前処理剤。切断されていた毛髪の結合を整え、強化し、毛髪に耐力を与えることで施術時のダメージをケアする。サロン施術におけるスタイルの幅を広げる。アンケートの回答には、「より強い髪の毛にしてくれて、1回目より2回目とどんどん毛が強くなってくれる。髪自体の体力を引き上げてくれて施術の幅を広げてくれる」といった声があった。(100mL/525mL)

3位
“ヴィラロドラ カラー インターバルリケア”

「ヴィラロドラ(VILLA LODOLA)」

気になる根元にセルフカラーメンテナンスとして利用する1回使い切りパック。92%天然由来のヘアカラー。柔らかい質感と美しい色合い、潤いに満ちた艶をかなえる。アンケートの回答には、「お客さまが自宅でも使用でき、信頼度が高いために心から安心しておすすめできる」といった声があった。【医薬部外品】(1980円、セット品:1剤全4色、各25g/2剤25mL/トレー/手袋/マドラー)

3位
“ボンド トリートメント プロ”

「エプレ(EPRES)」

2024年3月に日本に上陸。次世代型のボンディング効果でダメージ毛やエイジング毛をケアし、新領域のヘアケアとデザインの両立をかなえる。あらゆるサロンメニューとの組み合わせが可能なため、ヘアデザインの幅を広げ、サロンでのパフォーマンスの向上につながる。毛髪化学界の化学者エリック・プレスリー氏が生み出した結合補修トリートメントで、美髪ケアを体験できる。アンケートの回答には、「選ばれた成分が濃度濃く入っているのでシンプルでありながら効果を感じやすい」といった声があった。(325mL)

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「ディオール」新作フレグランス“ローズ スター”誕生、創業者の運命の星が香りに

「ディオール(DIOR)」は9月5日、最高級フレグランスコレクション“ラコレクシオン プリヴェ”の新作“ローズ スター”をハウスオブディオールビューティー銀座をはじめとする全国のディオール取り扱い店舗と、一部製品をクリスチャン・ディオール・クチュールブティックで発売する。深みのあるジェンダーレスなローズフレグランスで、サイズは50mL(2万5300円)、100mL(4万5100円)200mL(6万3140円)をそろえた。9月3日からディオール公式オンラインで先行販売を行う。

メゾンの創設へと導いた星と、生涯愛したローズが交差する世界観を表現

新作は、クリスチャン・ディオール(Christian Dior)がメゾン創設のきっかけとなった星の逸話からインスピレーションを得て、メゾンの創設へと導いた星と、生涯を通じて愛し育てたローズが交差する世界観を表現した。星の5つの頂点をたどるように、シトラス、フルーティー、スパイシー、ムスク、ハニーといったバラの5つの多彩なファセットが広がり、ディオールスターシルエットを描く。

フランシス・クルジャン(Francis Kurkdjian)パフュームクリエイションディレクターのは、この香りについて「2つのメゾンの象徴が同じコインの両面のようにまとまる」と表現。レモンの皮に近いシトラスの側面から始まり、ライチからラズベリー、洋梨へと軽快に飛び交うフルーティーな側面が現れる。同時に、ペッパーがスパイシーな側面を高め、ベルベットのように柔らかな花びらを包み込むムスクの表情、最後にセンシュアルなハニーの側面が感じられ、花の香りを長く持続させる深い余韻でその存在感を示す。

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ナイキが北米の本社人員1%を削減へ 9月21日から新組織に移行か

ナイキ(NIKE)は8月28日、全従業員の1%程度を削減する計画を明らかにした。同社は6月に2025年5月期決算を発表した際、人員削減の可能性を示唆していた。

同社は米「フットウエアニュース(FOOTWEAR NEWS)」に対し、本社人員の1%程度が削減の対象になると説明。エリオット・ヒル(Elliott Hill)社長兼最高経営責任者(CEO)および経営陣が合同で送付した社内メールによれば、米国およびカナダの社員は組織再編に関する協議が行われる9月1日から8日まで在宅勤務となる。10日にはチームミーティングを行い、21日から新組織となるようだ。なお、当該のメールには「変化は難しいこともあるが、エッジを鋭くし、チームをまとめ、勝利に向けて動く推進力にもなる。アスリートのマインドを持ち、情熱、コミットメント、強い決意に基づき、成功を勝ち取ろう」と社員へのメッセージが綴られていたという。

5〜6月にもテック部門で人員整理

同社はここ数年、業績不振が続いており、25年5月期決算でも売上高は前期比10%減の463億900万ドル(6兆8074億円)、純利益は同44%減の32億1900万ドル(4731億円)と厳しい結果に。24年10月に着任し、テコ入れに取り組むヒル社長兼CEOは、「業績は予想通りではあるが、期待していた水準に達していない」とコメントしていた。

なお、同社はコスト削減策の一環として24年2月に従業員の2%程度にあたる約1600人の解雇を打ち出したほか、25年5月および6月にもテクノロジー部門で人員整理を行っている。

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pH値や水分量に反応 唇本来の色を生かし、自然な血色感をかなえるリップ5選

近年、唇のpH値や水分量に反応して色が変わるリップオイルやバーム、グロスの人気が急上昇している。人気の大きな理由は、“色が変化する瞬間”そのものにある。特にTikTokのような視覚的な楽しさが重視されるプラットフォームでは、その魅力が際立つ。例えば昨年6月、歌手のサブリナ・カペンター(Sabrina Carpenter)が「プラダ ビューティ(PRADA BEAUTY)」の“リップ バーム ブラッシング ケア U001 アストラル ピンク”を塗るTikTok動画がバズり、累計5000万回以上再生された。しかし、見た目の楽しさだけでなく、よりパーソナライズされたビューティ体験を届けるという意味でも注目を集めている。ここでは、唇のpH値や水分量に反応して発色するリップ製品を5つ紹介する。

「プラダ ビューティ」
“リップ バーム ブラッシング ケア U001 アストラル ピンク”
(7260円)

「プラダ ビューティ」の“リップ バーム ブラッシング ケア U001 アストラル ピンク”(7260円)は、唇にのせるとpH値に合わせてピンク色に発色するブルーのバーム。自然な血色感で発色するため、ジェンダーレスなギフトにもおすすめ。ビフィズス菌エキスやホホバオイルが長時間潤いを保つだけでなく、角層バリアへアプローチし、使うたびに荒れづらい唇へ導く。香りは、フレグランスシリーズ“インフュージョン ドゥ プラダ”の代表的な香り“イリス”に着想を得た。


「ディオール」
“ディオール アディクト リップ グロウ”
(全15色うち限定4色、各4950円)

「ディオール(DIOR)」の“ディオール アディクト リップ グロウ”(全15色うち限定4色、各4950円)は、1月にリニューアル発売したティントリップバーム。クール系とウォーム系、2種のアンダートーンをそろえ、その人だけの自然な血色感で唇を彩る。チェリーオイルをはじめ、処方の97%を占めるリップケア成分が唇に潤いを与え、滑らかなつけ心地を保つ。ほかのリップスティックと組み合わせてトリートメントベースとして使用すると、ふっくらとした滑らかさと色持ちの良さをかなえる。


「イヴ・サンローラン」
“YSL ラブシャイン キャンディ グロウ バーム”
(全8色、各4950円)

「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT)」の“YSL ラブシャイン キャンディ グロウ バーム”(全8色、各4950円)は、ブランド初のリップバームとして昨年9月に登場した。スクワランが唇に潤いを与え、内側から滲み出るような“生ツヤ”を最大12時間持続。唇のpH値と水分量に反応し、1人1人に合った自然な血色感のあるヌードカラーに発色する。スキンケア成分を85%、自然由来成分を98%配合。ホホババターとシアバター、フルーツエキスが柔らかく密度感のある、むっちりとしたボリュームのある唇をかなえる。


「ランコム」
“イドル リップ ジューシー トリート #10 ピンク ウララ”
(5500円)

「ランコム(LANCOME)」の“イドル リップ ジューシー トリート”(全9色、各5500円)は、メントールと長時間続く保湿効果で唇をケアし、立体的で艶感のある唇へと導くリップグロス。クリエイティブディレクターのリサ・エルドリッジ(Lisa Eldridge)が監修した“#10 ピンク ウララ”は、ブランドを象徴するピンクをベースに、唇のpH値に合わせて色が変化する仕様に仕上げた。スクワランやヒアルロン酸などの保湿成分をぜいたくに配合し、みずみずしいのにベタつかない軽やかなつけ心地を実現した。


「レブロン」
“レブロン キス グロウ バーム N”
(全5色、各1100円)

「レブロン(REVLON)」の“レブロン キス グロウ バーム N”(全5色、各1100円)は、内側からふわっと色づくようなシアーな発色と、みずみずしい艶が特徴のリップバーム。唇のpH値に反応し、唇本来の色を生かしながら、一人一人に合ったナチュラルな血色感をかなえる。シアバターが高い保湿力を発揮し、潤いに溢れたふっくらとした唇へ導く。

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イケアが新宿と原宿店をクローズ 地方店舗拡充に注力

スウェーデン発「イケア(IKEA)」は2026年初頭に、都心の新宿店と原宿店を閉店する。日本法人のイケア・ジャパンは2020年6月に初の都市型店舗イケア原宿を出店。同店に続きコロナ禍に渋谷店、新宿店と立て続けに都心に出店し、郊外店の主要顧客であるファミリー層とは異なる新しい顧客層の獲得に注力してきた。17年にスタートした自社ECの売上高もコロナ禍で伸び、オン・オフでより幅広い消費者にアピールするオムニチャネル・リテーラーとしての戦略をとってきた。今後は、地方店舗の拡充に注力するようだ。閉店の理由について同社は、“長期的成長を見据えた判断”としている。

同社は現在、郊外型の大型店10店舗、商業施設内に2店舗、都心店3店舗を運営している。新宿と原宿店2店舗クローズ後は、都心は昨年リニューアルした渋谷店1店舗になる。

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「ポール・スミス」とオアシスがコラボ 名曲の歌詞やタイトルをデザインしたアイテムが登場

「ポール・スミス(PAUL SMITH)」は9月12日、英国のロックバンドオアシス(Oasis)のカムバックツアーを記念したコラボレーションコレクションを発売する。同バンドがブレークした1990年代のファッションにインスピレーションを得たアイテムをそろえ、「ポール・スミス」店舗および公式オンラインショップ、ゾゾタウン、楽天などで取り扱う。なお8月29日〜9月9日には、公式オンラインショップで先行予約を行う。

同コレクションは、名曲の歌詞やタイトルを落とし込んだプリントや刺しゅうを施したTシャツやバッグをラインアップ。また、オアシスのロゴと「ポール・スミス」のシグネチャーストライプを組み合わせたデザインのTシャツ、キャップ、アウターなども登場する。

また購入特典として、オリジナルステッカーを商品購入1点につき1枚、数量限定で配布する。

「ポール・スミス」とオアシスは、英国カルチャーを象徴する存在として長年にわたる結びつきを築いてきた。オアシスが94年に発表したデビューアルバム「Definitely Maybe」のジャケットでは、ノエル・ギャラガー(Noel Gallagher)が同ブランドのスーツを着用。このスーツは現在もギャラガーが所有しており、去年ロサンゼルスで開催された展覧会「ア フレーム アラウンド ア ピクチャー:ドレッシング ザ グレイツ(A Frame Around a Picture: Dressing the Greats)」で展示されていた。

先行予約はこちら

アイテム一覧

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「カルティエ」が日本限定ウオッチを発売 文字盤にダイヤモンドを配したモデル2種を用意

「カルティエ(CARTIER)」は9月1日、ウオッチコレクション“タンク フランセーズ”の日本限定モデル2種を発売する。イエローゴールドケースのモデル(419万7600円)と、左右にブリリアントカットダイヤモンドをあしらったモデル(529万3200円)の2種を用意する。国内の「カルティエ」ブティックおよびウオッチブティック、公式オンラインブティックで取り扱う。

同アイテムは、ダイヤモンドの12個のインデックスを4つ爪でセッティングし、四隅にもリバースセッティングでダイヤモンドを配置した。マザーオブパールを採用したダイヤルの上には、スクエアフォームをより強調するように、レーザーエングレービングで細いスクエアラインを描いた。両モデルともスモールサイズで、高効率クォーツムーブメントを搭載し、日常生活防水仕様となっている。

“タンク フランセーズ”は1996年に発表された、ケースと一体化したメタルブレスレットが特徴のシリーズ。“タンク”ウオッチのタイムレスな魅力とフレンチスタイルを受け継ぎ、シンプルにラインを表現している。

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星野リゾートが9月1日に開業する尾瀬の山ホテル「ルーシー」 25年分の予約は「既にいっぱい」

星野リゾートが9月1日に開業する、群馬・尾瀬国立公園内の宿泊施設「ルーシー(LUCY)尾瀬鳩待」の内覧会を取材してきました。「ルーシー」は「星のや」「界」「オモ(OMO)」などを運営する星野リゾートが新たに立ち上げたサブブランドで、“心揺さぶる山ホテル”というコンセプト通り、山小屋とホテルのいいとこどりと言える施設。尾瀬の山のシーズンに合わせ、2025年は10月25日までの営業ですが、「既に今年の予約はほぼ埋まっている」(広報担当者)と聞き、人気ぶりに驚きました。

「ルーシー尾瀬鳩待」が立地する鳩待峠は、尾瀬入山者の60%が利用するというメジャー玄関口です。尾瀬は個人的にも大好きな場所で、ハイキングに山スキーにと何度も訪れていますが、鳩待峠で売店や乗合バスチケット販売を担ってきた「鳩待山荘」が老朽化に伴い今夏閉鎖。「ルーシー尾瀬鳩待」が宿泊者もそれ以外も含め、入山者を迎えることになりました。尾瀬は東京電力グループが土地の約7割を所有し、整備していますが、「ルーシー尾瀬鳩待」もオーナーは東京電力グループ。星野リゾートは運営を担っています。

取材日は最高の天気で、「ルーシー尾瀬鳩待」の奥に至仏山がくっきり。「ルーシー尾瀬鳩待」は2棟の建物からなり、向かって右奥が宿泊者専用棟、左手前が宿泊者以外も使えるカフェと売店の「はとまちベース」です。まずは宿泊棟の紹介から。

山小屋での心配事を減らす
“6つのプロミス”

星野リゾートは「ルーシー」ブランドで、一般的な山小屋では実現が難しいものも多い“6つのプロミス”を掲げています。「プライベートな寝室」「温水洗浄トイレ」「シャワー&パウダールーム」「肉・魚・卵のぜいたくごはん」「24時間使えるラストコンビニ」「充電・Wi-Fi無制限」の6つです。2人部屋、4人部屋だけでなく、1人客も山小屋あるあるの大部屋の雑魚寝ではなく、ドミトリーでプライベート空間を確保。ドミトリーを含めて金庫を備え、バスタオル、歯ブラシも無料。男女それぞれ3ブース備えたシャワー室(洗面台は男性用2台、女性用3台)には、シャンプー、リンス、ボディーソープ、ドライヤーも完備しています。登山に慣れた人にはちょっとした不便は山の醍醐味の1つですが、“6つのプロミス”で不安をできるだけ減らすことで、これから登山を始めてみたいといったエントリー層やライト層にも寄り添っています。

2階建てで、2階が客室とシャワー&パウダールーム。ドミトリー含め全25室で最大44人が宿泊可能です。1階は受付や乾燥室のほか、セルフレジ形式の売店=ラストコンビニ。いなり寿司や菓子パンなどの軽食やアルコール含むドリンク類、化粧水などのアメニティー、日焼け止めクリーム、カイロ、寝巻きにもなるオリジナルTシャツ、オリジナルマグカップなどを販売しています。

朝食はラストコンビニで各自購入する形式ですが、夕食は「はとまちベース」のカフェを17〜18時は宿泊者専用とし、提供します。6つのプロミスで「肉・魚・卵のぜいたくごはん」と掲げている通り、今年の夕食メニューは豚汁、鯖の塩焼き、玉子の揚げ出し、漬物で構成する「豚汁御膳」で、パワーの源、タンパク質もたっぷりメニュー。白米はお代わり可能とのことでした。宿泊料金は、2人部屋利用、夕食付きで1人1万4050円から。素泊まりプランもあります。

鹿児島睦とコラボした
「ルーシー」オリジナル商品も

宿泊者以外も利用できるカフェ&売店の「はとまちベース」は、10〜16時の営業。(前述の通り、カフェは17〜18時は宿泊者の夕食タイム)。地元名産の花豆(インゲン豆の一種)のソフトクリームのほか、湯葉あんかけそばなどを提供。売店では、群馬名産のお菓子などと共に、「ルーシー尾瀬鳩待」のオリジナルスーベニアも扱っています。造形作家の鹿児島睦さんと組んだ、プリントTシャツ(5500円)や、鹿児島さんによるハトのモチーフを刺しゅうした「ハロ コモディティー(HALO COMMODITY)」のキャップ(6000円)、ウォーターボトルなどと、グラフィックデザイナー真田緑さんによるプリントデザインの「トゥーアンドフロー(TO & FRO)」のサコッシュ(7700円)など。

「モンベル(MONT-BELL)」と「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」のコーナーもあり、Tシャツや防寒具、帽子、ストック、傘、サングラスなどを扱っているので、忘れ物をした登山客も安心です。「ザ・ノース・フェイス」は、真田緑さんのイラストをプリントした「ルーシー尾瀬鳩待」とのダブルネームTシャツも販売しています。

予約客の10%がインバウンド

「ルーシー尾瀬鳩待」を率いるのは、「山が好きで、常日頃から山(のそばの施設)に行きたいと社内で発信してきた」という福井ゆう子総支配人。星野リゾートでは新施設ができる際、メンバーを社内公募するそうで、今回7人の社員が集まり、鳩待山荘時代からのスタッフも含めて接客にあたります。宿泊棟に先駆けて、8月1日にオープンしていた「はとまちベース」は「開業前に想定していた以上に利用いただいている」と福井総支配人。宿泊予約は「ファミリー層や1人客など、まんべんなく予約をいただいており、うち10%が海外客。おそらくアジア系の方が中心」といいます。「(一部の層ではなく)より多くの方が山に踏み出しやすい環境を整えた。今後は地元ガイドと連携し、宿泊者が尾瀬をより楽しめる体験プログラムを充実していきたい」。

記事冒頭で書いた通り、部屋数が限られていることもあって、今年分の予約はほぼ埋まっており、「キャンセルが出てもすぐ埋まる」と広報担当者。26年分の宿泊予約は、春の鳩待峠の開通日程が公表され次第、開始する予定だそう。例年、鳩待峠の開通は4月下旬。気になった方はぜひ予約してみてください。

「ルーシー」の尾瀬鳩待以降の展開は「現時点ではお話しできるものはない」と福井総支配人。星野リゾートは施設を所有せず、運営に特化するスキームを採用しているため、「尾瀬鳩待を見た投資家やオーナーの方から声が掛かれば、次につながる」とのことです。

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カナダの高級EC「SSENSE」が倒産 800ドル免税ルール撤廃などが影響

カナダの高級ブランドを扱うECサイト「エッセンス(SSENSE)」が倒産手続きを進めていることがわかった。ただ、経営者と債権者は対立しており、ラミ・アタラ(Rami Atallah)CEOは独自の再建案を裁判所に提出する見通し。米国が「シーイン」「TEMU」を主因に個人輸入のデミニミス(少額免税)ルールを撤廃したことが、高級ブランド品販売の不振で苦戦していた「エッセンス」にとどめを刺した形だ。海外では高級ECの破綻や再編が相次いでいる。2023年12月にはファーフェッチが経営不振で韓国クーパンに身売りしたほか、24年にはドイツの高級EC「マイテレサ」がリシュモン傘下のユークスネッタポルテの買収を発表、イタリアの「ルイーザヴィアローマ(LUISAVIAROMA)」は今年8月に倒産していた。

WWDが入手したアタラCEOのメモによると、同社の主要金融機関が同社の同意なしに裁判所に、カナダの民事再生にあたるCCAA(企業債権者調整法)を申し立てたという。アタラCEOは「過去数カ月間にわたり、金融機関と誠意を持って精力的に調整を続けてきた。同意なしにCCAAを申請され、失望している。1000人を超える従業員やベンダーの未来のために戦う」と反発している。

「エッセンス」は2003年に創業。ブランドやデザイナーへの独自取材やインタビュー記事などのメディア機能も併せ持ち、世界中で顧客を獲得していた。関係者によると、昨年に苦境に立たされて以降、100人以上を解雇し、新興ブランドへの保証金の支払いの停止や、大幅な値引き販売などを行っていたという。

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「アスレティア」表参道・旗艦店が閉店 新拠点はニュウマン高輪へ

エキップは8月31日、スキンケア&ライフスタイルブランド「アスレティア(ATHLETIA)」の旗艦店である表参道店(東京)を閉店する。2020年3月にオープした同店はヨガスタジオを併設した路面店で、ワークショップやイベントなどを通じてブランドの世界観を発信してきた。

閉店の理由は、ブランドが掲げる「よく動き、よく休む」というライフスタイルが、コロナ禍を経て一般的となったためと説明する。表参道店は「ブランド黎明期における役割を果たした」としている。

一方で、9月12日に開業する商業施設「ニュウマン高輪」に新たな直営店をオープンする。「『アスレティア』の世界観を存分に表現した店舗」として位置付け、発信力の強化を図る。

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「ユニクロ」の「UT」から愛らしい“スヌーピー”柄 漫画「ピーナッツ」75周年記念

「ユニクロ(UNIQLO)」のTシャツブランド「UT」は9月1日、キャラクター“スヌーピー”で知られる、漫画「ピーナッツ(PEANUTS)」の75周年を記念した、Tシャツとスエットを発売する。価格は、Tシャツが1990円、スエットが2990円。「ユニクロ」一部店舗および公式オンラインで取り扱う。男女兼用でサイズはXS〜4XLをそろえる。

ビンテージ本の表紙をモチーフに
Tシャツとスエットをデザイン

Tシャツは、パペットを操るコミカルな“スヌーピー”や、“スヌーピー”に抱きつく“ルーシー”などをあしらった4型を制作。スエットは、並んで頬杖をつく“チャーリー・ブラウン”と“ライナス”や、くっついて読書にふける“スヌーピー”と“チャーリー・ブラウン”などを配した5型を販売する。それぞれ1950〜80年代のビンテージ本の表紙をモチーフとしている。

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「ネイルズインク」が日本上陸10周年を記念したアーカイブコレクションを発売 「ネイルはファッションとビューティの架け橋」

「ネイルズインク(NAILS INC)」は日本上陸10周年を記念し、アーカイブカラーを復刻した“アーカイブ コレクション ネイルポリッシュ ミニ キット”(5mL×4本、5500円)を8月29日に限定発売する。ファッションを愛するブランドのDNAを反映し、ファブリックを表現したカラーなどを厳選。キットにはオリジナルポーチが付属する。製品の発表と合わせて来日したティア・グリーン(Thea Green)創業者が、日本市場の位置付けや今後の取り組みについて言及した。

復刻するカラーについて

英国人モデルのアレクサ・チャン(Alexa Chung)とコラボレーションし、2015年に発売したカラーを復刻させた“パビリオン ロード”は、華やかでレディシックな存在感を放つレッド。グリッターの重なりで繊細なレースを表現した。ブラックとシルバーのホログラムを入れた“ウエストボーン グローブ”は、きらびやかなスパンコールから着想を得た。“キングス ロード”は、滑らかでクールな光沢感のあるシルクメタリック。さりげなくモードなたたずまいを演出する。“ウィンター ミューズ”は、虹彩グリッターを入れたシルバーカラー。氷を砕いたようなシャープなきらめきが特徴だ。

グリーン創業者が特に気に入っているのは、“ウィンター ミューズ”だという。「あらゆる角度から光を集めるカラーで、ファッションアクセサリーのようなきらめきを思わせる。ネイルポリッシュは、ファッションとビューティの架け橋だと捉えている。バッグやシューズを買うより手頃だが、瞬時にスタイルを格上げできるアイテムだ」と述べる。

日本市場の特徴

日本へ上陸した経緯についてグリーン創業者は、「当時ロンドンの店舗にも、日本上陸を求める日本人の顧客が多かった」と振り返る。「日本はイギリスのファッションやビューティ、トレンド、ライフスタイルなどを日本市場向けに変換するのが上手い。また、日本人はトレンドに敏感でファッション感度が高い。『ネイルズインク』はファッション哲学を重視したブランドなので、日本人の顧客とも相性が良いと考え上陸を決めた」と続ける。

ベストセラー製品は世界中で共通するが、デニムやレース、グリッターなど、テクスチャーやエフェクトを表現したコレクションが人気なのは日本市場の特徴だ。「日本では、10本の指の中で1〜2本のみ色を変えてアクセントを加えるようなつけ方も楽しまれている。そこで、グリッターやホログラム、ファブリックを表現したカラーも好評を得ている」。

今後は、「イノベーションを前提にトレンドを追求し、カラーやフォーマット、テクスチャーなどにおいて、さらにユニークな製品を開発する。セルフネイルをする人も多いので、顧客のことを最優先に考えて常に改善を試み、より使いやすい製品へ進化させていく」と前を見据える。

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韓国コスメ「デイジーク」が単色アイシャドウを発売 4色選んでカスタムパレットも制作可能

韓国発コスメブランド「デイジーク(DASIQU)」は8月31日、パーソナルカラーを基盤に設計した単色アイシャドウ“ムードシングルシャドウ”(全40色、各990円)を発売する。

“ムードシングルシャドウ”は、パーソナルカラーを追求した単色アイシャドウで、さまざまな肌トーンに対応するカラーバリエーションが特徴だ。軽やかかつ滑らかなテクスチャーが肌に密着し、目元に洗練されたムードをプラスする。さらにアイメイクだけでなく、チークやフェイスシェーディングにも使えるマルチユース仕様で、デイリーメイクから特別なシーンのメイクまで幅広くかなえる。

好みの4色を選んで作るカスタムパレット

カラーは全40色。鮮やかなアイカラーや明るいベースカラー、ナチュラルな陰影を演出するシェーディングカラーまで幅広く用意。テクスチャーはマット、マットパール、シマー、グリッターの4種をそろえる。単色使いはもちろん、専用のケースに自分にぴったりのカラーを4つ組み合わせることで“私だけのカスタムパレット”を楽しむこともできる。

同製品の発売を記念し、「キューテン(QOO10)」の公式ショップでは先行販売および特別なプロモーションを実施する。“3+1”では好きなカラー3つを選ぶと、さらに1つアイシャドウが付いてくるキャンペーン。専用ケースも500円で購入可能となる。

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ファミマの「コンビニエンスウェア」に秋の新作が登場 秋冬カラーを配したラインソックスなど

落合宏理デザイナーが手掛けるファミリーマートの「コンビニエンスウェア(CONVENIENCE WEAR)」は、秋に向けたオリジナルアパレルの新商品を発売する。8月29日から全国のファミリーマート約1万6300店で順次取り扱う。

定番ソックスに秋の新色が登場

販売するアイテムは、25年秋冬のカラーを配した“ラインソックス”(429円)と“ショートソックス”(429円)、9月12日からは肌触りが良くヘビーウエイトなUSAコットン素材を使用した“スウェットトレーナー”(2990円)、“スウェットパーカー”(3990円)、“スウェットパンツ”(2990円)をラインアップする。落合宏理デザイナーは、「定番になったスウェットシリーズも含めてみなさまの秋の生活を彩るアイテムとして、手に取っていただけるとうれしい」と語った。

プロフィール

落合宏理/ファッションデザイナー

1977年東京生まれ。文化服装学院卒業。2007年、「ファセッタズム(FACETASM)」を立ち上げる。13年、毎日ファッション大賞・新人賞受賞。16年、毎日ファッション大賞・大賞受賞。同年にはリオオリンピック・パラリンピック競技大会閉会式「フラッグハンドオーバーセレモニー」の衣装制作を手掛け、パリ・メンズ・ファッションウイークでコレクション発表を続ける。「ナイキ(NIKE)」、「コカ・コーラ」、「リーバイス(LEVI'S)」などのグローバルブランドとのコラボレーションを行うなど国内だけでなく国外でも活躍中。

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カラコンブランド「アンヴィ」訪日客殺到、初の旗艦店は計画比94%増 急成長の理由とは

ANW,アンヴィ,ENVIE

カラーコンタクトレンズ(カラコン)市場が盛り上がりを見せている。10〜20代の若年層だけでなく、30代以上の大人層からも支持を受け、身だしなみに欠かせない“目元のコスメ”として定着している。ANWは、前身であるアジアネットワークスとして、国内カラコン市場の黎明期だった2005年にカラコンの販売を開始。数々のヒットブランドを手掛けてきたパイオニア的存在だ。自社ブランドとして展開する「アンヴィ(envie)」は、ナチュラルに瞳を演出する近年の大人向けカラコンブームをけん引。4月には、同社初の旗艦店を東急プラザ銀座にオープンした。店内は連日、訪日外国人客でにぎわい、売り上げは計画比94%増(5月末時点)と大きく伸びている。ANWの清水正代表取締役会長に、人気の理由を聞いた。

カラコン市場創成期、
平成ギャルの間で一躍話題に

WWD:カラーコンタクトレンズ事業を始めた経緯は?

清水正 ANW代表取締役会長(以下、清水):1990年代〜2000年ごろは、日本で販売されているカラーコンタクトレンズといえば、瞳を赤や青に変えるコスプレ用が中心だった。2000年代初頭に韓国でファッションレンズが登場すると、日本でもトレンドに敏感な層の間で話題になり始めた。私が日韓でエンタメ関連のウェブマーケティング事業を手掛けていたことから、日本のビューティ関係者から「韓国のカラコンを日本でも販売したい」と相談され、それに応じる形で輸入販売に乗り出すことになった。03年に当社の前身であるアジアネットワークスを立ち上げ、05年にビューティ事業者のT-Gardenと共にカラコンブランド「エンジェルカラー(AngelColor)」を手掛けることになったのが始まりだ。

WWD:日本国内でブームに火が付いたきっかけは?

清水:当時は雑誌の読者モデルやタレントプロデュースによるブランドがはしりの頃で、「エンジェルカラー」のデザインプロデュースとイメージモデルに益若つばささんを起用したときは反響が大きかった。販路はほぼオンラインのみだったにもかかわらず飛ぶように売れて、2年ほどは社員と一緒に自ら箱詰めをして発送する日々だった。次第に競合ブランドが増え、数えきれないほどになっていった。

当時は国内に流通するカラコンのほとんどが韓国製で、当社は当時、日本のカラコンブランドの多くをOEMで請け負い韓国の工場で製造していた。そして07年ごろ、カラコンブームに注目したドン・キホーテの実店舗で販売することになり、当初は店舗を絞った展開だったが、雑誌「小悪魔アゲハ(ageha)」や「ナッツ(nuts)」などいわゆる“ギャル”向けの媒体への露出との親和性が奏功し、爆発的な売れ行きを記録した。棚の面積はすぐに増え、カラコンは1つのカテゴリーとして確立していった。ドン・キホーテで取り扱ってもらえたことは、今日の日本のカラコン市場を語る上で大きな転機になった。

WWD:事業が拡大する中で、苦労や壁はどこにあったか。

清水:国内でカラコンが流行り市場が拡大し始めたころ、取り扱い事業者が増え、粗悪な製品が出回るようになった。そのため、メディアからカラコンは目に悪影響があると取り上げられるようになってしまった。それまでは順調だったが、「カラコン=目に悪」というレッテルを貼られてしまい、一時期に売り上げが落ち込んだ。09年には、コンタクトレンズの分類が視力補正の有無にかかわらず雑貨から高度管理医療機器に変更され、それが結果的に追い風になった。このときに当社は第一種医療機器製造販売業許可・高度管理医療機器販売業許可を取得できたが、取得を断念し撤退した事業者も多かった。

市場拡大に伴い「アンヴィ」が
大人向け新ジャンルを確立



「アンヴィ」は2月、俳優の黒木メイサをブランドミューズに起用した

WWD:「アンヴィ」開発における背景は?

清水:開発当初から、20代でカラコンを使い始めた層が30代になっていることに着目し、“大人カラコン”を打ち出し、新たなブランドポジションを目指した。当時のブランドミューズである梨花さんの存在も相まって、大きな話題を呼び、好スタートを切ることができた。当社はOEM事業で成長してきたが、カラコン市場が拡大し競合が増える中で、それまでに培ったノウハウを生かした新しいビジネスが必要だと考えていた。そこで、OEM製造していた「アンヴィ」を19年に事業買収し、自社ブランドとして再始動することになった。

WWD:その後、訪日中国人客からも支持を集めるようになる。

清水:「アンヴィ」を自社で展開し始めたころは、日本にインバウンド客が押し寄せていた時期で、彼らが日本ブランドのカラコンを買い求めるようになっていた。他社は17年ごろから続々と中国進出を始めていた。当時の「アンヴィ」は、日本でしか買えないこともあり、国内ドン・キホーテでもインバウンド需要により爆発的にヒットしていた。だが20年にコロナ禍に入ると、その売り上げが大きく落ち込んだ。特に、中国でロックダウンが実施された際の売り上げの減少幅が、他ブランドと比べて極端に大きかった。これを受けて、中国進出を本格的に開始し、20年4月に大手ECの「Tモール国際(TMALL GLOBAL)」にオフィシャルショップを開設した。

中国で爆発的ヒット、
銀座旗艦店でさらなる飛躍へ

WWD:中国進出が成功した理由は?

清水:先に進出した日本のブランドを見ると、中国の卸問屋に流通販売を任せてしまったことにより値崩れが起こり、日本で購入するより中国で購入した方が安いという現象が起きていた。「アンヴィ」はブランドの価値を守るため、販売チャネルを厳選し、パートナーと連携した販売戦略を取ることにした。日本では1箱10枚入り1760円のところ、中国では日本の価格の1.2〜1.3倍(約2200円)程度で流通している。パートナーと共に販売チャネルやブランディングの戦略を展開することにより、ラグジュアリーブランドとして富裕層やKOLからも評価され、その結果売り上げも拡大した。「Tモール」で毎年開催される中国最大のショッピングイベント「独身の日(シングルデー)」では、22〜24年の3年連続で越境コンタクトレンズ・ケア用品カテゴリーで売上高1位を記録している。

WWD:今年、東京・銀座に旗艦店をオープンした狙いは?

清水:中国をはじめアジアを中心に海外で評価されるようになったことで、旗艦店の必要性を感じた。日本で最もラグジュアリーブランドが集まる銀座は、グローバルブランド「アンヴィ」の世界観を体験してもらう場所として最適だと考えた。4月にオープンし、5月は購入者の約7割が免税対象となるほど、訪日観光客を中心に来店いただいている。海外ではECやSNSでしか知ることができなかった「アンヴィ」の製品を、「実際に着けて試せる」「安心して選べる」として評価されている。旗艦店の4〜5月の売上高は計画比94%増を記録し、ブランドの年間売上高も前期比20%増を見込んでいる。この旗艦店により、「アンヴィ」のブランド体験を直接提供できる環境が整い、国内外の顧客からの信頼性向上にもつながっている。

※ 生意参謀調べ

Web3化と実店舗の両輪で
世界ブランドを目指す

WWD:今後の出店および製品展開の計画は?

清水:国内においては、来年1店舗を出店する予定だ。また、年内に香港、韓国での発売が決まっている。台湾、フィリピン、マレーシア、タイ、シンガポール、中東、ヨーロッパ、北米でも発売準備を進めており、来年以降、準備が整い次第、順次展開していくつもりだ。「アンヴィ」全体で、売上高を3年で2倍に伸ばしていきたい。

WWD:グローバルブランドを目指し、成長戦略をどう描くか?

清水:日本におけるカラコン市場は既にレッドオーシャン化している。「アンヴィ」の競争力となるオリジナリティーは、いかにグローバルな支持を集められるかが鍵になる。その上で、近年注目を集めるブロックチェーンの活用は必須と考えており、数年前からWeb3化の準備を進めてきた。現在、自社Web3プラットフォーム「ポンピッシュ(PONPISH)」を開発中で、年内のローンチを目指している。ブロックチェーンの活用により、グローバルな顧客接点の構築と、Z世代をはじめ次世代消費者層へのエッジの効いたマーケティングが可能になる。既存のSNSマーケティングと掛け合わせた先進的な市場開拓にチャレンジし、新時代のカラコンブランドとして成長していきたい。

envie GINZA(アンヴィ ギンザ)

住所:東京都中央区銀座5-2-1 東急プラザB1F
営業時間:11:00〜20:00

TEXT : NATSUMI YONEYAMA
問い合わせ先
ANW
03-6407-1669

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「ボタニスト」新作の香りは「ジョンマスターオーガニック」が監修 ブランド初の 100%精油香料を実現

「ボタニスト(BOTANIST)」は11月1日、「ジョンマスターオーガニック(JOHN MASTERS ORGANICS)」が香りを監修した、ヘアケアとボディーケアの全8アイテムを発売する。同製品は「ジョンマスターオーガニック」の代表的な香りをベースにブランド初の100%精油香料で仕上げ、安らぎを与える特別な香りに仕上げた。9月10日から全国のロフトおよびロフトネットストア、10月20日から全国のバラエティーショップ、11月1日から全国のドラッグストア、11月5日から公式オンラインストア、楽天市場、アマゾン(AMAZON)およびヤフーショッピング(YAHOO!SHOPPING)で取り扱う。

「イブニングプリムローズ&イランイラン」「シトラス&ゼラニウム」の香り

同コラボレーションは10周年を迎える「ボタニスト」のコンセプト“植物と共に生きる”と、「ジョンマスターオーガニック」のスローガン“地球に敬意を”が持つ共通のミッション「人と地球の未来に貢献する」を実現したもの。100%精油による「ジョンマスターオーガニック」の香りの技術と「ボタニスト」が持つ植物の力を生かした洗浄&潤いケア力をそなえた。

香りはイブニングプリムローズ&イランイランとシトラス&ゼラニウムの2種で、セット販売のモイストタイプのシャンプー&トリートメント(各460mL、3300円)を販売。ほか、単品販売のボディーソープ(490mL、1210円)、オンラインのみでの販売となるボディーミルク(240mL、1210円)は、イブニングプリムローズ&イランイランのみを用意する。

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韓国発「ヘラ」が日本初の常設店を阪急うめだ本店にオープン 店舗限定セットやメイクアップレッスンの開催も

韓国発のコスメブランド「ヘラ(HERA)」は9月17日、日本初の常設店を阪急うめだ本店3階にオープンする。オープンに先駆け、9月10日からは同館2階プロモーションスペースでプレオープンする。同店では新色のヌードグロス(5g、4400円)、セラムミスト(90mL、7150円)、新色のクッションファンデーション(全2種、各15g、各6380円)を先行発売し、ファンデーションとグロスのセット(1万780円)、ヌードグロス(限定2色、各4400円)、リップスティック(限定1色、4840円)を店舗限定で発売する。

9月10日予約開始・17日発売開始

先行発売アイテム

ストレイキッズ(Stray Kids)のフィリックス(Felix)がイメージの“センシュアルヌードグロス#415ブラウニーボーイ”と、肌を艶で包み込む2層式の美容液“コンフィーセラムミスト”、人気のクッションファンデの新色“25N1アンバー”の全4アイテムが先行発売する。センシュアルヌードグロスの予約でファンデサシェセット、購入でオリジナルキーリングの特典が付く。

店舗限定発売アイテム

くすみ感のあるウォームトーンの“センシュアルヌードグロス#418ハニード”、フレッシュで鮮やかな“#390ウエットベリー”、ほのかな血色感の“センシュアルティンティッドシャインスティック#440ブラッシュド”を、阪急うめだ店限定リップカラーとして数量限定で用意。また、選べるカラーのクッションファンデ現品と“センシュアルヌードグロス”、ミニサイズのクッションファンデがセットになった、“ヘラ グローブラウニーボーイセット”もそろえる。

グランドオープンイベント

専属メイクアップアーティスト来日

9月17〜23日の期間中、先着順で「ヘラ」専属メイクアップアーティストによるタッチアップ、予約制でメイクアップレッスンを開催する。詳細については、「ヘラ」日本公式SNSで確認できる。

また来場特典として、商品を店頭で試すと“シグニアスキンケア ミニセット”、公式LINEの連携で“UVプロテクターシリーズ ミニボトル”がもらえる特典を用意。購入特典では、先着でオリジナルトートバッグ、4400円以上の購入で“シグニア マスクシート”、1万4000円以上の購入で“グロウクッションブラッシュ ランジェリーミニ”をそろえる。

プレオープンイベント

メイクアップショーや肌診断

9月12〜14日の期間中、各日2回ずつ「ヘラ」専属メイクアップアーティストがライブメイクを披露する。また、パーソナルカラー診断やメイクアドバイス、診断機での肌トーン診断も開催する。

来場特典では、オリジナルポーチやミニサンプルのプレゼント、購入特典では、1点以上の購入でカプセルトイ、1万1000円以上の購入でミニサイズの“センシュアル ティンティッドシャインスティック#105ボーイッシュ”をプレゼントする。

▪️グランドオープン

オープン日:9月17日
時間:10:00〜20:00
場所:阪急うめだ本店3階
住所:大阪府大阪市北区角田町8-7

▪️プレオープン

期間:9月10〜16日
時間:10:00〜20:00
場所:阪急うめだ本店2階 プロモーションスペース21
住所:大阪府大阪市北区角田町8-7

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MTGがリカバリーウエアブランド「リファ バイタルウェア」始動 リカバリー市場に本格参入

MTGは「リファ(REFA)」から新たにリカバリーウェアブランド「リファ バイタルウェア(REFA VITAL WEAR)」を立ち上げる。11月15日に銀座にオープンする「リファ」旗艦店で展開をスタート。その後は公式オンラインストア、ふるさと納税、ホテル、エステサロンなどに販路を広げ、2026年以降は美容室や医療関係、豪華客船などBtoB市場への展開も予定する。

同社は、リカバリー市場が右肩上がり成長を遂げ、30年の市場規模が23年と比較して3.4倍の14兆円(日本リカバリー協会調べ)となることに着目。さらに厚生労働省が42年ぶりに家庭用医療機器の新カテゴリーとして「家庭用遠赤外線血行促進用衣」(リカバリーウエア)を認可したことも後押しし、リカバリーウエア市場への参入を決めた。また、同社は20年からスリープテックブランド「ニューピース(NEWPEACE)」を展開し睡眠研究の知見があり、トレーニングブランド「シックスパッド(SIXPAD)」も22年からリカバリーウエアをそろえていることもあり、こうしたノウハウの蓄積を結集した。

「バイタルウェア」のコンセプトは「パーフェクト ウエア フォー バイタル ビューティ」。ビューティとテックとファッションを掛け合わせ、着るだけで血行促進効果が得られる一般医療機器として認定されたウエアを展開する。同ブランドの最大の特徴は、約8年をかけて開発した独自繊維“バイタルテック”にある。薄い生地に微細粒子を織り込むことで、血流量を5%以上増加させる効果が認められ、一般医療機器として認定を取得した。さらに、五島の椿オイルを含侵させ保湿性も備える。血流促進のほか、疲労回復や肩のコリ改善、腰のコリ改善、筋肉のハリ・コリ緩和、筋肉の疲労軽減の効果も期待できる。

スタート時は、スリープウエアが8型(1万2100円〜3万8500円)、インナーウエアが6型(8800円〜1万7600円)、ルームウエアが10型(1万7600円〜3万8500円)、3カテゴリー、402SKUを扱う。カラーはネイビーやベージュ、ダークグレー、ピンクなどアイテムごとに3〜4色を展開する。いずれも椿オイルを配合した繊維“バイタルテックプレミアム”を採用し、ツバキラインとシルクを織り込んだシルクラインで構成する。

今後は、アクセサリーなどカテゴリーやアイテムの拡大を予定する。「当社は7月に“バイタルテック”を採用したリカバリーウエアブランド『レッド(RED)』(トップス、パンツともに3960円〜)を発売。1カ月で15万着を出荷するほど人気を博している。手頃な価格は『レッド』、高品質は『バイタルウェア』と2ブランドでリカバリー市場を席巻していく」(三上沙智リファ バイタルウェア本部本部長)と意気込む。

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「マックス アンド コー」初のフレグランスが9月に登場 アジアや中東へも展開予定

「マックス アンド コー(MAX&CO.)」はフレグランス事業を始動し、9月に3種のフレグランスを発売する。同ブランドとして初となるフレグランスの製造と流通については、イタリアのフレグランスメーカー、マヴィヴ(MAVIVE)と2024年にライセンス契約を締結。フレグランスの発売を通し、来年の40周年に向けて勢いを加速させる。

3種のオードパルファンはミレニアル世代とZ世代を意識し、“シー イズ ア 10(She Is a 10)”“モーニング キャン ウェイト(Morning Can Wait)”“グッド ヴァイブス ドント ライ(Good Vibes Don’t Lie)”というキャッチーな名前を付けた。それぞれ、「彼女は10点満点(完璧)」「夜の余韻を楽しむ」「心地良さや直感を信じて前向きに生きる」といった意味合いを持つ表現だ。

マルコ・ヴィダル(Marco Vidal)=マヴィヴ最高経営責任者(CEO)は、「『マックス アンド コー』の女性像は一つではなく、多様な個性が共存する。その姿を香りでも表現した」と語る。「だからこそ3つの瞬間を切り取り、それぞれに異なる名前、色、調香師を設定した。消費者により幅広い選択肢を提供すると同時に、香水店の棚でより大きな存在感を発揮する狙いがある」。

独自プラットフォームを活用し感情に訴える調香

今回のフレグランスは、フランスの香料メーカーであるマン(MANE)と共同開発した。マン独自の「ウェルモーション プラットフォーム」を活用し、香りを使用した際に特定の感情を呼び起こす処方を実現した。

“シー イズ ア 10”はヴィオレーヌ・コラス(Violaine Collas)が手掛けたフルーティフローラルの香りで、イタリア産ベルガモットとオレンジのエッセンシャルオイルに、ストロベリーエキスやジャスミンなどをブレンドした。“モーニング キャン ウェイト”は、ジェローム・ディ・マリーノ(Jerome Di Marino)が調香。シトラスのトップノートから始まり、サンバックジャスミンやカカオの濃縮エッセンス、シダーウッドへと展開する。“グッド ヴァイブス ドント ライ”は、ヴェロニク・ナイバーグ(Veronique Nyberg)がベルガモットやスミレの葉、プルメリア、オスマンサス、トンカ豆、さらにレッド・チャンパカを組み合わせて仕上げた。

製品名は、ミラノを拠点に活動するアーティストのピエトロ・テルツィーニ(Pietro Terzini)が担当した。同氏はSNSでの人気を背景にファッションやラグジュアリー業界で複数のコラボレーションを実現しており、「マックス アンド コー」とは過去に2度“アンド コラボレーション(&Co.llaboration)”プロジェクトで協業。2月の25-26年秋冬ミラノ・ファッション・ウイークでもカプセルコレクションを発表した。

ボトルは直線と曲線を組み合わせたデザインで、3色のカラーガラスを採用。印象的な赤いラベルを配した。50mL(48ユーロ=約8200円)と100mL(70ユーロ=約1万2000円)の2サイズで展開する。

「高品質×手に届く価格」で差別化

「町の専門店で取り扱われるような、ライセンス契約で作られた中価格帯のフレグランスは苦戦しており、より高級でニッチな方向へとシフトしている」とヴィダルCEOは分析。「そんな中で『マックス アンド コー』らしく、品質と手に取りやすい価格を両立させ、感情に訴えるフレグランスを開発した」と説明する。

9月からヨーロッパの「マックス アンド コー」15店舗とECで販売を開始。さらにドイツ最大の化粧品専門店チェーン、ダグラス(DOUGLAS)と組み、イタリア国内の350店舗で展開する。「イタリアは香水市場が非常に細分化されている。最大シェアを持つダグラスと組むことで、イメージやコミュニケーション、サービスを一貫して提供できる」とヴィダルCEOは語る。

ヨーロッパからアジアへ 中国・韓国・日本も視野に

ヨーロッパ各国でも順次取り扱う予定で、市場ごとに戦略を変える。アメリカでの発売は関税問題により延期となったが、アジアでの展開は進行中だ。特に中国、韓国、日本を重視している一方で、今年初めにシンガポールで開かれたTFWAアジア太平洋見本市での好反応を受け、シンガポールでも発売を予定する。

業界筋によると、初年度の小売売上高は3000万ユーロ(約51億円)を見込む。イタリアのほか、スペインやドイツ、オーストリア、スイス、中東を重点市場とし、年内に中東での発売も視野に入れている。

マヴィヴの成長戦略

マヴィヴは92カ国以上に流通網を持ち、23年度の売上高は前期比15%増、24年度は同4%増の4300万ユーロ(約73億円)と堅調に推移。新規契約や製品の投入で成長を維持しており、来年には「マックス アンド コー」から4つ目のフレグランスを発売予定だ。

同社は「フルラ(FURLA)」や「エルマンノ シェルヴィーノ(ERMANNO SCERVINO)」などのライセンスを保有し、クリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)の「CR7」などのイタリアでの流通も担う。直近では、23年にライセンス契約を締結したドイツの自動車メーカーBMW初のフレグランスを発売。年内には、シルクのドレス“デルフォス”で知られる伝説的なファッションデザイナーのマリアノ・フォルチュニ(Mariano Fortuny)のレガシーを継承するベネチアの会社フォルチュニ(FORTUNY)と協業した高級フレグランスを投入予定だ。

ポートフォリオのさらなる拡大についてヴィダルCEOに尋ねると、「むしろ今は拡大すべきではない」と即答。「既存のプロジェクトを成功に導くことが優先。香水市場は昨年から大きく変わり、成長が鈍化している。関税や戦争など、不安定要因が多く、今は慎重かつ柔軟に対応することが求められる」と述べた。

本文中の円換算レート:1ユーロ=約172円

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「プチバトー」再販困難な衣類をスケッチブックにリサイクル

「プチバトー(PETIT BATEAU)」は回収した衣類をリサイクルして制作したスケッチブックを9月5日から全国の店舗とオンラインで発売する。

「プチバトー」は現在12店舗で同ブランドの古着を回収する「#プチバトン」プロジェクトを実施しており、再販可能な衣類は吉祥寺店で販売している。今回発売するスケッチブックは、回収した衣類の中でも再販困難なものを粉砕し、パルプに混ぜて紙原料に再生し制作した。印刷会社の⾼陽美術とともに2021年9月からプロジェクトをスタートし、製紙工場の富⼠共和製紙を得て生産。3種類の図柄を各2000冊、計6000冊販売する。衣類の含有量は13%、合計390kgが使用されている。

子どもの表現の自由を大切にしたい、という思いからスケッチブックという形を選んだという。実際に手を動かし、紙に触れ、色を選びながら描くという行為を大事にしてほしい、という思いを込めた。価格は各1,320円。

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デニムトレンドを多角的に検証

毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2025年8月25日号からの抜粋です)

木村:約6年ぶりのジーンズ特集です。「ユニクロ(UNIQLO)」や「ジーユー(GU)」はもちろんですが、ラグジュアリーブランドのコレクションでも多く出てきていますし、セレクトショップなどでも定番的に売れています。今のスタンダードは何か。どんなスタイルがトレンドなのかを探りました。K-POPアイドル着用の影響もあって、ワイドシルエットの腰ばきが若い人に人気なのですが、横山さんが若いころはスキニーが全盛だったんですよね。

横山:アメリカ西海岸発のプレミアムジーンズがブームで、美脚に見えるストレッチジーンズが人気でした。ただ、当時はやっぱりジーンズといえば王道はストレート。それが今はワイドがメイン。久々にジーンズ特集をやって新鮮でした。

木村:ファッションはジェンダーレス化が進んでいるので、男女両方から受け入れられるシルエットなんですよね。ずっとデニムを軸にしているグレン・マーティンス(GLENN MARTENS)「ディーゼル(DIESEL)」クリエイティブ・ディレクターも、取材時にワイドデニムを着用していました。今はオトナもワイドをはく時代です。ここ数年、ブランドとしてプレーヤーが増えている印象もあります。

横山:もう一つのトレンドといえるのが、ジャパンデニムですよね。ギンザ シックスにある「ジャパンデニム(JAPAN DENIM)」の絶好調ぶりに象徴されるように、メード・イン・ジャパンデニムが売れています。Lキャタルトンが「キャピタル(KAPITAL)」に投資するというニュースも記憶に新しいです。キーコンテンツにするべく、「45R」など、日本製デニムに強みがあるブランドや、岡山と広島の工場も取材しました。

示唆に富んだ事例を発見!

木村:何が一番印象に残りましたか?

横山:カイタックインターナショナルの「ヤヌーク(YANUK)」の工場です。2008年に商標を取得して、今は100%日本製で、しかも自社工場で作っています。工場も働いているのは8割くらいが女性。年間休日数は125日など、労働環境は日本のアパレル関係の工場だと抜きん出ている。日本で作られているアパレルが1.5%しかない中で、“メード・イン・ジャパン”の生き残りについて大変示唆に富んだ事例だと思います。

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なにわ男子道枝駿佑が「パーフェクトダイアリー」のブランドムービーに 全方位から魅せる幻想的な美しさ

ヤッセン ビューティ ジャパン(YATSEN BEAUTY JAPAN)の「パーフェクトダイアリー(PERFECT DIARY)」は、新たなブランドムービーを公式ユーチューブで公開した。加えて、なにわ男子の道枝駿佑を引き続きブランドアンバサダーとして起用すると発表した。

幻想的な光のランウエイを
道枝駿佑が歩く

ブランドムービーは、商品のテーマ“全方位から肌を守る”にちなんで制作。全長7.2mに及ぶ幻想的な光のランウエイを用意、艶やかにメイクアップし、ブラックスーツをまとった道枝がウオーキングするほか、カメラの間近で見せる陶器肌やメイクシーンなど、同氏の美しさを全方位から捉えた。また9月16日から、ブランドムービーをもとに制作した15秒バージョンの新CM「メイクとスキンケアが一体となる」篇を放送する。

道枝はブランドムービーの撮影について、「美しさによりこだわりを持って撮影に臨んだ」とし、「本物のランウェイを歩いているような感じで、自分がピシッとしないとという気持ちになった」とコメント。また「パーフェクトダイアリー」の商品を「普段から使っている」と述べ、「ファンデーションはライブ中も全然落ちなくてすごく使いやすい」「リップは色が自分にも、ライブ中の照明にも合っていたので沢山使った」と語り、「見てくださっているみなさんと、これ使ってるよみたいに教えてもらいながら一緒に使いたい」とコメントした。

「パーフェクトダイアリー」商品

「パーフェクトダイアリー」は、“潤膜リップ”で知られる“バイオリップ エッセンス リップスティック”(3300円)から、“ヌードベージュ”と、CMで道枝が使用した“ふんわりピンク”の国内限定2色を発売した。そのほか“エッセンスコンシーリングUVクッションファンデーション”(3740円)や、“トランスルーシェント ブルーリング セッティング パウダー”(3g、1650円/10g、3960円)なども販売している。

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【2025年クリスマスコフレ】「コスメデコルテ」“マルセル ワンダース”の限定パウダー 今年は蝶が舞う花園に着想

「コスメデコルテ(DECORTE)」は12月1日、アートディレクターのマルセル・ワンダース(Marcel Wanders)が手掛ける毎年恒例のフェイスパウダーシリーズから、15作目となる“マルセル ワンダース コレクション コスメデコルテ フェイスパウダー XV”(2万8600円※編集部調べ)を数量限定で発売する。8月29日に店頭予約を開始し、11月4日に公式オンラインブティックで予約受け付けを開始する。

蝶が舞うかれんな花園に着想したパウダー&フレグランスオイル

同製品は、白樺水などのエキスを配合したブランド最高品質のフェイスパウダー。上品な艶のあるパールパウダーと植物由来の“オーガニックムルムルバター”に加え、新たに甘い香りを放つ花のエキス“メドゥスイートエキス”、熟した果実のエキス“金桜子エキス”を配合した。

カラーは、透明感のあるライトピンクベージュだ。潤い成分でパウダーをコーティングすることで、肌に溶け込むようなしっとり、滑らかな質感に仕上げた。密着感のあるパウダーが、肌悩みを自然にカバーしながら、水分を抱えたかのような弾力をプラス。時間が経っても崩れにくく、つけたての艶感が長時間持続する。

付属品は、フレグランスオイル、フレグランスストーン、置き型ケース、パウダーレフィル2個、パフ2個。パウダーケースの上部にあしらったオブジェとパウダーのレリーフには、花に包まれた蝶の姿を繊細に表現した。フレグランスオイルは、ストーンに一滴ずつ垂らすと、咲き誇る花々のような華やかな香りが広がる。

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