360度動画もヌルヌル再生! 世界最速の光回線「NURO 光」が爆速過ぎた件

いまやテレビもネットに接続する時代。料金の安いIP電話やスマホのWi-Fi接続の利用もあり、多くの世帯で固定回線を導入しています。それも高速をうたう光回線が常識となりました。

 

でも、自宅のネットが遅いと思ったことはありませんか? スマホやパソコンで動画配信を視聴しているとカクついたり、Webサイトの反応が悪かったり。特に夕方から夜に掛けて人々が帰宅してネットを始める時間帯は回線混雑が顕著になり、速度が一気に低下してしまいます。これは、動画サイトやネット配信によるストリーミング視聴が一般的になってきたことに加え、最近では4K動画などのリッチコンテンツも増えてきたため、通信回線がひっ迫しているのが一因ともいわれています。せっかくの光回線なのに通信速度が遅かったら意味がありませんね。

 

そこで、今回は速いと評判の光回線を体験してきました。どの通信事業者も光回線は「速い」ことを強調していますが、今回、ご紹介する回線は“世界最速”をうたっているほどの自信を持っているよう。いったいどれくらい速いのか、どうかご覧あれ。

 

実測値で驚愕の600Mbpsオーバーの光回線とは?

その高速光回線のサービスは、皆さんも一度は耳にしたことがあるであろうソニーネットワークコミュニケーションズが運営する「NURO 光」です。

 

取材で訪れた同社のデモルームでは、NURO 光について詳しい説明を受ける前に、まずはこれを見ろ! といわんばかりにいきなり目の前でPCによる通信速度の測定テストが実施されました。平日の日中で、ピークのランチタイムは過ぎた直後。果たしてどれくらいの速度が出るのか、と期待していたところ、なんと下りで689.7Mbps、上りで489.6Mbpsものハイスピードが叩き出されました(有線LAN接続)。

↑下りで700Mbps弱、上りも500Mbpsほど出ています↑下りで700Mbps弱、上りも500Mbps弱ほど出ています

 

NURO 光では、通信速度をより高速化できる「G-PON」という規格を採用することで、下り最大2Gbps、上り最大1Gbpsの高速光通信を実現しているとのこと。回線はNTTの光ファイバーを借りて利用していますが、ほかの通信サービスと混在しない独立したケーブルを使用しているため、混雑も少なくいつでも快適な速度でインターネットへのアクセスが可能となっているそうです。

 

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ちなみに、取材に同行したGetNavi web編集部・一條氏の自宅のマンションタイプの光回線(下り最大200Mbps、上り最大100Mbps)の速度(有線LAN接続)を計測してもらった結果は以下の通り。平日日中という空いている時間帯ですので、規格値に対して速度は出ているほうですが、それでも下りの速度は10倍以上違います。

↑有線LAN接続時↑NURO 光と比べると下りで10倍以上の差

 

さすがにコレだけの速度差があれば、鈍感な人でも体感できるレベル。昨今ではキャリア回線のLTEなら100Mbpsオーバーになる場合もありますが、100Mbps以下は遅いといわざるを得ません。

 

NURO 光のデモルームで、4K動画やPlayStation VRを使った360度映像のストリーミング視聴も体験させてもらいましたが、読み込みに待たされたり再生中に処理落ちによるカクツキが起こることもなく、極めてスムーズに視聴することができました。Netflixをはじめとする動画配信サービスでは、4Kの高画質コンテンツのストリーミングも開始されていますので、そのようなリッチコンテンツを楽しみたい人には特におススメです。

20180214-i01 (12)↑PlayStation VRで360度動画を視聴。読み込みで待たされることもなくスムーズに見ることができた

 

ちなみにNUROから貸与されるONU(ホームゲートウェイ)というネットワーク機器にはWi-Fi親機の機能も搭載されていて、スマホやNintedo Switchなどでワイヤレス通信するときも高速でデータをダウンロードできます。自前のiPhone Xで速度を計測させてもらったところ、下りで356Mbps、上りで455Mbpsというすさまじいスピードに。ゲームアプリなど重いデータのダウンロードも、この速度ならあっという間に完了しそうです。

↑NURO光ににWi-Fiで接続したiPhone Xの通信測度↑NURO 光にWi-Fiで接続したiPhone Xの通信速度

 

でも、お高いんでしょう?

コレだけ高速だと料金もさぞかし高いのでは? と思いますが、実は思いのほか高額ではなく、キャンペーンを利用するとお得になることも。2GbpsのNURO 光の月額料金は、回線利用料金やプロバイダ料金、無線LAN、セキュリティサービス込みで4743円(税別)。このほかに、初期費用として初回のみ契約事務手数料として3000円と工事費用4万円がかかりますが、工事費用は30分割することで毎月の割引額と相殺され、30カ月の利用で実質無料となる仕組みです。

 

下記は、2月入会のキャンペーンを利用し、2年間の継続利用契約で工事費を30分割した場合の料金。最初の1年間は月額料金が2980円(税抜)になります。

 

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思ったほど高額ではありませんよね? 5000円前後で携帯キャリアが提供しているスマホとのセット割と比較しても大差ないことが解ります。また、ソフトバンクのスマホユーザーであれば、NURO 光を契約することで、スマホの料金が最大1000円(税抜)割引になるのも魅力の1つ。さらに、IP電話やひかりTVなどのオプションサービスも充実しています。

 

ただし、このNURO 光は現在の時点で提供エリアが、関東、東海、関西エリアに限られていることに注意が必要です。住まいが対象エリア内にあるかは公式サイトで調べることが可能なので、気になる方はまずチェックしてみましょう。

 

さらに超爆速の回線も

NURO 光には、前出の最大2Gbpsよりもさらに高速な10Gbpsのプランも提供されています。10Gbpsは世界最速とのことで、ネットワーク対戦をするプロゲーマーやサーバーを提供している個人にも愛用されているとのこと。月額料金は6480円。最初の1年間は3980円で利用できるキャンペーンも実施されています。

 

この10Gbps回線で速度を計測してもらったところ、なんと下りは4Gbps弱を記録。一般家庭の用途としてはいささかトゥーマッチな気もしますが、来たるべきIoT社会に備えて、いまのうちに超高速回線を契約しておくのも悪くありません。

20180214-i01 (9)↑NURO 光 10Gの実測値

 

筆者的には、混雑時でも下りで100Mbpsを下回らなければ、速度的には問題ないと考えますが、例えば格闘ゲームをネット対戦していて、回線が遅いせいで負けたと言い訳しないために、「心の保険」として、2Gbpsや10Gbpsの回線を敷設するのもありでしょう。また、回線品質の高さに対して料金は良心的といえるので、たとえば格安SIMでスマホを使っている人は、携帯キャリアのセット割り引きが適用されないことを考えると、NURO 光は有力候補な選択肢。また、オフィスなどに敷設している回線では、多くのパソコンやタブレットを接続することを考えると高速であることに越したことはありませんね。

 

最近、自宅のネットが遅いなあ……と感じている方は、NURO 光への乗り換えを検討してみてはいかが?

 

 

安室奈美恵のライブをスマホで体感せよ! NTTドコモから2つの無料アプリが登場

NTTドコモは、デビュー25周年を迎える安室奈美恵さんのライブパフォーマンスを体感できる8KVRアプリ「namie amuro×docomo VR stage」を本日2月16日より配信します。期間は9月16日まで。

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本アプリは、スマホで楽しめる8KVR(※)ミュージックビデオとして、無料で高精細な視聴体験ができるもの。「namie amuro×docomo VR stage」では、2017年11月よりOAを開始した安室奈美恵さん出演のTVCMで使用されている楽曲「How do you feel now?」のスペシャルパフォーマンスが観られます。スマホで観ることのできる高精細8KVRのミュージックビデオは世界初で、360°VR映像向けにオリジナルの振付を準備し、自由な視点でパフォーマンスが楽しめます。

※:8KVRは水平方向に一周約8000ピクセルで撮影した映像を360°全天周パノラマ映像に加工したVR動画

 

「namie amuro×docomo VR stageアプリ」詳細

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■提供期間:2018年2月16日(金)~2018年9月16日(日)
■推奨環境:①Android 5.0~8.0(RAM2GB以上)②iOS 10.0~11.2
■動作確認端末:①SO-04J/SO-03H/SO-01G/DM-01H/L-01K/MO-01J/SC-04J/SH-04H
②iPhone X/iPhone 8/iPhone 7 Plus/iPhone SE/iPhone 6/iPhone 5s
■利用方法:アプリダウンロード ①Google Play ②AppStore 「vrstage」で検索
■アプリ使用料:無料(アプリケーションダウンロードや情報取得時の通信料は有料)

 

また、2月17日よりスタートする安室奈美恵さん全国ツアー「namie amuro Final Tour 2018 ~Finally~」をさらに楽しくスペシャルなライブ体験ができるアプリ「ENJOY LIVE APP」を6月4日まで配信しています。本アプリでは、ライブ会場内で非可聴音に反応してコンテンツを見ることができるスペシャルな体験やライブに向けて安室奈美恵さんにメッセージを送ることができるコンテンツなど、ライブ体験をより楽しめる仕掛けになっています。

 

「namie amuro×docomo ENJOY LIVE APP」詳細

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■提供期間:2018年2月8日(木)~2018年6月4日(月)
■推奨環境:①Android 5.0~8.0②iOS 10.0~11.2
■動作確認端末:①SO-01J/SO-02J/SO-03J/SO-04J/SO-01H/SO-02H/SO-04H/SO-01G/SO-02G/SO-03G/SO-04G/SC-04J/SC-02H/SC-05G/SC-04F/SH-04G
②iPhone X/iPhone 8/iPhone 8 Plus/iPhone 7/iPhone SE/iPhone 6s/iPhone 6/iPhone 6 Plus
■利用方法:アプリダウンロード①Google Play ②AppStore  「enjoylive」で検索
■アプリ使用料:無料(アプリケーションダウンロードや情報取得時の通信料は有料)

 

2018年9月16日付けで芸能界を引退する安室奈美恵さん。世の中を常にリードし続けてきた彼女のライブパフォーマンスと、ハイクオリティな8KVR映像をスマホで体験してみてはいかがでしょうか。

【イライラするワード】図形内にうまく文字をレイアウトする3つの方法

ワードで図形内に文字を入れる際、「文字の位置が思うように調整できない……」なんてことはないでしょうか。特に上部の空きが気になりますよね。図形内で文字を上に移動するには、行間隔を狭めるのがコツです。あるいは、内部余白を小さくしても上に移動します。また、図形と文字を別々に作り、重ねて位置を調整することも可能。それでは1つ1つ詳しく解説していきましょう。

116-01↑文字が一部隠れています。文字サイズを小さくすれば回避できますが、上に移動すれば表示できそうです

 

【方法①】

行間隔を狭める

行間隔を狭めるには、行間を「固定値」に設定し、間隔を指定します。

116-02↑図形内の文字をクリックし、カーソルを表示します

 

116-03↑「ホーム」タブで「段落の設定」ボタンをクリックします

 

「段落」画面が表示されます。

116-04↑「行間」で「固定値」を選択し、「間隔」で行間隔を指定します。行間隔は文字サイズより大きい数字を指定します。最後に「OK」ボタンをクリックします

 

行間隔が変わり、文字が上に移動します。

116-05↑文字が上に移動します

 

【方法②】

図形内の上余白を小さくする

図形内の上余白を小さくするには、「図形の書式設定」画面でテキストボックスの上余白を指定します。

116-06↑図形を選択したら、「書式」タブで「図形の書式設定ボタンをクリックします

 

「図形の書式設定」画面が表示されます。

116-07↑「レイアウトとプロパティ」タブをクリックし、「テキストボックス」の「上余白」欄で余白を指定します。ワード2010では、「テキストボックス」タブをクリックし、「内部の余白」の「上」欄で変更します

 

図形内部の上余白が小さくなり、文字が上に移動します。

116-08↑文字が上に移動します

 

【方法③】

別々に作った図形と文字を重ねる

図形と文字を重ねるには、テキストボックスに文字を入力し、透過に設定します。透過は、テキストボックスを選択し、図形の塗りつぶしと図形の枠線をそれぞれ「なし」に指定。図形と文字の位置は、上下中央揃えを使うと上下のセンターに調整できます。

116-09↑図形を描き、テキストボックスを作成し文字を入力したら、テキストボックスを選択します

 

116-10↑「書式」タブで「図形の塗りつぶし」の「▼」ボタンをクリックし、メニューから「塗りつぶしなし」を選択します

 

図形の背景が透明になります。

116-11↑「書式」タブで「図形の枠線」の「▼」ボタンをクリックし、メニューから「枠線なし」を選択します

 

図形の枠線が透明になります。

116-12↑図形を選択し、Ctrlキーを押したままテキストボックスをクリックして2つの図形を選択します

 

116-13↑「書式」タブで「配置」ボタンをクリックし、メニューから「上下中央揃え」を選択します

 

図形と文字が上下中央揃えになります。

116-14↑図形と文字が上下のセンターで揃います

 

図形内で文字を上に移動するテクニックはいかがでしょうか。試してレイアウトを整えてみましょう。

【西田宗千佳連載】日本での「スマートスピーカー」市場の勝者はどこか

「週刊GetNavi」Vol.63-4

スマートスピーカー市場も、アメリカでは「第二フェーズ」に入った感がある。それに対して日本は、製品の市場投入が英語圏に比べて1年以上遅くなり、ようやく去年秋に商品が出たばかりである。

 

日本でも、現状の2トップがAmazonとGoogleであるのは間違いない。LINEは、音声アシスタントの完成度の点でまだキャッチアップしきれていない。一方、アメリカと日本で大きく異なるのは、AmazonとGoogleのシェアの差である。アメリカでは圧倒的な強さを誇るAmazonだが、日本では1月末現在でもEchoが「限定的な販売」に留まっていることもあって、シェアを伸ばせていない。一方でGoogleは家電量販店などで積極的な販売を行っており、販売の中心はGoogle Homeになっている。

↑Google Home(左)とAmazon Echo(右)↑Google Home(左)とAmazon Echo(右)

 

こうした結果、日本でのシェアではGoogleがAmazonを凌駕しており、世界的にも珍しい状況になっている。今後、Amazonが販売を全面解禁した時、シェアがどう推移するかは興味深いところだ。とはいえ、いずれにせよ、日本では海外ほどAmazonとGoogleの間にシェアの差が生まれず、激しい競争を繰り広げることになりそうだ。

 

筆者は、日本における競争のポイントが2つある、と思っている。

 

ひとつはやはり家電連携、特にテレビだ。

 

日本のテレビは特に複雑な商品で、音声アシスタントによって操作が簡便化されるなら、消費者にとってもプラスになる。4Kテレビへの買い換えは進んでおり、その時に音声アシスタント内蔵であることは、魅力のひとつになるはずだ。現状、テレビへの食い込みではGoogleが先行しており、有利な要素のひとつと考えられる。

 

AmazonのAlexaについては、海外から「Alexa対応家電」がもっとたくさん上陸すると、状況が変わってくるのではないか、と感じる。日本での家電連携ではGoogleアシスタントの方が充実している印象だが、世界に目を向けると、非常に多くの種類の家電があり、Googleアシスタントよりも分厚い市場を構成している。そうした「海外からの影響」がどのくらい日本にもやってくるか、という点の評価が、Amazon陣営の日本での評価を大きく分けるのではないだろうか。

 

LINEは現状、こうした争いに入っていくには実力が不足している。しかし、市場はまだ成長期にも入っていない。市場が本格的な成長期に入る前にソフトを進化させることができれば、マスへの訴求力・知名度の点ではかなり優位であり、巻き返しも不可能ではない。といっても、猶予は数か月もないと思われるので、改善は待ったなしだ。

 

そういう風に考えると、海外と日本では市場環境がかなり異なっているのが見えてくる。海外と日本でシェアトップが異なる可能性もあるし、市場を分け合う可能性もある。「日本語」という特殊事情に加え、市場のスタートが1年遅かった、という点が、大きく影響しているわけだ。
消費者としては、ここで「勝ち馬」を見抜かなければいけない状況を強いられるのではなく、「どれを買っても損をしない」のが理想なのだが、なかなかそうはいかない。現状、AmazonとGoogleのどちらを買っても大きく損はしないと思うが、海外ほどシェアトップの行方がはっきりしていない、ということは理解しておいた方がいいだろう。

 

●次回Vol.64-1は「ゲットナビ」4月号(2月24日発売)に掲載予定です。

 

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マウスの握り方って1つじゃないの!? 3通りの握り方に対応したLEDマウス「NEO FIT」

バッファローは、新デザインのBlueLEDマウス「NEO FIT(ネオ・フィット)」を3月上旬に発売します。種類は2.4GHz無線タイプと有線タイプで、それぞれS・Mサイズの2種類。カラーはブラック、レッド、ホワイトの3色展開で、全12製品をラインナップします。直販価格は2030円~3218円。

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「NEO FIT」は、誰もが握りやすい形状を追い求めた新デザイン「3Wayホールド」を採用したマウス。マウスの持ち方には「かぶせ持ち」「つめたて持ち」「つまみ持ち」の3種類があります。従来の人間工学に基づいてデザインされたマウスは、一般的に「かぶせ持ち」と呼ばれる握り方で握りやすいよう設計されており、そのほかの握り方は考慮されていないものがほとんどです。

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本製品では、これら3種類どの持ち方でも握りやすいよう設計された「3Wayホールド」形状のほか、マウス上部を尖らせることで、「かぶせ持ち」の際に掌の中央に当たって安定感・フィット感を高める「バックボーンフォルム」形状を採用しています。「つめたて持ち」「つまみ持ち」の場合に親指で保持することを意識し、親指グリップ部を広く設計されており、外側に傾けた形状が手首への負担を軽減します。

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また、2つのサイドボタン、ホイールボタンに各種機能を呼び出せるショートカットキーを割り当てられるほか、任意のキーの組み合わせでオリジナルのショートカットキーを作成できます。さらに、上部中央に配置された「カーソル速度変更ボタン」を押すだけで、1000dpiと1600dpiの2種類のカーソル速度を切り替え可能。解像度の違うディスプレイ間を移動する際や、細かな作業を必要とするアプリケーションを使用する際に役立ちます。

 

マウスの動きを読み取る光学センサーには高感度BlueLEDセンサーを採用。また、すべてのボタンに音圧レベルを抑えクリック時のカチカチ音を低減する「静音スイッチ」のため、図書館やカフェなど静かな場所でも周囲を気にせず使用できます。

 

種類は2.4GHz無線タイプと有線タイプの2種類。2.4GHz無線タイプは、省電力性に優れており、単3形アルカリ乾電池1本で約3年使用可能。しかも電池残量が少なくなると「カーソル速度変更ボタン」上部に搭載されているLEDの点滅で知らせてくれるため、突然の電池切れを防ぎます。

 

誰もが握りやすい新しいマウスを目指した無線・有線BlueLEDマウス「NEO FIT」。ぜひその使いやすさを試してみてはいかがでしょうか。

「メールが届いたよ」E-Mailのように、「リアルの郵便物」が届いてもスマホ通知してくれるデバイスは期待半分不安半分

郵便物や宅配便の受け取りは、せっかちな現代人にとって悩みの1つ。「今日届くはずなんだけど、届いてるかな……」と期待しながら郵便箱を覗きに行くという経験は誰にでもありますよね。玄関に郵便物が入れられる人は簡単にチェックできますが、マンションなどの集合住宅や郵便箱が外にある家はポストを見に行くだけでもちょっと面倒。何度も見に行くのは億劫です。「郵便物がポストに届いたらスマホに通知してくれたらラクなのに。そんなガジェットはないかな……」

 

そんなガジェットはKickstareterにありました。その名も「Mynder」です。スマートフォンがあれば誰でも簡単に使えるこの製品は現在、同クラウドファンディングでキャンペーンを行っています。いまのところ一部の人にはウケているようですが、資金を調達できるかどうかは分かりません。

 

本製品の仕組みは簡単です。まず、センサーが付いた小さなデバイスを自分の郵便箱の中に設置します。そのデバイスは郵便物が箱の中に入れられる瞬間を検知して、ユーザーのスマートフォンにメッセージまたはメールで通知してくれます。

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誰でも簡単に使えて、「日常の面倒な郵便物の確認を減らす」という目的にフォーカスしているMynder。ハードウェア自体にはプリペイドのSIMカードを装着するようになっており、携帯電話の電波が届く所であれば、どこでも機能します。細かいWi-Fi設定や面倒な年間契約などは一切必要なし。アプリをダウンロードする必要もなく、プリペイドの残額が足りなくなれば金額を追加するだけです。そうすれば、世界中どこにいても通知を受け取ることができるのです。

メッセージ形式だけでなく、電話をかけて音声メッセージでの通知も行ってくれるので、機械が苦手な家族のために購入してあげても良いかもしれません。

 

バッテリーは1回の充電でなんと1年間も持続するとのことなので、ありがたいですね。

 

開発したJames Mallettさんはカナダ在住。冬になると軒先に雪が大量に積もるそうです。雪のなか少し離れた郵便箱を見に行くために雪の山を一生懸命ショベルでどかして、ふたを開けたのに郵便物はなし。そんな虚しいことが毎週のように続くのに疲れて、このプロダクトを思いついたとか。

 

 

Jamesさんのような場合でなくても、「郵便箱を見に行ったけど、すでに家族が取りに行っていた」ということは私たちにもよくありますよね。Mynderは複数のユーザーに通知を送ることもできるので、そのようなことも防げそうです。

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現在キックスターター上で資金獲得キャンペーンを実施中。いまなら1つ6800円ほどで予約購入可能(日本への発送は約1700円の発送料が必要)。今年10月に発送予定となっています。

 

キャンペーン終了まではまだ1か月以上ありますが、資金獲得は苦戦している模様。コメント欄には「私は郊外によくある郵便箱を使っているけど、これは長い間悩まされてきた問題を解決してくれる良いプロダクト!」といった声が書き込まれています。確かにテクノロジーが発達した現代において、何度もポストを見に行くということはアナログかもしれません。

 

ただし、都市部では必要のないチラシが多かったり、あまり興味を惹かないキャンペーンハガキがガンガン入ってきたりと、本当に必要な手紙や書類よりもジャンクメールが多いのも実情。両者を区別できる、もう一歩進んだ機能がないと、E-Mailのように迷惑メールだらけになってしまうかも。そのあたり、上手い活用方法ができれば、便利なガジェットとして普及していくかもしれません。

【西田宗千佳連載】スマートスピーカーはもう古い!? どこにでも入り込む音声アシスタント

「週刊GetNavi」Vol.63-3

今年のCESで話題だったのが、「スマートディスプレイ」と呼ばれる製品だ。Googleは自社ブースに、レノボ/JBL/LGの製品を展示したほか、ソニーも2018年中に製品化を予定している。

 

スマートディスプレイとは「タッチ画面付きスマートスピーカー」のことだ。認識結果が画面に出て、検索した情報が音声だけでなくテキストや画像でも表示される。もちろん、動画や音楽の再生も可能だ。Googleはスマートディスプレイと呼んでいるが、こうした商品を出すのは、なにもGoogleが最初ではない。Amazonはアメリカ市場では「Echo Show」という製品を発売中で、こちらでもGoogleに先んじている。というよりも、Echo Showが切り開いた方向性に「スマートディスプレイ」という名前をつけて拡大路線に入ろう、というのがGoogleの狙いである。

↑Amazonが発売している「Amazon Echo Show」↑Amazonが発売している「Amazon Echo Show」

 

そもそもスマートスピーカーは、スマートフォンから画面を取り去ったようなもの、という側面がある。日時や情報などを見るためにちょっとしたディスプレイがあれば、確かに便利ではあるだろう。実のところ、ディスプレイ付きスマートスピーカー(スマートディスプレイ)の正体は、「固定して使うタブレット」に近い。目覚まし時計やキッチンタイマーの代わりにタブレットを使う人はけっこういるが、そうした用途のためだけにタブレットを用意する人はあまりいない。しかし、タブレットほど複雑なアプリを動かさないまでも、ちょっとした情報が表示される「ネット専用端末」があれば、それはそれで便利ではある。従来は、そういうものを作ってもヒットする可能性は薄かったが、スマートスピーカーが「音声アシスタントを使った、音声による操作」という方向性を切り開いたことによって、「ちょっとしたネット専用端末」にもニーズが生まれた……と考えればいいだろう。

 

では、今後、スマートスピーカー的なものはすべてスマートディスプレイ的な製品に置き換わるのか……というと、おそらくそうではない。ディスプレイがいらないシーンは多いし、価格的にもずいぶん差がある。200ドル近いデバイスだとディスプレイ付きが中心になるかも知れないが、購入される大半はより安い製品になるだろう。

 

そして、もっと別の可能性がある。

 

すでにある様々なジャンルの家電に、音声アシスタントの機能が搭載されてしまう世界だ。例えばテレビ。ソニーやLGエレクトロニクスの2018年モデルには、Googleアシスタントの機能が内蔵される。テレビがスマートスピーカーと同じ役割を果たすだけでなく、テレビ内の機能を音声で動作させることもできるようになる。同じように、冷蔵庫や洗濯機、洗面台やトイレなどに音声アシスタントが搭載される可能性は高い。

 

そうなると、家の各所にスマートスピーカーを置く必要はなくなり、家電連携と音声アシスタントの機能を、家のどこにいても使うことができるようになるのだ。

 

各社はそうした世界をすでに想定しており、新しいデバイスよりも、音声アシスタント自身をアピールする戦略に切り換えつつある。GoogleがCESでアピールしたのも、あくまで音声アシスタントのコマンドワードである「Hey Google」であり、スマートディスプレイではなかったというのもその現れだ。

 

では、こうしたトレンドがどのように日本へ影響してくるだろうか? そのへんは次回のVol.63-4で解説していこう。

 

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【JK専用】女子高生による女子高生のためのスマホケース「Pécotto Speaker Case for iPhone 8/7」

ソフトバンク コマース&サービスは、「SoftBank SELECTION(ソフトバンクセレクション)」ブランドから、女子高生の「欲しい!」をカタチにしたiPhone 8/iPhone 7向けケース「Pécotto Speaker Case for iPhone 8/7」を2月16日に発売します。カラーはストロベリーピンク、ライラックパープル、ミントブルーの3色展開で、価格は2448円。

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「Pécotto Speaker Case for iPhone 8 / 7」は、全国に約6万人の会員を持つ日本最大級の10代女子メディア「マイナビティーンズ」に所属する現役女子高生と共同開発した女子高生のためのiPhoneケース。

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「友達との動画視聴」「自撮りなど写真撮影へのこだわり」「スマホの落下によるストレス」「イヤホンが絡まる」など、グループインタビューでのキーワードをもとに、デザインの好みやカラー、普段の使い方、不満に感じることなど、女子高生のリアルな意見を盛り込んで作られています。

 

特徴はスマホの音量を拡大させる「スピーカー」。教室で友だちと一緒に動画を見たり、ダンスの授業で音楽を流したり、「友達と動画や音楽を楽しむときに、周りの音がうるさくて音が聞こえない」「スピーカーは荷物になるので持ち歩きたくない。いっそケースにスピーカーが付いていれば便利!」というアイデアをカタチにし、意識せずに持ち歩けて、すぐに使えるスピーカー機能をケース背面に搭載してあります。

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次に動画視聴や自撮りに便利な「スタンド」。スマホの利用シーンとして多く挙がった「動画視聴」と「写真撮影」。2つの利用シーンで便利なスタンド機能を搭載しています。動画視聴時に見やすい角度に立てられるだけでなく、ナイトプールやテーマパークなど自撮り棒を使用できない場所でも、スマホを立てて離れて撮影できるので、大人数での自撮りや他撮り風の写真を楽しめます。

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そのほか、手が小さい人でもしっかりとホールドできるよう、背面のスピーカー部分に指をかけると、スマホの落下を防止できます。また、イヤホンの絡まりや断線を防止する「イヤホン巻き取り」機能も搭載。スピーカー部分にイヤホンを巻き付ければ、かばんの中で絡まりがちなケーブルをすっきり収納できるコードホルダーとしても利用できます。巻き取った後もスピーカーがコードに覆いかぶさるような設計で、すっきりと収納でき、ケーブルの断線などリスクも抑えることが可能です。

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本ケースは、ケース上下のパーツを交換することでバイカラーのケースに変更可能で、友だちとお揃いで色違いのケースを持つことができます。なお、今回販売する3色のケースを組み合わせると全9パターンの色合いを楽しめます。

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女子高生のために開発されたケースですが、動画視聴などを楽しむ人には、スタンドやスピーカー機能があるのでオススメのケースといえそうですね。

「ここまで進化してるの?」 3Dプリント、レーザー彫刻、CNC彫刻がオールインワンになったコンパクト工房「MOOZ」に大注目

3Dプリント、レーザー彫刻、CNC彫刻がオールインワンになった「MOOZ(ムーズ)」のクラウドファンディングがMakuakeに登場。自宅が工房になる画期的なプロダクトに支援者が続出している。

出典画像:「3Dプリント、レーザ彫刻、CNC彫刻がオールインワン! コンパクト工房『MOOZ』」Makuakeより出典画像:「3Dプリント、レーザ彫刻、CNC彫刻がオールインワン! コンパクト工房『MOOZ』」Makuakeより

 

自宅が工房になる「MOOZ」!

高品質なアルミニウム合金を使用した筐体がカッコいい「MOOZ」の外形寸法は、285×285×318mm。コンパクトサイズのため、デスクにも置くことができる。またヘッドを交換するだけで機能を切り替えられるので、様々なツールを購入するより手軽にアイデアを形にすることが可能。本体はモジュール型デザインなので、簡単に組み立てられるのもうれしいポイントだ。

出典画像:「3Dプリント、レーザ彫刻、CNC彫刻がオールインワン! コンパクト工房『MOOZ』」Makuakeより出典画像:「3Dプリント、レーザ彫刻、CNC彫刻がオールインワン! コンパクト工房『MOOZ』」Makuakeより

 

肝心の機能面も充実。高水準の工業用リニアガイドウェイが搭載されているため、印刷時の振動を最小限に抑えられる。また高精度モーターも搭載されており、最大0.005mmの精度で様々なプリントが可能に。3Dプリンティングのヘッドはレイヤー精度0.05~0.3mmを誇り、CNC彫刻は木材やプラスチック、PCBボードなど非金属製品であれば対応できる。さらに、パワフルなレーザー彫刻ヘッドは文字のプリントだけでなく、ロゴの彫りつけや食品彫刻もできるという。

出典画像:「3Dプリント、レーザ彫刻、CNC彫刻がオールインワン! コンパクト工房『MOOZ』」Makuakeより出典画像:「3Dプリント、レーザ彫刻、CNC彫刻がオールインワン! コンパクト工房『MOOZ』」Makuakeより

 

世界で最も権威のあるデザイン賞の一つ“iF DESIGN AWARD”を受賞したスタイリッシュな「MOOZ」に、SNSなどからは「とても夢があるな!」「はっ? えっ? なにこれめっちゃ欲しい」「よくわからないけどすごい! 昨今のプライベートな3Dプリンターってここまで進化してるの?」といった声が上がっている。

 

お買い得に買える今が狙い目!?

「MOOZ」のクラウドファンディングには多くの支援金が寄せられており、残り49日(2月8日時点)を残して目標金額50万円の209%である約105万円の支援金額が寄せられている。

出典画像:「3Dプリント、レーザ彫刻、CNC彫刻がオールインワン! コンパクト工房『MOOZ』」Makuakeより出典画像:「3Dプリント、レーザ彫刻、CNC彫刻がオールインワン! コンパクト工房『MOOZ』」Makuakeより

 

リターンは「MOOZ」を安く手に入れられるというもので、「Mooz-1本体」「3Dプリンティングヘッド」「レーザー彫刻ヘッド」「CNC彫刻ヘッド」「コントロールパネル」「フィラメント」がセットになった“MOOZ-2Z”は7万9800円ほど。すこし高いと思うかもしれないが、一般販売予定価格は9万9336円、各種ヘッドだけでも1万9800円なのですべて揃うセットはおトクかもしれない。

出典画像:「3Dプリント、レーザ彫刻、CNC彫刻がオールインワン! コンパクト工房『MOOZ』」Makuakeより出典画像:「3Dプリント、レーザ彫刻、CNC彫刻がオールインワン! コンパクト工房『MOOZ』」Makuakeより

 

ほかにも「シングルZ軸セット(本体)」「3Dプリンティングヘッド」「コントロールパネル」「フィラメント」がセットになった“MOOZ-1Z 基本セット”5万9800円(一般販売予定価格7万5384円)などが用意されている。

 

価格帯には「フルセットでナナキュッパとか安すぎ」「価格とメタル感に魅力を感じた」「買うかめっちゃ迷ってるわ」といった驚きの声が続出中。安く手に入るこの機会にチェックしてみてはいかが?

新生FREETELが新機種「REI 2 Dual」「Priori 5」を発表! 今後はeSIMスマホへの展開も?

2月9日、SIMフリースマホや格安SIMのブランドとして知られる「FREETEL(フリーテル)」から、新製品が発表されました。SIMフリースマホとして「REI 2 Dual」「Priori 5」の2機種が登場。どちらも同日15時より予約申し込みが開始されています。

 

そもそも、FREETELといえば、元々プラスワン・マーケティング社が運営していたブランド。格安SIMを取り扱うMVNOという側面と、自社ブランドのSIMフリー端末を販売するスマホメーカーの2面性を持っていました。しかし、プラスワン・マーケティングは昨年12月に民事再生法を申請。現在、MVNO事業は楽天に、端末開発部門は「MAYA SYSTEM」へと事業譲渡されています。

 

↑発表会には、MAYA SYSTEMの吉田利一 代表取締役が登壇。同社は2007年に設立し、事業内容はITソリューション事業、コールセンター業務・人材派遣、IoT事業など。同氏は「FREETELブランドの端末は、国内に加え、ベトナムを拠点に東南アジアでも展開したい」との旨を述べていた↑発表会には、MAYA SYSTEMの吉田利一 代表取締役が登壇。同社は2007年に設立し、事業内容はITソリューション事業、コールセンター業務・人材派遣、IoT事業など。同氏は「FREETELブランドの端末は、国内に加え、ベトナムを拠点に東南アジアでも展開したい」との旨を述べていた

 

今回発表された2つの新機種は、MAYA SYSTEMに事業譲渡されてから、新体制下で初めて発表・発売するモデルとなります。

2眼カメラを搭載する「REI 2 Dual」

「REI」シリーズの新モデル「REI 2 Dual」は、同ブランド初となる背面デュアルカメラを搭載しました。ディスプレイは5.5インチのフルHD。2.5Dガラスを採用しています。ディスプレイ下部には、物理ホームボタンはなく、画面上にナビゲーションバーが表示される仕様。また、背面には指紋センサーを搭載し、ワンタッチでロック解除などが可能です。

 

↑REI 2。背面は3Dガラスを採用。光沢が美しい。カラーはWHITE、BLUE、BLACKの3色展開↑REI 2。背面は3Dガラスを採用。光沢が美しい。カラーはWHITE、BLUE、BLACKの3色展開

 

↑ホーム画面。アイコンのデザインなどは、オリジナルとなっている↑ホーム画面。アイコンのデザインなどは、オリジナルとなっている

 

カメラは1300万画素のRGBカメラとモノクロカメラを搭載。なお、センサーにはソニーのIMX258を採用します。撮影機能としては、背景をぼかす「ボカシモード」や、夜景でも色をしっかりと残せる「夜景モード」を搭載。なお、4K動画撮影もサポートします。

 

↑ボカシモードを選択した画面。撮影後でも焦点を調整できる↑ボカシモードを選択した画面。撮影後でも焦点を調整できる

 

そのほか、フォーカス速度をアップし、AE/AFロックに対応。指紋センサーはシャッターとしても使えるようになりました(工場出荷時はオフになっている)。前面カメラは、1600万画素。美肌加工機能「ナチュラル美顔モード」を実装します。開発担当曰く、メイクの厚塗り感がでないのがウリ。

 

↑「ナチュラル美顔モード」では、0〜5の6段階で補正具合を調整できる↑「ナチュラル美顔モード」では、0〜5の6段階で補正具合を調整できる

 

なお、CPUは新たにSnapdragon 625(8コア、2.0GHz)を採用。これによりワイヤレスオーディオ規格の「aptX」をサポートします。また、バッテリーは3300mAh搭載で、連続待受時間は25日間。

 

↑下り通信速度は最高300Mbps。対応バンドは、海外使用も意識したという。Wi-Fiは11acにも対応↑下り通信速度は最高300Mbps。対応バンドは、海外使用も意識したという。Wi-Fiは11acにも対応

 

↑ホーム画面は「らくらくモード」「安全キッズモード」「親指モード」を選択可能に↑ホーム画面は「らくらくモード」「安全キッズモード」「親指モード」を選択可能に

 

同機の実売価格は、3万9744円。2月9日15時から既に予約開始となっており、同月16日に発売されます。

7色カバー同梱の「Priori 5」

エントリーモデルとして展開する「Priori 5」には、7色のバックカバーを同梱。好みに合わせてカバーを付け替えられるのが特徴です。カメラは、シンプルな機能のみを実装。6段階の「ナチュラル美顔モード」はREI 2 Dual同様に利用できます。

 

↑Priori5の画面サイズは5.0インチで重さは135g。背面カバーは全7色↑Priori5の画面サイズは5.0インチで重さは135g。背面カバーは全7色

 

↑背面はさらさらした触り心地。手のひらに収まるサイズ感は従来シリーズを踏襲した↑背面はさらさらした触り心地。手のひらに収まるサイズ感は従来シリーズを踏襲した

 

CPUには、Snapdragon 210を搭載。RAMは2GB、ROMは16GBとなります。また、ローエンドモデルながらDSDSに対応。

 

↑バッテリーは2300mAhで、背面カバーを外した状態で取り外し可能。バッテリーパックには「プラスワン・マーケティング」の社名がチラリ↑バッテリーは2300mAhで、背面カバーを外した状態で取り外し可能。バッテリーパックには「プラスワン・マーケティング」の社名がチラリ

 

同機の実売価格は1万8144円。こちらも2月9日15時から既に予約開始中、同月23日より発売となります。

 

プラスワン・マーケティング時代から協業開発してきた「jetfi」は3月から翻訳機能も導入へ

モバイルWi-Fiルーターの「jetfi(ジェットファイ)」は、MAYA SYSTEMが従来より販売していた製品。SIMカードの差し替え不要で100か国以上での通信に対応。4G LTEをサポートします。有料オプションにより、IP電話網を利用した通話もでき、海外から国内に通話し放題となります。

 

↑jetfi。ナノSIMスロットも備え、国内通信網もサポート↑jetfi。ナノSIMスロットも備え、国内通信網もサポート

 

また、バッテリー容量は5350mAh。スマホを2〜3回充電できるモバイルバッテリーとしても機能します。加えて3月から有料オプションとして、新たに翻訳機能が追加される予定。同機のレンタル価格は680円/日(税抜、以下同)。300MB/日を利用できます。また、販売価格は2万4800円となります。

 

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「FREETELと手を繋ぎたいと思ったのは、eSIMを使ったWi-Fiルーターを出したかったから」と吉田氏は語ります。昨年6月から海外eSIMソリューションを中心として協業に向けた検討開始したことがプラスワン・マーケティングとの出逢いのきっかけだったとのこと。

 

同氏は「今年はeSIMスマホの元年でいろんなものが出てくるのではないだろうか。また、今後は海外eSIMスマートフォンを開発していきたい」といった趣旨も述べていました。そのうち、海外利用に適したミッドレンジ帯のSIMフリースマホが、同ブランドから登場してくるかもしれません。

これで2万円代って太っ腹! 「lite」じゃない性能の「HUAWEI nova lite 2」の衝撃をプロがレビュー

ファーウェイは2月9日、「nova」シリーズの最新モデル「HUAWEI nova lite 2」の販売を開始しました。MVNO(格安SIM事業者)向けのSIMフリーモデルで、楽天モバイル、NTTコムストア by gooSimseller(OCN モバイル ONE)、IIJmio、mineo、BIGLOBE モバイルなど14社が取り扱っています。

 

↑MVNO専用モデルとして発売されたHUAWEI nova lite 2。カラバリはゴールド、ブルー、ブラックの3色↑MVNO専用モデルとして発売されたHUAWEI nova lite 2。カラバリはゴールド、ブルー、ブラックの3色

 

「nova」シリーズといえば、1月26日にauが「HUAWEI nova 2」というモデルを発売したばかり。1200万画素と800万画素のデュアルカメラと2000万画素のフロントカメラを搭載しつつ、実売価格が1万6200円(「auピタットプラン」で「アップグレードプログラムEX」加入時)というコスパの高さで注目を集めています。

 

nova 2とnova lite 2は、モデル名は似ていますが、仕様はかなり異なります。とはいえ、デュアルカメラを搭載し、コスパが高いことは共通しています。

 

HUAWEI nova lite 2は、昨今のトレンドとも言える18:9の縦長ディスプレイを搭載。背面には1300万画素+200万画素のデュアルカメラと指紋センサーを備えています。CPUは最大2.36GHzのオクタコアで、RAMは3GBと、スペック的には「ミドルレンジ」と呼べる仕様。ですが、想定実売価格は2万8000円前後。しかも、MVNOによっては、SIMとセットでさらに安く買えるんです。格安SIMで使えるから、ランニングコストが安いことは言うまでもありません。

↑約5.96インチの縦長ディスプレイを搭載↑約5.96インチの縦長ディスプレイを搭載

 

↑背面にはダブルレンズカメラと指紋センサーを搭載↑背面にはデュアルカメラと指紋センサーを搭載

 

2万円台とは思えない快適な使用感

そんなHUAWEI nova lite 2をいち早く使ってみました。ディスプレイは約5.96インチで、解像度は2160×1080ドット。大画面ですが、左右のベゼルが細く、手に収まりやすい印象。本体の底面のUSB接続口はType-Cではなく、従前のMicro-B形状。その右側にはイヤフォンジャックを備えています。

 

↑サイズは約H150.1×W72.05×D7.45mmで、片手でも持ちやすい↑サイズは約H150.1×W72.05×D7.45mmで、片手でも持ちやすい

 

↑右側面に電源ボタンと音量ボタン↑右側面に電源ボタンと音量ボタン

 

↑底部にUSB接続口とイヤフォンジャック↑底部にUSB接続口とイヤフォンジャック

 

左側にはSIMスロットを搭載。SIMフリースマホは、2枚のSIMを挿して同時に待ち受けられるDSDS(デュアルSIMデュアルスタンバイ)に対応する機種が増えているのですが、HUAWEI nova lite 2は残念ながら非対応。SIMは2枚挿せますが、1枚はGSM(海外の2G)用なので、日本国内では使えません。と言っても無用の長物になるわけではありません。2枚目のSIMの代わりにmicroSD(最大256GB)を挿して、ストレージを拡張できます。

 

↑nano SIMを2枚セットできるが、DSDSには非対応。microSDスロットも兼ねる↑nano SIMを2枚セットできるが、DSDSには非対応。microSDスロットも兼ねる

 

SIMフリースマホで2万円台は、一般的にはエントリーモデルの価格。タッチパネルの反応や、アプリの起動速度のレベルが気になりますよね? でも、筆者が1週間ほど使ってみたところ、その心配はなさそうです。筆者は、今ファーウェイの最新フラグシップ「HUAWEI Mate 10 Pro」を愛用しているので、さすがにnova lite 2の動作性について「サクサク」「快適」とまでは言えませんが、「この価格で、ここまでスムーズに操作できれば上々」というのが率直な感想。日常使いで不便を感じることはなさそうです。

 

3000mAhの大容量バッテリーを内蔵しているので、よほど動画を見まくったり、ゲームに熱中したりしない限り、フルに充電した日に電池残量がピンチになる心配もないでしょう。

カメラの満足度は“お値段以上”

デュアルカメラの画質も気になりますよね? いろいろ撮ってみました。フツーにきれいに取れます。空の青、木々の緑など、色がわりと強めに、はっきり出る印象です。

 

↑撮影モードの選択画面↑撮影モードの選択画面

 

↑背面カメラの設定画面↑背面カメラの設定画面

 

↑背面カメラで撮影した作例↑背面カメラで撮影した作例

 

↑カメラまかせでも鮮明な画質で撮れる↑カメラまかせでも鮮明な画質で撮れる

 

ファーウェイといえば、ライカとコラボしたHUAWEI P10/Mate 10 Proをはじめ、カメラの性能には定評があります。上位モデルには、フィルムを選ぶようにカラーモードを変えられる機能があるのですが、nova lite 2には付いていません。アーティスティックな写真が撮れる「モノクロ」モードもありません。でも、デュアルレンズによって被写界深度を測り、デジタル処理で背景をぼかす「ワイドアパーチャ」という機能は搭載されています。最近は、ほかのメーカーのスマホにも同様の機能がありますが、ファーウェイは先駆者でもあり、ボケ具合がナチュラルなんですよ。その技術は、2万円台のnova lite 2にも、しっかり受け継がれています。

 

↑「ワイドアパーチャ」をオンにして撮った作例↑「ワイドアパーチャ」をオンにして撮った作例

 

↑「ワイドアパーチャ」で撮った写真は、あとからボケ効果を調整できる↑「ワイドアパーチャ」で撮った写真は、あとからボケ効果を調整できる

 

↑後方の被写体にピントを合わせて、手前をぼかすことも可能↑後方の被写体にピントを合わせて、手前をぼかすことも可能

 

セルフィー用のフロントカメラは800万画素。Androidスマホとしては標準的なスペックですが、HUAWEI nova lite 2には「ポートレートモード」というアドバンテージがあります。文字通り、人物(つまり自分)を見栄えよく撮るためのモードですが、特長が2つあります。ひとつは、シングルレンズなのに背景を美しくぼかせること。もうひとつは10段階の設定ができる「ビューティーエフェクト」。盛りすぎないナチュラルな美肌補正ができるので、女性はもちろん、最近増えているという “自撮りおじさん” にも役立ちそうです。

 

↑フロントカメラで「ポートレートモード」で撮影する際は、10段階の「ビューティーレベル」と、「芸術的ボケ味」のオン・オフを設定できる↑フロントカメラで「ポートレートモード」で撮影する際は、10段階の「ビューティーレベル」と、「芸術的ボケ味」のオン・オフを設定できる

 

↑フルオートで撮影した作例↑フルオートで撮影した作例

 

↑「ポートレートモード」で「ビューティーレベル」を「5」に設定して撮影↑「ポートレートモード」で「ビューティーレベル」を「5」に設定して撮影

 

↑さらに「芸術的ボケ味」をオンにして撮影↑さらに「芸術的ボケ味」をオンにして撮影

 

なお、自撮りの際は、背面の指紋センサーをシャッターとして使うことも可能。さらに、カメラに向けて手をかざすと3秒のセルフタイマーが起動する機能も備えています。

 

必要とする人にはありがたい便利機能も充実

OSはAndroid 8.0で、ファーウェイ独自の「EMUI」というユーザーインターフェイスが採用されています。ホーム画面にすべてのアイコンが表示され、ウィジェットも配置できるという“AndroidとiPhoneのいいとこ取り” のような画面構成です。

 

↑ベーシックで使いやすいホーム画面↑ベーシックで使いやすいホーム画面

 

ユーザーにやさしいというか、気が利いているなぁ〜と思える便利機能も充実しています。たとえば、スクリーンショットは、画面を3本の指でなぞるだけで撮れます。画面オフの状態からダブルタップで画面を点灯し、ダブルタップで画面を消灯するといったこともできます。簡単に文字や画像を見やすい表示に変えられる機能や、目の疲れの原因になるとされるブルーライトを軽減する機能も備えています。さらに、今後のアップデートで、顔認証機能が追加されることも予告されています。

 

↑文字がちょうど読みやすいサイズに変更できる「表示モード」↑文字がちょうど読みやすいサイズに変更できる「表示モード」

 

↑ブルーライトをカットする「視力保護」は、時間を設定して自動でオンにできる↑ブルーライトをカットする「視力保護」は、時間を設定して自動でオンにできる

 

↑メモリを解放して動作性を改善したり、ウィルスをチェックしたりできる機能も搭載↑メモリを解放して動作性を改善したり、ウィルスをチェックしたりできる機能も搭載

 

これまで、エントリークラスのSIMフリースマホは “安いけれど使い勝手はそれなり” というモデルが多かったのですが、HUAWEI nova lite 2は “安いけれど、かなり高性能だし、使い勝手もいいよね” という仕上がり。スペックや価格帯では区切れない新しいカテゴリーに属する端末かもしれません。今春のSIMフリースマホ市場に大きなインパクトを与えそうですよ!

自宅のセキュリティーカメラの映像までもシェア!! 「Streety」がコミュニティーの安全対策を変える

アメリカではUberやLyftといった、自家用車を使ってタクシーのように人々を運搬するシステムが爆発的に普及しました。日本でもAirbnbなどの民泊システムは本格化しつつありますよね。このように一般ユーザー同士が提供できるモノやサービスをニーズとマッチングさせるシェアリングエコノミーは今後ますます拡大することが予想されます。

 

そんななか、近隣コミュニティー内でセキュリティーの映像をシェアすることができるようになる無料アプリ「Streety」が新しい発想で注目を集めています。

 

小型で安価なカメラとセキュリティーアプリのおかげで、自宅の玄関先や庭先を録画している一般家庭が増えてきました。今年のCESで発表されたStreetyを使うと、自分が設置したカメラの映像だけでなく、近所の家が設置したカメラの映像を簡単にリクエストできるのです。

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もちろん、自分のカメラの映像が勝手に他人によって見られるわけではありません。アプリを利用するためには、自分の住所を証明して登録する必要があります。それが承認されて初めて近所でStreetyを使っているユーザーのカメラが撮影した映像をリクエストできるようになるわけです。

 

本アプリは同じ地域に住んでいる人だけが使えて、共有する映像には毎回承認が必要となっています。下のビデオでは「うちの前の郵便ポストが倒れているんだけど、道路側の映像をチェックさせて」という具合に自宅周辺のユーザーにリクエストを送る様子が見られます。そうすると、何が起きて郵便ポストが倒れたのかが確認できるわけです。

デフォルトではユーザー同士は匿名表示になっており、持ち主の名前や住所といった個人情報は公開されません。アプリ上で「ハンドシェイク」と呼ばれる挨拶をお互いに交わせば、コミュニケーションを取ることができます。SNSで友達申請をするのと同じ仕組みですね。

 

そこから必要な時に「『公園で遊んでくる』と言っていた子どもがいまどこにいるか分からないんだけど、お宅のカメラから公園が見える映像を2時間分チェックさせてくれない?」とリクエストを送るわけです。見られても困らないものだけ他のユーザーに見せられるので安心ですね。

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子どもがいる家庭が多い地域で本アプリを使えば、協力して不審者等を見張ることができる一方、日中は家を空けている家庭が多い地域では、空き巣対策の強化にも繋がりそうです。「別の角度からの映像があれば空き巣犯の顔がわかったのに」「子どもに声をかけているこの不審者は、自分のカメラだけだとどこから現れたのかが分からない」といったこともなくなるかもしれません。

 

今年3月からダウンロードが開始されるStreetyは、最初は北米のみで利用可能とのこと。スマートホームメーカーのVivint Smart Homeによる開発ですが、同社のサービス利用者でなくても利用できるそうです。

 

同社は、本アプリによって公園で遊ぶ子どもたちのチェックや宅配便の窃盗、車による塀や郵便ポストなどの破損など、近隣コミュニティ全体でセキュリティを強化できると述べています。

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Streetyはコミュニティーの強化を目標としています。テクノロジーの発展で人と人との関係が薄れてしまうということがよく指摘されますが、このアプリはプライバシーを守りつつ、逆にコミュニティー内でのコラボレーションを助けてくれそうです。

 

セキュリティーカメラの映像を近隣住民でシェアするという斬新な発想がどこまで広がるのか。今後の展開を注視しましょう。

家探しのアテンドは人からロボットへ! 物件見学に新風を巻き起こす「ZENPLACE」のメリット&デメリット

買うにしても借りるにしても、自分が住みたいと思う物件を見つけるのは大変ですよね。いろいろな物件を見て回って、自分の条件を満たしているかどうか冷静に考えることが大事ということは分かっていても、忙しい日々のなかでは下見の予約を入れるだけでも一苦労です。特に東京やニューヨーク、サンフランシスコといった人口が密集している大都市では物件も不動産業者も多種多様で、いったいどこから始めればいいのか困ってしまう人も多いのではないでしょうか。

 

そんななか、アメリカではロボットを使って物件の下見を行っている不動産業界のスタートアップ「ZENPLACE」が注目を集めています。利用者が候補の物件を訪れると、人間ではなくスクリーンのついたロボットが迎えてくれるというシステム。スクリーンには不動産業者の担当者が映し出され、ビデオでつながっているので、質問があれば、いつでもコミュニケーションが取れるのですね。

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不動産業者からすると、本製品を使えば担当者が物件見学に同行しなくても済むので、アポイントメントもフレキシブルに受け付けることができます。

 

夫婦やカップルで下見をしたことがある人は予約を取るだけでも何回もやりとりを繰り返す、と言う苦い思いを経験したことがあるのではないでしょうか。ちょうど両方の時間の都合がつく時でも不動産側の都合がつかなかったり、不動産会社から提案された時間帯だと1人しか行けなかったり……考えるだけで頭が痛くなります。

 

ZENPLACEはすでにベイエリアで数百台のロボットを運用しているとのこと。これによって担当者たちのスケジュール管理が大幅に効率化されたそうです。CEOのメワワーラさんは海外メディアに対し、「物件購入や賃貸は、Uberでタクシーの予約をするのと同じくらい簡単になるべきだ」と語っています。地元メディアMercury NewsにZENPLACEが語ったところによると、このロボットの導入によって、担当者1人で1日に15〜20件の下見対応ができるようになったそうです。

上のビデオをご覧いただければ分かるように、物件検討のいろいろなプロセスが効率化されていることがわかります。訪問時には近辺の平均家賃や間取り、近所の公園の写真などをスクリーンで確認することができるとのこと。物件が気にいった場合、その場で申し込み手続きをしてしまうこともできます。

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不動産業者の担当者が現地に来るわけではないので、じっくりと時間をかけて見学したり、一度見た場所をもう一度見たりすることも気軽にできるようになります。アポイントメントの取りやすさや気軽さという点で、消費者にとってもありがたいサービスではないでしょうか。

 

もちろん担当者と実際に会って話さないと信頼できないという方もいるでしょう。そういう方にとって、このロボットの対応は不満かもしれません。ロボットはモーターで動いているようなので、2階建ての物件の場合はもしかしたら訪問者がロボットを持ち上げないといけないのではないかという疑問も浮かびます。

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自分が借りる側ではなく物件のオーナーとして貸す側になったと想像してみると、やはり不安は大きいかもしれません。入居者が本当に信頼できる人物かどうか、仲介業者にしっかり確かめてほしいと思う方は多いでしょう。このシステムを使うことで対面コミュニケーションが減ってしまうことには、そういったデメリットが存在しているかもしれません。

 

ZENPLACEはマシーンラーニングを使って、AIが建物や設備のメンテナンス、故障を予測するというサービスも管理者に提供しています。「この物件の食器洗い機は数か月以内に修理が必要になります」といった通知を受け取ることができるようです。トラブルが起きる前に設備修理などを行うことで、問題を未然に防ぐことができるわけですね。

 

さらには専用のアプリやAmazon Echo、Google Homeを使って、家賃の支払いや光熱費の管理、問題の報告をすることもできるそう。こういう観点でのスマートホームは新しいですね。

 

ロボットによる下見対応は、確かに物件見学のスケジューリングに関する問題を解決してくれそうです。ロボット大国日本にも導入できそうですが、はたしてサンフランシスコ以外の大都市にもこういったサービスは広がるのでしょうか。注目です。

親指の爪に付いているこれは何だ!? ロレアルが生み出した最新紫外線センサー「UV Sense」

頭脳に直接ケーブルをつないだり、皮膚に埋め込まれた半導体にアクセスをしたり、SF映画では人体とコンピューターが限りなく融合された姿が描かれてきました。そんな近未来のファンタジーにどんどん現実が近づいていると実感させられるプロダクトがロレアルによって発表されました。

 

それは親指の爪の上に乗るサイズの極薄の紫外線センサー「UV Sense」です。

 

画像を見ていただくとわかりますが、厚さはなんと2ミリ以下。直径9ミリのUVセンスは装着していることを忘れてしまいそうなウェアラブルになっています。バッテリーを持たないからこそ可能な脅威のサイズです。

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テクノロジーの小型化でウェアラブルはかなり小さなものになってきましたが、身に付けていることを忘れさせてくれるものはなかなかありませんよね。

 

ユーザーの皮膚が浴びている紫外線量データを3か月分保存できる性能を持っているとのこと。爪の上にマニキュアのように装着し、2週間連続して使用することができるそうです。

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紫外線のデータは近距離無線通信(NFC)によってユーザーのスマートフォンに常に送信されます。アプリを通して紫外線量をチェックすることはもちろん、紫外線から自分の皮膚を守るためのアドバイスや豆知識なども提供されます。

 

紫外線が人体に与えるダメージについては広く知られるようになりましたが、実際に自分の生活圏や旅行先でどれほど紫外線を浴びているかはあまり分かっていませんよね。UV Senseはスマホに取り付けるデバイスではないので、わざわざ太陽光にさらすといった手間も必要なし。気軽に使えるので、とりあえず装着してみるかという気になります。

 

よりカジュアルなMy UV Patch

一方、ロレアルは2年前に発表した紫外線センサー「My UV Patch」の新バージョンも発表しました。UV Senseよりもさらにカジュアルに使えるデザインになっています。

本製品は従来のハート型から幾何学模様になっており、日常の服装にもうまくブレンドしそうです。大人のユーザーにとってはありがたい改善ではないでしょうか。

 

My UV Patchは紫外線に反応して色を変えるため、気になった時にパッチを見るだけで紫外線の強さを確認できます。パッチを装着したまま寝たりシャワーを浴びたり水泳をしたりしても大丈夫。おまけに日焼け止めを上から塗ることも可能ですが、UV Senseと違って、数日間しかもちません。

 

専用のアプリを使ってパッチをスキャンすれば、皮膚のタイプやロケーション、紫外線量を読み取ってくれます。そのデータが特別なアルゴリズムによって分析され、日焼け止めをいつ塗るべきか、どのような日差し対策をするべきかといったアドバイスを教えてくれるそうです。

 

My UV Patchのユーザーが参加した研究によると、利用者の34%はMy UV Patchのおかげで日焼け止めをより頻繁に塗るようになった一方、37%は直射日光ではなく日陰の中に入るようになったと報告しています。こういったデータを知ると、本製品は良い習慣を身に付けるきっかけになりそうですね。

 

さらに、この研究によって消費者がより小さく、より長く装着できて、その上リアルタイムでデータをチェックできるウェアラブルを求めていることも分かったそうです。これを受けてUV Senseは開発されたわけですね。納得です。

 

自分の日常生活における紫外線量をチェックするためにはUV Senseを、スマートフォンをあまりチェックしたくない短期の旅行先ではMy UV Patchといった具合に使い分けることができそうです。

 

発売時期や価格はどちらも未発表ですが、2018年後半にはマーケットに送り出される予定とのこと。2019年の夏からはデータに基づいた賢い紫外線対策ができそうですね。

AIが新たなマンガのペンになる!? 白泉社からAIが自動着色したカラーマンガが配信スタート!

技術が進化すれば人の手は必要なくなる。そんな声が聞こえるようになり、近年ではスマートスピーカーなど、生活レベルでAIが活躍する状況が続いています。アート、モノ作りの世界でも、例えば定型的な文書作成は自動作成されるようになるなど、さまざまな発展を見せています。そんななか、日本が誇る文化「マンガ」で、AIを用いた新たな展開が開かれました。白泉社と博報堂DYデジタルが、深層学習技術による線画自動着色サービス「PaintsChainer(ペインツチェイナー)」 を活用したカラー版マンガ作品の配信を開始したのです。

 

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ペインツチェイナーは、Preferred Networks(PFN)が提供する線画自動着色サービスで、白黒などで描かれた線画ファイルや写真画像をアップロードするだけで、深層学習の技術を使って完全自動着色または色指定による自動着色してくれるWebサービスです。今回ペインツチェイナーを、マンガを着色するためにカスタマイズし、深層学習による自動着色ならではのグラデーションなど、独特の味わいが楽しめます。

 

第1弾配信タイトルは「結婚×レンアイ。」(著:萩尾彬)と「私達××しました」(著:空あすか)で、1月24 日より白泉社e-net ほか主要電子書店サイトにて配信を開始しています。今回の第1弾配信を皮切りに、今後も他作品の自動着色によるカラー版の制作、配信も行なうそうです。細かなニュアンスの表現などは、まだまだ人間のイマジネーションには届かないとは思いますが、もし今後より細かな着色が可能になったら、マンガ家にとっての新たな表現ツールにもなり得そうですね。

モバイルPCとして大進化を遂げた「X280」に注目! ThinkPadの2018年モデル登場

レノボ・ジャパンは、同社の主力ノートパソコンであるThinkPadシリーズの2018年モデル14機種を発表しました。2018年モデルのおもな特徴は、最新の第8世代インテルCoreプロセッサー(Coffe Lake)を搭載し、すべてのモデルでUSB Type-Cを電源コネクタとして採用していること。これによりモバイルPCとしての利便性が大幅にアップしています。

 

フラグシップ機「X1 Carbon」はデザインにプチ変更あり

ThinkPadがモデルチェンジするたびに注目を浴びるのが、筐体にカーボン素材を採用し、高剛性と軽量化を実現したモバイルPCのフラグシップ機「X1 Carbon」です。

 ↑ThinkPad X1 Carbon 2018年モデル
↑ThinkPad X1 Carbon 2018年モデル

 

↑2017年に続きシルバーモデルもラインナップ↑2017年に続きシルバーモデルもラインナップ

 

X1 Carbonは14型液晶を搭載しつつも13型クラスのサイズ感で、重量は1.13kg。2017年モデルで採用されたUSB Type-C電源を今回も踏襲し、SIMカードを挿して直接モバイル通信が行えるLTEモデルも健在です。14型の液晶は、高輝度化され画面の見やすさが向上しました。

 

2018年モデルでは、ThinkPadのロゴがクロームメッキ仕様となり、電源ボタンやヒンジもブラックで統一されました。また、天板には「X1」のロゴが追加され、フラグシップ機の名に恥じないプレミアム感が感じられます。

↑鈍く光るクロームメッキ仕様のThinkPadロゴ↑鈍く光るクロームメッキ仕様のThinkPadロゴ

 

↑今回から新たに追加されたX1ロゴ↑今回から新たに追加されたX1ロゴ

 

↑電源ボタンやヒンジもブラックで統一↑電源ボタンやヒンジもブラックで統一

 

2017年モデルに引き続き採用されているUSB Type-Cの電源コネクタ。これまで多くのノートPCでは純正のACアダプタしか利用できませんでしたが、標準規格のUSB Type-Cでは他社製のACアダプタも使用可能となります。例えば手持ちのノートPCのACアダプタを自宅などに置き忘れてしまった場合、これまでは充電をあきらめるか、運よく同じメーカーの機種を使っている人に遭遇してACアダプタを借りるかしか方法はありませんでした。しかし、USB Type-Cを採用している機種なら、ほかのメーカーの機種のACアダプタも利用できるほか、入手しやすい汎用のUSB Type-C ACアダプタも使用可能です。

 

また、スマホのモバイルバッテリーのように、高出力なUSB PD(Power Delivery)に対応したモバイルバッテリーを利用して、コンセントのない場所でも手軽に充電可能。モバイル機器としての使い勝手が格段に向上しています。

↑↑USB Type-C電源を採用(左)↑USB Type-C電源を採用(左)

 

進化を遂げた「ThinkPad X280」

今回発表された2018年モデルのなかでも、最注目なのが「X280」です。前身となるX270に搭載されていたLANコネクタやカードリーダーを廃止し、天板にカーボン素材を採用して薄型軽量化を実現したことで、X1 Carbonの姉妹機的な位置づけになりました。X270と比較して、厚さは20.3mmから17.4mmに、重量は約1.43kgから約1.13kgに薄型軽量化しているので、より気軽に持ち運べるようになっているのがうれしいですね。

↑ThinkPad X280↑ThinkPad X280

 

X1 Carbonは14型のディスプレイを搭載していますが、X280は12.5型のディスプレイを採用。画面は小さいですが、そのぶん本体のサイズもわずかにコンパクトな設計に。重量は双方とも約1.13kgで同等となっています。

↑X1 Carbon(左)とX280(右)↑X1 Carbon(左)とX280(右)

 

↑X1 Carbonシルバーモデルの上にX280を重ねてみました。幅は15.8mm、上下は7.3mmほどX280のほうが小さい↑X1 Carbonシルバーモデルの上にX280を重ねてみました。幅は15.8mm、上下は7.3mmほどX280のほうが小さい

 

↑X280(上)とX1 Carbon(下)。厚みはX280のほうが2mmほど厚い↑X280(上)とX1 Carbon(下)。厚みはX280のほうが2mmほど厚い

 

X1 CarbonとX280どちらを買うべきか?

この2モデルは重さは互角、サイズはX280のほうが若干コンパクト。しかし、液晶サイズに1.5インチの差がありX1 Carbonのほうが視認性は良好です。価格差は最小構成時で4万円ほどX280のほうが安価となっており、X280はまさしく廉価版X1 Carbonといっても過言ではありません。

↑X1 Carbonの廉価版という位置づけのX280(手前)↑X1 Carbon(奥)とX280(手前)

 

では、どちらを選ぶべきか。まずサイズ感に注目。厚みはともかく横幅の15.8mm差は持ち運び時に地味に効いてきます。A4サイズが入るバッグであれば、双方とも問題なく収納できますが、女性が持つ小型のバッグなどに入れる際は外寸は小さい方が理想的。

 

次に、画面サイズの差。1.5インチ程度の差ですが実際に見てみるとかなりのサイズ差を感じます。画面の広さは作業性に直結するため、作業内容によっては大画面が有利となります。

 

どちらを買うべきかの解答としては、ノートPCをメインマシンとして使用しつつ、モバイルでも使用するのであればX1 Carbon。メインはデスクトップPCを使用しており、モバイル時にはノートPCを持ち出すのであればX280というのが最適解でしょう。

 

ただし、X280はX1 Carbonと同等性能を有しているので、小さい画面でも作業性に影響でないのであればX280をメインとして使用するのもありでしょう。また、4万円の価格差をどう考えるかにもよりますが、コストをなるべく抑えたいのであればX280を選択することで出費を抑えられます。

 

レノボが推進する働き方改革に合わせたその他のモデルも刷新

レノボはユーザーの働き方に合わせたモデルをラインナップしており、それぞれが2018年モデルへと刷新されました。ディスプレイが回転しタブレットとしても使用可能な「X1 Yoga」、ディスプレイが切り離し可能な2-in-1モデル「X1 Tablet」、モバイルワークステーション的な位置づけの「T480s」や「T580」など、従来からラインナップされているモデルもUSB Type-C電源を搭載した最新版が発表されました。

↑ThinkPad X1 Tablet 2018年モデル↑ThinkPad X1 Tablet 2018年モデル

 

セキュリティ対策の一環として、液晶上面に搭載されている前面カメラがハッキングなどにより盗撮されてしまうことを防止する機構「ThinkShutter」も搭載。これは、文字通り前面カメラをシャッターで物理的に閉じてしまう機構です。(顔認証カメラが搭載されていないモデルのみ搭載)。

↑「ThinkShutter」を閉じた状態。シャッターを左右にスライドして開閉する↑「ThinkShutter」を閉じた状態。シャッターを左右にスライドして開閉する

 

また、各種コネクタを備えたドッキングステーションは、従来のモデルはThinkPadの底面から接続する使用でしたが、2018年モデルからは、左側面から接続するように仕様変更されました。これにより、Thinkpad本体の薄型化が実現したとのこと。

↑ThinkPadベーシックドッキングステーション 予定価格2万円(税抜)↑ThinkPadベーシックドッキングステーション 予定価格2万円(税抜)

 

ThinkPad2018年モデルはX1 Tabletのみ3月中旬発売予定、そのほかのモデルは2月中旬発売予定。最小構成時の予定価格は以下の通り(すべて税抜)。

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あの「BlackBerry」はいま? 来るコネクテッドカーの時代に向けセキュリティーソフト企業へ変身していた

巷は自動運転車やコネクテッドカーの話題で持ちきり。一方でインターネットにつながっているがゆえセキュリティーリスクが懸念されています。仮に自動車がハッキングされて暴走すれば命に関わる惨事となりかねません。自動車メーカーは自動運転車やコネクテッドカーがハッキングされることを防止するためのセキュリティーリスク対策に力を入れ始めています。

 

そのキープレイヤーとして意外な企業の活躍が見られます。それは「BlackBerry」です。

 

同社はスマホ黎明期に多くの人が使用していたBlackBerryの製造・販売メーカー。2011年以降、スマホ市場の競争激化によりシェアを失い、2016年9月、BlackBerryはスマホの製造から撤退することを発表していました(BlacKBerryブランドのOEM提供は現在も実施)。

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そのBlackBerryが現在どうなっているかと言うと、同社の強みを生かしながらソフトウェア・セキュリティー対策事業に力を注いでいます。今年1月17日に東京で開催された自動車業界の最新技術の展示会「オートモーティブワールド2018」に登壇。自動運転車やコネクテッドカー向けサイバーセキュリティーソフト「Jarvis(ジャービス)」を日本で初公開しました。

 

自動車業界で高まるセキュリティーリスクに対する懸念に応える形です。

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実際、2015年にセキュリティー対策エンジニアのチャーリー・ミラー(Charlie Miller)氏とクリス・ヴァラセク(Chris Valasek)氏が実験で走行中のジープ「チェロキー」をハッキングし遠隔操作することに成功しています。これは、「チェロキー」のスマートフォンとWi-Fi接続し、リモートでエンジンの始動、車両追跡ができる機能の脆弱性を狙ったもの。外部からWi-Fi接続し不正プログラムを車両に送り込むことでハッキングしたのです。

 

このハッキング事例は自動運転車やコネクテッドカーの脆弱性を示しています。

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BlackBerryのジャービスは自動運転車やコネクテッドカー時代にどのような役割を果たすのでしょうか。自動車メーカーの製造段階からハッカーが不正プログラムを車両に送り込むことを画策することすら考えられます。そこで、まずジャービスは自動車メーカーがソフトウェアを車両に組み込む前のソフトウェアに欠陥がないか診断。メーカーはジャービスをクラウドベースで使用できるそうです。

 

既にジャガー・ランドローバーをはじめ複数の自動車メーカーで使用テストを実施中。ジャガー・ランドローバーCEOのDr Ralf Speth氏によると、30日間かかっていたセキュリティー診断が7分まで短縮されたそうです。

 

もともとBlackBerryのスマホはビジネスパーソンの間で「ウイルス感染しない」と言われ、セキュリティーの高さに定評がありました。BlackBerryは長年培ってきた汎用性あるセキュリティー対策技術を、自動車のみならず輸送や医療などの人命に関わる領域に活かしていく予定です。

【iPhone】iOS 11なら「ドラッグ&ドロップ」でテキスト移動できるって知ってた?

iPhoneでメールを作成しているとき、文章の位置を移動したいケースがあります。従来では文章を選択して、「コピー」や「切り取り」をして貼り付けるしかありませんでしたが、iOS 11では選択範囲をドラッグ&ドロップで移動できるようになりました。今回は便利なテキスト移動の方法をご紹介します。

 

選択したテキストを移動する

テキストを選択する方法は従来までと同様に、ロングタッチから「選択」で行います。選択状態になったら、あとはドラッグ&ドロップで好きな位置まで動かせばOKです。

20180205_y-koba6 (1)↑新規メール画面上でロングタッチし、表示されたメニューで「選択」をタップします

 

20180205_y-koba6 (2)↑左右のバーをドラッグして、移動したいテキストを選択状態にします。この状態で選択範囲をドラッグしてみます

 

20180205_y-koba6 (3)↑このように選択したテキスト部分が浮き上がるように動きます。あとは、そのまま任意の位置まで動かしてドロップしましょう

 

20180205_y-koba6 (4)↑このように選択したテキストを移動できました

 

20180205_y-koba6 (5)↑このテキストの移動は、メールだけでなく「メモ」など、ほかのアプリの一部でも利用できます

 

コピーや切り取りを利用する方法と比較すると、貼り付ける手間が省け、よりスピーディーに移動ができます。長い文章を作成するシーンではかなり重宝しますので、ぜひお試しください!

【aibo動画まとめ】ソニー「aibo(アイボ)」を愛せるかな? リアルだけど不気味さは皆無!!

昨年11 月1日、“ワン・ワン・ワン”の日に電撃的な復活が発表された、ソニーの自律型エンタテインメントロボット「aibo(アイボ)」。リアルになった見た目やAIエンジンの搭載などで大きな注目を集めましたが、正直なところ、「話題先行じゃない?」という疑念もありました。

20180204_y-koba1 (1)↑こちらが新生aibo。全体に丸みを帯びたフォルムで、以前のモデルとはかなりイメージが異なります。「かわいくなった!」と評される一方で、「リアルすぎて不気味に感じるのでは?」という声もちらほら……。実際どうなんでしょうか?

 

ただ、製品発表会に参加した人はみな、口を揃えて「これはスゴい!」と語ります。そこまで言うなら……ということで、実際にaiboに会ってきました。何はともあれ、まずは次の動画をご覧ください。約1分間の動画のなかに、aiboの魅力が凝縮されています。特に、18秒あたりの上目づかいがたまりません!

どうですか、このその愛くるしさ!! ここからはさらに詳しくその魅力について見ていきましょう。

 

この愛くるしいふるまいとフォルム、惚れない理由はない!

今回、aiboに会うべく訪れたのは、渋谷モディ1階にあるソニーの情報発信拠点「ソニースクエア渋谷プロジェクト」。ここでは現在、「aibo room」というイベントが開催中で、誰でも予約不要かつ無料でaiboと触れ合うことができます(3月中旬まで開催予定)。aiboの愛らしさは冒頭の動画で十分おわかりいただけたと思うのですが、特に驚いたのが「自然なふるまい」と「豊かな表情」です。

 

新たなaiboは全身に22か所の可動部を備えており、とにかく動きが細かくて滑らか。起き上がった際に頭をブルブルと左右に振ったり、ゴローンとお腹を見せるように寝そべったりと、犬がよく行うふるまいを愛嬌たっぷりに表現しています。こちらもぜひ動画でご確認ください。

■動画①起動(動画は25秒です)

 

■動画②寝そべり(動画は22秒です)

有機ELを採用した瞳も、クリっとしていて愛嬌たっぷり。最初に写真で見たときは「ちょっとリアルすぎません?」と思いましたが、実際に触れ合ってみればかわいいの一言。頭やあご、背中などをなでてあげると目を細めて喜ぶのですのが、その表情がたまりません!

■動画③表情(動画は43秒です)

 

リアルさを加速させる「気分」と「成長」

さらに、aiboはさまざま“芸”を持っています。歌を歌ったりダンスを踊ったり、さらには新しいボーズを覚えたりといったこともできるようです。ただ今回、いろいろ話しかけてその芸を引き出そうとしたのですが、なかなか反応してくれません。

 

てっきり声が届いていないのかと思いましたが、解説員の方によれば、「いまは気分じゃないのかもしれません」とのこと。どうやらaiboには「気分」という概念があり、機嫌が良いとき・悪いとき、テンションが高いとき・低いときなどがあるそう。しかも、育て方によって甘えん坊だったりワイルドだったりと性格まで変わるのだとか。これはなんともリアル! 成長によってこうした個体差が生まれることで、ロボットであるという感覚が薄れ、よりリアルさを感じさせてくれるはずです。

 

「気分じゃないなら仕方ないか……」と帰りかけたとき、aiboがまさかの行動を! そう、「ハイタッチ」です。これにまたギュッと心をつかまれ、なかなかその場から立ち去ることができませんでした。

■動画④ハイタッチ(動画は15秒です)

成長という意味で言えば、aiboの学習能力についても語らずにはいられません。aiboにはカメラや各種センサーが組み込まれており、人の顔や部屋の形を認識可能。例えば、いつも優しくしてくれる人の顔を覚えて近寄ってきます。今回小一時間触れ合った際も、何度か離れたところまで追いかけてきてくれました。こんな愛くるしい表情で迫られたら、惚れないはずはありません。

 

aiboと記念写真が撮れるフォトスポットも用意

今回訪れたaibo roomでは、aiboと触れ合えるスペースのほか、フォトスポットも用意。しかも、ここで撮影した写真を「#SonySSP」を付けてSNSに投稿すると、限定オリジナルaiboステッカーがその場でもらえるんです!

20180204_y-koba1 (2)↑お手をしているaiboと一緒に写真を撮ることができます。また、aiboのロゴをモチーフにユニークな写真が撮れるフォトスポットも用意

 

20180204_y-koba1 (5)↑限定オリジナルaiboステッカーは2週間ごとにデザインが変わります

 

自然なふるまいに表情、さらには成長・学習による個体差。愛らしさとリアルさを絶妙なバランスで体現するaiboに、そもそも「話題先行じゃない?」と疑っていたことなど完全に忘れ、すっかり癒されてしまいました。この魅力を文字と動画だけでお伝えするのは到底不可能ですので、気になった方はぜひご自身の目でお確かめください!

カーネルおじさんもバブルに乗った! ケンタッキーがビットコイン決済可のフライドチキンセットを販売

世の中はビットコインの話題で持ちきり。

 

企業サイドにもビットコインの影響が及び始めています。去年、ビックカメラ店舗でビットコイン決済が可能になったのが話題となりましたが、そのほかにも企業は自社の商品・サービス代の決済にビットコインを徐々に使用し始めている模様。そして、今年1月にはあのケンタッキーもビットコインでの決済を導入したというニュースが飛び込んできました。

 

ケンタッキーカナダが自社ECサイトでビットコインで購入できるセットの「ビットコインバケット(The Bitcoin Bucket)」を販売しました(現在売り切れ中)。

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「ビットコインバケット」には20カナダドル相当の10個のチキン、ワッフルフライ、ミディアムサイド、グレイビーソース、2つのディップが詰められているとのこと。ECサイトで購入すると、1月12~19日の間で好きな日にちと時間を選び、配達してもらえるというものでした。

 

ビットコインでの決済はケンタッキーが提携しているビットコインウォレット「Bitpay」を通して可能です。決済にはビットコインのリアルタイムのレートが反映されます。

 

しかし、ECサイトには「ビットコインの値段は変動するけれど、カーネルサンダーの秘伝のレシピはずっと一緒」という言葉も。

 

ケンタッキーカナダのTwitterアカウントではこんなツイートが。

 

「ケンタッキーカナダがビットコインバケットを発表します。私たちはビットコインが一体何なのか、どんな役割を果たすのか正確には把握できていません。でも、ビットコインはチキンの油がついた指をなめたくなるほど美味しいチキンを食べるのを邪魔したりしませんよ」と親近感の湧くツイートです。

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人々の反応はどうでしょうか。Twitter上では多くの人がこのビットコインバケットについてツイートしています。

 

「KFCにビットコインを渡さないとね。トレンドにうまく乗ったマーケティング施策だね」

 

その一方、「ジャンクフードがジャンクマネーに出会った」と少しネガティブな意見も出ています。

 

一番目のツイートの通り、今回の「ビットコインバケット」は決済としてのビットコインよりもビットコインを話題にしたマーケティング施策としての色が強そうです。いずれにしても、ビットコインはますます盛り上がっていきそうなことを予感させます。ケンタッキーカナダのような取り組みは今後もあちこちで見られるでしょう。

寸法付き画像で売り上げアップ! 「ハカルノ」はフリマアプリやオークションアプリ利用者の救世主になるの?

フリマアプリやオークションアプリで服を出品するときに、少しでも早く売れるための裏ワザを知っていますか? それは、サイズ表記をわかりやすくすること。たしかに買い手側からしても、サイズ感がわかりやすいほうが購入する気になりますよね。

 

そんなフリマ・オークションアプリの利用者におすすめなのが、IoTメジャーと、スマホアプリを組み合わせた「hakaruno」(ハカルノ)です。一体普通のメジャーとは何が違うのでしょうか。

採寸データがスマホ上に反映されるから便利

ハカルノは、富士通デザイン、プライムキャスト、富士通コンポーネントの3社によって、クラウドファンディングサービス「Makuake(マクアケ)」にて出資者を募集しているプロダクトです。先行予約はすでに開始しており、支援価格は1万5750円からで、目標額は1050万円。配送予定は11月となっています。

 

使い方はシンプルで、まずはスマホで服を撮影します。次に、アプリ上で画像を指でなぞり、計測したい部分を決めたらその場所をメジャーで測定するだけ。すると、アプリ上の画像に採寸データがBluetooth経由で反映される仕組みです。

 

↑一見すると普通のメジャー。計測し終えたら、本体のボタンを押す。電源はDC3.0Vのボタン電池1個で、半年から1年間利用できるとしている↑一見すると普通のメジャー。計測し終えたら、本体のボタンを押す。電源はDC3.0Vのボタン電池1個で、半年から1年間利用できるとしている

 

↑計測結果が画像上に表示される。この画像を出品画像として使用できるのがこの製品の最大の特長↑計測結果が画像上に表示される。この画像を出品画像として使用できるのがこの製品の最大の特長

 

どうやって長さを認識しているのかというと、その秘密はメジャーの裏に印字されたコードにあります。メジャーの本体のボタンを押すとこのコードを読み取り、そこから長さとしてアプリに表示するんです。

 

↑こちらが実際に製品化予定の本体。メジャーの裏面にはコードが表示されており、これもデザインのように見える。長さは150cmまで対応↑こちらが実際に製品化予定の本体。メジャーの裏面にはコードが表示されており、これもデザインのように見える。長さは150cmまで対応

 

実際に寸法付きの画像がどれだけ効果的なのかを試してみたところ、出品から2日目に値下げをしても売れなかった服が、3日目に寸法付き画像に変更したところ、翌日の4日目には販売が完了したそうです。このテストからもわかるように、やはり寸法付き画像はフリマアプリやオークションアプリにおいて、有効な手段なんですね。

↑紹介文にサイズを書いても売れにくかった服が、寸法付きの画像に変更しただけで売れたという結果に。やはり見やすさは大事な要素であることを実証している↑紹介文にサイズを書いても売れにくかった服が、寸法付きの画像に変更しただけで売れたという結果に。やはり見やすさは大事な要素であることを実証している

 

アパレル店舗での伝票記入のミスも減る

ハカルノのもうひとつの用途として提案されているのが、アパレル店舗でのお直しやオーダーメイドに使われる伝票の半自動化です。実際、この採寸の記入時にミスが起こりやすく、ハカルノを使うことで伝票の書き間違えや読み間違えのリスクを低減できます。

 

↑最近はカスタムオーダーやオーダーメイドが広まりつつある。アパレルメーカーやセレクトショップでは、伝票の書き間違えや読み間違えによるお直しのミスが15~20%あるそうだ↑最近はカスタムオーダーやオーダーメイドが広まりつつある。アパレルメーカーやセレクトショップでは、伝票の書き間違えや読み間違えによるお直しのミスが15~20%あるそうだ

 

伝票登録は4ステップで、まずは伝票を撮影し、入植したい項目をタップします。あとは、ハカルノで採寸し、プリンターで印刷するだけ。メジャーはアパレル仕様の5mm刻みで、デザインなどはアパレル業界に人たちの声を反映して決められたのだとか。

 

↑採寸したデータはスマホからWi-Fi対応のプリンターに出力できる↑採寸したデータはスマホからWi-Fi対応のプリンターに出力できる

 

ほかにも、赤ちゃんの成長記録やDIYへの活用、植物の観察日記としての利用など、ユーザーのライフスタイルに合わせた使い方が可能です。毎日ウエストを計測して、ダイエットに役立てるなんてこともできそうですね。

 

↑現状は服を採寸することを前提に考えられているが、ユーザー自身が新たな使い方を見つけてくれることにも期待を寄せている↑現状は服を採寸することを前提に考えられているが、ユーザー自身が新たな使い方を見つけてくれることにも期待を寄せている

 

もともとは富士通デザインと富士通研究所の自主研究プロジェクトからスタートし、アプリのデザインと制作を富士通デザインとプライムキャストが行い、IoTメジャーの開発は富士通コンポーネントが担当します。2年前から温めてきた企画がようやく形になりつつあるというこのプロジェクト、製品化すればいろんな分野で活躍するアイテムになるかもしれません。

ビジネスシーンで使いたいシルバーモデルが追加! 持ち歩きたくなるノートPC「LG gram」2018年モデル登場

LGエレクトロニクス・ジャパンは、軽量ノートPC「LG gram(エルジー・グラム)」シリーズの新モデルを2月23日に発売します。ラインナップは、13.3インチ、14.0インチ、15.6インチの3サイズ9モデル。

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「LG gram」は、軽量&スリムなコンパクトデザインが特徴のノートPC。2018モデルでは、第8世代インテルCoreプロセッサー(※)とDDR4メモリの採用により、処理能力が大幅に向上しています。また、カラーバリエーションに従来の「ホワイト」に加え、新たに「ダークシルバー」を追加。さらに、べゼルのスリム化やファンの改善によるノイズ低減のほか、大容量バッテリーの搭載により連続使用時間の向上が図られています。

※:13Z980-MR33Jを除く

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13.3インチモデルでは、重量わずか965gと軽量ながら、72Whの大容量バッテリーを搭載することで、約27時間の連続使用が可能。急速充電に対応しており、20分の充電で約4時間30分駆動します。さらに、USB Type-Cをはじめ、USB3.0、HDMI、ヘッドホンなど各種端子と、microSDスロットを搭載。外部モニターやマウスなど、さまざまな機器をアダプターを使わずに接続できます。

 

すべてのモデルでマグネシウム合金を使用したフルメタルボディを採用し、米国国防総省の耐久試験もクリア。どこでも自由に持ち歩いて、タフに使うことができます。ディスプレイの解像度は、いずれもフルHD(1920×1080ドット)。

 

【15.6インチモデル】

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【14インチモデル】

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【13.3インチモデル】

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ノートPCを入れたカバンが重くて持ち歩くのが辛い、とお悩みの方は、軽量ノートPC「LG gram」をぜひチェックしてみて下さい。

【iPhone】ロングタッチはもう古い! リンクを新規タブで開く最も簡単な方法

リンクを新しいタブで開きたいときは、従来はロングタッチから操作メニューを経由する必要がありました。でも、そのやり方はもう古いかも……。なんとiOS 11からは、メニューを経由せずにダイレクトに開けるようになったんです!

 

従来の方法をおさらい

従来の方法でリンクを新規タブで表示する場合は、リンクをロングタッチして「新規タブで開く」を選択します。

20180205_y-koba8 (1)↑新規タブで開きたいリンクをロングタッチします

 

20180205_y-koba8 (2)↑操作メニューの一覧が表示されるので「新規タブで開く」をタップすれば、新しく追加されたタブでリンクが開かれます

 

iOS 11なら2本の指でタップするだけでOK!

iOS 11からはリンクを2本の指でタップするだけで、新しいタブで開くことができます。メニューを経由する必要がないので非常に簡単です。

20180205_y-koba8 (3)↑新規タブで開きたいリンクを2本の指でタップします

 

20180205_y-koba8 (4)↑新しいタブが追加され、このようにリンクのWebページが表示されます

 

2本の指の間隔を1~2㎝空けて、「トン」っと軽快にタップするのがポイントです。間隔が近すぎると指を1本と認識しまい、逆に間隔が広すぎても認識しません。画面サイズの小さいiPhoneだと少しやりづらいかもしれませんが、iPadでは押しやすくてオススメです。

 

ただ、編集部のiPad mini4ユーザーからは、右手だけで「持つ」「スクロールする」「タップ」するを行うので使いづらいとの声も。一方、左手でiPadを持って右手で操作するという人にはピッタリです。機種や普段の使い方にもよりますが、慣れれば使いやすい操作だと思うので、積極的に取りいれてみてはいかがでしょう。

「客室スマホ・handy」が理にかなった次の一手。激増する訪日外国人の悩みを「スマートパンフレット」は解決するか?

去る1月30日、無料レンタルスマホ「handy」を展開するhandy Japanは、神奈川県内にある5か所の観光案内所にて、訪日観光客へのhandyの無料レンタルを開始すると発表しました。まずは実証実験として、2月中旬から3月末にかけて実施される予定。なお、こうした試みは、国内の自治体としては初となります。

 

客室スマホ「handy」とは?

そもそも「handy」は、ホテルを中心に展開するサービス。アメニティのように客室に設置されたスマホを、宿泊客が滞在中に自由に利用できる「客室スマートフォン」として事業展開を進めてきました。

 

20180205_handy002↑無料でレンタルできる「handy」の端末。充電端子はマグネットになっており、専用の台座に置いて充電する

 

宿泊者は、無償貸与された端末を介して、無料かつ無制限でインターネットを利用でき、IP電話を利用した仕組みで国内通話・国際通話も無制限にかけられます。なお、端末には、オリジナルのホーム画面が表示されており、旅先に関する情報が表示される仕組み。「外出先コンシェルジュ」としてホテルフロントに電話をかけることもできます。

 

ちなみに、「handy」は2012年に香港でスタートしたサービス。現在、香港・シンガポールを中心に、Mango International Group Limitedが提供しています。国内ではシャープとMangoの合弁会社であるhandy Japanが2017年7月からサービスイン。そのため国内の端末はシャープ製となっています。

 

グローバルでは60万客室にhandyが設置され、シンガポールではホテル客室の約6割に導入されているとのこと。日本ではサービスインから半年ほどしか経過していませんが、既に23万客室に設置されていて、導入スピードの速さが伺えます。なお、そのうち東京は7万客室に達しています。

 

自治体側のメリットは観光事業に生かせるデータの収集

このhandyが、1月30日付けで神奈川県と協定を結びました。まずは実証実験として、県内5か所の観光案内所にてレンタルされることになります。1か所の案内所において1日あたり10台までが無償貸与可能。貸与期間は3日間となります。実証実験段階では台数が限られるため、大々的なプロモーションは実施されません。

 

20180205_handy003↑handy Japanの勝瀬 博則 代表取締役社長(写真左)と、神奈川県知事の黒岩祐治氏(写真右)。写真は1月30日の協定締結式にて

 

なお、貸与対象は訪日外国人旅行客となり、スマホ自体の表示言語は15か国語を選択できる仕組み。ただし、観光情報など、表示されるコンテンツによっては現在のところ日本語と英語の2択のみとなっていました。

 

20180205_handy004↑handyを用いた実証実験の全体像

 

20180205_handy005↑handyを貸与する観光案内所の一覧と、神奈川県、handy Japanの役割について

 

神奈川県知事の黒岩祐治氏は「外国人観光客は激増を続けているが、通信環境に対する不満もあると聞いている、そこを改善できれば良いと思っている」、と導入についての期待を述べています。一方、handy Japanの勝瀬 博則 代表取締役社長は、handyを観光案内所で配布する場合の具体的な3つのメリットについて説明。

 

20180205_handy006↑handy Japanが主張するhandyを自治体が導入する3つのメリット

 

1つ目は、観光プロモーションに利用できること。都心部以外の観光地においてWi-Fiスポットが整備されていない場合もあります。観光客側にとって、こうしたエリアでも無料でモバイル通信を利用できるのはありがたい。オススメの観光スポット検索や、地図アプリを利用できることもメリットです。

 

20180205_handy007↑シンプルなグルメ情報を紹介する記事画面の例

 

2つ目は、観光ビッグデータ分析への利用が挙げられました。これは主に自治体側のメリットとなります。自治体側としては、観光客がどのように周遊しているのか、把握できていない現状があり、handyによって観光誘致に活用できる統計情報が入手できるのは、非常に有用です。また、デジタル画面でアンケートを実施することで、コストを掛けずに趣向の調査も行えます。

 

3つ目は、災害対策です。緊急時に何が起きているのか、どう対処すればよいのかをリアルタイムに伝えることが可能。また避難場所への誘導にも利用できるといいます。

 

勝瀬社長は、こうした特徴を元に、handyが新たに「スマートパンフレット」という役割を担うことになる主張しました。同氏曰く、「現状の紙のパンフレットには、読まれているのか、読んだあと本当に観光スポットへ訪れているのか、を把握できない問題点がある。また、読まれても読まれなくても最終的にゴミとなってしまう」とのこと。一方、handyではこうした問題を解消でき、「デジタル化することで情報の更新がリアルタイムに行える」というメリットもあります。

 

20180205_handy008

 

4月以降の実施は実証実験の結果次第。自治体による無料レンタルスマホの試みは、果たして定着するのでしょうか。

 

TP-Linkの力作新作3選! 注目はプロeスポーツ選手驚きの「タイムラグ・ゼロ無線LANルーター」

ゲームとスマートホーム。両者の共通点って何だと思いますか? 答えは「インターネット環境」。どちらもインターネットなくしては語れないものとなっています。

 

そんなインターネット環境において、欠かせない存在なのがティーピーリンクジャパン(TP-Link)。同社は無線LAN製品の開発、製造、販売で世界ナンバーワンのシェアを誇るメーカーです。そんな同社から、ゲーマー向けの無線LANルーターとIoT製品という、まったくコンセプトの異なる製品群が発表されました。さっそくどんな製品なのかをご紹介したいと思います。

 

無線LANルーター「Archer C5400X」はゲーマー必見

ゲーミング無線LANルーター「Archer C5400X」は、トライバンド接続に対応したモデルです。「トライバンド」とは、「3つの帯域」のことで、2つの5GHz帯(各2167Mbps)と2.4GHz帯(1000Mbps)の計3つのWi-Fiバンドが利用できます。

 

20180205_tplink002↑IEEE 802.11ac/n/a/g/bとトライバンドに対応する同社の最上位モデル。スマホとBluetoothで接続し、専用アプリ「Tether」による設定が行える

 

これまでの一般的なWi-Fiルーターは2つのバンドしかなかったので、混雑するとどうしても通信速度が低下してしまいました。それを解消できるのがトライバンドのいいところ。たとえば、1つのバンドをゲーム専用にし、残った2つのバンドを他の用途で使うことで、通信速度を落とさずに効率良くインターネット回線が使えるようになります。

 

↑背面にはギガビット対応の有線LANポートを8基装備。回線が安定しているので、ゲーミングだけでなく、SOHOなどでの利用にもオススメ↑背面にはギガビット対応の有線LANポートを8基装備。回線が安定しているので、ゲーミングだけでなく、SOHOなどでの利用にもオススメ

 

また、プロセッサとしてクアッドコアプロセッサと3基のコプロセッサを搭載。大きな負荷がかかる機能をバックグラウンドで動かしていても、オンラインゲームのプレイ中にラグが生まれにくいのが魅力です。

 

ほかにも、「レンジブースト」機能で端末の送受信感度を高くし、ビームフォーミング機能でルーターの送信能力を高めているのだとか。これによりWi-Fiの対象範囲が広くなり、無線LANルーターの近くに置かれたパソコンやゲーム機器だけでなく、家のさまざまな場所でスマホゲームをプレイする人でも安心して使えるようになっています。

 

20180205_tplink004↑本体には、大型の外部アンテナ8本を搭載。一般的な無線LANルーターはアンテナをネジで固定することが多いが、Archer C5400Xでは差し込み式になっている

 

古いデバイスが混在した場合にも通信のバランスを保ってパフォーマンスの低下を防止できる「エアタイム フェアネス」機能も備えています。ファイルサーバー機能、16GBの内蔵ストレージ、さらには外付けストレージを増設できるUSB 3.0ポート×2の搭載など、盛りだくさんな無線LANルーターとなっています。

 

 

プロのゲーマーも大満足のデザインと安定感

同社の無線LANルーターは、著名なデザイナーの起用や北欧風の仕上げなど、機能だけでなくデザインにもこだわっているのが特徴です。発表会に登壇したプロeスポーツチームのDustelBox選手、tatuki217選手も、ゲーム製品らしいデザインや赤と黒のカラーリングがお気に入りのよう。

 

20180205_tplink005↑左からDustelBox選手、ティーピーリンクジャパン支社長の李 超毀氏、プロeスポーツチーム「DetonatioN Gaming」CEOの梅崎 伸幸氏、tatuki217選手

 

使い勝手についてDustelBox選手は、「普段はPCでゲームをプレイするのでWi-Fiを使うことはないのですが、Archer C5400Xは有線LANを使うときと遜色ないスピードだった」と驚かれていました。tatuki217選手は「スマホゲームをするので普段からWi-Fiを使っているのですが、普通のWi-Fiだとタイムラグが生じて、その一瞬の差で負けてしまうこともある」とスマホゲームの厳しさを語り、Archer C5400Xはラグが生じないと感じたそうです。

 

Archer C5400Xの想定実売価格は5万円前後で、発売時期は4月上旬予定。PCやスマホでゲームをする人にとっては、要注目の無線LANルーターとなりそうです。

 

 

手持ちの家電をスマート家電化できるWi-Fiプラグ「HS105」

TP-Linkとしては初となるIoT製品が、Wi-Fiプラグの「HS105」です。HS105は、スマホアプリ「Kasa」で、プラグに接続した出力14Aまでの家電のオン/オフ切り替えや、タイマー設定ができるスマートプラグです。

20180205_tplink006↑HS105は、66×40×42mm、重さ85gとコンパクト。対応スマホのOSはAndroid 4.1、iOS 9.0以上となっている

 

このスマートプラグのいいところは、フィリップスの「Hue」など多くのIoT製品で必要となるコントロールハブなどの追加機材がいらないところです。また、コンセント口を塞がないコンパクトなサイズ感も特徴です。

 

20180205_tplink007

 

最近話題の「Amazon Alexa」や「Googleアシスタント」に対応しており、これらを搭載したスマートスピーカーによる音声操作も行えます。各スマートプラグに名前を設定できたり、たとえば「寝室」や「リビング」といったように、複数のスマートデバイスを1つのグループとしてまとめて操作できたりもするなど、既存のIoT製品と同じような使い方ができます。

 

20180205_tplink008↑スマートプラグに接続した家電の操作を音声で行えるのが最大の魅力

 

「お出かけモード」を使用すれば、HS105につながっている家電のオン/オフを無作為に切り替えられ、旅行や出張で長期間自宅を不在にする際も、常に自宅に誰かがいるように見せることも可能。Kasaアプリで消費電力をリアルタイムで確認できる機能もあります。

 

HS105の想定実売価格は4500円前後、発売時期は3月下旬予定。初期投資のコストを抑えながら自宅を手軽にスマートホーム化できるので、「スマートホームってなんぞや?」と思っている人にとってのいいきっかけになりそうです。

 

また、今回の発表会では、Wi-Fiに直接接続可能なスマート電球「LB110」「LB130」もお披露目されました。

20180205_tplink009↑左がLB110、右がLB130。いずれも口金はE26で、消費電力は11Wとなっている

 

20180205_tplink010↑多くのスマート電球と同様、LB110には調光機能を搭載。日の出や日没に合わせて光の強さを調整できる

 

20180205_tplink011↑LB130は、明るさだけでなく光の色合いを1600万色のなかから設定可能。用途や気分に合わせて細かく調整できるのがスマート電球の醍醐味だ

 

HS105と同様、Kasaアプリからの操作が行え、スマートスピーカーによる音声コントロールにも対応しています。実売価格は未定、発売時期は2018年夏頃を予定。こちらも発売が待ち遠しいですね。

 

同社の開発力をふんだんに盛り込んだ最強ルーターと同時に、初のIoT製品まで投入するなんて驚きましたが、トライバンドも備えているしArcher C5400Xこそスマートホーム化の母艦としてピッタリなのかもしれません。ゲーミングとIoTという一見別ジャンルに見える今回の新製品群は、全部揃った時にとても快適な生活をみせてくれるかも。

視覚障がい者目線のiPhoneとMac――ブラインドライターがApple製品を使って変化したこと

視覚障がいを持つ人にとって、iPhoneやMacは使いやすいものなのか?

 

本稿は、iPhoneの持つユニバーサル性を掘り下げるべく、ブラインドライター(※1)として活躍する松田昌美さんにインタビューした記事だ。前回は、iPhoneの「アクセシビリティ」機能の解説および、松田さんにふだんのiPhoneの使い方を聞いた。

 

アクセシビリティとは、画面の文字を読み上げる「ボイスオーバー」やSiriのタイプ入力機能など、視覚や聴覚、身体に障がいを持つ人をサポートをしてくれる機能。iOSのそのほかの機能と同様、こちらもOSアップデートごとに進化を遂げている。

 

今回は、アクセシビリティの新しい機能を松田さんに使ってもらい、実際の使い勝手を聞いてみた。記事の後半では、iPhoneに限らずMacを含めた、松田さんのApple生活を紹介。こうしたテクノロジーの登場によって、松田さんの生活がどのように変化してきたのか、という点にもフォーカスしたい。

 

※1:視覚に障がいを持っているが、聴力を生かして音声をテキスト化する「テープ起こし」のプロ。テープ起こしとは、インタビュー・講演などの発話内容をテキストデータにすること。取材者が記事執筆前に行うのが一般的だが、時間と手間がかかる作業といわれている

 

ボイスオーバーが画像の内容を説明できるようになった

iOS 11では、ボイスオーバーの画像認識が進化した。写真の被写体がなんであるのかを判別し、音声で伝えてくれる。同機能を試すには、同機能をオンにしている状態で写真アプリを起動し、写真を指定した状態で「3本指」でタップを行えばよい。

 

筆者が試したところ、「ハンバーガー」や「太陽」「レシート」などが映った写真をズバリ判別できた。一方で、飲料水の写真を「ヨーグルト」と誤認識する場面も。また、現段階では判別できない被写体も多く、はっきりと認識できる対象は限られている印象だ。

002↑ボイスオーバーで、「ハンバーガー」と判定された写真

 

――松田さんは「ボイスオーバー」の画像認識を使ったことはありますか?

 

ありますよ。以前から「何人写っています」「明るいです」といった情報は教えてくれました。判別できる対象が増えると便利ですね。

003↑松田昌美さん。東京都内在住の31歳。静岡県内の盲学校を卒業後、上京。26歳のときに目の病気が進行して、現在の視力は目の前に出された指の数がわかる程度。ブラインドライターとしてテープ起こし業を行っている。メディア出演はNHK「ハートネットTV」、ウェブメディア「ログミー」など多数。https://peraichi.com/landing_pages/view/blindwriter

 

希望としては、もっと具体的なことを教えてくれるとうれしいです。例えば、手書き文字などを読み上げてくれると便利だなって。そうすると郵便物などもiPhoneで読めて日常生活がラクになります。

 

ちなみに筆者は手持ちの「iPhone X」でボイスオーバーを試したが、同モデルではスワイプアップ操作が別の操作に割り当てられるため、iPhone Xの一部操作が行えなくなってしまった。視覚障がいを持つ人には、ホームボタンがある機種(iPhone 8/8 Plusなど)をオススメしたい。

 

「色を反転」に「スマート」モードが非常にいい

iOSでは、色覚異常をはじめとした視覚障がいに対するサポートとして、ディスプレイの調整が行えるよう。こちらもアクセシビリティの設定項目から、カスタマイズ可能。具体的には、ホワイトポイントを下げたり、グレースケールを有効にしたり、カラーフィルタを選択したりすることができる。なかでも、「色を反転(スマート)」という設定が追加された点には注目したい。

 

006↑「色を反転(クラシック)」(左)と「色を反転(スマート)」(右)の違い

 

――そもそも「色を反転」させるのはどういったメリットがありますか?

 

ウェブサイトなどで、白地の背景が広いと眩しすぎると感じてしまう人がいるんです。私も視力があったときは、そうでした。例えるなら、フラッシュをずっと直視している感じでしょうか、目で文字を追えなくなるんですよ。かといって、バックライトを暗くしてしまうと見えなくなってしまいます。「色を反転」を有効にすると、白と黒が入れ替わるので、文字の背景が黒地になって、反対に文字が白くなる。これで、まぶしさを低減できるわけです。

 

――「色を反転(スマート)」だと、色を反転させても「画像」や「メディア」などの色が変わらないようになりました。

 

それは良いですね! いままでの「色を反転」だと、画像がすべて“レントゲン写真”みたいになっていましたから。写真が“ガーン”って感じになっていて気持ち悪くて……(笑)。あとは、ピンクのハートの絵文字を黒にしないで欲しい、と思うこともありましたから。

 

筆者が検証したところ、新設定だとテキストなどの色を反転しつつ、写真などは自然な色味に保てた。こうした特徴は、「写真」などの標準アプリに加え、「YouTube」などの動画コンテンツでも対応。しかし、Googleの画像検索画面などでは反映されなかった。どうやら、アプリによってまだ差があるようだ。

 

松田さんはどうやって「ブラインドライター」をしているのか?

取材の内容を録音した音源データから、発言をテキストに起こしていく「テープ起こし」という作業。ブラインドライターである松田さんはApple製品を活用しながら、こうした作業をこなしている。

 

――文字起こしではApple製品を使っているんですか?

 

PCでは、もともとWindowsを使っていて、最近Macに変えたんです。実は、テープ起こしの作業は、マシンを酷使してしまうんです。壊れたときに「あっ、依頼の納期が間に合わない!」といった経験も。いまからWindows 10のPCを買って専用ソフトを用意してると、間に合わないし、金額もかかるし……そんなときにAppleの店員さんが「ボイスオーバー」が使えるよって勧めてくれたんです。

 

――実際にMacにしたときはどうでしたか?

 

手に持った時に、「なんじゃこりゃ」と思いました。当時使っていた旧マシンよりもすごく軽くて、これならどこにでも持っていけるな、と。すごい衝撃でした。キーボードの配置が違ったので最初は動揺しましたが、カスタマイズしてもらってなんとかなりました。キーボードタッチが軽いので、肩が凝らなくなったのは良い点ですね。打鍵音も良くて、Mac好きだな、ってなりましたよ。オシャレなのは大事だなって。

 

あとはMacのサポートがとても丁寧でした。普段ボイスオーバーを使っていることを伝えて、「こういうことがしたい」と伝えて。設定などはリモート操作で助けてもらったりしました。

 

――Macの改善して欲しいところはありますか?

 

テープ起こしが快適にできるアプリケーションが欲しいですね。いまある不便な部分を解消しようと、現状では、色々ジェスチャー機能(※2)を駆使して、なんとか使っています。そもそも、Macを操作している盲人ってあまりいないんですよ。だから各所でアピールしてます。「Macとボイスオーバーをつかうと、こういうことができるんだぜ!」って。

※2:Macのトラックパッドはタップ、スワイプ、ピンチしたり、1 本指または 2 本指を広げたりして、便利な操作(拡大・縮小・ウェブページの遷移など様々)が可能。

 

――iPhone、Macと、Apple製品ファンなんですね。

 

使い勝手とは別で、どうしてもMacを使いたい理由があるんです。私、「tenbo」という障がい者ファッションのデザイナーの鶴田能史(つるた たかふみ)さんと友だちで、鶴田さんがMac用のスキンシートを出していて、とてもオシャレなんです。「せっかくだったら、そのシートを貼って、よりスタリッシュ&かわいくなったMacでカフェで仕事したい!」と思って(笑)。プロダクトのデザインが優れているというのは、人の行動を変えようとするパワーがありますよね。

 

あとひとつ言えるのは、Appleから変える気はないので、「お願いだからもうちょっと安くして欲しいー!」ってことですかね(笑)。WindowsのPCに、音声ソフトを別途購入して追加することを考えたら同じぐらいの金額なんですけれども。加えて、ボイスオーバーがもう少しだけ賢くなってくれたら言うことなしです。

 

――そう言えば、Windowsも同時に使っているんですか?

 

いいえ。例えば「ガラケー」と「iPhone」と2台持ちすると、つい慣れているガラケーを使ってしまいますよね。それと同じことをしてしまいそうだったので、あえてWindowsは片づけてしまいました。Macだけにしてしまえば、Macでやらざるを得ない。覚えてしまえば大丈夫です。そこまでしてカフェで仕事したいか!って話ですけどね(笑)。

 

テクノロジーで松田さんの生活はどう変わったか?

――iPhoneやMacと出会ったことで、生活はどんな風に変化がありましたか?

 

パソコンを外に持ち出せることになったことは大きいですね。そもそもリンゴが好きなので、あのマークを持ち歩けるのも良い。スタイリッシュでかわいいです。あとこれはAppleさんでは推奨していないと思いますが、カメラ性能がよいので、「拡大読書機」を買わずとも、ある程度iPhoneで済んでしまうんですよ。それが凄く助かるなと――。

 

――「拡大読書機」ってなんですか?

 

簡単に言うと、虫眼鏡のテレビバージョンですかね。iPhoneで撮影して写真をズームすれば、ちょっとしたものなら、小さい文字でも読めてしまうというわけです。

 

――ほかにはどんなことがありますか?

 

ブログもかけるようになりました。HTMLなので、だいたいボイスオーバーで読み上げてくれます。これも助かっています。あとは、ウェブ版のKindleとか、気軽に本を買って読めるようになりました。これはうれしかったですね。それまでは、高田馬場にある「日本点字図書館」というところに申請しないといけなかったので。雑誌みたいに文字組が複雑だと、なかなか追いかけられないですけれどね。でも、そういったときも、拡大鏡機能を使ってiPhoneから読んでいます。

008↑慣れた手つきでiPhoneの「写真」アプリを操作する松田さん

 

いまは、iPhoneでマップが音声ナビゲーションしてくれれば、視覚障がい者だからといって知らないところにだって行けなくもない。もし住所がわかれば、どこそこのコーヒーショップにだって行けるようになった。そのうち視覚障がい者でも安全にクルマに乗れるような社会が実現するんじゃないかって、いまから期待してしまう――、松田さんはこう述べる。

 

もちろんテクノロジーは完全ではない。困ったら人に尋ねる必要はまだあるだろう。しかし、じゃあ「点字ブロックあったら、どこでもいけるのか?」というとそうでもない。それと同じだ。

 

松田さんはiPhoneやMacに出会って、いままで制約があってできなかったことができるようになった。そして、挑戦しようとする姿勢も芽生えた。テクノロジーの発展は、私たちを便利にしてくれるのはもちろん、新しい一歩を踏み出す後押しをしてくれるのだ。

 

【西田宗千佳連載】圧倒的トップシェアのAmazonは「横綱相撲」

「週刊GetNavi」Vol.63-2

スマートスピーカーへの注目度は、昨年2017年のCESで加熱した。Amazonのスマートスピーカーである「Echo」のヒットが確実になり、Amazonが採用する音声アシスタントである「Alexa」に対応した機器が多数展示されていたからだ。Amazon自身は大きなブースを出しておらず、存在感はそこまで大きくなかったものの、Alexa対応機器は700点以上展示されており、とにかく2017年のCESは「Alexa旋風」に見舞われていた。

↑Amazon Echo↑Amazon Echo

 

それから1年が経過した今年2018年のCESでは、今度はGoogleによる「Googleアシスタント旋風」が吹き荒れていたわけだ。

↑CES2018ではGoogleアシスタント専用ブースが展開された↑CES2018ではGoogleアシスタント専用ブースが展開された

 

そんななか、Amazonの存在感はどうだったのかというと、実は、会場ではほとんど「Amazon」という企業を意識することがなかった。昨年同様、今年も大規模なブースを構えなかったからだ。Amazon自身によるAlexaのアピールは、会場数か所にひっそりと垂れ幕が掲げられていた程度であり、目立ち方だけを見ると、AmazonとGoogleではGoogleの圧勝、という状況だった。

 

だが、これをもって、世界市場でGoogleが勝ち始めている……と考えるのは正しくない。むしろ、アメリカ市場の状況を知っている人から見ると、「Googleはかなり危機感を感じて勝負に出た」と感じるはずだ。

 

調査によって数値は違うものの、アメリカのスマートスピーカー市場のトップはAmazon。しかも、2位のGoogleに圧倒的な差を付けた「独占市場」の趣すらある。シェアは最低でも60%、調査によっては70%近い値も出ており、20%弱とみられるGoogleの値を大きく上回る。音声アシスタントはまだまだこれから普及が始まる技術ではあるが、現時点で大きな差を付けられていることは、Googleにとって好ましい状況ではない。

 

そこでGoogleは、家電に関する話題が集中するCESにターゲットを絞り、強いアピールをすることによって、Amazonに負けているというイメージを覆す作戦に出たのである。

 

対するAmazonは、少なくともCESでは無理なプロモーションは行わなかった。今後の出方は気になるが、筆者の目にはどちらかというと、「すでに強いので、パートナーを含めて落ち着いて戦う」つもりなのでは、と見えた。すなわち「横綱相撲」に入ったのだ。

 

一方で気になることもある。

 

今回のCESにおいてGoogleは、スマートスピーカーにディスプレイを内蔵した「スマートディスプレイ」を発表した。また、テレビや自動車などの中に音声アシスタントとして組み込まれることもアピールした。これらによって、勝負の軸をスマートスピーカー単体から「音声アシスタント全体」に切り換えようとしているのだ。この点はAmazonも同様の構えで、パナソニックが自動車向けにAlexaの搭載を決めたという発表には、担当副社長を登壇させている。今後、スマートスピーカーという単体製品から、より広い世界へ競争が拡大するのは間違いなく、Googleはその新しいフェイズで、スマートスピーカーでの不利をひっくり返そうとしている。

 

スマートスピーカーから音声アシスタント全体へという戦いの構図の変化は、どのような意味を持っているのだろうか? そのへんは次回のVol.63-3で解説していこう。

 

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アジアNo.1スマホメーカー「OPPO」が日本上陸! かわいく撮れるカメラフォン「R11s」で“自撮り女子”を狙い撃ち

アジアNo.1シェアのスマホメーカーOPPO(オッポ)は、日本市場参入を発表し、その第1弾としてSIMフリースマホ「R11s」を2月9日よりビックカメラおよびヨドバシカメラで発売します。価格は5万7980円(税抜)。

 

世界的に高いシェアを誇る同社が、満を持して日本市場に投入する「R11s」とはどのような特徴を持つ端末なのか、じっくり紹介します。

 

そもそもOPPOって?

OPPOという名前を聞くのが初めてという人も多いことでしょう。OPPOとは、2004年に中国で設立したスマホメーカーで、2009年からは30か国におよぶグローバル展開をしており、現在はアジアNo.1、世界No.4のシェアを誇ります。

「OPPOにとって日本市場への参入は、先進的な製品で市場を作ってきた日本企業から学べる良い機会だ」と語るOPPO Japan 代表取締役 宇辰(トウ・ウシン)氏↑「OPPOにとって日本市場への参入は、先進的な製品で市場を作ってきた日本企業から学べる良い機会だ」と語るOPPO Japan 代表取締役 宇辰(トウ・ウシン)氏

 

現在では珍しくないカメラの“ビューティーモード機能”は、2012年にOPPOが世界で最初に取り入れたとしており、自社端末を“カメラフォン”と評するほど、カメラ性能を追求しています。

 

R11sはカメラ性能の高さが1番の魅力

日本市場参入第1弾となるAndroidスマホ「R11s」の1番の特徴は、なんといってもカメラ性能の高さにあります。背面にあるメインカメラは2000万画素と1600万画素のデュアルカメラを搭載。明るい場所などの普段使いでは1600万画素のカメラを使い、夜景や暗い店内など暗所で撮影するときは2000万画素のカメラを使うように自動で切り替わる仕様になっています。

↑カラバリは、シャンパーニュ(ゴールド)、ブラック、レッドの3色展開↑カラバリは、シャンパーニュ(ゴールド)、ブラック、レッドの3色展開

 

インカメラも2000万画素を搭載し、「AIビューティー」という美顔技術を採用しているのが特徴です。これは、被写体の性別や年齢、国籍や肌の色など個人の特徴を分析して、200万以上の肌データからもっとも良い補正をするというもの。

↑ビューティーモードで撮影。カメラ越しでも肌がきれいに撮れているのがわかる↑ビューティーモードで撮影。カメラ越しでも肌がきれいに撮れているのがわかる

 

ビューティーモードで撮影すると、女性なら肌のトーンを明るく、シミを薄くしてきれいに見せながら目や鼻などははっきり見せ、男性では肌の色白処理を抑えてヒゲが消えないようにするなど、被写体に合った処理をします。それにより、不自然な補正がかからず、ナチュラルな自撮りが実現します。

 

自分で調整することなく、オートで自然な肌の質感できれいになるのは、自撮りをする機会が多い女性にとってうれしい機能ですね。写真に写った自分の姿を見るのが楽しくなって、自撮りが好きになりそうです。

 

発表会では、写真家の角田修一氏も登壇し、実際にR11sを使ってモデルを撮影した写真を公開しました。角田氏は、「ぼけ味がすごくきれいで、デュアルカメラによってシャープとぼけ味をうまく表現している」と評価。また、自身が飼っているハリネズミを撮影するときも、「小さいものを、暗い場所や逆光でもきれいに撮れる」と語りました。

↑「スマホというより、もはやカメラ。一眼レフにも近いという印象」と語るカメラマンの角田修一氏(右)↑「スマホというより、もはやカメラ。一眼レフにも近いという印象」と語るカメラマンの角田修一氏(右)

 

会場でR11sを使って撮影した写真をいくつかご紹介しましょう。

↑R11sのポートレートモード(左)と通常モード(右)で撮影。ポートレートモードの方は、被写体が明るくきれいに映り、背景がボケている↑R11sのポートレートモード(左)と通常モード(右)で撮影。ポートレートモードの方は、被写体が明るくきれいに映り、背景がボケている

 

↑通常モードで撮影。背景がぼけてチョコレートケーキを際立たせている↑通常モードで撮影。背景がぼけてチョコレートケーキを際立たせている

 

↑ビューティーモードで撮影。肌のトーンは明るく、目ははっきりと撮れている↑ビューティーモードで撮影。肌のトーンは明るく、目ははっきりと撮れている

 

実際にR11sのカメラを使ってみると、うれしくなるほどきれいな映りで、苦手な自撮りも楽しくなりました。自撮りをすることが多い女性に人気が出そうです。詳しくは、後日レビューで紹介したいと思います。

 

6インチ有機ELディスプレイ搭載

R11sは、6.01インチ(2160×1080ドット)の有機ELディスプレイを搭載し、ホームボタンのないフルスクリーンをコンセプトにデザインされています。背面には指紋センサーを搭載し、さらに顔認証でのロック解除にも対応します。

↑女性の手には少し大きいかなという印象だが、薄いので持ちやすい↑女性の手には少し大きいかなという印象だが、薄いので持ちやすい

 

プロセッサは、QualcommのSnapdragon 660(2.2GHz オクタコア)で、メインメモリは4GB、内蔵ストレージが64GB。バッテリー容量は3205mAhで、OPPO独自の急速充電技術「VOOC」の搭載により、たった5分の充電で2時間の通話ができます。OSはAndroid 7.1ベースの独自OS「Color 3.2」を採用しています。

↑R11sのスペックについて語るOPPO Japan 取締役 河野 謙三氏↑R11sのスペックについて語るOPPO Japan 取締役 河野 謙三氏

 

SIMカードはnanoSIMが2枚使える仕様で、DSDS(デュアルSIMデュアルスタンバイ)にも対応。なお、防水やFelica/NFCには対応していません。

 

まだまだ日本での知名度が低いOPPO。1番の売りとなるカメラ機能がカギとなるでしょう。ポートレートモードやビューティーモードなど、人物の撮影や自撮りをするのが好きな人にはとくにオススメなので、まずは店頭でカメラ性能をチェックしてみて下さい。

 

ラベルライターのイメージを覆し大ヒット! ブラザー「ピータッチキューブ」新モデルは“一家に一台”レベルに進化

ブラザー工業は、専用のスマホアプリでラベルが作成できるラベルライター「P-TOUCH CUBE(ピータッチキューブ)」の新モデル「PT-P710BT」を2月中旬に発売します。従来モデルが対応する最大テープ幅12mmに、太めの24mm幅が新たに加わることで、デザインの幅がさらに広がっていることが特徴。実売予想価格は1万2500円(税抜)です。

 

スマホで接続して簡単に印刷

P-TOUCH CUBE(ピータッチキューブ)は、おしゃれなラベルシールを作れるラベルライター。ラベルライターといえば、小さなキーボードが付いた事務用品のイメージが強いですが、ピータッチキューブにはキーボードがありません。

↑新モデル「PT-P710BT」(左)と従来モデル「PT-P300BT」(右)。ぱっと見ではラベルライターには見えないシンプルでかわいらしい見た目↑新モデル「PT-P710BT」(左)と従来モデル「PT-P300BT」(右)。ぱっと見ではラベルライターには見えないシンプルでかわいらしい見た目

 

今回発表されたPT-P710BTは、2016年10月より販売しているPT-P300BTの上位モデルとなります。本体サイズは128×67×128mmで、重さは約640g。従来モデルよりひとまわり大きくなりました。カラバリはホワイトのみです。

↑対応テープ幅は、3.5、6、9、12、18、24mm↑P710BTの対応テープ幅は、3.5、6、9、12、18、24mm

 

使い方は簡単で、印刷したいラベルを本体にセットして、スマホで専用アプリを開きます。Bluetoothで本体に接続すれば準備完了。テンプレートから印刷したいデザインを選び、文字を入力して「印刷」をタップすると印刷が開始されます。

 

最大24mm幅だから文字が見やすい

「PT-P710BT」のいちばんの進化点は、対応するテープの太さが12mmに加えて、24mmにも対応したことです。

↑新たに加わった24mm幅↑新たに加わった24mm幅

 

従来の12mm幅では、ラベルの文字が見づらいなど、デザインや文字の見やすさに課題がありましたが、ラベル幅が太くなったことで、文字がぐっと見やすくなっています。

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さらに、従来は「整理収納」「書類整理」「ネーミング」「ギフトラッピング」の4つのカテゴリのテンプレートに加え、ロゴや画像などを挿入できる「ショップラベル」と、QRコードを添付できる「シェアラベル」のカテゴリが追加されました。「ショップラベル」では、家庭だけでなく小売店でも活用しやすくなり、「シェアラベル」では、画像や動画を友人や家族と共有して楽しむことができるようになります。

↑ラベルの幅が倍になり、その分文字も大きく見やすくなった↑テンプレートも追加された

 

QRコードに対応でいつでも簡単にシェアが可能

新しく対応した「シェアラベル」とは、印刷されたQRコードを読み込むことで、紐づけされているURLや画像、動画をスマホで見られるラベルです。

↑「Dropbox」にデータをアップするだけで、作成したQRコードから誰でもデータを確認できる↑「Dropbox」にデータをアップするだけで、作成したQRコードから誰でもデータを確認できる

 

例えば、結婚式のあとに、その日に撮影した写真や動画を紐づけたQRコードを新郎新婦に渡すのもよさそうです。作る手間はそこそこに、もらうとうれしいちょっとしたプレゼントになります。

↑QRコードを読み取ると、QRコードが貼られた写真と同じ状況でこどもが遊ぶ動画が再生された↑QRコードを読み取ると、QRコードが貼られた写真と同じ状況でこどもが遊ぶ動画が再生された

 

おしゃれラベルの活用方法を紹介

続いて、“収納”“カフェ”“美容系サロン”などジャンルの異なる4人のプロが登壇し、実際にピータッチキューブを使用した活用例を紹介しました。衣装ケースや調味料、お菓子のラッピングにラベルを貼るなど、ラベルひとつにこだわるだけで、インスタ映えにも繋がりそうです。

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登壇したのは、整理収納アドバイザーの小林尚子さん、佐奈栄学園カフェズ・キッチン 学園長の富田佐奈栄さん、uka 恵比寿三越店 リードヘアスタイリストの宮城亜耶乃さん、ブラザー工業 ラベリング&モバイルソリューションズ事業 事業企画部商品企画グループ 伊藤みずえさんの4人。

↑お菓子の袋に貼ればお店のラッピングのようになる↑お菓子の袋に貼ればお店のラッピングのようになる

 

↑マスキングを貼ったような、手書き文字ではないおしゃれ感がでる↑マスキングテープを貼ったような、手書き文字ではないおしゃれ感が出せます

 

↑ゴールドのラベルに印刷。かわいい仕上がりで早速使いたくなる↑ゴールドのラベルに印刷。かわいい仕上がりで早速使いたくなる

 

↑テンプレートからデザインを選択↑テンプレートからデザインを選択するだけでOK

 

市場としては年々減少傾向にあるラベルライターですが、従来のイメージを覆したオシャレなラベルが作成できる「ピータッチキューブ」は、これまでにない新たな市場を開拓してヒットしました。24mmの太ラベルに対応した新モデルの登場で、さらに活躍の場が広がりそうです。

 

【西田宗千佳連載】音声アシスタント戦争、GoogleはCESで勝負に出る

「週刊GetNavi」Vol.63-1

20180110_bln1_03↑Google Home

 

Googleが本気でCESに注力した理由

2018年1月9日から12日まで、米ラスベガスにて、毎年恒例のテクノロジーイベント「CES2018」が開催された。筆者も例年通り、年初からこのイベントの取材のために現地を訪れていた。

 

現地入りしてまず驚いた。ラスベガスの交通広告が「Hey Google」に占拠されているのだ。ラスベガスを走るモノレールまで「Hey Google」でラッピングされている。「Hey Google」とは、スマートスピーカーの「Google Home」などで使われている「Googleアシスタント」に、命令を呼びかける際に使うコマンドワードだ。これまで広告などでは「OK Google」や「ねぇGoogle」が使われてきたが、これから英語圏では「Hey Google」が基本となるようだ。

 

その後、CES会場に着いても、至るところに「Hey Google」とGoogleアシスタントのマークをモチーフにした看板があった。その看板は、ソニーのような大企業から、小さなネット連携スイッチを作るベンチャー企業まで、様々な場所にある。これは、Googleが各企業に対し、共同プロモーションを持ちかけているからだ。さらに、メイン会場の外にも、Googleは臨時の建物を作っており、GoogleアシスタントをはじめとしたGoogleのサービスと連携するハードウエアを多数展示。印象的なデモも行われていた。

 

そもそもCESはテクノロジーイベントだが、その中核はあくまでハードウエア。だから、Googleのようなネット企業は、これまで大きなアピールを行なってこなかった。しかし今年、GoogleはCESを占領するような勢いで、宣伝戦略・アピール戦術を繰り広げた。

 

その様子を見て、筆者は次のような思いを強くした。「あぁ、Googleは、音声アシスタントの領域で、Amazonに対して圧倒的な焦りを感じているのだな」と。

 

みなさんもご存知の通り、AmazonとGoogleは、スマートスピーカーの分野で戦いを繰り広げている。アメリカ市場では、2016年後半にAmazonが低価格な「Amazon Echo Dot」を発売して以降、スマートスピーカーが急速に普及。CESの主催者であるCTA(全米民生技術協会)の予測によれば、スマートスピーカーは2018年だけで4360万台が売れ、前年比で60%もの成長を果たす、とされている。現在、2社はスマートスピーカーの販売に加え、連携機器の獲得においても熾烈な競争に直面しているのだ。

 

だからこそGoogleは、膨大な宣伝費をつぎ込んでも、家電に注目が集まるイベントで、Googleアシスタントの存在感を強調したかったのだろう。

 

では、迎え撃つAmazonはどうするのか? 両社の戦いはどうなるのか? 気になる日本での状況にどんな影響があるのか? そうした部分は、次回のVol.63-2以降で解説する。

 

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劇的に薄いくせに「タイプ感」は神! LIFEBOOK UH75/B3、最強モバイル説を検証

筆者は、富士通の「LIFEBOOK UH75/B1」を約1年使っていた。このモデル、売りはなんといってもその軽量性。実測値で761g(!)ということで、親指と人差し指でつまんで持てるほどの世界最軽量ウルトラライトボディが特徴だった。極限まで薄型化されたボディながら、有線LANの Ethernetのポートまで用意しているうえ、そのほかの各ポートもすべて標準仕様。別途アダプタなどなくとも使えてしまう、「軽量性徹底追求の割には機能性も妥協してないよ」的優秀モデルだった。今回ここで紹介するのは、その後継機種「LIFEBOOK UH75/B3」。1年を経て、満を持しての登場である。

20180130_y-koba2 (6)

翻ってもう一度UH75/B1。こちらについては、実際仕事でも多用していたが、鞄に入れて持ち歩くのもまったく苦にならない軽量性は言うまでもなく、それでいて満員電車の圧力なんかも軽やかに“いなす”堅牢性も備えているのがうれしかった。バッテリーの持続時間だけは、そのコンパクトボディに搭載できる容量に限界があるため、実測値でもやや物足りない面があったが、まあ同梱のアダプタも小さいので携行すれば問題なし。大きな不満点には至らなかった。

 

んが! どうしても1つだけ改善してほしい点があったのだ。それはキータッチである。本体薄型化の影響で、どうしても十分なキーストロークが確保できておらず(1.2mm)、それが原因でミスタイプにつながっていたのだ。しかし今度のUH75/B3は違う。公称748gとさらなる軽量化を実現していながらも、キータッチが劇的に改善、いや、もう別物に進化しているのである!

 

まずもってキーストロークが1.2mmから1.5mmへと0.3mm深くなっている。これはもう両者を触ってみれば一瞬でわかるレベルで、まったく打鍵感が違う。堅さも妥当で、ミスタイプは劇的に減った。タイプのうまい人ならミスタイプはまず起きないんじゃないだろうか。そしてもう1つ、このキーボードはキー入力を感知するポイントが、少し手前に設定される新技術を採用しているのだ。この点、意識的に体感するのは難しいが、結果としてはとにかく文字入力が軽快。私のように、 原稿含め、頻繁に文章を入力する仕事をする人間にとってこの違いは大きい。この点だけでUH75/B3の魅力は倍増する。

20180130_y-koba2 (3)↑見ての通りのキーの高さ。まったく違和感のないタイピングが可能

 

20180130_y-koba2 (2)↑キーピッチも十分に確保されている。タイプ時の静音性も優秀だ

 

20180130_y-koba2 (5)↑アダプタ。非常に小さなボディなので、やはり本体と一緒に携行しておくのが吉だ

 

モバイルとして気になる外部ポートは、基本的に充実していた従来機を踏襲。HDMI、USB3.0にSDカードスロット、USB 3.0対応USB Type-Cなどをしっかりと装備している。出色なのは、最初に触れた有線LANポートだ。これだけの薄さ(15.5mm!)の筐体なので、普通に搭載することはできないはずなのだが、「引き出し型」を採用してこれを解決。この無線LAN時代、有線を諦めない姿勢に拍手を送りたい!

20180130_y-koba2 (4)↑ニョキっとポートが飛び出すメカニカルな仕様。まさしく「どこでも使えるモバイル」たらしめるポイントだ

 

基本スペックを見渡すと、第8世代CoreプロセッサとなるCore i5-8250Uを採用しているのが進化点。従来機(市販モデル)はCore i5-7200Uだったため、処理能力の向上は間違いなし。モバイルユース中心とはいえ、画像を扱う機会も多い昨今である、このスペックアップは非常にうれしい。ちなみにメモリはDDR4-2400を標準で4GB搭載、ストレージは128GB SSDを内蔵。メモリ8GBでよりサクサクした性能を求めるなら、上位モデルのUH90/B3かカスタムメイドモデルという手もある。ただ、それほど負荷の大きい作業を想定していないなら、UH75/B3でまったく不満はないだろう。

 

使ってまだ2週間程度だが、これは、正直素晴らしい。UH75/B1でほぼ唯一と感じていたストレスポイントのキータッチが劇的に改善された時点で、明らかに隙がなくなった印象である。これまで複数のモバイルを買っては、結局「持ち歩くのめんどくせ」となっていた自分だが、本機は毎日持ち歩きたくなる。本当だ。

 

ということで、こちら今回の説「LIFEBOOK UH75/B3、最強モバイル説」は立証とさせていただきたい。もう一度言う。こんだけ軽くてこんだけキー入力が快適。それだけでものすごいこと。実際本稿もLIFEBOOK UH75/B3で書いているが、超快適だもの!

 

最後に、インプレスさんのPC WATCH(https://pc.watch.impress.co.jp/)編集長であり、4K修行僧としても著名な若杉紀彦氏に、本機種に対するコメントをいただいた。PCのプロの声である!

 

「世界最軽量を維持しつつ、いち早く第8世代Coreプロセッサーを搭載した攻めの姿勢を感じる名機!」(若杉)

 

【SPEC】

20180130_y-koba2 (1)

富士通
LIFEBOOK UH75/B3
オープン価格(実売価格19万円前後)
http://www.fujitsu-webmart.com/pc/webmart/ui3811.jsp

●OS:Windows 10 Home 64ビット版 ●CPU:インテル® Core™ i5-8250U ●メモリ:4GB ●ストレージ:SSD 約128GB ●光学ドライブ:なし ●ディスプレイ:13.3型(1920×1080)ノングレア ●カラー:ピクトブラック、サテンレッド ●Office:Office Home and Business Premium ●駆動時間:約8.3時間(JEITA2.0) ●サイズ:309×212.5×15.5mm(突起部含まず) ●質量:約748~751g

空き容量の不足はこれで解消! スマホの写真整理&管理術

“インスタ映え”という言葉が流行語になるほど、インスタグラムをはじめとしたソーシャルネットワークシステム(SNS)は、私たちの生活と深いかかわりをもつツールとなっています。そんなSNSでのコミュニケーションに欠かせないのが写真。スマートフォンの進化に伴って、カメラ機能も格段に向上しており、「いいね!」を求めてプロ顔負けのインスタ映えショットを撮りまくっている、という方も多いのでは?

 

料理に風景、子供の成長……。気づけば、スマホのストレージに写真は溜まる一方。手軽に撮影できるようになったのはありがたいことですが、一方で困るのが、この写真の保存です。スマートフォンの容量が大きくなってきたとはいえ、撮影する写真の枚数も増えているので、結果的にスマホがパンク状態に。

 

そこで活用したいのが、データを外部で保存してくれるクラウドサービスです。

 

スマホ本体ではなく外部のクラウドに保存。
無料で使えるサービスを積極的に活用しよう

そもそも、容量が足りない という問題は、スマートフォン本体の中に写真を保存しようとした場合に起こるもの。ならば、スマートフォン以外の場所にデータを移してしまえば、容量に関係なく、写真を保存しておくことが可能です。しかも、一定の容量までなら無料で使えます! 代表的なクラウドサービスと無料枠は以下のとおり。

・Dropbox/2Gまで無料
・One Drive/5Gまで無料
・Google Drive/15Gまで無料
・Amazon Drive/5Gまで無料

なかでも利用者数が多いのが、「Dropbox」です。写真に限らず、あらゆるデータを集約できるため、必要なものがすぐに見つかるのでとても便利! しかも、すべてのデバイスで安全に同期されるため、いつでもどこでも簡単にアクセス可能。ただ写真を外部保存するだけではなく、整理もできるので、ファイル探しで時間を無駄にすることもなくなります。

 

スマートフォンは、パソコンで言えばデスクトップのようなもの。デスクトップとは、読んで字のごとく“机の上”。つまり、スマートフォンに写真データ、つまり画像を保存しておくということは、机上に写真を出しっぱなしにしておくのと同じことです。そこで、溜まった画像を専用の“フォルダ”に入れて棚にしまいましょうというのが、クラウドサービスなのです。クラウドサービスに写真を移してスマートフォン内のデータを削除していけば、容量オーバーの心配はなくなります。

 

最近、保存している画像が増えてきたなぁとお考えの方は、まず無料で使えるクラウドサービスを利用されてみてはいかがでしょう?

アカウントひとつで、複数のデバイスからアクセス可能になる「Dropbox」。写真やムービー以外にも、あらゆるファイルの保存ができます。アプリを開いてプラスボタンをタップ。「写真をアップロード」で画像データを保存することができます。ちなみに、無料の容量をオーバーすると有料のアップグレードを要求されます↑アカウントひとつで、複数のデバイスからアクセス可能になる「Dropbox」。写真やムービー以外にも、あらゆるファイルの保存ができます。アプリを開いてプラスボタンをタップ。「写真をアップロード」で画像データを保存することができます。ちなみに、無料の容量をオーバーすると有料のアップグレードを要求されます

 

LINEでグループを作れば写真の共有にも便利

無料と言えば、とてもタダとは思えないクオリティーのコミュニケーションツールとして、すっかり定着している無料通信アプリ「LINE」にも、写真の保存に便利な機能が備わっています。

 

たとえば「LINE」のkeep機能。このフォルダに保存すれば、クラウドサービスと同じかたちで外部に写真の保存が可能です。

 

そのほか、「LINE」ならではの使い方として、アルバムの活用があります。「LINE」には、特定のグループでメッセージを共有できるシステムが備わっているのですが、たとえば、そのグループでパーティーを開いたり旅行に行ったりしたときの写真を、グループ「LINE」のアルバムにアップロードすれば、グループ全員で写真を共有できます。グループそれぞれが写真をアップロードすれば、ほかのメンバーが撮影したショットもとっておくことができるので、楽しさも倍増! 容量を気にせず、気の向くまま撮影を楽しめるわけです。

メンバー全員が「LINE」アカウントを持っているなら、LINEグループを作ってトーク上にアルバムを作成すれば、写真を共有できます。グループメンバーにも各自のスマホで撮影した画像をこのアルバムに追加してもらえば、みんなで写真が共有できるのです↑メンバー全員が「LINE」アカウントを持っているなら、LINEグループを作ってトーク上にアルバムを作成すれば、写真を共有できます。グループメンバーにも各自のスマホで撮影した画像をこのアルバムに追加してもらえば、みんなで写真が共有できるのです

 

家族専用SNSや自動でアルバムになるアプリも

ほかにも、写真の保存にうってつけのアプリとして、とくに小さな子どもを持つパパ&ママから絶大な支持を集めているのが、「wellnote」。家族のメンバーだけで写真やムービーを共有し、残していくことができる無料サービスです。

 

「Facebook」をはじめとしたSNSは、情報発信という点で非常に便利なツールですが、いろいろな人に情報が晒されるリスクがあるため、写真のアップロードをためらっている人も少なくないでしょう。一方、「wellnote」を共有できるのは家族のみなので安心です。

 

使い方はカンタン。ログイン後、右上の「家族招待ボタン」をクリックし、「家族の追加」を実行。「家族一覧」に家族が追加されるので、追加した家族の右にある「wellnote」に招待する」ボタンをクリックし、家族にメールで招待するだけ。アプリの場合、右上の黄緑のボタンを押し、家族の招待画面より招待すればOKです。

 

「かわいいこどもの成長を家族に見せたい」「スマートフォンにたまった成長の記録、動画や写真をスッキリ残したい」「SNSで子供の写真を共有するのは抵抗がある」といった方にオススメのアプリです。

「wellnote」は動画も無料でシェアし放題の家族専用SNS。ほかの人に公開することなくメンバーだけで子どもの成長を見守ることができるので安心。スマートフォンはもちろん、タブレットやパソコンでも管理が可能。スマートフォンをお持ちではないシニア世代の方でも利用できます↑「wellnote」は動画も無料でシェアし放題の家族専用SNS。ほかの人に公開することなくメンバーだけで子どもの成長を見守ることができるので安心。スマートフォンはもちろん、タブレットやパソコンでも管理が可能。スマートフォンをお持ちではないシニア世代の方でも利用できます

 

また家族の画像保存に便利なアプリとしては、「Famm」も注目を集めています。

 

最大50枚の画像を超高速でアップロード。さらに、子どもの写真を撮影するときなど、写真1枚ごとに自動で子供の年齢も自動表示されるので、何歳のときの画像なのかが、すぐわかります。保存する画像には、お気に入りやコメントもできます。もちろん、家族で共有できるので両親や親戚にも簡単にシェア可能。外部保存のため、スマートフォンを紛失しても、データが消えることはないので、大切な画像をいつまでも保存することができます。

 

また、普段のやりとりに「Famm」を使えば、チャットのやり取りで送った写真も自動でアルバムに整理されます。そして、最大の特徴は、写真を盛り込んだオリジナルのフォトカレンダーを作成してくれるサービス。しかも、毎月無料でもらえるんです。送られてきたフォトアルバムを会社に持って行ってデスクに置くというお父さんも急増中とか。

 

有料ではありますが、「TOLOT」というサービスを使えば、ベストショットのフォトブックやカレンダーを作成することができます。

「Famm」は写真を選択して住所登録するだけで、フォトカレンダーを毎月1枚無料で作ることができます。容量無制限で画像データを保存することも可能です↑「Famm」は写真を選択して住所登録するだけで、フォトカレンダーを毎月1枚無料で作ることができます。容量無制限で画像データを保存することも可能です

 

撮影はデジタルカメラからスマートフォン。そして、画像は本体保存から外部保存の時代へ。クラウドサービスやアプリの機能を上手に使って、容量を心配せずにどんどん画像を撮影し、サクサク保存、整理しましょう!

 

構成/n.プロジェクト 取材・文/松田高宏

 

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スマートじゃない家電を声で操作するためのスマートスピーカー用周辺機器「スマート家電コントローラ RS-WFIREX3」レビュー

スマートスピーカーの売りのひとつが家電製品をコントロールできること。しかし、現在家庭にある家電製品の多くは無線LANなどによる通信機能を備えていないので、スマートスピーカーから操作できません。そこで数社から販売されているのが「スマート赤外線リモコン」。これをスマートスピーカーと連携させることで、声で従来の赤外線リモコン対応家電製品をコントロールできるようになります。今回はラトックシステムから発売された「スマート家電コントローラ RS-WFIREX3」のレビューをお届けします。

 

↑ラトックシステム「スマート家電コントローラ RS-WFIREX3」。実勢価格は7560円↑ラトックシステム「スマート家電コントローラ RS-WFIREX3」。実勢価格は7560円

 

RS-WFIREX3は、赤外線リモコン機能を備えたワイヤレスコントローラーです。スマートスピーカーと連携利用するために開発された製品ですが、スマートフォンだけでも利用可能。RS-WFIREX3を家庭内に設置していれば、外出先からでもテレビ、照明、エアコンなどの家電を遠隔操作できます。

 

↑天面の丸いパーツは照度センサー。左側面にはWPSボタンとmicroUSB端子が並んでいます↑天面の丸いパーツは照度センサー。左側面にはWPSボタンとmicroUSB端子が並んでいます

 

現在はAmazon Alexaにのみ対応していますが、今後のファームウェアアップデートでGoogle Homeもサポートする予定です。

 

↑冬の寒い日に屋外から暖房をつけて、帰宅前に部屋を暖めておくことも可能↑冬の寒い日に屋外から暖房をつけて、帰宅前に部屋を暖めておくことも可能

 

製品の内容物は非常にシンプル。製品本体以外には、USBケーブル、クイックスタートガイド、保証書しか入っていません。いまどき分厚いマニュアルが入っていないのには納得ですが、USB-ACアダプターぐらいは同梱してほしかったところです。

 

↑USBケーブルの長さは実測約150cm。USB-ACアダプターは同梱されておらず、別途5V1A以上のUSB-ACアダプターを用意する必要がある↑USBケーブルの長さは実測約150cm。USB-ACアダプターは同梱されておらず、別途5V1A以上のUSB-ACアダプターを用意する必要がある

 

RS-WFIREX3のセットアップは、(1)スマートフォンにアプリ「スマート家電コントローラ」をインストール、(2) RS-WFIREX3を無線LANルーターに接続、(3)家電製品のリモコンを登録、Amazon Alexaにスキル「スマート家電コントローラ」を登録……という流れになります。

 

↑まず専用アプリ「スマート家電コントローラ」をスマートフォンにインストール。今回はiPhoneで試したが、Androidスマートフォンにも対応している↑まず専用アプリ「スマート家電コントローラ」をスマートフォンにインストール。今回はiPhoneで試したが、Androidスマートフォンにも対応している

 

↑再接続のために、USB端子の左横にある「WPSボタン」を押すようにと画面に指示が出たが、説明どおり約10秒間押してもファクトリーリセットは実行されなかった↑製品底面にはQRコードが印刷されている。アプリで「カンタンWi-Fi接続」を選べば、MACアドレスなどを入力しなくても、無線LANルーターのパスワードを打ち込むだけで、無線LANへの接続は完了する

 

セットアップは非常にカンタン! ……と言いたいところですが、筆者が今回試したときにはちょっとトラブルが起きました。原因は不明ですが無線LANルーターへの接続が完了せず、アプリからRS-WFIREX3の初期化(ファクトリーリセット)を指示されたのです。さらに初期化もなぜかできなかったので、いったんUSBケーブルを抜いてしまいました。USBケーブルを挿し直したら初期化できましたが、完全にフリーズしてしまっていたようですね。

 

↑再接続のために、USB端子の左横にある「WPSボタン」を押すようにと画面に指示が出たが、説明どおり約10秒間押してもファクトリーリセットは実行されなかった↑再接続のために、USB端子の左横にある「WPSボタン」を押すようにと画面に指示が出たが、説明どおり約10秒間押してもファクトリーリセットは実行されなかった

 

家電製品のリモコン登録は多少の試行錯誤が必要です。というのもメーカーや製品によりますが、必ずしも自分が所有している家電製品のリモコンのプリセットが登録されているとは限らないからです。ちなみに今回、東芝製テレビ、パナソニック製照明、ダイキン製エアコンを登録しましたが、製品名、シリーズ名がピッタリ合うものはありませんでした。とは言え型番が違うプリセットをいくつか試せば使えるものは見つかりますし、いざとなれば学習機能も利用可能です。

 

↑リモコンのプリセットは、TV/セットトップボックス、ブルーレイ/DVDレコーダー、エアコン、照明、AV機器/ホームシアター、扇風機、掃除機、電源スイッチ、ディスプレイ分配器、加湿器、おもちゃ、その他の機器(加湿空気清浄機、NASなど)など多くの製品向けが用意されている↑リモコンのプリセットは、TV/セットトップボックス、ブルーレイ/DVDレコーダー、エアコン、照明、AV機器/ホームシアター、扇風機、掃除機、電源スイッチ、ディスプレイ分配器、加湿器、おもちゃ、その他の機器(加湿空気清浄機、NASなど)など多くの製品向けが用意されている

 

Amazon Alexaと連携するための設定はわかりやすいですね。もちろん事前に「Amazon Alexa」アプリをセットアップしている必要がありますが、Amazon Alexaの登録、変更はRS-WFIREX3のアプリから呼び出されます。Amazon AlexaアプリでRS-WFIREX3用のスキルを探す必要はなく、ほぼシームレスにセットアップが完了します。

 

↑まずは右上のメニューアイコンから「Amazon Alexaの登録/変更」を選択↑まずは右上のメニューアイコンから「Amazon Alexaの登録/変更」を選択

 

↑次に、利用する家電リモコンのアイコンをタップすると、この画面が開かれる。ここで「スキルの登録ページを開く」をタップすると、リモコンIDがクリップボードにコピーされたのち、「スマート家電コントローラ」のスキル登録ページに移行↑次に、利用する家電リモコンのアイコンをタップすると、この画面が開かれる。ここで「スキルの登録ページを開く」をタップすると、リモコンIDがクリップボードにコピーされたのち、「スマート家電コントローラ」のスキル登録ページに移行

 

↑初回設定時はこのまま「有効にする」をタップ。もし利用するリモコンが変わったり、増えたりして、改めて設定する際には「再登録(無効化&有効化)」を行う↑初回設定時はこのまま「有効にする」をタップ。もし利用するリモコンが変わったり、増えたりして、改めて設定する際には「再登録(無効化&有効化)」を行う

 

↑自動的にコピーされたリモコンIDをペーストして「登録」ボタンを押せばスキルの登録は完了↑自動的にコピーされたリモコンIDをペーストして「登録」ボタンを押せばスキルの登録は完了

 

↑Amazon Alexaアプリで「スマート家電コントローラが正常にリンクされました」と表示されたら、手動でRS-WFIREX3のアプリに戻り、Amazon Alexaと連携するリモコンを選択し、「登録」ボタンをタップ。これですべての設定は完了となる↑Amazon Alexaアプリで「スマート家電コントローラが正常にリンクされました」と表示されたら、手動でRS-WFIREX3のアプリに戻り、Amazon Alexaと連携するリモコンを選択し、「登録」ボタンをタップ。これですべての設定は完了となる

 

さて肝心の音声指示の使い勝手ですが、RS-WFIREX3にはひとつ大事な決まりごとがあります。それは、Amazon Alexaに呼びかける際には「家電リモコンで」または「家電リモコンを使って」という前置きが必要ということ。つまり、テレビをつける場合には「アレクサ、家電リモコンでテレビを8チャンネルに切り替えて」などと命令が少し長くなります。

 

これはRS-WFIREX3が、Amazon標準のスマートホームスキルではなく、メーカー独自開発のカスタムスキルを使っているためです。そのぶんRS-WFIREX3は単純な電源オン/オフだけでなく、テレビのオン/オフ、チャンネルの切り替え、ボリュームの変更、エアコンのオン/オフ、冷房/暖房/除湿/自動のモード切り替えと温度設定、照明のオン/オフ、明るさの変更などきめ細かな音声指示が可能です。

 

なお、「アレクサ、家電リモコンを実行して」と話しかけると、対話形式で操作することが可能です。対話形式のぶん即座にコマンドを実行できませんが、音声コマンドを覚えていないうちは重宝する機能ですね。

 

↑便利なスマート赤外線リモコンだが、スマートスピーカーと別に設置しなければならないのが難点。個人的には多少値上がりしたとしても、「Clova WAVE」のようにAmazon AlexaにもGoogle Homeにも赤外線リモコンを内蔵してほしいところ↑便利なスマート赤外線リモコンだが、スマートスピーカーと別に設置しなければならないのが難点。個人的には多少値上がりしたとしても、「Clova WAVE」のようにAmazon AlexaにもGoogle Homeにも赤外線リモコンを内蔵してほしいところ

 

「家電リモコンで」という前置きが少々億劫ですが、RS-WFIREX3はそのぶん細かな音声指示が可能。セットアップも他社製スマート赤外線リモコンより容易です。まだAmazon Alexaもスマート赤外線リモコンも発展途上の感は否めませんが、現時点でも家電コントロールを快適にしてくれることは間違いありません。どちらもファームウェアアップデートに対応しているので、より自然な会話でのコントロールは将来のアップデートに期待しましょう。

異色だけど便利なiPhoneケースをためしてみた! フリップケース派も安心なバッテリーケース「INVOL Ceramic Battery Flip Set」

新しいiPhoneに乗り換えるとき、いつも悩むことがあります。それは「バッテリーケース」をどうしようか、ということ。バッテリーケースとは、その名の通りモバイルバッテリーを搭載したスマホケースのことです。カバンからLightningケーブルを伸ばして接続する必要がなく、ケースから直接充電できるので、持ち運びの際の非常用バッテリーとして小回りが利きます。

 

特に「iPhone X」には、Apple純正のバッテリーケースが存在しないため、サードパーティ製のアクセサリーから選ぶ必要が出てきます。そこで、今回はフリップ型の「INVOL Ceramic Battery Flip Set for iPhone X」を紹介したいと思います。バッテリーケース選びの参考にしてください。

フリップカバー側にバッテリーがあるのはユニーク

「INVOL(インヴォル)」とは、「SoftBank SELECTION」で提供されているiPhone向けケースのオリジナルブランドです。同ブランドのケースは、デザインにこだわるだけではなく、ユニークな機能を搭載しており、実用面でも役に立つのが特徴であります。

 

今回紹介する「INVOL Ceramic Battery Flip Set for iPhone X」も、一見するとレザー製のシンプルなフリップ型ケースに思えるが、実は1500mAhのモバイルバッテリーを内蔵していて、ちょっとした充電が行えます。

 

↑カバー素材には、牛本革を使用。表面の右下端には「INVOL」のロゴマークが控えめに刻印されている↑カバー素材には、牛本革を使用。表面の右下端には「INVOL」のロゴマークが控えめに刻印されている

 

「セラミックバッテリー」は、電解質に固体であるリチウムセラミックを利用するバッテリーのことです。一般的なリチウムイオンバッテリーと比べると、折り曲げや衝撃にも強く、経年劣化による発火や液漏れを起こすリスクもありません。

 

↑カバーを開いた図。左側にあるカードポケットには、交通系ICカードなどがピッタリ収まる↑カバーを開いた図。左側にあるカードポケットには、交通系ICカードなどがピッタリ収まる

 

カバーを開くと、左側にバッテリーが備わっていて、右側にはケースに装着したiPhone Xを固定するためのゲルパッドがあります。

 

↑パッケージに同梱されているケース部分↑パッケージに同梱されているケース部分

 

まずは、iPhone Xをパッケージに同梱されているケースに装着。左側面および、上下、ボタン周りは解放されていて、四隅はガードされていますね。

 

↑パッケージに同梱されているケース部分↑ゲルパッド表面から保護フィルムを取り外してケースを装着する

 

そして、ケースごとカバーに装着しました。カメラ部分の切込みを合わせるようにするとピッタリ収まるようになっています。カバー素材は背の部分が最初は硬く、カバーが少し浮いてしまいました。しっかり閉じるには、iPhone 画面側を下にしておく必要があります。

 

↑閉じてもちょっと浮いてしまう。とは言え、素材は牛革なので、使い込んでいくうちに柔らかくなっていくだろう↑閉じてもちょっと浮いてしまう。とは言え、素材は牛革なので、使い込んでいくうちに柔らかくなっていくだろう

 

革が傷む可能性もあるので、メーカー推奨ではありませんが、反転して折りたたむこともできます。

 

↑電話するときにカバーが邪魔ならこうやって持つこともできそうだ↑電話するときにカバーが邪魔ならこうやって持つこともできそうだ

 

一般的なバッテリーケースは、端末の背面側にバッテリーを備えていることがほとんど。同製品のようにフリップカバーのカバー側にバッテリーがあるのは珍しいと思います。

 

↑筆者が使っているバッテリーケースの例。背面側にバッテリーを搭載し、カバー自体にLightningのプラグがあり、ボタンで充電のオンオフを切り替える仕組み↑筆者が使っているバッテリーケースの例。背面側にバッテリーを搭載し、カバー自体にLightningのプラグがあり、ボタンで充電のオンオフを切り替える仕組み

 

また、サードパーティ製のiPhone用バッテリーケースでは、背面側のみが覆われており、画面側、あるいは側面も、傷や衝撃から保護されないものも多いです。それを考えると、iPhone Xの画面側もしっかりと保護できる構造は、フリップ型ならではのメリットでしょう。

 

しかし、そのカバー側にバッテリーがあるため、カバーを開いたときに重みを感じるというデメリットもあります。ここはどちらを選択しても一長一短となるでしょう。

充電ケーブルが内蔵されている

実際に充電を行う際には、バッテリーの右上端にある端子を引き抜き、そのままiPhone Xに装着すればオーケー。

 

↑この部分にひっかかりがあるので、爪の先などを使って引き抜く。するとLightningケーブルが現れる↑この部分にひっかかりがあるので、爪の先などを使って引き抜く。するとLightningケーブルが現れる

 

なお、端子を引き抜いた際に、3つのLEDライトが光るので、バッテリー残量の大まかな目安を把握できます。

 

↑iPhone Xにつなげると充電が始まる。X以外のiPhoneシリーズもLightningコネクタを使用する最近のモデルなら充電可能。つまり、友人のiPhoneを充電するモバイルバッテリーとしても活躍できる↑iPhone Xにつなげると充電が始まる。X以外のiPhoneシリーズもLightningコネクタを使用する最近のモデルなら充電可能。つまり、友人のiPhoneを充電するモバイルバッテリーとしても活躍できる

 

ケース自体の充電はmicro USB経由で行います。充電時と同様、ケースからLightningケーブルを引き抜いた状態にすると、micro USB用の端子が。ここにケーブルを接続すると、充電ができます。

 

↑バッテリーケースを充電するには、この部分にmicroUSBを接続する。さらにケースのLightningケーブルをiPhoneに接続すれば、ケースを充電しながら、同時にケースからiPhoneを充電できる↑バッテリーケースを充電するには、この部分にmicroUSBを接続する。さらにケースのLightningケーブルをiPhoneに接続すれば、ケースを充電しながら、同時にケースからiPhoneを充電できる

 

同ケースのバッテリー容量は1500mAh。一般的なスマホのバッテリー容量が3000mAh前後であることを考えると、何度もiPhoneを満充電させられるほどの容量はないでしょう。実際に検証として、LEDライトが3つの状態で充電をスタートしてみた結果としては、約1時間でiPhone Xのバッテリーが25~30%分回復。この時点で、点灯しているLEDライトは既に2つに減っていました。

 

とは言え、iPhone X自体の電池持ちは良いです。通常使用なら、朝から晩まで電池がもたないというケースも少ないはず。また、ワイヤレス充電スタンドなどを自宅やオフィスに用意しておけば、充電をし忘れるという事態もあまりないでしょう。バッテリーケースの役目としては、「Apple Pay」のSuicaで電車に乗る人などが、電池切れスレスレのピンチを防ぐために予備として携帯する程度になるかと思います。

 

最後になりますが、同ケースは「ブラック」「レッド」「ブルー」の3色を展開。実売価格は、どれも1万800円(税込)となります。オンラインショップであるSoftBank SELECTIONのアクセサリーは、ソフトバンクユーザー以外でも購入できるので、気になる人はチェックしてみてください。

Amazon VS Google激化の兆し!? CES 2018で連呼された「OK Google」ではなく「Hey Google」

1月9日〜12日に米ラスベガスで開催された世界最大のコンシューマー向け家電の見本市「CES 2018」。今年のCESで、ひときわ存在感を示していたがGoogleです。会場のあちこちに「Hey Google」というキーワードを掲げ、ラスベガスの中心部から会場に向かうモノレールの外装も車内も「Hey Google」一色に塗り尽くされていました。

 

↑会場のあちこちに「Hey Google」と掲げ、Google Homeなどが当たるアトラクションには行列がでてきいた↑会場のあちこちに「Hey Google」と掲げ、Google Homeなどが当たるアトラクションには行列がでてきいた

 

↑CESの会場に向かうモノレールもGoogle仕様に↑CESの会場に向かうモノレールもGoogle仕様に

 

この「Hey Google」は、英語圏でのGoogleアシスタントの呼び出し語。広く「OK Google」が定着していますが、今は「Hey Google」を普及させたいようです。日本ではGoogle Homeなどを起動する際に、「OK Google」のほかに「ねぇ、Google」が使えますが、「Hey Google」も同じ位置付けのようです。

 

「Hey Google」で起動するスマートディスプレイを発表

GoogleがCES2018の開幕に合わせて発表したのが、Googleアシスタント搭載のスマートディスプレイです。ディスプレイ付きのスマートスピーカーといったもので、Amazonは昨年6月から「Amazon Echo Show」を発売していますが(日本未発売)、その対抗モデルと言ってもいいでしょう。

 

↑Amazonが発売している「Amazon Echo Show」↑Amazonが発売している「Amazon Echo Show」

 

↑レノボがCES 2018で発表した「Lenovo Smart Display」↑レノボがCES 2018で発表した「Lenovo Smart Display」

 

Googleは、スマートスピーカーにおいては自社ブランドの「Google Home」を展開していますが、スマートディスプレイは自ら製品をリリースするのではなく、提携するメーカーから発売されます。その第1弾として発表されたのが、レノボの「Lenovo Smart Display」です。

 

Lenovo Smart Displayは、画面サイズが8型と10型の2モデルを用意。縦置き・横置きのどちらでも使えます。Googleアシスタント内蔵のタッチディスプレイ&スピーカーといった仕様ですが、ハンズフリーでの音声操作を前提とした設計になっていること。しかし、調べたいことをディスプレイに表示させて、そこからタッチで選択するなど、タッチ操作も併用できます。

 

↑8型モデル(写真左)は199.99ドル、10型モデル(写真右)は249.99ドルで、今年の第2四半期に発売予定↑8型モデル(写真左)は199.99ドル、10型モデル(写真右)は249.99ドルで、今年の第2四半期に発売予定

 

↑8型モデルの背面は木目調、10型モデルの背面はホワイトグレイで、どちらもインテリアに合わせやすい印象。ネットにはWi-Fiで接続し、モバイル回線には対応していない↑8型モデルの背面は木目調、10型モデルの背面はホワイトグレイで、どちらもインテリアに合わせやすい印象。ネットにはWi-Fiで接続し、モバイル回線には対応していない

 

Google Homeなどのスマートスピーカーとの違いは、「Googleマップ」「Googleフォト」などが見られること。Google HomeでもテレビにChromecastを接続して連携すると、Googleフォトが見られますが、スマートディスプレイでは、単体で見たい写真を表示でき、声で操作するデジタルフォトフレームのような感覚でも使えます。

 

↑レノボのブースでは、Googleの担当者がLenovo Smart Displayのデモンストレーションを行うコーナーが設けられていた↑レノボのブースでは、Googleの担当者がLenovo Smart Displayのデモンストレーションを行うコーナーが設けられていた

 

↑クアルコムのブースでも、Lenovo Smart Displayのデモンストレーションが行われていた↑クアルコムのブースでも、Lenovo Smart Displayのデモンストレーションが行われていた

 

Google Homeで「ニュースを聞かせて」と話すと、音声ニュースが流れますが、スマートディスプレイなら動画のニュースも見られます。料理のレシピを調べた時に、作り方がわかるYoutube動画を再生することもできます。Googleのビデオ通話アプリ「Duo」にも対応し、ハンズフリーで発信し、離れて住む家族や友達とビデオ通話を楽しむこともできます。…と聞くと、“もはやタブレットと同じでは?”と思うかもしれませんが、スマートディスプレイにはキーボードは表示できません。あくまでも声で操作する端末であり、タブレット向けのGoogleアシスタントとは異なるとのこと。

 

ディスプレイには現在時刻を表示できるので、アラーム時計としても重宝。音楽を再生している際は、楽曲情報が表示されるので、「ねぇ、Google この曲名は?」と聞いたりする必要もありません。スマートスピーカーに比べると「OK Google」「ねぇ、Google」と話しかける回数は大幅に減らせそうです。

 

なお、Googleアシスタント内蔵のスマートディスプレイは、LGエレクトロニクス、JBL、ソニーなどからも発売される見通しで、一部の製品は、CESに出展されていました。

↑LGエレクトロニクスが2018年内に発売予定の「LG ThinQ View」。8型のディスプレイを搭載↑LGエレクトロニクスが2018年内に発売予定の「LG ThinQ View」。8型のディスプレイを搭載

 

↑JBLが発表した「JBL Link View」。8型のディスプレイの左右に10Wスピーカーを搭載し、背面にはパッシブラジエーターを備える↑JBLが発表した「JBL Link View」。8型のディスプレイの左右に10Wスピーカーを搭載し、背面にはパッシブラジエーターを備える

 

Googleの説明員が各社ブースに出向いて「Hey Google」

CESに出展する企業のブースの中には、Googleアシスタント内蔵の製品を展示し、そのデモンストレーションを行うブースもたくさんありました。Googleの担当者が各社のブースに出向して説明にあたっており、GoogleがこのCESを機に、Googleアシスタントを積極的にアピールする“本気”を感じました。

 

↑Googleアシスタントのデモルームが会場のあちこちに↑Googleアシスタントのデモルームが会場のあちこちに

 

例えば、昨年12月から日本でも発売が開始された、落し物トラッカー「TILE」もGoogleアシスタントに対応。TILEは、貴重品などに取り付けておけば、紛失した場合にスマホアプリで探せて、また、TILEにあるボタンを押して、スマホを鳴らして探しすこともできます。Googleアシスタントに対応したことにより、TILEを付けた貴重品もスマホも、どちらも見当たらないといった場合に、「ねぇ、Google  TILEを探して」や「ねぇ、Google  スマホを探して」と話しかけて、見つけ出せるというメリットがあるそうです。

 

↑Googleアシスタントでの「Tile」の使い方をマンツーマンで解説してくれたGoogleの説明員↑GoogleアシスタントでのTILEの使い方をマンツーマンで解説してくれたGoogleの説明員

 

ほかにも、Googleアシスタントに対応するAndroid TVを用いたデモンストレーションが行われたり、Googleアシスタント内蔵の調理家電を用いた料理の実演に人だかりができていたりと、あちこちで「Hey Google」という呼びかけを耳にしました。

 

↑調理家電メーカーのGoumiaもGoogleアシスタント対応をアピール↑調理家電メーカーのGoumiaもGoogleアシスタント対応をアピール

 

↑中国の新興メーカーのブースでも、Googleアシスタントを用いたスマート家電を展示↑中国の新興メーカーのブースでも、Googleアシスタントを用いたスマート家電を展示

 

↑ソニーのブースでもGoogleが存在感をアピール。Google ExPressとは、アメリカで提供されているGoogleの即日宅配サービス↑ソニーのブースでもGoogleが存在感をアピール。Google ExPressとは、アメリカで提供されているGoogleの即日宅配サービス

 

アメリカのスマートスピーカー市場では、先に発売されたAmazon Alexaが圧倒的なシェアを占めていますが、CESでは、Googleアシスタントが巻き返しに躍起になっているようにも見えました。総合家電メーカーのLGエレクトロニクスが自社のAIプラットフォームにGoogleアシスタントを連携させることを発表するなど、Googleアシスタントで操作できるデバイスも一気に増やしていく構え。Amazon vs Googleの競争は、今年さらに激化しそうですよ。

CES 2018でみてきたスゴすぎ“AI”で確信! AI抜きの生活があり得なくなるワケ

1月9日〜12日に米ラスベガスで開催されたCES 2018。出展する多くの企業が「AI」というキーワードを掲げていました。AI(Artificial Intelligence=人工知能)は、クルマ、ロボットのみならずスマートデバイスや家電にも欠かせない技術に。しかし、形としては見えにくいものなので、何がどう便利になるのかがわかりにくいですよね。それを、わかりやすい形で展示し、来場者の注目を集めていたのがオムロンです。

 

進化した卓球コーチロボットは、反射神経抜群

初めてCESに出展したオムロンが、目玉として展示したのが「フォルフェウス(FORPHEUS)」。AIを搭載する卓球コーチロボットで、プレイヤー(人間)のレベルに合わせて、卓球のラリーが続くように、自動でラケットを操作するというもの。

 

↑来場者の注目を集めたAI搭載卓球ロボット「フォルフェウス」↑来場者の注目を集めたAI搭載卓球ロボット「フォルフェウス」

 

このフォルフェウスは、2013年10月に中国・北京で開催されたイベントで初公開され、その後、日本、インド、ドイツなどで公開。北米では今回が初公開で、性能を向上させた4号機が披露されました。

 

フォルフェウスはピン球の動きを検知する2つのカメラと、人の動きを検知するカメラを搭載し、対戦相手のレベルや球速、軌道などを予測。そして、ロボットアームに固定されたラケットで打ち返し、ラリーが続くように導くというものです。

 

↑卓球台の上にあるロボット本体の左右に搭載されたカメラで球の動きを3Dで捉えて、中央のカメラで人の動きを捉えて分析する↑卓球台の上にあるロボット本体の左右に搭載されたカメラで球の動きを3Dで捉えて、中央のカメラで人の動きを捉えて分析する

 

ポイントは、人に勝つことを目的とするロボットではないこと。対戦相手のレベルに合わせて反応するため、卓球初心者が相手の場合は、速度が遅い球を、相手が打ち返しやすい位置にレシーブ。実は、卓球がうまい人よりも苦手な人が相手の場合のほうが、予期せぬ方向に返球されるので、難しいアルゴリズムが用いられるそうです。

 

CESのオムロンブースでは、同社の開発メンバーがプレイヤーとなってデモンストレーションを披露したほか、来場者もフォルフェウスに対戦でき、その反応の速さに歓声が沸いていました。

 

↑ゲームが終わると、ゲームの分析がモニターに表示されていた↑ゲームが終わると、ゲームの分析がモニターに表示されていた

 

↑フォルフェイスは若い世代が中心となって開発している。開発チームの1人である小泉昌之氏↑フォルフェイスは若い世代が中心となって開発している。開発チームの1人である小泉昌之氏

 

なお、フォルフェウスは、オムロンが工業用ロボットの技術をアピールするために展示するもので、これ自体の販売は予定していないそうですが、「卓球コーチとして売ってほしい!」といった反響もあったようです。

 

↑2015年にアメリカの産業用ロボットメーカー・アデプト テクノロジー社を買収したオムロン。これは、ベルトコンベヤーにランダムに流れたきた製品をアームで反対側のベルトに運ぶロボット。こうした工業用ロボットも関心を集めていた↑2015年にアメリカの産業用ロボットメーカー・アデプト テクノロジー社を買収したオムロン。これは、ベルトコンベアにランダムに流れてきた製品をアームで反対側のベルトに運ぶロボット。こうした工業用ロボットも関心を集めていた

 

自動運転時代に向けた安全システムに業界が注目

オムロンは、さらに“眠気の予知システム”を発表し、注目を集めていました。ドライバーの眠気を感知する技術はすでに開発済みですが、今回の発表では、眠気を自覚する数分前に、その予兆を検知できることがポイント。運転中のクルマが微振動を続けており、それによってドライバーの頭が動くと、それとは反対方向に瞳孔が向き、バランスが保持されます。これを「前庭動眼反射」と言いますが、この反射がなくなる現象を見つける技術が開発されました。

 

↑眠気の予兆を検出するシステムを搭載してシミュレーター↑眠気の予兆を検出するシステムを搭載してシミュレーター

 

↑1台のカメラでドライバーの目の部分をマッピングし、居眠り運転を未然に防ぐように導く↑1台のカメラでドライバーの目の部分をマッピングし、居眠り運転を未然に防ぐように導く

 

今回のCESでは、自動車メーカーを中心に自動運転に関する展示も目立ちましたが、オムロンが開発したこの技術には、自動車メーカーや車載メーカーからのひっきりなしの問い合わせがあり、対応に追われたとのこと。眠気の予兆を感知した場合の対策として、冷気をあてる、シートを動かすなど、複数の方法が考えられるようですが、自動運転時代に向けて、大いに役立つ機能になりそうです。

 

オムロンの展示を見て感じたのは、どちらの技術も「AI」と呼べるが、そのベースとして「ディープ・ラーニング(充分なデータ量に基づく機械学習)」があるということ。最近、あちこちで「AI」という言葉を耳にしますが、“AIは一日にして成らず”ですね。

 

LGエレクトロニクスは新しいAIプラットフォームを導入

総合家電メーカー・LGエレクトロニクスも「AI」で注目を集めていました。同社は、CES 2018の開幕に合わせて「ThinQ(シンキュー)」という新しいAIプラットフォームを発表しました。

 

↑CES 2018に合わせて開催したプレスカンファレンスで「ThinQ」を発表↑CES 2018に合わせて開催したプレスカンファレンスで「ThinQ」を発表

 

LGエレクトロニクスは従来から独自のディープ・ラーニング技術を取り入れたスマート家電を手がけていますが、今回発表した「ThinQ」は、それをより発展させて、テレビを含め、あらゆる製品を音声操作に対応させていこうというもの。ThinQに対応する製品は、現段階ではLG製品だけですが、プラットフォームをオープンにすることで、他社製品と連携させていく計画があることも発表されました。

 

↑ThinQをコントロールできるスマートロボット「CLOi(クロイ)」↑ThinQをコントロールできるスマートロボット「CLOi(クロイ)」

 

↑二層式の洗濯機・乾燥機もAI対応↑二層式の洗濯機・乾燥機もAI対応

 

↑おなじみのディスプレイ付き冷蔵庫は、ディプスプレイから料理の情報を得られたり、家族との連絡にも使える↑おなじみのディスプレイ付き冷蔵庫は、ディプスプレイから料理の情報を得られたり、家族との連絡にも使えたりする

 

↑有機ELテレビの最新モデルも発表された。これは77インチの壁掛けタイプ↑有機ELテレビの最新モデルも発表された。これは77インチの壁掛けタイプ

 

↑液晶テレビの画質を向上させるための新しいプロセッサ「α9」も発表↑液晶テレビの画質を向上させるための新しいプロセッサ「α9」も発表

 

↑「α9」により、斜めから見ても色の歪みがなくなり、鮮明な画質が得られるという↑「α9」により、斜めから見ても色の歪みがなくなり、鮮明な画質が得られるという

 

ThinQだけでは世界的な広がりを見込みにくいためか、GoogleアシスタントやAmazon Alexaと連携することもアピールされました。LGブースで展示されていた製品には、Googleアシスタントを搭載する製品も多く、日本のユーザーにとっては、そちらのほうが、わかりやすく導入できそうです。

 

↑Googleアシスタントを内蔵するスマートスピーカー「LG ThinQ Speaker」も発売予定↑Googleアシスタントを内蔵するスマートスピーカー「LG ThinQ Speaker」も発売予定

 

↑ディスプレイ付きのスマートスピーカー「LG ThinQ View」も出店↑ディスプレイ付きのスマートスピーカー「LG ThinQ View」も出展

 

高額にもかかわらずヒットしたホームクリーニング機「LG Styler」など、日本でも注目度が高まっているLG製品。ThinQによる、さらなる使い勝手の向上に注目しましょう。

 

↑説明員が質問攻めにあっていた「LG styler」↑説明員が質問攻めにあっていた「LG Styler」

 

↑空港などでの導入が見込まれる業務用の運搬ロボットも出展されていた↑空港などでの導入が見込まれる業務用の運搬ロボットも出展されていた

 

↑ひときわ注目を集めていた、有機ELの曲面ディスプレイを用いた展示↑ひときわ注目を集めていた、有機ELの曲面ディスプレイを用いた展示

 

AI同士の連携も含めて、生活にさらなる広がりを予見させられたCES 2018。AIは日本国内でも、昨年に引き続き必ず注目されるキーワードになると思われます。これだけの発展を見せているAIは、もう生活に欠かせない存在になるのかもしれませんね。

コスパNo.1映像サービス「dTV×dTVチャンネル」がハンパない!

映画・ドラマ・アニメなど、激増する魅力的な作品を豊富に、かつ安価で見られるのが「dTV×dTVチャンネル」の組み合わせ。視聴スタイルも自由に選べ、いつでもどこでも映像を楽しめる!

 

 

2つのサービスを組み合わせ最強の視聴環境を手に入れる

NTTドコモの映像配信サービス「dTV」は、国内外の映画・ドラマ・アニメ・音楽など、約12万作品以上を月額500円で見放題という驚きのコスパを誇る。スマホでも大画面テレビでも視聴可能なスタイルの多様さと、ハイクオリティなオリジナル作品も魅力で、その会員数は、国内最大規模だ。

 

そんなNTTドコモが新サービス「dTVチャンネル」を1月30日に開始する。これは、BS/CSの有料放送のように、30以上の専門チャンネルを自由に視聴できるというもの。

 

好きなときに見たい作品を選んで視聴できる「dTV」と、見たい作品がないときでも適当にザッピングすれば魅力ある作品に出会える「dTVチャンネル」。これら2つの映像配信サービスは、組み合わせて利用することでいっそう楽しむことができるようになる。それが今回提案する「dTV×dTVチャンネル」なのだ。その魅力とお得さを紹介しよう。

 

 

そもそもdTVとdTVチャンネルって何?

見たい作品を選択するもよしザッピングで気ままに見るもよし
インターネット経由で作品を選び、再生できる「dTV」と、CSなどで放送されている専門チャンネルを視聴できる「dTVチャンネル」の組み合わせ。ネット配信とテレビ受信の「いいとこどり」ができる最強コンビなのだ。

 

膨大な作品数を月額500円で!

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dTV

月額: 500円
作品数:12万本以上

スマホ・タブレット・PCなどからインターネット経由で、作品を視聴できる映像配信サービス。その場で再生するストリーミング配信と、端末に保存してから視聴するダウンロード再生の2通りが可能。別料金だが、新作のレンタル視聴もできる。

主なオリジナル作品:●ドラマ「花にけだもの」●ドラマ「パパ活」●ドラマ「望郷」●ドラマ「銀魂-ミツバ篇-」ほか

 

テレビ感覚で専門チャンネルを楽しめる!

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dTVチャンネル(1月サービス開始予定)

月額:780円※
作品数:30ch以上

ジャンルごとに特化した専門チャンネルの作品を、テレビのようにリアルタイム視聴できるサービス。ネットに接続したスマホやタブレット、専用機器などから利用する。放送中や放送後に、作品を最初から視聴できる「見逃し視聴」も可能だ。

主な専門チャンネル●映画ザンマイ!●ディズニージュニア ライト●MTV MIX●将棋プラス●BOOMERANGほか

 

 

【一緒に使うとココがハンパない!01】

dTV×dTVチャンネルは配信作品が充実しすぎ!

【dTV】12万作品×【dTVチャンネル】30チャンネル超でボリュームもジャンルの多彩さも完璧!
オンデマンド型映像配信サービスのdTVとリアルタイム型映像配信サービスのdTVチャンネルを組み合わせることで、楽しめる作品数は膨大な数に! 完全オリジナルドラマからバラエティまで、dTVでしか見られない作品も豊富で、新作も続々追加されている。

 

 

【dTV】ドラマもバラエティも音楽も!話題作が満載!

18ジャンルにわたって12万作品以上をラインナップするdTVには、ココでしか見られないオリジナルドラマや話題の映画、海外ドラマなど必見の作品が山盛り。さらに、地上波にはできないバラエティや、ファン必見のライブ映像なども揃う!

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<バラエティ>「トゥルルさまぁ~ず」

視聴者から届いた「気持ちいいこと」を、さまぁ?ずとあびる優が実際に体験。結果を5段階で評価するバラエティ。
©BeeTV

 

 

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<海外ドラマ>「ウォーキング・デッド」シーズン8

全世界で大ヒットしている海外ドラマの最新シーズン。ウォーカーが蔓延る世界で生きる人間たちの運命を描く。

●「ウォーキング・デッド」シーズン8 後半(第9話)は、2018年2月26日(月)22時~ FOXチャンネルで日本最速配信スタート!

© 2018 AMC Network Entertainment LLC.  All Rights Reserved.

 

 

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<dTVオリジナルドラマ>「不能犯」

マインドコントロールなどを駆使する、法で裁けない殺し屋と彼に翻弄されるターゲットの悲惨な末路を描く。

©宮月新・神崎裕也/集英社 2018「不能犯」製作委員会 ©2017 dTV

 

 

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<dTVオリジナルドラマ>「銀魂-ミツバ篇-」

「銀魂」屈指の泣けるエピソードを実写化したオリジナルドラマ。江戸の治安を守る真選組隊士たちの絆と活躍を描く。

©空知英秋/集英社 ©2017映画「銀魂」製作委員会
©2017 dTV

 

 

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<音楽ライブ>「AAA DOME TOUR 2017 -WAY OF GLORY- 東京ドーム公演(Digest)」

6人体制となったAAAによるグループ初の4大ドームツアーを収録。圧巻のパフォーマンスはファンならずとも必見!

 

 

【dTVチャンネル】映画やアニメチャンネルからドキュメンタリー、釣りや将棋などマニアックなチャンネルまで

日本初提供の「ソニー・チャンネル」や、キッズアニメの「ディズニージュニア ライト」、エンタメの「MEN’S NECO」、音楽の「MTV MIX」など30以上のチャンネルが揃う!

●おもなチャンネル

「ソニー・チャンネル」
ソニー・ピクチャーズの海外ドラマ・映画をお届け。

 

「Boomerang」
世界で大人気のファミリー向けアニメチャンネル。

 

「Kchan! 韓流TV」
韓国のチャン!(最高)なK-POPエンタメチャンネル。

 

「Discovery TURBO
クルマやバイクを愛する人のためのエンタメチャンネル。

 

「ニコロデオン」
グローバルなキッズ向けエンターテインメントチャンネル。

 

「ナショナルジオグラフィック」
世界最高峰のドキュメンタリーチャンネル。

 

 

【一緒に使うとココがハンパない!02】

dTV×dTVチャンネルなら視聴スタイルを問わず使える!

dTV×dTVチャンネルは、視聴できる機器の豊富さも魅力。外出先ではスマホやタブレット、リビングでは大画面テレビなど、シチュエーションに合わせて、いつでもどこでも見たい作品を再生できるのだ。ひとつのIDで最大5台までの再生機器を登録可能なのも便利。

 

プライベートタイムにこころゆくまで名画鑑賞

家族は見ないような古い名画や、マニアックな作品などは、タブレットで視聴。誰にも邪魔されず、一人でゆっくり鑑賞できる。家族が寝静まったらリビングに移動して大画面テレビで鑑賞なども自由自在。

 

リビングに集まって家族向け作品を楽しむ

対応テレビや専用機器を使えば、リビングの大画面テレビでも視聴可能。食事をしながら、あるいはティータイムに、家族みんなで楽しめる。dTVチャンネルなら、テレビ感覚でザッピングも可能だ。

 

dTVモバイルアプリは機能が超充実!

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画面上部のタブで作品ジャンルを切り替え可能。「あなたにオススメ」では好みに合った作品がリストアップされるので、思わぬ作品に出会えるかも。

 

dTV×dTVチャンネルはテレビで見るのも簡単!

20180119_dtv09↑NTTドコモ /ドコモテレビターミナル/価格未定/1月発売予定

 

新登場の「ドコモテレビターミナル」を使えば、インターネット回線に繋ぐだけでdTV、dTVチャンネルが大画面テレビで手軽に視聴可能。ほかにも、DAZN for docomoやdアニメストアといったドコモの映像サービス、さらにはYouTubeなども再生できる。4K HDRやDolbyVisionの映像にも対応。またリモコン内蔵マイクを使って、音声によるコンテンツ検索も行える。

 

 

【一緒に使うとココがハンパない!03】

これだけできてdTV×dTVチャンネルは月額980円!(※)

dTVとdTVチャンネルは個別で利用することもできるが、一緒に申し込むと「お得パック」が適用され、なんと月額300円も安く。得意ジャンルや利用シーンの異なる2つのサービスを生かすためにも、セットでの利用がオススメだ。以下、GetNavi関係者の生の声をお届けしよう。

 

月額980円なのに専門チャンネル見放題はスゴい!

月額500円のお得さが際立っていたdTV。そこに専門チャンネル見放題のdTVチャンネルをプラスしても他のVODサービス並みの料金で済むのはスゴい! CS放送などと違ってアンテナ等の設置費用が不要なのもイイ。(ゲットナビ編集部:森 有史)

 

月額980円なのに4KやVRまで楽しめる!

最新テクノロジーの導入に積極的なのもdTVのよいところ。追加料金なしに、4KやVRなどの作品も楽しめるのはうれしい限りです。現時点では、まだ対応機器も作品も限られていますが、今後の展開に期待!(ライター:湯浅顕人)

 

月額980円なのにライブ映像&MV見放題!

dTVは、ライブ映像や生配信など、音楽関係の作品が充実しています! 私の母はEXILEが好きなので、家族全員でdTVを活用中。dTVチャンネルにはMTVもあるし、音楽好きにとっても魅力的なサービスです。(ゲットナビ編集部:保谷恵那)

 

※:ドコモ以外の方は、dTVチャンネル月額1280円、dTVお得パック月額1480円でご利用になれます
価格はすべて税抜き表記になっています。対応機種・ご利用条件・キャンペーン詳細など、詳しくは「dTVサイト」「dTVチャンネルサイト」でご確認ください

 

dTV公式サイトはコチラ
https://pc.video.dmkt-sp.jp/

 

 

 

求む! 世界を変えるアイデア――若きエンジニアを応援する「ジェームズダイソンアワード」に集まった度肝を抜く製品ベスト5

吸引力の落ちない掃除機、羽根のない扇風機、熱くないドライヤー。数々の革新的な家電を開発しているダイソン。そのダイソンの創始者であるジェームズ・ダイソン氏が、若いエンジニアを支援する目的で設立されたのが「ジェームズダイソン財団」だ。

 

ジェームズダイソン財団では、若いエンジニアのための国際的なアワード「ジェームズダイソンアワード」を主催。応募資格は、プロダクトデザインやエンジニアリングを学んでいる学生、および過去4年以内に卒業した人。チームでの応募も可能だ。

 

第12回目となる2017年は、世界23か国、1027の作品の応募があった。そのなかから、日本国内での審査を通過した5作品が国際最終審査へ進出。そして、うち3作品が国際最終審査のTOP20へ入賞した。この記事では、昨年12月に行われた国内受賞作品表彰式セレモニーの様子と、国際TOP20に選ばれた3作品の受賞者へのインタビューをお届けする。

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授賞式には国内審査通過5作品が登場

ジェームスダイソンアワードのテーマは、一貫している。そのテーマとは「問題を解決するアイデア」。日常生活におけるあらゆる問題を、テクノロジーで解決しようというのがテーマ。決まったジャンルがなく、毎年のテーマ設定もない。それだけに、応募するエンジニアは長い時間をかけて作品の開発に当たることも可能だ。

 

今年のセレモニーでは、まず国内審査員と過去の受賞者、そして今年の受賞者のパネルディスカッションからスタート。パネラーは、国内審査員を務めるジャーナリスト・コンサルタントの林 信行氏、2015年、2016年と国内受賞をしている山田泰之氏、そして2017年の国内最優秀賞を受賞した孫 小軍(そんしょうぐん)氏が登壇。

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↑林 信行氏↑林 信行氏

 

↑山田泰之氏↑山田泰之氏

 

↑孫 小軍氏↑孫 小軍氏

 

それぞれ、このアワードの魅力や受賞後の変化、そして審査員から見たアワードの成長などについて語った後、これからのデザイナーやエンジニアに求められる資質や、今後のアワードへの期待などを述べていた。

 

続いて国内審査員である林 信行氏と、デザインエンジニアでありTakramディレクターの緒方壽人氏による講評があった。

↑↑Takramの緒方壽人氏(左)と林 信行氏↑↑Takramの緒方壽人氏(左)と林 信行氏

 

林氏は「歴史的にジェームズダイソンアワードは福祉や医療関係の作品が多いが、今年は幅広いバリエーションの応募がありました。必ずしも深刻な課題だけではなく、視野を広げて審査をしました」とコメント。緒方氏は「発見した問題に対する問いの立て方と、それをどのように解決していくかという過程、そしてものづくりをしてプロトタイピングをしていくプロセス。この3つのポイントを重視して評価を行いました」と、評価のポイントを説明していた。

 

今回の国内応募は、過去最高の50作品。審査には5時間を費やしたという。そして選ばれたのが次の5作品だ。

 

国内第5位 ReverseCAVE: VRデバイドを解決するためのパースペクティブ共有技術

製作者:石井 晃氏(筑波大学大学院 システム情報工学研究科 コンピュータサイエンス専攻)、
鶴田真也氏(筑波大学大学院 システム情報工学研究科 コンピュータサイエンス専攻)、
鈴木一平氏(筑波大学 情報学群 情報メディア創成学類)、
中前秀太氏(筑波大学大学院 システム情報工学研究科 コンピュータサイエンス専攻)、
皆川達也氏(筑波大学 情報学群 情報メディア創成学類)

概要:VRゲームなどの仮想空間を楽しむには専用のヘッドマウントディスプレイ(HDM)が必要となるため、プレーヤー以外にはVRで何が行われているのかがわからない。そこで、空間を覆う半透明スクリーンと多数のプロジェクター等で構築される “ReverseCAVE”システムを開発。VR空間がスクリーンに映し出されることで、VRプレーヤーと観客が同時にVR空間を楽しめる。

 

国内第4位 Telewheelchair

製作者:橋爪 智氏(筑波大学大学院 図書館情報メディア研究科 図書館情報メディア専攻)、
鈴木一平氏(筑波大学 情報学群 情報メディア創成学類)、
髙澤和希氏(筑波大学大学院 図書館情報メディア研究科 図書館情報メディア専攻)

概要:遠隔からの操作が行える電動車いす。遠隔操作技術と360度カメラ、そしてAI技術を組み合わせることで、障害物検知や環境認識を実現。介助者がいなくても安全な走行を行うことができる。

 

国内第3位 ~Cuboard~クローラユニットシステムを用いた雪上にて走行可能な小型モビリティ

製作者:寺嶋瑞仁氏(長岡技術科学大学大学院 工学研究科 機械創造工学専攻 兼 ㈱CuboRex 代表取締役社長)、
上脇優人氏(長岡技術科学大学 工学部 電気電子情報工学課程 兼 ㈱CuboRex 勤務)、
冨田 青氏(長岡技術科学大学 工学部 電気電子情報工学課程 兼 ㈱CuboRex 勤務)、
パドロン ファン氏(長岡技術科学大学大学院 工学研究科 電気電子情報工学専攻 兼 ㈱CuboRex 勤務)

概要:雪深い地域では自転車やバイクといった交通手段が使えない。必然的に自動車に依存することになるが、渋滞などを引き起こし移動に時間がかかる。そこで、手軽に雪上を移動できるモビリティを開発。片手で持てる重量で、雪国での冬場の移動を快適にする。

 

国内準優秀賞 Digital Garden

製作者:ベン バーウィック氏(東京大学大学院工学系研究科 建築学専攻 修了、現 オーストラリア在住)

概要:太陽光発電などが注目されるなか、集合住宅ではソーラーパネルの設置がしづらいため、なかなか普及していない。そこで、折り紙工学によりデザインされたソーラーパネルを開発。太陽光による発電ができるほか、パネルの照り返しで部屋の内部も明るくする。

 

国内最優秀賞 SuKnee -障害者のモビリティを高めるロボット義足

製作者:孫 小軍氏 (東京大学大学院 情報理工学系研究科 知能機械情報学専攻)、
菅井文仁氏 (東北大学大学院 工学研究科 修了、現 東京大学大学院 情報理工学系研究科 創造情報学専攻 特任助教)、
佐藤翔一氏 (慶應義塾大学 環境情報学部 卒業、現 東京大学 生産技術研究所 研究員)

概要:既存の義足は動力を持たないものが多く、歩行中に転びやすい。そこで、生態メカニズムに基づいてロボット技術と人間の筋肉を模倣する独自のアクチュエータを開発し、軽量コンパクトな電動アシスト付き義足をデザイン。疲れにくく自然な歩行が行える。

 

以上5作品が国内最終審査を通過。このうち3作品が、国際審査のTOP20に入賞した。日本のエンジニアリングのレベルが高い証拠と言えるだろう。

 

国際TOP20受賞者にインタビュー

ここからは、国内受賞作品のうち、国際TOP20に入賞した3組の受賞者のインタビューをお届けする。開発の経緯やアワードへの応募動機、そして今後の展開などを伺った。

 

SuKnee -障害者のモビリティを高めるロボット義足 開発チームリーダー孫小軍氏

↑現在は東京大学大学院 情報理工学系研究科 知能機械情報学専攻。一度社会人を経験し、再度大学で義足の開発・研究を行っている↑現在は東京大学大学院 情報理工学系研究科 知能機械情報学専攻。一度社会人を経験し、再度大学で義足の開発・研究を行っている

 

――開発のきっかけは?

私は右足が義足です。義足で生活をしていると、現在普及しているタイプでは動きづらいということを実感していました。大学卒業後、いったんは大手メーカーに勤めていましたが、いまの義足よりももっといいものを作りたいという思いから退社し、現在は大学で義足開発をしています。

↑手前が現在のプロトタイプ。後ろにあるのが次期プロトタイプ。デザインをさらに追求し、足首も稼働するようにするという↑手前が現在のプロトタイプ。後ろにあるのが次期プロトタイプ。デザインをさらに追求し、足首も稼働するようにするという

 

――いままでの義足と大きく違うところは?

動力がついているところです。現在の義足は動力がなく、ユーザーが自分で動かさなければいけません。SuKneeには、バッテリー、モーター、制御のためのボード、電気基板、角度センサー、力センサーなどを内蔵しており、ユーザーが動かそうとするとその状態を検知して、義足自体が動きます。

↑義足の中には基板や配線、モーターやセンサーなどが組み込まれている。今後はこれらをもっとすっきりさせ、さらなる軽量化を目指す。素材もカーボン製にしたいとのこと↑義足の中には基板や配線、モーターやセンサーなどが組み込まれている。今後はこれらをもっとすっきりさせ、さらなる軽量化を目指す。素材もカーボン製にしたいとのこと

 

――義足は結構身体に負担がかかるものなのですか?

歩行中、義足とつながっている残った足の部分を自分で振り出さないといけません。その部分は疲れやすいですね。長期的には腰などにも負担がかかります。

 

――歩行時の疲労を軽減してくれるんですね。

もうひとつは、イスから立ち上がるときに必要な力も軽減されます。義足をしていると、立ち上がるときに反対側の足の力で立ち上がる必要があります。若いうちはいいのですが、高齢者になるとそれも難しくなり、寝たきりになってしまうこともあります。SuKneeならば、義足自体が立ち上がるときにサポートしてくれるので、楽になります。

 

――ジェームズダイソンアワード参加のきっかけは?

義手義足という福祉分野は、現在ヨーロッパの2社が世界70%というシェアを持っている寡占的な市場になっているため、新規参入が厳しい状態です。しかし、2014年にイクシーという義手を作ったチームが国際準優秀賞を受賞して、その後広がりがあったのを見て、我々も国際的な広がりの期待ができるこのアワードを目指そうと思いました。

 

――今後はどのような展開を考えていますか?

今年の秋には大学を卒業するので、その後はベンチャー企業を立ち上げて商品化を進めていきます。2020年に東京でパラリンピックが開催されるので、まずはそこで競技者の方たちの日常生活で使っていただけるよう、2019年の商品化を目指しています。

↑新しいプロトタイプはまだモックの状態だが、デザインがスマートになっている。足首が動く義足というのはこれまでにあまりないそうなので、その点にも期待したい↑新しいプロトタイプはまだモックの状態だが、デザインがスマートになっている。足首が動く義足というのはこれまでにあまりないそうなので、その点にも期待したい

 

~Cuboard~クローラユニットシステムを用いた雪上にて走行可能な小型モビリティ 開発チームリーダー寺嶋瑞仁氏

↑長岡芸術大学大学院の学生であり、株式会社CuboRexの代表取締役社長でもある寺嶋氏↑長岡芸術大学大学院の学生であり、株式会社CuboRexの代表取締役社長でもある寺嶋氏

 

――なぜ雪上を移動するためのモビリティを開発しようと思ったのですか?

私は和歌山出身なのですが、大学入学のために新潟県長岡市で一人暮らしを始めました。すると冬の積雪がすごく、冬場はほぼ家から出られないんです。当初はクルマを持っていなかったですし、クルマを持つと維持費もかかる。そこで、手軽に雪上を移動できるものを作ろうと思いました。

↑↑あえて使用感のあるものを展示。上部のスケートボード部分は市販品を利用している↑あえて使用感のあるものを展示。上部のスケートボード部分は市販品を利用している

 

――雪上を走るために工夫されている点は?

防水機構には気を遣いました。動力部分に水が入ってはいけないので、中身をパッケージングしたり、ケーブルを防水にしたり。また、外部からの負荷を逃がすための工夫もしています。

↑雪上での運用を考慮し動力部分やバッテリーなどの防水加工には気を遣っているという↑雪上での運用を考慮し動力部分やバッテリーなどの防水加工には気を遣っているという

 

――新しい技術は搭載されていますか?

クローラーベルトの構造が新しいですね。本来ならば金属を連結させたり、ゴムで作ったりするのですが、これはプラスチックを採用しています。構造はお風呂のふたと同じなんです。戦車のようなクローラーでは重たくなってしまいます。また製作にも特殊な機械が必要になったりするのですが、我々の構造ならば比較的安価で作れます。ここに関しては特許も取得しています。

↑特許を取得しているクローラーベスト。構造的にはお風呂のふたと同じ。プラスチック製で軽量↑特許を取得しているクローラーベスト。構造的にはお風呂のふたと同じ。プラスチック製で軽量

 

――ジェームズダイソンアワードに参加しようと思ったきっかけは?

これまで、ビジネスコンテストには何回は出たことがあるのですが、私はエンジニアなので、ビジネスモデルが描けないんです。でもジェームズダイソンアワードは、課題とその解決方法、そしてプロトタイプがあれば評価してもらえるので、ビジネスモデルを描かなくていいという点が非常によかったなと思います。

 

――すでに起業してビジネスにされていると思いますが、今後はどういう展開を考えていますか?

当初は雪上移動のための乗り物と考えていたのですが、展示会などでの反応を見ると、レジャーの側面での需要が大きそうなんです。なので、レジャー施設やテーマパークにレンタルという形で卸して、メンテナンスなどで収益を上げていくというビジネスモデルを考えています。あとは、量産できるよう我々の体制を整えることが課題ですね。

 

Telewheelchair 開発者 橋爪智氏、鈴木一平氏、髙澤和希氏

↑左から高澤氏、橋爪氏、鈴木氏。鈴木氏は国内第5位のReverseCAVE開発にも参加↑左から高澤氏、橋爪氏、鈴木氏。鈴木氏は国内第5位のReverseCAVE開発にも参加

 

――車いすで遠隔操作というのは珍しいと思うのですが、なぜそこにスポットを当てたのですか?

橋爪:一番の目的は、高齢化社会といわれるなかで、介護者の負担を減らしたいというものです。

 

高澤:これまでの車いすは、1台に1人付いていなければいけなかった。しかしTelewheelchairならば、遠隔地に1人いて、複数の車いすを管理できるので、人件費の削減にもつながると思います。

↑ベースとなるのは市販の車いすのデザインを改良してもらったもの。電動車いすなので自走も可能↑ベースとなるのは市販の車いすのデザインを改良してもらったもの。電動車いすなので自走も可能

 

――VRはどういうところに使われているのですか?

高澤:車いすの上、ちょうど介護者の目線に360度カメラがありまして、そこからの映像を見ながら遠隔地のパソコンで車いすを操作します。360度カメラなので、後ろを向いたり横を向いたりすることが可能です。

 

――AIはどのような効果があるのですか?

高澤:映像のなかの物体認識をしています。もし人が近づいてきたら判断し、距離が近ければ危険と判断してアニメーションを出したり、車いすをストップします。

 

――どのような現場で使われることを想定していますか?

橋爪:介護施設ですね。一番車いすを使う場面は、介護施設だと思うので、まずはそこにフォーカスしていきたいと思っています。

↑操作系とは別に画像は放送用のHDMI送信機を使用。車いすを含め、全部Amazonで購入できるという。手軽にアップデートできるのもメリットのひとつ↑操作系とは別に画像は放送用のHDMI送信機を使用。車いすを含め、全部Amazonで購入できるという。手軽にアップデートできるのもメリットのひとつ

 

――介護者の負担が減る以外のメリットはありますか?

橋爪:心理的な面のメリットがあります。車いすに乗られる方というのは高齢者が多いのですが、介護の方に車いすを押してもらったりするということに申し訳なさを感じ手いることが多いんです。しかし、自動運転の車いすならばその罪悪感も軽くなるようなんです。実際に介護現場でテストをしたときに、そのような声が上がってきました。

 

――今回国際TOP20に入賞したことについての感想はありますか?

橋爪:これまで国内のコンペで賞を取ったことはあるのですが、国際的なアワードでの受賞は初めてだったので、すごくうれしいですね。国内だけでなく世界的に知っていただけるというコンペはなかなかないので。受賞してからいろいろと取材依頼などもいただいております。ロシアのメディアにも載っていたんですが、内容が読めないんですよ(笑)。

 

アイデアと技術がある若きエンジニアの登竜門

ジェームズダイソンアワードは、学生および若いエンジニアが参加できるアワードだ。冒頭でも記したが、テーマは「問題を解決するアイデア」だ。このテーマが変わることはない。今回の受賞作品を見ればわかるとおり、私たちの生活のなかにはさまざまな問題がある。そのような問題を見つけられる着眼点と、解決するためのアイデア。そして課題解決のための技術力。この3つを備えていれば参加できる。

 

ジェームズダイソンアワード2018の応募開始は3月、締め切りは7月。1人でもよいし、チームでもよい。エンジニアのための国際的なアワードは数少ない。技術で世界を変えたいという想いがある人は、ぜひ応募してみてはいかがだろう。

 

2018年は電子決済がブームになる! ドコモが新サービス「d払い」をスタート

アプリやECサイトでの購入代金を、月々の携帯電話料金と一緒に支払えるケータイ払いサービス。ドコモは「dケータイ払い+」という名称で提供していますが、4月からバーコード/QRコードを利用した新たな支払い方法「d払い」が始まります。

↑発表会で「d払い」についてプレゼンテーションしたNTTドコモ スマートライフビジネス本部 執行役員 プラットフォームビジネス推進部長の前田義晃氏(右)とローソン 執行役員 マーケティング本部長 野辺一也氏(左)。ローソンはd払いに今夏以降対応予定↑発表会で「d払い」についてプレゼンテーションしたNTTドコモ スマートライフビジネス本部 執行役員 プラットフォームビジネス推進部長の前田義晃氏(右)とローソン執行役員 マーケティング本部長 野辺一也氏(左)。ローソンはd払いに今夏以降対応予定

 

ドコモは、iモードケータイの時代である1999年に、iモードのコンテンツ料金をケータイ料金と一緒に支払える電話料金合算払いを開始しました。2005年には、iD、DCMX(現dカード)といったおサイフケータイを活用した決済サービスも開始。現在、電話料金合算払いは月間で1500万人が利用、dカードと合わせた取扱高規模は、2000年度の300億円から2016度には2.6兆円まで拡大し、iモード提供から19年で90倍にまで大きくなっています。

↑ドコモのキャッシュレス決済サービスは順調に拡大してきた↑ドコモのキャッシュレス決済サービスは順調に拡大してきた

 

電話料金合算払いは、スマホのアプリ内課金など、ネットのデジタルコンテンツを中心に拡大しました。2005年には「ドコモケータイ払い」でネットショッピングでの支払いにも対応。2015年12月にはdポイントが貯まって使える現在のdケータイ払い+となり、2016年度の取扱高はiモード全盛期のピークを上回る4000億円にも上っているそうです。

 

↑電話料金合算払いは4000億円の取扱高に↑電話料金合算払いは4000億円の取扱高に

 

こうしたサービスでドコモはキャッシュレス化を進めてきているわけですが、日本のキャッシュレス決済は2割に満たない状態で、海外の半分程度の水準に留まっています。中国では「Alipay」「Wechat Pay」などのバーコード決済が最近になって急速に普及し、韓国、中国ではキャッシュレス決済が5割を超えているのにです。ただ、日本でもインバウンドの増加で、バーコード決済を導入する店舗は急拡大しています。

 

今回、ドコモが始める新決済サービスは、電話料金合算払いとバーコードを組み合わせたスマホ決済サービスで、すでに電話料金合算払いを利用しているユーザーや、クレジットカードの登録や利用に抵抗を感じる人を対象にしたもの。d払いという新名称は、dポイントやドコモが他社とコラボしてサービスを展開する「+d」とケータイ払いを組み合わせています。お店で支払い方法を指定するときにも分かりやすいですね。

↑新しい決済サービスの名称は「d払い」↑新しい決済サービスの名称は「d払い」

 

d払いの特徴は「かんたん」「べんり」「おトク」の3つ。店頭ではアプリを起動し、バーコードを見せるだけ。代金はケータイ料金と一緒に支払われることになります。さらに、dポイントが貯まるほか、持っているdポイントを利用して買い物もできます。利用にあたって、ドコモのスマホユーザーなら申し込みは不要です。また、ドコモユーザー以外でもクレジットカードを登録するなどしてd払いを利用することができます。

↑d払いはとにかく簡単なのが特徴↑d払いはとにかく簡単なのが特徴

 

支払う方法は、コンビニなどのPOSレジの場合、お金を支払う際にユーザーがスマホで「d払いアプリ」を起動し、店員がバーコードスキャナでその画面のバーコード/QRコードを読み取るだけ。バーコード/QRコードは支払いの都度、異なるものが表示されます。

↑POSレジの場合。ユーザーがスマホで「d払いアプリ」を起動し、店員がバーコードスキャナでその画面のバーコードを読み取る↑POSレジの場合。ユーザーがスマホで「d払いアプリ」を起動し、店員がバーコードスキャナでその画面のバーコードを読み取る

 

リクルートが提供している「モバイル決済 for AirREGI」などを導入している店舗の場合は、タブレットのカメラでアプリ画面のQRコードを読み取ります。

20180124-i02 (8)↑POSレジのない店舗でも対応したタブレットなどを使って読み取りが可能

 

サービス開始当初、d払いが使える店舗は以下の10社。もちろん、順次拡大予定です。身近なお店でもd払いを利用できるように、加盟店拡大を進めていくとのことでした。なお、ネットで提供しているdケータイ払い+の名称もd払いに変わり、ドコモの電話料金合算払いはすべてd払いとなります。d払いで支払える上限金額は、dケータイ払い+と同様、1万円から最大10万円まで設定できます。子どもは最大1万円まで。もちろん、使わせない設定にもできます。

↑この10社から対応。対応店舗は順次拡大予定↑この10社から対応。対応店舗は順次拡大予定

 

d払いは、電話料金合算払いを利用している1500万ユーザーが利用する可能性があるので、ドコモの前田氏は「この新決済方法を店舗が導入することで顧客獲得につながる」とアピール。iPadなど市販のタブレットでも利用できるので、「FeliCaのリーダー/ライターを導入するよりも簡単で安価にできる」(前田氏)というメリットもあります。

 

また、ローソンの野辺氏は、「非現金決済は、明らかにレジの通過スピードが違う。非現金で買い物をしてもらうことは、ローソンにとってお客さんの数が増えたり、購買喚起につながったりというメリットがある。また、日々、小銭を紙幣に変えて口座に入れるという業務がコンビニオーナーの負担になっている。24時間営業なので、現金が多いと防犯上のリスクも高い。非現金率を高めることはコンビニにとって大きな意味がある」と期待を寄せました。

 

バーコード決済というと、中国などでは露天のお店や個人間送金でも使われています。d払いでの具体的な対応予定は示されませんでしたが、「中小のお店とともにニーズはあると思うので、検討してはいる。キャッシュレス化推進の中で検討を進めていきたい」と前田氏は語りました。

20180124-i02 (7)↑バーコード決済は店舗側にとってもメリットが多い

 

また、訪日外国人が日本でd払いを使う、あるいは日本人が海外でd払いを使う、ということも、現時点で予定はないということでした。ただ、2020年には東京オリンピックが開催され、多くの外国人が訪日します。今後、そうした人たちも利用できるサービスに成長することが期待されます。

 

ちなみに、おサイフケータイやApple PayなどでiDを利用している人が、無理にd払いのバーコード決済に変える必要は特にありません。おサイフケータイの方が素早く支払えますし、dポイントについては、iDの方が有利な部分もあります(d払いの場合は、リアル店舗で使うと200円につき1ポイント。iDは100円につき1ポイント)。

 

現時点では、クレジットカードを敬遠する人がキャッシュレスで支払いができること、ケータイ料金と一緒に支払えることがメリットです。ともあれ、いま注目のバーコード/QRコード決済は簡単・便利なサービスであることは間違いありません。

 

「スマートIC」でかしこく充電! USBポート付き電源タップ「OWL-OTA2U2S」

オウルテックは、ACコンセントと充電用USBポートを2口ずつ備えた電源タップ「OWL-OTA2U2S」シリーズを1月下旬より発売します。カラーはブラックとホワイトの2色で、ケーブル長は1mと2mの2種類。価格は1mが2138円、2mが2462円。

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OWL-OTA2U2Sシリーズは、ACコンセント2口を備えた電源タップに、スマホやタブレットの充電に便利なUSBポートを2ポートを加え、最大4台までの機器を同時に充電可能なOAタップ。USBポートは最大5V/2.4A出力に対応し、急速充電も可能。機器に最適な電流を流してくれる「スマートIC」により、安全に充電することができます。

20180124-i01 (4)↑ACコンセントとUSBポートを2口ずつ搭載

 

 

また、ACコンセントには、落雷によって瞬間的に発生する有害な過電圧や過電流を軽減し、コンセントに接続された家電・電子機器の破損・故障を防ぐ「雷サージ保護回路」を搭載。コンセントとプラグの隙間にたまったホコリにより発火が起こることを防ぐ「耐トラッキングカバー」も備えています。

 

↑ブラックも用意↑ブラックも用意

 

ケーブル部には、180度に向きを変えることができ取り回しやすい「180度スイングプラグ」を採用。二重の保護被ふくを施したケーブルは高い耐久性を誇ります。

 

USBポート付きの電源タップは、デスクまわりにひとつ置いておくと便利なアイテム。この機会にオフィスや自宅のデスクまわりに導入してみてはいかがですか?

 

必修化まであと2年。始めるなら今年から! 小・中学生向けプログラミング1DAYキャンプ

2020年プログラミング教育必修化まであと2年。始めるなら今年から! ということで、手軽かつ子どもが楽しみながら学べる。Gakken Tech Programの小・中学生向けのプログラミング1DAYキャンプ(短期集中講座)を紹介します。

 

◆プログラミングが、子どもに習わせたい習い事ランキング上位に!

2020年の必修化に向けて、プログラミング教育に注目が集まっています。「子どもに習わせたい習い事」を調べた各所のランキングではのきなみ上位にランクイン。プログラミング教育の必修化がはじまる2020年まであと2年となり、ますます注目を集めていることがうかがえます。

 

一方で、「プログラミングをやらせてみたい」と思っても、何から教えればよいのかわからないという親御さんもいらっしゃるのではないでしょうか? Gakken Tech Programの1DAYキャンプは、プログラミングの基礎からプレゼンテーションまで、1日で体験できる充実のカリキュラムです。

 

◆1DAYキャンプのカリキュラムを写真で解説!

最初に、1日かけて学習する内容を詳しく説明し、子どもたちに目的意識を持ってもらいます。緑色のポロシャツのお兄さん・お姉さんはプログラミングを教えてくれる講師。

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授業で使用するテキストには、たくさんの参考書を作ってきた学研の編集ノウハウが詰まっています。ただキーボードを打つだけでなく、書き込み式のテキストを使用することで、物事を筋道立てて考える論理的思考力や問題解決力が身につくようになっています。

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いくつかある学習コースで、特に人気なのが「プログラミング基礎 マインクラフトコース」。プログラミングと聞くと難しそうなイメージがありますが、子どもたちに大人気のマインクラフトを使った学習からスタートすれば、楽しみながら親しめます。好評につき、マインクラフトコースの「VOL.02」も新設しました。

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パソコンやプログラミングの経験がなくても大丈夫。2~4人の子どもに対して1人以上の講師がつく少人数制で実施します。万全のサポートで子どもたちの成長をフォロー。

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昼食は、同じグループの子どもたちと講師と一緒にとります。保護者の方がいなくても大丈夫。お子様を1日安心して預けていただくことができます。

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最後は1日の学習の成果を発表するプレゼンテーションタイム。プログラミングでつくった作品について子どもたち自身が、工夫したところ、どこが大変だったかなどを発表します。

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実際の1DAYキャンプの様子はこちらの動画でチェック!

 

こんな作品を子どもたちが作り上げます!

これまでの1DAYキャンプで、子どもたちが作った作品の一部をご紹介します。

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「プログラミング入門 スクラッチでゲームを作ろう」コースで完成したゲーム。使用テキストに掲載されている「ブロックくずし」ゲームをもとに作りました。ドラゴンが星に当たると音を出して消えます。ドラゴンは子どもがスクラッチ上で描いたものです。

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「プログラミング基礎 マインクラフトコースVOL.01」では、マインクラフトの敵キャラ「クリーパー」の顔をプログラミングで作ることが目標です。

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「プログラミング基礎 マインクラフトコースVOL.02」では、プログラミングで家を作ります。家具の配置や壁の色など、子どもたちがこだわって作った家が完成します。

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「プログラミング実践 ホームページとWebアプリを作ろう」では、タイピングゲームを作ります。難易度は高めですが、オリジナルのゲームが完成したときの喜びはプログラミングへの自信となります。

 

これまでの1DAYキャンプに参加くださった保護者のアンケートでは、ほとんどの方が「とても満足」や「満足」と回答。学校やご家庭では身につけられないプログラミングスキルを学習できる貴重な機会とご評価いただいています。

 

★参加者へのインタビューはこちらの動画でチェック!

 

《好きやレベルで選べる4つの学習コース》

◇プログラミング入門1DAY スクラッチでゲームを作ろう
「ブロック崩し」や「じゃんけんゲーム」を作りながらプログラミングに挑戦します。はじめてのプログラミングに不安を感じるなら、コード入力を行わずに学習できる「スクラッチ」を使った本コースがオススメです。
難易度:★ 対象:小学1年生~小学6年生

◇プログラミング基礎1DAY マインクラフトコースVOL.01
大人気ゲーム「マインクラフト」を使って、自動でモノづくりをするプログラミングに挑戦します。1DAYのコースでは、人気キャラクター「クリーパー」の顔をプログラミングで作ることを目指します。
難易度:★★ 対象:小学1年生~中学3年生

◇プログラミング基礎1DAY マインクラフトコースVOL.02
プログラミング基礎1DAY マインクラフトコースVOL.01の続きとなるコースです。VOL.01を受講された方はこちらのコースで、壁や床、塔などを作りながら、FORやIFといったさらに高度なプログラミングを学習しましょう。
難易度:★★ 対象:小学1年生~中学3年生

◇プログラミング実践1DAY ホームページとWebアプリを作ろう
「Webでの情報発信」という強力なスキルを身につけるコースです。はじめに自己紹介ホームページを作りながら、Web制作の基本となる「HTML」を学びます。さらに、タイピングゲーム作りを通して「JavaScript」を学びます。
難易度:★★★ 対象:小学3年生~中学3年生

《お申し込み》
http://gakken-tech.jp/camp/?utm_source=prtimes171226-01
※サイト上で詳細をご確認のうえお申し込みください。

《プログラミング1DAYキャンプ開催概要》
◇日時: 2018年1月~4月
◇会場:学研ビル、有隣堂営業本部ビル、三省堂池袋店、池袋コミュニティ・カレッジ、クランテテ三田(開催日程により異なります)
◇定員:10名~100名(コースや開催日程により異なります)
◇参加費:1DAY/1万5,000円(税別)※各種割引あり

レンズ装着も可能! iPhoneをカメラに変えるスマホケース「bitplay SNAP! X」

コペックジャパンは、物理シャッターボタンを搭載したiPhone X用ケース「bitplay SNAP! X」を発売しました。カラーはブラック、ホワイト、ネイビー、カーキの4色展開で、価格は5940円です。

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bitplay SNAP! Xは、ケースにシャッターボタンが組み込まれており、まるでデジタルカメラのように簡単にかつ直感的にスナップショットが行えるiPhone X用カメラケース。

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別売の交換レンズを装着することで、iPhone Xのカメラ性能をさらに高められることが特徴です。

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別売のレンズはワイド、フィッシュアイ、マクロ、望遠をはじめ、新しいCPLフィルターなど多彩なバリエーションをラインナップしています。

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シリコングリップは交換も可能で、水洗いすることで粘着力が復活。本体にはシリコングリップが2つ同梱されています。

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ダブルレンズマウントを取り入れたSNAP!シリーズで初めてのケースで、本格的な写真撮影を楽しんでみてはいかがですか?

 

NY在住の共働き夫婦が実践!「Google Calendar & Keep」で仕事も家事も子育ても時短&時短

「とにかく時間がない!」

 

子どものいる共働き夫婦は、自分の仕事や食事の準備のほか、子どもの宿題の手伝いなどで日々追われ、ゆっくりと夫婦で座って話をすることもままならないもの。ニューヨークで暮らす私の家庭も共働きで、青息吐息で毎日を送っています。

 

共働き家庭では何よりもチームワークが大切ですが、チームワークを上げるために肝心なのはスケジュール管理です。ところが子どもの学校行事や習い事、お誕生日会やプレイデート(子ども同士の遊ぶ約束)のスケジュールは細かくて煩雑。さらに、日用品の買い出しなどもあり、夫婦間でのコミュニケーションなしには共働きは成り立ちません。

 

そこで役に立つのが「Google Calendar」と「Google Keep」。今回は私たちがこの2つをどのように使っているのかをご紹介します。

 

夫婦共有「Google Calendar」で子どものイベントを乗り切る

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夫は自分の仕事やプライベートの予定はほぼ完璧に把握していますが、子どもの学校行事や習い事、お誕生日会などの予定となるとすべて妻に任せっきり。これでは困ってしまいます。

 

そこで活躍するのが定番サービス「Google Calendar」。わが家では、私が子どもの友達からの誕生日会のお誘いなどのメールを読んで、予定を確認し、参加か不参加の返事をしています。子どもが2人いるので、パーティー会場へ子どもを連れて行くのは夫の役割で、もう1人の子どもと家に残るのは私です(そして平日用の食事の作り置きや洗濯、掃除をします)。

 

このような誕生日会のシーンでは、招待メールに記載されたパーティー会場の住所をカレンダーに入力しておけば、「住所はどこだったっけ?」と出発間際に確認しなくてもOK。カレンダーを開けて、入力してある住所をタップしてグーグルマップで開けば、会場へすぐに向かうことができます。

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また、アラートを「Time to leave」に設定しておけば、Googleがスマートフォンの位置情報から目的地までどれくらいかかるかを計算し、出発しなければいけない時間になると自然とアラームがなるように設定することもできます。

 

Google Calendarは複数作成してスケジュール管理を分かりやすく

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ピンクは私個人の予定、緑は仕事関係、オレンジは夫婦共有と、一度に複数のカレンダーを表示することが可能。そのため、例えば筆者の友人の誕生日や仕事のスケジュールなど、夫に関係のない予定は彼のカレンダーには表示されないように設定でき、不要なリマインダーを受け取ることもありません。

 

Google Keepで家事分担をスムーズに

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Google Calendarはすでに広く知られたサービスですでに活用されていることも多いでしょう。そこで、私たちが重宝しているもう1つのアプリ「Google Keep」を紹介します。Google Keepはメモアプリで、簡単にリストを作れるなど、使い勝手に優れているのが特徴です。

 

私は料理担当なので、買い足さなくてはいけない食料品を把握しているのですが、実際に買い物に行くのは帰宅時間が早い夫。そこで、料理をしながら「あ、パスタがもうすぐなくなる」と気がついたら、Google Keepにさっとメモします。仕事が早く終わった日を見計らって買い物に行く夫は、いちいち筆者に何を買ったらよいかを確認せずに、Google Keepの買い物リストを見ながらショッピングをすることができます。

 

 

思いついた時にいつでもGoogle Keepでメモ

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食料品のショッピングリストだけでなく、「観たい映画のリスト」や「家の中でリノベーションしたいところのリスト」など、夫婦でやりたいことは夫婦共有リストとしてメモしてあります。ペーパータオルが最後の1ロールとなればスマートフォンからGoogle Keepにメモ。ちょっとした会話の中に出てきた面白そうな映画のタイトルも、次に夫婦そろって一緒に映画鑑賞するなんて贅沢な時間を取れるのは何週間先の話か分かりませんが、忘れてしまわないようにメモ。そして夫婦で映画を観られそうという日には、2人共有の「映画リスト」から何を観るかを選びます。

 

仕事、家事、子育てとお互いの顔を見ながらゆっくりと話をする時間もままならないような多忙な共働き家族だからこそ、少し時間に余裕があるときは、仕事でやりがいを感じていることやストレスに感じていること、子どものことなど、気の向くままに会話をする時間を設けたいものです。Googleの多彩な機能さえあれば、家庭内の連絡は効率的に済ませることもできます。

 

共働き家庭で最も貴重なリソースは「時間」です。Googleのような無料で便利なツールをうまく活用して、夫婦や家族で楽しめる時間を増やし、ストレスの少ない共働きライフを送ってみてはいかがでしょうか。

    

高性能なカメラがウリ! 中国市場シェアNo.1のスマホメーカー「OPPO」がまもなく日本上陸!?

いま中国で最も売れていて、世界シェア4位にまで伸し上がったスマホメーカー・OPPO(オッポ)が満を持して日本に上陸します。

 

OPPOは、中国の大手電子機器メーカー・歩歩高(BBK)傘下のメーカーで、スマホ市場に参入したのは2011年。当初からカメラ性能に注力し、レオナルド・ディカプリオをCMに起用するなど、積極的な販売戦略も話題になりました。

 

「OPPO」という名前は聞いたことはなくても、アジアの主要都市でグリーンに白抜きのロゴを掲げた広告を「見たことがある!」っていう人は少なくないのでは? ちなみに歩歩高グループ傘下にはVivo(ビボ)というスマホメーカーもあり、Vivoも世界シェア5位にまで成長しています。

↑昨年6月に上海で開催された「Mobile World Congress Shanghai」では、OPPOとVivoが並んで出展し、来場者の注目を集めていた。OPPOは、2016年に中国市場での年間出荷台数で1位を獲得し、2017年第3四半期のスマホの出荷台数調査報告でアジアで1位、グローバルで4位にランクインしている↑昨年6月に上海で開催された「Mobile World Congress Shanghai」では、OPPOとVivoが並んで出展し、来場者の注目を集めていた。OPPOは、2016年に中国市場での年間出荷台数で1位を獲得し、2017年第3四半期のスマホの出荷台数調査報告でアジアで1位、グローバルで4位にランクインしている

 

↑昨年6月に発表した「R11」は、2000万画素のフロントカメラを搭載し、世界的な人気を集めた↑昨年6月に発表した「R11」は、2000万画素のフロントカメラを搭載し、世界的な人気を集めた

 

↑中国の主要都市では数多くの専売店を展開。20〜30代の若い世代に人気が高い↑中国の主要都市では数多くの専売店を展開。20〜30代の若い世代に人気が高い

 

日本市場への参入は、昨年11月にOPPOの日本法人が転職サイトで営業職を募集したことで発覚しました。それがニュースになるほど、モバイル業界では大きな出来事なんです。はい、筆者としても「待ってました!」と叫びたい気持ちです(笑)。

 

年が明けて1月17日からはTwitterとFacebookに公式アカウントが開設され、「はじまして、OPPOです。(中略)この度、日本で活動を開始させていただくこととなりました」というメッセージが公開されました。

↑1月17日にTwitterとFacebookの公式アカウントを開設し、日本発売に向けて準備を進めていることを明かした↑1月17日にTwitterとFacebookの公式アカウントを開設し、日本発売に向けて準備を進めていることを明かした

 

日本市場ではフラッグシップ機を投入?

日本市場向けの第1弾として発売されるモデルは、グローバルでは昨年11月に発表された「OPPO R11s」になりそうです。縦長ディスプレイで狭額縁、背面にはデュアルカメラという、最新トレンドを押さえたフラッグシップモデル。日本向けモデルの詳細については、後日開催される発表会を待つ必要がありますが、2000万画素+1600万画素のデュアルカメラ、2000画素のフロントカメラといった主要スペックは、グローバルモデルを踏襲していると思われます。

↑日本で発売される見通しの「R11s」。前モデル・R11はディスプレイの下に指紋センサーを搭載していたが、R11sは指紋センサーを背面に移し、ディスプレイがより広くなった↑日本で発売される見通しの「R11s」。前モデル・R11はディスプレイの下に指紋センサーを搭載していたが、R11sは指紋センサーを背面に移し、ディスプレイがより広くなった

 

↑鮮やかなレッドは、日本でも人気を集めそうだ↑鮮やかなレッドは、日本でも人気を集めそうだ

 

↑R11sはグローバル向けのフラッグシップモデル。中国向けのECサイトをチェックしたところ、販売価格は2999人民元(約5万1500円)〜だった↑R11sはグローバル向けのフラッグシップモデル。中国向けのECサイトをチェックしたところ、販売価格は2999人民元(約5万1500円)〜だった

 

筆者は、いち早く「R11s」に触れることができたのですが、メーカー自ら「カメラフォン」と称するだけあって、カメラ性能はかなり高い印象。シチュエーションを問わず、カメラまかせでキレイな画質で撮影できそうです。以下、R11sのデュアルカメラで撮影した作例となります。

【作例】

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日本では、OPPOと同じ中国メーカーで世界シェア3位のファーウェイが、SIMフリー市場で人気集め、じわじわとシェアを拡大しています。そんな “中国メーカーの雄” ファーウェイをも脅かす勢いがあるメーカーがOPPOです。

↑昨年の春にスペイン・バルセロナで開催された世界最大級のモバイル展示会「Mobile World Congress 2017」では、デュアル5倍光学ズームカメラを搭載したプロトタイプを出展し、技術の先進性をアピールしていた↑昨年の春にスペイン・バルセロナで開催された世界最大級のモバイル展示会「Mobile World Congress 2017」では、デュアル5倍光学ズームカメラを搭載したプロトタイプを出展し、技術の先進性をアピールしていた

 

アジアを席巻したOPPOの勢いは日本にも波及するのか? それとも多くの海外メーカーと同様に市場で受け入れられるまでには時間を要するのか? 今後の動向に注目しましょう。GetNavi webでは、日本向けのR11sが正式に発表されたら、注目のカメラ性能を掘り下げたレビューも公開する予定にしております。お楽しみに!!

ニューヨーカーは食料品をどこで買う? 複数の「ネットスーパー」を使いこなすNY流買い物術

仕事に遊びに毎日多忙なニューヨーカー。「スーパーマーケットに食料品の買い出しに行く時間がもったいない!」「重い食料品を持ち歩くのはイヤ!」と、なかなかワガママです。それでいてベジタリアンやビーガン、オーガニック派など、健康的な食生活を心掛けている人が多いのも事実。そんなニューヨーカーたちはどのようにして食料品の買い物を効率的に済ませているのでしょうか。

 

ここで欠かせないのはオンラインスーパーです。ニューヨーカーたちは複数のオンラインスーパーを組み合わせながら、賢く使いこなしているのです。

 

オンラインスーパーの大御所「FreshDirect」

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FreshDirectは1999年に設立されたオンラインスーパーの老舗です。スーパーでよく見かける有名ブランドの商品はもちろん、オーガニックやローカル食材も豊富に取りそろえています。

 

「Just FreshDirect」というストアブランドも展開しており、高品質でありながら大手ブランド商品に比べると低価格なため、筆者もよく購入します。1回あたりのデリバリー料金はニューヨーク市内で6ドル。私は週に1度は利用するため、年会費129ドルを支払って、1年間デリバリーが使い放題になるデリバリーパスを利用しています。

 

また、ニューヨーク州内であればアルコールもオーダー可能。重いワインボトルやビールを家まで配達してもらえるのは、クルマを持たないニューヨーカーにとっては大変便利です。

 

FreshDirectのライバルとされる 「Amazonフレッシュ」

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日本でも関東の一部のエリアでサービスが始まった「Amazonフレッシュ」。2007年にシアトルでテストとして始まったAmazon.comの生鮮食品配達サービスで、現在ではニューヨーク市内でも展開しています。

 

Amazonフレッシュを利用するためには、年間99ドルのプライム会員メンバーシップが必要で、それに加えAmazonフレッシュ会員料として月に14.99ドルを支払う必要があります。1回のオーダーが50ドル以下の場合には、さらに9.99ドルの配達料がかかります。少々割高に感じられる会員料と配送料ですが、買い物はすべてオンラインで済ませたいというオンラインショッピング派にとっては、慣れ親しんだAmazonのプラットフォームで食料品の買い物も済ませることができるので、大変人気のあるサービスです。

 

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また、AmazonがWholeFoods(ホールフーズ)を買収したことにより、WholeFoodsのストアブランド、「365 Everyday Value」が使えるようになったことも大きな魅力。マンハッタン内のWholeFoodsは、どこもレジでの待ち時間が長く足を運ぶのをためらいますが、オンラインで買えるならと、ナッツ類やクラッカー、シリアルなどの「オフィス用スナック」を直接オフィスへ配達して受け取る人も少なくありません。

 

AmazonのWholeFoods買収により、WholeFoodsの一部の商品が値下げされたことも事実です。また、店舗を持たないAmazonはWholeFoodsを利用して、Amazonエコー、Fire TV、Kindleなどの商品を実際に手にとって試すことができるように、Amazonポップアップストアを一部の地域のWholeFoods内に設置し始めました。ニューヨークの店舗では現在、Amazonエコーが店頭に並んでいるのを見かけるのみですが、自然派である店内で、その対極にあるようなデジタル商品は不思議な存在感を放っています。

 

質、便利さ、サービスはリアルなディスカウントスーパーよりも上

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FreshDirectはローカル食材を多く取り扱い、農場から消費者へ届けられるまでの時間を最短に抑えることに力を入れています。そのため、大手スーパーで買うよりも野菜や果物の日持ちがいいことも事実。また、需要が少ないせいか、ディスカウントスーパーではオーガニック食品が割高なことが多く、コープなどで買い物ができない限り、オーガニック派はオンラインスーパーを利用した方が安上がりになる場合も少なくありません。

 

そして、FreshDirectのもう1つの強みは携帯アプリ。よくデザインされたこのアプリはウェブブラウザで買い物をするよりも整理されていて使いやすいと感じるほどです。私も食料品の買い物はもっぱらFreshDirectの携帯アプリを使い、通勤時間中に済ませています。

 

もちろんカスタマーサービスも優れています。例えば配達された卵が割れていたり、何らかの不具合があったりした場合、メールまたは電話をすれば、すぐにストアクレジットの形で返金してくれます。配達は2時間の枠の中から選ぶのですが、10年以上使用していて予定の時間より遅れたことはほんの数回しかありません。何かの都合で遅れた場合でもカスタマーサービスからあらかじめ遅れる旨の電話があるか、ドライバーと連絡を取り、あとどれくらいで到着予定かを知らせてくれるなど、サービスが悪いことで知られるアメリカでは驚きのサービスの良さです。

 

オンラインショッピングはオーダーしてから届くまでに時間がかかるのでは、なんていう心配の必要もありません。Amazonフレッシュは朝6時までにオーダーすれば当日の夜10時までに配達、夜10時までのオーダーは翌朝6時までに配達可能です。

 

FreshDirectもサンクスギビングやクリスマス、スーパーボールといった大型イベントの日を除いては、大抵、翌日の配達指定ができます。それでも不十分という人には、FreshDirectの兄弟会社である「FoodKick」が便利。FoodKickのデリバリーエリアはまだ狭いものの(現段階ではマンハッタン、ブルックリン、クィーンズのみ)オーダーから最短で1時間以内に配達も可能。デリバリー料金は通常3.99ドルで、1時間以内にデリバリーして欲しい場合は5.99ドルと「それくらいなら払ってもいいかな」と思わせる値段に設定されているのも魅力です。

 

時間と労力を惜しまなければ、地元のスーパーを数件めぐりつつ、もっと安く食材を買いそろえることも可能でしょう。ただ、質、便利さ、カスタマーサービスのすべてを考慮して、「少し高くてもオンラインスーパーで」という結論に至るニューヨーカーが数多くいるのも事実です。

 

平日は仕事、週末は家の掃除に洗濯、それに少しでも子どもや家族との貴重な時間を過ごしたいと常に時間を作り出すことに苦労する私も、オンラインスーパーなしでの生活はもう考えられません。

 

【エクセル】グラフの項目名がナゼか斜めに!? あるあるトラブル対処法

エクセルでグラフを作成した際、横軸の項目名が斜めになってしまったことはないでしょうか。これは文字数が多くて横書きで表示できないためなのですが、ちょっとした工夫で読みやすくできます。今回は、グラフの横軸の項目名が斜めになってしまった場合の対処法を4つご紹介します。

142-01↑グラフを作成すると項目名が斜めになり、読みづらくなることがあります。

 

【方法1】

グラフエリアの幅を広げる

グラフエリアの幅を広げるには、右中央の○をドラッグします。グラフエリアが横長になり、横書きで表示されます。

142-02↑右中央の○にポインターを合わせドラッグして幅を広げます

 

文字が横書きになります。

142-03↑文字が横書きになります

 

【方法2】

文字サイズを小さくする

文字サイズを小さくするには、項目名を選択し「フォントサイズ」ボタンを使います。

142-04↑項目名を選択し、「ホーム」タブの「フォントサイズ」ボタンで小さいサイズを指定します。直接入力することもできます

 

文字が小さくなり、横書きで表示されます。

142-05↑文字が縮小され、横書きになります

 

【方法3】

縦書きに変える

縦書きに変えるには、項目名を選択し、「方向」ボタンから「縦書き」を選択します。

142-06↑項目名を選択し、「ホーム」タブの「方向」ボタンをクリックし、「縦書き」を選択します

 

項目名が縦書きに変わります。

142-07↑項目名が縦書きに変わります

 

【方法4】

セル内で改行する

表のセル内で改行して複数行にすると、横書きで表示されます。

142-08↑表のセル内でAlt+Enterキーで改行します

 

項目名が改行され、横書きで表示されます。

142-09↑項目名が改行され、横書きで表示されます

 

項目名の斜めを解消するワザ、ぜひお試しください!

宅配便問題で米国Amazonが次の一手! 配達員が宅配先に入れる「Amazon Key」が注目を集める背景

宅配便の問題は日本でも大きな議論を呼んでいますが、アメリカで宅配便問題と言うとその不便さが話題になります。筆者もアメリカ生活が長いのですが、驚いてしまうのは郵便制度のいい加減さで、特に配達物を玄関先に置いていってしまうのには頭を悩まされます。Amazonで買った物が不在時に玄関先に置かれて盗まれてしまうというのは多くのニューヨーカーが経験することです。

 

年末にはAmazonの配達物を次々に盗まれてしまった女性が、ペットの猫の糞をAmazonの段ボールに入れて何段にも玄関先に積み上げておいたところ全部持って行かれたというニュースが話題になっていました。「これは良いアイデア!」とTwitter上でもたくさんリツイートされていることから、実に多くの人が被害にあっていることが分かります。

 

「不在時訪問の知らせ」の紙を持って郵便局に行ってもそこになかったり、間違った住所に配達されたり、オンラインで番号トラッキングをしても郊外の集配施設に何週間も留まっていたりとトラブルを挙げるとキリがありません。しかし郵便で紛失してしまった商品に関しては、米Amazonは割と気軽に新しい商品を送ってくれることもあるので、同社はどんどん利用者を増やしています。

 

そんなAmazonが配達の問題を根本から解決しようと開始したのが「Amazon Key」です。屋内設置のセキュリティカメラ「Cloud Cam」と一度限りのコマンドで配達者が鍵を開けられるスマートロックを組み合わせることで配達物を家の中に置いて行ってくれるというこのサービスは、昨年11月からアメリカの一部の都市で始まりました。

日本の消費者からすると「自分がいない間に知らない人が家に入ってくるなんて絶対にイヤ」と不安に思う人も多いかもしれません。しかし、ここに来てAmazonがさらにこのサービスを進化させようとしているのではないかというニュースが話題になっております。それが昨年12月下旬に発表されたワイヤレス防犯カメラのスタートアップ「Blink」の買収です。

もともとBlinkはKickstarterのプロダクトとして始まったもの。100万ドルの開発資金を調達し、大成功を収めたスタートアップなのです。Blinkのセキュリティカメラの優れている点はバッテリー(2年間交換不要)で動くワイヤレスであるという点。セキュリティカメラを玄関口など屋外に設置するにはケーブルや電源など技術的な課題が多かったのですが、それをバッテリー稼働かつワイヤレスにすることで一気に気軽に設置できるようにしました。

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現状のAmazon Keyは屋内用のCloud Camというカメラを使ったものでしたが、Blinkを買収したことで屋外向けのセキュリティカメラを組み込んだサービスへと発展する可能性があります。配達する人の顔や荷物を持っていることなど、様々な情報を玄関の外のカメラで確認してから遠隔でドアの解錠を承認し、家のなかに入った後もちゃんとカメラで変なことをしていないか録画する。このように屋外と屋内の監視カメラを組み合わせることで安心感が高まるのは容易に想像できます。

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海外メディアも「ますますAmazonがマーケットの仕組みを変えていくだろう」と報じています。Amazonはアメリカの大手スーパーマーケット「ホールフーズ」も買収して話題になりましたが、リアルでの販売店舗を獲得し、さらには消費者の自宅の中にもアクセスを得て、Alexaというスマートアシスタントで人々のデバイスにも入り込む。Amazonのエコシステムは既成概念を壊し、プライバシーを脅かしつつ、便利さを盾にあらゆる領域に広がっています。

究極の「完全防水バックパック」だ! 温度と湿度をモニタリングしてカビにとどめを刺す「Inrigo」

便利なデバイスがどんどん登場し、誰しもカバンのなかに最低1つはタブレットやカメラ、ラップトップコンピュータなどが入っているのが普通になりました。それに合わせて完全防水のリュックへのニーズも高まり、たくさんの製品が市場に出されてきました。

 

そんななかKickstarterで開発資金を募り始めたのが、「雨に打たれて川を渡るような熱帯雨林の移動でも安心な完全防水スマートバックパック」の「Inrigo」です。

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Inrigoが他の完全防水リュックと大きく違うのはスマートフォンとBluetoothで接続できる点です。カバンのなかの湿度と温度をモニタリングして、カバンの外側のディスプレイに常時表示。設定した湿度や温度を越えたり下回ったりするとスマホに通知してくれる仕組みです。

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精密な機械にとっては湿度や温度は最大の敵。特にカメラのレンズにはカビが生えてしまう危険性があり写真家は細心の注意を払っています。防水リュックはデザイン上熱や湿気がこもってしまいがちですので、カメラやレンズを守るための機能のせいでレンズがダメになってしまうという皮肉な事態もあり得るわけです。

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そうかと言って乾燥しすぎてもゴム部分の劣化などにつながるので、「最適な湿度・温度域をキープ」することが大事になります。Inrigoのスマホ通知機能があれば、高温多湿な地域で撮影に熱中していてもアプリを通して気づかせてくれるので、ありがたいですよね。

 

Bluetoothで通知してくれるのは湿度と温度だけではありません。本製品から一定の距離以上離れたときもスマホに通知が送られます。なので、被写体を追いかけているうちにカバンを置き忘れるという失敗も未然に防止。撮影中でなくても高価な機材が入っているカバンのモニタリングという意味でも安心です。

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内部に入れるカメラケースも付いた「ProPak」は約2万円(日本への発送料は約3900円)で乾燥剤200グラムが2つ付いてきます。自分がすでに使っているカメラケースをカバンに入れたいという人向けの「LitePak」は通常約1万7600円(日本への発送料は約2200円)となっています(どちらも2018年5月の配送予定)。

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もちろんスマートなだけがセールスポイントではありません。カメラ2台、レンズ5つを収納できる35リットル容量のカバンとなるとかなりの重量になりますが、腰の部分をしっかりと巻いてくれるランバーサポート・ストラップで重い機材の腰への負担を軽減してくれます。カバンの外側にはフックとして使えるストラップがついているのでドローンや寝袋、三脚などを取り付けるのも簡単です。

 

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そして、完全防水(保護等級はIP78であり、継続的に水のなかに沈んでも内部に浸水しません)でありながらパッと開くことができるジッパー構造も非常に魅力的です。防水バッグというと、二つ折りにしてフタを付けるという複雑なデザインのために開閉が面倒なものも多いですが、Inrigoの場合はそれがありません。一番上を全開にできて簡単に中身を取り出すことができるため、シャッターチャンスを逃すこともなさそうです。

 

さらに空気をなかに送りこむためのバルブもついています。ポンプを使ってカバンを膨らませておくことで、予想外の衝撃からカメラを守ってくれます。これは賢いデザインですよね。

 

Kickstarterでは目標金額の144万円を上回る資金を獲得。従来の防水リュックを越えるInrigoは高い期待を集めながら、多くのバッカーに届きます。

iOS 11では「手書きメール」が送れる!? ぬくもり伝わるiPhoneの新機能

家族や友達など親しい相手にメールを送るとき、「手書き文字が使えたら……」なんて思ったことはありませんか? iPhoneのメールで使える文章は、従来は通常の入力文字しかありませんでした。しかし、iOS 11からは何と手書き文字でメールを作成できるようになったんです。今回は、手書き文字を使ったメールの作成方法をご紹介します。

 

手書き入力でメールを送信する

iOS 11から使えるようになったメールの手書き機能ですが、使い方はいたって簡単。入力モードを「描画を挿入」に切り替えるだけで、手書き入力ができるようになります。手書き文字はPNG形式の画像として添付される仕組みです。

20180115_y-koba2_iOS11 (1)↑新規メール画面の本文入力欄でロングタッチ、もしくはダブルタップします

 

20180115_y-koba2_iOS11 (2)↑メニューが表示されるので、右端の矢印をタップし、次のメニューでも再び右端の矢印をタップします

 

20180115_y-koba2_iOS11 (3)↑表示された項目の中から、「描画の挿入」をタップします

 

20180115_y-koba2_iOS11 (4)↑手書き入力モードになるので、画面上をタッチして文字を書きましょう。書き終わったら、左上の「完了」をタップします

 

20180115_y-koba2_iOS11 (5)↑ダイアログが表示されるので、「描画を挿入」をタップします

 

20180115_y-koba2_iOS11 (6)↑メール本文に手書き文字が添付されるので、通常のメールと同様に宛先と件名を指定して、右上の「送信」をタップします

 

20180115_y-koba2_iOS11 (7)↑手書き文字はPNG形式の画像になっています。受信側では添付ファイルをタップして表示できます

 

手書き文字のメールは、手書きならではのぬくもりが伝わるのがいいところ。ビジネスシーンなどには不向きですが、家族や友人などへのメッセージにはピッタリ。お祝いや感謝の言葉を伝えたいときは、ぜひ活用してみてください!

時代を先取りし過ぎたか!? 持ち運びできるセキュリティシステム「nōmad」はクラウドファンディングで不調のワケ

玄関先のセキュリティカメラだけでなく、自宅内のカメラやモーションセンサーなど、セキュリティ面でのスマートホームもどんどんと進歩しています。GetNavi webでは自宅内を飛行して外出先から家の様子を確認できるドローン「Aire」も紹介しました。

 

こうした自宅用のセキュリティデバイスは普及してきていますが、これをポータブルにして持ち運べるプロダクトはまだ多くありません。そんななかいま海外メディアで話題を集めているのが「nōmad」。クラウドファンディングサイト「Crowd Supply」で資金募集中の「nōmad」はカメラ、モーション、サウンドセンサー、ライブ通知などが組み合わさった「ポータブルセキュリティガジェット」となっています。

 

本製品の紹介ビデオでは、「まるで自分専用の警備員が常にあなたを守ってくれるよう」と演出されています。確かにこんなふうに守られてみたいものです。

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「nōmad」の仕組みは簡単。メインとなるスティック型のデバイスに付属でついている小型のポッドを外出時に持っておき、ホテルの部屋やロッカーのなか、オフィスの自分のデスクやクルマのなかなど、自分以外が入らない場所やセキュリティ的に気になるスペースに小型ポッドを設置します。

 

それぞれの小型ポッドは音やモーション、振動や照明の変化、さらには煙も検知し、スマートフォンに通知を送ってくれるのです。最近はAirbnbなどの民泊も普及してきて、宿泊先も多様化してきましたが、オンラインでは大丈夫そうに見えた場所も、実際に着いてみると「ここ大丈夫かな……」と不安になることもあります。煙探知器がついていなかったりしても、nōmadのポッドがそれをカバーしてくれます。

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小型ポッドは複数使えるので、スーツケースのなかやナイトスタンドの上、洗面所と複数の場所をモニタリングすることも可能。

 

スティック型のデバイスにはカメラも付いているため、こちらも部屋やクルマのなかに設置しておけば、異変があったときにアプリを使ってリアルタイムで何が起きているかを確認することができます。

 

役に立つのはホテルや車から離れたときだけではありません。移動中は小型ポッドを手荷物やスーツケースのなかに入れておけば、一定の距離を離れたときに知らせてくれます。荷物の置き忘れや盗難の防止にも使えるわけです。

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nōmadにはLTE通信機能が内蔵されているので、外出先のホテルやオフィスなどのWi-Fiを使う必要がありません。ユーザーとの通信も完全に独立しているので、その面でのセキュリティも確保されているというわけ。海外メディアも「外部のWi-Fiや有線ネットワークに頼らなくてよいnōmadは独立性を非常に真剣にとらえている。これはとっても素晴らしい」「移動をしなくてはいけない、かつセキュリティに真剣なユーザーたちにアピールするはず」とセキュリティ面の強さを評価しています。

昨年末にキャンペーンを開始したばかりのnōmadですが、開発資金の獲得は芳しくありません。本稿執筆時点で残り20日間を切っていますが、目標金額(約1700万円)の2%しかお金が集まっていません。原因の1つは価格が少し高いからかもしれません。小型ポッドなしのメインのスティックデバイスだけで約2万8000円、小型ポッドが2つついたセットが約4万5000円となっています。

 

または、まだニーズがないからかもしれません。自宅用のセキュリティシステムはたくさん登場してきましたが、こうやって持ち運びができるデバイスはまだまだ珍しいのが現状。旅行や出張先でもセキュリティを確保してくれるデバイスへのニーズはこれから生み出されるのか――。まずはnōmadが目標金額を獲得できるかどうかに注目です。

【iPhone】重要なメモが一目瞭然! iOS 11の「ピンで固定」が見逃しを防止に大活躍

iOS 11ではさまざまな機能が強化されましたが、標準搭載されている「メモ」アプリもそのひとつ。新たに、特定のメモをピン留めできるようになったんです。ピン留めすることで、メモをに表示できるので、見逃したくない大切なメモを固定しましょう。

 

重要なメモをピン留めする

「メモ」アプリでは、通常は編集日時が新しいメモが上から順番に表示されます。しかし、ピン留めを実行することで、編集日時に関わらず最上段に固定することができるのです。

20180115_y-koba1 (1)↑「メモ」を起動して、作成済みのメモの一覧画面で最上段に表示したいメモのタイトルを右へスワイプします

 

20180115_y-koba1 (2)↑左側にピン留めアイコンが表示されるので、これをタップします

 

20180115_y-koba1 (3)↑最上段に「ピンで固定」というリストが追加され、ここにピン留めしたメモのタイトルが表示されるようになります

 

20180115_y-koba1 (4)↑ピン留めを解除したい場合は、「ピンで固定」リストでメモを右へスワイプ。表示された解除アイコンタップすれば元の一覧に戻ります

 

メモの数が多くなると、大事なメモが目に付きにくくなるものです。今回ご紹介したピン留め機能を上手に使って、見逃しを防止してくださいね。

アームバンド型よりも使いやすい! 仕事にもスポーツにも使えるリストバンド型スマホホルダー

サンワサプライは、直販サイト「サンワダイレクト」において、スマホを手首に巻き付けて装着できるリストバンド型ホルダー「200-SPC025」を発売しました。価格は2780円。

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本製品は、手首にスマホを固定できるリストバンドタイプのホルダー。従来のアームバンドタイプの場合、画面が見づらい、腕を曲げ伸ばしでズレる、スマートフォン操作がしにくいといったことがありました。しかし本製品は手首にリストバンドを装着できるので、画面が見やすく、手首に固定できるのでズレにくく、また腕を曲げればすぐにスマートフォン操作が可能になるので今までの悩みを解消することができます。

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また、バンドは付けたままスマートフォンを取り外しすることができるので、急な電話などにも対応しやすくなっています。

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ホルダー部分は180°回転し、スマートフォンを縦、横どちらの向きでも使用することが可能。

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ゴム製の固定バンドで挟み込むので、4.7インチ~5.5インチのスマートフォンに対応します。

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様々な用途に活用でき、ウォーキングやランニングなどのスポーツ、屋外作業などのビジネスシーンにも最適です。

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仕事でもプライベートでも、もはやスマホはなくてはならない必需品。スマホを身に付けて使用できるリストバンドタイプのホルダーなら、様々なシーンで活躍してくれそうですね。

 

あなたが欲しい服をAIが作る!? 加速するファッションの「デジタル化」と「パーソナル化」

ECサイトを開くとポップアップが出現。「あなたが欲しい服はこちらでしょうか?」そこにはECサイトがまるで自分の好みを知っているかのようなどストライクなデザインの服が表示されています。しかも期間限定値引き中ときているので、オーダーボタンを押すしかありません。

 

これは将来想定されるシナリオですが、こんな世界が本当に実現しそうなのです。

 

ユーザー好みの服の特徴をデータ化し、画像を生成

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カリフォルニア大学、サンディエゴ大学、Adobeの研究チームはAIがユーザーの購買データを分析し、ユーザーの好みにマッチしたデザインの服の画像を生成するAIシステムを開発し、その報告レポート「Visually-Aware Fashion Recommendation and Design with Generative Image Models」を公表しています。

 

AIがECサイト上の購買データからユーザーの好みの服の特徴量(特徴をデータ化したもの)を抽出。特徴量に基づきユーザー好みのデザインの服の画像を瞬時に生成するという内容です。

 

同研究チームは2つのアルゴリズムを活用。1つ目は「CNN(畳み込みニューラルネットワーク)」です。これは従来のリコメンド機能に活用されているアルゴリズムで、Amazonの6つのカテゴリー(男女の靴、トップス、パンツ)における購買データを基にユーザーの好みのスタイルの特徴量を抽出します。

 

もう1つのアルゴリズム「GAN」は特徴量を基にユーザーの好みの服の画像を生成します。GANはAI研究の第一人者であるイアン・グッドフェロー(Ian Goodfellow)氏が2014年に発表したモデル。GANは正式には「Generative Adversarial Networks(敵対的生成ネットワーク)」と呼びます。

 

GANは「貨幣偽造犯」と「警察」の間でしばしば起きる、貨幣偽造と偽造貨幣識別のいたちごっこの競争原理をAIに応用したもの。ジェネレーター(生成者)とディスクリミネイター(識別者)の2つのネットワークを活用しており、前者は貨幣偽造犯のように画像を生成し、後者がその画像を警察のように本物に近いかどうか識別します。

 

さらに、ジェネレーターは識別されないような画像を生成ディスクリミネイターは再度、画像が本物かどうか識別しようとします。このように両者が競争することで、本物に近い画像が生成される方向へと向かうのです。

 

このシステムは消費者と小売業者にも影響を与えそうです。消費者にとってはテーラーメードの洋服がより簡単に手に入るかもしれません。小売業者はユーザー好みの「売れる」確率が高いデザインの服の画像を生成し、それを広告表示したりレコメンドしたりして、オーダーが入った分だけ生産する。売れ残りの服は発生しません。

 

もしかすると、将来のECサイトではそんなようなことが可能になるかもしれません。このAIシステムはまだ商業化には程遠い状態ですが、着実に前進している様子。AIが今後の小売業のあり方に大きく影響することが予測されます。

睡魔に勝つなら、このウェアラブルを使え!! クラウドファンディング史上最高傑作の1つ「AYO」

これまでGetNavi webでは画期的なアイデアで話題を呼ぶクラウドファンディングのプロダクトをたくさん紹介してきました。しかし最終的なプロダクトをちゃんと届けて、さらにその後も継続的に人気商品となった物となると数は一気に少なくなります。

 

2015年にIndiegogoで見事に4000万円以上の開発資金を集めたデバイス「AYO」はそんな数少ない人気プロダクトの1つです。

 

人工の「太陽光」で体内時計をリセット

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本製品は、「太陽からの自然なブルーライト(青色光線)を模した光」を目に当てることで朝、太陽を浴びたときのように身体にエネルギーを与えてくれるというもの。最長で20分ほど使用することで内因性光感受性網膜神経節細胞(ipRGC)が刺激され、概日リズムを修正してくれる仕組みになっています。

 

仕事中に眠気に襲われたときにエナジードリンクや昼寝の代わりに使用したり、時差ボケをリセットするために使ったりすることができるようです。

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海外メディアにも「光のセラピーを提供するAYOのグラスは人生を変えてくれるかも」「“太陽を着る”ことで睡眠を改善し、エネルギーをチャージしてくれるアイウェアデバイス」と取り上げられ、現在はIndiegogo Marketで1つ約3万3500円で販売されています(海外発送は発送料別)。

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仕事で忙殺されたときに私も1日に4杯も5杯もコーヒーを飲んでしまい、夜眠れなくなってしまうことがあります。エナジードリンクには砂糖がたくさん含まれているし、職場ではそうそう簡単に昼寝はできません。なので、このデバイスは確かにありがたいですよね。これをオフィスで付けるのはちょっと勇気がいるかもしれませんが、逆になんだかスゴイ集中しているように見えるかもしれません。

 

AYOの光は太陽の光を模した仕組みになっており、有害な紫外線や赤外線を含まないため安全であると説明されています。臨床試験を通過し科学的に照明された光セラピーに基づいたテクノロジーを使っており、分析のためのセッションは1万回以上に及ぶとのこと。アメリカ連邦通信委員会やEUのCEマーク(安全認証)にも準拠しているそうです。

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専用のアプリを使って自分の睡眠・起床サイクル、エネルギーブーストのタイミング、時差ボケなどをプログラムに入力することで、AYOを使う最適なタイミングを知らせてくれるそう。

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私も日中デスクに向かって作業をすることが多いのですが、どうしても昼ごはんを食べた後に眠気に襲われて、14時や15時の生産性が低下してしまいます。17時くらいになってやっとエンジンがかかってきた……というタイミングで終業という情けない生産性パターンを繰り返しています。AYOでこの問題を解決できるかもと考えると真剣に購入を考えてしまいます。

Indiegogoには「素晴らしいプロダクト! 待ったかいがあった!」というコメントも多く書き込まれており、実用性は多くの場面で認められているようです。AYOの人気はどんどん広まっており、なんとKLMオランダ航空が機上販売を開始したとのこと。確かに出張で時差ボケを常に抱えているような人たちにとっては非常に有り難いですよね。

 

スマートグラスも今後トレンドになりそうですし、睡眠やメディテーションをガイドするためのアイウェアもこれまで紹介してきました。頭まわりに装着するデバイスの進化は留まる所を知りません。

【ワード便利術】文字の挿入で図形が動く謎を解決! 錨マークが重要だった

ワードで文字を挿入して図形がずれた、といった経験はないでしょうか。これはアンカーが移動したためです。「アンカー」とは、図形の挿入位置を示す錨マークのこと。図形を選択すると、左余白に現れます。

 

通常、図形上端のある段落に表示され、その段落が上下に移動するとそれに合わせてアンカーも移動し、図形がずれてしまいます。ページ上の決まった位置に固定すればずれませんが、段落が大きく移動したりすれば図形の位置を変える必要があります。

 

また、見出しなど前の段落との位置を固定したい場合は、アンカーを段落に固定します。前の段落にアンカーを固定してから図形の位置を決めるのがポイントです。

115-01↑このように、本文2行目を上端に図形をレイアウトしたいのだが……

115-02↑本文1行目に文字を挿入すると、図形も下に移動してしまいます

 

図形をページ上の決まった位置に固定する

図形をページ上の決まった位置に固定する場合は、「ページ上で位置を固定する」に設定します。

115-03↑図形をクリックします

 

図形が枠で囲まれ選択されます。

115-04↑「書式」タブ → 「文字列の折り返し」ボタンをクリックし、メニューから「ページ上の位置を固定する」を選択します

 

図形がページ上の決まった位置に固定されます。アンカーのある段落の上(前)に文字を挿入しても図形の位置は変わりません。

115-05↑文字を挿入しても図形の位置は変わりません

 

図形を段落から決まった位置に固定する

図形を段落から決まった位置に固定する場合は、アンカーを段落に固定します。図形を移動してアンカーを指定したい段落に移してから固定します。このあと、図形を固定したい位置に移動します。

115-06↑図形を移動し、指定したい段落にアンカーを表示します

 

ここでは、本文1行目にアンカーを表示します。

115-07↑「書式」タブ → 「文字列の折り返し」ボタンをクリックし、メニューから「その他のレイアウトオプション」を選択します

 

「レイアウト」画面が表示されます。

115-08↑「位置」タブで「アンカーを段落に固定する」にチェックを入れ、「OK」ボタンをクリックします

 

左余白のアンカーに鍵マークが付き、図形のアンカーが本文1行目に固定されます。

115-09↑図形を固定したい位置に移動します

 

このあと文字を挿入しても図形の位置は変わりません。アンカーのある段落が移動すると、図形も移動します。

115-10↑文字を挿入しても図形の位置は変わりません

 

図形の位置を固定する方法は、いかがでしょうか。図形のレイアウトに合わせて指定してみましょう。

【西田宗千佳連載】Arm版Windows 10は「VR機器」に使われる!?

「週刊GetNavi」Vol.62-4

↑HP Envy x2(国内発売未定)↑HP Envy x2(国内発売未定)

 

Snapdragonを搭載したPCは、まずは「ノートPC」の形で登場する。正確にいえば、シンプルなクラムシェル型ではなく、タブレットとしても使える「2 in 1」タイプが多くなるようだ。Arm版Windows 10が登場する背景として、インテルが低消費電力・低価格なCPUである「Atom」シリーズの開発を中止した、ということがある。Atomは低価格かつ低消費電力が求められるタブレットや2 in 1に使われることが多く、2018年以降、このゾーンの製品を作るためのプロセッサーに空白が生まれる可能性があった。そこで、似た特質を持ち、生産面で不安のないSnapdragonを採用することで、問題を解決したい……という目論見があったのは間違いないだろう。

 

また、これまでの連載で解説した通り、現状、PCはスマホのように「常時通信を使う」ことを前提とした製品が少ない。そうした特性を持つ製品が今後求められるという点でもSnapdragonの採用が必要になったのだ。 では、Snapdragonは、2-in-1やタブレットだけに使われるのだろうか?

 

筆者は「違う」と予想している。とはいえ、デスクトップPCにSnapdragonが使われると思っているわけではない。性能的に劣る上に、そこまで消費電力を下げる必要がないからだ。むしろ、演算力やグラフィック性能を求められるデスクトップPCこそ、従来通りのPCアーキテクチャの生きる道だ。

 

筆者は、Snapdragon版PCの用途のひとつとして、「ヘッドマウントディスプレイ(HMD)一体型のVR向け機器」を想定している。現在のVR機器の欠点は、ケーブルによってPCと接続する必要があることだ。PCと接続することでリッチなグラフィックスを実現できる、というメリットはあるものの、部屋の中を歩き回ったり、外出時に屋外で使ったりするにはやはり不便だ。

 

そうした部分を解決するには、コンパクトなPCをHMDに組み込み、HMDそのものだけで成り立つVR機器にするのがベストだ。Oculusは2018年上期に「Oculus Go」という一体型VR機器を市場に投入する。またレノボは、Googleと共同で開発した「Daydream」規格準拠の一体型VR機器を「近々」市場に投入する、とアナウンスしている。

 

こうした機器に共通しているのは、アーキテクチャとしてPCのそれではなく、スマホと同じものを採用している、ということだ。小型で消費電力の小さな機器を作るには、スマホの設計を流用するのがベストであるからだ。

 

ここで思い出してほしい。Snapdragon版のPCのアーキテクチャは、ほぼスマホと同じである。OSはWindowsだが、一体型HMDを作れるだけの小型さ、そして低消費電力を実現できる。

 

では、そういう機器はどこから出てくるか? 筆者は、マイクロソフト自身が開発しているのでは……と予想している。

 

2016年に開発者向けに発売された「Microsoft HoloLens」は、CPUにAtomを採用していた。そして、現在マイクロソフトは、個人向け市場を想定した次世代HoloLensを開発中である。ということは……? あとは今後のお楽しみとしよう。

 

●次回Vol.63-1は「ゲットナビ」3月号(1月24日発売)に掲載予定です。

 

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【濃厚レビュー】スマホで音楽/動画再生するならコレ! MQA再生に対応した“いい音スマホ”「isai V30+」

いま国内で発売されているiPhoneを除くAndroidスマホの上位モデルは、多くがハイレゾリューションオーディオ(ハイレゾ)音源の再生に対応しています。ハイレゾ音源にはCDのディスクに比べて数倍以上の豊富な音楽情報が収録可能。ハイレゾ音源の再生に対応するスマホなどのプレーヤーに、同じくハイレゾ対応のヘッドホンやイヤホンなどを組み合わせれば、従来よりもいい音で音楽が聴けるというわけです。今回は昨年末にKDDIが発売した注目のハイレゾ対応スマホである、LGエレクトロニクス製「isai V30+/LGV35」(以下:V30+)を紹介したいと思います。

↑KDDIが発売したLGエレクトロニクスのハイエンドスマホ「isai V30+/LGV35」↑LGエレクトロニクスのハイエンドスマホ「isai V30+/LGV35」

 

多彩なエンターテインメントが高品位に楽しめる

今回V30+の魅力として集中的に取り上げるのは本機の「オーディオ力」ですが、LGが持てるスマホのための最先端技術を惜しみなく詰め込んだ本機は、約6インチの有機ELディスプレイによる高精細な映像視聴や、カメラ機能も一流です。

↑約6.0インチ、わずか7.4mmの厚みサイズに最先端のイノベーションを詰め込んだ↑わずか7.4mmの厚みサイズに最先端のイノベーションを詰め込んだ

 

↑イヤホンジャックは本体のトップ側に配置している↑イヤホンジャックは本体のトップ側に配置している

 

ディスプレイは解像度が2880×1440画素(QHD+)と高精細なだけでなく、より自然な明暗のバランスや色再現が楽しめるHDR(ハイ・ダイナミック・レンジ)コンテンツのネイティブ再生をサポートしています。NetflixやAmazonプライム・ビデオなどで配信されている、スマホ向けのHDR作品を再生すると、よりリアリティの高い映像の世界に没入すること間違いなし。没入感といえば、グーグルのVRプラットフォーム「Daydream」のVRコンテンツを高画質&スムーズに楽しめるのもV30+の特徴です。

↑より高精細なHDR映像コンテンツの表示にも対応する有機ELディスプレイを採用。アスペクト比は18対9とやや縦長でスリムに見える↑より高精細なHDR映像コンテンツの表示にも対応する有機ELディスプレイを採用。アスペクト比は18対9とやや縦長でスリムに見える

 

背面のメインカメラは2つのカメラユニットを搭載しています。F値1.6の明るいガラスレンズを搭載しているので、少し暗めの場所で撮影しても手ブレを抑えたシャープな写真が撮れます。まるで映画のように色鮮やでキレのある映像が取れる「Cine Effect」やスローモーション、パノラマ撮影などのトリック機能も充実しています。

↑高性能なデュアルレンズカメラを搭載↑高性能なデュアルレンズカメラを搭載

 

isai V30+は「音の良さ」に要注目

筆者がV30+に最も注目しているポイントはその「音の良さ」です。おそらく毎日スマホを使っていて、多くの方々がカメラや動画再生と同じくらい、またはそれ以上に音楽を聴くことに時間を費やしているのではないでしょうか。いわゆる音そのものを愛でる音楽リスニングに限らず、動画やモバイルゲームの音声を聴くことも含めれば、スマホにイヤホンやヘッドホンを装着して、あるいは内蔵スピーカーで音を出しながら活用する機会はとても多くあります。

 

でも、かたやスマホのサウンドは、音楽専用のポータブルオーディオプレーヤーに比べてボリュームが貧弱だったり、解像度が少し足りなくて不満に感じているという声も少なくありません。スマホは何より通信機器であるため、内部を丁寧に設計しないと通信用のモジュールが音楽プレーヤーとして再生する音に悪い影響を与えてしまうこともあります。そして最近のスマホは「軽くて薄い」のが常識になりつつあるため、そのうえエンターテインメント系の機能に限らず、沢山のセンサーやボイスアシスタント機能などを詰め込むことが必要となれば、音楽再生のために割けるパフォーマンスは通常限られた範囲になりがちです。

 

その点、V30+は上記の映像再生やカメラまわりの機能にとことんこだわりながら、本体も薄く・軽くしてポータビリティにも妥協していません。そして驚くべきはさらにオーディオまわりの大胆な仕様も盛り込んでいることです。

 

まずピックアップしたいのは、昨年発売された「isai Beat LGV34」に引き続き採用された「Quad DAC」です。音楽専用のポータブルプレーヤーやヘッドホンアンプにも多く採用されている、ESSテクノロジー社の高性能なDACチップを4基搭載したQuad DAC回路を通すことで、音楽情報の品質劣化につながるノイズや歪みをグンと低く抑えています。

↑オーディオ製品にも多く採用されるESS TechnologyのDAC ICチップを搭載した↑オーディオ製品にも多く採用されるESS TechnologyのDAC ICチップを搭載した

 

Quad DACの機能はヘッドホンジャックに製品をつなげば、設定アプリからメニューを「オン」に切り替えることができます。Quad DACの効果が実感できるのはハイレゾ再生の場面に限りません。例えばCDからリッピングした音源やSpotifyなどの音楽ストリーミングを聴いてみても、いままで聴こえてこなかった音にもピントが合うような高い解像感と透明な空気感に気がつくはずです。YouTubeやNetflixの動画を再生すると、豊かな音場の広がりとセリフの聴き取りやすさに差が表れます。

↑Quad DACのメニュー画面。サウンドプリセット(=イコライザー)やデジタルフィルターの選択ができる↑Quad DACのメニュー画面。サウンドプリセット(=イコライザー)やデジタルフィルターの選択ができる

 

↑デジタルフィルターは3種類。MQA再生の時には無効になる↑デジタルフィルターは「Short」「Sharp」「Slow」の3種類から選択可能。MQA再生の時には無効になる

 

オーディオ機器の音のバランスは最終段階であるチューニングのノウハウによっても大きく左右されます。LGエレクトロニクスでは前機種のisai Beatに引き続き、北欧のオーディオブランドであるB&O PLAYとコラボしながら、V30+も最終的な音のバランスを整えています。

 

筆者が感じる限り、日本国内でも発売され人気の高いB&O PLAYのヘッドホンやイヤホン、ワイヤレススピーカーはいずれも変なクセを持たず、どんな音ものコンテンツも心地よいフラットなバランスで聴かせてくれるところが大きな魅力であると捉えています。V30+も音楽プレーヤーとしてまさしく同じキャラクターにチューニングされているので、映像系コンテンツの音も含めて、長時間聴いていても心地よいリスニング感が持続します。

↑背面に指紋認証センサーを兼ねた電源ボタンを配置。音質のチューニングに関わったB&O PLAYのロゴも配置されている↑背面に指紋認証センサーを兼ねた電源ボタンを配置。音質のチューニングに関わったB&O PLAYのロゴも配置されている

 

ハイレゾの新技術「MQA」にも対応した

V30+はオーディオまわりの機能として新たに「MQA対応」にチャレンジしています。MQA(Master Quality Authenticated)とは、スタジオで演奏された音楽の感動をありのままリスナーの耳に届けるために、英メリディアン・オーディオが開発して、2014年に発表した高音質化のための技術。その詳細を説明しはじめると今回のレビューが終わらなくなるほど長くなってしまうので、また機会を改めたいと思いますが、スマホがこの技術を採用することのメリットをざっくりとまとめてしまうと、高音質だけれど1曲あたりのファイル容量が大きくなってしまいがちなハイレゾ音源の「音質をそのままに、ファイルサイズを小さくできる」ところにあります。

20180111-i02 (13)

 

MQAはいま据え置き型のホームオーディオ機器や、音楽専用のポータブルオーディオプレーヤーにも徐々に浸透しはじめているトレンドの最先端です。スマホでこの技術を採用した製品はオンキヨーのGRANBEAT「DP-CMX1」が初めてになりますが、LGのV30+はグローバルモデルとしては世界初のMQA対応スマホになります。

 

V30+でMQAの実力を存分に味わうためには、音楽コンテンツもMQAの技術によって収録されたものが必要です。現在MQA音源は国内ではe-onkyo musicで洋楽・邦楽のタイトルがダウンロード販売されています。MQAの実力は、“MQAじゃない方”の通常のリニアPCM録音のファイルと聴き比べてみるとよくわかるのですが、ひとつの作品を二つのバージョンともに買いそろえるのはお金の負担も大きいと思います。まずは北欧の高音質録音で有名なレーベル「2L」が無料で提供しているMQAのサンプル音源で聴き比べてみてはいかがでしょうか。URLは「http://www.2l.no/hires/」です。

 

リストの最上段にある作品、トロンハイム・ソロイスツ楽団とニーダロス大聖堂少女合唱団による「MAGNIFICAT/Et misericordia」の、MQA版と通常リニアPCM版をダウンロードして聴き比べてみましょう。ちなみにこの作品のMQA版、つまりスタジオマスター版は352.8kHz/24bitの高解像度で録音されていますが、その通常リニアPCM版はV30+の音楽プレーヤーアプリで再生ができないため、今回は192kHz/24bitのファイルで雰囲気を比較してみたいと思います。

↑2Lに公開されているMQA音源から「MAGNIFICAT」を再生。カバーアートの左下隅にMQAのロゴとブルーのインジケータが表示される↑2Lに公開されているMQA音源から「MAGNIFICAT」を再生。カバーアートの左下隅にMQAのロゴとブルーのインジケータが表示される

 

なおV30+でMQA再生を楽しむ時には、プリインされている音楽プレーヤーアプリを使います。MQA音源を再生するとプレーヤーアプリのカバーアートの画面、左下隅にMQA作品であることを示すロゴと青いインジケーターが表示されます。

 

通常のハイレゾ版とMQA版の音の違いを比べてみた

「MAGNIFICAT」は主旋律のソプラノとコーラスによるハーモニー、弦楽器の音色などプレーヤーが備える情報量の再現力がとてもわかりやすく表れる作品です。声の透明感に張りと艶、滲みのない高音の伸びやかさなどQuad DACの実力は通常のハイレゾ版を再生してみても存分に発揮されています。どの帯域もバランス良く再現されるので、浮かび上がってくる音のイメージは鮮度やリアリティがけた違いです。

↑ゼンハイザー「IE 800 S」をつないでMQA版と通常版を聴き比べてみた↑ゼンハイザー「IE 800 S」をつないでMQA版と通常版を聴き比べてみた

 

続けてMQA版を聴いてみると、通常のリニアPCM版で柔らかく一体につながっていた演奏が少しほぐれて、分離感の方が一段と際立つ印象。声の輪郭がよりキリッと鮮やかになり、弦楽器の低音もさらに立体感が増してきます。音と静寂とのコントラスト感が高まり、まるで大聖堂の中に満ちたひんやりとした空気まで肌で感じられるようでした。音質については通常のリニアPCM版と“どちらの方が上”というものではなく、MQA版とそれぞれの魅力を比べながら楽しめるところに醍醐味があるのだと思います。

 

V30+が本体に内蔵するストレージは約128GBと通常のスマホに比べるとケタ違いに大容量なうえに、外部ストレージとして最大256GBのmicroSDカードも使えます。普通に音楽を聴く分には十分に頼もしいストレージサイズですが、ハイレゾの音源ファイルは1件あたりの容量がとにかく大きいのが泣き所。ましてやカメラで動画や写真を撮影したり、NetflixやAmazonプライム・ビデオから映像コンテンツをダウンロードすると、あれほど余裕たっぷりだったはずのストレージがあっという間にいっぱいになっていた、なんてこともありがちです。

 

ちなみに今回試聴した「MAGNIFICAT」の1曲あたりのファイルサイズは192kHz/24bit版が185MB、マスタークオリティの352.8kHz/24bit版はなんと410MB! もし10曲以上を収録するアルバムを買って保存したら、1作品で4GB超えは必至……。そう考えるとマスター音源の品質をキープしたまま、同じ楽曲のファイルが50MBにまで抑えられているMQA版のアドバンテージが強く実感されます。

 

e-onkyo musicでは洋楽・邦楽のMQA名作をカタログに続々と追加中。e-onkyo musicならばスマホのブラウザアプリで作品を購入して、PCを介さずにスマホにWi-Fi経由でダウンロードして手軽に楽しむことができます。

↑洋楽・邦楽の人気作品もe-onkyo musicで配信されている↑洋楽・邦楽の人気作品もe-onkyo musicで配信されている

 

今回はV30+からの新機能であるMQA再生に注目して音を聴き比べてみましたが、「Quad DAC」に代表される本機の音質へのこだわりは他のスマホと比べてみると、何気なくWeb動画を楽しむ時などにも明かな違いとして実感できるはずです。音の芯が強く量感も豊かなので、アウトドアでの音楽リスニングには格別の心地よさが得られます。モバイルエンターテインメントを心地よく楽しむためには“いい音”が不可欠。ひと味違うV30+のサウンドに要注目です。

 

【濃厚レビュー】スマホで音楽/動画再生するならコレ! MQA再生に対応した“いい音スマホ”「isai V30+」

いま国内で発売されているiPhoneを除くAndroidスマホの上位モデルは、多くがハイレゾリューションオーディオ(ハイレゾ)音源の再生に対応しています。ハイレゾ音源にはCDのディスクに比べて数倍以上の豊富な音楽情報が収録可能。ハイレゾ音源の再生に対応するスマホなどのプレーヤーに、同じくハイレゾ対応のヘッドホンやイヤホンなどを組み合わせれば、従来よりもいい音で音楽が聴けるというわけです。今回は昨年末にKDDIが発売した注目のハイレゾ対応スマホである、LGエレクトロニクス製「isai V30+/LGV35」(以下:V30+)を紹介したいと思います。

↑KDDIが発売したLGエレクトロニクスのハイエンドスマホ「isai V30+/LGV35」↑LGエレクトロニクスのハイエンドスマホ「isai V30+/LGV35」

 

多彩なエンターテインメントが高品位に楽しめる

今回V30+の魅力として集中的に取り上げるのは本機の「オーディオ力」ですが、LGが持てるスマホのための最先端技術を惜しみなく詰め込んだ本機は、約6インチの有機ELディスプレイによる高精細な映像視聴や、カメラ機能も一流です。

↑約6.0インチ、わずか7.4mmの厚みサイズに最先端のイノベーションを詰め込んだ↑わずか7.4mmの厚みサイズに最先端のイノベーションを詰め込んだ

 

↑イヤホンジャックは本体のトップ側に配置している↑イヤホンジャックは本体のトップ側に配置している

 

ディスプレイは解像度が2880×1440画素(QHD+)と高精細なだけでなく、より自然な明暗のバランスや色再現が楽しめるHDR(ハイ・ダイナミック・レンジ)コンテンツのネイティブ再生をサポートしています。NetflixやAmazonプライム・ビデオなどで配信されている、スマホ向けのHDR作品を再生すると、よりリアリティの高い映像の世界に没入すること間違いなし。没入感といえば、グーグルのVRプラットフォーム「Daydream」のVRコンテンツを高画質&スムーズに楽しめるのもV30+の特徴です。

↑より高精細なHDR映像コンテンツの表示にも対応する有機ELディスプレイを採用。アスペクト比は18対9とやや縦長でスリムに見える↑より高精細なHDR映像コンテンツの表示にも対応する有機ELディスプレイを採用。アスペクト比は18対9とやや縦長でスリムに見える

 

背面のメインカメラは2つのカメラユニットを搭載しています。F値1.6の明るいガラスレンズを搭載しているので、少し暗めの場所で撮影しても手ブレを抑えたシャープな写真が撮れます。まるで映画のように色鮮やでキレのある映像が取れる「Cine Effect」やスローモーション、パノラマ撮影などのトリック機能も充実しています。

↑高性能なデュアルレンズカメラを搭載↑高性能なデュアルレンズカメラを搭載

 

isai V30+は「音の良さ」に要注目

筆者がV30+に最も注目しているポイントはその「音の良さ」です。おそらく毎日スマホを使っていて、多くの方々がカメラや動画再生と同じくらい、またはそれ以上に音楽を聴くことに時間を費やしているのではないでしょうか。いわゆる音そのものを愛でる音楽リスニングに限らず、動画やモバイルゲームの音声を聴くことも含めれば、スマホにイヤホンやヘッドホンを装着して、あるいは内蔵スピーカーで音を出しながら活用する機会はとても多くあります。

 

でも、かたやスマホのサウンドは、音楽専用のポータブルオーディオプレーヤーに比べてボリュームが貧弱だったり、解像度が少し足りなくて不満に感じているという声も少なくありません。スマホは何より通信機器であるため、内部を丁寧に設計しないと通信用のモジュールが音楽プレーヤーとして再生する音に悪い影響を与えてしまうこともあります。そして最近のスマホは「軽くて薄い」のが常識になりつつあるため、そのうえエンターテインメント系の機能に限らず、沢山のセンサーやボイスアシスタント機能などを詰め込むことが必要となれば、音楽再生のために割けるパフォーマンスは通常限られた範囲になりがちです。

 

その点、V30+は上記の映像再生やカメラまわりの機能にとことんこだわりながら、本体も薄く・軽くしてポータビリティにも妥協していません。そして驚くべきはさらにオーディオまわりの大胆な仕様も盛り込んでいることです。

 

まずピックアップしたいのは、昨年発売された「isai Beat LGV34」に引き続き採用された「Quad DAC」です。音楽専用のポータブルプレーヤーやヘッドホンアンプにも多く採用されている、ESSテクノロジー社の高性能なDACチップを4基搭載したQuad DAC回路を通すことで、音楽情報の品質劣化につながるノイズや歪みをグンと低く抑えています。

↑オーディオ製品にも多く採用されるESS TechnologyのDAC ICチップを搭載した↑オーディオ製品にも多く採用されるESS TechnologyのDAC ICチップを搭載した

 

Quad DACの機能はヘッドホンジャックに製品をつなげば、設定アプリからメニューを「オン」に切り替えることができます。Quad DACの効果が実感できるのはハイレゾ再生の場面に限りません。例えばCDからリッピングした音源やSpotifyなどの音楽ストリーミングを聴いてみても、いままで聴こえてこなかった音にもピントが合うような高い解像感と透明な空気感に気がつくはずです。YouTubeやNetflixの動画を再生すると、豊かな音場の広がりとセリフの聴き取りやすさに差が表れます。

↑Quad DACのメニュー画面。サウンドプリセット(=イコライザー)やデジタルフィルターの選択ができる↑Quad DACのメニュー画面。サウンドプリセット(=イコライザー)やデジタルフィルターの選択ができる

 

↑デジタルフィルターは3種類。MQA再生の時には無効になる↑デジタルフィルターは「Short」「Sharp」「Slow」の3種類から選択可能。MQA再生の時には無効になる

 

オーディオ機器の音のバランスは最終段階であるチューニングのノウハウによっても大きく左右されます。LGエレクトロニクスでは前機種のisai Beatに引き続き、北欧のオーディオブランドであるB&O PLAYとコラボしながら、V30+も最終的な音のバランスを整えています。

 

筆者が感じる限り、日本国内でも発売され人気の高いB&O PLAYのヘッドホンやイヤホン、ワイヤレススピーカーはいずれも変なクセを持たず、どんな音ものコンテンツも心地よいフラットなバランスで聴かせてくれるところが大きな魅力であると捉えています。V30+も音楽プレーヤーとしてまさしく同じキャラクターにチューニングされているので、映像系コンテンツの音も含めて、長時間聴いていても心地よいリスニング感が持続します。

↑背面に指紋認証センサーを兼ねた電源ボタンを配置。音質のチューニングに関わったB&O PLAYのロゴも配置されている↑背面に指紋認証センサーを兼ねた電源ボタンを配置。音質のチューニングに関わったB&O PLAYのロゴも配置されている

 

ハイレゾの新技術「MQA」にも対応した

V30+はオーディオまわりの機能として新たに「MQA対応」にチャレンジしています。MQA(Master Quality Authenticated)とは、スタジオで演奏された音楽の感動をありのままリスナーの耳に届けるために、英メリディアン・オーディオが開発して、2014年に発表した高音質化のための技術。その詳細を説明しはじめると今回のレビューが終わらなくなるほど長くなってしまうので、また機会を改めたいと思いますが、スマホがこの技術を採用することのメリットをざっくりとまとめてしまうと、高音質だけれど1曲あたりのファイル容量が大きくなってしまいがちなハイレゾ音源の「音質をそのままに、ファイルサイズを小さくできる」ところにあります。

20180111-i02 (13)

 

MQAはいま据え置き型のホームオーディオ機器や、音楽専用のポータブルオーディオプレーヤーにも徐々に浸透しはじめているトレンドの最先端です。スマホでこの技術を採用した製品はオンキヨーのGRANBEAT「DP-CMX1」が初めてになりますが、LGのV30+はグローバルモデルとしては世界初のMQA対応スマホになります。

 

V30+でMQAの実力を存分に味わうためには、音楽コンテンツもMQAの技術によって収録されたものが必要です。現在MQA音源は国内ではe-onkyo musicで洋楽・邦楽のタイトルがダウンロード販売されています。MQAの実力は、“MQAじゃない方”の通常のリニアPCM録音のファイルと聴き比べてみるとよくわかるのですが、ひとつの作品を二つのバージョンともに買いそろえるのはお金の負担も大きいと思います。まずは北欧の高音質録音で有名なレーベル「2L」が無料で提供しているMQAのサンプル音源で聴き比べてみてはいかがでしょうか。URLは「http://www.2l.no/hires/」です。

 

リストの最上段にある作品、トロンハイム・ソロイスツ楽団とニーダロス大聖堂少女合唱団による「MAGNIFICAT/Et misericordia」の、MQA版と通常リニアPCM版をダウンロードして聴き比べてみましょう。ちなみにこの作品のMQA版、つまりスタジオマスター版は352.8kHz/24bitの高解像度で録音されていますが、その通常リニアPCM版はV30+の音楽プレーヤーアプリで再生ができないため、今回は192kHz/24bitのファイルで雰囲気を比較してみたいと思います。

↑2Lに公開されているMQA音源から「MAGNIFICAT」を再生。カバーアートの左下隅にMQAのロゴとブルーのインジケータが表示される↑2Lに公開されているMQA音源から「MAGNIFICAT」を再生。カバーアートの左下隅にMQAのロゴとブルーのインジケータが表示される

 

なおV30+でMQA再生を楽しむ時には、プリインされている音楽プレーヤーアプリを使います。MQA音源を再生するとプレーヤーアプリのカバーアートの画面、左下隅にMQA作品であることを示すロゴと青いインジケーターが表示されます。

 

通常のハイレゾ版とMQA版の音の違いを比べてみた

「MAGNIFICAT」は主旋律のソプラノとコーラスによるハーモニー、弦楽器の音色などプレーヤーが備える情報量の再現力がとてもわかりやすく表れる作品です。声の透明感に張りと艶、滲みのない高音の伸びやかさなどQuad DACの実力は通常のハイレゾ版を再生してみても存分に発揮されています。どの帯域もバランス良く再現されるので、浮かび上がってくる音のイメージは鮮度やリアリティがけた違いです。

↑ゼンハイザー「IE 800 S」をつないでMQA版と通常版を聴き比べてみた↑ゼンハイザー「IE 800 S」をつないでMQA版と通常版を聴き比べてみた

 

続けてMQA版を聴いてみると、通常のリニアPCM版で柔らかく一体につながっていた演奏が少しほぐれて、分離感の方が一段と際立つ印象。声の輪郭がよりキリッと鮮やかになり、弦楽器の低音もさらに立体感が増してきます。音と静寂とのコントラスト感が高まり、まるで大聖堂の中に満ちたひんやりとした空気まで肌で感じられるようでした。音質については通常のリニアPCM版と“どちらの方が上”というものではなく、MQA版とそれぞれの魅力を比べながら楽しめるところに醍醐味があるのだと思います。

 

V30+が本体に内蔵するストレージは約128GBと通常のスマホに比べるとケタ違いに大容量なうえに、外部ストレージとして最大256GBのmicroSDカードも使えます。普通に音楽を聴く分には十分に頼もしいストレージサイズですが、ハイレゾの音源ファイルは1件あたりの容量がとにかく大きいのが泣き所。ましてやカメラで動画や写真を撮影したり、NetflixやAmazonプライム・ビデオから映像コンテンツをダウンロードすると、あれほど余裕たっぷりだったはずのストレージがあっという間にいっぱいになっていた、なんてこともありがちです。

 

ちなみに今回試聴した「MAGNIFICAT」の1曲あたりのファイルサイズは192kHz/24bit版が185MB、マスタークオリティの352.8kHz/24bit版はなんと410MB! もし10曲以上を収録するアルバムを買って保存したら、1作品で4GB超えは必至……。そう考えるとマスター音源の品質をキープしたまま、同じ楽曲のファイルが50MBにまで抑えられているMQA版のアドバンテージが強く実感されます。

 

e-onkyo musicでは洋楽・邦楽のMQA名作をカタログに続々と追加中。e-onkyo musicならばスマホのブラウザアプリで作品を購入して、PCを介さずにスマホにWi-Fi経由でダウンロードして手軽に楽しむことができます。

↑洋楽・邦楽の人気作品もe-onkyo musicで配信されている↑洋楽・邦楽の人気作品もe-onkyo musicで配信されている

 

今回はV30+からの新機能であるMQA再生に注目して音を聴き比べてみましたが、「Quad DAC」に代表される本機の音質へのこだわりは他のスマホと比べてみると、何気なくWeb動画を楽しむ時などにも明かな違いとして実感できるはずです。音の芯が強く量感も豊かなので、アウトドアでの音楽リスニングには格別の心地よさが得られます。モバイルエンターテインメントを心地よく楽しむためには“いい音”が不可欠。ひと味違うV30+のサウンドに要注目です。

 

スマホで細かい字が読みづらい! iPhoneの機能で何とかならない?

iPhoneには「拡大鏡」という機能が搭載されていて、カメラ画面を利用して小さな文字を拡大表示できます。拡大鏡はiOS 10でもトリプルクリックで呼び出すことができましたが、トリプルクリック自体が使いにくいという人も多かったと思います。しかし、iOS 11からはその不便さが解消! 何とコントロールセンターから簡単に呼び出せるようになったんです!

 

コントロールセンターに「拡大鏡」を追加する

コントールセンターから拡大鏡を利用できるようにするには、「コントロールセンターをカスタマイズ」から設定を行います。

20180109_y-koba1 (1)↑「設定」→「コントロールセンター」を開いて、「コントロールセンターをカスタマイズ」をタップします

 

20180109_y-koba1 (2)↑「コントロールを追加」フィールドにある項目の一覧から、「拡大鏡」の「+」ボタンをタップします

 

20180109_y-koba1 (3)↑「含める」フィールドに「拡大鏡」が追加されていれば設定は完了です

 

拡大鏡を利用する

コントロールセンターからアイコンをタップするだけで拡大鏡を起動できます。カメラ画面が表示され、画面上に映った部分の拡大や縮小、固定表示などが可能です。

20180109_y-koba1 (4)↑画面下部を上にスワイプしてコントロールセンターを表示。虫眼鏡のアイコンをタップします

 

20180109_y-koba1 (5)↑拡大したい書面などをカメラ内に映し、ピンチアウトもしくは画面下部のスライダーを右へドラッグすると拡大表示できます。ちなみに、ロックボタンをタップするとピントを固定でき、シャッターボタンをタップすると画面を固定できます

 

家電製品の取扱説明書や契約約款など、細かい字の書面を読む機会は意外と多いもの。そんなとき、この「拡大鏡」を使えば、大きな文字で快適に読むことができます。ぜひ活用してみてください。

「グラフが小さい!」こんなとき、どうする? いまさら聞けないエクセル基本テク

エクセルでグラフを作ると、自動でグラフの大きさが決まりますよね。少し小さいと感じたら、プロットエリアやグラフエリアを拡大してみましょう。あるいは、凡例を消したり、グラフの下から右に移動したりしても大きさは変わります。今回はグラフの大きさを変えるワザを紹介します。

 

【方法1】

プロットエリアを拡大する

グラフの大きさを変えるには、プロットエリアを拡大します。

141-01↑グラフ周囲で何もない場所をクリックし、プロットエリアを選択します

 

グラフが枠で囲まれます。

141-02↑四隅の○をドラッグします

 

プロットエリアが拡大します。

141-03↑グラフの大きさが変わります

 

【方法2】

グラフエリアを拡大する

グラフの大きさは、グラフエリアを拡大しても変わります。

141-04↑グラフエリアの○をドラッグします

 

グラフエリアが拡大し、グラフも拡大します。

141-05↑グラフエリアとグラフが拡大します

 

【方法3】

凡例を消す

凡例を消したり、グラフの下から右に移動したりすると、グラフの大きさが変わることがあります。

141-06↑グラフを選択し、「デザイン」タブ → 「グラフ要素を追加」ボタンをクリックし、メニューから「凡例」 → 「なし」を選択します

 

グラフから凡例が消えます。グラフによっては、大きさが変わります。

141-07↑凡例が消え、グラフの大きさが変わります

 

グラフの大きさを変えるワザは、いかがでしょうか。自動で作成されるグラフが小さいとき、ぜひお試しください。

iPhoneの「手書きメモ」に革命!? iOS 11から背景に罫線や方眼紙が設定可能に!

iOS 11では、「メモ」アプリの機能が大幅にアップデートされました。そのひとつが、手書きメモ作成時の背景機能。なんと手書きの画面背景に、罫線や方眼紙を設定できるようになったのです。罫線や方眼紙を表示すれば、文字の曲がりや比率に注意しながら書くことができます。今回は、「メモ」の罫線や方眼紙の使い方をご紹介します。

 

メモ作成時に背景を設定する

手書きメモの背景は初期状態では無地の白色ですが、設定を変更して、罫線3種類、方眼紙3種類から選択できます。種類によって罫線は段の間隔が、方眼紙はマス目のサイズが異なります。iPhoneやiPadなど、お使いのデバイスに最適なものを指定するといいでしょう。

20170109_y-koba2 (1)↑「メモ」を起動して、新規メモの画面を開きます。右上の「共有」アイコンをタップします

 

20170109_y-koba2 (2)↑表示されたダイアログで「罫線と方眼」をタップします

 

20170109_y-koba2 (3)↑罫線と方眼の一覧が表示されるので、好きなものをタップしましょう

 

20170109_y-koba2 (4)↑ここでは、もっともマス目のサイズが大きいものを選択しました。マス目があることで、文字の大きさを均等かつ真っ直ぐに書きやすくなります

 

初期設定の画面背景を罫線や方眼にする

「メモ」の背景は、初期設定で罫線や方眼を指定することもできます。事前に設定しておけば、手書きメモの作成時に自動的に同じ種類の罫線や方眼が表示されるようになります。

20170109_y-koba2 (5)↑「設定」→「メモ」をタップします

 

20170109_y-koba2 (6)↑表示された画面で「罫線と方眼」をタップします

 

20170109_y-koba2 (7)↑使用したい背景をタップします。指定した背景が手書きメモの作成時に自動的に表示されます

 

罫線や方眼は、iPhoneはもちろん、入力スペースの大きいiPadでの手書きではさらにお役立ち度がアップします。曲がらず、まっすぐに文字を手書きしたいときはぜひ活用してみてください。

デザイン自在のスマートウォッチ「FES Watch U」でオリジナルの文字盤を作ってみた

ソニーの社内ベンチャー「Fashion Entertainments」が販売している「FES Watch U」は文字盤とベルトが電子ペーパーになっている腕時計。ボタン一つで自由にデザインを変えられるのが特徴で、“ディスプレイウォッチ”と呼称されています。クリエーターとのコラボによって生まれたデザインをダウンロードできるキャンペーンも実施中。2017年6月に発売されて半年が経過しますが、改めてその使い勝手を検証してみました。

 

電子ペーパーを使った腕時計

まずはFES Watch Uの外観をチェック。ケースサイズは43.0mm、厚み12mmで、一般的な円形筐体を採用しています。ディスプレイは先述の通り電子ペーパーになっていて、それがバンド部分にもつながっている仕様。

 

↑FES Watch Uの文字盤とバンドには「アクティブマトリクス方式フレキシブル電子ペーパー」が使われている↑FES Watch Uの文字盤とバンドには「アクティブマトリクス方式フレキシブル電子ペーパー」が使われている

 

バックルはシンプルなシングルロックタイプとなっていますが、バンドとバックルに厚みを感じます。シャツの袖口に引っかかるので、合う服装は限られそうです。

 

↑重量は75gで、装着時には割と存在感がある。IPX5/7相当の防水性能を備える↑重量は75gで、装着時には割と存在感がある。IPX5/7相当の防水性能を備える

 

リューズ部分がボタンになっていて、ここを1度押すと時刻表示ありのモードに切り替わります。時刻表示がオンの状態でもう一度押すと、デザインが切り替わる仕組みです。デザインはあらかじめ専用アプリで設定しておくことが可能。

 

↑リチウムイオン電池を内蔵していて、連続動作時間は約2週間。専用の充電台にセットすることで、約2.5時間で充電できる↑リチウムイオン電池を内蔵していて、連続動作時間は約2週間。専用の充電台にセットすることで、約2.5時間で充電できる

 

気になるのは、なぜかリューズが通常の時計と逆の位置にあること。左手に装着すると、肩型にリューズがくるので腕時計に慣れている自分には違和感がありました。

 

専用アプリで初期設定を行う

さて、同機は専用アプリを介して、スマホと連携します。対応OSはiOS 9以上またはAndroid 5.0以上。まずはスマホで「FES Closet」アプリをインストール。なお、今回のレビューではiPhone Xを使用。

 

↑「FES Closet」アプリから初期設定を行おう↑「FES Closet」アプリから初期設定を行おう

 

スマホと通信するには、その都度ウォッチ側のBluetoothをオンにしなくてはなりません。その際はリューズを長押しして、オンにします。「スマホの日時表示を同期するか否か」、「時刻表示を常時/ボタンを押したときのみにするか」、などを選択。基本的に、画面表示に従ってペアリングを進めれば初期設定は完了します。

 

文字盤を追加しよう

「FES Closet」アプリから文字盤を追加できます。アプリの基本画面は、クリエーターが提供するデザインをダウンロードできる「STORE」と、同期したデザインが確認できる「CLOSET」の2つ。

 

STOREには、ダウンロードできるデザインが並びます。発売記念キャンペーンとして「TOKYO MONOCHLOME」という企画が実施されており、計10名のクリエーターとコラボしたデザインも展開されてきました。また、同コラボのほかにも国内外の個性豊かなクリエーターによるオリジナルデザインが製作・配布されており、無料でダウンロードできます。

 

↑昨年12月には、TOKYO MONOCHLOMEのコラボクリエーターとしてラスト2名となるTOWA TEI氏、および加賀美 健氏のコラボデザインが発表された↑昨年12月には、TOKYO MONOCHLOMEのコラボクリエーターとしてラスト2名となるTOWA TEI氏、および加賀美 健氏のコラボデザインが発表された

 

CLOSETには、ダウンロードおよびペアリングしたデザインの一覧が並びます。画面右上の「+」をタップすると、「CREATE」画面に切り替わり、オリジナルのデザインを作成できます。

 

↑オリジナルのデザイン作成は簡単に実行できる。「CREATE」画面で、撮影した写真などを型に重ねるだけだ↑オリジナルのデザイン作成は簡単に実行できる。「CREATE」画面で、撮影した写真などを型に重ねるだけだ

 

デザインを作成したら、ウォッチ側に同期して完了となる。以下、筆者が作ってみたデザインの例です。

 

↑パソコンのキーボードを撮影した写真を組み込んでみた↑パソコンのキーボードを撮影した写真を組み込んでみた

 

↑iPad Proで作成したイラストを使用した例↑iPad Proで作成したイラストを使用した例

 

↑iPad Proのアプリ「Zen Brush 2」で筆跡を書き、文字盤にしてみた↑iPad Proのアプリ「Zen Brush 2」で筆跡を書き、文字盤にしてみた

 

いわゆるスマートウォッチ的な機能は搭載されていませんが、電子ペーパーを採用したデザインはユニーク。カラーバリエーションとしては「ホワイト」「シルバー」「プレミアムブラック」の3色を展開し、直販価格4万9680円~。

 

昨年末から各地で展示即売会が実施されており、現在も阪急メンズ大阪(大阪府、1/4-1/9)で開催中、今後は大丸神戸店(兵庫県1/15-2/14)、岩田屋本店(福岡県2/21-2/26)で実施される予定。好みがハッキリと分かれそうな商品なので、近くにお住まいの方は実物を触って確認してみるのをオススメします。

専門知識がなくても大丈夫? 誰でもVR/ARアプリを開発できる Amazonの「Sumerian」って何だ?

自社のVRヘッドセットをリリースしていたFacebook(傘下のオキュラス)、マイクロソフト、そしてGoogle。IT企業各社のVR/ARへの参入が本格化するなかで、もう1つのテクノロジー業界の巨人Amazonがどう動くのか注目されていました。

 

そんなAmazonは2017年11月、VR/AR開発向けアシストツール「Sumerian」を発表。このサービスは同社が提供するクラウドコンピューティングサービスのAmazon Web Service(AWS)の1つとして提供されます。

 

Sumerianには既存の3Dオブジェクト(建物、家具、3Dキャラクターなど)が用意されているほか、独自の3Dオブジェクトをアップロード可能。それらのオブジェクトを組み合わせることでVR/ARのアプリケーションを作成します。3Dグラフィックスやプログラミングなどの専門知識も不要とのこと。業界に大きなインパクトを与えています。

 

「Sumerian」利用の流れ

まず、エディターで新たなシーンを作成します。

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次にシーンが現れます。

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Sumerianには様々なオブジェクトが用意されています。ここでは部屋オブジェクトを選択。

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部屋に椅子や机などのオブジェクトを設置できます。

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キャラクターも作成できます。VR内で3Dオブジェクトを見たり触ったり、キャラクターと会話も可能(※音声認識技術のAlexaを活用)。キャラクターの行動を規定してプレゼンをさせるといったこともできます。

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SumerianはVRヘッドセットのOculus Rift、HTC Vive、およびiOSデバイスに対応しています。後々ではARCoreを搭載したAndroidデバイスにも対応予定。

 

Sumerianはビジネスで活用できます。人事部の方や消費者にとって便利かもしれません。

 

従業員研修

VRで実際の業務環境を再現でき、従業員は体験しながら業務を覚えることが可能。機械の操作方法や修理方法を覚えることもできるでしょう。

 

商品の利用体験の提供

VRで商品の利用体験を提供できます。ユーザーは商品を家に置くとどのようになるのか、商品を実際にどのように利用できるのかなど、より具体的なイメージを持つことができます。

 

Sumerianで開発されたアプリではありませんが、すでに小売業者はVRやARを活用し始めています。BOLD METRICS社はVR内で衣類を試着できるようなソリューションを開発。Sumerianで開発されたアプリはこれに近いものとなるでしょう。

Sumerianの利用料金そのものは無料。データを保存するためのストレージ「Sumerian scene storage」の利用に毎月1GB約6セント、シーン再生によって発生した通信量「Sumerian scene traffic」に毎月1GB約38セントの課金がなされます。

 

現在、Sumerianはプレビュー期間。前述の小売業界をはじめVRを活用したいと考えている企業は企業規模を問わず多いことでしょう。今後そういった企業が数多く利用するようになった場合、莫大な利益をAmazonにもたらすことになるでしょう。SumerianがVR/ARをより広く普及させるのかどうか、注目です。

 

Google Glassの二の舞を避けられるか!? Amazon Alexa&骨伝導技術を使ったアシスタントデバイス「LET Glass」

メガネタイプのデバイスに様々な機能を搭載したスマートグラス。数年前にGoogle Glassが失敗したのが記憶に新しいですが、AR技術の発展でメガネタイプのデバイスはまた盛り上がりを見せています。Google自身もGoogle Glassの開発を再開しました。

 

今クラウドファンディングに出てきているのは、スマートフォンの代わりになるスマートグラスではなく、ウェアラブル的なプロダクト。これから紹介する「LET Glass」はAmazon Alexaを内蔵し、内蔵マイクと骨伝導スピーカーによって完全にハンズフリーな音声コントロールを実現した「アシスタントデバイス」となっています。

 

骨伝導というと「ORII」というスマートリングを覚えている方もいるかもしれません。こちらは骨伝導技術を使って、スマートフォンを取り出さずにSiriなどの音声アシスタントをコントロールすることができるというものでした。

 

年末の「クラウドファンディング2017年ベスト3」でも述べましたが、最近のIoTのトレンドは「物理的かつシンプルな操作を取り入れることで生産性・効率性を上げるもの」。アプリに何でもかんでも詰め込むのではなく、デスクに1つボタンがあったり、指を耳元に当てて音声で予定をカレンダーに書き込んだりするなど、スマートフォンでの操作をあえて避けて、物理的な動作でコントロールすることでデバイスとしての便利さを高めるように設計されたプロダクトが話題になってきています。

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そんなORIIの便利さをさらに高めているのが「LET Glass」です。メガネフレームに組み込まれた骨伝導スピーカーと内臓マイクを使って音声アシスタントをコントロールすることで、もはや指を耳元に当てる必要すらなくなっているのです。もちろんレンズは自分の度数のものを入れることができるので、身につけるデバイスが増えるわけでもありません。

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側面にタッチ式のインターフェースがあるので、着信があればそこをタップして通話を開始。完全に手ぶらで会話ができます。骨伝導のスピーカーを通して音楽を楽しむことも可能。Siriなどの音声アシスタントとつなげることもできるので、電話をかけたり、リマインダーを設定したり、カレンダーに予定を書き込んだり、運転のナビを頼んだりと色々な操作がスマホを取り出さずに行うことができます。

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耳を塞ぐイヤホンと違って、道を歩いていても周りの音がちゃんと耳に入ってきます。外でも安心して使えますね。

 

LETGlassの最大のポイントはAmazonの音声アシスタントAlexaが搭載されていること。これによりAmazonでの買い物が便利になります。また、家ではインターネットに接続された電化製品や照明などを操作することも可能。Google NowやAppleのSiriにも対応しており、スマートフォンやアプリを声で操作することもできます。

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現在Indiegogoで予約受け付け中。1つ約1万3000円という安値にもビックリしてしまいます(発送料別)。眼鏡のフレームだけでも同じくらいの値段がしてもおかしくないですが、スタイリッシュなデザインと機能のことを考えるとこれは破格の値段ですよね。

見た目は普通の眼鏡で、重さも27グラムと軽量。充電は30分で完了し、一度の充電で約10日間はもつそうです。海外メディアも「ファッションとテクノロジーのニーズを両方満たしており、しかも半分の値段で提供している」と評価しています。

 

すでに目標金額には到達しており、ストレッチゴールのアイデアが次々とIndiegogoのコメント欄に書き込まれて盛り上がっています。なかでも人気は「充電できる眼鏡ケース」。確かにこれがあれば便利ですよね。発送は来年の5月を予定しています。

 

スタイリッシュなデザインとハイテク機能を兼ね備えたLET Glass。Alexaを搭載し、価格を低く抑えたことで、アシスタントデバイスとして広い人気を獲得できるのでしょうか。スマートグラスの今後を占う意味でも注目です。

「気になっていたのは自分だけじゃなかった!」ワード人気記事ランキング2017は“あるある解消法”が上位を独占

前年も好評だったワード人気記事の振り返り企画。2017年の結果を集計したところ、イライラの原因となるワードあるあるの解消法が上位を独占! みなさん、やはり“アレ”が気になっていたんですね……。

※記事の内容は、それぞれの記事の初出時のものです

 

 

【第1位】「スペース」で調整したら微妙にズレるアレを解決! 行の途中で文字を揃える便利ワザ3選

ワードで1行目から3行目まで行の途中で文字を揃えたい場合、どうしていますか? スペースを入れて調整できますが、上下が微妙に揃わないことが多いですね。そんあときはタブを利用すれば、きれいに文字が揃います。今回は、行の途中で思いどおりに文字を揃えるワザを紹介します。

085-01↑上はタブ位置で文字を揃えています。中はタブとぶら下がりを使い、下は罫線なしの表を使って揃えています

 

【ワザ1】 タブで文字を揃える

タブを使う場合は、Tabキーを押します。タブ位置は先頭から4字ごとに設定されていますが、変えることもできます。

085-02↑「2017年」の左にカーソルを移動し、Tabキーを押します

 

「2017年」以降が8文字目のタブ位置に移動します

085-03↑2行目の「市立」の左にカーソルを移動し、Tabキーを押します。ほかの行も同様に操作します

 

085-04↑行で文字が揃っています

 

標準で設定されている4文字目、8文字目のタブ位置を変える場合は、「タブとリーダー」画面でタブ位置を設定します。「タブとリーダー」画面は、「ホーム」タブ → 「段落の設定」ボタンをクリックし、「段落」画面で「タブ設定」ボタンをクリックして表示します。

 

【ワザ2】タブとぶら下がりで2行目以降を揃える

2行目以降の先頭を1行目の途中と揃えるには、1行目でタブ位置に移動し、段落書式で「ぶら下がり」を選択します。「幅」でタブ位置の文字数を指定するのがポイントです。

085-05↑1行目で「今回は」の左にカーソルを移動し、Tabキーを押します

 

「今回は」以降が8文字目のタブ位置に移動します。

 

085-06↑「ホーム」タブ → 「段落の設定」ボタンをクリックします

 

「段落」画面が表示されます。

085-07↑「最初の行」欄で「ぶら下げ」を選択し、「幅」欄で「8字」を指定し、「OK」ボタンをクリックします

 

2行目以降が8文字目で折り返されます。頭出しを同じしたまま改行したい場合は、Shift+Enterキーを押します。

085-08

 

【ワザ3】罫線なしの表で文字を揃える

罫線なしの表は、表を作り、「線種とページ罫線と網かけの設定」画面で「線なし」を設定します。

085-09↑表を挿入する位置にカーソルを置き、「挿入」タブ → 「表」ボタン、「1行X2列」をクリックします

 

表が挿入されます。表に文字を入力し、列幅を調整します。

085-10↑「表ツール」の「デザイン」タブで、「罫線」の「▼」ボタン → 「線種とページ罫線と網かけの設定」をクリックします

 

「線種とページ罫線と網かけの設定」画面が表示されます。

085-11↑「罫線なし」を選択し、「OK」ボタンをクリックします

 

罫線が消えます。画面では表を示す点線が見えますが、印刷すると消えます。

085-12

 

【第2位】あのナゾの隙間が消える! 日本語と英数字の間にできる微妙な空白を解消するワザ

ワード文書で、英単語や数字と日本語の間にムダにスペースが入っていると感じたことはないでしょうか。実はワードでは、日本語と英字、日本語と数字の間隔が自動で調整され、やや広がって見えてしまうのです。この不自然な空白を解消するには、段落書式でそれぞれの自動調整機能をオフにする必要があります。ではその方法を実際に見ていきましょう。

 

■文字間隔の自動調整をオフにする

英字や数字と日本語の文字間隔を自動調整する機能をオフにするには、「段落」画面の「体裁」タブを開きます。

091-01↑段落を選択し、「ホーム」タブ → 「段落の設定」ボタンをクリックします

 

「段落」画面が表示されます。

091-02↑「体裁」タブで、「日本語と英字の間隔を自動調整する」と「日本語と数字の間隔を自動調整する」のチェックを外し、「OK」ボタンをクリックします

 

日本語と英字、数字の間隔が狭まります。

091-03

間隔が詰まりすぎる場合は、それぞれの文字間隔を手動で調整してみましょう。

 

【第3位】“「”でデコボコした行頭は直せる! 文章の左端をきっちり揃える便利ワザ

報告書や論文などで、「や(、{、[などの記号が行頭にくるとデコボコになり、レイアウトが美しくありません。文章の左端が一直線に揃っていれば見やすくなります。半角の記号に変えれば行頭がきれいに揃いますが、一つひとつ変えるのは手間です。そんなときは、段落書式で行頭にくる記号を1/2の幅に変えれば、自動で行頭が揃います。では実際の手順を見ていきましょう。

 

■行頭の記号を1/2の幅にする

行頭にくる記号を1/2の幅にするには、「段落」画面の「体裁」タブを開きます。

092-01↑段落を選択し、「ホーム」タブ → 「段落の設定」ボタンをクリックします

 

「段落」画面が表示されます。

092-02↑「体裁」タブで、「行頭の記号を1/2の幅にする」にチェックを入れ、「OK」ボタンをクリックします

 

行の記号が1/2の幅に変わり、行頭が揃います。

092-03

 

【第4位】几帳面な人は覚えて損ナシ! “寸分違わぬ三つ折り”ができるワード便利ワザ

印刷した文書を三つ折りにして封筒に入れる際、封筒のサイズがギリギリだと正確に三つ折りをしないと収まらないことがありますね。そんなときは、折る位置にあらかじめワード上で小さく目印を付けておけば折りやすくなります。方法は線を描いて、ページの端に配置して、縦方向に均等に配置して……とアナログチックですが、結果的にはきっちりと三つ折りできて実にスマートです。

109-01↑ページの左端と右端に横線を引いて、三つ折りの目印を付けます。ここでは見やすくするために線を長くしています

 

■直線を引く

直線を引くには、「図形」ボタンから「直線」を選択してドラッグします。この際、Shiftキーを押したままドラッグすれば水平線が引けます。

109-02↑「挿入」タブ → 「図形」ボタン → 「直線」をクリックします

 

直線を描けるようになります。

109-03↑Shiftキーを押したまま横方向にドラッグします

 

水平線が描かれます。次に、線をコピーして同じ線を2つ作ります。

109-04↑線が選択されていることを確認し、Ctrl+Cキーを押し、さらにCtrl+Vキーを押します

 

線がコピーされます。

 

■ページの左端に線を配置する

図形をページの左端に配置するには、「用紙に合わせて配置」に設定してから「左揃え」を選択します。

109-05↑線をクリックして選択し、2つめの線をShiftキーを押したままクリックして、2つの線を選択します

 

109-06↑「書式」タブ → 「配置」ボタン → 「用紙に合わせて配置」をクリックします

 

「用紙に合わせて配置」にチェックが付き設定されます。

109-07↑「書式」タブ → 「配置」ボタン → 「左揃え」をクリックします

 

線がページの左端に揃います。

109-08↑2つの線がページの左端に揃います

 

■線を縦方向に均等に配置する

2つの線を、ページの縦方向に均等に配置するには、「上下に整列」を使います。「用紙に合わせて配置」を設定しておくことがポイントです。

109-09↑2つの線が選択されていることを確認し、「書式」タブ → 「配置」ボタン → 「上下に整列」をクリックします

 

2つの線が縦方向の1/3の位置に均等に配置されます。

109-10↑2つの線が均等に配置されます

 

このあと、この2つの線を選択し、コピーして右揃えしてから上下に整列を設定すれば、右端に線を引くことができます。

 

【第5位】なんで勝手に広がるの? ワードで文字サイズを大きくしたときの「カッコ悪い行間」を適切にするワザ

文字サイズを大きくしてビックリするほど行間が広がりすぎ、困ったことはないでしょうか。特にワード2016で游明朝の文字サイズを大きくしたときです。10.5を11に変えるだけで、行間が広がってしまいます。これは、文字を行グリッド線に適合する設定がオンになっているためです。行グリッド線とは、文字を同じ行間隔に揃えるためのもの。標準では隠れていますが設定されています。この設定をオフにすると、適正な行間に戻ります。

086-01↑文字サイズ10.5の行間

 

086-02↑文字サイズを11に変えると、行間が広がります

 

■行グリッド線の適合をオフにする

適正な行間に戻すには、「段落」画面で行グリッド線の適合をオフにします。

086-03↑段落を選択し、「ホーム」タブ → 「段落の設定」ボタンをクリックします

 

「段落」画面が表示されます。

086-04↑「1ページの行数を指定時に文字を行グリッド線に合わせる」のチェックを外し、「OK」ボタンをクリックします

 

行グリッド線の適合が解除され、行間が適正になります。

086-05

ワード2016で游明朝や游ゴシックの文字サイズを大きくする場合は、必須テクニックです。マスターしておきましょう。

【1分でわかるGoogleのVR】Daydream Viewがついに日本上陸! 遊べるゲームもガイド

近年大きな注目を集めているVRですが、様々な製品が出てきて「よくわからん!」という人が多いのではないでしょうか。そんななか、ついに大物が日本上陸。GoogleのVRです。大注目のこのモデルの機能や、プレイできるゲームについてガイドします。

 

Daydream対応端末を挟み込んでVR環境を実現!

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Google

Daydream View

1万2000円

Googleが提唱するVRプラットフォーム「Daydream」に対応したヘッドセットと専用モーションコントローラーのセット。Daydreamに対応した端末を挟み込むことで、VR環境を実現します。視野角は100度で、質量は約261g。

 

今後の動向に注目のGoogle発のVRデバイス

今冬、Googleが推進するVRプラットフォームのDaydreamがついに日本に上陸しました。ヘッドセットにスマホを組み込み、専用コントローラーで操作をするという方式で、現在は世界で約250のアプリが展開されているといいます。

 

国内で入手可能な対応端末は、まだ7種類と限られており、それらはいずれも10万円前後のハイエンド機。いまのところやや導入のハードルが高いものの、今後の大攻勢が予想されます。VR元年の2016年から1年以上が経過した今日ですが、まだまだ地殻変動は止まらなそうです。

 

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前方のフリップを開けて、そこに端末を挟み込みます。本体は柔らかく通気性の良い素材で、フィット感は抜群。

 

 

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対応端末は、サムスンGalaxy S8(右)や、LG V30+(左)など。現時点では、ほぼハイエンド機のみとなります。

 

【現在楽しめる代表的ゲーム】

20171224_bln04_5

Enhance Games

Rez Infinite

SF的なビジュアルと高品位なBGMが魅力のシューティングゲームをVR化。その没入感は特筆モノです。

 

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グリー

釣り★スタVR

同社の代表作とも言える釣りゲーのVR版。キャストや引っ掛けなど、VRならではの遊びが満載です。

 

© GREE, Inc ©2016-2017 Enhance. All Rights Reserved.

【西田宗千佳連載】通信前提のSnapdragon搭載PCで「割引販売」は生まれるか

「週刊GetNavi」Vol.62-3

↑HP Envy x2(国内発売未定)↑HP Envy x2(国内発売未定)

 

2018年前半には、Snapdragonを採用したノートPCが市場に登場する。そのいくつかは日本でも販売されることだろう。では、この種の製品は、ノートPC市場のあり方を変えるほど一気に普及するのだろうか?

 

この先の予想は、非常に難しいものだが、Snapdragonを搭載したノートPCの登場によって、PCの販売形態が大きく変わり、それが普及に拍車をかける可能性は十分にある。

 

Snapdragonを搭載したPCは、「いつでも通信につながっている」ことが最大の特徴となる。要は、スマホやタブレットのような使い勝手になるのだ。実際のところ、本当に同じになるかはわからない。だが少なくとも、外でPCを使う時に、いちいちフリーWi-Fiを探したり、スマホのテザリングを使ったりする必要はなくなる。LTEで直接通信ができるからだ。

 

逆にいえば、PC用の通信契約がないと、Snapdragonを搭載したPCは単なる「ちょっとバッテリーが長持ちするが、動作は緩慢なPC」でしかない。だから、安価なデータ回線契約と組み合わせて利用するのが基本になるだろう。

 

ここで2つの方向性がある。

 

ひとつは「自由に契約を選べる」パターン。自分で好きなSIMを選んで使う、いわゆるSIMフリーの端末という形だ。それどころか、SIMカードを利用せず、PC上からソフト的に契約して使う「エンベデットSIM」を採用した製品も出てくるだろう。マイクロソフトが運営する「Microsoft Store(これまではWindows Storeと呼ばれていた)」では、2017年秋から通信契約も行えるようになっている。必要な時だけ通信契約を「買う」といったスタイルがありうる。この場合には、当然、ハードウエアはそれなりの価格、すなわち、いまのPCと同じような価格で売られることになるだろう。

 

もうひとつは「契約セット」。いまのタブレットと同じように、携帯電話事業者が端末を仕入れ、特定の通信事業者との通信契約をする前提で販売するといったスタイルだ。この場合、自由度はなくなるが、契約が前提となるため、ハードウエア価格になんらかの割引が発生することが期待できる。割引で販売されるタブレットがあるように、PCも割引販売が行われる可能性は高いだろう。「スマホとセットなら割り引く」というパターンも考えられる。

 

通信がセットになるということは、それだけ取りうるビジネスモデルの幅も広がる可能性がある、ということである。特に若年層では「PCはスマホより高い」という認識があって、昨今ではそれが普及にブレーキをかけている部分がある。しかし、通信とセットで割引販売されることによって、PCの購入がこれまで以上に身近になるのだ。

 

では、こうした変化はノートPCだけにとどまるものなのだろうか? そのへんの予測は、次回のVol.62-4で解説していこう。

2017年の人気エクセル記事Top5を総復習!! これで2018年もスタートダッシュだ!

2017年は「働き方改革」が大きく叫ばれた年でした。ゲットナビウェブでも日々のオフィスワークの一助となるようなTIPS記事を定期的に配信。そのなかでも特に好評だったのが、エクセルに関するテクニック記事です。そこで本稿では、2017年に公開したエクセル人気記事をランキング形式で一挙に振り返っていきます!

 

 

【第1位】膨大なエクセルデータに潜む半角・全角の「表記の不ぞろい」を統一する画期的ワザ!

商品リストや住所録などは、入力を手分けすれば作業がスピードアップして効率的ですよね。しかし、複数人での作業には、半角・全角やひらがな・カタカナなどの表記が統一されないというリスクもあります。こうした表記の不統一も、関数を使えば一発で変換可能です。今回は、「表記の不ぞろい」を統一する方法をご紹介します。

 

■英数字の全角を半角に変換する

英数字の全角を半角に変換するには、ASC関数を使います。

107-01↑半角・全角が混在して入力されている商品コードを、半角の英数字に統一したい

 

「=ASC(A2)」と入力することで、商品コードのセル・A2の英数字を半角に変換しました。

 

■ふりがなを全角カタカナに統一する

全角・半角のカタカナやひらがなで入力されたふりがなを、全角カタカナに統一するには、PHONETIC関数を使います。

107-02↑カタカナ・ひらがな、全角・半角が混在するふりがなを、全角カタカナに統一したい

 

PHONETIC関数を使ったことで、全角カタカナ、半角カタカナ、ひらがなが混在していたB列をC列で全角カタカナに変換できました。

 

■全角カタカナのふりがなをひらがなに変換する

PHONETIC関数で変換した全角カタカナをひらがなに変えるには、「ふりがなの設定」画面で「ひらがな」に設定します。この設定は、関数の参照元のセルで指定するのがポイントです。

107-03↑ふりがなが入力されているセルを選択し、「ホーム」タブ → 「ふりがなの表示/非表示」の「▼」ボタン → 「ふりがなの設定」をクリックします

 

「ふりがなの設定」画面が表示されます。

107-04↑「ひらがな」を選択し、「OK」ボタンをクリックします

 

ふりがながひらがなに変わります。このあと計算結果のふりがなをほかのセルにコピペして文字列に変換しましょう。貼り付けオプションで「値」を選択すれば文字列になります。

107-05

オフィスワークでは必ずといってよいほど必要なテクニックです。ぜひお試しください!

 

【第2位】数字を並べるだけじゃセンスがない! 表を劇的に見やすくするレイアウトワザ4選

数字がたんたんと並ぶエクセル表ってとっつきにくいですよね。見やすくするには「テーブル機能」が便利です。例えば、表に縞模様をつけて見やすくしたり、データバーを使ってセルに横棒グラフを表示できたりします。今回は、見やすい資料作りに必須な表のレイアウトワザを紹介します。

 

1.表に縞模様を付ける

表に縞模様を付けるには、テーブル機能を使います。レイアウトを残したままテーブル機能を解除するには、「範囲に変換」を使います。

311-01↑表を選択します

 

311-02↑「ホーム」タブ → 「テーブルとして書式設定」ボタンをクリックし、メニューからスタイルを選択します

 

「テーブルとして書式設定」画面が表示されます。

311-03↑内容を確認し、「OK」ボタンをクリックします

 

テーブルのスタイルが設定されます。

311-04↑テーブル機能が設定され、フィルターボタンが表示されます

 

フィルターボタンなどのテーブル機能を解除する場合は、表を選択し「範囲に変換」を実行します。

311-05↑「デザイン」タブ → 「範囲に変換」ボタンをクリックします

 

確認の画面が表示されます。「はい」ボタンをクリックします。

311-06↑テーブル機能が解除されます

 

2.セルに横棒グラフを表示する

セルに横棒グラフを表示するには、条件付き書式のデータバーを使います。ここでは、数値を表示しないで横棒グラフのみを表示します。

311-07↑横棒グラフを表示するセルを選択します。ここでは、数値を参照するセルを選択します

 

311-08↑「ホーム」タブ → 「条件付き書式」ボタン → 「データバー」 → 「その他のルール」をクリックします

 

「新しい書式ルール」画面が表示されます。

311-09↑「棒のみ表示」にチェックを入れ、「OK」ボタンをクリックします

 

セルの数値が消え、横棒グラフのみが表示されます。

311-10↑横棒グラフのみが表示されます。ほかのセルも同様に横棒グラフを表示してみましょう

 

3.増減を矢印で明示する

増減を矢印で明示するには、アイコンセットを使います。アイコンに適用されるパーセントや数値の範囲が自動で決まるので、手動で設定する場合は「新しい書式ルール」画面で設定します。ここでは、105%以上で↑、95~104%で→、95%以下で↓を表示します。

311-11↑セル範囲を選択します

 

311-12↑「ホーム」タブ → 「条件付き書式」ボタン → 「アイコンセット」 → 「その他のルール」をクリックします

 

「新しい書式ルール」画面が表示されます。

311-13↑「アイコンスタイル」でスタイルを選択し、1行目の「種類」欄で「数値」を選択してから「値」欄に「1.05」と入力します。2行目も同様にして「値」欄に「0.95」を入力します。ここでは、セルの数値が%表示されているので、1/100で値を指定しています。最後に「OK」ボタンをクリックします

 

増減が矢印で表示されます。

311-14

 

4.セルに折れ線グラフを表示する

セルに折れ線グラフを表示するには、スパークラインを使います。折れ線の変化をわかりやすくする場合は、行の高さを広げます。

311-15↑折れ線グラフを挿入するセルを選択します

 

311-16↑「挿入」タブで、「スパークライン」の「折れ線」ボタンをクリックします

 

「スパークラインの作成」画面が表示されます。

311-17↑「データ範囲」をクリックし、グラフにする範囲をドラッグして選択します。最後に「OK」ボタンをクリックします

 

折れ線グラフがセルに挿入されます。

311-18

表を見やすくするワザは、いかがでしょうか。数値だけの表をわかりやすくすることができます。ぜひ試してみましょう。

 

【第3位】コピペしてもレイアウトが崩れない! 別々のシートにある表を1枚の用紙に印刷するワザ

売上表と来客者数表が複数のシートに分かれている場合、印刷するとそれぞれが別の用紙に印刷されてしまいますね。2つの表を1枚の用紙に印刷すれば用紙を節約でき便利ですが、表をコピペすると列幅が同じでないため、レイアウトが分かりづらくなったり、複数ページにわたったりします。作成したレイアウトのまま1枚の用紙に印刷するには、「リンクされた図」で貼り付けましょう。今回は、複数のシートの表を1枚の用紙に印刷するワザを紹介します。

130-01↑他のシートから表をコピペすると、レイアウトが崩れ、1ページに収まらないことがあります

 

■同じレイアウトでコピペする

表を同じレイアウトのままコピペするには、「リンクされた図」で貼り付けます。「リンクされた図」の表は図形扱いになりますが、元の表でデータを編集すればその内容が反映されます。

130-02↑コピー元の表を選択し、Ctrl+Cキーを押します

 

130-03↑「ホーム」タブ → 「貼り付け」の「▼」ボタンをクリックし、メニューから「リンクされた図」を選択します

 

表がリンクされた図として貼り付けられます。

130-04↑表が同じレイアウトのまま貼り付けられます

 

このあと印刷すると、1枚の用紙に2つの表が印刷されます。

 

手順は簡単ですが意外と知られていないエクセルの達人ワザです。ぜひ使ってみましょう。

 

【第4位】PDFファイルをExcelに取り込むには? 実はWordさえあれば大丈夫!

PDFファイルの表をエクセルに取り込んで利用したい、なんてこともありますよね。エクセルでは直接PDFファイルを読み込むことはできませんが、Adobe Acrobat Proなどの専用アプリを使えば取り込むことが可能です。また、ワードを介してエクセルにデータを取り込むという方法もあります。データによってはレイアウトが変わりますが、列幅を調整したりすれば表として利用できます。

 

■PDFファイルをワードを介してエクセルに取り込む

PDFファイルをエクセルに取り込むには、ワードで開き、エクセルにコピーします。取り込んで文字や数字として扱えるのは、ワードやエクセル、パワーポイントで作成したPDFファイルです。PDFファイルによっては正しく取り込めないファイルもあります。

124-01↑ワード画面で「ファイル」タブをクリックし、「開く」 → 「参照」ボタンをクリックします

 

「ファイルを開く」画面が表示されます。

124-02↑PDFファイルを選択し、「開く」ボタンをクリックします

 

変換の確認画面が表示されます。

124-03↑しばらく待つと変換の準備が終了します。「OK」ボタンをクリックします

 

PDFファイルがワード文書に変換され、PDFファイルの内容が表示されます。ファイルによっては変換に時間がかかったり、レイアウトが変わったりします。

124-04↑エクセルに取り込みたい表を選択し、Ctrl+Cキーを押します。すべてを選択する場合は、Ctrl+Aキーを押します

 

表のデータが記録されます。次にエクセルを起動します。

124-05

記録したデータが貼り付けられます。取り込まれた表を確認します。

 

今回ご紹介したワザは、Word 2013/2016で実行可能です。また、この方法で文字や数字を取り込んで利用できるPDFファイルは、ワードやエクセル、パワーポイントで作成したファイルのみ。画像編集アプリで作成したPDFファイルやスキャニングしたPDFファイルなどは対象外なのでご注意ください。

 

【第5位】文字がハミ出たとき、どうしてる? セル幅を巧みに調整する達人テクニック

エクセルで入力したデータに対してセル幅が狭いと、文字列の一部が欠けたり、数値が「####」と表示されたりしますね。こんなとき、どうしていますか。多くの場合は列幅を手動で調整していると思いますが、実はほかにもいろいろと調整の方法があります。今回は、セル幅を調整する方法を紹介します。

 

■列幅を手動で調整する

まずは一般的な列幅を手動で調整する方法をおさらいしておきましょう。

 

最初に列の境界線をドラッグします。

313-01↑調整したい列の境界線にポインターを合わせドラッグします

 

列幅が変わります。

313-02↑指定した列幅に変わります

 

■列幅を自動調整する

列幅を自動調整するには、列の境界線をダブルクリックします。

313-03↑調整したい列の境界線をダブルクリックします

 

セルに入力されているデータをすべて表示される列幅に自動で調整されます。

313-04↑データすべてが表示される列幅に自動調整されます

 

■複数列の列幅をまとめて手動で調整する

複数列をまとめて手動で同じ列幅に調整するには、列を選択し、いずれかの列の境界線をドラッグします。

313-05↑複数の列を選択し、いずれかの列の境界線をドラッグします

 

選択した列の列幅が同じ幅に調整されます。

313-06↑選択した列が指定した列幅に変わります

 

■複数列の列幅をまとめて自動調整する

複数列の列幅をまとめて自動調整するには、列を選択し、いずれかの列の境界線をダブルクリックします。

313-07↑複数の列を選択し、いずれかの列の境界線をダブルクリックします

 

選択した列に入力されているデータがすべて表示される列幅に自動で調整されます。

313-08↑列のデータに合わせて列幅が自動調整されます

 

■見出しを除いて列幅を自動調整する

見出しが長いセルのある列では、境界線をダブルクリックすると、自動で長い列幅になります。見出しを除いて自動調整する場合は、「書式」ボタンの「列の幅の自動調整」を選択します。

313-09↑自動調整したいセルを選択します。見出しのセルは除きます

 

313-10↑「ホーム」タブ → 「書式」ボタン → 「列の幅の自動調整」をクリックします

 

選択したセルのセル幅が自動で調整され、データが表示されます。

313-11↑選択したセルのデータがすべて表示される列幅に変わります

 

以上、2017年のエクセル人気記事Top5でした。これらのテクニックをきっちりマスターして、2018年もスタートダッシュを決めちゃいましょう!

どんな腕時計もスマートウォッチに変える「Wena Wrist」に上位モデルが! 腕時計の未来系はコレになるか?

2017年夏に発売された「Wena Wrist」は、バンド部分にスマートウオッチ機能を集約したことによって、普段使っている腕時計もスマート化できる優れた性能を備えていました。そして、そんな高機能モデルの高品位版が発表。ここでは従来モデルからの違いを中心に紹介します。

 

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ソニー

Wena Wrist Pro

実売価格3万7670円(シルバー)

電子マネー機能や通知機能、活動ログ機能などを備えた腕時計バンドの上位モデル。高品位なステンレス材「SUS316L」を採用し、前機種よりも幅と厚みを低減。体積比25%の小型を実現しました。2行表示の有機ELディスプレイも搭載します。

SPEC●対応OS:iOS 8.0以上/Android 5.0以上(※)●連続動作時間:約1週間●充電時間:約1.5時間●防水性能:5気圧●質量:85.0g

※:Bluetooth4.2のBLE機能に対応している必要あり

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シルバーのほかに、プレミアムブラックも用意。価格は3万9830円。

 

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ソーラー充電の文字盤を備えたヘッドもラインナップ。写真のクロノグラフ仕様は4万7390円です。

 

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Wena Wristに最適な各種ヘッドも用意しています。新たに追加された機械式ヘッドは、5万8190円~。

 

普段使っている腕時計をごく自然にスマート化

2017年夏発売のWena Wristは、バンド部分にスマートウオッチの機能を集約した画期的な製品でした。ヘッドを自由に選択可能で、普段使っている腕時計もスマート化できます。今回発表されたProとActiveは、先代のコンセプトを受け継ぎ、発展させた正統進化版です。

20171224_bln02_6Proと同時に発表されたWena Wrist Active(実売予想価格3万円/2018年3月上旬発売)。GPSと光学式心拍センサーが追加されたスポーツ向けモデル。ランニングなどに適したシリコンラバーを採用しています

 

 

いずれも有機ELディスプレイを備えることで、通知機能を強化。さらに、Proでは質感と装着感が改善され、Activeではスポーツ用途への最適化が果たされました。この「自然なスマートさ」は、スマートウオッチのひとつの解です。

 

 

 

愛猫みたいな肌触りとリズムが気持ちいい! 自分と一緒に呼吸をしてくれる、小さな抱きまくら「Somnox」

2018年のクラウドファンディングのトレンドを予測した記事では「睡眠グッズは今後もどんどん増えるだろう」と述べました。クラウドファンディングに留まらず、昨年はAmazonでも売れ筋ランキングに快眠グッズが大量に登場し、需要の大きさが伝わってきます。

 

睡眠用たわしや王様の抱き枕といったユニークな快眠グッズがありますが、KickstarterとIndiegogoでも1つ5万円を超える価格にもかかわらず大ヒットを飛ばしているプロダクトがあります。それが「Somnox」です。

 

動物のように呼吸する抱きまくら「Somnox」

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Somnoxはちょっと大きな猫くらいの大きさのそら豆のようなクッションになっています。言ってみれば「抱きまくら」ならぬ「抱えまくら」でしょうか。1番のポイントはゆっくり呼吸しているかのようなリズムでユーザーの身体に「浮き沈み」を伝えてくれる点です。

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抱えて横になることで、まるで腕の中にゆっくり呼吸する生き物が寝ているかのような感覚になるわけです。不思議なもので、これを抱えて睡眠をとるとユーザー自身もSomnoxの呼吸リズムに合わせてゆっくり、深く呼吸するようになるとのこと。睡眠時の呼吸を改善することでリラクゼーション効果を生み、ストレス軽減にもつながることが多くの研究で明らかになっていると開発者は説明しています。

20171226_kubo02

さらに心臓の鼓動のような音を小さく再生させることもできるようです。そうなると、これはもう完全に猫ですね。

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子守唄やメディテーションをするための音声ガイドを再生することもでき、自分で再生したい音楽ファイルがあればそれをアップロードすることも可能。

 

また、カバーは取り外せるので洗えます。ちゃんと長く使われることを考えてくれていますね。

Kickstarterでは1つ約4万7000円で予約を受け付けており、500人以上のバッカーから2700万円ほどの開発資金を集めています。現在はIndiegogoで1つ約6万7000円で予約受付中(発送料別)。睡眠グッズとしてはかなり高価ですが、それでも引き続き予約購入者を集めているようです。

 

Kickstarterでは「プロダクトが届くのが待ちきれない!」「これは本当に素晴らしいアイデア!」と期待の声がたくさん集まっています。マットレスメーカーのaupingとパートナーを組んでクッション部分を開発している点も多くの人の信頼を勝ち取った一因のようです。

20171226_kubo06

海外メディアのなかには一足先にテスト版を使って眠ってみた記者たちのレビューを掲載しているところもあります。「眠りに入るのが早くなって、眠りも深くなった」「呼吸の仕方を学んだ」と全体的にポジティブな評価を受けているようです。Twitter上でも「睡眠薬を使わずにすんだり、(一緒に寝ている)パートナーの邪魔をしないですむのは素晴らしいイノベーションだ」と絶賛されています。

 

Kickstarterで予約したユーザーたちは2018年7月に商品を受け取る予定となっているので、実際に使った人たちの感想が楽しみですね。Indiegogoでの予約者への発送は9月になっております。

スマホで振り返る2017年――1年を彩った印象的なプロダクト&サービスの数々(後編)

2018年も始まり、およそ一週間後には世界最大のエレクトロニクス製品・サービスの見本市「CES 2018」が開幕されますが、ますます我々の日常生活においてテクノロジーがめまぐるしく進化していくでしょう。本記事では、そんな新たな年の進化を見逃さないために、生活必需品とまで言えるまでに普及してきたスマートフォンを始め、タブレット、スマートウォッチといった通信関連の商品・サービスに注目して、2017年がどんな1年だったのかを探っていきたいと思います。年中モバイルを追い続ける筆者が昨年で「印象的だったな」と感じた20のネタをピックアップ!本記事では前編に続き、後半の10個をご紹介します。

 

前編はこちら

 

(1)「iPad Pro」に10.5インチサイズが登場し、普及のきっかけに

iPad Proは12.9インチモデルと9.7インチモデルの2種類が展開されてきましたが、2017年に9.7インチが10.5インチモデルへと刷新されました。従来よりもベゼルが薄くなり、旧9.7インチとさほど変わらないサイズ感のまま大画面化した同モデルに人気が集中。

 

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筆者も、空港などでiPad Proを持ち歩いている人をよく見かけるようになりました。

 

(2)LINEの「Clova」が発表され、次第にスマートスピーカー祭りへ

「スマートスピーカー」の先陣を切ったのはLINEClovaでした。7月から先行体験版の受付が始まり、8月から順次発送に。10月の正式版発売では「LINE MUSIC」がセットになったお得なパックも展開されました。

 

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その後、10月にGoogleが「Google Home」関連デバイスを、翌11月にAmazonが「Alexa」とEcho関連デバイスを発売。様々なメディアにスマートスピーカーの比較記事が掲載されるようになり、その実力が次第に明らかになってきましたね。あとはAppleの「Home Pod」がいつ日本市場に参入するのかが気になりますね。

 

(3)久々のSペンにファンが歓喜した「Galaxy Note 8」リリース

サムスンは8月に、スタイラスペンを内蔵するスマホ「Galaxy Note8」を発表しました。国内で取り扱われるNoteシリーズとしては、NTTドコモが2014年10月に発売した「Galaxy Note Edge SC-01G」から3年ぶりとなる新モデルとなります。

 

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同機は、「S8/S8+」に採用された縦横18.5:9のインフィニティディスプレイを踏襲するほか、トレンドであるデュアルレンズの背面カメラを搭載。また、Sペンを使ってアニメーションを描く機能など、新機能がふんだんに追加されています。国内未発売の「Galaxy Note7」で生じた発火問題を見事乗り越え、安全性にもしっかりと配慮した同機。2017年を代表する名機の一つに仕上がりました。

 

(4)シリーズの象徴であるホームボタンを撤廃――「iPhone X」に衝撃走る

新設された社屋「Apple Park」にあるスティーブ・ジョブズ・シアターにて、スペシャルイベントが開催されました。やはり、注目はシリーズ10周年を迎えたiPhone。ホームボタンを撤廃した「iPhone X」のデザイン変更は大きな話題となりました。

 

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象徴的な変化は、ホームボタンがなくなったこと。画面下部には、ホームインジケーターバーが表示され、ここをスワイプアップすると、ホーム画面に戻ります。また従来シリーズでは、ホームボタンに指紋認証機能が搭載されていましたが、これも廃止。そのかわりTureDepthカメラシステム(インカメラ)に組み込まれた「FaceID」機能で、顔認証を利用するように変わりました。

 

(5)ついにセルラー通信機能を搭載した「Apple Watch Series 3」も話題に

iPhone Xと同日に発表された「Apple Watch Series 3」も大きな進化を遂げました。リューズにある赤丸が目印の「GPS+セルラーモデル」では、ウォッチ単体で通信を利用することが可能に。つまり、iPhoneが手元になくても、通話などの機能を利用できます。ただし、通信を利用するには大手3キャリアとの専用プランを契約する必要です。

 

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また、小さな変化ですが、気圧高度計を内蔵したことも改良点の一つ。ランニングなどの際にどのくらいの高度変化があったのかを測定できるようになりました。ちなみに、ディスプレイ内部にアンテナを忍ばせることで、従来デザインをほぼ変えずに通信機能の追加が実現されていることもポイント。

(6)Androidベースのコミュニケーションロボット「Xperia Hello!」登場

ソニーのスマートプロダクトから、コミュニケーションロボット「Xperia Hello!」が登場。瞬き、首をかしげるなどのジェスチャーによる感情表現が可能で、胸部にはタッチディスプレイが搭載されています。

 

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「ハイエクスペリア」と呼び掛けて、音声コマンドにて操作。ディスプレイをタッチする必要があることもあります。どことなくスマートスピーカーっぽいですが、あくまでもコミュニケーションロボットという扱いです。卓上に置けて扱いやすいサイズ感がポイント。そして、顔認識により、登録者を見かけると、ニュースや交通情報などをガンガン話し掛けてきます。能動的に発話できることは、同機ならではの特徴です。

 

(7)NTTドコモから2つ折りのスマホ「ZTE M」が発表される

NTTドコモが冬春モデルとして発表したZTE製のスマホ「M Z-01K」は、2つ折りにたためるディスプレイを搭載。

 

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普通のスマホとして使うときの「通常モード」、広げて1枚のディスプレイとして表示する「大画面モード」、各画面を別々に使用する「2画面モード」、同じ画面を表示する「ミラーモード」の4つを切り替えて使用できる。同機は2018年1月以降に発売予定。気になる人は年明けからチェックしておきましょう。

 

(8)トレンドはAIチップ内蔵のCPU! SIMフリーでは「HUAWEI Mate 10 Pro」が先行搭載

今年発表されたiPhoneでは、チップセットに機械学習処理を行うための「ニューラルエンジン」が組み込まれました。また、SIMフリースマホでもHUAWEIが提供するハイエンドモデル「Mate 10 Pro」がAI対応チップセットを搭載しています。

 

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こうしたチップセットの恩恵は利用者には直接的に見えづらいものですが、大きな部分では、機械学習的な処理の負荷を低減・効率化しています。それにより、どうやらレスポンスのアップや、電池持ちの向上が期待できるらしいです。

 

Mate 10 Proでは、カメラにもAI対応チップセットを上手く活用しています。具体的には、被写体を自動的に認識し、花や食べ物など、被写体に合わせた撮影モードの調整を実行可能。2018年のハイエンドモデルには、こうしたAIチップセットを活用した端末が増えるかもしれませんね。

 

(9)「Xperia XZ Premium」がMVNOでセット販売開始へ

HUAWEIを筆頭に、ASUSやモトローラなど、海外メーカーが中心を担っているSIMフリー市場。日本メーカーからは、目立った端末がしばらく登場していませんでした。そんな中、11月にソニーがXperia XZ PremiumをSIMフリーモデルとして販売すると発表。国産ハイエンドモデルの取り扱いは非常に稀なので、「おっ……」と目に留まります。

 

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しかし、複数キャリアで販売されるわけではなく、あくまでも「nuroモバイル」限定のセットプランで購入できるというものに留まりました。

 

(10)GoogleのVRプラットフォーム「Daydream」が日本上陸へ

Googleは12月、日本においてVRのプラットフォーム「Daydream」の提供を開始しました。また、Googleストアにて、VRヘッドセットの「Daydream View」も販売しています。

 

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なお、ラインアップはチャコールブラックの1色のみ。ちなみに、Daydreamをサポートしている端末は、限られており、既存の全てのスマホで利用できるわけではないので注意が必要です。NTTドコモでは、LGのV30+を購入する場合には、Daydream Viewがプレゼントされるキャンペーンも実施しています。なくなり次第終了となるので、お得に試したい人は早めに。

 

2017年を振り返り–2018年はAIの普及に注目

こうして振り返ってみると、2017年は多くのメーカーにとって「変革」が求められた1年だったのかもしれませんね。2018年はこうした変革が受け入れられて、洗練されていくのか、または新たな変化が求め続けられるのか、気になるところです。また、AIがスマートフォンやスピーカーなど、私たちの身近な場所に進出してきた1年でもありました。こちらは2018年も増々私たちの生活に深く関わってくることになるでしょう。少しずつAI任せになっていく生活は、少し怖くもありつつ、同時に楽しみでもあります。

カジュアルにスマートウォッチのうまみを体験したい人に! ノキア「Steel HR」を1週間着け続けてわかったコト

街中でApple Watch、Android wearを身に着けた人々が自然と世の中に浸透したと言えるでしょう。ノキアは12月15日、「Steel HR」を国内にて発売しました。「Steel」シリーズはアナログ文字盤を搭載しつつスマホと連携するスマートウォッチ。同機は文字盤にディスプレイを新搭載し、心拍数などをリアルタイムにモニターできるのが特徴です。実勢価格で2万5000円程度、とスマートウォッチにしては手ごろなことも魅力の一つ。今回は同機を約1週間使用してみたので、その使い勝手をお伝えします。

 

外観はアナログ時計の良さを生かしている

まずは、Steel HRの外観をチェック。文字盤はアナログで、上下には新搭載された円形ディスプレイと、活動量の目標達成率を記すサブダイヤルが並びます。ガーミンが12月27日より発売する「vivomove HR」などもそうですが、アナログ文字盤のスマートウォッチにディスプレイ表示を組み合わせるのは、今季のトレンドと言えるでしょう。

 

↑Steel HRの文字盤はアナログで、サブダイアルとディスプレイがある↑Steel HRの文字盤はアナログで、サブダイヤルとディスプレイがある

 

指針とインデックスはシンプルなバータイプを採用。風防は縁に寄った箇所がやや丸みを帯びており、曲面はベゼルへと滑らかにつながっています。円形のケースのベゼル部分には、5分おきに数字が刻まれていますが、自己主張しない控えめなデザインに抑えられている点は好印象。

 

↑右サイドに位置するシンプルなリューズは、ディスプレイを操作するボタンになっている↑右サイドに位置するシンプルなリューズは、ディスプレイを操作するボタンになっている

 

ケース背面には、光学式の心拍センサーを搭載。測定時には緑色のLEDライトがピカピカ光ります。ケースのサイズは36mmモデル(直径36.3mm、ケース部39g)と40mm(直径39.5mm、ケース部49g)モデルの2種類を展開。カラーバリエーションは前者が白と黒、後者が黒のみとなります。なお、ケース部も50 m、5ATM相当の耐水性を備えており、水中でも使用できます。

 

↑バンドはピンで固定するタイプなので、取り外しに工具は不要。40mmモデルなら20mm幅のバンドと付け替えられそうだ↑バンドはピンで固定するタイプなので、取り外しに工具は不要。40mmモデルなら20mm幅のバンドと付け替えられそうだ

 

バンドはシリコン製。非常に柔らかく、着け心地は軽め。肌に触れる面には、小さな凹凸があり、ムレを防止。留め具は一般的な尾錠タイプになっています。

 

↑充電は専用スタンドで行う。バッテリーは通常使用で最大25日間持つ↑充電は専用スタンドで行う。バッテリーは通常使用で最大25日間持つ

初期設定の難易度は“普通”

いざ、腕に装着――となる前に、まずは初期設定を済ませなくてはなりません。同梱されているスタートガイドに従って、スマホから専用アプリ「Health Mate」をインストール。アプリを起動したら、使用端末に「Steel HR」を選び、画面指示に従ってペアリングを実行します。同期やアカウント登録のために少々手間がかかるので、時間に余裕があるときに行いましょう。

 

↑スマホから初期設定をしよう↑スマホから初期設定を行う

 

初期設定が完了したら、ディスプレイが点灯。そのまま腕に装着して、使用していきます。心拍数を測定できるため、装着位置は手首の骨から1cmほど上の部分が理想。タイト過ぎず、ブレない程度にバンドで固定するといい感じに。

 

↑ここらへんに装着すると心拍数の測定精度が安定する↑ここらへんに装着すると心拍数の測定精度が安定する

 

余談ですが、筆者はノキアに買収される前の「Withings」の体重計を利用していました。同アプリで使用するアカウントはそれと同一のものでOK。以前にWithings製品を使ったことがある人、あるいはいまも使い続けている人は、同アプリ内にログを引き継げます。

ディスプレイで心拍数を確認可能

ディスプレイに表示される項目について確認しましょう。項目を列挙すると、「日付」「心拍数」「ステップ(歩数)」「移動距離」「消費カロリー」「アラーム(の設定時間)」「バッテリー残量」の7つとなります。

 

↑ディスプレイに表示される内容のイメージ。写真は「ステップ」の場合↑ディスプレイに表示される内容のイメージ。写真は「ステップ」の場合

 

使い方はシンプルで、リューズを押すと次の項目が表示される仕組み。切り替えの順番は片方向のみなので、一つ前に戻るといった操作はできません。「日付」以外の項目はなしにすることもできるので、必要最低限の項目のみを表示するようカスタマイズしておくと、ストレスなく使用できるでしょう。

 

なお、項目が切り替わる際には「アイコン」→「数値」という順番で表示されます。そのため、数値情報を視認できるまでに、約1秒の間が存在。例えば、心拍数の項目を表示させる場合、「ハートマーク」→「心拍数の値」のように切り替わるので、素早く情報を確認したいときには、少しもたつく印象を受けました。これはディスプレイのサイズが限られているため仕方ないですね。

 

↑使っていないとき、ディスプレイは真っ黒になる↑使っていないとき、ディスプレイは真っ黒になる

 

また、ディスプレイには、常に情報が表示されているわけではありません。Steel HRをしばらく放置しておくと、ディスプレイは暗転して、黒い丸になります。カラーバリエーションとしては36mmモデルが白・黒、40mmモデルが黒のみとなっているので、黒丸の存在も考慮して選択するとよいかも。

精度にこだわらなければ運動のログもとれる

スタートガイドを読んだところ、リューズを長押しすると、「ワークアウトモード」が起動するとのこと。細かい説明は一切ないので、恐る恐る試してみます。

 

リューズを1~2秒間長押しするとブルッと振動があり、ディスプレイの表示が「経過時間」と「心拍数」に限定されました。2項目は両方同一画面に表示されますが、片方が大きめに。リューズを押すと、大小が入れ替わる仕組みです。

 

↑ワークアウトモードの表示画面では、通常時のように切り替えのタイムラグがないので、素早く数字を確認できる↑ワークアウトモードの表示画面では、通常時のように切り替えのタイムラグがないので、素早く数字を確認できる

 

運動の検出は、運動後に自動で行われます。全種目を検証したわけではありませんが、「ウォーキング」「ランニング」「スイミング」などのワークアウトのほか、「卓球」「バレーボール」「ダンス」など数十種のアクティビティも自動で検出可能。よく判別できなかったアクティビティは「その他」に分類されました。ちなみに、中には「ボクシング」などもあり、“腕時計を付けたまま利用する人がいるのだろうか”と疑問に思うことも多々……。

 

↑測定される種目一覧↑測定される種目一覧

 

さて、実際に検証してみたところ、ディスプレイのサイズは、ワークアウト中に経過時間と心拍数を確認するには、やや小さく感じました。汗ばむ程度の軽いランニングなら問題ないですが、高強度のエクササイズを行う人には物足りないサイズです。

 

心拍数の誤差については、Life Fitness社製のトレッドミルでランニングした際に、マシンとSteel HR間で2~3bpm程度に収まっていました。カジュアルに運動のログを残したい人にとっては、十分に実用的だと思います。もちろん、装着方法によって誤差は上下するのでご留意を。

 

こうした運動のログは「Health Mate」アプリで確認可能。ランニングマシンで10分走ったときには、ほぼ正確にログが残っていました。カロリー消費量の計算も現実的な数値だったので、ある程度参考になるはずです。

 

↑ワークアウトのログは「日記」タブに自動で追加されていく↑ワークアウトのログは「日記」タブに自動で追加されていく

 

一方、水泳を行った場合、クロールは水泳と認識されましたが、平泳ぎは検出されず。また、プールから出て移動する徒歩がアクティビティとして検出されてしまい、水泳中の運動と併せて「その他」として統合されてしまうこともありました(※ごく一部の施設を除き、国内の一般的なプールではウェアラブルデバイスの使用が許可されない場合が多いのでご注意ください)。泳いだはずの距離も明らかに多く算出されてしまっており、精度にはやや疑問も残ります。

 

多種目の自動検出自体は手間がかからず便利ですが、種目によっては測定精度にあまり期待しない方が良いかもしれません。

 

↑心拍数の推移などをグラフや割合で確認できた↑心拍数の推移などをグラフや割合で確認できた

 

とはいえ、「心拍数を常にモニターできる」のは、種目を問わずに参考になること。ログもアプリから確認可能。平均値とピーク(最大値)を知ることができるので、運動強度を後から確認するには役立ちそうです。

 

↑その他、睡眠を自動検知する機能も搭載。睡眠時間やサイクル(浅い・深い睡眠)などを確認できる。目覚まし用のアラームも1個のみ設定できる。毎日の充電が必須ではない同シリーズならではの機能だ↑その他、睡眠を自動検知する機能も搭載。睡眠時間やサイクル(浅い・深い睡眠)などを確認できる。目覚まし用のアラームも1個のみ設定できる。毎日の充電が必須ではない同シリーズならではの機能だ

 

通知は一部アプリのみ

Steel HRは、スマホからの通知を連携します。しかし、対応アプリはごく一部。具体的には、「着信」「メッセージ」「カレンダー」の3つのみとなり、LINEの新規メッセージなどは反映されません。

 

↑着信時には振動とディスプレイ表示で通知される↑着信時には振動とディスプレイ表示で通知される

 

通知時にはバイブレーションが作動します。ややくすぐったく感じるような、キレのある振動が特徴的です。

 

普段からスマホをカバンに入れて持ち歩く人や、スケジュールをカレンダーアプリで一貫して管理している人は相性が良いでしょう。一方、TwitterなどのSNSや、株価・ニュースなどをいち早く手元で確認したいという人にとってはやや物足りないかもしれませんね。

 

こんな人にオススメ → 都市部でカジュアルに運動を楽しむ人

一言でスマートウォッチと言っても、Appleの「Apple Watch」を始め、Googleの「Android Wear」搭載スマートウォッチ、文字盤がアナログでスマホと連携するいわゆる「コネクテッドウォッチ」など、様々な選択肢が存在します。

 

Steel HRは「文字盤はアナログが良い」という時計が好きな人、「軽いジョギングをたしなむ」ように軽めの運動習慣がある(あるいは身に着けたい)人、そして「心拍数などのデータを手元で確認したい人」にオススメできる一品。価格も比較的手ごろで、手を伸ばしやすいと言えます。一方で、ワークアウトの測定精度や多機能さの面では、限界があるのも事実。測定精度や多機能さを求める人にとっては、GPSや電子マネー決済機能を搭載するApple Watchや、筋力トレーニングの測定などもできるAndroid Wearなども併せて検討してみると良いでしょう。

2018年のSNSは何が流行する? 2017年の流行ワードから紐解く2018年ITトレンド

ハッピーニューイヤー! ついに終わってしまいましたね、2017年。皆さんの2017年はどんな年でしたか?あっという間に過ぎた一年ですが、IT業界には様々なサービスが立ち上がり、アーリーアダプターたちの心を躍らせました。2017年の締めくくりとして、私が今年気になったIT界の流行を2018年の展望を踏まえてお話ししたいと思います。

1.「インスタ映え」

インスタ映え−−今年はこのワードを外すことはできないでしょう。写真共有サービスInstagramで「いいね」を多く集めそうな写真を撮影するために、人々は街へ出かけ、ショップは見栄えの良い商品や撮影スポットを用意しました。2017年初頭時点の国内ではまだそれほど普及していなかったInstagramが、ユーキャン新語・流行語大賞で年間大賞を受賞するほどメジャー化するとは思いも寄りませんでした。

 

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そもそも、Instagramは最近始まったサービスではありません。2010年にアメリカのベンチャー企業がアプリをリリースしたのがスタートで、当初は写真愛好家が好んで利用するサービスでした。大ブームが起きる前から使っていた国内のユーザーも、このブームにはさぞ戸惑ったことと思います。当初は正方形のみの写真を一枚投稿するスタイルでしたが、現在では長方形の画像を複数枚投稿することができ、フィルターの数も増えるなど、ユーザーのニーズに合わせて変化しています。

 

Instagramを運営するフェイスブックジャパンによると、「2017年日本で人気のあったハッシュタグ」は、1位「#猫/#ねこ」、2位「#写真好きの人と繋がりたい」、3位「#可愛い/#かわいい」、4位「ファインダー越しの私の世界」、5位「#ハンドメイド」です。ハッシュタグに単語ではなく文章を入れるのは、日本国内ならではのカルチャーだそう。ハッシュタグのフォローができる新機能も発表されたので、来年はさらにハッシュタグの使い方が重要になりそうです。

 

また、Instagramに「ストーリーズ」というショートムービーの投稿機能が登場したのも2017年です。「スターバックスに行ったらInstagramだけど、マクドナルドならTwitter」と言っていた女子高生たちも、24時間で自動的に消えるストーリーズには”盛れていない”風景を投稿しています。「2017年日本で人気のあったロケーション」には、例年とほぼ変わらず、1位「#東京ディズニーリゾート」、2位「#ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」といった観光スポットが並ぶのですが、その投稿内容はより日常的で楽しいものに変わってきているとのこと。2018年は「インスタ映え」を意識しない自然な投稿がInstagramを埋め尽くすのかもしれません。

2.「スマートスピーカー」

2017年は日本の”スマートスピーカー元年”と言っても過言ではないほど、スマートスピーカーが次々と発売されました。前述のユーキャン新語・流行語大賞には、「AIスピーカー」がノミネート。「スマートスピーカーなのか、AIスピーカーなのか」という声も聞こえてきますが、IT界では「スマートスピーカー」と呼ぶべきという意見が主流のようです。

 

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国内市場でスマートスピーカーの先陣を切ったのは、LINE。「Clova WAVE」は独自の音声アシスタント「Clova」を用いたスマートスピーカーで、LINEを送信できることが大きな特徴です。続いて、グーグルの「Google Home」が発売されました。こちらの音声アシスタントは「Googleアシスタント」で、誰の声かを認識する機能を持っています。そして、スマートスピーカー市場で圧倒的なシェアを持つAmazonの「Amazon Echo」が発売されました。こちらに搭載されている音声アシスタントは「Alexa」。「スキル」と呼ばれるアプリのような仕組みを使うと、機能を拡張していくことができます。これ以外にも、ソニーやオンキヨーパイオニアなどがGoogleアシスタントやAlexaを採用したスマートスピーカーを発売しています。

 

”「OK,Google」と呼びかけるのが気恥ずかしい”などの声も挙がったスマートスピーカーですが、キーボードや文字パネルを使った入力ではなく、音声で入力可能な点が子どもやシニアに受け入れられているようです。とはいえ、指示をしても「わからない」と返されたり、聴きたい曲名を指定しても同名の別の曲がかかったりと、画面で選んで指示をした方が早いときも多くあります。

 

2018年には、音声アシスタントにSiriを搭載した「HomePod」がアップルより発売予定です。若年層を中心にiPhone人気が高い日本では注目の高い製品ですが、国内発売の予定はまだ未定です。家電や自動車、スマートホームとの連携が進んでいくことで、実用性のあるデバイスへの進化が期待できます。

3.「マストドン」

今年の春に旋風を巻き起こしたSNS、「マストドン(Mastodon)」をご存じでしょうか。マストドンは昨年ドイツで始まったサービスで、国内では2017年4月に爆発的な人気を呼びました。マストドンは各インスタンス(サーバー)に登録する分散型のSNSです。TwitterやFacebookとは異なり、ひとつのアカウントを登録すればマストドンのほとんどの投稿を見られるわけではなく、基本的には自分が登録したインスタンスの投稿を見ることになります。

 

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マストドンは各インスタンス(サーバー)に登録する分散型のSNSです。TwitterやFacebookとは異なり、ひとつのアカウントを登録すればそのサービスのほとんどの投稿を見られるわけではなく、基本的には自分が登録したインスタンスの投稿のみを見ることになります。

 

インスタンスは自宅サーバーでも立ち上げることができるため、ニッチな話題を語り合うために専用インスタンスを作ることもできます。国内向けとして立ち上がった「mstdn.jp」やpixivが運営する「pawoo.net」、ドワンゴによる「friends.nico」が有名ですが、特定のゲーム専用インスタンスや地域限定インスタンスなども数多く存在します。

 

ただ、春頃の盛り上がりとは裏腹に、12月現在では活用しているユーザーは少なくなっているようです。消滅したインスタンスもたくさんあります。SNS疲れから新たなSNSを求めてアカウントを取ったものの、中央サーバー型でないマストドンをうまく使いこなせなかったユーザーもいるでしょう。

 

マストドンが急速に盛り上がっていく様子は、個人的には「Google+」というGoogleが運営するSNSが開始された頃と重なりました。現在も位置情報ゲーム「Ingress」のユーザーが交流する場として活用されているGoogle+ですが、開始当初はアーリーアダプターがこぞってアカウントを取得し、乗り遅れては大変とばかりにフォロワー増やしに躍起になったものです。かくいう私もGoogle+の書籍を出しましたので、完全にブームに乗っかろうとしたわけです。2018年のSNSはInstagramが王者の位置を獲得するのか、新たなSNSがまた旋風を巻き起こすのか、とても楽しみですね。

4.「メルカリ」

クリスマスの翌日からクリスマスプレゼントとおぼしきアクセサリーががんがん出品されている「メルカリ」ですが、2017年も注目を集めたサービスです。

 

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「メルカリ」とは、インターネットでフリーマーケットのようにモノを売買できるサービスです。スマホのカメラで撮影してすぐ出品、購入も簡単ということで、若い女性を中心に人気があります。サービス開始は2013年で、12月に世界累計ダウンロード数が1億を突破したそうです。12月には「売れた商品の約半数が出品から24時間以内に売れている」と発表されました。

 

メルカリはその手軽さと売買のスピード感が特徴です。使いかけの化粧品や試供品、壊れた製品など、通常のネットショッピングでは価値がないと判断される品もあっという間に売れていきます。

 

今年の春には、現金が実際の金額より高値で売られていることで話題になりました。どうやらクレジットカードで決済して目先の現金を手に入れたい人を狙ったようですが、これをうけメルカリは現金紙幣の出品を禁止しました。その後、交通系ICカードやパチンコの景品などの出品もありましたが、24時間体制で監視して削除する対策が取られています。また、不正利用を防ぐために、利用者が初回出品する際に個人情報登録を義務化する方針を固めています。

 

そしてメルカリは、11月より「メルカリNOW」という即時現金化のサービスを開始しました。売りたいものをスマホで撮影するだけで査定金額が表示され、すぐ入金されるというサービスです。6月にサービスを開始した「CASH」と並んで、即時買い取りサービスは2018年も目の離せないカテゴリーです。

2018年注目の「Tik Tok」

さて、2017年に話題になったITワードを振り返ってきましたが、ここで2018年に注目したいサービスをもうひとつご紹介します。それは動画ソーシャルアプリ「Tik Tok」。

 

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ダンスや口パクのショートムービーを投稿するWebサービスで、若い女性を中心に流行り始めています。来年の今頃は、「Tik Toker」が世を席巻しているかもしれませんよ。

世界初の「完全自走」で手ぶら旅行を実現! 掃除ロボットの次は「自走式スーツケース」がくる!

旅行時のネックといえば、移動時に片手を塞いでしまうスーツケース。しかし、ここで紹介するスーツケースは、そんなネックを解決する「完全自走式」なのです。スマホとBluetooth接続することで、スマホの所持者の後を勝手についてくるこのアイテムの魅力を紹介。

 

 

縦・横を問わず、最大4時間&最大時速9㎞で走行可能!

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合同会社イーコネクト

Travelmate

13万6080円〜※ (2018年2月先行予約開始)

Bluetoothでスマホと接続することで、そのスマホを持つ人の動きに合わせて自動で追尾してくれる完全自走スーツケース。施錠や解錠などの操作もスマホから行えるほか、スーツケースの重さなどもアプリで確認できます。(※2018年2月からイーコネクトwebサイト上で先行予約の受付を開始)

 

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障害物や段差を自動で避けながら、最大時速9㎞で走行。省スペースな縦と安定感のある横のどちらでも自走可能。フル充電で約4時間駆動します。

 

最先端な発想を形にした旅の概念を変えるアイテム

久々にガツンと新しいアイテムが登場しました。スーツケースをロボット化するというアイデアだけで否が応でも期待が高まってしまいます。そんな自走式スーツケースの「Travelmate」に筆者同様の期待を抱いた人はかなり多いようで、米国のクラウドファンディングサービスでも瞬時に76万ドルもの資金を集めたといいます。

 

バッテリーやモーターを内蔵したスーツケースが、専用アプリをインストールしたスマホを追尾するという仕組み自体はロボット掃除機の親戚といった感じ。ただし、スーツケースという性格上、障害物にぶつかって感知するという手は使えません。そこで、内蔵カメラなどを利用して、障害物や段差などを認識し、きちんと避けて追従してくれる作りになっています。ユーザーはスーツケースを転がしながら歩くといった必要がなく、手ぶら感覚で旅行に行けるというわけです。

 

今後、カメラなどのセンサーを活用して、自宅の監視などができる機能を搭載することも検討されているというのがまた面白い。まさに最先端な発想のアイテムといえます。

 

操作はスマホから&給電もできる!

20171222_bln01_9↑バッテリー残量などもスマホで確認可能。付属のGPSタグを利用することで、スーツケースの位置も調べられます

 

20171222_bln01_7↑付属のGPSタグ

 

20171222_bln01_6↑スーツケースの操作に必要なアプリはiOSとAndroidの両方を用意。施錠・解錠コードは家族などにシェア可能です

 

20171222_bln01_8↑スーツケース天板には、2基のUSBポートを搭載。他製品への給電も可能で、スマホやタブレットなどを充電できます

 

20171222_bln01_10↑USB充電機能の使用イメージ。スーツケース本体には、取り外し可能なリチウムイオンバッテリーを搭載します

 

 

20171222_bln01_11↑内装のイメージ。バッテリーやホイールなどのぶん、多少容量は小さくなりますが、それほど影響があるわけではありません

 

20171222_bln01_12↑大きなホイールを採用し、安定した二輪駆動を実現。多少デコボコした道でも問題なく走行可能といいます

 

S・M・Lの3サイズ展開

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3サイズ展開で、Sサイズは機内持ち込みが可能です。いずれも最大積載量約40kg。価格は、Sサイズが13万6080円、Mサイズが16万920円、Lサイズが19万80円を予定。

 

 

「インテリア・アプリ」の進化系が米国で登場! 約37億円もの投資を集めた超便利な「Modsy」とは?

「MODSY(モージー)」というサンフランシスコを拠点とするインテリアデザインのスタートアップは、最初の投資ラウンド(シリーズA)で1000万ドル(約11億3000万円)を集めました。これだけでもかなりの金額ですが、驚くのはまだ早いです。次のシリーズBでは、その倍以上の2300万ドル(約26億円)が集まったのです。現在、米国はこの話題で盛り上がっていますが、一体なぜこのスタートアップにそんなにお金が集まったのでしょうか?

 

同社のサービス内容は自宅の3Dモデルを制作し、家具の購入やレイアウトを手伝ってくれるというもの。「まぁ、アメリカは家が大きいからね」と興味が薄れてしまいそうですが、よく見てみると、住宅の狭い日本だからこそ「これは便利! やってみたい!」と思わせてくれる内容になっています。

 

「LIFULL HOME’s」と「RoomCo AR」を合体させてパワーアップ

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自宅の家具購入やレイアウトをサポートすると聞くと、以前にGetNavi webでも紹介した「LIFULL HOME’s」や「RoomCo AR」などを思い出す方もいるかもしれません。

 

「LIFULL HOME’s」は部屋の広さを測ってくれ、「RoomCo AR」はスクリーンを通して自分の部屋に家具がどう納まるかを確認でき、アプリ上でそのまま家具も購入できるARアプリでした。MODSYのサービスはこの2つの内容を組み合わせて、さらにレベルアップさせた内容になっているのです。

まず、デザインしたい部屋とその理由を選びます。新しい家に引っ越すからリビングルームのデザインをしないといけない、ただ模様替えをしたい、といった具合です。次にどんなスタイルが好きかを画像から選んで回答します。そして部屋の写真を何枚か送ります。

 

するとMODSYが部屋の3Dモデルを作成してくれます。それだけでなく、MODSYのデザイナーが部屋のスペースとユーザーの好みにあった家具を使って、部屋のデコレーションを3Dモデル上で提案。3Dモデルなので部屋のサイズやドアの位置なども正確です。

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もちろんMODSY上で使える家具はすべて実在するもの。気に入ったものはそのまま購入することができます。サイズや向きなども3D上でちゃんと確認できるというわけです。

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確かに店頭でどれだけカッコイイ家具を見つけても、いざ自宅にいれてみたら「ちょっと大きすぎた」「長すぎて入らない」「ドアにぶつかる」といったことって起きますよね。

 

3Dモデルには自分がすでに持っている家具を追加することも可能(1つ追加する毎に10ドルかかります)。家具の写真を数枚送ることでMODSYが3Dモデルを作ってくれるのです。

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複数の「捨てられない」家具がある状態で模様替えをすることはなかなか大変です。「このデスクって横向きにしたらこのスペースに納まるんじゃない?」と閃いて物をどかして動かしてみたものの収まらなかったり、収まったものの何となく落ち着かないレイアウトだったり。専門家がレイアウトを提案してくれるのは素人にとっては有り難いですよね。細かいレイアウトの調整をまず3Dモデルで何回も試行錯誤できるのもうれしい点です。

 

3Dモデル上で使える家具プロダクトも100以上の小売業者から集まっており、良いものがないという心配はなさそうです。

 

また、家具を買う目的がなくても、3Dモデルだけ欲しいという方はたくさんいそうです。気になるお値段は2つのプランが用意されています。

 

1つはベーシックプランで、1部屋につき69ドル(約7800円)となかなか手ごろな価格。3Dモデル、360度ビジュアル、カスタムデザインの提案が2回、デザインの変更には制限なし、そして家具購入には20ドルのクーポン付となっています。

 

もう1つのプランは「Modsy + Style Advisor」というもの。こちらは1部屋につき199ドル(約2万3000円)となっています。ベーシックプランのサービスに加えて、電話、チャット、ビデオを通じてマンツーマンでスタイルアドバイザーと相談でき、1人ひとりに合ったアドバイスやプロダクトのお勧めなどが聞けます(クーポンも20ドルではなく50ドル)。

 

家具を選んだり、模様替えをしたりするのは好きだけど、どうしても変な仕上がりになってしまうという私たち一般人の悩みに応えてくれる「Modsy」。新しいインテリアで心機一転するにはピッタリのサービスです。

スマホで振り返る2017年――1年を彩った印象的なプロダクト&サービスの数々(前編)

2018年も始まり、およそ一週間後には世界最大のエレクトロニクス製品・サービスの見本市「CES 2018」が開幕されますが、ますます我々の日常生活においてテクノロジーがめまぐるしく進化していくでしょう。本記事では、そんな新たな年の進化を見逃さないために、生活必需品とまで言えるまでに普及してきたスマートフォンを始め、タブレット、スマートウォッチといった通信関連の商品・サービスに注目して、2017年がどんな1年だったのかを探っていきたいと思います。年中モバイルを追い続ける筆者が昨年で「印象的だったな」と感じた20のネタをピックアップ! 本記事では2017年前半の出来事を中心にまずは10個をご紹介します。

1)オンキヨーが3.5mm出力端子付きSIMフリースマホ「GRANBEAT」を発売

2016年から続くSIMフリースマホ市場の盛り上がりを受け、年明けにもユニークな機種がいくつか登場しました。中でも、オーディオブランドとしておなじみの「オンキヨー」が発売した「GRANBEAT DP-CMX1」は3.5mmのヘッドホン出力端子を備えた個性派モデル。同社が製造するDAP(デジタルオーディオプレーヤー)のデザインを踏襲し、ハイレゾ音源再生の「質」にこだわっています。

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同機の価格は決して安くはありませんでしたが、言ってしまえば、まさに「SIMカードがセットできるDAP」と思える商品に仕上がっている点がポイント。元々DAPを持ち歩く人にとっては、スマホと2台持ちする必要がなくなったわけです。オーディオ機器が売れにくくなった「スマホ時代」を象徴するエポックメイキングな1機とも言えます。

2)ワイモバイルが「Android One」シリーズを他メーカーから次々に展開

2016年夏に日本に上陸した「Android One」というスマホ。こちらは元々Googleが新興国向けに提供するエントリー層を対象にしたスマホブランドでした。ポイントはAndroidの仕様を活かしたシンプルな構成と、OSのメジャーアップデートが必ずされるという保証。端末自体は各国のメーカーと協業して製作されています。

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日本ではワイモバイルが取り扱います。2016年にはシャープ製の「507SH, Android One」という1機種のみをテスト的に導入していましたが、2017年に入ってからは複数メーカーが参入し、本格的にバリエーションを展開。ベーシックな機能に絞った「S」シリーズと、ちょっと付加機能を乗せた「X」シリーズの2種に大別できるようになりました。現時点では、前者として「S1(シャープ製)」「S2(京セラ)」「S3(シャープ製・20181月中旬以降発売予定)」を展開。後者として「X1(シャープ製)」「X2HTC製)」「X3(京セラ製・20181月下旬以降発売予定)」を展開します。

3)フランス発のベンチャースマホメーカー「wiko」が日本上陸

Wiko(ウイコウ)は、2011年にフランス南部のマルセイユで創設されたベンチャー企業。当初は西ヨーロッパを中心に展開し、2017年春の時点では34か国に進出していました。2016年の累計販売台数は1000万代を突破。フランスでのシェアで第2位を獲得していたことなどもあり、急成長したベンチャー企業としても注目されました。

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日本市場の第一弾としては「Tommy(トミー)」というカラフルなモデルを投入。同機は「若者向け」を謳う安くてシンプルな端末でしたが、日本においては、若者が自身で安いスマホを買う文化が乏しく、欧州のような大ヒットには結びつかなかった模様。ちなみに、Wiko201711月に、国内2機種目となる「View」も発表しています。

4)丸い文字盤に合わせたUIになった「Android Wear 2.0」が正式リリースへ

Googleが提供するスマートウォッチ向けOSAndroid Wear」がメジャーアップデートを迎えました。それまでのメニュー画面は、縦横に直線的にスワイプするUIを採用していました。しかし、円形ディスプレイを採用するウォッチが主流となり、メニュー画面も円形ディスプレイに合わせたデザインに変更されました。

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また、画面構成も大きく変わり、よりAndroidに近い操作感で扱えるように。そのほか、ウォッチ単体でPlayストアにアクセスできるようになったほか、手書きの文字入力が可能になったなど、細かい改良も諸々施されています。

従来、どこか野暮ったいイメージが抜けなかったAndroid Wearですが、バージョン2.0にアップデートされてからは使いやすさが向上。ようやく実用に耐えられるレベルになったと言えるでしょう。

5)今年のディスプレイのトレンドは縦長 169」から「189」へ

グローバルに展開するメーカーに目を向けると、今年のトレンドの1つとして「ディスプレイの縦長化」が挙げられます。従来は「169」という比率が主流でしが、2017年には「189」という約21の比率を採用する端末が増えました。

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国内向けに発売された端末の中で印象的だったのは、Samsungが春に発表した「Galaxy S8S8+」でしょう。同社が「インフィニティディスプレイ」と称する18.59の画面は、持ちやすい横幅を維持しながらも、迫力ある表現を実現しました。映画コンテンツを表示させたときに黒帯を少なくできるほか、縦持ちでもウェブサイトでより多くの情報を表示できるのがメリット。また、2つのアプリを同時に表示するマルチウィンドウの際にも、こうした縦長のディスプレイが活躍します。

6)タッチ操作できるプロジェクター「Xperia Touch」が話題に

6月には、ソニーが「新しいコミュニケーションを創造する」と謳う「スマートプロダクト」の商品群から投影画面をタッチできるプロジェクター「Xperia Touch G1109」が登場しました。

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OSAndroidをベースにしており、平な床または壁に投影される画面は、大画面のタブレットそのもの。複数人でゲームアプリを楽しんだり、カレンダーやメモ書きに活用したりできます。また、カメラも付いているので、ビデオ通話をかけることも可能です。価格は15万円前後と高額ですが、場所を問わずに机や壁をタッチスクリーンとして利用できる斬新さが注目されました。

7)「握る」という挑戦的な操作方法を取り入れた「HTC U11」が発表される

スマホの操作方法に「握る」という新しい提案をしたのが「HTC U11」という端末。HTCは台湾の老舗スマホメーカーであり、5月に同機をフラグシップモデルとして発表しましたもの。auとソフトバンクから発売されています。

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同機は側面をぎゅっと握る「エッジ・センス」機能により、カメラを起動したり、シャッターを切ったり、と様々な操作が可能。スマホの画面タッチすら不要になるという斬新な提案がなされました。なお、冬にワイモバイルから発売された「Android One X2」も同社製。こちらにもエッジ・センスが踏襲されています。

ちなみに、HTC U11と専用ヘッドセットの「HTC Link」と組み合わせれば、本格的なVRが楽しめると話題に。こちらも同機を象徴するポイントの一つでした。

8)「Googleアシスタント」が国内で正式発表される

双方向での会話が可能となったAIアシスタント機能「Googleアシスタント」がAndroidAndroid Wear向けに正式に導入されました。対応端末でも、配布時期にばらつきがあったので、今か今かと待ちわびた人も多いでしょう。

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iPhoneを使っている人にとっては「Siri」の存在は既に身近なものになっていますが、言ってしまえばAndroidスマホにおけるそれが「Googleアシスタント」というわけ。予定を確認したり、調べものをしたり、と音声で指示を出すことが可能で、指示に対して対話で返答してくれます。起動ワードは「OK Google」。秋にスマートスピーカーの「Google Home」が登場してから「OK Google」というフレーズを耳にすることも一気に増えましたね。

9)サブキャリアを持たないNTTドコモが「docomo with」をスタート

「格安スマホが盛り上がっている」なんて話をよく耳にしますが、今年勢いがあったのは、大手通信キャリアが直接運営したり、関連会社が運営している「サブキャリア」と言われるところ。具体的には、ソフトバンクの「ワイモバイル」とauの「UQ mobile」がこれに相当します。

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一方、NTTドコモはこうしたサブキャリアを展開してきませんでした。しかし、6月には「docomo with」という低価格プランをスタート。端末代金のサポートがない分、利用料金が毎月1500円(税抜相当)割り引かれるという仕組みで、実質的には他2社のサブキャリアへの対抗策とも言える低価格プランを展開しています。NTTドコモの契約は辞めたく無いけれど、なるべく安く運用したいという人はチェックしておきたいですね。

10)ホテルのアメニティに「スマホ」が加わる――handy」がスタート

少し変わったサービスとしては、ホテル宿泊者が無料で使えるスマホのレンタルサービス「handy」も印象的でした。ロイヤルパークホテルを筆頭に、7月から日本各地の提携ホテルに順次導入されるように。採用端末はシャープが提供しています。

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この「handy」というスマホはホテルの客室に備え付けられていて、アメニティのような感覚で宿泊客が使用可能。宿泊中は自由に持ち出してもOKで、通話料とデータ通信量が無制限かつ無料となっています。

ホーム画面は独自仕様となっていて、周辺の観光情報や、ホテルの情報を確認できる仕様。利用データはチェックアウト時に削除される仕組みになっています。どこかの宿で見かけたら試しに使ってみてください。

ここまでがざっくりと上半期にあったトピックの数々。2017年後半のトピックは後半の記事に続きます。

PCライターが振り返る! 2017年に目を離せなかった気になる5大PC

PC業界にとっての2017年は人気シリーズの後継モデルや海外メーカー勢の台頭が印象に残った年でした。市場を俯瞰すると国内PC大手メーカーの買収、合併などの話題が相次ぎ大きな変革の前ぶりを予感させる年でもありましたが、個人的にはモデルに注視すると、大きなトピックを感じられた年でもありました。そんな2017年に現れた注目すべきモデルを振り返っていきたいと思います。

復活した7列キーボードは相変わらずGOODだった

ThinkPadの発売25周年を記念してリリースされたLenovo「ThinkPad 25」。根強いファンが多いThinkPadですが、IBM時台に絶大な支持を受けた仕様を再現しているのが特徴です。

 

↑ThinkPad 25。実勢価格は19万3860円(税込)↑ThinkPad 25。実売価格は19万3860円(税込)

 

特に、復活した7列キーボードはマニアが涙を流しながら歓喜する仕様となっています(現行モデルはアイソレーションの6列仕様)。かく言う筆者も、この7列キーボードの虜になり、ThinkPadを使用していた一人。

 

↑7列のキーボードを搭載↑7列のキーボードを搭載

 

そんな7列のキーボードを搭載したThinkPad 25は、ThinkPad T460をベースにしており、現代のテクノロジーと往年のノスタルジーが混在した異色のThinkPadとなっております。筆者としては、既に6列キーボードに順応しているのでマストアイテムにはなりませんが、ThinkPad 25のキーボードをタイピングした瞬間に若かりし頃、なけなしのお金でThinkPadを購入したことを思い出しました。

あと一歩で神機になれたかもしれない超小型PC

次にご紹介するのは、電子デバイスの聖地とも言うべき中国の深圳(シンセン)市にあるGPD社が発売した超小型パソコン「GPD Pocket」です。

↑GPD Pocket。2017年10月発売。実勢価格は6万2970円(税込)↑GPD Pocket。2017年10月発売。実売価格は6万2970円(税込)

 

電子デバイスの聖地とも言うべき中国の深圳(シンセン)市にあるGPD社が発売した超小型パソコンです。UMPC(Ultra Mobil Parsonal Computer)と呼ばれるこの分野は、小型軽量を極めたモバイルパソコンとして注目されています。過去には、東芝のLibrettoやネットブックのブームなどもありましたが、Windows 10世代になってCPUにAtomを採用し、実用に耐える仕様として注目を浴びました。

 

重量は約480gで、10インチクラスのタブレットにも匹敵する軽さです。外出先で、メールやSNSなどの軽作業をするのに適しているサイズ感で、普段から慣れ親しんでいるWindowsアプリが動作するのが強みの1つ。

 

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ただ1つだけ残念なのがSIMスロット非搭載な点。つまり、Wi-Fiでルーターやスマホなどに接続しないと通信ができません。このモデルの機動力を活かすには、やはりSIMスロットを搭載して、単体で通信が可能だったら神機となりえたかもしれません。

 

小型PCの分野においては、スマホにも採用されている「ARM」プラットホームで動作するWindowsの実用化が見えてきたため、2018年にはSIMスロット搭載のUMPCが多数リリースされることを願ってやみません。

お値段超弩級のセレブなiMac

年末商戦スベリ込みで発売されたのが「iMac Pro」。驚くべくはその価格がにわかに大きな話題を呼びました。

 

↑iMac Pro。2017年12月14日発売。実勢価格は55万8800円(税別)~↑iMac Pro。2017年12月14日発売。実売価格は55万8800円(税別)~

 

CPUは8コアのインテル「Xeon W」を採用し、32GBメモリや「Radeon Pro Vega」など、ハイスペックてんこ盛りで文字通り「Pro」仕様。最低構成である標準モデルが約56万円、128GBメモリや2TBのSSDを搭載したハイスペックモデルがなんと100万円オーバー。とても庶民には購入できないセレブなモデルです。

 

そもそもiMacは、ボンダイブルーが記憶に残っている初代発売当時はもっと気軽に購入できるカジュアルなモデルだったはず。それが、今回「Pro」を冠したことで、スペックもお値段もプロ仕様に。それもそのはずで、主に映像や画像など、プロのクリエイターを意識したモデルであり、「Pro」の名は伊達じゃないってことですね。

 

鈍く光るスペースグレイのiMac Pro。非常にカッコいいのですが、デスクトップパソコンなのでオフィス内でしかドヤれないと残念がっている人もいるとかいないとか。

 

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ヒザ上派待望のSurfaceが登場

2017年のSurfaceシリーズは、新型モデルラッシュでした。2-in-1型の「Surface Pro」や「Surface Book 2」は、それぞれ人気モデルの後継機種として、既存ユーザーの買い替え候補となりました。

 

↑Surface Laptop。2017年7月20日発売。実勢価格は13万6944円(税込)~↑Surface Laptop。2017年7月20日発売。実売価格は13万6944円(税込)~

 

Surfaceと言えば、タブレットにもなる2-in-1パソコンとして、筐体やキーボードの完成度が高く、スペックも高いため、メインPCとして多くの支持を集めてきました。本体背面に設置されたキックスタンドで自分好みの角度でディスプレイを立てられるのも特徴の1つ。しかし、このキックスタンドですが、ノートPCをヒザの上において使用する人にとっては少々扱いづらいのが難点でした。

 

そこで、満を持して登場したのがクラムシェル型の「Surface Laptop」です。一般的なノートパソコンと同様にディスプレイを開閉する形状をしているので、ヒザ上での作業がしやすくなりました。クラムシェル型になっても、3:2のアスペクト比を採用した高解像度ディスプレイや、ペン入力対応などSurface本来の持ち味は踏襲しているので、ヒザ上派のSurfaceファンは歓喜する新型モデルとなっています。

 

Surface02

 

筆者的には、SIMスロットを搭載したLTEモデルがラインナップされれば、日常の相棒として購入を検討したいところです。

これぞモバイルPCの鏡と言えるSIMスロ搭載機

最後の一台は、本モデルで2世代目となるVAIOのS11。11インチの画面を採用して、コンパクトサイズを実現しつつ900gを切る軽さで抜群の機動力を発揮するモデル。

 

↑S11。2017年9月29日発売。実勢価格は14万1264円(税込)~↑S11。2017年9月29日発売。実売価格は14万1264円(税込)~

 

特筆すべきは、SIMスロットを搭載したLTEモデルがラインナップされている点です。LTEモデルのラインナップは、初代モデルからのこだわりで、2代目も継承されています。さらに、専用SIMカードもバンドルされており、パソコン単体で通信が可能なモバイルPCの鏡と言えるモデルです。

 

筆者的には、本体重量が1kg前後のモバイルPCにはSIMスロットが必須だと常日頃から考えており、それに見事に応えてくれているシリーズとして好感度が高いです。

 

本モデルに専用SIMカードや格安SIMカードを差し込んで持ち歩けば、重量増の原因となるモバイルルーターを持ち歩かずに済みますし、Wi-Fiと違って、起動して数秒でネットにつながる軽快さは他に代えがたい恩恵となります。以外にも、SIMスロットを搭載したパソコンって選択肢が少ないんですよね。今後もこの仕様を踏襲していって欲しいと思う次第です。

2018年のパソコン界隈はどうなる?

2018年は前述の通り、ARMプラットホームを搭載したWindowsパソコンが続々とリリースされる見込みです。ARMプラットホームはスマホに搭載されているだけあって、コンパクトサイズや低消費電力の他に、SIMスロットと相性が良いという特徴があります。つまり、現行のモバイルPCよりも、軽くて小さくて長時間駆動が可能になったLTE対応パソコンのラインナップが期待できるわけです。筆者が最も欲しいと思っている仕様だけに、今から2018年が楽しみでしかたありません。

【2018年クラウドファンディング予測】デジタルデバイスは3つのコンセプトを中心に動く!

日本でもすっかり耳慣れた「クラウドファンディング」。GetNavi webではKickstarterやIndiegogoといったアメリカのクラウドファンディングで大きな注目を集めているデジタル・デバイスを紹介してきました。

 

2017年はAmazon EchoやGoogle Homeなどスマートスピーカーが続々と登場した年だったこともあり、KickstarterやIndiegogoでもたくさんのスマートホーム関連のプロダクトが企画されました。

 

音声で操作できる照明や空調はもちろんのこと、既存のブラインドを遠隔操作またはタイマー操作できるデバイスから、ガスコンロのハンドルを取り替えることで火力を自動で調整してくれるスマートノブまで、デジタルでも何でもない一般家庭の家具をスマートホームの一部にしてくれる色々なアイデアが輝いた年でした。

 

これまでに見たことのないプロダクトが飛び出してくる面白さもある一方、その年のトレンドとなるテクノロジーに合わせてクラウドファンディングも動きます。そんな視点から2018年のデジタル・デバイス分野におけるクラウドファンディング予想をしてみたいと思います。

 

【トピック01】スマートホームの一部となりそうな「ワイヤレス充電」

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以前から一部のAndroidフォンで実装されていたワイヤレス充電。アメリカではスターバックスをはじめ色々なカフェやチェーン店で、スマホを置くだけで充電ができるワイヤレス充電パッドが目につくようになっています。そんななかでワイヤレス充電を標準装備したiPhone 8/Xが登場しました。この流れを受けて、ワイヤレス充電関連のデバイスは今後たくさん開発されるでしょう。

 

ワイヤレス充電が標準で実装されたスマホがどんどん増えることで、街中には充電パッドがどんどんと増えることが予想されます。それを見たクリエイターたちが何か面白いことを思いつくことは間違いなしです。

 

2018年はワイヤレスで充電できるスマホ以外のデバイスや、自宅のワイヤレス充電を一層便利にしてくれるプロダクトが飛び出してくるのではないでしょうか。ワイヤレス充電を機能の一部として取り入れたプロダクトはすでに出てきており、IKEAはスマホをワイヤレス充電するランプ「VARV」などを販売しています。ワイヤレス充電未対応のスマホをワイヤレス充電できるようにする「NillkinのiPhone6/6Sケース」もあります。そして、今年は接触しなくても複数のスマホをワイヤレスで充電できるデバイス「Pi」も販売される予定。アメリカでは音声アシスタントを中心としたスマートホーム拡張がどんどんと進歩していくと考えられますが、ワイヤレス充電との組み合わせは無限大です。

 

【トピック02】革命前夜のVR/AR技術

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2017年、大きく普及したのが主要メーカーによるゲーム機が出揃って一気に普及したVR(仮想現実)と、Appleによるディベロッパー向け開発キットARKitで様々な応用アプリが登場したAR(拡張現実)です。

 

iPhone 8/Xには3Dカメラが標準装備され、より高度なAR技術が使えるようになりました。VRもARもソフトウェア面での発展はまだまだこれからというところですが、MicrosoftのMixed Reality、FacebookのOculus、ソニーのPlayStation 4、HTC Viveと大手メーカーが大きく力を入れていることからも今後存在感を放ってくることは間違いありません。

 

さてこのVR/AR、面白いのはゲームやアプリなど特定の目的だけに特化するのではなく、コンピューターの操作を変えてしまうほどの新しいプラットフォームとしての側面も見せ始めている点です。

 

昨年12月にβ版として公開されたOculus Riftの新しいインターフェースは、まるでマトリックスのように空中に浮いているウィンドウを手で自由に操作するというもの。VR技術がどんどん従来のデスクトップのような機能を取り込みつつあるのはMicrosoftのMixed Realityでも同じです。

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一方、VRヘッドセットほど大きくなく、メガネのようなデザインを使って実際の視覚とディスプレイ表示を混ぜた「VUZIX」のようなスマートグラスも発表されてきています。

「これはGoogleグラスで失敗したんじゃなかったっけ?」と思った方は記憶力が良いですね。でも実はGoogleもGoogleグラスの開発を2017年に再開させているのです。

 

こうやって並べてみると革命的なイノベーションが起きる前夜のような盛り上がりを感じます。クラウドファンディング業界で果たして新しいハードウェアが登場するのか、それともサポートするための周辺プロダクトが姿を見せるのか注目です。

 

【トピック03】終わりなき睡眠追求

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最後に、アメリカのクラウドファンディングで何度も何度も登場するのが「睡眠改善デバイス」。現代人がいかに快適な睡眠をとれずに苦しんでいるかが伝わってきます。カップルのためにベッドの半分で分けて温度調節をしてくれるシーツから、LEDライトを使ってゆっくりと快適に起こしてくれるアイマスク、さらには夢をコントロールできるようになるなんてデバイスもクラウドファンディングからは飛び出してきています。

こうやって記事を書いている最中にもKickstarterやIndiegogoではいびきを軽減してくれるアイマスク、ベッドの下に設置して睡眠の邪魔にならずに睡眠パターンをトラッキングしてくれるデバイスなどが開発資金を集めています。この分野では2018年も引き続きたくさんのプロダクトが開発されることでしょう。

 

2018年のトレンドを予測してみましたが、Oculus RiftがKickstarterで登場し、一気にVRゲーム競争に火を付けたように、誰も想像していなかったプロダクトが世界をアッと驚かしてくれるかもしれません。それがあるから、クラウドファンディング・ウォッチングはやめられません。

「マトリックス」が現実になりつつある! ヒトの脳にインプラントを埋め込んで記憶力を向上させる実験がついに成功

映画「マトリックス」ではキアヌ・リーブス演じる主人公のネオの脳にカンフーの技術がアップロードされる様子が描かれていました。そんなのあり得ない話かと思っていましたが、そうでもなさそうです。実はすでにコンピューターと脳を接続する研究が盛んに行われており、とりわけ脳の記憶力を向上させる研究がヒートアップしています。

 

米国南カリフォルニア大学の神経工学の専門家であるセオドア・バーガー博士(写真下)率いる研究チームは脳へ埋め込むインプラント(※体内に埋め込む器具のこと)の研究、開発を行っています。

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これまでも研究チームはマウスやサルにインプラントを埋め込む実験を行い、記憶力を向上させる効果を確認してきましたが、今回は遂に人間の脳で実験が実施されました。

 

まず、20人の被験者の脳にインプラントを埋め込みました。1回目のセッションで被験者にイメージを見せた後、75秒後にイメージを覚えているかどうか記憶テストを実施。2回目のセッションではインプラントに電流を流し、上記と同様の記憶テストを行いました。

 

その結果、インプラントに電流を流した2回目のセッションの記憶テストにおいて被験者の記憶力が30%ほど向上していることが確認されました。

 

補足ですが、インプラントそのものは情報を記憶する記憶媒体ではありません。インプラントはどのような役割を果たしているのでしょうか。

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人間の記憶は、一時的に覚えているもののすぐに忘れてしまう短期記憶と、長期間しっかり覚えている長期記憶にわかれます。

 

脳の海馬は短期記憶から重要度の高い記憶だけを振るい分けて「長期記憶」として保存する役割を果たします。このとき海馬において特定のパターンの電流が発生していることが確認されており、その電流こそが短期記憶を長期記憶に変換するスイッチとなっているのです。

 

インプラントはその特定のパターンの電流を模倣した電流を脳に流すことで短期記憶を長期記憶に変換するよう促し記憶が定着するようにしているのです。

 

このインプラントが一般に普及するまでにはしばらく時間がかかるでしょう。まずはてんかん患者やアルツハイマー病患者などの記憶障害を持つ人への活用が想定されているようです。

 

しかしながら、テクノロジーが人間と一体化して人間の能力を強化する「人間拡張学」のポテンシャルを示すものと言えます。

 

有名起業家のイーロン・マスク氏も今年3月にNeuralink社を設立し、脳の情報をコンピューターにダウンロードしたり、コンピューターの情報を脳にアップロードできるようにすることを目指します。

 

コンピューターが人間の記憶力を大幅に向上させたり、スキルの習得を支援する時代に向けて着実に動き出しているのです。マトリックスのような世界がやってくるのもそう遠く先のことではないかもしれません。

 

【2017年クラウドファンディング・ベスト3】第1位は超シンプルかつアナログだけど効果抜群のアレだ!

GetNavi webでは今年、多くのクラウドファンディング・プロダクトを紹介してきました。目を見張るものも多くあれば、意味不明なものもたくさんありました。そこで本稿では、私が紹介したクラウドファンディングのプロダクトから独断と偏見でベスト3を紹介します! テーマはビジネスパーソンなら絶対に気になる「習慣改善プロダクト」。ベスト1は私自身もつい購入してしまったあのプロダクトです!!

 

3位: ORII

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コミュニケーションツール、スケジュール管理、画像・ビデオ制作、さらには文章作成まで幅広く活躍するスマートフォンは今や仕事の必需品。しかし同時に、集中して仕事をサクサクこなす上では最大の敵でもありますよね。

 

メッセージをチェックするだけのつもりでスマホを見たら、ちょっと気になってニュースアプリを読み始めてしまう、またはインスタグラムを見てしまう……とスマホのスクリーンにはたくさんの誘惑が潜んでいます。

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そんな誘惑を断ち切る一番の方法は「スマホを一切見ない」です。それを助けてくれるのがKickstarterで見事約3800万円の開発資金を獲得したスマートリング「ORII」です。

 

骨伝導+ノイズキャンセリング機能のついたリングを通じて、指を耳に当てるだけで電話に出ることができます。音声アシスタントを通じてスマホの操作も可能なので、スマホを取り出さずに、耳に指を当て、音声で指示を出すだけでカレンダーの予定通知、予定設定、アラーム、リマインダー通知、メッセージ送受信、天気予報、翻訳、予約、道順検索と様々なことができるようになります。

スマホの画面で通知を全部チェックするのではなく、スマートリングを通して音声で処理していく。これを使いこなしたら、不必要なスマホチェックが一気に減りそうですよね。2000人以上の人が予約購入をしているのも納得です。

 

現在はIndiegogoで1つ約1万5000円で予約受付中。発送は来年の2月を予定しているとのことで、ユーザーの感想が待ちきれません。

 

2位: Tiller

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2017年仕事の効率を上げてくれるクラウドファンディング・プロダクトの第2位は「Tiller」です。ビジネスパーソンにとって効率性の敵はマルチタスク。複数の仕事を効率よく、しかも締め切りに間に合わせてこなしていくには、かなりの集中力とマネージメント力が必要です。

 

Tillerは円盤をクルクルっと回して、事前に登録したタスクリストから今取り組んでいるタスクを選んでタップするだけ。それぞれのタスクにかかった時間を測ることができます。

 

時間の使い方は分かりやすいグラフで確認できます。データはチームでシェアすることも簡単なので、チームプロジェクトにも役立ちそうです。

元々はデザイナーやプログラマーなど複数のクライアントやプロジェクトを掛け持ちするフリーランサーを念頭に置いて作られたようですが、どんな仕事でも便利そうですよね。

 

時間管理や効率性のチェックをしてくれるスマホアプリはたくさんあるものの、いちいちスマホを開いて、アプリを選んで入力するという手間が面倒で使わなくなってしまうことが多いもの。その点、Tillerは作業中に一切自分の視線を変えずにパッと手を伸ばしてクルッと円盤をひねるだけなので、かなり使いやすいです。デスクトップに現れるインターフェースもデバイス同様、シンプルかつスタイリッシュ。Tillerを見ると「プロダクトって本当に、デザインが命だよなぁ」と思わされます。現在は公式ページで1つ約1万5000円で予約受付中。発送は来年の4月予定となっています。

 

1位: HabitStrap

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そして1位はついつい私も購入してしまったアナログかつ強力な習慣獲得プロダクト「HabitStrap」です。2016年12月にKickstarterでのキャンペーンを見事成功させ、2017年2月にはプロダクトの発送を開始しています。

 

仕組みは実にシンプルです。赤いリストバンドは一度取り付けるとハサミで切らない限りは外せないようになっています。リストバンドの白い枠の中に自分が身につけたい新しい習慣を書き込みます。私の場合は「ランニング」と書き込みました。

 

そして自分がランニングをするたびに、横に並んでいる66個の白いラインを黒いマーカーで埋めていくというもの。新しい習慣を身につけたり、悪い習慣を断ち切ったりするためには66日かかるという研究レポートに基いているようで、見事66個の白いラインが全部埋まれば、HabitStrapを切ってしまうというルールです。その時にはもうHabitStrapがなくても新しい習慣が身についているはず。

 

習慣を身につけるためのサポートアプリはたくさん出ているものの、時間管理のものと同様に、どうしても日が立つと開かなくなったり、通知を無視してしまったりするもの。習慣を断ち切る/身につけるには、もっと拘束力があるものが必要なんですよね。

私も夏の始まりにHabitStrapをつけてランニングを始めました。毎日はできないものの、ランニングをする度に白いラインを塗りつぶし、約5か月でHabitStrapを切り捨てることができました。まだ外して1か月ほどですが、今でも週に3回はランニングができています。

 

使ってみてよく分かったのはHabitStrapを身につけることで「周囲からのプレッシャー」を受け取ることです。腕に赤いリストバンドをつけているので多くの人が「それ何?」と質問してきます。その度に「ランニングの習慣を身に着けようとしているんだ」と説明。そうすると、それが毎回、自分へのプレッシャーになります。

 

また、一度説明をした友人と会う時にも、前に会った時からラインがいくつ塗りつぶされているかをチェックされるので「ランニングしてマークを増やさないと恥ずかしい」という気持ちにもなるのです。なんとも後ろ向きなモチベーションですが、私のような意志の弱い人間にとってはこの周囲からのプレッシャーはすごく役に立ちました。ランニングの実績が目に見えて蓄積されていくのも大きなモチベーションでした。来年はもう1つHabitStrapを購入して、何か新しいスキルの習得に取り組みたいと思います。

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習慣改善というテーマで選ばせていただいいた2017年のベスト3。いかがでしたでしょうか? クラウドファンディングでは目の付け所が良いプロダクトがどんどん生まれています。玉石混合とはいえ、来年も目が離せません。

【西田宗千佳連載】スマホ由来の「システム全体での省電力化」がバッテリー動作時間を延ばす

「週刊GetNavi」Vol.62-2

↑HP Envy x2(国内発売未定)↑HP Envy x2(国内発売未定)

 

ノートPCの歴史は、小型化と消費電力低下の歴史、といっていい。いまでこそ、1kg前後で7時間程度動作するノートPCは珍しくなくなったが、こうした状況になったのもほんの数年前のことである。

 

ノートPCのバッテリー動作時間が伸びた理由は、主に3つある。ひとつは、もちろんCPUの消費電力が下がったこと。2つ目は、バックライトがLEDになり、ディスプレイの消費電力が下がったこと。そして3つ目が、各種デバイスのサイズが小さくなり、同じボディサイズの中に、より大容量のバッテリーを搭載できるようになったことである。

 

実は、PC全体におけるCPUの消費電力は、そこまで大きくないのだ。一般的にはCPUの関与度は3分の1程度と言われており、残りの3分の1がディスプレイ、さらに残りがほかの回路、といわれている。

 

CPUやディスプレイの省電力化は確かにインパクトがあるのだが、CPUを10%省電力化しても、それだけでは極端に大きな影響が出ない……というのも事実。いまやノートPCの省電力化は、あらゆる部分が協調して初めて実現できるものになってきている。

 

Snapdragonを採用した「Arm版Windows 10」を使ったPCは、動作時間が20時間以上と、一般的なノートPCに対して劇的な長時間駆動を実現している。それが可能になった理由も、実はCPUだけにあるのではない。正確にいうと、Snapdragonというプロセッサーを採用することは、単に「CPUを変えた」こととは異なる特性を持っているのである。

 

Snapdragonのようなプロセッサーは、俗に「システム・オン・チップ(SoC)」と呼ばれる。SoCとは、CPUやGPU、メモリーコントローラーなど、機器を構成するために必要な要素をまとめたものなのだ。一般的にスマホに使われるSnapdragonの場合には、上記のほかにLTE/Wi-Fi通信用のモジュールや動画・音声などの再生支援機能、セキュリティを扱うための暗号化回路も含まれる。

 

これらは協調しあって動作しており、一方で、すべての部分が常に動いているわけではない。だからスマホ向けのSoCは、こまめに作業や用途に合わせて動作をコントロールし、消費電力をとにかく下げるよう工夫されている。PCのCPUも同じような仕組みにはなっているのだが、PCのように大きなバッテリーを搭載できず、バッテリーに対する要求がさらに厳しいスマートフォンでは、そうした「全体的なコントロール」がよりシビアに行われており、その結果、バッテリー動作時間を長くすることができているのだ。

 

一方で、もちろんデメリットもある。処理能力だ。SoCの性能は、PCのCPUやGPUほど高くないし、長時間トップスピードを維持するのも難しい。PCに搭載する場合は、OS側でのエミュレーションも利用されるので、アプリ自体の動作速度はどうしても遅くなる。ゲーム向けPCやクリエイター向けPCへの採用は難しく、そのへんは既存のシステムとの棲み分けとなるだろう。

 

では、Arm版Windows 10を使ったPCはどのくらい普及するのだろうか? これについての予想は次回のVol.62-3以降で。

 

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【西田宗千佳連載】ノートPCを「20時間動くもの」に変えるArm版Windowsの衝撃

「週刊GetNavi」Vol.62-1

↑HP Envy x2(国内発売未定)↑HP ENVY x2(国内発売未定)

 

省電力と常時接続でPCの有り方が変わる

Windowsノートの動作時間が20時間を超える時代がついにやってきた。スマホに勝るとも劣らないバッテリー動作時間で、スマホと同じように「すぐネットにつながって使える」、ある意味夢のようなノートPCが2018年に登場する。

 

12月5日、クアルコムは米・ハワイにて発表会を開催し、かねてからマイクロソフトと共同開発してきた「Arm版Windows 10」を使ったPCの実機を発表した。製品は2018年に、まず、HPとASUSから発売になる。レノボも採用製品の発売を予定しており、1月に米ラスベガスで開催されるテクノロジーイベント「CES」で詳細を発表する、としている。

 

ASUSが発表した「NovaGo」、HPが発表した「ENVY x2」は、両者ともプロセッサーにクアルコムの「Snapdragon 835」を使っている。要はハイエンドスマホやタブレットとほぼ同じ構成、ということだ。これでNovaGoは22時間、ENVY x2は20時間のバッテリー動作(ともにビデオ再生の場合)を実現。バッテリー動作時間は従来機から一気に倍増……とはいわないが、3割から4割伸びている。

 

しかも、Snapdragon 835はLTEでの通信を常に使うことを前提としている。現状のPCは、Wi-Fiを使って必要なときだけ接続するのが主流だ。SIMカードが刺さり、直接通信ができるモデルも出てきてはいるが、スマホやタブレットのように「スリープ中もメールやメッセージの受信を行える」ものは少ない。だが、SnapdragonでArm版Windowsを使うPCは、スマホと同じように「常時接続」が基本になってくる。

 

ご存じの通り、一般的なPCはインテルやAMDの「x86系CPU」を使っており、OSもアプリもそれを前提に作られている。だが、Arm版Windows 10は、Snapdragonをはじめとした「Armコアを使ったプロセッサー」向けのもの。ここで問題になるのが互換性だ。しかし、そこにも配慮がある。Arm版Windowsには「CPUの違いを吸収する機能」が搭載されており、x86版Windows向けに作られたアプリやドライバーソフトがそのまま動作するのだ。

 

だが、すべてに問題がないか、というとそうではない。

 

まず、動作速度。CPUの違いを吸収するため、どうしても動作速度にはロスが出る。また、Snapdragon 835はインテルやAMDのトップCPUほど処理速度に注力しておらず、仮にトップスピードが出ても、ハイエンドPCほど速くはない。現状は「Atomを使った安価なPCよりは速いが、Core m3を使ったPCよりは遅い」くらいになる。

 

次にサイズ。消費電力が低くなるとはいえ、動作時間を延ばすにはバッテリー容量が重要だ。だから、いまのPCよりも劇的に小さくなるわけではない。

 

そんな制約がありつつも、Arm版WindowsはノートPCの常識を激変させる存在であり、2018年にPCを買うならば、ぜひ念頭に置いて欲しい存在であるのは間違いない。

 

では、なぜこういう製品が生まれたのか? 今後のノートPCはどうなるのか? そのあたりは次回のVol.62-2以降で解説する。

 

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「めんどくさすぎ!」Facebookが「顔認証」で偽アカ排除に乗り出すもユーザーは動揺

顔認証は空港のような一部の場所でしか使用されない――そんな時代は終焉を迎えつつあるのかもしれません。生活のいたるところで顔認証が求められる時代が来ています。そんなことを感じさせるニュースが飛び込んできました。

 

Facebookのスポークスマンは、同ソーシャルメディア上でスパム活動をするボットとリアルなユーザーとを区別するため、ユーザーに顔写真の提出を求める可能性があると発表しました。

 

フェイクニュースをばらまくボットを排除せよ!

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Facebook上で大量のボットが偽アカウントでユーザーに友達リクエストをしたり、広告を出したり、投稿したりとスパム活動が問題となっています。

 

また、ロシアの組織が偽アカウントを大量に作って人種や移民などのテーマで米国社会を分断するような政治的メッセージを大量に投稿したことがFacebook社の調査で発覚。この工作が昨年度の米国大統領選挙の結果にも影響したのではないかと言われています。

 

Facebookは単なるソーシャルメディアではなく情報をユーザーに伝えるニュースメディアとしての責任も問われるようになってきています。そのため虚偽の情報を大量に流通させるボットを排除する必要性が出てきているのです。

 

従来、ボットとリアルなユーザーとを区別するために歪んだ文字や数字の入力をユーザーに求める認証手段「CAPTCHA」が活用されてきました。しかしながら、これも最新のマルウェアによって突破されることがあるようです。

 

顔認証はボットとリアルなユーザーを区別するためのセキュリティ強化策として検討されているのです。Facebookはボットによる偽アカウントが好き勝手する状態を抑えたいのでしょう。

 

Facebookはこの顔認証をいつ実行するかは明かしていません。しかし、すでに一部のユーザーの間でFacebookにログインできなくなり、再開のために顔写真をアップロードするよう求められたという証言があります。

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ウェブサイトのReddit(上のイメージ)を見てみると「偽アカウントでもないのにアカウントを凍結されて顔写真をアップロードするように求められた」「めんどくさすぎ!」「Facebook最悪!」といった不満の声が多くのユーザーから挙がっています。偽アカウントとそうでない一般ユーザーのアカウントを見分けるのは容易ではなさそうです。

 

Facebookは企業理念として「Bring the world closer together(世界の絆を強める)」を掲げています。社会の分断を助長するかのようなスパム活動を含む工作に対しては徹底的な態度で臨むでしょう。

 

もはや人々の情報インフラとして欠かせなくなったFacebook。その影響力はかつてないほど強くなっています。社会的責任をどう果たしていくのか。今後も試行錯誤が続きそうです。

 

あなたの運命はデータ次第!? 世界で実用化が進むAIを使った自殺予防と予防医学

アメリカでは、大統領選挙におけるFacebookでのフェイクニュース拡散の影響について、いまだによく語られています。炎上を扇動するような内容のコメントやツイート、動画がロシアから大量に投稿されていたことが判明し、それを目にしたFacebookユーザーは1億2600万人いたというニュースが連日話題に。

 

もはやただのSNSの規模を越えて社会的な責任を大きく問われるようになったFacebookですが、フェイクニュース防止への取り組みに加えて、他にも色々なプラットフォーム改善を図って社会に貢献していることをアピールしています。その1つが「コメントをAIで分析してユーザーの自殺願望を事前に検知・通知する」という取り組み。小規模でのテストは以前から行っていたようですが、この機能を大規模に拡大することが11月末に発表されました。

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どうやったらFacebookのコメントから自殺願望が分かるのかと疑問に思ってしまいますが、分析するのは本人の投稿だけではなく、そこについた友人たちからのコメントも分析されるようです。「大丈夫?」「何か助けになれる?」といった心配のコメントを検知するわけですね。危険性をAIが検知するとFacebookの自殺予防の専門家チームに通知が行くようになっています。人間の専門家が「これは助けを差し伸べる必要がある」と判断すれば、ユーザーのもとに「『あなたには今、特にサポートが必要なのではないか』と思った人から私たちのもとに連絡が来ました。私たちはあなたを助けたいと思っています」とメッセージが届き、サポートが開始されるようです。

 

もちろん、自殺をめぐる背景は非常に複雑なもの。Facebookによるアルゴリズムも常に改良が加えられていて複雑なものになっており、対象が人の命とプライバシーに大きく関わることから詳細は公開されていません。

 

AIが病気を検知。命を救うことも

もちろん、すべての自殺をこれで検知できるわけではないでしょう。そもそもSNSがうつ病を促進しているのではないかという指摘もあります。しかし、AIを使ったこういった取り組みは医療分野でどんどんと実用化されています。

 

Googleは検索サービスを自殺予防に役立てようとしています。自殺に関連した特定の言葉を検索すると自殺防止ホットラインの番号が表示されるようになりました。Microsoftは同社の検索サービスBingを使って、「検索ワードのログから膵臓ガンにかかっているかどうかを高確率で当てられる」という研究を発表しています。さらにこれをMicrosoftによる音声アシスタント「Cortana」と組み合わせることで広範囲のユーザーの病気予防へと貢献できる、という展望を論文で語っているのです。

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マシーンラーニングやビッグデータに関するテクノロジーとコンピューターの処理速度が向上している今日では、検索ログやSNS上の言動といったデータからユーザー自身のことが驚くほど多く分かるようになってきているのです。

 

フィットネストラッカー「Fitbit」に記録されていた心拍数データが緊急救命の大事な手がかりとなって人命を救うという事態も起きています。自分自身に関するデータをどう活用しているかが命を救う時代なのですね。

 

ちょっと探せば、この分野では驚くほどたくさんのプロジェクトが進行されていることが分かります。日本でも日立と慶應大学がパートナーシップを結んでAIを使った病気の検知を研究しています。障がい者雇用・就労移行支援を行っている団体LITALICOはビッグデータ解析事業UBICの人工知能エンジンKIBITを活用して精神障がい者の自殺予防対策に取り組んでいます。

 

スマート聴診器「Eko」は心音と専門家による診断のデータベースをもとに、マシーンラーニングによる高精度な診断に取り組んでいます。このデバイスを使えば誰でも世界一の診断が受けられるようになるかもしれません。

 

データを隠すのは良くない!

そうするとFacebookやMicrosoft、GoogleやApple、Amazonといった大手プラットフォームやプラットフォームがデータを活用した医療分野に取り組む意義がよく見えてきますね。GoogleホームやAmazonエコーといった音声アシスタントが日本にも進出してきましたが、日常のデバイス操作やデータ管理を1つのプラットフォームで行うということには大きなメリットがあります。

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ウェアラブル・デバイスを通じて睡眠データや運動のデータも集められ、食べ物、薬などの購入データもあり、インターネットで何を検索しているかもデータとして蓄積される。ビッグデータのお陰で自分が「病院に行かないと」と考える前にデジタル・アシスタントが「○○の可能性があるので専門家に見てもらってください」と促してくれるという世界もすぐに実現されるかもしれません。

 

もちろん、こういったデータ利用はプライバシーの問題と大きくつながり得ます。前述のFacebookによる自殺予防テクノロジーに関しても、専門家からは「詳細を公開して透明にしてほしい」という声があがっています。AIの研究をリードする米国の大手テクノロジー企業がデータや知識をどれくらい公開するのか。注目が集まっています。

LINEでメッセージのやり取りや通話をしたり、手軽に音楽を楽しめたり――Clova Friendsだからできることを徹底解説

LINEのオリジナルキャラクター、ブラウンとサリーをモチーフにした、とびきりキュートでコンパクトなスマートスピーカーが登場! スマホを持たない小さな子どもでも、手軽かつ安全に使えるのがウリだ。

 

小さい子どもだけでなく高齢者の利用にもオススメ

一般的にスマートスピーカーを使ってできることと言えば、音楽ストリーミングサービスの利用や天気・ニュースの読み上げなどが挙げられる。Clova Friendsはそれらの“基本性能”を備えつつ、さらにコミュニケーションツールとしての価値を高めたユニークなスマートスピーカー。多くの人が利用するLINEの機能を単体で使えるのがメリットだ。

 

Clova Friendsには、LINEの「家族アカウント」を設定可能。この友だちとして追加したアカウントには、スピーカーに「Clova,×××(設定した友だちの呼び名)に〇〇〇ってLINEして」と話しかけるだけでメッセージを送信できるのだ。また、メッセージの受信も可能。「Clova,LINE読んで」と言えば、読み上げてくれる。さらには、LINE無料通話の発信にも対応し、「Clova,×××に電話して」と言えば、スピーカーを通して会話が可能。すなわち、スマートフォンを介さずに、LINEのコミュニケーションが行えるというワケだ。LINEメッセージのやり取りや通話ができるのは、友だち登録した相手のみなので安全だ。

 

小さい子どものいる家族のコミュニケーションツールとしてだけでなく、高齢でスマホを扱うのが難しくなった親や祖父母へのプレゼントとしてもオススメしたい。

 

 

【ココに注目!】

Clova Friendsだからデキるコト

Clova Friendsでは、LINEならではの便利なサービスをたっぷりと活用できる。ほかのスマートスピーカーにはない機能をチェックしよう。

 

1.LINEメッセージの送信や受信メッセージの読み上げ

あらかじめ専用アプリで登録したLINE友だちに、声をかけるだけでメッセージを送信できる。Clova Friendsで受信したメッセージの読み上げも可能だ。

 

2.友だちのスマートフォンにLINE無料通話で発信

LINEで友だちになっている相手のスマートフォンへの発信が可能。無料で通話することができる。

 

3.LINE MUSICの利用がセットとなった特価で購入

単体では8640円だが、期間限定で6750円のLINE MUSICセットを販売。同サービス(月額960円)が6か月無料で聴き放題のクーポンカードが付属する。

 

4.Wi-Fi環境があればどこへでも持ち出せる

バッテリーを内蔵するためコンセント不要で、しかも片手で持ち運べるコンパクトサイズ。Wi-Fiが利用できる場所なら、家じゅうどこでも使えるのが便利だ。

 

 

Clova Friendsはこんなこともデキる!

LINEのサービスだけでなく、Clova Friendsはaスマートスピーカーとしての基本性能も優秀。デキることをまとめた!

天気予報やニュースの読み上げ

「Clova, 今日の天気は?」と話しかければ、天気や降水確率を教えてくれる。「Clova, ニュースを教えて」でLINE Newsに基づいた最新ニュースの読み上げにも対応。ニュースのジャンルの指定も行える。

 

童話や昔話、落語の読み上げ

「ももたろう」や「シンデレラ」など有名な童話や昔話50話の読み上げに対応するのはユニーク。小さな子どものいるユーザーなどには特にオススメの機能だ。大人向けに、落語の再生もできる。

 

カレンダーの予定の読み上げ

ClovaアプリからユーザーのGoogleアカウントをひもづける設定をしておけば、そこに入力した予定を読み上げてくれる。「Clova, 今日/明日/来週の予定を教えて」などと話しかければOKだ。

and more!
LINE
Clova Friends
6750円(LINE MUSICセット)

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独自の音声アシスタントClovaを搭載。「Clova」をウェイクワードとして、音楽再生、ニュースや天気の読み上げなどに対応する。家電(テレビ・照明)の操作は非対応だが、それ以外の機能はWAVEと同等で、LINE無料通話の発信が行える点は優位だ。

 

 

20171221_ashida01↑2基のマイクは耳部分に。背面にマイクミュート、Blueto oth、音量調整ボタンを備える

 

 

20171221_ashida02↑耳はないがマイクは頭部に備える。ブラウン同様に口部分で音楽の再生/停止ができる

 

対応:OS Android 4.4以上/iOS 9.0以上
サイズ: φ72×H170.3㎜(BROWN)
質量 :378g
バッテリー:2850mAh

 

 

LINEClova WAVE
1万2800円
(LINE MUSICセット)

 

HyperFocal: 0

20Wスピーカーで高音質再生を堪能!
赤外線による家電操作に対応するClova搭載スピーカー。Clova Friendsより大型のスピーカーユニットを内蔵し、高音質再生を楽しめる。LINE MUSICの聴き放題は12か月だ。LINE無料通話には非対応。

 

LINE-UP対応OS: Android 4.4以上/iOS 9.0以上
サイズ:φ139.84×H201.05㎜
質量 :998g
バッテリー: 5000mAh

 

Clova公式サイトはコチラ!
https://clova.line.me

 

撮影/高原マサキ(TK.c)

2018年から毎日にちょっとした刺激を! 過激な演出が面白い日めくりカレンダー「Energy Calendar 2018」

ITサービスを展開するマックスマウスは、デジタル日めくりカレンダーアプリ「Energy Calendar」(エナジーカレンダー)の2018年版(iOS用・Android用)をApp Store、Google Playで公開しました。

 

↑Energy Calendar 2018の基本画面↑Energy Calendar 2018の基本画面

 

Energy Calendarは、硬派なメカニカルデザインと派手な日めくり演出が特徴のカレンダーアプリ。アプリ起動時やフリックでの日付を移動するときに警告音が鳴り響き、重厚な金属パネルに乗った日付が浮遊して入れ替わります。

 

↑日めくりの常識を越えた過激なアクションを挿入↑日めくりの常識を越えた過激なアクションを挿入

 

機能としては、通常の日付のほか旧暦年月日、月齢、太陽や月の出入り時刻、六曜・九星・十二直・二十八宿などの暦注、その日が誕生日の有名人、過去の出来事、各種記念日の情報など、表示する日付に関する様々な情報を表示できます。

 

↑その日に関する世界の情報を手に入れられる↑その日に起こった世界の過去情報も手に入れられる

 

<表示項目>

新暦(年月日)、皇紀(年月日)、旧暦(年月日)、六曜、十干、十二支、ユリウス日、通日、月齢(正午)、十二星座、二十八宿、二十七宿、九星、十二直、誕生花、誕生石、その日誕生日の人物、その日にあった過去の出来事、日の出、日の入り、月の出、月の入り、記念日、祝日、二十四節気、七十二候、節句/雑節、一粒万倍日、三りんぼう、八せん、十方暮、不成就日、天一天上、三伏(初伏・中伏・末伏)、犯土(大つち・小つち)、天しゃ(天赦日)

※暦注の一部は[記念日]ボタンを押すことで枠内に表示

 

 

単なる日めくりカレンダーではない、パワフルな演出の日めくりカレンダー。気になった人はぜひ活用してみてはいかがでしょうか。

写真じゃ伝えきれないこの愛くるしさ! 新生aiboといち早く触れ合える魅惑の「aibo room」が1月11日から渋谷に登場

2017年11 月1日、“ワン・ワン・ワン”の日に電撃的な復活が発表された、ソニーの自律型エンタテインメントロボット「aibo」。 先行予約がわずか 30分で 販売完了となるなど、大きな反響を呼んでします。そんな大注目の新生aiboといち早く触れ合えるイベントが、渋谷のド真ん中にあるソニースクエア渋谷プロジェクトで2018年1月11日からスタートします!

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■aiboについての詳細はコチラ↓

【動画あり】ソニーの愛犬ロボット“aibo”、ますます可愛くなって11年ぶりに復活!

 

その名も「aibo room」! 実際に触れ合えて限定グッズももらえる

今回のイベントは、渋谷モディ1階にあるソニーの情報発信拠点「ソニースクエア渋谷プロジェクト」にて開催されます。イベント名はズバリ「aibo room」。なでたり、「お手」をさせたり、aiboと実際に触れ合うことができます。くるくると動く瞳、個性的な鳴きごえ、そして耳や尻尾など、写真だけでは伝えきれない体全体で表現する愛くるしい“ふるまい”は必見です!

20171224_y-koba1 (2)↑aibo の触れたくなるような丸みを帯びた生命感あふれる佇まいや質感、シームレスなデザイン、愛くるしい動きや表情などを直接感じられる、またとない機会です

 

20171224_y-koba1 (19)↑お手をしているaiboと一緒に写真を撮ることもできます。また、aiboのロゴをモチーフにユニークな写真が撮れるフォトスポットも用意

 

さらに、ソニースクエア渋谷プロジェクトの公式Twitter、もしくはインスタグラムをフォローし、ソニースクエア渋谷プロジェクト内で撮影した写真を「#SonySSP」を付けてSNSに投稿すると、2週間ごとにデザインが変わる限定オリジナルaiboステッカーがその場でもらえます。こ、これは手に入れなくては……。

 

このイベントは2018111〜 3中旬ごろまで開催予定。ソニーのAIやロボティクスの最先端技術によって生まれ変わった新生aiboを、いち早く体感できるこの機会をお見逃しなく!

 

ガジェット好きは現在開催中のイベントも要注目! ソニーが描く「少し先の未来体験」

ソニースクエア渋谷プロジェクトは前述のとおり、ソニーの情報発信拠点として2017年4月にオープン。これまでも、ソニーの音楽へのこだわりがつまった第1弾のイベント「MUSIC CROSSROADS」を皮切りに、さまざまな企画展示が行われていました。そして現在開催されているのが、「ソニーが描く『少し先の未来体験』」と銘打たれた、ウェアラブルやセンシング技術といったソニーの最新テクノロジーを活用したイベントです。

20171224_y-koba1 (18)↑こちらが渋谷モディ1階にある、ソニースクエア渋谷プロジェクト。現在開催中のイベントでは、バーチャルアナウンサー「沢村 碧」がナビゲーターとして来場者を迎えてくれます

 

本イベントで特に注目したいのが、ソニーの技術・研究開発のオープンイノベーションプログラム「Future Lab Program(フューチャー・ラボ・プログラム)」の2つのコンセプトプロトタイプを使った体験です。

 

1つ目は、「コンセプトプロトタイプ T」を使った未来の食卓体験。ダイニング空間にセンシングテクノロジーが加わることで、食卓はどう変わるのかを表現しています。

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20171224_y-koba1 (5)↑食器やグラスをテーブルに置くと、それを検知して自動で適切な音楽が流れたりライティングされたりします

 

2つ目は、首掛けスタイルのデバイス「コンセプトプロトタイプ N」を使った渋谷バーチャル散歩。大画面を見ながら渋谷の街をバーチャル散歩しつつ、コンセプトプロトタイプ Nが道案内や天気を教えてくれたり、音楽をかけてくれたりします。

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20171224_y-koba1 (11)↑首からかけるだけというカジュアルスタイルが未来感抜群! 正面には自動で角度調整する機能をもったカメラも搭載

 

そのほか、コミュニケーションロボット「Xperia Hello!」やスマートスピーカー「LF-S50G」といった最新アイテムのタッチ&トライコーナーも用意されています。こちらのイベントはaibo roomと入れ替わりになる2018年1月8日まで開催中(2018年1月1日は休業、1月9日10日は展示変更のため終日クローズ)。aibo roomも楽しみですが、ガジェット好きにはこちらのイベントもかなりおすすめですよ。

流行語大賞・年間大賞に輝いた「インスタ映え」する秘訣を、人気フォトグラファーに教わってきた!

ピンクや紫で彩られたカラフルなスイーツ、光り輝くボールや貝殻のチェアが浮かぶナイトプール--”インスタ映え”を目指して出かけた人も多いでしょう。2017年はまさに”インスタ映え”の年。ユーキャン新語・流行語大賞で年間大賞を受賞したことで、インスタ映えブームはさらに加速していきそうです。

 

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とはいえ、Instagram全体の傾向は少しずつ変わりつつあります。Instagramを運営するフェイスブックジャパンによると、アートやデザインに特化したハイセンスな投稿よりも、日常的な風景を写した投稿が増えてきているとのこと。

 

Instagramのフォロワー数が12万人以上というフォトグラファーの6151さんも、日常の一コマを撮影している一人。どうやって日常の中から”インスタ映え”を作り出し、いいねやフォロワーを集めているのでしょうか。本記事では、Galaxy Studio Roppongi Hillsで開催された「Galaxy Media Day」で行われた、6151さんによる「インスタフォト講座」で学んだ、インスタ映えに重要な秘訣をお伝えしたいと思います。

 

秘訣1:構図を決めるときはスマホの位置を変える

スマホのカメラで写真を撮るとき、まず悩むのが構図でしょう。どの角度でどのようにモノや風景を配置すると良い写真になるのか、そのヒントを6151さんは教えてくれました。

 

「私たちは3Dの世界に生きていますが、私は写真に撮ると2Dになることを意識して写真を撮っています」と6151さん。目の前の光景を丸や四角、線に置き換えて考えると、美しいと評価されやすい写真ができるとのこと。縦や横に「まっすぐ」な線がいくつか入るようにするのもコツだそうです。

 

 

SONY DSC↑立体ではなく、平面を意識して構図を決める

 

SONY DSC↑平面はこのようにイメージするとわかりやすい

 

 

また、スマホを上に掲げたり、地面すれすれに下げたりすると視点を変えるのと新鮮なシーンが撮影できます。作例では、道ばたの小さな水たまりに映った風景と実際の風景を上下で撮影した画像が紹介されました。

 

 

SONY DSC↑スマホを足下に下げて水たまりに映った風景を撮影した例

 

美しいボケを作るには、被写体と背景の距離をできるだけ長くすること。壁に近いものは、壁から遠くに動かし、離してから撮ると良いそうです。

 

SONY DSC↑スイーツを撮るときもまっすぐな線を意識して真横から撮影

 

そして、もっとも質問されるという「室内のレストランで食べ物を撮るときにライティングの影が映る」問題には、「ライトが当たると必ず影ができるので、できるだけ自然光で。室内でライトが避けられないときは、思いっきり(食べ物に)寄って撮る。食べ物の質感を表現することで乗り切っています」と話していました。

 

秘訣2:アプリで色味を加工して仕上げる

「目には見えない空気を表現する」ことも大切だと6151さんは続けます。ドーナツショップの暖かさ、かき氷の冷たさ、匂いなどを写真に込めるように工夫しているとのこと。暖色系は暖かさ、寒色系は冷たさを感じるので、色をうまく使うのがコツ。被写体や背景の色も活かしつつ、仕上げにカメラアプリを使ってフィルターを重ねているそうです。作例では、カメラアプリ「Foodie」とInstagramの加工を重ねた画像が紹介されました。撮影時にカメラの明るさを手動で調整することも大切だそうです。

 

SONY DSC↑アプリ「Foodie」で色味を加工しているところ

 

秘訣3:いいねを増やすにはタグをフル活用する

良い画像を投稿したら、一人でも多くの人に見てもらえるような工夫も必要です。「いいね」を増やすには、タグをフル活用して検索されるようにしましょう。Instagramのタグは現在、「ハッシュタグ」、「ユーザータグ」、「ジオタグ」の3つがあると6151さんは言います。ハッシュタグは「#写真撮ってる人と繋がりたい」など、「#」を付けるタグです。「ユーザータグ」は「@ユーザー名」、「ジオタグ」は位置情報です。

 

ハッシュタグは、投稿に関連性のある言葉を並べます。関連タグから現在のトレンドをチェックして付けるのも良い方法です。良い写真をピックアップしてアカウントを紹介してくれる「フィーチャーアカウント」の専用タグを付けると、爆発的にいいねやフォロワーが増えることもあります。ハッシュタグは最大30個まで記載可能とのことです。

 

おまけ:画像と手描きで動くクリスマスカードも作れる

インスタ講座のあとは、Galaxy Note8を使って6151さんが撮影した写真が紹介されました。6151さんは「Galaxy Note8は広角なので周りの風景がギュッと詰まったような写真が撮れました。色味と明るさが調整できたり、レンズが明るかったりで楽しくてシャッターが止まらなかった」と語っていました。Galaxy Note8のメインカメラのレンズは、望遠がF値2.4、広角がF値1.7です。

 

SONY DSC↑6151さんが撮影した写真。夜景でも手ぶれしなかったという

 

また、Galaxy Note8の「ライブメッセージ」機能の実演も行われました。会場では、6151さんがその場で撮影した写真にイラストレーターのスヨンさんがSペンで絵を描きました。線を書いた軌跡がそのまま動画(GIFファイル)になるため、動くメッセージカードとして活用できます。

SONY DSC↑6151さんとスヨンさんのコラボによるクリスマスカード

 

SONY DSC(左から)フォトグラファー6151さん、イラストレータースヨンさん、Galaxy製品担当・増田夏恋さん

 

私もGalaxy Note8をお借りして写真に絵を描きましたが、Sペンは約0.7mmとペン先が細く、筆圧も4,096段階で感知するとのことで、細かな表現ができると感じました。「ノート」でメモを取ることも試してみましたが、紙に文字を書く感覚ですらすらと文字を書くことができました。本体サイズは高さ約163mm、幅約75mm、厚さ約8.6mmとホールドしやすく、Sペンで書くときもぐらつくことがありませんでした。ディスプレイサイズは約6.3インチです。

 

gala-09↑「ライブメッセージ」で使えるペンの種類

 

また、12月20日よりステーショナリーブランド「STEADTLER」との共同企画で「STEADTLER Noris digital」が発売されます。鉛筆のようなデザインは外観の良さだけでなく、持ちやすさやデスクから転がりにくいというメリットもあります。付属のSペンのように収納はできませんが、Sペンをよく活用している方は検討しても良いかもしれません。

 

gala-10↑Sペン「STEADTLER Noris digital」

 

”インスタ映え”する写真の秘訣は、カメラ講座でも取り上げられる基本的かつ大切なポイントでした。どこにでも持ち歩いているスマホなら、いつでも撮影の練習ができますね。ぜひ最高の「いいね」数を狙ってみてください。

 

ワイン選びでもう失敗したくないならコレ!! 本場フランスがすべてのワイン好きのために作ったスマートスキャナー「MyŒno(マイオーノー)」

ワインが好きなので、もう少し詳しくなりたい。高いワインをコレクションしたいわけでもなく、ウンチクを語って格好つけたいわけでもない。ただ自分が好きなワインがどんなもので、どんなブランドのワインが自分に一番合っているのかを見つけたい。そこで役に立つのがテクノロジーです。

 

ワインブランドやソフトウェア企業はテクノロジーを使って色々なサポートをしています。メルシャンはサイト「ワインすき!」上にAIを使ったチャットボットを設置。ボットの質問に応えることで自分のワインの好みをAIが理解してお勧めのワインを提案してくれるとのことです。同様に「感性を学習するパーソナル人工知能SENSY」を開発するSENSY株式会社は、そのAIを使ってユーザーのワインのレビューを学習するAIシステム「SENSYソムリエ」を提供しています。

 

ワインを分析してデータ化してくれる「MyŒno」

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しかし「SENSYソムリエ」はワインの「甘味・酸味・苦味・渋味・余韻」をユーザーがそれぞれ5段階評価をするというもので、そもそも「味覚に自信がない」「毎回評価の基準がズレそう」という初心者には若干壁が感じられます。

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そこでワイン初心者にも期待できそうなのが、Kickstarterで資金獲得に成功したプロダクトの「MyŒno」です。ワイン王国フランスから産まれたこのプロダクトは、グラスに入れたワインに細長いデバイスを直接入れることでワインの特性を分析し、アプリ上でわかりやすくグラフで表示してくれます。

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特性は大きく酸味、タンニン、強さの3つになっています。SENSYソムリエの5つの特性とはかなり違っているのが興味深いですね。この3つの要素以外については、「ミネラル感」「果実味」「樽香」「余韻」と準備されたタグのうち当てはまるものを選択して評価していくことになります。3つの数値で表されるデータと、味の特性タグを組み合わせて複雑なワインのデータを決めていくわけですね。

後はワインを飲んで自分で気に入ったかどうかを5つ星で評価するだけ。このデータが蓄積されて、ユーザーの好みをMyŒnoが理解してくれるわけです。

 

味の評価はデバイスが客観的に測ってくれて、後は自分の好みを決めていくだけ。これなら初心者にも優しい設計で、「自分は酸味が弱いのが好きなんだ」と自分の好みが少しずつ分かりそうですよね。

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しかもMyŒnoのユーザーが世界のどこかでMyŒnoを使うたびに、その銘柄と味の分析がデータベースに追加されるので、店頭に並んでいるボトルをスキャンすれば、あなたが飲んだことがないワインでもMyŒnoが味を教えてくれるかもしれません。

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店頭でワインをスキャンすると、MyŒnoがユーザーの好きな味の組み合わせと比較して、どれくらいユーザーが気にいるかを予測。これは面白いし、有り難いですよね。いつまでたってもラベル買いから卒業できない私も、これがあれば少しずつ知識が溜まっていきそうな気がします。

 

スキャンをして表示される情報は味だけではありません。ワインの成熟度、ピーク年数、受賞歴といった情報も見れるのです。ワインの年数を見て購入するなんてことが、まさか自分でもできるようになるなんて、ちょっと感動ですよね。

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レストランでも使えます。ボトルが目の前になくてもワインの名前やスタイル、キーワードなどでデータベースを検索できるようになっています。Kickstarterでは目標金額の3倍以上の400万円近くを獲得しています。公式サイトでは1つ約1万2000円で販売されています。

 

種類と味に幅があり過ぎてついつい敬遠しがちだったワインですが、これがあれば私も自分が大好きなワインを見つけることができそうです。コメント欄にも「これはまさに私が欲しかったプロダクトだ」と期待の声が集まっています。実際に使用したユーザーの感想が待ち遠しいですね。

私、リアルに最後のジェダイかも!? スターウォーズファン必携の「Star Wars/ジェダイ・チャレンジ」をこってり遊んだ!

待望の新作「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」、みなさんご覧になりましたか? タイトルが発表された時点で、「“最後”ってどういうこと!?」といろんな憶測が飛び交いましたが、「そうきたか!」という感じの今作でしたね。

 

そんなスター・ウォーズシリーズで印象的なのが、ジェダイマスター達のライトセーバーを使った格闘シーンです。映画を観たことがある人なら、一度はジェダイに憧れたことがあるはず。そんな憧れのジェダイマスターに誰でもなれるのが、レノボから発売された「Star Wars/ジェダイ・チャレンジ」というARゲームです。

 

↑「Star Wars/ジェダイ・チャレンジ」のパッケージ。このなかにジェダイになれるセット一式が入っている↑「Star Wars/ジェダイ・チャレンジ」のパッケージ。このなかにジェダイになれるセット一式が入っている

 

スター・ウォーズファンでなくても楽しめる仕掛けが満載のこのゲーム。さっそくプレイ内容をご紹介しましょう!

まずはスマホに専用アプリをインストール

ジェダイ・チャレンジは、3種類のゲームが楽しめるARゲームキットです。パッケージには、Lenovo ミラージュ ARヘッドセット、ライトセーバー・コントローラー、トラッキング・ビーコンが同梱されています。

 

↑Lenovo ミラージュ ARヘッドセットの重さは470g。充電式で、なかにスマホをセットして使う↑Lenovo ミラージュ ARヘッドセットの重さは470g。充電式で、なかにスマホをセットして使う

 

ライトセーバーといえば、もっと長いものが入っているのかと思いきや、こんなに短くて雰囲気が出るのかやや心配ですよね。そのあたりについては後ほどご紹介したいと思います。

 

↑ジェダイといえばやっぱりライトセーバー。充電式となっている↑ジェダイといえばやっぱりライトセーバー。充電式となっている

 

↑トラッキング・ビーコンによって、プレーヤーのロケーションを性格にトラッキングする↑トラッキング・ビーコンによって、プレーヤーのロケーションを正確にトラッキングする

 

ゲームをプレイするには、iPhoneもしくはAndroidスマホが必要です。主な対応端末は、iPhone X、iPhone 8 Plus、iPhone 8、7 Plus、iPhone 7、iPhone 6s Plus、iPhone 6s、iPhone 6 Plus、iPhone 6、Samsung Galaxy S8、Galaxy S7 edge、Galaxy S7、Google Pixel XL、Google Pixel、Moto Z Force Edition、LG G6。サイズが一番の問題になるので、Galaxy Note8は利用できません。

 

まずはスマホに専用の無料アプリ「Star Wars: Jedi Challenges」をインストールし、セットアップを行います。使用する言語は、現在、英語、ドイツ語、日本語に対応。「日本語」を選択すると、タイトル画面が表示されます。

 

↑まずはスマホにアプリをインストールし、設定を行う↑まずはスマホにアプリをインストールし、設定を行う

 

ハードウェアの有無の画面が表示されたら、「既に持っている」を選択し、音量調節、端末のBluetoothをオンにしてライトセーバー・コントラーラーとのペアリングを行い、ライトセーバーの調整を行います。

 

↑設定はスマホに表示されるアプリ画面を見ながら進めよう↑設定はスマホに表示されるアプリ画面を見ながら進めよう

 

続いて、トラッキング・ビーコンに単3乾電池2本を入れて「Mode 1」にして床に置きます。このとき、プレイエリアは1.5×3m、トラッキング・ビーコンとの距離は1.5m以上が推奨されているので、少し広めの場所に置きましょう。

 

あとは、ヘッドセットからトレイを引き出し、スマホを載せます。ヘッドセット接続用のUSBケーブルを装着し、トレイをヘッドセットに戻してUSBケーブルを本体に接続すれば、準備は完了です。

 

↑本体からトレイを取り出し、スマホを正しくセットする。USBケーブルは3種類付属するので、自分のスマホに合ったものを選ぼう↑本体からトレイを取り出し、スマホを正しくセットする。USBケーブルは3種類付属するので、自分のスマホに合ったものを選ぼう

↑これで準備は完了。ライトセーバーは短いので振り回してもそこまで危険はないが、できるだけ周りに物がない場所で使おう↑これで準備は完了。ライトセーバーは短いので振り回してもそこまで危険はないが、できるだけ周りに物がない場所で使おう

 

「ライトセーバー・バトル」で銀河の脅威に立ち向かおう

本製品の一番のお楽しみでもある「ライトセーバー・バトル」は、ライトセーバーを実際に振って戦う対戦ゲーム。6つの惑星が舞台になっており、各惑星では3つのステージが用意されています。

 

↑ヘッドセットのなかはこんな感じ。実際の背景の上にホログラムで映像が浮かび上がって見える↑ヘッドセットのなかはこんな感じ。実際の背景の上にホログラムで映像が浮かび上がって見える

 

バトルドロイドやストーム・トルーパーなどは集団で襲ってくるので、ブラスターをライトセーバーで打ち返したり、避けたりしながら、近付いてきたときに斬りつけて倒します。これはこれで楽しいですが、やっぱりテンションが上がるのは暗黒卿との戦い! 敵の攻撃を防御しつつ、隙を見つけて相手を斬りつけてダメージを与えます。

 

思ったよりも短かったライトセーバーですが、バトル前に画面の指示に従ってボタンを押すと、画面上に「ヴォォォン」とスイッチをオンにした状態のライトセーバーが現れるんです! 出てくる瞬間や敵のライトセーバーを受けるときには振動があり、臨場感も満点。ステージが進むとライトセーバーの色も選べるようになるので、これは遊びがいがあります。

 

 

プレイ画面では左右に同じ画面が出ていますが、ヘッドセットでは1画面だけが見えています。これを見ていただいてもわかると思うのですが、結構動きが激しく、画面上に現れる指示を的確にこなさなければなりません。暗黒卿の敵としてはダース・モールが最初なのは、実際の「スター・ウォーズ エピゾード1」と同じなので、作品のファンとしては「来た―!」とうれしくなるはず。

 

レベルが上がれば、ダース・ベイダーやカイロ・レンとも戦えます。敵はなかなかの強者揃いなので、懲りずにチャレンジし続けましょう。

劇中にも登場した「ホロチェス」で遊ぼう

「ホロチェス」は、シリーズ内では「デジャリック」と呼ばれているゲームで、銀河系では長く愛されるホログラムのチェスゲームのような遊びです。「スター・ウォーズ エピソード4」内で、ミレニアム・ファルコンのなかでC-3POとチューバッカが遊んでいるシーンもありましたよね。

 

クリーチャーを一手ずつ動かし、コンピューターと対戦していくのですが、これがなかなか難しい! クリーチャーは8体あり、それぞれ長所と短所が異なります。特徴を見極めながら戦略を練る必要があるので、チェスや将棋のようなイメージです。

 

 

操作はライトセーバー・コントローラーで行うのですが、動きはほぼないものの、頭を使うゲームが好きな人はハマりそうな印象です。

スター・ウォーズサーガの戦いを再現した「戦略バトル」

頭脳戦といえば、「戦略バトル」も忘れてはいけません。反乱軍を率いて、帝国軍と戦うシュミレーションゲームで、ステージに合わせてミッションをクリアしたり、伊軍のキャラクターを適切な位置に配置したりして帝国軍を倒していきます。

 

 

個人的には戦略を練るタイプのゲームは敬遠しがちなのですが、スター・ウォーズが舞台になっていると、親近感が沸いて楽しく遊べました。途中でルーク・スカイウォーカーを配置すると、一気に反乱軍を倒せるので、まるで映画のワンシーンを俯瞰で眺めているような気分になります。

AR酔いはないが長時間プレイはできない

今回、ひととおりのゲームを遊んでみて感じたのは、スター・ウォーズの世界観が加わるだけで、一気にゲームの内容にリアリティが増すことでした。ライトセーバー・バトルは、いわばこれまでにもあったチャンバラゲームと同じなのですが、敵が暗黒卿になるだけで一気に映画の世界に入り込んでいる気分になれます。

 

↑ライトセーバーを振り回すという憧れの体験ができるだけで、ファンとしてはたまらない!↑ライトセーバーを振り回すという憧れの体験ができるだけで、ファンとしてはたまらない!

 

また、ヘッドセットは470g、ライトセーバーは275gと決して軽くはないものの、意外とプレイ中にその重さは気になりませんでした。メガネをかけたままでも快適にヘッドセットが使えたのも何気にうれしいポイントです。

 

ヘッドセットとライトセーバーは充電式ですが、いずれも1時間半のプレイでバッテリーが切れることもありませんでした。ただし、一番問題なのはスマホのバッテリー消費です。筆者のiPhone 7では、1時間半のプレイでバッテリー残量が100%から30%台になっていたので、長時間プレイはやや厳しそうです。

 

「Star Wars/ジェダイ・チャレンジ」のお値段は2万9,980円(税込)。これだけリアルにジェダイの騎士気分が楽しめるなら、スター・ウォーズファンは買って損はありません。ジェダイ・チャレンジで遊ぶ皆さんが、フォースと共にあらんことを!

 

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史上最高の5K解像度、210度広視野角を体験できる! 次世代VR「StarVR」を導入した「SEGA VR AREA SHINJUKU」オープン!

スターヴィーアールは、ハリウッド映画のCG撮影技術を取り入れたハイエンドVRヘッドマウントディスプレイ「StarVR」を導入した、VR体験エリア「SEGA VR AREA SHINJUKU」を12月22日よりセガ新宿歌舞伎町内にグランドオープンしました。

 

↑SEGA VR AREA SHINJUKU内のStarVRエリアイメージ↑SEGA VR AREA SHINJUKU内のStarVRエリアイメージ

 

「SEGA VR AREA SHINJUKU」は、セガのアミューズメント施設に併設して展開するVRアトラクション施設です。このVR体験エリアでは、VR業界最広視野角210°、最高解像度5Kの「StarVR」を使って、SFシューティング型アクションゲーム「JOHN WICK CHRONICLES」と「THE MUMMY PRODIGIUM STRIKE」を楽しめます。

 

↑↑SFシューティング型アクションゲーム「JOHN WICK CHRONICLES」。プレイ人数1名、対象年齢13歳以上、プレイ時間は約15分となる。

 

 

↑↑SFシューティング型アクションゲーム「THE MUMMY PRODIGIUM STRIKE」。プレイ人数1名、対象年齢13歳以上、プレイ時間は約15分となる。

 

 

装着するハイエンドVRヘッドマウントディスプレイ「StarVR」は、世界最高の広視野角・高解像度を特徴とするハイエンドなVR HMD。現在、日本市場で販売されているVR製品の視野角は平均100~120°程度で、StarVRは左右に独立した有機ELディスプレイパネルを搭載したことで人間の視界の約75%にもおよぶ、人間の視野角に最も近い広視野角(210°)モデルを実現。目に映るすべてで映像の世界を楽しむことができます。その没入感は、シューティングゲームで背後にいる敵の気配を感じられるほどリアルです。

 

↑世界最高峰の広視野角、高解像度を体験できる、StarVR↑世界最高峰の広視野角、高解像度を体験できる、StarVR

 

搭載されている有機ELディスプレイパネルは、2560×1440ドットの2.5K解像度パネルを左右に搭載することで5K解像度の映像を映し出し、息を呑むほどの迫力と臨場感のあるVR体験を楽しめます。

 

↑StarVRのシミュレーション画像。左が5K、右が2K↑StarVRのシミュレーション画像。左が5K、右が2K

 

また、ハリウッド映画のCG撮影で使われているトラッキングシステム、「ハイスピード・オプティカル・トラッキングシステム」を採用。VR酔いの原因である速い動きをする時の映像の乱れを抑制し、VR空間での素早い動きでも滑らかな映像を実現。長時間使用の際も目が疲れにくく、酔いにくい仕様です。

 

↑ハイスピード・オプティカル・トラッキングシステムのイメージ↑ハイスピード・オプティカル・トラッキングシステムのイメージ

 

人間の視野角に最も近い視野角で今までにない没入感を実現し、今までにない臨場感あふれるエキサイティングな映像世界をぜひ体験してみてはいかがでしょうか。

 

【SEGA VR AREA SHINJUKU 詳細】

●営業時間:13:00~23:00

●アトラクション名:「JOHN WICK CHRONICLES」、「THE MUMMY PRODIGIUM STRIKE」

●プレイ人数 :「JOHN WICK CHRONICLES」各2名、「THE MUMMY PRODIGIUM STRIKE」各2名

●料金:1200円

 

【StarVR 仕様】

●ディスプレイ:デュアル5.1インチAMOLEDディスプレイ(5120×1440ドット/1眼 2560×1440ドット)

●レンズ:デュアルフレネルレンズ

●視野:210度水平視野/120度垂直視野

●オーディオ:外部オーディオジャックソリューション

●センサー:Gセンサー/ジャイロセンサー/高性能IMU

●サイズ/質量:W259.1×H90.6×D144.3mm/530g

 

<アトラクションに関する注意事項>

※以下の条件に該当する方は体験いただけません。

●13歳未満の方

●身長130cm未満の方

●体重100kg以上の方

●妊娠中、お酒を飲まれている人、乗り物に酔いやすい方

●心臓、首、腰、脊椎、血圧に異常や疾患のある方

●利用によって症状が悪化する恐れのある方(目眩、恐怖症、痙攣、発作、騒音過敏性など)

●心身に障がいをお持ちの方

 

スマートスピーカーとは何が違う? 人工知能を手にした「スマートホーム」がもたらす生活

ここ最近、「スマートスピーカー」と呼ばれる製品への注目が高まってきている。スマートスピーカーとは、音声で照明をコントロールしたり、楽曲やビデオを流してくれたり、天気予報や最新ニュースを教えてくれたりする“賢いスピーカー”のことを指す。もっとも、スピーカー自体が賢いというより、インターネットで接続した先にあるAI(人工知能)が、わたしたちの発する言葉を解析し、コマンドを出すのだ。

 

では、「スマートホーム」はどうだろうか。さらに、スマートホームが人工知能を手に入れると生活はどのように変わるのだろうか。2016年12月からスマートホームを手がけてきた投資不動産ディベロップメント事業会社インヴァランス代表取締役 小暮学氏と、米 Brain of Things(以下、BoT)CEO アシュトシュ・サクセナ氏に話をうかがった。

20171215_y-koba11 (1)↑Brain of Things アシュトシュ・アシュトシュ氏とインヴァランス 小暮学氏

 

完全なスマートホームが“不完全”だった理由

まず、スマートホームとはどのようなものなのだろうか。簡単にいえば、室内にある照明器具、エアコン、給湯器などのデバイスを、IoT技術によりスマートフォンでコントロールする仕組みを備えた家のことである。

 

インヴァランスでは、自社のそのIoTシステムを「alyssa.(アリッサ)」と名付け、同名のスマートフォンアプリで操作できるようにした。「これまでの家づくりは数百年もの間、地震や火事、水害などに持ちこたえられるように構造を強くしたり、お風呂やキッチン周りなどの設備を充実させたりと、ハード面での改良に重点を置いてきました。インヴァランスではその次の段階として、ユーザーエクスペリエンスの部分が重視されるべき、と考え、IoTを住まいに組み込むことにしました」と、システム開発の経緯を小暮氏は説明する。

20171215_y-koba11 (1)↑IoTを利用して外出先でもスマートフォンから室内の機器をコントロールできるようにした「alyssa.」システムの専用アプリ

 

alyssa.がスマートスピーカーやほかのスマートホームと決定的に異なる点は、建物の建築設計から携わる会社が提供している、ということ。構造を無視して、ガス器具など火を扱う器具のコントロールシステムを後付けすることは建築基準法上難しいが、それを熟知しているデベロッパーのインヴァランスだからこそ、外出先からガス給湯器を扱うシステムも載せられるのだ。

 

このようにスマートホームとしては完璧ともいえるシステムを構築した小暮氏だが、「これでは不十分だ」と言う。「スマートホームともてはやしても、結局家の中にあるスイッチをスマホで持ち出せるようにしただけ。スマホと家をつなげた単なる“コネクティッドホーム”に過ぎず、自分たちで操作しないといけないためスマートとは言えない。それらを自動化した、本当の“スマートさ”のために、AIは必須なのです」。

 

そのように考えていたところ、AIにおける博士号を取得したアシュトシュ氏率いるAI開発ベンチャー企業BoTのプロダクトに触れ、BoTと提携。2015年に完成していた、居住者の生活パターンを学習してより快適に過ごせるAIスマートホームシステム「CASPAR(キャスパー)」を同社のスマートホームに組み込むことにしたのだ。

 

スマートホームがAIを手にすることで生じる変化とは?

アシュトシュ氏は、「CASPARを組み込んだスマートホームはインテリジェントパートナーになり得る」と言う。そして、なぜスマートスピーカーだけでは足りないのか? という質問に次のように答えた。

 

「自動車の自動運転のことを考えてほしい。実際に運転するには道路状況を確認しつつ、アクセルやブレーキ、ウィンカーやハンドルなどの操作をする必要がある。もし、これらをすべて音声でコントロールする必要があるとしたら、コマンドを出し切れるだろうか。その必要をなくすために開発されているのが自動運転のAIなのである。

同じように、家の中でコントロールしたいものは、オン/オフの切り替えだけでなく、明るさや温度など微妙に調整の必要なものがある。例えば、『映画を見たい』という場合、ディスプレイをオンにするだけでなく、カーテンを閉め、照明を少し暗くする、といった具合だ。『テレビつけて』『東側のカーテン閉めて』『少し暗くして』とすべて指示するのは大変だろう。自分だったらこうするだろう、というようなことをひとつの音声コントロールで、いわば行間を読んで先回りしてやってくれるのがCASPARのようなAI、インテリジェントパートナーなのだ」

20171215_y-koba11 (2)↑「CASPAR.AI」のマイク・スピーカー。住人は明確な指示がある場合、「CASPAR」と呼びかけるが、大抵の場合は室内各所に設置したセンサーが住人の行動を把握し、例えば、廊下を通ってトイレに行けば明かりをつけるなど、自動的に機器をコントロールする

 

最新技術を駆使したスマートホームが高齢者の自立を支援

来るべき高齢化社会に向けてもAIを組み込んだスマートホームは重要になってくる、とアシュトシュ氏は言う。

 

「もちろん、音声コントロールはスマートスピーカーやスマートホームにとって、なくてはならないものだが、それは機能の一部にすぎない。もしベッドから起き上がろうとしたとき、またはトイレに入ったときに意識を失い倒れてしまったら、声を出して助けを呼べるだろうか。CASPARなら、部屋の各所に設けたセンサーと連動しているため、住人の動作や発する音から状況を解析し、助けを呼ぶことができる。高齢者が介護施設ではなく、自分の力で生活するのに不安がないようにするのもインテリジェントパートナーの役割であるといえよう」

20171215_y-koba11 (3)↑CASPARを組み込んだ高齢者向け住まいの実験。実際にセンサーが感知するのは熱(人がどこにいるのか)や音声などだけだが、それでも行動は把握できる。ここでは住人がベッドの上で咳き込んでおり、音声センサー(右下)がそれを拾い、右上のグラフには「Coughing(咳)」と表示。咳が何度も続くようであれば、看護師が駆けつける仕組みになっている

 

実は、米国でも一人暮らしの高齢者をどのように支援するのか、といった課題を抱えているという。普通の人にとって簡単なことでも、高齢者にとっては就寝前に明かりやガスコンロの火を確認して消すといったことは難しい場合もある。そのため火災のリスクも高まっているのだ。

 

そのような課題に取り組むべくBoTは、2018年の完成に向けて米カリフォルニアに130棟の高齢者向けアパートを建設中。完成すれば、介護施設に移り住まずとも、一人暮らしをしていくことが可能になるという。

20171215_y-koba11 (4)↑部屋の各所に設置したセンサーが、住人の行動を把握。指定時刻に薬を飲む行動を取っていないようであれば、「まだ薬を飲んでいません」と服薬を促す

 

建設中の高齢者向け住宅には、異変が起きたときすぐ駆けつけられるよう担当者が24時間常駐するが、「将来的には『介護ロボット』がその役割を担えるよう、ロボティクス分野の開発もすでに行っている」とアシュトシュ氏。スタンフォード大学で博士号を取った際のロボティクス関連知識を生かし、6年後をめどに実現を目指しているという。

 

さらに、朝起きる時刻や自宅での学習時間、歯磨きなど子どもが達成すべき目標をサポートするサービスも開発中だという。「毎朝、決まった時刻に子どもたちを起こし、もちろんスヌーズ機能もつけ、歯を磨いたり勉強したりしなかったら親にレポートするといった機能もつけます」とアシュトシュ氏は笑う。
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わたしたちが子どものころに思い描いていたマンガの世界のような未来が、もうすぐそこまでやって来ているのかもしれない。

HTC「U11」&「U11 life」と未発売モデル「U11+」はどうちがう?――新たなUIに大きな期待!

HTCは去る12月1日、都内にて「HTC U11 life/U11+ ローンチ記念ファンイベント」を開催。同会では、Y!mobileから発売された「Android One X2」や11月にグローバルで発表された「HTC U11+」に触れる機会もありました。ここでしか触れなかった新モデルのインプレッションと、イベントの様子をレポートしたいと思います。

 

20171208_ashida002↑2モデルともU11のシリーズ機

 

今回ローンチを祝された2モデルは、どちらも「HTC U11」のシリーズ後継に相当するもの。同シリーズは、見る角度によって輝きを変化させる「リキッドサーフェスデザイン」を採用した背面がユニーク。また、端末側面を握って操作する「エッジ・センス」という機能が使えることも特徴です。

 

U11 lifeはAndroid Oneとして登場

同会の数日前にY!mobileから発表されたAndroid One X2は、グローバルで発表されたHTC U11 lifeをベースにしています。ファンイベントを冠する端末の名称とは違いますが、日本版のU11 lifeとして紹介されました。

 

20171208_ashida003↑国内版HTC U11 lifeこと、Android One X2

 

同機はU11の特徴を継承したミッドレンジモデルに相当。リキッドサーフェス、エッジ・センスに加え、ハイレゾイヤホンを同梱するなど、ハイエンドモデルさながらの贅沢仕様となっています。アクリルを用いることで、軽量化されていることもポイントです。

 

 

U11+は国内未発売でも新機能が目を引いた

一方、「HTC U11+」はU11をさらに拡張して、新機能を搭載したモデル。画面サイズは6インチで、U11よりも幅が若干スリムになっています。防水防塵性能もIP68にアップしました。なお、グローバルでは発表されたものの、いまのところ日本では発売される予定はないとのこと。

 

20171208_ashida004↑11月初旬にグローバルで発表されたHTC U11

 

デザインで目を引いたのは、「トランスルーセントブラック」という半透明のボディを採用するバリエーション。基盤の一部が透けて見える仕様になっています。

 

20171208_ashida005↑会場では、HTC台湾本社 デザイン部門アソシエイトバイスプレジデントのジョンソン・チャン氏が登壇。同機のコンセプトのほか、ボツになったデザインのエピソードなど、ファンイベントでしか聞けない裏話を語った

 

同機に搭載された新機能としては、「Edge Launcher(エッジ・ランチャー)」と「ナビゲーション バー」のカスタマイズに注目。また、ホーム画面中央をスワイプダウンすると、通知などを表示できるようになっており、これが非常に便利でした。

 

20171208_ashida006↑端末を握ってエッジ・ランチャーを起動。アプリのランチャーが表示されるようになる。アプリ一覧を開かなくても片手操作でよく使うアプリに素早くアクセスできる

 

20171208_ashida007↑ナビゲーションバーを右から左へスワイプすると、ショートカット機能が表示される。画面の録画、通知の確認、スクリーンショット、スリープさせる、などの操作が行える。「設定」アプリからナビゲーションバーのカスタマイズも可能

 

 

20171208_ashida008↑画面上端に指を伸ばさなくても、ホーム画面中央をスワイプダウンすることで、ショートカットアイコンや通知を表示させられる。大画面モデルの使い勝手を上げる良い機能だ

 

U11+自体の国内発売は全くの未定ですが、同機に搭載されたこれらの新UIは次期モデルにも採用される可能性が高いのではないか、と期待は高まります。

 

U11のレッドも発売決定

さて、既に大手キャリアにて発売されているU11は「Alexa」をサポートしており、12月末より順次アクティベートされる予定。Amazon Echoなどは招待制で発売されていますが、U11を持っている場合には、必ず使えるようになるのがメリット。

 

ちなみに、同社では、Twitterのフォロワーが2万人に達したらU11のSIMフリーモデル(ソーラーレッド)を販売、および5台をプレゼントするというキャンペーンも実施していました。同会の開催直前にこの目標値も無事クリアしています。

 

20171208_ashida009↑HTC U11のソーラーレッドモデルは1~2月中に発売される。国内モデルではおサイフケータイなどの機能も追加を検討しているとのこと

 

なお、同キャンペーンは12月も継続されます。フォロワー数がさらに増え、計2万5000人になったらプレゼントを計10台にするといった内容が、児島氏からアナウンスされました。

 

20171208_ashida010↑HTC NIPPON代表取締役社長 児島全克氏

 

 

ファンが望むは「高性能カメラを安く」

さて、同会の最後には、参加したファンによって、どんなモデルを望むか、というグループセッションも実施されました。会場で最も共感を得たのは「安くて高性能カメラに特化したモデル」を望む意見。

 

20171208_ashida011↑グループセッションの様子

 

Googleの「Pixel」シリーズの開発にも協力している同社、高性能カメラの開発は得意とするところです。ちょっと気が早いですが、ファンの声を反映し、今後どんな製品が展開されていくのか、気になりますね。

iOS 11の「ファイル」アプリならこんなに簡単!! 異なるオンラインストレージ間のコピーはiPhoneで!

オンラインストレージ間のコピーは、各サービスの純正アプリでは対応していないことがあります。そんなとき、iOS 11で新たに搭載された「ファイル」アプリを使えば、対応するオンラインストレージ間でデータのコピーが簡単にできちゃうんです!

 

異なるストレージ間でデータをコピーする

まずは使用するストレージの純正アプリをインストールして初回ログインを済ませておきます。あとは「ファイル」アプリを起動すれば、「場所」にストレージの一覧が表示されるのでアクセスしましょう。

 

コピー手順はデータを選択してコピー先を選択するだけですが、対象がフォルダーの場合は、コピー先としてストレージ内の特定のフォルダーを指定する必要があります。最上位の階層にコピーしたい場合は、後述する手動でのコピー方法を使いましょう。

20171214_y-koba1 (1)↑事前に純正アプリのインストールとログインを済ませたら、「ファイル」アプリを起動。コピーしたいストレージ名(ここでは「Dropbox」)をタップします

 

20171214_y-koba1 (2)↑ブラウズ画面にストレージ内のデータが表示されます。画面右上の「選択」をタップします

 

20171214_y-koba1 (3)↑選択モードになるので、コピーしたいデータをすべてタップしてチェックを入れ、画面下部のフォルダーアイコンをタップします

 

20171214_y-koba1 (4)↑元の画面に戻り、コピー先のストレージ(ここでは「iCloud Drive」)をタップ。ストレージ内にあるフォルダーが表示されるので、コピー先にするフォルダー(ここでは「保管用」)をタップして、右上の「コピー」をタップします

 

20171214_y-koba1 (5)↑データのコピーが実行されます。指定した場所を開いてコピーを確認しましょう

 

20171214_y-koba1 (6)↑なお、フォルダーではなくファイルをコピーした場合は、コピー先にストレージの最上位の階層を指定できます。ストレージ名の部分(ここでは「iCloud Drive」)をタップして右上の「コピー」をタップすればOKです

 

手動でコピーすることも可能

「ファイル」では手動でコピーを実行することも可能です。フォルダーの場合、通常の方法ではコピー先にストレージの最上位階層を指定できませんでしたが、手動なら好きな場所にコピーできます。

20171214_y-koba1 (7)↑コピーしたいデータをロングタッチすると、メニューが表示されるので、「コピー」をタップします

 

20171214_y-koba1 (8)↑次に、コピー先のストレージを開いて、何もない地点をロングタッチ。表示されたメニューから「ペースト」をタップします

 

20171214_y-koba1 (9)↑コピーが実行されますので、データを確認しましょう

 

「ファイル」なら、純正アプリ間では難しいコピーもスムーズに実行できます。複数のオンラインストレージを使っている人は、ぜひお試しください!

 

※なお、今回ご紹介した機能は「ファイル」で使える大半のオンラインストレージで可能ですが、現時点(2017年12月13日)ではOneDriveが非対応となっています。

大人気の「マインクラフト」でプログラミングが学べる!小・中学生向け1DAYキャンプ開催決定

学研プラスが運営するGakken Tech Programは、小・中学生向けのプログラミング1DAYキャンプ(短期集中講座)を東京・神奈川各所にて12月、また年明け2018年1月~3月と連続で開催します。

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全国小学校での2020年から開始されるプログラミング教育必修化に向けて、プログラミング教育に日々注目が集まっています。興味はあるけれど何から教えて良いのかわからないとお悩みのお父さんお母さん。まずは短期集中講座から始めてみませんか?

 

Gakken Tech Program プログラミング1DAYキャンプの実際の様子は次の動画でチェック!

 

1日で成長できたと実感できる!プログラミング初心者の子どもにオススメの充実プログラム!

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Gakken Tech Programing 1DAY CAMPは、プログラミングを学ぶとともに、タイピングの基礎からプレゼンテーションまで1日で体験できる充実のカリキュラム。これまでのキャンプに参加した保護者のアンケートでは、ほとんどが「とても満足」や「満足」と回答しています。

 

子どもたちに大人気!マインクラフトでプログラミングが学習できる!

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プログラミングと聞くと難しそうなイメージがありますが、子どもたちに大人気のマインクラフトを使った学習からスタートすれば、楽しんでプログラミングに親しめます。好評につきマインクラフトコースVOL.02も新設!

 

都内からアクセスしやすい会場にて毎月開催!

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今回は新たに池袋コミュニティ・カレッジでの開催も決定しました(2018年3月18日開催分)。そのほか、同じく池袋の三省堂書店本店、五反田の学研ビルと、駅チカのアクセスしやすい会場で開催します。

 

《好きやレベルで選べる5つの学習コース》

◇プログラミング入門1DAY スクラッチでゲームを作ろう
「ブロック崩し」や「じゃんけんゲーム」を作りながらプログラミングに挑戦します。はじめてのプログラミングに不安を感じるなら、コード入力を行わずに学習できる「スクラッチ」を使った本コースがオススメです。
難易度:★ 対象:小学1年生~小学6年生

◇プログラミング基礎1DAY マインクラフトコースVOL.01
大人気ゲーム「マインクラフト」を使って、自動でモノづくりをするプログラミングに挑戦します。1DAYのコースでは、人気キャラクター「クリーパー」の顔をプログラミングで作ることを目指します。
難易度:★★ 対象:小学1年生~中学3年生

◇プログラミング基礎1DAY マインクラフトコースVOL.02
プログラミング基礎1DAY マインクラフトコースVOL.01の続きとなるコースです。VOL.01を受講された方はこちらのコースで、壁や床、塔などを作りながら、FORやIFといったさらに高度なプログラミングを学習しましょう。
難易度:★★ 対象:小学1年生~中学3年生

◇プログラミング実践1DAY ホームページとWebアプリを作ろう
「Webでの情報発信」という強力なスキルを身につけるコースです。はじめに自己紹介ホームページを作りながら、Web制作の基本となる「HTML」を学びます。さらに、タイピングゲーム作りを通して「JavaScript」を学びます。
難易度:★★★ 対象:小学3年生~中学3年生

◇プログラミング実践1DAY iPhoneアプリを作ろう
iPhoneで動く「アプリ」を自分で作ってみましょう。「Xcode」というアプリケーションを使い、「Swift」というプログラミング言語を学びながら、「おみくじアプリ」や「アニメーションアプリ」を作成します。
難易度:★★★ 対象:小学3年生~中学3年生

《お申し込み》
http://gakken-tech.jp/camp/?utm_source=getnavi171212-01
※サイト上で詳細をご確認のうえお申し込みください。

《プログラミング1DAYキャンプ開催概要》

◇日時:12月28日(木)10:00?17:00
◇会場:学研ビル(東京都品川区西五反田2-11-8)

◇日時:1月14日(日)10:00?17:00
◇会場:学研ビル(東京都品川区西五反田2-11-8)

◇日時:2月4日(日)11:00?18:00
◇会場:三省堂書店池袋本店(東京都豊島区南池袋1-28-1 西武池袋本店内書籍館4階イベントスペース)

◇日時:3月18日(日)11:00?18:00
◇会場:池袋コミュニティ・カレッジ(東京都豊島区南池袋1-28-1 西武池袋本店別館8階

◇参加費:全日程1DAY/1万5,000円(税別)※各種割引あり

【西田宗千佳連載】顔認証はセキュリティを超えて新しい産業を生み出す

「週刊GetNavi」Vol.61-4

↑Face ID↑Face ID

 

iPhone Xにおいて「Face ID」が導入され、顔の立体構造を使った顔認証が使われたことには大きな意味がある。一番の影響は、「立体構造を把握するセンサーの出荷量と、それを使うソフトの量が劇的に増える」ということだ。技術は使われるほど安くなり、磨かれる。タッチパネルやモーションセンサー、GPSがスマホのブレイクによって当たり前になったように、そして、指紋センサーがiPhoneでの採用以降当たり前になったように、顔認証を使う機器やソフトはどんどん増えていくだろう。

 

iPhoneのFace IDで採用された技術はアップル社の独自性が高く、他社がそのまま真似するのは簡単ではない。しかし、技術は魔法ではないので、アプローチを変えて同じような結果を再現することは十分可能である。開発に10か月程度はかかると想定しても、2018年末以降に登場する高級スマホには、iPhone Xと同じような「高度顔認証」を搭載するものが増えてくることだろう。

 

立体構造を把握する技術には、セキュリティ以外にも多くの展開が考えられる。iPhone Xの「アニ文字」という機能は、顔の表情を取り込んで、CGキャラクターに自分の表情をさせて、他人に送ることができる。これと同じような機能は、チャットソフトなどに続々と搭載されていくことだろう。今でも、Snapchatなどのアプリでは、自分の顔にヒゲやうさ耳を「盛る」ことができるが、そういったエフェクトを、より高度なレベルで施せるようになってくるのだ。現在、ビデオチャットを利用することに気が進まない人の多くは、自分の顔や表情に自信がないからではないだろうか。これは日本人には多く見られる傾向といわれる。だが、CGキャラクターを「アバター」としてコミュニケーションできるようになれば、事情は大きく変わってくるのではないだろうか。

 

スマホの使い方はだいたい決まってきた。そこに新しい変化をもたらすのは「カメラ」をセンサーとして使うことだと考えている。iPhone Xがやっているような「立体把握」は、カメラから取り込んだデータを生かすうえでは、より大きな可能性をもつものである。

 

これは別にスマホだけに限った話ではない。パーツが安くなれば、PCやテレビにも組み込むことが簡単になる。ビデオチャットをPCやテレビで使いやすくなるだろうし、同じ機構を使い、顔認識でなく「指認識」を行えば、リモコンなどの特別な機器を用意することなく、空間で指を動かして機器を操作する……といったことも十分に可能になる。

 

iPhoneという「ヒット商品」に使われることによる数のインパクトが、セキュリティだけでなく、様々な産業への変化を促すことになっていきそうだ。

 

●Vol.62-1は「ゲットナビ」2月号(12月22日発売)に掲載予定です。

 

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米国で経済的に最も進んでいる州はどこ? シリコンバレーがあるカリフォルニアは意外にも1位ではなかった

Google、Facebook、Amazonとアメリカの大手テック企業が経済ニュースに登場しない日はないですよね。日本からもスマートニュースやメルカリといったスタートアップ企業がアメリカに進出していますし、アメリカのテック企業で働く日本人エンジニアを見かけることはニューヨークでも珍しくなくなってきました。これは西海岸でも同じようです。

 

日本で働いている人も実はアメリカ進出に興味がある方は多いはず。「あの同僚もLinkedInに英語のプロフィールを作ってる!」と驚いて触発された方もいるでしょう。

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じゃあ「アメリカのどこ?」と聞かれると、カリフォルニア州シリコンバレー以外になかなか評判が聞こえてこないのも事実です。でもアメリカのテクノロジー経済は東西南北に広がっているってご存知でしたか? それを如実に示している「ニュー・エコノミー指標 2017」を今日は紹介したいと思います。

 

世界有数の非営利シンクタンク・ITIF(インフォメーション・テクノロジー・アンド・イノベーティブ・ファンデーション)が約20年間にわたって調査している「ニュー・エコノミー指標」は、ITイノベーションによる経済成長がどの州で起きているのかをランキング形式で発表しています。

 

エリートな州が競うトップ5

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1位:マサチューセッツ(スコア96.6/100)

 

2位:カリフォルニア(84.7)

 

3位:ワシントン州(84.5)

 

4位:ヴァージニア(81.7)

 

5位:デラウェア(80.4)

 

ワースト5は、下から順番にミシシッピ(37.9)、アーカンソー(42.8)、ウェスト・ヴァージニア(44.1)、ワイオミング(47.1)、ルイジアナ(47.6)となっています。

 

西海岸と東海岸に偏っているかと思いきや、コロラド(7位)、ユタ(9位)、ミネソタ(12位)、テキサス(17位)、ジョージア(18位)と中西部や南部にもテクノロジー経済は点在しているようです。ニューヨークは11位となっています。

 

エンジニアだけじゃない、テック業界が欲しがる人材

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ニューヨークに住む私の周りでも、テック企業へ転職を希望している知人が増えています。エンジニアはもちろん、マーケティングや人事部の仕事をしている人でもGoogleやAmazonといった大手テック企業やスタートアップに移ろうと狙っている人は多くなっています。

 

その理由は、経済が大きく成長しているこの分野では人材確保の競争も激しく、企業も給料や勤務体系といった面で高待遇を提示しているところが多いから。この業界での経歴を身につけることでその後のキャリアも広がります。

 

Amazonは第2本社を建設する都市を選別中ということで、全米の都市が「ウチに来てください!」とラブコールを送っています。そんな中のこのニュー・エコノミー指標の発表を受けて、Amazonの本社があるシアトルの新聞シアトル・タイムズは「Amazon第2本社を誘致したい州はこのランキングの上位に入ってないとまずいだろう」と述べています。

 

「州の経済が栄えるかどうかは、究極的にはモノやサービスをグローバル市場へ輸出し、厳しい競争に勝ち残っている企業が存在しているかどうかによる」とITIFのプレジデントでレポートの共著者であるロバート・D・アトキンソン氏は述べています。

 

アメリカでは、テック企業によって地域の経済が成長し、そこから新しい世代のスタートアップも生まれるということが起きています。アメリカで働きたいなら、どこにするか? 選択肢は1つではありません。

 

評価基準

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ニュー・エコノミー指標は、評価項目が大きく5つに分かれています。1つ目は「知識ベースの仕事の割合」。マネージャーや技術者といった職業の割合、知識ベースの職業に就く海外からの労働者の流入などがこの項目では調査されています。各州にどれくらいテクノロジーやイノベーションのための労働力が存在しているかということですね。

 

2つ目はモノやサービスの輸出先がグローバルであるかどうかといった「グローバリゼーション」。3つ目の「経済的なダイナミズム」ではスタートアップがどれくらい生まれているか、急速に成長している企業はいくつ存在しているか、特許はいくつ取得されたかなどが評価されます。

 

面白いのは4つ目の「デジタル経済」。ここではブロードバンドの速度、州政府が情報を伝達するときにITをどれくらい活用できているか、医療分野ではどうか、そして農業においてインターネットとコンピューターがどれくらい活用されているかが評価されています。農業におけるデジタル技術の普及具合も見られるなんて驚きですよね。

 

最後は「イノベーション・キャパシティ」。電子機器製造やテレコミュニケーション、バイオ医療といったハイテク産業の仕事の数や研究開発に注がれる投資金額などが評価されています。

 

ただ単にイノベーション関連の仕事が集まっているだけではなく、デジタル環境が良い地域かどうか、州や国境を越えた労働力を受け入れる土壌があるかなども分かるわけですね。

 

1999年からずっと1位のマサチューセッツの場合、ソフトウェアやハードウェアにおける大企業が集まっているほか、MITやハーバード大学からの支援を受けるバイオテック企業も多く存在していることが理由として挙げられています。

 

逆に投資を集めているという点で飛び抜けているのは、やはりシリコンバレーを持つカリフォルニア。なんとアメリカのベンチャー・インベストメントの55%はカリフォルニアに注がれているとのことです。

 

参照:ITIF, “The 2017 State New Economy Index”

iPhone X、Galaxy Note 8と並んだ! 「HUAWEI Mate10 Pro」のスゴみを超濃厚レビュー

ファーウェイ・ジャパンは、同社の最上位シリーズに位置付けられるMateシリーズの最新モデル「HUAWEI Mate10 Pro」を発売しました。実売価格は9万6984円。筆者の記憶に誤りがなければ、日本で発売されるSIMフリーのAndroidスマホの中では最高クラスの額です。しかし、従来ファーウェイのスマホは、ハイスペックながら他メーカーのスマホよりもお手頃で、コスパが高いという印象がありました。Mate 10 Proには、その価格にふさわしい性能を備えているのか? むしろお買い得なのか? 発売間もない注目端末をしっかりとレビューしていきたいと思います。

 

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6インチの大画面だけど、持ちやすい

Mate 10 Proは約6.0インチのOLED(有機EL)ディスプレイを搭載。画面アスペクト比は18:9で、解像度は2160×1080ドット。フルHD(1920×1080ドット)の横幅はそのままに、縦に伸ばした印象です。

 

サイズは約H154.2×W74.5×D7.9mmで、重さは約178g。ちなみに、5.5インチ画面のiPhone 8 Plusの横幅は78.1mmで、5.8インチ画面のiPhone Xは70.9mmなので、ちょうどその中間くらい。ファーウェイによると、Mate 10 Proの画面占有率は81.61%でiPhone X(81.36%)より高く、画面の面積も16%ほど広いそうだ。大画面と持ちやすさを両立させたサイズ感といっていいでしょう。

 

02↑6インチの有機ELディスプレイを搭載

 

03↑背面にはデュアルカメラと指紋センサー

 

04↑5.8インチ画面のiPhone X(右)に比べると、かなりディスプレイ面積が広い

 

手にしただけでリッチ感を味わえる

筆者は、昨年来、HUAWEI P9 → HUAWEI P10 Plusと、ファーウェイの歴代ハイエンドモデルを使っていますが、新モデルのMate 10 Proで、個人的に高く評価しているのがデザインです。背面パネルはフィルムとガラスを5層に重ね、シックな色合いながら美しい光沢を生み出しています。

 

ここ最近、ミドルクラス以上のスマホは、プラスチック素材を用いることが減り、ガラスやアルミニウム合金の使用が増えています。ハイエンドモデルでは、さらにリッチ化が進み、独特の手触り感や深い色合いなど、高級品だけが持つ質感を競うフェーズに入っているように思います。Mate 10 Proは、落ち着いた色合いながら、鏡のように反射し、触れているだけで心地よい手触り感が得られます。そのまま使いたいところですが、汚さないようにケースに入れようかと悩むことになりそう。

 

ボタン配置はベーシックなので、他メーカーのスマホから乗り換えた人にもわかりやすく作られています。指紋センサーは背面に搭載。IP67等級の耐水・防塵に対応させたためか、イヤフォンジャックは搭載されておらず、USB-C端子を兼用しています。最大384kHz/32bitのハイレゾ音源の再生にも対応しており、ハイレゾ対応のイヤホンも同梱されていますが、手持ちのイヤホンで聴きたい場合は、同梱の変換アダプタを使う必要があります。

05↑右サイドに電源ボタンと音量ボタン

 

06↑左サイドのSIMスロットには、nanoサイズのSIMを2枚セットできる。microSDには非対応

 

07↑下部のUSB接続口はType-C。キャップレスだが、IP67の耐水・防塵に対応

 

08↑Type-Cに接続できるステレオイヤホンを同梱。Type-Cと3.5mmの変換アダプタも付属

 

09↑背面に指紋センサーを搭載

 

↑指紋センサーをシャッターとして使ったり、下になぞって通知パネルを表示したりできるのが便利↑指紋センサーをシャッターとして使ったり、下になぞって通知パネルを表示したりできるのが便利

 

11↑キーボードのサイズを変えたり、画面全体を縮小するなどして、片手でも操作可能

 

最大の特長は、AIプロセッサ内蔵のチップを搭載したこと

OSはAndroid 8.0で、CPUはKirin 970(2.36GHz×4 + 1.8GHz×4)。このKirin 970には、AI専用のNPU(Neural-network Processing Unit)が組み込まれています。これにより、AIの演算力において、パフォーマンスは従来比で約25倍、電池効率は従来比で約50倍を実現しているとのこと。わかりやすく言えば、いろいろな場面でスピーディーに操作でき、電池も長持ちするというわけです。

 

Mate 10 Proは、そもそも4000mAhの大容量バッテリーを搭載しているので、電池持ちは良いのだが、筆者が実際に使った印象では、ネットを見たり、写真を撮ったりすることが多いヘヴィユーザーでも余裕で1日持つのではないかと感じました。

 

↑簡単にシステムを最適化できる機能を備えているが、使わずとも快適に操作できそう↑簡単にシステムを最適化できる機能を備えているが、使わずとも快適に操作できそう

 

↑省電力モードも搭載しているので、旅行や出張時にも安心↑省電力モードも搭載しているので、旅行や出張時にも安心

 

F1.6の明るいレンズ&AIプロセッサで、カメラ性能が飛躍的に向上

Mate 10 Proは、ライカ製のダブルレンズを搭載し、ライカが認める画質で撮影できることもアドバンテージです。

 

ファーウェイ製のスマホの中では、PシリーズとMateシリーズ(ただし、liteモデルを除く)がライカのレンズを搭載しています。新モデルが出るたびに、性能のアップデートが図られており、Mate 10 Proのカメラの仕様は、1年前に発売された前モデル・Mate 9よりも、今夏に発売されたHUAWEI P10 Plusに近いです。P10 Plusと同様に、背面のメインカメラは1200万画素のカラーセンサーと2000万画素のモノクロセンサーで構成され、デジタル一眼で撮ったかのように、背景をぼかしたり、奥行きが感じられる画質で撮影できます。

 

従来モデルからの進化点は、まず、レンズのF値が1.6になったこと。ちなみに、Mate 9はF2.2で、P10 PlusはF1.8だったので、1年間で飛躍的に明るくなったといえます。実際に撮影してみると、明るいレンズの威力は絶大。これまで苦手としていた夜景も明るく撮れて、しかも、速いシャッタースピードが得られるので手ブレも起こしにくい。P10/P10 Plusから引き続き、「ポートレート」モードも搭載されているが、薄暗い場所でも、わずかな光を効率的に取り込み、人物の肌を明るく撮れるようになりました。

↑薄暗い夕暮れ時に「ポートレート」モードで撮影

 

↑あとで背景ボケを調整できる「ワイドアパーチャ」を有効にして撮影

 

↑「モノクロ」で撮影

 

↑手持ちでもブレずに夜景を撮れる

 

↑料理写真もインスタ映えしそうだ

 

↑「ワイドアパーチャ」を有効にして撮影すると、絞り値が0.95〜1.6の範囲で、ボケ味を調整できる↑「ワイドアパーチャ」を有効にして撮影すると、絞り値が0.95〜1.6の範囲で、ボケ味を調整できる

 

そして、Mate 10 Proならではの特長といえるのが、AIプロセッサによる機能追加です。1億枚以上の画像学習により、被写体や撮影シーンを瞬時に検知して、最適な設定が自動的に行われる機能が加わり、プロフェッショナルモード(手動モード)を使わずとも、プロが撮ったかのように、いい感じで撮れるようになりました。これまでのスマホにも被写体によって選択できる「シーンセレクト」的な機能を備える機種はあったが、Mate 10 Proは独自のAIアルゴリズムを採用しており、単純に13パターンのプリセットがあるわけではなく、撮影状況によって、背景のボケ度合いなども変わるそうです。

 

↑夜景にカメラを向けると、画面左下に月のアイコンが表示され、被写体を正しく検知したことがわかる↑夜景にカメラを向けると、画面左下に月のアイコンが表示され、被写体を正しく検知したことがわかる

 

↑料理を撮ろうとすると、食器のアイコンが表示。フィルムモードを「鮮明な色」や「ソフトな色」に変えて、色味を変更することも可能↑料理を撮ろうとすると、食器のアイコンが表示。フィルムモードを「鮮明な色」や「ソフトな色」に変えて、色味を変更することも可能

 

23↑13の被写体&シーンをAIで検知。犬と猫は、それぞれ別の被写体として認識し、動きも予測するという

 

800万画素のフロントカメラにも、ライカのレンズを採用。F値は2.0で、シングルレンズながら、背景を美しくぼかす「ポートレート」モードでの撮影が可能。美肌の度合いを設定することもでき、男子にも役立ちそうですが、不自然な仕上がりになることもあるので、やりすぎは危険だと感じました。

 

↑フロントカメラの「ポートレート」で「芸術的ボケ味」を有効にして、「ビューティーレベル」を「5」に設定して撮影

 

↑夜景を背景にしたセルフィーも明るく撮れた

 

翻訳アプリを使って、AIの恩恵を実感!

Mate 10 Proを使っていて、最もAIチップのすごさを実感できたのが翻訳アプリ。「Microsoft翻訳」をファーウェイ向けにカスタマイズしたものがプリインストールされているのですが、その使い勝手は「神」と呼びたくなるレベル。マイクボタンをタップして、日本語を話すだけで、設定した外国語に瞬時に翻訳され、ちょっとした言い間違いも補正してくれます。翻訳結果は、リアルタイムで画面に表示され、音声が流れるので、海外旅行などで重宝すること請け合いです。

 

↑プリインの「Microsoft翻訳」アプリの使い勝手が抜群↑プリインの「Microsoft翻訳」アプリの使い勝手が抜群

 

↑日本語を話すると、ほぼ瞬時に翻訳される印象↑日本語を話すると、ほぼ瞬時に翻訳される印象

 

外国語表記にカメラをかざして翻訳することもでき、反応もびっくりするほど速い。テキスト入力で翻訳したりでき、まだ試していないが会話モードもあるので、外国人へのインタビューにも活用できるのではないかと期待しています。

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↑ファーウェイの英語版サイトにカメラをかざして翻訳してみた結果。同様の機能は「Google翻訳」にもあるが、それよりも圧倒的に速い

 

約10万円の価値はあるのか?

1週間ほどMate 10 Proを使ってみて、毎日のように活用できたのは、やはりカメラ。筆者は、同じくライカのダブルレンズを搭載するP10 Plusを使っていますが、Mate 10 Proの明るさは段違い。カメラが苦手とするシチュエーションでも、効率よく光を取り込むので、実際よりも明るく、しかもナチュラルな色味で撮れるのが魅力。P10 Plusの発売時の実勢価格は7万8624円(税込)だったので、1万8360円高くなりましたが、その差額以上の価値があるように感じました。

 

Mate 10 Proは「DSDV」に対応していることも注目されています。これは「デュアルSIM・デュアルVoLTEスタンバイ」の略。これまで、SIMフリースマホのハイエンドモデルは、DSDS(デュアルSIM・デュアルスタンバイ)が主流でした。DSDSは2枚のSIMを挿せて、1枚は2G・3G・4Gに対応し、もう1枚は2G・3Gに対応する仕様。データ通信に4GのSIMを使い、音声通話は4Gと3Gの両方で待ち受けするという使い方が一般的でした。日本だけでなく、海外でも4Gが普及しており、今後、DSDVが主流になっていくことは間違いありません。海外に出かける機会が多い人や、スマホを長く使う想定の人は重視すべき機能でしょう。ただし、日本国内で使う場合、ソフトバンクのVoLTEにしか対応していないので注意が必要です。

 

↑日本国内ではNTTドコモとソフトバンク回線での利用に適している。通話中に4Gでネット接続することも可能↑日本国内ではNTTドコモとソフトバンク回線での利用に適している。通話中に4Gでネット接続することも可能

 

30↑カラバリは、チタニウムグレー(左)とミッドナイトブルー(右)の2色

 

今冬買えるスマホとしては、Mate 10 ProがiPhone XやGalaxy Note 8と並ぶ超ハイエンドモデルであることは間違いありません。MVNOでのSIMとのセット販売では割引が適用されることもあります。お得な格安SIMで、長期的に使うのであれば、妥当な価格設定といえるでしょう。