花王の24年12月期は増収増益 “稼ぐ力の改革”が着実な成果に

花王の2024年12月期連結決算(国際会計基準)は、売上高が前期比6.3%増(為替変動の影響を除く増減率では実質3.3%増)の1兆6284億円、営業利益が2.4倍の1466億円、純利益が2.4倍の1077億円と増収増益だった。23年に断行した構造改革の効果に加え、国内トイレタリーとケミカル事業が貢献した。

化粧品事業の売上高は同2.3%増(実質増減なし)の2441億円だった。順調に推移する日本市場では、「カネボウ(KANEBO)」が同30%増の成長を遂げ、売り上げをけん引。「ソフィーナiP(SOFINA IP)」、「キュレル(CUREL)」、「センサイ(SENSAI)」なども好調に推移した。中国を除くアジアでは、OMOの取り組み強化で「キュレル」「ケイト(KATE)」などが好調に推移した。一方、中国では市場伸長鈍化や競争環境激化の中で出荷抑制による流通在庫の適正化を実施したため、アジア全体の売り上げは同27%減と下回った。欧州では、「センサイ」の最高峰シリーズや唇用エイジングケア美容液“トータルリップトリートメントスティック”が好調、「モルトンブラウン(MOLTON BROWN)」も堅調に推移した。営業損益は中国での流通在庫の適正化が大きく影響し、37億円の赤字となった。

へルス&ビューティケア事業(スキンケア、ヘアケア・パーソナルヘルス製品を展開)の売上高は、スキンケアとヘアケアがけん引し、同7.9%増(実質4.1%増)の4240億円だった。日本のスキンケア部門は、「ビオレ(BIORE)」のメイク落としや、UVケア製品、シート関連の新製品が好調に推移。欧米では、23年11月に買収したプレミアムスキンケアブランド「ボンダイサンズ(BONDI SANDS)」の売り上げも寄与し、全体として売り上げは前年を上回った。日本のヘアケア部門は、「ケープ」の新製品、リブランディングした「エッセンシャル(ESSENTIAL)」、新ヘアケアブランド「メルト(MELT)」、「ジアンサー(THE ANSWER)」が好調。欧米では、「ジョン・フリーダ(JOHN FRIEDA)」の新製品が寄与し、全体として前年を上回った。ヘアサロン向け製品は、米国の「オリベ(ORIBE)」がECを中心に好調に推移したことで前期を上回った。パーソナルヘルスは「めぐりズム」のアイマスクなどが好調だったものの、オーラルケアが苦戦し、前年を下回った。営業利益は、成長のためのマーケティング費や欧米子会社で構造改革費を計上したことなどにより同19.6 %減の344億円だった。

25年はグローバル成長を加速

25年は、ROIC(投下資本利益率)視点でモノ作りの高度化・高速化を行うことにより稼ぐ力の強化を推進し、収益基盤を安定させる。エッジの効いたソリューションで世界No.1の貢献をする「グローバル・シャープトップ戦略」を遂行し、さらなるグローバル成長に取り組む。

グローバル成長の加速を目的に、2025年1月1日に組織機能を再編した。新たなビジネスの創出を目指し、「ビジネスコネクティッド部門」を新設。業務用衛生製品 (Washing Systems, LLC(米国)を除く)を編入することで、BtoBビジネスの成長を加速させる。これにより報告セグメントを“コンシューマープロダクツ事業”から“グローバルコンシューマーケア事業”に、“ハイジーン&リビングケア事業”を“ハイジーンリビングケア事業”に、“ヘルス&ビューティケア事業”を“ヘルスビューティケア事業”に改称し、“ビジネスコネクティッド事業”を追加する。

これらを踏まえた25年12月期の連結業績予想は、売上高が前期比2.6%増(実質3,1%増)の1兆6700億円、営業利益が同9.1%増の1600億円、純利益が同7.6%増の1160億円を見込む。

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花王の24年12月期は増収増益 “稼ぐ力の改革”が着実な成果に

花王の2024年12月期連結決算(国際会計基準)は、売上高が前期比6.3%増(為替変動の影響を除く増減率では実質3.3%増)の1兆6284億円、営業利益が2.4倍の1466億円、純利益が2.4倍の1077億円と増収増益だった。23年に断行した構造改革の効果に加え、国内トイレタリーとケミカル事業が貢献した。

化粧品事業の売上高は同2.3%増(実質増減なし)の2441億円だった。順調に推移する日本市場では、「カネボウ(KANEBO)」が同30%増の成長を遂げ、売り上げをけん引。「ソフィーナiP(SOFINA IP)」、「キュレル(CUREL)」、「センサイ(SENSAI)」なども好調に推移した。中国を除くアジアでは、OMOの取り組み強化で「キュレル」「ケイト(KATE)」などが好調に推移した。一方、中国では市場伸長鈍化や競争環境激化の中で出荷抑制による流通在庫の適正化を実施したため、アジア全体の売り上げは同27%減と下回った。欧州では、「センサイ」の最高峰シリーズや唇用エイジングケア美容液“トータルリップトリートメントスティック”が好調、「モルトンブラウン(MOLTON BROWN)」も堅調に推移した。営業損益は中国での流通在庫の適正化が大きく影響し、37億円の赤字となった。

へルス&ビューティケア事業(スキンケア、ヘアケア・パーソナルヘルス製品を展開)の売上高は、スキンケアとヘアケアがけん引し、同7.9%増(実質4.1%増)の4240億円だった。日本のスキンケア部門は、「ビオレ(BIORE)」のメイク落としや、UVケア製品、シート関連の新製品が好調に推移。欧米では、23年11月に買収したプレミアムスキンケアブランド「ボンダイサンズ(BONDI SANDS)」の売り上げも寄与し、全体として売り上げは前年を上回った。日本のヘアケア部門は、「ケープ」の新製品、リブランディングした「エッセンシャル(ESSENTIAL)」、新ヘアケアブランド「メルト(MELT)」、「ジアンサー(THE ANSWER)」が好調。欧米では、「ジョン・フリーダ(JOHN FRIEDA)」の新製品が寄与し、全体として前年を上回った。ヘアサロン向け製品は、米国の「オリベ(ORIBE)」がECを中心に好調に推移したことで前期を上回った。パーソナルヘルスは「めぐりズム」のアイマスクなどが好調だったものの、オーラルケアが苦戦し、前年を下回った。営業利益は、成長のためのマーケティング費や欧米子会社で構造改革費を計上したことなどにより同19.6 %減の344億円だった。

25年はグローバル成長を加速

25年は、ROIC(投下資本利益率)視点でモノ作りの高度化・高速化を行うことにより稼ぐ力の強化を推進し、収益基盤を安定させる。エッジの効いたソリューションで世界No.1の貢献をする「グローバル・シャープトップ戦略」を遂行し、さらなるグローバル成長に取り組む。

グローバル成長の加速を目的に、2025年1月1日に組織機能を再編した。新たなビジネスの創出を目指し、「ビジネスコネクティッド部門」を新設。業務用衛生製品 (Washing Systems, LLC(米国)を除く)を編入することで、BtoBビジネスの成長を加速させる。これにより報告セグメントを“コンシューマープロダクツ事業”から“グローバルコンシューマーケア事業”に、“ハイジーン&リビングケア事業”を“ハイジーンリビングケア事業”に、“ヘルス&ビューティケア事業”を“ヘルスビューティケア事業”に改称し、“ビジネスコネクティッド事業”を追加する。

これらを踏まえた25年12月期の連結業績予想は、売上高が前期比2.6%増(実質3,1%増)の1兆6700億円、営業利益が同9.1%増の1600億円、純利益が同7.6%増の1160億円を見込む。

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キム・ジョーンズ最後の「ディオール」メンズ クチュールの伝統をたたえる至高のエレガンス

1月31日、「ディオール(DIOR)」メンズ・アーティスティック・ディレクターを務めるキム・ジョーンズ(Kim Jones)の退任が発表された。そのちょうど1週間前に披露された2025-26年秋冬メンズは、彼が「ディオール」で手掛ける最後のコレクションになった。今季は、メゾンが誇るクチュールの伝統に敬意を表しつつ、メンズウエアの進化を探求。削ぎ落としたシルエットと“ニュールック”をほうふつとさせる控えめな色使いで、アトリエの技術に裏付けられた美しい仕立てと装飾、ぜいたくな素材を際立たせ、ミニマルでありながら華やかな至高のエレガンスを見せた。

シンプルな会場から感じる、服で勝負する覚悟

会場は、ここ数シーズンと同じ旧陸軍士官学校(Ecole Militaire)の庭園に作った巨大な箱型の空間。三方の壁を囲むようにひな壇状の客席が設けられたシンプルな黒の空間の中に、大階段が目を引く白のスペースを配した。ショーの開始とともに流れたのは、英国人音楽家マイケル・ナイマン(Michael Nyman)がもともと1985年に映画「ZOO」のために作曲し、2018年に公開された故アレキサンダー・マックイーン(Alexander MqQueen)のドキュメンタリー映画「マックイーン:モードの反逆児」でも使用された「タイムラプス(Time Lapse)」。感情を揺さぶるような力強く哀愁漂う旋律が響く中、モデルたちは大階段を下り、会場内を闊歩する。そんな大掛かりなセットや派手な演出、アーティストとのコラボに頼らないショーから感じるのは、純粋に服で勝負するというキムの覚悟。オールブラックのファーストルックが登場した瞬間、真っ白な背景の中で際立つその美しいシルエットに目を奪われた。

創業者が手掛けたクチュールの“Hライン”から着想

今季の着想源は、創業者クリスチャン・ディオール(Christian Dior)が1954-55年秋冬オートクチュールで発表した“Hライン”の構造やシルエット。「原点回帰し、メゾンの真髄に焦点を当てたかった」というキムは「(“Hライン”は)今シーズンのためにアーカイブに立ち返る前から私たちの頭の中にずっとあったもの。グラフィカルで角張った印象があり、メンズウエアの世界ととても親和性が高いと感じていた」と話す。そして、稀代の色男ジャコモ・カサノヴァ(Jacomo Casanova)に代表されるような18世紀の華やかで絢爛な装いから19〜20世紀の直線的で実用的なデザインへのシフトというメンズウエアの歴史をはじめ、「進化」や「変容」という概念に着目。フェミニンなアーカイブの要素を現代的な男性服へと落とし込むアプローチから、ファーストルックなどに登場したコートとしても着られるスカートのように実際に用途が変わるデザインまで、さまざまな形で表現した。

フェミニンな要素を現代のメンズウエアに

提案の軸となるのは、ボリュームで遊びながらも削ぎ落としたシルエットが特徴のテーラリング。タックや切り替えで描くHのラインや生地を折りたたむことで表現したラペル、片側だけロング丈で仕上げたアシンメトリーなデザインが印象的だ。そこに、シャープなシガレットパンツや滑らかなワイドパンツを合わせている。また、ワークウエア由来のジップアップやスナップボタン留めのブルゾンには、ネオプレンをボンディングしたレザーや、クロコダイル、シルクを使用。バルーンスリーブのサテンブラウスやフレアラインのオペラコート、シアリングを用いたノーカラージャケット、デコルテを見せるニット、18〜19世紀に貴婦人たちの間で流行した装身具のシャトレーヌを再解釈したパンツに着けるアクセサリーなどからは、ウィメンズ由来の要素が感じられる。

そしてキーディテールも、「ディオール」のクチュールにおけるシグネチャーの一つであるボウやリボン。テーラードジャケットやオペラコートの背中に大きなボウをあしらったほか、繊細な刺しゅうが施されたリボンをシャツの襟の内側から飛び出すように取り付けたり、ブルゾンの袖にリボンを結んで留めるパフスリーブ風のパーツを加えたり。レザーのブーツも結び目のついたサテンのトーキャップで仕上げ、何人かのモデルは仮面舞踏会を想起させるリボン状のアイマスクでミステリアスな色気を醸し出す。

贅を尽くしたメンズクチュールもお披露目

また、今季はアトリエの技術を存分に生かしたメンズ向けのオートクチュールも披露。ムッシュ・ディオールが1948年春夏オートクチュールで発表したルック“ポンディシェリ“から引用した刺しゅうをあしらった着物風のローブコートや、さまざまな大きさのガラスビーズを雨粒のように散りばめたスーツやオペラコートなどを提案した。また、デザイナーのロジェ・ヴィヴィエ(Roger Vivier)が61年にメゾンのために手掛けたシューズに見られる華やかな刺しゅうを施したスニーカーは、スペシャルオーダーのみで販売する。

今回のコレクションは、フェミニンな要素を取り入れながら制約の多いメンズウエアを解放する現代的なアプローチをはじめ、精緻な仕立てが光るテーラリング、上質な素材でエレガントに昇華したカジュアルウエア、メゾンの伝統をたたえるクチュールピース、愛する日本の要素など、キムがこれまで「ディオール」でメンズウエアにもたらした価値や大切にしてきた美学を感じさせる集大成のよう。それは、キムが間違いなく「ディオール」メンズの歴史における一時代を築いたことを証明する力作であり、フィナーレに登場した彼には惜しみない拍手が贈られた。

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サロン専売ヘアケアブランド「オラプレックス」が好調 プロからの支持がエンドユーザーへ

サロン専売ヘアケアブランド「オラプレックス(OLAPLEX)」が好調だ。2024年の売り上げは前年から大きく伸長し、過去最高を更新した。

「オラプレックス」は14年にアメリカで誕生。日本では、18年に販売代理店のプロジエが展開を始め、23年1月にオンライン販売をスタートした。現在、6000軒以上のヘアサロンで展開しており、店販も好調に推移しているという。

契機はコロナ禍だ。「ステイホームで美容室に行けなくなり、ホームケアアイテムの需要が高まった。すでにその製品力の高さで美容師さんからの支持を獲得していたため、彼らによる紹介やSNS投稿が話題を呼び、エンドユーザーに広がった」(水谷美月PR)。以降、著名人によるオーガニックな口コミなども後押し、売り上げは右肩上がりに成長している。

25年は、2月にミルクタイプの洗い流さないトリートメントと眉毛美容液を発売し需要拡大を狙う。

そのほか、新製品の発売も計画中だ。水谷美月PRは「(製品展開に関して)理・美容師を1番に考え、彼らを通してエンドユーザーのことを考えている。髪の毛を痛めずに好きなデザインをかなえるアイテムで、彼らをサポートしていきたい」と話す。

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韓国の人気ブランド「オープン ワイワイ」が日本初のポップアップを開催 限定アイテムも販売

韓国・ソウル発のファッションブランド「オープンワイワイ(OPEN YY)」は、日本初となるポップアップストアを2月8〜16日、渋谷パルコ 3階の「West Popup Zone」で開催する。

本ポップアップストアでは、2025年春夏コレクションの全ラインナップを展開。ボタニカルモチーフやフローラルアクセント、アップリケといったロマンティックなディテールを取り入れ、ブランドのシグネチャーであるソフトグランジの美学と融合させたアイテムをラインアップする。

また、ポップアップストアの開催を記念し、雑誌「STREET」や「FRUiTS」を創刊したフォトグラファー青木正一との特別なコラボレーションを実施し、ポップアップスペース内にて、今回のために制作された特別なフォトシリーズを展示する。

東京限定アイテム

さらに、東京限定アイテムとして、YYロゴ、絵文字の刺しゅう、特徴的なグラフィックを施した、キャップ、Tシャツ、ロングスリーブTシャツの3種を販売する。加えて、税込2万円以上購入した人には、数量限定のYYショッパーバッグをプレゼントする。

「オープン ワイワイ」とは

「オープンワイワイ」は、2020年にキム・ジヨンとキム・ボヨンの姉妹によってソウルで設立されたブランド。当初は「ザオープン・プロダクト(TheOpen Product)」というブランド名だったが、23年6月に現在のブランド名に変更。このブランド名は、創設者の名前に由来しており、彼女たちが大切にする姉妹の絆と、それが芸術的インスピレーションの源であることを象徴している。2人に共通する「Young」という名前は同音異義語であり、同じ発音ながら異なる2つの意味を持つ。最初の「Y」は「明るさ」を意味し、もう一方の「Y」は「花のつぼみ」を意味し、ブランド名の「オープンワイワイ」は、美の多様性と個人が持つ多面的な魅力を表現している。

■「オープン ワイワイ」ポップアップ
会期:2月8〜16日
場所:SHIBUYA PARCO West Popup Zone
住所:東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷パルコ3F

青木正一とのコラボルック

「オープン ワイワイ」2025年春夏ルック

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「トーン」がメイクアップアーティスト福岡玲衣とのコラボコレクションを発売 限定のアイカラーやリップ、マスカラなど

「トーン(TO/ONE)」は2月7日、ヘアメイクアップアーティストの福岡玲衣とコラボレーションしたコレクション“クロマティック パラダイズ”を発売する。4色アイパレットやチーク、リップの限定色のほか、カラーマスカラやアイブロウマスカラの限定品が登場。ブランド公式ECのほか、コスメキッチン、ビープル、ゾゾコスメ、アットコスメトーキョー、同ショッピングなどのECと店舗で取り扱う。

4色アイシャドウパレットから限定2色

4色アイシャドウパレット“ペタル フロート アイパレット”(限定2色、各4180円)は、肌になじみやすいペールトーンカラー“EX04 テツナギ”と、透明感のあるプレイフルカラー“EX05 ヌリエ”の限定2色をそろえる。透け感のあるパール感とテクスチャーのコントラスト、濁らない発色でさりげなく個性を引き出す。

マイクロブラシのマスカラとアイブロウマスカラ

セパレートした仕上がりとカールキープをかなえるマスカラ“クリーミー カラー マスカラ”(限定1色、2750円)と、柔らかな抜け感をもたらすアイブロウマスカラ“クリーミー アイブロウマスカラ”(限定1色、2750円)はマイクロブラシを採用した限定品。軽い毛や短い毛もしっかりキャッチし、まつ毛、眉毛を1本ずつコーティングする。カラーマスカラは目元の印象を引き締める濃さとウォームな印象を両立するモーブピンクカラー“EX01 マバタキ”、アイブロウマスカラは眉毛の存在感を和らげるピーチベージュカラー“EX01 ウブゲ”を用意した。

限定の“ハイライトチーク”

透明感の際立つパウダーチーク“ペタル フロート ブラッシュ”(限定2色、各3300円)は、偏光パールをブレンドし、光と血色感をまとう“ハイライトチーク”として登場。自然な血色感を引き出すコーラルオレンジカラー“EX06 ホテリ”と、儚げな透明感を演出するピュアピンクカラー“EX07 ハカナイ”の限定2色をラインアップする。レッドやゴールド、パープルのパールが光がにじむように発色し、明るい肌印象に導く。

限定のリップグロスはレッドカラーのバリエーション

天然プランプ成分配合のリップグロス“ペタル ブルーミング グロス”(限定2色、各2750円)は、シックなレッドブラウンカラー“EX02 アクビ”と、ブルーパールがアクセントのレッドベージュカラー“EX03 ササヤキ”の限定2色をそろえた。ボリュームのある立体感と潤いに満ちた艶で唇を彩る。

商品一覧

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ユナイテッドアローズ4〜12月、営業利益38.1%増 気温に左右されない企画力が向上

ユナイテッドアローズの2024年4〜12月期連結業績は、本業のもうけを示す営業利益が前年同期比38.1%増の80億円、純利益が同19.0%増の50億円だった。例年以上に高温で推移した10〜12月、気温に左右されない商品企画に手応えがあった。特にジャケットやパンツ、ブラウス、カットソーなどの中軽衣料において、オン・オフのシーンを問わずに着られる提案が響いた。比重を増やしたシューズやバッグなどの服飾雑貨や、同社の35周年を祝う商材といった話題性のある商品も売り上げに貢献した。寒さが本格化して以降は、従来の防寒衣類に加え薄手のリバーコートやカーディガンなどを強化し広くニーズをカバーできたと見る。

売上高は同13.3%増の1129億円と、昨年11月に上方修正した予想を超えた。ユナイテッドアローズ単体の既存店売上高は同12.2%増、客数は同10.3%増だった。販売チャネル別では、注力しているOMO施策が実を結び、ネット通販(EC)が同17.9%増と堅調な伸びを見せている。昨年10月に“おもてなしアプリ”をコンセプトに公式アプリをリニューアルした。この1月にも来店時にEC上でお気に入りに登録した商品の在庫をアプリ上で確認できる新機能「店内モード」を追加し、利便性を向上させている。販管費はテレビCMなどの広告宣伝の強化や給与のベースアップなどで前年から10.9%増加したものの、売上高の伸調で販管費率は1.0%抑制した。

連結業績は好調に推移した一方で、子会社のコーエンは在庫評価損の計上などによる売上総利益率の低下、人件費や広告宣伝費の増加で増収減益だった。これを受け、従来予想は据え置く。25年3月期連結業績予想は、売上高1509億円、営業利益77億円、純利益45億円の見通し。来期(26年3月期)に向けても「柔軟な商品企画力を磨いていく」と松崎善則社長執行役員CEO。特にカジュアルウエアを軸とする「ビューティー&ユース ユナイテッドアローズ(BEAUTY & YOUTH UNITED ARROWS)」においては、「まだまだ改善の余地がある」と見る。

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LVMHが大阪・関西万博で「ルイ・ヴィトン」、「ディオール」など名だたるブランドを展示 職人技と創造性を讃える

LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)は、4月13日〜10月13日に開催される大阪・関西万博のフランス パビリオンでメーンパートナーを務めることを明らかにした。同イベントでは、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」「ディオール(DIOR)」「セリーヌ(CELINE)」「ショーメ(CHAUMET)」「モエ・ヘネシー(MOET HENNESSY)」の5ブランドの職人技と創造性を讃える展示を行う。

「ルイ・ヴィトン」と「ディオール」は、フランス パビリオンの常設展示の中心に2つの特別スペースを設け、1日2万人以上、総計約300万人の来場者数を目指す。

「ルイ・ヴィトン」は、建築設計事務所OMA(Office for Metropolitan Architecture)の建築家、重松象平とコラボし、日本とクラフツマンシップへオマージュを捧げた展示を展開。スペース内では、85個のトランクを配したライブラリーや、日本人アーティストの真鍋大度が手掛けるビデオインスタレーションの中心で“トランクのジオード”に命を吹き込み、幻想的な世界へと来場者を誘う空間を用意する。

「ディオール」は、クラフツマンシップと手仕事へのオマージュとして、「ディオール」の“バー”ジャケットを、ブルー、ホワイト、レッドの3色で展示するほか、象徴的な白いキャンバスと3Dプリントを用いて再解釈されたアイコニックな香水ボトルを使用したインスタレーションを用意。空間デザインは、ナタリー・クリニエール(Nathalie Criniere)が手掛け、デザイナーの吉岡徳仁の作品や写真家、高木由利子の作品を配置する。

さらに4月13日~5月12日は「セリーヌ」、9月1日~10月13日は「ショーメ」が特別展示スペースに参加するほか、「モエ・ヘネシー」はフランス パビリオンのホスピタリティパートナーとして、ビストロのメニューや特別イベントで提供されるワインとシャンパンのセレクションを手掛ける。

ベルナール・アルノーLVMHグループ会長兼CEOは、「2025年大阪・関西万博におけるフランス館とのパートナーシップは、フランスの卓越した職人技の歴史と伝統、模範性、革新性や文化的価値を伝える大切な機会となる。日本は私たちのグループにとって特別な存在。私たちは長年にわたり、文化交流とアイデンティティの尊重を通じて、日本の伝統と自然への愛をともに称えてきた。LVMHは年を重ねるごとに、より深く調和のとれた絆を築いている」とコメントした。

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「ファチュイテ」の朝用クリーム&乳液がリニューアル 守るだけでなく“日光を味方につける”独自処方を搭載

ビューティインフルエンサーやモデルとして活躍している藤井明子プロデュースのスキンケアブランド「ファチュイテ(FATUITE)」は、“ブライテスト”シリーズの日中用スキンケア2品から、朝用クリーム“マルチプロテクションデイクリームa”[SPF33・PA+++](50mL、8740円)と、朝用乳液“マルチプロテクションデイエマルジョンa”[SPF44・PA+++](50g、8740円)をリニューアルし、2月7日に発売する。

新たに独自処方を搭載&既存成分の強化

2品に共通する最大のリニューアルポイントは、紫外線や乾燥などの5大環境ダメージから「守る」機能はそのままに、新たに「味方につける」独自処方の“インテリジェントヴェール”を搭載したこと。太陽光を浴びるとビタミンCやEが弾ける特殊カプセルが紫外線などによる酸化から肌をケアし、空気中の水分をキャッチするバイオポリマーが肌の潤いを保持する。さらに、環境ダメージの侵入を防ぐ独自成分“ダメージシールド”や、肌の回復力を高めてハリと透明感のある肌に導く独自成分“レジリエンスコンプレックス”なども強化した。

両商品共に美容成分は共通で、乳液、美容液、クリーム、化粧下地、プロテクター、日焼け止めの1本6役を果たす。朝1回、顔から首まで塗布して約2カ月間の使用が可能だ。スリムなパッケージも特徴的で、旅行などのシーンにも持ち運びやすい形を採用している。

“デイクリームa”は、こっくりとしながらも肌にすっとなじむテクスチャーで、透明感のある上質な艶肌に仕上げる。“デイエマルジョンa”は軽めのみずみずしいテクスチャーで、肌に潤ったような艶を宿す。

“ブライテスト”シリーズ6品のリニューアルが完了

「ファチュイテ」は2021年に誕生したD2Cスキンケアブランドで、化粧水や乳液などの基礎化粧品から、シートマスクなどのスペシャルケアアイテムまで幅広く商品を取り扱っている。23年に東京・渋谷スクランブルスクエアと大阪・あべのハルカスに直営店をオープンし、24年には「イセタン ミラー メイク&コスメティクス(ISETAN MIRROR MAKE & COSMETICS)」に出店するなど、販路を広げている。

ブランド誕生から約3年が経った24年2月から、ブランドを代表する美容液“ブライテスト ファーストエッセンスa”(120mL、8910円)を皮切りに、“ブライテスト”シリーズの化粧水、クリーム、乳液などを順次リニューアルしてきた。今回の朝用スキンケア2品で同シリーズのリニューアルが完結する。

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伊藤忠傘下2社で新社長 ジョイックス福垣氏、ドーム井出氏

伊藤忠商事は、4月1日付で事業会社のジョイックスコーポレーションとドームの2社の社長交代を発表した。

英ブランド「ポール・スミス」などを運営するジョイックスコーポレーションの次期社長には、伊藤忠の執行役員ブランドマーケティング部門長の福垣学氏が就任する。2020年から社長を務めてきた塩川弘晃氏は、伊藤忠に帰任し、東アジア総代表補佐(華南担当)兼伊藤忠香港会社社長に異動する。

スポーツブランド「アンダーアーマー」のドームの次期社長には、伊藤忠のファッションアパレル第二部スポーツウェア課長の井出和仁氏が就任する。22年7月から社長を務める北島義典氏は、代表権のない会長に就く。

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「サロモン」からハイキングシューズとバックパック 温度計キーホルダーのノベルティーも

「サロモン(SALOMON)」は、2025年春夏コレクションから、ハイキングシューズ“エックス ウルトラ5 GTX(X ULTRA 5 GTX)”とバックパック“エアロトレック(AEROTREK)”を先行発売、これに伴いノベルティーキャンペーンを実施する。

ハイキングシューズ
“エックス ウルトラ5 GTX”

ハイキングシューズ“エックス ウルトラ5 GTX”(2万2000円〜)は、アッパーに軽量で耐摩耗性と耐久性のある“マトリックス(MATRYX)”素材を採用、インナーには“ゴアテックス(GORE-TEX)”メンブレンをインサートし、全天候への対応を目指した。また「サロモン」独自技術の“アクティブサポート(ACTIVE SUPPORT)”と“アドバンスドシャーシ(ADVANCED CHASSIS)”を組み合わせ、足の可動域に配慮、安定性も高めた。そのほか“コンタグリップ(CONTAGRIP)”が多様な地形とコンディションに対応、グリップとトラクションを発揮する。ミッドカットとローカット、またメンズではスタンダードフィットからワイドフィットまでをラインアップする。

バックパック
“エアロトレック”

バックパック“エアロトレック”(1万7600円〜)は、「サロモン」独自の特許技術である背面フレーム“アドバンスドエアシャーシ(ADVANCED AIRCHASSIS)”を採用し、体へのフィット感と最適な負荷分散を目指した。また背面に“ブレサブルコンフォート(BREATHABLE COMFORT)”システムを採用、背中への接地をメッシュレイヤーのみとし、蒸れの軽減も配慮した。メンズとウィメンズを合わせて、18〜40Lまで幅広い容量をラインアップする。

ノベルティー
温度計キーホルダー

ノベルティーは、温度計キーホルダーを用意する。取り扱い店舗で対象商品の購入者に向け、先着で数量限定配布、詳細は公式サイトに記載する。

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「フレデリック マル」の名作“ポートレイト オブ ア レディー”が誕生15周年 限定ボトルを発売

仏フレグランスメゾンの「フレデリック マル(FREDERIC MALLE)」は、ブランドを代表するフレグランス“ポートレイト オブ ア レディー”の15周年を祝して、同香水の限定ボトルとボディーバターを発売した。西武池袋本店や三越日本橋店、伊勢丹新宿本店など一部百貨店のフレグランスコーナーで扱う。

ブランドのシグネチャーカラーを用いた限定ボトル

2010年に誕生した「フレデリック マル」の世界的ベストセラー“ポートレイト オブ ア レディー”は、調香師のドミニク・ロピオン(Dominique Ropion)が制作。香りの中心となるローズは、100mLボトル1本に対して約400輪を贅沢に使用したほか、遊び心のあるブラックカラントやラズベリー、奥深いパチョリなども加えた、力強さあふれる香りだ。

15周年を記念した限定ボトルでは、ブランドのシグネチャーカラーであるレッドを大胆に用いてデザインを一新。気品あふれる香りを優雅なシルエットのボトルに収めた。数量限定で販売し、価格は100mLで5万3130円。

さらに今回は、同じ香りのボディーバター(3万1350円)も一部店舗で同時発売。シアバターがメーンの処方で滑らかなキメの肌へと導くほか、同じ香りのフレグランスと重ねることで、より奥行きのあるまろやかな香りを長時間楽しめるのも特徴だ。

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「グッチ」のサバト・デ・サルノ=クリエイティブ・ディレクターが退任 2年足らずで

ケリング(KERING)が擁する「グッチ(GUCCI)」は2月6日、サバト・デ・サルノ(Sabato De Sarno)=クリエイティブ・ディレクターが退任することを発表した。同氏は2023年1月に就任し、およそ2年でブランドを離れることとなった。ミラノ・ファッション・ウイーク中の2月25日に発表する25-26年秋冬コレクションは、ブランドのデザインチームが担当する。また、後任についてはいずれ発表する。

ステファノ・カンティーノ(Stefano Cantino)=グッチ最高経営責任者は、「サバトの『グッチ』への情熱と献身に深く感謝する。ブランドのクラフツマンシップと伝統を尊重してくれたことを、心からありがたく思う」と語った。

フランチェスカ・ベレッティーニ(Francesca Bellettini)=ケリング副CEOは、「サバトの忠誠心とプロフェッショナリズムに心から感謝する。『グッチ』の基礎をさらに強化してくれた彼の作品を誇らしく思う。これを土台に、ステファノと新たなアーティスティック・ディレクション(クリエイティブ面のトップ)は、『グッチ』を新たなファッションリーダーとなるべく導き、持続的な成長を構築していくだろう」と述べた。

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ヒットランキング番外編!美容医療クリニック7院が明かす、2024年最も売れた施術とは?

「WWDBEAUTY」で毎月のコスメ・スキンケア売り上げランキング「ヒットランキング」を担当しているが、今回はスピンオフ企画!リクルートが発行する「美容センサス 2024 年下期≪美容医療編≫」によれば、1年以内の美容医療の利用率は女性12.0%(前年比0.8ポイント増)、男性7.8%(前年比増減なし)と、ここ5年間緩やかな増加傾向にある。また23年と比較すると30代女性、15~19歳の男性がほかの年代に比べて大きく増加している。都内の人気クリニック7院に24年(1月1日~12月6日時点)に最も売れた施術とその背景を聞いた。

1.「ミニマム スキン クリニック(MINIMUM SKIN CLINIC)」

“ピコトーニング 全顔”(1回、4900円~)+“ケアシス-S ペップビュー 全顔”(1回、7920円~)

ピコトーニングはピコ秒で照射されるレーザーを照射することでメラニンを減少させ、シミやくすみ、色ムラ、肝斑を改善する治療法。ケアシス-Sは、「クライオエレクトロポレーション」というマシンで薬剤を真皮中層まで導入。薬剤のペップビューには、細胞の成長を促す「成長因子(グロースファクター)」が含まれるため、皮膚自体の細胞や組織の再生力・自己回復力を促進し、ハリと潤いのある肌へと導く。ほかの施術後に受けることで肌を鎮静化させ、回復を促す効果も期待できる。

「ピコトーニングはシミやくすみ、毛穴の開きが気になる人、美白や肌質改善を希望する顧客に支持されている。ダウンタイムがほとんどなく、施術後すぐにメイクができるので『仕事や予定があっても安心』という声が多い。当院の1年通い放題メニューが業界最安水準として口コミを通じて話題になり、ピコトーニング目当てで来院する人も多い。『ケアシス-S』は施術直後の肌の質感に感動する人がとても多く、リピーターが多い」(我喜屋璃香・ミニマムスキンクリニック看護師)

■銀座院、他1院
東京都中央区銀座7-8-13 ブラウンプレイス 6F

2.「ウォブクリニック(WOVE CLINIC)」

“ニードルRF(ポテンツァ)”(3万3000円)

高周波(RF)治療とマイクロニードル治療を組み合わせた治療法。複数のチップを悩みに合わせて使い分け、肝斑や毛穴、ニキビ痕、たるみ、小ジワなどの改善にアプローチする。

「基底膜の再構築によってメラノサイトの活性化を抑えることで、くすみや肝斑を改善。当院の顧客は肝斑に悩んでいる人が多い。肝斑の性質上、根本解決は難しいがその選択肢となりうるため支持された」(髙瀬聡子・ウォブクリニック中目黒 総院長)

■東京都目黒区中目黒1-10-23

3.「共立美容外科」

“二重埋没(共立式P-PL挙筋法ベーシック)”(両目、6万6000円/片目、4万6200円)

点(Point)と点(Point)を結んで二重の線(Line)を形成する線留めの手術法で、自然な二重のラインが長続きする。痛みや腫れが少ないと言われているまぶたの"挙筋(きょきん)”という場所に糸をかけ、超極細の麻酔針を使用するため「痛みをほとんど感じない」との声も。

「来院のきっかけを顧客に聞いてみると、『InstagramやTikTokで二重にできることを知った』など近年のSNS普及により、二重整形が身近なものになったことが要因の1つだと考えられる。また、以前当院で美容整形に関する意識調査を15歳〜25歳の男女150人に行った際に、整形をカミングアウトしているという割合は77.8%というデータもある。十数年前は美容整形をしていることを隠すような風潮があったが、今では比較的オープンになっている印象だ」(久次米秋人・共立美容外科理事長)

■新宿本院、他全国26院
東京都渋谷区代々木2-9-2 久保ビル7F

4.「銀座ケイスキンクリニック」

“ヒアルロン酸注入”(初回トライアル1本1mL、7万5000円/慶田院長施術・初回トライアル1本1mL、9万5000円)

ヒアルロン酸注入はシワやたるみ、ボリュームの減少といった加齢症状の改善、額や唇、顎などのパーツを魅力的に整えるなど汎用性が高い施術。長期的には注入したヒアルロン酸が周りの細胞を刺激してコラーゲンを増やすので、老化予防効果も期待できる。

「昨今ヒアルロン酸の過剰注入による不自然さが世界的な問題になっている一方で、気付かれないようにナチュラルな仕上がりを希望する人も増えている。私は、ガルデルマ社認定ヒアルロン酸注入技術指導医かつ、日本で2人しかいないガルデルマ社ファカルティメンバーだ。当院では、注入直後の仕上がりがよいのは当然のこと。5年後10年後20年後 の未来を見据えた戦略的な施術を行っている。そのためには1.正しい製材の選択、2.正確なテクニック、3.控えめな量での注入が欠かせない。他院での失敗やトラブルになった症例を修正した経験も多い。施術を受けた患者からは『注入したことを誰にも気付かれないが、最近キレイと言われる』や『先生から注入してもらったヒアルロン酸が本当に長持ちする!』といった評価をいただいている。また施術できる医師が少ない『肘』や『手背』への注入も、指名の多い部位だ」(慶田朋子・銀座ケイスキンクリニック院長)

■東京都中央区銀座1-3-3 G-1ビル5F、6F

5.「アヴェニュークリニック(AVENUE CLINIC)」

“ボルニューマ”(400ショット、9万9000円)+“ウルトラフォーマーⅢ”(全顔、7万7000円)のコンビネーションたるみ治療、通称“ボルフォーマー”

“ボルニューマ”は高周波で真皮から脂肪層と広範囲に熱を加えることで、コラーゲンの生成を促し、肌のハリや弾力をアップさせ、緩んだ肌の引き締めとたるみ改善の効果が期待できる。“ウルトラフォーマー”は超音波で肌の土台・SMAS筋膜に熱を与え、たるみを引き上げる。引き締め×引き上げの相乗効果が期待でき、特に口横のもたつきや顎下のたるみに効果的だ。さらにコラーゲン生成が促進されるので、肌質改善にも。

「ダウンタイムが少なく、自身の骨格に沿った引き締め・引き上げの効果実感が人気の理由ではないか。男女問わず、口横のポニョっとした箇所や、顎下、フェイスラインのたるみをどうにかしたいという相談を受けることが非常に多い。また、最近では20代から予防目的でたるみ治療を受けられる人も増えてきていて、人気の一因ではないか」(寺島洋一・アヴェニュー六本木クリニック院長)

■六本木院、他1院
東京都港区六本木7-14-7 トリニティビル5F

6.「聖心美容クリニック」

“プレミアムPRP皮膚再生療法(以下、PRP)”(ほうれい線・目のくま・こめかみなど、各両側32万5600円)

聖心美容クリニック独自の施術で、再生医療を美容医療に応用。自身の血液を採取し、特殊な方法で血液を分離させ、成長因子を多く含んだPRPを抽出する。脂肪組織&コラーゲン増殖、ほうれい線、目のくま、シワ、くぼみ、たるみなど加齢による幅広い悩みにアプローチし、美白&美肌など肌質改善にも。顔のほか、首の横ジワ、手の甲など、ヒアルロン酸注入では改善が難しい部位にも対応できる。

「体への負担やダウンタイムも少なく、自然にエイジングケアできる点で支持されている。24年は全院で延べ6000人以上の顧客を治療した。国内だけでなく欧米やアジアからも顧客が訪れている。効果が数年間と長期持続するため、コストパフォーマンスを気にする人にも人気が高い。PRPを施術するクリニックは多いが、技術力には違いがある。当院のPRP技術をまとめた論文が、形成&美容外科で最も権威のある学術誌『PRS』で最優秀をいただいたこともクリニック選択理由の1つになっているようだ」(小林 美幸・聖心美容クリニック 美容皮膚科指導責任者・熱海院院長)

■六本木院、他全国11院
東京都港区六本木6-6-9 ピラミデビル2F

7.「シロノクリニック(SHIRONO CLINIC)」

“ウルトラWリフト”(顔全体1回、51万7000円)

“マシンウルセラ”と“サーマクール”を組み合わせた、メスを使わないリフトアップ治療。ウルセラは、超音波の熱エネルギーを用いて、皮膚を支える表在性筋膜(SMAS)へ働きかけ、本格的なリフトアップ効果を発揮。サーマクールは、高周波を与えることで、コラーゲン組織が産生・増殖され、たるみやシワの改善に寄与する。

「メスを使った外科手術はしたくないが、リフトアップをしたいという顧客に好評だ。当院は02年にサーマクールを日本初導入して以来、最多症例を2年連続で受賞している。またウルセラの国内最多施術クリニックとして、ウルセラの発売メーカーであるメルツ(MERZ)社から6年連続で表彰を受けており、海外から来院する顧客も多い」(佐藤美・シロノクリニック恵比寿副院長)

■恵比寿院、他6院
東京都渋谷区広尾1-1-40 恵比寿プライムスクエアプラザ 2F

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グリーンパークスが映画「ウィキッド ふたりの魔女」とコラボ 魔法世界を表現した10型

ストライプインターナショナルが運営するセレクトショップ、グリーン パークス(GREEN PARKS)は2月21日、映画「ウィキッド ふたりの魔女」の公開を記念してコラボコレクションを発売する。同コレクションは、グリーン パークスの店舗および、公式オンラインストアで扱う。

今回は、同作品の主人公である“悪い魔女”エルファバと“善い魔女”グリンダに着想を得て、魔法の世界を表現したアイテム計10型をラインアップする。

映画の世界観をカジュアルに表現したコラボアイテム10型

カラーパレットは、ピンク、グリーン、ブラックを採用。ふたりの魔女の後ろ姿を刺しゅうで表現したスエット(7700円)や、作中のワンシーンをプリントしたロンT(5940円)、総柄のロングスカート(5940円)など映画の世界観をデザインに落とし込んだウエア8型のほか、同映画のタイトルロゴとアイコンを刺しゅうしたキャップ(3300円)、ナップサック(4400円)も用意する。

「ウィキッド ふたりの魔女」は、2003年の初演以来人気を博すミュージカル「ウィキッド」の初映画化作品。文学作品「オズの魔法使い」で、少女ドロシーがオズの国に迷い込む前までさかのぼり、“悪い魔女”エルファバと“善い魔女”グリンダの過去を二人の視点から描く。映画監督のジョン・M・チュウ(Jon M Chu)がメガホンを取り、俳優のシンシア・エリヴォ(Cynthia Erivo)と、歌手のアリアナ・グランデ(Ariana Grande)がW主演を務めた同作は、第97回アカデミー賞で作品賞、主演女優賞、衣装デザイン賞など計10部門でノミネート。日本は3月7日に劇場公開を控える。

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三陽商会・大江伸治社長が見据える「反転攻勢」の2025年

三陽商会が息を吹き返している。2025年2月期の通期連結営業利益は27億円の黒字で着地する見通し。20年、バーバリーショックの傷跡がまだ癒えぬ中で再建を託された大江伸治社長は、商品企画やコスト構造の抜本的見直しを進め、必達目標に掲げてきた「営業黒字化」を揺るがぬものにした。ただ、その表情に油断の色は見えない。25年を「反転攻勢の一年」と見据える大江社長に展望を聞いた。

WWD: 昨年を振り返ると。

大江伸治社長(以下、大江):第3四半期累計(3〜11月)は営業利益が前年同期比17.7%減の14億円。黒字は確保したが、一言で言い表すのであれば厳しい決算だった。春は、前年のコロナ明けのリベンジ消費の反動もあってやや数字を落とした。その後は盛り返したものの、鬼門となったのは10月。厳しい残暑は想定していたが、あれほどの高気温は誤算だった。

WWD:夏を「初夏・盛夏」と「猛暑」の2つのシーズンと捉えた“五季”のスローガンを掲げた。

大江:成果に結びついているかといえば、まだまだだ。夏物衣料品は「嗜好品」というより「実用品」に近づいている。「いいものなら多少値が張っても売れる」という思い込みを捨て、リアリスティックに考えなければダメだ。例えば上質できれいなドレスTシャツは、ジャケットインだけでなく1枚でもサマになり、夏場の需要が高い。昨夏は当社も多くのブランドがドレスTを企画し、1万2000円のものは売れたが高めのものは売れず、価格面の競争力が足りなかった。買い物のスタイルも、「必要なものを必要なときに買う」傾向が強まっている。確かな仮説に基づいたMDスケジュールは重要だが、それ以上に大事なのが期中の対応力だ。

WWD: 効果的な期中対応とは。

大江:この秋冬は、12月になって重衣料がようやく売れ出した。だいぶやきもきさせられたが、それだけ「考える猶予」があったということ。10月の段階で、アイテムごとの消化状況を細かく調べ、店頭の中身をかなり入れ替えた。動きのいいものは追加発注し、動きが鈍いものは早めにアウトレット店舗に流す。柔軟で機動的な店頭のフェイスチェンジが重要だ。12月の月次売上高は「マッキントッシュ ロンドン」が前年同月比11%増、「マッキントッシュ フィロソフィー」が同8%増と成果が出た。

WWD: 就任から5年。必達としてきた営業黒字化はすでに達成した。

大江:粗利率を上げて、販菅費率を下げる。当たり前のことをやって、利益を確実に出せる体質になった。山のように積み上がっていた在庫状況もだいぶ改善され、今はアウトレット店舗で販売する商品に困るくらいだ。セール品の値引き率もかなり改善できていて、一昔前のように数年前の型落ち商品を定価の半値や8割引で売るということはほとんどない。黒字化は達成したが、調達原価の抑制とインベントリー(在庫)コントロールは、今後の事業運営においても大前提になる。

WWD:25年、新しい動きはあるか。

大江:この春夏、「ザ・スコッチハウス」に代わり立ち上げる「ベイカー・ストリート」はポテンシャルが大きい。これまで「ザ・スコッチハウス」ではライセンス契約によって取引工場が限定され、商品価格が高止まりしていた。より値ごろ感のある価格やロゴTシャツなどキャッチーなアイテムで、若いお客さまを取り込む。また、23年9月に自社ブランドを統合して立ち上げた新たな自社EC「サンヨー オンラインストア」は、100%プロパーで売れるプラットフォームを目指す。EC専業ブランドの開発も検討したい。

WWD:中期的な展望は。

大江:25年3月に次の中期経営計画に入るが、基本方針はトップライン(売上高)をさらに引き上げ、会社の成長軌道を確かなものにすること。7つの基幹ブランドでそれぞれ売上高100億円を稼げる体制を早期に作り、「キャストコロン」「ラブレス」といったチャレンジ領域も採算ラインを確保する。その上で、さらなる伸び代は何か。まず一つは、三陽商会らしい“商品力”。21年に発足した社内プロジェクト「商品開発委員会」が中心となって、昨夏は「ポール・スチュアート」の中空糸を使ったジャケット、「マッキントッシュ フィロソフィー」のカラミ織のジャケットなど、猛暑に対応したヒット商品が生まれた。秋冬は漆黒にこだわって生地開発したブランド横断の「ブラック オブ ブラック」シリーズを発売し、ほとんどの在庫を早期に消化できた。昨年11〜12月は売れた商品の平均単価が前年同期比4%アップしたが、商品力のグレードアップが寄与しているのは間違いない。

そして“販売力”。当社の会員制度である「サンヨー・メンバーシップ」は176万人を抱え、その中の休眠会員をいかにアクティブ会員に引き上げるかを考えていく。会員向け施策についても、濃度の高いファンに向けたターゲティングを徹底して強化する。

WWD: 上顧客に向けた施策は。

大江:現在、当社の売り上げのうち6割が会員によるもの。プラチナ会員は年間100万円以上、最上位のダイヤモンド会員は200万円以上をご購入いただいている。当社の上位顧客リストに名を連ねる方々は1万3000人。昨年の8月と12月には、上顧客を招いた特別受注会を東京と大阪で実施した。各ブランドのトップ販売員がお客さまを1on1で接客し、中には一日で200万円ほど受注いただいたお客さまもいて、かなりのポテンシャルを感じられた。

問い合わせ先
三陽商会 カスタマーサポート

0120-340-460

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三陽商会・大江伸治社長が見据える「反転攻勢」の2025年

三陽商会が息を吹き返している。2025年2月期の通期連結営業利益は27億円の黒字で着地する見通し。20年、バーバリーショックの傷跡がまだ癒えぬ中で再建を託された大江伸治社長は、商品企画やコスト構造の抜本的見直しを進め、必達目標に掲げてきた「営業黒字化」を揺るがぬものにした。ただ、その表情に油断の色は見えない。25年を「反転攻勢の一年」と見据える大江社長に展望を聞いた。

WWD: 昨年を振り返ると。

大江伸治社長(以下、大江):第3四半期累計(3〜11月)は営業利益が前年同期比17.7%減の14億円。黒字は確保したが、一言で言い表すのであれば厳しい決算だった。春は、前年のコロナ明けのリベンジ消費の反動もあってやや数字を落とした。その後は盛り返したものの、鬼門となったのは10月。厳しい残暑は想定していたが、あれほどの高気温は誤算だった。

WWD:夏を「初夏・盛夏」と「猛暑」の2つのシーズンと捉えた“五季”のスローガンを掲げた。

大江:成果に結びついているかといえば、まだまだだ。夏物衣料品は「嗜好品」というより「実用品」に近づいている。「いいものなら多少値が張っても売れる」という思い込みを捨て、リアリスティックに考えなければダメだ。例えば上質できれいなドレスTシャツは、ジャケットインだけでなく1枚でもサマになり、夏場の需要が高い。昨夏は当社も多くのブランドがドレスTを企画し、1万2000円のものは売れたが高めのものは売れず、価格面の競争力が足りなかった。買い物のスタイルも、「必要なものを必要なときに買う」傾向が強まっている。確かな仮説に基づいたMDスケジュールは重要だが、それ以上に大事なのが期中の対応力だ。

WWD: 効果的な期中対応とは。

大江:この秋冬は、12月になって重衣料がようやく売れ出した。だいぶやきもきさせられたが、それだけ「考える猶予」があったということ。10月の段階で、アイテムごとの消化状況を細かく調べ、店頭の中身をかなり入れ替えた。動きのいいものは追加発注し、動きが鈍いものは早めにアウトレット店舗に流す。柔軟で機動的な店頭のフェイスチェンジが重要だ。12月の月次売上高は「マッキントッシュ ロンドン」が前年同月比11%増、「マッキントッシュ フィロソフィー」が同8%増と成果が出た。

WWD: 就任から5年。必達としてきた営業黒字化はすでに達成した。

大江:粗利率を上げて、販菅費率を下げる。当たり前のことをやって、利益を確実に出せる体質になった。山のように積み上がっていた在庫状況もだいぶ改善され、今はアウトレット店舗で販売する商品に困るくらいだ。セール品の値引き率もかなり改善できていて、一昔前のように数年前の型落ち商品を定価の半値や8割引で売るということはほとんどない。黒字化は達成したが、調達原価の抑制とインベントリー(在庫)コントロールは、今後の事業運営においても大前提になる。

WWD:25年、新しい動きはあるか。

大江:この春夏、「ザ・スコッチハウス」に代わり立ち上げる「ベイカー・ストリート」はポテンシャルが大きい。これまで「ザ・スコッチハウス」ではライセンス契約によって取引工場が限定され、商品価格が高止まりしていた。より値ごろ感のある価格やロゴTシャツなどキャッチーなアイテムで、若いお客さまを取り込む。また、23年9月に自社ブランドを統合して立ち上げた新たな自社EC「サンヨー オンラインストア」は、100%プロパーで売れるプラットフォームを目指す。EC専業ブランドの開発も検討したい。

WWD:中期的な展望は。

大江:25年3月に次の中期経営計画に入るが、基本方針はトップライン(売上高)をさらに引き上げ、会社の成長軌道を確かなものにすること。7つの基幹ブランドでそれぞれ売上高100億円を稼げる体制を早期に作り、「キャストコロン」「ラブレス」といったチャレンジ領域も採算ラインを確保する。その上で、さらなる伸び代は何か。まず一つは、三陽商会らしい“商品力”。21年に発足した社内プロジェクト「商品開発委員会」が中心となって、昨夏は「ポール・スチュアート」の中空糸を使ったジャケット、「マッキントッシュ フィロソフィー」のカラミ織のジャケットなど、猛暑に対応したヒット商品が生まれた。秋冬は漆黒にこだわって生地開発したブランド横断の「ブラック オブ ブラック」シリーズを発売し、ほとんどの在庫を早期に消化できた。昨年11〜12月は売れた商品の平均単価が前年同期比4%アップしたが、商品力のグレードアップが寄与しているのは間違いない。

そして“販売力”。当社の会員制度である「サンヨー・メンバーシップ」は176万人を抱え、その中の休眠会員をいかにアクティブ会員に引き上げるかを考えていく。会員向け施策についても、濃度の高いファンに向けたターゲティングを徹底して強化する。

WWD: 上顧客に向けた施策は。

大江:現在、当社の売り上げのうち6割が会員によるもの。プラチナ会員は年間100万円以上、最上位のダイヤモンド会員は200万円以上をご購入いただいている。当社の上位顧客リストに名を連ねる方々は1万3000人。昨年の8月と12月には、上顧客を招いた特別受注会を東京と大阪で実施した。各ブランドのトップ販売員がお客さまを1on1で接客し、中には一日で200万円ほど受注いただいたお客さまもいて、かなりのポテンシャルを感じられた。

問い合わせ先
三陽商会 カスタマーサポート

0120-340-460

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「スナイデル ホーム」が“ハローキティ”と初コラボ 世界観満載のニットアイテムなど16型

「スナイデル ホーム(SNIDEL HOME)」は、サンリオの“ハローキティ”との初のコラボアイテム16型を発売する。2月12日12時に「スナイデル ホーム」公式オンライン、ウサギオンライン(USAGI ONLINE)、ゾゾタウン(ZOZOTOWN)、楽天で先行発売し、2月14日から「スナイデル ホーム」直営店舗で販売する。

“ハローキティ”コラボ
オンライン限定カラーも

コラボアイテムは、りんごやキャラクター“タイニーチャム”、リボンなどを模したボタンをあしらうニットカーディガン(9900円)、大胆に“ハローキティ”をあしらったニットトップス(9240円)とニットショートパンツ(6380円)のセットアップ、カラーごとに異なる“キティ”を散りばめた総柄の開襟シャツ(8580円)とショートパンツ(6930円)またはロングパンツ(8580円)のセットアップ、スエット(7920円)、ヘンリーネックのトップスとショートパンツのセットアップ(1万2100円)、ジャカード編みのニットブランケット(7920円)、サガラ刺しゅうで“キティ”を配したニットソックス(3960円)、ドット入りのチュールをあしらったバニティポーチ(5940円)、リボンを飾ったフリルバッグ(8250円)、ラインストーンのヘアクリップ(5720円)、アセチヘアバンス(4620円)、“キティ”のぬいぐるみチャーム(6600円)、ルームシューズ(6380円)をラインアップする。

またオンライン限定カラーとして、ネイビーのニットカーディガン(9900円)、ニットトップス(9240円)とニットショートパンツ(6380円)のセットアップ、ニットブランケット(7920円)も販売する。

“ハローキティ”は2024年に50周年を迎えた。

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「スナイデル ホーム」が“ハローキティ”と初コラボ 世界観満載のニットアイテムなど16型

「スナイデル ホーム(SNIDEL HOME)」は、サンリオの“ハローキティ”との初のコラボアイテム16型を発売する。2月12日12時に「スナイデル ホーム」公式オンライン、ウサギオンライン(USAGI ONLINE)、ゾゾタウン(ZOZOTOWN)、楽天で先行発売し、2月14日から「スナイデル ホーム」直営店舗で販売する。

“ハローキティ”コラボ
オンライン限定カラーも

コラボアイテムは、りんごやキャラクター“タイニーチャム”、リボンなどを模したボタンをあしらうニットカーディガン(9900円)、大胆に“ハローキティ”をあしらったニットトップス(9240円)とニットショートパンツ(6380円)のセットアップ、カラーごとに異なる“キティ”を散りばめた総柄の開襟シャツ(8580円)とショートパンツ(6930円)またはロングパンツ(8580円)のセットアップ、スエット(7920円)、ヘンリーネックのトップスとショートパンツのセットアップ(1万2100円)、ジャカード編みのニットブランケット(7920円)、サガラ刺しゅうで“キティ”を配したニットソックス(3960円)、ドット入りのチュールをあしらったバニティポーチ(5940円)、リボンを飾ったフリルバッグ(8250円)、ラインストーンのヘアクリップ(5720円)、アセチヘアバンス(4620円)、“キティ”のぬいぐるみチャーム(6600円)、ルームシューズ(6380円)をラインアップする。

またオンライン限定カラーとして、ネイビーのニットカーディガン(9900円)、ニットトップス(9240円)とニットショートパンツ(6380円)のセットアップ、ニットブランケット(7920円)も販売する。

“ハローキティ”は2024年に50周年を迎えた。

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チャーリー・XCXのステージに「ヴィクトリアズ・シークレット」のランジェリー 女性支援団体に寄付 第67回グラミー賞

第67回グラミー賞が2月2日(現地時間)、ロサンゼルスで開催された。9部門にノミネートされていたチャーリー・XCX(Charli XCX)は、「Brat」で最優秀ダンス/エレクトロニック・ミュージック・アルバム賞と最優秀アルバム・ジャケット賞、「Von Dutch」で、最優秀ポップ・ダンス・レコーディング賞を受賞。ステージでは「Guess」をパフォーマンスし、俳優のジュリア・フォックス(Julia Fox)のほか、モデルのアレックス・コンサニ(Alex Consani)やガブリエッテ・ベクテル(Gabbriette Bechtel)ら“イット・ガール”も参加した。

フォックスは、ピンクのブラにホワイトのクロップドタンクトップを重ね、ブラックのミニスカートに、ストッキング、ブーツを合わせた。コンサニは、「ディースクエアード(DSQUARED2)」のレザービキニに、フリルのシアーローブを羽織った。ベクテルも曲のランジェリーテーマに合わせ、「ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)」のレースのスリップドレスを着用した。

チャーリーは、「ディオール(DIOR)」2002年春夏コレクションからフルビンテージのルックを披露。デニムのブラとショーツのセットにレースアップのディティールを施したベルトとジャケット、シアーのニーハイストッキングにブラックのパンプスを合わせた。

「ヴィクトリアズ・シークレット」のランジェリーが舞うステージ

「ヴィクトリアズ・シークレット(VICTORIA'S SECRET)」とサブブランドの「ピンク(PINK)」は、多数のブラとアンダーウエアでチャーリーのステージを彩った。同ブランドは、チャーリーのパフォーマンスを記念して、1万組のショーツを女性にアンダーウエアや生理用品を配布する活動を行う非営利団体“I Support the Girls”へ寄付した。

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「ジル サンダー」、新CEOとして「フェンディ」のセルジュ・ブランシュウィッグ前CEOを任命

「ディーゼル(DIESEL)」「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」「マルニ(MARNI)」「ヴィクター&ロルフ(VIKTOR&ROLF)」などを擁するOTBは2月5日、同じく傘下に持つ「ジル サンダー(JIL SANDER)」の新たな最高経営責任者(CEO)およびOTBの最高戦略責任者(CSO)として、フェンディ(FENDI)のセルジュ・ブランシュウィッグ(Serge Brunschwig)前会長兼CEOを任命した。同氏は同日付で着任し、OTBのウバルド・ミネッリ(Ubaldo Minelli)CEOの直属となっている。

OTBは、2021年3月に「ジル サンダー」を傘下に収めた。これに伴う経営体制の見直しのため、18年から同ブランドを率いてきたアクセル・ケラー(Axel Keller)元CEOに代わり、21年9月からはミネッリCEOがジル サンダーのCEOも兼任。23年5月、新たなCEOとして、エルメネジルド ゼニア グループ(ERMENEGILDO ZEGNA GROUP)北米事業の社長兼CEOを務めていたルカ・ロ・クルツィオ(Luca Lo Curzio)を任命したものの、同氏は24年11月に退任した。

ミネッリCEOは、「当社にセルジュを迎えることができ、大変うれしく思う。ジル サンダーのCEOとして、計り知れないポテンシャルを持つ同ブランドの成長軌道を注意深く、かつ戦略的に導き、そのポジションをさらに高めてくれるだろう。また、その豊かな経験と国際的なビジョンにより、OTBにとっていっそう意欲的な戦略の策定に貢献してくれるものと考えている」と語った。

ブランシュウィッグ新CEOの経歴

ブランシュウィッグ=ジル サンダー新CEO兼OTB CSOは、フランス出身。パリのエコール・ポリテクニーク(Ecole Polytechnique)、国立高等通信学校(Ecole Nationale Superieure des Telecommunications)、およびパリ政治学院(Institut d’Etudes Politiques de Paris)を卒業後、1984年にIT企業でキャリアをスタート。マッキンゼー・アンド・カンパニー(McKINSEY & CO.)などを経て、95年に香港のルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)のアジアパシフィック地区プレジデントに就任した。以降、セフォラ(SEPHORA)など同じくLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)の傘下ブランドで要職を歴任し、06年にはセリーヌ(CELINE)のCEOに。08年にクリスチャン ディオール クチュール(CHRISTIAN DIOR COUTURE)の最高執行責任者に就任し、15年にはディオール オム(DIOR HOMME)のプレジデントの一人となった。18年2月にフェンディのCEOに就任し、24年5月に退任した。

当時、米「WWD」が入手した社内メモによれば、同氏はLVMH内で別の役職に就くと見られていた。なお、同氏の後任には、LVMHファッショングループのピエール・エマニュエル・アンジェログロウ(Pierre-Emmanuel Angeloglou)=マネジング・ディレクター(当時)が同年6月1日付で就任している。

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「オルビス」と「アダム エ ロペ」がコラボ デザインボトル&バッグを限定販

「オルビス(ORBIS)」は3月1日、「アダム エ ロペ(ADAM ET ROPE)」とコラボレーションした“エッセンスインヘアミルク”(140g、1320円)のデザインボトルをゾゾタウン(ZOZOTOWN)で数量限定発売する。20日からは直営店舗と楽天市場の公式ショップでも取り扱いを行う。また、今回のコラボを記念した限定デザインバッグも同日に発売する。

シルバー×ピンクで春を呼び込むデザイン

“エッセンスインヘアミルク”は2011年の発売以降、幅広い世代から支持を集めている洗い流さないトリートメントだ。毛髪補修効果の高い成分を高保水ミルクで閉じ込めた“美容液inミルク処方”が特徴で、しっとり潤うのにサラリと仕上がり、美髪へと導く。限定のコラボデザインボトルは乾燥地帯に大量の野花が咲く伝説的な現象、スーパーブルームに着想を得た。シルバー×ピンクのカラーリングが特徴で、スタイリッシュさと春らしさを備えている。

コラボ記念の限定バッグは2色用意

限定コラボバッグ“ロゴボストンナローバッグ”(9680円)は、取り外し可能なショルダーが付いた縦型の2WAYボストンバッグだ。“エッセンスインヘアミルク”がすっぽり入る高さ21cm、幅13cm、マチ8.5cmの日常に使いやすいサイズ。マット質感のフェイクレザー素材を使用したピンクと、メタリックフェイクレザーを採用したシルバーの2色を用意した。3月1日にゾゾタウンで発売したのち、20日からは楽天市場の「アダム エ ロペ」 公式ショップでも 取り扱う。

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ジェイデン・スミスが奇妙なお城を被ってレッドカーペットに登場 第67回グラミー賞

アーティストのジェイデン・スミス(Jaden Smith)が第67回グラミー賞のレッドカーペットで披露した個性的なルックが注目を集めている。

妹のウィロー・スミス(Willow Smith)とともに登場したジェイデンが「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のスーツに合わせ被っていたのは、お城の形をした巨大なヘッドアクセサリー。これは、ルーマニアのトランシルヴァニア地方にルーツを持つデザイナー、ドラ・アボディ(Dora Abodi)が立ち上げたインディーズブランド「アボディ(ABODI)」が今回のために特注で製作したものだ。

吸血鬼伝説に着想

1897年に発表されたブラム・ストーカー(Bram Stoker)の小説「吸血鬼ドラキュラ」の影響でトランシルヴァニアはヴァンパイアと関連付けられることが多いが、「アボディ」もヴァンパイア伝説を含めた神秘的な伝説にインスパイアされたアイテムの数々を発表している。

「この地域の伝説、民間伝承、神話にインスパイアされたこのブランドは、悪名高いバートリ・エルジェーベト(16世紀の貴婦人)をはじめ、その吸血鬼の民間伝承との暗いつながりを「アボディ」の作品に反映させている」(ブランド公式サイトより)

「吸血鬼ドラキュラ」に登場するドラキュラ城のモデルとされているブラン城とよく似た特徴を持つジェイデンのオーダーメイドヘッドピースの通称は、“ヴァンパイア・キャッスル・ヘッドピース(Vampire Castle Headpiece)”。価格は4500ドル(約60万円)以上で、アボディによると本アイテムは永遠、官能性、回復力を象徴しているのだそう。

「アボディ」はジェイデンのほか、テイラー・スウィフト(Taylor Swift)やレディー・ガガ(Lady Gaga)、カイリー・ジェンナー(Kylie Jenner)らが着用している。

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「ユンス」から生ビタミンC配合の乳液が登場 まるで美容液のような濃密な使用感

スキンケアブランドの「ユンス(YUNTH)」は2月26日、高保湿乳液“生VCホワイト乳液”(75mL、3960円)を公式オンラインストアとアマゾン(AMAZON)や楽天などのショッピングモールで販売する。

春の揺らぎを整え透明感溢れる肌へ

“生VCホワイト乳液”は、美容液成分95%配合のまるで美容液のような乳液。即効性のある生ビタミンCと持続性のあるビタミンC誘導体が時差で絶え間なく働くことで、吸い付くようなもっちりとした弾力とハリに満ちた艶肌をかなえる。肌本来の保湿成分に類似したヒト型セラミドが、肌への負担を軽減しながらバリア機能をサポートし、潤いに満ちた健やかな肌へと導く。

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「ユンス」から生ビタミンC配合の乳液が登場 まるで美容液のような濃密な使用感

スキンケアブランドの「ユンス(YUNTH)」は2月26日、高保湿乳液“生VCホワイト乳液”(75mL、3960円)を公式オンラインストアとアマゾン(AMAZON)や楽天などのショッピングモールで販売する。

春の揺らぎを整え透明感溢れる肌へ

“生VCホワイト乳液”は、美容液成分95%配合のまるで美容液のような乳液。即効性のある生ビタミンCと持続性のあるビタミンC誘導体が時差で絶え間なく働くことで、吸い付くようなもっちりとした弾力とハリに満ちた艶肌をかなえる。肌本来の保湿成分に類似したヒト型セラミドが、肌への負担を軽減しながらバリア機能をサポートし、潤いに満ちた健やかな肌へと導く。

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TaiTan × シューズアーティスト・戸田健太 「シュア」初のスニーカーはいかにして作られたのか? 制作秘話を語る

PROFILE: 左:TaiTan/ラッパー 右:戸田健太/シューズメイカー・アーティスト

PROFILE: (タイタン):Dos Monosのラッパー。ポッドキャスト「奇奇怪怪」のパーソナリティーも務める。クリエイティブディレクターとしてもテレビ東京停波帯ジャック番組「蓋」、音を出さなければ全商品を盗めるショップ「盗」を手がけるなど、多方面で活動。 (とだ・けんた):1996年生まれ。独学でスニーカーの制作技術を学び、形状、機能、素材、使用方法など、独自の視点で再解釈した社会的装置としてスニーカーの作品を制作している。現代美術の展示に加え、2024年には世界最大のポップカルチャーの祭典「ComplexCon」でも作品を発表。YOASOBIの衣装としても作品を提供するなど、多岐にわたって活動する。主な展覧会に、個展「HYPER SOLE」BLOCK HOUSE(東京/23)、「PROCESSED MEAT SHOP」CARV STORE(東京/24)など。

オーディオブランド「シュア(SHURE)」が、Dos Monosラッパーで、人気ポッドキャスト番組「奇奇怪怪」のパーソナリティーを務めるTaiTanとともに開発したオリジナルスニーカー“イグナイト ザ ポッドキャスターズ(IGNITE the Podcasters)”。

本スニーカーは、ポッドキャスターを目指す人専用のスニーカーで、専用の応募フォームに必要事項を記入して応募すると、抽選で5人にプレゼントされる(※応募期間は2月11日まで)。また、ソールには特殊加工が施されており、歩行を重ねとアウトソールからシリアルナンバーが出現し、そのシリアルナンバーは、「シュア」の高性能マイク“MV7i スマートマイクロホン&インターフェース”と引き換えられるという斬新な仕掛けとなっている。

“イグナイト ザ ポッドキャスターズ”のデザイン・設計・制作を手掛けたのはシューズアーティストの戸田健太。以前からTaiTanとは親交があったが、一緒に仕事をするのは今回が初めてだという。

オーディオブランドの「シュア」がなぜスニーカーを作ったのか。そしてそこに至るまでの制作背景について、TaiTanと戸田の2人に語ってもらった。

「とにかく動いてるやつの方が面白いに決まっている」

WWD:お2人が知り合った経緯から教えてもらえますか?

TaiTan:もともと共通の知り合いが何人かいたんですが、戸田くんが最初に原宿で個展をやった時に、僕と戸田くんをつないでくれたアーティストから「戸田くんの個展すごくいいよ」って言われて。それで遊びに行ったら、戸田くんも僕のことを知っていてくれて、そっから一緒に飯食ったりするようになって。彼が個展をやるたびに呼んでくれたり、僕も何か企画をやる時はイベントに誘ってみたいな感じですね。

WWD:最初に会ったのはいつごろだったんですか?

TaiTan: 2年前ぐらいだっけ?

戸田健太(以下、戸田):確か2023年の年末とかでしたね。

TaiTan:それから「何か一緒に仕事したいね」って話はずっとしていて。今回「シュア」から相談されて、「一緒にやろうよ」って感じで誘って。

WWD:昨年12月にTaiTanさんが「シュア」のポッドキャストのクリエイティブディレクターに就任したことが発表されましたが、そこに至るまで「シュア」とはどんなやりとりがあったんですか?

TaiTan:今回、僕はあくまでポッドキャストに関するプロジェクトのクリエイティブディレクターをやらせてもらった形ではあるんですけど、「シュア」はマイクも扱っているブランドなので、ポッドキャストを盛り上げるための企画を打ってくれないかと相談があって。最初、先方のチームからは「ボットキャスターを増やすために、『番組の作り方』みたいな番組を作ってほしい」と言われたんですけど、ちょっとそれだと色気がないし、 僕のファンしか聞かないよねと思って、「そういうのはあまりやりたくないです」と伝えて。逆にこちらから、もっと企画的に飛ばして、スニーカーを作る提案をしたら、面白がってくれて、じゃあクリエイティブディレクターとしてやってくれませんかっていう感じで話が進んでいきました。

WWD:最初はポッドキャストを広めるために何かやってくれって依頼だったんですね。

TaiTan:そうですね。「シュア」の人たちも、単純にマイクが売れれば、それでいいみたいな直線的な考え方ではなくて。当然売れるにこしたことはないんですが、それよりは、ポッドキャストシーンが盛り上がることとか、何か面白いことをやっているなっていう空気感を作る、みたいなことを求めていて、僕にはそのクリエイティブセクターを担ってほしいという感じのオファーでした。

WWD:そこからスニーカーを作ろうってアイデアはすぐ思いついたんですか?

TaiTan:コアなアイデア自体には割とすぐに直感でたどりつきました。あとは、そのロジックをどう組んでいくかみたいなところで、企画書ではミシュランがミシュランガイドを作った事例を引用しつつ提案しました。タイヤメーカーのミシュランがミシュランガイドを作ったのは、「人を移動させればタイヤが売れる。それなら世界のうまい店をマッピングしたら、人は移動するだろう」ってロジックで。それって極めてクリティカルでかっこいいし、普遍的な強さがあるなってずっと思っていて。僕の場合は、ポッドキャストを作る時のなんとなくの感覚として、「とにかく動いているやつの方が面白いに決まっている」っていうのがあったので、割とすぐポッドキャストとスニーカーがつながった。しかもマイクとスニーカーってプロダクトとしてはかなり距離があるので、マイクブランドのスニーカーが実現したら、ポッドキャスト関心領域の人たち以外にも企画が届くかもしれないなと思って。

WWD:実際にスニーカーを作るとなった時にはすぐ戸田さんに依頼しようと?

TaiTan:そうですね。戸田くんは結構、営業力が強くて。

戸田:いやいや(笑)。

TaiTan:僕はそこが好ましく思ってたんです。戸田くんにしても今回の「シュア」のプロジェクトはすごくいい機会だと思うからって声をかけさせてもらって。

戸田:ある日突然LINEがきて、「なんかソールが削れたら、数字が出てくる靴ってあんのかな」みたいな内容から始まりました。それで何回かやりとりがあって、「あれ? もしかして仕事ですか?」っていう感じでしたね。

TaiTan:「シュア」にこの企画を提案する時に、やっぱり事前の確認もある程度必要だったので、戸田くんに確認していて。「歩けば、歩くほどソールが削れるっていうことが良しとされるみたいな、そういう仕掛けってできるのかな」みたいなことを聞いていたって感じですね。

WWD:戸田さんは話を聞いて、すぐ「できますよ」って感じだったんですか?

戸田:どうにかなるとは思いました。ただ、「シュア」と「スニーカー」の掛け算までは企画としてできていたものの、最終的なギミックを削れるソールに担わせるかどうかはまだ議論の余地がある感じだったので、最初のころは少し半信半疑で話を聞いていたんですが、本当に作ることになって、裏取りに大体2カ月ぐらい費やしました。

ゴツくて重厚感のあるスニーカー

WWD:デザインの方向性については、TaiTanさんから何かリクエストをしたんですか?

TaiTan:今はフラットなデザインのスニーカーが人気だと思うんですけど、個人的には「バレンシアガ(BALENCIAGA)」の“トラック”とかがめちゃくちゃ好きなタイプで、そういう方向性で、とにかくゴツくて重厚感のあるやつを作りたいんだって言いました。戸田くんとは結構センスが似ているなと思っていて、最初に「こういうのどうですかね」ってイメージボードを組んでくれてたんですけど、 かなりそれがドンピシャで、すぐにこの感じでいこうってなりましたね。

WWD:TaiTanさんからの要望を聞いて、戸田さんは今のデザインに近い感じはすぐ思い浮かんだんですか?

戸田:そうですね。TaiTanさんが最初に展示に来た時に履いていたのがまさにその「バレンシアガ」の“トラック”で。過去のプロジェクトとかも見てはいたので、大体好きなトーンは分かっていました。「シュア」がもしスニーカーを出したらこうなるんだろうなというイメージもかなりしっかりとありましたし。でもそれだけだとあまり面白くないなっていうのがあったので、スニーカーとして新しい要素を取り入れつつデザインを考えました。

WWD:新しい要素とは具体的には?

戸田:最近はY2Kの流れでメッシュのランニングシューズが流行っているからというわけではないんですが、マイクの集音部分にもメッシュって使われていたりするので、今回も取り入れたいと思って。でも、メッシュだけだと普通なんで、そこに透明のエナメルを上からかぶせているんです。普通は通気性をよくするためにメッシュを使うのに、そこにわざわざ上から通気性ゼロの素材をかぶせるっていう。普通ブランドやメーカーがあんまりやらないようなことをやりました。

WWD:デザインが固まったのはいつごろですか?

戸田:最終的に固まったのはほんとに年末ぐらいでした。ソールの構造もありますけど、アッパーも全部生地から選んで0→1で作るので、結構その相性によって、デザインも若干変わったりするんですよね。それでいろいろと検証していって、結果デザインラフとしてはバージョン4まで作ったんですが、それができたのが年末ぐらい。だから実制作は年明けから始めて半月で仕上げたという感じです。普段だとありえないスケジュールですね(笑)。

WWD:「シュア」からはスニーカーに対しての要望はありましたか?

TaiTan:世界的なブランドなので、もしソールに不備があって事故が起きたらどうするんだとか、そういうリーガル的な部分のチェックはありましたが、クリエイティブに関しても、じゃあどのくらい「シュア」感を出すのか、その落としどころはポジティブに検討してもらって、かなりの部分を僕に委ねてくれました。

戸田:「シュア」感でいうと、「シュア」のイグニッショングリーンって呼ばれる緑色の部分をどう出すかみたいなのは、結構検証しました。シューズボックスでも使っている特色を生地にプリントしようとすると、莫大なロットとお金が必要で、完全に今回の企画にはハマらなくて。近い色の有り物で再現するという方向性になったんですけど、それでもやっぱり1枚だけだと、近くまでは寄せられるんですけど、少し違いが残るので、薄いメッシュと分厚いメッシュを2枚重ねにして、要は色を混ぜるみたいなことで、できるだけイグニッショングリーンを再現しました。

WWD:ソールが数カ月で削れていくそうですが、実際に試してみたんですか?

TaiTan:戸田くんがこのソールのギミックを開発してくれたんですけど、人力でやすりを使って結構な力で1200回こすったら数字が出てきた。おそらくそれは人が数カ月くらい歩いた圧に相当するだろうということで。いつ出てくるんだろうという、その曖昧さも楽しんでもらえたらと思います。

WWD:シューズボックスのデザインもこだわっていますね。

TaiTan:これはKumpei(Nakatake)さんっていうアートディレクターに急遽お願いして。展示会の内装のアートディレクションに関しても、僕が「魔改造された地面を作りたい」みたいな無茶振りをしたのですが、時間がない中でも頑張ってくれて、めちゃくちゃ仕事しやすかったです。

WWD:限定5足はどう決めたんですか?

TaiTan:このスニーカーは戸田くんが全部ハンドメイドで作ってくれていて、制作期間も限定されているので、そんなにたくさんは作れないだろうということもあって、感覚的に限定5足くらいかなと。あと、僕の周りの友達でポッドキャストを始めたり、シーンをリードしてほしいと思っている人たちにもプレゼントするので、厳密にはもう少し数は作っているんですけどね。

戸田:そもそも僕のアーティストとしての活動は、大量ロットで作ることに結構距離を置いている立場だったりするので、今回のように同じデザインのものを何足も作るっていうことは初めてでした。それをサイズ違いで作るので、パターンも一つ一つ微調整しないといけなくて、普通ならデザイナーとパタンナーと工場が分業でやっていることを全部1人でやっていたので、数はそこまで作れないんです。

WWD:結構応募は来ているんですか?

TaiTan:応募の管理は事務局がやっているんですが、すでに1500通以上の応募が来ているっていう報告は受けていて。下手したら3桁くらいかもなって思っていたので、安心しました。やっぱりこの応募数って「ポッドキャスト作り方番組」だといかなかったと思うし、それこそスニーカーを作ることで、カルチャーメディア、ファッションメディア、ガジェットメディアとか、幅広く掲載してくれていたのもあって、「シュア」的にもポジティブな印象持ってくれてると思います。

WWD:最終的な当選者はTaiTanさんが全部に目を通して決める?

TaiTan:そうですね。ちゃんと熱意に応えたいと思いますね。この人はこういう角度の話ができるんだとしたら、面白い番組に作れるかもって、そこはなんとなく体感値として分かるので、そういう人を選びたいとは思いますね。

WWD:TaiTanさんが思う、面白いポッドキャスターは?

TaiTan:やっぱりたくさん歩いている人です。本当にそう。だから、この間の「脳盗」(1月26日放送回)でしゃべったエピソードは、僕がずっと動き回ってるからこそ、最後の伏線回収までできた話だったりするので。やっぱり日々なんか面白いことないか、話のタネを探しながら、動き回っている人は、面白い話ができるんじゃないかなと思いますね。

クリエイティブディレクターの仕事

WWD:戸田さんから見たTaiTanさんってどんな人ですか?

戸田:紹介してもらう前から「奇奇怪怪」は聴いていて、Dos Monosのラッパーでありながらポッドキャストをやっているっていう異色の混合感もあって、カルチャーフィールドでめちゃくちゃ活躍している人っていう、漠然としたイメージを持っていて。あと、やたら企画の話好きだなとは思っていました。「企画至上主義」みたいな言葉もちらっと聞いたりしたんですけど、なんかラッパーにしてはちょっとそこに関心強すぎないかと。僕も主軸はスニーカーの作品制作ではあるんですけど、企画を考えたりすることもあって、実は近い考え方の人なのかなっていうのはありましたね。それで実際に会ってからどんどん「企画屋TaiTan」としての答え合わせができているイメージ。

TaiTan:現代において、何かものを作るってなると、そのコンセプトからスタートにすることが多い。そうなると基本的には言葉の練度を高めていく作業とか、世の中との接合点をどこに作るのかとか、その人がどう世の中を切り取るかって作業が必然になっていくので、多かれ少なかれアーティストやクリエイターはそういうタイプだとは僕は思っていたんですけど。意外とそうじゃない人たちもいるんだなっていうのも知って。そこにギャップは感じてますね。

WWD:今回一緒に仕事をしてみて、クリエイティブディレクターとしてのTaiTanさんのすごさはどこに感じましたか?

戸田:いわゆるクリエイティブディレクターと呼ばれているような人たちって、結構分業制の中でやる人が多いと思うんですよ。アイデアを考えてディレクションするけど、進行は誰かに任せがち。もちろんTaiTanさんも企画の鋭さがあるのは前提ですが、やっぱりプロデューサーでもあるんですよね。各クリエイターに仕事を依頼して、期限内にちゃんと全部納品させてるっていう、そこの仕切りを1人でちゃんとやる。そこは普段メディアでは伝わらない裏方としてのすごさだと思います。

TaiTan:今回はただ人が足りなくて、シンプルに僕が1人でやらざるを得ない状況になったっていう(笑)。だからいつもは全然プロデューサーをつけますよ。それでいうと、僕の特徴は、世の中に出るまでの「シュア」とのコミュニケーションの中に現れてるのかなと思ってますね。そもそも、なんで100年の歴史をもつマイクブランドである「シュア」が史上初めてスニーカーを作る必然性があるのか、そこのロジックをどう補強していくかみたいなことを考えたり、ブランドに提案するのを楽しめるタイプというか。そのプロセスの中では当然経済合理性的な話とかも言葉にできないといけないと思うし、かっこいいものを作るだけの話じゃないというか、そのものが出た後のブランドイメージにおけるインパクトの予測、PR効果など、その企画がどのように世の中と接点をつくるのか。そういう話にまで関心があるのは意外と珍しい存在なのかな、という気がしますね。

例えば今回「シュア」に提案する時も、企画書のイメージボードみたいなものを作るんですが、僕の場合、デザインや映像そのもののソースというより、ミシュランがミシュランガイドを作った例みたいに、過去のブランドの実践事例のソースを大量にストックしてあるんで、そういうところから引っ張ってきて、これの構造と手法を今回は応用してやりませんか、と提案する。そうやって共通の認識をもちやすい切り口を設定することで、突飛な企画だったとしても先方もちょっと安心してくれて、「こいつはただかっこいいものを作りたい、自己満野郎じゃないんだな」って思ってくれるのではないかなと想像してます。

戸田:今、「構造」って言葉が出たと思うんですけど、まさにそこがちょっと近しいなって勝手に思っていて。僕もTaiTanさんも、いわゆる見た目がかっこいいものだけを作って満足するタイプじゃないと思うんですよ。構造的に、それがどう社会の中で装置として機能していくのかというところに関心が強くて。僕はそのメディアとしてスニーカーを作っているという。だからデザインがかっこいいスニーカーは、レファレンスとしては全然使うこともあるんですが、それが本質的に持ってる価値に実はあんまり興味がないっていうところもあって。

WWD:TanTanさんのプレゼンの巧さはどこかで習ったんですか?

TaiTan:そもそもの性質として、僕の中にはポッドキャストもラップも似たようなもんだっていう感覚があって、「俺はこう思うんだけど、どうですか」っていうことしかやってない気がするのですよね、本質的には。プロジェクトを立ち上げる際も、その企画を承認する側の人たちに「これ 面白くないっすか」って提案して、面白いと思ってもらえたら自然と企画は通っていくものだろうし。あとは、ポッドキャストで言葉や伝え方をめっちゃ考えて毎週やっているんで、プレゼンはめっちゃ上手になったんだと思います(笑)。

WWD:同世代とかで、同じ思考に近い人っていますか?

TaiTan:PERIMETRONの佐々木集くんはほぼこの世代で唯一クリエイティブディレクターとしての存在感がすごくあるタイプだと思うので、彼としゃべってる時は迫力も感じるし面白いですね。本当に結構な領域にまたがって、プロジェクトを立ち上げていて、その規模もでかい。あとは、それこそ俺は戸田くんにはそういう系譜を継いでほしいっていう気持ちがすごくある。

戸田:なぜかずっと言われてるんですよね(笑)。ありがたいんですけど。

WWD:戸田さんは考え方が似ているって思う人はいますか?

戸田:考え方が近いというわけではないんですが、TaiTanさんと僕をつなげてくれたアーティストの岸裕真くんとはよく話します。僕が本格的に靴を作り始めた時期にいろいろと教えてくれて、今でも慕ってます。ディレクターやデザイナー、エンジニアなど、専業で突き詰めて活躍している同世代はもちろんたくさんいますが、それとは別軸で企画のディレクション業を意図的に他の領域にまたがってやっている人ってまだまだ少ないですよね。

スニーカー企画の第2弾は?

WWD:戸田さんは現在アーティストとして、アート作品としてスニーカーを作っていますが、そこにはどんな思いが込められているんですか。

戸田:もともとスニーカーが好きで、それこそ昔はスニーカーが何百万円で取引されたり、新しいモデルがリリースされるたびに夜通し店頭で並ぶような「スニーカーカルチャー」と呼ばれる文化圏を面白がっていたんですけど、ある時その「スニーカーカルチャー」の大半は大企業がマーケティングで作り出しているものでしかなくて、僕らに許されてるのが結局消費でしかないことに気づいて、1回絶望したのが大きなきっかけですね。そういう世界に対する反逆として独学でスニーカーを作り始めました。

それで、スニーカーというものに、現代アートという別の文脈を付与し、捉えなおして作品にすることで、今みんながスニーカーって呼んでいるものが、200年、300年後ぐらいに全く違うものとして世の中に存在しているような世界線が作れたらいいなと思ってやっています。だからブランドを作ってファッションのフィールドでシーズンごとに展開するような既存のやり方は今のところ考えてないです。

WWD:作品は全てハンドメイドで作られていますが、「作ってほしい」というオーダーも多いですか?

戸田:国内外問わずオーダーの依頼はたまにあります。制作した作品を衣装としてリースすることも。でも決められた与件の中で同じデザインのスニーカーをサイズ展開も含めて0→1で作るのは、ほとんどないので、今回の「シュア」のスニーカーは自分的にもめちゃめちゃでかい挑戦でした。今回に限らず、異業種のコラボレーションはこれからもどんどんやっていきたいと思います。

WWD:最後にスニーカー企画の第2弾の可能性はありますか?

TaiTan:「シュア」の人たちには、これは毎年できる企画フォーマットだと思うので、「毎年やりませんか」って話を軽くしてますね。せっかくなんで1回で終わらせたくないなと思っていて。僕のプレゼンがうまくいけば、第2弾はあると思います!

PHOTOS:MAYUMI HOSOKURA

応募方法

応募方法は、以下の応募フォームに必要事項を入力して応募完了となる。応募期間は1月20日〜2月11日まで。抽選で5人に「シュア」オリジナルスニーカー“イグナイト ザ ポッドキャスターズ”をプレゼントする。

https://btnb.f.msgs.jp/n/form/btnb/n6MSEXeskGwFkQbsa6JXh

※同スニーカーはハンドメイドのため、応募フォームに入力したサイズと一致するサイズの用意が難しい場合あり。その場合、入力したサイズに最も近いサイズのスニーカーをプレゼント。
※賞品の発送をもって当選発表。
※シリアルナンバー引き換え製品は“MV7i スマートマイクロホン&インターフェース”。
※スニーカー当選者に限りシリアルナンバー送付にて引き換え可能。
※シリアルナンバーの送付方法はスニーカーに同梱された案内書類を要確認。

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TaiTan × シューズアーティスト・戸田健太 「シュア」初のスニーカーはいかにして作られたのか? 制作秘話を語る

PROFILE: 左:TaiTan/ラッパー 右:戸田健太/シューズメイカー・アーティスト

PROFILE: (タイタン):Dos Monosのラッパー。ポッドキャスト「奇奇怪怪」のパーソナリティーも務める。クリエイティブディレクターとしてもテレビ東京停波帯ジャック番組「蓋」、音を出さなければ全商品を盗めるショップ「盗」を手がけるなど、多方面で活動。 (とだ・けんた):1996年生まれ。独学でスニーカーの制作技術を学び、形状、機能、素材、使用方法など、独自の視点で再解釈した社会的装置としてスニーカーの作品を制作している。現代美術の展示に加え、2024年には世界最大のポップカルチャーの祭典「ComplexCon」でも作品を発表。YOASOBIの衣装としても作品を提供するなど、多岐にわたって活動する。主な展覧会に、個展「HYPER SOLE」BLOCK HOUSE(東京/23)、「PROCESSED MEAT SHOP」CARV STORE(東京/24)など。

オーディオブランド「シュア(SHURE)」が、Dos Monosラッパーで、人気ポッドキャスト番組「奇奇怪怪」のパーソナリティーを務めるTaiTanとともに開発したオリジナルスニーカー“イグナイト ザ ポッドキャスターズ(IGNITE the Podcasters)”。

本スニーカーは、ポッドキャスターを目指す人専用のスニーカーで、専用の応募フォームに必要事項を記入して応募すると、抽選で5人にプレゼントされる(※応募期間は2月11日まで)。また、ソールには特殊加工が施されており、歩行を重ねとアウトソールからシリアルナンバーが出現し、そのシリアルナンバーは、「シュア」の高性能マイク“MV7i スマートマイクロホン&インターフェース”と引き換えられるという斬新な仕掛けとなっている。

“イグナイト ザ ポッドキャスターズ”のデザイン・設計・制作を手掛けたのはシューズアーティストの戸田健太。以前からTaiTanとは親交があったが、一緒に仕事をするのは今回が初めてだという。

オーディオブランドの「シュア」がなぜスニーカーを作ったのか。そしてそこに至るまでの制作背景について、TaiTanと戸田の2人に語ってもらった。

「とにかく動いてるやつの方が面白いに決まっている」

WWD:お2人が知り合った経緯から教えてもらえますか?

TaiTan:もともと共通の知り合いが何人かいたんですが、戸田くんが最初に原宿で個展をやった時に、僕と戸田くんをつないでくれたアーティストから「戸田くんの個展すごくいいよ」って言われて。それで遊びに行ったら、戸田くんも僕のことを知っていてくれて、そっから一緒に飯食ったりするようになって。彼が個展をやるたびに呼んでくれたり、僕も何か企画をやる時はイベントに誘ってみたいな感じですね。

WWD:最初に会ったのはいつごろだったんですか?

TaiTan: 2年前ぐらいだっけ?

戸田健太(以下、戸田):確か2023年の年末とかでしたね。

TaiTan:それから「何か一緒に仕事したいね」って話はずっとしていて。今回「シュア」から相談されて、「一緒にやろうよ」って感じで誘って。

WWD:昨年12月にTaiTanさんが「シュア」のポッドキャストのクリエイティブディレクターに就任したことが発表されましたが、そこに至るまで「シュア」とはどんなやりとりがあったんですか?

TaiTan:今回、僕はあくまでポッドキャストに関するプロジェクトのクリエイティブディレクターをやらせてもらった形ではあるんですけど、「シュア」はマイクも扱っているブランドなので、ポッドキャストを盛り上げるための企画を打ってくれないかと相談があって。最初、先方のチームからは「ボットキャスターを増やすために、『番組の作り方』みたいな番組を作ってほしい」と言われたんですけど、ちょっとそれだと色気がないし、 僕のファンしか聞かないよねと思って、「そういうのはあまりやりたくないです」と伝えて。逆にこちらから、もっと企画的に飛ばして、スニーカーを作る提案をしたら、面白がってくれて、じゃあクリエイティブディレクターとしてやってくれませんかっていう感じで話が進んでいきました。

WWD:最初はポッドキャストを広めるために何かやってくれって依頼だったんですね。

TaiTan:そうですね。「シュア」の人たちも、単純にマイクが売れれば、それでいいみたいな直線的な考え方ではなくて。当然売れるにこしたことはないんですが、それよりは、ポッドキャストシーンが盛り上がることとか、何か面白いことをやっているなっていう空気感を作る、みたいなことを求めていて、僕にはそのクリエイティブセクターを担ってほしいという感じのオファーでした。

WWD:そこからスニーカーを作ろうってアイデアはすぐ思いついたんですか?

TaiTan:コアなアイデア自体には割とすぐに直感でたどりつきました。あとは、そのロジックをどう組んでいくかみたいなところで、企画書ではミシュランがミシュランガイドを作った事例を引用しつつ提案しました。タイヤメーカーのミシュランがミシュランガイドを作ったのは、「人を移動させればタイヤが売れる。それなら世界のうまい店をマッピングしたら、人は移動するだろう」ってロジックで。それって極めてクリティカルでかっこいいし、普遍的な強さがあるなってずっと思っていて。僕の場合は、ポッドキャストを作る時のなんとなくの感覚として、「とにかく動いているやつの方が面白いに決まっている」っていうのがあったので、割とすぐポッドキャストとスニーカーがつながった。しかもマイクとスニーカーってプロダクトとしてはかなり距離があるので、マイクブランドのスニーカーが実現したら、ポッドキャスト関心領域の人たち以外にも企画が届くかもしれないなと思って。

WWD:実際にスニーカーを作るとなった時にはすぐ戸田さんに依頼しようと?

TaiTan:そうですね。戸田くんは結構、営業力が強くて。

戸田:いやいや(笑)。

TaiTan:僕はそこが好ましく思ってたんです。戸田くんにしても今回の「シュア」のプロジェクトはすごくいい機会だと思うからって声をかけさせてもらって。

戸田:ある日突然LINEがきて、「なんかソールが削れたら、数字が出てくる靴ってあんのかな」みたいな内容から始まりました。それで何回かやりとりがあって、「あれ? もしかして仕事ですか?」っていう感じでしたね。

TaiTan:「シュア」にこの企画を提案する時に、やっぱり事前の確認もある程度必要だったので、戸田くんに確認していて。「歩けば、歩くほどソールが削れるっていうことが良しとされるみたいな、そういう仕掛けってできるのかな」みたいなことを聞いていたって感じですね。

WWD:戸田さんは話を聞いて、すぐ「できますよ」って感じだったんですか?

戸田:どうにかなるとは思いました。ただ、「シュア」と「スニーカー」の掛け算までは企画としてできていたものの、最終的なギミックを削れるソールに担わせるかどうかはまだ議論の余地がある感じだったので、最初のころは少し半信半疑で話を聞いていたんですが、本当に作ることになって、裏取りに大体2カ月ぐらい費やしました。

ゴツくて重厚感のあるスニーカー

WWD:デザインの方向性については、TaiTanさんから何かリクエストをしたんですか?

TaiTan:今はフラットなデザインのスニーカーが人気だと思うんですけど、個人的には「バレンシアガ(BALENCIAGA)」の“トラック”とかがめちゃくちゃ好きなタイプで、そういう方向性で、とにかくゴツくて重厚感のあるやつを作りたいんだって言いました。戸田くんとは結構センスが似ているなと思っていて、最初に「こういうのどうですかね」ってイメージボードを組んでくれてたんですけど、 かなりそれがドンピシャで、すぐにこの感じでいこうってなりましたね。

WWD:TaiTanさんからの要望を聞いて、戸田さんは今のデザインに近い感じはすぐ思い浮かんだんですか?

戸田:そうですね。TaiTanさんが最初に展示に来た時に履いていたのがまさにその「バレンシアガ」の“トラック”で。過去のプロジェクトとかも見てはいたので、大体好きなトーンは分かっていました。「シュア」がもしスニーカーを出したらこうなるんだろうなというイメージもかなりしっかりとありましたし。でもそれだけだとあまり面白くないなっていうのがあったので、スニーカーとして新しい要素を取り入れつつデザインを考えました。

WWD:新しい要素とは具体的には?

戸田:最近はY2Kの流れでメッシュのランニングシューズが流行っているからというわけではないんですが、マイクの集音部分にもメッシュって使われていたりするので、今回も取り入れたいと思って。でも、メッシュだけだと普通なんで、そこに透明のエナメルを上からかぶせているんです。普通は通気性をよくするためにメッシュを使うのに、そこにわざわざ上から通気性ゼロの素材をかぶせるっていう。普通ブランドやメーカーがあんまりやらないようなことをやりました。

WWD:デザインが固まったのはいつごろですか?

戸田:最終的に固まったのはほんとに年末ぐらいでした。ソールの構造もありますけど、アッパーも全部生地から選んで0→1で作るので、結構その相性によって、デザインも若干変わったりするんですよね。それでいろいろと検証していって、結果デザインラフとしてはバージョン4まで作ったんですが、それができたのが年末ぐらい。だから実制作は年明けから始めて半月で仕上げたという感じです。普段だとありえないスケジュールですね(笑)。

WWD:「シュア」からはスニーカーに対しての要望はありましたか?

TaiTan:世界的なブランドなので、もしソールに不備があって事故が起きたらどうするんだとか、そういうリーガル的な部分のチェックはありましたが、クリエイティブに関しても、じゃあどのくらい「シュア」感を出すのか、その落としどころはポジティブに検討してもらって、かなりの部分を僕に委ねてくれました。

戸田:「シュア」感でいうと、「シュア」のイグニッショングリーンって呼ばれる緑色の部分をどう出すかみたいなのは、結構検証しました。シューズボックスでも使っている特色を生地にプリントしようとすると、莫大なロットとお金が必要で、完全に今回の企画にはハマらなくて。近い色の有り物で再現するという方向性になったんですけど、それでもやっぱり1枚だけだと、近くまでは寄せられるんですけど、少し違いが残るので、薄いメッシュと分厚いメッシュを2枚重ねにして、要は色を混ぜるみたいなことで、できるだけイグニッショングリーンを再現しました。

WWD:ソールが数カ月で削れていくそうですが、実際に試してみたんですか?

TaiTan:戸田くんがこのソールのギミックを開発してくれたんですけど、人力でやすりを使って結構な力で1200回こすったら数字が出てきた。おそらくそれは人が数カ月くらい歩いた圧に相当するだろうということで。いつ出てくるんだろうという、その曖昧さも楽しんでもらえたらと思います。

WWD:シューズボックスのデザインもこだわっていますね。

TaiTan:これはKumpei(Nakatake)さんっていうアートディレクターに急遽お願いして。展示会の内装のアートディレクションに関しても、僕が「魔改造された地面を作りたい」みたいな無茶振りをしたのですが、時間がない中でも頑張ってくれて、めちゃくちゃ仕事しやすかったです。

WWD:限定5足はどう決めたんですか?

TaiTan:このスニーカーは戸田くんが全部ハンドメイドで作ってくれていて、制作期間も限定されているので、そんなにたくさんは作れないだろうということもあって、感覚的に限定5足くらいかなと。あと、僕の周りの友達でポッドキャストを始めたり、シーンをリードしてほしいと思っている人たちにもプレゼントするので、厳密にはもう少し数は作っているんですけどね。

戸田:そもそも僕のアーティストとしての活動は、大量ロットで作ることに結構距離を置いている立場だったりするので、今回のように同じデザインのものを何足も作るっていうことは初めてでした。それをサイズ違いで作るので、パターンも一つ一つ微調整しないといけなくて、普通ならデザイナーとパタンナーと工場が分業でやっていることを全部1人でやっていたので、数はそこまで作れないんです。

WWD:結構応募は来ているんですか?

TaiTan:応募の管理は事務局がやっているんですが、すでに1500通以上の応募が来ているっていう報告は受けていて。下手したら3桁くらいかもなって思っていたので、安心しました。やっぱりこの応募数って「ポッドキャスト作り方番組」だといかなかったと思うし、それこそスニーカーを作ることで、カルチャーメディア、ファッションメディア、ガジェットメディアとか、幅広く掲載してくれていたのもあって、「シュア」的にもポジティブな印象持ってくれてると思います。

WWD:最終的な当選者はTaiTanさんが全部に目を通して決める?

TaiTan:そうですね。ちゃんと熱意に応えたいと思いますね。この人はこういう角度の話ができるんだとしたら、面白い番組に作れるかもって、そこはなんとなく体感値として分かるので、そういう人を選びたいとは思いますね。

WWD:TaiTanさんが思う、面白いポッドキャスターは?

TaiTan:やっぱりたくさん歩いている人です。本当にそう。だから、この間の「脳盗」(1月26日放送回)でしゃべったエピソードは、僕がずっと動き回ってるからこそ、最後の伏線回収までできた話だったりするので。やっぱり日々なんか面白いことないか、話のタネを探しながら、動き回っている人は、面白い話ができるんじゃないかなと思いますね。

クリエイティブディレクターの仕事

WWD:戸田さんから見たTaiTanさんってどんな人ですか?

戸田:紹介してもらう前から「奇奇怪怪」は聴いていて、Dos Monosのラッパーでありながらポッドキャストをやっているっていう異色の混合感もあって、カルチャーフィールドでめちゃくちゃ活躍している人っていう、漠然としたイメージを持っていて。あと、やたら企画の話好きだなとは思っていました。「企画至上主義」みたいな言葉もちらっと聞いたりしたんですけど、なんかラッパーにしてはちょっとそこに関心強すぎないかと。僕も主軸はスニーカーの作品制作ではあるんですけど、企画を考えたりすることもあって、実は近い考え方の人なのかなっていうのはありましたね。それで実際に会ってからどんどん「企画屋TaiTan」としての答え合わせができているイメージ。

TaiTan:現代において、何かものを作るってなると、そのコンセプトからスタートにすることが多い。そうなると基本的には言葉の練度を高めていく作業とか、世の中との接合点をどこに作るのかとか、その人がどう世の中を切り取るかって作業が必然になっていくので、多かれ少なかれアーティストやクリエイターはそういうタイプだとは僕は思っていたんですけど。意外とそうじゃない人たちもいるんだなっていうのも知って。そこにギャップは感じてますね。

WWD:今回一緒に仕事をしてみて、クリエイティブディレクターとしてのTaiTanさんのすごさはどこに感じましたか?

戸田:いわゆるクリエイティブディレクターと呼ばれているような人たちって、結構分業制の中でやる人が多いと思うんですよ。アイデアを考えてディレクションするけど、進行は誰かに任せがち。もちろんTaiTanさんも企画の鋭さがあるのは前提ですが、やっぱりプロデューサーでもあるんですよね。各クリエイターに仕事を依頼して、期限内にちゃんと全部納品させてるっていう、そこの仕切りを1人でちゃんとやる。そこは普段メディアでは伝わらない裏方としてのすごさだと思います。

TaiTan:今回はただ人が足りなくて、シンプルに僕が1人でやらざるを得ない状況になったっていう(笑)。だからいつもは全然プロデューサーをつけますよ。それでいうと、僕の特徴は、世の中に出るまでの「シュア」とのコミュニケーションの中に現れてるのかなと思ってますね。そもそも、なんで100年の歴史をもつマイクブランドである「シュア」が史上初めてスニーカーを作る必然性があるのか、そこのロジックをどう補強していくかみたいなことを考えたり、ブランドに提案するのを楽しめるタイプというか。そのプロセスの中では当然経済合理性的な話とかも言葉にできないといけないと思うし、かっこいいものを作るだけの話じゃないというか、そのものが出た後のブランドイメージにおけるインパクトの予測、PR効果など、その企画がどのように世の中と接点をつくるのか。そういう話にまで関心があるのは意外と珍しい存在なのかな、という気がしますね。

例えば今回「シュア」に提案する時も、企画書のイメージボードみたいなものを作るんですが、僕の場合、デザインや映像そのもののソースというより、ミシュランがミシュランガイドを作った例みたいに、過去のブランドの実践事例のソースを大量にストックしてあるんで、そういうところから引っ張ってきて、これの構造と手法を今回は応用してやりませんか、と提案する。そうやって共通の認識をもちやすい切り口を設定することで、突飛な企画だったとしても先方もちょっと安心してくれて、「こいつはただかっこいいものを作りたい、自己満野郎じゃないんだな」って思ってくれるのではないかなと想像してます。

戸田:今、「構造」って言葉が出たと思うんですけど、まさにそこがちょっと近しいなって勝手に思っていて。僕もTaiTanさんも、いわゆる見た目がかっこいいものだけを作って満足するタイプじゃないと思うんですよ。構造的に、それがどう社会の中で装置として機能していくのかというところに関心が強くて。僕はそのメディアとしてスニーカーを作っているという。だからデザインがかっこいいスニーカーは、レファレンスとしては全然使うこともあるんですが、それが本質的に持ってる価値に実はあんまり興味がないっていうところもあって。

WWD:TanTanさんのプレゼンの巧さはどこかで習ったんですか?

TaiTan:そもそもの性質として、僕の中にはポッドキャストもラップも似たようなもんだっていう感覚があって、「俺はこう思うんだけど、どうですか」っていうことしかやってない気がするのですよね、本質的には。プロジェクトを立ち上げる際も、その企画を承認する側の人たちに「これ 面白くないっすか」って提案して、面白いと思ってもらえたら自然と企画は通っていくものだろうし。あとは、ポッドキャストで言葉や伝え方をめっちゃ考えて毎週やっているんで、プレゼンはめっちゃ上手になったんだと思います(笑)。

WWD:同世代とかで、同じ思考に近い人っていますか?

TaiTan:PERIMETRONの佐々木集くんはほぼこの世代で唯一クリエイティブディレクターとしての存在感がすごくあるタイプだと思うので、彼としゃべってる時は迫力も感じるし面白いですね。本当に結構な領域にまたがって、プロジェクトを立ち上げていて、その規模もでかい。あとは、それこそ俺は戸田くんにはそういう系譜を継いでほしいっていう気持ちがすごくある。

戸田:なぜかずっと言われてるんですよね(笑)。ありがたいんですけど。

WWD:戸田さんは考え方が似ているって思う人はいますか?

戸田:考え方が近いというわけではないんですが、TaiTanさんと僕をつなげてくれたアーティストの岸裕真くんとはよく話します。僕が本格的に靴を作り始めた時期にいろいろと教えてくれて、今でも慕ってます。ディレクターやデザイナー、エンジニアなど、専業で突き詰めて活躍している同世代はもちろんたくさんいますが、それとは別軸で企画のディレクション業を意図的に他の領域にまたがってやっている人ってまだまだ少ないですよね。

スニーカー企画の第2弾は?

WWD:戸田さんは現在アーティストとして、アート作品としてスニーカーを作っていますが、そこにはどんな思いが込められているんですか。

戸田:もともとスニーカーが好きで、それこそ昔はスニーカーが何百万円で取引されたり、新しいモデルがリリースされるたびに夜通し店頭で並ぶような「スニーカーカルチャー」と呼ばれる文化圏を面白がっていたんですけど、ある時その「スニーカーカルチャー」の大半は大企業がマーケティングで作り出しているものでしかなくて、僕らに許されてるのが結局消費でしかないことに気づいて、1回絶望したのが大きなきっかけですね。そういう世界に対する反逆として独学でスニーカーを作り始めました。

それで、スニーカーというものに、現代アートという別の文脈を付与し、捉えなおして作品にすることで、今みんながスニーカーって呼んでいるものが、200年、300年後ぐらいに全く違うものとして世の中に存在しているような世界線が作れたらいいなと思ってやっています。だからブランドを作ってファッションのフィールドでシーズンごとに展開するような既存のやり方は今のところ考えてないです。

WWD:作品は全てハンドメイドで作られていますが、「作ってほしい」というオーダーも多いですか?

戸田:国内外問わずオーダーの依頼はたまにあります。制作した作品を衣装としてリースすることも。でも決められた与件の中で同じデザインのスニーカーをサイズ展開も含めて0→1で作るのは、ほとんどないので、今回の「シュア」のスニーカーは自分的にもめちゃめちゃでかい挑戦でした。今回に限らず、異業種のコラボレーションはこれからもどんどんやっていきたいと思います。

WWD:最後にスニーカー企画の第2弾の可能性はありますか?

TaiTan:「シュア」の人たちには、これは毎年できる企画フォーマットだと思うので、「毎年やりませんか」って話を軽くしてますね。せっかくなんで1回で終わらせたくないなと思っていて。僕のプレゼンがうまくいけば、第2弾はあると思います!

PHOTOS:MAYUMI HOSOKURA

応募方法

応募方法は、以下の応募フォームに必要事項を入力して応募完了となる。応募期間は1月20日〜2月11日まで。抽選で5人に「シュア」オリジナルスニーカー“イグナイト ザ ポッドキャスターズ”をプレゼントする。

https://btnb.f.msgs.jp/n/form/btnb/n6MSEXeskGwFkQbsa6JXh

※同スニーカーはハンドメイドのため、応募フォームに入力したサイズと一致するサイズの用意が難しい場合あり。その場合、入力したサイズに最も近いサイズのスニーカーをプレゼント。
※賞品の発送をもって当選発表。
※シリアルナンバー引き換え製品は“MV7i スマートマイクロホン&インターフェース”。
※スニーカー当選者に限りシリアルナンバー送付にて引き換え可能。
※シリアルナンバーの送付方法はスニーカーに同梱された案内書類を要確認。

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インフルエンサーの中町綾がメリハリボディーを披露 「ピーチ・ジョン」春の新作ビジュアルが登場

「ピーチ・ジョン(PEACH JOHN)」から春の新作ビジュアルが登場した。春の新作を着こなすのは、スーパーインフルエンサーの中町綾。ベストセラーの“ナイスバディブラ”や“盛れるノンワイヤーブラ”などの春の新色を着用し、メリハリボディーを披露している。

モーヴピンクやペールラベンダーといった春らしい優しいカラーリングの下着はエレガントに、レッドのブラジャーはセクシーにとさまざまな表情を見せている。モデルとしても活躍する中町だが、今回のビジュアル撮影のためにボディーに磨きをかけて臨んだという。

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インフルエンサーの中町綾がメリハリボディーを披露 「ピーチ・ジョン」春の新作ビジュアルが登場

「ピーチ・ジョン(PEACH JOHN)」から春の新作ビジュアルが登場した。春の新作を着こなすのは、スーパーインフルエンサーの中町綾。ベストセラーの“ナイスバディブラ”や“盛れるノンワイヤーブラ”などの春の新色を着用し、メリハリボディーを披露している。

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村上隆とJP THE WAVYが新曲「LV MURAKAMI」をリリース 村上と「ルイ・ヴィトン」再コラボを記念

アーティストの村上隆とラッパーのJP THE WAVYによるユニット、MNNK Bro.(Takashi Murakami & JP THE WAVY)は、村上隆と「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」の再コラボを記念し、楽曲「LV MURAKAMI」をリリースした。

新曲「LV MURAKAMI」
ミュージックビデオの監督はBRTHR

同曲は、JIGGが楽曲プロデューサーを務め、トラヴィス・スコット(Travis Scott)の「butterfly effect」や、ジョージ(Joji)の「Yukon (Interlude)」を手がけたことで知られる、アレックス・リー(Alex Lee)とカイル・ワイトマン(Kyle Wighman)によるディレクターデュオのBRTHRがミュージックビデオの監督を務めた。「ルイ・ヴィトン」公式SNSで公開した、村上隆とゼンデイヤ(Zendaya)が登場する“ルイ・ヴィトン×ムラカミ”コレクションのティザームービーにも一部楽曲を使用している。

村上は、「2年前の秋、娘のダンス発表会で『Pick N Choose』を聴いて、日本ヒップホップのゲームチェンジ来た!と興奮し、WAVYさんに即ラブコールしました! そして、速攻で『Mononoke Kyoto』を作ってもらってリリース。さらにWAVYさんとユニットMNNK Bro.を組んでミニアルバム制作に着手していました。そんな中、私が22年ぶりに『ルイ・ヴィトン』とのコラボが決定し、WAVYさんに伝えると、これまた電撃的な速さでこの曲を作ってくださいました。ゼンデイヤさん出演のLVキャンペーンPVで一部流れましたが、ついにフルバージョンが解禁!日本語ヒップホップが世界へ“ビャッ!”とリリースされる瞬間にワクワクが止まりません!」とコメントした。

またJP THE WAVYは、「2024年に村上さんの京都の個展のテーマソングを作らせてもらってから始まったこのユニットで、今度は『ルイ・ヴィトン』と村上さんのコラボを祝す楽曲を制作できて感無量です。 MVも、『ルイ・ヴィトン』というブランドから想起される“旅”のコンセプトを探求した『LV MURAKAMI』の歌の世界に自分が迷い込んでしまったようなPOPな映像になっていて、03年に公開された“ルイ・ヴィトン×ムラカミ”コラボレーションのアニメ「Superflat Monogram」を彷ふつとさせるような内容でとても気に入っています。お楽しみに」と語っている。

JP THE WAVYは1993年、神奈川県湘南出身のラッパー。2017年にリリースした「Cho Wavy De Gomenne」がバイラルヒットし現在2500万再生を記録。映画「ワイルド・スピード/ジェットブレイク」オリジナル・サウンドトラックにアジア人で唯一参加。23年には香港・上海・台湾でのアジアツアーを成功させ、Rolling Loud Thailand 2023/2024へも2年連続で出演するなど海外での活動も広めている。

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村上隆とJP THE WAVYが新曲「LV MURAKAMI」をリリース 村上と「ルイ・ヴィトン」再コラボを記念

アーティストの村上隆とラッパーのJP THE WAVYによるユニット、MNNK Bro.(Takashi Murakami & JP THE WAVY)は、村上隆と「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」の再コラボを記念し、楽曲「LV MURAKAMI」をリリースした。

新曲「LV MURAKAMI」
ミュージックビデオの監督はBRTHR

同曲は、JIGGが楽曲プロデューサーを務め、トラヴィス・スコット(Travis Scott)の「butterfly effect」や、ジョージ(Joji)の「Yukon (Interlude)」を手がけたことで知られる、アレックス・リー(Alex Lee)とカイル・ワイトマン(Kyle Wighman)によるディレクターデュオのBRTHRがミュージックビデオの監督を務めた。「ルイ・ヴィトン」公式SNSで公開した、村上隆とゼンデイヤ(Zendaya)が登場する“ルイ・ヴィトン×ムラカミ”コレクションのティザームービーにも一部楽曲を使用している。

村上は、「2年前の秋、娘のダンス発表会で『Pick N Choose』を聴いて、日本ヒップホップのゲームチェンジ来た!と興奮し、WAVYさんに即ラブコールしました! そして、速攻で『Mononoke Kyoto』を作ってもらってリリース。さらにWAVYさんとユニットMNNK Bro.を組んでミニアルバム制作に着手していました。そんな中、私が22年ぶりに『ルイ・ヴィトン』とのコラボが決定し、WAVYさんに伝えると、これまた電撃的な速さでこの曲を作ってくださいました。ゼンデイヤさん出演のLVキャンペーンPVで一部流れましたが、ついにフルバージョンが解禁!日本語ヒップホップが世界へ“ビャッ!”とリリースされる瞬間にワクワクが止まりません!」とコメントした。

またJP THE WAVYは、「2024年に村上さんの京都の個展のテーマソングを作らせてもらってから始まったこのユニットで、今度は『ルイ・ヴィトン』と村上さんのコラボを祝す楽曲を制作できて感無量です。 MVも、『ルイ・ヴィトン』というブランドから想起される“旅”のコンセプトを探求した『LV MURAKAMI』の歌の世界に自分が迷い込んでしまったようなPOPな映像になっていて、03年に公開された“ルイ・ヴィトン×ムラカミ”コラボレーションのアニメ「Superflat Monogram」を彷ふつとさせるような内容でとても気に入っています。お楽しみに」と語っている。

JP THE WAVYは1993年、神奈川県湘南出身のラッパー。2017年にリリースした「Cho Wavy De Gomenne」がバイラルヒットし現在2500万再生を記録。映画「ワイルド・スピード/ジェットブレイク」オリジナル・サウンドトラックにアジア人で唯一参加。23年には香港・上海・台湾でのアジアツアーを成功させ、Rolling Loud Thailand 2023/2024へも2年連続で出演するなど海外での活動も広めている。

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ワコールの機能性ウエア「CW-X」がイベントを開催 イチローが語る「米国野球殿堂入りに欠かせなかった『CW-X』」

ワコールの機能性コンディショニングウエア「シーダブリュー・エックス(CW-X)」は2月5日、都内でイベントを開催した。同ブランドは、米国野球殿堂入りしたイチローが長年愛用するコンディショニングウエア。彼は、2023年に発足したコンディショニングの重要性を伝える“チームCW-X”のキャプテンを務めている。イベントに登場したイチローに、殿堂入りに欠かせなかったものを聞くと「365日使っている『CW-X』。殿堂入りの会見のスーツの下にも着用していた。下着から部屋着まで24時間『ワコール』と一緒。昔も今も、ずっと支え続けてもらっている」とコメント。イチローが「CW-X」に出合ったのは2000年。それ以来、ユニフォームのように日々欠かさず着用してきたという。「常に着用している『CW-X』は、外から見えないが、良いパフォーマンスを出すための大きな”武器“だ」とブランドへの愛を語った。

スポーツだけじゃない、俳優や医療従事者のサポートも

“チームCW-X”は、イチローや副キャプテンである元陸上選手の福士加代子をなどのスポーツ選手から構成されているが、新メンバーに劇作家・俳優の野田秀樹が加わった。イベントに登場した野田は、「『CW-X』のヘビーユーザーだ。俳優は怪我が多く、シンプルでかっこいいので長年使っているし、多くの役者に薦めている」と述べた。彼は、「CW-X」をはいていないと不安になるというくらいの大ファンだという。コンディショニングウエアはスポーツ選手やスポーツを楽しむ人のものと思いがちだが、実際、野田のような俳優をはじめ、医師などの医療や介護従事者にも愛用者が多いようだ。

新企画“オーバー 51”で生涯現役を

イベントでイチローは、“チームCW-X”による新企画を発表した。51歳であるイチローの年齢と彼の元背番号である「51」を掛けた“オーバー 51”スポーツテストという51歳以上が参加できるイベント。参加者を全国から募集し、100人を選出する。イベント当日は、イチローが体の動かし方やコンディショニングを指南するという。ステージでは、イチローが身体活動メソッドを登壇メンバーへ伝授しながら、「新企画を通して、スポーツでも仕事でもコンディショニングの重要性を伝えていきたい」と述べた。生涯現役であるための秘訣については、「まず、元気であること。そして好奇心を持って、何かに集中することが大切」とコメント。自身のマネキンと同じポーズを取り、柔軟で鍛え上げられた姿を見せて会場を後にした。

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プラザの人気コスメと「たまごっち」がコラボ 限定デザインの「ティルティル」クッションファンデなど

スタイリングライフ・ホールディングス プラザスタイル カンパニーがバンダイの電子ゲーム「たまごっち」とコラボレーションし、人気コスメの限定デザインを発売する。これに合わせて3月6日〜4月3日、全国のプラザ(PLAZA)とミニプラザ(MINIPLA)、公式オンラインストアで2025年春のプロモーション“ブランニュー コスメティクス”を開催する。

ラインアップは「ブイティー(VT)」の“リードルショット”シリーズや、「ティルティル(TIRTIR)」のクッションファンデーション、「ロムアンド(ROM&ND)」のリップやアイブロウマスカラなどが、かわいらしい特別デザインで登場する。プラザの公式オンラインストアでは、3月3日10時から先行で予約受け付けを開始する。

商品一覧

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スタイリングライフ・ホールディングス プラザスタイル カンパニーがバンダイの電子ゲーム「たまごっち」とコラボレーションし、人気コスメの限定デザインを発売する。これに合わせて3月6日〜4月3日、全国のプラザ(PLAZA)とミニプラザ(MINIPLA)、公式オンラインストアで2025年春のプロモーション“ブランニュー コスメティクス”を開催する。

ラインアップは「ブイティー(VT)」の“リードルショット”シリーズや、「ティルティル(TIRTIR)」のクッションファンデーション、「ロムアンド(ROM&ND)」のリップやアイブロウマスカラなどが、かわいらしい特別デザインで登場する。プラザの公式オンラインストアでは、3月3日10時から先行で予約受け付けを開始する。

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【シック・ジャパン 後藤秀夫社長】「シック」65周年の今年は過去最高の売り上げを宣言

PROFILE: 後藤秀夫/社長

後藤秀夫/社長
PROFILE: (ごとう・ひでお)MBA、米国サンダーバード国際経営大学院卒業後、1996年にジョンソン・エンド・ジョンソンでキャリアをスタート。営業・マーケティングを経験後、2005年から日本ロレアルで日本と台湾での事業部長の要職を歴任し、ターンアラウンドや事業拡大に貢献。17年にヘンケル ビューティーケアの日本兼韓国の代表としてコンシューマー及びプロフェッショナルの両事業を統括。22年8月から現職 PHOTO : TAMEKI OSHIRO

「日本で最も革新的なビューティーグルーミングカンパニー」を目指すシック・ジャパンは、2022年から社内環境整備しながら新市場を創造する製品開発など数多くのイノベーションを生み出している。「シック(SCHICK)」日本上陸65周年を迎える25年も、シェアNo.1※1ブランドとして市場拡大をけん引していく。

事業改革のテーマは
「ターンアラウンド」

WWD:“ビューティーグルーミングカンパニー”を目指す中期経営計画2年目の成果は。

後藤秀夫社長(以下、後藤):24年は「ターンアラウンド」をテーマに事業改革を行った。期待以上の成果で売り上げは2桁成長、利益率も予想を上回る結果で着地。社員のエンゲージメントスコアも前回の57%から大幅にアップし81%と満足度が高い結果だった。高いパフォーマンスを発揮しやすい環境作りが評価され、24年11月には、世界150カ国・年間1万社を超える企業の働きがい調査を行う調査機関が25年版「働きがい認定企業」に選出。社内外から評価される形で2年目を締めくくれた。

WWD:売り上げを大きく伸ばした要因は。

後藤:戦略ブランドを絞り投資する中で、24年は新市場を創造する新製品に注力した。女性用では当社初スティックタイプの顔剃り専用美容オイルバームや女性向けでは珍しい6枚刃のボディーシェーバー、角質ケアをサポートするボディーシェービング用エマルジョンを発売して新市場を創造。男性用ではシェービング剤不要で剃れるソープ付きシェーバーを登場させ、伸長するボディーシェービング市場をさらに加速することができた。

WWD:「シックファースト トーキョー(SCHICK FIRST TOKYO)」の反響は。

後藤:発売翌月にはメンズシェーバー市場※2の売り上げトップ10位にランクインした。メンズシェーバーは、 これまで深剃りを追い求める傾向にあり、やわらかい髭を持つ若年層向けの商品が市場に存在しなかった。若年層とシニア層では髭の硬さが異なる点に着目。はじめてシェービング体験をする若年層はシェービングに肌への安全性を求めているため日本のチームが日本で日本人の肌に合わせて、セーフティーワイヤーを搭載した製品を開発。「はじめてのシェービングにやさしさを。」というコンセプトで「シックファースト トーキョー」を発売した。美意識の高いZ世代にあわせて、ホルダーなどのデザインでもこれまでのカミソリから離れて、トレンドのニュアンスカラーやジェンダーレスなデザイン、サステナブルなパッケージにした。シェービングを安全でシンプル、かつファッショナブルに使えるビューティツールとして昇華させた。消費者起点のイノベーションが成功した要因だと考えている。ビューティアンバサダーのINIは、サバイバルオーディション番組の国民投票で誕生している背景から、ファンのエンゲージメントが非常に高い。ブランドとビューティアンバサダー、ファン、そして消費者と最終接点となる大切な店頭とが同じ目線でWIN-WIN-WIN-WIN-WINを形成し、一緒に日本のメンズビューティを盛り上げようとする新しいエンゲージメントモデルが生まれている。

WWD:目標としていたエンゲージメントスコアの8割超えを早々に達成できた理由は。

後藤:最初に設定したパーパスやビジョンが浸透し、共感が強まっているのが大きい。戦略ブランドを明確にし、28年までの新製品計画を立てているので社員が、「イノベーションを語れる新製品がいくつも控えている」と会社の未来にワクワクする状態でいられる。また、パーパスやビジョンと同時に、社員への行動指針として「ピープルファースト」「ムーブフォワード」「リッスンアップ、スピークアップ」「オウン イット トゥギャザー」という4つのバリューを定義し、社員が意識的に体現することで成果に結びつくリーダーシップ開発につなげている。3年目は新たなビジョンのもと、販売した製品を軸とした成長拡大を見込んでいる。行動規範が数字という形で見えると、それがまた新たな成功体験と結びつく。挑戦して失敗から学び成功体験が重なれば、その成功は正しい行動だという確信に変わり、それが組織の当然となり、やがて企業文化へと浸透していく。そんな環境下で社員が働けば必然的にポジティブスコアは高まっていく。

WWD:25年もイノベーションを控えている?

後藤:25年は「シック」が日本上陸65周年を迎える。2月には大人男性に向けて当社初のシェービングからスキンケアまでをワンストップで提案するトータル・グルーミングケアブランド「プロジスタ(PROGISTA)」が登場するほか、女性用「サロンプラス(SALON+)」からメイク直し感覚でうぶ毛やボディーの剃り残しをケアできるリップスティック型のコンパクトシェーバー、当社初の男性・女性用の除毛クリームなどを続々と発売する。65周年という節目の年に日本で過去最高の売り上げを作ることができれば象徴的な出来事になる。そして26年は売り上げ記録をさらに更新していく。実は26年こそ大規模イノベーションが控えており、全ての戦略ブランドからこれまでの市場にない新製品を投入する予定だ。来年はさらにもう1段階上のステージに行くことができると期待している。

※1 29年連続国内ウェットシェービング販売シェアNo.1:インテージSRI+カミソリ市場(ホルダー、ディスポーザブル、替刃)1995年11月~2024年10月各年メーカー別累計販売金額、
※2 インテージSRI+ カミソリ市場(ホルダー、ディスポーザブル、替刃)(2024年10月)メーカー別累計販売金額

実現の可能性はゼロじゃない私の夢

『世界中の人を美しく』

「美は人を変える」と信じて自身を含め日本人消費者を美しくすることを楽しんでいる。日本の枠を超えて世界中の人々を美しくして、ワクワク感と幸せを感じる毎日を届けていきたい。

COMPANY DATA
シック・ジャパン

世界50カ国以上でビジネスを展開しているエッジウェルパーソナルケアグループの一員で、「シック」は日本市場におけるウェットシェービング業界をけん引する存在。ビューティグルーミングを通して一人でも多くの顧客にワクワク感と幸せを感じてもらえる毎日を提供することをパーパスとし事業を推進している。主力製品は男性用の「ハイドロ5(HYDRO5)」「スタイリングパートナー(STYLING PARTNER)」「シックファースト トーキョー」、女性用の「サロンプラス」「ハイドロシルク(HYDROSILK)」「イントゥイション(INTUITION)」など

TEXT : WAKANA NAKADE


問い合わせ先
シック・ジャパンお客様相談室
03-5487-6801

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【シック・ジャパン 後藤秀夫社長】「シック」65周年の今年は過去最高の売り上げを宣言

PROFILE: 後藤秀夫/社長

後藤秀夫/社長
PROFILE: (ごとう・ひでお)MBA、米国サンダーバード国際経営大学院卒業後、1996年にジョンソン・エンド・ジョンソンでキャリアをスタート。営業・マーケティングを経験後、2005年から日本ロレアルで日本と台湾での事業部長の要職を歴任し、ターンアラウンドや事業拡大に貢献。17年にヘンケル ビューティーケアの日本兼韓国の代表としてコンシューマー及びプロフェッショナルの両事業を統括。22年8月から現職 PHOTO : TAMEKI OSHIRO

「日本で最も革新的なビューティーグルーミングカンパニー」を目指すシック・ジャパンは、2022年から社内環境整備しながら新市場を創造する製品開発など数多くのイノベーションを生み出している。「シック(SCHICK)」日本上陸65周年を迎える25年も、シェアNo.1※1ブランドとして市場拡大をけん引していく。

事業改革のテーマは
「ターンアラウンド」

WWD:“ビューティーグルーミングカンパニー”を目指す中期経営計画2年目の成果は。

後藤秀夫社長(以下、後藤):24年は「ターンアラウンド」をテーマに事業改革を行った。期待以上の成果で売り上げは2桁成長、利益率も予想を上回る結果で着地。社員のエンゲージメントスコアも前回の57%から大幅にアップし81%と満足度が高い結果だった。高いパフォーマンスを発揮しやすい環境作りが評価され、24年11月には、世界150カ国・年間1万社を超える企業の働きがい調査を行う調査機関が25年版「働きがい認定企業」に選出。社内外から評価される形で2年目を締めくくれた。

WWD:売り上げを大きく伸ばした要因は。

後藤:戦略ブランドを絞り投資する中で、24年は新市場を創造する新製品に注力した。女性用では当社初スティックタイプの顔剃り専用美容オイルバームや女性向けでは珍しい6枚刃のボディーシェーバー、角質ケアをサポートするボディーシェービング用エマルジョンを発売して新市場を創造。男性用ではシェービング剤不要で剃れるソープ付きシェーバーを登場させ、伸長するボディーシェービング市場をさらに加速することができた。

WWD:「シックファースト トーキョー(SCHICK FIRST TOKYO)」の反響は。

後藤:発売翌月にはメンズシェーバー市場※2の売り上げトップ10位にランクインした。メンズシェーバーは、 これまで深剃りを追い求める傾向にあり、やわらかい髭を持つ若年層向けの商品が市場に存在しなかった。若年層とシニア層では髭の硬さが異なる点に着目。はじめてシェービング体験をする若年層はシェービングに肌への安全性を求めているため日本のチームが日本で日本人の肌に合わせて、セーフティーワイヤーを搭載した製品を開発。「はじめてのシェービングにやさしさを。」というコンセプトで「シックファースト トーキョー」を発売した。美意識の高いZ世代にあわせて、ホルダーなどのデザインでもこれまでのカミソリから離れて、トレンドのニュアンスカラーやジェンダーレスなデザイン、サステナブルなパッケージにした。シェービングを安全でシンプル、かつファッショナブルに使えるビューティツールとして昇華させた。消費者起点のイノベーションが成功した要因だと考えている。ビューティアンバサダーのINIは、サバイバルオーディション番組の国民投票で誕生している背景から、ファンのエンゲージメントが非常に高い。ブランドとビューティアンバサダー、ファン、そして消費者と最終接点となる大切な店頭とが同じ目線でWIN-WIN-WIN-WIN-WINを形成し、一緒に日本のメンズビューティを盛り上げようとする新しいエンゲージメントモデルが生まれている。

WWD:目標としていたエンゲージメントスコアの8割超えを早々に達成できた理由は。

後藤:最初に設定したパーパスやビジョンが浸透し、共感が強まっているのが大きい。戦略ブランドを明確にし、28年までの新製品計画を立てているので社員が、「イノベーションを語れる新製品がいくつも控えている」と会社の未来にワクワクする状態でいられる。また、パーパスやビジョンと同時に、社員への行動指針として「ピープルファースト」「ムーブフォワード」「リッスンアップ、スピークアップ」「オウン イット トゥギャザー」という4つのバリューを定義し、社員が意識的に体現することで成果に結びつくリーダーシップ開発につなげている。3年目は新たなビジョンのもと、販売した製品を軸とした成長拡大を見込んでいる。行動規範が数字という形で見えると、それがまた新たな成功体験と結びつく。挑戦して失敗から学び成功体験が重なれば、その成功は正しい行動だという確信に変わり、それが組織の当然となり、やがて企業文化へと浸透していく。そんな環境下で社員が働けば必然的にポジティブスコアは高まっていく。

WWD:25年もイノベーションを控えている?

後藤:25年は「シック」が日本上陸65周年を迎える。2月には大人男性に向けて当社初のシェービングからスキンケアまでをワンストップで提案するトータル・グルーミングケアブランド「プロジスタ(PROGISTA)」が登場するほか、女性用「サロンプラス(SALON+)」からメイク直し感覚でうぶ毛やボディーの剃り残しをケアできるリップスティック型のコンパクトシェーバー、当社初の男性・女性用の除毛クリームなどを続々と発売する。65周年という節目の年に日本で過去最高の売り上げを作ることができれば象徴的な出来事になる。そして26年は売り上げ記録をさらに更新していく。実は26年こそ大規模イノベーションが控えており、全ての戦略ブランドからこれまでの市場にない新製品を投入する予定だ。来年はさらにもう1段階上のステージに行くことができると期待している。

※1 29年連続国内ウェットシェービング販売シェアNo.1:インテージSRI+カミソリ市場(ホルダー、ディスポーザブル、替刃)1995年11月~2024年10月各年メーカー別累計販売金額、
※2 インテージSRI+ カミソリ市場(ホルダー、ディスポーザブル、替刃)(2024年10月)メーカー別累計販売金額

実現の可能性はゼロじゃない私の夢

『世界中の人を美しく』

「美は人を変える」と信じて自身を含め日本人消費者を美しくすることを楽しんでいる。日本の枠を超えて世界中の人々を美しくして、ワクワク感と幸せを感じる毎日を届けていきたい。

COMPANY DATA
シック・ジャパン

世界50カ国以上でビジネスを展開しているエッジウェルパーソナルケアグループの一員で、「シック」は日本市場におけるウェットシェービング業界をけん引する存在。ビューティグルーミングを通して一人でも多くの顧客にワクワク感と幸せを感じてもらえる毎日を提供することをパーパスとし事業を推進している。主力製品は男性用の「ハイドロ5(HYDRO5)」「スタイリングパートナー(STYLING PARTNER)」「シックファースト トーキョー」、女性用の「サロンプラス」「ハイドロシルク(HYDROSILK)」「イントゥイション(INTUITION)」など

TEXT : WAKANA NAKADE


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【プラザスタイル 鈴木努カンパニーエクゼクティブ プレジデント】日常の心拍数を上げ、ハーツアップさせる集団へ

PROFILE: 鈴木努/カンパニーエクゼクティブ プレジデント

鈴木努/カンパニーエクゼクティブ プレジデント
PROFILE: (すずき・つとむ)大手ファッション企業でブランド責任者や支店長、マッシュスタイルラボで執行役員を歴任。2022年8月にプラザスタイルカンパニーに入社し、23年6月から現職 PHOTO : TAMEKI OSHIRO

スタイリングライフ・ホールディングス プラザスタイル カンパニーが運営するライフスタイルストア「プラザ(PLAZA)」は、2024年2月にリブランディングし新たなスローガン「HEARTS UP!」を掲げた。26年の創業60周年に向けて、勢いをつける。

「プラザ」愛が強い社員とともに
さらなる可能性に突き進む

WWD:24年に最も注力したことは?

鈴木努カンパニーエグゼクティブプレジデント(以下、鈴木):2月に行ったリブランディングの浸透に注力した。26年に60周年を迎えるにあたり、もう一度、われわれの強み、存在意義、社会に対してやらなければならないことは何かを社員全員で考え、導き出したのが「HEARTS UP!」というスローガン。カンパニーステートメントを「日常の心拍数を上げる」とし、これを社内外の人にも伝えてきた。われわれはただモノを売るのではなく、製品や店舗を通してお客さまの心拍数を上げるお手伝いをする会社なんだ、という意識を共通して持つことを徹底した。

WWD:プライベートブランド(PB)の進捗は?

鈴木:8月に誕生したプラザ初となるスキンケアPBブランド「デュナミス」は、おおむね順調だ。今年はより一層販促・宣伝を強化し、売り上げを伸ばしていきたい。9月に発売したウエアブランド「レイジースタイルズ」も同様。シーンやジェンダーにとらわれず自分らしさを楽しむというコンセプトは今の時代に合っていて、こちらもプロモーションに力を入れ、将来的には単独出店や卸も考えている。

WWD:新規出店と売り場の改装が目立つ。

鈴木:24年度は新規8店と改装8店があり、どこも好調だ。既存店も売上高が前年比2ケタ増で伸び、全カテゴリー全エリアで前年を超えた。中でも福岡天神の地下街に10月にオープンした40坪ほどの店が絶好調だ。トラフィックの多い改札前という立地もあり、他店に比べて年齢層が幅広く、男性客比率も高い。これまでプラザは80〜100坪の店が多く、その規模での出店は新しい商業施設に限られていた。40坪程度であれば案件も増える。天神地下街の成功事例を参考に同様の立地に出店したい。

WWD:好調の要因は?

鈴木:それぞれの店舗に合わせたMDに組み直したことが大きい。渋谷109店は化粧品が強いので、それに特化した作りでポップでカラフルな内装にしたり、羽田空港店は旅行を意識したディスプレイにしたり。長年働いている店長やスタッフの声を吸い上げ、レジの位置や、ストックから店頭の陳列台までの導線を効率良くするなど、働きやすい環境を整えたことも大きい。お客さまに見える部分と見えない部分の両方の改善が功を奏した。「プラザ」愛が強いアルバイトや社員が多いのは大きな財産。その声に耳を傾けることはやる気になり、会社の成長につながる。

WWD:25年の計画は?

鈴木:昨年9月、大阪のりんくうプレミアム・アウトレット(以下、りんくう)に10年ぶりのアウトレット店を出店した。10年の間にアウトレットに対するお客さまの考えは、安いモノを買う場所からエンターテインメントプレイスへと変わった。実際、軽井沢プリンスショッピングプラザ店はプロパーがよく売れる。私たちはアウトレットを在庫処分の場ではなく新たなマーケットプレイスとして捉え、りんくう店も撮影スポットを作るなど、お客さまがワクワクする仕掛けを用意した。その成功を元に、今年はアウトレット売り上げ規模が大きい御殿場プレミアム店を改装する。

WWD:グループで「キャス キッドソン(CATH KIDSTON)」のビジネスもスタートした。

鈴木:輸入販売権とともにライセンス権も取得し、日本独自の企画商品にも力を入れる。1番強化するのはアパレルで、すでに販売するECでは手応えを感じている。他にもタオル・ハンカチ、食器、ファブリック、ペットグッズと幅広く展開する予定で、3割を直輸入、7割を日本企画商品で構成する計画だ。また、3月には路面店をオープンし、年内に3〜4店の出店を予定している。「キャス キッドソン」は年齢関係なく愛される世界観を持つ。その人たちのライフスタイルに寄り添うブランドにしていきたい。

WWD:25年は新プロジェクトがめじろ押しだ。

鈴木:24年11月にブランドサイトとECサイトを統合し、12月にはアプリをリニューアルした。引き続き利便性のいい場所に130店舗を構えることを生かしたOMOを強化し、お客さまの買い物の煩わしさを解消する。また、2月にはルミネエスト新宿で「ケアベア™」のポップアップイベントを開催する。これまでも製品を並べたボップアップはあったが、よりエンタメ性のあるショップになるので期待してほしい。「プラザ」はほかにも「バーバパパ」や「スポンジ・ボブ」など魅力的なキャラクターの国内ライセンスを持つ。これらのオフィシャルストアは今年中に挑戦したい。

WWD:業績が絶好調の中、見えてきた課題は?

鈴木:1番は人材の確保。中途でも採用していき、業績が好調なことから昨年はグループ全体で社員に還元した。社員からの海外出張申請に「NO」と言ったことはない。現地に行って何か持ち帰ろう、それを仕事や店に生かそうという気持ちと体験は何にも変えられない。そんな社員とともに、さらなる可能性に突き進んでいきたい。

実現の可能性はゼロじゃない私の夢

『映画・ドラマに役者として出演』

昔から人前に出るのは好きで、学生の頃はモデルになりたかった。アパレル勤務時代はファッションショーに出演したことも。役者も昔からの夢で、演技の経験はゼロだが、ぜひ挑戦したい。何でもジャンルは問わないし、もちろんノーギャラでOK!

COMPANY DATA
スタイリングライフ・ホールディングス プラザスタイル カンパニー

1966年創立。スタイリングライフ グループの雑貨小売事業を展開する。同年、米国スタイルのドラッグストアとして、東京・銀座のソニービルに日本初の輸入生活雑貨店「プラザ」(当時ソニープラザ)第1号店をオープン。2024年2月、創業60周年を前にリブランディングを実施し「HEARTS UP!」を新たなスローガンとし、日常の心拍数を上げる「ライフモチベートブランド」へとアップデートした。現在は直営店事業、フランチャイズ事業、ライセンス事業を展開する

TEXT : YOSHIE KAWAHARA
問い合わせ先
スタイリングライフ・ホールディングス プラザスタイル カンパニー
https://www.plazastyle.com/contents/company/contact/

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【プラザスタイル 鈴木努カンパニーエクゼクティブ プレジデント】日常の心拍数を上げ、ハーツアップさせる集団へ

PROFILE: 鈴木努/カンパニーエクゼクティブ プレジデント

鈴木努/カンパニーエクゼクティブ プレジデント
PROFILE: (すずき・つとむ)大手ファッション企業でブランド責任者や支店長、マッシュスタイルラボで執行役員を歴任。2022年8月にプラザスタイルカンパニーに入社し、23年6月から現職 PHOTO : TAMEKI OSHIRO

スタイリングライフ・ホールディングス プラザスタイル カンパニーが運営するライフスタイルストア「プラザ(PLAZA)」は、2024年2月にリブランディングし新たなスローガン「HEARTS UP!」を掲げた。26年の創業60周年に向けて、勢いをつける。

「プラザ」愛が強い社員とともに
さらなる可能性に突き進む

WWD:24年に最も注力したことは?

鈴木努カンパニーエグゼクティブプレジデント(以下、鈴木):2月に行ったリブランディングの浸透に注力した。26年に60周年を迎えるにあたり、もう一度、われわれの強み、存在意義、社会に対してやらなければならないことは何かを社員全員で考え、導き出したのが「HEARTS UP!」というスローガン。カンパニーステートメントを「日常の心拍数を上げる」とし、これを社内外の人にも伝えてきた。われわれはただモノを売るのではなく、製品や店舗を通してお客さまの心拍数を上げるお手伝いをする会社なんだ、という意識を共通して持つことを徹底した。

WWD:プライベートブランド(PB)の進捗は?

鈴木:8月に誕生したプラザ初となるスキンケアPBブランド「デュナミス」は、おおむね順調だ。今年はより一層販促・宣伝を強化し、売り上げを伸ばしていきたい。9月に発売したウエアブランド「レイジースタイルズ」も同様。シーンやジェンダーにとらわれず自分らしさを楽しむというコンセプトは今の時代に合っていて、こちらもプロモーションに力を入れ、将来的には単独出店や卸も考えている。

WWD:新規出店と売り場の改装が目立つ。

鈴木:24年度は新規8店と改装8店があり、どこも好調だ。既存店も売上高が前年比2ケタ増で伸び、全カテゴリー全エリアで前年を超えた。中でも福岡天神の地下街に10月にオープンした40坪ほどの店が絶好調だ。トラフィックの多い改札前という立地もあり、他店に比べて年齢層が幅広く、男性客比率も高い。これまでプラザは80〜100坪の店が多く、その規模での出店は新しい商業施設に限られていた。40坪程度であれば案件も増える。天神地下街の成功事例を参考に同様の立地に出店したい。

WWD:好調の要因は?

鈴木:それぞれの店舗に合わせたMDに組み直したことが大きい。渋谷109店は化粧品が強いので、それに特化した作りでポップでカラフルな内装にしたり、羽田空港店は旅行を意識したディスプレイにしたり。長年働いている店長やスタッフの声を吸い上げ、レジの位置や、ストックから店頭の陳列台までの導線を効率良くするなど、働きやすい環境を整えたことも大きい。お客さまに見える部分と見えない部分の両方の改善が功を奏した。「プラザ」愛が強いアルバイトや社員が多いのは大きな財産。その声に耳を傾けることはやる気になり、会社の成長につながる。

WWD:25年の計画は?

鈴木:昨年9月、大阪のりんくうプレミアム・アウトレット(以下、りんくう)に10年ぶりのアウトレット店を出店した。10年の間にアウトレットに対するお客さまの考えは、安いモノを買う場所からエンターテインメントプレイスへと変わった。実際、軽井沢プリンスショッピングプラザ店はプロパーがよく売れる。私たちはアウトレットを在庫処分の場ではなく新たなマーケットプレイスとして捉え、りんくう店も撮影スポットを作るなど、お客さまがワクワクする仕掛けを用意した。その成功を元に、今年はアウトレット売り上げ規模が大きい御殿場プレミアム店を改装する。

WWD:グループで「キャス キッドソン(CATH KIDSTON)」のビジネスもスタートした。

鈴木:輸入販売権とともにライセンス権も取得し、日本独自の企画商品にも力を入れる。1番強化するのはアパレルで、すでに販売するECでは手応えを感じている。他にもタオル・ハンカチ、食器、ファブリック、ペットグッズと幅広く展開する予定で、3割を直輸入、7割を日本企画商品で構成する計画だ。また、3月には路面店をオープンし、年内に3〜4店の出店を予定している。「キャス キッドソン」は年齢関係なく愛される世界観を持つ。その人たちのライフスタイルに寄り添うブランドにしていきたい。

WWD:25年は新プロジェクトがめじろ押しだ。

鈴木:24年11月にブランドサイトとECサイトを統合し、12月にはアプリをリニューアルした。引き続き利便性のいい場所に130店舗を構えることを生かしたOMOを強化し、お客さまの買い物の煩わしさを解消する。また、2月にはルミネエスト新宿で「ケアベア™」のポップアップイベントを開催する。これまでも製品を並べたボップアップはあったが、よりエンタメ性のあるショップになるので期待してほしい。「プラザ」はほかにも「バーバパパ」や「スポンジ・ボブ」など魅力的なキャラクターの国内ライセンスを持つ。これらのオフィシャルストアは今年中に挑戦したい。

WWD:業績が絶好調の中、見えてきた課題は?

鈴木:1番は人材の確保。中途でも採用していき、業績が好調なことから昨年はグループ全体で社員に還元した。社員からの海外出張申請に「NO」と言ったことはない。現地に行って何か持ち帰ろう、それを仕事や店に生かそうという気持ちと体験は何にも変えられない。そんな社員とともに、さらなる可能性に突き進んでいきたい。

実現の可能性はゼロじゃない私の夢

『映画・ドラマに役者として出演』

昔から人前に出るのは好きで、学生の頃はモデルになりたかった。アパレル勤務時代はファッションショーに出演したことも。役者も昔からの夢で、演技の経験はゼロだが、ぜひ挑戦したい。何でもジャンルは問わないし、もちろんノーギャラでOK!

COMPANY DATA
スタイリングライフ・ホールディングス プラザスタイル カンパニー

1966年創立。スタイリングライフ グループの雑貨小売事業を展開する。同年、米国スタイルのドラッグストアとして、東京・銀座のソニービルに日本初の輸入生活雑貨店「プラザ」(当時ソニープラザ)第1号店をオープン。2024年2月、創業60周年を前にリブランディングを実施し「HEARTS UP!」を新たなスローガンとし、日常の心拍数を上げる「ライフモチベートブランド」へとアップデートした。現在は直営店事業、フランチャイズ事業、ライセンス事業を展開する

TEXT : YOSHIE KAWAHARA
問い合わせ先
スタイリングライフ・ホールディングス プラザスタイル カンパニー
https://www.plazastyle.com/contents/company/contact/

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【msh 藤田智美社長】「ラブ・ライナー」を世界で通用するブランドに

PROFILE: 藤田智美/社長

藤田智美/社長
PROFILE: (ふじた・ともみ)東京理科大学薬学部卒業後、1999年に住商リテイルストアーズ(現トモズ)に入社。調剤、店舗業務を経て化粧品バイヤーを務める。化粧品全般のMD業務に加え、プライベートブランドの企画開発、ラグジュアリーコスメセレクトショップ「インクローバー」などの新規業態開発・運営、マネジメントと幅広い経験を積む。2020年4月にmshに入社し、同年7月から現職 PHOTO : SHUNICHI ODA

mshは2024年、10周年を迎えたミネラルコスメブランド「タイムシークレット」の新施策が奏功し、好調な年となった。シリーズ累計2700万本(08年9月〜24年11月)を突破した主力アイメイクブランド「ラブ・ライナー」はフランス進出を果たしたほか、「アットコスメ ベストコスメアワード2024」で殿堂入りを果たすなど勢いが衰えず、売上高の更新に貢献している。

銭湯やVTuberとの
コラボレーションを果敢に挑戦

WWD:売上高と利益が過去最高を達成した23年に対し、24年の実績は?

藤田智美社長(以下、藤田):「ラブ・ライナー」は22年にリフィル対応の製品にリニューアルし、話題を喚起した。リフィルが定着したことから24年は楽観視できなかったが、「タイムシークレット」が10周年を迎え、さまざまな施策を実施したことで多くのお客さまから支持を得て過去最高を更新できた。

WWD:「タイムシークレット」ではどんな施策を行ったか。

藤田:同じく10周年を迎えた5人組男性アーティスト、Da-iCEとコラボレーションした。男性アーティストと本格的にコラボするのは初めてで、撮り下ろしビジュアルを使用したオリジナルディスプレイとオリジナルパッケージを店頭展開したほか、渋谷駅では広告を掲出、東京と大阪ではラッピングバスを走らせた。また、10月10日からのキャンペーン初日が「銭湯の日」であることにちなみ、西新井にある創業80年の老舗銭湯「堀田湯」とコラボレーションし、暖簾や内装を「タイムシークレット」仕様にしたり、製品を試せるスペースを設けたりするなどして、5日間で2717人に来場いただいた。公式Xやインスタグラムのフォロワー数も2000以上増え、見込み以上の反響を得ることができた。

WWD:VTuberともコラボレーションした。

藤田:VTuberユニット「エデン組」のファン層との親和性が高いことから、「タイムシークレット」のフェイスパウダーと「ラブ・ライナー」のリキッドアイライナーでコラボレーションした。渋谷ではポップアップイベントと先行販売を行い、公式オンラインサイトでは受注販売をした。当社は以前「あんさんぶるスターズ!!」のKnightsとコラボレーションを行っており、推し活と紐づいた企画がファンの熱量や購買意欲に与える大きな影響を実感していた。今回もファンに喜んでもらえる企画を大切にしたいと考え、ビジュアルは本コラボレーション用に全て描き下ろしてもらった。製品に合わせてアイライナーが引かれているなどデザインが微妙に異なるように描いていただき、ファンが細かな違いを発見して楽しんでくれたようだ。受注販売にした結果、注文から手元に届くまでに半年ほどを要する形となったが、「転売の心配がなく安心して購入できる」と多くの顧客に好評を得た。

WWD:コラボレーションの効果とは。

藤田:どのブランドも時間と共にユーザーの年齢が上がり、新客獲得が課題になる。こうした施策を通してティーン向けの雑誌で話題にあがったり、若年層向けのベストコスメで賞をいただいたりで新客が流入している。

WWD:「ラブ・ライナー」は24年4月にフランスのル・ボン・マルシェに出店した。

藤田:本格参入は26年の春を目指すが、テスト期間として製品を知ってもらうことから始めている。フランスではアイライナーを使わない人も多いが、製品の説明を受けると複数本を購入する人も多い。フランスでのニーズを探りながら本格ローンチまでに調整する。アメリカとフランスに拠点があるクリエイティブエージェンシーと契約し、マーケットに入り込む狙いだ。日本の職人が作った筆など評価されている品質は変えずに、パッケージをローカライズする準備を進めている。

WWD:24年12月には公式オンラインサイトのリニューアルも行った。

藤田:これまで大手ポータルサイトで非公式の出品が見られたが、23年後半から転売出品者を排除して公式出店をスタートした。また、若年層の利用が多いQoo10にも公式ショップをオープン。ただ、やはり自社の公式オンラインストアは得られる顧客情報も多い。公式オンラインストア開設から時間もたち、ブランド数も増えてきたので操作性の改善のため、初めてリニューアルを行った。お客さまと直接コミュニケーションが取れる場所なので大切にし、自社で販売網を持っていることを生かしていきたい。

WWD:25年に見据える可能性とは。

藤田:25年は売り上げのコアになっている「ラブ・ライナー」をさらに強化していきたい。今はアイライナーが一番売れているカテゴリーだが、マスカラやアイブロウなどの製品も独り立ちできるように注力する。また、今春には2年以上温めてきた大きなブランドがデビューするので期待してほしい。24年から欧米へのチャレンジを掲げているが、当社の製品に限らず日本の化粧品はメード・イン・ジャパンとして世界に発信できるものだと感じている。そうした中で「ラブ・ライナー」を世界で通用するブランドに育てていきたい。

実現の可能性はゼロじゃない私の夢

『健康と美容の相談ができる店』

健康あっての美容なので、正しい情報のもとに賢くエイジングできるように、ウェルビーイングとビューティを合体させた店を作りたい。日々の生活を快適にするためのサービスの提供や加齢の悩みなどを気軽に相談できる場所が理想だ。

COMPANY DATA
エムエスエイチ

2008年にアイメイクブランド「ラブ・ライナー」を立ち上げ、化粧品や雑貨の企画・販売、輸出入、海外ブランドの輸入代理を手掛ける。ミネラルコスメブランド「タイムシークレット」やニューヨーク発のスキンケアブランド「スーパーエッグ」など、現在8ブランドを展開。社名は「make someone happy(いつも誰かをハッピーに)」の頭文字から取り、幸せが循環する社会の実現を目指す

TEXT:MIKI IRIMAJIRI
問い合わせ先
msh
0120-131-370

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【msh 藤田智美社長】「ラブ・ライナー」を世界で通用するブランドに

PROFILE: 藤田智美/社長

藤田智美/社長
PROFILE: (ふじた・ともみ)東京理科大学薬学部卒業後、1999年に住商リテイルストアーズ(現トモズ)に入社。調剤、店舗業務を経て化粧品バイヤーを務める。化粧品全般のMD業務に加え、プライベートブランドの企画開発、ラグジュアリーコスメセレクトショップ「インクローバー」などの新規業態開発・運営、マネジメントと幅広い経験を積む。2020年4月にmshに入社し、同年7月から現職 PHOTO : SHUNICHI ODA

mshは2024年、10周年を迎えたミネラルコスメブランド「タイムシークレット」の新施策が奏功し、好調な年となった。シリーズ累計2700万本(08年9月〜24年11月)を突破した主力アイメイクブランド「ラブ・ライナー」はフランス進出を果たしたほか、「アットコスメ ベストコスメアワード2024」で殿堂入りを果たすなど勢いが衰えず、売上高の更新に貢献している。

銭湯やVTuberとの
コラボレーションを果敢に挑戦

WWD:売上高と利益が過去最高を達成した23年に対し、24年の実績は?

藤田智美社長(以下、藤田):「ラブ・ライナー」は22年にリフィル対応の製品にリニューアルし、話題を喚起した。リフィルが定着したことから24年は楽観視できなかったが、「タイムシークレット」が10周年を迎え、さまざまな施策を実施したことで多くのお客さまから支持を得て過去最高を更新できた。

WWD:「タイムシークレット」ではどんな施策を行ったか。

藤田:同じく10周年を迎えた5人組男性アーティスト、Da-iCEとコラボレーションした。男性アーティストと本格的にコラボするのは初めてで、撮り下ろしビジュアルを使用したオリジナルディスプレイとオリジナルパッケージを店頭展開したほか、渋谷駅では広告を掲出、東京と大阪ではラッピングバスを走らせた。また、10月10日からのキャンペーン初日が「銭湯の日」であることにちなみ、西新井にある創業80年の老舗銭湯「堀田湯」とコラボレーションし、暖簾や内装を「タイムシークレット」仕様にしたり、製品を試せるスペースを設けたりするなどして、5日間で2717人に来場いただいた。公式Xやインスタグラムのフォロワー数も2000以上増え、見込み以上の反響を得ることができた。

WWD:VTuberともコラボレーションした。

藤田:VTuberユニット「エデン組」のファン層との親和性が高いことから、「タイムシークレット」のフェイスパウダーと「ラブ・ライナー」のリキッドアイライナーでコラボレーションした。渋谷ではポップアップイベントと先行販売を行い、公式オンラインサイトでは受注販売をした。当社は以前「あんさんぶるスターズ!!」のKnightsとコラボレーションを行っており、推し活と紐づいた企画がファンの熱量や購買意欲に与える大きな影響を実感していた。今回もファンに喜んでもらえる企画を大切にしたいと考え、ビジュアルは本コラボレーション用に全て描き下ろしてもらった。製品に合わせてアイライナーが引かれているなどデザインが微妙に異なるように描いていただき、ファンが細かな違いを発見して楽しんでくれたようだ。受注販売にした結果、注文から手元に届くまでに半年ほどを要する形となったが、「転売の心配がなく安心して購入できる」と多くの顧客に好評を得た。

WWD:コラボレーションの効果とは。

藤田:どのブランドも時間と共にユーザーの年齢が上がり、新客獲得が課題になる。こうした施策を通してティーン向けの雑誌で話題にあがったり、若年層向けのベストコスメで賞をいただいたりで新客が流入している。

WWD:「ラブ・ライナー」は24年4月にフランスのル・ボン・マルシェに出店した。

藤田:本格参入は26年の春を目指すが、テスト期間として製品を知ってもらうことから始めている。フランスではアイライナーを使わない人も多いが、製品の説明を受けると複数本を購入する人も多い。フランスでのニーズを探りながら本格ローンチまでに調整する。アメリカとフランスに拠点があるクリエイティブエージェンシーと契約し、マーケットに入り込む狙いだ。日本の職人が作った筆など評価されている品質は変えずに、パッケージをローカライズする準備を進めている。

WWD:24年12月には公式オンラインサイトのリニューアルも行った。

藤田:これまで大手ポータルサイトで非公式の出品が見られたが、23年後半から転売出品者を排除して公式出店をスタートした。また、若年層の利用が多いQoo10にも公式ショップをオープン。ただ、やはり自社の公式オンラインストアは得られる顧客情報も多い。公式オンラインストア開設から時間もたち、ブランド数も増えてきたので操作性の改善のため、初めてリニューアルを行った。お客さまと直接コミュニケーションが取れる場所なので大切にし、自社で販売網を持っていることを生かしていきたい。

WWD:25年に見据える可能性とは。

藤田:25年は売り上げのコアになっている「ラブ・ライナー」をさらに強化していきたい。今はアイライナーが一番売れているカテゴリーだが、マスカラやアイブロウなどの製品も独り立ちできるように注力する。また、今春には2年以上温めてきた大きなブランドがデビューするので期待してほしい。24年から欧米へのチャレンジを掲げているが、当社の製品に限らず日本の化粧品はメード・イン・ジャパンとして世界に発信できるものだと感じている。そうした中で「ラブ・ライナー」を世界で通用するブランドに育てていきたい。

実現の可能性はゼロじゃない私の夢

『健康と美容の相談ができる店』

健康あっての美容なので、正しい情報のもとに賢くエイジングできるように、ウェルビーイングとビューティを合体させた店を作りたい。日々の生活を快適にするためのサービスの提供や加齢の悩みなどを気軽に相談できる場所が理想だ。

COMPANY DATA
エムエスエイチ

2008年にアイメイクブランド「ラブ・ライナー」を立ち上げ、化粧品や雑貨の企画・販売、輸出入、海外ブランドの輸入代理を手掛ける。ミネラルコスメブランド「タイムシークレット」やニューヨーク発のスキンケアブランド「スーパーエッグ」など、現在8ブランドを展開。社名は「make someone happy(いつも誰かをハッピーに)」の頭文字から取り、幸せが循環する社会の実現を目指す

TEXT:MIKI IRIMAJIRI
問い合わせ先
msh
0120-131-370

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【GARDE 室賢治社長】40周年を記念、ニューヨークにアートギャラリー開設

PROFILE: 室賢治/社長

室賢治/社長
PROFILE: (むろ・けんじ)1965年生まれ、大阪府出身。武蔵野美術大学造形学部空間演出デザイン学科を卒業後、89年に三越に入社して店舗デザイン部に配属。2015年にGARDEに入社し、16年から香港駐在を経験。22年1月に現職に就任し、ラグジュアリーブランドの店舗やホテル、オフィスのデザイン、国内外の大型百貨店の全館デザインを手掛けるBtoBカンパニーGARDEの成長をけん引 PHOTO:SHUHEI SHINE

GARDE(ギャルド)はラグジュアリーブランドや百貨店、ホテル、オフィスなどの空間デザインとブランディングを手掛ける企業。特にラグジュアリーブランドの店舗設計においては国内トップシェアを誇り、世界11都市に事業拠点を構える。2025年に創業40周年を迎えた。

25年夏、西武池袋本店の
改装オープンも手掛ける

WWD:自社の強みをどう分析しているか。

室賢治社長(以下、室):世界の一流企業と数多く取引しており、信頼を得ている点が強みだ。ファッションでは、いわゆる3大コングロマリットを中心にインポートラグジュアリーブランドの店舗設計を80ブランド以上手掛けており、日本でトップシェアを誇っている。24年は新たな海外トップブランドとの新規契約もあり、可能性がより広がった。ほかにもGAFA系企業のオフィス、世界大手ホテルチェーン、レジデンスなどの内装設計を手掛けている。

WWD:シェアナンバーワンを維持する秘訣は。

室:ラグジュアリーブランドは、ジャパン社および本国のヘッドクオーターと信頼関係を築くこと。そのために常々意識していることが、顧客第一の姿勢とサービスのクオリティー向上だ。一流企業はジャンルを問わず、クオリティーを維持することが彼らのブランディング向上に何よりも直結する。当社は語学力と技術力に長けた少数精鋭のスタッフで、クオリティーを高めることを徹底している。

WWD:世界11都市に拠点があることも大きな特徴だ。

室:アジアから北米、欧州、中東まで主要都市にオフィスを構えている。24年11月には新たにインドネシアのジャカルタに拠点を作った。現地の建築事務所との提携で始動し、すでに依頼がかなり増えている。中国経済がここ1〜2年減速している一方で、コロナ禍以前から力を入れているASEANには大きな可能性を感じている。個人の消費意欲が高く、再開発投資案件も多い。

WWD:空間デザインにおいて重視していることは。

室:日本のミニマリズムの哲学だ。特に商業の空間においては、環境が語りすぎると本来の主役である商品が死んでしまう。ホテルも装飾過多は疲れるし、最近は長期滞在が主流なので、なおさら宿泊客の心を整えるミニマルな空間とホスピタリティーが求められている。機能性を残しながらミニマリズムを追求して削ぎ落とすアプローチは、技術力がないと安っぽくなってしまうため、難易度が高い。だからこそ、われわれの武器になっている。

WWD:24年の業績を振り返ると。

室:かなりの増収増益を達成した。多くのブランドが出店を加速し、さらにトップブランドは大型化と路面化が顕著だったことがその要因。売り上げ好調を背景に各社出店意欲が旺盛だったが、この傾向は日本に限られており、訪日客の恩恵に依る部分も大きい。日本人の購買が伴っていない状況を危惧しているブランドも少なくない。百貨店も本店や旗艦店の売り上げが絶好調のため、ブランド店舗の増床案件が続いた。25年も当社の業績は堅調が続くと見ているが、デベロッパーは建築コスト高騰で新規開業や改装を絞っている。楽観はしていない。

WWD:西武池袋本店の25年夏の改装オープンが業界内外で大きな話題だが、同店の設計も手掛ける。

室:西武池袋本店は内外装を担当している。私自身が百貨店の店舗デザイン部出身のため、百貨店の改装や出店は得意分野の1つ。これまで阪急うめだ本店の大規模改装や寧波阪急の立ち上げなどもご一緒してきた。VIPルームなど、顧客向けサロンの案件依頼も引き続き多い。

WWD:この1月には、新規事業としてニューヨークにアートギャラリーも開設した。その意図は。

室:創業40周年を記念する事業の一つとして、チェルシーに常設のギャラリーをオープンした。当社は空間デザインを本業としつつ、アーティスト支援にもこれまでも力を注いできた。09年には建築家やアーティストの社会的地位向上を目指した非営利団体ADF(青山デザインフォーラム)を設立し、創作活動をサポート。ホテルやレジデンスを設計する際、数多くのアートを施主に購入してもらうこともあり、現代アーティストとのネットワークが構築できている。ニューヨークに新設したギャラリーを通して、施主と作家をつなぐ場を提供したい。(観光名所でもある空中庭園の)ハイラインに直結する好立地で、240㎡のスペースにコンテンポラリーアートを展示する。このエリアはアジアの若手コンテンポラリーアーティストに限定したギャラリーが少なく、チャンスがあると期待する。ホテルやレジデンスだけでなく、ファッションブランドからも店内を飾るアートの問い合わせは多く、本業との親和性が高い事業だ。

WWD:改めて、25年の注力ポイントや戦略は。

室:空間デザインにおいては、長年仕込んできた大きなビジネスがいよいよお披露目できそうだ。ブランド店舗の大型化の流れは24年と同様に続くと見ている。取引先に対して顧客満足度を高め、ブランド価値向上に貢献して収益を上げていく。また、当社の認知度を上げる努力も強める。人材不足がますます深刻になる中で、人や働く環境に投資し、ここで働きたいとより強く思ってもらえる企業の姿を目指していく。

実現の可能性はゼロじゃない私の夢

『チベットで瞑想』

宗教文化が息づく建築空間に身を置いて、都市では味わえない体験がしたい。きっかけは、昔観た映画の「セブン・イヤーズ・イン・チベット」。高山病などのリスクを伴い簡単には行けないような場所で瞑想をしたら、価値観が変わりそうだ。

COMPANY DATA
GARDE

1985年にギャルド21として創業。97年にミラノオフィスを開設し、イタリアブランドの日本市場出店をサポート。その後、ニューヨークやロサンゼルス、パリ、シンガポールなどに順次オフィスを開設すると共に、現地で法人登録。現在、世界11都市に拠点を構える。2018年に社名をGARDEに変更。20年に不動産仲介・売買サービス事業部を開設、23年に観光・地方創生事業、メタバース事業開始、24年エコバディスのサステナビリティ審査でシルバー取得

TEXT:CHIKAKO ICHINOI


問い合わせ先
GARDE
03-3407-0007

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【クイーポ 岡田敏社長】3つの事業でバッグのディストリビューターを目指す

PROFILE: 岡田敏/社長

岡田敏/社長
PROFILE: (おかだ・さとし)1960年富山県生まれ。82年、小杉産業(現コスギ)に入社。90年クイーポに入社。経理部・総務部配属後、営業本部長を経て、2009年に社長就任。岡田國久・創業者の意志を受け継ぎ、ファッションとエコロジーの融合を軸とした経営を行う PHOTO:KAZUO YOSHIDA

国内バッグメーカーの大手クイーポは、ライセンスビジネス全盛だった1990年代にオリジナルブランド「ゲンテン」をスタート。エコとファッション性を両立したブランドは、ビジネスモデルにおいても、ソーシャルグッドなブランディングにおいても先駆的存在となった。そんな会社が見通す、2025年のバッグ業界、そして会社の姿とは?

ライセンス、インポート、オリジナルの3本柱に
OEMやODMの機能を拡充

WWD:バッグ業界、そしてクイーポの2024年は?

岡田敏社長(以下、岡田):市場の二極化はますます進行し、売れるアイテムも多様化が進んでいる。バッグ業界は、企業やブランドごとの好不調が鮮明になっている印象だ。クイーポは新事業の推進に伴う新しい顧客の獲得と、既存事業の活性化で、売り上げは23年に比べて2ケタ増。為替も含めて外部環境は厳しいが、アフターコロナは成長を続けている。コロナ禍で推進したDXと職務の効率化で、構造改革やブランド・販路の見直しを進めることができた。当時から百貨店の平場が将来的に減ることは予測していたので、直営の強化とオリジナルブランド「ゲンテン」の活性化、そしてECを含むDXに取り組んできた。今の売り上げは、百貨店で全体の半分、直営店で2割、ECで2割、そのほかの事業で1割だ。

WWD:かつての主力だったライセンスブランドも堅調か?業界全体では、残存者利益を奪い合っている印象だ。

岡田:一世を風靡した「ユナイテッド カラーズ オブ ベネトン」で、我々はライセンスビジネスの良さも怖さも知った。今はいずれも順調だ。四半世紀以上続ける「アナ スイ」や「ダックス」は、企画担当者が独創性やクリエイティビティーを追求する一方で販売員の声を聞き、同質化することなく独自性を保っている。一方の「クレイサス」は、完全にマーケットイン。「今、求められているもの」を常に研究して、我々のモノ作りで品質を担保している。「ランバン オン ブルー」は、ランバン グループと提携する伊藤忠商事がブランドを育み、ライセンシー各社と共に元気だ。

WWD:とはいえ、かつて販路の中心だった百貨店の平場は減少している。

岡田:それでも地方などに目を向ければ、平場を大事にしている百貨店は今も多い。だが百貨店が消滅した県が増えていることを考えると、今後は専門店と深く取り組んだり、インポーターのように自社ブランドを集積したセレクト業態などを検討したりの必要があるだろう。

WWD:インポーターとしての役割も加速している。

岡田:「ゲラルディーニ」は、軽量素材中心だが、しっかり戦えている。軽くて扱いやすい“ソフティ”のバッグは、高齢社会が進行する中でますます重要になるだろう。レザーアイテムも売れており、今年はすでに2店舗の拡大が決まっている。「フォレ・ル・パージュ」は18世紀からの歴史と、アイコニックな“エカイユ”のモチーフでインバウンドに人気。東南アジアのファンが日本橋三越本店に大挙してくださっている。韓国ブランドの「ジョセフアンドステイシー」で20代を、「RSVP」で30代の高感度層を捉えたい。今後も新たな年齢層にリーチできそうな、独特の素材を使ったブランドがあれば、積極的にインポートしたい。ゆくゆくはインポートブランドを集積して、新しい時代の百貨店のコーナーを作りたい。

WWD:インポートが主体の平場は、7万〜10万円くらいのバッグを欲する百貨店の需要に応えそうだ。

岡田:構造改革の一環で、インポートブランドを担う事業部が立ち上がっている。

WWD:「ゲンテン」は、昨年25周年を迎えた。

岡田:日本にサステナブルなんて言葉がない頃から、エコロジーとファッションの両立を目指してきた。幸い、得意先が早々に賛同して下さって、ナイロンバッグ全盛の時代、若い世代には新鮮で、年配にはなつかしいバッグとして支持を集めた。タンニンなめしのレザーの研究を続け、「経年変化」という言葉を使った第一人者だと自負している。先代の岡田國久は常々、「『ゲンテン』で大海に波紋を投げかけたい」と話していた。エコロジーという言葉はサステナブルに変わったが、結果彼の言葉通り、世の中の多くのブランドは地球環境とファッション性を両立するようになった。上代を抑えるために構えたタイの自社工場を含め、25年前からサステナブルなブランドとして先行投資してきた「ゲンテン」を日本発信のラグジュアリーブランドにしたい。海外のラグジュアリーブランドに絶対勝てないのは、歴史だけ。それ以外は、「ゲンテン」ならではのラグジュアリーを定義して、課題を一つずつクリアしていけば、絶対に勝てると思っている。付加価値を追求して高価格帯の商品を作ったり、環境意識が高い若い世代にアピールしたりの努力を続け、「ゲンテン」を常に輝きを持ったブランドに誘いたい。

WWD:ライセンス、インポート、そしてオリジナル、数千円から十数万円まで、さまざまなブランドを取り扱う。

岡田:目指すのは、バッグのディストリビューター。ここにOEM、ODMの機能も加え、バッグのことならクイーポに相談しようという存在になりたい。

実現の可能性はゼロじゃない私の夢

『先代が夢見たゲンテン村』

先代が夢見つつも形にできなかった「ゲンテン村」の準備を進めたい。美術館や博物館を周り感性を磨いて、次の3代目が「ゲンテン村」を実現できる土台を作る。

COMPANY DATA
クイーポ

創業は1965年。ハンドバッグを中心としたファッションアイテムの企画・製造・販売を手掛け、創業60周年を迎えた。70年代には日本で初めてライセンスというビジネススタイルを始め、80年代からは数々のブランドと契約を結んで日本のバッグシーンをリードした。現在は「ゲンテン」などのオリジナルと、「アナ スイ」をはじめとしたライセンスブランドのほか、「フォレ・ル・パージュ」や「RSVP」「ジョセフアンドステイシー」などのインポートブランドを扱いタイに自社工場を構える。従業員数は200人


問い合わせ先
クイーポ(代表)
03-3268-9111

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【エスモードアート 祢冝裕貴CEO】人を笑顔にするビジネスを 心身健やかに暮らせる社会を目指して

PROFILE: 祢冝裕貴/CEO

祢冝裕貴/CEO
PROFILE: (ねぎ・ひろき)1978年6月28日生まれ、大阪府出身。関西学院大学大学院の経営戦略科を修了。新聞社の広告局で勤務し、ファッションイベントの運営や協賛営業、大手流通会社の広告営業を担当した。その後PR企業に転職し、CMをはじめとするメディア戦略や、タレント・モデルとの商品開発コンサルティング業に従事。2012年にジュエリーブランド「ステラハリウッド」を創業し、21年にエスモードアートを設立した PHOTO : MARIKO KOBAYASHI

表参道に実店舗を構えるジュエリーブランド「ステラハリウッド」とビーガンフードショップ「ザ ビー(THE_B)」が、20~40代の女性を中心に支持を集めている。これらを手掛けるのは、2021年創業のエスモードアート。祢冝裕貴CEOは「人を笑顔にするtoCビジネスがしたい」と話す。

ジュエリーとフードに次ぐ
基幹ブランドの開発目指す

WWD:エスモードアート創業の経緯は?

祢冝裕貴CEO(以下、祢冝):私は当社を立ち上げる以前、新聞社に広告営業として勤務したり、ファッションアイテムを扱うPR企業に所属したりしていた。どちらもtoBビジネスであり、「お客さまに直接アプローチできる事業を行いたい」という思いが高まっていたところ、ジュエリー市場に詳しい知人と共に「ステラハリウッド」をスタートした。そこから程なくしてサラダボウルやアサイーボウルを提供するカフェ「ザ ビー」もオープンし、これらを取りまとめる会社としてエスモードアートを設立した。“心身共に豊かに暮らせる社会を実現する”をミッションにしており、社名の「エス」にはソーシャルグッドなことをしたいという思いを込めて、“サステナブル”“ソーシャル”“ソリューション”などの頭文字「S」を盛り込んだ。

WWD:「ステラハリウッド」「ザ ビー」以外の事業は?

祢冝:アーティストやインフルエンサーが、アクセサリーや香水の新規ブランドを立ち上げる際のサポートもしている。そのほか、オリジナルのスキンケアブランド「ベグスキン」の企画販売や、韓国アパレルブランド「ビバスタジオ」の代理店業務を行う。

WWD:会社としての強みは?

祢冝:ファンマーケティングだ。人々は今、“誰から買うか”を重要視している。「商品の背景にいる人にどれほど共感を持てるか?」が消費者にとって購買の決め手になるし、共感を誘うアーティストやインフルエンサーをブランドの“顔”とすることで、彼らに納得度の高いショッピング体験を提供できる。私自身、広告やPRの現場にいたので、どんなアーティストやインフルエンサーが今、影響力が大きいのかは、自然に追えている。当社の社員も、ブランドとの親和性が高い魅力あふれるインフルエンサーを発掘することを得意としており、これまでに多くの協業を実施してきた。例えば「ステラハリウッド」では、24年のホリデーはジェンダーレスなイメージを打ち出したいと考え、ネットフリックスシリーズ「ボーイフレンド」で人気に火が付いた同性カップルのダイシュン(中井大&中西瞬)とコラボジュエリーを発売し、良い反響を得た。気兼ねなく提案したり、最近のトレンドなどについて意見をかったつに交換したりできる自由な社風も相まって、社員からの意見を吸い上げられている。23年3月にスタートした俳優の高橋文哉さんプロデュースのアクセサリーブランド「ブランク スペース」のように、こちらからブランド立ち上げを提案して、協業することもある。

WWD:業績は順調か?

祢冝:設立から10年以上がたつ「ステラハリウッド」は、堅調に売り上げを伸ばしてきた。卸はほとんど行わず、直営店とECで直販することによって、ブランドイメージと流通をコントロールし、少しずつ成長できる状態を作っている。映画のヒロインのように身に着ける人を輝かせるアクセサリーというコンセプトで、特にシェルパールのアイテムが人気。価格以上に見える品質とデザインのバランスが支持される要因と考えている。今後20年、30年続くブランドに育てるためには、お客さまに飽きられない状態を作る必要がある。フレグランスなど、カテゴリーを増やすことも検討している。「ザ ビー」もアサイーボウルブームを追い風に、店舗には連日行列ができており好調だ。24年12月には中目黒に2号店をオープンした。アサイーペーストなどECでの販売を強化する。食事は心身の健康を作る。お客さまに笑顔で過ごしてもらいたいと願っている。

WWD:現在の課題は?

祢冝:社員のお客さまに対する意識をさらに高めることだ。「ステラハリウッド」はECの売り上げ割合が大きく、直接顧客と接する機会が限られている。多くのお客さまに商品を手に取っていただいているにもかかわらず、その実感が持ちづらく、社員が顧客視点に立って考えることが難しいと感じている。

WWD:今後の展望は?

祢冝:現在の基幹ブランドを成長させながら、新事業の種まきを行う。具体的に25年に実施したいのは、サステナブルでウェルビーイングなブランドのローンチだ。人を笑顔にするためには、ウェルビーイング領域の強化が欠かせない。快適な生活をサポートできる着心地のよいアパレルアイテムを開発したい。また、ゆくゆくはアジア市場を中心に海外進出をしたいと考えている。韓国がエンタメやファッションの分野で勢いづいているように、日本も負けていられない。ただ、当社は、ビジネスの急成長に重きを置いていない。ゆっくり着実にお客さまのニーズに応えた上で、心身共に豊に暮らせる社会の輪を海外市場にも広げていきたい。

実現の可能性はゼロじゃない私の夢

『結婚』

独身なので結婚したい。現在、公私共に良きパートナーを見つけるため婚活中。エスモードアートは創業から3年がたち、事業数も増えて今が踏ん張りどころ。すてきな人に巡り会えれば、それが仕事に生きるはず。

COMPANY DATA
エスモードアート

2021年に祢冝裕貴CEOが設立。12年にジュエリーブランド「ステラハリウッド」を、18年にビーガンフードショップ「ザ ビー」を立ち上げたことから、両ブランドを運営する企業として始まった。現在は、これらに加えてスキンケアブランド「ベグスキン」の企画販売や韓国アパレルブランド「ビバスタジオ」の販売代理業務を手掛ける。モデルの梨花やインフルエンサーのダイシュンらとコラボ企画も実施してきた。現在の従業員数は68人で、売り上げは非公開


問い合わせ先
エスモードアート
03-6712-6461

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【和光 庭崎紀代子社長】対話を大切に、「新たな和光像」を提示する

PROFILE: 庭崎紀代子/社長

庭崎紀代子/社長
PROFILE: ((にわさき・きよこ)1986年に服部セイコー(現セイコーグループ)に入社。2001年からセイコーウオッチにて、主力ブランドである「グランドセイコー」などのグローバル・マーケティングを牽引。20年以降は、セイコーグループおよび和光の役員として、セイコーハウスを発信拠点とするグループのブランディング施策をリードするほか、和光の成長戦略策定とその推進に深く携わる。23年11月から現職 PHOTO : MIKA HASHIMOTO

セイコーグループの傘下にあり、セイコーのラグジュアリーウオッチ「グランドセイコー」をはじめ、時計・宝飾品やアパレル、革製品、室内用品、食品を幅広く取りそろえる和光。銀座4丁目交差点に面し、銀座のランドマーク的存在でもある。2023年に社長に就任し、地階を「アーツアンドカルチャー」フロアにリニューアルするなど、歴史と伝統ある和光に変革をもたらしてきた庭崎紀代子社長に話を聞く。

WWD:和光の社長に就任して1年。2024年はどんな年だったか。

庭崎紀代子社長(以下、庭崎):総じて大変好調な1年だった。訪日外国人客の増加を背景に、和光にも海外からのお客さまがかなり増えている。国内のお客さまの売り上げも増加しているが、伸び率としてはインバウンド売り上げの方が若干高い。「グランドセイコー」などのウオッチはもちろん、近年注力している「アショカダイヤモンド」など、高額ジュエリーも好調に推移している。ファッションもオリジナル商材を増やしていて、レザーアイテムや、シーンに合わせて自由な組み合わせでコーディネートを楽しめるウィメンズアパレル「ニュークローゼット」も売り上げを伸ばしている。加えて、7月にリニューアルした地階の「アーツアンドカルチャー」フロアが20〜40代の新しいお客さまを呼び込み、和光の新たな入り口になっている。

WWD:地階のリニューアルに象徴される和光の変革はどのような経緯で進んだのか。

庭崎:和光は、お客さまと共に歳を重ね、危機感を抱いていた。ブランドは常に進化する必要がある。社内には変革に対する心配の声や抵抗もあったが、結果的に、コロナ禍が変革の直接的なきっかけとなった。銀座から人が消え、店舗を閉めざるを得ない期間に、前任の石井俊太郎(現・セイコーミュージアム 銀座館長)と「新たな和光像」について議論を重ねることができた。

人と人がつながる
日本文化の発信拠点へ

    WWD:目指すべき「新たな和光像」とは何か。

    庭崎:インバウンド需要に見て取れるように、日本の文化やクラフツマンシップに対して、世界から関心と敬意が寄せられている。セイコーグループ全体として、時計やシステムソリューションを販売して高い技術力を提供するだけでなく、社会的価値や、人の心を動かす感性的価値も提供することを目指すなかで、和光こそ、日本の奥深い美意識、手仕事の繊細さ、おもてなし精神などの感性的価値を、実際に体験できる場所として存在意義があると感じる。「グランドセイコー」のように海外に出てていくのではなく、日本の素晴らしさを体感したいと考える海外の富裕層を迎え入れるのが、和光なりの目指すべきグローバルなあり方だ。

    WWD:変革が必要な部分と、大事にすべき部分のバランスは、どのようにとっているのか。

    庭崎:社員とオープンに議論をしている。ディレクターの強いリーダーシップで方向転換をする海外ブランドとは違い、組織で動くため、社員全体の考え方を変えていくには時間が必要だ。セイコーグループ創業者の服部金太郎が残した「常に時代の一歩先を行く」という言葉に象徴される創業精神など、大切なDNAは残しつつ、時代に応じて変化が必要な部分には手を加えていく。

    WWD:地階「アーツアンドカルチャー」フロアは今後どのように発展していくのか。

    庭崎:地階は、日本のクラフツマンシップや美意識を、より尖った形で表現できる場所。それは「CFCL」や「セッチュウ」などの取り扱いブランドや、フロア中央の舞台で行う展示にも現れている。展示作家も頻繁に在廊し、いつの間にかお客さまや作家同士で話し込んでいることもある。このように人と人とが自然につながっていくのが、モノを売る場所としてのあるべき姿だと感じる。時計の針を模した什器も、人が交差するイメージや、隣の人との会話が自然に生まれるヨーロッパのカフェの長テーブルに着想を得ている。今後、日本の作り手たちに場を提供し、交流の基盤になるような場所を目指す。

    WWD:格式の高さや重厚感に目が行く従来の和光とは一味違った空間構成だ。

    庭崎:新しいラグジュアリーを提示するため、軽やかで開放感のある空間を意識している。肩肘張らずに心地よく過ごせる場所こそ、現代の富裕層に響くのではないか。その上で「アメイジング 和光」というキャッチフレーズに象徴される「驚き」を提供していく。魅力的な売り場作りを通して、「セイコーグループの発信拠点」と言われる和光を、いずれは「日本文化の発信拠点」と言ってもらいたい。

    WWD:25年以降の展望と目標について。

    庭崎:一昨年、ディズニー創立100周年を記念し、期間限定で時計塔をミッキーマウスのデザインにした。賛否はあったが、多くの人は喜んでくれた。今後も、時に大胆に、日本のラグジュアリーブランドとしての和光を世界に発信するための施策を打つ。今、社内のモチベーションが非常に高く、自発的に提案をしてくれる社員が増えている。保守的にならず、皆でいろんなチャレンジをしたい。

実現の可能性はゼロじゃない私の夢

『世界50カ国の訪問を目指す』

幾度も海外出張をしてきたが、訪問国カウントアプリによれば、訪れたことがあるのは約30カ国。治安の悪い地域は除き、現実的に50カ国を訪問するのが夢。今年は、スペインのリゾート地、サン・セバスチャンを訪れ、豊かな食文化を楽しみたい。

COMPANY DATA
和光

1881年創業の服部時計店の小売り部門を継承し、1947年に設立。銀座のランドマークとして知られる時計塔のある建物で、時計をはじめ、宝飾品、紳士・婦人用品、美術工芸品など、多岐にわたる品物を取り扱う。顧客の声を取り入れて独自に開発したオリジナルアイテムや、国内外から厳しい目で選び抜いた高品質の品物が店頭に並ぶ。長い歴史と伝統の中で培ってきた上質へのこだわりと、おもてなしの精神を大切にしている


問い合わせ先
和光
03-3562-2111

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