この取り組みは、製造現場から「使用済みフィルムを作業服に活用できないか」という声が上がったことが出発点だったという。TDKでは2022年から「フィルム to フィルム」、つまり製造に使ったフィルムを洗浄・再生し、再び工程で使用するリサイクルスキームを模索してきたが、それに加えて作業服への活用が検討され始めたのは2023年。ちょうどその時期、TDKでは全国の作業服をリニューアルするタイミングを迎えていたこともあり、人事部が主導するかたちで構想が本格化した。
アウトドアブランド「パタゴニア(PATAGONIA)」を運営するパタゴニア日本支社は、環境省と協定を締結し、「Ridge to Reef(リッジ トゥー リーフ)」プロジェクトを始動した。同省が推進する「戦略的『令和の里海づくり』基盤構築支援事業」と連携し、「流域思考で日本の海洋再生を目指す」(発表リリースから)。プロジェクト始動を記念し、7月23日にシンポジウムを紀尾井町カンファレンスで開催する。
アウトドアブランド「パタゴニア(PATAGONIA)」を運営するパタゴニア日本支社は、環境省と協定を締結し、「Ridge to Reef(リッジ トゥー リーフ)」プロジェクトを始動した。同省が推進する「戦略的『令和の里海づくり』基盤構築支援事業」と連携し、「流域思考で日本の海洋再生を目指す」(発表リリースから)。プロジェクト始動を記念し、7月23日にシンポジウムを紀尾井町カンファレンスで開催する。
フランス上院で法案の推進役を務めた共和党所属のシルヴィー・ヴァラント・ル・イール(Sylvie Valente Le Hir)議員は、「我々は明確に線を引いた。規制すべきは“ウルトラ・ファスト・ファッション”。一方フランスに雇用を生み、地域経済とつながりを持つ、国に根付いた手頃なファッションブランドは保護していきたい」と述べた。
フランス上院で法案の推進役を務めた共和党所属のシルヴィー・ヴァラント・ル・イール(Sylvie Valente Le Hir)議員は、「我々は明確に線を引いた。規制すべきは“ウルトラ・ファスト・ファッション”。一方フランスに雇用を生み、地域経済とつながりを持つ、国に根付いた手頃なファッションブランドは保護していきたい」と述べた。
ファーストリテイリングは6月16〜22日、大阪・関西万博内の国連パビリオンで、難民支援に関する展示を国連難民高等弁務官事務所(以下、UNHCR)と共同で行っている。6月20日の「世界難民の日」に合わせたもの。「ユニクロ(UNIQLO)」のチャリティーTシャツプロジェクト「ピース・フォー・オール(PEACE FOR ALL)」で新たにコラボレーターに加わった俳優の役所広司氏を招き、16日には同パビリオンで記者会見も開催した。
再販業者向けにAI搭載ロボットを開発するスタートアップ企業ヴィニックス(Ynxy)も、プロトタイプを展示して注目を集めた。再販ビジネスでは、少量多品種の商品を効率よく扱うことが求められ、特に「ささげ(撮影・採寸・原稿作成)」の効率化が利益向上の鍵となる。ヴィンセント・ヴァン・デル・ホルスト(Vincent van der Holst)=ヴィニックスCEOによると、「従来は1つの商品を出品するのに、8人が8つのテーブルで作業し、平均19分かかっていた」という。「ヴィニックスのロボットを使えば、1人がロボットに服を着せるだけで、1分以内にささげ作業が完了する。商品を自動で回転させながら、高品質な360度画像や動画、商品情報を自動で生成する。これにより、1着あたりの販売コストが大幅に削減され、再販による利益が向上するだけでなく、これまでコスト面から販売できずに廃棄されていた衣類も再販が可能になる。その結果、廃棄量の削減につながる可能性がある。現在、生成される情報の正確性は75%だが来年には90%を目指す。今後1年間は実証実験を重ね、高品質かつ使いやすいシステムへと改良していく予定だ」と語った。ヴィニックスは、日本企業を含む開発パートナーを募集中だ。
デッドストックや端材、売れ残り品を回収する企業アトリエ・デ・マティエール(L’ATELIER DES MATIERES)、繊維リサイクルのノウハウを持つ紡績工場フィラチュール・デュ・パーク(FILATURES DU PARC)、レザーを中心としたアップサイクル素材を手がけるオーセンティック・マテリアル(AUTHENTIC MATERIAL)など、シャネルが出資する複数の企業が参加し、循環型素材の製造を担う。また、さまざまなブランドや企業と協力することで、再資源化に十分な量の資源の確保し、リサイクルコストの低減およびスケール化につなげたい考え。生産した素材は、シャネルまたは参画企業間で活用していく。
2025年6月3日から5日まで、デンマーク・コペンハーゲンのコンサートホールを会場に、世界最大級のサステナビリティ国際会議「グローバル・ファッション・サミット(Global Fashion Summit)」が開催された。今年のテーマは「障壁と架け橋(Barriers and Bridges)」。地政学リスクや規制の後退、経済不安ど、サステナビリティをめぐる世界的逆風の中、いかに連携と革新を通じて乗り越えるかが焦点となった。欧州委員会による「企業持続可能性デューデリジェンス指令(CSDDD)」の一部凍結や、米国の関税政策などにより、企業が進めてきた脱炭素や人権配慮の取り組みが揺らぐ現状を受け、政策立案者、企業経営者、NGO、投資家などが議論を交わした。
ハイライトのひとつは、「ライクラ・エコモード・ウィズ・キラ(Lycra EcoMade with Qira)」の初公開だ。トウモロコシ由来で70%が再生可能資源からなるストレッチ素材であり、従来の石油由来ライクラと同等の性能を持ち、アクティブウェアへの活用が可能だという。この素材は7年をかけて開発され、アイオワ州の工場で生産されており、年65トンの規模にまで拡大する予定だ。今秋には春物コレクション向けに初の大規模出荷が行われる見通しである。また、ラボ培養によるレザー代替素材を手がける米国のバイオテクノロジー企業モダン・メドウ(Modern Meadow)は、新たに「イノヴェラ(Innovera)」としてリブランディングされた素材を発表し、デイビッド・ウィリアムソンCEOが今後の展望を語った。
2025年6月3日から5日まで、デンマーク・コペンハーゲンのコンサートホールを会場に、世界最大級のサステナビリティ国際会議「グローバル・ファッション・サミット(Global Fashion Summit)」が開催された。今年のテーマは「障壁と架け橋(Barriers and Bridges)」。地政学リスクや規制の後退、経済不安ど、サステナビリティをめぐる世界的逆風の中、いかに連携と革新を通じて乗り越えるかが焦点となった。欧州委員会による「企業持続可能性デューデリジェンス指令(CSDDD)」の一部凍結や、米国の関税政策などにより、企業が進めてきた脱炭素や人権配慮の取り組みが揺らぐ現状を受け、政策立案者、企業経営者、NGO、投資家などが議論を交わした。
ハイライトのひとつは、「ライクラ・エコモード・ウィズ・キラ(Lycra EcoMade with Qira)」の初公開だ。トウモロコシ由来で70%が再生可能資源からなるストレッチ素材であり、従来の石油由来ライクラと同等の性能を持ち、アクティブウェアへの活用が可能だという。この素材は7年をかけて開発され、アイオワ州の工場で生産されており、年65トンの規模にまで拡大する予定だ。今秋には春物コレクション向けに初の大規模出荷が行われる見通しである。また、ラボ培養によるレザー代替素材を手がける米国のバイオテクノロジー企業モダン・メドウ(Modern Meadow)は、新たに「イノヴェラ(Innovera)」としてリブランディングされた素材を発表し、デイビッド・ウィリアムソンCEOが今後の展望を語った。
「ラ ヴァカンツァ」コレクションの新作は、メゾンの歴史的モチーフである“トレゾール・ドゥ・ラ・メール(TRESORS DE LA MER)”をアレンジしたワードローブを中心に構成。スイムウエアからレジャーウエア、フォーマルウエア、ジュエリー、タオルやスリッパなどのホームアイテムまでをそろえる。海中の風景や水中のメドゥーサ(イタリア語でクラゲの意)を描いた鮮やかなグラフィックをあしらったトップスや水着、貝殻やタツノオトシゴなどをテーマにしたジュエリー、シーグリーンの「ヴェルサーチェ タグ(VERSACE TAG)」バッグなど、海とのつながりを感じられるコレクションとなっている。
(左)向千鶴/サステナビリティ・ディレクター:繊維産業と水は密接だから、産地の多くはきれいな川の近くにあり、すべからく日本酒がおいしい。特集の取材が進むにつれ日本酒や各地の歴史にも詳しくなりつつある (右)廣田悠子/コントリビューティング・エディター:京都に移住して地域文化に触れる機会が増え、その面白さを伝えたい欲求が溢れ出す日々。京都はもちろん日本全国の地域文化を掘り下げて、その魅力を伝えていきたい。ILLUSTRATION : UCA
(左)向千鶴/サステナビリティ・ディレクター:繊維産業と水は密接だから、産地の多くはきれいな川の近くにあり、すべからく日本酒がおいしい。特集の取材が進むにつれ日本酒や各地の歴史にも詳しくなりつつある (右)廣田悠子/コントリビューティング・エディター:京都に移住して地域文化に触れる機会が増え、その面白さを伝えたい欲求が溢れ出す日々。京都はもちろん日本全国の地域文化を掘り下げて、その魅力を伝えていきたい。ILLUSTRATION : UCA
今回のゲストは、「WWDJAPAN」で素材・テキスタイルを担当する横山泰明記者。5月26日発売号の特集「地域文化から生まれる新しい経済循環 Dive into the Local Community」の舞台裏を語った。群馬・桐生や山梨・富士吉田などの繊維産地に取材したエピソードを通して、地域と産業、そして観光が融合する“クラフトツーリズム”などのの新たな可能性を紹介。現場から生まれるリアルな変化に光を当てている。「繊維産地の価値は、経済だけでなく文化や人のつながりからも生まれる」と語る横山記者。ファッションに携わる人や産地の魅力を再発見したい方にぜひ聴いてほしいエピソードだ。
今回の授賞式は、「Forces for Good(変革をもたらすチカラ)」というテーマのもと、5月20日から23日まで行われたインパクト アワード ウィークの集大成として開催。冒頭では、音楽家の渋谷慶一郎とバイオリニスト廣津留すみれ、ダンサー堀田千晶による特別パフォーマンスが行われ、芸術と表現の力がイベントの幕開けを飾った。
セレモニーでは、カルティエ ウーマンズ イニシアチブの過去フェローから選出された9名に授与。選出は「地球の保護(Preserving the Planet)」「生活の向上(Improving Lives)」「機会の創出(Creating Opportunities)」の3カテゴリーに分かれ、それぞれが国連のSDGsを体現する取り組みを展開している。ホストを務めたのは、キャスター、作家として活躍し、ジェンダー平等の提唱者として知られるサンディ・トクスヴィグ。その軽快かつ人間味あふれるファシリテーションで9人の業績が紹介された。
受賞者は各10万ドルの助成金と、1年間のフェローシッププログラムへの参加資格を獲得。メディア露出、リーダーシップ育成、インパクト測定支援を含む新たなプログラムが彼女たちの活動を後押しする。プログラム中にはショートフィルム「Shaping the Future」や、コミュニティの絆を描いたメッセージ映像が上映され、世代を超えた連携の重要性が強調された。最後にはカルティエ カルチャー&フィランソロピーのシリル・ヴィニュロン会長が登壇し、「女性起業家には変革をもたらす力がある。彼女たちが次世代のために道を切り開き続ける力を讃えたい」と語り、セレモニーはKAORIaliveによるダンスパフォーマンスで締めくくられた。
PROFILE: 2011年ラグジュアリー業界を牽引するLVMHグループに入社。以降、ウォッチ・ジュエリー部、本社勤務を通じマーケティングや経営戦略の経験を重ね、22年より卓越した職人のノウハウの継承と発展を掲げるLVMHメティエ ダールの日本支部の設立と共にディレクターに就任。工芸から工業に渡り、日本の優れたものづくりの潜在力を発揮し、伝統と革新の対話を通じ、卓越したクラフトマンシップの活性化と職人に対する持続性のある事業の開拓と展開を志す。PHOTO:KAZUO YOSHIDA
WWD:2020年にはベルナール・アルノー(Bernard Arnault)LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)会長兼最高経営責任者(CEO)が日本を訪問し、日本のクラフトや繊維産業に高い価値を見出す発言もありました。こうした動きは、LVMH メティエ ダールの展開と連動しているのでしょうか?
PROFILE: 2011年ラグジュアリー業界を牽引するLVMHグループに入社。以降、ウォッチ・ジュエリー部、本社勤務を通じマーケティングや経営戦略の経験を重ね、22年より卓越した職人のノウハウの継承と発展を掲げるLVMHメティエ ダールの日本支部の設立と共にディレクターに就任。工芸から工業に渡り、日本の優れたものづくりの潜在力を発揮し、伝統と革新の対話を通じ、卓越したクラフトマンシップの活性化と職人に対する持続性のある事業の開拓と展開を志す。PHOTO:KAZUO YOSHIDA
WWD:2020年にはベルナール・アルノー(Bernard Arnault)LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)会長兼最高経営責任者(CEO)が日本を訪問し、日本のクラフトや繊維産業に高い価値を見出す発言もありました。こうした動きは、LVMH メティエ ダールの展開と連動しているのでしょうか?
そして今回の「チェンジナウ」には、第1回「ケリング・ジェネレーション・アワード・ジャパン(KERING GENERATION AWARD X JAPAN)」で受賞者に選ばれたファーメンステーション(FERMENSTATION)、アンフィコ(amphico)、アルガルバイオ(algal bio)、そして同じく初開催された「ケリング・ジェネレーション・アワード・サウジアラビア(KERING GENERATION AWARD X SAUDI ARABIA)」の受賞3社も出展した。